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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,965.38+199ドル円158.86-1NASDAQ26,205.58+106S&P 5007,665.62+34SOX 指数11,344.26+569/2終値

マーキュリー

MERCURY Inc.5025 · Growth · 情報・通信業

新築マンションの販売データを30年以上蓄積し、マンションデベロッパーや仲介業者に不動産マーケティングシステムを提供する企業。

概要

株式会社マーキュリーは、1991年に設立された不動産ビッグデータとテクノロジーを核とする企業である。新築分譲マンションのパンフレットや価格表を35年以上収集し、約65,000棟・290万戸超のデータベースを構築。これをもとに、不動産会社向けに市場調査・分析システム「サマリシリーズ」や営業支援サービスを提供する。2024年にはGA technologiesの連結子会社となり、2026年2月期の売上高は16億円、従業員59名。

二つの柱で構成される事業構造

マーキュリーの事業は「プラットフォーム事業」と「デジタルマーケティング事業」の二本柱で構成される。プラットフォーム事業は、自社が保有する不動産ビッグデータを基に、新築マンション領域では市場調査・分析システム「サマリシリーズ」をサブスクリプション型で提供し、中古マンション領域では「マンションデータダウンロードサービス」を従量課金型で提供する。デジタルマーケティング事業は、マンション販売の集客をWebマーケティングで支援し、CGMサイトへの広告掲載やリスティング広告運用、サイト制作などを行う。2026年2月期の売上高構成比は、プラットフォーム事業が約7割、デジタルマーケティング事業が約3割を占める。

ARR重視の安定収益モデル

プラットフォーム事業の中心である「サマリシリーズ」は月額課金制で、売上高に連動する変動費が少ない収益構造を持つ。2026年2月期のARR(年間経常収益)は全体の52.2%を占め、解約率は0.6%と極めて低い。この高い継続率が安定した収益基盤を支えている。一方、中古領域のデータダウンロードサービスは従量課金であり、ダウンロード数に応じて収益が変動する。会社は主要経営指標として売上高と営業利益を掲げ、特にプラットフォーム事業ではARRの成長を重視している。

三大都市圏をカバーするデータベース

マーキュリーの不動産データベースは、首都圏・関西・東海の三大都市圏を対象とする。新築分譲時にしか入手できないコンセプトブック、図面集、価格表を約30年以上収集し、2026年2月末時点でデータ棟数65,656棟、住戸数2,894,124戸、パンフレット数47,168部、間取り数699,574タイプを保有する。このデータは新築マンション市場の分析だけでなく、不動産ポータルサイトへのデータ提供や中古マンションの査定・営業資料としても活用される。また、賃貸データベースの拡充を進め、2026年3月には「賃料査定DX」をリリースし、賃貸領域へ事業を広げている。

GA technologies傘下でのグループ展開

2024年8月、株式会社GA technologiesによる公開買付けが成立し、議決権の52.3%を取得されて同社の連結子会社となった。これによりマーキュリーはGA technologiesグループの一員となり、同年9月には商号を株式会社マーキュリーリアルテックイノベーターから再び株式会社マーキュリーに変更した。GA technologiesは不動産テック企業であり、グループ内でのシナジーが期待される。なお、マーキュリーは2022年2月に東京証券取引所マザーズ市場に上場し、同年4月にグロース市場へ移行している。

業界の中での役割は不動産ビッグデータの収集・提供とマーケティング支援のプラットフォーマー。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
16億円
営業利益
1億円
営業利益率
6.3%
純利益
2億円
2026/2 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01新築マンション主力

マンションデベロッパーや販売会社を顧客とし、過去の販売データを搭載した市場調査・分析システムをサブスクリプション型で提供。物件企画や販売戦略立案に活用される。

主な製品・サービス6
マンションサマリ
新築分譲マンションの販売データを地図上や一覧で表示し、坪単価や住戸価格、集計グラフ出力が可能な調査システム。
賃貸サマリ
賃貸物件の賃料相場を瞬時に集計するシステムで、新築マンション販売時の周辺相場確認などに利用される。
統計サマリ
国勢調査などのデータを基に、町丁目単位での人口・世帯集計やグラフ出力が可能なシステム。広告配布エリア選定などに使用。
開発サマリ
分譲マンションや中高層建築の計画情報を閲覧できるサービスで、競合調査や将来像把握に活用。
用地サマリ
土地仕入れ担当者が候補用地の商談履歴を管理できるシステム。地図上でプロット可能。
リアナビ
新築分譲マンションの営業担当者向けのリアルタイム情報配信システム。相場情報や販売動向を即時提供し、競合分析に活用。

02中古マンション主力

不動産仲介業者を顧客とし、新築時のパンフレットや図面、価格情報、中古販売履歴をダウンロードできる営業支援サービスを提供。物件査定や商談時の資料作成に利用される。

主な製品・サービス2
マンションデータダウンロードサービス
新築時のパンフレット画像や価格情報、中古販売履歴をダウンロードできる従量課金型サービス。仲介業務の営業支援に活用。
間取図作成サービス
自社保有の新築時間取図データを活用して、広告用の間取図を低コストで作成するサービス。

03不動産ポータルサイト準主力

不動産ポータルサイト運営会社に対し、過去の販売物件情報や相場情報をAPIで提供。サイト上の物件概要掲載やエリア相場情報の表示に活用される。

主な製品・サービス1
データ提供
不動産ビッグデータをAPI経由で提供するサービス。ポータルサイトの物件情報や相場情報に利用。

04マンション販売準主力

マンションデベロッパー向けに、CGM広告やリスティング広告運用、サイト制作などWebマーケティング支援を提供。集客から完売までをサポート。

主な製品・サービス3
CGM広告
購買意欲の高いユーザーが集まるCGMサイトを活用した広告サービス。反響の質と送客力が強み。
リスティング広告運用
検索連動型広告の運用代行。マンション販売の知識とデータを活かし、キーワードやエリアを最適化。
サイト制作
新築マンション・分譲戸建てに特化したWebサイトやバナーの制作。不動産データとノウハウを活用。

05その他副次

不動産データベースを活用したダイレクトメール配送サービスや、システム開発受託などの周辺事業。新規事業化を目指す領域。

主な製品・サービス2
タウンマンションプラス(DM)
物件データから世帯属性を分析し、ターゲットを絞ってDMを配送する独自サービス。
システム開発受託
自社の開発実績やデータベース構築ノウハウを活かして、顧客システムの開発を受託。

製品と技術

サマリシリーズ:新築マンション市場分析の基幹システム

「サマリシリーズ」は、新築分譲マンション事業者向けの市場調査・分析システムである。SaaS型で提供される「マンションサマリ」は、過去に販売された新築マンションの販売データを搭載し、地図上での物件表示や坪単価一覧、住戸価格一覧、Excelグラフ出力などが可能。用地購入時の市場調査や競合分析に活用される。他に「賃貸サマリ」「統計サマリ」「開発サマリ」「用地サマリ」のラインアップがあり、それぞれ賃料相場集計、国勢調査データ、中高層建築計画、土地仕入れ管理に対応する。このシリーズのARRは全体の52.2%を占め、解約率0.6%と高い継続率を誇る。

リアナビ:リアルタイム性を追求した販売動向システム

「リアナビ」は2009年にASP型でリリースされ、現在はSaaS型で提供される不動産マーケティングシステムである。新築分譲マンションの営業担当者をターゲットに、相場情報に加え、新規販売情報、完売情報、値引き情報などの販売動向を即時配信する。機能として「マンションカタログ」「不動産市況」「エリアポテンシャル」「流通価値算定」「ニュース&トピックス」「リセールプライス」を備える。特に「マンションカタログ」は新築時のパンフレット画像を提供し、「リセールプライス」は新築時からの価格騰落率を算出する。月額課金制で、一部従量課金も併用する。

データダウンロードサービス:中古仲介業者向け営業支援

「マンションデータダウンロードサービス」は、不動産仲介業者向けに新築時のパンフレット画像、物件写真、新築時価格情報、中古販売履歴情報を提供する従量課金型サービス。物件査定や商談時の営業資料として利用される。また、「間取図作成サービス」では自社保有の新築時間取図データを用いて低コストで広告用間取図を作成する。このサービスは株式会社ワンノブアカインドとの共同運営であり、同社が新規顧客開拓とシステム開発を、マーキュリーがコンテンツ提供と既存顧客の利用促進を担当する。

デジタルマーケティング事業:CGM広告とWeb運用

デジタルマーケティング事業は、主に新築マンション事業者向けに集客支援を行う。中核サービスは「CGM広告」で、ミクル株式会社との提携により、マンション購買意欲の高いユーザーが集まるCGMサイトに広告を掲載する。GoogleのE-E-A-T基準に沿ったサイト構成により検索上位表示を得やすい点が強み。加えて、リスティング広告の運用、アクセス解析、ランディングページ制作、物件公式サイト制作なども手掛ける。これらのサービスは不動産ポータルサイトの潜在層集客と組み合わせて利用されることが多い。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

情報・通信業のなかでの位置

クラウドシフト好調も競合多く挑戦的

クラウドインテグレーション市場で成長を図る。直近売上18億円(営業利益率11.11%)と収益性は良好だが、26/2期は減収減益予想。同業のソラコム(147A)がIoT特化で差別化、L is B(145A)が物流向けに強みを持つ中で、特定業界への深耕が課題。小規模ゆえの機動性はあるが、大手SIerとの競合や需要変動リスクを抱える。

