概要
扶桑薬品工業は、1937年にブドウ糖販売会社として創業し、戦時中に注射剤製造へ転換したジェネリック医薬品専門メーカーである。主力は輸液や人工腎臓用透析剤で、医療機関への安定供給を使命とする。2026年3月期の売上高は約623億円、従業員数は1,374名。大阪証券取引所第一部を経て、現在は東京証券取引所プライム市場に上場している。
注射剤と透析剤を中核とする医療用医薬品事業
事業は医療用医薬品の製造販売が主体で、売上高のほぼ全額を占める。内訳は輸液(注射剤)と人工腎臓用透析剤が二本柱。輸液はブドウ糖注射液、リンゲル液、生理食塩液などを含み、基礎的医薬品として医療現場で欠かせない。透析剤は1964年に国内初の人工腎臓灌流原液を開発し、現在はキンダリー液などの製品を展開する。他社からの製造受託も行い、生産能力を活かした収益源としている。
不動産賃貸が加わる複合事業構造
医薬品事業に加え、不動産賃貸事業も営む。保有する扶桑道修町ビルや扶桑日本橋ビルなどを賃貸し、2026年3月期の不動産事業売上高は99百万円と全体の0.2%に過ぎない。過去には子会社扶桑興発がスポーツ事業(ボウリング等)を運営したが、2007年に廃止・清算された。主力の医薬品に経営資源を集中する一方、不動産は安定収益の一端を担う。
4拠点の生産体制と研究開発拠点
生産拠点は大阪府城東区の城東工場(研究開発センター併設)、大阪府大東市の大東工場、岡山県里庄町の岡山工場、茨城県北茨城市の茨城工場の4カ所。城東工場は1981年に研究開発センターを隣接地に竣工、注射剤や透析剤の開発拠点となっている。大東工場は内用剤、岡山工場は透析剤、茨城工場は粉末型透析剤の製造を担う。2024年1月には茨城工場に粉末型透析剤の新ラインが稼働した。
業界の中での役割は医療機関向け医薬品(注射剤、透析剤)の製造販売会社。にあたる。
この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。
何をしている会社か
有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より
01医療機関(病院・診療所)主力
輸液(注射剤)や人工腎臓用透析剤などの医療用医薬品及び医療用機械器具を製造販売。さらに他社からの製造受託も行う。病院等の医療機関が主要顧客。
- 輸液
- 点滴等で使用される注射剤で、水分・電解質補給等に用いる。
- 人工腎臓用透析剤
- 血液透析治療に用いる透析液(透析用剤)。
- 医療用機械器具
- 透析装置や輸液ポンプ等の医療機器。
02不動産賃貸副次
不動産の賃貸事業を行っている。
製品と技術
輸液:基礎的医薬品としての安定供給
輸液は同社の創業以来の主力製品群。ブドウ糖注射液、リンゲル液、生理食塩液など、水分・電解質補給に用いる注射剤を製造する。医療現場で日常的に使用される基礎的医薬品であり、薬価改訂や物流コスト上昇の影響を受けつつも、安定供給が求められる。大東工場と城東工場で生産し、病院・診療所へ卸業者を通じて供給する。
透析剤:国内初の国産化から半世紀以上の歴史
1964年に国産第一号の人工腎臓灌流原液を開発して以来、透析剤は同社の屋台骨である。主力品「キンダリー液」は液状透析剤として広く普及。茨城工場では粉末型透析剤も生産し、2024年に新ラインが稼働した。透析患者数の減少が懸念される中、高品質・安定供給を強みにシェア維持を図る。また、透析装置などの医療機器も手掛ける。
研究開発中の新薬:DMX-200と不妊治療領域
同社は腎臓・泌尿器領域のアンメットメディカルニーズに対応する新薬開発を進める。巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)治療薬「DMX-200」は、中期経営方針で重点開発品目と位置付けられ、2028年度までは開発費が利益を圧迫する見込み。また、新概念の胚培養液など不妊治療関連分野への展開も模索する。これらの製品は、ジェネリック主体の既存事業と異なるスペシャリティファーマへの転換を象徴する。
有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。
業界での位置づけ
医薬品のなかでの位置
ジェネリック医薬品で中堅、収益改善課題
扶桑薬品工業は後発医薬品(ジェネリック)を主力とする。売上高600億円規模で、業界内では中堅。同業のジーエヌアイグループ(創薬ベンチャー)とはビジネスモデルが異なり、直接競合は少ない。しかし業界全体で後発品シェア拡大が進む中、価格競争が激化。2025年3月期は営業利益率6.77%と改善したが、2026年3月期は4.17%に低下見込みで、収益の安定化が課題。
強み
- 後発医薬品市場で中堅ながら、主要な薬効領域で販売実績を有する。
- 年間600億円超の売上を維持し、医療需要に支えられた底堅い事業基盤。
- 多くの後発医薬品を揃え、医療機関への提案力を保持。
- 営業利益率6.77%と前期比上昇し、収益改善の兆しを見せた。
課題
- 2026年3月期は営業利益率低下見込みで、価格競争や原高の影響が大きい。
