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日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,126.74+360ドル円158.71-1NASDAQ26,208.2+108S&P 5007,669.05+38SOX 指数11,340.45+52毎時更新

住友金属鉱山

Sumitomo Metal Mining Co., Ltd.5713 · Prime · 非鉄金属

銅・ニッケル製錬から電池材料・機能性材料まで手がける非鉄金属大手。資源開発から一貫体制。

概要

住友金属鉱山は、1590年創業の住友家に起源を持つ非鉄金属メーカーである。資源開発・製錬・機能材料の3セグメントで構成され、ニッケル・銅の精錬とリチウムイオン電池正極材向け高純度ニッケル化合物で世界トップクラスのシェアを誇る。2026年3月期の連結売上高は1兆7,416億円、従業員数は7,507人。東京証券取引所プライム市場に上場している。

資源セグメント:国内外の鉱山権益と金・銅の生産

資源セグメントは、国内外での非鉄金属資源の探査・開発・生産を担う。国内では菱刈鉱山(鹿児島県)で金銀鉱の採掘を行い、2026年3月期の販売金量は3.5トン。海外では、モレンシー銅鉱山(米国アリゾナ州)に25.0%の権益を持ち、銅生産量314千トン(権益分)を計上。セロ・ベルデ銅鉱山(ペルー)には16.8%出資し、同391千トン。ケブラダ・ブランカ銅鉱山(チリ)は25.0%権益、同183千トン。コテ金鉱山(カナダ)は30.0%権益、金生産量12.4トン。同セグメントの売上高は3,026億円、セグメント利益は1,678億円で、銅・金価格の上昇とコテ鉱山の順調な操業が寄与した。子会社を通じて北米・南米・オセアニア等で展開する。

製錬セグメント:銅・ニッケル・貴金属の製錬と伸銅品

製錬セグメントは、銅・ニッケル・フェロニッケル・亜鉛等地金、および金・銀・白金・パラジウム等の貴金属の製錬販売を行う。国内では東予工場で電気銅、日向製錬所でフェロニッケル、新居浜で電気ニッケルを生産。2026年3月期の生産量は銅412,591トン、電気ニッケル66,155トン、フェロニッケル4,800トン。海外ではフィリピンのCoral Bay Nickel CorporationとTaganito HPAL Nickel Corporationが低品位酸化ニッケル鉱の湿式処理(HPAL)を行い、ニッケル原料を供給する。また、三井住友金属鉱山伸銅が伸銅品(板・条・管・棒)を製造。同セグメント売上高は1兆3,501億円、セグメント利益は916億円。前年度の減損損失から回復し、金価格上昇が利益を押し上げた。

材料セグメント:電池材料と機能性材料でEV・電子部品を支える

材料セグメントは、電池材料と機能性材料に大別される。電池材料では、リチウムイオン電池の正極材原料となる水酸化ニッケルやニッケル酸リチウムを製造。2024年9月には新居浜工場が完成し、EV需要に対応する。機能性材料は、粉体材料(ペースト、ニッケル粉、近赤外線吸収材料、磁性材料)、結晶材料(タンタル酸リチウム基板:弾性表面波フィルタ用)、パッケージ材料(テープ材、プリント配線板)をラインアップ。潤滑剤・触媒(自動車排ガス浄化触媒、化学触媒、脱硫触媒)も手掛ける。同セグメントは、EV需要の鈍化や競争激化の影響を受けるが、データセンター向け電子部材は堅調。長期ビジョンでは材料事業の税引前当期利益250億円/年を目標とする。

グループ構成とその他事業:エンジニアリング・環境・建設

住友金属鉱山グループは、2026年3月末現在、連結子会社50社、持分法適用会社13社で構成される。その他セグメントにはエンジニアリング事業(環境保全設備・装置の設計・製造・施工、機械設備設計製作)、建設業が含まれる。主な子会社に住友金属鉱山エンジニアリング、ヰゲタハイム、ジェー・シー・オー(JCO:東海事業所で1999年に臨界事故を経験)、日本照射サービス、住鉱技術サービス、住鉱テクノリサーチがある。これらの会社は資源開発技術から派生した地質調査・土木工事や、製錬・材料事業の周辺サービスを提供し、グループの事業活動を支える。

業界の中での役割は非鉄金属資源開発・製錬・材料加工の垂直統合型サプライヤーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
1.7兆円
税引前利益
2,557億円
利益率
14.7%
純利益
1,763億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01資源セグメント主力

国内外での非鉄金属資源の探査・開発・生産。金銀鉱の採掘販売、銅精鉱及びSX-EW法による銅の生産販売等。子会社を通じて北米・南米・オセアニア等で展開。

主な製品・サービス3
金銀鉱
金・銀を含む鉱石の採掘・販売。
銅精鉱
銅含有量の高い精鉱。製錬原料。
SX-EW銅
浸出・抽出・電解採取法で生産される高純度銅。

02製錬セグメント主力

銅・ニッケル・フェロニッケル・亜鉛等の製錬販売、金・銀・白金・パラジウム等の貴金属製錬販売。子会社に日向製錬所、四阪製錬所、Coral Bay Nickel等。また伸銅品の製造販売(三井住友金属鉱山伸銅)。

主な製品・サービス3
銅・ニッケル・フェロニッケル・亜鉛等地金
非鉄金属地金。産業全般に供給。
貴金属(金・銀・白金・パラジウム)
高純度貴金属地金。宝飾・工業用。
伸銅品
銅及び銅合金の板・条・管・棒等。電気・電子・熱交換用途。

03材料セグメント準主力

電池材料(水酸化ニッケル・ニッケル酸リチウム等)、機能性材料(粉体材料・結晶材料・パッケージ材料等)、潤滑剤・触媒等の製造販売。リチウムイオン電池向け正極材料や電子部品材料を供給。

主な製品・サービス6
水酸化ニッケル
ニッケル水素電池やリチウムイオン電池の正極材料原料。
ニッケル酸リチウム
リチウムイオン電池の正極活物質。高エネルギー密度を実現。
粉体材料(ペースト・ニッケル粉・近赤外線吸収材料・磁性材料等)
電子部品の電極・配線材料、赤外線遮蔽、磁性体等に使用。
結晶材料(タンタル酸リチウム基板等)
弾性表面波フィルタ等の電子デバイス用基板。
パッケージ材料(テープ材・プリント配線板等)
半導体パッケージ用テープ、高密度配線板。
潤滑剤・触媒
工業用潤滑剤、自動車排ガス浄化触媒、化学触媒、脱硫触媒。

04その他副次

エンジニアリング事業(環境保全設備・装置の設計・製造・施工、機械設備設計製作、建設業等)。子会社住友金属鉱山エンジニアリング等が対応。

主な製品・サービス2
エンジニアリング(環境保全設備・機械設備)
環境プラント・産業機械の設計・製作・施工。
建設業
土木・建築工事の請負。

製品と技術

リチウムイオン電池を支える水酸化ニッケルとニッケル酸リチウム

材料セグメントの主力製品である水酸化ニッケルは、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池の正極材料原料となる。さらに、ニッケル酸リチウムはリチウムイオン電池の正極活物質として、高エネルギー密度を実現する。これらの製品は、新居浜工場(2024年9月完成)や子会社の住鉱エナジーマテリアル、ベトナムのSMM VIETNAMで生産される。同社はこれらの正極材向け高純度ニッケル化合物で世界トップクラスのシェアを持ち、EV普及の追い風を受ける一方、競争激化による価格圧力にも直面している。

電子部品向け粉体・結晶・パッケージ材料

機能性材料として、粉体材料(ペースト、ニッケル粉、近赤外線吸収材料、磁性材料)は電子部品の電極・配線材料や赤外線遮蔽、磁性体に使用される。結晶材料では、タンタル酸リチウム基板が弾性表面波フィルタ(スマートフォン等)の基板として重要な役割を果たす。パッケージ材料には半導体パッケージ用テープ材や高密度プリント配線板が含まれる。これらの製品は青梅事業所や大口電子、住鉱国富電子、上海住鉱電子漿料などグローバルな生産拠点で製造され、データセンターや生成AI向け半導体需要の恩恵を受けている。

非鉄地金と貴金属:菱刈鉱山の金と東予工場の銅

製錬セグメントは、電気銅や電気ニッケル、フェロニッケル、亜鉛などの非鉄金属地金を生産する。東予工場では銅を、日向製錬所ではフェロニッケルを、新居浜では電気ニッケルを生産。貴金属では、金・銀・白金・パラジウムの高純度地金を製錬し、菱刈鉱山からの金は高品位で知られる。2026年3月期の金生産量は14,261kg。これらの地金は産業全般に供給され、銅や金の価格変動が収益に大きく影響する。また、子会社Coral Bay NickelとTaganito HPAL NickelがHPAL法でニッケル中間原料を生産し、製錬セグメントに供給する。

自動車・化学産業向け潤滑剤と触媒

材料セグメントのその他製品として、工業用潤滑剤、自動車排ガス浄化触媒、化学触媒、石油精製脱硫触媒がある。住鉱潤滑剤が潤滑剤を、エヌ・イー ケムキャットと日本ケッチェンが各種触媒を製造。自動車排ガス触媒は、ガソリン車・ディーゼル車の排ガス規制対応に不可欠な部品である。化学触媒は樹脂合成や石油化学プロセスに、脱硫触媒は水素化脱硫装置で使用される。これらの製品は、自動車産業や化学産業の需要動向に連動するが、安定的な収益源となっている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

非鉄金属のなかでの位置

非鉄金属大手、資源開発と精錬に強み

住友金属鉱山は、非鉄金属業界において、銅・ニッケル・金などの資源開発から精錬まで一貫して手掛ける総合非鉄メーカーであり、国内有数の地位を占める。同業のJX金属も大手だが、当社は特にニッケルやレアメタルに強みを持つ。直近3期の営業利益率は非開示ながら、売上高は増加傾向にある。海外資源開発により安定供給体制を構築している一方、資源価格の変動や円高進行が業績に影響を与えるリスクがある。ライバルの中外鉱業などと比べ規模は格段に大きく、財務基盤も強固。

強み

  • 鉱山開発から精錬まで垂直統合で安定供給。
  • 海外権益を有し、原料調達に強み。
  • ニッケルやレアメタルで技術力が高い。
  • 大手として財務基盤が安定し、投資余力がある。

課題

  • 金属価格・為替変動で収益が大きく変動。
  • 精錬工程で電力を多く使い、コスト増の要因。
  • 鉱山開発に伴う環境負荷低減が課題。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

金属・ガラスの時価総額近傍。太字が住友金属鉱山

時価総額で並べると、掲載8社のなかで3番目にあたる。

#企業時価総額PER
14062イビデン5.7兆円93.7倍
25401日本製鉄3.7兆円210.2倍
35713住友金属鉱山2.9兆円15.4倍
45706三井金属1.5兆円16.5倍
55333NGK1.5兆円25.0倍
65201AGC1.2兆円13.2倍
75411JFEホールディングス1.2兆円17.6倍
85406神戸製鋼所8,052億円8.5倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(金属・ガラス)に従っています。

