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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,061.95+295ドル円158.66-1NASDAQ26,217.83+118S&P 5007,666.6+35SOX 指数11,339.25+519/2終値

メディアドゥ

MEDIA DO Co., Ltd.3678 · Prime · 情報・通信業

メディアドゥは、電子書籍の取次・配信を中核に、海外展開やIP・ソリューション、地域活性化事業を戦略投資として育成する持株会社。

概要

メディアドゥは、国内電子書籍取次事業で最大手の企業である。1999年に名古屋で設立され、当初は携帯電話販売や着うた配信を手掛けていたが、2006年に電子書籍配信に参入、現在は出版社2,200社以上・電子書店150店以上と取引し、約326万点のコンテンツを流通させる。2013年に東証マザーズ上場、2016年に一部市場に昇格。2026年2月期の連結売上高は1,085億円、従業員数507名。持株会社体制のもと、電子書籍流通事業と戦略投資事業(国際・IPソリューション・SC)を展開する。

電子書籍流通事業:取次と自社書店の二軸

メディアドゥの中核である電子書籍流通事業は、出版社からコンテンツを預かり電子書店へ販売する取次業務と、自社運営の電子書店「まんがセゾン」の運営、およびアライアンスパートナー向けの電子書籍ストアシステムの提供から成る。2026年2月期末時点で取引先出版社は2,200社以上、電子書店は150店以上、取扱コンテンツ数は326万点以上に達する。年間のキャンペーン管理数は2.0万件以上で、出版社と電子書店の間の契約仲介、データ検証、配信、運営サポートをワンストップで提供する。同事業の売上高は1,011億円(2026年2月期)で、全社売上の93%を占める。

戦略投資事業:第二の収益軸を担う三本柱

戦略投資事業は、国際事業、IP・ソリューション事業、SC(Sustainability Creation)事業の三つで構成される。国際事業では米国の子会社Media Do Internationalを通じて、出版ERPツール「Quality Solutions」、Webマーケティングツール「NetGalley」、自社EC構築ツール「Supadü」を提供するほか、NTTドコモと連携した北米向け電子コミック配信サービス「MANGA MIRAI」を展開。IP・ソリューション事業には出版社日本文芸社、要約サービス「flier」のフライヤー、オーディオブック事業、電子図書館事業が含まれる。SC事業は、男子プロバスケットボールクラブ「徳島ガンバロウズ」の運営や地域起業家支援を行う。同事業の売上高は87億円、セグメント損失は6.3億円(2026年2月期)。

持株会社体制とグループ構成

メディアドゥは2017年9月に持株会社体制へ移行し、「株式会社メディアドゥホールディングス」を純粋持株会社とし、電子書籍事業などを承継した完全子会社「株式会社メディアドゥ」を設立した。グループは当社(ホールディングス)、子会社15社、関連会社1社で構成される。主な子会社には、米国のMedia Do International、Quality Solutions、NetGalley、英国のSupadü、出版社の日本文芸社、要約サービスのフライヤー、バスケクラブ運営のがんばろう徳島などがある。2026年3月には、海外マンガ市場で世界最大級の翻訳出版社である米国Seven Seas Entertainmentを完全子会社化した。

財務の推移:成長と利益変動

売上高は2013年2月期の41億円から2026年2月期の1,085億円へと大幅に拡大した。特に2020年代に入り急成長し、2022年2月期には1,047億円と初の1,000億円超えを達成。一方、営業利益は2026年2月期が25億円と前期比横ばいであり、利益率は低い。2026年2月期には戦略投資事業でのれん減損3.28億円、投資有価証券評価損5.28億円を特別損失として計上したが、関連会社株式売却益もあり、親会社株主帰属当期純利益は18億円(前期比33%増)となった。2019年2月期には純損失12億円を計上するなど、利益変動が大きい。

業界の中での役割は電子書籍流通(取次・配信ソリューション)のプラットフォーマーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
1,085億円
営業利益
25億円
営業利益率
2.3%
純利益
18億円
2026/2 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2026/2
事業売上構成比利益利益率
電子書籍 流通事業1,011億円93.1%49億円4.8%
戦略投資 事業75億円6.9%-6億円-8.0%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01電子書籍流通主力

国内出版社から電子書籍コンテンツを預かり、電子書店への取次(販売仲介)と自社電子書店運営、電子書籍ストアシステム提供を行う中核事業。

主な製品・サービス2
電子書籍取次
電子書籍コンテンツを出版社から預かり、電子書店へ販売する取次サービス。契約仲介、データ検証、配信等をワンストップで提供。
自社電子書店の運営及び電子書籍ストアシステム
自社運営電子書店「まんがセゾン」の運営と、アライアンスパートナー向けに電子書籍ストアシステムを提供するサービス。

02戦略投資事業準主力

第二の収益軸確立を目指し、国際事業(海外出版社ネットワーク・出版DXツール)、IP・ソリューション事業(出版社・電子図書館・オーディオブック)、SC事業(地域活性化・バスケクラブ運営等)の3つを展開。

主な製品・サービス8
出版ERPツール (Quality Solutions)
編集、制作、マーケティング、広報から売上管理まで出版ワークフロー全体を一元管理するツール。
書籍Webマーケティングツール (NetGalley)
書籍のWebマーケティングを支援するツール。
出版社自社ECシステム構築ツール (Supadü)
出版社向けに自社ECサイト構築を支援するツール。
北米向け電子コミック配信サービス「MANGA MIRAI」
NTTドコモ等と連携した北米向け電子コミック配信サービス。
要約コンテンツサービス「flier」
書籍の要約を提供するサービス(株式会社フライヤー運営)。
オーディオブック事業
Amazon Audibleへ自社提供作品を配信するオーディオブック事業。
電子図書館事業
OverDriveとの業務提携により国内電子図書館導入を推進する事業。
男子プロバスケットボールクラブ「徳島ガンバロウズ」運営
株式会社がんばろう徳島が運営するプロバスケットボールクラブ。地域活性化事業の一環。

製品と技術

電子書籍取次と自社書店「まんがセゾン」

メディアドゥの根幹をなすのが電子書籍取次サービスである。出版社から電子書籍のファイルを預かり、検証、登録、配信を一貫して行う。取引先は出版社2,200社以上、電子書店150店以上に及び、326万点以上のコンテンツを扱う。取次に加え、自社運営の電子書店「まんがセゾン」をクレディセゾンと共同で運営する。さらに、アライアンスパートナー向けに電子書籍ストアシステムを提供しており、電子書籍コンテンツ、配信システム、運営ノウハウをパッケージ化している。これにより、出版社と電子書店の間の煩雑な運用を代行し、流通の効率化に貢献する。

国際事業のSaaS型サービス群

国際事業では、海外出版社向けに複数のSaaSツールを提供する。Quality Solutionsは編集、制作、マーケティング、広報から売上管理まで出版ワークフロー全体を一元管理するERPツール。NetGalleyは書籍のWebマーケティングを支援するプラットフォーム。Supadüは出版社が自社ECサイトを構築するためのツールである。これらは米国や英国の子会社が運営する。また、NTTドコモ等と連携した北米向け電子コミック配信サービス「MANGA MIRAI」も展開。2026年3月に子会社化したSeven Seas Entertainmentは、翻訳出版を通じて日本コンテンツの海外発行を手掛ける。

IP・ソリューション事業とSC事業のサービス

IP・ソリューション事業には、複数のサービスが含まれる。書籍要約サービス「flier」は法人契約数を伸ばし黒字を継続。オーディオブック事業ではAmazon Audible向けに作品を制作・配信する。電子図書館事業はOverDriveとの提携で国内の図書館向けに電子書籍を提供。子会社の日本文芸社は実用書やコミックを出版する。SC事業では、男子プロバスケットボールクラブ「徳島ガンバロウズ」を運営するがんばろう徳島が収益化に成功。2024-2025シーズンに営業黒字を達成し、B3リーグから上位リーグ昇格を目指す。また、一般社団法人を通じた地域起業家支援も行う。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

情報・通信業のなかでの位置

電子書籍No.2、成長鈍化も堅調

情報・通信業界の電子書籍分野において、当社は国内第2位のプラットフォーム事業者。売上高は約1,000億円規模で、競合のVRain Solutionやソラコムなどはクラウド/IoTが主力と異なる。電子書籍市場の拡大に伴い成長してきたが、直近の営業利益率は2.45%と低く、2026年2月期は2.30%へ低下見込み。市場成熟化に伴い、競争激化とコスト増が収益を圧迫している。

強み

  • 国内電子書籍市場で確固たる地位を築き、出版社との強固な関係。
  • 売上高は前期8.4%増、今期6.5%増と堅調に拡大。
  • 多くの出版社と提携し、多彩な電子書籍を取り揃える。
  • 自社プラットフォームに加え、他社へのソリューション提供も展開。

課題

  • 営業利益率2.3-2.5%と低く、コスト管理や高付加価値化が必要。
  • 電子書籍市場の成長鈍化により、新規ユーザー獲得が困難に。
  • 同業他社とのサービス差が小さく、価格競争に陥りやすい。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

IT・SaaSの時価総額近傍。太字がメディアドゥ

時価総額で並べると、掲載11社のなかで5番目にあたる。

#企業時価総額PER
13835eBASE207億円19.1倍
23968セグエグループ205億円10.0倍
33901マークラインズ200億円12.4倍
43853アステリア198億円23.6倍
53678メディアドゥ196億円10.7倍
63834朝日ネット196億円12.4倍
76194アトラエ192億円17.2倍
84709IDホールディングス185億円12.5倍
95535ミガロホールディングス184億円12.3倍
103662エイチームホールディングス183億円30.3倍
112307クロスキャット181億円9.8倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(IT・SaaS)に従っています。

