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日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,020.8+254ドル円158.87-1NASDAQ26,203.91+104S&P 5007,667.95+36SOX 指数11,316.82+289/2終値

日本通信

Japan Communications Inc.9424 · Prime · 情報・通信業

MVNO/MVNEとして自社ブランドSIM販売と通信サービス基盤提供。法人向けモバイルソリューションも展開。

概要

日本通信は、1996年設立のMVNO(仮想移動体通信事業者)である。ドコモやソフトバンクのネットワークを借り、個人向けに「日本通信SIM」や「bモバイル」ブランドで格安通信サービスを提供する。また、法人向けにはモバイル専用線やデュアルネットワーク製品などのMSP事業を日本と米国で展開する。2026年3月期の連結売上高は116億円、営業利益11億円、従業員156名。2026年にはネオキャリアとして自前の音声・SMSコアネットワークを構築中である。

個人向け「日本通信SIM」が牽引するMVNO事業

日本通信の主力は個人向けMVNOサービスである。2020年7月に発売した「日本通信SIM」は、大手携帯電話会社と同等の音声定額プランを低価格で提供し、契約回線数を伸ばしてきた。2026年3月末時点の契約回線数は94.7万回線に達し、売上高の成長を牽引する。2025年のJ.D.パワー顧客満足度調査ではMVNO部門で2年連続総合満足度第1位を獲得した。同社はドコモのネットワークを利用しており、2026年4月からは本人確認にマイナンバーカードの署名用電子証明書を必須とするなど、不正利用防止にも注力する。また、bモバイルブランドはプリペイド型のデータ通信サービスとして継続している。

MVNE事業で後方から支えるプラットフォーム

日本通信は自社でMVNO事業を展開するだけでなく、他のMVNO事業者に対して通信サービス基盤(MVNE)を提供する。パートナー企業の要望に応じてモバイル通信ネットワーク、認証システム、課金・請求システム、顧客管理システムなどを一括提供し、ネットワーク管理やコールセンター運用まで受託する。これによりMVNO事業者は自前のインフラを持たずにサービスを開始できる。MVNEの主な顧客はH.I.S.Mobile株式会社などで、2025年3月期には同社向け販売が全売上の13.0%を占めた。MVNE事業は安定した収益源として機能している。

法人向けMSP事業の二本柱:日本と米国

法人向けのモバイル・ソリューション(MSP)事業は、日本国内と米国で展開される。日本では、金融機関や決済代行業者向けにモバイル専用線サービスを提供。インターネットを経由しないセキュアな通信を実現し、クレジットカード情報の非保持化ニーズに対応する。また、複数のキャリア回線を冗長化したデュアル・ネットワーク製品により、固定通信の無線置き換えを提案する。米国では子会社JCI US Inc.がVerizon Wirelessのネットワークを活用し、主にATMやPOS端末向けのモバイル専用線サービスを提供する。米国事業はローカル5G向けSIMなどにも展開を広げている。

FPoS認証基盤が切り開くデジタルトラスト事業

日本通信は特許技術「FPoS(FinTech Platform over SIM)」を保有する。これはSIMカードを活用した認証基盤で、金融庁から金融取引の安全性確保に資する技術として認められている。2026年6月には「日本通信アプリ」をFPoS対応にアップグレードし、顧客の本人確認やログインセキュリティを強化した。FPoS事業はまだ規模は小さいが、同社はデジタルID市場の成長を見据え、2030年度に売上650億円、営業利益150億円を目指す「ビジョン2030」の柱の一つと位置付ける。ネオキャリアとしての新サービスでもFPoS認証を活用する計画である。

業界の中での役割はMVNO/MVNE(仮想移動体通信事業者/イネーブラー)にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
116億円
営業利益
11億円
営業利益率
9.5%
純利益
8億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2024/3
事業売上構成比利益利益率
日本事業73億円98.6%23億円31.5%
海外事業1億円1.4%0億円0.0%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01モバイル通信サービス(MVNO/MVNE)主力

ドコモ・ソフトバンクのネットワークを活用し、個人向けに「日本通信SIM」「bモバイル」ブランドでMVNOサービスを提供。また、MVNO事業者向けに通信サービス基盤(MVNE)を提供し、ネットワーク・マネジメント等の運用支援を行っている。

主な製品・サービス2
日本通信SIM
個人向けに提供するSIMカードで、スマートフォン等に挿入してインターネット接続・音声通話が可能。
bモバイル
個人向けモバイル通信サービスのブランド。

02モバイル・ソリューション(MSP)準主力

法人顧客やパートナー(金融機関、決済代行業者、システムインテグレーター等)向けに、モバイル専用線によるセキュアなネットワーク、デュアルネットワーク製品、ローカル5G向けSIMなどを提供。米国ではJCI US Inc.が金融機関等向けにモバイル専用線サービスを提供。

主な製品・サービス3
モバイル専用線
携帯電話事業者のネットワークを使った専用線サービス。インターネットを経由せずセキュアな通信を実現。
デュアル・ネットワーク製品
複数の携帯電話事業者の回線を冗長化し、主回線障害時も自動切替で通信を維持する製品。固定通信の無線置き換えに活用。
ローカル5G向けSIM
企業や教育機関等が構築するローカル5Gネットワークで使用するSIMを提供。

製品と技術

「日本通信SIM」:音声定額と高セキュリティ認証

日本通信SIMは、ドコモのLTE/5Gネットワークを利用したMVNO向けSIMである。2020年7月の発売以来、音声通話定額・準定額プランを低価格で提供し、大手キャリア対抗の選択肢として普及した。2026年3月時点の契約数94.7万回線。特徴の一つは、2026年6月にFPoS対応となった専用アプリによる本人確認である。マイナンバーカードの署名用電子証明書を利用し、SIM発行時の厳格な本人確認を実現している。また、アプリ内で回線追加時の本人確認も簡便に行える。顧客満足度は高く、J.D.パワー調査で2年連続1位を獲得した。bモバイルブランドも並行して展開され、プリペイド型データ通信として利用されている。

セキュアなモバイル専用線とデュアルネットワーク

日本通信の法人向け製品であるモバイル専用線は、携帯電話網を利用してインターネットを経由しない専用線サービスである。金融機関や決済代行業者が求める高セキュリティ通信を実現し、PCI DSSに準拠。デュアルネットワーク製品は、複数のキャリア回線(例:ドコモとソフトバンク)を冗長構成し、主回線障害時に自動切替で通信を維持する。これにより、固定通信の無線置き換えが可能となり、導入コストの削減と安定性を両立する。米国ではVerizon Wireless回線を用いた同様のサービスを提供し、ATMやPOS端末の通信に採用されている。また、ローカル5G向けSIMやハイブリッドSIM(ローカル基地局とキャリア網の両方に対応)も開発している。

FPoS:SIMを活用したデジタル認証基盤

FPoS(FinTech Platform over SIM)は日本通信が特許を持つ認証技術である。スマートフォンのSIMカードに組み込まれた電子証明書を利用し、ユーザーの本人性と真正性を担保する。金融庁から金融取引の安全性向上に寄与する技術として認定されており、クレジットカード決済やオンラインバンキングなどの高セキュリティ領域での活用が期待される。2026年6月には日本通信SIMの専用アプリがFPoS対応となり、ログイン時の二要素認証や回線追加時の本人確認に利用されている。同社はFPoSをデジタルIDの中核と位置付け、ネオキャリアサービスでも採用予定である。FPoS事業はまだ売上貢献は小さいが、2030年ビジョンの重要な成長ドライバーとされる。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

情報・通信業のなかでの位置

MVNO事業者、通信コスト削減が強み

同社はMVNO(仮想移動体通信事業者)として、格安SIMサービスなどを提供する。売上高は74億円から増加し、営業利益率は10%前後と高い収益性を誇る。競合にはソラコムやVRAN Solutionなどがあるが、同社は通信コスト削減技術を強みに、法人向けサービスを中心に差別化している。成長市場であるIoTや5G関連サービスの拡大が期待されるが、大手キャリアとの競争や規制リスクも存在する。

強み

  • 営業利益率10%前後と、業界平均を上回る高収益。
  • 売上高が前年比20%超の伸びを示し、成長性が高い。
  • 独自の技術で通信コストを抑制し、競争力のある価格を実現。
  • 法人向けサービスに強みを持ち、安定した収益源を確保。

課題

  • 通信業界は大手寡占状態で、価格競争が激しい。
  • 通信業界の規制変更が事業に影響を与える可能性。
  • MVNO市場の成熟に伴い、新たな成長分野への進出が必要。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

通信・電力・ガスの時価総額近傍。太字が日本通信

時価総額で並べると、掲載6社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
19416ビジョン534億円20.0倍
24390IPS519億円12.6倍
33843フリービット405億円11.5倍
49535広島ガス292億円13.9倍
53834朝日ネット196億円12.4倍
69424日本通信195億円25.6倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(通信・電力・ガス)に従っています。

会社の歴史

沿革 16件

携帯電話法人向け販売代理店としての創業

1996年5月、日本通信は東京都千代田区で法人向け携帯電話サービスのプロバイダーとして設立された。同年10月には米国に技術開発子会社CCT社を設立し、国際的な技術基盤の獲得を目指した。1996年12月に電気通信事業法に基づく一般第二種電気通信事業者の届出を行い、1997年1月に法人向け携帯電話サービス「テレコム・サービス」の提供を開始。当初は携帯電話会社の代理店として法人顧客に端末と回線を販売するビジネスモデルであった。1997年9月には本社を品川区に移転した。2000年6月にはbモバイルブランドでASP事業(アプリケーション・サービス・プロバイダ)に参入し、携帯電話ブラウザ向けのコンテンツ提供を始めた。

世界初のMVNOとしてデータ通信市場に参入

2001年8月、日本通信はDDIポケット(現ソフトバンク)からPHSデータ通信ネットワークを調達し、世界初となるデータ通信MVNO事業を開始した。これは携帯電話会社のネットワークを借りて自社ブランドでサービスを提供する新しいビジネスモデルであった。同年10月に法人向け「bモバイル・データ・サービス」、12月には個人向けプリペイド型「bモバイル」を発売。データ通信カードと1年間のインターネット利用料をパッケージ化し、PC量販店で販売する手法で市場を開拓した。この事業転換により、同社は単なる販売代理店から独自の通信サービス事業者へと変貌を遂げた。

ヘラクレス上場と米国セキュリティ企業買収

2005年4月、日本通信は大阪証券取引所ヘラクレス(グロース市場)に上場した。上場後、積極的に技術力の強化を進め、2006年3月にはネットワーク不正アクセス防御システムに優れた米国Arxceo社を買収(議決権比率58%、後に完全子会社化)。同年4月には米国でMVNO事業を開始する子会社CSCT社(後のContour Networks)をジョージア州に設立、8月には日本でもセキュリティ子会社CNJ社を設立した。これにより、セキュリティ技術をコアとした法人向けソリューションの基盤を構築した。2007年4月、CSCT社は米国第6位の携帯事業者U.S. Cellularと第3世代ネットワークでのMVNO接続契約を締結した。

