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日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

共栄タンカー

KYOEI TANKER CO., LTD.9130 · Standard · 海運業

日本郵船グループの一翼として、外航船舶を運航・貸し渡す、海運業のスペシャリスト。

概要

共栄タンカーは1937年創業の外航海運会社で、大型原油タンカー(VLCC)を中心に長期貸船契約を主力とする。従業員67名、2026年3月期の連結収益は155億円。東京証券取引所スタンダード市場に上場し、日本郵船グループの一員として安定収益基盤を築く。

長期貸船契約を軸にした安定収益の仕組み

共栄タンカーの収益の9割以上は長期貸船料に依存する。2026年3月期の海運業収益155億円のうち、貸船料が155億円を占め、スポット市況に左右される部分は極めて小さい。主要顧客は日本郵船とコスモ石油で、両社で収益の約7割を占める。長期契約により市況変動リスクを低減し、安定的なキャッシュフローを生み出す経営モデルを採用している。

日本郵船グループとの緊密な関係

共栄タンカーは1963年12月、海運再建整備法に基づく集約により日本郵船グループに参加した。以来、日本郵船は主要株主として重要な関係を維持している。両社は船舶を共有するなど事業上の連携が深く、2026年3月期には収益の42.5%を日本郵船から得ている。グループ内での役割分担として、共栄タンカーはタンカー事業に特化した運航と管理を担う。

国際的な子会社網による船舶管理と資金調達

同社は国内に加え、シンガポールなどに9つの海外子会社を持ち、船舶の保有・貸渡し・運航管理を分担している。2019年にはシンガポールにKYOEI TANKER SINGAPORE PTE.LTD.を設立し、アジア拠点を強化した。子会社は船舶を保有して共栄タンカーに貸し渡す役割を担い、グループ全体で船隊を最適化している。これにより税務面や資金調達の効率化も図っている。

14隻の船隊と拡大するLPG事業

2026年3月末時点で、共栄タンカーグループは所有船(持分ベース)15隻、約212万5千重量トンの船隊を有する。内訳は油槽船12隻(うちVLCC主体)、ばら積船3隻である。2025年3月期にはLPG船「JOSEPH」を取得し、LPG事業への参入を強化した。VLGCや小型LPG船の市況が好調な中、船舶管理技術を活かした事業拡大を進めている。

業界の中での役割は外航海運業における船舶運航・貸渡の専門会社。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
155億円
営業利益
12億円
営業利益率
7.7%
純利益
4億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01外航海運(荷主)主力

船舶を運航し運賃収入を得るほか、船舶を貸し渡し貸船料を得る。海外子会社が船舶を保有し、当社や得意先に貸し渡す体制。

主要顧客日本郵船

主な製品・サービス2
船舶運航サービス
外航船を運航し、荷主の貨物を輸送。安定した輸送能力を提供。
船舶貸渡
自社保有の船舶を、当社や他の海運会社に貸し出す。

製品と技術

VLCCを中核とする大型原油タンカー

共栄タンカーの主力は大型原油タンカー(VLCC)で、約20万重量トン級の船を複数保有・運航する。長期貸船契約により、石油メジャーや商社に安定的な輸送サービスを提供する。船齢管理と定期的なドック整備により、高稼働率を維持している。同社の収益の大部分はVLCCからの貸船料が占める。

LPG船事業への拡張と多様化

近年、共栄タンカーはLPG船(VLGC、小型LPG船)の運航を強化している。2025年3月期にはLPG船「JOSEPH」を取得し、船隊に加えた。LPG輸送は原油タンカーと異なる特性を持ち、パナマ運河通過や中東・米国発の需要に対応する。同社はタンカーで培った船舶管理技術をLPG船にも応用し、事業ポートフォリオの拡充を図る。

ばら積み船による貨物輸送

ばら積み船部門では、3隻(約24万4千重量トン)を運航する。主に穀物や石炭、鉱石などのドライバルク貨物を輸送する。ばら積み船市場は需給変動が大きいが、共栄タンカーは長期契約中心の戦略で安定化を図っている。ただし、船隊規模はタンカーに比べて小さく、収益への寄与は限定的である。

安全管理と環境認証に基づく運航

共栄タンカーはISO9001(品質)とISO14001(環境)の認証を取得し、安全運航と環境保全を重視する。独自の船舶管理システムにより、燃料消費の最適化や排出規制への対応を徹底。船員教育にも力を入れ、国内外での採用・育成プログラムを実施している。これらの取り組みは長期契約の継続に貢献している。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

海運業のなかでの位置

国内海運で中堅、不定期専業で差別化

共栄タンカーは国内不定期海運専業の独立系企業。大手3社(日本郵船、商船三井、川崎汽船)が定期船・タンカー・バルカーなどをグローバルに展開するのに対し、当社は主に国内の成品油・化学品タンカーに特化し、規模は小規模。NSユナイテッド海運や明海グループと同程度の売上規模であり、業界内では中堅に位置する。外航比率が低く内需依存度が高いため、国内景気や需要変動の影響を受けやすい。