会社の歴史

沿革 48件

蘇我理右衛門が銅製錬を開業した1590年

住友金属鉱山の起源は、1590年に住友家の業祖・蘇我理右衛門が京都で銅製錬と銅細工を開業したことに始まる。彼は銀と銅を吹き分ける「南蛮吹き」の技術を持ち、鉱山の開発も手掛けた。その後、1691年には別子銅山(愛媛県)の稼行が開始され、住友家の非鉄金属事業の基盤が築かれた。別子銅山は江戸時代を通じて日本最大級の銅山として栄え、住友家の財閥形成に重要な役割を果たした。

別子銅山から住友鉱業への発展と戦前期の拡大

1905年、四阪島に銅製錬所を新設し、製錬能力を強化。1917年には北海道の鴻之舞鉱山の経営権を取得し、金生産にも進出。1927年7月、住友合資から別子鉱山や四阪島製錬所などを分離し、住友別子鉱山株式会社を設立。1937年6月には住友別子鉱山と住友炭礦を合併し、住友鉱業株式会社が発足。1939年11月には電気ニッケルの生産を開始し、非鉄金属の多角化を進めた。この時期、住友グループ内で鉱山・製錬事業が集約された。

戦後再編と東京証券取引所上場、住友金属鉱山への改称

第二次世界大戦後、1946年1月に社名を井華鉱業と改称。1950年3月、井華鉱業の金属部門を分離し、別子鉱業株式会社として新発足。同年6月には東京証券取引所市場第一部に上場した。1952年6月、社名を別子鉱業から住友金属鉱山株式会社に改称し、現在の体制が整う。この再編は、戦後の財閥解体と企業再建の中で、金属部門を独立させて経営の効率化を図る目的があった。

フェロニッケル生産開始と電子材料事業への進出(1956~1970年)

1956年9月、子会社の日向製錬所を設立し、フェロニッケルの生産を開始。1960年4月には東京電子金属を設立(1966年吸収合併)し、エレクトロニクス材料事業に参入。1964年7月には住鉱アイ・エス・ピーを設立し、亜鉛・鉛の生産を開始。1965年8月、市川市に中央研究所(現・市川研究センター)を建設し、研究開発体制を強化。1967年9月には青梅工場(電子金属事業)が完成。1970年6月には新居浜ニッケル新工場、1971年2月には東予製錬所が完成し、製錬・材料の生産拠点が拡大した。

海外鉱山権益の取得と菱刈鉱山の発見(1977~1988年)

1977年1月、シンガポールに現地法人を設立し、リードフレーム生産で海外エレクトロニクス材料事業に初進出。1981年8月、金属鉱業事業団の広域調査により鹿児島県菱刈鉱区で高品位金鉱脈が発見され、1985年7月に出鉱開始。1986年2月、米国アリゾナ州のモレンシー銅鉱山の権益を取得し、海外銅鉱山事業に参入。1988年7月にはインドネシアのPT International Nickel Indonesia(現PT Vale Indonesia)の株式を取得し、ニッケル原料の安定確保を図った。これらの投資により、資源セグメントの国際的な基盤が築かれた。

HPAL技術の確立と三井住友との提携(2005~2013年)

2005年4月、フィリピン・パラワン島のCoral Bay Nickel Corporationが低品位酸化ニッケル鉱の湿式処理(HPAL)を開始。同技術は従来処理困難だった低品位鉱から高効率でニッケルを回収する。2006年2月には米国アラスカ州ポゴ金鉱山の生産開始(2009年にオペレーター継承、2018年譲渡)。2006年11月、ペルー・セロ・ベルデ銅鉱山の生産開始。2010年7月、三井金属鉱業との共同出資で三井住友金属鉱山伸銅を設立。2013年9月、フィリピン・ミンダナオ島のTaganito HPAL Nickel Corporationが生産開始。HPAL技術は同社のニッケル事業の中核となった。

プライム市場移行と新たな鉱山・工場の稼働(2022~2025年)

2022年4月、東京証券取引所の市場区分見直しによりプライム市場へ移行。2023年6月、チリ・ケブラダ・ブランカ銅鉱山の銅精鉱生産開始。2024年3月、カナダ・コテ金鉱山の生産開始(IAMGOLDと共同運営)。2024年9月には電池材料事業本部新居浜工場が完成し、EV向けニッケル化合物の生産能力を拡大。2025年10月、英Rio Tintoの豪州ウィヌ銅・金プロジェクトに資本参加。これらの投資は長期ビジョン「世界の非鉄リーダー」に向けたもので、ニッケル生産量15万トン/年、銅権益分30万トン/年を目標とする。

年表48件を開く

1590年代

  • 1590年住友家の業祖、蘇我理右衛門、京都において銅製錬、銅細工を開業。その後、銀・銅を吹き分ける“南蛮吹き”の技術をもち、また鉱山の開発も手がける。

1690年代

  • 1691年別子銅山の稼行開始。

1900年代

  • 1905年四阪島に銅製錬所を新設。

1910年代

  • 1917年鴻之舞鉱山の経営権を取得。

1920年代

  • 1927年7月住友合資から別子鉱山、四阪島製錬所等を分離し、住友別子鉱山㈱を設立。

1930年代

  • 1937年6月M&A住友別子鉱山㈱と住友炭礦㈱を合併して、住友鉱業㈱を設立。
  • 1939年11月電気ニッケルの生産開始。

1940年代

  • 1946年1月社名を井華鉱業㈱と改称。

1950年代

  • 1950年3月井華鉱業㈱の金属部門をもって、別子鉱業㈱を設立し新発足。
  • 1950年6月上場東京証券取引所市場第一部上場。
  • 1952年6月社名を、別子鉱業㈱から住友金属鉱山㈱に改称。
  • 1956年9月㈱日向製錬所(現・連結子会社)を設立し、フェロニッケルの生産開始。

1960年代

  • 1960年4月M&A東京電子金属㈱を設立し、エレクトロニクス材料の製造事業に進出。(1966年、当社に吸収合併)
  • 1963年4月M&Aシポレックス製造㈱を設立し、ALC(軽量気泡コンクリート)事業に進出。(1989年、当社に吸収合併)
  • 1964年7月M&A住鉱アイ・エス・ピー㈱を設立し、亜鉛・鉛の生産開始。(1980年、当社に吸収合併され、播磨事業所となる。2014年、ニッケル化成品の生産開始。2015年、亜鉛・鉛の生産終了)
  • 1965年8月市川市に中央研究所(現 市川研究センター)建設。
  • 1967年9月電子金属事業部青梅工場(現 青梅事業所)完成。

1970年代

  • 1970年6月新居浜ニッケル新工場完成。
  • 1971年2月東予製錬所(現 東予工場)完成。
  • 1973年3月別子鉱山、5月鴻之舞鉱山操業終結。
  • 1977年1月創業Sumitomo Metal Mining Singapore Pte. Ltd.を設立し、リードフレームの生産開始(2017年、リードフレーム事業を譲渡)。海外におけるエレクトロニクス材料の製造事業に初進出。
  • 1977年2月新居浜研究所設置。

1980年代

  • 1981年8月金属鉱業事業団(現(独)石油天然ガス・金属鉱物資源機構)の広域調査により、当社の鹿児島県菱刈鉱区に高品位の金鉱脈が発見。
  • 1985年7月菱刈鉱山、金鉱脈に到達。探鉱出鉱開始。
  • 1986年2月Sumitomo Metal Mining Arizona Inc.(現・連結子会社)を通じ、モレンシー銅鉱山(米国アリゾナ州)の権益取得。海外鉱山事業への進出並びに銅原料の安定確保。
  • 1988年7月カナダのInco Limited(現 Vale Canada Limited)よりPT International Nickel Indonesia(現 PT Vale Indonesia Tbk)の株式を取得(2020年10月に続き2024年6月にも保有株式の一部を売却)。ニッケル原料の安定確保。

1990年代

  • 1990年7月ニューカレドニアのEtablissements Ballande(現 FIGESBAL SA)に資本参加。
  • 1992年1月米国のPhelps Dodge Corporation(現 Freeport-McMoRan Inc.)が所有する(現在はカナダのLundin Mining Corporationが所有)カンデラリア銅鉱床(チリ)の開発プロジェクトに参加。
  • 1995年9月中国の金隆銅業有限公司に資本参加。
  • 1997年2月海外資源事業統括会社としてSumitomo Metal Mining America Inc.(現・連結子会社)を設立。
  • 1999年9月住友金属鉱山シポレックス㈱を設立。(2024年10月、当社が保有する全株式を譲渡)
  • 1999年9月㈱ジェー・シー・オー(現・連結子会社)東海事業所において臨界事故発生。

2000年代

  • 2002年7月三井金属鉱業株式会社(現 三井金属株式会社)と亜鉛製錬事業について提携し、共同出資により合弁会社エム・エスジンク㈱を設立。
  • 2003年2月同和鉱業株式会社(現 DOWAホールディングス株式会社)と硫酸事業について提携し、共同出資により合弁会社㈱アシッズを設立。
  • 2005年4月フィリピンのパラワン島においてCoral Bay Nickel Corporation(現・連結子会社)が低品位酸化ニッケル鉱湿式処理(HPAL)の生産開始。
  • 2005年12月Phelps Dodge Corporation(現 Freeport-McMoRan Inc.)が所有する(現在はLundin Mining Corporationが所有)Compania Contractual Minera Ojos del Salado(チリ)に資本参加。
  • 2006年2月カナダのTeck Cominco Limited(現 Teck Resources Ltd.)及び住友商事株式会社との共同プロジェクト、ポゴ金鉱山(米国アラスカ州)の生産開始。(2009年にオペレーターの地位を継承し当社初の海外鉱山操業を開始、2018年に譲渡)
  • 2006年11月Phelps Dodge Corporation(現 Freeport-McMoRan Inc.)が所有するセロ・ベルデ銅鉱山(ペルー)の生産開始。
  • 2009年8月フィリピンのNickel Asia Corporationに資本参加。

2010年代

  • 2010年7月三井金属鉱業株式会社(現 三井金属株式会社)との共同出資により三井住友金属鉱山伸銅㈱を設立。
  • 2013年9月フィリピンのミンダナオ島においてTaganito HPAL Nickel Corporation(現・連結子会社)が低品位酸化ニッケル鉱湿式処理(HPAL)の生産開始。
  • 2015年7月シエラゴルダ銅鉱山(チリ)の生産開始。(2022年に譲渡)
  • 2016年5月SMM Morenci Inc.(現・連結子会社)を通じて、モレンシー銅鉱山の権益追加取得。