ドコモとの相互接続裁定で事業拡大の布石

2007年11月、日本通信はNTTドコモとの相互接続について総務大臣裁定を得た。これにより、ドコモの3Gネットワークに自社のMVNOサービスを接続することが認められ、事業の自由度が向上した。裁定に先立つ2007年4月には米国子会社がU.S. Cellularとの接続契約を締結しており、国内外でネットワーク調達の多様化が進んだ。2008年6月には米国子会社がクレジットカード業界の情報セキュリティ基準「PCI DSS」認定を取得。金融機関向けサービスの信頼性を裏付ける成果となった。この裁定は後の音声定額プラン実現への法的な基盤ともなった。

財務再建期を経て音声定額プランで成長軌道へ

2010年代、日本通信は業績が低迷した。2016年3月期には22億円の当期純損失を計上し、2018年3月期まで赤字が続いた。しかし、2020年6月の総務大臣裁定を受け、大手携帯電話会社と同等の音声定額プランを提供できるようになり、同年7月に「日本通信SIM」を発売。これが顧客獲得の転機となった。契約回線数が急増し、2022年3月期には黒字転換。その後も成長を続け、2026年3月期の売上高は116億円、営業利益11億円、純利益8億円に達した。この間、MVNE事業やMSP事業も安定して収益に貢献した。

ネオキャリア構想と2030年ビジョン

2025年3月、日本通信はネオキャリア実現のため、三菱UFJ銀行を引受人とする第1回無担保社債20億円を発行。その後、りそな銀行、横浜銀行、三菱UFJ銀行から総額40億円の社債を追加発行し、音声・SMSコアネットワーク構築のための初期投資65億円を調達した。2026年11月のサービス開始を目指し、ネットワーク構築と接続試験を進める。同年5月には「ビジョン2030」を策定し、2030年度に売上650億円、営業利益150億円という目標を掲げた。FPoS認証基盤の商用化もこのビジョンの一部であり、2026年6月に「日本通信アプリ」のFPoS対応を完了した。

年表16件を開く

1990年代

  • 1996年5月創業1996年5月24日、携帯電話の法人向けサービス・プロバイダーとして東京都千代田区に設立
  • 1996年10月M&A米国コロラド州に、技術開発のための子会社(Communication Computer Technologies Inc.(後にComputer and Communication Technologies Inc.に商号変更、以下、「CCT社」という))を設立(当社議決権比率100%、2019年6月にJCI US Inc.に統合)
  • 1996年12月電気通信事業法に基づく一般第二種電気通信事業者の届出(関電通第7504号)
  • 1997年1月法人向け携帯電話サービス(テレコム・サービス)を提供開始
  • 1997年9月東京都品川区に本社移転

2000年代

  • 2000年6月「bモバイル(ビーモバイル)」の名称で、各種アプリケーションやコンテンツを携帯電話ブラウザで提供するアプリケーション・サービス・プロバイダ(ASP)事業を開始
  • 2001年8月DDIポケット株式会社(現 ソフトバンク株式会社、以下、「ソフトバンク」という)からPHSデータ通信のネットワークを調達し、世界初となるデータ通信MVNO(Mobile Virtual Network Operator)事業を開始
  • 2001年10月「bモバイル・データ・サービス」の名称で法人向けモバイルデータ通信サービスを提供開始
  • 2001年12月「bモバイル・プリペイド・サービス(現 bモバイル)」の名称でデータ通信カードと1年間のモバイルインターネット使用料をパッケージ化した商品をPC量販店等で提供開始
  • 2005年4月上場大阪証券取引所ニッポン・ニュー・マーケット-「ヘラクレス」(市場区分:グロース)に上場
  • 2006年3月M&Aネットワーク不正アクセス防御システムで優れた技術を持つArxceo Corporation(米国アラバマ州、以下、「Arxceo社」という)を買収(買収完了時当社議決権比率58%、2010年11月に同社を完全子会社化、2019年6月にJCI US Inc.に統合)
  • 2006年4月M&A米国でMVNO事業を開始するため、子会社(Communications Security and Compliance Technologies Inc.(以下、「CSCT社」といい、2013年7月、Contour Networks Inc.(以下、「CNI社」という)に商号変更)を米国ジョージア州に設立(当社議決権比率100%、2019年6月にJCI US Inc.に統合)
  • 2006年8月ネットワーク・セキュリティに関するソリューションの開発・販売子会社(アレクセオ・ジャパン株式会社(現 コントゥアー・ネットワークス・ジャパン株式会社、以下、「CNJ社」という))を東京都品川区に設立(当社議決権比率100%)
  • 2007年4月CSCT社が、米国第6位(当時)の携帯電話事業者U.S. Cellular Corporation(米国イリノイ州)とMVNOサービスのための、第3世代携帯電話(以下、「3G」という)ネットワークとのレイヤー2による相互接続契約を締結
  • 2007年11月株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ(現 株式会社NTTドコモ、以下、「ドコモ」という)との相互接続についての総務大臣裁定
  • 2008年6月CSCT社(ブランド名:Contour Networks(コントゥアー・ネットワークス))がクレジットカード業界の情報セキュリティ基準「PCI DSS(Payment Card Industry Data Security Standard、以下、「PCI DSS」という)(注1)」認定を取得

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち2項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高2030年度まで650億円
  • 営業利益2030年度まで150億円

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    ネオキャリアの実現とFPoSの普及

    2026年11月にドコモの音声・SMS網との相互接続に基づくネオキャリアとしての新サービスを開始し、商用開始したFPoSの普及を進める。

  2. 02

    日本通信SIMの競争力強化と差別化

    eSIM対応、マイナンバーカード本人確認の導入、MNPワンストップ対応、データ容量増量などにより利便性を向上し、他のMVNOとの差別化を図る。

  3. 03

    FPoSによるデジタルID事業の推進

    マイナンバーカード同等のセキュリティを持つFPoS認証基盤を金融・自治体など幅広い分野に提供し、デジタルID・認証基盤として普及させる。

  4. 04

    ローカル携帯網通信事業の展開

    米国子会社での実績を基に、日本でのローカル4G/5G網向けSIM提供をパートナー企業と連携して拡大する。

  5. 05

    公正な競争環境の確保

    MNOとMVNO間の公正競争を推進し、ネオキャリアとしてMNOと同等のサービスを提供可能な事業基盤を確立する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で156人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は802万円で、9期前と比べて+17.4%平均年齢は39.4歳、平均勤続年数は8.9年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月103
2018年3月98
2019年3月68439.58.698
2020年3月70140.18.999
2021年3月70739.79.1107
2022年3月66238.78.5118
2023年3月69939.29.1124
2024年3月72239.89.6131
2025年3月79540.59.3143699
2026年3月80239.48.9156705

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社7(国内 6 / 海外 1、うち連結子会社 6) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位5)
とらのもんノード — 東京都港区2,539百万円
よしおかノード — 群馬県北群馬郡吉岡町129百万円
本社 — 米国コロラド州イングルウッド75百万円
うめきたノード — 大阪府大阪市北区大深町21百万円
まちなとノード — 沖縄県浦添市牧港5百万円
ほか1件の開示あり
主な関係会社
  • 海外
    JCI US Inc.
    米国コロラド州 イングルウッド · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    コントゥアー・ネットワークス・ジャパン株式会社(注1)
    東京都港区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    クルーシステム 株式会社(注2)
    東京都港区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    JCI Europe Communications Limited
    アイルランド ダブリン · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    my FinTech株式会社(注2)(注3)(注4)
    東京都港区 · 連結子会社
    議決権74.4%
  • 国内
    セキュアID株式会社
    東京都港区 · 連結子会社
    議決権51.0%
  • 国内
    H.I.S.Mobile株式会社(注5)
    東京都港区 · 持分法適用会社
    議決権40.0%
公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    令和5年度ガバメントソリューションサービスに係るモバイル端末等用通信回線サービス等
    デジタル庁 · 2023-04-11
    2.6億円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は116億円営業利益11億円前期と比べると増収増益で、売上が+26.1%、利益が+10.0%。

売上高
+26.1%
116億円
営業利益
+10.0%
11億円
純利益
+0.0%
8億円
営業利益率
9.5%
前期比 -1.4%pt

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は32億円、営業利益は3億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+88.2%、営業利益は+0.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q182
2024年1Q17317.66
2024年2Q18211.12
2024年3Q19315.83
2024年4Q203
2025年2Q4337.02
2025年4Q49714.36
2026年2Q56610.74
2026年4Q6058.34
2027年1Q3239.42

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は39億円から116億円へ3.0倍に増えた。直近期の営業利益率は9.5%。売上は5期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月3943
2014年3月4779
2015年3月5153
2016年3月41−20−22
2017年3月27−17−22
2018年3月30−11−23
2019年3月35−5−5
2020年3月35−7−8
2021年3月35−2−3
2022年3月4633
2023年3月6187
2024年3月741214
2025年3月92101010.98
2026年3月11611119.58

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高116億円のうち、営業利益として残るのは11億円9.5%。営業外の損益と税金を反映した純利益は8億円、売上の6.9%にあたる。営業利益率は業種中央値8.4%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金62.1%72億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金28.4%33億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益9.5%11億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
37.9%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+1.1pt
9.5%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+0.3pt
6.9%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+5.6pt
18.6%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
6.7%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
15.7%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが13億円、投資CFが−22億円で、差し引きのフリーCFは−9億円この組み合わせは積極投資型にあたる。本業で稼ぎつつ、さらに資金を調達して大きな投資に踏み込んでいる。成長への布石の局面期末の手元現金は71億円で、売上の7.3ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月3−30022
2014年3月5−44127
2015年3月4−517−143
2016年3月−12−150−2715
2017年3月−4−44−811
2018年3月−12100−29
2019年3月−3−12−46
2020年3月−6−17−77
2021年3月4−10310
2022年3月0−32−39
2023年3月9−20716
2024年3月11−21925
2025年3月9−1120−243
2026年3月13−2236−971

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は120億円。このうち返さなくてよい自己資本が46億円で、自己資本比率は37.6%(業種中央値63.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月51252648.8
2014年3月65353052.0
2015年3月87483955.2
2016年3月58273146.0
2017年3月48183035.0
2018年3月2091143.6
2019年3月1771037.5
2020年3月1551036.0
2021年3月1931614.2
2022年3月1981133.6
2023年3月30151546.1
2024年3月44301462.8
2025年3月73393550.4
2026年3月120467437.6

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
71億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
35億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
74億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
74
/ 100
安定性自己資本比率25 / 40
収益力営業利益率19 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

情報・通信業 605社との比較

同じ情報・通信業の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率605社中105位あたり、逆に低いのは自己資本比率605社中505位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
18.6%/中央値 13.1%
P25 7.0%P75 20.1%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
9.5%/中央値 8.4%
P25 3.9%P75 16.1%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
37.6%/中央値 63.4%
P25 45.3%P75 74.7%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
26.1%/中央値 9.1%
P25 1.9%P75 20.2%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
/中央値 2.5%
P25 1.5%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥117で、1年前と比べて-23.5%過去52週の値幅のなかでは27%の位置にある。

