概要
フラーは2011年に茨城県つくば市で創業し、スマートフォンアプリの分析ツール「App Ape」を軸に、クライアントワーク(アプリ開発・デザイン・コンサルティング)を手がけるデジタルパートナー企業である。2025年7月に東京証券取引所グロース市場に上場。従業員190人、千葉県柏市と新潟県新潟市の二本社体制をとる。
クライアントワークとApp Apeの二軸事業
フラーの事業は「クライアントワーク」と「アプリ分析サービス」の二つで構成される。クライアントワークはスマートフォンアプリ開発等の受託業務であり、事業開発コンサルティング、システム開発、UI/UXデザインを提供する。アプリ分析サービスは自社開発の「App Ape」を中核とし、市場のアプリ利用動向をMAUや利用時間などで推定するクラウドサービス「App Apeダッシュボード」と、個別レポートの「App Apeオーダーメイド分析」からなる。2025年6月期の売上高は約20億円で、うちクライアントワークが約19億円(94.5%)、アプリ分析サービスが約1.1億円を占める。
大手企業との直接取引が収益の柱
売上高の88%は上場企業やグループ売上高1000億円以上の大企業からのものであり、96.6%はエンドユーザーとの直接取引である。直接取引により、顧客と共同での事例発信が可能となり、ブランディングと受注獲得につながっている。2025年6月期の主な取引先には住友商事(16.1%)が含まれる。顧客との長期継続を前提とした「ワンチーム」体制で、プロジェクトの根幹から関与する。
二本社体制と地方拠点の活用
フラーは千葉県柏市の柏の葉本社と新潟県新潟市の新潟本社の二本社体制をとる。2017年に新潟拠点を開設し、2020年には登記上の本店を新潟に移した。IT企業の東京一極集中に対抗し、リモートワークを活用した地方拠点の運営を経営方針の一つとしている。従業員の約8割はエンジニア、デザイナー、データサイエンティスト、ディレクターなどのクリエイティブ人材であり、新潟地域でのブランド力や高専出身者の活躍が採用に貢献している。
創業以来の収益と利益の推移
売上高は2021年6月期の10億円から2025年6月期の20億円へと倍増した。営業利益は2024年6月期にほぼゼロだったが、2025年6月期には1.9億円(前期比1363%増)に急回復した。当期純利益も同期に1.97億円(同585%増)となった。成長の背景には、前事業年度からの案件の本格化や大口新規取引の開始がある。資産は18.3億円、自己資本は9.9億円で、自己資本比率は約54%である。
業界の中での役割はデジタル領域の総合サービスプロバイダー。アプリ開発から分析まで一気通貫で提供する。にあたる。
この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。
何をしている会社か
有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より
事業別の売上と利益
2025/6期| 事業 | 売上 | 構成比 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|---|
| クライアントワーク | 19億円 | 95.0% | — | — |
| アプリ分析サービス | 1億円 | 5.0% | — | — |
有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。
01クライアントワーク主力
大手企業を中心に、スマートフォンアプリ開発やWEBアプリ開発、UI/UXデザイン、事業開発コンサルティングをワンストップで提供。直接取引が中心で、顧客のDX・MX推進を支援する。
- 事業開発コンサルティング
- スマートフォンビジネス全般の知見を活かし、顧客のビジネスモデル構築やサービス設計を支援するコンサルティングサービス。
- システム開発
- iOS/Androidアプリ、WEBアプリケーション、クラウドサーバー構築など、グローバル標準の技術を用いたシステム開発サービス。
- UI/UXデザイン
- ユーザー体験を重視したUI/UXデザインを提供し、最高のユーザー体験を実現するためのデザイン思考を採用。
02アプリ分析サービス準主力
国内のスマートフォンアプリ利用動向を集計・分析したデータを提供するクラウドサービス。アプリのMAUや利用時間などの推定データを提供し、顧客のマーケティングや事業企画を支援する。
- App Apeダッシュボード
- ユーザー同意に基づき取得したアプリ利用データを統計処理し、各アプリのMAUや利用動向をグラフィカルに参照できるクラウドサービス。
