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日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,053.44+287ドル円158.79-1NASDAQ26,229.57+130S&P 5007,675.19+44SOX 指数11,376.79+889/2終値

ダイト

Daito Pharmaceutical Co., Ltd.4577 · Prime · 医薬品

原薬から製剤まで一貫製造できる医薬品受託製造(CDMO)企業。ジェネリック向け原薬供給と大手新薬メーカーからの製剤受託が強み。

概要

ダイトは富山県富山市に本社を置くジェネリック医薬品(後発医薬品)を中心とする総合医薬品メーカーである。1942年に東南アジア向け家庭薬の輸出統制会社として創業し、現在は原薬(医薬品原料)と製剤の製造販売および受託製造を主軸とする。2025年5月期の連結売上高は506億円、営業利益26億円、従業員は712名。東京証券取引所プライム市場に上場する。

原薬と製剤の二本柱で構成される事業構造

ダイトの事業は大きく原薬(医薬品原料)と製剤(錠剤・カプセル剤・注射剤など)の二つに分かれる。原薬部門では、自社開発品と仕入品を国内外のジェネリックメーカーに供給する。製剤部門では、大手新薬メーカーからの先発医薬品の製造受託と、自社で開発したジェネリック医薬品の製造販売を手がける。2025年5月期の販売実績は、原薬が229億円(前年比5.7%増)、製剤が276億円(同10.1%増)であり、製剤が売上の過半を占める。健康食品等は2億円に留まる。

薬価改定に左右されやすい収益構造

売上高は2012年5月期の272億円から2025年5月期の506億円へと増加傾向にあるが、営業利益率は同期間で5.1%と低めである。2025年5月期の営業利益は26億円と前期比32.7%減となり、減価償却費の増加や長期滞留在庫の評価損が響いた。毎年の薬価改定と長期収載品の選定療養導入により、薬価は引き下げ圧力を受ける。中期経営計画「DTP2027」では2026年5月期に売上高525億円、営業利益30億円を目標とするが、実現には効率化と新規事業の開拓が不可欠である。

国内生産を核に中国・米国へ広がる拠点

生産の中心は富山県にある本社工場で、複数の製剤棟と原薬棟を擁する。1991年に現商号へ変更後、設備投資を継続し、2001年には医療用医薬品の受託製造を開始した。海外展開としては、2007年に米国イリノイ州に駐在員事務所、翌年に子会社Daito Pharmaceuticals Americaを設立。中国では2011年に安徽微納生命科学技術開発有限公司を子会社化し、大桐製薬(中国)有限責任公司として製剤製造を開始。2024年には千輝薬業(安徽)と安徽鼎旺医薬への出資比率を21%に引き上げ、中国市場での販売強化を図る。

グループ再編を進める連結体制

連結子会社はDaito Pharmaceuticals Americaと大桐製薬(中国)の2社。持分法適用関連会社として千輝薬業(安徽)と安徽鼎旺医薬がある。2025年6月には連結子会社だった大和薬品工業(1987年に子会社化、2007年に完全子会社)を吸収合併し、経営資源の集約を進めた。大和薬品工業は元々医薬品原料卸としてスタートしたが、合併によりダイト本体に統合された。グループ全体の従業員は712名(連結)、単体では1,073名である。

業界の中での役割は医薬品受託製造(CDMO)企業にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
507億円
営業利益
36億円
営業利益率
7.1%
純利益
32億円
2026/5 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

事業別の売上と利益

2026/5
事業売上構成比利益利益率
製剤280億円55.2%
原薬225億円44.4%
健康食品他2億円0.4%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01ジェネリック医薬品メーカー(原薬供給)主力

主にジェネリック医薬品メーカー向けに自社開発の原薬(医薬品原料)を供給。少量多品種生産に対応する設備を有し、幅広いニーズに応える。国策によるジェネリック医薬品使用促進(シェア80%超)を背景に需要が拡大。

主要顧客国内大手から中小のジェネリックメーカー

主な製品・サービス2
自社開発原薬
ジェネリック医薬品向けに当社が開発・製造する医薬品原料。幅広い品目を取り扱う。
仕入原薬
国内外の原料メーカーから仕入れ、ジェネリックメーカーに販売する医薬品原料。

02新薬メーカー(製剤受託)主力

大手新薬メーカーから先発医薬品(新薬)の製剤製造を受託。FDAやEMAの基準も満たす高品質なGMP対応設備と、多様な剤形への対応力を強みとする。新薬メーカーの製造外部化ニーズを取り込み。

主要顧客大手新薬メーカー

主な製品・サービス1
製剤受託製造(錠剤、顆粒剤、カプセル剤等)
新薬メーカーから委託され、医薬品原薬を製剤化する工程。品質管理が厳格。

03一般用医薬品(OTC)・健康食品副次

一般用医薬品(OTC)の製造販売、健康食品等の販売も行う。自社ブランド品やOEM供給。

主な製品・サービス2
一般用医薬品
薬局・薬店で販売されるOTC医薬品。風邪薬、胃腸薬など。
健康食品
医薬部外品や健康志向食品。サプリメント形態。

製品と技術

ジェネリックメーカー向け自社開発原薬

原薬とは医薬品の有効成分であり、ダイトは自社開発の原薬を国内外のジェネリックメーカーに供給する。少量多品種生産に対応可能な生産設備を保有し、幅広い品目をカバーする。2025年5月期の原薬売上高は229億円と前期比5.7%増加した。自社開発品に加え、他社から仕入れた原薬の販売も行う。2024年12月に薬価収載された製剤用原薬の販売が新たに貢献した。同社は自社開発品の原薬をグループ内で一貫製造する「一気通貫比率」を経営指標の一つに掲げ、収益性向上を目指す。

新薬受託と自社ジェネリックを両立する製剤事業

製剤事業では、大手新薬メーカーからの先発医薬品の製造受託と、自社開発のジェネリック医薬品の製造販売を並行して行う。剤形は錠剤、顆粒剤、カプセル剤、注射剤など多岐にわたる。2025年5月期の製剤売上高は276億円と前期比10.1%増加し、受託製造が減少したものの、ジェネリック医薬品とOTC医薬品の販売が堅調だった。生産設備はFDAやEMAの基準も充足し、高品質なGMP対応を強みとする。同社はMR(医薬情報担当者)を持たず、自社ジェネリック品は販売力のある他社と提携して販売する。

高薬理活性製剤と研究開発への設備投資

ダイトは高薬理活性製剤に対応するため、2016年7月に第七製剤棟、2018年に第八製剤棟を本社工場に新設した。これらは極めて少量で強力な薬理効果を持つ化合物を安全に取り扱うための専用設備である。また、2020年には総合研究センターを竣工し、原薬から製剤までの一貫した研究開発体制を強化した。研究開発の重点はジェネリック医薬品の品揃え拡大と、新たな剤形技術の開発にある。同社は「新たな分野、新たな技術への挑戦」を行動指針に掲げ、医療用医薬品だけでなく、健康食品や医療デバイスへの応用も視野に入れる。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

医薬品のなかでの位置

体外診断薬で国内首位級、内需依存の特性

同社は体外診断薬を主力とし、国内市場で確固たるシェアを有する。同業のジーエヌアイグループは遺伝子検査領域で存在感を示すが、同社は免疫測定系の幅広い製品ラインで差別化を図る。売上高は約500億円規模まで成長し、安定的な収益基盤を構築している。営業利益率は変動があるものの、医療需要の底堅さに支えられ比較的安定している。国内の検査需要に依存するビジネスモデルであるため、海外展開の進捗は限定的で、内需変動の影響を受けやすい構造と言える。

強み

  • 体外診断薬分野で国内シェアが高く、医療機関との強固な関係を保持している。
  • 免疫測定系を中心に多様な検査薬を揃え、医療現場の多様な需要に応える。
  • 売上高469億円から506億円へ増加し、医療需要の堅調さを享受している。
  • 2024年5月期は営業利益率8.32%を記録し、高い収益性を実現した。

課題

  • 営業利益率が8.32%から5.14%へ低下し、収益の安定性に課題がある。
  • 海外シェアが低く、成長余地を見込むには国際戦略の強化が必要。
  • 遺伝子検査など新領域の競合に対抗する革新的製品の開発が急務。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

医薬品・バイオの時価総額近傍。太字がダイト

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
12207meito579億円19.0倍
22395新日本科学562億円12.3倍
32931ユーグレナ474億円
44554富士製薬工業439億円17.8倍
54548生化学工業401億円26.2倍
64577ダイト382億円12.3倍
79273コーア商事ホールディングス321億円8.6倍
82533オエノンホールディングス301億円8.0倍
98095アステナホールディングス221億円9.4倍
104538扶桑薬品工業216億円9.7倍
112929ファーマフーズ175億円

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(医薬品・バイオ)に従っています。

会社の歴史

沿革 42件

家庭薬輸出統制会社として出発した1942年

1942年6月、富山県の指導のもと、富山市下木田に「大東亜薬品交易統制株式会社」として設立された。目的は富山家庭薬の東南アジアへの輸出統制である。1944年4月に商号を大東亜薬品交易株式会社に変更、中新川郡雄山町へ疎開移転。終戦直後の1945年11月には商号を大東薬品交易株式会社と改め、射水郡小杉町へ移転。輸出から国内販路への転換を迫られ、家庭薬の販路を国内に求めた。1948年7月に家庭薬製造許可を取得し、同年12月に商号を大東交易株式会社に変更。1949年3月には新工場で配置用医薬品の製造を開始した。

医薬品原料卸とセメント販売を兼業した1950~1970年代

1950年6月、医薬品原料卸業部門を開設し、原料販売を開始。同時期に大和薬品工業株式会社を設立した。1958年12月にはセメント販売部門も開設し、医薬品以外の事業にも進出した。1963年5月に大阪営業所、1965年4月に東京営業所を設置し、営業網を拡大。1971年4月には富山市奥田新町に研究所を新設し、原料の開発に着手。1976年10月には高付加価値の医療用後発品の製造を開始、本格的に医療用医薬品市場へ参入した。1979年11月にはGMP対応の第一製剤棟と原薬実験棟を本社工場として新設し、増産体制を整えた。

