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日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

レゾナック・ホールディングス

Resonac Holdings Corporation4004 · Prime · 化学

半導体材料やモビリティ部材など素材分野を軸に、社会インフラ向け製品まで幅広く展開する化学メーカー。

概要

レゾナック・ホールディングスは、半導体材料や電子部品、自動車部品、化学品などを手掛ける化学大手である。2023年に旧昭和電工と旧日立化成が統合して発足し、持株会社体制に移行。2024年12月期の連結売上高は1兆3,915億円、従業員数は2万1,525人。半導体向け先端材料を成長の軸としながら、石油化学や黒鉛電極などの伝統事業も抱える複合化学メーカーである。

5つの報告セグメントで構成する事業ポートフォリオ

当社グループは、半導体・電子材料、モビリティ、イノベーション材料、ケミカル、クラサスケミカルの5セグメントで構成される。2025年12月期のセグメント売上収益は、半導体・電子材料が5,063億円(全体の37.6%)、クラサスケミカルが3,003億円(22.3%)、ケミカルが1,743億円(12.9%)、モビリティが1,784億円(13.2%)、イノベーション材料が922億円(6.8%)である。半導体・電子材料が最大セグメントであり、AI等の先端半導体向け需要を背景に増収増益となった。一方、黒鉛電極や石油化学は市況低迷の影響を受けて減収となり、セグメント間で業績にばらつきがある。

半導体・電子材料に依存する収益構造

2025年12月期の連結売上収益は1兆3,471億円、コア営業利益は1,091億円である。このうち半導体・電子材料セグメントのコア営業利益は1,083億円と、全体の99%超を占める。同セグメントの売上高は前期比13.7%増の5,063億円で、HDメディアやSiCエピタキシャルウェハー、半導体後工程材料が伸びた。一方、モビリティ、イノベーション材料、ケミカル、クラサスケミカルの4セグメントはいずれも減収減益であり、特にケミカルセグメントは黒鉛電極の赤字拡大によりコア営業損失54億円となった。全社の営業利益は減損損失の計上等で前期比47.6%減の467億円となり、半導体事業への依存度が高い収益構造が浮き彫りとなっている。

グローバルな生産・販売網と134社のグループ体制

当社グループは、当社(持株会社)および関係会社134社から構成される。国内には川崎事業所(旧千鳥工場)や大分コンビナートなどの主要拠点を持つ。海外では、米国(Resonac Graphite America Inc.)、シンガポール(Resonac HD Singapore Pte. Ltd.)、欧州(Resonac Europe GmbH)など、買収により獲得した子会社が重要な役割を果たす。2003年に三菱化学グループからハードディスク事業を、2009年に富士通から同事業を買収し、HDメディアで世界有数のシェアを有する。また、2017年にはドイツSGL社の黒鉛電極事業を買収し、欧州での基盤を強化した。2025年には石油化学事業を子会社のクラサスケミカルに承継させ、事業の切り離しを進めている。

伝統の総合化学から機能性化学への転換途上

当社は経営方針で「世界トップクラスの機能性化学メーカー」を掲げ、石油化学中心の伝統的な総合化学から、顧客ニーズに応じた機能性材料へのシフトを進めている。その象徴が、2020年の日立化成買収と2023年のレゾナックへのブランド統一である。長期数値目標として、EBITDAマージン20%、ROIC10%、ネットD/Eレシオ1.0倍以下を掲げるが、2025年実績はEBITDAマージン15.1%、ROIC6.2%、ネットD/Eレシオ0.83倍と、目標には未達である。コア成長事業と位置づける半導体・電子材料への積極投資を継続する一方、黒鉛電極や石油化学など低迷事業の構造改革も課題となっている。

業界の中での役割は化学素材業界における総合化学メーカーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
1.3兆円
営業利益
467億円
営業利益率
3.5%
純利益
290億円
2025/12 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

事業別の売上と利益

2021/12
事業売上構成比利益利益率
昭和電工 マテリア ルズ6,348億円44.7%203億円3.2%
石油化学2,777億円19.6%207億円7.5%
化学品1,756億円12.4%216億円12.3%
エレクト ロニクス1,195億円8.4%162億円13.6%
無機990億円7.0%144億円14.5%
アルミニ ウム724億円5.1%69億円9.5%
その他407億円2.9%0億円0.0%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01半導体材料主力

半導体の製造工程で使用される高純度薬品やCMPスラリー、ガスなどを供給し、半導体産業の基盤を支える。

主な製品・サービス2
半導体用高純度薬品
半導体ウェハの洗浄やエッチングに使用される超高純度の化学薬品。
CMPスラリー
半導体ウェハの平坦化研磨に使用される研磨剤。

02モビリティ(自動車・航空)主力

自動車・航空機向けにアルミニウム部材やCFRP、ゴム・樹脂製品などを供給し、軽量化や電動化を支える。

主な製品・サービス2
自動車用アルミニウム
自動車のボディや部品に使用される軽量で高強度なアルミ素材。
CFRP
炭素繊維強化プラスチック。軽量で高強度な特性から航空機や高級車に使用される。

03エレクトロニクス主力

ディスプレイ材料や電子部品材料、放熱材料などを供給し、電子機器の高性能化・小型化に貢献。

主な製品・サービス2
ディスプレイ材料
液晶や有機ELディスプレイに使用される材料。
電子部品材料
コンデンサや基板などの電子部品に使用される材料。

04情報・社会インフラ準主力

通信機器材料や環境浄化材、水処理薬品などを供給し、インターネットや社会インフラの維持・発展に寄与。

主な製品・サービス2
通信材料
5G・光通信などに使用される高機能材料。
水処理薬品
上下水道や工場排水の浄化に使用される薬品。

製品と技術

半導体前工程材料:CMPスラリーとプロセスガス

半導体前工程では、ウェハー研磨用のCMPスラリーや、成膜・エッチング用のプロセスガスを提供する。CMPスラリーは、シリコンウェハーの平坦化工程で使用され、微粒子分散技術が求められる。当社はこの分野で長年の実績を持ち、先端ロジックやメモリ向けに製品を供給している。また、排ガス処理装置も手掛けていたが、2025年に同事業の譲渡を決定した。NANDフラッシュ需要の回復ペースが緩やかなことから前工程材料の売上は伸び悩んだが、AI向けロジック半導体の需要増により、後工程材料と合わせて半導体・電子材料セグメント全体では増収を達成した。

半導体後工程材料:封止材と接着剤で世界トップクラス

半導体後工程では、パッケージング用の封止材(エポキシ樹脂など)やダイアタッチフィルム、アンダーフィル材料を提供する。旧日立化成が強みを持ち、統合後も高い市場シェアを維持する。特に、先端半導体向けの高放熱・高信頼性封止材は、AIチップやサーバー向けに需要が拡大している。2025年には、AI向け先端半導体の販売数量増加により後工程材料が増収し、セグメント全体の収益を牽引した。また、SiC(炭化ケイ素)エピタキシャルウェハーも手掛け、パワー半導体向けに成長が期待されるが、EV市場の成長鈍化により2025年は横ばいとなった。

HDメディア:データセンター向け需要で堅調

当社はハードディスクドライブ(HDD)用の磁気ディスク(HDメディア)を製造・販売する。2003年と2009年の買収により事業を拡大し、世界有数のシェアを有する。HDメディアはデータセンター向け大容量HDDに採用され、クラウドストレージ需要の増加を背景に堅調に推移する。2025年にはデータセンター向け需要が引き続き好調で、増収に貢献した。一方、コンシューマ向けは縮小傾向にある。当社はHDメディアのさらなる高容量化技術の開発を進めており、継続的な投資を行っている。

黒鉛電極と炭酸ガス:市況に敏感な化学品事業

ケミカルセグメントでは、黒鉛電極(電気炉製鋼用)、炭酸ガス(ドライアイス、炭酸飲料向け)、各種工業薬品を扱う。黒鉛電極は2017年に買収した欧州拠点を含めグローバルに展開するが、2025年は鉄鋼不況と市況低迷により販売数量・価格ともに下落し、赤字が拡大した。炭酸ガスは数量増加と値上げにより増収増益となった。黒鉛電極の赤字がセグメント全体の収益を圧迫し、コア営業損失54億円を計上した。同事業は市況変動の影響を強く受け、経営課題の一つである。

モビリティ向け材料:二次電池外装材と自動車部品

モビリティセグメントでは、リチウムイオン二次電池用の外装材(アルミラミネートフィルム)、自動車用機能部品(樹脂部品など)、食品包装材などを提供する。二次電池外装材は電気自動車(EV)向け需要が期待されたが、2025年第1四半期に同事業を譲渡したため、セグメント売上は減少した。自動車部品は国内顧客の需要減の影響を受け、モビリティセグメント全体で減収減益となった。EV市場の成長鈍化や事業ポートフォリオ見直しの影響を受けており、今後の再編が注目される。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

化学のなかでの位置

化学大手だが収益力低下、再建への道半ば

同社は化学業界の大手で、売上高は約1.3兆円と規模は大きいが、営業利益率は2024年の6.4%から2025年には3.47%へと大幅に低下した。同業のクラレや東洋紡が高付加価値分野で収益を確保する一方、同社は基礎化学や素材事業の低採算性が課題となっている。コージンバイオなどバイオ分野へのシフトも進むが、変革のスピードは遅く、収益構造の改善が急務。規模はあるが、持続的な成長にはポートフォリオの見直しが必要。

