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日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

スカイマーク

Skymark Airlines Inc.9204 · Growth · 空運業

日本の国内航空市場で第三極の座を確立。羽田を主要拠点に、単一機材で高頻度運航を展開する。

概要

スカイマークは、1996年に設立された日本の格安航空会社(LCC)である。1998年9月に羽田-福岡線で運航を開始し、大手航空会社に対し低運賃を武器に参入した。羽田空港を主要拠点とし、12空港23路線、1日158便を運航。使用機材はボーイング737-800型に統一しており、2026年5月から後継機の737-8型の導入を開始した。2026年3月期の事業収益は1104億円、営業利益18億円。

羽田空港を核とした国内路線網

スカイマークの路線網は羽田空港を中心に構成される。2026年夏ダイヤ時点で羽田発着路線は新千歳、神戸、福岡、鹿児島、那覇、宮古(下地島)の6路線で1日38往復。旅客収入、旅客数、運航便数の約半分を羽田路線が占める。そのほか茨城、中部、神戸、福岡、鹿児島、那覇など各地を結ぶ23路線を運航し、北海道から沖縄までカバーする。2025年度の有償旅客数は799万5697人、有効座席利用率は80.1%である。

旅客収入97%の収益構造と付帯事業の拡大

事業収益の97%を旅客運送収入が占めるが、近年は付帯事業収入の拡大に注力する。2026年3月期の附帯事業収入は31億9200万円(前年比13.0%増)で、機内誌広告、訓練シミュレーター賃貸、グッズ販売などが含まれる。コスト面では単一機材による整備・訓練の効率化や、新機種導入による燃料費削減(737-8型で約15%減)を進める。2026年3月期の営業費用は前年比増加したものの、営業利益18億円を確保した。

民事再生を経て再上場した資本構成

スカイマークは2015年1月に民事再生手続を申請し、同年3月上場廃止となった。再生計画に基づき機材統一や路線選別を実施し、2016年3月に再生手続終結。2022年12月に東京証券取引所グロース市場に再上場した。2026年3月末の資本金は1億円、純資産339億4400万円、自己資本比率28.0%(同期末)。中期目標として2030年度に事業収益1690億円、営業利益140億円、自己資本比率40%を掲げる。

競争環境とリスク要因

国内線では日本航空、全日空およびLCC各社との競合に加え、新幹線や高速バスとも競合する。原油高や円安による燃料費・リース料の上昇が経営の主要リスクである。2025年には福岡空港・神戸空港の発着枠拡大、2029年には羽田空港の枠再配分を好機と捉え、路線拡大を計画する。一方、国際線は2019年の成田-サイパン線(2020年休止)の経験を踏まえ、2025年10月に神戸-台北チャーター便を運航し、事業化の可能性を探る。

業界の中での役割は国内航空輸送サービスを提供する航空会社(第三極)にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
1,104億円
営業利益
18億円
営業利益率
1.6%
純利益
16億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01国内航空旅客輸送主力

羽田空港を主要拠点に、北海道から沖縄・宮古まで12空港23路線を運航。ボーイング737シリーズの単一機材を活用し、コスト削減と高頻度運航を実現。レジャー・VFR需要を中心に、低運賃と付加価値サービスで競争力を維持している。

主な製品・サービス6
定期航空運送事業
旅客を定期的に輸送する路線便。羽田、茨城、中部、神戸、福岡などから国内各地へ運航。
不定期航空運送事業
チャーター便の運航。国内外への不定期旅客輸送を提供。
旅客運送附帯業務
予約変更・キャンセル、手荷物受託、ペット受託などの空港サービス。
広告宣伝業務
機内誌や機内サービスの媒体を活用した広告枠の販売。
訓練設備等賃貸業務
他航空会社向けに模擬操縦訓練装置や空港地上作業車両を賃貸。
商品販売業務
機内での自社グッズの販売。

製品と技術

単一機種ボーイング737-800による高効率運航

スカイマークは設立以来、複数機種の併用を避け、2009年以降はボーイング737-800型機に統一している。これにより運航乗務員や整備士の資格を共通化し、部品在庫を削減。177席の座席配置で高頻度運航を実現し、1日あたりの機材稼働率を高めている。2026年3月期には34機の737-800型機を運用し、有効座席キロは104億4714万席キロに達した。

737-8/10型機への段階的更新

2026年5月から737-800型機の後継となるボーイング737-8型機の運航を開始。最大の特徴は1席当たり燃料消費量を約15%削減できる点であり、二酸化炭素排出量の低減にも寄与する。2027年度からは長胴型の737-10型機(207席)を羽田空港の収益性の高い路線に投入予定。新機材も737-800型と操縦資格や部品の多くを共通化し、単一機材のメリットを維持する。

Value for Moneyを掲げる運賃・サービス設計

スカイマークは格安航空会社(LCC)でありながら、飲み物の無料提供や一定重量(通常20kg)までの手荷物無料受託、受託手荷物の迅速な返却など付加価値を提供する。これにより旅客の支払総額における優位性を確保している。2025年には若年層向け新運賃の導入や、有料座席「フォワードシート」のWEB予約化を実施。附帯事業収入は2026年3月期に31.9億円まで成長した。

国際線事業への準備とチャーター実績

2019年11月から2020年3月まで成田-サイパン線の国際定期便を運航した実績を持つ。2025年10月には神戸-台北(台湾桃園国際空港)線のチャーター便を試験運航し、国際定期便復活の可能性を探る。同社は成田空港も拠点としており、国際線展開は今後の成長オプションの一つと位置づけているが、具体的な定期便計画は公表されていない。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

空運業のなかでの位置

国内LCCの有力企業、収益性に課題

当社は国内格安航空会社(LCC)として、日本航空やANAホールディングスの大手に対し、低運賃戦略で差別化しています。スターフライヤーとは異なるモデルで競争しますが、国内線中心の路線網を展開。売上高は1041億円から1104億円へ緩やかに増加し、営業利益率は1.6%程度と低い水準です。燃料費や人件費の上昇、価格競争が収益を圧迫しています。航空需要の回復に伴い、搭乗率は改善傾向ですが、コスト管理や路線の最適化が収益性向上の鍵となります。

強み

  • 他社より低い運賃を実現し、価格感応度の高い顧客を獲得。
  • 国内路線に特化し、効率的な運航体制を構築。
  • 機材を統一し、整備コストを低減することで競争力を確保。
  • 「スカイマーク」の認知度を活かし、顧客基盤を拡大。

課題

  • 営業利益率1%台で、燃料や人件費上昇に弱い。
  • 日本航空やANAのLCC参入で競争が激化。
  • 国内線が中心で、国際線や事業多角化が遅れている。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

空運業の時価総額近傍。太字がスカイマーク

時価総額で並べると、掲載5社のなかで3番目にあたる。

#企業時価総額PER
19202ANAホールディングス1.4兆円9.2倍
29201日本航空1.3兆円9.5倍
39204スカイマーク250億円15.3倍
49233アジア航測217億円14.6倍
59206スターフライヤー75億円58.3倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 32件

格安運賃で市場参入した創業期

1996年11月、東京都新宿区にスカイマークエアラインズ株式会社を設立。資本金1億5000万円。1998年2月に運輸省へ定期航空運送事業免許を申請し、同年7月に取得。同年9月19日、ボーイング767-300型機1機で羽田-福岡線(3往復/日)に就航した。当時は大手3社が寡占する市場で半額運賃を打ち出し、競争原理を導入する役割を担った。2000年5月には東京証券取引所マザーズに上場した。

