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日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

阿波製紙

AWA PAPER & TECHNOLOGICAL COMPANY, Inc.3896 · Standard · パルプ・紙

自動車のエンジン用濾材で世界トップ級の機能紙メーカー。水処理用分離膜支持体にも強みを持ち、産業資材のニッチ分野で存在感を発揮。

概要

阿波製紙は、1916年に機械抄き和紙メーカーとして創業し、自動車用濾材や水処理用不織布など産業資材に特化した機能紙メーカーである。連結売上高185億円(2026年3月期)、従業員691名。本社を徳島県徳島市に置き、国内2工場、タイの連結子会社Thai United Awa Paper、中国の持分法適用関連会社滁州市国豊阿波濾材を通じてグローバルに展開する。2012年に東証に上場し、現在はスタンダード市場に所属。単一セグメントで機能紙・不織布の開発・製造・販売を手がけ、自動車関連資材と水処理関連資材が収益の二本柱をなす。

自動車・水処理・一般産業の三つの収益柱

当社グループの売上高は、自動車関連資材、水処理関連資材、一般産業用資材の三つで構成される。2026年3月期の販売実績は、自動車関連資材が81億9千万円(構成比44.3%)、水処理関連資材が87億9千万円(同47.6%)、一般産業用資材が15億円(同8.1%)である。自動車関連資材ではエンジン用濾材が中核であり、吸気・潤滑油・燃料の各系統に使用される。水処理関連資材は分離膜支持体用不織布が主力で、海水淡水化や工業用水処理向け需要が拡大している。一般産業用資材は食品用脱酸素剤包材や電子部品用機能紙など多岐にわたるが、売上規模は相対的に小さい。営業利益率は低水準(2026年3月期は営業利益0.5%程度)であり、原材料・エネルギー価格変動の影響を受けやすい体質にある。

タイと中国に広がる生産ネットワーク

海外事業はタイと中国を拠点とする。タイでは連結子会社Thai United Awa Paper Co.,Ltd.が1996年からエンジン用濾材を生産しており、東南アジア市場向け供給を担う。中国では2003年に阿波製紙(上海)有限公司を設立したが、後に解散し、2014年に安徽省滁州市の企業と合弁で滁州市国豊阿波濾材有限公司(持分法適用関連会社)を設立、エンジン用濾材の製造・販売を継承した。また、過去には米国James River Corporationとの業務提携(1988年)や韓国Hankuk Carbonへの技術支援(2000年)など、抄紙技術のライセンス供与も行っている。現在はタイ・中国の生産子会社・関連会社を通じてアジア市場でのプレゼンスを維持している。

単一セグメントで展開するグループ体制

当社グループは機能紙・不織布の製造販売を単一事業としており、セグメント区分は設けていない。連結決算の対象は、当社、Thai United Awa Paper(タイ)、および持分法適用関連会社の滁州市国豊阿波濾材(中国)である。このほか非連結子会社3社があるが、連結財務諸表への影響は乏しいとされる。国内生産拠点は徳島県内の徳島工場(本社併設)と阿南工場(1989年新設)、および新小松島工場(2022年新設)であり、それぞれが自動車関連・水処理関連の製品を分担生産する。2024年には監査等委員会設置会社へ移行し、ガバナンス体制を変更している。

業界の中での役割は自動車・水処理・一般産業向け機能紙・不織布の専門サプライヤー。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
185億円
営業利益
1億円
営業利益率
0.5%
純利益
8億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2026/3
事業売上構成比利益利益率
水処理関連資材88億円47.6%
自動車関連資材82億円44.3%
一般産業用資材15億円8.1%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01自動車主力

エンジン用濾材、クラッチ板用摩擦材原紙、鉛蓄電池用セパレータ原紙など、自動車の動力部分に使用される機能紙を供給。エンジンの清浄や変速の円滑化に貢献。

エンジン用濾材で業界トップ

主な製品・サービス3
エンジン用濾材世界シェア首位
エンジンの吸気・潤滑油・燃料を濾過する不織布。エンジン保護と燃費向上に寄与。
クラッチ板用摩擦材原紙
オートマチック車のクラッチ板に使用される摩擦材の基材。耐熱性と摩擦性能に優れる。
鉛蓄電池用セパレータ原紙
自動車用鉛蓄電池の極板間を絶縁するセパレータに使用。ショートを防ぎ、電池性能を維持する。

02水処理準主力

海水淡水化や超純水製造など高度な水処理に使用される分離膜支持体用不織布を製造。逆浸透膜モジュールの強度を支える。

主な製品・サービス1
分離膜支持体用不織布
逆浸透膜の裏打ち材として使用される不織布。海水淡水化や廃水処理などのインフラ用途から家庭用浄水器まで幅広く使用。

03一般産業副次

食品用の脱酸素剤包材や電気・電子部品用の断熱材・放熱材など、さまざまな産業用途向けの機能紙を製造。

主な製品・サービス2
脱酸素剤包材
加工食品の鮮度保持に使用される脱酸素剤を包む紙。酸素を吸収し、食品の酸化を防ぐ。
電気・電子部品用機能紙
電子機器の断熱材や放熱材として使用される機能紙。耐熱性や絶縁性を持つ。

製品と技術

エンジン性能を支える三種の濾材

エンジン用濾材は、自動車エンジンに清浄な空気・燃料を供給し、潤滑油の性能を維持するための機能紙である。吸気用濾材は空気中のダストを除去してエンジン摩耗を防ぎ、燃料用濾材は燃料タンク内のゴミと水分を分離する。潤滑油用濾材は使用により生じるカーボン粒子を濾過する。三種とも当社の抄紙技術を応用した製品であり、1961年の販売開始以来、国内外の自動車メーカー・部品メーカーに供給されている。現在は当社のほか、タイのThai United Awa Paperと中国の滁州市国豊阿波濾材が製造を担っている。自動車の電動化が進む中でも、内燃機関を搭載する車両向けに需要が残るほか、二輪車や産業エンジン向けにも展開されている。

クラッチ板用摩擦材原紙と鉛蓄電池用セパレータ原紙

クラッチ板用摩擦材原紙は、オートマチックトランスミッションのクラッチディスク表面に貼り付けられる摩擦材の基材である。耐熱性と摩擦特性に優れ、変速時のショックを吸収しスムーズなギアチェンジを実現する。1984年から販売されており、主に自動車用AT・CVTに使用される。鉛蓄電池用セパレータ原紙は、バッテリー内の正極板と負極板を隔離しショートを防ぐ役割を果たす。当社とタイ子会社が製造し、主に自動車用鉛バッテリーに使用される。両製品とも自動車の動力伝達・始動に不可欠な機能紙であり、当社の収益を支えるニッチ分野である。

水処理用途に特化した分離膜支持体用不織布

分離膜支持体用不織布は、逆浸透膜(RO膜)モジュールの支持体として使用される機能性不織布である。海水淡水化プラントや超純水製造装置、廃水処理(MBRなど)に用いられ、膜の強度保持と透過流路の確保に寄与する。1983年に販売を開始し、世界の水処理用分離膜メーカーに供給されている。当社は1988年に米国James Riverと提携して技術を磨き、2022年には新小松島工場を新設して生産能力を拡大した。水資源制約や環境規制強化を背景に需要が拡大しており、2026年3月期には水処理関連資材の販売が87億円と自動車関連を上回る主力事業に成長している。

食品・電子機器向け一般産業用機能紙

一般産業用資材として、食品用脱酸素剤の包材、電子機器用の断熱・放熱部材、耐熱プレス用クッション材などを製造している。食品用包材は脱酸素剤の機能を保持する通気性と強度を持ち、加工食品の鮮度保持に貢献する。電気・電子部品用機能紙は、スマートフォンやパソコンなどの内部で断熱材や放熱材として使用される。耐熱クッション材はプレス加工時の緩衝材として工程紙の役割を果たす。これらの製品は売上高に占める割合は約8%と小さいが、多様な産業ニーズに対応する品揃えを構成している。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