- 後発品市場は薬価改定や競合増で値下げ圧力が強く、収益確保が困難。
- ジェネリック専業で長期収載品の自社開発力が弱く、独自の成長エンジンに欠ける。
強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。
同業の企業
医薬品・バイオの時価総額近傍。太字が扶桑薬品工業
時価総額で並べると、掲載8社のなかで6番目にあたる。
| # | 企業 | 時価総額 | PER |
|---|---|---|---|
| 1 | 4548生化学工業 | 401億円 | 26.2倍 |
| 2 | 4577ダイト | 382億円 | 12.3倍 |
| 3 | 9273コーア商事ホールディングス | 321億円 | 8.6倍 |
| 4 | 2533オエノンホールディングス | 301億円 | 8.0倍 |
| 5 | 8095アステナホールディングス | 221億円 | 9.4倍 |
| 6 | 4538扶桑薬品工業 | 216億円 | 9.7倍 |
| 7 | 2929ファーマフーズ | 175億円 | — |
| 8 | 4574大幸薬品 | 130億円 | 18.8倍 |
時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(医薬品・バイオ)に従っています。
会社の歴史
沿革 25件
ブドウ糖販売会社から注射剤メーカーへ転換した1937~1943年
1937年3月、大阪市南区(現中央区)に「株式会社大和商会」として設立。国産ブドウ糖の販売を主事業としたが、1942年12月にブドウ糖の統制配給が始まったため、原料ブドウ糖を活用した注射液の製造へ転換。商号を扶桑産業株式会社に変更した。1943年6月、大阪市東成区に今里工場を設置し、ブドウ糖注射液、リンゲル液、生理食塩液の製造販売を開始した。これが現在の医薬品事業の原点となる。
透析液という新市場を開拓した1964年
1964年8月、日本で初めて人工腎臓灌流原液(透析液)を開発・供給開始した。それまで海外に依存していた透析液の国産化に成功し、腎不全治療の普及に貢献。1969年4月には改良品「キンダリー液」を発売し、以後同製品が同社の主力製品に育つ。この分野への参入により、輸液中心の事業構成から透析関連領域へと事業の幅を広げた。
株式上場と経営多角化を進めた1970年代
1970年10月、大阪証券取引所市場第二部に株式上場。同年、経営多様化のため子会社扶桑興発を設立した。1973年2月には扶桑会館(文化・スポーツセンター)を建設し、扶桑興発に賃貸・経営委託。同年11月には小型ディスポーザブル血液透析器を開発し、医療機器分野へ進出した。1983年9月には大阪証券取引所市場第一部、1989年12月には東京証券取引所市場第一部へ指定替えとなった。
全国展開へ4工場体制を整えた1980~1990年代
1979年12月に大東工場(内用剤)が稼働、京橋工場を閉鎖。1981年3月に城東工場隣接地に研究開発センターを竣工。1985年5月には岡山工場、1995年5月には茨城工場を設置した。これにより、近畿・中国・関東の3地域に生産拠点が分散し、安定供給体制が強化された。2001年1月には東京都中央区に扶桑日本橋ビルを完成させ、営業拠点も拡充した。
子会社清算とジェネリック重視へ転換した2000年代
2007年1月、扶桑興発のスポーツ事業を廃止し、同社を清算結了。多角化路線を終了し、医薬品事業に集中する方針を明確にした。2010年代以降はジェネリック医薬品の販売促進に注力。2022年4月の東京証券取引所の市場区分見直しに伴い、プライム市場へ移行した。
訴訟と大損失を経験した2025年3月期
2025年3月期、特許権侵害差止等請求訴訟の控訴審判決により、東レ株式会社への支払いを命じる判決が下った。これにより訴訟関連損失引当金87億44百万円を特別損失に計上し、当期純損失32億88百万円を記録した。同額の仮払金を支出したことで営業キャッシュフローも62億円の支出超過となった。この訴訟は同社の財務に大きな影響を与えた。
新中期経営方針で再成長を目指す2026年以降
2025年8月、2030年度までの中期経営方針「FUSOビジョン2030 Next Stage」を公表。売上高700億円、ROE8%超を目標に掲げ、研究開発に160億円以上、生産性向上に240億円以上の投資を計画。岡山第二工場の建設(2028年末稼働予定)や大東工場の機能移転による生産再編を進める。2026年3月期は売上高623億円、営業利益26億円と回復基調にある。
年表25件を開く
1930年代
- 1937年3月創業国産ブドウ糖の販売を主事業として大阪市南区(現・大阪市中央区)に株式会社大和商会の商号で設立
1940年代
- 1942年12月商号変更時局の進展にともないブドウ糖が一元的配給統制になったため、ブドウ糖を原料とする注射液の製造へ転換を企図、商号を扶桑産業株式会社に変更
- 1943年6月大阪市東成区に今里工場を設置し、ブドウ糖注射液、リンゲル液、生理食塩液などの注射液の製造販売を開始
