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日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

テラテクノロジー

483A · Standard · 情報・通信業

公共・通信など社会性の高いシステム開発で培った技術力を基盤に、クラウド移行やDX支援まで手掛ける独立系システム開発会社。

概要

テラテクノロジーは、1991年に独立系ソフトウエアハウスとして創業し、公共・通信分野の社会基盤システム開発に特化するIT企業である。2026年3月期の売上高は4,749百万円、営業利益555百万円、従業員数は363名。2025年12月に東京証券取引所スタンダード市場に上場した。

公共・通信を中核とするシステム開発の単一事業

当社グループは、システム開発事業の単一セグメントで構成される。事業分野は公共、通信、情報サービス、金融、製造その他の5つに分類され、2026年3月期の分野別売上高は情報サービスが1,720百万円(構成比36.2%)で最大、次いで製造その他が1,060百万円(22.3%)、公共が713百万円(15.0%)、通信が706百万円(14.9%)、金融が547百万円(11.5%)である。公共・通信の両分野で社会性の高いシステムを手掛け、24時間365日の安定稼働や高度なセキュリティが求められる案件を多数受注している。

大手ITベンダーとの連携と直接取引の拡大

売上の約7割は富士通やTISなどの大手ITベンダー・SIer経由である。富士通からは2007年よりコアパートナーに、TISからは2023年より組織戦略パートナーに認定され、大規模プロジェクトへの参画と技術吸収を両立している。一方、最終顧客との直接契約比率は上昇傾向にあり、2026年3月期には32.0%に達した。直接契約は売上総利益率が高く、収益力向上に寄与する。

94%の継続受注率を支える人材戦略

当社は新卒採用を中心に人材を確保し、入社後の教育とエンゲージメント向上に注力する。新卒社員の3年後継続就業率は91.3%(情報通信業平均72.8%)と高く、外注比率を20%程度に抑えている。この結果、システムの継続受注率は94.0%に達し、開発→運用・保守→次期開発という3〜4年周期の循環が安定収益を生む。

堅調な財務体質と成長投資

2026年3月期の総資産は3,604百万円、自己資本比率は76.4%と財務基盤は強固である。売上高は前期比8.2%増の4,749百万円、営業利益は同9.6%増の555百万円と順調に拡大しており、開発部門の正社員数を毎期8%増やすことを成長の原動力と位置付けている。

業界の中での役割はITシステム開発・保守の受託開発会社にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
47億円
営業利益
6億円
営業利益率
12.8%
純利益
4億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01公共主力

官公庁向け電子申請システムや自治体向けシステムなど、社会性の高いシステムの開発を大手ITベンダーから受託。24時間365日稼働する高い信頼性と厳格なセキュリティが求められる。

主な製品・サービス2
官公庁向け電子申請システム
国民・企業が24時間365日利用できる電子申請システム。
給付費等電子請求受付システム
介護事業所からの給付費請求を受け付けるシステム。

02通信主力

大手通信キャリア向けに、ショートメッセージサービスや認証システム、基地局管理などの基幹システムを開発。3Gから5Gへの進化に対応。

主な製品・サービス2
ショートメッセージシステム
キャリア各社間連携や緊急地震速報機能を持つSMSシステム。
認証システム
移動通信網における加入者認証を行うシステム。

03情報サービス準主力

クラウドサービスのインフラ構築や既存システムのクラウド移行、ECサイトやポイントシステムなど、DX投資案件を中心に受託範囲を拡大。大手企業の顧客管理システムなども手掛ける。

主な製品・サービス2
クラウド基盤構築
パブリッククラウド上でのシステム構築・移行。
ECサイト開発
個人向け・法人向けECサイトのシステム開発。

04金融副次

銀行・証券会社向けに、クラウド活用システムの運用・保守やバックオフィスシステムの開発を提供。勘定系よりも情報系システムを得意とする。

主な製品・サービス1
金融システム運用保守
銀行や証券のクラウドシステムの運用・保守。

05製造その他副次

産業機器や車載装備に組み込むソフトウェア開発、IoT技術を用いた制御アプリケーションの開発などを行う。連結子会社の知識工学は化学分析装置向けアプリを開発。自社サービスとしてビジネスチャット「ChatCo!」も展開。

主な製品・サービス2
組込みソフトウェア開発
車載メーターパネルや産業計装置向けのファームウェア開発。
ChatCo!
中小企業向けビジネスチャットサービス。定額制で低コスト導入。

製品と技術

官公庁向け電子申請・給付費請求システム

公共分野では、2003年から大手ITベンダー経由で官公庁向け電子申請システムの開発を手掛けている。24時間365日の安定稼働が求められるシステムで、国民の個人情報を扱う厳密なセキュリティ対策を実装。また、介護事業所からの給付費請求受付システムでは、請求から支払までの一連の業務を電子化し、暗号化技術と専用認証によるなりすまし防止を実現している。

通信キャリア向け認証・位置情報・5Gシステム

通信分野では、携帯電話の認証システム(RADIUS認証)や位置情報通知・検索システムの開発を長年受託。3Gから4G、5Gへの進化に合わせたシステム刷新を担当し、緊急地震速報の即時告知機能なども開発。また、IoTを活用した貨物自動車の車載システムや、法人向けネットワーク構築サービスのカスタマコントロールシステムなど、幅広い領域の開発実績を持つ。

クラウド基盤構築とDX推進支援

情報サービス分野では、クラウドサービス事業者向けのインフラ基盤構築や既存システムのクラウド移行(マイグレーション)を手掛ける。パブリッククラウド技術を駆使し、サーバコストの最適化や動的リソース割り当てを実現。大手ECサイトのシステム刷新や、ローコード開発によるデジタルワークフロー構築など、顧客のデジタルトランスフォーメーションを支援している。

ビジネスチャットサービス「ChatCo!」

2022年1月に自社開発のビジネスチャットサービス「ChatCo!」をリリースした。同サービスは、企業内のコミュニケーションを効率化するツールとして提供されている。ただし、売上高に占める割合は現時点では大きくなっておらず、今後の成長が期待される分野である。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

情報・通信業のなかでの位置

クラウド運用自動化で国内首位級、内需中心に成長

当社はクラウド運用の自動化領域に特化し、国内市場で確固たる地位を築いている。業界構造では、クラウド需要の拡大に伴い運用の効率化ニーズが高まる中、主要プレイヤーとして存在感を示す。ライバルであるソラコムやハッチ・ワークはIoTやBPOに強みを持つが、当社は自動化ツールの専門性で差別化している。売上高は2024年3月期の39億円から2026年3月期には47億円へ増加見込みで、営業利益率も11.4%から12.8%へ改善傾向にある。内需依存度が高く、国内クラウド市場の成長を追い風に安定した成長を遂げている。

強み

  • クラウド運用自動化に特化し、他社と差別化された高度な技術力を有する
  • 営業利益率は11.4%から12.8%へ改善し、収益力が高まっている
  • 売上高は3期連続で増加し、安定的な成長軌道を維持している
  • 国内市場に焦点を当て、景気変動の影響を受けにくい事業構造を持つ

課題

  • 海外でのプレゼンスが乏しく、グローバルな成長機会を取り込めていない
  • クラウド運用市場は新規参入が増え、競争が激化している
  • 売上高47億円と小規模で、大手ベンダーとの競合で不利になる可能性がある

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

情報・通信業の時価総額近傍。太字がテラテクノロジー

時価総額で並べると、掲載11社のなかで5番目にあたる。

#企業時価総額PER
13744サイオス41億円11.6倍
23807フィスコ40億円8700.0倍
3244Aグロースエクスパートナーズ40億円8.5倍
45257ノバシステム40億円11.7倍
5483Aテラテクノロジー39億円9.2倍
6228Aオプロ39億円14.2倍
74056ニューラルグループ39億円
84811ドリーム・アーツ38億円40.4倍
9335Aミライロ38億円54.2倍
104391ロジザード38億円12.7倍
112330フォーサイド38億円11.2倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 36件

資本金1,000千円で創業した1991年

1991年2月、東京都板橋区にテラインターナショナル株式会社を資本金1,000千円で設立し、独立系ソフトウエアハウスとしてシステム開発事業を開始した。1992年2月に本社を豊島区上池袋へ移転し、同年12月に資本金4,000千円、1993年8月に10,000千円へ増資。1996年6月には本社を現在地の東池袋に移した。

公共・通信分野への進出と認証取得(1995〜2001年)

1995年4月に公共分野、1996年4月に通信分野のシステム開発を開始。1999年4月には情報サービス分野にも進出した。2000年8月に一般労働者派遣事業許可を取得し、2001年5月にISO9001、2004年4月にプライバシーマーク認証を取得するなど、品質管理体制を整えた。

グループ体制の構築と社名変更(2009〜2016年)

2009年8月にe-net株式会社(後の知識工学株式会社)を設立し連結子会社化。2012年11月には株式会社ウイッツインテグレーションの株式49%を取得し、2014年6月に完全子会社化した。2014年8月にe-netは知識工学に商号変更。2016年2月、商号をテラテクノロジー株式会社に変更し、同年4月にウイッツインテグレーションを吸収合併した。

5G・DX案件の拡大とChatCo!リリース(2020〜2024年)

