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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,053.44+287ドル円158.79-1NASDAQ26,229.57+130S&P 5007,675.19+44SOX 指数11,376.79+889/2終値

ツバキ・ナカシマ

6464 · Prime · 機械

精密ボール・ローラー製造で世界トップ。ベアリング用鋼球やセラミック球等、2万種類超の精密部品を供給するニッチトップ企業。

概要

株式会社ツバキ・ナカシマは、奈良県葛城市に本社を置く精密部品メーカーである。精密ボールと精密ローラーを主力製品とし、売上収益の98.7%を占める。2025年12月期の売上収益は698億円、従業員数は2,447人。セラミック球や超硬合金球など20,000種類以上の品揃えで、米国、欧州、アジアに生産拠点を持つ。

精密ボールと精密ローラーが売上の98%を占める事業構成

当社グループはプレシジョン・コンポーネントビジネスとブロア・リアルエステイトビジネスの2セグメントで構成される。前者が売上収益の約98.7%を占め、鋼球、セラミック球、超硬合金球、ガラスボール、プラスチック球、カーボン鋼球の精密ボール、ならびにテーパー、シリンドリカル、スフェリカルの精密ローラーを製造販売する。後者は中・大型遠心送風機を手がけ、売上比率は約1.3%である。2025年12月期のプレシジョン・コンポーネントビジネス売上は689億円、ブロアは9億円であった。

日本と10カ国に広がる製造販売拠点

当社グループは日本に加え、米国、イタリア、ポーランド、スロバキア、オランダ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、イギリス、中国、タイ、インドの10カ国に製造販売拠点を持つ。連結子会社は海外に20社あり、それぞれの地域で顧客の要求に応じた精密ボールとローラーを供給する。幅広い在庫を活用した短納期対応が強みで、グローバルフットプリントの最適化を中期経営計画の柱の一つとしている。

非ベアリング用途にも応用される精密球技術

精密ボールの製造技術はベアリング以外の分野にも展開されている。超硬合金球はボールペンのペン先ボールとして、水性ゲルインキや低粘度油性インキの筆記性能向上に寄与。ガラスボールは光通信用や内視鏡、カメラの光学レンズに使用される。プラスチック球は軽量で耐食性に優れ、医療用やプリンターインクのボール栓、絶縁用ベアリングなどに用いられる。これらの非ベアリング用途は、ベアリング向けと並ぶ重要な事業領域となっている。

2025年12月期に大型減損を計上した厳しい業績

2025年12月期の売上収益は前期比8.0%減の698億円、営業損失は223億円、親会社所有者帰属当期損失は272億円となった。欧州の自動車産業低迷とセラミック事業における中国メーカーとの価格競争激化が主因である。米国とセラミック事業の在庫に対して棚卸資産評価損65億円、プレシジョン・コンポーネントビジネスの有形固定資産及びのれんの減損損失167億円を計上した。中期経営計画では2029年12月期に売上870億円、営業利益100億円を目標とする。

業界の中での役割はベアリング部品サプライヤーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
698億円
営業利益
-223億円
営業利益率
-31.9%
純利益
-272億円
2025/12 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

01ベアリング業界(自動車・産業機械等)主力

主力の精密ボール(鋼球、セラミック球等)と精密ローラー(テーパー、シリンドリカル、スフェリカル)をボールベアリングやローラーベアリングの構成部品として供給。自動車、工作機械、家電機器、一般機械など幅広い最終製品の回転部分に使用される。セラミック球は軽量・高強度で、風力発電機やEV、半導体製造装置などの成長分野でも重要な役割を担う。

主な製品・サービス8
精密ボール(鋼球)
玉軸受用の鋼球。高寿命、低騒音で自動車・二輪車・家電・一般機械の回転部に使用。
セラミック球
軽量・高強度・耐摩耗・耐熱・耐食・絶縁性に優れ、工作物スピンドルモーターやターボチャージャー、風力・EV・半導体向けベアリングに使用。
超硬合金球
ボールペン用ボール、計測器端子、ボールバルブ、ベアリング用。特にボールペン用では高品質で幅広い表面加工技術を持つ。
ガラスボール
光通信用、内視鏡、カメラ光学レンズ等に使用。ベアリング用ボールの製造技術を応用し高品質・高精度を大量生産。
プラスチック球
金属球より軽量で耐久性・耐食性に優れ、潤滑油不要。低荷重ベアリング、バルブ、プリンターインク用ボール栓、医療用等に使用。
カーボン鋼球
中荷重・低荷重で高精度不要の回転機器向け。自動車シートレール、自転車、事務機等に使用。
テーパーローラー(円すいころ)
自動車トランスミッション、ハブベアリングや産業用ベアリングの構成部品。
シリンドリカルローラー(円筒ころ)
自動車及び産業用ベアリング用。重荷重をより小さいパッケージで運搬可能。

02非ベアリング用途準主力

精密ボールの技術を応用し、ボールペンのペン先ボールや医療用プラスチック球など、ベアリング以外の多様な用途にも製品を供給。超硬合金球のボールペン用途では、水性ゲルインキや低粘度油性インキ向けに高品質な表面加工技術を提供。

主な製品・サービス2
ボールペン用ボール
超硬合金球で、水性ゲルインキや低粘度油性インキに対応し筆記性能向上に寄与。
医療用プラスチック球
軽量・耐食性を活かした医療用途のプラスチック球。

03送風機(ブロア)事業副次

中・大型遠心送風機を製造販売。製鉄所、火力発電所、原子力発電所、セメントプラントなどの主要設備に使用される高効率・高圧・大風量・低騒音の製品を供給。売上比率は約1.3%。

主な製品・サービス1
遠心送風機
中・大型遠心送風機。各施設の用途に応じた高効率、高圧力、大風量、低騒音型。

製品と技術

鋼球からセラミック球へ:成長市場を支える精密ボールの進化

精密ボールの中核は鋼球であり、高寿命・低騒音の特性で自動車、二輪車、家電、一般機械の回転部分に広く使用される。戦略製品のセラミック球は軽量・高強度・耐摩耗・耐熱・耐食・絶縁性に優れ、工作機械スピンドル、ターボチャージャー、風力発電機、EV、半導体製造装置などの成長分野で需要が拡大している。超硬合金球はボールペン用や計測器端子、バルブ向け、ガラスボールは光通信・内視鏡・カメラレンズ向け、プラスチック球は医療・絶縁用途と、材質ごとに多様なニーズに応える。

自動車や産業機械に不可欠な3種類の精密ローラー

精密ローラーはテーパーローラー(円すいころ)、シリンドリカルローラー(円筒ころ)、スフェリカルローラー(球面ころ)の3種類を製造する。テーパーローラーは自動車トランスミッションやハブベアリングの構成部品として不可欠である。シリンドリカルローラーは自動車及び産業用ベアリングに使われ、重荷重を小型パッケージで運搬可能にする。スフェリカルローラーは重荷重・高耐久の産業用途向けに設計される。これらは当社グループの精密ボールと同様、グローバルな自動車・産業機械サプライチェーンを支えている。

