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日経平均64,317.92-8NYダウ53,061.95+295ドル円158.52-0NASDAQ26,217.83+118S&P 5007,666.6+35SOX 指数11,339.25+51毎時更新

ソースネクスト

SOURCENEXT CORPORATION4344 · Prime · 情報・通信業

コンシューマ向けソフト・ハードの企画販売会社。AI通訳機「ポケトーク」が主力。

概要

ソースネクストは、個人向けパソコンソフトの低価格販売で成長したIT企業だが、2017年にAI通訳機「ポケトーク」を発売して事業構造を大きく変えた。現在はポケトークを軸に、はがき作成ソフト「筆まめ」、セキュリティソフト「ZERO」、PDFソフト「いきなりPDF」などを手がける。2025年3月期の連結売上高は114.6億円、従業員163名。東証プライム市場上場。米国や欧州にも子会社を持ち、海外売上高は23億円まで拡大している。

売上の35%を占めるAI通訳機事業

ポケトークは2025年3月期に約40億円の売上を計上し、全社売上高の約35%を占める。2017年の発売以来、ハードウェア事業へのシフトが進み、海外販売が成長を牽引する。米国子会社POCKETALK Inc.の業績は好調で、医療・公共分野への展開も進む。一方で、旧製品の評価損や投資負担により、同事業を含む連結全体では営業損失34.8億円と赤字が続く。

年間更新料0円のセキュリティソフトが生んだ定期収益

2006年発売の「ZEROウイルスセキュリティ」は、更新料無料という戦略で個人ユーザーを獲得した。自社ECでの年次自動課金により安定した収益基盤を形成。2025年3月期のセキュリティ分野の売上高は7.1億円と前年比7.7%減だが、Windows10サポート終了に伴う特需で一時的な販売増があった。法人向けには「スーパーセキュリティfor Business」を提供する。

法人需要を捉えるソフトウェア群——いきなりPDFと筆まめ

いきなりPDFは法人導入実績が1万社を超え、DX/ペーパーレス化の需要で販売が伸長する。官公庁での採用も進む。はがき作成ソフト「筆まめ」は業界トップシェアで、年賀状市場の縮小傾向の中でもWindows10買い替え需要から好調だった。両製品は自社ECでのサブスクリプション課金にも移行し、ストック型収益の拡大を図る。

海外売上高55%増を牽引した米国と欧州の子会社

海外売上高は23.0億円(前期比55.1%増)で、全社売上高の約20%を占める。米国子会社POCKETALK Inc.がポケトークの販売を拡大し、教育機関や公共機関への導入が進んだ。欧州子会社POCKETALK B.V.も活動する。中国のUMEOX Innovationsには持分法適用関連会社として出資する。ただし、海外展開には人材獲得や開発投資が必要で、連結では赤字が続く。

業界の中での役割はコンシューマ向けソフトウェア・ハードウェアプロバイダーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
93億円
営業利益
-13億円
営業利益率
-14.0%
純利益
-21億円
2025/12 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

01個人・法人向けソフトウェア・ハードウェア全般主力

AI通訳機「ポケトーク」、はがき作成ソフト、セキュリティソフト、PDFソフト、360度Webカメラ、AI議事録サービス等を企画・開発・販売。個人向けオンライン販売と家電量販店卸売、法人向け販売・レンタル・サブスクリプションを展開。

主な製品・サービス6
ポケトーク
互いに相手の言葉を話せない人同士が自国語のままで対話できるAI通訳機(ハードウェア)。91言語対応。同時通訳ソフトSentioやアプリ版もあり。
筆まめ
業界トップシェアのはがき作成ソフト。住所録管理、デザイン印刷。
ZEROウイルスセキュリティ
年間更新料0円のセキュリティ対策ソフト。
いきなりPDF
PDFの作成・変換・編集が簡単に行えるソフト。法人導入実績1万社以上。
Meeting Owl 3 / Meeting Owl 4+
360度カメラ・マイク・スピーカー一体型の会議用webカメラ。AIが発言者に自動フォーカス。
オートメモ
AI議事録サービス。録音音声をテキスト化・要約。GPT-4搭載。

製品と技術

91言語対応AI通訳機「ポケトーク」のハードウェアとソフトウェア

ポケトークは、互いに相手の言葉を話せない人同士が自国語のままで対話できる携帯型AI通訳機。91言語の音声・テキスト翻訳に対応。専用端末のラインアップは「ポケトークS2」など。加えて、AI同時通訳ソフトウェア「Sentio」やiOS/Androidアプリ版も提供。据え置き型の「ポケトークX」の実証実験も開始している。クラウド上の翻訳エンジンにより、継続的に言語対応数を拡大している。

年間更新料0円で継続利用を促す「ZERO」シリーズ

ZEROウイルスセキュリティは、一度購入すれば年間更新料がかからないセキュリティソフト。防御力世界トップクラスとされるBitdefender社のエンジンを搭載した「ZEROスーパーセキュリティ」もある。2025年3月期のセキュリティ分野売上高は7.1億円。法人向けには「スーパーセキュリティfor Business」を提供し、Windows10サポート終了に伴う買い替え需要も取り込んだ。

法人導入1万社超の「いきなりPDF」と文書管理

いきなりPDFは、PDFの作成・変換・編集を低価格で実現する定番ソフト。法人導入実績は1万社を超え、DX/ペーパーレス化を進める企業や官公庁で採用が進む。生成AI活用の広がりも追い風に、販売は伸長傾向。サブスクリプション課金への移行も進め、安定収益化を図る。

リモート会議向け360度Webカメラのラインアップ

米国Owl Labs社の「Meeting Owl 3」および4K対応の最新機種「Meeting Owl 4+」を国内独占販売。カメラ・マイク・スピーカーが一体型で、AIが発言者を自動フォーカスする。自社開発の「KAIGIO CAM360」も販売。法人向けのリモート会議需要を獲得し、販売は堅調。2025年3月期のハードその他(主に360度カメラなど)の売上高は18.7億円で前期比14.5%増。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

情報・通信業のなかでの位置

ソフトウェア販売、赤字転落で苦境

【4344】はパソコン用ソフト・アプリの販売・開発を行う情報通信企業。同業のソラコム(147A)やハッチ・ワーク(148A)などと比べ、当社はコンシューマ向けソフトが主体。2024/3期は113億円の売上だったが、2025/3期は115億円と微増ながら営業損失が拡大(-30%超)。直近予想では93億円に減収し赤字継続。市場のソフトウェア配信方法の変化や競合激化に対応できていない。

強み

  • 知名度の高いソフト(例:筆まめ等)を持ち、一定の顧客基盤がある。
  • ビジネス向け・家庭向けなど幅広いソフトをラインナップ。
  • 長期間事業を継続し、ノウハウが蓄積されている。
  • まだ一定の需要があるパッケージ販売のチャネルを持つ。

課題

  • 2024/3期から営業赤字が続き、2025/12期も大幅赤字予想。
  • クラウド化や無料アプリの台頭で従来の販売モデルが衰退。
  • サブスクリプションなど新たな収益源の構築が遅れている。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

小売・消費の時価総額近傍。太字がソースネクスト

時価総額で並べると、掲載7社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
12930北の達人コーポレーション182億円25.9倍
23665エニグモ181億円51.6倍
36191エアトリ174億円6.4倍
46571キュービーネットホールディングス174億円22.1倍
53415TOKYO BASE155億円12.9倍
64344ソースネクスト154億円
78011三陽商会151億円11.3倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(小売・消費)に従っています。

会社の歴史

沿革 37件

低価格パソコンソフトで市場を開いた創業期(1996-2002)

1996年8月、東京都新宿区に株式会社ソースを設立。同年11月に有限会社トリプル・エーからソフトウェア事業を譲り受け、12月にハードディスク加速ユーティリティ「驚速95」を発売。1997年にはタイピングソフト「特打」を発売し、個人向けソフトの開発に注力。1999年10月に商号をソースネクストに変更。2000年6月には自社オンラインショップを開設し、通信販売に進出した。

1,980円戦略と定番ソフトの確立(2003-2006)

2003年2月、中心価格帯を1,980円とするコモディティ化戦略を開始。同年3月には「いきなりPDF」を発売し、低価格でPDF作成・編集を提供。2006年7月には年間更新料0円の「ウイルスセキュリティZERO」を発売し、業界に衝撃を与えた。同年12月に東証マザーズに上場。2007年3月にははがき作成ソフト「筆王」の権利を取得し、ソフトウェア資産を拡充した。

M&Aでソフトウェア資産を拡大し東証一部に(2007-2012)

2007年11月にCD・DVDライティングソフト「B's Recorder GOLD」シリーズの権利を取得。2008年6月には東証一部に上場。2011年12月にBitdefenderエンジン搭載の「ZEROスーパーセキュリティ」を発売。2012年9月に米国カリフォルニア州に子会社SOURCENEXT Inc.(現POCKETALK Inc.)を設立し、海外展開の足がかりを作った。同期間、売上高は52億円から93億円へ成長した。

AI通訳機ポケトークが変えた事業構造(2017-2021)

2017年12月にAI通訳機「POCKETALK(ポケトーク)」を発売。91言語に対応し、互いの母語での対話を可能にした。2018年9月に次世代版「ポケトークW」、2019年12月にカメラ翻訳搭載の「ポケトークS」を発売。2020年4月には米国Owl Labs社の会議用360度カメラ「Meeting Owl」の国内独占販売権を取得。売上高は2019/3期に147億円まで拡大したが、その後減少に転じた。

ポケトークの分社化とプライム市場移行(2022-現在)

2022年2月に会社分割でポケトーク株式会社を設立し、AI通訳機事業を分離。同年4月に東証プライム市場へ移行。2022年12月にポケトークの累計出荷台数が100万台を突破。2025年3月期の連結売上高は114.6億円だが、営業損失34.8億円、親会社株主純損失38.9億円と赤字が拡大。米国市場での成長投資と旧製品評価損が影響したと説明する。

年表37件を開く

1990年代

  • 1996年8月創業パソコンソフトの企画・開発・販売を目的として東京都新宿区西新宿二丁目6番1号に株式会社ソース(資本金1000万円)を設立
  • 1996年11月本店を東京都中央区新川一丁目3番3号に移転
  • 1996年11月株式会社エス・エス・アイトリスター(旧有限会社トリプル・エー、1998年10月解散)よりソフトウェア事業に関わる営業の全部を譲り受ける
  • 1996年12月ハードディスクの加速ユーティリティソフト「驚速95」発売
  • 1997年6月タイピングソフト「特打」発売
  • 1999年10月商号を株式会社ソースからソースネクスト株式会社へ変更

2000年代

  • 2000年6月インターネットによる通信販売事業に進出し、自社オンラインショップを開設
  • 2003年2月中心価格帯を1,980円とするパソコンソフトの「コモディティ化戦略」を開始
  • 2003年3月PDF作成・変換・編集ソフト「いきなりPDF」発売
  • 2003年9月本店を東京都港区六本木六丁目10番1号に移転
  • 2006年7月年間更新料0円のウイルス対策ソフト「ウイルスセキュリティZERO(現ZEROウイルスセキュリティ)」を発売
  • 2006年12月上場東証マザーズに株式上場
  • 2007年3月ハガキ作成ソフト「筆王」のプログラム著作権及び商標権を取得
  • 2007年11月CD・DVDライティングソフト「B's Recorder GOLD」シリーズのプログラム著作権及び商標権を取得
  • 2008年6月上場東京証券取引所 市場第一部に株式上場
  • 2009年11月本店を東京都港区虎ノ門三丁目8番21号に移転

