概要
共栄タンカーは1937年創業の外航海運会社で、大型原油タンカー(VLCC)を中心に長期貸船契約を主力とする。従業員67名、2026年3月期の連結収益は155億円。東京証券取引所スタンダード市場に上場し、日本郵船グループの一員として安定収益基盤を築く。
長期貸船契約を軸にした安定収益の仕組み
共栄タンカーの収益の9割以上は長期貸船料に依存する。2026年3月期の海運業収益155億円のうち、貸船料が155億円を占め、スポット市況に左右される部分は極めて小さい。主要顧客は日本郵船とコスモ石油で、両社で収益の約7割を占める。長期契約により市況変動リスクを低減し、安定的なキャッシュフローを生み出す経営モデルを採用している。
日本郵船グループとの緊密な関係
共栄タンカーは1963年12月、海運再建整備法に基づく集約により日本郵船グループに参加した。以来、日本郵船は主要株主として重要な関係を維持している。両社は船舶を共有するなど事業上の連携が深く、2026年3月期には収益の42.5%を日本郵船から得ている。グループ内での役割分担として、共栄タンカーはタンカー事業に特化した運航と管理を担う。
国際的な子会社網による船舶管理と資金調達
同社は国内に加え、シンガポールなどに9つの海外子会社を持ち、船舶の保有・貸渡し・運航管理を分担している。2019年にはシンガポールにKYOEI TANKER SINGAPORE PTE.LTD.を設立し、アジア拠点を強化した。子会社は船舶を保有して共栄タンカーに貸し渡す役割を担い、グループ全体で船隊を最適化している。これにより税務面や資金調達の効率化も図っている。
14隻の船隊と拡大するLPG事業
2026年3月末時点で、共栄タンカーグループは所有船(持分ベース)15隻、約212万5千重量トンの船隊を有する。内訳は油槽船12隻(うちVLCC主体)、ばら積船3隻である。2025年3月期にはLPG船「JOSEPH」を取得し、LPG事業への参入を強化した。VLGCや小型LPG船の市況が好調な中、船舶管理技術を活かした事業拡大を進めている。
業界の中での役割は外航海運業における船舶運航・貸渡の専門会社。にあたる。
この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。
何をしている会社か
有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より
01外航海運(荷主)主力
船舶を運航し運賃収入を得るほか、船舶を貸し渡し貸船料を得る。海外子会社が船舶を保有し、当社や得意先に貸し渡す体制。
主要顧客日本郵船
- 船舶運航サービス
- 外航船を運航し、荷主の貨物を輸送。安定した輸送能力を提供。
- 船舶貸渡
- 自社保有の船舶を、当社や他の海運会社に貸し出す。
製品と技術
VLCCを中核とする大型原油タンカー
共栄タンカーの主力は大型原油タンカー(VLCC)で、約20万重量トン級の船を複数保有・運航する。長期貸船契約により、石油メジャーや商社に安定的な輸送サービスを提供する。船齢管理と定期的なドック整備により、高稼働率を維持している。同社の収益の大部分はVLCCからの貸船料が占める。
LPG船事業への拡張と多様化
近年、共栄タンカーはLPG船(VLGC、小型LPG船)の運航を強化している。2025年3月期にはLPG船「JOSEPH」を取得し、船隊に加えた。LPG輸送は原油タンカーと異なる特性を持ち、パナマ運河通過や中東・米国発の需要に対応する。同社はタンカーで培った船舶管理技術をLPG船にも応用し、事業ポートフォリオの拡充を図る。
ばら積み船による貨物輸送
ばら積み船部門では、3隻(約24万4千重量トン)を運航する。主に穀物や石炭、鉱石などのドライバルク貨物を輸送する。ばら積み船市場は需給変動が大きいが、共栄タンカーは長期契約中心の戦略で安定化を図っている。ただし、船隊規模はタンカーに比べて小さく、収益への寄与は限定的である。
安全管理と環境認証に基づく運航
共栄タンカーはISO9001(品質)とISO14001(環境)の認証を取得し、安全運航と環境保全を重視する。独自の船舶管理システムにより、燃料消費の最適化や排出規制への対応を徹底。船員教育にも力を入れ、国内外での採用・育成プログラムを実施している。これらの取り組みは長期契約の継続に貢献している。
有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。
業界での位置づけ
海運業のなかでの位置
国内海運で中堅、不定期専業で差別化
共栄タンカーは国内不定期海運専業の独立系企業。大手3社(日本郵船、商船三井、川崎汽船)が定期船・タンカー・バルカーなどをグローバルに展開するのに対し、当社は主に国内の成品油・化学品タンカーに特化し、規模は小規模。NSユナイテッド海運や明海グループと同程度の売上規模であり、業界内では中堅に位置する。外航比率が低く内需依存度が高いため、国内景気や需要変動の影響を受けやすい。
強み
- 不定期海運・タンカー専業で特定貨物に強く、顧客からの信頼と安定した契約獲得につながる。