会社の歴史

沿革 28件

創業から携帯電話販売事業の売却まで(1999〜2003年)

メディアドゥは1999年4月、名古屋市中村区で携帯電話の販売店舗展開とインターネットサービス事業を目的として資本金1,000万円で設立された。設立に先立ち、代表取締役の藤田恭嗣は1996年に有限会社フジテクノを設立し、1998年に株式会社化していた。2001年11月にはそのフジテクノと合併し本社を移転。しかし2003年10月、携帯電話販売事業をテレコム三洋(後にティーガイアに吸収合併)へ売却し、事業の方向性を転換する。この売却は、後の電子書籍事業への集中を可能にした重要な決断であった。

携帯コンテンツ配信事業への参入(2004〜2007年)

携帯電話販売事業を売却した後、2004年7月に携帯電話向け公式サイトとして「着うた」サービスを開始。2006年10月にはコンテンツ配信システム「md-dc」を自社開発し、同年11月には電子書籍配信サービスを開始する。2007年2月には事業者向けのコンテンツ配信プラットフォーム「Contents Agency System(CAS)」の提供を開始。これにより、携帯電話向けの着うたや電子書籍の配信基盤を確立。2007年10月には東京営業所を千代田区一ツ橋に移転し、首都圏での事業展開を本格化させる。

スマートフォン時代への対応と上場(2012〜2013年)

2012年5月、スマートフォン向けのCAS提供を開始し、携帯からスマホへの移行に対応。同年12月にはソフトバンクと協業で総合電子書籍サービス「スマートブックストア」を全国の書店店頭で提供開始。2013年4月にはLINEマンガ向けに電子書籍コンテンツの提供を始める。これらの取り組みが評価され、2013年11月に東京証券取引所マザーズに上場。上場時の売上高は41億円(2013年2月期)であった。2016年2月には東証一部に市場変更し、企業規模の拡大を市場に示した。

グループ拡大と持株会社体制への移行(2014〜2017年)

2014年5月、電子図書館プラットフォーム世界最大手の米OverDriveと戦略的業務提携。2016年6月には米国カリフォルニア州に子会社Media Do Internationalを設立し、海外展開を開始。同年11月には書籍要約サービスのフライヤーを子会社化。2017年2月には集英社と資本提携し、電子コミックのカラーリング・作画支援事業を目的とするアルトラエンタテインメントを設立。2017年9月には持株会社体制へ移行し、社名を「メディアドゥホールディングス」に変更。これにより、子会社ごとの事業運営とグループ戦略を分離する体制を整えた。

戦略投資事業の拡充と収益化への模索(2018〜2025年)

2017年以降、メディアドゥは戦略投資事業として国際、IPソリューション、SCの三領域を育成する。国際事業では米国の出版DXツール企業(Quality Solutions、NetGalley、Supadü)を買収・グループ化。IPソリューションでは日本文芸社の子会社化、オーディオブック事業や電子図書館事業を推進。SC事業では2017年にがんばろう徳島を子会社化し、男子プロバスケ「徳島ガンバロウズ」を運営。2025年9月にはAIStep、2026年2月にはZealoxを子会社化。しかし同事業は2026年2月期も営業損失6.3億円と、収益化には至っていない。

Seven Seas Entertainment買収と新たな海外展開(2026年)

2026年3月、メディアドゥはMedia Do Internationalを通じて、米国の翻訳出版社Seven Seas Entertainmentの全持分を取得し連結子会社化した。Seven Seasは日本コンテンツの年間発行タイトル数で世界最大級の出版社であり、紙・電子の両方で海外流通を強化する狙いがある。同社の買収により、メディアドゥは国内取次で培った出版社ネットワークと、海外での出版・流通チャネルを結合させ、日本のコンテンツを世界に届けるインフラとしての地位を確立しようとしている。この買収は2026年2月期を初年度とする中期経営計画の柱の一つである。

年表28件を開く

1990年代

  • 1996年4月創業藤田恭嗣(当社代表取締役社長 CEO)が有限会社フジテクノ(名古屋市中区)を設立開業。
  • 1998年10月有限会社フジテクノを株式会社フジテクノへ組織変更。
  • 1999年4月創業名古屋市中村区において、携帯電話を販売する店舗展開及びインターネットサービス事業を目的として株式会社メディアドゥを設立(資本金1,000万円)。

2000年代

  • 2000年10月パケット通信量削減システム「パケ割!」を開発し、提供開始。
  • 2001年11月M&A株式会社フジテクノと合併し、本社を名古屋市中村区名駅南に移転。
  • 2003年10月M&A携帯電話販売事業をテレコム三洋株式会社(株式会社ティーガイアへ吸収合併)へ売却。
  • 2003年11月東京都新宿区西新宿に東京営業所を開設。
  • 2004年7月携帯電話向け公式サイト(注1)として「着うた®」サービス開始。
  • 2006年10月本社を名古屋市西区名駅に移転。東京営業所を東京都新宿区市谷台町に移転。コンテンツ配信システム「md-dc」を開発。
  • 2006年11月携帯電話向け公式サイトとして「電子書籍配信」サービス開始。
  • 2007年2月事業者向けコンテンツ配信プラットフォームサービスとして「Contents Agency System(以下、CAS)(注2)」を提供開始。
  • 2007年10月東京営業所を東京都千代田区一ツ橋に移転。
  • 2009年10月本社を名古屋市中区錦に移転。

2010年代

  • 2012年5月スマートフォン向け「CAS」の提供開始。
  • 2012年12月全国の書店店頭でも電子書籍が購入できる総合電子書籍サービス「スマートブックストア」をソフトバンク株式会社(旧 ソフトバンクモバイル株式会社)と協業で提供開始。
  • 2013年1月東京営業所を東京支社に名称変更。
  • 2013年4月無料通話・無料メールアプリ「LINE」上で展開する「LINEマンガ」向けに電子書籍コンテンツを提供開始。
  • 2013年11月上場東京証券取引所マザーズに株式を上場。
  • 2014年5月電子図書館プラットフォーム最大手米国OverDrive,Inc.と戦略的業務提携。
  • 2014年8月本社を東京都渋谷区に移転。
  • 2015年5月タテヨコ自在読み機能「ユニバーサルフリック」を掲載したビューアアプリ「MD Viewer」を提供開始。
  • 2016年2月東京証券取引所市場第一部に市場変更。
  • 2016年6月海外マーケットでの電子書籍の取次・配信事業拡大を推進するため、米国カリフォルニア州サンディエゴ市に、子会社「Media Do International, Inc.」を設立。
  • 2016年7月本社を東京都千代田区(現本社)に移転。
  • 2016年11月M&A「書籍の要約サービス」を提供する株式会社フライヤーの株式取得(子会社化)。
  • 2017年2月株式会社集英社との資本提携。電子コミックのカラーリング・作画支援等の事業を目的とした、子会社「アルトラエンタテインメント株式会社」設立。
  • 2017年3月M&Aテック情報株式会社及び株式会社徳島データサービスとともにオペレーション業務を担う合弁会社(子会社)「株式会社メディアドゥテック徳島」設立。株式会社出版デジタル機構の株式取得(子会社化)。
  • 2017年9月M&A社名を「株式会社メディアドゥホールディングス」に変更し、持株会社体制へ移行。新設承継会社(完全子会社)として「株式会社メディアドゥ」を設立し、電子書籍事業、音楽・映像事業、ゲーム事業及び広告・広告代理事業並びにこれらの関連事業を継承。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/2期の経営方針より

会社は3つの方針を掲げている。そのうち5項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高2027年2月期まで1,180億円
  • 営業利益2027年2月期まで24.0億円
  • EBITDA2027年2月期まで41.0億円
  • 親会社株主に帰属する当期純利益2027年2月期まで12.0億円
  • 売上高2030年2月期まで1,250億円

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    電子書籍取次から出版業界のインフラへの進化

    出版社向けBIツール開発や人員体制強化により顧客密着型対応を拡充し、出版社・電子書店とのシステム連携強化やセキュリティ高度化への投資で、出版業界のインフラとして不可欠な存在を目指す。

  2. 02

    日本の本を紙・電子の両輪で世界中に届ける海外展開

    子会社Seven Seas EntertainmentのPMI完遂や、日本コンテンツの海外出版許諾獲得拡大、翻訳支援システムMDTSの開発を通じ、国内出版社のコンテンツ価値を最大化し、海外に紙・電子で届ける一気通貫のインフラを確立する。

  3. 03

    SC事業における地域連携強化とポジション確立

    バスケットボールクラブ「徳島ガンバロウズ」の運営や新アリーナ建設を見据えた業績拡大、起業家支援活動との連携拡大を通じて、地域創生に貢献し、地域経済の成長エンジンとしてのポジションを確立する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で507人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は611万円で、9期前と比べて+15.6%平均年齢は36.2歳、平均勤続年数は6.4年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年2月130
2018年2月279
2019年2月362
2020年2月52938.43.5350
2021年2月60135.61.3379
2022年2月61435.44.4580
2023年2月60635.44.6610
2024年2月60235.65.2606
2025年2月61536.06.0558448
2026年2月61136.26.4507493