¥117+0.0%1ヶ月+1.7%1年-23.5%時価総額195億円
過去52週の値幅
安値¥102高値¥157

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)25.6倍
PBR4.07倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1日で+5.5%と急反発し、株価は115円。月間では-2.54%とやや軟調だが、25日線(113円)を上回り、75日線(115円)に接近している。52週高値177円からは約35%下落しており、年初来安値圏からの戻り歩調。ただし、8月7日に106円まで売られた後、出来高を伴って回復しており、下値の堅さがうかがえる。RSIは56.4と中立からやや強気で、週足ではボトム形成の兆し。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をやや割高と判定しています(スコア 45/100)

PER24.7倍は同業平均29.7倍を下回りやや割安感もあるが、PBR4.08倍は平均3.44倍を上回り評価が高い。無配で配当利回り0%と成長期待を反映。ROE18.6%と高収益だが、利回りがなく割高感もあり、バリュエーションは分かれる。

指標この会社業種平均
PER (実績)25.6倍47.9倍
PBR4.07倍2.96倍
ROE18.6%12.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

売上成長は堅調(2026年3月期26%増収予想)だが、営業利益率が2025年10.9%から2026年9.5%へ低下予想。強気派は「加入者拡大で将来の利益拡大が期待できる」と見る。弱気派は「競争激化でARPU低下、費用増で利益率低下が続く」と警戒。無配当でバリュエーションはPER24.7倍、PBR4.1倍と成長期待を織り込み済み。

プラスに働く材料7
  • 加入者数増加基調

    売上高が3期連続増収、2026年は116億円予想

  • MVNOシェア拡大余地

    格安SIM市場はまだ伸びしろあり、新規獲得が可能

  • IoT分野の成長

    法人向けIoT通信が新たな収益源に

  • 売上高116億円、過去最高更新2026年3月期決算発表後影響

    売上高116億円は前期比26.1%増、急成長継続。

  • 営業利益11億円で増益基調維持2026年3月期決算発表後影響

    営業利益11億円は前期比10%増、増益継続。

  • ROE18.6%と高水準、資本効率良好継続影響

    ROE18.6%は高く、自己資本を効率的に活用。

  • 株価1年で25%下落、割安感強まる現在影響

    株価は1年前比25%安、PER24.7倍は成長率に対し割安。

マイナスに働く材料7
  • 営業利益率低下

    2025年10.9%から2026年9.5%へ低下予想

  • 競争激化とARPU低下

    楽天モバイルなど競合が価格競争を仕掛けている

  • 配当なしで魅力薄

    無配当・高PERで株主還元が乏しい

  • 営業利益率9.48%と低下傾向2026年3月期決算後影響

    営業利益率は前期10.87%から9.48%に低下、収益力鈍化。

  • MVNO競争激化でARPU低下リスク継続影響

    通信業界の競争激化で顧客単価低下の可能性。

  • 純利益8億円、前期から横ばいで成長停滞2026年3月期決算後影響

    純利益8億円は前期比横ばい、増収効果が利益に反映されず。

  • 外国人保有比率12.94%、売り圧力リスク継続影響

    外国人保有比率が高く、市場変動時売り圧力となる可能性。

次の決算で確かめる点
加入者数(純増)
売上成長の先行指標
ARPU(平均収入)
価格競争の影響を測る
営業利益率
収益性の持続性を確認

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ31,512人。区分でいちばん多いのは個人・その他67.5%。グループ会社や銀行などの安定株主が13.9%を占め、残る86.1%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
個人・その他54.359.056.559.362.567.5
金融機関13.510.914.214.815.011.8
外国人個人0.20.20.18.07.98.1
証券会社10.84.45.17.47.25.6
外国法人19.522.722.48.86.54.8
事業法人1.72.71.61.70.82.0
自己株式0.00.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)(注2、3)8.91
02NATIONAL FINANCIAL SERVICES LLC(注4)(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)7.75
03MLPFS CUSTODY ACCOUNT(注5)(常任代理人 BOFA証券株式会社)7.57
04株式会社日本カストディ銀行(信託口)(注2)2.43
05JP JPMSE LUX RE SOCIETE GENERALE EQ CO (常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)1.77
06株式会社SBI証券1.15
07上田八木短資株式会社1.14
08松井証券株式会社1.11
09和田 佳一郎0.96
10安原 幹雄0.75

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近1
  • 2026-08-31
    三田 聖二
    新規の大量保有報告
    9.51%
    +1.16pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+116%、1株純資産は10期で+46%。直近期のROEは18.6%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER
2013年3月21912.126.4
2014年3月72530.048.5
2015年3月2348.0211.1
2016年3月−1519
2017年3月−1511
2018年3月−156
2019年3月−3
2020年3月−5
2021年3月−2
2022年3月264.2118.4
2023年3月4967.258.9
2024年3月81765.524.8
2025年3月52226.327.7
2026年3月52718.627.9

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある

経営陣

18名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は18名。2026/3期の役員報酬は総額890百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約32倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
三田聖二取締役会長(代表取締役)7713,264,300
福田尚久取締役社長兼CEO(代表取締役)64677,000
加藤明美常務取締役(代表取締役)60382,000
寺本振透取締役6324,000
山田喜彦取締役7590,000
森葉子取締役7324,000
田中仁取締役6334,000
團宏明取締役788,700
諫山親監査役(常勤)68
松尾清監査役7510,100
井上伸一監査役7710,000
大岸聡監査役6922,800
残りの役員6名を開く
氏名役職年齢保有株数
後藤堅一常務執行役員68177,000
横山裕昭上席執行役員68194,000
森島裕執行役員59186,000
グレッグ・ダイクマン執行役員47
小平充執行役員 CFO64183,000
安藤一郎執行役員65299,500

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数業績連動百万円株式報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)313849570782261
社外取締役6453569
監査役5525210