- 2期連続で営業黒字を維持し、無借金経営を継続。財務健全性は高い。
- 安定した配当政策を継続しており、高配当銘柄として個人投資家に人気。
- 国内成品油・化学品輸送の需要は安定的で、競合が限られるため一定程度の価格決定力。
課題
- 国内需要に収益が左右され、景気減速時のリスクが大きい。海外事業は限定的。
- 国内海運業界共通の課題。船員確保・育成が今後の事業拡大の制約に。
- 燃油価格高騰が運航コストを押し上げ、収益を圧迫する。
強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。
同業の企業
海運業の時価総額近傍。太字が共栄タンカー
時価総額で並べると、掲載8社のなかで6番目にあたる。
| # | 企業 | 時価総額 | PER |
|---|---|---|---|
| 1 | 9110NSユナイテッド海運 | 2,510億円 | 10.2倍 |
| 2 | 9119飯野海運 | 1,886億円 | 11.9倍 |
| 3 | 9308乾汽船 | 556億円 | 64.3倍 |
| 4 | 9115明海グループ | 375億円 | 8.2倍 |
| 5 | 9171栗林商船 | 192億円 | 5.0倍 |
| 6 | 9130共栄タンカー | 119億円 | 28.8倍 |
| 7 | 9127玉井商船 | 66億円 | 8.5倍 |
| 8 | 9173東海汽船 | 62億円 | 21.6倍 |
時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。
会社の歴史
沿革 28件
神戸で創業した1937年と戦後の再建
共栄タンカーは1937年3月、神戸市で設立された。しかし1949年7月、企業再建整備法に基づき一旦解散し、共栄汽船株式会社を新設(資本金700万円)。直ちに共栄タンカー株式会社に社名変更し、実質的に事業を継承した。この再建により、戦後の海運業再編の流れの中で会社は存続の道を選んだ。
外航タンカー事業への進出と大型化
1951年5月、第7次計画造船で油槽船(18,809重量トン)を建造し、外航タンカー運航に参入。1956年9月には丸善石油(現コスモ石油)所有の大型タンカー「つばめ丸」(33,725重量トン)の運航受託を開始した。1970年9月には自社最大のVLCC「共栄丸」(216,121重量トン)を建造し、タンカー専業の大手としての地位を固めた。
日本郵船グループ参加と内航分離
1960年6月、内航事業を新栄海運株式会社として分離し、外航タンカーに経営資源を集中。1963年12月には海運再建整備法に基づく集約で日本郵船グループに参加し、大手海運グループの一員として安定した事業基盤を得た。1965年6月には本社を神戸から東京・日本橋へ移転し、経営中枢を首都圏に移した。
株式上場と増資による資本拡充
1961年2月に大阪証券取引所第一部、同年10月に東京証券取引所第一部に上場。同年11月には資本金16億円に増資した。その後も段階的に増資を実施し、1992年3月には資本金28億5千万円に達した。2005年11月には大阪証券取引所の上場を廃止し、東京証券取引所単独上場となった。2022年4月の市場区分見直しにより、スタンダード市場に移行している。
環境認証取得とガバナンス強化
2004年7月、品質マネジメントシステムISO9001と環境マネジメントシステムISO14001の認証を取得し、環境保全への取り組みを明確化した。2008年7月には内部監査室を設置し、内部統制を強化。2025年3月には指名報酬委員会を諮問機関として設置し、コーポレートガバナンスの充実を図っている。
シンガポール拠点設立と子会社清算
2019年10月、シンガポールにKYOEI TANKER SINGAPORE PTE.LTD.を設立し、海外事業拠点を拡大。一方、1963年に設立した新栄興業株式会社は2021年2月に清算結了し、不採算事業からの撤退を完了した。これにより、グループ事業は海運業に集中する形となった。
年表28件を開く
1930年代
- 1937年3月創業共栄タンカー株式会社を神戸市に設立
1940年代
- 1949年7月創業企業再建整備法に基づき解散し、旧共栄タンカー株式会社の現物出資及び譲渡により 共栄汽船株式会社を設立(資本金700万円)
- 1949年7月商号変更共栄タンカー株式会社に社名変更
1950年代
- 1951年5月第7次計画造船油槽船(18,809D/W)を建造、外航タンカー運航事業に乗り出す
- 1956年4月資本金2億円に増資
- 1956年9月丸善石油株式会社(現コスモ石油)所有大型タンカーつばめ丸(33,725D/W)を運航受託
- 1957年6月資本金4億円に増資
- 1958年9月資本金8億円に増資
1960年代
- 1960年6月創業新栄海運株式会社を設立し内航事業部門を分離
- 1961年2月上場大阪証券取引所第一部に上場
- 1961年10月上場東京証券取引所第一部に上場
- 1961年11月資本金16億円に増資
