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日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,053.44+287ドル円158.79-1NASDAQ26,229.57+130S&P 5007,675.19+44SOX 指数11,376.79+889/2終値

生化学工業

SEIKAGAKU CORPORATION4548 · Prime · 医薬品

コンドロイチンなど独自技術で医薬品とエンドトキシン測定試薬を手掛ける企業

概要

生化学工業は、ヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸などを主成分とする医薬品・医療機器メーカーである。関節機能改善剤「アルツ」や眼科手術補助剤「オペガン」で国内市場において高いシェアを有する。1947年に水産加工会社として創業し、1949年から医薬品開発に着手。2025年3月期の連結売上高は394億円、従業員数1,142名。東京証券取引所プライム市場に上場している。

医薬品とLALの二つの事業柱

生化学工業の事業は、医薬品とLAL(リムルス・アメーバ様細胞溶解物)の二つのセグメントで構成される。医薬品セグメントでは、関節機能改善剤、眼科手術補助剤、腰椎椎間板ヘルニア治療剤、内視鏡用粘膜下注入材、医薬品原体、受託製造を手がける。2025年3月期の医薬品売上高は244億93百万円(前期比11.0%減)で、うち国内医薬品118億68百万円、海外医薬品93億69百万円、医薬品原体・受託製造32億54百万円であった。LALセグメントはエンドトキシン測定用試薬とグルカン測定体外診断用医薬品を扱い、売上高は121億52百万円(同2.5%増)と成長している。両セグメント合わせた連結売上高は366億45百万円(同6.9%減)となり、LALが全体の約3分の1を占めた。

収益構造の特徴

当社は自社の医薬品販売部門を持たず、国内外の企業と提携して製品の販売を委託している。国内では科研製薬株式会社との関係が深く、2026年3月期には科研製薬への売上高が96億43百万円(連結売上高の26.3%)を占めた。海外では米国のジンマー バイオメット ホールディングス インクが主要な提携先で、売上高51億45百万円(同14.0%)にのぼる。また、ロイヤリティー収入は開発や販売の進捗に応じたマイルストーン型が主体である。2026年3月期にはロイヤリティーの大幅な減少が売上高を押し下げたが、投資有価証券売却益や為替差益が営業外収益を押し上げ、経常利益16億79百万円(同13.1%減)を確保した。

米国・欧州・中国に広がる海外拠点

海外事業は北米、欧州、アジアに展開する。米国市場では2001年から関節機能改善剤「スパルツ」(現スパルツFX)を販売開始し、2012年には単回投与の「ジェル・ワン」を投入した。カナダにはダルトン ケミカル ラボラトリーズ インク(2020年子会社化)を置き、医薬品受託製造を行っている。北欧向けには1992年から「アルツ」の輸出を開始。イタリアでは2019年に関節機能改善剤「ハイリンク」を販売開始した。アジアでは台湾(2021年ハイリンク)と中国(2025年内視鏡用粘膜下注入材「ムコアップ」)に展開する。米国市場は高齢者人口増加で緩やかな拡大傾向だが、中国政府の集中購買政策が価格競争を激化させている。

子会社7社で構成されるグループ体制

生化学工業グループは当社と7子会社で構成される。中核子会社として、米国のアソシエーツ オブ ケープ コッド インク(1997年子会社化)はLAL事業の研究開発・製造販売を担い、同社の国際販売会社アソシエーツ オブ ケープ コッド インターナショナル インクが販売を担当する。カナダのダルトン ケミカル ラボラトリーズ インクは医薬品受託製造、セイカガク ノース アメリカ コーポレーションは北米での医薬品・医療機器の開発と生産企画を担う。これらの海外子会社により、グローバルな製造体制の2拠点化(高萩工場とトロント)を進めている。非連結子会社も存在するが、清算手続中の欧州子会社もある。

業界の中での役割は医薬品メーカーおよびLAL試薬メーカーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
366億円
営業利益
-7億円
営業利益率
-1.9%
純利益
15億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2026/3
事業売上構成比利益利益率
医薬品245億円66.8%-16億円-6.5%
LAL122億円33.2%10億円8.2%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01医薬品主力

当社が医薬品、医療機器、医薬品原体等の研究開発・製造・販売を行う。子会社が医薬品受託製造や北米での開発・生産企画を担当。主要製品は関節機能改善剤、眼科手術補助剤、腰椎椎間板ヘルニア治療剤、内視鏡用粘膜下注入材、医薬品原体、受託製造。

主な製品・サービス6
関節機能改善剤
関節機能を改善する医薬品
眼科手術補助剤
眼科手術の補助に用いる医療機器
腰椎椎間板ヘルニア治療剤
腰椎椎間板ヘルニアの治療薬
内視鏡用粘膜下注入材
内視鏡手術で粘膜下に注入する材
医薬品原体
各種医薬品用の原薬
医薬品受託製造
子会社が他社の医薬品製造を受託

02LAL準主力

エンドトキシン測定用試薬およびグルカン測定体外診断用医薬品の研究開発・製造・販売。当社は研究開発・仕入・販売、子会社が製造販売・販売を担当。

主な製品・サービス2
エンドトキシン測定用試薬
エンドトキシンを検出・測定するための試薬
グルカン測定体外診断用医薬品
グルカンを測定する体外診断薬

製品と技術

関節機能改善剤シリーズ:アルツからジョイクルまで

関節機能改善剤は生化学工業の主力製品群である。1987年3月に発売された「アルツ」が最初の製品で、1993年には注射器充填タイプの「アルツディスポ」を追加。2001年には米国向けに「スパルツ」(現スパルツFX)を発売し、海外展開の足がかりとした。2012年1月には米国で単回投与製品「ジェル・ワン」を販売開始。2019年3月にイタリアで「ハイリンク」(単回投与)を、2021年5月に国内で「ジョイクル」を発売した。国内市場では高齢者人口の増加により患者数は増加傾向だが、外用薬・内服薬の拡大で注射剤市場は横ばい。薬価引き下げの影響もあり、当社は原価構造改善に取り組んでいる。

眼科手術補助剤:オペガンからシェルガンへ

眼科手術補助剤は、白内障手術などの眼科手術において眼内組織を保護・操作しやすくするために使用される。1987年1月に発売された「オペガン」が最初の製品で、1995年8月には高粘度タイプの「オペガンハイ」を追加。2016年7月には「シェルガン」を販売開始し、製品ラインを拡充した。国内市場は高齢化に伴い数量ベースで成長基調にあり、オペガン類はトップシェアを維持している。2026年3月期の国内医薬品売上高118億68百万円のうち、眼科手術補助剤が大きな比率を占めるが、単価減の影響を受けている。海外では米国などでの販売も行っている。

腰椎椎間板ヘルニア治療剤と内視鏡用粘膜下注入材

2018年8月に販売開始した「ヘルニコア」は、腰椎椎間板ヘルニアの治療薬で、コンドロイチナーゼABCを有効成分とする。国内で承認を取得し、手術に代わる低侵襲治療として注目される。米国ではSI-6603として承認申請を進めたが、2026年3月期時点で未承認であり、今後の審査結果が経営方針に影響を与える。内視鏡用粘膜下注入材「ムコアップ」は2007年5月に国内販売開始。内視鏡的粘膜切除術の際に粘膜下に注入して病変を持ち上げるための材料で、2025年5月には中国でも販売を開始した。両製品とも、糖質科学の知見を応用した独自技術に基づく。

