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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

TOブックス

500A · Standard · 情報・通信業

WEB小説を起点にIPを創出し、書籍・アニメ・舞台・グッズまで一気通貫でプロデュースする独立系出版社。

概要

TOブックスは、小説・コミックスの編集・制作からアニメ・舞台・映画・グッズ展開までを一貫して手がけるIP創出・展開企業である。2014年5月に東京都渋谷区で設立され、2026年2月に東京証券取引所スタンダード市場に上場した。2026年4月期の売上高は118億円、従業員数は149人。WEB小説を起点にした作品発掘と、社内の編集・音響・プロデュース機能を連動させたメディアミックス戦略を特徴とする。

IP創出から展開までを内製化する単一セグメント

当社は報告セグメントを「IP創出・展開事業」の単一セグメントとする。小説・コミックスの編集・制作(紡ぐ機能)と、アニメ・舞台・映画・音声コンテンツ・グッズ・イベントへの展開(届ける機能)を社内に保有し、作品ごとに最適なメディアミックスを企画・実行できる体制を構築している。この一貫プロデュースにより、原作の企画段階から将来の展開を見据えたキャラクター設計が可能となり、世界観を損なわずに複数メディアへ展開できる点を競争優位性としている。2026年4月期の売上高は11,795,979千円(前期比25.1%増)で、営業利益は1,984,672千円と急成長した。

収益の三本柱:書籍・メディア・グッズイベント

当社の収益は大きく三つの領域で構成される。第一に書籍関連で、ライトノベル、コミックス、文庫、ジュニア文庫、絵本などを紙と電子の両方で展開する。電子書籍は取次や直接配信を通じて販売され、主力作品の「本好きの下剋上」シリーズが長期的に売上を牽引している。第二にメディア関連で、TVアニメ、映画、舞台、ドラマCD、オーディオブックなどを含む。アニメ化は書籍販売の増加に直結し、2025年夏の『水属性の魔法使い』は12の配信プラットフォームでランキング1位を獲得した。第三にグッズ・イベントで、公式オンラインストアやPOP UP SHOP、コラボカフェなどを運営し、ファンとの直接的な接点を形成している。

WEB小説発掘と複数段階の評価でヒットを量産

当社は主に無料の小説投稿サイトに掲載されたWEB小説を起点に作品を発掘する。書籍化の判断は閲覧数や評価に加え、編集者による内容評価、コミカライズ適性、自社サイトでの読者反応などを総合的に勘案して行う。このプロセスにより、個々の編集者の勘に頼らず再現性のある作品創出を実現している。2026年4月期において、12ヶ月の電子書籍売上高が1,000万円を超える主要IP数は91に達し、前年の81から増加した。これらのIPは継続的な読者基盤を持ち、コミカライズやメディア展開の可能性を有している。

ファン直接接点とデータフィードバックの循環

当社は公式オンラインストアと公式Web漫画サイト「コロナEX」を通じて、読者と直接つながる販路を持つ。これにより、書店やプラットフォーム経由では把握しづらい購買行動やファンの反応を収集し、次巻の制作やグッズ企画、イベント展開に反映させている。例えば特典付き商品や限定グッズの販売、POP UP SHOPの開催などがこれにあたる。オンラインとリアル双方の接点を活用することで、作品の魅力を長期的に高め、ファンのLTV(顧客生涯価値)の最大化を図っている。2026年4月期の販売実績では、主要な販売先として株式会社メディアドゥ(21.4%)、株式会社カカオピッコマ(13.7%)などが挙げられる。

業界の中での役割はコンテンツプロデューサー(IP創出・メディアミックス企画)。出版社としての機能に加え、音響制作やイベント企画も自社で行う。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
118億円
営業利益
20億円
営業利益率
16.9%
純利益
13億円
2026/4 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01出版(書籍・電子書籍)主力

ライトノベル、コミックス、文庫、ジュニア文庫、絵本等を出版。主にWEB小説を原作とし、紙・電子の両方で展開。書籍販売は取次を通じて書店へ、電子書籍は各電子書店へ配信。自社オンラインストアでは特典付き商品も販売。

