概要
キオクシアホールディングスは、NAND型フラッシュメモリで世界第2位の専業メーカーである。東芝メモリから独立し、ベインキャピタル傘下で再建を進める。主力の3D NAND「BiCS FLASH」は第8世代に達し、データセンターやスマートフォン向けに供給。2026年3月期の売上高は2兆3376億円、営業利益8704億円とV字回復を遂げた。生産は四日市工場と北上工場で行い、Sandiskグループとの製造合弁により効率を高めている。
単一セグメントのメモリ事業と3つの用途区分
当社グループは「メモリ事業」の単一セグメントで構成される。売上収益は製品の用途に応じて3つに区分される。第1は「SSD & ストレージ」で、PC、データセンター、エンタープライズ向けSSD及びメモリ製品を含む。2026年3月期の売上は1兆3626億円と全体の58%を占めた。第2は「スマートデバイス」で、スマートフォン、タブレット、車載、産業機器向けの組み込み式メモリ(UFS、eMMCなど)が該当し、同7600億円。第3は「その他」で、SDカード、USBメモリなどのリテール製品及びSandiskグループ向け売上が2150億円である。
Sandiskとの製造合弁が生む生産能力の共有体制
当社グループはSandiskグループと3社の製造合弁会社を設立している。四日市工場と北上工場の生産能力合計の約80%を両社で共有し、各40%ずつを割り当てられている。議決権の50.1%をキオクシアが保有し、IFRS上は共同支配事業として持分の50%を連結する。2026年1月には契約期間を2029年から2034年へ5年延長し、製造サービスの対価として2026年から2029年にかけて合計11億6500万米ドルを受領する新たな条件に転換した。
四日市・北上の2拠点が支える世界最大級の生産体制
フラッシュメモリチップは四日市工場(三重県)と北上工場(岩手県)で製造される。四日市では6つの製造棟を棟間搬送で連結し、第7製造棟は2022年10月に竣工した。北上工場では第2製造棟(K2棟)を2022年4月に着工し、2025年9月に稼働開始。いずれも免震構造を採用し、AI・ビッグデータを活用したスマートファクトリー化を推進する。両工場は世界最大級のビット生産量を誇り、開発と量産の一体化により高い生産効率を実現している。
大幅な増収増益で収益力が急回復
2026年3月期の売上収益は2兆3376億円(前期比6312億円増)、営業利益は8704億円(同4186億円増)、当期利益は5545億円(同2822億円増)と大幅な改善を示した。Non-GAAP営業利益は8762億円に達する。増収の要因は、生成AI用途を中心としたデータセンター向け需要の急増による平均販売単価の上昇と出荷量の増加である。前連結会計年度(2025年3月期)も売上1兆7065億円、営業利益4517億円と既に回復基調にあり、2期連続のV字回復となった。
業界の中での役割は半導体メモリ(NAND型フラッシュメモリ)の専業メーカーにあたる。
この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。
何をしている会社か
有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より
01半導体メモリ(NAND型フラッシュメモリ)主力
NAND型フラッシュメモリ及びその応用製品(SSD、組み込みメモリ、リテール品)の開発・製造・販売。PC、データセンター、スマートフォン、車載など幅広い用途に供給。世界最大級のビット生産量。
フラッシュメモリ専業プレイヤーとして世界最大級
主要顧客Sandiskグループ(製造合弁)
- BiCS FLASH™(3次元NANDフラッシュメモリ)世界シェア上位
- メモリセルを積層することで大容量化と低消費電力を実現した第8世代までのNANDフラッシュメモリ。CBA技術等を採用。
- SSD(Solid State Drive)
- NANDフラッシュを記憶素子とするストレージ。クライアント向けからエンタープライズ向けまでラインアップ。HDD比で高速・低消費電力・耐衝撃。
- 組み込み式メモリ製品(スマートデバイス向け)
- スマートフォン、タブレット、車載、産業機器向けの制御機能付きメモリ。eMMC、UFS等。
- リテール向けメモリ製品(SDカード、USBメモリ等)
- 一般消費者向けのSDメモリカード、USBメモリ等。
製品と技術
第8世代BiCS FLASHが実現する高密度・高速化
BiCS FLASHは当社グループの中核技術である3次元NANDフラッシュメモリであり、メモリセルを積層することで微細化に頼らず大容量化と低消費電力を実現する。2007年に基本技術を開発し、2015年に48層品のサンプル出荷を開始。その後世代を重ね、現在は第8世代を量産中である。第8世代ではCBA(CMOS directly Bonded to Array)技術によりメモリセルアレイとCMOS回路を別ウェハで作製し貼り合わせ、OPS(On Pitch SGD)技術でダミーセルを排除して高密度化を達成している。