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年2月期・提出会社(単体)
女性管理職比率34.0%
縦線は目安の30%
男性育休取得率100.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)70.5%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社14(国内 13 / 海外 1、うち連結子会社 12) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位1)
本社 — 東京都千代田区647百万円
電子書籍 流通事業、全社
主な関係会社
  • 国内
    ㈱フライヤー(注)1
    東京都千代田区 · 連結子会社
    議決権56.3%
  • 国内
    ㈱AIStep
    東京都港区 · 連結子会社
    議決権56.3%
  • 国内
    ㈱Zealox
    東京都港区 · 連結子会社
    議決権39.4%
  • 国内
    ㈱メディアドゥテック 徳島
    徳島県徳島市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱日本文芸社
    東京都千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱がんばろう徳島
    徳島県那賀郡 · 連結子会社
    議決権68.0%
  • 国内
    Media Do International, Inc. (注)2
    アメリカ カリフォルニア州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    Quality Solutions, Inc.
    アメリカ マサチューセッツ州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    NetGalley, LLC (注)2
    アメリカ マサチューセッツ州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    NetGalley UK Ltd. (注)2
    イギリス ハンプシャー州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    NetGalley France SARL
    フランス パリ · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    Supadü Limited
    イギリス ロンドン · 連結子会社
    議決権100.0%
残りのグループ会社2社を開く
  • テック情報㈱徳島県板野郡25%
  • ㈱光通信(注)1、3東京都豊島区20%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年2月期の売上高は1,085億円営業利益25億円前期と比べると増収増益で、売上が+6.5%、利益が+0.0%。

売上高
+6.5%
1,085億円
営業利益
+0.0%
25億円
純利益
+28.6%
18億円
営業利益率
2.3%
前期比 -0.1%pt

会社が出している今期の予想2027年2月期

項目会社予想前期実績
売上高1,180億円1,085億円
営業利益24億円25億円
純利益12億円18億円
1株あたり配当¥40¥40

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は271億円、営業利益は4億円。前年の2025年1Qと比べると、売上は+8.0%、営業利益は−20.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2024年1Q22652.22
2024年2Q23852.13
2024年3Q22952.24
2024年4Q247−12
2025年1Q25152.02
2025年2Q26062.33
2025年4Q508142.89
2026年2Q539142.613
2026年4Q546112.05
2027年1Q27141.51

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年2月期からの14期で、売上は41億円から1,085億円へ26.5倍に増えた。直近期の営業利益率は2.3%。売上は2期、純利益は2期の連続増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
東京証券取引所マザーズに株式を上場。
2013年2月4100
2014年2月22
2015年2月42
「書籍の要約サービス」を提供する株式会社フライヤーの株式取得(子会社化)。
2016年2月63
テック情報株式会社及び株式会社徳島データサービスとともにオペレーション業務を担う合弁会社(子会社)「株式会社メディアドゥテック徳島」設立。株式会社出版デジタル機構の株式取得(子会社化)。
2017年2月74
2018年2月37284
2019年2月50615−12
2020年2月659189
2021年2月8352715
2022年2月1,0472816
2023年2月1,0172311
2024年2月94020−3
2025年2月1,01925242.514
2026年2月1,08525252.318

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年2月期

売上高1,085億円のうち、営業利益として残るのは25億円2.3%。営業外の損益と税金を反映した純利益は18億円、売上の1.7%にあたる。営業利益率は業種中央値8.4%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金91.0%987億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金6.8%74億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益2.3%25億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
9.0%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比6.1pt
2.3%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比5.0pt
1.7%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比3.2pt
9.9%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
3.2%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
4.1%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年2月期は営業CFが25億円、投資CFが−4億円で、差し引きのフリーCFは21億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は140億円で、売上の1.5ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年2月4−2−222
2014年2月8−36513
2015年2月6−61014
2016年2月10−80217
2017年2月9−2115−1221
2018年2月15−8099−6557
2019年2月25−5−42077
2020年2月19−1−151881
2021年2月25−133312127
2022年2月46−7821−32114
2023年2月19−31−3−12101
2024年2月32−7−1625110
2025年2月391−1540136
2026年2月25−4−1621140

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年2月期の総資産は569億円。このうち返さなくてよい自己資本が192億円で、自己資本比率は33.4%(業種中央値63.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年2月1531222.1
2014年2月29141549.4
2015年2月41192244.9
2016年2月55223340.7
2017年2月87285931.3
2018年2月2674222515.3
2019年2月3094526414.1
2020年2月3415828317.0
2021年2月43212231028.0
2022年2月52516935632.0
2023年2月50916834132.8
2024年2月51616235431.4
2025年2月53217735533.1
2026年2月56919237733.4

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年2月期の内訳
現金及び預金
140億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
59億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
377億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
57
/ 100
安定性自己資本比率22 / 40
収益力営業利益率5 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

情報・通信業 605社との比較

同じ情報・通信業の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回り605社中217位あたり、逆に低いのは自己資本比率605社中536位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
9.9%/中央値 13.1%
P25 7.0%P75 20.1%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
2.3%/中央値 8.4%
P25 3.9%P75 16.1%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
33.4%/中央値 63.4%
P25 45.3%P75 74.7%
売上成長率前期からの売上の伸び
6.5%/中央値 9.1%
P25 1.9%P75 20.2%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
3.1%/中央値 2.5%
P25 1.5%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,286で、1年前と比べて-30.7%過去52週の値幅のなかでは12%の位置にある。

¥1,286-0.6%1ヶ月+4.5%1年-30.7%時価総額196億円
過去52週の値幅
安値¥1,189高値¥1,977

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)10.7倍
PER (会社予想)16.3倍
PBR1.05倍
配当利回り3.11%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は7月中旬の1357円から8月4日に1231円まで下落した後、8月20日には1293円まで反発しました。移動平均線は25日線が1280円、75日線が1284円とほぼ横ばいで、株価はそれらを挟んだもみ合い展開です。52週高値1977円からは34.6%下落した一方、52週安値1189円からは8.7%上昇しており、レンジの下限近辺で下げ止まり感が出ています。出来高は7月末に2万株前後まで減少しましたが、8月に入り4〜7万株とやや増加しています。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 65/100)

PER10.78倍は業界平均30.57倍を大きく下回り、予想PER16.4倍でも低水準。PBR1.05倍は平均2.94倍を下回り、ROE9.9%に対して割安。配当利回り3.09%は平均2.62%を上回るが、直近の売上高は増加しているものの純利益は低調で、前期は赤字。業績回復途上にあるが、改善傾向が見られ、株価は指標から見て割安。ただし、今後も利益成長が続くか注意が必要。

指標この会社業種平均
PER (実績)10.7倍47.9倍
PER (予想)16.3倍
PBR1.05倍2.96倍
ROE9.9%12.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

電子書籍市場は拡大を続ける一方、競争が激化している。強気派は、電子書籍の需要が根強く、市場規模が伸びる中、同社はプラットフォームとして優位性を持つと見る。また、直近の業績は増収増益で、2026年2月期も増収増益が見込まれる。一方、弱気派は、競合の台頭や販売チャネルの変化で手数料率が低下する懸念を指摘する。さらに、過去に赤字を出した経緯があり、収益の不安定さが残る。投資論点は、電子書籍市場の成長を取り込む一方で、利益率を改善できるかである。

プラスに働く材料7
  • 市場の拡大

    電子書籍市場は成長が続き、配信需要が増加する。

  • 増収増益基調

    2026年2月期予想で売上高1085億円、営業利益率2.3%と改善。

  • プラットフォームの強み

    出版社と販売網を持つことで、両者を結ぶ役割で収益を得る。

  • 最終損益が赤字から黒字に転換し拡大通年影響

    純利益はFY2024/2 -3億円、FY2025/2 14億円、FY2026/2 18億円と改善

  • 売上高が3期連続増加で1,085億円通年影響

    売上高は940→1019→1085億円と増加

  • PBR1.05倍と純資産倍率の割安感不定影響

    PBR1.05倍で株価は純資産近辺。小型株として評価余地

  • 配当利回り3.09%を確保通年影響

    配当利回り3.09%で下値支援材料

マイナスに働く材料7
  • 競合の台頭

    新規参入や大手の参入でシェアが低下する可能性。

  • 利益率の低さ

    営業利益率は2%台と低く、競争でさらに圧迫される恐れ。

  • 過去の赤字

    2024年2月期に最終赤字を出しており、収益が不安定。

  • 予想PER16.4倍と実績10.78倍の逆行で減益予想決算発表後影響

    予想PER16.4倍は実績を大幅に上回り、来期減益を警戒

  • 営業利益率が2.45%から2.30%へ低下通年影響

    FY2025/2 2.45%→FY2026/2 2.30%と収益性悪化

  • 営業利益25億円で頭打ち通年影響

    FY2025/2、FY2026/2ともに営業利益25億円で増益なし

  • 株価1年で-25.87%と急落継続影響

    1年リターン-25.87%と弱含み

次の決算で確かめる点
電子書籍取扱高
配信量の増減が売上に直結し、市場シェアを示す。
販売チャネル数
チャネルの拡大は売上増加に寄与し、競争力の指標となる。
出版社からの預かり点数
コンテンツの豊富さが利用者吸引力を左右する。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり40で、前期から+11.1%いまの株価に対する利回りは3.11%。増配か配当維持が3年続いている。

年間配当
¥40
1株あたり
配当利回り
3.11%
いまの株価に対して
配当性向
46.8%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
3年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年2月921.1
2018年2月1119.3117.9
2019年2月110.0330.2
2020年2月1323.8
2021年2月2161.5121.5
2022年2月210.022.5
2024年2月224.854.0
2025年2月3663.628.5
2026年2月4011.146.8

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥40

株主

有価証券報告書より

2026年2月期末の株主数は延べ4,907人。区分でいちばん多いのは個人・その他54.1%。グループ会社や銀行などの安定株主が39.8%を占め、残る60.2%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年2月%2022年2月%2023年2月%2024年2月%2025年2月%2026年2月%
個人・その他30.231.536.239.536.154.1
事業法人26.028.331.334.345.232.8
金融機関17.018.817.314.311.17.0
外国法人22.719.412.96.36.55.4
証券会社4.12.02.25.51.10.6
外国人個人0.00.10.10.10.10.1
自己株式0.00.00.50.00.00.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01藤田 恭嗣16.35
02株式会社FIBC11.39
03UH Partners 2投資事業有限責任組合7.46
04光通信KK投資事業有限責任組合6.54
05日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)4.75
06UH Partners 3投資事業有限責任組合4.19
07株式会社小学館3.71
08株式会社講談社3.58
09株式会社トーハン3.22
10株式会社SHIFT3.07

