本文へスキップ
超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,053.44+287ドル円158.79-1NASDAQ26,229.57+130S&P 5007,675.19+44SOX 指数11,376.79+889/2終値

Institution for a Global Society

4265 · Growth · 情報・通信業

AIで評価バイアスを補正する人材評価システムを軸に、企業・教育機関向けに人的資本データ基盤を提供するテック企業。

概要

Institution for a Global Society株式会社は、AIを活用した人材評価・教育支援サービスを中核とする情報・通信業企業である。企業向け「GROW360+」、教育機関向け「Ai GROW」、予測市場「Signals」などを展開し、累計130万人超の評価データを蓄積する。2010年設立、2021年に東京証券取引所マザーズ(現グロース市場)へ上場。2026年3月期の売上高は659百万円、従業員38名。

HR事業と教育事業の二本柱

当社グループの事業は、企業向けのHR事業と教育機関向けの教育事業を中核とする。HR事業では、AIによるバイアス補正機能を備えた人材評価システム「GROW360+」、人的資本コンサルティング、DX研修などを提供し、企業の採用・育成・配置・組織開発を支援する。2026年3月期において、HR事業の売上高は前期比増収となった。教育事業では、児童・生徒の非認知能力を可視化する「Ai GROW」を自治体・学校向けに展開し、経済産業省の補助金採択を受けるなど着実に成長している。これらに加え、2026年3月には予測市場プラットフォーム「Signals」のβ版をリリースし、グローバルプラットフォーム事業を新たに立ち上げた。

130万人のデータで支える評価基盤

当社グループの競争優位性は、約10年にわたり蓄積してきた人材評価データにある。2026年3月末時点で、「GROW360+」の登録アカウント数は94.6万人、累計他者評価件数は8,504万件に達する。さらに、全サービスを合わせた登録ユーザー数は約130万人、累計評価データは2億件を超える。これらのデータは、AIアルゴリズムによるバイアス補正や、潜在意識を推定するIAT(潜在連合テスト)技術の改良に活用されている。当社は、評価バイアスを除去する技術や、他者評価に含まれる忖度・甘辛評価をAIで補正する技術に強みを持ち、関連特許を日本国内で6件、海外で1件取得している。こうしたデータ資産と技術が模倣困難な参入障壁を形成している。

営業損失を抱えつつ構造改革に着手

当社グループの売上高は成長傾向にあるが、営業損失が継続している。2018年3月期の売上高は100百万円未満であったが、2026年3月期には659百万円(前期比9.3%増)まで拡大した。一方で営業損失は、2025年3月期に303百万円、2026年3月期に227百万円と縮小傾向にあるものの、依然として赤字である。純損失も2026年3月期に281百万円を計上した。当社は2026年3月期を「構造改革」の期間と位置づけ、全社的なコスト削減(前期比15%)を実施する一方、新サービス「GROW360+」の開発やマーケティングへの投資を継続した。中期経営計画では、2029年3月期に売上高2,200百万円、営業利益率約16%を目標に掲げ、「利益ある成長」への移行を目指している。

子会社再編とグローバル拠点の変遷

当社グループは設立以来、複数の子会社を設立・売却・清算してきた。2014年に教育事業子会社として株式会社igsZを設立するが、2015年に株式会社Z会が株式の70%を取得、2018年には全株式を売却し撤退した。2016年にはベトナム・ホーチミン市にHR事業子会社を設立するが、2020年に清算している。2023年には暗号資産関連事業を目的として英国ヴァージン諸島にONGAESHI Corporationを設立し、2024年にはONGAESHI匿名組合への出資により特定子会社化した。現在のグループ体制は、当社(単体)とONGAESHI Corporationなどで構成される。海外展開としては、インドにおけるGCC(グローバル・ケイパビリティ・センター)設立支援にも取り組んでいる。国内では本社を渋谷区内で複数回移転し、現在は恵比寿南に所在する。

業界の中での役割は人材評価・教育支援ソリューションのプロバイダーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
7億円
営業利益
-2億円
営業利益率
-28.6%
純利益
-3億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2026/3
事業売上構成比利益利益率
HR事業3億円50.0%1億円33.3%
教育事業3億円50.0%1億円33.3%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01企業(人事・人材開発)主力

AIによるバイアス補正技術を活用した人材評価システム「GROW360」等を提供し、企業の採用、育成、配置、昇進、組織開発を支援。人的資本経営や人的資本開示に対応。

AIバイアス補正技術に関する特許を保有

主要顧客三井住友信託銀行

主な製品・サービス2
GROW360+
AIが評価データのバイアスを自動補正し、無意識の反応速度を分析するIAT技術で潜在的な性格を測定する次世代型人材評価システム。全社員に低コストで360度評価を実施可能。
GROW360
360度評価と気質診断により、社員のコンピテンシーや行動特性を可視化する人材評価システム。

02教育機関・自治体準主力

「Ai GROW」により児童・生徒の非認知能力や行動特性を可視化し、教育改善や個別最適化学習を支援。文部科学省の実証事業にも採択。

文部科学省の事業に採択

主な製品・サービス3
Ai GROW
学校向けに最適化した360度評価システム。気質診断とコンピテンシー評価で生徒の能力を可視化し、生成AIが所見作成を支援。
GROW Academy
動画コンテンツと学習指導案・ワークシートを学校単位で提供。アニメでコンピテンシー育成のフレームワークを学べる。
e-Spire
TOEFL型のオンライン英語学習プラットフォーム。リーディング、リスニング、ライティング等をAI採点で学習。

03企業(意思決定支援)副次

予測市場プラットフォーム「Signals」を提供し、企業が社員・専門家等の知見を集約して需要予測やリスク評価などに活用できるようにする。

主な製品・サービス1
Signals
参加者が将来の出来事を予測し、その集合知を確率や価格で可視化するプラットフォーム。経営判断のためのデータ基盤として提供。

04日本企業(グローバル展開)副次

インドにおけるGCC(Global Capability Center)の設立・活用を支援。人材評価技術とデータを活用し、現地人材の採用・評価・育成を支援。

製品と技術

AIでバイアス補正する人材評価ツールGROW360+

「GROW360+」は、当社のHR事業における中核製品である。特許取得済みの2つのコア技術を搭載する。一つは、評価に費やした時間や評価傾向をAIアルゴリズムで分析し、評価データのバイアスを自動的に是正する技術。もう一つは、IAT(潜在連合テスト)を用いて、受検者自身も意識していない潜在的な性格を客観的に測定する技術である。これにより、従来は管理職層に限定されがちだった360度評価を、全社員対象に一人あたり4,000円以下という価格で実施できる。2025年度末時点の登録アカウント数は94.6万人、累計他者評価件数は8,504万件に達する。三井住友信託銀行との提携を通じて取引先企業への展開も進んでいる。

教育現場の非認知能力を可視化するAi GROW

「Ai GROW」は、学校や自治体向けに開発された非認知能力評価ツールである。児童・生徒の創造力、協調性、主体性など、AIが代替しにくい能力を可視化し、教育改善や個別最適化された学びを支援する。2025年度には経済産業省の「探究・校務改革支援補助金2025」の交付が決定し、売上を伸ばした。2024年6月には、株式会社内田洋行の学習eポータルとの専売連携を開始。また、2020年8月から提供する「GROW Academy」は動画コンテンツとして教育現場に活用されている。当社は、非認知能力の評価・育成を次世代教育の標準と位置づけ、自治体・パートナーとの連携によるエコシステム構築を目指している。

ブロックチェーン基盤の予測市場Signals

「Signals」は、2026年3月にβ版がリリースされた予測市場プラットフォームである。ブロックチェーン技術を基盤とし、参加者が将来の出来事や事業成果に関する予測を投稿・取引することで、集合知を確率として可視化する。米国の予測市場大手ポリマーケットの動きを受け、日本でも制度整備が進む中で、当社はWORLD IDとの連携により、企業の社内・サプライチェーン・エコシステム内の知見を活用するサービスとして位置づけている。需要予測、事業成果予測、リスク評価など、経営上の重要テーマに関する意思決定支援を目的とする。暗号資産関連子会社ONGAESHI Corporationを通じた技術開発も進めている。

6件の特許で守られた評価技術群

当社グループは、人材評価・教育支援に関する独自技術を特許で保護している。日本国内で6件、海外(アラブ首長国連邦)で1件の特許を取得済みである。主な技術分野は、(1)潜在意識推定システム(IAT技術を用いた心理測定)、(2)人事評価サポートシステム(評価の自動化・定量化)、(3)情報管理装置(ブロックチェーンによる個人データの分割管理)、(4)人物評価支援システム(定量的人物比較)、(5)情報処理システム(学習・職歴のNFT管理等のWeb3型人材サービス)、(6)人材採用装置(希望待遇と能力スコアの可視化による採用オファー提示)である。これらの知財は、GROWシリーズやSignalsなどの中核サービスの技術的差別化を支える戦略的資産である。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

情報・通信業のなかでの位置

会社が挙げる強い分野

  • 企業(人事・人材開発)AIバイアス補正技術に関する特許を保有
  • 教育機関・自治体文部科学省の事業に採択

有価証券報告書(2026/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。

ブロックチェーン関連、売上減少で赤字

ブロックチェーン技術を活用した社会課題解決ソリューション提供。2025年3月期売上高6億円、営業損失3億円と縮小。同業のCocoliveやVRain Solutionもテクノロジー系だが、同社はブロックチェーン特化で差別化。市場は黎明期で、案件獲得競争が激しく、収益化の道筋が見えない。

強み

  • 特定技術に特化、知的財産やノウハウを蓄積。
  • 公共・自治体向け案件で実績、信頼獲得。
  • 大手企業との協業で案件拡大の可能性。
  • 早期参入でブランド認知、将来の市場拡大に備える。

課題

  • 売上減少かつ営業赤字、収益改善の兆しなし。
  • ブロックチェーン需要が限定的、成長不透明。
  • 赤字継続で資金繰り懸念、追加調達必要。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

情報・通信業の時価総額近傍。太字がInstitution for a Global Society

時価総額で並べると、掲載11社のなかで5番目にあたる。

#企業時価総額PER
1387Aフラー15億円11.9倍
23779ジェイ・エスコムホールディングス15億円
33910エムケイシステム15億円6.0倍
43634ソケッツ15億円17.0倍
54265Institution for a Global Society14億円
64017クリーマ14億円52.8倍
7323Aフライヤー13億円97.4倍
8241AROXX12億円2.4倍
94073ジィ・シィ企画12億円17.5倍
10303Avisumo12億円14.4倍
11184A学びエイド11億円

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 28件

教育事業を目的に設立された2010年

2010年5月、東京都渋谷区神山町において、教育事業を主たる目的としてInstitution for a Global Society株式会社が資本金50,000千円で設立された。創業当初は、教育分野での事業展開を計画し、後のサービス開発の基礎を築いた。同年には東京都渋谷区に本社を置き、小規模な組織からスタートした。この時期は、後の人材評価・教育支援サービスの萌芽期にあたる。

初のオンライン学習ツールと子会社igsZの設立

2014年4月、当社は最初のプロダクトとなるオンライン学習ツール「e-Spire」の提供を開始した。同年11月には、スクール事業を行う100%子会社として東京都渋谷区渋谷に株式会社igsZを設立し、教育事業を拡大した。しかし、2015年1月には株式会社Z会がigsZの株式の70%を取得し、当社の支配権を喪失。これにより、教育事業の一部を外部に委ねる形となった。2018年3月にはigsZの全保有株式を売却し、子会社を完全に手放すことになる。

