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日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,965.38+199ドル円158.86-1NASDAQ26,205.58+106S&P 5007,665.62+34SOX 指数11,344.26+569/2終値

神島化学工業

Konoshima Chemical Co.,Ltd.4026 · Standard · ガラス・土石製品

不燃建材とマグネシウム化合物の2本柱。住宅・ビル向け建材と産業用化成品を製造する化学メーカー。

概要

神島化学工業は、大阪市中央区に本社を置く無機化学メーカーである。1917年に硫酸製造所として創業し、現在は建材事業と化成品事業の二部門を柱とする。建材事業では住宅・非住宅向け不燃建材(けい酸カルシウム板、軒天ボードなど)を、化成品事業では酸化マグネシウムやセラミックス製品を手掛ける。2026年4月期の売上高は274億円、従業員数は681名である。

建材・化成品の二本柱を核とする事業構成

建材事業は、住宅及び非住宅向けの不燃建材を製造・販売する。主力製品はけい酸カルシウム板「プライケイカル」で、1972年から製造を開始した歴史を持つ。その他、高級軒天ボード、窯業サイディング、破風板、耐火パネルなどを揃える。2026年4月期の建材事業売上高は153億56百万円であり、全社売上高274億円の約55%を占める。住宅分野では、改正建築基準法の施行に伴う駆け込み需要の反動で2025年度の新設住宅着工戸数が前期比12.9%減少する厳しい市場環境の中、高級軒天ボードやサイディングの拡販に注力し増収を達成した。非住宅分野では、ビル工事の遅れが続くものの、商業施設向け高級軒天ボードの拡販により減収を最小限に抑えた。2015年に昭和電工建材から譲り受けたラムダ事業(非住宅向けシステム天井・外装材)も製品ラインアップに加わり、非住宅市場での売上を支えている。同事業のセグメント営業利益は14億66百万円と前期比61.2%の大幅増益となり、価格転嫁と高付加価値製品の拡販が利益拡大に貢献した。

収益構造と長期的な成長推移

化成品事業は、マグネシウム化合物とセラミックス製品を中心とする。主に酸化マグネシウム、難燃水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウムを製造し、これらは99.9%以上の高純度を特徴とする。サプリメント用途の酸化マグネシウムは健康志向の高まりを背景に需要が拡大しており、工業用途でも添加剤などに使用される。セラミックス製品には蛍光体や透明セラミックスが含まれ、核融合発電向けの開発も進む。2026年4月期の化成品事業売上高は126億52百万円、セグメント営業利益は21億35百万円と全社営業利益18億円の約80%を稼ぐ基盤である。売上高の推移を見ると、2012年4月期の170億円から2026年4月期には274億円へと約1.6倍に成長。営業利益は1億円から18億円へ増加し、2025年4月期には21億円を記録した。営業利益率は2026年4月期で6.6%である。自己資本比率は47.6%と財務基盤は安定しており、長期的な成長を裏付けている。

生産拠点の変遷と研究開発投資

主要な生産拠点は香川県の詫間工場である。1960年に開設され、炭酸マグネシウムや酸化マグネシウムの製造を開始した。現在も化成品事業の中核工場として機能する。かつては坂出工場(1952年開設、1970年閉鎖)や神島工場(1971年閉鎖)が存在したが、生産効率化のため整理された。研究開発面では、2018年に100周年記念技術棟を完成させ、2021年にはセラミックス新工場を竣工した。これにより、透明セラミックスやCO2リサイクル製品の開発・生産体制を強化している。2026年4月期の設備投資額は有形固定資産の取得に約30億円を投じ、投資活動によるキャッシュ・フローは30億円の減少となった。減価償却費は19億77百万円であり、生産設備の維持・更新と新技術への投資を継続している。

中期経営計画と経営方針

同社は「無機化学の可能性を追求し、顧客満足を第一に社会に貢献する」を経営の基本方針とする。2026年4月期から2028年4月期の中期経営計画では、3つの基本方針を掲げる。第一に、環境対策等の社会課題へ対応し持続的成長モデルを構築する。具体的には自社工場の排ガスCO2を回収・利用した製品「ZESTA」の展開や、透明セラミックスなどコア技術の独自性を活かしたハイエンド市場への参入を進める。第二に、AIを中心としたICT技術や独自の生産性向上活動(KIP活動)を深化させ、省人化を実現する。第三に、資本コストや株価を意識した経営を目指す。人的資本投資では、地域限定営業職の導入や再雇用上限年齢の撤廃、階層別研修の充実など、多様な人材の活用と従業員エンゲージメント向上に取り組む。

業界の中での役割は建材メーカーおよびマグネシウム化合物メーカーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
280億円
営業利益
27億円
営業利益率
9.6%
純利益
19億円
2026/4 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01建材主力

住宅用および非住宅・ビル用の不燃建材として、窯業サイディング、軒天、破風板、耐火パネル等を製造・販売している。

主な製品・サービス4
窯業サイディング
住宅外壁に使用される不燃性の板状建材。
軒天
軒裏に使用される不燃建材。
破風板
屋根の端部に設置される不燃建材。
耐火パネル
ビル等の耐火構造に使用されるパネル。

02化成品主力

酸化マグネシウム、難燃水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、セラミックス製品等を製造・販売している。

