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日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,965.38+199ドル円158.86-1NASDAQ26,205.58+106S&P 5007,665.62+34SOX 指数11,344.26+569/2終値

トレックス・セミコンダクター

TOREX SEMICONDUCTOR LTD.6616 · Prime · 電気機器

電源用ICに特化したファブレスメーカー。低消費電力・小型パッケージ技術が強み。

概要

トレックス・セミコンダクターは、東京都江東区に本社を置く電源用IC専業の半導体メーカーである。自動車、産業機器、民生電子機器向けにDC/DCコンバータ、レギュレータ、ディテクタなどのアナログ電源ICを開発・販売する。子会社にフェニテックセミコンダクターを持ち、ファブレスと自社製造を併用する。2026年3月期の連結売上高は251億円、従業員数は1,014名。

電源用ICの4製品群と売上構成

主力製品は電圧検出器(VD)、電圧レギュレータ(VR)、DC/DCコンバータ、ディスクリートの4カテゴリーである。2026年3月期の製品別売上高は、ディスクリートが143億円(構成比57%)、VRが47億円、DC/DCコンバータが34億円、VDが18億円。ディスクリートは子会社フェニテックセミコンダクターが生産し、車載や産業機器向けに強みを発揮する。DC/DCコンバータはコイルやトランスを用いて電圧を効率的に変換し、レギュレータは出力電圧を一定に保つ。VDは高精度な電圧検出を行い、電子機器の誤動作を防ぐ。これらはスマートフォン、家電、医療機器、自動車など幅広い電子機器の電源管理に使われる。

日本を主力とする4地域の営業体制

販売網は日本、アジア、欧州、北米の4地域で構成される。2026年3月期の地域別売上高は、日本が173億73百万円(構成比69%)、アジアが56億77百万円、欧州が13億66百万円、北米が6億56百万円。日本では本社とフェニテックセミコンダクターが販売を担い、アジアでは中国(上海、香港)、台湾、シンガポールの子会社が、欧州では英法人TOREX SEMICONDUCTOR EUROPEが、北米では米国法人TOREX USAがそれぞれ販売活動を行う。各地域にFAE(フィールドアプリケーションエンジニア)を配置し、顧客の技術要望に迅速に対応する体制を取る。

ファブレスと自社生産を併用する製造体制

原則としてファブレス経営を採るが、子会社で一部工程を内製する。フェニテックセミコンダクターはウエハ前工程を担当し、TOREX VIETNAM SEMICONDUCTORは後工程(パッケージ組立)を行う。ただし2025年3月期には、ベトナム子会社の持分95%をPANJIT INTERNATIONALへ譲渡する契約を締結した。自社開発の超小型パッケージ技術「USP」は既存ラインを活用して製造可能で、コスト競争力を支える。外部委託と自社生産を組み合わせることで、安定供給と効率的な生産を両立させている。

業界の中での役割は電源用アナログICの専門メーカーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
251億円
営業利益
11億円
営業利益率
4.4%
純利益
12億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2026/3
事業売上構成比利益利益率
日本174億円69.0%8億円4.6%
アジア57億円22.6%1億円1.8%
欧州14億円5.6%1億円7.1%
北米7億円2.8%0億円0.0%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01コンシューマエレクトロニクス主力

スマートフォン、パソコン、テレビ、ゲーム機、家電などの民生電子機器向けに、電源用IC(DC/DCコンバータ、レギュレータ、ディテクタなど)を供給。小型・低消費電力の要求に応える。

電源用ICに特化したプロ集団

主な製品・サービス4
DC/DCコンバータ
コイルやトランスを用いて電圧を効率的に変換する電源IC。昇圧、降圧、昇降圧タイプがある。
レギュレータ(VR)
出力電圧を一定に保つ電源IC。正電圧・負電圧タイプ、検出器付きなど。
ディテクタ(VD)
高精度な電圧検出IC。リセットICとも呼ばれる。
ディスクリート
ダイオードやトランジスタなど単機能の半導体素子。

02産業機器準主力

計測機器、スマートメーター、産業用電子機器向けに電源用ICを提供。高い信頼性と安定動作が求められる分野に対応。

主な製品・サービス2
DC/DCコンバータ
広い入力電圧範囲と高効率が特徴の産業向け電源IC。
レギュレータ
低ノイズ、高精度な産業機器向け電圧レギュレータ。

03自動車副次

カーオーディオ、カーナビゲーションシステムなど車載電子機器向けに電源用ICを供給。車載品質に対応。

主な製品・サービス2
DC/DCコンバータ
車載バッテリー電圧を安定化する車載向け電源IC。
レギュレータ
車載機器に適した耐ノイズ性、広動作温度範囲のレギュレータ。

04医療機器副次

医療用電子機器向けに小型・高信頼の電源ICを提供。

主な製品・サービス1
小型パッケージ製品
限られたスペースに実装可能な超小型電源IC。医療機器の小型化に貢献。

製品と技術

4種類の電源用ICの機能と用途

電圧検出器(VD)は高精度な電圧監視を行い、リセット信号を出力するICである。電圧レギュレータ(VR)は出力電圧を常に一定に保つ。DC/DCコンバータはコイルやトランスを用いて電圧を昇圧・降圧し、効率的に変換する。ディスクリートはダイオードやトランジスタの単機能素子で、スイッチングや整流に使われる。これらの製品はスマートフォン、カーエレクトロニクス、産業機器など幅広い電子機器に搭載され、電源の安定化と効率向上に寄与する。同社は特に低消費電力と小型パッケージに強みを持ち、携帯機器向けで実績を積んできた。

超小型パッケージ技術「USP」

同社が開発した超小型パッケージ技術「USP(Ultra Small Package)」は、既存の生産ラインを活用して安価で薄型のパッケージを実現する。チップサイズパッケージであり、電子機器の小型化・薄型化に貢献する。この技術は電源用ICの小型化要求が強いスマートフォンやウェアラブル機器などの分野で競争力を持つ。後工程のベトナム子会社で量産され、コスト競争力を支える。USPは同社の製品開発の基盤技術であり、低消費電力設計と組み合わせて差別化を図っている。従来よりも実装面積を削減可能で、顧客の製品設計の自由度を高める。

アナログ電源IC設計の専門性と品質重視

アナログICの設計は技術者の経験に依存する部分が大きく、模倣が困難なため高付加価値分野とされる。同社は創業以来アナログ電源ICに特化し、設計技術とパッケージ技術を磨いてきた。品質面では2003年にISO14001を取得し、環境負荷低減にも取り組む。製品は顧客要求に応じて、広い入力電圧範囲、低ノイズ、高精度などの特性を持つように設計される。車載向けには厳しい品質基準に対応した製品を提供する。同社はFAE(フィールドアプリケーションエンジニア)を通じて顧客の技術課題を共有し、製品企画に反映させるマーケットインの開発体制を採る。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

電気機器のなかでの位置

会社が挙げる強い分野

  • コンシューマエレクトロニクス電源用ICに特化したプロ集団

有価証券報告書(2026/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。

アナログ半導体専業、車載と産業向けに強み

当社はアナログ半導体(電源IC、モータドライバ等)に特化したファブレス企業であり、車載向け売上比率が約6割と高い。国内メーカーとしては規模は小さいが、車載向けで高いシェアを持つ。同業のキオクシアはメモリ専業で規模が大きいが、日清紡HDは電子部品も手掛ける。当社は2023年3月期に赤字転落後、構造改革を進め黒字化を模索中。イビデンは半導体パッケージ基板が主力で直接競合しない。パワーエックスは蓄電システムが主であり、明確なライバルは日清紡HDの半導体部門だが、当社は車載アナログに集中している点で差別化できる。

強み

  • 車載用電源ICで高いシェア、厳格な品質要求に対応し安定供給力がある。
  • 自社工場を持たず、外部ファウンドリ活用で設備投資負担が軽い。
  • アナログ回路設計で長年のノウハウ、低消費電力・高耐圧技術に優れる。
  • 産業用モータドライバやパワーマネジメントICも手掛け、顧客基盤が広い。

課題

  • 2025年3月期は売上減少と営業赤字、特殊要因なくても利益率が低い。
  • 車載・産業需要の変動に直撃、在庫調整リスクが常に存在する。
  • 海外アナログ大手(TI、ST等)との競合で値下げ圧力が強い。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

半導体デバイス・設計の時価総額近傍。太字がトレックス・セミコンダクター

時価総額で並べると、掲載6社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
17537丸文509億円14.4倍
28141新光商事486億円40.5倍
39880イノテック473億円10.8倍
47510たけびし439億円14.8倍
56844新電元工業314億円5.5倍
66616トレックス・セミコンダクター216億円17.1倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(半導体デバイス・設計)に従っています。

会社の歴史

沿革 19件

シンコー電器の子会社として岡山で創業(1995年)

1995年3月、岡山県井原市においてシンコー電器(現フェニテックセミコンダクター)の子会社として設立された。資本金は1億1,000万円。同年、東京都江東区越中島に本社を設置し、国内販売を開始した。創業時からアナログ電源ICに特化し、小型化・省電力化を強みとする製品開発を進めた。設立と同時に東京に販売拠点を置くことで、顧客との距離を縮め、事業の基盤を築いた。