機材統一と国際線への挑戦

2002年7月に国際航空運送事業許可証を取得し、同年8月に羽田-ソウル間の国際チャーター便を運航。2006年10月に商号をスカイマーク株式会社に変更。2009年10月、使用機材をボーイング737-800型に統一し、運航効率を高めた。2010年11月にはエアバス社とA380型機の導入基本合意書を締結し、2011年2月に購入契約を結んだ。これに伴い2011年6月に増資を実施し資本金が141億円に膨らんだ。

A380計画頓挫と民事再生

大型機A380の導入は経営を圧迫し、2015年1月に東京地方裁判所へ民事再生手続開始を申し立てた。同年3月に上場廃止。2015年9月に再生計画認可が確定し、2016年3月に手続終結。再生過程では機材を737-800型に固定し、路線を収益性の高いものに絞り込んだ。2020年12月には資本金を1億円に減資し、財務体質を整理した。

再上場と国際定期便の再開

2019年11月、成田-サイパン線の国際定期便を就航させるが、2020年3月に休止。2022年12月、東京証券取引所グロース市場に再上場した。2020年2月に株式分割(1株→25株)を実施。2021年9月には増資と同時に減資を行い、資本金を調整した。再上場後は国内線の需要回復に乗り、2024年3月期には事業収益1041億円、純利益30億円を計上した。

新機材導入で2030年度目標へ

2026年5月、ボーイング737-8型機の運航を開始。従来機より燃料消費を15%削減する。2027年度にはさらに座席数207席の737-10型機を羽田路線に導入予定。中期経営目標として2030年度に事業収益1690億円以上、営業利益140億円程度、自己資本比率40%を掲げる。2026年3月期の営業利益は18億円と目標には程遠いが、機材更新と路線増強で収益力向上を図る。

年表32件を開く

1990年代

  • 1996年11月創業東京都新宿区に、スカイマークエアラインズ株式会社を資本金1億5,000万円をもって設立
  • 1998年2月運輸省へ定期航空運送事業免許を申請
  • 1998年5月東京都港区に本社移転
  • 1998年7月定期航空運送事業免許取得
  • 1998年9月9月19日、羽田-福岡線第1便就航

2000年代

  • 2000年5月上場東京証券取引所マザーズに上場
  • 2000年7月世界貿易センタービル(東京都港区)へ本社移転
  • 2002年7月国際航空運送事業許可証取得
  • 2002年8月羽田-ソウル間国際チャーター便就航
  • 2004年10月浜松町スクエア(東京都港区)へ本社移転
  • 2004年11月M&A11月1日、ゼロ株式会社と合併
  • 2005年3月3月1日、資本金を21億6,315万円に減少
  • 2006年10月商号変更10月1日、スカイマーク株式会社に商号変更
  • 2008年12月本社事務所を羽田空港整備場地区に設置し移転
  • 2009年6月本店所在地を東京都大田区へ移転
  • 2009年10月使用機材をボーイング737-800型に統一

2010年代

  • 2010年11月エアバス社とA380型機導入に関する基本合意書を締結
  • 2011年2月エアバス社とA380型機の購入契約を締結
  • 2011年6月公募および第三者割当増資により資本金が141億円に増加
  • 2012年6月本社事務所を羽田空港新整備場地区へ移転
  • 2013年11月東京証券取引所市場第一部へ市場変更
  • 2015年1月東京地方裁判所に民事再生手続開始の申立て
  • 2015年3月上場東京証券取引所第一部上場廃止
  • 2015年9月再生計画認可決定が確定
  • 2016年3月民事再生手続終結
  • 2016年11月本社を東京都大田区羽田空港三丁目5番10号に移転
  • 2019年11月成田-サイパン線国際定期便就航

2020年代

  • 2020年2月普通株式1株を25株に分割
  • 2020年3月成田-サイパン線の運航を休止
  • 2020年12月資本金を1億円に減少
  • 2021年9月増資(20億25万円)と同時に減資を実施
  • 2022年12月上場東京証券取引所グロース市場に上場

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。そのうち3項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 事業収益2030年度まで1,690億円以上
  • 営業利益2030年度まで140億円程度
  • 自己資本比率2030年度まで40%程度(新リース会計基準未考慮)

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    新機材導入による収益性向上

    ボーイング737-800型機の後継として、燃料効率に優れた737-8型機を2026年から、座席数の多い737-10型機を2027年から導入。機材を29機から33機体制へ拡大し、燃料費削減と収益性向上を図る。

  2. 02

    発着枠拡大の取り組み

    羽田空港の発着枠再配分(2028年予定)での増枠獲得を目指す。身近な価格と高い運航品質を維持し、過去の実績を活かして評価を得る。また、福岡・神戸・茨城などの拠点でも需要喚起を進める。

  3. 03

    運航品質と顧客体験の向上

    高い定時運航率と顧客満足度を維持しつつ、DX推進によるマーケティング強化で他社との差別化を図る。Value for Money(VFM)トップの航空会社を目指す。

  4. 04

    財務基盤の強化

    収益向上施策によるキャッシュフローを、安全投資や新機材導入に充当しつつ、有利子負債返済と手元流動性確保を進め、自己資本比率を40%程度に引き上げる。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 4期分

グループ全体で2,738人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は593万円で、3期前と比べて+11.7%平均年齢は36.5歳、平均勤続年数は9.0年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2023年3月53137.18.22,393
2024年3月57837.19.12,470
2025年3月57836.58.82,66168
2026年3月59336.59.02,73866

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率23.7%
縦線は目安の30%
男性育休取得率109.1%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)48.2%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社1(国内 1 / 海外 0) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位8)
その他1,954百万円
本社 — 東京都大田区876百万円
羽田事業所/東京空港支店 — 東京都大田区520百万円
神戸空港支店 — 兵庫県神戸市中央区422百万円
沖縄空港支店 — 沖縄県那覇市83百万円
千歳空港支店 — 北海道千歳市78百万円
福岡空港支店 — 福岡県福岡市博多区71百万円
訓練シミュレーター棟 — 東京都大田区0百万円
主な関係会社
  • 国内
    鈴与ホールディングス株式会社(注)
    静岡市清水区
    議決権6.2%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は1,104億円営業利益18億円前期と比べると増収増益で、売上が+1.4%、利益が+0.0%。

売上高
+1.4%
1,104億円
営業利益
+0.0%
18億円
純利益
-23.8%
16億円
営業利益率
1.6%
前期比 -0.0%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高1,208億円1,104億円
営業利益15億円18億円
純利益8億円16億円
1株あたり配当¥7

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は250億円、営業利益は−33億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+12.6%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q22138
2024年1Q222−14−6.3−10
2024年2Q2984615.443
2024年3Q262218.03
2024年4Q259−6
2025年2Q545234.2−6
2025年4Q544−5−0.927
2026年2Q549122.25
2026年4Q55561.111
2027年1Q250−33−13.2−26

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 8期分

2019年3月期からの8期で、売上は882億円から1,104億円へ1.3倍に増えた。直近期の営業利益率は1.6%。売上は5期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2019年3月8828891
2020年3月90428−13
2021年3月341−296−163
東京証券取引所グロース市場に上場
2022年3月471−151−67
2023年3月8473757
2024年3月1,0417530
2025年3月1,0891881.721
2026年3月1,10418291.616