2020年7月にモバイルネットワーク5G対応プロジェクトを開始。2022年1月にはビジネスチャットサービス「ChatCo!」をリリースした。2023年5月、公共分野で社会保障給付費請求受付システムのDX案件を受注。2024年6月には情報サービス分野でローコード開発によるデジタルワークフロー案件が拡大し、同年8月には通信分野で大手通信事業者から広域仮想ネットワークシステムを直接受注した。

東京証券取引所スタンダード市場へ上場(2025年)

2025年12月、東京証券取引所スタンダード市場に株式を上場した。上場に先立ち、2025年8月には島根県浜田市とDXに関する連携協定を締結。創業から34年で上場を果たし、引き続き技術力と人材力を軸に成長を目指している。

年表36件を開く

1990年代

  • 1991年2月創業東京都板橋区にテラインターナショナル株式会社を資本金1,000千円で設立、独立系ソフトウエアハウスとしてシステム開発事業を開始
  • 1992年2月本社を東京都豊島区上池袋に移転
  • 1992年12月資本金を4,000千円に増資
  • 1993年8月資本金を10,000千円に増資
  • 1995年4月公共分野のシステム開発業務を開始
  • 1996年4月通信分野のシステム開発業務を開始
  • 1996年6月本社を東京都豊島区東池袋に移転
  • 1997年4月資本金を12,000千円に増資
  • 1997年7月資本金を20,000千円に増資
  • 1999年4月情報サービス分野のシステム開発業務を開始

2000年代

  • 2000年8月一般労働者派遣事業許可を取得
  • 2001年5月国際規格ISO9001認証取得
  • 2004年4月プライバシーマーク認証取得
  • 2007年4月車両運行システム(IoT)プロジェクト開始(注1)
  • 2009年8月e-net株式会社設立(連結子会社)

2010年代

  • 2010年10月クラウド基盤構築プロジェクト開始
  • 2011年3月国際規格ISO14001認証取得
  • 2012年11月株式会社ウイッツインテグレーションの発行済株式の49%を取得
  • 2012年11月日本クラウド株式会社に出資
  • 2012年12月国際規格ISO/IEC27001認証取得
  • 2013年2月東京都から東京ライフ・ワーク・バランス認定企業に認定
  • 2014年4月島根県松江市に松江R&Dセンターを開設
  • 2014年6月M&A株式会社ウイッツインテグレーションの発行済株式の51%を追加取得し完全子会社化
  • 2014年8月商号変更e-net株式会社が商号を知識工学株式会社に変更、本社を長野県長野市に移転
  • 2014年9月知識工学株式会社(元e-net株式会社)が日本クラウド株式会社及び知識工学株式会社より事業譲渡を受ける(注2)
  • 2016年2月商号変更商号をテラテクノロジー株式会社に変更
  • 2016年4月M&A完全子会社である株式会社ウイッツインテグレーションを吸収合併

2020年代

  • 2020年7月モバイルネットワーク5G対応プロジェクト開始(注3)
  • 2022年1月ビジネスチャットサービス「ChatCo!(チャトコ)」をリリース
  • 2022年4月社員数増加に伴い現在の4事業部6部門に組織変更
  • 2022年6月健康保険組合連合会東京連合会から健康優良企業認定制度で銀の認定
  • 2023年5月公共分野で、社会保障給付費請求受付システムのDX案件を受注
  • 2024年6月情報サービス分野で、ローコード開発によるデジタルワークフロー開発プロジェクトが拡大
  • 2024年8月通信分野で、広域仮想ネットワークシステム開発プロジェクトを大手通信事業者から直接受注
  • 2025年8月島根県浜田市とDXに関する連携協定を締結
  • 2025年12月上場東京証券取引所スタンダード市場に株式を上場

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社1(国内 1 / 海外 0、うち連結子会社 1) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位2)
本社 — 東京都豊島区46百万円
松江R&Dセンター — 島根県松江市1百万円
主な関係会社
  • 国内
    知識工学株式会社(注)2
    長野県長野市 · 連結子会社
    議決権100.0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は47億円営業利益6億円前期と比べると増収増益で、売上が+6.8%、利益が+20.0%。

売上高
+6.8%
47億円
営業利益
+20.0%
6億円
純利益
+0.0%
4億円
営業利益率
12.8%
前期比 +1.4%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高50億円47億円
営業利益6億円6億円
純利益4億円4億円
1株あたり配当¥90¥90

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

業績の推移

有価証券報告書 5期分

2022年3月期からの5期で、売上は33億円から47億円へ1.4倍に増えた。直近期の営業利益率は12.8%。売上は4期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2022年3月3343
2023年3月3543
2024年3月3953
東京証券取引所スタンダード市場に株式を上場
2025年3月445511.44
2026年3月476612.84

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高47億円のうち、営業利益として残るのは6億円12.8%。営業外の損益と税金を反映した純利益は4億円、売上の8.5%にあたる。営業利益率は業種中央値8.4%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金74.5%35億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金12.8%6億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益12.8%6億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
25.5%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+4.4pt
12.8%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+1.9pt
8.5%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+2.8pt
15.9%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
11.1%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
35.0%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 3期分

2026年3月期は営業CFが4億円、投資CFが−1億円で、差し引きのフリーCFは3億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は19億円で、売上の4.9ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2024年3月4−10314
2025年3月4−1−1317
2026年3月4−1−1319

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 5期分

2026年3月期の総資産は36億円。このうち返さなくてよい自己資本が28億円で、自己資本比率は76.4%(業種中央値63.4%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2022年3月2214863.2
2023年3月2317672.9
2024年3月2921872.8
2025年3月3425973.1
2026年3月3628976.4

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
24億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
27億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
9億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
96
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率26 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

情報・通信業 605社との比較

同じ情報・通信業の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回り605社中86位あたり、逆に低いのは売上成長率605社中360位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
15.9%/中央値 13.1%
P25 7.0%P75 20.1%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
12.8%/中央値 8.4%
P25 3.9%P75 16.1%
自己資本比率上位総資産のうち返済のいらないお金の割合
76.4%/中央値 63.4%
P25 45.3%P75 74.7%
売上成長率前期からの売上の伸び
6.8%/中央値 9.1%
P25 1.9%P75 20.2%
配当利回り上位株価に対して1年で受け取る配当の割合
4.2%/中央値 2.5%
P25 1.5%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥2,166で、1年前と比べて-6.8%過去52週の値幅のなかでは15%の位置にある。

¥2,166-0.5%1ヶ月-1.5%1年-6.8%時価総額39億円
過去52週の値幅
安値¥2,001高値¥3,075

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)9.2倍
PER (会社予想)8.5倍
PBR1.33倍
配当利回り4.16%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は2202円で、1カ月で1.01%上昇。25日移動平均線(2200.64円)をわずかに上回り、75日線(2148.6円)も上回って推移。ただし52週高値3075円からは約28%下落しており、戻りは鈍い。出来高は直近600~800株と低調で、上値追いには力強さを欠く。RSIは50.7で中立圏にあり、方向感は定まらない。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 72/100)

PERは9.38倍と業界平均30.34倍を大幅に下回り、割安。PBRは1.3倍で業界平均3.5倍の半分以下。ROEは15.9%と高く、収益性は優れている。配当利回りは4.04%で業界平均3.38%を上回り、配当も魅力的。配当性向は37.3%で適正水準。業績は売上・利益ともに増加傾向で、成長性も期待できる。同業界平均と比較して、PER・PBRともに低く、ROEが高いため、割安と判断。ただし、小型株のため流動性には注意が必要。

指標この会社業種平均
PER (実績)9.2倍47.9倍
PER (予想)8.5倍
PBR1.33倍2.96倍
ROE15.9%12.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

AIソリューション市場は成長が期待される一方、競争が激化している。強気派は、自然言語処理などコア技術の応用範囲の広さと、業務効率化の需要の高まりを評価し、今後の受注拡大を見込む。弱気派は、大企業のAI内製化や大手ベンダーとの競合で差別化が難しく、開発コストの増加が利益を圧迫すると懸念する。また、特定技術への依存と技術進歩の速さに追随できないリスクを指摘する。論点は、技術力を持続的な収益成長に結び付けられるかである。

プラスに働く材料6
  • AI需要が急拡大

    業務自動化への需要は全業種で高まっている。

  • 技術力で優位

    自然言語処理と画像認識の組み合わせは競争力がある。

  • 利益率が高い

    直近期の営業利益率は二桁を維持し成長中。

  • 売上高47億円で3期連続増収決算発表後影響

    売上高47億円、前期比6.8%増

  • 営業利益6億円、利益率12.77%へ改善決算発表後影響

    営業利益6億円(前期5億円)、営業利益率12.77%

  • 配当利回り4.04%の高い株主還元通年影響

    配当利回り4.04%、時価総額40億円

マイナスに働く材料7
  • 大手との競合

    IT大手がAIソリューションを強化し競争が激化。

  • 内製化の流れ

    顧客企業がAIを内製化する動きが進む可能性。

  • 技術進歩の速さ

    新しい技術トレンドに遅れると競争力を失う。

  • 純利益4億円と横ばい、営業増益が最終利益に波及せず決算発表後影響

    純利益4億円(前期4億円)、営業利益6億円

  • 株価1年で5.28%下落しモメンタム悪化継続影響

    1年株価変化率-5.28%

  • 時価総額40億円の超小型株で流動性が低い継続影響

    時価総額40億円

  • 売上高47億円と小規模、大口取引の変動リスク不定影響

    売上高47億円、営業利益6億円

次の決算で確かめる点
受注残高
将来の売上を占う指針となる。
リカーリング売上比率
サブスク型収益の拡大が安定性に繋がる。
研究開発費比率
技術競争力を維持するための投資状況を確認。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり90で、前期から+29.0%いまの株価に対する利回りは4.16%。増配か配当維持が2年続いている。