主な製品・サービス4
酸化マグネシウム
耐火材や肥料、医薬品原料などに使われるマグネシウム化合物。
難燃水酸化マグネシウム
プラスチックやゴムの難燃剤として使用される。
炭酸マグネシウム
化粧品や医薬品、陶磁器原料などに使われる。
セラミックス製品
工業用セラミックス部品等。

製品と技術

住宅・非住宅を支える不燃建材製品群

建材事業の主力はけい酸カルシウム板「プライケイカル」である。これは住宅の外壁や軒天、破風板などに使用される不燃材料で、耐火性能に優れる。同社は1972年から製造を開始し、現在では高級軒天ボードや窯業サイディング、耐火パネルなど多様な製品を展開する。非住宅分野では2015年に譲受したラムダ事業により、ビル向けのシステム天井や外装材を供給。住宅市場の減少に対し、高付加価値製品の拡販で収益を確保している。2026年4月期の建材事業売上高は153億56百万円、セグメント営業利益は14億66百万円と前期比61.2%増加した。価格転嫁と高級製品の販売増が利益率の向上に寄与している。

高純度マグネシウム化合物の製造と用途

化成品事業の中核は、酸化マグネシウム、難燃水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウムである。これらは99.9%以上の高純度を特徴とし、サプリメントや医薬品、工業用添加剤として幅広く使用される。特にサプリメント用途の酸化マグネシウムは需要が拡大しており、健康志向の高まりを追い風としている。また、難燃水酸化マグネシウムはプラスチックやゴムの難燃剤として環境規制対応に貢献。2021年に完成したセラミックス新工場では、さらなる高機能品の生産を進めている。2026年4月期の化成品事業売上高は126億52百万円、セグメント営業利益は21億35百万円と全社利益の約80%を占める。価格転嫁やコスト改善により収益性が向上している。

セラミックスとCO2リサイクル技術の展開

セラミックス製品には、蛍光体や透明セラミックスがある。蛍光体はLED照明向けなどに使用されるが、2026年4月期は受注減で減収となった。一方、透明セラミックスは核融合発電の実用化に不可欠な材料として開発が進む。また、同社は自社工場の排ガスCO2を回収・利用した製品「ZESTA」を世界に先駆けて商品化。CO2を原料に炭酸マグネシウムなどを製造する資源循環型技術であり、2050年カーボンニュートラル目標に貢献する取り組みとして注目される。これらの先端技術は中期経営計画の柱の一つであり、環境対策と事業成長の両立を目指す。2021年のセラミックス新工場完成により、生産能力と研究開発力が強化されている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

ガラス・土石製品のなかでの位置

機能性化学品に強み、中堅ガラス・土石メーカー

ガラス・土石製品業界において、神島化学工業は機能性化学品を中心としたニッチ領域に特化した中堅企業である。同業のAGCや日本板硝子が大型の板ガラス・ディスプレイ用ガラスを主力とする一方、当社は顧客ニーズに合わせた少量多品種生産が強み。日東紡績とも一部競合するが、規模は小さい。売上高260~280億円と小型でありながら、営業利益率6~10%と安定した収益性を維持している。内需依存度が高く、海外展開は限定的。

強み

  • 機能性化学品など特定分野に特化し、大手が参入しにくい領域で差別化を実現。
  • 営業利益率6~10%と業界平均並~上回る水準を維持し、収益基盤が堅固。
  • 顧客ごとのカスタマイズに柔軟に対応できる生産体制が強み。
  • 特定顧客との長期取引により、安定需要を確保しやすい。

課題

  • 売上高260億円程度と規模が小さく、大手との価格競争で不利となる可能性。
  • 内需依存が高く、成長市場である海外への展開が不十分。
  • 原材料費の高騰が収益を圧迫するリスクがある。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

ガラス・土石製品の時価総額近傍。太字が神島化学工業

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
15269日本コンクリート工業213億円29.3倍
25388クニミネ工業196億円12.3倍
35356美濃窯業169億円10.7倍
45367ニッカトー160億円20.3倍
55285ヤマックス157億円6.4倍
64026神島化学工業151億円8.1倍
75237ノザワ146億円23.5倍
85284ヤマウホールディングス142億円6.2倍
95282ジオスター135億円7.2倍
105381マイポックス134億円25.5倍
115204石塚硝子128億円4.9倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 24件

硫酸製造所から肥料・化学への事業拡大

1917年6月、大阪で神島硫酸製造所が創業し、硫酸の製造を開始した。1919年12月には神島人造肥料株式会社に商号変更し、過燐酸石灰の製造に進出した。1936年2月に旧神島化学工業株式会社を設立し、化学事業の基盤を形成。1946年3月、神島人造肥料株式会社と旧神島化学工業株式会社が合併解散し、新たに神島化学工業株式会社として再出発した。同時に東京営業所を開設し、全国的な販売網の整備を開始。この合併により、肥料事業と化学事業の両方を統合した総合無機化学メーカーの原型ができあがった。創業から約30年で、硫酸・肥料から化学製品へと事業領域を広げる転換点となった。

戦後上場と工場開設・閉鎖による再編

1949年8月、東京証券取引所と大阪証券取引所に株式を上場し、資本市場からの資金調達が可能となった。1952年12月には坂出工場を開設し、肥料の製造を開始。1960年5月には詫間工場を開設し、炭酸マグネシウムや酸化マグネシウムの製造に参入した。この際、関係会社であった日新産業株式会社を吸収合併し、生産能力を拡充した。1961年11月からは炭酸カルシウムの製造も開始し、化成品事業の品揃えを多様化した。しかし、1970年4月に坂出工場を、1971年10月に神島工場を閉鎖し、生産拠点の集約を進めた。この再編により、詫間工場を中心とした効率的な生産体制へと移行した。