PCIe対応SSDのラインアップとAI需要への対応
SSD(Solid State Drive)はNANDフラッシュを記憶素子とするストレージ製品で、HDD比で高速読み出し、低消費電力、耐衝撃性に優れる。当社グループはクライアント向けからエンタープライズ向けまで幅広いラインアップを持ち、PCIe製品を他社に先駆けて上市してきた。AIサーバー向けには、電力効率と高速データ転送が求められる中、DRAMとHDDの中間的な性能とコストを両立するSSDが不可欠とされる。自社製フラッシュメモリを活かし、AI関連需要の拡大に対応している。
スマートフォン向け組み込みメモリとリテール製品
スマートデバイス向けには、制御機能付きの組み込み式メモリ製品(eMMC、UFS)を提供する。スマートフォン、タブレット、ウェアラブル、テレビ、車載、産業機器など幅広いアプリケーションで使用される。特にスマートフォン向けは重要な市場であり、大容量化が進んでいる。また、リテール向けとしてSDメモリカード、USBメモリなど一般消費者向け製品も手掛ける。これらの製品は製造合弁会社経由でSandiskグループ向けの売上も含まれ、事業の一角をなす。
有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。
業界での位置づけ
電気機器のなかでの位置
会社が挙げる強い分野
- 世界シェア上位BiCS FLASH™(3次元NANDフラッシュメモリ)ビット生産量で世界最大級。半導体メモリ(NAND型フラッシュメモリ)
- 半導体メモリ(NAND型フラッシュメモリ)フラッシュメモリ専業プレイヤーとして世界最大級
有価証券報告書(2026/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。
NAND型フラッシュ世界大手、AI需要で急成長
NAND型フラッシュメモリで世界有数のシェアを持ち、生成AI向けデータセンター需要を追い風に業績が急拡大。同業のイビデンやコニカミノルタは部材や機器系で競合するが、ストレージ専業としての規模と技術で突出。営業利益率は26%超から37%へ上昇、売上高も2倍超。ただし、メモリ市況の変動が激しく、投資負担も大きい。
強み
- NAND型フラッシュで最先端の3D化技術を持ち、微細化で業界を牽引。
- 売上高が前期比6割増、利益率も30%超と高い増益を達成。
- 生成AI向けの大容量ストレージ需要で出荷が急増、将来性も高い。
- NAND市場でキオクシアは世界上位3社の一角を占め、規模の優位性がある。
課題
- メモリ価格の乱高下で業績が大きくぶれ、リスク管理が課題。
- 先端製造装置への投資負担が大きく、キャッシュフローが圧迫される。
- 韓国・中国勢の追撃でシェア争いが激化、技術革新が必須。
強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。
同業の企業
半導体デバイス・設計の時価総額近傍。太字がキオクシアホールディングス
時価総額で並べると、掲載6社のなかで1番目にあたる。
| # | 企業 | 時価総額 | PER |
|---|---|---|---|
| 1 | 285Aキオクシアホールディングス | 27.9兆円 | 50.5倍 |
| 2 | 6758ソニーグループ | 24.1兆円 | 21.0倍 |
| 3 | 6503三菱電機 | 11.1兆円 | 26.6倍 |
| 4 | 6723ルネサスエレクトロニクス | 6.0兆円 | 17.2倍 |
| 5 | 6504富士電機 | 1.9兆円 | 19.5倍 |
| 6 | 6963ローム | 1.9兆円 | — |
時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(半導体デバイス・設計)に従っています。
会社の歴史
沿革 15件
NANDフラッシュメモリの発明と四日市工場の設立
1987年2月、当時の東芝が世界初のNAND型フラッシュメモリを発明した。1991年11月には製品化に成功し、1992年1月には三重県四日市に生産拠点となる四日市工場を設立。この発明により、電源を切ってもデータが消えない不揮発性メモリの新しいカテゴリが生まれ、後のデジタル機器の記憶媒体として標準となった。NAND型フラッシュメモリは、以降の同社の事業の根幹を成す技術である。
Sandiskとの協業開始と汎用DRAM事業からの撤退
2000年5月、Sandiskグループとフラッシュメモリの協業を開始。2001年11月には多値技術(MLC)を用いた160nmの1ギガビットNANDを製品化した。同年12月、汎用DRAM事業からの撤退を決定し、経営資源をフラッシュメモリに集中させる方針を明確化した。2002年4月、Sandiskグループとの共同出資でフラッシュビジョン有限会社(現・製造合弁会社)を設立し、四日市工場でのフラッシュメモリ生産を本格化させた。
