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日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,085.45+319ドル円158.62-2NASDAQ26,241.86+142S&P 5007,680.46+49SOX 指数11,350.08+619/2終値

ローム

ROHM COMPANY LIMITED6963 · Prime · 電気機器

電子部品の総合メーカー。LSI・半導体素子・モジュール・抵抗器を多層展開。

概要

ロームは京都市に本社を置く総合半導体メーカーである。パワー半導体やダイオードに強みを持ち、特にシリコンカーバイド(SiC)パワー半導体の開発で先行する。2026年3月期の連結売上高は4,811億円、従業員数は21,756人。自動車向けを中心に産業機器、民生機器など幅広い分野に製品を供給する。近年は中国市場の減速や在庫調整の影響で収益が悪化し、構造改革を進めている。

四つの製品セグメントで構成される事業構造

ロームの事業はLSI、半導体素子、モジュール、その他(抵抗器)の四つのセグメントで構成される。2026年3月期の売上高はLSIが2,183億円(全体の45%)、半導体素子が2,052億円(43%)、モジュールが315億円(7%)、その他が259億円(5%)である。LSIはアナログ・ロジック・メモリを、半導体素子はトランジスタ、ダイオード、パワーデバイス、LED、半導体レーザーを含む。モジュールはプリントヘッドやオプティカル・モジュール、その他は抵抗器を扱う。各セグメントは自動車、産業機器、民生機器、コンピュータ・ストレージ市場に向けて製品を供給する。

世界中に広がる生産・販売網

ロームは国内7社、海外29社の子会社を擁する。製造拠点は日本各地(浜松、ワコー、アポロなど)に加え、韓国、フィリピン、タイ、中国、マレーシア、ドイツ(SiCrystal)に展開する。販売子会社は米国、ドイツ、韓国、中国、香港、台湾、シンガポール、フィリピン、タイ、マレーシア、インドに配置され、グローバルな販売網を形成する。特に2009年に買収したSiCrystal GmbHはシリコンカーバイドウェハの供給源として重要な役割を果たす。この体制により、地域ごとの顧客ニーズに即した生産・販売が可能となっている。

SiCパワー半導体に注力する成長戦略

ロームの成長戦略の核はシリコンカーバイド(SiC)パワー半導体である。2009年に独SiCrystal社を買収し、2010年にはSiC製ショットキーバリアダイオードの販売を開始した。xEV(電動車)向け需要を取り込み、自動車市場での売上拡大を狙う。しかし、バッテリー式電気自動車(BEV)市場の成長鈍化を受け、2026年3月期にはSiC事業の固定資産に多額の減損損失を計上した。第2期中期経営計画(2028年度まで)では売上高5,000億円以上、営業利益率20%以上を掲げ、構造改革を推進中である。

2025年度の業績と構造改革の現状

2025年3月期は営業損失401億円、純損失501億円と赤字に転落した。中国市場の減速とサプライチェーンの在庫調整が主因である。2026年3月期は売上高4,811億円(前期比7.3%増)、営業利益109億円と黒字回復したが、BEV市場の見通し下方修正によりSiC関連固定資産の減損損失1,584億円を計上し、純損失は1,584億円に拡大した。同社は生産拠点再編や価格適正化などの構造改革を実施し、固定費削減を進める。また、三菱電機や東芝デバイス&ストレージとの事業統合の協議を開始している。

業界の中での役割は電子部品メーカー(半導体・受動部品)にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
4,811億円
営業利益
109億円
営業利益率
2.3%
純利益
-1,584億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01電子機器全般主力

LSI(アナログ・ロジック・メモリ)、半導体素子(トランジスタ、ダイオード、パワーデバイス、LED、半導体レーザー)、モジュール(プリントヘッド、オプティカル・モジュール)、抵抗器などを幅広く製造販売。国内外の製造・販売子会社を通じてグローバルに供給。

主な製品・サービス8
LSI
アナログ、ロジック、メモリの半導体集積回路。各種電子機器の制御・演算・記憶に使用。
トランジスタ・ダイオード
個別半導体素子。増幅、スイッチング、整流に使用。
パワーデバイス
電力制御用半導体。省エネ・電源管理に貢献。
発光ダイオード(LED)
高効率な発光素子。表示・照明用途。
半導体レーザー
光通信やセンサに用いるレーザー光源。
プリントヘッド
プリンター等に使われる印字用ヘッドモジュール。
オプティカル・モジュール
光通信・光センシング用モジュール。
抵抗器
電流制限・分圧に使用される受動部品。

製品と技術

パワーデバイスとSiCが中核技術

ロームのパワーデバイス事業は、電力制御用半導体として省エネに貢献する。特にSiC(シリコンカーバイド)製パワーデバイスは、従来のシリコン製に比べて高耐圧・低損失の特性を持ち、xEVのインバータや充電器に採用される。主力製品はSiCショットキーバリアダイオードとSiC MOSFETである。また、シリコン(Si)パワーデバイスも自動車向けに供給している。2026年3月期の半導体素子セグメント売上高は2,052億円(全体の43%)で、パワーデバイスがその大部分を占める。

LSI:多様な電子機器を支える集積回路

LSIセグメントはアナログ、ロジック、メモリの集積回路を手掛ける。アナログLSIは電源管理やセンサ信号処理、ロジックLSIは車載制御や産業機器、メモリはEEPROMやSRAMなどを提供する。2026年3月期のLSI売上高は2,183億円で、全セグメント中最大である。特にADAS向け製品や車載ボディ向け、xEV向け高付加価値品が成長を牽引する。ラピスセミコンダクタ子会社を通じて、カスタムLSIの設計・製造も行っている。

モジュール製品と抵抗器の基盤技術

モジュールセグメントでは、プリンタ用プリントヘッドと光通信用オプティカル・モジュールを製造する。プリントヘッドは事務機向けが主力で、高精細印字を実現する。オプティカル・モジュールは車載LEDモジュールや光センサモジュールを含む。その他セグメントの抵抗器は、創業からの基幹製品であり、シャント抵抗や高電力高信頼品が自動車・産業市場で需要がある。汎用抵抗器は民生向けに供給される。これら多様な製品群がロームの総合電子部品メーカーとしての地位を支える。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

電気機器のなかでの位置

パワー半導体で国内首位級、内需依存の傾向

ロームはパワー半導体分野で国内首位級の地位を築き、自動車や産業機器向けに強みを持つ。しかし、同業のキオクシアホールディングスがメモリ半導体で世界市場を牽引する一方、ロームはシリコンカーバイドなど新領域に注力しつつも、海外売上比率が低く内需依存度が高い。電気機器セクター内ではイビデンや日清紡ホールディングスと比較し、売上規模は中位だが、営業利益率が2025/3期に-8.94%と大幅悪化し、2026/3期には2.27%まで回復見込み。パワー半導体の需要変動に敏感で、業界内での収益安定性に課題が残る。

強み

  • 自動車や産業向けで高い信頼性を誇り、SiC製品も拡充中
  • 国内メーカーとの取引が多く、安定した需要基盤を持つ
  • 新製品開発に積極的で、長期的な競争力向上を図る
  • 電気機器セクターで確立されたブランド力を持つ

課題

  • 2025/3期に営業赤字となり、早期の黒字回復が必要
  • 海外売上比率が低く、成長市場への対応が課題
  • 同業他社との競争が激しく、差別化が急務

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

半導体デバイス・設計の時価総額近傍。太字がローム

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
1285Aキオクシアホールディングス27.9兆円50.5倍
26758ソニーグループ24.1兆円21.0倍
36503三菱電機11.1兆円26.6倍
46723ルネサスエレクトロニクス6.0兆円17.2倍
56504富士電機1.9兆円19.5倍
66963ローム1.9兆円
76479ミネベアミツミ1.4兆円13.1倍
83132マクニカホールディングス6,346億円22.8倍
98050セイコーグループ4,422億円39.7倍
106526ソシオネクスト3,487億円39.1倍
118154加賀電子2,572億円7.8倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(半導体デバイス・設計)に従っています。

会社の歴史

沿革 28件

抵抗器メーカーとして創業、IC開発へ進出(1954-1969)

1954年に故佐藤研一郎が京都市で東洋電具製作所を個人創業し、炭素皮膜固定抵抗器の開発・販売を始めた。1958年に株式会社化し、1961年に現在の本社所在地(右京区西院溝崎町)に移転した。抵抗器で基盤を固めた後、1969年にICの開発・販売を開始し、半導体事業に進出する。この間、1966年には岡山に製造子会社ワコー電器を設立し、生産体制を強化した。

商号変更と上場、研究開発の拡充(1979-1989)

1979年に商標をROHMに変更し、1981年に商号をローム株式会社に改めた。1983年には大阪証券取引所市場第二部に上場し、1986年に第一部に指定、1989年には東京証券取引所市場第一部に上場した。この時期、半導体研究センター(1982年)、研究開発センター(1986年)、LSI研究センター(1989年)を相次いで開設し、研究開発体制を拡充した。1990年代には品質国際規格ISO9001や環境ISO14001の認証を取得し、品質・環境管理体制を整備した。

SiC事業への先行投資(2008-2010)

2008年に沖電気工業の半導体事業部門を買収し、製品ラインアップを拡充した。2009年にはドイツのシリコンカーバイドウェハメーカーSiCrystal社を買収し、SiCパワー半導体の垂直統合体制を構築した。2010年には同社初のSiC製ショットキーバリアダイオードを開発・販売開始し、省エネ性能に優れた次世代パワーデバイス市場に参入した。この投資は後のEV向け需要拡大を見据えた先行投資であり、現在の成長戦略の柱となっている。

市場区分変更と構造改革の時代(2022-2026)

