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日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,085.45+319ドル円158.62-2NASDAQ26,241.86+142S&P 5007,680.46+49SOX 指数11,350.08+619/2終値

リガク・ホールディングス

268A · Prime · 精密機器

X線回折・蛍光X線分析などX線技術を中核とし、研究開発から半導体製造まで幅広い計測ニーズに応える理科学機器メーカー。

概要

リガク・ホールディングスは、X線分析・回折装置を中核とする理化学機器メーカーである。1951年の創業以来、X線技術に特化し、研究開発から品質管理まで幅広い用途に製品を供給する。2022年に東京証券取引所に上場。2024年12月期の売上高は907億円、営業利益率は20.3%と高収益を誇る。X線回折装置では国内76%のシェアを持ち、半導体X線計測機器では世界で38%のシェアを占めるトップ企業である。従業員数は約1971名、本社は東京都昭島市に置く。

売上の三つの柱とそれぞれの特徴

リガク・ホールディングスは、多目的分析機器、半導体プロセス・コントロール機器、部品・サービスの三つの製品カテゴリーで事業を構成する。多目的分析機器は大学や研究機関向けのX線回折装置や蛍光X線分析装置などで、研究開発の基盤として使われる。半導体プロセス・コントロール機器は、半導体ウェーハの膜厚や組成を計測する装置で、世界大手半導体メーカーに採用されている。部品・サービス事業は、アフターサービスやEUV多層膜ミラーなどの要素部品の外販、熱分析装置など他分析機器の販売からなる。2024年12月期の売上収益は全体で907億円に達し、半導体向けが19%増収と成長を牽引した。

高い市場シェアが示す競争優位

同社は主力のX線回折装置で国内76%、グローバルでも26%のシェアを獲得し、世界第2位の地位にある。蛍光X線分析装置でも存在感を持ち、両市場の成長率は年率4~5%と堅調である。さらに半導体X線計測機器ではグローバルシェア38%とトップに立つ。この分野はAI需要を背景に年率8.9%で拡大すると予測され、同社の成長の原動力となっている。高いシェアの背景には、X線発生装置や光学素子などの要素技術を自社開発・内製化する力があり、他社との差別化を実現している。

90カ国以上に広がるグローバルネットワーク

同社グループは国内6社、米州2社、欧州・中東6社、アジア太平洋・中国6社の計18の連結子会社で構成される。米国にはRigaku Americas Holdingを置き、中南米にも販売支援拠点を持つ。欧州ではチェコのRigaku Innovative Technologies Europe、ポーランドの単結晶X線構造解析装置拠点、イスラエルの半導体計測会社RSIなどを傘下に収める。アジアでは中国に2社、インド、台湾などに販売支援会社を配置し、90カ国以上に製品を供給する。各地域の研究機関や企業と密接に連携し、現地ニーズに応じた販売・サービスを展開している。

研究開発投資と技術資産の蓄積

同社グループはPhD保持者を含む約300名のX線技術者を擁し、各国の研究機関とパートナーシップを結んでいる。研究開発の重点は、X線発生装置、光学素子、検出器、解析ソフトウェアといった要素技術であり、これらを自社で開発・生産することで製品の高性能化と開発サイクル短縮を実現している。2024年12月期の研究開発費は非開示だが、営業利益率20%超を維持しながら積極投資を続けている。特に半導体向けでは、3D NANDやDRAMの次世代技術に対応する計測ソリューションを開発し、需要を取り込んでいる。

業界の中での役割はX線分析・計測機器の大手サプライヤー。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
942億円
営業利益
167億円
営業利益率
17.7%
純利益
114億円
2025/12 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

01アカデミア・研究機関主力

大学や公的研究機関向けに、全自動多目的X線回折装置SmartLabや単結晶構造解析装置XtaLAB Synergy-Sなど、材料・構造解析を目的とした多目的分析機器を供給。研究開発の基盤技術として利用される。

X線分析機器分野で世界トップクラスの技術力

主な製品・サービス4
全自動多目的X線回折装置 SmartLab
粉末・薄膜など様々な試料の結晶構造を高精度に解析するX線回折装置。
超高速・超高精度単結晶X線構造解析装置 XtaLAB Synergy-S
単結晶試料の三次元原子配列を高速・高精度に決定する装置。
走査型蛍光X線分析装置 ZSX Primus IV
試料の元素組成を非破壊で定性・定量分析する波長分散型蛍光X線分析装置。
工業用デスクトップ3DマイクロX線CT CT Lab HX
内部構造を非破壊で三次元可視化する卓上型X線CT。

02半導体主力

半導体デバイスメーカーや製造装置メーカー向けに、ウェーハの膜厚・密度・組成・結晶性などを計測する半導体プロセス・コントロール機器を供給。プロセス改善による歩留まり向上に貢献。

主要顧客世界大手半導体メーカー、半導体製造装置メーカー

主な製品・サービス4
薄膜評価用蛍光X線分析装置 WaferX310
半導体ウェーハ上の薄膜の組成・膜厚を非破壊で計測する装置。
インラインX線膜厚・密度モニター XTRAIA MF-3000
製造ラインに組み込んでウェーハの膜厚・密度をリアルタイム監視する装置。
インラインHRXRD/XRR計測ツール XTRAIA XD-3300
高分解能X線回折・反射率法により結晶性・膜厚を評価するインライン計測ツール。
透過X線CD計測ツール XTRAIA CD-3200T
透過X線を用いて三次元形状(CD: Critical Dimension)を計測する装置。

03産業・一般材料(製薬含む)準主力

製薬・化学・自動車・電子材料など幅広い産業向けに、蛍光X線分析装置や熱分析装置などを供給。品質管理や環境規制対応(有害元素分析)に利用。

主な製品・サービス3
示差熱・熱重量同時測定装置 TG-DTA 8122
試料の重量変化と熱的挙動を同時測定する熱分析装置。
携帯型ラマン分光分析装置
レーザーラマン分光法で物質の同定・分析を行う可搬型装置。
水銀測定装置
試料中の水銀を高感度に分析する装置(日本インスツルメンツ社製品)。

04半導体製造装置(EUV関連)副次

半導体製造装置メーカー向けに、EUVマスク検査装置に不可欠な先端多層膜ミラーなどの要素部品を供給。他社の技術ニーズに応えて外販も行う。

先端多層膜ミラーで独自技術

主要顧客半導体製造装置メーカー

主な製品・サービス1
EUV多層膜ミラー
EUV露光用マスクの検査装置に使用される高反射率ミラー。

05ライフサイエンス副次

医薬品研究や前臨床試験向けに、動物用イメージング装置(MILabs社)などを供給。非侵襲での生体イメージングに貢献。

主な製品・サービス1
前臨床イメージング装置(MILabs)
小動物向けSPECT/CT/PET/光学イメージングを統合したシステム。

製品と技術

多目的X線分析装置の製品群

多目的分析機器事業の主力製品には、全自動多目的X線回折装置「SmartLab」がある。粉末・薄膜など多様な試料の結晶構造を高精度に解析できる。単結晶向けには「XtaLAB Synergy-S」をラインナップし、三次元原子配列を高速決定する。蛍光X線分析では「ZSX Primus IV」が波長分散型で元素組成を非破壊分析する。X線イメージングでは「CT Lab HX」が卓上型3DマイクロX線CTとして内部構造を可視化する。これらの製品は主に大学・研究機関や企業の研究開発部門で使用される。

半導体プロセス・コントロール機器のラインアップ

半導体向けでは、薄膜評価用蛍光X線分析装置「WaferX310」がウェーハ上の組成・膜厚を非破壊計測する。インライン向けには、X線膜厚・密度モニター「XTRAIA MF-3000」、高分解能X線回折/反射率計測ツール「XTRAIA XD-3300」、透過X線CD計測ツール「XTRAIA CD-3200T」を提供する。これらの装置は半導体製造ラインに組み込まれ、プロセス品質をリアルタイム監視する。2024年には半導体メモリ向け需要が大きく伸び、同事業の売上は前期比19%増となった。

EUV露光を支える先端要素部品

同社の要素部品事業では、半導体製造装置メーカー向けにEUV多層膜ミラーを供給している。このミラーはEUVマスク検査装置に不可欠な部品であり、同社の高い光学技術が活かされている。2024年には顧客の在庫調整により需要が一時的に低下したが、長期的には半導体の微細化進展に伴い需要回復が見込まれる。要素部品は自社製品にも搭載され、競争力の源泉となっている。

X線以外の分析技術への拡張

同社グループはX線技術に加え、熱分析、ラマン分光、水銀分析、動物用イメージングなどの周辺分析機器も手掛ける。示差熱・熱重量同時測定装置「TG-DTA 8122」は材料の熱的挙動を評価する。携帯型ラマン分光分析装置は現場での物質同定に用いられる。水銀測定装置は日本インスツルメンツ社が製造し、環境規制対応に貢献する。さらに、オランダのMILabs社を通じて前臨床イメージング装置(SPECT/CT/PET)を供給し、医薬品研究に寄与している。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

精密機器のなかでの位置

会社が挙げる強い分野

  • アカデミア・研究機関X線分析機器分野で世界トップクラスの技術力
  • 半導体製造装置(EUV関連)先端多層膜ミラーで独自技術

有価証券報告書(2025/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。

X線分析装置で世界トップ、高付加価値戦略

リガク・ホールディングスは、精密機器業界でX線分析装置に特化したニッチトップ企業である。売上高は約900億円で、テルモなどと比べ規模は小さいが、独自の技術で高い収益性を誇る。2024年12月期には営業利益率20%を達成し、2025年12月期も18%と高水準を維持している。同社は研究開発向け機器で世界シェアを有し、材料分野の需要を捕捉している。競合のLiberawareなどは存在するが、同社の特化戦略が収益を支える。

強み

  • X線分析装置で世界シェア首位の実績を持つ。
  • 営業利益率20%前後と、業界屈指の収益性。
  • 研究開発向け機器に特化し、技術で差別化。
  • 大学や研究機関などとの強いリレーションを持つ。

課題

  • ニッチ市場のため成長余地が限定的。
  • 研究開発費の増加が利益を圧迫する可能性。
  • 新興企業や大手の参入でシェア侵食のリスク。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

半導体製造装置の時価総額近傍。太字がリガク・ホールディングス

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
17731ニコン6,311億円
25344MARUWA6,275億円33.3倍
36871日本マイクロニクス4,763億円24.6倍
46754アンリツ4,367億円35.2倍
56507シンフォニアテクノロジー3,512億円23.0倍
6268Aリガク・ホールディングス3,497億円38.0倍
76728アルバック3,493億円20.4倍
86951日本電子3,492億円15.7倍
96925ウシオ電機3,061億円38.6倍
106590芝浦メカトロニクス2,676億円22.5倍
116490PILLAR2,329億円24.0倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(半導体製造装置)に従っています。

会社の歴史

沿革 28件

国産X線装置のパイオニアとして創業した1951年

1951年12月、東京都千代田区有楽町に理学電機株式会社(現株式会社リガク)が設立された。目的は国産のX線装置の製造・販売である。翌1952年には回転対陰極型X線発生装置を開発し、1954年には自動記録式X線回折装置、1957年には自動記録式熱分析装置を相次いで製品化した。創業から10年足らずでX線分析の基本機器を国産化し、日本の科学技術の発展に貢献した。

国内生産拠点の整備と大阪進出

1960年2月、東京都昭島市に拝島工場を新設。翌1961年5月には大阪府高槻市に理学電機工業株式会社(現株式会社リガク)を設立し、関西地区の生産・販売拠点を強化した。1975年7月には物流専門の子会社として理学流通サービスセンター(現理学ロジスティクス)を設立し、国内の供給体制を整えた。1980年代には瑞穂製作所や武蔵村山への移転、須玉工場の新設を行い、生産能力を拡大した。

米国市場への本格進出と国際展開の始まり

1971年10月、米国マサチューセッツ州にRigaku USAの営業所を設置。翌1972年に法人化し、米国での販売・サービス体制を確立した。1985年には大阪府高槻市に理学サービスを設立し、国内サービス網も強化。1990年代に入ると、1996年に米国テキサス州のMolecular Structure Corporationを買収し、単結晶X線構造解析の技術を獲得。2000年にはOsmic, Inc.を買収し、X線光学素子の技術を取り込んだ。

社名変更とグループ再編による経営基盤の強化

2004年4月、理学電機が旧リガクを統合し、商号を株式会社リガクに変更。2008年10月には理学電機工業も統合し、国内の製造・販売機能を一本化した。この再編により、グループ内の重複を解消し、経営資源の効率配分を進めた。同時に、2006年にはOsmicをRigaku Innovative Technologiesに改称し、要素技術事業を明確化。2008年にはチェコ・プラハに欧州のR&D拠点を設立した。

新興市場への進出とアジア拠点の拡充

2009年3月、中国北京市に理学電企儀器(北京)有限公司を設立。同年4月には米国テキサス州にApplied Rigaku Technologiesを設立し、蛍光X線分析装置の市場開拓を進めた。さらに、インドや台湾などアジア太平洋地域にも販売支援会社を設立し、新興国の需要を取り込む体制を整えた。2009年までにグループは国内外18社となり、グローバルな事業展開の基盤が完成した。

2022年の上場と高収益体質への成長

2022年、リガク・ホールディングスは東京証券取引所に上場。上場後の業績は順調に拡大し、売上高は2022年12月期の627億円から2024年12月期には907億円に達した。営業利益率は20%を超え、特に半導体プロセス・コントロール機器事業が成長を牽引している。2024年12月期の半導体向け売上は前期比19%増と好調で、AI需要を背景にさらなる成長が見込まれている。

年表28件を開く

1950年代

  • 1951年12月東京都千代田区有楽町に国産のX線装置の製造・販売を事業目的とした理学電機㈱(現 ㈱リガク)を設立
  • 1952年回転対陰極型X線発生装置を開発
  • 1954年自動記録式X線回折装置を開発
  • 1957年自動記録式熱分析装置を開発

1960年代

  • 1960年2月東京都昭島市松原町に拝島工場 を新設
  • 1961年5月大阪府高槻市赤大路町に理学電機工業㈱(現 ㈱リガク)を設立

1970年代

  • 1971年10月米国マサチューセッツ州に理学電機㈱(現 ㈱リガク)営業所 Rigaku USA(現 Rigaku Americas Holding, Inc.)を設立
  • 1972年3月Rigaku USA(現 Rigaku Americas Holding, Inc.)を支店化
  • 1972年7月Rigaku USAをRigaku USA, Inc.(現 Rigaku Americas Holding, Inc.)として法人化
  • 1975年7月東京都西多摩郡羽村町に㈱理学流通サービスセンター(現 理学ロジスティクス㈱)(現 連結子会社)を設立
  • 1978年6月東京都文京区本郷に日本インスツルメンツ㈱(現 連結子会社)を設立
  • 1978年超強力X線発生装置(RU-1500)を開発