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容4,610字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループ(当社並びに連結子会社6社及び持分法適用関連会社1社を指し、以下同様とする)は、「安全・安心にビットを運ぶ」という使命(ミッション)を実現するため、携帯電話事業者のモバイル通信ネットワーク(注1)等を活用したモバイル通信サービス(以下、「モバイル通信サービス」という)及びモバイル・ソリューション(モバイル通信サービスを含むものとし、以下同様とする)、並びに、当社の特許技術であるFPoSを活用して本人性及び真正性を担保した通信基盤及び認証基盤を提供する事業(以下、「FPoS事業」という)を展開しています。 FPoS事業の規模はまだ小さいため、当連結会計年度において当社グループが営む事業は、モバイル通信サービス及びモバイル・ソリューションとなります。 (1) 当社グループが営む事業の種類及び概要(主要な関係会社との関連を含む)は、以下のとおりです。なお、当社グループの報告セグメントは「モバイル通信サービス及びモバイル・ソリューション」の単一セグメントであるため、各事業のセグメント情報との関連の記載は省略いたします。 ① モバイル通信サービス(MVNO/MVNE事業) 携帯電話事業者のモバイル通信ネットワークを活用し、当社グループがMVNO(注2)またはMVNE(注3)としてモバイル通信サービスを提供する事業で、日本国内で展開しています。 事業の種類   事業の概要   主要な関係会社 (ⅰ)MVNO事業 (販売ブランド:日本通信SIM、bモバイル等)   日本国内において、主に個人(訪日旅行者や中小法人を含むものとし、以下同様とします)向けに、SIMを提供してモバイル通信サービスを提供する事業 (2001年12月個人向けサービスとして提供開始)   H.I.S.Mobile株式会社 (ⅱ)MVNE事業   日本国内において、主に個人向けにMVNO事業を展開するパートナーに対して、各パートナーの要望に応じたモバイル通信サービスを提供する事業 (2014年11月サービス開始)   - ② モバイル・ソリューション(MSP事業) 携帯電話事業者のモバイル通信ネットワーク等を活用し、当社グループがモバイル・ソリューションを提供する事業で、日本国内及び米国で展開しています。 事業の種類   事業の概要   主要な関係会社 (ⅰ)MSP事業(日本)   日本国内において、法人顧客またはMVNO、金融機関、決済代行業者、システムインテグレーター、メーカー等のパートナーに対して、各顧客またはパートナーの要望に応じたモバイル・ソリューションを提供する事業 (2016年1月サービス開始)   - (ⅱ)MSP事業(海外)   米国において、金融機関等の法人顧客またはシステムインテグレーター等のパートナーに対して、各顧客またはパートナーの要望に応じたモバイル・ソリューションを提供する事業 (2007年11月サービス開始)   JCI US Inc. (2) 当社グループの事業系統図(モバイル通信サービス及びモバイル・ソリューション)は、以下のとおりです。なお、当社グループの報告セグメントは「モバイル通信サービス及びモバイル・ソリューション」の単一セグメントであるため、各事業のセグメント情報との関連の記載は省略いたします。 (3) 当社グループが営む事業の詳細は、以下のとおりです。 ① モバイル通信サービス(MVNO/MVNE事業) 当社は日本国内において、携帯電話事業者(ドコモ及びソフトバンク)のモバイル通信ネットワークを活用し、当社グループが開発したサービスと組み合わせて、(ⅰ)「日本通信SIM」及び「bモバイル(ビーモバイル)」のブランドで主に個人向けにモバイル通信サービスを提供する事業(MVNO事業)、並びに、(ⅱ)主に個人向けにMVNO事業を展開するパートナー(MVNO)にモバイル通信サービスを提供する事業(MVNE事業)を営んでいます。 MVNO事業は、SIMにインターネット接続サービス及び音声通話サービス等を組み合わせて提供する方法で展開しており、顧客はSIMをスマートフォン等に搭載することで手軽にインターネットを利用することができます。 MVNE事業は、主に個人向けにMVNO事業を展開するパートナーに対し、モバイル通信サービスを提供するとともに、パートナーがMVNO事業を円滑に運用するためのソリューションを提供しています。 当社は、MVNE事業において、パートナーであるMVNOの要望に応じてモバイル通信サービスを企画・開発し、モバイル通信ネットワーク、通信端末、端末用ソフトウェア、認証システム、課金・請求システム及び顧客管理システム等を提供するとともに、パートナーから、モバイル通信サービスの運用にかかるネットワーク・マネジメント、コールセンター及び物流等に関する業務を受託しています。当社は、これらの業務にかかるパートナープラットフォームを提供することで、MVNOの事業活動を後方から強力に支援しています。 ② モバイル・ソリューション(MSP事業) 当社グループは日本国内及び米国において、携帯電話事業者(日本においてはドコモ及びソフトバンク、米国においてはVerizon Wireless)のモバイル通信ネットワーク等を活用し、当社グループが開発したサービスと組み合わせて、主にパートナーや法人向けにモバイル通信サービス及びモバイル・ソリューションを提供する事業を営んでいます。 当社グループが提供しているモバイル・ソリューションには、モバイル専用線(注4)によるセキュアなネットワーク、マルチキャリアとの接続による冗長性を備えたデュアル・ネットワーク製品、ネットワークをEnd to Endで保守するための機器監視サービス、ローカル5G(注5)向けのSIMなどがあります。 MSP事業は、(ⅰ)日本国内において、法人顧客またはパートナー(MVNO、金融機関、決済代行業者、システムインテグレーター、メーカー等)にモバイル・ソリューションを提供する「MSP事業(日本)」及び(ⅱ)米国において、法人顧客(金融機関等)またはパートナー(システムインテグレーター等)にモバイル・ソリューションを提供する「MSP事業(海外)」として展開しています。 (ⅰ)MSP事業(日本) 法人顧客またはMVNO、金融機関、決済代行業者、システムインテグレーター、メーカー等のパートナーに対して、各顧客またはパートナーの要望に応じたモバイル・ソリューションを提供する事業です。 当社は、「MSP事業(日本)」において、多くのモバイル・ソリューションを企画・開発していますが、代表例として、デュアル・ネットワーク製品による固定通信の無線通信への置き換えがあります。デュアル・ネットワーク製品は、複数の携帯電話事業者の回線によるモバイル専用線を冗長構成したもので、主回線に障害が発生した場合は自動的に副回線に切り替わり、常に通信を維持することができるものです。無線通信は、固定通信に比べて導入及び維持のためのコストを抑えることができますが、セキュリティ、エリアカバレッジ、安定した通信の確保等が課題となっていました。デュアル・ネットワーク製品は、無線通信によってコストを抑えつつ、専用線の冗長化により、安定した通信を確保することができます。 また、当社は、決済代行業を営むパートナー企業との協業により、当社のモバイル専用線と専用タブレット端末を組み合わせて、クレジットカードの非対面加盟店におけるクレジットカード情報の非保持化を支援するサービスを提供しています。このサービスは、2018年6月の割賦販売法の改正を受け、クレジットカードの非対面加盟店がクレジットカード情報の非保持化を実現するためのソリューションとしてご利用いただいています。 さらに、当社は、企業や教育機関等に対し、ローカル5G向けのSIMを提供しています。ローカル5Gは、通信事業者ではない企業や教育機関、自治体等が独自の5Gネットワークを構築して運用するものですが、ローカル5Gの運営者がSIMを用意するため、通信事業者のサポートが必要です。当社は、日本及び米国で培った技術及びノウハウを活用し、ローカル5Gを構築・運用する企業や教育機関等を支援しています。 (ⅱ)MSP事業(海外) 当社の連結子会社で主に米国においてMVNO事業を展開するJCI US Inc.が、Verizon Wirelessのモバイル通信ネットワーク等を活用し、当社グループが開発したサービスと組み合わせて、金融機関等の法人顧客またはシステムインテグレーター等のパートナーのイネイブラーとして、パートナーに対して、各パートナーの要望に応じたモバイル・ソリューションを提供する事業です。 JCI US Inc.は、米国及びカナダで、金融情報やPOSデータなど、極めて重要な情報をやりとりする顧客に、VPNを使用しないモバイル専用線サービスを提供しています。このサービスの強みは、ATM(現金自動支払機)等の端末から決済センターまでのEnd to Endを無線の専用線で完結させることで、インターネットに出ることなく、強固なセキュリティを確保した通信サービスを提供することができることです。当社グループは、「MSP事業(海外)」において、ATMを中心に、POS(店頭端末)、自動販売機、KIOSK(設置型情報端末)、店舗内設置型銀行金庫など、モバイル専用線サービスの利用用途を拡大しています。 また、JCI US Inc.は、CBRS(市民ブロードバンド無線サービス)向けに「ハイブリッドSIM」(ローカル基地局及び携帯電話事業者の基地局の両方を使うことができるSIM)を提供しています。 (注)1.モバイル通信ネットワークとは、携帯電話等の移動体通信で使用される無線ネットワーク網をいいます。 2.MVNO(Mobile Virtual Network Operator:仮想移動体通信事業者)とは、MNO(Mobile Network Operator:移動体通信事業者)が保有する無線ネットワークを利用し、独自のサービスを企画・構築し、独自の販売ルートでサービスを提供する事業者をいいます。 3.MVNE(Mobile Virtual Network Enabler)とは、MVNOとの契約に基づき、当該MVNOの事業の構築を支援する事業を営む企業をいいます。 4.モバイル専用線とは、当社が提供するサービスの名称で、モバイル通信ネットワークによる専用線サービスをいいます。 5.ローカル5Gとは、通信事業者が全国に展開する第5世代移動通信システム(5G)とは異なり、通信事業者ではない企業や自治体が、特定の建物、敷地、企業、工場、自治体等の限られた地域で独自の5Gネットワークを構築して運用するシステムをいいます。 MVNO/MVNE概念図 出典:MVNOに係る電気通信事業法及び電波法の適用関係に関するガイドライン(総務省、2026年1月最終改定)に掲載されている図に基づく
経営方針・対処すべき課題7,328字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1)経営の基本方針 当社は、2026年5月に、2030年度を見据えた中長期的な経営方針として「ビジョン2030」を策定しました。当社は、2016年に策定・公表した「新事業戦略」に基づくこの10年間の取組みにより、競争力の源泉となる技術基盤を構築し、長期的・持続的に成長を続けられる企業となる道筋を得ることができました。当社は、この技術基盤をベースとして、通信サービス事業及びデジタルトラスト事業の両方を成長させることで、2030年度において、売上650億円、営業利益150億円の達成を目標としています。 「ビジョン2030」の詳細は、2026年5月7日に当社が公表した資料(「ビジョン2030」の策定に関するお知らせ)をご参照ください。 なお、2027年3月期は、「ビジョン2030」の初年度として、ネオキャリアを実現(11月24日予定)し、商用サービスを開始したFPoSの普及を進めるとともに、競争力の源泉であるデジタル認証基盤をさらに強化していきます。 (2)経営環境及び経営戦略 ① モバイル通信サービス(MVNO/MVNE事業)について 日本通信SIM 当社は、2020年6月の総務大臣裁定を受け、2020年7月に大手携帯電話事業者と同等の音声定額プランを提供する「日本通信SIM」を発売して以来、お客様のライフスタイルに合わせた商品ラインナップの充実を図っています。 「日本通信SIM」は、株式会社J.D. パワー ジャパンによる「2025年携帯電話サービス顧客満足度調査」MVNO部門において、2年連続で総合満足度第1位を受賞しました。「日本通信SIM」は、通信品質と合理的な料金体系を高く評価していただき、契約回線数及び売上高ともに堅調な成長を維持しており、2026年3月末時点の契約回線数は94.7万回線となりました。 なお、当連結会計年度の第4四半期においては、2026年4月1日からの携帯電話不正利用防止法施行規則の改正を踏まえ、「日本通信SIM」のお申込みにおける本人確認方法を、マイナンバーカードの署名用電子証明書を用いた「日本通信アプリ」による方法のみとしました。また、2026年6月には「日本通信アプリ」について、当社が特許を取得しており、金融庁から金融取引の安全性確保と利便性向上に資することが認められた技術であるFPoS(FinTech Platform over SIM)に対応させるアップグレードを行いました。これにより、お客様専用ページへのログインにおけるセキュリティを強化したほか、回線を追加する場合も、お客様の利便性を損なわない方法で、有効な本人確認を実施することができるようになりました。 当社は、株式会社NTTドコモ(以下、「ドコモ」という)の音声・SMS網との相互接続を進めており、当該相互接続に基づき、ネオキャリアとしての新サービスを2026年11月から提供する予定ですが、FPoSに対応した「日本通信アプリ」をご利用いただくことで、「日本通信SIM」のお客様がネオキャリアとしての新サービスに円滑に移行していただくことができるようになります。 当社は、引き続き、FPoSの認証を活用し、セキュリティを確保した形で、高品質の通信サービスを合理的な料金体系で提供してまいります。 ネオキャリア 当社は、ネオキャリアとしての新サービスを提供するため、音声・SMS通信サービス用モバイルコアネットワークの構築等を進めています。ネオキャリアのための初期投資には、総額約65億円を想定しており、2025年3月に株式会社三菱UFJ銀行を引受人とする第1回無担保社債(適格機関投資家限定)の発行により20億円を調達しましたが、当連結会計年度の第4四半期において、2026年3月26日までに、株式会社りそな銀行、株式会社横浜銀行及び株式会社三菱UFJ銀行を引受人とする第2回、第3回及び第4回無担保社債(いずれも適格機関投資家限定)の発行により総額40億円を調達しました。