- App Apeオーダーメイド分析
- App Apeダッシュボードのデータを用いて、顧客の要件に応じたカスタマイズ分析レポートを提供するサービス。
製品と技術
App Ape:ユーザーデータに基づくアプリ市場分析
「App Ape」は、ユーザーの同意を得て取得したスマホアプリの利用データを統計処理し、MAUや利用時間、同時利用アプリなどの推定値を提供するクラウドサービスである。2014年のダッシュボードリリース以来、蓄積されたデータと分析ノウハウが強み。主力の「App Apeダッシュボード」はブラウザ上でグラフ表示し、競合調査や市場動向把握に使われる。オーダーメイド分析では顧客要件に応じたカスタムレポートを提供する。売上高は年間約1.1億円と小規模だが、クライアントワーク獲得のためのマーケティングツールとして機能している。
クライアントワーク:事業開発から運用まで一気通貫
フラーのクライアントワークは、事業開発コンサルティング、システム開発(iOS/Androidアプリ、Webフロントエンド、サーバーサイド、クラウドインフラ)、UI/UXデザインの三本柱からなる。特徴は「一気通貫」のワンストップ提供で、企画段階から参画し、内製中心で品質を管理する。デザイン思考を採用し、初期からデザイナーが参加してユーザー体験を重視する。プロジェクトは長期継続が前提で、顧客ごとにエンジニア、デザイナー、ディレクターからなるチームを「ワンチーム」として配置する。
デザイン思考と内製人材に支えられた開発力
フラーのソリューションの差別化要因は「デザイン思考」と「内製のクリエイティブ人材」である。デザイン思考に基づき、ユーザー体験の最大化を目指し、経営レベルでデザイナー組織を強化する。社員の約8割がエンジニア、デザイナー、データサイエンティスト、ディレクターであり、外部ベンダーに頼らない内製開発が可能。システム開発会社やデザイン会社と異なり、企画から運用まで自社人材で対応できる点が競争力の源泉となっている。2025年6月期の売上原価は11.5億円で、人件費と外注費が主なコストである。
有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。
業界での位置づけ
情報・通信業のなかでの位置
少人数開発支援で内需特化、収益基盤は小粒
当社は情報・通信業に属し、開発支援サービスを展開する。直近の売上高は20億円と同業他社と比べて規模は小さく、営業利益率は5%と利益幅が限定的である。前期は10%の利益率を確保したが、当期は売上高が横ばいで利益率が低下しており、収益力の改善が課題と言える。同業他社には、売上高規模で上回るソラコムや、安定成長を見せるVRAIN Solutionなどが存在する。当社は内需中心のビジネスモデルで、海外展開は限定的であり、国内市場でのシェア拡大と収益性向上が競争上の焦点となる。
強み
- 前年比33%増の売上高を達成し、拡大基調にある、が今期は横ばい。
- 内需型ビジネスで、国内顧客基盤に強みを持つ。
- 専門性の高い開発支援サービスを提供し、差別化を図る。
- 情報通信業界は成長産業であり、市場の追い風を受ける。
課題
- 営業利益率が前期10%から5%へと半減し、収益の安定性に課題。
- 売上高20億円と同業他社と比べて規模が小さく、競争力に限界。
- 海外事業がほぼ無く、成長機会を国内に限定している。
強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。
同業の企業
情報・通信業の時価総額近傍。太字がフラー
時価総額で並べると、掲載11社のなかで4番目にあたる。
| # | 企業 | 時価総額 | PER |
|---|---|---|---|
| 1 | 298AGVA TECH | 16億円 | — |
| 2 | 5025マーキュリー | 16億円 | 9.4倍 |
| 3 | 5247BTM | 16億円 | 24.6倍 |
| 4 | 387Aフラー | 15億円 | 11.9倍 |
| 5 | 3639ボルテージ | 15億円 | — |
| 6 | 4057インターファクトリー | 15億円 | 41.5倍 |
| 7 | 3779ジェイ・エスコムホールディングス | 15億円 | — |
| 8 | 3910エムケイシステム | 15億円 | 6.0倍 |
| 9 | 3634ソケッツ | 15億円 | 17.0倍 |
| 10 | 4017クリーマ | 14億円 | 52.8倍 |
| 11 | 4265Institution for a Global Society | 14億円 | — |