3次元フラッシュメモリ技術の開発と多値化の推進
2005年2月、四日市工場に300mmウェハ対応の第3製造棟が稼動。2007年6月には3次元フラッシュメモリ技術を開発し、後のBiCS FLASHの基礎を築いた。同年9月には第4製造棟が竣工。2009年2月には4ビット/セル(QLC)をSandiskグループと共同開発し、大容量化を加速させた。これらの技術蓄積が、微細化の限界を乗り越える積層化への道筋をつけた。
社内カンパニー制への移行とBiCS FLASHの量産開始
2011年7月、東芝の社内カンパニーとしてセミコンダクター&ストレージ社(メモリ・SSD事業)を設置し、メモリ事業の独立性を高めた。2014年4月には15nmプロセスで128ギガビットNANDを量産。2015年3月には48層積層のBiCS FLASHのサンプル出荷を開始し、3D NAND時代に突入した。2016年4月、カンパニー名をストレージ&デバイスソリューション社に変更し、2018年には東芝メモリとして独立、その後キオクシアホールディングスに改称し現在に至る。
年表15件を開く
1980年代
- 1987年2月世界初のNAND型フラッシュメモリを発明
1990年代
- 1991年11月NAND型フラッシュメモリの製品化
- 1992年1月創業四日市工場(三重県)を設立
2000年代
- 2000年5月Sandiskグループ(注1)とフラッシュメモリについて協業を開始
- 2001年11月多値技術を利用した160ナノメートル(以下「nm」という。)1ギガビットNAND(2ビット/セル(MLC))を製品化
- 2001年12月汎用DRAM事業の撤退を決定
- 2002年4月創業四日市工場でフラッシュメモリを生産するため、Sandiskグループと共同出資でフラッシュビジョン㈲(注2)を設立
- 2005年2月四日市工場で300 mmクリーンルームである第3製造棟を稼動
- 2007年6月3次元フラッシュメモリ技術(注3)を開発
- 2007年9月四日市工場第4製造棟の竣工
- 2009年2月4ビット/セル(QLC)をSandiskグループと共同開発
2010年代
- 2011年7月㈱東芝の社内カンパニーとして、セミコンダクター&ストレージ社(メモリ・SSD事業含む)を設置
- 2014年4月15 nmプロセスを用いた128ギガビットNAND型フラッシュメモリを量産
- 2015年3月48層積層プロセスを用いたBiCS FLASH™のサンプル出荷開始
- 2016年4月商号変更社内カンパニー名をストレージ&デバイスソリューション社に変更
有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。
これからの方針
有価証券報告書 2026/3期の経営方針より
会社は4つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。
- 01
SSD & ストレージ市場でのシェア拡大
中期的に大手データセンターやエンタープライズ顧客向けSSDでシェア確保に取り組み、長期的にSSD市場全体でのシェア獲得を目指す。高成長が見込まれるデータセンター・エンタープライズSSD市場に注力し、第8世代BiCS FLASH搭載製品や大容量エンタープライズSSD、高速NVMe SSDのサンプル出荷を開始。NVIDIA Storage-Nextアーキテクチャ向けの低遅延SSDも開発。
- 02
スマートデバイス向けメモリの大容量化推進
スマートフォン市場において、主要顧客との強固な関係を活かし、最先端のテクノロジーニーズに対応した高品質な製品を提供。BiCS FLASHの大容量化・積層化・量産化を推進し、スマートフォンの高機能化・大容量化を支える。
- 03
生産能力の強化と生産効率の向上
四日市工場と北上工場の生産能力強化により出荷量拡大を図る。AI活用や棟間搬送による統合生産体制で稼働率を高め、高い生産効率を実現。需要成長に見合う出荷量成長率(ビット成長率)の維持と、ギガバイト当たりコスト削減を目指す。設備投資は規律あるアプローチで効率化。
- 04
研究開発による技術リーダーシップ維持
フラッシュメモリ業界のパイオニアとして、NAND型フラッシュメモリの技術革新を継続。特にSSD用途での高速動作要求に対応し、第8世代BiCS FLASHなど革新的な製品・技術の開発を推進。国際宇宙ステーション向けSSDなど実績を活かし、幅広い分野でメモリ技術の可能性を追求。
有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。
社員と組織
有価証券報告書 2期分
グループ全体で15,218人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は1,307万円で、1期前と比べて+13.8%。平均年齢は46.2歳、平均勤続年数は13.9年。
