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日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,959.24+192ドル円158.93-1NASDAQ26,195.71+96S&P 5007,663.84+32SOX 指数11,328.43+409/2終値

日本酸素ホールディングス

NIPPON SANSO HOLDINGS CORPORATION4091 · Prime · 化学

産業ガス・特殊ガスのグローバルリーダー。日本・米国・欧州・アジアでガス供給網を展開し、溶接機器やサーモス魔法瓶も手掛ける。

概要

日本酸素ホールディングスは、大陽日酸を中核に産業ガス・医療ガス・エレクトロニクス用ガスを手がける国内最大手の一つである。酸素、窒素、アルゴン、水素などを空気分離で製造し、半導体製造に不可欠な高純度特殊ガスも供給。2026年3月期の連結売上収益は1兆3596億円、従業員2万411人。世界38の国と地域に拠点を持ち、長期契約による安定した収益基盤を持つ。家庭用品ブランド「サーモス」もグループに擁する。

五つのセグメントが構成する事業ポートフォリオ

グループは事業内容と地域で五つの報告セグメントに区分される。日本セグメントは大陽日酸(2026年4月に日本酸素に商号変更)を中心に、産業ガス、LPガス、医療用ガス、特殊ガス、溶接機材、化合物半導体製造装置などを扱う。米州セグメントはMatheson Tri-Gas, Inc.(Nippon Sanso Matheson, Inc.に商号変更)が中核で、北米で産業ガス・特殊ガス・ドライアイスを供給する。欧州セグメントはNippon Gasesグループによりベルギー・イタリアなどで産業ガスを、スペインで在宅医療サービスを展開する。アジア・オセアニアセグメントはシンガポール、オーストラリア、タイ、中国、台湾、韓国などで産業ガス・特殊ガスを製造販売。サーモスセグメントはステンレス製魔法瓶等の家庭用品を手がけ、中国でも生産販売する。

地域別売上構成と収益の特徴

2026年3月期のセグメント別売上収益は、日本が4062億円(全体の29.9%)、米国が3605億円(26.5%)、欧州が3509億円(25.8%)、アジア・オセアニアが2084億円(15.3%)、サーモスが332億円(2.4%)である。セグメント利益(コア営業利益)では欧州が704億円と最も大きく、日本541億円、米国529億円、アジア・オセアニア197億円、サーモス65億円と続く。産業ガス事業は長期契約による安定需要と価格マネジメントが収益の柱であり、景気変動の影響を受けにくい特性を持つ。一方、エレクトロニクス向け特殊ガス・機器は半導体市況に左右されるが、成長分野として位置づけられている。

持株会社体制とグループガバナンス

2020年10月、会社分割により純粋持株会社体制へ移行し、商号を日本酸素ホールディングス株式会社に変更した。それまで事業会社だった大陽日酸が吸収分割承継会社となり、日本国内の産業ガス・関連機器事業を継承。同時に大陽日酸は同日付で日本酸素株式会社に商号を変更した。持株会社はグループ全体の戦略立案・資源配分・リスク管理を担い、各地域の事業会社が現場のオペレーションを実行する。グループ横断の「Center of Excellence」体制を構築し、エレクトロニクス事業拡大やオペレーショナル・エクセレンス活動を推進している。2026年3月期末時点の連結子会社数は約150社にのぼる。

多様な顧客産業と安定した需要基盤

産業ガスは鉄鋼、化学、半導体、医療、食品、自動車などあらゆる産業で不可欠な素材である。酸素・窒素・アルゴンは空気中から分離して製造され、需要は経済活動全般に連動するため、単一産業への依存度が低い。医療用ガスは病院・在宅医療向けに安定した需要があり、在宅医療サービスはスペインなどで展開する。半導体向け特殊ガスは高純度が要求され、製造工程ごとに多種多様なガスが使用される。同社は長期供給契約(オンサイトプラントなど)により顧客と長期関係を構築し、安定したキャッシュフローを生む。また、サーモスブランドの家庭用品は一般消費者向けであり、グループの事業ポートフォリオの分散に寄与する。

業界の中での役割は産業ガス・特殊ガス総合メーカー(ガス製造・販売、関連機器、溶接、魔法瓶)にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
1.4兆円
営業利益
1,979億円
営業利益率
14.6%
純利益
1,239億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2026/3
事業売上構成比利益利益率
日本4,063億円29.9%542億円13.3%
米国3,606億円26.5%529億円14.7%
欧州3,510億円25.8%704億円20.1%
アジア・オセアニア2,085億円15.3%197億円9.4%
サーモス333億円2.4%65億円19.5%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01日本国内産業ガス・関連機器主力

大陽日酸を中心に、酸素、窒素、アルゴン、ヘリウム、水素等の産業ガス、LPガス、医療用ガス、特殊ガス、ガス関連機器、溶接機材、電子関連機器・工事、化合物半導体製造装置、安定同位体等を製造販売。国内各地のガス会社・機器販売会社が供給網を形成。

主な製品・サービス7
産業ガス(酸素、窒素、アルゴン等)
空気分離により製造される基礎的な工業ガス。鉄鋼、化学、半導体等多様な産業で使用。
特殊ガス
電子材料製造や分析用等の高純度特殊ガス。
LPガス
家庭・業務用の液化石油ガス。
医療用ガス
病院や在宅医療で使用する酸素等の医療ガス。
ガス関連機器・溶断機器
ガス供給機器、溶断機、レーザー加工機等。
化合物半導体製造装置
化合物半導体の製造装置。
医療機器
医療用機器の販売・レンタル・メンテナンス。

02米州産業ガス・特殊ガス主力

Matheson Tri-Gas, Inc.を中心に、北米で酸素、窒素、アルゴン、特殊ガス、水素、ドライアイス、関連機器を製造販売。半導体・化学・医療等多分野にガス供給。

主な製品・サービス4
産業ガス(酸素、窒素、アルゴン等)
北米の産業向けガス。
特殊ガス
半導体製造等に用いる高純度ガス。
ドライアイス
冷却用ドライアイスの製造販売。
溶断機材
溶接・切断用機器。

03欧州産業ガス・在宅医療主力

Nippon Gasesグループを通じ、ベルギー、イタリア等で産業ガスを製造販売。またスペインで在宅医療サービスを提供。

主な製品・サービス2
産業ガス(酸素、窒素、アルゴン)
欧州の産業向けガス。
在宅医療サービス
スペインでの在宅酸素療法など医療サービス。

04アジア・オセアニア産業ガス・特殊ガス主力

シンガポール、オーストラリア、ベトナム、タイ、中国、台湾、韓国等で産業ガス・特殊ガスの製造販売。半導体向け特殊ガスや溶接関連も手掛ける。

主な製品・サービス3
産業ガス(酸素、窒素、アルゴン)
アジア・オセアニアの産業向けガス。
特殊ガス
半導体製造用の特殊ガス。
溶接関連器具・安全具
溶接機器や安全用品の販売。

05サーモス(家庭用品)準主力

サーモスブランドでステンレス製魔法瓶等の家庭用品を製造販売。中国でも現地生産・販売。

主な製品・サービス2
ステンレス製魔法瓶
真空断熱構造の保温・保冷容器。
その他家庭用品
食器、調理器具等。

製品と技術

空気分離で作られる基礎産業ガス

産業ガスの主力は酸素、窒素、アルゴンであり、空気分離装置を用いて大気から製造される。酸素は鉄鋼の転炉や化学プロセス、医療、水処理などに使われ、窒素は半導体製造時の不活性雰囲気や食品の冷凍・包装、化学プラントのパージなど幅広い用途を持つ。アルゴンは溶接時のシールドガスや金属精錬に用いられる。同社は川崎工場(1954年開設)など全国に空気分離プラントを保有し、パイプラインやタンクローリーで顧客に供給する。またオンサイト方式では、顧客工場の隣接地にプラントを建設し、長期契約でガスを供給する。1964年の周南工場が第1号である。

半導体を支える特殊ガスとトータルガスセンター

半導体製造には高純度の特殊ガスが不可欠である。同社は1981年に岩手ガスセンターを第1号として、半導体工場近くに集中ガス供給基地「トータルガスセンター」を設置し、窒素、酸素、水素、各種特殊材料ガスを一括供給するビジネスを展開する。特殊ガスにはシラン系、ドーパント、エッチングガスなどがあり、半導体の成膜・エッチング・洗浄工程で使用される。三重工場(1987年設置)では半導体材料ガスを製造。米国ではMatheson Tri-Gasが特殊ガス事業を担い、韓国や中国、台湾にも拠点を持つ。化合物半導体製造装置もグループで手がけ、電子デバイス市場の成長を取り込む。

医療用ガスと在宅医療サービス

医療用酸素は病院での吸入や手術、在宅酸素療法に供給される。同社は日本メガケア株式会社(2005年設立)を通じて医療ガス・医療機器の販売・レンタル・メンテナンスを手がける。2018年には医療機器販売会社アイ・エム・アイを完全子会社化。欧州ではスペインのNippon Sanso Homecare España(旧Esteve Teijin Healthcare)を通じて在宅医療サービスを提供する。2026年にこの事業を買収したことで、欧州でのヘルスケア事業が拡大した。医療機器ではパルスオキシメータや人工呼吸器なども取り扱い、病院と在宅の両方をカバーする。

サーモスブランドの家庭用品事業

1980年9月、ステンレス製魔法瓶の製造を目的に株式会社日酸サーモを設立。2001年10月、家庭用品事業部門を分割し、日酸サーモと統合してサーモス株式会社を設立した。サーモスは真空断熱技術を応用した保温・保冷容器で世界的に知られる。日本国内だけでなく、中国に現地法人「膳魔師(中国)家庭制品有限公司」を持ち、現地生産・販売を行う。2026年3月期のサーモスセグメント売上は332億円。近年はスポーツボトルや調理器具などライフスタイル商品の拡充を進めている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

化学のなかでの位置

国内産業ガス首位、海外比率拡大で成長

国内産業ガス市場で首位の座を堅持し、安定した内需基盤を持つ。化学セクターでは、東洋紡やクラレといった素材メーカーとは異なり、ガス供給事業を中核に据える点で独自性が高い。競合のコージンバイオ等は特殊化学品に強みを持つが、当社はガス関連の技術とインフラで差別化しており、ライバルを上回る規模の経済を発揮している。売上高は過去3期で増加基調にあり、営業利益率も改善傾向で、2026/3期には14.56%まで向上する見込み。一方、海外事業は本格展開途上であり、成長余地は大きい。原材料価格や物流コストの変動には留意が必要だ。

強み

  • 産業ガス国内シェア首位で、安定供給と顧客基盤が強み。
  • 営業利益率が上昇傾向にあり、高付加価値ガスへのシフトが寄与。
  • ガス製造・供給の技術と全国的なネットワークで優位性。
  • 製造業や医療など広範な需要に支えられ、景気変動の影響が限定的。

課題

  • 競合他社に比べ海外売上比率が低く、成長機会を捉えきれていない。
  • 原材料価格やエネルギーコストの高騰が利益を圧迫する可能性。
  • 環境規制や安全基準の強化に伴う投資負担が増加。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