1980年代

  • 1980年5月東京都西多摩郡瑞穂町に㈱理学瑞穂製作所(現 ㈱リガク)を設立
  • 1983年7月大阪府高槻市赤大路町に理学サービス㈱(現 ㈱リガク)を設立
  • 1985年4月㈱理学瑞穂製作所(現 ㈱リガク)を東京都武蔵村山市伊奈平に移転
  • 1986年9月東京都昭島市松原町に㈱リガク(旧 リガク)(現 ㈱リガク)(現 連結子会社)を設立
  • 1989年2月東京都昭島市松原町に理学メカトロニクス㈱(現 ㈱リガク)を設立

1990年代

  • 1990年10月山梨県北杜市須玉町に須玉工場を新設
  • 1992年4月東京都昭島市松原町に㈱リガク X線研究所を新設
  • 1996年4月M&A米国テキサス州のMolecular Structure Corporationを買収

2000年代

  • 2000年3月M&AOsmic, Inc.(現 Rigaku Americas Holding, Inc.)(現 連結子会社)を買収
  • 2001年3月M&ARigaku USA Inc.がMolecular Structure Corporationを統合し、Rigaku/MSC, Inc.(現 Rigaku Americas Holding, Inc.)に名称変更
  • 2004年4月M&A理学電機㈱(現 ㈱リガク)が㈱リガク(旧 リガク)(現 ㈱リガク)を統合し、㈱リガクへ名称変更
  • 2006年3月Osmic, Inc.がRigaku Innovative Technologies, Inc.(現 Rigaku Americas Holding, Inc.)へ名称変更
  • 2008年5月チェコ共和国プラハ市にRigaku Innovative Technologies Europe s.r.o.(現 連結子会社)を設立
  • 2008年10月M&A㈱リガクが理学電機工業㈱を統合
  • 2009年3月中国北京市に理学電企儀器(北京)有限公司(現 連結子会社)を設立
  • 2009年4月創業米国テキサス州にApplied Rigaku Technologies, Inc.(現 Rigaku Americas Holding, Inc.)を設立

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/12期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。そのうち1項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 多目的分析機器の売上収益成長率(年平均)約7%

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    Lab to Fab戦略の推進

    大学・研究機関や産業の研究開発部門(Lab)との協働から新たな分析技術を確立し、生産プロセス(Fab)の標準技術として展開することで事業領域を拡大する中長期戦略。

  2. 02

    多目的分析機器の海外成長加速

    海外のコマーシャル・インフラへの投資とグローバルチームの総合力で販売シェアを拡大し、市場成長率(年4.6%)を上回る年率約7%の売上成長を目指す。

  3. 03

    半導体プロセス・コントロール事業拡大

    半導体X線計測機器市場でのリーダー地位を活かし、技術進化に貢献するソリューションを提供、分散ポートフォリオを構築する。

  4. 04

    先端技術領域への新ソリューション展開

    次世代半導体、バッテリー、バイオ医薬品など、技術イノベーションのニーズが高い分野で新しいソリューションを提供する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 2期分

グループ全体で1,971人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は1,008万円で、1期前と比べて1.1%平均年齢は48.4歳、平均勤続年数は9.5年。

単体の従業員がグループ全体の1割に満たないため、平均年収は持株会社の本社勤務者の数値です。グループ全体の水準とは異なります。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2024年12月1,01946.28.81,867986
2025年12月1,00848.49.51,971847

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年12月期・提出会社(単体)
女性管理職比率23.6%
縦線は目安の30%
男性育休取得率100.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)67.0%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社18(国内 8 / 海外 10、うち連結子会社 18) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位8)
本社他 — 東京都昭島市他163億円
本社 — 米国 テキサス州5,167百万円
本社 — 東京都昭島市1,186百万円
本社 — ドイツ連邦共和国 ノイ・イーゼンブルク市1,030百万円
本社 — 京都府京都市南区444百万円
本社 — イスラエル国 ミグダルホーエメック296百万円
本社 — ポーランド共和国 ヴロツワフ市226百万円
本社 — 東京都昭島市78百万円
主な関係会社
  • 国内
    株式会社リガク(注)1、6
    東京都昭島市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    理学ロジスティクス株式会社
    東京都昭島市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    日本インスツルメンツ株式会社
    京都府京都市南区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Rigaku Americas Holding, Inc. (注)1、6
    米国 テキサス州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Rigaku do Brasil Ltda.
    ブラジル連邦共和国 サンパウロ市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Rigaku Innovative Technologies Europe s.r.o.
    チェコ共和国 プラハ市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Rigaku Asia Pacific PTE Ltd.
    シンガポール共和国 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    理学電企儀器(北京)有限公司(注)1
    中華人民共和国 北京市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    理学電企(上海)儀器有限公司(注)1
    中華人民共和国 上海市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Rigaku Portable Devices Asia Limited
    中華人民共和国 香港特別行政区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Rigaku India Private Ltd.
    インド共和国 ムンバイ市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Rigaku Europe SE
    ドイツ連邦共和国 ノイ・イーゼンブルク市 · 連結子会社
    議決権100.0%
残りのグループ会社6社を開く
  • Rigaku UK, Ltd.英国 マーシーサイド州100%
  • Rigaku France S.A.R.L仏国 ストラスブール市100%
  • Rigaku Polska Sp. z o.o.ポーランド共和国 ヴロツワフ市100%
  • Rigaku Semiconductor Instruments Ltd.イスラエル国 ミグダルホーエメック100%
  • MILabs B.V. (注)1ネーデルランド王国 ハウテン100%
  • 理学股分有限公司台湾 新竹県100%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年12月期の売上高は942億円営業利益167億円前期と比べると増収減益で、売上が+3.9%、利益が-9.2%。

売上高
+3.9%
942億円
営業利益
-9.2%
167億円
純利益
-16.2%
114億円
営業利益率
17.7%
前期比 -2.6%pt

会社が出している今期の予想2026年12月期

項目会社予想前期実績
売上高1,010億円942億円
営業利益194億円167億円
純利益125億円114億円
1株あたり配当¥19¥19

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

半期ごとの推移

3期分

直近は2026年上期で、売上は396億円、営業利益は26億円。前年の2025年上期と比べると、売上は−2.9%、営業利益は−54.4%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2025年上期4085714.038
2025年下期53411020.676
2026年上期396266.616

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。四半期報告書の廃止(2024年)以降は半期の粒度になります。

業績の推移

有価証券報告書 5期分

2021年12月期からの5期で、売上は9億円から942億円へ104.7倍に増えた。直近期の営業利益率は17.7%。売上は4期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円税引前利益億円営業利益率%純利益億円
2021年12月9−44−34
2022年12月6279
2023年12月799109
2024年12月90718420.3136
2025年12月94216717.7114

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年12月期

売上高942億円のうち、営業利益として残るのは167億円17.7%。営業外の損益と税金を反映した純利益は114億円、売上の12.1%にあたる。営業利益率は業種中央値9.0%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金43.8%413億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金37.7%355億円
  • その他の費用持分法損益などの調整0.7%7億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益17.7%167億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
56.2%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+8.7pt
17.7%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+5.2pt
12.1%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+4.2pt
13.4%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
6.2%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
7.3%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 4期分

2025年12月期は営業CFが94億円、投資CFが−66億円で、差し引きのフリーCFは28億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は243億円で、売上の3.1ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2022年12月74−26−3648144
2023年12月117−24−4093205
2024年12月146−61−2485280
2025年12月94−66−6628243

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 5期分

2025年12月期の総資産は1,852億円。このうち返さなくてよい自己資本が884億円で、自己資本比率は47.7%(業種中央値66.2%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2021年12月1,17252265044.5
2022年12月1,48553095535.7
2023年12月1,63165397840.1
2024年12月1,77581895846.1
2025年12月1,85288496847.7

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年12月期の内訳
現金及び預金
243億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
365億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
968億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
92
/ 100
安定性自己資本比率32 / 40
収益力営業利益率30 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

精密機器 52社との比較

同じ精密機器の企業と並べると、いちばん上に来るのは営業利益率52社中8位あたり、逆に低いのは配当利回り52社中45位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE上位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
13.4%/中央値 9.2%
P25 5.8%P75 12.3%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
17.7%/中央値 9.0%
P25 4.5%P75 14.5%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
47.7%/中央値 66.2%
P25 50.8%P75 76.4%
売上成長率前期からの売上の伸び
3.9%/中央値 5.3%
P25 1.7%P75 10.4%
配当利回り下位株価に対して1年で受け取る配当の割合
1.3%/中央値 2.1%
P25 1.4%P75 3.4%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,518で、1年前と比べて+83.2%過去52週の値幅のなかでは27%の位置にある。

¥1,518-3.8%1ヶ月-30.7%1年+83.2%時価総額3,497億円
過去52週の値幅
安値¥806高値¥3,400

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)38.0倍
PER (会社予想)27.5倍
PBR3.85倍
配当利回り1.25%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は8月21日に1701円と、前日比-3.84%で急落。1ヶ月では-25.26%と大きく下落し、25日線(2081.24円)を約18%下回っています。75日線(2454.37円)も大きく割り込み、下落トレンドが鮮明です。52週高値3400円からは50%下落し、52週安値806円からは+111%の水準です。7月に急騰した反動が出ており、出来高は高水準で売り圧力が続いています。目先は25日線を回復できるかが焦点です。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をやや割高と判定しています(スコア 35/100)

PERは42.55倍と業界平均31.5倍を大きく上回り、予想PERも30.8倍と高水準です。PBRは4.32倍で平均2.83倍の約1.5倍に相当します。一方、ROEは13.4%と良好で、配当利回りは1.12%と平均2%を下回ります。成長性を織り込んだ評価とも捉えられますが、利益率の低下傾向や配当の伸び悩みが懸念され、現在の株価はやや割高と判断します。

指標この会社業種平均
PER (実績)38.0倍30.1倍
PER (予想)27.5倍
PBR3.85倍2.49倍
ROE13.4%7.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

投資論点は、高成長セクターである半導体・医薬品向け需要の持続性と、研究機関向け需要の陳腐化リスク。強気派は、高い営業利益率(2024/12期20.3%)と技術優位による価格決定力、先端分野への展開で市場拡大が続くと主張。弱気派は、上場後の株価が期待を先取りし(PER51倍)、2025/12期の営業利益率低下見通しや、一部市場の需要減速を懸念する。さらに、競争激化や為替変動の影響も論点となる。

プラスに働く材料7
  • 世界トップの技術力

    X線回折装置で高いシェアを持ち、研究開発中核の装置として需要が安定。

  • 高収益と成長市場

    営業利益率20%超を達成し、半導体・医薬・環境など成長分野の需要拡大の恩恵を受ける。

  • 海外展開の進展

    グローバルな販売網を有し、特にアジアでの需要取り込みが期待される。

  • 売上高942億円で3期連続増収通年影響

    売上高は799→907→942億円と増加を継続し、成長基調が続く

  • 営業利益率17.73%の高収益体質通年影響

    営業利益167億円、売上高942億円で営業利益率17.73%と高水準

  • ROE13.4%の資本効率で成長期待継続影響

    ROE13.4%は高く、PBR5.51倍の成長プレミアムを裏付ける

  • 外国人保有63.19%で資金流入が継続継続影響

    外国人保有比率63.19%と高く、グローバル投資家の選好が株価を押し上げる

マイナスに働く材料7
  • 株価が業績を先取り

    PER51倍と高く、市場の期待が反映。期待に応えられない場合の反動懸念。

  • 非連続な開発リスク

    研究機関向け需要が予算削減や技術代替で変動する可能性。

  • 為替と競争の影響

    海外売上の円安効果はあるが、競合他社との価格競争や為替変動で収益が変動。

  • 営業利益184億円→167億円へ9%減益通年影響

    2025/12期営業利益は167億円で前期比17億円減少。減益転換が嫌気

  • 純利益136億円→114億円へ16%減益通年影響

    純利益は114億円と前期比22億円減益。EPS成長が鈍化

  • 実績PER51.02倍とPBR5.51倍の高バリュエーション通年影響

    実績PER51.02倍、PBR5.51倍と高く、業績未達時は急落リスクがある

  • 配当利回り0.88%と低い株主還元継続影響

    配当利回り0.88%と低く、金利上昇局面では選好されにくい

次の決算で確かめる点
売上高の伸び率
成長市場での需要を反映し、事業拡大の持続性を測るため。
営業利益率
高収益の維持が市場の信頼の要。利益率低下は競争力の低下を示す可能性。
受注残高
将来の売上を占う指標であり、需要の先行指標。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり19いまの株価に対する利回りは1.25%。

年間配当
¥19
1株あたり
配当利回り
1.25%
いまの株価に対して
配当性向
59.9%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥19

株主

有価証券報告書より

2025年12月期末の株主数は延べ31,510人。区分でいちばん多いのは外国法人63.2%。グループ会社や銀行などの安定株主が9.8%を占め、残る90.2%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2024年12月%2025年12月%
外国法人60.263.2
個人・その他26.025.8
金融機関8.88.6
自己株式0.01.9
事業法人2.11.2
証券会社2.81.1
外国人個人0.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01Atom Investment, L.P.41.30
02志村 晶11.93
03日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)6.33
04INDUS SELECT MASTER FUND,LTD.(常任代理人 香港上海銀行東京支店)1.83
05株式会社日本カストディ銀行(信託口)1.56
06NORTHERN TRUST CO.(AVFC)RE UKUC UCITS CLIENTS NON LENDING 10PCT TREATY ACCOUNT(常任代理人 香港上海銀行東京支店)1.42
07INDUS JAPAN LONG ONLY MASTER FUND,LTD(常任代理人 香港上海銀行東京支店)1.15
08GIC PRIVATE LIMITED - C(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)1.11
09ORBIS INSTITUTIONAL FUNDS LIMITED-ORBIS INSTITUTIONAL GLOBAL EQUITY(OFO)FUND(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)0.94
10NORTHERN TRUST CO.(AVFC)RE USL NON-TREATY CLIENTS ACCOUNT(常任代理人 香港上海銀行東京支店)0.94