2010年代

  • 2011年12月Bitdefender,SRLのエンジンを用いた年間更新料0円のセキュリティ対策ソフト「スーパーセキュリティZERO(現ZEROスーパーセキュリティ)」発売
  • 2012年9月米国カリフォルニア州に子会社「SOURCENEXT Inc.」(現POCKETALK Inc.)(現連結子会社)を設立
  • 2013年5月株式会社NTTドコモ「スゴ得コンテンツ」向けアプリケーション提供開始
  • 2014年6月パソコンソフト定額使い放題サービス「超ホーダイ」の提供開始
  • 2014年10月アプリ定額使い放題サービス「アプリ超ホーダイ」の提供開始
  • 2016年4月ハガキ作成ソフト「宛名職人」のプログラム著作権及び商標権を取得
  • 2016年7月本店を東京都港区東新橋一丁目5番2号に移転
  • 2017年3月言語学習ソフト「RosettaStone(ロゼッタストーン)」の国内での商標権、製品・サービスの独占的販売権、ダウンロード製品の改変権を取得
  • 2017年5月「株式会社筆まめ」(2021年11月清算)の全株式を取得
  • 2017年6月「ロゼッタストーン・ジャパン株式会社」(現連結子会社)の全株式を取得
  • 2017年12月AI通訳機「POCKETALK(ポケトーク)」発売
  • 2018年9月次世代版のAI通訳機「ポケトーク W」発売
  • 2019年1月オランダに子会社「Sourcenext B.V.」(現POCKETALK B.V.)(現連結子会社)を設立
  • 2019年9月中国・UMEOX Innovations Co.,Ltd.(現持分法適用関連会社)の株式を取得
  • 2019年12月カメラ翻訳搭載のAI通訳機「ポケトーク S」発売

2020年代

  • 2020年4月米国Owl Labs,Inc.(以下、Owl社)の「Meeting Owl(ミーティングオウル)」の国内独占販売権取得、並びに転換社債の引受
  • 2020年5月米国Molekule,Inc.(以下、Molekule社)の空気清浄機「Molekule(モレキュル) Air Mini +」の国内独占販売権取得、並びに第三者割当増資引受により株式を取得
  • 2022年2月会社分割(簡易新設分割)による子会社「ポケトーク株式会社」を設立
  • 2022年4月東京証券取引所の新市場区分「プライム市場」に移行
  • 2022年4月オールインワンの会議用360度webカメラ「KAIGIO CAM360(カイギオ カム360)」発売
  • 2022年12月AI通訳機「ポケトーク」累計出荷台数100万台を突破

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/12期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    AI技術を核にした製品開発と展開の加速

    急速に進化するAI技術に遅滞なく追従し、AI技術応用製品の企画・開発に注力。世界最先端のAIの日本展開や自社開発、AI導入支援を通じて「AIと実務の架け橋」となり、日本市場を牽引する。AI通訳機「ポケトーク」のグローバル展開を加速し、AI・ハードウェア製品の拡充を推進する。

  2. 02

    サブスクリプション等による安定収益基盤の構築

    Windows10サポート終了に伴う特需後の反動減に備え、獲得したユーザーの定着とサブスクリプションサービスへの移行を促進。ストック型収益の比率を高め、LTV(顧客生涯価値)の最大化を図る。全社的な業務効率化と徹底したコスト管理も推進する。

  3. 03

    既存製品の強化と新製品・新市場の開拓

    既存のハードウェア・ソフトウェア製品を強化するとともに、成長市場における優れた新製品を国内外から発掘し、迅速に投入する。法人向け製品の販売拡大、海外市場への展開、有力IPの取得によるユーザー層拡大も進める。

  4. 04

    販売チャネルの多様化とユーザー体験の向上

    オンラインショップの表示・決済スピードを高速化し、ユーザーエクスペリエンスを向上。国内では家電量販店や通信キャリアとの協業、法人へのハードウェア導入を推進。海外では現地流通業者と協働し、販売網を広げる。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で163人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は797万円で、9期前と比べて+7.1%平均年齢は40.3歳、平均勤続年数は9.4年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月104
2018年3月133
2019年3月74436.37.2141
2020年3月73436.67.6139
2021年3月73336.87.6146
2022年3月75237.57.1143
2023年3月75737.98.1150
2024年3月77539.08.6158
2025年12月80839.89.2163−798
2025年3月79740.39.4161−2,174

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率25.0%
縦線は目安の30%
女性の賃金(男性=100)71.4%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社6(国内 4 / 海外 2、うち連結子会社 4) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位1)
本社 — 東京都 千代田区1,783百万円
ソフトウェア関連事業
主な関係会社
  • 国内
    POCKETALK Inc. (注)1
    アメリカ カリフォルニア州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ロゼッタストーン・ジャパン株式会社
    東京都 港区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    POCKETALK B.V.
    オランダ アムステルダム · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ポケトーク株式会社(注)2
    東京都 中央区 · 連結子会社
    議決権69.2%
  • 海外
    UMEOX Innovations Co., Ltd.(深圳優美創新科技有限公司)
    中国 深セン · 持分法適用会社
    議決権35.0%
  • 国内
    PB Inc.
    アメリカ ワシントン州 · 持分法適用会社
    議決権22.0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年12月期の売上高は93億円営業利益-13億円前期と比べると減収で、売上が-19.1%。

売上高
-19.1%
93億円
営業利益
-13億円
純利益
-21億円
営業利益率
-14.0%
前期比 +16.5%pt

四半期の推移

10期分

直近は2026年2Qで、売上は54億円、営業利益は−8億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は+3.8%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年2Q26−4−15.4−3
2023年3Q32−1−3.1−2
2023年4Q25−10
2024年1Q23−10−43.5−8
2024年2Q29−4−13.8−4
2024年3Q30−5−16.7−5
2024年4Q31−5
2025年2Q52−16−30.8−17
2025年4Q63−19−30.2−22
2026年2Q54−8−14.8−8

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は52億円から93億円へ1.8倍に増えた。直近期の営業利益率は-14.0%。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月5278
2014年3月571212
2015年3月611312
2016年3月701510
2017年3月931611
2018年3月951313
オランダに子会社「Sourcenext B.V.」(現POCKETALK B.V.)(現連結子会社)を設立
2019年3月14796
2020年3月17352
2021年3月12952
会社分割(簡易新設分割)による子会社「ポケトーク株式会社」を設立
2022年3月103−21−35
2023年3月103−25−23
2024年3月113−22−22
2025年3月115−35−39−30.4−39
2025年12月93−13−12−14.0−21

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年12月期

売上高93億円のうち、営業利益として残るのは-13億円-14.0%。営業外の損益と税金を反映した純利益は-21億円、売上の-22.6%にあたる。営業利益率は業種中央値8.4%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金48.4%45億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金65.6%61億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益-14.0%-13億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
51.6%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比22.4pt
-14.0%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比29.2pt
-22.6%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比45.7pt
-32.6%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
-14.5%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
-9.5%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2025年12月期は営業CFが4億円、投資CFが−9億円で、差し引きのフリーCFは−5億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は48億円で、売上の6.2ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月13−8−5510
2014年3月14−2−41218
2015年3月16−6−51023
2016年3月16−6−11032
2017年3月14−2214−837
2018年3月−2−10−6−1219
2019年3月13−2451176
2020年3月−13−17−6−3039
2021年3月−6−2843−3448
2022年3月−3−2938−3255
2023年3月2−1016−865
2024年3月−8−15−12−2331
2025年3月−19−1258−3159
2025年12月4−9−6−548

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2025年12月期の総資産は145億円。このうち返さなくてよい自己資本が68億円で、自己資本比率は38.3%(業種中央値63.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月34161845.2
2014年3月41281367.4
2015年3月50401079.2
2016年3月60491180.4
2017年3月99544554.2
2018年3月103653862.7
2019年3月1741195568.0
2020年3月1701214970.3
2021年3月2031247960.1
2022年3月20010010048.0
2023年3月196999746.9
2024年3月168848448.0
2025年3月172947943.4
2025年12月145687838.3

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年12月期の内訳
現金及び預金
49億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
-101億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
30億円
在庫として抱えている分
負債合計
78億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
36
/ 100
安定性自己資本比率26 / 40
収益力営業利益率0 / 30
現金創出営業CFの黒字継続10 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

情報・通信業 605社との比較

同じ情報・通信業の企業と並べると、いちばん上に来るのは自己資本比率605社中498位あたり、逆に低いのはROE605社中591位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE下位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
-32.6%/中央値 13.1%
P25 7.0%P75 20.1%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
-14.0%/中央値 8.4%
P25 3.9%P75 16.1%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
38.3%/中央値 63.4%
P25 45.3%P75 74.7%
売上成長率下位前期からの売上の伸び
-19.1%/中央値 9.1%
P25 1.9%P75 20.2%
配当利回り下位株価に対して1年で受け取る配当の割合
0.4%/中央値 2.5%
P25 1.5%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥111で、1年前と比べて-36.9%過去52週の値幅のなかでは13%の位置にある。

¥111-3.5%1ヶ月+0.0%1年-36.9%時価総額154億円
過去52週の値幅
安値¥99高値¥190

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PBR2.91倍
配当利回り0.41%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価105円。25日線(103.84円)を辛うじて上回るも、75日線(117.35円)を下回る。52週安値99円に接近、高値197円からは46.7%下落。出来高は高水準で、売り買い交錯。1ヶ月で+1.9%と横ばい。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 10/100)

PERが算出不能、PBRは2.60倍で業界平均3.44倍を下回るものの、ROEが-32.6%と大幅な赤字経営。売上高は減少傾向で営業赤字も継続。配当利回り0%と株主還元もなく、財務内容悪化によりバリュエーションは割高と判断する。

指標この会社業種平均
PBR2.91倍2.96倍
ROE-32.6%12.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

業績悪化が続き、2025/3期は売上115億円に対し営業赤字39億円と赤字幅が拡大。強気派はブランド力やサブスク転換による収益安定化を期待するが、弱気派は競争激化と赤字からの脱却困難を指摘。時価総額146億円とPBR2.6倍、ROEはマイナスで、再生に向けた明確な計画が必要。

プラスに働く材料7
  • ブランド認知度の高さ

    「いきなりPDF」などの製品ブランドは依然として知名度がある

  • サブスク化による収益安定

    ストック型収益比率を高める戦略で、安定的なキャッシュフローを期待

  • コスト削減余地

    赤字の中でも売上規模100億超、固定費削減で改善可能との見方

  • 売上高安定と原価改善の兆し2026年Q1影響

    FY2025/3売上高115億円、過去2年横ばい。固定費削減で黒字化期待。

  • 低PBRと資産価値の下支え不定影響

    PBR2.6倍、純資産約56億円に対し株価は解散価値近傍。

  • 株価下落後の反発期待不定影響

    年初来下落37.5%。短期過熱感なく、投機的な買い戻し余地。

  • 新製品投入の可能性決算発表後影響

    ソフトウェア企業、新規タイトル・サービスが利益改善の契機に。

マイナスに働く材料7
  • 赤字の拡大傾向

    2025/3期営業赤字39億円と前期比悪化、収益構造に問題

  • 競争激化による収益性低下

    無料ソフトやクラウドサービスとの競合で価格競争に陥っている

  • 成長性の欠如

    売上高は横ばい、新たな収益源の目途が立っていない

  • 最終損失39億円と財務悪化継続影響

    FY2025/3最終損失39億円、資本棄損リスク。自己資本約56億円。

  • 営業利益率マイナス30%通年影響

    営業利益率-30.43%、同業比劣後。改善策が不透明。

  • ROEマイナス32.6%通年影響

    ROEが大幅マイナスで株主価値毀損。配当期待も薄い。

  • 外国人保有3.2%と流動性低不定影響

    浮動株少なく、需給悪化時の下落リスク。

次の決算で確かめる点
営業損益
赤字縮小が経営正常化の第一歩。いち早い黒字化が必要
サブスク売上比率
ストック型収益へのシフト度合いを測る指標
ROE
マイナスROEの改善が資本効率向上の目安

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり0.46で、前期から+84.0%いまの株価に対する利回りは0.41%。増配か配当維持が1年続いている。

年間配当
¥0.46
1株あたり
配当利回り
0.41%
いまの株価に対して
配当性向
5.9%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
1年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月217.4
2018年3月2−1.315.7
2019年3月1−55.612.3
2020年3月0−63.217.5
2021年3月084.05.9