ボールペン用ボールから医療用球まで:非ベアリング分野の広がり

精密球技術を応用した非ベアリング製品は、ベアリング以外の多様な産業に浸透している。超硬合金球はボールペンのペン先ボールとして、水性ゲルインキや低粘度油性インキに対応し筆記性能を向上。ガラスボールは光通信用コネクタや内視鏡、カメラ光学系に高精度を提供。プラスチック球は軽量かつ潤滑油不要で、医療器具やプリンターインクのボール栓、無騒音ベアリングに使用される。これらの製品はベアリング用と共通の製造技術を基盤にしながら、それぞれの用途固有の要求を満たす。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

機械のなかでの位置

精密機械部品大手、業績低迷

ツバキ・ナカシマは機械セクターに属し、同業他社には日本製鋼所や三浦工業などがいる。同社は精密ボールねじやリニアガイドなど機械要素部品を手掛け、売上規模は700億円超と業界中堅。しかし2024年12月期は売上759億円、営業利益1.05%と低収益、2025年12月期は売上698億円、営業赤字31.95%と大幅悪化見通し。日本製鋼所や三浦工業に比べ収益性で大きく劣り、半導体・工作機械需要の変動に脆弱。

強み

  • 精密機械部品で長年の実績とブランド力を持つ。
  • ボールねじやリニアガイドなど多様な製品を提供。
  • 海外生産拠点を持ち、国際的な顧客に対応。
  • 高精度・高耐久性を追求する開発体制。

課題

  • 営業赤字に転落し、コスト構造の見直しが急務。
  • 半導体や工作機械の市況に業績が大きく左右される。
  • 海外メーカーとの競争激化で価格低下圧力が強い。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

自動車部品・電池・販売の時価総額近傍。太字がツバキ・ナカシマ

時価総額で並べると、掲載7社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
14228積水化成品工業281億円12.7倍
27888三光合成274億円36.0倍
37294ヨロズ229億円10.3倍
43501SUMINOE181億円
55852アーレスティ174億円4.7倍
66464ツバキ・ナカシマ143億円
77236ティラド90億円10.3倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(自動車部品・電池・販売)に従っています。

会社の歴史

沿革 4件

投資会社による買収で再スタートした2007年

2007年1月、東京都千代田区においてTNNインベストメント株式会社が設立された。同年2月、旧株式会社ツバキ・ナカシマの株式公開買い付けが成立し、5月の株式交換により完全親会社となる。8月には子会社を吸収合併し、商号を株式会社ツバキ・ナカシマに変更、本社を奈良県葛城市に移転した。これにより現在の企業体制が形成された。

売上高が138億円から748億円へ急成長した2012〜2018年

2012年12月期の売上収益は138億円であったが、2018年12月期には748億円へと拡大した。同期間の当期利益は4億円から68億円へ増加し、自動車や産業機械向け需要の取り込みに成功した。特にセラミック球の戦略製品化とグローバル展開が成長をけん引した。2015年に392億円、2017年に532億円と順調に規模を拡大した。

業績が一転して悪化した2019〜2022年

2019年12月期の売上収益は646億円に減少し、当期利益も49億円と低迷した。2020年には新型コロナウイルスの影響で売上520億円、利益19億円とさらに落ち込んだ。2022年には売上790億円と回復したものの、価格競争の激化や事業環境の変化により91億円の当期損失を計上した。この間、収益構造の脆弱さが顕在化した。

構造改革の断行と大型損失を計上した2023〜2025年

2023年12月期は13億円の当期損失、2024年は9億円の小幅黒字に回復したが、2025年には欧州自動車市場の低迷と中国メーカーとの競合激化により272億円の巨額損失を計上した。2025年2月に5か年の中期経営計画を策定し、調達・生産コストの削減、在庫管理体制の見直し、グローバルフットプリントの最適化を推進している。また、2025年10月にはボールねじ及びボールウェイ事業をミネベアミツミ株式会社に譲渡した。

年表4件を開く

2000年代

  • 2007年1月東京都千代田区において、TNNインベストメント㈱設立。
  • 2007年2月上場旧㈱ツバキ・ナカシマの株式公開買い付けが成立。
  • 2007年5月株式交換により、当社は旧㈱ツバキ・ナカシマの完全親会社となる。
  • 2007年8月M&A子会社である旧㈱ツバキ・ナカシマを吸収合併し、商号を㈱ツバキ・ナカシマに変更。本社を奈良県葛城市に移転。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/12期の経営方針より

会社は3つの方針を掲げている。そのうち2項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上収益2029年12月期まで870億円
  • 営業利益2029年12月期まで100億円

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    グローバルフットプリント最適化

    グローバルな拠点配置を見直し、コスト構造を抜本的に改革することで、収益性の改善を図る。

  2. 02

    成長セグメントへの集中投下

    将来性の高い市場や製品分野に経営資源を重点配分し、成長領域での競争力を強化する。

  3. 03

    コスト削減推進

    一層のコスト削減を全社的に推進し、利益率の向上を目指す。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で2,447人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は516万円で、9期前と比べて+5.3%平均年齢は43.0歳、平均勤続年数は16.9年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2016年12月1,882
2017年12月3,078
2018年12月3,076
2019年12月49042.19.53,009
2020年12月43241.910.12,869
2021年12月47442.711.02,999
2022年12月51343.611.63,112
2023年12月48644.211.93,066
2024年12月48142.712.12,77629
2025年12月51643.016.92,447−911

