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日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

インフキュリオン

Infcurion, Inc.438A · Growth · 情報・通信業

決済システムをクラウドで提供する「決済イネーブラー」。カード発行から加盟店決済まで、幅広い金融機能をAPIで組み込むインフラ企業。

概要

インフキュリオンは、2006年5月に設立されたフィンテック企業である。決済・金融機能をクラウド上のプラットフォームとして提供する「決済イネーブラー」を標榜し、消費者向けから事業者間まで幅広い決済領域をカバーする。主なプロダクトには、国際ブランドカード発行基盤「Xard」、請求書のカード支払いプラットフォーム「Winvoice」、マルチ決済端末「Anywhere」などがある。2025年10月に東京証券取引所グロース市場に上場。2026年3月期の売上高は95億円、営業利益4億円、従業員数は388名である。

三つの事業セグメントで構成する決済プラットフォーム

当社グループは、ペイメントプラットフォーム事業、マーチャントプラットフォーム事業、コンサルティング事業の三つのセグメントで構成される。ペイメントプラットフォーム事業では、国際ブランドカード発行基盤「Xard」、請求書カード払い「Winvoice」、デジタルウォレット構築プラットフォーム「Wallet Station」などを提供する。マーチャントプラットフォーム事業では、加盟店向けにマルチ決済端末「Anywhere」とフルクラウド型アクワイアリングプラットフォーム「Axios」を提供する。コンサルティング事業では、決済・金融領域における新規事業開発の支援やプロダクト導入の入口として機能する。2026年3月期のセグメント売上高は、ペイメントプラットフォーム事業が52億円、マーチャントプラットフォーム事業が27億円、コンサルティング事業が14億円である。

フロー収入とストック収入で構成される収益構造

当社グループの収益は、フロー収入、ストック収入、コンサルティング収入の三つに区分される。フロー収入は、プロダクトの初期導入や決済端末の販売に伴う一時的な収入である。ストック収入は、月額基本料と決済処理金額に応じた従量課金で構成され、安定的な収益基盤となる。コンサルティング収入は、既存顧客からの継続受注が80%以上を占める。2026年3月期の連結売上高95億円のうち、フロー収入が48.2%を占めるが、ペイメントプラットフォーム事業の成長に伴い、ストック収入の比率が高まる見通しである。決済処理金額(GTV)の拡大が収益成長の鍵であり、特に事業者間(BtoB)領域での積み上げが進んでいる。

SMBCグループとの資本業務提携で法人領域を強化

2024年8月、当社は株式会社三井住友銀行および三井住友カード株式会社(SMBCグループ)と資本業務提携契約を締結した。2024年9月には、SMBCグループの完全子会社を通じた増資引き受けと既存株主からの株式取得により、同社の持分法適用関連会社となった。2025年4月には、SMBCグループが提供する法人向けデジタル総合金融サービス「Trunk」の開発への参画を発表した。この協業では、当社の次世代カード発行プラットフォームや請求書支払いプラットフォームをSMBCグループの法人カードと連携させ、決済・金融の枠を超えたソリューションを目指す。SMBCグループとの関係は、法人決済領域での事業拡大を加速させる重要な布石となっている。

業界の中での役割は決済・金融インフラのプラットフォーム提供者、および決済領域のコンサルタント。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
95億円
営業利益
4億円
営業利益率
4.2%
純利益
4億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2026/3
事業売上構成比利益利益率
ペイメントプラットフォーム事業53億円55.8%-2億円-3.8%
マーチャントプラットフォーム 事業27億円28.4%5億円18.5%
コンサルティング 事業15億円15.8%6億円40.0%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01金融機関・事業者向け決済プラットフォーム主力

金融機関や事業者に対して、APIで接続可能なクラウド型の決済・金融ソリューションを提供。カード発行機能やキャッシュレス決済機能を顧客サービスに組み込む「組込型」のプラットフォームを展開する。

主な製品・サービス5
Wallet Station
金融機関向けウォレットプラットフォーム。オリジナルPayの構築や決済機能を提供する。
Xard
法人向け国際ブランドカード発行プラットフォーム。カード発行に必要な機能をAPIで提供する。
Winvoice
請求書カード払いプラットフォーム。法人間決済をカードで行い、支払いサイクル延長や管理効率化を実現する。
CharG
オリジナルPayや地域通貨に、銀行口座からのリアルタイムチャージやATMチャージを追加構築できるサービス。
finbee
自動貯金アプリ。個人やグループの貯金をサポートする。

02加盟店向け決済処理準主力

キャッシュレス社会の拡大に向けて、加盟店のキャッシュレス化・デジタル化を推進するプラットフォームを提供。マルチ決済端末や決済ゲートウェイ、アクワイアリングシステムをワンストップで提供する。

主な製品・サービス2
Anywhere
決済端末(mPOS、EFT-POS)と決済アプリ、ゲートウェイを提供する。Androidアプリ搭載で業務端末としても機能する。
Axios
フルクラウド型アクワイアリングプラットフォーム。加盟店開拓から精算までをワンストップで実現する。

03決済・金融コンサルティング副次

金融機関や大手企業向けに、決済・金融領域のコンサルティングサービスを提供。事業開発の支援を行うとともに、自社プロダクトの導入入口としても機能する。

製品と技術

Wallet Station:金融機関や事業者向けデジタルウォレット構築基盤

「Wallet Station」は、金融機関のデジタル化やリテール企業の自社決済手段構築を支援するプラットフォームである。クラウド上で提供され、APIを通じて二次元コード決済、個人間送金、会員管理、クーポン・ポイント発行などの機能を組み込むことができる。導入先企業は、自社の顧客経済圏を構築するための基盤として活用できる。金融機関向けには、自身のデジタル化に加え、顧客企業や系列金融機関へのウォレット機能提供も可能。2020年4月のNTTデータとの提携を経て、BaaS(Banking as a Service)基盤としての展開が進められている。

Xard:国際ブランドカード発行をAPIで実現するプラットフォーム

「Xard」は、フィンテック企業、金融機関、SaaS事業者などに対し、自社オリジナルの国際ブランドカード発行基盤をAPIで提供するプラットフォームである。一般的に国際ブランドカードの発行には、カード発行ライセンスの取得、残高管理、明細照会、決済処理など多岐にわたるプロセスが必要となるが、XardはこれらをAPIでワンストップに統合し、導入企業の開発負担とコストを大幅に低減する。2020年10月にKyashから譲り受けた「Kyash Direct」を機能拡張して2021年3月に運用開始した。VisaやMastercardなどの国際ブランドに対応し、プリペイドやデビットカードの発行が可能である。

Winvoice:請求書のクレジットカード払いを実現するBtoB決済基盤

「Winvoice」は、法人間の請求書支払いをクレジットカードで行うためのプラットフォームである。経費精算や会計システムとAPI連携し、請求書のデジタル管理とカード決済を組み合わせることで、支払いサイトの延長(最大60日)やバックオフィス業務の効率化を実現する。導入企業は、自社サービスにWinvoiceの機能を追加することで、低コストかつ迅速に請求書カード払いサービスを提供開始できる。2023年10月に提供を開始し、BtoB GTVの積み上げを通じてペイメントプラットフォーム事業の成長を牽引している。利用企業の拡大に伴い、未収入金や短期借入金の増加にも寄与している。

AnywhereとAxios:加盟店決済とアクワイアリングの総合プラットフォーム

「Anywhere」は、加盟店向けに決済端末(mPOSおよびEFT-POS)、決済アプリ、ゲートウェイをワンストップで提供する。Android端末にPOSレジや顧客管理アプリを搭載可能で、店舗運営のデジタル化を支援する。2026年3月期にはモビリティ業界への導入が進み、稼働端末ID数が拡大した。一方、「Axios」は、アクワイアリング事業への参入を低コストかつ短期間で実現するフルクラウド型プラットフォームである。Visaグループのソリューションを活用し、加盟店開拓から決済処理、精算までを統合。2026年4月に提供を開始し、新たな事業者層の参入を後押ししている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

情報・通信業のなかでの位置

決済ソリューションで急拡大、赤字から黒字転換

インフキュリオンは、キャッシュレス決済分野のソリューションを提供する情報・通信企業である。同社は決済代行サービスなどで存在感を高めており、売上高は2024年3月期の58億円から2026年3月期には95億円に達する見込みで、急速な成長を遂げている。ライバルであるソラコムやVRain Solutionとは異なる領域を開拓し、独自のポジションを築いている。営業利益率は直近で4.21%と黒字化しており、収益体質の改善が進んでいる。しかし、売上高に占める営業利益率は低く、今後の収益力向上が求められる。

強み

  • キャッシュレス決済のソリューションに特化し、技術・ノウハウを蓄積。大手とのパイプも強い。
  • 過去3年で売上高が58億円から95億円と大幅拡大。市場の追い風を受ける。
  • 営業利益率は低いものの、2025年3月期に黒字転換。損益分岐点を超えた。
  • 大手が手がけにくい決済領域で差別化し、特定セグメントに強み。

課題

  • 営業利益率が4%台と低水準。規模拡大に伴うコスト増が収益を圧迫。
  • 決済市場には大手や新興企業が多数参入し、価格競争が激しい。
  • 特定の顧客や業界への依存度が高く、取引先の動向に左右されるリスクがある。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

情報・通信業の時価総額近傍。太字がインフキュリオン

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
12477手間いらず211億円16.9倍
24393バンク・オブ・イノベーション211億円12.3倍
33835eBASE207億円19.1倍
43968セグエグループ205億円10.0倍
54800オリコン205億円27.9倍
6438Aインフキュリオン204億円43.1倍
73901マークラインズ200億円12.4倍
85139オープンワーク199億円19.6倍
93853アステリア198億円23.6倍
104434サーバーワークス197億円
113678メディアドゥ196億円10.7倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 30件

創業からmPOSサービス開始までの七年間

2006年5月、株式会社インフキュリオンが設立された。2010年4月、店舗向け決済サービス提供を目的に子会社リンク・プロセシングを設立。2011年8月、スマートフォンを活用したクレジットカード決済サービス(mPOS)「Anywhere」の提供を開始した。2012年9月には、Anywhereにおける協業を目的に株式会社NTTドコモと資本業務提携を締結。2013年10月にはユーシーカード株式会社とも同様の提携を行い、mPOS事業の拡大に向けた布石を打った。この時期、創業者丸山弘毅は決済業界での知見を活かし、新たな決済手段の普及に注力した。

グループ体制への移行とコンサルティング事業の分立

2014年2月、コンサルティング事業を分社化するため、インフキュリオン コンサルティング準備会社(現 株式会社インフキュリオン コンサルティング)を設立。同年4月、商号を株式会社インフキュリオン・グループ(現 株式会社インフキュリオン)に変更し、持株会社体制へ移行した。同年7月、決済業界の出版事業を手掛ける株式会社カード・ウェーブを完全子会社化。2015年10月には代表の丸山弘毅が一般社団法人Fintech協会を設立し、業界の発展に寄与。2016年4月、SBIインベストメントのFinTechファンドを引受先とした第三者割当増資を実施し、資金調達を行った。