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥0.46

株主

有価証券報告書より

2025年12月期末の株主数は延べ46,125人。区分でいちばん多いのは個人・その他72.5%。グループ会社や銀行などの安定株主が20.8%を占め、残る79.2%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2025年12月%
個人・その他67.371.369.974.169.172.5
事業法人12.612.912.813.113.814.0
金融機関11.412.212.35.97.46.8
証券会社1.81.02.61.83.13.5
外国法人6.62.52.25.16.53.0
自己株式0.60.60.60.60.6
外国人個人0.10.20.10.10.10.2

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01松田憲幸26.05
02株式会社ヨドバシカメラ10.38
03日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)6.03
04松田里美2.24
05株式会社新進商会0.86
06STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505223 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)0.70
07BNY GCM CLIENT ACCOUNT JPRD AC ISG(FE-AC)(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)0.70
08楽天証券株式会社共有口0.68
09東京短資株式会社0.65
10モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社0.62

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で−161%、1株純資産は14期で−18%。直近期のROEは-32.6%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月254969.710.5
2014年3月194456.319.4
2015年3月103235.820.210.0
2016年3月83822.414.715.1
2017年3月94321.016.617.4
2018年3月105221.437.815.7
2019年3月5876.797.412.3
2020年3月2881.9176.817.5
2021年3月1901.6260.25.9
2022年3月−2671−32.1
2023年3月−1768−24.5
2024年3月−1660−25.1
2025年3月−2954−50.2
2025年12月−1540−32.6

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

10名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は10名。2025/12期の役員報酬は総額140百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約4倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
松田憲幸取締役会長 兼 CEO (代表取締役)6135,563,200
小嶋智彰取締役社長 兼 COO (代表取締役)49111,000
青山文彦取締役 兼 CFO59265,500
安藤国威取締役8458,200
中井戸信英取締役7939,600
大上有衣子取締役5111,000
杉田健一常勤監査役631,100
小林哲也監査役67
木南麻浦監査役50
土田亮58

役員報酬の内訳2025/12

役員の区分人数固定報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)3485510334
社外取締役635356
監査役1222

