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日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,965.38+199ドル円158.86-1NASDAQ26,205.58+106S&P 5007,665.62+34SOX 指数11,344.26+569/2終値

SGホールディングス

SG Holdings Co., Ltd.9143 · Prime · 陸運業

国内最大級の総合物流企業。法人向けにデリバリー・3PL・国際フォワーディングを一体化、物流不動産も自社保有。

概要

SGホールディングスは佐川急便を中核とする物流持株会社である。宅配便を主力に、国内の貨物運送・物流センター運営(3PL)・低温物流、国際航空海上フォワーディング、不動産開発などを手がける。2026年3月期の連結営業収益は1兆6448億円、従業員数は6万483人。東京証券取引所プライム市場に上場しており、業界2位の規模を持つ。

デリバリー事業を中核とする事業構成

当社グループは「デリバリー事業」「ロジスティクス事業」「グローバル物流事業」「不動産事業」「その他(物流附帯サービス)」の5つを報告セグメントとする。デリバリー事業は佐川急便の宅配便ネットワークが基盤で、約2万人のセールスドライバーが集荷・営業を担う。ロジスティクス事業は国内の3PL(倉庫保管・流通加工)と冷蔵・冷凍のコールドチェーンを提供し、2024年に買収した名糖運輸グループにより国内屈指の低温物流網を構築する。グローバル物流事業は航空・海上フォワーディングを軸に、アジア発北米向けのトレードレーンで強みを持ち、アパレル専門のエクスポランカ社と半導体・ハイテクに強いMorrison社が中核子会社である。

純粋持株会社体制とグループの規模

2006年3月に純粋持株会社へ移行して以降、グループ統括機能を担う。2026年3月末時点で連結子会社201社、持分法適用関連会社7社を擁する。国内では佐川急便、佐川グローバルロジスティクス、名糖運輸、SGリアルティなどが主要子会社。海外ではSG HOLDINGS GLOBAL PTE. LTD.が統括会社となり、エクスポランカ社(スリランカ)やMorrison社(アメリカ)など約170社のグローバル物流子会社を束ねる。物流施設開発を手がける不動産事業は信託受益権化による売却で資金を循環させ、太陽光発電も行う。

地域展開と海外売上比率の拡大

国内では全国をカバーする宅配便ネットワークを持つが、近年は海外比率が高まっている。主力のグローバル物流事業はアジア域内およびアジア発北米向けフォワーディングを中心に、ベトナム、シンガポール、アメリカなどに現地法人を配置。2025年5月に買収したMorrison社の業績取り込みにより、営業収益に占める海外の割合はさらに大きくなった。国内事業では、EC拡大を背景に越境EC取扱個数が中期計画を前倒しで達成する一方、小型化による単価下落が収益性に影響している。

財務規模と収益構造の変化

2026年3月期の連結営業収益は1兆6448億円(前期比11.2%増)、営業利益902億円(同2.7%増)。増収の主因はMorrison社と名糖運輸グループの連結効果。しかし、デリバリー事業での平均単価低下やグローバル物流事業での海上・航空運賃下落が利益率を押し下げ、営業利益率は5.5%と前期比0.4ポイント低下した。総資産は1兆2290億円、自己資本比率44.4%。中期経営計画では2028年3月期に営業収益1兆8300億円、営業利益1100億円を目標とする。

業界の中での役割は総合物流企業(3PL、宅配便、国際フォワーディング、物流不動産)にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
1.6兆円
営業利益
902億円
営業利益率
5.5%
純利益
591億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2026/3
事業売上構成比利益利益率
その他8,935億円54.3%
飛脚宅配便7,513億円45.7%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01デリバリー事業主力

宅配便ネットワークを基盤に、法人・個人向け物品輸送サービスを提供。ラージサイズ、クール便、メール便、TMS(輸送管理システム)、リアルコマース等。約2万人のセールスドライバーが集荷・営業。

主な製品・サービス4
宅配便(飛脚宅配便、飛脚ラージサイズ宅配便、飛脚クール便、特定信書便)
全国ネットワークを活用した物品輸送サービス。大型から低温品まで対応。
メール便(飛脚ゆうメール、飛脚ゆうパケット便)
低価格な荷物配送サービス。
TMS(飛脚国際宅配便、引越、ルート配送等)
顧客に最適な物流サービスを提供する輸送管理システム。
リアルコマース
観光地等での手荷物配送・土産品発送サービス。

02ロジスティクス事業主力

国内の倉庫保管・流通加工・物流センター運営等の3PL、コールドチェーン(低温物流)、館内物流サービスを提供。デリバリー事業との連携でサプライチェーン全体を最適化。名糖運輸グループにより国内屈指のコールドチェーンを構築。

主な製品・サービス3
3PLサービス
流通加工、在庫保管、入出庫管理、物流センター運営、TMSによる配送まで一貫受託。
低温物流(コールドチェーン)
冷蔵・冷凍食品の保管、仕分け、輸配送を一貫提供。
館内物流サービス
大型複合施設への納品を一括受託し、施設内各店舗への搬出入を行う。

03グローバル物流事業準主力

航空・海上フォワーディング、国際宅配便、通関、倉庫保管等の国際物流を展開。アジア発北米向けトレードレーンが強み。エクスポランカ社(アパレル)とMorrison社(半導体・ハイテク)の2社を中核に規模拡大。

主な製品・サービス2
国際航空・海上輸送
アジア域内およびアジア発北米向けを中心としたフォワーディングサービス。
国際EC物流
越境EC向け物流サービス。

04不動産事業副次

物流施設の開発・賃貸・管理。グループのデリバリー・ロジスティクス事業と一体型の施設(SRC等)を開発。信託受益権化による売却で資金調達し、新規開発を推進。太陽光発電も実施。

主な製品・サービス2
物流施設賃貸・管理
グループ内外向け物流施設の開発・賃貸・管理。
再生可能エネルギー供給
物流施設を活用した太陽光発電・売電。

05その他(物流附帯サービス)その他

損害保険代理店、トラック燃料販売、車両整備・販売、物流システム開発・運用、代金引換サービス、人材派遣・請負等をグループ内外に提供。総合物流ソリューションを支える。

主な製品・サービス3
商品販売(燃料等)
トラック燃料の販売。
保険代理店業務
輸送に関わる損害保険の代理店。
人材派遣・請負
物流施設内業務の受託を中心とした人材サービス。

製品と技術

宅配便「飛脚」シリーズと付随サービス

デリバリー事業の基幹商品は宅配便「飛脚宅配便」である。一般サイズから大型家具・家電向けの「飛脚ラージサイズ宅配便」、低温品対応の「飛脚クール便」、特定信書便をラインアップする。低価格帯の「メール便」として「飛脚ゆうメール」「飛脚ゆうパケット便」を提供。法人向けには輸送管理システム「TMS」により、ルート配送・チャーター輸送・設置輸送・美術品輸送・食品輸送などの多様なニーズに応える。個人向けには「リアルコマース」として、観光地や空港での手荷物配送・土産品発送サービスを展開する。これらのサービスは約2万人のセールスドライバーによる集荷・営業活動で支えられている。

3PLとコールドチェーンによるロジスティクス事業

ロジスティクス事業では、国内の倉庫保管・流通加工・物流センター運営の3PLサービスを提供する。デリバリー事業と連携し、保管から配送まで一貫して請け負うことで顧客のサプライチェーン全体を最適化する。低温物流では、2024年にグループ化した名糖運輸とヒューテックノオリンにより、冷蔵・冷凍食品の保管、仕分け、輸配送を一貫提供する国内屈指のコールドチェーン網を構築している。また、大型複合施設向けの館内物流サービスでは、施設への納品を一括受託し、各店舗への搬入までを一元管理する。

エクスポランカとMorrisonが支えるグローバル物流

グローバル物流事業は、航空・海上フォワーディングを中核とする。中核子会社のエクスポランカ社はアジア発北米向けのトレードレーンに特化し、アパレル分野の輸送で強みを持つ。2025年に買収したMorrison社は半導体機器やハイテク製品の輸送に強みがあり、両社の顧客基盤と物流網の融合による規模拡大を進める。製品としては国際航空・海上輸送のほか、国際宅配便、通関代行、倉庫保管、検品検針、国際EC物流などを提供する。ベトナム、シンガポール、アメリカなど約170の子会社・関連会社がグローバルネットワークを構成する。

物流施設の開発と不動産事業

不動産事業は、グループの物流ソリューションを支えるインフラとして物流施設の開発・賃貸・管理を行う。デリバリー事業とロジスティクス事業の一体型物流施設「SRC」を開発し、業務効率化を追求する。保有施設は信託受益権化して売却することで資金を回収し、新規開発に振り向けるサイクルを採用している。また、物流施設の屋根などを活用した太陽光発電による再生可能エネルギー供給も手がける。子会社のSGリアルティが不動産開発・運用を担当し、資産管理はSGアセットマックスが行う。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

陸運業のなかでの位置

物流業界トップ、低収益率が課題

SGホールディングスは佐川急便などを傘下に持ち、国内宅配便・物流で業界トップクラスの売上高(2025/3期1兆4792億円)。しかし営業利益率は6%前後と低く、競合のSBSホールディングス(物流)と比べても収益性は高いとは言えない。同社の強みは全国規模のネットワークとラストワンマイルの効率性だが、人手不足とコスト上昇が利益率を圧迫。業界内では規模優位で価格競争力を有する。

強み

  • 全国をカバーする配送網を持ち、どの地域でも均一なサービスを提供可能。
  • 佐川急便のブランドで高い認知度と信頼を獲得、大口顧客との長期契約が多い。
  • 電子商取引の拡大に伴う宅配需要を取り込み、着実な成長を実現。
  • 大量の荷物を扱うことで1個当たりのコストを低減し、価格競争力を持つ。

課題

  • ドライバー不足が慢性化し、賃金上昇や採用難がコスト増とサービス低下のリスク。
  • 営業利益率5~6%と低く、コスト削減や運賃改定が急務。
  • SBSホールディングスなど同業がサービス拡充、価格競争が継続。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

物流・運輸の時価総額近傍。太字がSGホールディングス

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
19147NIPPON EXPRESSホールディングス1.4兆円71.6倍
29201日本航空1.3兆円9.5倍
39042阪急阪神ホールディングス1.2兆円14.1倍
49024西武ホールディングス1.1兆円22.8倍
59005東急1.0兆円10.8倍
69143SGホールディングス9,427億円15.0倍
74732ユー・エス・エス9,395億円22.4倍
89023東京地下鉄8,625億円14.6倍
99009京成電鉄6,918億円13.4倍
109064ヤマトホールディングス6,903億円46.1倍
119072ニッコンホールディングス6,654億円34.5倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(物流・運輸)に従っています。

会社の歴史

沿革 32件

佐川急便の創業と国内ネットワークの形成(1965〜1990年)

1965年11月、佐川急便株式会社を設立。1980年代にかけて、京都自動車興業(現・佐川アドバンス)、佐川自動車工業(現・SGモータース)、佐川航空(現・SGHグローバル・ジャパン)、佐川コンピューター・システム(現・SGシステム)など物流附帯事業を次々と設立した。1988年には翼運輸(現・SGムービング)を子会社化し、引越事業に参入。1990年には香港に現地法人を設け、海外展開の第一歩を踏み出した。この時期に宅配便「飛脚宅配便」のブランドを確立し、国内の集配網を整備した。

海外拠点の拡充と物流サービスの多角化(1990〜2006年)

1997年にベトナム現地法人を設立、2003年には中国・深圳に合弁会社を設立。2005年には佐川フィナンシャル(現・SGシステムに吸収合併)を設立し、金融サービスを開始した。国内では佐川ロジスティクスパートナーズ(後の佐川グローバルロジスティクス)を2008年に設立し、3PL事業を本格化。2009年にはワールドサプライを子会社化し、物流加工・検品などの付加価値サービスを強化した。この間、単なる輸送から保管・流通加工・国際物流へと事業領域を拡大した。

純粋持株会社制への移行と上場(2006〜2017年)

2006年3月、SGホールディングスを設立し、佐川急便からグループ子会社の株式を譲り受けて純粋持株会社体制へ移行した。2012年にシンガポール統括会社SG HOLDINGS GLOBAL PTE. LTD.を設立。2013年にはシンガポールの物流会社AMEROID LOGISTICSを買収し、ASEANでの現地物流を拡大。2014年にはスリランカのエクスポランカ社を買収し、アパレル向けフォワーディング事業を獲得。2017年12月に東京証券取引所市場第一部に上場し、資本市場からの資金調達が可能となった。

大型M&Aによるグローバル化と低温物流の強化(2017〜2026年)

上場後も積極的な買収を続けた。2019年にはベトナムで車載冷凍冷蔵設備の供給会社を設立。2024年7月にコールドチェーン強化のため株式会社C&Fロジホールディングス(名糖運輸)を買収し、国内低温物流網を拡充した。2025年5月には半導体・ハイテク輸送に強いMorrison Express Worldwide Corporationを買収し、グローバル物流の事業領域を拡大。2025年8月にはSDトランスラインを設立し、11月にはディーラインを買収してサービスインフラを強化した。これら一連のM&Aにより、営業収益は2014年3月期の133億円から2026年3月期には1兆6448億円へと急成長した。

行政処分と経営課題への対応(2026年)

2026年6月、連結子会社であるSGHグローバル・ジャパン株式会社が通関業の許可取消および保税蔵置場の許可取消の行政処分を受けたと公表した。これにより日本発着の国際輸送業務に影響が生じ、パートナーとの連携強化など対応に追われた。同社は中期経営計画「SGH Story 2027」で「トータルロジスティクスの高度化とグローバル物流の基盤拡大」を掲げるが、コンプライアンス強化と事業継続体制の整備が急務となっている。