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近10
  • 2026-08-27
    志村 晶
    新規の大量保有報告
    12.13%
    -0.01pt
  • 2026-08-13
    アトム・インベストメント・エルピー(Atom Investment, L.P.)
    新規の大量保有報告
    0.29%
    -26.99pt
  • 2026-08-07
    コロンビア・マネジメント・インベストメント・アドバイザーズ・エルエルシー(Columbia Management Investment Advisers, LLC)
    新規の大量保有報告
    10.76%
    +1.15pt
  • 2026-07-06
    コロンビア・マネジメント・インベストメント・アドバイザーズ・エルエルシー(Columbia Management Investment Advisers, LLC)
    新規の大量保有報告
    9.37%
    +1.00pt
  • 2026-06-29
    アトム・インベストメント・エルピー(Atom Investment, L.P.)
    新規の大量保有報告
    27.28%
    -1.67pt
  • 2026-06-19
    コロンビア・マネジメント・インベストメント・アドバイザーズ・エルエルシー(Columbia Management Investment Advisers, LLC)
    新規の大量保有報告
    8.37%
  • 2026-06-08
    アトム・インベストメント・エルピー(Atom Investment, L.P.)
    新規の大量保有報告
    28.95%
    -13.07pt
  • 2026-06-08
    志村 晶
    新規の大量保有報告
    12.14%
    +0.05pt
  • 2026-04-24
    アトム・インベストメント・エルピー(Atom Investment, L.P.)
    新規の大量保有報告
    42.02%
    -0.21pt
  • 2026-04-22
    オントゥ・イノベーション・インク(Onto Innovation Inc.)
    新規の大量保有報告
    27.00%

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 5期分

1株利益は5期で+101%、1株純資産は5期で−99%。直近期のROEは13.4%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2021年12月−3,95146,567
2022年12月42361.8
2023年12月4829018.4
2024年12月6036318.515.226.7
2025年12月5039113.424.459.9

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

15名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は15名。2025/12期の役員報酬は総額228百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約5倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
川上潤代表取締役社長6372,400
尾形潔取締役副社長69409,200
富岡隆臣社外取締役64
廣瀬光雄社外取締役89
Andrea Knoblich社外取締役53
田口倫彰社外取締役67
江端貴子社外取締役66
磯貝龍太監査役62
松尾知良監査役(非常勤)66
神澤裕監査役(非常勤)70
宇野総一郎補欠監査役63
佐々木一郎社外取締役69
残りの役員3名を開く
氏名役職年齢
清田英孝監査役63
ANDREA KNOBLICH社外取締役
岡山知弘社外監査役(常勤)