2022年に東京証券取引所の市場区分見直しに伴いプライム市場に移行した。2025年3月期には営業赤字に転落し、構造改革の必要性が高まった。2025年11月には第2期中期経営計画を策定し、生産拠点再編や事業ポートフォリオの適正化に着手した。2026年3月期は営業黒字を回復したが、SiC事業の減損で巨額の純損失を計上した。同年4月には国内製造子会社を前工程・後工程に再編し、効率化を図る。さらに三菱電機や東芝との事業統合協議を開始し、業界再編への動きを見せている。

年表28件を開く

1950年代

  • 1954年12月創業創業者である故佐藤研一郎が京都市上京区において個人企業として東洋電具製作所を創業。炭素皮膜固定抵抗器の開発・販売を開始。
  • 1958年9月資本金2,000千円で㈱東洋電具製作所を設立(設立年月日 1958年9月17日)。
  • 1959年9月京都市右京区西院溝崎町21番地に西大路工場を建設。

1960年代

  • 1961年9月京都市右京区西院溝崎町21番地に本社を移転。
  • 1966年8月岡山県に製造会社「ワコー電器㈱」設立。(以後国内各地に製造拠点を設置)
  • 1969年3月ICの開発・販売を開始。

1970年代

  • 1970年8月創業米国カリフォルニア州に販売会社「ROHM CORPORATION」設立。(以後世界各地に開発・製造・販売拠点を設置)
  • 1979年8月商号変更商標をR.ohm(アール・オーム)からROHM(ローム)に変更。

1980年代

  • 1981年9月商号変更商号を㈱東洋電具製作所からローム㈱に変更。
  • 1982年6月半導体研究センター開設。
  • 1983年11月上場大阪証券取引所市場第二部に上場。
  • 1986年4月研究開発センター開設。
  • 1986年9月大阪証券取引所市場第二部から第一部に指定。
  • 1989年1月上場東京証券取引所市場第一部に上場。
  • 1989年8月LSI研究センター開設。

1990年代

  • 1994年9月品質国際規格「ISO9001」認証取得。
  • 1997年9月横浜テクノロジーセンター開設。
  • 1998年5月環境国際規格「ISO14001」認証取得。
  • 1998年6月VLSI研究センター開設。
  • 1999年7月京都テクノロジーセンター開設。

2000年代

  • 2002年4月オプティカルデバイス研究センター開設。
  • 2003年1月LSI計測技術センター開設。
  • 2008年10月M&A沖電気工業㈱から半導体事業部門を買収。
  • 2009年7月M&Aシリコンカーバイドウェハ製造のドイツのサイクリスタル社(現SiCrystal GmbH)を買収。

2010年代

  • 2010年4月次世代高効率半導体デバイスであるシリコンカーバイド製ショットキーバリアダイオードを開発、販売を開始。
  • 2013年3月労働安全衛生規格「OHSAS18001」認証取得。

2020年代

  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行。
  • 2026年4月国内製造子会社を前工程「ローム・デバイス マニュファクチャリング株式会社」、後工程「ローム・アッセンブリ マニュファクチャリング株式会社」に再編。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。そのうち3項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高2028年度まで5,000億円以上
  • 営業利益2028年度まで20%以上
  • ROE2028年度まで9%以上

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    企業理念の実践と企業価値向上

    創業来の企業目的である「品質第一」を基盤に、経営基本方針やステートメント、経営ビジョンに沿って、永続的かつ総合的な企業価値の創造と向上を目指す経営を実践する。

  2. 02

    事業ポートフォリオの見直し

    国際競争の激化や技術革新の加速に対応するため、中長期的な国際競争力強化に向け、事業ポートフォリオの見直しや技術開発力の強化を進める。

  3. 03

    第2期中期経営計画の推進

    2025年11月に公表した第2期中期経営計画「MOVING FORWARD to 2028」に基づき、持続的な成長の実現と強固な事業基盤の構築に向けた構造改革に取り組む。

  4. 04

    経営統合による事業規模の確保

    東芝デバイス&ストレージの半導体事業、三菱電機のパワーデバイス事業との経営・事業統合の協議を進め、世界市場で競争し得る事業規模や技術基盤の実現に取り組む。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で21,756人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は804万円で、9期前と比べて+10.8%平均年齢は42.4歳、平均勤続年数は14.0年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月21,308
2018年3月23,120
2019年3月72539.914.522,899
2020年3月72140.214.922,191
2021年3月70940.914.722,370
2022年3月78941.214.923,401
2023年3月85641.314.923,754
2024年3月87941.014.823,319
2025年3月81042.213.722,608−177
2026年3月80442.414.021,75650

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率1.5%
縦線は目安の30%
男性育休取得率78.1%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)67.0%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社30(国内 5 / 海外 25、うち連結子会社 5) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
開発・製造・管理部門 — 京都市 右京区604億円
LSI 半導体素子 モジュール その他
LSI 半導体素子 モジュール — 横浜市 港北区他577億円
LSI 半導体素子 モジュール その他 — フィリピン カルモナ411億円
LSI 半導体素子 — 浜松市 中央区325億円
開発・製造・営業部門他 — 滋賀県 大津市他243億円
LSI 半導体素子 モジュール その他
LSI 半導体素子 モジュール その他 — タイ クローンヌン243億円
LSI 半導体素子 モジュール その他 — 福岡県 八女郡 広川町他234億円
LSI 半導体素子 — マレーシア コタバル155億円
半導体素子 モジュール — 中国 天津106億円
LSI 半導体素子 モジュール — 岡山県 笠岡市他6,635百万円
主な関係会社
  • 国内
    ローム浜松㈱
    浜松市 中央区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ローム・ワコー㈱
    岡山県 笠岡市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ローム・アポロ㈱
    福岡県 八女郡 広川町 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ローム・メカテック㈱
    京都府 亀岡市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ラピスセミコンダクタ㈱
    横浜市 港北区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    ローム・コリア・コーポレーション
    韓国 ソウル
    議決権100.0%
  • 海外
    ローム・エレクトロニクス・フィリピンズ・インク
    フィリピン カルモナ
    議決権100.0%
  • 海外
    ローム・インテグレイテッド・システムズ・タイランド・カンパニー・リミテッド
    タイ クローンヌン
    議決権100.0%
  • 海外
    ローム・セミコンダクタ・チャイナ・カンパニー・リミテッド
    中国 天津
    議決権100.0%
  • 海外
    ローム・エレクトロニクス・ダイレン・カンパニー・リミテッド
    中国 大連
    議決権100.0%
  • 海外
    ローム・エレクトロニクス・マレーシア・センディリアン・バハッド
    マレーシア コタバル
    議決権100.0%
  • 海外
    ローム・メカテック・フィリピンズ・インク
    フィリピン カルモナ
    議決権100.0%
残りのグループ会社18社を開く
  • ローム・メカテック・タイランド・カンパニー・リミテッドタイ サラブリ100%
  • ローム・セミコンダクタ・コリア・コーポレーション韓国 ソウル100%
  • ローム・セミコンダクタ・シャンハイ・カンパニー・リミテッド中国 上海100%
  • ローム・セミコンダクタ・ホンコン・カンパニー・リミテッド中国 香港100%
  • ローム・セミコンダクタ・タイワン・カンパニー・リミテッド台湾 台北100%
  • ローム・セミコンダクタ・シンガポール・プライベート・リミテッドシンガポール100%
  • ローム・セミコンダクタ・フィリピンズ・コーポレーションフィリピン モンテンルパ100%
  • ローム・セミコンダクタ・タイランド・カンパニー・リミテッドタイ バンコク100%
  • ローム・セミコンダクタ・マレーシア・センディリアン・バハッドマレーシア ペタリンジャヤ100%
  • ローム・セミコンダクタ・インディア・プライベート・リミテッドインド バンガロール100%
  • ローム・セミコンダクタ・ユーエスエー・エルエルシー米国 サンタクララ100%
  • ローム・セミコンダクタ・ゲーエムベーハードイツ ヴィリッヒ100%
  • ローム・エルエスアイ・デザイン・フィリピンズ・インクフィリピン パシグ100%
  • ローム・エルエスアイ・テクノロジー・タイランド・カンパニー・リミテッドタイ バンコク100%
  • ローム・ユーエスエー・インク米国 サンタクララ100%
  • ローム・エレクトロニクス・ヨーロッパ・リミテッド英国 ミルトンキーンズ100%
  • ローム・エレクトロニクス・アジア・プライベート・リミテッドシンガポール100%
  • サイクリスタル・ゲーエムベーハードイツ ニュルンベルク100%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は4,811億円営業利益109億円前期と比べると増収で、売上が+7.3%。

売上高
+7.3%
4,811億円
営業利益
109億円
純利益
-1,584億円
営業利益率
2.3%
前期比 +11.2%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高5,100億円4,811億円
営業利益300億円109億円
純利益290億円-1,584億円
1株あたり配当¥50¥50

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は1,357億円、営業利益は96億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+12.9%、営業利益は−45.8%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q1,177125
2024年1Q1,20217714.7201
2024年2Q1,19112110.2172
2024年3Q1,1581089.378
2024年4Q1,12789
2025年2Q2,320−10−0.421
2025年4Q2,165−391−18.1−522
2026年2Q2,442773.2103
2026年4Q2,369321.4−1,687
2027年1Q1,357967.190

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は2,924億円から4,811億円へ1.6倍に増えた。直近期の営業利益率は2.3%。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月2,924118−525
2014年3月3,311359321
2015年3月3,628592453
2016年3月3,524366257
2017年3月3,520356264
2018年3月3,971542372
2019年3月3,990647454
2020年3月3,629358256
2021年3月3,599407370
2022年3月4,521826668
2023年3月5,0791,095804
2024年3月4,678692540
2025年3月4,485−401−297−8.9−501
2026年3月4,8111091922.3−1,584

