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日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,965.38+199ドル円158.86-1NASDAQ26,205.58+106S&P 5007,665.62+34SOX 指数11,344.26+569/2終値

日本たばこ産業

JAPAN TOBACCO INC.2914 · Prime · 食料品

世界第3位のたばこメーカー(中国除く)。グローバルブランドと日本市場の加工食品で二本柱。

概要

日本たばこ産業(JT)は、1985年4月に日本専売公社の民営化により設立された、世界有数のたばこメーカーである。国内たばこ市場で高いシェアを占める一方、海外事業の拡大を積極的に進め、130以上の国と地域で製品を販売する。主要ブランドはウィンストン、キャメル、メビウス、LDの4ブランドで、加熱式たばこ「Ploom」も展開する。2025年12月期の売上収益は3兆4677億円、営業利益は8670億円、従業員数は5万2867名にのぼる。

たばこ事業と加工食品事業の二本柱

JTグループはたばこ事業と加工食品事業の2セグメントで構成される。たばこ事業が売上収益の大部分を占め、2025年12月期の自社たばこ製品売上収益は3兆1844億円と、全社売上の約92%を占める。加工食品事業は冷凍食品や調味料を手掛け、テーブルマークや富士食品工業が中心となっている。たばこ事業は世界で業界3位以内(中国国家煙草総公司を除く)の規模を持ち、グローバル・フラッグシップ・ブランド(GFB)であるウィンストン、キャメル、メビウス、LDを中核に展開する。加工食品事業は1998年に参入し、M&Aを通じて事業を拡大、2008年には加ト吉(現テーブルマーク)をグループ化した。

130以上の国と地域に広がるグローバル販売網

JTは世界中で多様な販売チャネルを活用する。自社流通や現地代理店、流通業者を通じて、コンビニエンスストア、ガソリンスタンド、スーパーマーケット、個人商店、自動販売機、オンラインなど、各国の市場特性に応じた最適なルートで製品を供給する。日本国内では3つのたばこ製造工場と2つの関連工場が稼働する一方、海外27か国に34のたばこ製造工場(関連工場含む)を持つ。2022年1月には、たばこ事業の国内・海外2事業体制を一本化し、本社機能をジュネーブ拠点に統合。グローバルな経営効率を高めている。

中長期の利益成長を支える経営資源配分

JTは「4Sモデル」(お客様、株主、従業員、社会の4者の満足度をバランスよく高める)を経営理念に掲げ、中長期の持続的な利益成長を目指す。経営資源配分では、たばこ事業への成長投資を最優先とし、同時に株主還元とのバランスを重視する。株主還元方針として、配当性向75%を目安とし、自己株式の取得は財務状況や資金需要を踏まえて判断する。2025年12月期の営業利益率は約25%に達し、安定したキャッシュフローを生み出す。加工食品事業は全社利益成長を補完する位置づけで、必要な投資を実行する。

業界の中での役割はたばこ製品の製造販売および加工食品の製造販売を行うメーカー。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
3.5兆円
営業利益
8,670億円
営業利益率
25.0%
純利益
5,102億円
2025/12 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

01たばこ事業主力

世界各国でたばこ製品の製造・販売を行う。世界で業界3位以内(中国国家煙草総公司を除く)の規模を持ち、130以上の国と地域で販売。グローバル・フラッグシップ・ブランド(ウィンストン、キャメル、メビウス、LD)を中心に展開し、加熱式たばこやE-VaporなどのRRPも手掛ける。自社流通や現地代理店を活用し、多様な販売チャネルを通じて供給。

主な製品・サービス5
ウィンストン
グローバル・フラッグシップ・ブランドの一つで、世界各国で販売される紙巻たばこ。
キャメル
グローバル・フラッグシップ・ブランドの一つで、世界各国で販売される紙巻たばこ。
メビウス
グローバル・フラッグシップ・ブランドの一つで、日本市場などで販売される紙巻たばこ。
LD
グローバル・フラッグシップ・ブランドの一つで、世界各国で販売される紙巻たばこ。
Ploom
当社グループの加熱式たばこ(RRP)ブランド。

02加工食品事業準主力

日本を中心に冷凍食品、常温食品、調味料等の製造・販売を行う。テーブルマークが冷凍うどん、パックごはん、冷凍お好み焼などを、富士食品工業が酵母エキス調味料、オイスターソースなどを展開。独自技術(発酵・製パン・冷凍技術、うどん新製法)を活かした付加価値製品を開発。

主な製品・サービス3
カトキチさぬきうどん
冷凍麺の主力製品。
国産こしひかり
パックごはんの主力製品。
バーテックス
酵母エキス調味料の主力製品。

製品と技術

世界4ブランドを中核とする紙巻たばこ

JTはグローバル・フラッグシップ・ブランド(GFB)としてウィンストン、キャメル、メビウス、LDの4ブランドを展開する。ウィンストンは世界各国で販売され、2025年12月期の販売数量は前年比4.9%増。キャメルは同4.3%増と好調。メビウスは日本市場を中心に販売される主力ブランドである。LDは価格競争力の高いブランドとして多くの国で販売される。これらGFBの販売数量合計は前年比2.8%増加し、Combustibles(燃焼式たばこ)全体の成長を牽引した。

加熱式たばこ「Ploom」の成長とRRP戦略

JTは喫煙に伴う健康リスクを低減させる可能性のある製品(RRP)として、加熱式たばこ「Ploom」シリーズを展開する。2018年6月に「Ploom Tech」を日本全国で発売開始。2025年12月期のPloom販売数量は前年比38.6%増の大幅成長を記録し、RRP全体の販売数量は同28.0%増の140億本に達した。日本市場が牽引役であり、たばこ事業の将来の成長領域として位置づけられている。JTは基礎研究から製品開発まで一貫して行い、各国のニーズに合わせたローカル開発も実施する。

冷凍食品と調味料を主力とする加工食品

加工食品事業では、テーブルマークが冷凍麺「カトキチさぬきうどん」、パックごはん「国産こしひかり」、冷凍お好み焼きなどを展開。富士食品工業は酵母エキス調味料「バーテックス」、オイスターソース等を主力製品とする。2008年に加ト吉をグループ化後、事業統合とブランド統一を進め、2010年にテーブルマークに社名変更。日本国内16工場、海外6工場を運営し、冷凍食品工場ではISO22000またはFSSC22000を取得するなど、品質管理体制を整備している。

独自技術による付加価値製品の開発

加工食品事業では、JTグループ独自の発酵・製パン・冷凍技術を活用し、焼きたての味と食感を維持する焼成冷凍パンを開発。冷凍麺では、うどんの新製法「丹念仕込み『綾・熟成法』」を確立し、高品位・高付加価値化を実現した。たばこ事業では、葉たばこの育種から製造技術、RRP関連技術まで幅広い研究開発を日本国内の研究所がグローバル機能を担い、各地域の嗜好に応じた製品開発をローカルベースで行う。品質面では、東京と中国青島に品質管理センターを設置し、原材料から製品までの一貫した安全管理を実施する。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

食料品のなかでの位置

国内たばこ首位、海外事業で成長継続

当社は国内たばこ市場で首位の座を維持する一方、海外事業の拡大により収益を伸ばしています。同業他社であるニップンや日清製粉グループ本社は主に食品事業を展開しており、当社のたばこ事業に直接競合するものではありませんが、食料品セクター内での収益規模では当社が突出しています。直近の財務データでは、売上高は2023年12月期の2兆8411億円から2025年12月期には3兆4677億円へと増加し、営業利益率も10.28%から25%へと大幅に改善しています。この成長は、海外たばこ事業の伸長と価格改定によるものと考えられます。一方、国内市場の縮小や規制強化への対応が課題となっています。

強み

  • 国内たばこ市場で最大のシェアを保有し、ブランド力と販売網で優位に立つ。
  • 海外売上比率が高く、成長市場でのシェア拡大により収益を牽引している。
  • 営業利益率が10%台から25%へ急改善し、コスト管理と価格戦略が奏功。
  • 大型M&Aや株主還元を可能とする強固なキャッシュフローを有する。

課題

  • 喫煙率低下や健康志向により国内市場が縮小し、成長の上限が見える。
  • たばこ規制の国際的な強化に伴い、製品ポートフォリオの転換が急務。
  • 同業他社の新製品や代替製品が市場に参入し、シェア維持に圧力。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

食品・飲料の時価総額近傍。太字が日本たばこ産業

時価総額で並べると、掲載6社のなかで1番目にあたる。

#企業時価総額PER
12914日本たばこ産業14.0兆円20.9倍
22802味の素5.1兆円37.8倍
32503キリンホールディングス2.7兆円12.2倍
47550ゼンショーホールディングス2.0兆円41.6倍
52801キッコーマン1.8兆円27.8倍
62587サントリービバレッジ&フード1.4兆円15.8倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(食品・飲料)に従っています。

会社の歴史

沿革 39件

専売公社の民営化により1985年に設立

日本たばこ産業は1985年4月、日本専売公社の民営化に伴い設立された。同年には新規事業の積極的展開を目的に事業開発本部を設置し、その後医薬や食品等の事業部に発展させる。1988年10月にはコミュニケーション・ネーム「JT」を導入。1994年10月には政府保有株式の第一次売出しが行われ、東京・大阪・名古屋の各証券取引所に上場。同年11月には京都、広島など5つの取引所にも上場し、民営企業としての道を歩み始めた。

国内外へのM&Aで事業基盤を拡大した1990年代後半

1997年4月の塩専売制度廃止により塩事業が終了すると、JTはたばこ以外の事業拡大に乗り出す。1998年4月にはユニマットコーポレーションと清涼飲料事業で提携、同社株式の過半数を取得。同年12月には鳥居薬品の発行済株式の過半数を公開買付で取得し、医薬事業に参入した。1999年5月には米RJRナビスコ社から米国外のたばこ事業を取得し、海外たばこ事業の基盤を構築。さらに同年7月には旭化成工業の食品事業(旭フーズ等)を取得し、加工食品事業へ本格参入した。

国内工場の合理化とブランド刷新で競争力を強化した2000年代

国内たばこ事業の利益成長基盤確立のため、JTは2003年から2016年にかけて相次いで工場を閉鎖した。2003年に仙台・名古屋・橋本、2004年に広島・府中・松山・那覇、2005年には上田・函館など8工場、2009年から2012年には金沢・盛岡・米子・小田原・防府、2015年に郡山・浜松・岡山印刷、2016年に平塚工場を閉鎖。生産体制の合理化を進める一方、2005年4月にはマールボロ製品の日本国内ライセンス契約が終了。2013年2月には国内ブランドをマイルドセブンからメビウスへ刷新し、自社ブランドの強化を図った。

欧州・米国での大型買収で世界3位の地位を確立した2007年・2016年

2007年4月、JTは英国のGallaher Group Plcの発行済株式を取得。これにより欧州市場でのプレゼンスを大きく高めた。2016年1月には米Reynolds American Inc.グループよりNatural American Spiritの米国外たばこ事業を取得し、プレミアムブランドをポートフォリオに加えた。これらの買収により、JTは中国国家煙草総公司を除く世界のたばこ業界で3位以内の地位を固めた。2024年10月には米国Vector Group Ltd.の発行済株式を取得し、さらなる米国市場での拡大を図っている。

非中核事業の整理とRRPへのシフト(2015〜2025年)

2015年7月、JTは飲料事業から撤退。ジャパンビバレッジホールディングスやJT飲料ブランド「Roots」「桃の天然水」を譲渡し、飲料事業部を廃止した。2018年6月には加熱式たばこ「Ploom Tech」を全国発売開始。RRP(Reduced-Risk Products)分野への本格参入である。2025年5月、医薬事業の承継及び鳥居薬品株式の譲渡に関する合意書を塩野義製薬と締結し、同年9月に鳥居薬品株式を譲渡、12月に医薬事業を譲渡。事業ポートフォリオをたばこと加工食品に集中させた。

たばこ事業統合と新本社への移転(2020〜2022年)

2020年10月、JT本社を東京都港区虎ノ門二丁目から同四丁目に移転。2022年1月には、たばこ事業の競争力・収益力強化のため、国内たばこ事業と海外たばこ事業の2事業体制を一本化し、本社機能をジュネーブ拠点に統合。同年3月には国内たばこ工場の九州工場を閉鎖し、さらなる効率化を進めた。2025年12月期の総販売数量は5778億本(前年比2.2%増)に達し、加熱式たばこの販売数量は28.0%増と成長を続けている。

年表39件を開く

1980年代

  • 1985年4月創業日本たばこ産業株式会社設立
  • 1985年4月新規事業の積極的展開を図るため事業開発本部を設置 その後、1990年7月までの間に各事業の推進体制強化のため、同本部を改組し、医薬、食品等の事業部を設置
  • 1986年3月たばこ製造の近代化、効率化のため福岡・鳥栖両工場を廃止し、北九州工場を設置 その後、1996年6月までの間にたばこ製造体制の合理化のため9たばこ工場を廃止
  • 1988年10月コミュニケーション・ネーム「JT」を導入

1990年代

  • 1991年7月新本社ビル(旧JTビル)建設のため、本社を東京都港区虎ノ門二丁目2番1号から東京都品川区東品川四丁目12番62号に移転
  • 1993年9月医薬事業研究開発体制の充実・強化を図るため、医薬総合研究所を設置
  • 1994年10月上場政府保有株式の第一次売出し(394,276株)東京、大阪、名古屋の各証券取引所市場第一部に株式を上場
  • 1994年11月上場京都、広島、福岡、新潟、札幌の各証券取引所に株式を上場
  • 1995年5月本社を東京都品川区東品川四丁目12番62号から東京都港区虎ノ門二丁目2番1号に移転
  • 1996年6月政府保有株式の第二次売出し(272,390株)
  • 1997年4月M&A塩専売制度廃止に伴い、当社の塩専売事業が終了 たばこ共済年金を厚生年金に統合
  • 1998年4月㈱ユニマットコーポレーションと清涼飲料事業での業務提携に関する契約を締結 その後、同社の発行済株式の過半数を取得
  • 1998年12月鳥居薬品㈱の発行済株式の過半数を、公開買付により取得
  • 1999年5月米国のRJRナビスコ社から米国外のたばこ事業を取得
  • 1999年7月旭フーズ㈱等、子会社8社を含む旭化成工業㈱の食品事業を取得
  • 1999年10月M&A鳥居薬品㈱との業務提携により、医療用医薬品事業における研究開発機能を当社に集中し、プロモーション機能を鳥居薬品㈱に統合

2000年代

  • 2003年3月国内たばこ事業の将来に亘る利益成長基盤を確立するため、仙台・名古屋・橋本工場を閉鎖
  • 2004年3月国内たばこ事業の将来に亘る利益成長基盤を確立するため、広島・府中・松山・那覇工場を閉鎖
  • 2004年6月政府保有株式の第三次売出し(289,334株)
  • 2005年3月国内たばこ事業の将来に亘る利益成長基盤を確立するため、上田・函館・高崎・高松・徳島・臼杵・鹿児島・都城工場を閉鎖
  • 2005年4月マールボロ製品の日本国内における製造及び販売、商標を独占的に使用するライセンス契約の終了
  • 2007年4月英国の Gallaher Group Plc の発行済株式を取得
  • 2008年1月㈱加ト吉株式を公開買付により取得
  • 2009年3月国内たばこ事業における競争力ある事業構造を構築するため、金沢工場を閉鎖

2010年代

  • 2010年3月国内たばこ事業における競争力ある事業構造を構築するため、盛岡・米子工場を閉鎖
  • 2011年3月国内たばこ事業における競争力ある事業構造を構築するため、小田原工場を閉鎖
  • 2012年3月国内たばこ事業における競争力ある事業構造を構築するため、防府工場を閉鎖
  • 2013年2月日本国内でマイルドセブンのブランドをメビウスへ刷新
  • 2013年3月政府保有株式の第四次売出し(253,261,800株)
  • 2015年3月国内たばこ事業の更なる競争力強化のため、郡山・浜松・岡山印刷工場を閉鎖
  • 2015年7月㈱ジャパンビバレッジホールディングス及びジェイティエースター㈱等の当社保有株式並びにJT飲料ブランド「Roots」「桃の天然水」を譲渡 その後、2015年9月にJT飲料製品の製造販売事業から撤退、2015年12月に飲料事業部を廃止
  • 2016年1月米国Reynolds American Inc.グループより、Natural American Spirit米国外たばこ事業を取得
  • 2016年3月国内たばこ事業の更なる競争力強化のため、平塚工場を閉鎖
  • 2018年6月RRP(Reduced-Risk Products)製品である「Ploom Tech」を全国発売開始

2020年代

  • 2020年10月本社を東京都港区虎ノ門二丁目2番1号から東京都港区虎ノ門四丁目1番1号に移転
  • 2022年1月M&Aたばこ事業の更なる競争力・収益力強化のため、国内たばこ事業、海外たばこ事業の2事業体制を一本化し、たばこ事業の本社機能をジュネーブ拠点に統合
  • 2022年3月たばこ事業の更なる競争力・収益力強化のため、九州工場を閉鎖
  • 2024年10月米国Vector Group Ltd.の発行済株式を取得
  • 2025年5月医薬事業の承継及び鳥居薬品㈱の株式の譲渡に関する合意書を塩野義製薬㈱と締結 その後、2025年9月に当社が保有する鳥居薬品㈱の全株式を譲渡、2025年12月に医薬事業を譲渡

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/12期の経営方針より

会社は3つの方針を掲げている。そのうち2項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 為替一定ベースの調整後営業利益の成長率(年平均)mid to high single digit
  • 配当性向75%

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    質の高いトップライン成長

    たばこ事業では、Combustiblesの収益性向上と加熱式たばこを中心としたRRPへの経営資源の集中投入により、持続的な成長を目指す。ブランドエクイティ強化を通じて主要市場でのシェア維持・拡大を図る。

  2. 02

    コスト競争力の更なる強化

    事業コストとコーポレートコストの最適化を進め、品質維持・向上との両立を図りながら、スピーディーかつ効率的な事業運営体制を構築し、利益率の改善とキャッシュ・フロー創出力の強化を目指す。