強み

  • 直近営業利益率11.11%と業界平均を上回る収益性。
  • クラウド移行支援で実績。需要増加に対応可能。
  • 組織フラットで意思決定速く、顧客ニーズに即応。
  • クラウド市場は拡大傾向。需要取り込み余地あり。

課題

  • 同業ソラコムやL is Bなど競合が多く差別化困難。
  • 26/2期は減収見込み。新規案件獲得が必要。
  • 大手SIerに比べリソース不足。大型案件には不向き。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

情報・通信業の時価総額近傍。太字がマーキュリー

時価総額で並べると、掲載11社のなかで4番目にあたる。

#企業時価総額PER
1334Aビジュアル・プロセッシング・ジャパン17億円15.7倍
2198APostPrime17億円
34422VALUENEX17億円46.0倍
45025マーキュリー16億円9.4倍
55616雨風太陽16億円
6298AGVA TECH16億円
75247BTM16億円24.6倍
83639ボルテージ15億円
94057インターファクトリー15億円41.5倍
10387Aフラー15億円11.9倍
113779ジェイ・エスコムホールディングス15億円

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 29件

オフィス・キャスターとして創業した1991年

1991年5月、東京都港区に株式会社オフィス・キャスターを資本金1,000万円で設立。当時は会社名に「マーキュリー」の文字はなく、後の事業の核となるデータ収集もまだ始まっていなかった。設立から約8年の間、同社は不動産関連の情報サービスを模索していたと考えられる。

合併と商号変更、事業の本格化(1999~2003年)

1999年5月、株式会社デジタルウェアの破産管財人からコアネット事業を取得し、不動産データベースの基盤を手に入れる。同年8月には新築分譲マンション向けマーケティングシステム「MAPS」をリリース。2003年3月、株式会社エクスと合併し、商号を株式会社マーキュリーに変更。これにより現在の事業の原型が形成された。翌月には後継システム「サマリネット(Summary Net)」をリリースし、ブランド名「サマリ」が登場する。

全国展開と新サービスの投入(2005~2016年)

2005年9月に関西支社を大阪市に開設し、三大都市圏への営業拠点を拡大。2007年10月には東海支社を名古屋市に開設。2009年5月、ASP型システム「リアナビ(Real Net Navi)」をリリースし、新築マンションの販売動向をリアルタイム配信するサービスを開始。2012年10月にデジタルマーケティング事業を立ち上げ、2014年12月にはダイレクトメール「タウンマンションプラス」をリリース。2016年にはスマートフォンアプリ「Realnet新築マンションサーチ」やオーナー向けサイト「マンションバリュー」を投入し、デジタル領域を拡充した。

上場とGA technologiesによる買収(2022~2024年)

2022年2月、東京証券取引所マザーズ市場に上場。同年4月にグロース市場へ移行。上場後もSaaS型「Realnetマンションサマリ」の機能強化や「マクロサマリ」のリリースを進めた。2023年10月にはミクル株式会社と業務提携し、CGMサイトへの広告掲載サービスを開始。しかし2024年8月、GA technologiesによる公開買付けが成立し、同社の連結子会社となる。これに伴い商号を株式会社マーキュリーリアルテックイノベーターから株式会社マーキュリーに戻した(2024年9月)。上場からわずか2年半で親会社が変わる転機を迎えた。

賃貸領域への本格進出と新機能追加(2025~2026年)

2025年7月、Realnetマンションサマリに「査定レポート」機能を追加。同年8月、居住用賃貸の市場調査・分析システム「賃貸サマリ」をSaaS型に刷新し、「Realnet」のサービスラインナップに加えた。2026年2月には本社を東京都港区に移転。同年3月には売買仲介事業者向け「賃料査定DX」をリリースし、賃貸領域でのサービスを本格化させた。これにより新築・中古・賃貸の三領域をカバーする体制が整った。

年表29件を開く

1990年代

  • 1991年5月創業東京都港区に株式会社オフィス・キャスター(資本金1,000万円)を設立
  • 1999年5月株式会社デジタルウェアの破産管財人からコアネット事業を取得
  • 1999年8月新築分譲マンションマーケティングシステム「MAPS」リリース

2000年代

  • 2003年3月M&A株式会社エクスと合併し、株式会社マーキュリーへと商号変更
  • 2003年4月新築分譲マンションマーケティングシステム「サマリネット(Summary Net)」リリース
  • 2005年9月関西支社を大阪府大阪市に開設し営業開始
  • 2006年2月東京都新宿区に本社移転
  • 2007年10月東海支社を愛知県名古屋市に開設し営業開始
  • 2009年5月ASP型(注1)マーケティングシステム「リアナビ(Real Net Navi)」リリース

2010年代

  • 2012年10月デジタルマーケティング事業を開始
  • 2014年12月不動産データベースを活用したダイレクトメール「タウンマンションプラス」リリース
  • 2015年7月不動産業界向け情報サービス「Realnet」を発表
  • 2016年3月新築マンション相場を閲覧できるスマートフォンアプリ「Realnet新築マンションサーチ」リリース
  • 2016年5月マンションオーナー向け情報サイト「マンションバリュー」リリース
  • 2018年1月仲介事業者向け「データダウンロードサービス」開始
  • 2018年2月ISO27001取得

2020年代

  • 2020年3月SaaS型不動産マーケティングシステム「Realnetマンションサマリ」リリース
  • 2021年10月商号変更商号を株式会社マーキュリーリアルテックイノベーターに変更
  • 2022年2月上場東京証券取引所マザーズ市場に上場
  • 2022年4月東京証券取引所グロース市場に移行
  • 2022年12月広域かつ長期間の不動産マーケットのトレンドを把握する「マクロサマリ」リリース
  • 2023年10月ミクル株式会社と業務提携に関する契約を締結。CGMサイト(注2)への広告掲載サービスをリリース
  • 2024年8月M&A株式会社GA technologies による当社へのTOBが実施され、同社の連結子会社化
  • 2024年9月商号変更商号を株式会社マーキュリーに変更
  • 2025年7月Realnetマンションサマリ新機能「査定レポート」リリース
  • 2025年8月居住用賃貸の市場調査・分析システム「賃貸サマリ」をSaaS型に刷新。「Realnet」のサービスラインナップに「賃貸サマリ」を追加
  • 2026年2月東京都港区に本社移転
  • 2026年3月売買仲介事業者向けサービス「賃料査定DX」リリース
  • (注)1.Application Service Providerの略で、インターネット上でアプリケーションを利用するサービスのこと。2.Consumer Generated Mediaの略で、一般ユーザーが投稿したコンテンツで形成されるメディアのこと。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/2期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち5項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高増加(具体的数値なし)
  • 営業利益確保(具体的数値なし)
  • 平均顧客単価(サマリネット)向上(具体的数値なし)
  • 平均顧客数(サマリネット)増加(具体的数値なし)
  • ARR(サマリネット・リアナビ)伸長(具体的数値なし)

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    サマリネット・リアナビのSaaS化推進とARPU向上

    主力サービス「マンションサマリ」のSaaS型への切り替えを完了し、新価格体系へ移行。ライセンス追加やリカーリング商材の利用促進により、1ユーザーあたり平均売上高(ARPU)の向上を目指す。他のサービスも順次SaaS化予定。

  2. 02

    中古マンション領域の成長戦略2軸

    ①データダウンロードサービスの契約社数を現在の3,662社から増やし、三大都市圏で約36,000業者をターゲットに拡大。②間取図作成サービスなどコンテンツを追加し顧客単価向上、リカーリング収益を拡大。

  3. 03

    賃貸領域への事業拡大(新サービス「賃料査定DX」)

    蓄積した不動産ビッグデータを賃貸分野へ拡張。2026年3月にリリースした「賃料査定DX」を軸に、GA technologiesグループのイタンジ株式会社との連携で機能拡充・顧客基盤拡大を図る。

  4. 04

    GA technologiesグループとのシナジー最大化

    グループ会社全体との連携を強化し、シナジー効果を最大化する取り組みを推進。

  5. 05

    システム開発力の強化と人材確保

    優秀なシステム開発人材の採用を積極的に実施し、開発基盤構築・開発組織強化を継続。外注依存からの脱却を図り、内製化を進める。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 5期分

グループ全体で59人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は648万円で、4期前と比べて+13.5%平均年齢は43.1歳、平均勤続年数は11.2年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2022年2月57139.49.650
2023年2月59441.39.755
2024年2月60939.99.262
2025年2月71341.210.163317
2026年2月64843.111.259169

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

拠点とグループ

設備と関係会社

主要な設備 (帳簿価額 上位3)
本社 — 東京都 港区38百万円
不動産マーケティングソリューション事業
関西支社 — 大阪府 大阪市 中央区6百万円
不動産マーケティングソリューション事業
東海支社 — 愛知県 名古屋市 中区4百万円
不動産マーケティングソリューション事業

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年2月期の売上高は16億円営業利益1億円前期と比べると減収減益で、売上が-11.1%、利益が-50.0%。

売上高
-11.1%
16億円
営業利益
-50.0%
1億円
純利益
+100.0%
2億円
営業利益率
6.3%
前期比 -4.9%pt

会社が出している今期の予想2027年2月期

項目会社予想前期実績
売上高17億円16億円
営業利益1億円1億円
純利益1億円2億円
1株あたり配当¥0¥0

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は4億円、営業利益は0億円。前年の2025年1Qと比べると、売上は+0.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2024年1Q400.00
2024年2Q300.00
2024年3Q400.00
2024年4Q30
2025年1Q400.00
2025年2Q300.00
2025年4Q11218.21
2026年2Q800.00
2026年4Q8112.52
2027年1Q400.00