BaaSプラットフォームとカード発行領域への進出

2016年12月、銀行APIを活用したフィンテックサービス「finbee」の提供を開始。2017年10月には二次元コード決済のゲートウェイを提供する株式会社アダプトネットワークスを設立。2018年3月、株式交換等によりリンク・プロセシングを完全子会社化し、グループ経営を強化した。同年8月、BaaSプラットフォーム「Wallet Station」の提供を開始。2020年4月には株式会社NTTデータと資本業務提携を結び、金融機関向けBaaS基盤の構築を加速。同年10月、株式会社Kyashから企業向けカード発行事業「Kyash Direct」を譲り受け、翌2021年3月に「Xard」としてリニューアル・提供を開始した。

BtoB決済領域への本格参入と事業拡大

2021年10月、株式交換等により株式会社ネストエッグを完全子会社化し、グループの事業基盤を拡充。2022年11月、第三者型前払式支払手段発行者として「Coke ON Wallet」に参画。2023年7月にはプリペイドチャージ連携サービス「CharG」を、同年10月には請求書支払いプラットフォーム「Winvoice」をそれぞれ提供開始した。2024年4月、経営効率化のため子会社アダプトネットワークスを吸収合併。これらの動きは、消費者向け決済から事業者間決済への軸足のシフトを示しており、BtoB領域におけるプロダクトラインの拡充が進んだ。

SMBCグループとの提携から上場へ至る経営の転機

2024年8月、株式会社三井住友銀行および三井住友カード株式会社と資本業務提携契約を締結。同年9月には三井住友フィナンシャルグループの完全子会社を通じた増資引き受けにより、同社の持分法適用関連会社となった。2025年4月、SMBCグループの法人向けデジタル総合金融サービス「Trunk」の開発参画を発表。同年10月、東京証券取引所グロース市場に株式を上場した。上場後も成長を続け、2026年4月にはフルクラウド型アクワイアリングプラットフォーム「Axios」の提供を開始し、アクワイアリング事業への参入を支援する新たなサービスを展開している。

年表30件を開く

2000年代

  • 2006年5月㈱インフキュリオン設立

2010年代

  • 2010年4月店舗向け決済サービス提供のため、㈱リンク・プロセシングを子会社として設立
  • 2011年8月スマートフォンを活用したクレジットカード決済サービス(mPOSサービス)Anywhereを提供開始
  • 2012年9月㈱リンク・プロセシングが、Anywhereにおける協業を目的に㈱NTTドコモと資本業務提携
  • 2013年10月㈱リンク・プロセシングが、Anywhereにおける協業を目的にユーシーカード㈱と資本業務提携
  • 2014年2月コンサルティング事業を分社化するため、㈱インフキュリオン コンサルティング準備会社(現 ㈱インフキュリオン コンサルティング)を設立
  • 2014年4月商号変更㈱インフキュリオンから㈱インフキュリオン・グループ(現 ㈱インフキュリオン)へ商号変更
  • 2014年7月M&A決済業界に関する出版事業を手掛ける㈱カード・ウェーブを完全子会社化
  • 2015年10月創業当社代表の丸山弘毅が日本の決済・金融業界の発展を目的に一般社団法人Fintech協会を設立、代表理事に就任(現在はエグゼクティブアドバイザー)
  • 2016年4月SBIインベストメント㈱「FinTechファンド」を引受先とした第三者割当増資を実施
  • 2016年12月銀行APIを活用したFintechサービス「finbee」の提供開始
  • 2017年10月二次元コード決済のゲートウェイを提供する㈱アダプトネットワークスを設立
  • 2018年3月M&Aグループ経営体制の強化を目的に、株式交換等により㈱リンク・プロセシングを完全子会社化
  • 2018年7月M&A経営の効率化を目的に㈱インフキュリオンが㈱カード・ウェーブを吸収合併
  • 2018年8月BaaSプラットフォーム「Wallet Station」を提供開始

2020年代

  • 2020年4月金融機関向けのBaaS基盤提供を目的に㈱エヌ・ティ・ティ・データと資本業務提携
  • 2020年7月商号変更「㈱インフキュリオン・グループ」の商号を「㈱インフキュリオン」に変更 子会社「㈱インフキュリオン」の商号を「㈱インフキュリオン コンサルティング」に変更
  • 2020年10月㈱Kyashより企業向けカード発行事業「Kyash Direct(キャッシュ ダイレクト)」を譲受
  • 2020年11月M&A「㈱インフキュリオン」と「㈱インフキュリオンデジタル」を合併し、事業持株会社体制に移行
  • 2021年3月「Kyash Direct」を機能拡張及びリニューアルし、「Xard」として運用開始
  • 2021年10月M&A株式交換等により㈱ネストエッグを完全子会社化
  • 2022年11月第三者型前払式支払手段発行者として「Coke ON Wallet(コークオン ウォレット)」に参画
  • 2023年7月プリペイドチャージ連携サービス「CharG」を提供開始
  • 2023年10月請求書支払いプラットフォーム「Winvoice」を提供開始
  • 2024年4月M&A経営の効率化を目的に㈱インフキュリオンを存続会社として、子会社である㈱アダプトネットワークスを吸収合併
  • 2024年8月㈱三井住友銀行及び三井住友カード㈱と資本業務提携契約を締結
  • 2024年9月M&A㈱三井住友フィナンシャルグループの完全子会社(㈱三井住友銀行及び三井住友カード㈱)を通じた増資引受け及び既存株主からの当社株式取得により、同社の持分法適用会社化
  • 2025年4月㈱三井住友フィナンシャルグループ、㈱三井住友銀行及び三井住友カード㈱が提供する法人向けデジタル総合金融サービス「Trunk(トランク)」の開発への参画を発表
  • 2025年10月上場東京証券取引所グロース市場に株式を上場
  • 2026年4月フルクラウド型アクワイアリングプラットフォーム「Axios」を提供開始

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は2つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    全方位アプローチによる顧客基盤の拡大

    SaaS企業、大手企業、金融機関のいずれに対しても、決済プラットフォームの導入を推進する。大手企業や金融機関には、プロジェクトマネジメントや既存システム連携を支援するインテグレーション機能を強化する。

  2. 02

    サービス・機能の領域拡張によるプラットフォーム付加価値の向上

    主力プロダクトXard等を通じて、国際ブランドカード発行に必要なAPI機能やプロセシングを提供し、事業者のカード発行業務やコストを削減する。機能拡張により導入企業の需要を満たし、プラットフォームの付加価値を高める。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社4(国内 4 / 海外 0、うち連結子会社 3) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位1)
本社 — 東京都千代田区768百万円
ペイメントプラットフォーム事業 マーチャントプラットフォーム事業他
主な関係会社
  • 国内
    ㈱インフキュリオン コンサルティング(注)3、6
    東京都 千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱リンク・プロセシング(注)3、6
    東京都 千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱ネストエッグ
    東京都 千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱三井住友フィナンシャルグループ(注)4、5
    東京都 千代田区 · その他の関係会社
    議決権28.9%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は95億円営業利益4億円前期と比べると増収増益で、売上が+31.9%、利益が+300.0%。

売上高
+31.9%
95億円
営業利益
+300.0%
4億円
純利益
+300.0%
4億円
営業利益率
4.2%
前期比 +2.8%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高112億円95億円
営業利益6億円4億円
純利益5億円4億円
1株あたり配当¥0¥0

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

3期分

直近は2027年1Qで、売上は24億円、営業利益は0億円。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2026年2Q4337.04
2026年4Q5211.90
2027年1Q2400.00

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 5期分

2022年3月期からの5期で、売上は16億円から95億円へ5.9倍に増えた。直近期の営業利益率は4.2%。売上は4期、純利益は4期の連続増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2022年3月16−9−14
2023年3月30−4−11
経営の効率化を目的に㈱インフキュリオンを存続会社として、子会社である㈱アダプトネットワークスを吸収合併
2024年3月58−6−6
東京証券取引所グロース市場に株式を上場
2025年3月72111.41
2026年3月95434.24

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高95億円のうち、営業利益として残るのは4億円4.2%。営業外の損益と税金を反映した純利益は4億円、売上の4.2%にあたる。営業利益率は業種中央値8.4%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金51.6%49億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金43.2%41億円
  • その他の費用持分法損益などの調整1.1%1億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益4.2%4億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
48.4%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比4.2pt
4.2%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比2.4pt
4.2%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比2.0pt
11.1%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
3.7%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
5.1%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 3期分

2026年3月期は営業CFが−4億円、投資CFが−3億円で、差し引きのフリーCFは−7億円この組み合わせは先行投資型にあたる。本業がまだ現金を生まない中、調達した資金で投資を続けている。スタートアップ・再建初期の型期末の手元現金は53億円で、売上の6.7ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2024年3月−8−515−1314
2025年3月−3−38−616
2026年3月−4−345−753

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 5期分

2026年3月期の総資産は108億円。このうち返さなくてよい自己資本が56億円で、自己資本比率は51.8%(業種中央値63.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2022年3月29101933.4
2023年3月252237.7
2024年3月4373615.6
2025年3月52242846.1
2026年3月108565251.8

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
53億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
7億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
1億円
在庫として抱えている分
負債合計
52億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
43
/ 100
安定性自己資本比率35 / 40
収益力営業利益率8 / 30
現金創出営業CFの黒字継続0 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

情報・通信業 605社との比較

同じ情報・通信業の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率605社中64位あたり、逆に低いのは営業利益率605社中447位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
11.1%/中央値 13.1%
P25 7.0%P75 20.1%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
4.2%/中央値 8.4%
P25 3.9%P75 16.1%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
51.8%/中央値 63.4%
P25 45.3%P75 74.7%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
31.9%/中央値 9.1%
P25 1.9%P75 20.2%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
/中央値 2.5%
P25 1.5%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥985で、1年前と比べて-32.1%過去52週の値幅のなかでは30%の位置にある。

¥985-1.2%1ヶ月+15.1%1年-32.1%時価総額204億円
過去52週の値幅
安値¥674高値¥1,695

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)43.1倍
PER (会社予想)43.1倍
PBR3.66倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は8月13日に931円まで急伸し、その後も上昇を続け、8月20日には1011円に到達。1ヶ月で21.8%上昇、1年では30.3%下落です。25日移動平均線(880.04円)を14.9%上回り、75日線(821.95円)に対しても23.0%上方に位置します。52週高値1695円からは40.4%低い水準ですが、52週安値674円からは50.0%高い水準です。RSIは84.21と買われ過ぎで、短期的な調整リスクが高まっています。出来高は8月13日に41万株と急増し、その後も高水準が続いています。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をやや割高と判定しています(スコア 38/100)

PERは44.36倍で業界平均30.57倍を上回り、予想PERも44.3倍と高水準。PBRは3.76倍で平均2.94倍を上回り、ROEは11.1%と一定の収益性。無配当で利回りはゼロ。売上高は増加基調だが営業利益率は低く、最終利益も小幅。割高だが収益改善の途上にあり、今後の成長に期待。