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容5,805字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社の関係会社は、連結子会社4社並びに持分法適用関連会社2社で構成されております。当社グループ(当社及び当社の関係会社)の事業は、ソフトウェア及びハードウェア製品の企画・開発・販売及びその他のサービス事業であり、単一セグメントであります。 開発方法につきましては、自社で企画した製品について自社で開発するケースと、国内外の開発会社に外注形式で開発委託をするケース、他社が著作権をもつ製品のライセンスを受けて製品化するケースに大別されます。国内外の開発会社に外注形式で開発委託をする場合は、製品のすべて又は一部に対して当社が著作権を保持するのが通常であります。 販売チャネルとしては、当社直販サイト及びAmazon等の国内ウェブサイトにおけるオンラインショップでの販売と、家電量販店等への卸売販売を軸にしております。 オンラインショップでの販売と家電量販店等への卸売販売におきましては、当社の製品をご購入になりユーザー登録をされた顧客に対して、メールなどを通じたマーケティング活動を実施しております。ソフトウェアのバージョンアップ製品や、その他製品の割引販売等の案内をし、売上の安定化につなげています。 法人企業向けの製品・コンテンツ提供につきましては、AI通訳機「POCKETALK(ポケトーク)」を始めとするハードウェア製品等の販売やレンタル・サブスクリプション提供を行なっております。 「ポケトーク」や「オートメモ」などのハードウェア製品は海外の企業に生産を委託し、全国の家電量販店等への卸売販売、自社オンラインショップでの直接販売等で提供しております。「ポケトーク」は、米国や欧州の孫会社を通じて、海外での販売を展開しております。 ユーザーからのご意見・ご要望につきましては、いずれもアンケートなどを通じてユーザーサポート委託先から当社に集められ、製品やサービスの品質向上に活かしております。 以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次の通りであります。 当社グループは単一セグメントであり、セグメントごとの記載をしておりません。当社グループが提供する主な品目別の主要ブランドの概況は以下の通りです。 ポケトーク   「ポケトーク」は、互いに相手の言葉を話せない人同士が自国語のままで対話できるAI通訳機です。「ポケトークS2」は、91言語を音声・テキストに翻訳し、1言語をテキストのみに翻訳できます。専用端末に加えて、AI同時通訳「Sentio」(ソフトウェア)、及びAI通訳アプリ「ポケトーク(iOS 版/ Android版)」も提供しています。日本においては、訪日外国人客の増加に伴う法人利用が好調に推移しており、米国市場では、法人に加えて、役所や学校、病院などの公共機関でも多くのお客様に活用いただいております。また、「Sentio」をベースに開発した据え置き型AI同時通訳機「ポケトークX」の2026年中の販売開始に向けて、実証実験を開始いたしました。 ハガキ   住所録&はがき作成ソフトとして、業界トップシェアの「筆まめ」、コストパフォーマンスに優れる「筆王」、Mac用の「宛名職人」に加え、今夏より「筆ぐるめ」の販売を開始いたしました。いずれの製品も初めての方でもやさしく使えることが特徴です。自社ECの年次自動課金による安定的な収益基盤化も実現しています。年賀状市場は減少傾向にある中、今期は、Windows10サポート終了に伴うパソコンの買い替え等により、例年に比べ好調に推移いたしました。 セキュリティ   自社ブランドのセキュリティ対策ソフトとして、年間更新料0円の「ZEROウイルスセキュリティ」、防御力世界トップクラスのビットデフェンダー製エンジンを搭載した「ZEROスーパーセキュリティ」を販売しています。また、法人向けには、エンドポイントセキュリティ製品「スーパーセキュリティfor Business」を提供しています。今期は、Windows10サポート終了に伴うパソコンの買い替え等により、例年に比べ好調に推移いたしました。 いきなりPDF   PDFの作成・変換・編集を安価に簡単に行なえる定番ソフトでロングセラー製品です。企業など法人への導入実績は1万社以上、企業のDX/ペーパーレス化の取組において、文書管理や帳票処理の効率アップやコスト削減に貢献しています。生成AI活用の広がりに加え、特に官公庁での導入が進み、販売は伸長しています。 360度webカメラ   360度カメラ、マイク、スピーカーが一体化した会議用webカメラです。米国・Owl Labs社の「MeetingOwl 3」、及び自社開発製品の「KAIGIO CAM360」を販売しています。2025年9月には、4K対応カメラを搭載した最新機種「Meeting Owl 4+」の販売も開始しました。カメラが会議室全体を映し出すとともに、AIが声や動きを360度の広範囲で認識し、発言者に自動フォーカスします。リモート会議等で活用される法人のお客様からの需要を獲得し、販売は堅調に推移しています。 オートメモ   AI議事録サービスです。録音した音声をAIがテキストに変換し、その内容を文字で読むことや検索することが可能になるサービスです。録音データはクラウド上に保存されます。GPT-4採用のエンジンで、テキスト化した内容を自動で要約できるほか、音声で話者を判別しての「話者ごと要約」機能など、さらに迅速かつ簡単に議事録が作成できる機能を拡充させています。登録アカウント数(有料・無料会員数の合計)は、2025年の12月末に22万人に伸長し、サブスクリプション型テキスト化サービスの会員数も順調に増加しております。 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針 当社は、ソースネクストという社名に「次の常識をつくる」という意味を込め、コンシューマ向けソフトウェアを企画・開発・販売する会社として1996年に設立いたしました。製品を通じて喜びと感動を世界中の人々に広げることをミッションとし、世界中から高品質かつ利便性の高いスマートフォンアプリやパソコンソフト及びハードウェア等を発掘し、誰でも手軽に購入できる価格で提供することにより、新たな市場の創出を目指しております。 2017年には、AI通訳機「ポケトーク」を発売し、以降もユーザーの声を反映するなどの改良を重ね、「ポケトークW」「ポケトークS」「ポケトーク S2」を展開してまいりました。また、2025年12月にはソフトウェア製品を新ブランド「Sentio(センティオ)」に統合いたしました。個人向けに限らず、法人向けにも提供しております。 「ポケトーク」に関しては、2022年2月に簡易新設分割により当社連結子会社としてポケトーク社を設立いたしました。「言葉の壁をなくす」世界の実現に向けて、「ポケトーク」ブランドの世界的な認知向上とグローバル展開を加速してまいります。 また、20年以上にわたるソフトウェア開発の知見を活かし、AI通訳機以外のハードウェア分野にも取り組むことで、当社の強みを活かした製品開発を推進してまいります。特にAI技術の活用を経営の核とし、世界最先端のAIの日本展開、AI製品の自社開発及びAI導入支援を通じて、「AIと実務の架け橋」となり日本市場を牽引することを目指してまいります。 今後も、成長市場における優れた製品を企画・開発するとともに、国内外から発掘し、スピーディに提供するなど、変化する市場環境の変化に柔軟に対応しながら、安定した経営基盤の構築を目指してまいります。 (2) 経営戦略 上記の経営方針を実現するため、当社グループは、急速なAI技術の進化に遅滞なく追従し、当社の強みを再定義し、スピードを重視した戦略へシフトしてまいります。既存事業においては、ハードウェア製品およびソフトウェア製品の強化を通じて利益の最大化を図るとともに、成長市場における優れた新製品を国内外から発掘し、国内市場へ迅速に投入してまいります。 また、Windows10のサポート終了に伴う特需の終了を見据え、獲得したユーザーの定着を図るとともに、AI・ハードウェア製品の拡充を積極的に推進してまいります。特需後の反動減に備え、サブスクリプションサービスの拡大による安定収益基盤の構築を優先事項として位置づけ、ストック型収益の比率を高めることで経営基盤の盤石化に努めてまいります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な経営指標 当社は、コンシューマ向けソフトウェア業界のマーケットリーダー、ハードウェア企業として、付加価値の高い製品を提供していくことにより、近年では法人向けソフトウェア市場の更なる拡大を牽引し、新たな市場創出をしていく所存であります。したがって、当該方針において当社が重視する経営指標は、①売上高、②経常利益、③売上高経常利益率であります。 (4) 経営環境 当期のわが国経済は、インバウンド需要の増加や雇用・実質賃金の改善が進むなど、景気は緩やかな回復基調となりました。一方で、原材料・エネルギー価格の高騰、中国経済の先行き懸念、中東情勢の緊迫化やロシアのウクライナ侵攻の長期化等、依然として先行き不透明な状況が続いております。 当社の属するコンシューマ向けソフトウェア及びハードウェア業界におきましては、スマートフォン・タブレット市場の急速な拡大に加え、技術革新の進展、個人情報を含む情報セキュリティ意識の高まり、AI技術の急速な進化とその応用範囲の拡大などの要因により、今後、より一層の事業拡大が予想されます。これに伴い、さらなる競争の激化が進む可能性もあります。 また、米国においては、関税政策に限らず、教育や移民政策などの変更が相次いで行われております。「ポケトーク」においては、従来の教育市場を中心とした構造からの脱却を図り、医療・公共分野等への展開を進めております。 このような事業環境の中で、当社が対処すべき課題は次のようにまとめられます。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 ① 新製品の企画・開発 今後ますます需要拡大が見込まれる、AI技術応用製品の企画・開発に注力するとともに、既存事業であるハードウェア製品やソフトウェア製品を強化してまいります。AI技術応用製品におきましては、「世界中のテクノロジーを誰もが使える形にしてお客様に届ける」という当社の強みを活かして、急速に進化するAI技術を活用した新製品の開発に取り組み、お客様に喜びと感動を感じていただける製品を提供するとともに、他社との差別化を図り、新たな収益の柱を構築してまいります。 急速に進化するAI技術の動向に遅滞なく追従するため、当該分野に対する経営リソースの集中をさらに加速させることで、市場ニーズの変化に即応し、次世代を担う新たな収益構造への転換を図ってまいります。 ② 販売チャネルの拡大 当社は、最大の顧客接点であるオンラインショップにおいて、「表示・決済スピード」の高速化によりユーザーエクスペリエンスの向上を図ります。Webサイトのパフォーマンスを向上させることで、訪問者のストレスをなくし、収益化につなげてまいります。 国内においては、主要家電量販店、通信キャリア等と協業しての販売や「ポケトーク」や360度カメラシリーズをはじめとするハードウェア製品の法人への導入を推進することにより、さらなる販売チャネルの拡大を推進してまいります。「いきなりPDF」を始めとした法人向け製品の販売を継続して推し進め、特定の市場や販路に依存しない強固な販売網を構築してまいります。 さらに、製品を多言語対応させることなどにより、海外市場への展開も進めてまいります。AI通訳機「ポケトーク」の海外展開につきましては、当社孫会社のPOCKETALK Inc.(米国)の業績が好調に推移しております。米国・欧州において、さらなる展開強化を進めてまいります。 ③ ユーザー層の拡大 顧客層については、個人ユーザーのみならず、法人ユーザー向けの展開を進めてまいります。また、海外展開においては、現地に特化した流通業者と協働し、販売網を広げていきます。 国内外における法人事業の拡大に加え、市場競争力のある「IP(知的財産権)の取得」に注力いたします。有力なIPに紐付く「既存のユーザー資産」を自社エコシステムへ直接取り込むことで、ゼロからの集客時間を短縮し、効率的にユーザー層を拡大してまいります。年賀状作成ソフトの「筆ぐるめ」やAIを活用した新製品「Genspark」などの魅力的な製品展開を通じて、新たなユーザー層の獲得に積極的に注力してまいります。 ④ 収益力の向上 獲得したユーザーの定着ならびにサブスクリプションモデルへの移行を推進して参ります。直近のパソコン買い替え特需等によって流入した多くの顧客に対し継続的な価値提供を行いながら、サブスクリプションサービスへの移行を促し、LTV(顧客生涯価値)の最大化を図ります。また、Windows10のサポート終了等に伴う一時的な需要増の反動減を見据え、全社的な業務効率化と徹底したコスト管理を推し進めます。 ⑤ ポケトーク社におけるグローバル体制 ポケトーク社におきましては開発機能を強化することで競争優位性を維持しながら、最重要拠点と位置づける米国市場における事業成長をさらに加速させてまいります。事業が急速に拡大する米国において、教育機関や公共機関や国連機関など法人向けの認知拡大及び販売増加に一層注力いたします。また、国内及び海外でポケトークを積極的に展開していくために欠かすことができない、国際的なビジネスに対応する高い能力を持つ人材を獲得し、製品開発及び営業体制の構築を進めてまいります。
経営方針・対処すべき課題3,706字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社は、ソースネクストという社名に「次の常識をつくる」という意味を込め、コンシューマ向けソフトウェアを企画・開発・販売する会社として1996年に設立いたしました。製品を通じて喜びと感動を世界中の人々に広げることをミッションとし、世界中から高品質かつ利便性の高いスマートフォンアプリやパソコンソフト等を発掘し、誰でも手軽に購入できる価格で提供することにより、新たな市場の創出を目指しております。 2017年には、当社初のIoT製品であるAI通訳機「ポケトーク」を発売し、以降もユーザーの声を反映するなどの改良を重ね、「ポケトークW」「ポケトークS」「ポケトーク S2」を展開してまいりました。法人向けには、「ポケトーク ライブ通訳」「ポケトーク for スクール」「ポケトーク for ツアー」などのソフトウェアも提供しております。 「ポケトーク」に関しては、2022年2月に簡易新設分割により当社連結子会社としてポケトーク社を設立いたしました。「言葉の壁をなくす」世界の実現に向けて、「ポケトーク」ブランドの世界的な認知向上とグローバル展開を加速してまいります。 また、20年以上にわたるソフトウェア開発の知見を活かし、AI通訳機以外のIoT分野にも取り組むことで、当社の強みを活かした製品開発を推進してまいります。今後も、成長市場における優れた製品を企画・開発、または国内外から発掘し、スピーディに提供する等、変化する市場環境の変化に柔軟に対応しながら、安定した経営基盤の構築を目指してまいります。 (2)経営戦略 上記の経営方針を実現するため、当社はAI技術を活用した製品の企画・開発に注力し、既存事業であるIoT製品及びソフトウェア製品の強化を通じて、利益の最大化を図っております。 AI技術応用製品においては、「最新のテクノロジーを誰もが使える形にしてお客様に届ける」という当社の強みを活かし、急速に進化するAI技術を取り入れた新製品の開発を推進しています。これにより、お客様に感動と喜びを提供し、他社との差別化を図るとともに、持続的な収益の柱を構築してまいります。 さらに、当社は成長市場における新たなニーズを的確に捉え、国内外から優れた製品を発掘し、国内市場へ投入してまいります。これにより、変化の激しい市場環境においても柔軟かつ迅速に対応し、競争力のある製品ラインナップの拡充を進めてまいります。 ソフトウェアビジネスにおいては、2025年10月に予定されているWindows10のサポート終了に伴うパソコンの買い替え需要を見据え、セキュリティソフト、「いきなりPDF」、年賀状ソフトを始めとする主力製品の販売拡大を目指すとともに、製品ラインナップのさらなる拡充を進めてまいります。