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 9期分

2018年2月期からの9期で、売上は12億円から16億円へ1.3倍に増えた。直近期の営業利益率は6.3%。純利益は2期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2018年2月1200
2019年2月1300
2020年2月1300
商号を株式会社マーキュリーリアルテックイノベーターに変更
2021年2月1310
東京証券取引所マザーズ市場に上場
2022年2月1421
2023年2月1411
株式会社GA technologies による当社へのTOBが実施され、同社の連結子会社化
2024年2月1410
2025年2月182211.11
2026年2月16116.32

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年2月期

売上高16億円のうち、営業利益として残るのは1億円6.3%。営業外の損益と税金を反映した純利益は2億円、売上の12.5%にあたる。営業利益率は業種中央値8.4%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金62.5%10億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金37.5%6億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益6.3%1億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。売上原価と販管費は単体ベースの数値です。

粗利率
37.5%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比2.1pt
6.3%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+5.9pt
12.5%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+3.9pt
17.0%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
14.3%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
14.0%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 7期分

2026年2月期は営業CFが0億円、投資CFが1億円で、差し引きのフリーCFは1億円この組み合わせは現金積み上げ型にあたる。本業・資産売却・調達のすべてで現金が入ってきている。大型買収や再編の前触れのことも期末の手元現金は9億円で、売上の6.8ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2020年2月11−122
2021年2月1−1002
2022年2月2−1216
2023年2月1−1−105
2024年2月1−1004
2025年2月30−137
2026年2月01019

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 9期分

2026年2月期の総資産は14億円。このうち返さなくてよい自己資本が11億円で、自己資本比率は78.4%(業種中央値63.4%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2018年2月61513.5
2019年2月61515.8
2020年2月61523.2
2021年2月62429.8
2022年2月107367.7
2023年2月107373.2
2024年2月108279.9
2025年2月129370.9
2026年2月1411278.4

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年2月期の内訳単体ベース
現金及び預金
9億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
7億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
2億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
73
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率13 / 30
現金創出営業CFの黒字継続20 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

情報・通信業 605社との比較

同じ情報・通信業の企業と並べると、いちばん上に来るのは自己資本比率605社中105位あたり、逆に低いのは売上成長率605社中562位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
17.0%/中央値 13.1%
P25 7.0%P75 20.1%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
6.3%/中央値 8.4%
P25 3.9%P75 16.1%
自己資本比率上位総資産のうち返済のいらないお金の割合
78.4%/中央値 63.4%
P25 45.3%P75 74.7%
売上成長率下位前期からの売上の伸び
-11.1%/中央値 9.1%
P25 1.9%P75 20.2%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
/中央値 2.5%
P25 1.5%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月1日の終値

直近の終値は¥583で、1年前と比べて-18.7%過去52週の値幅のなかでは28%の位置にある。

¥583+0.0%1ヶ月+6.0%1年-18.7%時価総額16億円
過去52週の値幅
安値¥502高値¥790

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)9.4倍
PER (会社予想)19.1倍
PBR1.37倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は572円で、直近1か月で5.93%上昇し、25日移動平均線553.56円を約3.3%上回っています。52週高値790円からは約27.6%下落した水準です。出来高は8月14日に2200株と増加し、買いが優勢です。RSIは70.69と買われ過ぎ圏に近く、上昇の勢いはあるものの、過熱感も意識されます。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 70/100)

PERが9.24倍と同業界平均31.17倍を大幅に下回り、PBR1.35倍も平均3.64倍を大きく下回る。ROE17%と高い収益性を維持。無配当だが、成長投資に資金を振り向けている可能性。割安と言えるが、予想PER18.7倍と将来の収益鈍化懸念があるため、過度の割安とは言えない。

指標この会社業種平均
PER (実績)9.4倍47.9倍
PER (予想)19.1倍
PBR1.37倍2.96倍
ROE17.0%12.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

投資論点は、業績の変動性と今後の成長性をどう評価するか。強気派は、直近の売上拡大や営業利益率の改善を挙げ、企業のDX需要を背景に成長が続くとみる。一方、弱気派は、翌期の売上減少と利益率低下の予想に着目し、事業の安定性や競争力に疑問を抱く。また、時価総額が小さく、流動性や情報開示の面で不安がある。両者は、今後の受注動向や利益の持続性で対立しており、決算での収益回復が焦点となる。

プラスに働く材料7
  • 成長余地

    2025年2月期に売上が14億から18億円へ拡大

  • 収益性改善

    営業利益率が5ポイント強改善し11%に

  • 低バリュエーション

    PER9倍台、PBR1.4倍と割安感

  • 純利益が1億→2億円と倍増通年影響

    2026年2月期純利益2億円、前期比1億円増

  • 実績PER9.24倍・PBR1.35倍の割安感継続影響

    ROE17%を踏まえPBR1.35倍は割安

  • ROE17%と資本効率が高い継続影響

    自己資本利益率17%、実績PER9.24倍

  • 営業黒字を確保しつつ売上高16億円通年影響

    売上高16億円、営業利益1億円の黒字

マイナスに働く材料7
  • 業績の反落

    翌期売上は18億から16億円に減少予想

  • 利益率の低下

    営業利益率が11%から6%へ縮小見込み

  • 競争環境

    大手や新興との競争が激しく優位性不明

  • 売上高18→16億円に減収、営業利益半減通年影響

    売上高2億円減、営業利益2億→1億円

  • 予想PER18.7倍と実績PER9.24倍から悪化決算発表後影響

    予想PER18.7倍は実績PER9.24倍の約2倍

  • 株価が1年で17.34%下落継続影響

    1年間の株価変動率▲17.34%

  • 無配当で株主還元がゼロ通年影響

    配当利回り0%で無配当

次の決算で確かめる点
受注残高
将来の売上を占う重要な指標で、受注の増減が業績動向に直結
営業利益率
収益性の維持・改善を確認するため、変動が大きいため注視
既存顧客売上比率
リピート率が収益の安定性を示し、契約継続の傾向を把握

株主

有価証券報告書より

2026年2月期末の株主数は延べ1,311人。区分でいちばん多いのは事業法人63.8%。グループ会社や銀行などの安定株主が63.9%を占め、残る36.1%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2022年2月%2023年2月%2024年2月%2025年2月%2026年2月%
事業法人30.925.526.163.863.8
個人・その他64.469.869.330.134.1
自己株式0.43.63.46.32.7
証券会社2.24.04.41.2
外国法人3.22.20.61.60.8
金融機関1.50.30.10.20.1
外国人個人0.00.00.10.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01株式会社GA technologies51.90
02株式会社JINX11.52
03光通信KK投資事業有限責任組合5.24
04森山 一郎4.01
05伊藤 修一2.88
06大寺 利幸1.52
07島田 佳明1.09
08マーキュリー従業員持株会0.67
09陣 隆浩0.54
10細田 征三郎0.47

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近1
  • 2026-04-16
    光通信株式会社
    新規の大量保有報告
    5.80%
    +1.04pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 9期分

1株利益は9期で−71%、1株純資産は9期で−88%。直近期のROEは17.0%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER
2018年2月2173,3266.8
2019年2月3883,71311.0
2020年2月205743.0
2021年2月187627.5
2022年2月5525829.618.6
2023年2月3426813.123.1
2024年2月182876.631.3
2025年2月4932715.814.4
2026年2月6339917.011.5

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある

経営陣

7名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は7名。2026/2期の役員報酬は総額57百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約2倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
陣隆浩代表取締役社長 CEO59330,900
大寺利幸代表取締役 COO5141,700
樺島弘明取締役(注)150
伊藤修一取締役(常勤監査等 委員)(注)16178,900
齊藤悟志取締役(監査等委員)(注)1553,900
呉田将史取締役(監査等委員)(注)1405,800
富田直人取締役(注)161

役員報酬の内訳2026/2

役員の区分人数固定報酬百万円ストックオプション百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)33834013
社外取締役3130134
社外取締役1444