- 1949年3月商号変更商号を扶桑薬品工業株式会社に変更
1950年代
- 1953年7月本社を大阪市東区(現・大阪市中央区)に移す
- 1957年3月大阪市城東区に城東工場設置、今里工場は廃止
1960年代
- 1964年4月大阪市城東区に京橋工場設置、内用剤分野の拡張強化
- 1964年8月我が国で最初の透析液として人工腎臓灌流原液を開発し供給開始
- 1969年4月人工腎臓用透析液キンダリー液を開発発売
1970年代
- 1970年10月上場大阪証券取引所市場第二部に株式上場
- 1970年10月経営多様化のため子会社扶桑興発株式会社を設立
- 1973年2月大阪市城東区(京橋駅付近)に文化・スポーツセンター扶桑会館竣工、扶桑興発株式会社に賃貸し経営委託
- 1973年11月小型ディスポーザブル血液透析器開発、医療用機器分野へ進出
- 1979年12月大阪府大東市に大東工場設置、内用剤生産工場として操業開始、これに伴い京橋工場は閉鎖
1980年代
- 1981年3月城東工場(大阪市城東区)の隣接地に研究開発センター竣工
- 1983年9月上場大阪証券取引所市場第一部に株式上場
- 1985年5月岡山県浅口郡里庄町に岡山工場設置
- 1989年12月上場東京証券取引所市場第一部に株式上場
1990年代
- 1994年4月本社所在地に扶桑道修町ビル竣工
- 1995年5月茨城県北茨城市に茨城工場設置
2000年代
- 2001年1月東京都中央区に扶桑日本橋ビル完成
- 2007年1月扶桑興発株式会社のスポーツ事業(ボウリング等)を廃止 扶桑興発株式会社を清算結了
2010年代
- 2016年4月茨城工場(茨城県北茨城市)に第2製剤棟設置
2020年代
- 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより市場第一部からプライム市場へ移行
- 2024年1月茨城工場(茨城県北茨城市)第2製剤棟の人工腎臓用粉末型透析剤製造設備新規ライン稼働
有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。
これからの方針
有価証券報告書 2026/3期の経営方針より
会社は5つの方針を掲げている。そのうち4項目には、達成する数字が明記されている。
- 売上高2030年度まで700億円
- ROE2030年度まで8%超
- 研究開発投資額2030年度までまで160億円以上
- 生産性向上投資額2030年度までまで240億円以上
有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。
- 01
腎臓・泌尿器領域の新薬創製
透析剤開発に加え、FSGS治療薬「DMX-200」や新概念の胚培養液など、アンメットメディカルニーズに対応する革新的新薬・製品を創製し、患者のQOL向上に貢献する。
- 02
生産拠点再編と効率化
岡山第二工場建設(2028年末稼働開始)による粉末型透析剤製造ライン新設、大東工場機能の移転・集約、老朽化設備更新、SCM部門新設によるサプライチェーン最適化を推進する。
- 03
基礎的医薬品の安定供給と品目拡充
透析・腎臓・泌尿器領域でのプレゼンス強化、基礎的医薬品の品目拡充、物流効率化に取り組み、安定的な収益基盤を構築する。
- 04
DX推進と経営管理体制強化
新基幹システム(ERP)導入を核とした全社DXを加速し、経営意思決定の迅速化、業務効率・競争力を向上させる。
- 05
人的資本・サステナビリティへの投資
将来の成長を支える人材の採用・育成、従業員エンゲージメント向上施策を展開し、特定したマテリアリティの解決に向けたアクションを進める。
有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。
社員と組織
有価証券報告書 10期分
グループ全体で1,374人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は605万円で、9期前と比べて+9.4%。平均年齢は41.2歳、平均勤続年数は18.8年。
| 決算期 | 平均年収万円 | 平均年齢歳 | 平均勤続年 | 連結従業員数人 | 一人当たり営業利益万円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2017年3月 | — | — | — | 1,374 | — |
| 2018年3月 | — | — | — | 1,366 | — |
| 2019年3月 | 553 | 39.8 | 17.9 | 1,347 | — |
| 2020年3月 | 560 | 40.3 | 18.5 | 1,352 | — |
| 2021年3月 | 563 | 40.1 | 18.8 | 1,356 | — |
| 2022年3月 | 567 | 40.9 | 19.4 | 1,344 | — |
| 2023年3月 | 553 | 41.5 | 19.6 | 1,314 | — |
| 2024年3月 | 565 | 41.7 | 19.6 | 1,307 | — |