独自のIPプロデュース型モデルにより、従来型出版社と差別化。

主な製品・サービス4
ライトノベル
WEB小説を書籍化した小説で、挿絵や書き下ろし特典を付けて展開。
コミックス
小説をコミカライズした漫画。原作ファンに加え、新規読者層への入口ともなる。
文庫・ジュニア文庫
携帯に便利なサイズの書籍。若年層向けの文庫も展開。
絵本
子供向けの書籍。イラストを主体とした内容。

02メディアコンテンツ(アニメ・映画・舞台・音声)準主力

自社IPのTVアニメ化、映画化、舞台化、ドラマCD、オーディオブック等のメディア展開を企画・製作。製作委員会の幹事としてプロデュースする方式とライセンスアウト方式を使い分け、作品特性に応じた展開を行う。社内の音響制作チームによる制作が強み。

主な製品・サービス5
TVアニメ
自社IPをアニメ化。製作委員会方式で制作に関与。
映画
自社IPを映画化。劇場公開を企画。
舞台
自社IPを舞台化。ライセンスアウトと自社主催の両方で展開。
ドラマCD
音声ドラマを収録したCD。人気声優をキャスティング。
オーディオブック
小説を朗読した音声コンテンツ。聴覚での楽しみを提供。

03グッズ・イベント・デジタル配信副次

キャラクターグッズの企画・販売、POP UP SHOP、コラボカフェ等のイベント開催、公式Web漫画サイト「コロナEX」でのコミック配信を行う。ファンとの直接接点を活用し、購買行動データを次回作や展開に反映。

主な製品・サービス2
キャラクターグッズ
アクリルスタンド、ポストカード、文具等のアニメ・キャラクターグッズ。
コロナEX
公式Web漫画サイト。当社作品を無料・有料で配信し、読者データを収集。

製品と技術

ライトノベルとコミックスを核とした書籍事業

当社の書籍事業は、主にWEB小説を原作とするライトノベルを中心に、コミカライズ作品、文庫、ジュニア文庫、絵本などで構成される。ライトノベルは書き下ろし特典や追加エピソードを付加して紙・電子両方で販売し、コミックスは原作ファン層に加え新規読者への入口として機能する。紙書籍は取次を通じて全国の書店に、電子書籍は取次または各電子書店へ直接配信される。代表的なシリーズとして「本好きの下剋上」(ライトノベル・コミックスともに長期販売)、「恋した人は、妹の代わりに死んでくれと言った。」(2024年ランキング1位)などがある。2026年4月期の生産高は32.2億円(前期比8.8%増)である。

TVアニメ・映画・舞台を自社プロデュースするメディア事業

メディア関連事業では、作品の特性に応じてTVアニメ、映画、舞台、朗読イベント、ドラマCD、オーディオブックなどを展開する。アニメ化は製作委員会の幹事として自社がプロデュースする方式と、ライセンスアウト方式の両方を採る。社内の音響制作チームがドラマCDやオーディオブックを制作し、人気声優のキャスティングが可能な点が強みである。これにより、音声コンテンツからアニメ・舞台へのファンの移行がスムーズになる。2025年にはTVアニメ『水属性の魔法使い』が12の配信プラットフォームで1位を獲得し、2026年4月には『本好きの下剋上』第4期が放送開始された。また、舞台版『本好きの下剋上』は2024年に東京・大阪で公演された。

ファンと直接つながるグッズ・イベント事業

当社はアクリルグッズ、ポストカード、文具などのキャラクターグッズを企画・販売し、公式オンラインストア限定商品や特典企画を通じてファンとの関係性を深めている。また、POP UP SHOP、コラボカフェ、展示イベント、書店フェアなどを継続的に実施し、オンラインとリアルの両方で接点を形成している。公式Web漫画サイト「コロナEX」ではコミック配信と同時に読者行動データを取得し、グッズ企画やメディア展開に活用する。図書館などの公共機関との連携企画も行っており、作品の枠を超えたファンコミュニティの育成を図っている。