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/2期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容7,322字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 株式会社GA technologiesによる当社の普通株式に対する公開買付けの結果、2024年8月21日に当社議決権の52.3%を取得し、株式会社GA technologiesが当社の親会社となりました。 創業以来、「不動産ビッグデータ×Technology」を事業コンセプトとしており「プラットフォーム事業」「デジタルマーケティング事業」が主力事業です。 当社は、マンションの新築分譲時にしか取得することができない物件コンセプトブック、図面集、価格表を約30年以上にわたり収集しており、これらを情報ソースとし不動産ビッグデータを構築してきました。 「プラットフォーム事業」は、保有している不動産ビッグデータをもとに、新築マンション領域、中古マンション領域それぞれの業態に合わせたサービスを開発し提供しております。 新築マンション領域においては、主にマンションデベロッパーに向けて、不動産ビッグデータの閲覧や多彩な集計グラフ・帳票を出力できる市場調査・分析システムの「サマリシリーズ」というサブスク型(注1)不動産マーケティングシステムを提供しております。 中古マンション領域においては、主にマンションの仲介業者に向けて、不動産ビッグデータを活用し不動産販売における営業支援を行う「データダウンロードサービス」という従量課金型のサービスを提供しております。 また、賃貸系データベースの強化が進み、2026年3月に「賃料査定DX」リリースいたしました。新築領域、中古領域に加え新たに賃貸領域へとサービスを拡張してまいります。今後も既存プロダクトのサービス拡充及び新規サービスの創出に向けて積極的に取り組んでまいります。 「デジタルマーケティング事業」はマンション販売における集客をWebマーケティングにより支援しております。 主要サービスの「CGM広告」は、マンションの購買意欲の高いユーザーが集まるCGMサイトを活用することから、反響の質の高さと送客力を強みとするサービスで、今後も引き続き重点サービスと位置付け、営業活動を推進しております。 また、周辺マンション相場や当該物件の特徴等を分析し、適切なキーワード選定や広告配信エリアの提案を行い運用するリスティング広告(注2)や、物件公式サイト等のアクセス解析、サイト制作等を行っております。 その他、今後の事業化を目指しているサービスとして、不動産データベースよりマンションの間取りや販売価格などから世帯属性を想定しデータセグメントのうえ広告配布を行うダイレクトメールの配送サービスや、システムの開発受託などを行っております。 (注)1.サブスク型とはサブスクリプションの略で月額定額料金の収益モデルを指す。 2.リスティング広告とはGoogleやYahoo!が提供する検索エンジンの検索結果で、検索エンジン利用者が検索したキーワードに対し、関連した広告を表示させる広告手法を指す。 事業の種類   具体的なサービス プラットフォーム事業   サマリシリーズ リアナビ マンションデータダウンロードサービス データ提供 デジタルマーケティング事業   CGM広告 リスティング広告運用 サイト制作 その他   タウンマンションプラス(DM) システム開発受託 (1)プラットフォーム事業 「プラットフォーム事業」では、「不動産ビッグデータ×Technology」を事業コンセプトとし、各種のサービスを展開しております。 新築マンション領域では「サマリシリーズ」を中心に不動産に関連するデータベースを活用した不動産マーケティングプラットフォーム「Realnet」を提供しております。 当社の提供する「サマリシリーズ」は継続課金型の収益モデルとなっており、「サマリシリーズ」のARR(注)は全体の52.2%(2026年2月期)となっております。チャーンレート(解約率)は0.6%(2026年2月期)と低水準であり、継続率が高く安定的な収益確保が可能である点が当サービスの強みとなっております。 また、当社が保有する新築分譲マンションのデータについては、不動産ポータルサイト運営会社等にデータ提供を行っており、これらは不動産ポータルサイト内で過去販売物件の物件概要の掲載や行政区、駅別などエリアごとのマンション相場情報の掲載等、幅広くご活用頂いております。 中古マンション領域では、新築マンション販売当時に配布されたマンションのコンセプトブック、図面集及び新築時価格表や中古販売履歴などをダウンロードできる「マンションデータダウンロードサービス」を提供しております。これらのデータは中古マンションの売却査定時や売買商談時に物件の特徴を把握するための情報源としてご活用頂いております。 また、「間取図作成サービス」は自社で保有する新築時の間取図データを活用し、スピーディかつ低コストで広告掲載用間取図の作成を行っております。 (注)Annual Recurring Revenueの略で、継続的な契約により毎年決まって得られる売上高を表します。 ① サマリシリーズ 「プラットフォーム事業」における「サマリシリーズ」は、首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県、群馬県、栃木県)・関西(大阪府、兵庫県、京都府、奈良県、滋賀県、和歌山県)・東海(愛知県、岐阜県、三重県)の三大都市圏を対象とし、マンションデベロッパーやマンション販売会社等の新築分譲マンション事業に関わるユーザーがマンション市場の調査等を行う際に必要な過去の販売事例のデータ閲覧やマンション相場集計グラフの出力等が行えるマーケティングシステムです。 現在最も利用者の多いマンションサマリはSaaS型システムとして提供しております。 収益モデルはサブスクリプション(定額課金型)が主な報酬形態となっており、一部集計レポート等の出力に応じて課金する従量課金も行っております。 各サービスについての特徴は以下のとおりです。 サービス名称   特徴   利用方法一例 マンションサマリ   過去に販売された新築分譲マンションの販売データが搭載されており、地図上での物件表示や物件毎の坪単価等の一覧表示、住戸価格の一覧表示、Excelグラフや各種帳票の出力機能等が使用できるサービス   マンション用地購入時に行う市場調査のマーケティングツールとしての利用 賃貸サマリ   賃貸物件の賃料相場を瞬時に集計するシステムで賃貸事例の一覧表示やクロス集計、構成比グラフ等の出力が可能   新築マンション販売時に周辺の賃料相場より住宅費に対する支払い能力などを参考にするために利用 サービス名称   特徴   利用方法一例 統計サマリ   国勢調査や住宅土地統計などのデータソースをもとに各町丁目単位での人口、世帯などの集計が可能。グラフや帳票の種類も豊富で地図上でのポリゴン(注)表示機能等も搭載   借家世帯数や平均世帯年収データなどを活用しターゲットボリュームの算出や折り込みチラシ配布エリアの選定等で利用 開発サマリ   分譲マンションのみならず中高層建築の計画情報が閲覧できるサービス   当該地周辺の中高層建築の計画情報を取得し、競合他社の参入や当該地の将来像などを把握するために利用 用地サマリ   土地の仕入れ担当者が候補用地に対する案件のステータス管理ができるシステムで物件のプロット機能や物件一覧の出力が可能   土地の仕入れ担当者の商談履歴等を地図上で管理するためのツールとして利用 (注)ポリゴンとは多角形の面のことで、ここでは「町」や「丁目」などの行政界エリアデータを指す。 なお、賃貸サマリは株式会社ワンノブアカインド(本店所在地:東京都港区、代表者名:川島 直也)、マンションリサーチ株式会社(本店所在地:東京都千代田区、代表者名:山田 力)、統計サマリは株式会社ゼンリンマーケティングソリューションズ(本店所在地:東京都千代田区、代表者名:山下 弘記)よりデータ提供を受けております。その他は当社顧客より入手したデータであります。 ② リアナビ 「プラットフォーム事業」における「リアナビ」は、SaaS型(リリース当時はASP型と表現)の不動産マーケティングシステムです。 新築分譲マンションの営業担当者をターゲットにリアルタイム性を追求したサービスで、相場情報のほか新規販売情報や完売情報、値引き情報等の販売動向などを即時にユーザーに情報配信することで、新築マンションの販売時に近隣の競合分析や販売戦略の立案等に活用いただいております。 リアナビはユーザーが必要なサービスを選択し、システム利用ライセンス料として月額課金制による収益モデルとなっており、マンションカタログ等の一部従量課金サービスも行っております。 各サービスについての特徴は以下のとおりです。 サービス名称   特徴   利用方法一例 マンションカタログ   新築分譲時の物件パンフレット(コンセプトブック、図面集、価格表)の画像データを取得できるサービス   近隣の競合物件調査や商品企画の参考事例として活用 不動産市況   新築、中古、賃貸、戸建て全てのデータによるエリア相場の把握ができるサービス。集計レポートも取得可能   新築、中古、賃貸、戸建てなどの相場を把握し営業戦略の立案や、物件購入検討者に向けた営業資料作成時に活用 エリアポテンシャル   国勢調査等の民力データを活用し、人口、世帯、平均年収等が把握でき、出力グラフ、レポートも取得可能    ターゲット(集客)エリアの選定など広告戦略等の立案時に活用 流通価値算定   物件の売買価格と賃料により表面利回りが瞬時に算出されるツール   過去の販売事例により物件の利回りを算出できるため、営業時に物件の資産性を説明するために活用 サービス名称   特徴   利用方法一例 ニュース&トピックス   業界に係るニュースやコラム、各種レポートのダウンロードなど業界特化型の会員向け情報提供サイト   業界ニュースや業界特化したコラム、価格改定情報など情報収集ツールとして活用 リセールプライス   新築時点からの物件価格騰落率が分かるサービス   中古物件の価格査定等で利用 なお、エリアポテンシャルはマップマーケティング株式会社、不動産市況の賃貸データは株式会社ワンノブアカインド、マンションリサーチ株式会社よりそれぞれデータ提供を受けており、その他は当社顧客より入手したデータとなっております。 ③ マンションデータダウンロードサービス 「プラットフォーム事業」における「マンションデータダウンロードサービス」は不動産仲介業者に向けた営業支援サービスであり、マンションの売買仲介業務における物件査定業務時や、マンション購入検討者との商談時の営業資料として必要なデータの取得が可能となっております。 また、データダウンロードサービス内の「間取図作成サービス」は自社で保有する新築時の間取図データを活用し、スピーディかつ低コストで広告掲載用間取図の作成を行っております。 当サービスは、株式会社ワンノブアカインドとの共同運営事業であります。当社はコンテンツの提供及び既存顧客に対するサービスの利用促進営業や今後予定している新たなサービスの提案を行い、株式会社ワンノブアカインドは新規顧客の開拓営業活動及びデータダウンロードサービスのサービス提供サイトのシステム開発及び保守を行っております。 収益モデルはダウンロード数に応じた従量課金となっております。 各ダウンロードデータは以下のとおりです。 