  3. 03

    基盤強化の推進

    変化する環境を的確にとらえ、不断の改善に取り組む。多様な人財の活用とコラボレーション推進によるシナジー最大化、人財育成の強化を図る。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で52,867人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は1,004万円で、9期前と比べて+17.3%平均年齢は41.0歳、平均勤続年数は14.7年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2016年12月44,667
2017年12月57,963
2018年12月63,968
2019年12月85643.018.361,975
2020年12月83043.218.158,300
2021年12月89843.418.355,381
2022年12月90441.115.452,640
2023年12月92741.415.253,239
2024年12月95241.315.053,593586
2025年12月1,00441.014.752,8671,640

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年12月期・提出会社(単体)
女性管理職比率10.9%
縦線は目安の30%
男性育休取得率1.4%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)75.9%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社10(国内 4 / 海外 6) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
JTI Polska Sp. z o. o. — ポーランド832億円
たばこ事業
関西工場 — 京都府京都市伏見区305億円
たばこ事業
北関東工場 — 栃木県宇都宮市269億円
たばこ事業
テーブルマーク㈱ 本社他5工場等 — 本社・東京都中央区225億円
加工食品事業
LLC Petro (ロシア)(注)2204億円
たばこ事業
東海工場(静岡県磐田市)(注)1177億円
たばこ事業
TSネットワーク㈱ 本社他24物流基地等(本社・東京都台東区)(注)2159億円
たばこ事業
JTI Tütün Ürünleri Sanayi A.Ş. — トルコ146億円
たばこ事業
本社 — 東京都港区142億円
会社全般の 管理業務
日本フィルター工業㈱ 本社他2工場 — 本社・東京都墨田区8,717百万円
たばこ事業
ほか2件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    JT International S.A. ※1
    スイス
    議決権100.0%
  • 海外
    LLC JTI Russia ※1、2
    ロシア
    議決権100.0%
  • 海外
    Gallaher Ltd. ※1
    英国
    議決権100.0%
  • 海外
    JTI Polska Sp. z o. o.
    ポーランド
    議決権100.0%
  • 海外
    LLC Petro
    ロシア
    議決権100.0%
  • 海外
    JTI Tütün Ürünleri Sanayi A.Ş.
    トルコ
    議決権100.0%
  • 国内
    TSネットワーク㈱
    東京都 台東区
    議決権85.3%
  • 国内
    日本フィルター工業㈱
    東京都 墨田区
    議決権100.0%
  • 国内
    テーブルマーク㈱ ※1
    東京都 中央区
    議決権100.0%
  • 海外
    TC Megapolis JSC
    ロシア · 持分法適用会社
    議決権23.0%
国際子会社 (GLEIF登録 4社)
  • ROJT INTERNATIONAL MANUFACTURING SA
  • ROJ.T. INTERNATIONAL (ROMANIA) SRL
  • ATAUSTRIA TABAK GMBH
  • NLJT INTERNATIONAL HOLDING B.V.

国際的な法人識別子 (LEI) の親子関係データ。金融取引を行う子会社が中心で、全子会社の一覧ではありません。

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年12月期の売上高は3.5兆円営業利益8,670億円前期と比べると増収増益で、売上が+13.4%、利益が+175.9%。

売上高
+13.4%
3.5兆円
営業利益
+175.9%
8,670億円
純利益
+184.7%
5,102億円
営業利益率
25.0%
前期比 +14.7%pt

会社が出している今期の予想2026年12月期

項目会社予想前期実績
売上高3.9兆円3.5兆円
営業利益1.0兆円8,670億円
純利益6,440億円5,102億円
1株あたり配当¥272¥272

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年2Qで、売上は2.0兆円、営業利益は6,449億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は+14.5%、営業利益は+34.4%。

対象期間売上高兆円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年1Q0.672,06431.01,447
2023年2Q0.732,07228.51,423
2023年3Q0.762,18228.61,550
2023年4Q0.68403
2024年1Q0.742,15829.21,573
2024年2Q0.832,16926.11,479
2024年4Q1.49−1,185−8.0−1,260
2025年2Q1.734,79927.73,199
2025年4Q1.733,87122.31,903
2026年2Q1.996,44932.54,318

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 15期分

2012年3月期からの15期で、売上は2.0兆円から3.5兆円へ1.7倍に増えた。直近期の営業利益率は25.0%。売上は5期連続で増加。

決算期売上高兆円営業利益億円税引前利益億円営業利益率%純利益億円
2012年3月2.034,4143,209
2013年3月2.125,0943,436
2014年3月2.406,3624,280
2014年12月2.025,0253,629
2015年12月2.255,6514,857
2016年12月2.145,7824,217
2017年12月2.145,3853,924
2018年12月2.225,3153,857
2019年12月2.184,6523,482
2020年12月2.094,2013,103
2021年12月2.324,7243,385
たばこ事業の更なる競争力・収益力強化のため、国内たばこ事業、海外たばこ事業の2事業体制を一本化し、たばこ事業の本社機能をジュネーブ拠点に統合
2022年12月2.665,9354,427
2023年12月2.846,2164,823
2024年12月3.063,1422,24310.31,792
2025年12月3.478,6707,39825.05,102

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年12月期

売上高3.5兆円のうち、営業利益として残るのは8,670億円25.0%。営業外の損益と税金を反映した純利益は5,102億円、売上の14.7%にあたる。営業利益率は業種中央値4.1%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金43.8%1.5兆円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金34.0%1.2兆円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益25.0%8,670億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
56.2%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+20.9pt
25.0%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+11.5pt
14.7%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+5.7pt
13.0%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
6.1%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
8.0%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 15期分

2025年12月期は営業CFが5,141億円、投資CFが−2,650億円で、差し引きのフリーCFは2,491億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は8,311億円で、売上の2.9ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高兆円
2012年3月5,516−1,038−2,7914,4780.40
2013年3月4,666−1,479−5,6953,1870.14
2014年3月3,965−1,635−1,4522,3300.25
2014年12月5,437−491−3,8894,9460.39
2015年12月4,684−633−2,5494,0510.53
2016年12月3,765−6,875913−3,1100.29
2017年12月4,192−3,526−7706660.29
2018年12月4,614−3,833−6247810.28
2019年12月5,404−1,236−3,3384,1680.36
2020年12月5,19854−2,9745,2520.54
2021年12月5,989−975−3,5315,0140.72
2022年12月4,838−1,018−3,0623,8200.87
2023年12月5,663−1,254−2,7054,4091.04
2024年12月6,300−4,398−9491,9021.08
2025年12月5,141−2,650−4,7552,4910.83

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 15期分

2025年12月期の総資産は8.4兆円。このうち返さなくてよい自己資本がで、自己資本比率は48.5%(業種中央値56.8%より薄い)

決算期総資産兆円自己資本兆円負債兆円自己資本比率%
2012年3月3.671.612.0644.6
2013年3月3.8546.9
2014年3月4.6254.3
2014年12月4.7053.9
2015年12月4.5653.8
2016年12月4.7451.8
2017年12月5.2252.9
2018年12月5.4648.2
2019年12月5.5548.0
2020年12月5.3846.9
2021年12月5.7748.6
2022年12月6.5554.1
2023年12月7.2852.6
2024年12月8.374.5245.0
2025年12月8.424.3048.5

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年12月期の内訳
現金及び預金
8,311億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
3.2兆円
過去の利益の積み上がり
負債合計
4.3兆円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
92
/ 100
安定性自己資本比率32 / 40
収益力営業利益率30 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

食料品 123社との比較

同じ食料品の企業と並べると、いちばん上に来るのは営業利益率123社中1位あたり、逆に低いのは自己資本比率123社中87位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE上位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
13.0%/中央値 7.3%
P25 3.7%P75 11.4%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
25.0%/中央値 4.1%
P25 2.7%P75 7.7%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
48.5%/中央値 56.8%
P25 46.5%P75 67.3%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
13.4%/中央値 3.4%
P25 0.7%P75 6.3%
配当利回り上位株価に対して1年で受け取る配当の割合
3.9%/中央値 2.3%
P25 1.5%P75 3.3%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥7,003で、1年前と比べて+56.4%過去52週の値幅のなかでは92%の位置にある。

¥7,003-0.7%1ヶ月+2.7%1年+56.4%時価総額14.0兆円
過去52週の値幅
安値¥4,652高値¥7,218

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)20.9倍
PER (会社予想)19.3倍
PBR2.83倍
配当利回り3.88%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は年初来高値圏で推移し、8月21日時点で6980円と1カ月で9.6%上昇。25日移動平均線(6796円)を上回り、75日線(6272円)や200日線(5855円)に対してもプラス圏で、明確な上昇トレンドを示す。52週高値は7218円で、現在はその約3.3%下。7月31日には出来高1252万株と急増し、その後の価格上昇を伴っており、株主優待や増配期待などの業績好感が背景にあるとみられる。RSIは43.35と中立圏で、過熱感はない。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をほぼ妥当と判定しています(スコア 52/100)

PERは20.78倍で業界平均28.64倍を下回り、予想PERも19.2倍と割安感がある。PBRは2.82倍で業界平均1.63倍を上回り、やや割高。配当利回りは3.9%と業界平均2.22%を大きく上回り、株主還元は手厚い。ROEは12.99%と収益性は良好だが、PBRの高さが評価を抑制。割安なPERと高い利回りがある一方、PBRの乖離が大きい。配当性向は84.5%と高く、将来の増配余地は限定的で、バリュエーションはほぼ妥当と判断。

指標この会社業種平均
PER (実績)20.9倍28.6倍
PER (予想)19.3倍
PBR2.83倍1.63倍
ROE13.0%7.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

JTの投資論点は、たばこ産業の構造的な規制強化と喫煙率低下の中で、海外市場の成長と加熱式たばこの導入がどれだけ収益を支えるか。強気派は、海外たばこ事業の成長とプライシング力による高収益体質(2025年営業利益率25%)を評価し、配当利回り3.83%と株主還元にも期待。一方、弱気派は、2024年12月期の純利益1792億円が前年から大幅減益(2023年は4823億円)であることを指摘し、これが一時的な要因か構造的な課題かが焦点。特に、国内市場の縮小は避けられず、依存度の高い国内向けの将来性を疑問視する。また、加熱式たばこの競争激化や規制リスクも下振れ要因と見る。

プラスに働く材料7
  • 海外事業の成長

    海外たばこ事業の売上が拡大し、利益伸長に寄与する見込み。

  • 高収益なビジネスモデル

    営業利益率25%と非常に高く、安定したキャッシュフローを生む。

  • 高い株主還元

    配当利回り3.83%で、積極的な自社株買いも期待される。

  • 海外たばこ事業が営業利益8,670億円継続影響

    2025年12月期の営業利益は前期比2.8倍の8,670億円、売上高3兆4,677億円。

  • 加熱式たばこ『プルームX』の販売拡大継続影響

    国内紙巻き需要減を補い、売上高3兆4,677億円の成長に寄与。

  • 価格改定効果で売上単価上昇通年影響

    たばこ価格改定が収益に寄与し、営業利益8,670億円の増益に貢献。

  • 配当利回り3.83%の株主還元通年影響

    純利益5,102億円、配当利回り3.83%は投資妙味を高める。

マイナスに働く材料7
  • 国内市場の縮小

    喫煙率低下と規制強化で、国内たばこ販売は長期的に減少傾向。

  • 減益の要因分析

    2024年の純利益減は為替や特別損失の影響か、懸念材料。

  • 加熱式市場の競争

    競合他社の参入でPloomのシェア拡大が困難になる可能性。

  • 2025年の増益は特殊要因で反動懸念2026年Q2影響

    純利益は2024年1,792億円→2025年5,102億円と変動が大きく、2026年は反動減の恐れ。

  • 国内外のたばこ規制強化リスク次回株主総会影響

    増税や広告規制により販売数量が減少し、営業利益8,670億円が下振れ。

  • 喫煙率低下で国内販売量が縮小2027年〜2028年影響

    人口減と健康志向で国内たばこ市場は縮小し、売上高3兆4,677億円の伸びが鈍化。

  • 円高進行で海外利益が目減り金融政策次第影響

    円高が進むと海外事業の利益が円換算で減少し、営業利益8,670億円を圧迫。

次の決算で確かめる点
国内たばこ販売数量
国内市場の縮小ペースを測り、将来の収益基盤を確認するため。
海外たばこ事業の利益
成長のけん引役の業績動向を把握するため。
加熱式たばこPloomの販売比率
新製品群への移行の進捗と市場受容性を確認するため。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり272で、前期から+20.6%いまの株価に対する利回りは3.88%。増配か配当維持が1年続いている。

年間配当
¥272
1株あたり
配当利回り
3.88%
いまの株価に対して
配当性向
84.5%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
1年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2016年12月130134.1
2017年12月1407.7156.6
2018年12月1507.1163.2
2019年12月1542.7104.3
2020年12月1540.0113.0
2021年12月140−9.1114.5
2022年12月18834.3117.7
2023年12月1943.2186.4
2024年12月1940.085.1
2025年12月23420.684.5

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥272

株主

有価証券報告書より

2025年12月期末の株主数は延べ912,124人。区分でいちばん多いのは政府・自治体33.4%。グループ会社や銀行などの安定株主が49.5%を占め、残る50.5%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2020年12月%2021年12月%2022年12月%2023年12月%2024年12月%2025年12月%
政府・自治体33.433.433.433.433.433.4
個人・その他31.432.432.635.636.032.9
金融機関15.315.015.214.614.814.5
外国法人12.212.112.19.89.313.4
自己株式11.311.311.311.211.211.2
証券会社6.25.45.04.54.54.2
事業法人1.51.71.72.11.91.5
外国人個人0.00.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01財務大臣33.34
02日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)9.25
03株式会社日本カストディ銀行(信託口)3.08
04SMBC日興証券株式会社1.27
05THE NOMURA TRUST AND BANKING CO., LTD. AS THE TRUSTEE OF REPURCHASE AGREEMENT MOTHER FUND (常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)1.15
06STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)1.12
07JP MORGAN CHASE BANK 385781 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)0.80
08バークレイズ証券株式会社 BNYM (常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)0.75
09JPモルガン証券株式会社0.75
10日本証券金融株式会社0.66

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 15期分

1株利益は15期で+71%、1株純資産は15期で+168%。直近期のROEは13.0%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2012年3月16985820.313.866.7
2013年3月18199420.016.682.5
2014年3月2351,37919.913.8103.4
2014年12月2001,39614.416.7167.3
2015年12月2711,36919.516.561.4
2016年12月2351,37117.216.3134.1
2017年12月2191,54215.016.6156.6
2018年12月2151,46814.312.2163.2
2019年12月1961,50113.212.4104.3
2020年12月1751,42212.012.0113.0
2021年12月1911,58312.712.2114.5
2022年12月2491,99513.910.7117.7
2023年12月2722,15713.113.4186.4
2024年12月1012,1214.740.485.1
2025年12月2872,30213.019.684.5

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

31名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は31名。2025/12期の役員報酬は総額2,170百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約37倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
岩井睦雄取締役会長6547,700
岡本薫明取締役副会長651,900
寺畠正道取締役60375,335
嶋吉耕史※代表取締役 副社長5876,800
中野恵※代表取締役 副社長5882,941
長嶋由紀子取締役65
木寺昌人取締役73
庄司哲也取締役72
山科裕子取締役63
朝倉研二取締役70
柏倉秀亮常勤監査役5712,128
橋本努常勤監査役591,584
残りの役員19名を開く
氏名役職年齢保有株数
谷内繁常勤監査役63
稲田伸夫監査役70
武石惠美子監査役66
筒井岳彦※代表取締役 社長5141,500
内田由紀子取締役51
荒木隆史専務執行役員
小倉健資常務執行役員
藤原卓執行役員
植澤伸浩執行役員
Adam Vilalta執行役員
乾一幸執行役員
中込敬介執行役員
廣瀬修執行役員
福田浩之執行役員
妹川久人執行役員
古川博政執行役員
見島昌行執行役員
下林央執行役員
大瀧裕樹執行役員

役員報酬の内訳2025/12

役員の区分人数固定報酬百万円賞与百万円株式報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)55095573624491,877375
社外取締役820320325
監査役2909045