役員報酬の内訳2025/12

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)3838016254
社外取締役866668

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/12期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容6,711字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 (1) 当社グループの事業の概要 当社グループは、理科学機器の専門メーカーとして、1951年の創業から約75年にわたるグループの歴史を通して、国内のみならず90ヵ国を超える世界各国において、X線回折、蛍光X線分析、X線イメージング等、X線技術を中心とした分析・計測機器の開発、製造、販売、サービス等の事業を展開し、当社グループは現在、当社及び国内外の連結子会社18社で構成されております。 X線には、可視光線よりもはるかに短い波長(高いエネルギー)により物質を透過し、さらにX線を照射した物質との相互作用により二次X線である散乱X線や蛍光X線を発生させる特性があります。これらのX線の物理特性から得られる情報を測定・分析することにより、ナノスケールの微細構造を非破壊で解析し、物質の組成、結晶構造、含有元素等を特定・評価することができます。 これらのX線の物理特性を分析技術として応用し、製品化したX線分析・計測機器は、様々な材料の研究開発や生産プロセスにおける品質管理、半導体製造のためのプロセス・コントロール、ライフサイエンスの発展に寄与する医薬品の研究開発等、アカデミア、産業分野を問わず、幅広く利用され、科学技術の発展に伴うX線分析ソリューションへの需要の高まりにより、その市場が拡大しております。 (2) 当社グループの事業の内容 ① 用語の意味 当社グループの事業の説明では多くの専門用語が使用されますので、「第2 事業の状況 6 研究開発活動」に記載している用語を含めて、以下に示す一覧表にて説明いたします。 用語   意味 3D NANDメモリ   メモリセルを平面だけでなく、垂直にも並べた3次元構造のNAND型フラッシュメモリのことを指す。メモリセルを3次元構造に並べることで、チップ面積を増加させることなく大容量化することができる。 IC境界補正   いくつかのICチップを組み合わせて1つの大きな検出器を作成する際に、各チップ間の境界で検出されるデータを補正し、全体として一つの正しいイメージを表示する仕組みを指す。 SiC   シリコン(Si)と炭素(C)で構成される化合物半導体材料を指す。 X線透過(イメージング)   X線画像及びX線を用いた断層撮影法を指す。 X線回折(XRD)   結晶試料にX線を照射した際、X線が原子の周りにある電子によって散乱し、干渉した結果により起こる回折パターンから試料の結晶構造情報を得る手法を指す。粉末試料、加工材料試料等を解析することができる。 X線透過装置   様々な機械部品、電子基板、電子部品等のサンプルにX線を照射し、そのX線透過像から内部の構造や欠陥を非破壊で観察する装置を指す。 X線トポグラフ(トポグラフィ装置)   結晶試料にX線を照射して回折するX線の強度を記録し、2次元マッピング画像として撮影・観察する、イメージング技術による非破壊評価の手法を指す。様々な結晶材料内の欠陥を視覚化し、品質をモニタリングする際に用いられる。 蛍光X線分析(XRF)   波長分散型(WDX)とエネルギー分散型(EDX)に大別され、物質にX線を照射したときに発生する蛍光X線を利用して、定性分析や定量分析を行う元素分析手法のことを指す。 光学系   光線の性質を利用して、それを集中、発散、反射、屈折させるためのレンズ、反射鏡、プリズム等の器具や装置の総称を指す。 散乱データの可視化プロジェクト   X線回折で検出される散乱データが何を意味するかが分かるように、イメージとして可視化する仕組みを指す。 電子回折   結晶試料に電子線を照射するときに起こる回折パターンから試料の結晶構造情報を得る手法を指す。 分光素子   光学機器や光学系を構成する、入射した光線を波長毎に分けるレンズ、反射鏡、プリズム、フィルター、回折格子等を指す。 ラマン分光分析   試料にレーザー光を照射した際に発生するラマン散乱光を検出し、試料の化合物状態や結晶構造の情報を得ることでその分析を行う手法を指す。 ② 分析・計測機器の開発、製造、販売及びサービス 当社グループは、X線技術を中心とした分析・計測機器の開発、製造、販売、サービス等の事業を展開しております。 当社グループは、X線発生装置、光学素子、X線検出器、解析ソフトウェア等、X線分析・計測機器の能力を左右する要素技術の研究開発に重点的に投資し、そうした要素技術をパーツ製品化した要素部品を自社で生産することにより、製品の高性能化、開発サイクルの短縮化、量産効果等を実現するアドバンテージを有しております。 当社グループの研究開発は、PhD学位保持者をはじめ、高度な専門性を有する約300名のX線技術者をグループ内に擁し、加えて世界各国の著名な研究機関とも緊密なパートナーシップを構築しております。こうして生まれる他社とは差別化された高度なX線要素技術力は、それらの要素部品を搭載する製品の技術優位性と市場競争力の源泉となっております。 当社グループは、自ら設計・開発するこれらの要素部品やそうした要素部品を搭載する分析・計測機器を製造するために必要となる機械部品や電子部品等を部品メーカーから直接あるいは商社を経由して仕入れするとともに、部品の製造や製品の組立ての一部を協力会社に外注委託しております。当社グループは、これらの部品や製品を仕入れし、それらから製造する分析・計測機器を大学や研究機関、企業の研究部門や品質管理部門及び製造部門等に販売しております。 また、当社グループが販売する製品は精密機械であり、高い精度を長く保持し、万一障害が発生した場合に迅速な修復対応を求める顧客のニーズに応えるため、既納製品に対する消耗品・交換部品の供給、ハードウェアやソフトウェアのアップグレード、修理・点検、予防保守契約、機器の移設サポート等のアフター・サービスを提供しております。 当社グループは、これらの顧客への製品の販売やアフター・サービスの提供を、地域に応じて直接あるいは代理店を起用して行っております。 ③ 当社グループの事業の区分と各内容 当社グループの事業は「理科学機器の製造・販売」の単一セグメントですが、その製品カテゴリーによる区分として、多目的分析機器事業、半導体プロセス・コントロール機器事業、部品・サービス事業の3つを設定しております。それぞれの事業の内容は以下のとおりです。 イ 多目的分析機器事業 多目的分析機器事業では、以下のX線技術を利用する分析・計測機器の開発と販売を行っております。 X線技術   概要   主要な製品 X線回折   結晶試料にX線を照射した際に生じる回折パターンから試料の結晶構造情報を得る手法を用いて、物質の組成や結晶構造を分析します。X線回折機器は、様々な材料の研究開発や生産プロセスにおける品質管理、医薬品の研究開発等に利用されております。   全自動多目的X線回折装置 SmartLab 超高速・超高精度単結晶X線構造解析装置XtaLAB Synergy-S 蛍光X線分析   分析の分解能に優れる波長分散型と測定の迅速性に優れるエネルギー分散型の機器を開発・販売しております。物質にX線を照射した際に生じる元素特有の蛍光X線を利用して元素情報を得る手法を用いて、物質の含有元素の定性・定量分析を行っております。蛍光X線分析機器は、様々な材料の研究開発や生産プロセスにおける品質管理、有害元素の適切な管理による環境規制への準拠等に利用されております。   走査型蛍光X線分析装置ZSX Primus IV X線イメージング   X線の物質透過性を利用して、工業材料や工業製品の内部構造を非破壊で画像化します。X線イメージング機器(X線CT)は、工業材料や工業製品の研究開発や生産プロセスにおける品質管理に利用されております。   工業用デスクトップ3DマイクロX線CTCT Lab HX ロ 半導体プロセス・コントロール機器事業 半導体プロセス・コントロール機器は、蛍光X線(XRF)、X線反射率(XRR)、X線回折(XRD)等の分析手法を組み合わせて、半導体ウェーハの汚染検査、薄膜評価、膜厚・密度測定、組成・結晶性評価、3次元形状測定等、半導体製造における様々なパラメータを測定し、プロセスをコントロールする工程で利用されております。個々のデバイスの欠陥を検知する半導体検査(Inspection)機器に対して、当社グループの製品は、デバイスの製造プロセスの品質を計測し、その改善に寄与することでデバイス製造の歩留まりの改善をもたらす、より高付加価値で、そのために高い需要成長が予測されている半導体計測(Metrology)機器です。当社グループの半導体X線計測機器は、世界大手の半導体メーカーのインライン品質管理や半導体製造機器メーカーの研究開発・品質管理等で役立てられております。 主要な製品 薄膜評価用蛍光X線分析装置WaferX310 インラインX線膜厚・密度モニターXTRAIA MF-3000 インラインHRXRD/XRR計測ツールXTRAIA XD-3300 透過X線CD計測ツールXTRAIA CD-3200T ハ 部品・サービス事業 部品・サービス事業では、以下に掲げる様々な事業を展開しております。 事業   概要   主要な製品 サービス   顧客に販売した製品のアフター・サービスとして、消耗品・交換部品の供給、ハードウェアやソフトウェアのアップグレード、修理・点検、予防保守契約、機器の移設サポート等を提供しております。これらのアフター・サービスを製品のライフサイクルにわたって継続的に提供することを通して、長期的な顧客との信頼関係と定着率の高い顧客基盤の構築に貢献するとともに、販売製品のインストールベースの着実な増加がもたらすストック型のビジネスモデルを確立しております。   - 要素部品   当社グループは、X線分析・計測機器の能力を左右するX線発生装置、光学素子、X線検出器、解析ソフトウェア等、その高度なX線要素技術力をパーツ製品化した各種要素部品について、自社の製品に搭載するほか、それを評価する他社の技術ニーズにも応えて、一部を外販しております。例えば、当社グループの先端多層膜ミラーは、半導体製造のためのEUVマスク検査機器に不可欠な技術パーツとして半導体製造機器メーカーに供給されております。   EUV多層膜ミラー その他の分析機器   当社グループでは、X線技術を利用する分析・計測機器のほかに、熱分析・発生ガス分析装置、携帯型ラマン分光分析装置、水銀測定装置、動物用イメージング・モダリティ装置等の開発・販売を行っております。   示差熱・熱重量同時測定装置TG-DTA 8122 (3) 当社グループの概要等 当社グループは当社とその国内外の連結子会社18社で構成され、当社グループを構成しているこれらの各社の役割・取扱製品等は以下のとおりです。 当社グループの事業は「理科学機器の製造・販売」の単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載は省略しております。 なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 グループ会社名(略称)   有する機能   事業を展開する国・地域   役割又は取扱製品 経営管理   開発   製造   販売   サービス   その他 所在地:日本 RH   〇                       全世界   グループ会社経営管理 RC       〇   〇   〇   〇       全世界   理科学機器及びその要素技術製品 RLC                       〇   日本   精密機器の梱包及び運送 NIC       〇   〇   〇   〇       全世界   水銀分析計 所在地:米州 RAH   〇   〇   〇   〇   〇       全世界   理科学機器及びその要素技術製品 RdB               〇           中南米   理科学機器(販売支援) 所在地:欧州・中東 RESE               〇   〇       欧州・中東・アフリカ   理科学機器 RUK               〇   〇       イギリス   理科学機器 RFR               〇   〇       フランス   理科学機器 RITE       〇   〇   〇           全世界   理科学機器の要素技術製品 ROP       〇   〇               ポーランド   理科学機器(単結晶X線構造解析装置) MILabs       〇   〇   〇   〇       全世界   理科学機器(前臨床イメージング装置) RSI       〇   〇               イスラエル   理科学機器(半導体X線計測装置) 所在地:アジア太平洋・中国 RAPP   〇           〇   〇       アジア太平洋   理科学機器(販売支援) RBC               〇   〇       中国   理科学機器(販売支援) RSHC               〇   〇       中国   理科学機器 RPDA               〇           アジア太平洋   理科学機器及びその要素技術部品 RIPL               〇   〇       インド   理科学機器(販売支援) RTTW               〇   〇       アジア太平洋   理科学機器(販売支援) 本項目及び「第2 事業の状況 6 研究開発活動」で記載している当社グループの各会社名は以下のとおりです。 会社名   略称 リガク・ホールディングス株式会社(当社)   RH 株式会社リガク   RC 理学ロジスティクス株式会社   RLC 日本インスツルメンツ株式会社   NIC Rigaku Americas Holding, Inc.   RAH Rigaku do Brasil Ltda.   RdB Rigaku Europe SE   RESE Rigaku UK, Ltd.   RUK Rigaku France S.A.R.L.   RFR Rigaku Innovative Technologies Europe s.r.o.   RITE Rigaku Polska Sp.z o.o.   ROP MILabs B.V.   MILabs Rigaku Semiconductor Instruments Ltd.   RSI Rigaku Asia Pacific PTE Ltd.   RAPP 理学電企儀器(北京)有限公司   RBC 理学電企(上海)儀器有限公司   RSHC Rigaku Portable Devices Asia Limited   RPDA Rigaku India Private Ltd.   RIPL 理学股分有限公司 (注)1   RTTW Rigaku Innovative Technologies, Inc. (注)2   RIT Applied Rigaku Technologies, Inc. (注)2   ART Rigaku Analytical Devices, Inc. (注)2   RAD Newton Scientific, Inc. (注)2   NSI (注)1.理学股分有限公司は、2025年5月5日付で設立しております。 2.RIT、ART、RAD及びNSIは、2023年12月にRAHへ吸収合併しましたが、RAHの中の部門として残っているため、当略称は部門としての略称として使用しております。 事業の系統図は以下のとおりです。
経営方針・対処すべき課題11,899字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中における将来に関する事項は、当社グループが当連結会計年度末において合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の結果とは様々な要因により大きく異なる可能性があります。 (1) 会社の経営の基本方針 ① 当社グループが目指す姿 ~A One-of-a-Kind Global Technology Company~ 当社グループは、新しい時代環境に適応し、事業環境の変化を捉えて成長することで社会に貢献していくことを目指して、2022年に当社グループの「Mission, Vision and Values(注1)」を制定いたしました。 当社グループは、この「Mission, Vision and Values(注1)」に則り、X線技術を中心とした最先端の分析ソリューションを顧客や社会に提供し、様々な活動分野で生まれる技術イノベーションを支援していくことを通して、「視るチカラで、世界を変える」を実践し、企業理念である「科学技術の進歩を通して人類社会の発展に貢献する」を追求しております。 また、当社グループは、かかる経営の基本方針に則り、持続可能な社会の実現に貢献し、それによる企業グループとしての持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るため、強みとする技術資産、人材資産及び顧客資産を最大活用します。 さらに、そうした社会への貢献とあわせて、世界各地の拠点が有する多様性を武器に「グローバル・ワン・リガク(注2)」の総合力を結集し、それらを最大活用することで、優れた技術力をベースとしたリガクらしいユニークな成長モデルを創造する「A One-of-a-Kind Global Technology Company」を目指しております。 A One-of-a-Kind Global Technology Company (注) 1.「Mission, Vision and Values」の詳細は、ウェブサイトをご参照ください。 https://rigaku-holdings.com/group/ 2.リガクで働く全世界の多様性を持つ仲間がグローバル企業としての全体最適を共有・尊重し、役割に応じてそれぞれが持つ能力を結集した「One Team」で、その統合された能力を最大発揮するリガクの企業スピリット。 ② 事業ポートフォリオ戦略の基本方針 当社グループは、理科学機器の専門メーカー(注3)として、事業ポートフォリオに「多目的分析機器」、「半導体プロセス・コントロール機器」、「部品・サービス」の3つの製品カテゴリーを持ち、当社グループの経営資源は、これらに集中配分しております。 当社グループは、この事業ポートフォリオ戦略の基本方針に基づいてさらなる選択と集中の推進を図り、X線技術を利用したソリューション力をより一層強化するための外部とのパートナーシップの確立やM&A投資、さらにX線を補完する他の分析技術分野への参入・事業拡大等の機会に対しても、これらを排除することなく、選別的に取り上げていきます。 (注) 3.リガクの開示上の事業セグメントは「理科学機器の製造・販売」の単一セグメント。 (2) 経営環境 ① 当社グループが事業を行う市場の動向とそれぞれの市場における地位 当社グループの事業において主要な市場となるX線回折機器(XRD)、蛍光X線分析機器(XRF)及び半導体X線計測機器の市場の動向とそれぞれの市場における地位につきまして、以下に説明いたします。 X線回折機器(XRD)のグローバル市場の規模は、2024年の965百万米ドルから2027年には1,086百万米ドルに成長すると予想されており、これらから同期間における年間平均成長率は4.0%と算定されております(注1)。また、蛍光X線分析機器(XRF)のグローバル市場の規模は、2024年の1,364百万米ドルから2027年には1,579百万米ドルに成長すると予想されており、これらから同期間における年間平均成長率は5.0%と算定されております(注1)。これらのX線回折機器(XRD)と蛍光X線分析機器(XRF)のグローバル市場の規模からそれらの合計値をベースに算定される2024年から2027年までの年間平均成長率は4.6%であり、堅調な成長が予想されております(注1)。当社グループは、その主力製品であるX線回折機器(XRD)において、国内では2024年に76%と第1位の市場シェア(注2)を、またグローバルでは2024年に26%と第2位の市場シェア(注3)を、それぞれ獲得しております。 さらに、半導体X線計測機器の需要につきましては、2024年に約498百万米ドルとされているグローバル市場の規模が2027年には643百万米ドルに拡大すると予想されており(注4)、これらから同期間における年間平均成長率を8.9%と算出することができます(注5)。当社グループは、半導体X線計測機器のグローバル市場において2024年に38%の市場シェアを有するマーケット・リーダーとなっております(注6)。 (注) 1.Strategic Directions International, Inc.「SDi Global Assessment Report 2025」に基づく機器販売額とサービス等の関連売上高を含むグローバル市場規模及びその年間平均成長率。 2.株式会社アールアンドディ「科学機器年鑑 2025年版」に基づく機器販売額による2024年国内市場シェア。 3.Strategic Directions International, Inc.