- 1963年9月創業新栄興業株式会社を設立
- 1963年12月海運再建整備法に基づく海運集約実施により日本郵船株式会社グループに参加
- 1965年6月本社を兵庫県神戸市より東京都中央区日本橋へ移転
1970年代
- 1970年9月大型油槽船共栄丸(216,121D/W)を建造
1980年代
- 1985年3月大協タンカー株式会社所属船員を全員受入れる
1990年代
- 1992年3月資本金28億5千万円に増資
- 1992年8月本社を東京都中央区日本橋より千代田区神田小川町へ移転
2000年代
- 2004年7月環境保全の取組として、ISO9001及びISO14001の認証を取得
- 2004年8月本社を東京都千代田区神田小川町より千代田区九段北へ移転
- 2005年11月上場大阪証券取引所の上場を廃止
- 2008年7月内部統制監査を実施するため社長直属の組織内部監査室を設置
2010年代
- 2012年6月本社を東京都千代田区九段北より港区三田へ移転
- 2019年10月創業シンガポールにKYOEI TANKER SINGAPORE PTE.LTD.を設立
2020年代
- 2021年2月新栄興業株式会社を清算結了
- 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からスタンダード市場に 移行
- 2025年3月コーポレート・ガバナンスの充実を図るため指名報酬委員会(諮問機関)を設置
有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。
これからの方針
有価証券報告書 2026/3期の経営方針より
会社は4つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。
- 01
大型原油タンカー事業の安定収益確保
中核事業である大型原油タンカー事業の長期貸船契約を柱に安定収益を確保し、株主への安定的な利益還元を目指す。
- 02
新規顧客開拓と事業基盤拡充
中核事業で培った船舶管理技術を活かし、他船舶事業で新たな顧客を開拓し事業基盤を拡充するとともに、積極的な投資機会を捕捉する。
- 03
安全運航と船舶管理体制の強化
安全かつ効率的な運航を実現する船舶管理業務を継続提供し、顧客との信頼基盤を維持する。
- 04
人材確保・育成による技術継承
中長期的視点で継続的な採用と国内外での教育充実により優秀な船員を確保・育成し、船舶管理技術の継承を図る。
有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。
社員と組織
有価証券報告書 10期分
グループ全体で67人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は956万円で、9期前と比べて−0.1%。平均年齢は37.4歳、平均勤続年数は11.0年。
| 決算期 | 平均年収万円 | 平均年齢歳 | 平均勤続年 | 連結従業員数人 | 一人当たり営業利益万円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2017年3月 | — | — | — | 53 | — |
| 2018年3月 | — | — | — | 52 | — |
| 2019年3月 | 958 | 41.8 | 13.1 | 55 | — |
| 2020年3月 | 1,004 | 42.0 | 13.0 | 60 | — |
| 2021年3月 | 993 | 41.7 | 13.7 | 57 | — |
| 2022年3月 | 981 | 41.8 | 13.9 | 57 | — |
| 2023年3月 | 883 | 39.9 | 11.6 | 63 | — |
| 2024年3月 | 903 | 39.5 | 11.9 | 62 | — |
| 2025年3月 | 959 | 39.3 | 11.9 | 66 | 2,121 |
| 2026年3月 | 956 | 37.4 | 11.0 | 67 | 1,791 |
平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。
拠点とグループ
設備と関係会社
関係会社10社(国内 1 / 海外 9) を有報から抽出しています。
- 海外KYOEI TANKER SINGAPORE PTE.LTD. (注)1.2SINGAPORE, SINGAPORE議決権100.0%
- 海外NORMA MARITIME S.A.(注)1PANAMA CITY, PANAMA議決権100.0%
- 海外LYRA MARITIME S.A.PANAMA CITY, PANAMA議決権100.0%
- 海外OCEAN LINK MARITIME S.A. (注)1PANAMA CITY, PANAMA議決権100.0%
- 海外CRUX MARITIME S.A.PANAMA CITY, PANAMA議決権100.0%