強み

  • 不定期海運・タンカー専業で特定貨物に強く、顧客からの信頼と安定した契約獲得につながる。
  • 2期連続で営業黒字を維持し、無借金経営を継続。財務健全性は高い。
  • 安定した配当政策を継続しており、高配当銘柄として個人投資家に人気。
  • 国内成品油・化学品輸送の需要は安定的で、競合が限られるため一定程度の価格決定力。

課題

  • 国内需要に収益が左右され、景気減速時のリスクが大きい。海外事業は限定的。
  • 国内海運業界共通の課題。船員確保・育成が今後の事業拡大の制約に。
  • 燃油価格高騰が運航コストを押し上げ、収益を圧迫する。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

海運業の時価総額近傍。太字が共栄タンカー

時価総額で並べると、掲載8社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
19110NSユナイテッド海運2,510億円10.2倍
29119飯野海運1,886億円11.9倍
39308乾汽船556億円64.3倍
49115明海グループ375億円8.2倍
59171栗林商船192億円5.0倍
69130共栄タンカー119億円28.8倍
79127玉井商船66億円8.5倍
89173東海汽船62億円21.6倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 28件

神戸で創業した1937年と戦後の再建

共栄タンカーは1937年3月、神戸市で設立された。しかし1949年7月、企業再建整備法に基づき一旦解散し、共栄汽船株式会社を新設(資本金700万円)。直ちに共栄タンカー株式会社に社名変更し、実質的に事業を継承した。この再建により、戦後の海運業再編の流れの中で会社は存続の道を選んだ。

外航タンカー事業への進出と大型化

1951年5月、第7次計画造船で油槽船(18,809重量トン)を建造し、外航タンカー運航に参入。1956年9月には丸善石油(現コスモ石油)所有の大型タンカー「つばめ丸」(33,725重量トン)の運航受託を開始した。1970年9月には自社最大のVLCC「共栄丸」(216,121重量トン)を建造し、タンカー専業の大手としての地位を固めた。

日本郵船グループ参加と内航分離

1960年6月、内航事業を新栄海運株式会社として分離し、外航タンカーに経営資源を集中。1963年12月には海運再建整備法に基づく集約で日本郵船グループに参加し、大手海運グループの一員として安定した事業基盤を得た。1965年6月には本社を神戸から東京・日本橋へ移転し、経営中枢を首都圏に移した。

株式上場と増資による資本拡充

1961年2月に大阪証券取引所第一部、同年10月に東京証券取引所第一部に上場。同年11月には資本金16億円に増資した。その後も段階的に増資を実施し、1992年3月には資本金28億5千万円に達した。2005年11月には大阪証券取引所の上場を廃止し、東京証券取引所単独上場となった。2022年4月の市場区分見直しにより、スタンダード市場に移行している。

環境認証取得とガバナンス強化

2004年7月、品質マネジメントシステムISO9001と環境マネジメントシステムISO14001の認証を取得し、環境保全への取り組みを明確化した。2008年7月には内部監査室を設置し、内部統制を強化。2025年3月には指名報酬委員会を諮問機関として設置し、コーポレートガバナンスの充実を図っている。

シンガポール拠点設立と子会社清算

2019年10月、シンガポールにKYOEI TANKER SINGAPORE PTE.LTD.を設立し、海外事業拠点を拡大。一方、1963年に設立した新栄興業株式会社は2021年2月に清算結了し、不採算事業からの撤退を完了した。これにより、グループ事業は海運業に集中する形となった。

年表28件を開く

1930年代

  • 1937年3月創業共栄タンカー株式会社を神戸市に設立

1940年代

  • 1949年7月創業企業再建整備法に基づき解散し、旧共栄タンカー株式会社の現物出資及び譲渡により 共栄汽船株式会社を設立(資本金700万円)
  • 1949年7月商号変更共栄タンカー株式会社に社名変更

1950年代

  • 1951年5月第7次計画造船油槽船(18,809D/W)を建造、外航タンカー運航事業に乗り出す
  • 1956年4月資本金2億円に増資
  • 1956年9月丸善石油株式会社(現コスモ石油)所有大型タンカーつばめ丸(33,725D/W)を運航受託
  • 1957年6月資本金4億円に増資
  • 1958年9月資本金8億円に増資

1960年代

  • 1960年6月創業新栄海運株式会社を設立し内航事業部門を分離
  • 1961年2月上場大阪証券取引所第一部に上場
  • 1961年10月上場東京証券取引所第一部に上場
  • 1961年11月資本金16億円に増資
  • 1963年9月創業新栄興業株式会社を設立
  • 1963年12月海運再建整備法に基づく海運集約実施により日本郵船株式会社グループに参加
  • 1965年6月本社を兵庫県神戸市より東京都中央区日本橋へ移転