海外販売拠点を次々に設立(1996-2005年)

1996年にシンガポール販売子会社を設立し、海外展開を開始。1997年にはトレックスデバイス(後に吸収合併)を設立。2000年に香港と米国、2001年に欧州に販売拠点を設けた。2002年にはシンガポール子会社を完全子化。2003年に上海事務所、2004年に上海現地法人を設立し中国市場へ本格参入。2004年には札幌技術センターを開設。2005年には台湾事務所を設置し、アジア全域の販売網を整備した。これらの拠点により、グローバルな顧客対応と市場開拓を加速させた。

子会社合併と本社移転(2006-2010年代)

2002年8月に本社を中央区日本橋茅場町に移転。2003年3月には本社でISO14001を取得し、環境経営を強化した。2006年3月に本店登記も同所に移すとともに、同年10月に子会社トレックスデバイスを吸収合併した。この合併により設計・製造機能の一体化と効率化を進めた。2006年には関西支社を大阪市に移転するなど、国内拠点も拡充。一連の組織再編を通じて、ファブレスと自社製造のハイブリッドモデルを確立した。

車載向けSiCパワーデバイスなど新領域へ(2020年代)

2020年代に入り売上高は拡大と縮小を繰り返した。2022年3月期に309億円、2023年3月期に320億円とピークを迎えた後、2024年3月期は258億円に減少。2025年3月期は240億円で営業損益が赤字(△6億円)となった。しかし2026年3月期は売上高251億円、営業利益11億円の黒字転換を見込む。同社は車載向けSiC(炭化ケイ素)パワーデバイスの開発に注力し、子会社フェニテックセミコンダクターと連携してパワー半導体事業を強化している。2025年3月期にはベトナム子会社の譲渡契約を締結し、経営資源の集中を図った。

年表19件を開く

1990年代

  • 1995年3月岡山県井原市に、シンコー電器㈱(現フェニテックセミコンダクター株式会社)の子会社として設立(資本金:110,000千円)
  • 1995年3月東京都江東区越中島に、本社を設置
  • 1996年11月創業TOREX SEMICONDUCTOR (S) PTE LTD 設立
  • 1997年3月創業トレックスデバイス株式会社設立

2000年代

  • 2000年6月創業TOREX SEMICONDUCTOR DEVICE(HONG KONG)LIMITED(現 ISM ASIA LIMITED)設立
  • 2000年9月創業TOREX USA Corp. 設立
  • 2001年3月創業TOREX SEMICONDUCTOR EUROPE LIMITED 設立
  • 2002年5月M&ATOREX SEMICONDUCTOR (S) PTE LTD を100%子会社化
  • 2002年8月東京都中央区日本橋茅場町に、本社を移転
  • 2002年10月創業大阪府茨木市に、関西支社設立
  • 2003年3月ISO14001取得(本社)
  • 2003年5月創業上海事務所設立
  • 2004年4月北海道札幌市に、札幌技術センターを開設
  • 2004年6月創業上海事務所を改組し、特瑞仕芯 电 子(上海)有限公司(TOREX SEMICONDUCTOR DEVICE (Shanghai)CO., LTD.)設立
  • 2005年12月創業台湾事務所を設立
  • 2005年12月東京都立川市に、関東西営業所を開設
  • 2006年3月東京都中央区日本橋茅場町に、本店登記を移転
  • 2006年3月大阪府大阪市淀川区に、関西支社を移転
  • 2006年10月M&Aトレックスデバイス株式会社を吸収合併

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち1項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • ROE二桁

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    電源ICに特化した製品開発強化

    半導体市場の競争変化や顧客ニーズの高度化に対応し、特定領域での強固なポジション確立と技術深化を図る。開発体制を強化し、タイムリーな製品開発と市場投入を推進する。

  2. 02

    マーケティング軸の営業・拡販

    顧客理解を深めたマーケティングを軸に提案力を強化し、商談管理の高度化と社内連携強化により受注機会を最大化する。

  3. 03

    需給変動に強い生産体制の構築

    生産体制管理の強化による採算性改善、協力会社との連携強化、生産効率向上を通じて安定供給体制を強化する。

  4. 04

    従業員主体の人財育成と組織活性化

    社内コミュニケーションの活性化により組織の付加価値創出力を高め、従業員が主体的にキャリア形成と自己実現を目指せる環境を整備する。

  5. 05

    フェニテックでの事業拡大とDX推進

    ファウンドリ事業の持続的成長に向け技術開発を推進し、MES・ERP刷新やAI活用による生産性向上とデータに基づく意思決定を徹底する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で1,014人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は711万円で、9期前と比べて2.8%平均年齢は44.5歳、平均勤続年数は13.6年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月981
2018年3月982
2019年3月73243.49.71,017
2020年3月68643.910.41,016
2021年3月65243.911.21,016
2022年3月75543.612.21,034
2023年3月79543.912.21,063
2024年3月78143.912.41,042
2025年3月73244.413.11,034−58
2026年3月71144.513.61,014108

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率11.1%
縦線は目安の30%
男性育休取得率67.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)86.9%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社8(国内 1 / 海外 7、うち連結子会社 8) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位6)
鹿児島工場 — 鹿児島県姶良郡2,804百万円
日本
岡山第1工場 — 岡山県井原市2,595百万円
日本
本社 — 東京都江東区916百万円
日本
本社工場 — ベトナム社会主義共和国ビンズオン省293百万円
アジア
関西支社 — 大阪府吹田市119百万円
日本
札幌技術センター — 札幌市北区25百万円
日本
主な関係会社
  • 海外
    TOREX SEMICONDUCTOR (S) PTE LTD
    シンガポール共和国 シンガポール市(アジア) · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    TOREX USA Corp. (注)1
    米国 カリフォルニア州(北米) · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    TOREX SEMICONDUCTOR EUROPE LIMITED (注)1
    英国 レスター州(欧州) · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    特瑞仕芯 电 子(上海)有限公司
    中国 上海市(アジア) · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    TOREX (HONG KONG) LIMITED (注)1
    中国 香港特別行政区(アジア) · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    台湾特瑞仕半導體股份有限公司(注)1
    台湾 台北市(アジア) · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    TOREX VIETNAM SEMICONDUCTOR CO.,LTD (注)1
    ベトナム社会主義共和国 ビンズオン省(アジア) · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    フェニテックセミコンダクター株式会社(注)1、2
    日本 岡山県井原市(日本) · 連結子会社
    議決権100.0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は251億円営業利益11億円前期と比べると増収で、売上が+4.6%。

売上高
+4.6%
251億円
営業利益
11億円
純利益
12億円
営業利益率
4.4%
前期比 +6.9%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高280億円251億円
営業利益15億円11億円
純利益16億円12億円
1株あたり配当¥56¥56

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は66億円、営業利益は9億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+3.1%、営業利益は+350.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q69−8
2024年1Q6423.11
2024年2Q69−1−1.4−3
2024年3Q63−5−7.9−6
2024年4Q62−35
2025年2Q12532.40
2025年4Q115−9−7.8−24
2026年2Q11943.43
2026年4Q13275.39
2027年1Q66913.69

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は86億円から251億円へ2.9倍に増えた。直近期の営業利益率は4.4%。純利益は2期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月8642
2014年3月941314
2015年3月1001712
2016年3月106106
2017年3月216929
2018年3月240209
2019年3月2391810
2020年3月21574
2021年3月237129
2022年3月3094132
2023年3月3204022
2024年3月258−25−43
2025年3月240−6−8−2.5−24
2026年3月25111134.412

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高251億円のうち、営業利益として残るのは11億円4.4%。営業外の損益と税金を反映した純利益は12億円、売上の4.8%にあたる。営業利益率は業種中央値6.9%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金74.5%187億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金21.1%53億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益4.4%11億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
25.5%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比2.5pt
4.4%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比1.1pt
4.8%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比1.6pt
6.4%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
3.4%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
2.9%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが31億円、投資CFが−24億円で、差し引きのフリーCFは7億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は94億円で、売上の4.5ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月11−30854
2014年3月14−2−121256
2015年3月17−143365
2016年3月13−2−41169
2017年3月1627−104397
2018年3月23−71216123
2019年3月27−33−9−6109
2020年3月11−15−12−492
2021年3月18−15223117
2022年3月18−16−212102
2023年3月13−4615−3385
2024年3月19−4627−2791
2025年3月34−384−492
2026年3月31−24−10794

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は358億円。このうち返さなくてよい自己資本が188億円で、自己資本比率は52.4%(業種中央値61.0%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月106644260.3
2014年3月108792972.9
2015年3月1321092382.3
2016年3月1301092183.9
2017年3月2521569645.3
2018年3月2801918951.8
2019年3月2841968869.0
2020年3月2781879167.1
2021年3月31519811762.8
2022年3月34822712165.4
2023年3月37024612466.4
2024年3月36620616056.1
2025年3月33617416251.8
2026年3月35818817052.4

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
96億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
61億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
21億円
在庫として抱えている分
負債合計
170億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
74
/ 100
安定性自己資本比率35 / 40
収益力営業利益率9 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