- 海外PYXIS MARITIME S.A. (注)1PANAMA CITY, PANAMA議決権100.0%
- 海外ALLEGIANCE MARITIME S.A. (注)1PANAMA CITY, PANAMA議決権100.0%
- 海外GRUS MARITIME S.A.PANAMA CITY, PANAMA議決権100.0%
- 海外ARIES MARITIME S.A.PANAMA CITY, PANAMA議決権100.0%
- 国内日本郵船株式会社東京都千代田区議決権30.0%
業績のいま
有価証券報告書・決算短信より
2026年3月期の売上高は155億円、営業利益は12億円。前期と比べると増収減益で、売上が+2.0%、利益が-14.3%。
会社が出している今期の予想2027年3月期
| 項目 | 会社予想 | 前期実績 |
|---|---|---|
| 売上高 | 150億円 | 155億円 |
| 営業利益 | 10億円 | 12億円 |
| 純利益 | 37億円 | 4億円 |
| 1株あたり配当 | ¥40 | ¥40 |
会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本
四半期の推移
10期分
直近は2027年1Qで、売上は38億円、営業利益は2億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+8.6%。
| 対象期間 | 売上高億円 | 営業利益億円 | 営業利益率% | 純利益億円 |
|---|---|---|---|---|
| 2023年4Q | 33 | — | — | −1 |
| 2024年1Q | 35 | −2 | −5.7 | −2 |
| 2024年2Q | 35 | −1 | −2.9 | −1 |
| 2024年3Q | 37 | 2 | 5.4 | 3 |
| 2024年4Q | 35 | — | — | 1 |
| 2025年2Q | 75 | 9 | 12.0 | 49 |
| 2025年4Q | 77 | 5 | 6.5 | 2 |
| 2026年2Q | 76 | 7 | 9.2 | 4 |
| 2026年4Q | 79 | 5 | 6.3 | 0 |
| 2027年1Q | 38 | 2 | 5.3 | 18 |
期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。
業績の推移
有価証券報告書 14期分
2013年3月期からの14期で、売上は109億円から155億円へ1.4倍に増えた。直近期の営業利益率は7.7%。売上は2期連続で増加。
| 決算期 | 売上高億円 | 営業利益億円 | 経常利益億円 | 営業利益率% | 純利益億円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2013年3月 | 109 | — | 8 | — | 0 |
| 2014年3月 | 127 | — | 7 | — | 4 |
| 2015年3月 | 127 | — | 11 | — | 11 |
| 2016年3月 | 125 | — | 8 | — | 12 |
| 2017年3月 | 131 | — | 13 | — | 2 |
| 2018年3月 | 125 | — | 6 | — | 8 |
| シンガポールにKYOEI TANKER SINGAPORE PTE.LTD.を設立 | |||||
| 2019年3月 | 134 | — | 8 | — | 11 |
| 2020年3月 | 125 | — | 10 | — | 21 |
| 2021年3月 | 117 | — | 3 | — | 2 |
| 2022年3月 | 121 | — | 0 | — | 9 |
| 2023年3月 | 143 | — | 3 | — | 9 |
| 2024年3月 | 142 | — | 2 | — | 1 |
| 2025年3月 | 152 | 14 | 10 | 9.2 | 51 |
| 2026年3月 | 155 | 12 | 9 | 7.7 | 4 |
金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。
利益の構造
2026年3月期
売上高155億円のうち、営業利益として残るのは12億円で7.7%。営業外の損益と税金を反映した純利益は4億円、売上の2.6%にあたる。営業利益率は業種中央値7.0%を上回る水準。
- 費用事業を回すためにかかったお金92.3%143億円
- 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益7.7%12億円
有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。
ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。
お金の流れ
キャッシュフロー計算書 14期分