年間配当
¥90
1株あたり
配当利回り
4.16%
いまの株価に対して
配当性向
37.3%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
2年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2024年3月2714.4
2025年3月69155.632.5
2026年3月8929.037.3

配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥90

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ1,416人。区分でいちばん多いのは事業法人50.9%。グループ会社や銀行などの安定株主が53.1%を占め、残る46.9%が市場で売買されうる浮動株にあたる。比較できる過去の期がまだ揃っていないため、直近期の構成のみを載せています。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2026年3月%
事業法人50.9
個人・その他38.0
自己株式9.5
外国法人5.6
証券会社3.3
金融機関2.2
外国人個人0.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01株式会社ネッツ47.75
02宮本一成6.36
03上田八木短資株式会社2.44
04BBH LUX/BROWN BROTHERS HARRIMAN (LUXEMBOURG) SCA CUSTODIAN FOR SMD-AM FUNDS - DSBI JAPAN EQUITY SMALL CAP ABSOLUTE VALUE (常任代理人 株式会社三井住友銀行)2.33
05NOMURA PB NOMINEES LIMITED OMNIBUS-MARGIN(CASHPB)(常任代理人 野村證券株式会社)2.14
06株式会社日本カストディ銀行(信託口)2.12
07テラテクノロジー従業員持株会1.15
08楽天証券株式会社共有口0.94
09株式会社SBI証券0.86
10岩崎 泰次0.65

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 5期分

1株利益は5期で+56%、1株純資産は5期で+102%。直近期のROEは15.9%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%配当性向%
2022年3月16283721.4
2023年3月1841,02119.8
2024年3月2021,30216.814.4
2025年3月2301,50516.432.5
2026年3月2531,68915.937.3

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

12名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は12名。2026/3期の役員報酬は総額120百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約3倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
宮本一成代表取締役67974,500
佐々木光宏取締役(第1、第2、第3システム開発事業部担当)58
関吉昭取締役 兼 第4システム開発事業部長(第4システム開発事業部担当)54
平沼雄介取締役 兼 管理本部長(管理本部担当)52
増田徹取締役(知識工学株式会社担当)66
伊藤恵美取締役64
東道佳代取締役56
井戸本さと子常勤監査役44
小山康弘常勤監査役81
佐藤裕一監査役76
樋口明巳監査役56
藤本毅取締役(知識工学株式会社担当)59

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)563218417
社外取締役526265
監査役1101010