指標この会社業種平均
PER (実績)43.1倍47.9倍
PER (予想)43.1倍
PBR3.66倍2.96倍
ROE11.1%12.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

フィンテック需要の高まりを背景に売上高が急成長している一方で、営業利益率がまだ低く、過去には赤字も経験している点が論点。強気派は、金融機関のデジタル化投資が今後も拡大するとみて、成長の持続性を評価。また、時価総額210億円に対して売上高95億円と成長余地が大きいと指摘する。弱気派は、競争の激化や開発コストの増加で利益率が伸び悩むと懸念し、PER44倍とバリュエーションが割高だと指摘する。また、過去の赤字から黒字転換したばかりで、安定的な収益化にはまだ時間がかかるとみる。

プラスに働く材料7
  • フィンテック特化の成長

    売上高は30億円から95億円へ約3倍に成長

  • 金融機関のDX投資拡大

    キャッシュレスやオープンAPIの需要が中期的に続く

  • 黒字転換の実績

    直近期に営業利益率4.21%まで改善

  • 売上高が58→95億円と3期連続増決算発表後影響

    売上高58億円→72億円→95億円。営業損益も黒字化し成長軌道に乗った。

  • 営業黒字定着通年影響

    営業利益1億円→4億円、純利益4億円。2期連続で黒字を確保した。

  • 営業利益率の改善余地継続影響

    営業利益率4.21%。売上高95億円と拡大中で、固定費比率が下がれば更に改善する。

  • 株価下落の反動不定影響

    年間30.3%下落。売られすぎでリバウンド余地がある。

マイナスに働く材料7
  • 利益率の低さ

    営業利益率4%台は、成長企業として依然低水準

  • バリュエーションの高さ

    PER約44倍と将来の成長を織り込み済み

  • 競争激化の懸念

    フィンテック分野は新興企業の参入が相次ぐ

  • PER44.3倍と評価が割高通年影響

    予想PER44.3倍、時価総額210億円に対し純利益4億円。成長鈍化なら急落リスク。

  • 無配当で株主還元が乏しい通年影響

    配当利回り0%。成長投資が優先され、配当を待つ投資家は敬遠する。

  • PBR3.76倍と純資産超過継続影響

    PBR3.76倍。ROE11.1%に対しバリュエーションが膨らんでいる。

  • 外国人保有12.21%と低め継続影響

    外国人株主比率12.21%。グローバル資金の流入が限定的。

次の決算で確かめる点
営業利益率
成長に伴う収益性改善が確認できるか
金融機関向け売上比率
特化戦略が奏功しているか測る
受注残高
将来の売上成長の持続性を確認

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ6,148人。区分でいちばん多いのは個人・その他44.6%。グループ会社や銀行などの安定株主が40.6%を占め、残る59.4%が市場で売買されうる浮動株にあたる。比較できる過去の期がまだ揃っていないため、直近期の構成のみを載せています。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2026年3月%
個人・その他44.6
事業法人22.3
金融機関18.3
外国法人12.2
証券会社2.6
外国人個人0.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01三井住友カード株式会社14.42
02株式会社三井住友銀行14.41
03丸山 弘毅9.86
04来田 武則9.66
05PLEIAD-MINERVA JAPAN GROWTH OPPORTUNITIES LP (常任代理人 ミネルバ・グロース・パートナーズ株式会社)4.71
06CEPLUX-ABRDN SICAV I (常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)4.30
07神澤 順2.87
08FinTechビジネスイノベーション投資事業有限責任組合2.53
09QR2号ファンド投資事業有限責任組合2.03
10株式会社日本カストディ銀行(信託口)2.00

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近2
  • 2026-06-05
    SBIインベストメント株式会社
    新規の大量保有報告
    2.55%
    -0.03pt
  • 2026-05-11
    三井住友DSアセットマネジメント株式会社
    新規の大量保有報告
    0.39%
    -0.64pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 5期分

1株利益は5期で+100%。直近期のROEは11.1%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSROE%
2022年3月−37,222−238.6
2023年3月−25,623−183.6
2024年3月−33−104.3
2025年3月44.8
2026年3月2311.1

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安

経営陣

10名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は10名。2026/3期の役員報酬は総額109百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約2倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
丸山弘毅代表取締役社長492,043,200
来田武則取締役 副社長 執行役員502,003,100
野上健一取締役 執行役員40
髙木一輝取締役 執行役員45120,000
重富隆介取締役6430,000
富岡圭取締役5030,000
徳田勝之取締役62
關弘常勤監査役63
品川広志監査役49
本行隆之監査役49

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)5838317
社外取締役414144
監査役1121212