OTC医薬品参入と商号変更を経た1980~1990年代

1980年5月に営業・管理部門を富山市今泉に移転。1982年11月に第一原薬棟を新設し、原薬生産能力を拡大。1985年4月には第二製剤棟を新設し、OTC医薬品(一般用)の製造を開始した。同年12月には新研究棟を建設。1986年5月にはバルクGMP対応の原薬包装棟を新設。1987年7月に大和薬品工業を子会社化。1989年10月に第二原薬棟を新設し、新薬中間体の受託製造を開始。1991年12月、商号を現在の「ダイト株式会社」に変更。1993年4月に第三製剤棟を増設し、OTC医薬品の増産に対応した。

セメント撤退と受託製造拡大で医薬品専業へ2000年代

2001年5月、セメント販売部門を廃止し、医薬品専業に集中。同年9月に第五製剤棟・第三物流センターを新設し、医療用医薬品の受託製造を開始。2003年3月に第二包装棟、2007年9月に第五原薬棟・第五物流センター、同年10月に第三包装棟をそれぞれ新設した。2007年10月には大和薬品工業を株式交換により完全子会社化。同年11月に米国イリノイ州に駐在員事務所を設置し、2008年6月にはDaito Pharmaceuticals Americaを設立して米国市場への足がかりを作った。2008年10月には第六製剤棟を新設し、生産能力をさらに拡大した。

東証上場と中国進出を果たした2010年代

2010年3月、東京証券取引所市場第二部に株式を上場。翌2011年3月には第一部に指定された。同年7月には本社工場に厚生棟を新設し、同時に中国の安徽微納生命科学技術開発有限公司を子会社化、大桐製薬(中国)有限責任公司に製剤棟を新設した。2012年5月期の売上高は272億円であったが、その後は増収を続け、2020年5月期には450億円に達した。2016年7月には高薬理活性製剤対応の第七製剤棟、2018~2019年には第八製剤棟・品質保証棟など次々と設備を増強。2022年4月の市場区分見直しによりプライム市場へ移行した。

子会社吸収と中国強化で再編進む2020年代

2021年5月期には売上高が過去最高の487億円を記録したが、2022年5月期は435億円に減少。2024年5月期は469億円、2025年5月期は506億円と回復した。2024年8月、千輝薬業(安徽)と安徽鼎旺医薬への出資比率を21%に引き上げ、中国での販売チャネルを強化。2025年6月、連結子会社の大和薬品工業を吸収合併し、グループ運営の効率化を図った。中期経営計画「DTP2027」では、既存ビジネスの効率化、中国強化、新規事業参入、PBR1倍対策、人的資本投資の5本柱を掲げ、2027年5月期の目標を売上高507億円としている。

年表42件を開く

1940年代

  • 1942年6月創業富山家庭薬の東南アジアへの輸出統制会社として富山県の指導のもとに富山市下木田に大東亜薬品交易統制株式会社を設立
  • 1944年4月商号変更商号を大東亜薬品交易株式会社に変更、中新川郡雄山町に疎開移転
  • 1945年11月商号変更商号を大東薬品交易株式会社に変更、射水郡小杉町に移転、家庭薬の販路を国内に求める
  • 1947年10月富山市桜木町に本社を移転
  • 1948年7月家庭薬製造許可を取得
  • 1948年12月商号変更商号を大東交易株式会社に変更
  • 1949年3月事務所・工場を新設し、配置用医薬品製造を開始する

1950年代

  • 1950年6月医薬品原料卸業部門を開設し、医薬品原料の販売を開始する
  • 1956年3月創業大和薬品工業株式会社設立
  • 1958年12月セメント販売部門を開設

1960年代

  • 1963年5月大阪市東区に大阪営業所を新設(1973年12月大阪支店に昇格、1987年8月大阪市中央区に移転)
  • 1965年4月東京都千代田区に東京営業所を新設(1970年9月東京支店に昇格)

1970年代

  • 1971年4月医薬品原料の製造・開発のため研究所を富山市奥田新町に新設
  • 1976年10月高付加価値の医療用医薬品(後発品)の製造開始
  • 1979年11月GMP(注1)適合の第一製剤棟と原薬実験棟を富山市八日町に本社工場として新設し、配置用医薬品及び医療用医薬品の増産と医薬品原料の製造を開始

1980年代

  • 1980年5月営業部門及び本社管理部門を富山市今泉に移転
  • 1982年11月医薬品原料の増産のため、本社工場に第一原薬棟を新設
  • 1985年4月本社工場に第二製剤棟を新設し、OTC医薬品(注2)の製造を開始
  • 1985年12月製造・開発を強化するため、新研究棟を本社工場の隣接地に新設・移転
  • 1986年5月バルクGMPに対応すべく原薬包装棟を新設
  • 1987年7月M&A大和薬品工業株式会社を子会社化
  • 1989年10月本社工場に第二原薬棟を新設し、医薬品原料の新薬中間体の受託製造を開始

1990年代

  • 1991年12月商号変更商号をダイト株式会社(現社名)に変更
  • 1993年4月OTC医薬品を増産するため、本社工場に第三製剤棟を新設
  • 1999年6月本社工場に第三原薬棟を新設

2000年代

  • 2001年5月セメント販売部門を廃止
  • 2001年9月本社工場に第五製剤棟・第三物流センターを新設し、医療用医薬品の受託製造を開始
  • 2003年3月本社工場に第二包装棟を新設
  • 2005年12月本社事務所棟を本社工場の隣接地に新設・移転
  • 2007年9月医薬品原料の増産のため、本社工場に第五原薬棟・第五物流センターを新設
  • 2007年10月本社工場に第三包装棟を新設
  • 2007年10月M&A大和薬品工業株式会社を株式交換により完全子会社化
  • 2007年11月米国イリノイ州に駐在員事務所を設置
  • 2008年6月創業Daito Pharmaceuticals America, Inc.設立(米国・駐在員事務所を廃止)
  • 2008年10月本社工場に第六製剤棟を新設

2010年代

  • 2010年3月上場東京証券取引所市場第二部に株式を上場
  • 2011年3月東京証券取引所市場第一部に指定
  • 2011年7月本社工場に厚生棟を新設
  • 2012年9月M&A安徽微納生命科学技術開発有限公司を子会社化(現社名)大桐製薬(中国)有限責任公司
  • 2014年11月大桐製薬(中国)有限責任公司に製剤棟を新設
  • 2014年12月高薬理活性製剤の製造・開発のため、本社工場に第七製剤棟を新設
  • 2015年10月本社工場に第六原薬棟、第三原薬包装棟を新設

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/5期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち4項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高2026年5月期まで52,500百万円
  • 営業利益2026年5月期まで3,000百万円
  • 経常利益2026年5月期まで3,000百万円
  • 親会社株主に帰属する当期純利益2026年5月期まで2,300百万円

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    既存ビジネスの効率化

    社長直轄のポートフォリオマネジメント部を新設し、製品の選択と集中を推進。S&OPプロセスを導入して需給バランスと生産効率を最適化。他社とのコンソーシアム構想で品目統合や生産拠点集約を進め、業界全体の品質管理体制の底上げを図る。

  2. 02

    中国ビジネスの強化

    子会社・関連会社との連携により、中国市場で日本品質・中国コストの原薬・製剤を販売。中国政府の集中購買制度で品質・安定供給・環境対応の強みが活かせる環境に変化しており、自社ジェネリック製剤の出荷を開始し、2027年5月期までに約11成分の受託製造を検討。

  3. 03

    新規ビジネスへの参入(オーファン新薬アライアンス)

    国内ジェネリックビジネスの成長鈍化を見据え、オーファンドラッグの開発・受託分野に進出。米国FDA対応ノウハウを活かしてパートナー企業と協業し、第1号案件として多系統萎縮症治療薬の開発基本契約を締結。第2号案件も協議中で、積極的に開発を推進。

  4. 04

    PBR1倍割れ対策と資本配分の高度化

    資本コストを意識したハードルレートを設定し、投資評価委員会で投資案件を審査するガバナンスを強化。ROIC・ROEをKGIに設定し、自己株式取得や配当引き上げ、株主優待導入など株主還元を強化して企業価値向上とPBR改善を目指す。

  5. 05

    人的資本への投資

    採用競争激化に対応するため、富山県内トップクラスの賃上げを実施。エンゲージメントサーベイやオフサイトミーティング、eラーニング導入により従業員満足度と意識向上に努め、事業戦略の土台を強化。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 11期分

グループ全体で1,085人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は517万円で、10期前と比べて+1.0%平均年齢は39.2歳、平均勤続年数は11.1年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2016年5月712
2017年5月726
2018年5月734
2019年5月51238.411.2735
2020年5月50938.511.1784
2021年5月50638.311.0846
2022年5月49138.210.4915
2023年5月49938.110.11,011
2024年5月49638.310.31,070364
2025年5月48739.010.81,073242
2026年5月51739.211.11,085332

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年5月期・提出会社(単体)
女性管理職比率9.5%
縦線は目安の30%
男性育休取得率81.3%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)77.6%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社5(国内 5 / 海外 0) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位2)
本社、工場、研究所 — 富山県富山市296億円
本社・工場 — 安徽省合肥市1,067百万円
ほか2件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    Daito Pharmaceuticals America, Inc.
    アメリカ合衆国 イリノイ州
    議決権100.0%
  • 国内
    大桐製薬(中国)有限責任公司(注)2
    中華人民共和国 安徽省合肥市
    議決権70.0%
  • 国内
    株式会社フェルゼンファーマ
    北海道札幌市中央区
    議決権20.0%
  • 国内
    千輝薬業(安徽)有限責任公司(中国)
    中華人民共和国 安徽省合肥市
    議決権21.0%
  • 国内
    安徽鼎旺医薬有限公司(中国)
    中華人民共和国 安徽省安慶市
    議決権21.0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年5月期の売上高は507億円営業利益36億円前期と比べると増収増益で、売上が+0.2%、利益が+38.5%。