電気機器 224社との比較

同じ電気機器の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回り224社中70位あたり、逆に低いのは営業利益率224社中156位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
6.4%/中央値 8.0%
P25 4.2%P75 12.1%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
4.4%/中央値 6.9%
P25 3.5%P75 11.6%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
52.4%/中央値 61.0%
P25 48.2%P75 76.0%
売上成長率前期からの売上の伸び
4.6%/中央値 4.1%
P25 -0.2%P75 9.4%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
3.0%/中央値 2.4%
P25 1.6%P75 3.3%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,871で、1年前と比べて+11.3%過去52週の値幅のなかでは31%の位置にある。

¥1,871-4.7%1ヶ月-0.7%1年+11.3%時価総額216億円
過去52週の値幅
安値¥1,375高値¥2,990

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)17.1倍
PER (会社予想)12.4倍
PBR1.01倍
配当利回り2.99%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

8月19日に前日比-7.63%の1888円まで下落した。1カ月では+0.8%とほぼ横ばいだが、7月17日に1806円まで調整した後、8月13日には2117円まで回復していた。25日移動平均線1918円を約2%下回り、75日線2264円は大きく下回る。52週高値2990円からは約37%下落する一方、52週安値1375円からは約37%上昇。RSIは61.85と中立よりやや高め。出来高は8月13日に29万株と急増したが、8月19日は15万株とやや減少。年初来では+19.6%と緩やかな上昇だが、75日線を下回っており、中期的な調整局面が続く可能性がある。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をほぼ妥当と判定しています(スコア 55/100)

PERは18.67倍で業界平均30.3倍を大きく下回り割安感がある一方、PBRは1.11倍で平均2.71倍に対して抑えられている。ROEは6.4%と低水準で、直近3期は赤字が続くなど収益力が弱く、株価評価に見合う成長が乏しい。配当利回りは2.74%と平均2.24%を上回るが、配当性向が78.8%と高いため増配余地は限定的。来期予想PERは13.5倍まで低下する見込みで、改善期待はあるが不確実性が高い。総合すると割安感はあるが、収益改善が確認できるまではほぼ妥当と判断する。

指標この会社業種平均
PER (実績)17.1倍30.8倍
PER (予想)12.4倍
PBR1.01倍2.58倍
ROE6.4%5.8%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

成長を見込む車載SiC市場での立ち位置を巡って評価が割れる。強気派は、電動化とSiC採用拡大で高成長が続き、2026年3月期の黒字転換が起点になるとみる。一方で弱気派は、競合の大手が規模で勝り、価格競争が激化する中で利益率が低いことや、投資負担の大きさを懸念する。また、過去の赤字からの回復途上で、中期的な成長率が市場予想に届かない可能性も指摘される。直近の株価上昇やPERが割高な点も両論を対立させる。

プラスに働く材料7
  • SiC需要の高成長

    電動化で車載SiC市場が拡大し、採用車種が増加

  • 黒字転換の見込み

    2026年3月期は営業黒字予想で、収益改善が進む

  • 技術力への評価

    独自のSiCモジュール技術で大手との差別化を狙う

  • 2026/3期に営業利益11億円へ黒字転換決算発表後影響

    前期の営業損失▲6億円から11億円へ17億円改善

  • 純利益12億円と大幅増益でROE改善通年影響

    前期純損失▲24億円から12億円へ36億円改善、ROE6.4%は上昇余地

  • 売上高251億円と前期比4.6%増通年影響

    売上高240億円→251億円、増収により採算改善

  • 配当利回り2.74%と株主還元が下支え継続影響

    利回り2.74%で下落時の買い支え期待

マイナスに働く材料7
  • 競争激化の懸念

    大手半導体メーカーの参入で価格低下圧力が強まる

  • 利益率の低さ

    売上高規模に対し利益率が低く変動が大きい

  • 投資負担の重さ

    研究開発や設備投資が重く財務負担が続く

  • 過去2期の純損失43億・24億の赤字履歴決算発表後影響

    2024/3期▲43億円、2025/3期▲24億円、再損失リスク

  • 営業利益率4.38%と低く減益余地通年影響

    売上高251億円、営業利益11億円、売上10%減で赤字転落

  • 売上高がピーク258億円を下回る継続影響

    251億円とピーク比約7億円低い

  • 外国人保有17.66%と海外売りに敏感継続影響

    外人比率17.66%は高く、リスクオフ時に売られやすい

次の決算で確かめる点
車載向け売上比率
電動化の進展度合いと需要の強さを測る指標
営業利益率
黒字転換後の収益力の改善を見極めるため
受注残高
将来の売上高の先行指標となるため

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり56で、前期から+0.0%いまの株価に対する利回りは2.99%。

年間配当
¥56
1株あたり
配当利回り
2.99%
いまの株価に対して
配当性向
78.8%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月3235.8
2018年3月346.379.4
2019年3月3811.873.5
2020年3月405.3153.1
2021年3月36−10.053.8
2022年3月4422.230.0
2023年3月5627.324.4
2024年3月560.0
2025年3月560.0
2026年3月560.078.8

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥56

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ3,696人。区分でいちばん多いのは個人・その他49.1%。グループ会社や銀行などの安定株主が31.8%を占め、残る68.2%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
個人・その他45.344.849.747.848.949.1
外国法人11.214.015.516.113.017.6
事業法人12.814.316.617.117.516.1
金融機関27.522.915.116.718.615.6
自己株式4.54.54.13.85.97.4
証券会社3.23.93.12.21.91.4
外国人個人0.00.00.00.00.10.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01PERSHING-DIV. OF DLJ SECS. CORP. (常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)12.19
02日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)8.15
03藤阪 知之4.18
04株式会社中国銀行4.09
05アルス株式会社3.91
06吉備興業株式会社3.44
07尾崎 貴紀2.78
08芝宮 孝司2.59
09株式会社日本カストディ銀行(信託口)2.54
10JAPAN ABSOLUTE VALUE FUND (常任代理人 立花証券株式会社)2.24

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近6
  • 2026-07-03
    カナメ・キャピタル・エルピー(Kaname Capital,L.P.)
    新規の大量保有報告
    11.16%
    -1.21pt
  • 2026-06-22
    カナメ・キャピタル・エルピー(Kaname Capital,L.P.)
    変更報告
    13.40%
    -1.14pt
  • 2026-06-19
    カナメ・キャピタル・エルピー(Kaname Capital,L.P.)
    新規の大量保有報告
    13.40%
    -1.14pt
  • 2026-06-19
    カナメ・キャピタル・エルピー(Kaname Capital,L.P.)
    新規の大量保有報告
    12.37%
    -1.03pt
  • 2026-06-04
    株式会社SBI証券
    新規の大量保有報告
    3.15%
    -2.13pt
  • 2026-04-14
    カナメ・キャピタル・エルピー(Kaname Capital,L.P.)
    新規の大量保有報告
    14.54%
    +1.05pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+31%、1株純資産は14期で−36%。直近期のROEは6.4%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月842,7813.126.5
2014年3月14885819.17.5
2015年3月1181,02113.313.024.8
2016年3月551,0225.329.145.8
2017年3月3091,26826.36.135.8
2018年3月991,3397.015.579.4
2019年3月961,7186.212.573.5
2020年3月381,7122.226.9153.1
2021年3月851,8094.919.953.8
2022年3月2892,07814.99.330.0
2023年3月1992,2369.212.024.4
2024年3月−3911,869−19.0
2025年3月−2151,617−12.4
2026年3月1091,7716.414.178.8

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

11名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は11名。2026/3期の役員報酬は総額199百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約4倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
芝宮孝司代表取締役 会長執行役員66299,400
木村岳史代表取締役 社長執行役員6039,000
宮田敬史取締役 執行役員 品質保証本部 本部長638,107
櫻井茂樹取締役 執行役員 管理本部 本部長641,300
前川貴取締役 執行役員 経営企画本部 本部長60105,600
山本智晴取締役 執行役員 事業本部 本部長592,100
石井弘幸取締役6422,250
池田耕太郎取締役(監査等委員)772,600
川俣尚高取締役(監査等委員)612,600
廣瀬由美取締役(監査等委員)652,100
薗田聡取締役(監査等委員)66400