不燃建材参入と上場廃止・店頭銘柄時代

1972年4月、けい酸カルシウム板(不燃建材)の製造を開始し、建材事業へ本格参入した。これにより、住宅・非住宅向けの新たな収益の柱を確立した。1978年7月、経営環境の変化により上場を廃止し、社団法人日本証券業協会の店頭管理銘柄に指定された。その後1989年2月には店頭売買銘柄に登録され、流通市場での取引が継続された。この約18年間の店頭銘柄時代、建材事業は住宅向け不燃建材の需要を取り込み、化成品事業は高純度マグネシウム製品の技術を磨いた。1989年2月の店頭売買銘柄登録により、再び市場での流動性を回復した。

大阪証券取引所再上場と非住宅事業の取得

1996年12月、大阪証券取引所市場第二部に株式を再上場した。2013年7月には東京証券取引所と大阪証券取引所の現物市場統合に伴い、東京証券取引所市場第二部に上場した。2011年3月には連結子会社であった神島物産株式会社を清算結了し、グループ体制を簡素化した。2015年5月、昭和電工建材株式会社より非住宅事業(ラムダ事業)を譲り受け、建材事業の非住宅分野を強化した。これにより、ビル向けシステム天井や外装材などの製品ラインアップが拡充された。2017年6月には創業100周年を迎え、2018年5月に記念技術棟を完成させ、研究開発体制を強化した。

セラミックス新工場完成とスタンダード市場移行

2021年6月、セラミックス新工場が完成し、化成品事業の生産能力を増強した。2022年4月、東京証券取引所の市場再編に伴い、スタンダード市場に移行した。2026年4月期の業績は売上高274億円、営業利益18億円、当期純利益14億円と過去最高水準に達した。営業利益には退職給付引当金戻入益262百万円を含むが、これを除いても2,416百万円と前期比35.3%の増益である。建材事業は高付加価値製品の拡販、化成品事業は価格転嫁とコスト改善が奏功した。CO2回収製品ZESTAや透明セラミックスなど環境・先端分野への展開により、持続可能な成長モデルの構築を目指している。

年表24件を開く

1910年代

  • 1917年6月創業神島硫酸製造所創業。硫酸の製造を開始
  • 1919年12月商号変更神島人造肥料株式会社に商号変更。過燐酸石灰の製造を開始

1930年代

  • 1936年2月創業旧神島化学工業株式会社設立

1940年代

  • 1946年3月創業神島人造肥料株式会社と旧神島化学工業株式会社が合併解散し、新たに神島化学工業株式会社設立
  • 1946年3月東京営業所開設
  • 1949年8月上場東京、大阪両証券取引所に上場

1950年代

  • 1952年12月坂出工場開設。肥料の製造を開始

1960年代

  • 1960年5月M&A詫間工場開設(関係会社 日新産業 株式会社を吸収合併)。炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム等の製造を開始
  • 1961年11月炭酸カルシウムの製造を開始
  • 1962年11月創業朝日興業株式会社設立(神島物産株式会社に名称変更)

1970年代

  • 1970年4月坂出工場閉鎖
  • 1971年10月神島工場閉鎖
  • 1972年4月けい酸カルシウム板(不燃建材)の製造を開始
  • 1978年7月上場上場廃止
  • 1978年7月社団法人日本証券業協会の店頭管理銘柄に指定

1980年代

  • 1989年2月社団法人日本証券業協会の店頭売買銘柄に登録

1990年代

  • 1996年12月上場大阪証券取引所市場第二部に株式上場

2010年代

  • 2011年3月連結子会社であった神島物産株式会社を清算結了
  • 2013年7月上場東京証券取引所と大阪証券取引所の現物市場統合に伴い、東京証券取引所市場第二部に上場
  • 2015年5月昭和電工建材株式会社より非住宅事業(ラムダ事業)を譲受
  • 2017年6月創業創業100周年を迎える
  • 2018年5月100周年記念技術棟完成

2020年代

  • 2021年6月セラミックス新工場完成
  • 2022年4月東京証券取引所の市場再編に伴い、スタンダード市場に移行

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/4期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    環境対策とCO2リサイクルの推進

    自社工場の排ガスCO2を回収・利用した商品「ZESTA」を積極展開し、CO2リサイクル技術を幅広い分野へ展開することで2030年ゼロCO2を目指す。

  2. 02

    コア技術によるハイエンド需要創造

    セラミックス等のコア技術の独創性を武器に、医薬・サプリメント向けマグネシウム化合物や核融合発電向け透明セラミックスなどハイエンド市場の需要を創造する。

  3. 03

    ICT活用と生産性向上活動の深化

    AIを中心としたICT技術や独自の生産性向上活動(KIP活動)を深化させ、生産性向上や省人化を実現する。

  4. 04

    人的資本への投資拡充

    多様な人材の雇用促進、エキスパート職の充実、地域限定勤務制度、再雇用上限撤廃、研修制度の充実など、人材への投資を拡充する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 11期分