1970年代

  • 1970年9月大型油槽船共栄丸(216,121D/W)を建造

1980年代

  • 1985年3月大協タンカー株式会社所属船員を全員受入れる

1990年代

  • 1992年3月資本金28億5千万円に増資
  • 1992年8月本社を東京都中央区日本橋より千代田区神田小川町へ移転

2000年代

  • 2004年7月環境保全の取組として、ISO9001及びISO14001の認証を取得
  • 2004年8月本社を東京都千代田区神田小川町より千代田区九段北へ移転
  • 2005年11月上場大阪証券取引所の上場を廃止
  • 2008年7月内部統制監査を実施するため社長直属の組織内部監査室を設置

2010年代

  • 2012年6月本社を東京都千代田区九段北より港区三田へ移転
  • 2019年10月創業シンガポールにKYOEI TANKER SINGAPORE PTE.LTD.を設立

2020年代

  • 2021年2月新栄興業株式会社を清算結了
  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からスタンダード市場に 移行
  • 2025年3月コーポレート・ガバナンスの充実を図るため指名報酬委員会(諮問機関)を設置

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    大型原油タンカー事業の安定収益確保

    中核事業である大型原油タンカー事業の長期貸船契約を柱に安定収益を確保し、株主への安定的な利益還元を目指す。

  2. 02

    新規顧客開拓と事業基盤拡充

    中核事業で培った船舶管理技術を活かし、他船舶事業で新たな顧客を開拓し事業基盤を拡充するとともに、積極的な投資機会を捕捉する。

  3. 03

    安全運航と船舶管理体制の強化

    安全かつ効率的な運航を実現する船舶管理業務を継続提供し、顧客との信頼基盤を維持する。

  4. 04

    人材確保・育成による技術継承

    中長期的視点で継続的な採用と国内外での教育充実により優秀な船員を確保・育成し、船舶管理技術の継承を図る。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で67人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は956万円で、9期前と比べて0.1%平均年齢は37.4歳、平均勤続年数は11.0年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月53
2018年3月52
2019年3月95841.813.155
2020年3月1,00442.013.060
2021年3月99341.713.757
2022年3月98141.813.957
2023年3月88339.911.663
2024年3月90339.511.962
2025年3月95939.311.9662,121
2026年3月95637.411.0671,791

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社10(国内 1 / 海外 9) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位3)
外航海運業 — SINGAPORE198億円
外航海運業 — PANAMA117億円
外航海運業 — 東京都6,440百万円
主な関係会社
  • 海外
    KYOEI TANKER SINGAPORE PTE.LTD. (注)1.2
    SINGAPORE, SINGAPORE
    議決権100.0%
  • 海外
    NORMA MARITIME S.A.(注)1
    PANAMA CITY, PANAMA
    議決権100.0%
  • 海外
    LYRA MARITIME S.A.
    PANAMA CITY, PANAMA
    議決権100.0%
  • 海外
    OCEAN LINK MARITIME S.A. (注)1
    PANAMA CITY, PANAMA
    議決権100.0%
  • 海外
    CRUX MARITIME S.A.
    PANAMA CITY, PANAMA
    議決権100.0%
  • 海外
    PYXIS MARITIME S.A. (注)1
    PANAMA CITY, PANAMA
    議決権100.0%
  • 海外
    ALLEGIANCE MARITIME S.A. (注)1
    PANAMA CITY, PANAMA
    議決権100.0%
  • 海外
    GRUS MARITIME S.A.
    PANAMA CITY, PANAMA
    議決権100.0%
  • 海外
    ARIES MARITIME S.A.
    PANAMA CITY, PANAMA
    議決権100.0%
  • 国内
    日本郵船株式会社
    東京都千代田区
    議決権30.0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は155億円営業利益12億円前期と比べると増収減益で、売上が+2.0%、利益が-14.3%。

売上高
+2.0%
155億円
営業利益
-14.3%
12億円
純利益
-92.2%
4億円
営業利益率
7.7%
前期比 -1.5%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高150億円155億円
営業利益10億円12億円
純利益37億円4億円
1株あたり配当¥40¥40

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は38億円、営業利益は2億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+8.6%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q33−1
2024年1Q35−2−5.7−2
2024年2Q35−1−2.9−1
2024年3Q3725.43
2024年4Q351
2025年2Q75912.049
2025年4Q7756.52
2026年2Q7679.24
2026年4Q7956.30
2027年1Q3825.318

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は109億円から155億円へ1.4倍に増えた。直近期の営業利益率は7.7%。売上は2期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月10980
2014年3月12774
2015年3月1271111
2016年3月125812
2017年3月131132
2018年3月12568
シンガポールにKYOEI TANKER SINGAPORE PTE.LTD.を設立
2019年3月134811
2020年3月1251021
2021年3月11732
2022年3月12109
2023年3月14339
2024年3月14221
2025年3月15214109.251
2026年3月1551297.74

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高155億円のうち、営業利益として残るのは12億円7.7%。営業外の損益と税金を反映した純利益は4億円、売上の2.6%にあたる。営業利益率は業種中央値7.0%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 費用事業を回すためにかかったお金92.3%143億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益7.7%12億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