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/12期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容4,172字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社と、連結子会社225社、持分法適用会社20社から構成される当社グループはたばこ事業及び加工食品事業を展開しているグローバル企業であり、その主な事業内容及び各関係会社等の当該事業に係る位置付けは次のとおりです。 なお、次の2区分は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.事業セグメント (1)報告セグメントの概要」に掲げる報告セグメントの区分と同一です。 〔たばこ事業〕 当該事業につきましては、JT International S.A.を中核として、世界各国でたばこ製品の製造、販売等を行っております。 (主な関係会社) JT International S.A.、LLC JTI Russia、Gallaher Ltd.、JTI Polska Sp. z o. o.、LLC Petro、JTI Tütün Ürünleri Sanayi A.Ş.、TSネットワーク㈱、日本フィルター工業㈱ その他連結子会社174社、持分法適用会社15社 〔加工食品事業〕 当該事業につきましては、冷凍・常温食品、調味料等の製造、販売をテーブルマーク㈱等が行っております。 (主な関係会社) テーブルマーク㈱ その他連結子会社19社、持分法適用会社2社 上記の報告セグメントの他に、遊休資産の利活用に伴う不動産賃貸事業等を営んでおります。なお、報告セグメントに属さない関係会社として、連結子会社23社、持分法適用会社3社があります。 医薬事業につきましては、2025年5月、医薬事業の承継及び鳥居薬品株式会社の株式の譲渡に関する合意書を塩野義製薬株式会社と締結いたしました。その後、2025年9月に当社が保有する鳥居薬品株式会社の全株式を譲渡、2025年12月に医薬事業を譲渡しております。 以上に述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりです。 また、各事業における研究開発、調達、製造、販売等の分野ごとの概要は以下のとおりです。 〔たばこ事業〕 当社グループのたばこ事業は、世界で業界3位以内に入る規模(中国国家煙草総公司を除く)を誇っており、130以上の国と地域で製品を販売しております。当社グループは世界におけるCombustibles(注1)の販売数量シェア上位5ブランドのうち2ブランド(注2)を製造・販売しております。 (注1)製造受託/RRP*を除く燃焼性のたばこ製品 * RRPは、加熱式たばこ及びE-Vapor等、喫煙に伴う健康リスクを低減させる可能性のある製品(Reduced- Risk Products)を指しております。 (注2)2024年度データ <研究開発> 研究開発力を長期に亘る競争力の源泉とすべく、特に葉たばこの育種、原材料及びその加工、たばこの香喫味、製造技術並びにRRP関連技術の分野に注力し、製品価値の向上とコストの低減を目指しております。基礎研究及び応用研究開発領域については、日本国内の研究所がグローバル機能を有しており、製品開発領域については、各国・各地域の異なるニーズ・嗜好に対応すべく、ローカルベースでの開発も行っております。 <原料葉たばこの調達> たばこの原料である葉たばこは、農作物であるため、その調達状況は天候に左右され、また、近年、エネルギー資源や他の作物の価格高騰等により、葉たばこ供給の不安定化や価格の上昇傾向が見られます。このような状況下において、当社グループは垂直統合及びサプライヤーとの連携強化により、原料の安定的な調達と調達コストの低減を目指しております。 <製造> お客様に信頼される高品質なたばこづくりを目指し、グローバルな製造体制を構築しております。日本国内では3つのたばこ製造工場及び2つのその他たばこ関連工場が、日本を除く27か国では34のたばこ製造工場(その他たばこ関連工場含む)が稼動しております。また、当社グループブランドの製造委託及び2社間でのクロスライセンスによる製造も一部行っております。 <マーケティング> ブランドロイヤリティを高めるために、様々な規制を遵守しつつ、積極的かつ効果的なマーケティング活動を展開しております。 グローバルには、グローバル・フラッグシップ・ブランド(以下「GFB」という)(注)を中心に、一部のローカルブランドによる補完を行いながらマーケティング活動を行っております。また、RRPにおいては、Ploomブランドを中心に展開しております。 (注)当社グループのブランドポートフォリオの中核を担う「ウィンストン」「キャメル」「メビウス」「LD」の4ブランドをGFBとしております。 ・小売価格 たばこの小売価格設定にあたっては、ブランドのポジショニング、製品価値との見合い、競合製品の価格、利益確保といった観点に加え、定価制や課税方式(従量税・従価税)等、国ごとに異なる特有の制度面からも検討を行います。小売価格変更の契機として最も代表的なものは増税です。近年、国内外問わず財政及び公衆衛生の観点からたばこ税の増税が行われております。 <販売(流通)> お客様に当社グループの商品を確実にお届けするために、当社グループは各市場の法的制約、慣行等に合わせて、自社流通や現地代理店及び流通業者の利用等、最適な流通販売ルートの確保を行っております。 また、販売チャネルに関しても、コンビニエンスストア、ガソリンスタンド、スーパーマーケットといったチェーン企業をはじめ、個人商店、自動販売機、オンライン等があり、その販売構成比は国ごとに異なります。当社グループは、販売チャネル状況、お客様動向及び競合動向を加味した営業体制を構築しております。 〔加工食品事業〕 当社グループは、1998年より加工食品事業に参入し、それ以来、自律的な成長に加えて、M&Aや資本提携等によって事業を拡大させてきました。 2008年には日本の大手冷凍食品メーカーであった㈱加ト吉の株式を公開買付により取得してグループ会社とし、同年に当社グループの加工食品事業を㈱加ト吉に移管し、事業統合を実施するとともに、2010年に㈱加ト吉はテーブルマーク㈱と名称を変更する等、統合シナジーの追求及び一体感の更なる醸成を図りました。 当年度末現在、テーブルマーク㈱、富士食品工業㈱及びその他グループ各社が事業を担っております。テーブルマーク㈱は、日本を中心に、冷凍うどん、パックごはん、冷凍お好み焼を中心とした冷食・常温事業を展開しております。富士食品工業㈱は、酵母エキス調味料、昆布・カツオ等の抽出エキス調味料、組立型調味料、オイスターソース等の調味料を主力とした調味料事業を展開しております。 当社グループの主要な製品には、冷凍麺の「カトキチさぬきうどん」、パックごはん「国産こしひかり」、酵母エキス調味料「バーテックス」等があります。 <研究開発> 消費者のニーズや嗜好にあった革新的な製品の開発に注力しており、多様化するお客様ニーズに対応するため、当社グループが保有する独自技術を活かした、付加価値ある製品の開発に取組んでおります。 具体的には、当社グループ独自の発酵・製パン・冷凍技術を活かして、焼きたての味と食感を維持・再現した、家庭で手軽に焼きたての味が楽しめる焼成冷凍パンを開発しました。また、冷凍麺ではうどんの新製法「丹念仕込み『綾・熟成法』」を開発し、これにより、うどんの高品位・高付加価値化を実現することが可能となりました。 <調達> 安全な食品づくりは、安全で高品質な原料の調達から始まります。当社グループでは、原料の選定にあたり、サプライヤーから提出される品質規格保証書の内容確認だけではなく、主要な原料については、残留農薬等のモニタリング検査や原料工場の定期的な監査を食品衛生法等関連法規の適法性はもとより、当社グループ独自で定めている基準により実施しております。 更に、海外から調達する原材料において、原料農場の土壌や水質の検査、栽培状況の確認、農薬の管理状態のチェック、飼育場や養殖場の点検等、原材料の生産現場から安全性を確認する体制を構築しております。 <製造> 当社グループでは、日本で16の工場、海外で6つの工場を運営しており、また、国内外の委託工場に当社グループの加工食品の製造を外部委託しております。2020年度より稼働した1工場(注)を除き、国内外の自社グループ工場と生産委託を行っているすべての冷凍食品工場においては、ISO22000又はFSSC22000を取得しております。ISO22000及びFSSC22000では、HACCPの考え方による科学的な裏付けをもった衛生管理や重要管理点をコントロールするためのルールを定め、その管理手法に基づいた継続的な改善を行います。 (注)当該工場についても、現在ISO22000及びFSSC22000の取得を進めております。 <マーケティング> お客様視点での市場分析と当社グループが保有する技術を組み合わせることにより、新たな付加価値を持った製品提案を行い、市場の拡大を目指しております。また、効果的な販売促進施策によるお客様の製品認知度の向上に努めております。 <販売及び流通> 収益力強化に向けて、営業部門組織体制の最適化に取組むとともに、量販店、コンビニエンスストア等への積極的なアプローチによる取扱い品目の拡大や優位な陳列場所の確保に取組んでおります。 <食の安全> お客様に安全な製品を、安心して召し上がっていただくために、東京及び中国(青島)に品質管理センターを設置しており、製品の企画・開発段階からの使用原材料の検査・監査を実施するとともに、工場での生産時・出荷前の検査並びに製品づくり全体の安全管理を行っております。また、「食の安全に関するアドバイザー」である外部専門家の方々より、評価・助言をいただき、多様な知見・視点を積極的に取り入れ、事業活動に反映しております。これらの取組みは、上記<調達>及び<製造>に記載した内容を含め、ウェブサイト等で公開しております。
経営方針・対処すべき課題8,793字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、別段の表示が無い限り、当該事項は提出日現在において判断したものです。 (1)経営理念 当社グループの経営理念は、「4Sモデル」の追求です。これは「お客様を中心として、株主、従業員、社会の4者に対する責任を高い次元でバランスよく果たし、4者の満足度を高めていく」という考え方です。 当社グループは、「4Sモデル」の追求を通じ、中長期に亘る持続的な利益成長の実現を目指しています。持続的な利益成長のためには、お客様に新たな価値・満足を提供し続けることが前提となることから、中長期的な視点に基づき、将来の利益成長に向けた事業投資を着実に実施していくことが肝要と考えております。 この「4Sモデル」を追求していくことが、中長期に亘る企業価値の継続的な向上につながると考えており、株主を含む4者のステークホルダーにとって共通利益となるベストなアプローチであると確信しております。 (2)JT Group Purpose 自然・社会・個人の様々なスケールで非連続な変化が起こり、事業環境の不確実性・複雑性がますます高まって いる状況下において、当社グループが持続的な存在であるための方向性を明確にするものとして、JT Group Purposeを策定しております。具体的には、当社グループが未来において社会から求められ、かつ、長期に亘り価値を発揮し続けていくべき領域を「心の豊かさ」であると同定し、この領域を任され、貢献し続けていきたいとの考えから「心の豊かさを、もっと。」をJT Group Purposeとしています。加えて、JT Group Purposeの実現に向けて、各事業においてもこれを踏まえた事業Purposeを策定しております。事業戦略の遂行及び行動指針の実践を通じて、成果を創出し、実績を積み上げていくことにより、JT Group Purposeの実現を目指します。 時代や人により、多様で、変化していく「心の豊かさ」の領域を、今後も社会から任され、貢献できる存在であり続けるため、当社グループは絶えず進化してまいります。 <JT Group Purpose> <事業Purpose> たばこ事業:Creating fulfilling moments. Creating a better future. 加工食品事業:食事をうれしく、食卓をたのしく。 (3)経営資源配分方針 当社グループの中長期の経営資源配分は、「4Sモデル」及びJT Group Purposeに基づき、中長期に亘る持続的な利益成長につながる事業投資(注)を最優先とし、同時に事業投資による利益成長と株主還元のバランスを重視する方針です。 当社グループは、たばこ事業を利益成長の中核かつ牽引役と位置付け、たばこ事業の持続的な利益成長に向けた事業投資を最重要視します。一方、加工食品事業は全社利益成長を補完すべく、必要な投資を実行していきます。 (注)たばこ事業の成長投資を最重要視し、お客様・社会への新たな価値・満足の継続的な提供を通じて、質の高い トップライン成長を実現することで、為替一定調整後営業利益の成長を目指す (4)全社利益目標及び株主還元方針 当社グループは、経営理念及び経営資源配分方針を踏まえ、全社利益目標及び株主還元の中長期の方向性を「経営計画2026」において設定しています。 「経営計画2026」においては、「利益成長の中核かつ牽引役」と位置付けるたばこ事業がドライバーとなり、期間中における為替一定ベースの調整後営業利益の成長率は、年平均high single digitを見込んでおります。なお、中長期に亘っては、年平均mid to high single digit成長を目指してまいります。 株主還元方針については、「4Sモデル」及びJT Group Purposeに基づく経営資源配分方針で掲げる「中長期に亘る持続的な利益成長に繋がる事業投資を最優先」と「事業投資による利益成長と株主還元のバランスを重視」という観点から、以下のとおりとしています。 ・強固な財務基盤(注1)を維持しつつ、中長期の利益成長を実現することにより株主還元の向上を目指す ・資本市場における競争力ある水準(注2)として、配当性向75%を目安(注3)とする ・自己株式の取得は、当該年度における財務状況及び中期的な資金需要等を踏まえて実施の是非を検討 (注1)経済危機等に備えた堅牢性、及び機動的な事業投資等への柔軟性を担保 (注2)ステークホルダーモデルを掲げ、高い事業成長を実現しているグローバルFMCG(Fast Moving Consumer Goods)企業群の還元動向をモニタリング (注3)±5%程度の範囲内で判断 (注4)将来に関する記述は、様々なリスクや不確実性に晒されており、実際の業績は、将来に関する記述における見込みと異なる場合があります。当社グループに関するリスク詳細については「第2 事業の状況 3.事業等のリスク」をご参照ください。 (5)経営環境及び全社利益目標達成に向けた基本戦略 ⅰ経営環境 当社グループ経営を取り巻く経営環境は、地政学リスクの顕在化に伴う世界経済への影響や一部市場における事業継続懸念・ハイパーインフレーション、為替変動リスクやインフレ・金利動向をはじめとする各国マクロ経済の動向等、不確実性を増していると認識しております。こうした不透明な経営環境を乗り越え、適切にグローバルビジネスを運営し、持続的な利益成長を実現するためには、「変化への対応力」が必要であると考えております。これは、不確実性に対処すべく、計画策定時において想定の範囲を拡げるとともに、それでも起こりうる想定を超える変化・出来事に対して、素早く・柔軟に対応する能力を指しており、この変化への対応における巧拙とスピード感は、引き続き企業の競争力を決定する重要なファクターになると考えております。 当社グループは、不確実性を増す経営環境を見極め、スピード感を持って競争力を強化すべく、期間を3年間とした経営計画を1年ごとにローリングを行う方式で策定しております。 ⅱ基本戦略 当社グループは目標達成に向けた基本戦略として「質の高いトップライン成長」「コスト競争力の更なる強化」「基盤強化の推進」を掲げており、それぞれ選択と集中の考え方を通じて実行していきます。 中でも「質の高いトップライン成長」を最重要視しており、以下各事業の基本戦略の中で述べるブランドやカテゴリといった注力分野にリソースを集中し、商品・サービスの付加価値を向上させていきます。 「コスト競争力の更なる強化」については、事業コスト、コーポレートコストの双方においてその最適化を進め、品質の維持・向上との両立を図りながらスピーディーかつ効率的な事業運営体制を構築し、利益率の改善及びキャッシュ・フロー創出力の強化を目指していきます。加えて、事業継続能力の向上を図るとともに、コスト競争力の強化を目指していきます。 「基盤強化の推進」にあたっては、前例にとらわれることなく、変化する環境を適切にとらえ、常に挑戦する姿勢を持ち続けることが重要です。このような観点に基づき、不断の改善に取組んでいきます。加えて100以上の国籍を持つ社員が働く当社グループ人財の多様性を活用し、コラボレーションを推進することにより、シナジーを最大化していきます。また、すべての企業活動及び成果は人財によって生み出されていることを強く認識しており、人財育成についても一層強化していきます。 (6)セグメントごとの経営環境及び基本戦略 [たばこ事業] たばこ事業は、当社グループ利益成長の中核かつ牽引役であり、為替一定ベースの調整後営業利益の成長率について、「中長期に亘って年平均mid to high single digit成長」を目指します。 ⅰ経営環境 世界のたばこ市場では多様な製品が展開されておりますが、CombustiblesとReduced-Risk Products(RRP)の2つのカテゴリに大別できます。 Combustiblesには、紙巻たばこ、Fine Cut Tobacco(FCT)、パイプ、シガー、水たばこなどが含まれます。紙巻たばこは、あらかじめ紙でたばこ葉を巻いた製品である一方、FCTはお客様自身が巻紙を用いて葉たばこを手巻きする製品です。世界のCombustibles総需要は年間約5.3兆本(注1)、金額ベースの市場規模は約8,000億米ドル(注1)に達しています。世界最大の市場は中国であり、世界のCombustibles総需要の40%超を占め、インドネシア、ロシア、米国、トルコ、エジプトが続きます。 Combustibles市場は、成熟市場と新興市場とで異なる特徴を有しており、成熟市場においては、経済成長が限定的であることや、増税及び規制の強化、人口構造の変化等の様々な要因によって、Combustibles総需要は減少傾向にあります。また、お客様の需要がより低い価格帯の商品へと移行する動きも複数の市場で見受けられます。一方、新興市場においては、人口の増加と経済成長に伴い、Combustibles総需要が増加傾向にある国も見られます。また、中東をはじめとする一部地域においては、経済成長と共にたばこの価格が安定的に推移していることやお客様がブランドやイメージを重視する消費傾向にあること等を背景に、中・高価格帯の商品へと移行する動きも見受けられます。 世界のCombustibles総需要は数量ベースでは減少傾向にありますが、金額ベースの市場規模は、製品単価の上昇により成長を続けています。今後も当面の間この傾向は継続すると予想しており、たばこ産業の利益創出構造は引き続き堅固であると見立てております。 RRPには、加熱式たばこ、Infused Tobacco、E-Vapor、Traditional Oral、Modern Oralなどが含まれ、お客様の嗜好の違いにより、各国において普及している製品タイプが異なります。 加熱式たばこは、ニコチンを含むスティックを、デバイスを用いて直接加熱して愉しむ製品で、特にスティックにたばこ葉を使用している製品(Heated Tobacco Sticks)は、日本や欧州を中心に市場規模を継続的に拡大しており、各社が開発に力を入れているため、イノベーションを通じたさらなる成長が期待されます。Infused Tobaccoは、デバイスによってリキッド(液体)を加熱し発生したベイパー(蒸気)が、たばこ顆粒の入ったカプセルを通過することで、味・香りを抽出したたばこベイパーを愉しむ製品です。 また、E-Vaporは、たばこ葉を使用せず、ニコチンが含まれるリキッドを加熱して愉しむ製品で、欧米を中心に一定の市場規模を有しています。Traditional Oral及びModern Oralは、小さなパウチなどを口に直接含んでさまざまな味・香りを愉しむ製品で、特にModern Oralは近年欧米を中心に市場規模が拡大してきています。スヌースをはじめとするTraditional Oralはたばこ葉を含み、ニコチンパウチをはじめとするModern Oralはたばこ葉を含んでおりません。 