グループ全体で681人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は594万円で、10期前と比べて+13.8%平均年齢は41.1歳、平均勤続年数は14.7年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2016年4月598
2017年4月618
2018年4月624
2019年4月52238.812.4616
2020年4月51639.313.0617
2021年4月52039.913.7606
2022年4月53340.213.8620
2023年4月54640.414.1629
2024年4月55640.614.1657320
2025年4月57340.914.3672268
2026年4月59441.114.7681396

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年4月期・提出会社(単体)
女性管理職比率1.5%
縦線は目安の30%
男性育休取得率50.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)69.5%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

主要な設備 (帳簿価額 上位2)
詫間工場 — 香川県三豊市117億円
建材事業
石岡工場 — 茨城県石岡市559百万円
建材事業

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年4月期の売上高は280億円営業利益27億円前期と比べると増収増益で、売上が+2.2%、利益が+50.0%。

売上高
+2.2%
280億円
営業利益
+50.0%
27億円
純利益
+35.7%
19億円
営業利益率
9.6%
前期比 +3.1%pt

四半期の推移

10期分

直近は2026年4Qで、売上は142億円、営業利益は15億円。前年の2025年4Qと比べると、売上は+5.2%、営業利益は+87.5%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年3Q6158.24
2023年4Q645
2024年1Q6246.53
2024年2Q6457.84
2024年3Q6646.13
2024年4Q68811.86
2025年2Q139107.27
2025年4Q13585.97
2026年2Q138128.78
2026年4Q1421510.611

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 15期分

2012年4月期からの15期で、売上は170億円から280億円へ1.6倍に増えた。直近期の営業利益率は9.6%。売上は5期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2012年4月17031
東京証券取引所と大阪証券取引所の現物市場統合に伴い、東京証券取引所市場第二部に上場
2013年4月17231
2014年4月20164
2015年4月20764
2016年4月21876
創業100周年を迎える
2017年4月2261311
2018年4月21675
2019年4月22297
2020年4月21296
セラミックス新工場完成
2021年4月1981611
2022年4月2182114
2023年4月2402115
2024年4月26021218.116
2025年4月27418176.614
2026年4月28027269.619

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年4月期

売上高280億円のうち、営業利益として残るのは27億円9.6%。営業外の損益と税金を反映した純利益は19億円、売上の6.8%にあたる。営業利益率は業種中央値8.0%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金71.1%199億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金19.3%54億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益9.6%27億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。売上原価と販管費は単体ベースの数値です。

粗利率
28.9%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+1.6pt
9.6%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比0.0pt
6.8%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+6.1pt
13.4%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
6.2%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
6.4%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 15期分

2026年4月期は営業CFが32億円、投資CFが−30億円で、差し引きのフリーCFは2億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は12億円で、売上の0.5ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2012年4月15−12−6315
2013年4月5−2015−1516
2014年4月17−4−121317
2015年4月8−8−4012
2016年4月28−17−121111
2017年4月23−15−1089
2018年4月11−10019
2019年4月23−17−3613
2020年4月11−7−2414
2021年4月30−11−231910
2022年4月21−2412−319
2023年4月18−4226−2421
2024年4月33−5613−2312
2025年4月31−12−161914
2026年4月32−30−4212

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 15期分

2026年4月期の総資産は308億円。このうち返さなくてよい自己資本が147億円で、自己資本比率は47.6%(業種中央値64.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2012年4月1634312026.2
2013年4月1754513025.7
2014年4月1804813226.6
2015年4月1835213128.3
2016年4月1895513429.1
2017年4月1926412833.5
2018年4月1946812634.8
2019年4月1967212436.4
2020年4月1917611539.4
2021年4月1868510145.6
2022年4月2479415337.7
2023年4月29410618835.7
2024年4月29711917839.8
2025年4月30713017842.0
2026年4月30814716147.6

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年4月期の内訳単体ベース
現金及び預金
12億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
120億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
26億円
在庫として抱えている分
負債合計
161億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
81
/ 100
安定性自己資本比率32 / 40
収益力営業利益率19 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

ガラス・土石製品 49社との比較

同じガラス・土石製品の企業と並べると、いちばん上に来るのはROE49社中10位あたり、逆に低いのは配当利回り49社中41位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE上位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
13.4%/中央値 7.3%
P25 5.5%P75 9.9%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
9.6%/中央値 8.0%
P25 6.1%P75 12.2%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
47.6%/中央値 64.4%
P25 50.0%P75 73.1%
売上成長率前期からの売上の伸び
2.2%/中央値 4.1%
P25 -0.8%P75 8.9%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
3.0%/中央値 3.0%
P25 2.1%P75 3.8%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,632で、1年前と比べて+23.9%過去52週の値幅のなかでは36%の位置にある。

¥1,632-1.4%1ヶ月+2.4%1年+23.9%時価総額151億円
過去52週の値幅
安値¥1,344高値¥2,148

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)8.1倍
PBR3.68倍
配当利回り3.00%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1カ月で2.98%上昇し、1623円。25日線(1599.2円)を上回るが、75日線(1703円)と200日線(1680.65円)を下回る。52週高値2148円からは大きく乖離し、52週安値1326円からは22%上昇。8月5日から17日にかけて上昇したが、19日に1588円まで下落し、戻り売り圧力がある。RSIは55.22で中立圏。出来高は平均6万株前後で安定。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 35/100)