WEB小説発掘からメディアミックスまでを統合するIPプロデュース体制

当社の技術的な核心は、WEB小説発掘から編集・コミカライズ、さらに音声化・アニメ化・舞台化・グッズ化までを一気通貫でプロデュースする体制にある。小説投稿サイトのデータ(閲覧数、評価)に加え、自社編集者による内容評価、コミカライズ後のSNS反応、書籍販売動向、自社サイトでの購買傾向など、複数段階の情報を総合的に判断して展開を決める。また、社内に音響制作チームを抱えることで、ドラマCDやオーディオブックの制作からアニメの音響受託までを内製化しており、外部の制作会社と連携しながらも主体的な企画が可能である。この統合プロデュースにより、単発のヒットに依存しない、持続可能なIP創出サイクルを実現している。

「本好きの下剋上」を軸とした長期運用IPの典型

当社の代表的なIP「本好きの下剋上」は、2015年のWEB小説連載開始後、2016年にコミカライズ、2019年にTVアニメ第1期、2020年に舞台化、2024年にミュージカル化と段階的にメディアミックスが行われた。2026年4月には第4期アニメが放送され、シリーズとして10年以上にわたって展開されている。このIPは「このライトノベルがすごい!」で殿堂入りし、複数の賞を受賞するなど、品質と人気が長期間維持されている。当社は同IPを一例として、ポートフォリオ全体で長期運用可能なIPを安定的に保有する戦略を取っており、2026年4月期には12ヶ月電子書籍売上1,000万円超の主要IPを91作品保有するに至っている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

情報・通信業のなかでの位置

会社が挙げる強い分野

  • 出版(書籍・電子書籍)独自のIPプロデュース型モデルにより、従来型出版社と差別化。

有価証券報告書(2026/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。

好調な成長と利益率改善、出版業界で存在感

TOブックスは情報・通信業に属し、出版関連の事業を展開していると推測される。同業他社としてVRAIN Solution、Cocolive、L is B、ソラコム、ハッチ・ワークが挙げられるが、いずれもデジタルサービス企業が多く、直接の競合は明確でない。売上高は2024年4月期87億円から2026年4月期118億円へ増加。営業利益率は2024年4月期が非開示、2025年4月期11.7%から2026年4月期16.95%へ改善しており、収益性が向上している。出版市場の縮小傾向の中で、デジタル活用やニッチ市場開拓により成長を維持。業界内では中規模ながら堅実な成長を見せる。

強み

  • 営業利益率が11.7%から16.95%へ向上し、収益力強化
  • 売上高が2024年4月期87億円から118億円へ拡大
  • 2年間で30%以上の売上増を達成
  • 出版分野でデジタル化やニッチ市場に強み

課題

  • 出版市場全体が縮小傾向、需要確保が課題
  • デジタル企業との競争が激化する可能性
  • 特定分野への売上依存が高まるリスク

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

情報・通信業の時価総額近傍。太字がTOブックス

時価総額で並べると、掲載11社のなかで5番目にあたる。

#企業時価総額PER
13683サイバーリンクス127億円7.9倍
24389プロパティデータバンク125億円17.4倍
3332Aミーク124億円14.1倍
43979うるる122億円16.5倍
5500ATOブックス121億円9.3倍
63926オープンドア121億円
73918PCIホールディングス121億円10.5倍
84284ソルクシーズ121億円10.0倍
94439東名120億円10.4倍
103675クロス・マーケティンググループ120億円14.6倍
114479マクアケ119億円18.5倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 22件

出版事業と劇場配給事業を譲受して創業

当社は2014年5月、東京都渋谷区神泉町に設立された。同年7月、株式会社ティー・オーエンタテインメントから出版事業および劇場配給事業を譲り受け、事業を本格化させる。同時に、DTP業務や電子化業務の内製化を目的として沖縄営業所を開設した。この譲受により、既存の出版ノウハウと配給網を引き継ぎ、出版と映像・舞台の両方を扱う企業としての基盤が形成された。創業から間もない段階で、後のメディアミックス展開の原型が作られたと言える。