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年12月期・提出会社(単体)
女性管理職比率14.5%
縦線は目安の30%
男性育休取得率100.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)85.5%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社20(国内 4 / 海外 16、うち連結子会社 12) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
本社 — ボスニア・ヘルツェゴビナ ネレトヴァ県7,397百万円
プレシジョン・コンポーネントビジネス
本社 — イタリア ピエモンテ州4,913百万円
プレシジョン・コンポーネントビジネス
本社 — 中国 江蘇省 太倉市4,779百万円
プレシジョン・コンポーネントビジネス
本社 — インド ダードラー 及びナガル・ハーヴェーリー連邦直轄領4,483百万円
プレシジョン・コンポーネントビジネス
本店及び鋼球事業所 — 奈良県葛城市4,117百万円
プレシジョン・コンポーネントビジネス 全社(共通)
本社 — 中国 江蘇省昆山市3,501百万円
プレシジョン・コンポーネントビジネス
本社 — スロバキア ジリナ県3,090百万円
プレシジョン・コンポーネントビジネス
本社 — タイ ラヨーン県2,084百万円
プレシジョン・コンポーネントビジネス
本社 — 中国 重慶市1,336百万円
プレシジョン・コンポーネントビジネス
岡山工場 — 岡山県勝田郡勝央町1,251百万円
プレシジョン・コンポーネントビジネス
ほか9件の開示あり
主な関係会社
  • 海外
    TN AMERICAS HOLDINGS, INC.
    米国 デラウェア州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    TN GEORGIA, INC.
    米国 ジョージア州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    TN MICHIGAN, LLC.
    米国 ミシガン州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    TN AMERICAS INTERNATIONAL, INC.
    米国 ジョージア州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    TN TENNESSEE, LLC.
    米国 テネシー州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    TN POLSKA Sp. z o.o.
    ポーランド クラシュニック市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    TN EUROPE, B.V.
    オランダ ユトレヒト州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    TN EUROPE INTERNATIONAL, B.V.
    オランダ ユトレヒト州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    TN ITALY, S.P.A.
    イタリア ピエモンテ州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    Rispa S.r.l.
    イタリア エミリアロマーニャ州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    TN SLOVAKIA, s.r.o.
    スロバキア ジリナ県 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    TN BOSNIA DOO KONJIC
    ボスニア・ヘルツェゴビナ ネレトヴァ県 · 連結子会社
    議決権100.0%
残りのグループ会社8社を開く
  • TN TAICANG CO., LTD.中国 江蘇省太倉市100%
  • TN CHONGQING CO., LTD.中国 重慶市100%
  • TN KUNSHAN CO., LTD.中国 江蘇省昆山市100%
  • KUNSHAN TN TRADING CO., LTD.中国 江蘇省昆山市100%
  • TN INDIA PRIVATE LIMITEDインド ダードラー及びナガル・ハーヴェーリー連邦直轄領100%
  • TN UNITED KINGDOM, LTD.英国 ウエスト・サセックス州100%
  • TN RAYONG LTD.タイ ラヨーン県100%
  • TN ASIA PTE. LTD.シンガポール100%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年12月期の売上高は698億円営業利益-223億円前期と比べると減収減益で、売上が-8.0%、利益が-2887.5%。

売上高
-8.0%
698億円
営業利益
-2887.5%
-223億円
純利益
-3122.2%
-272億円
営業利益率
-31.9%
前期比 -33.0%pt

会社が出している今期の予想2026年12月期

項目会社予想前期実績
売上高700億円698億円
営業利益25億円-223億円
純利益5億円-272億円
1株あたり配当¥0¥0

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年2Qで、売上は369億円、営業利益は13億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は+2.2%、営業利益は+62.5%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年1Q197157.67
2023年2Q19942.02
2023年3Q19694.63
2023年4Q179−25
2024年1Q200157.59
2024年2Q20373.48
2024年4Q356−14−3.9−8
2025年2Q36182.2−10
2025年4Q337−231−68.5−262
2026年2Q369133.5−1

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 15期分

2012年3月期からの15期で、売上は210億円から698億円へ3.3倍に増えた。直近期の営業利益率は-31.9%。

決算期売上高億円営業利益億円税引前利益億円営業利益率%純利益億円
2012年3月2102713
2012年12月138144
2013年12月3025737
2014年12月3606438
2015年12月3926445
2016年12月3696446
2017年12月5325327
2018年12月7488868
2019年12月6467249
2020年12月5202619
2021年12月6795036
2022年12月790−96−91
2023年12月77143−13
2024年12月7598171.19
2025年12月698−223−240−31.9−272

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年12月期

売上高698億円のうち、営業利益として残るのは-223億円-31.9%。営業外の損益と税金を反映した純利益は-272億円、売上の-39.0%にあたる。営業利益率は業種中央値8.6%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金95.4%666億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金15.9%111億円
  • その他の費用持分法損益などの調整20.6%144億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益-31.9%-223億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
4.6%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比40.6pt
-31.9%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比45.9pt
-39.0%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比63.0pt
-55.3%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
-17.9%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
-13.3%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 13期分

2025年12月期は営業CFが105億円、投資CFが11億円で、差し引きのフリーCFは116億円この組み合わせは資産整理型にあたる。本業の稼ぎに加えて資産売却でも現金を作り、負債返済や還元に充てている。事業の入れ替え局面期末の手元現金は346億円で、売上の5.9ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年12月50−30−520144
2014年12月34−7−7227105
2015年12月75−8467172
2016年12月67−9−3458191
2017年12月51−438316−387120
2018年12月81−34−3247133
2019年12月6040−62100169
2020年12月22−13−279150
2021年12月63−2312940325
2022年12月−41−35−18−76241
2023年12月14−4914−35230
2024年12月49−38−1911233
2025年12月10511−13116346

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 15期分

2025年12月期の総資産は1,517億円。このうち返さなくてよい自己資本が370億円で、自己資本比率は24.4%(業種中央値65.3%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2012年3月80132048140.0
2012年12月79032546541.1
2013年12月93542650945.6
2014年12月91941250744.8
2015年12月95245050247.3
2016年12月93444049447.1
2017年12月1,39644695031.9
2018年12月1,38745193632.5
2019年12月1,35245889433.9
2020年12月1,30544785834.3
2021年12月1,5725331,03933.9
2022年12月1,5995011,09831.3
2023年12月1,6615411,12032.6
2024年12月1,7476151,13235.2
2025年12月1,5173701,14624.4

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年12月期の内訳
現金及び預金
346億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
-120億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
1,146億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
46
/ 100
安定性自己資本比率16 / 40
収益力営業利益率0 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

機械 209社との比較

同じ機械の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率209社中182位あたり、逆に低いのは営業利益率209社中208位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE下位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
-55.3%/中央値 7.7%
P25 4.7%P75 11.1%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
-31.9%/中央値 8.6%
P25 4.8%P75 12.6%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
24.4%/中央値 65.3%
P25 51.4%P75 75.3%
売上成長率下位前期からの売上の伸び
-8.0%/中央値 3.9%
P25 -1.7%P75 9.4%
配当利回り下位株価に対して1年で受け取る配当の割合
0.0%/中央値 2.9%
P25 1.8%P75 3.6%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥343で、1年前と比べて-4.5%過去52週の値幅のなかでは28%の位置にある。

¥343+0.0%1ヶ月-13.2%1年-4.5%時価総額143億円
過去52週の値幅
安値¥281高値¥499

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (会社予想)26.2倍
PBR0.34倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は8月13日に323円と急落し、前日比5%安。25日移動平均線(377.32円)を約14.4%下回り、75日線(376.28円)も約14.2%下回る。8月12日には340円まで下落しており、下落が加速。52週高値499円からは約35%下落。RSIは37.4と弱気圏にあり、売りが続く可能性がある。出来高は8月13日に182万株と急増しており、投げ売りも観測される。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

同社は業績低迷が続き、2025年12月期には大幅赤字(営業損失272億円)を見込む。強気派は、PBR0.37倍と株価純資産倍率が著しく低く、再建策や事業構造改革による反転を期待。また、工作機械や精密部品の一部セグメントに潜在力があるとの見方。弱気派は、赤字幅拡大で財務リスクが高まり、再生のメドが立たず、バリュエーションの低さは価値毀損を反映したものでディストレス状態とみる。PERはマイナスで評価不能。