RRPのうち、たばこ葉を使用する製品については原則として規制・税制上たばこ製品としての取り扱いを受ける一方、E-VaporやModern Oral等たばこ葉を使用していない製品については、たばこ製品とは異なる規制・税制が適用されてきました。市場により状況は異なるものの、近年はこれらたばこ葉を使用していない製品の規制に関しても動きが活発化しており、欧州を中心に規制強化の傾向が見られます。 RRP市場規模はCombustiblesに比し小規模であるものの、数量ベース・金額ベースの双方で伸長していくと見込んでいます。今後のRRP各製品タイプの成長率は、製品のイノベーションやお客様の嗜好、RRPを巡る規制・税制等の影響を受けるものと考えていますが、RRPカテゴリの中でも特に加熱式たばこが成長を牽引していくと予想しています。 (注1)2024年度データ。紙巻きたばこ+Fine Cut Tobacco ⅱ基本戦略 <質の高いトップライン成長> ・Combustiblesにおける収益性向上及び加熱式たばこを中心としたRRPへの経営資源の集中的な投入 Combustiblesについては、今後も中長期的にたばこ産業全体の数量・売上規模という観点において最大のカテゴリであると見立てているため、その重要性に変わりはなく、トップライン成長に向けたマーケティング投資及び着実なプライシングを実行しつつ、不断の改善によるコスト効率化等を通じ、ROI(Return On Investment)改善を目指します。また、強固なブランドポートフォリオを活用し、各市場シェアの継続的な獲得等を通じて、持続的な成長を目指してまいります。 RRPは加熱式たばこを中心に更なる市場規模の拡大が見込まれる中、将来の事業成長の柱としてプレゼンスを拡大すべく、注力してまいります。加熱式たばこへ優先的な投資を実施することで、Ploomブランドをグローバルに確立し、カテゴリ内シェアの拡大を目指します。加えて、将来的な利益成長の機会を見据え、加熱式たばこ以外の製品カテゴリについて、選択的かつ柔軟なアプローチを継続してまいります。 また、これら戦略を支える組織ケイパビリティの強化を実施してまいります。 ・ブランドエクイティ強化を通じた既存主要市場におけるシェアの維持・拡大 たばこ事業は、「卓越したブランド力」を原動力として、過去数年間に亘って、当社グループ主要市場の多くで、その市場シェア伸長を実現してきました。 今後も市場シェア伸長を目指すべく、当社グループは、主要ブランド、特にGFBへの継続的な投資を通じたブランドエクイティの向上に注力していきます。その一方で、当社グループが事業展開する各国・各地域のお客様の嗜好に合わせ、ローカルブランドによる補完も適切に実行し、ブランドエクイティ強化に向けた継続的な投資を行っていきます。 具体的には、喫味品質の主たる要素である「ブレンド技術」「香料技術」「フィルターをはじめとする材料技術」、そしてそれらを「加工する技術」を更に進化させていくとともに、外観品質として重要な「パッケージ開発力」も加えた、付加価値あるたばこ創りの5つの主要素の強化に注力していきます。 <コスト競争力の更なる強化> たばこ事業は、これまで同様に不断のコスト改善を追求し、品質の維持・向上との両立を図りながら、スピーディーかつ効率的な事業運営体制の構築を目指します。また、これまで以上に、グローバルサプライチェーンの全体最適化を志向していきます。具体的には、葉たばこのグローバル調達における垂直統合や、材料品調達における材料スペックの統一化、サプライヤー間の互換性の確保によるコスト低減を促進していくとともに、市況に応じた機動的な調達と原材料在庫の適正化による原材料費の抑制を追求していきます。また、生産性の向上を目指した製造体制の見直しと設備投資の最適化を通じた加工費の節減も継続的に実施していきます。同時に、地政学リスクも考慮の上、事業継続能力を向上させるべく、代替性確保と重要機能の分散化という観点から、マルチソーシング体制の確立と、グローバルな製造拠点の相互活用による製造能力の最適配分、優先銘柄に関する製造能力のエリア分散を目指しております。 上記施策を通じて、品質に妥協することなくコスト効率化を実現し、更なるマージン改善及び運転資本や投資最適化によるキャッシュ・フロー創出力の強化を目指していきます。 <基盤強化の推進> 当社グループは2022年度よりたばこ事業の事業運営体制を一本化し、たばこ事業の本社機能をジュネーブ拠点に統合しております。現在の事業運営体制においては、コンシューマー・セントリックの考えに基づいた、デジタルや製品開発のケイパビリティ強化を目指すと共に、グローバルリソースの最大活用や意思決定スピードの向上及び効果的かつ効率的な事業運営体制を通じて、グローバルな組織力の強化を図っております。また、グローバル視点での優先順位付けに基づいた迅速な資源配分により、お客様への提供価値を強化していきます。 また、たばこ事業の持続的利益成長を支える基盤として、「人財育成」を重要なテーマと考えております。130以上の国と地域で製品を販売する当社グループでは、世界中で100以上の国籍の社員が、国籍・性別・年齢の区別なく働いております。こうした多様性を活かし、コラボレーションを推進する中で、シナジーを最大化しております。すべての企業活動・成果は人財によって生み出されるものという強い認識の下、グローバルな人財の獲得・育成について、更に進化させていきたいと考えております。 たばこ事業は、上記事業戦略の着実な実行により、引き続き業界を代表するグローバルたばこメーカーとしてのプレゼンス向上を目指すとともに、当社グループにおける利益成長の中核かつ牽引役としての役割を一層強化していきます。 [加工食品事業] 加工食品事業は、高品質なトップライン成長による中長期に亘る利益成長を通じ、当社グループへの利益貢献を目指します。 ⅰ経営環境 2024年における日本国内の冷凍食品消費量(注)は、前年度比1.5%増の約292万トンであり、輸入品を含む国内消費金額(注)は前年度比4.4%増の1兆3,017億円となりました。 日本の加工食品市場は、共働き世帯の増加等のライフスタイルの変化に伴い、調理の簡便化や時短化のニーズが高まっていること等を背景として堅調に推移していると考えています。その中でも冷凍食品は、いつでも手軽に出来たてのおいしさを再現でき、バリエーションが豊富であるため、お客様の多様なニーズを満たすことができると期待されています。 当社のグループ会社であるテーブルマーク㈱の競合企業は、Umios、ニチレイフーズ、味の素冷凍食品、ニッスイといった大手企業に加え、数多くの中小企業が挙げられますが、各種の製品カテゴリごとにすみ分けがなされています。一方で、流通各社でのプライベートブランド製品の拡大や卸企業の業界再編等、販路の動向にも注視することが必要と考えており、また、原材料においても世界的な食料不足を背景とした価格変動等のリスクが依然として存在しています。 (注)日本冷凍食品協会(2024年データ) ⅱ基本戦略 <質の高いトップライン成長> 冷凍うどん、パックごはん、冷凍お好み焼を中心とした冷凍・常温食品及び調味料を主力として事業を展開しております。お客様ニーズ把握力、アイデア創出力・具現化力の更なる強化を図ることにより、当社グループ独自の製造技術を一層活かしつつ、「お客様にとって、その価格に相応しい付加価値ある商品づくり」を目指します。また、商品戦略と連動した効果・効率的な広告宣伝及び販売促進活動の展開並びに営業力の強化を図ることによって、更なる市場シェア拡大を目指します。 <コスト競争力の更なる強化> 原材料調達力の強化、物流網の効率的運用、自社グループ工場の生産性改善によるコスト低減に加えて、販売促進施策の選択と集中による営業活動経費の効率的執行、全社的な固定費削減努力を継続的に行い、コスト競争力の強化に努めます。 <基盤強化の推進> ・食の安全管理 今後も引き続き、お客様に安全で高品質の商品を提供していくため、「フードセーフティ」「フードディフェンス」「フードクオリティ」「フードコミュニケーション」の4つの視点をもとに食の安全管理に万全を期した事業運営を行っていきます。 「フードセーフティ」では、既に導入済の食品安全マネジメントシステムを活用し、リスクを極小化する活動を展開します。 「フードディフェンス」では、意図的な攻撃を防ぐための仕組みとして導入済であるフードディフェンスプログラムを推進しております。 「フードクオリティ」では、食品本来の品質である「おいしさ」を追求するとともに、お問い合わせ・ご指摘情報からの継続的な改善による、商品付加価値とお客様満足度の向上を目指します。 「フードコミュニケーション」では、お客様の要望に真摯に耳を傾けるとともに、当社グループの活動の「見える化」を推進するため、積極的に情報を提供する取組みを行います。 ・人財育成 事業を支える人財の育成は重要なテーマであり、高いマーケティング能力や商品開発能力等様々なスキルを有する人財の育成に向け、能力開発プログラムの策定及び適切なキャリアパスの構築を図り、その実行に努めていきます。 以上のとおり、当社グループは、「4Sモデル」及びJT Group Purposeに基づき、「変化への対応力」を高めながら、大胆かつスピーディーに意識・行動を変革し、各事業の成長戦略を着実に実行することによって、持続的利益成長を実現し、中長期に亘る企業価値の継続的な向上を目指していきます。
事業等のリスク30,568字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要な事項には、以下のようなものがあります。当該事項は、当社グループの経営目標及び事業戦略の達成に対して重大な影響を及ぼす事象の他、積極的な情報開示の観点から、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項も含んでおります。 ただし、以下に記載したリスクは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。かかるリスク要因のいずれによっても、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。 また、本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、別段の表示が無い限り、当該事項は提出日現在において判断したものです。 なお、2025年5月、医薬事業の承継及び鳥居薬品株式会社の株式の譲渡に関する合意書を塩野義製薬株式会社と締結いたしました。その後、2025年9月に当社が保有する鳥居薬品株式会社の全株式を譲渡、2025年12月に医薬事業を譲渡しております。 <リスクマネジメント体制> 当社グループではJTグループの中長期に亘る持続的な利益成長と企業価値の向上に寄与し、JTグループの透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行う仕組みを充実させるため、グループ全体を対象に統合型リスク管理(ERM: Enterprise Risk Management)を導入しています。当社グループに影響を及ぼす可能性があるリスクを特定し、影響度と可能性の双方の観点で評価することで、優先して対応すべき重要リスクを選定し、対応計画の策定、モニタリングを実施しています。 ERM推進にあたり、社長を責任者とし、副社長、社長に指名されたERM担当執行役員(コーポレートガバナンス担当常務執行役員)を加えて議論を実施する体制を取っています。また、各事業においてもたばこ・加工食品事業の部門長を責任者としたERMを実施しており、その内容をERM担当執行役員に報告しています。このように事業のリスク状況を監督するERM担当執行役員を議論メンバーに加えることによりグループ網羅的な重要リスク選定を可能にしています。社長、副社長、ERM担当執行役員による議論で選定された重要リスクは社長に指名された対応責任者(各事業部門長及びコーポレート担当執行役員)のもと対応計画の策定、モニタリングが行われ、その結果は社長、副社長、ERM担当執行役員に報告されます。これら一連の取組状況は取締役会に少なくとも年に1回報告されます。当社グループは、リスクを適切に管理することにより、事業成長の機会を適切に捉え、戦略的な事業展開に繋げております。 なお、当社グループの事業に関してリスク要因となると考えられる事項には、以下のようなものがあります。 (1)当社グループの事業及び収益構造並びに経営方針に係るリスク ① 連結売上収益に占める主要市場のたばこ売上収益の重要性について 当社グループは、130以上の国と地域で製品を販売しており、その中でも日本、ロシア、英国等の主要市場におけるたばこの売上収益は、当社グループの売上収益に大きく貢献しております。したがって、たばこ需要の減少や増税、規制等、たばこ事業を取り巻く環境に存在する様々なリスクの発現(たばこ事業に係るリスク詳細については下記「(2)当社グループの事業に係るリスク たばこ事業に係るリスク」をご参照ください)、及び現地の政治・経済・社会・法制度等の変化や暴動、テロ及び戦争の発生に伴うカントリーリスクの相対的な高まりにより、主要市場が何らかの悪影響を受けた場合は、たばこ事業の収益の悪化等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、製品ポートフォリオの最適化、営業力の強化・効果的な販売促進施策の実行等により、主要市場のたばこ売上収益の維持・成長を図っています。また、主要市場に限ることなく、更なるグローバル事業基盤の強化を図ることで、特定の主要市場にのみ依存せず持続的に利益創出が可能な複数市場を確保するよう努めております。 ② 事業拡大について 当社グループは、RJRナビスコ社の米国外たばこ事業の取得(1999年、買収額約78億ドル(9,440億円、取得時の為替レートにより算出、以下同じ))、Gallaher社の買収(2007年、買収額約75億ポンド(1兆7,200億円))、㈱加ト吉(現:テーブルマーク㈱)の買収(2008年、買収額約1,090億円)、Natural American Spiritの米国外たばこ事業の取得(2016年、買収額約50億ドル(5,914億円))、Vector社の買収(2024年、買収額約24億ドル(約3,446億円))をはじめとして、事業の拡大に向け、積極的に外部の経営資源を獲得してまいりました。当社グループは、事業の拡大のために、他企業の買収、他企業への出資、他企業との提携及び協力体制構築等の検討を行い、その結果、将来の当社グループの業績に貢献すると判断した場合には、これらを実行する可能性があります。しかしながら、異なる地理的又は文化的背景により営業、人員、技術及び組織の統合ができない場合、買収又は提携した事業における製品に対する継続的な需要を維持し又はかかる製品を製造販売することができない場合、現在行われている事業を継続することができない場合、買収した事業における優秀な人財を保持し又は従業員の士気を維持することができない場合、当社グループの内部統制体制を買収した事業に適用することができない場合、効果的なブランド及び製品ポートフォリオを構築することができない場合、異なる製品ラインにおける販売及び市場戦略の連携ができない場合、並びに現在行われている事業から経営者の注意が分散される場合等により、当社グループの期待する成果が得られない場合、又は、想定しなかった重大な問題点が買収後に発見された場合等には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループは、買収に伴い、相当額ののれん及び無形資産を連結財政状態計算書に計上しており、当年度末現在、のれん及び無形資産の金額はそれぞれ、連結総資産の34.7%(2兆9,231億円)及び4.7%(3,957億円)を占めております。当社グループは、当該のれん及び無形資産につきまして、それぞれの事業価値及び事業統合による将来のシナジー効果が発揮された結果得られる将来の収益力を適切に反映したものと考えておりますが、事業環境や競合状況の変化等により期待する成果が得られないと判断された場合、又は適用される割引率が高くなった場合等は、減損損失が発生し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、事業の拡大のために他企業の買収、他企業への出資、他企業との提携及び協力体制構築等を行う際、適時適切に外部知見・評価を活用し、関係する経営幹部で買収価格・契約条件等の適切性を審議の上、取締役会等で意思決定を行っています。また買収に関して、買収後は、買収先の事業運営状況を各事業経営計画に盛り込み、定期的にモニタリングし、シナジー最大化の実現に向けたフォローアップや減損兆候の把握等の対応を行っています。 なお、当社グループにおける加工食品事業は、当社グループの中長期に亘る持続的な利益成長を補完する役割として、将来においても安定的かつ更なる利益貢献をするものと考えており、引き続き投資を行う予定ですが、かかる投資が期待されるリターンをもたらすという保証はありません。 ③ 外国為替・金利の変動による影響について 当社は円表示で連結財務諸表を作成しておりますが、海外の当社グループ会社はロシアルーブル、ユーロ、英国ポンド、台湾ドル、米国ドル、スイスフラン等日本円以外の外国通貨で財務諸表を作成しております。したがって、海外の当社グループ会社の業績、資産及び負債は、当社の連結財務諸表の作成時において日本円に換算され、円表示で当社の連結財務諸表に記載されることになるため、当該当社グループ会社が決算に使用する外国通貨の日本円に対する為替の変動による影響を受けることになります。当社グループにおいては、その売上収益及び調整後営業利益の過半を海外が占めており、為替の変動が連結財務諸表に重大な影響を与える可能性があります。 また、当社が外貨建てで株式等を取得した海外の当社グループ会社について、清算、売却又は重大な価値の減額等の事由が発生した場合、当社の連結財務諸表において当該会社に対する投資の損益が計上され、かかる損益は当該株式等の取得に使用した外国通貨と日本円の間の為替変動の影響を受けます。 また、当社グループの国際取引の大部分は外国為替の影響を受けます。例えば、当社グループは、たばこ事業において、外国産葉たばこを使用しておりますが、外国産葉たばこの相当程度を米国ドル建てで調達する一方、製造たばこを各国の現地通貨建てで販売しております。したがって、当該現地通貨に対して米国ドルが高くなった場合には、当社グループの利益率に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループは銀行預金や国債等の金融資産及び銀行借入金や社債等の金融負債を保有しております。これらの資産及び負債に係る金利の変動は、受取利息及び支払利息の増減、あるいは金融資産及び金融負債の価値に影響を与え、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、為替相場・金利水準の変動により当社グループの年金資産額、退職給付債務額等が変動した場合には、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、為替・金利相場の現状等を総合的に勘案して外国為替・金利ヘッジ方針の策定及び方針を実行し、当社の財務業務を管轄する部門が、定期的にその実績を当社の社長及び取締役会に報告しております。 ④ 自然災害及び不測の事態等について 当社グループは世界の各国・各地域で事業展開しており、特にたばこ事業においては、更なるグローバル事業基盤の強化及び拡充を図っており、競争力強化に向けた製造拠点の最適化に取り組んでいます。近年、国内外において地震、噴火、津波、台風、洪水等の自然災害や感染症が深刻化しており、今後も大規模な自然災害、インフラの停止、政情不安、火災・爆発等の人災、感染症の拡大、その他の不測の事態が発生した場合には、サプライチェーンや流通網の被災に起因する商品供給の不足・停止、需要の減少、従業員の被災等により当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは自然災害及び不測の事態の発生に備え、平時からの危機管理関連情報の継続的な収集及び発信に加え、従業員及びその家族の安否を確認する安否確認システムの導入や防災訓練等、従業員の防災意識向上等の取組みを実施しております。また、罹災した際の損失を最小限に留めるため適切な在庫水準を確保するとともに、建物、機械、設備、在庫等、必要に応じて重要な資産に損害保険を付保しています。加えて、自然災害及び不測の事態発生に備え、事業継続計画の見直しを行い必要があれば修正を加える等、適切な情報収集・状況判断を踏まえ、事業継続計画が実行できるよう迅速かつ柔軟に対応していきます。 ⑤ 気候変動について 当社グループでは、経営理念である「4Sモデル」及びJT Group Purposeに基づき、事業と幅広いステークホルダーにとっての重要な課題(マテリアリティ)を特定し、それらに紐づく具体的な目標及び取組みとしてJT Group Sustainability Targetsを策定しています。 地球温暖化に伴う気候変動は、事業や社会に大きな影響を及ぼしかねない重要な課題であるとの認識の下、当社グループのマテリアリティ「自然との共生」において、気候変動に関する目標を定め、気候変動関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言に基づく気候変動シナリオ分析を実施することで、気候変動に係るリスクと機会を特定しております。この分析の結果、脱炭素社会への移行リスクとして炭素税負担等の増加、物理リスクとして気候変動の激甚化による葉たばこの生育環境の変化等が、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクの軽減及び脱炭素社会構築に向けた社会的責任を果たすべく、2050年までにバリューチェーン全体の温室効果ガス排出量ネットゼロ達成を目標とし、化石燃料使用量の削減や非化石燃料への転換及び再生可能エネルギー由来の電力使用の拡大等の取組みを進めております。また、葉たばこの安定的な調達に向けた取組みとして、生育環境変化等を踏まえた品種の開発や耕作体系の改善等を推進しております。当社グループは、気候変動が事業に及ぼす影響をより的確に把握し、適切に対応するための体制を整え、事業戦略へ反映させていくとともに、適切な情報開示を一層進めていきます。 ⑥ カントリーリスクについて 当社グループは、世界の各国・各地域で事業展開しておりますが、現地の政治・経済・社会・法制度等の変化や暴動、テロ及び戦争の発生に伴うカントリーリスクが相対的に高まり、リスクが具現化した場合には、サプライチェーンや流通網の遮断、資産や設備の毀損、人員配置及び営業管理の困難性等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループには、経済制裁の対象となっている国々における事業があります。当社グループは、各種経済制裁に則り適法、適切に事業運営を行っておりますが、仮に当社グループがこれらの経済制裁に違反したと認定された場合には、多額の罰金が課される等のおそれがあり、また当該制裁の内容等が変更された場合には、当社グループがかかる国々における事業を継続できなくなる等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループがかかる経済制裁に違反しない場合でも、経済制裁の対象となっている国々において事業を行っていること自体により、当社グループに対する評判に悪影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社グループは、ロシア市場において、国内外におけるあらゆる制裁措置・規制等を順守した上で事業運営を継続しております。事態の長期化・複雑化により、安定的かつ持続的な事業運営に著しい支障が生じる蓋然性を踏まえ、ロシア市場におけるたばこ事業の運営のあり方について、当社グループ経営からの分離を含めた選択肢の検討を継続しております。現時点においては、今後の見通しや業績への影響については合理的に見積ることができません。 当社グループは、事業展開をしている各国・各地域におけるカントリーリスクに係る情報を収集・モニタリングしており、収集した情報に基づきシナリオプランニングを行い、安定的な事業運営に向けて取組んでおります。また、グローバル事業基盤の強化及び拡充を図り、継続的に利益創出が可能な市場を複数確保することで、特定の市場においてカントリーリスクが発現した場合でも当社グループの業績への悪影響を最小限に留めるよう努めております。 ⑦ お客様嗜好・行動の変化について 当社グループを取り巻く経営環境は、世界経済の縮小・成長鈍化等、引き続き不確実性を増しております。そのような中、当社グループは、持続的な利益成長のためにはお客様に新たな価値・満足を提供し続けることが重要であると認識しており、お客様嗜好・行動の変化等を踏まえ、商品・サービスの付加価値の向上に努めています。しかしながら、経済・景気の悪化等によりお客様嗜好・行動が変化し、当該変化に当社グループが適切に対応できなかった場合、既存事業におけるお客様の流出や成長機会の損失等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループはお客様に新たな価値・満足を提供し続けるため、各事業において、市場動向分析及び定性・定量的なお客様調査等を実施することでお客様の嗜好を特定し、既存製品の改善や新規開発といったお客様嗜好に即した高付加価値製品の実現に努めております。例えば、たばこ事業においては、お客様の求める利便性を向上させる等RRPの既存製品の改良及び新規開発、Combustibles(注)等の高品質な製品の担保及び適切な価格設定等を実現しております。 加工食品事業においては、近年の健康志向の高まりに伴い、健康へ配慮した製品の開発等を行っております。 (注)製造受託/RRPを除く燃焼性のたばこ製品 ⑧ 競合他社との競争について 当社グループはたばこ事業及び加工食品事業を展開しているグローバル企業であり、いずれの事業においても競合他社と熾烈な競争を行っており、今後もより一層競争が激化する可能性があります。 たばこ事業においては、当社グループは自律的成長に加え、RJRナビスコ社の米国外のたばこ事業の取得、Gallaher社の買収等を通じて当社グループの事業の拡大を行いました。これら買収の結果として、海外の市場において、当社グループはフィリップ・モリス・インターナショナル社やブリティッシュ・アメリカン・タバコ社のようなグローバルにたばこ事業を展開する企業及びそれぞれの地域において強みを持つ企業との間で、より広範囲にわたって競合関係にあります。 加工食品事業においては、各種の製品カテゴリごとに緩やかなプレイヤーのすみ分けがなされておりますが、当社グループ会社であるテーブルマークは、Umios、ニチレイフーズ、味の素冷凍食品、ニッスイといった大手企業に加え数多くの中小企業と競合関係にあります。 各事業及び市場におけるシェアは、当社グループ及び他社の新製品の投入、並びにそれらに伴う特別な販売促進活動等の一時的要因によって短期的に変動することがあるほか、競合、規制、価格戦略、お客様嗜好・行動の変化、健康に対する社会的関心の高まり、ブランド力又は各市場における経済情勢その他の多数の要因に影響されて変動いたします。これらの諸要因により、当社グループの市場におけるシェア及び競争優位性が低下した場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループが競合他社との競争の中、持続的な利益成長を実現するためには、お客様に新たな価値・満足を提供し続けることが前提となってきます。そのためにも当社グループは、お客様嗜好・行動の変化やニーズにマッチした製品の提供、製品ポートフォリオの最適化、営業力の強化・効果的な販売促進施策の実行、更なるコスト効率化、継続的に利益創出が可能な複数市場の確保等の対策を不断に検討し、取組んでいます。 ⑨ 原材料調達・輸送コストの不安定化について 当社グループはグローバルな製造体制を構築しており、多種多様な原材料を国内及び世界各国から調達しております。これらの調達状況及び調達コストは天候その他の自然現象、カントリーリスクの高まりによるサプライチェーンへの影響、需給バランス及び為替変動等に左右されます。また、労働力不足に起因する物流業界の人件費高騰や原油価格の上昇による輸送コスト増加は、今後更に深刻化するおそれがあります。必要な量の原材料が安定して確保できない場合、又は原材料調達コスト及び商品の輸送コストが上昇した場合、製品の安定的な供給が担保出来ない等、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。 当社グループは、かかる原材料調達・輸送コストの不安定化に伴うリスクの低減のため、不測の事態に備え、サプライヤーの複数化を進めています。また原材料価格を継続的にモニタリングし、製造工程や品質を担保した上で、必要に応じて製品スペックの見直しを行う等、効率的な原材料使用を進めています。同様に、原油価格や物流業界の動向を継続的にモニタリングし、必要に応じて輸送方法の見直しや効率化を図っております。加えて、サプライヤーとの関係強化により主要原材料の調達能力を高め、葉たばこ調達については内部調達比率を向上させる等、必要な対応を実施しています。 ⑩ サプライチェーンにおけるリスクについて 当社グループでは、経営理念である「4Sモデル」及びJT Group Purposeに基づき、事業と幅広いステークホルダーにとっての重要な課題(マテリアリティ)を特定し、これを基にサステナビリティ戦略を定めております。サプライチェーンを適切に維持管理していくことは、事業活動を継続していく上で重要な事項であるとの認識の下、当社グループのマテリアリティにおいて、「責任あるサプライチェーンマネジメント」を定めています。事業を展開している世界の各国・各地域において、サプライヤーをはじめとするステークホルダーと連携するとともに、人権デュー・ディリジェンス等の実施を通じ、環境・社会に配慮した調達活動に努めています。しかしながら、サプライチェーンにおいて、環境・人権上の問題や法令違反等が発生した場合、当社グループの社会的信用の毀損・低下等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、JTグループサプライヤー行動規範を基に、環境・社会・ガバナンスの評価項目に照らしたサプライヤー審査の導入に向けた取組みや定期的なモニタリングの実施、コンプライアンス・人権・環境・労働安全衛生に関する潜在的なリスクの把握等、持続可能なサプライチェーンの構築に取組んでいます。たばこ事業においては「児童労働の防止」「労働者の権利尊重」「適切な労働安全衛生の維持」の3つを基本とした当社グループの耕作労働規範(ALP)を葉たばこサプライチェーンのデュー・ディリジェンスの一環として運用しており、持続可能な葉たばこ調達に取組んでいます。 ⑪ 訴訟等について 当社の一部子会社は、喫煙、たばこ製品のマーケティング又はたばこの煙への曝露により損害を受けたとする訴訟の被告となっております。また当社グループは喫煙と健康に関する訴訟以外の訴訟においても当事者になっております。 当社グループは係争中の又は将来の喫煙と健康に関する訴訟がどのような結果になるのか予測することはできません。これらの訴訟が当社グループにとって望ましくない結果になった場合、多額の賠償責任を負うこと等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。またこれら訴訟の結果にかかわらず、訴訟に関する批判的報道その他により、喫煙に対する社会の許容度の低下や公的な規制が強化されること、当社グループに対する多くの類似の訴訟が提起されること、かかる訴訟の対応及び費用の負担を強いられること等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また喫煙と健康に関する訴訟以外にも、当社グループ製品の品質に何らかの問題が生じた場合に製造物責任の請求を受ける等、今後も当社グループを当事者とした訴訟等が発生する可能性があります。これらの訴訟等が、当社グループにとって望ましくない結果になった場合に、当社グループの業績又は当社製品の製造、販売、輸出入等に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、社内外連携を密に行うための体制を整え、当社グループに係る訴訟等について、その情報を速やかに把握し、経営層や関係部門に情報共有を行うとともに、必要に応じ社外弁護士と連携して、その後の対処方針を検討する等、適時適切な対応を行っております。 なお、当社グループが当事者となっている主な訴訟については「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 40.偶発事象」をご参照ください。 ⑫ 人財確保の困難化について 当社グループにおいては、人財の多様性を今後も最重要と位置づけ、優秀な人財を惹きつけられるよう、様々な取組みを推進していますが、中核であるたばこ事業に対する社会的イメージの低下等により、人財の確保等を十分に行うことができなかった場合、将来の事業運営が困難となり、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、すべての企業活動及び成果は人財によって生み出されていることを強く認識しております。また、多様な人財こそが競争力の源泉であると認識の下、「人財マネジメントポリシー」を掲げ、世界中から優秀な人財を採用し、その育成・確保を一層強化しております。 具体的には、地域・事業ごとにベンチマークを設定し、魅力的で競争力のある報酬水準を設定しています。また、幅広い領域での経験を通じてキャリアの方向性を見極めていく総合職採用に加えて、入社段階からのカテゴリ別採用や、職務をベースとしたキャリア採用も行うことで、本人の志向や希望に合わせたキャリア形成が実現しやすい環境と、それを実現するための議論プロセスを充実させています。 また、役職者を含むすべての従業員を対象に、それぞれのキャリアにおいて必要なスキルを身に付けられる研修を実施する等、当社グループのすべての従業員に成長の機会を提供し、人財の成長支援に努めています。同時に、ダイバーシティの推進を含め、働きやすい職場環境の維持・改善、公正な人事・処遇制度の整備及び適正な運用を行うとともに、多様性を尊重する制度と組織風土を整えています。 ⑬ 知的財産権の侵害について 当社グループは、「質の高いトップライン成長」を実現するために、様々な知的財産を活用して、商品・サービスの付加価値向上を図っており、これらの知的財産の権利化を積極的に行っています。かかる状況において、当社グループの知的財産権が他者に侵害された場合には、当社グループの技術やブランドが十分に保護されず、当社グループの事業戦略や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの商品・サービスが他者の知的財産権を侵害したと認定された場合には、損害賠償の支払いが必要となる又は商品・サービスの提供が出来なくなるおそれがあり、当社グループの事業戦略や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、当社グループの知的財産権が他者に侵害されるリスクを回避するため、知的財産の権利化及び知的財産権の適切な管理等の対策を講じております。また、他者が有する知的財産権の侵害を未然に防止するため、知的財産権の権利状態の調査・モニタリングの実施等、適時適切に対応しております。 ⑭ 環境規制について 当社グループは、世界の各国・各地域において研究開発及び製造を行っておりますが、その過程で発生する有害物質及び廃棄物等について、様々な環境保護に係る法的規制を受けています。将来、当社グループの事業活動により環境汚染等の問題が発生した場合、又は環境規制の導入若しくはその変更があった場合には、環境汚染賠償責任等の発生、企業のレピュテーションの低下、規制に対応した設備投資等の追加費用の発生、既存の事業活動が制限される等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、環境汚染防止のため、環境関連法規の制定及び改正の継続的なモニタリング、関係部門への周知等、環境関連法規の遵守徹底を図るとともに、必要に応じて適切な対応を実施しております。例えば、当社グループでは製造拠点を中心にISO14001に基づく内部監査により環境関連法規の遵守状況を毎年確認しています。加えて3年に1度外部機関による監査を受ける事で、より強固な環境マネジメントシステムを構築しています。 また、当社監査部及び国内グループ会社監査部門が環境監査を実施し、客観的な視点から評価しています。当該監査結果については、経営層に報告されるとともに関係部門と情報共有され、当社グループ全体の環境マネジメントシステムの改善につなげています。 ⑮ 情報セキュリティについて 当社グループは事業運営にあたって、事業及び業務の効率的遂行のため各種情報技術を活用しております。不正アクセスやコンピュータウイルスによる攻撃は、デジタル・テクノロジーの発達とともにその手法も複雑化・巧妙化しており、当社グループやサプライヤーへの不正アクセスや攻撃、災害等の不測の事態によってシステムの障害及び機密情報の漏洩等が発生した場合には、情報システムの一時的な停止、社会的信用の低下、競合優位性の喪失及び当該事象に対する適切な対応を行うための費用負担の発生等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、情報セキュリティに対する取組み姿勢を明確にするとともに、情報セキュリティ対策を網羅的かつ継続的に推進するために情報セキュリティに関する規程を整備し、当社グループが保有するシステムやデータ等の情報資産を適切に監視・管理し、保護に努めております。また、当社グループは、ハード・ソフト両面から情報セキュリティ強化に取組み、ハード面では、サプライヤーへの依頼を含めた重要システムのセキュリティに関する技術・運用上の点検と改善を継続的に実施しています。ソフト面では、全従業員を対象とした情報セキュリティe-learningの実施等、従業員のセキュリティ教育に努めています。 (2)当社グループの事業に係るリスク たばこ事業に係るリスク ① たばこ需要の減少について たばこ需要の動向は地域によって変動はあるものの、経済環境、社会情勢、規制動向、増税及び値上げ等により減少する可能性があります。たばこ需要が減少した場合、販売数量の減少により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、お客様嗜好・行動の変化やニーズにマッチした製品の提供及び製品ポートフォリオの最適化に取組んでいます。また、既に強固な基盤を有する市場及び成長ポテンシャルが高い市場へバランス良く投資し、自律的な成長を目指すと同時に、更なる外部資源の獲得による成長機会の探索及び実行についても重要な戦略オプションと考え、特定の市場にのみ依存せず継続的に利益創出が可能な複数市場の確保を図っております。その他、増税や喫煙をめぐる規制の強化等に対しては、規制動向の正確・迅速な情報収集、公正でバランスの取れた規制策定に向けた政策立案に積極的に協力するための政府関係者(規制当局含む)やあらゆるステークホルダーとの建設的な対話、増税影響を最小化するための適切な価格設定や更なるコスト効率化等に取組んでいます。 ② たばこに課せられる税金について たばこ税については、各国で財政及び公衆衛生の観点による増税議論が行われ、実際に増税が行われております。また、多くの国で、国家財政の改善に向けた消費税又はVAT(Value-Added Tax、付加価値税)等それに類する税金の引き上げが行われております。 各国においてたばこに課せられる税の種類又はその税率の変更を予測することは困難であり、増税が想定外のタイミング、頻度、税率又は地域で行われた場合、当社グループは、増税に迅速かつ適切に対応することができない可能性があります。 また、たばこに課せられる税金が引き上げられた場合、これに対応してたばこの小売価格の値上げを行えば、たばこ需要の減少や安価な銘柄への需要の移行、密輸や偽造等の不法取引の発生又は増加を促す可能性があり、一方で、かかる値上げを行わなければ、たばこ事業の収益構造の悪化をもたらすことから、いずれも当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、お客様嗜好・行動の変化やニーズにマッチした製品の提供、製品ポートフォリオの最適化、特定の市場にのみ依存せず継続的に利益創出が可能な複数市場の確保、増税に係る動向の正確・迅速な情報収集、政府や規制当局との建設的な対話、増税影響を最小化するための適切な価格設定や更なるコスト効率化等に取組んでいます。 ③ 製造たばこに対する規制について ・海外の状況について たばこ規制環境は、2005年2月に発効した「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約(FCTC)」を契機に、年々厳しくなる傾向にあります。 当該条約は、喫煙の広がりの継続的かつ実質的な抑制を目的としており、たばこ需要減少のための価格及び課税措置についての条項、たばこ需要減少のための非価格措置についての条項(受動喫煙からの保護、たばこ製品の含有物・排出物に関する規制、たばこ製品についての情報の開示に関する規制、たばこ製品の包装及び表示に関する規制、たばこの広告、販売促進及びスポンサーシップに関する規制等)、たばこの供給減少に関する措置についての条項(たばこ製品の不法取引を防止するための措置、たばこ製品の未成年者への販売を防止するための措置等)等を規定しています(日本政府は2004年6月に当該条約を受諾しています)。 