「本好きの下剋上」コミカライズでコミックス事業に進出

2016年6月、当社は後に代表作となる「本好きの下剋上」のコミカライズ第1巻を発売し、コミックスレーベルの展開を開始した。WEB小説として人気を博していた同作の漫画版は、新たな読者層を取り込む役割を果たした。このコミカライズは、小説と漫画の両面からIPを育てる戦略の第一歩となり、以後、当社の作品展開の標準モデルとなる。2022年には「このライトノベルがすごい!2023」で殿堂入りを果たし、2023年には「ピッコマAWARD2023」ノベル部門を受賞するなど、同IPの価値は長期にわたって上昇し続けた。

アニメ事業と舞台製作への展開を開始

2019年3月にオーディオブックの提供を開始し、同年10月にはTVアニメ「本好きの下剋上」第1期の放送が始まった。これにより当社はアニメ事業に参入し、作品の認知度と販売を大きく押し上げる。さらに2020年3月には舞台「淡海乃海」を公演し、舞台製作の分野にも進出した。アニメと舞台という映像・実演のメディアを自社で手がけることで、IPの価値拡張手段が多様化した。これらのメディア展開は、書籍販売の増加に直結し、好循環を生み出す原動力となった。

沖縄支社化と本社移転、事業基盤を拡充

2020年5月、それまで沖縄営業所だった拠点を支社化し、DTP・電子化業務の内製能力を強化した。同年9月には本社機能を渋谷区神泉町から渋谷三丁目へ移転し、執務環境を拡充した。2025年3月にはさらに渋谷区桜丘町の渋谷サクラステージSHIBUYAタワーへ本社を移転し、現在に至る。これらの拠点整備は、事業規模の拡大に伴う人員増と業務効率化に対応するものである。支社化により沖縄での制作体制が強化され、コスト競争力の向上にも寄与した。

公式Web漫画サイト「コロナEX」で直接配信を開始

2022年4月、当社は公式Web漫画サイト「コロナEX」の運営を開始した。同サイトでは自社作品のコミックを配信し、読者行動データを取得することで、書籍・メディア展開との連動性を高めている。従来の取次や電子書店経由に加え、自社プラットフォームを通じた直接販路を得たことで、ファンとの接点が強化された。また、サイト上での購買傾向や反応を分析し、次巻の制作やグッズ企画に反映させるデータドリブンな運営が可能となった。

大型受賞とアニメ放送の継続でIP価値を確立

2023年から2025年にかけて、当社の主力IPが相次いで高い評価を得た。2023年11月には「恋した人は、妹の代わりに死んでくれと言った。」が「このライトノベルがすごい!2024」単行本・ノベルズ部門で1位を獲得。2025年5月には同作が「ピッコマAWARD2025」ノベル部門を受賞した。また、2025年1月からはTVアニメ「没落予定の貴族だけど、暇だったから魔法を極めてみた」が放送開始され、同年7月には「白豚貴族ですが前世の記憶が生えたのでひよこな弟育てます」と「水属性の魔法使い」の2本が同時期に放送されるなど、アニメ展開の本数が増加した。

上場と新たな資金調達、成長加速への布石

2026年2月、当社は東京証券取引所スタンダード市場に株式を上場した。上場に伴い、公募増資などで約17.7億円の資金を調達し、財務基盤が強化された。2026年4月期の売上高は118億円(前期比25.1%増)、営業利益は20億円(同72.7%増)と急成長を遂げ、純資産は72.7億円に達した。上場後の同年4月には、代表作「本好きの下剋上」のTVアニメ第4期が放送開始され、引き続きIPの大型展開が続いている。上場による知名度向上と資金調達は、今後の海外展開や大型メディアミックス投資の原資となるとみられる。