| 2025年3月 | 585 | 41.9 | 19.4 | 1,340 | 306 |
| 2026年3月 | 605 | 41.2 | 18.8 | 1,374 | 189 |
平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。
拠点とグループ
設備と関係会社
業績のいま
有価証券報告書・決算短信より
2026年3月期の売上高は623億円、営業利益は26億円。前期と比べると増収減益で、売上が+2.8%、利益が-36.6%。
会社が出している今期の予想2027年3月期
| 項目 | 会社予想 | 前期実績 |
|---|---|---|
| 売上高 | 632億円 | 623億円 |
| 営業利益 | 20億円 | 26億円 |
| 純利益 | 13億円 | 20億円 |
| 1株あたり配当 | ¥90 | ¥90 |
会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本
四半期の推移
10期分
直近は2027年1Qで、売上は160億円、営業利益は10億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+18.5%、営業利益は+66.7%。
| 対象期間 | 売上高億円 | 営業利益億円 | 営業利益率% | 純利益億円 |
|---|---|---|---|---|
| 2023年4Q | 118 | — | — | 1 |
| 2024年1Q | 135 | 6 | 4.4 | 5 |
| 2024年2Q | 139 | 5 | 3.6 | 2 |
| 2024年3Q | 154 | 7 | 4.5 | 5 |
| 2024年4Q | 126 | — | — | 2 |
| 2025年2Q | 297 | 24 | 8.1 | 15 |
| 2025年4Q | 309 | 17 | 5.5 | −48 |
| 2026年2Q | 312 | 12 | 3.8 | 8 |
| 2026年4Q | 311 | 14 | 4.5 | 12 |
| 2027年1Q | 160 | 10 | 6.3 | 6 |
期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。
業績の推移
有価証券報告書 14期分
2013年3月期からの14期で、売上は486億円から623億円へ1.3倍に増えた。直近期の営業利益率は4.2%。売上は8期連続で増加。
| 決算期 | 売上高億円 | 営業利益億円 | 経常利益億円 | 営業利益率% | 純利益億円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2013年3月 | 486 | — | 38 | — | 49 |
| 2014年3月 | 491 | — | 27 | — | 20 |
| 2015年3月 | 470 | — | 7 | — | 3 |
| 2016年3月 | 458 | — | 2 | — | 0 |
| 2017年3月 | 468 | — | 6 | — | 9 |
| 2018年3月 | 459 | — | 8 | — | 10 |
| 2019年3月 | 461 | — | 13 | — | 9 |
| 2020年3月 | 469 | — | 11 | — | 7 |
| 2021年3月 | 493 | — | 22 | — | 16 |
| 2022年3月 | 496 | — | 20 | — | 15 |
| 2023年3月 | 510 | — | 22 | — | 16 |
| 2024年3月 | 554 | — | 19 | — | 14 |
| 2025年3月 | 606 | 41 | 38 | 6.8 | −33 |
| 2026年3月 | 623 | 26 | 23 | 4.2 | 20 |
金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。
利益の構造
2026年3月期
売上高623億円のうち、営業利益として残るのは26億円で4.2%。営業外の損益と税金を反映した純利益は20億円、売上の3.2%にあたる。営業利益率は業種中央値2.9%を上回る水準。
- 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金74.3%463億円
- 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金21.5%134億円
- 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益4.2%26億円
有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。売上原価と販管費は単体ベースの数値です。
ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。