HR事業参入とベトナム進出

2016年2月、当社は企業向け評価ツール「GROW」の提供を開始し、人材評価・HR事業へ本格参入した。これが現在の主力事業の起点となる。同年8月には、HR事業を行う100%子会社としてベトナム・ホーチミン市にInstitution for a Global Society Asia Company Limitedを設立し、海外展開を試みた。2017年10月には適性検査ツール「GROW360」をリリースし、サービスを拡充。しかし、ベトナム子会社は2020年1月に清算され、海外子会社の維持は困難を極めた。

教育子会社売却によるHR集中経営

2018年3月、当社はigsZの全株式を売却し、教育事業の子会社を手放した。これによりグループはHR事業にリソースを集中することになった。同年8月、本社を東京都渋谷区広尾に移転。2019年4月には学校・自治体向け評価ツール「Ai GROW」をリリースし、教育機関向けの非認知能力評価市場に再参入した。このツールは、後の教育事業の柱となる。2020年にはベトナム子会社を清算し、海外事業の見直しも進めた。12月には本社を渋谷区恵比寿南に移転し、現在に至る。

株式上場とサービスラインナップの拡充

2021年1月、企業向けDX推進支援サービス「DxGROW」の提供を開始し、HR事業の幅を広げた。同年12月、東京証券取引所マザーズに株式を上場。2022年4月には市場区分見直しによりグロース市場に移行した。2020年8月には教育向け動画コンテンツ「GROW Academy」も開始。2023年9月には株式会社JTBと共同開発した「J's GROW」をリリースするなど、提携を通じたサービス拡充も進めた。この時期、売上高は2018年3月期の1億円から2024年3月期には9億円まで成長した。

暗号資産・予測市場へ事業領域を拡大

2023年4月、暗号資産関連事業を行う100%子会社として英国ヴァージン諸島にONGAESHI Corporationを設立。同年10月にはリスキリング・転職一体型サービス「ONGAESHIプロジェクト」のアプリをリリースした。2024年1月、三井住友信託銀行との業務提携を締結し、人的資本ソリューションの提供を開始。2025年7月には幼児向け気質測定ツール「First GROW」、9月には「GROW360+」をリリース。11月にはプルータス・グループと資本業務提携を結んだ。2026年3月、ブロックチェーン基盤の予測市場プラットフォーム「Signals」β版を提供開始し、新たな事業領域への進出を本格化させた。

年表28件を開く

2010年代

  • 2010年5月創業東京都渋谷区神山町に、教育事業を主たる事業目的としてInstitution for a Global Society株式会社(資本金50,000千円)を設立
  • 2014年4月オンライン学習ツール「e-Spire」の提供を開始
  • 2014年11月スクール事業を行う100%子会社として東京都渋谷区渋谷に株式会社igsZを設立
  • 2015年1月株式会社Z会が株式会社igsZの株式の70%を取得
  • 2016年2月企業向け評価ツール「GROW」の提供を開始
  • 2016年8月HR事業を行う100%子会社としてベトナム国ホーチミン市にInstitution for a Global Society Asia Company Limitedを設立
  • 2017年10月適性検査ツール「GROW360」の提供を開始
  • 2018年3月株式会社igsZの保有株式を全て売却
  • 2018年8月本社を東京都渋谷区広尾に移転
  • 2019年4月学校・自治体等教育機関向け評価ツール「Ai GROW」の提供を開始

2020年代

  • 2020年1月Institution for a Global Society Asia Company Limitedを清算結了
  • 2020年8月学校・教育機関向け動画コンテンツ「GROW Academy」の提供を開始
  • 2020年12月本社を東京都渋谷区恵比寿南に移転
  • 2021年1月企業向けDX推進支援サービス「DxGROW」の提供を開始
  • 2021年12月上場東京証券取引所マザーズに株式を上場
  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所マザーズからグロース市場に移行
  • 2022年9月創業「人的資本理論の実証化研究会」を発足(運営事務局)
  • 2023年2月デジタル人材育成・採用一体型の新サービス実現のための「ONGAESHIプロジェクト」に参画
  • 2023年4月暗号資産関連事業を行う100%子会社として英国ヴァージン諸島にONGAESHI Corporationを設立
  • 2023年9月株式会社JTBと共同開発した教育効果システム「J ’ s GROW」の提供を開始
  • 2023年10月リスキリング・転職一体型サービス「ONGAESHIプロジェクト」に係るアプリをリリース
  • 2024年1月三井住友信託銀行株式会社との業務提携を締結、人的資本ソリューションの提供を開始
  • 2024年6月「Ai GROW Lite」が株式会社内田洋行の学習eポータルと専売連携を開始
  • 2024年8月M&AONGAESHIプロジェクトの海外展開に向けて、ONGAESHI匿名組合への出資により特定子会社化
  • 2025年7月幼児向け気質測定ツール「First GROW」の提供を開始
  • 2025年9月企業向け評価ツール「GROW360+」の提供を開始
  • 2025年11月プルータス・グループとの資本業務提携契約を締結
  • 2026年3月予測市場プラットフォーム「Signals」β版提供開始

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。そのうち3項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上収益2029年3月期まで2,200百万円
  • 営業利益率2029年3月期まで約16%
  • 連結営業損益2027年3月期まで黒字転換

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    上流シフトによるHR事業の高度化

    HR事業において、AIエージェント時代に企業が人に求める能力を再設計し、経営戦略と連動した人的資本経営を支援するパートナーへと提供価値を引き上げることで、顧客あたりの価値と関係深度を高め、収益性を向上させる。

  2. 02

    非認知能力の標準化とエコシステム化

    教育事業において、AIが代替しにくい非認知能力の評価・育成を次世代教育の標準とし、個別校営業から自治体やパートナー連携によるスケールモデルへ転換。営業人員に依存しない全国規模の成長を実現する。

  3. 03

    価値連鎖の前方拡張と世界展開

    グローバルプラットフォーム事業で、予測市場による将来の需要・人材予測、日本とインドの連携による先端人材のグローバル調達・組織化、ブロックチェーンによる個人の能力証明基盤を整備し、ストック型収益基盤と世界標準化を進める。

  4. 04

    データ・フライホイールとネットワーク効果の活用

    約2億件の評価データを基盤に、データ蓄積がAI精度向上→提供価値拡大→更なるデータ蓄積を生む正の循環を構築。3事業の連携によるネットワーク効果で模倣困難な参入障壁を強固にする。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 5期分

グループ全体で38人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は626万円で、4期前と比べて0.2%平均年齢は41.4歳、平均勤続年数は4.5年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2022年3月62738.42.545
2023年3月62138.52.651
2024年3月61738.52.854
2025年3月62039.83.348−625
2026年3月62641.44.538−526

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率50.0%
縦線は目安の30%

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社1(国内 1 / 海外 0、うち連結子会社 1) を有報から抽出しています。

主な関係会社
  • 国内
    ONGAESHI匿名組合
    東京都港区赤坂九丁目6番28号 · 連結子会社
    議決権75.0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は7億円営業利益-2億円前期と比べると増収で、売上が+16.7%。

売上高
+16.7%
7億円
営業利益
-2億円
純利益
-3億円
営業利益率
-28.6%
前期比 +21.4%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高9億円7億円
営業利益0億円-2億円
純利益0億円-3億円
1株あたり配当¥0¥0

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は1億円、営業利益は−1億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+0.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q30
2024年1Q1−1−100.0−1
2024年2Q2−1−50.0−1
2024年3Q1−1−100.0−1
2024年4Q53
2025年2Q3−2−66.7−2
2025年4Q3−1−33.3−1
2026年2Q300.00
2026年4Q4−2−50.0−3
2027年1Q1−1−100.0−1

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 9期分

2018年3月期からの9期で、売上は1億円から7億円へ7.0倍に増えた。直近期の営業利益率は-28.6%。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2018年3月1−1−1
2019年3月2−2−2
2020年3月3−1−2
東京証券取引所マザーズに株式を上場
2021年3月500
「人的資本理論の実証化研究会」を発足(運営事務局)
2022年3月700
暗号資産関連事業を行う100%子会社として英国ヴァージン諸島にONGAESHI Corporationを設立
2023年3月7−1−1
ONGAESHIプロジェクトの海外展開に向けて、ONGAESHI匿名組合への出資により特定子会社化
2024年3月900
2025年3月6−3−3−50.0−3
2026年3月7−2−2−28.6−3

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高7億円のうち、営業利益として残るのは-2億円-28.6%。営業外の損益と税金を反映した純利益は-3億円、売上の-42.9%にあたる。営業利益率は業種中央値8.4%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金42.9%3億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金85.7%6億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益-28.6%-2億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
57.1%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比37.0pt
-28.6%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比49.5pt
-42.9%
税金まで払って最後に残る割合
ROA
-50.0%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
-140.0%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 7期分

2026年3月期は営業CFが0億円、投資CFが0億円で、差し引きのフリーCFは0億円この組み合わせは現金積み上げ型にあたる。本業・資産売却・調達のすべてで現金が入ってきている。大型買収や再編の前触れのことも期末の手元現金は5億円で、売上の8.6ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2020年3月−1−11−24
2021年3月−1−1−22
2022年3月106110
2023年3月−100−19
2024年3月−300−36
2025年3月−2−10−33
2026年3月00205

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 9期分

2026年3月期の総資産は6億円。このうち返さなくてよい自己資本が5億円で、自己資本比率は73.6%(業種中央値63.4%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2018年3月55094.8
2019年3月76192.1
2020年3月54190.3
2021年3月54189.8
2022年3月1211192.4
2023年3月1110194.9
2024年3月1110192.9
2025年3月87188.2
2026年3月65273.6

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
5億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
-6億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
2億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
40
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率0 / 30
現金創出営業CFの黒字継続0 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

情報・通信業 605社との比較

同じ情報・通信業の企業と並べると、いちばん上に来るのは自己資本比率605社中174位あたり、逆に低いのは営業利益率605社中584位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
/中央値 13.1%
P25 7.0%P75 20.1%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
-28.6%/中央値 8.4%
P25 3.9%P75 16.1%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
73.6%/中央値 63.4%
P25 45.3%P75 74.7%
売上成長率前期からの売上の伸び
16.7%/中央値 9.1%
P25 1.9%P75 20.2%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
/中央値 2.5%
P25 1.5%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥287で、1年前と比べて-8.0%過去52週の値幅のなかでは15%の位置にある。

¥287+0.0%1ヶ月-1.4%1年-8.0%時価総額14億円
過去52週の値幅
安値¥208高値¥736

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (会社予想)184.0倍
PBR3.52倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

8月20日に前日比+7.25%の296円と反発しましたが、1か月では-12.43%の下落です。7月上旬の399円から8月14日の270円まで約32%下落しましたが、その後反発に転じています。25日移動平均線は300円で株価はやや下回るものの、75日線293円は上回っており、もみ合い圏です。52週高値736円からは約60%低い水準で、52週安値208円からは約42%高です。出来高は8月3日に36万株と急増しましたが、その後は低水準で推移しています。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 15/100)

PERが予想値で176.9倍と非常に高く、業界平均の30.2倍を大きく上回る。PBRは2.76倍で業界平均の3.55倍より低いものの、ROEが5.6%と低く、収益力が弱い。配当利回りは0%で無配。直近の業績は赤字が続き、売上高も減少している。業界平均と比較してPERの乖離が顕著であり、現状の収益では割高感が強い。成長期待があるとしても、ファンダメンタルズとの乖離は大きい。