データ項目   特徴   利用方法一例 パンフレット画像   検索にて特定された物件の新築当時のパンフレット画像(コンセプトブック、図面集)がダウンロードできるサービス   中古マンションの営業において購入検討者に向けた配布資料として新築当時に作成されたパンフレット画像をダウンロードし物件の特徴や間取りの詳細を提示 物件写真   分譲マンションの外観写真やエントランス写真等がダウンロードできるサービス   中古マンションの広告作成や顧客向け資料作成等に利用 新築時価格情報中古販売履歴情報   新築時の分譲価格や中古販売価格の履歴が一覧表として出力できるサービス   売り物件を査定する際に新築時の価格情報と中古の販売履歴情報を取得し、物件オーナーに対し販売価格の提案を行う際の根拠資料として活用 なお、パンフレット画像は当社顧客より入手したデータ、物件写真は当社が制作したデータ、中古販売履歴情報は共同運営事業者の株式会社ワンノブアカインドより提供を受けているものであります。 ④ データ提供 「プラットフォーム事業」における「データ提供」は主に大手不動産ポータルサイトに対し、物件概要情報や相場情報などをAPI(注)にて提供しております。 (注)Application Programming Interfaceの略で、具体的には当社のデータを他社が使える仕組みを作ること。 以上のプラットフォーム事業の概念図は、次のとおりです。 『プラットフォーム事業概念図』 (注)  簡易GISとは、Googleマップなどの電子地図とデータ連携して、マンション情報等を地図上にて一覧、集計表示するシステムのこと。 (2)デジタルマーケティング事業 新築分譲マンション事業向けのマーケティングノウハウや当社保有の不動産データベースを活用して、マンション販売における集客をWebマーケティングで支援しております。 CGM広告を活用した集客サービスの企画販売、インターネット広告の運用、アクセス解析及びバナー(注1)やランディングページ(注2)などクリエイティブ素材の提供、物件サイトの制作等を行っております。 ① CGM広告 マンションの購買意欲の高いユーザーが集まるCGMを活用することから、反響の質の高さと送客力が強みのサービスです。不動産ポータルサイトが得意とする、これから物件購入を検討する潜在層の集客と、本サービスを組み合わせて利用することで、Web広告の効果を高めることが期待できます。また、CGM広告はGoogleが定めた良質なWebサイトを作成するうえで最も重要な基準E-E-A-T(注3)に沿ったサイト構成であることから、Googleから高く評価され、検索結果として上位表示されることから効率的な集客が可能となります。 当サービスは、顧客から広告掲載料を頂く報酬形態となっております。 ② リスティング広告運用 新築分譲マンション及び分譲戸建て販売の集客に特化したインターネット広告の運用を行っており、広告運用実績やアクセス解析をもとに物件の資料請求やモデルルームへの来場促進を担っております。当社の強みとしては、長きにわたり不動産業界に向けた事業を展開しているためマンション販売に関して知識があり、さらに豊富なデータを保有していることから、リスティング広告のキーワード、エリアの選定など適正かつ効率的な運用を得意としております。Yahoo!プロモーション広告におけるスポンサードサーチ、YDA広告(注4)、GoogleAdwordsにおける検索ネットワーク、GDN広告(注5)だけでなく、Facebook広告、YouTube広告などのSNS広告や位置情報広告及びTVer広告を扱っており、物件の完売までをサポートする広告運用代行としてサービスを提供しております。 ③ サイト制作 新築分譲マンション及び分譲戸建て販売に特化したサイト制作を行っております。広告の対象となる物件の訴求ポイントなどの抽出や販売好調だった物件のクリエイティブ戦略など、当社が長年にわたって蓄積した不動産に関するデータやノウハウを活用し、Webサイト制作やバナー制作などクリエイティブ素材を主に当社のリスティング広告運用の顧客向けに提供しております。 (注)1.ウェブページ上で他のウェブサイトを紹介する役割を持つ画像のこと。 2.ウェブページ上で検索結果や広告などを経由して訪問者が最初にアクセスするページのこと。 3.2022年12月Google品質評価ガイドラインのアップデート情報より。 4.Yahoo!ディスプレイアドネットワークの略称で、Yahooで出稿できるディスプレイ広告のこと。 5.Googleディスプレイネットワークの略称で、Googleで出稿できるディスプレイ広告のこと。 (3)その他 当社保有の不動産データベース及び顧客の社内システムやWebサービスとデータベースとの連携システムの開発経験等に基づき、以下のサービスを展開しております。 ① タウンマンションプラス(DM) ターゲットを絞り込んでダイレクトメールの配送を行う当社独自のダイレクトメールの配送サービスです。他社のダイレクトメールとの違いは、配布対象のセグメントの方法にあります。タウンマンションプラス(DM)では、当社保有の不動産データベースより築年数や物件価格、間取りなどの物件特性から「世帯属性」や「生活志向」を導き出し、きめ細かく世帯をセグメントすることで、より高い確率で広告主が求めるターゲット顧客に訴求することが可能となり、取り扱う商品やサービスとターゲット顧客とのミスマッチが起こりづらくなる効率的なマーケティングが可能となっております。 ② システム開発受託 サマリネットやリアナビ等の開発・運用実績やデータベース構築ノウハウ等を活かし、システムの開発受託を行っております。 [事業系統図] 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。 (1)プラットフォーム事業 (2)デジタルマーケティング事業
経営方針・対処すべき課題6,059字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、提出日現在において、当社が判断したものであります。 (1)経営方針 当社は、「報恩」を合言葉に「喜びや成長の糧となる環境を人々から与えられている事に感謝し、不屈不撓の精神で価値ある未来の創造に挑戦し続ける」ことを経営理念として掲げ、「不動産IT革命により不動産取引に関わる全ての人の満足を創造する」ことを事業理念としております。 当社は35年以上にわたって三大都市圏における新築マンションに関するパンフレット等の資料を収集し不動産データベースとして蓄積することで、新築マンションデベロッパー、不動産仲介業者、不動産販売事業者、戸建て業者等の不動産に関わる事業者様に不動産マーケティングシステムを提供しております。一物四価と言われ価値の測定が困難な性質を持つ不動産に対して、顧客が不動産取引を行う上で、正確な不動産価値分析により選択に確信を持っていただけるよう、正確な裏付けのある不動産データベースを整備し長年にわたりご活用いただいております。 また、当社は新築マンションのデータベースを日々更新・蓄積しており、保有する不動産データベースは、データ棟数65,656棟、住戸数2,894,124戸、パンフレット数47,168部、間取り数699,574タイプ(2026年2月28日現在)となっております。当社は、この不動産データベースとAI(人工知能)や画像解析等のテクノロジーを活用し、不動産業界に変化を起こすイノベーターを目指し今後も新たな付加価値の創造に向けたチャレンジを続けてまいります。 (2)目標とする経営指標等 当社は持続的な成長と企業価値向上を目指しており、全社的な主要な指標として売上高及び営業利益を重視しております。 また、当社は主力事業と位置付けるプラットフォーム事業において目標とする経営指標を設定しております。主に新築マンション事業者向けに提供している月額課金制サービス(サマリネット及びリアナビ)においては平均顧客単価、平均顧客数、ARR及び解約率を、不動産仲介業者(中古領域)向けのデータダウンロードサービスにおいては売上高及び平均顧客数を事業運営上重視する経営指標としております。 新築マンション事業者向けの月額課金制サービスは、売上高に連動して増加する変動費が少ない収益構造であることから、ARRを伸長させることが営業利益確保のために重要であると考えております。従ってARRを目標とする経営指標に設定するとともに、ARRの構成要素として平均顧客単価、平均顧客数及び解約率を目標とする経営指標に含めております。平均顧客単価を上げるために、既存顧客に対して利便性の高いサービスを訴求するアップセルに注力してまいります。 不動産仲介業者向けのデータダウンロードサービスは従量課金制であり、当サービスの売上高と平均顧客数を目標とする経営指標に設定しております。当サービスにおいては、現在はパンフレット画像を中心に提供を行っておりますが、今後は顧客が求めるコンテンツをサービスに追加することで顧客数を増やし、利用頻度を高める事で売上高の増加を図ってまいります。 (注)サマリネット・リアナビ及びデータダウンロードサービスの経営指標の算定方法は以下のとおりです。 サービス名   経営指標   算定方法 サマリネット・リアナビ   平均顧客単価(サマリネット)   各月の顧客単価(売上高 ÷ 顧客数)の平均値 平均顧客数(サマリネット)   各月の顧客数の平均値 ARR(サマリネット・リアナビ)   月額課金制サービスの契約額の年間合計額 解約率(サマリネット・リアナビ)   期中解約金額 ÷ 前期のARR × 100 データダウンロードサービス   売上高   データダウンロードサービスの売上高 平均顧客数   各月の顧客数の平均値 (3)経営環境 当社は、不動産マーケティングソリューション事業を行っており、当社の主要な顧客は新築マンションデベロッパー、不動産仲介業者、不動産販売事業者、戸建て業者等であり、その大半が不動産業に関わっております。不動産業は、国民生活や経済活動の基礎となる住宅・オフィス・商業施設等の開発・流通・管理等を通じ我が国の豊かな国民生活・経済成長等を支える重要な基幹産業であり、その産業規模は2024年度では売上高58.8兆円であります。(出典:年次別法人企業統計調査(令和6年度)、財務省 財務総合政策研究所) 居住用不動産を取り巻く環境としては、少子高齢化に伴う人口減少の進展や空き家問題の顕在化が中長期的な課題となっております。一方、政府が2026年3月に閣議決定した「住生活基本計画」においては、こうした社会構造の変化を踏まえ、ストック住宅の有効活用や住宅の質の向上、脱炭素化の推進が重視されております。これにより、従来の新築中心の供給から、ストック住宅重視・質重視へと政策の軸足が移行しております。 足元では、雇用・所得環境の改善が見られ、各種政策の効果もあって景気の緩やかな回復が続くことが期待されている中にあって、低金利環境の継続と建築資材や人件費の高騰を受けて新築マンションの平均価格は2022年 6,413万円、2023年 8,118万円、2024年 7,956万円、2025年 9,175万円(首都圏の各年に発売された新築マンションが対象、当社調べ)と堅調な推移を見せております。新築マンションの価格高騰により、中古マンション業界も活況を呈しており、首都圏の中古マンションの価格は、2010年を100とする不動産価格指数において2022年 176.0、2023年 185.4、2024年 197.9、2025年 214.5(南関東圏におけるマンションが対象、出典:国土交通省)と値上がりが続いております。 また、金融政策においては、日本銀行が物価上昇率について中長期的に2%程度の水準を目標としていることを踏まえ、当面は大きな金融引締めが行われない限りにおいて、相対的に緩和的な金融環境が継続する可能性があると認識しております。このような環境のもと、既存住宅流通の拡大が一定程度後押しされるものと考えております。 かかる環境を踏まえ、当社ではプラットフォーム事業において新築マンション事業者(新築マンション領域)向けのサービスと不動産仲介業者(中古マンション領域)向けの両方において売上高及び営業利益の向上を目指してまいります。 (4)経営戦略等 上記の経営環境を踏まえたそれぞれの領域における具体的な経営戦略は以下のとおりであります。 