お金の流れ
キャッシュフロー計算書 14期分
2026年3月期は営業CFが−62億円、投資CFが−15億円で、差し引きのフリーCFは−77億円。この組み合わせは「先行投資型」にあたる。本業がまだ現金を生まない中、調達した資金で投資を続けている。スタートアップ・再建初期の型。期末の手元現金は48億円で、売上の0.9ヶ月分にあたる。
| 決算期 | 営業CF億円 | 投資CF億円 | 財務CF億円 | フリーCF億円 | 現金残高億円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2013年3月 | 33 | 24 | −8 | 57 | 91 |
| 2014年3月 | 29 | −18 | −24 | 11 | 78 |
| 2015年3月 | 19 | −29 | −10 | −10 | 59 |
| 2016年3月 | 21 | −53 | 23 | −32 | 50 |
| 2017年3月 | 19 | −8 | −11 | 11 | 50 |
| 2018年3月 | 14 | −10 | 1 | 4 | 55 |
| 2019年3月 | 21 | −24 | −3 | −3 | 48 |
| 2020年3月 | 57 | −15 | −18 | 42 | 73 |
| 2021年3月 | 32 | −10 | −24 | 22 | 71 |
| 2022年3月 | 35 | −16 | −17 | 19 | 73 |
| 2023年3月 | 29 | −14 | −8 | 15 | 80 |
| 2024年3月 | 6 | −35 | 0 | −29 | 51 |
| 2025年3月 | −33 | −32 | 76 | −65 | 63 |
| 2026年3月 | −62 | −15 | 63 | −77 | 48 |
本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。
資産と負債
貸借対照表 14期分
2026年3月期の総資産は903億円。このうち返さなくてよい自己資本が351億円で、自己資本比率は38.8%(業種中央値69.9%より薄い)。
| 決算期 | 総資産億円 | 自己資本億円 | 負債億円 | 自己資本比率% |
|---|---|---|---|---|
| 2013年3月 | 718 | 331 | 387 | 46.1 |
| 2014年3月 | 686 | 349 | 337 | 50.8 |
| 2015年3月 | 686 | 335 | 351 | 48.9 |
| 2016年3月 | 691 | 326 | 365 | 47.2 |
| 2017年3月 | 688 | 325 | 363 | 47.3 |
| 2018年3月 | 702 | 326 | 376 | 46.4 |
| 2019年3月 | 717 | 328 | 389 | 45.8 |
| 2020年3月 | 692 | 323 | 369 | 46.7 |
| 2021年3月 | 699 | 337 | 362 | 48.2 |
| 2022年3月 | 693 | 345 | 348 | 49.8 |
| 2023年3月 | 725 | 356 | 369 | 49.2 |
| 2024年3月 | 758 | 367 | 391 | 48.4 |
| 2025年3月 | 817 | 330 | 487 | 40.4 |
| 2026年3月 | 903 | 351 | 553 | 38.8 |
自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。
有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。
業界内での比較
医薬品 79社との比較
同じ医薬品の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回りで79社中12位あたり、逆に低いのは自己資本比率で79社中72位あたり。帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。
有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。
株価
9月2日の終値
直近の終値は¥2,286で、1年前と比べて+9.1%。過去52週の値幅のなかでは55%の位置にある。
チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。
| 指標 | 値 |
|---|---|
| PER (実績) | 9.7倍 |
| PER (会社予想) | 15.0倍 |
| PBR | 0.55倍 |
| 配当利回り | 3.94% |
実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。
値動きの背景