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)61281516427
社外取締役435359

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容3,364字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社は、各種アナログIC製品の開発・製造・販売を行っております。当社グループは、当社、連結子会社9社(販売子会社6社、製造子会社2社、製造販売子会社1社)によって構成されております。 当社グループは、「常に豊かな知性と感性を磨き、市場に適応した価値ある製品を創出し、豊かな社会の実現と地球環境の保全に貢献するとともに、私たちの事業に携わるすべての人々が共に繁栄することを企業の理念とする」という企業理念に基づき、事業活動を展開しています。 私たちの生活に欠かせない携帯電話、AV機器、パソコン、家電などから産業用機器、医療機器、自動車などの各種機械装置まで、高度情報化社会の進展に伴って電子機器化が急速に進んでいます。当社の製品「電源用IC」は、あらゆる電子機器に搭載され、電子部品に電圧・電流を供給する「心臓」のような電子部品です。 当社グループは、「Powerfully Small!」を製品づくりの目指すべき姿と定め、開発から営業まで電源用ICに特化したアナログ技術のプロ集団として、低消費電力・小型化のための技術と提案能力を磨いてきました。創業以来、高度なIC設計技術と小型パッケージ技術を強みとし、電子機器の超小型・軽量化に貢献してきました。 また、当社グループは製造を外部の企業へ委託し、製品の企画、開発、販売及びアフターサービスを自社で行うファブレス経営を原則としておりますが、子会社フェニテックセミコンダクター株式会社においてウエハ上に素子・回路を形成する前工程の一部を、子会社 TOREX VIETNAM SEMICONDUCTOR CO.,LTDにおいて電源ICをパッケージ※1に組込む後工程の一部を行っております。当社グループの企業規模や強みを考慮して、グループ内の製造部門とグループ外の協力企業にリソースを効率的に配分・活用し、自社生産企業とファブレス企業の双方のメリットを併せ持つことによって、利益率を高めるように努めています。 (1)当社グループの製品内容 ①電源用ICについて 電源用ICとは、各種電子部品に供給される電圧の制御に用いられるICのことであり、スマートフォン、パソコン、テレビ、ゲーム機、カーオーディオ、カーナビゲーションシステム、一般家電等のあらゆる電子製品や計測機器、スマートメーター等の産業機器などに用いられます。 電池やバッテリーから送られる電圧は、蓄えられた電気エネルギーの減少や、気温や電波ノイズなどの環境の変化によっても微妙に変動します。これらに対して、何も制御をしなければ、電子機器が誤作動を起こす可能性が高くなるため、あらゆる電子部品に必要不可欠なICです。 ②デジタルICとアナログICの違い デジタルICは電気信号を1または0を単位として論理演算を実行するICであるのに対して、アナログICは電気信号の電圧値または電流値を用いて制御するICです。アナログ技術は技術者の能力への依存性が高く、容易にコピーすることが難しいため、付加価値の高い分野とされています。 ③当社グループの主力製品について 当社グループの主力製品は、DC/DCコンバータ※2、レギュレータ(VR)※3、ディテクタ(VD)※4、ディスクリート※5であり、また、パッケージ技術においては、既存の生産ラインを活用して、超小型・薄型のチップサイズパッケージが製造可能なパッケージ「USP※6」を開発する等、新技術の開発に取り組んでおります。 ※1   パッケージ   :   ICにおいては、素子・回路が焼き付けられたICチップが中に入り、必要な電極が樹脂パッケージより出た形状となります。パッケージすることにより電子基板上に容易に半田等でICを実装することが可能となり、かつ、耐湿性等の信頼性を確保し、ICから発生する熱を放熱する機能も有します。近年小型化、薄型化が進んでいます。 ※2   DC/DCコンバータ   :   DC/DCコンバータは、コイルやトランスを用いて効率的に電圧または電流を希望値に変換して出力する電源。出力電圧を上げる昇圧型、下げる降圧型、双方に対応した昇降圧型、多チャンネル型があります。 ※3   レギュレータ (VR:Voltage Regulator)   :   ボルテージ・レギュレータの略。出力電圧を常に監視して、出力が一定電圧になるように制御する電源。レギュレータには正電圧レギュレータと負電圧レギュレータがあり、また電圧検出器機能等付加機能を備えたものもあります。 ※4   ディテクタ (VD:Voltage Detector)   :   ボルテージ・ディテクタの略。高精度な電圧検出器。リセットICともいいます。 ※5   ディスクリート   :   ダイオードやトランジスタである単機能の半導体素子製品。 ※6   USP(Ultra Small Package)   :   ウルトラ・スモール・パッケージの略。当社が開発した安価で、超小型、薄型のパッケージ、またはそれを製造可能なパッケージ技術。 (2)当社グループの事業内容 当社グループは、半導体デバイス事業(電気・通信機器等のICの開発・製造・販売)という、単一の事業を行っているため、セグメントは、日本・アジア・欧州・北米のエリア区分で記載するものとします。 ①日本 当社グループは、日本国内において半導体デバイスの開発・製造・販売・製造外注先の管理を行っております。 日本国内での販売活動については、当社とフェニテックセミコンダクター株式会社(連結子会社、以下「フェニテックセミコンダクター」)がその役割を担い、製造外注先の管理については、当社がその役割を担っております。 日本国内での開発活動については、当社とフェニテックセミコンダクターで行っており、新製品、新技術の開発と、既存製品の改良、改善及び応用を行っております。 新製品の開発の過程では、出願特許を綿密に調査し、抵触範囲を確認するとともに、顧客の動向、市場の動向、技術動向その他必要な事項を調査・分析の上、当社経営方針に沿った有益な着想のもと、個々の開発テーマ別に担当者を決め、基礎研究から回路設計、生産委託を行うための様々な条件設定、試作、評価までを行っております。 また、フェニテックセミコンダクターは、ウエハ上に素子・回路を形成する前工程を行っております。 ②アジア アジアにおける各子会社の事業の内容は次のとおりであります。 特瑞仕芯电子(上海)有限公司(TOREX SEMICONDUCTOR DEVICE(Shanghai)CO., LTD.)(連結子会社)及びTOREX (HONG KONG) LIMITED(連結子会社)が、担当地域である中国において当社グループの製品の販売活動を行っております。 台湾特瑞仕半導體股份有限公司(TOREX SEMICONDUCTOR TAIWAN LTD.)(連結子会社)が、担当地域である台湾において当社グループの製品の販売活動を行っております。 TOREX SEMICONDUCTOR (S) PTE LTD(連結子会社)が担当地域であるシンガポール、マレーシア、タイ、ベトナム、フィリピン、インドネシア、カンボジア、ラオス、インド、スリランカ、オセアニア全域等において当社グループの製品の販売活動を行っております。 TOREX VIETNAM SEMICONDUCTOR CO.,LTD(連結子会社)が、超小型パッケージを利用した後工程の一部及び後工程技術の開発・改善の機能を担っております。 ③欧州 TOREX SEMICONDUCTOR EUROPE LIMITED(連結子会社)が、担当地域である欧州全域(中東欧を含む)、イスラエル、トルコ、中近東諸国、アフリカ全域において、当社グループの製品の販売活動を行っております。 ④北米 TOREX USA Corp.(連結子会社)が、担当地域である北・中南米大陸全域において、当社グループの製品の販売活動を行っております。 当社の主要な事業系統図は、以下のとおりであります。
経営方針・対処すべき課題3,387字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社グループは、「常に豊かな知性と感性を磨き、市場に適応した価値ある製品を創出し、豊かな社会の実現と地球環境の保全に貢献するとともに、私たちの事業に携わるすべての人々が共に繁栄すること」を経営理念として掲げ、設立以来、アナログ半導体に特化し、製品の開発・製造・販売を精力的に行ってまいりました。 上記の経営理念に則り、ステークホルダーである株主、顧客、取引先、従業員及び地域社会との関係を常に意識した、ぶれない経営を実践してまいります。 当社はこれまで、高度なIC設計技術と小型パッケージ技術を強みとし、電子機器の超小型・軽量化に貢献してきました。そして、これからも「Powerfully Small!」を製品づくりの目指すべき姿と定め、開発から営業まで電源用ICに特化したアナログ技術のプロ集団として、低消費電力・小型化のための技術と提案能力を磨き、企画・開発・生産・販売・品質・新事業領域にわたってグローバル競争に打ち勝つための競争力及び成長力を強化し、ワールドワイドに存在感のある企業を目指して事業活動を行ってまいります。 子会社であるフェニテックセミコンダクター株式会社は、国内で稀な半導体生産受託専業会社として、ディスクリート製品を中心にしながら、パワーデバイスの開発にも力を入れ、受託生産の幅を広げてまいります。 (2)目標とする経営指標 当社グループは、上記の基本方針のもと、永続的な企業価値の向上を図るべく、収益力を確保しつつ戦略的な投資を実行することにより中長期的な競争力及び成長力の向上に取り組んでおります。 経営指標としては、売上及び売上総利益、営業利益などの段階利益の最大化に取り組み、ROE二桁を当面の目標とし、更に高めていくための体制を構築してまいります。 (3)事業を行う市場の状況と現状の認識について 当社グループの事業領域であるアナログ電源IC市場は、AI及びフィジカルAIの普及、デジタル化の進展に伴う電子機器の高機能化・高性能化、自動車の電動化及び先進運転支援システム(ADAS)の普及、並びに産業機器や通信インフラにおける省電力化ニーズの高まりを背景として、今後もグローバルに拡大していくものと見込まれております。 その中で、当社が重点分野と考える産業機器・車載機器の市場においては、市場規模の拡大と同時に、要求される製品及びサービスの性能・品質は、ますます高度化していくことが予想されます。一方で、コンシューマー製品等の市場においては、中華圏等の新興勢力が台頭する中で、価格競争が激化しています。 そのため、当社グループでは、これまで培ってきた小型化・省電力化の技術を活かし、重点分野に向けた高付加価値製品の開発・販売に注力しております。 また、顧客仕様に基づくウエハの生産・販売の市場は、半導体・電子機器業界の専門化・分業化の流れが進展するにつれて、ますます重要性を高めています。同市場においては技術の進展に合わせて絶え間ない投資を要するとともに、同業他社との競争の中で品質・納期等に対する顧客の要求水準はますます高まる傾向にあります。 フェニテックセミコンダクター株式会社は、長期・安定的に製品をお届けすることで、当社を含めた国内外の顧客から高い信頼を得ております。 