「SDi Global Assessment Report 2025」に基づく機器販売額とサービス等の関連売上高を含む2024年グローバル市場シェア。 4.Yole Group「Wafer Fab Equipment Market Monitor - Q4 2025」におけるX-Ray Metrology(総売上高(USDMM)、暦年)の市場規模を参照。 5.Yole Group「Wafer Fab Equipment Market Monitor - Q4 2025」におけるX-Ray Metrology(総売上高(USDMM)、暦年)の市場規模を参照して算出。 6.Yole Group「Wafer Fab Equipment Market Monitor - Q4 2025」におけるX-Ray Metrology(総売上高(USDMM)、暦年、販売企業毎)の販売企業毎の売上高を参照して算出。 ② 市場ニーズの変化に伴う技術イノベーションの進展 X線技術を利用した分析・計測機器は、様々な材料の研究開発や生産プロセスにおける品質管理、半導体製造のためのプロセス・コントロール、ライフサイエンスの発展に寄与する医薬品の研究開発等、アカデミア、産業分野を問わず、幅広く利用され、科学技術の発展に伴うX線分析ソリューションへの需要の高まりにより、その市場が拡大しております。 さらに、人類社会の豊かで便利な暮らしへの欲求、また健康や環境保全の追求は、それらの新しいニーズに応えるための技術イノベーションを様々な活動分野で促進しております。こうした市場ニーズの変化に伴う技術イノベーションの進展は、X線技術の新たなアプリケーションの開発を通じて当社グループがさらに成長と発展を続けていくための好機となっております。 当社グループの提供ソリューションが貢献できる、先端的な技術イノベーションへのニーズが高い分野として、次の例を挙げることができます。 先端的な技術イノベーションへのニーズが高い分野 X線技術を中心とした当社グループの既存の技術の深掘りとその周辺領域にある新しい技術の獲得、市場需要の成長性に加えてプレゼンスの浸透による販売シェアの拡大余地が大きい海外市場におけるさらなる成長の加速、足下で引き合いが増している上記のような先端的な技術イノベーションへのニーズが高い分野における新しいソリューションの提供機会の取り込み等により、将来に向けた事業拡大の機会と潜在性は豊富にあるものと考えております。 (3) 当社グループの強み ① 差別化された高度なX線要素技術力 当社グループは、X線発生装置、光学素子、X線検出器、解析ソフトウェア等、X線分析・計測機器の能力を左右する要素技術の研究開発に重点的に投資し、そうした要素技術をパーツ製品化した要素部品を自社で生産することにより、製品の高性能化、開発サイクルの短縮化、量産効果等を実現するアドバンテージを有しております。 当社グループの研究開発は、PhD学位保持者をはじめ、高度な専門性を有する約300名のX線技術者をグループ内に擁し、加えて世界各国の著名な研究機関とも緊密なパートナーシップを構築しております。こうして生まれる他社とは差別化された高度なX線要素技術力は、それらの要素部品を搭載する製品の技術優位性と市場競争力の源泉となっております。 さらに、当社グループの要素部品は、自社の製品に搭載するほか、その高度なX線要素技術力を評価する他社の技術ニーズにも応えて、一部を外販しております。例えば、当社グループの先端多層膜ミラーは、半導体製造のためのEUVマスク検査機器に不可欠な技術パーツとして半導体製造機器メーカーに供給されております。 また、自動化/ロボティクス、AI(人工知能)/マシンラーニング等の新たな能力についても、外部とのパートナーシップの確立等を通じてその獲得を図り、X線要素技術力とともに、当社グループの成長を加速する原動力としていきます。 当社グループは、その製品の技術優位性と市場競争力をさらに強固なものとするため、「グローバル・ワン・リガク」の技術開発力を結集し、それらを最大活用する一方、外部研究機関との協働を積極的に推し進めて、当社グループの強みの源泉であるX線要素技術への重点的な研究開発投資を継続していきます リガクのX線要素技術 ② 強固な顧客基盤 X線回折機器(XRD)、蛍光X線分析機器(XRF)、X線イメージング機器(X線CT)を製品ラインアップに持つ多目的分析機器は、当社グループの歴史的な事業ドメインであり、大学・研究機関等のアカデミア/ガバメントや産業分野の幅広いエンドマーケットの多様な研究開発ニーズに応えることで、国内外に1万超の製品ユーザーを数える強固な顧客基盤を構築し、なかでも主力製品であるX線回折機器(XRD)では、国内市場においては圧倒的No.1シェアを、グローバル市場においてもNo.1に迫る高いシェアを、それぞれ獲得しております。 多目的分析機器エンドマーケット別売上収益構成(2025/12期)   X線回折機器(XRD)市場シェア(2024) 国内(注1)   グローバル(注2) (注) 1.株式会社アールアンドディ「科学機器年鑑 2025年版」 2.Strategic Directions International, Inc.「SDi Global Assessment Report 2025」 (4) 会社の中長期的な経営戦略(成長戦略) ① Lab to Fab 戦略の推進 当社グループは、強みとする卓越したX線要素技術の開発力と内製力、強固な顧客基盤と各業界の技術動向に対する深い知見、さらに顧客とのパートナーシップに基づく共同開発とそれを通じて顧客の顕在・潜在ニーズを解決するソリューション提供力等を活かし、大学・研究機関や産業分野の研究開発部門(Lab)との協働から発展して、社会が必要とする新たな分析技術・手法を確立し、それらを産業分野の生産プロセス(Fab)における標準技術として導入し、幅広く展開していく「Lab to Fab 戦略」の推進により、事業領域を拡大しております。 この「Lab to Fab 戦略」は、当社グループが持つ固有の強みを活かして、3つのPillarから成る戦略をグローバル・スケールで展開することで当社グループの成長をドライブする中長期的な経営戦略の中心となっております。 リガクの成長戦略コンセプト(3本の矢) A. Pillar 1「多目的分析機器」 ~先端的なX線分析ソリューションの提供と海外市場における成長の加速~ 当社グループは、その歴史的な事業ドメインである多目的分析機器について、大学・研究機関等のアカデミア/ガバメントや産業分野の幅広いエンドマーケットに構築する強固な顧客基盤と高い顧客ロイヤルティをレバレッジとして、卓越したX線要素技術力を武器に得意分野である新材料の発見・開発に貢献する先端的なX線分析ソリューションを提供し、高度化する顧客の研究開発ニーズに応えることで、市場のサイクルと米国政策の影響を受けて成長の踊り場となった2025年から、再びその売上収益と利益率を拡大基調に回帰させていくことを計画しております。当社グループは、市場需要の成長性に加えてプレゼンスの浸透による販売シェアの拡大余地が大きい海外市場における成長をさらに加速するため、セールス、サービス、アプリケーション・サイエンティスト等の要員やラボ等、海外のコマーシャル・インフラへの積極的な投資と「グローバル・ワン・リガク」のチーム力の発揮により、グローバル市場での販売シェアをさらに伸ばし、多目的分析機器の分野でX線回折機器(XRD)市場と蛍光X線分析機器(XRF)市場の年平均成長率4.6%(2024年~2027年)(注1)を上回る平均年率約7%の売上収益成長を目指しております。   多目的分析機器の業績推移と売上収益成長計画 (注) 1.Strategic Directions International, Inc.「SDi Global Assessment Report 2025」 B. Pillar 2「半導体プロセス・コントロール事業」 ~半導体の技術進化に貢献するX線技術の応用を通じた事業領域の拡大~ a. 半導体X線計測機器市場における高成長と分散ポートフォリオの構築 「Lab to Fab 戦略」の推進とその成果により、当社グループの製品は、半導体製造におけるプロセス・コントロールでその採用が拡がり、近年高成長を遂げております。当社グループは現在、半導体X線計測機器市場でグローバル・リーダーの地位を確立しております。 また、当社グループは、半導体設備投資額でグローバル上位10社(注2)のうち、全社との間で取引関係を有しているほか、メモリ、ロジック、パワーデバイス等、アプリケーションでもバランスのとれた売上収益構成を形成しており、そうした分散ポートフォリオの構築により、半導体業界のシリコンサイクルに対して強い耐性を持つ事業の安定性を有しております。 半導体X線計測機器グローバル市場シェア(注3)(2024)   半導体プロセス・コントロール機器アプリケーション別売上収益構成(2025/12期) (注) 2.TechInsights, Inc.「Capital Expenditure Forecast June 2025」 3.Yole Group「Wafer Fab Equipment Market Monitor - Q4 2025」 b. 半導体の技術進化を捕捉する光学・CD計測機器市場への事業領域の拡大半導体は、日進月歩の技術革新により微細化や積層化が進展し、内部構造がますます複雑化しております。こうした半導体の技術進化は、ナノスケールの微細構造を非破壊で解析できる強みを持つX線技術にとって、その応用領域を拡大する好機となっております。当社グループは、高度なX線要素技術力を武器に半導体の技術イノベーションを支援する新しいX線計測機器を開発し、市場に供給することで、これまでのX線計測の市場から、光学計測やCD計測等、他の計測技術分野への事業領域の拡大を目指しております。さらに、この分野では、光学技術とX線技術が相互に補完し合うことで、より高度化・複雑化する半導体計測ニーズに対して優れたソリューション(Hybrid Metrology)を提供できることが期待されており、それを実現するための外部とのパートナーシップの模索についても積極的に取り組んでおります。当社グループの半導体プロセス・コントロール機器事業は、半導体X線計測機器市場でのさらなる販売シェアの獲得に加えて、こうした半導体プロセス・コントロールの分野におけるX線技術の応用領域の拡大を通じた事業領域の拡大により、半導体X線計測機器市場の年平均成長率8.9%(2024年~2027年)(注4) を上回る平均年率約18%、あるいはそれをさらに超える売上収益成長を目指しております。   X線計測機器市場から光学・CD計測機器 市場への事業領域の拡大余地(注4)(2024) 半導体プロセス・コントロール機器の業績推移と売上収益成長計画 (注) 4.Yole Group「Wafer Fab Equipment Market Monitor - Q4 2025」 c. アドバンスト・パッケージング検査市場への参入 AI(人工知能)技術の普及や進化により、今後新しい技術イノベーションの進展が期待されている次世代AIチップの製品化のために不可欠な技術とされ、高い需要成長が予測されているアドバンスト・パッケージングの分野においても、新しい品質検査製品を開発・供給し、その市場に参入することを計画しております。AIチップの進化を実現するためには、さらに大型化・立体化が進む次世代パッケージにおいて、マイクロバンプやTSV等の複雑な構造の欠陥検査が課題となっております。当社グループは、これを解決する高度な測定技術とAI応用検査アルゴリズムの開発に取り組んでおり、近い将来の実用化に向けた製品化を進めております。 C. Pillar 3「多目的分析機器」 ~X線技術の新たなアプリケーションの開発を通じた新市場の創出~ 当社グループは、幅広いエンドマーケットに拡がる強固な顧客基盤を活かして、技術イノベーションが活発な半導体・電子部品、電池・電池材料、ライフサイエンス等、X線技術の新たなアプリケーションの開発を通じてその応用領域の拡大が期待される有望市場への重点的なマーケティング活動を展開しております。当社グループは、各業界の技術動向に対する深い知見と顧客ニーズを解決するソリューション提供力を活かして、これらの業界で生まれる最先端の技術イノベーションを支援する新たな分析技術とアプリケーションの開発に精力的に取り組み、多目的分析機器の新市場を創出しております。当社グループは、半導体プロセス・コントロール機器での成功に続いて、これらの技術イノベーションが活発な産業分野への「Lab to Fab 戦略」の拡大展開とそれを通じた多目的分析機器のFabへの浸透を強力に推進することで、新たな成長機会を開拓し、同事業の売上収益成長を加速していきます。   Pillar 3 製品の販売拡大による多目的分析機器の売上収益成長への貢献 新市場を創出するリガクの最先端ソリューション製品 ② 顧客セグメントに応じたサービス戦略 当社グループの成長戦略をその基盤として下支えするサービス事業では、アカデミア、一般産業、半導体産業等の顧客セグメントに応じて、それぞれの異なるニーズに適応した事業展開を行いその強化を図ることで、安定的なリカーリング収益を創出し、リガクの成長と発展に貢献しております。例えば、半導体産業向けサービスでは、24×7対応のハードウェア保証とパーツ保証にアプリケーション・サポートを加えてパッケージ化したCCS(注5)を提案し、製造ラインのダウンタイムの予防を求める顧客ニーズに応えております。   顧客セグメントに応じた注力サービス サービス売上収益成長計画(注6)   部品・サービスの業績推移と売上収益成長計画 (注) 5.Comprehensive Customer Support 6.サービス売上収益は、部品・サービスに含まれるサービス売上収益のほか、多目的分析機器及び半導体プロセス・コントロール機器に含まれるサービス売上収益を含む。 ③ コマーシャル・インフラや生産能力等への基盤増強投資 市場需要の成長性に加えてプレゼンスの浸透による販売シェアの拡大余地が大きい海外市場における成長をさらに加速するため、セールス、サービス、アプリケーション・サイエンティスト等の人材投資を増強し、各地域の顧客の声からグローバルな市場ニーズを捕捉してそれに応えるプロダクト開発体制を拡充することで、製品販売力の強化を目指します。 さらに、主要市場に営業拠点、ラボ、テクノロジーセンター等の新設投資を行い、これらのコマーシャル・インフラの有効活用を通じて製品販売の促進を支援します。 コマーシャル・インフラ投資の実績 また、当社グループは、国内に4拠点、海外5ヶ国に8拠点の生産拠点を有しており、要素部品生産の特定工場への集約や製品機種に応じた生産分業を通じて生産効率を高め、それに生産の一部を外部委託する協力会社を加えて、高品質の製品を安定的に供給できる体制を確立しております。 近年の売上収益成長に伴い、市場の旺盛な需要に適切な納期で応えるため、2024年~2025年の期間で、当社グループの主力工場である山梨工場の生産能力を大幅拡大する増強投資を実施し、2025年5月に製造棟を竣工いたしました。この山梨工場の増強投資は、それとともに実施する生産性向上のための各種施策とあわせて、市場の旺盛な需要に応えるための当社グループの生産能力を2022年比で倍増させることにより、その成長戦略を下支えする製品供給基盤となります。 (5) 中期計画目標 当社グループは、(3)に掲げる強みを武器に、(4)に掲げる成長戦略を推進することにより、以下に示す中期計画目標の達成を目指しております。 (注) 1.レンジ幅は売上収益の中期計画目標の5%の範囲内に設定(調整後EBITDA、調整後営業利益及び要員数のレンジ幅についてもそれぞれ同様)。売上収益の中期計画目標におけるYoY成長率は、2023年12月期を基準とする2027年12月期までの4ヶ年における売上収益の年間平均成長率で、2027年12月期の売上収益は想定為替レートを1米ドル145円、1ユーロ156円として算出。 2.調整後EBITDA=税金等調整前当期利益+減価償却費及び償却費+減損損失-受取利息及び配当金+支払利息+一時費用(IFRS導入費用、コンサルティング・フィー、中国免除申請関連費用、上場関連費用等) 調整後EBITDAマージン=調整後EBITDA/売上収益 3.調整後営業利益=営業利益+PPA償却費+減損損失+一時費用 調整後営業利益率=調整後営業利益/売上収益 4.研究開発費比率=研究開発費/売上収益 5.CAPEX比率=CAPEX/売上収益    CAPEXは使用権資産を除いた設備投資の金額により算出。 6.2027年12月期のCAPEX比率目標は、その分子となるCAPEXに現在時点で計画されていない山梨工場に続く大型の工場改修・増強投資を含まない。 7.要員数は年度末の就業人数と年度平均の臨時雇用人数の合計により表示。 (6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりです。 ① 外部とのパートナーシップの確立 当社グループは、その事業ポートフォリオ戦略の一環として、X線技術を利用したソリューション力をさらに強化するための外部とのパートナーシップの確立を推進しております。当社グループの高度なX線要素技術力について、外部パートナーが持つそのユニークな技術力と融合することで、さらなる差別化を図るとともに、新材料開発の分野で注目されているラボラトリー・オートメーションやマテリアル・インフォマティクスでの協業、高度化・複雑化する半導体計測の分野において革新的なソリューションを提供するためのHybrid Metrologyでの協業等に積極的に取り組んでおります。 ② 生産キャパシティの増強 当社グループは、その製品に対する市場の旺盛な需要に適切な納期で応えるとともに、当社グループの成長戦略を下支えする製品供給基盤を増強するため、生産体制の中核を担う山梨工場について、大阪工場や外部パートナーの生産スペースの拡張、その他生産性向上のための各種施策の実施とあわせて、生産キャパシティを2022年比で倍増させる投資計画を実施いたしました。この投資計画は、2025年5月に山梨工場において新たな製造棟を竣工し、当事業年度の業績に大きく貢献しております。 当社グループの主力工場である山梨工場の増強により、東京工場と山梨工場に分散していたX線回折装置の製造・組立・出荷工程を広大な山梨工場に集約することが可能となり、業務効率の飛躍的な向上と高品質な製品の安定供給の実現に大きく寄与するものとなります。 ③ 品質の改善 当社グループは、市場に供給する製品に対してお客さまにご満足を頂けるよう、品質の改善を最優先課題の一つと捉え、品質保証部と生産本部を中心にKPIを設定して様々な施策を実施しております。具体的には、お客さまのサイトで生じた不良(納入時の不良、1年間の保証期間内の不良)と自社内で生じた不良(生産工程での不良、外注先での不良)とに分けて不良の要因を分析し、改善に結び付けるための諸施策を実施しております。不良の発生、改善の進捗、KPIに対する実績等の状況を週次で品質保証部が経営層や関係者に報告しております。 ④ 成長投資の拡大と一時的な市況変動リスクに備えた財務基盤の強化 当社グループは、今後とも継続的な成長のための投資を見込む一方、一時的な市況悪化リスクに備える必要からも、強固な財務基盤の整備が必要不可欠と考えております。具体的な取組みとして、製品利益率と資産効率の改善によりキャッシュ創出力を高めるとともに、規律ある資金残高管理と機動的なコーポレート・ファイナンスの実施により財務基盤の強化を図ってまいります。 ⑤ 人材確保・育成 当社グループが各戦略を推進するにあたっては、国内外を問わず、優秀・多様な人材の確保とその育成が必要不可欠と考えております。そのために、将来を担う人材の確保を目的とした新卒採用、即戦力となる人材の確保を目的とした経験者採用、優秀な開発人材の確保、海外展開の強化を目的とした海外人材の採用等、様々な必要人材を確保するための採用活動を活発に展開する一方で、経営幹部候補の育成を目的とした研修制度の充実化、リスキリングや技能伝承等の人材開発にも注力してまいります。また、人材の定着や活性化に向けて、働き方改革の推進による生産性向上や業務効率化、さらに従業員満足度の向上に対する取組みについても積極的に推進いたします。これらの基礎となる当社グループの「Mission, Vision and Values」を会社の文化として定着させる施策を今後とも継続的に実施してまいります。 ⑥ 経営基盤の強化 当社グループは、企業価値を高めるとともに、株主の皆さまをはじめ、様々なステークホルダーから信頼され、支持される企業となるために、コーポレート・ガバナンスへの積極的な取組みが不可欠と考えております。そのために、内部統制システムの整備強化、人材の育成、損益管理を含む戦略達成状況の管理の徹底等、持続的な成長を支える経営基盤の強化に引き続き取り組んでまいります。 (7) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、事業を継続的に発展させていくために、安定した財務基盤を維持しつつ売上収益を着実に増加させ、適正な利益の確保を図っていくことが必要と考えております。そのために、売上収益成長率(年間平均成長率(CAGR))、調整後営業利益率、調整後EBITDAマージン、研究開発費比率、CAPEX比率及びNet Debt/調整後EBITDAレシオを重要な経営指標として位置付け、その向上に努めてまいります。「調整後営業利益率」、「調整後EBITDAマージン」、「研究開発費比率」、「CAPEX比率」及び「Net Debt/調整後EBITDAレシオ」の算出方法につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容」をご参照ください。