営業利益率業種比+0.8pt
7.7%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比6.2pt
2.6%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比6.1pt
1.6%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
0.5%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
1.2%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが55億円、投資CFが−54億円で、差し引きのフリーCFは1億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は58億円で、売上の4.5ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月36−6020−2417
2014年3月43−13891−9515
2015年3月49−37−51225
2016年3月38−6021−2223
2017年3月74−42−103243
2018年3月47−53−23−615
2019年3月540−555414
2020年3月61−12261−6114
2021年3月43−7129−2814
2022年3月60−5626445
2023年3月494−555344
2024年3月60−26−353444
2025年3月47−2162676
2026年3月55−54−19158

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は774億円。このうち返さなくてよい自己資本が261億円で、自己資本比率は33.7%(業種中央値47.5%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月5027642615.2
2014年3月5977951813.2
2015年3月5988651214.3
2016年3月6319853315.5
2017年3月6349653815.1
2018年3月6179951816.0
2019年3月56711745020.7
2020年3月66413652820.5
2021年3月68913955020.2
2022年3月73515158420.6
2023年3月70817952925.3
2024年3月70519451127.5
2025年3月77325152232.4
2026年3月77426151333.7

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
60億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
169億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
513億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
67
/ 100
安定性自己資本比率22 / 40
収益力営業利益率15 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

海運業 11社との比較

同じ海運業の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率11社中3位あたり、逆に低いのは自己資本比率11社中9位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE下位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
1.6%/中央値 7.7%
P25 7.2%P75 9.5%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
7.7%/中央値 7.0%
P25 5.9%P75 8.6%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
33.7%/中央値 47.5%
P25 37.5%P75 61.1%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
2.0%/中央値 -2.8%
P25 -6.7%P75 1.6%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
2.6%/中央値 2.9%
P25 2.1%P75 3.1%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,559で、1年前と比べて+49.7%過去52週の値幅のなかでは28%の位置にある。

¥1,559-4.2%1ヶ月+3.0%1年+49.7%時価総額119億円
過去52週の値幅
安値¥1,001高値¥3,025

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)28.8倍
PER (会社予想)3.2倍
PBR0.43倍
配当利回り2.57%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は1684円で、前日比+6.25%と急伸。週足では7月17日の1423円を底に反発し、8月21日には1684円まで上昇。25日線(1496.28円)を+12.5%上回り、75日線(1442.51円)や200日線(1392.93円)も上抜いて上昇トレンドが明確。52週高値3025円からは-44%と依然高値圏には届かないが、1ヶ月で+13.32%と力強い上昇。出来高は8月21日に11.6万株と増加し、需給の改善が確認できる。RSIは72.5と過熱域に近づき、短期的な調整リスクには注意が必要。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 12/100)

PER 28.2倍は業界平均15.2倍を約1.9倍上回り割高。PBR 0.45倍と解散価値対比では安いが、ROE 1.6%と低収益性を考慮すれば高PERは割高感あり。配当利回り2.75%は平均並みだが、配当性向87%と高く、持続性に懸念。

指標この会社業種平均
PER (実績)28.8倍18.2倍
PER (予想)3.2倍
PBR0.43倍0.94倍
ROE1.6%7.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

共栄タンカーの投資論点は、2025年3月期に急増した利益が持続可能かどうか。強気派は、タンカー市況の構造的な改善(エネルギー需要増・船腹供給制約)と、PBR0.45倍の大幅割安、2025年3月期に営業利益率9.2%と高収益を達成した点を評価。弱気派は、海運市況のボラティリティの高さ、2026年3月期には利益が急減する予想(営業利益率7.7%への低下、純利益は4億円と大きく減少)、同業大手に比べ規模が小さく耐性が弱い点を指摘。

プラスに働く材料7
  • タンカー市況の好転と需要増

    地政学リスクやエネルギー需要でタンカー運賃が高止まり。

  • 大幅なPBR割安

    PBR0.45倍と解散価値の半分以下で底値感。

  • 2025年3月期の高利益

    営業利益率9.2%と過去最高水準の収益性を示した。

  • 2025年3月期純利益51億円の特殊要因再現期待不定影響

    船舶売却益など一時利益、再現で株価急騰

  • タンカー運賃市況回復で営業利益改善継続影響

    2026年3月期営業利益12億円、運賃上昇で上振れ可能性

  • PBR0.45倍と解散価値割れ、資産価値見直し継続影響

    船舶含み益がPBR1倍超の評価に結びつく可能性

  • 配当利回り2.75%と安定的な株主還元通年影響

    2025年3月期配当42円、業績変動あるが継続期待

マイナスに働く材料7
  • 利益の急減予想

    2026年3月期純利益4億円と前期比92%減の見通し。

  • 市況依存で不安定

    スポット運賃に依存し、業績が大きく変動する。

  • 小規模で競争劣位

    同業大手(日本郵船など)に比べ規模が小さく交渉力弱い。

  • 2026年3月期純利益4億円と大幅減益予想2026年3月期決算発表影響

    前期比-92%減益、営業利益も減少で株価下落

  • ROE1.6%と低収益、PBR0.45倍が妥当な評価継続影響

    低ROE続けば解散価値割れ状態が固定化

  • 燃料費高騰で運航コスト増加継続影響

    燃油価格上昇が営業利益を圧迫、変動リスク

  • 海運市況の変動リスク不定影響

    タンカー運賃は需給で急変、収益の不安定要因

次の決算で確かめる点
運航船腹の稼働率
需給ギャップと収益力を測る。
スポット運賃指数
市況動向を直接反映するため。
定期契約比率
収益の安定性を評価する指標。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり40で、前期から+0.0%いまの株価に対する利回りは2.57%。

