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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

グロースエクスパートナーズ

Growth X Partners, Inc.244A · Growth · 情報・通信業

大手企業のDXを伴走支援するコンサル・開発会社。出島型アプローチで顧客内に変革組織を作り、ITと組織の両面から変革を支援。

概要

グロースエクスパートナーズは、2008年に東京都で創業したIT企業である。大手企業向けにデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援する「エンタープライズDX事業」を展開し、コンサルティングからシステム開発、プロダクト販売までを手がける。2025年8月期の連結売上高は51億円、営業利益8億円、従業員246名。持株会社体制のもと、複数の子会社が専門領域を分担し、ヘルスケア、小売、モビリティなど幅広い業界のリーディングカンパニーと取引する。

エンタープライズDX事業の3つのカテゴリー

当社グループは「エンタープライズDX事業」の単一セグメントであり、事業を3つのカテゴリーに分類する。DX推進支援事業はコンサルティングからアプリケーション開発・クラウド活用まで総合的に支援する中核事業で、子会社のGraatとGxPが担う。DX支援プロダクト・サービス事業は、Atlassian社のコラボレーションソフトウェアやFresche社のIBM i資産可視化ツールなどのプロダクト販売に加え、自社のDXテクノロジーアセット「GxDiste」のライセンス提供を行う。デジタルサービス共創事業は、顧客と共同でデジタルサービスを開発し、レベニューシェアで収益を得るモデルで、ニプロ株式会社との医療機器管理ソフトウェアや自社プロダクト「GxRaptor」が該当する。2025年8月期の売上高51億円のうち、DX推進支援事業が大部分を占めるが、プロダクト・サービス事業と共創事業の拡大によりストック収益の比率が高まっている。

出島型アプローチとデータ駆動型プラットフォーム

当社グループのDX支援の特徴は「出島型アプローチ」と「データ駆動型プラットフォーム」の2つだ。出島型アプローチとは、顧客企業の本社から独立した組織を設け、外部の専門性を取り込みながらイノベーションを起こす手法で、ニプロ株式会社のIT子会社設立(2016年)や三越伊勢丹ホールディングスのDX子会社「IM Digital Lab」設立(2019年)に結実した。データ駆動型プラットフォームは、既存のIT資産からデータを活用し、新たなデジタルサービスを迅速に立ち上げる基盤である。大成建設向け「X-grab」では7,000社7万人が利用する基幹システムを刷新し、三越伊勢丹向け「ビジネスプラットフォーム」では開発スピードが4倍になった。これらのノウハウはDXテクノロジーアセットとして蓄積され、自社プロダクト「GxDiste」に結実している。

顧客基盤と収益構造の特徴

当社グループの顧客は、ヘルスケア、小売・流通、モビリティ、通信、建設、製造、金融など多岐にわたる業界のリーディングカンパニーである。エンタープライズ顧客数(売上高1,000億円以上かつ創業50年以上)は2025年8月期時点で21社。年間取引金額1億円以上の顧客が9社、うち2億円以上が6社と、大口顧客への依存度が高い。顧客維持率は86.6%で、継続的な取引によりストック性の高い収益構造が確立されている。新規顧客はDXコンサルティングから始まり、関係が深まると共同開発や出島組織の運営へと発展する。この深耕戦略により、既存顧客からの取引拡大が成長を牽引しており、2025年8月期の売上高は前期比15.0%増の51億円に達した。

業界の中での役割はエンタープライズ企業向けDX支援サービス事業者にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
51億円
営業利益
8億円
営業利益率
15.7%
純利益
6億円
2025/8 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01エンタープライズ企業(大手企業)主力

ヘルスケア、小売・流通、モビリティ、通信、建設、製造、金融などの業界リーディングカンパニーを主な顧客とし、DX戦略の立案からシステム開発・運用までを一貫支援。出島型アプローチによる組織変革とデータ駆動型プラットフォーム構築を強みとし、顧客の自走型DX組織化を伴走する。

主要顧客ニプロ、三越伊勢丹ホールディングス、大成建設

主な製品・サービス3
データ駆動型プラットフォーム
既存システムのデータを活用し、新規デジタルサービスを迅速に立ち上げるための基盤。業界のデータモデルやセキュリティモデルを組み込み、運用自動化機能を備える。
GxDiste
基幹・オンプレミスに蓄積したデータ活用を支援する自社サービス。DXテクノロジーアセットのライセンス提供によりスケーラブルな収益を得る。
GxRaptor
社内外のデータを自然言語で横断検索し、ビジネスモデルの洗練を支援するコンシェルジュサービス。

製品と技術

Atlassian製品と開発生産性向上ツール

当社グループはAtlassian社と2010年にパートナー契約を締結し、以来、アジャイル開発チーム向けのコラボレーションソフトウェア(Jira、Confluence等)の販売・導入支援を行っている。DX支援プロダクト・サービス事業の中核をなし、同社製品は顧客の開発プロセス可視化と効率化に貢献する。さらに、GRSを通じてFresche Solutions社の「X-Analysis Advisor」を提供。これはIBM i(AS/400)に特化したアプリケーション可視化・解析ツールで、レガシー資産のモダナイズに欠かせない。また、Retool社のローコードツールも販売し、データベースやAPI連携を容易にして内製開発のハードルを下げる。これらのプロダクトは人的リソースに依存せずスケーラブルな収益源であり、2025年8月期は前期比で販売が拡大した。

自社プロダクトGxDisteとGxRaptor

当社グループは「データ駆動型プラットフォーム」を実現するシステム基盤を資産化し、自社サービス「GxDiste」として提供する。GxDisteは基幹システムやオンプレミスに蓄積されたデータを活用するためのプラットフォームで、顧客は既存IT資産を活かしながら新しいデジタルサービスを迅速に立ち上げられる。2025年8月期には地図・航空写真の空間情報を扱うデータ駆動型プラットフォームの構築にも着手した。また、デジタルサービス共創事業の自社プロダクト「GxRaptor」は、社内の内的データとWeb上の外的データを自然言語で検索できるコンシェルジュサービスであり、ビジネスモデルの洗練を支援する。これらのプロダクトはDXテクノロジーアセットのライセンス収益化を進める重要な要素で、継続的な機能拡張が行われている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

情報・通信業のなかでの位置

成長企業支援に特化、投資収益

グロースエクスパートナーズは情報通信業に属し、成長企業への投資やコンサルティングを提供。同業のVRain SolutionやCocoliveはクラウドやライブ配信と異なるため、独自のポジション。投資先の価値向上と出口戦略により収益獲得を目指す。市場の変動に影響を受けやすいが、高い専門性が強み。今後の成長には投資先の選定能力と市場環境の好調が不可欠。

強み

  • IT・通信分野の深い知見で、投資先企業への支援が強み。
  • 業界内の幅広いネットワークで有望企業へのアクセスを確保。
  • クラウドやAIなど成長市場に特化し、高いリターンを狙う。
  • 状況に応じた投資手法でリスク管理と収益最大化を両立。

課題

  • 投資先の業績不振や市場変動により収益が大きく変動。
  • 多くの投資ファンドが参入し、優良案件の獲得競争が激化。
  • IPOやM&Aの環境悪化時には投資回収が困難になる可能性。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

情報・通信業の時価総額近傍。太字がグロースエクスパートナーズ

時価総額で並べると、掲載11社のなかで5番目にあたる。

#企業時価総額PER
14270BeeX42億円10.3倍
2441ANE41億円8.2倍
33682エンカレッジ・テクノロジ41億円18.5倍
43744サイオス41億円11.6倍
5244Aグロースエクスパートナーズ40億円8.5倍
63807フィスコ40億円8700.0倍
75257ノバシステム40億円11.7倍
8228Aオプロ39億円14.2倍
9483Aテラテクノロジー39億円9.2倍
104056ニューラルグループ39億円
114811ドリーム・アーツ38億円40.4倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 18件

2008年創業とアジャイル開発支援への転機

2008年7月、東京都千代田区にグロースエクスパートナーズが設立され、企業向けのITを活用した事業変革支援を開始した。翌2009年11月にはニプロ株式会社および株式会社三越伊勢丹システム・ソリューションズとの資本業務提携を締結し、医療・流通分野での支援を拡大。2010年4月、アジャイル開発を支援するツール需要に応え、豪州Atlassian Pty Ltdとパートナー契約を結び、同社製品の販売を開始した。この契約は後のDX支援プロダクト事業の基盤となる。創業から3年間で大手企業との関係構築とアジャイル開発分野への特化を進め、現在の事業モデルの原型が形作られた。

子会社設立と事業領域の拡大(2012~2016年)

2012年5月、レガシーIT資産活用を支援する子会社「ジーアールソリューションズ(GRS)」を設立。続いて2014年9月には新設分割により「グロース・インク(GRI)」を設立し、Webサイトやアプリケーションの企画開発を本格化。2015年3月には小売向け店頭調査システム「ミエルカ」を手がける子会社「ミエルカ」を設立した。2016年6月にはニプロ株式会社の医療用ソフトウェア子会社設立に際し、当社取締役が代表取締役社長に就任するなど、ニプログループのIT支援体制を構築。同年8月には株式買収により組込みハードウェアに強い株式会社コムデックを子会社化し、技術領域を拡大した。この時期に子会社群によるグループ体制の基礎が固まった。

持株会社体制への移行と提携の加速(2018~2020年)

2018年10月、GRSがカナダのFresche Solutions社と国内総代理店契約を締結し、IBM i資産可視化ソフト「X-Analysis Advisor」の販売を開始。同年11月、当社は持株会社体制へ移行し、アジャイル開発・DXプロダクトを担う「GxP」、コンサルティングを担う「Graat」を新設分割により子会社化した。2019年10月には三越伊勢丹ホールディングスとの業務提携と同社DX子会社「IM Digital Lab」への役員参画、さらにクアルトリクス社とのアライアンス契約を締結し、顧客体験向上サービスを提供開始。2020年12月にはIT戦略支援の株式会社フルストリームソリューションズに出資し関連会社化。持株会社体制下でグループ機能を整理するとともに、外部との協業を加速させた。

近年の資本業務提携と完全子会社化(2021年以降)

2021年3月、次世代モビリティ社会の開発支援を目的に豊田通商株式会社と資本業務提携を締結。同年5月にはミエルカの株式を追加取得し完全子会社化、ビッグデータ解析やAI学習サービスを新たな事業として取り込んだ。同年8月にはテックベンチャーへの投資・協業のため株式会社アイティーファームと資本業務提携を締結。一連の動きにより、モビリティ分野への進出、データ分析能力の強化、スタートアップとの連携を実現した。2025年8月期の売上高は51億円に達し、営業利益8億円、親会社株主に帰属する当期純利益6億円と過去最高を更新。グループ全体の収益力が向上している。

年表18件を開く

2000年代

  • 2008年7月創業東京都千代田区に当社設立、企業向けにITを活用した事業変革を支援するサービスの提供を開始
  • 2009年11月ニプロ株式会社と資本・業務提携契約を締結し、ITを用いた新規事業創出及び社内業務改善を支援するサービスの提供を開始
  • 2009年11月株式会社三越伊勢丹システム・ソリューションズと資本業務提携契約を締結し、相互の競争力向上及び顧客満足の最大化を目的としたデジタルサービスの開発支援を開始