PER8.01倍は同業界平均15.86倍を下回り割安に見えますが、PBR3.66倍は平均1.35倍を大幅に上回っており、総合すると割高感があります。ROE13.4%は高く、配当利回り3.02%は平均2.83%を上回る好配当。ただし、PBRの高さは市場が成長を織り込んでいる可能性があり、今後の業績次第ではリスク。割安と割高の両面がありますが、PBRの乖離が大きくやや割高と判断します。

指標この会社業種平均
PER (実績)8.1倍15.7倍
PBR3.68倍1.34倍
ROE13.4%4.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

収益の拡大と利益率の改善が進む中、市場は今後の成長持続性を問うている。強気派は、自動車や半導体向け高機能品の需要拡大と、コスト転嫁の進展による利益率改善を評価する。一方弱気派は、特定セクター需要の循環変動や、エネルギー・原材料コストの再上昇が利益を圧迫するリスクを懸念する。また、大型投資の回収や、海外展開の遅れによる成長鈍化も論点となる。

プラスに働く材料7
  • 高機能品の需要拡大

    自動車・半導体向けの高付加価値製品が需要を牽引し、売上高が増加している。

  • 利益率の改善傾向

    直近年度の営業利益率は9.64%と過去数年の水準から改善している。

  • 配当利回りの高さ

    配当利回り3%超で、株主還元姿勢が株価を下支えしている。

  • 2026/4期営業利益27億円と50%増益決算発表後影響

    営業利益は18億円から27億円へ増加し、売上高280億円

  • 売上高連続増収で事業拡大通年影響

    売上高は260億円→274億円→280億円と3期連続増収

  • ROE13.4%、資本効率が高い継続影響

    ROE13.4%と高く、利益を資産に効率的に還元

  • 配当利回り3.02%の利回り妙味通年影響

    配当利回り3.02%を維持し、下支え材料

マイナスに働く材料7
  • 需要の循環変動リスク

    建設・自動車販売の変動により、高機能品需要も影響を受けやすい。

  • コスト上昇圧力

    エネルギー価格や原材料価格の高騰が利益率を再び圧迫する可能性がある。

  • 成長の限界

    国内市場中心で成長余地が限られ、海外展開の遅れが競争力を低下させうる。

  • PBR3.66倍とバリュエーション高水準継続影響

    PBR3.66倍でROE13.4%を上回るが、低下時に調整リスク

  • 2025/4期は営業減益の実績決算発表後影響

    2025/4期は営業利益21億円から18億円へ減益

  • 売上高成長率の鈍化通年影響

    売上高成長率は5.4%から2.2%へ鈍化

  • 株価1年で24%上昇し過熱感不定影響

    直近1年で+24.43%、短期的な利益確定売りが懸念

次の決算で確かめる点
営業利益率
高付加価値化とコスト転嫁の進み具合を示す最重要指標。
セグメント別売上高
高機能品と汎用品の需要動向の違いを把握するため。
設備投資額
将来の成長投資の規模と、投資回収リスクを評価するため。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり49で、前期から+11.4%いまの株価に対する利回りは3.00%。増配か配当維持が6年続いている。

年間配当
¥49
1株あたり
配当利回り
3.00%
いまの株価に対して
配当性向
24.0%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
6年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年4月2017.4
2018年4月2420.046.9
2019年4月20−16.727.7
2020年4月200.030.5
2021年4月3050.025.2
2022年4月3620.023.9
2023年4月4011.123.6
2024年4月425.023.5
2025年4月444.827.8
2026年4月4911.424.0

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥49

株主

有価証券報告書より

2026年4月期末の株主数は延べ7,961人。区分でいちばん多いのは個人・その他57.8%。グループ会社や銀行などの安定株主が30.7%を占め、残る69.3%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年4月%2022年4月%2023年4月%2024年4月%2025年4月%2026年4月%
個人・その他47.043.749.853.055.257.8
事業法人19.822.221.419.319.519.2
金融機関14.614.517.718.715.011.5
外国法人11.415.08.16.48.78.4
証券会社7.24.63.02.71.63.0
自己株式0.82.32.12.01.91.6
外国人個人0.00.00.00.00.10.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01DOWAホールディングス株式会社9.12
02神島化学従業員持株会8.61
03株式会社日本カストディ銀行(信託口)4.52
04株式会社みずほ銀行3.20
05日鉄鉱業株式会社2.98
06日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)2.21
07四国倉庫株式会社1.74
08東洋電化工業株式会社1.62
09大橋正明1.21
10BBH(LUX) FOR MUFG GLOBAL FUND SICAV - MUFG JAPAN EQUITY SMALL CAP FUND (常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)1.11

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 15期分

1株利益は15期で+1765%、1株純資産は15期で+246%。直近期のROEは13.4%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2012年4月114662.428.454.9
2013年4月164913.416.637.1
2014年4月395237.89.820.4
2015年4月475648.711.716.9
2016年4月6860311.78.417.6
2017年4月11570417.616.717.4
2018年4月517377.121.146.9
2019年4月727799.511.927.7
2020年4月668218.29.930.5
2021年4月11992613.614.125.2
2022年4月1511,03115.39.923.9
2023年4月1701,16115.59.223.6
2024年4月1791,30914.58.523.5
2025年4月1581,42411.68.227.8
2026年4月2041,61313.48.924.0