指標この会社業種平均
PER (予想)184.0倍
PBR3.52倍2.96倍
ROE5.6%12.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

小規模なIT受託会社で、売上高は増減が激しく、2025年3月期には売上6億円、営業損失率50%と赤字が拡大した。強気派は、今後の受注回復やコスト削減による収益改善を期待する。弱気派は、規模の小ささと収益の不安定性を懸念し、競争の激しいIT業界での持続的成長に疑問を呈する。

プラスに働く材料7
  • 受注回復の可能性

    売上は2026年3月期に7億円へ増加見込みで、受注環境の改善が期待される。

  • コスト削減効果

    営業赤字は縮小しており、経費削減の取り組みが収益に寄与する可能性。

  • 低PBRと成長余地

    PBRは2.76倍と割安感があり、業績改善による株価上昇の余地がある。

  • 2026年3月期は売上高7億円へ増収転換2026年3月期影響

    売上高は6億円から7億円に増加、営業損失も縮小

  • 営業損失3億→2億円と赤字幅が減少通年影響

    営業損益は-3億円→-2億円、固定費削減が寄与

  • 予想PER176.9倍が示す黒字転換への期待決算発表後影響

    時価総額13億円に対し予想PER176.9倍、黒字化すれば利益急拡大

  • 小型株で浮動株少なく需給感応度高不定影響

    時価総額13億円と小型、外国人保有3.85%で買い注文に敏感

マイナスに働く材料7
  • 収益の不安定性

    過去3期で売上が大きく変動し、赤字が継続しており業績予測が困難。

  • 規模の限界

    売上7億円規模では固定費負担が重く、競争力ある投資が難しい。

  • 競争激化

    IT業界は価格競争が激しく、小規模企業は受注獲得に苦戦する恐れ。

  • 2期連続の最終赤字で財務リスク2026年3月期影響

    純損益は-3億円が続き、時価総額13億円に対して損失が重い

  • 営業利益率-28.57%と高コスト体質通年影響

    売上高7億円に対し営業損失2億円、固定費負担が過大

  • 配当なしで株主還元が期待できない継続影響

    配当利回りは0%で、復配には黒字化が前提

  • 売上高が9億円から7億円へ減少基調継続影響

    2024年3月期の9億円から2期で7億円に減少、事業縮小の懸念

次の決算で確かめる点
売上高
受注動向とプロジェクト消化の状況を測る基本指標。
営業利益率
収益性改善の度合いを確認するため。
受注残高
将来の売上高の先行指標となるため。

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ3,036人。区分でいちばん多いのは個人・その他60.3%。グループ会社や銀行などの安定株主が14.2%を占め、残る85.8%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
個人・その他74.274.275.673.860.3
証券会社6.56.09.111.321.6
事業法人15.016.610.611.012.5
外国法人3.51.31.70.73.1
金融機関0.61.62.52.61.7
外国人個人0.10.30.60.60.7

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01福原 正大11.86
02株式会社SBI証券11.33
03岩永 泰典6.82
04株式会社ウィザス6.09
05楽天証券株式会社共有口5.99
06プルータス・コンサルティング株式会社5.25
07GMOクリック証券株式会社1.94
08谷家 衛1.57
09觜崎 誠二1.11
10佃 政弘1.07

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 9期分

1株利益は9期で+100%、1株純資産は6期で−99%。直近期のROEは5.6%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%
2018年3月−20,421
2019年3月−31,4009,102
2020年3月−68
2021年3月10.8
2022年3月112605.6
2023年3月−28230
2024年3月−5225
2025年3月−75150
2026年3月−61100

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安

経営陣

7名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は7名。2026/3期の役員報酬は総額66百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約3倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
福原正大代表取締役会長CEO56565,400
中里忍代表取締役社長COO498,600
中江史人取締役753,000
幸田博人取締役67
加納裕常勤監査役66
稗田さやか監査役47
小林武監査役58

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)3484816
社外取締役312124
監査役1666