売上高
+0.2%
507億円
営業利益
+38.5%
36億円
純利益
+68.4%
32億円
営業利益率
7.1%
前期比 +2.0%pt

会社が出している今期の予想2027年5月期

項目会社予想前期実績
売上高540億円507億円
営業利益40億円36億円
純利益30億円32億円
1株あたり配当¥45¥45

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年4Qで、売上は256億円、営業利益は20億円。前年の2025年4Qと比べると、売上は−1.5%、営業利益は+81.8%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年3Q1121311.69
2023年4Q1059
2024年1Q122119.07
2024年2Q1191210.19
2024年3Q10687.57
2024年4Q12286.610
2025年2Q246156.19
2025年4Q260114.210
2026年2Q251166.412
2026年4Q256207.820

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 15期分

2012年5月期からの15期で、売上は272億円から507億円へ1.9倍に増えた。直近期の営業利益率は7.1%。売上は4期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
安徽微納生命科学技術開発有限公司を子会社化(現社名)大桐製薬(中国)有限責任公司
2012年5月2722614
2013年5月2902518
高薬理活性製剤の製造・開発のため、本社工場に第七製剤棟を新設
2014年5月3122918
本社工場に第六原薬棟、第三原薬包装棟を新設
2015年5月3413522
2016年5月3643726
2017年5月3803927
2018年5月3994230
2019年5月4114635
2020年5月4505539
2021年5月4876142
2022年5月4356747
2023年5月4515236
2024年5月46939398.333
2025年5月50626275.119
2026年5月50736387.132

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年5月期

売上高507億円のうち、営業利益として残るのは36億円7.1%。営業外の損益と税金を反映した純利益は32億円、売上の6.3%にあたる。営業利益率は業種中央値2.9%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金80.5%408億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金12.4%63億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益7.1%36億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
19.5%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+4.2pt
7.1%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+3.6pt
6.3%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+0.1pt
6.0%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
4.4%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
3.5%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 15期分

2026年5月期は営業CFが94億円、投資CFが−44億円で、差し引きのフリーCFは50億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は10億円で、売上の0.2ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2012年5月33−32−3116
2013年5月25−2217337
2014年5月27−22−21523
2015年5月37−465−919
2016年5月29−405−1114
2017年5月51−30−182116
2018年5月55−38−151717
2019年5月69−39−293018
2020年5月43−27−31631
2021年5月52−6314−1134
2022年5月44−4410044
2023年5月42−566−1436
2024年5月52−59−2−727
2025年5月59−7410−1522
2026年5月94−44−635010

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 15期分

2026年5月期の総資産は733億円。このうち返さなくてよい自己資本が529億円で、自己資本比率は72.2%(業種中央値69.9%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2012年5月29911518438.5
2013年5月34815119742.4
2014年5月36716620144.4
2015年5月42321920450.7
2016年5月43323619753.4
2017年5月45725819955.5
2018年5月46928518459.8
2019年5月46731315466.2
2020年5月54236917367.3
2021年5月57741915872.1
2022年5月64947717272.8
2023年5月70651019671.8
2024年5月77752325467.0
2025年5月78052125966.7
2026年5月73352920472.2

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年5月期の内訳
現金及び預金
10億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
370億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
59億円
在庫として抱えている分
負債合計
204億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
84
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率14 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

医薬品 79社との比較

同じ医薬品の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回り79社中25位あたり、逆に低いのは売上成長率79社中48位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
6.0%/中央値 5.9%
P25 2.0%P75 11.0%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
7.1%/中央値 2.9%
P25 -162.5%P75 11.5%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
72.2%/中央値 69.9%
P25 53.4%P75 84.5%
売上成長率前期からの売上の伸び
0.2%/中央値 2.8%
P25 -1.3%P75 12.0%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
3.4%/中央値 2.9%
P25 2.3%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,323で、1年前と比べて+10.8%過去52週の値幅のなかでは51%の位置にある。

¥1,323+0.2%1ヶ月+8.3%1年+10.8%時価総額382億円
過去52週の値幅
安値¥1,120高値¥1,521

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)12.3倍
PER (会社予想)12.7倍
PBR0.72倍
配当利回り3.40%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1カ月で+2.33%と底堅く推移。8月7日に+2.74%と反発し1276円。25日線1269.72円を僅かに上回り、75日線1233.05円も上回る。52週高値1521円からは16%下落、安値1120円からは14%上昇。7月13日に出来高32万9800株と急増し、株価も1294円へ上昇、以降も1200〜1300円のレンジで推移。RSIは43.15と中立圏で、方向感は乏しいが下値は堅い。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 80/100)

PERは11.88倍と業界平均27.24倍を大きく下回り、PBR0.6935倍も1倍を割り込んでいる。ROEは3.7%と低いものの、配当利回り3.53%は業界平均2.33%を上回る。売上高は横ばいだが、2026/5期には純利益が32億円と回復見込み。割安だがROEが低く収益性の改善が課題。総合的に割安と判断する。

指標この会社業種平均
PER (実績)12.3倍36.0倍
PER (予想)12.7倍
PBR0.72倍3.53倍
ROE6.0%6.5%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

売上高は451億円から507億円の範囲で推移し、直近の2026年5月期見込みも506億円と安定的に成長している。一方、営業利益率は2025年5月期に5.14%まで低下したが、翌期は7.1%への改善が見込まれている。強気派は、業績の安定性と配当利回り3.53%、PBR 0.69倍という割安感を強調する。また、売上高の増加や利益率の回復見込みから、収益性の改善を期待する。弱気派は、営業利益率の低下傾向や、医療費削減圧力による薬価引き下げリスクを懸念する。投資論点は、安定性と収益力のバランスに加え、医薬品業界特有の政策リスクをどう評価するかである。

プラスに働く材料7
  • 安定した売上高

    売上高は近年ほぼ横ばいで、予測可能性が高い。

  • 割安な株価評価

    PBR 0.69倍と純資産に対して割安感がある。

  • 収益改善の見通し

    2026年5月期に営業利益率が5.14%から7.1%に改善する計画。

  • 26/5期に営業利益38%増の回復決算発表後影響

    営業利益は25/5期26億円→26/5期36億円、増益率38%

  • PBR0.69倍の割安修正継続影響

    PBR0.69倍は解散価値割れ、資産価値からの下値硬さ

  • 配当利回り3.53%の高利回りで下支え継続影響

    配当利回り3.53%はPER11.9倍と合わせ割安感

  • 外国人保有30.7%の高水準で需給底堅い継続影響

    外国人持ち株比率30.7%と高く、継続的な需要が見込まれる

マイナスに働く材料7
  • 利益率の低下

    2025年5月期に営業利益率が5.14%に低下し、収益性が悪化した。

  • 薬価改定リスク

    医療費抑制政策により薬価引き下げが続く可能性がある。

  • 成長の鈍化

    売上高が頭打ちで、大幅な成長が見込めない。

  • 26/5期売上高は前期比+0.2%とほぼ横ばい通年影響

    売上高507億円で前期506億円から微増、成長エンジン欠如

  • ROE3.7%と資本効率が低い継続影響

    ROE3.7%は資本コストを下回る可能性、PBR0.69倍の水準に留まる要因

  • 営業利益率7.1%は24/5期の8.32%に届かず決算発表後影響

    利益率は改善も過去の高水準に未達、原価率の上昇懸念

  • 外国人保有比率の高さがグローバルリスクに敏感不定影響

    外国人持ち株比率30.7%と高く、世界同時株安時の下落リスク

次の決算で確かめる点
営業利益率
収益性の回復が期待されるか確認するため。
売上高
市販製品の需要動向を把握するため。
薬価改定の影響
政策要因による収益変動を測るため。
製造原価率
コスト管理の状況を確認するため。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり45で、前期から+14.3%いまの株価に対する利回りは3.40%。増配か配当維持が3年続いている。

年間配当
¥45
1株あたり
配当利回り
3.40%
いまの株価に対して
配当性向
15.1%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
3年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年5月1519.2
2018年5月150.014.3
2019年5月1715.115.1
2020年5月2121.116.9
2021年5月210.017.0
2022年5月2730.418.9
2023年5月270.027.2
2024年5月3010.029.0
2025年5月3516.770.4
2026年5月4014.315.1

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥45

株主

有価証券報告書より

2026年5月期末の株主数は延べ3,230人。区分でいちばん多いのは外国法人28.9%。グループ会社や銀行などの安定株主が40.0%を占め、残る60.0%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年5月%2022年5月%2023年5月%2024年5月%2025年5月%2026年5月%
外国法人29.531.833.032.527.928.9
個人・その他28.830.327.330.728.626.5
金融機関29.226.127.625.625.425.3
事業法人10.810.39.89.814.114.8
外国人個人0.00.00.00.02.83.5
証券会社1.71.52.41.41.21.0
自己株式0.00.00.02.32.00.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01株式会社日本カストディ銀行(投資信託口)10.17
02JAPAN ABSOLUTE VALUE FUND(常任代理人 立花証券株式会社)9.32
03日本マスタートラスト信託銀行株式会社(管理有価証券信託口)6.14
04日本マスタートラスト信託銀行株式会社(投資信託口)4.36
05WANG ZHAO3.47
06株式会社オオツガ2.77
07笹山 眞治郎2.41
08二幸商事株式会社2.22
09BNP PARIBAS SYDNEY/2S/JASDEC/AUSTRALIAN RESIDENTS(常任代理人 香港上海銀行東京支店セキュリティーズ・サービシズ・オペレーションズ)2.13
10ダイト従業員持株会1.72