設立から12年、単一セグメントで年商100億円超へ

当社は2014年の設立からわずか12年で、売上高100億円を超える企業に成長した。2022年4月期の売上高48億円から、2026年4月期には118億円と約2.5倍に拡大。同期間の当期純利益も6億円から13億円へと増加している。この成長を牽引したのは、単一セグメントであるIP創出・展開事業の効率的な運営と、ヒットIPの継続的な創出である。特に「本好きの下剋上」シリーズは、小説、コミックス、アニメ、舞台、ミュージカルと多角的に展開され、長期収益源として機能している。同社は今後もIPポートフォリオの拡大と海外展開を成長戦略に掲げている。

年表22件を開く

2010年代

  • 2014年5月創業出版事業及び劇場配給事業を目的として、東京都渋谷区神泉町に当社を設立
  • 2014年7月㈱ティー・オーエンタテインメントより出版事業及び劇場配給事業を譲受
  • 2014年7月㈱ティー・オーエンタテインメントからの事業譲受に伴い、 DTP業務(Desktop publishing:文字入れやデザイン)や電子化業務の内製化を目的として、沖縄営業所を開設
  • 2016年6月「本好きの下剋上」コミカライズ第1巻発売、コミックスレーベルの展開を開始
  • 2019年3月オーディオブックの提供を開始
  • 2019年10月TVアニメ「本好きの下剋上」第1期放送開始、アニメ事業の展開を開始

2020年代

  • 2020年3月舞台「淡海乃海」公演、舞台製作を開始
  • 2020年5月沖縄営業所を支社化
  • 2020年9月本社機能を渋谷区神泉町から渋谷三丁目へ移転
  • 2022年4月公式Web漫画サイト「コロナEX」の運営を開始
  • 2022年11月「本好きの下剋上」が「このライトノベルがすごい!2023」単行本・ノベルズ部門にて殿堂入り(注)1
  • 2023年5月「本好きの下剋上」が「ピッコマAWARD2023」ノベル部門を受賞(注)2
  • 2023年11月「恋した人は、妹の代わりに死んでくれと言った。」が「このライトノベルがすごい!2024」単行本・ノベルズ部門にて1位を獲得(注)1
  • 2024年10月ミュージカル「本好きの下剋上」を東京・大阪にて公演
  • 2025年1月TVアニメ「没落予定の貴族だけど、暇だったから魔法を極めてみた」放送開始
  • 2025年1月実写映画「悪鬼のウイルス」劇場公開
  • 2025年3月本社を渋谷区桜丘町へ移転
  • 2025年5月「恋した人は、妹の代わりに死んでくれと言った。」が「ピッコマAWARD2025」ノベル部門を受賞(注)2
  • 2025年7月TVアニメ「白豚貴族ですが前世の記憶が生えたのでひよこな弟育てます」、「水属性の魔法使い」放送開始
  • 2026年1月TVアニメ「穏やか貴族の休暇のすすめ。」放送開始
  • 2026年2月上場東京証券取引所スタンダード市場に株式を上場
  • 2026年4月TVアニメ「本好きの下剋上」第4期放送開始

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/4期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち1項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 主要IP数(12ヶ月電子書籍売上高1,000万円超のIP数)2026年4月期まで91

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    IP創出と展開を支える人材基盤の強化

    編集者やプロデューサーなどのクリエイティブ人材と、アニメ・舞台・商品化などの専門人材を育成するため、新卒・若手採用の継続と中途採用の強化、OJTと専門研修による育成体系の整備に投資する。

  2. 02

    自社IPによるメディアミックス戦略の深化

    書籍、音声、映像、舞台、グッズ、イベントなど複数媒体を横断的に組み合わせ、ファンとの接点を継続的に設けることでIPを長期的に育成する「エバーグリーン型」モデルを確立する。アニメでは製作委員会への主体的な出資や主幹事比率の向上を図る。

  3. 03

    安定的なIP創出

    編集体制の拡充と育成強化により、主要IP数を継続的に増加させる。育成プロセスの標準化やチーム運用で編集者の立ち上がりを早め、電子書店とのアライアンスによる共同展開で作品の初期露出と展開スピードを高める。