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+19548%、1株純資産は14期で+2695%。直近期のROEは9.9%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年2月1451.4
2014年2月2216120.0130.2
2015年2月2519214.678.27.8
2016年2月3422516.437.621.1
2017年2月4227016.849.621.1
2018年2月3336010.559.8117.9
2019年2月−106354−29.4330.2
2020年2月6540917.443.9
2021年2月10578817.053.0121.5
2022年2月1001,06010.925.022.5
2023年2月681,0836.321.8
2024年2月−211,071−1.954.0
2025年2月901,1628.117.628.5
2026年2月1201,2549.913.846.8

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

10名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は10名。2026/2期の役員報酬は総額195百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約7倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
藤田恭嗣代表取締役 社長 CEO532,486,444
花村佳代子取締役 COO4820,342
関谷幸一取締役663,708
金丸絢子取締役46
宮城治男取締役54
杢野純子取締役64
中島真琴常勤監査役49
大和田和惠常勤監査役80256,000
椎名毅監査役50
長與明子監査役50

役員報酬の内訳2026/2

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円株式報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)411334316040
社外取締役629295
監査役1666

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/2期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容2,698字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループは、事業持株会社である当社(株式会社メディアドゥ)、子会社15社及び関連会社1社により構成されております。著作物を公正な利用環境のもと、できるだけ広く頒布し著作者に収益を還元するという「著作物の健全なる創造サイクルの実現」をミッション、「MORE CONTENT FOR MORE PEOPLE!」をビジョンに掲げ、日本における文化の発展及び豊かな社会づくりに貢献するため、積極的な業容の拡大と企業価値の向上に取り組んでおります。 日本国著作権法第一章 総則の第一条に謳われる『著作物は文化の発展に寄与』、『著作物の利用と保護の調和』を第一義に、デジタル化された数多くの著作物をより多くの人に届け、その利用における適正な対価を著作者に還元し、また新たな著作物が創造されるよう“著作物の健全なる創造サイクル”の一翼を担うことを目的に事業を行っております。 具体的には、『電子書籍流通事業』と『戦略投資事業』として事業セグメントを区分し、事業を展開しております。なお、2026年2月期を初年度とする新たな中期経営計画の策定を契機として、当連結会計年度よりSC(Sustainability Creation)事業を「戦略投資事業」の区分に含める報告セグメントの変更を行っております。そのため、前年同期比較においては、当該変更後の報告セグメントの区分に基づき作成した前年同期の数値を用いております。 『電子書籍流通事業』は、電子書籍の流通拡大に貢献する役割を担い、当社の中核事業となっている取次事業に加え、電子書籍配信ソリューションの提供を行っております。『戦略投資事業』は、国際事業、IP・ソリューション事業及びSC(Sustainability Creation)事業の3事業によって構成され、電子書籍流通事業に比肩する第二の収益軸の確立に向けて、出版バリューチェーン及び地域社会に貢献する多様なサービス・ソリューションを提供しております。 それぞれの事業の内容は以下の通りであります。 (1)電子書籍流通事業 電子書籍流通事業では、国内出版社をはじめとするコンテンツホルダーから電子書籍コンテンツを預かり、システムを介して電子書店向けに取次を行うことを主業務としております。取次業務については、各出版社と各電子書店間の個別契約仲介や、デジタルデータの検証作業、自社システムへの登録、各電子書店への配信及び自社運営の電子書店での販売等、幅広く電子書籍流通を推進しております。 システムソリューション以外の面においても、営業・サポート体制を構築し、戦略企画、電子書籍運営コンサルテーション、電子書店サイト制作・運営サポート、各出版社・電子書店のキャンペーンの管理等を行っております。 具体的には、下記のような2つのサービス形態を中心とした事業展開をしております。 ① 「電子書籍取次」 電子書店向けに電子書籍コンテンツの取次販売を行っております。 ② 「自社電子書店の運営及び電子書籍ストアシステムの提供」 株式会社クレディセゾンと自社運営電子書店“まんがセゾン”の運営を行っております。 また、アライアンスパートナー企業が運営する電子書店に対して、電子書籍ストアシステムを提供しております。 ①及び②の事業者向けのサービスとしては、電子書籍コンテンツ、電子書籍配信システム、電子書籍ストアシステム、電子書店運営ノウハウをパッケージで提供しており、クライアントからの様々なニーズにワンストップで対応しております。 (2)戦略投資事業 戦略投資事業では、第二の収益軸の確立に向けて、国際事業、IP・ソリューション事業及びSC(Sustainability Creation)事業の3事業を展開しています。 ① 国際事業 米国5大出版社を顧客に持つグループ会社の海外における出版社ネットワークを活かし、日本発のコンテンツを世界に流通させるほか、海外の出版DXのノウハウを国内の出版社に展開することによって、当社グループの事業ミッションを国際的に展開することを目指します。主な子会社及びサービスとしては、海外におけるホールディングス機能を担う米国のMedia Do International, Inc.と、編集、制作、マーケティング、広報から売上管理まで出版に関わるワークフロー全体を一元管理できるERPツールを提供する米国のQuality Solutions, Inc.、書籍のWebマーケティングツールを提供する米国のNetGalley, LLC及び出版社の自社ECシステム構築ツールを提供する英国のSupadü Limited、NTTドコモ等と取り組む北米向け電子コミック配信サービス「MANGA MIRAI」が含まれます。 なお、当社は2026年3月にMedia Do International, Inc.を通じて、海外マンガ市場における世界最大級の翻訳出版社である米国のSeven Seas Entertainment, LLCの全持分を取得し、連結子会社化いたしました。 ② IP・ソリューション事業 出版社から消費者まで電子書籍にまつわる様々な関係者に対してサービスを展開することで、新たな事業機会を創出するとともに、国内の出版市場を活性化させることを目指します。主な子会社及びサービスとしては、実用書、コミック及び雑誌等を中心に紙・電子を問わず取扱う出版社の株式会社日本文芸社、書籍の要約コンテンツを提供するサービス“flier”を運営する株式会社フライヤー、Amazon Audibleに当社提供作品を配信するオーディオブック事業、電子図書館プラットフォーム提供で世界最大手である米国のOverDrive,Inc.との業務提携によって国内の電子図書館導入を推進している電子図書館事業が含まれます。 ③ SC(Sustainability Creation)事業 行政、金融機関、メディア、教育機関などと共に、地域社会・経済における課題に向き合い、地域活性化につながる事業を手掛けることで新たな価値を生み出すとともに、持続可能な社会づくりに貢献することを目指します。子会社としては、男子プロバスケットボールクラブ「徳島ガンバロウズ」を運営する株式会社がんばろう徳島が含まれます。また、一般社団法人徳島イノベーションベース及び一般社団法人xIB JAPANの運営を通じて地域の企業家支援活動に取り組んでおります。 <戦略投資事業の主な子会社及びサービス>
経営方針・対処すべき課題6,560字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下の通りであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社グループは、著作物を公正利用のもと、出来るだけ広く頒布し著作者に収益を還元するという「著作物の健全なる創造サイクルの実現」をミッションに、「MORE CONTENT FOR MORE PEOPLE!」をビジョンに掲げ、日本における文化の発展、及び豊かな社会づくりに貢献するため、積極的な業容拡大と企業価値の向上に取り組んでおります。また、日本国著作権法第一章 総則の第一条に謳われる『著作物は文化の発展に寄与』、『著作物の利用と保護の調和』を第一義に、デジタル化された数多くの著作物をより多くの人に届け、その利用における適正な対価を著作者に還元し、また新たな著作物が創造されるよう“著作物の健全なる創造サイクル”の構築を目指して事業を行っております。 (2)中長期の経営戦略と優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 国内の電子書籍の市場規模は、コロナ禍における巣ごもり特需で大きく成長した後も拡大を続け、2024年度には約6,700億円に達しました。市場規模の拡大に伴い成長率はこれまでに比べて鈍化するものの、今後も持続的な成長が続き、2029年度には約8,000億円に達すると見込まれています(出所:インプレス総合研究所「電子書籍ビジネス調査報告書2025」)。 一方、世界の電子書籍の市場規模は2024年で2兆円を超え、引き続き拡大を見込んでいます(出所:総務省「令和7年版 情報通信白書」)。さらに、海外においてはマンガが中心である日本の電子書籍市場と異なり、文字ものが多くを占めているほか、オーディオブック市場が電子書籍市場に比肩する規模にまで拡大している地域もあります。また、動画配信サービスの普及によってアニメなど多様な日本の映像作品が全世界に多言語で同時配信されるようになり、その原作であるマンガや小説への関心も世界的に高まっております。 当社グループは、ビジョンである「MORE CONTENT FOR MORE PEOPLE!」を引き続き掲げ、これらの環境変化を成長ドライバーとして企業価値向上に生かすべく、2026年2月期を初年度とする5カ年の中期経営計画を推進しております。現在国内の電子書籍市場を牽引するマンガはもとより、国内外における文字もの、オーディオブック等を含むコンテンツ流通に係るソリューションを進化させ、日本の出版業界の成長を世界規模でリードする存在を目指します。 [経営戦略] ① 電子書籍取次から出版業界のインフラへの進化 当社グループは、電子書籍流通の国内最大手として、年間約92万ファイルの電子書籍コンテンツを新規に取り扱っており、ほぼ全ての出版社・電子書店との広範な取引基盤を有しています。