プラスに働く材料3
  • PBR0.37倍の割安感

    解散価値対比で株価が低く、再建成功なら上昇余地。

  • 再建への期待

    事業構造改革や不採算事業の整理で改善の可能性。

  • 一部セグメントの強み

    精密部品や工作機械で一定の技術力を持つ。

マイナスに働く材料3
  • 大幅赤字の継続

    2025年12月期は営業損失272億円の見通し。

  • 財務リスク

    赤字拡大で債務超過や資金繰り悪化の懸念。

  • 再生の不確実性

    再建計画の具体性や実行可能性に疑問。

次の決算で確かめる点
営業利益
赤字幅の縮小・黒字転換の兆候を確認。
自己資本比率
財務の健全性を監視するため。
フリー・キャッシュ・フロー
資金繰りの逼迫度を測る。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり0で、前期から+92.3%いまの株価に対する利回りは0.00%。増配か配当維持が1年続いている。

年間配当
¥0
1株あたり
配当利回り
0.00%
いまの株価に対して
配当性向
30.2%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
1年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2016年12月6344.9
2017年12月641.680.5
2018年12月7923.4102.6
2019年12月812.580.3
2020年12月24−70.4315.0
2021年12月4483.3423.6
2022年12月30−31.8104.1
2023年12月13−56.7
2024年12月2592.330.2

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想

株主

有価証券報告書より

2025年12月期末の株主数は延べ21,087人。区分でいちばん多いのは個人・その他58.5%。グループ会社や銀行などの安定株主が24.1%を占め、残る75.9%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2020年12月%2021年12月%2022年12月%2023年12月%2024年12月%2025年12月%
個人・その他33.125.930.060.665.158.5
金融機関24.525.128.216.718.821.8
外国法人37.644.834.315.19.511.2
証券会社3.02.55.74.93.95.9
自己株式2.12.14.24.24.24.2
事業法人1.91.71.82.62.62.3
外国人個人0.00.00.00.10.10.2

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)14.20
02BBH CO FOR ARCUS JAPAN VALUE FUND(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)3.66
03株式会社日本カストディ銀行(信託口)3.16
04日本マスタートラスト信託銀行株式会社(株式付与ESOP信託口・80189口)2.16
05青木 達也2.01
06UBS AG LONDON A/C IPB SEGREGATED CLIENT ACCOUNT(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)1.83
07日本マスタートラスト信託銀行株式会社(役員報酬BIP信託口・76206口)1.72
08楽天証券株式会社共有口1.62
09MSIP CLIENT SECURITIES(常任代理人 モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社)1.31
10株式会社SBI証券1.30

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近1
  • 2026-08-21
    アーカス・インベストメント・リミテッド
    新規の大量保有報告
    6.12%
    +1.09pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 15期分

1株利益は15期で−2233%、1株純資産は15期で+18%。直近期のROEは-55.3%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2012年3月338184.1
2012年12月118301.3
2013年12月931,0889.5
2014年12月981,0499.21685.7
2015年12月1141,13210.415.170.6
2016年12月1161,11510.414.644.9
2017年12月671,1216.040.080.5
2018年12月1711,12915.19.5102.6
2019年12月1221,13710.813.180.3
2020年12月471,1154.224.1315.0
2021年12月881,3157.316.7423.6
2022年12月−2251,261−17.6104.1
2023年12月−321,362−2.5
2024年12月231,5431.620.630.2
2025年12月−703968−55.3

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

9名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は9名。2025/12期の役員報酬は総額419百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約3倍にあたる。

氏名役職年齢
松山達取締役47
上田洋一取締役48
アンナ・ドルギーフ取締役51
淡輪敬三取締役73
山本昇取締役63
加藤忠智取締役71
加藤ゆう里取締役53
D.マイケル・ウィルソン取締役64
デイビッド・エヴァンズ取締役59

役員報酬の内訳2025/12

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円退職慰労百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
執行役121751415537231
社外取締役5321337
取締役(社内)1141414