また、年賀状ソフトや「AutoMemo」を始めとするサブスクリプション型製品への注力により、安定した収益基盤の形成を図ってまいります。 今後も、AI技術と活用した新たな製品開発と既存事業の強化を両輪とし、市場のニーズに即した製品ラインナップと多様な提供形態への対応を通じて、国内外での事業展開を加速してまいります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な経営指標 当社は、コンシューマ向けソフトウェア業界のマーケットリーダー、及びIoTメーカーとして、付加価値の高い製品を提供していくことにより、コンシューマ向け及び法人向けソフトウェア市場の更なる拡大を牽引し、IoT製品による新たな市場創出をしていく所存であります。したがって、当該方針において当社が重視する経営指標は、①売上高、②経常利益、③売上高経常利益率です。 (4)経営環境 当期のわが国経済は、インバウンド需要の増加や雇用・実質賃金の改善が進むなど、景気は緩やかな回復基調となりました。一方で、米国関税政策等による貿易摩擦の影響の他、原材料・エネルギー価格の高騰、中国経済の先行き懸念、中東情勢の緊迫化やロシアのウクライナ侵攻の長期化等、依然として先行き不透明な状況が続いております。当社の属するコンシューマ向けソフトウェア及びハードウェア業界におきましては、スマートフォン・タブレット市場の急速な拡大に加え、技術革新の進展、個人情報を含む情報セキュリティ意識の高まり、AI技術の応用範囲の拡大、IoT製品のコンシューマへの浸透、Windows10のサポート終了によるパソコンの買い換えに伴うソフトウェアの需要拡大などの要因により、今後、より一層の事業拡大が予想されます。これに伴い、さらなる競争の激化が進む可能性もあります。 このような事業環境の中で、当社が対処すべき課題は次のようにまとめられます。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 ① 新製品の企画・開発 今後ますます需要拡大が見込まれる、AI技術応用製品の企画・開発に注力するとともに、既存事業であるIoT製品やソフトウェア製品を強化してまいります。AI技術応用製品におきましては、「世界中のテクノロジーを誰もが使える形にしてお客様に届ける」という当社の強みを活かして、急速に進化するAI技術を活用した新製品の開発に取り組み、お客様に感動と喜びを感じていただける製品を提供するとともに、他社との差別化を図り、新たな収益の柱を構築してまいります。ソフトウェアの製品ラインナップの拡充におきましては、品質・コスト・開発期間のバランスに留意し、自社製品の開発や国内外の複数の開発会社からの知的財産権の取得など、様々な手法を用いて、有力ジャンルの製品開発を進めてまいります。IoT製品の新製品開発につきましては、「ポケトーク」はもちろん、AI通訳機以外の分野についても当社の20年以上のソフトウェア開発経験をハードウェア製品と融合させていくことで、IoT事業をさらに強化してまいります。 ② 販売チャネルの拡大 当社は、国内においては主要家電量販店、通信キャリア等と協業しての販売や「ポケトーク」や360度カメラシリーズをはじめとするIoT製品の法人への導入を推進することにより、さらなる販売チャネルの拡大を推進してまいります。また、オンラインショップの商材拡充及び販売、法人営業の強化に、より一層注力いたします。さらに、製品を多言語対応させることなどにより、海外市場への展開も進めてまいります。AI通訳機「ポケトーク」の海外展開につきましては、当社孫会社のPOCKETALK Inc.(米国)の業績が好調に推移していることから、米国・欧州において、さらなる展開強化を進めることに加え、アジアでの積極的な販路開拓も進めます。世界への販路拡大を図り、今後のさらなる業績拡大に繋げてまいります。 ③ ユーザー層の拡大 当社の売上の多くはオンラインショップ販売と家電量販店等の店頭パッケージ販売、法人向け販売によるものであります。これらのチャネルにつきましては、長期的なブランド形成という観点からも、引き続き非常に重要であると考えております。同時に、携帯キャリア、全国の法人向け販売代理店など、他社と協業することで新しいチャネルを構築していく必要性も認識しております。販路の拡大によるユーザー層の拡大だけでなく、M&A等によるユーザー層の拡大なども見据え、こうした提携を積極的に進めてまいります。 ④ 収益力の向上 売上の拡大と同時に、継続的かつ効果的なコスト管理が重要であると認識しております。売上の拡大につきましては、従来の売り切り型の販売方式に加え、サブスクリプション型の収益モデルを構築・拡大することで安定的な収益基盤を築いてまいります。加えて、全社的な予算実績管理を徹底し、原価削減及び効果的な販売費及び一般管理費の支出を実施し、一層の収益力向上を図ってまいります。 ⑤ ポケトーク社における事業と組織の構築 ポケトーク端末、「ポケトーク ライブ通訳」、ポケトークアプリ等のプロダクトラインナップで、インバウンド需要の獲得による端末販売増加に加え、事業が急速に拡大する米国において、教育機関や法人向けの認知拡大及び販売増加に一層注力いたします。また、安定的な収益の獲得が見込める「ポケトーク ライブ通訳」「ポケトーク for スクール」「ポケトーク for ツアー」等のソフトウェア製品については、新機能開発や広告宣伝、販売促進などへ積極的に投資すること、そしてスピーディに資金調達を実施していくことにより事業の成長を加速させます。また、国内及び海外でポケトークを積極的に展開していくために欠かすことができない、国際的なビジネスに対応する高い能力を持つ人材を獲得し、製品開発及び営業体制の構築を進めてまいります。
事業等のリスク15,668字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)当社グループの事業環境について ① 当社グループが属する市場について a.通訳機市場について IoT製品であるAI通訳機「ポケトーク」に関連する通訳機市場は、インバウンド及びアウトバウンドの回復が進み、訪日外客数の急激な増加を起因として、回復傾向にあります。また、海外市場においても、米国での非ネイティブに向けた多言語対応需要の増加により、教育機関や医療機関、公共機関、その他企業への導入が拡大しており、当該市場は今後益々拡大していくものと予想しております。しかしながら、現在、通訳機市場にはさまざまな翻訳アプリや通訳機が登場しており、当社の独自性が際立って失われた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当社グループでは、ソフトウェアの「ポケトーク ライブ通訳」「ポケトーク for スクール」「ポケトーク for ツアー」等を、主に法人向けに提供しており、さまざまな顧客セグメントにアプローチすることで、これらのリスク分散に努めております。 b.個人向けのパソコン販売台数等の影響について 当社グループ製品は個人向けパソコン用ソフトの比率が高いため、個人消費やパソコンの普及状況、特に個人向けのパソコン販売台数の動向に大きな影響を受けます。従って、個人向けのパソコン販売台数の伸び悩みや個人消費の冷え込みがみられた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 なお、2025年10月に予定されているWindows10のサポート終了によるパソコンの買い換え需要により、セキュリティソフトをはじめとする各種ソフトウェアのニーズが高まる見込みです。 c.スマートフォン市場の拡大について 通信キャリア各社がスマートフォンの新製品を次々と発売しており、スマートフォン市場が今後も持続的な成長を続けていくと見込んでおります。当社グループでは、「スマート留守電」や通信キャリアへのアプリケーションの提供など、スマートフォン向けアプリケーションを開発及び販売をしておりますが、今後新たな法的規制の導入、技術革新の遅れ、利用料金の改定を含む通信業者の動向など、当社の予期せぬ要因によりスマートフォン市場の発展が阻害される場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ② 販売ルート及び販売形態の多様化について 当社グループは、消費スタイルの変化に対応するために、店頭販売だけでなく、オンラインショップや法人向けの販売、スマートフォン通信事業者などキャリア経由のアプリ販売等、販路の多様化に取り組んでおります。また、海外展開につきましては、海外子会社を通じた米国・欧州でのさらなる展開強化に加え、アジアでの販路拡大も見込んでおります。このような販路や販売方法の多様化が、想定する効果を得られない場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ③ 製品の技術革新の速さについて IoT製品やパソコン用ソフト、スマートフォンアプリは、OS、webサービス、デバイス、通信技術等の技術革新のスピードが速いため、絶えず技術開発と機能強化に努め、他社に先駆けて新規製品やバージョンアップ版を投入する必要があります。今後も技術革新のスピードが衰えることはないと推測されるため、当社グループ製品の機能が陳腐化した場合や、技術開発及びライセンス取得の努力にもかかわらず、技術革新への対応に遅れが生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ④ OSの動向について パソコン用ソフトは、OSとアプリケーションソフトに区分できますが、当社グループ製品の大部分はアプリケーションソフトであり、その大部分はマイクロソフト社のOS「Windows」を前提としているため、「Windows」のバージョンアップに伴って新規需要の発生及び発売前の買い控えが起こり、業績が変動する可能性があります。また、代替OS等の登場により、現在のOS市場において圧倒的なシェアを占める「Windows」のシェアが低下する場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 前述のとおり、2025年10月に予定されているWindows10のサポート終了に伴う、パソコンの買い換え需要により、セキュリティソフトをはじめとする各種ソフトウェアのニーズが高まる見込みです。 スマートフォンのアプリケーションにつきましては、当社グループ製品の多くがGoogle社のOS「Android」を前提としております。「Android」はパソコン用ソフトのOSよりも頻繁にバージョンアップが行なわれる傾向にあるため、当社グループ製品の新OSへの対応が遅れた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当社グループでは、開発委託先を含め、新OSへの対応に必要な製品開発体制を確保しております。 ⑤ 競争が激しいことについて パソコン用ソフト市場及び通訳機を含むIoT製品市場は競争が激しく、短期間で他社製品にシェアを奪われる可能性があります。 市場競争力を維持するためには、常に既存製品をバージョンアップして市場へ投入すること、新規性の強い製品や差別化された製品、市場に求められる製品を企画・開発し、市場創造や市場細分化によって利益を追求すること、効果的な広告宣伝を実施することが重要です。当社グループの主要製品の1つであるセキュリティソフトは競争が激しい分野であり、2006年に年間更新料のかからない「ZEROウイルスセキュリティ」を、2011年に世界最高レベルの技術を持つBitdefender社製のエンジンを搭載し、製品の更新料を0円にした「ZEROスーパーセキュリティ」をそれぞれ発売することで新しい市場、他社との差別化を図りました。しかしながら、当社グループが既存製品の市場対応、または新製品による市場創造もしくは市場細分化を適切に進めることができなかった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、個人向けパソコン用ソフトの販売価格は、当社グループが業界に先駆けて税込1,980円から4,980円を中心とした低価格帯の製品を発売しておりますが、この価格体系に追随する企業もあり、今後パソコンソフトウェアメーカー間、または家電量販店をはじめとする各小売店間の競争激化等により製品単価が下落する可能性があります。将来、このような価格競争により製品の販売価格の引き下げを余儀なくされた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、通訳機を含むIoT製品については、国内大手企業はもちろん、世界規模で展開する多種多様な業種の企業が参入する市場であり、製品の開発、販路の拡大、広告宣伝等において他社への優位性を保つことができない場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (2)当社グループの経営方針について ① マーケティングの重要性について 個人向けのソフトウェア・ハードウェア市場においては、個人消費に対するマーケティング活動が極めて重要であると考えております。当社グループのマーケティング手法の特徴としては、以下のようなものがあります。 a.パッケージデザイン 当社グループは、パッケージデザインを店頭のマーケティング手法として重視しております。パッケージデザインは内製化されており、パッケージデザインを中心として、統一的にチラシ、広告、販促品、webのデザイン等を決定しております。当社グループでは、マーケティングに効果的なパッケージデザインを制作できる優秀なデザイナーの確保が重要と考え、注力しておりますが、優秀な人材を引き続き確保できない場合には、マーケティング活動に支障が生じ、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 b.店頭市場での大型展開 当社グループでは、製品の店頭露出の向上を重要なマーケティング手法の一つと考えており、家電量販店等、小売店の店頭における当社グループ製品の特設コーナー設置等に努めております。小売店の店頭スペースを利用したマーケティングには一定の効果があるものと考えておりますが、想定する効果を得られる保証はなく、また、想定する効果を得られなかった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 c.ブランド資産と顧客資産 当社グループは、web広告やテレビコマーシャル、雑誌広告等の広告宣伝を効果的に活用することによりソフトウェア・ハードウェアメーカーとしてのブランドの確立に努めてまいりました。また、近年ではタクシー広告等、対象顧客にマッチした広告配信も活用しております。こうした広告を入り口として、多数の製品ラインナップを取り扱うことにより様々な消費者の囲い込みを実施しており、当社グループの登録ユーザーは2000万人を超えております。 当社グループでは、これら無形資産であるブランド資産や顧客資産の活用により、より有利なマーケティング展開が望めるものと考えておりますが、実施するマーケティング活動が想定する効果を得られる保証はありません。広告宣伝費及び販売促進費は、これらの支出が業績の向上に寄与するものと考えておりますが、想定する効果を得られる保証はないため、想定する効果を得られなかった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ② 企業イメージ及び製品イメージの重要性について 個人向けのソフトウェア・ハードウェア市場においては、企業イメージ及び製品イメージが重要であり、効果的な広告宣伝や顧客サポートの充実が必要であると考えております。したがって、製品の不具合や瑕疵が発生した場合、または現時点においては予期し得ないユーザーからの訴訟やクレーム等が提起された場合には、企業イメージ及び製品イメージが低下し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当社グループでは製品開発・生産の各工程における検査を徹底することで、不具合や瑕疵が発生しないよう努めております。 ③ 当社グループが推進する「ZERO」戦略について 当社グループの主力製品である「ZERO」は、端末固定・期限なしのウイルス対策ソフトで、用途や予算に合わせて「ZEROウイルスセキュリティ」「ZEROスーパーセキュリティ」をラインナップしております。