これにより、日本中のコンテンツが集積し続ける独自のポジションを確立してきました。今後は主に以下の施策を実施することで、出版業界のインフラとして不可欠な存在を目指してまいります。 ・一層の顧客密着型対応を通じた貢献範囲とシェアの拡大 ― 販売データを統合・分析する出版社向けBIツールの開発 ― 出版社及び電子書店の様々な業務を請け負う人員体制の強化 ・出版業界のインフラとしての機能強化 ― 出版社及び電子書店とのシステム連携強化と開発支援 ― 出版業界全体の課題であるセキュリティ体制の高度化等への投資強化 ② 日本の本を紙・電子の両輪で世界中に届ける海外展開 当社グループは、国内の電子書籍における取引基盤を土台に、日本のあらゆる出版社のコンテンツを電子のみならず紙でも世界へ届ける海外展開に注力しております。当社グループの機能を向上・融合させることで、国内出版社のコンテンツ価値を最大化し、国内外の流通を一気通貫で支えるオンリーワンのインフラとしての地位を確立し、出版業界全体のさらなる発展に貢献すべく、以下の施策を実施します。 ・海外子会社とのグループシナジーの最大化 ― 2026年3月に子会社化した、日本コンテンツの年間発行タイトル数で世界最大級を誇る米国出版社Seven Seas Entertainment, LLCのPMIを完遂・国内コンテンツのマルチユースの推進と早期の事業拡大 ― 日本コンテンツに関する紙書籍や電子書籍、オーディオブック等の海外出版許諾獲得数の拡大及び出版・流通体制の構築 ― 翻訳家を支援するMedia Do Translation System (MDTS)の開発を含めた、電子書籍ファイルを短期間かつ低コストで多言語翻訳する体制の構築 ③ SC(Sustainability Creation)事業における地域社会・他団体との連携強化とポジション確立 当社グループは、出版業界の発展への貢献に加え、様々な産業の土台として存在する地域社会の発展へ貢献することを創業時から重視しております。地域社会の持続可能な未来を主体的に創造する社会の実現を目指し、このような活動を事業として当社グループへの利益成長に結びつけるだけでなく、社会や取引先、従業員からの信頼を高め、行政、メディア、金融機関、大学など地域の主要機関をさらに巻き込みながら、全国規模の他団体との連携をさらに深めることで、地域創生に欠かせない起業家を自律的に生み育てる体制を構築するとともに、地域経済の成長エンジンとしてのポジション確立を目指します。主に以下の施策を実施します。 ・男子プロバスケットボールクラブ「徳島ガンバロウズ」の運営による利益貢献の拡大 ― 徳島県や徳島市における新アリーナ建設を見据え、入場者数と業績の拡大を図りながら、最上位リーグへの参入を目指す ・起業家支援を含む幅広い活動と連携拡大を通じた、社会への貢献と社会からの信頼と認知の拡大 [財務戦略・資源配分計画] 当社グループは、高い資本効率と財務健全性のバランスを重視し、企業価値向上のために戦略的に経営資源を配分することを財務戦略の基本方針としております。また、中期的には事業の収益創出力の強化と規律あるキャッシュ・フローマネジメントにより、持続的な成長サイクルの実現を目指しております。 引き続き、有利子負債の返済や利益積み上げを通じた自己資本比率の改善により財務健全性を向上させていくほか、適切な情報開示・IR活動を通じて株主資本コストの低減を図ってまいります。また、財務レバレッジを考慮しつつ負債の規律ある活用も進めることにより、資本効率を向上させながら企業価値の創出に努めてまいります。 成長投資に関しては、企業価値の向上につながる事業投資を行うとともに、投資後3年でROIC15%以上を目標としたM&Aを積極的に推進します。具体的には、当社ビジョンである「MORE CONTENT FOR MORE PEOPLE!」の実現に向け、電子書籍取次におけるポジション強化や海外販路拡充・輸出支援、先端テクノロジー活用の強化等に寄与する国内外の企業をリストアップし、ビジョンの実現に資する案件を慎重に精査のうえ、実行してまいります。 ① 経営資源の配分に関する考え方 当社グループは、当連結会計年度においては連結売上高の93.1%を電子書籍流通事業にて計上しております。電子書籍市場は将来にわたって拡大が見込まれることから、経営資源(人材、投資)は今後も一定程度、電子書籍流通事業に投下する方針であります。 一方で、グループ全体における電子書籍流通事業への偏重がリスクにもなり得るとの認識から、戦略投資事業への経営資源の配分が、グループ全体の企業価値向上にも資するものと考え、回収可能性や、手元現預金及び今後創出するフリーキャッシュ・フローを十分に考慮したうえで、投資を実行してまいります。 更に当社は、株主の皆様に対する利益還元を重要な経営目標と認識するとともに、将来の持続的な成長に必要な設備投資等や経営基盤の強化も重要な経営課題と考えております。そのため、内部留保を確保しつつ、財政状態及び業績動向等、経営状態を総合的に判断して利益配当を行っていくことを基本方針としております。 この方針に基づき、株主の皆様への利益還元については、配当及び自社株式の取得による総還元性向(注)30%以上を念頭に置き、配当と自己株式の取得の配分は、株価水準等に応じて判断いたします。 (注)総還元性向=(配当支払総額+自己株式取得総額)/親会社株主に帰属する当期純利益 ② 資金需要の主な内容 当社グループの資金需要は、営業活動に係る資金支出では、事業運営にかかる人件費や業務委託費などがあります。また、投資活動に係る資金支出は、競争力の維持・強化に向けたシステム開発や事業領域拡大に伴うM&Aなどがあります。 ③ 資金調達 当社グループにおける設備投資額は営業キャッシュ・フローの範囲内とすることを原則としております。そのため、事業活動の維持拡大において外部資金が必要となる可能性は低いものと認識しております。 一方、今後において、更なる企業価値向上に資するM&A等のための追加的な資金需要が生じる可能性もあります。その際には、内部資金及び外部資金を有効に活用することとしますが、外部資金が必要となる場合には、高い資本効率と財務健全性とのバランスを考慮のうえ、最適な資金調達手段を選択いたします。 [経営目標] 連結   2026年2月期 実績   2027年2月期 計画   2028年2月期 計画   2030年2月期 計画 売上高   1,085億円   1,180億円   1,150億円   1,250億円 営業利益   24.5億円   24.0億円   32.2億円   40.0億円 EBITDA   36.6億円   41.0億円   45.0億円   52.0億円 親会社株主に帰属する当期純利益   18.1億円   12.0億円   21.5億円   25.0億円 [対処すべき課題] 当社グループを取り巻く外部・内部環境は、常に大きく変化しています。当社グループは、長期的かつ持続的な企業価値向上を実現するため、経営上の重要課題(マテリアリティ)を特定しました。各マテリアリティについて、グループが一体となって具体的な取組みを進めるとともに、サステナビリティ推進委員会を主体として各施策の実効性を検証し、外部・内部環境の変化に応じた見直しを行っています。 当社グループは、経営方針に則り、「経営管理の仕組み」「人と組織が成長する仕組み」を構築するために「各仕組みを支えるガバナンス」を強化するとともに、気候変動への対応等、企業活動の土台となる自然環境を保全することが不可欠という認識のもと、10項目のマテリアリティテーマの位置づけを分類しています。 ① 著作物の創出サイクルと価値の最大化 当社グループは、著作物が公正な利用環境で流通し、著作者に収益が還元される健全な経済社会のサイクルをつくり、「ひとつでも多くのコンテンツ」が創出され、「ひとりでも多くの人へ」届く世界を実現することを最大の使命としています。出版業界をはじめとする多様なステークホルダーとの信頼関係を一層強固なものとしながら、国内に留まることなく世界に向けて様々なアプローチで、著作物の創出サイクルと価値の最大化に取り組みます。 ② 戦略投資の実行と事業ポートフォリオ最適化 当社グループは、各事業で創出した収益を持続的な成長を見据えた戦略的な投資に適切に配分し、最適な事業ポートフォリオを構築することで成長を一層加速します。資本コストや資本収益性を意識した規律ある投資行動と効率的な事業運営に努めることで、創出する事業価値の最大化を図るとともに、経営・事業の多角化により最適な事業ポートフォリオ構築に取り組みます。 ③ メディアドゥらしい人材の育成・獲得 当社グループは、求める人材像「私たちを育んでくれた環境を感謝でき、敬意を持って自ら動く」を体現する人材を育成・獲得することで、持続的な企業価値向上を実現します。社是「成長と可能性」において、互いの可能性を信じ尊敬し合い、成長を喜び合う良好な信頼関係を長期に築くことが何よりも大切な価値であることを示している通り、当社グループの価値創造の根幹は「人材」です。こうした企業文化と従業員の働く目的意識を調和させ、当社グループで働く意欲を高める施策を実行します。また、適切な人事制度の改善と充実にも注力し、従業員の能力の向上に取り組みます。 ④ 地域のエンパワーメント 当社グループは、創業期から地域社会に支えられる中で成長を遂げてきた企業であるという認識に立ち、引き続き地域社会との社会関係資本を拡大し、当社グループと地域社会の両者の持続的な成長と発展を実現します。地方創生に資する各事業において、創業者の経営精神を基礎とした当社グループ独自のアプローチで地域社会の課題解決に貢献し、出版業界の枠組みを超えた地域社会との協働関係を一層深める取り組みを推進します。 ⑤ 働く環境の整備 当社グループは、価値創造の根幹である多様な人材が最大限に能力を発揮して活躍しながら、長期的に働くことのできる環境を整えることで、安定した経営基盤の構築・維持、当社グループが提供するサービスの質・生産性の向上を実現します。従業員の健康で豊かな生活を追求し、個人の人格を構成する多様な性質・背景を尊重するため、職場環境、健康環境、D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)環境の整備に取り組みます。 ⑥ ガバナンス強化 当社グループは、経営のグローバル化を進める中で、更なる業容拡大と企業価値の向上の観点から、コーポレート・ガバナンスの充実による経営の健全性と透明性の向上が重要な経営課題であると認識しています。公正かつ透明性、実効性の高い経営の実現に向けて、取締役会の監督のもと、適切な資源配分、意思決定の迅速化等、コーポレート・ガバナンスにおける不断の改善を図ります。 ⑦ コンプライアンス強化 企業経営の健全性を向上するためには、企業倫理の確立や意識の全社的な浸透が必須であり、これにより当社グループや各機関及び全役職員一人ひとりが的確かつ公正な意思決定を行う風土が醸成されると考えています。同時に、企業市民として有する社会的責任を常に意識して行動することが多様なステークホルダーからの信頼の獲得に繋がるという認識のもと、事業活動を遂行してまいります。 ⑧ 情報セキュリティ強化 デジタルコンテンツを取り扱う当社グループは、豊かな文化の発展に寄与する社会インフラを提供し、著作物の健全な流通と創造サイクルの構築を実現するため、著作者、出版社、書店、ユーザー(読者)といった各ステークホルダーが安心・信頼して利用できるサービス及びシステムの構築が不可欠との前提に立ち、重要な経営課題として情報セキュリティの強化に取り組んでいます。 ⑨ 先端テクノロジーの活用 当社グループは、新しい技術の研究と活用によってプロダクトやサービスを開発・提供します。持続的に数多くの著作物が創出され、多くの人々が享受するための様々な課題を解決し、文化の発展に貢献する存在となることを目指します。 ⑩ 自然資本の保護と最適活用 環境への負荷低減は、持続可能な地球環境を次世代に引き継いでいくため、そして100年先まで続く企業体を目指す当社グループにとって取り組むべき重要な課題の一つです。当社グループは、自らの事業活動で使用する自然資本の実態把握と効率的な活用策を講じるとともに、業界全体における資源利用の最適化にも積極的に寄与することを見据えながら、持続可能な業界・事業環境の構築を目指します。