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高1,104億円のうち、営業利益として残るのは18億円1.6%。営業外の損益と税金を反映した純利益は16億円、売上の1.4%にあたる。営業利益率は業種中央値7.0%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価など作る・仕入れるのにかかったお金91.6%1,011億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金6.8%75億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益1.6%18億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。売上原価と販管費は単体ベースの数値です。

営業利益率業種比5.3pt
1.6%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比2.9pt
1.4%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比3.0pt
5.4%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
1.3%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
1.3%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 6期分

2026年3月期は営業CFが116億円、投資CFが−193億円で、差し引きのフリーCFは−77億円この組み合わせは積極投資型にあたる。本業で稼ぎつつ、さらに資金を調達して大きな投資に踏み込んでいる。成長への布石の局面期末の手元現金は245億円で、売上の2.7ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2021年3月−245−47299−292133
2022年3月−125−489−12993
2023年3月59−239636225
2024年3月82−22−2360269
2025年3月72−50−2922260
2026年3月116−19357−77245

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 8期分

2026年3月期の総資産は1,211億円。このうち返さなくてよい自己資本が339億円で、自己資本比率は28.0%(業種中央値37.7%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2019年3月77127349835.4
2020年3月71921650330.0
2021年3月85510475112.2
2022年3月936938439.9
2023年3月1,07823983922.2
2024年3月1,10827982925.1
2025年3月1,03927176826.1
2026年3月1,21133987228.0

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳単体ベース
現金及び預金
245億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
103億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
872億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
52
/ 100
安定性自己資本比率19 / 40
収益力営業利益率3 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

空運業 5社との比較

同じ空運業の企業と並べると、いちばん上に来るのは自己資本比率5社中4位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE下位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
5.4%/中央値 8.4%
P25 7.5%P75 12.2%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
1.6%/中央値 7.0%
P25 3.1%P75 8.6%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
28.0%/中央値 37.7%
P25 28.0%P75 40.3%
売上成長率下位前期からの売上の伸び
1.4%/中央値 4.4%
P25 3.2%P75 9.1%
配当利回り下位株価に対して1年で受け取る配当の割合
1.7%/中央値 2.7%
P25 1.9%P75 3.4%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥415で、1年前と比べて-13.8%過去52週の値幅のなかでは50%の位置にある。

¥415-1.4%1ヶ月+0.7%1年-13.8%時価総額250億円
過去52週の値幅
安値¥318高値¥513

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)15.3倍
PER (会社予想)31.2倍
PBR0.89倍
配当利回り1.69%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1か月で約4.4%下落し、8月10日には416円で終えました。25日移動平均線(420円)を下回っており、短期は軟調です。一方、75日線(393円)と200日線(388円)を上回っており、中期的な上昇トレンドは維持しています。52週高値513円に対しては約18.9%低い水準で、戻り待ちの売り圧力が意識されます。出来高は8月10日に23万株と直近で最多を記録し、売買が活発化しています。RSIは50で中立圏ですが、25日線を回復できるかが焦点です。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をほぼ妥当と判定しています(スコア 50/100)

PERは15.28倍と業界平均21.17倍を下回り、PBRは0.89倍と平均1.15倍を下回る。配当利回りは1.68%と平均2.23%を下回るが、ROEは5.4%と低め。業績は横ばいで、営業利益率も1.6%台と低く、収益改善が課題。予想PERは31.3倍と大幅に上昇見込みで、市場の期待が高い。割安感と割高感が混在し、ほぼ妥当と判断。

指標この会社業種平均
PER (実績)15.3倍21.4倍
PER (予想)31.2倍
PBR0.89倍1.14倍
ROE5.4%9.3%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

LCCとしての成長戦略と収益性の改善が争点。強気派は、観光需要の回復や訪日客の増加で旅客数が伸び、羽田の強固なスロットを活かした高い需要が見込めると主張する。また、コスト削減や機材の効率利用で利益率改善の余地があるとする。一方、弱気派は、燃料費や人件費の高騰、競合他社との価格競争で利益率が圧迫され、2025年3月期の営業利益率は1.65%と低調であることを指摘。さらに、国際線への展開や経営戦略の不透明さ、需要変動への脆弱性を懸念する。

プラスに働く材料7
  • 需要回復の追い風

    国内観光需要や訪日客増加で旅客数が増加傾向、売上高は2019年度比で拡大

  • 羽田スロットの価値

    首都圏の主要空港で昼間時間帯を保有し、利便性で差別化できる

  • 収益改善の余地

    2025年3月期の営業利益率1.65%から、コスト削減で改善余地があるとみる

  • 売上高が1041億→1104億と3期連続増加通年影響

    2026/3期売上高は1104億円と前期比+1.4%で3期連続増収。旅客需要の持ち直しが続く。

  • 営業利益18億円を維持し赤字回避通年影響

    2025/3期と同額の18億円を確保。経費削減が進み、減益幅を抑えている。

  • PBR0.89倍は解散価値並みの評価不定影響

    PBR0.89倍と1倍を下回り、資産価値に裏付けられた下値余地。

  • 外国人保有2.23%と新規需要の余地継続影響

    外資の持ち分が2.23%と低く、航空セクターへの見直しで買いが入りやすい。

マイナスに働く材料7
  • 利益率の低迷

    営業利益率は1%台と赤字寸前で、採算性が課題

  • 燃料費・競争

    燃油価格の高騰とANA・JALなどとの競合で運賃引き上げが困難

  • 需要変動リスク

    国内線の需要は景気や感染症の影響を受けやすく、収益が不安定

  • 純利益が30→21→16億円と2期連続減益通年影響

    純利益は前期比24%減の16億円。EPSは約27円から13円に半減し、PERが31.3倍まで上昇。

  • 営業利益率1.63%と収益体質が弱い継続影響

    売上高1104億円に対し営業利益18億円。燃料費や人件費の上昇で利益が圧縮されやすい。

  • 株価は1年で15.6%下落、モメンタム悪化継続影響

    1年間で15.6%下落し、下げトレンドが続く。投資家心理が冷え込む。

  • 配当利回り1.68%と相対的に低い通年影響

    配当利回りは1.68%で、他銘柄と比べて魅力が薄く、下支え材料に欠ける。

次の決算で確かめる点
旅客搭乗率
座席の利用率が収益の重要な要因で、需要動向を反映する
営業利益率
低コスト戦略の効果と収益性の改善が実現しているか
平均運賃
価格競争の中で運賃を維持・向上できるか、収益に直結

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり7で、前期から+133.3%いまの株価に対する利回りは1.69%。増配か配当維持が1年続いている。

年間配当
¥7
1株あたり
配当利回り
1.69%
いまの株価に対して
配当性向
25.7%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
1年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2023年3月54.5
2024年3月29480.058.1
2025年3月3−89.78.3
2026年3月7133.325.7

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥7

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ30,778人。区分でいちばん多いのは個人・その他59.0%。グループ会社や銀行などの安定株主が34.3%を占め、残る65.7%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
個人・その他52.053.157.259.0
事業法人14.424.130.132.4
証券会社1.82.52.24.5
金融機関4.75.84.01.9
外国法人26.714.26.01.9
外国人個人0.40.30.40.3
自己株式2.30.20.3

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01鈴与スカイ・パートナーズ投資事業有限責任組合13.01
02ANAホールディングス株式会社12.93
03鈴与ホールディングス株式会社6.18
04鈴与スカイ・パートナーズ2号投資事業有限責任組合5.94
05株式会社エアトリ5.02
06双日株式会社4.99
07アドヴェンチャーホールディングス株式会社1.67
08山本 知宏1.66
09夏秋 克好1.51
10野村證券株式会社1.47