時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。
会社の歴史
沿革 17件
スマホ管理アプリから出発した2011年の創業
2011年11月、茨城県つくば市で渋谷修太がFULLER株式会社(旧社名)を設立し、インターネットサービスの企画・開発を事業目的とした。翌2012年9月、自社製のスマートフォン端末管理アプリ「ぼく、スマホ」をリリース。このアプリを通じてユーザーの利用データを取得する仕組みが、後のアプリ分析サービスへとつながる。創業時の資本金は非公開だが、少人数のチームでスタートした。
アプリ分析レポートからApp Apeへ進化した2013〜2014年
2013年4月、スマホアプリの利用状況を分析する「アプリ分析レポート」の提供を開始。これが後の「App Ape」の原型となる。2014年10月に本社を千葉県柏市へ移転し、同年11月には分析結果をウェブブラウザでグラフィカルに表示する「App Apeダッシュボード」をリリースした。この時期に分析サービスの基盤が固まり、ブランド認知も向上。データの統計処理技術とユーザー同意に基づくデータ収集体制が確立された。
社名変更と新潟進出の2016〜2017年
2016年11月、会社名をフラー株式会社に変更。翌2017年1月には新潟県新潟市中央区に新潟拠点を開設した。同5月、一般財団法人長岡花火財団と共同で「長岡花火公式アプリ」をリリース。これがクライアントワーク事業の第1号案件となり、以降、大手企業向けのアプリ開発・コンサルティングが本格化する。新潟拠点は当初少人数だったが、後に二本社体制の核となる。
経営体制の刷新と二本社制への移行(2020年)
2020年9月、創業者の渋谷修太が代表取締役会長に、山﨑将司が代表取締役社長にそれぞれ就任。同年11月、新潟拠点を同区内で移転し、同時に登記上の本店を新潟拠点に移した。これにより柏の葉本社と新潟本社の二本社体制となる。地方拠点を経営の中心に据える戦略の転換点であり、リモートワークの推進や地域人材の採用強化につながった。
情報セキュリティ認証と大企業との提携(2022〜2024年)
2022年5月、ISO/IEC 27001(情報セキュリティマネジメントシステム)認証を取得。2024年6月には、株式会社ヤプリ及び株式会社電通グループが大株主となり、両社グループとの業務提携を開始した。この提携により、大手企業向けのデジタルマーケティングやアプリ開発の案件拡大が期待される。2024年9月には渋谷修太が取締役会長に退き、山﨑将司が単独の代表取締役社長となった。
グロース市場上場と20億円時代への突入(2025年)
2025年7月、東京証券取引所グロース市場に上場。上場直前の2025年6月期の売上高は20億円、営業利益1.9億円と過去最高を記録した。クライアントワークの大口案件が寄与し、住友商事が売上高の16%を占めるまでに成長。上場により資金調達力が高まり、人材採用や開発投資の加速が予想される。従業員数190人、クリエイティブ人材比率約8割という体制で、デジタルパートナー事業の拡大を継続する。
年表17件を開く
2010年代
- 2011年11月創業茨城県つくば市でインターネットサービスの企画・開発を事業目的としてFULLER(株)(旧会社名)創業、渋谷修太が代表取締役に就任
- 2012年9月自社提供のスマートフォン端末管理アプリ「ぼく、スマホ」をリリース
- 2013年4月「App Ape」の原型となる「アプリ分析レポート」サービスを開始
- 2013年5月本社オフィスを茨城県守谷市へ移転
- 2014年10月本社オフィスを千葉県柏市へ移転(現在の柏の葉本社)
- 2014年11月アプリ分析ツール「App Ape」ダッシュボードをリリース
- 2016年11月商号変更会社名をフラー(株)に変更
- 2017年1月新潟県新潟市中央区に新潟拠点を開設
- 2017年5月(一財)長岡花火財団と共同で「長岡花火公式アプリ」をリリース(クライアントワークの第1号案件)
2020年代
- 2020年9月渋谷修太が代表取締役会長、山﨑将司が代表取締役社長にそれぞれ就任
- 2020年11月新潟拠点を新潟県新潟市中央区、同区内で移転
- 2020年11月登記上の本店を新潟拠点に移転、柏の葉本社と新潟本社の二本社体制へ
- 2021年4月フラーの魅力を発信するオウンドメディア「フラーのデジタルノート」を開始
- 2022年5月ISO/IEC 27001(ISMS)認証を取得
- 2024年6月(株)ヤプリ及び(株)電通グループが大株主となる(株)ヤプリ及び(株)電通グループのグループ企業との間で業務提携を開始
