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日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,085.45+319ドル円158.62-2NASDAQ26,241.86+142S&P 5007,680.46+49SOX 指数11,350.08+619/2終値

出光興産

Idemitsu Kosan Co.,Ltd.5019 · Prime · 石油・石炭製品

総合エネルギー企業。石油精製・販売を中核に、燃料油・石油化学製品・潤滑油・電力等を供給。国内製油所・サービスステーション網を保有。

概要

出光興産は、1911年に創業した総合エネルギー企業である。石油精製・販売を中核とし、全国のサービスステーション「出光」「シェル」を運営する。2026年3月期の連結売上高は8兆1,059億円、営業利益2,122億円、従業員数は14,392人。石油化学、潤滑油、電力・再エネ、資源開発にも事業を広げ、脱炭素社会に向け水素・アンモニア等の新エネルギー事業へ投資を加速している。

石油精製・販売を中核とした5つのセグメント

出光興産グループは、燃料油、基礎化学品、高機能材、電力・再生可能エネルギー、資源の5つの報告セグメントで構成される。売上高の約84%を占める燃料油セグメントが最大の柱で、ガソリン、軽油、重油、灯油、ジェット燃料、ナフサなどを製造・販売する。全国に展開するサービスステーション網を通じて、一般消費者から産業用まで幅広い需要に対応する。その他のセグメントでは、基礎化学品のエチレン・プロピレン・ベンゼン、高機能材の潤滑油・電子材料、電力・再エネの太陽光・風力発電、資源の石油・天然ガス開発・石炭事業を手掛ける。

収益構造と直近の業績

2026年3月期の連結売上高は8兆1,059億円(前期比11.8%減)、営業利益は2,122億円(同30.8%増)、親会社株主帰属純利益は1,719億円(同65.2%増)であった。燃料油セグメントの営業利益は1,777億円と前期比45.5%増加し、原油価格急騰によるプラスのタイムラグ影響が寄与した。一方、基礎化学品はナフサマージン低迷で68億円の損失、資源セグメントは石炭市況下落で331億円(同57.2%減)と減益となった。全社では、営業外損益や特別損益を経て、最終利益を拡大した。

全国に広がるSS網とブランド

出光興産は、自社ブランド「出光」と、2019年に経営統合した昭和シェル石油由来の「シェル」ブランドのサービスステーションを全国に展開する。特約販売店網を通じて、ガソリン・軽油・灯油等の燃料を消費者に供給するほか、潤滑油の交換や車検等のモビリティサービスも提供する。近年は「apolloONE」などの新サービスを展開し、ガソリンスタンドを地域のエネルギー・生活拠点へと進化させている。2020年にはアポロリテイリングとライジングサンが合併し、アポロリンクとしてSS運営を統括する。

187の子会社と59の関連会社から成るグループ

出光興産は、2026年3月期時点で連結子会社187社、持分法適用関連会社59社を有する。主要な子会社として、石油製品販売のアポロリンク、エンジニアリングの出光エンジニアリング、LPG事業のアストモスエネルギー(関連会社)、石油化学のプライムポリマー(関連会社)などがある。資源分野では、オーストラリアの石炭鉱山やノルウェー北海の油田権益を持つ関連会社INPEX Idemitsu Norge ASを通じて事業を展開する。また、2025年にはアグロ カネショウを完全子会社化し、2026年には富士石油の株式を取得するなど、事業ポートフォリオの拡大を継続している。

業界の中での役割は石油精製・エネルギー供給事業者にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
8.1兆円
営業利益
2,122億円
営業利益率
2.6%
純利益
1,719億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01エネルギー(石油精製・販売)主力

石油精製(ガソリン、軽油、重油、灯油、ジェット燃料、ナフサ等)および全国のサービスステーション網を通じた販売。LPG・潤滑油も供給。

主な製品・サービス6
ガソリン
自動車用燃料。全国のサービスステーションで販売。
軽油
ディーゼル車用燃料。建設機械・トラック等向け。
重油
船舶・工場・発電所用燃料。
灯油
暖房用燃料。一般家庭・業務用。
ジェット燃料
航空機用燃料。空港への供給。
ナフサ
石油化学製品の原料。化学メーカー向け。

02石油化学準主力

石油精製で得られるナフサ等を原料に、エチレン・プロピレン・ベンゼン等の基礎化学品を製造・販売。プラスチック・合成繊維等の原料となる。

主な製品・サービス3
エチレン
石油化学の基礎原料。ポリエチレン等のプラスチック原料。
プロピレン
石油化学の基礎原料。ポリプロピレン等の原料。
ベンゼン
石油化学製品。スチレン・フェノール等の原料。

03電力・再生可能エネルギー副次

石炭火力発電・太陽光発電・風力発電等による電力供給。また、水素・アンモニア等の次世代エネルギー事業も展開。

主な製品・サービス2
電力
石炭火力発電等による電力の卸供給。
太陽光発電
太陽光パネルによる発電事業。

04潤滑油副次

自動車用エンジンオイル、工業用潤滑油等の製造・販売。

主な製品・サービス2
エンジンオイル
自動車用エンジンオイル。ブランド製品を販売。
工業用潤滑油
工作機械・産業機械向けの潤滑油。

製品と技術

自動車から産業までを支える燃料油製品

出光興産の主力製品は、石油精製工程で生産されるガソリン、軽油、重油、灯油、ジェット燃料、ナフサである。ガソリンは全国のサービスステーションで乗用車向けに販売され、軽油はトラック・建設機械等のディーゼル車に供給される。重油は船舶・工場・発電所用燃料として、灯油は家庭・業務用暖房に不可欠である。ジェット燃料は空港へ、ナフサは化学メーカーに原料として納入される。これらの製品は、国内のエネルギー供給を支える基盤である。

石油化学の基礎を担うエチレン・プロピレン・ベンゼン

石油化学事業では、ナフサを熱分解して得られるエチレン、プロピレン、ベンゼンなどの基礎化学品を製造する。エチレンはポリエチレンなどのプラスチック原料、プロピレンはポリプロピレン原料、ベンゼンはスチレンやフェノールの原料となる。これらの製品は自動車部品、包装材、合成繊維など幅広い産業に供給される。出光はかつて出光石油化学として独立していたが、2004年に吸収合併し、現在は千葉事業所や徳山事業所で生産を続けている。

ブランド力を活かした潤滑油事業

潤滑油事業では、自動車用エンジンオイルから工業用潤滑油まで幅広い製品を展開する。エンジンオイルは「出光」ブランドで販売され、国内はもとより、1992年に米国に製造工場(Idemitsu Lubricants America Corporation)を建設するなど海外にも生産拠点を持つ。工業用潤滑油は工作機械や産業機械向けに高品質な製品を供給する。2026年3月期の高機能材セグメントの営業利益は334億円と好調で、潤滑油の海外販売が寄与した。

再エネ・地熱発電から水素・アンモニアまで

電力・再生可能エネルギー事業では、石炭火力発電のほか太陽光発電、風力発電、地熱発電を手掛ける。1996年には出光大分地熱の滝上地熱発電所が営業運転を開始した。また、脱炭素に向けてブルーアンモニアやSAF(持続可能な航空燃料)の事業化を検討し、リチウム固体電解質のパイロット装置建設を決定するなど、次世代技術への投資も進めている。2026年3月期の同事業セグメントは減収ながら損失が縮小し、バイオマス発電設備の減損負担軽減などで改善傾向にある。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

石油・石炭製品のなかでの位置

国内製油所規模で首位級、内需中心の安定収益基盤

出光興産は国内石油精製業界で最大手クラスに位置し、製油所の処理能力と販売網を強みとする。同業の日本コークス工業は石炭乾留事業が中心で規模が小さく、ビーピー・カストロールは潤滑油分野に特化する。出光は総合エネルギー企業として、製油所の統廃合を進めつつ、石油化学や再生可能エネルギーへ事業を多角化している。直近の売上高は9兆円超と業界内で突出し、営業利益率は1〜2%台と低いが、これは石油製品の市況連動型ビジネスモデルによる。国内需要が減少する中で、高付加価値製品や海外展開で収益を安定させる課題がある。

強み

  • 国内製油所の処理能力で最大級、安定した供給力を確保しシェア上位
  • 石油精製に加え石油化学・再生可能エネルギーなど多角化で収益基盤
  • ガソリンスタンド網と産業向け供給網で全国の需要を取り込む
  • 高付加価値燃料・素材開発で差別化、環境対応技術も推進

課題

  • 人口減と省燃費車普及で石油製品需要が中長期的に減少し販売減
  • 市況連動型で利益率が1〜2%台、原油価格変動の影響を受けやすい
  • 脱炭素の流れで石油事業縮小が避けられず、成長投資の選択が必要

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

石油化学の時価総額近傍。太字が出光興産

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
14063信越化学工業11.7兆円23.3倍
25401日本製鉄3.7兆円210.2倍
35020ENEOSホールディングス3.6兆円14.0倍
43407旭化成2.3兆円14.1倍
53402東レ1.9兆円24.0倍
65019出光興産1.9兆円10.4倍
74188三菱ケミカルグループ1.8兆円
84005住友化学1.0兆円16.6倍
94183三井化学9,014億円24.5倍
104042東ソー8,719億円20.2倍
114182三菱瓦斯化学8,139億円

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(石油化学)に従っています。

会社の歴史

沿革 66件

個人商店から始まった1911年の創業

1911年6月、創業者出光佐三が福岡県門司市(現北九州市)に「出光商会」を個人経営で創業した。関門地区を中心に石油販売を開始し、その後中国大陸など海外へ進出した。1940年3月には東京に出光興産株式会社を設立し、1947年11月に出光商会と合併して現在の企業体となった。創業から一貫して石油の流通・販売を手掛け、後に自前の製油所を持つ垂直統合型のエネルギー企業へと成長する基盤を築いた。

戦後の財産喪失と石油業界復帰(1945~1949年)

1945年8月の終戦により、出光興産は海外に保有していた全財産を喪失し、引き揚げ者全員を受け入れた。1947年10月、石油配給公団の発足とともに石油業界に復帰し、1949年4月には元売業者に指定されて民間による石油供給業務を開始した。この時期、国内の石油需要が拡大する中で、出光は再建を遂げ、後の製油所建設や多角化の足場を固めた。

製油所建設ラッシュと生産能力拡大(1957~1975年)

1957年3月、最初の製油所である徳山製油所が竣工した。その後、1963年1月に千葉製油所、1970年10月に兵庫製油所、1973年9月に北海道製油所、1975年10月に愛知製油所と次々に大型製油所を建設し、国内精製能力を急拡大した。同時に、石油化学部門を分離して出光石油化学を設立(1964年)、千葉・徳山に石油化学工場を建設するなど、川下分野への展開も進めた。

多角化と海外資源開発の本格化(1980年代~2000年代)