年表32件を開く

1960年代

  • 1965年11月創業佐川急便株式会社を設立

1970年代

  • 1975年7月創業京都自動車興業株式会社(現・佐川アドバンス株式会社)を設立

1980年代

  • 1980年5月創業佐川自動車工業株式会社(現・SGモータース株式会社)を設立
  • 1980年9月創業佐川航空株式会社(現・SGHグローバル・ジャパン株式会社)を設立
  • 1983年2月創業佐川コンピューター・システム株式会社(現・SGシステム株式会社)を設立
  • 1988年10月M&A翼運輸株式会社(現・SGムービング株式会社)を子会社化

1990年代

  • 1990年8月M&A佐川急便(香港)有限公司を子会社化
  • 1997年6月創業SAGAWA EXPRESS VIETNAM CO., LTD.を設立

2000年代

  • 2003年9月創業保利佐川物流有限公司(現・佐川急便国際物流(深圳)有限公司)を設立
  • 2005年3月創業佐川フィナンシャル株式会社(2020年10月にSGシステム株式会社を存続会社とする吸収合併により消滅)を設立
  • 2006年3月創業純粋持株会社体制へ移行、SGホールディングス株式会社を設立
  • 2006年6月SGホールディングス株式会社が、佐川急便株式会社から佐川グローバルロジスティクス株式会社(現・SGHグローバル・ジャパン株式会社)他子会社10社の株式を譲受
  • 2007年8月創業SGリアルティ株式会社を設立
  • 2008年11月創業佐川ロジスティクスパートナーズ株式会社(2019年4月に佐川グローバルロジスティクス株式会社を存続会社とする吸収合併により消滅)を設立
  • 2009年2月M&Aワールド・ロジ株式会社が保有する株式会社ワールドサプライの全株式を譲受け、同社を子会社化

2010年代

  • 2011年4月創業SGエキスパート株式会社(2020年10月にSGシステム株式会社を存続会社とする吸収合併により消滅)を設立
  • 2011年4月創業SGフィルダー株式会社を設立
  • 2012年6月創業SG HOLDINGS GLOBAL PTE. LTD.を設立
  • 2013年5月佐川グローバルロジスティクス株式会社において、SGHグローバル・ジャパン株式会社に商号を変更するとともに、会社分割により佐川グローバルロジスティクス株式会社を新設し、国内ロジスティクス事業を承継
  • 2013年5月M&Aシンガポール国内の物流事業強化のため、AMEROID LOGISTICS(S)PTE. LTD.(現・SG SAGAWA AMEROID PTE. LTD.)を買収
  • 2013年11月創業当社グループの国内ネットワークを活かした高品質な一貫物流サービスの提供を目的とし、SG SAGAWA USA, INC.を設立
  • 2014年6月M&A国際貨物事業の拡大を目的とし、スリランカの物流企業であるEXPOLANKA HOLDINGS PLC (現・EXPOLANKA HOLDINGS Limited)を買収
  • 2015年3月創業ベトナム国内で貨物・物流サービスを行うための事業会社として、SG SAGAWA VIETNAM CO., LTD.を設立
  • 2016年11月M&Aベトナムにおけるデリバリー事業の拡大・強化と顧客基盤拡大を目的とし、Phat Loc Express and Trading Joint Stock Company.(2017年3月にSG SAGAWA EXPRESS VIETNAM., LLCへ商号変更、2019年4月にSG SAGAWA VIETNAM CO., LTD.を存続会社とする吸収合併により消滅)を買収
  • 2016年12月創業電報類似サービス事業の拡大を目的とし、株式会社VST(現・佐川ヒューモニー株式会社)を設立
  • 2017年12月上場東京証券取引所市場第一部に株式を上場
  • 2019年5月創業ベトナムにおける車載冷凍冷蔵設備の供給事業を目的として、SG Motors Vietnam Co., Ltdを設立

2020年代

  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行
  • 2024年7月M&Aコールドチェーンの強化を目的として、株式会社C&Fロジホールディングス(2025年4月に名糖運輸株式会社を存続会社とする吸収合併により消滅)を買収
  • 2025年5月M&Aグローバル物流の事業領域拡大を目的として、Morrison Express Worldwide Corporationを買収
  • 2025年8月創業SDトランスライン株式会社を設立
  • 2025年11月M&Aサービスインフラの維持・安定化を目的とし、株式会社ディーラインを買収

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は3つの方針を掲げている。そのうち5項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 営業収益2031年3月期まで2兆2,000億円
  • 営業利益2031年3月期まで1,400億円
  • 親会社株主に帰属する当期純利益2031年3月期まで980億円
  • ROE2031年3月期まで15%
  • ROIC2031年3月期まで10%

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    国内サービス領域とグローバル物流基盤の拡大

    宅配便のサービス競争力拡大と効率化による収益基盤強化、低温物流ソリューション拡大による国内屈指のコールドチェーン構築、国内ロジスティクスの付加価値向上とTMS事業領域拡大、グローバル物流の顧客基盤拡大と収益性向上を推進する。

  2. 02

    成長を支える経営資源の拡充

    パートナー企業との連携強化を含むサービスインフラの維持・強化、人的資本への投資による企業価値の最大化、DX・R&D・最新テクノロジーへの投資による事業競争力向上に取り組む。

  3. 03

    持続可能な経営に向けた取組み

    脱炭素をはじめとする社会・環境課題への対応として2050年カーボンニュートラル目標の達成を目指すとともに、企業価値向上に向けたガバナンスの高度化を進める。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 9期分

グループ全体で60,483人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は786万円で、8期前と比べて+14.9%平均年齢は38.5歳、平均勤続年数は9.9年。

単体の従業員がグループ全体の1割に満たないため、平均年収は持株会社の本社勤務者の数値です。グループ全体の水準とは異なります。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2018年3月47,058
2019年3月68437.49.749,260
2020年3月66737.810.051,363
2021年3月70537.69.452,021
2022年3月72937.69.352,325
2023年3月76336.38.452,268
2024年3月73937.68.652,309
2025年3月76938.89.858,271151
2026年3月78638.59.960,483149

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率40.2%
縦線は目安の30%
男性育休取得率100.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)85.4%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社39(国内 20 / 海外 19、うち連結子会社 23) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
小計5,457億円
デリバリー事業3,450億円
デリバリー事業・不動産事業(注)3 — SGリアルティ㈱(京都市南区)2,329億円
デリバリー事業 — 佐川急便㈱(京都市南区)1,438億円
ロジスティクス事業1,300億円
ロジスティクス事業 — ㈱ヒューテックノオリン(東京都新宿区)383億円
グローバル物流事業301億円
不動産事業259億円
ロジスティクス事業 — 名糖運輸㈱(東京都新宿区)194億円
その他147億円
ほか4件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    佐川急便㈱(注)3、4、5
    京都市南区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    佐川ヒューモニー㈱
    東京都江東区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    SGムービング㈱
    東京都江東区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    佐川グローバルロジスティクス㈱(注)3
    東京都品川区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱ワールドサプライ
    東京都江東区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    名糖運輸㈱(注)3
    東京都新宿区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱ヒューテックノオリン(注)3、6
    東京都新宿区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    SGHグローバル・ジャパン㈱
    東京都江東区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    SGリアルティ㈱(注)3
    京都市南区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    佐川アドバンス㈱
    東京都江東区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    SGモータース㈱
    東京都江東区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    SGシステム㈱
    京都市南区 · 連結子会社
    議決権100.0%
残りのグループ会社27社を開く
  • SGフィルダー㈱東京都江東区100%
  • SG HOLDINGS GLOBAL PTE. LTD. (注)3、7シンガポール100%
  • 佐川急便国際物流(深圳)有限公司(注)3中国 深圳90%
  • SG SAGAWA VIETNAM CO., LTD.(注)3ベトナム ホーチミン100%
  • SG SAGAWA AMEROID PTE. LTD.シンガポール100%
  • SG SAGAWA USA, INC.米国 カリフォルニア州100%
  • EXPOLANKA HOLDINGS Limited (注)3スリランカ コロンボ100%
  • EFL GLOBAL LOGISTICS (PTE.) LTD.シンガポール100%
  • EFL GLOBAL LLC米国 フロリダ州100%
  • EFL Container Lines, LLC米国 ニューヨーク州100%
  • EXPOLANKA FREIGHT (VIETNAM) LTDベトナム ホーチミン99%
  • EXPO FREIGHT PRIVATE LIMITEDインド チェンナイ100%
  • Locher Evers International Inc (注)3カナダ ブリティッシュコロンビア州100%
  • Expo Freight (Shanghai) Limited中国 上海100%
  • EXPOLANKA FREIGHT LTDケニア ナイロビ100%
  • PT EFL GLOBAL INDONESIAインドネシア ジャカルタ90%
  • Expofreight (Hong Kong) Limited中国 香港100%
  • EXPOLANKA FREIGHT (PRIVATE) LIMITEDスリランカ コロンボ100%
  • Expofreight (Shenzhen) Limited.中国 深圳100%
  • EXPOLANKA FREIGHT DUBAI (L.L.C)アラブ首長国連邦 ドバイ100%
  • EXPOLANKA FREIGHT (CAMBODIA) LIMITEDカンボジア プノンペン100%
  • EFL HUB (PVT) LTD (注)3、8スリランカ コロンボ100%
  • EXPOLANKA FREIGHT (PHILIPPINES) INC.フィリピン パサイ100%
  • EFL MALAYSIA SDN. BHD.マレーシア セランゴール100%
  • Morrison Express Worldwide Corporation (注)3サモア アピア100%
  • Maxyork Investments Ltd (注)3サモア アピア100%
  • MEC Labuan Holding Co., Ltd (注)3マレーシア ラブアン100%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は1.6兆円営業利益902億円前期と比べると増収増益で、売上が+11.2%、利益が+2.7%。

売上高
+11.2%
1.6兆円
営業利益
+2.7%
902億円
純利益
+1.7%
591億円
営業利益率
5.5%
前期比 -0.5%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高1.7兆円1.6兆円
営業利益970億円902億円
純利益600億円591億円
1株あたり配当¥54¥54

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は4,473億円、営業利益は201億円。

対象期間売上高兆円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2018年4Q1.0460
2019年4Q1.1258
2020年4Q1.1793
2021年4Q1.31111
2022年4Q1.59267
2023年4Q1.43185
2024年4Q1.32100
2025年4Q1.484873.3326
2026年4Q1.645173.1359
2027年1Q0.452014.5123

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 13期分

2014年3月期からの13期で、売上は133億円から1.6兆円へ123.7倍に増えた。直近期の営業利益率は5.5%。売上は2期連続で増加。

決算期売上高兆円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
国際貨物事業の拡大を目的とし、スリランカの物流企業であるEXPOLANKA HOLDINGS PLC (現・EXPOLANKA HOLDINGS Limited)を買収
2014年3月0.015452
ベトナム国内で貨物・物流サービスを行うための事業会社として、SG SAGAWA VIETNAM CO., LTD.を設立
2015年3月0.029595
電報類似サービス事業の拡大を目的とし、株式会社VST(現・佐川ヒューモニー株式会社)を設立
2016年3月0.94526340
東京証券取引所市場第一部に株式を上場
2017年3月0.93512285
2018年3月1.04649360
ベトナムにおける車載冷凍冷蔵設備の供給事業を目的として、SG Motors Vietnam Co., Ltdを設立
2019年3月1.12748435
2020年3月1.17805473
2021年3月1.311,037743
2022年3月1.591,6031,067
2023年3月1.431,3791,265
コールドチェーンの強化を目的として、株式会社C&Fロジホールディングス(2025年4月に名糖運輸株式会社を存続会社とする吸収合併により消滅)を買収
2024年3月1.32909583
SDトランスライン株式会社を設立
2025年3月1.488788895.9581
2026年3月1.649029185.5591

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高1.6兆円のうち、営業利益として残るのは902億円5.5%。営業外の損益と税金を反映した純利益は591億円、売上の3.6%にあたる。営業利益率は業種中央値7.2%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価など作る・仕入れるのにかかったお金88.5%1.5兆円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金6.1%996億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益5.5%902億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

営業利益率業種比1.7pt
5.5%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比2.5pt
3.6%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+2.1pt
10.5%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
4.8%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
5.6%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 11期分

2026年3月期は営業CFが1,248億円、投資CFが−2,168億円で、差し引きのフリーCFは−920億円この組み合わせは積極投資型にあたる。本業で稼ぎつつ、さらに資金を調達して大きな投資に踏み込んでいる。成長への布石の局面期末の手元現金は929億円で、売上の0.7ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2016年3月858−169−429689884
2017年3月439−1,118510−679710
2018年3月1,010−347−2846631,086
2019年3月868−663−2752051,017
2020年3月536−615−244−79687
2021年3月1,2135−1,2191,218692
2022年3月818−453−254365874
2023年3月1,654280−1,0551,9341,782
2024年3月776−414−7033621,473
2025年3月1,186−1,647140−4611,169
2026年3月1,248−2,168658−920929

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 13期分

2026年3月期の総資産は1.2兆円。このうち返さなくてよい自己資本が5,487億円で、自己資本比率は44.4%(業種中央値40.1%より厚い)

決算期総資産兆円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2014年3月0.431,6272,66937.9
2015年3月0.431,6882,63639.1
2016年3月0.582,3723,46639.5
2017年3月0.653,0983,41043.9
2018年3月0.713,5823,52446.4
2019年3月0.763,8943,73446.6
2020年3月0.774,2313,49649.7
2021年3月0.794,0483,85550.4
2022年3月0.925,1194,09953.8
2023年3月0.915,6743,37661.2
2024年3月0.905,9033,06764.4
2025年3月1.045,8464,56055.8
2026年3月1.235,4876,80344.4