LAL事業:エンドトキシン測定試薬で世界市場に貢献

LAL(リムルス・アメーバ様細胞溶解物)事業は、カブトガニの血球抽出物を利用したエンドトキシン測定用試薬とグルカン測定体外診断用医薬品を扱う。1997年に子会社化したアソシエーツ オブ ケープ コッド インク(米国)が研究開発・製造販売を担い、同社の国際販売子会社が販売を担当する。2026年3月期のLAL事業売上高は121億52百万円(前期比2.5%増)で、グループ全体の約3分の1を占める成長セグメントである。エンドトキシンは医薬品の品質管理や医療機器の安全性評価で重要な指標であり、同社の試薬は世界中の製薬企業や検査機関で使用されている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

医薬品のなかでの位置

ヒアルロン酸で国内首位、内需依存

生化学工業はヒアルロン酸を中核とするバイオ医薬品企業。国内ではヒアルロン酸関連製品で高いシェアを持つが、海外展開は限定的で内需依存度が高い。ライバルのVeritas In SilicoやChordia Therapeuticsは創薬ベンチャーであり、直接の競合というより技術領域が異なる。業界内では安定した収益基盤を持つが、成長には新規適応症の拡大や海外市場開拓が課題。

強み

  • 自社開発のヒアルロン酸製造技術で高純度製品を提供し、医療用・化粧品用など多用途に展開。
  • 整形外科向け関節機能改善剤などで国内トップクラスのシェアを確保し、安定した需要を獲得。
  • 売上高は300億円超で推移し、特定の大型特許切れリスクが低い製品群を持つ。
  • 新たなヒアルロン酸応用製品や再生医療分野への研究開発を継続し、将来の成長シーズを育成。

課題

  • 売上の多くが国内向けで、海外での販売網や規制対応が不十分なため成長が限定的。
  • ヒアルロン酸以外の新たな収益源が乏しく、製品ポートフォリオの多様化が必要。
  • バイオシミラーや新規参入企業の増加により、ヒアルロン酸市場での競争が激化している。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

医薬品・バイオの時価総額近傍。太字が生化学工業

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
14886あすか製薬ホールディングス596億円10.8倍
22207meito579億円19.0倍
32395新日本科学562億円12.3倍
42931ユーグレナ474億円
54554富士製薬工業439億円17.8倍
64548生化学工業401億円26.2倍
74577ダイト382億円12.3倍
89273コーア商事ホールディングス321億円8.6倍
92533オエノンホールディングス301億円8.0倍
108095アステナホールディングス221億円9.4倍
114538扶桑薬品工業216億円9.7倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(医薬品・バイオ)に従っています。

会社の歴史

沿革 36件

水産加工業から医薬品メーカーへ転換した創業期

1947年6月、東京都港区に資本金19万円で興生水産株式会社(現生化学工業)が設立された。当初は水産加工業を主体としていたが、1949年1月に事業目的に医薬品等の製造販売を追加し、医薬品開発に着手。1950年4月には久里浜事業所で医薬品製造業許可を取得し、コンドロイチン硫酸の製造発売を開始した。この転換により、同社は水産由来の原材料を活かした医薬品事業への道を開いた。1952年に本店を中央区へ移転し、1953年9月には商号を株式会社生化学研究所に変更。1962年8月に現在の生化学工業株式会社へと改めた。

研究拠点と工場の拡充で医薬品基盤を強化

1960年2月に東京都新宿区に東京研究所を開設し、研究開発体制を整備。1968年7月には東京都東大和市に研究所を移転・拡充した。1975年9月、茨城県高萩市に高萩工場を開設し医薬品製造業許可を取得。これにより、研究から製造までの一貫体制が確立された。1987年1月には眼科手術補助剤「オペガン」の販売を開始し、同年3月には主力製品となる関節機能改善剤「アルツ」を発売。1992年10月には「アルツ」の北欧向け輸出を開始し、初の海外展開を果たした。1993年2月には注射器充填タイプの「アルツディスポ」を投入し、利便性を向上させた。

株式上場と米国子会社化で一段の成長

1989年11月、日本証券業協会の店頭市場(現JASDAQ)に株式を登録。1997年11月、米国マサチューセッツ州のアソシエーツ オブ ケープ コッド インクを子会社化し、LAL事業の基盤を獲得した。1998年2月にはISO9001/EN46001、ISO13485認証を取得し、品質管理体制を国際基準に適合させた。2001年4月には関節機能改善剤「スパルツ」(現スパルツFX)の米国販売を開始。2004年3月に東京証券取引所市場第二部に上場し、2005年3月には市場第一部に指定された。同年5月、本社を東京都千代田区に移転し、現在の経営拠点を構えた。

新製品投入と組織再編で事業領域を拡大

2007年5月、生化学バイオビジネス株式会社を設立し、内視鏡用粘膜下注入材「ムコアップ」の販売を開始。同年10月には会社分割により機能化学品関連事業を同社に承継したが、2012年4月に吸収合併した。2013年4月には東大和市にCMC研究所を開設し、医薬品の化学・製造・管理(CMC)機能を強化。2016年7月に眼科手術補助剤「シェルガン」を発売。2018年8月、腰椎椎間板ヘルニア治療剤「ヘルニコア」を販売開始し、新たな治療領域に進出した。2019年3月には関節機能改善剤「ハイリンク」(単回投与)をイタリアで販売開始し、欧州展開を加速した。

カナダ子会社化とプライム市場移行でグローバル体制を強化

2020年3月、カナダ・オンタリオ州のダルトン ケミカル ラボラトリーズ インクを子会社化し、医薬品受託製造能力を獲得。2021年5月には国内向け関節機能改善剤「ジョイクル」を発売し、製品ラインを拡充した。同年8月にはハイリンクを台湾で販売開始。2022年4月、東京証券取引所の市場区分見直しに伴いプライム市場に移行した。2025年5月には内視鏡用粘膜下注入材「ムコアップ」の中国販売を開始し、アジア市場への本格参入を果たした。一方、中期経営計画で掲げた米国での腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI-6603の承認取得は未達成に終わり、今後の経営方針の再検討が必要となっている。

年表36件を開く

1940年代

  • 1947年6月創業東京都港区に資本金19万円をもって興生水産株式会社(現、生化学工業株式会社)を設立し、水産加工業を主体として営業開始
  • 1947年9月神奈川県横須賀市に久里浜事業所を開設
  • 1949年1月事業目的に医薬品等の製造及び販売を加え、医薬品開発に着手

1950年代

  • 1950年4月久里浜事業所において医薬品製造業許可を取得し、コンドロイチン硫酸を製造発売
  • 1952年2月本店を東京都中央区に移転
  • 1953年9月商号変更商号を株式会社生化学研究所に変更

1960年代

  • 1960年2月東京都新宿区に東京研究所を開設
  • 1962年8月商号変更商号を生化学工業株式会社に変更
  • 1968年7月東京都東大和市に東京研究所を移転

1970年代

  • 1975年9月茨城県高萩市に高萩工場を開設、医薬品製造業許可を取得

1980年代

  • 1987年1月眼科手術補助剤「オペガン」販売開始
  • 1987年3月関節機能改善剤「アルツ」販売開始
  • 1989年11月社団法人日本証券業協会の店頭市場(現 JASDAQ市場)に株式を登録

1990年代

  • 1992年10月「アルツ」の輸出(北欧向け)を開始
  • 1993年2月関節機能改善剤「アルツディスポ」(注射器充填タイプ)販売開始
  • 1995年8月眼科手術補助剤「オペガンハイ」販売開始
  • 1997年11月M&A米国 マサチューセッツ州のアソシエーツ オブ ケープ コッド インク(現、連結子会社)を子会社化
  • 1998年2月ISO9001/EN46001、ISO13485認証取得(2010年よりISO13485認証のみ維持)