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容5,840字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 (1)当社グループの概況 当社及び連結子会社3社(以下、総称して「当社グループ」という。)は、「決済から、きのうの不可能を可能にする。」をミッションとして掲げ、消費者向け(BtoC)から事業者間(BtoB)まで、あらゆる産業の事業者や金融機関に決済・金融機能を実装することにより、経済活動の変革を支える「決済イネーブラー」(注1)として事業を展開しております。 大手金融機関から新たにフィンテック(注2)市場に参入する新興企業まで、あらゆる事業者のフィンテック・パートナーとして、次世代型の決済システムを中心とした金融サービスを機能単位で柔軟に自社サービスに組み込むことができるプラットフォームを提供するとともに、当社プラットフォームの導入支援を含む決済・金融領域全般に関するコンサルティングサービスを提供しております。これまで国内の金融機関や大手企業で用いられてきた決済・金融基盤よりも柔軟性が高くコスト効率に優れた次世代型のインフラ提供者として、決済・金融領域を起点に、従来よりも効率的で利便性の高い社会の実現に貢献することを目指しております。 当社グループが事業を展開する決済・金融領域では、コロナ禍に端を発した社会構造の変革やデジタル化・キャッシュレス化の潮流により、これまで以上に手軽で利便性の高いサービスを求めるエンドユーザーのニーズが高まっており、金融機関や事業会社は、多様化・複雑化が進む社会のニーズに迅速かつ柔軟に適合することが求められております。また、国策による電子帳簿保存法の改正、インボイス制度開始のほか、近年のAI技術のめざましい発展によって企業のバックオフィス業務は定常業務の省力化やペーパーレス化をはじめとした効率化が急速に進んでおり、これらを実現する業務プロセス自体のデジタル化に対応した決済手段の整備が急務となっております。 当社グループは創業以来、このような事業者の課題解決に向けて、決済手段の多様化や効率化を実現するプラットフォームの拡充に取り組んでまいりました。当社グループが提供するプラットフォームはクラウド上で構築されており、多様な外部システムと連携可能な拡張性に加えて、初期導入及びメンテナンスに係るコストメリットを有するという特徴があります。これにより現在では、消費者向け決済及び事業者間決済の双方にプラットフォームを提供する総合型の決済イネーブラーとしての事業基盤を築いております。 2024年8月には、事業者間決済領域において、事業者の経営改革やデジタル・トランスフォーメーション(以下、「DX」という。)を総合的に支援するプラットフォームの構築を目指し、株式会社三井住友銀行及び三井住友カード株式会社(以下、総称して「SMBCグループ」という。)との資本業務提携契約を締結し、2025年4月には、SMBCグループが提供する法人向けデジタル総合金融サービス「Trunk(トランク)」の開発への参画を発表いたしました。当社グループは、SMBCグループへの決済領域における専門的なナレッジ及びノウハウの提供のほか、AIを活用した先進的な決済基盤の開発を担うとともに、当社グループが持つ次世代カード発行プラットフォーム及び請求書支払いプラットフォームをSMBCグループの法人カードとシームレスに融合することで、決済・金融の枠にとどまらないソリューションの提供を目指すなど、企業の経営を多角的に支援するプラットフォームの構築に取り組んでおります。 このように当社グループは、従来型の重厚なシステムを基盤として拡大した日本の決済・金融業界を変革し得る、高い拡張性及び連携性を有する軽量な決済プラットフォームを提供することで成長を続けてまいりました。あらゆる事業者を支える決済イネーブラーとして、日本全体の産業・サービスの競争力向上に貢献してまいります。 当社グループは、以下の3つの事業セグメントに区分し事業運営しております。以下に示す区分は、「第5経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 セグメント名   事業内容 ① ペイメントプラットフォーム事業   ・国際ブランド(注3)カード発行プラットフォーム ・請求書のカード支払いプラットフォーム ・金融機関や大手企業におけるオリジナルPay(注4)を  はじめとした自社決済手段構築プラットフォーム ② マーチャントプラットフォーム事業   ・加盟店とカード会社等を接続するための決済端末及び  決済ゲートウェイの提供 ・加盟店の売上代金回収・精算の一元管理プラットフォーム ③ コンサルティング事業   ・決済・金融領域における総合コンサルティングサービス (2)事業及びサービスの概要 当社グループは、事業持株会社である当社が中心となり、グループ一体となって事業を展開しております。各事業の内容は以下のとおりであります。 ① ペイメントプラットフォーム事業 金融機関や事業者のサービスに、クラウド上で構築された当社グループの決済・金融ソリューションをAPIで接続し、機能を組み込むことにより、各社サービスへクレジットカード発行機能や、アプリへのキャッシュレス決済機能の搭載など、先進的な組込型のファイナンス機能をオープンプラットフォーム上で提供しております。 本事業は、株式会社インフキュリオン及び株式会社ネストエッグが提供しております。 (ⅰ)Wallet Station 「Wallet Station」は、金融機関自身のデジタル化やリテール企業におけるオリジナルPayをはじめとした自社決済手段の構築をサポートするためのプラットフォームを提供しております。金融機関においてはWallet Stationを活用することで、自身のデジタル化のみに留まらず、金融機関の顧客である事業会社、系列金融機関などに対するウォレット機能を提供することができます。また、導入先企業は、二次元コード決済や個人間送金のみならず、会員管理からクーポンやポイントの発行まで行うことができるため、Wallet Stationを通じて自社の顧客経済圏を構築することが可能となります。 (ⅱ)Xard 「Xard」は、フィンテック企業、金融機関、SaaS(注5)事業者、WEBサービス事業者など、国際ブランドカードの発行ニーズがある法人顧客に対して、自社オリジナルの国際ブランドカード発行の基盤となるプラットフォームを提供しております。一般的に国際ブランドカードの発行は、カード発行ライセンスの取得、プリペイドバリューとしてチャージされた残高の管理や明細照会、カード発行や決済に関わるミッションクリティカルなシステムプロセシング等、必要となるプロセスが多岐にわたりますが、XardがAPIで提供する様々な機能を導入先企業のサービスに組み込むことにより、国際ブランドカード発行プロセスに掛かる一連のプロセスやコストを大きく低減させることができます。 (ⅲ)Winvoice 「Winvoice」は、法人間における請求書払いのクレジットカード決済を実現するために必要な業務プロセス、システムをワンストップで提供する請求書カード払いプラットフォームを提供しております。導入先企業は、経費精算や会計システムをはじめとした自社サービスに、Winvoiceを利用して機能拡張することにより、低価格かつ迅速に請求書カード払いサービスの提供を開始することができます。また、利用企業においては、請求書をクレジットカードにより支払うことによって、30日間から60日間支払いサイクルを延長できるほか、請求書をデジタルプラットフォーム上で一元管理することにより、請求書管理に要する業務負担を軽減することが可能となります。 そのほか、ペイメントプラットフォーム事業として以下のサービスを提供しております。 サービス名   サービス概要 CharG   自社オリジナルPayや地域通貨などに、銀行口座からのリアルタイムチャージやコンビニATMチャージなど、新たなチャージ手段を低コストかつ短期間で追加構築できるサービス finbee   個人又はグループの貯金をサポートする自動貯金アプリサービス ② マーチャントプラットフォーム事業 マーチャントプラットフォーム事業では、キャッシュレス社会の拡大に必要不可欠な要素である店舗のキャッシュレス化・デジタル化を推進するためのプラットフォームを展開しております。具体的には、あらゆるキャッシュレス手段を単一デバイスで解決するマルチ決済機能に加えて、継続課金業務や店頭オペレーションのデジタル化を実現する端末の提供、加盟店におけるキャッシュレス決済の処理等を行うアクワイアリングシステム(注6)の開発、運営などを行っております。 本事業は、株式会社インフキュリオン及び株式会社リンク・プロセシングが提供しております。 (ⅰ)Anywhere 「Anywhere」は、加盟店とカード会社をはじめとした決済事業者を接続するために必要な決済端末、決済アプリ、ゲートウェイまでをワンストップで提供しております。Anywhereには、加盟店のタブレットやスマートフォンと組み合わせて決済端末化する簡易型決済端末(mPOS)と、単体で利用可能な決済専用端末(EFT-POS)があり、POSレジ、顧客管理、予算管理といった他のAndroidアプリを搭載することで、加盟店のオペレーションを効率化する業務端末となっております。また、アプリなどフロントエンドシステムの開発のみならず、決済情報処理センターなどバックエンドシステムの開発及び24時間365日対応のヘルプデスクも含めて運用を行い、加盟店向けに安心・安全な決済処理サービスを提供しております。 (ⅱ)Axios 「Axios」は、アクワイアリング事業の参入を低コストかつ短期間で実現するフルクラウド型アクワイアリングプラットフォームを提供しております。カード決済の加盟店開拓・契約・決済処理・加盟店精算といったアクワイアラに必要な機能をワンストップで導入可能であるほか、Visaグループが世界で展開するソリューションを活用した共同利用型のクラウドによる提供により、従来のアクワイアリングシステムよりも導入・運用の低コスト化を実現しており、あらゆる事業者の参入を後押ししております。 ③ コンサルティング事業 当社グループは創業以来、金融機関や大手企業に対する決済・金融領域におけるコンサルティングサービスを提供しております。決済・金融領域と先端テクノロジーに精通した事業開発のプロフェッショナルチームにより、新規事業開発時の課題抽出から企画立案、実行までの各フェーズにおける支援を行うとともに、金融機関や大手企業と共創して社会のデジタル化の推進に取り組んでおります。また、コンサルティングサービスを起点として、ペイメントプラットフォーム事業及びマーチャントプラットフォーム事業で提供するプロダクトの導入に繋がる入口としても機能するなど、コンサルティングとプロダクト間におけるグループシナジーを発揮しております。 本事業は、株式会社インフキュリオン コンサルティングが提供しております。 (3)売上高の区分 当社グループの売上高は、サービス導入時や決済端末の販売に伴って受け取る「フロー収入」、固定額を定期的に受け取る月額基本料と決済処理金額等に応じて課金される従量型の収入で構成される「ストック収入」、コンサルティングサービスの対価として受け取る「コンサルティング収入」に区分されます。 2026年3月期時点で、フロー収入が連結売上高の48.2%を占めておりますが、業績成長を牽引するペイメントプラットフォーム事業において提供する各プロダクトは、導入後の決済処理金額に応じた従量型のストック収入を中心とした収益構造であるため、決済処理金額の拡大に伴う継続的な収益成長を見込んでおります。 コンサルティング収入は、80%以上が既存顧客からの継続的な受注による売上となっており、ストック収入とあわせて、当社グループにおける安定的な収益基盤として位置付けております。 事業セグメント   売上高区分   主な内容 ペイメント プラットフォーム事業   フロー収入   ・プロダクトの初期導入及び機能追加等に伴う開発収入 ・決済システムの構築、モダナイズに伴う開発収入 ストック収入   ・決済処理金額又は件数に応じて課金する従量型収入 ・基本機能の使用対価として固定額で受領する基本料収入 マーチャント プラットフォーム事業   フロー収入   ・決済端末の販売によって得られる収入 ・端末の実用化に向けた開発に伴う収入 ・その他システム開発に伴う収入 ストック収入   ・決済処理金額又は件数に応じて課金する従量型収入 ・基本機能の使用対価として固定額で受領する基本料収入 コンサルティング事業   コンサルティング収入   ・コンサルティングサービスの対価として受領する収入 (4)事業系統図 当社グループの事業系統図は、次の通りであります。 (注1)イネーブラー(Enabler) 他社のビジネスが成長する上で不可欠なインフラ基盤の一部として機能し、後方支援をする立場・企業 (注2)フィンテック(FinTech) 金融を意味するファイナンス(Finance)と技術を意味するテクノロジー(Technology)を組み合わせた造語。金融と情報技術を融合した金融工学分野の技術革新や関連するビジネス (注3)国際ブランド VISA、Mastercard、JCBなど世界中の国や地域で利用できるクレジットカードのブランド (注4)オリジナルPay スマートフォンやタブレットを用いた事業者独自の電子決済サービス (注5)SaaS(Software as a Service) インターネットを経由してソフトウエアを利用するサービス (注6)アクワイアリングシステム カード決済を受け付け、加盟店に売上金を支払うまでの処理を行うシステム