パルプ・紙のなかでの位置

会社が挙げる強い分野

  • 世界シェア首位エンジン用濾材世界シェアトップ級自動車
  • 自動車エンジン用濾材で業界トップ

有価証券報告書(2026/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。

同業の企業

パルプ・紙の時価総額近傍。太字が阿波製紙

時価総額で並べると、掲載10社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
13943大石産業123億円14.2倍
23955イムラ91億円8.9倍
33892岡山製紙88億円9.0倍
43948光ビジネスフォーム69億円17.4倍
53944古林紙工58億円12.5倍
63896阿波製紙41億円5.4倍
73895ハビックス39億円6.8倍
83945スーパーバッグ37億円4.0倍
93958笹徳印刷34億円15.5倍
103953大村紙業28億円7.7倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 26件

合併と商号変更を経た創業期(1916~1948年)

阿波製紙株式会社は1916年2月に設立された。当初は機械抄き和紙メーカーとして営業を開始したが、1943年5月に株式会社平和製紙所(徳島県)および三和製紙所(香川県)と合併し、徳島合同製紙株式会社に改称した。この合併により生産規模を拡大したが、戦後の混乱期を経て1948年3月に再び阿波製紙株式会社へ商号を変更した。この時期は和紙製造が主であったが、後に工業用紙へ転換する基盤が形成された。

三光工業吸収がもたらした工業紙への転換(1949~1961年)

1949年10月、大阪府に三光工業株式会社を設立し、徳島工場内でセルロイド原紙の生産販売を開始した。これが工業用紙への第一歩となった。1956年4月には三光工業を吸収合併し、和紙からの事業転換を本格化させた。さらに1961年4月、自動車エンジン用濾紙(濾材)の販売を開始した。この濾材事業が後の自動車関連資材の基幹となり、今日の事業構造を決定づけた。

機能紙メーカーとしての製品拡充期(1982~1988年)

1982年10月、リード工業株式会社(後のリード株式会社)を設立し、合成繊維紙の開発に着手。1983年4月には分離膜支持体用不織布の販売を開始し、水処理分野に参入した。1984年7月にはクラッチ板用摩擦材原紙の販売を開始し、自動車用機能紙の品揃えを拡充した。1988年5月には徳島工場内に研究所を新設し、研究開発体制を強化した。同年12月、米国James River Corporationと業務提携し、エンジン用濾材の委託生産を開始した。これにより海外市場への供給力を獲得した。

アジア生産拠点の設立と上場(1989~2012年)

1989年11月、生産能力拡大のため阿南工場を新設し、建材用ガラス繊維紙の生産を開始した。1994年2月にはタイにThai United Awa Paper Co.,Ltd.を設立、1996年1月に営業を開始し東南アジアでの現地生産を実現した。2003年4月には中国上海市に阿波製紙(上海)有限公司を設立、中国市場への進出を図った。2004年10月には東京濾紙株式会社のエンジン用濾材営業権を取得し、国内濾材事業を強化した。2012年10月、東京証券取引所市場第二部に株式を上場。同年、炭素複合材CARMIXの販売を開始し、新素材領域へも進出した。

中国事業再編と新小松島工場建設(2014~2026年)

2014年12月、FSC森林認証を取得し環境配慮を推進。同年、中国合弁会社滁州市国豊阿波濾材有限公司を設立し、上海子会社を清算した。2014年には東京証券取引所市場第一部に指定されたが、2022年4月の市場区分見直しに伴いスタンダード市場へ移行した。2022年、日本製紙株式会社の社有地内に新小松島工場を新設し、分離膜支持体用不織布の生産を開始した。2023年3月期には売上高173億円を計上したが、2024年3月期は161億円に減少。2025年3月期は171億円、2026年3月期は185億円と増収に転じている。

年表26件を開く

1910年代

  • 1916年2月創業阿波製紙株式会社を設立

1940年代

  • 1943年5月創業株式会社平和製紙所(徳島県)、三和製紙所(香川県)と合併、徳島合同製紙株式会社を設立
  • 1948年3月商号変更徳島合同製紙株式会社から阿波製紙株式会社に商号変更
  • 1949年10月創業三光工業株式会社(大阪府)を設立、阿波製紙株式会社内に徳島工場を設置、セルロイド原紙の生産販売を開始

1950年代

  • 1956年4月M&A和紙製造からの事業転換を図るため三光工業株式会社を吸収合併

1960年代

  • 1961年4月自動車エンジン用濾紙(濾材)の販売を開始
  • 1965年10月関東地区の販売強化のため東京営業所を設置

1980年代

  • 1982年10月創業リード工業株式会社(後にリード株式会社に改称)を設立、合成繊維紙などの開発に着手
  • 1983年4月分離膜支持体用不織布の販売を開始
  • 1984年7月クラッチ板用摩擦材原紙の販売を開始
  • 1988年5月研究開発活動強化のため徳島工場内に研究所を新設
  • 1988年12月James River Corporation(米国)と業務提携、バージニア州にてエンジン用濾材の委託生産開始
  • 1989年11月生産能力拡大のため阿南工場を新設、同工場にて建材用ガラス繊維紙の生産開始

1990年代

  • 1994年2月アジア市場に向けて、タイ国にThai United Awa Paper Co.,Ltd.(現連結子会社)を設立
  • 1996年1月Thai United Awa Paper Co.,Ltd.が営業開始
  • 1999年5月ISO9001を国内全事業所が認証取得

2000年代

  • 2000年11月Hankuk Carbon Co.,Ltd.(韓国)と抄紙技術支援契約を締結、ガラス繊維紙を生産移管
  • 2003年4月創業中国市場への進出のため、中国に阿波製紙(上海)有限公司を設立
  • 2004年2月河南舞陽申鑫特種紙業有限公司(中国・河南省)と技術許諾契約を締結、エンジン用濾材の委託 生産開始
  • 2004年10月東京濾紙株式会社の生産するエンジン用濾材に関する営業権を取得
  • 2005年10月ISO14001を国内全事業所が認証取得
  • 2006年1月阿波製紙(上海)有限公司が営業開始(後に阿波濾材(上海)有限公司へ改称)
  • 2008年9月日本製紙株式会社の小松島市社有地内に進出する覚書を同社、徳島県、小松島市と締結
  • 2009年11月Finetex EnE, Inc.とナノファイバーコート加工に関する契約を締結 廃水処理用MBR(Membrane Bio Reactor)用浸漬膜及びユニットM-fineの販売を開始

2010年代

  • 2012年10月上場東京証券取引所市場第二部に株式を上場 河南舞陽申鑫特種紙業有限公司(中国・河南省)より事業を譲受した安徽鳳陽国豊生態科技材料有限公司(中国・安徽省)と技術許諾契約を締結 炭素複合材CARMIXの販売を開始
  • 2014年12月商号変更FSC森林認証(COC認証)を取得 東京証券取引所市場第一部に指定 安徽鳳陽国豊生態科技材料有限公司(中国・安徽省)との合弁で、中国に滁州市国豊阿波濾材有限公司(持分法適用関連会社)を設立 阿波製紙(上海)有限公司の解散決定 フューチャーベンチャーキャピタル株式会社と共同で、イノベーション創出投資事業有限責任組合(コーポレートベンチャーキャピタル)を設立 阿波製紙(上海)有限公司から滁州市国豊阿波濾材有限公司へエンジン用濾材の営業業務を移管 阿波製紙(上海)有限公司は、生産の停止と本社の移転に伴う経営範囲の変更により商号を阿波 濾材(上海)有限公司に変更 阿波濾材(上海)有限公司の清算結了 東京証券取引所スタンダード市場へ移行 日本製紙株式会社社有地内に新小松島工場を新設、同工場にて分離膜支持体用不織布の生産開始 監査等委員会設置会社へ移行