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容10,356字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループは、「人を幸せにする評価と教育で、幸せを作る人、をつくる。」というビジョンのもと、AIを活用した人材評価・教育支援、人的資本データの可視化、予測市場、ブロックチェーン関連サービス及び日本企業のグローバル人材・事業展開支援を行っています。 当社グループの事業の中核は、個人の能力や可能性を、学歴や経験年数といった従来型の単一指標ではなく、気質、コンピテンシー、スキル、行動特性、将来成果に関する多面的なデータによって可視化することにあります。企業に対しては、人的資本経営、採用、配置、育成、昇進、組織開発を支援し、学校や自治体に対しては、子どもたちの創造力、協調性、主体性など、これからの社会で重要となる非認知能力の評価・育成を支援しています。 これまで当社グループは、AIによるバイアス補正技術を活用した評価システム「GROW」「GROW360」「Ai GROW」を中心に、国内外の企業、学校、自治体、国際機関にサービスを提供してきました。その結果、130万人を超える人材関連データを蓄積しており、これは当社グループの重要な競争優位性の一つとなっています。当社の評価技術は、回答者自身の気質を潜在的な認知バイアスを除去して測定する技術や、他者評価に含まれる忖度・甘辛評価等のバイアスをAIで補正する技術に強みを有しており、関連特許も取得しています。また、当社の取り組みはハーバード・ビジネス・スクールのPeople Analyticsに関するケースとして取り上げられるなど、国内外で一定の評価を得ています。 近年、企業においては人的資本開示の制度化、生成AIの普及、グローバル人材獲得競争の激化を背景に、人材を「コスト」ではなく「将来価値を生む資本」として捉え、定量的に把握・育成・活用するニーズが急速に高まっています。一方、学校教育においても、記憶力や偏差値に偏った従来型の評価から脱却し、子ども一人ひとりの多様な能力や可能性を可視化する評価・教育への転換が求められています。当社グループは、こうした社会変化を成長機会と捉え、人的資本データを軸とした複数の事業領域を展開しています。 第一に、企業向けには、人的資本経営を支援する人材評価・分析サービスを提供しています。「GROW360」は、社員や採用候補者の気質、コンピテンシー、スキルを科学的に測定し、AIにより評価バイアスを補正することで、公平で一貫した人材評価を可能にします。これにより、企業は採用、育成、配置、リーダー選抜、後継者育成などの意思決定を、経験や勘に過度に依存するのではなく、データに基づいて行うことができます。人的資本開示が進む中で、当社グループは企業の人的資本の状態を可視化し、企業価値向上につながる人材戦略の実行を支援しています。また、足元で人間に加えてAIエージェントを組み合わせ、企業価値を最大化することを目指す企業もでてきており、弊社はこのサービスのパイオニアとして「GROW360」を進化させた「GROW360+」で提供しています。 第二に、教育機関・自治体向けには、「Ai GROW」を通じて、児童・生徒・学生の非認知能力や行動特性を可視化し、教育改善や個別最適化された学びを支援しています。生成AIの普及により、知識の暗記や定型的な処理能力だけではなく、創造性、協働力、課題発見力、主体性などの重要性が高まっています。また、非認知能力が高まると、結果として認知能力が向上することも分かっており、幅広い層にアピールできるサービスに成長してきています。当社グループは、学校現場においてこれらの能力を測定し、教育活動に活用できる仕組みを提供することで、将来の社会で活躍する人材の育成に貢献しています。 第三に、当社グループは、企業の意思決定を高度化する新たな領域として、予測市場プラットフォーム「Signals」を展開しています。予測市場は、参加者が将来の出来事や事業成果に関する予測を行い、その集合知を価格や確率として可視化する仕組みです。当社グループは、これを企業内外の専門家、社員、顧客、パートナーの知見を集約する仕組みとして活用し、需要予測、事業成果予測、政策・規制リスク、地政学リスク、サプライチェーンリスク、人材・組織課題など、経営上重要なテーマに関する意思決定支援へ応用していきます。 特に、従来のアンケートや会議では表面化しにくい現場の知見や専門家の見通しを、インセンティブ設計を通じて引き出し、経営判断に利用可能なデータへ変換できる点に、予測市場の大きな可能性があります。当社グループは、これまで培ってきた人材評価、AI、データ分析、ブロックチェーンに関する知見を組み合わせることで、単なる意見収集ツールではなく、企業の将来予測と意思決定を支援する新たなデータ基盤として「Signals」の事業化を進めています。 第四に、当社グループは、日本企業のグローバル人材戦略およびインドにおけるGCC(Global Capability Center)設立・活用支援にも取り組んでいます。生成AIの普及により、ソフトウェア開発、データ分析、AI運用、業務プロセス高度化などの機能を、国境を越えて最適配置する動きが加速しています。特にインドは、豊富なデジタル人材、高い英語運用力、グローバル企業のGCC集積を背景に、日本企業にとって重要な成長拠点となりつつあります。 当社グループは、これまでの人的資本評価・教育支援で培った人材データ、評価技術、企業ネットワークを活用し、同時に企業の戦略に応じた人的資本のTo BeとAs Isを計測し、どのようなスキル人材を採用するかを企業にサービスとして提供してきています。こうした資産を基礎に、日本企業によるインドGCCの立ち上げ、現地人材の採用・評価・育成、既存GCCの高度化、ならびに日本本社との連携強化を支援していきます。これは、国内人材不足への対応にとどまらず、日本企業がAI時代におけるグローバル競争力を高めるための重要な事業機会であると考えています。 第五に、当社グループは、ブロックチェーン技術を活用した個人データ管理、学習・キャリア履歴の真正性担保、人的資本データの利活用に関する研究開発およびコンサルティングを行っています。2020年以降、慶應義塾大学経済学部附属経済研究所FinTEKセンターとの共同研究等を通じて、個人が主体的かつ安全に自らのデータを管理・活用できる仕組みの実証に取り組んできました。 当社グループの事業は、単独の人材評価サービスにとどまるものではありません。AIによる公平な評価、人的資本データの蓄積、教育・育成支援、予測市場による集合知の可視化、ブロックチェーンによるデータの信頼性確保、そしてインドGCC支援を通じたグローバル人材活用を組み合わせることで、企業・学校・個人の意思決定を高度化するデータインフラを構築することを目指しています。 当社グループは、これらの取り組みにより、企業に対しては人的資本経営と事業成長の両面を支援し、教育機関に対しては多様な能力を育む評価と教育を提供し、個人に対しては自らの能力や可能性をより正しく社会に示す機会を提供します。これにより、当社サービスは個人と組織のエンパワーメントを支援し、Society5.0時代における産業データ基盤へと発展していくものと考えています。 また、当社グループの事業は、SDGsで掲げられる17の目標のうち、特に「4. 質の高い教育をみんなに」「5. ジェンダー平等を実現しよう」「8. 働きがいも経済成長も」「10. 人や国の不平等をなくそう」に貢献するものです。AI、データ、ブロックチェーン、予測市場、グローバル人材活用を組み合わせることで、当社グループは「分断なき持続可能な社会を実現するための手段を提供する」という企業パーパスの実現を目指してまいります。 なお、当社グループは、人材評価・育成支援に関するアセスメントサービス、予測市場プラットフォーム、ブロックチェーン関連コンサルティング及びインドGCC支援等の事業において、独自のアルゴリズムや技術要素を活用したプロダクト開発を進めています。知的財産の確保を通じて競争優位性の構築を図っており、現在、日本国内において6件、海外において1件の特許を取得しています。主な技術分野は以下のとおりです。 ・潜在意識を推定する心理測定技術(IAT(*))に関するシステム ・公正で効率的な人事評価を支援するためのアルゴリズム ・採用情報等の個人データを安全かつ分割管理するブロックチェーン活用技術 ・評価結果の定量的な提示を可能にする人物評価支援技術 ・NFT技術を用いた学習・職歴等の履歴管理に関する情報処理技術 ・求職者の希望待遇と能力スコアを視覚化し、採用オファー提示を可能にする人材採用技術 これらの知財は、当社グループの中核サービスにおける技術的差別化を可能とするものであり、今後の新規事業開発や海外展開においても、重要な戦略的資産として位置付けています。 特許名称   事業との関連性(事業の内容文脈) 潜在意識推定システム (日本・アラブ首長国連邦)   人材の心理特性可視化に基づくマッチング支援、アセスメント技術の中核要素 人事評価サポートシステム (日本)   人事評価の自動化・定量化による業務効率化と制度の透明性向上 情報管理装置 (日本)   採用・評価データの個人情報保護を目的とした、ブロックチェーン技術による安全な分割・管理手法 人物評価支援システム (日本)   人材アセスメントの精度向上、定量的な人物比較を可能にするシステム 情報処理システム (日本)   学習履歴・職務履歴情報をNFT等で証明・管理しつつ、プライバシー保護を図るWeb3型人材サービスを支援 人材採用装置及び人材採用システム(日本)   求職者の希望待遇と能力スコアを視覚的に一覧表示し、効率的な比較・選別と採用オファー提示を可能にする人材採用システムに関する特許。 当社グループの主なサービスと、各事業の内容は以下のとおりです。また、次の各事業は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 (1)HR事業 HR事業では、企業の人材採用・育成・配置・組織開発を、人材評価システム、人的資本に関するコンサルティング、DX研修など、多岐にわたるサービスを組み合わせて支援しています。特に、AIによってバイアスを補正した人材評価データを取得、分析し、データに基づく戦略人事を可能にする点に強みを持っています。当社の事業を取り巻く環境として、政府が推進する「人への投資」の流れは一層強固なものとなっています。政府が策定を進める『経済財政運営と改革の基本方針2026(骨太の方針2026)』においても、物価上昇を上回る持続的な賃上げの実現が重要課題とされ、その実現に向けた「三位一体の労働市場改革」を継続・強化する方針が示されています。特に、「リスキリングによる能力向上支援」、「個々の企業の実態に応じた職務給(ジョブ型人事)の導入」、「成長分野への労働移動の円滑化」は、企業の持続的成長に向けた重要な取組みと位置付けられております。こうした政策動向を背景として、当社がソリューションを提供する人事評価・育成市場は、引き続き良好な事業環境が継続し、更なる拡大を見込んでおります。 当社のサービスは、新卒採用の支援から、大企業の事業戦略に不可欠な組織開発、さらには人的資本経営の実現まで、幅広く展開しております。このため、従来の人事部との連携に加え、現在では経営企画部や、企業価値向上の観点から人的資本情報を重視する財務・IR部門など、経営層との直接的な連携が深化しています。こうした経営層との連携強化は、顧客満足度の向上に繋がり、事業の安定性を高めています。 なお、主要なサービスは以下のとおりです。 ① GROW360+ 「GROW360+」は、AI技術を駆使した次世代型の人材評価システムです。最大の特徴は、特許を取得した2つのコア技術にあります。第一に、評価に費やした時間や評価傾向などを基に、AIアルゴリズムが評価データのバイアスを自動で是正します。第二に、質問への無意識の反応速度を分析する技術(IAT)を用いて、受検者本人も意識していない潜在的な性格を客観的に分析します。 これにより、お客様は従来、特定の管理職層などに限定されがちだった360度評価を、全社員を対象に一人あたり4,000円以下という価格で公平かつ一貫性をもって実施できます。近年、企業の持続的成長の鍵である「ワークエンゲージメント」を高める上で、従業員が納得できる「評価の公平性」は極めて重要な要素となっています。また、ダイバーシティ&インクルージョン推進においても、評価プロセスに潜む「無意識のバイアス」は大きな障壁となります。GROW360は、AIによるバイアス補正を通じてこれらの経営課題を根本から解決し、客観的データに基づく公正な評価制度の構築を支援することで、顧客企業のニーズを捉え、導入されています。 「GROW360+」のユーザー(登録アカウント)数は94.6万人、累計他者評価件数は8,504万件(2025年度末時点)となっています。 さらに、三井住友信託銀行との業務提携も順調に進展しており、同行の幅広い取引先企業へのサービス提供を通じて、新たな顧客基盤の開拓を進めております。 なお、プルータス・グループとの資本業務提携を締結し、人的デューデリジェンスの共同開発や人的資本経営コンサルティングの共同開発を進めてまいります。 ② 人的資本理論の実証化研究会 人的資本理論の実証化研究会(Human Capital and Corporate Value)は、人的資本投資のROI(投資対効果)を科学的に解明し、企業の戦略的な意思決定と情報開示を支援することを目的としています。2023年3月期から「人的資本の情報開示」が義務化されたことを背景に、経営者・投資家双方にとって価値のあるデータを提供すべく発足しました。 当研究会は、ノーベル経済学者ゲーリー・ベッカー氏が提唱した理論に基づき、人的資本を「能力」と定義しています。従来、測定・定量化が困難であったこの「能力」を、当社の360度人材評価システム「GROW360」を用いて可視化し、一橋大学 小野教授の監修のもと、参画企業の多様な人材能力データと財務データを統合的に分析し、企業価値向上に繋がる人材戦略モデルの構築に取り組んでいます。 その研究成果は、参画企業における具体的な人事施策や、投資家向け開示情報の高度化に活用されており、2025年度は21社が本研究会に参画しています。 (2)教育事業 教育事業では、AI等の先端技術を活用し、生徒一人ひとりの能力や学びの成果を可視化することで、個別最適な学びの実現と教員の働き方改革を支援する教育ソリューションを提供しています。当社の先端技術を活用した取り組みは、継続的に公的な評価を得ています。現在、文部科学省の「令和6年度 次世代の学校・教育現場を見据えた先端技術・教育データの利活用推進事業」に採択され、生成AIを活用した新たな探究指導モデルの開発・実装に取り組んでいます。また、経済産業省の探究学習支援に関する補助金についても、交付対象となりました。 文部科学省が推進するGIGAスクール構想(*)により、教育現場のICT環境は飛躍的に向上し、当社のデジタル教材や評価システムの活用基盤は全国的に確立されました。 