経営方針・対処すべき課題10,141字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、「決済から、きのうの不可能を可能にする。」をミッションとして掲げるとともに、その先で実現したい未来を「あしたの世界に、いくつもの自由を。」というビジョンに込めております。あらゆる産業・事業者のフィンテック・パートナーとして、全ての商流に関わる決済を起点にシームレスな社会を実現し、これまで不可能であったビジネスの実現を支援するとともに、様々なサービスと金融機能を繋ぐことで、より豊かで利便性の高い、スマートで持続可能な社会の実現に貢献することを目指しております。 これらの経営方針に基づき、経営戦略及び諸施策を推進することで、当社グループの中長期的な株主価値及び企業価値の最大化に努めております。 (2)経営環境 当社グループを取り巻く事業環境は、近年、当社グループを含めたフィンテック関連の事業者が台頭し、ITを活用することで、既存の金融機関が提供し得ない革新的な金融サービスを世の中に提供する動きが活発化しております。また、コロナ禍に端を発した社会構造の変革や、デジタル化及びキャッシュレス化の潮流によって、これまで以上に手軽で利便性の高いサービスを求めるエンドユーザーのニーズが急速に高まっており、金融機関や事業会社は、多様化・複雑化が進む社会のニーズに迅速かつ柔軟に適合することが求められております。 決済・金融領域の法整備に目を向けると、欧米を中心に、政府主導でフィンテック事業者に対し金融機関の基幹システムへのアクセスを開放する動きが加速しております。日本でも2017年5月成立の改正銀行法により、銀行が外部事業者との安全なデータ連携のためにAPIを公開することが努力義務化されたほか、ユーザーからの委託で金融機関のシステムに接続できる業者を「電子決済等代行業者」として金融庁に登録する制度が制定されました。加えて、2022年1月に改正電子帳簿保存法、2023年10月にインボイス制度が施行されたほか、2026年には手形・小切手の全面的な電子化の方針が示されるなど、政府主導による金融領域のデジタル化が急速に進んでおり、企業のバックオフィスは業務プロセス自体のデジタル化に対応した決済手段の整備が急務となっております。 ① 消費者向け(BtoC)決済市場 BtoC決済市場におけるキャッシュレス決済比率は、2025年に58%(注1)まで上昇するなど堅調に推移しております。経済産業省は、将来的な目標であるキャッシュレス決済比率80%の早期達成を目指すとともに、新たな中間目標として2030年に65%(注2)を示しており、引き続き官民が一体となり日本のキャッシュレス社会実現に向けた環境整備が推し進められるものと認識しております。 また、日本国民一人あたりが保有するキャッシュレス決済手段の数は、主要諸外国と比べて突出して多いことが特徴として挙げられており(注3)、多様な決済手段を選好する国民性にあわせた事業者の対応も急速に進むことが見込まれます。 ② 事業者間(BtoB)決済市場 当社グループが成長領域として軸足を置くBtoB決済市場において、2024年の市場規模は1,193兆円(注4)とされておりますが、依然として銀行振込による支払いが中心であり、日本国内の法人カード利用率は米国の7%(注5)に対し10分の1程度(注6)と広大な拡大余地が見込まれる市場であると捉えております。 昨今、大企業においては、会計ソフトや経費精算システムと連携させることで業務効率化が実現されるコーポレートカードの導入が進んでいるほか(注6)、当社プロダクト導入先企業のサービス利用者であり国内法人数の99.7%を占めるといわれる中小企業(注7)では、支払いサイトが最大60日程度延長できることにより毎月の資金繰り改善に繋がるパーチェシングカード(注8)の利用が増加しております(注6)。これらの利便性の向上から事業者間におけるクレジットカード払いが急速に普及することに伴い、当社グループのプロダクトに対する需要は今後も継続的に高まるものと考えております。 ③ クレジットカード業界の構造 クレジットカードは、現代のキャッシュレス社会において欠かせない決済手段であり、消費者と事業者の双方にとって利便性の高い経済インフラとなっております。その一方で、業界の構造には様々な課題が内在しており、これらは業界全体の持続的な成長やユーザー体験の向上を阻害する要因となっております。クレジットカード取引は主に以下の主体によって成り立っております。 消費者(カード利用者)   カードを使用して商品やサービスの支払いを行う消費者 事業者(カード加盟店)   カードによる支払いを受け入れる小売業者・サービス提供者 イシュア   消費者にクレジットカードを発行する金融機関・カード会社 アクワイアラ   カード加盟店と契約し、決済処理を行う決済代行業者や銀行 国際ブランド   Visa、Mastercard、JCBなど、決済ネットワークを提供するブランド運営会社 <クレジットカード業界の構造(5パーティーモデル)> 加盟店は、カード決済金額に応じた一定の手数料をアクワイアラに支払いますが、この手数料の多くはイシュアへ分配される仕組みとなっており、加盟店にとっては大きな負担となっていることが経済産業省により指摘されております(注9)。また、イシュアはカード利用を促進するため、ポイント還元やキャッシュバックなどのインセンティブ施策を強化しており、これによりカード利用者の購買意欲は高まりますが、そのコストは最終的に加盟店が負担する手数料に含まれております。 現在、決済業界ではデジタル化やリアルタイム決済、バイオメトリクス認証など新技術の導入が進んでおりますが、それぞれが独自のシステムを維持していることにより、システムの相互運用性が低く、全体最適なサービス開発が難しい状況であると考えられます。特に、伝統的なイシュアやアクワイアラは、旧来技術によるシステムを用いているケースが多く、コスト上の問題に加え、新たなサービスとの競争において後れを取る例も見られます。 当社グループでは、このような主要なプレーヤーが複雑に連携しながら機能するクレジットカード業界の構造的な課題を打破し、決済をシームレスに繋げるプラットフォームの提供に取り組んでおります。 (注1)経済産業省「2025年のキャッシュレス決済比率を算出しました」(2026年3月) (注2)経済産業省「キャッシュレス推進検討会 とりまとめ(案)」(2025年12月) (注3)一般社団法人キャッシュレス推進協議会「キャッシュレス・ロードマップ2024」 (注4)経済産業省「令和6年度 電子商取引に関する市場調査 報告書」より、「BtoB-EC市場規模の業種別内訳」における2024年 EC市場規模合計額を、同年の合計(その他を除く)EC化率にて除して算出 (注5)Insider Intelligence | eMarketer (Forecast, Aug 2023) (注6)矢野経済研究所「国内キャッシュレス決済市場の実態と将来予測(2024年版)」 (注7)総務省・経済産業省「令和3年経済センサス-活動調査」 (注8)パーチェシングカード 企業における固定費や企業間の購買活動の決済に特化したカード (注9)経済産業省「キャッシュレス決済の中小店舗への更なる普及促進に向けた環境整備検討会」とりまとめ (3)経営戦略等 当社グループは次のような事業上の優位性を有しており、これらの優位性を踏まえて、中長期的な経営戦略を策定しております。 ① イネーブラー型のビジネスモデル キャッシュレス化の急速な進展により、国内ではカードやウォレット、コード決済など、様々な決済サービスを提供する事業者が勃興しておりますが、当社グループは、そのような事業者を含め決済に関わるあらゆる企業に最先端の決済基盤や技術を提供するイネーブラーとしてのポジションを築いております。産業の垣根を越えて、あらゆる事業者や金融機関へ広く当社グループのプロダクトを提供することができるビジネスモデルにより、BtoC・BtoB双方の決済市場すべてが事業領域としてリーチできることから、決済市場全体の成長が当社グループの成長に繋がる特徴がございます。 ② 決済全域を一気通貫でカバーする決済プラットフォーム 前述のクレジットカード業界の構造で例示したとおり、日本における決済の仕組みは役割が細分化された複雑な業界構造となっております。当社グループは、カード発行をはじめとしたイシュイング(注10)の領域から、加盟店管理や決済代行といったアクワイアリング(注11)の領域まで、決済に関わるすべての機能を一気通貫で提供しております。決済全域をカバーするオープンプラットフォームにより、様々な事業者が介在する従来の決済システムに比べて高い価格優位性を有するほか、これまでの分断されたシステム構造では実現し得なかった一元的なデータ蓄積が可能となるため、導入先企業は、マーケティング活動に必要なデータを適切に活用いただくことができます。 ③ フルクラウド・APIベースのオープンプラットフォーム 従来の決済システムは、決済手段ごとに縦割りで設計・開発されていたことにより、システムの維持管理や機能拡張に係る費用は莫大な金額となっておりました。当社グループが提供するオープンプラットフォームは、フルクラウドかつAPIベースで構築していることから、導入事業者が必要な機能を、低コストかつ短納期で実装することができるほか、追加の機能実装やアップデートも容易に実施できる拡張性を有しております。これにより大手金融機関であっても低コストかつスピーディーな商品拡張が可能となり、事業者が提供するサービス利用者の利便性を向上することができます。加えて、これまでシステム開発等に要する費用の観点で、決済・金融事業への参入は資本力を持つ金融機関や大手企業に限られておりましたが、当社グループが提供するオープンプラットフォームにより、新興企業や中堅中小事業者の決済・金融事業への参入障壁を大きく低下することができるため、キャッシュレス決済市場の活性化に繋がります。 ④ コンサルティングとプロダクトとの両輪による顧客基盤の拡大 「キャッシュレス」「フィンテック」といった言葉が生まれる以前の2006年から、当社グループは決済・金融領域に特化したコンサルティングサービスを提供し、金融機関や大手企業の課題解決に取り組んでまいりました。コンサルティングサービスを通じて培った知見や深い専門性は、現在では当社グループのコアコンピタンスとしてプロダクト開発にも強く活かされております。 決済・金融領域のコンサルティング・ファームとして長年積み上げた実績により、コンサルティングサービスを起点として決済システムの導入や事業参入に関するご相談をいただくことが多々ありますが、そのなかで当社グループのプロダクト導入に至るケースが多くあるほか、プロダクト導入後に、コンサルティング側に更なるご要望をいただき、そのフィードバックによりプロダクトの継続的な改善・進化に繋げる好循環を実現しております。このように、コンサルティングとプロダクトが連動することで、広告宣伝費を低い水準で維持しながらも、持続的に顧客基盤を拡大し、着実に取引先の信頼向上と取引拡大を実現する成長モデルを確立しております。 以上の優位性を踏まえた当社グループの経営戦略は以下のとおりです。 ① 全方位アプローチによる顧客基盤の拡大 現在、当社グループの決済プラットフォームは、新たに決済・金融領域に参入しようとする会計システムや経費精算システムをはじめとしたSaaS企業を中心に導入が進んでおります。加えて、すでに膨大な顧客基盤を有する大手企業や従来の金融システムを運用する金融機関においても、柔軟で拡張性が高い当社グループのプラットフォーム導入が進んでおり、いずれも今後の成長ドライバーになると見込んでおります。 導入先であるSaaS企業を中心とした当社プラットフォームの決済処理金額(BtoB GTV)は、2023年3月期から2026年3月期にかけての年平均成長率が100%以上と急速に増加しているほか、ペイメントプラットフォーム利用企業数も2023年3月末から2026年3月末にかけて約3倍に増加するなど高成長を実現しております。当社グループでは、今後も提供するサービス領域や機能の拡張に継続的に取り組むことにより、これまで取り込めていなかった事業者の需要も満たし導入先企業の拡大を進めるとともに、導入先であるSaaS企業自体の高い成長をドライバーに当社グループの成長に繋げてまいります。 大手企業や金融機関においては、エンドユーザーによる便利な決済・金融サービスを受けたいというニーズが高まる一方、従来のシステムでは柔軟性の欠如や大規模開発の必要性から、ニーズへの対応が困難になっているという課題が顕在化しており、当社プロダクトの導入に関する相談が増加しております。この要望に対し、大手企業特有のニーズである導入時におけるプロジェクトマネジメント、品質管理、リソース配分などを担うインテグレーション機能を強化し、顧客における当社プロダクトの組み込みを支援するとともに、既存システムと当社プロダクトの連携を実現する懸け橋となることで、大手企業や金融機関への導入を進めてまいります。 ② サービス・機能の領域拡張によるプラットフォーム付加価値の向上 クレジットカードを発行する場合、カード発行ライセンスの取得や、カード発行・決済に関するミッションクリティカルなシステムプロセシング、その他残高管理、明細照会等、必要となる業務が多岐にわたります。当社グループの主力プロダクトの一つであるXardでは、SaaS企業や金融機関など、クレジットカードの発行ニーズがある事業者に対して、国際ブランドカードの発行を実現するプラットフォームを提供しており、Xardが提供する様々なAPI機能を導入先企業のサービスに組み込むことにより、クレジットカード発行に関連する業務やコストを大きく低減させることが可能となります。 現状では、プロセシング基盤、金融機能、オペレーション領域におけるコアとなる機能を提供しておりますが、一方で、イシュア固有の金融業務や、AIを活用した業務等、更なる高機能化及び領域拡張の余地があると考えております。また、足もとではAIによる付加機能として、クレジットカード決済における不正利用の検知、与信の付与及び審査などの機能追加、並びにクレジットカードに関連するオペレーションの自動化及び効率化などにAI技術の活用を進めており、これらの早期実装に向けて取り組んでおります。 こうした新たな価値創造を通じてイシュイング領域の機能をワンストップで提供することにより、付加価値を通じた収益性の向上と新たな顧客層の獲得を実現するとともに、進化し続けるカード基盤による顧客満足とエンゲージメントの向上を目指してまいります。 ③ SMBCグループとの共同事業推進 当社グループは2024年にSMBCグループとの資本業務提携を行い、BtoB決済・BtoC決済領域における共同事業を開始、2025年4月には法人向けプラットフォーム「Trunk」を共同で発表し、中小企業を対象に、法人口座、カード、請求書発行、ファクタリング、経理業務の効率化等を統合したサービスを開始しております。 当社グループは「Trunk」の中核的機能を担うとともに、Xard、Winvoiceといったプロダクトを「Trunk」上で提供していく予定であり、今後は「Trunk」の拡大が当社グループの成長に大きく寄与するものと見込んでおります。SMBCグループは「Trunk」の目標として、リリースから3年間で30万口座、預金3兆円の獲得を掲げており、当社グループにおいてもその達成に向けて強固なアライアンス関係を構築し、SMBCグループとの事業共創を実現してまいります。 (注10)イシュイング ユーザーに対するクレジットカードの発行のほか、カードの引き落とし情報及び利用状況の管理、利用明細の発行、請求などを行う業務 (注11)アクワイアリング キャッシュレス決済における取引処理のほか、加盟店の審査及び管理、支払取次ぎなどを行う業務 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 重要な対処すべき課題として以下の事項に取り組んでまいります。 ① ストック収入の積み上げによる収益基盤の強化 当社グループは、長期的な企業価値の向上には安定した収益基盤の強化が不可欠であると認識しており、システム開発及びプロダクト導入時の対価であるフロー収入を確保しつつ、当社グループのプロダクトが継続的に利用されることで将来にわたるストック収入が積み上がる収益構造を構築しております。 