これにより、当社は、ネオキャリアのための初期投資資金の調達を完了しましたので、2026年11月のサービス提供開始に向け、ネットワークの構築、接続試験及びオペレーションの整備等を進めてまいります。 ② モバイルソリューション(MSP事業)について ローカル携帯網による通信(ローカル4G/5G)事業 当社は同事業について、先進的な事例の多い米国で実績を作り、その経験を生かして日本で展開することを目指しており、当社米国子会社は、米国市場でローカル携帯網との接続に使用するSIMを提供する事業を進めています。当社は、米国子会社を通じてローカル携帯網による通信(ローカル4G/5G)事業に関する技術及びノウハウを蓄積し、これらを活用することで、日本のパートナー企業や顧客企業が設置するローカル携帯網に接続することのできるSIMを提供しています。なお、ネオキャリアとしての新サービスの提供には、これまで培ってきた米国でのSIM認証技術及び認証基盤を活用してまいります。 その他 閉域SIM間通信の提供、グローバルな決済セキュリティ基準であるPCI DSSに完全準拠した安全な決済ソリューションの提供、IoT機器・防犯カメラ用の上り優先SIMの提供など、無線通信を使った様々なソリューションを提供しています。 ③ FPoS事業について 社会・経済の多くの分野でデジタル・トランスフォーメーション(DX)が進む中、デジタルIDの重要性が改めて認識されています。当社は、FPoSを活用し、スマートフォンで利用可能なデジタルIDを構築・提供する事業を推進しています。 FPoSのセキュリティ FPoSによる認証は、お客様のスマートフォン(iPhone及びAndroid)(以下、「スマートフォン」という)において、以下の仕組みで行います。 (ⅰ)確実な身元確認 スマートフォンにFPoSを搭載する際に、お客様のマイナンバーカードのICチップに搭載されている秘密鍵と電子証明書によってお客様の身元確認を行います(公的個人認証サービス:JPKI)。 (ⅱ)秘密鍵の生成と電子証明書の発行 電子署名法に基づく認定を受けた電子認証局が、スマートフォンに内蔵されている安全な領域内で秘密鍵を生成するとともに電子証明書を発行します。 (ⅲ)本人性と真正性の担保 電子証明書に記録された公開鍵と秘密鍵の組み合わせにより、お客様の本人性(本人に間違いないこと)と真正性(お客様の意思が改ざんされていないこと)を担保します。 FPoSによる認証は、以上のとおり、マイナンバーカードと同等の高度なセキュリティを備えています。そのため、スマートフォンアプリを利用する際に懸念される、なりすまし、または、データの改ざんを防止することができます。 また、FPoSは、お客様が個人情報の提供先を確認し、提供の許諾または許諾の取消しを自ら管理できる機能(「ダイナミック・オプトイン」)を搭載しています。これにより、お客様は、お客様のデータが連携される事業者を容易に管理することができます。 行政手続きで利用されるマイナンバーカードに対し、FPoSは、行政手続きを含む幅広い分野で、自治体や事業者のデジタルID・認証基盤として利用していただくことができます。 FPoSの実績 FPoSは、実証実験から商用サービスに移行し、2026年3月末時点の電子証明書の提供件数は127,646件となりました。 なお、FPoSによるサービスの提供者は当社の連結子会社であるmy FinTech株式会社となります。 2025年7月:ウェルネット株式会社が提供するスマホ決済アプリにFPoSを組み込み、電子証明書を用いた安心安全な決済を提供しています。従来のID・パスワードによる認証ではなく、アカウント作成時にマイナンバーカードで本人確認を行い、スマートフォン内のハードウェア・セキュリティ・モジュール(HSM)で管理された秘密鍵と電子証明書を用いて当人認証を行うことで、なりすまし、中間者攻撃による不正ログイン、データ改ざんに対する抜本的な解決策を提供しています。 2026年1月:FPoSを活用した地域決済サービス(めぶくグラウンド株式会社が運営する群馬県前橋市の「めぶくPay」、株式会社十八親和銀行が運営する長崎県大村市の「ゆでぴ」等のサービスを指します)における決済金額が、当該サービスを開始した2023年12月から2026年1月31日までの累計額で50億円を突破しました。 2026年4月:地銀ネットワークサービス株式会社と共同で、地方銀行をはじめとする金融機関に本人確認等のサービスを提供しています。金融機関のウェブサイトとFPoSを連携し、犯罪収益移転防止法に対応した本人確認機能を提供することで、金融機関による本人確認をサポートしています。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社は、上記を踏まえ、以下の事項を優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題として認識しています。 ① 公正な競争環境の確保のための取組み 当社は、創業以来、お客様のニーズに合った多様なサービスの提供を可能とし電気通信事業を成長・発展させることのできる事業モデルとしてMVNO事業を提唱しており、MVNO事業の成立後は、MNOとMVNOとの間で公正な競争環境を確保するための取組みを進めています。 当社は、2007年の総務大臣裁定により、ドコモのデータ通信網との相互接続を実現しました。一方、音声網との接続は、携帯電話番号(090番号等)の付与対象をMNOのみとする規制等により、実現できず、ドコモから卸提供を受けてお客様に提供しているところ、MNOがMVNOに提供する音声通話サービスに係る卸電気通信役務の料金は10年以上据え置かれていたため、MVNOがMNOと競争することのできる事業環境ではありませんでした。 そのため、当社は、2019年に2度目の総務大臣裁定を申し立て、2020年6月の裁定により、ドコモが当社に提供する音声通話サービスに係る卸電気通信役務の料金について、能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えた金額を超えない額で設定するものとされました。 これにより、ようやくMNOと競争することのできる環境が整い、当社は、2022年3月期から5期連続で黒字を継続しております。 なお、2021年12月に、総務省の情報通信審議会において、携帯電話番号(090番号等)をMVNOにも付与する方針が示されたことを受け、当社は2022年6月にドコモに音声・SMS網の相互接続を申し入れ、2024年2月にドコモと相互接続について合意しました。また、当社は、2025年6月に、MVNOとして日本で初めて、総務省から携帯電話番号(090番号等)の割当てを受けることができました。当社は、データ通信網と音声・SMS網の両方を相互接続で調達することで安定した事業基盤を確保し、携帯基地局は保有しないものの、MNOと同等のサービスを提供することのできる「ネオキャリア」を目指します。当社は、2026年11月(予定)に開始予定の、ドコモの音声・SMS網との相互接続に基づく新サービスに向け、引き続き、当社における音声・SMS網の構築、さらに当社独自SIM等の開発等を可能な限り迅速に進めてまいります。 公正な競争環境の確保は、MVNOが本来の目的を果たして成長するための最大の課題であり、当社は、引き続き、MNOとMVNOとの間の公正な競争環境の確保に取り組んでまいります。 ② MVNO事業モデルの進化による安定的な収益の確保 当社が今後も安定的に収益を確保するためには、公正な競争環境の確保のための取組みを進めつつ、MVNO事業モデルを進化させることが必要です。 まず、モバイル通信サービス(MVNO事業)の月額課金商品については、2020年7月に「日本通信SIM」のブランドで発売した音声定額プランが多くのお客様の支持を獲得し、2021年3月期下半期以降の収益に大きく貢献しています。MVNO事業は、MNO4社及び多数のMVNOにより今後も激しい価格競争が想定されますが、当社は2020年6月の総務大臣裁定により、ドコモが当社に提供する音声通話サービスに係る卸電気通信役務の料金について、能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えた金額を超えない額で設定するものとされているため、当面の間、MNO及び他のMVNOに対抗することのできる競争力を確保しています。 当社は、「日本通信SIM」ブランドの競争力を維持するため、利便性の向上による他のMVNOとの差別化を図っています。2022年4月には、スマートフォン等に内蔵されているeSIMへの対応を開始し、2023年1月からは、携帯電話不正利用防止法に基づく本人確認においてマイナンバーカードに格納された電子証明書による方法を導入したほか、2023年5月には、MNPワンストップ方式にも対応しました。さらに、「日本通信SIM」の各プランは、月額基本料金を据え置いたままデータ容量を増量するなど、商品力も強化しています。前連結会計年度においては、2024年6月から同年8月に当社として初めてのテレビコマーシャルを実施し、インターネットでも同様の広告を展開するなど、「日本通信SIM」ブランドの認知度向上にも努めました。また、当社は、「通信品質」「料金プラン」「手続き・サポート対応」を重視し、お客様の満足度を上げることに注力しており、これらの取組みの結果、「日本通信SIM」は、株式会社J.D. パワー ジャパンが実施した2025年携帯電話サービス顧客満足度調査MVNO部門において、2年連続の総合満足度第1位を受賞しました。 以上の取組みにより、当社は、引き続き、MVNO事業モデルを進化させ、安定的な収益を継続して確保することを目指します。 ③ 中長期的な成長のための取組み 当社は、安定的な収益を継続して確保する一方で、中長期的に成長するための取組みとして、FPoS事業及びモバイル・ソリューション(MSP事業)のうちローカル携帯網による通信(ローカル4G/5G)事業に注力しています。 まず、FPoS事業については、2018年11月に設立したmy FinTech株式会社において、スマートフォンに秘密鍵及び電子証明書を搭載する「my電子証明書」サービスについて、2021年11月10日に、電子署名法に基づく特定認証業務の認定を受けました。現在は、FPoS事業を実際のビジネスに落とし込んでいく段階となっていますが、2024年3月期においては、前橋市において、めぶくグラウンド株式会社に協力して、2023年12月に、同市の電子地域通貨である「めぶくPay」のサービス提供を開始しました。さらに、当社は、2024年5月にFPoSの中核機能である身元確認、当人認証、データ連携の機能を部品化した「FPoSライブラリ」をリリースし、2024年10月にはFPoSによる「my電子証明書」において、マイナンバーカードに記載された基本4情報(氏名、住所、生年月日及び性別)に変更があった場合に本人の同意を得て変更後の情報を取得する業務実施方法について、電子署名法に基づく認定を受け、2025年2月にはmy FinTech株式会社及びめぶくグラウンド株式会社等との提携により、スマートフォンアプリの開発用ソフトウェアモジュールである「デジタル認証モジュール」の提供を開始しました。なお、FPoSが備えている高度な安全性は、当初想定していた金融取引に限らず、社会全体で利用されるデジタルIDとしての役割を期待されるようになっています。今後は、FPoSの利用地域及び利用分野の拡大に向けて取り組んでまいります。 また、ローカル4G/5G事業は、当社米国子会社であるJCI US Inc.が、ローカル携帯網との接続に使用するSIMを米国市場で提供しており、2023年12月には、米国ユタ州とCBRS(ローカル4G/5G)の教育及び遠隔医療ネットワークへの導入をユタ州全体で実現するための契約を締結しました。当社は、これらの知見を活用して、ローカル4G/5G事業の導入事例を積み上げてまいります。 ④ 優秀な人材の確保及び育成 上記①から③のいずれの取組みにおいても、多種多様な調査や企画、さらに技術開発や事業開発が必要であり、これを担うことができる人材の確保及び育成が極めて重要となります。例えば、FPoS事業においては、金融業界に関する法律、制度、経営課題、技術課題等、顧客の事業領域に対する一定の知見が必要です。そのため、当社グループは、優秀な人材の採用を進めるとともに、採用した人材に会社の優先順位に応じた多様な業務を担当させることによって、様々なノウハウや技術を身に付けさせるとともに、必要な資格を取得させるなど、人材への投資を推進しています。当社が取り組んでいる課題はいずれも前例のないもので、手本となる企業が存在するものではありませんが、当社は、創業時からMVNO事業モデルを定着させる今日までの道のりにおいて、前例のない環境で培った経験及びノウハウがあるため、これらを活用して人材の育成を進めます。 当社は、「安全・安心にビットを運ぶ」という使命(ミッション)を実現するために、上記の課題に取り組みながら、モバイル通信サービス、モバイル・ソリューション及びFPoS事業を成長させる計画です。