事業等のリスク19,660字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。 なお、文中の将来に関する事項は、当社グループが当連結会計年度末において合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の結果とは様々な要因により大きく異なる可能性があります。 当社グループにおけるリスク管理体制に関し、後掲の「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ③ 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由」において、取締役会、監査役会、経営会議、指名評価報酬委員会、サステナビリティ推進委員会、コンプライアンス委員会、リスク管理委員会の構成と活動状況について詳述しております。 <業界・市場に関するリスク> 1.国内外の市場の動向に関するリスク(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中) 当社グループが販売するX線分析機器は、国内外の半導体・電子部品、ライフサイエンス、化学等の幅広い産業分野や大学・研究機関で使用されており、当社グループの製品やサービスの需要はこれらの各産業等の市場動向や対象となる国・地域の経済情勢の影響を受けます。とりわけ、その需要は、研究開発予算及び設備投資計画の内容や、その資金源となる企業の業績、資金調達の状況や各国政府の予算編成、補助金政策等に影響されます。特に米国においては、近時、学術・研究用途に使用される研究機器に対する学術資金の投資が削減され、当社グループの顧客である大学・公的研究機関等による製品購入が減少しております。これらの動向によっては当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 品質検査用の装置の需要は、一般に設備投資額の増減の影響を受けます。当社グループが販売している品質検査用の装置は、一度導入されると工場の稼働率の影響は受けにくいため、変動リスクは限定的であり、過去の傾向を踏まえても設備投資額の増減による業績への影響は大きくないと判断しておりますが、設備投資額の水準が著しく悪化した場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 一方、当社グループの主力事業として近年成長している半導体プロセス・コントロール機器の需要は、半導体業界の動向の影響を受けます。半導体デバイスは、急速かつ複雑な技術革新と製品の陳腐化の影響を受け、その需要は、主にマクロ経済と業界動向に基づく需要の変化に大きく影響されます。そのため、当社グループの事業は、半導体メモリ分野に代表される大幅な景気変動の影響を受ける可能性があります。当社グループが販売する半導体プロセス・コントロール機器はメモリ等の特定のアプリケーション向けに集中しないようバランスを考慮しており、また、半導体製造に関する研究開発投資は全体として今後も堅調に推移すると考えておりますが、半導体を利用した最終製品の需要が著しく減少した場合、又は想定どおりに成長しなかった場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、日本や米国等による半導体製造に対する補助金支給等の政策は、製造設備開発の促進を通じて、当社の半導体プロセス・コントロール機器に対する需要の増加をもたらしてきました。しかしながら、このような政府の政策が縮小又は終了した場合、製造設備開発が減少し、その結果、当社の半導体プロセス・コントロール機器への需要が減少する可能性があります。 2.競合(価格/非価格競争)の激化に関するリスク(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中) 当社グループが販売している科学分析機器は顧客が求める性能や利便性を備えていることが購買条件です。個別商談においては競合により販売価格を下げるケースもありますが、販売価格を下げたことをもって売上が大きく伸びる製品ではないため、基本的には赤字販売は行わない方針としております。また、当社グループは、常に先端技術を開発し、かつ顧客の利便性に配慮した製品を提供することで、競合他社、新興企業や新興国との競争に対応する方針としております。しかしながら、価格や技術の競争が激化し、当社グループが顧客の要求や業界・市場動向の変化にうまく対応できず競合他社に遅れを取った場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループは、昨今の物価上昇を受け、販売価格の引き上げによる採算の確保・向上を図っております。しかしながら、コストの上昇を転嫁するに足りる販売価格の引き上げが実行できない場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 加えて、X線分析機器の業界では、ある業者の機器が顧客の製品ラインに選定された場合、その保守やアップグレード等の継続的な取引関係が構築される傾向がありますが、その場合、当該顧客が他の業者との取引を切り替えることは費用の観点を含めて困難な場合があります。このような構造から、当社グループが、競合他社の機器を使用している先を潜在顧客として市場シェアを拡大することが困難なおそれがあります。 <事業活動に関するリスク> 3.海外での事業活動に関するリスク(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:直近1~3年、影響度:中) 当社グループは、海外に多くのグループ会社を保有し、また、一部の地域については販売代理店を通じた販売を行っており、製品を米州・欧州・中東・中国その他のアジア等の海外の顧客にも販売しております。日本以外の研究・生産拠点は米国・欧州・イスラエルに分布しており、その他、米国・欧州・中国・台湾・シンガポール・インド・ブラジルに販売とサービスの拠点を有します。これまでは、当該地域における当社グループの事業活動に重大な悪影響を及ぼす事態は生じておりませんが、海外で事業活動を行うにあたっては、地政学的リスク、為替の変動、輸出入管理規制の動向、各国政府の補助金政策動向、許認可等の取得状況、法規制の新設又は変更、税制の変更、販売代理店への依存、サプライチェーン及び販売代理店を含む海外オペレーションのガバナンス及びモニタリングリスク等が内在しております。予期していないこれらのリスクが顕在化した場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループのガバナンスに関しては、グローバル企業としての強みを最大限に発揮し、各社がそれぞれの利益を最大化する部分最適化の枠組みを超えて、グループ全体としての最大の成果を追求するために「グローバル・ワン・リガク」体制を採用しております。「グローバル・ワン・リガク」体制を採用するにあたり、各ユニット内及びユニットをまたぐ各種会議体の多層コミュニケーションによりガバナンス体制を浸透させております。また、各社の取締役会を基本的に毎月(一部は四半期ごとに)開催することで、市場動向、業績、内部監査指摘事項の対応状況等をモニタリングしております。各グループ会社の取締役会には当社から取締役(非常勤)を派遣しており、毎月(ないし四半期ごと)の取締役会を通じて業績面、内部管理面から多面的に情報収集・分析によるモニタリングと課題への対応を行っております。また、グループ会社には共通の行動規範(Code of Conduct)とグループ会社管理規程(権限体系)を導入しており、これらにより遵守すべき事項や責任を明確にしております。しかしながら、これらの当社グループによる施策が奏功せず、ガバナンス上の問題が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 4.取引先・製品・技術への依存に関するリスク(仕入先への生産依存) (顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中) 当社グループでは半導体や関連製品の不足による原材料や部品の仕入れ難が一時期見られましたが、当社グループのみの現象ではなく、科学分析機器のみならず幅広い業界で見られた現象でありました。当社グループでは、同様の事態が再発した場合に備えて、極力複数社購買等によるリスク分散を図っております。技術面や仕入れ面で特定の会社に大きく依存している購買先はありません。しかしながら、原材料や部品の仕入れ難が再度発生した場合には、代替先からより高価格の原材料や部品を購入しなければならなくなる可能性があり、また仕入先の予期せぬ変更により、製品設計の変更を実施することになる可能性があるほか、輸送能力の不足が生じた場合にも追加費用や遅延が発生し、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 5.法令・規制に関するリスク(顕在化の可能性:高、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中) 当社グループの事業は、事業自体に関して許認可が必要とされるものではありませんが、主力のX線分析機器においては各国毎に安全基準や取り扱いについての届出や登録が必要です。また、当社グループが事業活動を行っている国・地域により電気規格や環境汚染物質の使用制限等があり、基準を満たしている必要があります。そのほか、各国及び地域における安全保障、外国貿易管理、競争政策、腐敗防止、労働及び税制等に関連する様々な法律及び規制の対象となっております。本書提出日現在では中国向けの輸出規制を含め、法令・規制による事業上の重大な影響はありませんが、予期していない法令・規制の新設や変更等により、当社グループの事業の一部が制限され、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 規格や環境規制に関しては、該当製品について規制を満たしている製品を開発することで対応しております。 輸出規制に関しては、軍事転用リスクへの懸念を踏まえた安全保障の強化を目的として、日本政府による2025年10月の制度改正により、補完的輸出規制(キャッチオール規制)を含む輸出管理制度が見直され、軍事転用の可能性のある品目の管理が強化される等、規制が一段と強化されました。これを受け、当社グループでは貿易管理部による当社グループの製品の輸出プロセスについて適切なデュー・ディリジェンスを実施し、外国為替及び輸出貿易管理令等を遵守する体制を継続的に整備・運用しております。 また、当社グループは最新の輸出規制動向に関する社内教育・研修を定期的に実施するとともに、専門部門による監査を通じて輸出手続の運営や規制遵守状況を点検・改善し、必要に応じて経済産業省や外部専門機関の知見を取り入れることで、実務対応の精度向上に努めております。 しかしながら、これらの施策が奏功せず、法令・規制上の問題が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 6.外注管理に関するリスク(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:低) 当社グループでは、外注先を自社工場の延長線にあるパートナーと位置付けており、品質、コスト及び納期が要求水準を満たしているかのモニタリングが必要であると認識しております。予期していない外注先でのトラブル等により当社の製造プロセス全体が中断又は遅延する等のおそれがあり、その結果、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 そのため、外注先については、品質管理を最優先に連携して対応しており、課題のある外注先には数人で訪問して課題把握と改善指導をする品質パトロールという制度により、外注先の管理を行っております。 また、コンプライアンスやサステナビリティの観点から、外注先が取引相手として相応しいかという点の確認を行っております。しかしながら、これらの当社グループによる施策が奏功せず、外注先での問題が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 7.原材料の価格高騰や供給停止に関するリスク(顕在化の可能性:高、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中) レアメタルを含む当社製品の製造に使用する主要な原材料は、限られた購買先からしか調達できません。当社は購買先と強固な関係を築いておりますが、購買先が当社の要求水準を満たさない場合には、原材料の供給不足が生じる可能性があります。原材料の供給不足により、高い価格の市場品の購入を余儀なくされ、また他社の製品に切り替えるために設計変更費用が発生するおそれがあります。当社グループは、厳しい供給不足の事態が発生した場合には、採算性の良い事業・製品について優先的に部品を確保し、会社全体への影響を極力抑えるよう対応する方針としておりますが、想定を超える原材料の長引く供給不足や急激な価格高騰が起こった場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 8.コスト(設備)に関するリスク(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:直近1~3年、影響度:中) 当社グループにおいては、製品を生産するにあたり、専用ライン等の大型の設備投資は通常必要となりませんが、重要部品を生産するための加工機や半導体事業向けの部品・製品等を生産するために、クリーン・ルームへの投資が必要です。クリーン・ルームについては、極力設備を有する先への外注・組立て委託により能力拡大を図っておりますが、要素部品として自社生産が望ましい検出器等は、自社でクリーン・ルームを整備しております。 また、近年の売上の成長に伴い、生産能力の拡大に関しては、山梨工場、大阪工場や外部パートナーの生産スペースの拡張、その他生産性向上のための各種施策の実施とあわせて、生産キャパシティを増加させる投資計画を実施しており、2027年までに2022年度比で倍増させることを目標に設定しております。生産キャパシティ拡大後には、事業継続計画(BCP)やグローバルな地政学的な観点、及び物流コストの最適化を踏まえて、海外での生産能力の拡大を検討する予定です。また、加工機については、外注化が困難なもの、当社グループの技術やノウハウが集約されており自社生産が望ましいものに限定し、加工機への投資を抑えていく方針です。 かかる設備投資について、想定外の設備投資費用が嵩んだ場合や、生産能力の拡大が大幅に遅れた場合等には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 9.品質に関するリスク(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:高) 当社グループの製品は高度な分析・検査装置であり、仕様どおりに機能することが購買要因となるため、当社グループでは品質の確保を最重要課題の一つと位置付けております。また、X線の漏洩防止や取扱いにおける注意喚起といった安全性の確保は極めて重要となります。そのため、品質保証部と生産本部を中心にKPIを設定して品質の向上・改善に取り組んでおります。具体的には、客先での初期不良(納入時の不良、1年間の保証期間内の不良)、自社での不良(生産工程での不良、外注先での不良)に分けて不良の要因を分析して改善に結び付ける施策を行っております。また、不良の発生、改善の進捗、KPIに対する実績等の状況を、週次で品質保証部が経営者層や関係者に報告しております。 しかしながら、このような取組みにもかかわらず品質不良や製品安全への懸念等が発生する場合には、当社グループの信頼性やブランド力の低下に繋がり、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループの製品に欠陥や安全性に関する懸念が発生した場合、顧客からの信頼を毀損する可能性があるほか、当社又は当社顧客に対して損害賠償請求がなされ、多額の訴訟費用の負担や顧客への補償を求められる可能性もあります。 10.研究開発に関するリスク(顕在化の可能性:高、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中) 当社グループが属する市場や業界においては、新しい技術や、それを採用した製品を継続的に市場に投入することが長期的な成長要因となるため、新しい技術の開発は当社グループにとっての生命線となっております。予期していない市場動向の変化や当社グループの技術を代替しうる技術革新が起こった場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、市場動向を反映した迅速な製品開発と、X線コア技術の深化を目指す長期的開発を並行して進めております。開発リソースに関しては、新卒や中途で優秀な学生・研究者等の人材を採用する他、国内外の研究機関・大学・企業と提携した研究開発を多数手掛けております。また、当社グループは、技術を有する企業について積極的にM&Aを実施しており、海外のグループ会社の半数以上はM&Aによりグループ会社化したものです。このように、当社グループは、今後も幅広いオープン・イノベーションの文化を維持して世の中に貢献する技術や製品を生み出していく方針ですが、技術の発展に追いつけず、又は顧客のニーズを満たす新製品の開発に成功できない場合には、市場シェアや収益が低下し、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 11.知的財産権に関するリスク(顕在化の可能性:高、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中) 当社グループの事業は技術が競争力の源泉であり、積極的に特許・意匠・商標の登録を行っております。しかしながら、知的財産権に対する十分な保護が得られない法域もあり、当社グループの知的財産が他社により不正利用されるおそれもあります。他社との間に知的財産紛争が生じた場合、解決までに相当な時間と費用を要し、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループではより多くの新しい特許性を有する技術を開発すべく、知的財産部が中心となって出願や権利化活動を行っております。知的財産部では、競合分野での他社特許の動向を監視しており、他社特許侵害をしていないかの確認を行うとともに、必要に応じて他社特許への異議申し立てや特許回避技術の開発を促しております。 本書提出日現在において、第三者特許を利用して当社グループの主要な技術・製品・事業が行われている事実、又は当社グループが第三者の知的財産を侵害しているとの主張を受けている事実はありませんが、当社が第三者の知的財産権を侵害していると第三者が判断した場合、当該第三者から差止命令又は損害賠償請求を受ける可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 <政治・社会情勢・環境に関するリスク> 12.国際情勢に関するリスク(顕在化の可能性:高、顕在化の時期:直近1~3年、影響度:中) 当社グループは世界的に事業展開を行っているため、当社グループの事業は国際情勢や地政学的リスク、例えばサプライチェーン分断による調達・物流・販売規制等の影響を受けます。予期していない地政学的リスクが発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 中国による両用品目の対日輸出規制強化や、米国によるAI・半導体をめぐる対中輸出規制の継続は、当社ビジネスに少なからず影響を及ぼしうるリスク要因であると認識しております。米国商務省産業安全保障局による規制の強化により特定の顧客への米国原産品の販売制限や半導体製品及び関連技術の輸出に対するライセンス要件が追加され、これらの規制は米国域外にも及んでおります。これらの各国における輸出規制の拡大は、半導体等の関連する産業とそのサプライチェーンに重大な混乱を引き起こすことに伴う影響等、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 そのほか、国際的な貿易摩擦により、関税や貿易障壁、その他の保護主義的措置が強化され、当社グループの製造コストの上昇、当社グループの製品の競争力の低下、国境を越えた当社グループの製品の移動の支障や遅延が生じる可能性もあります。特に2025年1月発足の米国新政権による日本を含む各国からの輸入品に対する関税の大幅な見直しは当社グループの事業にも影響を及ぼしており、現時点ではかかる米国を含む各国の関税政策は不確定要素が多い状況です。ここまで当社グループでは輸出販売価格への転嫁や現地法人・販売代理店との調整等により影響の緩和を図っておりますが、これらの施策が奏功しない場合や、今後の政策動向によっては当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 13.