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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,020.8+254ドル円158.87-1NASDAQ26,203.91+104S&P 5007,667.95+36SOX 指数11,316.82+289/2終値

JMC

JMC CORPORATION5704 · Growth · 非鉄金属

3Dプリンターと砂型鋳造の2つの成型技術を持つ製造業向けものづくりサポート企業。試作から最終製品まで一貫対応。

概要

JMCは1992年に横浜市で創業した試作・製造受託企業である。3Dプリンター(樹脂)と砂型鋳造(金属)の両成型法を軸に、産業用CTによる検査・測定サービスを加えた三事業体制を持つ。2025年12月期の売上高は32.2億円、従業員138名。東京証券取引所グロース市場に上場し、本社は神奈川県横浜市港北区に置く。

3Dプリンター・鋳造・CTの三事業体制

JMCは、3Dプリンター事業、鋳造事業、CT事業の三つのセグメントで構成される。2025年12月期の売上高は鋳造が20.8億円(構成比64.6%)、3Dプリンターが7.6億円(23.7%)、CTが3.7億円(11.6%)である。3Dプリンター事業では光造形方式や粉末焼結方式など主要工法を備え、試作品から医療用臓器モデルまで手掛ける。鋳造事業は砂型鋳造法を採用し、木型から検査まで一貫内製することで短納期と高品質を実現する。CT事業では産業用CTによる非破壊検査やリバースエンジニアリングサービスを提供し、装置販売も行う。三事業はCADデータのノウハウを共有し、ハード・ソフト資源を有効活用する。

試作から最終製品まで一貫対応する生産体系

JMCの特徴は、3Dプリンターによる樹脂試作と砂型鋳造による金属部品の両方を提供できる点にある。鋳造では、木型、鋳造、熱処理、機械加工、検査まで一貫内製し、工程間のデリバリー時間を削減している。さらに、砂型3Dプリンターを導入し、従来は手作業だった複雑な砂型造型に対応。長野県飯田市のコンセプトセンターでは、鋳造棟・木型棟・仕上棟・熱処理棟を備え、大型低圧鋳造設備も導入した。この体制により、一部の完成車メーカーからTier1サプライヤーに選定され、試作品から最終製品まで受注可能である。

心臓カテーテルシミュレーターHEARTROIDの展開

JMCは自社製品として、心臓カテーテルシミュレーター「HEARTROID」を開発・販売している。これは3Dプリンターと真空注型を組み合わせた独自技術(特許番号5236103号)を活用し、臓器の複雑な形状を軟質材料で忠実に再現する。HEARTROIDは、大阪大学大学院医学系研究科、フヨー株式会社との共同プロジェクト「HEARTROID PROJECT」を通じて開発され、国内外の医療機関やデバイスメーカー向けに販売される。2025年12月期には第4四半期に想定以上の受注を獲得し、同事業の売上を牽引した。

国内拠点と生産能力の拡充

JMCの生産拠点は、本社がある神奈川県横浜市のほか、長野県飯田市にコンセプトセンターを有する。コンセプトセンターは鋳造棟、木型棟、仕上棟、熱処理棟からなり、2023年9月には鋳造棟の増設と大型低圧鋳造設備の導入を実施した。これにより、大型鋳造品の試作需要に対応可能となった。また、2024年9月にはマグネシウムダイカスト法での事業拡大を目的に株式会社STG(大阪府八尾市)と業務提携し、アルケリス株式会社(神奈川県横浜市)とも製品販売の提携を結んでいる。

業界の中での役割は製造業向け試作・量産受託サービス企業。3Dプリンター造形と砂型鋳造を用いた部品製造、および産業用CTによる検査・測定サービスを提供。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
32億円
営業利益
1億円
営業利益率
3.1%
純利益
-13億円
2025/12 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

01製造業(自動車、機械、医療機器等)主力

製品開発中の顧客に向けて、3Dプリンターによる試作品を提供するサービス。光造形、粉末焼結、FDMなど主要工法に対応し、短納期を実現。後加工(塗装、染色、真空注型等)も自社で行う。医療分野では患者のCTデータから実体モデルを作製するサービスも提供。

主な製品・サービス1
3Dプリント試作サービス
3Dプリンターを用いて試作品を製作。光造形、粉末焼結(ナイロン)、FDM方式を備え、短納期と高品質を実現。後加工(塗装、染色、ネジ加工、アルミ真空蒸着、真空注型)まで対応。

02製造業(鋳造部品の試作・量産)主力

砂型鋳造による試作品と最終製品の製造。木型から検査まで一貫内製化しており、ダイカストと同等の精度を実現。アルミニウム合金、マグネシウム合金を主に扱い、多品種少量生産に対応。一部完成車メーカーからTier1に選定されている。

一部の完成車メーカーからTier1企業として選定

主な製品・サービス1
砂型鋳造品
砂型鋳造法による鋳造品。木型、鋳造、熱処理、機械加工、検査まで一貫内製化し、ダイカスト並みの精度を実現。最終製品と同素材の試作品を提供し、テストマーケティングにも活用。

03製造業(検査・測定)準主力

産業用CTによる非破壊検査や三次元測定サービスを提供。鋳造品の内部品質評価、リバースエンジニアリング、素形材の解析、放射線照射試験などに対応。また、ベーカーヒューズ製の産業用CTや関連ソフトウェアの販売も行う。

主な製品・サービス2
産業用CT検査・測定サービス
ベーカーヒューズ製の産業用CT(マイクロ/ナノ/ミリフォーカス)を使用し、非破壊検査や三次元測定を実施。鋳造品の内部欠陥検出、リバースエンジニアリングなどを提供。
産業用CT装置販売
ベーカーヒューズ製の産業用CT装置やヘキサゴン製ソフトウェアの販売。

04医療機器メーカー、教育研究機関副次

心臓カテーテル手術シミュレーター「HEARTROID」を大阪大学、フヨーと共同開発し、国内外の医療機関やデバイスメーカー向けに販売。また、希少生物の骨格や文化財の内部構造の3Dデータ提供など、教育・研究用途にも対応。

主な製品・サービス1
HEARTROID
心臓カテーテルシミュレーター。3Dプリンター技術で開発された患者の心臓モデルを使用し、リアルな触感で手術トレーニングを実現。

製品と技術

光造形・粉末焼結・FDMの3Dプリンター技術

JMCの3Dプリンター事業は、光造形方式、粉末焼結(ナイロン造形)方式、FDM(熱溶解積層)方式の主要工法を備える。光造形は高精度が求められる医療機器試作や透明モデルに使用。粉末焼結は強度・耐熱性が必要な自動車部品に適する。FDMは比較的安価で治具や機能検証品に用いられる。同社は年中無休の稼働体制と見積データの解析補正サービスで短納期を実現し、後加工(塗装、染色、ネジ加工、アルミ真空蒸着、真空注型)も提供する。

砂型鋳造の一貫生産体制と高精度化

鋳造事業では、砂型鋳造法を採用し、木型製作から鋳込み、熱処理、機械加工、検査まで一貫内製する。ダイカスト法に近い表面粗さと寸法精度を実現するため、細かい粒径の鋳物砂と切削機械による木型作製を行っている。また、砂型3Dプリンターを導入し、複雑な中子造型の工期を短縮。主にアルミニウム合金とマグネシウム合金を扱い、自動車部品やFA分野の大型鋳造品の試作・少量量産に対応する。トヨタ生産方式の導入で効率化も進める。

産業用CTによる非破壊検査とリバースエンジニアリング

CT事業では、ベーカーヒューズ製の産業用CT(phoenix v|tome|x c450, nanotom m, v|tome|x m)を導入し、鋳造品の内部品質評価、リバースエンジニアリング、カーボン繊維配向解析、放射線照射試験などを提供。全数検査・選別サービスも提案する。さらに、同社はこれらのCT装置の販売も行っている。CTスキャン技術は、自動車、航空宇宙、電力分野の品質検査に不可欠であり、JMCの鋳造製品の品質保証にも活用されている。

医療向け臓器モデルとHEARTROID

JMCは、3Dプリンターと真空注型を組み合わせた独自技術(特許番号5236103号)で、軟質臓器モデルを作製する。この技術は、患者のCT/MRIデータから頭蓋骨や下顎骨の実体モデルを作成し、手術シミュレーションや説明に利用される。さらに、心臓カテーテルシミュレーター「HEARTROID」は、大阪大学、フヨー株式会社との共同開発製品で、国内外の医療機関やデバイスメーカーに販売。2025年12月期には第4四半期に大きな受注を獲得し、売上を伸ばした。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

非鉄金属のなかでの位置

会社が挙げる強い分野

  • 製造業(鋳造部品の試作・量産)一部の完成車メーカーからTier1企業として選定

有価証券報告書(2025/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。

非鉄金属の独立系中小、減収の課題

売上高は36億円→31億円と減少、営業利益率も3%台と低水準。同業にはJX金属(5016)などの大手が控える中、JMCは独立系の中小非鉄金属商社・加工メーカー。銅・アルミなどの資源価格変動に収益が左右されやすい。規模が小さく、安定供給力や価格交渉力で劣る。

強み

  • 特殊合金や精密加工に強み。大手が手掛けない小ロット対応が可能。
  • 特定顧客との長期関係で固定需要を確保。地域密着型営業。
  • 独立系ゆえの迅速な意思決定が可能。顧客ニーズに機動的対応。
  • 自己資本比率は高い水準を維持。過剰債務のリスクは低い。

課題

  • 売上高が減少傾向。需要減退や競争激化が原因。新規開拓必要。
  • 営業利益率3%と利益率低い。原材料高などを価格転嫁し切れず。
  • 大手との資源調達や価格競争で不利。規模拡大が必要。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