エネルギー・資源の時価総額近傍。太字が日本酸素ホールディングス

時価総額で並べると、掲載8社のなかで3番目にあたる。

#企業時価総額PER
11605INPEX5.1兆円10.9倍
25020ENEOSホールディングス3.6兆円14.0倍
34091日本酸素ホールディングス2.4兆円19.3倍
49532大阪瓦斯2.3兆円14.9倍
59531東京瓦斯2.3兆円9.5倍
65019出光興産1.9兆円10.4倍
74188三菱ケミカルグループ1.8兆円
85333NGK1.5兆円25.0倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(エネルギー・資源)に従っています。

会社の歴史

沿革 57件

東京大崎に酸素工場を建設した1910年の創業

1910年10月、日本酸素合資会社として創立。翌1911年5月、東京大崎に酸素の製造・充填工場を新設し、日本初の酸素工業の礎を築いた。1918年7月には合資会社から株式会社に改組、商号を日本酸素株式会社と改称。1934年5月にはガス分離装置製作のため蒲田製作所を設置し、ガス製造装置の内製化に乗り出した。1937年6月、商号を日本理化工業株式会社に変更したが、これは当時の事業多角化の一環であった。

戦後の再建と上場、商号の復活

1949年5月、東京証券取引所に株式を上場。1954年12月には川崎工場を新設し、液化酸素、液化窒素、液化アルゴンの製造を開始した。1955年4月、東京製作所(旧蒲田製作所)を分離し、新会社に日本理化工業の名称を継承させ、自らは再び日本酸素株式会社に商号を戻した。1964年5月、分離先の日本理化工業株式会社を吸収合併し、ガス製造装置部門を再統合。同年11月にはオンサイトプラント第1号となる周南工場を開設し、顧客敷地内でガスを供給するビジネスモデルを始めた。

海外事業の本格展開とトータルガスセンターの誕生

1980年3月、米国にJapan Oxygen, Inc.を設立し北米進出の足がかりを得る。1981年8月には半導体メーカー向け窒素等各種ガス供給基地「トータルガスセンター」第1号を岩手に設置し、電子工業向けガス事業を強化。1982年7月、シンガポールにNational Oxygen Pte. Ltd.を設立しアジア展開に乗り出した。1983年3月には米国の特殊ガス事業を買収しMatheson Gas Products, Inc.を設立。1992年1月には米国の産業ガスメーカーTri-Gas, Inc.を買収し、北米事業を拡大した。1999年7月、Matheson Gas ProductsとTri-Gasを合併しMatheson Tri-Gas, Inc.を設立、北米の基盤を固めた。

大陽東洋酸素との合併と大陽日酸への商号変更

2004年10月、日本酸素は大陽東洋酸素株式会社と合併し、大陽日酸株式会社に商号を変更した。これにより国内産業ガス業界の再編が加速し、売上規模で業界トップクラスに躍り出た。本社を東京都品川区小山に移転。合併後も組織統合と事業再編を進め、2005年には低温機器事業の関係会社を統合し株式会社クライオワンを設立、医療関連事業では日本メガケア株式会社を設立した。

持株会社移行と新たな成長ステージ

2020年10月、会社分割により純粋持株会社体制に移行し、日本酸素ホールディングス株式会社が誕生。事業は新設の大陽日酸(現・日本酸素)が継承した。2020年代半ば以降は積極的なM&Aを展開し、2024年11月にはイタリアのプラントエンジニアリング会社Polaris S.r.l.を買収。2025年7月にはオーストラリア・ニュージーランドの産業ガス事業Coregas Pty Ltdグループを買収した。2026年3月にはスペインの在宅医療サービス事業Esteve Teijin Healthcare(現Nippon Sanso Homecare España)を取得し、欧州ヘルスケア事業を拡大した。

三菱ケミカルグループの傘下で安定した経営基盤

2014年11月、株式会社三菱ケミカルホールディングス(現三菱ケミカルグループ)による公開買付が成立し、同社の連結子会社となった。これにより安定株主のもとで長期戦略を推進することが可能となった。三菱ケミカルグループの一員として、化学・素材分野とのシナジーを追求するとともに、グループの独立性を保ちながら事業を展開している。

年表57件を開く

1910年代

  • 1910年10月創業日本酸素合資会社を創立。
  • 1911年5月酸素の製造、充填工場を東京大崎に新設。
  • 1918年7月合資会社を株式会社に改組、商号を日本酸素株式会社と改称。

1930年代

  • 1934年5月ガス分離装置製作のため東京に蒲田製作所を設置。
  • 1937年6月商号を日本理化工業株式会社と改称。

1940年代

  • 1949年5月上場東京証券取引所に株式を上場。

1950年代

  • 1954年12月川崎工場を新設し、液化酸素、液化窒素、液化アルゴンの製造を開始。
  • 1955年4月東京製作所(旧蒲田製作所)を分離し新会社に日本理化工業株式会社の名称を継承させ、当社は商号を日本酸素株式会社と改称。

1960年代

  • 1964年5月M&A日本理化工業株式会社を吸収合併。
  • 1964年11月オンサイトプラント第1号となる周南工場(現 周南酸素株式会社)を開設。

1980年代

  • 1980年3月創業米国にJapan Oxygen, Inc.を設立。
  • 1980年9月創業ステンレス製魔法瓶の製造を目的として株式会社日酸サーモを設立。
  • 1981年8月半導体メーカー向け窒素他各種ガス供給基地(トータルガスセンター)第1号として岩手ガスセンターを設置。
  • 1982年7月創業シンガポールにNational Oxygen Pte. Ltd.を設立。
  • 1983年3月創業米国の特殊ガス事業を買収しMatheson Gas Products, Inc.を設立。
  • 1987年10月半導体材料ガスの製造を目的として三重大山田工場(現 日本酸素JFP株式会社三重工場)を設置。

1990年代

  • 1992年1月M&A米国の産業ガスメーカーであるTri-Gas, Inc.を買収。
  • 1994年6月M&A子会社である5つの工事会社を統合し、エヌエスエンジニアリング株式会社を設立。
  • 1999年7月創業Matheson Gas Products, Inc.とTri-Gas, Inc.を合併し、Matheson Tri-Gas, Inc.(現 Nippon Sanso Matheson, Inc.)を設立。

2000年代

  • 2001年10月創業家庭用品事業部門を会社分割し、株式会社日酸サーモと統合の上、サーモス株式会社を設立。
  • 2002年10月M&A産業機材事業部門を会社分割し、株式会社田中製作所と統合。さらに、株式会社田中製作所は日酸商事株式会社と合併し、社名を日酸TANAKA株式会社と改称。
  • 2003年2月株式会社フレックの全株式を味の素冷凍食品株式会社に譲渡。
  • 2003年3月株式会社日立製作所の空気分離プラントに関する事業を譲受。
  • 2004年10月M&A大陽東洋酸素株式会社と合併し、大陽日酸株式会社に商号を変更。本社を品川区小山に移転。
  • 2005年4月創業低温機器事業の関係会社であるダイヤ冷機工業株式会社と日酸工業株式会社を統合し、株式会社クライオワンを設立。
  • 2005年10月創業医療関連事業グループ会社である株式会社小澤酸素、株式会社大和酸器と鈴木商館株式会社の関係会社鈴商メディカル株式会社の3社を統合し、日本メガケア株式会社を設立。
  • 2006年2月北海道の産業ガスメーカーである日北酸素株式会社(現 日本酸素北海道株式会社)の株式を取得。
  • 2006年3月株式会社日立製作所の100%子会社である日立酸素株式会社の全株式を取得し、大陽日酸東関東株式会社(現 日本酸素東関東株式会社)と商号を変更。
  • 2007年10月創業液化炭酸株式会社、日本炭酸株式会社、日本液炭ホールディングス株式会社及び当社炭酸ガス事業部門を統合し、日本液炭株式会社を設立。
  • 2008年5月創業中国大連長興島臨港工業区に大陽日酸(中国)投資有限公司(現 日酸投資有限公司)と大連長興島大陽日酸気体有限公司(現 大連長興島日酸気体有限公司)を設立。
  • 2008年7月創業サーンエンジニアリング株式会社とエヌエスエンジニアリング株式会社の間で吸収分割を行い、大陽日酸エンジニアリング株式会社(現 日本酸素エンジニアリング株式会社)が発足。

2010年代

  • 2010年3月インドの産業ガス製造・販売会社であるK-Air Gases India Pvt. Ltd.の株式51%を取得し、Matheson K-Air Gases India Pvt. Ltd.(現 Nippon Sanso India Pvt. Ltd.)と改称。
  • 2012年2月M&A100%子会社のTaiyo Nippon Sanso Singapore Pte. Ltd.を通じてLeeden Ltd.を子会社化。
  • 2013年4月創業サーンテック株式会社と双葉物産株式会社及び株式会社東栄化学を統合し、大陽日酸ガス&ウェルディング株式会社(現 日本酸素G&W株式会社)が発足。
  • 2013年10月M&A医療機器製造販売業者であるパシフィックメディコ株式会社(2020年10月、アイ・エム・アイ株式会社に吸収合併)の全株式を取得。
  • 2014年2月M&AMatheson Tri-Gas, Inc.を通じて米国の液化炭酸ガス並びにドライアイスの製造・販売業者であるContinental Carbonic Products, Inc.(2023年12月、Matheson Tri-Gas, Inc.に吸収合併)を買収。
  • 2014年2月インドネシアの産業ガスメーカーであるPT. Samator Groupと合弁会社PT. Samator Taiyo Nippon Sanso Indonesiaを設立。
  • 2014年7月創業東南アジアにおける地域統括会社Taiyo Nippon Sanso Holdings Singapore Pte. Ltd.(現 Nippon Sanso Holdings Singapore Pte. Ltd.)を設立。
  • 2014年10月創業National Oxygen Pte. Ltd.、Taiyo Nippon Sanso Singapore Pte. Ltd.、Leeden Ltd.の3社を統合し、Leeden National Oxygen Ltd.(現 Nippon Sanso Singapore Ltd.)を設立。
  • 2014年11月株式会社三菱ケミカルホールディングス(現 三菱ケミカルグループ株式会社)による当社株式に対する公開買付が成立し、同社の連結子会社となる。
  • 2015年4月M&ALPガス事業子会社5社を統合し、大陽日酸エネルギー株式会社(現 アストモスリテイリング株式会社)を設立。
  • 2015年5月M&Aタイの持分法適用会社であったAir Products Industry Co., Ltd.(現 Nippon Sanso (Thailand) Co., Ltd.)を買収し、連結子会社化。
  • 2015年7月M&ATNSC (Australia) Pty Ltd(現 NSC (Australia) Pty Ltd)を通じて、オーストラリアの産業ガスディストリビューターであるRenegade Gas Pty Ltd(現 Supagas Pty Ltd)を買収。
  • 2016年1月創業新日鐵住金株式会社(現 日本製鉄株式会社)と共同出資により、株式会社八幡サンソセンター(現 株式会社九州サンソセンター)を設立。
  • 2016年9月M&AMatheson Tri-Gas, Inc.を通じて、Air Liquide S.A.の米国での産業ガス事業の一部並びに関連する事業資産を買収。
  • 2016年12月M&ATNSC (Australia) Pty Ltdを通じて、オーストラリアの産業ガス・LPガスメーカーであるSupagas Holdings Pty Ltdを買収。
  • 2017年10月JFEスチール株式会社より西日本製鉄所倉敷地区の空気分離装置の運転・整備等の業務移管を受け、株式会社JFEサンソセンター倉敷工場を開設。
  • 2018年6月技術教育の拠点としてテクニカルアカデミーを開設。
  • 2018年10月医療機器販売会社であるアイ・エム・アイ株式会社の全株式を取得。
  • 2018年12月Praxair, Inc.(現 Linde plc)の欧州事業の一部を運営する法人の株式を取得。
  • 2019年2月M&AMatheson Tri-Gas, Inc.を通じて、Linde plcの子会社であるLinde Gas North America LLC(現 Linde Gas & Equipment Inc.)の米国でのHYCO事業の一部並びに関連資産を買収。