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会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクとしては以下のようなものがあります。必ずしもそのようなリスクに該当しない事項についても、投資者の投資判断上重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に記載していますが、当社株式への投資に関連するリスクのすべてを網羅するものではありません。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1) 市場について ① 技術の進歩及び制度の整備について 当社は創業以来、モバイル通信の市場で事業を展開しています。モバイル通信は、スマートフォンやタブレット端末の普及とともに社会に不可欠なものとなりましたが、同時に、セキュリティやプライバシーに関わる課題が広く認識されるようになっています。モバイル通信の活用範囲を広げて市場規模を拡大するには、セキュリティやプライバシーの課題を技術及び制度の両面で解決し、誰もが安全・安心に通信を利用できるようにする必要があります。 セキュリティの技術は日進月歩の発展を遂げているため、技術的な課題はいずれ克服されていくものと考えますが、技術の進歩が停滞または遅延した場合には、当社グループが事業を展開する市場規模の拡大も停滞または遅延する可能性があります。また、プライバシーの確保等の制度的な課題は行政及び電気通信事業者が共通の問題意識を持って取り組むことで整備されていくものと考えますが、制度の整備が停滞または遅延した場合には、当社グループが事業を展開する市場規模の拡大も停滞または遅延する可能性があります。いずれの場合も、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 訪日旅行者向け商品の市場について 当社は、モバイル通信サービスのプリペイド商品において訪日旅行者向け商品を販売していますが、当該商品の販売は当該旅行者数の増減に左右されるため、国際的な社会経済の状況に大きく影響されます。国内外で大規模な自然災害が発生した場合、世界的な感染症が流行した場合、国際関係が悪化した場合、為替レートが急激に変化した場合、世界経済の後退が深刻化した場合などは、訪日旅行者数が減少し、当社の訪日旅行者向け商品の販売が低迷するため、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (2) 当社サービスの仕組みについて ① モバイル通信網等について 当社は、携帯電話事業者から調達したモバイル通信サービスを活用して、音声通話サービス、セキュリティ技術、各種アプリケーションまたは通信端末等を組み合わせることで当社独自の通信サービスを設計し、一般消費者を含む様々な顧客層及びパートナー企業にモバイル通信サービス及びモバイル・ソリューションを提供しています。 当社サービスの中核となっているのはモバイル通信サービスですが、現時点において、モバイル通信サービスを提供する仕組みは、下図のとおり、ドコモ及びソフトバンクのモバイル通信網等のネットワーク(以下、「モバイル通信網等」という)、専用線接続部分並びに当社グループの複数のデータセンター等から構成されています。なお、当社グループのデータセンターにおける主要なシステムは、株式会社インターネットイニシアティブ等が運営するデータセンター内に収容しています。 図1 モバイル通信サービスを提供する仕組み モバイル通信サービスを提供する仕組みのうち最も主要な部分は、携帯電話事業者のモバイル通信網等ですが、これは、当社が携帯電話事業者と締結した契約に基づいて調達しています。 従って、当社が携帯電話事業者とモバイル通信網等を調達する契約を締結することができない場合は、当社はモバイル通信サービスを提供することができません。また、当社が携帯電話事業者とモバイル通信網等を調達する契約を締結した場合も、当社が当該契約を同様の条件で継続することができる保証はなく、当該契約が携帯電話事業者によって解除される等により終了した場合は、当社はモバイル通信サービスの提供を継続することができない事態に陥ります。 当社は、携帯電話事業者が積極的に訴求しない分野での潜在需要を喚起する等により、通信市場全体の拡大を図り、携帯電話事業者に対する交渉力の維持・増強に努めています。しかし、当社が将来にわたり携帯電話事業者との契約を更新することができるという保証、または、従前と同様の条件で調達を受けられるという保証はなく、今後、調達条件の改善に成功するという保証もありません。さらに、携帯電話事業者の事業方針の変更等により、当社が従前より不利な条件での調達を余儀なくされる可能性があるほか、携帯電話事業者自身が顧客にとってより魅力的な自社サービスを展開し、それを当社に対する提供条件には反映させないこと等により、当社と携帯電話事業者との契約が維持されたとしても、結果的に当社サービスの競争力が失われる事態となる可能性もあります。当社が携帯電話事業者からの調達条件を維持もしくは改善することができなかった場合、または携帯電話事業者からの調達条件が悪化した場合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社は、上記のリスクを最小限に留めるため、携帯電話事業者からデータ通信のモバイル通信網等を調達するにあたっては、電気通信事業法上の制度である相互接続に基づく契約を締結し、安定した事業基盤を確保するために最大限の努力をしています。そのため、次世代のモバイル通信網等を調達する契約を締結することができない可能性、または、既存のモバイル通信網等の調達に関する契約を解除される可能性は、いずれも高くないものと認識しています。当社は、携帯電話事業者から音声通話サービスを調達するにあたっては、相互接続より携帯電話事業者の裁量の余地が大きい卸契約によっていますが、ドコモが当社に提供する音声通話サービスに係る卸電気通信役務の料金については、2020年6月の総務大臣裁定により、能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えた金額を超えない額で設定するものとされています。また、当社は、2021年12月に総務省の情報通信審議会においてMVNOに携帯電話番号を付与する方針が示されたことを受け、2022年6月にドコモに音声・SMS網との相互接続を申し入れ、2024年2月にドコモと相互接続について合意をしておりますが、2025年6月には総務省から携帯電話番号の割当てを受けるなど、ドコモの音声・SMS網との相互接続の準備を進めており、音声通話サービスの調達においても安定した事業基盤の確保に努めています。 なお、モバイル通信網等の調達にかかわらず、当社グループの今後の事業展開において、携帯電話事業者に依存する側面が大きいことは否定できません。すなわち、当社サービスの利用可能地域の拡大は、携帯電話事業者のモバイル通信網等における通信可能地域の拡大が前提となり、通信速度または通信容量の向上は、携帯電話事業者におけるモバイル通信網等の性能の向上が前提となります。 ② モバイル通信網等のネットワーク設備の障害について 携帯電話事業者のモバイル通信網等の維持管理は携帯電話事業者において行われており、当社グループが顧客に当社サービスを確実に提供するためには、携帯電話事業者のモバイル通信網等が適切に機能していることが前提となります。携帯電話事業者のモバイル通信網等が適切に機能していないことにより、当社サービスの全部もしくは一部が停止し、または当社サービスの水準が低下する事態が生じた場合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、携帯電話事業者においてモバイル通信網等の適切な維持・管理が行われていた場合でも、アクセスの集中等の一時的な過負荷、外部からの不正な手段による侵入、内部者の過誤、または大規模地震や火山の噴火を含む自然災害、停電もしくは事故等の原因により、携帯電話事業者のモバイル通信網等に障害が発生する可能性があります。このような障害により、当社サービスの全部もしくは一部が停止し、または当社サービスの水準が低下する事態が生じた場合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、耐震構造または免震構造を有し停電対策を備えた施設にデータセンターを収容するとともに、複数の拠点(東日本及び西日本)にデータセンターを設置することでリスクの分散化を図っています。さらに、当社グループは、データセンター内のネットワークシステムの稼働状態を終日監視し、継続的に通信状態をテストすることで障害等の発生を可能な限り早く感知することに努めています。また、携帯電話事業者との障害連絡体制を整え、障害発生時に極力短時間で復旧させるための準備体制を整えています。今後は、当社グループの事業継続計画(BCP)の一環として、災害時には、群馬県北群馬郡吉岡町に開設したオペレーションセンターでネットワークのオペレーションを継続することができるよう、同センターに第2本社としての機能を構築していきます。 しかしながら、大規模地震や火山の噴火を含む自然災害、停電または事故等の原因による障害の発生を完全に防ぐことはできません。また、障害が発生した場合、迅速に対処するためには多大なコスト負担が必要となるため、発生した障害の規模等によっては、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループは、自社で開発したものを含め、多数のネットワーク機器及びコンピュータ・システム(ソフトウェアを含む)を使用しています。これらの機器及びシステムにおいて、過負荷による損耗、不適切な設定、バグ等の不具合(外部から調達する一般的なソフトウェアの不具合を含む)が顕在化した場合には、サービスの全部もしくは一部の停止、またはサービスの水準の低下が生じ、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ ネットワークシステムについて 当社グループが提供するモバイル通信サービス及びモバイル・ソリューションは、モバイル通信網を使用するため、利用場所、利用時間帯、利用時の電波の状況、及び基地局の混雑度等により、通信速度が異なります。また、インターネット接続を利用する場合には、インターネットの通信速度に依存します。さらに、携帯電話事業者から当社グループのデータセンターまでを接続する専用線の通信速度並びにデータセンター内のネットワーク設備及びコンピュータ・システムの処理速度にも依存します。加えて、当社グループのデータセンターから法人顧客までを専用線で接続している場合には、当該専用線の通信速度にも依存します。 当社グループは、現在の顧客数及びその利用実態を把握し、また今後の顧客数及び利用実態を予測することにより、必要かつ十分なネットワークシステムの容量を確保するよう努めています。しかしながら、当社グループが機動的にネットワークシステムの容量を確保することができず、当社グループが確保したネットワークシステムの容量が需要に対して不足した場合には、通信速度が低下する原因となる可能性があり、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 一方、このような事態を回避するために、需要に対して必要以上にネットワークシステムの容量を増強した場合にも、過大な費用が発生することで、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ④ 技術革新について 当社グループが提供するモバイル通信サービス及びモバイル・ソリューションでは、モバイル通信技術(4G・5G)、無線LAN技術、TCP/IPネットワーク技術、マイクロソフトWindowsオペレーティングシステム、認証技術において業界標準となっているRadius認証システム等を使用しています。これらの技術標準等が急激に大きく変化した場合、その変化に対応するための技術開発に多大な費用が生じ、当社グループの収益を圧迫し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、技術標準等の変化への対応が遅れた場合、または、当社サービスに使用している技術もしくはサービスが陳腐化した場合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (3) 事業の内容について ① 通信端末の調達について 当社グループは、モバイル通信サービス及びモバイル・ソリューションで使用する通信端末を複数の企業から調達していますが、調達条件はその時点の市場環境の影響を受けます。 当社グループは、通信端末の調達条件を改善するよう努めていますが、そのような努力にもかかわらず、調達条件が悪化した場合には、事業原価の上昇や通信端末を適時に顧客に供給できないことによる事業機会の逸失により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 さらに、通信端末に品質上の問題があった場合には、サービスを継続できない等の事態が発生し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 なお、経済のグローバル化により、世界的な感染症の拡大や国際情勢の変化も通信端末の調達に影響を及ぼします。2020年1月以降は、新型コロナウイルスの感染拡大により、通信端末が長期にわたり品薄状態となり、2022年2月以降は、ウクライナ情勢により、半導体の供給が不足する事態が発生しましたが、2026年2月以降も、中東情勢の影響により、同様の事態が発生する懸念があります。このような事態が長期間継続する場合は、事業原価の上昇や通信端末を適時に顧客に供給できないことによる事業機会の逸失により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 通信端末の陳腐化リスク等について モバイル通信サービス及びモバイル・ソリューションで使用する通信端末は、通信端末メーカーまたは代理店から調達しますが、最低発注量が大きく、需要に対し過大な発注をせざるを得ない場合もあり、このような場合、在庫の陳腐化リスクを負うことになります。当社グループでは、通信端末メーカーと緊密な情報交換を行い、販売状況を見極めながら必要数量の予測を的確に行うよう努めていますが、調達した通信端末が陳腐化した場合、または発注時期の遅延により適時に顧客に供給できず事業機会を逸失した場合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ 通信端末の製造物責任等について 当社は、モバイル通信サービス及びモバイル・ソリューションで使用する通信端末を通信端末メーカーまたは代理店から調達して販売しています。当社は、通信端末を調達するにあたり、品質等の検査を行っていますが、それにもかかわらず、当該通信端末に検収時に判明しない欠陥があり、事故等の被害が生じた場合には、当社は、製造物責任法に基づく損害賠償責任を負う可能性があります。また、製品事故に至らなくても、当該通信端末の技術基準等に問題があった場合は、製品の回収義務を負う可能性があります。これらの場合は、多額のコストが発生するだけでなく、当社グループの信用を大きく毀損し、売上の低下や収益の悪化など、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ④ マーケティング力及び技術開発力について 当社グループの業績は、顧客が求め、または顧客に受け入れられるサービスを的確に把握し、新たなサービスを提供していくこと、すなわち激変する業界にあって迅速に動向を把握し、あるいは予測しながら経営を行っていくためのマーケティング力及びそれを実現するための技術開発力に依拠すると考えています。当社グループが、かかる能力を適切に維持し、または向上できない場合には、事業機会を逸し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 人材の確保について 少子高齢化により生産年齢人口の減少が進み、人材不足が社会的な問題となっており、当社グループにおいても、必要な人材を確保することができない可能性があります。また、当社グループの事業は、新たな領域で行っているため、少数の個人の経験、スキル及びノウハウに負うところが大きく、確保した人材を失うことで事業に悪影響が及ぶ可能性は否定できません。