1980年代以降、出光は石油精製・販売に加え、潤滑油、石炭、石油開発など多角化を推進した。1992年には米国に潤滑油製造工場を建設、同年にはノルウェー北海スノーレ油田の生産開始に参加した。オーストラリアではエベネザ石炭鉱山やマッセルブルック炭鉱の権益を取得し、石炭事業を拡大。2002年には電子材料室を設置し有機EL分野に進出するなど、新領域への挑戦を続けた。

株式上場と昭和シェル石油との統合(2006~2019年)

2006年10月、東京証券取引所市場第一部に株式を上場し、約290億円の増資を経て公開企業となった。2016年12月、ロイヤル・ダッチ・シェルから昭和シェル石油の株式31.3%を取得し、業界再編が始まった。2019年4月、株式交換により昭和シェル石油を完全子会社化し、同年7月に吸収分割で事業を承継した。これにより、出光ブランドに加えてシェルブランドのサービスステーション網を獲得し、国内石油販売で首位級の規模となった。

製油所再編と脱炭素への転換(2020年代~)

2020年代に入り、出光は国内石油需要の減少に対応して製油所の再編を進めた。2024年3月には西部石油の山口製油所(12万バレル/日)の原油処理を停止するなど、精製能力を縮小した。一方で、2025年にはアグロ カネショウを完全子会社化しアグリビジネスに進出、2026年には富士石油の株式を取得するなど、事業ポートフォリオの転換を推進。中期経営計画では「GRIT」「GROWTH」「CNX」の3テーマを掲げ、既存事業の深化と低・脱炭素事業への挑戦を両立させようとしている。

年表66件を開く

1910年代

  • 1911年6月創業創業者出光佐三の個人経営により、福岡県門司市(現・北九州市門司区)に出光商会を創設し、関門地区を中心として石油販売業を開始 その後、中国大陸等の海外へ進出

1940年代

  • 1940年3月創業東京に出光興産(株)(1947年11月出光商会と合併)を設立
  • 1945年8月終戦とともに、海外財産を喪失、引き揚げ者全員を受け入れ
  • 1947年10月創業石油配給公団の発足とともに、石油業界に復帰
  • 1949年4月元売業者に指定され(3月)、民間として石油供給業務開始

1950年代

  • 1953年5月石油の国有化をめぐり、国際紛争の渦中にあったイランから石油輸入を断行
  • 1957年3月徳山製油所竣工

1960年代

  • 1961年10月アポロサービス(株)(現アポロリンク(株)・連結子会社)を設立
  • 1962年5月創業内航部門として宗像海運(株)を設立
  • 1962年8月船舶部を分離して、外航部門として出光タンカー(株)(現・連結子会社)を設立
  • 1963年1月千葉製油所竣工
  • 1964年9月創業石油化学部門を分離し、出光石油化学(株)を設立
  • 1964年10月出光石油化学(株)徳山工場竣工

1970年代

  • 1970年10月兵庫製油所竣工
  • 1971年1月創業開発部を分離し、出光日本海石油開発(株)(1976年7月、出光石油開発(株)に商号変更、1976年9月、新潟阿賀沖で海洋油・ガス田の生産を開始、2002年3月、解散)を設立
  • 1972年6月M&A沖縄石油精製(株)(2004年4月、沖縄石油(株)に商号変更し、2009年4月、沖縄出光(株)に合併し解散)に45%出資(1980年7月100%取得)
  • 1973年9月北海道製油所竣工
  • 1975年2月出光石油化学(株)千葉工場竣工
  • 1975年10月愛知製油所竣工

1980年代

  • 1983年10月出光エンジニアリング(株)(現・連結子会社)を設立
  • 1986年4月創業出光クレジット(株)(現・持分法適用関連会社)を設立
  • 1988年6月エベネザ石炭鉱山(オーストラリア)の権益取得・輸入開始
  • 1989年6月マッセルブルック石炭鉱山(オーストラリア)を保有する Muswellbrook Coal Co.,Ltd.(現・連結子会社)の全株式を取得

1990年代

  • 1992年8月Idemitsu Petroleum Norge AS(現INPEX Idemitsu Norge AS・持分法適用関連会社)がノルウェー領北海スノーレ油田の生産を開始
  • 1992年10月米国に潤滑油製造工場(Idemitsu Lubricants America Corporation 現・連結子会社)を建設
  • 1994年10月エンシャム石炭鉱山(オーストラリア)開山
  • 1996年11月出光大分地熱(株)(現・連結子会社)の滝上地熱発電所が営業運転を開始

2000年代

  • 2000年6月優先株式を2,900千株発行し、290億円増資(2001年3月末までに更に880千株追加発行し、合計378億円増資)
  • 2001年10月LPガス部門を分社化した出光ガスアンドライフ(株)が営業開始
  • 2002年4月電子材料室(現電子材料部)を設置し、有機EL分野に進出
  • 2003年4月兵庫製油所の製油所機能(8万B/D)の停止(2004年3月閉鎖)
  • 2003年10月(株)クレディセゾンとの包括提携により、出光クレジット(株)(現・持分法適用関連会社)を合弁会社化 Idemitsu Petroleum Norge AS (現INPEX Idemitsu Norge AS・持分法適用関連会社)がノルウェー領北海フラム・ウェスト油田の生産を開始
  • 2003年11月M&A沖縄石油精製(株)(2004年4月、沖縄石油(株)に商号変更し、2009年4月、沖縄出光(株)に合併し解散)の製油所機能(11万B/D)の停止
  • 2004年8月M&A当社を存続会社として出光石油化学(株)を吸収合併
  • 2005年3月宗像海運(株)を解散
  • 2005年4月M&A三井化学(株)とポリオレフィン事業を統合し、合弁会社(株)プライムポリマー(現・持分法適用関連会社)を設立
  • 2005年10月386億円減資し、優先株式3,780千株を消却 第三者割当増資により普通株式7,321千株を発行し、512億円増資
  • 2006年4月M&A三菱商事(株)グループとLPガス事業(出光ガスアンドライフ(株))を統合したアストモスエネルギー(株)(現・持分法適用関連会社)が営業開始
  • 2006年10月上場東京証券取引所市場第一部に当社株式を上場 Idemitsu Petroleum Norge AS (現INPEX Idemitsu Norge AS・持分法適用関連会社)がノルウェー領北海フラム・イースト油田の生産を開始
  • 2006年11月ボガブライ石炭鉱山(オーストラリア)開山
  • 2009年11月商号変更英領北海で生産油田を保有する Petro Summit Investment UK Ltd.(2010年1月、Idemitsu Petroleum UK Ltd.に商号変更、2017年12月、全株式売却)の全株式を取得

2010年代

  • 2010年2月出光クーロン石油開発(株)がベトナム南部沖合ナムロン-ドイモイ油田の生産を開始
  • 2010年10月Idemitsu Petroleum UK Ltd.(2017年12月、全株式売却)が英領北海バーリー油田の生産を開始
  • 2010年12月Idemitsu Petroleum Norge AS (現INPEX Idemitsu Norge AS・持分法適用関連会社)がノルウェー領北海ベガ・サウスガス田の生産を開始
  • 2013年3月Idemitsu Petroleum Norge AS (現INPEX Idemitsu Norge AS・持分法適用関連会社)がノルウェー領北海ビグディス・ノースイースト油田の生産を開始
  • 2014年3月徳山製油所の原油処理機能(12万B/D)の停止
  • 2014年4月M&A徳山製油所と徳山工場を統合し、徳山事業所を新設
  • 2014年9月Idemitsu Petroleum Norge AS (現INPEX Idemitsu Norge AS・持分法適用関連会社)がノルウェー領北海Hノルド油田の生産を開始
  • 2015年3月Idemitsu Petroleum Norge AS (現INPEX Idemitsu Norge AS・持分法適用関連会社)がノルウェー領北海クナル油田の生産を開始
  • 2016年12月ロイヤル・ダッチ・シェル ピーエルシーの子会社からの昭和シェル石油(株)の株式(議決権比率31.3%)取得
  • 2017年7月公募増資により、普通株式48,000千株を発行し、1,195億円の資金を調達
  • 2017年10月M&A千葉製油所と千葉工場を統合し、千葉事業所を新設
  • 2018年10月昭和シェル石油(株)との株式交換契約を締結(2018年12月、同契約を臨時株主総会で承認)
  • 2018年11月ベトナム ニソン製油所商業運転開始
  • 2019年4月M&A当社を株式交換完全親会社、昭和シェル石油(株)を株式交換完全子会社とする株式交換を実施
  • 2019年7月当社を吸収分割承継会社、昭和シェル石油(株)を吸収分割会社とする吸収分割を実施し、昭和シェル石油(株)の全事業を承継

2020年代

  • 2020年4月当社を吸収分割承継会社、昭和シェル石油(株)を吸収分割会社とする吸収分割を実施し、昭和シェル石油(株)の全ての従業員との間の雇用契約に関する権利義務を承継
  • 2020年7月M&A出光エンジニアリング(株)(現・連結子会社)と昭石エンジニアリング(株)が合併
  • 2020年10月M&Aアポロリテイリング(株)と(株)ライジングサンが合併し、商号をアポロリンク(株)(現・連結子会社)に変更
  • 2021年8月Idemitsu Petroleum Norge AS (現INPEX Idemitsu Norge AS・持分法適用関連会社)がノルウェー領北海ドゥーヴァ油ガス田の生産を開始
  • 2021年10月M&Aリーフエナジー(株)とエスアイエナジー(株)が合併し、商号を出光エナジーソリューションズ(株)(現・連結子会社)に変更
  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行
  • 2022年12月西部石油(株)の全株式を取得 東亜石油(株)の全株式を取得
  • 2024年3月西部石油(株)、山口製油所の原油処理機能(12万B/D)の停止
  • 2025年2月アグロ カネショウ(株)の全株式を取得
  • 2026年3月富士石油(株)の株式(議決権比率92.49%)取得

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち5項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • ROE(自己資本利益率)2030年度まで13%
  • ROIC(投下資本利益率)2030年度まで7%
  • 2026~2030年累計投資額2030年度まで1兆8,000億円
  • 総還元性向2030年度5カ年累計まで50%以上
  • 年間配当単価(下限)2026年度まで36円

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    既存事業の深化(GRIT)

    原料調達ソースの多角化や製油所稼働率向上等により供給安定化・効率化を推進し、特約販売店やSSネットワークを活用した販売強化に注力。事業統合・再編や課題事業の構造改革を通じて資本効率向上も進める。

  2. 02

    成長事業の創出(GROWTH)

    電化・電動化、ICT、海外市場、モビリティ関連サービス、サーキュラービジネス等の成長分野に、保有する技術力やSS網などの既存強みを活かして挑戦し、将来の収益の柱を育てる。

  3. 03

    低・脱炭素事業への挑戦(CNX)

    社会情勢や時間軸を見極めながら、ブルーアンモニア、SAF、リチウム固体電解質等の低・脱炭素ソリューションを推進。長期的に2050年カーボンニュートラルと企業価値向上の両立を目指す。

  4. 04

    人財戦略の強化

    「全ての社員を変革の主役に」と「もっと共創&イノベーションを」の2テーマを推進。全社員の働きがい・成長実感向上、行動指針の浸透、DE&Iの深化による多様な変革リーダー育成と活躍フィールド整備を行う。