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会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 当社グループでは、リスク発生の抑制及び会社損失の最小化を図ることを目的として「リスク管理規程」を制定しております。それに基づき、持続的成長や事業活動の遂行に影響を与える可能性のあるリスクの抽出、評価(アセスメント)及び対策について、サステナビリティ推進委員会(原則、四半期に1回開催)が主体となって検討するとともに、各リスクに対するリスクオーナーを指名、明確化することで対応の実効性の担保に努めております。またリスクアセスメント結果については、取締役会に報告し、取締役会は、経営目線でのリスク間の相対的な関連性を検討・考慮した上で、対処すべきリスクの優先順位を決定し、対策実施の指示をすることとしております。 重要と判断したリスクについては、当社グループの各事業、コーポレート部門、マネジメント等の各レイヤーが当該リスクの内容に応じた対応・対策を検討・協議し、サステナビリティ推進委員会がその進捗をモニタリングするほか、特に緊急性の高いと思われるリスク項目については経営危機管理マニュアル、危機管理広報マニュアルを制定したうえで対処フローを明確化する等、常にリスクに備えるとともに、継続的な改善を図るよう努めております。監査役は取締役会への参加、重要書類の閲覧・確認、会計監査人との連携等を通じて、対処すべき優先順位の高いリスクについて有効な対策が実施されているかをモニタリングしております。加えて、コンプライアンスに関連する方針や規程を制定し、当社グループの役職員が遵守すべき法令、ルールを定め、内部監査等により遵守状況の確認を行っております。 なお、リスクの抽出においては、リスクを戦略遂行リスクとオペレーショナルリスクに分類しており、それぞれは以下の通り定義しております。 (1) 戦略遂行リスク 経営方針の策定及び事業戦略の遂行にあたり、企図する成果や効果が予定通り獲得できない可能性の程度及びその発生可能性であり、持続的成長を実現するにあたり、影響の範囲・程度を認識しつつ、対応策も含め検討するリスク (2) オペレーショナルリスク 戦略遂行を支えるオペレーション上の事象・障害の発生可能性及び損失可能性であり、事業遂行上、一定以下に抑制すべきリスク <リスクマネジメント体制> 当社グループは、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 <サステナビリティ共通>(1)ガバナンス」に示すサステナビリティ推進体制のもとで継続的なリスクマネジメントを行っております。 上記を踏まえ、本書に記載した当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については下記の通りであります。 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、以下の記載事項及び本項以外の記載事項を、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。また、将来や想定に関する事項には、不確実性が内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、実際の結果と大きく異なる可能性もあります。以下の記載は、投資家に対する積極的な情報開示を目的として発生頻度や内外要因分析をマッピングするなどして記載しておりますが、当社株式への投資に関連するリスクを全て網羅するものではありませんので、この点ご留意ください。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)当社グループの戦略遂行リスクについて ① 電子書籍業界の成長性 当社グループにおける「電子書籍流通事業」は2026年2月期現在、売上高が101,063百万円で連結売上高全体の93.1%を占める基幹事業であります。「電子書籍流通事業」においては、多くの出版社等と取引関係を構築することに時間を要するため、新規参入には一定の障壁があります。一方で法制度や規制又は特許等の観点における参入障壁は低く、またコンテンツ提供元である出版社等も非独占的にコンテンツ提供を行っております。 「電子書店」や「出版事業」については今後、さらなる競合他社の参入増加や新たな形態の出版コンテンツ等の伸長も予想されます。また、ユーザーの嗜好の急激な変化への対応の遅れによりサービス・ソリューション提供機能や技術の陳腐化・コモディティ化を招いた場合や業界における取引慣行や価格体系が変化した場合など、計画策定時の想定を超える不確定要素が顕在化した場合には、当社グループの経営方針や経営戦略の変更を余儀なくされる可能性、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 影響度   対応策 競争環境の変化等によって、大きな業績影響(数億円~10億円超)が生じる可能性があります。   引き続き電子書籍市場の拡大に注力するとともに、流通カロリーの低減に向けた顧客密着型対応に向けたBIツール開発及び人員体制強化に加え、出版社や電子書店とのシステム連携及びセキュリティ基盤の強化等、業界のインフラとしての役割の強化に向けて、コンテンツラインナップの充実や当社グループが提供する配信システムの強化、ユーザーニーズに適合したサービス・ソリューションの開発・提供や先進技術への対応等により、出版市場全体とユーザーのすそ野拡大への寄与だけでなく、競合他社との差別化を図ってまいります。 ② 外的要因(自然災害等)による事業への影響 当社グループは、インターネット等の各種サービスの提供に必要な通信ネットワークや情報システムなどを構築・整備しています。しかしながら、不測の大規模地震や台風・豪雨・大雪、及び火山活動等の自然災害、火災や停電・電力不足、テロ行為・不正アクセスなどの攻撃により、通信ネットワークや情報システムなどが正常に稼働しなくなった場合には、当社グループの事業活動・各種サービスの提供に支障をきたす可能性があります。これらの影響が広範囲にわたり、復旧に相当時間を要した場合、信頼性や企業イメージが低下し、顧客の獲得・維持が困難になり、また、通信ネットワークや情報システムなどを復旧するために多額の費用負担が発生するなどにより、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 影響度   対応策 事業活動等に支障が生じることで、大きな業績影響(数億円~10億円超)が生じる可能性があります。   当社グループは、出版コンテンツにおける社会インフラの役割を担う立場として、著作者、出版社、ユーザー(読者)が安心・信頼して利用できる仕組みの持続可能な提供を目指しており、システムや業務の冗長化に向けた対策の実施および対策組織の体制構築に取り組んでおります。また、リスク管理規程に紐づく経営危機管理マニュアルや危機管理広報マニュアル等、有事対応のマニュアル化や具体的な災害事象を想定したBCP策定について継続的に協議・検討を進めている等、不慮・不測の事態に備えた取り組みを進めております。 ③ 海賊版サイト等の影響 電子書籍コンテンツは、不正に複製された海賊版が流通することによって出版社や著作権者等に不利益をもたらします。当社グループでは、当社と出版各社等が設立した一般社団法人ABJでの活動を通じて、出版社やインターネットサービスプロバイダー等と協働し、海賊版サイトの情報収集、正規版サービスの認定ならびに認定マークの付与、海賊版対策全般の啓蒙活動に取り組んでおります。他方、政府主導により著作権等の法制度改正・整備といった対応策も進んでおりますが、仮に電子書籍コンテンツの知的財産権について、長期にわたり大規模な侵害行為を受けた場合には、その侵害行為によって生じる機会損失が当社グループの収益に影響を及ぼす可能性があります。 影響度   対応策 海賊版サイト等の利用者が増加し、被害が拡大することで、中~大程度の業績影響(数億円~10億円規模)が生じる可能性があります。   足元では、海外に拠点を置く海賊版サイトへのアクセス数は2025年12月以降にピーク時の6分の1程度の規模に減少しており、2026年2月期時点で当社グループの収益に甚大な悪影響は見られないものの、引き続き出版業界や政府とも連携しながら、運営者の特定や検索結果への非表示措置、サイトの閉鎖といった対応を進めております。 ④ 特定業界・取引先からの仕入依存 当社グループは国内最大手の電子書籍取次事業者として出版業界を主たるマーケットとしております。したがって「電子書籍流通事業」では、各種コンテンツを様々な出版社を中心に仕入れております。特に、大手出版社にコンテンツが集中することなどから、当社グループの電子書籍コンテンツの仕入総額に占める大手出版社の比率は、ここ数年来高止まりの傾向が継続しております。中長期的には、電子書籍市場の拡大とともにユーザーニーズも多様化して、特定の仕入先への依存度は低くなっていくものと考えておりますが、当面の間はこれらの大手出版社等に対する仕入依存は高いまま推移すると予想しております。 これらの大手出版社等とは電子書籍市場拡大に向けた協力体制を維持・構築しておりますが、永続的な取引が確約されているものではなく、取引条件の変更等があった場合には、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 影響度   対応策 取引条件の変更等が生じることで、小~大程度の業績影響(数千万円~10億円規模)が生じる可能性があります。   取引先との条件交渉の頻度は高くないものの、定期的な見直しを取引先、当社の双方にて実施しております。引き続き、電子書籍市場拡大に向けた協力体制の維持と拡大を図る一方、電子書籍取次ビジネスに加えて、第二の収益軸の構築に取り組んでまいります。 ⑤ システム・情報セキュリティリスク 当社グループのサービスは、スマートフォン等の端末によるインターネット接続により利用されておりますが、当社グループのサービスに対するアクセスの急激な増加等、一時的な負荷増大によって当社グループ又は通信キャリアのサーバが作動不能に陥った場合や、当社グループのハードウエア又はソフトウエアの欠陥により正常な情報発信が行われない場合には、システムが停止しサービス提供が不可能となる場合があります。さらには、外部からの不正アクセスや当社グループ担当者の過誤等によって、当社グループや取引先のシステムが毀損されたり、個人情報や取引先情報等の重要なデータを消失又は不正に取得されたりする可能性があります。 当社グループとしては、侵入防止策、担当者の過誤を防止する体制を構築し継続的な改善に努めておりますが、このような障害やアクシデント等が発生した場合には、当社グループに直接損害が生じる他、当社グループの社会的信用・信頼の低下を招きかねず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 影響度   対応策 当社の一部事業における停止や、当社への信頼・評判が毀損することにより、中~大程度の業績影響(数億円~10億円規模)が生じる可能性があります。   