非鉄金属の時価総額近傍。太字がJMC

時価総額で並べると、掲載6社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
15753日本伸銅60億円7.2倍
25729日本精鉱46億円4.1倍
35742エヌアイシ・オートテック41億円169.8倍
45820三ッ星35億円11.6倍
55858STG26億円9.7倍
65704JMC22億円

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 5件

光造形モデル作製から3Dプリンター事業へ転換した1992年

1992年12月、横浜市港北区に有限会社ジェイ・エム・シーを資本金300万円で設立。当初は光造形の外部委託によるモデル作製と総合保険業が目的だった。その後、脳外科・口腔外科向け手術シミュレーション用頭蓋骨モデルの作製を受託し、工程を内製化して3Dプリンター事業を開始。同時に株式会社へ組織変更した。同事業では、光造形方式に加え粉末焼結方式の装置を導入し、医療機器試作や機能検証モデルなど幅広いニーズに対応するようになった。

鋳造事業への参入と自動車部品分野への進出(1992年)

同年、金属モデル作製を行う有限会社エス・ケー・イーを吸収合併し、砂型鋳造法による鋳造事業を開始。従来の3Dプリンター事業と異なる素材領域に進出した。さらに、燃料電池自動車向けドア部品の試作品を受注し、自動車部品分野に参入。これにより、樹脂と金属の両方の試作ニーズに対応できる体制が整った。また、長野県飯田市にコンセプトセンター(鋳造棟)を新設し、生産能力を拡大。その後、コーポレート・アイデンティティの構築とブランド戦略の導入を開始し、株式会社JMCに商号変更した。

コンセプトセンターに熱処理棟を新設(2021年4月)

2021年4月、長野県飯田市のコンセプトセンターに熱処理棟を新設。鋳造品の強度や硬度を調整する熱処理工程を内製化し、外部委託していた工程を削減した。これにより、リードタイムの短縮と品質の安定化を実現。コンセプトセンターは鋳造棟、木型棟、仕上棟に熱処理棟が加わり、砂型鋳造の一貫生産体制をさらに強化した。同センターは、自動車部品や産業用ロボット向け大型鋳造品の試作・量産に対応する中核拠点として機能する。

グロース市場へ移行した2022年4月

2022年4月、東京証券取引所の市場区分見直しにより、マザーズからグロース市場に移行した。当社は以前マザーズに上場しており、新区分でも成長企業向け市場での位置づけを維持。移行期の2022年12月期の売上高は30億円で、3Dプリンター事業と鋳造事業がそれぞれ堅調に推移していた。グロース市場移行後も、長野県のコンセプトセンターへの設備投資や新規事業提携を積極的に進めている。

大型鋳造設備導入と鋳造棟増設(2023年9月)

2023年9月、コンセプトセンターの鋳造棟を増設するとともに、大型低圧鋳造設備を導入した。これは大型鋳造品の試作需要の増加に対応するためで、EV関連部品や産業用ロボット向け部品の受注拡大を狙った。低圧鋳造により、高い寸法精度と品質を実現し、従来の砂型鋳造では難しかった大型部品の量産にも道を開いた。

業務提携による事業拡大(2024年9月)

2024年9月、マグネシウムを中心としたダイカスト法領域での事業拡大を目的に、株式会社STG(大阪府八尾市)と業務提携契約を締結。同時に、アルケリス株式会社(神奈川県横浜市)と製品販売に関する業務提携契約を結んだ。これにより、砂型鋳造に加えダイカスト法の技術を獲得し、マグネシウム合金部品の試作・量産体制を強化。また、アルケリス社との提携で販路拡大を図る。

年表5件を開く

1990年代

  • 1992年12月創業光造形の外部委託によるモデル作製と総合保険業を目的として、横浜市港北区に有限会社ジェイ・エム・シー設立(資本金3,000千円)横浜市港北区から横浜市港南区に本店を移転 光造形によるモデル作製での業容拡大を目的として、株式会社ジェイ・エム・シーへ組織変更 手術シミュレーション用頭蓋骨モデルの作製受託から作製工程を内製化し、3Dプリンター事業を開始 横浜市港南区から横浜市南区に本店を移転 試作品の受託範囲の拡大を目的として金属モデル作製を行う有限会社エス・ケー・イーを吸収合併し、砂型鋳造(注1)法による鋳造事業を開始 鋳造事業で燃料電池自動車向けドア部品の試作品を受注し、自動車部品作製分野に進出 横浜市南区から横浜市神奈川区に本店を移転 鋳造事業において、長野県飯田市にコンセプトセンター(注2)(鋳造棟)を新設 横浜市神奈川区から横浜市港北区に本店を移転 コンセプトセンターに木型棟を新設 コンセプトセンターに仕上棟を新設 コーポレート・アイデンティティの構築とブランド戦略の導入を開始し、株式会社JMCに商号変更 大学及び医療機関向けに心臓カテーテルシミュレーター「HEARTROID」(注3

2020年代

  • 2021年4月コンセプトセンターに熱処理棟を新設
  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所のマザーズからグロース市場に移行
  • 2023年9月コンセプトセンターに鋳造棟を増設 大型鋳造品の試作需要の受注促進のため、大型低圧鋳造設備を導入
  • 2024年9月マグネシウムを中心としたダイカスト法領域で事業拡張に向け、株式会社STG(大阪府八尾市)との業務提携契約を締結 アルケリス株式会社(神奈川県横浜市)と製品販売に関する業務提携契約を締結

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/12期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    3Dプリンター事業の拡大

    ハイエンド樹脂3Dプリンターの導入や協業プロジェクト「3D innovation Hub」を通じ、AMサービスによる量産受注体制を確立し、製品化ニーズを発掘する。心臓カテーテルシミュレーター「HEARTROID」のラインナップ拡充と国内外の学会・展示会での営業強化により規格製品の売上増を図る。

  2. 02

    鋳造事業の成長加速

    短納期・高品質の強みを活かした試作・少量量産に注力しつつ、量産鋳造部品の受注を拡大。大型鋳造品需要に対応するため生産キャパシティを向上させ、トヨタ生産方式で効率化を進め、非鉄砂型鋳造業界で圧倒的な生産能力を目指す。

  3. 03

    CT事業の市場開拓

    産業用CTを活用した検査・測定サービスにおいて、WEBセミナーやCT生物図鑑などのコンテンツ拡充、メディアへの情報提供によりスキャン需要を喚起。映像メディア、出版、学術研究分野からの受注や、二次バッテリー内部検査などの新規ニーズを取り込む。

  4. 04

    人材の確保・育成

    複数事業を横断できるゼネラリストと、製造技術に長けたスペシャリストの両面を育成し、変化する事業環境に対応できる人材基盤を中長期的に構築する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で138人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は476万円で、9期前と比べて+1.7%平均年齢は38.9歳、平均勤続年数は5.6年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2016年12月82
2017年12月91
2018年12月103
2019年12月46833.63.2134
2020年12月43834.13.8140
2021年12月43635.14.5128
2022年12月45836.64.1129
2023年12月50236.64.1148
2024年12月52837.55.114270
2025年12月47638.95.613872

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年12月期・提出会社(単体)
女性管理職比率5.6%
縦線は目安の30%
男性育休取得率0.0%
縦線は目安の85%

拠点とグループ

設備と関係会社

主要な設備 (帳簿価額 上位3)
コンセプトセンター — 長野県飯田市1,166百万円
3Dプリンター事業、鋳造事業、CT事業
ミーリングセンター — 静岡県浜松市浜名区264百万円
鋳造事業
本社、本社工場 — 神奈川県横浜市港北区55百万円
3Dプリンター事業、鋳造事業、CT事業、その他
ほか4件の開示あり

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年12月期の売上高は32億円営業利益1億円前期と比べると増収増益で、売上が+3.2%、利益が+0.0%。

売上高
+3.2%
32億円
営業利益
+0.0%
1億円
純利益
-1400.0%
-13億円
営業利益率
3.1%
前期比 -0.1%pt

会社が出している今期の予想2026年12月期

項目会社予想前期実績
売上高30億円32億円
営業利益2億円1億円
純利益1億円-13億円
1株あたり配当¥0¥0

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年2Qで、売上は13億円、営業利益は0億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は−7.1%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年1Q8112.51
2023年2Q10220.01
2023年3Q9222.21
2023年4Q91
2024年1Q9111.11
2024年2Q700.0−1
2024年4Q1500.01
2025年2Q14−1−7.1−1
2025年4Q18211.1−12
2026年2Q1300.00

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 15期分

2012年4月期からの15期で、売上は6億円から32億円へ5.3倍に増えた。直近期の営業利益率は3.1%。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2012年4月610
2013年4月610
2014年4月810
2014年12月610
2015年12月1321
2016年12月1521
2017年12月1600
2018年12月2632
2019年12月2832
2020年12月25−2−2
2021年12月2421
2022年12月3042
2023年12月3654
2024年12月31113.21
2025年12月32113.1−13

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年12月期

売上高32億円のうち、営業利益として残るのは1億円3.1%。営業外の損益と税金を反映した純利益は-13億円、売上の-40.6%にあたる。営業利益率は業種中央値5.8%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金68.8%22億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金28.1%9億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益3.1%1億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。売上原価と販管費は単体ベースの数値です。

粗利率
31.3%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比2.6pt
3.1%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比44.6pt
-40.6%
税金まで払って最後に残る割合
ROA
-44.8%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
2.8%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 12期分