  5. 05

    DX/AXとイノベーション基盤強化

    顧客・事業・人財データを構造化・一元化しAI分析を事業判断に活用。業務プロセスをAI前提で再設計。2028年完工予定のイノベーションセンターに研究機能を集約し、社内外共創による事業化速度向上を図る。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で14,392人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は995万円で、9期前と比べて+2.5%平均年齢は42.0歳、平均勤続年数は17.0年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月9,139
2018年3月8,955
2019年3月97142.019.09,476
2020年3月91142.019.013,766
2021年3月85643.018.014,044
2022年3月86242.018.014,209
2023年3月95042.017.014,363
2024年3月98042.018.013,991
2025年3月99442.017.013,8141,174
2026年3月99542.017.014,3921,474

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率6.0%
縦線は目安の30%
男性育休取得率98.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)75.9%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社35(国内 20 / 海外 15) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
千葉事業所 — 千葉県市原市2,999億円
燃料油 基礎化学品 高機能材
本社(注)2 — 東京都千代田区2,517億円
燃料油 基礎化学品 高機能材 電力・再生可能エネルギー 資源 その他
関東第一支店(東京都千代田区)他全国7支店(注)32,369億円
燃料油
愛知事業所 — 愛知県知多市1,191億円
燃料油
電力・再生可能エネルギー — Idemitsu Renewables America,Inc. (U.S.A.)1,134億円
資源 — IDEMITSU AUSTRALIA PTY LTD (Australia)908億円
燃料油 — 昭和四日市石油(株)四日市製油所(三重県四日市市)730億円
燃料油 — 富士石油(株)袖ケ浦製油所(千葉県袖ケ浦市)669億円
徳山事業所 — 山口県周南市643億円
燃料油 基礎化学品 高機能材
北海道製油所 — 北海道苫小牧市408億円
燃料油
ほか4件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    出光タンカー(株)
    東京都 千代田区
    議決権100.0%
  • 国内
    昭和四日市石油(株)
    三重県 四日市市
    議決権75.0%
  • 国内
    東亜石油(株)
    神奈川県 川崎市
    議決権100.0%
  • 国内
    富士石油(株)
    東京都 品川区
    議決権92.5%
  • 国内
    西部石油(株)
    山口県 山陽小野田市
    議決権100.0%
  • 国内
    出光リテール販売(株)
    東京都 中央区
    議決権100.0%
  • 国内
    出光スーパーバイジング(株)
    東京都 千代田区
    議決権100.0%
  • 国内
    出光エナジーソリューションズ(株)
    東京都 千代田区
    議決権100.0%
  • 国内
    アポロリンク(株)
    東京都 港区
    議決権100.0%
  • 国内
    出光エンジニアリング(株)
    千葉県 千葉市
    議決権100.0%
  • 海外
    IDEMITSU INTERNATIONAL (ASIA) PTE. LTD.
    Singapore
    議決権100.0%
  • 海外
    IDEMITSU APOLLO CORPORATION
    Sacramento, U.S.A.
    議決権100.0%
残りのグループ会社23社を開く
  • Freedom Energy Holdings Pty LtdQueensland, Australia100%
  • ソーラーフロンティア(株)東京都 港区100%
  • Idemitsu Renewables America, Inc.San Francisco, U.S.A.100%
  • Idemitsu Petrochemicals Malaysia Sdn BhdPasir Gudang, Malaysia100%
  • Idemitsu Lubricants America CorporationJeffersonville, U.S.A.100%
  • PT. Idemitsu Lube Techno IndonesiaKarawang, Indonesia90%
  • Idemitsu Lube Asia Pacific Pte. Ltd.Singapore100%
  • 出光ユニテック(株)東京都 港区100%
  • 出光電子材料韓国(株)Paju, Korea100%
  • 昭石化工(株)東京都 豊島区100%
  • アグロ カネショウ(株)東京都 千代田区100%
  • 出光ベトナムガス開発(株)東京都 千代田区100%
  • 出光大分地熱(株)東京都 千代田区100%
  • IDEMITSU AUSTRALIA PTY LTDBrisbane, Australia100%
  • IDEMITSU COAL MARKETING AUSTRALIA PTY LTDBrisbane, Australia100%
  • IDEMITSU ASIA PACIFIC PTE.LTD.Singapore100%
  • 出光(上海)投資有限公司中国上海100%
  • Idemitsu Americas Holdings CorporationHouston, U.S.A.100%
  • 出光保険サービス(株)東京都 港区100%
  • アストモスエネルギー(株)東京都 千代田区51%
  • ジクシス(株)東京都 港区20%
  • Nghi Son Refinery and Petrochemical LLCThanh Hoa, Vietnam35%
  • 出光クレジット(株)東京都 墨田区50%
国際子会社 (GLEIF登録 7社)
  • AUIDEMITSU AUSTRALIA PTY LTD
  • SGIDEMITSU ASIA PACIFIC PTE. LTD.
  • INIDEMITSU LUBE INDIA PRIVATE LIMITED
  • JP富士石油株式会社
  • JP出光タンカー株式会社
  • AUIDEMITSU COAL MARKETING AUSTRALIA PTY LTD
  • SGIDEMITSU INTERNATIONAL (ASIA) PTE. LTD.

国際的な法人識別子 (LEI) の親子関係データ。金融取引を行う子会社が中心で、全子会社の一覧ではありません。

公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    グリーンイノベーション基金事業/CO2等を用いた燃料製造技術開発持続可能な航空燃料 (SAF) 製造に係る技術開発最先端のATJ (Alcohol to Jet) プロセス技術を用いたATJ実証設備の開発と展開
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2022-06-10
    24.2億円
  • 調達
    グリーンイノベーション基金事業/燃料アンモニアサプライチェーンの構築アンモニア供給コストの低減グリーンアンモニア電解合成/常温、常圧下グリーンアンモニア製造技術の開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2022-03-23
    6.8億円
  • 調達
    太陽光発電主力電源化推進技術開発/太陽光発電の新市場創造技術開発/フィルム型超軽量モジュール太陽電池の開発(重量制約のある屋根向け)(軽量基板上化合物薄膜太陽電池の高効率化技術開発)
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2020-09-09
    2.3億円
  • 調達
    カーボンリサイクル・次世代火力発電等技術開発CO2排出削減・有効利用実用化技術開発液体燃料へのCO2利用技術開発/次世代FT反応と液体合成燃料一貫製造プロセスに関する研究開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2021-03-24
    8,402万円
  • 調達
    太陽光発電主力電源化推進技術開発/太陽光発電の新市場創造技術開発/移動体用太陽電池の研究開発(超高効率モジュール技術開発)
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2020-09-03
    5,977万円
  • 調達
    航空タービン燃料(JP-4) 230,000リットルの購入(免税)
    厚生労働省 · 2017-12-07
    1,599万円
  • 調達
    航空タービン燃料(JetA-1) 106,000リットルの購入(免税)
    厚生労働省 · 2018-01-23
    848万円
  • 調達
    カーボンリサイクル・次世代火力発電等技術開発カーボンリサイクル・次世代火力推進事業産業間連携によるカーボンリサイクル技術実装推進事業/周南コンビナートにおける産業間連携カーボンリサイクル事業の実装に向けた調査
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2024-05-31
    567万円
  • 調達
    カーボンリサイクル実現を加速するバイオ由来製品生産技術の開発カーボンリサイクル実現を加速するバイオ由来製品生産技術の開発データベース空間からの新規酵素リソースの創出
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2020-08-11
    480万円
  • 調達
    NEDO先導研究プログラムエネルギー・環境新技術先導研究プログラム高効率エタノール直接合成触媒プロセスの開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2020-07-29
    399万円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は8.1兆円営業利益2,122億円前期と比べると減収増益で、売上が-11.8%、利益が+30.8%。

売上高
-11.8%
8.1兆円
営業利益
+30.8%
2,122億円
純利益
+65.1%
1,719億円
営業利益率
2.6%
前期比 +0.9%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高8.1兆円
営業利益2,122億円
純利益750億円1,719億円
1株あたり配当¥36¥36

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は2.3兆円、営業利益は3,075億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+24.9%、営業利益は+584.9%。

対象期間売上高兆円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q2.2540
2024年1Q1.824492.5454
2024年2Q2.211,5807.21,195
2024年3Q2.389083.8742
2024年4Q2.32−106
2025年2Q4.509732.2994
2025年4Q4.696491.447
2026年2Q3.812580.7361
2026年4Q4.301,8644.31,358
2027年1Q2.273,07513.52,175

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は4.4兆円から8.1兆円へ1.9倍に増えた。直近期の営業利益率は2.6%。

決算期売上高兆円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月4.371,091502
徳山製油所と徳山工場を統合し、徳山事業所を新設
2014年3月5.04819363
2015年3月4.63−1,076−1,380
2016年3月3.57−219−360
千葉製油所と千葉工場を統合し、千葉事業所を新設
2017年3月3.191,400882
2018年3月3.732,2631,623
当社を株式交換完全親会社、昭和シェル石油(株)を株式交換完全子会社とする株式交換を実施
2019年3月4.431,691815
出光エンジニアリング(株)(現・連結子会社)と昭石エンジニアリング(株)が合併
2020年3月6.05−140−229
リーフエナジー(株)とエスアイエナジー(株)が合併し、商号を出光エナジーソリューションズ(株)(現・連結子会社)に変更
2021年3月4.561,084349
2022年3月6.694,5932,795
2023年3月9.463,2152,536
2024年3月8.723,8522,285
2025年3月9.191,6222,1481.81,041
2026年3月8.112,1222,2962.61,719

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高8.1兆円のうち、営業利益として残るのは2,122億円2.6%。営業外の損益と税金を反映した純利益は1,719億円、売上の2.1%にあたる。営業利益率は業種中央値6.1%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金90.7%7.4兆円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金6.7%5,423億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益2.6%2,122億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
9.3%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比3.4pt
2.6%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比1.4pt
2.1%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+0.0pt
9.4%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
3.2%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
2.9%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが3,924億円、投資CFが−2,916億円で、差し引きのフリーCFは1,008億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は1,571億円で、売上の0.2ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月508−709−457−2011,164
2014年3月501−1,7981,611−1,2971,600
2015年3月1,729−1,311−9834181,112
2016年3月2,164−981−1,0561,1831,188
2017年3月535−2,1481,361−1,613901
2018年3月1,368−899−519469868
2019年3月1,510−1,223−202287907
2020年3月−327−1,3451,579−1,6721,293
2021年3月1,705−1,099−5626061,310
2022年3月1,461−1,116−3003451,390
2023年3月−328701−9043731,031
2024年3月3,774−658−2,8053,1161,369
2025年3月4,767−1,185−3,4343,5821,643
2026年3月3,924−2,916−1,0491,0081,571

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は5.3兆円。このうち返さなくてよい自己資本が2.0兆円で、自己資本比率は36.0%(業種中央値37.1%より薄い)