2020年代

  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより市場第一部からプライム市場へ移行。
  • 2023年6月Teck Resources Ltd.の保有するケブラダ・ブランカ銅鉱山(チリ、2019年から資本参加)の銅精鉱生産開始。
  • 2024年3月カナダのIAMGOLD Corporationと共同運営を行っているコテ金鉱山(カナダ)の生産開始。
  • 2024年9月電池材料事業本部新居浜工場完成。
  • 2025年10月英国のRio Tinto PLCがオーストラリアに保有するウィヌ銅・金プロジェクトに資本参加。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち5項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • ニッケル生産量15万トン/年
  • 銅権益分生産量30万トン/年
  • 材料事業税引前当期利益250億円/年
  • 親会社の所有者に帰属する当期利益1,500億円/年
  • 連結自己資本比率2028年3月期まで58%

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    資源開発プロジェクトの推進

    ケブラダ・ブランカ銅鉱山とコテ金鉱山の戦力化、ニッケル・銅・金開発プロジェクトやウィヌ銅・金プロジェクトの推進、リチウムイオン二次電池リサイクル事業の推進により、資源権益を拡大し生産量を増やす。

  2. 02

    電池材料事業の立て直し

    事業規模に見合った体制への再構築、生産性改善とコスト削減を徹底する。全固体電池用やNi系次世代電池材料、LFP電池材料などの開発も継続する。

  3. 03

    製錬事業の競争力強化とポートフォリオ管理

    高効率・低コスト操業の追求、原料対応力強化により製錬事業の競争力を高める。フェロニッケル事業のサプライチェーン強化や結晶事業の拠点集約など、ROCE経営を推進する。

  4. 04

    持続的成長を支える基盤の強化

    優良な鉱山資産、卓越した技術、DX基盤、人材を活用し「ものづくり力(稼ぐ力)」を強化する。サーキュラーエコノミーやカーボンニュートラルへの貢献、GHG排出削減、資本効率の追求にも取り組む。

  5. 05

    資本コストを意識した経営と株主還元強化

    連結自己資本比率の目標を設定し、政策保有株式縮減や機動的な自己株式取得により資本効率を追求する。株主還元を強化するため下限指標DOEの水準を引き上げる。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で7,507人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は805万円で、9期前と比べて1.7%平均年齢は40.8歳、平均勤続年数は16.8年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数
2017年3月7,384
2018年3月7,074
2019年3月82043.921.16,776
2020年3月81943.019.76,873
2021年3月79542.719.57,072
2022年3月78842.318.97,202
2023年3月83541.518.07,330
2024年3月82440.717.07,496
2025年3月79040.516.77,402
2026年3月80540.816.87,507

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率3.1%
縦線は目安の30%
男性育休取得率113.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)68.0%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社62(国内 33 / 海外 29) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
本社工場 — フィリピン 北スリガオ州2,028億円
製錬
コテ金鉱山 — カナダ オンタリオ州1,759億円
資源
モレンシー銅鉱山 — 米国 アリゾナ州810億円
資源
別子地区 — 愛媛県 新居浜市他528億円
製錬
青梅事業所等 — 東京都 青梅市他250億円
材料
菱刈鉱山 — 鹿児島県 伊佐市200億円
資源
播磨事業所 — 兵庫県 加古郡播磨町他7,654百万円
製錬 材料
ノースパークス銅鉱山 — オーストラリア ニューサウスウェールズ州6,470百万円
資源
四阪工場 — 愛媛県 今治市5,050百万円
製錬
本社工場 — 秋田県 能代市4,864百万円
材料
ほか6件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    住鉱資源開発㈱
    東京都港区
    議決権100.0%
  • 海外
    Sumitomo Metal Mining America Inc.
    米国 デラウェア州
    議決権100.0%
  • 海外
    Sumitomo Metal Mining Arizona Inc.
    米国 デラウェア州
    議決権80.0%
  • 海外
    SMM Morenci Inc.
    米国 デラウェア州
    議決権100.0%
  • 海外
    SMMA Candelaria Inc.
    米国 デラウェア州
    議決権100.0%
  • 海外
    SMM Exploration Corporation
    米国 ワシントン州
    議決権100.0%
  • 海外
    Sumitomo Metal Mining Canada Ltd.(注)2
    カナダ ブリティッシュ コロンビア州
    議決権100.0%
  • 海外
    SMM GOLD COTE INC. (注)2
    カナダ ブリティッシュ コロンビア州
    議決権100.0%
  • 海外
    SMM Resources Inc.
    カナダ ノバスコシア州
    議決権100.0%
  • 国内
    SMM Quebrada Blanca SpA (注)2
    チリ サンチャゴ市
    議決権83.0%
  • 国内
    SMMQB Holding SpA (注)2
    チリ サンチャゴ市
    議決権100.0%
  • 国内
    Sumitomo Metal Mining Chile LTDA.
    チリ サンチャゴ市
    議決権100.0%
残りのグループ会社50社を開く
  • Sumitomo Metal Mining Peru S.A.ペルー リマ市100%
  • Sumitomo Metal Mining Oceania Pty Ltdオーストラリア ニューサウス ウェールズ州100%
  • SMM PERTH PTY LTD (注)2オーストラリア ビクトリア州100%
  • SMM Cerro Verde Netherlands B.V.オランダ アムステルダム市80%
  • SMMCV Holding B.V.オランダ アムステルダム市100%
  • ㈱日向製錬所宮崎県日向市70%
  • ㈱四阪製錬所愛媛県新居浜市100%
  • 住鉱物流㈱愛媛県新居浜市100%
  • Coral Bay Nickel Corporationフィリピン パラワン州100%
  • Taganito HPAL Nickel Corporationフィリピン 北スリガオ州75%
  • Sumitomo Metal Mining Philippine Holdings Corporationフィリピン マニラ100%
  • GH Nickel Pty Ltdオーストラリア ビクトリア州80%
  • 住友金属鉱山管理(上海)有限公司中国 上海市100%
  • 住友金属鉱山(香港)有限公司中国 香港100%
  • 住鉱エナジーマテリアル㈱福島県双葉郡楢葉町100%
  • SMM VIETNAM CO., LTDベトナム フンイエン省100%
  • 新居浜電子㈱愛媛県新居浜市100%
  • 大口電子㈱鹿児島県伊佐市100%
  • 住鉱国富電子㈱北海道岩内郡共和町100%
  • ㈱SMMプレシジョン秋田県能代市100%
  • ㈱グラノプト秋田県能代市51%
  • 格藍光学材料貿易(深圳)有限公司中国 深圳市100%
  • 韓国住鉱株式会社韓国 ソウル市100%
  • 台住電子材料股份有限公司台湾 高雄市100%
  • 上海住鉱電子漿料有限公司中国 上海市69%
  • 東莞住鉱電子漿料有限公司中国 広東省100%
  • ㈱伸光製作所長野県上伊那郡 箕輪町100%
  • 伸光商貿(中山市)有限責任公司中国 広東省100%
  • 住鉱潤滑剤㈱東京都港区100%
  • 住鉱潤滑剤貿易(上海)有限公司中国 上海市100%
  • ヰゲタハイム㈱東京都新宿区100%
  • ㈱ジェー・シー・オー茨城県那珂郡東海村100%
  • 日本照射サービス㈱茨城県那珂郡東海村100%
  • 住鉱テクノリサーチ㈱愛媛県新居浜市100%
  • 住友金属鉱山エンジニアリング㈱東京都港区100%
  • 住鉱技術サービス㈱愛媛県新居浜市100%
  • その他2社
  • Compania Contractual Minera Candelariaチリ サンチャゴ市20%
  • Compania Contractual Minera Ojos del Saladoチリ サンチャゴ市20%
  • Quebrada Blanca Holdings SpAチリ サンチャゴ市33%
  • Sociedad Minera Cerro Verde S.A.A.ペルー アレキーパ州21%
  • Cordillera Exploration Company Inc.フィリピン マニラ40%
  • ㈱アシッズ東京都港区50%
  • エム・エスジンク㈱東京都港区50%
  • 三井住友金属鉱山伸銅㈱埼玉県上尾市50%
  • FIGESBAL SAニューカレドニア ヌメア32%
  • 金隆銅業有限公司中国 安徽省27%
  • Nickel Asia Corporationフィリピン マニラ26%
  • エヌ・イー ケムキャット㈱東京都港区50%
  • 日本ケッチェン㈱東京都港区50%
国際子会社 (GLEIF登録 3社)
  • CASUMITOMO METAL MINING CANADA LTD.
  • CASMM GOLD COTE INC.
  • USSumitomo Metal Mining America Inc.

国際的な法人識別子 (LEI) の親子関係データ。金融取引を行う子会社が中心で、全子会社の一覧ではありません。

公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 補助金
    令和元年度休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金(別子鉱山)
    経済産業省 · 2019-06-03
    3,392万円
  • 補助金
    令和2年度休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金(別子鉱山)
    経済産業省 · 2020-06-19
    2,943万円
  • 補助金
    休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金(令和5年度)【四国支部】
    経済産業省 · 2024-04-12
    1,913万円
  • 補助金
    令和5年度休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金(坑水路補修工事・別子鉱山)
    経済産業省 · 2023-06-01
    1,913万円
  • 補助金
    令和4年度休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金(坑水路補修工事・別子鉱山)
    経済産業省 · 2022-06-24
    1,546万円
  • 補助金
    令和4年度休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金(坑水路垢掃除等・別子鉱山)
    経済産業省 · 2022-06-24
    1,455万円
  • 補助金
    令和5年度休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金【八総鉱山(木戸地区)(坑廃水処理)】
    経済産業省 · 2023-07-11
    1,234万円
  • 補助金
    休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金(令和5年度)【四国支部】
    経済産業省 · 2024-04-12
    1,122万円
  • 補助金
    令和5年度休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金(坑水路垢掃除等・別子鉱山)
    経済産業省 · 2023-06-01
    1,122万円
  • 補助金
    休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金(令和5年度)【東北支部】
    経済産業省 · 2024-04-12
    1,113万円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は1.7兆円税引前利益2,557億円前期と比べると増収増益で、売上が+9.3%、利益が+714.3%。

売上高
+9.3%
1.7兆円
税引前利益
+714.3%
2,557億円
純利益
+968.5%
1,763億円
利益率
14.7%
前期比 +12.7%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高2.1兆円1.7兆円
純利益2,160億円1,763億円
1株あたり配当¥207¥207

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は5,401億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+46.3%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q3,47378
2024年1Q3,692207
2024年2Q3,479172
2024年3Q3,679204
2024年4Q3,6043
2025年2Q8,001465
2025年4Q7,932−300
2026年2Q7,834539
2026年4Q9,5821,224
2027年1Q5,401879

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は8,085億円から1.7兆円へ2.2倍に増えた。税引前利益率は14.2%から14.7%になった。売上は6期連続で増加。