2020年代

  • 2020年10月商号変更会社分割(吸収分割)方式により持株会社体制に移行し、日本酸素ホールディングス株式会社に商号を変更。吸収分割承継会社を大陽日酸株式会社(現 日本酸素株式会社)に商号変更し、日本での産業ガス及び関連機器の製造・販売に関する事業を承継。
  • 2022年9月創業日本製鉄株式会社より東日本製鉄所君津地区の空気分離装置の運転・整備等の業務移管を受け、共同出資による株式会社君津サンソセンターを設立。
  • 2024年11月M&ANippon Gases Euro-Holding S.L.U.(現 Nippon Sanso Euro-Holding S.L.U.)を通じて、イタリアのプラントエンジニアリング会社であるPolaris S.r.l.を買収。
  • 2024年12月Supagas Pty Ltdを通じて、オーストラリアのWesfarmers Kleenheat Gas Pty Ltdのウェスタンオーストラリア州及びノーザンテリトリー州のLPガス販売事業を取得。
  • 2025年7月M&ANSC (Australia) Pty Ltdを通じて、オーストラリア及びニュージーランドのWesfarmers Ltd傘下で産業ガス事業を展開するCoregas Pty Ltd及びそのグループ会社を買収。
  • 2026年3月Nippon Gases Euro-Holding S.L.U.傘下のOximesa S.L.U.を通じて、スペインで在宅医療サービス事業を展開するEsteve Teijin Healthcare, S.L.(現 Nippon Sanso Homecare España, S.L.U.)の株式を取得。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。そのうち5項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上収益2030年3月期まで15,000~15,750億円
  • コア営業利益2030年3月期まで2,500~2,750億円
  • EBITDA2030年3月期まで4,000~4,400億円
  • EBITDAマージン2030年3月期までグループ≧26.5%、各セグメント≧19.0%
  • EBITDA純有利子負債倍率2030年3月期まで≦1.5倍

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    産業ガス事業の収益力強化

    オペレーショナル・エクセレンスの拡大によりベストプラクティス共有を加速し、レジリエント事業の拡大を図る。グループ横断のCoE体制でシナジーを高め、価格マネジメントと生産性向上に取り組む。

  2. 02

    エレクトロニクス事業の拡大

    トータル・ガス・サプライ・ソリューションのグローバル展開加速、先端材料分野への重点投資、新たな地域への参入を進める。生成AI需要など半導体・エレクトロニクス市場の成長機会を取り込む。

  3. 03

    将来の成長ドライバーの創出

    イノベーションマインドの醸成と、グローバルな事業開発・研究開発体制の拡充によりイノベーションを加速する。安定同位体、アディティブ・マニュファクチャリングなどの革新事業を拡大する。

  4. 04

    経営基盤の進化と地域別戦略

    人的資本価値の創造、ブランディング、サステナビリティ、DX、エンジニアリング、技術・事業開発戦略の6テーマで基盤強化。日本・米国・欧州・アジアオセアニア・サーモス各セグメントで地域特性に応じた戦略を実行する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で20,411人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は1,064万円で、9期前と比べて+25.5%平均年齢は43.0歳、平均勤続年数は16.0年。

単体の従業員がグループ全体の1割に満たないため、平均年収は持株会社の本社勤務者の数値です。グループ全体の水準とは異なります。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月15,860
2018年3月16,746
2019年3月84842.016.019,229
2020年3月82243.016.019,719
2021年3月96044.016.019,357
2022年3月98744.017.019,398
2023年3月97744.017.019,579
2024年3月98044.017.019,533
2025年3月1,03243.016.019,754840
2026年3月1,06443.016.020,411970

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社33(国内 18 / 海外 15、うち連結子会社 30) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
ウェストレイク工場 — 米国ルイジアナ州321億円
米国
ライマ工場 — 米国オハイオ州133億円
米国
ニュージョンソンビル工場 — 米国テネシー州115億円
米国
ヒュルト工場 — ドイツ106億円
欧州
カゼルタ工場 — イタリア100億円
欧州
バーノン工場 — 米国カリフォルニア州9,922百万円
米国
リロ工場 — ベルギー8,637百万円
欧州
ルモント工場 — 米国イリノイ州6,073百万円
米国
アサン工場 — 大韓民国5,506百万円
アジア・オセアニア
オーヴェル工場 — ベルギー5,405百万円
欧州
ほか11件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    三菱ケミカルグループ㈱
    東京都千代田区 · その他の関係会社
    議決権50.7%
  • 国内
    大陽日酸㈱
    東京都品川区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    日酸TANAKA㈱
    埼玉県入間郡 · 連結子会社
    議決権79.2%
  • 国内
    大陽日酸ガス&ウェルディング㈱
    大阪市西区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    日本液炭㈱
    東京都港区 · 連結子会社
    議決権85.4%
  • 国内
    大陽日酸東関東㈱
    茨城県日立市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    大陽日酸系統科技股份有限公司
    台湾 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    日本メガケア㈱
    東京都板橋区 · 連結子会社
    議決権50.9%
  • 国内
    アイ・エム・アイ㈱
    埼玉県越谷市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱ティーエムエアー
    東京都港区 · 連結子会社
    議決権63.3%
  • 海外
    Matheson Tri-Gas, Inc.
    U.S.A. · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Nippon Gases Euro-Holding S.L.U.
    Spain · 連結子会社
    議決権100.0%
残りのグループ会社21社を開く
  • Nippon Sanso Homecare España, S.L.U.Spain100%
  • Nippon Sanso Deutschland Holding GmbHGermany100%
  • Nippon Gases Belgium NVBelgium100%
  • Nippon Gases Italia S.r.l.Italy100%
  • Nippon Gases Industrial S.r.l.Italy100%
  • Nippon Sanso Holdings Singapore Pte. Ltd.Singapore100%
  • Leeden National Oxygen Ltd.Singapore100%
  • Nippon Sanso Vietnam Joint Stock CompanyVietnam95%
  • Nippon Sanso (Thailand) Co., Ltd.Thailand97%
  • NSC (Australia) Pty LtdAustralia99%
  • Coregas Pty LtdAustralia100%
  • 日酸投資有限公司中華人民共和国100%
  • 日酸(揚州)電子材料有限公司中華人民共和国100%
  • 日酸(上海)電子材料有限公司中華人民共和国100%
  • 日酸美気神(西安)電子材料有限公司中華人民共和国100%
  • 台湾日酸股份有限公司台湾100%
  • Matheson Gas Products Korea Co., Ltd.大韓民国100%
  • サーモス㈱新潟県燕市100%
  • その他162社
  • 膳魔師(中国)家庭制品有限公司中華人民共和国40%
  • その他94社
国際子会社 (GLEIF登録 2社)
  • ESNIPPON SANSO EURO-HOLDING S.L.
  • INNIPPON SANSO INDIA PRIVATE LIMITED

国際的な法人識別子 (LEI) の親子関係データ。金融取引を行う子会社が中心で、全子会社の一覧ではありません。

公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    航空機用先進システム実用化プロジェクト次世代電動推進システム研究開発高効率かつ高出力電動推進システム
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2019-08-22
    4.4億円
  • 調達
    低炭素社会を実現する次世代パワーエレクトロニクスプロジェクト GaNパワーデバイス等の実用化加速技術開発  低不純物・高成長速度の次世代HVPE法による低価格・大電力GaNパワーデバイス製造プロセスの研究開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2017-06-02
    2,400万円
  • 調達
    NEDO先導研究プログラム新産業創出新技術先導研究プログラム5G移動通信と次世代パワーエレクトロニクスの高性能化を支える高周波磁性材料の開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2020-07-30
    886万円
  • 調達
    エネルギー・環境新技術先導プログラム ナノ結晶クラスター組織からなる革新的磁性材料の創製
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2017-06-13
    475万円
  • 調達
    NEDO先導研究プログラムエネルギー・環境新技術先導研究プログラムアンモニア除害、回収、再利用技術の研究開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2024-07-16
    242万円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は1.4兆円営業利益1,979億円前期と比べると増収増益で、売上が+3.9%、利益が+19.3%。

売上高
+3.9%
1.4兆円
営業利益
+19.3%
1,979億円
純利益
+25.4%
1,239億円
営業利益率
14.6%
前期比 +1.9%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高1.4兆円1.4兆円
営業利益2,150億円1,979億円
純利益1,310億円1,239億円
1株あたり配当¥66¥66

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は3,618億円、営業利益は647億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+17.1%、営業利益は+59.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q3,137207
2024年1Q3,08940713.2246
2024年2Q3,03740913.5239
2024年3Q3,16142613.5249
2024年4Q3,264325
2025年2Q6,43082512.8492
2025年4Q6,65083412.5496
2026年2Q6,50894214.5574
2026年4Q7,0881,03714.6665
2027年1Q3,61864717.9437

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は4,684億円から1.4兆円へ2.9倍に増えた。直近期の営業利益率は14.6%。売上は5期連続で増加。

決算期売上高兆円営業利益億円税引前利益億円営業利益率%純利益億円
サーンテック株式会社と双葉物産株式会社及び株式会社東栄化学を統合し、大陽日酸ガス&ウェルディング株式会社(現 日本酸素G&W株式会社)が発足。
2013年3月0.47231−21
東南アジアにおける地域統括会社Taiyo Nippon Sanso Holdings Singapore Pte. Ltd.(現 Nippon Sanso Holdings Singapore Pte. Ltd.)を設立。
2014年3月0.52305202
LPガス事業子会社5社を統合し、大陽日酸エネルギー株式会社(現 アストモスリテイリング株式会社)を設立。
2015年3月0.56343208
新日鐵住金株式会社(現 日本製鉄株式会社)と共同出資により、株式会社八幡サンソセンター(現 株式会社九州サンソセンター)を設立。
2016年3月0.59466290
JFEスチール株式会社より西日本製鉄所倉敷地区の空気分離装置の運転・整備等の業務移管を受け、株式会社JFEサンソセンター倉敷工場を開設。
2017年3月0.58502347
技術教育の拠点としてテクニカルアカデミーを開設。
2018年3月0.65559489
Matheson Tri-Gas, Inc.を通じて、Linde plcの子会社であるLinde Gas North America LLC(現 Linde Gas & Equipment Inc.)の米国でのHYCO事業の一部並びに関連資産を買収。
2019年3月0.74621413
会社分割(吸収分割)方式により持株会社体制に移行し、日本酸素ホールディングス株式会社に商号を変更。吸収分割承継会社を大陽日酸株式会社(現 日本酸素株式会社)に商号変更し、日本での産業ガス及び関連機器の製造・販売に関する事業を承継。
2020年3月0.85791533
2021年3月0.82777552
日本製鉄株式会社より東日本製鉄所君津地区の空気分離装置の運転・整備等の業務移管を受け、共同出資による株式会社君津サンソセンターを設立。
2022年3月0.96916641
2023年3月1.191,055731
Nippon Gases Euro-Holding S.L.U.(現 Nippon Sanso Euro-Holding S.L.U.)を通じて、イタリアのプラントエンジニアリング会社であるPolaris S.r.l.を買収。
2024年3月1.261,5071,059
NSC (Australia) Pty Ltdを通じて、オーストラリア及びニュージーランドのWesfarmers Ltd傘下で産業ガス事業を展開するCoregas Pty Ltd及びそのグループ会社を買収。
2025年3月1.311,6591,45312.7988
2026年3月1.361,9791,76814.61,239