為替変動に関するリスク(顕在化の可能性:高、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中) 当社グループは世界的に製品販売を行っているため、当社グループの業績は為替変動の影響を受けます。当社グループでは、為替による調達コストや販売価格の変動は期ずれ現象と判断しているため、調達・販売に当たって為替予約は行っておりませんが、今後の市場動向を鑑みながら、為替予約の必要性を検討していきます。 また、当社グループでは、売上収益における海外比率に対して日本国内での生産・輸出の割合が多いため、円高は減益要因になりますが、引き続き生産性の効率化と販売価格の適正化を中心に対応し、円高が長期に継続する場合は、海外生産能力の拡大や海外からの部品調達の促進等で対応し、マクロベースでの為替ポジションが中立的になる対策も検討してまいります。 しかしながら、為替変動による影響を完全に排除することは困難であり、円高が急激に進んだり長期に及んだりする場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 14.自然災害等に関するリスク(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:高) 当社グループの主力工場は日本国内の東京都昭島市、東京都武蔵村山市、山梨県北杜市、大阪府高槻市に所在しております。その他海外(米国テキサス州・同マサチューセッツ州・同ミシガン州・ポーランド・チェコ・オランダ・イスラエル)にも製造拠点を有しております。予期していない自然災害等により、当社グループの施設、特に生産工場が稼働できなくなる場合、製品の出荷が停止又は遅延し、施設の修理や交換のために多額の損失及び費用が発生する可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、国内及び海外の施設について災害リスク分析を行っており、今後も災害リスクのより正確な把握と保険によるカバーの適正化を進めていく予定ですが、災害リスクは完全にコントロールできるものではなく、保険によるカバーが十分になされない可能性もあります。 15.環境保全に関するリスク(顕在化の可能性:高、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:低) 当社グループにとって、化学物質及び有害物質の適切な管理は、環境保全に関わる事業リスクの一つです。装置の製造、据付、保守、廃棄の各段階においては、X線管や検出器に含まれる重金属、真空系や冷却系で使用されるオイル類、洗浄工程で用いられる有機溶剤等、多様な化学物質を取り扱っております。これらのリスクに対応するため、化学物質の使用状況を把握する管理台帳の整備や、SDS(安全データシート)に基づく取扱い基準の策定を行うとともに、廃棄段階では法令に基づく分別・保管・委託処理を徹底し、適正処理を確認しております。これにより、環境汚染リスクの低減及び関連法令への適合を図っております。 また、EUのRoHS指令やREACH規則に代表される製品含有化学物質規制に対応するため、設計段階から製品含有化学物質の把握・管理を行い、部品・材料調達時にはサプライヤーからの化学物質情報を確認しております。さらに、規制対象物質の使用削減や代替材料の検討を継続的に進め、将来的な規制強化による事業影響の低減に努めております。 加えて、環境規制の未遵守や環境問題を防止するため、関係法令や規制動向のモニタリング、専門部門による監査及び是正活動を実施しております。これらの取り組みにより、想定外の対策費用の発生や社会的信頼の低下、生産・操業停止といった事業リスクの最小化を図り、業績及び財政状態への悪影響を抑制するよう努めております。 以上の対応策が奏功せず、環境規制への未対応や環境問題の発生に伴い、想定を超える対策費用の支出、事業遂行への影響、環境規制への適応が極めて困難となった場合には、当社グループへの社会的信頼が損なわれることにより顧客の喪失等が発生するおそれがあるほか、環境規制に違反した場合には損害賠償責任、刑事罰、生産・操業停止等のおそれもあり、これらにより当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 16.パンデミックに関するリスク(顕在化の可能性:不明、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:低) 新型コロナウイルスの蔓延等パンデミックにより人の動きに制約が生じることは、人流停滞を補うためのIT/DX促進という社会的な潮流により半導体や電子部品・材料の研究や製造を促進する面があり、当社グループの受注・売上にとってプラスの要因になりえますが、他方で、受注活動、外注先の生産活動、販売・購買における物流等への影響や、社員が出社できないことによる業務停滞といったリスクも生じさせます。新型コロナウイルスをはじめとする感染症の流行等により、世界レベルでの経済活動の停滞が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 その対策として、当社グループでは様々な業務の電子処理化を進めることで人の動きに制約が生じた場合でも業務が進むような業務執行の基盤や方法を構築しております。 また、製造や物流といった業務は実際に人がいないと進まない面はありますが、当社グループの製造拠点は比較的「密」になることを回避しやすい職場環境であると判断しており、加えて自動化の推進や環境整備で対応する方針です。しかしながら、社員の安全を確保するために施設の閉鎖や操業停止が必要になる可能性は否定できず、このような閉鎖や操業停止に関連して発生する費用や生産性の悪化は、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 <内部統制・システムに関するリスク> 17.コンプライアンス・内部統制に関するリスク(顕在化の可能性:高、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中) 法令違反による事業への制約や制裁、社員の不正による経済的損失、ハラスメント等による社風の乱れやモラールの低下等のコンプライアンス問題が発生した場合には、当社グループの社会的信用が低下し、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、グループ共通の行動規範を導入してコンプライアンス遵守を促しております。 また、コンプライアンス委員会を設置し、発生した問題の対応に加えて、定期的にコンプライアンス教育を行うことで法令、社内規程、社会規範等の遵守の定着を図っております。 加えて、会社を経由しない弁護士への内部通報制度を整備しており、海外のグループ会社においても当該内部通報制度を利用できる仕組みになっております。しかしながら、これらの取組みが奏功せず、コンプライアンス問題が発生する場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 さらに、当社グループは財務報告に係る内部統制を構築しておりますが、内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全に防止又は発見することができない可能性があります。また、当社グループが適正な財務報告に係る内部統制を維持できなかった場合、適時適切な財務報告の実施ができず、当社の財務報告に対する投資家の信頼性が低下し、当社の株式価格に悪影響を及ぼす可能性があります。 18.情報セキュリティに関するリスク(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:高) 当社グループでは、事業活動全般に亘り情報システムを利用しており、情報セキュリティの確保は重要な課題です。また、当社グループはその事業活動において、顧客情報や個人に関する機密情報又は個人情報を保有しております。情報セキュリティ対策としては、情報セキュリティ全般の体制について定期的に分析・評価を実施し、抽出された課題に対応すべく情報システム部が改善に向けた対策を実施しております。加えて、情報セキュリティ委員会が、情報システム部が管轄していない領域についてもセキュリティ対策を強化すべく対応しております。しかしながら、想定を超えるサイバー攻撃や、予期していない不正利用等が発生した場合、対応のために多額の費用負担が発生するだけでなく、当社グループの社会的信用に影響を及ぼし、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 そのため、全社的な情報セキュリティのレベルを向上すべく、全社セキュリティ体制の構築、ITインフラの整備、全社員に向けたセキュリティ教育を実施しております。将来的にはISO27001取得を目指す計画です。 社内メールへの侵入に関してはシステム上の対策とともに役職員に対して年数回Phish Mailのテストを実施し、定期的に啓蒙と注意喚起を促しております。 また、海外のグループ会社は、当社で制定した情報セキュリティ規程の内容をベースに自社の実態や規制状況を踏まえて、社内ルールの整備を行っております。しかしながら、これらの取組みが奏功しない場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 <人材に関するリスク> 19.人材確保に関するリスク(顕在化の可能性:高、顕在化の時期:直近1~3年、影響度:高) 当社グループは、成長に向けた様々な活動や新しい技術の開発・獲得を支えるため、また既存の技能やノウハウの承継等の必要性から、人材の確保が事業継続上の大きな課題となっております。有能な人材の確保ができない場合や、人材流出が生じた場合又は人材育成が計画どおりに進まなかった場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、毎年の新卒採用の他、必要な事業・部門で積極的に中途採用を実施しており、海外のグループ会社の多くも業容の拡大に応じて人材増強を図っております。 短期では習得できない技術・技能に関しては早期に承継ができるよう後継者育成を行い、また、新入社員から中堅層や経営幹部に至るまで階層別に研修・教育のプログラムを用意し、役職員の成長を積極的に支援しております。しかしながら、このような当社グループの教育努力やプログラムが十分でない可能性があり、そのような不足を補強するために、追加的な費用や時間等を必要とする可能性があります。 20.ビジネスと人権に関するリスク(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:低) 当社グループの事業は世界的に展開しており、ビジネス遂行の過程で人権問題が顕在化するリスクがあります。当社グループ内のみならず、取引先を含めた当社グループ事業に関わる領域全体で人権を侵害する行為が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは共通の行動規範を制定しており、人権を含む差別や権利侵害を禁止し、また当社ホームページにおいて「リガク・グループ人権方針」を掲載して開示しております。併せて、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づいて人権デュー・ディリジェンスの仕組みを構築し、人権への負の影響を未然に防ぐとともに、万が一影響が生じた場合には、是正や影響の軽減に取り組んでおります。 加えて、原材料や部品の購入に関して人権侵害に関与しているサプライヤーからの購入を回避すべく、直接の購入先には人権侵害の無いサプライヤーからの調達であることの証明を求める等の施策を推進しております。しかしながら、これらの取組みが不十分で人権問題が発生した場合には、当社グループの社会的信用が低下し、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 21.ステークホルダーの信頼及び企業価値に関するリスク(顕在化の可能性:不明、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:高) 事業運営に際してステークホルダーからの信頼は重要であり、何らかの理由でステークホルダーからの信頼を失った場合には、企業価値が毀損し、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループではMission/Vision/Values(MVV)を制定し、理念・社是の他、顧客・仲間(社員)・社会・株主といったステークホルダーとの関係を詳細に定めており、それを実効的に推進するために、MVVの定着に向けた施策を実行しております。特にMVVを具体的行動として体系化、言語化した「リガク・コンピテンシー」を全社に展開し、各部門における振り返りや対話の機会、コンピテンシーの各組織や個人の目標への反映等を通じて社員の行動変容をいっそう促進しております。しかしながら、これらの価値観を実現し、ステークホルダーとの良好な関係を維持することができない場合には、当社グループの社会的信用が低下し、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 22.労務に関するリスク(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:高) 労務に関するリスクは基本的人権に関わるため、短期的な影響に留まらず長期的な会社の風土の問題に繋がり、良質な人材が長期に定着する事の阻害要因になると考えられます。 当社では36協定の遵守により過大な残業が発生することを防止するとともに、分単位での勤務時間管理によりサービス残業を回避しております。 加えて、労働者の健康や安全に関しては、産業医制度、安全衛生委員会によるモニタリングと改善等を行うことで、働く環境の整備と質の向上に努めております。 しかしながら、労務管理が不十分な事態が生じた場合には、当社グループの社会的な信用低下を招き必要な人材の確保に支障をきたす等、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 <経理・財務・会計に関するリスク> 23.財務資本に関するリスク(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:3年以内、影響度:高) 2025年12月31日現在、当社グループの借入金総額は55,556百万円であり、当社グループの資本合計88,396百万円の62.8%に相当します。借入金の大部分は、当社グループがThe Carlyle Group(関係会社及びその他の関連事業体を含め、以下「カーライル」といいます。)からの出資を受入れたことに関連するLBOローン契約によるものです。当該LBOローン契約には、連結ベースの経常利益が二期連続で赤字となる状態を生じさせない、及び連結ベースの純資産を前期実績の75%以上に維持しなければならないという2つの財務制限条項が含まれており、当社グループがこれらに抵触した場合、期限の利益を喪失し、一括返済を求められる等成長資金の確保に制約が生じることで当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの有利子負債は全て変動金利付であり、金利変動のリスクが存在します。調達した資金のうち一部の借入金については、金利スワップにより金利を固定化するヘッジ取引を実施しております。 なお、当社グループは2022年9月末にLBOローンの借換えを実施しました。借換え後も上記の財務制限条項は残るものの、その他条件は一般のコーポレート・ローンと同水準に改善しております。また、当社グループは、成長に伴う増産実現のため山梨工場を増設しており、工事に係る必要資金を従来よりも有利な条件で新規借入しております。2025年12月31日現在、新規借入が借入金総額に占める割合は限定的であり、当社グループの財務資本に関するリスクに及ぼす影響は限られると判断しております。 24.税制に関するリスク(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中) 当社グループは世界的に事業を展開しており、国境をまたぐ取引やグループ会社間取引も多く存在するため、移転価格税制の対象となる場合があります。 事業を展開する国毎に税制や税率が異なることから、税務効率の悪化、取引形態によっては付加価値税の還付が受けられない等により、予期せぬ税負担が発生する可能性もあります。 グループ会社間取引は税理士法人等の専門家に相談しながら適正な取引形態や取引価格を設定して行っております。 また、配当や付加価値税還付についても税務効率が阻害されないよう専門家のアドバイスを得ながら進めております。しかしながら、これらの取組みにもかかわらず、各国の税制の変更や、移転価格税制及び上記還付に関する論点を含む税務当局との見解の相違等によっては、追加的な税負担等が発生するおそれがあり、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 25.固定資産の減損損失に関するリスク(顕在化の可能性:不明、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中) 当社グループは、事業の性質上、不動産や機械設備等の固定資産を多く保有しているため、特定の事業の業績悪化に伴い、不動産や機械設備あるいは投資に関わるのれんの減損損失の計上により、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、事業に対する投資をする前に採算性や回収可能性を十分に検討して実行することとしており、また事業の採算が悪化した場合は、直ちに立て直しの措置をとるとともに、会計監査人とも協議の上で適正な時期に適正な金額の減損損失を計上する方針としております。 なお、現在において業績が計画どおりに推移していない等の事業は既に減損損失計上済みであり、将来における減損損失発生のリスクの影響は少ないと見込んでおりますが、将来、当社の固定資産の相当額が減損損失の対象となった場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 26.のれんについてのリスク(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:直近1~3年、影響度:高) 当社グループは株式会社リガク及びその子会社群を買収した際、並びにその後の新規買収時に多額ののれんが計上されており、その総額は2025年12月末時点において51,876百万円となっており、当社グループの資産合計の28.0%を占めております。のれんに関しては、毎期減損テストを実施しており、のれんの対象となっている事業の将来予測キャッシュ・フローの現在価値が買収時の評価を下回る場合には減損損失が計上されます。2025年度において減損損失は計上されておらず、今後も業績の向上に努めて参りますが、当社グループの見通しが悪化した場合には、減損損失又は追加的な償却費を認識する必要が生じる可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 27.中国製品免除認証届出対応に関する費用の財務影響リスク(顕在化の可能性:高、顕在化の時期:直近1~3年、影響度:中) 中国においては輻射安全許可証制度があり、放射線装置の製造・販売・使用について許可証の取得を行う必要があります。また許可制度の例外として製品の免除認証届出制度が存在します。当社グループの製品について免除届出が認証されたモデルとして販売を行った事案において、中国規制当局から免除認証を得られなかった場合、顧客や代理店が中国規制当局から罰金や制裁金を課される可能性があるほか、中国での販売活動が制限され、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、一部の製品について代理店名義で免除認証を取得したものの、装置のモデルチェンジをしたモデルが、その免除認証の対象外と認定されて輻射安全許可証を取得していない顧客による利用が継続できない可能性が高いことが判明したため、当該対応に関連する費用として、2024年12月期において218百万円の引当金を計上しておりました。もっとも、当該事案については、収束を図るべく、既納製品の認証を満たす装置への置換えや顧客の装置利用継続の確保等の対策を中国規制当局の指導を仰ぎながら順次進めていることを踏まえ、引当金については2025年12月期において40百万円まで減額しております。また、代理店名義で取得していた免除認証を、新型装置から当社中国現地法人名義で取得することで、免除認証に関する以下のリスク軽減を図ってまいります。 ・認証について問題が発生した場合に対応が遅れるリスク ・代理店が認証の権利(主権)を主張するリスク ・代理店が事業を停止した場合の認証の取扱いが不透明となるリスク <外部関係に関するリスク> 28.訴訟等についてのリスク(顕在化の可能性:不明、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:不明) 当社グループは、事業活動において、各種契約違反、労働問題(労働組合紛争を含む。)