このような環境下、特に主力サービスである「Ai GROW」は、教員の業務負担を大幅に軽減し「働き方改革」に直接貢献できる点が高く評価されています。この「Ai GROW」の順調な成長に加え、株式会社JTBとの共同開発による探究・キャリア教育プログラム「J’s GROW」も導入校数の増加に寄与し、2025年度の総顧客数は523校(前年同期は463校)に到達。個別の学校法人だけでなく、株式会社内田洋行との共同開発による「AiGROW Lite」を通じて、自治体や教育委員会単位での広域導入も本格化しています。 さらに、国内で培ったノウハウを基に、グローバル展開も加速させています。昨年度に引き続きADB(アジア開発銀行)やERIA(東アジアASEAN経済研究センター)と非認知能力に関する国際共同研究を行う一方、ヤマハ株式会社との連携によるコロンビア市場での「Ai GROW」展開や、経済産業省の「グローバルサウス未来志向型共創等事業」を通じたインドでのネットワーク整備など、海外での事業基盤構築を本格化しています。 なお、主要なサービスは以下のとおりです。 ① Ai GROW 「Ai GROW」は、当社のHR事業で実績のある人材評価システム「GROW360」を基盤に、学校・教育機関向けに最適化したシステムです。360度コンピテンシー評価と気質診断により、生徒一人ひとりの能力や可能性、さらには多様な教育活動の効果を可視化します。これにより、カリキュラム設計から日々のクラス運営、進路指導に至るまで、データに基づいた多面的な教育支援を実現します。特に、蓄積された評価データを基に生成AIが所見作成の支援や個別学習アドバイスの素案を生成することで、教員の働き方改革と個別最適な学びを一層強力に推進します。GROW360と共通の尺度を用いることで、子どもから社会人まで一貫した評価軸で個人の成長を捉えることができる点が、当社の最大の強みです。 当社が主なターゲットとする国内の小中高生(小学校4年生~高校3年生)の市場規模は、最新の公的統計によると約950万人にのぼります。この大きな成長機会の中、Ai GROWは1年間利用可能なサブスクリプションモデルとして提供しており、2025年度末時点での累計ユーザー数は39.5万人、累計他者評価件数は11,820万件に達しています。 ② GROW Academy 生徒のコンピテンシーを伸ばすための動画コンテンツと学習指導案、ワークシートを、生徒の人数に関わらず、学校単位で提供しています。生徒のコンピテンシーを伸ばすためのフレームワークを、学校生活を舞台に設定したアニメ形式の動画で分かりやすい事例を交えて習得することができます。カリキュラムや生徒の習熟度に応じて自由に組み合わせて利用でき、指導案も完備しています。Ai GROWとの併用により、新学習指導要領でも求められているコンピテンシー・ベースの教育を実現できるコンテンツ構成です。 ③ 探究力測定パッケージ 探究型学習の教育効果を可視化するための評価「探究力測定」、地域活性化×最先端テクノロジーをベースにした探究学習プログラム「社会実装シミュレーション型プログラム」、探究レポートの「探究Navigator」をパッケージあるいは単体のサービスとしてスポット型で提供しています。Ai GROWとの併用により、新学習指導要領でも求められている探究型学習の成果を総合的に評価・教育することができます。 ④ e-Spire TOEFL®テストの構造に沿って設計されたオンライン英語学習プラットフォームです。VOCABULARY、READING、LISTENING、WRITING(AIによる自動判定付き)の4つのユニットで構成されています。各ユニットには単語や表現を限定した入門・初級レベルから英語の母語話者に近い上級レベルまで幅広い難易度の問題を用意しています。生徒は各自の英語力や学習ペースに合わせて、豊富な演習問題とトレーニングに自由に取り組むことができます。 (注)上記の顧客数は、サービス別で有償利用校数をカウントし、合算した延べ数(自治体案件なども学校ごとに個別カウント)。 (3)グローバルプラットフォーム事業(旧 プラットフォーム/Web3事業) プラットフォーム事業では、AIによる人材評価・人的資本データの可視化で培ってきた技術・データ・顧客基盤を活用し、新たな成長領域として、予測市場プラットフォーム「Signals」及びインドGCC(Global Capability Center)支援事業を展開しています。 予測市場とは、参加者が将来の出来事や事業成果について予測を行い、その集合知を確率や価格として可視化する仕組みです。当社グループがローンチした「Signals」は、企業の経営判断、事業計画、需要予測、サプライチェーンリスク、地政学リスク、人材・組織課題など、従来の会議やアンケートだけでは把握しにくい将来情報を、社員、専門家、顧客、パートナー等の知見を通じて可視化することを目的としています。 生成AIの普及により、企業の意思決定スピードは一段と高まる一方で、不確実性の高いテーマについては、現場や専門家が持つ分散した情報をいかに早く集約し、経営に活用するかが重要になっています。「Signals」は、こうした分散した知見を企業の意思決定に活用可能なデータへ変換するプラットフォームであり、当社グループは、人的資本評価、AI、データ分析、インセンティブ設計に関する知見を組み合わせることで、企業向けの新たな意思決定支援サービスとして事業化を進めています。 当社グループは、これまでの人材評価・教育支援で培った評価技術、人的資本データ、企業ネットワークを活用し、日本企業によるインドGCCの立ち上げ、現地人材の採用・評価・育成、既存GCCの高度化、日本本社との連携強化等を支援していきます。これは、国内人材不足への対応にとどまらず、日本企業がAI・DX時代においてグローバル競争力を高めるための重要な成長機会であると考えています。 <事業系統図> 当社の事業系統図は、以下のとおりであります。既存のHR・教育の2事業においては、企業や学校が直接の顧客となり、その社員や生徒がユーザーとなるビジネスモデルです。 用語集 用語   用語の定義 エンパワーメント   個人や組織が本来持っている潜在能力を引き出し、発揮させること。「権限委譲」や「能力開花」と訳される。社員に自発的な行動や判断を促し、本来持っている能力を発揮させることで、意思決定の迅速化や組織力の向上などが期待できます。 Society 5.0   サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)のこと。第5期科学技術基本計画(2016年度~2020年度)において、我が国が目指すべき未来社会の姿として初めて提唱された(出所:内閣府)。 気質   パーソナリティー。本人も認識できない生まれ持った潜在的な性格のこと。当社では、IAT(潜在連合テスト)技術を活用し、時間差・指の軌跡・間違いの回数などを基に、BIG5と呼ばれる最も代表的なパーソナリティ理論に基づいて気質診断を行います。 コンピテンシー   思考力や判断力、創造力や表現力など個人の行動特性のこと。一般的に経験によって上がっていき、開発が可能な能力のことを指します。当社では、東京大学中原淳研究室(当時)と共同開発したコンピテンシーフレームワーク&モデルをもとに、最低3人からの360度評価に基づいて、25項目(認知・自己・他者・コミュニティの4領域)を測定します。 ブロックチェーン(BC)   インターネット上に構築された価値交換のための基盤技術のこと。通貨や不動産、株式やライセンスなどの価値(資産)をインターネット上で特定の管理者を介することなく安全かつ安価に取引できるようにする仕組み。 認知バイアス   不合理な判断に繋がる、先入観や直感、願望などによる思考の偏りのこと。当社では、IAT技術の活用により、気質以外にも幅広い対立概念に対する認知バイアスの測定が可能で、実際にデジタル-リアルへの親和性などを測定するサービスを提供しています。 People Analytics   人事に関する情報や数字を収集、分析し、客観的なデータを用いて、採用や教育、評価など一連の人事業務の意思決定に活用すること(出所:HRプロ)。 IAT   Implicit Association Test(IAT、潜在連合テスト)は、社会心理学の分野において心的表象と対象物及び対象概念との潜在的な関連の強さを測る手法として、アンソニー・グリーンワルド、デビー・マギー、ジョーダン・シュワルツによって1998年に開発されました。偏見、固定観念、差別を見極めるための手法として、被検者の自己分析よりも信頼性の高い指標と考えられています。 GIGAスクール構想   児童生徒1人1台端末の整備及び校内通信ネットワークの整備によって、多様な子供たちを誰一人取り残すことのない、公正に個別最適化された学びを全国の学校現場で持続的に実現させるために、文部科学省が2019年12月に発表した取り組み。
経営方針・対処すべき課題5,710字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針と経営環境 当社グループを取り巻く経営環境は、生成AIから「AIエージェント」へと進化する急速なデジタル化により、構造的な変化の只中にあります。AIエージェントが定型的な業務を自律的に担う時代を迎え、人に求められる能力は根本から変化しており、知識や作業の習熟以上に、AIが代替しにくい「非認知能力」(やり抜く力、協働、創造性、主体性等)と、AIを使いこなす力が、個人と組織の競争力を左右するようになっています。一方で、AIや先端技術の活用を担う高度人材は国内で大幅に不足しており、政府試算ではIT・エンジニアリング分野において2030年に最大約79万人の人材が不足するとされ、企業がこの変化に対応するための人材を国内のみで確保することは一層困難になっています。こうした中、企業が求める人材と実際に提供される人的資本とのミスマッチは国内外で一層顕在化していますが、多くの企業・教育機関・自治体がこれを定量的に捉える仕組みを有していないことが、その解決を困難にしています。 このような経営環境のもと、当社グループは、「分断なき持続可能な社会を実現するための手段を提供する」ことをパーパスに、「人を幸せにする評価と教育で、幸せを作る人、をつくる」ことをビジョンに掲げ、企業と個人の双方を支える「AIエージェント全盛時代の人的資本パートナー」となることを基本方針としております。すなわち、約10年にわたり蓄積してきた独自の評価システム「GROW」と、2026年3月末時点で累計2億件を超える評価データ及び約130万人を超える登録ユーザーを基盤に、人の能力を公正に可視化する評価を起点として、AIエージェント時代に企業が真に必要とする能力を見極め、それを育成するとともに、国内で不足する先端人材については日本とインドを結ぶ連携を通じてグローバルに獲得・組織化することまでを一貫して支援し、人的資本の価値を最大化してまいります。 AIエージェントが業務を担う時代において、当社グループは、人の能力を「測り・育て・予測し・調達し・証明する」まで一気通貫で支援する人的資本のプラットフォームの構築を進めてまいります。具体的には、HR事業において、AIエージェントを前提として「人に求められるスキル・能力要件」を再設計し、評価(GROW360+・スキルマップ)と分析・コンサルティングを通じて、企業の経営戦略と連動した人的資本経営を支援いたします。教育事業においては、AIが代替しにくい非認知能力を、児童・生徒から社会人まで継続的に評価・育成し、次世代に求められる力を育みます。さらにグローバルプラットフォーム事業(旧 プラットフォーム/Web3事業)では、組織の集合知を活用した予測市場により将来必要となる能力・人材を予測するとともに、日本とインドを結ぶ連携を通じて国内で不足する先端人材のグローバルな獲得・組織化を支援し、加えてブロックチェーンを用いて、個人が自らの能力を生涯にわたり主体的に証明・活用できる基盤を整備いたします。これら3つの事業を一体的に展開し、事業間の連携によるネットワーク効果を競争優位の源泉としてまいります。 当社グループは、2026年3月期に構造改革を完了し、以降は「利益ある成長」のフェーズへと移行いたします。日本を起点に海外への展開を進め、当社グループが構築する人的資本システムを世界標準とすることを目指してまいります。 (2)目標とする経営指標 当社グループは、2026年3月期までに構造改革を完了し、以降は「利益ある成長」のフェーズへ移行します。中期経営計画(2027年3月期~2029年3月期)では、①HR事業の上流シフト(測定サービスから人的資本IRパートナーへ)、②教育事業のチャネル転換(個別校営業から自治体・パートナー連携による教育エコシステムへ)、③グローバルプラットフォーム事業のGCC設立支援と集合知プラットフォームの展開、という3つの構造転換を成長戦略の柱とし、2029年3月期に売上収益2,200百万円・営業利益率約16%を目指します。 (3)中長期的な会社の経営戦略 当社グループの中長期的な成長戦略の基本は、約10年にわたり蓄積してきた評価データという模倣困難な資産を起点として、AIエージェント全盛時代における人的資本の価値連鎖、すなわち人の能力を「測る・育てる・予測する・調達する・証明する」という一連のプロセスを一貫して押さえ、人的資本領域の標準を構築することにあります。これにより、①顧客あたりの提供価値の最大化(上流化)、②事業領域の拡張(現在から未来へ、子どもから社会人へ、国内から世界へ)、③模倣困難な参入障壁の構築、を同時に追求してまいります。当社グループは、2026年3月期に構造改革を完了して「利益ある成長」のフェーズへ移行し、中期経営計画(2027年3月期~2029年3月期)においては、次の3つの構造転換を通じて不連続な成長を目指します。 第一は、提供価値の「上流シフト」であります。HR事業において、人材の測定という単発のサービスにとどまらず、AIエージェントを前提として企業が人に求める能力を再設計し、経営戦略と連動した人的資本経営を支援するパートナーへと提供価値を引き上げます。これにより顧客あたりの価値と顧客との関係深度を高め、収益性を向上させてまいります。 第二は、「非認知能力の標準化とエコシステム化」であります。教育事業において、AIが代替しにくい非認知能力の評価・育成を次世代教育の標準へと押し上げるとともに、個別の学校への労働集約的な営業から、自治体・パートナーとの連携によるスケールモデルへと転換します。これにより、高い収益性を維持しながら、営業人員に依存しない全国規模の成長を実現してまいります。 第三は、「価値連鎖の前方拡張と世界展開」であります。グローバルプラットフォーム事業において、当社の事業領域を「現在の人的資本を測る」ことから前方へと拡張いたします。具体的には、組織・サプライチェーン・エコシステムに分散する集合知を経営資源として活用し、需要・事業の成否・リスク、さらには将来必要となる人材・能力といった未来の事象を予測して、企業の経営判断の高度化に資する予測市場を展開いたします。あわせて、国内で不足する先端人材については、日本とインドを結ぶ連携を通じてグローバルに調達・組織化するとともに、ブロックチェーンを用いて、個人が自らの能力を生涯にわたり主体的に証明できる基盤を整備いたします。