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高4,811億円のうち、営業利益として残るのは109億円2.3%。営業外の損益と税金を反映した純利益は-1,584億円、売上の-32.9%にあたる。営業利益率は業種中央値6.9%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金76.1%3,659億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金21.7%1,044億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益2.3%109億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
23.9%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比4.6pt
2.3%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比38.9pt
-32.9%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比27.2pt
-19.2%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
-12.3%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
0.9%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが894億円、投資CFが1,086億円で、差し引きのフリーCFは1,980億円この組み合わせは資産整理型にあたる。本業の稼ぎに加えて資産売却でも現金を作り、負債返済や還元に充てている。事業の入れ替え局面期末の手元現金は4,287億円で、売上の10.7ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月505−731−51−2261,970
2014年3月591−216−403752,404
2015年3月724−1,006−82−2822,227
2016年3月789−224−3315652,318
2017年3月674−387−1222872,460
2018年3月747−545−2122022,440
2019年3月660−540−3061202,281
2020年3月791−87−1717042,755
2021年3月460−408−248522,622
2022年3月922−554−1623682,952
2023年3月986−887−222992,943
2024年3月829−4,3202,651−3,4912,281
2025年3月840−1,157391−3172,350
2026年3月8941,086−2081,9804,287

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は1.3兆円。このうち返さなくてよい自己資本が7,586億円で、自己資本比率は59.1%(業種中央値61.0%より薄い)

決算期総資産兆円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月0.706,13685487.7
2014年3月0.756,63491087.9
2015年3月0.867,5241,12087.0
2016年3月0.807,06397887.8
2017年3月0.837,2551,09086.9
2018年3月0.867,5191,12287.0
2019年3月0.877,6681,07687.6
2020年3月0.857,1551,33484.2
2021年3月0.937,6951,56783.0
2022年3月1.038,4041,88781.6
2023年3月1.129,1552,07881.4
2024年3月1.489,6815,13265.3
2025年3月1.448,8975,51161.7
2026年3月1.287,5865,24959.1

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
4,191億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
4,896億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
409億円
在庫として抱えている分
負債合計
5,249億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
74
/ 100
安定性自己資本比率39 / 40
収益力営業利益率5 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

電気機器 224社との比較

同じ電気機器の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率224社中85位あたり、逆に低いのはROE224社中214位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE下位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
-19.2%/中央値 8.0%
P25 4.2%P75 12.1%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
2.3%/中央値 6.9%
P25 3.5%P75 11.6%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
59.1%/中央値 61.0%
P25 48.2%P75 76.0%
売上成長率前期からの売上の伸び
7.3%/中央値 4.1%
P25 -0.2%P75 9.4%
配当利回り下位株価に対して1年で受け取る配当の割合
1.1%/中央値 2.4%
P25 1.6%P75 3.3%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥4,669で、1年前と比べて+119.8%過去52週の値幅のなかでは66%の位置にある。

¥4,669-4.8%1ヶ月+3.2%1年+119.8%時価総額1.9兆円
過去52週の値幅
安値¥1,950高値¥6,099

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (会社予想)62.2倍
PBR2.33倍
配当利回り1.07%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は7月29日に3925円まで下落した後、8月に入って反発し、8月17日には5239円まで回復しました。しかし、その後は再び調整し、8月21日時点で4699円と25日移動平均線(4650円)をほぼ同じ水準で推移しています。年初来高値6099円からは約23%下方にあり、戻り待ちの売り圧力が意識されます。RSIは60.2と中立圏で、方向感のない展開が続いています。出来高は8月5日に629万株と増加しましたが、その後は減少傾向にあります。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 10/100)

PERが実績値なし、予想PER 62.6倍と業界平均30.85倍を大幅に上回る。PBR 2.34倍は平均2.64倍を下回るが、ROE -19.2%と赤字で収益性が悪化。配当利回り1.06%は低い。直近の赤字幅拡大で割高感が強く、業界平均との比較でも割高。

指標この会社業種平均
PER (予想)62.2倍
PBR2.33倍2.58倍
ROE-19.2%5.8%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

強気派は、SiCパワー半導体の需要がEV普及と省エネ規制強化で中期的に拡大し、同社が先行者として成長すると見る。また、2026年3月期の収益回復予想と、PBR 2.33倍・株価上昇率131%と市場が期待を織り込んでいる点を評価する。一方、弱気派は、2025年3月期の営業赤字と中国市場の減速、在庫調整を指摘し、SiCの量産競争激化で価格圧力が懸念されるとする。さらに、2026年3月期の純利益が赤字継続予想(-1584億円)であり、回復の不確実性を強調する。争点は、SiC需要の実現速度と、既存事業の収益化がいつ軌道に乗るか。

プラスに働く材料7
  • SiC需要拡大

    EVと省エネ向けでSiC市場は今後数年間で急成長見込み

  • 先行開発優位

    SiC量産技術を他社に先駆け確立し、自動車向け納入実績

  • 収益回復予想

    2026年3月期に営業利益率2.27%と黒字転換を計画

  • 2026年3月期に営業損益が黒字転換2026年3月期影響

    営業利益109億円(前期-401億円)で510億円改善

  • 売上高4811億円と7.3%増収2026年3月期影響

    前期比326億円増加、需要回復で稼働率上昇

  • 営業利益率が2.27%まで改善通年影響

    前期-8.94%から+11.21pt、収益構造改革が進展

  • 株価は1年で+131%と強い上昇トレンド継続影響

    外国人持株比率37.2%と高く、物色人気が継続

マイナスに働く材料7
  • 直近赤字

    2025年3月期は営業赤字、中国減速と在庫調整で需要低迷

  • 競争激化

    SiCは各社が量産投資を拡大し価格低下圧力が強まる

  • 利益の不確実性

    2026年3月期も純利益は赤字継続の見込みで楽観は禁物

  • 2026年3月期に純損失1584億円へ拡大通年影響

    前期-501億円から-1083億円悪化、特別損失が重荷

  • 予想PER60.8倍と極端な高評価不定影響

    黒字転換予想でもPER60倍超、業績未達なら大幅調整

  • ROE-19.2%と大幅な資本毀損通年影響

    株主資本が減少、PBR2.33倍は割高感

  • 半導体市況の変動で業績予想が不確実金融政策次第影響

    営業利益率2.27%と低く、需要減速で再赤字の可能性

次の決算で確かめる点
SiC売上比率
SiCが成長の柱となるか、構成比の拡大を確認
営業利益率
黒字化の軌道とコスト管理の成果を測る
自動車向け受注
EV需要の動向と得意先の採用状況を反映
在庫水準
調整の進捗と市況回復の兆しを見る

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり50で、前期から+0.0%いまの株価に対する利回りは1.07%。

年間配当
¥50
1株あたり
配当利回り
1.07%
いまの株価に対して
配当性向
171.9%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月3368.1
2018年3月6084.694.8
2019年3月38−37.544.7
2020年3月380.071.8
2021年3月380.035.2
2022年3月4623.334.1
2023年3月508.137.0
2024年3月500.0171.9
2025年3月500.0
2026年3月500.0

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥50

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ81,079人。区分でいちばん多いのは外国法人37.2%。グループ会社や銀行などの安定株主が45.3%を占め、残る54.7%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
外国法人44.943.641.936.437.337.2
金融機関26.427.229.528.525.328.3
事業法人13.012.812.912.413.117.0
個人・その他12.612.913.319.622.715.9
自己株式4.74.74.76.34.44.4
証券会社3.13.42.43.11.51.6
外国人個人0.00.00.00.00.10.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト信託銀行㈱(信託口)17.06
02公益財団法人ロームミュージックファンデーション10.29
03㈱日本カストディ銀行(信託口)6.54
04㈱デンソー4.76
05STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 [常任代理人:㈱みずほ銀行決済営業部]3.01
06GOLDMAN,SACHS & CO.REG [常任代理人:ゴールドマン・サックス証券㈱]2.83
07STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505301 [常任代理人:㈱みずほ銀行決済営業部]2.73
08㈱京都銀行[常任代理人:㈱日本カストディ銀行]2.58
09BNY GCM CLIENT ACCOUNT JPRD AC ISG (FE-AC)[常任代理人:㈱三菱UFJ銀行]2.23
10JP MORGAN CHASE BANK 380684 [常任代理人:㈱みずほ銀行決済営業部]1.50

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近3
  • 2026-07-06
    三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社
    新規の大量保有報告
    1.83%
    -0.69pt
  • 2026-07-06
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    2.40%
    -0.22pt
  • 2026-05-22
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    2.62%
    -0.47pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+16%、1株純資産は14期で−65%。直近期のROEは-19.2%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月−4875,688−8.477.0
2014年3月2986,1505.015.550.1
2015年3月4206,9756.419.638.2
2016年3月2426,6723.519.6214.0
2017年3月2506,8543.729.668.1
2018年3月3527,1045.028.894.8
2019年3月4317,3326.016.044.7
2020年3月621,7963.523.971.8
2021年3月941,9595.028.735.2
2022年3月1702,1398.314.134.1
2023年3月2052,3309.213.437.0
2024年3月1392,5075.717.5171.9
2025年3月−1302,303−5.4
2026年3月−4101,963−19.2

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

12名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は12名。2026/3期の役員報酬は総額431百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約8倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
東克己取締役社長(代表取締役)社長執行役員6138,000
伊野和英取締役 常務執行役員 事業担当5623,000
立石哲夫取締役 上席執行役員 技術、イノベーション担当6315,000
Peter Kenevan取締役 上席執行役員 財務、サステナビリティ担当6224,000
南雲忠信取締役 取締役会議長798,000
井上福子取締役62
小崎亜依子取締役52
中川恵太取締役(常勤監査等委員)601,000
小野友之取締役(監査等委員)66
織田貴昭取締役(監査等委員)64
南川明取締役67
南谷有紀63