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近2
  • 2026-05-20
    鈴与株式会社
    変更報告
    18.96%
  • 2026-05-12
    鈴与株式会社
    新規の大量保有報告
    18.96%

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 8期分

1株利益は8期で−99%、1株純資産は8期で−96%。直近期のROEは5.4%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2019年3月5,06815,14141.1
2020年3月−28481−5.2
2021年3月−363232−101.9
2022年3月−146197−68.2
2023年3月11239634.510.64.5
2024年3月5047311.620.358.1
2025年3月364507.814.38.3
2026年3月275645.413.925.7

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

17名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は17名。2026/3期の役員報酬は総額246百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約4倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
本橋学代表取締役社長 執行役員5030
佐藤善信代表取締役専務 執行役員6624
荒牧秀知取締役専務 執行役員6324
草薙邦雄取締役常務 執行役員62
桐山毅取締役常務 執行役員6418
髙木敬介取締役執行役員4818
米正剛取締役(注)172
豊島勝一郎取締役(注)169
三輪德泰取締役(注)179
浅井伸祐取締役(注)170
石黒純夫常勤監査役73
山内弘隆監査役(注)271
残りの役員5名を開く
氏名役職年齢保有株数
砂川佳子監査役(注)254
根岸毅代表取締役専務 執行役員64
宝鏡邦祐取締役執行役員6115
加藤勝也取締役(非常勤)67
森谷和生常勤監査役67

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)8177418223
社外取締役652529
監査役1121212