単体の従業員がグループ全体の1割に満たないため、平均年収は持株会社の本社勤務者の数値です。グループ全体の水準とは異なります。
| 決算期 | 平均年収万円 | 平均年齢歳 | 平均勤続年 | 連結従業員数人 | 一人当たり営業利益万円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2025年3月 | 1,149 | 46.5 | 14.5 | 15,042 | 3,003 |
| 2026年3月 | 1,307 | 46.2 | 13.9 | 15,218 | 5,720 |
平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。
拠点とグループ
設備と関係会社
関係会社20社(国内 11 / 海外 9、うち連結子会社 20) を有報から抽出しています。
- 国内キオクシア㈱(注1)東京都港区 · 連結子会社議決権100.0%
- 国内キオクシア岩手㈱(注3)岩手県北上市 · 連結子会社議決権100.0%
- 国内キオクシアエンジニアリング㈱(注3)愛知県名古屋市 中区 · 連結子会社議決権100.0%
- 国内キオクシアエネルギー・マネジメント㈱(注3)三重県四日市市 · 連結子会社議決権100.0%
- 国内キオクシアシステムズ㈱(注3)神奈川県横浜市 栄区 · 連結子会社議決権100.0%
- 国内キオクシアエトワール㈱(注3)三重県四日市市 · 連結子会社議決権100.0%
- 海外キオクシアアメリカ社(注1、2、3)米国 カリフォルニア州 · 連結子会社議決権100.0%
- 海外キオクシアヨーロッパ社(注3)ドイツ ノルトライン ヴェストファーレン州 · 連結子会社議決権100.0%
- 海外キオクシアテクノロジーUK社(注3)英国 オックスフォードシャー州 · 連結子会社議決権100.0%
- 国内キオクシアイスラエル社(注3)イスラエル テルアビブ · 連結子会社議決権100.0%
- 海外キオクシア中国社(注1、2、3)中国上海 · 連結子会社議決権100.0%
- 海外キオクシア韓国社(注3)韓国ソウル市 · 連結子会社議決権100.0%
残りのグループ会社8社を開く
- キオクシアシンガポール社(注3)シンガポール国 シンガポール100%
- キオクシア台湾社(注1、2、3)台湾台北市100%
- キオクシア半導体台湾社(注3)台湾台北市100%
- Solid State Storage Technology Corporation (注1、3)台湾台北市100%
- フラッシュパートナーズ㈲(注3、4)三重県四日市市50%
- フラッシュアライアンス㈲(注3、4)三重県四日市市50%
- フラッシュフォワード合同会社(注3、4)三重県四日市市50%
- ディー・ティー・ファインエレクトロニクス㈱(注3)神奈川県川崎市 幸区35%
業績のいま
有価証券報告書・決算短信より
2026年3月期の売上高は2.3兆円、営業利益は8,704億円。前期と比べると増収増益で、売上が+37.0%、利益が+92.7%。
四半期の推移
3期分
直近は2027年1Qで、売上は1.8兆円、営業利益は1.3兆円。
| 対象期間 | 売上高兆円 | 営業利益兆円 | 営業利益率% | 純利益億円 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年2Q | 0.79 | 0.13 | 16.5 | 589 |
| 2026年4Q | 1.55 | 0.74 | 47.8 | 4,956 |
| 2027年1Q | 1.77 | 1.27 | 71.9 | 8,422 |
期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。
業績の推移
有価証券報告書 6期分
2021年3月期からの6期で、売上は54億円から2.3兆円へ432.9倍に増えた。直近期の営業利益率は37.2%。売上は2期、純利益は2期の連続増加。
| 決算期 | 売上高兆円 | 営業利益億円 | 税引前利益億円 | 営業利益率% | 純利益億円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021年3月 | 0.01 | — | 15 | — | 10 |
| 2022年3月 | 1.53 | — | 1,544 | — | 1,059 |
| 2023年3月 | 1.28 | — | −1,864 | — | −1,381 |
| 2024年3月 | 1.08 | — | −3,433 | — | −2,437 |
| 2025年3月 | 1.71 | 4,517 | 3,707 | 26.5 | 2,723 |