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 15期分

1株利益は15期で−31%、1株純資産は15期で+43%。直近期のROEは6.0%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2012年5月1551,28612.16.423.4
2013年5月1941,49212.16.918.3
2014年5月1671,49711.19.319.0
2015年5月1841,71510.514.317.4
2016年5月2051,85011.113.215.8
2017年5月2122,02710.510.619.2
2018年5月2432,24210.814.914.3
2019年5月2812,47311.412.015.1
2020年5月3102,77211.714.116.9
2021年5月1411,37910.910.617.0
2022年5月1521,50510.57.818.9
2023年5月1141,6037.310.127.2
2024年5月1051,7026.410.629.0
2025年5月631,7343.715.770.4
2026年5月1071,8406.011.215.1

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

11名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は11名。2026/5期の役員報酬は総額203百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約8倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
大津賀保信代表取締役会長7557,710
松森浩士代表取締役社長 兼CEO7028,600
日詰和重取締役常務執行役員6445,336
石田徹取締役常務執行役員65
小松紀美子取締役68
山本一三取締役(監査等委員)69
西能淳取締役(監査等委員)53
内田稔取締役(監査等委員)56
桑島豊取締役常務執行役員62171,098
大津賀健史取締役3760,242
草野弘子取締役66

役員報酬の内訳2026/5

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)470851717343
社外取締役523235
取締役(社内)1777