決算期売上高兆円税引前利益億円税引前利益率%純利益億円
2013年3月0.811,15014.2866
2014年3月0.831,14413.8803
この期から会計基準が日本基準からIFRSに変わりました。前後の数値は単純に比較できません
2015年3月0.921,74218.9911
2016年3月0.86−128−1.5−3
2017年3月0.79−16−0.2−185
2018年3月0.931,08311.6902
2019年3月0.918949.8668
2020年3月0.857909.3606
2021年3月0.931,23413.3946
2022年3月1.263,57428.42,810
2023年3月1.422,29916.21,606
電池材料事業本部新居浜工場完成。
2024年3月1.459586.6586
2025年3月1.593142.0165
2026年3月1.742,55714.71,763

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。この会社の連結損益計算書には営業利益の段がないため、税引前利益を利益として並べています。

利益の構造

2026年3月期

売上高1.7兆円のうち、税引前利益として残るのは2,557億円14.7%。営業外の損益と税金を反映した純利益は1,763億円、売上の10.1%にあたる。税引前利益率は業種中央値5.8%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金84.2%1.5兆円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金4.8%833億円
  • 税引前利益費用を引いたあとに残った本業の利益14.7%2,557億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
15.8%
売上から原価を引いて残る割合
税引前利益率業種比+8.9pt
14.7%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+6.1pt
10.1%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+0.8pt
9.0%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
5.0%
資産全体がどれだけ利益を生んだか

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが1,018億円、投資CFが−1,852億円で、差し引きのフリーCFは−834億円この組み合わせは積極投資型にあたる。本業で稼ぎつつ、さらに資金を調達して大きな投資に踏み込んでいる。成長への布石の局面期末の手元現金は1,168億円で、売上の0.8ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月1,147−8872152602,397
2014年3月800−1,2691−4692,026
2015年3月1,200−1,050−3901501,777
2016年3月1,197−929−402681,978
2017年3月438−1,432704−9941,729
2018年3月786−228−8985581,373
2019年3月1,147−1,424−290−277813
2020年3月1,365−703916621,555
2021年3月915−324−5585911,584
2022年3月1,59598−1,2961,6932,140
2023年3月1,204−1,855493−6512,150
2024年3月2,107−2,98971−8821,510
2025年3月1,496−1,389−621071,597
2026年3月1,018−1,852367−8341,168

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は3.6兆円。このうち返さなくてよい自己資本が2.1兆円で、自己資本比率は58.3%(業種中央値53.7%より厚い)

決算期総資産兆円自己資本兆円負債兆円自己資本比率%
2013年3月1.350.840.5156.9
2014年3月1.571.020.5558.1
2015年3月1.741.160.5860.4
2016年3月1.631.080.5560.3
2017年3月1.720.960.7655.8
2018年3月1.731.030.7059.4
2019年3月1.801.050.7558.3
2020年3月1.721.000.7258.3
2021年3月1.891.110.7759.1
2022年3月2.271.450.8263.7
2023年3月2.711.631.0860.3
2024年3月3.031.791.2459.0
2025年3月3.071.851.0260.1
2026年3月3.562.071.2758.3

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
1,168億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
1.5兆円
過去の利益の積み上がり
負債合計
1.3兆円
いつか返す必要があるお金

業界内での比較

非鉄金属 32社との比較

同じ非鉄金属の企業と並べると、いちばん上に来るのは自己資本比率32社中8位あたり、逆に低いのは配当利回り32社中17位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
9.0%/中央値 8.2%
P25 6.1%P75 15.4%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
/中央値 5.8%
P25 3.8%P75 9.7%
自己資本比率上位総資産のうち返済のいらないお金の割合
58.3%/中央値 53.7%
P25 41.3%P75 57.9%
売上成長率前期からの売上の伸び
9.3%/中央値 9.0%
P25 5.3%P75 17.1%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
2.1%/中央値 2.1%
P25 0.8%P75 3.7%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥10,035で、1年前と比べて+149.7%過去52週の値幅のなかでは65%の位置にある。

¥10,035-11.5%1ヶ月+24.5%1年+149.7%時価総額2.9兆円
過去52週の値幅
安値¥4,021高値¥13,300

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)15.4倍
PER (会社予想)12.5倍
PBR1.26倍
配当利回り2.06%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は7月17日の安値6794円から一貫して上昇し、8月21日には10760円まで上昇しました。1か月で約36%上昇し、年初来では+194.7%と大幅高です。52週高値13300円にはまだ約19%の距離がありますが、25日移動平均線(8600円)を約25%上回るなど上昇が加速しています。RSIは75.1と買われ過ぎの水準にあり、短期調整のリスクが高まっています。8月10日に出来高が約1210万株と急増した後も高水準を維持しており、買い意欲は旺盛です。ただし、高値圏での値動きには注意が必要です。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 60/100)

PER16.57倍は業界平均22.44倍を下回り割安感がある。PBR1.36倍は業界平均2.06倍を下回り割安で、ROE8.99%は業界平均より高い。配当利回り1.92%は業界平均2.27%をやや下回るが、配当性向25.2%と低く増配余地がある。直近の業績は利益が大幅に改善しており、予想PER13.4倍とさらに割安感が強まる。割安な指標と業績改善が見られ、総合的には割安と判断する。

指標この会社業種平均
PER (実績)15.4倍22.2倍
PER (予想)12.5倍
PBR1.26倍2.02倍
ROE9.0%12.0%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

EV普及による電池材料需要の拡大が強気の論点。特にニッケルは高エネルギー密度の電池に不可欠で、供給不足が見込まれる。また、資源高の恩恵や銅・ニッケル価格の上昇も追い風。一方、資源価格の下落リスクや、EV普及の減速による需要鈍化、他所の増産による競争激化などが弱気の論点。直近の業績は2026年3月期に大きく回復予想だが、実際の需要と価格動向が焦点。

プラスに働く材料7
  • 電池材料の需要拡大

    EV市場の成長で正極材用ニッケルの需要が中期的に増加見通し

  • 資源価格の上昇

    ニッケル・銅価格が高止まりすれば、資源採掘部門の収益が拡大する

  • 財務健全性と株主還元

    2026年3月期に大幅な増益予想で、PBR1.1倍と割安感がある

  • 純利益165億→1,763億円と10倍超の増益計画決算発表後影響

    純利益1,763億円、前期165億円、PER13.85倍

  • 売上高17,416億円と2期連続増収通年影響

    売上高15,933億円→17,416億円、増収率9.3%

  • 配当利回り2.53%と増配余地通年影響

    配当利回り2.53%、純利益急拡大で増配期待

  • PBR1.17倍とROE8.99%で資本改善余地継続影響

    PBR1.17倍、ROE8.99%、株価上昇と資本効率改善

マイナスに働く材料7
  • EV成長鈍化のリスク

    補助金縮小や充電インフラ不足でEV販売が減速すると、電池材料需要も減る

  • ニッケル価格下落

    インドネシアなどでの増産によりニッケル価格が下落し、収益を圧縮

  • 資本集約的で為替影響

    精錬事業は多額の設備投資が必要で、為替変動で利益がぶれる

  • 営業利益非開示で利益の質が不透明決算発表後影響

    直近3期の営業利益データがなく、純利益増減の要因判別困難

  • 純利益1,763億円は一過性の金属価格高の恐れ不定影響

    前期純利益165億円から約10.7倍、価格反落で利益が激減するリスク

  • 株価1年で153.71%上昇、過熱感継続影響

    1年上昇率153.71%、外国人保有38.04%と換金売りリスク

  • 予想PERが非開示で将来収益の不透明感決算発表後影響

    予想PER欄がnull、市場コンセンサスが示されていない

次の決算で確かめる点
ニッケル価格
資源部門の利益が価格に大きく左右されるため
電池材料の販売量
EV需要の実勢を反映し、中核成長分野の拡大を確認するため
レアメタルなどの価格動向
銅や金など他の金属価格も収益に影響を与えるため

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり207で、前期から+119.2%いまの株価に対する利回りは2.06%。増配か配当維持が2年続いている。

年間配当
¥207
1株あたり
配当利回り
2.06%
いまの株価に対して
配当性向
25.2%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
2年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月22
2018年3月100354.597.3
2019年3月73−27.040.3
2020年3月786.824.4
2021年3月10028.261.9
2022年3月301201.035.7
2023年3月205−31.946.5
2024年3月98−52.233.0
2025年3月1046.178.0
2026年3月228119.225.2

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥207

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ75,540人。区分でいちばん多いのは外国法人38.0%。グループ会社や銀行などの安定株主が39.7%を占め、残る60.3%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
外国法人34.133.534.538.035.538.0
金融機関36.335.432.530.731.130.6
個人・その他15.815.316.716.919.119.6
事業法人11.211.210.911.010.59.1
自己株式5.55.55.55.55.47.0
証券会社2.54.65.33.33.82.6
外国人個人0.00.00.00.00.10.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)16.02
02株式会社日本カストディ銀行(信託口)5.77
03STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)3.97
04トヨタ自動車株式会社3.80
05BNYM AS AGT/CLTS NON TREATY JASDEC (常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)2.90
06住友生命保険相互会社1.29
07JP MORGAN CHASE BANK 385781 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)1.23
08日本生命保険相互会社1.07
09RBC IST 15 PCT LENDING ACCOUNT - CLIENT ACCOUNT (常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)0.90
10THE CHASE MANHATTAN BANK, N.A. LONDONSECS LENDING OMNIBUS ACCOUNT (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)0.87

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+318%、1株純資産は14期で+451%。直近期のROEは9.0%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月1561,39312.18.627.9
2014年3月1451,6549.58.934.4
2015年3月1651,9069.310.745.9
2016年3月−11,782−0.0105.0
2017年3月−673,472−1.9
2018年3月3273,7469.113.797.3
2019年3月2433,8126.413.440.3
2020年3月2213,6465.910.124.4
2021年3月3444,0548.913.961.9
2022年3月1,0235,26022.06.035.7
2023年3月5845,93810.48.646.5
2024年3月2136,4973.421.533.0
2025年3月606,7110.954.178.0
2026年3月6507,6699.013.625.2

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

14名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は14名。2026/3期の役員報酬は総額562百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約10倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
野崎明代表取締役 取締役会長6628,200
松本伸弘代表取締役 取締役社長 社長6312,100
竹林優取締役 常務執行役員 金属事業本部長607,000
吉田浩取締役 常務執行役員 経営企画部長625,200
石井妙子取締役701,000
木下学取締役72400
竹内光二取締役80500
サワキ・ニコラ・ミシェール取締役63
野沢剛志常任監査役(常勤)611,100
松下博彦監査役(常勤)624,100
若松昭司監査役72
家田嗣也監査役68
残りの役員2名を開く
氏名役職年齢保有株数
三宅泰弘取締役 財務戦略担当役員 執行役員 経理部長577,500
佐々木和仁監査役(常勤)586,300