2026年3月期は営業CFが55億円、投資CFが−54億円で、差し引きのフリーCFは1億円。この組み合わせは「成熟・還元型」にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型。期末の手元現金は58億円で、売上の4.5ヶ月分にあたる。
| 決算期 | 営業CF億円 | 投資CF億円 | 財務CF億円 | フリーCF億円 | 現金残高億円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2013年3月 | 36 | −60 | 20 | −24 | 17 |
| 2014年3月 | 43 | −138 | 91 | −95 | 15 |
| 2015年3月 | 49 | −37 | −5 | 12 | 25 |
| 2016年3月 | 38 | −60 | 21 | −22 | 23 |
| 2017年3月 | 74 | −42 | −10 | 32 | 43 |
| 2018年3月 | 47 | −53 | −23 | −6 | 15 |
| 2019年3月 | 54 | 0 | −55 | 54 | 14 |
| 2020年3月 | 61 | −122 | 61 | −61 | 14 |
| 2021年3月 | 43 | −71 | 29 | −28 | 14 |
| 2022年3月 | 60 | −56 | 26 | 4 | 45 |
| 2023年3月 | 49 | 4 | −55 | 53 | 44 |
| 2024年3月 | 60 | −26 | −35 | 34 | 44 |
| 2025年3月 | 47 | −21 | 6 | 26 | 76 |
| 2026年3月 | 55 | −54 | −19 | 1 | 58 |
本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。
資産と負債
貸借対照表 14期分
2026年3月期の総資産は774億円。このうち返さなくてよい自己資本が261億円で、自己資本比率は33.7%(業種中央値47.5%より薄い)。
| 決算期 | 総資産億円 | 自己資本億円 | 負債億円 | 自己資本比率% |
|---|---|---|---|---|
| 2013年3月 | 502 | 76 | 426 | 15.2 |
| 2014年3月 | 597 | 79 | 518 | 13.2 |
| 2015年3月 | 598 | 86 | 512 | 14.3 |
| 2016年3月 | 631 | 98 | 533 | 15.5 |
| 2017年3月 | 634 | 96 | 538 | 15.1 |
| 2018年3月 | 617 | 99 | 518 | 16.0 |
| 2019年3月 | 567 | 117 | 450 | 20.7 |
| 2020年3月 | 664 | 136 | 528 | 20.5 |
| 2021年3月 | 689 | 139 | 550 | 20.2 |
| 2022年3月 | 735 | 151 | 584 | 20.6 |
| 2023年3月 | 708 | 179 | 529 | 25.3 |
| 2024年3月 | 705 | 194 | 511 | 27.5 |
| 2025年3月 | 773 | 251 | 522 | 32.4 |
| 2026年3月 | 774 | 261 | 513 | 33.7 |
自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。
有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。
業界内での比較
海運業 11社との比較
同じ海運業の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率で11社中3位あたり、逆に低いのは自己資本比率で11社中9位あたり。帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。
有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。
株価
9月2日の終値
直近の終値は¥1,559で、1年前と比べて+49.7%。過去52週の値幅のなかでは28%の位置にある。
チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。
| 指標 | 値 |
|---|---|
| PER (実績) | 28.8倍 |
| PER (会社予想) | 3.2倍 |
| PBR | 0.43倍 |
| 配当利回り | 2.57% |
実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。
値動きの背景