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

14名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は14名。2026/4期の役員報酬は総額186百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約3倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
池田和夫代表取締役 会長7331,000
布川明代表取締役 社長7323,000
相川義昭常務取締役 技術本部及び生産本部管掌兼 セラミックス事業部長5615,000
北野幸治取締役 住宅建材営業部管掌兼 建設建材営業部長5922,000
美藤敦司取締役 化成品営業部長5712,000
藤村倫夫取締役 総務部管掌6734,000
山本裕一取締役 技術本部長兼 技術本部技術統括部長559,000
今岡重貴取締役54
伊藤高之取締役65
髙橋誠常勤監査役593,000
若林英一監査役65
岡山誠監査役65
残りの役員2名を開く
氏名役職年齢
坂本仁取締役 総務部長55
菅原善明監査役62

役員報酬の内訳2026/4

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)912392215417
社外取締役518184
監査役1141414

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/4期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容288字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社においては、建材・化成品の2部門に関係する事業を主として行っております。各事業の内容は次のとおりであります。 なお、次の2部門は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。 建材事業 ………   住宅及び非住宅、ビル用不燃建材として、住宅及び非住宅窯業サイディング、軒天、破風板、耐火パネル等を製造、販売しております。 化成品事業 ……   酸化マグネシウム、難燃水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、セラミックス製品等を製造、販売しております。 事業の系統図は次のとおりであります。
経営方針・対処すべき課題1,879字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 (1) 経営方針 当社は、無機化学の可能性を追求し、「顧客満足を第一に考え、より広くより深く社会に貢献する」を経営の基本方針として歩んでまいりました。 上記基本方針のもと、当社は、高品質な製品を提供し、あらゆる生産活動の基礎を支えることが使命であると認識し、常に時代の流れをとらえ高水準な技術と卓越した開発力で99.9%以上の高純度を誇る付加価値材料から窯業系建材といった高機能成形品に至るまで、さまざまな産業界のニーズを広く、深くカバーしてまいりました。 また、蓄積してきた技術を有効に活かし多角的な製品展開で、幅広く社会の要請に対応してまいります。 (2) 目標とする経営指標及び中期経営戦略 当社は2026年4月期から2028年4月期の3ヶ年の中期経営計画を公表しており、その経営戦略は以下の通りです。 (基本方針) ・ 環境対策等の社会課題へ対応することによって持続的成長モデルを構築し、社会貢献と利益拡大を両立 ・ 資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応 (基本方針に応じた活動内容) ① 2030年ゼロCO2(※1)の実現に向け、排ガスCO2を回収・利用した商品の積極展開とともに、実用性の高いCO2リサイクル技術を幅広い分野へ展開 ② セラミックスに代表されるコア技術の独創性を武器に、ハイエンド市場の需要創造 ③ AIを中心としたICT技術やKIP活動(※2)を深化させ、生産性向上や省人化を実現 ※1.自社工場内での排ガスCO2の排出をゼロにする当社独自の取り組み ※2.当社独自の生産性向上の取り組み活動(Konoshima Innovation of Production) (3) 経営環境及び対処すべき課題 当社を取り巻く経営環境は、地政学リスクに伴う原燃料価格の高騰や供給不安定化、少子高齢化による労働力不足及び市場規模の縮小などの深刻な問題を抱えております。また、気候変動リスクが危惧されるなか、2050年カーボンニュートラルを背景とした社会的要請も高まっております。 当社建材事業は、かかる背景のもと、住宅・非住宅ともに環境に配慮した資源循環型製品・サービス、長寿命化製品など高付加価値製品の需要が期待されるサイクルと言えます。化成品事業は、当社のマグネシウム、セラミックスともに、ゼロエミッションエネルギーや健康志向の高まりに応じた発展拡大の段階と言えます。 当社は、こうした事業を取り巻く経営環境に順応し、複合的な製品ポートフォリオにより潜在市場へのアプローチや成長市場における需要の取り込みを図り、収益の安定化及び極大化に努める所存であります。 そのために、当社は以下の2点を特に重要な課題として取り組んでまいります。 ① 持続可能なビジネスモデルの実現 当社企業理念のもと、地球環境の保全や人々の健康を守る製品・サービスを創造し、社会へ提供することを軸とした事業展開を推進してまいります。具体的には、世界初となる自社工場の排ガスCO2を原料化し利用した資源循環型製品「ZESTA」を代表に、医薬・サプリメント市場向けマグネシウム化合物、核融合発電の実用化に不可欠な透明セラミックス、さらには建物の長寿命化につながる建材などの拡販に注力いたします。このような社会課題の解決に寄与する製品・サービスの展開を通じて収益性の向上を図り、持続可能なビジネスモデルの実現を目指してまいります。 ② 人的資本に対する投資の拡充 企業価値を継続的に高めていくためには、より多様な「人材」が会社の成長を支えていけるよう、性別・年齢・国籍・キャリアにとらわれない新規雇用の創出及び従業員エンゲージメント向上のための社内環境整備ならびに研修を含めた教育制度の充実など、「人材」への投資の拡充が必要不可欠であります。 当社は、専門性や多様な経験を有する人材の雇用を積極的に推進し、外部知見を活用した業務改革及び組織活性化に取り組むべく努めております。 また、専門性がより発揮できる「エキスパート職」のさらなる充実を図るとともに、転勤を伴わない地域限定で勤務ができる「地域限定営業職」、再雇用の上限年齢を撤廃した高齢者雇用による労働力の確保など、従業員のワークライフバランスを重視した制度の導入、さらには階層別研修等を含めた従業員の成長のための各種研修の充実など、今後も「人材」を会社の競争優位を保つための貴重な資本と認識し、人的資本に対するより一層の投資拡充に努めてまいります。