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高1.4兆円のうち、営業利益として残るのは1,979億円14.6%。営業外の損益と税金を反映した純利益は1,239億円、売上の9.1%にあたる。営業利益率は業種中央値7.3%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金57.2%7,772億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金28.3%3,853億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益14.6%1,979億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
42.8%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+7.3pt
14.6%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+3.7pt
9.1%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+4.4pt
11.3%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
4.5%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
5.3%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが2,726億円、投資CFが−2,028億円で、差し引きのフリーCFは698億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は1,653億円で、売上の1.5ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月340−372−82−32227
2014年3月567−55327914561
2015年3月586−306−339280528
2016年3月733−743−24−10492
2017年3月746−1,471808−725529
2018年3月832−521−399311478
2019年3月987−7,5506,649−6,563596
2020年3月1,501−626−4628751,000
2021年3月1,492−597−1,032895911
2022年3月1,488−709−779779937
2023年3月1,880−981−5448991,322
2024年3月2,160−1,247−1,1019131,261
2025年3月2,351−1,429−7339221,445
2026年3月2,726−2,028−5926981,653

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は2.8兆円。このうち返さなくてよい自己資本が1.2兆円で、自己資本比率は44.0%(業種中央値63.4%より薄い)

決算期総資産兆円自己資本兆円負債兆円自己資本比率%
2013年3月0.620.220.3933.1
2014年3月0.730.300.4337.5
2015年3月0.780.320.4641.0
2016年3月0.790.320.4740.7
2017年3月0.920.350.5738.0
2018年3月0.930.390.5441.5
2019年3月1.770.411.3623.0
2020年3月1.750.411.3423.4
2021年3月1.840.511.3227.9
2022年3月1.980.631.3531.8
2023年3月2.160.721.4333.5
2024年3月2.410.911.4938.0
2025年3月2.420.981.4040.5
2026年3月2.771.221.5144.0

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
1,653億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
8,177億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
1.5兆円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
88
/ 100
安定性自己資本比率29 / 40
収益力営業利益率29 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

化学 203社との比較

同じ化学の企業と並べると、いちばん上に来るのは営業利益率203社中26位あたり、逆に低いのは配当利回り203社中188位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE上位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
11.3%/中央値 6.9%
P25 4.5%P75 9.9%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
14.6%/中央値 7.3%
P25 4.3%P75 10.7%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
44.0%/中央値 63.4%
P25 50.5%P75 73.9%
売上成長率前期からの売上の伸び
3.9%/中央値 2.2%
P25 -1.8%P75 5.4%
配当利回り下位株価に対して1年で受け取る配当の割合
1.2%/中央値 2.7%
P25 1.8%P75 3.6%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥5,514で、1年前と比べて+4.4%過去52週の値幅のなかでは51%の位置にある。

¥5,514-3.3%1ヶ月-4.5%1年+4.4%時価総額2.4兆円
過去52週の値幅
安値¥4,465高値¥6,509

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)19.3倍
PER (会社予想)18.2倍
PBR1.88倍
配当利回り1.20%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は8月21日に5629円、前日比-0.57%と小幅下落。直近1カ月では-4.69%と弱含みの傾向にある。8月13日に6149円と直近高値をつけた後、8月19日には5719円まで下落。25日移動平均線(5930.2円)を下回り、75日線(5895.21円)も下回る水準だ。一方、200日線(5491.04円)は上回っており、中長期のトレンドは維持している。52週高値6509円からは約13%下落。RSIは43.32と中立圏をやや下回り、弱含んでいる。出来高は8月19日に452万株と増加したが、その後は380万株前後に落ち着いている。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をほぼ妥当と判定しています(スコア 48/100)

PERは19.8倍で同業界平均の17.76倍を若干上回るが、予想PERは18.7倍と改善が見込まれる。PBRは1.93倍で平均の1.41倍を上回るものの、ROE11.3%を考慮すると相応の水準。配当利回りは1.17%と平均の2.66%を大きく下回り、株主還元が弱い。売上高は3期連続増収で、営業利益率も改善傾向。割安とは言えないが、成長性を考慮すればほぼ妥当な評価。ただし、配当利回りの低さは投資妙味を減じる。

指標この会社業種平均
PER (実績)19.3倍17.8倍
PER (予想)18.2倍
PBR1.88倍1.41倍
ROE11.3%7.4%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

投資論点は、半導体市況の変動と、新興国でのインフラ需要拡大が今後の成長をどう牽引するか。強気派は、半導体製造の高度化に伴う特殊ガス需要の増加と、世界的なエネルギー転換で水素需要が拡大するとみる。弱気派は、半導体の在庫調整による需要減速や、ガス価格の低下、設備投資負担の重さを懸念する。また、M&Aによる成長戦略の有効性や、為替変動の影響も論点。

プラスに働く材料7
  • 半導体ガス需要の増加

    半導体の微細化・3D化で高純度ガスの使用量が増える

  • 水素社会への追い風

    脱炭素ニーズで水素供給インフラの需要が高まる

  • 長期契約の安定性

    ガス供給は長期契約が多く、収益が安定しやすい

  • 2026年3月期営業利益1979億円と2期連続増益通年影響

    営業利益1659→1979億円、営業利益率12.68%→14.56%に改善。

  • 売上高13596億円と3期連続増収通年影響

    売上高12551→13080→13596億円、増収基調が続く。

  • 最終利益1239億円と前期比25%の大幅増益通年影響

    純利益988→1239億円。EPS改善で株主還元余力も拡大。

  • 予想PER20倍と実績PER21.14倍から改善見通し決算発表後影響

    実績PER21.14倍→予想PER20倍。収益拡大で評価が見直されやすい。

マイナスに働く材料7
  • 半導体市況の変動

    半導体の在庫調整が起きるとガス需要が一時的に減る

  • 設備投資負担

    大規模なガスプラント投資が収益を圧迫する可能性

  • 価格競争

    市場参入が進み、ガス価格の低下圧力がある

  • 実績PER21.14倍・PBR2.07倍が割高水準継続影響

    ROE11.3%に対しPBR2.07倍。収益が計画を下回ればPER21倍は重い。

  • 2025年3月期は純利益988億円と前期比減益通年影響

    純利益1059→988億円と▲71億円。成長鈍化を示す局面があった。

  • 配当利回り1.09%と株主還元の魅力低い継続影響

    配当利回り1.09%。増配余地はあるが現状は期待薄。

  • 外国人所有比率22.13%と低めで需給が細い継続影響

    外国人所有22.13%。リスクオフ時の売り圧力が強まりやすい。

次の決算で確かめる点
半導体関連売上高
主要需要先の動向が業績に直結するため
海外売上比率
グローバル展開の進捗と成長性を測るため
長期契約の更新率
収益基盤の安定性を確認するため
水素関連の受注高
新規事業の成長性を評価するため

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり66で、前期から+21.6%いまの株価に対する利回りは1.20%。増配か配当維持が5年続いている。

年間配当
¥66
1株あたり
配当利回り
1.20%
いまの株価に対して
配当性向
58.3%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
5年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月2045.7
2018年3月2315.046.2
2019年3月258.760.3
2020年3月2812.071.0
2021年3月280.0151.7
2022年3月3421.4104.9
2023年3月3811.8104.0
2024年3月4415.8175.9
2025年3月5115.979.6
2026年3月6221.658.3

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥66

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ12,548人。区分でいちばん多いのは事業法人54.8%。グループ会社や銀行などの安定株主が69.2%を占め、残る30.8%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
事業法人56.556.155.855.655.254.8
外国法人14.915.817.319.621.622.1
金融機関17.617.516.414.814.214.4
個人・その他10.39.89.89.38.68.3
証券会社0.70.70.70.70.40.4
自己株式0.00.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01三菱ケミカルグループ㈱50.57
02日本マスタートラスト信託銀行㈱(信託口)7.22
03大陽日酸取引先持株会3.48
04㈱日本カストディ銀行(信託口)2.58
05JP MORGAN CHASE BANK 385642 (常任代理人 ㈱みずほ銀行決済営業部)2.10
06明治安田生命保険(相)2.08
07THE CHASE MANHATTAN BANK, N.A. LONDONSECS LENDING OMNIBUS ACCOUNT (常任代理人 ㈱みずほ銀行決済営業部)1.87
08STATE STREET BANK AND TRUST CLIENT OMNIBUS ACCOUNT OM02 505002 (常任代理人 ㈱みずほ銀行決済営業部)1.01
09㈱みずほ銀行1.00
10STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 (常任代理人 ㈱みずほ銀行決済営業部)0.92

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+5552%、1株純資産は14期で+435%。直近期のROEは11.3%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月−5525−1.0
2014年3月496348.416.434.8
2015年3月487427.034.235.4
2016年3月677409.115.942.2
2017年3月8081210.316.245.7
2018年3月11389313.314.346.2
2019年3月9594010.417.760.3
2020年3月12394613.113.071.0
2021年3月1281,18612.016.5151.7
2022年3月1481,45311.215.7104.9
2023年3月1691,67310.814.1104.0
2024年3月2452,11312.919.4175.9
2025年3月2282,26510.419.879.6
2026年3月2862,81211.319.358.3

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

13名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は13名。2026/3期の役員報酬は総額333百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約3倍にあたる。

氏名役職年齢
濱田敏彦代表取締役社長 CEO69
永田研二取締役67
ラウル・ジュディチ取締役57
原美里取締役64
長澤克己取締役69
宮武雅子取締役68
中島秀夫取締役71
山地勝仁取締役67
矢部尚登取締役60
亘聡常勤監査役64
明石健太郎常勤監査役64
一矢耕平常勤監査役62
残りの役員1名を開く
氏名役職年齢
柴田利喜常勤監査役64

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)588521015230
社外取締役915115117
監査役1303030