最初にインストールした端末が破損するまで、あるいはOSの求めるスペックを満たせなくなるまで、最新版を提供しますが、想定を超えるアフターコストが発生した場合は、利益にマイナスの影響を及ぼす可能性があります。 ④ IoT製品について 「ポケトーク」をはじめとするIoT製品は、当社が従来取り扱っていたソフトウェア製品と比較して部品等の生産にかかるコストが高額となります。したがって、当初見込みと比較して需要を大きく見誤った場合には、生産や保管、廃棄コストの増加等、利益にマイナスの影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、自社製品の在庫について適正水準の維持に努めております。 また、IoT製品の欠陥による品質の問題(不安全事故等)が発生した場合、欠陥に起因する損害(間接損害を含む。)に対して、当社グループは、生産物賠償責任保険で補償しきれない賠償責任を負担する可能性や多大な対策費用を負担する可能性があります。また、当該問題が生じることにより、当社グループのイメージ・評判の低下、顧客の流出等を引き起こし、当社グループの事業・業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは製品開発・生産の各工程における検査を徹底することで品質の問題が発生しないよう努めております。 ⑤ 海外での活動について 当社グループは、国内外を問わず優れた技術や製品を発掘し、国内を中心にパソコンソフトウェアやスマートフォンアプリを企画・開発・販売してまいりました。 2012年にはアメリカ、2019年1月にはオランダにそれぞれ海外子会社を設立しており、「ポケトーク」のグローバルでの販路拡大を推進しております。 しかしながら、海外で活動していく中では、各国の法令、制度、政治、経済、為替等を始めとした様々な潜在的リスクが存在します。特に欧州においては、企業の社会的責任を求める風潮が強まっていることで、消費者の関心や適用を受ける法規制の変化によって、当社グループの事業活動費の増加、事業活動の制約及び当社グループの評判への悪影響につながる可能性があります。 また「ポケトーク」を始めとするIoT製品については、今後一層グローバルに事業を展開していくことになるため、広告、販売促進、消費者保護、輸出入要件、腐敗防止、反競争的行為、環境保護、プライバシー、データ保護、コンテンツや放送規制、課税、為替管理だけでなく、個人情報の収集、使用、保有、保全及び移転に関する法規を含む多数の国・地域の法規制の適用を受けます。これらの法規制を遵守することは事業活動に負担を伴い、想定以上の費用が発生する可能性があります。さらに、これらの法規制は、継続的に変更される可能性があり、その遵守や事業遂行にかかる費用が増加する可能性があります。このような変更が、消費者にとっての当社製品の魅力の低下、新製品の導入の遅延、あるいは当社グループの事業方針の変更や制約に結びつく可能性があります。 また、当社グループは、当社または提携先が製造拠点を有する中国やその他の国・地域で、IoT製品の製造開発をしており、これらの国・地域における法規制の変更、労働法、労働政策の変更は、当社製品の製造と出荷の中断、対象地域における人件費の急激な上昇や熟練従業員の不足を招き、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、この度の米国関税政策につきましては、トランプ政権後に関税が上昇することを想定し、米国で販売する「ポケトーク」の1年分の在庫を、トランプ政権への交代前に、すでに中国から米国に出荷しております。今後、関税措置による影響を最小限に、また販売価格の適正化を保つため、ベトナムにも生産拠点を新設することを決定いたしました。2025年9月以降はベトナムから米国への出荷が可能です。 さらに、当社グループ、従業員、提携先、第三者サプライヤーが法規制に違反すると、当社が罰金、刑罰、法的制裁の対象となり、また、当社グループの事業遂行への制約や評判への悪影響につながる可能性があります。加えて、企業の社会的責任や調達活動に対し、全世界的に規制当局や消費者の注目が高まっており、これらの事項に対する情報開示の法的規制も強化されております。「ポケトーク」等、IoT製品の製造には多くの部品や材料を使用しており、それらの部品や材料の供給を第三者サプライヤーに依存しているものの、当社は、第三者サプライヤーの調達活動や雇用環境を直接的には管理していないため、これらの領域における規制の強化もしくは消費者の関心の高まりによって、法規制の遵守にかかる費用の増加や当社グループの評判への悪影響が発生する可能性があります。当社グループでは、主要な調達先に対して、人権尊重や環境への適切な対応を定めた当社グループ行動規範への賛同及び遵守を求める書面への署名取得を実施しており、これらの問題が発生しないよう努めております。 (3)最近5事業年度の業績の変動要因について 当社グループの最近5事業年度の業績は、売上高、経常損益並びに当期純損益に変動が生じております。各事業年度の損益の主な変動要因は、以下の通りです。 2021年3月期 (連結)   新型コロナウイルスの感染拡大の影響により「ポケトーク」の海外旅行者やインバウンド向けの需要が減少し、売上も大きく影響を受けました。「ポケトーク」は語学学習への訴求へ切り替えると共に「ミーティングオウル」やパソコンソフト等のテレワーク関連製品の取扱を早急に拡充することで事業多角化を強く押し進め、営業利益は前期実績を上回りました。また、中国の持分法適用関連会社による投資損失が発生し、経常利益、当期純利益は前期実績を下回りました。 2022年3月期 (連結)   新型コロナウイルス感染拡大の影響長期化により、国境をまたぐ人の往来が回復せず、日本におけるAI通訳機「ポケトーク」の需要が停滞し当社業績は大きな影響を受けました。当該影響長期化、PC出荷台数など関連市場の下落、前期テレワーク特需の反動減の影響により、家電量販店チャネル及び自社オンラインショップチャネルの業績が大きな影響を受けました。結果売上高が前期実績を下回りました。製品評価損や投資有価証券の減損なども行なったことにより、営業損失、経常損失、当期純損失を計上しました。 2023年3月期 (連結)   新型コロナウイルス感染拡大の影響が長期化する中ですが、各種制限の段階的な緩和、今後の更なる需要回復への期待が高まり、AI通信機「ポケトーク」の販売数量が増加しました。また、当社主力のソフトウェア事業以外に市場開拓をした「360度webカメラ」「AutoMemo」も売上高を順調に伸長しております。売上高の増加及び既存のコスト最適化を図りましたが、今後の景気回復を見据えて人件費及び広告宣伝費は投資を行ったことで、営業損失、経常損失、当期純損失を計上しました。 2024年3月期 (連結)   新型コロナウイルス感染症が収束し、訪日外客数の回復によってインバウンド需要が急速に拡大したことにより、AI通訳機「ポケトーク」の販売数量が前期比で増加しました。また、米国において非ネイティブに向けた多言語対応需要の拡大等により、POCKETALK Inc.(米国)では、営業利益の四半期黒字化を達成いたしました。ソフトウェア及びIoT製品においても、機能の拡充や法人向け販売の拡大等によって好調に推移し、単体業績では営業利益が黒字化いたしました。一方で、今後の「ポケトーク」事業拡大のための投資を進めていることから、連結業績では、営業損失、経常損失、当期純損失を計上しました。 2025年3月期 (連結)   約5年ぶりにAI通訳機「ポケトーク」の新機種「ポケトーク S2」を発売いたしました。また、米国において、教育機関や医療機関、公共機関、その他企業向けの「ポケトーク」の販売が急速に拡大したことにより、売上高は前期比で増加しました。一方、「ポケトーク S2」の発売に伴い返品された旧製品の評価損を計上したこと、主に米国での販売増加に向けて体制を増強したことなどにより、営業利益は前期比で減少しました。また、パートナー企業への出資に対して、投資有価証券評価損等を計上しました。 (4)特定の取引先等への依存について 特定の業務委託先への依存について 当社グループは、開発業務、生産及び物流業務、顧客サポート業務等について、特定の第三者に委託しております。管理方法が間接的であることから、コスト管理が十分に行なえず委託業務に係る費用が上昇する可能性や、現状の契約関係を維持できなくなった場合には、当社グループの事業運営や業績に影響を与える可能性があります。当社グループでは、委託業務の進捗管理、品質管理、コスト管理等の業務管理を徹底することで費用の管理やサービス内容の維持に努めており、既存の業務委託先との契約関係は今後も維持できると考えております。 a.開発業務の他社への依存について 当社グループ製品のプログラム開発及びIoT製品の製造開発は、他社の開発力に依存している部分があります。当社グループでは、開発期間が短く、かつ、高い品質を確保できる開発委託先を選定しておりますが、これらの要求を満たすことのできる開発委託先は限定されております。また、各開発委託先により技術的な得意領域が異なっており、これをうまく組合せることにより製品化することも重要です。現状のような開発委託先の確保や組合せができなかった場合には、製品開発体制や業績に影響を与える可能性があります。当社グループでは、開発委託先との関係強化に努めつつ、当社グループの要求を満たすことのできる新たな開発委託先の開拓、選定、確保に努めております。 b.生産及び物流業務の他社への依存について 当社グループの生産及び物流業務は、開発や年間の生産スケジュールとかかるコスト等のバランスを鑑みて、それぞれに最適と思われる他社に委託しております。当該業務の委託先の切替えは可能と考えておりますが、切替えには一定の期間とコストを要するため、現在の委託先が受託しきれないほどの急激な委託業務の追加が発生し代替先の確保が図れなかった場合には、当社グループの業務運営や業績に影響を与える可能性があります。当社グループでは、委託業務の進捗管理を徹底することで、急激な委託業務の追加にも対応できる体制を確保しております。引き続き関係強化に努めつつ、当社グループの要求を満たすことのできる新たな委託先の開拓、選定、確保と育成準備に取り組んでおります。 c.顧客サポート業務の他社への依存について 当社グループでは、顧客サポートサービスとして、製品の使用方法や不具合に関する問合せを専用ダイヤルによる電話及び電子メールで受け付けております。本業務の一部は外部へ委託していることから、切替えには一定の期間とコストを要します。また、現在の委託先が受託しきれないほどの急激な委託業務の追加が発生し代替先の確保が図れなかった場合には、当社グループの業務運営や業績に影響を与える可能性があります。当社グループでは、委託業務の進捗管理を徹底することで、急激な委託業務の追加にも対応できる体制を確保しております。引き続き関係強化に努めつつ、当該業務の委託先の切替えができるよう準備を整えております。 (5)返品及び在庫について 当社グループは、契約書上に定める一定範囲において、家電量販店をはじめとする各小売店、流通代理店等より、一定の条件で当社グループ製品の返品を受け入れております。そのため、当社グループでは返品されると見込まれる製品について売上高及び売上原価相当額を認識せず、返金負債及び返品資産を計上しております。家電量販店等の在庫水準の方針転換等により当初の見積もりを超える返品を受け入れた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当社グループでは、実売状況の把握や適正出荷に努めており、現在返品は低水準を維持しております。また、技術革新やバージョンアップ等により製品が陳腐化した場合には、大量の返品並びに製品評価損、製品廃棄損が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当社グループでは、返品された製品を含む自社製品の在庫について、適正水準の維持に努めております。 (6)知的財産権について ① 第三者の権利使用について 当社グループがすべての著作権を保有している製品以外に、プログラム(製品内で使用するエンジンを含みます)、キャラクター等の全部又は一部について、第三者からライセンスを受けた製品があります。 通常ライセンス契約や販売契約には有効期限があるため、契約期間終了後においても引き続きライセンスや販売権を付与される保証はありません。また、当該契約の更新時において、ロイヤリティーが増加すること等の理由により当社グループ自らの判断で当該契約の更新を行なわない場合もあります。このような場合には、当該契約を前提としていた開発計画や販売計画が変更又は中止となる可能性があり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。なお、当社グループではライセンスの取得に際し、ロイヤリティーを販売数量に応じて支払う完全従量料金化を推進しておりますが、最低保証料の名目で一定金額のロイヤリティーを販売に先立って支払う場合があります。このような場合には、ロイヤリティーの支払い時に当該金額を前渡金として資産計上し、見込販売数量に基づき償却しております。したがって、見込販売数量と実際の販売数量との間に大幅な差異が生じた場合には、追加償却による損失が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 当社グループでは、ライセンス契約や販売契約を締結するに際し、ロイヤリティーや販売数量、独占・非独占の区別だけでなく、契約期間についても重要な契約条件と捉え契約締結交渉を行なっております。また、当社は、契約締結後もライセンス契約においては、ロイヤリティーの算定が契約に準拠して適切に算定され、支払われていること、また適切なロイヤリティー報告を妨げ得る事象(契約書の不備、社内の管理体制の不備など)がないこと等を、販売契約においては、リベート、特別値引き、在庫管理、返品などが契約条件を遵守した形で実施されていること等を随時確認しております。 ② 知的財産権の確保について 当社グループが販売する製品の名称につきましては、その主力製品のほとんどについて商標登録を行なっております。他社製品との識別性を高めること、広告宣伝などのマーケティング施策の有効性を高めるという観点から商標権の重要性は非常に高いと認識しております。そのため、商標登録にあたっては、製品化の段階でブランド部門の意見も踏まえて複数の製品名称候補を出し、商標登録可能性を確認の上、製品名称として決定するというプロセスを通しています。商標登録後は、登録した商標権の存続期間、地理的な範囲、指定商品・役務の区分等を適切に管理しており、登録商標の利用状況を定期的に見直し、商標権の適切な利用管理に努めております。 また、IoT製品に関しては製品の設計、開発段階から弁理士等の知的財産権に関する専門家の監修を受けブレスト会議を通じて特許、実用新案、意匠権の出願検討及び出願が必要となった場合には、その出願手続を行なっています。 これ以外の技術やビジネスモデルについても、特許権、実用新案権、商標権、意匠権、著作権等での保護が必要であり、それらの対象となる可能性があるものについては取得を目指しておりますが、必ずしもかかる権利を取得できる保証はありません。当社グループの技術、ノウハウ等が特許権等として保護されず他者に先んじられた場合には、製品の開発や販売に支障が生じ、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ③ 他者の知的財産権の侵害について 当社グループでは、製品名称については商標調査、製品の機能やデザイン等については特許・意匠調査を、顧問弁護士・弁理士など専門家の助言を得ながら実施し、他者の権利侵害とならないようチェックする体制を敷いております。現在において当社グループ製品による第三者の知的財産権の侵害は存在していないと認識しておりますが、昨今顕著である技術革新に伴い、当社グループの認識していない知的財産権の成立により、当社グループの製品が第三者の知的財産権に不時に抵触するなど、今後も知的財産権の侵害を理由とする訴訟やクレームが提起されないという保証はなく、かかる事態が発生した場合には、当社グループへの損害賠償請求や信用の低下並びに製品の販売中止等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (7)関連法規制について 当社グループは、日本及び諸外国・地域の規制に従って事業を行なっています。