2010年代

  • 2010年4月アジャイル開発(*1)を支援するコンサルティングサービス提供先において活用されるツールの提供を強化するため、豪州Atlassian Pty Ltd.(以下Atlassian)とパートナー契約を締結し、同社製品の販売を開始
  • 2012年5月子会社としてジーアールソリューションズ株式会社(以下GRS)を設立し、レガシーIT資産(*2)を活用する仕組みづくりを支援するサービスを提供開始
  • 2014年9月子会社として新設分割にてグロース・インク株式会社(以下GRI)を設立し、 Webサイトやアプリケーション(*3)の企画、開発及び運用を開始
  • 2014年12月東京都新宿区(新宿野村ビル24階)に本社移転
  • 2015年3月子会社として株式会社ミエルカ(以下ミエルカ)を設立し、小売業向け店頭調査支援システム「ミエルカ」の開発及び運営などマーケティング支援サービスを移管
  • 2016年6月ニプロ株式会社の医療用ソフトウェア開発子会社、ニプロシステムソフトウェアエンジニアリング株式会社(現 ニプロデジタルテクノロジーズ株式会社)の設立に際して、当社取締役が同社の代表取締役社長に就任するなど、ニプログループが提供する医療関連製品・サービスに関してITの観点から支援する体制を構築
  • 2016年8月M&A株式買収により、組込みハードウェア(*4)に強みをもつ株式会社コムデックを子会社化
  • 2018年10月GRSにて加国Fresche Solutions Inc.(以下Fresche)と国内総代理店契約を締結し、IBM i (AS/400)特化型アプリケーション可視化/解析ソフトウェア「X-Analysis Advisor(エックスアナリシスアドバイザー)」を発売開始
  • 2018年11月当社は持株会社体制へ移行し、アジャイルなシステム開発・運用及びDX支援プロダクト提供を行う 株式会社GxP(以下GxP)、並びに企業のIT及び組織の変革を実現するためのコンサルティングを行うグロース・アーキテクチャ&チームス株式会社(以下Graat)を、新設分割によりそれぞれ子会社として設立
  • 2019年10月三越伊勢丹グループのDX(*5)支援を目的とし、株式会社三越伊勢丹ホールディングスと業務提携契約を締結するとともに、同社がその目的で設立した、子会社株式会社IM Digital Lab(アイムデジタルラボ)の社外取締役として、当社取締役2名が就任し、経営に参画
  • 2019年10月GRSにて 米国Qualtrics International Inc.の日本法人 クアルトリクス合同会社とアライアンス契約を締結、企業の顧客体験(CX:カスタマーエクスペリエンス)(*6)向上を支援するためのワンストップサービス(*7)を提供開始

2020年代

  • 2020年12月創業顧客企業のITに関する戦略立案・企画から運用まで支援する株式会社フルストリームソリューションズ(以下フルソル)の発足に伴い一部出資し、関連会社とする(出資比率33.3%)
  • 2021年3月次世代モビリティ社会(*8)の実現に向けた開発支援を行うため豊田通商株式会社と資本業務提携契約を締結
  • 2021年5月M&A株式取得により、株式会社ミエルカを完全子会社化し、新たな事業としてビッグデータ解析(*9)、AI(*10)学習サービスを提供開始
  • 2021年8月テックベンチャー(*11)への投資や協業のため株式会社アイティーファームと資本業務提携契約を締結

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/8期の経営方針より

会社は2つの方針を掲げている。そのうち2項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 海外出身人財比率40%以上
  • 顧客維持率約90%

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    既存事業の着実な成長

    エンタープライズ顧客基盤の拡大とサービス提供力の拡大に取り組む。新規顧客開拓の強化、既存顧客との取引拡大(年間2億円以上のロイヤルカスタマー増)、海外事業拡大支援体制の強化、コンサルタント・エンジニア増員、AI/データ解析領域の強化による生産性向上を進める。

  2. 02

    共創型事業の拡大によるスケーラブルな成長

    主要顧客と共にデジタルサービスを共創し、レベニューシェア型ビジネスモデルを展開する。データ駆動型プラットフォームの共同利用推進や、技術系スタートアップとの協業を通じて、業界全体のDX支援に取り組む。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 2期分

グループ全体で246人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は491万円で、1期前と比べて23.7%平均年齢は39.4歳、平均勤続年数は6.2年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2024年8月64341.06.2226265
2025年8月49139.46.2246325

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社4(国内 3 / 海外 1、うち連結子会社 4) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位4)
松原社宅 — 東京都世田谷区278百万円
KYODO CAMP (サテライトオフィス) — 東京都世田谷区128百万円
本社 — 東京都新宿区121百万円
経堂社宅 — 東京都世田谷区121百万円
主な関係会社
  • 国内
    ㈱GxP (注)2、4
    東京都 新宿区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    グロース・アーキテクチャ&チームス㈱
    東京都 新宿区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱ミエルカ
    東京都 新宿区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    GxP Technologies India Pvt. Ltd. (注)5
    インド Kerala州 · 連結子会社
    議決権67.0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年8月期の売上高は51億円営業利益8億円前期と比べると増収増益で、売上が+15.9%、利益が+33.3%。

売上高
+15.9%
51億円
営業利益
+33.3%
8億円
純利益
+50.0%
6億円
営業利益率
15.7%
前期比 +2.0%pt

会社が出している今期の予想2026年8月期

項目会社予想前期実績
売上高47億円51億円
営業利益4億円8億円
純利益3億円6億円
1株あたり配当¥0¥0

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

4期分

直近は2026年3Qで、売上は11億円、営業利益は1億円。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2025年2Q24416.73
2025年4Q27414.83
2026年2Q2428.32
2026年3Q1119.10

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 6期分

2020年8月期からの6期で、売上は5億円から51億円へ10.2倍に増えた。直近期の営業利益率は15.7%。売上は5期、純利益は4期の連続増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
顧客企業のITに関する戦略立案・企画から運用まで支援する株式会社フルストリームソリューションズ(以下フルソル)の発足に伴い一部出資し、関連会社とする(出資比率33.3%)
2020年8月521
株式取得により、株式会社ミエルカを完全子会社化し、新たな事業としてビッグデータ解析(*9)、AI(*10)学習サービスを提供開始
2021年8月621
2022年8月3332
2023年8月3743
2024年8月446613.64
2025年8月518915.76

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年8月期

売上高51億円のうち、営業利益として残るのは8億円15.7%。営業外の損益と税金を反映した純利益は6億円、売上の11.8%にあたる。営業利益率は業種中央値8.4%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金54.9%28億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金31.4%16億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益15.7%8億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
45.1%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+7.3pt
15.7%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+5.1pt
11.8%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+9.6pt
22.7%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
12.8%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
21.5%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 4期分

2025年8月期は営業CFが6億円、投資CFが0億円で、差し引きのフリーCFは6億円この組み合わせは現金積み上げ型にあたる。本業・資産売却・調達のすべてで現金が入ってきている。大型買収や再編の前触れのことも期末の手元現金は21億円で、売上の4.9ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2022年8月3−2−116
2023年8月22−347
2024年8月50−1511
2025年8月604621

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 6期分

2025年8月期の総資産は47億円。このうち返さなくてよい自己資本が34億円で、自己資本比率は71.4%(業種中央値63.4%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2020年8月2351821.8
2021年8月2471728.2
2022年8月30121838.1
2023年8月30151549.3
2024年8月35191654.0
2025年8月47341371.4

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年8月期の内訳
現金及び預金
21億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
23億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
13億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
100
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率30 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

情報・通信業 605社との比較

同じ情報・通信業の企業と並べると、いちばん上に来るのはROE605社中121位あたり、逆に低いのは自己資本比率605社中205位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE上位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
22.7%/中央値 13.1%
P25 7.0%P75 20.1%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
15.7%/中央値 8.4%
P25 3.9%P75 16.1%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
71.4%/中央値 63.4%
P25 45.3%P75 74.7%
売上成長率前期からの売上の伸び
15.9%/中央値 9.1%
P25 1.9%P75 20.2%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
/中央値 2.5%
P25 1.5%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,188で、1年前と比べて-46.6%過去52週の値幅のなかでは9%の位置にある。

¥1,188-0.3%1ヶ月-0.2%1年-46.6%時価総額40億円
過去52週の値幅
安値¥1,045高値¥2,571

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)8.5倍
PER (会社予想)14.6倍
PBR1.07倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1日で-9.84%急落し1118円。週足では25日線(1186円)を下回り、75日線(1148円)も割り込んだ。52週高値2571円から約56%下落。1ヶ月では-1.7%と小幅安だが、7/16の出来高7.58万株は通常の10倍超で売り圧力強い。RSI37.4とやや売られすぎ。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 90/100)

PERは8.91倍と同業平均30.33倍を大幅に下回り極めて割安。PBRも1.14倍と平均3.46倍を下回る。ただし無配であり、株主への直接的な還元はない。利益水準に比べて時価総額が低く、割安だが成長性や配当政策の改善が期待される。

指標この会社業種平均
PER (実績)8.5倍47.9倍
PER (予想)14.6倍
PBR1.07倍2.96倍
ROE22.7%12.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

売上高が順調に増加し、2024/8期は営業利益率13.6%と高水準。強気派は、成長持続性とPER7.9倍・PBR1.1倍の割安感を評価。弱気派は、ITエンジニアリング市場の競争激化による単価低下リスクや、売上成長の鈍化を懸念。直近の株価下落(-47%)は、何らかの懸念材料を反映している可能性がある。

プラスに働く材料7
  • 成長持続

    売上高は3期連続増加、2025/8期も増収計画。

  • 収益性改善

    営業利益率13.6%と業界内で高水準。

  • 割安バリュエーション

    PER7.9倍、PBR1.1倍は成長企業として割安。

  • 高いROE(22.7%)の持続継続影響

    ROE22.7%は優良で、PBR1.08倍は割安感、ROE維持でPER再評価

  • 業績上方修正の可能性決算発表影響

    FY2025売上高51億円、営業利益8億円は増収増益、FY2026も好調ならPER7.9倍は割安

  • 自社株買いの実施次回株主総会影響

    無配だが、株価下落で自社株買いの可能性、発行株式数の3%買い消却でEPS3%向上

  • 成長セクターへの再評価マクロ次第影響

    情報・通信業としてAI関連需要取り込み期待、市場の関心回復でバリュエーション改善

マイナスに働く材料7
  • 競争激化リスク

    ITエンジニアリング業界は価格競争が激しく、単価低下の可能性。

  • 下落トレンド

    株価は1年で47%下落、悪材料が織り込み済みの可能性。

  • 依存リスク

    特定顧客や案件への依存度が不明。

  • 業績の減速リスク2026年Q1決算影響

    FY2025営業利益15.69%の高成長が持続可能か、減速すればPER13.4倍の予想に修正

  • 無配継続による投資家離れ継続影響

    配当利回り0%で長期投資家の関心薄く、株価上昇の原動力不足

  • 外国人低保有(3.23%)継続影響

    外国人保有率低く、海外投資家の買い不在で上値重い

  • 過去1年47%下落のネガティブモメンタム短期的影響

    下落トレンド継続で戻り売りが予想され、新規買い手控え

次の決算で確かめる点
売上高成長率
成長持続性を確認。
営業利益率
収益性の維持が鍵。

株主

有価証券報告書より

2025年8月期末の株主数は延べ1,262人。区分でいちばん多いのは事業法人45.1%。グループ会社や銀行などの安定株主が47.5%を占め、残る52.5%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2024年8月%2025年8月%
事業法人34.345.1
個人・その他65.743.9
証券会社5.3
外国法人3.2
金融機関2.5
自己株式7.70.7
外国人個人0.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01Watanabe&Partners株式会社34.29
02渡邉 伸一21.27
03ニプロ株式会社3.88
04豊田通商株式会社3.88
05奥山 秀朗2.98
06株式会社日本カストディ銀行(信託口)2.41
07三菱UFJeスマート証券株式会社2.20
08株式会社三越伊勢丹システム・ソリューションズ1.49
09BBH LUX/BROWN BROTHERS HARRIMAN (LUXEMBOURG) SCA CUSTODIAN FOR SMD-AM FUNDS - DSBI JAPAN EQUITY SMALL CAP ABSOLUTE VALUE(常任代理人 株式会社三井住友銀行)1.49
10河西 健太郎1.45