2000年代

  • 2001年4月関節機能改善剤「スパルツ」(現、「スパルツFX」)米国で販売開始
  • 2004年3月上場東京証券取引所市場第二部上場
  • 2005年3月東京証券取引所市場第一部指定
  • 2005年5月本社事務所を東京都千代田区に移転
  • 2005年6月本店を東京都千代田区に移転
  • 2007年5月創業生化学バイオビジネス株式会社を設立 内視鏡用粘膜下注入材「ムコアップ」販売開始
  • 2007年10月会社分割により機能化学品関連事業を生化学バイオビジネス株式会社に承継

2010年代

  • 2012年1月関節機能改善剤「ジェル・ワン」(単回投与製品)米国で販売開始
  • 2012年4月M&A生化学バイオビジネス株式会社を吸収合併
  • 2013年4月東京都東大和市にCMC研究所を開設
  • 2016年7月眼科手術補助剤「シェルガン」販売開始
  • 2018年8月腰椎椎間板ヘルニア治療剤「ヘルニコア」販売開始
  • 2019年3月関節機能改善剤「ハイリンク」(単回投与製品)イタリアで販売開始

2020年代

  • 2020年3月M&Aカナダ オンタリオ州のダルトン ケミカル ラボラトリーズ インク(現、連結子会社)を子会社化
  • 2021年5月関節機能改善剤「ジョイクル」販売開始
  • 2021年8月関節機能改善剤「ハイリンク」(単回投与製品)台湾で販売開始
  • 2022年4月東京証券取引所プライム市場に移行
  • 2025年5月内視鏡用粘膜下注入材「ムコアップ」中国で販売開始

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち4項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高2027年3月期まで41,850百万円
  • 営業利益2027年3月期まで2,050百万円
  • 経常利益2027年3月期まで4,200百万円
  • 親会社株主に帰属する当期純利益2027年3月期まで2,250百万円

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    腰椎椎間板ヘルニア治療剤の製品価値最大化

    SI-6603の米国承認取得と上市に向け、子会社を活用した迅速な承認申請・審査対応、販売提携先との連携による医療現場への早期浸透を図る。

  2. 02

    独自創薬技術による研究開発加速

    糖質科学(GAG)基盤技術を応用し、新規テーマ創出と既存パイプラインの進展(SI-449承認、SI-614試験終了等)を目指す。アライアンス推進で成功確度を高める。

  3. 03

    関節機能改善剤の事業価値維持・向上

    国内主力製品のプレゼンス強化、原価構造改善(資材仕様変更・製造効率化)、安全性情報提供と臨床研究による適正処方貢献で基盤製品としての事業性を維持・向上。

  4. 04

    グローバル生産体制の構築

    海外子会社(DCL)と国内高萩工場の2拠点化による適切で効率的な製造体制と安定供給強化。設備投資と技術移転を推進。

  5. 05

    遺伝子組換え技術によるLAL事業拡大

    海外子会社(ACC)と連携し、遺伝子組換えエンドトキシン測定試薬(PSNG)のデータ蓄積・プレゼンス向上、新診断薬開発、測定機器・ソフトウェアの改良で新価値創造。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で1,142人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は868万円で、9期前と比べて0.7%平均年齢は40.2歳、平均勤続年数は11.5年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月687
2018年3月718
2019年3月87340.413.7744
2020年3月85340.514.0868
2021年3月84341.014.5913
2022年3月82441.114.3937
2023年3月82140.814.2976
2024年3月84740.613.7988
2025年3月89040.212.31,075121
2026年3月86840.211.51,142−61

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率16.7%
縦線は目安の30%
男性育休取得率85.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)73.0%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社5(国内 0 / 海外 5) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位7)
中央研究所及び CMC研究所 — 東京都東大和市7,138百万円
医薬品 LAL
高萩工場 — 茨城県高萩市4,990百万円
医薬品
本社及び工場 — 米国 マサチューセッツ州4,868百万円
LAL
本社及び工場 — カナダ オンタリオ州2,663百万円
医薬品
久里浜工場 — 神奈川県横須賀市2,261百万円
医薬品
英国営業所 — 英国 リバプール404百万円
LAL
本社 — 東京都千代田区282百万円
医薬品 LAL
主な関係会社
  • 海外
    アソシエーツ オブ ケープ コッド インク
    米国 マサチューセッツ州
    議決権100.0%
  • 海外
    アソシエーツ オブ ケープ コッド インターナショナル インク
    米国 マサチューセッツ州
    議決権100.0%
  • 海外
    アソシエーツ オブ ケープ コッド ヨーロッパ ゲーエムベーハー
    ドイツ ウォルドルフ
    議決権100.0%
  • 海外
    エスケーケー カナダ エンタープライジズ コーポレーション
    カナダ オンタリオ州
    議決権100.0%
  • 海外
    ダルトン ケミカル ラボラトリーズ インク
    カナダ オンタリオ州
    議決権100.0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は366億円営業利益-7億円前期と比べると減収減益で、売上が-7.1%、利益が-153.8%。

売上高
-7.1%
366億円
営業利益
-153.8%
-7億円
純利益
+25.0%
15億円
営業利益率
-1.9%
前期比 -5.2%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高419億円366億円
営業利益21億円-7億円
純利益23億円15億円
1株あたり配当¥30¥30

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は88億円、営業利益は−9億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は−9.3%、営業利益は−169.2%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q73−14
2024年1Q971313.419
2024年2Q8422.42
2024年3Q9388.66
2024年4Q88−5
2025年2Q2022512.419
2025年4Q192−12−6.3−7
2026年2Q179−6−3.42
2026年4Q187−1−0.513
2027年1Q88−9−10.20

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は266億円から366億円へ1.4倍に増えた。直近期の営業利益率は-1.9%。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
東京都東大和市にCMC研究所を開設
2013年3月2664333
2014年3月2965947
2015年3月2954037
2016年3月3103526
2017年3月2962518
2018年3月3145339
2019年3月2762922
カナダ オンタリオ州のダルトン ケミカル ラボラトリーズ インク(現、連結子会社)を子会社化
2020年3月29240−108
2021年3月2773043
2022年3月3495437
2023年3月3353122
2024年3月3621722
2025年3月39413193.312
2026年3月366−717−1.915

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高366億円のうち、営業利益として残るのは-7億円-1.9%。営業外の損益と税金を反映した純利益は15億円、売上の4.1%にあたる。営業利益率は業種中央値2.9%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金56.3%206億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金45.4%166億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益-1.9%-7億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
43.7%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比4.9pt
-1.9%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+1.4pt
4.1%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比3.9pt
2.0%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
1.7%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
-0.6%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが−13億円、投資CFが−35億円で、差し引きのフリーCFは−48億円この組み合わせは消耗型にあたる。本業・投資・財務のすべてで現金が出ていっている。手元資金の厚みが生命線期末の手元現金は121億円で、売上の4.0ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月43−76−16−3364
2014年3月64−32−133288
2015年3月41−33−5893
2016年3月56−34−192295
2017年3月49−35−231485
2018年3月53−41−221275
2019年3月31−15−181673
2020年3月876−1693150
2021年3月1310−1523158
2022年3月829−2291234
2023年3月1634−3250258
2024年3月5−72−15−67187
2025年3月44−35−169183
2026年3月−13−35−17−48121

