半導体海外2026年7月26日 (日)
三星とブロードコム、2000億ドルのAI半導体契約 ファウンドリ競争激化
サムスン電子がブロードコムと2000億ドル規模のAI半導体委託生産で合意。TSMCとの受託競争が一段と激化し、日本の半導体装置メーカーにも波及します。
サムスン電子が米国ブロードコムと、2000億ドル(約30兆円) にのぼるAI半導体の委託生産契約を結びました。期間は2030年までで、半導体受託製造(ファウンドリ)業界では過去最大規模です。この一契約で、サムスンはTSMCとの差を一気に縮めようとしています。
何が起きた
サムスン電子は7月25日、ブロードコムとAI向けカスタム半導体の長期委託生産契約を締結したと発表しました。総額は2000億ドルで、2026年から2030年までに生産されるAIアクセラレーターやネットワークチップが対象です。
ブロードコムはデータセンター向けのカスタムAI半導体(ASIC)を手掛ける大手で、サムスンの5ナノメートル以下の最先端プロセスを採用する見通しです。
そもそも
- •ファウンドリ市場はTSMCが世界シェア約60%で首位、サムスンは約10%で2位
- •ブロードコムはグーグルなど向けにAI専用チップを設計し、生産を委託してきた
- •サムスンは3ナノや2ナノの微細化でTSMCを追うが、歩留まりで苦戦していた
- •AI半導体需要は年率40%以上で拡大、供給不足が続いている
数字で見る
- •2000億ドル — 契約総額。半導体業界の単一ファウンドリ契約として過去最大
- •2030年 — 契約期間。5年以上にわたる長期コミットメント
- •約30兆円 — 為替レート150円換算での日本円規模
なぜ重要か
- •サムスンは巨額の受注で「量産実績」を確保、TSMC対抗の切り札に
- •ブロードコムはAI需要急増の中で確実な供給源を確保、増産リスクを低減
- •サムスンは生産を増やすため設備投資が不可欠、日本製半導体装置の受注増加につながる
TSMCとの一騎打ちが続くファウンドリ業界で、サムスンはこの大型契約を足がかりにシェア拡大を狙います。ブロードコムのような大口顧客を獲得したことで、微細化競争はさらに激しさを増すでしょう。
この先
- •サムスンの今後発表される設備投資計画:どの程度の装置発注があるかが日本企業の業績を左右する
- •TSMCの対抗策:値下げや顧客囲い込み、あるいは別の大口契約の有無
- •東京エレクトロンやレーザーテックなど日本半導体装置株の受注動向
3行まとめ
- •サムスンとブロードコムが30兆円規模のAI半導体契約
- •ファウンドリ業界の勢力図が変わる可能性
- •日本の半導体装置メーカーにも追い風
出典 (一次情報)
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