当社グループは、従業員の意欲及び能力に応じてより多くの責任を担う業務を担当することができる制度、並びに、性別、国籍、新卒・中途採用の区別なく当該人材の能力及び適正に応じて採用、配属、管理職または中核人材の登用等を行う制度を実施することで、適切な人材の確保、育成及び維持に努める方針です。しかしながら、適切な人材を適時に採用すること、当該人材を短期間で育成すること、当該人材を維持できる労働条件を提供することは容易ではありません。当社グループが、事業の拡大に必要な人材を確保することができなかった場合、採用した従業員が短期間で退職した場合、または、限られた人材に依存している業務において従業員に業務遂行上の支障が生じた場合等には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 事業活動に必要な認定について 当社連結子会社であるmy FinTech株式会社は、FPoS事業を展開するにあたり、スマートフォンに秘密鍵及び電子証明書を搭載する「my電子証明書」サービスについて2021年11月10日に電子署名法に基づく特定認証業務の認定を受けました。これにより、同サービスの信頼性が向上し、前橋市(群馬県)、江別市(北海道)及び大村市(長崎県)のプロジェクトで、めぶくグラウンド株式会社(前橋市並びに当社を含む民間企業及び大学による官民連携会社)が発行する「めぶくID」のプラットフォームとして利用が開始されているほか、「めぶくID」が持つ中核機能である、身元確認、当人認証、データ連携の機能を部品化した「FPoSライブラリ」が前橋市(群馬県)及び門真市(大阪府)のプロジェクトで採用されており、今後、さらに他の地域へ展開していく予定です。また、2024年10月には、「my電子証明書」サービスにおいて、マイナンバーカードに記載された基本4情報(氏名、住所、生年月日及び性別)に変更があった場合に本人の同意を得て変更後の情報を取得する業務実施方法について、電子署名法に基づく認定を受けました。しかしながら、これらの認定は、一定期間ごとに更新を受けなければ失効するものであり、また、業務等が基準に適合しない場合等は認定が取り消される場合があります。当社グループは、「my電子証明書」サービスについてのこれらの認定を維持するため、人材、設備及び監査体制の確保に努めていますが、これらの認定が失効しまたは取り消された場合は、当社グループの信用が毀損され、事業機会を逸することになり、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (4) 競合について 当社が提供するモバイル通信サービス及びモバイル・ソリューションは、市場規模の拡大が見込まれることから、現在の競合他社に加え、今後の更なる新規参入による競争激化が予想されます。モバイル通信サービス及びモバイル・ソリューションは、通信事業者が提供する通信サービスの側面と、コンピュータ関連業者が提供するシステムサービスの側面を併せ持つことから、以下のとおり、通信事業及びコンピュータ関連事業から、競合するサービスが現れる可能性があると考えています。 ① 携帯電話事業者について 通信回線設備を有する携帯電話事業者は当社グループと比較して圧倒的に潤沢な経営資源を有し、それらを活用することで、より低価格・高機能な商品を提供することが可能です。 従来、携帯電話事業者の収益源は音声通話によっていましたが、昨今のスマートフォン等の急速な普及からデータ通信による収益が音声通話を上回るようになっており、現在、データ通信市場では、携帯電話事業者を含めた競争が激化しています。 このような状況において、携帯電話事業者は、自社または自社と資本関係のあるグループ内のMVNOにより、当社グループと競合するサービスを強化しています。また、2020年4月には、既存事業における安定的な顧客基盤及び事業基盤を活用してモバイル通信サービスに参入した事業者が新たな携帯電話事業者となり、従来の携帯電話事業者より低価格なサービスを展開しています。このような携帯電話事業者が、その強大な資本力を背景に、当社グループより商品力に優れたサービスを提供した場合、当社グループの競争力の低下または価格競争の激化による売上高の減少が生じ、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 なお、携帯電話事業者は、当社グループにとってモバイル通信網等の調達先でもあります。携帯電話事業者が提供するサービスと当社グループが提供するサービスの競合が激化した場合、携帯電話事業者は、自己のサービスを拡大するため、当社との取引条件を変更する可能性があり、その場合、当社グループの価格設定や提供しうるサービスが制限されることにより、既存顧客を失う事態、または新規顧客の獲得が伸び悩む事態が生じ、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② MVNOについて 当社グループと競合するMVNOの多くは、固定回線系ネットワークサービスを提供する事業者及び大規模小売店を展開する事業者等がモバイル通信サービスに新規参入したものです。これらの事業者は、既存事業において安定的な顧客基盤及び事業基盤を有しており、これらを活用して新規事業であるモバイル通信サービスを拡大することが可能です。これらの事業者が、既存事業の収益に基づいてモバイル通信サービスのシェア拡大を優先する場合、または、既存事業を維持・拡大する手段としてモバイル通信サービスを活用する場合は、モバイル通信サービスにおいて戦略的な価格政策を打ち出す可能性もあり、かかる事態が発生した場合には、既存顧客を失う事態、または新規顧客の獲得が伸び悩む事態が生じ、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ SI(システムインテグレーター)について SIは、コンピュータ・システム領域において、顧客ごとに最適化したシステムのカスタマイズを事業としているため、システムの企画・立案からプログラムの開発、必要なハードウェア・ソフトウェアの選定・導入、及び完成したシステムの保守・管理までを総合的に行い、システム導入後においても保守業務が継続することから、顧客との結び付きは深いものになります。また、多種多様なシステムを統合するため、高いネットワークスキルを有しています。SIが携帯電話事業者と提携する等により、モバイル通信サービスの提供能力を獲得した場合には、当社グループにとって強力な競合相手となる可能性があり、そのような場合、既存顧客を失う事態、または新規顧客の獲得が伸び悩む事態が生じ、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社グループは、SIを含むパートナー企業にモバイル通信サービス及びモバイル・ソリューションを提供する戦略を推進しています。当社グループとSIがパートナーシップを構築することは、両者に利益をもたらし、結果的に、競合による上記のリスクの低減につながります。 (5) パートナービジネスへの依存について 当社グループは、パートナー企業にモバイル通信サービス及びモバイル・ソリューションを提供しており、当社事業の中長期的な成長の成否は、パートナー企業との間で、取引関係・契約関係を含めた信頼関係を構築することができるか、また、構築した信頼関係を維持・拡大することができるか否かにかかっています。当社グループは、パートナー企業との協業を成功させるため、最大限の経営資源を投入して、競争力のあるモバイル通信サービス及びモバイル・ソリューションの開発に努めるとともに、パートナー企業のオペレーションを支援するためのパートナープラットフォームの開発を強化しています。しかしながら、パートナー企業との間で、取引関係・契約関係を含めた信頼関係を構築することができなかった場合、信頼関係の構築に当社が想定する以上の時間を要した場合、または構築した信頼関係を維持・拡大することができなかった場合は、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (6) 知的財産権及び法的規制等について ① 知的財産権の保護について 当社グループに帰属する知的財産の保護は、関連法規及び契約の規定に依存しています。当社グループは、知的財産を保護するため、他社の技術やノウハウの動向を把握し、必要に応じて特許出願等を行うよう努めていますが、出願した特許等が必ず権利登録されるという保証はありません。 また、当社グループが出願した特許等が権利登録された場合でも、取得した権利が十分なものではない可能性、または、第三者によって侵害される可能性があります。このような場合には、他社により、当社グループと同様の技術が開発され、または当社グループのサービスが模倣されることで、当社グループの事業の継続に支障を来す可能性があります。また、かかる侵害者に対する訴訟その他の防御策を講じるため、限られた経営資源を割くことを余儀なくされる事態が生じ、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 第三者からのライセンスについて 当社グループは、モバイル通信サービス及びモバイル・ソリューションの提供にあたり、複数の第三者から、技術またはブランド(商標)等のライセンスを受けています。将来において、当社グループが現在供与されているライセンスを更新することができない事態、新たなサービスや通信端末を提供するために必要なライセンスの供与を受けることができない事態、または適切な条件でライセンスの更新もしくは供与を受けることができない事態が生じる可能性があり、そのような事態が生じた場合には、当社サービスの優位性が失われ、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ 法的規制等について 当社グループの事業は、電気通信事業法及び電子署名法をはじめとする各種法令に基づく規制を受けています。これらの規制が変更され、または新たな法令が適用されることにより事業に対する制約が強化された場合、事業活動が制限され、またはコストの増加につながる可能性があります。他方、事業に対する制約が緩和された場合、新規参入の増加により競争が激化し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ④ 個人情報の保護について 当社グループは、電気通信事業、電子署名法に基づく特定認証業務及びその他の企業活動において、お客様の氏名、住所、生年月日、電話番号や当社サービスの利用状況等の個人情報を取得することがあり、個人情報保護法に基づき、個人情報取扱事業者としての義務を負っています(当社及び当社連結子会社であるmy FinTech株式会社は、個人情報の利用目的、及び、個人情報の第三者提供を行う場合の利用目的の範囲等について、個人情報保護方針(プライバシーポリシー)に定め、当社及びmy FinTech株式会社のウェブサイトに掲載しています。)。 当社グループが取得した個人情報は、当社並びに当社連結子会社であるmy FinTech株式会社、クルーシステム株式会社及びJCI US Inc.において業務上取り扱いますが、当社グループでは、取得した個人情報について、業務上必要な範囲内のみで利用し、適正な権限を持った者のみがアクセスできるようにしています。また、当社グループの社員、契約社員及び派遣社員は当社グループでの就業の開始時及び毎年1回、当社に秘密保持誓約書を提出しています。しかしながら、このような個人情報保護のための対策を施しているにもかかわらず、当社グループからの個人情報の漏洩を完全に防止できるという保証はありません。万一、当社グループが保有する個人情報が社外に漏洩した場合には、顧客からの信用を喪失することによる販売不振や、当該個人からの損害賠償請求等が発生し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (7) その他 ① 業績の予測について 当社グループが推進しているモバイル通信サービス、モバイル・ソリューション及びFPoS事業の歴史はまだ浅く、新たな事業領域であることから、当社グループが今後の業績を予測するにあたり、過去の実績や、通信事業の業界一般の統計に必ずしも依拠することができません。また、今後のモバイル通信サービス、モバイル・ソリューション及びFPoS事業の業績に影響を与える可能性のあるこれらのサービスまたは事業の利用者数の推移、市場の反応等を正確に予測することも極めて困難です。従って、現時点において当社グループが想定する収益の見通しに重大な相違が生じる可能性があるほか、今後予想し得ない支出等が発生する可能性もあり、かかる事態が発生した場合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 資金調達について 当社グループは、ネットワーク設備、ソフトウェア、システム等の開発及び調達等に投資し、当社サービスの更なる差別化を推進して事業拡大を図る計画であり、当社は、ドコモの音声網及びSMS網との相互接続を実現するためのネットワークシステム等の設備投資資金の調達を目的として、2025年3月13日開催の取締役会決議に基づき、2025年3月26日に第1回無担保社債(適格機関投資家限定)を発行し、2,000百万円の資金を調達したほか、2026年2月5日開催の取締役会決議に基づき、2026年3月25日に第2回及び第3回無担保社債(適格機関投資家限定)を、2026年3月26日に第4回無担保社債(適格機関投資家限定)を発行し、総額4,000百万円を調達しました。しかしながら、ドコモの音声網及びSMS網との相互接続を実現するために想定以上の資金を要することが判明した場合、または、当社グループの収益力の低下により想定以上の資金を調達する必要が生じた場合等において、当社が同様の条件で社債を発行することができる保証はありません。当社グループが不利な条件での資金調達を強いられる場合、または、必要な資金の確保を適時に行えない場合は、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社グループは、当連結会計年度末において現金及び預金7,107百万円を保有し、必要な運転資金及び設備投資資金を確保しています。 ③ ストックオプションによる株式の希薄化について 当社グループは、当社グループに対する貢献意欲及び経営への参加意識を高めるため、ストックオプションによるインセンティブ・プランを採用しており、2020年3月19日開催の当社取締役会決議に基づき、当社並びに当社連結子会社の取締役、監査役、執行役員及び従業員に対し、2020年4月10日に第20回新株予約権(ストックオプション)33,522個(3,352,200株)を発行しており、当連結会計年度末現在の当該新株予約権の潜在株式数は3,168,200株となっています。