- 2024年9月渋谷修太が取締役会長となり、代表者を代表取締役社長山﨑将司のみとする
- 2025年7月上場東京証券取引所グロース市場に上場
有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。
これからの方針
有価証券報告書 2025/6期の経営方針より
会社は4つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。
- 01
デジタルパートナー事業の成長
新規・既存事業の戦略構築からプロダクト開発・グロースまで顧客とワンチームで伴走し、売上高の拡大を通じて企業価値を発信する。営業努力、人材確保、コストコントロール、投資、独自プロダクト開発をバランスよく進める。
- 02
収益基盤の拡大による事業成長
業務受託(クライアントワーク)の採算確保と利益水準の最大化を重視。販売ルート拡大、ソリューション提供能力の向上(人員増、パートナー活用、技術向上など)により収益基盤を拡大する。
- 03
クリエイティブ人材の確保と育成
優秀なデザイナー、エンジニア、ディレクター、データサイエンティストの積極採用と育成に注力。魅力的な環境整備、広報活動、最新手法を駆使した採用活動を実施する。
- 04
地方拠点の活用と地域貢献
千葉県と新潟県の二本社体制を活かし、リモートワーク普及を追い風に地方拠点を営業・人材確保の拠点として積極活用し、地域経済に貢献する。
有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。
拠点とグループ
設備と関係会社
関係会社2社(国内 2 / 海外 0) を有報から抽出しています。
- 国内株式会社電通グループ(注)1、2東京都港区 · その他の関係会社議決権21.9%
- 国内株式会社ヤプリ(注)1東京都港区 · その他の関係会社議決権21.5%
- 調達188万円スマートデバイスのアプリケーションの市場分析サービスの提供国税庁 · 2022-04-18
出典: gBizINFO (経済産業省)
業績のいま
有価証券報告書・決算短信より
2026年6月期の売上高は20億円、営業利益は1億円。前期と比べると増収減益で、売上が+0.0%、利益が-50.0%。
会社が出している今期の予想2027年6月期
| 項目 | 会社予想 | 前期実績 |
|---|---|---|
| 売上高 | 27億円 | 20億円 |
| 営業利益 | 2億円 | 1億円 |
| 純利益 | 2億円 | 1億円 |
| 1株あたり配当 | ¥0 | ¥0 |
会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本
半期ごとの推移
2期分
直近は2026年下期で、売上は11億円、営業利益は1億円。
| 対象期間 | 売上高億円 | 営業利益億円 | 営業利益率% | 純利益億円 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年上期 | 9 | 0 | 0.0 | 1 |
| 2026年下期 | 11 | 1 | 9.1 | 0 |
期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。四半期報告書の廃止(2024年)以降は半期の粒度になります。
業績の推移
有価証券報告書 6期分
2021年6月期からの6期で、売上は10億円から20億円へ2.0倍に増えた。直近期の営業利益率は5.0%。
| 決算期 | 売上高億円 | 営業利益億円 | 経常利益億円 | 営業利益率% | 純利益億円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021年6月 | 10 | — | 1 | — | 1 |
| 2022年6月 | 12 | — | 2 | — | 2 |
| 2023年6月 | 15 | — | 1 | — | 1 |
| 2024年6月 | 15 | 0 | 0 | 0.0 | 0 |
| 東京証券取引所グロース市場に上場 | |||||
| 2025年6月 | 20 | 2 | 2 | 10.0 | 2 |
| 2026年6月 | 20 | 1 | 1 | 5.0 | 1 |
金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。
利益の構造
2026年6月期
売上高20億円のうち、営業利益として残るのは1億円で5.0%。営業外の損益と税金を反映した純利益は1億円、売上の5.0%にあたる。営業利益率は業種中央値8.4%を下回る水準。