2026年3月期現在における連結売上高のうちフロー収入が5割程度を占めておりますが、ペイメントプラットフォーム事業におけるプロダクトを中心とした決済処理金額の積み上げに注力することにより、従量型で得られるストック収入の拡大を図るとともに、各プロダクトにおける機能拡張やサービス領域の拡大による付加価値の向上に取り組み、売上の高成長の実現と収益性の向上を目指してまいります。 ② 優秀な人材の確保 当社グループでは、これまでにない新たなサービスを社会に提供するため、優秀な人材を採用し育成していくことが重要な課題であると認識しており、採用力の強化と従業員のモチベーション向上に向けた体制整備、仕組み作りを続けております。今後も継続的に人材採用と育成に対する投資を継続し、強固な事業基盤を確立することを目指してまいります。 ③ 社会基盤に資する安定したサービスの提供 当社グループの提供するサービスは、社会インフラとしての重要性が増しており、システム障害発生などによるサービスの停止、遅延が様々な利用者に影響を与える可能性があります。当社グループはその役割の重要性に鑑み、システムの安定運用を重要課題と捉え、更なるサービス向上及び基盤強化を念頭にビジネスを遂行してまいります。 ④ 情報管理の更なる強化 クレジットカードの不正使用、オンラインアカウントの乗っ取りなどが年々増加しており、キャッシュレス決済に関するセキュリティ問題への注目が集まっております。当社グループは、当該不正アクセスを防止することがサービス提供の重要課題と位置づけ、エンドユーザーの利便性を維持しながら万全なセキュリティを確保すべく、様々な手段及び対策の検討を行っております。情報漏洩をはじめとした情報セキュリティリスクを低減するため、リスク管理態勢の強化を目的に、必要とされる事業領域において、ISO/IEC 27001:2013(国内規格 JIS Q 27001:2014)への適合認証を取得し、情報セキュリティマネジメントシステムの適正な運用を行っております。更に、国際クレジットカードブランド5社が共同で策定したPCIDSS(Payment Card Industry Data Security Standard)基準にも、必要とされる事業領域において認証を取得しております。今後もセキュリティ強化に重点的に取り組んでまいります。 ⑤ コーポレート・ガバナンスの強化 当社グループは、企業価値を高めるため、株式会社インフキュリオンを中核として経営戦略を立案し、グループ内でのシナジー効果の追求、事業運営の効率化、子会社に対する管理・監督機能を適正かつ有効に発揮すべく、今後もグループの業務や組織運営、事業ポートフォリオの最適化に取り組んでまいります。そして企業の社会的責任の高まりに継続的にこたえ、意思決定の透明性・公正性確保と企業経営の効率性向上に注力していくために、コンプライアンス体制の強化と内部統制システムの充実を図ってまいります。 ⑥ 財務基盤の強化 当社グループは2025年3月期に単年度黒字化し、今後も継続的な利益成長を見込んでおりますが、事業成長を更に加速させる上では、既存プロダクトの機能拡張や新規事業開発などの成長投資のほか、事業基盤を支える人材の採用、事業拡大に伴う運転資金など、一定の資金需要が生じることが考えられます。当社グループでは、収益性の向上を重視したキャピタルアロケーションを実施するとともに、最適な資本構成を踏まえた外部調達も検討し、財務基盤の強化を進めてまいります。 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、売上高及び売上総利益の成長率に加え、EBITDAを経営上の重要な指標として位置付けております。当社グループの中長期的な企業価値を牽引する各プロダクトは、立ち上げのフェーズから、事業として軌道に乗り成長フェーズへと移行しておりますが、今後のより高い成長の実現に向けては更なる機能拡張及び利便性の向上等を企図した継続的なシステム開発が必要不可欠であると考えております。今後、このような成長投資に伴う減価償却費の増加が見込まれることから、当社グループの収益性及び現金創出力をより適切に把握することを目的として、減価償却費による影響を除いた指標であるEBITDAを経営判断に用いております。 また、当社グループでは、目標の達成状況を判断するための客観的な指標として「BtoB GTV」及び「ペイメントプラットフォーム利用企業数」を設定しております。「BtoB GTV」は、Xard及びWinvoiceにおいて取り扱う決済処理金額で構成されております。当社グループの中長期的な成長を牽引するペイメントプラットフォーム事業において、今後の業績成長の中核となる従量型ストック収入の算出基礎であり、その成長性を的確に示すことから、重要な指標として位置付けております。「ペイメントプラットフォーム利用企業数」は、当社グループが提供する決済プラットフォームを、導入先企業のサービスを通じて利用いただくユーザーの事業者数を示しており、BtoB GTVの拡大に不可欠な要素として積み上げに取り組んでおります。 (単位:百万円) 2023年3月期   2024年3月期   2025年3月期   2026年3月期 売上高   4,902   5,836   7,174   9,505 前期比成長率   24.1%   19.1%   22.9%   32.5% 売上総利益   2,235   2,727   3,189   4,559 前期比成長率   25.8%   22.0%   16.9%   43.0% EBITDA(注)1   △676   △481   188   560 前期比成長率   ‐   ‐   ‐   197.4% BtoB GTV   331億円   1,012億円   2,182億円   4,473億円 前期比成長率   335.9%   205.3%   115.5%   105.0% ペイメントプラットフォーム 利用企業数(注)2   25,988社   45,156社   70,036社   106,808社 (注)1.EBITDA=営業利益(又は営業損失)+減価償却費 2.ペイメントプラットフォーム利用企業数は、Xard及びWinvoiceの各導入先企業におけるサービス利用事業者数の単純合算であり、重複してサービスを利用する事業者につきましては相殺しておりません。 ・中期的な経営目標 当社グループでは、経営戦略等の遂行を通して目指す中期的な成長目線として、2025年3月期を起点とした下記の数値目標を掲げております。 経営指標   目標数値 BtoB GTV 成長率   年平均成長率 約50% 売上高   年平均成長率 約25% セグメント売上   ペイメントプラットフォーム事業   同 35%以上 マーチャントプラットフォーム事業   同 約15% コンサルティング事業   同  約5% 売上総利益   年平均成長率 30%以上 利益率 50%以上 EBITDA   利益率 15%以上
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会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に投資家の判断に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)事業に関するリスク ① ビジネス環境の変化について <影響度:大/顕在可能性:中/発生時期:特定時期なし> 当社グループが事業展開しているキャッシュレス決済及び金融DX関連市場では、技術革新や顧客ニーズといったビジネス環境の変化のスピードが非常に早く、当社グループもその変化に柔軟に対応する必要があります。最新の技術動向や顧客ニーズ等を常に把握できる体制を構築するだけではなく、優秀な人材の確保及び教育等によりビジネス環境の変化に迅速に対応できるよう努めております。しかしながら、当社グループが技術革新や顧客ニーズの変化等を適時に把握したうえで適切な対応ができない場合、又は、変化への対応のためにシステム投資や人件費等多くの費用を要する場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 法的規制について <影響度:大/顕在可能性:中/発生時期:特定時期なし> 当社グループでは、finbeeを展開する㈱ネストエッグにおいて、電子決済等代行事業者としての登録を行っております。また、Wallet Stationを手掛ける㈱インフキュリオン及びAnywhereを展開する㈱リンク・プロセシングにおいて電気通信事業者としての届出を行っているほか、Wallet Station及びXardを展開する㈱インフキュリオンにおいて、資金決済に関する法律に基づく第三者型前払式支払手段を発行する事業者としての登録を行っております。本書提出日現在において認識している限りでは、当社グループは法令に定める欠格事由に該当する事実を有しておらず、また、所属する団体の自主規制規則に抵触する事実も有しておりません。しかしながら、将来、法律の改正、関連当局の指導、自主規制規則の改正などにより登録の取消等が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 競争環境の変化について <影響度:中/顕在可能性:中/発生時期:特定時期なし> 当社グループは、日本においてまだ草創期にあるEmbedded Finance(組込型金融)事業を展開しております。本分野は急速に拡大していく分野であるため、今後競合企業が参入する可能性があります。当社グループは、これまで培った決済・金融領域の知見、ノウハウをもとに、これまでにないフィンテックサービスを逐次提供していくとともに、コンサルティング事業を通じた早期の顧客ニーズ把握による研究開発及び先行サービスの導入を梃に、アライアンス先及び資本提携先との顧客獲得のための戦略的な施策を展開することで、継続的な事業成長に努めてまいります。しかしながら、競合企業の競争力向上や競合企業の参入を含む競争環境の変化に伴い、当社グループや当社グループのサービス等に対する評価や信頼性を維持することができず、又はその優位性が失われる場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 大型案件による売上高等の変動について <影響度:中/顕在可能性:中/発生時期:特定時期なし> 当社グループでは、金融機関や大企業をはじめとした幅広い顧客から受注しており、特定の取引先に依存しない収益構造となっておりますが、一部のプロジェクトについては大型案件となり、年度によって特定の取引先からの受注金額が多くなる場合がございます。そのため、当社グループではプロジェクトごとの進捗を管理し、計画どおりに収益計上ができるように努めております。しかしながら、プロジェクトの進捗如何では、業績が特定の四半期に偏る可能性がございます。また、納期の変更により顧客の検収タイミングが事業年度を前後することで売上高が変動し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ ペイメントプラットフォーム事業の営業損失について <影響度:中/顕在可能性:小/発生時期:特定時期なし> 当社グループは、2025年3月期に連結業績における各段階損益において黒字化し成長フェーズに移行しております。なかでも、ペイメントプラットフォーム事業の各プロダクトが順調に立ち上がっており、当社グループの成長を牽引する事業として積極的な投資を継続しております。当該事業は、現在セグメント単位で営業損失を計上しておりますが、決済処理金額等に応じて受領する従量型のストック収入が業績成長を牽引しており、今後、顧客の積み上げによる売上高の拡大及び収益性の向上に伴う黒字化を見込んでおります。当社グループでは、事業及びプロダクト単位での成長性及び収益性をもとにした事業ポートフォリオ管理を実施するとともに、資本効率を意識したキャッシュアロケーションを行い、成長可能性が高い事業への資源分配に取り組むことで業績リスクの低減と高成長の実現に取り組んでおります。しかしながら、顧客獲得活動に遅れが生じた場合、又は事業拡大に必要な人材の獲得が想定通り進まず、当該事業の赤字が継続又は拡大する場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 決済端末の製造・調達・販売について <影響度:小/顕在可能性:小/発生時期:特定時期なし> マーチャントプラットフォーム事業において事業者に対し提供する決済端末について、当社グループは、中国を中心にグローバルでPOS端末等のOEM提供を行う海外メーカー等から、品質・セキュリティ面で精査・管理を行ったうえで端末を仕入れております。仕入元である当該海外メーカーはいずれも世界的な大規模端末メーカーであることから生産能力に問題はないほか、顧客へ安定供給できる程度の在庫を常時保有できるよう、良好な関係を構築しております。しかしながら、メーカーにおいて決済端末の生産体制に支障を生じるような事態が発生した場合のほか、メーカーの事業撤退など予期せぬ事象の発生によって決済端末の調達が困難になった場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 他社との業務・資本提携等について <影響度:小/顕在可能性:小/発生時期:特定時期なし> 当社グループは、業務提携、資本提携等を通じた事業の拡大及び成長加速に取り組んでいく方針であり、当社グループの持つ技術やノウハウと提携先の持つ顧客網などを融合することにより、事業シナジーを発揮することを目指しております。M&Aを行う場合には、対象企業の財務内容、契約関係等について詳細なデューデリジェンスを行い、リスクを回避するように努めておりますが、時間的な制約等から十分なデューデリジェンスが実施できない可能性のほか、買収後に偶発債務の発生等の可能性があります。また、新サービスを目的とした提携においてはその性質上、当該新サービスによる当社グループの事業及び経営成績への影響を確実に予測することは困難であり、当初見込んだ効果が発揮されない場合やこれらの提携等が何らかの理由で解消された場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 事業投資について <影響度:小/顕在可能性:小/発生時期:特定時期なし> 当社グループは、事業シナジーのあるスタートアップ企業及び事業への投資、子会社設立などを行っております。投資先選定にあたっては当該企業の財務内容など、詳細なデューデリジェンスを行い、また投資先については経営陣が定期的にモニタリングを行うことにより可能な限りリスクを早期に把握し回避するよう努めておりますが、今後の投資先の業績が計画通りに進捗せず経営状態が悪化した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2)システム及びセキュリティに関するリスク ① サイバー攻撃への対応について <影響度:大/顕在可能性:中/発生時期:特定時期なし> 当社グループが提供する事業の大多数はインターネットを介して提供されており、その性質上、不正アクセス、マルウェア感染、DDoS(分散型サービス拒否)攻撃、サプライチェーン攻撃等、多様なサイバー攻撃に常時晒されています。