なお、当該条約においては、各締約国の一般的義務として、たばこ規制戦略、計画及びプログラムの策定、実施、定期的な更新、及び検討を行うことが定められていますが、各締約国における具体的規制の内容・範囲・方法等は各国に委ねられています。当該条約発効後、締約国会議(COP)が定期的に開催され、各条項に係るガイドラインや議定書(FCTCとは別に批准・受諾等を要する)を策定する等、締約国間での議論が継続しています。 各国の具体的規制として、当社グループの主要市場であるロシアにおいては、2013年2月にたばこ製品の店頭陳列規制、販売場所規制、広告・販売促進・スポンサーシップの禁止、最低小売価格の設定、公共の場所における喫煙禁止、不法取引対策等を含む包括的たばこ規制法が成立し、同年6月から段階的に施行されております。 また、EUにおいては、2001年7月に公布された「たばこ製品指令(EU TPD)」が改定され、たばこ製品の包装・表示規制の強化、たばこ製品の添加物規制、たばこ製品のフレーバー規制、E-Vapor関連規制、不法品対策等を含むその改定指令が、2014年5月に発効し、各加盟国では本指令に基づいた規制が導入されております。2022年11月には、これまで一部のたばこ製品にのみ適用されていたフレーバー規制等を加熱式たばこにも適用することが決定され、今後、加熱式たばこについても各国で新たな規制が導入されていくことが想定されます。 更に、2012年12月に、豪州が規定のフォントスタイル及びフォント色での製品名の刷記を除き、たばこパッケージにロゴ・ブランドイメージ又は販売促進文言を刷記することを禁止するプレーンパッケージ規制を導入しております。現在、同様の規制が、フランス、英国等で導入済であり、複数国が導入を検討又は決定している状況にあります。 その他、例えば米国連邦政府においては、フレーバー付き電子たばこの一部について販売禁止規制が導入される等、E-Vaporへも規制拡大の動きが見られます。 将来における販売活動、マーケティング、包装・表示、たばこ製品及び喫煙に関する法律・規則の正確な内容を予測することは困難ですが、当社グループは、国内外において、上記のような規制を含む様々な規制が広がっていくものと予測しています。 ・国内の状況について たばこ事業法、関連法令及び業界自主規準は日本国内における製造たばこの販売及び販売促進活動に関する規制を設けており、この規制には広告活動や製造たばこの包装に製造たばこの消費と健康の関係に関して注意を促す文言を表示することも含まれております。 2003年11月、たばこ事業法施行規則が改正され、製造たばこの包装に表示するたばこの消費と健康に関する注意文言等の見直しが行われ、2005年7月以降、すべての国内向け製造たばこが改正後の規則に従って販売されております。また、財務大臣は、たばこ事業法第39条(注意表示)及び第40条(広告に関する勧告等)に基づき、「製造たばこに係る広告を行う際の指針」(以下、「広告指針」という)を示しており、広告指針は上記のたばこ事業法施行規則改正を踏まえ、2004年3月に改正されております(詳細については、以下(3)③ⅰの脚注2及び3をご参照ください)。 一般社団法人日本たばこ協会も広告及び販売促進活動等に関する自主規準を設けており、当社を含む会員各社は、これを遵守しております。なお、2016年2月には、財政制度等審議会たばこ事業等分科会の下に表示等部会が新設され、広告指針のあり方に関する専門的な検討が行われました。表示等部会は、2016年6月にたばこ事業等分科会に対し検討結果を報告しており、たばこ事業等分科会においてこれを踏まえた更なる議論が行われた結果、2018年12月28日に「注意文言表示規制・広告規制の見直し等について」が公開されました。これに基づき、2019年6月14日、たばこ事業法施行規則及び広告指針、関連告示の一部改正が公布されたことを受け、同日、一般社団法人日本たばこ協会の設ける自主規準の改定がなされました(たばこ事業法施行規則及び広告指針の改正については、以下(3)③ⅰの脚注4及び5をご参照ください)。本改定では、製造たばこに係る規準の改定に加え、加熱式たばこの製造たばこ部分に係る規準の新設、加熱式たばこの製造たばこ以外の部分(加熱式たばこを加熱するための機器)に係る規準の新設、たばこに係る企業活動及び喫煙マナー向上を提唱するテレビ広告に関する規準の新設がなされております。 具体的には、製造たばこの包装における注意文言表示については、2020年7月1日までに、最新の科学的知見に即した文言の追加・改定及び注意文言の表示面積を50%以上へ拡大する等の新たな表示方法へ切り替えることが定められました。また、広告規制については、インターネット広告等について未成年者を対象としないためのより実効性の高い措置を講じる、店頭広告の大きさや掲示方法について新たに必要な制限を行う等、自主規準の改定が行われました。 受動喫煙防止の観点からは、2018年7月に「健康増進法の一部を改正する法律」(平成30年7月25日法律第78号)(以下、「本法律」という)が成立し、多くの人が利用する施設ごとに、望まない受動喫煙を防止するための対策が強化されました。本法律では、第一種施設(学校、病院、行政機関等)、第二種施設(飲食店・事務所・工場等、第一種施設及び後述の喫煙目的施設以外の施設)、喫煙目的施設(公衆喫煙所・喫煙を主たる目的とするバーやスナック等・店内で喫煙可能なたばこ販売店)と3つの施設に区分され、施設ごとに求められる措置が異なります。第一種施設においては、「原則敷地内禁煙」となりましたが、一定の要件を満たした屋外喫煙所を設置することは可能です。第二種施設においては、「原則屋内禁煙」となりましたが、一定の要件を満たした喫煙専用室等を設置することは可能です。また、一定の要件を満たした飲食店においては、店舗全体を喫煙可とすることも可能です。喫煙目的施設においては、施設内で喫煙が可能です。なお本法律が2020年4月の全面施行から5年経過し更なる見直しが可能となったことを受けて、2025年10月には受動喫煙対策専門委員会が設置されました。本委員会等での検討を経て本法律が改正されるかは現時点で定かではありませんが、本法律の更なる改正が行われた場合には、当社グループの業績への影響は一定程度生じる可能性があるものと認識しております。 ・当社グループの業績への影響について 将来における販売活動、マーケティング、包装・表示、たばこ製品及び喫煙に関する法律、規則及び業界のガイドラインの正確な内容を予測することはできませんが、当社グループは、たばこ製品を販売する各国において上記のような規制又は新たな規制(地方自治体による規制を含む)が広がっていくものと予測しております。 当社グループとしては、たばこに関する適切かつ合理的な規制については支持する姿勢ではありますが、上記のようなたばこに関する規制が強化された場合、又はかかる規制強化に適時適切に対応できなかった場合には、たばこに対する需要及び市場シェアの減少や、新たな規制に対応するための費用等の要因を通じて、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。たばこ事業においては、規制動向の正確・迅速な情報収集、政府や規制当局及びあらゆるステークホルダーとの建設的な対話等に取組んでいます。 ④ 密輸及び偽造等の不法取引について たばこ業界が直面している主要な問題の一つとして、たばこ製品の密輸及び偽造等の不法取引の増加が挙げられます。不法取引は、国ごとの税制及び課税水準の違いによる価格差等を要因にしていると考えられ、大幅な増税を機に増加する傾向にあります。 不法に取引されたたばこは、メーカーにとってはブランド・企業の信頼性の毀損をもたらし、政府にとっては税収の減収につながることから、各たばこ企業とも政府当局と協力し、その撲滅に力を入れております。 当社グループでは、政府当局と不法取引を解決するための協力契約を締結する等、その対策に取組んでおりますが、密輸及び偽造等の不法取引の増大が、ブランド価値を毀損すること、又は不法取引を撲滅するための対策等に多額の費用を要すること等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、お客様、社会、当社グループの事業及び高い評価を守るため、不法取引の防止に努める不法取引対策チームを組織しています。不法取引対策チームは当社グループの各マーケットとともに、正規品が違法なルートに横流しされることを防ぎ、市場から違法なたばこ製品を取り除くため、関係当局に協力しています。当該チームは、官民パートナーシップを通じ、不法取引の脅威について、各国政府や関係当局と積極的な対話を続け、世界中で関係当局に偽造品の見分け方を伝えるプログラムを実施しています。 また、当社グループではたばこ製品追跡システムも展開・運営しており、サプライチェーンに沿った製品の移動を追跡・分析することができます。過去10年間で、多くの国々がたばこ製品の追跡を義務化してきましたが、たばこ製品追跡システムをより多くの国・地域へ拡大していく当社グループの取組みは、これらの法令にも適合しており、10年以上に亘り当社のコンプライアンス方針を支える重要な役割を果たしています。 加えて、厳格なコンプライアンス方針に則り、信頼できる相手先とのみ取引を行う、非正規品の購入が及ぼす悪影響をお客様に理解していただく等、不法取引の防止に向けた取組みを行っています。 加工食品事業に係るリスク ① 食の安全・品質について 加工食品事業は、安全で高品質な食品をお客様にお届けすることを使命として掲げ、冷食・常温事業と調味料事業の2つの主力事業がそれぞれに食の安全管理機能を担っており、食の安全管理に万全を期した事業運営を行っております。しかしながら当社グループの想定を超える食の安全・品質に関わる問題が発生した場合には、当社グループの社会的信用が低下・毀損するとともに、製品の回収及び損害賠償請求対応等のための費用が発生し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 加工食品事業においては、「フードセーフティ」「フードディフェンス」「フードクオリティ」「フードコミュニケーション」という4つの視点で安全・安心な製品提供に向けた継続的な品質保証活動を行うとともに、定期的な監査でその有効性を確認しています。また、「最高水準の食の安全」を目指した管理体制基盤を構築することを目的に、当社が加工食品事業全体の食の安全管理に関する方針・規程・ガイドラインを策定し、各事業会社がその運用にあたっており、当社は各事業会社の取組みについてモニタリングを実施しております。加えて、2020年度より稼働を開始した1工場を除き、国内外の自社グループ工場と生産委託を行っているすべての冷凍食品工場においては、食品の安全管理に関する国際規格であるISO22000又はFSSC22000を取得しており、当該1工場についても、現在、ISO22000及びFSSC22000の取得を進めております。 ② 食品の規制について 加工食品事業は、食品安全基本法、食品衛生法、食品表示法等、様々な法的規制を受けております。加工食品事業は安全で高品質な食品をお客様にお届けすることを使命として掲げており、当社グループはこれらすべての法的規制を遵守すべく、コンプライアンスの徹底を図っております。しかしながら、法的規制の導入若しくは変更があった場合、規制遵守のための追加費用の発生、既存の事業活動が制限される等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 加工食品事業においては、規制の導入及び改正を継続的にモニタリング、適切に情報収集し、追加対応の検討を行う等、事前に規制の導入及び改正に備えるとともに、必要に応じて適切な対応を取っています。 (3)上記以外に、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項 ① 日本国政府及び財務大臣との関係等について 日本国政府はJT法に基づいて、常時、当社の発行済株式総数の3分の1を超える株式を保有することとされており、当年度末現在において、当社の発行済株式総数の33.34%を保有しております。したがって、日本国政府は、当社の株主総会において取締役の選任等の普通決議事項について重大な影響を及ぼすことができ、また合併、資本金の減少、定款変更等の特別決議事項については拒否権を有することになります。 また、財務大臣はJT法及びたばこ事業法に従い、当社を監督する権限等を有しております。なお、JT法上、当社の営む事業の範囲は、「製造たばこの製造、販売及び輸入に関する事業及びこれに附帯する事業のほか、当社の目的を達成するために必要な事業」とされており、かつ、「当社の目的を達成するために必要な事業」については財務大臣の認可を受ける必要があります。したがって、現在認可を受けている事業の範囲を超えて新たな事業を営もうとする際には、財務大臣の認可が必要になります(詳細については、下記③ⅱをご参照ください)。 上記のとおり、日本国政府は、当社に対して株主としての権利に加え、JT法及びたばこ事業法に従い、監督する権限等を有しておりますが、日本国政府の利害が他の株主のそれと一致する保証はなく、他の株主の利益に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、2011年12月2日公布の「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法」において、政府は、2022年度までの間において復興財源に充てる収入を確保することを旨として、当社株式について、たばこ事業法等に基づくたばこ関連産業への国の関与の在り方を勘案し、当社株式の保有の在り方を見直すことによる処分の可能性について検討を行うこととされております。 ② 葉たばこの買入れ等について 当社の国内産葉たばこの買入れについては、たばこ事業法に基づき、国内の耕作者と毎年たばこの種類別の耕作面積並びに葉たばこの種類別及び品位別の価格を定めた葉たばこの買入れに関する契約を締結し、当社は、この契約に基づいて生産された葉たばこについては、製造たばこの原料の用に適さないものを除き、すべて買い入れる義務があります。当社がこの契約を締結しようとするときは、耕作総面積及び葉たばこの価格について、国内の耕作者を代表する者及び学識経験のある者のうちから財務大臣の認可を受けた委員で構成される「葉たばこ審議会」の意見を尊重することとされております(詳細については、下記③ⅰをご参照ください)。他の多くの国内農産物と同様に国内産葉たばこの生産費は外国産葉たばこの生産費に比して高いため、国内産葉たばこの買入価格も、外国産葉たばこに対し約3倍と割高となっております。したがって、国内産葉たばこを実質的にすべて買い入れる義務は、外国産葉たばこのみを使用する他のグローバルたばこ企業に比して、当社グループの競争力に悪影響を与える可能性があります。 ③ 提出会社の事業に係る法律関連事項等 ⅰたばこ事業法(昭和59年8月10日法律第68号) 内容 1.目的    この法律は、たばこ専売制度の廃止に伴い、製造たばこに係る租税が財政収入において占める地位等にかんがみ、製造たばこの原料用としての国内産の葉たばこの生産及び買入れ並びに製造たばこの製造及び販売の事業等に関し所要の調整を行うことにより、我が国たばこ産業の健全な発展を図り、もって財政収入の安定的確保及び国民経済の健全な発展に資することを目的とする。(第1条) 2.原料用国内産葉たばこの生産及び買入れ   (1)日本たばこ産業株式会社(以下「会社」という。)は、国内産の葉たばこの買入れを行おうとする場合は、あらかじめ、会社に売り渡す目的をもってたばこを耕作しようとする者(以下「耕作者」という。)とたばこの種類別の耕作面積並びに葉たばこの種類別及び品位別の価格を定めた葉たばこの買入れに関する契約を締結するものとする。(第3条) (2)会社は、契約に基づいて生産された葉たばこについては、製造たばこの原料の用に適さないものを除き、すべて買い入れるものとする。(第3条) (3)会社は、契約を締結しようとするときは、たばこの種類別の耕作総面積及び葉たばこの価格について、あらかじめ、会社に置かれる葉たばこ審議会に諮り、その意見を尊重するものとする。(第4条及び第7条) (4)葉たばこ審議会は、葉たばこの価格について、生産費及び物価その他の経済事情を参酌し、葉たばこの再生産を確保することを旨として審議するものとする。(第4条) (5)会社は、たばこの種類別の耕作総面積の地域別の内訳をたばこ耕作組合中央会(以下「中央会」という。)の意見を聴いて定め、その範囲内において耕作者と契約を締結するものとする。(第5条) (6)たばこ耕作組合の組合員である耕作者が中央会に対し葉たばこの価格等の基本的事項の約定を委託したときは、会社は、中央会と当該基本的事項を約定するものとするとともに、当該約定は、会社と当該耕作者との間で締結される契約の一部とみなす。(第6条) 3.製造たばこの製造   (1)製造たばこは、会社でなければ、製造してはならない。(第8条) (2)会社は、その製造する製造たばこの品目別倉出価格の最高額について、財務大臣の認可を受けなければならない。(第9条) (3)会社は、製造たばこに係る地域的な需給状況を勘案して、その円滑な供給を図るよう努めるものとする。(第10条) 4.製造たばこの販売   (1)自ら輸入した製造たばこの販売を業として行おうとする者は、財務大臣の登録を受けなければならないものとし、当該登録及び当該登録を受けた者(以下「特定販売業者」という。)に関し、必要な規定が設けられている。(第11条~第19条) (2)製造たばこの卸売販売を業として行おうとする者は、当分の間、財務大臣の登録を受けなければならないものとし、当該登録及び当該登録を受けた者に関し、必要な規定が設けられている。(第20条及び第21条) (3)製造たばこの小売販売を業として行おうとする者は、当分の間、財務大臣の許可を受けなければならないものとし、当該許可及び当該許可を受けた者(以下「小売販売業者」という。)に関し、必要な規定が設けられている。(第22条~第32条) (4)会社又は特定販売業者は、その製造し、又は輸入する製造たばこを販売しようとするときは、当分の間、その品目毎の小売定価を定め、財務大臣の認可を受け、また、これを変更しようとするときも同様に認可を受けなければならないものとし、これらの認可の申請があった場合には、財務大臣は、消費者の利益を不当に害することとなると認めるとき等を除き認可しなければならないとする等、当該認可に関し、必要な規定が設けられている。(第33条~第35条)((注)1) (5)小売販売業者は、財務大臣の認可に係る小売定価によらなければ、製造たばこを販売してはならない。(第36条) 内容 5.その他   (1)会社又は特定販売業者は、その製造し、又は輸入した製造たばこを販売する時までに、消費者に対し製造たばこの消費と健康の関係に関して注意を促すための財務省令で定める文言を表示しなければならない。(第39条)(注)2、4 (2)製造たばこに係る広告を行う者は、二十歳未満の者の喫煙防止等に配慮するとともに、その広告が過度にわたることがないように努めなければならないものとし、財務大臣は、広告を行う者に対し、必要な措置を行うことができる。(第40条)(注)3、5 (注)1.いわゆる定価制度を当分の間維持するとは、1904年以来、定価制がとられ、一定の流通秩序が形成され、定着してきていることから、これを一挙に廃止した場合の流通秩序の混乱を避けるための措置であると承知しております。 なお、たばこはいわゆる公共財・サービスとは異なる嗜好品であり、輸入自由化等に伴い完全に自由化された流通市場におきましては、会社も特定販売業者も各々が独自の経営判断に基づいて、財務大臣に対する申請価格を定めております。 また、小売定価の認可に関し、1984年のたばこ事業法案の国会審議において、政府委員より次のような趣旨の答弁がなされたと承知しております。 たばこの小売定価については、たばこ事業法において、小売定価の認可の申請があった場合には、大蔵大臣は、消費者の利益を不当に害することとなると認められるとき、又は倉出価格(国産品)若しくは輸入価格(輸入品)に照らして不当に低いと認められるときには例外的に認可しないことができるとされており、このような場合でない限り認可しなければならないとされ、このたばこ事業法の趣旨に基づき認可を行っているところである。 2.2003年11月、たばこ事業法施行規則が改正され、製造たばこの包装に表示するたばこの消費と健康に関する注意文言の見直しが行われました。