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/12期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容2,344字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループは、奈良に本社を置く当社及び海外の連結子会社20社により構成されております。主な事業として、精密ボール(プレシジョン・コンポーネントビジネス)、精密ローラー(同)、送風機(ブロア・リアルエステイトビジネス)の製造販売を行っております。当社グループは、日本に加え、米国、イタリア、ポーランド、スロバキア、オランダ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、イギリス、中国、タイ及びインドにて製造販売を行っております。 プレシジョン・コンポーネントビジネスは、2025年12月期における当社グループ売上収益のおよそ98.7%の事業であり、顧客の厳しい要求に合った様々な材質、サイズの20,000種類を超える幅広い高品質精密ボールを製造販売しております。さらに、幅広い範囲の精密ボールの在庫を活用した短納期での対応力を強みとしております。 精密ボールは主に重要な構成要素としてボールベアリングに使用され、自動車や工作機械のような最終製品の品質、信頼性を確実なものとしております。精密ローラーは主に、当社グループの精密ボールと類似の用途に加えて、油圧ポンプ及びモーター等の一定の非ベアリング用途にも使用されます。 セラミックボールは、軽量でありながら高い強度を持っています。優れた絶縁性に加え、耐摩耗性、耐熱性、耐食性にも優れています。この特徴を活かして、工作機械のスピンドルモーターやターボチャージャー、高速で回転する歯科用ドリルなどのベアリングに使用されています。その他、浄水処理や食品関連の液体制御用の定量ポンプのチェックボールとしても使用されています。 風力発電機や電気自動車などの環境に配慮した最終製品に加え、半導体製造装置などの成長分野において、セラミックボールは重要な役割を担っております。 また、当社グループはボールペンのペン先ボールや医療用のプラスチック球のような様々な非ベアリング用途も製造販売しております。 ブロア・リアルエステイトビジネスは、主に中・大型送風機を製造販売しており、2025年12月期における当社グループ売上収益のおよそ1.3%の事業であります。 主な製品の特徴と用途は以下のとおりであります。 製品   製品の特徴と用途 プレシジョン・コンポーネントビジネス   精密ボール   玉軸受用鋼球   当社グループの主力製品であり、主にボールベアリングを構成する部品として用いられております。当社グループの鋼球は高寿命、低騒音の特徴をもち、自動車、二輪車、家電機器、一般機械の回転部分をはじめ幅広い用途に使用されております。 セラミック球   当社グループの戦略製品であり、主にボールベアリングを構成する部品として用いられております。セラミック球は鋼球に比べ、軽量、高強度、耐摩耗性、耐熱性、耐蝕性、絶縁性等の面で優れ、セラミック球を使用したボールベアリングは高寿命、良潤滑性、低フリクション等の特徴を持ちエコロジーや省エネの面で優れた性能を発揮します。また、耐蝕性、絶縁性が優れていることから、従来の鋼球では使用できなかった環境での使用が可能となり、幅広い用途への展開が可能となっております。 超硬合金球   主に、ボールペン用、計測器測定端子用、ボールバルブ用、ボールベアリング用等の用途に用いられております。特にボールペン用ボールにおいては、高品質で幅広い表面加工技術を確立し、近年主流となっている水性ゲルインキや低粘度油性インキを使用したボールペンの筆記性能の向上に寄与しております。 ガラスボール   主に、光通信用、内視鏡、カメラをはじめとする光学レンズなどの用途として用いられております。当社では、ベアリング用ボールの製造技術を応用し、他社では類を見ない高品質、高精度の製品を大量生産する技術を確立しております。 プラスチック球   金属球と比べ軽量であり、耐久性、耐触性に優れており、そのため潤滑油、錆止め油を必要としない等の特徴があります。低荷重のベアリング、バルブ、プリンターインク用のボール栓などをはじめ、医療用、絶縁用、無騒音用ベアリング等でプラスチックの特性を生かした用途として用いられております。 カーボン鋼球   カーボン鋼球は、キャスター等の中荷重、低荷重で特に高精度を必要としない回転機器などに用いられております。主に、自動車用シートレール、自転車や事務機用等の軽荷重用ベアリングなどの用途として使用されております。 精密ローラー   テーパーローラー (円すいころ)   自動車のトランスミッション、自動車のハブベアリング及び産業用の幅広い用途を含む様々な用途に使用される、テーパーローラーベアリング(円すいころ軸受)の部品であります。 シリンドリカルローラー (円筒ころ)   一般的に自動車及び産業用の用途に使用され、これによってベアリングを用いて重荷重をより小さいパッケージで運搬することが可能となります。 スフェリカルローラー (球面ころ)   産業用の用途で使用するために、重荷重に対応するように設計され、高い耐久力を有するよう製造されます。 ブロア・リアルエステイトビジネス   遠心送風機等   当社グループは、中・大型遠心送風機を製造しており、各施設の用途に応じた、高効率、高圧力、大風量、低騒音型の遠心送風機等を製造販売しております。主に、製鉄所、火力発電所、原子力発電所、セメントプラントなどの主要部に使用されております。 (事業系統図) (注)プレコンとは、プレシジョン・コンポーネントビジネスの略称になります。 ブロアとは、ブロア・リアルエステイトビジネスの略称になります。
経営方針・対処すべき課題1,671字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営の基本方針 世界が急速に変化する今日において、柔軟であること、革新的であることは単なる選択肢ではなく、当社が持続的かつ長期的に成功するために欠かすことのできない要素であります。 当社では、成功の実現に向けて、社員全員が同じ目線と価値観をもって進んでいくために、当社が目指し、成し遂げようとするもの、そしてそれらを達成する方法を示す、パーパス(存在意義)、ビジョン(目指す姿)、ミッション(使命)、バリュー(価値観)を掲げております。 積み重ねてきた90年に渡る歴史を通し、「精密加工」分野における独自の専門知識、経験を身につけ、グローバルに事業を展開してきた強固な基盤の上に築かれた未来志向の考え方と、常に新たな課題に挑戦し続ける姿勢が、今後の100年、そしてさらにその先へと繋がるものと確信し、当社のパーパス(存在意義)は、「精密加工の力で世界を動かす」こととしております。また、当社製品はあらゆる動くもの/回転するものに使用され、日々の生活、社会に大きく貢献していることから、「回転/転がり」における最高の品質、効率、イノベーションを追求し、お客様にとって最も信頼される存在であり続けることをビジョン(目指す姿)としております。 何をすべきかという指針となるミッション(使命)は、下の3つであります。 1.グローバルでの協働:グループ全体の力を活かし、共に働きます。 2.お客様を支える:お客様のニーズにお応えし、その可能性を広げることを常に最優先します。 3.業績達成:企業として、株主の皆さまの期待に応え、財務目標を達成する事は明確な使命の一つです。私たちは、すべての行動を通じて企業価値を創造します。 そして、全社員が目指す働き方/考え方として5つのバリュー(価値観)を共有しております。 ・「安全に」:何よりも安全であることを大切にします。私たちは互いを守り、支え合い、信頼し合います。 ・「誠実に」:誠実であることを大切にします。私たちは誠実に正しい事をします。 ・「成果主義」:成果をあげることを大切にします。私たちは、課題解決と目標達成に対し、覚悟と責任感を持って取り組みます。 ・「ダイナミックに」:ダイナミックであることを大切にします。私たちは、情熱とエネルギーを持って行動し、常により良い方法を追求します。 ・「成長」:成長し続けることを大切にします。私たちは会社、チーム、そして一人ひとりの成長に力を尽くします。 (2) 目標とする経営指標 当社グループは、“利益ある成長”を実現するため、成長性、収益性及び現金収支の重要性を鑑み、売上収益、EBITDA(Earnings Before Interest Taxes Depreciation and Amortization)、フリー・キャッシュ・フロー(FCF)を重視する経営管理を行っております。 (3) 中長期的な経営戦略、経営環境及び対処すべき課題等 当社グループは、2025年12月期から2029年12月期までの5か年を対象期間とした中期経営計画を策定しております。初年度となる当連結会計年度は、欧州における自動車産業の低迷に加え、セラミック事業における中国ボールメーカー等との価格競争激化により、厳しい事業環境となりました。 このような状況下において、当社グループは中期経営計画初年度である当連結会計年度を企業価値向上のための基盤づくりの年と位置付け、事業・コスト構造の抜本的な見直しとキャッシュを創出する体質の構築に取り組んでまいりました。2026年以降はグローバルフットプリントの最適化及び一層のコスト削減を推進し、成長セグメントに集中した経営資源投下により収益性の改善を図り、2029年12月期の目標指標である売上収益870億円、営業利益100億円の達成に向かって取り組んでまいります。