2025年12月期は営業CFが7億円、投資CFが−2億円で、差し引きのフリーCFは5億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は4億円で、売上の1.5ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2014年12月0−14−14
2015年12月2−2−103
2016年12月2−210012
2017年12月−1−6−1−75
2018年12月6−22410
2019年12月3−133−103
2020年12月0−22−22
2021年12月5−1−343
2022年12月6−6003
2023年12月4−73−33
2024年12月5−2−234
2025年12月7−2−554

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 15期分

2025年12月期の総資産は29億円。このうち返さなくてよい自己資本が16億円で、自己資本比率は57.5%(業種中央値53.7%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2012年4月41319.1
2013年4月52338.5
2014年4月62437.9
2014年12月106457.9
2015年12月147751.8
2016年12月2518773.4
2017年12月2518774.6
2018年12月33211262.3
2019年12月37231461.2
2020年12月38211755.1
2021年12月38221657.8
2022年12月43251856.7
2023年12月50292157.4
2024年12月47291861.7
2025年12月29161257.5

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年12月期の内訳単体ベース
現金及び預金
4億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
0億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
0億円
在庫として抱えている分
負債合計
12億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
74
/ 100
安定性自己資本比率38 / 40
収益力営業利益率6 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

非鉄金属 32社との比較

同じ非鉄金属の企業と並べると、いちばん上に来るのは自己資本比率32社中10位あたり、逆に低いのは営業利益率32社中27位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
/中央値 8.2%
P25 6.1%P75 15.4%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
3.1%/中央値 5.8%
P25 3.8%P75 9.7%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
57.5%/中央値 53.7%
P25 41.3%P75 57.9%
売上成長率下位前期からの売上の伸び
3.2%/中央値 9.0%
P25 5.3%P75 17.1%
配当利回り下位株価に対して1年で受け取る配当の割合
0.0%/中央値 2.1%
P25 0.8%P75 3.7%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥390で、1年前と比べて-17.0%過去52週の値幅のなかでは23%の位置にある。

¥390-0.5%1ヶ月-2.0%1年-17.0%時価総額22億円
過去52週の値幅
安値¥362高値¥482

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (会社予想)16.4倍
PBR1.25倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は6月末から7月にかけて380円~395円のレンジで推移。8月4日に398円まで上昇した後、8月7日には393円。25日移動平均線(388円)を上回っており、短期トレンドは強気。52週高値482円からは約18%低いが、52週安値362円からは約9%高い。出来高は7月17日に18,700株と急増したが、その後は減少し、8月7日は5,500株と低水準。RSIは59とやや強気。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 15/100)

PERが算出不能で比較は難しいが、PBR 1.26倍は業界平均2.08倍を下回り、割安に見える。しかし配当利回り5089.06%は異常値であり、通常の配当状況ではない。ROE 1.8%は極めて低く、収益性が悪化し直近では赤字転落しており、財務リスクが高い。今期は大幅な減益が予想され、株価は割高と言わざるを得ない。業界平均のPER 22.04倍に対し、実態は不透明。

指標この会社業種平均
PER (予想)16.4倍
PBR1.25倍2.02倍
ROE1.8%12.0%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

業績は金属価格に大きく依存しており、2024年12月期の営業利益率は3%程度で、2025年12月期には最終損益が赤字に転落する見込み。強気派は、金属価格の回復や資源需要の増加で業績が改善すると期待する。弱気派は、価格変動が激しく、収益の安定性に欠けると懸念する。また、配当利回りが非常に高い(5,089%?)ことから、データの信頼性も疑問視される可能性がある。

プラスに働く材料7
  • 金属価格の回復

    非鉄金属価格が上昇すれば、収益が改善する可能性

  • 資源需要の増加

    電気自動車などで非鉄金属の需要が高まる見込み

  • 株主還元

    配当利回りが極端に高いが、実施されれば魅力

  • 営業外損失の剥落による純利益回復次回決算影響

    営業利益1億円なのに純損益▲13億円。一過性要因が剥落すれば黒字転換の可能性。

  • 売上高32億円と回復基調2026年Q1決算影響

    売上高は31→32億円に増加。非鉄市況の安定で減収リスク後退。

  • PBR1.26倍と資産価値の下支え継続影響

    PBR1.26倍、時価総額22億円。含み資産があれば下値は限定的。

  • 外国持株比率2.65%の上昇余地継続影響

    外資比率は2.65%と低い。非鉄セクターへの資金流入で買い増し余地。

マイナスに働く材料7
  • 価格変動リスク

    金属価格の下落で業績が急悪化する

  • 赤字転落

    2025年12月期の最終損益が赤字予想で、収益源が弱い

  • データ不確実性

    配当利回りの異常値で、企業情報の信頼性に懸念

  • 純損益▲13億円と赤字拡大2026年Q1決算影響

    前年は純利益1億円→▲13億円。営業外損失が続けば財務悪化。

  • 営業利益率3.13%と低収益通年影響

    売上高32億円に対し営業利益1億円。市況下落で赤字転落の懸念。

  • ROE1.8%と資本効率低位継続影響

    ROE1.8%と低く、PBR1.26倍の割高感に繋がる可能性。

  • 株価1年で13.6%下落継続影響

    株価は▲13.63%と下落基調。需給悪化が続けば更なる下押し。

次の決算で確かめる点
非鉄金属価格
収益が市況に大きく影響されるため
売上高
取扱量と価格の動向を反映するため
営業利益率
収益性の安定度を確認するため

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり0で、前期から62.3%いまの株価に対する利回りは0.00%。

年間配当
¥0
1株あたり
配当利回り
0.00%
いまの株価に対して
配当性向
13.2%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2012年4月53,00040.6
2014年4月20,000−62.313.2

配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想

株主

有価証券報告書より

2025年12月期末の株主数は延べ3,621人。区分でいちばん多いのは個人・その他82.3%。グループ会社や銀行などの安定株主が5.6%を占め、残る94.4%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2020年12月%2021年12月%2022年12月%2023年12月%2024年12月%2025年12月%
個人・その他84.482.378.280.282.982.3
証券会社5.98.011.210.69.89.4
事業法人5.05.54.84.44.94.8
外国法人3.73.24.43.41.42.4
自己株式0.00.00.00.01.10.8
金融機関1.00.91.21.30.80.8
外国人個人0.10.10.20.10.20.2

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01渡邊 大知22.67
02鈴木 浩之7.29
03渡邊商事株式会社3.82
04株式会社SBI証券2.89
05楽天証券株式会社2.46
06JMC役員持株会1.41
07山﨑 晴太郎1.40
08JPモルガン証券株式会社1.33
09JMC従業員持株会1.29
10山田 智則0.86

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 15期分

1株利益は15期で−100%、1株純資産は15期で−100%。直近期のROEは1.8%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2012年4月130,476353,67443.440.6
2013年4月165,696466,37127.2
2014年4月151,818618,18916.013.2
2014年12月111964.9
2015年12月4223819.3
2016年12月383499.519.9
2017年12月33520.9163.8
2018年12月4139411.035.2
2019年12月314277.635.8
2020年12月−33394
2021年12月224165.321.7
2022年12月4746210.614.9
2023年12月6852013.717.5
2024年12月95241.848.6
2025年12月−228297

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

10名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は10名。2025/12期の役員報酬は総額132百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約5倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
渡邊大知取締役社長(代表取締役)CEO(注)6521,269,400
鈴木浩之専務取締役 COO(注)747408,200
篠﨑史郎取締役 CFO(注)86011,500
山﨑浩取締役 CHRO(注)9563,200
山﨑晴太郎取締役 CDO(注)104478,200
長坂英樹取締役56
岡本英利取締役70
山下芳生常勤監査役775,600
村田真一監査役58
増田光利監査役58

役員報酬の内訳2025/12

役員の区分人数固定報酬百万円株式報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)51047711222
社外監査役313134
社外取締役2774