事業等のリスク2,688字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1) 国内住宅産業の動向が業績に影響を与えることについて 当社の主力製品である窯業系建材の用途は住宅向けが中心であり、同業界は、少子高齢化や人口減少などの構造的な要因に拠り中長期的には減少が避けられない状況にあります。これに対して当社は、第二の事業である化成品事業の拡大に注力し、また建材事業についても非住宅分野への拡充を行う等事業ポートフォリオの多角化を図っておりますが、依然として住宅着工戸数が著しく変動した場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 退職給付債務について 当社従業員の退職給付費用及び退職給付債務については、割引率や退職率、死亡率等数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出しておりますので、これらの前提条件と実際の結果が異なった場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 知的財産権について 当社は、現在の事業活動及び将来の事業展開に有用な知的財産権の取得に努め、また他社の知的財産権の調査を実施することにより事前の問題発生を回避するよう努力しております。しかしながら、当社が他社の知的財産を侵害する可能性は全くないとはいえず、他社より訴訟等を提起されるリスクも存在するため、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 製造物責任について 当社は、品質マネジメントの国際規格及び製品毎の法令規制等のもとで、品質管理には万全を期して窯業系建材、マグネシウム、セラミックスの各製品を製造しております。その為、製造物責任を問われるケースは少ないものと考えられます。しかしながら、製造した全ての製品について欠陥が全くないという保証は無く、万一、品質不良によって、お客様の健康や財産への被害が発生するなど、今後製造物責任賠償につながるような事故が生じた場合は、当社の製品の品質に対する信頼性を損なう恐れがあり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 法的規制について 当社は、建材事業において住宅・非住宅用不燃内外装材、化成品事業においてはマグネシウム類薬品、セラミックス製品等をそれぞれ製造、販売しており、建材事業においては建築基準法、化成品事業においては医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律、食品衛生法を始めとする各種法規から規制を受けており、それに従って製造、管理を行う必要があります。また当社工場は、主に水質汚濁防止法、大気汚染防止法、騒音規制法、高圧ガス保安法、毒物及び劇物取締法等の規制を受けております。しかしながら、これら法規等の改正あるいは予期し得ない法規等が施行され、新たな設備投資等が必要となった場合、当社の業績及び財務状況等に影響を与える可能性があります。 (6) 人材の確保について 企業が継続的に価値を高めていくには、人材の開発・育成は不可欠であります。現時点では、優秀な人材の中途採用及び新入社員の計画的な育成により、必要な人員は確保されておりますが、さらに今後の事業拡大に向けて、優秀な人材の採用及び育成の強化を進める方針です。しかしながら、人材確保において人口減少などにより、必要とする優秀な人材を計画どおりに確保できなかった場合には、事業の円滑な運営及び機動的な事業拡大を行えないなど、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 金利変動について 当社は、金融機関からの借入れにより、事業の運転資金・設備投資資金を調達しており、今後の金融政策に伴い金利が著しく変動した場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 為替変動 当社は、一部海外からの原料輸入及び海外への製品輸出を実質的に外貨建で行っていますが、それらの各金額を管理することにより原則的には為替リスクはニュートラルなポジションとなっています。しかしながら、外国為替相場が著しく変動した場合には、調達及び輸出のタイミングのズレもあり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 原材料・エネルギー価格の変動について 当社は、製品の製造過程においてLNG、LPG、電力、塗料、苛性ソーダ等を使用しており、これらの調達コストについては原油やナフサの市況変動の影響を受ける物もございます。中東情勢の影響により、原油やナフサの市況高騰等で状況が著しく変動した場合は、当社の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (10) 製造拠点への自然災害の影響 当社は、日本国内に東西2製造拠点を有しており地域的な製造リスクの分散を図っており、また生産活動の中断による潜在的影響を抑制するため定期的な防災点検・設備保守を行っています。しかしながら、大規模な自然災害に被災した場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (11) 環境対応について 当社では、環境対応に向けた取り組みは、重要な経営課題の一つと認識し、「環境への対応」や「資源循環型製品」の提供ができるよう取り組んでまいります。しかしながら、脱炭素社会の実現を目指す取り組みが不十分である場合、当社に対する社会的信頼の喪失につながり、業績及び財政状態に多大な影響を及ぼす可能性があります。 (12) 情報セキュリティーについて 当社は、当社事業の遂行に伴い多くの個人情報及び機密情報を保有しており、これらの取扱いについては万全の体制を整えております。しかしながら、不測の事態により情報の流出・漏洩が発生した場合には、対応費用の発生、社会的信用の低下等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (13) アスベストによる健康障害 当社は、過去にアスベストを含有した製品を製造しており、当該製品により健康障害を受けたとする損害賠償請求訴訟等により、多額の損害賠償金の支払いや訴訟に関する費用が発生した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (14) 固定資産の減損について 当社は、固定資産の減損に係る会計基準を適用し、資産に対する減損テストや資産評価を行っておりますが、現時点では減損損失の計上の必要性はないと考えております。 しかしながら、将来業績の大幅な悪化や不動産価格の下落等があった場合には減損損失が生じ、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)3,219字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1) 経営成績 当事業年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善などを背景に、緩やかな回復基調で推移しました。一方で、慢性的な物価上昇、米国の関税政策の影響、さらに中東情勢に起因する影響も懸念されるなど、先行きは不透明な状況が続いております。 