| 2026年3月 | 2.34 | 8,704 | 7,841 | 37.2 | 5,545 |
金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。
利益の構造
2026年3月期
売上高2.3兆円のうち、営業利益として残るのは8,704億円で37.2%。営業外の損益と税金を反映した純利益は5,545億円、売上の23.7%にあたる。営業利益率は業種中央値6.9%を上回る水準。
- 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金56.7%1.3兆円
- 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金6.3%1,466億円
- 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益37.2%8,704億円
有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。
ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。
お金の流れ
キャッシュフロー計算書 5期分
2026年3月期は営業CFが6,165億円、投資CFが−2,215億円で、差し引きのフリーCFは3,950億円。この組み合わせは「成熟・還元型」にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型。期末の手元現金は4,707億円で、売上の2.4ヶ月分にあたる。
| 決算期 | 営業CF億円 | 投資CF億円 | 財務CF億円 | フリーCF億円 | 現金残高億円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2022年3月 | 5,491 | −4,003 | −933 | 1,488 | 4,698 |
| 2023年3月 | 3,391 | −4,986 | −508 | −1,595 | 2,614 |
| 2024年3月 | 1,951 | −2,749 | 32 | −798 | 1,876 |
| 2025年3月 | 4,764 | −1,730 | −3,227 | 3,034 | 1,679 |
| 2026年3月 | 6,165 | −2,215 | −961 | 3,950 | 4,707 |
本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。
資産と負債
貸借対照表 6期分
2026年3月期の総資産は3.7兆円。このうち返さなくてよい自己資本が1.4兆円で、自己資本比率は37.9%(業種中央値61.0%より薄い)。
| 決算期 | 総資産兆円 | 自己資本兆円 | 負債兆円 | 自己資本比率% |
|---|---|---|---|---|
| 2021年3月 | 2.10 | 1.18 | 0.92 | 56.1 |
| 2022年3月 | 3.07 | 0.79 | 2.27 | 25.9 |
| 2023年3月 | 2.97 | 0.66 | 2.32 | 22.1 |
| 2024年3月 | 2.86 | 0.45 | 2.42 | 15.7 |
| 2025年3月 | 2.92 | 0.74 | 2.18 | 25.3 |
| 2026年3月 | 3.69 | 1.40 | 2.29 | 37.9 |
自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。
有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。
業界内での比較
電気機器 224社との比較
同じ電気機器の企業と並べると、いちばん上に来るのはROEで224社中2位あたり、逆に低いのは自己資本比率で224社中201位あたり。帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。
有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。
株価
9月2日の終値
直近の終値は¥51,000で、1年前と比べて+1849.5%。過去52週の値幅のなかでは44%の位置にある。
チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。
| 指標 | 値 |
|---|---|
| PER (実績) | 50.5倍 |
| PBR | 11.62倍 |
実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。
値動きの背景