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    成長領域への資源集中と構造改革

    分離膜支持体を中心とした水処理用途や自動車・産業向け機能材料に経営資源を集中。水処理分野では生産能力・供給体制を強化しグローバルシェア拡大を図る一方、既存事業は採算可視化に基づき品種構成や資源配分を見直し、不採算領域の再編を進める。

  2. 02

    原価構造改革と価格適正化

    原材料・エネルギーコストや為替変動の影響を踏まえ、調達先の見直しや代替材検討、工程改善等による原価低減と付加価値に基づく価格適正化を一体で推進し、収益体質を強化する。

  3. 03

    資本効率の向上と財務体質強化

    成長投資を継続しつつ、投資案件の採算性を厳格に評価。運転資本の適正化や資産効率改善を通じてROA等の指標改善と資本コストを意識した経営に取り組む。

  4. 04

    人財基盤強化とDX・AI活用

    人手不足下で人材の確保・育成・定着を推進。技能継承体系の整備や重点領域の人材強化とともに、研究開発・生産・間接業務でのDX・AI活用によりデータに基づく意思決定と業務の標準化・自動化を進める。

  5. 05

    環境対応と事業成長の両立

    環境負荷低減に資する材料・機能の提供を通じて顧客課題を解決し、持続可能な社会に向けた製品・技術開発を推進。生産面では省エネ・廃棄物削減に取り組み、環境と成長の両立を図る。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で691人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は523万円で、9期前と比べて+5.7%平均年齢は40.3歳、平均勤続年数は16.5年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月668
2018年3月660
2019年3月49439.316.8668
2020年3月48940.017.4664
2021年3月45640.718.1649
2022年3月47140.718.4642
2023年3月50541.018.8635
2024年3月50941.018.2640
2025年3月51840.717.764562
2026年3月52340.316.569114

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率7.4%
縦線は目安の30%
男性育休取得率92.3%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)84.0%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

主要な設備 (帳簿価額 上位6)
新小松島工場 — 徳島県小松島市9,439百万円
阿南事業所 — 徳島県阿南市3,425百万円
カビンブリ工場 — タイ国プラチンブリ県2,294百万円
本社 — 徳島県徳島市872百万円
徳島工場 — 徳島県徳島市787百万円
小松島工場 — 徳島県小松島市252百万円

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は185億円営業利益1億円前期と比べると増収減益で、売上が+8.2%、利益が-75.0%。

売上高
+8.2%
185億円
営業利益
-75.0%
1億円
純利益
8億円
営業利益率
0.5%
前期比 -1.8%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高206億円185億円
営業利益7億円1億円
純利益2億円8億円
1株あたり配当¥2

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は52億円、営業利益は2億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+23.8%、営業利益は+100.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q46−1
2024年1Q4212.41
2024年2Q4100.00
2024年3Q4112.40
2024年4Q370
2025年2Q8100.0−2
2025年4Q9044.42
2026年2Q88−2−2.3−5
2026年4Q9733.113
2027年1Q5223.81

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は157億円から185億円へ1.2倍に増えた。直近期の営業利益率は0.5%。売上は2期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月15744
FSC森林認証(COC認証)を取得 東京証券取引所市場第一部に指定 安徽鳳陽国豊生態科技材料有限公司(中国・安徽省)との合弁で、中国に滁州市国豊阿波濾材有限公司(持分法適用関連会社)を設立 阿波製紙(上海)有限公司の解散決定 フューチャーベンチャーキャピタル株式会社と共同で、イノベーション創出投資事業有限責任組合(コーポレートベンチャーキャピタル)を設立 阿波製紙(上海)有限公司から滁州市国豊阿波濾材有限公司へエンジン用濾材の営業業務を移管 阿波製紙(上海)有限公司は、生産の停止と本社の移転に伴う経営範囲の変更により商号を阿波 濾材(上海)有限公司に変更 阿波濾材(上海)有限公司の清算結了 東京証券取引所スタンダード市場へ移行 日本製紙株式会社社有地内に新小松島工場を新設、同工場にて分離膜支持体用不織布の生産開始 監査等委員会設置会社へ移行
2014年3月15764
2015年3月16365
2016年3月17073
2017年3月16345
2018年3月1613−12
2019年3月16240
2020年3月15430
2021年3月126−1−4
2022年3月15033
2023年3月17332
2024年3月16131
2025年3月171432.30
2026年3月1851−10.58

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高185億円のうち、営業利益として残るのは1億円0.5%。営業外の損益と税金を反映した純利益は8億円、売上の4.3%にあたる。営業利益率は業種中央値3.5%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金86.5%160億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金13.5%25億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益0.5%1億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
13.5%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比2.9pt
0.5%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+1.2pt
4.3%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+7.8pt
12.9%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
2.8%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
0.3%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが22億円、投資CFが−28億円で、差し引きのフリーCFは−6億円この組み合わせは積極投資型にあたる。本業で稼ぎつつ、さらに資金を調達して大きな投資に踏み込んでいる。成長への布石の局面期末の手元現金は16億円で、売上の1.0ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月5−81−37
2014年3月17−152211
2015年3月10−10−507
2016年3月11−2−996
2017年3月3−98−68
2018年3月19−16−636
2019年3月11−10−214
2020年3月3−2015
2021年3月2−52−34
2022年3月15−3−13124
2023年3月8−4−543
2024年3月8−3835−309
2025年3月2−5248−507
2026年3月22−2814−616

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は290億円。このうち返さなくてよい自己資本が89億円で、自己資本比率は21.9%(業種中央値55.2%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月155569929.7
2014年3月1746111327.7
2015年3月1827011230.2
2016年3月1727110132.7
2017年3月1887511331.7
2018年3月1686510328.6
2019年3月1666510128.5
2020年3月1686610228.2
2021年3月157619626.9
2022年3月155649128.9
2023年3月163659830.1
2024年3月2126914323.9
2025年3月2727619619.6
2026年3月2908920121.9

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
19億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
18億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
14億円
在庫として抱えている分
負債合計
201億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
46
/ 100
安定性自己資本比率15 / 40
収益力営業利益率1 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

パルプ・紙 24社との比較

同じパルプ・紙の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率24社中2位あたり、逆に低いのは営業利益率24社中23位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE上位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
12.9%/中央値 5.1%
P25 3.8%P75 7.3%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
0.5%/中央値 3.5%
P25 2.4%P75 5.1%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
21.9%/中央値 55.2%
P25 43.3%P75 71.0%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
8.2%/中央値 0.8%
P25 -1.5%P75 1.8%
配当利回り下位株価に対して1年で受け取る配当の割合
0.5%/中央値 3.5%
P25 2.5%P75 4.2%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥407で、1年前と比べて+3.0%過去52週の値幅のなかでは34%の位置にある。

¥407-0.5%1ヶ月+8.8%1年+3.0%時価総額41億円
過去52週の値幅
安値¥320高値¥579

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)5.4倍
PER (会社予想)27.1倍
PBR0.63倍
配当利回り0.49%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

8/10に前日比+5.17%の407円と上昇。25日線(369.64円)を+10.1%上回り、75日線(390.77円)も上回る。RSIは70.09と強気圏。52週高値579円からは-29.7%と乖離が大きい。1ヶ月では+10.3%と上昇基調。8/10の出来高は54400株と急増し、買いが活発化。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 90/100)

PER 4.8倍は業界平均13.8倍を大きく下回り極めて割安。PBR 0.57倍も業界平均0.67倍を下回り割安。ROE 12.91%は高い収益性を示す。ただし配当利回り0%と無配である点が懸念。2026/3期は売上拡大と純利益回復が見込まれるが、無配政策が投資家の魅力を減じている。

指標この会社業種平均
PER (実績)5.4倍13.4倍
PER (予想)27.1倍
PBR0.63倍0.67倍
ROE12.9%5.8%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