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容2,840字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループは、主として酸素・窒素・アルゴン等各種工業ガス、LPガス、医療用ガス、特殊ガスの製造・販売及び溶断機器・溶接材料、各種ガス関連機器、空気分離装置の製造・販売、設備メンテナンス並びにステンレス製魔法瓶等の製造・販売を営んでおります。なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当するため、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については、連結財務諸表の数値に基づいて判断することとなります。 主な事業内容と主要な関係会社の位置づけは、次のとおりで、事業内容の区分はセグメント情報における区分と同一であります。 主要な関係会社   主な事業内容 日本 大陽日酸㈱   酸素、窒素、アルゴン、ヘリウム、水素、ガス関連機器、特殊ガス、電子関連機器・工事、化合物半導体製造装置、機械装置、LPガス、医療用ガス、医療機器、安定同位体の製造・販売 日酸TANAKA㈱   ガス溶断機器、レーザー加工機の製造・販売、各種圧縮・液化ガス、溶断機材の販売 大陽日酸ガス&ウェルディング㈱   溶断機材の販売並びに各種圧縮ガスの製造・販売 日本液炭㈱   液化炭酸ガス、ドライアイスの製造・販売並びに各種圧縮・液化ガスの販売 大陽日酸東関東㈱   酸素、窒素の製造・販売並びに各種圧縮ガス、特殊ガスの販売 大陽日酸系統科技股份有限公司   ガス供給機器、精製装置の製造・販売、配管工事 日本メガケア㈱   各種圧縮・液化ガスの販売、医療ガスの製造・販売、医療機器の販売・レンタル アイ・エム・アイ㈱   医療機器の輸入・開発・販売・レンタル・メンテナンス ㈱ティーエムエアー   酸素、窒素、アルゴンの製造 米国 Matheson Tri-Gas, Inc.   酸素、窒素、アルゴン、特殊ガス、水素、ドライアイス、機器の製造・販売、溶断機材の販売 欧州 Nippon Gases Euro-Holding S.L.U.   ヨーロッパにおける関係会社の株式保有等 Nippon Sanso Homecare España, S.L.U.   在宅医療サービスの提供及び医療機器の販売 Nippon Sanso Deutschland Holding GmbH   中央ヨーロッパにおける関係会社の株式保有等 Nippon Gases Belgium NV   酸素、窒素、アルゴンの製造・販売 Nippon Gases Italia S.r.l.   イタリアにおける関係会社の株式保有等 Nippon Gases Industrial S.r.l.   酸素、窒素、アルゴンの製造・販売 主要な関係会社   主な事業内容 アジア・オセアニア Nippon Sanso Holdings Singapore Pte. Ltd.   東南アジアにおける関係会社の株式保有等 Leeden National Oxygen Ltd.   溶接関連器具、安全具、各種圧縮ガス、特殊ガスの販売並びに酸素、窒素、アルゴンの製造・販売 Nippon Sanso Vietnam Joint Stock Company   酸素、窒素、アルゴンの製造・販売 Nippon Sanso (Thailand) Co., Ltd.    〃 NSC (Australia) Pty Ltd   オセアニアにおける関係会社の株式保有等 Coregas Pty Ltd   オーストラリアにおける産業ガスの製造・販売 日酸投資有限公司   中国における関係会社の株式保有等 日酸(揚州)電子材料有限公司   特殊ガスの製造・販売 日酸(上海)電子材料有限公司   特殊ガスの販売 日酸美気神(西安)電子材料有限公司    〃 台湾日酸股份有限公司   窒素の製造・販売、特殊ガス並びに機器の販売 Matheson Gas Products Korea Co., Ltd.   特殊ガスの製造・販売 サーモス サーモス㈱   家庭用品等の製造・販売 膳魔師(中国)家庭制品有限公司    〃 (注)1.次の各社は、当連結会計年度において下記のとおり商号変更しております。 ・Esteve Teijin Healthcare, S.L.は、Nippon Sanso Homecare España, S.L.U.へ商号変更しております。 ・Nippon Gases Deutschland Holding GmbHは、Nippon Sanso Deutschland Holding GmbHへ商号変更しております。 ・大陽日酸(中国)投資有限公司は、日酸投資有限公司へ商号変更しております。 ・揚州大陽日酸半導体気体有限公司は、日酸(揚州)電子材料有限公司へ商号変更しております。 ・大陽日酸特殊気体(上海)有限公司は、日酸(上海)電子材料有限公司へ商号変更しております。 ・美气神甩子材料(西安)有限公司は、日酸美気神(西安)電子材料有限公司へ商号変更しております。 2.次の各社は、2026年4月1日付けで下記のとおり商号変更しております。 ・大陽日酸㈱は、日本酸素㈱へ商号変更しております。 ・大陽日酸ガス&ウェルディング㈱は、日本酸素G&W㈱へ商号変更しております。 ・大陽日酸東関東㈱は、日本酸素東関東㈱へ商号変更しております。 ・大陽日酸系統科技股份有限公司は、台湾日酸系統科技股份有限公司へ商号変更しております。 ・Matheson Tri-Gas, Inc.は、Nippon Sanso Matheson, Inc.へ商号変更しております。 ・Nippon Gases Euro-Holding S.L.U.は、Nippon Sanso Euro-Holding S.L.U.へ商号変更しております。 ・Nippon Gases Belgium NVは、Nippon Sanso Belgium NVへ商号変更しております。 ・Nippon Gases Italia S.r.l.は、Nippon Sanso Italia S.r.l.へ商号変更しております。 ・Nippon Gases Industrial S.r.l.は、Nippon Sanso Industrial S.r.l.へ商号変更しております。 ・Leeden National Oxygen Ltd.は、Nippon Sanso Singapore Ltd.へ商号変更しております。 ・Matheson Gas Products Korea Co., Ltd.は、Nippon Sanso Matheson Korea Co., Ltd.へ商号変更しております。 3.以上の概略図は次頁のとおりです。
経営方針・対処すべき課題4,035字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2026年3月31日)現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。 (1) 会社の経営方針 当社グループは、企業理念として「進取と共創。ガスで未来を拓く。The Gas Professionals」を掲げております。「私たちは、革新的なガスソリューションにより社会に新たな価値を提供し、あらゆる産業の発展に貢献すると共に、人と社会と地球の心地よい未来の実現をめざします。」このような思いを企業活動の基本方針とし、持続的な成長と企業価値の向上を目指します。 (2) 中長期的な経営戦略及び対処すべき課題 当社グループを取り巻く事業環境においては、世界的な物価上昇圧力や地政学リスク長期化に加え、関税措置の強化に起因する全世界的な景気後退懸念、さらには戦略物資の供給懸念など、多様で複雑なマクロ経済環境の変化に直面いたしました。こうした外部要因によるコストの増加は当社グループにおける重要な対処すべき課題です。この課題に対して、当社はグループ全体での製品の価格マネジメントの推進と生産性向上活動などの施策を積極的に行い対応してまいりました。 足元では、イランにおける紛争など地政学リスクはますます高まるとともにサプライチェーンリスクが増大しております。顧客産業への影響やエネルギー価格の変動など、当社グループの事業への影響について引き続き注視し、適切に対処してまいります。また、生成AIの活用促進などデジタル技術の進展によって、当社グループの事業領域である半導体・エレクトロニクス市場に中長期的な成長機会が生まれており、こうした変化にも迅速に対応していく必要があります。 以上のような環境認識のもと、当社は本年3月に新中期経営計画「Next Innovation 2030 - Evolving for the Future」(対象期間:2027年3月期~2030年3月期。以下、「Next Innovation 2030」という。)を策定いたしました。前中期経営計画「NS Vision 2026 - Enabling the Future」(対象期間:2023年3月期~2026年3月期。以下、「NS Vision 2026」という。)は、純粋持株会社制移行後初の経営計画として、未来の成長を支える基盤づくりに重点を置き、当初計画を概ね上回る成果を挙げてまいりました。こうして築いた基盤を踏まえ、Next Innovation 2030では以下の3点を重点戦略として設定し、未来へ向かって進化し続ける段階へとステージを引き上げます。 各々の戦略実行にあたっては、グループ事業会社が有する強みを共有し、シナジーを高めることを目的として、グループ横断のCenter of Excellence(以下、「CoE」という。)体制を構築します。CoE体制においては、「エレクトロニクス事業の拡大」やNS Vision 2026のオペレーショナル・エクセレンス活動を承継する「Commercial, Operations, Resilience and Execution(CORE)」などを重点テーマとして設定し、今後4年間にわたり、グループ重点戦略の着実な実行を通じて、事業収益の拡大及び新たな成長ドライバーの創出に取り組んでまいります。 ① 産業ガス事業の収益力の強化 ・オペレーショナル・エクセレンスの拡大によるベストプラクティス共有の加速 ・レジリエント事業の拡大 ② エレクトロニクス事業の拡大 ・トータル・ガス・サプライ・ソリューションのグローバル展開の加速 ・先端材料分野への重点投資 ・新たな地域への参入 ③ 将来の成長ドライバーの創出 ・イノベーションマインドのさらなる醸成 ・グローバルな事業開発・研究開発体制の拡充によるイノベーションの加速 上記のグループ重点戦略を軸にしながら、以下のセグメント別戦略を遂行いたします。 日本 ・産業ガスに加え、ガスを起点とした革新的な事業の拡充をめざしたポートフォリオの実現 ・エレクトロニクス事業の拡大と研究開発力の強化 ・革新事業(安定同位体、アディティブ・マニュファクチャリング)の拡大 米国 ・プラント稼働効率の向上 ・事業密度の向上 ・エレクトロニクス材料ガス・機器事業の拡大 欧州 ・産業ガス事業のフットプリント拡大 ・エレクトロニクス事業(機器、トータル・ガス&ケミカル・マネジメント含む)の強化 ・カーボンニュートラル等の革新的な事業の拡大 ・ヘルスケア事業の拡大 ・DX、ロボティクスの活用 アジア・オセアニア ・ガス事業の強化(アプリケーション含む) ・エレクトロニクス事業の強化 ・HYCO事業(※)の機会追求 ・急成長をサポートするガバナンス体制の拡充 (※)天然ガス等から水蒸気改質装置(SMR)で分離される水素(H2)と一酸化炭素(CO)を石油精製・石油化学 産業にパイプラインを通じて大規模供給する事業 サーモス ・当社グループ唯一のBtoCビジネスとして、魔法びん事業から生活全体に寄り添う「ライフスタイルブランド」への進化 ・サステナビリティを企業文化として確立し、それを支える事業変革の実現 ・グローバル市場でのさらなるブランド力強化とパートナーシップ構築を通じて海外展開を推進 上記に加えて、グループとして「人的資本価値の創造」「ブランディング」「サステナビリティ」「DX」「エンジニアリング」「技術・事業開発戦略」の6つのテーマで経営基盤の進化に努め、社会・市場環境の変化に迅速に対応してまいります。 財務KPI 実績 (2026年3月期)   Next Innovation 2030 最終年度目標 (2030年3月期) 売上収益 [億円]   13,596   15,000~15,750 コア営業利益 [億円]   2,030   2,500~2,750 EBITDA(注1) [億円]   3,299   4,000~4,400 EBITDAマージン   グループ:24.3% 各セグメント:16.5~32.8%   グループ:≧26.5% 各セグメント:≧19.0% EBITDA純有利子負債倍率(注2)   2.37倍   ≦1.5倍 ROCE after Tax(注3)   7.1%   ≧8.0% (注)1.EBITDA(Earnings Before Interest Taxes Depreciation and Amortization) コア営業利益に減価償却費及び償却費を加えて算出される利益です。国・地域により、金利水準、税率、減価償却費などに差異がありますが、この指標ではその差異を最小限に抑え、利益額を表示します。 2.EBITDA純有利子負債倍率 純有利子負債÷EBITDAで算出する財務健全性を示す指標です。 