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)520718441182
監査役3707023
社外取締役4565614
社外監査役2252513

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

ニュース

AI解説

今日の重要ニュースより

「今日の重要ニュース」で住友金属鉱山を取り上げた解説を、新しい順に並べている。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容2,002字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループは、当連結会計年度末(2026年3月31日)現在、当社及び連結子会社50社、持分法適用会社13社により構成され、資源開発、非鉄金属製品の製造・販売、電池材料及び機能性材料の製造・販売を主たる業務とし、その他これらに関連する事業活動を展開しております。 当社グループの事業内容と主な会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。 なお、次の4区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。 (1)資源セグメント 資源開発…………………… 国内及び海外における非鉄金属資源の探査・開発・生産及び生産物の販売 (金銀鉱の採掘・販売、銅精鉱及びSX-EW法による銅の生産・販売等) <主な会社> 当社、Sumitomo Metal Mining America Inc.、Sumitomo Metal Mining Arizona Inc.、SMM Morenci Inc.、SMMA Candelaria Inc.、Sumitomo Metal Mining Canada Ltd.、SMM GOLD COTE INC.、SMM Exploration Corporation、Sumitomo Metal Mining Oceania Pty.Ltd.、SMM PERTH PTY LTD、SMM Resources Inc.、SMM Cerro Verde Netherlands B.V.、SMMCV Holding B.V.、Sumitomo Metal Mining Peru S.A.、Sumitomo Metal Mining Chile LTDA.、SMM Quebrada Blanca SpA、SMMQB Holding SpA、Compania Contractual Minera Candelaria、Sociedad Minera Cerro Verde S.A.A.、Compania Contractual Minera Ojos del Salado、Quebrada Blanca Holdings SpA、Cordillera Exploration Company Inc. 地質調査・土木工事……… 資源開発技術から発展した地質調査業及び掘削技術を中心とした土木工事業 <主な会社> 住鉱資源開発㈱ (2)製錬セグメント 金属製錬…………………… 銅・ニッケル・フェロニッケル・亜鉛等の製錬・販売及び金・銀・白金・パラジウム等の貴金属の製錬・販売等 <主な会社> 当社、㈱日向製錬所、㈱四阪製錬所、住鉱物流㈱、Coral Bay Nickel Corporation、Taganito HPAL Nickel Corporation、Sumitomo Metal Mining Philippine Holdings Corporation、GH Nickel Pty Ltd、住友金属鉱山管理(上海)有限公司、住友金属鉱山(香港)有限公司、㈱アシッズ、エム・エスジンク㈱、FIGESBAL SA、金隆銅業有限公司、Nickel Asia Corporation 金属加工…………………… 伸銅品等の製造・販売 <主な会社> 三井住友金属鉱山伸銅㈱ (3)材料セグメント 電池材料…………………… 水酸化ニッケル・ニッケル酸リチウム等の製造・販売 <主な会社> 当社、住鉱エナジーマテリアル㈱、SMM VIETNAM CO.,LTD 機能性材料………………… 粉体材料(ペースト・ニッケル粉・近赤外線吸収材料・磁性材料等)・結晶材料(タンタル酸リチウム基板等)・パッケージ材料(テープ材・プリント配線板等)の製造・加工・販売 <主な会社> 当社、大口電子㈱、住鉱国富電子㈱、㈱SMMプレシジョン、㈱グラノプト、新居浜電子㈱、㈱伸光製作所、韓国住鉱株式会社、上海住鉱電子漿料有限公司、東莞住鉱電子漿料有限公司、台住電子材料股份有限公司、格藍光学材料貿易(深圳)有限公司、伸光商貿(中山市)有限責任公司 その他……………………… 潤滑剤・自動車排ガス処理触媒・化学触媒・石油精製脱硫触媒等の製造・販売等 <主な会社> 住鉱潤滑剤㈱、住鉱潤滑剤貿易(上海)有限公司、エヌ・イー ケムキャット㈱、日本ケッチェン㈱ (4)その他 エンジニアリング事業、環境保全設備・装置の設計・製造・施工、機械設備の設計・製作、建設業等 <主な会社> 当社、住友金属鉱山エンジニアリング㈱、ヰゲタハイム㈱、㈱ジェー・シー・オー、日本照射サービス㈱、住鉱技術サービス㈱、住鉱テクノリサーチ㈱ 以上に述べた事項の概略図は次頁のとおりであります。
経営方針・対処すべき課題4,890字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 (1)住友の事業精神 当社グループは430余年にわたり「ものづくり」の会社として必要とされる製品を安定的にお客様に供給することを社会的責務とし、時代の変化に臨機応変に対応しながら事業を継続してきました。こうした思想、理念は「住友の事業精神」として創業から長きにわたり受け継いできました。当社グループは、この先人達が築き上げてきた「住友の事業精神」の持つ価値観、倫理観の重要性を今一度十分に認識し、当社グループの事業と事業に対する社会からの信頼を確固たるものにするべく、これからも努力を重ねてまいります。 第1条 わが住友の営業は信用を重んじ、確実を旨とし、もってその鞏固(きょうこ)隆盛を期すべし 第2条 わが住友の営業は時勢の変遷理財の得失を計り、弛張(しちょう)興廃することあるべしといえども、いやしくも浮利に趨(はし)り軽進すべからず (1928年 住友合資会社社則「営業の要旨」より抜粋) (2)経営理念と経営ビジョン 当社グループは、住友の事業精神に基づき、当社が社会的な使命と責任を果たしていく指針として、次のとおりグループ経営理念とグループ経営ビジョンを定め、事業を進めています。 「SMMグループ経営理念」 ・住友の事業精神に基づき、地球および社会との共存を図り、健全な企業活動を通じて社会への貢献とステーク  ホルダーへの責任を果たし、より信頼される企業をめざします ・人間尊重を基本とし、その尊厳と価値を認め、明るく活力ある企業をめざします 「SMMグループ経営ビジョン」 ・技術力を高め、ものづくり企業としての社会的な使命と責任を果たします ・コンプライアンス、環境保全および安全確保を基本としたグローバルでの企業活動により、資源を確保し、  非鉄金属、機能性材料などの高品質な材料を提供し、企業価値の最大化をめざします (3)長期ビジョン 当社グループは、上記の経営理念や経営ビジョンを受け、その到達すべき目標として長期ビジョン「世界の非鉄リーダー」とそのターゲットを定めています。当社グループは、経営理念や経営ビジョンを基盤とし、資源を確保し、非鉄金属や電池・機能性材料など高品質な商品の提供を通じて、成長性と持続性を拡大させ、当社の企業価値を高めていきます。 「世界の非鉄リーダー」とは ・資源権益やメタル生産量において、グローバルでの存在感(=世界Top5に入るメタル)がある ・資源メジャーでも容易に模倣できない、卓越した技術や独自のビジネスモデルを有している ・持続的成長を実現し、安定して一定規模の利益をあげている ・SDGs等の社会課題に積極的に取り組んでいる ・従業員がいきいきと働いている 長期ビジョンのターゲット ・ニッケル:生産量15万トン/年 ・ 銅:権益分生産量30万トン/年 ・ 金:優良権益獲得による鉱山オペレーションへの新規参画 ・材料事業:ポートフォリオ経営による税引前当期利益250億円/年の実現 ・ 利益:親会社の所有者に帰属する当期利益 1,500億円/年 (4)重要課題と2030年のありたい姿 「住友金属鉱山グループサステナビリティ方針」では、社会の持続的発展に貢献する経営課題に取り組み、事業の持続的な成長と企業価値の向上を図るとしています。当社グループは、このサステナビリティ方針に従い2020年3月に重要課題を定め、その重要課題に対応する「2030年のありたい姿」を実現するためにサステナビリティ活動に取り組んでまいりました。その後、気候変動の状況やDXをはじめとする技術革新などの変化を受け、持続可能な社会実現への貢献と企業価値の向上に対する社会的要請の高まりを踏まえ、11の重要課題を6つに集約しました。 また各重要課題における「2030年のありたい姿」を整理し、それぞれのありたい姿の実現度合いを測定するKPI及び目標を設定しました。なお、6つの「重要課題」の詳細については、「2.サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)サステナビリティ全般 ② 戦略」をご参照ください。 (5)中期経営計画2027 当社グループは、長期ビジョンとターゲットの達成に向け中期経営計画を3年ごとに策定しています。2025年5月に2025年度から2027年度を対象とする「中期経営計画 2027」(以下、「中計27」という)を公表しました。当社グループでは、本中計期間を長期ビジョン『世界の非鉄リーダー』実現にむけた正念場と位置づけ、「ものづくり力」を高めて収益力を取り戻し、企業価値を持続的に向上していく基盤を再構築するとともに、足元の課題克服と並行して、長期的な目線で企業価値の向上に取り組んでおります。 なお、文中における将来に関する事項は、中計27を公表した時点において当社グループが判断したものであります。 ① 当社を取り巻く経営環境 「中計27」の策定に際して考慮すべき中期的な経営環境として以下を挙げております。 a.資源開発の難易度は今後も上昇 ・資源ナショナリズムの高揚 ・鉱山の高地・奥地・深部・低品位化 ・地域社会との良好な関係性構築の難度上昇 ・環境規制強化 ・投資及び電力・資材代などのランニングコスト上昇 b.非鉄金属の需給バランスは当面供給過多で推移 ・ニッケルは中国、インドネシアでの生産増、電気自動車(EV)普及速度の低下により供給過多の状況が継続 ・世界の銅地金の生産能力は増加が見込まれる反面、銅精鉱の供給増は限定的で、製錬マージン(TC/RC)の回復は2030年以降の想定 c.材料事業はまだら模様で回復には力強さを欠く ・電池材料はEV需要の鈍化と海外電池メーカーの台頭により事業環境が急速に変化し、価格・技術競争が激化 ・機能性材料については、EV需要の鈍化と生成AI以外の牽引役不在のなか、ブロック経済の進行などにより先行きは不透明 なお、足元の経営環境は、緊迫した状況が続く中東情勢など地政学的リスクの長期化や不動産不況による中国経済の低迷、米国の関税政策をはじめとする国際的な貿易摩擦や金融市場の調整に伴う各国・地域におけるインフレ再燃リスクなど、不確実性の高い状況が継続しています。 非鉄金属の需給については、銅は、中東情勢や各国政策などの不確実性が需要を鈍らせ、供給過多となると見込まれています。一方、ニッケルは、需要が緩やかに増加する一方、インドネシアを中心に増産に制約がかかり、供給過多は次第に改善すると見込まれます。 また、材料事業の関連業界においては、生成AIをはじめとする先端技術の普及の進展や成長を続けるデータセンター用途での需要の増加は見込まれていますが、世界経済の先行きが不透明なことから市場の成長が鈍化するリスクもあり、予断を許さない状況にあります。 ② 中計27の基本戦略とその進捗 a.