阿波製紙の投資論点は、業績のボラティリティが大きい中で、2026年3月期に純利益8億円へ急回復するという会社計画の達成可能性と、割安な株価評価に真の価値があるかどうか。強気派は、PBR0.57倍、PER4.8倍というバリュエーションは過小評価されており、原料コストの落ち着きや生産効率改善で収益が正常化すれば株価は上昇すると見る。弱気派は、営業利益率2%台の収益構造は本質的に脆弱で、需要減少や原燃料高が発生すれば再び赤字転落もあり得ると警戒する。また無配継続も嫌気される。

プラスに働く材料7
  • バリュエーションの安さ

    PBR0.57倍、PER5倍未満は資産価値や収益力に対して割安

  • 業績回復期待

    会社計画では2026/3期に純利益8億円と前期比大幅増益

  • 原料価格安定の追い風

    古紙やパルプ価格の落ち着きでコスト負担が軽減される可能性

  • 2026年3月期純利益8億円と前期比急増2026年3月期決算発表後影響

    前期純利益0億円から8億円へ増加、PER4.8倍に低下

  • PBR0.57倍の解散価値割れ状態継続影響

    純資産65億円に対し時価総額37億円、約43%のディスカウント

  • 売上高3期連続増収、2026年3月期は185億円継続影響

    2024年3月期161億→2026年3月期185億、年平均成長率約7%

  • 外国人持ち株比率1.45%と低位、上昇余地継続影響

    現状1.45%、業界平均比で低く、需給改善期待

マイナスに働く材料7
  • 収益構造の脆弱性

    営業利益率数%の低収益体質で、原燃料高に耐えられない

  • 需要減少リスク

    デジタル化や包装簡素化で紙需要は長期的に減少傾向

  • 無配継続の可能性

    配当性向ゼロが続けば株主還元を期待する投資家は敬遠

  • 営業利益が2026年3月期に1億円と前期比75%減2026年3月期決算発表後影響

    2025年3月期4億→2026年3月期1億、営業利益率0.54%

  • 配当なし、株主還元が不透明継続影響

    配当利回り0%、自己株式取得の発表なし

  • 純利益の急増は特別利益要因の可能性2026年3月期決算後影響

    営業利益1億に対し純利益8億、乖離大きく持続性に疑問

  • 紙パルプ業界の構造的な需要減少長期影響

    紙媒体需要減少トレンド、収益基盤の脆弱性

次の決算で確かめる点
営業利益率
収益体質の改善度を測る主要指標。2%が分水嶺
原材料価格動向
古紙・チップ価格は業績に直接影響するため外部環境の確認に必要
配当の有無
無配継続ならバリュエーションの再評価は難しい

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり2で、前期から42.9%いまの株価に対する利回りは0.49%。

年間配当
¥2
1株あたり
配当利回り
0.49%
いまの株価に対して
配当性向
4.9%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月815.9
2018年3月7−12.5
2019年3月70.040.7
2023年3月4−50.04.9
2024年3月2−42.9

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥2

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ5,482人。区分でいちばん多いのは個人・その他46.1%。グループ会社や銀行などの安定株主が49.7%を占め、残る50.3%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
個人・その他33.836.141.244.047.446.1
事業法人50.649.544.744.944.544.3
金融機関13.112.08.27.45.35.4
証券会社1.72.13.52.21.92.8
自己株式1.91.91.91.91.91.7
外国法人0.80.22.41.40.81.4
外国人個人0.00.00.00.00.00.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01株式会社徳応舎19.86
02三木産業株式会社9.79
03株式会社日伸7.86
04三木 富士彦4.24
05三木 康弘3.00
06株式会社阿波銀行2.92
07東京濾器株式会社2.83
08三木 悠太郎2.47
09阿波製紙従業員持株会1.98
10株式会社徳島大正銀行1.97

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近1
  • 2026-08-20
    三木 富士彦
    新規の大量保有報告
    4.33%
    -1.74pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+55%、1株純資産は14期で+41%。直近期のROEは12.9%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月4945210.97.538.7
2014年3月414748.88.9
2015年3月465409.17.419.4
2016年3月295545.322.330.2
2017年3月485988.312.615.9
2018年3月−122482
2019年3月44750.8135.140.7
2020年3月−3475
2021年3月−45424
2022年3月284506.512.0
2023年3月244925.228.74.9
2024年3月55091.1100.8
2025年3月45330.7114.6
2026年3月7563512.95.2

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

10名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は10名。2026/3期の役員報酬は総額164百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約4倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
三木康弘代表取締役会長兼社長 CEO62305,000
三木悠太郎代表取締役副社長 COO CSO CDO353,071,000
長尾浩志取締役 専務執行役員 CTO687,000
岡澤智取締役 上席執行役員 CFO639,000
日下善文取締役 常務執行役員 生産本部長60
岡本充智取締役(非常勤)70
内田善久取締役 監査等委員(常勤)69
工藤誠介取締役 監査等委員(非常勤)62500
島内保彦取締役 監査等委員(非常勤)64500
孝志洋平49500

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)611811820
社外取締役923233
監査等委員313134
取締役(社内)3662
社外監査役3441