3.ROCE after Tax(Return on Capital Employed after Tax:税引後使用資本利益率) [NOPAT:税引後コア営業利益(+受取配当金)]((コア営業利益-コア営業利益に含まれる持分法による投資損益)×(1-実効税率)+コア営業利益に含まれる持分法による投資損益+受取配当金)÷[使用資本](有利子負債+親会社の所有者に帰属する持分)で算出する資本効率性指標です。 サステナビリティKPI 実績 (2025年3月期)   Next Innovation 2030 最終年度目標 (2030年3月期)   ご参考:長期目標 (2036年3月期) GHG排出量削減率(注4)   16.5%   9% (2031年3月期)   21% 環境貢献性商品・サービスの提供によるGHG削減貢献量の増加率(注5)   -   30%   - サステナブルビジネス売上の増加率 (注5)(注6)   -   30%   - 生産単位当たりの取水量削減率(注5)   -   10%   - 生産単位当たりの廃棄物削減率(注5)   -   10%   - 休業災害度数率(注7)   1.85   ≦1.3   - 女性管理職比率   16.7%   ≧22% (2031年3月期)   - 女性従業員比率   20.8%   ≧25% (2031年3月期)   - サステナブルエンゲージメントスコア(注8)   81   ≧83   - コンプライアンスサーベイスコア   -   ≧80   - (注)4.特定顧客向けにオンサイト供給を担う子会社のジョイント・オペレーション化に伴い、前中期経営計画 「NS Vision 2026」から、基準年度のGHG排出量及び実績の見直しを行っております。 5.基準年度:2025年3月期 6.サステナブルビジネス売上には、食品及び飲料、医療・ヘルスケア及びライフスタイルなどの製商 品・サービスが含まれます。 7.休業災害度数率 労働災害の発生頻度を表す指標であり、休業災害被災者数÷延べ労働時間×100万時間で算出します。 8.サステナブルエンゲージメントスコアは、「 ①会社への愛着(Engaged)、②生産性と業績を支える職 場環境(Enabled)、③職場における身体的・人間関係的・感情的な健康(Energized)」を総合的にとらえる指標です。 当社グループは、グループ理念にも通じるDNAである「進取の気概(イノベーティブマインド)」と技術力を一層高めることで、産業・社会を取り巻く環境変化に的確に対応し、未来の課題に応えうる企業への進化をめざし、上記に掲げた課題に取り組んでまいります。
事業等のリスク8,613字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 (1)当社グループのリスクマネジメント体制 当社グループは、「グローバルリスクマネジメント会議」を中心に、グループにおける役割と責任を明確化し、経営上のリスクを中長期的な視点から評価し、リスクマネジメント活動の最適化を図っております。 代表取締役社長 CEOは、「グローバルリスクマネジメント統括責任者」として、全社的なリスクマネジメント体制の整備・運用に関する最終的な責任を担います。また、各事業会社社長等は「地域リスクマネジメント統括責任者」として、所管する地域のリスクマネジメント体制の整備・運用に関する責任を担います。地域リスクマネジメント統括責任者のもとには、「地域リスクマネジメント推進担当者」をおき、各地域のリスクマネジメントを推進しております。 「グローバルリスクマネジメント会議」は同時期に開催される「グローバル戦略検討会議」と連携し、グループ全体の事業戦略をリスクと機会の両面から捉えることに努めております。また、関連する会議体・組織等ともリスク情報を共有しながら、全社的なリスクマネジメント活動を推進しております。当社グループのリスクマネジメントの体制図は、図表1をご参照ください。 (図表1)当社グループのリスクマネジメント体制図 (注)本図は提出日現在(2026年6月15日)のリスクマネジメント体制を示しています。図表内の日本酸素株式会社、Nippon Sanso Matheson, Inc.、及びNippon Sanso Euro-Holding S.L.U.は2026年4月1日付けでそれぞれ大陽日酸株式会社、Matheson Tri-Gas, Inc.、及びNippon Gases Euro-Holding S.L.U.から商号変更しております。 (2)リスクマネジメントのプロセス 当社グループでは、事業を取り巻く外部環境・内部環境の変化をリスクと機会の両面から特定・評価します。リスク評価にあたり、様々な国・地域・領域で事業を展開する事業会社のリスクと、持株会社としての当社のリスクをグループ共通の枠組み(リスクカテゴリ、リスク定義、リスク評価基準)で評価します。 グループ全体のリスク評価結果に基づき、「グローバルリスクマネジメント会議」にて、リスク認識、リスク対応を共有するとともに、優先して全社的な対応が必要となる「重要リスク」を決定し、グループ全体で重要リスクへの対応を推進してまいります。 リスクマネジメントプロセスは、「当社及び事業会社におけるリスクマネジメントプロセス」と、当社グループとして特に優先して組織的な対応が必要である「重要リスクに関するリスクマネジメントプロセス」があり、いずれもリスクの特定、リスクの評価、リスク対応方針の決定、リスク対応策の決定、リスクへの対応、モニタリング・見直しで構成されます。 また、事業環境の変化が著しい昨今は、変化に応じたリスク対応の強化・見直しが必要となります。当社グループでは、各事業会社とグローバルリスクマネジメント推進事務局が「リスクマネジメント連絡会」を定期的に開催し、事業環境の変化や、それに応じたリスク対応の強化・見直し等のモニタリングを実施し、リスク情報とベストプラクティスの共有を図っております。 (3)グローバルリスクマネジメント会議 当社グループは「グローバルリスクマネジメント会議」を原則年1回開催します。グローバルリスクマネジメント会議は、当社代表取締役社長 CEOを議長とし、執行役員、各部門長、監査役、グループCCO、地域リスクマネジメント統括責任者及び議長が指名する者で構成し、当社グループの重要リスクの選定、対応に関する事項、全社的なリスクマネジメントの基本方針、規程、及び計画に関する事項等について審議を行います。 当社グループの重要リスクの選定にあたっては、グループ共通のリスク評価基準である「発生頻度」(5段階)「影響度」(5段階)とともに、以下図表2の考え方を踏まえて検討します。 (図表2)当社グループの重要リスク選定の考え方 2025年度のグローバルリスクマネジメント会議では、昨年度の重要リスクテーマ、そしてこの1年間の環境変化を踏まえ、以下を当社グループの重要リスクテーマとして選定いたしました。 1.世界経済及び社会の変化 地政学・サプライチェーン、経済情勢の変化、AIの進展とサイバー攻撃の高度化、カーボンニュートラル 2.基盤事業の維持・強化 設備老朽化、技術開発の連携強化、グループガバナンス/コンプライアンス 3.人財 人財確保、後継者計画、人権/DEI 2025年度は、各事業会社、NSHD各部門から地政学リスクに加え、経済情勢の不確実性の高まりやサイバー攻撃の高度化など、社会環境の大きな変化について共有されました。また、情報セキュリティリスク及びグループコンプライアンスリスクへの対応状況の報告と議論が行われました。それぞれの事業環境により、リスク認識、リスク対応策は異なりますが、その背景と違いを理解し、リスクを多面的に捉えることにより、当社グループにおけるリスクマネジメント活動のさらなる向上を図ります。 今後も当社と各事業会社が連携しながら、重要リスクテーマの対応状況の確認や、リスク低減に向けた取組みを進めてまいります。上記を踏まえた当社グループの「事業等のリスク」は以下のとおりです。 (4)事業等のリスク 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2026年3月31日)現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。 (1) 経営戦略・事業に関するもの ① グローバル事業展開について 当社グループは、現在、日本、米国、欧州、アジア・オセアニアの4極で、グローバルに事業を展開しております。各国における事業運営は、これらの国・地域における市場動向、政治、経済、慣習、宗教、テロ、紛争、大規模災害その他の要因によって、当社グループの事業活動、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社は各地域を統括する事業会社との意思疎通と情報共有を進め、迅速な意思決定に努めております。 ② 設備投資について 当社グループは、各国に工業ガスの製造拠点を有しており、大口顧客向けには、顧客の敷地・隣接地に空気分離装置等を設置し、パイピングによるガス供給(オンサイトプラント方式)を行っております。また、新たな分野を含め、今後ともビジネスチャンスの獲得に向けた投資を進めてまいりますが、産業構造、及び需要動向の変化による鉄鋼、化学、石油精製、半導体、自動車等、主力顧客の操業率の低下や、生産拠点の統廃合や移転などにより、当社グループの製造設備の稼働率が低下し、或いは設備の全部又は一部が不要になり、また建設中のプロジェクトにおいて、顧客の事業環境、経営状況の変化によりプロジェクトの継続が困難となり、かつ、契約による補償でカバーできない場合には、設備の除却損、減損損失等の発生により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 製造コストについて 主力製品である酸素、窒素、アルゴンの製造コストは、電力コストが大きな割合を占めており、近年の原油価格やLNG価格の大幅な変動の影響を受けております。また、人件費や輸送費等も上昇しており、製造コストは高止まりが継続しております。それに対し、販売価格への転嫁を実施しておりますが、製造コストの上昇が継続し、転嫁が充分に行えない場合には、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ サプライチェーンについて 当社グループが取り扱う産業ガス製品には、各種成分を混合させて製造する半導体特殊材料ガスや、産出される天然ガス田の大半を北米や中東が占めるヘリウムガスなど、グローバルなサプライチェーンが不可欠な製品があります。これらの製品は、生産状況の変動や生産国における地政学リスクの高まりにより、輸出入の規制対象品となることや、国際情勢の緊張を背景とした海上輸送状況の変動により、お客様への安定供給に支障が生じるリスクがあります。また、お客様の事業活動に支障が生じた場合、当社グループの事業活動及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 情報セキュリティについて 近年、AI技術の急速な発展により業務効率化や新たな価値創出の機会が広がる一方で、これを悪用したサイバー攻撃の高度化・巧妙化が進んでおり、情報セキュリティリスクは引き続き高い状況にあります。特に当社グループの事業基盤である製造設備や制御システムなどのOT(オペレーショナルテクノロジー)領域においても攻撃対象となるリスクが高まっており、万一被害が発生した場合には、操業停止や供給への影響など、事業活動に支障を及ぼす可能性があります。当社はこうしたリスクに対処するため、グループ全体でのリスク評価の実施やセキュリティ対策の強化を進めております。また、情報セキュリティポリシーの展開及び基準の整備を通じた統制の強化に加え、従業員への教育・訓練の充実を図ることで、グループ全体のセキュリティ意識の向上とリスク低減に向けた取組みを継続しております。 ⑥ 気候変動について 地球温暖化等環境課題に関する取組みや気候変動等のリスクを開示する要請が高まる中、当社グループは「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」の提言に基づいた情報開示を進めております。これにより、ステークホルダーとの対話を強化し、グループ全体で企業価値の向上を目指しております。温暖化シナリオ分析を通じて特定した主要なリスクは、当社グループの事業活動及び経営成績に影響を与える可能性があります。当社グループでは特定したリスクを〔影響を受ける可能性〕と〔影響の大きさ〕に基づき評価し、主要なリスクについては、財務的な影響を定量的に試算しております。 気候変動に関する当社の取組みについては、「第2 事業の状況 2.サステナビリティに関する考え方及び取組」にて、詳細に記載しております。 ⑦ 法規制等について 当社グループは、日本、米国、欧州、アジア・オセアニアの4極で、グローバルに事業を展開しておりますが、各国において予想外の法規制の変更、法律・規則の制定や行政指導があった場合、対応コストの発生により経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループは、国内外において環境に配慮した事業活動を行っておりますが、環境関連法規の改定によって規制強化が図られた場合には、対応コストの増大により経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは各国において輸出を規制する法律・規則の対象となる製品・サービスの輸出を行っております。国際情勢の変化により各国の輸出規制が強化された場合には、特定の国もしくは企業への製品・サービスの輸出が減少する可能性があります。