新築マンション領域においては、不動産マーケティングシステムとしてサマリネット及びリアナビを提供しておりますが、これらのサービスは主に用地仕入れや企画・マーケティング部門においてご活用いただいております。用地仕入れ時の事業計画策定、市場調査レポートの作成、競合物件調査等を短時間で行うことができる利便性の高いシステムであることから、新築マンションの年間供給戸数ランキング(2025年度、株式会社不動産経済研究所調べ)における上位20社中19社に導入いただいております。 2021年2月期より、従来クライアントサーバ型システムにて提供しておりました不動産マーケティングシステムの主力サービスである「マンションサマリ」のSaaS型サービスへの切り替えを進め、顧客が場所や端末を選ぶことなく業務を行うことができる環境を整備しております。SaaS型サービスへのリプレイスにより、月額課金制サービスの年間売上高(ARR)の増加を実現しております。さらに、サービスの安定運用とユーザビリティの向上を踏まえ、2026年4月から新価格体系へ移行いたしました。今後はライセンス追加によるARRの獲得やリカーリング商材の利用促進に注力することでARPU(注1)の向上を目指してまいります。また、「マンションサマリ」以外のサービスについても順次SaaS型サービスへリプレイスを進めていく予定です。 中古マンション領域においては、当社が長年収集してきた新築マンションの販売時のコンセプトブックや価格表等のデータを仲介業者向けに提供しております。物件チラシや重要事項説明書の作成、顧客への営業資料作成、広告出稿用の間取図作成、物件査定等にご活用いただいております。類似サービスを提供している競合企業が1社ございますが、サービスのコンセプトが若干異なること及びそれぞれが従量課金制のサービスを提供していることから、共存可能な状況であると認識しております。また、過去に遡って販売当時のデータを収集する事は困難なため、競合企業の新規参入は想定しておりません。 中古マンション領域における今後の成長戦略としては、①契約社数の増加、②サービス拡張及びリカーリング収益向上の二つの軸での成長を見込んでおり、提供コンテンツのラインナップを増やすための新規サービス開発及び新規顧客の開拓、既存顧客へリカーリング推進に注力してまいります。 また上記2領域に加え、新たに賃貸管理会社及び仲介会社向けの賃貸領域への展開を図り、2026年3月に新サービス「賃料査定DX」をリリースいたしました。足元では、物価上昇等の影響を背景として、従来比較的安定的に推移してきた賃貸相場においても上昇傾向が見られており、管理会社及び仲介事業者においては、正確な市場動向の把握及び客観的根拠に基づく賃料査定の重要性が高まっております。 このような事業環境の変化を踏まえ、当社はこれまで蓄積してきた不動産ビッグデータの活用領域を賃貸マンション及びアパート分野へ拡張し、賃料査定や市場分析等の調査業務を効率的かつ一体的に実施可能なサービスを開発いたしました。今後は、GA technologiesグループのイタンジ株式会社が運営する「ITANDI BB」との連携を予定しており、サービス機能の拡充及び顧客基盤の拡大を図ってまいります。 ①契約社数の増加について 現在3,662社(2026年2月28日現在)のサービス契約社数を引き上げることにより、データダウンロードサービスの売上拡大を図ってまいります。当サービスを共同運営している株式会社ワンノブアカインドと協力しながら、三大都市圏でのサービス認知度を高めて利用を促進していく方針です。三大都市圏における宅地建物取引業者数は約75,000業者(注2)ございますが、中古マンションの仲介事業を積極的に行っている約36,000業者(注3)をターゲットとして想定しております。 ②サービス拡張及びリカーリング収益向上について データダウンロードサービスの契約社数を増やす活動と並行して、ご利用いただけるコンテンツを追加し顧客単価の向上を図ってまいります。一昨年リリースした「間取図作成サービス」は、高精度の自社所有データに描画処理技術を活用することで、スピーディかつ低コストで広告用間取図を作成できる営業支援サービスです。データダウンロード サービスと本サービスの利用促進を図ることで、中古マンション領域の増収を目指すとともに、引き続き仲介業者様の業務効率向上に貢献するサービスを提供し、プラットフォームの拡充に努めて参ります。 (注)1.ARPUとは、Average Revenue Per Userの略で1ユーザーあたりの平均売上高を指します。 2.一般財団法人不動産適正取引推進機構の公表データから埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、岐阜県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県の宅地建物取引業者数を集計しております。 3.三大都市圏において中古マンションの仲介事業者を、当社独自に抽出・集計しております。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 ① GA technologiesグループ全体との連携によるシナジー効果の最大化 当社は株式会社GA technologiesのグループ会社となって以降、GA technologiesグループ全体との連携強化を進めております。引き続きシナジー効果を最大化できるよう、最大限の取り組みを推進してまいります。 ② 安定的な収益基盤の強化 当社は長年かけて収集・蓄積してきた不動産データベースを不動産業界に提供するプラットフォーム事業を主な事業としております。今後の持続的な成長実現のためには、顧客のニーズにフィットした新たなサービスの開発・提供を通じて収益基盤を一層強化していくことが必須であると考えております。 ・プラットフォーム事業 プラットフォーム事業においては、SaaS事業基盤の強化を図ってまいります。具体的には、従来の従量課金コンテンツを標準パッケージ化(インクルード)することで、プロダクトの利用価値を最大化し、ユーザーがコストを気にせず「いつでも、何度でも」使える環境を提供いたします。これにより、提供価値とマッチした新価格体系へ移行し、プラットフォーム事業の増収増益を目指してまいります。また、賃貸系データベースの強化が進み、2026年3月に「賃料査定DX」をリリースいたしました。新築領域、中古領域に加え新たに賃貸領域へとサービスを拡張してまいります。今後も既存プロダクトのサービス拡充及び新規サービスの創出に向けて積極的に取り組んでまいります。 ・デジタルマーケティング事業 デジタルマーケティング事業においては、専属のプランニングチームを新たに発足しました。これにより、これまでの属人的な提案から、最新の知見とデータを反映した高品質な提案を平準化してまいります。質の高い提案が案件獲得率を高めることにつながり、これによりデジタルマーケティング事業の増収増益を目指してまいります。 上記を重点施策として取り組むことで、より安定した収益基盤を構築してまいります。 ③ 優秀な人材の確保によるシステム開発力の強化 当社サービスの一層の充実を図るうえでは、システム開発力の強化が欠かせません。当社ではシステム開発要員の採用を積極的に実施し、人材の確保をすることで、開発基盤の構築及び開発組織の強化を進めておりますが、現状では十分な開発リソースの確保ができておらず開発の大部分を外注により実施している状況であるため、引き続き採用を継続し、システム開発力の一層の強化と開発業務の効率化を図ってまいります。 当社は、半期毎の人事評価制度の運用改善及び社内研修制度の見直し等により、従業員が主体的かつ柔軟に勤務できる魅力ある職場づくりを推進しております。こうした制度上の改善に加えて、福利厚生制度及びインセンティブの充実により、引き続き優秀な人材の確保及び育成に取り組んでまいります。
事業等のリスク5,070字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきまして、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下のとおり記載しております。なお、文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅することを保証するものではありません。 (1)事業環境等に関するリスク ①業界及び顧客の動向に関するリスク 当社は不動産業界に特化したプラットフォーム事業及びデジタルマーケティング事業等を行っており、当社顧客は不動産業界に集中している状況にあります。不動産業界の中でも新築マンションデベロップ事業者、新築戸建て事業者及び不動産仲介事業者等に向けたサービスを創業以来提供しておりますが、不動産業界全般の景気や、不動産業界におけるシステム投資の状況によって、当社の事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、今後において、不動産業界に対する規制環境の変化や業界各社の対応に何らかの変化が生じた場合、同様に当社の事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ②インターネット広告商品の変化について 当社がデジタルマーケティング事業で取組んでいるインターネット広告は、その手法が日々進化しておりますので、当社の取り扱うリスティング広告及びディスプレイ広告等のインターネット広告商品の相対的価値が低下することで、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。その対応策として、当社ではスマートフォンなどの新たなデバイス向けの広告商品やFacebook広告やYouTube広告等のSNS広告の取扱いもスタートして、顧客ニーズをいち早く捉えるべく新規広告商材への取組みを進めるなど対応を図っております。しかしながら、これらの広告商品への対応が著しく遅れてしまった場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ③システムリスクについて 当社の事業はインターネット環境において行われており、サービスの安定供給のために当社として適切と考える以下のセキュリティ対策を施しております。 イ.ISO27001情報セキュリティマネジメントシステムの認証取得による情報管理体制の整備 ロ.各サービスの運用サーバ及びネットワーク等の冗長化 ハ.ウイルスやアタックを防止するファイアウォールの設置 ニ.SSL(Secure Socket Layer)等を用いた外部との通信の暗号化 ホ.継続的な脆弱性診断の実施 ヘ.セキュリティの担保された通信を実施するためのVPN設置 ト.セキュリティリスクに対応したソフトウエア及び機器の定期的なアップデート チ.メール誤送信防止ソフトの導入 リ.ウイルス対策ソフトの導入 ヌ.大規模クラウドサービスプラットフォーム AWS(Amazon Web Service)環境におけるサービス運用 こうした対策にもかかわらず、ハードウエア・ソフトウエアの不具合、人為的なミス、コンピュータウイルス、第三者によるサーバやシステムへのサイバー攻撃、AWSの不備や障害、自然災害等の予期せぬ事象の発生によって、当社の想定しないシステム障害等が発生した場合は、当社の事業活動に支障が生じ、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (2)事業内容等に関するリスク ①新規サービスについて 当社は、事業規模の拡大及び収益源の多様化を実現するために、新規サービスの拡充への取組みを進めていく方針であります。新規サービスの拡充にあたっては、当社の不動産業界における顧客基盤や当社の保有データ・技術等を踏まえて確度の高いサービス開発に取り組んでまいりますが、新規サービスが安定して収益を生み出すまでには一定の期間と投資を要することが予想され、全体の利益率を低下させる可能性があります。 