株価は54320円で、前日比2.59%上昇。しかし、1ヶ月では12.22%下落しており、ボラティリティが非常に高い状況です。25日移動平均線を3.46%上回り、75日線は18.0%下回っています。長期では200日線を50.61%上回っており、上昇トレンドは維持。ただ、52週高値112700円からは51.8%下落しており、調整色が強いです。8月21日の出来高は3984万株で、依然高い水準。
値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。
AIの評価
AI評価株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません
現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 30/100)。
PERが53.71倍と業界平均の30.85倍を大きく上回り、割高感が強い。PBRも12.38倍と同業界平均の2.64倍を大幅に超える。ROEは51.9%と非常に高く収益力は優れているが、株価はその高成長を織り込み過ぎている可能性がある。配当利回りは無配で、バリュエーションは割高と判断する。
| 指標 | この会社 | 業種平均 |
|---|---|---|
| PER (実績) | 50.5倍 | 30.8倍 |
| PBR | 11.62倍 | 2.58倍 |
| ROE | 51.9% | 5.8% |
業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。
AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。
評価が分かれる点
AI分析投資家の見方
AIサーバー向け需要の急拡大によりNAND市況が回復し、2026年3月期は売上高・営業利益が大幅に伸びる見通し。強気派はAIデータセンターの記憶装置需要が中期的に続き、高帯域幅・高容量品の販売が成長を牽引すると主張する。一方、弱気派は半導体市況の cyclical な変動を警戒し、供給過剰が起これば価格下落で利益率が急減するリスクを指摘する。両者の対立は、今後の需要の持続性と供給能力の調整速度を見極める点にある。業績はすでに好転し、PER 約47倍に割高感があるため、成長の継続が株価に織り込み済みかどうかが焦点。
- AI需要で業績急拡大
2026年3月期売上高は前期比約37%増、営業利益率は37%超へ改善見込み。
- 技術力でシェア確保
世界有数のNANDメーカーとして微細化と3次元積層で先行する。
- 市況回復局面
2025年3月期に黒字転換し、業績は上向きトレンドに入った。
- 売上高が2期連続増加し2兆3376億円通年影響強
売上高は10766→17065→23376億円と2期連続で拡大
- 営業利益が4517→8704億円に倍増通年影響強
営業利益率は26.47%から37.23%へ上昇し、増益率は約93%
- 最終損益が黒字化し5545億円通年影響強
純利益は-2437億円から2723億円、5545億円と大幅改善
- ROE51.9%と超収益体質通年影響中
ROE51.9%は高収益性を示し、現在の高PBRを支える
- 半導体市況の循環変動
NAND価格は需給で激しく変動し、供給過剰で一転するリスク。
- 割高な株価評価
PER約47倍、PBR約10.9倍と成長を織り込み済みの水準。
- 設備投資負担
量産体制維持には巨額投資が必須で、減耗が利益を圧迫する。
- PER47.39倍と利益成長鈍化リスク不定影響強
現値PER47.39倍は高く、成長鈍化が明らかになれば大幅な修正がありうる
- PBR10.88倍と資産面からも過熱不定影響中
PBR10.88倍はROE51.9%を前提とした水準で、ROE低下時は調整余地が大きい
- 外国人持ち株比率68.47%と高依存継続影響中
外国人保有が68.47%と高く、リスクオフ時の売り圧力が増幅される
- 株価1年で17倍の大幅上昇不定影響弱
過去1年で1723%上昇しており、短期的な過熱感が強い
- NAND市況価格
- 売上高と利益率を直接左右する需給バランスの指標。
- データセンター向け売上比率
- AI需要の取り込み度合いを確認する重要な指標。
- 営業利益率
- 価格変動とコスト管理のバランスで業績の質を測れる。
- 設備投資額
- 供給能力と将来の需要対応のバランスを見るため。
株主
有価証券報告書より
2026年3月期末の株主数は延べ89,842人。区分でいちばん多いのは外国法人で68.5%。グループ会社や銀行などの安定株主が23.6%を占め、残る76.4%が市場で売買されうる浮動株にあたる。
所有者の区分ごとの比率
| 所有者の区分 | 2025年3月% | 2026年3月% |
|---|---|---|
| 外国法人 | 56.1 | 68.5 |
| 事業法人 | 33.8 | 18.5 |
| 個人・その他 | 6.1 | 5.3 |
| 金融機関 | 2.3 | 5.2 |
| 証券会社 | 1.7 | 2.6 |