- 費用事業を回すためにかかったお金95.0%19億円
- 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益5.0%1億円
有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。
お金の流れ
キャッシュフロー計算書 5期分
2025年6月期は営業CFが3億円、投資CFが0億円で、差し引きのフリーCFは3億円。この組み合わせは「現金積み上げ型」にあたる。本業・資産売却・調達のすべてで現金が入ってきている。大型買収や再編の前触れのことも。期末の手元現金は14億円で、売上の8.4ヶ月分にあたる。
| 決算期 | 営業CF億円 | 投資CF億円 | 財務CF億円 | フリーCF億円 | 現金残高億円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021年6月 | 1 | 0 | — | 1 | 3 |
| 2022年6月 | 2 | 0 | 2 | 2 | 6 |
| 2023年6月 | 2 | 0 | 1 | 2 | 10 |
| 2024年6月 | 0 | 0 | −1 | 0 | 9 |
| 2025年6月 | 3 | 0 | 2 | 3 | 14 |
本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。
資産と負債
貸借対照表 5期分
2025年6月期の総資産は18億円。このうち返さなくてよい自己資本が10億円で、自己資本比率は53.9%(業種中央値63.4%より薄い)。
| 決算期 | 総資産億円 | 自己資本億円 | 負債億円 | 自己資本比率% |
|---|---|---|---|---|
| 2021年6月 | 6 | 2 | 4 | 39.2 |
| 2022年6月 | 10 | 6 | 4 | 59.2 |
| 2023年6月 | 13 | 7 | 6 | 56.6 |
| 2024年6月 | 13 | 8 | 5 | 59.6 |
| 2025年6月 | 18 | 10 | 8 | 53.9 |
自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。
業界内での比較
情報・通信業 605社との比較
同じ情報・通信業の企業と並べると、いちばん上に来るのは営業利益率で605社中426位あたり、逆に低いのは売上成長率で605社中493位あたり。帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。
有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。
株価
9月2日の終値
直近の終値は¥922で、1年前と比べて-64.0%。過去52週の値幅のなかでは7%の位置にある。
チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。
| 指標 | 値 |
|---|---|
| PER (実績) | 11.9倍 |
| PER (会社予想) | 10.0倍 |
| PBR | 1.31倍 |
実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。
値動きの背景
株価は917円と25日移動平均線(971.76円)を約5.6%下回り、8月12日に1050円まで上昇後、再び下落トレンドに戻りました。52週高値2886円からは約68%下落しており、年初来の大幅安が続いています。出来高は8月3日に17600株と急増しましたが、その後は低調で、売り圧力が続いています。RSIは47.51と中立圏ですが、200日線(1230.26円)を大きく下回っており、長期トレンドは弱含みです。25日線が上値抵抗となっています。
値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。
AIの評価
AI評価株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません
現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 75/100)。
実績PERが11.83倍、予想PERが10倍と同業界平均の30.75倍を大幅に下回る。PBRは1.32倍で業界平均の2.92倍を下回り、割安感が強い。ROEは22.4%と高く、収益性が良好。無配当である点はマイナスだが、成長性と収益性を考慮すると割安と評価できる。