また、将来の事業環境の変化等により、新規事業が当初の計画どおりに推移せず、新規事業への投資に対し十分な回収を行うことができなかった場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 当社としましては、顧客とのヒアリング及びリサーチを実施することによりサービスに対する顧客ニーズを明確に把握し、優先順位づけを適切に行うことで本リスクを軽減させていく方針です。 ②パンフレット画像の利用に係る契約について 当社のプラットフォーム事業におけるデータベースにおいては、新築マンション販売時のパンフレット画像等を契約に基づき収集しておりますが、当該契約の解消または変更等により当該パンフレット画像等が利用できなくなった場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 当社としては、新築マンションのパンフレット画像等の提供元である新築マンションデベロッパーの顧客満足度向上に努め、関係維持を図ることにより本リスクを軽減させていくこととしております。 (3)組織体制等に関するリスク ①人材の確保及び育成について 当社は、事業の拡大に伴い、継続的な人材の確保が必要となるため、優秀な人材を適切に確保するとともに、人材の育成に努めてまいります。しかしながら、人材の確保及び育成が計画どおりに進まなかった場合は、当社の事業展開に支障が生じ、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。 当社としては、人材の確保の遅れが生じないように採用ルートの多様化を推進するとともに、適宜外部リソースを活用することで本リスクの軽減を図っております。 ②コンプライアンス体制について 当社は、今後企業価値を高めていくためにはコンプライアンス体制が有効に機能することが重要であると考えております。そのためコンプライアンスに関する社内規程として「コンプライアンス規程」、「リスク・コンプライアンス管理委員会規程」、「関連当事者取引管理規程」、「内部通報規程」、「インサイダー取引防止規程」、「広告・広報等管理規程」及び「知的財産管理規程」等を策定するとともに四半期に一度コンプライアンス研修を実施し、社内規程の周知徹底とコンプライアンス意識の醸成を図っております。 しかしながら、これらの取組みにもかかわらずコンプライアンス上のリスクを完全に解消することは困難であり、今後の当社の事業運営に関して法令等に抵触する事態が発生した場合、当社の事業及び業績や社会的信用に影響を与える可能性があります。 ③親会社に関する利益相反について 当社は、株式会社GA technologiesの子会社であります。今後、事業拡大を目的とした親会社及びグループ会社との取引を多数行っていく予定です。親会社は、当社の株主総会の議決権の過半数を直接的に保有し、当社の経営への影響力を有しております。そのため、当社は親会社やそのグループ会社との間の取引の公正性を維持するため、これらの取引について、取締役会の決議をする場合には親会社やそのグループ会社と関係のある取締役は議決から除外するなど仕組みを構築するとともに、親会社からの独立性を有する独立役員で社外取締役の監査等委員3名で構成される監査等委員会において、利益が相反する重要な取引・行為について審議・検討を行っており、取引の公正性が保たれるよう運用しております。しかし、当該仕組みが機能せず、親会社やそのグループ会社と当社との間で利益相反が生じる場合には、当社の利益が損なわれる可能性があります。 ④小規模組織であることについて 当社は小規模な組織であり、現在の人員構成における最適と考えられる内部管理体制や業務執行体制を構築しております。当社は、今後の業容拡大及び業務内容の多様化に対応するため、人員の増強及び内部管理体制及び業務執行体制の一層の充実を図っていく方針でありますが、これらの施策が適時適切に進行しなかった場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (4)事業に関する法的規制等に関するリスク ①個人情報の保護について 当社は、当社の提供するサービスを通じて、利用者本人を識別することができる個人情報を一部保有しております。当社は、信頼性の高い外部サーバで当該個人情報を保護するとともに、個人情報保護に関するフローを整備し、個人情報の保護に努めております。 こうした対策にもかかわらず、個人情報が当社の関係者等の故意または過失により外部に流出した場合には、当社が損害賠償を含む法的責任を追及される可能性があるほか、当社の運営するサービスの信頼性等が毀損し、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ②法的規制について 現時点において、当社事業そのものを規制する法的規制はないものと認識しておりますが、情報サービス業界の変化は激しいことから、今後新たな法令等の整備が行われる可能性は否定できず、当該内容によっては当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、不動産に関わる分野におけるインターネット上の表示項目等が規制の対象になる可能性も否定できず、その場合には当社の事業の一部が制約される可能性があります。 (5)その他リスク ①ソフトウエアの減損について 当社は、将来の収益獲得又は費用削減が確実であると認められた開発費用をソフトウエア(ソフトウエア仮勘定含む)として資産計上しております。このうち、プラットフォーム事業に係るソフトウエアについては、技術革新のスピードの早いインターネットを使ったSaaS型サービスであることを鑑み、見込利用可能期間を3年と保守的に設定しております。このソフトウエアについて、クライアントニーズへの適切な対応を実施することにより減損を発生させないよう努める方針ですが、重大な将来計画、使用状況等の変更やサービスの陳腐化等により、収益獲得又は費用削減効果が大幅に損なわれ、ソフトウエアの減損が必要となった場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ②繰延税金資産について 繰延税金資産の計算は、将来の課税所得など様々な予測・仮定に基づいており、経営状況の悪化や税務調査の結果等により、実際の結果が予測・仮定とは異なる可能性があります。従って、将来の課税所得の予測・仮定に基づいて繰延税金資産の一部または全部の回収ができないと判断した場合、繰延税金資産は減額され、その結果、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③新株予約権の行使による株式価値の希薄化について 当社では、当社の役員及び従業員に対するインセンティブを目的とし、新株予約権を付与しており、本報告書提出日現在における発行済株式総数に対する潜在株式数の割合は7.66%となっております。これらの新株予約権が行使された場合には、当社の株式が発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。 ④当社株式の流動性について 当社は、当社株式の流動性の確保に努めることとしておりますが、株式会社東京証券取引所の定める流通株式比率は本報告書提出日現在において28.1%であります。 今後は、当社主要株主等への一部売出しの要請等により流動性の向上を図っていく方針ではありますが、何らかの事情により流動性が向上しない場合には、当社株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それにより当社株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑤配当政策について 当社は、設立以来配当を実施した実績はありませんが、株主に対する配当による利益還元は重要な経営課題として認識しております。しかし、当社は現在成長過程にあると考えており、内部留保の充実を図り、将来の事業展開及び経営体質の強化のための投資等に充当し、なお一層の事業拡大を目指すことが、株主に対する最大の利益還元につながると考えております。将来的には、各期の財政状態及び経営成績を勘案しながら株主に対して利益還元を実施していく方針ではありますが、現時点において配当の実施時期については未定であります。
経営成績の分析 (MD&A)6,625字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①経営成績の状況 当事業年度における我が国の景気動向は、中東情勢の影響を注視する必要があるものの、景気は緩やかに回復しております。 当社の顧客が属する不動産業界におきましては、全体として住宅建設は弱含みで推移しております。その一方で、当社が事業展開している三大都市圏の新築マンション市場においては資材価格や人件費等の建築コストの高騰等を背景として新築マンションの販売価格は引き続き上昇傾向にあります。また、新築マンション価格の上昇を受けて中古マンション価格も上昇基調で推移しており、不動産価格全体としては底堅い動きが継続しております。 このような事業環境の下、不動産情報提供サービスを行う当社はサービスの拡大を積極的に推進しております。当社の主力事業であるプラットフォーム事業(新築マンション事業者向けSaaS型マンションサマリ)においては、ライセンス追加によるMRR(月次経常収益)の積み上げに注力するとともに、リカーリング商材の利用促進を図りました。また、賃貸系データベースの整備・拡充を並行して進め、不動産ビッグデータの更なる強化に努めてまいりました。マンション販売における集客支援を行うデジタルマーケティング領域においては、Web広告運用および広告企画販売に係る売上高は堅調に推移いたしました。 コスト面におきましては本社移転(新宿区から港区)に伴う一過性の費用が発生したほか、「賃料査定DX」等のサービス開発への積極的な投資を実施しました。前年度の大型ショット収益の影響により営業利益は前事業年度を下回りましたが、投資有価証券譲渡による売却益の影響で当期純利益では前事業年度を上回る結果となっております。 この結果、当事業年度の売上高は1,601,996千円(前事業年度比9.1%減)、営業利益は74,315千円(同56.3%減)、経常利益は82,543千円(同50.5%減)及び当期純利益は162,305千円(同28.3%増)となりました。 なお、当社は不動産マーケティングソリューション事業の単一セグメントのため、セグメント別の記載は省略しております。 ②財政状態の状況 (資産) 当事業年度末における流動資産は1,137,081千円となり、前事業年度末に比べ197,828千円増加いたしました。これは主に、投資有価証券の譲渡により預金が172,851千円増加したことによるものであります。 固定資産は220,884千円となり、前事業年度末に比べ27,163千円減少いたしました。これは主に、無形固定資産に計上しているソフトウエアが41,247千円減少したことによるものであります。なお、当該減少は、ソフトウエア開発に伴う資産計上額があったものの、ソフトウエア償却の計上がこれを上回ったことによるものであります。 投資その他の資産は164,745千円となり、前事業年度末に比べ37,150千円増加いたしました。これは主に、譲渡制限付株式報酬制度の導入に伴い長期前払費用が39,763千円増加したことによるものであります。 この結果、総資産は1,357,966千円となり、前事業年度末に比べ170,665千円増加いたしました。 (負債) 当事業年度末における流動負債は239,735千円となり、前事業年度末に比べ51,809千円減少いたしました。これは主に、未払消費税等が36,528千円、未払法人税等が13,868千円減少したことによるものであります。 