株価は1684円で、前日比+6.25%と急伸。週足では7月17日の1423円を底に反発し、8月21日には1684円まで上昇。25日線(1496.28円)を+12.5%上回り、75日線(1442.51円)や200日線(1392.93円)も上抜いて上昇トレンドが明確。52週高値3025円からは-44%と依然高値圏には届かないが、1ヶ月で+13.32%と力強い上昇。出来高は8月21日に11.6万株と増加し、需給の改善が確認できる。RSIは72.5と過熱域に近づき、短期的な調整リスクには注意が必要。
値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。
AIの評価
AI評価株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません
現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 12/100)。
PER 28.2倍は業界平均15.2倍を約1.9倍上回り割高。PBR 0.45倍と解散価値対比では安いが、ROE 1.6%と低収益性を考慮すれば高PERは割高感あり。配当利回り2.75%は平均並みだが、配当性向87%と高く、持続性に懸念。
| 指標 | この会社 | 業種平均 |
|---|---|---|
| PER (実績) | 28.8倍 | 18.2倍 |
| PER (予想) | 3.2倍 | — |
| PBR | 0.43倍 | 0.94倍 |
| ROE | 1.6% | 7.9% |
業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。
AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。
評価が分かれる点
AI分析投資家の見方
共栄タンカーの投資論点は、2025年3月期に急増した利益が持続可能かどうか。強気派は、タンカー市況の構造的な改善(エネルギー需要増・船腹供給制約)と、PBR0.45倍の大幅割安、2025年3月期に営業利益率9.2%と高収益を達成した点を評価。弱気派は、海運市況のボラティリティの高さ、2026年3月期には利益が急減する予想(営業利益率7.7%への低下、純利益は4億円と大きく減少)、同業大手に比べ規模が小さく耐性が弱い点を指摘。
- タンカー市況の好転と需要増
地政学リスクやエネルギー需要でタンカー運賃が高止まり。
- 大幅なPBR割安
PBR0.45倍と解散価値の半分以下で底値感。
- 2025年3月期の高利益
営業利益率9.2%と過去最高水準の収益性を示した。
- 2025年3月期純利益51億円の特殊要因再現期待不定影響強
船舶売却益など一時利益、再現で株価急騰
- タンカー運賃市況回復で営業利益改善継続影響中
2026年3月期営業利益12億円、運賃上昇で上振れ可能性
- PBR0.45倍と解散価値割れ、資産価値見直し継続影響中
船舶含み益がPBR1倍超の評価に結びつく可能性
- 配当利回り2.75%と安定的な株主還元通年影響弱
2025年3月期配当42円、業績変動あるが継続期待
- 利益の急減予想
2026年3月期純利益4億円と前期比92%減の見通し。
- 市況依存で不安定
スポット運賃に依存し、業績が大きく変動する。
- 小規模で競争劣位
同業大手(日本郵船など)に比べ規模が小さく交渉力弱い。
- 2026年3月期純利益4億円と大幅減益予想2026年3月期決算発表影響強
前期比-92%減益、営業利益も減少で株価下落
- ROE1.6%と低収益、PBR0.45倍が妥当な評価継続影響中
低ROE続けば解散価値割れ状態が固定化
- 燃料費高騰で運航コスト増加継続影響中
燃油価格上昇が営業利益を圧迫、変動リスク
- 海運市況の変動リスク不定影響弱
タンカー運賃は需給で急変、収益の不安定要因
- 運航船腹の稼働率
- 需給ギャップと収益力を測る。
- スポット運賃指数
- 市況動向を直接反映するため。
- 定期契約比率
- 収益の安定性を評価する指標。
配当
株主還元
直近の年間配当は1株あたり40円で、前期から+0.0%。いまの株価に対する利回りは2.57%。
| 決算期 | 1株あたり配当円 | 前期比% | 配当性向% |
|---|---|---|---|
| 2017年3月 | 30 | — | 48.1 |
| 2018年3月 | 20 | −33.3 | 18.1 |
| 2019年3月 | 20 | 0.0 | 57.1 |
| 2020年3月 | 20 | 0.0 | 10.2 |
| 2021年3月 | 20 | 0.0 | 34.9 |
| 2022年3月 | 20 | 0.0 | 21.1 |
| 2023年3月 | 20 | 0.0 | 285.9 |
| 2024年3月 | 20 | 0.0 | 75.9 |
| 2025年3月 | 40 | 100.0 | 62.4 |
| 2026年3月 | 40 | 0.0 | 87.0 |
過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。
- 権利付き最終日—
- 権利確定日—
- 支払開始日—
- 今期の会社予想年間予想¥40