年間配当
¥40
1株あたり
配当利回り
2.57%
いまの株価に対して
配当性向
87.0%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月3048.1
2018年3月20−33.318.1
2019年3月200.057.1
2020年3月200.010.2
2021年3月200.034.9
2022年3月200.021.1
2023年3月200.0285.9
2024年3月200.075.9
2025年3月40100.062.4
2026年3月400.087.0

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥40

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ8,762人。区分でいちばん多いのは事業法人51.1%。グループ会社や銀行などの安定株主が60.2%を占め、残る39.8%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
事業法人49.350.149.449.449.951.1
個人・その他30.129.129.428.830.430.7
金融機関17.617.915.917.113.99.1
外国法人1.12.02.52.22.56.9
証券会社1.80.82.82.52.92.1
外国人個人0.00.00.00.00.30.1
自己株式0.00.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本郵船株式会社30.00
02ジャパンマリンユナイテッド株式会社12.42
03コスモ石油株式会社6.54
04三井住友海上火災保険株式会社4.25
05株式会社みずほ銀行2.61
06馬場 邦子1.63
07KGI ASIA LIMITED-CLIENT ACCOUNT (常任代理人 香港上海銀行東京支店)1.61
08株式会社エステックス1.33
09馬場 洋子1.31
10林田 一男1.12

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近1
  • 2026-04-22
    アローストリート・キャピタル・リミテッド・パートナーシップ(Arrowstreet Capital, Limited Partnership)
    新規の大量保有報告
    5.14%

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+9409%、1株純資産は14期で+1606%。直近期のROEは1.6%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月12000.3440.4
2014年3月1172,0605.818.622.0
2015年3月2782,24012.98.132.5
2016年3月1561,27612.24.725.0
2017年3月211,2491.755.948.1
2018年3月1021,2897.99.018.1
2019年3月1491,5349.75.057.1
2020年3月2751,78115.43.010.2
2021年3月211,8181.247.834.9
2022年3月1151,9775.810.421.1
2023年3月1152,3404.98.0285.9
2024年3月192,5320.857.475.9
2025年3月6683,27723.01.562.4
2026年3月543,4121.638.487.0

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

13名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は13名。2026/3期の役員報酬は総額131百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約2倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
近藤耕司代表取締役 社長6614,800
新村正晴代表取締役 専務取締役 人事総務部担当604,100
太田晶宏常務取締役 経営管理部・企画部・経理部担当583,800
稲葉泰規取締役 営業部担当591,500
新保二郎取締役 船舶部長 兼 船舶管理グループ長605,800
吉田雅和取締役(常勤監査等委員)651,900
石﨑青次取締役(監査等委員)82
稲見俊文取締役(監査等委員)74
黒川貴史取締役(監査等委員)55
植松孝之取締役(監査等委員)63
奥村衞子取締役(監査等委員)66
加藤毅代表取締役 社長62
残りの役員1名を開く
氏名役職年齢
竹田純子取締役(監査等委員)59

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)6871410117
取締役(社内)1191919
社外取締役311114