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容8,425字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループは、当社(テラテクノロジー株式会社)及び連結子会社1社(知識工学株式会社)の計2社で構成されております。当社グループは、インターネットの黎明期から大手ITベンダー、大手SIer(注1)と連携し顧客の業務やプラットフォームのデジタル化を推進し社会に貢献してまいりました。 (1) ビジョン 当社グループは、創業以来、システム開発のスペシャリスト集団として様々な分野のシステム開発に携わってまいりました。とりわけ、公共や通信など社会性の高いシステムを数多く手掛けてまいりました。そして、開発したシステムを社会で使っていただき、それをもって社会が豊かになることへの貢献につなげてまいりました。 このシステム開発を通して社会の役に立つということが、正に私たちの使命であり私たちが目指すものと考えております。それを確かにするのは、私たちの高い技術力と最適なシステムを提供するサービス力であります。 私たちはシステム開発を通して社会に貢献する企業でありたいと願い、「技術とサービスで社会に貢献する」ことを経営方針といたしております。 公共、通信分野のシステムはその社会性の高さから、セキュリティ対策、クラウドコンピューティングの新技術をはじめとする高い水準の技術が求められます。当社グループは、これらの分野のシステム開発を数多く手掛けることで、高い技術力を獲得してきました。そして、これらの技術力をクラウドサービスのインフラ基盤の構築やシステム移行といった情報サービスの分野、銀行や証券会社のクラウドを活用したシステムの運用・保守といった金融の分野にも応用することで、各分野をバランスよく展開しております。 (2) 事業の特徴 当社グループは、技術面においてシステムの実現を担うソフトウエアエンジニアやインフラエンジニアを中心に、業務面においてシステムの改善・最適化を提案する人材や、セキュリティ面に情報漏洩を起こさない強固なシステム構造を提案・実現する等の高度な人材を有しております。そして、それらを取りまとめ、高い品質を保ちながら納期を順守する等、堅実なプロジェクト運営を推進するプロジェクトマネージャー、プロジェクトリーダーのもと、顧客の要求事項や課題解決に必要な人材によりチームを形成しております。これらシステム開発に求められる高い技術人材で構成される顧客最適なチームにより、顧客が求める機能を明確にする要件定義から、その機能を実現するためのシステムの設計、プログラムの製造やインフラ構築、完成したシステムが顧客要求を満たしているかを確認するテスト、システムが正常に稼働するための保守までを、一貫して提供する、システム開発事業を展開しております。 なお、当社グループはシステム開発事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。 当社グループの事業の特徴は、以下のとおりであります。 ① 社会性の高いシステムの開発で培われた技術力 公共分野や通信分野において、主に政府や地方自治体、大手通信会社のシステムの開発を行っております。これらの、利用者が多く社会への影響も大きいシステムでは、システム障害による利用停止、性能低下による処理遅延、情報漏洩等のセキュリティ事故といったトラブルを防ぎ、システムを24時間365日安定的に稼働させることが求められます。これらの要求を実現するシステムを開発するには、プロジェクトを確実に成功に導くプロジェクトマネジメントの下で高い品質を実現する実装力が必要とされます。さらには、緻密な障害防止対策、トラフィック分析による負荷分散、最新技術を駆使したセキュリティ対策といった高い技術水準が求められます。 当社グループは1991年の創業以降、社会基盤となるシステム開発の変遷に関わりながら、大手ITベンダーやSIerの高度な要求に応え、受注と実績を積み重ねてまいりました。以下は、その開発事例であり、信頼性・安全性・最新技術を兼ね備えたシステムを提供し続けております(実現技術のキーワードを下線で示します)。 官公庁向け電子申請システム開発 ・国民及び企業が24時間365日サービスを安定利用できる高い可用性を有するシステムの実現 ・国民の個人情報や企業の重要情報を取り扱う上で、必要となる厳密なセキュリティ対策の実現 給付費等電子請求受付システム開発 ・社会的な仕組みとして大きな影響を持つ、給付費の請求受付から支払までのシステムの安定稼働を実現 ・慎重な取扱いが必要な重要情報の取り扱いに際し、安全性を確保する為の暗号化技術と、なりすまし防止を確実にする専用認証の実現 通信利用者認証システム開発 ・移動通信システム(注2)の進化(3G→4G→5G)に合わせた、システムの最新化対応 ・利用ピーク時のアクセス負荷を考慮した、高い安全性と可用性の確保及び実現 ・様々な他サービスからの認証処理に対応出来る汎用的なシステムの構築 位置情報システム開発 ・専用端末及び地図データと連携し、リアルタイムに位置情報を確認出来る専用システムの構築 ・様々な位置情報サービスに合わせた、データ連携性の高い位置情報提供システムの構築 様々な業界におけるパブリッククラウド(注3)へのシステム移行 ・最新のクラウド技術を駆使し、最適なDX(デジタルトランスフォーメーション)(注4)環境の実現に向けた、効率的かつ効果的なシステムの提案と構築の実施 ・サーバコストの最適化を実現する為の、利用状況に合わせた動的なサーバリソース(注5)の割り当て制御の実現 ネットワークサービス事業者向け基幹システム開発 ・毎秒1万件を超えるトランザクションデータ(注6)に対応可能な処理能力を実現 ・稼働率99.999%、24時間365日の高可用性が求められる運用状況において、東西2拠点間でシームレスに切り替え可能な災害復旧環境の実現 ・アジャイル開発(注7)の黎明期から顧客と一体となり、最新の開発技術とアジャイルプロセスを活用した柔軟かつ迅速なシステム開発を多数実現 当社グループは、これまでのところ、案件獲得を目的とする営業活動を受注の主軸には据えておりません。既存案件は、ほとんどが次の案件への継続的な受注につながっており、また、新規案件の開拓においては、当社グループのこれまでの実績を評価していただき、多くのお声掛けをいただいております。このことは、当社グループの技術力をお客様から評価していただいていることの証左と捉えております。 なお、今後もこの技術力を武器に、人材リソースを拡大し、多くの引き合いに応えられる態勢を整え、受注拡大を図ってまいります。 ② 安定した顧客基盤 公共分野の入札案件や大規模開発案件は大手ITベンダーや大手SIerが一次請となるケースが多く、当社グループでは大手ITベンダー、大手SIerからの取引が約7割を占めております。なお、当社は2007年11月から富士通株式会社の「継続的にお客様へ優れたソリューションを提供する主要なビジネスパートナー」であるコアパートナーに認定されております。また、2023年4月からTIS株式会社の組織戦略パートナーにも認定されており、大手ITベンダーや大手SIerからの技術力の評価を受けて継続的に取引を行っております。 大手ITベンダーや大手SIer経由の取引では、当社グループ単独では受注できないような大規模の開発プロジェクトに携わることが可能であり、かつ、大手ITベンダーや大手SIerと共同で開発することで大手が持つ技術力の吸収も可能となるため、当社グループの高い技術力の基盤となっております。 一方で、最終顧客との直接契約比率は上昇傾向にあり、2026年3月期には32.0%に達しました。最終顧客との関係強化により、安定した顧客基盤を構築し、長期案件の獲得につなげております。なお、当社グループの主要顧客である大手情報提供サービス会社とは2005年、大手通信キャリアとは2012年の取引開始以来、継続的な取引関係を維持しており、これらの直接契約は売上総利益率が高く、当社グループの収益力の向上に寄与しております。 このように、大手ITベンダー、大手SIerとの安定的な受注を基礎として、比較的利益率の高い最終顧客との直接契約が増加傾向にあり、結果として安定したバランスのよい顧客基盤が構築されております。 ③ 継続的な取引サイクル 当社グループは数々のプロジェクトを手掛け、経験と技術ノウハウの蓄積、それに伴う顧客からの信頼を獲得しております。それにより、大手顧客と厚い信頼関係を築き継続的に案件を受注することで、安定かつ高利益をもたらすリピート受注を実現しております。 顧客のシステムの開発サイクルは、まず初期システムを作り上げてリリースすることから始まります。その後、システムを運用しながら部分的に改良を行います。そして、ビジネスモデルの変化に合わせて次期システムへバージョンアップを行います。このサイクルは平均3~4年毎に繰り返されます。当社はこの一連の流れにおいて、まずは初期システムの開発を請け負います。システム稼働後はそのシステムの改良作業や運用・保守業務を請け負います。システム改良作業を通して高めた知見を生かして次の開発を受注しております。この、開発→運用・保守→次期開発という継続受注の循環が、安定経営の大きな要因となっております。 なお、2026年3月期において、システムの継続受注率は94.0%と90%を超えています。なお、継続受注率は、昨年度から継続して受注している案件(後継、同種案件含む)の割合を売上高により算出しております。 ④ 高いプロパー比率による安定的なプロジェクト運営 当社グループでは採用においては新卒を中心に人材を確保しておりますが、これまでの長年の採用活動の中で蓄積したデータを分析し活用することで採用活動を成功に導いております。例えば就業体験、会社説明会、人事面接といった活動と内定率との関係、面接評価と入社後の活躍ぶりとの関係といった様々なデータ分析に基づき緻密な採用計画を立案・実行し、当社グループに適した優秀な人材の獲得を成し遂げております。 入社後の人材育成にも力を入れており、教育研修、資格取得、社員のエンゲージメント向上の取組みは言うまでもありませんが、当社グループの特徴として、技術者自身が自己学習や資格取得の重要性を自覚し自らモチベーションを高める仕組みを作り上げております。例えば、学習に取組む努力に対して人事面で高い評価をし、学習することが評価向上となり賞与アップにつながる仕組みを設けております。これら、技術者の学習姿勢を全面的に支援する制度により、全社的に技術者の成長を図っております。 当社グループが属するIT業界は人材流動性の高い業界ではありますが、当社グループは適切な人事制度によるやりがい創出、社員とのコミュニケーションによるエンゲージメント向上等、社員のワークライフバランスに取組むことにより定着率の向上を目指しております。なお、新卒社員入社後3年経過時の継続就業率は、2026年3月末時点で91.3%となっており、情報通信業の平均72.8%(注)を上回っております。社員の高い定着率により外注比率を20%程度にコントロールし、その結果、社員による高い品質での安定的なプロジェクト運営が可能となっております。また、プロジェクトに参画する社員の比率を高くすることは、当社グループに多くのノウハウが蓄積されることになり、全体としての利益率の向上にもつながっております。 (注)「新規大卒就職者の産業分類別就職後3年以内の離職率の推移」(厚生労働省 令和7年10月発表) (3)サービス提供分野 主に、公共、通信、情報サービス、金融、製造その他の分野の開発業務を、ITベンダー、SIer、及び最終顧客から受託しております。分野別の売上高構成比率は以下のグラフのとおりです。 ① 公共分野 公共分野では、大手ITベンダーからの受託開発を中心に、官公庁向けのシステムや公共インフラ関連のシステムの開発を行っております。デジタル・ガバメント(注8)の中心である電子申請のシステム開発においては、2003年に大手ITベンダーから受注を開始し、法改正対応や各官公庁からの改善要望に合わせた開発実績を積み上げてまいりました。また、それ以外にも、介護事業所からの給付費の請求受付システム、地方自治体向けの助成金申請システム、公営競技において使用する投票受付・照会システム、各種金融機関と連携した購入・払戻システム等の開発に携わっており、小規模な保守開発から大規模なシステム刷新対応まで、蓄積した技術及び業務ノウハウを生かした信頼関係により、大手ITベンダーからの受託を継続しております。 (主な提供実績) 自治体向け電子申請システム、介護等事業者向け請求受付システム、政府の総合窓口システム、電子決裁システム、公共機関ビッグデータ業務支援、助成金申請システム ② 通信分野 通信分野では、大手通信キャリアが提供する独自の機能や新サービスの開発を、通信キャリアもしくは大手ITベンダーから受託しております。ショートメッセージサービス(注9)においては、長年その進化に合わせて、キャリア各社間の連携対応や、緊急地震速報の即時告知機能等の開発に携わりました。また、5G(注10)への対応、RADIUS認証(注11)、位置情報の通知・検索システム、IoTを駆使した貨物自動車の車載システムなど、通信キャリアにとって中核の技術要素による開発案件に携わったほか、法人向けのネットワーク構築サービスのカスタマコントロールシステム(注12)、各種提供サービスの基盤構築等、幅広い領域の開発を継続的に受託しております。 (主な提供実績) 携帯電話全国ネットワーク設計管理、音楽・ビデオクリップ配信システム、商用車用テレマティクスシステム、キャリア向け位置情報サービス、仮想ネットワーク構築・制御システム、顧客情報DWHシステム、端末設定Webシステム、Wi-Fiスポット向け認証システム、キャリア向けアプリ基盤システム ③ 情報サービス分野 情報サービス分野では、クラウドサービス(注13)事業者が提供するインフラ基盤の構築やシステム移行、大手出版社の記事レイアウトシステム、大手プロバイダの契約・請求管理システム等の開発を継続的に受託しているほか、近年では、大手ECサイトシステム(注14)のリニューアル統合、大手百貨店のポイントサービス統合、大手配送会社の配送状況管理システムの大規模リニューアル、大手化粧品メーカーの顧客管理統合等、近年のDX化の加速を背景とする大手企業の投資案件を中心に受託範囲を拡大しております。 (主な提供実績) クラウドサービス事業者向けインフラ構築、既存システムクラウド移行、プロバイダ向け基幹システム、個人/法人向けECサイト開発、TVショッピングECサイト開発、雑誌制作支援システム、百貨店向けポイントサービスシステム、宅配便配送状況管理システム、医療従事者向け会員サイト、化粧品メーカー向け顧客管理システム ④ 金融分野 金融分野では、銀行や証券会社のクラウドを活用したシステムの運用・保守、複数の業務を連携させるシステムの環境構築、銀行サーバへのアクセス制限を強化する仕組みの設計等、バックオフィスシステム(注15)の保守を中心に受託しております。入出金の処理を行う勘定系システムよりも、発生した取引に基づき、営業等の業務支援を行う情報系システムの開発を得意としております。 (主な提供実績) 信託銀行向け業務管理システム、確定拠出年金システム、証券システム運用監視、クレジットカード管理システム、銀行向け電子稟議システム、証券会社向けクラウド仮想基盤システム、生保向け業務支援システム、銀行向け業務支援システム、外資系生保業務支援システム ⑤ 製造その他分野 製造その他分野では、IoTの技術を使用し、産業機器や車載装備等に組み込まれるソフトウエアやアプリケーションの開発を行っております。具体的には、次世代のメーターパネル(注16)やカーナビゲーションに搭載するソフトウエアの開発、医療機器の測定値をWebで管理するシステム、測定機器や電力計等の産業計装置に組み込まれるファームウエア(注17)の開発、各種センサから受け取った情報の解析や制御を行う専用装置の開発等を受託しております。 連結子会社の知識工学株式会社は「製造」を得意分野としており、化学分析装置と通信を行い、データ取得・解析、リアルタイム表示を行うアプリケーション等、制御アプリケーションの開発実績を有しております。 また中小企業向けビジネスチャットサービス(注18)である「ChatCo!(チャトコ)」を自社開発し、サービス展開しております。ビジネスチャットとして、セキュリティ対策も含めた十分な機能を有しながら、企業規模に応じた定額制を採用し、低コストで導入できる強みを持ったサービスとなります。 (注1)SIerとは、情報システムのコンサルティング、設計、開発、運用等を一括請負する業者(システムインテグレーター)のことをいいます。 (注2)移動通信システムとは、携帯電話やスマートフォン等の持ち運び可能な通信機器との通信を実現するシステムのことをいい、第3世代移動通信システムを「3G」、第4世代移動通信システムを「4G」、第5世代移動通信システムを「5G」といいます。 (注3)パブリッククラウドとは、クラウドコンピューティング環境をインターネット経由で提供するサービスのことをいいます。 (注4)DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、データやデジタル技術を使って、顧客目線で新たな価値を創出していくことをいいます。 (注5)サーバリソースとは、ソフトウエア又はハードウエアを動作させるために必要なメモリ容量、ハードウエア容量、又はCPUの処理能力のことをいいます。 (注6)トランザクションデータとは、業務を遂行するに当たって発生した出来事を記録したデータのことをいいます。 (注7)アジャイル開発とは、ソフトウエア開発の一手法であり、短期間を一つのサイクルとして、必要な機能ごとに開発を進め、実際にリリースすることを繰り返す手法のことをいいます。 (注8)デジタル・ガバメントとは、サービス、プラットフォーム、ガバナンスといった電子政府に関するすべてのレイヤーがデジタル社会に対応した形に変革された状態と定義される、IT国家戦略の中心概念のことをいいます。 (注9)ショートメッセージサービスとは、携帯電話やスマートフォン同士で短いテキストによるメッセージを電話番号で送受信するサービスのことをいいます。 (注10)5Gとは、第5世代の移動通信システムのことであり、前世代(4G)に比較して、高速大容量、低遅延、多数同時接続が可能な通信システムのことをいいます。 (注11)RADIUS認証とは、様々なネットワーク上で、ユーザから認証要求を受け取り、情報を照合して、接続許可又は拒否等を行うことをいいます。 (注12)カスタマコントロールシステムとは、ユーザが専用ウェブサイト上で設定内容を確認したり、変更したりできるシステムのことをいいます。 (注13)クラウドサービスとは、従来ユーザが手元のコンピュータで利用していたデータやソフトウエアを、ネットワーク経由で提供するサービスのことをいいます。 (注14)ECサイトシステムとは、商品をインターネットを通して独自のウェブサイトで販売するシステムのことをいいます。 (注15)バックオフィスシステムとは、事務や管理等の業務系の機能を提供するネットワークシステムのことをいいます。 (注16)メーターパネルとは、ドライバーに車の様々な状態・情報を知らせるための各種計器を並べたパネルのことをいいます。 (注17)ファームウエアとは、機器に内蔵され、その機器を動作させたり制御したりするソフトウエアのことをいいます。 (注18)ビジネスチャットサービスとは、業務利用を目的として開発されたリアルタイムコミュニケーションツールで、業務の効率化、コミュニケーションの活性化、及び情報を安全に取り扱う機能を有したものをいいます。 [事業系統図] (注)連結子会社
経営方針・対処すべき課題4,547字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針 当社グループは、システム開発を通して社会に貢献する企業でありたいと願い、「技術とサービスで社会に貢献する」ことを経営方針としております。堅固な組織基盤のもと、当社グループの強みである高い技術力と、お客様に最適なシステムを提供するサービス力を通して、よりよい社会づくりに貢献してまいります。     「テラ」は情報の単位を表す用語に由来しております (2) 経営戦略等 新しい働き方の定着、DX市場の拡大、AIの急激な進歩及び新しい社会課題への対応等、経営環境及び競争環境が大きく変動する中、当社グループは時代の変化を見極め、迅速かつ的確に対応することで、売上及び利益の向上を図ります。 2027年3月期は、「信頼と成長の循環」という基本方針の下、3つの成長戦略を通じて着実な成長の実現に取組んでまいります。 具体的には、各分野において以下のように注力してまいります。 公共分野 DX(注1)の促進及び次世代インフラの整備を背景とする基幹システムのOSS化(注2)及びインフラのクラウド化等の大規模刷新を推進し、コスト削減と柔軟性の提供に注力してまいります。 通信分野 サービス競争の激化に伴う通信キャリアのアジャイル開発等(注3)の内製化支援に注力すると共に、積み重ねてきた通信分野固有の業務知識や開発技術を生かした通信キャリアからの直接取引拡大を視野に入れております。 情報サービス分野 産業界におけるビジネス変革に合わせたDX化が進む事により、ECサイトなどのデジタルマーケティング分野におけるシステム開発に必要なマイクロサービス(注4)技術やインフラ環境のマイグレーション(注5)に必要なクラウド技術や仮想化技術に注力してまいります。 金融分野 金融機関の業務効率化に向けた基幹システムの運用自動化や運用業務のデジタル化に向けた改善提案と実現に注力してまいります。 製造その他分野 自動車業界におけるEV(電気自動車)向け制御システムや最新メーターパネルの開発支援や製造業における現場のスマート化を推進するIoT技術などに注力してまいります。 (注1)DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、データやデジタル技術を使って、顧客目線で新たな価値を創出していくことをいいます。 (注2)OSS化とは、オープンソースソフトウエア化の略であり、ソフトウエアのソースコードを公開し、誰でも利用・改変・再配布等を可能にしているソフトウエアを利用して開発することをいいます。 (注3)アジャイル開発とは、ソフトウエア開発の一手法であり、短期間を一つのサイクルとして、必要な機能ごとに開発を進め、実際にリリースすることを繰り返す手法のことをいいます。 (注4)マイクロサービスとは、大規模なアプリケーションを、機能ごとに独立した小さなサービスに分割して構築する開発手法のことをいいます。 (注5)マイグレーションとは、既存のシステム環境をクラウドなどの最新の環境へ移行することをいいます。 (3) 経営上の目標の達成を判断するための客観的な指標 当社グループでは、事業規模と収益性の拡大を重視した経営指標を設定し、その達成を目指しております。当社グループの主力事業は、顧客からの受託によるシステム開発であり、開発部門の正社員を中心にチームを組成しております。このため、開発部門の従業員数は売上、利益達成の客観的な指標と位置付けております。開発部門の正社員数を毎期8%増加させることを原動力として売上、利益の拡大を図ってまいります。 (4) 経営環境 当社グループが属する情報サービス産業は、2026年3月9日にIDC Japan株式会社が発表した「国内ITサービス市場予想」によると、2026年以降も平均6.2%の成長を継続し、2030年の市場規模は10兆2,451億円に達すると予測されています。国内ITサービス市場では、既存システムのITモダナイゼーション支出が市場を牽引したほか、データ・AI活用に向けた環境整備に関連する支出が拡大しており、2030年にかけては、ITモダナイゼーションの更なる支出拡大に加え、データ・AIの実践利用に向けた支出拡大が見込まれており、当社事業においても需要は継続的に増加するものと考えております。 当社グループは、「技術とサービスで社会に貢献する」ことを経営方針とし、システム開発事業を通して社会に貢献する企業を目指しております。 事業は、システム開発事業の単一セグメントで構成されており、大手ITベンダーや大手SIerを経由した受託システム開発への参画、また最終顧客から直接受託したシステム開発を行っております。契約形態は、受託開発を請け負う形態と、社員を派遣する形態があり、請け負った開発の一部を協力会社に委託する場合もあります。 事業の分野は、公共、通信、情報サービス、金融、製造その他の5つであります。 公共分野 2021年9月1日にデジタル庁が創設され、全国民にデジタル化の恩恵が行きわたる社会を実現するため、インフラへの投資が期待されます。