| 外国人個人 | 0.0 | 0.0 |
発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。
大株主上位10者
| 順位 | 株主 | 持ち株比率 % |
|---|---|---|
| 01 | 株式会社東芝 | 17.59 |
| 02 | BCPE Pangea Cayman2, Ltd. (常任代理人 三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社) | 14.17 |
| 03 | BCPE Pangea Cayman 1A, L.P. (常任代理人 三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社) | 4.91 |
| 04 | GOLDMAN SACHS INTERNATIONAL (常任代理人 ゴールドマン・サックス証券株式会社) | 3.74 |
| 05 | 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) | 3.16 |
| 06 | BNY GCM CLIENT ACCOUNT JPRD AC ISG (FE-AC)(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行) | 2.97 |
| 07 | MSIP CLIENT SECURITIES (常任代理人 モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社) | 2.26 |
| 08 | 株式会社日本カストディ銀行(信託口) | 1.47 |
| 09 | BCPE Pangea Cayman 1B, L.P. (常任代理人 三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社) | 1.41 |
| 10 | BCPE Pangea Cayman, L.P. | 1.38 |
有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。
- 2026-08-10株式会社東芝新規の大量保有報告14.06%-1.04pt
- 2026-07-23株式会社東芝新規の大量保有報告15.10%-1.00pt
- 2026-06-16ビーシーピーイー パンゲア ケイマン ツー リミテッド (BCPE Pangea Cayman2, Ltd.)新規の大量保有報告14.17%
- 2026-06-09ビーシーピーイー パンゲア ケイマン ツー リミテッド (BCPE Pangea Cayman2, Ltd.)新規の大量保有報告14.17%
- 2026-06-01ビーシーピーイー パンゲア ケイマン エルピー (BCPE Pangea Cayman, L.P.)新規の大量保有報告0.00%-1.38pt
- 2026-05-26ビーシーピーイー パンゲア ケイマン エルピー (BCPE Pangea Cayman, L.P.)新規の大量保有報告1.38%
- 2026-05-18株式会社東芝新規の大量保有報告16.10%-1.52pt
- 2026-04-27ビーシーピーイー パンゲア ケイマン エルピー (BCPE Pangea Cayman, L.P.)新規の大量保有報告1.38%
- 2026-04-23ビーシーピーイー パンゲア ケイマン エルピー (BCPE Pangea Cayman, L.P.)新規の大量保有報告1.38%
- 2026-04-17ビーシーピーイー パンゲア ケイマン エルピー (BCPE Pangea Cayman, L.P.)新規の大量保有報告1.38%
- 2026-04-07株式会社東芝新規の大量保有報告17.62%-0.90pt
提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。
株価指標の推移
有価証券報告書 6期分
1株利益は6期で+5384%、1株純資産は6期で+54%。直近期のROEは51.9%で、日本株の目安とされる8%を上回る。
| 決算期 | EPS円 | BPS円 | ROE% | PER倍 |
|---|---|---|---|---|
| 2021年3月 | −19 | 1,667 | 0.1 | — |
| 2022年3月 | 205 | 1,534 | 14.3 | — |
| 2023年3月 | −267 | 1,272 | −19.0 | — |
| 2024年3月 | −471 | 869 | −44.0 | — |
| 2025年3月 | 520 | 1,367 | 45.9 | 4.6 |
| 2026年3月 | 1,024 | 2,562 | 51.9 | 18.6 |