事業環境変化への対処 ・ケブラダ・ブランカ銅鉱山とコテ金鉱山の戦力化 JVパートナーとの協働による操業の安定化、さらなる生産性向上追求 ・電池材料事業の立て直し 事業規模に見合った体制への再構築、徹底した生産性改善、コスト削減の実施 全固体電池用/Ni系次世代電池材料、LFP電池材料等の開発継続 ・製錬事業の競争力強化 高効率、低コスト操業の追求、原料対応力強化 ・事業ポートフォリオ管理(ROCE経営の推進) フェロニッケル事業:ニッケルマット製造炉新設による当社ニッケル事業全体のサプライチェーン強化 LT/LN事業(結晶):製造拠点集約、用途拡大追求 b.次の成長への準備 ・ニッケル・銅・金開発プロジェクト カルグーリー・ニッケル・プロジェクト グーンガリーハブ(オーストラリア)の推進 ウィヌ銅・金プロジェクト(オーストラリア)の推進 ・リチウムイオン二次電池リサイクル事業 計画どおりのリサイクルプラント建設推進と稼働開始 ・SiC(シリコンカーバイド)貼り合わせ基板 SiC貼り合わせ基板 SiCkrest®(8インチ)の拡販 貼り合わせ支持基板となるSiC多結晶の拡販 ・近赤外線吸収材料の推進・拡大 SOLAMENT®農業領域への参入、新規用途開拓 c.持続的成長を支える資産・技術・人材の活用 優良な鉱山資産、卓越した技術、DX基盤、成長戦略を支える人材の活用による「ものづくり力(稼ぐ力)」の強化 d.経営基盤の維持・強化 ・サーキュラーエコノミーやカーボンニュートラル社会への貢献をはじめとするサステナビリティ活動の推進 「2030年のありたい姿」に沿った重要課題への取り組みによる、社会課題への対応と事業の持続的な発展・企業価値向上の実現 2050年カーボンニュートラルに向けた「ロードマップ」に基づいた、GHG排出量の削減と低炭素貢献技術の開発推進 ・資本コストや株価を意識した経営の推進 これまで推進してきた成長戦略の確実な刈り取り 棚卸資産圧縮、政策保有株式縮減などを含む資本効率の追求 ROCE経営の推進 株主還元の強化(下限指標DOEの水準引き上げ、機動的な自己株式の取得) ・コーポレートガバナンス体制の検討 役員株式報酬制度導入検討 取締役会をはじめとしたガバナンス体制の見直し検討 中期27の初年度となる当期の進捗状況及び今後の戦略の内容については、資源事業では、当社が25%の権益を持つケブラダ・ブランカ銅鉱山フェーズ2開発プロジェクト(チリ)において2025年4月にプロジェクトファイナンス契約で定める完工条件を全て達成しました。生産量は、期央にかけては尾鉱堆積場の制約による影響を受けましたが、期末にかけて徐々に制約が解消されました。コテ金開発プロジェクト(カナダ)では、順調に商業生産を継続しました。また、Rio Tinto PLC(英国 ロンドン)が保有するウィヌ銅・金プロジェクトの権益のうち 30%を取得することについて、契約を締結しました。 製錬事業では、銅製錬を行う東予工場(愛媛県)、ニッケル製錬を行うニッケル工場(愛媛県)や播磨事業所(兵庫県)において安定した操業を継続するとともに、使用済みのリチウムイオン二次電池から銅、ニッケル、コバルト、リチウムを回収するリサイクルプラントの建設や世界最大規模のニッケル資源量を有するカルグーリー・ニッケル・プロジェクト グーンガリーハブの検討などの将来を見据えた戦略投資を進めています。 材料事業では、電池材料事業は、新たな増産のため建設を進めてきた新居浜工場(愛媛県)が完工し、2025年5月に竣工式を行いました。機能性材料事業では、データセンター関連の電子部品向け部材や、触媒等の需要が堅調に推移しました。また、SOLAMENT®(近赤外線吸収材料:CWO)のブランディング戦略を推進しました。 また、2025年3月に見直した6つの重要課題と各重要課題に対応する13の「2030年のありたい姿」に基づき、社会の持続的発展に貢献する経営課題への取り組みを進めています。 ③ 目標とする経営指標 「世界の非鉄リーダー」実現に向けては、健全な財務体質に裏打ちされた大型プロジェクトやM&Aへの機動的な対応が欠かせません。当社グループは2026年2月に財務戦略の基本方針を見直し、財務体質の健全性を示す指標として連結自己資本比率を50%超とし、また、資本コストを意識した経営を推進するため、その適正水準を55%と位置づけ、株主還元等を強化し2028年3月期までに58%とすることを目指すこととしました。 (6)その他 ㈱ジェー・シー・オーは、施設の維持管理、低レベル放射性廃棄物の保管管理、施設の廃止措置に向けた準備のため、施設の解体や除染等を推進するための諸施策を進めております。当社は、同社がこれらに万全の態勢で取り組むことができるよう引き続き支援を行ってまいります。
事業等のリスク6,165字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 (1)リスクマネジメント ① リスクの考え方 当社グループでは、リスクには目的に対して「好ましいもの」と「好ましくないもの」の両方があると捉え、事業及び組織における目的の達成に影響を及ぼし、価値の保護及び創造を不確かにする事象をリスクと定義しています。リスクマネジメントによって「好ましいもの」を最大化するよう目標及び施策などを見直し、「好ましくないもの」を最小化するようプロセスを点検し改善して「中期経営計画」の達成、さらに「2030年のありたい姿」や「長期ビジョン」の実現をより確実にしています。 ② リスクマネジメント(RM)の体制・枠組 1999年に子会社である株式会社ジェー・シー・オーが起こした臨界事故を厳粛に受けとめ、リスクマネジメント方針及び重点施策の全社的取組など、リスクマネジメントの推進及び監視を行う機関として「リスクマネジメント分科会」を設置、社長を最高責任者として、当社グループを取り巻くリスク及びその変化に対応する体制(図1参照)を整えています。この体制によって運用される当社のリスクマネジメントは3つの枠組で構成され(図2参照)、経営RMにおいては、社長をはじめとする執行役員により議論され、成長戦略・事業戦略の遂行に伴う経営・事業リスクの中で特に重要なリスクを特定、対応方針及び責任部門を定め機関決定し、リスクマネジメント分科会が取組状況をモニタリングします。また拠点RMでは、主に産業事故、コンプライアンス違反、品質問題及び環境事故など、当社の経営基盤の安定を損なう個々の拠点に潜在する固有のリスクには拠点長が責任者となって取り組むことにしています。なお、社会的に影響が大きい産業事故や震災、感染症、海外有事などの緊急事態に対しては、全社危機管理体制で対処する枠組を整えています。 (2)事業等のリスク 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものです。 ① 優良鉱山の減少及び鉱山投資の不確実性増大 原料の安定確保に向けた鉱山開発・投資を行っていく中、新たに発見される鉱床の高地化・奥地化・低品位化などによって優良案件の権益獲得競争が激化するとともに、開発・参入コストは増大しています。これら鉱山投資の不確実性に起因する追加投資や採鉱コスト上昇の負担あるいは投資実行の断念が、当社グループの財政状態及び経営成績の悪化につながるリスクがあります。 このような状況に対し当社グループは、将来の鉱山権益獲得のために各地の探鉱活動を継続するとともに、候補案件の情報収集と評価を進め、あわせて海外等のビジネスパートナーとの連携を強化し、業界内のプレゼンス向上を図ることで、開発・投資案件候補のパイプライン拡充に努めています。また、長年にわたる探鉱経験及び鉱山評価ノウハウの蓄積に基づく慎重な採算性判断により、厳選した投資を実行することで、開発の準備段階よりかかる不確実性リスクの軽減・回避に努めています。 ② 開発の長期化 材料事業が対象とする市場では、顧客要求が多様化し商品寿命が短くなる一方で、新商品の開発や既存商品の改良が長期化し、資金や人材など、多くの経営資源の投入を要することがあります。また、他社が開発した新技術・商品により当社技術・商品がコスト面等で競争優位性を喪失する可能性もあり、それが当社グループの財政状態及び経営成績へ影響を及ぼすリスクが考えられます。 当社グループでは、顧客との関係を深め、顧客及び市場ニーズを的確に把握し、それに基づく新商品開発を進めるために必要な営業及び開発体制を敷き、影響の軽減を図っています。また、国の支援制度の活用や社外との共同開発、産学連携等を通じて、開発を加速させていきます。 ③ 人的資本経営の取組遅れ 当社グループは安定操業の継続と新規プロジェクトへの参入などの事業拡大を進めていくために必要な人材の確保・育成・活用に取り組んでいます。一方で国内における生産年齢人口の減少、若年層の就労観の変化に伴う採用競争の激化、社員の退職による労働力の不足への対応が急務です。 このような状況に対し当社グループでは、DXなどの導入によって合理化・省力化を進め労働時間の低減を進めるとともに、多様な人材が活躍できる組織であるために、経営戦略と連動した人材戦略の策定と実行、従業員一人ひとりの自律的な成長やキャリア形成を促進する人材育成体系・制度の構築、女性活躍、社員のライフスタイルに合った働き方推進やDE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)の理解・浸透、健康経営の推進などの社内環境の整備を進め、従業員エンゲージメントの向上に取り組んでいます。また、広報・ブランディング活動等による新卒・キャリアの採用競争力強化にも積極的に取り組んでいます。 ④ 気候変動への社会的責任 気候変動や地球温暖化の原因とされるGHG排出量の削減を目的とした取組が世界的に進められ、環境対策に必要な設備投資の実施やカーボンフットプリントの削減、炭素税などの負担を排出責任者として果たしていくことが求められています。これにより、企業としての社会的責任が今まで以上に高まることが考えられます。 当社グループは2050年のGHG排出量ネットゼロに向けて、2030年度に向けた削減目標と、2050年に向けた取り組みのロードマップを策定しています。当社はこのロードマップに沿って工場の省エネ・高効率化、LNG・木質バイオマス燃料への転換、再エネ電力の利用拡大などによりGHG排出量の削減を進めるとともに、カーボンニュートラル社会の実現に資する低炭素貢献製品・技術の研究開発にも取り組んでいます。 ⑤ 製造物責任及び請求訴訟 製造・販売する製品・サービスにおいて、厳しい品質管理の下、顧客からの要求事項を満足する品質の確保に努めています。しかしながら、例えば車載製品においては、欠陥がある製品が搭載された最終商品のリコール及びそれに伴う当社への損害賠償の発生、また製造物賠償責任保険でカバーできない賠償額の負担を求められることで、当社の信頼失墜及び巨額の財務負担が生じるリスクがあります。 当社グループでは顧客満足を得られる製品・サービスを提供するため、国際標準であるISO9001に基づき、当社グループが求める品質マネジメントシステムのあるべき姿として「SMM品質標準」を制定・運用し、品質の改善・向上やトレーサビリティの強化に取り組んでいます。また、品質分科会を運営し、品質方針・全社品質目標を定めて、施策の審議と実施状況の確認を行うとともに、当社製品が使われている最終商品のリコールが起きた場合への体制も構築し、リスク軽減を図っています。 ⑥ 政治・社会情勢の変化 当社グループは、鉱山開発や投資を始め、製品の製造拠点及び販売の市場を海外に求め、国際的に事業を展開しています。また、銅精鉱やニッケルマットなどの主要原材料や資機材の一部については海外からの調達を行っており、これらの国々における、政情不安、紛争、法令及び規制の変化あるいは資源ナショナリズムの高まりといった政治的、社会的情勢の変化が当社のサプライチェーン、ひいては事業継続に影響を与えるリスクがあります。 なお、米国トランプ政権による追加関税を含む保護主義政策の強化は、各国による対抗措置と相まって販売価格の上昇、消費者の購買意欲の低下、世界的なサプライチェーンの混乱を招き、当社顧客の米国向け販売の減速や当社への値下げ要求などを引き起こし、当社事業に影響を及ぼす可能性があります。