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/5期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容3,475字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 (1) 当社グループの事業の内容について 当社グループは、当社、連結子会社であるDaito Pharmaceuticals America, Inc.及び大桐製薬(中国)有限責任公司、持分法適用会社である千輝薬業(安徽)有限責任公司、安徽鼎旺医薬有限公司及び株式会社フェルゼンファーマによって構成されており、原薬及び製剤(医療用医薬品・一般用医薬品)の製造販売及び仕入販売、原薬及び製剤に係る製造受託、並びに健康食品他の販売を主な事業としております。 なお、当社グループは医薬品事業のみの単一セグメントであるため、販売品目毎の内容を記載しております。 <当社の主な販売品目> ① 原薬…原薬とは医薬品(注1)を製造するための原材料(医薬品原料)であり、当社グループはその製造販売、仕入販売及び製造業務受託を行っております。 ② 製剤…当社グループは、医療用医薬品(注2)や一般用医薬品(注3)の製剤の製造販売、仕入販売及び製造業務受託を行っております。 (注1) 医薬品(薬)とは、化学物質が生体に作用する性質を、人間や動物の病気を治すための道具として利用したものであり、原薬とは、このような性質を持っている化学物質自体のこと。原薬は少量で高い薬理効果を示す場合が多いものの、この少量の原薬だけを正確に服用することはまず不可能なため、これらに乳糖やでん粉などの添加剤を加えて溶け易く、または吸収しやすく、あるいは使いやすい量・嵩にすることによって、その化学物質が最も有効に働きやすい形に加工されます。この加工されたものは製剤(錠剤や顆粒剤等)と呼ばれ、これらに必要な包装や表示がなされると、医薬品(薬)となります。 なお、医薬品の一般的な製造工程の概要は以下のとおりであります。 (注2) 医療用医薬品とは、病院や診療所が発行する処方箋に基づいて処方される医薬品のこと。 医療用医薬品は、大別して新薬(先発品)とジェネリック医薬品(後発品)に分けられます。 先発品は、化合物の特定・薬理活性(薬理効果)の特定動物による毒性の確認などの基礎データから、人による有効性・安全性のデータ、さらには有用性のデータを揃えて申請し、承認・許可・発売に至るまでに多額の費用と十数年の歳月を要します。 一方、後発品(ジェネリック医薬品)は、先発品の特許が切れた後に他の製薬会社が承認・許可を得て製品化でき、同じ有効成分、同等の効き目、安全性をもち、研究開発費が少額ですむため、薬価が先発品より低く設定されております。 (注3) 一般用医薬品とは、薬局や薬店で販売され、医師による処方箋を必要とせずに購入できる医薬品のこと。大衆薬やOTC(Over The Counter)医薬品などとも呼ばれております。 ③ 健康食品他…健康食品や、医薬部外品等の医薬関連商品。 (2) 当社グループの事業の特徴 ① 医薬品業界における当社グループの位置づけ 当社グループは、設立から今日に至るまでに培った豊富な経験と技術を活かし、医薬品原料である原薬の製造・販売に加え、製剤の製造・販売も行っており、原薬から製剤までの一貫した製造が可能な体制のもと、国内外の医薬品メーカーと幅広く取引を行っております。また、自社開発品や他の医薬品メーカーとの共同開発品の製造・販売並びに国内大手メーカー等からの製造受託を積極的に行っており、先発品からジェネリック医薬品までの医薬品業界における多様なニーズに対応できる事業展開を行っております。 ② 原薬 自社開発品や共同開発品の製造・販売並びに他社商品の取り扱いを行っており、国内外の医薬品メーカー・医薬品原料メーカー・商社と幅広く取引しております。 医薬品(新薬)の開発において、医薬品原料となる原薬の製造工程等については、当該医薬品の特許等とも密接に係わるため、大手新薬メーカーにおいて、特に、特許期間中は、当該医薬品の原薬の生産について、基本的に大手新薬メーカー及びグループ会社等において、生産を行うのが一般的である一方、ジェネリック医薬品については、特許が切れていること、ジェネリックメーカー(ジェネリック医薬品の製造販売業者)として、幅広いジェネリック医薬品を効率的に取り揃える必要性等から、原薬を自社で製造せず、他社から購入することが一般的であると当社グループでは考えております。 このような医薬品業界の原薬に対する方針により、当社グループはジェネリックメーカーを中心として、主に自社開発の原薬を供給しております。 また、近年、わが国においては、高齢化社会の進展に伴い、国民医療費は長期にわたり増加傾向にあり、医療費を抑制するための政府の重点施策としてジェネリック医薬品(後発品)の使用促進が行われております。2024年9月の社会保障審議会医療保険部会において、「安定供給の確保を基本として、後発医薬品を適切に使用していくためのロードマップ」が策定され、「主目標:医薬品の安定的な供給を基本としつつ、後発医薬品の数量シェアを2029年度末までに全ての都道府県で80%以上」(旧ロードマップから継続)、「副次目標:後発医薬品の金額シェアを2029年度末までに65%以上」が掲げられております。 2025年4月~2026年3月期には数量シェアが89.7%(日本ジェネリック製薬協会調べ)となり、ジェネリック医薬品の普及は拡大して参りました。 このようなジェネリック医薬品の市場動向から、当社グループでは、大量生産から少量多品種生産に対応できる生産設備を保有し、国内大手から中小のジェネリックメーカーに至る幅広いニーズに対応しております。 ③ 製剤 国内大手メーカー等からの先発品の製造受託を積極的に行っており、またジェネリック医薬品市場に対応するため、ジェネリック医薬品の開発・製造も行っております。 また、2005年の改正薬事法施行により、新薬メーカーは、生産設備を自社で持たなくても新薬の承認を受けることが可能となりました。これにより、多額の研究開発費を投じて新薬開発に取り組んでいる新薬メーカーは、効率的な事業展開を図るため、研究開発と販売に財源と人材を集中させ、製造をグループ外の中堅メーカーに全面的に委託するニーズが高まってきているものと当社グループでは考えております。 このような中、当社グループでは、日本国内のGMP(医薬品の製造管理及び品質管理に関する基準)はもとより、FDA(米国食品医薬品局)及びEMA(欧州医薬品庁)の要求する基準をも充足しております。医薬品の製造において最も重要視される品質管理能力を高めることで、大手新薬メーカーからの信頼を獲得するとともに、多様な剤形に対応しうる生産設備を保有することで、大手新薬メーカーからの製造受託を行うことが可能になっております。 ④ 研究開発、生産及び営業体制 当社グループでは、原薬及び製剤を幅広く生産可能な体制を構築しております。これにより、原薬から製剤に至る多くの情報収集が可能となっており、研究開発活動に役立てております。 また、当社グループでは、研究開発及び製造に経営資源を集中させるため、MR(医薬情報担当者)を有さず、医療機関への営業行為を行っておりません。そのため、当社が開発したジェネリック医薬品については、当該医薬品の薬効領域で強い販売力を持っている医薬品メーカーと製品毎に連携し、販売・販促活動を依頼しております。 当社グループの事業系統図は次のとおりであります。 [事業系統図] ※1 当社は、2025年6月1日付で連結子会社である大和薬品工業株式会社を吸収合併しております。 ※2 Daito Pharmaceuticals America, Inc. は当社製品の米国への輸出業務の支援を目的として、2008年6月に設立され、現在は市場調査等を行っております。 ※3 大桐製薬(中国)有限責任公司は、中国市場での医薬品製剤の販売と、当社の医薬品製剤の製造受託を目的として、2012年9月に当社の子会社としております。 ※4 株式会社フェルゼンファーマは、日本国内における医薬品製剤の販売チャネルの多様化を目的として、2017年9月に出資しております。 ※5 千輝薬業(安徽)有限責任公司及び安徽鼎旺医薬有限公司は、中国市場での原薬・製剤の販売強化を目的として、2024年8月に出資比率を引上げております。
経営方針・対処すべき課題6,277字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 (1) 会社の経営の基本方針 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 当社グループは、顧客及びステークホルダーから選ばれ続ける企業を目指し、社是、経営理念、行動指針のもと、法令を遵守し、地球環境への配慮も行いながら、高品質な医薬品の安定供給に努め、人々の健やかな生活に貢献することを願って事業活動を展開しております。今後においては、更なる品質の向上を図るとともに、医薬品の新たな分野、新たな技術への挑戦を行い、世界を舞台として優れた医薬品を提供する企業に成長することを目指しております。 (社是) 創造 闘志 誠実 一、アイデアをもち考える人間 一、実行力と根性のある人間 一、自分は企業を守る人間 (経営理念) 社員が「楽しい会社、楽しい仕事」を実感できる働きやすい職場を作り、健康な社会作りに貢献し、選ばれ続ける企業を目指します。 ・「楽しい会社」とは 社員自らの成長と会社の成長が連動し、いきいきと楽しく仕事ができる会社 ・「楽しい仕事」とは 病を治したい患者さんや健康を求めるお客様に役立つように、社会に対して製品を供給する喜びを味わえる仕事 (行動指針) 経営理念のもと、選ばれ続ける企業を目指します。 ・誠実な姿勢 法令を遵守し、公正、公平に活動します ・みなさまからの信頼 更なる品質の向上とお客さまへの確実な供給を行います ・社会への貢献 日々の活動を通し、みなさまを支えます ・環境との調和 環境に配慮し、地球とともに歩みます ・更なる挑戦 新たな分野、新たな技術へ挑戦します ・世界への飛躍 世界を舞台として優れた医薬品を提供します (2) 中長期的な会社の経営戦略 医薬品業界・ジェネリック医薬品業界を取り巻く環境は、毎年行われる薬価改定やOTC類似薬の保険給付の見直しなどの薬剤費抑制策に加え、円安を主因とした原材料費の増加やエネルギー価格の高騰、人財確保の競争激化に伴う人件費の増加など、厳しい環境が続くものと想定されます。 こうした状況下、当社グループでは中期経営計画DTP2027(Daito Transformation Plan 2027)のもと、断固たる決意と覚悟を持って、業績の改善と企業価値の向上のため、引き続き「既存ビジネスの効率化」、「中国ビジネスの強化」、「新規ビジネスへの参入」、「PBR1倍割れ対策と資本配分の高度化」、「人的資本への投資」の5つの柱を積極果敢に推進して参ります。 2027年5月期の連結業績につきましては、売上高54,000百万円(前期比6.6%増)、営業利益4,000百万円(前期比10.0%増)、経常利益4,000百万円(前期比4.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては3,000百万円(前期比5.1%減)を予想しております。 (*2027年5月期の為替レートは150円/1㌦を想定) (3) 目標とする経営指標 当社グループは、持続的な成長を支えるための本源的な収益力の強化と安定的且つ積極的な株主還元を図る観点から、重要な経営指標として、売上高、EBITDA、一気通貫比率※1、CCC※2、ROIC※3、ROE、DOE※4を採用しております。 ※1:[開発中の自社製造または自社製販ジェネリック品目のうちグループ内原薬を使っている成分数]/ [開発中の自社製造または自社製販ジェネリック品目 成分数] ※2:債権流動化影響を除いた資金化日数 ※3:(税引後営業利益+持分法投資損益)/(期首期末平均有利子負債+期首期末平均株主資本) ※4:配当金総額/期末株主資本 (4) 経営環境 医薬品業界におきましては、2024年9月の社会保障審議会医療保険部会において、「安定供給の確保を基本として、後発医薬品を適切に使用していくためのロードマップ」が策定され、「主目標:医薬品の安定的な供給を基本としつつ、後発医薬品の数量シェアを2029年度末までに全ての都道府県で80%以上」(旧ロードマップから継続)、「副次目標:後発医薬品の金額シェアを2029年度末までに65%以上」が掲げられております。さらに、社会保障制度改革の一環として制度見直しが進められており、2026年6月からは長期収載品に係る「選定療養制度」が拡大され、また同年10月以降に新規収載されるオーソライズド・ジェネリック(AG)には先発品と同額の薬価が適用されます。加えて一部のOTC類似薬については、2027年3月より患者負担が新たに導入される予定です。 一方、後発医薬品を中心とする供給不安は長期化しており、過当競争状態の是正、過度な低価格競争からの脱却、規模の経済が生かせる企業規模へ再編していくための環境整備など、多くの課題を抱えております。こうした状況を踏まえ、国は後発医薬品業界の安定供給体制の強化に向けて「後発医薬品製造基盤整備基金」の創設を進めており、今後は品質確保や安定供給を担う企業への支援が本格化することが期待されております。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 2025年5月期から2027年5月期を対象年度とする中期経営計画DTP2027(Daito Transformation Plan 2027(注1))の2期目の終了に際し、当社は、当社グループを取り巻く最新の事業環境及び課題を下記の通りと認識しております。 <政策及び規制面> ・毎年薬価改定に加え、長期収載品の選定療養の導入やOTC類似薬の保険給付の見直しなどの医療費及び薬剤費抑制策の更なる進展 ・薬機法等の一部改正に伴う品質及び安全性の確保と安定供給体制の強化(後発医薬品製造基盤整備基金の設置) ・薬価削除プロセスの簡素化と品目統合に係る薬事手続きの1.5ヵ月への短縮 <業界動向> ・長期収載品の選定療養によるジェネリック医薬品シェアの上昇と長期収載品の承継等の加速 ・外資系企業のジェネリック医薬品ビジネス縮小(撤退)と政府の財政支援による業界再編機運の高まり ・先発薬メーカーが持つ特許の保護範囲を広く認める司法判断の出現と特許戦略の難易度の上昇 ・ジェネリックビジネスのピークアウトと、新領域(オーファンドラッグ開発、海外、医療デバイス等)への参入の増加 <金融資本市場> ・東証による資本市場改革に伴うエクイティ・ガバナンスへのシフトの加速 ・根強く続く円安や中東情勢の緊迫化によるエネルギー価格の乱高下 ・コストプッシュインフレへの対応のための日銀の利上げと資金調達コストの上昇 また、当社グループは、当社グループの相対的優位性は、大きく下記の要素にあると認識しております。 ・原薬から製剤までの「一貫製造」 ・一貫製造体制を日本・中国の両国に有することによる「日中連携」 ・FDA(米国食品医薬品局)査察を継続的にクリアする業界トップクラスの「品質管理体制」 ・上記品質管理体制に裏付けられた高い「安定供給力」 当社としては、既述のように刻々と変わりゆく経営環境の中でも、当社グループの相対的優位性に更なる磨きをかけながら、引き続き中期経営計画DTP2027で掲げた事業戦略の5つの柱(①既存ビジネスの効率化、②中国ビジネスの強化、③新規ビジネスへの参入、④PBR1倍割れ対策と資本配分の高度化、⑤人的資本への投資)を着実、且つ強力に推進していくことが、持続的な成長と企業価値の向上のためには不可欠であるとの判断の下、夫々の事業戦略において、今後も下記の取り組みを継続して参ります。 ① 既存ビジネスの効率化 これまで当社グループは「全方位ビジネス」を掲げ、ジェネリック医薬品を中心に多種多様の医薬品・原薬を生産することにより、規模拡大を目指してまいりました。この「全方位ビジネス」は売上高の増加や、経営リスク分散の観点からは有効な施策ではありましたが、その反面、多くの製品とビジネスモデルによって利益構造の把握が複雑化し、また、各部署において応急的に増員が続く状況を招いているという課題があります。 当社は、本課題への対応として、ポートフォリオ会議およびSales & Operations Planning(S&OP)プロセスの導入に加え、上市後の製品価値最大化を目的とするLife Cycle Management(LCM)会議を新設し、運用を開始いたしました。これにより、DTP2027のもとで推進してまいりました一連のガバナンス改革は一定の進展を見ており、今後はその成果の具現化に向けた取り組みを推進してまいります。 Meiji Seika ファルマ株式会社と進める「新・コンソーシアム構想」におきましては、参画各社が相互に品質管理体制の点検および検証を行うことにより、後発医薬品業界全体の品質管理水準の向上に努めてまいります。また、新たに設立予定の株式会社医薬品共創機構(仮称)を通じ、杏林製薬株式会社の後発医薬品事業の承継に取り組むことで、安定供給体制の強化および持続可能な事業基盤の確立に努めてまいります。 ② 中国ビジネスの強化 当社グループは、下表のとおり、およそ15年に亘って中国企業への出資を通じて、中国における原薬・製剤の生産ビジネスを推進して参りました。そして、当社グループはこの日中連携の優位性を活かし、中国において「日本品質・中国コスト」の原薬・製剤を生産し、これを日本市場にて販売しております。 出資年   出資先企業名   業態 2010年   千輝薬業(安徽)有限責任公司   原薬メーカー 2012年   安徽微納生命科学技術開発有限公司(現「大桐製薬(中国)有限公司」)   製剤メーカー 2019年   安徽鼎旺医薬有限公司   原薬メーカー 従来、中国のジェネリック医薬品市場は、その薬事承認ルールの独自性及び曖昧さと、低価格メーカーの乱立ゆえに、日本企業の進出は困難とされておりました。しかし、近年になって承認ルールが明確化され、また、中国政府が導入した国営病院での集中購買制度において、品質基準、安定供給体制、環境規制対応が強く求められるようになった結果、当社グループが15年かけて培ってきた「日本品質・中国コスト」「潤沢な現地生産リソースに由来する安定供給体制」「環境規制対応」という強みがダイレクトに中国市場で活かせる状況に変化してきております。 この状況を踏まえ、当社の持分法適用会社である千輝薬業及び鼎旺医薬との更なる連携を通じて、中国市場での原薬・製剤の販売を強化して参ります。 現在、子会社である大桐製薬(中国)有限責任公司におきましては、自社開発によるジェネリック製剤6品目の承認を取得しております。今後は中国における集中購買制度への参画を通じて、同国市場の有する大きな市場規模および高い成長性を取り込みつつ、プレゼンスの一層の向上を図ってまいります。あわせて、高品質な医薬品の安定供給を継続することにより、同市場における事業基盤のさらなる強化に努めてまいる所存でございます。 ③ 新規ビジネスへの参入 (オーファン新薬アライアンス) これまでの当社グループの成長を支えてきた国内ジェネリックビジネスは、政府目標である数量置換率80%に達し、将来の成長が鈍化することが予測される中、毎年薬価改定に伴う単価の下落による売上、利益率の低下や、生物学的同等性試験の難易度及び費用の上昇などにより、安定して利益を上げ続けることが困難になりつつあります。 そこで、当社グループでは「新規ビジネスの参入」の一形態として、オーファンドラッグの開発・受託の分野を開拓して参ります。 オーファンドラッグは国内外で大きな市場の伸びが期待され、ジェネリックに比較して薬価の下落が発生しづらいという特長があります。 当社グループの米国FDA対応のノウハウを生かし、パートナー企業より、日米欧の市場を視野に入れた製品の開発・受託を請け負います。パートナー企業の1社であるノーベルファーマ株式会社が開発を進めるユビキノール含有製剤「NPC-29」につきましては、第Ⅲ相臨床試験が開始され、これに伴い当社が製造を担う治験薬の投与が開始されました。本製剤を一刻も早く患者様にお届けできるよう尽力して参るとともに、第2号案件の協議も鋭意進めており、積極的に開発・推進して参ります。 ④ PBR1倍割れ対策と資本配分の高度化 当社グループの株価はPBR1倍割れの状態が継続しており、資本市場からの信頼と評価は高いものとは言えない状況です。その原因の1つとして、社内のあらゆる投資決定において資本コストを加味した議論が十分になされていなかったことが挙げられます。 この状況を重く受け止め、当社では、重要な投資に関わる評価と定期モニタリングを目的とした「投資評価委員会」を設け、資本コストを上回り、各種投資案件の属性やリスクに応じたハードルレート(収益性基準)を定め、CFOや経営企画部長等も交えて経営会議への上程の是非を判断するなど、投資に関わるガバナンスの強化を図って参ります。 また、DTP2027においては、価値の創造に繋がる数値目標である KGI (Key Goal Indicator)を設定、対外的に公表するとともに、社内各事業本部に、これらのKGIの達成のために必要な KPI (Key Performance Indicator)を設定し、社内目標として活動しております。 なお、KGIのうち、資本生産性指標としてはROICとROEを採用しております。 2026年5月期における株主還元の強化策としては、当社普通株式1,242,000株を市場及び立会外取引(ToSTNeT-3)を通じて取得し、2026年5月29日付で消却しております。また2027年5月期に向けて、既に1株当たり配当金の引き上げ方針を決定しております。引続き安定的かつ積極的な株主の皆様への還元を通じ、企業価値の向上とPBR1倍割れ対策に努めて参ります。 ⑤ 人的資本への投資 当社グループでは、DTP2027 の①~④の課題解決を支える基礎として、人的資本への投資を、最後の事業戦略の柱として設定しております。 当社グループの最大拠点である富山県では人口が減少し、採用競争が激化する傾向にあり「選ばれない企業」は将来的に事業の継続が困難になることが懸念されます。 こうした状況下、当社では富山県内水準を上回る賃上げを2年連続実施しました。また人的資本経営の高度化を目的として、選択型確定拠出年金(DC)制度の導入を決定し、2026年12月の開始を予定しております。本制度は、給与の一部を拠出するか否かを従業員自らが選択できる仕組みを採用しており、各人のライフステージおよび価値観に応じた柔軟かつ最適な報酬設計を可能とするものであります。今後も従業員の多様なニーズに対応した制度整備を通じ、人的資本の一層の充実に努めてまいります。 (注1) 詳細は当社Webサイトに掲載の「2024年7月17日付 2024年5月期 決算説明会資料」をご覧ください。 https://www.daitonet.co.jp/ir/library.html
事業等のリスク7,824字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性についての主な事項を記載しております。また、当社グループとしては必ずしも事業上のリスクとは考えていない事項についても、投資判断上、あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。当社グループは、これらのリスク発生可能性を認識した上で、発生回避および発生した場合の対応に努める方針でありますが本株式に関する投資判断は、本項および本書中の本項目以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があります。なお、文中における将来に係る事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 また、以下の記載は、当社株式への投資に関連するリスクをすべて網羅するものではありませんので、ご留意ください。 (1) 当社グループの事業内容について 当社グループは、①原薬の製造販売及び仕入販売、②他社開発の製剤の製造受託並びに③自社開発または共同開発による製剤の製造販売を主幹事業としております。 ① 原薬の製造販売及び仕入販売 原薬の各品目は、基本的にはそれぞれ顧客が製造する特定の製剤の品目と紐付いて継続的に販売されますが、その販売量は当該製剤の市場での販売動向及び顧客の生産量調整による影響を受けます。また、当社グループの顧客であるジェネリックメーカー等の医薬品開発戦略の変更や原薬製造の内製化等の製造委託に係る方針転換等があった場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。なお、後述のとおり、当社グループは新薬メーカー等からの製造受託を行っているため、当該受託品目に関連するジェネリック医薬品向け原薬に係る受注が制約される場合があります。 このようなリスクに対応するために、当社グループでは常に市場の動向を把握し、顧客との連絡を密に取り顧客の生産調整、開発戦略及び製造委託に係る方針転換について情報収集に努め、販売減少のリスクを低減すると共に、市場及び顧客のニーズに対応する製品の提案を行い、販売の拡大に努めております。 ② 他社開発の製剤の製造受託 他社開発の製剤の製造受託に係る当社グループの収益は、当該製剤の市場での販売動向及び当該製剤に係る顧客の販売方針による影響を受けます。また、当社グループの顧客である製薬会社の医薬品開発戦略の変更や医薬品製造の内製化等の製造委託に係る方針転換等があった場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 このようなリスクに対応するために、当社グループでは常に製剤市場の動向の把握及び顧客の販売方針の情報収集を行い、市場及び顧客のニーズに対応する製造、品質管理体制の整備に努め、製造受託を獲得するための活動を行っております。 ③ 自社開発または共同開発による製剤の製造販売 当社グループは大手医薬品販売業者や医療機関向けの営業を行っていないことから、製剤の自社開発を行う場合、その販売を担う、競合品を取り扱っていない他の医薬品メーカー等を確保する必要があります。したがって、そうした医薬品メーカー等を確保できない場合等においては、自社開発の医薬品製造販売を行うことができない可能性があります。また、自社開発または共同開発による製剤の製造販売に係る当社グループの収益は、当該製剤の市場での販売動向及び当該製剤の販売を担う医薬品メーカー等の販売方針に影響を受けます。 このようなリスクに対応するために、当社グループでは販売を委託する医薬品メーカーとの関係維持及び新規開拓に努め、自社開発の医薬品を販売するための医薬品メーカー等への積極的な営業活動を行っております。 (2) ジェネリック医薬品市場の動向について 高齢化社会の進展に伴い、日本の国民医療費は長期にわたり増加傾向にあり、こうした医療費の増加傾向を抑制するため政府はジェネリック医薬品の使用促進を進めております。2024年9月の社会保障審議会医療保険部会において、「安定供給の確保を基本として、後発医薬品を適切に使用していくためのロードマップ」が策定され、「主目標:医薬品の安定的な供給を基本としつつ、後発医薬品の数量シェアを2029年度末までに全ての都道府県で80%以上」(旧ロードマップから継続)、「副次目標:後発医薬品の金額シェアを2029年度末までに65%以上」が掲げられており、2025年4月~2026年3月期には数量シェアが89.7%(日本ジェネリック製薬協会調べ)となっております。 当社グループは、ジェネリックメーカー向けの医薬品原薬の販売及び自社開発または共同開発による製剤の製造販売の強化を図っておりますが、政策転換その他の理由によってジェネリック医薬品市場の成長が停滞した場合、当社グループの経営成績等に影響を受ける可能性があります。