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は863億円。このうち返さなくてよい自己資本が753億円で、自己資本比率は87.2%(業種中央値69.9%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月7056139287.0
2014年3月7386489087.8
2015年3月80970410587.0
2016年3月80269810487.0
2017年3月8007069488.3
2018年3月84173910287.9
2019年3月8027307291.0
2020年3月6875988986.9
2021年3月6996366391.0
2022年3月7526638988.2
2023年3月7566728488.9
2024年3月8187239588.4
2025年3月83973210787.3
2026年3月86375311087.2

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
89億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
542億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
41億円
在庫として抱えている分
負債合計
110億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
60
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率0 / 30
現金創出営業CFの黒字継続20 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

医薬品 79社との比較

同じ医薬品の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回り79社中7位あたり、逆に低いのは売上成長率79社中64位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE下位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
2.0%/中央値 5.9%
P25 2.0%P75 11.0%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
-1.9%/中央値 2.9%
P25 -162.5%P75 11.5%
自己資本比率上位総資産のうち返済のいらないお金の割合
87.2%/中央値 69.9%
P25 53.4%P75 84.5%
売上成長率下位前期からの売上の伸び
-7.1%/中央値 2.8%
P25 -1.3%P75 12.0%
配当利回り上位株価に対して1年で受け取る配当の割合
4.3%/中央値 2.9%
P25 2.3%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥706で、1年前と比べて+9.6%過去52週の値幅のなかでは35%の位置にある。

¥706-1.8%1ヶ月-2.9%1年+9.6%時価総額401億円
過去52週の値幅
安値¥644高値¥820

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)26.2倍
PER (会社予想)17.1倍
PBR0.52倍
配当利回り4.25%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1ヶ月で+0.6%とほぼ横ばい。25日線(721円)を上回るが75日線(735円)を下回り、もみ合い。52週高値820円からは11%下落。6月中旬に722円まで下落した後、715円台で底固めし、7月15日に740円まで上昇するも反落。出来高は7~15万株と安定しているが、方向感は乏しい。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をほぼ妥当と判定しています(スコア 53/100)

PERは27.0倍と業界平均26.8倍と同等でほぼ妥当な水準。PBRは0.53倍と業界平均3.13倍を大きく下回り、解散価値に近い割安感があるが、ROE2%の低収益性が理由。配当利回りは4.1%と高く魅力だが、配当性向が222%と異常に高く持続性に疑義があり、業績悪化懸念が割安感を相殺している。

指標この会社業種平均
PER (実績)26.2倍36.0倍
PER (予想)17.1倍
PBR0.52倍3.53倍
ROE2.0%6.5%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

主力製品の特許切れと後発品の影響、新規事業への投資コストが争点。強気派は、高いシェアと安定需要、配当利回りの魅力を評価。弱気派は、特許切れによる売上減少、新規事業の採算性の不透明さ、業績の低迷を懸念する。

プラスに働く材料7
  • 国内シェアとブランド

    関節機能改善剤で国内50%以上のシェアを維持。

  • 安定配当

    高い配当利回り(4%超)でインカムゲインを期待。

  • 市場の安定需要

    高齢化に伴い関節疾患や白内障手術の需要は堅調。

  • 純利益15億円、営業損失でも黒字維持2026年通年影響

    営業損益-7億円だが純利益15億円。特損改善で底堅い

  • PBR0.53倍、割安株としての価値不定影響

    PBR0.5倍割れは解散価値接近。資産価値下支え

  • 配当利回り4.1%、下支え期待継続影響

    配当利回り4.1%と高水準、インカム需要で株価下支え

  • 医薬品業界の防衛性不定影響

    医薬品は景気非敏感、売上高360億円規模で安定

マイナスに働く材料7
  • 特許切れの影響

    主力製品の特許が切れ、後発品との競合で売上減少リスク。

  • 新規事業の不透明性

    バイオ医薬品への投資が利益を圧迫し、2026年3月期は営業赤字予想。

  • 業績の低迷

    ROEが2%と低く、収益性の改善が見られない。

  • 26/3期営業損失7億円、収益悪化2026年Q1影響

    営業利益13億→-7億円、赤字転落。コスト増や薬価改定

  • 売上高減少、前期比7%減2026年通年影響

    売上高394億→366億円、減収。主力製品特許切れか

  • ROE2%と低収益、成長性乏しい継続影響

    ROE2%は資本効率低く、株主価値向上遅れる

  • 業績下方修正リスク決算発表後影響

    営業損失予想、さらなる悪化で下方修正の可能性

次の決算で確かめる点
ヒアルロン酸関連売上高
主力製品の動向を直接把握する。
新規バイオ医薬品の進捗
研究開発の成果が将来の収益に影響。
配当性向と自己資本比率
財務健全性と株主還元の持続性を評価する。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり30で、前期から+0.0%いまの株価に対する利回りは4.25%。

年間配当
¥30
1株あたり
配当利回り
4.25%
いまの株価に対して
配当性向
222.2%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月31150.6
2018年3月26−16.145.6
2019年3月260.0105.8
2020年3月260.0
2021年3月24−7.738.8
2022年3月3025.067.7
2023年3月26−13.379.9
2024年3月260.055.9
2025年3月3015.4177.5
2026年3月300.0222.2

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥30

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ12,397人。区分でいちばん多いのは事業法人42.6%。グループ会社や銀行などの安定株主が56.7%を占め、残る43.3%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
事業法人37.637.137.037.337.342.6
個人・その他19.020.423.023.724.831.9
金融機関27.325.926.223.425.414.1
外国法人15.315.813.014.010.99.8
自己株式0.71.04.04.03.93.9
証券会社0.80.70.81.61.61.5
外国人個人0.00.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01株式会社開生社17.81
02新業株式会社13.80
03日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)7.24
04株式会社日本カストディ銀行(信託口)2.37
05科研製薬株式会社2.12
06内藤 征吾2.01
07STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505103(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)1.61
08公益財団法人水谷糖質科学振興財団(公益口)1.46
09明治安田生命保険相互会社1.21
10ハイアール株式会社1.11

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で−53%、1株純資産は14期で+28%。直近期のROEは2.0%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月571,0795.517.535.2
2014年3月841,1407.516.533.9
2015年3月641,2405.435.648.3
2016年3月451,2293.737.373.8
2017年3月321,2482.558.8150.6
2018年3月691,3065.428.045.6
2019年3月401,2953.130.2105.8
2020年3月−1921,059−16.3
2021年3月761,1276.913.738.8
2022年3月661,1795.713.267.7
2023年3月401,2323.320.179.9
2024年3月401,3253.119.155.9
2025年3月221,3411.733.2177.5
2026年3月271,3792.027.0222.2

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

10名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は10名。2026/3期の役員報酬は総額261百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約6倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
水谷建代表取締役社長78483,282
岡田敏行取締役 常務執行役員 信頼性保証部門管掌6627,774
船越洋祐取締役 上席執行役員 研究開発本部長6028,374
南木みお取締役535,000
杉浦康之取締役724,500
鳥居美香子常勤監査役6214,059
林秀樹常勤監査役62
松尾信吉監査役57
丸山貴之監査役52
三谷和歌子監査役52

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円株式報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)31512916756
社外監査役4515113
監査役1242424
社外取締役2191910