さらに、中国の輸出規制や中東情勢悪化によるホルムズ海峡封鎖などにより、レアアースや石油製品の供給の途絶や価格の高騰が生じ、当社の生産活動に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、これらのリスクに対応するために、事業部門及び国内外拠点との連携あるいは海外ビジネスパートナーの協力も得ながら、政治的・社会的情勢やサプライチェーンの変化をモニタリングし当社事業への影響を分析のうえ、サプライチェーンの多角化を含めた対策を講じています。 ⑦ 経済情勢の変化 a. 非鉄金属価格の変動 銅、ニッケル、金などの非鉄金属の価格は、ロンドン金属取引所(LME:London Metal Exchange)、その他の国際市場において決定されます(以下、それらの市場において決定された価格を、LME相場等という)。LME相場等は、国際的な需給バランス、為替の状況、政治の状況、投機的取引などの影響を受けて変動し、当社グループの経営成績にプラスもしくはマイナスの影響を及ぼすリスクがあります。 当社グループでは、資源事業及び製錬事業のコスト低減を図るとともに、非鉄金属価格の変動の影響を比較的受けにくい材料事業の収益安定化をめざし、また必要に応じて、非鉄金属価格のリスクヘッジを目的とした商品先物取引、商品オプション取引を利用しています。 b. 為替レートの変動 銅精鉱、ニッケルマットなどの輸入原料だけでなく、非鉄金属地金の国内価格も米ドル建てのLME相場等を基準に決定されることから、当社が製錬事業から得る製錬マージンは実質的に米ドル建てであり、海外への鉱山投資や製品等の輸出から得られる収入も外国通貨建てになります。したがって、為替レートの変動の状況及び期間しだいで、当社グループの経営成績にプラスもしくはマイナスの影響を及ぼす可能性がありま す。 当社グループは、為替レートの変動に対し、必要に応じて為替予約取引、通貨オプション取引、外国通貨建て口座の活用などにより対応しています。 2026年度の業績予想において、非鉄金属価格及び為替レートの変動が連結税引前利益に与える影響は、以下のとおり試算しております。 変動要素   変動幅   連結税引前利益に与える影響 銅   ±100$/t   35億円 ニッケル   ±10¢/lb   16億円 金   ±100$/TOZ   37億円 為替レート(米ドル)   ±1円/$   20億円 (注)上記の為替レート変動の影響額は国内の製錬収入及び海外換算為替差の合計となります。 ⑧ 拠点における事故・災害 当社グループが展開する国内外の製造拠点において、設備・計器の故障や誤操作、事故による破損などで有害物質の漏洩や火災・爆発のリスクがあります。また、国内各地に保有する休廃止鉱山では集中豪雨や地震などによる鉱害リスクがあります。 このようなリスクに対し当社グループでは、設備・計器の定期点検と予備品の確保、管理手順書の整備・更新と定期教育、堆積場の保全及び耐震補強工事や坑廃水の水質管理を徹底しています。さらに、それらの取組状況をチェックするための日常的なパトロールに加え、本社の専門部門による定期的な巡視と是正指導も実施しています。 なお、各拠点においては、日常的なリスクマネジメント活動として、これらのリスクの前提となる環境や条件、例えば事業環境、操業環境、人、装置、作業手順、管理基準などに変化や変更があったとき、または毎年9 月に全社一斉に実施するリスク認識強化月間で対策内容を見直し、リスクの低減、事故・災害の未然防止に取り組んでいます。 ⑨ 大規模自然災害や新型強毒性感染症、海外緊急事態 当社グループの製造拠点は、顧客との関係、原料調達上の有利性、グループ内関連事業との連携、経営資源の有効活用などの点を考慮し立地していますが、それらの地域で大規模な地震や風水害等により生産設備等が損壊する事態、海外においては政情不安による治安悪化、誘拐やテロ、国家間の紛争等により社員の身体生命の安全にかかわる事態、そしてそのような事態によって操業停止や生産性が大幅に低下するリスクがあります。また、今後新たな感染症の発生・流行により、従業員の感染、急激な需要収縮やサプライチェーンの途絶による操業停止など、当社グループの業績に影響が及ぶリスクもあります。 このようなリスクに対し当社グループでは、激甚化した自然災害対策として建屋の耐震補強や津波発生時における浸水対策工事、排水処理能力の増強、貯水タンク増設等を進め、二次的な影響を抑えるための体制の整備として、可能かつ妥当な範囲で保険を付保しています。また、感染症の発生や拡大、地政学リスクの顕在化なども含めた緊急事態による操業やサプライチェーンへの影響を軽減するために原料などの代替調達先の確保などにも取り組み、生産縮小・停止による供給障害を極小化させるBCP(Business Continuity Plan)を整えています。海外緊急事態へは、外務省からの情報を始め、コンサルティング会社やセキュリティ会社も活用して海外危機情報を駐在員や出張者へ提供し、ケガや病気の際は医療サービス会社から支援を受けられる体制を整えて海外での安全確保を図り、新たな海外進出にあたってはカントリーリスクを総合的に考慮した上で経営判断を行っています。 また、拠点単独で対応できないような事態に備えるために常設機関として危機管理担当役員を委員長とする危機管理委員会を設け、危機に関する情報共有、事前対策の策定と改善、例えば事業継続については、2022年5月に東京都が見直した首都直下型地震の被害想定に基づき、他所支援を含めた全社震災対策本部体制や当社グループの事業継続のため本社機能の継続体制の構築、海外におけるテロ・暴動・誘拐等を想定した訓練を実施し、危機管理機能の維持及び強化に取り組んでいます。 ⑩ サイバーセキュリティ 経営基盤の一部であるITにおいて、内部者の故意、過失による機密情報の流失のほか、テレワーク・クラウド利用等の増加といった環境変化により、ランサムウエア攻撃に代表される第三者からの意図的又は無差別な情報システムへの侵入・攻撃などが増加・増大しており、それらにより、工場の操業や製品品質への影響、さらには社会的な影響が大きい産業事故の発生、ステークホルダーの当社に対する信用が失われるリスクがあります。 これらに対し当社グループでは、従業員に対する情報セキュリティ教育のほか、外部からの攻撃・侵入を防止する事前対策として、利用環境を問わず社内外のシステムを安全に利用できる仕組(ゼロトラストネットワーク)や高度なセキュリティ機能を持つクラウドサービスへの移行に取り組んでいます。また各拠点においても、第三者の侵入により被害を受けたシステムの復旧対策や、システムの一定期間停止を想定した業務・操業継続のためのBCP整備を進めており、さらに、大規模な首都直下型地震が発生した場合に想定し得るシステムと本社機能の一時停止への対策の想定も加え、サプライチェーンの強化を図っています。
経営成績の分析 (MD&A)7,145字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要及び経営者の視点による分析・検討内容 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要及び経営者の視点による分析・検討内容は次のとおりであります。 (注)「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載している金額のうち、「(1)経営成績等の状況の概要及び経営者の視点による分析・検討内容 ⑤ キャッシュ・フロー」は、消費税等を含んだ金額であります。 ① 経営成績 (単位:百万円) 売上高   税引前当期利益   親会社の所有者に 帰属する当期利益 当連結会計年度   1,741,586   255,680   176,290 前連結会計年度   1,593,348   31,383   16,487 増減   148,238   224,297   159,803 増減率(%)   9.3   714.7   969.3 (年間平均海外相場、年間平均為替相場) 単位   前連結会計年度   当連結会計年度   増減 (△は減少) 銅   $/t   9,370   10,816   1,446 ニッケル   $/lb   7.51   7.08   △0.43 金   $/TOZ   2,584.7   3,939.1   1,354.4 為替(TTM)   円/$   152.58   150.78   △1.80 当連結会計年度の世界経済は、米国の保護主義的な関税政策や中東情勢の緊迫化などによる景気の下押し圧力が強まったものの、概ね成長を維持しました。米国では、関税政策などによる物価上昇が個人消費を抑制し、また雇用情勢にも悪化傾向が見られましたが、AI関連投資が下支えとなり、景気は緩やかに拡大しました。欧州では、国や産業により違いはあるものの、物価の安定や実質賃金の上昇を背景に内需は総じて回復傾向となり、成長を維持しました。中国では、米国向け以外の輸出や景気刺激策が下支えしましたが、長引く不動産市況の低迷や景気刺激策の効果一巡により、成長は力強さを欠きました。 主要非鉄金属価格につきましては、銅価格は、AI関連投資向けの需要拡大や銅鉱石の供給不足などを背景に、2026年1月には史上最高値を記録するなど、期を通して上昇基調で推移し、平均価格は前連結会計年度を上回りました。ニッケル価格は、インドネシアにおける増産などにより供給過多の状況が継続したため、期の大半は前連結会計年度に比べて低い水準で推移しました。このような状況を背景に、インドネシア政府によるニッケル鉱石採掘量割当の削減が発表されて以降は価格が上昇したものの、通期での平均価格は前連結会計年度を下回りました。金価格は、地政学的リスクの高まり、通貨に対する信認の低下や米国の利下げ観測などを背景に、2026年1月には史上最高値を記録するなど上昇基調で推移し、平均価格は前連結会計年度を大幅に上回りました。 為替相場につきましては、日本の積極的な財政政策を受けて期の後半は円安が進行しましたが、期の前半は円高で推移したことから、平均為替レートは前連結会計年度に比べて円高となりました。 材料事業の関連業界におきましては、電気自動車やハイブリッド車の需要は国や地域等で濃淡があり、車載用電池材料の需要は前連結会計年度に比べ緩やかな伸長となりました。一方、電子部品向け部材につきましては、データセンター向け部材や半導体関連の需要が市場を牽引し、緩やかであるものの需要は回復傾向となりました。 このような状況のなか、当連結会計年度の連結売上高は、銅及び金などの平均価格が前連結会計年度を上回ったことや期央以降の円安基調で推移した為替の影響などにより、前連結会計年度に比べ1,482億38百万円増加し、1兆7,415億86百万円となりました。 連結税引前当期利益は、コテ金鉱山(カナダ)や国内のニッケル工場などにおける順調な操業に加え、銅及び金などの非鉄金属価格の上昇を受け、多額の減損損失の影響を受けた前連結会計年度に比べ2,242億97百万円増加し、2,556億80百万円となりました。 親会社の所有者に帰属する当期利益は、連結税引前当期利益が増加したことなどにより、前連結会計年度に比べ1,598億3百万円増加し、1,762億90百万円となりました。 セグメントの業績は、次のとおりであります。 (資源セグメント) (単位:百万円) 前連結会計年度   当連結会計年度   増減   増減率(%) 売上高   210,716   302,577   91,861   43.6 セグメント利益   101,836   167,831   65,995   64.8 セグメント利益は、銅及び金などの非鉄金属価格の上昇に加え、コテ金鉱山の順調な操業などにより、前連結会計年度を上回りました。 主要鉱山の概況は以下のとおりであります。 菱刈鉱山は順調な操業を継続し、販売金量は計画どおりの3.5tとなりました。 モレンシー銅鉱山(米国)の生産量は、前連結会計年度並みの314千tとなりました(うち非支配持分を除く当社権益は25.0%)。 