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近2
  • 2026-04-16
    渡邉 伸一
    新規の大量保有報告
    21.12%
    -0.20pt
  • 2026-04-16
    渡邉 伸一
    変更報告
    21.12%
    -0.20pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 6期分

1株利益は6期で−98%、1株純資産は6期で−99%。直近期のROEは22.7%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%
2020年8月7,79375,88111.2
2021年8月1,0045,42715.5
2022年8月7542619.6
2023年8月10353721.4
2024年8月15470424.8
2025年8月1841,01322.7

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安

経営陣

19名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は19名。2025/8期の役員報酬は総額173百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約6倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
渡邉伸一代表取締役 社長571,863,400
河西健太郎取締役 コーポレート 統括本部長6348,600
鈴木雄介取締役 コンサルティング事業統括504,000
鎌田悟取締役 営業企画統括5717,200
浦田努取締役694,000
黒崎守峰取締役694,000
井熊実取締役594,000
永松昌一取締役68
曽我野麻理取締役63
香川朋啓常勤監査役534,000
内田裕二監査役64
久保田良則監査役46
残りの役員7名を開く
氏名役職年齢
北條育男テクノロジーフェロー 兼 株式会社ミエルカ取締役
三村泰平コーポレート統括本部副本部長 兼 経営企画部長 兼 グループ戦略企画室副室長
佐藤直人コーポレート統括本部 経理部長
新井よし子コーポレート統括本部 人事部長
和田一洋株式会社GxP 代表取締役社長
河村肇取締役67
四居治70

役員報酬の内訳2025/8

役員の区分人数固定報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)412712732
社外取締役846466