これらにより、ストック性の高い新たな収益基盤を構築するとともに、当社の人的資本システムの世界標準化を進めてまいります。 これら3つの構造転換は、相互に独立したものではなく、評価データという共通基盤の上で連携し合う点に本質的な強みがあります。評価データの蓄積がAIの精度を高め、提供価値と利用者の拡大が更なるデータの蓄積につながる「正の循環(データ・フライホイール)」と、3事業の連携によるネットワーク効果により、時間とコストでは追随し難い参入障壁を一層強固にしてまいります。さらに、ブロックチェーンを活用して個人が自らの能力データを主体的かつ安全に管理・流通できる仕組みや、トークンを媒介とした適切なインセンティブ設計を通じて、幼少期から社会人までをシームレスに繋ぐ持続可能な人的資本のエコシステムの構築を目指してまいります。 これらの戦略を推進するために、当社グループは、強力な参入障壁となるビッグデータ資産(約2億レコード)、独自開発のアルゴリズム・知的財産(特許取得済み7件・出願済み6件)、ネットワーク効果等を活用し競争優位性を高めています。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループでは、社会基盤たるプラットフォーマーへの変容を実現するために取り組むべき課題を下記のとおり認識しております。これら経営課題を克服するためにも、社会的信用度・知名度の向上、内部管理体制の整備・充実による経営管理体制の充実・強化等が重要と考えております。 ① 収益化に向けた事業構造の確立 当社グループは、2027年3月期において連結営業損益の黒字転換を計画しており、当該目標の達成を最重要課題と認識しております。当連結会計年度より実行してきた全社的なコスト構造の最適化を通期で寄与させるとともに、AI活用による業務効率化を全社的に推進し、生産性の向上を図ってまいります。あわせて、収益性の高い領域への経営資源の集中配分を進めることで、持続的な黒字基盤の確立を目指してまいります。 ② 優秀な人材の確保・育成 当社グループは、事業領域の拡大に伴い高度化する人材ニーズに応えるため、採用・育成・活用を一体で推進する統合タレント戦略を採っています。 外部採用については、専門性が不可欠なポジションに的を絞ることで採用単価の上昇を抑えつつ、既存社員のポテンシャル最大化を成長エンジンと位置付けております。European Skills, Competences, Qualifications and Occupations(ESCO)を基盤としたスキルマップに自社独自のジョブレベルを重ね、全社員のスキルと期待水準のギャップを継続的に可視化してまいりました。 特に、当連結会計年度においては、これまで2年間にわたり蓄積してきたスキルポートフォリオデータの分析を通じて、業績への影響度が高いコアスキルが明確化されつつあります。生成AIをはじめとする技術革新により求められるスキルが急速に変化する中、当社は業務及びスキル領域を、生成AIによる代替・補完が可能な領域と、人による継続的な能力向上が競争力の源泉となる領域に切り分け、後者へリスキリング投資を集中配分する一方、前者については生成AIの活用による生産性向上を推進してまいります。 これにより、人的資本と先端技術を最適に組み合わせ、自律的な学習と成長を促進する組織づくりとともに、組織全体の生産性向上を加速してまいります。 さらに、柔軟な働き方を支えるリモートワーク制度や福利厚生を活用し、エンゲージメントと生産性を高めながら、中長期的には採用依存度の低減と総人件費の最適化を実現し、企業価値の持続的向上につなげてまいります。 なお、こうした自社における人的資本データ活用の実践知見は、当社サービスの高度化及び顧客支援にも還元しております。 ③ サービス開発とテクノロジー基盤の強化 当社グループは、評価・教育を軸に個々人の成長を支援する事業を展開しており、生成AI、ブロックチェーン/Web3、セキュアデータ基盤等の技術革新を、サービス進化の好機と捉えております。 具体的には、評価システム「Ai GROW」の大幅な機能アップデートをはじめとする既存サービスの継続的な機能拡充に加え、当連結会計年度にローンチした予測市場プラットフォーム「Signals」の本格展開、及びゼロ知識証明・秘密計算等の先端技術を活用したブロックチェーンコンサルティングの提供など、最新技術を取り込んだ新サービスを適時・迅速に開発し、市場へ提供してまいります。 これらを支える技術体制として、(イ)高度専門人材の確保・育成、(ロ)先端技術への継続的な投資及び外部連携 を二本柱に、開発管理体制及び品質管理体制の強化を進め、安定的かつ高品質なサービスを継続的に提供できる体制を整備してまいります。 ④ 組織体制の強化 当社グループは、2027年3月期における収益化への転換、戦略的パートナーとの提携拡大及び海外展開の本格化を見据え、これらを支える組織・ガバナンス体制の一層の高度化を重要課題と認識しております。 具体的には、業務執行体制の効率化と意思決定の迅速化を図るとともに、外部パートナーとの連携拡大に対応した内部管理体制の整備、海外事業展開に対応したコンプライアンス及びリスク管理体制の構築、並びに生成AI・Web3等の先端技術活用に伴う情報セキュリティ管理の強化を進めてまいります。あわせて、コーポレート・ガバナンスの実効性向上を継続的に図り、持続的な成長と企業価値向上を支える経営基盤を確立してまいります。 ⑤ 財務基盤の強化 当社グループは、持続的な成長及び安定的な事業運営を実現するため、収益構造の改善及びキャッシュ・フロー創出力の向上を重要課題と認識しております。 また、当連結会計年度においては、金融機関からの借入や戦略的パートナーとの提携を通じた資金調達を実施し、財務基盤の強化を進めてまいりました。 今後も継続的なコスト最適化に取り組むとともに、多様な資金調達手段及び外部パートナーとの連携を活用し、事業成長と財務健全性の両立を図ってまいります。 ⑥ グローバル事業の確立 当社グループは、グローバル市場における事業機会の拡大を重要な成長戦略の一つとして位置付けております。これまで国際機関やグローバル企業との連携のもと、グローバルサウスを中心とした実証的取り組みを進めてまいりました。当連結会計年度においては、巨大な人材輩出市場であるインドにおける事業展開の立ち上げを進めるとともに、国際機関との連携を通じた新規案件の創出に注力し、将来的なグローバル人材データプラットフォームの構築を視野に事業基盤を拡大してまいります。 なお、事業展開にあたっては、各地域の市場ニーズ、法規制及び商習慣を踏まえた最適な事業モデルの構築、製品・サービスのローカライズ、及び現地パートナーとの協業体制の強化を進めてまいります。
事業等のリスク6,965字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)事業環境に関するリスクについて ① HR関連市場について 当社グループは、企業における人材マネジメント課題の解決に向け、人材評価サービス(GROW360+)、スキルマップ作成、人的資本研究会の運営、組織コンサルティング(人的資本IR・人的資本デューデリジェンスを含む)を一体的に提供し、採用・配置・育成・組織開発から経営の上流領域までを支援するソリューションを展開しております(事業セグメント:HR事業)。 近年、国による人的資本開示の義務化や「人的資本可視化指針」の整備等により、企業に求められる開示責任は一段と高まっており、当社グループはこうした政策的動向に即した上流サービスの提供を進めております。さらに、グローバルサプライチェーンの再構築、海外子会社との連携、M&A後の組織統合といった経営意思決定の局面においては、組織内外の知見を集約する「集合知の経営活用」へのニーズが顕在化しつつあります。 当社グループは、コンピテンシー及びスキルの測定にとどまらず、ブロックチェーン基盤の予測市場プラットフォーム「Signals」(主要顧客は企業)を通じて、社内・サプライチェーン・エコシステム内の集合知を経営資源として可視化・活用するサービスを提供することで、企業向け人的資本マネジメント市場の上流支援を強化してまいります。 こうした事業環境は当社グループの成長機会である一方、人的資本開示や集合知活用に関する顧客企業のニーズの顕在化スピードに当社グループの開発・販売体制が追随できない場合、社会的要請や制度の変化への対応を欠いた場合、又は予測市場をはじめとする新サービスの社会的受容が想定より進まない場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 教育関連市場について 当社グループは、子ども・学習者を対象とした非認知能力評価及び教育支援サービスを展開しております。具体的には、文部科学省が提唱するGIGAスクール構想を背景とした教育のオンライン化やICT活用の推進、並びに非認知能力評価への社会的関心の高まりを背景として、児童・生徒向けの「Ai GROW」及び「探究アセスメント」(事業セグメント:教育事業)を、自治体(教育委員会)・教育機関・学習教材/ICT事業者との連携を通じて全国展開しております。加えて、就学前段階の子どもを対象としたアセスメントサービス「FirstGROW」(保育事業者・法人顧客を経由して提供)の提供を開始するなど、提供対象の拡大にも取り組んでおります。 しかしながら、国の教育政策や補助金等の予算措置の変動、自治体・パートナー連携の進捗の遅延、保育事業者・法人顧客の導入意思決定の鈍化、あるいは教育現場・保育現場における環境やニーズの急激な変化に当社グループが適切に対応できない場合には、当該市場における当社サービスの成長が阻害され、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、長期的には、少子化の影響により利用対象者が減少する可能性があるものの、当社サービスの市場規模は今後拡大することが見込まれます。今後、少子化が当社の想定を超えて急速に進展した場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ③ グローバル新規事業について 当社グループは、グローバル人材の流動化と人的資本の国境を越えた活用の進展を背景として、グローバル新規事業を展開しております。具体的には、スキルや学習履歴を改ざん不能な形で記録するSBT(Soulbound Token)関連サービス等を展開しており、当社グループの中長期的な成長ドライバーとして位置付けております。 なお、Signalsについても、国内のみならず海外への展開も今後計画しております。 Signalsは国内法規制に準拠した設計であり、賭博等に関連する法令には該当しない企業グループ内利用のプラットフォームですが、法規制は各国において依然として整備途上であり、規制の変更や新設、又は地政学的環境の変化が当社のサービス提供に影響を及ぼす可能性があります。また、当該事業の特性上、ブロックチェーン技術、海外拠点設立支援に関する高度な知見を有する人材の確保が重要な課題となっており、競争環境の中で適切な人材を確保・維持できない場合、事業の継続的な成長が損なわれるリスクがあります。これらの対応が不十分であった場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 競合等について 基幹サービスである「GROW」は、AIを活用した特許技術を数多く利用した当社独自の人材評価システムで、子どもから大人まで同じ枠組みで非認知能力の測定が可能です。 他方で、人的資本開示の義務化を契機として、人材アセスメント及び人的資本データ活用に対する社会的関心が一段と高まったことを背景に、コンサルティングファーム、人事系SaaS事業者、海外グローバルHRベンダー、並びに生成AI・大規模言語モデル(LLM)を活用したHRテクノロジー・評価ツールを提供するスタートアップ 等、多様なプレイヤーの参入が進んでおり、競争環境はこれまでの「市場創出フェーズ」から「市場形成・競争 激化フェーズ」へと移行したと認識しております。 また、予測市場プラットフォーム「Signals」の領域につきましても、現時点で国内に直接の競合は見られないものの、海外には企業内利用ではないものの同様のテクノロジーを活用したサービスが既に存在しており、今後、海外プレイヤーが領域を変えての国内市場への参入や、海外市場における競合の顕在化の可能性があります。 また、非認知能力の可視化や予測市場の運用にあたっては個人データを取り扱う側面があるため、個人情報保護に対する社会的要請の高まりにも対応が求められます。これらのリスクに対しては、技術的優位性の維持、特許等の知的財産による保護、個人情報保護体制の強化、顧客ニーズに基づく上流サービス(人的資本IR・DD、組織コンサルティング等)への進化等を通じて対応を図ってまいりますが、これらに適切に対応できない場合、当社グループの事業活動及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 業績の季節偏重について HR事業におきましては、顧客企業の事業年度末に1年の報告や完了が求められる案件が多いことや、予算執行のタイミング、採用スケジュールの都合により、売上計上時期が3月に偏重する傾向があります。同様に、教育事業におきましても、主に、自治体から受注したプロジェクトにつきましては、事業年度末に報告や完了が求められるため、売上計上時期もしくは検収時期が3月に偏重しております。 このため、検収時期の変動等により売上計上時期が翌期となった場合、もしくは3月度の売上が計画どおりに進捗しなかった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ⑥ 技術革新について 当社はAIを活用した人材評価サービスを展開しておりますが、AI分野においては、生成AIを含む技術革新やサービス開発が急速に進展しており、市場環境や顧客ニーズも大きく変化しております。当社はそうした技術革新や市場環境の変化に対応できる体制づくりに努めておりますが、今後、技術革新のスピード、新たなビジネスモデルや競合サービスの出現、関連法規制や社会的要請の変化に当社が適時適切に対応できない場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ⑦ 事業拡大に伴う継続的な設備・システム投資について 当社は極めて速い技術革新のスピードに対応していくために、必要な研究開発資金を適時適切に投入するとともに、サーバ等の設備に順次投資を行っていく必要があります。 今後、当社の想定を超える設備・システム投資が必要となった場合には、減価償却費の増加が利益を圧迫する可能性があります。また、設備・システム投資にもかかわらず、当社の想定を上回る急激な事業環境の変化等により、想定した投資効果を得ることができない場合には、固定資産に関して減損損失等が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ システム障害について 当社の事業は、サービスの基盤をインターネット通信網に依存しております。そのため、自然災害や停電、事故等により通信ネットワークが遮断された場合には、サービスを提供することが不可能な場合があります。