固定負債は6,176千円となり、前事業年度末に比べ518千円減少いたしました。これは主に、リース債務の返済が進捗したことによるものであります。 (純資産) 当事業年度末における純資産は1,112,053千円となり、前事業年度末に比べ222,994千円増加いたしました。これは主に、従業員のストックオプションの権利行使並びに譲渡制限付株式の割当により自己株式が73,504千円減少したこと及び当期純利益の計上により利益剰余金が149,537千円増加したことによるものであります。 ③キャッシュ・フローの状況 当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ172,851千円増加し、855,904千円となりました。 各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果獲得した資金は27,255千円となりました。これは主に、税引前当期純利益を225,391千円及び減価償却費を66,625千円を計上した一方で、投資有価証券売却益135,714千円及び法人税等の支払額88,158千円を計上したこと及び売上債権が21,223千円増加したこと等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果獲得した資金は137,552千円となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入145,214千円を計上したことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果獲得した資金は8,043千円となりました。これは主に、自己株式の処分による収入が8,505千円あったことによるものであります。 ④生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当社が提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。 b.受注実績 当社が提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。 c.販売実績 当事業年度における販売実績は次のとおりであります。なお、当社は不動産マーケティングソリューション事業の単一セグメントのため、セグメント別の記載を行っておりません。 セグメントの名称   第35期事業年度(自 2025年3月1日至 2026年2月28日)   前年同期比 (%) 不動産マーケティングソリューション事業(千円)   1,601,996   △9.1 合計(千円)   1,601,996   △9.1 (注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため、記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ①重要な会計方針及び見積り 当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。財務諸表の作成に当たり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。 当社の財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載のとおりであります。 当社の財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。 (繰延税金資産の回収可能性) 当社は、繰延税金資産について、将来の事業計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異等について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定の変更により、将来の課税所得が減少した場合、繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。 (固定資産の減損) 当社は、固定資産のうち減損の兆候がある資産について、当該資産から得られる将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定は慎重に検討しておりますが、将来の事業計画や市場環境の変化により、その見積りの前提とした条件や仮定の変更により、回収可能価額が減少した場合、減損損失の計上が必要となる可能性があります。 ②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.  財政状態の分析 「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。 b.  経営成績の分析 (売上高) 当事業年度における売上高は、1,601,996千円(前事業年度比9.1%減)となりました。事業別にはプラットフォーム事業1,006,816千円、デジタルマーケティング事業520,545千円及びその他74,634千円でありました。 プラットフォーム事業においては、中古マンション領域における前事業年度の大型のショット収益に伴う反動減等により、前事業年度比18.7%減となりました。 デジタルマーケティング事業においては、リスティング広告運用では既存顧客の深耕が順調に推移したことに加え、取組みを強化しているCGM広告の取扱いも堅調に伸びたこと等から、前事業年度比10.8%増の増収となりました。 その他事業においては、システム開発受託における受注の増加により、前事業年度比33.9%増となりました。 (売上原価、売上総利益) 当事業年度における売上原価は、人件費や物価の高騰によりサーバー利用料及びリスティング広告運用の拡大に伴う支払手数料が増加した一方で、過年度に実施したSaaSプロダクトの大規模な機能拡張に伴うソフトウエアの減価償却費がピークを過ぎ減少したこと等により、968,526千円(前事業年度比0.7%減)となりました。 この結果、売上総利益は663,470千円(前事業年度比19.6%減)となりました。 当社におけるソフトウエアの償却年数は3年としており、過年度の開発投資に係る減価償却費は今後逓減する見込みであります。これにより、2027年2月期において売上原価の低減を通じた利益の改善に寄与するものと見込んでおります。 (販売費及び一般管理費、営業利益) 当事業年度における販売費及び一般管理費は、賃料査定DXに関する研究開発費及び本社移転に伴う諸費用の増加があった一方で、前事業年度に計上した役員向けストックオプションに係る株式報酬費用及び関西支社移転に係る費用の剥落により、559,154千円(前事業年度比9.4%減)となりました。 この結果、営業利益は74,315千円(前事業年度比56.3%減)となりました。 (営業外損益、経常利益) 当事業年度における営業外収益は、14,975千円(前事業年度比182.1%増)となっております。この主な内訳は、親会社とのグループファイナンス取引における当社貸付金に対する受取利息の計上であります。また、当事業年度における営業外費用は6,747千円となりました。この主な内訳は投資有価証券の譲渡に伴い発生した弁護士報酬等であります。 この結果、経常利益は82,543千円(前事業年度比50.5%減)となりました。 なお、親会社とのグループファイナンス取引は今後も継続的に実施する方針であり、2027年2月期においても受取利息の計上を見込んでおります。 (特別損益、当期純利益) 当事業年度における特別利益は、142,851千円となっております。これは主として、投資有価証券の売却及び従業員向け譲渡制限付株式報酬の割当て時に新株予約権を放棄したことに伴う新株予約権戻入益を計上したことによるものであります。 また、法人税等(法人税等調整額を含む)は63,085千円となりました。 この結果、当事業年度の当期純利益は162,305千円(前事業年度比28.3%増)となりました。 ③目標とする経営指標等の達成状況について 当社は、全社的に重視する指標として売上高及び営業利益を設定しております。 また、サービス毎には、主に新築マンション事業者向けに提供している月額課金制サービス(サマリネット及びリアナビ)における平均顧客単価(サマリネット)、平均顧客数(サマリネット)、ARR(サマリネット・リアナビ)及び解約率(サマリネット・リアナビ)を、不動産仲介事業者(中古領域)向けのデータダウンロードサービスにおいては売上高及び平均顧客数を事業運営上重視する経営指標としております。 それぞれの指標の推移は下表のとおりであります。 第34期事業年度(自 2024年3月1日至 2025年2月28日)   第35期事業年度(自 2025年3月1日至 2026年2月28日) 売上高   (千円)   1,763,285   1,601,996 営業利益   (千円)   170,149   74,315 サマリネット・リアナビ   平均顧客単価   (千円)   247   252 平均顧客数   (社)   286   282 ARR   (千円)   833,682   836,522 解約率   (%)   0.2   0.6 データダウンロードサービス   売上高   (千円)   321,169   91,038 平均顧客数   (社)   3,208   3,662 サマリネット・リアナビについては平均顧客数が286社から282社へ減少いたしましたが、ライセンス追加等のアップセルを推進したことにより平均顧客単価が上昇し、ARRは順調に増加しております。また、解約率は0.6%と上昇したものの、依然として低い水準に抑えられております。 データダウンロードサービスについては、平均顧客数が堅調に増加し利用件数が増加しておりますが、昨年度の大型のショット収益の反動により、売上高が減少いたしました。 ④キャッシュ・フローの状況の分析 キャッシュ・フローの状況の分析につきましては「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 当社の資本の財源及び資金の流動性については、資金の手許流動性や財務健全性を考慮したうえで、原則として自己資金を財源とする方針に基づき事業運営、設備投資を実施しております。 ⑤資本の財源及び資金の流動性についての分析 当社の財政状態及び経営成績の分析については、前記「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」及び「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。 ⑥経営成績に重要な影響を与える要因について 当社の経営成績に重要な影響を与える要因としては、新規住宅及び既存住宅の流通動向や不動産会社の販売促進活動の動向等があります。また、「3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業内容や外部環境、事業体制等、様々なリスク要因が当社の経営成績等に重要な影響を与える可能性があると認識しております。 ⑦経営者の問題意識と今後の方針 当社が今後更なる成長を遂げるために、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載している課題に対処することが重要であると認識しております。そのため、当社の経営成績等に重要な影響を与える要因に対応すべく、当社では新規住宅及び既存住宅を含めた不動産全体の市場動向を鑑みて、顧客のニーズに合わせたサービスを開発・提供していく方針であります。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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