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
967億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
5,674億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
6億円
在庫として抱えている分
負債合計
6,803億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
71
/ 100
安定性自己資本比率30 / 40
収益力営業利益率11 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

陸運業 56社との比較

同じ陸運業の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率56社中3位あたり、逆に低いのは営業利益率56社中37位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE上位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
10.5%/中央値 8.4%
P25 6.0%P75 10.4%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
5.5%/中央値 7.2%
P25 4.9%P75 10.9%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
44.4%/中央値 40.1%
P25 32.4%P75 54.0%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
11.2%/中央値 4.5%
P25 2.6%P75 7.5%
配当利回り上位株価に対して1年で受け取る配当の割合
3.7%/中央値 2.4%
P25 1.6%P75 3.0%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,472で、1年前と比べて-6.0%過去52週の値幅のなかでは34%の位置にある。

¥1,472-3.1%1ヶ月-3.3%1年-6.0%時価総額9,427億円
過去52週の値幅
安値¥1,368高値¥1,675

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)15.0倍
PER (会社予想)14.8倍
PBR1.61倍
配当利回り3.67%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は8月21日に1566円で取引を終え、直近1ヶ月で1.48%下落した。25日移動平均線(1590.12円)を約1.5%下回っており、短期は弱気。75日線(1523.11円)は上回っており、中期的な底固めは続く。52週高値(1691円)からは約7.4%下落した水準で、高値圏での揉み合い。出来高は7月15日、17日に約200万株と増加した後、8月10日に229万株と再び増加した。RSIは47.47と中立。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をほぼ妥当と判定しています(スコア 60/100)

PER15.95倍は業界平均15.72倍とほぼ同等で、予想PER15.7倍と同水準。PBR1.72倍は平均1.08倍を約59%上回るが、ROE10.5%が平均を上回り収益力を反映している。配当利回り3.45%は平均2.31%を大きく上回り、株主還元が手厚い。ただし配当性向105.8%と配当が利益を超えており、持続性に懸念。業界平均との比較では妥当な評価だが、配当の持続性不安を考慮し「ほぼ妥当」とした。

指標この会社業種平均
PER (実績)15.0倍15.7倍
PER (予想)14.8倍
PBR1.61倍1.07倍
ROE10.5%8.4%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

EC市場の成長で物流需要は増加する一方、人手不足と運賃競争により収益性が悪化している。料金改定と効率化が進むかが焦点で、他社との競争も激化している。

プラスに働く材料7
  • EC需要の拡大

    ネット通販の拡大で宅配便の取扱量が増加し、収益基盤が強化される。

  • 法人向けサービスの強み

    大口顧客向けの物流ソリューションが付加価値を生み、収益を安定させる。

  • 運賃改定の可能性

    人手不足を背景に運賃の見直しが進めば、収益性が改善する余地がある。

  • 2026/3期売上高1兆6,448億円と11%増収決算発表後影響

    売上高は前期比1,656億円増の1兆6,448億円、増収基調で営業利益902億円の達成確度が高まる

  • 2026/3期営業利益902億円、前期比24億円増決算発表後影響

    営業利益は878億円から902億円へ、増収効果により2.7%の増益を見込む

  • ROE10.5%が示す資本効率改善余地継続影響

    PBR1.68倍に対しROE10.5%、資本効率の改善でバリュエーション向上が期待

  • 配当利回り3.5%と株主還元の厚み通年影響

    3.5%の配当利回りが株価の下値を支え、長期投資家の需要が見込める

マイナスに働く材料7
  • 人手不足の深刻化

    ドライバー不足により人件費が高騰し、収益を圧迫する。

  • 競争激化で運賃低下

    他社との価格競争が激しく、運賃の値上げが難しい。

  • EC成長の減速

    EC市場の成長が鈍化すれば、宅配便の需要が伸び悩む。

  • 2026/3期営業利益率5.48%と0.46pt低下決算発表後影響

    営業利益率は5.94%から5.48%へ悪化、増収効果をコスト増が相殺

  • 純利益591億円とほぼ横ばいの停滞決算発表後影響

    純利益は581億円から591億円と10億円増に留まり、EPS成長はほぼゼロ

  • 外国人保有12.36%と需給の厚み不足不定影響

    外国人保有は12.36%と低位、海外投資家の買い意欲が細りやすい

  • PER15.7倍・PBR1.68倍の割高感継続影響

    純利益が横ばいの場合、PER15.7倍は高めの評価水準となる

次の決算で確かめる点
宅配便取扱数量
需要動向を直接示し、収益の主体であるため。
運賃単価
収益性の鍵であり、改定の効果を測る。
人件費率
人手不足の影響と効率化の進捗を確認するため。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり54で、前期から+1.9%いまの株価に対する利回りは3.67%。増配か配当維持が2年続いている。

年間配当
¥54
1株あたり
配当利回り
3.67%
いまの株価に対して
配当性向
105.8%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
2年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2019年3月2179.5
2020年3月227.377.4
2021年3月3140.972.4
2022年3月5061.3114.3
2023年3月512.045.8
2024年3月510.081.8
2025年3月522.0104.1
2026年3月531.9105.8

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥54

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ41,996人。区分でいちばん多いのは事業法人41.0%。グループ会社や銀行などの安定株主が68.5%を占め、残る31.5%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
事業法人34.837.337.938.038.041.0
金融機関32.933.232.030.430.527.4
個人・その他14.912.012.713.013.417.7
外国法人16.316.316.017.217.112.3
自己株式0.80.81.62.32.36.2
証券会社1.01.31.41.51.01.5
外国人個人0.00.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01株式会社新生ホールディングス16.83
02日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)8.56
03公益財団法人SGH文化スポーツ振興財団7.56
04株式会社日本カストディ銀行(信託口)4.33
05住友生命保険相互会社3.94
06佐川印刷株式会社3.58
07株式会社三菱UFJ銀行3.24
08株式会社三井住友銀行3.24
09田中産業株式会社3.16
10公益財団法人SGH防災サポート財団3.12

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 13期分

1株利益は13期で+128%、1株純資産は13期で−41%。直近期のROEは10.5%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2014年3月431,5433.253.4
2015年3月841,6105.730.8
2016年3月10773515.725.9
2017年3月4646011.03.7
2018年3月5851911.720.194.0
2019年3月6856012.723.679.5
2020年3月7460412.817.377.4
2021年3月11762719.021.772.4
2022年3月16878123.913.8114.3
2023年3月20087924.19.845.8
2024年3月9392310.320.581.8
2025年3月9392810.016.1104.1
2026年3月9891510.515.1105.8

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

12名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は12名。2026/3期の役員報酬は総額756百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約14倍にあたる。

氏名役職年齢
栗和田榮一代表取締役会長79
松本秀一代表取締役社長60
本村正秀代表取締役副社長 事業推進担当66
髙垣考志取締役 財務・経営企画担当53
笹森公彰取締役61
髙岡美佳取締役58
鷺坂長美取締役70
秋山真人取締役69
田島聡志監査役(常勤)55
新本朋斉監査役(常勤)63
大島義孝監査役56
多田智子監査役54

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)655648645108
社外監査役4464612
社外取締役3424214
監査役1232323