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容2,503字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社は、長らく大手数社の寡占により運賃が高止まり状態にあった航空業界に競争原理を起こすべく設立された航空会社であります。当社は設立以来、安全運航を使命とし、社会に役立つ存在となるべくお客様に適正な運賃を提供することを理念としております。なお、当社は、航空事業の単一セグメントであり、セグメント情報の記載を省略しております。 (1)事業の概要 当社の航空事業の概要は次のとおりであります。 事業   概要(2026年3月31日現在) 航空事業   旅客運送事業   定期航空運送事業   羽田―新千歳線(1日9往復) 羽田―神戸線(1日6往復) 羽田―福岡線(1日12往復) 羽田―鹿児島線(1日4往復) 羽田―那覇線(1日6往復) 羽田―宮古(下地島)路線(1日1往復) 茨城―新千歳線(1日2往復) 茨城―福岡線(1日2往復) 茨城―那覇線(1日1往復) 中部―新千歳線(1日3往復) 中部―鹿児島線(1日2往復) 中部―那覇線(1日3往復) 神戸―新千歳線(1日4往復) 神戸―仙台線(1日2往復) 神戸―茨城線(1日3往復) 神戸―長崎線(1日3往復) 神戸―鹿児島線(1日3往復) 神戸―那覇線(1日3.5往復) 神戸―宮古(下地島)路線(1日1往復) 福岡―新千歳線(1日1往復) 福岡―那覇線(1日3往復) 鹿児島―奄美線(1日2往復) 那覇―宮古(下地島)路線(1日2往復) 不定期航空運送事業   国内外への不定期旅客(チャーター)便を運航しております。 附帯事業   旅客運送附帯業務   旅客運送において予約のキャンセル及び変更サービス、手荷物受託サービス及びペット受託サービス等を提供しております。 広告宣伝業務   当社が運航する航空機にて提供している機内誌、機内サービス等を活用し、広告枠の販売を行っております。 訓練設備等賃貸業務   他の航空会社に対し、模擬操縦訓練装置(シミュレーター)及び航空機地上作業車両等の貸し出しを行っております。 商品販売業務   当社が運航する航空機の機内にて当社のグッズ等を販売しております。 (2)事業の特徴 当社は1996年11月に設立され、定期航空運送事業の路線免許(当時)取得を経て、1998年9月19日にボーイング767-300型機1機で羽田=福岡線(3往復/日)に就航しました。航空運送事業における規制緩和政策を受け、大手航空会社(当時3社)に対し半額運賃を武器に、適正な航空輸送サービスの提供を理念に新規航空会社として参入いたしました。当社の参入によって新たに航空運送事業での競争状態の創出に貢献し、効率的な航空機への転換、運航路線の拡充に努め、世界有数の市場規模を誇り、寡占的な構造を持つ日本の国内航空市場において、国内航空会社の第三極として航空運送事業での足場を固めました。現在は、北は北海道から南は沖縄県・宮古(下地島)まで、12空港・23路線・1日当たり158便の運航(2026年夏ダイヤ、2026年3月31日時点)をボーイング737-800型機にて行っております。 当社は、世界的にも利用旅客数の多い空港の一つであり、首都圏からのアクセスもよい東京国際空港(羽田空港)を主要拠点としております。羽田空港を拠点とする路線は、旅客単価が高く、収益性に優れているため、当社は、これらの路線に戦略的に集中して運航することとしており、2025年度の当社の旅客収入、旅客数及び運航便数における羽田空港国内路線の占める割合は、それぞれ、約56%、約52%及び約49%となっております。 また、これまで当社は保有・運用コストが低く抑えられる小型機(ボーイング737-800型機)の単一機材で運航してまいりましたが、2026年5月からはその後継機種であるボーイング737-8型機の運航を開始いたしました。このボーイング737-8型機は、従来のボーイング737-800型機と比較して1座席当たりの燃料消費量を約15%削減することができる省燃費機材です。さらに、運航乗務員や整備士の資格、航空機部品の多くがボーイング737-800型機と共通化されており、単一機材運用のメリットを維持しながら高い省燃費効果を享受できるという特徴を持っています。 当社は、こうした機材の更新を進めながら、2025年4月に再定義したMVV(Mission・Vision・Value)に基づき、大手航空会社、LCC(格安航空会社)各社との運賃競争での価格優位性を確保しながら、心のこもった快適な航空サービスを、利用者に対し身近な価格で継続的に提供しております。また、運航品質の向上(高い定時運航率、低い欠航率)、顧客満足度の向上、地域共生の強化は、営業活動を行う上での認知度向上に役立っており、低運賃に加え、飲み物の無料提供、一定重量までの手荷物無料受託、受託手荷物の迅速な返却等、様々な付加価値を提供することで旅客の支払総額における優位性を確保しております。 当社の旅客構成は、伝統的にレジャーやVFR(知人・家族訪問)などの非ビジネス目的の割合が高いことが特徴です。昨今では、円安に伴う国内旅行への需要シフトや、インバウンド(訪日外国人旅客)の増加などが追い風となり、旅行需要のさらなる押し上げが見られます。加えて、出張旅費を抑えたい企業ニーズの取り込みに向けて、大手旅行会社のBTM(ビジネストラベルマネジメントシステム)との接続を開始しました。 当社は、2015年の民事再生手続以降、ガバナンスの強化、機材の統一、運用コスト削減、路線の選別等の改革を実施し、柔軟な運航便数調整による変動費抑制や、機材コストや委託費を中心とした固定費削減の施策を実施するなど、コスト削減に取り組んで参りました。今後とも当社は適正な運賃水準を確保しながら、安定した高い運航品質の維持及びお客様へ温かく誠実なサービスを提供することで顧客満足度を高め、高い座席利用率を安定的に維持することで収益の安定確保を図って参ります。 事業の系統図は次のとおりであります。
経営方針・対処すべき課題3,232字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針 当社は、「社会的使命」、「将来に目指す姿」、「価値観・行動指針」を全役職員で共有すべく、スカイマークMVV(Mission・Vision・Value)を掲げております。 Mission(ミッション) 安全を全ての基礎とし、安心かつ高品質で、シンプルでありながら心のこもった快適な航空サービスを、身近な価格で提供する Vision(ビジョン) なくてはならない愛される翼として成長し続け、誰もが気軽に移動できる未来を創造する Value(バリュー) [価値観] 1.スカイマークらしさ 他にはない価値の源泉である「独自性」、「ユニークさ」、「唯一無二」を大事にします 2.航空のプロフェッショナルとしての誇り プロフェッショナル集団として成長し、その成果を未来への投資や社員、ステークホルダー、社会への還元に繋げ、さらなる成長に向けた好循環を作り出します 3.挑戦・変化するマインド 新たな挑戦や変化を恐れずに楽しみます 4.人の尊重 サービス提供者である社員、そして事業にかかわる全ての人を尊重します [行動指針] 1.私たちは、お客様や地域への優れた価値提供のために最善を尽くします 2.私たちは、互いを尊重し、部門を越えて共創・協働します 3.私は、主体性をもって価値ある正しい仕事をします (2)経営戦略及び目標とする経営指標等 当社は、安定した需要が見込まれる羽田空港発着路線を中心に、高水準の運航品質と心のこもったサービスを身近な価格で提供し、収益の安定的な確保を図ってまいります。コスト面においては、ボーイング737シリーズによる機材の単一化と高効率な多頻度運航を維持するとともに、継続的なコスト削減を進めることで、国内線における収益性の安定確保に注力しております。 機材戦略に関しましては、これまで運航してきたボーイング737-800型機の後継機として、2026年5月よりボーイング737-8型機の運航を開始いたしました。さらに2027年には、これら2機種よりも座席数の多いボーイング737-10型機を収益性の高い羽田空港国内路線に導入し、さらなる収益性の向上に努めてまいります。これら燃料効率に優れた新型機の導入により、燃料費をはじめとする運航コストのいっそうの削減を見込んでおります。 路線戦略については、2025年に実施された福岡空港および神戸空港の発着枠拡大、ならびに2029年に予定されている羽田空港の発着枠再配分を好機と捉え、運航便数の増加を通じて有償旅客数の拡大へ繋げてまいります。同時に、運用時間が拡大された茨城空港をはじめ、神戸空港や下地島空港(宮古島市)など、当社のシェアが高い拠点においても就航地域と協働して需要を喚起し、さらなる収益性の向上を図ってまいります。 また、運航路線や運航ダイヤの最適化による利便性の向上、高い定時性の確保、そして心に残る温かいサービスを提供し続けることで、お客様にとって価値のある「Value for Money(VFM)トップの航空会社」であり続けられるよう取り組んでまいります。運航品質面では、これまでも業界トップクラスの定時運航率や顧客満足度を維持してまいりました。今後も安全運航の堅持を大前提に、お客様の利便性向上を追求して他社との差別化を図るとともに、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進によるマーケティング強化も加え、顧客体験のさらなる向上に努めてまいります。 (中期経営目標) 当社は中期経営目標において2030年度の業績目標を下記の通り定めております。上記の基本戦略を着実に実行し、変化する競争環境下でも安定的に利益を確保できるよう努めてまいります。 2030年度目標 事業収益 :1,690億円以上 営業利益 :140億円程度 自己資本比率 :40%程度(新リース会計基準は未考慮) 機動的にさらなる株主還元を目指す。 (3)経営環境 円安の長期化や構造的なインフレは、国内航空業界に大幅なコスト高騰をもたらしております。加えて、昨今の中東情勢は原油価格の先行き不透明感を一段と高めており、航空機燃料コストのさらなる上昇リスクとして注視が必要な状況です。 また当社においては、主要拠点である羽田空港発着路線をはじめ、多くの路線において大手航空会社やLCC(格安航空会社)と競合しているほか、一部の路線では新幹線や高速バスをはじめとする地上交通機関とも競合しております。