当社グループが適用を受けうる法規制には、商取引、独占禁止、知的財産権、製造物責任、環境保護、消費者保護、労使関係、金融取引、内部統制及び事業者への課税に関する法規制、電気通信事業、電波、電気製品の安全性に関する法規制、犯罪による収益の移転防止に関する法規制、国の安全保障に関する法規制、並びに輸出入に関する法規制等があります。当社では、法務部主導で各種法令及び法令に基づくガイドラインの改正のモニタリングを外部専門家の協力を得ながら定期的に行なっております。しかしながら、全ての法令及びガイドラインの改正を追い、全ての法令違反行為を未然に防ぐことは困難な場合があります。例えば、より厳格な法規制が導入されたり、当局の法解釈が従来よりも厳しくなったりすることにより、技術的観点や経済的観点等から当社グループがこれらの法規制に従うことが困難となり、事業継続が困難と判断される場合には、当社グループの事業は制限を受けることになります。また、これらの法規制等を遵守するために当社グループの費用が増加する可能性があります。 さらに、当社グループは、販売方法の一つとして、インターネットを通じた消費者に対する直接販売を行なっております。それに伴い「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」、「消費者契約法」、「特定商取引に関する法律」、「電子消費者契約及び電子承諾通知に関する民法の特例に関する法律」及び「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」等の各種法令や監督官庁の指針、ガイドライン等による規制を受けております。こうした法令等の制定や改正、新たなガイドラインや自主的ルールの策定又はそれらの改定等により、当社グループの事業が新たな制約を受け、又は既存の規制が強化された場合、当社グループがこれらの法規制に従うことが困難となり、当社グループの事業、経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 加えて、当社グループが、これら法規制等に違反したものと当局が発見または判断した場合には、当社グループが、行政指導、公表・課徴金等の行政処分、行政罰または損害賠償の対象となり、また当社グループの社会的評価に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社では、年に1回行うコンプライアンス研修で関連法規制等に関する教育、テストを全従業員対象に実施しています。またテスト以外には、法務部門が主催する弁護士による関連法規の勉強会を随時行なっております。 さらに、新たな業務フローを構築する場合は、事前に弁護士を始めとする専門家や官公庁窓口に相談し、法規制等の違反がないよう努めています。このような施策により、従業員の法令違反や社会規範に違反した行為等の発生可能性を低減するよう努めています。 (8)個人情報保護について ① サービスの提供に伴う個人情報漏洩の危険性について 当社グループは、サービスの提供にあたり会員情報等の個人情報やその他の機密情報を取得し、利用しています。当社の個人情報の取り扱いについては、個人情報責任者を任命し、個人情報保護方針、個人情報保護規程及びその他細則を制定し、個人情報の取り扱いに関する業務フローを極めて厳格に管理しております。また、セキュリティ委員会を中心に個人情報保護法をはじめとする法令に関して遵法体制を整え、個人情報のみならず、その他の機密情報を含めた情報管理全体において、全従業員を対象として社内教育を充実させ、社内の意識を高めるよう努めております。特に、パソコン・スマートフォンソフトウェア並びにハードウェア製品の開発、及び自社ECサイトの運営、サポート業務に関して、第三者機関による審査を受け、「ISO27001」(注)の認証を受けております。個人情報や機密情報の流出等の重大なトラブルが発生した場合には、当社グループへの損害賠償請求や信用の低下等により、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があるため、引き続き必要な対策・対応を継続してまいります。なお、適用される諸外国の個人情報保護法制についても必要な対応を行っています。 (注)「ISO27001」は、個人情報を含む情報資産全体を保護し、利害関係者の信頼を得るセキュリティ体制の確保を目的とする第三者適合性評価制度の基準となる規格です。 ② 特定の業務委託先における機密情報漏洩・個人情報漏洩の危険性について 当社グループでは、機密情報を取扱う業務については、信頼のおける業務委託先を選定したうえで、秘密保持契約を締結しておりますが、情報管理の徹底にもかかわらず、万一、業務委託先において機密情報の漏洩や不正使用等が発生した場合には、信用の失墜によって当社グループの事業運営や業績に影響を与える可能性があります。また、顧客サポートや商品発送業務等、ユーザー情報(個人情報)を業務委託先に預託して運営する業務については、適切な管理を行う業務委託先を選定したうえで、定期的に当社グループにてチェックシートを用いて業務委託先のセキュリティ監査を実施するなど個人情報が漏洩しないような厳重な体制をとっております。ただし情報管理の徹底にもかかわらず、万一、業務委託先において個人情報の漏洩が発生した場合には、当社グループへの損害賠償請求や信用の低下等により、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (9)サイバーセキュリティについて 当社は、当社が販売するIoT製品を通じて、当社製品の品質向上、顧客の動向分析を目的として、位置情報・使用履歴等の重要なユーザー情報を取得しております。当社グループでは、安全に安心して利用できるサービスをユーザーに提供するため、中長期的な視点で全社を挙げて情報セキュリティの向上に取り組んでいます。しかしながら、これらの取り組みが及ばず、業務上の人為的ミスや故意による不法行為、災害等によるシステム障害、マルウェア感染や標的型攻撃等のサイバー攻撃、システムや製品等の脆弱性等により、情報漏洩、データの破壊や改ざん、サービスの停止等の被害等が発生した場合、当社グループの業績に影響を与えるだけでなく、当社グループの信用失墜につながる可能性があります。 当社グループでは、日々高度化するサイバー攻撃等の脅威に備え、必要な対策を取るべく必要十分な費用の確保に努めています。しかしながら、想定以上にサイバー攻撃等の脅威が発生した場合には追加費用が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (10)管理体制について ① 人材の確保について 当社グループの競争力は、製品の企画及びマーケティングに依存しております。今後とも継続的な成長を維持するためには、優秀な企画要員及びマーケティング要員の確保並びに育成が重要となります。このような人材の確保は、労働市場における人材そのものの希少価値が高く困難な状況にあるため、社員一人ひとりが専門性を高めたプロフェッショナルとして活躍することができるよう、人材育成に努めております。しかしながら、市場の早い変化に対して人材確保と育成強化が遅れた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当社グループは、今後とも人材確保及び育成を経営における重要課題の一つと捉えて努力してまいります。 ② 情報セキュリティに係るリスクについて 当社グループは、業務遂行上、顧客に関する様々な機密情報を取り扱う機会が多いことから、当社グループのサービス提供に必要なコンピューターネットワークを始めとする情報システムのセキュリティ強化を推進しております。しかしながら、外部からの不正な手段によるコンピューター内への侵入、コンピューターウイルス、自然災害、急激なネットワークアクセスの集中等により、重要データの漏洩・棄損、コンピュータープログラムの不正改ざん等の損害が発生する可能性があります。また、想定を超える事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。当社グループではそのような事態を防ぐべく、社内のシステム部門を中心にISMSに準拠した情報セキュリティシステムの構築やサーバーのクラウド移行による集中アクセスの負荷分散など情報管理体制の強化に努めております。 (11)自然災害、感染症等について 当社が事業活動を展開する地域において、想定外の大規模地震・津波・洪水等の自然災害や火災等の事故災害、感染症の流行、テロ、戦争その他の要因による社会的混乱等が発生したことにより、当社グループや主要取引先の事業活動の停止または事業継続に支障をきたす事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (12)環境・社会に関するリスクについて 当社グループは、持続性の観点から環境・社会に関するグローバルな課題への対応と解決を経営上の重要課題の一つとして位置付け、サステナビリティ関連方針(人権方針、環境方針、及びソースネクスト・グループ ビジネスパートナー行動規範、AI倫理基本方針等)を制定するとともに、サステナビリティ課題を特定した上で、改善又は推進に向けた活動を進めております。 具体的な運営は、サステナビリティ推進委員会を設置し、環境、社会及びガバナンスを中心としたサステナビリティ課題に取り組んでおります。しかしながら、こうした取組みが不十分である、もしくは不十分とみなされた場合、社会的評価の低下等につながり、将来の当社グループの財政状態や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (13)訴訟等に関するリスクについて 当社グループは法令遵守を重視した事業活動を行っておりますが、取引先企業等を相手方とする各種クレームの発生、訴訟、係争、またこれらに起因する損害賠償請求の当事者となる可能性があります。これらの法的手続に関連して多額の費用を支出し、また、事業活動に支障をきたすおそれがあり、万一、当社グループに不利な司法判断等がなされた場合には、当社グループの経営成績及び社会的信用に悪影響を与えるリスクがあります。このため、当社グループは社内規程を整備し、コンプライアンス体制の強化・推進と各種クレームの発生、訴訟、係争等の発生可能性の低減に取り組んでおります。また、各種契約の締結においては法務部門による確認を行っているほか、必要に応じて迅速に顧問弁護士に相談することができる体制を整備しております。
経営成績の分析 (MD&A)9,416字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況 (経営成績) 当社グループの当連結会計年度の経営成績は、当連結会計年度の売上高は114億55百万円(前期比1.1%増)、売上総利益は53億36百万円(前期比12.6%減)となりました。主に米国での「ポケトーク」の販売が好調だったことにより売上高が前期比で1億21百万円増加した一方で、「ポケトーク S2」の発売に伴い返品された旧製品のうち、製造年数の経過により修復が必要な端末についての評価損を計上したことにより、売上総利益は前期比で7億67百万円の減少となりました。 販売費及び一般管理費につきましては、「ポケトーク」事業拡大のための人件費や業務委託費等の増加がありました。結果、販売費及び一般管理費は88億16百万円(前期比5.3%増)となりました。この結果、当連結会計年度の営業損失は34億80百万円(前期営業損失22億71百万円)となりました。 営業外費用につきましては、当社持分法適用会社の一部に対し、持分法による投資損失を3億25百万円計上した影響等により、営業外費用は4億70百万円(前期比78.9%増)となりました。この結果、当連結会計年度の経常損失は39億25百万円(前期経常損失22億39百万円)となりました。 また、当社が保有する投資有価証券の一部を売却したことによる売却益および、当社が保有する投資有価証券の評価損を計上いたしました。この結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純損失は42億34百万円(前期税金等調整前当期純損失21億58百万円)となりました。法人税等調整額2億3百万円を計上し、非支配株主に帰属する当期純損失5億47百万円を計上しました。 以上の結果、親会社株主に帰属する当期純損失は38億96百万円(前期親会社株主に帰属する当期純損失21億69百万円)となりました。 また、当事業年度の単体業績につきましては、売上高が83億83百万円(前期比10.5%減)、売上総利益が37億85百万円(前期比30.0%減)となりました。販売費及び一般管理費につきましては、前年にシステム改修を行なうために一時的に発生していた業務委託費が減少した他、その他費用の最適化を進めたことにより50億24百万円(前期比6.3%減)となり、結果として、営業損失は12億38百万円(前期営業利益41百万円)となりました。当社連結子会社であるポケトーク株式会社につきましては、事業の成長フェーズであり、積極的な投資によって、シェアの拡大と売上・利益の最大化を進めています。また、投資のための資金調達も併せて実施していくことにより、事業の成長を加速させております。 (財政状態) 当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末と比較し3億97百万円増加し、172億9百万円となりました。主な要因は、現金及び預金の増加27億26百万円、投資有価証券の減少21億23百万円によるものです。 負債は、前連結会計年度末と比較し5億66百万円減少し、78億54百万円となりました。主な要因は、返済に伴う短期借入金の減少2億25百万円、長期借入金(1年以内返済予定を含む)の減少3億51百万円によるものです。 純資産は、前連結会計年度末と比較し9億64百万円増加し、93億54百万円となりました。主な要因は、資本金の増加3億5百万円、資本剰余金の増加40億50百万円、利益剰余金の減少38億96百万円、その他有価証券評価差額金の減少10億86百万円、非支配株主持分の増加14億67百万円によるものであります。 ② 連結キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ27億28百万円増加し、58億58百万円となりました。 営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ支出が10億92百万円増加し、18億57百万円の支出となりました。主な要因は、税金等調整前当期純損失が20億76百万円増加したこと、売上債権が前連結会計年度は6億97百万円の増加による支出であったのに対して、当連結会計年度は4億34百万円の減少による収入であったことによるものであります。 投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ支出が2億86百万円減少し、12億15百万円の支出となりました。主な要因は、ソフトウェアの取得による支出が3億9百万円減少したことによるものであります。 財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度は、11億63百万円の支出であったのに対して、当連結会計年度は、57億78百万円の収入となりました。主な要因は、非支配株主からの払込みによる収入が55億94百万円増加したことによるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当社グループは、生産活動を行なっておりませんので、生産実績は記載しておりません。 b.受注実績 当社グループは、受注生産を行なっておりませんので、受注状況は記載しておりません。 c.販売実績 当社グループの事業は、単一セグメントであるため、販売実績については製品分野別に記載しております。当連結会計年度における製品分野別の販売実績及び総販売実績は次の通りであります。 