この場合には輸出の減少により経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、国際情勢の変化により、当社グループが製品を輸入している特定の国もしくは企業が各国の法律により制裁対象となることがあります。その場合には当該製品の輸入を行うことができず、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが製品を輸出している国において、当該製品に対する関税の引き上げが行われた場合には、当該製品の競争力が失われることによりその国への輸出が減少し、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、国内外において事業を遂行する上で、産業ガス事業を規制する法律・規則だけでなく、腐敗防止法、競争法や環境保護又は輸出規制等に関する法規を担当する規制当局による調査を受けるリスクを有しており、調査の結果、罰金の支払命令、事業の停止命令、許認可の取消等の当社グループに不利益な決定がなされた場合、当社グループの事業展開、経営成績、財政状態及び信用に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 人財について 当社グループは現在、日本、米国、欧州、アジア・オセアニアの4極で、グローバルに事業を展開しております。各地域の事業運営には安定的に労働力を確保することが不可欠であり、目標達成には、生産、エンジニアリング、マーケティング、販売、物流、管理等の各機能や経営全般を担う人財や関連法規で要求される資格やIT等の高度専門知識と技能を有した人財、さらにグループ総合力の強化の取組みを促進するため、グローバルな視点をもった人財が必要です。そのため、多様な人財を受け入れる職場環境を醸成する施策や従業員のエンゲージメントを向上させる施策をグループ全体で促進し、人財の定着、人財の多様化、グローバル人財の育成、及び採用の競争力向上に努めております。 ⑨ 技術開発について 当社グループは、積極的な技術開発活動を行い、今後の事業拡大を目指しておりますが、新製品・新技術の開発にはリスクが伴います。例えば、商品化や事業化までに長い期間を要するような場合、関連市場の状況の大きな変化により、市場投入のタイミングを逸してしまう可能性や、他社の新技術・新製品、代替製品により当社グループ製品の競争力が低下する可能性があります。当社グループでは、各開発プロジェクトの進捗と市場環境の変化に合わせて、適時プロジェクトの見直しを図っております。また、グループ内で情報共有を行い、技術開発活動に反映することで、当社グループの技術の競争力向上に努めております。 (2) 技術・保安に関するもの 当社グループは、保安、環境、品質・製品安全、知的財産に係るリスクを技術リスクとして定義し、原則年1回開催する「グローバル戦略検討会議」の中で、各事業会社の取組み状況を確認し、持株会社としての取組み方針を決定しております。また、当社と各事業会社の保安、環境、品質保証、知的財産の責任者を委員とする「技術リスク連絡会議」を年2回開催し、会議の決定事項に取り組み、技術リスクの低減に努めております。 ① 保安について 当社グループは、産業ガスの製造・販売等を行っており、これらの製品については、高圧力や極低温による危険性のほか、半導体関連向け製品等の毒性・可燃性を有するガスも含まれております。万が一、漏洩・発火・爆発等で人身や設備に多大な損害が生じた場合には、操業停止などにより当社グループの事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、これら製品の製造・供給については、取り扱う従業員に対して階層別や応募型の教育を行っております。特に、体験型技能研修施設であるテクニカルアカデミーにおいて、ガスの物性や危険性及びその取扱いについて講習することで、設備事故はもとより労働災害事故の撲滅を目指しております。また、アジア・オセアニア地域の海外現地法人向けにも講習を拡充し、安全文化の醸成による保安の確保に万全を期しております。 ② 環境について 当社グループの事業は、大気汚染、水質汚濁、廃棄物処理など、事業展開する各国の環境規制に従って、業務を遂行しております。当社グループが現在及び将来の環境規制を遵守できなかった場合や当社グループが責任を負う汚染が発見された場合、罰金、汚染物質の除去費用又は損害賠償を含む費用や、施設及び設備を改良する投資が必要となる可能性があります。また、将来的に環境に対する法規制が強化され、新たな対策コストが発生する可能性があります。当社グループでは、環境マネジメントシステム、保安・環境監査などにより、環境法令遵守に努めております。 ③ 品質・製品安全について 当社グループは、高圧ガス及び関連する機器類の製造・販売等の事業を行っており、これらの製品に万が一欠陥や品質不良、故障が生じた場合には、お客様からの信頼の低下や損害賠償の負担などにより当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、法令やお客様の要求事項を確実に満たすために品質管理を実施し、また、販売開始前に安全審査を行い、製品に起因するリスクを適切に管理しております。 ④ 知的財産について 当社グループは、知的財産を企業の競争力を高めるための経営資源と位置づけており、必要な知的財産権の取得及び保護を推進しております。しかしながら、第三者が当社グループの知的財産権を侵害して不正に使用する可能性があります。そのため、必要に応じて弁護士、弁理士、政府機関等の協力を得ながら、当社グループの保有する特許、ブランド、デザイン及びその他の知的財産に関する侵害品、模倣品の監視及び排除に努めております。 一方、第三者の有効な知的財産権に対しては、代替技術の開発又は技術的な回避策を事業部門及び開発部門と連携して講じるなど、第三者の知的財産の侵害を回避する体制を構築しております。これまで当社グループが第三者の知的財産権を侵害したとして訴訟を提起された例は非常に少ない状況にありますが、訴訟を提起された場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。そのため、第三者の知的財産権を尊重することをポリシーとして掲げ、定期的な知的財産教育を行うことで、当該リスクの低減と最小化に努めております。 (3) 財務に関するもの ① 為替レートの変動について 当社グループは、特殊ガス、ヘリウム、機器・装置関連で原材料等の海外からの調達や製品の輸出を行っております。当該取引に関連しては、外貨建てで行っている取引があることから、為替予約などにより為替レートの変動リスク回避に努めておりますが、急激な為替の変動に対処できない場合には、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、在外連結子会社の外貨建財務諸表金額は、連結財務諸表作成過程において円換算されるため、為替レートが予想を超えて大幅に変動した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 金利の変動について 当社グループは、事業戦略に基づき設備投資、M&Aを実施し、その資金を主に金融機関からの借入や社債によって調達しております。当社グループは主に固定金利による借入を行っておりますが、2019年3月期に実施した米国Praxair, Inc.の欧州事業の買収のための調達は、大部分を変動金利による借入もしくは一定年数後に固定金利から変動金利に変更されるハイブリッドファイナンスで行っており、今後の金利変動によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 三菱ケミカルグループ株式会社との資本関係について 三菱ケミカルグループ株式会社は当社発行済株式数の50.59%の株式を所有しております。また、同社は、2014年5月13日付けで締結いたしました資本業務提携関係のさらなる強化及び企業価値の向上を目的とした基本合意書の中で、当社に対する持株比率の維持について合意しております。 しかしながら、今後、同社グループとの資本関係に変更が生じた場合、当社グループの事業運営、経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。 ④ のれん及び無形資産について 当社グループは、企業買収等に伴い、のれん及び無形資産(以下、「のれん等」という。)を連結財政状態計算書に計上しております。当社グループが将来新たに企業買収等を行うことにより、新たなのれん等を計上する可能性があります。当社グループは、のれん及び耐用年数を確定できない無形資産について毎期減損テストを実施し評価しております。経済の著しい悪化等により対象事業の成長率が大幅に低下した場合や、市場利率等の上昇により使用価値の計算に用いられている割引率が大きく上昇した場合などには、回収可能価額が著しく減少して減損損失が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (4) その他 大規模自然災害、感染症等について 大規模自然災害が発生した場合、当社グループの事業拠点が甚大な被害を受ける可能性があります。大規模な各種自然災害によって大型の製造拠点が被災した場合、労働力や生産機能の大幅な低下、巨額の復旧費用等の発生は避けられず、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、予期せぬ事態や複合的災害、感染症などが発生した場合は、当社グループの事業活動、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。これらの緊急事態発生に備え、当社グループでは、平時において事業継続計画(BCP)に必要となる発災直後の迅速な情報収集体制を整え、役職員の人命と安全を守る活動と、中核となる事業の継続や早期復旧に必要な取組みを進めております。
経営成績の分析 (MD&A)7,357字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 (1) 経営成績 ① 業績全般 当連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)における当社グループの事業環境は、主要市場・地域において先行きを見通すことが困難な状況が続きました。 このような状況の下、グループ全体における製商品の出荷数量は前連結会計年度比で減少しました。グループ全体としては、コスト上昇による販売価格への転嫁等の価格マネジメント、そして地域ごとに生産性向上プログラムに継続的に取り組みました。これらの結果、当連結会計年度における業績は、売上収益1兆3,596億11百万円(前連結会計年度比 3.9%増加)、コア営業利益2,030億84百万円(同 7.4%増加)、営業利益1,978億82百万円(同 19.3%増加)、親会社の所有者に帰属する当期利益1,238億91百万円(同 25.4%増加)となりました。 為替の影響については、期中平均レートが前連結会計年度に比べ、米ドルで152円57銭から151円9銭へと1円48銭(同 1.0%)の円高、ユーロで163円66銭から175円58銭へと11円92銭(同 7.3%)の円安となるなど、売上収益は全体で約229億円、コア営業利益は全体で約44億円多く表示されております。 なお、コア営業利益は営業利益から非経常的な要因により発生した損益(事業撤退や縮小から生じる損失等)を除いて算出しております。 (単位:百万円) 前連結会計年度   当連結会計年度   増減額   増減率(%) 売上収益   1,308,024   1,359,611   51,586   3.9 コア営業利益   189,149   203,084   13,934   7.4 非経常項目   △23,243   △5,202   18,041   - 営業利益   165,906   197,882   31,976   19.3 金融収益   3,886   2,816   △1,069   - 金融費用   △24,520   △23,912   607   - 税引前利益   145,272   176,786   31,514   21.7 法人所得税   △43,326   △48,904   △5,577   - 当期利益   101,945   127,882   25,936   25.4 親会社の所有者に帰属する当期利益   98,779   123,891   25,111   25.4 非支配持分に帰属する当期利益   3,166   3,990   824   - ② セグメント業績 セグメント業績は、次のとおりです。 なお、セグメント利益はコア営業利益で表示しております。 〔日本〕 産業ガス関連では、主に炭酸ガス、パッケージガス、電子材料ガスの価格マネジメント効果があったものの、セパレートガス・LPガスといったガスの出荷数量が減少し、減収となりました。機器・工事では、エレクトロニクス関連は中大型案件の工事の進捗に伴う売上等により増収でしたが、産業ガス関連は減収となりました。セグメント利益は、価格マネジメント効果やエレクトロニクス関連の機器・工事における売上収益の増加が寄与し、増益となりました。 以上の結果、日本セグメントの売上収益は、4,062億96百万円(前連結会計年度比 0.9%減少)、セグメント利益は、541億82百万円(同 15.1%増加)となりました。 