強み

  • 売上高1.3兆円超で、化学業界で圧倒的な存在感と安定した供給力を持つ。
  • 基礎化学から電子材料まで幅広く展開し、リスク分散の面で強みがある。
  • 長年蓄積した技術力で、高機能材料の研究開発に強みを発揮する。
  • 海外生産・販売網が充実し、ワールドワイドな顧客基盤を有する。

課題

  • 営業利益率が大幅低下し、同業他社と比較して収益力に劣る。
  • 不採算事業の撤退が遅く、ポートフォリオの見直しが急務となっている。
  • クラレなどが高付加価値で先行し、価格競争に巻き込まれやすい。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

化学の時価総額近傍。太字がレゾナック・ホールディングス

時価総額で並べると、掲載8社のなかで3番目にあたる。

#企業時価総額PER
14063信越化学工業11.7兆円23.3倍
24901富士フイルムホールディングス4.2兆円14.6倍
34004レゾナック・ホールディングス2.9兆円52.9倍
44612日本ペイントホールディングス2.7兆円18.1倍
54091日本酸素ホールディングス2.4兆円19.3倍
66988日東電工2.4兆円17.6倍
73407旭化成2.3兆円14.1倍
88113ユニ・チャーム1.8兆円26.4倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 23件

沃度製造と電気工業から始まった創業期(1908〜1939年)

当社の淵源は、1908年12月に創業者森矗昶が設立した総房水産にさかのぼる。同社は沃度(ヨウ素)の製造販売を目的とし、後の日本沃度の母体となった。1921年には高田アルミニューム器具製作所(後の昭和アルミニウム)が設立され、アルミ事業に進出。1926年に日本沃度が設立され、1928年には昭和肥料が設立される。1934年、日本沃度は日本電気工業と改称し、1939年6月に日本電気工業と昭和肥料が合併して昭和電工が誕生した。この間、1937年には理研琥珀工業(後の昭和高分子)も設立されており、戦前期の化学工業の多様な流れが後の昭和電工グループに結集した。

上場と石油化学コンビナート建設(1949〜1969年)

昭和電工は1949年5月に東京証券取引所等に上場した。同年には日立化成工業(後の日立化成)も設立され、別々の道を歩み始める。1966年2月、川崎事業所の前身である千鳥工場を開設し、生産基盤を強化。1969年4月には大分石油化学コンビナートが営業運転を開始し、エチレンやプロピレンなどの基礎化学品の大量生産体制を確立した。このコンビナートは、後のクラサスケミカルセグメントの中核となる。同時期、日本の高度経済成長を背景に化学事業の拡大を進めた。

海外買収による事業多角化(1988〜2003年)

1988年7月、昭和電工は米国のBOCグループからエアコ・カーボン事業部の黒鉛電極事業を買収し、Resonac Graphite America Inc.(当時は別商号)として現地生産を開始した。2001年3月には昭和アルミニウムを合併し、アルミ事業を統合。2003年1月、三菱化学グループのハードディスク事業を買収し、HDメディア事業に参入した。この買収により、後のResonac HD Singapore Pte. Ltd.が設立され、データストレージ分野でのプレゼンスを高めた。同年7月には東京証券取引所への上場を一本化し、経営の効率化を図った。

ハードディスクと炭酸ガス事業の拡充(2009〜2017年)

2009年7月、昭和電工は富士通のハードディスク事業を買収し、株式会社レゾナック・ハードディスク(現社名)を子会社化。これによりHDメディアの生産能力と技術を強化した。同年12月には昭和炭酸を完全子会社化し、炭酸ガス事業をグループ化(現・レゾナック・ガスプロダクツ)。2010年7月には昭和高分子を合併し、樹脂事業を統合した。2016年9月には合成樹脂ポリプロピレン事業を営むサンアロマーを連結子会社化。2017年10月にはドイツSGL社の黒鉛電極事業を買収し、欧州の黒鉛電極生産拠点を獲得した。これらの買収により、事業領域は半導体材料、電子部品、化学品、樹脂へと広がった。

日立化成買収と統合への道(2020〜2023年)

2020年4月、昭和電工は日立化成を買収し、同日立化成は昭和電工マテリアルズに商号変更した。この買収により、半導体封止材や電子材料などで強みを持つ日立化成の事業が加わり、半導体・電子材料分野での総合力が大きく向上した。2022年4月、東京証券取引所の市場区分見直しに伴い、プライム市場に移行。2023年1月、持株会社体制に移行し、商号を株式会社レゾナック・ホールディングスに変更。同時に昭和電工マテリアルズの商号を株式会社レゾナックに変更し、全事業を同社に承継させた。これにより、旧昭和電工と旧日立化成の実質的な統合が完了した。

石油化学事業の分社化と構造改革(2025年)

2025年1月、当社は石油化学事業を子会社のクラサスケミカル(2024年8月設立)に承継させた。同事業はナフサを原料とするエチレンやプロピレンなどの基礎化学品を扱い、大分コンビナートを中核とする。分社化の背景には、石油化学事業の収益変動が大きいことや、半導体・電子材料への経営資源集中がある。2025年12月期のクラサスケミカルセグメントの売上高は3,003億円、コア営業利益は47億円と、前年比で減収減益となった。今後は独立した経営により、市況変動への対応力向上とグループ全体の資本効率改善が期待されている。

年表23件を開く

1900年代

  • 1908年12月当社の創業者森矗昶氏、沃度の製造販売を目的として総房水産㈱(日本沃度㈱の母体)を設立

1920年代

  • 1921年4月創業高田アルミニューム器具製作所設立(後の昭和アルミニウム㈱)
  • 1926年10月日本沃度㈱設立
  • 1928年10月昭和肥料㈱設立

1930年代

  • 1934年3月日本沃度㈱を日本電気工業㈱と改称
  • 1937年11月理研琥珀工業㈱設立(後の昭和高分子㈱)
  • 1939年6月M&A日本電気工業㈱、昭和肥料㈱の両社合併、昭和電工㈱設立

1940年代

  • 1949年5月上場東京証券取引所等に上場 日立化成工業㈱設立(後の日立化成㈱)

1960年代

  • 1966年2月千鳥工場(現川崎事業所)開設
  • 1969年4月大分石油化学コンビナート営業運転開始

1980年代

  • 1988年7月M&Aザ・ビー・オー・シー グループ社 エアコ・カーボン事業部黒鉛電極事業を買収(現社名:Resonac Graphite America Inc.)

2000年代

  • 2001年3月M&A昭和アルミニウム㈱を合併
  • 2003年1月M&A三菱化学㈱グループのハードディスク事業を買収(現社名:Resonac HD Singapore Pte. Ltd.)
  • 2003年7月上場東京証券取引所に上場を一本化
  • 2009年7月M&A富士通㈱のハードディスク事業を買収(現社名:㈱レゾナック・ハードディスク)
  • 2009年12月M&A昭和炭酸㈱を完全子会社化(現社名:㈱レゾナック・ガスプロダクツ)

2010年代

  • 2010年7月M&A昭和高分子㈱を合併
  • 2016年9月M&A合成樹脂ポリプロピレン事業会社サンアロマー㈱を連結子会社化
  • 2017年10月M&A黒鉛電極事業を営むSGL GE Holding GmbHを買収(現社名:Resonac Europe GmbH)

2020年代

  • 2020年4月M&A日立化成㈱を買収(後の昭和電工マテリアルズ㈱)
  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行
  • 2023年1月商号変更持株会社体制に移行し、商号を㈱レゾナック・ホールディングスに変更 連結子会社である昭和電工マテリアルズ㈱の商号を㈱レゾナックに変更し、当社の全事業を承継
  • 2025年1月石油化学事業を子会社クラサスケミカル㈱(2024年8月設立)が承継

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/12期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。そのうち5項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上収益1兆円超
  • EBITDAマージン20%
  • ROIC10%
  • ネットD/Eレシオ1.0倍以下
  • TSR(株主総利回り)化学業界で上位25%

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    機能性化学メーカーへの変革

    石油化学中心の伝統的な総合化学から、顧客ニーズに応じた機能を提供する機能性化学メーカーへと事業ポートフォリオを改革する。

  2. 02

    半導体・電子材料への積極投資

    半導体需要の成長を背景に、コア成長事業である半導体・電子材料への設備投資を積極的に継続する。

  3. 03

    共創型人材の育成

    社内外のステークホルダーとの共創を推進する自律的な人材を育成し、イノベーションを生み出す組織を構築する。

  4. 04

    サステナビリティ経営の推進

    パーパス「化学の力で社会を変える」のもと、先端材料の提供を通じ省エネルギー・環境負荷低減・循環型社会実現に貢献する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で21,525人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は1,132万円で、9期前と比べて+38.9%平均年齢は46.3歳、平均勤続年数は16.2年。

単体の従業員がグループ全体の1割に満たないため、平均年収は持株会社の本社勤務者の数値です。グループ全体の水準とは異なります。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2016年12月10,146
2017年12月10,864
2018年12月10,476
2019年12月81540.116.310,813
2020年12月79540.216.333,684
2021年12月72141.117.126,054
2022年12月78941.217.125,803
2023年12月1,02646.116.523,840
2024年12月1,02646.116.423,936372
2025年12月1,13246.316.221,525217