また、アクセスの一時的な増加による負荷増大によって、当社のサーバが停止し、サービス提供に支障が出る場合があるほか、外部からの不正な手段によるコンピュータ内への侵入等の犯罪や当社担当者の過誤等によって、当社のシステムに重大な影響が出る場合があります。 当社としましては、定期的なシステムのバックアップを実施するとともに、外部のデータセンターを利用することでセキュリティ強化や安定的なシステム運用ができるような体制の構築に努めておりますが、前述のような状況が発生した場合には、サービスの提供が困難になる可能性があり、その結果、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 感染症の影響について 当社グループは、企業及び教育機関向けにサービスを提供しておりますが、感染症の流行その他の事由により社会経済活動が停滞した場合には、顧客企業等の投資・採用活動の縮小、営業活動の制限等が生じる可能性があります。また、事業環境や顧客ニーズの変化に適切に対応できない場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)事業運営・組織体制に関するリスク ① 特定人物への依存について 当社創業者である代表取締役会長 福原正大は当社の経営において重要な役割を果たしておりますが、2024年6月より、長年取締役を務めてきた中里忍が代表取締役社長に就任、現行の経営体制へと移行してから2年が経過しております。中里社長を中心とした事業推進及び迅速な意思決定が定着したことにより、持続的な成長を目指した経営体制の構築は一歩進んだものと考えております。当社グループとしては、引き続き代表取締役会長及び代表取締役社長に過度に依存しない組織体制への移行を進めるとともに、次世代の人材育成及び経営基盤のさらなる強化に努めておりますが、両名が何らかの理由で業務執行できなくなった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、代表取締役会長の福原正大は慶應義塾大学にて教授を兼務しておりますが、実際の業務関与時間等の状況から見て、当社グループの事業運営に支障はないと考えております。 ② 個人情報保護について 当社は、人材評価システムを利用したサービスを提供しているため、顧客である企業の社員及び採用候補者及び顧客である学校・教育機関の生徒・学生に関する個人情報を扱っております。当社では、個人情報の保護に関する法令に従い厳格な管理を行うとともに、情報セキュリティについて適切な保護体制を構築するため、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)及びプライバシーマークの認証を取得・維持しております。当連結会計年度においては、プライバシーマークの3回目の更新(登録番号:第21004769(03)号)を完了したほか、今後の事業展開を見据え、GDPR(欧州一般データ保護規則)をはじめとする国際的なデータ保護基準を意識したプライバシーポリシーの改定等、情報管理体制の強化に努めております。しかしながら、予期せぬサイバー攻撃やヒューマンエラー等により個人情報の漏洩や不正利用等の事態が生じた場合、取引先からの契約解除や損害賠償請求、当社グループや提供サービスに対する社会的信頼の低下等により、当社グループの事業活動及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 知的財産権について 当社は、運営するコンテンツ及びサービスに関する知的財産権の獲得に努めており、当連結会計年度においては、国内にて「人材採用装置及び人材採用システム」に関する特許が新たに登録されたほか、海外(ベトナム)においても特許の査定通知を受領するなど、知財基盤の強化を進めております 。また、第三者の知的財産権を侵害しないよう、十分な注意を払っております 。 しかしながら、今後当社が属する事業分野において、予期せぬ理由により第三者の権利侵害が成立した場合は、損害賠償及び使用差止め等の訴えを起こされる可能性や、ライセンス料等の対価の支払いが発生する可能性があり、また、当社の知的財産が第三者に侵害された場合も含め、これらが適切に解決できない場合には、当社グループの事業活動及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 人材の確保・育成について 当社が今後さらなる業容拡大に対応するためには、継続して優秀な人材の確保・育成が重要な課題となります。現在も採用による人材の獲得に加え、入社後の社内研修や各種勉強会の開催、福利厚生の充実等、社員の育成及び人材の流出に対応した各種施策を推進しております。なお、現時点では業績や経営環境を踏まえ、採用活動は選択的かつ慎重に進めておりますが、優秀な人材との出会いには柔軟に対応する方針です。加えて、社内における人材育成の強化にも注力しており、スキルマップに基づくジョブレベルの向上を通じて中核人材の育成を進めております。また、当社は社員の働きがいや組織への帰属意識の向上を重視しており、エンゲージメント向上に資する施策の導入や、社員の意見を可能な範囲で把握し一定の配慮を行う取り組みを推進しております。しかしながら、これらの施策が十分に機能せず、社員のモチベーションや組織への定着が低下した場合には、人材の流出や生産性の低下を招き、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 さらに、高度な技術を持つエンジニアやデータサイエンティスト等の人材の確保競争は激化しており、新規採用や社内育成が計画通りに進まない場合には、適正な人員配置が困難となり、競争力の低下や事業規模拡大の制約要因となる可能性があります。これらの状況は当社グループの事業及び業績に影響を及ぼすおそれがあります。 ⑤ 小規模組織であることについて 当社は小規模な組織であり、内部管理や業務執行についてもそれに応じた体制となっております。当社では、今後の業容拡大及び業務内容の多様化に対応するため、人員の増強及び内部管理体制や業務執行体制の一層の充実を図っていく方針でありますが、これらの施策が適時適切に進行しなかった場合やこれらの施策の遂行に要する費用等の負担が増大した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について 当社は取締役及び従業員に対し、長期的な企業価値向上に対するインセンティブ等を目的として、新株予約権を付与しているほか、今後も優秀な人材確保のため新株予約権を発行する可能性があります。現在付与されている、または今後付与する新株予約権の行使が行われた場合、発行済株式数が増加し、1株当たりの株式価値を希薄化させる可能性があります。また、新株予約権の行使により発行された株式が、一度に大量に市場に流入することになった場合等には、適切な株価形成に影響を及ぼす可能性があります。本書提出日現在における新株予約権による潜在株式数は877,981株であり、発行済株式総数4,773,400株の18.4%に相当します。 ⑦ 配当政策について 当社は、利益配分につきましては、将来の事業展開と経営体質の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、経営成績に応じた配当を実施していくことを基本方針としております。しかしながら、当面の間は内部留保の充実を図り、内部留保資金につきましては、優秀な人材の確保や新技術の導入及び独自製品開発に向けた投資に充当し、企業価値の向上に努める方針であります。そのため、当社は、本書提出日現在では配当を行っておらず、また今後の配当実施の可能性及び実施時期については未定であります。 ⑧ 訴訟等について 当社グループは、現時点において提起されている訴訟はありません。しかしながら、将来において当社グループの取締役、従業員の法令違反等の有無にかかわらず、予期せぬトラブルや訴訟等が発生する可能性は否定できません。かかる訴訟が発生した場合には、その内容や賠償金額によって、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)9,497字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態の状況 (資産) 当連結会計年度末における資産は、649,164千円となり、前連結会計年度末に比べ119,681千円減少しました。これは主に、現金及び預金が171,435千円増加したものの、受取手形及び売掛金が196,651千円、投資有価証券が82,315千円減少したことによるものです。 (負債) 当連結会計年度末における負債は、170,691千円となり、前連結会計年度末に比べ106,662千円増加しました。これは主に、長期借入金が21,000千円、転換社債型新株予約権付社債が80,000千円増加したことによるものです。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産は、478,472千円となり、前連結会計年度末に比べ226,344千円減少しました。これは主に、第三者割当増資80,250千円により資本金が40,612千円、資本準備金が40,612千円増加したものの、親会社株主に帰属する当期純損失の計上により利益剰余金が281,595千円減少したことによるものです。 ② 経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益が高水準を維持し雇用環境も堅調であったため、底堅く推移しました。AI関連需要は引き続き高く、半導体、データセンター、電力・インフラ投資などの成長領域では投資意欲が旺盛です。また、賃上げの継続や、企業価値向上に向けた人的資本・成長投資への要請の高まりを背景に、国内企業においても人材・AI活用への投資は重要性を増しています。一方で、米国の通商政策や地政学リスク、国外経済に影響を受ける形で、物価上昇の長期化、国内長期金利の上昇、為替・金融資本市場の変動等により、先行きが不透明な状況は続いています。加えて、ブロックチェーン領域では、日本においてもステーブルコインを含むデジタル資産に関する制度整備が徐々に進んでおり、投機的用途にとどまらず、決済・金融インフラとしての活用可能性に対する関心が高まっています。 当社グループは、「分断なき持続可能な社会を実現するための手段を提供する」をパーパスとし、個人の能力を科学的に「見える化」し、その成長を支援するサービスを提供しています。具体的には、能力データを活用した学習教材や研修プログラムを学校・企業・自治体等に展開しています。また、2026年3月にブロックチェーン基盤の予測市場プラットフォーム「Signals」をローンチいたしました。WORLD IDとの連携により、企業が社内・サプライチェーン・エコシステム内の集合知を経営資源として活用することを可能にするサービスです。今後、国内外の企業において、社内、サプライチェーン、エコシステム内での貴重な情報を集合知による経営資源として活用し、AI時代に必要とされる個人の予測能力を測る基盤導入を支援していきます。 人的資本投資については、有価証券報告書での情報開示が定着する一方、政府が昨年6月に示した新たな方針では、開示情報の「比較可能性の向上」や、形式的な開示から脱却し、経営戦略と連動した実践を企業に求める動きが加速しています。これにより、単に情報を開示するだけでなく、投資対効果(ROI)を最大化し、企業価値向上へどう貢献するかを具体的に示すことが、市場から一層強く求められる段階に移行しました。当社グループはこうした市場動向を踏まえ、人材評価・育成サービスにおけるテクノロジー活用を着実に進めています。 教育市場においては、新学習指導要領を履修した第一期生が2025年度に卒業期を迎え、大学入学共通テストで「情報Ⅰ」が課されたことに加え、大学入試全体で総合型選抜の枠が拡大していることから、探究力や主体性といった非認知能力の重要性が一層高まっています。こうした中、政府は「GIGAスクール構想」の次なる段階として、学習履歴などの教育データを標準化し、利活用を促進する方針を明確にしました。特に、生成AIの教育活用も本格化しており、個別最適な学びを高度化する次世代教育モデルへの関心から、具体的な導入検討へと移っています。当社グループはこうした市場環境の変化に迅速に対応し、学校・自治体・教育関連事業者との連携を強化し、データドリブンな教育支援の拡大を目指しています。 暗号資産市場では、2024年に米国において現物ETFが承認されたことを契機に、機関投資家の資金流入が本格化し、市場の基盤が大きく変化しました。特に、昨年11月に予測市場大手のポリマーケットなどがCFTC(米国商品先物取引委員会)から仲介型取引プラットフォームの運営を正式に認可されたと発表され、予測市場が急速に拡大しています。こうした流れの中、日本でも日本円のステーブルコインが承認され、世界的に暗号資産は単なる投機的対象から、ユーザーが安心して主権を持つことができる実用的な技術基盤としての信頼性を増しており、新たなビジネス創出の土壌が急速に整いつつあります。当社グループは、予測市場基盤Signalsを中心にブロックチェーン技術を活用した企業向けサービスに注力してまいります。 売上高におきましては、HR事業において既存の「GROW360」、「人的資本理論の実証化研究会」を引き続き推進させるとともに、「DX研修」を再開しデジタルリスキリングに係るコンサルティングサービスの提供を行ったこと、教育事業において基幹商材である「Ai GROW」の売上が着実に伸長し、今年度においても経済産業省の「探究・校務改革支援補助金2025」の交付が決定したことにより、前期比で増収となりました。 コスト面におきましては、今年度より全社的にコスト構造を見直し、前期比で15%のコスト削減を達成すべくコスト最適化に努めております。こうした業務効率化や既存コストの見直し等によって創出される経営資源を、「GROW360」からより使いやすさを重視し機能拡充した「GROW360+」のソフトウエア開発及び研究開発活動や、サービス向上のためのマーケティング活動、人的資本(能力)の最大化に向けた人材戦略投資に、継続して投入しております。 この結果、当連結会計年度の売上高は659,144千円(前期比9.3%増)、営業損失227,182千円(前期は営業損失303,135千円)、経常損失186,829千円(同 経常損失295,946千円)、親会社株主に帰属する当期純損失281,595千円(同 336,333千円)となりました。 セグメント別の経営成績を示すと、次のとおりであります。 なお、報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表を作成するために採用される会計方針に準拠した方法であります。報告セグメントの利益(又は損失)は、営業利益(又は損失)ベースの数値であります。 HR事業 HR事業では、人的資本の情報開示が「投資対効果(ROI)」を問う段階へと移行する中、企業の価値向上に直結するサービスを展開しております。