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/12期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容5,603字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 製造業におけるJMCという強固なブランドを確立するため、「MADE BY JMC」という企業理念及び「ものづくりに知性を。」というビジョンのもと、3次元CADデータ技術を用いて「樹脂を素材とする3Dプリンター」と「金属を素材とする砂型鋳造」の両成型法を利用、発展させながら、製造業を中心に幅広い業種の「試作品」から「最終製品」までの「ものづくり」をトータルサポートすることを主たる事業としております。 当社の事業は、3Dプリンター事業、鋳造事業及びCT事業から構成されており、報告セグメントの区分も当該事業によっております。3つの事業を持つことで、3次元CADデータのノウハウを共有するだけでなく、人員のローテーションや設備の共同利用など社内のハード・ソフト資源を有効に活用することが可能になります。 3Dプリンター事業につきましては、製品開発を行っている顧客からの試作の依頼を3Dプリンターで作製し、提供するサービスを行っております。製造だけではなく、3次元CADデータの特殊な処理や装置のメンテナンスも自社で行うことで、メーカーと受託サービス会社が持つノウハウを一貫して有しております。 なお、当該事業は年中無休の稼働体制で顧客のニーズに合わせてサービスを提供しております。 また、3Dプリンターの技術を用いて開発された心臓カテーテルシミュレーター「HEARTROID」は、国内外で心臓カテーテル治療に携わる医師やデバイスメーカー向けに、「HEARTROID PROJECT」(国立大学法人大阪大学大学院医学系研究科、フヨー株式会社及び当社)を通じて自社製品としてラインアップの増強を進めております。 鋳造事業につきましては、多品種少量生産に適した砂型鋳造法を採用しております。また、多くの鋳造業者が鋳造以外の工程の外注化を図っているのに対し、当社では木型、鋳造、熱処理、機械加工、検査まで一貫した製造工程を内製化したことにより、顧客メーカーの要求に応える安定した製品品質と短納期化を実現しております。従来の「伝統の職人技」と言える部分を精緻な3次元CADデータの取り込みなどを通して、砂型鋳造の精度をダイカスト法(注1)と同等レベルまで向上させたことで、試作品のみならず最終製品の受託も手掛けており、最終製品と同素材の試作品を顧客に販売することで、製品に対する需要を把握するテストマーケティングにも利用されております。 さらに、砂型3Dプリンター(注2)を導入し、益々大型化・複雑化する設計に対して、これまで手作業で造型することのできなかった複雑な砂型にも対応可能となり、付加価値の拡大に寄与しております。 また、製造部門では、トヨタ生産方式(注3)を導入し、設備増強と併せて製造工程の効率化を進めております。 品質検査体制ではベーカーヒューズ製の産業用CTを複数機種導入し、自動車や航空宇宙分野で求められる品質水準を確保しております。 このように品質検査体制と短納期、さらにはトヨタ生産方式の導入を強みとして、一部の完成車メーカーからTier1(注4)企業として選定されています。 CT事業につきましては、製品評価やリバースエンジニアリング(注5)等の高度な検査・測定サービスの受託に加え、顧客製品の不具合を検出する「全数検査・選別サービス」を提案しております。また、ベーカーヒューズ製の産業用CT、関連サービス及びヘキサゴンマニュファクチュアリングインテリジェンス株式会社製の産業用CT/ボクセルデータ用ソフトウエアの販売業務を行っております。 [事業系統図] (注)1.ダイカスト法 金型鋳造法のひとつで、金型に溶融した金属を圧入することにより、高い寸法精度の鋳造品を短時間で大量に生産する鋳造方式のことです。 2.砂型3Dプリンター CADデータから直接鋳造用の砂型を造形する装置で、経済産業省が推進する「次世代型産業用3Dプリンターの造形技術開発・実用化事業」でも開発が進められており、今後の国内製造業における基盤となりうる技術の一つとして期待されております。砂型3Dプリンターの導入は、マシニングセンタでマスターモデルとなる木型を削り出し、職人の手込めによって行われていた従来の作業工程を短縮し、特に数多くの砂型を組み合わせて構成する自動車のシリンダーヘッドやインテークマニホールドの中子製作において、飛躍的な工期短縮を実現します。 3.トヨタ生産方式 「ジャストインタイム」と「自働化」の2つの理念でムダを排除し、生産を合理化する生産方式のことで、その実現には「1.カイゼン」、「2.問題の見える化」、「3.なぜなぜ分析」、「4.7つのムダとり」の手法を用います。 4.Tier1(ティア・ワン) メーカーに部品を直接納入する一次サプライヤーのことです。一次請負とも言われています。 5.リバースエンジニアリング 物体を産業用CTでスキャンし、データをコンピュータに取り込み、そのデータから物体形状のCADデータを再構築することです。 [事業フロー] (1)3Dプリンター事業 3Dプリンター事業では、製品開発を行っている顧客に対して試作品を3Dプリンターで作製し、提供するサービスを行っております。当社が保有する3Dプリンターは、光造形方式、粉末焼結(ナイロン造形)方式を中心に、現在業界で採用されている主要な工法を備えております。工法が多岐にわたることに加えて、当社では顧客への短納期化を実現するために、自社による見積データの解析・補正サービスや年中無休の稼働体制を敷いております。また、3Dプリンターでの作製後の各種後加工(塗装・染色・ネジ加工・アルミ真空蒸着(注6)・真空注型(注7))も行っております。 同事業においては、医療分野でも3Dプリンターによる製品の作製サービスを行っております。脳外科、口腔外科分野において、患者のCT・MRIデータから頭蓋骨や下顎骨のデータを作成し、3Dプリンターで実体モデルを作製しております。実体モデルは、手術前のシミュレーションや手術方式の説明等に利用されております。また、3Dプリンターと真空注型を組み合わせた独自の技術(特許番号5236103号)を保有しております。これは、臓器の複雑な形状を忠実に再現するため、型を3Dプリンターで作製し、シリコーンゴムなどの軟質材料を注入することで、軟質の臓器モデルを作製するものです。臓器モデルは医療機器の機能評価やカテーテル、内視鏡手術のトレーニングに利用されております。 3Dプリンターのそれぞれの方式の特徴は以下のとおりであります。 a. 光造形方式 工業製品の高速試作に用いられる3Dプリンターであります。液体樹脂にレーザーをあて、硬化させながら層を積み重ねていくことで作製します。他の3Dプリンターに比べて高精度な製品を作製することができる一方、導入コストが高額であり、運用には高度なノウハウが必要なため、ハイクラスなサービスビューロー(注8)や大企業の研究開発部等が導入するプロユースの装置であります。用途の例としては、医療機器の試作品、部品の接続や機能検証用のモデル、可視化用の透明モデル等になります。 b. 粉末焼結(ナイロン造形)方式 ナイロン粉末をCO2レーザーで焼き固め、積み重ねていくことで、モデルを作製する3Dプリンターであり、強度や耐熱性が求められるモデルの作製に用いられます。装置は3Dプリンターの中で高額な部類に属し、また、材料費も高価なため導入に対する障壁が高い方式であります。用途の例としては、自動車の動作確認用部品モデルや内装部品の試作品等になります。 c. FDM(熱溶解積層)方式 熱可塑性樹脂(PLA、ABSなど)を溶かしてノズルから押し出し、一層ずつ積み重ねて立体物を造形する 3Dプリンターです。比較的安価で手軽に試作品や治具を作れるため、ホビーから工業用途まで広く普及してい ます。実製品に近い強度を持つ部品の造形や、機能検証用の造形品に用いられます。 (注)6.アルミ真空蒸着 真空内でアルミニウムを加熱して、気化・昇華させ、離れた位置に置かれた基材・基板の表面に付着・堆積させて薄膜を形成する技術のことです。 7.真空注型 光造形品や切削加工品をマスターモデルにして、シリコーンゴム等の複製用の型を作製します。その型に樹脂を流し込み固化させた後、型を外して複製品を作製する工法のことです。 8.サービスビューロー 商用印刷やデスクトップパブリッシングに関連するサービスを行う業者のことで、出力センターとも呼ばれています。ページレイアウトソフトで作成したデータの出力や、スキャニングなど様々なサービスを行います。 (2)鋳造事業 鋳造は、製品の形状を反転させた型に、鉄・銅・アルミニウム・マグネシウム等の溶かした金属を流し込み、製品を作製する工法になります。この時に用いる型を“鋳型(いがた)”と呼び、素材により金型・砂型・石膏型等、数種類に分けられます。 鋳造工法は、複数の工程から成っており、顧客から受領したCAD(注9)データから型データの作成、木型の作製、砂型の作製、鋳込(注10)、仕上、熱処理、機械加工、検査を経て、製品が完成いたします。これまでの鋳造業界では、その各工程をそれぞれ別会社が営んでおり、工程間のデリバリー時間が発生することや、工程間の情報共有不足による不良品発生が問題となっております。当社も事業開始時は砂型の作製、鋳込、仕上工程のみ自社で行っており、それ以外の工程を外部委託しておりましたが、顧客からの短納期や品質向上の要求に応えるためには、完全素加一貫(注11)の生産体制を構築する必要があり、1工程ずつ着実に内製化してきました。3Dプリンター事業と同様に、顧客からはコストよりも短納期が重視される傾向があるため、当社のスピードが付加価値となり、価格競争面で有利に働く要素となっております。 当社の砂型鋳造は、金型を使用するダイカスト工法に近い品質を実現しております。それは、切削機械で木型を作製し、同業の砂型鋳造業者よりも細かい粒径の鋳物砂(注12)を使用しているからであります。また、組織の密度等鋳造品の物性において、ダイカスト工法よりも砂型鋳造が優れており、表面粗さと寸法精度が担保されれば、品質は砂型鋳造品が優ると考えております。 なお、当社では、主にアルミニウム合金及びマグネシウム合金による鋳造を行っております。 (注)9.CAD(Computer Aided Design) コンピュータ支援設計とも訳され、コンピュータを用いて設計をすること、あるいはコンピュータによる設計支援ツール(CADシステム)のことです。 10.鋳込 溶かした金属を鋳型に流し入れることです。 11.素加一貫 素材(鋳造品)の作製から後加工まで一貫するという意味で、型作製から検査まですべて自社内で完結させることです。 12.鋳物砂 鋳造品用の鋳型(砂型)を作製するために用いる砂のことです。耐火性・通気性・伸縮性などが良いものを使います。 (3)CT事業 ① 検査・測定サービス 産業用CTによる非破壊検査や三次元測定などを提供するサービスです。 当社では、ベーカーヒューズ製の産業用CT「phoenix v|tome|x c450」(ミリフォーカスCT)、「phoenix nanotom m」(ナノフォーカスCT)及び「phoenix v|tome|x m」(マイクロフォーカスCT)を導入しております。これらの装置は、自動車、航空宇宙、電力等の幅広い分野において品質検査を行う用途に最適化されており、非破壊検査や三次元測定に活かされます。また当社で保有する産業用CTで検査・測定が困難なサイズのスキャン対象物は、業務提携先の大型産業用CT装置を用いて測定したデータを当社で解析し提供しております。産業用CTによるスキャン技術は製品現品の品質検査が求められる分野においては不可欠であり、製造規格やメーカー独自の品質検査レベルをクリアするために有効なものであります。当社の主なサービスは下記のとおりであります。 a. 鋳造品の内部品質評価 鋳巣欠陥(注13)は、様々な要因によって発生します。産業用CTは素材内部の欠陥を簡単に検出することができるため、より質の高い製品開発をサポートできます。 b. リバースエンジニアリング 産業用CTは品質検査だけではなく、図面のない製品や自然物のデータ化にも活用できます。更に当社では3Dプリンター事業の豊富な実績から、3Dプリンター出力用のデータの編集も可能であり、リバースエンジニアリングによるものづくりをサポートすることができます。 c. 素形材の解析 カーボンの素材強度に影響するカーボン繊維の配向の解析サービスを行っております。 d. 放射線照射 産業用CTにて放射線を物体に照射し続けることで、物体がどのように変化、変質していくのかを確認するサービスを行っております。 e. 文化・教育用途での研究用資料提供 産業用CTにてスキャン対象物の内部を透過することで、希少生物の骨格や文化財の内部構造の確認を非破壊で行うことができます。この特性を活かし、教養・教育研究を目的とした3Dデータの提供を行なっております。 ② 産業用CT販売 ベーカーヒューズ製の産業用CT及び関連サービスの販売を行っております。 (注)13.鋳巣欠陥 鋳巣欠陥とは、鋳造品の内部に空洞が発生するという不良のことです。