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社38(国内 18 / 海外 20) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
本社 — 東京都港区1,556億円
全社
本社工場 — 米国458億円
ケミカル
大分コンビナート — 大分県大分市452億円
クラサスケミカル
川崎事業所 — 川崎市川崎区392億円
半導体・電子材料、モビリティ、イノベーション材料、ケミカル、その他
下館事業所 — 茨城県筑西市391億円
半導体・電子材料、モビリティ、イノベーション材料
山崎事業所 — 茨城県日立市342億円
半導体・電子材料、イノベーション材料、ケミカル
本社工場 — 台湾260億円
半導体・電子材料
千葉事業所 — 千葉県市原市208億円
半導体・電子材料
五井事業所 — 千葉県市原市200億円
半導体・電子材料、イノベーション材料
本社工場 — スペイン198億円
ケミカル
ほか18件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    ㈱レゾナック
    東京都 港区
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱レゾナック・ハードディスク
    千葉県 市原市
    議決権100.0%
  • 海外
    Resonac HD Singapore Pte. Ltd.
    シンガポール
    議決権100.0%
  • 海外
    力森諾科材料(東莞)有限公司
    中国 広東省
    議決権100.0%
  • 海外
    力森諾科材料(蘇州)有限公司
    中国 江蘇省
    議決権100.0%
  • 海外
    力森諾科電子材料(香港)有限公司
    中国 香港
    議決権100.0%
  • 海外
    台湾力森諾科半導体材料股份有限公司
    台湾 台南市
    議決権100.0%
  • 国内
    Resonac Korea Corporation
    大韓民国 京畿道
    議決権100.0%
  • 海外
    Resonac Materials Johor Sdn. Bhd.
    マレーシア ジョホール州
    議決権100.0%
  • 海外
    力森諾科材料(上海)有限公司
    中国 上海
    議決権100.0%
  • 海外
    台湾力森諾科国際股份有限公司
    台湾 台北市
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱レゾナック・オートモーティブプロダクツ
    福岡県 田川市
    議決権100.0%
残りのグループ会社26社を開く
  • ㈱レゾナック・ブレーキ茨城県 筑西市100%
  • Resonac Materials (Thailand) Co., Ltd.タイ チャチューンサオ100%
  • Resonac Automotive Products (Thailand) Co., Ltd.タイ ラヨーン51%
  • Resonac Powdered Metals America, Inc.米国 インディアナ州100%
  • 力森諾科高分子材料(上海)有限公司中国 上海市100%
  • Resonac Shotic Malaysia Sdn. Bhd.マレーシア ジョホール州100%
  • サンアロマー㈱東京都 品川区65%
  • 鶴崎共同動力㈱大分県 大分市51%
  • ㈱レゾナック・ガスプロダクツ川崎市 幸区100%
  • ㈱レゾナック・グラファイト・ジャパン長野県 大町市100%
  • Resonac Graphite America Inc.米国 サウス カロライナ州100%
  • Resonac Graphite Spain S.A.U.スペイン ガリシア州100%
  • Resonac Graphite Germany GmbHドイツ バイエルン州100%
  • 力森諾科(中国)投資有限公司中国 上海100%
  • Resonac Asia Pacific Pte. Ltd.シンガポール100%
  • Resonac America, Inc.米国 カリフォルニア州100%
  • Resonac Europe GmbHドイツ ヘッセン州100%
  • ㈱レゾナック・ビジネスサービス東京都 大田区100%
  • ㈱レゾナック・テクノサービス茨城県 日立市100%
  • ㈱レゾナック建材横浜市 神奈川区100%
  • クラサスケミカル㈱大分県 大分市100%
  • その他68社
  • HD MicroSystems L.L.C.米国 ニュージャージー州50%
  • 日本ポリエチレン㈱東京都 千代田区42%
  • ㈱レゾナックユニバーサル東京都 港区50%
  • その他30社
国際子会社 (GLEIF登録 6社)
  • USRESONAC AMERICA, INC.
  • DESHOWA DENKO CARBON Products Germany GmbH & Co. KG
  • DEResonac Europe GmbH
  • DEResonac Graphite Germany GmbH
  • JP株式会社レゾナック
  • ESRESONAC GRAPHITE SPAIN, S.A.

国際的な法人識別子 (LEI) の親子関係データ。金融取引を行う子会社が中心で、全子会社の一覧ではありません。

公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    グリーンイノベーション基金事業/次世代デジタルインフラの構築次世代パワー半導体に用いるウェハ技術開発次世代グリーンパワー半導体に用いるSiCウェハ技術開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2022-05-31
    53.8億円
  • 調達
    グリーンイノベーション基金事業/CO2の分離回収等技術開発低圧・低濃度CO2分離回収の低コスト化技術開発・実証工場排ガス等からの中小規模CO2分離回収技術開発・実証/革新的分離剤による低濃度 CO2分離システムの開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2022-07-07
    7億円
  • 調達
    IoT推進のための横断技術開発プロジェクトField Intelligence搭載型大面積分散IoTプラットフォームの研究開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2017-08-04
    3,000万円
  • 調達
    NEDO先導研究プログラムエネルギー・環境新技術先導研究プログラムアルミニウム素材の高度資源循環システム構築
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2019-09-20
    781万円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年12月期の売上高は1.3兆円営業利益467億円前期と比べると減収減益で、売上が-3.2%、利益が-47.5%。

売上高
-3.2%
1.3兆円
営業利益
-47.5%
467億円
純利益
-60.5%
290億円
営業利益率
3.5%
前期比 -2.9%pt

会社が出している今期の予想2026年12月期

項目会社予想前期実績
売上高1.2兆円1.3兆円
営業利益1,600億円467億円
純利益1,125億円290億円
1株あたり配当¥65¥65

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年2Qで、売上は6,769億円、営業利益は733億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は+5.4%、営業利益は+124.8%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2022年2Q3,4802176.2233
2022年3Q3,7821644.338
2023年1Q2,989−92−3.1−123
2023年2Q3,172−40−1.3−75
2023年3Q3,262892.7134
2024年1Q3,214892.8271
2024年2Q3,4711915.5113
2025年2Q6,4213265.1197
2025年4Q7,0501412.093
2026年2Q6,76973310.8485

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2012年12月期からの14期で、売上は7,397億円から1.3兆円へ1.8倍に増えた。直近期の営業利益率は3.5%。

決算期売上高兆円営業利益億円税引前利益億円営業利益率%純利益億円
2012年12月0.7423494
2013年12月0.8523591
2014年12月0.8721729
2015年12月0.783219
合成樹脂ポリプロピレン事業会社サンアロマー㈱を連結子会社化
2016年12月0.67387123
黒鉛電極事業を営むSGL GE Holding GmbHを買収(現社名:Resonac Europe GmbH)
2017年12月0.78639374
2018年12月0.991,7881,115
2019年12月0.911,193731
日立化成㈱を買収(後の昭和電工マテリアルズ㈱) / この期から会計基準が日本基準からIFRSに変わりました。前後の数値は単純に比較できません
2020年12月0.97−440−763
2021年12月1.42869−121
2022年12月1.39617324
持株会社体制に移行し、商号を㈱レゾナック・ホールディングスに変更 連結子会社である昭和電工マテリアルズ㈱の商号を㈱レゾナックに変更し、当社の全事業を承継
2023年12月1.30−142−65
2024年12月1.398908466.4735
石油化学事業を子会社クラサスケミカル㈱(2024年8月設立)が承継
2025年12月1.354674503.5290

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年12月期

売上高1.3兆円のうち、営業利益として残るのは467億円3.5%。営業外の損益と税金を反映した純利益は290億円、売上の2.2%にあたる。営業利益率は業種中央値7.3%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金76.0%1.0兆円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金19.7%2,657億円
  • その他の費用持分法損益などの調整0.8%114億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益3.5%467億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
24.0%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比3.8pt
3.5%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比3.2pt
2.2%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比2.6pt
4.3%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
1.4%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
1.8%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2025年12月期は営業CFが1,303億円、投資CFが−871億円で、差し引きのフリーCFは432億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は2,620億円で、売上の2.3ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2012年12月533−417−201116487
2013年12月636−552−6884561
2014年12月670−469−249201552
2015年12月612−425−213187546
2016年12月689−538−132151562
2017年12月672−299−184373768
2018年12月1,498−493−6111,0051,128
2019年12月786−482−1853041,217
2020年12月1,093−9,3008,965−8,2071,979
2021年12月1,153286−1,2171,4392,349
2022年12月994−547−1,0334471,887
2023年12月1,187−552−7316351,906
2024年12月1,637−523−2051,1142,947
2025年12月1,303−871−6994322,620

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2025年12月期の総資産は2.1兆円。このうち返さなくてよい自己資本が6,989億円で、自己資本比率は33.2%(業種中央値63.4%より薄い)

決算期総資産兆円自己資本億円負債兆円自己資本比率%
2012年12月0.933,1500.6229.2
2013年12月0.993,4580.6430.6
2014年12月1.013,1910.6929.7
2015年12月0.943,0810.6331.5
2016年12月0.933,1120.6231.8
2017年12月1.033,6900.6634.3
2018年12月1.074,6530.6141.5
2019年12月1.085,1940.5646.4
2020年12月2.207,1811.4918.4
2021年12月2.148,1851.3224.0
2022年12月2.115,3981.5725.6
2023年12月2.055,6011.4927.3
2024年12月2.176,6461.4830.6
2025年12月2.116,9891.3833.2