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)5147866830260
社外取締役8999912
取締役(社内)2303015

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容1,320字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループは、当社及び子会社36社(国内7社、海外29社)、関連会社3社(国内1社、海外2社)で構成され、電子部品の総合メーカーとして、その製造・販売を主たる事業内容としております。 主な製品及び事業の名称は次のとおりであります。 セグメントの名称   主な製品及び事業の名称 LSI   アナログ、ロジック、メモリ 半導体素子   トランジスタ、ダイオード、パワーデバイス、発光ダイオード、半導体レーザー モジュール   プリントヘッド、オプティカル・モジュール その他   抵抗器 また、当社グループの事業に関わる主要な関係会社の位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。 製造 会社名   セグメントの名称 LSI   半導体素子   モジュール   その他 国内   ローム浜松㈱   ○   ○ ローム・ワコー㈱   ○   ○   ○ ローム・アポロ㈱   ○   ○   ○   ○ ローム・メカテック㈱   ○   ○   ○   ○ ラピスセミコンダクタ㈱ ※1   ○   ○   ○ 海外   ローム・コリア・コーポレーション   ○   ○ ローム・エレクトロニクス・フィリピンズ・インク   ○   ○   〇   ○ ローム・インテグレイテッド・システムズ・タイランド・カンパニー・リミテッド   ○   ○   ○   ○ ローム・セミコンダクタ・チャイナ・カンパニー・リミテッド       ○   ○ ローム・エレクトロニクス・ダイレン・カンパニー・リミテッド           ○ ローム・エレクトロニクス・マレーシア・センディリアン・バハッド   ○   ○ ローム・メカテック・フィリピンズ・インク   ○   ○       ○ ローム・メカテック・タイランド・カンパニー・リミテッド       ○   ○   ○ サイクリスタル・ゲーエムベーハー ※2       ○ 販売 〈海外〉ローム・セミコンダクタ・コリア・コーポレーション ローム・セミコンダクタ・シャンハイ・カンパニー・リミテッド ローム・セミコンダクタ・ホンコン・カンパニー・リミテッド ローム・セミコンダクタ・タイワン・カンパニー・リミテッド ローム・セミコンダクタ・シンガポール・プライベート・リミテッド ローム・セミコンダクタ・フィリピンズ・コーポレーション ローム・セミコンダクタ・タイランド・カンパニー・リミテッド ローム・セミコンダクタ・マレーシア・センディリアン・バハッド ローム・セミコンダクタ・インディア・プライベート・リミテッド ローム・セミコンダクタ・ユーエスエー・エルエルシー ローム・セミコンダクタ・ゲーエムベーハー ※1.ラピスセミコンダクタ㈱は、電子部品の販売業務も行っております。 ※2.サイクリスタル・ゲーエムベーハーは、電子部品の原材料の開発及び販売業務も行っております。 主要な事業系統図は、次のとおりであります。 なお、当社グループは複数セグメントに跨って事業展開を行っており、セグメント別に記載すると複雑になりますので、一括して記載しております。
経営方針・対処すべき課題1,217字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社グループは、創業時より掲げる「企業目的」のもと、良い商品の供給やモノづくりを通じて、文化の進歩向上に貢献してきました。企業目的を達成するために定めたものが「経営基本方針」をはじめとする方針類であり、これらに基づき、永続的かつ総合的な企業価値の創造と向上を目指した経営を実践しております。 企業目的 われわれは、つねに品質を第一とする。 いかなる困難があろうとも、良い商品を国の内外へ永続かつ大量に供給し、 文化の進歩向上に貢献することを目的とする。 経営基本方針 社内一体となって、品質保証活動の徹底化を図り、適正な利潤を確保する。 世界をリードする商品をつくるために、あらゆる部門の固有技術を高め、もって企業の発展を期する。 健全かつ安定な生活を確保し、豊かな人間性と知性をみがき、もって社会に貢献する。 広く有能なる人材を求め、育成し、企業の恒久的な繁栄の礎とする。 また、不変の企業目的を再認識するとともに、新たな社会基盤における当社の使命を明確にするために策定したのが「ステートメント」や「経営ビジョン」です。当社グループはこれからも、「エレクトロニクスの技術で社会が抱える様々な課題を解決し、未来に向けて、人々の豊かな暮らしと社会の発展を支え続ける会社」を目指してまいります。 (2)優先的に対処すべき課題及び中長期的な会社の経営戦略 上記の基本方針のもと、エレクトロニクス業界における国際競争の激化や技術革新の加速を背景に、大きな転換期を迎える事業環境において、当社グループが中長期的に国際競争力を高めていくためには、事業ポートフォリオの見直しや技術開発力の強化に加え、経営統合を含めた事業規模の確保等、さまざまな選択肢を検討することが重要であると認識しております。 こうした状況を踏まえ、現在は、2025年11月に公表した第2期中期経営計画“MOVING FORWARD to 2028”に基づき、持続的な成長の実現及び強固な事業基盤の構築に向けた構造改革に取り組んでいます。 第2期中期経営計画 財務目標(2028年度) 売上高   営業利益   ROE 5,000億円以上   20%以上   9%以上 加えて、2026年3月27日付「東芝デバイス&ストレージ株式会社の半導体事業及び三菱電機株式会社のパワーデバイス事業との事業・経営統合に関する協議開始に向けた基本合意書の締結に関するお知らせ」で開示したとおり、両社との経営・事業統合に関する協議を進め、世界市場で競争し得る事業規模や技術基盤の実現に向けて全力で取り組んでまいります。
事業等のリスク13,653字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 (1)リスクマネジメント体制 事業活動を進めていく上で、様々なリスクが財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性が考えられます。当社グループではこうしたリスクを回避、あるいはその影響を最小限に食い止めるため、「リスク管理・事業継続方針」に基づき、全社リスクマネジメントの強化に取り組んでおります。取締役会及び全社のマネジメントシステムを統括する「EHSS統括委員会」のもと、「リスク管理・BCM委員会」(年4回開催)を組織しており、当社グループにおいて発生する可能性のある重要リスクを抽出した上で、発生頻度と事業に与える影響度の側面からリスクマップにて評価し、対策を管理・推進しております。また、各マネジメントシステムと連携し、半期に1回、全社リスクマネジメントの活動状況やリスク評価・管理指標について、EHSS統括委員会へ報告しております。 (リスク管理・事業継続方針) 「企業目的」「経営基本方針」などの目的・方針を実践し、当社グループにおけるリスク管理と事業継続マネジメントを推進するため、以下のとおり定める。 リスク管理 ●グループ一体となったグローバルなリスク管理を推進する。 ●重要リスクを特定・評価するとともに、損失を最小限に抑えるための対策を行う。 ●重要リスクの評価や対応状況を定期的に見直し、経営陣と共有する。 ●事案発生時には速やかに情報収集・報告を行い、適宜、事業継続・復旧計画に移行する。 事業継続 ●従業員及び関係者の安全確保・安否確認を最優先事項とし、火災や環境汚染などの二次災害の発生防止に努める。 ●サプライチェーンを維持するため、迅速な生産復旧・事業復旧をはかる。 ●会社として求められる社会的責務の遂行をはかる。 ●事業継続マネジメントの推進及び復旧活動は、経営陣の指揮のもと全社一丸となって取り組む。 ●事業継続計画を事業環境の変化に応じて定期的に見直し、事業継続マネジメントシステムの継続的な改善に努める。 (リスクマネジメント体制図) (リスクマネジメント活動概要) (2)事業等のリスク 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。各リスクについて、影響度と発生頻度を「大」「中」「小」の3段階で評価しております。影響度については、社内で定めた指標に基づき、財務、事業中断、評判・イメージ、安全・人命のいずれかの観点から評価しております。ただし、以下はすべてのリスクを網羅したものではなく、記載された項目以外のリスクの影響を将来的に受ける可能性があります。 なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 経営戦略リスク (1) 事業戦略・市場変動に関するリスク   発生頻度:中   影響度:大 内容   当社グループは注力市場として「自動車関連分野」、「産業民生機器関連分野」、「海外市場」を、また注力商品として「パワー」、「アナログ」を掲げるなど、より成長が見込める市場、あるいは当社グループの強みを発揮できる市場や技術に、重点をおいております。こうした重点分野においては、今後グローバルな競争がより激化する可能性があり、コストダウンの限界を超えた価格競争や熾烈な開発競争に巻き込まれる可能性があります。 また、社会ニーズの様々な変化や各国の政策・規制等により市場成長の鈍化や市場の縮小が起こる可能性があります。例えば、電気自動車の市場成長の鈍化は、それらに採用が進むパワーデバイスを製造する当社グループにおいてリスクとなり得ます。 こうした市場の動向や競争環境の変化により、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローが悪影響を受けるリスクがあります。 主な対応状況   このようなリスクに対し、当社グループでは市場動向の変化や競争環境の変化に対して機動的に対応するとともに、最適な市場ポートフォリオバランスの実現を目的として、マーケティング本部の組織体制を従来の機能別組織から市場別組織へ再編しました。具体的には、マーケティング本部を「AIサーバー市場」、「産業・民生市場」、「車載市場」の各市場別組織へ再編し、それぞれの組織内にシステムマーケティング、プロダクトマーケティング、Field Application Engineer(FAE)機能を配置する体制としています。これにより、各市場の特性や顧客ニーズに即した戦略立案から製品企画、技術サポートまでを一体的に推進できる体制を構築しております。 また、組織の最適化により、顧客との接点を強化し、ソリューション提案力及びサポート品質の向上をはかることで、カスタマーサクセスの更なる向上を目指しております。 特に、昨今急速な拡大を見せるAIサーバー市場への対応を強化するとともに、環境変化が激しく需要変動の影響を受けやすい車載市場に対しては、市場別組織が柔軟に機能することでリスクへの対応力を高めております。 