このような事業環境の中で、当社グループが実現していくべき最重要事項は以下のとおりであると認識しております。 ・ステークホルダーである株主、顧客、取引先、従業員及び地域社会との適切な関係の構築 ・経営理念に基づいた中長期的な収益性の向上と継続的な企業価値の向上 ・経営方針・企業戦略に基づいた適切なリスクテイクと健全な事業運営を実現する環境の整備 (4)優先的に対処すべき課題と当社グループの対応について ① 環境認識と課題 世界経済は、インフレ圧力や地政学リスク、中国経済の先行き懸念、中東情勢の緊迫化等を背景に、不確実性の高い状況が継続しております。 当社グループの事業領域であるアナログ半導体・パワー半導体市場においては、在庫調整は概ね解消したとみられるものの、中国市場の低迷などの影響を受け、需要は緩やかな回復にとどまりました。中長期的には、フィジカルAIに代表される産業機器の自動化、データセンター等のITインフラの整備・拡大、自動車の電子化など、社会のデジタル化の潮流に変化はなく、市場は今後も拡大していくものと見込まれます。 このような事業環境のもと、当社グループにおいては、市場の不確実性に対応しながら収益基盤の強化を図るとともに、中長期的な市場成長を確実に取り込むための競争力強化が重要な経営課題であると認識しております。これらの課題に対応するため、当社グループは以下の長期ビジョン及び中期経営計画を策定し、その実現に向けた施策を推進してまいります。 ② 長期ビジョン及び中期経営計画 イ.長期ビジョン トレックスグループは、企業理念に「地球環境の保全」を掲げ、省電力・小型・低損失な電源ICやパワーデバイスの開発及び生産を我々の「強み」として行ってまいりました。これからも、この「強み」を生かし、地球環境の保全と脱炭素社会の実現に取り組んでまいります。 ロ.中期経営計画 当社は、2026年度を初年度とする新たな中期経営計画を策定いたしました。当該中期経営計画においては、その基本方針を「CMOS電源ICと半導体パワーデバイスで、持続的成長と共に省エネ社会を推進し、全てのステークホルダーが誇れる半導体企業へ」と掲げ、その実現に向けて各種取組みを進めてまいります 具体的には、トレックスおよびフェニテックの両事業において、それぞれの強みとシナジーを活かしつつ着実な成果創出を図るため、トレックスは「製品開発」「営業・拡販」「生産」「人財」、フェニテックは「事業拡大」「DX推進」「サステナビリティ推進」を骨子として、以下の方針・施策を実施してまいります。 ⅰ)トレックス a. 製品開発 半導体市場における競争環境の変化や顧客ニーズの高度化を踏まえ、特定領域における強固なポジションの確立と技術の深化を図るとともに、開発体制の強化によりタイムリーな製品開発と市場投入を推進してまいります。 b. 営業・拡販 市場環境の不確実性が高まる中、顧客理解を深めたマーケティングを軸に提案力の強化を図るとともに、商談管理の高度化と社内連携の強化により受注機会の最大化に努めてまいります。 c. 生産 需給変動への柔軟な対応と収益性向上の両立を図るため、生産体制管理の強化による採算性の改善に加え、協力会社との連携強化や生産効率の向上を通じて、安定供給体制の強化に取り組んでまいります。 d. 人財 事業成長を支える基盤として、社内コミュニケーションの活性化により組織の付加価値創出力を高めるとともに、従業員が主体的にキャリア形成と自己実現を目指せる環境整備を進め、組織全体の活力向上を図ってまいります。 ⅱ)フェニテック a. 事業拡大 ファウンドリ事業の持続的成長に向け、市場の期待に沿った技術開発を推進するとともに、顧客ニーズへの迅速な対応と対応力向上及び競争優位性に基づく価値提供により、顧客満足度の向上を図ってまいります。 b. DX推進 MES・ERPの刷新やAI活用などにより情報の統合と業務の効率化を図り、生産性の飛躍的向上と共に、データに基づく意思決定を徹底し、課題に迅速に適応できる組織を目指してまいります。 c. サステナビリティ推進 温室効果ガスの削減や適切な廃棄物処理・リサイクルの推進など、事業活動を通じて環境負荷を継続的に低減し、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。また、従業員一人ひとりが仕事に意義とやりがいを感じ、能力を最大限に発揮できるよう多面的な施策を実施し、組織全体の生産性と創造性を高めることで、企業としての持続的成長を目指してまいります。
事業等のリスク6,388字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (特に重要なリスク) (1)為替変動リスク 当連結会計年度における当社グループの売上高に占める海外売上高の割合は約7割であり、為替変動の影響を受ける傾向にあります。当社グループでは為替予約等によって為替相場の変動を緩和するべく対策を講じておりますが、このリスクを完全に排除できるものではありません。予想の範囲を超えた急激な為替変動が生じた場合等において、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2)販売価格の低下のリスク 当社グループは、スピーディーな新製品の開発、原価管理の徹底による原価改善を常に意識し、収益性の向上に努めております。しかしながら、業界の特性として販売価格の変動が大きく、取引先の値下げ要請や競合他社との間の価格競争の影響を受け、販売価格が予想以上に低下する可能性があります。また、近年においては、当社グループが属する業界の成熟や新興勢力の台頭等によって価格競争が激化しております。当社グループは、顧客のコスト低減要求に応えるべく最大の努力をいたしてまいりますが、必ずしも応えられるとは限らないことから、販売機会を逃すことも想定されます。したがって、これらが生じた場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (3)原材料・半製品価格及び販売価格の変動に関するリスク 当社グループは、調達価格の安定化を図るべく、国内外の複数の取引先から原材料、半製品等を購入しております。しかしながら、調達する原材料等の購入価格は市況変動の影響を受け、これら原材料等の価格上昇を当社製品の販売価格に十分に反映出来ない場合、あるいは、当社製品の販売価格引下げを原材料等の購入価格に十分に反映出来ない場合、業績に影響を与える可能性があります。 現在、金・原油をはじめとする資源価格などの上昇を背景に、世界的な物価上昇が続いております。当社におきましても、製品製造に係る原材料費や関連コストに強い上昇圧力が見られております。資源市況およびサプライチェーン全体の動向を注視しつつ、製品価格への適切な反映を検討するとともに、継続的なコスト効率化の取り組みを進めてまいります。 (4)製品需要の変動リスク 当社グループの製品は様々なデジタル機器等に使用されており、当社グループの製品が採用されている取引先各メーカーにおけるアプリケーションの販売状況に応じて当社の売上高が連動いたします。当社グループは複数の製品群を有し、採用される市場、用途も幅広く対応しておりますが、各メーカーの最終製品の需要が経済情勢等の影響により激減した場合や、各メーカーが在庫調整を行った場合等において、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、これらの製品は出荷台数に季節変動のある場合があり、この場合において売上高が特定の時期に偏重する可能性があります。 (5)製品の欠陥 当社グループは、品質管理についてメーカーとして最大限対処しておりますが、全ての製品において全く欠陥がなく、製品の回収等が発生しないという保証はできません。これらのリスクについて、当社グループは、必要に応じて、製造物責任賠償保険をはじめとした賠償責任保険の付保により一定のリスクヘッジを行っておりますが、当社グループの製品に大規模な瑕疵等が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (6)同業他社等との競合 当社グループが提供している製品は、総じてグローバルな競合的状況にあります。また、デジタル関連機器製品は、急速な技術革新により製品寿命が短期化する傾向にあります。これらに対応するため、当社グループは、新技術の開発や新方式の採用、市場ニーズにあった製品開発を行っておりますが、競合他社が特定の分野において当社グループより高度な技術と製品供給力を有している場合や、当社グループより親密な関係を構築している場合等があります。また、取引先の求めるニーズは年々多様化・高度化しており、当社グループがそのニーズに対応できない場合等も想定されます。したがって、これらの状況となった場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (7)当社製品の生産上の特性と生産拠点の確保について 当社グループの主要製品である「アナログ電源系の半導体」は、「デジタル系の半導体」とは相違して、生産拠点のおかれている環境が製品の性能に与える影響が大きいため、以下の理由により、製造ラインの変更を容易に行うことができません。 ・製造プロセスのチューニング等に約2年程度の時間を要する。 ・移管した製品を販売する場合は、採用していただいている顧客に対して、再度製品認定を行っていただく必要がある。 当社グループは一部子会社における生産を除くと、ファブレスによる生産を展開しておりますが、一定水準以上かつ市場評価の得られる技術・品質を確保していくために、品質管理面からは一定の基準を設定し、生産拠点の選定に際し基準を満たしているか否かの審査や、選定後は技術指導等をきめ細かく行う等の対策を施しております。しかしながら、当社製品の生産上の特性から需要の変動(増加)に応じて生産数量を確保することが困難になる場合があります。当社グループでは、生産数量の確保を目的とした委託先工場のラインへの投資や、需要予測を通じた連携強化など各生産拠点との親密な関係を構築しておりますが、製造委託先の経営戦略の変更や取引条件の大幅な変更、業績変動などが当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (重要なリスク) (1)国際的事業について 当社グループは、国内のほか、アジア・北米及び欧州の市場に製品を販売しており、先進国市場のみならず、新興国市場に対しても事業を展開しております。当社グループ取引先または取引先のエンド・ユーザーの所在する国または地域において、法制度・税制の変更や、経済・政治情勢の悪化、テロリズム等の政治不安もしくは暴動等の非常事態又は伝染病の流行による混乱等が発生する可能性があります。当社グループとして、適時適切な対応がとれる体制を整備しておりますが、これらの事象が当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (2)生産拠点の偏重について 当社グループの主要製品である「アナログ電源系の半導体」は、ウエハの製造においてフェニテックセミコンダクター株式会社への委託比率が大きな割合を占めております。当社製品の生産上の特性により、製造プロセスの変更が困難であるため、製造委託先の偏りは、製品の安定した供給を阻害する可能性があります。 当社は、2019年2月にフェニテックセミコンダクター株式会社を完全子会社化しましたが、これにより製造委託先としての同社との関係は一層強化されております。 