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地政学海外2026年7月23日 (木)

原油が100ドル目前、イエメン武装勢力が紅海でサウジタンカー攻撃

イエメンの武装勢力フーシが紅海でサウジアラビアのタンカーを攻撃し、原油先物が一時99ドル台に急騰。供給懸念が一段と強まり、世界経済へのリスクが高まっています。

紅海を航行する貨物船。原油タンカー攻撃を受けて供給懸念が高まる。
Photo · Adem Percem / Unsplash

イエメンの親イラン武装勢力「フーシ」が23日、紅海を航行中のサウジアラビアの石油タンカーを攻撃したと発表しました。この報を受けて、原油先物価格は急上昇し、WTI原油が一時1バレル=99ドル台、ブレント原油は100ドル目前まで上昇しました。ホルムズ海峡の緊張に加え、紅海ルートの安全も脅かされ、世界のエネルギー供給に深刻な影響が出る懸念が強まっています。

何が起きた

フーシ派は紅海でサウジタンカーをミサイルと無人機で攻撃し、炎上させたと主張しました。これに対し、米軍は即座に紅海の警備強化を発表。フーシ派はイスラエルとハマスの衝突以来、紅海を通航する船舶への攻撃を繰り返しており、今回はサウジアラビアの原油輸送を直接標的にした点が異例です。

そもそも
  • 紅海はスエズ運河と並ぶ国際海上輸送の大動脈で、世界の海上石油輸送の約10%が通過します。
  • フーシ派はイランが支援する勢力で、紅海の入り口バブ・エル・マンデブ海峡を実効支配しています。
  • 2023年10月のガザ戦争後、紅海での船舶攻撃が激化。大手海運各社は紅海航路を迂回(うかい)し、コストが膨らんでいます。
  • これまで原油タンカーは比較的標的になりにくかったが、今回はサウジの石油施設を直接攻撃した形です。
  • ホルムズ海峡ではイランとの交渉が決裂し、中東全体で地政学リスクが集中しています。
数字で見る
  • 99.67ドル23日のWTI原油先物の一時的な高値。今年1月以来の最高値です。
  • 10%紅海航路とホルムズ海峡の両方が止まった場合、世界の石油供給の約10%に影響が出るとの試算。
  • 3年以上RBCキャピタル・マーケッツは「エスカレーションが続けば2008年のピーク(147ドル)を超える可能性もある」と警告しています。
なぜ重要か
  • 世界経済に新たなスタグフレーション圧力 — 原油高は輸送コストや原材料価格を押し上げ、物価を上昇させる一方で消費や投資を冷やします。
  • 日本への直撃 — 日本は原油の約90%を中東に依存。前月の中東原油輸入量は前年比40%減と代替調達が進むが、紅海封鎖で選択肢が狭まります。
  • 日銀の利上げ判断を複雑化 — 輸入物価上昇でインフレがさらに強まり、金融政策の正常化が急がれる一方、景気下振れリスクも台頭します。
  • 株価のセクターローテーション — 石油・資源株に買いが集まる一方、空運・海運・製造業などのコスト増懸念で売られやすい地合いとなります。
この先
  • 米国の対応 — 米軍が追加の艦艇派遣を示唆。イランとの直接対決回避が鍵で、外交で収拾できるかどうかが最大の焦点です。
  • OPECの追加増産 — サウジは余剰生産能力を持つが、自国が標的になったことで増産に消極的になる可能性があります。
  • 日本の為替市場への波及 — 原油高は円安(エネルギー輸入コスト増)を招く要因であり、1ドル=163円台からさらに円安が進むリスクがあります。
3行まとめ
  • フーシ派のサウジタンカー攻撃で原油価格が100ドル目前まで急騰。
  • 紅海とホルムズ海峡の二重封鎖リスクで、世界のエネルギー供給がかつてない危機に直面。
  • 日本は輸入コスト上昇と景気減速の板挟みとなり、金融政策の舵取りが難しくなる。

出典 (一次情報)

2026年7月23日 (木) のほかのニュース

本解説はAIが生成しています(編集方針)。出典リンクから一次情報を確認できます。特定銘柄の売買を推奨するものではありません。