経営方針・対処すべき課題6,181字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針 当社は「MADE BY JMC」を企業理念にしており、ビジョンは「ものづくりに知性を。」です。 企業理念には、製造業におけるJMCという強固なブランドを確立し、私たちが先頭に立って日本の製造業を変えていくという、強い想いが込められています。 そして、ビジョンでは、製造方法や設備によって自らの事業を定義するのではなく、「社会に求められているもの」や「時代にふさわしいサービス」をとことん考え抜き、既存のものづくりの枠組みに縛られない事業展開によって“最強のサプライヤー”を目指す、当社の姿勢を表現しました。 (行動指針) 当社の使命は、全てのステークホルダーの利益を尊重しつつ、革新的な製品及びサービスを提供し、顧客満足度を最大化できる価値を創造しつづけることです。 我々は社会的責任を持って公正かつ倫理的に事業を行い、公平な雇用をし、職場の安全性を守り、我々の業務に適用される全ての法律を遵守します。 ① 法令等遵守の徹底 法令・社会的規範、社内諸規程・マニュアル等を遵守します。また、適正な会計処理を行い、事実に基づいた経理処理や証票類の記載を行います。 ② 高品質とスピードを両立したサービス提供 関連する法律・ルールを遵守したうえで、お客様の視点を踏まえて、そのニーズを反映した良質なサービスを迅速にご提供します。 ③ お客様の声への適切な対応 ご意見、お問い合わせ、クレーム等いかなる「お客様の声」にも誠実に対応するとともに、今後のサービス提供や業務改善に反映します。 ④ 人権を尊重する職場環境の実現 職場における差別、各種ハラスメント等の人権侵害行為を許容せず、相互の信頼と良識のある職場環境を実現します。 ⑤ 快適な職場環境の整備 社員が能力や個性を存分に発揮するとともに、能力を積極的に向上できる、快適で働きやすい職場環境を整備します。 ⑥ ステークホルダーとの関係 ステークホルダーとの関係は、健全かつ節度を保ち、疑義を招くような接待・贈答を行ったり受けたりしません。 ⑦ インサイダー取引の禁止 インサイダー取引となりうる株式等の売買は行いません。そのために、当社及び取引先等の内部情報は厳重かつ適切に管理します。 ⑧ 業務の相互牽制と管理 あらゆる業務活動において、社員が相互に牽制を働かせるとともに、管理者は所管の業務活動の遂行状況を適切に管理・把握します。 ⑨ 適切かつ透明な意思決定の確保 業務活動におけるあらゆる意思決定は、法令や社内の諸規程に則り、合理的根拠に基づいて第三者に説明することを前提として実行します。 ⑩ 適切なリスク管理 あらゆる業務活動において、リスク管理をはかるとともに、各種のリスクを常に適切に管理できる内部管理体制を構築します。 ⑪ 情報の適切な管理 当社及びお客様の機密情報に加えて、社員のプライバシーに関わる情報についても守秘する義務があることを意識し、常に適切に管理します。 ⑫ 適切かつ公正な情報開示 当社の経営状況及び企業活動への正確な理解を促進するために、ステークホルダーへの適切かつ公正な情報開示に努めます。 ⑬ 知的資産の適切な保護 あらゆる業務活動において、第三者が保有するすべての知的資産を尊重するとともに、当社が保有する知的資産を適切に保護し役立てます。 ⑭ 反社会的勢力との関係の拒絶 反社会的な団体や勢力との関与を断固として拒絶し、そうした活動を助長する行為は一切行わず、毅然とした姿勢で臨みます。 (2)経営戦略等 当社の経営戦略の現状と見通しは以下のとおりです。 (3Dプリンター事業) 試作はものづくりの上流に位置する工程になります。当社は、ハイエンド樹脂3Dプリンターなど、新しい装置を適宜導入しており、事業拡大に貢献する3Dプリンターを積極的に利用する考えであります。3Dプリンターに対する認知度の向上に加え、AM(Additive Manufacturing)サービスの提供による量産品受注体制の確立も進めるとともに、協業プロジェクト「3D innovation Hub」においては、あらゆる領域での3Dプリンターを用いた製品化ニーズの発掘を推進しており、今後も受注状況は安定的に推移するものと考えております。 心臓カテーテルシミュレーター「HEARTROID」においては、国内外の医療現場における心臓疾患・脳疾患のカテーテル治療トレーニングや、関連商材を取り扱う商社によるカテーテル治療のデモンストレーションでの採用など、様々なニーズに応えるべく、今後もラインナップを増やすことに加え、世界各地で開催される学会・展示会において認知向上のための営業活動を強化することで、規格製品の売上増を見込めると考えております。 (鋳造事業) 砂型鋳造については、一部の試作・少量量産において価格競争が発生しておりますが、当社においては「短納期」・「高品質」を強みに顧客との信頼に基づく試作・少量量産の受注に注力しており、今後も同様の方針を採用してまいります。 また、量産用鋳造部品の受注を開始し、試作・少量量産との製造の両立を進め、トヨタ生産方式の導入により、一定の受注増加に対応できる体制を構築しております。 さらに、今後需要の増加が見込まれる大型サイズの鋳造品の試作・開発需要への対応と、一層の内製化推進のため、伊豆木産業用地に建設した工場棟で、生産キャパシティを大幅に向上させております。 このように従来の試作・少量量産品に加え、大型サイズの鋳造品、量産用鋳造部品の受注を増加させることで、高い品質を維持しつつ、非鉄砂型鋳造業界での圧倒的な生産キャパシティを誇る事業へ、さらに成長を加速させてまいります。 (CT事業) 検査・測定サービスでは、物体の内部形状の測定、評価、非接触検査による製品の品質検査及び部品のスキャンサービスを行っております。当該サービスの需要はWEBを活用したセミナーの継続的な実施や、当社WEBサイトに希少生物をスキャンして掲載(CT生物図鑑)、スキャンデータの活用事例の開示等、コンテンツ拡充、メディアへの出演及びデータ提供を積極的に進めた結果、映像メディア・出版・学術研究分野からのスキャン需要の喚起につながりました。また、製品評価やリバースエンジニアリング等、非接触での内部形状評価及びデータ化をはじめ、スキャン対象物のデジタルデータ取得などの受注も進んでおります。また、顧客の自社製品不具合を選別するための、まとまった数量を短期間でスキャンするニーズや、リチウムイオン電池をはじめとした二次バッテリーの内部を非破壊で確認するニーズも増加しており、今後も需要は堅調に推移するものと考えております。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標について、数値的な目標を特段定めておりませんが、中長期視点で経営基盤を確立するために、売上高、営業利益、営業利益率を重視した経営管理を行っております。 (4)経営環境 少子高齢化社会の到来による消費購買力の減少、人件費の高騰による製造部門の国外流出、地政学的リスクの増大に伴うサプライチェーンの分断や資源の高騰に加え、熟練技術者の減少等、「ものづくり」を取り巻く環境は依然として厳しい状況となっております。 また、当社の主力事業である鋳造事業における主要顧客の輸送用機器分野は「100年に1度の変革期」と言われており、CASE(コネクティッド、自動運転、シェアリングサービス、電動化)による効率化や先進国の高齢化と人口減少による販売台数の減少、また、カーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)に向けた世界各国の環境規制への対応が求められる一方で、新興自動車メーカーの台頭や、既存企業の合従連衡の動きの加速などにより、業界構造が大きく変化する可能性があります。このような経済環境のもと、当社は、3Dプリンター、鋳造工法及び産業用CTを融合した独自のものづくり技術を駆使して、大量量産を生業とする従来の製造業の枠にとらわれない、サービス業のサービスレベルを持った付加価値の高い生産物やサービスを提供する事業に取り組んでおります。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社が、事業推進上重要課題と認識している点は、以下のとおりであります。 (3Dプリンター事業) ① 心臓カテーテルシミュレーター「HEARTROID」の普及 当社は、心臓カテーテルシミュレーター「HEARTROID」においては、国内外医療機関や関連商材を取扱う商社でTAVI(経カテーテル大動脈弁置換術)やCORONARY(冠動脈治療分野)のトレーニングモデルを中心とした旺盛な需要を背景に積極的な販売推進に取り組んでまいりました。医療現場における新たな手技・症例に対応したトレーニングシステムの開発を続け、さらなる市場拡大に向けた人材確保や、積極的な国内外への営業活動に注力し、製品の普及を図ることで収益拡大に努めてまいります。 また、「全ての患者さんが安全に心臓カテーテル治療を受けられることを目指す」をスローガンに、心臓疾患に留まらず、他領域のカテーテル治療にも対応できるトレーニングシミュレーターのプラットフォーマーを目指し、国立大学法人大阪大学大学院医学系研究科と協力し、研究開発を継続してまいります。 ② 樹脂3Dプリンターサービスの普及 当社は、EOS Electro Optical Systems Japan株式会社と協同で樹脂3Dプリンター関連市場の拡大に向けたAMサービスを提供するほか、CMET(シーメット)株式会社、ならびに上海聯泰科技股份有限公司(UnionTech/ユニオンテック)の取扱店である株式会社日本未来技研と連携して、3Dプリント技術の日本国内での普及に取り組んでおります。樹脂によるAMサービスは、日本国内では黎明期であることに加え、3Dプリント技術に対する顧客からの要求、期待は高まりを続けております。顧客への3Dプリント技術の普及には、偏りのない3Dプリント装置や造形の知識が必要であり、過不足のない提案が必要不可欠であります。当社はEOS製ハイエンド樹脂3Dプリンター導入の他にも、様々な樹脂を用いた積層品の提案を通じて、あらゆる業界・分野に対して積極的な営業活動を行うことで市場の開拓を進め、売上高拡大に努めてまいります。 (鋳造事業) ③ 試作品大型化への対応 当社は主として自動車産業向けの部品を中心とした多品種・小ロットの試作鋳造品の製造を得意領域として、鋳造事業の拡大を進めてまいりましたが、顧客のEV(電気自動車)開発の本格化に伴い、試作部品の軽量・モジュール(機能集約)化が進み、大型の試作鋳造部品需要が増加しております。当社ではこのような顧客ニーズの変化に対応し、更には競合他社が追随できない大型かつ高品質の砂型鋳造品生産を実現するため、生産工場の拡張検討や既存の生産工場における設備の導入・改変も含めた大型化への対応を進めてまいります。また、同時にこれら大型試作鋳造部品と量産鋳造部品の受注拡大に向けた営業活動も強化してまいります。 ④ 量産鋳造部品の効率的な生産体制確立 当社は主として、顧客の研究・開発部門を中心に、試作から少量量産品の製造を行っておりましたが、アルミニウム、マグネシウムによる薄肉鋳造技術や製品品質が顧客から支持され、量産用鋳造部品の受注生産も行っております。