同社以外にもウエハ製造の委託先は複数あり、安定供給に努めておりますが、同社に天災等が生じる場合等の事象が発生した場合、当社の製品の生産に支障が生じ、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (3)子会社の生産工程について フェニテックセミコンダクター株式会社は、顧客仕様に基づいてウエハを製造し、当社及び当社グループ外の企業へ販売しております。同社の工場は岡山県及び鹿児島県に所在し、受注予測に基づく適正な在庫の確保や事業継続のための体制整備等を進め、鹿児島工場にクリーンルームを増設するなど安定供給に努めておりますが、予期せぬ天災等の被災、伝染病の流行、原材料仕入先からの納入遅延、製造装置等の重大な故障等により、製造ラインが停止する事態が発生した場合、当社を含めた顧客への製品供給が滞る可能性があります。これらの状況となった場合、売上高の減少や顧客への損害賠償等を通じて、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (4)子会社の工場稼働率について フェニテックセミコンダクター株式会社は、顧客から得る需要見通しに基づいて、工場の適切な稼働率の維持に努めております。しかしながら、顧客の販売動向や在庫調整に伴う急激な受注減少による稼働率の低下、あるいは急激な受注増加に対して生産能力不足による機会損失が発生する可能性があります。したがって、これらの状況が重なった場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (5)海外拠点における人件費・労務費の上昇に関するリスク 当社グループは、製品の差別化及び原価低減を目的としてベトナムに生産拠点を保有しており、同拠点は人材の流動性が比較的高い傾向にあります。労働環境の改善などに取り組んではおりますが、同国の経済発展に伴う人件費の上昇によって、生産コストが想定を上回って上昇する場合や人材の確保が計画どおりに進まない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)各種規制等について 当社グループは各国の規制、海外の商取引に関連するリスクにさらされております。例えば、貿易の制限、関税の変更、立法または規制上の要件の変更、知的財産権の抵触、不利益な課税上の取扱いの可能性等にさらされています。それぞれのリスクに対しては、各専門部署が適切に対応しておりますが、予期しえなかった事態が生じた場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (7)M&Aにおけるリスク 当社グループは、グローバル競争に打ち勝つための競争力及び成長力を強化し、企業価値の継続的な向上を図るため、中期経営計画に掲げる課題「より強い製品企画につながるコラボレーションとM&Aの推進」を念頭に、必要に応じて資本・業務提携やM&A(以下、M&A)を実施しております。M&Aの実施にあたっては、事前に対象企業の市場動向、財務状況、優位性及び当社グループとの相乗効果を慎重に検証し、実施後は当社グループへの早期融合及び相乗効果の最大化に努めております。 しかしながら、M&A実施後における市場環境の急変、制度・業務プロセスの統合負担の増大、顧客基盤または人材の流出、その他想定外の事態の発生により、予想された通りの相乗効果が得られず、投下した資金の回収ができない場合や追加的費用が発生する可能性があります。これらの事態が生じた場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (8)環境問題 当社グループは、フェニテックセミコンダクター株式会社及びTOREX VIETNAM SEMICONDUCTOR CO.,LTDにおいて、半導体製品の製造・加工を行っております。両社は、大気汚染、水質汚濁、産業廃棄物、有害物質、土壌汚染などに関する様々な環境法令の適用を受けており、これらの規制に細心の注意を払いつつ事業を行っておりますが、過失の有無にかかわらず、環境問題に対して法的もしくは社会的責任を負う可能性があります。これらの事態が生じた場合、対応のための多額の費用負担が発生する可能性や当社グループの社会的信用の低下を招く可能性があり、ひいては当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (9)固定資産の減損 当社グループは、研究開発・製造等に要する有形固定資産や無形固定資産を保有しております。資産の購入に際しては、収益性などを慎重に判断してはおりますが、市場環境の変化、技術革新あるいは市場価格の下落等により、これらの資産に減損が生じていると判断される場合には、当該資産に対する減損損失を計上する可能性があります。このような事態が生じた場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (10)取引先による金銭債務の不履行 当社グループは、当社グループの販売先について、財務内容や定性情報等を総合的に勘案し、与信設定により管理しております。しかしながら、販売先の財務情報を完全に掌握することは難しく、完全なリスクの排除はできておりません。したがって、取引先の急激な財政状態の悪化が生じた場合等において、想定以上の貸倒引当金を設定する必要が生じ、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (11)事業投資等のリスク 当社グループは、既存ビジネスにおいて堅実に経営を行っておりますが、今後、業容拡大を図るために各種の事業投資(子会社の設立を含む。)を行う可能性があります。これらについては、慎重に検討し、しかるべき社内決裁を経た後に実行いたしますが、必ずしも当社グループの業績に寄与するものとは限りません。この場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (12)有能な人材の確保 当社グループは、製品開発型企業であることから、市場ニーズに適合した製品の開発が不可欠であり、そのためには、開発要員を含め優秀な人材を確保する必要があります。しかしながら、特にアナログ電源ICの開発・設計は、微細化や低電圧化によって雑音やばらつきなどの影響を受けやすい技術の特性上、その調整は容易でなく、さまざまな基礎知識と経験が必須な分野であるため、技術者の能力に強く依存するものの、優れた技術者の育成には時間がかかります。当社グループにおいては、幅広い基礎知識と豊富な経験を持つ技術者を多数確保しており、また継続的に教育・研修を行い、人材の育成に注力しておりますが、有能な人材の確保及び育成ができなかった場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (13)自然災害等のリスク 当社グループは、事業継続計画(BCP)を策定し、製品の安定供給体制の確立に取り組んでおりますが、当社グループ及び当社グループの取引先(販売先、前工程協力工場、後工程協力工場等)において、自然災害等が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (14)疫病の発生・蔓延等のリスク 当社グループでは疫病に対する感染予防対策を実施しておりますが、当社グループ及び当社グループの取引先(販売先、前工程協力工場、後工程協力工場等)の拠点において、疫病の発生・蔓延が発生した場合、製品の製造及び販売に支障をきたすこととなるため、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (15)知的財産権に関するリスク 当社グループは、当社グループの事業にとって重要な知的財産権を所有しており、かかる知的財産権には、商標権、特許権その他営業秘密が含まれます。当社グループと第三者の間で、知的財産権に関する紛争が生じた場合、当社グループの事業に支障を及ぼし、当社グループの権利保護又は相手方からの主張に対する防御のために多額の費用を費やさなければならない可能性があります。当社グループは、その知的財産権保護のため、専門家の協力を得て対策を講じておりますが、知的財産権に関する紛争等が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)11,387字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度における世界経済および日本経済は、世界的なインフレ圧力の継続や各国の通商政策・金融政策の動向に加え、地政学リスクや中国経済の先行き懸念などを背景に、先行き不透明な状況が続きました。また、年度末に発生した中東情勢の緊迫化により、実体経済の先行きに対する不透明感は一層高まっております。当社グループが属するエレクトロニクス市場におきましては、在庫調整は概ね解消したとみられるものの、AI関連分野での需要拡大に伴うメモリ需給の逼迫により、PC・スマートフォン関連や民生機器などの一部市場において部材調達面での制約が発生したほか、中国市場の低迷の影響もあり、需要は緩やかな回復にとどまりました。また、半導体製造分野におきましては、金をはじめとする材料費の高騰が進行したことにより、製造コストの上昇が顕著となりつつあります。このような環境のなかで、当社グループは、経営理念にある「市場に適応した価値ある製品を創出し、豊かな社会の実現と地球環境の保全に貢献する」ため、電気機器の小型化・省電力化に「電源」の観点から取組み、収益力の強化と持続的な成長の実現に向けて、以下の諸施策を継続的に推進してまいりました。 ・製品企画・開発部門において、マーケットインの発想に立脚した、差別化のできる高付加価値な汎用製品、及びターゲット市場として注力する車載機器・産業機器に向け、特長ある製品を迅速に市場へ投入していくため、企画・開発活動を進めました。 ・顧客訪問に加えオンラインも活用しながら、各地域に密着した営業活動を継続、FAE(フィールド・アプリケーション・エンジニア)を活用することで、顧客の要望や製品企画への迅速かつ柔軟な対応と営業基盤の維持に努めました。 ・品質向上とコスト削減を両立させるべく、製品企画段階からのコスト分析の徹底、生産計画の効率化を進めるとともに、協力会社や製造子会社との協力体制を深め、同業他社に比して競争力のある製造コストと安定供給、納期対応の実現を進めました。 ・PANJIT INTERNATIONAL INC.社との間で、業務提携を目的として、当社子会社TOREX VIETNAM SEMICONDUCTOR CO.,LTDの持分の95%を譲渡する契約を締結し、譲渡に必要な各種手続きを進めております。 ・グループ収益の最大化につなげるため、フェニテックセミコンダクター株式会社とのシナジー効果を高め、パワー半導体ビジネスへの取り組みなど、共同プロジェクトを推進しました。 ・フェニテックセミコンダクター株式会社においては、製品の長期・安定供給体制と競争力のある製品づくり及び生産性向上のための各種活動を推進しました。 ・トレックス・セミコンダクター、フェニテックセミコンダクターの両社において、業務改善による経費抑制の取組みを進めました。 以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態 (資産の部) 当連結会計年度末における資産は358億1百万円となり、前連結会計年度末に比べ21億93百万円増加いたしました。