今後、これら競合他社の運賃戦略等により競争が一段と激化した場合には、当社の財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 こうした状況を受け当社では、原油相場に連動する航空機燃料価格の動向や、為替相場の変動に伴う外貨建取引(航空機リース料等)のコスト増減は、当社の経営環境に多大な影響を与える最重要のリスク要因として、今後も動向を注視してまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 ①新機材の導入 当社は当事業年度末現在運航中のボーイング737-800型機の後継機としてボーイング737-8型機及びボーイング737-10型機の導入を予定しております。これらの新機材は現行機と比較してボーイング737-8型において15%程度、ボーイング737-10型では19%程度燃料使用量を削減でき、二酸化炭素排出量の軽減も期待できる省燃費機材です。 ボーイング737-8型機については2026年度第1四半期より導入を開始する計画であり、導入に向けた準備を進めております。当社としては、これらの省燃費新機材を導入することは重要な施策のひとつと考えており、2027年度からはボーイング737-8型機に加え、長胴型であり提供座席数を現行機の177席から207席まで拡大することができるボーイング737-10型機を収益性の高い羽田空港国内路線に導入することで、更なる収益性の向上に努めて参ります。新機材の導入戦略を着実に実行することで、現在の29機体制から、2026年度以降は段階的に機材を増やし、33機体制へと事業規模拡大を目指してまいります。 ②発着枠の拡大 羽田空港国内路線の拡大にあたり、2028年に予定されている羽田空港国内路線発着枠の配分見直しにおける増枠の達成が重要と考えております。前回2020年の配分見直しにおいては評価項目として以下が設けられておりました。 ・運賃水準の低廉化の努力 ・安全の確保 ・全国的なネットワークの形成 ・航空会社の効率的な経営の促進 ・発着枠の効率的な使用 ・行政処分の有無 当社は2020年の羽田空港国内路線発着枠の配分見直しにおいて、本邦航空会社で唯一羽田空港国内路線発着枠の増枠を達成しており、今後も当社の「身近な価格で、高い運航品質とシンプルで心のこもったサービスを提供する」ビジネスモデルを維持・強化し、増枠に必要な評価を得られるように継続して努めてまいります。 ③財務上の課題 当社は新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う旅客需要の減少により、業績に大きな影響を受けました。 ポストコロナにおいて旅客需要は概ねコロナ禍以前の状態に回復しておりますが、当社としましては再び同様の事例が発生した場合等に備えた財務基盤の拡充は重要な課題であると考えております。 具体的には、各種収益向上施策により創出したキャッシュ・フローを元に安全維持のための更新投資、新機材導入などの成長投資を行ったうえで、有利子負債の返済や手元流動性の確保を通じて財務基盤を強化し、自己資本比率を40%程度まで引き上げてまいります。
事業等のリスク5,849字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)安全 ①航空機事故について 当社は安全を全ての基盤とし、高品質な航空サービスを提供するべく、高い定時運航率・顧客満足を維持しています。当社の運航便において航空機事故または重大インシデントが発生した場合、人的・物的損害の発生に加え、社会的評価の著しい低下や損害賠償請求、行政処分による運航停止等により、当社の業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります 。特に人的損害が生じた場合には、社会的な信用・信頼を根本から揺るがす可能性があります 。また、発生した損害が加入している航空保険の填補範囲を超えるリスクや、他社における事故であっても、業界全体の信頼低下により航空需要が減退し、当社の業績に波及するリスクも内在しています。 ②人材の確保について 当社における人材の中でも、操縦士、運航管理者、整備士等の航空法に基づく国家資格を有する専門人材について、雇用環境の変化により必要数を確保できない場合、路線の維持や事業拡大に制約を受ける可能性があります。また、自社養成には長期の教育期間を要するため機動的な増員が困難であるほか、ストライキ等の労働争議が発生した場合には、運航に支障をきたし業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③災害等について 当社の全ての運航管理は羽田空港で行われており、また、国内路線の多くは羽田空港、新千歳空港、神戸空港、福岡空港、那覇空港等の国内主要空港を利用しております。このため、当該地域において地震、洪水、台風、大雪等の大規模な自然災害や火災、またはこれらに起因する労働争議や施設障害が発生した場合、運航管理機能の停止や空港施設の損壊により、発着便の欠航や運航ダイヤの大幅な乱れが生じる可能性があります。これにより、減収や復旧費用の発生が生じ、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)経済・社会環境の変化 ①景気動向の影響について 航空業界は、旅客需要等について景気動向等の変動による影響を受けております。当社の事業はレジャー(非ビジネス)目的の旅客需要への依存度が高く、景気後退や物価上昇に伴う個人消費の冷え込みは、旅客数減少に直結する可能性があります。また、地上交通機関やLCCとの競合、ビデオ会議普及によるビジネス慣習の変化、少子高齢化による人口減少等により、旅客需要が構造的に減少した場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ②原油価格の上昇に伴う燃料費への影響について 燃料費は、当社の営業費用の相当部分を占めているため、地政学的要因や需給バランスの変化等による航空燃料価格の高騰は、当社の営業損益に重要な影響を及ぼす可能性があります。当社は、燃料費に係る原油価格については商品スワップ取引を行い、変動リスク低減に努めておりますが、これらの取り組みが、燃料費の変動による影響を完全に吸収できるとは限りません。また、当社は燃油サーチャージ制度を導入していないため、コスト増を運賃へ転嫁する際には需要減少を招くリスクを伴います。また、想定外の急激な減便が発生した場合、燃料ヘッジが実需要を上回る(オーバーヘッジ)ことによる損失発生のリスクも内在しています。 ③為替変動の影響について 当社の主な費用のうち、航空機リース料、航空機整備費の大部分、機体購入代金等の主要な支出の多くは外貨建で取引されています。このため、為替相場が円安に振れた場合には、円換算での費用負担が増大し、当社の業績を圧迫します。為替予約等により一定の影響緩和を図っていますが、急激かつ大幅な変動が生じた場合には、費用の増減や外貨建債権債務の評価損益が発生する可能性があります。 ④戦争・テロ等の影響について 国際的な武力衝突やテロ事件が発生した場合、日本国内においても保安対策の強化に伴う航空会社のコスト負担増や航空保険料の上昇を招きます。また、地政学的リスクに起因する燃料価格のさらなる高騰や、社会不安に伴う旅行マインドの冷え込みが生じた場合、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑤感染症による影響について 感染症の蔓延は、渡航制限や外出自粛による旅客需要の劇的な減退を招きます。国内線主体であっても、水際対策によるインバウンド消失や、デジタル化に伴うビジネス需要の構造的減少が、業績に長期的な影を落とす可能性があります。また、自社従業員の大量感染により運航機能が維持できなくなるリスクも抱えています。 (3)航空事業等 ①発着枠について 羽田空港等の混雑空港における発着枠は、当社の事業基盤の根幹です。政策的な見直しや再配分により当社の発着枠が減少、あるいは計画通りに獲得できない場合、事業計画の遂行が困難となります。また、保有する発着枠を有効活用できない場合も、収益性および経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ②競争環境について 国内線における大手航空会社やLCC(格安航空会社)との価格・サービス競争に加え、新幹線や高速バス等の地上交通機関との競合が収益を圧迫するリスクがあります。競合他社の運賃戦略や新規路線の開設等により市場シェアが低下した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③航空機材の導入について 機材調達をボーイング社および特定のリース会社に依存しており、ボーイング737型機の単一機種による効率的な運営を基本としています。そのため、メーカー側の納入遅延や品質問題、あるいは特定機種に対する安全性への疑義が生じた場合、運航計画の大幅な変更や社会的信用の失墜を招き、経営に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ④使用機材等の整備費の変動について 航空機やエンジンの点検に伴う整備範囲の拡大や、リース機材返還時の整備費用(リデリバリーコスト)が見込みを上回る場合、費用の急増が業績を圧迫します。これらは航空機の使用状況や状態に左右されるため、将来の支出額を正確に予測できない不確実性があります。 ⑤第三者のサービスへの依存について 一部運航乗務員の派遣を受けているほか、航空機の整備、機器の修理、地上ハンドリング、予約センター等の業務において、第三者に一部の業務を委託しています。委託先における人手不足、ストライキ、システム障害等により業務遂行に支障が生じた場合、当社の運航や顧客サービスが停止し、社会的信用や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑥資産減損について 航空機等の固定資産について、収益性の低下等により将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回る場合、減損損失の計上が必要となります。航空需要の大幅な減退や機材の早期退役、資産価値の下落が生じた場合、当社の純資産が減少し、自己資本比率の低下を招く恐れがあります。 (4)システム関連 ①システム障害等について 当社の予約販売、搭乗手続き、運航管理等の基幹業務は高度にデジタル化されており、自然災害や通信障害、サイバー攻撃等によってこれらが停止した場合、大規模な欠航や運航ダイヤの混乱を招き、社会的信用の失墜や多額の減収、損害賠償が生じる恐れがあります。