事業等のリスク3,825字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 本書に記載した事業・財務等に関する事項のうち、投資判断に重要な影響を及ぼす可能性がある主なリスクは以下のとおりであります。なお、将来に関する記載は、当連結会計年度末時点で当社グループが判断したものであります。 (1) 法的規制の新設・改廃、違反等によるリスク 当社グループは、国内外で事業を行うにあたり、大気・水質、製造物責任、独占禁止、知的財産、外為法等の各種法規制の適用を受けております。これらに違反した場合、罰金や業務停止などの制裁により、社会的信用や業績に悪影響が生じる可能性があります。また、規制の新設・改正や運用強化により、対応コストの増加や事業運営上の制約が生じ、業績等に影響を与える可能性があります。 (2) 有利子負債に関するリスク 当社グループは、有利子負債の元利金返済のため、追加借入や資産売却等により資金調達が必要となる場合があります。こうした資金調達の可否は、金融市場の状況や資産売却先の有無など複数の要因に左右されます。加えて、金利上昇局面では利払い負担が増加し、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 財務制限条項に抵触するリスク 当社グループは複数のローン契約を締結しており、契約には一定の財務制限条項(コベナンツ)が設定されております。これらに抵触した場合、期限前返済等を求められる可能性があり、資金繰りや財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 原材料の価格の上昇、調達等に伴うリスク 事業運営には、原材料・部品等を適時に安定調達できることが前提となります。一部の材料・部品は特殊性により調達先が限られ、代替が難しいものがあります。供給遅延、取引終了、供給側の生産能力不足等が発生した場合、材料不足や調達コスト増を通じて業績に影響する可能性があります。また、原材料価格が上昇した場合、販売価格への反映やコストダウンで吸収を図りますが、上昇幅が想定を超えると利益率が悪化し、業績等に影響を与える可能性があります。 (5) 知的財産権リスク 当社グループは、ノウハウ・製造技術、特許・商標等の知的財産の取得・保護に努めるとともに、第三者の知財を侵害しないよう注意しております。しかし、技術情報の漏洩、第三者による当社知財の侵害、または当社による意図しない侵害が生じた場合、訴訟・賠償・差止めや競争力低下を通じて、業績等に影響を与える可能性があります。 (6) 海外事業の展開に伴うリスク 当社グループは海外に製造拠点を有し、将来的に新たな国・地域へ展開する可能性もあります。海外事業では、投下資本の回収が計画どおり進まないことや、拠点統廃合・撤退が必要となることがあります。さらに各国で、法規制・税制の変更、政治・治安・景気の変動、物流遅延や電力等インフラ障害、保護貿易措置、商習慣の違いに伴う信用リスク、雇用制度・労働環境の差異、人材確保・教育の難しさ、知財保護の困難性、感染症、為替変動等が発生し、操業・コスト・需要・収益に影響を与える可能性があります。 (7) 製品の欠陥に伴うリスク 製品に欠陥が生じ第三者に損害が発生した場合、リコール対応費用の負担や、製造物責任法に基づく損害賠償責任を負う可能性があります。品質管理には万全を期しておりますが、想定外の不具合が発生した場合、社会的信用の低下や追加コストの発生を通じて、業績等に影響を与える可能性があります。 (8) 経済環境に関するリスク 当社製品の需要は、自動車、電子機器、消費財、工作機械等の最終需要に連動し、工業生産の落ち込みや最終市場の悪化の影響を受けます。特に自動車産業の市況悪化は、当社需要への影響が相対的に大きい傾向があります。世界経済の悪化により各産業で生産が減少した場合、需要減を通じて業績等に影響を与える可能性があります。 (9) 顧客集中に関するリスク 当社グループの製品は、比較的少数の大規模製造業者に販売する比率が高く、精密ボール・精密ローラーではベアリングメーカーの占める割合が大きい構造です。主要顧客との関係悪化、調達方針変更、統合・再編等により取引が縮小または喪失した場合、売上や稼働率の低下を通じて業績等に影響が生じる可能性があります。 (10) セラミック球の製造及び販売に関するリスク セラミック球は当社の重要な成長戦略の一つですが、品質確保、原材料調達、素球の供給能力確保、顧客の採用判断・認証プロセスが想定どおり進まない場合があります。また、競合製品の拡大や、当社が関連知財を十分に保護できない場合、拡販や採算性に影響し、将来的な業績等に影響が生じる可能性があります。 (11) 他社競合リスク 当社グループは顧客ニーズに沿った品質・供給を重視しておりますが、事業は競合環境下にあります。技術、品質、価格、供給力(在庫量・納期対応)、マーケティング等の面で競争力を十分に維持できない場合、受注や単価が低下し、売上減を通じて業績等に影響を与える可能性があります。 (12) 環境問題リスク 当社グループは環境保全に取り組んでおりますが、万一、環境事故や汚染等を引き起こした場合、損害賠償、生産停止、社会的信用の低下等が生じる可能性があります。また、環境規制の新設・強化により追加の設備投資や運用コストが必要となり、業績等に影響を与える可能性があります。 (13) 財務報告に係る内部統制 当社グループは財務報告の信頼性確保のため、内部統制の構築・運用を重要課題として継続的に点検・改善しております。ただし、内部統制には固有の限界があり、将来にわたり常に有効であることを保証するものではありません。内部統制が十分に機能しない、または重要な不備が発生した場合、財務報告の信頼性や外部からの信用に影響が及ぶ可能性があります。 (14) 固定資産の価格下落 当社グループが保有する固定資産について、時価下落や収益性低下等により資産価値が低下し、減損等の処理が必要となる場合、業績に影響が生じる可能性があります。 (15) のれんの減損 のれんの減損テストは資金生成単位ごとに実施しており、プレシジョン・コンポーネントビジネスは主に世界の自動車需要・産業機械需要の動向、ブロア・リアルエステイトビジネスは主に設備投資需要の動向の影響を受けます。プレシジョン・コンポーネントビジネスは需要先が比較的幅広い一方、ブロア・リアルエステイトビジネスは設備投資需要への依存度が高い傾向があります。これらの需要動向等により収益性が低下し、のれんの資産価値が減少した場合、減損計上等を通じて業績に影響が生じる可能性があります。 (16) 災害の発生 生産拠点で地震・風水害・火災等の災害や事故が発生した場合、対応組織を稼働させ被害の最小化に努めますが、被害が大きい場合やインフラ損壊等により、操業停止、出荷停止・遅延、設備修理・代替のための損失や費用が発生する可能性があります。また、世界的な感染症の流行や国内外の電力供給問題等により生産能力が低下する場合もあり、これらは業績等に影響を与える可能性があります。 (17) 人事労務及び経営陣に関するリスク 当社グループの事業遂行には、国内外で専門性の高い熟練人材の確保が必要です。必要な人材を確保・育成できない場合、生産性や品質、事業運営に影響が生じる可能性があります。また、経営陣や幹部人材が大量に流出した場合、意思決定や組織運営の継続性が損なわれ、事業・業績等に影響が生じる可能性があります。 (18) 中期経営計画に関するリスク 当社グループは、新経営陣のもと2025年12月期~2029年12月期の5か年を対象とする中期経営計画を策定しております。同期間は、中国・インド系プレイヤーの台頭等により価格競争が厳しくなることが見込まれます。中計は当社のコントロールが及ばない外部環境を含む前提に基づくため、戦略の実行が想定どおり進まない、または成長目標を達成できない場合、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (19) M&A等に関するリスク 当社グループは、買収、出資、ジョイントベンチャー等の取引を継続的に検討し、条件が整えば実行します。しかし、買収・投資の効果が想定どおりに発現しない場合、追加の資金・人員投入が必要となる可能性があります。期待効果の実現可否は多くの前提に左右されるため、拡大戦略が想定した成果を生む保証はなく、財政状態や業績に悪影響が生じない保証もありません。 (20) 継続企業の前提に関する重要事象等 当社グループは、当連結会計年度において営業損失を計上した結果、当連結会計年度末において、金融機関と締結しているシンジケートローン契約等に付されている財務制限条項に抵触しております。該当金融機関に対し、当該抵触を理由とする期限の利益喪失請求を行わないことを要請する手続きを行い、すべてのローン契約において承諾を得ております。また、来期に返済期限の到来する一部の借入契約についてはリファイナンスに向けた協議を開始しており、当社の資金繰り計画に大きな支障が生じる見込みはありません。以上により、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。