直近1カ月で+4.79%と上昇。25日線(2200.72円)を上回り、75日線(2124.6円)や200日線(2212.64円)も上回る。52週高値2530円からは約9%下落、52週安値1990円からは約16%上昇。8月12日に出来高37900株と急増し、その後も2万株前後で推移。RSIは59.39と中立圏で、底堅い展開が続く。業績期待や需給が株価を押し上げている。
値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。
AIの評価
AI評価株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません
現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 80/100)。
PER9.75倍は業界平均28.56倍を大きく下回り、PBR0.5489倍も平均3.34倍の約6分の1で、割安水準にある。配当利回り3.91%は平均1.44%を上回り、株主還元も厚い。ただしROEは5.9%と低く、直近期は純損失を計上しており、収益性の改善が課題。割安だが、成長性には疑問が残る。
| 指標 | この会社 | 業種平均 |
|---|---|---|
| PER (実績) | 9.7倍 | 36.0倍 |
| PER (予想) | 15.0倍 | — |
| PBR | 0.55倍 | 3.53倍 |
| ROE | 5.9% | 6.5% |
業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。
AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。
評価が分かれる点
AI分析投資家の見方
薬価改定や後発品使用促進策の影響が投資論点の中心。強気派は医療費削減の流れで需要が底堅く、新規収載品や生産効率化で収益改善が進むとみる。弱気派は薬価引下げが収益を圧迫し、2025年3月期の特別損失などで赤字に転落したことを重視する。中期では安定配当と財務健全性を評価する声もある。
- 需要の安定性
後発医薬品の使用促進政策により、需要は底堅い。
- 生産効率化
新工場や生産ラインの効率化でコスト削減が進む可能性。
- 株主還元
配当利回り3.94%と高水準で、安定配当を維持。
- PBR0.5454倍の解散価値割れ継続影響中
時価総額216億円に対し純資産はPBR0.5454倍の水準。資本政策の見直しで1倍回復の余地
- 配当利回り3.94%の安定配当通年影響弱
利回り3.94%は高水準で、増配や維持が投資家の支持を集める
- 売上高3期連続増加通年影響弱
売上高は554億→606億→623億円と拡大。収益基盤の安定性が評価される
- 2026/3期純利益20億円の黒字確保決算発表後影響中
2025/3期は純損失33億円、2026/3期は純利益20億円へ黒字転換。黒字基盤が確認されれば底堅い
- 薬価改定の悪影響
薬価引下げで売上・利益が圧迫されるリスク。
- 業績の不安定さ
2025年3月期は特別損失で赤字転落、回復時期が不明。
- 競争激化
ジェネリック市場は競合が多く、シェア維持が大変。
- 営業利益が41億円から26億円へ減少2026年3月期影響強
2025/3期41億円→2026/3期26億円と15億円減益。再び減益なら予想PER15倍を超える下方修正
- 2025年3月期の最終赤字再発リスク決算発表後影響強
2025/3期は純損失33億円。特別損失が発生すれば再び赤字転落し、配当利回り3.94%も維持難
- ROE5.9%の低い資本効率継続影響中
時価総額216億円に対し純資産が大きい一方、ROE5.9%と低位。経営改善が遅れればPBR0.55倍の常態化
- 外国人保有2.39%と低流動性継続影響弱
外国人保有比率2.39%と低く、機関投資家の売買が少ないため売り注文で株価が下がりやすい
- ジェネリック売上比率
- 収益の柱であるジェネリック薬の販売動向を把握。
- 稼働率
- 生産設備の効率性が利益率に直結するため。
- 新規収載品目数
- 将来の売上拡大の源泉となるため。
配当
株主還元
直近の年間配当は1株あたり90円で、前期から+9.8%。いまの株価に対する利回りは3.94%。増配か配当維持が2年続いている。
| 決算期 | 1株あたり配当円 | 前期比% | 配当性向% |
|---|---|---|---|
| 2017年3月 | 80 | — | 83.5 |
| 2018年3月 | 80 | 0.0 | 73.0 |
| 2019年3月 | 80 | 0.0 | 78.5 |
| 2020年3月 | 60 | −25.0 | 74.4 |
| 2021年3月 | 60 | 0.0 | 32.8 |
| 2022年3月 | 60 | 0.0 | 35.5 |
| 2023年3月 | 70 | 16.7 | 38.2 |
| 2024年3月 | 70 | 0.0 | 43.8 |
| 2025年3月 | 82 | 17.1 | — |
| 2026年3月 | 90 | 9.8 | 38.2 |