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容5,966字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、純粋持株会社である当社、連結子会社201社、持分法適用の関連会社7社により構成されており、「デリバリー事業」、「ロジスティクス事業」、「グローバル物流事業」、「不動産事業」等の事業を営んでおります。 なお、当連結会計年度から従来の報告セグメントの区分を変更し、「ロジスティクス事業」に含まれていたフォワーディング事業や海外3PL事業等を「グローバル物流事業」へ分割いたしました。 当該事業の区分は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメントの区分と同一であり、報告セグメントに含まれていないその他これらに附帯する事業を「その他」に区分しております。また、主な関係会社の詳細については、「4 関係会社の状況」に記載のとおりであります。 なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 (当社グループの商流概要) 当社グループの主たる商流は次のとおりとなっており、「デリバリー事業」「ロジスティクス事業」「グローバル物流事業」が提供する物流ソリューションを、「不動産事業」「その他」に属する事業インフラ機能である物流附帯サービスが支える構造となっております。 (当社グループの事業推進における特徴) 当社グループでは、形状・頻度・数量など法人顧客の様々なニーズに対応可能な物流配送網を構築し、物流業務受託(BtoB(事業者間の物流)及びBtoC(事業者から個人への物流)、以下併せて「from B」という)に注力した事業展開を行ってまいりました。当該ネットワークを基盤に、多様な荷姿の荷物を輸配送するだけでなく、低温管理が求められる商材への対応や、倉庫保管・流通加工、国際輸送等の物流機能を組み合わせることで、顧客のサプライチェーン全体を最適化する「トータルロジスティクス」の提供を推進しております。さらに、海外ではアジア域内やアジア発米国向けを中心とした航空・海上フォワーディングを基盤に、アパレルやハイテク製品など取扱商材を拡充するとともに、アメリカ等の消費国向けに物流領域の拡充を進めています。このように、日本国内にとどまらず海外においても川上から川下まで広がる物流領域を横断的に捉え、グループの多様なリソースを活用したソリューション提案により、顧客の多様化・高度化する物流課題の解決を図っております。 本事業推進を実現するために、当社グループでは、デリバリー事業のセールスドライバー(2026年3月31日現在約20,000人)による集荷・営業活動をはじめ、ロジスティクス事業やグローバル物流事業における顧客接点の拡大やサービス提供を通じて、幅広い事業機会の獲得に取り組んでおります。これら各事業領域における営業活動や顧客基盤が相互に連携・補完し合うことで、グループ全体としてのサービス領域の拡大に繋げております。 こうした取組みを今後も推進していくことで、トータルロジスティクスを高度化し、グループ内の機能を掛け合わせたシナジーを発揮することで、顧客の事業成長に貢献するとともに、顧客から選ばれる物流企業グループを目指してまいります。 (各事業セグメントの内容・特徴について) 上記のとおり、当社グループは法人顧客を中心とした総合的な物流ソリューションを提供しております。当社グループでは、主に輸送業務を担う会社を「デリバリー事業」とし、低温商材を含む物流業務の包括受託(サードパーティー・ロジスティクス、以下、「3PL」という。)を担う会社を「ロジスティクス事業」に、フォワーディング事業及び海外現地物流を担う会社を「グローバル物流事業」に区分し、国内外において物流ソリューションを提供しております。 また、物流ソリューションを支える物流附帯サービスを展開しており、その中でも金額的に重要性が高い物流不動産の開発・管理を担う会社を「不動産事業」に区分し、不動産事業以外で物流サービスに附帯する各機能をサポートする会社を「その他」に区分しております。 それぞれの事業セグメントの内容及び特徴については次のとおりです。なお、当社及び連結子会社であるSG HOLDINGS GLOBAL PTE. LTD.(海外事業統括)については、ソリューション・サービスは提供しておらず各セグメントには属さない全社(共通)部門であるため次の記載からは除いております。 (1) デリバリー事業 当事業では、宅配便事業を中心として日本全国を網羅する当社グループのネットワークを駆使した物品輸送サービスを法人顧客や個人顧客に提供しております。 法人顧客のニーズは、少量又は大量の輸送、大小・長短様々な荷物の取扱いなど多岐にわたるため、主力サービスである宅配便から大型家具や家電等のラージサイズに至るまで、様々な荷物を扱うことが可能な物流施設・ネットワーク等のインフラを構築し、効率的かつ柔軟な対応を可能とする仕組みを整備しております。 こうしたインフラの特徴を活かし、従来複数の発送元から個別に納品されていた荷物を佐川急便株式会社の営業所において事前に仕分けを行った上でまとめて顧客企業に納品し入荷作業の最適化に貢献する「スマート納品」や、当社グループの物流ネットワーク及びノウハウを活用し当社グループ及び外部輸送業者を活用して顧客企業にとって最適な物流サービスを提供する「TMS(Transportation Management System)」(以下、「TMS」という。)といった顧客企業にとって付加価値の高いサービスの開発・提供を行っております。また、個人顧客向けには、観光地や空港・駅、商業施設等の人が集まる拠点において、事前決済や簡便な受付を通じて手荷物配送や土産品発送を可能とし、顧客の待ち時間短縮や利便性向上を実現する「リアルコマース」を提供しております。なお、当連結会計年度期首より、従来当セグメントに区分していた株式会社ワールドサプライについては、事業構成の見直しに伴い、ロジスティクス事業へセグメントを変更しております。 主要商品及びサービス 宅配便(飛脚宅配便、飛脚ラージサイズ宅配便、飛脚クール便、特定信書便)、メール便(飛脚ゆうメール、飛脚ゆうパケット便)、TMS(飛脚国際宅配便、引越、ルート配送、チャーター輸送、設置輸送、美術品輸送、食品輸送)、リアルコマース デリバリー事業に属する主な関係会社 佐川急便㈱、佐川ヒューモニー㈱、SGムービング㈱、その他8社(合計11社) (2) ロジスティクス事業 当事業では、日本国内の倉庫における保管、流通加工等のオペレーションや、物流センター・倉庫の運営サービスといった3PLに加え、常に低温下での管理が必要なチルド・フローズン商品を配送できるコールドチェーンを提供しております。また、大型複合施設への納品を一括で引き受け、施設内の各店舗等への搬出入まで行うなど、人・物・車・情報を一元管理し物流効率の向上を実現する館内物流サービスも手掛けております。 国内3PL事業領域においては、デリバリー事業と連携することで、流通加工、物流センター・倉庫運営等から配送先までの輸送を一括で請け負い、顧客に最適なサプライチェーンを広範囲で提供できる物流ソリューションを強みとしております。また、低温物流領域につきましては、2024年7月に名糖運輸株式会社(旧「株式会社C&Fロジホールディングス」。以下、「名糖/ヒューテック」という。)をグループ化し、サプライチェーンの上流から中流の領域、さらにラストワンマイルまで一貫してソリューション提供ができる国内屈指のコールドチェーンの構築・高度化を通じ、グループシナジー創出に向けた取組みを進めております。 また、2025年11月に当社の連結子会社である佐川グローバルロジスティクス株式会社が保有する上海虹迪物流科技有限公司の出資持分を売却しており、同社は連結範囲から外れております。 主要商品及びサービス 流通加工、物流システム構築、在庫保管・入出庫管理、物流センター運営、TMS(ルート配送、チャーター輸送)、館内配送、納品代行、施設管理、低温物流(冷蔵・冷凍食品における保管、仕分け、輸配送) ロジスティクス事業に属する主な関係会社 佐川グローバルロジスティクス㈱、㈱ワールドサプライ、名糖運輸㈱、㈱ヒューテックノオリン、その他14社(合計18社)(うち、関連会社1社) (3) グローバル物流事業 当事業では、航空・海上フォワーディングサービス等の国際輸送や海外拠点における各地域内での物流サービスを提供しております。 航空・海上フォワーディング事業を展開するEXPOLANKA HOLDINGS Limited(以下、「エクスポランカ社」という。)においては、アジア発北米向けのトレードレーンを主軸とし、特にアパレル分野における輸送を強みとしております。また、2025年5月にグループ化したMorrison Express Worldwide Corporation(以下、「Morrison社」という。)についてはアジア域内やアジア発北米向けを中心とした半導体機器やハイテク製品の輸送に強みを持っております。両社の事業基盤を掛け合わせてフォワーディング事業の規模拡大と収益性向上を図り、将来的にはデジタル技術なども活用し、付加価値の高いトータルソリューションを提供することでビジネス領域の拡大を推進してまいります。 主要商品及びサービス 国際航空・海上輸送、国際宅配便、通関代行、倉庫保管、検品検針、物流加工、国際EC物流 グローバル物流事業に属する主な関係会社 SGHグローバル・ジャパン㈱、佐川急便国際物流(深圳)有限公司、SG SAGAWA VIETNAM CO., LTD.、SG SAGAWA AMEROID PTE. LTD.、SG SAGAWA USA, INC.、EXPOLANKA HOLDINGS Limited、EFL GLOBAL LOGISTICS (PTE.) LTD.、EFL GLOBAL LLC、EFL Container Lines, LLC、EXPOLANKA FREIGHT (VIETNAM) LTD、EXPO FREIGHT PRIVATE LIMITED、Locher Evers International Inc、Expo Freight (Shanghai) Limited、EXPOLANKA FREIGHT LTD、PT EFL GLOBAL INDONESIA、Expofreight (Hong Kong) Limited、EXPOLANKA FREIGHT (PRIVATE) LIMITED、Expofreight (Shenzhen) Limited.、EXPOLANKA FREIGHT DUBAI (L.L.C)、EXPOLANKA FREIGHT (CAMBODIA) LIMITED、EFL HUB (PVT) LTD、EXPOLANKA FREIGHT (PHILIPPINES) INC.、EFL MALAYSIA SDN. BHD.、Morrison Express Worldwide Corporation、Maxyork Investments Ltd、MEC Labuan Holding Co., Ltd、その他142社(合計168社)(うち、関連会社6社) (4) 不動産事業 当事業では、物流ソリューション提供のための事業インフラである物流施設を中心に不動産の開発、賃貸、管理等を行っております。 具体的には、当社グループのデリバリー事業及びロジスティクス事業における業務効率性を追求した両事業の一体型物流施設であるSRC等の開発を通じ、物流ソリューションの競争力向上に寄与するほか、グループ施設の安定稼働と機能の強化に取り組むとともに、これまで培った不動産ノウハウを活かし、資産価値を向上させるための戦略的な投資を実施しております。また、老朽化した既存施設及び物流効率の低い施設の大規模修繕やバリューアップにより、全国の輸送インフラの最適化に取り組んでおります。 これらの取組み遂行にあっては、当社グループ保有の物流施設を信託受益権化し、売却することで資産効率及び資金効率を高めるとともに、新規の施設開発資金を獲得することで効率的な物件開発数の拡大を図っております。売却後は、SGアセットマックス株式会社にて資産管理及び運用を行っております。 また、サステナビリティ活動の一環として物流施設を活用した太陽光発電及び売電も行っております。 主要商品及びサービス 不動産賃貸・管理、不動産開発、資産管理・運用、再生可能エネルギー供給 不動産事業に属する主な関係会社 SGリアルティ㈱、その他1社(合計2社) (5) その他 当社グループでは、効率的な物流ソリューションを提供するために、不動産以外の各種物流附帯サービスについてもグループ内にその機能を保有しております。具体的には、輸送に関わる損害保険の代理店事業、トラック燃料の販売、輸送車両の整備・販売、物流システムの開発・運用、宅配便の代金引換サービスの提供、物流施設内の業務受託を中心とした人材の派遣及び業務請負等を、グループ各社がグループ内外に提供しております。 デリバリー事業及びロジスティクス事業と連携したこれらのサービスの展開により、総合的な物流ソリューションの提供をしております。 主要商品及びサービス 商品販売、保険代理、燃料販売、自動車整備・販売、システム販売・保守、e-コレクト、人材派遣・請負 その他に属する主な関係会社 佐川アドバンス㈱、SGモータース㈱、SGシステム㈱、SGフィルダー㈱、その他4社(合計8社) 事業系統図を示すと、次のとおりであります。 (注) 1.SG HOLDINGS GLOBAL PTE. LTD.(海外事業統括)は、セグメント上「全社(共通)」であるため、記載を省略しております。 2.複数のセグメントに係る事業を営んでいる子会社は、主たる事業のセグメントにおいて会社名を記載しております。
経営方針・対処すべき課題8,322字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針 当社グループは、創業の精神である、常にお客さまに誠心誠意尽くすという「飛脚の精神(こころ)」のもと、 一.お客さまと社会の信頼に応え 共に成長します 一.新しい価値を創造し 社会の発展に貢献します 一.常に挑戦を続け あらゆる可能性を追求します を企業理念とし、お客さまから「安心」「満足」「信頼」をいただけるサービス・品質向上を図っております。今後も社会の変化・顧客のニーズに迅速に対応し、「トータルロジスティクス」を提供し続けることで、一層社会に必要とされる企業体を目指してまいります。 (2) 中長期的な会社の経営戦略及び目標とする経営指標 現在の事業環境は目まぐるしく変化を続けており、中長期的にも、企業を取り巻く環境は複雑さを増していくものと想定しております。特に、国内全体で労働力不足が深刻化しており、賃金上昇やインフレを前提に、業務効率化の加速が必要になっております。また、持続的な成長に向けて、成長市場である海外のビジネス拡大に向けたアプローチも求められると考えております。 このような環境認識のもと、当社グループは、2022年3月に2031年3月期までの長期ビジョン「SGHビジョン2030」として「Grow the new Story. 新しい物流で、新しい社会を、共に育む。」を策定しました。さらに、2025年3月にはこの長期ビジョンを具体化し、ありたい姿として「お客さまおよび社会において、必要不可欠な存在(=インフラ)であり続ける」、と定義するとともに、長期ビジョン実現に向けて、事業ポートフォリオ戦略や中長期的なキャッシュアロケーション方針、定量目標の具体化を行いました。当社グループは、顧客のサプライチェーン全体をコーディネートする「トータルロジスティクス」を高度化していくことで、新しい価値を創造し、顧客及び社会において必要不可欠な存在であり続けます。 (2031年3月期の経営目標) 営業収益   2兆2,000億円 営業利益   1,400億円 親会社株主に帰属する当期純利益   980億円 ROE   15% ROIC   10% また、長期ビジョン実現に向け、2026年3月期から2028年3月期までの中期経営計画「SGH Story 2027」を策定しております。中期経営計画の初年度である当連結会計年度においては、米国の通商政策や地政学リスク等の影響もあり、グローバル物流事業の一部で計画から遅れが出ておりますが、デリバリー事業においては成長領域の一つと定めた越境ECの伸長により、個数目標を計画前倒しで達成するなど一定の成果が出ております。引き続き、トータルロジスティクスの高度化とグローバル物流の基盤拡大を基本方針とし、当社グループの企業価値向上と持続可能な社会の実現に向けて取り組んでまいります。 (中期経営計画の経営戦略) ① 国内サービス領域とグローバル物流基盤の拡大 ② 成長を支える経営資源の拡充 ③ 持続可能な経営に向けた取組み (中期経営計画策定時の2028年3月期の経営目標) 営業収益   1兆8,300億円 営業利益   1,100億円 親会社株主に帰属する当期純利益   700億円 ROE   12% ROIC   8% (2027年3月期の経営目標) 営業収益   1兆7,400億円 営業利益   970億円 親会社株主に帰属する当期純利益   600億円 ROE   11% ROIC   6.8% 中期経営計画「SGH Story 2027」では、「トータルロジスティクスの高度化とグローバル物流の基盤拡大」を基本方針に掲げ、①国内サービス領域とグローバル物流基盤の拡大、②成長を支える経営資源の拡充、③持続可能な経営に向けた取組みを推進してまいります。 ① 国内サービス領域とグローバル物流基盤の拡大 ・宅配便のサービス競争力の拡大と効率化による収益基盤の強化 物流業界の中長期的な見通しとして、人口減少等の影響が見込まれているものの、エンドユーザーへの配送等ECに関連する物流の需要は緩やかに増加すると想定されております。一方で、物価・人件費等のコスト上昇や、2024年4月から適用された自動車運転業務における時間外労働時間の上限規制(以下、「2024年問題」という。)の対応の本格化等を契機に、同業・異業種間の協業の増加及び大手EC事業者による自社配送網拡大等、業界構造に変化の兆しも見られます。一方、国際物流市場において、短期的には世界経済の減速懸念や米国の通商政策の影響、中東情勢の不安定化等により不確実性が高い状況が続くものの、世界貿易量は主要国際機関の見通しにおいてもプラス成長が維持されており、中長期的には拡大基調で推移することが見込まれております。 このような事業環境のもと、当社においては中期経営計画で宅配便の成長領域と定めるリアルコマース、低温物流領域の拡大に取り組んでまいります。同様に、中期経営計画の成長領域の一つと定めていた越境ECについては、既存顧客の個数増加、新規顧客の獲得といった営業活動の成果と旺盛な需要もあり、2026年3月期に前倒しで中期経営計画の個数目標を達成している状況であり、引き続きオペレーションの効率化や適正運賃収受を通じた収益性の向上を中心に取り組んでまいります。また、2026年6月1日公表の「当社子会社に対する行政処分に関するお知らせ」でご案内のとおり、当社の連結子会社であるSGHグローバル・ジャパン株式会社が通関業の許可取消及び保税蔵置場の許可取消の行政処分を受けました。今後の日本発着の国際輸送業務の円滑なサービス提供体制の継続に向け、パートナーとの連携強化を含めた対応に注力してまいります。併せて、コンプライアンス教育やリスク管理体制の強化について、グループ全体で一体となり取り組んでまいります。なお、本件に係る経営成績への影響については、2027年3月期の経営目標に織り込んでおり、重要な影響はないものと考えております。 ・低温物流ソリューションの拡大による国内屈指のコールドチェーンの構築 低温物流市場は昨今の食品市場のグローバル化や、食の多様性、少子高齢化等により拡大傾向にある中、当社グループは名糖/ヒューテックをグループ化することで低温物流領域の基盤を獲得いたしました。中期経営計画では、国内屈指のコールドチェーンの構築を目指し、国内の低温ECのほか、共同配送やTMSの提供さらには海外の低温物流を拡充するなど、グループのシナジーを最大化してまいります。 ・国内ロジスティクスの付加価値向上とTMS事業領域の拡大 低温物流以外の国内ロジスティクスにおいては、顧客の業種や商材に応じたオーダーメイドの物流ソリューションに継続して取り組むほか、効率化につながるマテハン投資により、事業規模拡大・収益性向上を図ってまいります。 ・グローバル物流の顧客基盤拡大と収益性向上 持続的な成長に向けて成長市場である海外でのビジネス拡大を実現するため、エクスポランカ社のフォワーディングビジネスを起点に、インダストリと物流領域の拡張を進めてまいります。その一環として、当社は2025年5月に台湾に拠点を置くグローバル・フレイトフォワーダーであるMorrison社をグループ化いたしました。当連結会計年度において、同社は当初計画どおりに進捗をした一方、エクスポランカ社は米国の通商政策等の影響を受け、中期経営計画に対して遅れが生じております。 今後は、エクスポランカ社・Morrison社・国内の国際部門が一体となったコマーシャル活動の推進により、顧客パイプラインの共有やトップ顧客への共同営業、クロスセルの拡大を通じた顧客当たり売上の向上を図るとともに、顧客インダストリの拡大や取扱領域の多様化を進め、市場環境の変動に左右されにくい収益構造の構築に取り組んでまいります。 併せて、両社協働によるプロキュアメントの強化や共同輸送の対象レーン拡大、拠点・倉庫の集約、ITリソースの相互活用などを通じたオペレーション効率の向上に加え、エクスポランカ社における固定費削減やオペレーション体制・役員報酬制度の見直しを実行し、原価低減及び費用構造の適正化を進めてまいります。さらに、リソース配分の最適化などによる事業再編・構造改革にも取り組むことで、グローバル物流事業全体の収益性向上及び中期経営計画の達成に向けた施策を着実に推進してまいります。 ② 成長を支える経営資源の拡充 ・パートナー企業との連携強化を含むサービスインフラの維持・強化 持続可能な輸配送インフラの維持・強化に向けて、適正運賃収受の取組みを継続するとともに、輸配送拠点の集約による効率化、パートナー企業に対する支援拡充等に取り組んでまいります。輸配送拠点に関しては、当中期経営計画期間中に東京・関西エリアの大型中継センターの稼働を予定しており、さらに、次期中期経営計画期間においては九州エリアでの稼働を予定しております。これにより、年間取扱個数の受容量の増加や拠点集約による効率化効果を見込んでおります。 また、パートナー企業に対しては、委託単価の見直しも含めた対話の場としての「適正取引促進会」の定期開催や、SAGAWAパートナープログラムの展開、事業承継窓口の設置等に取り組んでおります。 ・人的資本への投資による企業価値の最大化 人材不足及びインフレの状況が継続する中、持続的に成長していくため、人材を重要な経営資源と位置付け、積極的な人的資本投資を実施いたします。人材の定着・確保の観点においては、継続的なベースアップや報酬改定を実施するほか、採用活動の強化や多様な人材が活躍できる環境・制度を構築し、エンゲージメント向上に努めてまいります。また、人材育成の観点においては、グローバル人材育成研修やDX研修を実施することで高い専門性を持った人材の育成に繋げてまいります。 人的資本、人材戦略の詳細につきましては、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2) 人的資本」をご参照ください。 ・DX、R&D、最新テクノロジーへの投資による事業競争力向上 R&Dやオープンイノベーション活動など、DX、最新テクノロジーへの投資に引き続き取り組み、サービス品質の向上や業務効率化を実現してまいります。これにより、顧客に選ばれるサービス競争力を拡大するとともに、当社グループの収益性も向上させてまいります。 ③ 持続可能な経営に向けた取組み ・脱炭素をはじめとする社会・環境課題への対応 当社グループは、脱炭素社会の実現に向け、物流企業グループとして、2050年のカーボンニュートラルを目標としたグループ脱炭素ビジョンに基づき自社のGHG排出削減に取り組むとともに、顧客の環境負荷低減に資するサービスを提供し、顧客への最適な物流ソリューションの提案を通じて社会全体のGHG削減に貢献してまいります。なお、グループ脱炭素ビジョンについては、M&Aによるグループ連結範囲の拡張や、日本政府による「第7次エネルギー基本計画」の公表を踏まえ見直しを行い、従来以上に環境と経済のバランスを図った施策の策定を進めております(2026年発行の統合報告書で公表予定)。 ・企業価値の向上に向けたガバナンスの高度化 企業価値向上に向けては、取締役をはじめとした経営陣やマネジメント層のコミットメントを強化し、ガバナンス体制を高度化することが重要となります。そのため、指名・報酬諮問委員会の委員長を代表取締役から独立社外取締役へ変更したほか、役員持株会の設立や従業員株式報酬制度の導入を実施いたしました。また、グローバル物流戦略を踏まえたガバナンス体制の整備・強化を進めるとともに、経営管理の観点においては、事業ポートフォリオ戦略を通じて資本収益性を意識した経営管理を推進いたします。さらに、ステークホルダーとの対話機会を一層拡充し、その内容を経営戦略へ適切に反映させることにより、企業価値向上に向けた好循環の創出を目指してまいります。 (3) 経営環境と対応方針 ① 全般 我が国経済は、米国の通商政策等の影響を受けつつも、政府の経済対策や緩和的な金融環境などに支えられ、雇用・所得環境の改善や企業の設備投資も回復傾向にあります。一方、中東情勢の混乱など地政学リスクの長期化が懸念され、先行きは依然として不透明な状況が続いております。 物流業界におきましては、賃金の上昇を受け、消費者マインドに改善に向けた動きが見られるものの、一部大手EC事業者による自社配送網拡大の動き等も見られることから、競争環境は引き続き厳しい状況にあります。また、「2024年問題」への継続的な対応や、物価・人件費等のコスト上昇等、不安定な事業環境が継続しております。国際物流市場では、米国の通商政策によるサプライチェーンの混乱や、中東地域における輸送リスクの上昇等による影響も見られる中、海上・航空貨物の需要及び運賃の動向については不確実性の高い状況が継続しております。このような事業環境認識のもと、当社グループにおきましては、2022年3月に2031年3月期までの長期ビジョン「SGHビジョン2030」として「Grow the new Story. 新しい物流で、新しい社会を、共に育む。」を策定しました。さらに、2025年3月にはこの長期ビジョンを具体化し、ありたい姿として「お客さまおよび社会において、必要不可欠な存在(=インフラ)であり続ける」、と定義するとともに、長期ビジョン実現に向けて、事業ポートフォリオ戦略や中長期的なキャッシュアロケーション方針、定量目標の具体化を行いました。当社グループは、顧客のサプライチェーン全体をコーディネートする「トータルロジスティクス」を高度化していくことで、新しい価値を創造し、顧客及び社会において必要不可欠な存在であり続けます。 また、長期ビジョン実現に向け、2026年3月期から2028年3月期までの中期経営計画「SGH Story 2027」を策定しております。中期経営計画の初年度である当連結会計年度においては、米国の通商政策や地政学リスク等の影響もあり、グローバル物流事業の一部で計画から遅れが出ておりますが、デリバリー事業においては成長領域の一つと定めた越境ECの伸長により、中期経営計画の個数目標を前倒しで達成するなど一定の成果が出ております。引き続き、トータルロジスティクスの高度化とグローバル物流の基盤拡大を基本方針とし、当社グループの企業価値向上と持続可能な社会の実現に向けて取り組んでまいります。 ② デリバリー事業 足元では、消費者マインドに改善の動きが見られるものの、一部大手EC事業者による自社配送網拡大の動き等により、競争環境は引き続き厳しい状況にあります。中長期的には、国内人口減少等の影響が見込まれているものの、エンドユーザーへの配送等ECに関連する物流の需要も緩やかに増加すると想定しております。 当社グループでは、労働力不足やインフレの進行等リソースの制約の厳しさが増す中で、関東・関西・九州エリアに、自動設備を導入した大型中継センターの新設を進める等、物流施設の最適化やデジタライゼーションによる業務効率化に加え、多様な働き方への対応等、生産性の向上や労働環境の改善に積極的に取り組み、経営基盤の強化を進めてまいりました。特に、エネルギーや車両等様々なコスト上昇の影響や、このようなインフレ環境下における給与水準や委託費といった人に関わる費用の見直しの必要性等を踏まえ、一層の効率化に取り組んでまいります。また、成長市場と捉えている越境ECや、低温物流領域、リアルコマースなどについては、グループのシナジーを活用し取扱個数の拡大に努めており、当連結会計年度においては中期経営計画「SGH Story 2027」の取扱個数目標を前倒しで達成するなど一定の成果を上げております。一方で、サイズミックスの影響等により平均単価の進捗については足踏みが見られることなどから、翌連結会計年度以降においてはより一層適正運賃収受の取組みを推進し、宅配便の持続的な成長を実現してまいります。 ③ ロジスティクス事業 国内におきましては、インフレや各種コストの上昇が続き、デリバリー事業と同様に厳しい経営環境が続いております。一方で、企業による物流業務の効率化・最適化を目的としたアウトソーシング需要は、今後も堅調に推移することが見込まれます。特に、低温物流領域におきましては、一時消費者マインドの改善に足踏みが見られたものの、中長期的には食品EC化率の高まりによる需要増加や、法人向けの低温物流市場等の成長が見込まれております。このような事業環境の中、当社グループは、2024年7月に、成長市場である低温物流領域に強みを持つ名糖/ヒューテックをグループ化したことで、サプライチェーンの上流からラストワンマイルまでの低温物流を可能とする、国内屈指のコールドチェーンの構築を推進しております。 また、低温物流以外の既存の国内ロジスティクスにおいては、顧客の業種や商材に応じたオーダーメイドの物流ソリューションや、Morrison社とのシナジーによるハイテク領域のサービス拡大等、付加価値の高いサービスを提供いたします。また、拠点の再配置や省人化・効率化につながるマテハン導入を行い、事業規模の拡大と並行して収益性の向上を図ってまいります。 ④ グローバル物流事業 航空・海上フォワーディング事業領域におきましては、米国の金融・通商政策による日本経済への影響や、中東情勢の混乱等による地政学リスクの拡大等、先行きは不透明な状況が継続しております。 このような事業環境の中、当社グループは、持続的な成長に向けて成長市場である海外でのビジネス拡大を実現するため、エクスポランカ社のフォワーディングビジネスを起点に、取扱商材の拡大による新規顧客の獲得を図るとともに、川上から川下まで当社グループが一気通貫で対応し、顧客のサプライチェーン全体をコーディネートする「トータルロジスティクス」の高度化を図ってまいります。こうした成長戦略の一環で、当社は、2025年5月に、台湾に拠点を置くグローバル・フレイトフォワーダーである、Morrison社をグループ化いたしました。当連結会計年度において、Morrison社は当初計画どおりに進捗をした一方、エクスポランカ社は米国の通商政策等の影響を受け、中期経営計画に対して遅れが生じております。今後は、両社の協働による顧客獲得や、共同調達等による原価低減、また、エクスポランカ社の費用構造の適正化により市場の動向に左右されにくい事業体質への改善を図ってまいります。さらに、事業再編や構造改革にも取り組むことで、グローバル物流事業全体の顧客基盤拡大と収益性向上を実現してまいります。 ⑤ 不動産事業 日本のEC化率は、中国や欧米に対し未だ低い水準にあることから上昇が継続すると考えられ、宅配便の取扱個数は今後も緩やかに増加することが見込まれます。また、サプライチェーンの複雑化やテクノロジーの進化に伴い、企業物流も高度化していくことが予想されます。このような宅配便の需要増や、高度化する物流ニーズに対応するため、当社グループの輸送ネットワークにおける適切なキャパシティの確保や安定的な稼働・効率化を実現する物流施設の開発・改修に努めるとともに、不動産を含めた総合物流ソリューションの提供を進めてまいります。 ⑥ その他 その他の事業は、効率的な物流ソリューションを提供するための基盤となる様々な機能で構成されております。高度化する物流ニーズや生産年齢人口の減少が続く中、効率的で安定的な物流を実現するために、デジタル化による生産性の向上や顧客の利便性の向上に取り組んでまいります。