当社建材事業の主要マーケットである住宅市場において2025年度の新設住宅着工戸数は、改正建築基準法及び改正建築物省エネ法の施行に伴う駆け込み需要の反動減により、前期比12.9%の減少となりました。 このような経営環境のなか、当社は、『環境対策等の社会課題へ対応することによって持続的成長モデルを構築し、社会貢献と利益拡大を両立』、『資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応』の中期経営計画の基本方針に基づき、経営に取り組んでおります。 この結果、当事業年度の業績につきましては、売上高は28,008百万円と対前期比602百万円(2.2%)の増収となりました。営業利益は2,679百万円と対前期比893百万円(50.0%)の増益、経常利益は2,563百万円と同845百万円(49.2%)の増益、当期純利益は1,850百万円と同417百万円(29.1%)の増益となりました。 なお、上記の営業利益には金利上昇に伴う割引率変更による数理計算上の差異の退職給付引当金戻入益262百万円を含んでおり、戻入益を除いた営業利益は2,416百万円と対前期比630百万円(35.3%)の増益となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 建材事業 住宅分野は、前年好調であったけい酸カルシウム板「プライケイカル」が減少したものの、高付加価値製品の高級軒天ボードやサイディングの拡販により、増収となりました。 非住宅分野は、ビル工事の遅れが依然として続いておりますが、商業施設等への高級軒天ボードの拡販もあり、僅かな減収に留めました。 これらの結果、建材事業の売上高は15,356百万円と対前期比265百万円(1.8%)の増収となりました。セグメント利益(営業利益)は、価格転嫁効果や高級軒天ボードやサイディングの拡販などにより、1,466百万円と同556百万円(61.2%)の増益となりました。 化成品事業 マグネシウムは、高付加価値製品であるサプリメント用途や工業用途の酸化マグネシウムの拡販を進めたことにより、増収となりました。 セラミックスは、蛍光体の受注減により減収となりました。 これらの結果、化成品事業の売上高は12,652百万円と対前期比336百万円(2.7%)の増収となりました。セグメント利益(営業利益)は、価格転嫁効果やコスト改善などの収益改善により、2,135百万円と同466百万円(27.9%)の増益となりました。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。 ① 生産実績 当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   生産高(百万円)   前年同期比(%) 建材事業   13,587   101.7 化成品事業   11,815   99.6 合計   25,402   100.7 (注) 金額は販売価格であります。 ② 受注実績 当社の生産は主として見込生産であり、該当事項はありません。 ③ 販売実績 当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   販売高(百万円)   前年同期比(%) 建材事業   15,356   101.8 化成品事業   12,652   102.7 合計   28,008   102.2 (2) 財政状態 当事業年度末の総資産は30,793百万円(前事業年度末は30,731百万円)となり、前期比61百万円増加いたしました。主な増減要因は、投資有価証券が414百万円増加し、商品及び製品が240百万円減少したことによるものであります。 セグメントごとの資産は、次のとおりであります。 建材事業 当事業年度末のセグメント資産は、10,925百万円(前事業年度末は9,981百万円)となり、前期比943百万円増加いたしました。これは主として、有形固定資産が1,002百万円増加したことによるものであります。 化成品事業 当事業年度末のセグメント資産は、16,922百万円(前事業年度末は17,523百万円)となり、前期比600百万円減少いたしました。これは主として、有形固定資産が1,020百万円減少したことによるものであります。 負債は16,082百万円(前事業年度末は17,766百万円)となり、前期比1,684百万円減少いたしました。主な減少要因は、設備関係電子記録債務が945百万円、電子記録債務が492百万円減少したことによるものであります。 純資産は14,710百万円(前事業年度末は12,964百万円)となり、前期比1,745百万円増加いたしました。主な増加要因は、利益剰余金が1,442百万円、その他有価証券評価差額金が281百万円増加したことによるものであります。 その結果、自己資本比率は前事業年度末に比べ増加し、47.6%となりました。 (3) キャッシュ・フロー 当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は1,204百万円となり、前事業年度末に比べ235百万円の減少となりました。 営業活動によるキャッシュ・フローについて、当事業年度における営業活動による資金の増加は3,156百万円(前年同期は3,091百万円の増加)となりました。 主な増加要因は、税引前当期純利益2,533百万円、減価償却費1,977百万円によるものであります。 投資活動によるキャッシュ・フローについて、当事業年度における投資活動による資金の減少は3,001百万円(前年同期は1,239百万円の減少)となりました。 主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出2,974百万円によるものであります。 財務活動によるキャッシュ・フローについて、当事業年度における財務活動による資金の減少は390百万円(前年同期は1,586百万円の減少)となりました。 主な増減要因は、長期借入れによる収入1,260百万円、長期借入金の返済による支出1,262百万円によるものであります。 運転資金需要のうち主なものは原材料の購入費用、製造費用の他、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は設備投資等によるものであります。 当社は適切な資金調達と流動性の確保により、財務の安定化を図ることを基本方針としております。 運転資金は、自己資金及び金融機関からの短期借入による資金調達を行い、設備投資資金については、自己資金及び金融機関からの長期借入による資金調達を行っております。 なお、当事業年度末における借入金及びその他の有利子負債の残高は、9,258百万円となっております。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項については、過去の実績や状況に応じて、判断を行い、その結果を基に金額を算出しております。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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