過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。
- 権利付き最終日—
- 権利確定日—
- 支払開始日—
- 今期の会社予想年間予想¥90
株主
有価証券報告書より
2026年3月期末の株主数は延べ6,267人。区分でいちばん多いのは個人・その他で57.9%。グループ会社や銀行などの安定株主が38.1%を占め、残る61.9%が市場で売買されうる浮動株にあたる。
所有者の区分ごとの比率
| 所有者の区分 | 2021年3月% | 2022年3月% | 2023年3月% | 2024年3月% | 2025年3月% | 2026年3月% |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 個人・その他 | 41.4 | 41.2 | 42.3 | 49.8 | 54.8 | 57.9 |
| 事業法人 | 17.6 | 17.2 | 17.4 | 17.9 | 18.5 | 19.1 |
| 金融機関 | 34.3 | 35.3 | 33.8 | 23.5 | 20.3 | 19.1 |
| 自己株式 | 7.2 | 7.2 | 7.2 | 9.6 | 9.6 | 9.7 |
| 外国法人 | 6.0 | 5.7 | 5.9 | 6.2 | 5.6 | 2.3 |
| 証券会社 | 0.8 | 0.6 | 0.6 | 2.5 | 0.7 | 1.6 |
| 外国人個人 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.1 | 0.1 | 0.1 |
発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。
大株主上位10者
| 順位 | 株主 | 持ち株比率 % |
|---|---|---|
| 01 | ぶどう協和会 | 6.34 |
| 02 | 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) | 5.96 |
| 03 | 敷島振興株式会社 | 4.78 |
| 04 | 扶桑薬品工業従業員持株会 | 3.46 |
| 05 | 株式会社三井住友銀行 | 2.94 |
| 06 | 三井住友信託銀行株式会社 | 2.59 |
| 07 | 戸田幹雄 | 1.89 |
| 08 | 日本生命保険相互会社 | 1.68 |
| 09 | 中尾薬品株式会社 | 1.60 |
| 10 | 内外化成株式会社 | 1.34 |
有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。
- 2026-06-05SMBC日興証券株式会社新規の大量保有報告1.03%-2.20pt
- 2026-06-04三井住友信託銀行株式会社新規の大量保有報告2.60%
提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。
株価指標の推移
有価証券報告書 14期分
1株利益は14期で−56%、1株純資産は14期で+12%。直近期のROEは5.9%で、日本株の目安とされる8%を下回る。
| 決算期 | EPS円 | BPS円 | ROE% | PER倍 | 配当性向% |
|---|---|---|---|---|---|
| 2013年3月 | 538 | 3,656 | 16.3 | 7.7 | 14.9 |
| 2014年3月 | 219 | 3,856 | 5.8 | 16.6 | 36.6 |
| 2015年3月 | 38 | 3,708 | 1.0 | 82.6 | 212.4 |
| 2016年3月 | 1 | 3,607 | 0.0 | 2327.1 | — |
| 2017年3月 | 96 | 3,643 | 2.6 | 29.3 | 83.5 |
| 2018年3月 | 110 | 3,712 | 3.0 | 25.8 | 73.0 |
| 2019年3月 | 102 | 3,742 | 2.7 | 24.8 | 78.5 |
| 2020年3月 | 81 | 3,681 | 2.2 | 26.0 | 74.4 |
| 2021年3月 | 183 | 3,840 | 4.9 | 13.9 | 32.8 |
| 2022年3月 | 169 | 3,937 | 4.3 | 12.9 | 35.5 |
| 2023年3月 | 183 | 4,065 | 4.6 | 10.9 | 38.2 |
| 2024年3月 | 160 | 4,291 | 3.8 | 13.8 | 43.8 |
| 2025年3月 | −385 | 3,869 | −9.4 | — | — |
| 2026年3月 | 236 | 4,107 | 5.9 | 10.0 | 38.2 |
有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。
- EPS1株利益