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容2,320字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループは、当社(阿波製紙株式会社)、連結子会社1社(Thai United Awa Paper Co.,Ltd.)および持分法適用関連会社1社(滁州市国豊阿波濾材有限公司)により構成されており、機能紙(※1)・不織布の開発・製造・販売を主たる業務としております。 なお、持分法を適用しない子会社3社は連結財務諸表に及ぼす影響に重要性が乏しいため、連結の範囲に含めておりません。 当社は1916年に機械抄き和紙メーカーとして創業し、時代ニーズに合わせた製品の開発、製造・販売を行うことで機能紙・不織布メーカーへと成長を続けてまいりました。さらには、パートナー企業と共同開発を行い、顧客のニーズにマッチした製品の開発や他業種との交流により新たな原材料・製造のノウハウの蓄積を図ってまいりました。 当社グループの特徴としましては、自動車関連業界において、エンジン用濾材やクラッチ板用摩擦材原紙といった、自動車の動力部分に欠かすことの出来ない製品を長年にわたり製造・販売しております。また、水処理関連業界において、海水淡水化や超純水製造といった高度な水処理に欠かすことの出来ない分離膜支持体用不織布の製造・販売を行っております。その他、食品用、電気・電子部品用などの各種産業用途向け機能紙の製造・販売を行っております。 (※1)機能紙………書く、拭く、包む以外に、化学繊維、合成繊維、無機繊維、金属繊維、鉱物繊維など、多種多様な原料に、当社の培ったコア技術を加え、電気絶縁、導電、遮光、耐熱、防音、濾過、分離、吸着などの働きを持たせた紙をいいます。 当社グループの主な事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。 なお、当社グループは、機能紙・不織布の製造・販売を事業内容としており、単一の事業活動を行っておりますので、品目別に記載しております。 (1)自動車関連資材 主要な製品はエンジン用濾材、クラッチ板用摩擦材原紙、鉛蓄電池用セパレータ原紙などであります。 ① エンジン用濾材 エンジン用濾材は、当社及び子会社のThai United Awa Paper Co.,Ltd.が製造・販売をしております。また、持分法適用関連会社の滁州市国豊阿波濾材有限公司においても、製造・販売をしております。 エンジン用濾材とは、主に自動車のエンジン周りに使用されております。その用途としては、吸気用、潤滑油用、燃料用があります。エンジンの燃焼には大量の空気が必要になりますが、空気中にはエンジンに有害なダスト(ゴミ、他車から排出されるススなど)が含まれており、エンジンの不調やエンジン各部を傷めてしまうことがあります。そこで、これらを防止するために吸気用濾材が使用されています。また、潤滑油は使用することで、カーボン粒子などで汚れていきます。このような不純物除去を行うために潤滑油用濾材が使用されています。燃料用濾材は、燃料タンクに入ったゴミを濾過し、水分を分離することで、エンジンの燃焼を適正に保つ役割を担っています。エンジン用濾材は、これらの働きを通じてエンジンに清浄な空気、燃料を供給及び潤滑油の性能を維持し、自動車の燃費向上や排気ガスの浄化などに貢献しております。 ② クラッチ板用摩擦材原紙 クラッチ板用摩擦材原紙は、当社が製造・販売しております。 主にオートマチック自動車のクラッチ板用摩擦材として使用され、自動車のトランスミッション(変速機)に組み込まれます。クラッチの機能としては、薄い何枚ものクラッチディスクを摩擦させることによりエンジンの動きをトランスミッションに伝え車輪を回し、発進・停止・変速を行います。クラッチ板用摩擦材は、クラッチディスクの表面に張り付けられており、優れた摩擦性能により変速時のショックを吸収し、スムーズなギアチェンジを可能にします。また、トランスミッション内は非常に高温になるため、耐熱性に優れた材料が使用されております。 ③ 鉛蓄電池用セパレータ原紙 鉛蓄電池用セパレータ原紙は、当社が製造・販売するほか、子会社のThai United Awa Paper Co.,Ltd.が製造・販売しております。 鉛蓄電池は主に自動車用として使用されており、正と負の鉛極板、セパレータ、電解液で構成されており、電解液のイオン移動により充放電を行います。当社の製品は鉛蓄電池に入っているプラスとマイナスの極板同士がショートしないように、極板の間に入れるセパレータに使用されております。 (2)水処理関連資材 主要な製品は分離膜支持体用不織布であります。 分離膜支持体用不織布は、当社が製造・販売を行っております。 当製品は、主に世界の水処理用分離膜メーカーが製造する逆浸透膜モジュールに分離膜支持体として使用されております。用途市場としては、海水淡水化や廃水処理などのインフラ用途をはじめ、工業用、家庭用浄水器などに幅広く使用されております。 (3)一般産業用資材 主要な製品群は食品用、電気・電子部品用機能紙などであります。 食品用は、主に加工食品の鮮度保持用に使用される脱酸素剤の包材として使用され、当社が製造・販売しております。電気・電子部品用は、主に電子機器などの断熱部材や放熱部材として使用され、当社が製造・販売しております。その他、主に耐熱プレス用の工程紙として使用される耐熱クッション材などがあります。 [事業系統図] (注)非連結子会社3社(いずれも持分法非適用)につきましては、重要性が乏しいため、事業系統図には記載して おりません。
経営方針・対処すべき課題3,138字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、「紙の可能性を追求し、多様な機能材との新結合を図ると同時に、環境との調和を目指した商品・サービスの提供を通じて、人類・社会に貢献する」という経営理念のもと、機能紙・機能材メーカーとして事業活動を展開しております。 今後も、独自技術を活かした製品・サービスの提供を通じて、お客様や社会のニーズに応え、企業価値の向上に取り組んでまいります。 (2)経営戦略 当社グループは、第5次中期経営計画に基づき、「超品質の実現」を基本方針として、分離膜支持体を中核とした利益拡大と成長領域の創出を進め、収益基盤の確立に取り組んでまいります。 水処理関連分野につきましては、水資源制約や環境規制強化等を背景に需要拡大が見込まれる中、分離膜支持体用不織布を中心に需要拡大への対応を進めるとともに、品質・機能・供給力を強みとした競争力の強化に取り組んでまいります。 自動車関連分野につきましては、既存用途における需要動向を踏まえながら、コスト競争力の強化や付加価値向上に取り組むとともに、電動化や高機能化等の市場変化への対応を進めてまいります。 また、収益性を重視した事業構造改革を進めるとともに、機能材の用途展開や市場開拓、新規事業創出に向けた取り組みを推進し、収益性の改善と事業領域の拡大に取り組んでまいります。 「超品質」を全社共通の考え方として掲げ、当社グループが培ってきた技術、品質及び顧客基盤といったコアバリューを活かし、お客様の期待を超える価値提供を通じて、持続的な成長を目指してまいります。 (3)経営環境 当社グループを取り巻く経営環境は、景気の緩やかな持ち直しが期待される一方、中東情勢を含む地政学リスクの高まりに伴う原材料・エネルギー価格への影響や為替相場の変動等により、依然として不透明な状況が続いております。 当社グループを取り巻く市場においては、自動車関連分野では電動化の進展等に伴う一部用途の市場環境の変化や需要動向への注視が必要な状況にあります。一方、水処理関連分野では、水資源制約や環境規制強化を背景に、工業用水の処理や再利用用途を中心として需要拡大が見込まれております。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループは、第4次中期経営計画(2024年4月~2026年3月)において「事業ポートフォリオの最適化」と「知的資本のフル活用による経営基盤の強化」を重点課題として掲げ、これらの取り組みを推進してまいりました。第5次中期経営計画においては、これらの成果を踏まえ、収益基盤の確立及び成長領域の創出に取り組みつつ、「超品質の実現~世界一のブランドの確立~」の方針の下、機能材メーカーとしての持続的な成長を目指してまいります。 また、当社グループを取り巻く事業環境は、地政学的緊張の継続に伴う原材料・エネルギー価格の変動、為替変動及びサプライチェーンへの影響等が業績に影響を及ぼすリスクに加え、自動車関連分野における技術革新、政策動向及び競争環境の変化等により、不確実性が一層高まっております。 当社グループは、これらの事業環境の変化及び経営上の重要課題に対し、以下の事項に優先的に取り組んでまいります。 1.成長領域への資源集中と事業構造改革 当社グループは、主力製品の拡販と新製品の開発を両輪として、分離膜支持体を中心とした水処理用途及び自動車・産業用途に展開する機能材料等の重点領域に経営資源を集中してまいります。 特に、水資源問題への対応を背景に需要拡大が見込まれる分離膜支持体については、生産能力・供給体制の強化により安定供給を実現するとともに、重点市場における技術提案力及び顧客対応力の強化により、グローバル市場でのシェア拡大と多用途展開を図ってまいります。 また、「超品質」の実現を通じて、お客様の期待を超える品質・機能を提供するとともに、供給対応力及び提案力の強化に取り組み、当社ブランド価値の向上及び中長期的な競争優位性の確立を図ってまいります。 加えて、自動車分野においては、電動化の進展に加え、市場環境の変化に伴う需要動向の不確実性も踏まえ、リチウムイオンバッテリー(LIB)向け断熱材のほか吸音材等の用途展開及び新規採用の拡大に取り組んでまいります。 他方、既存事業については、製品別・顧客別の採算を可視化し、収益性・成長性・資本効率の観点から品種構成や資源配分の見直しを進めるとともに、不採算領域の見直しを含めた事業構造の再編に取り組んでまいります。 2.原価構造改革と価格適正化による収益体質の強化 当社グループは、原材料・エネルギーコストや為替変動等の外部要因が利益に与える影響を踏まえ、原価低減と販売価格の適正化を一体で推進し、収益体質の強化を図ります。 具体的には、調達先・調達条件の見直しや代替材の検討、複数購買の推進等による調達リスクの低減、工程改善・歩留り改善・生産計画最適化による製造原価の抑制並びに付加価値の訴求に基づく価格適正化を推進いたします。