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/8期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容6,569字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 (1) ミッション 当社グループは、「A Company for Imagination & Innovation 常に変化と成長を続け顧客と社会に革新をもたらす知的創造企業」を企業理念とし、ITを駆使して顧客企業の価値を創造することをミッションとして、大手企業の組織及びITの変革に伴走する「エンタープライズDX事業」を展開しております。 日本経済が「失われた30年」を脱するには、大手企業がDXを達成し、市場における競争優位性を取り戻すだけではなく、グローバルに展開して新たな市場を開拓することが不可欠であります。一方で、大手企業においては、長年に亘り維持してきた既存の組織、人財、管理体制、システム等の成熟した資産が変革の足枷ともなり得ます。こうした状況を克服するためには、事業そのものだけではなく、組織及びITの変革が不可欠だと考えております。 当社グループでは、大手企業(エンタープライズ企業)が、新たな価値創出を実現しながら組織/ITを変革(DX)していく取り組みを「エンタープライズDX」と位置づけ、ヘルスケア、小売・流通、モビリティ、通信、建設、製造、金融など各業界におけるリーディングカンパニーであるエンタープライズ企業を主な顧客とし、顧客のエンタープライズDXを実現する「エンタープライズDX事業」を展開しております。 なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 (2) DX支援における当社の特徴 当社グループは顧客自ら事業価値を創造し続ける組織(以後、自走型DX組織)へ変革させるDX支援を特徴としております。顧客のDX支援へのアプローチは、新規デジタルサービス開発や既存IT資産のモダナイズ(*1)に関するご相談を受け、顧客が蓄積してきたレガシー資産(顧客、ブランド、設備・拠点、サポート体制、人財、既存IT資産、ビッグデータ、サプライチェーンなど)の強みを活用した新しいサービスやビジネスモデルの企画を支援するDXコンサルティングから開始いたします。顧客自身が事業価値定義やそれに基づく新たなサービスを継続的に創出するためのプロセスやノウハウを顧客に提供しております。顧客内の一部署や個別サービスでの成功事例を顧客内で拡大しながら、顧客の自走型DX組織の実現まで伴走しております。関係性が深耕した顧客とはDX推進組織(出島型組織)の共同運営、デジタルサービス共同開発などの共創フェーズに発展しております。 主たる顧客であるエンタープライズ顧客数(*2)は継続的に増加し21社(25年8月期実績)となっております。年間取引金額1億円以上の顧客が9社、うち年間取引金額2億円以上の顧客が6社となっております(いずれも25年8月期実績)。顧客維持率(*3)は86.6%(25年8月期実績)とストック性の高い収益構造となっております。既存顧客の関係性深耕により、年間取引金額2億円以上のロイヤルカスタマーを拡大しております。 ① 出島型アプローチ 顧客の自走型DX組織実現支援においては「出島型アプローチ」を特徴としております。「出島型アプローチ」とは、既存の枠組みでは、本質的なイノベーションを起こしにくいという課題感のもと、DX推進のために本社から切り離した『出島』組織を作り、外部の専門性を取り込みながら、組織横断的に活動をすることで企業全体にイノベーションをもたらす取り組みを指します。当社グループでは、出島型アプローチの具体的な進め方として、組織変革/人財育成研修、合同チームでのアジャイル開発、顧客企業への出向、資本/業務提携、出島型の組織や企業を共同運営する等、顧客の状況に合わせた様々な支援手法を提供しております。実際に、一部の重要顧客においては、顧客企業のDX子会社の設立を支援しており、ニプロ株式会社は、2016年にIT子会社「ニプロシステムソフトウェアエンジニアリング株式会社(現ニプロデジタルテクノロジーズ株式会社)」を、株式会社三越伊勢丹ホールディングスは、2019年にDX推進子会社「株式会社IM Digital Lab」を設立しております。いずれの会社においても、役員の派遣をはじめ、人事制度設計、人財採用/育成、アジャイルチームの創成、新規デジタルサービスの開発と改善、既存IT資産のモダナイズ推進等の支援を行っております。 ② データ駆動型プラットフォーム 自走型DX組織を実現するIT基盤の獲得を支援するアプローチとしては、既存システムのデータを活用した新規デジタルサービスを迅速に立ち上げる基盤である「データ駆動型プラットフォーム」の構築を特徴としております。 大手企業のIT変革にあたっては、クラウドやAIといった最新技術を活用し、デジタルサービスの開発・運用のアジリティを高める必要があります。その一方で、経済産業省が2018年「DXレポート~ITシステム『2025年の崖』の克服とDXの本格的な展開~」において、“2025年以降レガシーシステムが残り続けることで引き起こされるシステム障害に起因する経済損失は最大12兆円/年にのぼる可能性がある”と指摘しているとおり、既存システムへの対応も不可欠であります。当社グループでは、新たなデジタルサービスのアジャイルな立ち上げと、大企業の既存IT資産のモダナイズを実現する、すなわち、顧客企業が所属する業界のデータモデルやセキュリティモデルを組み込み、既存IT資産のデータを活用するための機能やシステム運用の自動化機能を具備する「データ駆動型プラットフォーム」を構築するノウハウを有しております。また、データ駆動型プラットフォーム上でAIデータ解析を実施し、顧客レガシー資産から新しい事業価値を創造することに取り組んでおります。当社グループの顧客における具体的な事例として、2021年には株式会社三越伊勢丹ホールディングスにおいて百貨店事業のDXを目的とするシステム基盤「三越伊勢丹ビジネスプラットフォーム/DevOps基盤」により開発スピードは4倍になったこと、2022年には大成建設株式会社において7,000社7万人が利用する基幹システムを刷新して建設業務のDXを目的とするシステム基盤「X-grab」を構築したことを公表しております。 (3) 成長力の源泉 当社グループの成長力の源泉は、グローバルDX人財(*4)の育成と、DXテクノロジーアセット(*5)の蓄積であります。 グローバルDX人財育成においては、大手企業の変革を実現するグローバルDX人財の採用・育成プログラム整備、社員が安心して長く働けるユニークな人事制度・福利厚生制度の整備に積極的に取り組んでおります。その結果、コンサルタント・エンジニア社員数(*6)は継続的に増加しており、25年8月末時点で213名となっております。海外出身人財を積極採用し、将来的に海外出身人財比率(*7)40%以上を目指しております。DXテクノロジーアセットの蓄積においては、特に「データ駆動型プラットフォーム」を実現する技術的な資産(ソフトウェア・スキル・ノウハウなど)の蓄積を推進しております。 (4) カテゴリー 当社グループは、「エンタープライズDX事業」の単一セグメントであるため、セグメント情報は記載しておりませんが、カテゴリーは以下のとおり分類しております。 事業区分   事業内容 DX推進支援事業   顧客が業務変革を実現するための、コンサルティングからアプリケーション開発・クラウド活用までを含む総合的支援の提供 DX支援プロダクト・サービス事業   顧客のDX推進を支援するためのプロダクトやサービスを当社グループが販売し、ライセンス収入等によりスケーラブルな収益を得る事業 デジタルサービス共創事業   顧客のデジタルサービスに共創的に取り組み、顧客ビジネスの拡大に伴って当社グループの収益も増加する事業 各事業内容の詳細は、次のとおりであります。 ① DX推進支援事業 当社グループの中核事業である「DX推進支援事業」は、大手企業を中心とした顧客向けのDX支援コンサルティング、システム企画・開発・運用サービスであります。「出島型アプローチ」「データ駆動型プラットフォーム」に関する当社の強みをベースにしたDX推進支援を各業界のリーディングカンパニーに提供しております。 当社グループでは、既存システムのデータを活用しながら、新たなデジタルサービスを企画・設計するサービスデザイン(*8)手法の構造化を推進してまいりました。このサービスデザインフレームワークに沿って、事業の現状を分析して課題・改善点を検討し、既存業務や既存システムとの関係性を踏まえながら、アーキテクチャ(*9)とカスタマーエクスペリエンスを設計することでノウハウを蓄積しております。 新規顧客との取引は、このフレームワークに基づくDXコンサルティングサービスや、組織変革・グローバルDX人財育成のための教育サービスからはじめ、顧客メンバーと当社グループメンバーの合同チームでのアジャイル開発を推進することで、顧客内での支援領域を広げ、ビジネスの幅を拡大しております。 生成AIがローコード開発ツール(*10)として使われるようになり、開発生産性は今まで以上に高まると予測しておりますが、そのような状況下では、アジャイル・アーキテクチャ・サービスデザイン・現場導入展開がより重要になり、当該領域に強みを持つ当社グループの優位性は更に高まるものと考えております。 当該事業においては、DXコンサルティングサービスは、グロース・アーキテクチャ&チームス株式会社(以下、「Graat」という。)中心に、システム企画・開発・運用サービスは株式会社GxP(以下、「GxP」という。)中心に提供しております。 ② DX支援プロダクト・サービス事業 「DX支援プロダクト・サービス事業」として、組織変革・DX人財育成教育サービスや、顧客自らDXソリューションを開発できる自社及び他社のプロダクトを提供することで、顧客の自走型DX組織の実現を支援しております。また、本事業は、コンサルタント・エンジニア等の人的リソースに依存しない事業でもあります。 出島型アプローチの支援においては、当社グループで整備している大手企業の変革を実現するグローバルDX人財の育成プログラムを、教育メニューとして顧客にも提供しております。また、顧客がアジャイルチームを定着させるための教育や、前述のサービスデザインフレームワークの教育メニューも複数の顧客に対して提供しております。 出島型アプローチを支援するプロダクトとして、出島型アプローチにおける開発生産性変革ツールとして、既存IT基盤の最新化を支援するFresche社のプロダクト(IBM i(AS/400)資産アセスメントツール)、内製アプリケーション開発におけるローコードツールとして、データベースやAPI連携を手軽にし、開発環境の効率化を実現するRetool社のプロダクト、Atlassian社のコラボレーションソフトウェア等の販売・導入支援を行っております。 また、「データ駆動型プラットフォーム」を実現するシステム基盤を資産化して、DXテクノロジーアセットのライセンス収益化に取り組んでおります。その一環として、基幹(*11)/オンプレミス(*12)に蓄積したデータの活用を支援する自社サービス「GxDiste(ディスティ)」を提供しております。 当該事業においては、教育メニューはGraat中心に、DXテクノロジーアセットはGxP中心に提供しております。 ③ デジタルサービス共創事業 顧客とともにデジタルサービスを共同開発し、当社顧客の製品・サービスを利用するユーザーのDXや、当社顧客が属する業界全体のDXを支援する「デジタルサービス共創事業」に取り組んでおります。当社グループ単体ではアプローチできない顧客層にDX支援サービスを提供し、そのサービス利用料等からレベニューシェアを含む売上・利益を得るビジネスモデルとして取り組んでおります。 ニプロ株式会社との取り組みでは、当社グループも一部開発投資を行い、医療機器の管理を効率化して付加価値を向上するソフトウェアを開発し、ニプロ株式会社の顧客である病院施設への導入拡大に応じてライセンス収益を得るビジネスモデルを確立しております。本ケースは、顧客がレガシー資産から新しい価値を創出するDXに対して当社グループもリスクテイクして取り組み、顧客の事業成長に応じて当社グループも収益を得るモデルケースとなっております。 この他、自社プロダクト「GxRaptor」を提供しております。これは、社内に蓄積された膨大な内的データと、WEB上の最新情報や統計データなどの外的データを包括的に参照し、自然言語で駆動するコンシェルジュサービスとして、より直観的に、ビジネスモデルの洗練・刷新に有用なデータ資産の活用を支援します。 当該事業はGxP中心に推進しております。 事業の系統図は、次のとおりであります。 <用語解説> 本項「3 事業の内容」において使用しております用語の定義について以下に記します。 番号   用語   意味・内容 *1   モダナイズ   技術面の老朽化、システムの肥大化・複雑化、ブラックボックス化等の問題があり、その結果として経営・事業戦略上の足枷、高コスト構造の原因となっているレガシーなIT資産を、新たな価値を創出するように変革すること *2   エンタープライズ顧客数   売上高1,000億円以上、かつ、創業50年以上の顧客。対象年度の当社との取引金額が500万円以上の顧客を対象。顧客の関連会社とも取引がある場合は、取引金額を集約、企業グループを顧客1社として集計。なお、各企業の売上高・創業年は各社コーポレートサイトなどをもとに当社調べ、当社の該当会計期間(9月~8月)内に発表された最新の通期決算にて判定 *3   顧客維持率   対象年度を含む過去3年度の当社との累計取引金額が300万円以上の顧客を対象として、「対象年度・対象年度の前年度いずれも取引した顧客数 / 対象年度の前年度に取引した顧客数」にて算出 *4   グローバルDX人財   グローバル視点と異文化交流力を有し、多様なバックグラウンド・価値観を持つ人々とともに、大手企業を組織/ITの両面から変革して新しい価値を創造する人財 *5   DXテクノロジーアセット   DXを推進するための技術的な資産であり、ソフトウェア、スキル、ノウハウなどが含まれる *6   コンサルタント・エンジニア社員数   当社の連結子会社に所属する社員数 *7   海外出身人財比率   当社グループに所属する海外出身社員数 / 当社グループに所属する全社員数 *8   サービスデザイン   ユーザーの利用体験、関連業務フロー、関連システムを擦り合わせながら、アーキテクチャやカスタマーエクスペリエンスを設計するプロセス *9   アーキテクチャ   システムやデータの構成要素、それらの相互関係、及びシステム全体がどのように機能するかを定義し、システムの設計原理や構造を示すもの *10   ローコード開発ツール   プログラミングコードの記述量を最小限に抑え、プログラミングの専門知識が少ない人でも、システムを簡単に開発するためのツール *11   基幹   財務、人事、生産管理、販売管理などの重要な業務を統合的に管理し、企業の主要な業務プロセスを支える中心的なシステム *12   オンプレミス   企業がサーバーやネットワーク機器、ソフトウェア等を自社が管理する設備内に保有・運用するIT環境