特に、キャッシュレス決済を巡る不正利用やなりすまし等のサイバー犯罪は巧妙化を続けており、当社グループにおいても極めて厳格なセキュリティ対策の継続が不可欠であると認識しております。 こうした状況を踏まえ、当社グループでは、FISC(金融情報システムセンター)の安全対策基準及びキャッシュレス推進協議会が定めるガイドライン等を参照しつつ、外部接続先とも連携してセキュリティ対応態勢の強化に取り組んでおります。具体的な施策として、外部専門企業による定期的な脆弱性診断、安全性の高いデータ暗号化技術の利用、社内端末における不正動作の検知・対応など、最新の脅威動向に応じた対策を講じております。また、リモートワークを含む多様な働き方に対応した堅牢な保守運用体制を確立し、継続的なセキュリティ監視体制を整備しております。加えて、外部サービスやソフトウエアを経由したサプライチェーンにおけるリスクに対処するため、委託先におけるセキュリティ対策状況の適切な把握と、サプライチェーン全体の安全性の確保に努めております。 さらに、当社グループは、サイバー攻撃についてはその発生を完全に防ぐことは困難であるという認識のもと、「インシデント発生前提(Assume Breach)」の考え方に基づく対応態勢の継続的な強化を推進しています。具体的には、攻撃の侵入を未然に防ぐ予防的コントロール、侵害を早期に検知する発見的コントロール及び被害発生後の迅速な封じ込めと復旧を目的とする是正的コントロールをバランス良く組み合わせた多層的な防御態勢の構築を目指しております。 しかしながら、攻撃手法の高度化・巧妙化は継続しており、上記の対策を講じた場合においても、重大なインシデントが発生する可能性を完全に排除することはできません。サイバー攻撃によるインシデントが発生した場合には、サービスの停止・品質低下による顧客・加盟店への影響、個人情報保護法に基づく報告義務の発生、行政処分、損害賠償請求及び当社グループのブランドへの信頼毀損等が生じ、当社グループの事業継続及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② システムトラブルについて <影響度:大/顕在可能性:中/発生時期:特定時期なし> 当社グループの事業の多くは、クラウドサービス基盤を活用して構築されており、サービスの安定的な提供はこれらクラウド環境の健全な稼働に依存しております。当社グループでは安定的なサービス運営に向け、クラウドサービスの特性を踏まえたシステム監視・運用等のサービス活用による人的不備の徹底的な排除に努めるほか、顧客別にトランザクションの急増をヒアリング・把握し事前の対策や、アーキテクチャ及び運用の強化によりクラウドサービスを有効活用しながら依存し過ぎない対策に努めております。 しかしながら、急激なアクセス増加に伴うシステム負荷の増大、地震等の自然災害、事故、又はクラウドプロバイダー側の予期せぬトラブル等により、大規模なシステム障害やサービス中断が発生する可能性があります。このような事態が生じた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 情報管理体制について <影響度:中/顕在可能性:小/発生時期:特定時期なし> 当社グループは事業運営上、多くの個人情報や機密情報を保有しております。そのため、個人情報や機密情報の保護に係る社内規程の厳格な運用、それらの取り扱いに関する定期的な社内教育の実施、委託先管理の強化徹底など、情報管理体制の整備を行っております。 また、業務効率化やシステム開発等における生成AI等の先端技術の活用にあたっては、情報流出・権利侵害リスクを精査したうえでツール選定や利用ルールの策定を行い、社内周知を行う等、継続してガバナンス態勢構築を進めております。 しかしながら、役職員の人的ミスや内部不正、外部からの攻撃又は委託先におけるセキュリティインシデント等により重要な情報資産が外部に漏洩するような場合や、生成AIの利用に起因する情報流出や他者の知的財産権の侵害等が生じた場合には、当社グループの社会的信用の失墜、個人情報保護法に基づく監督官庁への報告義務の発生、行政処分、損害賠償責任の発生等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ システム開発について <影響度:小/顕在可能性:小/発生時期:特定時期なし> 当社グループにおける事業のなかには、顧客のサービス利用に先立って、システム開発を実施するものがあります。システム開発にあたっては、品質管理基準にもとづく品質管理体制を構築し、開発プロセスの標準化等を実施しております。また、情報管理体制の整備に取り組みながらシステム開発の全プロセスに積極的に開発支援AIエージェントを導入し、品質・生産性の向上に努めております。 しかしながら、システム開発が高度化するなか、為替相場の急激な変動や人件費(労務費)の上昇を背景とした資材調達価格の高騰及びシステムの品質不具合に伴う追加対応費用の発生や開発の遅延に伴う顧客からの損害賠償請求等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)経営管理体制に関するリスク ① 人材の採用・育成について <影響度:中/顕在可能性:中/発生時期:特定時期なし> 当社グループが、今後更なる事業拡大を実現するためには、優秀な人材の確保が必要不可欠となります。人材の獲得及び社内人材の育成に加え、人材の外部流出を防止することが重要な課題であり、採用による人材の獲得を積極的に行うとともに、各種勉強会の開催や福利厚生の充実等の施策を行っております。しかしながら、当社グループが必要な人材を十分に確保できなかった場合、又は社内の重要な人材が外部に流出してしまった場合には、人材の充実及び育成が計画どおりに進まず、事業規模に応じた適正な人材配置が困難になることから、事業拡大の制約要因となり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 内部管理体制について <影響度:中/顕在可能性:小/発生時期:特定時期なし> 当社グループは、今後の事業運営及び事業拡大に対応するためには、内部管理体制について継続的に強化を図る必要があると認識しております。今後も、事業規模の拡大にあわせ、内部管理体制も強化させていく方針でありますが、事業規模に適した内部管理体制の構築に遅れが生じた場合、当社グループの経営に影響を及ぼす可能性があります。 ③ コンプライアンス体制について <影響度:中/顕在可能性:小/発生時期:特定時期なし> 当社グループでは、今後企業価値を高めていくためにはコンプライアンス体制が有効に機能することが重要であると考えております。そのため、コンプライアンスに関する社内規程を策定し、全役員及び全従業員を対象として社内研修を実施し、周知徹底を図るなどコンプライアンス体制の強化に取り組んでおります。しかしながら、これらの取り組みにもかかわらず、今後の当社グループの事業運営に関して法令等に抵触する事態が発生した場合、当社グループの経営に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 知的財産権の管理について <影響度:中/顕在可能性:小/発生時期:特定時期なし> 当社グループは、知的財産を企業の重要な経営資源と位置付けております。このため、第三者の知的財産権に対する侵害予防及び保有している知的財産権の保護に努めております。しかし、第三者よりその知的財産権を当社が侵害したとして訴訟を受け、商品・サービスの提供中止あるいは損害賠償等が必要になる場合、又は、当社グループの知的財産権への第三者による侵害について、当社グループからの主張が認められず、競争優位性が確保できなくなる場合が考えられ、結果として当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 特定人物への依存について <影響度:小/顕在可能性:小/発生時期:特定時期なし> 当社の代表取締役社長CEOである丸山弘毅は、当社設立以来当社グループの事業に深く関与しており、また、決済・金融領域における豊富な知識と経験を有しており、経営戦略の構築やその実行に際して重要な役割を担っております。当社グループは、特定の人物に依存しない体制を構築すべく組織体制の強化を図り、同氏に過度に依存しない経営体制の構築を進めておりますが、何らかの理由により同氏の当社グループにおける業務執行が困難になった場合、当社グループの経営に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥子会社管理について <影響度:小/顕在可能性:小/発生時期:特定時期なし> 当社は連結子会社3社を有しております。連結子会社の管理体制については関係会社管理規程を整備するとともに、当社から取締役を派遣し経営指導するなど、実際の企業運営において深く連携しております。また、月次での業績管理、外部環境の変化及び財政状況のモニタリングなど、適切な管理及び支援を実施しております。しかしながら、各社の損益状況は、当社グループの連結財務諸表に結合されるため、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、連結子会社の業績の悪化、不祥事などの発生、外部環境の急速な悪化などが、当社グループの経営に影響を及ぼす可能性があります。 (4)その他のリスク ① 大規模な自然災害及び新型感染症の拡大について <影響度:大/顕在可能性:小/発生時期:特定時期なし> 当社グループにおいては、自然災害等が発生した場合に備え、事業継続計画の策定等有事の際の対応策検討と準備を推進しております。しかしながら、地震、台風、津波、豪雨、洪水等の自然災害、火災、停電等が発生した場合、当社グループの事業運営に深刻な影響を及ぼす可能性があります。また、新たな感染症等の拡大により都市封鎖、外出制限等が実施された場合、当社グループの事業活動が計画どおりに進捗しない可能性や経済へ与える影響により当社サービスの需要減少をもたらし、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② ソフトウエア資産の減損について <影響度:中/顕在可能性:中/発生時期:特定時期なし> 当社グループは今後の業容拡大を図るため、継続的にソフトウエアの設計・開発に向けた投資を行っております。各事業の実績が事業計画を大きく下回り、期末時点での業績見通しから、当該ソフトウエアの資産価値が著しく低下したと判断した場合には、減損損失を計上しております。このような状況になった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 訴訟について <影響度:中/顕在可能性:小/発生時期:特定時期なし> 当連結会計年度において当社グループの業績に重要な影響を及ぼす係争・訴訟は提起されておりません。しかしながら、業績に影響を及ぼす訴訟や社会的影響の大きな訴訟等が発生し、当社グループに不利な判断がなされた場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 親会社等との関係について <影響度:小/顕在可能性:小/発生時期:特定時期なし> 当社グループは、SMBCグループと、法人向け決済を起点とした企業のDXを総合的に支援するソリューション・プラットフォームの構築・提供を目的として、資本業務提携契約を締結しております。 当社グループは、本提携によりSMBCグループと共同で新たなプロダクトの開発を行い、共同事業から得られる収益については貢献度に応じた分配を受けることで合意しております。また、当該共同事業に必要なコンサルティング及びシステム開発については、原則として当社グループが受託することとなっており、特にコンサルティング業務については固定のリテイナー・フィーを受領することに合意しております。加えて、当社の既存プロダクトを共同事業に組み込む予定であり、これに係る従量課金収入は別途発生する見込みであります。 当社は、㈱三井住友フィナンシャルグループ(以下、「SMFG」といいます。また、SMBCグループとあわせて「SMFGグループ」といいます。)が発行済株式総数の28.9%(2026年3月末現在)を間接的に保有する持分法適用会社であり、SMFGは当社の「その他の関係会社」に該当いたします。SMFGグループは当社の筆頭株主でありますが、当社グループの経営の自主性及び独立性を維持することについて資本業務提携契約にて合意しており、当社グループの経営方針、政策決定及び事業展開に関する意思決定は、独立役員及び専任役員を中心とした経営陣により独自に行っております。 なお、SMFGグループとの取引は関連当事者取引に該当し、2026年3月期において1,736百万円の取引がございます(詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(関連当事者情報)」をご参照ください)。これらの取引におきましては、一般株主との間に利益相反が生じる可能性があることを認識しており、当社は実効的なガバナンス体制を構築することにより、一般株主の利益に十分配慮した対応を行っております。 また、人的関係として、当社役員のうち徳田勝之は三井住友カード㈱の代表取締役 副社長執行役員を兼務しておりますが、これは当社事業に対する助言を得ることを目的としております。更に当社の事業遂行において、SMFGグループの事前承認又は事前報告を必要とする事項はなく、当社グループの独立性及び自立性は確保されていると認識しており、今後についても同様の関係性を維持する方針であります。 現在、SMFGグループとの関係は良好ですが、仮に関係が悪化するような事態が発生した場合、当社グループに対するSMFGグループ関連の取引の減少等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 新株予約権行使による株式価値の希薄化について <影響度:小/顕在可能性:大/発生時期:中期> 当社グループでは、役員、従業員等に対するインセンティブ等を目的としたストック・オプション制度を採用しております。現在付与している新株予約権について行使が行われた場合には、既存株主が保有する株式の価値が希薄化する可能性があります。なお、本書提出日の前月末現在(2026年5月末)における新株予約権による潜在株式数は2,196,800株であり、発行済株式総数20,819,600株の10.6%に相当しております。 ⑥ 配当政策について <影響度:小/顕在可能性:中/発生時期:特定時期なし> 当社グループは、企業価値を最大限にし、株主に対する利益還元を経営の重要課題の一つとして位置付けておりますが、現時点においては、財務体質の強化と事業拡大のため内部留保の充実を図り、収益基盤の整備や収益力強化を当面の優先事項とすることが株主に対する最大の利益還元に繋がると認識しております。 将来的には、各期の経営成績及び財政状態を勘案しながら株主に対して利益還元を実施していく方針ではありますが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。