改正された同施行規則では、注意文言は、直接喫煙(肺がん、心筋梗塞、脳卒中及び肺気腫)に関する4種類の文言と、妊婦と喫煙、受動喫煙、喫煙への依存及び未成年者の喫煙に関する4種類の文言の計8種類の文言とすること、直接喫煙に関する4種類の文言とそれ以外の4種類の文言のうち、それぞれ一つ以上を選び、たばこ包装の「主要な面」に一つずつ表示し、これらの文言が年間を通じて品目及び包装ごとに概ね均等に表示されるようにすること、これらの文言の表示については、それぞれ「主要な面」の面積の30%以上を占める部分とすること等が規定されております。加えて、「マイルド」「ライト」等の用語を使用する場合には、消費者にたばこの消費と健康との関係に関して誤解を生じさせないため、それらの用語は健康に及ぼす影響が他のたばこと比べて小さいことを意味するものではない旨を明らかにする文言をそれらの用語を使用しているたばこの包装に表示しなければならないとの規定が設けられております。2005年7月1日から、製造たばこの販売に際しては、これらの規定に従っております。 3.2004年3月、「製造たばこに係る広告を行う際の指針」が改正され、屋外におけるたばこ製品の広告(ポスター・看板等)は原則として行わないこととされております。そのほか、たばこ広告に記載される注意文言の表示及び内容に関する事項を含んでおります。 4.2019年6月、たばこ事業法施行規則が改正され、製造たばこの包装に表示するたばこの消費と健康に関する注意文言の見直しが行われました。改正された同施行規則では、加熱式たばこについての注意文言が新たに設けられた他、「他者への影響」に関する注意文言をたばこ包装の「主要な面」の表面に、「未成年者(20歳未満のもの)の喫煙防止」及び「喫煙者本人への影響」に関する注意文言を裏面に表示すること、これらの文言の表示については、それぞれ「主要な面」の面積の50%以上を占める部分とすること等が規定されております。加えて、「マイルド」「ライト」等の用語を使用する場合における、それらの用語は健康に及ぼす影響が他のたばこと比べて小さいことを意味するものではない旨を明らかにする文言は、それらの用語を使用しているたばこの包装の「主要な面」の表面に表示しなければならないとの規定が設けられております。また、たばこの包装へのニコチン・タール量の表示について、消費者にこれらの表示が健康に及ぼす悪影響の軽重を示しているとの誤解を生じさせないため、ニコチン・タールの摂取量は、吸い方により包装に表示された値とは異なる旨、たばこの包装に表示しなければならないとの規定が設けられております。これらの注意文言の表示は、加熱式たばこ及び一定の販売本数以上(2018年4月から2019年3月の販売本数が1億本以上)の紙巻たばこ製品については2020年4月1日、それ以外の銘柄については2020年7月1日以降に出荷される製品に表示することが義務付けられております。 5.2019年6月、「製造たばこに係る広告を行う際の指針」が改正され、たばこ製品の広告を行うことができる場所及び郵送等による場合を除いた見本たばこ、チラシ、カタログ及びパンフレット等の配布ができる場所を「たばこの販売場所」、「喫煙所」及び「成人のみが利用する場所」とされております。その他、たばこ広告に記載される注意文言の表示及び内容に関する事項、並びに加熱式たばこを加熱するための機器に関する事項を含んでおります。 ⅱ日本たばこ産業株式会社法(昭和59年8月10日法律第69号) 内容 1.会社の目的    日本たばこ産業株式会社は、たばこ事業法第1条に規定する目的を達成するため、製造たばこの製造、販売及び輸入に関する事業を経営することを目的とする株式会社とする。(第1条) 2.株式    政府は、常時、日本たばこ産業株式会社(以下「会社」という。)が発行している株式(株主総会において決議することができる事項の全部について議決権を行使することができないものと定められた種類の株式を除く。以下この項において同じ。)の総数の三分の一を超える株式を保有していなければならない。(第2条第1項)  会社が発行する株式若しくは新株予約権を引き受ける者の募集をしようとする場合、又は株式交換若しくは株式交付に際して株式(自己株式を除く。)、新株予約権(自己新株予約権を除く。)若しくは新株予約権付社債(自己新株予約権付社債を除く。)を交付しようとする場合には、財務大臣の認可を受けなければならない。(第2条第2項)  政府の保有する会社の株式の処分は、その年度の予算をもって国会の議決を経た限度数の範囲内でなければならない。(第3条) 3.事業の範囲    会社は、上記1に記載の目的を達成するため、次の事業を営むものとする。 (1)製造たばこの製造、販売及び輸入の事業 (2)前号の事業に附帯する事業 (3)前2号に掲げるもののほか、会社の目的を達成するために必要な事業 なお、会社は上記(3)に掲げる事業を営もうとするときは、財務大臣の認可を受けなければならない。(第5条) 4.監督   (1)会社の取締役、執行役及び監査役の選任及び解任の決議は、財務大臣の認可を受けなければその効力を生じない。(第7条) (2)会社の定款の変更、剰余金の処分(損失の処理を除く。)、合併、分割又は解散の決議は、財務大臣の認可を受けなければその効力を生じない。(第8条) (3)会社は、毎事業年度の開始前に事業計画を定め、財務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも同様とする。(第9条) (4)会社は、毎事業年度終了後3月以内に、貸借対照表、損益計算書及び事業報告書を財務大臣に提出しなければならない。(第10条) (5)会社は、製造工場及びこれに準ずる重要な財産を譲渡しようとする等のときは、財務大臣の認可を受けなければならない。(第11条) (6)財務大臣は、この法律及びたばこ事業法の定めるところに従い会社を監督するものとし、これらの法律を施行するため、必要な措置をとることができる。(第12条及び第13条) ⅲたばこ税に係る法律(たばこ特別税を含む) 内容 国たばこ税   たばこ特別税   地方たばこ税 1.税目(注)1   たばこ税   たばこ特別税   道府県たばこ税 (都に準用)   市町村たばこ税 (特別区に準用) 2.納税義務者(注)2   製造たばこの製造者又は製造たばこを保税地域から引き取る者   製造たばこを小売販売業者に売り渡す製造たばこの製造者、特定販売業者又は卸売販売業者 3.課税標準(注)3   製造たばこの製造場から移出し、又は保税地域から引き取る製造たばこの本数(紙巻たばこ以外は所定の本数換算)   小売業者への売渡しに係る製造たばこの本数(紙巻たばこ以外は所定の本数換算) 4.税率(注)4、5   千本につき6,802円   千本につき820円   千本につき1,070円   千本につき6,552円 2027年4月1日以降   千本につき7,302円   千本につき820円   千本につき1,070円   千本につき6,552円 2028年4月1日以降   千本につき7,802円   千本につき820円   千本につき1,070円   千本につき6,552円 2029年4月1日以降   千本につき8,302円   千本につき820円   千本につき1,070円   千本につき6,552円 5.申告納付(注)6   製造たばこの製造者については毎月分を移出した月の翌月末日までに申告納付し、保税地域から引き取る者については引き取る時までに申告納付   道府県の区域内に所在する小売販売業者の営業所に係る売渡しについて、毎月分を当該売渡しを行なった月の翌月末日までに当該道府県に申告納付   市町村の区域内に所在する小売販売業者の営業所に係る売渡しについて、毎月分を当該売渡しを行なった月の翌月末日までに当該市町村に申告納付 (注)1.たばこ税法第3条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第4条並びに地方税法第1条第2項、第4条及び第5条 2.たばこ税法第4条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第5条並びに地方税法第74条の2第1項及び第465条第1項 3.たばこ税法第10条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第7条並びに地方税法第74条の4及び第467条 4.たばこ税法第11条第1項、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第8条第1項、地方税法第74条の5及び第468条 5.「4.税率」に関して2025年度税制改正に伴い、2027年4月1日、2028年4月1日及び2029年4月1日以降、更なる税率の変更が予定されております。 6.たばこ税法第17条~第20条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第12条並びに地方税法第74条の10及び第473条 7.高負担の個別物品税が課せられているたばこに係る税制については、一般的には、各年度の政府の税制改正の一環として検討が行なわれ、税制の改正を行おうとする場合には、税制調査会等の審議を通じて政府としての方針決定後、立法府での審議・議決を経て決定されることとなります。なお、政府としての方針が決定されるに当たっては、税制改正大綱が閣議決定された上で、法律案の閣議決定を経て確定されます。 ⅳ紙巻たばこ以外の製造たばこに適用される課税方法について たばこ税の課税標準は、紙巻たばこの本数によるものとされていますが、紙巻たばこ以外の製造たばこについては本数で捉えられないこと等を踏まえ、次の製造たばこの区分に応じて、それぞれの区分の重量をもって紙巻たばこ1本に換算することとされています。 区分   課税標準   換算方法 喫煙用の製造たばこ パイプたばこ   重量から換算した紙巻たばこの本数 (注)   重量1gをもって紙巻たばこ1本に換算する 葉巻たばこ 刻みたばこ   重量2gをもって紙巻たばこ1本に換算する 加熱式たばこ   別途(下掲参照) かみ用の製造たばこ   重量から換算した紙巻たばこの本数   重量2gをもって紙巻たばこ1本に換算する かぎ用の製造たばこ (注)軽量な葉巻たばこ(1本当たりの重量が1g未満の葉巻たばこをいう。)の課税標準について、葉巻たばこ1本を紙巻たばこ1本に換算する。 また、加熱式たばこについては、2025年度税制改正により、2026年10月1日より以下の換算方法により紙巻たばこの本数に換算することとなりました。当該加熱式たばこに係る課税方式の見直しについては、2026年4月1日から2026年10月1日までの期間において、段階的に実施する旨の経過措置が講じられました。 なお、課税区分における加熱式たばこは、たばこ又はたばこを含むものを燃焼せず加熱(水やその他の物品を加熱することによる加熱を含む)し、たばこの成分を吸引により喫煙し得る状態に製造された製造たばこ(水たばこを除く)となります。したがって、課税区分における加熱式たばこには、当社グループのポートフォリオにおけるInfused Tobaccoを含みます。 加熱式たばこの課税標準       換算方法 改正前の換算方法   重量及び価格から換算した紙巻たばこの本数   (A)   加熱式たばこの所定の重量(注1)0.4gをもって紙巻たばこ0.5本に換算する (B)   紙巻たばこ1本当たりの平均小売価格(注2)をもって加熱式たばこの小売価格(除く消費税相当額)を紙巻たばこの0.5本に換算する 改正後の換算方法   重量から換算した紙巻たばこの本数   (C)   スティック型の場合、加熱式たばこの所定の重量(注1)0.35gをもって紙巻たばこ1本に換算(注3)する スティック型以外の場合、加熱式たばこの所定の重量(注1)0.2g、をもって紙巻たばこ1本に換算(注4、5)する (注1)フィルター、その他の一定の物品の重量を含まない重量 (注2)紙巻たばこ1本当たりの国及び地方のたばこ税並びにたばこ特別税に相当する金額の合計額を100分の60で除して計算した金額 (注3)1本当たりの重量が0.35g未満のものについては、当該加熱式たばこの1本をもって紙巻たばこの1本に換算 (注4)品目ごとの1個当たりの重量が4g未満のものについては、当該加熱式たばこの品目ごとの1個をもって紙巻たばこ20本に換算 (注5)製造たばことみなされる加熱式たばこの喫煙用具で、スティック型の加熱式たばこと併せて喫煙の用に供されることが明らかなもの等については、(注4)を適用しない 経過措置期間中における換算本数(課税標準) 2026年3月31日以前   {(A)+(B)}×1.0 改正   2026年4月   {(A)+(B)}×0.5 +(C)×0.5 2026年10月   (C)×1.0 [たばこ税制をめぐる主な動きと当社の対応] 年月   項目   内容   当社の対応 1986年5月   1986年度税制改正   1,000本当たり900円に相当する増税が行われました。   増税額相当分の定価改定を行いました。 1989年4月   1989年度税制改正   消費税導入に伴い、たばこ消費税の名称をたばこ税に改めるとともに、課税方式が従量税に一本化されました。   基本的に定価改定の必要はありませんでした。 1997年4月   1997年度税制改正   [地方税法改正] 地方たばこ税について道府県たばこ税から市町村たばこ税への税源移譲が行われました。   定価改定の必要はありませんでした。 [消費税法改正] 消費税率が3%から5%へ改定されました。   全体として消費税率改定分に相当する定価改定となるよう、一部銘柄について1箱10円の値上げを行いました。 1998年12月   1998年度税制改正   一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律が制定され、1,000本当たり820円のたばこ特別税が導入されました。   基本的に1本1円の値上げを行いました。 1999年5月   1999年度税制改正   [租税特別措置法及び地方税法改正] たばこ税から道府県たばこ税、市町村たばこ税への税源移譲が行われました。   定価改定の必要はありませんでした。 2003年7月   2003年度税制改正   所得税法等の一部を改正する法律及び地方税法等の一部を改正する法律が制定され、1,000本当たり820円の増税が行われました。   概ね1本1円程度の値上げを行いました。 2006年7月   2006年度税制改正   所得税法等の一部を改正する等の法律及び地方税法等の一部を改正する法律が制定され、1,000本当たり852円の増税が行われました。   全銘柄について増税額相当分を価格転嫁するとともに、一部銘柄については、増税額相当分以上の値上げを行いました。 2010年10月   2010年度税制改正   所得税法等の一部を改正する法律及び地方税法等の一部を改正する法律が制定され、1,000本当たり3,500円の増税が行われました。   一部銘柄を除き、増税額相当分以上の値上げを行いました。 2014年4月   2014年度税制改正   [消費税法改正] 消費税率が5%から8%へ改定されました。   全体として消費税率改定分に相当する定価改定となるよう、一部銘柄を除き、1箱10円又は20円の値上げを行いました。 2016年4月   2015年度税制改正   所得税法等の一部を改正する法律及び地方税法等の一部を改正する法律が制定され、旧3級品につき、1,000本当たり1,000円の税額引き上げが行われました。   旧3級品につき、1箱30円から50円の値上げを行いました。 2017年4月   2015年度税制改正   2015年度税制改正に基づき、旧3級品につき、1,000本当たり1,000円の税額引き上げが行われました。   旧3級品につき、1箱30円の値上げを行いました。 2018年4月   2015年度税制改正   2015年度税制改正に基づき、旧3級品につき、1,000本当たり1,500円の税額引き上げが行われました。   旧3級品につき、1箱40円の値上げを行いました。 2018年10月   2018年度税制改正   2018年度税制改正に基づき、税額の引き上げが行われました。(注)1   一部銘柄を除き、増税額相当分以上の値上げを行いました。 2019年10月   2015年度税制改正   2015年度税制改正に基づき、旧3級品につき、1,000本当たり3,932円の税額引き上げが行われました。   旧3級品につき、1箱90円の値上げを行いました。 2018年度税制改正   2018年度税制改正に基づき、税額の引き上げが行われました。(注)1   一部銘柄を除き、増税額相当分未満の値上げを行いました。 2019年度税制改正   [消費税法改正] 消費税率が8%から10%へ改定されました。   全体として消費税率改定分に相当する定価改定となるよう、一部銘柄について1箱10円の値上げを行いました。 2020年10月   2018年度税制改正   2018年度税制改正に基づき、税額の引き上げが行われました。(注)1   一部銘柄を除き、増税額相当分以上の値上げを行いました。 2020年度税制改正   2020年度税制改正に基づき、税額の引き上げが行われました。   一部銘柄を除き、増税額相当分以上の値上げを行いました。 2021年10月   2018年度税制改正   2018年度税制改正に基づき、税額の引き上げが行われました。(注)1   一部銘柄を除き、増税額相当分以上の値上げを行いました。 2020年度税制改正   2020年度税制改正に基づき、税額の引き上げが行われました。   一部銘柄を除き、増税額相当分以上の値上げを行いました。 2022年10月   2018年度税制改正   2018年度税制改正に基づき、税額の引き上げが行われました。(注)1   一部銘柄を除き、増税額相当分未満の値上げを行いました。 (注)1.2018年度税制改正に伴うたばこ税の見直しとして、国及び地方のたばこ税の税率について1,000本当たり3,000円の引き上げ、及び加熱式たばこについて課税区分を新設した上で、その製品特性を踏まえた課税方式への見直しが実施されました。これらの見直しは、激変緩和等の観点から、前者については、2018年10月より2021年10月にかけて1,000本当たり1,000円ずつ3段階に分けて実施(2019年10月は税率引き上げなし)、後者については、2018年10月より2022年10月にかけて5段階に分けて実施するという段階的な経過措置が、それぞれ講じられております。 (注)2.2025年度税制改正において、たばこ税を含む防衛力強化に係る財源確保のための税制措置として、加熱式たばこの課税方式の見直し及び国のたばこ税の税率を1,000本当たり1,500円引き上げが実施されました。これらの見直しは、激変緩和等の観点から、前者については、2026年4月より2026年10月にかけて2段階に分けて実施し、後者については、2027年4月より2029年4月にかけて1,000本当たり500円ずつ3段階に分けて実施するという段階的な経過措置が、それぞれ講じられております。