株主
有価証券報告書より
2026年3月期末の株主数は延べ8,762人。区分でいちばん多いのは事業法人で51.1%。グループ会社や銀行などの安定株主が60.2%を占め、残る39.8%が市場で売買されうる浮動株にあたる。
所有者の区分ごとの比率
| 所有者の区分 | 2021年3月% | 2022年3月% | 2023年3月% | 2024年3月% | 2025年3月% | 2026年3月% |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 事業法人 | 49.3 | 50.1 | 49.4 | 49.4 | 49.9 | 51.1 |
| 個人・その他 | 30.1 | 29.1 | 29.4 | 28.8 | 30.4 | 30.7 |
| 金融機関 | 17.6 | 17.9 | 15.9 | 17.1 | 13.9 | 9.1 |
| 外国法人 | 1.1 | 2.0 | 2.5 | 2.2 | 2.5 | 6.9 |
| 証券会社 | 1.8 | 0.8 | 2.8 | 2.5 | 2.9 | 2.1 |
| 外国人個人 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.3 | 0.1 |
| 自己株式 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。
大株主上位10者
| 順位 | 株主 | 持ち株比率 % |
|---|---|---|
| 01 | 日本郵船株式会社 | 30.00 |
| 02 | ジャパンマリンユナイテッド株式会社 | 12.42 |
| 03 | コスモ石油株式会社 | 6.54 |
| 04 | 三井住友海上火災保険株式会社 | 4.25 |
| 05 | 株式会社みずほ銀行 | 2.61 |
| 06 | 馬場 邦子 | 1.63 |
| 07 | KGI ASIA LIMITED-CLIENT ACCOUNT (常任代理人 香港上海銀行東京支店) | 1.61 |
| 08 | 株式会社エステックス | 1.33 |
| 09 | 馬場 洋子 | 1.31 |
| 10 | 林田 一男 | 1.12 |
有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。
- 2026-04-22アローストリート・キャピタル・リミテッド・パートナーシップ(Arrowstreet Capital, Limited Partnership)新規の大量保有報告5.14%
提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。
株価指標の推移
有価証券報告書 14期分
1株利益は14期で+9409%、1株純資産は14期で+1606%。直近期のROEは1.6%で、日本株の目安とされる8%を下回る。
| 決算期 | EPS円 | BPS円 | ROE% | PER倍 | 配当性向% |
|---|---|---|---|---|---|
| 2013年3月 | 1 | 200 | 0.3 | 440.4 | — |
| 2014年3月 | 117 | 2,060 | 5.8 | 18.6 | 22.0 |
| 2015年3月 | 278 | 2,240 | 12.9 | 8.1 | 32.5 |
| 2016年3月 | 156 | 1,276 | 12.2 | 4.7 | 25.0 |
| 2017年3月 | 21 | 1,249 | 1.7 | 55.9 | 48.1 |
| 2018年3月 | 102 | 1,289 | 7.9 | 9.0 | 18.1 |
| 2019年3月 | 149 | 1,534 | 9.7 | 5.0 | 57.1 |
| 2020年3月 | 275 | 1,781 | 15.4 | 3.0 | 10.2 |
| 2021年3月 | 21 | 1,818 | 1.2 | 47.8 | 34.9 |
| 2022年3月 | 115 | 1,977 | 5.8 | 10.4 | 21.1 |
| 2023年3月 | 115 | 2,340 | 4.9 | 8.0 | 285.9 |
| 2024年3月 | 19 | 2,532 | 0.8 | 57.4 | 75.9 |
| 2025年3月 | 668 | 3,277 | 23.0 | 1.5 | 62.4 |
| 2026年3月 | 54 | 3,412 | 1.6 | 38.4 | 87.0 |
有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。
- EPS1株利益
- 1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
- BPS1株純資産
- 1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
- ROE自己資本利益率