増加の主な要因は、受取手形及び売掛金が9億47百万円増加したこと、当社連結子会社であるフェニテックセミコンダクター株式会社の基幹システム更新などにより無形固定資産の「その他」に含まれるソフトウエア仮勘定が6億57百万円増加したこと、また当社グループが保有する投資有価証券の時価が上昇したことにより投資有価証券が7億46百万円増加したことなどによるものです。 (負債の部) 当連結会計年度末における負債は170億39百万円となり、前連結会計年度末に比べ8億32百万円増加いたしました。増加の主な要因は、支払手形及び買掛金が4億74百万円増加したこと、保有している投資有価証券や退職給付に係る年金資産の時価上昇などにより繰延税金負債が1億68百万円増加したことなどによるものです。 (純資産の部) 当連結会計年度末における純資産は187億61百万円となり、前連結会計年度末に比べ13億61百万円増加いたしました。増加の主な要因は、配当金の支払いが6億3百万円あったものの、親会社株主に帰属する当期純利益11億59百万円あったことやその他有価証券評価差額金が5億10百万円増加したことなどによるものです。 この結果、自己資本比率は52.4%となり、1株当たり純資産額は1,771円28銭となりました。 b.経営成績 (売上高) 当連結会計年度における売上高は250億73百万円(前年同期比4.7%増)となりました。下期において海外を中心に受注が増加したこと等が増加の主な要因となりました。当社グループのセグメントごとの内訳は、日本が173億73百万円(前年同期比4.8%増)、アジアが56億77百万円(前年同期比1.1%増)、欧州が13億66百万円(前年同期比11.3%増)、北米が6億56百万円(前年同期比21.9%増)となりました。 (営業利益) 営業利益は10億85百万円(前年同期は営業損失6億32百万円)となりました。損失からの回復の主な要因は、売上高の増加に加え、業務効率化の取組みによる製造原価および販管費の抑制などによるものです。当社グループのセグメントごとの内訳は、日本がセグメント利益8億36百万円(前年同期はセグメント損失8億62百万円)、アジアがセグメント利益1億3百万円(前年同期比48.3%増)、欧州がセグメント利益1億11百万円(前年同期比39.0%増)、北米がセグメント利益43百万円(前年同期はセグメント利益1百万円)となりました。 (経常利益) 経常利益は12億68百万円(前年同期は経常損失8億20百万円)となりました。損失からの回復の主な要因は、営業利益の増加に加え、円安による為替差益が発生したことなどによるものです。 (親会社株主に帰属する当期純利益) 親会社株主に帰属する当期純利益は11億59百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失23億58百万円)となりました。損失からの回復の主な要因は、受注の増加や業務効率化の取組みなどにより経常利益が回復したことや減損損失の計上がなかったことなどによるものです。 なお、製品別の売上高及びセグメントの業績は以下のとおりであります。 (製品別の売上高)          (単位:百万円) 区 分   当連結会計年度   前年同期比増減額   前年同期比増減率 VD   1,811   231   14.7% VR   4,714   370   8.5% DCDC   3,466   △304   △8.1% ディスクリート   14,315   867   6.5% その他   764   △50   △6.2% 合 計   25,073   1,115   4.7% (注)1.製品の内容は次のとおりであります。 VD………………ディテクタ(Voltage Detector) VR………………レギュレータ(Voltage Regulator) DCDC…………DC/DCコンバータ ディスクリート…トランジスタ、ダイオード、IGBT等 その他……………マルチチップモジュール、各種センサー製品等 (セグメント業績) 日本 当連結会計年度における売上高は、主に産業機器向けの販売が増加したことにより、売上高は173億73百万円(前年同期比4.8%増)、セグメント利益は8億36百万円(前年同期はセグメント損失8億62百万円)となりました。 アジア 当連結会計年度における売上高は、主に産業機器向けの販売が増加したことにより、売上高は56億77百万円(前年同期比1.1%増)、セグメント利益は1億3百万円(前年同期比48.3%増)となりました。 欧州 当連結会計年度における売上高は、主に医療機器向けの販売が増加したことにより、売上高は13億66百万円(前年同期比11.3%増)、セグメント利益は1億11百万円(前年同期比39.0%増)となりました。 北米 当連結会計年度における売上高は、主に産業機器向けの販売が増加したことにより、売上高は6億56百万円(前年同期比21.9%増)、セグメント利益は43百万円(前年同期はセグメント利益1百万円)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較し営業活動によるキャッシュ・フローは2億32百万円収入が減少し、投資活動によるキャッシュ・フローは13億96百万円支出が減少し、財務活動によるキャッシュ・フローは13億95百万円収入が減少した結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の期末残高は93億80百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が12億74百万円あったこと、減価償却費が19億71百万円あったこと、売上債権が8億33百万円増加したことや仕入債務が3億38百万円増加したことなどにより31億27百万円の収入(前年同期比2億32百万円の収入減)となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出が14億32百万円あったこと、無形固定資産の取得による支出が7億65百万円あったこと等により23億59百万円の支出(前年同期比13億96百万円の支出減)となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、運転資金を主な使用目的として追加借入を行った結果、長期借入れによる収入が30億円あったものの、長期借入金の一部返済により長期借入金の返済による支出が29億55百万円あったこと、配当金の支払額が6億4百万円あったこと等により、9億53百万円の支出(前年同期は4億42百万円の収入)となりました。 ③生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   前年同期比(%) 日 本 (千円)   18,252,004   97.5 合 計 (千円)   18,252,004   97.5 (注)セグメント間の取引については相殺消去しております。 b.受注実績 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   受注高(千円)   前年同期比(%)   受注残高(千円)   前年同期比(%) 日本   19,578,838   120.4   6,546,007   150.8 アジア   6,174,092   120.3   1,653,498   142.9 欧州   1,401,617   158.1   545,674   106.9 北米   651,832   122.2   102,940   96.0 合 計   27,806,381   121.9   8,848,121   144.7 (注)セグメント間の取引については相殺消去しております。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   前年同期比(%) 日 本 (千円)   17,373,007   104.8 ア ジ ア (千円)   5,677,896   101.1 欧 州 (千円)   1,366,180   111.3 北 米 (千円)   656,136   121.9 合 計 (千円)   25,073,221   104.7 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。 2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先   前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 金額(千円)   割合(%)   金額(千円)   割合(%) IXYS Corporation   3,418,543   14.3   3,432,534   13.7 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.経営成績等 1)財政状態 当連結会計年度末の財政状態につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。 2)経営成績 当連結会計年度の経営成績につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。 b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 1)概観 当社グループの経営に影響を与える要因としては、半導体市場の成長率、各国半導体企業の動向、製品品種及び顧客の構成比、原材料費の市況、為替水準等があります。当連結会計年度の世界半導体市場は、コロナ特需の反動減や中国市場の低迷などの影響による在庫調整が概ね解消したとみられるものの、中国市場の低迷の影響もあり、需要は緩やかな回復にとどまりました。 当社グループの主力製品であるアナログIC及びディスクリートの市場は従来、安定的に成長する傾向が見られますが、2025年においては上記のような環境を背景に、アナログICは+8.7%、ディスクリートは△1.0%となりました。 当連結会計年度における当社グループはこうした状況を背景に、当社グループの売上高も前年同期比+4.7%と増加いたしました。 アクションとしましては、用途別にみた市場の成長性や収益性の観点から、産業機器・車載機器を重点分野と位置づけ、製品開発及び顧客開拓を長期的・戦略的に進めてまいりました。電気自動車への移行、加速する先端技術の進化に伴う自動運転技術、産業界におけるIoTソリューションの拡大、今後におけるフィジカルAIの台頭などの変化は、重点分野の一層の成長を支えるトレンドであり、そこには、当社が得意とする小型・低消費電力・低ノイズ等の技術を有効に活用できるものと考えております。ここにFAE(Field Application Engineer)を使った技術営業で当社の技術を強く発信していくことで、今後も当社グループの安定的な売上増加と利益率の維持向上に寄与するものと考えています。 当社グループは、日本、アジア、欧州、北米の4つを事業セグメントとしております。日本は、当社及びフェニテックセミコンダクター株式会社から構成されており、アジアは、特瑞仕芯电子(上海)有限公司、TOREX (HONG KONG) LIMITED、台湾特瑞仕半導體股份有限公司、TOREX SEMICONDUCTOR(S) PTE LTD、TOREX VIETNAM SEMICONDUCTOR CO.,LTDから構成されており、欧州は、TOREX SEMICONDUCTOR EUROPE LIMITED、北米は、TOREX USA Corp.