なお、2026年5月期において、当社グループのジェネリック医薬品に関連する売上高(連結)は、当社グループの売上高(連結)総額の8割程度を占めております。 このようなリスクに対応するために、当社グループでは常にジェネリック医薬品市場の動向及び政府のジェネリック医薬品に対する方針の動向を注視し、事業展開の検討を行っております。またジェネリック市場の中でも今後成長が見込める高薬理活性製剤領域に注力するなどの対応を行っております。 (3) 薬価改定、政府による医療保険制度の見直し等について 医療用医薬品は政府の定める薬価基準により保険償還価格が決められております。薬価基準は、市場における売買価格の実勢価格調査の結果に基づき、これまで原則として2年に一度改定されていましたが、2021年度から毎年改定されております。 薬価改定後には、販売価格低下等の影響を受ける可能性があります。また、医療保険財政の悪化に伴い、政府は医療保険制度を抜本的に見直す方針であるため、その内容によっては当社グループの経営成績等は影響を受ける可能性があります。 このようなリスクに対応するために、当社グループでは医療保険制度の方針の見直しに関する情報収集を行い、事業展開を検討すると共に、製品の価値に見合った適正価格での販売に努め、また生産効率化による原価低減活動を行っております。 (4) 法改正及び法規制等に関するリスク 当社グループは医薬品の製造、販売に関して薬機法、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則及びそれらに関するGMP(医薬品の製造管理及び品質管理に関する基準)関連法令の規制を受けております。当社グループは、各種承認・許認可等を受けるための諸条件及び関係法令の遵守に努めており、現時点において当該許認可等が取り消しとなる事由は発生しておりません。しかし、法令違反等によりこれらの許認可等が取り消された場合には、当社グループの事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、今後これらの規制の強化、または新たな規制の導入により、事業活動が制約され、各業務の遅滞が発生した場合等には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 このようなリスクに対応するために、当社グループでは関連法規等の情報収集を行い、法令に従った対応を実施し、リスク低減に努めております。 (5) 販売中止、製品回収、製造物責任等に関するリスク 医薬品の発売後には、発売前に予期していなかった副作用が確認されたり、製造過程での製品への異物混入等が発見されたりすることがあります。また、薬機法に基づく再審査や再評価において、品質、有効性もしくは安全性に関して不適当と評価される場合があります。当社グループが原薬の供給もしくは製造の受託を行う医薬品、または当社グループの自社開発製品に関してこれらの事態による販売中止、製品回収もしくは損害賠償等が発生した場合、当社グループの経営成績等は影響を受ける可能性があります。 また、当社グループは、健康食品の販売も行っており、品質不良等によって消費者に健康被害を与えるような事態が発生した場合、当該製品の販売減少、損害賠償の発生または当社グループのブランドイメージの毀損等によって当社グループの経営成績等は影響を受ける可能性があります。 このようなリスクに対応するために、当社グループでは品質管理及び品質保証体制を整えリスク低減に努めるとともに、生産物賠償責任保険を付保するなどの対応を行っております。 (6) 知的財産権について 当社グループが製造販売するジェネリック医薬品に関しては、結晶形、製法、製剤等に関する特許権あるいは剤形に関する意匠権等、他社の権利が残存している場合が多いため、当社グループは、物質・用途特許をはじめ、各種特許を中心とした知的財産権に関し徹底した調査を実施しております。しかしながら、特許抵触の疑義があることを理由に訴訟提起される場合があり、このような事態が生じた場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 このようなリスクに対応するために、当社グループでは事業に関連する各種法令を遵守するのはもちろんのこと、弁護士その他の専門家の協力も得ながら、適切な契約の締結による権利義務の明確化、他者の権利の調査等、紛争の未然防止に努めております。 (7) 設備投資に関するリスク 当社グループは多種多様な製造品目及び製造工程を取扱うことから、少数の製造品目や製造工程のみを取扱う同業者と比較すると、収益に対応した設備投資負担が相対的に大きくなっていると考えられます。また、当社グループが継続的に事業を拡大していくためには、新たな製造品目や製造工程の取扱いに対応した設備投資が必要となります。 こうした設備投資が遅延した場合には、受注機会の喪失等により、当社グループの経営成績は影響を受ける可能性があります。一方、大規模な設備投資を行った場合、原薬及び製剤を製造する際の特徴上、本格的な生産に至るまでに一定の期間を要するため、減価償却費が先行的に発生することによって売上原価率が大きく上昇する可能性があります。また、大規模な設備投資を行った際に想定していた受注を期待通りに獲得できなかった場合には、当社グループの経営成績等は重大な影響を受ける可能性があります。 このようなリスクに対応するために、当社グループでは経営戦略及び収益性等の観点から十分に検討した上で設備投資の判断を行い、リスク低減に努めております。 (8) 自然災害、感染症、事故等について 当社グループの生産拠点が集中している富山県における大規模な自然災害や、感染症の流行、当社グループの製造施設における事故等が発生した場合、製造設備等への損害、生産活動の停止、取引先や製造施設近隣住民への補償等により、当社グループの経営成績等は影響を受ける可能性があります。 このようなリスクに対応するために、当社グループでは危機の事前回避および危機発生時に迅速な対応を行うため危機管理委員会を組織し、また大規模な災害が発生した場合も事業を継続できるよう事業継続活動計画を策定し、災害発生時の対応能力の継続的向上に取り組んでおります。加えて、火災保険、水害保険、賠償責任保険といった各種の保険を付保するなどの対応を行っています。 (9) 原材料または商品の仕入等が困難になるリスク 当社グループは、一部の原材料及び商品の仕入や外注加工に関して、海外企業を含む特定の取引先に依存しているものがあり、災害等の要因によってそうした原材料や商品の仕入または外注加工が困難になり、重要な製品の製造停止や重要な仕入販売取引の停止等を余儀なくされた場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 このようなリスクに対応するために、当社グループでは複数購買による購買ルートの検討、確保等を進めることにより、安定した原材料及び商品の調達に努めております。 (10) 原材料または商品の仕入価格の変動に関するリスク 当社グループは海外からの仕入が多く、原薬及び製剤の製造販売に係る原材料や仕入販売に係る原薬等の価格が為替相場等の事情によって急激に変動した場合コストアップ要因となり、当社グループの経営成績及び財政状態は影響を受ける可能性があります。 このようなリスクに対応するために、当社グループでは外貨建て取引に係る為替変動リスクに対し、必要に応じて先物為替予約取引等によって一定程度のリスクヘッジを行っております。 (11) 有利子負債について 当社グループでは、事業拡大に必要な資金の一部を金融機関からの借入によって調達しております。当社グループは、中期経営計画「Daito Transformation Plan 2027」において、DEレシオについては最大0.4倍程度まで想定しており、市場金利が上昇した場合には、当社グループの借入金利も上昇することが予想され、その場合には当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、金融機関からの借入の一部には、純資産や経常損益の金額等を基準とした財務制限条項が付されているものがあり、将来においてこうした財務制限条項に抵触し、期限の利益を喪失した場合等には、当社グループの資金繰り等に影響を及ぼす可能性があります。 このようなリスクに対応するために、当社グループでは自己資本比率などを指標に一定の財務健全性を維持するよう努めるとともに、金融機関などとの健全かつ良好な関係の維持に努めております。 (12) 取引先の企業再編によるリスク 当社グループの取引先において企業統合や合併が発生した場合、あるいは外資企業の進出に伴い取引先がその傘下に入ること等が発生した場合には、取引高が減少する可能性があり、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 このようなリスクに対応するために、当社グループでは取引先との良好な関係維持及び企業再編に係る情報収集に努め、企業再編が発生した場合には迅速に対応を行い取引高の減少等の影響を最小限とするよう努めております。 (13) 環境保全に関するリスク 医薬品の研究、製造の過程等で使われる化学物質の中には、人の健康や生態系に悪影響を与える物質も含まれております。万一当社グループの事業活動に起因する環境問題が発生した場合、損害賠償の発生やブランドイメージの毀損等により、経営成績等が影響を受ける可能性があります。また、環境保全に係る法規制の改定に伴って多額の対策費用が発生する場合等においても、当社グループの経営成績等が影響を受ける可能性があります。 このようなリスクに対応するために、当社グループでは土壌汚染、水質汚染及び悪臭等の発生を防ぐため、環境保全に係る法規制を遵守し、化学物質の保管や取扱方法を厳格に定め、モニタリングによる適正管理を実施するなどの対応を行っております。 (14) 競合に関するリスク 現状、日本国内の品質基準への対応の面で当社グループは優位にあるものと考えておりますが、今後、大手外資系原薬バルクメーカーが国内企業の買収等によって日本市場への参入を図る可能性があり、そうした海外企業が増加した場合、当社グループの経営成績等は影響を受ける可能性があります。 このようなリスクに対応するために、当社グループでは変化し続ける医薬品業界や顧客のニーズに対応した製品及び競争力のある製品の開発、製造、販売を行うなどの対応を行っております。 (15) 製商品の品質の維持に関するリスク 当社グループは、製造販売、仕入販売もしくは受託製造する原薬及び製剤の品質に関して、生産管理の徹底、継続的な研究開発に基づく創意工夫及び適格な人材の確保等によってその維持・向上に取り組んでおり、製品の品質に関しては日本国内のGMP(医薬品の製造管理及び品質管理に関する基準)だけでなく、FDA(米国食品医薬品局)やEMA(欧州医薬品庁)の基準にも適合する生産体制を備えております。しかしながら、何らかの事情によってこうした生産体制の維持が困難となり、製商品の品質低下が生じた場合、新規取引獲得に係る競争力の低下や既存の継続的取引の喪失等により、当社グループの経営成績及び財政状態は重大な影響を受ける可能性があります。 このようなリスクに対応するために、当社グループでは生産物賠償責任保険をはじめとした賠償責任保険を付保するほか、必要に応じ、顧客との契約によって責任範囲を明確化するなどの対応を行っております。 (16) 海外での事業展開に関するリスク 当社グループは、中国及び米国等海外での事業展開を進めております。海外では法規制や行政指導のあり方等を含めて事業環境が異なることから、予期せぬ費用の発生等により、当社グループの経営成績等が影響を受ける可能性があります。 このようなリスクに対応するために、当社グループでは可能な限り効果的かつ速やかな対応をするべく、現地に派遣している従業員、合弁相手、関係当局その他からの情報収集を行い、リスクの低減に努めております。 (17) 機密情報の管理について 当社グループは、原薬の製造販売や製剤の業務受託等において、取引先の生産計画や新製品の開発に関する機密性の高い情報を取得する場合があります。何らかの要因で情報漏洩等が発生した場合には、当社グループの信用の失墜等により、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 このようなリスクに対応するために、当社グループでは情報管理に関する規定等を整備し、従業員へ情報管理の重要性を周知徹底し、情報漏洩の防止を図っております。 (18) 研究開発について 当社グループは、原薬及び製剤の製造販売や業務受託等に関して研究開発活動を行っております。こうした研究開発活動は、製造販売や業務受託の開始に数年間先行して開始する場合がほとんどですが、これらの活動に関する投資については、必ずしも期待通りに収益獲得に結び付かない可能性があり、その場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 このようなリスクに対応するために、当社グループではこれらのリスクを考慮し十分に検討した上で開発品目の選定を行い、また綿密な開発計画の策定と進捗管理を行っております。 (19) 固定資産に関するリスク 当社グループは、多額の固定資産(建物、機械装置、土地、投資有価証券等)を所有しているため、経営環境の変化等に伴ってそれらの価値が著しく変動し、減損損失、除却・売却による損失、評価差額の変動等が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 このようなリスクに対応するために、当社グループでは経営戦略及び収益性等の観点から十分に検討した上で固定資産取得の判断を行い、また取得後もモニタリングを行い、事業を執行、管理する体制を整備しております。