当社では、IT統括本部にて整備した情報セキュリティ規程及び関連細則を運用するとともに、情報セキュリティハンドブックの作成・配布、情報セキュリティ関連の社員教育をe-ラーニングで配信し、情報セキュリティにおける人的リスクを低減しております。また、情報セキュリティリスクアセスメント、脆弱性診断、ペネトレーションテストの実施により可視化した課題の改善計画を立て、最新攻撃手法の情報収集と分析・対策、不正アクセス等を未然に防止する対策強化に資するシステム等の導入、異常検知の範囲拡大と迅速化等を実施することで、外的脅威等を防ぐセキュリティ強化に努めております。引き続き、営業活動やシステム開発、バックオフィス業務などを含む全社横断の情報セキュリティ対策に継続して取り組んでまいります。 ⑥ 投資や減損に関するリスク 当社グループにおける2026年2月期末現在の投資項目の計上額は、ソフトウエアが587百万円、のれんが4,029百万円、投資有価証券が5,714百万円となっております。 当社は新規事業開発やシステム開発、他企業の株式取得等において、取締役会の下に設置された投資委員会等の会議体にて慎重な検討を行ったうえで投資判断を実行しておりますが、競争環境の激化等の要因によって当初計画通りの事業進捗が実現しない場合、減損や想定以上の費用等が発生するため、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 影響度   対応策 事業推進遅延等の影響が生じることで、中~大程度の業績影響(数億円~10億円規模)が生じる可能性があります。   当社グループは、資本コストや資本収益性を常に意識しながら規律ある投資行動と効率的な事業運営に努めることで、創出する事業価値の最大化に取り組んでおります。また、これら投資の実行と併せて、経営・事業の多角化を図りながら最適な事業ポートフォリオの構築に向けた事業や投資先の評価基準としてROIC基準を8%に定め、モニタリング体制等のプロセス全体の改善に取り組んでまいります。 (2)当社グループのオペレーショナルリスクについて ① 人材の獲得 当社グループが今後さらに成長していくためには、事業推進者、コンテンツ拡充のための企画・開発・運営担当者、システム技術者及び拡大する組織に対応するための管理担当者など、各方面での優秀な人材をいかに育成・確保していくかが重要になります。当社グループでは優秀な人材の育成・確保に努めておりますが、適切な人材の獲得・配置及び育成が円滑に進まない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 影響度   対応策 事業推進遅延等の影響が生じることで、中程度の業績影響(数億円規模)が生じる可能性があります。   事業推進やシステム開発等において、現時点で大幅な人員不足やプロジェクトの遅延等の影響は出ておりませんが、一層の事業成長を図るなか、エンジニアを中心に人材獲得需要はすでに高まっております。人材が長期に働き活躍できる職場環境・健康環境・D&I環境の整備のほか、社員一人ひとりが当社グループの価値創造において自身の果たすべき役割を意識しながら挑戦し、組織に貢献する範囲を拡大することができるよう、年次にかかわらず適切な処遇を実施するために2025年2月期より人事制度を刷新し、継続的に見直しと改善を図ることで、人材確保と定着率の向上に取り組んでおります。 ② 内部管理体制 当社グループは、企業価値の持続的な増大を図るためにはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であるとの認識のもと、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、さらに健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要であると認識しております。 また、当社グループでは、役職員等の内部関係者の不正行為等が発生しないよう、コンプライアンスに関連する規程を制定し、当社グループの役職員が遵守すべき法令、ルールを定めているほか、内部監査室を設置し、遵守状況の確認等の取組み強化を図っております。 しかしながら、法令等に抵触する事態や内部関係者による不正行為が発生するといった事態が生じた場合、事業の急速な拡大により内部管理体制の構築が追いつかない等の事態が生じる場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 影響度   対応策 当社への信頼・評判が毀損することにより、中程度の業績影響(数億円規模)が生じる可能性があります。   現時点でコーポレート・ガバナンス上の問題は生じておりませんが、将来の事態発生を抑止すべく、内部管理、内部統制体制の充実を図る必要があるものと認識しており、社員のコンプライアンス意識醸成を目的とした計画的なe-ラーニングをグループ会社を含めて導入しているほか、当社の定めるコンプライアンス行動指針(17項目)、その他規程類の見直しと再整備等を行うことで、サステナビリティ推進委員会における全社リスクマネジメント活動と併せて実効性の強化に努めております。 ③ 特定人物への依存 当社グループの代表取締役社長CEOである藤田恭嗣は、当社グループの強みである事業モデルの創出や経営方針及び経営戦略の策定において中心的な役割を果たしております。当社グループは、同氏に対して過度に依存しない経営体制の構築を目指し人材の育成・強化にとどまらず、経営体制の整備に注力しておりますが、同氏が何らかの理由により業務執行できない事態となった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 影響度   対応策 事業推進遅延等の影響が生じることで、中程度の業績影響(数億円規模)が生じる可能性があります。   特定人物への依存によって現在生じている影響はありませんが、取締役会及びその諮問機関である指名報酬諮問委員会において、将来あるべき経営体制及び後継者計画の検討と策定に向けた協議を進めており、持続可能な企業運営及びボードガバナンスの確立に取り組んでまいります。
経営成績の分析 (MD&A)7,222字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。 なお、当社グループでは展開する事業を『電子書籍流通事業』と『戦略投資事業』の2つのセグメントに区分しております。2026年2月期を初年度とする新たな中期経営計画の策定を契機として、当連結会計年度よりSC(Sustainability Creation)事業を「戦略投資事業」の区分に含める報告セグメントの変更を行っております。そのため、前年同期比較においては、当該変更後の報告セグメントの区分に基づき作成した前年同期の数値を用いております。 『電子書籍流通事業』は、電子書籍の流通拡大に貢献する役割を担い、当社の中核事業となっている取次事業に加え、株式会社クレディセゾンと運営する“まんがセゾン”等の事業によって構成されています。『戦略投資事業』は、国際事業、IP・ソリューション事業及びSC(Sustainability Creation)事業の3事業によって構成され、電子書籍流通事業に比肩する第二の収益軸の確立に向けて、出版バリューチェーン及び地域社会に貢献する多様なサービス・ソリューションを提供しております。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当社グループの当連結会計年度の経営成績及び財政状態は以下の通りとなりました。 a)経営成績 当連結会計年度における当社グループの連結業績は、2025年7月に獲得した新規商流の業績寄与並びに既存商流の売上成長により電子書籍流通事業の売上高が好調に推移し、主にIP・ソリューション事業において利益改善が進んだ戦略投資事業での営業損失が縮小したものの、電子書籍流通事業における利益率の高いサービスが終了したこと、戦略投資事業における改善が想定より遅れていることにより、営業利益は前年同期比で微減となりました。 また、当連結会計年度においては、戦略投資事業に属する連結子会社に係るのれん等の減損損失328百万円や投資有価証券評価損528百万円を特別損失として計上した一方、関連会社であるMyAnimeListの株式売却益を特別利益として計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期を大きく上回りました。 以上の結果、当連結会計年度の業績については、次の通りとなりました。 売上高 108,537百万円(前年同期比6.5%増) 営業利益 2,453百万円(前年同期比0.9%減) 経常利益 2,548百万円(前年同期比8.0%増) 親会社株主に帰属する当期純利益 1,818百万円(前年同期比33.3%増) EBITDA 3,667百万円(前年同期比3.2%減) 1株当たり当期純利益   119.85円(前年同期は90.08円) なお、営業利益の主な増減要因は下記の通りであります。 売上高の増加 6,623百万円 著作料等の売上原価の増加 △7,052百万円 販売費及び一般管理費の減少 407百万円 (電子書籍流通事業) 電子書籍流通事業については、国内最大の電子書籍取次事業者として引き続き「コミックシーモア」「Amazon Kindle」等の電子書店への電子書籍の取次や電子書籍配信ソリューションの提供を行いました。2026年2月末時点で、取引先としての出版社は2,200社以上、電子書店は150店以上、取扱コンテンツ数は326万点以上、出版社や電子書店とのキャンペーン管理数は年間2.0万件以上にのぼっております。近年、電子書籍市場が拡大するなかで出版社と電子書店が取り扱うコンテンツ数とキャンペーン数は増大し続けており、電子書籍の流通にかかる運用コストは年々増加しております。電子書籍取次の存在意義が高まるなか、当社は取引先各社との基幹システムの連携に加え、話配信管理システム等、取引先のニーズに合わせた新規システムの開発を行うほか、取次に関して蓄積されたノウハウに基づくきめ細やかなサポートを通じて、電子書籍の円滑な流通及び出版社と電子書店の業務の効率化、配信事故率の低減に貢献することで、電子書籍市場の拡大と、流通シェアの拡大を目指しております。 当連結会計年度においては、大手書店を中心とした既存商流の好調、及び2025年7月より取引を開始した「めちゃコミック」の貢献により、増収となりました。一方で、利益率の高いサービスの終了による影響を受け減益となりましたが、増収効果により減益幅は期初想定より小幅となりました。 その結果、売上高は101,107百万円(前年同期比7.8%増)、セグメント利益は4,919百万円(前年同期比1.2%減)となりました。 (戦略投資事業) 戦略投資事業においては、中長期における注力事業として国際事業、IP・ソリューション事業、SC(Sustainability Creation)事業の3事業を展開しております。 国際事業については、主に海外子会社によるSaaS型ビジネスモデルによる出版社向けDXサービスの提供が堅調に推移したことにより増収となった一方で、国際事業全体の体制強化に係る販管費の増加により減益となりました。 IP・ソリューション事業については、日本文芸社におけるコンテンツ創出とそのマルチメディア化推進、フライヤーにおける本の要約サービス提供、そのほかオーディオブックの制作や電子図書館サービスの運営を通じて、出版コンテンツ市場拡大への貢献を目指しております。日本文芸社においては、実用書の改善が売上利益に貢献する一方で、コミックスにおける改善に注力しております。前年同期比で損益は改善しているものの、引き続き筋肉質な収益構造化に向けた取り組みを進めてまいります。