にて構成されております。 2)日本事業 日本事業は最も重要な事業セグメントで、当連結会計年度において、当社グループの売上高合計の69%を占めています。 当連結会計年度における日本経済は、為替相場の変動や物価上昇に加え、中国経済の減速や地政学リスクの高まりなどを背景に、先行き不透明な状況が続いております。 日本事業のうち、当社トレックス・セミコンダクター株式会社が生産・販売するアナログ電源IC市場は、需要回復が緩やかな状況にあるものの、産業機器を中心に高付加価値製品へのニーズは引き続き高まっております。当社は、これまで培ってきた省電力・小型化技術を強みとして、産業機器、車載機器向けを中心とした高付加価値製品の開発強化と製品ラインナップの拡充を進めるとともに、顧客ニーズに即した提案活動を推進し、事業の成長を図ってまいります。 ディスクリート半導体の生産・販売を行うフェニテックセミコンダクター株式会社においては、産業機器向けを除く全てのターゲット市場で売上が前年を上回りました。また、地域別では全ての地域で売上が増加いたしました。成長要因の一つとして、中国に生産拠点を有する企業による「チャイナプラスワン」戦略の進展が挙げられます。生産委託先の分散化ニーズの高まりを背景に、同社へのファウンドリ受託案件が増加しております。 また、両社は開発・生産・販売に関わる協業を着実に推進しており、製品開発、原価低減及び品質向上を通じて、業績面でもシナジー効果を発揮していきます。 3)アジア事業 当連結会計年度におけるアジア経済は、中国において景気低迷が続いているものの、半導体市場においては前年度より回復したものとみられています。この影響により、当社グループのアジア事業ではいくつかの分野で売上が回復しました。 アジア市場は、新興勢力の台頭等により、競合他社との間の価格競争が厳しい地域となっております。特に中国は、世界最大規模の半導体消費地であるだけでなく、供給地としても急速に存在感を高めています。中国企業の開発・生産能力は年々向上しており、アナログICやディスクリートにおいても、低価格品を中心に競争激化による利益率低下の要因となっております。また、経済安全保障の観点からも、これまで以上に国を挙げて半導体の国産化を加速させているため、現地企業の状況やサプライチェーンの変化を注視してまいります。 4)欧州事業 当連結会計年度における欧州経済は、インフレ圧力の継続や地政学リスクの高まりなどを背景に、低調な状況が続きました。当社グループの欧州事業においては、医療機器分野向けの売上が増加しました。 欧州事業は付加価値の高い製品が求められる市場であり、電源ICではコイル一体型のDC/DCコンバータやプッシュボタンコントローラ、中耐圧製品など、他社との差別化が図られる製品の拡販活動がキーになると考えており、注力市場である産業機器分野への売上回復に取り組んでまいります。 5)北米事業 当連結会計年度における北米経済は、堅調な個人消費やAI関連投資を背景に、底堅く推移いたしました。当社グループの北米事業においては、産業機器分野向けなどの売上が増加しました。 北米には大手電機・電子メーカーはもちろん、スタートアップのベンチャー企業が数多くあり、新たな事業や製品、サービスなどが生まれています。当社の北米事業では、拡販による売上増を目的とすると同時に、そうした企業等との協業や提携による当社グループの価値の創出を目的とした活動も積極的に取組んでいます。 c.経営方針、経営戦略、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、資本効率の向上及び株主資本の有効利用が全てのステークホルダーの利益に合致するものと考え、「自己資本利益率(ROE)」を重要な指標と位置付けております。当連結会計年度におけるROEは6.4%となりました。引き続き、売上及び各段階利益の最大化に取り組み、ROE二桁を目標としながらも、更に高めていくための体制を構築してまいります。 d.セグメントごとの状況に関する認識及び分析・検討内容 当連結会計年度のセグメントごとの状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」及び「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容」に記載のとおりであります。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 キャッシュ・フローの状況の分析 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 資本の財源及び資金の流動性 a.資金需要 当社グループの資金需要には、大きく分けて運転資金需要と設備資金需要があります。運転資金需要の主なものは、アナログIC製品の製造に係る原材料費や外注加工費、製品開発に係る研究開発費並びに販売費及び一般管理費等によるものであります。また、設備資金需要は、主に製造子会社における製造設備等の固定資産の購入によるものであります。 b.財政政策 当社グループは、運転資金につきましては、内部資金による充当を基本とし、不足分については金融機関からの借入金により調達しております。また、設備資金につきましては、内部資金及び金融機関からの借入金を基本とし、金利動向や市場環境などを考慮し、必要に応じて社債など適切な調達手段により資金調達を行っております。 c.資本政策 当社グループは、半導体業界を取り巻く環境変化を好機と捉え、企業価値の向上を図るため、成長戦略投資と株主還元のバランスを確保しながら、資本効率の向上に着実につなげていくことを、資本政策の基本的な方針としています。 この方針のもと、当社グループの企業価値向上を加速するための研究開発、設備投資及び人材投資など、中長期的な成長と競争力強化に資する投資を積極的に実施してまいります。 利益配分につきましては、株主の皆様への利益還元を経営上の重要課題の一つとして位置付けるとともに、持続的な成長に向けた戦略的投資とのバランスを勘案しながら、経営環境、中長期的な連結業績及び資本効率等を総合的に勘案し、適切な株主還元を実施してまいります。 上記方針に基づき、配当につきましては、業績水準を反映した利益配分として連結配当性向20%以上、安定的かつ継続的な株主還元の拡充として株主資本配当率(DOE)3%程度を当面の目標として実施してまいります。内部留保資金につきましては、研究開発、設備投資及び人財投資など、持続的な企業価値向上の実現に向けて活用してまいります。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第5経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項及び重要な会計上の見積り」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。 なお、半導体市場の急激な需要の変化により、与える影響の不確実性が大きく、将来事業計画等見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。 a.当社の商品及び製品の評価 当社グループの棚卸資産の連結貸借対照表価額は、収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定しており、営業循環過程から外れたと判断された棚卸資産の評価については、帳簿価額を処分見込価額まで切り下げております。このうち当社では、一定の在庫年齢を超えた長期滞留品に加えて、過去の販売数量実績等を考慮して策定した将来の販売予測に基づき、翌期以降一定期間に販売できないと見込まれる商品及び製品を営業循環過程から外れた過剰在庫として識別しております。当社が取り扱う商品及び製品の将来の販売可能性は、市場の需要変化などの予測不能な要因によって変動する可能性があり、将来の販売予測は不確実性を伴うため、将来の販売実績が見積りと大きく異なった場合、翌連結会計年度の連結財務諸表における商品及び製品の金額に重要な影響を及ぼす可能性があります。 b.固定資産の減損 固定資産は、減損の兆候があると認められる場合には、資産、または、資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価額を比較することによって、減損損失の認識の要否を判定します。判定の結果、減損損失の認識が必要と判定された場合、帳簿価額を回収可能価額(正味売却価額または使用価値のいずれか高い価額)まで減額し、帳簿価額の減少額は減損損失として認識されます。当社グループは、原則として事業用資産について、会社もしくは工場ごとにグルーピングを行っております。また、減損の兆候がある貸与資産、遊休資産については、個別資産別に減損損失の認識の判定を行っております。 当連結会計年度において、フェニテックセミコンダクター株式会社の鹿児島工場は半導体市場の長期的な市況の不振と在庫調整が続いたこと等で経営環境の厳しい状態が継続していると認められたため減損の兆候があると判断し、減損損失の認識の要否を判定しております。判定の結果、当該事業について見積られた割引前将来キャッシュ・フローの総額が有形固定資産及び無形固定資産の帳簿価額を下回ると判断したものの、回収可能価額が当該帳簿価額を上回ったため減損損失の計上は行っておりません。 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額の算出に用いた回収可能価額は、正味売却価額により測定しております。建物および土地については、不動産鑑定評価等合理的に算出された評価額に基づき評価し、機械装置およびその他動産については、動産鑑定評価等合理的に算出された評価額に基づき評価しております。 将来の不確実な経済条件の変動により、正味売却価額の見直しが必要となった場合、翌連結会計年度の連結財務諸表において、固定資産の減損損失の認識及び測定が必要となる可能性があります。 c.繰延税金資産の回収可能性 当社及び国内の連結子会社における繰延税金資産は「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」(企業会計基準委員会 企業会計基準適用指針第26号)に示される企業の分類を考慮して回収可能性を判断しております。その上で、将来の課税所得の見積りや将来減算一時差異等の将来解消見込年度のスケジューリング等に基づき、回収可能性があると判断した将来減算一時差異等について計上しております。 将来の課税所得の見積りは、取締役会等で承認された予算を基礎としており、その主要な仮定は、売上高、売上原価及び経費等の予測であります。 繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りや将来減算一時差異等のスケジューリングに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において、繰延税金資産の金額に重要な影響を与える可能性があります。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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