セロ・ベルデ銅鉱山(ペルー)の生産量は、給鉱品位の低下などにより前連結会計年度を下回り、391千tとなりました(うち非支配持分を除く当社権益は16.8%)。 ケブラダ・ブランカ銅鉱山(チリ)の生産量は、尾鉱堆積場の処理能力に一時的な制約が生じたことで前連結会計年度を下回る183千tとなりました(うち非支配持分を除く当社権益は25.0%)。 コテ金鉱山の生産量は、順調な操業により計画を上回る12.4tとなりました(うち非支配持分を除く当社権益は30.0%)。 (製錬セグメント) (単位:百万円) 前連結会計年度   当連結会計年度   増減   増減率(%) 売上高   1,230,694   1,350,058   119,364   9.7 セグメント利益又は 損失(△)   △7,147   91,593   98,740   - (当社の主な製品別生産量) 製品   単位   前連結会計年度   当連結会計年度   増減 (△は減少) 銅   t   442,960   412,591   △30,369 金   kg   18,709   14,261   △4,448 電気ニッケル   t   60,108   66,155   6,047 フェロニッケル   t   3,317   4,800   1,483 (注)生産量には、受委託分を含めて表示しております。 セグメント損益は、海外ニッケル製錬子会社における減損損失の影響を受けた前連結会計年度に比べ、当連結会計年度は銅の買鉱条件が悪化したものの、金などの非鉄金属価格が上昇したことなどにより前連結会計年度を上回りました。 電気銅の生産量及び販売量は、東予工場の定期炉修(大型休転)を実施したことにより前連結会計年度を下回りましたが、電気ニッケル及びフェロニッケルの生産量及び販売量はともに前連結会計年度を上回りました。なお、電気ニッケルの生産量は過去最高を達成しました。 Coral Bay Nickel Corporation(フィリピン)の生産量は前連結会計年度を若干下回りましたが、Taganito HPAL Nickel Corporation(フィリピン)の生産量は前連結会計年度を上回りました。 (材料セグメント) (単位:百万円) 前連結会計年度   当連結会計年度   増減   増減率(%) 売上高   296,513   284,509   △12,004   △4.0 セグメント利益又は 損失(△)   △54,231   15,290   69,521   - セグメント損益は、電池材料における減損損失の影響を受けた前連結会計年度に比べ、電子部品向け部材は通信デバイス向け部材等が増益となったことも加わり、上回りました。 ② 経営成績に重要な影響を与える要因について 主な要因として、資源・製錬セグメントは、非鉄金属価格及び為替レートの変動、材料セグメントは、市場動向の変化が挙げられます。詳細及び他の要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ③ 財政状態 (単位:百万円) 前連結会計年度末   当連結会計年度末   増減 資産合計   3,068,622   3,559,006   490,384 負債合計   1,019,236   1,267,008   247,772 資本合計   2,049,386   2,291,998   242,612 当連結会計年度末の資産合計は、非鉄金属価格の上昇による棚卸資産の増加及び株価急騰による非流動資産のその他の金融資産の増加に加えて、ウィヌ銅・金プロジェクト(オーストラリア)に係る権益を取得したことにより無形資産及びのれんに含まれる鉱業権等が増加したことから、前連結会計年度末に比べ増加しました。 負債合計は、短期社債の発行や短期借入金の増加などにより流動負債の社債及び借入金が増加したことに加え、繰延税金負債が増加したことから、前連結会計年度末に比べ増加しました。 資本合計は、自己株式の取得やその他の資本の構成要素に含まれる在外営業活動体の換算差額が円高により減少しましたが、親会社の所有者に帰属する当期利益の増加やその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産が株価上昇により増加したため、前連結会計年度末に比べ増加しました。 ④ 財務指標 当社は「財務戦略の基本方針、株主還元方針の変更」を2026年2月に公表しました。財務戦略の基本方針である「連結自己資本比率(親会社所有者帰属持分比率)50%超を維持」を掲げつつ、新たに、その適正水準を55%と位置づけました。なお、当連結会計年度の連結自己資本比率は、自己株式の取得など施策の実施により58.3%となりました。 ⑤ キャッシュ・フロー (単位:百万円) 前連結会計年度   当連結会計年度   増減 営業活動によるキャッシュ・フロー   149,644   101,810   △47,834 投資活動によるキャッシュ・フロー   △138,884   △185,248   △46,364 財務活動によるキャッシュ・フロー   △6,180   36,736   42,916 換算差額   4,110   3,758   △352 現金及び現金同等物の期首残高   151,022   159,712   8,690 現金及び現金同等物の期末残高   159,712   116,768   △42,944 当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前当期利益や営業債務及びその他の債務などが増加したものの、棚卸資産、営業債権及びその他の債権が増加したことなどから、前連結会計年度に比べ収入が減少しました。 投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出は減少したものの、権益譲渡による収入 がなくなり、投資有価証券の売却による収入も減少した上、権益取得による支出が発生したことなどから、前連結会計年度に比べ支出は増加しました。 財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の返済による支出、社債の償還による支出や自己株式の取得 による支出が増加したものの、短期借入れによる収入や社債の発行による収入が増加したことなどから、収入が支 出を上回り、当連結会計年度は収入に転じました。 ⑥ 資本の財源及び資金の流動性 a)財務戦略の基本的な考え方 当社グループでは、減耗する資源を取り扱っており、常に新たな資源権益獲得のための大型開発プロジェクト参画やM&Aに備える必要があります。また、新たな製錬所建設も含め、資源・製錬の開発プロジェクトは、投資を実行してから回収するまでに、比較的長期間を要します。従い一時的な大きなキャッシュ・アウトフローに耐えうる健全な財務体質を維持していくことが重要であると考えております。 一方で、資本構成の最適化と資本効率の向上を図りながら資本コストを意識した経営を推進していくことも重要だと考えており、2026年2月付で財務戦略の基本方針を見直しております。具体的には、連結自己資本比率 を50%超としつつ、その適正水準を55%と位置づけ、株主還元等を強化し2028年3月期までに58%とすることを目指す方針としております。 b)資金調達と流動性マネジメント 当社は事業活動を支える資金調達に際して、低コストでかつ安定的に資金を確保することを目標として取り組んでいます。資金調達にあたっては、社債等の直接金融と銀行借入等の間接金融のバランスを見極めつつ、その時々のマーケット状況での有利手段を追求しています。資源・製錬事業における海外大型プロジェクトでは、現地のカントリーリスクにさらされることも多く、政府系金融機関による各種支援メニューや複数の金融機関による協調型融資の活用、プロジェクトファイナンスの組成など、その都度最適な資金調達方法を検討しております。 また、当社はそのような大型プロジェクトや材料事業における戦略的増強対応など将来の投資計画を含めた全体の資金需要に対応しつつ、経営の安定化の観点から一定の手元流動性を維持することも必要であると考えています。 当社は、手元流動性の水準を考えるにあたり、流動性リスクとして連結売上高1.5ヶ月分と半年以内返済予定の借入金等の合計額を想定し、これに対し、現金・預金及び現金同等物(以下「手元現預金」)及びコマーシャル・ペーパー(CP)発行可能枠の未使用額を合わせた金額で賄うことで対応することとしています。また、金融市場の動向によりCPによる調達が一時的に困難になるリスクも想定し、発行に際してはコミットメントライン契約に基づく借入限度額の範囲内にとどめることを原則としています。 さらに、手元現預金が中長期にわたり必要額に満たなくなると想定される場合には、社債の発行や金融機関からの借入金等を通じて、必要な現預金残高を確保することを考えております。 なお、当社は、日本国内の市場において株式会社日本格付研究所(JCR)から「ダブルAマイナス」の長期発行体格付及び「J-ワンプラス」の国内CP格付を取得しており、資金調達にあたっては十分な信用力を保持しております。また、主要な国内金融機関と円貨及び外貨でのコミットメントライン契約を締結しており、金融・資本市場の流動性が逼迫した状況下でも、コミットメントラインを使用することによって十分な流動性を確保することができると考えております。 ⑦ 重要性がある会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1976年大蔵省令第 28号)第312条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。連結財務諸表の作成にあたり、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。重要性がある会計方針及び見積りの詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 及び 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載のとおりであります。 (2)生産、受注及び販売の実績 ① 生産実績及び受注実績 当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、また連結会社間の取引が複雑で、報告セグメントごとの生産実績及び受注実績を正確に把握することは困難なため、当社の主要な品目等についてのみ「(1)経営成績等の状況の概要及び経営者の視点による分析・検討内容」において、各報告セグメントの業績に関連付けて記載しております。 ② 販売実績 当連結会計年度における販売実績を報告セグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当連結会計年度(百万円)   前連結会計年度比(%) 資源   302,577   43.6 製錬   1,350,058   9.7 材料   284,509   △4.0 報告セグメント計   1,937,144   11.5 その他   10,972   △1.7 調整額   △206,530   - 連結財務諸表計上額   1,741,586   9.3 (注)1.セグメント間の販売実績は、各セグメントに含めて表示しております。 2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先   前連結会計年度   当連結会計年度 金額(百万円)   割合(%)   金額(百万円)   割合(%) パナソニックホールディングス㈱   260,188   16.3   246,922   14.2 住友電気工業㈱   172,588   10.8   181,631   10.4 田中貴金属工業㈱   143,562   9.0   175,114   10.1

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出典

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