| 指標 | この会社 | 業種平均 |
|---|---|---|
| PER (実績) | 11.9倍 | 47.9倍 |
| PER (予想) | 10.0倍 | — |
| PBR | 1.31倍 | 2.96倍 |
| ROE | 22.4% | 12.9% |
業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。
AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。
評価が分かれる点
AI分析投資家の見方
フラーの投資論点は、小規模ながら安定したサブスクリプション収益を、いかに成長軌道に乗せるかです。強気派は、EC市場そのものが成長しており、特に中小事業者の業務効率化需要は底堅いとみます。黒字化を達成しており、営業利益率が改善すれば、株価は割安に見えます。また、競合との差別化が図れれば、シェア拡大の余地があると期待します。一方、弱気派は、売上高がここ数年横ばいであり、成長の鈍さを懸念します。競合多数のSaaS市場で、機能面での差別化が難しく、価格競争に陥るリスクを指摘します。また、ペイの減少や株価の大幅下落が示すように、収益性と市場評価のバランスに疑問を投げかけます。成長性と収益性の持続性が論点です。
- EC市場の成長風
EC市場は拡大が続き、中小事業者の運営効率化ニーズが高まっている。
- 黒字化の達成
直近期で営業利益を確保しており、収益モデルの実効性が示された。
- 割安なバリュエーション
PERは11倍台で、SaaS企業としては割安感がある。
- 営業利益2億円と黒字転換、利益率10%2025年6月期影響中
2024年6月期は営業利益0億円、2025年6月期は2億円。営業利益率10%
- 予想PER10倍、実績11.83倍から低下通年影響中
実績PER11.83倍に対し予想PER10倍、市場の期待利益は増加
- ROE22.4%に対しPBR1.32倍と割安継続影響中
ROE22.4%は高く、PBR1.32倍は1倍台前半で資本効率の割に低い
- 時価総額15億円と超小型、業績感応度不定影響弱
時価総額15億円は極小で、数億円の利益変動でも株価が大きく反応
- 成長の鈍化
売上高は横ばいが続き、スケールメリットが出ていない。
- 競争の激化
EC運用支援サービスは競合が多く、差別化が困難で価格競争に陥りやすい。
- 収益の不安定さ
直近の営業利益率は5%台で、利益率が高いとは言えず変動リスクがある。
- 2026年6月期・営業利益1億円へ半減2026年6月期影響強
2025年6月期2億円→2026年6月期1億円、営業利益率も10%→5%
- 売上高20億円の頭打ち2026年6月期影響中
2025年6月期20億円、2026年6月期20億円と伸びが止まる
- 配当利回り0%、無配継続影響弱
今期も無配で、株主へのキャッシュ還元が期待できない
- 株価が1年で67.69%下落継続影響中
下落率67.69%は信用不安を伴う下落、戻り売り圧力が強い
- 売上高成長率
- 横ばいが続く売上高が、再度成長軌道に乗るか確認する。
- 解約率
- サブスクリプション型のため、継続利用が収益の安定性に直結する。
- 顧客単価
- 顧客の拡大や機能追加による単価上昇が収益改善につながる。
株主
有価証券報告書より
2025年6月期末の株主数は延べ48人。区分でいちばん多いのは個人・その他で50.2%。グループ会社や銀行などの安定株主が49.8%を占め、残る50.2%が市場で売買されうる浮動株にあたる。比較できる過去の期がまだ揃っていないため、直近期の構成のみを載せています。
所有者の区分ごとの比率
| 所有者の区分 | 2025年6月% |
|---|---|
| 個人・その他 | 50.2 |
| 事業法人 | 49.8 |
発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。
大株主上位10者
| 順位 | 株主 | 持ち株比率 % |
|---|---|---|
| 01 | 株式会社ヤプリ | 21.55 |
| 02 | 株式会社電通グループ | 21.16 |
| 03 | 渋谷 修太 | 11.56 |
| 04 | B Dash Fund4号投資事業有限責任組合 | 8.97 |
| 05 | いばらき新産業創出ファンド投資事業有限責任組合 | 5.50 |
| 06 | 地方創生新潟1号投資事業有限責任組合 | 3.63 |
| 07 | 山本 公哉 | 2.36 |