〔米国〕 産業ガス関連では、製商品の出荷は低調でしたが、価格マネジメント効果により増収となりました。機器・工事では、エレクトロニクス関連で減収となりました。セグメント利益は、価格マネジメント効果や生産性向上への取組みがあったものの、コストの上昇や、製商品の出荷数量減少の影響を受け、減益となりました。 以上の結果、米国セグメントの売上収益は、3,605億57百万円(前連結会計年度比 0.1%増加)、セグメント利益は、529億14百万円(同 11.5%減少)となりました。 〔欧州〕 産業ガス関連では、セパレートガスをはじめとするガスの出荷数量は減少しましたが、為替の影響や価格マネジメント効果により、増収となりました。機器・工事では、医療関連機器・工事が堅調に推移したこと、前期に買収したイタリアのプラントエンジニアリング会社の売上収益が加わったことが寄与し、増収となりました。セグメント利益は、ガスの出荷数量減少の影響を受けたものの、価格マネジメント効果や生産性向上への取組みにより、増益となりました。 以上の結果、欧州セグメントの売上収益は、3,509億78百万円(前連結会計年度比 6.8%増加)、セグメント利益は、704億26百万円(同 12.8%増加)となりました。 〔アジア・オセアニア〕 産業ガス関連では、前期に取得したオーストラリアのLPガス販売事業、そして今期に取得したオセアニア地域における産業ガス事業の寄与により、増収となりました。エレクトロニクス関連では、電子材料ガスの出荷数量が回復基調であること、機器・工事が堅調に推移したことにより、増収となりました。セグメント利益は、売上収益の増加により増益となりました。 以上の結果、アジア・オセアニアセグメントの売上収益は、2,084億52百万円(前連結会計年度比 18.1%増加)、セグメント利益は、197億46百万円(同 31.2%増加)となりました。 〔サーモス〕 日本では、猛暑の影響によりスポーツボトルの販売が上期を中心に堅調に推移したこと、機能的でスタイリッシュなデザインを特徴とする新製品の上市もあり、増収となりましたが、韓国では減収となりました。セグメント利益は、日本における売上収益の増加、継続的なコスト削減などにより、増益となりました。 以上の結果、サーモスセグメントの売上収益は、332億63百万円(前連結会計年度比 2.1%増加)、セグメント利益は、65億11百万円(同 3.6%増加)となりました。 各セグメントの売上収益及びセグメント利益の状況は以下のとおりです。 (単位:百万円) 前連結会計年度   当連結会計年度   増減 売上収益   セグメント利益   売上収益   セグメント利益   売上収益   増減率(%)   セグメント利益   増減率(%) 日本   410,009   47,090   406,296   54,182   △3,712   △0.9   7,092   15.1 米国   360,200   59,761   360,557   52,914   356   0.1   △6,846   △11.5 欧州   328,601   62,419   350,978   70,426   22,376   6.8   8,006   12.8 アジア・ オセアニア   176,538   15,047   208,452   19,746   31,913   18.1   4,698   31.2 サーモス   32,593   6,286   33,263   6,511   669   2.1   225   3.6 調整額   80   △1,455   63   △697   △16   -   757   - 合計   1,308,024   189,149   1,359,611   203,084   51,586   3.9   13,934   7.4 (注)セグメント間の取引については相殺消去しております。 ③ 経営成績 当連結会計年度における売上収益は1兆3,596億11百万円となり、前連結会計年度に比べ515億86百万円の増収となっております。為替の影響については、期中平均レートが前連結会計年度に比べ米ドルで1円48銭の円高、ユーロで11円92銭の円安、豪ドルで1円11銭の円安となるなど、売上収益は全体で約229億円多く表示されております。 売上原価は7,771億92百万円(前連結会計年度比 146億10百万円増加)、販売費及び一般管理費は3,853億43百万円(同 260億24百万円増加)、その他の営業収益は68億90百万円(同 45億48百万円減少)、その他の営業費用は106億37百万円(同 260億33百万円減少)、持分法による投資利益は45億53百万円(同 4億60百万円減少)となっております。以上の結果、営業利益は1,978億82百万円となり、前連結会計年度比で319億76百万円の増益となりました。また、営業利益から非経常的な要因により発生した損益を除いたコア営業利益は2,030億84百万円となっており、前連結会計年度比で139億34百万円の増益となりました。非経常的な要因により発生した損益の主な内容は、特別退職金18億43百万円、事業整理損失引当金繰入額14億81百万円などとなっております。 金融収益は28億16百万円(同 10億69百万円減少)、金融費用は239億12百万円(同 6億7百万円減少)、 これにより税引前利益は1,767億86百万円となり、前連結会計年度に比べて315億14百万円の増益となりました。 主な内容は、受取利息が19億7百万円(同 8億25百万円減少)、受取配当金が9億9百万円(同 1億5百万円減少)、支払利息が228億59百万円(同 15億29百万円減少)、為替差損が10億9百万円(前連結会計年度は為替差益が1億38百万円)などとなっております。 これらの結果、法人所得税と非支配持分を控除した親会社の所有者に帰属する当期利益は1,238億91百万円となり、前連結会計年度比で251億11百万円の増益となりました。 (2) 財政状態 当連結会計年度末の資産合計は2兆7,676億79百万円で、前連結会計年度末比で3,494億81百万円の増加となりました。為替の影響については、前連結会計年度末に比べて米ドルで10円36銭の円安、ユーロで21円33銭の円安となるなど、約2,093億円多く表示されております。 当連結会計年度では、設備投資や企業買収の実行により、有形固定資産が増加したほか、財務健全性を意識した有利子負債の計画的な返済を進めました。不透明な事業環境下においても、債券市場や金融機関との適切なコミュニケーションを続け、資金流動性と調達力を向上してまいります。 また、2019年1月及び同年3月に調達したハイブリッドファイナンスは合計2,500億円であり、格付機関(株式会社日本格付研究所及び株式会社格付投資情報センター)から、この調達額の50%を「資本」として認められており、当社では資本性負債と呼称しております。2019年1月に調達した公募ハイブリッド社債のうち、2024年1月の1,000億円に続き、750億円を2024年12月に全額期限前償還しましたため、当連結会計年度末時点でハイブリッドファイナンスは合計750億円となっております。このハイブリッドファイナンスを考慮した財務安全性指標として、当社では調整後ネットD/Eレシオ(※)を重要業績指標の1つとして定め、負債及び資本の最適な構成を意識してまいりました。なお、調整後ネットD/Eレシオは0.59倍で前連結会計年度末に比べ0.12ポイント改善し、当連結会計年度末時点で0.7倍以下とするKPIを達成することができました。 (※)調整後ネットD/Eレシオ=(純有利子負債-資本性負債)÷(親会社の所有者に帰属する持分+資本性負債) 〔資産〕 流動資産は、前連結会計年度末比で575億27百万円増加し、6,233億4百万円となりました。これは主に為替の影響によるものです。為替影響除外後の実質的な金額で比較すると、主にその他の流動資産が減少、また営業債権が増加しております。 非流動資産は、前連結会計年度末比で2,919億53百万円増加し、2兆1,443億75百万円となりました。これは主に為替の影響によるものです。為替影響除外後の実質的な金額で比較すると、主に有形固定資産やのれんが増加しております。 〔負債〕 流動負債は、前連結会計年度末比で1,083億0百万円増加し、5,035億86百万円となりました。これは主に社債及び借入金やその他の金融負債の増加によるものです。 非流動負債は、前連結会計年度末比で14億39百万円増加し、1兆34億21百万円となりました。これは主に為替の影響によるものです。為替影響除外後の実質的な金額で比較すると、主に社債及び借入金が減少、またその他の金融負債が増加しております。 〔資本〕 資本は、親会社の所有者に帰属する当期利益の計上による増加や、利益剰余金の配当による減少、在外営業活動体の換算差額の増加等により、前連結会計年度末比で2,397億41百万円増加し、1兆2,606億71百万円となりました。 なお、親会社所有者帰属持分比率は44.0%で前連結会計年度末に比べ3.5ポイント高くなっております。 (3) キャッシュ・フロー 〔営業活動によるキャッシュ・フロー〕 税引前利益、減価償却費及び償却費、法人所得税の支払額又は還付額等により、営業活動によるキャッシュ・フローは2,725億94百万円の収入(前連結会計年度比 15.9%増加)となりました。 〔投資活動によるキャッシュ・フロー〕 有形固定資産の取得による支出等により、投資活動によるキャッシュ・フローは2,027億76百万円の支出(前連結会計年度比 41.9%増加)となりました。 〔財務活動によるキャッシュ・フロー〕 長期借入金の返済による支出、長期借入れによる収入、社債発行による収入等により、財務活動によるキャッシュ・フローは592億30百万円の支出(前連結会計年度比 19.2%減少)となりました。 これらの結果に、為替換算差額等を加えた当連結会計年度の現金及び現金同等物の期末残高は、1,653億48百万円(前連結会計年度比 14.4%増加)となりました。 2022年3月期   2023年3月期   2024年3月期   2025年3月期   2026年3月期 親会社所有者帰属持分比率(%)   31.8   33.5   38.0   40.5   44.0 時価ベースの親会社所有者  帰属持分比率(%)   51.1   47.8   85.4   80.8   86.6 債務償還年数(年)   6.2   5.0   4.3   3.8   3.5 インタレスト・カバレッジ・  レシオ(倍)   13.7   14.7   9.3   9.4   11.7 (注)各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により、以下の定義で算出しております。 親会社所有者帰属持分比率 = 親会社の所有者に帰属する持分 ÷ 資産合計 時価ベースの親会社所有者帰属持分比率 = [株式時価総額] ÷ 資産合計 債務償還年数 = [有利子負債] ÷ [キャッシュ・フロー] インタレスト・カバレッジ・レシオ = [キャッシュ・フロー] ÷ [利払い] ・[株式時価総額]は、期末株価終値×期末発行済株式数により算出しております。 ・[キャッシュ・フロー]は、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。 ・[有利子負債]は、連結財政状態計算書に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。 ・[利払い]は、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。 (4) 生産、受注及び販売の実績 セグメントごとの販売実績については、「(1) 経営成績 ② セグメント業績」に記載のとおりであります。 なお、当社グループの生産品目は広範囲かつ多種多様であり、また、受注生産形態をとらない製品も多いため、セグメント毎に生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。 また、主な販売先別の販売実績及び総販売額実績に対する割合については、当該割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。 (5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条の規定により国際会計基準(IFRS会計基準)に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。 なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 2.作成の基礎 及び 3.重要性がある会計方針」に記載しております。 (6) 資本の財源及び資金の流動性についての分析 当社グループは、運転資金及び設備資金については、内部資金又は金融機関からの借入金、社債等により調達しております。また、当社グループとしての資金の効率的な活用と金融費用の削減を目的として、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しております。 資金の流動性については、安定的な営業活動によるキャッシュ・フローに加え、金融機関とのコミットメント・ライン契約の締結やコマーシャル・ペーパー発行枠の設定等により十分な手元流動性を確保しております。

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