特に、原材料及びエネルギー価格の変動については、調達構造の見直しや代替材の検討等を通じて、その影響の低減に取り組んでまいります。 これらにより、外部環境の変動下においても収益の安定化と利益率の改善を実現してまいります。 3.資本効率の向上と財務体質の強化 当社グループは、新工場稼働等の成長投資を継続する一方、資本効率の向上と財務体質の強化を重要課題として位置付けております。 投資案件については、収益性や回収見通しを十分に踏まえた検討を行い、資本効率を意識した投資判断を推進してまいります。 また、運転資本の適正化及び資産効率の改善等を通じて、ROA等の経営指標の改善と資本コストを意識した経営に取り組んでまいります。 4.人財基盤の強化とDX・AI活用による競争力向上 当社グループは、人手不足が恒常化する環境下において、人材の確保・定着・育成を経営基盤強化の中核に位置付けております。 技能継承を含む人財育成体系の整備、重点領域における技術・営業人材の強化、働きやすさと生産性を両立する職場環境の整備を推進いたします。あわせて、技能継承及び評価技術の高度化を通じて、当社独自の知的資本を組織的に蓄積・活用し、競争優位性の源泉として強化してまいります。 さらに、研究開発・生産・品質・サプライチェーン・間接業務の各領域でDX・AIを活用し、データに基づく意思決定、業務の標準化・自動化、開発スピードの向上を進めることで、限られた経営資源でも高い付加価値を継続的に創出できる体制を構築してまいります。 5.環境対応と事業成長の両立 当社グループは、環境との調和を目指した商品・サービスの提供を通じて社会に貢献することを使命として掲げております。 製品面では、環境負荷低減に資する材料・機能の提供を通じて顧客課題の解決に貢献するとともに、持続可能な社会の実現に向けた製品・技術開発を推進し、成長分野における事業拡大を図ってまいります。また、生産面では、省エネルギー・廃棄物削減等を通じて環境負荷低減に取り組み、持続可能な事業基盤の強化を図ってまいります。 なお、これらは、サステナビリティに関するマテリアリティ及びKPIと連動した取り組みとして推進してまいります。
事業等のリスク5,522字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 当社グループは、事業運営及び展開において様々なリスクの発生が想定され、それらの想定されるリスクを事前に認識し、事実上可能な範囲で想定されるリスクの対応策を検討・実施しております。しかし、全てのリスクを低減または排除することは困難であり、これらのリスクが顕在化した場合には、当社グループの業績及び財政状態、社会的信用等に重大な影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、以下において重要なリスクと判断した事項を記載しておりますが、事業に係るリスクをすべて網羅するものではありません。また、将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において判断したものであり、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、経営成績等の状況に与える影響度につきましては、現時点では合理的な予測が困難であり、記載しておりません。 (1)事業環境変化に関するリスク [概要]当社グループは、自動車関連資材及び水処理関連資材を主力製品としておりますが、これらの製品市場は世界経済の動向や政治状況等により、当社グループの業績に大きな影響を受ける可能性があります。 特に、中東情勢の混迷を受けたエネルギーや石油関連原材料の動向、米国政府の政治経済運営に伴う世界的な混乱に伴う事業環境の激変は、今後の当社グループの売上や利益に大きな影響が生じる可能性があります。 [対応]当社グループは、事業環境の変化に対応するため、自動車関連資材においては海外連結子会社と緊密に連携し、市場が求める環境負荷低減につながる商品の更なる開発強化や最適地生産によるサプライチェーンの強化、グローバルな拡販活動や相互バックアップ体制の構築等を組み合わせるとともに、付加価値向上による商品力の強化に努めております。 水処理関連資材においては、増加する世界の水処理需要に応えるため、新小松島工場を稼働させ、海水の淡水化や純水を製造する際に用いる逆浸透膜支持体紙の製造能力を大幅に増強し、世界シェアの拡大を目標に生産性及び付加価値の向上に努めております。 (2)サプライチェーンの調達・供給に関するリスク [概要]当社グループは、主要原材料の木材パルプ、リンターパルプ等を海外(北米、南米、欧州など)から調達していることに加え、中東地域に依存するエネルギー及び石油関連商品を使用しているため、調達先の不安定な生産及び為替の影響等を強く受けた場合、さらに事業に関わるすべての人の人権を侵害したり、人権を軽視した事象が発生した場合、当社グループはサプライチェーンの寸断による生産停止等の影響を受けるとともに、取引先への安定供給ができなくなる可能性があります。 こうした場合には、当社グループの調達・生産・供給体制全般にわたるサプライチェーンに支障が生じ、当期の業績が大きく悪化することが懸念されます。 [対応]当社グループは、国内外にわたる主要原材料の代替材料の検討や調達における複数購買等による調達先の分散化及び適正在庫の確保などグループ全体で安定的な体制を構築しておりますが、中東地域からの石油関連原材料の安定的な確保のため、サプライチェーン各社の協力を得て、調達の安定化に最大限注力しております。また、サプライチェーンの人権問題に取り組むため人権リスク評価を定期的に実施するなど、当リスクの適切な管理に努めております。 他方、当社グループの原材料等の安定調達ができなくなった場合、当社グループの供給先に対する適切な情報提供に努めるとともに、早期に供給が再開できるようリスクの最小化に取り組んでまいります。 (3)人財確保・育成に関するリスク [概要]当社グループは、中長期的な企業の成長のため、優秀な人財の確保・育成が重要であると認識しておりますが、少子高齢化に伴う労働人口の減少による人財確保難、中途退職者など人財の社外流出の加速、エンゲージメントの低下などにより、高度な技術・ノウハウの承継や人的資本の充実に支障が生じ、当社グループの業績と安定的な成長に影響が及ぶ可能性があります。 [対応]当社グループは、多様な人財を確保し、将来の安定的な事業成長を図るため、人財の確保を最重点課題であると認識しております。新卒採用においては、インターンシップをはじめ、専門性を有する中途採用の通年採用を積極的に実施しております。 また、幹部人財の育成プログラムを導入するとともに、ワークライフバランスの実践に向けた多様な働き方や健康経営への積極的な取り組みの推進、人事制度の改正など、エンゲージメントの更なる向上に注力してまいります。 (4)海外事業展開に関するリスク [概要]当社グループは、タイ国の連結子会社において製造販売及び研究開発活動を行うとともに、中国において駐在員事務所を設置し、販売支援を行っております。 グローバルな事業活動を展開するにあたり、各国の法的規制、経済情勢、政情不安、パンデミックの発生等事業環境の不確実性等のリスクが顕在化した場合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 [対応]当社グループは、関係会社管理規程に基づき、海外子会社の情報収集や現地の経営環境に適した事業運営の管理強化に努めております。 また、親会社の役員が海外子会社の役員を兼務しガバナンスを強化するとともに、幹部社員を子会社の工場長等の幹部として派遣するなど、相互連携強化による業務支援とオペレーショナルリスクの低減に取り組み、グループ管理体制の充実を図っております。 (5)コンプライアンスに関するリスク [概要]当社グループは、社是である「道徳経済合一」主義のもと、企業倫理規範を定めてコンプライアンス経営の徹底に努めておりますが、重大なハラスメント、労働法令違反、人権問題等の重大なコンプライアンス違反が発生した場合、または産業廃棄物や工場排水汚染等、事業活動に関連する重大な法令違反等が発生した場合、行政処分等による生産活動の停止など、社会的な信用を失墜し、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 [対応]当社グループは、毎日の朝礼において、創業の精神、経営理念、企業倫理規範、コンプライアンスチェックなどを周知徹底するとともに、内部通報規程を制定し、風通しの良い職場風土の醸成並びにコンプライアンスリスクの未然防止に積極的に取り組んでおります。 また、定期的にコンプライアンス意識調査を実施し、ハラスメントの防止などの課題解決に努めるとともに、コンプライアンス情報の発信とセルフチェックの実践による、コンプライアンス教育の充実に努めております。 (6)品質保証に関するリスク [概要]当社グループは、国内外のお客様に提供する多様な製品において品質不良や不正などの問題が生じた場合には、お客様や社会から当社グループの信用を失墜し、企業価値や製品ブランドを棄損するほか、損害賠償請求等が発生し、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 [対応]当社グループは、品質方針を定め、全員参加で品質マネジメントシステム(QMS)に取り組んでおり、生産設備等の改修も含め、継続的な品質改善活動の実践に努めております。 また、原材料や製品の不良発生時には品質連絡会を開催し課題を共有するとともに、不良発生のメカニズムを徹底的に分析・評価の上、発生工程への反映及び類似工程への水平展開を行い、再発リスクの低減や発生予防に努めております。 (7)自然災害・パンデミックに関するリスク [概要]当社グループは、国内生産拠点の全てが徳島県内に集中しており、大規模地震による津波の発生及び地球温暖化による大型台風や異常渇水等の自然災害発生頻度が高まり、それらに伴い生産活動に甚大な被害が発生する可能性があります。 また、感染症の世界的な流行拡大等によるパンデミックの発生により、サプライチェーンの寸断や従業員の出勤停止等による工場の稼働不能に陥る可能性があります。 