主力サービス「GROW360」で得られたデータを基に、戦略的なスキルマップの策定から人的資本投資のROI測定までを一気通貫で支援するコンサルティングを提供しています。こうしたサービスの理論的基盤となっているのが、当社が4年連続で運営を支援する産学協働の「人的資本理論の実証化研究会」であり、「DX研修」などのリスキリングサービスと組み合わせることで、測定から育成まで一貫した価値提供を実現しています。また、当第3四半期連結会計期間において、プルータス・グループとの資本業務提携を締結し、人的資本デューデリジェンスの共同開発や、人的資本経営コンサルティングの共同展開を進めてまいります。 この結果、当セグメントの売上高は281,900千円(前期比18.3%増)、セグメント利益は71,824千円(前期はセグメント損失21,895千円)となりました。 教育事業 教育事業では、教育効果の可視化を核心に据え、主力サービスである評価システム「Ai GROW」を軸に事業を展開しております。生徒の多様な能力を多角的に測定・分析するため、「探究力測定パッケージ」や動画コンテンツ「GROW Academy」といったツール群を提供。また、未就学児向けの気質測定サービス「First GROW」の提供を開始するとともに、株式会社JTBとの「J’s GROW」や株式会社内田洋行との「Ai GROW Lite」など、有力パートナーとの共同開発を通じて、サービス提供範囲を拡大しております。こうした取り組みは、経済産業省の「探究・校務改革支援補助金」に本年も含め複数年にわたり採択されています。これは、補助金導入をきっかけに当社のサービスをご利用いただいた学校の多くが、その価値を実感され、次年度以降、有償で契約を継続されている実績が評価されたものと考えております。この国内での確かな事業基盤を足掛かりに、アジア地域での共同研究や、ヤマハ株式会社との連携、インド市場などへのグローバル展開を加速させています。 この結果、当セグメントの売上高は328,877千円(前期比6.5%増)、セグメント利益は123,818千円(前期比26.5%増)となりました。 プラットフォーム/Web3事業 プラットフォーム/Web3事業では、世界的にブロックチェーン市場が成長する中、当初展開していた転職支援サービス「ONGAESHIプロジェクト」の戦略的撤退を決断した一方で、ゼロ知識証明や秘密計算といった先端技術を活用したブロックチェーンコンサルティング事業を拡大させており、予測市場に関するプラットフォームをローンチするなど当該分野への経営資源の集中を進めています。これにより短期的な売上減や「ONGAESHIプロジェクト」において海外展開していたシンガポール法人に対する売掛金に係る貸倒引当金繰入額150,000千円の計上があったものの、コスト構造の最適化と中長期的な収益反転への基盤整備を進めています。 この結果、当セグメントの売上高は48,366千円(前期比13.6%減)、セグメント損失は180,713千円(前期はセグメント損失146,920千円)となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて171,435千円増加し、493,033千円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの変動要因は次の通りであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動により獲得した資金は、26,652千円(前年同期は225,078千円の使用)となり、4期ぶりにプラスに転換しました。これは主に、税金等調整前当期純損失の計上305,270千円があったものの、投資有価証券評価損の計上102,905千円、売上債権の減少額196,651千円があったことによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動により使用した資金は、38,946千円(前年同期は83,946千円の使用)となりました。これは主に、ソフトウエア開発に伴う固定資産取得による支出18,361千円、投資有価証券の取得による支出20,585千円があったことによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動により獲得した資金は、184,595千円(前年同期は1,022千円の使用)となりました。これは主に、長期借入れによる収入30,000千円、転換社債型新株予約権付社債の発行による収入80,000千円、株式の発行による収入80,250千円があったことによるものです。 ④ 生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当社グループが提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、記載を省略しております。 b.受注実績 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 受注高 (千円)   前期比 (%)   受注残高 (千円)   前期比 (%) HR事業   262,846   104.1   10,417   35.3 教育事業   357,731   118.1   158,901   122.2 プラットフォーム/Web3事業   57,208   99.9   13,000   312.6 合計   677,785   110.7   182,318   111.4 c.販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 金額(千円)   前期比(%) HR事業   281,900   118.3 教育事業   328,877   106.5 プラットフォーム/Web3事業   48,366   86.4 合計   659,144   109.3 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 (売上高) 売上高は659,144千円(前年同期比9.3%増)となりました。セグメント別の売上高については次のとおりとなっております。 HR事業 HR事業では、人的資本の情報開示が「投資対効果(ROI)」を問う段階へと移行する中、企業の価値向上に直結するサービスを展開しております。主力サービス「GROW360」で得られたデータを基に、戦略的なスキルマップの策定から人的資本投資のROI測定までを一気通貫で支援するコンサルティングを提供しています。こうしたサービスの理論的基盤となっているのが、当社が4年連続で運営を支援する産学協働の「人的資本理論の実証化研究会」であり、「DX研修」などのリスキリングサービスと組み合わせることで、測定から育成まで一貫した価値提供を実現しています。また、当第3四半期連結会計期間において、プルータス・グループとの資本業務提携を締結し、人的資本デューデリジェンスの共同開発や、人的資本経営コンサルティングの共同展開を進めてまいります。 この結果、当セグメントの売上高は281,900千円(前期比18.3%増)となりました。 教育事業 教育事業では、教育効果の可視化を核心に据え、主力サービスである評価システム「Ai GROW」を軸に事業を展開しております。生徒の多様な能力を多角的に測定・分析するため、「探究力測定パッケージ」や動画コンテンツ「GROW Academy」といったツール群を提供。また、未就学児向けの気質測定サービス「First GROW」の提供を開始するとともに、株式会社JTBとの「J’s GROW」や株式会社内田洋行との「Ai GROW Lite」など、有力パートナーとの共同開発を通じて、サービス提供範囲を拡大しております。こうした取り組みは、経済産業省の「探究・校務改革支援補助金」に本年も含め複数年にわたり採択されています。これは、補助金導入をきっかけに当社のサービスをご利用いただいた学校の多くが、その価値を実感され、次年度以降、有償で契約を継続されている実績が評価されたものと考えております。この国内での確かな事業基盤を足掛かりに、アジア地域での共同研究や、ヤマハ株式会社との連携、インド市場などへのグローバル展開を加速させています。 この結果、当セグメントの売上高は328,877千円(前期比6.5%増)となりました。 プラットフォーム/Web3事業 プラットフォーム/Web3事業では、世界的にブロックチェーン市場が成長する中、当初展開していた転職支援サービス「ONGAESHIプロジェクト」の戦略的撤退を決断した一方で、ゼロ知識証明や秘密計算といった先端技術を活用したブロックチェーンコンサルティング事業を拡大させており、予測市場に関するプラットフォームをローンチするなど当該分野への経営資源の集中を進めています。これにより短期的な売上減や「ONGAESHIプロジェクト」において海外展開していたシンガポール法人に対する売掛金に係る貸倒引当金繰入額150,000千円の計上があったものの、コスト構造の最適化と中長期的な収益反転への基盤整備を進めています。 この結果、当セグメントの売上高は48,366千円(前期比13.6%減)となりました。 (売上原価及び売上総利益) 売上原価は、主に人件費156,940千円、外注費70,476千円の計上により、276,299千円(前年同期比31.9%減)となりました。この結果、売上総利益は382,844千円(前年同期比94.2%増)となりました。 (販売費及び一般管理費、営業損失) 販売費及び一般管理費は、主に人件費210,934千円、貸倒引当金繰入額150,026千円、支払報酬68,366千円の計上により、610,026千円(前年同期比21.9%増)となりました。 この結果、営業損失は227,182千円(前年同期は営業損失303,135千円)となりました。 (営業外収益、営業外費用、経常損失) 営業外収益は、主に補助金収入40,990千円の計上により44,337千円(前年同期比130.2%増)となりました。 営業外費用は、主に支払手数料2,849千円の計上により3,984千円(前年同期比67.0%減)となりました。 この結果、経常損失は186,829千円(前年同期は経常損失295,946千円)となりました。 (特別損益、法人税等合計、当期純損失) 特別利益は、発生しておりません(前年同期は発生なし)。 特別損失は、主に投資有価証券評価損102,905千円の計上により118,441千円(前年同期比210.9%増)となりました。 法人税等合計は、法人税、住民税及び事業税の計上により2,290千円(前年同期は2,290千円)となりました。 この結果、親会社株主に帰属する当期純損失は281,595千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失336,333千円)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 a.キャッシュ・フローの状況の分析 キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 b.資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、従業員の人件費、ソフトウエア開発に係る外注費、販売費及び一般管理費の営業費用であり、現在、運転資金は自己資金及び金融機関からの借入で賄っております。キャッシュ・フローの安定化及び財務基盤の強化を目的として、資本提携を含む他企業との戦略的な提携関係の構築や、金融機関からの借入等、多様な資金調達手段について引き続き協議しております。これにより、将来の事業環境の変化に柔軟に対応可能な体制の整備を図るとともに、持続的な成長に向けた経営の安定性確保に努めてまいります。 なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は493,033千円であり、当社グループの事業を推進していく上で十分な流動性を確保していると考えております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。 この連結財務諸表の作成にあたっては、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 なお、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、持続的な成長と企業価値の向上のための客観的な指標として、売上高、営業利益の成長性を重視しております。 HR事業では、売上高を「顧客企業数」×「顧客あたりの売上」と捉え、高い売上高成長率の継続に向けて、「顧客数の最大化」と、「複数階層・全社利用や複数のサービスの提供による顧客あたり売上の増大」に積極的に取り組んでまいります。 教育事業では、売上高を「採用学校数」×「顧客あたりの売上」と捉え、売上高と営業利益の両方で高い成長率を継続するべく、特に「採用学校数の積み上げ」と、「複数のサービスの提供による学校あたり売上の増大」に積極的に取り組んでまいります。 グローバルプラットフォーム事業(旧 プラットフォーム/Web3事業)は、短期的には計画どおりに事業を進めることを最優先に取り組んでまいります。 セグメント別の各指標の推移は以下のとおりであります。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 売上高 (千円)   増減率 (%)   営業利益又は損失(△) (千円)   増減率 (%) HR事業   281,900   18.3   71,824   - 教育事業   328,877   6.5   123,818   26.5 プラットフォーム/Web3事業   48,366   △13.6   △180,713   - ⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因 当社グループの将来の経営成績に重要な影響を与えるリスク要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ⑥ 経営者の問題意識と今後の方針 「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、今後更なる業容拡大と成長を遂げるには、様々な課題に対処していくことが必要であると認識しております。また、当社グループを取り巻く外部環境及び内部環境を適宜適切に把握し、市場におけるニーズを識別して経営資源の最適化に努めてまいります。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

リンク先はEDINET (金融庁) の書類閲覧ページです。

IR資料の開示履歴 (TDnet)

TDnetのPDFは掲載後約1ヶ月で削除されるため、古い開示はタイトルのみの記録です。

関連する企業

関連企業

本ページは公的開示と市場データに、群青で示した解釈を重ねて構成しています。財務・株価の数値は開示・市場データをそのまま表示し、AIには生成させていません。 AI評価 (割安判定・スコア) は解釈です — 詳しくは編集方針をご覧ください。