決算期総資産兆円自己資本兆円負債兆円自己資本比率%
2013年3月2.730.692.0424.0
2014年3月3.000.742.2523.5
2015年3月2.730.632.1021.5
2016年3月2.400.541.8620.8
2017年3月2.640.622.0222.1
2018年3月2.920.912.0129.7
2019年3月2.890.882.0129.1
2020年3月3.891.202.6929.6
2021年3月3.951.222.7429.1
2022年3月4.601.443.1630.7
2023年3月4.871.633.2433.2
2024年3月5.011.813.2035.9
2025年3月4.781.743.0436.0
2026年3月5.331.953.3836.0

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
2,123億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
1.2兆円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
1.4兆円
在庫として抱えている分
負債合計
3.4兆円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
59
/ 100
安定性自己資本比率24 / 40
収益力営業利益率5 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

石油・石炭製品 9社との比較

同じ石油・石炭製品の企業と並べると、いちばん上に来るのはROE9社中5位あたり、逆に低いのは営業利益率9社中8位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
9.4%/中央値 9.4%
P25 6.8%P75 10.5%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
2.6%/中央値 6.1%
P25 4.0%P75 7.8%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
36.0%/中央値 37.1%
P25 27.6%P75 64.9%
売上成長率下位前期からの売上の伸び
-11.8%/中央値 -4.5%
P25 -7.8%P75 0.3%
配当利回り下位株価に対して1年で受け取る配当の割合
2.5%/中央値 3.9%
P25 2.5%P75 4.1%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,462で、1年前と比べて+49.1%過去52週の値幅のなかでは69%の位置にある。

¥1,462-1.4%1ヶ月+17.0%1年+49.1%時価総額1.9兆円
過去52週の値幅
安値¥987.5高値¥1,671

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)10.4倍
PER (会社予想)23.6倍
PBR1.06倍
配当利回り2.46%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は1ヶ月で+4.42%、年初来+42.71%と上昇基調。25日線(1304.82円)を上回り、75日線(1305.73円)と同水準。52週高値1671円に対し現在1383.5円で、高値圏にはないものの上昇余地あり。出来高は直近442万株と堅調で、8月18日に467万株と増加。RSIは60.06とやや強気圏。週足では上昇トレンドが継続しており、押し目買いが見られる。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 75/100)

PERは9.86倍で業界平均12.4倍を大幅に下回り、割安感が強い。PBRは1.01倍と平均1.16倍を下回り、さらに割安。配当利回りは2.6%と平均3.05%を下回るが、株主還元は維持されている。ROEは9.4%とまずまず。業績は減収傾向だが、営業利益は増加しており、来期はさらに改善見込み。予想PERは22.3倍と高いが、これは一時的な収益低下によるもので、正常化すれば割安度は増す。総合的に割安と判断。ただし、業界平均と比べ配当利回りが低く、成長性には懸念。

指標この会社業種平均
PER (実績)10.4倍11.6倍
PER (予想)23.6倍
PBR1.06倍1.15倍
ROE9.4%6.1%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

石油製品販売が主力のため、原油価格や製品需給の変動が業績を左右する。強気派は、製油所の効率化や石油化学との連携強化により、上位会社への体質改善が進むとみる。一方、弱気派は、脱炭素の流れで石油需要の長期的な減少が避けられず、新エネルギー事業の収益貢献がまだ小さく、成長の不確実性が高いと懸念する。また、財務面では、経常的な利益率の低さと、環境投資の負担増が重荷との見方もある。

プラスに働く材料7
  • 石油精製の効率化

    2026年3月期の営業利益率は2.62%に改善見込みで、前年から回復

  • 新エネルギーへの投資

    水素やアンモニア関連の研究開発・実証実験を積極推進

  • 割安な株価水準

    PBRは1倍を下回り、配当利回り2.73%で下支え期待

  • 営業利益2,122億円と前期比+31%2026年3月期影響

    営業利益は1,622億円から2,122億円へ+500億円

  • 純利益1,719億円と前期から65%増2026年3月期影響

    純利益は1,041億円から1,719億円へ大きく改善

  • PBR0.97倍の1倍割れと割安継続影響

    PBR0.9714倍は解散価値以下、株価修正の余地

  • 配当利回り2.73%の高い株主還元継続影響

    配当利回り2.73%と石油大手の中では高い水準

マイナスに働く材料7
  • 石油需要の構造減

    EV普及や省エネで国内燃料油販売が長期的に減少する懸念

  • 利益率の低さ

    直近の営業利益率は1.76%と低く、原油高でさらに圧迫

  • 新規事業の不透明感

    再エネ・水素関連は初期投資が大きく収益化まで時間を要する

  • 予想PER21.3倍は減益見通しを示唆決算発表後影響

    実績PER9.41倍に対し予想PER21.3倍と市場は減益予想

  • 売上高が前期比1兆1,800億円減少2026年3月期影響

    売上高は91,902億円から81,059億円へ減少

  • 営業利益率2.62%と低収益構造通年影響

    営業利益率2.62%は前期1.76%から改善も低い水準

  • 株価1年で40.9%上昇後の調整余地不定影響

    前年比+40.89%と上昇、短期的な利益確定売り

次の決算で確かめる点
精製マージン
製品価格と原油価格の差で利益を左右するため
石油製品販売量
中核事業の販売数量で業績の土台を測るため
新エネルギー関連売上
脱炭素投資の成果を測る重要指標となるため

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり36で、前期から+0.0%いまの株価に対する利回りは2.46%。

年間配当
¥36
1株あたり
配当利回り
2.46%
いまの株価に対して
配当性向
30.7%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月1012.2
2018年3月1660.018.2
2019年3月2025.050.2
2020年3月3260.0
2021年3月24−25.036.9
2022年3月3441.718.6
2023年3月24−29.472.1
2024年3月3233.340.4
2025年3月3612.5166.1
2026年3月360.030.7

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥36

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ101,053人。区分でいちばん多いのは外国法人31.0%。グループ会社や銀行などの安定株主が47.6%を占め、残る52.4%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
外国法人26.830.429.228.829.631.0
事業法人21.420.924.123.424.225.4
金融機関30.931.628.628.420.422.2
個人・その他16.712.914.415.022.218.3
自己株式0.00.01.50.79.65.2
証券会社4.24.13.74.33.63.1
外国人個人0.10.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)11.56
02Aramco Overseas Company B.V. (常任代理人 アンダーソン・毛利・友常法律事務所)8.97
03日章興産株式会社8.50
04公益財団法人出光美術館7.91
05株式会社日本カストディ銀行(信託口)5.63
06正和興産株式会社1.93
07出光興産社員持株会1.86
08株式会社善1.38
09株式会社縁1.37
10STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 (常任代理人 株式会社みずほ銀行)1.31

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近4
  • 2026-08-06
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    4.58%
    -0.89pt
  • 2026-06-09
    日章興産株式会社
    変更報告
    8.95%
  • 2026-06-09
    日章興産株式会社
    新規の大量保有報告
    8.95%
    +0.45pt
  • 2026-05-28
    日章興産株式会社
    新規の大量保有報告
    8.95%

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で−55%、1株純資産は14期で−61%。直近期のROEは9.4%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月3144,0868.16.517.2
2014年3月2274,3915.49.329.1
2015年3月−8633,671
2016年3月−2253,130
2017年3月5513,65016.37.012.2
2018年3月8454,17722.34.818.2
2019年3月4024,2679.59.250.2
2020年3月−15774
2021年3月237743.024.336.9
2022年3月18895021.83.618.6
2023年3月1711,10216.83.472.1
2024年3月1611,30513.46.540.4
2025年3月781,4055.913.5166.1
2026年3月1401,5749.411.030.7

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

55名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は55名。2026/3期の役員報酬は総額695百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約9倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
木藤俊一代表取締役会長 会長執行役員70199,440
酒井則明代表取締役社長 社長執行役員65128,449
平野敦彦代表取締役副社長 副社長執行役員6449,829
澤正彦代表取締役副社長 副社長執行役員6456,418
出光正和取締役57100
久保原和也取締役59
橘川武郎取締役(注)575
鈴木純取締役(注)56812,500
長田志織取締役(注)5481,499
柏村美生取締役(注)552
児玉秀文常勤監査役6112,515
北村奈美常勤監査役6130,796
残りの役員43名を開く
氏名役職年齢保有株数
市毛由美子監査役(注)565
手塚正彦監査役(注)565
甲斐順子58
中本肇専務執行役員 先進マテリアルカンパニープレジデント(先進マテリアルカンパニー、研究・知財)領域担当
小林総一専務執行役員 CDO、(再エネ・電力事業戦略、MaaS・コミュニティ戦略)領域担当
森下健一常務執行役員(コーポレート・経済戦略)領域担当
前田健也常務執行役員 サプライ戦略領域担当
山本順三常務執行役員 生産拠点戦略領域担当、CNX戦略本部副本部長
小久保欣正常務執行役員(燃料販売戦略、モビリティ事業戦略)領域担当
坂田貴志取締役 常務執行役員 CFO5838,990
渡辺宏上席執行役員 CPO 調達本部長
寺﨑与志樹上席執行役員 潤滑油管掌
秋谷博志上席執行役員 製造技術管掌(兼)製造技術部長
吉田有三上席執行役員 B2B戦略管掌(兼)石炭・環境事業部長
石田真太郎上席執行役員 先進マテリアルカンパニーエグゼクティブヴァイスプレジデント(兼)イノベーションセンター管掌
鈴木基弘上席執行役員 イノベーションセンター長(兼)次世代技術研究所長
池田和馬取締役 常務執行役員 CHRO5731,873
三品鉄路上席執行役員 先進マテリアルカンパニーシニアヴァイスプレジデント 先進マテリアル カンパニー管掌(兼)リチウム電池材料部長
寺上美智代執行役員 DE&I推進担当(兼)バイオマスPJ推進担当
柳生田稔フェロー CNX―PJ推進担当
小林城太郎執行役員 全社戦略知財法務推進担当(兼)イノベーションセンター知的財産部長
尾沼温隆常勤監査役6259,872
嶋田誠執行役員 原油・海外事業部長
太田義彦執行役員 徳山事業所長
阿部正憲執行役員 資源部長
藤方恒博執行役員 先進マテリアルカンパニーヴァイスプレジデント(構造改革担当)(兼)経営戦略室長
井上高志執行役員 千葉事業所長
井上亨一執行役員 潤滑油一部長
原英之執行役員 北海道製油所長
高野政秀執行役員 愛知事業所長
菊池一美執行役員 経営企画部長
前田一樹執行役員 デジタル・ICT推進部長
田中洋志執行役員 CNX戦略部長
山田秀樹執行役員 需給部長(兼)第1LPG室長
宮岸信宏執行役員 基礎化学品部長(兼)化学事業連携推進担当
嶽間澤英樹執行役員 先進マテリアルカンパニー機能化学品部長(兼)化学事業連携推進担当
竹内純子取締役(注)555
平野創取締役(注)548
井上享一上席執行役員 潤滑油管掌
渡邊信彦執行役員 B2B戦略推進担当
田中秀憲執行役員 事業投資統括室長
杉原啓太郎執行役員 原油・海外事業部長
吉田宏執行役員 電力・再生可能エネルギー事業部長