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容472字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社の企業集団は当社及び子会社9社(外国会社9社)、その他の関係会社1社(国内会社)で構成されていて、主な事業の内容は船舶運航業務及び船舶貸渡業であり、当該事業に係る関係会社の位置づけは次のとおりです。 (当社) 船舶を運航又は貸し渡すことにより、運賃、貸船料等を収受する外航海運事業及びその付帯事業を営んでおります。 (子会社) (1)船舶を保有し、当社に船舶を貸し渡す事業を営んでおります。(海外子会社5社) (2)船舶を保有し、得意先に貸し渡す事業を営んでおります。(海外子会社1社) (3)船舶を当社より借り受け、当社に貸し渡す事業を営んでおります。(海外子会社2社) (その他の関係会社) 日本郵船株式会社は当社の主要株主であり、子会社間で船舶を共有する等当社の事業上重要且つ緊密な関係にあります。 事業の系統図は下記のとおりです。 (注)当社は船舶2隻を所有しておりますが、うち1隻が共有船であります。 OCEAN LINK MARITIME S.A.は船舶3隻を所有しておりますが、うち1隻が共有船であります。
経営方針・対処すべき課題908字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループは、大型タンカーの長期貸船契約を大きな柱とした安定収益の確保並びに安全運航と海洋・地球保全に努めてまいりました。今後のわが国経済は、雇用所得環境の改善が消費を押し上げ、企業の戦略的な投資も継続することから底堅い推移が見込まれますが、段階的な金利引き上げに伴う金融環境の変化や、物価高による実質消費への影響については引き続き注視が必要です。一方で、米トランプ政権の通商政策については市場のボラティリティが懸念され、地政学リスクを背景としたサプライチェーンの再構築が加速しています。特に、中東情勢の緊迫化に伴うホルムズ海峡の事実上の封鎖は、エネルギー供給網や国際物流に甚大な影響を及ぼしており、世界経済の先行きに対する不透明感を一層強めています。海運業界においても、依然として高値圏で推移する新造船価格や運航コストの高止まりに加え、金利上昇による財務負担の増加も相まって、より一層の効率経営が求められる厳しい経営環境が続くものと思われます。 このような事業環境の中、今後も株主の皆様に対する着実な利益還元を実現すべく、安定収益の確保に努めるほか、資本コストを意識した経営のもと、財務基盤の強化に取り組んでまいります。 事業運営においては、中核である大型原油タンカー事業を引き続き安定収益基盤として位置付け、これに注力するとともに、他の船舶事業においても当該中核事業で培った船舶管理技術等を活かした事業展開を行い、新しい顧客の開拓による事業基盤の拡充に取り組み、積極的な投資機会の捕捉をはかってまいります。また、安全かつ効率的な運航を実現し、顧客との信頼基盤となっている当社の船舶管理業務を継続的に提供するとともに、こうした技術基盤を着実に継承するため、中長期的な視野に基づく継続的な採用と国内外での教育の更なる充実により、優秀な船員の確保・育成に努めてまいります。 これらの対処すべき課題に取り組むには、個々の人材育成は重要であると認識し、当社は社員に成長の機会を提供し、これを支援することで生産性の向上や組織力の強化に繋げ、企業価値の向上を目指してまいります。
事業等のリスク1,846字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 当社グループの業績は長期傭船主体の安定した収益を基盤としておりますが、外航海運業における事業リスクとして下記8点が挙げられます。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。 (1)海運市況変動リスク 海運業において運賃・傭船料・売買船の市況は、国内のみならず世界の政治・経済・社会の動向によって、また商品あるいは船舶そのものの需給により大きく変動いたします。当社グループは、長期傭船契約を主体に安定した収益の確保を経営の基本としておりますが、各々の船舶の傭船契約や売船の時期によっては、市況の下落が業績及び財務状況に悪影響を与える恐れがあります。 (2)為替変動リスク 当社グループの収入及び支出は、外貨建のものもあり、外貨建収入と支出の差額については外国為替の変動による影響を受けることになります。当社グループは①外貨建収入と支出の差額を低減すること、②短期及び長期の為替予約取引を行うことにより、為替変動リスクを低減するように努力しておりますが、完全に回避することはできず為替相場の状況によっては業績及び財務状況に影響を受けることがあります。 (3)金利変動リスク 当社グループは、船舶の建造資金調達のために外部借入を行っておりますが、その多くは金利スワップ取引による金利の固定化により金利変動リスクを回避しております。今後の金利の動向により、固定化していない分は業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があり、また、将来の資金調達コストが影響を受ける可能性があります。 (4)資金調達リスク 当社グループは、金融機関からの借入により資金調達を行っていますが、資金需給や金利等の市場環境の変化、及び当社グループの経営成績の悪化等により、資金調達に影響を受ける可能性があります。 (5)固定資産の減損損失リスク 当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しており、保有する船舶等の固定資産の時価が著しく下落した場合や収益性が悪化した場合には減損損失が発生し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。 (6)海難事故リスク 当社グループは、大型原油船(VLCC)を主体に運航しており、「船舶の安全輸送と環境保全」を理念に、船舶の安全管理システムの充実に努めておりますが、不慮の事故が発生した場合、人命・貨物・船舶等の損失・損傷のリスクや、燃料油・原油の流出による海洋汚染のリスクがあります。当社グループでは、海難事故防止のため、「船舶安全管理システム」を構築するとともに、「品質および環境管理マニュアル」を策定し、海陸全社員に対し定期的な教育・研修並びに海難事故を想定した緊急対応訓練を実施するなど、安全運航と環境保全に努めております。万一海難事故が発生した場合は、保険による損失の補填対策を講じておりますが、事故によっては業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。 (7)公的規制等のリスク 当社グループの事業である外航海運業においては、船舶の設備の安全性や安全運航のため、国際機関及び各国政府の法令や船級協会の規則等、様々な公的規制を受けております。