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年12月期の内訳
現金及び預金
2,620億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
3,436億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
1.4兆円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
59
/ 100
安定性自己資本比率22 / 40
収益力営業利益率7 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

化学 203社との比較

同じ化学の企業と並べると、いちばん上に来るのはROE203社中160位あたり、逆に低いのは自己資本比率203社中194位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE下位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
4.3%/中央値 6.9%
P25 4.5%P75 9.9%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
3.5%/中央値 7.3%
P25 4.3%P75 10.7%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
33.2%/中央値 63.4%
P25 50.5%P75 73.9%
売上成長率下位前期からの売上の伸び
-3.2%/中央値 2.2%
P25 -1.8%P75 5.4%
配当利回り下位株価に対して1年で受け取る配当の割合
0.4%/中央値 2.7%
P25 1.8%P75 3.6%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥15,430で、1年前と比べて+306.4%過去52週の値幅のなかでは70%の位置にある。

¥15,430-3.7%1ヶ月+5.1%1年+306.4%時価総額2.9兆円
過去52週の値幅
安値¥3,731高値¥20,495

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)52.9倍
PER (会社予想)25.4倍
PBR3.71倍
配当利回り0.42%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は8月21日に16060円となり、25日移動平均線(15149円)を約6%上回って推移しています。52週高値20495円からは約22%下落したものの、52週安値3731円からは約330%上昇するなど、長期トレンドは強気です。8月7日には出来高731万株と急増し、株価も16395円まで上昇する場面がありました。ボラティリティが高く、材料次第で大きく動く展開が続いています。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 10/100)

PER 55.04倍と業界平均17.74倍を3倍以上上回り、予想PER 26.5倍でも割高感。PBR 3.7倍は平均1.41倍の約2.6倍。配当利回り0.4%は平均2.66%に大きく劣り、ROE 4.3%も低水準。直近業績は減益だが、PER高と低利回りで割高と判断。ただし予想PERは改善方向で、化学業界の成長期待が一部反映されている可能性を踏まえる。

指標この会社業種平均
PER (実績)52.9倍17.8倍
PER (予想)25.4倍
PBR3.71倍1.41倍
ROE4.3%7.4%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

投資論点は、半導体市場の変動に左右される収益構造の中、先端材料へのシフトによる成長持続性にある。強気派は、生成AI向け半導体需要拡大による材料需要増加に期待し、製品ミックスの改善による収益力向上を評価する。一方、弱気派は、2024年12月期の営業利益率6.4%に対し2025年12月期に3.47%へ急減する見通しから、半導体市況悪化の影響を懸念し、既存事業の安定性や買収効果に対する懐疑的な見方を示す。市場の期待と業績見通しの乖離が焦点。

プラスに働く材料7
  • 半導体材料需要の拡大

    生成AI投資拡大で先端半導体向け材料の需要増が期待され、成長の追い風に。

  • 統合効果によるシナジー

    昭和電工と日立化成の統合で、材料と部品のクロスセルが進む可能性。

  • 財務体質の改善

    2024年に純利益735億円と黒字を回復し、収益改善の兆しが見える。

  • 次期予想純利益は前期比4倍の1,123億円決算発表後影響

    予想PER27倍と株価16,395円から逆算。2025/12期純利益290億円に対し約1,123億円

  • 営業利益が前期890億円水準へ回復余地通年影響

    2025/12期営業利益467億円、前期890億円に戻れば約423億円の増益

  • 半導体材料需要回復で減収に歯止め2026年下期影響

    2025/12期売上高1兆3,471億円は前期比444億円減、需要回復で増収転換

  • 配当利回り0.4%からの増配余地次回株主総会影響

    配当利回り0.4%は低位、還元方針の打ち出しで株主魅力度向上

マイナスに働く材料7
  • 半導体市況の悪化

    2025年12月期予想営業利益率は3.47%と大幅低下で、市況悪化が直撃する懸念。

  • 競争激化による価格圧力

    材料分野では海外競合が参入し、価格競争が激化する可能性。

  • ROEの低さ

    ROE4.3%は資本効率が低く、株主還元の余地に疑問。

  • 実績PER56.18倍は予想27倍の2倍超決算発表後影響

    予想PER27倍を達成できないとPER56.18倍は割高と判断され急落

  • 2025/12期は営業利益が前年比半減通年影響

    営業利益890億円→467億円、423億円減益で回復が遅れる

  • ROE4.3%と低くPBR4.18倍が重荷継続影響

    PBR4.18倍に対しROE4.3%は資本効率が悪く評価修正圧力

  • 外国人保有38.49%の売りシフト継続影響

    外国人保有比率38.49%と高く、リスクオフで売られやすい

次の決算で確かめる点
営業利益率
収益力のトレンドを示し、市況変動の影響度を測るため。
半導体材料の売上高比率
成長セグメントへのシフト度合いを確認するため。
セグメント別の営業利益
事業ごとの増益貢献を把握し、構造改革の進捗を見るため。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり65で、前期から+0.0%いまの株価に対する利回りは0.42%。

年間配当
¥65
1株あたり
配当利回り
0.42%
いまの株価に対して
配当性向
664.4%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年12月8031.3
2018年12月12050.067.7
2019年12月1308.340.5
2020年12月65−50.034.8
2021年12月650.033.1
2022年12月650.035.5
2023年12月650.0284.2
2024年12月650.045.4
2025年12月650.0664.4

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥65

株主

有価証券報告書より

2025年12月期末の株主数は延べ59,475人。区分でいちばん多いのは外国法人38.4%。グループ会社や銀行などの安定株主が38.3%を占め、残る61.7%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2020年12月%2021年12月%2022年12月%2023年12月%2024年12月%2025年12月%
外国法人20.231.133.234.336.838.4
金融機関38.535.231.734.034.936.9
個人・その他28.122.724.521.119.916.3
証券会社8.77.57.78.36.37.0
自己株式2.41.91.91.91.91.9
事業法人4.43.42.82.32.11.4
外国人個人0.10.00.00.00.00.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)17.00
02株式会社日本カストディ銀行(信託口)8.63
03STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人 株式会社みずほ銀行)4.70
04STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505223(常任代理人 株式会社みずほ銀行)3.12
05JPモルガン証券株式会社3.09
06富国生命保険相互会社2.44
07BNYM SA/NV FOR BNYM FOR BNYM GCM CLIENT ACCTS M ILM FE(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)2.14
08STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505103(常任代理人 株式会社みずほ銀行)1.94
09ゴールドマン・サックス証券株式会社 BNYM1.66
10JP MORGAN CHASE BANK 385781(常任代理人 株式会社みずほ銀行)1.43

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近20
  • 2026-08-27
    キャピタル・リサーチ・アンド・マネージメント・カンパニー(Capital Research and Management Company)
    新規の大量保有報告
    11.62%
    +1.12pt
  • 2026-08-20
    ブラックロック・ジャパン株式会社
    新規の大量保有報告
    8.24%
    +0.24pt
  • 2026-07-24
    キャピタル・リサーチ・アンド・マネージメント・カンパニー(Capital Research and Management Company)
    新規の大量保有報告
    9.82%
    +0.95pt
  • 2026-07-22
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    1.81%
    +0.33pt
  • 2026-07-07
    キャピタル・リサーチ・アンド・マネージメント・カンパニー(Capital Research and Management Company)
    新規の大量保有報告
    8.87%
    +1.84pt
  • 2026-06-19
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    1.48%
    -1.09pt
  • 2026-06-05
    ブラックロック・ジャパン株式会社
    新規の大量保有報告
    1.84%
    +0.01pt
  • 2026-06-05
    みずほ証券 株式会社
    新規の大量保有報告
    0.40%
    -1.07pt
  • 2026-06-05
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    2.57%
    -0.47pt
  • 2026-05-22
    みずほ証券 株式会社
    新規の大量保有報告
    1.47%
    +0.02pt
  • 2026-05-22
    キャピタル・リサーチ・アンド・マネージメント・カンパニー(Capital Research and Management Company)
    新規の大量保有報告
    7.03%
    +2.12pt
  • 2026-05-21
    マサチューセッツ・ファイナンシャル・サービセズ・カンパニー(Massachusetts Financial Services Company)
    新規の大量保有報告
    9.39%
    +1.91pt
  • 2026-05-21
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    3.04%
    -0.03pt
  • 2026-05-12
    キャピタル・リサーチ・アンド・マネージメント・カンパニー(Capital Research and Management Company)
    新規の大量保有報告
    4.91%
  • 2026-05-11
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    3.07%
  • 2026-04-24
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    3.07%
    -0.16pt
  • 2026-04-22
    みずほ証券 株式会社
    新規の大量保有報告
    1.45%
    -0.62pt
  • 2026-04-17
    ブラックロック・ジャパン株式会社
    新規の大量保有報告
    1.83%
  • 2026-04-09
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    3.23%
    -0.88pt
  • 2026-04-08
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    4.11%
    +0.37pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+2464%、1株純資産は14期で+2019%。直近期のROEは4.3%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2012年12月61823.620.978.7
2013年12月62013.224.652.2
2014年12月22101.074.9120.9
2015年12月62,0760.3221.9
2016年12月862,0814.119.4
2017年12月2622,47311.520.531.3
2018年12月7583,05727.94.367.7
2019年12月5013,42315.55.840.5
2020年12月−5232,783−16.934.8
2021年12月−772,839−2.633.1
2022年12月1792,9806.111.335.5
2023年12月−363,092−1.2284.2
2024年12月4073,67812.09.945.4
2025年12月1603,8614.340.7664.4