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)632411852788
社外取締役710010014
監査役3686823

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

ニュース

AI解説

今日の重要ニュースより

「今日の重要ニュース」で出光興産を取り上げた解説を、新しい順に並べている。

  1. 2026/8/18
    資源米ガソリン価格が8月最高、ホルムズ海峡の供給不安が原油高を加速

    米国のガソリン価格が8月として過去最高に。イラン停戦の停滞とホルムズ海峡の供給不安が原油高を呼び、日本の輸入コストにも波及しそうです。

  2. 2026/8/17
    資源中国の原油輸入が22%増、弱い景気でも底堅い需要が原油高を支える

    中国の原油輸入が22%増。経済指標の弱さとは裏腹に需要は底堅く、中東情勢も重なって原油価格は高止まりしています。

  3. 2026/8/14
    地政学米国、対イランで「原油安」優先に転換か 原油先物が上昇、日本の燃料費に波及も

    米国がイランに経済封鎖を示唆し、原油先物が上昇。原油輸入国である日本には燃料費と物価を通じて影響が及ぶ可能性があります

  4. 2026/8/3
    資源OPEC+が9月に日量18万8,000バレル増産へ 原油高の重しとなるか

    産油国の連合体OPEC+が9月から日量18万8,000バレルの増産で合意。円安と原油高が重なる日本経済に、輸入コストの上昇を和らげる期待が広がります。

  5. 2026/7/23
    マクロ原油が96ドル突破、ホルムズ海峡閉鎖で供給懸念 日本への影響は

    中東情勢の緊迫化で原油が急騰、ブレント先物は96ドル接近。ホルムズ海峡が「完全閉鎖」されたとの報道も。日本は輸入コスト増と円安加速のリスクに直面。

  6. 2026/7/22
    マクロ6月中東原油輸入量が40%減、米国調達に急シフト

    中東情勢の緊迫を受け、日本の6月中東原油輸入量が前年比40.6%減少。代わりに米国からの輸入が5.5倍に急増し、エネルギー調達構造に地殻変動が起きている。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容182字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社及び当社の関係会社(当社、子会社187社及び関連会社59社)が営む主要な事業の内容と主要な関係会社の当該事業における位置付けは、次のとおりです。 連結の範囲に関する詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表等 注記事項 1.連結の範囲に関する事項 2.持分法の適用に関する事項」に記載のとおりです。 [事業系統図]
経営方針・対処すべき課題5,088字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 (1) 中期経営計画(2023~2025年度)の振り返り 中期経営計画(2023~2025年度)では、エネルギーと素材の安定供給の使命を果たしながら、事業構造改革投資と人的資本投資の両輪により、事業ポートフォリオの転換を推進してきました。 事業構造改革投資においては、既存事業の収益力強化で着実な成果を上げ、2025年度での営業利益及び持分法投資損益に加え、ROE(自己資本利益率)でも、計画時に掲げた目標水準を達成しました。一方、原油価格の変動等、一過性の外部要因による押し上げ影響も大きく、安定的な収益基盤の構築と更なる資本効率の向上は今後の課題であると認識しています。 また、2050年のCN・循環型社会に向けた事業ポートフォリオの転換においては、「一歩先のエネルギー」「多様な省資源・資源循環ソリューション」「スマートよろずや」の3つの事業領域を定め、社会実装に向けて着実に前進してきました。脱炭素に向けた社会的な動きが変化する中においても、ブルーアンモニアやSAF(持続可能な航空燃料)の事業化検討、リチウム固体電解質のパイロット装置建設に関する意思決定、使用済みプラスチックの油化設備の完工、モビリティサービスに特化した「apolloONE」の展開など、社会や顧客のニーズに応じたソリューション提供に向けた準備を着実に進めています。 (2) 経営環境の認識 近年、当社グループを取り巻く経営環境は、地政学的リスクの顕在化、エネルギー政策の揺り戻し、新興国の台頭など、大きな構造変化の局面にあります。 足元では、中東産油国の情勢悪化により、原油調達のみならず製造・販売を含むサプライチェーン全体において、当社グループの事業に大きな影響が生じています。こうした状況に限らず、地政学的リスクが一層高まる中、対応力を強化していくことは、今日の企業経営において不可欠な要素となっています。 一方、欧米を中心に進んできた脱炭素政策については、エネルギー安全保障や経済合理性の観点から、化石燃料の役割を再評価する動きも見られます。このように政策動向は一様ではなく、エネルギー転換の進展は、より複線的な時間軸で進むものと認識しています。 また、グローバルサウスの台頭により国際秩序にも変化の兆しが見られる中、成長市場においては、エネルギーの安定供給を確保するとともに、現地ニーズに即した事業展開が一層求められています。 以上のような不確実性の高い経営環境において、エネルギーの安定供給という社会的使命を果たしつつ、当社の持続的成長を実現するためには、環境変化への対応を念頭においた戦略構築・実行プロセスが重要であると認識しています。 (3) 中期経営計画(2026~2030年度) ① 中期経営計画の骨子 中期経営計画(2026~2030年度)では、2030年ビジョン「責任ある変革者」のもと、事業戦略「GRIT」「GROWTH」「CNX」と、人財戦略である「全ての社員を変革の主役に」「もっと共創&イノベーションを」を両輪とし、これらを支えるビジネスプラットフォームの強靭化を柱に取り組んでいきます。 これらの戦略を着実に推進することで、2030年度の財務目標としてROE13%やROIC7%の達成を目指すとともに、これまで以上の企業価値向上に努めていきます。 ② 事業戦略方針 事業戦略のリバランスを行い、より実践的な取り組みにより「稼ぐ力」を強化することで、中長期的な成長の実現を目指していきます。事業戦略は『GRIT:既存事業の深化』『GROWTH:成長事業の創出』『CNX:低/脱炭素事業への挑戦』の3テーマで推進し、持続的成長を実現しつつ社会課題解決に貢献します。 まずは、燃料油など、社会的な重要性が再認識されている既存事業の基盤を強化・深化し、エネルギーの安定供給に努めるとともに、収益力及び資本効率の向上に粘り強く取り組んでいきます(GRIT)。また、中長期的な成長が見込まれる電化・電動化、ICT、海外事業などの分野において、当社の技術力や国内外のネットワークといった強みを活かした事業創出を拡大していきます(GROWTH)。更に、2050年CN実現や中長期的なエネルギー安全保障への貢献を見据え、時間軸を見極めながら、低/脱炭素事業へ挑戦していきます(CNX)。 これらの取り組みを5つの事業セグメント横断で推進するとともに、パートナーとの共創を通じて、企業価値の向上と社会課題の解決の両立を図っていきます。 <GRIT “既存事業の深化”> わが国におけるエネルギー安全保障の確保などの観点から、燃料油をはじめとする当社の既存事業は、社会的・経済的意義が一層高まっています。 原料調達ソースの多角化や製油所・事業所の稼働率向上に向けた施策など、供給安定化/効率化に向けた取り組みを推進するとともに、全国の特約販売店やSSネットワークを活用した販売強化に注力していきます。 また、事業の統合/再編や課題事業の構造改革などを通じて、資本効率の向上に向けた取り組みも、引き続き力強く進めていきます。 <GROWTH “成長事業の創出”> 中長期的な社会変化やメガトレンドを捉え、新たな事業の創出と拡大を進めます。中でも当社が今中計期間中に注力するのは、電化・電動化やICTの進展、海外市場の成長、モビリティ関連サービス、循環型経済の拡大を見据えたサーキュラービジネスです。当社が有する技術力や全国のサービスステーション網など、既存の強みを活かしながら成長分野に挑戦することで、将来の収益の柱を育て、持続的な成長につなげていきます。 <CNX “低/脱炭素事業への挑戦”> 前中計で推進してきた低/脱炭素事業については、エネルギー・素材の安定供給に資する多様化の観点も加えつつ、社会情勢や時間軸を見極めながら引き続き推進していきます。長期的には、様々なニーズに合わせた低/脱炭素ソリューションの提供を通じて、2050年カーボンニュートラルの実現と持続的な企業価値向上の両立を目指します。 ③ 人財戦略 2030年度財務目標の達成及び持続的成長の実現に向けて、「変革」を強力に推進する人財戦略を展開していきます。 新たな人財戦略では、「現場力強化」「共創促進」「新価値創出力向上」といった活動の変化を生み出すため、二つのテーマで取り組みを進めます。 一つ目のテーマは「全ての社員を変革の主役に」です。当社には「攻める」「守る」「支える」といった多様な役割がありますが、そこに優劣は無く、いずれの領域にも変革の機会があります。全社員を、変革を生み出す主役として位置付け、既存の延長上にない未来を切り拓いていくために、「全社員の働きがい・成長実感を極限まで高める」「行動指針の下に全社員が一丸となる」の二点を重点項目として掲げます。 二つ目のテーマは「もっと共創&イノベーションを(DE&Iの更なる深化)」です。当社のDE&Iは、4年連続のなでしこ銘柄の取得等、独自の取り組みが社外から評価されています。この強みを活かして、女性活躍を引き続き最重要課題に据えつつ、今後は、DE&Iを共創やイノベーションの創出に直結させる取り組みに深化させていきます。重点項目として「多様な変革リーダーを養成する」「多様な人財が活躍できるフィールドを整備する」の二点を掲げ、着実に推進していきます。 ④ ビジネスプラットフォーム <DX/AX戦略> 近年のAI技術の急速な進展を機会と捉えて、DX/AX(デジタルトランスフォーメーション/AIトランスフォーメーション)を推進して、経営プロセスの高度化に取り組んでいきます。 当社グループが有する幅広い事業領域における顧客データや社内の事業・人財データを構造化・一元化して、AIによる高度な分析・予測を事業判断に活用していきます。 併せて、AI活用を前提として業務プロセスの再設計を行い、データ・AIを最大限に活用した業務プロセス変革を加速させていきます。先行して取り組んでいるMI(マテリアル・インフォマティクス)による材料開発に加え、当社の業務領域全体へAI活用の対象範囲を拡大していきます。 <イノベーション戦略> 社会の変化から生まれるニーズを捉え、新たな価値を創出するため、2028年3月完工予定のイノベーションセンターをハブとして、世界のベストパートナーとの共創を推進し、事業化の蓋然性と速度を向上させます。 イノベーションセンターの完成により、これまで複数拠点に分散していた生産技術・開発技術等の研究機能を集約し、研究開発から商業生産までを一体で推進できる体制を構築します。また、ハード面の整備に加え、高度MI(マテリアル・インフォマティクス)環境の更なる進化や、研究から社会実装までをリードする人財の育成に取り組むことで、社内外の共創を後押しします。こうした取り組みにより、中長期的な環境変化を捉えた成長領域において、社会課題の解決に貢献するとともに、持続的な企業価値の向上を実現していきます。 ⑤ 投資計画 2026~2030年累計投資額は1兆8,000億円を予定しています。うち、GRITに8,300億円を充当し、中でも燃料油セグメントにおいては、前中期経営計画比+30%の操業維持投資を実行し、事業基盤強化に取り組みます。中長期的成長も見据えたGROWTH・CNXには、電化・電動化/ICT2,600億円、グローバル展開3,500億円等、計8,100億円の投資を実行します。DX/AXへの投資やイノベーションセンター新設等、ビジネスプラットフォームの強化にも計1,600億円を投じます。 ⑥ 株主還元 2023~2025年度については、2023年11月に年間配当を24円から32円へ増配、更に2024年11月に年間配当を32円から36円へ増配し、併せて下限配当水準に設定しました。加えて、株価水準を意識した機動的な自己株式取得を推進しました。また、資本効率の更なる向上を図るため、株主還元方針に加え1,000億円の自己株式取得を実施しました。 