また新型コロナウイルス感染症がもたらした社会・価値観の変容に対して、国民が安全で安心して暮らせ、豊かさを実感できる強靱なデジタル社会の実現に向けて策定されたIT新戦略や、デジタル社会構造に向けた取組みを自治体の足並みをそろえて進める方針として策定された自治体DX推進計画、また、次世代インフラをはじめとする社会基盤の整備などにより、引き続き堅調なIT支出が見込まれます。 通信分野 新規事業者の参入や5G(第5世代移動通信システム)のサービスの普及によって新たなサービス競争が激化しており、またIoTの普及に伴い、モバイルネットワークはますますその重要性を増していることから、主要キャリアは継続した設備投資が見込まれます。 情報サービス分野 クラウドサービス需要の急増、ネット通販市場の更なる拡大やSNSを中心とした新たなチャネルへの移行、引き続き堅調なIT支出が予想されます。 金融分野 金融機関の業務効率化を目的にRPA(ロボットによる自動化)の本格的な活用が開始されていることや、デジタル化ニーズの拡大、キャッシュレスの推進、セキュリティリスクへの対応などに対するIT投資が引き続き活発になっております。 製造その他分野 製造業において、DXへの取組みが進むことが期待されます。働き方改革の影響を受けた深刻な人材不足に対応するため、またビジネスや日常生活をより便利で豊かにするためAIやロボット、IoT等の最新技術を用いるニーズは依然として高く、また自動車業界においてもEVの普及や自動運転技術などの技術革新が加速することから、投資が継続すると見込まれます。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 ① 受注拡大 既存顧客については、これまでの実績とさらなる技術力の向上により信頼関係を強化し、既存案件の拡大のみならず、新規プロジェクトへの参入を目指し、受注の拡大を図ります。新規顧客に対しては、求められる技術力を細やか、かつ迅速に提供できる開発体制を維持しつつ、これまでに培った技術力を十分に活用し、より大規模な案件に参入するための提案を積極的に推し進めてまいります。 ② 人材確保 IT技術者のニーズが高まり続け、同業他社との競争が激化する中、質の高いサービスを提供し続けるためには、優秀な人材の確保が必要不可欠であります。当社グループは、正社員を毎期8%増やすことを目標に積極的に採用活動を行ってまいります。また、採用した社員の定着率をさらに向上させるべく、健康経営に取組むほか、定期的な従業員満足度調査や意見収集を行い、働きやすい職場環境を提供すること及び多様で柔軟な働き方を制度化することで、長期的な人材確保にも注力いたします。加えて、柔軟なチーム編成を行える体制も強みとなるため、協力会社(外注先)との信頼関係の構築についても継続して推し進めてまいります。 ③ 人材育成 受注案件を成功させるためには、従来の技術に加え、新しい技術や高度な技術を担えるスペシャリスト、そして大規模プロジェクトを運営するプロジェクトマネジメント能力を持つ人材が求められます。当社グループは、これまで通り、資格取得を支援し、技術力向上に対する正当な評価を行い、全社的な技術レベルの向上を目指すだけでなく、新しい技術情報の調査や先端技術を用いたシステム構築を行うチームを設け、調査結果を社内に発信することで、変化の激しい経営環境に対応する力を養ってまいります。また、主体性、論理的思考といった人間力強化についても階層別教育や部内研修などの教育制度を整備し、社員の質的向上を進めてまいります。 ④ 収益力の強化 当社グループが受託する主要な分野である公共、通信、情報サービス、金融及び製造その他分野では、技術革新が絶えず、顧客のシステムに対する要求も高度化し続けております。当社グループはいち早く技術のトレンドをとらえ、顧客のニーズに最新の技術を用いたソリューションを提供することで他社との差別化を図り、収益力の強化を実現してまいります。 ⑤ 価格競争力の強化 高品質を確保しながら、価格競争力も強化するためにはプロジェクトの効率化が求められます。当社グループはそれぞれのプロジェクトで培った知識や、発生した課題とその解決方法を共有し、蓄積するシステム開発ノウハウを活用することで、効率化を推し進めてまいります。また、開発業務の一部を、国内の首都圏以外の地域で行うニアショア開発(注)に取組み、開発コストを削減することで、価格競争力の強化に注力してまいります。 (注)ニアショア開発とは、システム開発・運用管理などを国内の主に地方都市など別地域で行うことであります。 ⑥ 内部管理体制の強化 当社グループが継続的な成長を続け、企業価値を向上させるためには、コーポレート・ガバナンス体制及び内部管理体制をより一層強化する必要があると考えております。今後も業容の拡大に伴って人的補充を行い、有効な内部統制の整備と運用を推進し、経営の公正性及び透明性を維持するため、体制の強化に取り組んでまいります。 ⑦ 財務上の課題 現状においては、安定的に利益を計上しており、事業継続に支障をきたすような財務上の課題は認識しておりません。今後、資金需要が生じた場合は自己資金を充当する方針でありますが、自己資金で賄えない部分については金融機関からの借入やエクイティファイナンスも検討いたします。収益基盤の維持・拡大のため、引き続き、手許資金の流動性確保、金融機関との良好な取引関係の継続、各種コストの見直しを行い、財務基盤の強化を図ってまいります。
事業等のリスク7,791字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 本書に記載した当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の投資判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもリスク要因に該当しないと考えられる事項についても、投資家の投資判断上、有用であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に記載しております。 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項も慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生する可能性のあるリスクのすべてを網羅するものではありません。 当社グループは、グループのリスクを適切に認識し、損失発生の未然防止のため、リスク管理規程を制定しており、この規程に則り、リスク管理・コンプライアンス委員会を設置し、リスク管理体制の整備を行っております。同委員会では、リスク管理方針の策定、リスク対策実施状況の確認を定期的に行うとともに、重大なリスクが顕在化したときには、損失の最小化を図るための適切な措置の検討、審議を行っております。 (1) 市場環境に関するリスクについて ① 情報サービス産業における経営環境の変化について (顕在化可能性:低/影響度:中/顕在化の時期:特定時期なし) 情報サービス産業においては、顧客のIT投資が日本の経済情勢や景気動向の影響を受ける傾向にあります。当社グループでは各種情報収集による早期検知に加え、顧客との関係強化、継続的な新規顧客開拓を進めてまいりますが、日本経済が低迷、又は悪化する場合には、顧客のIT投資が減少する恐れがあり、当社グループの事業活動及び業績に影響を与える可能性があります。 ② 必要な技術の確保について (顕在化可能性:高/影響度:中/顕在化の時期:数年以内) 情報サービス産業においては、技術革新のスピードが極めて速く、特に生成AIの急速な進展に伴い、従来の開発手法や技術スタックを継続的に進化させていく必要があります。現在のDX推進においては、顧客接点を高度化するSoE(Systems of Engagement)領域と、基幹業務を支えるSoR(Systems of Record)領域の双方で、生成AIによる業務自動化やインテリジェント化を組み込むことが不可欠となっています。これらに対応するためには、要件変更に柔軟なアジャイル開発に加え、LLM(大規模言語モデル)の活用技術やプロンプトエンジニアリング、AIを前提とした新しいアプリケーション・アーキテクチャの習得による、抜本的なスキルシフトが求められています。 当社グループでは、生成AI等の先端技術の研究を進めるとともに、実プロジェクトへ積極的に投入し、実務を通じたノウハウ蓄積を図ることで、AI利活用を支えるインフラ整備や技術者の再教育(リスキリング)を強化しております。 しかしながら、生成AIの進化速度や技術的パラダイムシフトが当社グループの想定を大幅に超えて加速し、既存のビジネスモデルや開発体制が陳腐化した場合、あるいはAIガバナンスへの対応が遅れた場合、適切な顧客価値を提供できず、当社グループの事業活動及び業績に影響を与える可能性があります。 ③ 価格競争について (顕在化可能性:低/影響度:小/顕在化の時期:数年以内) 情報サービス産業においては、アジア諸国企業の日本進出も進み、価格競争が生じる可能性があります。 当社グループでは生産性向上に取組みつつ、提案力、技術力、営業力等の強化により、付加価値を顧客に対して提供し、単純な価格競争を回避していきたいと考えております。またニアショア開発やオフショア開発体制も導入し、低価格競争への対応も図ってまいりますが、かかる当社グループの施策が奏功しなかった場合、当社グループの事業活動及び業績に影響を与える可能性があります。 ④ 競合について (顕在化可能性:低/影響度:小/顕在化の時期:数年以内) 当社グループの事業は、特段の許認可が必要ないことから新規参入は比較的容易であります。しかしながら一定規模以上のシステム開発を高い品質で実施するには、システムの開発実績と業務ノウハウの蓄積が不可欠であり、当社グループと同等のサービス提供を実現することは容易でないと考えております。新しい技術の習得や事業規模の拡大により、システム開発実績や業務ノウハウの蓄積を継続して進め、市場からの信頼を獲得し競争力の維持に努めてまいりますが、競合企業の出現により競争が激化することで、当社グループの事業活動及び業績に影響を与える可能性があります。 ⑤企業買収について (顕在化可能性:低/影響度:中/顕在化の時期:特定時期なし) 企業買収が活性化する中で、当社グループが企業買収を実施、又は被買収企業となることがあります。当社グループとしては専門家との連携を深めるとともに、企業価値の増大に努めてまいりますが、企業買収の相手先や内容によっては、当社グループとのシナジーの創出に時間を要し、当社グループの事業活動及び業績に影響を与える可能性があります。 (2) 当社グループ事業に関するリスクについて ① 人材の確保、育成について (顕在化可能性:低/影響度:中/顕在化の時期:数年以内) 当社グループの提供するサービスは、人材、特に情報処理技術者の能力や資質に大きく依存しております。当社グループは人材こそが他社との差別化のキーであると位置付け、有能な技術者、業務ノウハウの保有者、管理者等の確保・育成に努めております。 具体的には、人材確保に関しては、新卒、即戦力である中途採用による技術者確保に努めております。人材育成に関しては、まず新卒採用者に対しては、IT基礎を学ぶ入社前研修を実施しております。入社後は、専任講師による技術者育成カリキュラムに基づいた集合研修を行い、配属後は各事業部において、OJTにより実務を通した研修を実施しております。また、若手・中堅社員に対しては、社内技術研修会の実施や社外研修への参加等を行い、技術力向上を図っております。そして、全社員に対して等級ごとに期待される役割・人物像を定義し、それに合わせた階層別研修やヒューマンスキル研修を実施することで、人間力、マネジメント力の育成を図っております。 当社グループでは、以上のような施策を実施することで、事業拡大に必要な人材の確保・育成に努めておりますが、かかる施策が当社グループの計画通り行えなかった場合、当社グループが受注した案件に対応し得る十分な体制を確保できなくなり、当社グループの事業活動及び業績に影響を与える可能性があります。 ② 外注に関するリスク (顕在化可能性:低/影響度:中/顕在化の時期:数年以内) 当社グループはシステム開発の業務の一部を、柔軟な人員確保のため、又は原価の低減を図るために協力会社(外注先)に委託しております。