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

14名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は14名。2025/12期の役員報酬は総額1,481百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約10倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
髙橋秀仁取締役社長(代表取締役)6446,000
森川宏平取締役会議長6971,000
染宮秀樹取締役5844,000
眞岡朋光取締役5233,000
今井のり取締役5313,000
常石哲男取締役73
安川健司取締役66
大西賢取締役71
榊原泉取締役67
加藤俊晴常勤監査役699,000
片寄光雄常勤監査役63
矢嶋雅子監査役57
残りの役員2名を開く
氏名役職年齢
宮坂泰行監査役74
遠田聖子監査役53

役員報酬の内訳2025/12

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)113811645121,222111
監査役512712725
社外取締役67758214
社外監査役3505017

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

ニュース

AI解説

今日の重要ニュースより

「今日の重要ニュース」でレゾナック・ホールディングスを取り上げた解説を、新しい順に並べている。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/12期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容495字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社は持株会社として、当社グループの戦略立案及びグループ全体の統括管理を行っております。当社グループは、当社及び関係会社134社から構成され、各事業区分における主要製品・商品等と当社及び主な関係会社の当該事業に係る位置づけは次のとおりであります。なお、以下の事業区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記」に掲げるセグメント情報におけるセグメントの区分と同一であります。 また、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.セグメント情報」をご参照ください。 (注)1.一部の関係会社の事業内容は、複数の事業区分に跨っております。 2.※は関連会社等であります。 なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当するため、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については、連結財務諸表の数値に基づいて判断することとなります。
経営方針・対処すべき課題1,579字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 1.経営方針 (1)中長期的な会社の経営戦略 2023年1月、旧昭和電工㈱と旧日立化成㈱(旧昭和電工マテリアルズ㈱)は統合し、レゾナックグループとして新たなスタートを切りました。 <経営理念> 当社は以下を経営理念と定めております。 存在意義(パーパス) 「化学の力で社会を変える」 私たちが大切にする価値観(バリュー) 「プロフェッショナルとしての成果へのこだわり」 「機敏さと柔軟性」 「枠を超えるオープンマインド」 「未来への先見性と高い倫理観」 レゾナックグループは、パーパス「化学の力で社会を変える」のもと、先端材料パートナーとして時代が求める機能を創出し、グローバル社会の持続可能な発展に貢献します。長期ビジョンの目指す姿実現に向けて、サステナビリティを経営の根幹に据えることが必要と考え、執行体制を構築し、マテリアリティの特定やKGI・KPIの設定を行い、グローバルでの浸透を図っております。 <レゾナックが目指す姿> 当社は、人々が幸せに暮らせる社会と美しい地球を次世代に手渡すために共創し「世界トップクラスの機能性化学メーカー」を目指します。その実現に向け、グループ一丸となって事業に取り組むとともに、人材育成の強化、人事評価の透明性や実力主義の徹底を進めてまいります。その姿として、質的な面、計数的な面それぞれを兼ね添えた「世界で戦える会社」、イノベーションと事業開発力で「持続可能なグローバル社会に貢献する会社」、さまざまなステークホルダーからも注目されるような「共創型人材創出企業」となることを掲げ、実現してまいります。 (2)長期数値目標 2025年実績   目標 売上収益       1.35兆円   1兆円超 EBITDAマージン       15.1%   20% ROIC       6.2%   10% ネットD/Eレシオ       0.83倍   1.0倍以下 目標数値の達成により、TSR(株主総利回り)は中長期的に化学業界で上位25%の水準を目指します。 2.経営環境及び当社グループの対処すべき課題 世界経済は、各国のインフレ率推移やアメリカの通商政策の動向等による先行き不透明感は残るものの、需要の持ち直しを背景に、緩やかな回復が続くことが想定されます。 このような状況下、当社は半導体需要の成長を背景に、コア成長事業である半導体・電子材料への積極的な設備投資を続けるとともに、引き続き事業ポートフォリオ改革、諸施策を進めてまいります。 企業価値最大化のためには、石油化学を中心とする伝統的な総合化学メーカーから、顧客のニーズに応じた機能を発揮する機能性化学メーカーへの変貌を遂げることと、それを支える共創型で自律的な人材の育成が不可欠であり、そのための施策に精力的に取り組んでいます。 また、従業員のエンゲージメントを高め、様々な社会課題や顧客のニーズを把握し、社内外のステークホルダーとの共創を推進することを通して、「世界トップクラスの機能性化学メーカー」となり、イノベーションを生み出していきます。 私たちは、パーパスに込められたサステナビリティの理念を根幹におき、先端材料の提供を通じた省エネルギーや環境負荷の低減、高度循環型社会の実現に貢献してまいります。 なお「コーポレート・ガバナンス基本方針」については当社ホームページをご参照ください。 https://www.resonac.com/jp/corporate/governance.html
事業等のリスク10,668字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があると考えられる主要なリスクには、以下のものがあります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、リスクを最小化するためにリスク管理体制の整備・充実に努めており、詳細は以下「(1)リスクマネジメントの取組み」に記載しております。 なお、これらの事項は当連結会計年度末現在において判断したものであり、当社グループに関する全てのリスクを網羅しているものではありません。 また、米国の諸施策及びウクライナや中東における不安定な政治情勢等による事業への影響について、今後も注視してまいります。 (1) リスクマネジメントの取組み ①リスクマネジメント体制 当社グループでは、事業経営に与えるリスクとその影響を明確化し、経営資源の適正配分を実現するため、ISO31000に準拠したリスクマネジメント体制を整備しております。 CEOが議長を務めるリスクマネジメント委員会を設置し、リスクマネジメント体制及びグループの重要リスクやその対応策など、トップマネジメントによる組織横断的な審議を行っております。リスクマネジメント委員会での審議事項は経営会議で審議・承認された後、取締役会でも報告され、取締役によるリスクマネジメント体制の妥当性及び有効性の評価や推進状況の監督等が行われます。 また、国内の事業部・事業所及び主要なグループ会社に、各部門のリスクの識別やリスクの対応策の推進などの実行責任を負うリスクオーナー、リスクオフィサー、リスクマネージャーを配置するとともに、各CXO組織は、各部門によるリスク評価や対応策について、全社を横断し俯瞰する視点からレビューや支援などを行い、相互に連携を図りながら、経営と現場が一体となって統合的なリスクマネジメントを推進する体制を構築しております。 〔リスクマネジメント体制図〕 ②当社で管理するリスクの区分と対応方針 リスクは外部環境リスクとオペレーショナルリスク、ハザードリスクに区分することができます。企業価値の持続的成長のためには、従来の安全・コンプライアンス重視の“守りのリスクマネジメント”だけでなく、適切なリスクテイクを促す“攻めのリスクマネジメント”が必要であり、リスクを総合的に判断し、経営戦略に反映してまいります。 ③リスク棚卸の実践 年に1回、課・グループといった組織単位で事業活動の潜在リスクを含めた網羅的なリスクの洗い出しと評価(リスク棚卸)を実施しております。リスク棚卸の結果は、事業部・事業所・グループ会社の拠点単位でトップによるレビューを行い、システムに登録されます。登録されたリスクの中から、発生頻度と影響度の観点から分類を行い、重要度や優先度の非常に高いリスクを重要リスクとして位置づけ、リスクマネジメント委員会へ報告し、グループの重要リスクとその対応策などを審議します。 ④全社重大リスクテーマの特定・更新と優先順位付け 当社では、従前から継続して取り組んでいる、年次の「リスク棚卸」(ボトムアップ・リスクアプローチ)に加え、2024年から、経営会議メンバーによる「全社重大リスクテーマの特定・更新」(トップダウン・リスクアプローチ)のプロセスを導入し毎年更新しております。全社重大リスクテーマの特定と優先順位づけを行い経営陣の膝詰めの議論により、全社重大リスクを発生可能性と事業への影響でプロットし、Sランクリスク(会社経営上の最重要リスク)及びAランクリスク(会社目標達成上の重要リスク)に特定し優先順位付けを行っております。これらリスクに関し、Sランクリスクは、最も厳重な監視や即時の対応策の実施、Aランクリスクは、定期的なレビューと迅速な対応計画の準備を行っております。 (2) 個別事業の経営成績における大幅な変動 当社グループは、半導体・電子材料、モビリティ、イノベーション材料、ケミカル、クラサスケミカルの各セグメントの事業領域において様々な製品の製造・販売を行っております。主要事業において想定されるリスクとして以下のようなものがありますが、リスクはこれらの事業に限定されるものではありません。 ①半導体・電子材料セグメント 当社グループの半導体・電子材料セグメントの各種製品は、モバイル機器、データセンタ、パワーモジュール、ITインフラストラクチャ、電気自動車や先進運転支援システム搭載車などに使用され、世界のマクロ経済や業界動向等に基づく最終製品需要の変化により、その需要は大きく影響を受けます。また、これらの市場は、急激な技術変化や製品の陳腐化による価格低下などの影響を受ける国際的競争が厳しい事業です。更に、市場ニーズに合致した製品を適時・適切に開発・提供するため、グローバルなサプライチェーン網を整備しておりますが、地政学リスク等による原材料・エネルギー・物流コストの高騰、サプライチェーンの寸断などの可能性があります。 