経営方針・対処すべき課題10,155字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、提出日現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針 当社グループは、「A Company for Imagination & Innovation ― 常に変化と成長を続け顧客と社会に革新をもたらす知的創造企業」を企業理念とし、ITを駆使して顧客企業の価値を創造することをミッションとして、大手企業の組織及びITの変革に伴走する「エンタープライズDX事業」を展開しております。 かつて日本が高度経済成長を遂げた背景には、大手企業(エンタープライズ企業)の躍進がありました。技術革新や新しい文化・価値観の創出が相互に作用し、未来に対する希望が社会全体を支える中、日本の技術力や勤勉さは世界的にも高く評価され、大きな経済成長をもたらしました。 しかしながら、1990年代以降の「失われた30年」において、日本のエンタープライズ企業は国際競争力を徐々に失ってまいりました。当社グループは、その主たる要因が「組織」と「デジタル」にあると考えております。 日本経済が長期停滞を脱し再び成長軌道に乗るためには、エンタープライズ企業が事業を変革し、市場での競争優位性を取り戻すとともに、グローバルに事業を展開して新たな市場を開拓することが必要であると認識しております。一方で、歴史ある大企業においては、長年にわたり維持してきた既存の組織、人財、管理体制、システムといった成熟した資産が変革の足枷ともなり得ます。こうした状況を克服するためには、エンタープライズ企業が事業そのもののみならず、それを支える組織及びITを変革していくことが不可欠であると考えております。 当社グループでは、エンタープライズ企業が新たな価値を創出しながら組織とITの変革を進める取り組みを「エンタープライズDX」と位置づけ、ヘルスケア、小売・流通、モビリティ、通信、建設、製造、金融など各業界におけるリーディングカンパニーを主要な顧客とし、それぞれの事業特性や強みを深く理解したうえで、顧客のエンタープライズDXを実現する「エンタープライズDX事業」を展開しております。 日本のエンタープライズ企業には、長年にわたり培われた技術力、高品質なサービス、信頼されるブランドといった膨大なレガシー資産が蓄積されております。また、これらを支えてきた優秀な人財も多数在籍しており、潜在的な力は極めて大きいものと考えております。当社グループのエンタープライズDX事業は、こうしたエンタープライズ企業が保有するレガシー資産を最大限活用し、本来有している力を発揮できるようにすることを目的としております。そして、エンタープライズDXの推進を通じて創出される新たな価値が、日本経済全体の再成長につながるものと確信しております。 顧客企業の価値創造を通じて社会に革新をもたらすこと。それが私たちの使命であり、喜びであります。 (2) 経営環境 当社グループが提供するサービス領域は、エンタープライズ企業向けのDX市場であります。 経済産業省が2018年に公表した「DXレポート~ITシステム『2025年の崖』の克服とDXの本格的な展開~」(注1)において、2025年以降もレガシーシステムが残存することで発生するシステム障害に起因する経済損失が、最大で年間12兆円に達する可能性があると指摘されたことを契機に、国内企業のDX推進は急速に加速しております。 株式会社富士キメラ総研のレポートによると、国内のDX市場は2030年には投資額が9兆2,666億円に達し、2023年(4兆5,309億円)の約2倍に拡大すると予測されております(注2)。このように、DX関連投資は今後も拡大基調で推移する見込みです。 株式会社日経ビーピーコンサルティングのレポートによれば、日本は創業年数100年以上の企業数が世界で最も多く、さらに、売上高500億円以上の企業における創業年数100年以上の企業の出現率についても、主要国の中で最も高いと報告されております(注3)。 また、株式会社三菱総合研究所のレポート「IMD『世界競争力年鑑』2023年版からみる日本の競争力 第2回:分析編」(注4)においては、日本の競争力向上に資する主要な要素として、「企業におけるDX化」を含む「デジタル化」と「グローバル化」が挙げられております。 このような背景から、当社グループが主に対象としているエンタープライズ企業向けのDXサービス市場は裾野が広く、今後も国際的な競争力の向上に向けて積極的なDX投資が継続すると見込んでおります。 エンタープライズ企業がDXを推進するにあたり、特に重要な課題は「グローバルサウスを中心とした海外市場への事業拡大」「アジャイルな社内開発体制の構築」「DX推進人材の量・質の確保」の3点であると認識しております。当社グループは、これらの主要課題に対応可能なDXパートナーとして、独自の強みと優位性を有しております。 a.グローバルサウスを中心とした海外市場への事業拡大 日本では、少子高齢化や人口減少により国内市場の縮小が懸念されております。一方で、グローバルサウス諸国は豊富な人口や資源を背景に高い経済成長を続け、世界経済を牽引しております。 株式会社三菱総合研究所のレポート(注5)によれば、2050年には世界人口の約3分の2がグローバルサウスに居住すると予測されております。また、ゴールドマン・サックス・グループ・インクのグローバルペーパー(注6)では、今後30年間に世界GDPの重心がさらにアジア諸国へと移行すると分析されており、2050年にはインドネシアとブラジルが世界GDP上位10か国に加わると予測されております。さらに、2075年にはナイジェリア、パキスタン、エジプトなどの国々も新興経済大国として台頭する可能性があると報告されております。 当社グループの顧客においても、こうしたグローバルサウスを中心とする海外市場において、日本企業が有する高品質なサービスを展開することが、今後の成長を支える主要なドライバーになると認識しております。 b.アジャイルな社内開発体制の構築 経済産業省の「DXレポート2(中間とりまとめ)」(注7)では、DXの本質は、単に既存システムを刷新・高度化することにとどまらず、事業環境の変化に迅速に適応できる能力を身につけ、固定的な企業文化から脱却することにあると提言されております。 また、同レポートでは、競争力の源泉となるITシステムの構築にあたっては、企業自らが変革を主導することが重要であり、社外への長期間・一括発注による開発ではなく、アジャイル型の開発体制を社内に構築し、市場の変化に応じて小規模な開発を反復的に行うことが望ましいと指摘されております。 さらに、変革を確実に推進するためには、対等な立場で協働し、必要な技術やノウハウを提供できる企業とのパートナーシップを構築することが重要であるとされております。 しかしながら、現状のDX市場における支援サービスの多くは「オンライン会議の導入」や「ペーパーレス化」といった一部業務の効率化・省力化にとどまっております。当社グループが定義する「エンタープライズDX」、すなわち顧客が自ら新たな価値創出を実現しながら組織とITを変革する取り組みに伴走できるパートナーは、依然として限られているのが現状であります。 当社グループは、一般的なITコンサルティングファームやシステムインテグレータとは異なり、「出島型アプローチ」により顧客と一体的に変革を推進し、事業価値を自ら創造し続ける自走型DX組織への転換を支援する独自のポジショニングを確立しております。 c.DX推進人財の量・質の確保 DXの推進にあたっては、それを主導する人財の確保が極めて重要でありますが、近年、DX推進人財の不足が各所で指摘されており、深刻な課題となっております。 2019年に公表された「IT人材需給に関する調査」(注8)では、「従来型IT人材」から「先端IT人材」へスキル転換する人材の割合が1.0%にとどまる場合、2030年には「先端IT人材」が54.5万人不足する一方で、「従来型IT人材」は9.7万人の供給過多になる可能性があると報告されております。 また、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の「DX白書2023」(注9)によれば、日本企業の83%以上がDX推進人材の「量」、86%以上が「質」について不足していると回答しております。さらに、同機構の「デジタルトランスフォーメーションに必要な技術と人材」(注10)では、「システム全体を俯瞰して思考できる人材」や「ビジネスをデザインできる人材」、「IoT等の新技術の専門技術者」などの不足が課題であると指摘されております。 当社グループにおいては、グローバルDX人財の採用及び育成を成長力の源泉として重視しております。自社で実践している採用スキームや人財育成プログラムを顧客企業にも展開し、実践的なノウハウの蓄積を通じて、グローバルDX人財育成のエコシステムを構築しております。 (3) 経営戦略 当社グループは、エンタープライズ顧客のDXを支援する既存事業を着実に成長させながら、中長期では共創型事業によるスケーラブルな成長を目指していく計画であります。 <既存事業の着実な成長> 既存事業の着実な成長においては、エンタープライズ顧客基盤の拡大とサービス提供力の拡大に取り組んでまいります。 当社はこれまで営業専任部署を設置せず、当社グループ経営層や既存顧客からの紹介、当社グループメンバーによる組織/IT変革に関する社外講演をきっかけにした引き合いを中心にすることで、他社と競合しづらく効率的な営業手段を確立してまいりました。今後は組織変革・グローバルDX人財育成サービスをはじめとしたDX支援プロダクト・サービス事業のマーケティング・営業企画力を強化し、新規顧客開拓を強化して顧客接点を拡大してまいります。さらに、既存顧客とは、出島型アプローチの取組テーマ数拡大、データ駆動型プラットフォームの展開、及び、顧客の海外事業拡大に現地で伴走する取組の拡大により、1社あたりの取引金額を拡大し、年間取引金額2億円以上のロイヤルカスタマーの数を拡大していく計画です。 2050年には、グローバルサウスの人口が世界の全人口の2/3を占めるものと予想されており、グローバルサウスを中心とした海外市場での事業拡大が国内企業の重要な成長ドライバーであると認識されております。顧客の海外事業拡大支援体制を一層強化するため、当社グループでは、海外出身の人財採用を積極的に推進しており、海外出身人財比率(注11)を将来的に40%以上にすることを目指しております。今後、ヨーロッパ・北米・東南アジアなどの海外にも進出し、顧客の海外事業拡大を現地で伴走する体制を強化してまいります。 サービス提供力の拡大においては、コンサルタント・エンジニア数を拡大するとともに、DXコンサルティング領域の拡大、データ駆動型プラットフォームにおけるAI/データ解析領域の取組強化により生産性向上に取り組んでおります。新卒採用においては、成長するフィールドと安心して働ける環境の提供により、直近5年の新卒定着率(注12)97%(2025年8月末時点)となっております。中途採用においても、リファラル・アルムナイ採用や当社SNS発信をきっかけとする海外出身人財からの直接応募獲得などユニークな採用力を有します。海外出身人財を積極的に採用、老舗エンタープライズ顧客のDX支援経験豊富なベテラン人財の活躍など、多様な人財が活躍し、結果としてコンサルタント・エンジニアを中心とする社員数は継続的に増加しております。併せて、独自のDX人財育成プログラムにより、IT未経験から4カ月でプロジェクトアサインを可能にするなど、エンタープライズ顧客の変革を実現するグローバルDX人財として成長する機会を継続的に提供しております。 また、データ駆動型プラットフォーム上でのAI/データ解析領域の取組強化による生産性向上にも取り組んでおります。顧客IT資産のモダナイゼーション実現、顧客が蓄積してきたデータからの新しい事業価値創出、及び、生成AIを前提とした開発による生産性革新に取り組んでまいります。 <共創型事業の拡大によるスケーラブルな成長> 既存事業の着実な成長と合わせて、中長期では共創型事業を拡大してスケーラブルな成長を実現してまいります。 長期の視点で深い関係性を構築した主要顧客とともにデジタルサービスを共創し、当社顧客の製品・サービスを利用するユーザーのDXや、当社顧客が属する業界全体のDXを支援する「デジタルサービス共創事業」を創出し、レベニューシェアを含む売上・利益を得るビジネスモデルに取り組んでおります。デジタルサービス共創事業の今後の取り組み例として、データ駆動型プラットフォームの共同利用の推進に取り組んでいく計画です。これはデータ駆動型プラットフォーム上に業界内の非競争領域の業務やシステムを共通化するソリューションを構築し、業界盟主である顧客とともに顧客が属する業界内の同業他社に展開していくものです。 また当社はベンチャーキャピタルとしてグローバルで技術系スタートアップを発掘・育成している株式会社アイティーファームと2021年より資本業務提携を行っております。国内外スタートアップとの協業で顧客のDX推進に資する技術を目利きして提供することに取り組んでおり、今後この取り組みを拡大していく計画です。 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、当社が顧客に提供した価値の大きさを示す売上高、その収益性を示す営業利益、顧客と伴走するパートナーとしての評価を示す顧客維持率(注13)を重要な経営指標と位置づけております。また、顧客の国外市場への事業展開を支援するために必要となるグローバルDX人財の増強を進めており、その進捗状況を示す海外出身人財比率についても重要な経営指標に加えております。 売上高及び営業利益については、下表のとおり継続的に増加しており、順調に推移しているものと認識しています。 顧客維持率については、下表のとおり約90%を維持しており、当社のDXパートナーとしての価値が高く評価され、継続的な顧客層の形成に成功しているものと認識しています。 海外出身人財比率については、下表のとおり2025年8月期において大幅な増加を達成しており、顧客のグローバル事業展開を支援する体制の構築が順調に進捗しているものと認識しています。 コンサルタント・エンジニア社員数(注14)については、下表のとおり継続的に増加しており、順調に人財が確保できているものと認識しています。 2024年8月期   2025年8月期 売上高   4,422,114千円   5,086,725千円 営業利益   602,600千円   774,446千円 顧客維持率   87.6%   86.6% 海外出身人財比率   14.6%   19.1% コンサルタント・エンジニア社員数   194名   213名 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループが優先的に対処すべき課題は、以下の項目と認識しております。 a.人財の確保・育成 優秀な人財の確保は当社グループの成長の礎であり、当社グループでは採用活動と人財育成活動の強化に継続的に取り組んでおります。 当社グループでは、人事制度及び福利厚生制度を当社及びグループ子会社において統一的に運用しており、各人のキャリアや希望職種等に合わせてグループ内で異動することが可能な体制になっております。 採用活動においては、新卒採用活動に重点を置き、インターンシップ関連活動や採用広報活動を強化するとともに、海外からの留学生の採用強化のため、候補となる学生が多数在籍する大学等とのチャンネル構築を推進しております。 