2026~2030年度については、5カ年累計の在庫影響を除く当期純利益に対し、総還元性向50%以上を継続します。初年度の2026年度は年間配当単価を36円とし、これを下限に業績に応じた累進配当を導入します。配当への配分を高め、より安定した株主還元を実現するとともに、自己株式取得についても、株価水準を意識し機動的に実施します。 ⑦ 業績見通し(2026年度) 2026年度より国際財務報告基準(IFRS)を任意適用するため、2026年度見通しはIFRSに基づき算出しています。2025年度まではセグメント利益を「営業利益+持分法投資損益」としていましたが、2026年度以降は「金融費用除き税引前損益」に変更します。 中東情勢の鎮静化時期に関する予測は困難ではあるものの、業績予想の前提としては、2026年度第1四半期までは原油価格高が継続すると想定しています。2026年度末にはドバイ原油価格は中東情勢悪化前の水準まで下落する前提の結果、大幅なマイナスのタイムラグ影響により減益すると想定しています。引き続き不透明な事業環境が想定されるものの、足元では国内に対する燃料油・石油化学製品等の安定供給を最優先しつつ、更なる収益改善に向けた取り組みを推進していきます。 2026年度連結業績見通し (日本会計基準) 2025年度実績   (IFRS基準) 2026年度見通し 営業利益+持分法投資損益※   2,441億円   - 金融費用除き税引前損益※   -   1,400億円 当期純利益※   1,923億円   900億円 *在庫影響除き ※2026年度よりIFRSを任意適用することに伴い会計基準の変更及びセグメント利益の定義を変更するため、前年との単純比較はできません。 主要市況前提 2025年度 実績   2026年度 見通し   増減 ドバイ原油価格   ($/バレル)   71.8   81.3   +9.5 豪州一般炭※   ($/トン)   105.4   126.1   +20.7 為替   (円/$)   150.7   151.3   +0.6 ※1~12月平均
事業等のリスク7,548字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 (1) 当社グループのリスク管理 ① リスクに対する考え方 当社グループを取り巻く事業環境は、地政学リスクの高まりや経済・社会構造の変化により、不確実性の高い状況が続いています。特に、中東情勢の緊迫化やホルムズ海峡を含む海上輸送を巡る情勢の変化は、原油調達、物流、サプライチェーン及びエネルギー価格等に影響を及ぼす可能性があり、石油産業を主たる事業とする当社にとって重要な経営上のリスクとなっています。また、気候変動への対応、規制動向、技術革新の進展等により、事業を取り巻くリスクは多様化・複雑化しています。 このような環境のもと、当社では統合的リスクマネジメント(ERM:Enterprise Risk Management)を導入し、全社的な視点からリスクの把握、評価及び管理に取り組んでいます。 ② ERM体制 当社は、リスク経営委員会のもと、リスク・コンプライアンス委員会を中心とする統合的リスクマネジメント体制を整備しています。 事業部門及びコーポレート部門は、リスクへの対応状況や課題に加え、環境変化に起因する新たなリスクについてリスク・コンプライアンス委員会に報告しています。 リスク・コンプライアンス委員会は、これらの情報を踏まえて、全社的なリスクの対応状況の報告及び重要リスクの選定や早急に対応すべき個別課題の提言を、リスク経営委員会に行います。リスク経営委員会は、当該報告を踏まえ、必要な経営判断及び指示を行います。 ③ ERMの運用 当社は、ERMの枠組みに基づき、全社的な視点から抽出したリスクを、リスクシナリオ等を用いて整理し影響度や発生可能性などの観点から評価しています。そのうえで、経営として優先的に対応及びモニタリングを行う重要リスクを選定しています。選定した重要リスクについては、対応策の実施状況やリスク環境の変化を継続的に確認し、必要に応じて対応方針の見直しを行っています。 また、これらの取り組みはPDCAサイクルに基づき運用しており、事業環境の変化等を踏まえ、リスクシナリオの見直しやリスク評価の更新を継続的に実施することで、全社的なリスクマネジメントの高度化に取り組んでいます。 重要リスクの選定イメージ   統合的リスクマネジメントの活動サイクル (2) 事業活動における個別リスク 当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性のある主なリスクには、以下のようなものがあります。以下の事項は、有価証券報告書提出日(2026年6月17日)現在において判断した記載です。 ① 国際情勢や経済環境等の変化によるリスク 当社グループは日本及び世界各地に事業を展開しており、各々の地域の政治動向、景気動向及び経済情勢による影響を受ける可能性があります。特に足元の中東情勢や長期化するウクライナ情勢のほか、海外諸国の政治的要因又は経済的要因に起因する世界景気の減速や日本国内における人口構成の変化等により、エネルギー資源及び製品需要の変動や価格に大幅な変動が生じた場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 事業を取り巻く外部環境の変化によるリスク 調達リスク 当社グループは、原油・ナフサ輸入の大宗を中東地域に依存していますが、安定調達を目的として主要な中東産油国と長期の輸入契約を締結し、同地域内におけるリスクの分散を図っています。しかしながら、これらの地域における政情不安、原油の生産調整、石油関連施設の事故並びにシーレーンにおける海上輸送リスクの上昇等により、長期にわたり原油・ナフサの輸入に制約が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。 商品市況リスク (燃料油セグメント) 当社グループは、石油製品の生産に必要な原油の大部分を輸入していますが、原油価格は足元の中東情勢の影響により激しく変動しているように、産油国の政情不安の影響を大きく受けます。また、米国を始めとした世界各国の金融政策の動向、主要石油消費国における需要・環境規制・税制の動向、投機的な石油取引等により、今後も大きく変動することが懸念されます。 当社グループは、石油製品価格を国内の市場価格に連動させることでマージンを確保することに努めていますが、原油価格の変動が大きい場合や国内石油市場の激しい競争等により国内の市場価格が低迷した場合、財政状態及び経営成績は重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループは、棚卸資産を総平均法により評価しています。一般的に総平均法は、原油価格が上昇する局面では、期初の相対的に安価な棚卸資産による売上原価押し下げ影響により損益の改善要因となります。一方、原油価格が下落する局面では、期初の相対的に高価な棚卸資産による売上原価の押し上げ影響により損益の悪化要因となります。 なお、1バレル当たりのドバイ原油価格が1米ドル変動すると、当社の税引前利益は年間80億円増減する可能性があります。 (基礎化学品セグメント) ア 原料コストの変動について 当社グループは、基礎化学品の原料であるナフサを自社製油所で生産するとともに中東地域をはじめとする海外から調達しています。ナフサ価格は、原油・ガソリンの価格動向に加え、足元の中東情勢等による需給バランスの影響を大きく受けます。市場における激しい競争等の要因により、ナフサ価格変動の製品価格への反映が限定的となる場合には、当社グループの財政状態及び経営成績は影響を受ける可能性があります。 イ 製品市況の変動について 日本を含むアジアの基礎化学品市場は激しい競争状況にあり、需要の変動や供給の増加の影響を受けます。アジアでは経済成長に伴う需要の増加が見込まれますが、近年は中国を中心に基礎化学品を製造する大型プラントの新増設が急増しており、アジア市場における供給過多や、新興国の経済成長鈍化に伴う需要低迷の可能性があります。このような市場における競争の激化や需要の低迷、政治経済情勢あるいは中東情勢等のその他の要因により、当社グループの財政状態及び経営成績は影響を受ける可能性があります。 (高機能材セグメント) 当社グループは、潤滑油の原料であるベースオイル・添加剤を自社事業所で生産するとともに国内外の市場から調達しています。ベースオイル・添加剤の価格は原油価格のほか、潤滑油の需給バランス等の影響を受けることがあります。また、市場における競争激化等により、原料価格の変動を製品価格に適切に転嫁できない場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (電力・再生可能エネルギーセグメント) 当社グループでは、卸電力取引市場を通じた電力取引を行っています。この取引価格は、燃料価格や国内の電力需要及び発電所稼働状況の影響を受けて変動する可能性があります。また、燃料価格については、当社グループが保有する発電所の発電コストや、当社の電力小売価格における燃料費調整単価に影響を与える可能性があります。これらの影響により、当社の電力取引価格や発電コスト、燃料費調整単価が大きく変動した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (資源セグメント) 石油・天然ガス開発事業においては、原油・天然ガスを生産し販売していますが、政治経済情勢あるいはその他の要因により将来的に原油・天然ガス価格が下落した場合、当社グループの財政状態及び経営成績は影響を受ける可能性があります。 石炭事業においては、オーストラリアの自社鉱山で石炭を生産し、主に日本向けに販売していますが、政治経済情勢あるいはその他の要因により石炭価格が下落した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 カントリーリスク (基礎化学品・高機能材セグメント) 当社グループは、主にアジア市場を中心とした基礎化学品の販売及び、潤滑油分野においてはグローバルで事業展開をしていますが、経済の低迷や政治リスク等の要因により市場成長が鈍化する可能性があります。 このような経済環境の変動により、当社グループの財政状態及び経営成績は影響を受ける可能性があります。 (資源セグメント) 当社グループは、ベトナムをはじめとする東南アジア及びノルウェーを中心に、石油・天然ガスの探鉱・開発・生産(油ガス田開発)プロジェクトを推進しており、これらの地域における政治経済情勢、税制、規制方針やその他の不確定要因の影響を受けることがあります。 また、当社グループは、オーストラリアの自社鉱山で石炭を生産し、主に日本向けに販売しています。石炭鉱山事業につきましても、政治経済情勢、税制、規制方針やその他の不確定要因の影響を受けることがあります。 為替リスク 当社グループは、多額の外貨建取引を行い、また外貨建の資産及び負債を有しています。このため、為替相場の変動は外貨建取引の収益や財務諸表の円貨換算額に影響を与えます。 また、原油輸入を米ドル建てで行っているため、原油の調達コストは円の米ドルに対する為替相場の影響を受けるほか、燃料油セグメントにおける在庫評価も影響を受けます。なお、1米ドル当たり1円変動すると、当社の税引前利益は年間40億円増減する可能性があります。 ③ 気候変動に関するリスク 上記の「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2) 戦略 ② 気候関連の戦略」に記載のとおりです。 ④ 環境規制に関するリスク 当社グループは、事業展開する日本やその他の国における広範な環境保全やその他の法的規制の下にあります。例えば、当社グループは、製油所や工場からの汚染物質の排出、廃棄物の処理等について規制を受け、基準を超える環境汚染発生に伴う罰則を受ける可能性もあります。また、日本や他の国の当局が新たな規制を行うこと、あるいは現在や将来の環境規制を遵守することにより多額の支出を伴う可能性があります。 ⑤ 事業投資に関するリスク 当社グループは、事業資産の規模が大きく、既存の製油所・工場や販売設備等の維持更新、油田の権益取得や探鉱開発等の国内外の事業活動に多額の投資を必要とします。今後も石油、石油化学、資源事業など、既存事業の競争力維持には投資を継続する予定です。一方で、より実践的なアプローチで「稼ぐ力」を強化するため、中長期的に成長が見込まれる領域として「電化・電動化/ICT」、「グローバル展開」、「モビリティ/サーキュラー」などの領域での戦略投資、更には水素・アンモニア・SAF・合成燃料といった新たなエネルギー開発など、事業拡大へ向けた戦略投資を行っていく計画です。