こうしたことから、需要や競争環境の大幅な変動、サプライチェーン上の重大なリスクの発生、あるいは、為替の大幅な変動などの場合には、当社グループの経営成績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。 そのため、顧客のニーズや市況動向の把握に努め、新製品や技術の開発及び製造プロセスの改善などに取り組むとともに、リスクの早期検知及び顧客への安定供給を実現すべく、サプライチェーン・マネジメント体制の強靭化に継続的に取り組んでおります。 ②モビリティセグメント 当社グループは、地球環境保護を目的とした燃費・CO2排出量の規制強化及び地政学的リスクの高まりなど、グローバルなモビリティ市場の動向に影響を受けます。モビリティ市場は、カーボンニュートラルの実現やCASE(※)の進展などに伴い、自動車の電動化、軽量化、電装化、安全性・快適性向上のための商品開発が求められており、中長期的な拡大が見込める有望な市場です。一方、競合他社、新規参入者との競争環境も激化しており、新たな技術・製品の開発や開発リードタイム短縮など顧客の要求水準やニーズの変化への対応が遅れるリスクに加え、新しい技術・製品により、既存事業が陳腐化し、市場競争力を失い、販売価格が下落することがあります。また、EVシフトによる内燃機関車市場の縮小により、既存事業の収益性が低下するリスクもあります。こうしたことから、需要や競争環境の大幅な変動などにより、当社グループの経営成績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。 そこで、当社グループでは、当社グループが有する材料技術を活用することでモビリティの基本性能である「走る・曲がる・止まる」を大幅に向上させる材料や部品、及びそのモジュール化などのソリューションを提供することで、既存顧客における採用モデル拡大や新規顧客開拓を一層推進します。 ※CASE(Connected:コネクテッド、Autonomous:自動運転、Shared & Service:シェアリング/サービス、Electric:電動化) ③ケミカルセグメント 〔グラファイト事業:黒鉛電極〕 当社グループは、北米及び欧州において黒鉛電極を生産するとともに、アジア市場においては日本を中心とした生産・供給体制のもと、グローバルに製品の販売を行っております。 このような事業構造のもと、日本及び世界経済の大きな変調等により黒鉛電極の需要が急激に減少した場合には、需給バランスの悪化により、販売価格と原材料調達価格との間に十分なスプレッドを確保できず、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 また、特定地域における生産・供給体制への依存度が高まることにより、当該地域における事業環境の変化や操業上の問題が生じた場合には、当社グループの事業運営に影響を及ぼす可能性があります。 〔グラファイト事業:負極材〕 当社グループの負極材はEVやハイブリッド車用のリチウムイオン電池を中心に販売しておりますが、EVやハイブリッド車の成長鈍化による影響を受ける可能性があります。また、負極材の主な原料調達先は中国であり、中国の輸出規制強化等によりサプライチェーンが影響を受ける可能性があります。 こうしたことから、定置型蓄電池や民生用品向けの市場の開拓、原料調達先の多様化に努めております。 ④クラサスケミカルセグメント 〔石油化学事業〕 当社グループは、大量の原料用ナフサ等を購入(輸入を含む)しており、原油価格の変動や需給バランス、為替等の要因によりナフサ価格等が変動し、販売価格との間に十分なスプレッドが確保できない場合には、当社グループの経営成績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。また、石油化学事業の収益は、需給バランスによるところが大きく、他社による大型プラントの建設等により需給が緩和した場合や、日本及び世界経済の大きな変調により需要が急激に減少した場合には、当社グループの経営成績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。さらに、気候変動影響への懸念による世界的なカーボンニュートラル化推進への対応のスケジュールによって、要求される投資や費用支出が影響を受ける可能性があります。このようなリスクに対して、コストダウンの推進や販売方法の見直し等収益の安定化に努めております。 ⑤グローバルな事業活動 当社グループは、アジア、北米、欧州等にて生産及び販売活動を行っておりますが、海外での事業活動には、予期しえない法律又は規制の変更、政治・経済情勢の変化、テロ・戦争等による社会的混乱等、国内における事業運営とは異なるリスクが存在します。ウクライナ及び中東における不安定な政治情勢が長期化し、その影響が他の地域へ波及することにより、原燃料価格や物流コストの更なる上昇に繋がるリスクがある他、経済安全保障をめぐる国際情勢の変化によるサプライチェーンの途絶などの可能性もあります。 こうしたリスクにより、当社グループの事業活動に支障が生じ、当社グループの経営成績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。 ⑥企業買収、資本提携及び事業再編 当社グループは、事業領域の拡大や収益性向上を目的として国内外における企業買収、資本提携及び事業再編を実施しております。当社グループでは、買収検討の対象企業のデューデリジェンスを慎重に行い、買収後の事業統合の計画を入念に検証することでリスクの低減に努めておりますが、当社グループ及び出資先企業を取り巻く事業環境の変化により、当初期待していた成果が得られない場合には、のれん及び無形資産の減損等により、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 また、不採算事業からの撤退や関係会社の整理等の事業再編を行った場合、当社グループの経営成績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。 (3) 財務状況及びキャッシュ・フローの予想以上の変動 ①為替相場の大幅な変動 当社グループは、輸出入等を中心とした外貨建取引については、為替予約等を通じてリスクの最小化に努めておりますが、為替相場に大幅な変動が生じた場合、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を与える可能性があります。特に、米ドルをはじめとする他の通貨に対する急激な円高は、国内から海外市場に輸出される製品の価格競争力を弱め、一方、円安は、海外から輸入する原材料価格を上昇させ、それぞれ当社グループの経営成績に悪影響を与える可能性があります。 また、為替相場の変動は、海外グループ会社の財務諸表の円貨への換算を通しても、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 ②金融市場の動向や調達環境の変化 金融市場の動向や当社グループの財務指標の悪化が、一部借入金等の財務制限条項への抵触による期限前弁済を含め、当社グループの資金調達や支払金利に対して影響を与え、これらを通して、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、当初想定された業績及び財務状況並びに財務指標等が実現されない場合には、信用格付けが引き下げられる可能性があり、その結果、既存の債務の借り換えや新規借入れの条件にも影響を及ぼす可能性があります。 このようなリスクに対して、財務体質の改善・強化に加えて、取引金融機関とのコミットメントライン契約等による流動性の確保、返済・償還額の平準化や固定金利・変動金利のバランス等を考慮した適切な資金調達に努めております。 ③退職給付債務 当社グループの退職給付債務及び退職給付費用は、年金数理計算上使用される各種の基礎率と年金資産の運用利回り等に基づき算出されており、年金資産の時価の変動、金利動向、退職金・年金制度の変更等が、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 ④固定資産の減損 当社グループの連結財政状態計算書に表示されるのれん、無形資産、土地等の固定資産について、事業環境の悪化による収益性の低下や、保有資産時価の著しい下落等が生じた場合、固定資産に減損損失が発生し、当社グループの経営成績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。 また、日立化成㈱に対するTOBの結果、のれん及び無形資産の金額が増加しており、当社グループの業績が悪化した場合、減損損失が発生し、当社グループの経営成績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。 ⑤繰延税金資産 当社グループは、将来減算一時差異等に対して、繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産は、将来の課税所得に関する予測等に基づき回収可能性を検討して計上しておりますが、将来の課税所得が予測と異なり回収可能性の見直しが必要となった場合、また、税率変更を含む税制の改正等があった場合には、繰延税金資産の修正が必要となり、当社グループの経営成績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。 (4) 特有の法的規制 当社グループが行っている事業は国内外の各種の法規制を受けます。その規制内容は、「石油コンビナート等災害防止法」「消防法」「高圧ガス保安法」「労働安全衛生法」等の保安・安全に係るもの、「大気汚染防止法」「水質汚濁防止法」「廃棄物処理法」「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律」「毒物及び劇物取締法」等の環境や化学物質に係るもの等があり、当社グループはこれら法規制の遵守を徹底しております。特に製造設備等に関連する法規制については、グループで法規制情報を共有するとともに、設備の新設・変更等に際し遵守状況を確認しております。しかしながら、万一遵守できなかった場合は、当社グループの活動が制限される可能性があります。また、これら法規制が一段と強化された場合には、コストの増加につながり、当社グループの経営成績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。 (5) 重要な訴訟事件 当社グループは、法令及び契約等の遵守に努めておりますが、広範な事業活動の中で、訴訟の提起を受ける可能性があります。 (6) その他 ①研究開発 当社グループは、川中の素材技術と川下のアプリケーション技術を併せもつハイブリッド型の先端材料企業グループとして、技術融合によるイノベーションの実現に重点を置いております。川中素材の「作る化学」と、川下アプリケーションの「混ぜる化学」、そして評価・シミュレーション、構造解析、計算科学の「考える化学」、この3つの技術の融合によって市場に幅広い機能を提供し続けて事業を強化・創出する研究開発に注力しております。これらの研究開発活動の結果が目標と大きく乖離するような場合には、当社グループの経営成績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。 ②知的財産 当社グループは、産業財産権やノウハウ等の知的財産権が事業の競争力に重要な役割を果たしていることを認識し、自社権利の取得、活用及び保護、並びに他社権利の尊重に努めております。