このような事態が発生した場合には、生産能力の著しい低下や設備の復旧に伴う多大な費用の発生が見込まれ、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 [対応]当社グループは、今後想定される自然災害リスクに対応するため、「緊急時対応マニュアル」に基づき大規模地震等の災害発生時にも事業活動を継続し、製品の安定供給を図るためBCP(事業継続計画)を策定し、定期的に見直しを行っております。 さらに、従業員や家族の安否確認、災害対応備蓄品等を備え、定期的な訓練及び設備の点検を実施しております。また、感染症等のパンデミックへの対応については、基本的な感染予防対策の徹底に加え、リモートワークによる在宅勤務体制の推進、WEB会議やDXの活用等、グループ全体において可能な限りの感染防止対策に取り組んでまいります。 (8)事業ポートフォリオに関するリスク [概要]当社グループは、自動車関連資材及び水処理関連資材の製造・販売を主力の事業分野としております。特に、水処理関連資材については、新規参入企業や既存競合他社からの販売攻勢により市場シェアが大きく減少する可能性があり、こうした状況が発生した場合には、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。 他方、世界的なEV化の進展に向けて、電気自動車や燃料電池車等に使用される断熱材市場の開拓を進めてきましたが、急速なEV化の後退が顕著となっており、これらの需要が大きく減少する可能性があります。 [対応]当社グループは、主力の事業分野に依存することに伴う事業ポートフォリオリスクを軽減することが重要であると認識しております。特に、水処理関連資材については、当社の有する製品開発力や生産技術力を活かし、顧客ニーズに対応する高付加価値製品の提供に努めてまいります。 また、自動車関連資材については、市場環境や需要構造の変化を踏まえながら、これまでに取り組んできた断熱材市場に加え、新事業の創出や事業領域の拡大を進めることで、事業ポートフォリオの分散化を図ってまいります。 (9)環境問題に関するリスク [概要]当社グループは、サステナビリティに関する活動のうち、気候変動緩和への対応であるCO2排出量削減や非化石化エネルギーの利用低減などの活動が適切に遂行できず目標を達成できない場合、社会的評価の低下による当社グループの信用及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、地球温暖化への対応については、当社グループ事業と密接な関係を有する森林や河川などの環境破壊が世界規模で進んでおり、今後の事業を展開していくうえで重大なリスクと認識しております。 [対応]当社グループは、環境方針を制定し、事業活動全般を通じて地球環境に関するグローバルな社会課題の解決に貢献するための取り組みを推進するとともに、地球環境問題への取り組みを強化するため、2030年度に二酸化炭素排出量を2014年対比37%削減する目標を設定しているほか、環境保護に関する重要項目を設定し、活動を強化しております。 また、効率的で実効性の高い事業活動を推進するため、環境マネジメントシステム(EMS)の認証を取得し、環境意識向上のための教育を行うとともに、グリーン調達基準を制定し、当該基準に適合した原材料の購入等、サプライチェーン各社との緊密な連携強化により持続可能な社会の実現に努めております。 (10)情報管理に関するリスク [概要]当社グループは、従業員等による個人情報や営業情報等の漏洩、会社機密情報の流出などの情報管理に関するリスクが発生する可能性のほか、システム障害やコンピュータウイルスの感染、不正アクセスによるサイバー攻撃によるシステムリスクが発生する可能性があります。 それらが発生した場合、当社グループの業績、財政状態及び社会的信用に重大な影響を及ぼす可能性があります。 [対応]当社グループは、情報セキュリティ基本方針、個人情報保護方針等を制定し、情報管理を重要な企業活動として位置づけており、情報資産を保護すべく統合セキュリティシステムを最新の状態に保つとともに、重大なセキュリティインシデント発生に備えたサイバー保険を付保しております。 さらに、教育研修等を通じて情報セキュリティに関する重要性について周知徹底に努めております。 (11)知的財産権の侵害に関するリスク [概要]当社グループは、当社グループが保有している知的財産権が第三者から侵害を受けた場合には、当社グループ製品の製品差別化や競争優位性が確保されず、期待される収益が失われる可能性があります。 また、当社グループが製造または販売する製品が第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該製品の回収や販売中止を求められる他、損害賠償を請求される可能性があります。その場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 [対応]当社グループは、特許権を含む知的財産権を適切に管理する体制を整え、継続的なモニタリングを実施することで第三者による知的財産権の侵害に注意を払っております。 また、専門家、データベース及び調査機関を利用した調査に加え、発明協会等の研修受講による情報収集を強化することで、第三者の知的財産権の侵害防止に努めるとともに、実際に知的財産権に係る係争が発生した場合は、関係者と協力して事業への影響を最小限にとどめるよう努めてまいります。
経営成績の分析 (MD&A)6,908字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①経営成績等の状況 当連結会計年度の世界経済は、米国では個人消費が底堅く推移しましたが、関税政策を含む通商政策を巡る不確実性が意識されました。欧州では持ち直しの動きにばらつきがみられ、中国では政策下支えがみられたものの内需は力強さを欠きました。一方日本では、企業収益が総じて高水準を維持し、雇用・所得環境の改善を背景に、緩やかな回復基調で推移しました。このような中、年度末にかけて中東情勢の緊迫化により、世界的に原燃料価格や為替相場が変動するなど、先行き不透明感が強まりました。 自動車関連市場では、完成車市場において電動化をめぐる環境変化が生じ、日本・欧州・米国の自動車メーカーを中心に、バッテリー電気自動車(BEV)戦略の見直しや投資計画・商品投入時期の再検討が進みましたが、新車販売台数における電動車の比率は上昇しました。水処理用分離膜市場における需要は、海水淡水化プラント、工業用プロセス水、廃水処理用途などにおいて堅調に推移しました。 このような状況下、当連結会計年度の売上高は、自動車関連資材については、国内向け需要が伸び悩んだものの、海外補用向け需要に加え、インドおよび一部東南アジア市場における二輪車向け需要が堅調に推移しました。一方で、取引先の在庫調整や原材料メーカーの生産停止に伴う代替品対応に時間を要したこと等により、売上高は前年同期を下回りました。水処理関連資材については、市場の堅調な伸びに加え、拡販に努めた結果、分離膜支持体用不織布の売上が増加しました。 利益面では減価償却費の増加に加え、原材料価格および人件費の上昇、納期対応による輸送費増加等の影響を受けましたが、新工場建設に伴う補助金を特別利益として計上しております。 その結果、当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高18,494百万円(前年同期比1,370百万円増、8.0%増)、営業利益58百万円(前年同期比373百万円減、86.4%減)、経常損失95百万円(前年同期は経常利益279百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は753百万円(前年同期比717百万円増)となりました。 ②財政状態の状況 当連結会計年度末における資産総額は、28,997百万円となり、前連結会計年度末より1,808百万円増加しております。主に流動資産のその他に含まれる未収入金が976百万円、現金及び預金が861百万円増加いたしました。 負債総額は20,097百万円となり、前連結会計年度末より492百万円増加しております。主に1年以内返済予定の長期借入金が593百万円、長期借入金が565百万円、短期借入金が328百万円、支払手形及び買掛金が309百万円、電子記録債務が205百万円増加し、設備関係電子記録債務が1,495百万円減少いたしました。 また、純資産につきましては、8,899百万円となり、前連結会計年度末より1,315百万円増加しております。主に利益剰余金が752百万円、非支配株主持分が295百万円、為替換算調整勘定が155百万円増加いたしました。 以上の結果、自己資本比率は21.9%となりました。 ③キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は1,585百万円となり、前連結会計年度末と比較して、846百万円の増加となりました。 各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動により得られた資金は、2,207百万円(前年同期比2,046百万円増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益1,265百万円、減価償却費1,274百万円の増加要因があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動により使用した資金は、2,842百万円(前年同期比2,336百万円減、45.1%減)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出2,539百万円があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動により得られた資金は、1,379百万円(前年同期比3,444百万円減、71.4%減)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出1,141百万円の減少要因があったものの、長期借入れによる収入2,300百万円の増加要因があったことによるものであります。 ④生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当連結会計年度の生産実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。 