このような成長分野への投資においては、経営環境の不確実性の高まりにより意思決定時の事業前提から変化が生じた場合は、期待された収益機会を失う可能性があります。更に国内外における経済情勢や政治動向、市場拡大の遅れ、新素材を含む他社との開発競争等によりこれらの投資が計画どおりの収益をあげられない場合は固定資産の減損損失を計上する可能性もあります。なお、投資の意思決定プロセスにおいて、投資金額をはじめとする様々なリスクの多寡に応じた投資審議を設計することで、投資リスク低減と意思決定の迅速化の両立に努めています。 また、当社グループは、アジア市場における石油及び石油化学事業の海外展開の一環として、クウェート国際石油、ペトロベトナム及び三井化学(株)(以下当社を含め、「スポンサー」という。)と共同でニソンリファイナリー・ペトロケミカルリミテッド(以下「NSRP」という。)を設立し、ベトナム社会主義共和国タインホア省ニソン経済区に20万バレル/日の石油精製設備とパラキシレンをはじめとする石油化学品製造設備を有するニソン製油所・石油化学コンプレックスを操業しています。プロジェクトの総事業費は約90億米ドルであり、このうち50億米ドルは国際協力銀行をはじめとする銀行団によるプロジェクト・ファイナンスにより調達し、約40億米ドルはスポンサーによる出資及び貸付で調達しています。プロジェクト・ファイナンスによる調達額について銀行団に対し行っている債務保証及びスポンサーによる出資・貸付のうち、NSRPへの当社グループ出資比率相当の35.1%については、ベトナムにおける政治経済情勢、法律や規制及び雇用環境の変化等からプロジェクトが計画どおりに進展しない場合、当社グループの財政状態及び経営成績は影響を受ける可能性があります。 ⑥ その他経営全般に係るリスク 人権に関するリスク 当社グループは、人権の尊重は欠くことのできない経営の根幹であり、全ての判断や行動において最優先させるべきことと考え、世界人権宣言やILO宣言で国際的に認められた人権を尊重することを基本方針として定めています。当社グループは、グローバルに事業拠点を持ち、取引するサプライヤーも多国にわたることから、「ビジネスと人権」に関する意識を国際基準で高く持ち、人権デューデリジェンスを通じたリスクの軽減を進めるとともに、ビジネスパートナーにも方針の理解と遵守を要請しています。 しかしながら、事業活動の領域で人権の侵害等が生じた場合には、ステークホルダーの信頼を失い、当社グループの財政状態及び経営成績は影響を及ぼす可能性があります。 コンプライアンスに関するリスク 当社グループでは、コンプライアンス規程等に基づき、国内外の法令その他諸規則等を遵守すべく、コンプライアンス推進体制及び内部統制の強化に努めています。しかしながら、当社グループにおいて法令その他諸規則等を遵守できなかった場合、又は内部統制システムが有効に機能せずコンプライアンス上の問題が完全に回避できない事態が生じた場合には、ステークホルダーの信頼を失い、当社グループのレピュテーションを損ね、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループは確実性の高い品質マネジメントシステムに基づき製品を製造していますが、予期せぬ事情で大規模なリコールや訴訟が発生した場合に備え保険を手当てしています。しかしながら、それに伴い法的責任が発生する可能性や、直接的な責任を負わずともバリュー・チェーンの一部を担う者としてブランドイメージやレピュテーションの低下を回避できない可能性があり、ひいては当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性もあります。 知的財産に関するリスク 当社グループは、事業の遂行のために知的財産権を活用しており、特に石油精製技術や、リチウム電池向け固体電解質、潤滑油、機能化学品、電子材料等の付加価値の高い製品・サービスにおいて特許や営業秘密の位置づけは重要な役割を果たしています。また、当社グループは、ブランドを商標登録しています。しかしながら、これらに関して紛争が生じたり、無効にされたりする可能性があります。また、当社グループが保有する特許、営業秘密、商標が当社の知的財産を保護するうえで十分であるとは限りません。 また、当社グループの営業秘密が、従業員や取引先、その他の関係者によって不適切に取り扱われる可能性があります。更に、当社グループの製品やサービスが第三者から知的財産権を侵害しているという主張がなされ、あるいは当社グループが第三者から供与されている技術ライセンスが更新されない可能性があります。当社グループが事業遂行に必要な知的財産権を十分に保護又は活用できない場合には、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 自然災害・事故等によるリスク 当社グループの事業は、地震、津波、台風、豪雨豪雪、火山爆発等の自然災害やこれらに起因する製油所・工場における火災、爆発、油の大規模流出等の事故といったリスクを有しています。また当社グループが保有する大型タンカーを含む原油や石油製品の輸送は、海賊や悪天候による転覆、衝突、非友好国による拿捕、撃沈等の危険にさらされています。更に当社グループは、労働争議やサイバー攻撃等によるシステムダウンや情報漏洩、感染症の大規模蔓延による事業中断のリスクにもさらされています。 これらのリスクを会社としていち早く認識し、全社を挙げて被害の拡大防止を図るため、「危機発生時の対応規程」を策定し、予兆を含めたトラブルの早期共有のための連絡系統、対応時の優先順位、危機レベルの設定とそれに応じた対策本部の体制等を定めています。事業継続計画(BCP : Business Continuity Plan)については、2006年度に首都直下地震版、2009年度には新型インフルエンザ版、2010年度には南海トラフ巨大地震版(2021年度に「南海トラフ含む地域的地震津波版」に拡充)を制定しました。更に2015年度に内閣府より「指定公共機関」に指定されたことを受け、「防災業務計画」を作成しています。BCPに基づく総合防災訓練を毎年実施し、各拠点との連携やリモートを含む本部運用等についての課題を抽出し、実効力の強化に努めるとともにBCPの改定に反映しています。製油所・事業所・工場等においては、各々の危機対応規程類に基づき、拠点ごとに又は相互連携の上、防災訓練を定期的に実施しています。 当社グループは、事故や災害で想定される多額の損失に備え、自家再保険子会社を活用し適正な損害保険や損害保険サービスをグローバルに調達しています。 個人情報管理に関するリスク 当社グループは、石油製品販売、電力小売り、クレジットカード事業等で顧客の個人情報を多数取り扱っています。当社グループは、これらの情報の管理不徹底や外部からの不正な搾取、それによってもたらされる問題への対処のために、多額の費用を負担する可能性があります。また、昨今の日本国や欧州を始めとする個人情報保護関連法令の適用拡大・厳格化に対する必要な対応の不備・不足により、多額の制裁金、賠償金の発生、当社グループの信用低下、クレームや訴訟等に繋がった場合、当社グループの事業や経営成績が影響を受ける可能性があります。 ⑦ 事業等のリスク管理 上記の「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3) リスク管理」に記載のとおりです。
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業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況 ア.一般経済情勢及び当社グループを取り巻く環境 当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用や所得環境の改善を背景として、景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方で、米国の通商政策や為替相場の動向等には引き続き注意が必要であり、また、中東地域におけるイラン情勢の悪化やホルムズ海峡封鎖により、原油価格やエネルギー需要の不安定化が進み、企業活動を取り巻く環境は依然として不透明な状況が続いています。 国内石油製品販売量は、乗用車保有台数の減少や燃費改善、物流の効率化などの構造変化を背景に、緩やかな減少基調で推移しました。 原油価格は、2025年4月上旬の米国の関税公表などによる経済悪化懸念やOPECプラスの増産発表による供給過剰感により下落し、イラン・イスラエル情勢による地政学リスクや米国の対露制裁強化等により6月以降上昇に転じ、2026年2月末以降はイラン情勢の悪化やホルムズ海峡封鎖を背景に短期間で大きく上昇しました。この結果、ドバイ原油の平均価格は前期比6.7ドル/バレル下落の71.8ドル/バレルとなりました。 ドル円の為替相場は、米国の関税公表による景気悪化懸念や米政権によるドル安誘導の思惑を受けて円高が進行しましたが、それ以降は米政権の関税交渉やイラン・イスラエル情勢による地政学リスクの影響で上昇と下落を繰り返しました。高市政権発足後は、積極財政や金融緩和志向から円安が進み、イラン情勢悪化により更に円安が加速しました。この結果、平均レートは前期比1.9円/ドル円安の150.7円/ドルとなりました。 イ.業績 当社グループの当期の売上高は、燃料油セグメントにおける原油価格の下落の影響などにより、8兆1,059億円(前期比△11.8%)となりました。 売上原価は、7兆3,514億円(前期比△13.5%)となり、販売費及び一般管理費は、5,423億円(前期比+2.9%)となりました。 営業損益は、燃料油セグメントにおける原油価格急騰によるプラスのタイムラグ影響が資源セグメントにおける石炭市況の下落による影響を上回ったことなどにより、2,122億円(前期比+30.8%)となりました。 営業外損益は、持分法投資利益の減少などにより、174億円(前期比△66.8%)となりました。その結果、経常損益は2,296億円(前期比+6.9%)となりました。 特別損益は、負ののれん発生益等の計上があったものの、固定資産の減損損失の計上などにより、△75億円(前期比+489億円)となりました。 法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額を合わせた税金費用は、570億円(前期比+1.2%)となり、非支配株主に帰属する当期純損益は△68億円(前期比△48億円)となりました。 以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,719億円(前期比+65.2%)となりました。 セグメント別売上高 (単位:億円) 前連結会計年度   当連結会計年度   増減 (2025年3月期)   (2026年3月期)   増減額   増減率 燃料油   76,964   67,934   △9,030   △11.7% 基礎化学品   5,872   4,914   △958   △16.3% 高機能材   5,034   5,032   △2   △0.0% 電力・再生可能エネルギー   1,276   982   △294   △23.0% 資源   2,652   2,035   △617   △23.3% その他・調整額   105   163   +58   +55.7% 合計   91,902   81,059   △10,843   △11.8% セグメント別利益又は損失(△) (単位:億円) 前連結会計年度   当連結会計年度   増減 (2025年3月期)   (2026年3月期)   増減額   増減率 燃料油 (在庫評価影響除き)   1,221 (1,520)   1,777 (2,071)   +556 (+551)   +45.5% (+36.3%) 基礎化学品   △80   △68   +11   - 高機能材   282   334   +52   +18.5% 電力・再生可能エネルギー   △123   △18   +105   - 資源   774   331   △442   △57.2% その他   12   9   △2   △20.0% 調整額   △238   △218   +20   - 合計 (在庫評価影響除き)   1,848 (2,147)   2,147 (2,441)   +299 (+294)   +16.2% (+13.7%) (注)セグメント別利益又は損失(△)は、セグメント別の営業損益と持分法投資損益の合計額です。 (ア)燃料油セグメント 燃料油セグメントについては、売上高は原油価格の下落の影響などにより、6兆7,934億円(前期比△11.7%)となりました。セグメント損益は、大規模定期修繕などの費用が増加したものの、ホルムズ海峡封鎖に伴う原油価格上昇によるプラスのタイムラグ影響などにより、1,777億円(前期比+45.5%)となりました。 (イ)基礎化学品セグメント 基礎化学品セグメントについては、売上高は4,914億円(前期比△16.3%)となりました。セグメント損益は3月のナフサ価格の急騰に伴うプラスのタイムラグ影響があったものの、製品マージンが低水準で推移したことなどにより、△68億円(前期比+11億円)となりました。 (ウ)高機能材セグメント 高機能材セグメントについては、売上高は5,032億円(前期比△0.0%)となりました。セグメント損益は、潤滑油事業の海外販売が好調に推移したことやアグリライフ事業における新規連結会社の寄与などにより、334億円(前期比+18.5%)となりました。 (エ)電力・再生可能エネルギーセグメント 電力・再生可能エネルギーセグメントについては、売上高は982億円(前期比△23.0%)となりました。セグメント損益は、前年に発生した発電所トラブルの解消による収益改善やバイオマス発電設備の減損に伴う償却費の負担軽減などにより、△18億円(前期比+105億円)となりました。 (オ)資源セグメント (石油・天然ガス開発事業・地熱事業) 石油・天然ガス開発事業・地熱事業については、生産数量の減少や原油価格の下落などにより、売上高は388億円(前期比△4.0%)、セグメント損益は140億円(前期比△24.8%)となりました。 (石炭事業・その他事業) 石炭事業・その他事業については、石炭市況の下落に伴う価格要因などにより、売上高は1,647億円(前期比△26.8%)、セグメント損益は191億円(前期比△67.5%)となりました。 以上の結果、資源セグメントの売上高は2,035億円(前期比△23.3%)、セグメント損益は331億円(前期比△57.2%)となりました。 (カ)その他セグメント その他セグメントの売上高は163億円(前期比+55.7%)、セグメント損益は9億円(前期比△20.0%)となりました。 ②財政状態の状況 要約連結貸借対照表 (単位:億円) 前連結会計年度 (2025年3月期)   当連結会計年度 (2026年3月期)   増減 流動資産   26,499   29,657   +3,158 固定資産   21,257   23,631   +2,374 資産合計   47,756   53,288   +5,532 流動負債   20,974   23,514   +2,540 固定負債   9,405   10,263   +858 負債合計   30,379   33,777   +3,398 純資産合計   17,377   19,511   +2,134 負債純資産合計   47,756   53,288   +5,532 ア.資産の部 当期末における資産合計は、富士石油(株)を連結の範囲に含めたことなどにより、5兆3,288億円(前期末比+5,532億円)となりました。 イ.負債の部 当期末における負債合計は、富士石油(株)を連結の範囲に含めたことや有利子負債の増加などにより、3兆3,777億円(前期末比+3,398億円)となりました。 ウ.純資産の部 当期末の純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上や為替換算調整勘定の増加、配当金の支払いなどにより、1兆9,511億円(前期末比+2,134億円)となりました。 以上の結果、自己資本比率は前期末の36.0%から当期末は36.0%(前期末比△0.0ポイント)となりました。また、当期末のネットD/Eレシオは0.6(前期末:0.6)となりました。 ③キャッシュ・フローの状況 要約連結キャッシュ・フロー計算書 (単位:億円) 前連結会計年度 (2025年3月期)   当連結会計年度 (2026年3月期) 営業活動によるキャッシュ・フロー   4,767   3,924 投資活動によるキャッシュ・フロー   △1,185   △2,916 財務活動によるキャッシュ・フロー   △3,435   △1,049 現金及び現金同等物に係る換算差額   18   74 現金及び現金同等物の増減額(△は減少)   166   33 現金及び現金同等物の期首残高   1,369   1,643 連結の範囲の変更に伴う現金及び現金同等物の増減額(△は減少)   2   28 連結子会社の決算期変更に伴う現金及び現金同等物の増減額(△は減少)   106   △133 現金及び現金同等物の期末残高   1,643   1,571 当期末の現金及び現金同等物は、1,571億円となり、前期末に比べ、72億円減少しました。その主な要因は次のとおりです。 ア.営業活動におけるキャッシュ・フロー 税金等調整前当期純利益や減価償却費、売上債権及び棚卸資産の減少などの資金増加要因が、仕入債務や未払金の減少などの資金減少要因を上回ったことにより、3,924億円の収入となりました。 イ.投資活動におけるキャッシュ・フロー 製油所設備の維持更新投資等による有形固定資産の取得などにより、2,916億円の支出となりました。 ウ.財務活動におけるキャッシュ・フロー 有利子負債の返済や配当金の支払いなどにより、1,049億円の支出となりました。 ④生産、受注及び販売の実績 ア.生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。 セグメントの名称   金額(百万円)   前年同期比(%) 燃料油   3,755,000   100.2 基礎化学品   447,287   94.0 高機能材   319,002   97.6 電力・再生可能エネルギー   -   - 資源   143,070   76.6 その他   -   - 合計   4,664,361   98.4 (注)上記の金額は、資源セグメントは販売金額、その他のセグメントは製品生産額によって記載をしています。 イ.受注実績 当社グループでは主要製品について受注生産を行っていません。 ウ.販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。 セグメントの名称   金額(百万円)   前年同期比(%) 燃料油   6,793,416   88.3 基礎化学品   491,365   83.7 高機能材   503,156   100.0 電力・再生可能エネルギー   98,178   77.0 資源   203,500   76.7 その他   16,273   155.7 合計   8,105,891   88.2 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しています。 2.「主な相手先別の販売実績」に該当する販売相手先はないため、記載を省略しています。 3.各セグメントの販売実績は、外部顧客への売上高を記載しています。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①経営成績の分析 経営成績の分析については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」における「イ.業績」に記載しています。 ②資本の財源及び資金の流動性についての分析 ア.資金需要 当社グループの主な運転資金需要は、製品製造のための原油・原材料の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用及び税金の支払いなどによるものです。 投資資金については、エネルギー・素材の安定供給に努めつつ収益最大化と資本効率向上を実現するための投資、電化・電動化/ICTや海外をはじめとする成長領域への投資、低/脱炭素ソリューションの事業化に向けた投資等の需要があります。 イ.財務政策 当社グループは、中長期的な成長を維持するために資本効率と財務健全性のバランスを勘案しつつ、必要な運転資金及び設備投資資金を、営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入、社債・コマーシャル・ペーパーの発行、及び流動性確保のための特定融資枠契約(コミットメントライン契約)の維持等、多様なリソースから効果的に組み合わせて調達しています。 なお、国内子会社は、当社が一括して資金調達し、子会社に融通するグループ金融を通じて運転資金及び設備投資資金を調達しています。また、海外子会社は金融機関からの借入のほか、子会社間のグループ金融を通じて運転資金及び投資資金を調達しています。また、円滑な資金調達を行うため、当社は格付投資情報センター(R&I)、日本格付研究所(JCR)の2社から格付けを取得しています。当連結会計年度末において当社の格付けはR&IがA+(方向性:安定的)、JCRがA+(見通し:安定的)となっています。 (特定融資枠契約) 当社グループは、運転資金の効率的な調達や十分な流動性確保、また、災害発生時の円滑な資金調達のため、取引先銀行で作られるシンジケート団と短期借入を実行できる特定融資枠契約2,100億円を締結し、機動的・安定的な資金調達が可能な体制を敷いています。当連結会計年度末において同契約にかかる借入残高はありません。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。 ④経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標 当社グループは、2030年ビジョン「責任ある変革者」の実現に向けて、事業構造改革投資と人的資本投資の両輪により事業ポートフォリオの転換を進めるため、自己資本利益率(ROE)、投下資本利益率(ROIC)、ネットD/Eレシオ、自己資本比率を主要な経営指標としています。 2026年3月期の自己資本利益率(ROE)が前期対比で増加している主な要因は、燃料油・基礎化学品でのタイムラグにより当期純利益が増加した事によるものです。タイムラグ等を補正した実態投下資本利益率(ROIC)の主な減少要因は、燃料油の定修影響や基礎化学品での市況悪化を背景とした在庫影響除き税後営業利益の減少によるものです。 当社グループの主要な経営指標のトレンドは次のとおりです。 2022年 3月期   2023年 3月期   2024年 3月期   2025年 3月期   2026年 3月期 自己資本利益率(ROE)(%)   9.2   14.2   11.3   7.1   10.6 投下資本利益率(ROIC)(%) (全社計)   6.8   6.2   8.4   6.0   6.5 実態投下資本利益率(ROIC)(%) (既存事業計)   -   3.4   4.8   6.5   3.9 ネットD/Eレシオ(倍)   0.9   0.9   0.7   0.6   0.6 自己資本比率(%)   30.7   33.2   35.9   36.0   36.0 (注)1.各指標は、以下の計算式によって計算しています。 自己資本利益率(ROE):在庫影響除き親会社株主に帰属する当期純利益/自己資本(期首期末平均) ※2024年3月期より算定方法を変更しています。その結果、2022年3月期及び2023年3月期の指標も変更しています。 投下資本利益率(ROIC):(在庫影響除き税後営業利益+持分法投資損益)/(株主資本+有利子負債) ※2024年3月期より算定方法を変更しています。その結果、2022年3月期及び2023年3月期の指標も変更しています。 実態投下資本利益率(ROIC):計算式は投下資本利益率(ROIC)と同様。ただし、大きな外部環境影響を除いて比較するため、燃料油セグメントのタイムラグ影響、資源セグメントの石炭価格(実績を2026年3月期計画前提である120USD/tへ)等を補正 ネットD/Eレシオ:(有利子負債-現預金及び短期運用有価証券)/(純資産-非支配株主持分) 自己資本比率:(純資産-非支配株主持分)/総資産 2.有利子負債は、短期借入金、コマーシャル・ペーパー、社債及び長期借入金として連結貸借対照表に計上されている金額及びリース債務の金額を使用しています。 3.2022年3月期の実態投下資本利益率(ROIC)については、主要な経営指標に含んでいなかったため記載していません。

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出典

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