加えて、全社的な構造改革の中で固定費の削減及び生産拠点の最適化を通じた損益分岐点の引き下げに取り組んでおります。また、コーポレートガバナンスの観点から、半導体市場に精通した外部有識者を社外取締役候補者として選定しており、その専門知見を経営判断及び市場変動への対応力強化につなげてまいります。これらの施策により、各市場の成長性及び変動リスクを踏まえた適切な資源配分を実現し、事業ポートフォリオの健全性の確保及び収益の安定化をはかってまいります。 (2) M&Aリスク   発生頻度:中   影響度:大 内容   当社グループでは企業価値の向上を目的として、将来的な事業展望を見据えた既存事業の拡大や、既存技術を基にした新規分野への進出、及び新規技術の獲得や有望な人財の確保を視野に入れたM&Aをワールドワイドに検討・実施していく必要性があると考えております。一方、買収前のデューデリジェンスで検証すべきガバナンス・マネジメントの仕組みや体制、業務体制、シナジー仮説などの検証が不十分であると、買収見積額が実際の価値を上回ってしまい、結果的に損失を被る事態にもなりかねません。 買収後においてもPost Merger Integration(PMI)が適切に行われず、想定外の事態の発生や市場動向の著変等が原因で、買収事業が所期の目標通りに推移せず、場合によっては損失を生む可能性があります。 主な対応状況   M&Aに当たっては、当社の事業戦略に沿った買収候補企業の探索を事前に行います。 実行段階においては、社内に専門のプロジェクトチームを組成するとともに外部アドバイザーを起用して第三者視点を織り込んで十分に調査・検討を行った上、多段階の審議を通じて決定プロセスの適正性を確保しております。 また、買収後のPMIを有効なものとするためにも、買収の実行段階からPMIの視点を入れ計画を策定、実行するとともに、買収事業の目標達成状況をモニタリングし、事業環境の変化等には戦略の見直しを行うなど適時に対応することとしております。 外部環境リスク (3) 為替リスク   発生頻度:中   影響度:大 内容   当社グループは開発・製造・販売の拠点を世界各地に展開しており、多通貨での収益・費用及び資産・負債が発生しております。各拠点の会社通貨の財務諸表への換算、連結財務諸表への円換算は為替レートにより変動し、業績及び財政状態に影響を与えます。 また、当社グループは日本、アジア及びヨーロッパにて生産活動を行うとともに、世界市場において販売活動を行っております。このため、生産拠点と販売拠点の取引通貨が異なり、常に為替レート変動の影響を受けております。概していえば、円高の場合は業績にマイナスに、円安の場合にはプラスに作用します。 主な対応状況   為替変動リスクを軽減するため、外貨建ての債権債務に対して、一定程度の為替予約を行っております。 (4) 税務リスク   発生頻度:中   影響度:中 内容   当社グループは開発・製造・販売の拠点を世界各地に展開しており、各国税務当局から追徴課税を課されるリスク、移転価格税制による二重課税リスク、それらの発生に伴い、企業の信用が毀損するリスクがあります。 主な対応状況   ロームグループ税務方針を制定し、本社並びにグループ各社・関連部門が連携し、各国・地域の税関係法令を遵守し適正な納税に取り組んでいます。税務リスクを認識した場合は必要に応じて外部専門家への助言を求めるとともに、各国・地域の税務当局との信頼構築と良好な関係の維持に努めています。移転価格税制に対しては各社の機能・リスク及び資産に応じた利益配分によって独立企業間価格を算定し、適正な国際間取引を行うことに努めております。 (5) 金融市場変動リスク   発生頻度:中   影響度:中 内容   当社グループでは、金融市場の様々な変動リスクにより、金融資産の減少や資金調達コストの増加が生じる可能性があります。 主な対応状況   主要な金融資産である預金は高格付金融機関への預け入れを原則とし、債券等も含めて安全性の高い金融商品を保有しております。資金調達に際しては目的・期間などを考慮し、調達コストの低減に努め、銀行借入や社債発行などを行ってまいりました。今後も資本効率、キャッシュ創出力を向上させ、手元資金を活用するとともに、金融市場・金利動向に応じた調達手法を活用してまいります。 (6) 自然災害に関するリスク   発生頻度:小   影響度:大 内容   当社グループは日本のみならず世界各地で開発・製造・販売活動を行っており、地震や洪水等の自然災害の発生による稼働率の低下など、当該地域の生産や営業拠点が損害を受ける可能性があります。また、これらのリスクが複数の地域で同時に発生する可能性があり、当社グループのみならず、顧客やサプライヤーなども含めたサプライチェーン全体に大きな影響を及ぼす可能性があります。 主な対応状況   当社グループでは、リスク分散のために生産ラインを世界の複数拠点に配置するなどの対策をとっております。また、リスク管理・事業継続方針のもと、各拠点で活動しており、なかでも生産機能を持つ国内外の主要拠点では、外部専門機関と協力し、自然災害、感染症、安全、操業・経済・政治リスクの観点からリスクアセスメントを行い、工場ごとにトップリスクを特定・分析・評価しております。その上で、対策委員会等を組織し、事業継続計画の立案や、それに基づく訓練など、有事に備えた様々な取り組みを行っております。 顧客に対する供給維持対策としましては、稼働縮小や一時停止に対応するため、一部の機種を当社グループ他拠点及びOSAT(※)への移管を進め、更にフレキシブル生産ラインや省人化ラインの開発など、起こり得るリスクの低減に向けて長期視点で対策に取り組んでおります。 ※ OSAT(Outsourced Semiconductor Assembly and Test) 半導体製造における後工程である組み立てとテストを請け負う製造業者のこと。 (7) 気候変動に関するリスク   発生頻度:中   影響度:大 内容   気候変動に伴うリスクとして、脱炭素化の進展に伴う環境規制の強化、エネルギー価格や炭素価格の変動、並びに顧客による脱炭素要請の高まり等により、設備投資や調達コストの増加、事業計画の見直し、受注機会への影響等が生じる可能性があります。これらの移行リスクに加え、気候変動に起因する異常気象の激甚化により、操業停止やサプライチェーンの混乱等を通じて、当社グループの事業活動に影響を及ぼす物理リスクが存在します。 主な対応状況   当社グループは、環境ビジョン2050及び2030年中期環境目標の下、気候変動に関するガバナンス、戦略、リスク管理、指標と目標を定め、対応を進めております。しかしながら、外部環境の変化や将来予測に伴う不確実性により、想定以上のコスト増加や事業への影響が生じる可能性があります。そのため、2050年のネットゼロ目標は維持しつつ、外部環境の変化を踏まえながら、移行計画の見直しを行い、段階的な対応を進めております。 なお、気候変動に関するリスク及び対応の詳細については、「第2 事業の状況 2.サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)気候変動」をご参照ください。 (8) 地政学リスク   発生頻度:大   影響度:大 内容   中東情勢の悪化、米国関税政策、米国・中国の二国間関係、台湾海峡や南シナ海の情勢、ロシア・ウクライナ問題の長期化など、各国・地域の国際関係及び通商環境は不確実性を増すのみならず、地政学的緊張の長期化・常態化が進行する一方で、突発的事象による急激な変化が生じ得る状況となっております。グローバルで事業を行う当社グループにとって地政学リスクは事業撤退や操業停止など直接的な生産・営業活動への影響だけでなく、材料調達や顧客との取引などサプライチェーン全体に影響をもたらす可能性があります。特に、地政学的緊張の高まりに伴う輸送路の制限、エネルギー供給の不安定化、石油由来製品の不足、物流コストの急激な上昇等の物理的影響に加え、輸出入規制や関税措置等の制度的要因が重なって発生することにより、当社グループの事業運営に影響を及ぼすおそれがあります。 また、あらゆる産業の製品に使用される半導体をめぐっては各国・地域が経済安全保障上の重要物資として保護主義的な政策を進めるとともに通商規制を拡大しており、その内容や運用が短期間で変更される場合があります。それらに適切に対応できなければ、事業競争力の喪失のみならず行政罰や法的制裁により当社グループの事業活動や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 主な対応状況   当社グループでは、経済安全保障リスクに対応する専門部門である経済安全保障室を中心に全社の各種マネジメントシステム、関連部門や各地域の事業拠点と連携して、経営に影響を及ぼす可能性のある地政学リスクについて事業への影響を最小限に抑えるため、定常的な情報収集やモニタリング、リスク対策を実施しております。これらの活動を通じて把握したリスクについては、経営層や関連部門と速やかに共有し、必要に応じて事業運営や投資判断等に反映しております。特に、当社グループが事業を展開する国・地域の地政学的な情勢が悪化した場合の従業員の安全確保や事業継続などのテーマに関しては、全社の関連部門からなる経済安全保障専門部会において対応方針を決定し、適切な訓練を実施しております。 頻繁に変化する米国関税政策への対応に関しては、米国の事業拠点を中心として、本社関係部門とも連携しながら、最新の情報を把握した上で適時適切な対応を検討し、実施しております。 また、半導体関連製品の輸出規制に関しては、全社の関連部門からなる輸出管理専門部会が弁護士と連携して適正な安全保障輸出管理を実施するとともに、規制内容や運用の変更にも対応できるよう、体制や運用の見直しを適宜行っております。 経営基盤リスク (9) コンプライアンスリスク   発生頻度:小   影響度:大 内容   当社グループでは、日本のみならず世界各地で開発・製造・販売活動を行っており、世界各地において適用される競争法、腐敗行為防止法制等の法規制を遵守する必要があります。 これらの法規制に違反した場合、課徴金の支払い、事業活動の中断、ブランドイメージの毀損等により、当社グループの事業や業績に重大な悪影響を及ぼすおそれがあります。 また、当社グループは研究開発活動や事業運営において、公的研究費や公的資金を活用しており、万が一、目的外使用等が判明した場合には、返還義務や行政処分、ブランドイメージの毀損が発生し、企業価値に影響を及ぼすおそれがあります。 主な対応状況   当社グループでは、EHSS統括委員会の傘下にあるコンプライアンス委員会が主体となって倫理マネジメントシステムを構築・運用することにより、当社グループにおけるコンプライアンス違反のリスクを管理するとともに、その防止をはかるために、主要なものとして以下の施策を実施しております。 ①社内規定の整備・運用 当社グループでは、法令を遵守するために、各種社内規定を整備するとともに、法令の領域ごとに主管する部門を定め、定期的に法令の制定及び改正の情報を収集・調査を行うことで、これら社内規定の適時適切な見直し等を行っております。 なお、当社グループにおいては、日々の事業活動のなかで遵守すべき倫理上の基本的なルールを明らかにした「ロームグループ行動指針」を当社グループ全体に展開し、法令のみならず、倫理に違反した行為の未然防止にも努めております。 ②教育・啓発活動の実施 当社グループでは、当社グループ全体のコンプライアンス意識の啓発のための施策として、全従業員向けコンプライアンス教育及び階層別コンプライアンス教育を年に1回実施するほか、必要に応じ各種個別法令別の教育を実施しております。 ③内部通報制度の整備・運用 当社グループでは、コンプライアンス体制の実効性を確保するため、内部通報制度として、国内グループ会社においては外部の法律事務所を窓口としたコンプライアンス・ホットラインを設置し、全従業員からコンプライアンス違反に関する通報・相談を受け付けております。また、海外グループ会社においても、各社のコンプライアンス・ホットライン窓口と合わせて、各社の役員の不正行為又はそのおそれがある場合に、その内容を当社に通報できるグローバルコンプライアンス・ホットラインを設置しております。加えて、当社グループのサプライヤー様との公正な取引を促進するため、「お取引先様(サプライヤー様)向けコンプライアンス・ホットライン」を設置しております。 また、公的研究費・資金の受給については、コンプライアンス委員会の下に「公正研究・開発専門部会」、「公的資金管理専門部会」を設置し適正な管理・監査体制を構築するとともに、社内外からの相談・通報窓口の設置や社内での教育・啓発などを実施しております。 (10) 知的財産に関するリスク   発生頻度:中   影響度:中 内容   当社グループでは、他社製品と差別化できる製品を製造するために様々な新技術やノウハウを開発し、世界中で製品の製造・販売を行っております。これらの製品の製造・販売について、万が一他社の知的財産権の侵害による紛争が生じた場合、知的財産権の侵害による製品の差止や損害賠償の支払い、若しくは和解金の支払いなど、当社事業に影響を及ぼす可能性があります。 主な対応状況   当社グループにて使用している新技術やノウハウが他社の知的財産権に抵触することを防止するために、当社グループでは、従業員に対する知的財産の教育を少なくとも年1回実施し、従業員が他社知的財産の尊重に関する正しい認識を持つように努めております。また、製品・技術の開発時において参照される社内規定に、知的財産に関する項目を組み込むことにより、新しい商品・技術の開発時において必ず知的財産に関する確認が行われる仕組みとしております。 (11) 環境規制リスク   発生頻度:中   影響度:中 内容   当社グループが事業を行うあらゆる領域において、排気、排水、有害物質の使用及び取り扱い、製品含有化学物質の管理、廃棄物処理、土壌・地下水汚染等の調査並びに環境、健康、安全等を確保するためのあらゆる法律・規制を遵守しております。しかしながら、事前に予期し得なかった事態の発生などにより何らかの法的責任を負う場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。 主な対応状況   当社グループでは、環境マネジメントシステムの国際規格ISO14001に準拠した環境マネジメントシステムをグループ全体で構築し、運用することで環境負荷削減をはじめとする環境保全に向けた継続的な環境改善を進めております。取り組みに当たっては、当社に設置した「環境保全対策委員会」が中心となり、法令や規制等に基づく生産や各拠点における活動・サービスに起因する環境影響を管理し、拠点ごとの内部監査で明らかになった改善点などをグループ各社に水平展開を行っております。 (12) 人財確保に関するリスク   発生頻度:中   影響度:大 内容   当社グループは、設計技術、製造技術、品質保証技術、ソリューション提案能力を積み重ね、事業を拡大してきました。近年、その事業活動を支える人財の確保はますます重要性を増しています。国内では、雇用環境の変化や少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少が進行しており、将来的には専門性の高い人財の獲得が一層困難になることが懸念されます。 また、採用活動を取り巻く環境の変化に加え、働く人々の価値観やキャリア志向の多様化により、従来型の雇用慣行や育成モデルでは対応しきれない場面も増えています。社内においても、世代間の意識やスキルギャップへの対応、知見の継承、次世代人財の計画的な育成といった観点で課題が顕在化しつつあります。 今後は、持続的に人財を確保・活用していくため、組織の柔軟性や対応力を高めるとともに、人的資本への投資を中長期的な視点で継続的に行っていく必要があります。これらの課題に対して、戦略的な人財マネジメントが不可欠となっております。 主な対応状況   当社グループでは、変化する雇用環境や多様化するキャリア志向に対応し、従業員一人ひとりが自身の個性や強みを活かして長期的に活躍できるよう、専門スキルを追求する動機に直結する「スペシャリスト職」を確立しており、更なるハイパフォーマーの確保と定着に直結する報酬制度の構築を推進しています。 また、将来を担う若年層の定着に向けた支援体制の強化や、豊富な知見と経験を持つシニア層の活躍推進も、人的リソースを持続的に活用していく上で重要な施策です。さらに、技術革新や事業環境の変化に柔軟に対応するため、従業員一人ひとりのリスキリングや学び直しを支援する制度の整備も進めております。 これら、個の成長と活躍を促す施策を通じ、組織としての力を高め、さらにそれを持続的なものにすべく、サクセッションプランを重要テーマとして取り組んでおり、人財と組織、両輪の成長サイクルを回し続けることで、エンゲージメント向上と人財の定着につなげてまいります。 (13) 情報セキュリティに関するリスク   発生頻度:中   影響度:大 内容   当社グループでは、事業活動において、当社グループが保有するもののみならず、ステークホルダーの機密情報及び個人情報を保有しこれらを利用しております。また、近年当社グループでは、業務効率や生産性の向上、イノベーションの促進等を実現するため、生成AIをはじめとするDXツールを積極的に導入・活用しています。 一方で、企業を標的にしたサイバー攻撃や、退職者による機密情報の持ち出し・不正利用、国外への技術流出といった情報セキュリティリスクは日々高まっています。また、近年ではプライバシー保護及び経済安全保障の観点から、各国における個人情報保護法令やデータ保護規制の制改定や運用強化、セキュリティ・クリアランス(適格性評価)制度の整備も進んでおり、企業にはますます高度な情報管理能力が求められております。 情報は企業経営の源泉であり、ステークホルダーからの信頼獲得及び当社グループの持続的成長を実現するためには、従業員一人ひとりの情報リテラシーの向上のみならず、技術的・物理的なセキュリティ対策を多重的かつ網羅的に実行することが急務となっております。 これらの対策が不十分であった場合、情報の漏えい・不正利用、システムダウンによる事業停止、法令違反といった重大事故が発生する可能性があります。また、これらの事故により、当社グループのブランドイメージの毀損、社会からの信用失墜、民事上・刑事上の責任及び行政罰による多額の費用負担及び事業活動の差止めなど、当社グループの事業、業績、財政状況に大きな悪影響を及ぼす可能性があります。 主な対応状況   当社グループでは、事業活動の中で取扱う当社グループ及びステークホルダーの機密情報や個人情報について、全社的に情報マネジメントシステム(情報管理のPDCAサイクル)を構築し、統括組織である情報管理委員会によって定期的に当該システムの運用状況をモニタリングし、情報セキュリティリスクの把握及び改善活動を行っております。また、当社グループでは、情報管理委員会の定める目標・方針に従い、組織的・人的・技術的・物理的の4つの側面から、網羅的な情報セキュリティ対策を実施しております。 まず、「組織的施策」として、情報管理にかかる全社方針及び社内規定(情報管理方針、サイバーセキュリティ管理規定、機密情報管理規定、プライバシーポリシー、個人情報保護規定等)を制定しております。これらのルールに従い、グループ各社において情報管理責任者や具体的な情報管理方法を決定・運用し、定期的に内部監査で活動評価を行うことにより、グループ全体で情報管理水準の標準化及び向上をはかっております。また、本社及び国内外の事業上重要な拠点を中心に、情報管理の国際標準であるISO27001やドイツ自動車工業会による情報セキュリティ評価「TISAX (Trusted Information Security Assessment Exchange)」の認証取得・認証範囲の拡大に継続的に取り組んでおります。 次に、「人的施策」として、年次教育や階層・役割別研修、フィッシングメール訓練等の活動を定期的に実施することで、役員・従業員の情報リテラシーの維持・向上に努めております。 また、「技術的施策」として、外部専門機関による24時間365日体制で情報端末の監視及びアクセスログの収集や、脆弱性診断・是正対応、ランサムウェア対策、仮想事例を用いたインシデント対応訓練等を実施し、サイバー攻撃や内部不正による情報漏えいの予兆を早期に発見・対処する体制を整備しております。 そして、「物理的施策」として、IDカードや監視カメラ、セキュリティゲート等による当社構内、及び入場制限エリアへの入退出管理、施設内のゾーニング、機密情報・個人情報を含む各種媒体に関するアクセスコントロールを多重的に実施することにより、社外の第三者はもちろんのこと、社内の業務上知る必要のない者(Need-not-to-know)による機密情報、及び個人情報の持ち出し・混入、不正利用を防止しております。 (14) 人権リスク   発生頻度:小   影響度:大 内容   世界的な人権配慮の高まりを背景に、当社グループにおいては、自社の事業活動のみならず、調達先から顧客に至るサプライチェーン全体において、人権尊重への対応が求められています。特に、開発途上国等における強制労働や児童労働、低賃金、不十分な安全衛生配慮等の人権侵害が発生又は顕在化した場合、社会的評価やブランド価値の低下、取引停止、法的リスクの発生等を通じて、当社グループの事業活動に重要な影響を及ぼす可能性があります。 また、各国政府や国際機関により、人権に関する法規制やガイドラインの制定・執行が進展しており、サプライチェーンを含めた人権リスクの特定及び適切な対応が不十分と判断された場合には、グローバルに事業を継続することが困難となる可能性があります。 主な対応状況   当社グループでは、経営環境及び社会要請の変化を踏まえ、人権リスクの低減及び影響の抑制に向けた取り組みを進めております。当社グループ内及びサプライヤーに対しては、国際的な行動規範等を踏まえた評価・確認の仕組みを通じて、人権に関するリスクの把握及び是正に努めておりますが、サプライチェーンの多重構造や外部環境の変化により、想定以上の影響が生じる可能性があります。 なお、具体的な取り組み内容については、当社ホームページに掲載のSustainability Report(サステナビリティレポート)をご参照ください。 事業遂行リスク (15) 研究開発活動リスク   発生頻度:小   影響度:大 内容   エレクトロニクス分野における研究開発は激しいグローバル競争の中にあり、新製品等の開発の遅れは競争力の低下に直結し、新市場を失うリスクにつながります。 研究開発の遅れを招く要因として、人財の散逸や高度・好適人財の不足による停滞、人財の画一性による視野狭窄、技術の陳腐化による劣敗、規制逸脱やコンプライアンス違反がもたらす活動停止といった具体的なリスクが想定されます。