品目の名称   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   前年同期比(%) 自動車関連資材(千円)   8,237,048   92.5 水処理関連資材(千円)   8,897,862   137.6 一般産業用資材(千円)   1,505,166   117.9 合計(千円)   18,640,077   112.0 (注)1.当社グループは単一セグメントであるため、品目別に記載しております。 2.金額は販売価格によっております。 b.受注実績 当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。 品目の名称   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   前年同期比(%) 自動車関連資材(千円)   8,189,268   93.7 水処理関連資材(千円)   8,799,063   123.8 一般産業用資材(千円)   1,506,161   117.8 合計(千円)   18,494,493   108.0 (注)1.当社グループは単一セグメントであるため、品目別に記載しております。 2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先   前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 金額(千円)   割合(%)   金額(千円)   割合(%) 株式会社サンコー   4,523,573   26.4   6,383,407   34.5 旭洋株式会社   2,202,898   12.9   2,171,058   11.7 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.当連結会計年度の経営成績等について 当連結会計年度は、第4次中期経営計画(2024年4月~2026年3月)の最終年度として、事業ポートフォリオの最適化に向け、生産体制の再構築および成長分野の供給能力強化等に取り組んでまいりました。 第4次中期経営計画においては、新小松島工場の建設をはじめとする分離膜支持体用不織布の供給体制強化や事業基盤の整備を進め、今後の事業拡大に向けた生産基盤の強化は着実に進展いたしました。一方で、市場環境の変化や原材料・エネルギー価格の上昇等の影響により、売上高および利益は計画を下回る結果となりました。 売上高につきましては、自動車関連資材において国内向け需要の伸び悩みや取引先の在庫調整の影響を受けたものの、水処理関連資材が市場の堅調な伸びと拡販活動を背景に伸長し、特に分離膜支持体用不織布の販売が増加したことから、前連結会計年度に比べ増収となり、18,494百万円となりました。 利益面では、新工場稼働に伴う減価償却費の増加に加え、原材料価格および人件費の上昇、納期対応による輸送費増加等の影響を受け、営業利益は58百万円、経常損失は95百万円となりました。 なお、新工場建設に伴う補助金を特別利益として計上したことから、親会社株主に帰属する当期純利益は753百万円となっております。当社グループとしては、当期の最終利益は一過性要因を含むものであり、本業収益力の評価にあたっては、営業利益および経常利益の水準に加え、新工場の稼働による分離膜支持体用不織布の収益力向上の進捗を重視しております。 また、2025年3月に竣工した新小松島工場につきましては、分離膜支持体用不織布の供給体制強化と生産効率向上に取り組んでおります。さらに、高度化する顧客ニーズへの対応を進めるとともに、生産現場におけるデジタル活用や業務効率化等にも継続して取り組んでおります。 b.経営成績に重要な影響を与える要因について 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、主要市場における需要動向、原材料価格およびエネルギー価格の変動、為替相場の変動等があります。 水処理関連分野につきましては、水資源制約や環境規制強化を背景として中長期的な需要拡大が見込まれる一方、競争環境の変化や新規参入等による市場競争の激化が想定されます。自動車関連分野につきましては、電動化の進展や地域別需要の変化等、市場環境の変化への対応が求められております。 また、原材料価格およびエネルギー価格につきましては、地政学的リスク等に起因する短期的な変動要因に加え、世界的な需給構造の変化や供給制約等を背景として、中長期的にも上昇圧力が継続する可能性があると認識しております。 当連結会計年度においては、新工場稼働に伴う減価償却費の増加等により固定費負担が増加しており、今後は供給能力の発揮による稼働率向上、生産性改善および原価低減に加え、付加価値に見合った販売価格の適正化を進めることが収益性向上における重要な要素であると認識しております。 また、自然災害や地政学リスク等によるサプライチェーンへの影響も想定されることから、安定供給体制の維持・強化に取り組んでおります。 c.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について 当社グループでは、健全な経営の維持と企業価値の持続的な向上を図るため、収益性の向上と事業領域の拡大を経営目標として掲げております。これらの目標の達成度を総合的に測る指標として、資産効率と収益性の双方を反映する「総資産経常利益率(ROA)」を経営の重要指標として位置付けております。 ROAの向上に向けては、その構成要素である「売上高経常利益率」および「総資産回転率」の改善に注力しております。 当連結会計年度におけるROAは△0.3%(前年同期比1.5%減)となりました。今後は、第5次中期経営計画に基づき、成長領域への経営資源の集中、事業構造改革による収益体質の強化、運転資本の適正化および資産効率の改善等を推進し、目標指標の達成に向けてグループ一丸となって取り組んでまいります。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 (1)資金需要の状況 当社グループの資金需要は、主として事業活動に係る運転資金に加え、中長期的な成長を目的とした設備投資資金及び研究開発投資等から構成されております。 当連結会計年度においては、生産能力の増強や新規事業領域への対応を目的とした設備投資を継続的に実施しており、これらの投資に伴い、資金需要は引き続き高水準で推移しております。 (2)資金調達の基本方針及び資本の財源 当社グループは、事業活動から安定的に創出される営業キャッシュ・フローを基盤としつつ、事業運営上必要な流動性の確保と財務柔軟性の維持を図ることを基本方針としております。 運転資金につきましては営業活動により獲得した資金を基本とし、必要に応じて金融機関からの短期借入により調達しております。また、設備投資等の中長期的な資金需要につきましては、金融機関からの長期借入金を中心に調達しております。 当連結会計年度においては、営業活動によるキャッシュ・フローが改善した一方、積極的な設備投資を実施したことから、当該投資資金の一部について長期借入金により調達しております。 このように、当社グループは内部資金創出と外部資金調達を適切に組み合わせることで、安定的な資金調達と財務柔軟性の確保に努めております。 (3)資金の流動性に関する経営者の認識 当連結会計年度末において、現金及び現金同等物は1,585百万円、有利子負債(借入金及びリース債務を含む)の残高は14,089百万円となっております。 当連結会計年度においては、営業活動によるキャッシュ・フローの改善により内部資金創出力は回復傾向にあり、短期的な資金需要に対する支払能力は維持されております。 一方で、設備投資の継続に伴い有利子負債残高は増加しており、自己資本比率は21.9%にとどまっていることから、資金流動性及び財務健全性の維持に向けては、営業キャッシュ・フローの継続的な創出及び有利子負債水準の適切な管理が重要であると認識しております。 (4)今後の対応方針 当社グループは、成長投資を継続する局面においては、一定程度の外部資金への依存は合理的な水準にあると認識しております。 一方で、財務の健全性及び資本効率の観点からは、内部資金の充実による資金調達構造の改善が重要な経営課題であります。 今後は、投資の成果を通じた収益力の向上により営業キャッシュ・フローの持続的な拡大を図るとともに、有利子負債水準の適切なコントロールを行うことで、資金の流動性及び財務基盤の更なる強化に努めてまいります。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。 この連結財務諸表の作成にあたりまして、経営者による会計方針の選択、資産・負債及び収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。 a.退職給付費用及び退職給付債務 当社グループは、簡便法を採用している連結子会社を除き、確定給付型制度の退職給付費用及び退職給付債務について、割引率等、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算定しております。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は将来にわたって規則的に認識されるため、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼす可能性があります。 b.固定資産の減損処理 当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産グループについて、当該資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては慎重に検討しておりますが、事業計画や経営環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。 c.繰延税金資産の回収可能性 繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の十分性により判断しており、課税所得の算定にあたっては、事業計画をもとに最新の経営環境に関する情報等を反映し見積っております。 詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

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開示資料

出典

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