当該新株予約権の行使期間は2027年4月10日までであり、当該新株予約権が行使された場合、当社の1株当たりの株式価値が希薄化し、株価に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当該新株予約権の行使価格は、同新株予約権の発行日前日の当社株式終値の2倍であるため、当該新株予約権が行使されることは、当社の株主価値が増大したことを意味します。そのため、当該新株予約権は、その行使による相応の希釈化を伴ったとしても、結果として中長期的な企業価値・株主価値の向上に寄与し、既存株主の利益にも貢献できるものと判断しています。 ④ 譲渡制限付株式による株式の希薄化について 当社グループは、取締役等の報酬と株式価値との連動性をより一層強めることにより、取締役等に当社の企業価値の持続的な向上を図るインセンティブを与えるとともに、取締役等と株主の皆様との一層の価値共有を進めることを目的として譲渡制限付株式報酬制度を導入しており、2022年6月28日開催の第26回定時株主総会において、同制度に基づき取締役に対して発行または処分される当社の普通株式の総数は、年間56万株以内、年額1億円以内と承認されています。当社は、同制度の導入以降、2022年7月20日開催の取締役会決議に基づき、2022年8月15日に当社の取締役並びに当社の執行役員及び当社連結子会社の取締役に対し、譲渡制限付株式としての新株751,000株(うち当社の取締役に対して発行した株式数は471,000株)を発行し、2024年6月26日開催の取締役会決議に基づき、2024年7月17日に当社の取締役並びに執行役員及び従業員に対し、譲渡制限付株式としての新株914,500株(うち当社の取締役に対して発行した株式数は523,500株)を発行したほか、2025年6月25日開催の取締役会決議に基づき、2025年7月16日に当社の取締役並びに当社の執行役員及び従業員に対し、譲渡制限付株式としての新株915,000株(うち当社の取締役に対して発行した株式数は560,000株)を発行しています。今後、同制度に基づき、譲渡制限付株式としての新株が発行された場合、当社の1株当たりの株式価値が希薄化し、株価に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 世界的な感染症の拡大による影響について 新型コロナウイルス感染症については、2023年5月に感染症法上の位置づけが変更され、社会経済活動の正常化が進んでいるものの、現在も新規感染者数は一定数確認されています。当社グループは、2021年7月に群馬県北群馬郡吉岡町に吉岡オペレーションセンターを開設し、本社(東京都港区)及び吉岡オペレーションセンターの2か所で通常業務を行うことのできる体制を確保しています。また、今後は、当社グループの事業継続計画(BCP)の一環として、災害時には、同センターでネットワークのオペレーション並びに決算及び開示等を継続することができるよう、同センターに第2本社としての機能を構築していきます。しかしながら、今後、従来の感染症が再び流行する可能性、または新たに別の感染症が拡大する可能性があり、当社グループの役員または従業員が感染し、または隔離措置等によって業務からの離脱を余儀なくされた場合には、業務遂行上の支障が生じるほか、場合によっては当社グループの事業活動の一部が停止し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 首都直下型地震や富士山の噴火等の自然災害による影響について 当社は東京都港区に本社を置き、群馬県北群馬郡吉岡町に吉岡オペレーションセンターを置いています。そのため、首都直下型地震や富士山の噴火等の自然災害が発生した場合、建物の倒壊及び火災による焼失に加えて、停電、断水、通信及び交通の途絶等のインフラ、ライフラインの被害により、業務の継続が困難となる可能性があります。また、これらの自然災害により、当社の役員または従業員に人的被害が生じた場合は、業務の継続が長期にわたり困難となる可能性があります。 当社は、自然災害によるリスクを分散化するため、当社の事業継続計画(BCP)の一環として、本社機能を持つ拠点及びデータセンター等を複数の地域に構築することを進めています。しかしながら、人材不足または資源不足等の外的要因により当社の事業継続計画(BCP)を予定通り構築することができない可能性、当該外的要因により当社の事業継続計画(BCP)の構築費用が想定を超えることで当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性、また、当社の事業継続計画(BCP)の構築により迅速な業務遂行が困難となることで当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)3,735字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社並びに連結子会社及び持分法適用関連会社)の経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりです。 ①経営成績の状況 当連結会計年度の売上高は11,633百万円となり、前連結会計年度と比較して2,394百万円の増収(25.9%増)となりました。これは、「日本通信SIM」を主とした音声定額・準定額サービスの成長によるものです。 売上原価は7,219百万円となり、前連結会計年度と比較して1,823百万円の増加(33.8%増)となりました。これは、主に「日本通信SIM」の成長に伴う携帯網の調達コストの増加によるものです。なお、当社がドコモから調達する携帯網のコストは、データ通信および音声通話のいずれも、能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えた金額を超えない額で設定するものとされております。 売上総利益は4,414百万円となり、前連結会計年度と比較して571百万円の増加(14.9%増)となりました。販売費及び一般管理費は3,280百万円(前連結会計年度は2,880百万円)となりました。 この結果、営業利益は1,134百万円(前連結会計年度は962百万円)、経常利益は1,117百万円(前連結会計年度は1,000百万円)となりました。 親会社株主に帰属する当期純利益は763百万円(前連結会計年度は849百万円)となりました。これは、当社の連結子会社であるmy FinTech株式会社が保有する事業用資産について、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき将来の回収可能性を検討した結果、同社において過年度より営業損失が継続し減損の兆候が認められたことから、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、215百万円を減損損失として特別損失に計上したことによるものです。 ②財政状態の状況 (資産) 当連結会計年度末における流動資産は8,453百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,946百万円増加しました。これは主に社債の発行により現金及び預金が2,806百万円増加したことによるものです。固定資産は3,454百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,648百万円増加しました。これは主に有形固定資産が162百万円、無形固定資産が1,428百万円増加したことによるものです。繰延資産は87百万円となり、前連結会計年度末に比べ59百万円増加しました。これは社債発行費が59百万円増加したことによるものです。 この結果、総資産は11,995百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,654百万円増加しました。 (負債) 当連結会計年度末における流動負債は2,443百万円となり、前連結会計年度末に比べ770百万円増加しました。これは主に1年内償還予定の社債が566百万円、未払金が102百万円増加したことによるものです。固定負債は4,909百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,112百万円増加しました。これは主に社債が3,148百万円増加したことによるものです。 この結果、負債は7,353百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,883百万円増加しました。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産は4,642百万円となり、前連結会計年度末に比べ771百万円増加しました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益763百万円を計上したことによるものです。 この結果、自己資本比率は37.6%(前連結会計年度末は50.4%)となりました。 ③キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は7,107百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,806百万円増加しました。 当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは1,321百万円の収入(前連結会計年度は930百万円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益861百万円、減価償却費314百万円及び減損損失215百万円を計上したことによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは2,155百万円の支出(前連結会計年度は1,104百万円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出334百万円、無形固定資産の取得による支出1,698百万円によるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは3,636百万円の収入(前連結会計年度は1,957百万円の収入)となりました。これは主に社債の発行による収入3,935百万円によるものです。 ④生産、受注及び販売の実績 (a) 生産実績 当社グループのサービス提供の実績は、販売実績とほぼ一致していますので、生産実績に関しては(d) 販売実績の項をご参照ください。 (b) 仕入実績 当社グループの当連結会計年度の仕入実績は次のとおりで、セグメントはモバイル通信サービス及びモバイル・ソリューションの単一セグメントです。 なお、セグメントについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)セグメント情報」をご参照ください。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   前年同期比(%) モバイル通信サービス及びモバイル・ソリューション(千円)   5,618,158   134.5 合計(千円)   5,618,158   134.5 (注)金額は仕入価額で表示しています。 (c) 受注実績 当社グループは 、受注から販売までの所要日数が短く常に受注残高は僅少であり、期中の受注高と販売実績とがほぼ対応するため、記載を省略しています。 (d) 販売実績 当社グループの出荷金額に基づく販売実績は次のとおりで、セグメントはモバイル通信サービス及びモバイル・ソリューションの単一セグメントです。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   前年同期比(%) モバイル通信サービス及びモバイル・ソリューション(千円)   11,608,202   126.1 合計(千円)   11,608,202   126.1 (注)最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%以上である相手先は次のとおりです。 相手先   前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 金額(千円)      割合(%)    金額(千円)      割合(%) H.I.S.Mobile株式会社   1,193,373   13.0   1,152,362   9.9 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループは、「安全・安心にビットを運ぶ」という使命(ミッション)を実現するため、携帯電話事業者のモバイル通信ネットワーク等を活用したモバイル通信サービス及びモバイル・ソリューション、並びに、FPoS事業を展開しています。 モバイル通信サービス、モバイル・ソリューションのうちローカル携帯網による通信(ローカル4G/5G)事業、及び、FPoS事業に関する認識及び分析・検討内容は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営環境及び経営戦略」に記載しています。 ②資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきまして、事業上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としています。 運転資金は基本的に内部資金より充当しています。 ③重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計基準に基づいて作成しています。その作成は経営者による会計方針の選択及び適用、並びに資産・負債及び収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、過去の実績等を勘案して合理的な見積りを行っていますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。 なお、当社グループの連結財務諸表で採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しています。 また、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しています。

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開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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