事業等のリスク11,123字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、次のようなものがあります。 当社グループでは事業に密接関連性のあるリスクとして、中長期にわたって対処すべき経営上の重要課題(マテリアリティ)のうち「委託リスク(物流ソリューションの高度化)」、「人的資本リスク(人材・パートナーとの成長基盤の強化)」、「気候変動リスク(環境課題への対策強化)」、「法令違反リスク(安全・コンプライアンスの向上/ガバナンスの高度化)」及び事業全体のリスクである「情報セキュリティリスク」をグループの戦略リスクとして設定し、グループリスクマネジメント会議を通じて、リスクの対応策について検討・議論を行い、経営計画への反映を図っております。 なお、当社グループとしましては、これらのリスクの発生可能性を認識した上でその発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は本項及び本項以外の記載内容を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 また、次の事項については、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断した内容であり、当社株式への投資に関するリスク全てを網羅するものではありません。 (1) 戦略リスク ① パートナー企業との連携強化を含むサービスインフラの維持・強化 当社グループのデリバリー事業では、当社グループが保有する経営資源を企業からの物流業務受託(from B)の獲得に最大限活用しております。そのため、個人宅(to C)への輸送業務のうち7割程度を、また、路線運行(東京・大阪間等物流拠点間の長距離輸送)のうち大部分をパートナー企業に委託しております。 ロジスティクス事業等においても、デリバリー事業と同様に一部業務をパートナー企業に委託しております。そのような中、当社では「SAGAWAパートナープログラム」を推進し、SGパートナーモールの展開や相談窓口・お知らせ機能の設置、各種マニュアル・動画の掲載による情報発信等、コミュニケーションの強化を図っております。 また、「適正取引促進会」を通じた適切な単価改定等に関する協議や、2025年8月に設立したSDトランスライン株式会社を通じたパートナー企業の経営課題の解決に資するプログラムの開発・提供等、パートナー企業の支援を含む持続可能な輸配送インフラの維持・強化に取り組んでおります。 当社グループは、想定輸送量・業務量に応じ複数の委託先の確保に努めておりますが、十分な委託先が確保できない場合は、当社グループ従業員の業務時間が長時間化することで人件費の想定以上の増加や、配達の遅延等が発生する可能性があります。また、「2024年問題」への対応、少子高齢化による労働力不足や、インフレ・賃金上昇により外注費が高騰する場合は、当社グループで負担する費用が増加する可能性があります。 加えて、当社グループの委託先にて不祥事が発生した場合や委託先の業務品質が顧客の要求に応えることができない場合には、当社グループの社会的信用の低下を招く可能性があります。これらのリスクが顕在化した場合は、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 人材・パートナーとの成長基盤の強化 少子高齢化が進み、長期の人口減少過程に入っている日本において、人材の採用・確保競争は今後も激化することが想定されます。持続的な成長の実現に向けて、インフラを支える人材を量的・質的にも確保することは、労働集約型産業である当社グループにとって重要性が極めて高い課題です。自社、パートナー企業を含めたリソースの継続的な確保や、成長に必要な知見を有した人材を十分に確保・育成し定着させるため、誰でも働きやすい環境の整備や、適正な評価、給与等を通じて、働きがいのある職場づくりに取り組んでおります。 働きやすい環境の整備については、多様な人材の活躍を目指して、「女性キャリア支援研修」等の女性活躍推進策を実施しております。事業基盤としての宅配便事業の収益性維持と生産性向上を担うセールスドライバーをはじめとする現場のオペレーションを支える人材については、DXによるオペレーションの見直し(省力化×負荷軽減)、インフレ環境を前提とした継続的なベースアップの実施、及びパートナー企業との連携強化により、限られた人材で効率的なオペレーションが維持できるよう、物流現場の生産性向上に取り組んでまいります。 加えて、グループ各社の社内求人情報に対し自らの意思で挑戦できる「グループ公募制度」、実力のある優秀な人材が、年齢や経験年数などに関係なく、2階級上の役職へ早期昇格を目指しチャレンジできる「チャレンジ制度」、自身の今後のキャリア希望を「自己申告制度」を通して申告し「キャリア面談」を受けられる制度など、様々な仕組みを運用し、柔軟な人材登用にも取り組んでおります。 また、新たな取組みとして従業員自らが希望する職務を自己申告し、申告されたスキルや経験が希望部署のニーズと一致した場合にその部署への異動の機会を得ることができる「フリーエージェント制」の導入や従業員インセンティブ・プランとして、株式報酬制度(株式付与ESOP信託)を導入しております。 これらの取組みが効果を発揮できなかった場合、長期ビジョン・中期経営計画の基盤となる人的資本の不足につながり、目標の未達、営業収益の減少や費用増加等により当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 気候変動への適応と緩和 近年、気候変動等の影響により日本各地において深刻な風水害や山火事が頻発しており、災害対策の強化が必要な状況にあります。地球温暖化は急速に進行しており、世界気象機関によると、2024年から2028年までの5年間で世界平均気温はさらに上昇するとみられ、気候変動の適応策及び緩和策の検討と実施は急務となっております。 また、日本政府は、2050年にカーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すことを宣言しており、脱炭素社会への移行が急速に進む中、企業におけるGHG排出削減の取組みが重要になっております。特に運輸部門のGHG排出量は約2割を占め、物流という社会インフラを担う当社グループの脱炭素社会に向けた取組みは責務であり、対策を従来以上に強化する必要があります。 さらに、当社グループは国内のみならず海外でもM&Aなどを通じて事業拡大しており、従来以上に気候変動に対してより多角的にリスクへの感度を上げて対応してまいります。 気候変動リスクの適応策及び緩和策につきましては、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3) 気候変動への対応 ② 戦略」をご参照ください。 ④ リスク管理体制の高度化 当社グループの事業運営に当たっては多くの許認可等を取得しているため、関係法令のコンプライアンスを含むリスク管理体制の強化を図り、違反行為の発生を防止する取り組みを実施しております。 具体的には、当社グループ各社がリスクを識別・評価した上で、対応策を策定、継続的なモニタリングを実施し、必要に応じてリスク項目や対応策を見直す体制を構築しております。また、関係法令のコンプライアンスなどの当社グループ全体に影響がある重大リスクについては、各社にリスク対応策の策定・モニタリングを義務付けるなど、グループ全体のリスク管理の強化を図る体制を構築しております。 今後、法規制の強化や、新たな法規制の適用等がなされた場合、当該法規制への対応に係る追加費用の発生や、当社グループの事業運営方法の変更を余儀なくされること等により、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ サイバー攻撃への対応強化 当社グループは、情報資産の保護、顧客の信頼確保及び事業活動の安定的な継続のためサイバー攻撃への対応強化に継続的に取り組んでおります。 第三者機関による定期的な当社グループ情報セキュリティ対策へのアセスメントを通じて、国際的なガイドライン及び業界標準に基づいた情報セキュリティ体制の適切性の確認、自社が開発・運用するシステム及びアプリケーションに対する定期的な脆弱性診断の実施、社内における各種ログ情報を集約・分析する体制を整備し、異常の早期検知及び迅速な対応を可能とする運用の整備を行っております。また、経営層をはじめ、従業員に対する情報セキュリティ教育・啓発の継続的な実施及び標的型攻撃メール等を想定した訓練等を実施するとともに、組織・体制面の整備として、当社グループ内にサイバー攻撃専門の対応組織SGH-CSIRT(SG Holdings Computer Security Incident Response Team)を設置及び日本シーサート協議会に加盟する等の取組みを行っております。 万が一、サイバー攻撃等により情報の漏えい・喪失や業務システムの停止による業務停止等が生じた場合は、当社グループの社会的信用の低下につながるとともに、損害賠償請求及び情報セキュリティ対策に要する追加費用の発生等によって、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 事業に関するその他のリスク ① デリバリー事業への依存 デリバリー事業は、当社グループの連結営業収益の6割超を占める主要な事業であります。 当社グループでは、「ロジスティクス事業」「グローバル物流事業」を2031年3月期までの長期ビジョンにおける重点事業と位置づけ、顧客のサプライチェーン全体に物流ソリューションを組合せて提供する「トータルロジスティクス」の提供を成長戦略の基本方針としております。 特にグローバル物流事業では、継続的な経済成長が見込まれる消費国へのフレイトフォワーディング事業を中心に、顧客インダストリの拡大と物流領域の拡張を行うことで事業規模を拡大し、2031年3月期にはデリバリー事業に次ぐ規模の営業収益6,000億円を目標としております。 国内においては、ロジスティクス事業により荷物の保管及び流通加工等の付加価値の高いサービスを提供することで、デリバリー事業の取扱個数の増加に寄与するほか、競争環境に左右されにくい事業基盤を構築してまいります。 当社グループとしましては、今後においてもこれらの取組みを継続的に実施していく方針でありますが、景気低迷や地政学リスク等による個人の消費や企業物流の減少等により、これらの取組みが想定どおりに進展しない場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 燃料価格等の上昇 当社グループは、事業を行うに当たり多数のトラック等輸送機材を使用しており、その燃料費は原油価格や為替相場の動向により変動いたします。 当社グループとしましては、天然ガストラック等の環境対応車を導入し、燃料価格の変動による費用増加リスクの抑制に努めており、また、今後も新技術の導入による省エネルギーや代替エネルギーに対応した車両が開発された際には、積極的に導入していく方針であります。しかしながら、中東情勢の悪化等による急激な燃料価格の上昇が生じた場合や、サービス価格への転嫁により当社グループのサービスへの需要が減少した場合、当該費用増加を運賃等のサービス価格に転嫁できない場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 競争環境の激化 デリバリー事業の主要サービスである宅配便については、当社グループを含めた大手3社での競争が激化しております。また、ロジスティクス事業においても3PLやフォワーディングの各業務サービスにおける同業他社との競争が高まっているものと認識しております。 当社グループとしましては、サービス競争力の強化及び「GOAL」を中心としたトータルロジスティクスの提案により、顧客にとってより効率的かつ付加価値の高い物流ソリューションの提供を行い、当該競争環境下でのシェア向上を図っていく所存であります。しかしながら、今後、当社グループの優位性が相対的に低下した場合や、更なる競争激化によるサービス価格下落が生じた場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 輸送トラブル デリバリー事業では、法人・個人を含めた顧客所有の物品を顧客の指定どおりに輸送することが中心となります。このため、当社グループによるサービス提供の過程において、輸送品の破損、配達先の誤り及び輸送量の増加に伴い予定時間内の輸送ができない場合は、当社グループによるサービスの信用を損なう可能性があります。 2026年3月期には、想定以上の取扱個数の増加により、一時集荷停止及び配送遅延が生じました。これを受けて、需要予測の向上、オペレーションの改善、中継機能の強化を重点課題として対策を進めております。 当社グループとしましては、こうしたトラブルの発生を抑制するべく、発生要因等をデータベース化し、ミスの低減やセールスドライバーの教育等の改善策を継続的に実施しておりますが、今後これらに起因するトラブルが頻発した場合や、当該トラブルを理由とした損害賠償が増加した場合は、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 不動産事業における継続的な資産流動化 不動産事業では、SGリアルティ株式会社が中心となって当社グループ拠点における資産管理・運営、大型施設の開発及び既存施設の転用等の資産活用を行っております。また、当社グループが所有、利用している物流施設及び開発したマルチテナント型の物流施設を信託受益権化するなど、機動的に売却するバランスシートのコントロールを通じて、営業収益及び営業利益を計上しています。 当社グループとしましては、今後も継続的に収益性が見込まれる物件の取得、施設の開発及びこれらの売却を行っていく方針ではありますが、不動産市況の変動、建設資材や人件費の高騰、物件の開発遅延等を要因として、物件の仕入価格、簿価及び売却価格等が変動することにより、適時かつ適切な価格による不動産及び信託受益権の売買が困難となる可能性があります。このような事象が発生した場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 重大事故 当社グループは、デリバリー事業を中心に公道を利用した陸上輸送業を営んでおります。昨今、運送事業者の安全対策に係る規制が継続的に強化される中、運送事業運営者への安全配慮に対する社会的責任は一層強く求められております。 当社グループとしましては、安全を最優先とした対策を実施しておりますが、重大事故が生じた場合は車両の使用停止等の行政処分が行われ、当社グループの一部又は全部の事業の停止を余儀なくされるとともに、当社グループの社会的信用が低下する可能性があります。また、国土交通省報告事故の違反点数が累積することで、事業停止命令を受けた場合や、事業許可の取消しがなされた場合は事業の継続が困難となり、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 海外展開 当社グループは、アジアを中心に海外各国へ事業展開しております。また、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」にも記載のとおり、国際・海外物流を含むグローバル物流事業の強化を図る所存であります。 このため、世界各国間の貿易摩擦の激化及び紛争等の影響による為替及び海上・航空運賃の急激な変動や、当社グループの拠点がある地域での経済情勢・事業環境の悪化、予期せぬ法律・規則等の変更、政情の悪化やテロ活動の活発化、商慣習の相違、自然災害や各種感染症の発生等のリスクが顕在化した場合は、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ M&A、事業提携 当社グループでは、事業拡大及び企業価値向上に向け、M&A及び事業提携についても選択肢の一つとしております。特にこれらの経営戦略を実行する場合は、対象会社への十分なデューデリジェンスを実施するとともに、社外取締役・監査役も参加する投資検討委員会にて出資・取得価額の妥当性について十分に検討した上で実行することとしております。しかしながら、当該M&Aや資本提携等の実施時に見込んだ成果が計画どおりに進捗しないこと等によるのれんや株式取得価額の減損等、当初予期していなかった事業上の問題の発生、取引関連費用の負担等によって当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、特に資本業務提携や共同出資によるジョイントベンチャー設立等については、提携等の実施当初に企図した成果が得られないと判断される場合は、契約の解消による出資の解消や提携会社の解散等が生じる可能性があります。この場合も、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 役員との取引関係 当社代表取締役会長である栗和田榮一が理事長を務める当社グループの外郭団体として、公益財団法人SGH文化スポーツ振興財団及び公益財団法人SGH財団があります。当社グループとしましては、サステナビリティ活動の一環として両財団の活動方針に賛同し、美術品の無償寄託及び人材支援等の活動を今後も継続して実施する方針としております。 また、2025年3月期、当社グループは一般財団法人SGH防災サポート財団を設立し、栗和田榮一が理事長に就任しております。当財団は2025年12月に内閣府から公益財団法人の認定を受け、公益財団法人SGH防災サポート財団に移行しております。当財団は災害が頻発する日本の防災という社会課題を解決すべく、災害時の物資支援に関わる物流インフラを整備・運用し、官民連携のもと、被災地の復興支援や被災された方々の生活支援に加え、災害発生直後の緊急支援にも対応する体制を整え、災害に強く、持続可能な社会の実現を目指して活動してまいります。 なお、公益財団法人SGH文化スポーツ振興財団及び公益財団法人SGH財団は、当連結会計年度末現在、合計で当社普通株式の58,636,362株(発行済株式総数対比9.16%)を保有しております。両財団が当社株式に係る議決権を行使する際は、定款により理事会の3分の2以上の賛成を得る必要がある旨を定めており、当社グループとしましては、両財団の議決権行使に係る独立性確保のため、当該議決権行使に係る理事会決議に当社グループ役職員を兼務する理事は参加しないこととしております。また、公益財団法人SGH防災サポート財団は議決権を行使しない方針です。さらに、これら全ての財団の理事選任に当たり、当社グループ役職員を兼務する評議員は、当社グループ役職員を兼務する理事の選任に当たっては評議会の決議に参加しないこととしております。 ⑩ 今後の設備投資 当社グループでは、継続的に物流施設の開発を行っており、関東エリアにおける中継機能強化と輸送ネットワークの更なる効率化を目的に、2026年7月より関東ハブセンターの稼働を予定しております。また、2027年3月期に関西、2029年3月期に九州において大型中継センターの稼働を予定するなど、今後も継続的に持続可能な輸配送インフラの維持・強化を図っていく方針であります。当該物流施設の建設に関連して想定以上のコストが発生する場合や、完成後において想定どおりの投資効果を発揮しない場合等においては、費用負担の増加や減損の発生等により、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 規制、コンプライアンスに関するリスク 当社グループの事業運営に当たっては、次のような法規制を含む様々な法令の遵守が必要となります。今後、法規制の強化や、新たな法規制の適用等がなされた場合、当該法規制への対応に係る追加費用の発生や、当社グループの事業運営方法の変更を余儀なくされること等により、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ① 事業上の重要な許認可等 当社グループの事業運営に当たっては、主に次のような許認可等が必要となっております。