当社グループとして既存外注先との連携強化と外注先の継続的な開拓を進めるとともに、社員採用の強化により外注比率の適正化に努めてまいりますが、特定の外注先に依存しており何らかの理由により外注先からの供給が不安定になった場合や、コストの高騰や品質の低下により必要な技術者を適切に確保できない場合は当社グループの事業活動及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 売上原価について (顕在化可能性:低/影響度:中/顕在化の時期:数年以内) 当社グループの売上原価の大部分は、技術者に係る人件費・外注費で構成されております。 当社グループ社員の人件費は固定費であり、当社グループの受注量が急減して稼働率が低下した場合においても、それに応じて技術者に係る人件費が減少するわけではありません。当社グループは、顧客との長期的・安定的な取引関係を構築し、また事業内容や顧客の多様化を図ることで、外部環境の変化に左右されにくい収益構造の構築に努めておりますが、当社グループの受注量が急減した場合、当社グループの収益性が悪化する可能性があります。 また、業界全体で技術者不足が発生した場合、協力会社(外注先)から単価の値上げを求められる可能性があります。その場合、当社グループは販売単価の値上げを顧客に対して求めていく方針でありますが、当該値上げ分を顧客への販売単価に転嫁できなかった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ④ 特定顧客への依存度について (顕在化可能性:低/影響度:小/顕在化の時期:数年以内) 当社グループの売上高は、上位2社(富士通株式会社及びTIS株式会社)の顧客売上比率が約3割と特定顧客への依存度が比較的高い状態となっております。特定顧客種向け売上高比率が高いことは、当社グループの強みであり、特徴でもありますが、特定顧客におけるIT投資行動の変化や経営変動、事業環境の急変、制度変更等によって当社グループの事業活動及び業績に影響を与える可能性があります。当社グループとしては、最終顧客との直接取引を含む多様な分野の大手顧客との取引を拡大してまいります。 ⑤ 開発工数の増加等を要因とする不採算案件の発生、及びサービスの不具合、瑕疵について (顕在化可能性:低/影響度:中/顕在化の時期:特定時期なし) 当社グループでは、開発工数の増加等を要因とする不採算案件が発生する場合があります。また、納品・検収完了後において重大な不具合・瑕疵等が発見された場合には、当社グループに対する取引先の信頼を失う可能性があり、また不具合・瑕疵対応費用の発生や訴訟の発生等により、当社グループの事業活動及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、賠償責任保険へ加入するだけでなく、品質マネジメントシステム(ISO9001)を構築し継続的な改善を行うとともに、業務や研修を通じた継続的な技術力の強化、大規模プロジェクトの受注前審査とモニタリングの強化を通じて、開発工数増大の回避、不具合、瑕疵の防止、早期発見、解消に努めてまいります。 ⑥ 安全衛生管理について (顕在化可能性:中/影響度:小/顕在化の時期:特定時期なし) 当社グループでは、適正な労務管理に努めておりますが、システム開発においては、当初計画にない想定外の事象の発生により、品質や納期を守るため長時間労働が発生することがあります。当社グループでは、大規模プロジェクトの受注前審査や、各プロジェクトでの属人化の防止対策、管理部門による残業時間確認等、従業員の健康問題につながることのないようプロジェクト監視しておりますが、やむを得ずこのような事象が発生した場合、労働生産性の低下等により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) その他のリスクについて ① 法的規制及びコンプライアンスに関するリスクについて (顕在化可能性:低/影響度:中/顕在化の時期:特定時期なし) 当社グループは、様々な関係法令や規制の下で事業活動を展開しております。法令違反等が発生した場合、また新たな法規制が追加された場合等には、社会的信用の低下や取引先からの損害賠償請求等により、当社グループの事業活動及び業績に影響を及ぼす可能性があります。このため当社グループでは、コンプライアンス基本方針及び企業倫理コードに基づき、コンプライアンス体制を構築し、雇用形態にかかわらず全従業員への教育、法令遵守の徹底に取組んでおります。またコンプライアンス規程に基づき、当社グループ全体のコンプライアンス上の重要な問題を審議し、防止策の推進、再発防止策の決定等を通じて浸透を図っております。特に、請負、情報サービス産業の重要課題である請負・派遣適正化については、「適正な請負業務の実施要領」「適正な派遣業務の実施要領」を定め、個別のリスク管理体制を構築し、適切な運用に努めております。これら法令遵守状況や法令改正については専門家と連携及びリスク管理・コンプライアンス委員会において定期的に確認しております。加えて内部通報制度の導入やコンプライアンスアンケートの実施により違法行為を早期に発見する仕組みを構築するとともに、法令遵守意識を高めております。万が一、法令違反等が発生した場合には公正かつ厳正な対処をいたします。 ② 知的財産権の保護に関するリスクについて (顕在化可能性:低/影響度:中/顕在化の時期:特定時期なし) 近年、情報サービス産業においては、自社技術保護のための特許申請が増加する傾向にあります。当社グループも自社技術保護、他社との差別化及び競争力のあるサービスを永続的に提供するため、知的財産権の取得・保護活動を行っていく方針であります。当社グループの知的財産権が第三者によって侵害された場合、当社グループは知的財産権の保護のため、かかる侵害者に対する訴訟及びその他防衛策を講じるなど、当該対応に経営資源を割くことを余儀なくされることになり、当社グループの事業活動及び業績に影響を与える可能性があります。 また、当社グループでは、知的財産管理規程等を定め、専門家とも連携して第三者の知的財産権を侵害しないよう努めており、現時点において侵害はないものと認識しておりますが、当社グループがサービスを提供する上で第三者の知的財産権を侵害していることが発覚した場合、当社グループへの損害賠償請求、信用の低下により、当社グループの事業活動及び業績に影響を与える可能性があります。 ③ 個人情報・機密情報漏えいに関するリスクについて (顕在化可能性:低/影響度:中/顕在化の時期:特定時期なし) 当社グループは、業務に関連して顧客や取引先等の個人情報及び機密情報を取り扱う場合があります。当社グループでは、情報管理に関する全社的な取組みとして、情報セキュリティマネジメントシステムを構築し、内部情報管理規程をはじめとする諸規程を制定するとともに、社内教育等により、情報管理への意識向上の施策を実施しております。 当社グループにおいては、ICカードによる入室制限、個人情報・機密情報書類を格納したキャビネットの施錠管理、ファイルフォルダへのアクセス制限、外部記憶媒体への書き込み制限等を行い、情報漏えいの防止に努めております。当社グループ社員が顧客の事業場に常駐して作業を行う場合は、顧客の情報管理体制に従っております。また、個人情報につきましては、個人情報保護方針の公表、プライバシーマーク認証の取得等を行っております。 以上のような施策により、当社グループは個人情報・機密情報の漏えい防止に努めておりますが、万が一、個人情報・機密情報が外部に漏えいするような事態となった場合には、当社グループの信用失墜による売上の減少又は損害賠償による費用の発生等により、当社グループの事業活動及び業績に影響を与える可能性があります。 また、当社グループは業務の一部について外部委託を活用しておりますが、協力会社(外注先)も顧客や取引先等の個人情報及び機密情報を取り扱う場合があるため、協力会社(外注先)に対しても誓約書の入手や研修の実施等、当社グループの役職員と同様の管理を実施しております。しかしながら、協力会社(外注先)による情報漏えいが発生した場合、それが協力会社(外注先)に起因するものであっても、当社グループの信用の失墜、損害賠償の請求等が発生する可能性があり、当社グループの事業活動及び業績に影響を与える可能性があります。 ④ 情報システムトラブルについて (顕在化可能性:低/影響度:中/顕在化の時期:特定時期なし) 当社グループは、社内のコンピュータシステムに関して、事業継続マネジメント(BCP)を運用することにより災害対策を講じておりますが、地震や火災などの災害、コンピュータ・ウイルス、電力供給の停止、通信障害、通信事業者に起因するサービスの長期にわたる中断や停止、現段階では予測不可能な事由によるシステムトラブルが生じた場合、当社グループの事業活動及び業績に影響を与える可能性があります。 ⑤ ハラスメントリスクについて (顕在化可能性:低/影響度:小/顕在化の時期:特定時期なし) 当社グループは、人材中心の業界であり、現場常駐型のプロジェクトもあるため、顧客との関係やプロジェクト内部の人間関係が見えづらい側面があります。ハラスメント防止教育、及び幹部社員への定期的な研修等によりハラスメントに対する意識の向上を図るとともに、コンプライアンスアンケートや内部通報制度を通じて継続的にモニタリングを行い、ハラスメントの予防と早期発見に努めております。しかしながら、実際にハラスメントが発生した場合、労働意欲の低下や慰謝料の請求等が発生する可能性があり、当社グループの事業活動及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 風評リスクについて (顕在化可能性:低/影響度:小/顕在化の時期:特定時期なし) 当社グループのサービスや役職員に対して根拠ない噂や悪意を持った評判等を流布された場合には、当社グループの社会的信用が低下し、当社グループの事業活動及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、社内に向けては風通しのよい組織風土の醸成に努めるとともに、従業員満足度調査での定期観測、コンプライアンスアンケート、内部通報制度を通じて兆候を察知するように努めております。 ⑦ 大株主について (顕在化可能性:低/影響度:中/顕在化の時期:特定時期なし) 当社の代表取締役である宮本一成は、自身の資産管理会社である株式会社ネッツの所有する株式も含めて当連結会計年度末現在で59.79%を保有する大株主であります。何らかの事情により大株主である同氏の株式が急激に増減した場合、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。 なお、同氏は、安定株主として引き続き一定の議決権を保有し、その議決権行使に当たっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針としております。 ⑧ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について (顕在化可能性:高/影響度:中/顕在化の時期:数年以内) 当社グループでは、当社グループの役員及び従業員等に対するインセンティブを目的とし、新株予約権を付与しており、当連結会計年度末現在における発行済株式総数(1,801,000株)に対する潜在株式数(171,000株)の割合は9.5%となっております。これらの新株予約権が行使された場合には、当社の株式が発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)5,806字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態の状況 (資産) 当連結会計年度末における流動資産は3,225,698千円となり、前連結会計年度末に比べ231,907千円増加いたしました。これは主に売掛金の回収等により現金及び預金が241,295千円増加したことによるものであります。固定資産は378,655千円となり、前連結会計年度末に比べ16,093千円増加いたしました。これは主に繰延税金資産等の増加により投資その他の資産が15,666千円増加したことによるものであります。 この結果、総資産は、3,604,353千円となり、前連結会計年度末に比べ248,001千円増加いたしました。 (負債) 当連結会計年度末における流動負債は808,102千円となり、前連結会計年度末に比べ53,293千円減少いたしました。