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容641字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループは、当社及び子会社7社により構成され、医薬品及びLALの研究開発、製造・仕入及び販売に関する事業活動を展開しています。 当社グループにおける事業内容及び当該事業における位置付けは、次のとおりです。 医薬品: 当社は、医薬品、医療機器及び医薬品原体等の研究開発、製造・仕入及び販売を行っています。 ダルトン ケミカル ラボラトリーズ インクは医薬品受託製造等を行っています。 セイカガク ノース アメリカ コーポレーションは北米における医薬品・医療機器開発活動の一部及び生産企画を担っています。 LAL: 当社は、研究開発、仕入及び販売を行っています。アソシエーツ オブ ケープ コッド インクは、研究開発、製造・仕入及び販売を行っています。また、アソシエーツ オブ ケープ コッド インターナショナル インクは、販売を行っています。 事業セグメント別の主要製品は次のとおりです。 事業セグメント   主要製品等 医薬品   ・関節機能改善剤、眼科手術補助剤、腰椎椎間板ヘルニア治療剤、内視鏡用粘膜下注入材 ・医薬品原体(各種医薬品用の原薬) ・医薬品受託製造 LAL   ・エンドトキシン測定用試薬、グルカン測定体外診断用医薬品 事業系統図は次のとおりです。 (注)1.※1は連結子会社、※2は非連結子会社です。 2.アソシエーツ オブ ケープ コッド ヨーロッパ ゲーエムベーハーは、現在清算手続中のため、上記事業系統図には含めておりません。
経営方針・対処すべき課題5,590字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりです。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1)経営の基本方針 当社は、「独創 公正 夢と情熱」を経営綱領のモットーとして掲げ、糖質科学の知見を活かした、独創的な医薬品等を継続して創製し、患者の方々に提供することを通じて、世界の人々の健康で心豊かな生活に貢献することを基本方針としています。これにより、医療を含む社会の持続的な発展に寄与するとともに、当社の持続的成長及び中長期的な企業価値向上を目指してまいります。また、製薬企業としての社会的使命及び責任を深く自覚し、高い倫理観のもと法令等の遵守を徹底するほか、コーポレート・ガバナンスの充実を図り、株主をはじめとするステークホルダーの皆さまとの信頼関係の強化に努めてまいります。 (2)目標とする経営指標 当社グループでは、2023年3月期から2026年3月期までの中期経営計画において、経営指標として売上高および営業利益に係る目標値を設定していました。 当該中期経営計画においては、重点施策のひとつとして、米国における腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI-6603の承認取得及び上市を掲げておりましたが、これを達成するに至りませんでした。 今後の経営方針については、本剤の審査結果の影響を受けることから、当該結果の取得後に改めて検討を進める方針としています。 なお、短期的な指標として、2027年3月期の業績予想は以下のとおりとしています。 2027年3月期業績予想 売上高   41,850百万円 営業利益   2,050百万円 経常利益   4,200百万円 親会社株主に帰属する当期純利益   2,250百万円 (3)経営環境及び中長期的な経営戦略と対処すべき課題 ≪経営環境≫ 医薬品産業を取り巻く経営環境は、国内薬価制度の抜本改革をはじめとした医療費抑制策の進展や、治療選択肢の多様化等に伴う企業間競争の激化に加え、新薬開発の難易度が高まるなか研究開発コストが増大するなど、極めて厳しい状況が継続しています。当社が持続的に成長軌道を描くためには、このように環境変化が激しい時代への柔軟な対応が必要となります。また、社会の持続的発展と企業価値向上に向け、サステナビリティ推進をはじめとした社会的責任を果たすことの重要性が高まり、それらへの対応が急務となっています。 ≪直近の市場環境≫ 当社の主力製品である関節機能改善剤の国内市場は、高齢者人口が増加傾向にあるものの、注射剤以外の外用薬や内服薬の処方拡大により数量ベースでは横ばいで推移しており、金額ベースでは薬価引き下げの影響を受けて縮小傾向にあります。そのような状況の中、国内市場において当社製品は高いシェアを獲得しており、需要が高い状況を維持しています。 海外の主力市場の一つである米国市場については、高齢者人口の増加を背景に緩やかな拡大傾向にあります。しかしながら、政府の政策による医薬品業界への影響は依然として不透明な状況となっており、販売提携先とも連携を取りながら動向を注視しています。 中国市場については、米国と同じく高齢者人口の増加により緩やかな拡大傾向にあるものの、政府や省による集中購買が拡大し、価格競争が激化しています。 ≪中期経営計画(2023年3月期~2026年3月期)の概要≫ Ⅰ. 目指すべき姿 当社は、本中期経営計画期間である2023年3月期からの4ヵ年を「成長を実現する期間」として定めています。前中期経営計画期間に強化した基盤をもとに、各重点施策を推し進めることで、持続的に成長軌道を描くための実力を養い、最終年度には過去最高の業績達成を目指します。 Ⅱ. 重点施策 当社が持続的に成長軌道を描くための実力を養うべく、次の5つの重点施策に取り組みます。 ① 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI-6603の製品価値最大化 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI-6603の米国における承認取得及び上市を実現するために、カナダに設立したセイカガク ノース アメリカ コーポレーションを最大限に活用し迅速かつ確実な承認申請、審査対応を行います。また、販売提携先との密な連携のもと販売準備を進め、医療現場への早期浸透による製品価値の最大化を図ります。 ② 独自の創薬技術を活かした研究開発の加速 当社が保有するGAG*に関する基盤技術を応用展開することで、既存領域における新規開発テーマや新規疾患領域を含む革新的な研究テーマの創出に注力し、アンメットメディカルニーズを中心とした患者の方々が真に必要とする新薬の創製を目指します。また、これらの成功確度を高め、早期進捗を図るために各種アライアンスを推進します。同時に既存パイプラインを着実に進展させ、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI-6603の米国における承認取得及び上市、ドライアイ治療剤SI-614の米国第Ⅲ相臨床試験の終了、癒着防止材SI-449の国内承認取得及び米国での臨床試験開始を目指します。 *GAG:グリコサミノグリカン。複合糖質の構成成分のひとつ(ヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸等)。 ③ 関節機能改善剤の事業価値維持・向上 主力である国内関節機能改善剤市場において当社製品のプレゼンスを強化し、経営を支える基盤製品としての事業性の維持・向上に努めます。国内医薬品は薬価引き下げの影響を大きく受けることから、原価構造の改善が不可欠であり、安定供給継続のためにも製品資材の仕様変更や製造工程の効率化等をさらに進めてまいります。また、関節機能改善剤ジョイクルの安全性情報等の収集及び提供を継続するとともに、臨床研究の結果をもとに適切な処方への貢献を目指してまいります。 ④ グローバル生産体制の構築 海外子会社ダルトン ケミカル ラボラトリーズ インク(カナダ、トロント)と当社高萩工場(日本、茨城県)の2拠点化を図ることで、適切かつ効率的な製造体制のもと安定供給のさらなる強化を図ります。 ⑤ 遺伝子組換え技術によるLAL事業の拡大 海外子会社アソシエーツ オブ ケープ コッド インクとの連携のもと、遺伝子組換えエンドトキシン測定用試薬パイロスマート ネクストジェンを活用し信頼できる科学的データの蓄積や遺伝子組換え技術を活かした新たな診断薬の開発促進に取り組むとともに、関連企業との協働による測定機器やソフトウエアの開発・改良などを行うことで、新たな価値の創造を目指します。 また、上記の5つの重点施策を実行するうえで、社員エンゲージメントの向上や組織強化・人材育成は経営の基盤となる重要な要素となります。事業の中核である人材の育成や、成長を促進する環境を醸成するための投資を積極化させ、持続的な成長を実現するための基盤強化・改善を図っていきます。 Ⅲ.サステナビリティ 当社は、社会の持続的発展と企業価値向上に向けて、優先的に取り組むべき重要課題として6つのマテリアリティを特定しています。中期経営計画の重点施策のベースとなるこれらのマテリアリティに注力し、医療関連事業の発展に加え、ESG(環境・社会・ガバナンス)への取り組みを強化するとともに、サプライチェーンやステークホルダーの皆さまとの十分なコミュニケーションによる、社会的課題の解決を目指します。 ≪中期経営計画の総括(2023年3月期~2026年3月期)≫ 本中期経営計画を「成長を実現する期間」と定め、持続的に成長軌道を描くための実力を養い、過去最高の業績達成を目指しました。 結果として、数値目標(売上高400億円、営業利益70億円)は、期間中に腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI-6603の米国における承認取得及び上市を達成できなかったことが大きく影響し、未達となりました。しかしながら、研究開発や既存製品の安定供給維持に向けた体制構築、グローバル生産体制の構築、及びLAL事業の拡大について着実に進展させることができました。 今後も世界中の患者の方々の健康で心豊かな生活の質の向上に貢献するとともに、企業価値の更なる向上にむけて取り組みを加速してまいります。 本中期経営計画での重点施策に関する結果と実施内容は以下のとおりです。 ① 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI-6603の製品価値最大化 2024年3月に米国食品医薬品局(FDA)へ承認申請を行ったものの、2025年3月に審査完了報告通知を受領し、承認の取得には至りませんでした。その後、FDAからの追加の指摘事項への対応を完了し、2026年3月に再度FDAへ申請を行いました。 <主な実施内容> ・米国第Ⅲ相追加臨床試験の主要評価項目において、統計学的に有意な改善結果を示すトップライン結果を取得(2023年5月) ・FDAへの生物製剤承認申請が受理される(2024年5月) ・FDAによる審査行程のひとつである公聴会で本剤のリスク&ベネフィットについて議論され、承認への支持を多数得る(2025年1月) ・FDAより審査完了報告通知を受領。有効性及び安全性を含む臨床試験結果等に関連した懸念は表明されなかったものの、製造施設及び原薬・製剤の管理について追加の指摘事項が示される(2025年3月) ・指摘事項への対応を完了し、FDAへ生物製剤承認の再申請を実施(2026年3月) ② 独自の創薬技術を活かした研究開発の加速 大きな目標としていた腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI-6603や癒着防止材SI-449の承認取得や上市までには至らなかったものの、承認申請まで着実に達成しました。その他、革新的な研究テーマの創出に着実に取り組むとともに、新たなパイプラインを追加しました。 <主な実施内容> 1)癒着防止材SI-449 ・国内ピボタル試験の主要評価項目及び副次評価項目において、統計学的に有意な改善効果を示す結果を 取得(2023年7月) ・日本において医療機器製造販売承認の申請を実施(2025年8月) 2)内視鏡用粘膜下注入材MucoUpⓇ ・中国において承認を取得(2024年9月) 3)変形性関節症治療剤Gel-One ・日本において第Ⅲ相臨床試験(膝・股関節)を開始し、新たにパイプラインに追加(2025年2月) 4)ドライアイ治療剤SI-614 ・米国における第Ⅲ相臨床試験は完了したものの、主要評価項目において統計学的に有意な改善効果が認められなかったことから、開発を中止 ③ 関節機能改善剤の事業価値維持・向上 国内で高いシェアを持つアルツの安定供給維持や既存製品の製品資材の仕様変更、製造工程の効率化に向けて取り組みました。未達事項はあるものの、一定の成果を上げることができました。 <主な実施内容> ・人員増強や設備メンテナンスによりアルツの増産体制を構築 ・原価構造改善を目的とした製品資材の変更を実施 ・関節機能改善剤ジョイクルの安全性情報等の収集及び提供の体制維持 ④ グローバル生産体制の構築 製造拠点の2拠点化に向けた体制構築について、想定より時間を要したものの、着実な進展が見られました。 <主な実施内容> ・海外子会社ダルトン ケミカル ラボラトリーズ インク(DCL社)への設備投資の実施 ・日本からDCL社への製造技術移転の推進 ⑤ 遺伝子組換え技術によるLAL事業の拡大 海外子会社アソシエーツ オブ ケープ コッド インクと連携し、エンドトキシン測定用試薬やグルカン測定体外診断用医薬品の展開の加速により、LAL事業の拡大を達成しました。 <主な実施内容> ・遺伝子組換えエンドトキシン測定用試薬パイロスマート ネクストジェン(PSNG)に関する科学データの論文化や学会発表などによるプレゼンス向上 ・営業活動によるPSNGの市場への浸透 ・グルカン測定体外診断用医薬品の販売国拡大及び病院市場の新規開拓 これらの重点施策に加え、人材戦略に関わる課題への対応や人的資本経営を推進するため、持続的な成長を支える経営基盤の強化にも取り組みました。具体的には、組織力の一層の向上を図るべく、事業環境の変化に対応した組織編制の見直しを行うとともに、将来を見据えた人材育成を推進しました。また、当社の行動指針である「心と情報の通い合う、個性を活かす明るい社風の確立を推進する」取組みの一環として、社員一人ひとりが能力を最大限発揮できる環境づくりを目的とした、タウンホールミーティングを開催しました。併せて、これらの施策の浸透度や課題を把握するための一手段として、社員エンゲージメントの状況を確認する目的でエンゲージメントサーベイ等を実施しました。 また、サステナビリティ活動についても重要なテーマとして取り組み、2021年に策定したサステナビリティ基本方針及び6つのマテリアリティを基軸とした実効的な施策の立案・実施や、子会社への適用範囲拡大等を行ってまいりました。これらの取り組みに関しては、外部評価機関より以下の評価を受け、当社ウェブサイトに公表しております。 ・EcoVadis評価:コミットメント・バッジ獲得 ・CDP(気候変動分野):Bスコア ・改正省エネ法に基づく事業者クラス分け評価:Sクラス ≪今後の方針について≫ 前述の中期経営計画における重点施策への取り組みでは一定の成果が得られたものの、米国における腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI-6603の承認取得及び上市を含め、未達成となった項目もあることから、これらについて継続して取り組む方針です。
事業等のリスク4,118字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。 これらの想定されるリスク発生の可能性を認識したうえで、リスク発生の回避や軽減及び発生した場合の対応に努める方針ですが、当社株式に関する投資判断は、以下の記載事項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて慎重に検討したうえで行われる必要があると考えています。また、以下の記載は当社株式への投資に関連するリスクの全てを網羅するものではありません。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1)法的規制、制度・行政について 当社グループの製品の多くは人々の生命と健康に関わるものであることから、日本及び海外各国の規制当局による医薬品等の品質、有効性及び安全性を確保するため等の法的規制を受けています。これらの関連法規の改正や、薬価基準の改定を含む医療制度及び行政施策の動向等によっては、業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。法的規制の改正等に起因するリスクについては、その動向を常にモニターすることにより改正内容を早期に把握し、的確に対応していく方針です。しかしながら、その改正の内容や時期等は当社グループが決定できるものではなく、その影響度を事前に見積もることは困難であると認識しています。 (2)新製品開発について 当社の事業の中核をなす医療用医薬品の開発には、基礎研究から製造承認に至るまで、有効性及び安全性確認のための各種試験が必要であり、長期間にわたり多額の研究開発費を負担しても発売に至らないリスクがあります。このような場合、過去に計上された研究開発費に見合う収益が回収できない可能性があります。当社としては、複数の開発パイプラインを推進することにより、リスクの分散に努めています。しかしながら、これにより全てのリスクが回避されるわけではなく、このような新製品開発の不確実性が業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3)特定販売先への依存について 主力製品である医療用医薬品・医療機器は販売提携先と独占販売契約を締結し、販売先を限定しています。状況の変化によりこれらの販売提携先との取引内容に変更があった場合、その内容によっては、業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、当該リスクが顕在化した場合の影響度を見積もることは困難であると認識しています。 (4)副作用に関するリスクについて 医療用医薬品・医療機器は、臨床試験段階から市販後に至るまで、予期せぬ副作用が発現するリスクがあります。当該リスクが顕在化した場合、開発品においては臨床試験の遅れや開発中止等に至る可能性があります。また、既承認品においても、予期せぬ副作用等で発売中止、製品回収等の事態に発展し、業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに備え、日頃より安全監視活動を継続して有害事象の収集と分析を進め、予期せぬ副作用が発現した場合は、迅速に回収等の措置を講じる方針です。