書籍の要約サービスを提供するフライヤーは、法人契約数が着実に増加したことで前年同期比では増収、引き続き営業黒字となりました。2025年9月に株式会社AIStepを、2026年2月に株式会社Zealoxをそれぞれ子会社化し、グループ収益力の強化に取り組んでおります。 SC事業については、行政や金融機関等との連携を通じて、地域活性化に繋がる事業を手掛けることで新たな価値を生み出し、持続可能な社会づくりに貢献することを目指しております。がんばろう徳島が運営する男子プロバスケットボールクラブ「徳島ガンバロウズ」は、B3リーグ参入2年目の2024-2025シーズンにおいて営業黒字を達成しております。2025年9月から始まった2025-2026シーズンにおいても増収増益となり、着実な成長を続けております。 その他、小説投稿サイトを運営するエブリスタについて、2025年2月の株式譲渡に伴い連結対象外となったことが売上高の減少要因となったものの、特にIP・ソリューション事業における改善施策の進捗等が損益改善に寄与し、前年同期比で営業損失が縮小しました。 その結果、売上高は8,716百万円(前年同期比7.4%減)、セグメント損失は631百万円(前年同期はセグメント損失953百万円)となりました。 b)財政状態 (資産の部) 当連結会計年度末における資産合計は、56,926百万円(前年同期比7.1%増)となり、前連結会計年度末に比べ3,765百万円増加しました。 当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ4,041百万円増加し、44,001百万円(前年同期比10.1%増)となりました。 主な要因は、現金及び預金が422百万円、売上債権(受取手形、売掛金及び契約資産)が3,730百万円、それぞれ増加したことによるものであります。 当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度末に比べ275百万円減少し、12,924百万円(前年同期比2.1%減)となりました。 これは主に、無形固定資産に含まれるのれんが168百万円減少したことによるものであります。 (負債の部) 当連結会計年度末における負債合計は、37,704百万円(前年同期比6.4%増)となり、前連結会計年度末に比べ2,252百万円増加しました。 当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ3,466百万円増加し、35,686百万円(前年同期比10.8%増)となりました。 これは主に、支払手形及び買掛金が2,749百万円、未払法人税等が669百万円、それぞれ増加したことによるものであります。 当連結会計年度末における固定負債は、前連結会計年度末に比べ1,213百万円減少し、2,017百万円(前年同期比37.6%減)となりました。 これは主に、長期借入金が1,129百万円減少したことによるものであります。 (純資産の部) 当連結会計年度末における純資産合計は、19,221百万円(前年同期比8.5%増)となり、前連結会計年度末に比べ1,513百万円増加しました。 これは主に、利益剰余金が1,271百万円増加したことによるものであります。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の期末残高は、14,014百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において、営業活動の結果得られた資金は2,454百万円(前年同期比37.6%減)となりました。 これは主に、税金等調整前当期純利益2,502百万円、減価償却費749百万円、減損損失328百万円、のれん償却額464百万円、仕入債務の増加額2,730百万円が資金の増加要因となった一方、売上債権の増加額3,832百万円が減少要因となったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において、投資活動の結果使用した資金は426百万円(前年同期は137百万円の収入)となりました。 これは主に、投資有価証券の売却による収入640百万円、関係会社株式の売却による収入774百万円が増加要因となった一方、無形固定資産の取得による支出513百万円、投資有価証券の取得による支出1,053百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出368百万円が減少要因となったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において、財務活動の結果使用した資金は1,596百万円(前年同期は1,534百万円の支出)となりました。 これは主に、長期借入れによる収入350百万円が資金の増加要因となった一方、長期借入金の返済による支出 1,542百万円、配当金の支払額546百万円が減少要因となったことによるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績 a)生産実績 当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。 b)受注実績 当社グループは受注生産を行っておりませんので、受注実績に関する該当事項はありません。 c)販売実績 当連結会計年度の販売実績を事業のセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2025年3月1日 至 2026年2月28日) 金額(百万円)   前年同期比(%) 電子書籍流通事業   101,107   107.8% 戦略投資事業   8,716   92.6% 調整額   △1,286   - 合計   108,537   106.5% (注)1.セグメント間取引については「調整額」にて相殺消去しております。 2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先   前連結会計年度 (自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)   当連結会計年度 (自 2025年3月1日 至 2026年2月28日) 金額(百万円)   割合(%)   金額(百万円)   割合(%) NTTソルマーレ㈱ (注)   26,825   26.3   29,907   27.6 Amazon Services International LLC   16,031   15.7   17,483   16.1 (注)2025年7月1日付でエヌ・ティ・ティ・ソルマーレ㈱から社名変更がなされております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容等 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a)経営成績等に関する分析 当該事項につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」をご参照ください。 b)経営成績に重要な影響を与える要因について 「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。 c)資本の財源及び資金の流動性 (資金需要) 当社グループでは、中長期にわたり持続的な成長を図るべく、運転資金においてコンテンツ制作費のほか、優秀な人材確保のための採用費用及び人件費等の販売費及び一般管理費等への資金需要があります。加えて、M&Aや資本業務提携、新規事業開発といった戦略投資に係る資金需要があります。 また、設備資金需要といたしましては、基幹システムの追加機能開発及び新規サービスのためのソフトウエアへの投資等があります。 (財務政策) 当社グループの事業活動の中長期的な拡大と高度化に必要な資金を安定的に確保するとともに、財務・財政状態の健全性及び機動性に配慮しながら資本コストの最適化を図るべく、運転資金については内部資金の活用及び金融機関からの借入を中心として賄い、戦略投資に係る資金については、内部資金に加えて、金融機関からの借入やエクイティファイナンスといった多様な資金調達手段から調達時の状況に応じた最適な手段を選択し、資金調達を行ってまいります。 d)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当連結会計年度においては、電子書籍市場の年間成長率の堅調な推移と、当社グループの電子書籍流通事業における新規商流の獲得や既存商流の売上成長が業績に寄与し、連結売上高について期初予想を上回った一方、戦略投資事業における赤字幅の縮小や黒字化に向けた改善に遅れが生じたことなどから、連結営業利益については期初予想を下回る着地となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益については、関連会社であるMyAnimeListの株式売却益を計上したものの、戦略投資事業に関連する特別損失として減損損失328百万円、投資有価証券評価損528百万円を計上したことなどから、期初予想を下回る着地となりました。 当社が定める経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等、及び各々の指標等に関する業績予想の達成状況については下表の通りであります。 2026年2月期 計画   2026年2月期 実績   計画比 売上高   1,060億円   1,085億円   102.4% 営業利益   27.2億円   24.5億円   90.2% EBITDA   39.3億円   36.6億円   93.3% 親会社株主に帰属する当期純利益   20.0億円   18.1億円   90.9% ROE   10.9%   9.9%   -1.0pt e)セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 (電子書籍流通事業) 「4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載した要因により、売上高は101,107百万円(前年同期比7.8%増)、セグメント利益は4,919百万円(前年同期比1.2%減)となりました。 (戦略投資事業) 「4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載した要因により、売上高は8,716百万円(前年同期比7.4%減)、セグメント損失は631百万円(前年同期はセグメント損失953百万円)となりました。 ② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されておりますが、この連結財務諸表の作成に当たっては、経営者により、会計基準の範囲内で一定の見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの会計上の見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらとは異なる場合があります。 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載の通りであります。

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開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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