人財育成活動においては、プログラミング未経験からでも、IT基礎からデジタルサービス企画・アジャイル開発プロセス等を習得する技術研修プログラムを立ち上げ、DX人財育成を行うサービスへの展開を推進してまいります。またグループ共通の人事制度のもとで子会社間の人財交流を実施してDX実現に向けての全工程を支援できる人財を育成しております。 更に、多様な人財がそれぞれの特性を活かしつつ、他の社員と協調して成果を発揮できるよう、多様な働き方を想定した人事制度に加え、ダイバーシティや健康経営に関する取組みを継続しております。 b.企業認知度向上と新規顧客獲得 DX市場の拡大に合わせて当社グループが成長していくために、顧客の組織/IT変革の全工程に伴走するDXパートナーとしての認知度を向上させ、DX推進支援事業の新規顧客を獲得していくことが必要と認識しております。 顧客と共同での事例発表など認知度向上に向けた取り組みを実施しておりますが、今後これらの活動をより強化してまいります。 c.新たな収益モデルによる成長戦略の遂行 当社グループのこれまでの事業成長の過程においては、創業来の中核事業であるDX推進支援事業の拡大が大きく寄与してまいりましたが、この事業の成長は、コンサルタントやエンジニアなどの人的リソースの規模の制約を受けるものでありました。今後さらなる成長のためには、新たな収益モデルである「DX支援プロダクト・サービス事業」及び「デジタルサービス共創事業」の成長が不可欠であると考えております。そのためにこれらの事業への成長投資を加速するとともに、Web等での露出強化、導入事例発信、プロダクト・サービス間でのクロスセル推進、販売パートナーなどとのアライアンス推進、カスタマーサポート体制(問い合わせ対応体制)強化など、マーケティング活動・セールス活動・カスタマーサクセス活動を強化してまいります。 当社グループでは、新たな成長戦略に関わる企画・立案を当社代表取締役社長直轄のグループ戦略企画室のもとで一元的に統括し推進しております。更に、成長戦略の遂行に必要となる知見や体制を補完するために、テックベンチャー等との戦略的な事業提携やM&Aについても積極的に取り組んでいく方針であります。 d.グループ経営体制の強化・効率化 当社グループは、DXに必要な各領域で各子会社が高い専門性を有している点が特色であり、各専門分野での専門性やブランディングを訴求できるメリットがあるものの、グループ全体の拡大に応じて会社間での情報共有スピードの低下やリソースの分散による効率運営の低下などの課題が懸念されます。 そのためには、グループ経営体制のさらなる強化・効率化が必要であり、当社グループの内部統制及びコンプライアンス体制の強化のため、持株会社の経営管理機能を強化するとともに、グループ経営のオペレーション効率化に取り組んでおります。またグループ戦略企画室のもとでグループ全体の成長戦略推進・事業連携を強化してまいります。各子会社においては、各社が役割を明確にして専門領域で事業を成長させること、次世代経営陣の育成のため、各子会社では30代あるいは40代の役員が経営の舵取りをする体制を取っております。 e.技術革新への対応 当社グループが属するIT業界では技術革新が絶え間なく進化しており、近年は、IOT、データ分析、AI等の高度化及び普及等、新たな技術の導入・進化が進んでおり、併せてユーザーニーズも変化しております。このような事業環境のもとで、当社グループが継続的に事業を拡大していくためには、新たな技術に適時に対応していくことが必要であると認識しており、新技術への適用及び新サービスの開発を継続的に行うとともに、優秀な人財の確保に取り組んでおります。 f.さらなる成長を実現するための財務基盤の強化 当社グループの属するDX市場は国内外において中長期的に拡大していくことが見込まれ、株主や各種ステークホルダーの期待に応えるためには、市場ニーズに応えるとともに、技術力などの競争力を維持、向上させるために、これまで以上の人的リソースを含む経営リソースに成長のための投資を実施していく必要があります。そのために必要な財務基盤として、創業以来利益剰余金の蓄積により内部留保を蓄積してまいりましたが、さらなる事業展開及び企業成長のためには、より一層な長期にわたる安定的な財務体質が必要であり、証券市場へのアクセスを通じた資金調達など多様な手法を通じた財務基盤の強化を継続して模索していく必要があると考えております。 (注)1.経済産業省. DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~. https://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/11253807/www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_transformation/20180907_report.html,(参照 2025-10-29) 2.株式会社富士キメラ総研 2025 デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望 市場編 3.株式会社 日経ビーピーコンサルティング. "世界の長寿企業ランキング、創業100年、200年の企業数で日本が1位". 2020年版100年企業<世界編>. 2020-03-18. https://consult.nikkeibp.co.jp/shunenjigyo-labo/survey_data/I1-03/,(参照 2025-10-29) 4.株式会社三菱総合研究所. IMD「世界競争力年鑑」2023年版からみる日本の競争力 第2回:分析編. 2020-10-30. https://www.mri.co.jp/knowledge/insight/20231030.html,(参照 2025-10-29) 5.株式会社三菱総合研究所. "ウクライナ危機で存在感増す「グローバルサウス」①". MRIエコノミックレビュー. 2023-05-16. https://www.mri.co.jp/knowledge/insight/20230516.html,(参照 2025-10-29) 6.ゴールドマン・サックス・グループ・インク. “グローバル・ペーパー 2075年への道筋-世界経済の成長は鈍化”. 2022-12-06. https://www.goldmansachs.com/japan/insights/pages/path-to-2075-f/report.pdf,(参照 2025-10-29) 7.経済産業省. DXレポート2(中間とりまとめ). https://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/13345036/www.meti.go.jp/press/2020/12/20201228004/20201228004.html,(参照 2025-10-29) 8.経済産業省. IT 人材需給に関する調査. 2019年3月. https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/houkokusyo.pdf,(参照 2025-10-29) 9.独立行政法人情報処理推進機構. DX白書2023. 2023年2月. https://www.ipa.go.jp/publish/wp-dx/gmcbt8000000botk-att/000108041.pdf,(参照 2025-10-29) 10.独立行政法人情報処理推進機構. デジタルトランスフォーメーションに必要な技術と人材. 2018年. https://www.ipa.go.jp/archive/files/000067935.pdf,(参照 2025-10-29) 11.海外出身人財比率の定義は「企業情報 第1 企業の概況 3 事業の内容」の用語解説に記載しております。 12.「1 - (各年度中の新卒採用社員のうち現時点での離職者数 / 各年度中の新卒採用人数)」にて算出。 13.顧客維持率の定義は「企業情報 第1 企業の概況 3 事業の内容」の用語解説に記載しております。 14.コンサルタント・エンジニア社員数の定義は「企業情報 第1 企業の概況 3 事業の内容」の用語解説に記載しております。
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会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 当社グループのリスク管理体制及び財政状態、経営成績等に重要な影響を与える可能性があると考えられる主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 当社グループのリスク管理体制 当社グループは、後記「第4 提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要」に記載のとおり、「内部統制システム構築に関する基本方針」及び「リスク管理規程」において、当社グループの事業活動に関するリスク管理について定めております。リスク管理担当取締役が当社グループのリスク管理を統括し、リスク管理委員会及び同委員会において指名された子会社のリスク管理責任者が以下のリスク管理体制の構築と運用にあたっております。 当社グループにおいて、リスクとは、経営、事業、サービス・製品、情報セキュリティその他の当社グループの業務領域全体において、当社グループの企業理念及び行動規範、社会的責任、コンプライアンスの観点から問題のある事象、又は外部的要因により、企業としての活動に悪影響を及ぼす事象と定めております。 リスク管理委員会は、グループ経営上重要なリスクの抽出・評価・見直しの実施、対応策の策定、管理状況の確認を定期的に行うこととし、リスク管理委員会において抽出されたリスク項目について、発生可能性と影響度で評価しております。それらのリスクの重要度に応じて、職務分掌に基づき担当取締役及び子会社のリスク管理責任者が、それぞれの担当職務ごとに管理し、リスク管理委員会はそれをモニタリングしております。 (2) リスクの評価基準 当社グループのリスク評価基準は以下のとおりであります。 以下の数式によりリスク評価スコアを算出しており、リスク評価スコアが8以上のリスクを重点リスクと位置づけております。 リスク評価スコア=影響度レベル×発生頻度レベル <影響度のレベル定義> レベル   定義   影響の出る分野 財務   人命   業務影響   環境   評判 1   軽微な影響   100万円以内   応急処置で対応可能   無視できる程度の影響   ごく短期間の汚染   日常の管理で解決する 2   やや軽い影響   ~1億円   医師の手当てが必要な障害   特定のプロジェクトのみ/1日程度   軽い汚染   1媒体に記事が出る 3   中程度   ~5億円   入院が必要な傷害   数週間の影響   中程度   マスコミに小さく取り上げられる 4   大きな影響   ~15億円   1名の死亡/複数名の障害   1ヶ月程度の影響   重篤な害   中程度の範囲で取り上げられる 5   甚大な被害   15億円以上   複数名の死亡   1ヶ月以上の影響   長期に渡る害   マスコミで大々的に取り上げられる <発生頻度のレベル定義> レベル   定義レベル   頻度の状況 1   ごくまれに発生   余程例外的な状況でないと発生しない 2   発生しにくい   数年に1回程度発生 3   中程度   1年に1回は発生 4   たびたび発生   年に複数回発生 5   日常的に発生   月に複数回発生 (3) リスクの内容 ① 人財の確保及び育成 影響度:3(中程度)   発生頻度:3(中程度)   リスク評価スコア:9 [リスクの内容及び影響]当社グループは、顧客企業の組織・人財に関するコンサルティング、ソフトウェア開発及び運用を行っております。このため、高度な専門知識、技能及び経験を持つ有能な人財の確保、定着及び育成が不可欠であります。また、グループ内に限らず、案件の状況に応じて、必要な外注先又は外部パートナーを適時に確保することも重要と考えております。必要な人財の確保が計画どおりに進まない場合や、優秀な人財の流出が生じた場合には、競争力の低下や事業推進上の制約につながり、事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、外注先・外部パートナーの関与割合が過度に高まった場合、案件の品質管理が難しくなり、納期遅延や採算悪化によって当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。加えて、社員へのノウハウやスキルの蓄積が阻害されることにより、中長期的な競争力の低下につながる可能性があります。 [対応策]当社グループは、事業規模の拡大に応じて、専門技術、知識及び経験を有する優秀な人財の中途採用に努めるとともに、新卒採用を強化しており、社内勉強会の推奨や教育制度の充実等社員が成長する機会の創出、適切な評価や報酬支給のための人事評価制度の見直し、多様な働き方の制度化等の労働環境の整備、福利厚生制度の充実など、従業員の働きがいを向上させる取り組みを継続的に実施しております。 ② 情報セキュリティ 影響度:4(大きな影響)   発生頻度:2(発生しにくい)   リスク評価スコア:8 [リスクの内容及び影響]当社グループの業務運営上、顧客企業の戦略、事業方針又は事業運営に関する機密情報に接するほか、当社グループが納入するシステムは、顧客企業において、その顧客や取引に関する情報等その機密情報を取り扱うものであり、不正アクセス、コンピュータウィルスによる漏洩、改ざん又は不正使用等の被害が生じた場合には、当社グループの信用低下や損害賠償責任の義務等を通じて、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 [対応策]当社グループは、役職員及び外注先等と秘密保持契約を締結しており、「個人情報管理規程」や「情報管理規程」を定め、当社及び主要子会社において情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)認証を取得し、情報の適切な取り扱いと厳格な管理を行っております。外部からの不正アクセス、コンピュータウィルスの侵入防止等について、システム的な対策を講じて情報セキュリティ事故の未然防止に努めているほか、外部のセキュリティ脅威事案や主要OS・アプリケーションのセキュリティ情報を収集したうえで、社内共有し、役職員が迅速かつ適切に更新等の対応ができる体制を構築・運用しております。 ③ 品質管理及びプロジェクト管理 影響度:4(大きな影響)   発生頻度:2(発生しにくい)   リスク評価スコア:8 [リスクの内容及び影響]当社グループでは、「DX推進支援事業」において、顧客企業の各種システムの開発業務を行っております。契約当初の納期及び作業工数見積りどおりにプロジェクトを完遂できない場合やシステム導入後に不具合が発生した場合、その解消のための作業に伴う追加費用の発生による案件の採算悪化、顧客からの損害賠償請求、当社グループの信用低下等の事態を招き、当社グループの業績に一定の影響を及ぼす可能性があります。 [対応策]当社グループにおける仕事の進め方の基本方針として、顧客企業にとっての真の目指すべき方向性、それを実現するための方法論を予め徹底的に議論し、最適な解決策を確認したうえで、相互に長期的パートナーとして信頼関係を構築することとしております。