しかしながら、顕在化した副作用の程度等に応じた影響を受ける可能性があり、その影響度を定量的に見積もることは困難であると認識しています。なお、関節機能改善剤ジョイクルについては、投与後にショック、アナフィラキシーの発現が複数報告されたことから、医療関係者向けに安全性速報を発出し、有害事象の収集と分析を進め、安全監視活動を強化しています。今後、予期せぬ副作用や副作用の重篤化が確認された場合には、更なる対策強化等の措置を講じることがあります。その場合、ジョイクルの販売収益が低下する可能性があります。 (5)特定仕入先への依存について 医療用医薬品・医療機器の製造には様々な規制があり、原材料の中には規制当局の承認が必要とされるものもあるため、原材料の仕入先を限定し、往訪監査を行い、品質の確保と安定供給体制の確立に努めています。原材料の一部は単一の供給源に依存しているため、調達が困難になるような状況変化が生じたときは、製品の製造に支障をきたすリスクがあります。原材料及び製品在庫を適切に保有することにより、業績への影響を最小限に留める対策を講じていますが、当該リスクが顕在化した場合には、業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。顕在化した場合の影響度は、該当製品や代替品調達の可否、調達に要する時間等により大きく異なることから、その影響度を事前に見積もることは困難であると認識しています。 (6)動物由来成分の原料について 当社グループの製品の多くは、ニワトリ、サメ、カブトガニといった動物に由来する成分を原料としています。そのため、原料とする動物由来成分の使用が制限された場合や調達が困難になった場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、可能な限り調達先を分散させることに加え、当該原料及び製品在庫を適切に保有することで業績への影響を最小限に留める対策を講じています。また、発酵原料を用いた製品や、遺伝子組換え体を用いた製品の上市や開発も進め、リスクの最小化に努めています。しかしながら、これらにより全てのリスクが回避されるわけではなく、実際に顕在化した場合には一定程度の影響を受けることは不可避であると認識しています。また、2022年11月に開催されたワシントン条約国際会議にて、当社が原料としているサメの一種が規制対象となり、輸出時に許可証が必要となることが決定しました。日本政府は当規制対象種について「留保」の姿勢を表明しており、国内における取引では当規制は適用されません。一方、海外輸出においては同許可証が必要となりましたが、サプライヤーと協働で対応を進めており、現時点では既存顧客との取引に影響はありません。ただし、今後当条約の対象生物が拡大した場合は影響を受ける可能性があります。 (7)為替相場の変動について 当連結会計年度における海外売上高比率は61.7%(ロイヤリティー除く)であり、その取引通貨の多くは米ドル等の外貨で行われているため、急激な為替相場の変動は業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため、当社では海外で実施する臨床試験等の研究開発費の支払いに売上の外貨を充当することや為替予約を行うことにより、為替相場の変動リスクの軽減を図っていますが、これらにより全てのリスクを回避することは困難であると認識しています。また、連結財務諸表作成時に海外連結子会社の現地通貨建財務諸表を円換算していることから、為替相場の動向によっては、業績に影響を及ぼす可能性があります。 (8)保有有価証券等の価格変動について 将来の研究開発や設備投資に充当するために、手元資金を有価証券で運用しています。投資対象の分散などリスクの軽減を図っていますが、有価証券等の価格変動等によっては、業績に影響を及ぼす可能性があります。金融市場や金融政策の動向等に起因する外部リスクに関しては、当社独自のリスク軽減対策により軽減・排除することが難しいことから、顕在化した場合にはその時期、規模に応じて影響を受けるものと考えており、顕在化の影響を定量的に見積もることは困難であると認識しています。 (9)知的財産権について 製品や事業の優位性を確保するために特許権、その他知的財産権の取得に向けた様々な出願をしていますが、特許権等が取得できなかった場合や、特許権等が取得できたとしてもその有効性や排他性が否定された場合、特許権等の期間が満了した場合等には、業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、第三者の知的財産権の侵害を未然に防止するために調査をし、その可能性を最小化していますが、知的財産権の侵害の問題を完全に回避することは困難であり、第三者との間で知的財産権に関する紛争が生じた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、現段階において、将来的な顕在化の影響を定量的に見積もることは困難であると認識しています。 (10)情報セキュリティについて 当社グループは、社内外の個人情報を含む多くの機密情報を保有しています。情報システム強化のための適切な投資を実施するほか、情報セキュリティ意識を高めるための社内教育やメール訓練等を実施していますが、システム障害や外部からのサイバー攻撃、従業員や第三者の過失等の様々な要因により、システムの停止、情報の改ざん、漏洩等が発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。 (11)大規模災害等の発生について 地震、台風等の自然災害や火災等の事故、感染症のまん延などにより、当社グループの事業所等が大規模な被害を受け、事業活動が停滞し、または製品供給に支障が生じた場合や、災害により損害を被った設備等の修復のために多額の費用が発生した場合には、業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、各種災害リスクに対応するためのマニュアルの整備等を含め事前の対策を講じていますが、当該リスクは当社グループのみのリスク管理施策では回避できるものではなく、顕在化した場合の規模や期間等に応じた影響を受ける可能性があり、その影響度を定量的に見積もることは困難であると認識しています。 (12)気候変動について 気候変動に伴う気象災害が頻発・激甚化した場合には、事業活動に影響を及ぼす可能性があります。さらに、平均気温の上昇による将来的な炭素税等の導入により、原材料コストが増加し、業績に影響を及ぼす可能性があります。当社としては、気候変動リスクの特定とその対応策に加え、その影響度について、気候変動関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures:TCFD)に基づき評価し、その情報を開示しています。
経営成績の分析 (MD&A)4,836字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。 ①経営成績 当期における、連結売上高は36,645百万円(前期比6.9%減)、経常利益は1,679百万円(同13.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,473百万円(同21.3%増)となりました。経営成績に重要な影響を与えた要因は、以下のとおりであります。 1)売上高 当期の売上高は、LAL事業の増加があったものの、ロイヤリティーの大幅な減少に加え、海外医薬品の減少も重なり、36,645百万円(同6.9%減)となりました。 セグメント別の売上状況は次のとおりです。 医薬品事業の売上高は24,493百万円(同11.0%減)となりました。 ・国内医薬品(11,868百万円、同0.4%減) ・海外医薬品(9,369百万円、同4.4%減) ・医薬品原体・医薬品受託製造(3,254百万円、同1.9%増) LAL事業の売上高は12,152百万円(同2.5%増)となりました。 2)販売費及び一般管理費 当期の販売費及び一般管理費は16,632百万円(同6.7%減)となりました。これは主に研究開発費等の減少によるものです。当期における研究開発費は7,010百万円(同8.3%減)、対売上高比率(ロイヤリティー除く)は19.1%となりました。 3)営業外損益 当期の営業外収益は2,367百万円(同165.7%増)、営業外費用は27百万円(同90.5%減)となりました。これは主に投資有価証券売却益の計上及び円安の影響により、前期の為替差損が当期は為替差益に転じたことによるものです。 4)特別損益 当期の特別損失は169百万円となりました。これは減損損失の計上によるものです。 ②財政状態 総資産は、前期末に比べ2,471百万円増加の86,344百万円となりました。 負債は、前期末に比べ359百万円増加の11,045百万円となりました。 純資産は、前期末に比べ2,111百万円増加の75,299百万円となりました。 ③キャッシュ・フローの状況 当期末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前期末に比べ6,263百万円減少し、12,059百万円となりました。 