また、競争力維持のための新システム導入や更新において、開発の遅延、コストの膨張、あるいは想定した機能の未達が生じた場合、事業運営に支障をきたすだけでなく、ソフトウエア資産の減損処理が必要となり、業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ②顧客情報漏洩について 当社は多くのお客様の氏名、クレジットカード情報等の個人情報、および飛行計画等の重要機密を保有しています。これらが外部からの不正アクセスやランサムウェア攻撃、あるいは役職員の過失や内部不正、委託先の不備等によって漏洩した場合、法的制裁(制裁金等)や損害賠償の発生、ブランド価値の致命的な毀損により、当社の財政状態及び経営成績に甚大な影響を及ぼす可能性があります。 (5)財務関連 ①損益構造について 当社の費用構成は、人件費、機材リース料、整備費、施設使用料等の固定費比率が高く、これらは旅客数や座席利用率の変動に応じて即座に削減することが困難です。そのため、景気後退や競争激化により旅客単価や利用率がわずかに減少しただけで、営業損益が大きく悪化するリスクがあります。また、長年のコスト削減施策により、さらなる削減余地が限定的となっている点も収益の下押し要因となります。 ②有利子負債及びリース債務について 当社は機材の多くをオペレーティング・リースにより導入しており、今後も新型機導入に伴いリース債務が増加する見込みです。多額の債務返済やリース料支払いは手元流動性を圧迫し、事業環境の変化に応じた投資能力を制限する可能性があります。また、リース会計基準等の改正によりリース資産・負債がオンバランス化された場合、自己資本比率等の経営指標が低下し、財務評価に悪影響を及ぼす恐れがあります。 ③配当施策について 当社を取り巻く事業環境は、各種の物価高騰などに加え、足元では中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の高騰や急激な為替変動により、極めて先行きが不透明な状況にあります。こうした外部環境のリスクを考慮した上で、株主還元の継続を基本としつつも、不測の事態に備えた内部留保の充実と、将来成長に向けた投資資金を確保すべき局面であると判断いたしました。 2026年3月期の業績におきましては、急激な円安進行に伴い多額の為替差益を計上したことにより、配当原資は非資金性の要因を多く含むこととなりました。前述した事業環境の急激な変化や新機材導入が本格化する資金需要等を総合的に勘案し、株主還元とのバランスを慎重に検討した結果、2026年3月期の期末配当を7円といたしました。また、従来公表しておりました配当方針につきましては、外部環境の変動が激しい中でも、安定的かつ継続した配当の実現に向けて、株主還元方針を変更することといたしました。新たな方針は2027年3月期の配当より適用すべく検討を進めており、決定次第速やかにお知らせいたします。 ④欠損金の繰越控除について 当社は現時点で税務上の繰越欠損金を有しており、法人税等の負担が軽減されています。しかし、利益計上によりこれらが解消された後は納税額が増加し、キャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。また、十分な課税所得を計上できない場合、控除を受けられないまま繰越欠損金が期限切れとなるリスクも内在しています。 ⑤繰延税金資産について 当社は将来の課税所得の予測に基づき繰延税金資産を計上しています。しかし、事業環境の悪化等により将来の課税所得見込額が低下した場合、資産の取り崩しが必要となり、当社の純資産および業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑥資金調達について 金融情勢の変化や当社の信用力の低下等により、計画通りの資金調達が困難になった場合、事業展開や機材導入に支障をきたす可能性があります。また、借入金等に付された財務制限条項(財務コベナンツ)に抵触した場合、期限の利益を喪失し、一括弁済を求められることで資金繰りに重大な悪影響を及ぼすリスクがあります。 (6)その他 ①法的規制について 航空輸送事業は、航空法を始めとする多岐にわたる法令・規制の適用を受けています。これらに抵触し、事業認可の取消しや業務改善命令等の行政処分を受けた場合、事業運営が著しく制限される可能性があります。また、規制遵守のための組織整備や専門人材(航空従事者等)の確保・育成には多額の費用を要し、今後の法改正によってはさらなる追加的負担が生じるリスクがあります。 (航空運送事業許可の状況) (注) 航空法改正に伴い、2000年2月1日より従来の路線免許制から事業許可制へと変更されております。 取得年月   2000年2月(注) 許認可等の名称   事業許可 所管官庁等   国土交通省 有効期限   事業許可証の書換え又は再交付がなされるまでの間、有効とする。 ※書換え又は再交付の発生事由は、事業許可の内容、若しくは運航者情報の変更による場合であります。 ※最新の許可内容となった日は2019年12月2日であります。 法令違反の要件及び主な許認可取消事由   航空法第119条(事業の停止及び許可の取消し) ・事業許可等に付した条件に違反したとき。 ・正当な理由が無く、事業許可等の実施すべき事項を実施しないとき。 航空法第120条(許可の失効) ・航空法第4条第1項各号に掲げる者に該当するに至ったとき。   ※当社の事業許可等に付された条件及び未実施事項はありません。 ②環境規制について 地球温暖化防止に向けた国際的な枠組み(CORSIA等)や国内法に基づき、航空機からの温室効果ガス排出削減が強く求められています。環境規制のさらなる強化や炭素税等の導入、騒音・廃棄物規制の厳格化が生じた場合、新型機材への更新投資やSAF(持続可能な航空燃料)の調達、汚染浄化費用などの多額の支出が発生し、当社の業績を圧迫する可能性があります。 ③公租公課について 航空機燃料税、着陸料、航行援助施設利用料等の公租公課は、当社の営業費用の大きな割合を占めています。現在、航空機燃料税については国の時限的な軽減措置を受けていますが、軽減措置のさらなる縮小・廃止や、空港使用料の引き上げが行われた場合、当社の収益性及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 ④訴訟・トラブル等について 当社の事業活動において、航空機事故、労働問題、知的財産権の侵害、契約違反等に関連して、重要な訴訟が提起される可能性があります。係争の内容や結果によっては、多額の賠償金の支払い、社会的信用の失墜、あるいは特定の業務の制限を受けることとなり、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
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業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当事業年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善、インバウンド需要の増加等により緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、中東情勢など地政学的な緊張の高まり及び原油価格の高騰に加え、継続的な物価上昇や為替相場を含む金融資本市場の変動など、先行きは依然として注視が必要な状況が続いております。 当社が事業を展開する国内線航空市場においては、円安や海外の物価高騰による国内旅行へのシフトなどを背景に、旅客需要は引き続き堅調に推移いたしました。しかしながら、国内線航空各社による堅調なノンビジネス需要の獲得に向けたプロモーション強化等の影響を受け、価格競争は年間を通じて従来以上に激化いたしました。 このような環境下において、当事業年度は事業収益の最大化を目指した戦略的な単価設定を実施したことで有償旅客数は7,995,697名(前年比1.8%減)と減少いたしましたが、市場環境の変化に応じた単価と有償旅客数のバランスを最適化すべく、レベニューマネジメントの高度化に努めてまいりました。さらに、収益性の高い事業構造への変革に向けた施策として附帯収入の拡大にも取り組み、厳しい事業環境の中でも、事業収益は過去最高を記録いたしました。 一方で、営業費用については、円安進行や世界的なインフレ影響による物価高騰、政府支援の縮小等により継続して増加傾向にあります。これらのコスト上昇に対して、安全運航に係る費用の確保を大前提としつつ、オペレーション業務の見直し、新機材導入が進捗する中での整備計画の最適化に伴う整備費の低減など、自助努力による費用抑制や厳格なコスト管理に取り組みましたが、コスト増加分の全てを吸収するには及びませんでした。結果として営業費用は前年比で増加し、当事業年度における営業利益は前年を下回りました。 2026年3月期の事業運営方針に掲げる「収益性の高い事業構造への進化・変革」及び「2027年3月期以降の飛躍的成長に向けた準備」については、顧客利便性向上を目指した有料座席であるフォワードシートのWEB予約化、各種手数料の改定、若年層向け新運賃導入など様々な取り組みを着実に進めてまいりました。2025年10月には、国際線運航の事業可能性検討に向け、神戸=台北(台湾桃園国際空港)線のチャーター便を運航いたしました。加えて、2024年2月にサービスを開始したマイページの登録者数が2025年12月には100万人を突破し、顧客データを活用したカスタマーロイヤリティの向上に努めてまいりました。 当事業年度の財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。 a.財政状態 当事業年度末の資産合計は、前事業年度末に比べ17,215百万円増加し、121,103百万円となりました。 当事業年度末の負債合計は、前事業年度末に比べ10,390百万円増加し、87,159百万円となりました。 当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末に比べ6,824百万円増加し、33,944百万円となりました。 b.経営成績 当事業年度における事業収益は110,441百万円(前年同期比1.4%増)、営業利益1,801百万円(前年同期比1.4%減)、経常利益2,907百万円(前年同期比282.4%増)、当期純利益1,638百万円(前年同期比23.7%減)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前事業年度末に比べて1,537百万円減少し、24,481百万円(前事業年度末は26,018百万円)となりました。 