、製造物責任、知的財産権侵害、機密情報漏洩等の請求に関連して、顧客、取引先、競合他社、従業員、規制当局等の当事者から訴訟その他の法的手続を提起されるリスクに晒されております。本書提出日現在において、当社グループの経営に重大な影響を及ぼす訴訟は提起されておりませんが、今後、当社グループが契約違反や特許権侵害等を理由とする訴訟を第三者から提起された場合や、当社グループに対して多額の損害賠償の支払いを命ずる判断がなされた場合、当社グループの社会的信用が低下し、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 特許権については知的財産委員会において第三者の特許権を侵害しないよう個別案件別にチェックをする体制をとっており、また、上記リスクに備え、製造物責任保険や損害賠償責任保険を付保しておりますが、これらによっても上記リスクに十分に対応できる保証はなく、その場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 29.サステナビリティに関するリスク(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:低) 社会的公器としての企業活動が一層意識されてきており、ステークホルダーからの信用や理解が十分に得られなかった場合には、社会的信用の低下等により、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。加えて、気候変動対策に関連する新たな法令や規制の導入がなされた場合には、対応費用の増加により、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループではサステナビリティ推進委員会が中心になってサステナビリティ推進活動を行うことで、社会的信用を維持するとともに、当社グループの分析装置を利用して顧客のサステナビリティ推進活動に貢献することを通じて当社グループの事業にもプラスになるという好循環を生んでおります。 当社ホームページにおいて、サステナビリティ全般や、サステナビリティに関するマテリアリティについて開示しております。しかしながら、ステークホルダーからのサステナビリティに関する企業への期待や要求は急速に変化しており、将来において当社グループがそれらの期待や要求に適切に対応できない場合、当社グループの社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。 30.配当政策に関するリスク(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:不明) 当社は、中長期の経営視点から成長投資の推進と財務健全性の確保とのバランスを考慮しつつ、各期の業績に応じて当期連結利益の30%を目途に株主への配当を実施していくことを、資本政策の基本的な方針としております。 当社は健全な業績成長を続けており、かかる成長から創出される利益とキャッシュ・フロー、さらに剰余金を原資として、成長投資や借入金返済等とのバランスを考慮した株主への配当支払いを実施することについて、その支障が生じる可能性は低いと考えておりますが、配当の実施が必ずしも保証されているわけではありません。 31.買収や提携・共同開発に伴う業績や財政状態の変化に関するリスク(顕在化の可能性:不明、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:不明) 当社グループは、M&Aや他社(大学や研究機関を含む。)との連携・共同開発により、X線に関する要素技術や要素部品の開発・製造能力を取り込むことで、既存製品の改善や新しい製品の開発に繋げてきましたが、今後も新たな技術を取り入れるべくM&Aや他社との提携・共同開発を実行する方針です。 引き続きM&Aや他社との提携・共同開発を行うことでオープン・イノベーションを促進していく方針ですが、事前の調査の段階で確認又は想定されなかった事象がM&A等の実施後に発生又は判明する場合や、M&A等の実施後の事業展開が計画どおりに進まず、当初期待した成果が実現しない場合には、新技術や新製品の開発が遅れ、さらには減損損失を計上し、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 32.新株予約権の行使による株式の希薄化に関するリスク(顕在化の可能性:高、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:低) 当社グループは、当社の取締役、監査役及びエグゼクティブオフィサー、並びに当社の子会社の取締役及びエグゼクティブオフィサーに対して、企業価値増大への意欲を高めるためのインセンティブとして、ストック・オプション制度を導入し、これらの者に新株予約権を付与しております。2025年12月末時点において行使された新株予約権は25,532個で、それにより発行済株式は5,106,400株増加いたしましたが、2025年12月末時点における当社の発行済株式総数230,375,000株を基準とした希薄化率は2.21%であり、希薄化の影響度は低いものでした。 なお、2025年12月末時点における新株予約権の付与数は11,594個、新株予約権による希薄化性潜在的普通株式数は2,318,800株であり、2025年12月末時点における当社の発行済株式総数230,375,000株を基準として全ての新株予約権が行使された場合でも希薄化率は1.0%にとどまり、希薄化の影響度は低いものと考えております。 <大株主に関するリスク> 33.資本関係についてのリスク(顕在化の可能性:高、顕在化の時期:直近1~3年、影響度:高) 2025年12月末日現在において、当社の発行済株式数(自己株式を除く。)の42.08%はカーライルがGeneral Partnerとして支配・運用するAtom Investment, L.P.により保有されております。かかる大株主が今後においても相当数の当社株式の保有を継続した場合、大株主と少数株主との間で潜在的な利益相反関係が生じる可能性があります。そうした大株主と少数株主との間で生じうる利益相反関係に対して、当社では、社外取締役4名及び社外監査役3名を独立役員として指定し、経営の透明性を確保するとともに、取締役会の諮問機関として任意設置している指名評価報酬委員会の構成員のうち過半数を独立社外取締役とすることで少数株主の利益の確保に向けた体制を強化しております。また、大株主が保有株式を売却する際には株価への影響、すなわち、株式売買の需給関係に伴う株価形成への影響あるいは特定の株主への売却に伴う事業運営上の影響が生じる可能性があります。
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業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりです。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度における我が国の経済状況は、堅調な雇用・所得環境を背景とした内需の拡大に支えられ回復基調を維持したものの、外需の弱さや物価上昇に伴う不透明感から、成長は緩やかなものとなりました。株価は、米国を中心とした半導体需要の拡大を背景に、半導体関連・電子部品・データセンター関連等が強く買われ、また、円安進行により輸出企業の業績期待が高まり、自動車や機械等外需セクターの株価を押し上げ、年末に向けて史上最高値圏に迫る展開となりました。 海外におきましては、ロシア・ウクライナ戦争の長期化、トランプ政権による追加関税をはじめとした各種政策、米中間の重要鉱物や半導体関連製品等への輸出規制や関税措置、中東情勢の高い緊張状態等、地政学的な不確実性は依然として高い水準で推移し、世界経済及び企業活動に影響を与えました。 このような環境下ではありましたが、新材料開発等の技術革新への戦略投資は継続し、当連結会計年度の後半では、米国を除く地域で分析機器への需要が成長軌道に戻ってきました。また世界の半導体市場は引き続きAIやデータセンター向け等の先端技術への需要が市場を牽引しており、当社グループのソリューションに対し高い需要を生み出しております。これらの需要を的確に捕捉したことで、第4四半期において対前年同期比及び対第3四半期比で大幅な売上増を実現することができ、第3四半期累計で対前年同期比マイナス成長であった状況から、通期では対前期比3.9%の成長まで回復することができました。 当連結会計年度における各事業別の売上収益の状況は以下のとおりです。 ・ 多目的分析機器事業においては、米州や中国での売上収益が減少したことで、通期で対前期比2.2%の減収となりました。主たる要因は、米国ではトランプ政策の影響が特にアカデミア及びガバメントの市場で生じたこと、中国では前年上半期の売上収益に大きく貢献した補正予算案件が剥落したこと、そしてEV向けSiC需要急増の2025年からの反動がグローバルで生じたことによります。しかしながら欧州、日本、その他のアジア地域で特に第4四半期で高い成長を実現し、全体の回復に寄与しました。 ・ 半導体プロセス・コントロール機器事業においては、半導体市場における分析・計測需要が量産目的から開発目的にシフトしたことから、売上や高利益率の案件が第4四半期に集中しましたが、確実にクローズすることができ、売上収益は通期で対前期比19.0%の増収となりました。高いAI需要を背景とした、DRAM及び3D NANDの需要拡大による半導体メモリ向け及び次世代技術開発案件を中心とした半導体製造装置向けの販売が大きく増加しました。 ・ 部品・サービス事業においては、EUV用多層膜ミラーの需要低下に伴う顧客在庫調整の長期化による売上減がありましたが、サービス及びその他分析機器は堅調に売上を伸長させ、対前期比で同水準となりました。 営業利益に関しましては、製造キャパシティの増強を行ったことや戦略的な研究開発投資を継続した一方で、半導体プロセス・コントロール機器事業における製品・地域ミックス変化の影響、利益率の高いEUVの需要減、トランプ政策の影響を受けた米国サービス売上減等により、通期で対前期比9.0%の減益となりました。 以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上収益は94,193百万円(前期比3.9%増)、営業利益は16,709百万円(同9.0%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は11,401百万円(同16.3%減)となりました。 なお、2025年12月期第1四半期連結会計期間より、従来、販売費及び一般管理費で計上していた販売先での修理・納入等フィールドサービス関連費用(労務費・旅費等)を、売上原価で計上する方法に変更しております。この変更は、システム改修が完了したことを契機として、売上収益と売上原価の対応関係を明確にし、経営成績をより適切に表示するために行ったものです。前年同期における当該費用2,923百万円については販売費及び一般管理費に含まれております。 当社グループは、「理科学機器の製造・販売」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末から7,662百万円増加し、185,209百万円となりました。主な要因は、売上収益増加等で営業債権及びその他の債権が8,159百万円増加、山梨工場増設に伴う設備投資等で有形固定資産が3,332百万円増加、現金及び現金同等物が3,716百万円減少したこと等によるものです。 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末から1,035百万円増加し、96,812百万円となりました。主な要因は、売上収益増加に伴う仕入増加等で営業債務及びその他の債務が1,883百万円増加、賞与引当金の増加等で短期従業員給付が359百万円増加、4,000百万円の借入金返済、2,168百万円の山梨工場増設に伴う新規借入及び2,000百万円の運転資金の借入等で借入金が168百万円増加、売上収益の実現で流動負債の契約負債が1,473百万円減少したこと等によるものです。 当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末に比べ6,627百万円増加し、88,396百万円となりました。主な要因は、当期利益の計上により11,401百万円増加、自己株式の取得により4,030百万円減少したこと等によるものです。以上の結果、当連結会計年度末の自己資本比率は前連結会計年度末から1.7ポイント増加し、47.7%となりました。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は24,275百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,716百万円の減少となりました。 当連結会計年度における各活動におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において営業活動による資金の増加は9,387百万円(前年同期は14,604百万円の資金の増加)となりました。これは主に、税引前当期利益15,971百万円(前年同期は17,977百万円)、減価償却費及び償却費5,127百万円(前年同期は4,868百万円)があった一方で、12月単月の売上が大幅に増加したことによる営業債権及びその他の債権額の増加8,007百万円(前年同期は554百万円の増加)、法人所得税の支払額4,648百万円(前年同期は5,674百万円)があったこと等によるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において投資活動による資金の減少は6,628百万円(前年同期は6,053百万円の資金の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出5,829百万円(前年同期は5,867百万円)、無形資産の取得による支出824百万円(前年同期は495百万円)があったこと等によるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において財務活動による資金の減少は6,595百万円(前年同期は2,442百万円の資金の減少)となりました。これは主に、新株予約権の行使による収入1,315百万円(前年同期は無し)があった一方で、自己株式の取得による支出4,043百万円(前年同期は4百万円)、配当金の支払額2,827百万円(前年同期は無し)があったこと等によるものです。 ③ 生産、受注及び販売の状況 a 生産実績 当連結会計年度における生産実績を示すと、以下のとおりです。 セグメントの名称   生産高(百万円)   前期比(%) 理科学機器の製造・販売   41,312   116.8 (注) 金額は、売上原価によっております。 b 仕入実績 当連結会計年度における仕入実績を示すと、以下のとおりです。 セグメントの名称   仕入高(百万円)   前期比(%) 理科学機器の製造・販売   41,071   113.2 (注) 金額は、仕入価格によっております。 c 受注実績 当連結会計年度における受注実績を示すと、以下のとおりです。 セグメントの名称   受注高(百万円)   前期比(%)   受注残高(百万円)   前期比(%) 理科学機器の製造・販売   88,861   110.1   26,727   82.7 d 販売実績 当連結会計年度における販売実績を示すと、以下のとおりです。 セグメントの名称   販売高(百万円)   前期比(%) 理科学機器の製造・販売   94,193   103.9 (注) 販売先の販売割合が総販売実績額の10%以上を占める販売先はありません。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による主要な経営指標に基づく当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりです。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)   当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) 売上収益   90,652   百万円   94,193   百万円 売上収益成長率   13.5   %   3.9   % 営業利益   18,367   百万円   16,709   百万円 調整後営業利益(注)1   20,917   百万円   18,664   百万円 調整後営業利益率(注)1   23.1   %   19.8   % 調整後EBITDA(注)2   23,462   百万円   21,707   百万円 調整後EBITDAマージン(注)2   25.9   %   23.0   % Net Debt/調整後EBITDAレシオ(注)3   1.4   倍   1.7   倍 研究開発費比率(注)4   7.5   %   7.8   % CAPEX比率(注)5   7.0   %   7.1   % 売上収益、売上収益成長率及び営業利益につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。 調整後営業利益(注1)は18,664百万円(前期比10.8%減)、調整後EBITDAマージン(注2)は23.0%(前期比2.8ポイント減)、Net Debt/調整後EBITDAレシオ(注3)は1.7倍(前期比0.3ポイント増)となり、調整後EBITDAは前期より減少した一方で、先行投資に伴う借入金及びリース負債の増加が影響し、レバレッジ指標が上昇する結果となりました。 研究開発費は当社の成長の源泉となるため戦略的な研究開発投資を継続し、対前期比で7.6%増えたものの、売上の成長率も大きく、研究開発費比率(注4)は7.8%となり対前期比で0.3ポイント上昇しました。CAPEXは主に山梨工場増設に伴う設備投資等でCAPEX比率(注5)7.1%の支出になり、対前期比で同水準となりました。 (注) 1.調整後営業利益=営業利益+PPA償却費+減損損失+一時費用(IFRS導入費用、コンサルティング・フィー、中国免除申請関連費用、上場関連費用等) 調整後営業利益率=調整後営業利益/売上収益 2.調整後EBITDA=税金等調整前当期利益+減価償却費及び償却費+減損損失-受取利息及び配当金+支払利息+一時費用 調整後EBITDAマージン=調整後EBITDA/売上収益 3.Net Debt/調整後EBITDAレシオ=(短期借入金+長期借入金+リース負債(流動)+リース負債(固定)- 現金及び現金同等物)/ 調整後EBITDA 4.研究開発費比率=研究開発費/売上収益 5.CAPEX比率=CAPEX/売上収益    CAPEXは使用権資産を除いた設備投資の金額により算出 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。 また、流動性リスクを管理するために、以下の指標を用いて、それぞれの数値の変化を毎月モニタリングし、原因を分析することにより流動性リスクを管理しております。 前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)   当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) DSO(注)1   72   日   101   日 DIO(注)2   219   日   184   日 DPO(注)3   74   日   72   日 Net Debt/EBITDAレシオ(注)4   1.44   倍   1.74   倍 当社グループは、売上増加に対応するために設備資金の借入調達により生産能力の拡張投資を実行しておりますが、その他の必要な資金は、運転資金の改善やグループ内での資金集約等の資金効率化を通じて、原則として手元資金で賄うことを基本方針としております。さらに必要な資金繰りに対しては、金融機関とのコミットメントライン契約を活用いたします。 (注) 1.DSO=売掛債権残高/売上収益(12ヶ月)*365 2.DIO=棚卸資産残高/売上原価(12ヶ月)*365 3.DPO=買掛債務残高/売上原価(12ヶ月)*365 4.EBITDA=税金等調整前当期利益+減価償却費及び償却費-受取利息及び配当金+支払利息 Net Debt/EBITDAレシオ=(短期借入金+長期借入金+リース負債(流動)+リース負債(固定)- 現金及び現金同等物)/ EBITDA ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条の規定によりIFRS会計基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。 なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針」及び「同 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しております。

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出典

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