- 株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
- PER期末実績
- 株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
- 配当性向利益からの還元率
- 利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある
経営陣
13名 有価証券報告書の提出日現在
有価証券報告書に載っている役員は13名。2026/3期の役員報酬は総額131百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約2倍にあたる。
| 氏名 | 役職 | 年齢 | 保有株数 |
|---|---|---|---|
| 近藤耕司 | 代表取締役 社長 | 66 | 14,800 |
| 新村正晴 | 代表取締役 専務取締役 人事総務部担当 | 60 | 4,100 |
| 太田晶宏 | 常務取締役 経営管理部・企画部・経理部担当 | 58 | 3,800 |
| 稲葉泰規 | 取締役 営業部担当 | 59 | 1,500 |
| 新保二郎 | 取締役 船舶部長 兼 船舶管理グループ長 | 60 | 5,800 |
| 吉田雅和 | 取締役(常勤監査等委員) | 65 | 1,900 |
| 石﨑青次 | 取締役(監査等委員) | 82 | — |
| 稲見俊文 | 取締役(監査等委員) | 74 | — |
| 黒川貴史 | 取締役(監査等委員) | 55 | — |
| 植松孝之 | 取締役(監査等委員) | 63 | — |
| 奥村衞子 | 取締役(監査等委員) | 66 | — |
| 加藤毅 | 代表取締役 社長 | 62 | — |
残りの役員1名を開く
| 氏名 | 役職 | 年齢 |
|---|---|---|
| 竹田純子 | 取締役(監査等委員) | 59 |
役員報酬の内訳2026/3期
| 役員の区分 | 人数名 | 固定報酬百万円 | 業績連動百万円 | 合計百万円 | 1人あたり百万円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 取締役(社内) | 6 | 87 | 14 | 101 | 17 |
| 取締役(社内) | 1 | 19 | — | 19 | 19 |
| 社外取締役 | 3 | 11 | — | 11 | 4 |
有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。
有価証券報告書
有価証券報告書 2026/3期
会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。
事業の内容472字を開く
何をしている会社か、会社自身の説明
経営方針・対処すべき課題908字を開く
経営陣が考える方向性と課題
事業等のリスク1,846字を開く
会社が自認するリスクの一覧
経営成績の分析 (MD&A)5,418字を開く
業績がなぜこうなったかの経営陣の説明
EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。
開示資料
出典
このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP。
- 有価証券報告書有価証券報告書-第96期(2025/04/01-2026/03/31)2026-06-25
- 半期報告書半期報告書-第96期(2025/04/01-2026/03/31)2025-11-13
- 有価証券報告書有価証券報告書-第95期(2024/04/01-2025/03/31)2025-06-26
- 半期報告書半期報告書-第95期(2024/04/01-2025/03/31)2024-11-14
- 有価証券報告書有価証券報告書-第94期(2023/04/01-2024/03/31)2024-06-28
- 四半期報告書四半期報告書-第94期第3四半期(2023/10/01-2023/12/31)2024-02-14
- 四半期報告書四半期報告書-第94期第2四半期(2023/07/01-2023/09/30)2023-11-13
- 四半期報告書四半期報告書-第94期第1四半期(2023/04/01-2023/06/30)2023-08-10
- 有価証券報告書有価証券報告書-第93期(2022/04/01-2023/03/31)2023-06-30
- 四半期報告書四半期報告書-第93期第3四半期(2022/10/01-2022/12/31)2023-02-14
- 四半期報告書四半期報告書-第93期第2四半期(令和4年7月1日-令和4年9月30日)2022-11-14
- 四半期報告書四半期報告書-第93期第1四半期(令和4年4月1日-令和4年6月30日)2022-08-12
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