経営成績の分析 (MD&A)6,155字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、一部に弱めの動きもみられますが、雇用・所得環境の改善を背景に、全体としては緩やかに回復しております。海外経済においても、各国の通商政策等の影響を受けて一部弱含む動きがみられるものの、総じてみれば緩やかな成長が続いております。企業収益は、製造業において関税による下押しの影響がみられる一方で、全体としては高水準を維持しており、これを背景に設備投資も緩やかに増加しました。また、個人消費は物価上昇の影響を受けつつも、雇用・所得環境の改善を背景に底堅く推移しております。他方、今年に入り開始された中東地域での紛争は、一旦は停戦が成立したものの、紛争に起因する原油やナフサ等の供給ショックによる経済的悪影響も表れ始めており、先行きについては予断を許さない局面にあります。 医薬品業界におきましては、2024年9月の社会保障審議会医療保険部会において、「安定供給の確保を基本として、後発医薬品を適切に使用していくためのロードマップ」が策定され、「主目標:医薬品の安定的な供給を基本としつつ、後発医薬品の数量シェアを2029年度末までに全ての都道府県で80%以上」(旧ロードマップから継続)、「副次目標:後発医薬品の金額シェアを2029年度末までに65%以上」が掲げられております。さらに、社会保障制度改革の一環として制度見直しが進められており、2026年6月からは長期収載品に係る「選定療養制度」が拡大され、また同年10月以降に新規収載されるオーソライズド・ジェネリック(AG)には先発品と同額の薬価が適用されます。加えて一部のOTC類似薬については、2027年3月より患者負担が新たに導入される予定です。 一方、後発医薬品を中心とする供給不安は長期化しており、過当競争状態の是正、過度な低価格競争からの脱却、規模の経済が生かせる企業規模へ再編していくための環境整備など、多くの課題を抱えております。こうした状況を踏まえ、国は後発医薬品業界の安定供給体制の強化に向けて「後発医薬品製造基盤整備基金」の創設を進めており、今後は品質確保や安定供給を担う企業への支援が本格化することが期待されております。 このような状況において、当社グループでは、中期経営計画「Daito Transformation Plan 2027」のもと、患者様及び医療関係者様の皆様への高品質な医薬品の安定供給に努めて参りました。 売上高の販売品目ごとの業績は次の通りであります。 原薬では、抗アレルギー剤原薬は増加しましたが、止血剤・抗凝固薬原薬が減少し、売上高は22,482百万円(前期比1.7%減)となりました。 製剤では、ジェネリック及び受託製造(医療用)の製品が堅調に推移したことから、売上高は27,984百万円(前期比1.4%増)となりました。 健康食品他につきましては、売上高は184百万円(前期比3.0%増)となりました。 これらの結果、当連結会計年度の売上高は50,650百万円(前期比0.0%増)となりました。支払手数料の増加により販管費は増加したものの、棚卸資産の評価減の大幅な改善、スマートスペンディングによるコスト管理の徹底により売上原価が減少したことから、営業利益は3,637百万円(前期比38.8%増)、経常利益3,812百万円(前期比40.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益3,161百万円(前期比65.7%増)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ1,253百万円の減少となり、954百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果獲得した資金は9,377百万円(前期比3,480百万円の増加)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益4,065百万円、減価償却費4,387百万円等があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は4,388百万円(前期比2,976百万円の減少)となりました。これは主に、生産設備の拡充に伴う有形固定資産の取得による支出3,818百万円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は6,289百万円(前年同期は1,002百万円の獲得)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出3,099百万円、自己株式の取得による支出1,631百万円、配当金の支払額1,119百万円等があったことによるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。 区分   当連結会計年度(自 2025年6月1日至 2026年5月31日)   前年同期比(%) 原薬(百万円)   20,511   98.3 製剤(百万円)   24,494   102.4 健康食品他(百万円)   -   - 合計(百万円)   45,006   100.5 (注) 1.セグメント情報を記載していないため、販売品目ごとの生産実績を記載しております。 2.金額は販売価格によっております。 b.商品仕入実績 当連結会計年度における商品仕入実績は、次のとおりであります。 区分   当連結会計年度(自 2025年6月1日至 2026年5月31日)   前年同期比(%) 原薬(百万円)   1,632   85.7 製剤(百万円)   3,160   118.9 健康食品他(百万円)   123   112.4 合計(百万円)   4,916   105.2 (注) 1.セグメント情報を記載していないため、販売品目ごとの商品仕入実績を記載しております。 2.金額は実際仕入額によっております。 c.受注実績 当連結会計年度における受注実績は、次のとおりであります。 区分   当連結会計年度(自 2025年6月1日至 2026年5月31日) 受注高(百万円)   前年同期比(%)   受注残高(百万円)   前年同期比(%) 製剤   23,549   96.7   4,895   83.8 (注) 1.セグメント情報を記載していないため、販売品目ごとの受注実績を記載しております。 また、当社は製剤の一部について受注生産を行っているため、その分の金額を記載しております。 2.金額は販売価格によっております。 d.販売実績 当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。 区分   当連結会計年度(自 2025年6月1日至 2026年5月31日)   前年同期比(%) 原薬(百万円)   22,482   98.3 製剤(百万円)   27,984   101.4 健康食品他(百万円)   184   103.0 合計(百万円)   50,650   100.0 (注) 1.セグメント情報を記載していないため、販売品目ごとの販売実績を記載しております。 2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。なお、前連結会計年度において東和薬品株式会社への売上高が連結損益計算書の売上高の10%に満たないため、相手先別の情報の記載を省略しております。 相手先   前連結会計年度(自 2024年6月1日至 2025年5月31日)   当連結会計年度(自 2025年6月1日至 2026年5月31日) 金額(百万円)   割合(%)   金額(百万円)   割合(%) 株式会社フェルゼンファーマ   5,225   10.3   5,597   11.1 東和薬品株式会社   -   -   5,075   10.0 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、並びに資産・負債及び収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。また、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.経営成績の分析 (売上高) 当連結会計年度は、原薬が弱含んだものの、製剤はGx製品及び受託製造(医療用)が増加し、売上高は50,650百万円となりました。 (売上原価) 当連結会計年度の売上原価は、減価償却費の増加、中東情勢の緊迫化や円安等による原材料費の高騰、人的資本への投資等あるも、長期滞留在庫の削減による在庫評価減の解消、スマートスペンディングの徹底により、40,753百万円となりました。 この結果、売上総利益は9,897百万円となり、前連結会計年度に比べ1,259百万円増加しました。 (販売費及び一般管理費) 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は6,260百万円となり、前連結会計年度に比べ、242百万円増加しました。開発品目の計画変更等により研究開発費は減少しましたが、データ分析の強化やコスト構造改革費、資産譲渡を受けた品目の販売手数料の増加によるものであります。 この結果、当連結会計年度の営業利益は3,637百万円となり、前連結会計年度に比べ1,017百万円増加しました。 (営業外損益) 当連結会計年度の営業外収益は、為替差益102百万円、持分法適用会社の投資利益87百万円などにより424百万円となり、前連結会計年度に比べ178百万円増加しました。営業外費用は雑損失の増加などにより249百万円となり、前連結会計年度に比べ89百万円増加しました。 この結果、当連結会計年度の経常利益は3,812百万円となり、前連結会計年度に比べ1,106百万円増加しました。 (特別損益) 当連結会計年度の特別利益は569百万円となり、前連結会計年度に比べ69百万円減少しました。これは主に、投資有価証券売却益が減少したことによるものであります。特別損失は316百万円となり、前連結会計年度に比べ68百万円減少しました。これは固定資産除却損が減少したことによるものであります。 以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は3,161百万円となり、前連結会計年度に比べ1,253百万円の増加となりました。 b.財政状態の分析 <資産、負債及び純資産の状況> 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ4,713百万円減少し、73,291百万円となりました。これは主に、電子記録債権の減少1,391百万円、現金及び預金の減少1,253百万円、仕掛品の減少1,023百万円等があったことによるものであります。 負債は、前連結会計年度末より5,584百万円減少し、20,352百万円となりました。これは主に、長期借入金の減少2,815百万円、未払金の減少1,672百万円及び電子記録債務の減少1,397百万円等があったことによるものであります。 純資産は、前連結会計年度末より870百万円増加し、52,938百万円となりました。これは主に、退職給付に係る調整累計額の増加210百万円等があったことによるものであります。 これらの結果、自己資本比率は前連結会計年度より5.5ポイント上昇し、72.2%となったほか、自己資本当期純利益率(ROE)は前連結会計年度より2.3ポイント上昇し、6.0%となっております。 c.経営成績に重要な影響を与える要因について 国のジェネリック医薬品使用促進策が進められ、ジェネリック医薬品の普及が拡大する一方、2021年度から2年に1度の薬価改定に加え、中間年においても改定を行う毎年薬価改定が実施されており、今後、医薬品業界の事業環境は厳しいものとなることが予想されます。 当社グループにおいて、医薬品の製造設備に関する設備投資を実施した際には、原薬及び製剤の本格的な製造に至るまでに試作期間等を含めたバリデーションのための期間が必要となります。バリデーションとは、医薬品の製造、設備及び工程において、品質特性に適合する製品が生産されることを保証し、文章化することを言います。当社グループの場合は本格的な製造を開始するまでには設備の竣工後、半年から1年程度のバリデーション期間を要することが一般的になっております。 なお、減価償却費の計上はバリデーションの開始時期から行うため、売上高の計上よりも減価償却費の計上が先行することとなります。そのため、バリデーションは連結損益計算書において損益の悪化要因として影響することが見込まれます。 d.資本の財源及び資金の流動性についての情報 当社グループの主要な資金需要は、製品製造のための原材料購入費用及び製造費用、商品仕入費用、研究開発費、生産能力強化のための設備投資費用等であります。 これら資金需要への対応は、主に自己資金及び金融機関からの借入による資金調達を基本としております。 当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は、9,296百万円であります。また、複数の金融機関との間で合計17,500百万円の当座貸越契約及びコミットメントライン契約を締結しております(借入実行残高:-百万円、借入未実行残高:17,500百万円) なお、2024年7月に発表した中期経営計画「DTP2027」では、高品質な医薬品の安定供給体制の維持と持続的な成長に必要な投資を確保しつつ、安定的且つ積極的は株主還元を実施することを資本配分方針としており、その内訳は経常投資:約55億円、成長への投資:約195億円+α、株主還元:50億円以上としております。

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開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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