各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度において営業活動の結果、獲得した資金は11,601百万円(前事業年度は7,182百万円の獲得)となりました。これは主に税引前当期純利益3,619百万円、減価償却費3,496百万円及び契約負債の増加額3,208百万円によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度において投資活動の結果、支出した資金は19,315百万円(前事業年度は5,011百万円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出22,558百万円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度において財務活動の結果、獲得した資金は5,679百万円(前事業年度は2,949百万円の支出)となりました。これは主に長期借入れによる収入7,703百万円によるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績 a.営業実績 当事業年度の営業実績の状況は、次のとおりであります。 科目   当事業年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   前年同期比 金額(百万円)   構成比(%)   (%) 航空運送事業収入   旅客収入   107,218   97.0   101.1 貨物収入   31   0.0   407.9 航空運送事業収入合計   107,249   97.1   101.1 附帯事業収入   附帯事業収入 (航空運送に附帯関連する事業)   3,192   2.9   113.0 合計   110,441   100.0   101.4 (注)1.当社は航空事業の単一セグメントであるため、セグメント毎の記載はしておりません。 2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がいないため、記載を省略しております。 b.輸送実績 当事業年度の輸送実績の状況は、次のとおりであります。 項目   当事業年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   前年同期比 (%) 国内線 有償旅客数(人)   7,995,697   98.2 有償旅客キロ(千人・キロ)   8,370,697   97.1 有効座席キロ(千席・キロ)   10,447,147   99.8 有償座席利用率(%)   80.1   97.3 (注)1.有償旅客キロは、各路線各区間の有償旅客数(千人)に各区間距離(キロ)を乗じたものの合計であります。 2.有効座席キロは、各路線各区間の有効座席数(千席)に各区間距離(キロ)を乗じたものの合計であります。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に準拠して作成しております。この財務諸表の作成に当たり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の開示に影響を与える見積りを必要とする項目があります。経営者は、これらの見積りについて旅客需要の過去の動向や将来の機材導入及び整備計画、過去の整備実績等を勘案してその時点で最も合理的と考えられる見積りや仮定を継続的に使用しております。しかしながら見積り特有の不確実性から、実際の結果はこれら見積りと異なる場合があります。 また、当社の財務諸表で採用する重要な会計方針及び見積りに用いた仮定は、後記「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであり、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載の翌事業年度の財務諸表に与える影響は、翌事業年度以降においても同様に影響を及ぼす可能性があります。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.経営成績等 1)財政状態 (資産合計) 当事業年度末の資産合計は121,103百万円となり、前事業年度末に比べ17,215百万円増加しました。これは主に航空機購入を含む建設仮勘定の増加13,794百万円及び流動資産のデリバティブ債権の増加4,381百万円によるものです。 (負債合計) 負債合計は87,159百万円となり、前事業年度末に比べ10,390百万円増加しました。これは主に、航空機購入に伴う借入金の増加6,429百万円、航空券の予約販売が好調に推移した事に伴う契約負債の増加3,208百万円によるものです。 (純資産合計) 純資産合計は33,944百万円となり、前事業年度末に比べ6,824百万円増加しました。これは主に、当期純利益の計上等による繰越利益剰余金の増加1,457百万円、為替予約等のデリバティブ取引による繰延ヘッジ損益の増加5,367百万円によるものです。 2)経営成績 当社は、航空事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は行っておりません。 (運航体制等の状況) 当事業年度においては、円安を背景とした国内旅行への回帰やレジャー需要の増加により、国内旅客需要は堅調に推移いたしました。このような状況を踏まえ、お客様の多様な輸送ニーズに最大限お応えするため、需要の高い路線について積極的に追加定期便を設定し、輸送力の増強とお客様の利便性向上に努めました。 その結果、当事業年度の運航便数は56,869便となり、運航機体数(29機)は前事業年度と変わらないながらも、前事業年度の56,528便と比較して0.6%増加いたしました。 (事業収益及び営業費用の状況) 当事業年度においては、旅客単価と有償旅客数のバランスの最適化に努めたことにより、事業収益は110,441百万円(前年同期比1.4%増)となりました。事業費については、円安及び世界的なインフレに伴う仕入れ価格の上昇、政府支援縮小等の影響により101,184百万円(前年同期比1.0%増)となり営業利益は1,801百万円(前年同期比1.4%減)となりました。 経常利益は当事業年度末日における為替水準が前事業年度末と比較して相対的には円安となったことに伴う外貨建資産に係る為替差益の計上により2,907百万円(前年同期比282.4%増)となりました。特別利益においては航空機予備エンジンのセール・アンド・リースバック取引により固定資産売却益712百万円の計上、当期純利益については法人税等調整額1,949百万円の計上により1,638百万円(前年同期比23.7%減)となりました。 3)キャッシュ・フローの状況 キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社の事業領域である航空業界は、堅調な旅客需要に支えられているものの、中東情勢の緊迫化による原油価格の高騰に加え、円安や世界的なインフレによるコスト上昇、人手不足の対応など、引き続き予断を許さない状況にあります。 このような激動する経営環境下において、当社は2030年の「ありたい姿」として「しなやかに強く、永続する企業」及び「超高効率経営」を掲げ、その実現に向けた5つの重点テーマを設定いたしました。 (5つの重点テーマ) 1、稼ぐ力の強化 顧客データの活用によるマーケティング高度化、持続可能な路便構成の追求、収益構造の多様化等による収益の安定化と拡大 2、体験価値向上とブランドの確立 UAV(顧客に選ばれ続ける価値)の浸透による存在価値認知の獲得とファン基盤の構築 3、生産性向上とコスト構造改革 機材稼働率の向上、仕組みに焦点をあてたコスト構造改革、基幹システム等の刷新 4、新型機材への円滑な移行 省燃費機材導入による低コスト・低環境負荷運航の実現 5、人材の育成・確保と社員の活躍 上記施策を確実に遂行するためのプロフェッショナル人材の確保、従業員エンゲージメントの更なる向上 当社はこれらのテーマを着実に実行し、「なくてはならない愛される翼」として持続的に成長できる体制を築いてまいります。 また、当社は安全で安心かつ高品質な航空サービスを身近な価格であらゆる人々に提供することを通じて社会の持続的な発展に貢献することを「サステナビリティ基本方針」として掲げており、次世代機材の導入、運航効率の改善、SAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)の利用等による気候変動への対応、社員の働き方や働きがいの向上への施策の実施、地方自治体や企業との連携に積極的に取り組んでまいります。 なお、2026年度の業績予想にあたっては、為替レートは1ドル=155円(ヘッジ後146.1円)、ドバイ原油価格を1バレルあたり75ドル(ヘッジ後70.8ドル)を前提としております。また、ドバイ原油価格が1ドル変動した場合の、通期燃油費に対する感応度は約100百万円と見込んでおります。 c.資本の財源及び資金の流動性 当社は新型コロナウイルス感染症の拡大により毀損した財務基盤強化のため2022年7月に株式会社みずほ銀行、株式会社三井住友銀行、株式会社りそな銀行、株式会社日本政策投資銀行をアレンジャーとして300億円の借り入れ(借入期間1年)を行っておりましたが、2025年7月にそのうち200億円を借入期間1年とした借換と、17.5億円の返済を行っております。 また、2025年6月にアトランティス・アビエーション株式会社と航空機前払金に特化した資金調達契約、2025年8月に株式会社あおぞら銀行とコミットメントライン契約、2026年3月に株式会社横浜銀行をアレンジャーとしたシンジケート方式コミットメントライン契約を締結しました。 これらの対応により、当事業年度末における有利子負債の残高は36,175百万円となっております。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は24,481百万円となっております。

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開示資料

出典

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