量産品製造では、効率的な製造方法や品質不具合を極限まで減少することで歩留まり改善を進めるなど、製造課題の認識が試作品の場合と異なる部分も多いことから、当社では「トヨタ生産方式」のノウハウを導入し、最小限の人員で最大の生産量を実現できるよう、量産品製造の効率化を進めております。また、マグネシウムを中心としたダイカスト工法領域を得意とする株式会社STG(大阪府八尾市)と事業拡張に向けた協議を行い、顧客製品の開発プロセスに寄り添った柔軟な対応、安定的な供給体制の確立に注力してまいります。 ⑤ 事業ポートフォリオの分散化 当社の主要な顧客は自動車メーカーやその関連企業、また一部の産業用ロボットメーカーが中心で構成されております。これらの顧客は、製品軽量化のため、アルミニウムやマグネシウムを用いた部品の研究・開発を積極的に推進しており、当社はこれら顧客のニーズに適した鋳造部品の提案を行っております。今後、顧客業種の拡張を進めることで、業種・業界の浮沈に左右されない安定的な業績を維持できるよう進めてまいります。 (CT事業) ⑥ 検査・測定サービスの市場開拓及び技術普及 当社は、産業用CTの全ての領域(ミリ/マイクロ/ナノフォーカス/高エネルギーX線)を顧客ニーズに応じて使い分け、ソフト面、ハード面ともに国内最高水準の検査・測定サービスを提供しております。 さらなる売上高の拡大には、スキャン対応サイズ・バリエーションの拡幅や、当社の産業用CTによる検査・測定サービス技術を新規分野へ普及させることが必要不可欠であります。当社では、産業用CT装置保有先との業務提携や、WEBによるセミナー、展示会への出展をはじめとした営業活動に加え、新たなニーズの発掘のため、社内・外の関係者との情報共有や連携の強化など、市場での認知度を高めることで技術普及を図りつつ、きめの細かいサービス体制の拡充を図ることで売上高拡大に努めてまいります。 (全社) ⑦ 人材の確保、育成 変化する事業環境に最適な企業構造を保ちつつ、長期的な成長を担保するために、優秀な人材の確保、育成が急務であります。当社では、3Dプリンター事業と鋳造事業及びCT事業、また製造部門と営業部門を横断できるゼネラリスト型の人材と、製造業特有の技術・知識に長けた職人型の人材の両面の育成が課題であり、これらに関し中長期的視野で取り組んでまいります。 ⑧ ブランドの知名度向上 当社が完成品メーカーの単なる下請けではなく、3Dプリンターと鋳造工法による高品質なものづくりを行うことや、産業用CTによる検査・測定において、対等なパートナーとして主体的に関わっていくためには、製品の品質やサービス等に裏付けられたコーポレートブランドを確立していくことが重要と考えております。そのため、営業活動におけるサービスや採用活動において、費用対効果を見極めながら広報宣伝やIR、PR活動を推進させることを課題と認識し、工場の設計からウェブサイトや各種パンフレットに至るまで一貫したコンセプトで作成し、コーポレート・アイデンティティの構築とそのブランディングに取り組んでまいります。
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会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の有価証券に関する投資判断は本項以外の記載内容もあわせて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 なお、以下の事項のうち将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1)事業環境に関するリスク ① 市場環境について 当社は、工業製品の新製品開発における試作品、少量量産品及び量産用部品の作製を行っております。各メーカーにはそれぞれの開発サイクルがあり、特に自動車メーカーにおける開発予算の圧縮、開発スケジュールの変更やモデルチェンジサイクルの変化等の影響を受ける可能性があります。このため当社では、特定の分野、顧客に偏ることのない事業ポートフォリオの構築を進め、業界や市場の動向に合わせた社内組織再編など事業の選択と集中を行い、影響の緩和に努めております。 ② 試作開発環境について 試作開発はメーカーごとに手法が異なり、試作品での検証を繰り返す手法もあれば、試作品を作製せずCADソフト上のみで検証を行う試作品レスの手法もあります。今後、試作品レスの手法が主流となった場合、試作品作製のニーズが低減する可能性があります。このため当社では、受注案件を試作開発のみに限定することなく、量産領域まで拡張する他、競合企業の参入障壁が比較的高く、今後需要が増加すると推測される大型鋳造品の試作対応および提案力を強化し、高品質な製品をスピーディーに顧客に納入することで満足度を高めるための設備・人員を備えております。 ③ 3Dプリンターへの需要拡大について 近年の3Dプリンターに対する需要拡大は、主に消費者向けの低価格3Dプリンターの出現により生まれた現象であります。低価格3Dプリンターで作製できるモデルの品質は限定的であること、また機械の運用よりも作製するモデルの3次元CADデータ作成の難易度が高いことから、この需要の拡大が継続しないことが想定され、当社においても、受注案件の減少に繋がる可能性があります。このため当社では、ハイエンド樹脂3Dプリンターの導入により、さらに高品質、高精度及び短納期を追求するとともに、工業分野のみならず、医療、教育及び芸術など幅広い市場、業種に3Dプリンター製品の需要喚起を進めております。 ④ 特定分野への依存について 当社は、自動車をはじめとした輸送用機器分野やFA(ファクトリーオートメーション)分野の景気が悪化した場合、受注量及び受注金額の減少に伴い、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、特定の分野・顧客に偏ることなく、複数顧客との取引に加え、将来需要の増加が見込まれる分野への積極的な設備投資などにより、製造バリエーションの拡張を進めることによりリスク分散を図っております。 ⑤ 試作品の顧客内製化と競合企業について 当社は、3Dプリンター、鋳造工法による試作品及び量産用部品の作製を事業領域としておりますが、特に3Dプリンターの分野では、装置の価格低下や選択肢の拡大に伴って、従来顧客であった企業が試作品製造を社内で行うために装置購入に踏み切る動きがみられる一方で、いまだ多くの企業が3Dプリンター分野への事業展開を進めております。今後、より一層の試作品製造の顧客内製化や競合企業が増加した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、サービス業のサービスレベルで高品質な製品を提供することと、特定分野での同業他社との協業体制構築、さらには出力サービスのみならず装置販売・原材料樹脂販売といった3Dプリンターのトータルサポート企業として競合企業との十分な差別化が図れるよう、事業を推進しております。 ⑥ 顧客の財務状況について 当社は、顧客について信用調査をした上で取引を行っておりますが、事業環境の変化等により、当社の顧客が支払不能、倒産等に陥った場合、係る顧客から売掛債権を回収できず、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、新規取引時の信用調査に加え、与信限度額の見直しを定期的に行い、債権の回収が滞りなく実施されるよう努めております。 ⑦ 法的規制について 当社の事業においては、「製造物責任法」、「中小受託取引適正化法」及び「知的財産基本法」等の各種法令やガイドライン等による規制を受けております。こうした法令の制定や改正等、当社の事業に関する事項が規制を受けた場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、コンプライアンス教育の徹底のため全役職員を対象としたコンプライアンス研修を定期的に実施し、また、継続的な内部統制の強化を図り、法規制の逸脱を未然に防いでおります。 ⑧ 材料価格及び調達について 当社の鋳造事業では主にアルミニウム・マグネシウムの合金、ケミカルウッド、鋳造砂を、3Dプリンター事業ではエポキシをはじめとした各種樹脂材料を用いて製造を行っておりますが、昨今の材料価格の騰勢が継続、長期化した場合、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、コストアップについては合理的な範囲内で製品価格への転嫁を行うとともに、一部材料については、中長期所要量の内示に基づく材料確保を仕入先に交渉するなど、安定的な材料調達に努めております。 (2)事業の運営体制に関するリスク ① 特定経営者への依存について 当社の事業の推進者は、代表取締役社長兼CEOである渡邊大知及び専務取締役兼COOである鈴木浩之であります。両名は、当社の3Dプリンター事業、鋳造事業及びCT事業において、事業開始からの事業責任者であり、経営方針や戦略の決定をはじめ、営業、製造技術の各方面の事業推進において重要な役割を果たしており、その決定により当社の事業が左右される可能性があります。また、両名のいずれか又は両名が離職又は業務執行が困難となるような事態が生じた場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、過度に両名に依存しない経営体制を構築すべく、役職者が一堂に会する経営会議制度、組織体制の整備や予算管理の高度化等の経営体制の構築を推進しております。 ② 人材の確保・育成について 日本国内の鋳造業界においては、砂型鋳造業者の減少傾向に加え、従事する技術者の高齢化も進んでおります。当社では、高度なものづくりを維持するため、確固とした技術教育制度の構築、業界を問わず当社の企業風土、経営理念に共感できる基幹人材の採用など、積極的な技術習得、人材育成に努めております。 ③ 多額の設備投資について 当社は、生産能力増強を図るため積極的な設備投資を行っております。しかしながら、経済動向や市場動向を正確に予測することは困難であり、多額の設備投資に対して受注が想定どおりに拡大しなかった場合には、減価償却費負担が収益性を圧迫し、使用設備の除却や減損が生ずるなど、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、市場動向、競合他社動向を最大限考慮しつつ、事業戦略及び設備投資の収益性等を総合的に勘案して、しかるべき合議を経た後に投資判断を下しております。 ④ 機密保持について 当社は、事業の性格上、新製品開発に関する顧客の機密情報を取り扱う機会が多いことから、機密保持を経営上の最重要課題と認識しております。しかしながら、不測の事態により、万一、機密情報が外部へ漏洩するようなこととなった場合、信用失墜に伴う受注の減少や損害賠償による費用の発生等により当社の経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、ネットワーク、ファイアウォール、サーバー及びパソコン管理並びにアクセス制御等、ハードとソフトの両面から総合的な管理を行うとともに、定期的な社内教育の実施により当社の機密保持レベルの向上に努めております。 ⑤ 製品の品質について 当社の製造物に欠陥が生じた場合は、損害賠償による多額の費用発生や社会的信用の低下により、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、品質マネジメントシステムの国際規格ISO9001、航空宇宙分野における品質規格JISQ9100の認証を取得し、品質管理活動に継続的に取り組んでおります。また、当社の過失により製造物の欠陥が発生した場合に備え、賠償責任保険に加入しております。 ⑥ 新規事業について 当社は、新規事業の必要性を十分検討した上で、事業開発を行っていきますが、市場環境の影響で顧客の獲得や製品・商品の販売に結びつかなかった場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、多様化する顧客ニーズに対して、作製工法、取扱可能な素材を拡充することで、より幅広い分野の顧客を開拓することを目的として、新規事業の創出を検討しております。 ⑦ 工場の環境整備について 当社は、廃棄物削減、地球温暖化や大気汚染防止、有害物質の処理等に関して様々な環境規制の適用を受けております。事故や自然災害により不測の環境汚染が生じる場合、当社が現在稼動させている工場用地等において汚染物質が発見された場合、新たな環境規制の施行によって多額の費用が発生した場合、環境規制を遵守できない場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、環境整備活動を重要な方針の一つとして掲げ、環境経営方針を制定し行動指針を定め、環境関連法規制の遵守や廃棄物排出量の削減など、工場の環境整備を進めております。 ⑧ 積極的なブランド戦略について 当社は、積極的なPR及び情報発信を行っておりますが、それらの自社メディア上において、意図しない不適切とみなされる表現等により、レピュテーションリスクが発生する可能性があり、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、デザイン、ブランド・マネジメント、コミュニケーション戦略を管掌する役員のもと、工場の設計からウェブサイトや各種パンフレットに至るまで一貫したコンセプトで作成し、コーポレート・アイデンティティの構築とそのブランディングの周知徹底に取り組んでおります。 ⑨ 鋳造工場の安全対策について 当社の鋳造事業においては、高温な溶解炉や切断用機械等、従業員の作業上、危険を伴う設備を数多く保有しており、不慮の事故等が発生した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、安全な作業環境を担保するための設備導入を推進するとともに、従業員の安全を守るための作業上の基準を設けており、法定定期点検はもちろんのこと、日常点検、始業前点検を実施し、安全を最優先に事業を進めております。 (3)知的財産等に関するリスク 当社の知的財産権が第三者に侵害された場合、解決までに多くの時間及び費用がかかる等、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。また、不測の事態、あるいは何らかの不備により第三者の知的財産権等を侵害してしまった場合は、紛争及び訴訟等の対象となる可能性又は当社の工法について侵害を主張され、防御又は紛争の解決のための費用又は損失が発生する可能性があります。 当社では、知的財産権が重要な経営資源の一つであると認識しております。また、知的財産権の保全にも積極的に取り組んでおり、職務発明規程を制定し知的財産権の取得を行っております。なお、当社が事業活動を行う上での3Dプリンター、鋳造の各工法は現時点において第三者の知的財産権等を侵害するものではないと認識しております。 (4)自然災害、事故災害に関するリスク 近年の気候変動に伴う風水害・土砂災害、さらには日本における大型地震など、想定を超える大規模な災害が発生した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、主要工場の操業停止の影響を最小限にするため、生産拠点を国内で分散するとともに、国内全拠点において一定規模の災害を想定して建物、機械装置等の安全性確保、各種防災機器の設置、バックアップ電源の確保等の施策を講じております。 (5)資金調達に係る財務制限条項について 当社は、運転資金の調達を目的としたコミットメントライン契約を含む短期借入及び設備投資を目的とした長期借入を行っており、当該契約の一部には一定の財務制限条項が付されております。当該条項に抵触した場合には、期限の利益を喪失し、一括返済を求められる等、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6)継続企業の前提に関する重要事象等 当社は、鋳造事業の収益悪化により当事業年度において固定資産の減損損失を1,319百万円計上した結果、重要な当期純損失1,263百万円を計上し、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況が存在していると認識しております。このような中、当社は試作品大型化への対応、量産鋳造部品の効率的な生産体制確立、事業ポートフォリオの分散化等の鋳造事業の収益性改善のための具体的な施策を進めております。 また、当事業年度において当期純損失を計上した結果、コミットメントライン契約(当事業年度末の借入残高50百万円)に係る財務制限条項の一部に抵触することとなりましたが、金融機関との協議を通じて期限の利益の喪失に係る権利行使をしないことについての同意を得ております。なお、コミットメントライン契約以外に、手元流動性を確保するための資金調達枠を複数の金融機関と設定しております。 したがって、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。 (7)その他のリスク ① 配当政策について 当社は、経営成績及び財務状態を勘案しながら、株主への利益配当を実現することを基本方針としております。 しかしながら、第23期(2014年12月期)より業容拡大のため、資金を設備投資に充当することを優先にしており、当面は無配の予定であります。 現在におきましては、設備投資を抑制しておりますが、業績回復ならびに成長には、機を逃さない設備投資が不可欠であります。なお、将来的には経営成績及び財政状態を勘案しながら株主への利益の配当を目指していく方針であります。 ② 固定資産の減損について 当社は、工場建物、生産用の機械装置等の有形固定資産及びソフトウエア等の無形固定資産を保有しておりますが、競合やその他の理由によって事業収益性が低下し、当該資産が十分なキャッシュ・フローを創出できないと判断される場合、減損の認識が必要となり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)7,347字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 経営成績等の概要 経営成績 当事業年度における我が国経済は、企業収益の回復を背景とした経済活動の正常化が進み、政府による積極財政への方針転換も相まって、緩やかな回復基調が続いております。一方で、長期金利や物価の上昇が個人消費に影響を与え、回復の力強さを欠いた状態が続いており、依然として予断を許さない状況が継続しております。 当社を取り巻く試作・開発市場は、EV(電気自動車)開発競争の加速途上であり、鋳造品に対しては複雑形状かつサイズの大型化の要求が顕著となっております。併せて、試作初期段階から品質の高さも求められるケースが散見されるようになりました。当社ではこれらの市場要求に対応すべく、大型鋳造品を量産まで提供する体制の確立に加え、高い品質での鋳造品提供のための生産技術の確立に注力してまいりました。 しかしながら、一部の鋳造部品においては、技術的難易度が高く、要求品質の確保に対して生産コストを想定以上に費やしており、セグメント利益の回復が遅れることとなりました。 このような状況下ではありますが、2025年12月期は第4四半期会計期間において、主に積極的な拡販施策を展開しておりました3Dプリンター事業セグメントのHEARTROID分野が伸長いたしました。海外・国内の医療関係デバイスメーカーより、想定を上回る受注・売上を獲得しました。 この結果、当事業年度の経営成績は、売上高3,223,030千円(前期比4.9%増)、営業利益103,588千円(前期比17.6%増)、経常利益101,212千円(前期比17.7%減)、当期純損失については鋳造事業セグメントにおいて減損損失の計上をしたことで1,263,645千円(前期は当期純利益50,671千円)となりました。 セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。 ①3Dプリンター事業 3Dプリンター事業におきましては、心臓カテーテルシミュレーター「HEARTROID」での積極的な販売促進活動が奏功し、第4四半期会計期間では国内外の、デバイスメーカー・病院を中心にまとまった受注を獲得しました。 また、工業向け試作品を中心とした出力サービスは、期初より進めている造形バリエーションの拡張に加え、営業人員の増強・育成も進み、受注スピードの向上を図ることができたことで順調な推移となりました。 この結果、3Dプリンター事業の売上高は764,482千円(前期比21.3%増)、セグメント利益は241,395千円(前期比60.3%増)となりました。 ②鋳造事業 鋳造事業におきましては、国内外の自動車メーカー各社及びTier1(ティアワン)部品メーカーを中心としたEV関連部品の開発案件やFA分野での産業用ロボット向け大型鋳造品の試作ならびに補給部品案件の獲得が続きました。しかしながら新規性要素が強い一部の鋳造部品における、予定を上回る製造コストの発生に加え、製造技術の獲得についても時間を要した結果、業績の回復が遅れております。 設備面ではコンセプトセンター(長野県飯田市)への積極的な設備投資は控えつつも、大型鋳造部品への対応、量産専用工場化を見据えた生産体制への変更を進めることで、変化する需要の取り込みに向けた活動を継続しました。 この結果、鋳造事業の売上高は2,083,683千円(前期比6.9%増)、セグメント利益は87,772千円(前期比104.2%増)となりました。 ③CT事業 CT事業におきましては、次世代蓄電池分野を中心とした産業用CTの認知拡大を推進し、電池分野での展示会や、顧客企業内展示会への出展、セミナーの実施を積極的に行う一方、スキャン体制の効率化を推進してまいりました。しかしながら、国内メーカーへのCT装置販売の実績が当初の予定を下回ったことや、全数検査・選別といったボリュームの大きいスキャン案件が少なかったことで、売上高・セグメント利益は前年を下回りました。 この結果、CT事業の売上高は374,864千円(前期比23.9%減)、セグメント利益は247,916千円(前期比32.5%減)となりました。 生産、受注及び販売の実績 (1)生産実績 当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当事業年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)   前年同期比(%) 3Dプリンター事業(千円)   271,482   121.4 鋳造事業(千円)   1,824,259   106.2 CT事業(千円)   81,608   126.8 合計(千円)   2,177,350   108.6 (注)1.金額は製造原価によっております。 2.セグメント間の振替高は含まれておりません。 (2)商品仕入実績 当事業年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当事業年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)   前年同期比(%) 3Dプリンター事業(千円)   2,586   13.9 鋳造事業(千円)   -   - CT事業(千円)   179,286   104.4 合計(千円)   181,872   95.5 (注)セグメント間の振替高は含まれておりません。 (3)受注実績 当社の受注実績は、販売実績とほぼ一致しておりますので、受注実績に関しては販売実績の項をご参照ください。 (4)販売実績 当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当事業年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)   前年同期比(%) 3Dプリンター事業(千円)   764,482   121.3 鋳造事業(千円)   2,083,683   106.9 CT事業(千円)   374,864   76.1 合計(千円)   3,223,030   104.9 (注)1.