製品分野   販売高(千円)   前年同期比(%) ポケトーク   3,979,444   10.1 ハガキ   1,179,929   △13.4 セキュリティ   708,960   △7.7 ソフトその他   3,717,321   △6.0 ハードその他   1,870,241   14.5 合計   11,455,896   1.1 (注)1 販売チャネル別の状況 販売チャネル   販売高(千円)   前年同期比(%) オンラインショップ   5,231,026   4.4 法人営業   2,323,010   △21.9 海外等   2,301,246   55.1 家電量販店   1,600,613   △14.2 合計   11,455,896   1.1 2 当連結会計年度より、海外の販売の重要性が高まってきたことに伴い、従来の「その他」から「海外等」へ名称を変更しております。この変更は名称の変更のみであり、その内容に与える影響はありません。 3 主な相手先別の販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が、100分の10未満のため、記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 ① 重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。 この連結財務諸表の作成に当たり、経営者の判断に基づく会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りが必要となります。 これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表作成のための重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。また、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 (経営成績) 当連結会計年度におけるわが国経済は、インバウンド需要の増加や雇用・実質賃金の改善が進むなど、景気は緩やかな回復基調となりました。一方で、米国関税政策等による貿易摩擦の影響の他、原材料・エネルギー価格の高騰、中国経済の先行き懸念、中東情勢の緊迫化やロシアのウクライナ侵攻の長期化等、依然として先行き不透明な状況が続いております。 当社グループを取り巻く環境は、2024年4月~2025年3月におけるパソコン出荷台数が前年比124.3%で推移しました(2025年4月、JEITA調べ)。またインバウンド及びアウトバウンドの回復が進み、2024年4月~2025年3月の訪日外客数は38,848,731人(前期比34.7%増)となり、出国日本人数は13,486,778人(前期比22.8%増)となりました(2025年4月、日本政府観光局調べをもとに当社作成)。 このような環境下において、当社は「製品を通じて喜びと感動を世界中の人々に広げる」をミッションに、既存の製品における収益拡大と、お客様のニーズに合った製品の企画・開発による新しいビジネスの創造に取り組んでおります。 製品別の状況につきましては、当社グループの主力製品であるAI通訳機「POCKETALK(ポケトーク)」の海外市場における販売が拡大いたしました。米国における非ネイティブに向けた多言語対応需要の増加により、教育機関や医療機関、公共機関、その他企業への導入が拡大しております。特に、教育機関における需要が高く、米国基準のプライバシー保護法に準拠したことなどが奏功し、さらなる導入の加速に繋がっております。また、2024年10月には、5年ぶりの次世代機となる「ポケトーク S2」を発売いたしました。 「ポケトーク」ブランドのAI同時通訳「ポケトーク ライブ通訳」につきましては、法人のお客様を中心に導入が拡大しております。また、国内の教育現場における「言葉の壁」に着目し、教育機関向けの新製品「ポケトーク for スクール」を発売、神戸市教育委員会での導入を発表いたしました。本製品は、利益率の高いソフトウェア製品かつサブスクリプション型製品であるため、安定した収益基盤の形成に資するものであり、今後の成長の柱として注力してまいります。 2025年2月には、新たに「ポケトーク for ツアー」の販売を開始いたしました。本サービスは、ツアーガイドが話す日本語をツアー参加者各自の母国語に同時にリアルタイム通訳し、参加者のスマートフォンに直接配信できるAI通訳サービスです。また、ツアーガイド側、ツアー参加者側ともに、事前にソフトウェアのインストールが必要なく、初めて使う人でも、簡単にサービスを利用できます。本サービスにより、日本の観光業界の発展と、訪日外国人観光客の日本での滞在の満足度向上に貢献してまいります。 その他のIoT製品につきましては、文字起こしAI「AutoMemo(オートメモ)」が、2020年12月の発売以来、アカウント登録数を大幅に伸ばし、累計アカウント数(有料、無料の利用者合計)は2025年3月末時点で180,000を突破いたしました。また、文字起こしデータのAIによる自動要約機能に加え、2024年5月には、会議で発言されたToDo事項を抽出する機能の搭載を発表いたしました。これらの迅速かつ簡単に議事録が作成できる機能の拡充により、サブスクリプション型テキスト化サービスの会員数も順調に増加しております。 ハードウェア製品の新製品につきましては、2024年6月に、スマホ用ゲームコントローラー「Backbone One(バックボーン ワン)」の国内唯一の代理店となり、全国の家電量販店やオンラインショップ等で販売を開始いたしました。店頭での販売が好調であり、今後もさらなる販売拡大に取り組んでまいります。 2024年12月には、スマートトラッキング業界のパイオニアである、PB Inc.(米国)のスマートタグ「Pebblebee(ペブルビー)」(クリップ型、カード型)の、オンラインショップでの販売を開始しました。同製品を日本で取り扱うのは当社が初めてとなります。販売開始当初より好調に推移しており、2025年1月にはタグ型の取り扱いも開始しました。今後は、法人向けに、さらなる販売拡大に取り組んでまいります。 ソフトウェアでは、当社の主力製品である年賀状ソフト3ブランド「筆まめ」「筆王」「宛名職人」で、売上高は前期比で減少したものの、郵便料金の値上げ等により年賀状の市場規模も縮小傾向が続いている中、当社の年賀状ソフトの売上高の減少は、同市場規模の縮小幅に比して緩やかに推移しております。また、「いきなりPDF」につきましては、法人向け販売が好調に推移し、前期比で売上高が増加いたしました。一方で、セキュリティソフトの低調などが影響し、ソフトウェア全体の売上高は前期比で減少いたしました。 今後も、先進のAI技術等をわかりやすい製品にして提供し、収益の拡大を図ってまいります。 これらの結果、当社グループの当連結会計年度の経営成績は、114億55百万円(前期比1.1%増)、売上総利益は53億36百万円(前期比12.6%減)となりました。主に米国での「ポケトーク」の販売が好調だったことにより売上高が前期比で1億21百万円増加した一方で、「ポケトーク S2」の発売に伴い返品された旧製品のうち、製造年数の経過により修復が必要な端末についての評価損を計上したことにより、売上総利益は前期比で7億67百万円の減少となりました。 販売費及び一般管理費につきましては、「ポケトーク」事業拡大のための人件費や業務委託費等の増加がありました。結果、販売費及び一般管理費は88億16百万円(前期比5.3%増)となりました。この結果、当連結会計年度の営業損失は34億80百万円(前期営業損失22億71百万円)となりました。 営業外費用につきましては、当社持分法適用会社の一部に対し、持分法による投資損失を3億25百万円計上した影響等により、営業外費用は4億70百万円(前期比78.9%増)となりました。この結果、当連結会計年度の経常損失は39億25百万円(前期経常損失22億39百万円)となりました。 また、当社が保有する投資有価証券の一部を売却したことによる売却益および、当社が保有する投資有価証券の評価損を計上いたしました。この結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純損失は42億34百万円(前期税金等調整前当期純損失21億58百万円)となりました。法人税等調整額2億3百万円を計上し、非支配株主に帰属する当期純損失5億47百万円を計上しました。 以上の結果、親会社株主に帰属する当期純損失は38億96百万円(前期親会社株主に帰属する当期純損失21億69百万円)となりました。 また、当事業年度の単体業績につきましては、売上高が83億83百万円(前期比10.5%減)、売上総利益が37億85百万円(前期比30.0%減)となりました。販売費及び一般管理費につきましては、前年にシステム改修を行なうために一時的に発生していた業務委託費が減少した他、その他費用の最適化を進めたことにより50億24百万円(前期比6.3%減)となり、結果として、営業損失は12億38百万円(前期営業利益41百万円)となりました。当社連結子会社であるポケトーク株式会社につきましては、事業の成長フェーズであり、積極的な投資によって、シェアの拡大と売上・利益の最大化を進めています。また、投資のための資金調達も併せて実施していくことにより、事業の成長を加速させております。 当社グループはIoT製品、ソフトウェアの企画・開発・販売及びその他のサービス事業の単一セグメントです。各販売チャネルの営業概況は以下の通りです。 ア)オンラインショップ 当チャネルでは、当社直販サイト及びAmazonなどの国内ウェブサイトにおけるオンラインショップにおいて、「ポケトーク」や「オートメモ」をはじめとするIoT製品、年賀状ソフトやセキュリティソフトなどのソフトウェア製品を販売しております。 当連結会計年度は、取り扱い製品数の拡充により、ハードウェア製品の売上高が前期よりも増加しました。また、ソフトウェア製品においても、セキュリティソフトや「いきなりPDF」などの販売が好調に推移したことにより、売上高が前期比で増加しました。 この結果、当チャネルの売上高は52億31百万円(前期比4.4%増)となりました。 イ)法人営業 当チャネルでは、法人向けに、「ポケトーク」をはじめとするIoT製品ならびにweb会議関連のハードウェアの販売・レンタル提供や、セキュリティ製品、「いきなりPDF」などのパソコンソフトの販売をしております。「スマート留守電」を中心とするスマートフォンアプリケーションのサブスクリプション型サービス提供にも注力しております。 当連結会計年度は、当社主力製品であるセキュリティソフトが好調に推移している他、法人企業におけるペーパーレス化の推進により「いきなりPDF」の需要が引き続き伸長しています。一方で、携帯キャリアによるアプリ使い放題サービスが低調なことなどにより、売上高は前期比で減少しました。 この結果、当チャネルの売上高は23億23百万円(前期比21.9%減)となりました。 ウ)海外等 当チャネルでは、米国や欧州の当社孫会社において「ポケトーク」を販売しております。 当連結会計年度において、海外での「ポケトーク」販売は、米国での教育機関や医療機関、公共機関、その他企業向けの販売が急速に拡大したことにより、売上高は前期比で増加いたしました。加えて、サブスクリプション型のソフトウェア製品である分析・管理ツール「ポケトーク アナリティクス(米国名:Ventana)」の販売も進んでおり、今後の継続的な収益も見込んでおります。 この結果、当チャネルの売上高は23億1百万円(前期比55.1%増)となりました。 エ)家電量販店 当チャネルでは、主に全国の家電量販店において、個人ユーザー向けのIoT製品及びパソコンソフト等を販売しております。 当連結会計年度は、360度webカメラ「Meeting OWL(ミーティングオウル)」やスマホ用ゲームコントローラー「Backbone One(バックボーン ワン)」などのハードウェア製品の販売が好調に推移しました。また2024年10月に発売した次世代機「ポケトーク S2」では、店頭での露出拡大の他、東京・大阪を中心に店頭販促イベントを開催したことにより、「ポケトーク」の売上高は前期比で増加しております。一方で、ソフトウェアの販売は、引き続き低調に推移しておりますが、Windows10のサポート終了によるパソコンの買い換え需要での露出拡大等により、販売拡大を図ってまいります。 この結果、当チャネルの売上高は16億円(前期比14.2%減)となりました。 (財政状態) 当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末と比較し3億97百万円増加し、172億9百万円となりました。主な要因は、現金及び預金の増加27億26百万円、投資有価証券の減少21億23百万円によるものです。 負債は、前連結会計年度末と比較し5億66百万円減少し、78億54百万円となりました。主な要因は、返済に伴う短期借入金の減少2億25百万円、長期借入金(1年以内返済予定を含む)の減少3億51百万円によるものです。 純資産は、前連結会計年度末と比較し9億64百万円増加し、93億54百万円となりました。主な要因は、資本金の増加3億5百万円、資本剰余金の増加40億50百万円、利益剰余金の減少38億96百万円、その他有価証券評価差額金の減少10億86百万円、非支配株主持分の増加14億67百万円によるものであります。 (連結キャッシュ・フローの状況) (単位:千円) 通期   増減 2024年3月期   2025年3月期 営業活動によるキャッシュ・フロー   △765,031   △1,857,805   △1,092,774 投資活動によるキャッシュ・フロー   △1,501,862   △1,215,560   286,302 財務活動によるキャッシュ・フロー   △1,163,530   5,778,374   6,941,904 現金及び現金同等物期末残高   3,130,636   5,858,654   2,728,017 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ27億28百万円増加し、58億58百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下の通りであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ支出が10億92百万円増加し、18億57百万円の支出となりました。 主な要因は、税金等調整前当期純損失が20億76百万円増加したこと、売上債権が前連結会計年度は6億97百万円の増加による支出であったのに対して、当連結会計年度は4億34百万円の減少による収入であったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ支出が2億86百万円減少し、12億15百万円の支出となりました。 主な要因は、ソフトウェアの取得による支出が3億9百万円減少したことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度は、11億63百万円の支出であったのに対して、当連結会計年度は、57億78百万円の収入となりました。 主な要因は、非支配株主からの払込みによる収入が55億94百万円増加したことによるものであります。 (資本の財源及び資金の流動性) 当社の資本の財源及び資金の流動性については、主として自己資金によって充当し、必要に応じて外部から資金調達を行なっております。 当連結会計年度末における借入金を含む有利子負債の残高は53億78百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は58億58百万円となっております。 経営の安定性を示す自己資本比率は、当連結会計年度において43.4%(前連結会計年度比4.6ポイント減)となっており、財務の安全性が保持されております。 今後も、当社のさらなる成長と安定的な財務体質の構築を実現し、喜びと感動を広げる製品を世界中の人々へ提供することで利益の最大化に努めてまいります。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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