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業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態の状況 (資産) 当連結会計年度末における流動資産は8,964百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,962百万円増加いたしました。これは主に「Winvoice」のユーザーによるクレジットカード決済額が増加したことに伴い、未収入金が1,198百万円増加したこと及び新規上場に伴う公募増資による資金調達や「Winvoice」の取引増加に伴い借入の実行を行い現金及び預金が3,724百万円増加したこと等によるものであります。当連結会計年度末における固定資産は1,794百万円となり、前連結会計年度末に比べ563百万円増加いたしました。これは主に繰延税金資産が364百万円増加したこと等によるものであります。この結果、当連結会計年度末における総資産は10,759百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,525百万円増加いたしました。 (負債) 当連結会計年度末における流動負債は4,343百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,682百万円増加いたしました。これは主に「Winvoice」の取引増加に伴い借入の実行を行い、短期借入金が1,957百万円増加したこと等によるものであります。当連結会計年度末における固定負債は838百万円となり、前連結会計年度末に比べ320百万円減少いたしました。これは長期借入金の返済期限が当連結会計年度末時点で1年以内となり、流動負債への振替を行い、320百万円減少したことによるものであります。この結果、当連結会計年度末における負債合計は5,182百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,362百万円増加いたしました。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産合計は5,577百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,163百万円増加いたしました。これは主に新規上場に伴う公募増資等により資本金及び資本剰余金それぞれが1,361百万円増加したこと等によるものです。 ② 経営成績の状況 当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)における我が国経済は、雇用・所得環境の改善を背景とした個人消費のほか、堅調な設備投資が下支えとなり、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、米国の政策変更による貿易摩擦の懸念のほか、為替相場の変動や地政学的リスク、中東情勢の緊迫によるエネルギー・原材料価格の高騰リスクなど、先行き不透明な状況が継続しております。 当社グループの事業が立脚する決済・金融領域におきましては、Eコマース(EC)、モバイルバンキング、二次元コード・バーコードを用いた消費者向けデジタル決済・金融サービスの拡大に加え、法人領域におけるDXの進展により、事業者間の決済取引においても電子商取引の拡大及びキャッシュレス化が急速に進んでおります。銀行口座以外での給与受け取りを可能とした「デジタル給与払い」の解禁、バックオフィス業務の電子化を促す「改正電子帳簿保存法」の施行及び「インボイス制度」の導入など、政府による政策面での後押しも、法人、個人双方の領域におけるキャッシュレス決済の拡大に寄与しております。 このような状況の下、当社グループは「決済から、きのうの不可能を可能にする。」をミッションとして掲げ、消費者向け(BtoC)から事業者間(BtoB)まで、あらゆる産業の事業者や金融機関に決済・金融機能を実装することにより、経済活動の変革を支える「決済イネーブラー」として事業を展開しております。 当連結会計年度においては、当社グループの成長ドライバーであるペイメントプラットフォーム事業において導入先企業の拡大による事業者間の決済処理金額(BtoB Gross Transaction Value、以下「BtoB GTV」という。)の積み上げに注力したほか、マーチャントプラットフォーム事業、コンサルティング事業における事業活動に取り組みました。また、2025年4月には、㈱三井住友フィナンシャルグループ、㈱三井住友銀行、三井住友カード㈱(以下、「SMBCグループ」という。)が提供開始した法人向けデジタル総合金融サービス「Trunk」の開発に参画することを発表するなど、2024年9月に締結した資本業務提携契約に基づくSMBCグループとの法人向け決済領域における協業が具体的に進捗いたしました。 これらの結果、当連結会計年度の売上高は9,505百万円(前期比32.5%増)、営業利益は440百万円(前期比207.4%増)、経常利益は336百万円(前期比212.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は444百万円(前期比495.0%増)となりました。 主なセグメントの概況は以下のとおりであります。 <ペイメントプラットフォーム事業> 当連結会計年度は、Xard及びWinvoiceにおけるBtoB GTVが積み上がったことにより従量型で得られるストック収入が伸長し、セグメントの売上高を牽引いたしました。また、Wallet Stationにおける開発売上が前期を下回った一方で、SMBCグループと共同で進める法人向けデジタル総合金融サービス「Trunk」の開発に係る収益が寄与し、フロー収入が前期に比して増加いたしました。 これらの結果、ペイメントプラットフォーム事業の当連結会計年度の売上高は5,289百万円(前期比44.5%増)、セグメント損失は181百万円(前期は223百万円の損失)となりました。 <マーチャントプラットフォーム事業> 当連結会計年度は、Anywhereにおいてモビリティ業界への決済端末の導入が進んだことにより、フロー収入が大きく増加したほか、稼働端末ID数が着実に積み上がったことにより、将来のストック収入の源泉となる事業基盤が拡大いたしました。 これらの結果、マーチャントプラットフォーム事業の当連結会計年度の売上高は2,736百万円(前期比36.4%増)、セグメント利益は501百万円(前期比529.1%増)となりました。 <コンサルティング事業> 当連結会計年度は、当社グループの成長領域であるペイメントプラットフォーム事業におけるプロダクト拡大及び大型案件のプロジェクト推進を目的として、コンサルタント人材の再配置を行ったことにより、売上高は横ばいとなった一方、外部への費用流出が少ない案件を中心に受注したことにより収益性が改善いたしました。 これらの結果、コンサルティング事業の当連結会計年度の売上高は1,478百万円(前期比1.9%減)、セグメント利益は588百万円(前期比48.8%増)となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3,724百万円増加し、5,340百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において営業活動により減少した資金は、412百万円(前期は336百万円の支出)となりました。これは主に、増加要因として税金等調整前当期純利益313百万円(前期は税金等調整前当期純利益104百万円)及び未払費用の増加額201百万円(前期は未払費用の減少額4百万円)があった一方で、減少要因として未収入金の増加額1,198百万円(前期は未収入金の増加額639百万円)等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において投資活動により減少した資金は、321百万円(前期は283百万円の支出)となりました。これは主に、ソフトウエアの取得による支出271百万円(前期は269百万円の支出)等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において財務活動により増加した資金は、4,459百万円(前期は829百万円の収入)となりました。これは主に、増加要因として株式の発行による収入2,627百万円(前期は1,630百万円の収入)及び短期借入れによる収入57,062百万円(前期は600百万円の収入)があった一方で、減少要因として短期借入金の返済による支出55,104百万円(前期は1,400百万円の支出)等によるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当社グループで行う事業は、提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。 b.受注実績 当社グループで行う事業は、提供するサービスの性質上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) セグメントの名称   金額(千円)   前年同期比(%) ペイメントプラットフォーム事業   5,289,140   144.5 マーチャントプラットフォーム事業   2,736,229   136.4 コンサルティング事業   1,478,299   98.1 報告セグメント計   9,503,668   132.5 その他   2,063   193.5 合計   9,505,732   132.5 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。 2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先   前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 金額(千円)   割合(%)   金額(千円)   割合(%) ㈱北國銀行   1,786,748   24.9   1,358,274   14.3 BIPROGY㈱   737,267   10.3   -   - 三井住友カード㈱   -   -   1,474,059   15.5 GO㈱   -   -   1,023,827   10.8 3.各連結会計年度において割合が10%未満の取引先については記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 (財政状態) 財政状態の分析内容は、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載のとおりであります。 (経営成績) 経営成績の分析内容は、「(1)経営成績等の状況の概要 ②経営成績の状況」に記載のとおりであります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 キャッシュ・フローの状況の分析内容は、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 なお、当社グループにおける主な資金需要は、事業活動における運転資金及びプロダクト開発に伴う設備投資資金であります。運転資金は、人件費を中心とする販売費及び一般管理費等の営業費用のほか、請求書支払いプラットフォーム「Winvoice」にかかるサプライヤー企業への一時的な立替資金であり、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの短期借入により調達された資金を財源としております。また、設備投資資金は、内部留保に加え、エクイティファイナンス及び金融機関からの長期借入金等による外部調達を含めた資金を財源としており、当該タイミングにおける資本コスト及び財務の健全性等を総合的に勘案し、調達することとしております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。そのなかで、当社グループは、過去の実績等をふまえ合理的と判断される仮定に基づいて会計上の見積りを行っておりますが、見積りの不確実性により、実際の結果がこれらの見積りと相違する可能性があります。 なお、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ④ 経営成績に重要な影響を与える要因についての分析 当社グループの経営成績に影響を与える要因は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりでありますが、キャッシュレス決済及び金融DX関連市場の特性上、特に技術革新や顧客ニーズの変化への対応につきましては、当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼすリスクであると認識しております。なお、当該リスクへの対応として、優秀な人材の確保及び教育等により、技術革新や顧客ニーズの変化に迅速に対応可能な体制の構築を進める方針であります。 ⑤ 経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析・検討内容 「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、セグメントごとに計画達成のキーとなる数値目標(KPI)を設定し、計画と実績の差異について検討と対策を実施しております。これは、現時点において予定通りの進捗となっており、今後の業績に寄与するものと期待できることから、堅調に推移しているものと認識しております。なお、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標の推移については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。

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開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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