セグメント間の内部売上高又は振替高は含まれておりません。 2.主な販売先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。 相手先   前事業年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)   当事業年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) 金額(千円)   割合(%)   金額(千円)   割合(%) 株式会社メックインターナショナル   404,648   13.2   393,757   12.2 株式会社安川電機   350,428   11.4   305,092   9.5 ファナック株式会社   473,661   15.4   236,511   7.3 当事業年度の販売実績を産業区分別に示すと次のとおりであります。 3Dプリンター事業 セグメント内産業区分   当事業年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) 販売件数(件)   販売金額(千円)   比率(%) 卸売業   455   359,226   47.0 精密機械・医療機械器具製造業   242   159,171   20.8 電気機械器具製造業   302   55,845   7.3 一般機械器具製造業   122   46,688   6.1 専門サービス業(他に分類されないもの)   70   34,051   4.5 輸送用機械器具製造業   43   24,348   3.2 その他の製造業   192   20,802   2.7 教育   34   13,385   1.8 学術研究機関   24   8,608   1.1 その他   272   42,354   5.5 合計   1,756   764,482   100.0 鋳造事業 セグメント内産業区分   当事業年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) 販売件数(件)   販売金額(千円)   比率(%) 一般機械器具製造業   1,559   959,803   46.1 卸売業   344   412,833   19.8 輸送用機械器具製造業   178   400,691   19.2 鉄鋼業、非鉄金属製造業   81   126,754   6.1 電気機械器具製造業   100   71,497   3.4 金属製品製造業   13   50,760   2.4 自動車整備業、駐車場業   2   15,612   0.8 精密機械・医療機械器具製造業   19   12,691   0.6 娯楽業   9   11,400   0.6 その他   27   21,639   1.0 合計   2,332   2,083,683   100.0 CT事業 セグメント内産業区分   当事業年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) 販売件数(件)   販売金額(千円)   比率(%) 卸売業   175   134,962   36.0 一般機械器具製造業   72   58,240   15.5 輸送用機械器具製造業   62   44,791   12.0 電気機械器具製造業   93   40,837   10.9 専門サービス業(他に分類されないもの)   55   37,763   10.1 精密機械・医療機械器具製造業   20   12,140   3.2 その他の製造業   29   10,100   2.7 鉄鋼業、非鉄金属製造業   27   6,144   1.6 金属製品製造業   8   5,250   1.4 その他   72   24,633   6.6 合計   613   374,864   100.0 (注)1.産業区分に関しては、株式会社帝国データバンクのTDB産業分類表の中分類に従っております。 2.販売件数、販売金額及び比率は、セグメント間の内部売上高又は振替高は含まれておりません。 経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 (1)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 (2)当事業年度の財政状態の分析 (資産) 当事業年度末における流動資産は1,295,686千円となり、前事業年度末に比べ240,121千円減少いたしました。これは主に前渡金が97,319千円、電子記録債権が63,367千円、未収還付法人税等が59,805千円減少したことによるものであります。 固定資産は1,567,336千円となり、前事業年度末に比べ1,598,241千円減少いたしました。これは主に建物が879,307千円、機械及び装置が185,606千円、土地が153,991千円減少したことによるものであります。 この結果、総資産は2,863,023千円となり、前事業年度末に比べ1,838,363千円減少いたしました。 (負債) 当事業年度末における流動負債は787,872千円となり、前事業年度末に比べ223,585千円減少いたしました。これは主に1年内返済予定の長期借入金が100,000千円増加したものの、短期借入金が200,000千円、未払金が61,879千円、リース債務が36,005千円減少したことによるものであります。 固定負債は427,695千円となり、前事業年度末に比べ360,492千円減少いたしました。これは主に長期借入金が326,012千円、リース債務が42,998千円減少したことによるものであります。 この結果、負債合計は1,215,568千円となり、前事業年度末に比べ584,078千円減少いたしました。 (純資産) 当事業年度末における純資産合計は1,647,455千円となり、前事業年度末に比べ1,254,284千円減少いたしました。これは主に当期純損失を1,263,645千円計上したことによるものであります。 (3)当事業年度の経営成績の分析 当社は、自動車、精密機器、電気機器、航空宇宙及び医療機器等の製造業を中心にコンシューマー、教育、医療及びヘルスケア等幅広い業種の試作品から最終製品づくりをトータルサポートすることを主たる業務とし、「3Dプリンター事業」、「鋳造事業」及び「CT事業」の3事業で、製品の高品質はもとより、短納期において優位性を発揮しております。 当事業年度における経営成績の分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営成績等の概要 経営成績」に記載のとおりであります。 (4)経営成績に重要な影響を与える要因について 当社は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、顧客の製品開発に資する試作品の作製及び量産用部品の作製を行っており、開発に関する秘匿情報の漏洩や製品の不良等のリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。 そのため、当社は、国際的な品質規格であるISO9001やJISQ9100の取得を通じた品質検査体制の構築と審査機関による定期的な検査の実施により、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散し、リスクの発生を抑え、適切に対応しております。 (5)当事業年度のキャッシュ・フローの分析 当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税引前当期純損失1,221,124千円(前期は税引前当期純利益82,274千円)の計上等があったものの、減損損失の計上等により、前事業年度末に比べ5,292千円増加し、当事業年度末には425,004千円となりました。 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度において営業活動の結果獲得した資金は667,253千円(前年同期は529,055千円の獲得)となりました。これは主に、税引前当期純損失1,221,124千円等の資金の減少があったものの、減損損失1,319,409千円、減価償却費381,464千円等の資金の増加があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度において投資活動の結果使用した資金は168,395千円(前年同期は212,097千円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出160,735千円等の資金の減少があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度において財務活動の結果使用した資金は493,566千円(前年同期は200,489千円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出226,012千円、短期借入金の純減額200,000千円等の資金の減少があったことによるものであります。 (6)資本の財源及び資金の流動性 ①キャッシュ・フロー 当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(5)当事業年度のキャッシュ・フローの分析」に記載のとおりであります。 ②契約債務 2025年12月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。 年度別要支払額(千円) 契約債務   合計   1年以内   1年超3年以内   3年超5年以内   5年超 短期借入金   50,000   50,000   -   -   - 長期借入金   612,946   326,012   272,002   14,932   - リース債務   86,241   44,198   39,897   2,145   - 上記の表において、貸借対照表の流動負債に含まれている1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。 ③財務政策 当社は、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金又は借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、生産設備などの長期資金は、固定金利の長期借入金で調達しております。 2025年12月31日現在、短期借入金の残高は50,000千円、長期借入金の残高は612,946千円であります。また、当事業年度末において、複数の金融機関との間で合計950,000千円のコミットメントライン契約および当座貸越契約を締結しております(借入未実行残高900,000千円)。 ④資本の財源及び資金の流動性 当社の運転資金需要のうち主なものは、販売用の産業用CTの購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。 当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。 短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。 なお、当事業年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は749,187千円となっております。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は425,004千円となっております。

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開示資料

出典

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