しかしながら、自社権利を適切に取得、活用できなかったり不当に侵害されたりした場合、又は、第三者の知的財産権を侵害する事象が発生した場合、若しくは保有するノウハウ等が不当に第三者へ流出した場合、事業活動に支障が生じ、当社グループの経営成績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。 ③品質保証・製造物責任 当社グループは、「品質保証・品質管理規程」の制定や、品質保証を所管・統括・推進する組織の整備、ISO9001等の積極的な取得により、品質管理に万全を期すべく努めております。しかしながら、重大な製品欠陥や製造物責任訴訟の提起といった事象が発生した場合、社会的信用の失墜を招き、顧客に対する補償などによって、当社グループの経営成績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。 このようなリスクに対して、当社グループは、確実な工程管理を行うための設備維持、適切な測定機器設置、作業マニュアル整備、従業員教育等に努め、必要十分な検査実施による不良品流出防止の体制を構築するとともに、国内外を対象とした生産物賠償責任保険に加入しリスク顕在時の影響の極小化に努めております。 ④事故・災害 当社グループは、安全・安定操業の徹底を図り、製造設備の停止や設備に起因する事故などによる潜在的なマイナス要因を最小化するため、製造設備について定期的な点検を実施しております。しかしながら、事故、大規模な自然災害等の発生により、製造設備で人的・物的被害が生じた場合、当社グループの社会的信用が低下し、事故災害への対策費用や生産活動停止による機会損失により、当社グループの経営成績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。 このようなリスクに対して、リスクアセスメントを含む適切なリスクマネジメントを実施し、事故防止及び事故発生時の被害の極小化を図っております。 ⑤環境に対する影響 当社グループは、製品の開発から製造、流通、使用を経て廃棄に至る全ライフサイクルにおける「環境・安全・健康」を確保することを目的とした「レスポンシブル・ケア」活動を推進しております。しかしながら、周囲の環境に影響を及ぼすような事象が発生した場合には、社会的信用の失墜を招き、補償などを含む対策費用、生産活動の停止による機会損失及び顧客に対する補償などによって、当社グループの経営成績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。 このようなリスクに対して、全事業場において網羅的なリスク棚卸による環境リスク評価を行い、環境施設の安全対策を進めるとともに、経年劣化が原因による環境汚染防止のための点検・補修等を計画的に実施しております。また近年益々高まっている環境問題に対する社会的要求や将来的な環境法規制の強化へ適応するために、経営成績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。 ⑥感染症の蔓延 世界的な感染症の流行が発生した場合、製造拠点における生産停止や営業拠点を始めとするサプライチェーンでの当社製品供給の停滞により、当社グループの経営成績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 世界的な感染症の流行に対しては、グループ従業員、協力企業従業員の健康を最優先事項とし、健康経営や産業保健の施策企画・実行統率を管掌するCHRO部門が統括産業医の意見を踏まえ、リスクマネジメント部と連携し、当社グループ従業員への注意喚起、感染防止対策の指示を行います。平時より基本的な感染症対策を中心に、従業員の健康と事業活動の両立に向けた取り組みを進めてまいります。 ⑦気候変動の影響 当社グループは、2050年までのカーボンニュートラルに向けて真摯な取り組みを進めております。当社グループが提供する各種製品は製造過程で化石原燃料を使用し、温室効果ガス(GHG)を排出しており、2030年GHG排出量2013年度比30%削減(Scope1・2)に向けた施策を進めております。顧客との共創によるカーボンニュートラルへの取り組みも取引上重要性を増しているため、省エネルギー・炭素循環に貢献する製品の更なる効率性向上や開発等を事業・技術戦略に組み込むとともに、主要製品のカーボンフットプリント算定を完了し、技術開発段階でのカーボンフットプリント算定も順次進めております。しかしながら、顧客要求に加え加速度的に厳しくなる各国の法規制への対応、それに伴う設備投資、再生可能エネルギーの外部調達といったカーボンニュートラルに向けた移行リスクや、自然災害への備えを含む物理リスク対応のアセスメントや対応コスト増も見込まれます。 このようなリスクと機会の両面を重要な経営課題と捉え、2019年には「気候変動情報開示タスクフォース」(TCFD)に賛同し、シナリオ分析を通し、気候変動が当社に及ぼすリスクと機会を評価して対応策を検討・実行し、レジリエンスを強化すべく、事業毎に順次取組みを進め、情報開示を行っております。また2023年にはGHG排出量削減に向けて経済産業省が設立したGXリーグに参画しました。また、2025年6月には、科学的根拠に基づいた温室効果ガス削減の中長期目標設定を推奨する国際的イニシアチブであるScience Based Targets initiative(SBTi)に対し、コミットメントレターを提出しました。2年後の認定に向けて引き続き準備を進めるとともに、SBTiの考えに沿って温室効果ガス排出量の削減に努めてまいります。 ※「気候変動情報開示タスクフォース」(TCFD)の要請に沿った情報開示については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)TCFD及びTNFD提言に沿った情報開示」をご参照ください。 ⑧人権への取り組み 当社グループは、2021年に国際規範に基づいた人権方針を策定し、事業を展開するあらゆる国や地域において、事業活動の根幹として人権を尊重することを宣言しました。当該方針を全従業員が自らの規準とするべく「行動規範」(2022年改訂)に盛り込んでおります。しかしながら、製品の開発から調達、製造、流通、使用そして最終消費を経て廃棄に至るバリューチェーンの各プロセスにおいて、レゾナックグループ及びサプライヤーを含むすべてのビジネスパートナーのビジネスが、直接又は間接的に、人権に影響を及ぼす可能性があります。また、組織運営に伴う人権リスクに対して、自社グループ内の従業員にむけた人権サーベイを実施するなど人権デューデリジェンスを開始し、人権研修を行いました。また、サプライヤーを含むすべてのビジネスパートナーに当該方針を遵守頂くため「サステナブル調達ガイドライン」(2022年改訂)を通じた働きかけを開始し、海外リスク予備調査を実施しました。更に、従業員のみならずサプライヤーを含むビジネスパートナー、地域コミュニティなどあらゆるステークホルダーが利用可能な通報窓口を設けることでリスクの把握や救済措置の提供に努めております。 ⑨人材・労務 当社グループは世界トップレベルの機能性化学メーカーになることを目指しており、2030年を見据えたサステナビリティ重要課題の一つに「自律的で創造的な人材の活躍と共創文化の体現」を掲げております。その解決のためには、経営又は技術に関する能力に優れた共創型人材を採用、確保し、育成することが重要であると考えますが、優秀な人材の採用及び確保に関する競争は激化しております。 そこで当社グループでは、長時間労働に起因する効率低下やエンゲージメント低下が社内外に及ぼす影響を考慮し、労働時間の適正把握と長時間労働の予防により、従業員の心身の健康管理・維持を推進するとともに、パーパス/バリューのもと、従業員エンゲージメントを高めつつ、共創文化を実践してまいります。加えて、企業が求める人材と個人のスキルをマッチングし、従業員が成長を通して「ハピネス」を感じられる状態を目指します。また、それらの実現に向けたKGI・KPIを設定し、定期的なモニタリングを行ってまいります。 ※KGI(Key Goal Indicator)、KPI(Key Performance Indicator) ⑩サプライチェーン 当社グループの事業継続における安定調達を実現するためには、サプライヤーとの良好な取引関係が不可欠ですが、サプライヤーにおける不法・反社会的行為、人権尊重・環境保全の欠如等、当社のみならず社会全体にとって好ましくない事態が発生することが想定されます。こうした事態の発生を抑え、当社と共に社会的責任を果たすことを目的に、「サステナブル調達ガイドライン」を作成・公開しており、サプライヤーがこれを遵守するよう要請するとともに、その遵守状況を把握するために定期的なアンケートや訪問調査を実施しております。 また、自然災害・事故・感染症等によるサプライヤー操業停止、物流網寸断などで当社事業活動が影響を受ける可能性があります。これらの影響を最小限に留めるため、調達部門では有事におけるサプライヤー被災状況の情報収集と当社事業活動への影響を把握する手順を定めたマニュアル整備とこれに基づいたBCP(事業継続計画)訓練を実施しております。 ⑪情報セキュリティ(サイバーリスク) 当社グループは、社内システムや製造設備に対するサイバー攻撃等による被害や情報漏えいが生じた場合、社会的信用の低下や、対策費用や生産活動停止の発生により、経営成績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。 このようなリスクに対して、世界標準のセキュリティソリューションを導入することで、日々高度化・巧妙化するサイバーリスクに対する防御網を実現するとともに、当社グループの情報セキュリティグローバルスタンダード運用を確立し、教育・モニタリングによる改善活動を行うことで、情報管理の徹底及びインシデント発生時の影響を最小限に抑える対応策を講じております。
経営成績の分析 (MD&A)5,529字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (経営成績等の概要) (1)経営成績全般 当連結会計年度(2025年1月~12月)の世界経済は、米国の通商政策等による影響が懸念されるなか、全体としては緩やかに回復しました。半導体業界については、AI等の先端用途を中心に着実な成長が見られました。国内経済は、個人消費や企業の設備投資に持ち直しの動きが見られ、全体として緩やかに回復しました。 当連結会計年度における売上収益は、半導体・電子材料セグメントは販売数量増により増収となりましたが、その他の4セグメントでは減収となり、総じて減収となる1兆3,471億25百万円となりました。コア営業利益は、半導体・電子材料セグメントは増収に伴い増益となりました。その他の4セグメントは減益となりましたが、全体としては増益となる1,091億45百万円となりました。営業利益は、旧本社土地建物の固定資産売却益があった前期に対し、Fiamm Energy Technology S.p.A.などの複数事業譲渡の意思決定に伴う減損損失の計上等により、減益となる466億76百万円となりました。営業利益の減益等により、親会社の所有者に帰属する当期利益は、290億31百万円となりました。 (単位:百万円) 2024年 通期   2025年 通期   増減   増減率 売上収益   1,391,480   1,347,125   △44,355   △3.2% コア営業利益   92,145   109,145   17,000   18.4% 営業利益   89,036   46,676   △42,360   △47.6% 親会社の所有者に帰属する当期利益   73,503   29,031   △44,472   △60.5% (注) コア営業利益は、営業利益から非経常的な要因により発生した損益(その他の収益、その他の費用及び減損損失(売上原価、販売費及び一般管理費に含まれます。))