- 1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
- BPS1株純資産
- 1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
- ROE自己資本利益率
- 株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
- PER期末実績
- 株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
- 配当性向利益からの還元率
- 利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある
経営陣
11名 有価証券報告書の提出日現在
有価証券報告書に載っている役員は11名。2026/3期の役員報酬は総額164百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約4倍にあたる。
| 氏名 | 役職 | 年齢 | 保有株数 |
|---|---|---|---|
| 戸田幹雄 | 代表取締役 社長 | 83 | 179,000 |
| 戸田幹洋 | 代表取締役専務 経営企画部長 | 50 | 9,000 |
| 岡純一 | 取締役 生産本部長 | 78 | 4,000 |
| 伊藤雅教 | 取締役 研究開発センター担当 | 75 | 1,000 |
| 大谷英樹 | 取締役 営業本部長 | 61 | — |
| 柏木孝 | 取締役 | 72 | — |
| 渡部靖彦 | 取締役 | 74 | — |
| 池野由香里 | 取締役 | 60 | — |
| 桑田順司 | 監査役(常勤) | 70 | 1,000 |
| 青本悦男 | 監査役 | 73 | — |
| 楢﨑隆章 | 監査役 | 74 | — |
役員報酬の内訳2026/3期
| 役員の区分 | 人数名 | 固定報酬百万円 | 業績連動百万円 | 退職慰労百万円 | 合計百万円 | 1人あたり百万円 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 取締役(社内) | 5 | 77 | 31 | 15 | 124 | 25 |
| 社外取締役 | 6 | 24 | 2 | 1 | 28 | 5 |
| 監査役 | 1 | 11 | 0 | 0 | 12 | 12 |
有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。
有価証券報告書
有価証券報告書 2026/3期
会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。
事業の内容249字を開く
何をしている会社か、会社自身の説明
経営方針・対処すべき課題2,569字を開く
経営陣が考える方向性と課題
事業等のリスク3,117字を開く
会社が自認するリスクの一覧
経営成績の分析 (MD&A)5,386字を開く
業績がなぜこうなったかの経営陣の説明
EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。
開示資料
出典
このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP。
- 有価証券報告書有価証券報告書-第103期(2025/04/01-2026/03/31)2026-06-23
- 半期報告書半期報告書-第103期(2025/04/01-2026/03/31)2025-11-12
- 有価証券報告書有価証券報告書-第102期(2024/04/01-2025/03/31)2025-06-24
- 半期報告書半期報告書-第102期(2024/04/01-2025/03/31)2024-11-12
- 有価証券報告書有価証券報告書-第101期(2023/04/01-2024/03/31)2024-06-25
- 四半期報告書四半期報告書-第101期第3四半期(2023/10/01-2023/12/31)2024-02-13
- 四半期報告書四半期報告書-第101期第2四半期(2023/07/01-2023/09/30)2023-11-10
- 四半期報告書四半期報告書-第101期第1四半期(2023/04/01-2023/06/30)2023-08-09
- 有価証券報告書有価証券報告書-第100期(2022/04/01-2023/03/31)2023-06-29
- 四半期報告書四半期報告書-第100期第3四半期(2022/10/01-2022/12/31)2023-02-10
- 四半期報告書四半期報告書-第100期第2四半期(令和4年7月1日-令和4年9月30日)2022-11-10
- 四半期報告書四半期報告書-第100期第1四半期(令和4年4月1日-令和4年6月30日)2022-08-09
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