| 08 | 朝日メディアラボベンチャーズ株式会社 | 2.29 |
| 09 | 山﨑 将司 | 2.29 |
| 10 | 櫻井 裕基 | 2.04 |
有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。
株価指標の推移
有価証券報告書 6期分
1株利益は6期で+4076%、1株純資産は2期で+31%。直近期のROEは22.4%で、日本株の目安とされる8%を上回る。
| 決算期 | EPS円 | BPS円 | ROE% |
|---|---|---|---|
| 2021年6月 | −2 | — | 31.3 |
| 2022年6月 | 97 | — | 53.5 |
| 2023年6月 | 76 | 461 | 18.0 |
| 2024年6月 | −27 | — | 3.8 |
| 2025年6月 | 122 | 605 | 22.4 |
| 2026年6月 | 78 | — | — |
有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。
- EPS1株利益
- 1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
- BPS1株純資産
- 1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
- ROE自己資本利益率
- 株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
経営陣
15名 有価証券報告書の提出日現在
有価証券報告書に載っている役員は15名。2025/6期の役員報酬は総額44百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約1倍にあたる。
| 氏名 | 役職 | 年齢 | 保有株数 |
|---|---|---|---|
| 山﨑将司 | 代表取締役社長 | 38 | 37,400 |
| 渋谷修太 | 取締役会長 | 37 | 74,291 |
| 櫻井裕基 | 取締役CDO 兼デザイングループ長 | 37 | 20,000 |
| 宮毛忠相 | 取締役CFO 兼経営管理グループ長 | 50 | 11,000 |
| 長屋洋介 | 社外取締役 | 47 | — |
| 庵原保文 | 社外取締役 | 49 | — |
| 安田裕美子 | 社外取締役 | 51 | — |
| 冨川八峰 | 社外監査役(常勤) | 62 | — |
| 塚本幹夫 | 社外監査役 | 68 | 3,000 |
| 三木孝則 | 社外監査役 | 50 | — |
| 田中慈乃 | 社外監査役 | 53 | — |
| 林浩之 | 執行役員デジタルパートナーグループ長 | — | — |
残りの役員3名を開く
| 氏名 | 役職 | 年齢 |
|---|---|---|
| 伊津惇 | 執行役員CTO兼エンジニアリンググループ長 | — |
| 伊藤弘樹 | 執行役員CISO兼人事室長 | — |
| 下田純平 | 執行役員経営企画グループ長 | — |
役員報酬の内訳2025/6期
| 役員の区分 | 人数名 | 固定報酬百万円 | 合計百万円 | 1人あたり百万円 |
|---|---|---|---|---|
| 取締役(社内) | 4 | 28 | 28 | 7 |
| 社外取締役 | 7 | 16 | 16 | 2 |
有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。
有価証券報告書
有価証券報告書 2025/6期
会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。
事業の内容4,899字を開く
何をしている会社か、会社自身の説明
経営方針・対処すべき課題4,302字を開く
経営陣が考える方向性と課題
事業等のリスク7,571字を開く
会社が自認するリスクの一覧
経営成績の分析 (MD&A)4,524字を開く
業績がなぜこうなったかの経営陣の説明
EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。
開示資料
出典
このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP。
リンク先はEDINET (金融庁) の書類閲覧ページです。
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