更に契約上でリスク回避に努めると共に、契約前にプロジェクトのリスク洗い出し、適切な進捗管理、顧客企業及び外注先・外部パートナーとの十分なコミュニケーションを行うことでトラブル防止や採算の悪化抑止に努めております。 ④ 内部統制及び内部管理体制 影響度:4(大きな影響)   発生頻度:2(発生しにくい)   リスク評価スコア:8 [リスクの内容及び影響]当社グループは、今後さらなる業務拡大を図るため、コーポレート・ガバナンスを有効に機能させることが必要不可欠であると認識しております。そのため、業務の適正性及び財務報告の信頼性を確保し、法令及び社内規程の遵守を徹底してまいります。しかし、事業が急拡大する局面においては、内部管理体制の構築が追いつかず、コーポレート・ガバナンスが有効に機能しないことにより、グループの財務報告に係る内部統制に不備を生じる可能性や、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 [対応策]当社グループは、財務報告の信頼性に係る内部統制の整備及び運用を重要な経営課題の一つとして位置づけ、事業規模の拡大に合わせて内部管理体制を構築できるよう、人員採用の必要性を定期的に確認し、グループを挙げて管理体制等の点検・改善等に継続的に取り組んでおります。 ⑤ 特定人物への依存 影響度:4(大きな影響)   発生頻度:2(発生しにくい)   リスク評価スコア:8 [リスクの内容及び影響]当社代表取締役社長渡邉伸一は、当社グループの創業者であり、設立以来経営戦略の立案、推進や業務上の提携先及び主要取引先との交渉において中心的な役割を担っております。また、主要取引先からの依頼により、そのシステム子会社の非常勤取締役に就任し、当該取引先のDX支援等のアドバイスを行っております。なお、このような関係に鑑み、取引先及び当社の双方において、十分な牽制体制を敷いております。当社グループの子会社における業務運営が定着し、権限委譲が進んでいるものの、現状では同氏の経営判断、影響力及び営業力等に一定程度依存しており、同氏が何らかの理由により業務執行できない事態となった場合、当社グループの事業及び業績に一定の影響を及ぼす可能性があります。 [対応策]当社グループでは、持株会社体制により、子会社で業務運営がなされる体制となっており、同氏に過度に依存しない経営体制の構築を目指し、マネジメントチームへの権限委譲を行うとともに、後継人財の育成・強化に努めております。 ⑥ 特定顧客への依存 影響度:4(大きな影響)   発生頻度:2(発生しにくい)   リスク評価スコア:8 [リスクの内容及び影響]当社グループでは、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ④生産、受注及び販売の実績」に記載のとおり、当連結会計年度の販売実績において、ニプログループ(ニプロ株式会社及びニプロデジタルテクノロジーズ株式会社)の連結売上高に占める割合(以下、売上比率)が、それぞれ11.0%及び19.9%と高い水準となっております。当社は設立直後の2009年にニプロ株式会社と資本・業務提携契約を締結し、当社グループの技術力、知見及び長年にわたる信頼関係に基づき、ニプログループから安定的かつ継続的にDX支援業務を受注しております。しかしながら、顧客企業における経営方針や業績の変化等によりIT投資が抑制された場合には、当社グループへの発注が縮小されるなど、当社グループの業績に一定の影響を及ぼす可能性があります。なお、同社との資本・業務提携契約において、当社グループが顧客企業の競合他社との取引を規制する条項は含まれておりません。 [対応策]当社グループでは、ニプログループへの相対的な依存度の高さを踏まえ、他の大手企業との関係構築を継続的に推進しております。2021年3月には大手自動車メーカーのトヨタグループの総合商社である豊田通商株式会社と資本業務提携契約を締結するなど、戦略的パートナーシップの構築を進めております。また、通信業、建設業、情報サービス業など多様な産業の顧客企業との取引を拡大しており、今後も特定顧客への依存度を抑制しつつ、幅広い業種・分野へのサービス提供を通じて、安定的な収益基盤の確立を図ってまいります。 ⑦ 自然災害や疫病の蔓延 影響度:3(中程度)   発生頻度:2(発生しにくい)   リスク評価スコア:6 [リスクの内容及び影響]大規模な地震・台風等の自然災害が発生し、当社グループが人的及び物的被害を受けた場合、当社グループ及び当社取引先の事業活動が困難となるなど、当社グループの経営成績及び財政状態に一定の影響を及ぼす可能性があります。新型コロナウィルス感染症のような大規模な感染症や疫病等の発生によって、役職員等が感染し、プロジェクトの遅延等継続的な事業運営の一部に支障が生じる可能性があります。さらに、疫病による影響が長期化した場合は世界的な景気の減速をもたらし、当社グループの事業に影響を与える可能性があります。具体的には、顧客企業の経営状況の悪化によるIT投資の抑制・先送りや既存案件の縮小等が生じる可能性があります。 [対応策]被災時における事業継続については、事業継続計画を策定し、適宜その見直しを行っております。新型コロナウイルス等の感染症・疫病対策については、当社グループでは、新型コロナウイルス感染症の蔓延時には、グループの経営メンバー及び管理本部担当者から構成される新型ウイルス感染症対策本部を立ち上げ、社内外の感染状況等についての情報収集を行いつつ、迅速に重要な判断を行える体制を整備し、対応しております。今後新たな感染症・疫病等が発生した場合は、迅速かつ柔軟な施策が実施できるよう同様の対応を行っていく方針であります。当社グループでは、社内開発によるコミュニケーションツールの整備等、在宅勤務或いはハイブリッド勤務により、事業運営を行うことのできる体制を整えております。 ⑧ 知的財産権 影響度:3(中程度)   発生頻度:2(発生しにくい)   リスク評価スコア:6 [リスクの内容及び影響]当社グループが開発するシステムにかかる知的財産権について、第三者の知的財産権に抵触しないよう細心の注意を払っており、これまで第三者から損害賠償や使用差止めの請求などを受けたことはなく、知的財産権の侵害を行っていないと認識しております。しかしながら、第三者の知的財産権の状況を完全に把握することは困難であり、知的財産権侵害とされた場合には、権利者からの損害賠償請求、当該知的財産権の使用に対する対価の支払い又はサービス提供への支障等が発生する可能性があり、その際には当社グループの業績に一定の影響を及ぼす可能性があります。 [対応策]当社グループでは、事業活動を通じて、第三者の知的財産権を侵害しないよう、常に注意を払い、社員への教育・研修を通じて意識向上に努めるとともに、必要に応じて専門家と連携を取りリスクの軽減を図っております。 ⑨ 技術革新 影響度:3(中程度)   発生頻度:2(発生しにくい)   リスク評価スコア:6 [リスクの内容及び影響]当社グループが属する情報サービス産業においては、技術革新や顧客ニーズの変化の速度が非常に早く、新言語・新技術によるサービスの導入等激しい技術競争が行われております。新技術や顧客ニーズの変化への対応が遅れた場合には、当社グループのサービスの競争力低下を招き、当社グループの業績に一定の影響を及ぼす可能性があります。 [対応策]当社グループは、常に最新の技術動向や市場動向を分析し、教育・研修内容をアップデートするとともに、社内勉強会等により社員が自発的に最新技術を研究できる環境・機会を提供し、また実際の案件でも積極的に新技術の導入に取り組むことによって技術革新に対応しております。 ⑩ 社員の急速な増加と多様化 影響度:3(中程度)   発生頻度:2(発生しにくい)   リスク評価スコア:6 [リスクの内容及び影響]事業規模拡大による社員の急増、既存社員の高齢化と世代交代、在宅勤務の定着など勤務場所の分散による社員間の接点希薄化等により、社員のエンゲージメントが低下し、離職者や帰属意識の低い社員が増加する可能性があります。また、社員の多様性の増大により文化的な摩擦や衝突が生じ、管理者の負担増大やチームワークの阻害、組織アジリティの低下等により、中長期的成長を阻害する可能性があります。 [対応策]当社グループでは、社内イベントや勉強会等を通じて社員間の交流機会を創出するとともに、当社グループのフィロソフィやD&Iに関する社内研修を実施することにより、社員のエンゲージメントを高め、多様な社員がチームで働くために必要なマインドセットを形成しております。また、社員の多様性増大を前提とした勤務環境や勤務ルールのアップデートにより、多様な社員が協調して働きやすい環境を確保しております。 ⑪ 海外事業展開 影響度:3(中程度)   発生頻度:2(発生しにくい)   リスク評価スコア:6 [リスクの内容及び影響]当社グループは、顧客の海外事業展開を支援するための体制強化を重要な経営施策の一つと位置づけております。その一環として、2025年4月にインドKerala州に子会社 GxP Technologies India Pvt. Ltd. を設立いたしました。当社グループは、現地において優秀なコンサルタント及びエンジニアを積極的に採用することで、採用競争が激化している国内市場のみでは実現が難しいスピード感をもって、顧客へのサービス提供能力を拡充する計画です。しかしながら、現地における事業拡大や人材採用が計画どおりに進捗しない場合には、当社グループの競争力や成長戦略の実現に影響を及ぼす可能性があります。海外における事業展開においては、各国における法令・規制の変更、税制や移転価格税制への対応、商慣習・労働慣行の相違、為替制限、電力・通信等のインフラ障害、知的財産権の保護体制の違い、社会・政治情勢の変化など、いわゆるカントリーリスクが存在しております。これらの要因により、現地での事業運営や市場開拓、収益化の進捗が想定を下回る場合、又は規制変更等により事業活動に支障が生じた場合には、当社グループの中長期の業績に影響を及ぼす可能性があります。 [対応策]当社グループでは、現地法人の役員を当社から派遣することにより、経営方針や重要事項の意思決定において当社グループの統制を確保しております。また、現地法人との間で、本社の現業部門及び管理部門がそれぞれ定期的にミーティングを実施し、事業の進捗や課題を迅速に把握する体制を整備しております。現地法人の重要な経営判断については、本社による承認プロセスを経るなど、ガバナンス体制を強化に努めております。さらに、現地法人への社員の出向や交流イベントの実施を通じて、グループ内の人的ネットワークを強化し、現地運営の安定化及び国内のグループ会社との連携強化を図っております。 ⑫ DXテクノロジーアセットの蓄積 影響度:3(中程度)   発生頻度:2(発生しにくい)   リスク評価スコア:6 [リスクの内容及び影響]当社グループでは自社開発したソフトウェア資産や教育コンテンツ等のDXテクノロジーアセットの蓄積を競争戦略上の重要な要素と位置付けておりますが、その蓄積が計画どおりに進捗しない場合、当初グループの競争力や付加価値の低下を招き、当社グループの中長期の業績に一定の影響を及ぼす可能性があります。 [対応策]当社グループでは、自社開発ソフトウェア等の研究開発に関する計画を作成し、開発に必要な予算を確保するとともに、定期的に進捗状況をモニタリングすることにより、DXテクノロジーアセットの着実な蓄積に努めております。 ⑬ 為替変動 影響度:3(中程度)   発生頻度:2(発生しにくい)   リスク評価スコア:6 [リスクの内容及び影響]当社グループは、インド子会社との取引や現地法人における人件費及びその他の経費等の支払において、インドルピー建てでの取引を行っております。そのため、為替相場の変動により、円換算後の収益や費用の金額が変動し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。特に、円安が進行した場合には、海外でのコスト増加や連結財務諸表上の換算差損が生じるなど、経営成績にマイナスの影響を及ぼすおそれがあります。 [対応策]当社グループでは、為替変動の影響を軽減するため、契約条件における円ベースでの取引検討、為替予約等のヘッジ手法の活用等を通じて、為替変動リスクの抑制に努めております。また、海外拠点における資金繰りや送金方針について定期的に見直しを行い、為替レートの動向を踏まえたキャッシュ・マネジメントを実施することにより、為替変動による影響の最小化を図っております。 ⑭ 大株主 影響度:3(中程度)   発生頻度:2(発生しにくい)   リスク評価スコア:6 [リスクの内容及び影響]当社の代表取締役社長である渡邉伸一は、当社の大株主であり、自身の資産管理会社であるWatanabe&Partners株式会社の所有株式数を含めると2025年8月31日現在で発行済株式総数(自己株式を除く)の55.95%を所有しております。同氏は、安定株主として引続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。当社といたしましても、同氏は安定株主であると認識しておりますが、何らかの事情により、大株主である同人の株式の多くが減少した場合には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑮ 配当政策 影響度:2(やや軽い程度)   発生頻度:2(発生しにくい)   リスク評価スコア:4 [リスクの内容及び影響]当社は、株主に対する利益還元と同時に、財務体質の強化及び競争力の確保を経営の重要課題として位置づけております。現時点では、当社グループは成長過程にあると考えているため、内部留保の充実を図り、事業拡大と事業の効率化のための投資に充当していくことが株主に対する最大の利益還元につながると考えております。このことから、当面の間は内部留保の充実を図る方針であります。将来的には、各事業年度の経営成績を勘案しながら株主への利益還元を検討していく方針でありますが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。 ⑯ 資金使途 影響度:2(やや軽い程度)   発生頻度:2(発生しにくい)   リスク評価スコア:4 [リスクの内容及び影響]当社は東京証券取引所グロース市場への上場に伴う公募増資及び自己株式の処分による調達資金に関して、運転資金及び設備資金に充当する予定でおります。しかしながら、急激に変化する事業環境により柔軟に対応するため、現時点における計画以外の使途に充当する可能性があります。また、計画どおりの使途に充当した場合でも、想定どおりの投資効果を上げられない可能性があり、このような場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑰ 当社株式の流動性 影響度:2(やや軽い程度)   発生頻度:2(発生しにくい)   リスク評価スコア:4 [リスクの内容及び影響]当社の2025年8月31日時点における流通株式比率は、29.7%となっております。今後は、当社の事業計画に沿った成長資金の公募増資による調達や、ストック・オプションの行使による流通株式数の増加等を勘案し、これらの組み合わせにより、株式の流動性向上を図っていく方針です。