を除いて算出しております。 (2) セグメントの経営成績 当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.セグメント情報」をご参照ください。 [半導体・電子材料セグメント] 当セグメントでは、半導体前工程材料は、NANDの需要の回復ペースが緩やかなことや、排ガス処理装置事業の事業譲渡の影響等で若干の減収となりました。半導体後工程材料は、主にAI等の先端半導体向けの販売数量増加により増収となりました。デバイスソリューションは、HDメディアはデータセンター向け需要が堅調に推移し増収、SiCエピタキシャルウェハーはEV市場の成長鈍化を受けて横ばいとなりました。 この結果、当セグメントは前期比で増収増益となりました。 (単位:百万円) 2024年 通期   2025年 通期   増減   増減率 売上収益   445,139   506,336   61,197   13.7% コア営業利益   73,718   108,365   34,647   47.0% [モビリティセグメント] 当セグメントでは、当1~3月期の二次電池外装材・食品包装材等の事業譲渡の影響や、一部国内顧客の需要減により、前期比で減収減益となりました。 (単位:百万円) 2024年 通期   2025年 通期   増減   増減率 売上収益   200,311   178,430   △21,881   △10.9% コア営業利益   6,343   4,396   △1,947   △30.7% [イノベーション材料セグメント] 当セグメントでは、一部製品の需要が自動車市場低迷の影響等で減少し、前期比で減収減益となりました。 (単位:百万円) 2024年 通期   2025年 通期   増減   増減率 売上収益   97,001   92,202   △4,799   △4.9% コア営業利益   11,268   10,352   △916   △8.1% [ケミカルセグメント] 当セグメントでは、化学品は、炭酸ガスの数量増加や一部製品の値上げにより増収増益となりました。グラファイトは、黒鉛電極の市況低迷の影響を受け販売数量、販売価格ともに下落し減収、赤字拡大となりました。 この結果、当セグメントでは前期比で減収減益となりました。 (単位:百万円) 2024年 通期   2025年 通期   増減   増減率 売上収益   202,730   174,358   △28,372   △14.0% コア営業利益   1,751   △5,484   △7,235   - [クラサスケミカルセグメント] 当セグメントでは、ナフサ価格下落に伴う販売価格の下落により減収、製品市況の下落や在庫受払差の悪化によりコア営業利益が減益となりました。 (単位:百万円) 2024年 通期   2025年 通期   増減   増減率 売上収益   329,680   300,302   △29,378   △8.9% コア営業利益   8,614   4,698   △3,916   △45.5% (生産、受注及び販売の実績) (1)生産実績 当社グループの生産品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、セグメントごとに生産規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。このため生産の状況については、「経営成績等の概要 (2) セグメントの経営成績」におけるセグメントの経営成績に関連付けて示しております。 (2)受注実績 当連結会計年度において受注実績は、金額に重要性がないため記載を省略しております。 (3)販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   販売高(百万円)   前年同期比(%) 半導体・電子材料   506,336   13.7 モビリティ   178,430   △10.9 イノベーション材料   92,202   △4.9 ケミカル   174,358   △14.0 クラサスケミカル   300,302   △8.9 報告セグメント計   1,251,628   △1.8 その他   95,497   △18.1 合計   1,347,125   △3.2 (注)1 「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない製造・販売等の事業を含んでおります。 2 セグメント間の取引については、相殺消去しております。 3 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略しております。 (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容) (1)財政状態の分析 当連結会計年度末の資産合計は、現金及び現金同等物やのれん等の無形資産が減少したことなどにより、前期末に比べ659億3百万円減少の2兆1,067億23百万円となりました。負債合計は有利子負債が減少したほか、その他の金融負債も減少したことにより前期末に比べ1,015億10百万円減少の1兆3,791億10百万円となりました。資本合計は、親会社の所有者に帰属する当期利益の計上により利益剰余金が増加し、前期末に比べ356億7百万円増加の7,276億13百万円となりました。 (単位:百万円) 前連結会計年度末   当連結会計年度末   増減 資産合計   2,172,626   2,106,723   △65,903 負債合計   1,480,620   1,379,110   △101,510 資本合計   692,006   727,613   35,607 (2)キャッシュ・フローの状況の分析 営業活動によるキャッシュ・フローは、当期利益の減少等により、前連結会計年度に比べ333億67百万円の収入減少となる1,302億86百万円の収入となりました。 投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出の増加等により、前連結会計年度に比べ348億17百万円の支出増加となる871億23百万円の支出となりました。 この結果、フリー・キャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ681億84百万円の収入減少となる431億63百万円の収入となりました。 財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出の減少があったものの、前期は転換社債型新株予約権付社債の発行による収入があったこと等の影響により、前連結会計年度に比べ494億27百万円の支出増加となる698億95百万円の支出となりました。 この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、為替変動の影響等も含め、前連結会計年度末に比べ326億85百万円減少となる2,619億71百万円となりました。 (単位:百万円) 2024年 通期   2025年 通期   増減 営業活動によるキャッシュ・フロー   163,653   130,286   △33,367 投資活動によるキャッシュ・フロー   △52,306   △87,123   △34,817 フリー・キャッシュ・フロー   111,347   43,163   △68,184 財務活動によるキャッシュ・フロー   △20,468   △69,895   △49,427 現金及び現金同等物の期末残高   294,656   261,971   △32,685 (3)資本の財源及び資金の流動性 当社グループは、必要な資金について、自己資金の利用に加え、長期資金を主に設備投資計画等に基づき銀行借入及び社債の発行等によって調達するとともに、短期的な運転資金を銀行借入及びコマーシャル・ペーパーの発行等により調達しております。 当連結会計年度においては、㈱日本格付研究所より50%の資本性が認められている劣後ローンのうち1,375億円をシニアローン等で期限前弁済したことにより、ネットD/Eレシオが0.83倍とやや上昇しています。企業価値向上のため、コア成長事業向けを中心とした設備投資を積極的に行うとともに、引き続き財務体質強化を進めてまいります。 当社グループは、事業活動における収益力の向上に加え、運転資金の効率化等により、フリー・キャッシュ・フローの拡大を進めております。また、グループ各社の資金集約化等により、資金の効率的な活用も行っております。資金の流動性については、当連結会計年度末に保有している2,619億71百万円の現金及び現金同等物に加え、600億円のコミットメント・ラインを確保しており、資金需要にタイムリーに対応ができる状態を維持しております。 (4)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 2025年実績   目標 売上収益       1.35兆円   1兆円超 EBITDAマージン       15.1%   20% ROIC       6.2%   10% ネットD/Eレシオ       0.83倍   1.0倍以下 目標数値の達成により、TSR(株主総利回り)は中長期的に化学業界で上位25%の水準をめざします。 各種指標の算定式 指標   算定式 EBITDAマージン   (コア営業利益 + 減価償却費及び償却費)÷ 売上収益 ROIC   (コア営業利益 ± 持分法投資損益 - 法人所得税費用)÷(有利子負債 + 資本合計) ネットD/Eレシオ   {(借入金 + コマーシャル・ペーパー + 社債 + リース負債) - 現金及び現金同等物 - 劣後ローン × 50%}÷(親会社の所有者に帰属する持分 + 劣後ローン × 50%) ※劣後ローン(借入金に含まれます。)の50%の資本性は、2024年7月29日付の㈱日本格付研究所の格付に基づきます。 (5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(以下、「連結財務諸表規則」といいます。)第312条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、当連結会計年度における資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える将来に関する見積りを実施する必要があります。経営者は、これらの見積りについて、当連結会計年度末時点において過去の実績やその他の様々な要因を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、将来においてこれらの見積りとは異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表作成において採用する重要性のある会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性のある会計方針についての概要」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 2.作成の基礎 (4)見積り及び判断の利用」に記載しております。

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出典

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