経営成績の分析 (MD&A)7,693字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (業績等の概要) (1) 業績 当連結会計年度における世界経済は、米国通商政策による悪影響の顕在化や中東地域の地政学リスクの高まりによる下振れが懸念される中、インフレの鎮静化、堅調な米国の個人消費、インドをはじめとする新興国の成長等に支えられ、底堅く推移しました。国内経済は米国の通商政策等による影響が一部にみられるものの、雇用・所得環境の改善、インバウンド需要の増加等により緩やかな回復基調を維持しましたが、物価上昇に伴う個人消費の低迷及び中国との関係悪化等により景気が下振れするリスクが懸念されています。 こうした中、当社グループは2025年2月に公表した中期経営計画で策定した戦略に基づきバリュークリエーション6つの柱の施策に取り組んでまいりましたが、欧州での自動車産業低迷による事業環境の悪化や、セラミック事業における中国ボールメーカー等との価格競争激化により収益は前年を大きく下回る結果となりました。 当社は、2024年2月9日開催の取締役会において、ボールねじ及びボールウェイの製造及び販売事業をミネベアミツミ株式会社に譲渡することを決議し、同日付で株式譲渡契約を締結しました。これに伴い、前連結会計年度より、ボールねじ及びボールウェイの製造及び販売事業を非継続事業に分類しておりましたが、2025年10月3日をもって譲渡が完了しました。 当社グループの当期の業績は、非継続事業を除いた継続事業の数値を中心に報告いたします。 当連結会計年度の売上収益は、長引く自動車産業の低迷及び価格競争等を起因とするマーケットシェアの下落により欧州地域での販売やグローバルでセラミックボール、ローラーの販売が前年を大きく下回り、前期比8.0%減の69,837百万円となりました。 利益面につきましては、2025年2月17日に公表した中期経営計画の施策の1つである調達・生産コストの削減に取り組んでまいりましたが、売上収益の減少、競合他社との価格競争の激化及び人件費等の上昇が利益を圧迫しました。また、構造改革の一環として在庫の精査・管理体制の見直しを進める中で、欧州地域及びセラミックボールを取り巻く事業環境の変化も相まって、主に米国とセラミック事業が保有する廃棄予定の在庫に対し棚卸資産評価損6,516百万円を計上しました。加えて、事業環境の変化に伴いプレシジョン・コンポーネントビジネスの将来キャッシュ・フローを見直し、有形固定資産及びのれんの減損損失16,696百万円を計上したことにより、前期から23,150百万円減少し、22,336百万円の営業損失となりました。 親会社の所有者に帰属する当期利益は前期から28,126百万円減少し、27,214百万円の損失となりました。 当連結会計年度における当社グループを取り巻く事業環境は非常に厳しい状況で推移いたしましたが、欧州事業は引き続き当社グループにとって重要な事業拠点と位置づけており、事業環境の変化に合わせた積極的な構造改革・戦略転換を図ってまいります。また、セラミック事業は、電気自動車(EV)市場において想定したスピードでの市場拡張が起こらず、競争環境も厳しい状況ですが、同事業は引き続き当社における成長分野と位置づけており、新製品の投入や新規市場開拓を通じて業績の改善を図ってまいります。 セグメント別の業績を示すと、次のとおりであります。 プレシジョン・コンポーネントビジネス プレシジョン・コンポーネントビジネスの売上収益は、長引く自動車産業の低迷及び価格競争等を起因とするマーケットシェアの下落により欧州地域での販売やグローバルでセラミックボール、ローラーの販売が前年を大きく下回り、前期比8.2%減の68,925百万円となりました。セグメント利益は、売上収益の減少、競合他社との価格競争の激化及び人件費等の上昇に加え、棚卸資産評価損6,516百万円、有形固定資産及びのれんの減損損失16,696百万円を計上したことにより、前期から23,133百万円減少し、22,501百万円の損失となりました。 ブロア・リアルエステイトビジネス ブロア・リアルエステイトビジネスの売上収益は前期比11.3%増の912百万円となりました。セグメント利益は、人件費等の上昇により、前期比8.6%減の165百万円となりました。 (2) 財政状態 当連結会計年度末の総資産は、前期末に比べ23,063百万円減少し151,658百万円となりました。これは、現金及び現金同等物が11,573百万円増加したものの、欧州の事業環境の厳しさに加えて、セラミック事業の競合環境の変化に伴い、過去に計上したのれんの将来回収可能性を見直したことによる減損損失の計上により無形資産及びのれんが15,084百万円減少し、米国とセラミック事業での棚卸資産評価損の計上等により棚卸資産が10,352百万円減少、ボールねじ及びボールウェイの製造及び販売事業の売却により売却目的で保有する資産が3,450百万円減少、米国での事業計画見直しによる繰延税金資産の取り崩しにより繰延税金資産が2,451百万円減少、営業債権及びその他の債権が2,098百万円減少したことによります。 負債につきましては、前期末に比べ1,410百万円増加し114,623百万円となりました。これは、子会社の配当政策の見直しにより繰延税金負債が1,042百万円増加、その他の非流動負債が1,125百万円増加したことによります。 資本につきましては、前期末に比べ24,473百万円減少し37,035百万円となりました。これは主に、為替換算調整勘定等のその他の資本の構成要素が3,912百万円増加したものの、利益剰余金が27,522百万円減少したことによります。 (3) キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度の各活動におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 営業活動によるキャッシュ・フローは、10,519百万円の資金の増加となりました。主な要因としては、税引前当期損失23,992百万円などの資金減少要因があったものの、減損損失16,696百万円、棚卸資産の減少12,685百万円、減価償却費及び償却費3,798百万円、営業債権及びその他の債権の減少2,675百万円などの資金増加要因がありました。 投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出1,872百万円がありましたが、事業売却による収入2,048百万円、有形固定資産の売却による収入777百万円を主な要因とし、1,123百万円の資金の増加となりました。 財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による支出603百万円、配当金の支払額378百万円を主な要因とし、1,300百万円の資金の減少となりました。 これらに当連結会計年度中のUSドル高及びユーロ高を主な要因とする、957百万円の換算差額等を加算した結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は34,633百万円と前連結会計年度末と比べ11,299百万円の資金の増加となりました。 (参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移 2024年12月期   2025年12月期 親会社所有者帰属持分比率(%)   35.2   24.4 時価ベースの親会社所有者帰属持分比率(%)   10.8   8.9 キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)   1,921.8   902.9 インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)   3.3   6.6 親会社所有者帰属持分比率:親会社所有者帰属持分/総資産 時価ベースの親会社所有者帰属持分比率:株式時価総額/資産合計 キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/支払利息 (注) 1 IFRS会計基準に基づく連結ベースの財務数値により計算しております。 2 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。 3 キャッシュ・フローは営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。 4 有利子負債は連結財政状態計算書に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。 (生産、受注及び販売の状況) (1) 生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   生産高(百万円)   前年同期比(%) プレシジョン・コンポーネントビジネス   38,527   82.2 ブロア・リアルエステイトビジネス   933   128.7 合計   39,460   82.9 (注) 1 上記の金額は、平均販売価格で表示しております。 2 セグメント間取引については、相殺消去しております。 (2) 商品仕入実績 当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   商品仕入高(百万円)   前年同期比(%) プレシジョン・コンポーネントビジネス   1,797   53.5 ブロア・リアルエステイトビジネス   -   - 合計   1,797   53.5 (注) 上記の金額は、平均仕入価格で表示しております。 (3) 受注実績 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   受注高(百万円)   前年同期比(%)   受注残高(百万円)   前年同期比(%) プレシジョン・コンポーネントビジネス   -   -   -   - ブロア・リアルエステイトビジネス   1,036   124.1   1,471   98.6 合計   1,036   124.1   1,471   98.6 (注) 1 プレシジョン・コンポーネントビジネスの生産方式は、見込生産のため該当事項はありません。 2 セグメント間取引については、相殺消去しております。 (4) 販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   販売高(百万円)   前年同期比(%) プレシジョン・コンポーネントビジネス   68,925   91.8 ブロア・リアルエステイトビジネス   912   111.3 合計   69,837   92.0 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。 2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合 相手先   前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)   当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) 販売高(百万円)   割合(%)   販売高(百万円)   割合(%) AB SKF   17,352   22.9   14,217   20.4 SCHAEFFLER   8,126   10.7   7,210   10.3 (注) 上記の金額には当該顧客と同一の企業集団に属する顧客に対する販売高を含めております。 (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容) 当社グループの財政状態及び経営成績の分析は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 重要性のある会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、国際会計基準審議会によって公表されたIFRS会計基準に基づき作成しております。重要性のある会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 連結財務諸表注記 3.重要性のある会計方針」に記載しております。 連結財務諸表の作成においては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告数値に影響を与える見積りが必要であります。経営者はこれらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 なお、将来に関する仮定及び報告期間末における見積りの不確実性の要因となる事項は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 連結財務諸表注記」の「2.作成の基礎 (5) 見積り及び判断の利用」及び「3.重要性のある会計方針」に記載しております。 (2) 経営成績の分析 ① 売上収益 当連結会計年度における世界経済は、米国通商政策による悪影響の顕在化や中東地域の地政学リスクの高まりによる下振れが懸念される中、インフレの鎮静化、堅調な米国の個人消費、インドをはじめとする新興国の成長等に支えられ、底堅く推移しました。国内経済は米国の通商政策等による影響が一部にみられるものの、雇用・所得環境の改善、インバウンド需要の増加等により緩やかな回復基調を維持しましたが、物価上昇に伴う個人消費の低迷及び中国との関係悪化等により景気が下振れするリスクが懸念されています。 このような状況の下、当期の継続事業における売上収益は、前連結会計年度に比べ8.0%減の69,837百万円となりました。事業別に見ますと、プレシジョン・コンポーネントビジネスの売上収益は、長引く自動車産業の低迷及び価格競争等を起因とするマーケットシェアの下落により欧州地域での販売やグローバルでセラミックボール、ローラーの販売が前年を大きく下回り、前連結会計年度に比べ8.2%減の68,925百万円となりました。ブロア・リアルエステイトビジネスの売上収益は、前連結会計年度に比べ11.3%増の912百万円となりました。 ② 売上原価、売上総利益 売上原価は、前連結会計年度に比べ、1.8%増の66,590百万円、売上総利益は前連結会計年度に比べ69.1%減の3,247百万円となりました。売上原価率は、前連結会計年度に比べ9.2ポイント増加し、95.4%となりました。売上原価増加の主な要因は、コスト改善活動を継続し効果はみられるものの、在庫管理見直しに伴う棚卸資産評価損の計上、原材料価格転嫁のタイムラグ等によるものであります。 ③ 販売費及び一般管理費 販売費及び一般管理費は、輸送費・人件費・採用費用等の増加により、前連結会計年度に比べ18.6%増の11,090百万円となりました。 ④ 営業損益 営業損益は、2025年2月17日に公表した中期経営計画の施策の1つである調達・生産コストの削減に取り組んでまいりましたが、売上収益の減少、競合他社との価格競争の激化及び人件費等の上昇が利益を圧迫しました。また、構造改革の一環として在庫の精査・管理体制の見直しを進める中で、欧州地域及びセラミックボールを取り巻く事業環境の変化も相まって、主に米国とセラミック事業が保有する廃棄予定の在庫に対し棚卸資産評価損6,516百万円を計上しました。加えて、事業環境の変化に伴いプレシジョン・コンポーネントビジネスの将来キャッシュ・フローを見直し、有形固定資産及びのれんの減損損失16,696百万円を計上したことにより、前期から23,150百万円減少し、22,336百万円の営業損失となりました。事業別に見ますと、プレシジョン・コンポーネントビジネスでは、前連結会計年度から23,133百万円減少し、22,501百万円の損失となり、ブロア・リアルエステイトビジネスで前連結会計年度に比べ8.6%減の165百万円となりました。 ⑤ 法人所得税費用 法人所得税費用は、前連結会計年度に比べ366.1%増の3,016百万円となりました。主な増加要因は、事業環境の変化を契機とした事業計画の見直しに伴い、米国子会社で計上していた繰延税金資産を取崩したことと事業環境及びグループ内資金需要の変化を契機とした子会社からの配当政策の見直しにより繰延税金負債を計上した等によるものであります。 ⑥ 親会社の所有者に帰属する当期損益 これらの結果、親会社の所有者に帰属する当期損失は、27,214百万円となりました。 ⑦ EBITDA EBITDA(営業利益+減価償却費及び償却費+減損損失)は、主に棚卸資産評価損6,516百万円の計上などにより、1,854百万円の赤字(前連結会計年度は4,058百万円の黒字)となりました。 ⑧ フリー・キャッシュ・フロー(FCF) FCF(営業活動によるキャッシュ・フロー+投資活動によるキャッシュ・フロー)は、棚卸資産の減少と事業売却による収入があったことなどにより、前連結会計年度から10,569百万円改善し11,642百万円となりました。 (3) 経営成績に重要な影響を与える要因について 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては「第2 事業の状況 3事業等のリスク」に記載のとおりであります。 (4) 経営戦略の現状と見直し及び経営者の問題認識と今後の方針 経営戦略の現状と見直し及び経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。 (5) キャッシュ・フローの状況に関する分析 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は、「第2 事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 (6) 資本の財源及び資金の流動性についての分析 当社グループは、継続的に企業価値を向上させることを経営の指針とし、①設備投資、②株主還元、③借入金の返済のバランスをとりながら、資金の使途を決定しています。当社グループの資金の源泉は、内部資金及びツバキ・ナカシマ本体の社債及び銀行借入金により調達したものであり、グローバル・キャッシュ・マネジメントシステムを活用し、グループ内資金のタイムリーな把握に努めると共に、グループ会社間親子ローンやグループ会社間配当を実施する等し、資金効率の向上に努めております。 なお、現金及び現金同等物の残高は34,633百万円となっております。 (7) 資金需要及び財務政策 当社グループの資金需要は主に設備投資及び運転資金であります。 現在、設備投資資金につきましては、内部資金または社債及び銀行借入金により資金調達をすることとしております。また、今後につきましては、健全な財政状態の維持を図っていくとともに資本効率を高めてまいります。

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