しかしながら、何らかの事情により流動性が低下した場合には、市場における当社株式の売買が停滞し、それにより当社株式の需給関係や株価形成にも悪影響を及ぼす可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)6,875字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において判断したものであります。また、当社グループはエンタープライズDX事業の単一セグメントのため、セグメント情報に関連付けた記載を行っていません。 ① 財政状態の状況 当連結会計年度末における財政状態は、資産は4,726,352千円(前連結会計年度末比1,189,713千円増)、負債は1,348,976千円(前連結会計年度末比276,309千円減)、純資産は3,377,376千円(前連結会計年度末比1,466,023千円増)となりました。 (資産) 流動資産は、前連結会計年度末に比べて1,156,573千円増加し、3,135,487千円となりました。これは主に、現金及び預金が947,847千円、売掛金及び契約資産が105,728千円増加したことによるものであります。 固定資産は、前連結会計年度末に比べて33,140千円増加し、1,590,865千円となりました。これは主に、保険積立金が89,571千円減少した一方、投資有価証券が106,079千円、建設仮勘定が11,600千円増加したことによるものであります。 (負債) 流動負債は、前連結会計年度末に比べて244,706千円減少し、1,087,228千円となりました。これは主に、未払法人税等が26,730千円、買掛金が21,361千円増加した一方、短期借入金が350,000千円減少したことによるものであります。 固定負債は、前連結会計年度末に比べて31,603千円減少し、261,747千円となりました。これは主に、繰延税金負債が26,771千円増加した一方、長期借入金が45,051千円、社債が10,000千円減少したことによるものであります。 (純資産) 純資産は、前連結会計年度末に比べて1,466,023千円増加し、3,377,376千円となりました。これは主に、利益剰余金が600,236千円、資本剰余金が522,514千円、資本金が261,837千円増加したことによるものであります。 ② 経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善の下で緩やかな景気回復が進む一方で、世界的な金融引締めの影響や中国経済の先行き懸念など海外景気の下振れリスクを含み、中東地域をめぐる情勢等による不透明感が継続する状況で推移いたしました。 このような経済状況にありながらも、当社グループの事業領域であるDX(デジタルトランスフォーメーション)関連分野においては、企業の新たな事業モデルへの転換や、労働力人口の減少による人手不足への対応といった、中長期的な経営課題に対する解決策が幅広い分野で引き続き強く求められており、企業活動全般を対象としたデジタル変革のためのIT投資が活発に実行されている状況であります。 一方で、現状において企業が利用できるDX支援サービスには、「オンライン会議の導入」や「ペーパーレス化」など業務の周辺領域の若干の改善やコスト削減の範囲にとどまっているものも多く、「データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立する」といった、DXに取り組む企業の本質的な要求に応えるサービスの提供者は限られております。 当社グループでは、大手企業(エンタープライズ企業)が新たな価値創出を実現しながら組織/ITを変革(DX)していく取り組みを「エンタープライズDX」と位置づけ、ヘルスケア、小売・流通、モビリティ、通信、建設、製造、金融など各業界におけるリーディングカンパニーであるエンタープライズ企業を主な顧客とし、顧客のエンタープライズDXを実現する「エンタープライズDX事業」を展開しております。 なお当社グループの事業は「エンタープライズDX」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しておりますが、カテゴリーは以下のように分類しております。 事業区分   事業内容 DX推進支援事業   顧客が業務変革を実現するための、コンサルティングからアプリケーション開発・クラウド活用まで総合的な支援を行う事業 DX支援プロダクト・サービス事業   顧客のDX推進を支援するためのプロダクトやサービスを当社グループが販売し、ライセンス収入等によりスケーラブルな収益を得る事業 デジタルサービス共創事業   顧客のデジタルサービスに共創的に取り組み、顧客ビジネスの拡大に伴って当社グループの収益も増加する事業 DX推進支援事業の分野では、流通・医療・スマートモビリティ・百貨店等、各業界の大手企業に向けたデジタルプラットフォーム構築の取り組みが拡大いたしました。従来から取り組んできたコンビニエンスストア業界向けの大規模クラウド基盤の構築・運用、医療業界向けの検査機器連携システム構築、スマートモビリティ関連のクラウドプラットフォーム開発等に加え、新たに地図や航空写真等の空間情報を蓄積し活用するためのデータ駆動型プラットフォームの構築にも着手いたしました。また、顧客内のDX推進チームに向けたアジャイルプロセス導入等のコンサルティングサービスも拡大いたしました。 DX支援プロダクト・サービス事業の分野では、アトラシアン社のアジャイルチーム向けコラボレーション支援製品及びFresche Solutions社のIBM i(旧System i, AS/400)アプリケーションモダナイズソリューション製品の販売と、Contentserv社のクラウド型商品情報管理製品に関するプロフェッショナルサービスが拡大いたしました。 デジタルサービス共創事業の分野では、医療機関の透析治療に関わる業務を支援する、医療DX領域の取り組みを継続いたしました。また、医療に関わるデータを国境を超えて管理するためのグローバル医療データプラットフォームの構築にも着手いたしました。 以上の結果、当連結会計年度の売上高は5,086,725千円(前連結会計年度比15.0%増)、営業利益は774,446千円(同28.5%増)、経常利益は870,297千円(同42.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は600,236千円(同43.8%増)となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は2,052,661千円と前連結会計年度末と比べ939,147千円(84.3%)の増加となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動による資金の増加は563,627千円(前連結会計年度は545,173千円の増加)となりました。これは主に、法人税等の支払額が252,067千円、売上債権の増加が105,728千円あった一方、税金等調整前当期純利益を870,297千円計上したことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動による資金の増加は1,080千円(前連結会計年度は24,958千円の減少)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出が28,526千円、有形固定資産の取得による支出が22,080千円、保険積立金の積立による支出が20,284千円あった一方、保険積立金の払戻による収入が93,681千円あったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動による資金の増加は374,473千円(前連結会計年度は75,486千円の減少)となりました。これは主に、短期借入金が350,000千円純減した一方、株式の発行による収入が493,732千円、自己株式の売却による収入が286,305千円あったことによるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。 b.仕入実績 当連結会計年度における仕入実績は、次のとおりであります。なお、当社グループはエンタープライズDX事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載をしておりません。 セグメントの名称   第18期連結会計年度(自 2024年9月1日 至 2025年8月31日) 仕入高(千円)   前期比(%) エンタープライズDX事業   1,674,406   110.9 合計   1,674,406   110.9 (注) 金額は、仕入価格によっております。 c.受注実績 当連結会計年度における受注実績は、次のとおりであります。なお、当社グループはエンタープライズDX事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載をしておりません。 セグメントの名称   第18期連結会計年度(自 2024年9月1日 至 2025年8月31日) 受注高(千円)   前期比(%)   受注残高(千円)   前期比(%) エンタープライズDX事業   4,974,609   103.3   859,284   85.6 合計   4,974,609   103.3   859,284   85.6 d.販売実績 当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。なお、当社グループはエンタープライズDX事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載をしておりません。 セグメントの名称   第18期連結会計年度(自 2024年9月1日 至 2025年8月31日) 販売高(千円)   前期比(%) エンタープライズDX事業   5,086,725   115.0 合計   5,086,725   115.0 (注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先   第17期連結会計年度(自 2023年9月1日   至 2024年8月31日)   第18期連結会計年度(自 2024年9月1日   至 2025年8月31日) 販売高(千円)   割合(%)   販売高(千円)   割合(%) ニプロデジタルテクノロジーズ㈱ (注)1、2   854,518   19.3   1,010,452   19.9 ニプロ㈱ (注)3   -   -   561,598   11.0 豊田通商システムズ㈱ (注)3   -   -   513,052   10.1 (注)1.2025年10月よりニプロシステムソフトウェアエンジニアリング㈱からニプロデジタルテクノロジーズ㈱に社名変更をしております。 2.ニプロデジタルテクノロジーズ㈱はニプロ㈱の子会社であります。 3.第17期連結会計年度において、ニプロ㈱、豊田通商システムズ㈱は販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用とともに、資産及び負債又は損益の状況に影響を与える見積りを用いております。これらの見積りについては、過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらと異なることがあります。 当社グループの連結財務諸表を作成するにあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 (売上高) 当連結会計年度の売上高は5,086,725千円(前期比15.0%増)となりました。これは主に、DX推進支援事業においてスマートモビリテイ関連の取り組みが大幅増となり、既存顧客に加え昨年度から取引を開始したエンタープライズ顧客との取引が拡大したことと、デジタルサービス共創事業において医療系のグローバルデータプラットフォーム構築案件が拡大したことによるものであります。 (売上原価、売上総利益) 当連結会計年度の売上原価は2,748,883千円(前期比11.1%増)、売上総利益は2,337,841千円(前期比20.0%増)となりました。これは主に、外注費の割合を低減するなど売上高の増加に比べ売上原価を抑えるとともに、全事業において事業ポートフォリオを見直した結果、売上総利益率が前期比1.9%増となったことによるものであります。 (販売費及び一般管理費、営業利益) 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は1,563,395千円(前期比16.2%増)、営業利益は774,446千円(前期比28.5%増)となりました。これは主に、サービス提供力向上のため、人財の採用活動及び育成を推進したことによる人件費、採用費、教育研修費の増加を、売上総利益の増加により吸収したことによるものであります。 (営業外収益、営業外費用、経常利益) 営業外収益は113,693千円(前期比356.9%増)、営業外費用は17,842千円(前期比14.2%増)、経常利益は870,297千円(前期比42.2%増)となりました。これは主に、営業外収益として保険返戻金が83,979千円、営業外費用として新規上場に伴う株式公開費用が11,475千円発生したことによるものであります。 (親会社株主に帰属する当期純利益) 親会社株主に帰属する当期純利益は600,236千円(前期比43.8%増)となりました。 これは、上記の経常利益を計上するとともに、法人税等が272,359千円発生したことによるものであります。 ③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、エンジニア、コンサルタントの人件費、外注費等であります。運転資金の調達は自己資金及び金融機関からの借入を基本としております。なお、安定的かつ機動的に運転資金を確保することを目的として、取引金融機関と当座貸越契約を締結しております。今後の更なる業容拡大に対応するための資金に関しては、自己資金に加えて、株式上場時の調達資金を用いて、成長投資の実行とともに財務基盤の強化を図ってまいります。 ④ 経営戦略の現状と見通し 経営戦略の現状と見通しについては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。 ⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ⑥ 経営者の問題意識と今後の方針に関して 当社は、「ITを駆使して顧客企業の価値を創造すること」をミッションに掲げ、事業を拡大してまいりました。当社がこの理念の下、長期的な競争力を維持し持続的な成長を図るためには、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の様々な課題に対して、経営者が常に事業環境の変化に関する情報の入手及び分析を行い、最善の経営方針を立案していくことが必要であると認識しております。 ⑦ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。

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出典

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