有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。
- EPS1株利益
- 1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
- BPS1株純資産
- 1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
- ROE自己資本利益率
- 株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
- PER期末実績
- 株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
経営陣
19名 有価証券報告書の提出日現在
有価証券報告書に載っている役員は19名。2026/3期の役員報酬は総額4,740百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約176倍にあたる。
| 氏名 | 役職 | 年齢 |
|---|---|---|
| 早坂伸夫 | 代表取締役 | 71 |
| ステイシー・スミス | 取締役 会長執行役員 | 63 |
| 杉本勇次 | 取締役 | 57 |
| 末包昌司 | 取締役 | 45 |
| 鈴木洋 | 社外取締役 | 68 |
| マイケル・スプリンター | 社外取締役 | 75 |
| 森田功 | 社外監査役(常勤) | 68 |
| 畑野耕逸 | 社外監査役(非常勤) | 72 |
| 中浜俊介 | 監査役(非常勤) | 49 |
| 太田裕雄 | 代表取締役社長 社長執行役員 | 63 |
| 河村芳彦 | 副社長・財務統括責任者 | — |
| 渡辺友治 | 副社長 | — |
残りの役員7名を開く
| 氏名 | 役職 | 年齢 |
|---|---|---|
| 沖代恭太 | 人事総務部長 | — |
| 矢口潤一郎 | 戦略統括責任者・経営戦略部長 | — |
| 川端利明 | 情報セキュリティ統括責任者 | — |
| 安富佳代子 | 法務部長 | — |
| 東恵美子 | 社外取締役 | 67 |
| 山本千鶴子 | 社外監査役(非常勤) | 60 |
| 藤川俊彰 | コーポレートコミュニケーション部長 | — |
役員報酬の内訳2026/3期
| 役員の区分 | 人数名 | 固定報酬百万円 | 業績連動百万円 | 株式報酬百万円 | 合計百万円 | 1人あたり百万円 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 取締役(社内) | 2 | 230 | 316 | 4,056 | 4,602 | 2,301 |
| 社外取締役 | 4 | 66 | — | 72 | 138 | 35 |
有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。
ニュース
AI解説今日の重要ニュースより
「今日の重要ニュース」でキオクシアホールディングスを取り上げた解説を、新しい順に並べている。
- 2026/8/10M&A東芝、キオクシア株売却でベイン系が筆頭株主に 半導体メモリから実質撤退
NAND型フラッシュメモリ大手キオクシアHDで、東芝の株式売却に伴いベイン運営のSPCが筆頭株主に。東芝は創業の半導体メモリ事業から実質撤退し、経営の主導権はファンド側に移ります。
- 2026/8/1決算キオクシア、最終利益が前年比46倍の8,400億円 AI需要で半導体メモリ急回復
半導体メモリ大手キオクシアの4-6月期最終利益は8,400億円と前年比46倍に。AI向けNAND型フラッシュメモリの需要急増が業績を押し上げた。
- 2026/7/26M&Aベイン、キオクシア株で2.5兆円の売却益 国内PE過去最大
ベインキャピタルがキオクシア株を売却し、約2.5兆円の利益を確定。国内PEファンドの1案件としては過去最大規模。
有価証券報告書
有価証券報告書 2026/3期
会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。
事業の内容4,617字を開く
何をしている会社か、会社自身の説明
経営方針・対処すべき課題10,431字を開く
経営陣が考える方向性と課題
事業等のリスク24,819字を開く
会社が自認するリスクの一覧
経営成績の分析 (MD&A)6,226字を開く
業績がなぜこうなったかの経営陣の説明
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開示資料
出典
このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は IFRS。
リンク先はEDINET (金融庁) の書類閲覧ページです。
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