経営成績の分析 (MD&A)9,339字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 経営者の視点による経営成績等の状況に関する主な注記は以下のとおりです。本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、別段の表示が無い限り、当該事項は提出日現在において判断したものです。 (非GAAP指標について) 当社グループは、当社が適用する会計基準であるIFRS会計基準において定義されていない非GAAP指標を追加的に開示しております。非GAAP指標は、当社グループが中長期的に持続的な成長を目指す上で、各事業運営の業績を把握するために経営管理にも利用している指標であり、財務諸表の利用者が当社グループの業績を評価する上でも、有用な情報であると考えております。 調整後営業利益 営業利益(損失)から買収に伴い生じた無形資産に係る償却費、調整項目(収益及び費用)を除いた調整後営業利益を開示しております。調整項目(収益及び費用)はのれんの減損損失、リストラクチャリング収益及び費用等です。 また、為替一定ベースの調整後営業利益の成長率も追加的に開示しております。当社グループは、為替一定ベースの調整後営業利益の成長率における、中長期に亘る年平均mid to high single digit成長を全社利益目標としており、その達成を目指してまいります。 為替一定ベース 為替一定ベースとは、たばこ事業における当期の自社たばこ製品売上収益又は調整後営業利益から、前年同 期の為替レートを用いて換算・算出した為替影響を除いた指標です。為替一定ベースの実績は、一定の方法を 用いて算出した一部市場のインフレに伴う売上又は利益の増加分を除いております。 core revenue 自社たばこ製品売上収益、加工食品事業・その他の売上収益の合計です。 自社たばこ製品売上収益 たばこ事業においては、自社たばこ製品に係る売上収益を開示しております。自社たばこ製品売上収益には、物流事業及び製造受託等に係る売上収益は含まれておりません。 (超インフレの調整について) 当社グループは、超インフレ経済下にある子会社の財務諸表について、IAS第29号「超インフレ経済下における財務報告」に定められる要件に従い、会計上の調整を加えております。 (継続事業及び非継続事業について) 当社グループは、当年度において、医薬事業を非継続事業に分類しております。したがって、経営成績については継続事業の金額を表示しており、前年度の実績についても、同様に組み替えて表示しております。これにより、非継続事業からの利益又は損失は、「非継続事業からの当期利益(親会社所有者帰属)」として、継続事業と区分して表示しております。 (RRPについて) RRPは、加熱式たばこ及びE-Vapor等、喫煙に伴う健康リスクを低減させる可能性のある製品(Reduced-Risk Products, RRP)を指しております。 加熱式たばこは、ニコチンを含むスティックをデバイスを用いて直接加熱して愉しむ製品です。一方、E-Vaporは、たばこ葉を使用せず、装置内若しくは専用カートリッジ内のリキッド(液体)を電気加熱させ、発生するベイパー(蒸気)を愉しむ製品です。 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容は以下のとおりです。 (1)経営成績の状況 ① 全社実績 (単位:億円) 2024年12月期   2025年12月期   増減率 売上収益   30,567   34,677   13.4% 調整後営業利益   7,426   9,022   21.5% 営業利益(注)   3,142   8,670   175.9% 継続事業からの当期利益(注) (親会社所有者帰属)   1,727   4,991   188.9% 非継続事業からの当期利益 (親会社所有者帰属)   65   111   70.8% 当期利益(親会社所有者帰属)   1,792   5,102   184.6% (注)2024年12月期において、カナダにおける訴訟の和解に伴う訴訟損失引当金(3,756億円)を、営業費用として計上しております。当該影響及び2025年12月期における当該案件の負債再測定影響、並びに2025年12月期に計上した一過性の損失であるスーダン子会社の清算に伴うのれんの除却損を除いた場合、継続事業からの営業利益及び当期利益は、それぞれ前年度比22.4%増、6.9%増となります。 <売上収益> 売上収益は、たばこ事業及び加工食品事業での増収により、前年度比13.4%増の3兆4,677億円となりました。為替一定ベースのcore revenueは、前年度比13.9%増となりました。 <調整後営業利益> 為替一定ベースの調整後営業利益は、たばこ事業及び加工食品事業における増益により、前年度比24.9%増となりました。為替影響を含めた調整後営業利益は、主に新興国通貨が円に対して減価した影響がネガティブに発現し、前年度比21.5%増の9,022億円となりました。 <営業利益> 営業利益は、たばこ事業におけるカナダにおける訴訟の和解に伴う訴訟損失引当金計上影響の剥落に加え、調整後営業利益の増加により、前年度比175.9%増の8,670億円となりました。 <親会社の所有者に帰属する当期利益> 親会社の所有者に帰属する当期利益は、営業利益の増加が、金融損益の悪化及び法人所得税費用の増加を上回り、前年度比184.6%増の5,102億円となりました。 ② セグメント別実績 〔たばこ事業〕 (単位:億本、億円) たばこ事業   2024年12月期   2025年12月期   増減率 総販売数量   5,653   5,778   2.2% Combustibles販売数量(注1)   5,544   5,638   1.7% RRP販売数量(注2)   109   140   28.0% 自社たばこ製品売上収益   27,786   31,844   14.6% 調整後営業利益   7,918   9,522   20.3% <総販売数量>(注3)(注4) 総販売数量は、Combustiblesにおける市場シェアの継続的な伸長、米国Vector Group Ltd.の買収効果に加え、RRP販売数量の大幅な成長により、前年度比2.2%増加しました。ネガティブな流通在庫調整影響を除いた場合、総販売数量は前年度比2.6%増加しました。EMAにおける力強い成長及びAsiaでの底堅い販売数量が、Western Europeでの複数市場における総需要減少影響を上回りました。 Combustibles販売数量は、Winston(前年度比+4.9%)及びCamel(同+4.3%)が牽引したGFB販売数量の増加(同+2.8%)により、前年度比1.7%増加しました。RRP販売数量は、日本が牽引したPloom販売数量の伸長(前年度比+38.6%)により、前年度比28.0%増加しました。 市場シェアは、主要市場であるイタリア・ルーマニア・スペイン・台湾・トルコ・英国・米国を含む、約50市場において伸長しました。 なお、当年度における製造委託を含めたCombustibles及びRRPを合わせた製造数量は、前年度に対し209億本増加し、5,704億本(前年度比3.8%増)となりました。 <自社たばこ製品売上収益及び調整後営業利益> 自社たばこ製品売上収益は、全クラスターにおいて発現したポジティブな単価差/Mix影響に加え、米国Vector Group Ltd.の買収効果を含むポジティブな数量差影響により、前年度比14.6%増となりました。調整後営業利益は、コスト通貨高及び一部新興国での通貨安を主因とするネガティブな為替影響があるものの、自社たばこ製品売上収益の力強い成長が、RRPへの投資強化及びインフレに伴うコストの増加を上回り、前年度比20.3%増となりました。RRP関連売上収益(注2)は、Heated Productsの貢献により、前年度比23.9%増の1,225億円となりました。 為替一定ベースの自社たばこ製品売上収益及び調整後営業利益は、それぞれ前年度比14.6%増、23.5%増となりました。 (注1)製造受託/RRPを除く燃焼性のたばこ製品。 (注2)RRP販売数量にはデバイス・関連アクセサリー等は含まれておりませんが、RRP関連売上収益にはデバイス・関連アクセサリー等に係る売上収益が含まれております。 (注3)総需要及び市場シェアは当社推計です。 (注4)たばこ事業セグメントについては、3つのクラスター(Asia、Western Europe、EMA)に区分けしております。Asiaは日本を含むアジア全域、Western Europeは西欧地域、EMAはアフリカ、中近東、東欧、トルコ、南北アメリカ大陸及びすべてのGlobal Travel Retail(免税市場)を含んでおります。Asiaには台湾、日本、フィリピン等、Western Europeにはイタリア、英国、スペイン等、EMAにはトルコ、米国、ルーマニア、ロシア等を含んでおります。詳細は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.事業セグメント(2)セグメント収益及び業績」をご参照ください。 〔加工食品事業〕 (単位:億円) 加工食品事業   2024年12月期   2025年12月期   増減率 売上収益   1,572   1,595   1.5% 調整後営業利益   81   86   6.4% <売上収益及び調整後営業利益> 売上収益は、冷食・常温事業における価格改定効果により、前年度比1.5%増となりました。 調整後営業利益は、売上収益の増収が原材料費の高騰等を上回り、前年度比6.4%増となりました。 (2)財政状態及びキャッシュ・フローの状況 ① 財政状態の状況 〔資産〕 当連結会計年度の資産合計は、前連結会計年度末に比べ485億円増加し、8兆4,192億円となりました。これは、現金及び現金同等物の減少があったものの、その他の流動資産及び棚卸資産の増加があったこと等によるものです。 〔負債〕 当連結会計年度の負債合計は、前連結会計年度末に比べ2,182億円減少し、4兆3,039億円となりました。これは、カナダ訴訟に係る和解金のうち、頭金を支払ったことによる引当金の減少があったこと等によるものです。 〔資本〕 当連結会計年度の資本合計は、前連結会計年度末に比べ2,667億円増加し、4兆1,154億円となりました。これは、在外営業活動体の換算差額の増加に加え、親会社の所有者に帰属する当期利益を計上による利益剰余金の増加があったことこと等によるものです。 ② キャッシュ・フローの状況 当年度末現在における現金及び現金同等物は、前年度末に比べ2,534億円減少し、8,311億円となりました(前年度末残高1兆846億円)。 〔営業活動によるキャッシュ・フロー〕 当年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、5,141億円の収入(前年度は6,300億円の収入)となりました。これは、法人所得税等の支払いに加え、カナダ訴訟に係る和解金のうち、頭金を支払ったことによる引当金の減少があったものの、主にたばこ事業による安定したキャッシュ・フローの創出があったこと等によるものです。 〔投資活動によるキャッシュ・フロー〕 当年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、2,650億円の支出(前年度は4,398億円の支出)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出があったこと等によるものです。 〔財務活動によるキャッシュ・フロー〕 当年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、4,755億円の支出(前年度は949億円の支出)となりました。これは、資金調達による収入があったものの、借入の返済及び配当金の支払いがあったこと等によるものです。 (3)生産、受注及び販売の実績 当社グループは、たばこ事業及び加工食品事業において広範囲かつ多種多様な製品の生産・販売を行っており、その品目・形式・容量・包装等は多種類であること、また主要な製品については受注生産を行っていないことから、各セグメントの生産規模及び受注規模を金額及び数量で表示することはしておりません。 このため生産、受注及び販売の実績については、「(1)経営成績の状況」における各セグメントの業績に関連付けて記載しております。 なお、当社グループの売上収益総額に対する割合が100分の10以上の相手先に対する売上収益及びその割合については、以下のとおりです。 相手先   2024年12月期   2025年12月期 金額(億円)   割合(%)   金額(億円)   割合(%) Megapolisグループ   4,162   13.6   4,975   14.3 (注)たばこ事業において、ロシア等で物流・卸売事業を営むMegapolisグループに対して製品を販売しております。 (4)重要性のある会計方針 ① IFRS会計基準の適用 当社グループは、1999年にRJRナビスコ社から米国外のたばこ事業を取得、2007年にGallaher社を買収し、130以上の国と地域で製品を販売するグローバル企業として着実な成長を続けてきました。こうした中で、日本において国際的な財務・事業活動を行っている上場企業に対して、2009年度よりIFRS会計基準の任意適用が認められたことを踏まえ、当社グループは、2011年度よりIFRS会計基準を適用することとしました。これにより、当社グループは資金調達手段の多様化、経営管理面での品質向上を目指してまいります。 ② 重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断 当社グループの連結財務諸表は、収益及び費用、資産及び負債の測定並びに決算日現在の偶発事象の開示等に関する経営者の見積り及び仮定を含んでおります。これらの見積り及び仮定は過去の実績及び決算日において合理的であると考えられる様々な要因等を勘案した経営者の最善の判断に基づいております。しかし、その性質上、将来において、これらの見積り及び仮定とは異なる結果となる可能性があります。 見積り及び仮定は経営者により継続して見直しております。これらの見積り及び仮定の見直しによる影響は、その見積り及び仮定を見直した期間及びそれ以降の期間において認識しております。 上記のうち、当社グループの連結財務諸表で認識する金額に重要な影響を与える見積り及び仮定については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」をご参照ください。 (5)目標となる経営指標について 当社グループは、経営理念である「4Sモデル」及びJT Group Purposeに基づき、中長期に亘る持続的な利益成長が最も重要であると考えております。持続的利益成長の基盤である事業そのもののパフォーマンスを計るためには、為替影響、一時的要因及び特殊要因を除くことが適切と捉え、為替一定ベースの調整後営業利益の成長率における、中長期に亘る年平均mid to high single digit成長を全社利益目標としております。 2025年12月期の為替一定ベースの調整後営業利益は、前年度比24.9%増と厳しい事業環境の中でも前年を上回りました。 2025年12月期の経営成績等の状況に関する分析・検討内容については、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績の状況」に示しております。 全社利益目標の達成に向けた経営方針等の詳細については、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。 (6)経営成績等に重要な影響を与える要因 当社グループにおける海外でのたばこ事業拡大に伴い、その寄与分につき、為替の変動が連結財務諸表に影響を与えております。2025年12月期においては、為替一定ベースの調整後営業利益は前年度比24.9%増となった一方、為替影響を含めた調整後営業利益は前年度比21.5%増となっており、ネガティブな為替影響を受けました。2026年12月期においても、ネガティブな為替影響を想定しております。 当社グループは、為替リスクを緩和すべく、収入通貨と支払通貨を合致させるナチュラルヘッジの実施に努めております。また、一部の為替リスクに対しては、デリバティブ又は外貨建有利子負債等を利用したヘッジを行っております。 以上を含む、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3.事業等のリスク」をご参照ください。 (7)財務活動の基本方針 当社グループの財務活動の基本方針は、以下のとおりです。 ① グループ内キャッシュマネジメント グループ全体の資金効率を最大化するため、法制度上許容され、かつ経済合理性が認められることを前提として、主としてキャッシュマネジメントシステム(CMS)によるグループ内での資金貸借の実施を最優先としております。 ② 外部資金調達 短期の運転資金については、金融機関からの借入、コマーシャル・ペーパー又はその組み合わせ、中長期資金については、金融機関からの借入、社債、株主資本又はその組み合わせにより調達することを基本としております。 安定的で効率的な資金調達のために、複数のコミットメント融資枠を設定する等、取引する金融機関と資金調達手段の多様性を維持しております。 ③ 外部資金運用 外部資金運用においては、安全性と流動性を確保した上で、適切な収益を求め、また投機的取引を行ってはならないことを定めております。 ④ 財務リスク管理 当社グループは、経営活動を行う過程において、財務上のリスク(信用リスク・流動性リスク・為替リスク・金利リスク・市場価格の変動リスク)に晒されており、当該リスクを回避又は低減するために、一定の方針に基づきリスク管理を行っております。主要な財務上のリスク管理の状況については、定期的に当社の社長及び取締役会への報告を行っております。 また、当社グループの方針として、デリバティブは、実需取引のリスク緩和を目的とした取引に限定しており、投機目的やトレーディング目的の取引は行っておりません。 なお、財務リスク管理の詳細については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 33.金融商品 (2)リスク管理に関する事項 ~(8)市場価格の変動リスク 及び(10)交換可能性の欠如」をご参照ください。 (8)資本の財源及び資金の流動性についての分析 ① 資金需要 設備投資、運転資金、外部資源の獲得、借入の返済及び利息の支払い、配当金の支払い、自己株式取得並びに法人税の支払い等に資金を充当しております。 重要な資本的支出の予定及び資金の調達方法については、「第3 設備の状況 3.設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりです。 ② 資金の源泉 主として営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入、社債及びコマーシャル・ペーパーの発行により、必要とする資金を調達しております。 <キャッシュ・フロー> 「(2)財政状態及びキャッシュ・フローの状況 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 <有利子負債> 当社グループの当年度末現在の有利子負債の返済・償還予定額は以下のとおりです。 (単位:億円) 帳簿価額   1年以内   1年超~2年以内   2年超~3年以内   3年超~4年以内   4年超~5年以内   5年超 短期借入金   794   794   —   —   —   —   — 1年内返済予定の長期借入金   2   2   —   —   —   —   — 長期借入金   1,207   —   202   2   1   1   1,007 社債   14,784   —   —   2,301   827   2,005   9,800 合計   16,787   796   202   2,303   828   2,006   10,806 (注)リース負債を除いております。 (長期負債) 社債(1年内償還予定を含む)は、前年度末現在9,281億円、当年度末現在1兆4,784億円、金融機関からの長期借入金(1年内返済予定を含む)は、それぞれ7,383億円、1,209億円です。長期リース負債は、前年度末現在430億円、当年度末現在522億円です。 当年度末現在、長期債務格付は、ムーディーズ・ジャパン㈱ではA2(安定的)、S&Pグローバル・レーティング・ジャパン㈱ではA+(ネガティブ)、㈱格付投資情報センター(R&I)ではAA(安定的)、㈱日本格付研究所(JCR)ではAA+(安定的)となっております。 格付は、事業を行う主要市場の発展及び事業戦略の成功、並びに当社グループではコントロールできない全般的な景気動向等、数多くの要因によって影響を受けます。格付は随時、撤回あるいは修正される可能性があります。格付はそれぞれ、他の格付と区別して単独に評価されるべきものです。JT法のもと、当社により発行される社債には、当社の一般財産に対する先取特権が付されております。この権利により、国税及び地方税並びにその他の法定債務を例外とし、償還請求において社債権者は無担保債権者よりも優先されます。 (短期負債) 金融機関からの短期借入金は、前年度末現在603億円、当年度末現在794億円です。コマーシャル・ペーパーの発行残高はありません。短期リース負債は、前年度末現在206億円、当年度末現在223億円です。 ③ 流動性 当社グループは、従来営業活動により多額のキャッシュ・フローを得ており、今後も引き続き資金源になると見込んでおります。営業活動によるキャッシュ・フローは今後も安定的で、通常の事業活動における必要資金はまかなえると予想しております。また、当年度末現在、国内・海外の主要な金融機関からの6,839億円のコミットメント融資枠があり、そのうち全額が未使用です。更に、コマーシャル・ペーパープログラム、アンコミットメントベースの融資枠、国内社債発行登録枠及びユーロMTNプログラム等があります。

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開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は IFRS

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