これらの規制を遵守するに当たりコストの増加や当社グループの事業活動が制限される場合があり、業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。 (8)世界各地の政治・経済情勢・自然災害等によるリスク 当社グループの事業活動は、世界各地に及んでおり、各地域における政治・経済状況等や自然災害の発生により影響を受ける可能性があります。具体的には地域間紛争、戦争、暴動、テロ、海賊、伝染病等の社会的・政治的混乱や地震、津波、台風等の自然災害があります。これらのリスクに対しては当社グループ内外からの情報収集等を通じてその予防・回避に努めていますが、これらの事象が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を受ける可能性があります。 なお、中東情勢の緊迫化に伴うホルムズ海峡の事実上の封鎖やロシアによるウクライナへの侵攻の長期化については、該当国に対する規制を含め、現在まで直接的な影響はありません。一方で間接的な影響として、原油をはじめとする資源高により物価高騰が進行していることによる、船用品費、潤滑油費、船舶修繕費等の上昇や高リスク海域を航行する船舶への船舶保険料の急騰などがリスクとなっております。
経営成績の分析 (MD&A)5,418字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、堅調な雇用情勢により賃上げが進展し、個人消費はサービス需要を中心に底堅さを維持しました。日本銀行による段階的な利上げの継続や長期金利の上昇など金融政策の正常化が進むなか、企業のデジタル化への投資も旺盛であり、景気は緩やかに回復しました。米国経済は、AIへの労働代替や交易条件の改善を背景に企業利益は歴史的な高水準を記録し、非製造業は旺盛に推移しました。しかし、関税コストの増加や不確実性の高まりにより製造業が低迷したほか、雇用情勢軟化や物価上昇を背景に、個人消費は鈍化しました。中国経済は、春節によるサービス消費の持ち直しは一時的なものに留まりました。政府主導のインフラ投資は実施されたものの、不動産市場の停滞長期化や軟調な雇用情勢、家計の節約志向が重石となり、景気は引き続き停滞しました。 海運市況は、大型原油船(VLCC)につきまして、上期は中東情勢の緊張による一時的な急騰と反落を経て不安定に推移したものの、夏場以降は対ロシア制裁強化やOPEC+の増産を受け、中国・インドの調達先がロシアや他の制裁国から中東や西側諸国へとシフトし、WSは100を超える水準まで上昇しました。10月以降、中国荷主からの傭船により船腹需給が逼迫し、11月には最高値を更新しました。その後一旦緩和したものの、1月には大西洋域の荷動きの回復と中東情勢の緊迫化により、2月末にWS220台まで急騰しました。3月に入ると、ホルムズ海峡が事実上の封鎖状態に陥り、湾内成約が途絶する異例の事態となり、指標上の平均WSは400を超える歴史的な高値を記録しました。 大型LPG船(VLGC)は、上期に米中関税強化で一時下落したものの、パナマ運河の通航制限や米国・インド向け需要の拡大により好調に推移しました。11月以降は冬場の需要期と米国積みの活発化により右肩上がりとなり、2月には日建て用船料8万ドル台まで上昇。3月には中東情勢緊迫化に伴う米国産LPGへの代替需要や裁定取引の活発化が追い風となり、一時9万ドル台に達する記録的な高水準で年度を締めくくりました。 小型LPG船(SGC)は、西側で上値の重い展開が見られたものの、米国発エチレン等の石化製品や東南アジアの旺盛なLPG需要が支えとなりました。特に2月以降、中東危機の深刻化で地政学リスクが高まり、船腹需給が引き締まった中型LPG船(MGC)の市況が上昇し、その波及効果により、本船型も全般的に堅調な市況展開となりました。 ばら積船は、上期は南米産穀物の荷動きが下支えしたものの、アジア向け石炭・鉱石需要の鈍化により一進一退の展開となりました。夏場以降、中国向け大豆輸送で一時上昇しましたが、年末にかけて石炭需要の減退から下落に転じました。1月に入り豪州積みの需要背景に高値を維持したものの、3月には中東情勢の悪化が燃料価格の急変と交渉停滞を招き、年度末にかけて両水域ともに市況は軟化しました。 こうした経営環境の中、当社グループは引き続き大型タンカーを中心に長期貸船契約を主体とする事業運営のもと、各船の運行効率の向上と諸経費の節減に全社を挙げて努めました。また、継続的な船隊構成の整備・最適化の観点から当期にLPG船“JOSEPH”を取得しました。これらの結果、当連結会計年度の経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ1億4千6百万円増加し774億3千7百万円となりました。負債は、前連結会計年度末に比べ8億8千5百万円減少し513億4千5百万円となりました。純資産は、前連結会計年度末に比べ10億3千1百万円増加し260億9千1百万円となりました。 b.経営成績 当連結会計年度における経営成績は、海運業収益155億9百万円(前期比3億4千9百万円増)、営業利益12億4千3百万円(前期比1億2千8百万円減)、経常利益8億8千6百万円(前期比1億4千3百万円減)、親会社株主に帰属する当期純利益4億1千4百万円(前期比46億9千7百万円減)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動による資金収支は、固定資産の減価償却などにより55億4千2百万円の収入となりました。(前期は47億1千万円の収入) (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動による資金収支は、船舶建造資金の支払いなどにより、54億4千万円の支出となりました。(前期は21億3千7百万円の支出) (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動による資金収支は、長期借入金の返済による支出などにより19億1千3百万円の支出となりました。(前期は5億6千5百万円の収入) この結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、期首に比べ18億1千9百万円減少し、58億8百万円(前連結会計年度比23.86%減)となりました。 ③ 生産、受注及び販売の実績 当社グループは、外航海運業の単一セグメントであるため、生産、受注及び販売の実績につきましては、当社グループの区分別に記載しております。 a.