これは主に買掛金が51,197千円減少したことによるものであります。固定負債は42,812千円となり、前連結会計年度末に比べ984千円増加いたしました。これは主に退職給付に係る負債が1,444千円増加したことによるものであります。 この結果、負債合計は、850,915千円となり、前連結会計年度末に比べ52,309千円減少いたしました。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産合計は2,753,437千円となり、前連結会計年度末に比べ300,310千円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益412,780千円及び剰余金の配当112,470千円によるものであります。 この結果、自己資本比率は76.4%(前連結会計年度末は73.1%)となりました。 ② 経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、一部に弱めの動きもみられますが、緩やかに回復しております。企業収益は改善傾向にあり、業況感は良好な水準を維持しております。一方で、先行きについては、米国の通商政策の影響による下振れリスクや金融資本市場の変動の影響等、依然として不透明な状況が続いております。 このような環境の中で、当社グループでは「技術とサービスで社会に貢献する」を経営方針として、企業価値の向上に努めております。社会性の高いシステムの開発で培われた技術力、安定した顧客基盤、継続的な取引サイクル、及び高いプロパー(自社社員)比率による安定的なプロジェクト運営という当社グループの強みを伸ばし、活かすことで、着実な成長の実現に取り組んでまいりました。 以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高4,749,023千円(前期比8.2%増)、営業利益555,566千円(前期比9.6%増)、経常利益565,416千円(前期比8.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益412,780千円(前期比10.2%増)となりました。 当社グループは、システム開発事業の単一セグメントでありますが、分野別の状況は以下のとおりです。 a.公共分野 公共分野では、大手ITベンダーからの受託開発を中心に、官公庁向けのシステムや公共インフラ関連のシステムの開発を行っております。大規模案件の中には、3~4年で開発→運用保守→次期開発のサイクルが存在するものがございますが、当連結会計年度は大規模案件の次期開発までの端境期にあります。この結果、当連結会計年度の公共分野の売上高は713,243千円(前期比3.1%減)となりました。 b.通信分野 通信分野では、大手通信キャリアが提供する独自の機能や新サービスの開発を、通信キャリアもしくは大手ITベンダーから受託しております。当連結会計年度は大手ITベンダー経由の取引は、携帯電話料金値下げを起因とする保守案件への投資縮小や、DX推進に伴う内製化の進展により減少しましたが、一方で内製化に伴う通信キャリアとの直接取引は増加させることができました。この結果、当連結会計年度の通信分野の売上高は706,566千円(前期比32.0%増)となりました。 c.情報サービス分野 情報サービス分野では、クラウドサービス事業者が提供するインフラ基盤の構築やシステム移行、大手出版社の記事レイアウトシステム、大手プロバイダの契約・請求管理システム等の開発を継続的に受託しているほか、近年のDX化の加速を背景とする大手企業の投資案件を中心に受託範囲を拡大しております。当連結会計年度は大手顧客からの案件受注及び拡大を順調に進めることができました。この結果、当連結会計年度の情報サービス分野の売上高は1,720,380千円(前期比8.5%増)となりました。 d.金融分野 金融分野では、銀行や証券会社のクラウドを活用したシステムの運用・保守、複数の業務を連携させるシステムの環境構築、銀行サーバへのアクセス制限を強化する仕組みの設計等、バックオフィスシステムの保守を中心に受託しております。当連結会計年度は金融システム更新案件が終了したものの、既存案件が体制拡大するとともに決済サービス案件を開始しております。この結果、当連結会計年度の金融分野の売上高は547,855千円(前期比0.3%減)となりました。 e.製造その他分野 製造その他分野では、IoTの技術を使用し、産業機器や車載装備等に組み込まれるソフトウエアやアプリケーションの開発を行っております。当連結会計年度は商社向け案件や製造メーカー向け案件などを新たに開始することができました。この結果、当連結会計年度の製造その他分野の売上高は1,060,977千円(前期比8.2%増)となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、法人税等の支払額増加等の要因により一部相殺されたものの、税金等調整前当期純利益が565,416千円(前期比8.7%増)と増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ205,028千円増加し、当連結会計年度末には1,910,246千円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果得られた資金は377,876千円(前期は430,929千円の獲得)となりました。これは主に、増加要因として税金等調整前当期純利益565,416千円、減少要因として法人税等の支払額179,578千円等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は56,426千円(前期は67,805千円の使用)となりました。これは主に、定期預金の預入による支出36,224千円、有形固定資産の取得による支出20,708千円等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は116,422千円(前期は56,192千円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払額112,470千円等によるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当社グループの事業の生産実績は販売実績とほぼ一致しているため、記載を省略しております。 b.受注実績 当連結会計年度の受注実績は次のとおりであります。なお、当社グループはシステム開発事業の単一セグメントであります。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2025年4月1日  至 2026年3月31日) 受注高 (千円)   前年同期比(%)   受注残高 (千円)   前年同期比(%) システム開発事業   4,945,921   108.4   1,056,146   122.9 合計   4,945,921   108.4   1,056,146   122.9 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。なお、当社グループはシステム開発事業の単一セグメントであります。分野別に示すと、次のとおりであります。 分野の名称   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 金額(千円)   前年同期比(%) 公共   713,243   96.9 通信   706,566   132.0 情報サービス   1,720,380   108.5 金融   547,855   99.7 製造その他   1,060,977   108.2 合計   4,749,023   108.2 (注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先   前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 金額 (千円)   割合 (%)   金額 (千円)   割合 (%) TIS株式会社   800,050   18.2   844,136   17.8 富士通株式会社   986,120   22.5   746,662   15.7 ソフトバンク株式会社   -   -   481,913   10.1 (注)前連結会計年度のソフトバンク株式会社につきましては、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.財政状態に関する認識及び分析・検討内容 当連結会計年度の財政状態の状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」に記載したとおりであります。 安定した事業運営のもと、借入金を全額返済しております。 自己資本比率は、前連結会計年度末の73.1%から3.3ポイント上昇の76.4%となり、成長投資を可能とする財務健全性を堅持しております。 b.経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 当連結会計年度の経営成績の状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の状況」に記載したとおりであります。 従業員数は安定した採用を継続したこと等により、前期比4.6%増の363名となりました。社内リソース充実による付加価値の高いサービスの提供やトラブルを未然に防ぐ施策の推進等により、売上総利益率は前期比0.8ポイント増の24.7%に向上しました。研究開発費の計上や会社規模拡大に伴う管理部門の強化等による販売費及び一般管理費の増加があったものの、営業利益は前期比9.6%増の555,566千円となり、営業利益率も前期比0.1ポイント増の11.7%となりました。 c.経営成績等に重要な影響を与える要因について 当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因については、「第2.事業の状況 3 事業等のリスク」に記載したとおりであります。 ② キャッシュ・フローの分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載したとおりであります。 当連結会計年度のフリーキャッシュ・フロー(※)は、321,450千円の黒字となりました。これは利益成長及び安定的なキャッシュ創出力が高まったことによるものと考えております。 ※フリーキャッシュ・フロー=営業活動によるキャッシュ・フロー+投資活動によるキャッシュ・フロー b.資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループの資金需要につきましては、営業活動においては、人件費及び外注費等の運転資金が主な内容になります。その他、働き方改革を推進するため設備の更新等を目的とした設備投資を実施しております。資金需要につきましては、主に営業キャッシュ・フローを原資とし、金利動向や株式マーケットの状況を勘案し、必要に応じて金融機関からの借入金及びエクイティファイナンスにより資金調達することとしています。 なお、当連結会計年度末における有利子負債残高はなく、現金及び現金同等物の残高は1,910,246千円であります。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ④ 経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、顧客からの受託によるシステム開発を主たる事業としております。受託開発では開発部門の正社員を中心にチームを組成することになります。よって開発部門の従業員数が売上、利益達成の客観的な指標となります。開発部門従業員数を毎期8%増加させることを目標としており、当連結会計年度の開発部門従業員数は342人(前期末比4.0%増)と目標未達となりましたが、引き続き採用の強化と定着率の向上を図ってまいります。 項目   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 開発部門従業員数(人)   342

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