当社グループでは、これら許認可等の規制に係る関係法令等の遵守に努めておりますが、今後、法令違反等が発生することでこれらの許認可等が停止又は取消しとなった場合や法規制の厳格化が生じる場合は、当社グループの事業の継続が困難となり、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 [主要な事業上の許認可等] 許認可事業   法律   監督官庁   許認可等の内容   有効期限   許認可等の取消事由   セグメント 一般貨物自動車 運送事業   貨物自動車運送事業法   国土交通省   許可   なし   同法第33条   デリバリー事業ロジスティクス事業 第一種貨物利用 運送事業   貨物利用運送事業法   国土交通省   登録   なし   同法第16条   デリバリー事業ロジスティクス事業 第二種貨物利用 運送事業   貨物利用運送事業法   国土交通省   許可   なし   同法第33条   デリバリー事業ロジスティクス事業 倉庫業   倉庫業法   国土交通省   登録   なし   同法第21条   デリバリー事業ロジスティクス事業 宅地建物取引業   宅地建物取引業法   国土交通省   免許   2026年8月23日   同法第66条   不動産事業 第二種金融商品 取引業   金融商品取引法   金融庁   登録   なし   同法第52条   不動産事業 指定自動車整備 事業   道路運送車両法   国土交通省   指定   なし   同法第93条   その他 自動車分解整備 事業   道路運送車両法   国土交通省   認証   なし   同法第93条   その他 労働者派遣事業   労働者派遣法   厚生労働省   許可   2029年6月30日   同法第14条   その他 (注) 昨年度まで記載しておりました通関業の許可につきましては、2026年6月1日付の任意開示文書のとおり取消処分を受けたため、記載を削除しております。 ② 労務関連法令 当社グループは、2026年3月期末現在において従業員60,483人、パートナー社員等45,281人(期中平均人員数)が在籍しており、そのうち大半を占める国内従業者については、「労働基準法」に従って36協定の遵守や休憩時間の確保等が義務付けられております。当社グループでは、これらの法令遵守のみならず中期経営計画において多様な働き方推進を掲げるなど、従業員の働きやすさの改善に向けて積極的に制度設計を行っております。 このように、当社グループでは継続的に労働環境の改善を進めておりますが、労務管理に関する不祥事が発生した場合、当社グループの社会的信用が低下することに加え、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 情報セキュリティ、システムに関するリスク ① 情報漏えい 当社グループは、役職員情報のみならず、事業運営の過程において集荷先・配達先情報や顧客企業担当者情報等の多数の個人情報を取得しております。また、顧客企業向けサービスにおいては、顧客企業の営業秘密を保有する場合があります。こうした機密情報を保護するため、データに関するパスワード管理、アクセス制限及びハードコピーに関する施錠管理の徹底に加え、経営層も含めた全従業員に対して情報セキュリティ教育・訓練による啓発を継続的に行う等、情報の厳重な管理に努めております。 しかしながら今後、システムトラブル、当社グループ従業員の故意・過失、サイバー攻撃等による不正アクセス及びコンピュータウイルス感染等により、情報の漏えい又は喪失等が生じた場合は、当社グループの社会的信用の低下につながるとともに、損害賠償請求及び情報セキュリティ対策に要する追加費用の発生等によって、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② システムトラブル 当社グループ事業の中で、特にデリバリー事業及びロジスティクス事業においては、リアルタイムでの輸送状況管理及び倉庫運営における在庫管理等の観点から、ITの活用は不可欠となっております。また、大量の取引をシステムにより集約管理していることから、会計処理においてもシステムへの依存度が高い状況であります。当社グループでは、子会社にシステム開発・保守・運用を行うSGシステム株式会社を有しており、グループ内外における物流システムの開発・提供を行っております。 リスク回避に向け適宜開発等を行っているものの、重大なバグの露見、サイバー攻撃等による不正アクセス及びコンピュータウイルス感染等を起因としたシステムトラブルの発生並びにシステム提供元におけるトラブルがあった場合は、当社グループの各事業の業務が停止する可能性のほか、システム上の問題への対応及び当社顧客からの損害賠償請求等により多額の費用が生じる可能性があり、その結果、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 訴訟その他の法的手続・災害等に関するリスク ① 訴訟その他の法的手続 当社グループの事業運営において、予期せぬトラブル・問題が生じた場合、当社グループの瑕疵にかかわらず、これらに起因する損害賠償の請求や、訴訟の提起を受ける可能性があります。これらの事象が発生した場合は、訴訟提起内容や損害賠償請求額の状況及びその結果によっては当社グループの社会的信用が低下することに加え、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 自然災害等の発生 当社グループは、車両や大規模な物流拠点を利用するデリバリー事業が中核事業であり、また、当該事業のみならず、各事業について情報管理を行うコンピュータシステム、荷物の自動仕分け機、冷凍・冷蔵倉庫等電気供給が必要な設備による業務運営が前提となっているものがあります。また、車両以外にも、鉄道・航空機・船舶など様々なインフラを活用して事業を営んでおります。 このため、自然災害が発生することで輸送経路の遮断や一部設備の破損が生じたり、停電等の電力供給の停止により設備稼働が停止したりする場合は、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、各種感染症の感染拡大が発生した場合、行動制限による輸送の遮断や量的制限、経済の停滞などにより、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)12,159字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度における我が国経済は、一部では弱さも見られるものの、企業収益の改善や設備投資に持ち直しの動きが見られる等、緩やかな回復基調にあります。しかしながら、米国の金融・通商政策や中国の不動産市場の停滞による影響のほか、地政学リスクの拡大等、先行きは依然として不透明な状況が続いております。 物流業界におきましては、賃金の上昇を受け、消費者マインドに改善に向けた動きが見られるものの、一部大手EC事業者による自社配送網拡大の動き等も見られることから、競争環境は引き続き厳しい状況にあります。また、「2024年問題」への対応、継続的な物価・人件費等のコスト上昇等、不安定な事業環境が継続しております。一方、国際物流市場において、短期的には世界経済の減速懸念や米国の通商政策の影響、中東情勢の不安定化等により不確実性が高い状況が続くものの、世界貿易量は主要国際機関の見通しにおいてもプラス成長が維持されており、中長期的には拡大基調で推移することが見込まれております。 このような状況のもと、当社グループの中核事業であるデリバリー事業におきましては、EC市場の拡大等も受け、宅配便、特に越境ECに係る取扱個数が大きく増加いたしました。一方で、小型荷物の比率が高まるなどサイズミックスの変化が想定を上回った結果、平均単価は低下し、前連結会計年度と比較して下振れいたしました。グローバル物流事業におきましては、米国の通商政策の影響を受けた市場全体の需要の落ち込み等により、アジア発北米向けのトレードレーンを主軸とするエクスポランカ社においては、海上・航空運賃が下落し、取扱量も軟調に推移いたしました。一方、Morrison社においては、第2四半期連結会計期間より業績を取り込んでおり、計画どおりに進捗いたしました。 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。 イ.財政状態 資産及び負債は、第1四半期連結会計期間においてMorrison社を新たに連結子会社としたことによる影響でそれぞれ大幅に増加しております。 (資産) 当連結会計年度末における流動資産は3,834億86百万円となり、前連結会計年度末に比べ129億21百万円増加いたしました。主な要因は、現金及び預金が201億55百万円減少した一方で、受取手形、営業未収金及び契約資産が293億46百万円、未収消費税の増加等によりその他流動資産が40億63百万円それぞれ増加したことによるものであります。固定資産は8,455億30百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,754億80百万円増加いたしました。主な要因は、のれんが808億70百万円、建物及び構築物が414億41百万円、顧客関連資産の増加等によりその他無形固定資産が331億33百万円、土地が97億37百万円それぞれ増加したことによるものであります。 この結果、総資産は1兆2,290億17百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,884億2百万円増加いたしました。 (負債) 当連結会計年度末における流動負債は4,452億72百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,226億76百万円増加いたしました。主な要因は、短期借入金が1,998億82百万円増加したことによるものであります。固定負債は2,350億72百万円となり、前連結会計年度末に比べ16億42百万円増加いたしました。 この結果、負債合計は6,803億45百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,243億18百万円増加いたしました。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産合計は5,486億72百万円となり、前連結会計年度末に比べ359億16百万円減少いたしました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益を590億66百万円計上した一方で、自己株式の取得により純資産が減少したこと(取得額749億99百万円)に加え、剰余金の配当320億89百万円を実施したことによるものであります。 この結果、自己資本比率は44.4%となり、前連結会計年度末に比べ11.3ポイント低下いたしました。 ロ.経営成績 (営業収益) 当連結会計年度における営業収益は、主に、2025年3月期第3四半期連結会計期間からグループ化した名糖/ヒューテックと、2026年3月期第2四半期連結会計期間からグループ化したMorrison社の連結効果により増加いたしました。既存の事業では、デリバリー事業において取扱個数が前期に対して4%増加したことが増収に寄与しました。一方、グローバル物流事業においては、エクスポランカ社において、航空数量が前年同期を下回る水準となったほか、航空・海上運賃が米国の通商政策の影響等により下落傾向したことで減収となりました。 この結果、営業収益は1兆6,447億62百万円となり、前連結会計年度に比べ11.2%の増加となりました。 (営業原価、販売費及び一般管理費、営業利益) デリバリー事業におきましては、持続的・安定的なサービス提供のためのリソース確保を背景に、パートナー企業への委託単価の引き上げや、従業員に対するベースアップを実施しており、人件費・外注費を中心に引き続き増加傾向にあります。また、当連結会計年度は前期に対して取扱個数が増加したことで、営業費用が増加いたしました。営業利益については、適正運賃収受の方針のもと、取引ごとの取扱量やコスト等を勘案した価格設定により、費用増加局面においても増益となり、営業利益率も維持しております。 ロジスティクス事業におきましては、名糖/ヒューテックの株式取得に伴うのれん償却費等が主な費用増加要因となっておりますが、のれん償却費を加味しても適正料金収受や生産性向上の取組みにより、増益となりました。 グローバル物流事業におきましては、前連結会計年度に実施した拠点整理等による効率化が寄与した一方で、エクスポランカ社の減収の影響を吸収することができず、営業利益は減少いたしました。Morrison社の株式取得に伴うのれん償却費等は費用増加要因となっておりますが、Morrison社の営業利益はのれん償却費等を上回り、連結利益に貢献しています。 この結果、営業原価は1兆4,548億71百万円(前期比10.3%増)、販売費及び一般管理費は996億43百万円(同37.3%増)となりました。営業利益は902億47百万円(同2.7%増)となり、営業利益率は5.5%と前連結会計年度に比べ0.4ポイント低下いたしました。 (営業外損益、経常利益) 営業外収益は、受取保険配当金や受取利息の計上等により72億30百万円(前期比52.0%増)となりました。営業外費用は、支払利息の計上等により56億95百万円(同52.4%増)となりました。 この結果、経常利益は917億82百万円となり、前連結会計年度に比べ3.3%の増加となりました。 (特別損益、税金等調整前当期純利益) 特別利益は、政策保有株式の売却益や株式会社ワールドサプライの事業所立ち退きに係る補償金等の計上により55億72百万円(前期比876.3%増)となりました。特別損失は、上海虹迪物流科技有限公司の出資持分の譲渡損や減損損失の計上等により55億45百万円(同449.0%増)となりました。 この結果、税金等調整前当期純利益は918億9百万円となり、前連結会計年度に比べ3.8%の増加となりました。 (親会社株主に帰属する当期純利益) 法人税等322億73百万円(前期比7.2%増)、非支配株主に帰属する当期純利益は4億69百万円(前期比143.2%増)を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は590億66百万円となり、前連結会計年度に比べ1.6%の増加となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前連結会計年度との比較・分析は変更後の区分に基づいて記載しております。 ・デリバリー事業 デリバリー事業におきましては、消費者マインドに改善の動きが見られるものの、一部大手EC事業者による自社配送網拡大の動き等により、競争環境は引き続き厳しい状況にあります。このような事業環境のもと、当社グループでは、成長領域と捉えている越境ECや低温物流、リアルコマースでの宅配便収益拡大に取り組んでまいりました。その結果、取扱個数は6月以降、前年同月を上回る水準で推移し、当連結会計期間では、BtoB・BtoCともに前期比で増加いたしました。特にBtoCの荷物のうち、越境ECの取扱個数増加が、全体の取扱個数の増加に貢献しています。平均単価は、越境ECの増加に伴う小型荷物の取扱い拡大等の影響により、前期比で低下いたしましたが、適正運賃収受の方針のもと、取引ごとの取扱量やコスト等を勘案した価格設定により、費用増加局面においてもセグメント全体としての営業利益率を維持しています。宅配便以外の付加価値を提供するソリューション「TMS」については、グループ横断の先進的ロジスティクスプロジェクトチーム「GOAL」による提案営業の活動等により、前年同期を上回って推移いたしました。 費用面に関しては、持続的・安定的なサービス提供のためのリソース確保を背景に、パートナー企業への委託単価の引き上げや、従業員に対するベースアップを実施しており、人件費・外注費を中心に引き続き増加傾向にあります。また、当連結会計年度は前期に対して取扱個数が増加したことで、営業費用が増加いたしました。加えて、11月後半に生じた想定以上の取扱個数増加による物流混乱を解消するため、追加的な車両・人員手配にかかるコストが発生したこともあり、当連結会計年度の営業費用は前期比で増加いたしました。 また、2025年6月から、国内外のお客さまのニーズに応えるため、観光客向け物流サービス「SAGAWA手ぶらサービス」の拠点を順次拡大しております。今後も、多言語対応や多様な決済手段の導入等、顧客の利便性向上に向けた運用体制の強化に取り組んでまいります。 この結果、当セグメントの営業収益は1兆485億10百万円(前期比4.5%増)、営業利益は701億40百万円(同2.6%増)となりました。 ・ロジスティクス事業 ロジスティクス事業におきましては、2025年3月期第3四半期連結会計期間から当社グループの連結業績に含めております、名糖/ヒューテックの影響により営業収益が増加いたしました。また、適正料金の収受や生産性向上により、名糖/ヒューテックや既存の国内3PLともに業績が好調に推移し、増収増益となりました。 この結果、当セグメントの営業収益は2,027億98百万円(前期比41.7%増)、営業利益は62億78百万円(同48.5%増)となりました。 ・グローバル物流事業 グローバル物流事業におきましては、2026年3月期第2四半期連結会計期間より、Morrison社を当社グループの連結業績に含めております。既存のエクスポランカ社においては、2025年8月以降の米国の通商政策等の影響により、市況全体での需要の落ち込みを受け、数量・運賃ともに軟調に推移しました。