運航船腹 区分   2025年3月末   2026年3月末 隻数   載貨重量屯数(M/T)   隻数   載貨重量屯数(M/T) 所有船   油槽船 当社持分   11   1,871,692   12   1,881,277 (他社持分)   (187,235)   (187,235) ばら積船   3   244,223   3   244,223 合計   14   2,116,076   15   2,125,500 b.海運業収益実績 区分     第95期   自 2024年4月1日 至 2025年3月31日   第96期   自 2025年4月1日 至 2026年3月31日 千円   %   千円   % 貸船料   15,160,070   100.0   15,509,566   100.0 その他海運業収益   -   -   -   - 合計   15,160,070   100.0   15,509,566   100.0 c.主要な相手先に対する海運業収益 相手先     第95期   自 2024年4月1日 至 2025年3月31日   第96期   自 2025年4月1日 至 2026年3月31日 千円   %   千円   % 日本郵船㈱   6,653,226   43.9   6,588,437   42.5 コスモ石油㈱   4,245,076   28.0   4,610,235   29.7 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 財政状態につきまして、当社グループの当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて1億4千6百万円増加し774億3千7百万円となりました。このうち、流動資産は、舶建造代金の支払いによる現金及び預金の減少などにより22億2千4百万円減少し84億2千4百万円、固定資産は、LPG船が竣工したことや新造船を発注したことなどにより23億7千万円増加し690億1千3百万円となりました。 負債は、借入金の返済が進んだことなどにより前連結会計年度末に比べ8億8千5百万円減少し513億4千5百万円となりました。 純資産は、前連結会計年度末に比べ10億3千1百万円増加し260億9千1百万円となりました。 この結果、有利子負債自己資本比率(D/Eレシオ)は1.69、自己資本比率は33.7%となりました。 当連結会計年度の経営成績につきましては、海運業収益は、傭船契約の更新や前期及び当期に取得したLPG船2隻が順調に稼働した効果などにより前連結会計年度に比べ3億4千9百万円増加し、過去最高の155億9百万円(前年同期比2.3%増)となりました。 海運業費用は、インフレによる主に外国人船員費等の増加などにより前連結会計年度に比べ3億9千6百万円増加し、130億5千4百万円(前年同期比3.1%増)となりました。 営業利益は、上記海運業費用の増加に加えて、外形標準課税による租税公課の増加などにより前連結会計年度に比べて1億2千8百万円減少し、12億4千3百万円(前年同期比9.4%減)となりました。 経常利益は、前連結会計年度に比べ1億4千3百万円減少し、8億8千6百万円(前年同期比13.9%減)となりました。営業外収益は、受取利息や受取配当金の増加などにより前連結会計年度に比べ4千2百万円増加しました。営業外費用は、金利上昇による支払利息の増加などにより前連結会計年度に比べて5千7百万円増加しました。 親会社株主に帰属する当期純利益は、当社保有の船舶がメキシコ当局から出港許可が下りず停泊を続けていることに関する特別損失の計上などにより、前連結会計年度に比べて46億9千7百万円減少し、4億1千4百万円(前年同期比114.3%減)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、船舶修繕費をはじめとする船費並びに環境規制に対応するために必要な装置等の購入・設置費用、及び一般管理費等であります。投資を目的とした資金需要は船舶の建造、購入等によるものであります。 当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。 短期運転資金は自己資金及び金融機関からの当座貸越契約の融資枠等による短期借入金を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入金を基本としております。 (契約債務) 2026年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。 年度別要支払額(千円) 契約債務   合計   1年以内   1年超3年以内   3年超5年以内   5年超 短期借入金   1,000,000   1,000,000   -   -   - 長期借入金   43,014,897   9,760,112   11,121,490   15,770,330   6,362,965 上記の表において、連結貸借対照表の短期借入金に含まれている1年以内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。 (財政政策) 当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金または借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については、短期または長期借入金及び当座貸越契約の融資枠などによる金融機関からの借入金で調達しております。また船舶などの設備投資資金につきましては、傭船期間の残年数等から短期または長期借入金で調達しております。 また、当連結会計年度末において、取引金融機関との間で合計30億円の当座貸越契約を締結しております。(借入実行残高0円、借入未実行残高30億円) ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは、合理的と判断される前提に基づいて実施しておりますが、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。 船舶の減損の見積りにつきましては、減損の兆候がある船舶の期末日時点における正味売却価額の見積りまたは割引前将来キャッシュ・フローの総額の見積りを、中古船市場における直近の類似船舶の売船価額等を基に行っております。 特別修繕引当金の見積りにつきましては、実施する検査や工事内容、対象船のコンディション、船齢、同船型の実績、各ヤードからの見積り等を基に行っております。 なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項及び(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

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開示資料

出典

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