当期における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。 営業活動によるキャッシュ・フローは1,347百万円の支出となりました。 投資活動によるキャッシュ・フローは3,508百万円の支出となりました。 財務活動によるキャッシュ・フローは1,677百万円の支出となりました。 ④生産、受注及び販売の実績 1)生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   金額(百万円)   前期比(%) 医薬品   25,731   △2.1 LAL   12,354   4.6 合計   38,086   △0.0 (注)金額は販売価格によっております。 2)商品仕入実績 当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   金額(百万円)   前期比(%) 医薬品   -   △100.0 LAL   958   2.3 合計   958   2.1 (注)金額は仕入価格によっております。 3)受注状況 当社グループは、主に販売計画に基づいて生産しております。 受注生産を一部行っておりますが、受注高及び受注残高の金額に重要性はありません。 4)販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   金額(百万円)   前期比(%) 医薬品   24,493   △11.0 LAL   12,152   2.5 合計   36,645   △6.9 (注)主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。 相手先   前連結会計年度   当連結会計年度 金額(百万円)   割合(%)   金額(百万円)   割合(%) 科研製薬株式会社   9,479   24.1   9,643   26.3 ジンマー バイオメット ホールディングス インク   4,497   11.4   5,145   14.0 (2)経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 当社グループに関する財政状態及び経営成績の分析・検討内容は原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容であります。 また、重要な影響を及ぼす可能性のある事項については、「3.事業等のリスク」に記載しております。 ①重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りが必要となります。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針及び見積りは、「第5 経理の状況」の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」及び「重要な会計上の見積り」に記載しております。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 1)経営成績 当期の売上高は、LAL事業の増加があったものの、ロイヤリティーの大幅な減少に加え、海外医薬品の減少も重なり、前期と比べ6.9%減の36,645百万円となりました。 減収により、営業損失は660百万円、投資有価証券の売却等により、経常利益は同13.1%減の1,679百万円、次期の見通しを勘案し、繰延税金資産の計上額を見直したことから、親会社株主に帰属する当期純利益は、同21.3%増の1,473百万円となりました。 セグメント別の売上概況 <医薬品事業> 当社は医薬品の販売部門を持たず、それぞれの製品領域で強みを持つ国内外の企業と提携し、販売を委託することで、経営資源を研究開発や製造へ集中するビジネスモデルを展開しています。また、医薬品事業に関連するロイヤリティーは、研究開発や販売の進捗に応じて受領するマイルストーン型がメインとなっています。 ・国内医薬品(11,868百万円、前期比0.4%減) 関節機能改善剤の市場は、国内の高齢者人口の増加に伴い患者数は増加傾向にあるものの、注射剤以外の外用薬や内服薬の処方拡大により数量ベースでは横ばいとなっています。一方、眼科手術補助剤の市場は、高齢者人口の増加に伴って数量ベースでは成長基調にあります。このような状況の中、関節機能改善剤アルツと眼科手術補助剤オペガン類は、それぞれの市場においてトップシェアを維持しています。 当社売上高については、主にオペガン類の単価減の影響があったものの、アルツの出荷タイミングによる増加により、前期並みとなりました。 ・海外医薬品(9,369百万円、同4.4%減) 主力の米国及び中国の関節機能改善剤市場は、両国における高齢者人口の増加を背景に、市場は緩やかな拡大傾向にあります。一方、米国では政府の政策による医薬品業界への影響が不透明であることや、中国においても政府や省による集中購買制度が拡大しており、市場の動向を予測することが難しい状況となっています。 当社売上高については、主に米国向け関節機能改善剤ジェル・ワンの出荷タイミングによる増加があったものの、米国向け関節機能改善剤スパルツFXの減少により、前期比で4.4%の減収となりました。5回投与製剤のスパルツFXの減少要因については、出荷タイミングに加え、米国の関節機能改善剤市場における少数回投与製品(1~3回投与)への移行が影響していると推測しています。 これらに加え、医薬品原体・医薬品受託製造の増収(3,254百万円、同1.9%増)、ロイヤリティーの減収(1百万円、同99.9%減)により、医薬品事業の売上高は24,493百万円(同11.0%減)となりました。 <LAL事業> 主に医薬品の製造工程における品質管理に使用されているエンドトキシン測定用試薬の市場は、カブトガニの血液を利用した従来製品や、脱動物由来原料により製造された遺伝子組換え製品も合わせ、安定した成長を見込んでいます。また、グルカン測定体外診断用医薬品の市場は米国を中心に伸長しており、今後も成長を見込んでいます。 当社売上高については、国内外におけるエンドトキシン測定用試薬やグルカン測定体外診断用医薬品の販売が好調に推移し、前期比で2.5%増の12,152百万円となりました。 2)財政状態 当期末における総資産は、前期末に比べ2,471百万円増加の86,344百万円となりました。これは主に有形固定資産の増加によるものです。 負債は、前期末に比べ359百万円増加の11,045百万円となりました。これは主に繰延税金負債の増加によるものです。 純資産は、前期末に比べ2,111百万円増加の75,299百万円となりました。これは主にその他有価証券評価差額金の増加によるものです。 3)キャッシュ・フロー 当期末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前期末に比べ6,263百万円減少し、12,059百万円となりました。 当期における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 営業活動の結果使用した資金は1,347百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益1,510百万円、減価償却費1,984百万円、売上債権の増加額1,265百万円及び棚卸資産の増加額1,058百万円等によるものであります。前期比では5,776百万円支出が増加しております。 投資活動の結果使用した資金は3,508百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出5,900百万円、有価証券及び投資有価証券の取得・償還・売却による純収入2,669百万円等によるものであります。前期比では32百万円支出が減少しております。 財務活動の結果使用した資金は1,677百万円となりました。これは主に、配当金の支払額1,637百万円等によるものであります。前期比では106百万円支出が増加しております。 4)資本の財源及び資金の流動性 ・資本の財源 円滑な事業活動に必要な資金の調達について、当社グループは、今後の成長戦略への資金需要や変化の激しい事業環境における経営の安定性確保など、様々な要因を総合的に勘案し決定しています。新薬開発はリスクの高いビジネスであるため、強固な財務体質維持の必要性から一定の財務基盤を確保しており、主として、営業キャッシュ・フローで得た資金を財源に、新薬開発を中心とした研究開発や高い品質の製品を安定的に供給するための製造設備などへの投資を行っています。 ・資金の流動性 成長戦略への投資や株主の皆さまへの継続した利益還元に対する適切な資金の配分に加え、新薬開発には承認を取得するまでに長期間にわたる多額の研究開発投資が必要なことから、将来の事業に対する待機資金としての性格も鑑みて、現預金残高を維持しています。さらに、主要取引銀行とコミットメントライン契約及び当座貸越契約を締結することなどにより、十分な資金の流動性を確保しています。

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開示資料

出典

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