いずれのリスクも、将来の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 主な対応状況   当社では、5年程度先を見据えたリソースの重点配分に留まらず、長期的ビジョンに基づく新規分野へのリソース配分を担保し、シームレスな持続的成長につながる研究開発活動の実現を目指しております。科学的根拠に基づくエンゲージメント向上、社内外の有機的な連携や協力によるエンパワーメントの拡大、不断のテーマ見直しを行うことで、時代とニーズを先取りするアクティブな研究開発を展開します。加えて、適法かつ公正な研究開発体制を維持することで、インシデントリスクを未然に回避・防止する研究開発を継続します。 また、10年後あるいはそれ以上先の将来に関しては、国内外の多くの大学との共同研究など、外部との連携を強化しております。更に、オープンイノベーションの取り組みとしてCVC(Corporate Venture Capital)を実施しております。 (16) 製品の欠陥リスク   発生頻度:中   影響度:中 内容   当社グループでは、企業目的で「われわれは、つねに品質を第一とする」を基本理念に掲げており、厳しい品質管理のもとに生産を行っておりますが、すべての製品について欠陥がなく、将来において販売先からの製品の欠陥に起因する損害賠償請求等が発生しないという保証はありません。万一、損害賠償請求があった場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。 主な対応状況   当社グループでは、開発本部及び各事業本部の品質部門が設計品質からつくり込み品質を保証しております。 なお、品質本部は、開発本部及び各事業本部の枠を超えた全社の品質保証システムの構築や情報展開及び品質管理業務の監視を行っております。 また、社外で頻発している品質コンプライアンス違反に対するリスク低減を目的に、品質保証部が主導となり、本社及び各生産拠点にて専門部会を立ち上げ、遵守活動を進めております。 開発本部及び各事業本部における新製品開発では、顧客要求を満足する安全で、信頼のおける製品をタイムリーに提供するため、開発検討、設計審査、初期流動、量産の各段階で評価を行います。改善情報は源流にフィードバックするとともに、次期設計にも展開します。 生産システム開発部における自社開発の組立加工装置では「設備で品質をつくり込む。不良を作れない設備」を目標に、装置自身の自己診断など、不良を作らないようにすることを目指しております。 万一、製品に起因する不具合が発生した場合、当社製品は現品から生産情報(製造時期若しくはロッ卜情報)がトレースできます。ロッ卜情報からは、全工程の4M情報(Man、Machine、Material、Method)が確認でき、それぞれの生産条件、出来映えについて迅速に調査でき、波及性を限定できる体制となっております。 加えて、当社グループでは以下の国際的な品質マネジメントシステム等に基づき、欠陥が発生しない管理体制の構築を進めております。 ・ISO9001:品質マネジメントシステム ・IATF16949:自動車産業品質マネジメントシステム規格 ・ISO26262:車載電子制御の機能安全に関する国際規格 (17) 生産・調達活動に関するリスク   発生頻度:中   影響度:中 内容   当社グループでは、垂直統合型のビジネスモデルを採用しておりますが、電子部品の製造にはレアメタルを含む様々な素材を必要とします。そのため、特定の供給元からの調達に制約が発生した場合、生産活動やコスト構造に悪影響を及ぼす可能性があります。 主な対応状況   事業部門においては、材料などの複数購買を進めるとともに、サプライヤーのBCP状況等に基づき適切な在庫管理を推進しております。 調達部門においては、有事の際にいち早くサプライヤーの被災・安否状況や供給状況の確認がとれるよう、調達部材の製造会社・製造場所の情報を調査し、データベース化するとともに、その調査範囲を二次サプライヤーまで拡大し、サプライチェーンのBCP状況の全体把握に取り組んでおります。
経営成績の分析 (MD&A)7,706字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営成績の状況 業績の全般的概況 当連結会計年度における世界情勢は、日本経済及び海外経済ともに緩やかな成長を示したものの、米国の通商政策の動向や中東情勢の緊迫化などを背景に、地政学リスクに伴う不透明感が継続しました。 エレクトロニクス業界におきましては、自動車市場では当初の見立てを下回ったものの、堅調に推移しました。産業機器市場ではサプライチェーンの在庫解消が進み、回復基調となりました。民生機器市場ではアミューズメント向けの需要が大幅に伸長しました。コンピュータ&ストレージ市場においては、サーバー向けを中心に堅調に推移しました。 このような経営環境の中、当社グループは、2028年度を最終年度とする第2期中期経営計画“MOVING FORWARD to 2028”(以下、「中期経営計画」)を策定しました。市況変動に左右されない強固な事業基盤の構築と、将来の企業規模拡大に向けた収益性の改善に向けて、生産拠点再編、事業ポートフォリオ適正化、価格適正化などの構造改革や、SiC事業の収益化などの施策を推進しています。直近では、設備投資を必要最小限にすることで固定費の増加を抑制したほか、原材料費などのコスト上昇を踏まえた価格転嫁の交渉を進めました。 これらの結果、当連結会計年度の売上高は、自動車市場及び民生機器市場における増収に加え、産業機器市場においても増収となったことにより、前期比7.3%増の4,811億4千8百万円となりました。営業利益は、売上高の増加に加え、前連結会計年度の構造改革による固定費削減の効果が寄与した結果、108億6千4百万円(前連結会計年度は営業損失400億6千1百万円)となりました。 経常利益は、受取利息の減少及び為替差損の発生があったものの、前述の営業利益の増加に伴い、192億2千2百万円(前連結会計年度は経常損失296億9千8百万円)となりました。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は、バッテリー式電気自動車(BEV)市場の成長見通しが従来想定を下回るものになったことを受け、SiC事業の固定資産を中心に多額の減損損失を計上した結果、1,584億2千4百万円の親会社株主に帰属する当期純損失(前連結会計年度は500億6千5百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。 業績のセグメント別概況 <LSI> 市場別では、自動車市場では、ADAS向け製品が調整局面となりましたが、ボディ向けやxEV向けを中心とした高付加価値商品が伸長した結果、全体では売上が増加しました。産業機器市場向けについては、回復傾向となりました。民生機器市場ではアミューズメント向け製品が堅調に推移し、コンピュータ&ストレージ市場ではサーバー向け製品を中心に回復傾向が見られました。 これらの結果、当連結会計年度の売上高は2,183億9千万円(前期比7.1%増)、セグメント利益は245億3千5百万円(前連結会計年度は7億6千7百万円のセグメント損失)となりました。 <半導体素子> 事業セグメント別では、SiCパワーデバイスにつきましては、自動車市場のxEV向け製品の売上が堅調に推移しました。Siパワーデバイスにつきましては、自動車市場向け製品や産業機器市場向け製品が堅調に推移しました。汎用デバイスや発光ダイオードにつきましては、産業機器市場向け製品を中心に売上が改善しました。半導体レーザーにつきましては、コンピュータ&ストレージ市場向け製品の売上が伸長しました。 これらの結果、当連結会計年度の売上高は2,052億6千3百万円(前期比9.7%増)、セグメント損失は227億4百万円(前連結会計年度は458億9千9百万円のセグメント損失)となりました。 <モジュール> 事業セグメント別では、プリントヘッドにつきましては、事務機向け製品の売上が増加しました。オプティカル・モジュールにつきましては、車載向けLEDモジュールの売上が減少しました。 これらの結果、当連結会計年度の売上高は315億8千9百万円(前期比3.0%減)、セグメント利益は35億2千2百万円(前期比30.9%増)となりました。 <その他> 事業セグメント別では、抵抗器につきましては、自動車市場及び産業機器市場向けを中心としたシャント抵抗や高電力の高信頼品は、売上が順調に推移しました。一方で、汎用抵抗器については、民生機器市場及び自動車市場向けを中心に売上が減少しました。 これらの結果、当連結会計年度の売上高は259億3百万円(前期比3.5%増)、セグメント利益は41億4百万円(前期比62.6%増)となりました。 上記「業績のセグメント別概況」の記載は、外部顧客に対するものであります。 (2)生産、受注及び販売の実績 ①生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2025年4月1日  至 2026年3月31日)   前年同期比(%) LSI(百万円)   220,110   10.4 半導体素子(百万円)   201,681   11.6 モジュール(百万円)   32,156   2.1 報告セグメント計(百万円)   453,948   10.3 その他(百万円)   25,942   8.5 合計(百万円)   479,890   10.2 (注)上記の金額は期中平均販売価格によっております。 ②受注実績 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   受注高(百万円)   前年同期比(%)   受注残高(百万円)   前年同期比(%) LSI   236,689   18.6   89,772   25.6 半導体素子   242,942   40.6   114,631   49.0 モジュール   31,376   0.3   12,375   △1.7 報告セグメント計   511,007   26.6   216,779   34.6 その他   26,547   3.8   7,855   8.9 合計   537,555   25.2   224,634   33.5 ③販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2025年4月1日  至 2026年3月31日)   前年同期比(%) LSI(百万円)   218,390   7.1 半導体素子(百万円)   205,263   9.7 モジュール(百万円)   31,589   △3.0 報告セグメント計(百万円)   455,244   7.5 その他(百万円)   25,903   3.5 合計(百万円)   481,148   7.3 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。 2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため記載を省略しております。 (3)重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表作成に当たって、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づいて、見積り及び判断を行っております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載していますが、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。 ① 棚卸資産 当社グループでは、棚卸資産が適正な価値で評価されるように評価損を計上しております。簿価と市場価格の状況を検討し、市場価格が簿価を下回る場合は評価損を計上しております。また、一定の保有期間を超える棚卸資産を滞留若しくは陳腐化しているとみなし評価損を計上しております。経営者は、当該計上額が適切なものであると判断しておりますが、実際の需要動向又は市況が想定した見積りより悪化した場合、追加で評価損を計上することにより損益に影響を及ぼす可能性があります。 ② 有形固定資産及び無形固定資産 当社グループでは、有形固定資産及び無形固定資産の簿価について、それが回収できなくなる可能性を示す兆候がある場合には、減損の有無を判定しております。この判定は、事業用資産については継続して収支の管理を行っている管理会計上の事業区分に基づきグルーピングした各事業単位の将来キャッシュ・フローの見積りに基づいて、遊休資産については個別に回収可能価額に基づいて行っております。経営者は、将来キャッシュ・フロー及び回収可能価額の見積りは合理的であると考えておりますが、将来の予測不能な事業上の前提条件の変化によって見積りが変更されることにより、将来キャッシュ・フローや回収可能価額が減少し、有形固定資産及び無形固定資産の評価に重要な影響を及ぼす可能性があります。 ③ 退職給付費用及び債務 当社グループでは、従業員の退職給付費用及び債務は、割引率、退職率、死亡率及び年金資産の長期期待運用収益率等を含む前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件は年に一度見直しております。割引率は一定の格付を有し、安全性の高い長期社債の期末における市場利回りを基礎として決定しております。長期期待運用収益率は年金資産の種類ごとに期待される収益率の加重平均に基づいて決定しております。経営者は、これらの前提条件は適切であると考えておりますが、実際の結果との差異や前提条件の変更が将来の退職給付費用及び債務に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 繰延税金資産 当社グループでは、回収可能性がないと判断される繰延税金資産に対して評価性引当額を設定し、適切な繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は、通算グループ又は納税主体ごとに十分な課税所得を計上するか否かによって判断されるため、その評価には、実績情報と共に将来に関する情報が考慮されております。経営者は、当該計上額が適切なものであると判断しておりますが、将来の予測不能な事業上の前提条件の変化に伴う通算グループ又は各納税主体の経営悪化により、繰延税金資産に対する評価性引当額を追加で設定することにより損益に影響を及ぼす可能性があります。 (4)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 当連結会計年度の売上高は、自動車市場及び民生機器市場における増収に加え、産業機器市場においても増収となったことにより、前期比7.3%増の4,811億4千8百万円となりました。営業利益は、売上高の増加に加え、前連結会計年度の構造改革による固定費削減の効果が寄与した結果、108億6千4百万円(前連結会計年度は営業損失400億6千1百万円)となりました。 経常利益は、受取利息の減少及び為替差損の発生があったものの、前述の営業利益の増加に伴い、192億2千2百万円(前連結会計年度は経常損失296億9千8百万円)となりました。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は、バッテリー式電気自動車(BEV)市場の成長見通しが従来想定を下回るものになったことを受け、SiC事業の固定資産を中心に多額の減損損失を計上した結果、1,584億2千4百万円の親会社株主に帰属する当期純損失(前連結会計年度は500億6千5百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。 また、当期のEBITDA(※)は前期比56.6%増の678億9千万円となりました。 当連結会計年度末の財政状態といたしましては、総資産は現金及び預金などが増加した一方で、投資有価証券や有形固定資産などが減少したことにより、前連結会計年度末に比べ1,572億6百万円減少し、1兆2,835億5千9百万円となりました。 負債は支払手形及び買掛金などが増加した一方で、未払金などが減少したことにより、前連結会計年度末に比べ261億6千8百万円減少し、5,249億4千2百万円となりました。 純資産は為替換算調整勘定などが増加した一方で、親会社株主に帰属する当期純損失の計上で利益剰余金が減少したことにより、前連結会計年度末に比べ1,310億3千8百万円減少し、7,586億1千6百万円となりました。 これらの結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の61.7%から59.1%に低下しました。 営業活動による資金は、税金等調整前当期純損失1,709億2百万円に対して、為替差損益などの減少要因もありましたが、減損損失などの増加要因により、894億4千8百万円の増加(前年同期は839億5千6百万円の増加)となりました。 投資活動による資金は、有形固定資産の取得による支出などがある一方で、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入などにより、1,085億9千4百万円の増加(前年同期は1,156億7千8百万円の減少)となりました。 財務活動による資金は、配当金の支払いによる支出などにより、208億8百万円の減少(前年同期は390億5千2百万円の増加)となりました。 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末から1,937億4千7百万円増加(前年同期は68億6千2百万円の増加)し、4,287億1千4百万円となりました。 ※ EBITDA(Earnings Before Interest, Taxes, Depreciation and Amortization) 税引前利益に支払利息、減価償却費を加えて求めたもの。グローバル企業などの収益力を比較する際によく利用される指標。当社グループでは簡易的に営業利益に減価償却費を加えて算出しております。 (参考)当社グループが重視している主な経営指標の推移 回次   第64期   第65期   第66期   第67期   第68期 決算年月   2022年3月   2023年3月   2024年3月   2025年3月   2026年3月 営業利益率   (%)   15.8   18.2   9.3   △8.9   2.3 EBITDA   (百万円)   113,507   148,456   115,396   43,357   67,890 自己資本利益率(ROE)   (%)   8.3   9.2   5.7   △5.4   △19.2 総資産利益率(ROA)   (%)   6.8   7.5   4.1   △3.4   △11.6 総資産回転率   (回)   0.46   0.47   0.36   0.31   0.35 固定資産回転率   (回)   1.16   1.16   0.69   0.51   0.68 株価収益率(PER)   (倍)   14.1   13.4   17.5   -   - 株価純資産倍率(PBR)   (倍)   1.12   1.18   0.97   0.62   1.55 棚卸資産回転月数   (月)   3.73   4.46   5.58   6.17   5.45 ※1.各指標は、いずれも連結財務諸表に基づいて算定しております。 ・営業利益率:営業利益/売上高 ・EBITDA:営業利益+減価償却費 ・自己資本利益率(ROE):親会社株主に帰属する当期純利益/自己資本 ・総資産利益率(ROA):親会社株主に帰属する当期純利益/総資産 ・総資産回転率:売上高/総資産 ・固定資産回転率:売上高/固定資産 ・株価収益率(PER):期末株価終値/1株当たり当期純利益 ・株価純資産倍率(PBR):期末株価終値/1株当たり純資産 ・棚卸資産回転月数:棚卸資産/(第4四半期売上高/3) ※2.第67期及び第68期の株価収益率(PER)につきましては、1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。 (5)資本の財源及び資金の流動性 当社グループは、安定的な営業キャッシュ・フローの創出により事業活動のための適切な資金確保、流動性の維持並びに健全な財政状態を常に目指しております。 資金の流動性確保のため、当社及び一部の連結子会社においてはCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入することにより、資金効率の向上をはかっております。 主な短期的な資金需要は、営業活動上の運転資金に加えて、設備投資及び研究開発のための資金や配当支払等であります。 当連結会計年度の設備投資額は、前期比38.1%減の824億3百万円、研究開発費は前期比18.6%減の466億5百万円となりました。これらの設備投資や研究開発費、運転資金につきましては主に営業活動によって得られた自己資金を充当しております。 株主還元の方針については、「第4 提出会社の状況 3.配当政策」に記載しております。 当社グループのキャッシュ・フローに大きく影響を与える事象の過去5期の推移は次のとおりであります。 回次   第64期   第65期   第66期   第67期   第68期 決算年月   2022年3月   2023年3月   2024年3月   2025年3月   2026年3月 減価償却費   (百万円)   42,027   56,140   72,069   83,418   57,026 研究開発費   (百万円)   36,126   42,560   44,423   57,245   46,605 設備投資額   (百万円)   79,985   126,116   186,755   133,017   82,403 年間配当金総額   (百万円)   18,156   19,629   19,298   19,299   19,302 配当性向   (%)   27.2   24.4   36.0   -   - ※第67期及び第68期の配当性向につきましては、1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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