通常であればピークシーズンとなる第2四半期連結会計期間以降も、活発な荷動きとはならず、特に運賃の伸び悩みが収益下振れの主因となりました。 こうした事業環境のもと、営業収益はMorrison社の連結効果が寄与し、増加いたしました。営業利益につきましては、前連結会計年度に実施した拠点整理等による効率化が寄与した一方で、エクスポランカ社の減収の影響を吸収することができず、減少いたしました。 この結果、当セグメントの営業収益は3,215億96百万円(前期比25.4%増)、営業利益は1億37百万円(同96.1%減)となりました。 ・不動産事業 不動産事業におきましては、第4四半期連結会計期間に保有不動産を売却いたしました。不動産賃貸・管理等のビジネスにつきましては、計画どおり進捗いたしました。 この結果、当セグメントの営業収益は154億34百万円(前期比35.6%減)、営業利益は103億74百万円(同1.4%減)となりました。 ・その他 その他の事業におきましては、大型トラック等の新車販売が増加したほか、システム関連の受託案件増加や費用の減少等により増収増益となりました。 この結果、当セグメントの営業収益は564億21百万円(前期比6.9%増)、営業利益は26億37百万円(同39.3%増)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ239億65百万円減少し928億96百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動により得た資金は1,248億24百万円(前期比5.2%収入増)となりました。 主な要因は、収入要因として税金等調整前当期純利益918億9百万円、減価償却費475億63百万円をそれぞれ計上した一方で、支出要因として法人税等の支払額328億円を計上したことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動に使用した資金は2,167億58百万円(前期比31.6%支出増)となりました。 主な要因は、支出要因としてMorrison社株式等の取得に係る連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出1,338億64百万円、有形固定資産の取得による支出792億20百万円をそれぞれ計上したことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動により得た資金は657億65百万円(前期比369.9%収入増)となりました。 主な要因は、収入要因として短期借入金の純減額2,018億99百万円を計上した一方で、支出要因として自己株式の取得による支出749億99百万円、配当金の支払額320億85百万円、長期借入金の返済による支出235億45百万円、リース債務の返済による支出101億81百万円をそれぞれ計上したことによるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績 セグメント別の営業収益及び当社グループの中核事業であるデリバリー事業の商品別取扱個数は次のとおりであります。 なお、当社グループは、デリバリー事業、ロジスティクス事業、グローバル物流事業、不動産事業を中心とするサービス提供を主たる業務としているため、生産及び受注の状況は記載しておりません。 イ.セグメント別の営業収益 当連結会計年度のセグメント別の営業収益は、次のとおりであります。 (単位:百万円) セグメントの名称   前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)   当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)   前期比(%) デリバリー事業   1,003,005   1,048,510   104.5 ロジスティクス事業   143,089   202,798   141.7 グローバル物流事業   256,382   321,596   125.4 不動産事業   23,976   15,434   64.4 その他   52,786   56,421   106.9 合計   1,479,239   1,644,762   111.2 (注) 1.当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。このため、前連結会計年度との比較については、変更後のセグメント区分に組替えた数値で記載しております。報告セグメントの変更の詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等) 1.報告セグメントの概要 (報告セグメントの変更に関する事項)」に記載のとおりです。 2.営業収益は外部顧客に対する売上高を示しております。 ロ.デリバリー事業の商品別取扱個数 当連結会計年度のデリバリー事業の商品別取扱個数は、次のとおりであります。 商品の名称   前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)   当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日) 取扱個数   (百万個)   1,308   1,360 飛脚宅配便   (百万個)   1,271   1,324 その他   (百万個)   36   36 (注) 1.報告セグメントの変更に伴い、2026年3月期よりデリバリー事業の取扱個数の集計範囲を変更いたしました。上表、前連結会計年度の取扱個数についても、集計範囲変更後の数値を反映しております。 2.飛脚宅配便は、佐川急便株式会社が国土交通省に届け出ている宅配便の個数であります。 3.その他は、佐川急便株式会社の提供する飛脚ラージサイズ宅配便の取扱個数であります。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループは、宅配便を中心とするデリバリー事業を安定的な収益基盤としつつ、育成事業領域と位置付けているロジスティクス事業及びグローバル物流事業の成長拡大により、事業ポートフォリオの高度化を進めております。中期経営計画「SGH Story 2027」においては、デリバリー事業は安定的な事業拡大と利益率の改善を推進するとともに、ロジスティクス事業及びグローバル物流事業の収益力を段階的に引き上げることで、グループ全体としての事業成長と企業価値向上を目指しております。 当連結会計年度において 、デリバリー事業では、EC市場の拡大を背景とした需要の取り込みや営業活動の強化により取扱個数が堅調に増加したことで、収益基盤の維持・拡大に寄与し、概ね計画どおりの業績となりました。一方で、2025年11月後半に生じた想定を上回る急激な荷物量の増加により配送遅延が発生したことや、輸送インフラ維持に向けた社内外リソース確保のための費用が引き続き増加傾向にあること等を踏まえると、成長領域の荷物の取り扱いの拡大に加え、取扱量や荷物の形態に合わせた輸送ネットワークの最適化や生産性向上に向けた投資、適正運賃収受の取組みを継続的に進めていく必要があります。翌連結会計年度はこれらの課題への対処も進めながら、取扱個数、平均単価、コストのバランスを意識しながら、事業拡大と収益性の改善を進めてまいります。 ロジスティクス事業におきましては、低温物流領域を中心に、既存顧客の取扱拡大や新規案件の獲得が進展するとともに、名糖/ヒューテックとの連携強化を通じた事業基盤の拡充が着実に進み、営業利益は期初計画を上回る着地となりました。名糖/ヒューテックの営業利益率も着実に改善しており、グループ化後のシナジー創出を含む利益成長計画に対して順調に進捗しています。翌連結会計年度は新規拠点立ち上げコストが先行し、利益成長は緩やかになりますが、シナジー効果創出と基盤強化に注力し、2028年3月期以降の事業成長につなげてまいります。 グローバル物流事業におきましては、米国の通商政策に起因する国際輸送の需給バランスの変化の影響を受けた航空・海上運賃市況の下落を受け、特にエクスポランカ社において収益が大きく下振れし、セグメントの業績は当初計画を下回る結果となりました。Morrison社については、不安定な環境の中でも堅調な半導体・ハイテク関連の輸送需要をとらえたことで業績貢献が見られたものの、グローバル物流事業全体としては市況変動の影響を受けやすい収益構造が改めて顕在化したものと認識しております。翌連結会計年度においては、フォワーディング事業の構造改革、シナジー創出の推進とこれらを主導するセグメント統括体制の強化を通じ、グローバル物流事業の構造の抜本的な改善を図り、中期経営計画最終年度における計画目標へのキャッチアップに向けて、取組みを進めてまいります。 当連結会計年度の連結業績につきましては、営業収益は1兆6,447億62百万円(前期比11.2%増)、営業利益は902億47百万円(同2.7%増)と、グローバル物流事業における下振れはあったものの、概ね中期経営計画の初年度として期初に計画していた水準に近い着地となりました。事業の収益力及び投下資本効率の観点では、当連結会計年度においては、前連結会計年度から継続する成長投資の拡大を受けた金融機関からの借入金の増加によりROICは低下を見込んでおりましたが、デリバリー事業及びロジスティクス事業を中心とした収益基盤の強化や生産性向上施策が一定程度寄与したこともあり、期初の計画からはやや改善し7.0%(同1.2ポイント減)で着地いたしました。今後、投資効果の創出とともに、中期経営計画に対して進捗に遅れがあるグローバル物流事業の収益性の改善を進めることで、ROICの改善を図ってまいります。 また、最終的な資本収益性の観点では、当連結会計年度における経常利益は917億82百万円(同3.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は590億66百万円(同1.6%増)と増益を確保し、ROEは10.5%と前期から0.5ポイント向上いたしました。これには、営業利益の積み上げに加え、財務レバレッジの活用、中期経営計画の方針に沿った自己株式の取得、非中核子会社の出資持分譲渡・不稼働資産や政策保有株式の売却・現預金水準の見直しなど資産の選択と集中を進めたことも寄与しております。 今後も、事業における利益率の改善に加え、引き続き資産最適化及び資本政策の高度化を通じてBSコントロールを強化し、経常利益及び当期純利益の向上とROEの更なる改善を図ってまいります。当社では、長期ビジョンにおける目標として、2031年3月期のROEの目標として15%を掲げておりますが、まずは進行中の中期経営計画の着実な遂行により2028年3月期までに12%に引き上げ、さらに次期中期経営計画において一層の取組みを推進することで長期目標を達成し、企業価値向上を実現してまいります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 ・財務戦略の基本的な考え方 当社グループは、資本コストを意識した投資判断と資本配分を基本とし、各事業における成長性と資本収益性のバランスを意識しながら資本効率の改善・向上を通じて、ROE及びROICの向上を図る財務戦略を採用しております。 ・資本効率の向上 当社グループは、資本コストを上回る資本収益性の実現を重要な経営課題と位置付け、ROE及びROICを主要な経営指標として資本効率の向上に取り組んでおります。各事業の管理においては、足元の金利環境などを踏まえて設定した全社ハードルレート5.5%を意識した投資判断及び採算管理を行い、資本効率の観点から事業ポートフォリオの最適化と経営管理を進めております。当連結会計年度においては、こうした経営管理や自己資本の適正化等を通じてROEは10.5%(前期比0.5ポイント増)に向上しております。中期経営計画及び長期ビジョンの達成に向け、引き続き各事業の収益力向上と資本効率の改善を通じて、ROE水準の着実な向上を目指し、企業価値の最大化に努めてまいります。 ・資金流動性の確保方針 当社グループは、営業活動から創出されるキャッシュ・フローを主たる資金の源泉としつつ、必要に応じて金融機関からの借入等を活用することで、事業運営及び投資資金を確保しております。資金調達にあたっては、財務健全性と資本効率のバランスを考慮し、自己資本比率については概ね40%程度の水準でコントロールする方針としております。当連結会計年度においては、レバレッジを活用した成長投資の実行等により、自己資本比率は44.4%(前期比11.3ポイント減)となりました。今後も自己資本とレバレッジのバランスを意識し、安定的な資金流動性の確保に努めてまいります。 ・フリーキャッシュ・フローの状況及び流動性の状況 当社グループは、フリーキャッシュ・フローを営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計と定義し、成長投資、内部留保や株主還元などを検討する際の指標の一つとして重視しております。 前連結会計年度及び当連結会計年度においては、営業活動によるキャッシュ・フローは増加傾向であるものの、M&A等の実施に伴い投資活動によるキャッシュ・フローの支出がこれを上回ったことから、フリーキャッシュ・フローはマイナスとなりました。 (単位:百万円) 前連結会計年度   当連結会計年度   増減 営業活動によるキャッシュ・フロー   118,600   124,824   6,223 投資活動によるキャッシュ・フロー   △164,727   △216,758   △52,030 フリーキャッシュ・フロー   △46,126   △91,933   △45,806 この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、928億96百万円となりました。同時点における短期借入金2,047億87百万円及び1年内返済予定の長期借入金191億40百万円の合計額は手許資金を上回っておりますが、M&Aに伴うブリッジローンの長期借入金への転換やコミットメントライン等の調達余力を踏まえ、必要な流動性は確保されていると認識しております。 ・資金調達手段 当社グループの事業活動における運転資金については、原則として手持資金(利益等の内部留保資金)で賄っております。設備資金等については、手持資金とのバランスを勘案し、必要に応じて外部から長期借入金で調達しております。 また、M&Aに伴う資金需要については、その内容及び規模に応じて、手持資金に加え、ブリッジローン等により一時的に資金を確保した上で、長期借入金への転換を行うなど、資金調達手段を組み合わせて対応しております。 当社グループは、当社及び国内子会社を対象に、CMS(キャッシュマネジメントシステム)を利用し、グループ内資金の包括的管理を実施しており、国内子会社において、設備投資等に伴う大規模な資金が必要となる場合は、当社が国内各子会社に長期貸付を行っております。なお、当社の連結子会社である名糖/ヒューテックにおいては、資金調達の一部を金融機関から直接行っております。 海外子会社においては、当社が、投資計画・資金計画に基づいて貸付又は増資引受けを行い、地域に所在する海外各子会社の資金を管理する体制としております。また、外貨資金需要への機動的な対応と調達手段の多様化を目的として、金融機関との間に外貨建貸越極度枠を設定しております。なお、当社の連結子会社であるエクスポランカ社及びMorrison社においては、資金調達の一部を金融機関から直接行っております。 翌連結会計年度につきましても、上記の方針に基づき資金調達を行う予定であります。なお、重要な設備の新設計画については、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1) 重要な設備の新設」に記載のとおりであります。 ・株主還元 当社グループは、株主へ配当金による利益還元を実施しております。配当政策については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載のとおりであります。 また、中期経営計画期間中においては、自己株式取得について総額600億円程度を想定しており、当連結会計年度に450億円を実行しております。 中期経営計画期間中においては、財務状況やフリーキャッシュ・フローの状況等を踏まえつつ、機動的に実施していく方針であります。 ・その他 当連結会計年度に取得した自己株式のうち、300億円については、防災に関する社会課題の解決に資する取組みとして、公益財団法人SGH防災サポート財団に対する自己株式の第三者割当を実施しております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、当社グループが採用している重要な会計方針や重要な会計上の見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」及び「注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。当社グループは連結財務諸表を作成するに当たり、のれんの評価、退職給付に係る負債、税効果会計、貸倒引当金の計上等において、過去の実績等を勘案するなど合理的な見積りを行い、その結果を反映させておりますが、実際の結果は見積りの不確実性があるためこれらの見積りとは異なる場合があります。

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開示資料

出典

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