  4. 04

    他社IPの活用拡大

    蓄積したアニメ製作委員会の組成、映画配給・宣伝、舞台化、グッズ・イベント運営などの機能を他社IPにも提供し、稼働率の向上と新たな収益機会を創出する。自社IPと他社IPの双方を扱うことで事業の幅を広げる。

  5. 05

    海外展開とジャンル多様化

    海外市場では北米の電子書籍配信や海外出版社との直接取引、海外アニメ配信事業者との共同製作などを通じて段階的に展開を拡大する。国内では現代舞台やホラーなどジャンルを広げ、女性向けレーベル立ち上げや電子書店との連携で市場トレンドに対応する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

拠点とグループ

設備と関係会社

主要な設備 (帳簿価額 上位2)
本社 — 東京都渋谷区316百万円
沖縄支社 — 沖縄県那覇市28百万円
公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 補助金
    コロナ禍を乗り越えるための文化芸術活動の充実支援事業
    文部科学省 · 2021-10-29
    600万円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年4月期の売上高は118億円営業利益20億円前期と比べると増収増益で、売上が+25.5%、利益が+81.8%。

売上高
+25.5%
118億円
営業利益
+81.8%
20億円
純利益
+62.5%
13億円
営業利益率
16.9%
前期比 +5.2%pt

会社が出している今期の予想2027年4月期

項目会社予想前期実績
売上高125億円118億円
営業利益19億円20億円
純利益13億円13億円
1株あたり配当¥76¥76

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

業績の推移

有価証券報告書 5期分

2022年4月期からの5期で、売上は48億円から118億円へ2.5倍に増えた。直近期の営業利益率は16.9%。売上は4期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2022年4月4896
2023年4月65139
2024年4月871610
2025年4月94111111.78
東京証券取引所スタンダード市場に株式を上場
2026年4月118202016.913

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年4月期

売上高118億円のうち、営業利益として残るのは20億円16.9%。営業外の損益と税金を反映した純利益は13億円、売上の11.0%にあたる。営業利益率は業種中央値8.4%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金28.0%33億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金55.1%65億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益16.9%20億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。売上原価と販管費は単体ベースの数値です。

粗利率
72.0%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+8.6pt
16.9%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+4.4pt
11.0%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+9.6pt
22.7%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
12.5%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
29.8%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 3期分

2026年4月期は営業CFが18億円、投資CFが−3億円で、差し引きのフリーCFは15億円この組み合わせは積極投資型にあたる。本業で稼ぎつつ、さらに資金を調達して大きな投資に踏み込んでいる。成長への布石の局面期末の手元現金は44億円で、売上の4.5ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2024年4月12−7−1517
2025年4月3−6−1−313
2026年4月18−3161544

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 5期分

2026年4月期の総資産は104億円。このうち返さなくてよい自己資本が73億円で、自己資本比率は69.6%(業種中央値63.4%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2022年4月36171948.1
2023年4月42261660.7
2024年4月58362260.8
2025年4月62431969.1
2026年4月104733269.6

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年4月期の内訳単体ベース
現金及び預金
57億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
55億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
4億円
在庫として抱えている分
負債合計
32億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
100
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率30 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

情報・通信業 605社との比較

同じ情報・通信業の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率605社中109位あたり、逆に低いのは配当利回り605社中365位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE上位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
22.7%/中央値 13.1%
P25 7.0%P75 20.1%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
16.9%/中央値 8.4%
P25 3.9%P75 16.1%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
69.6%/中央値 63.4%
P25 45.3%P75 74.7%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
25.5%/中央値 9.1%
P25 1.9%P75 20.2%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
2.2%/中央値 2.5%
P25 1.5%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥3,450で、1年前と比べて+2.7%過去52週の値幅のなかでは62%の位置にある。

¥3,450+0.1%1ヶ月+13.9%1年+2.7%時価総額121億円
過去52週の値幅
安値¥2,756高値¥3,880

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)9.3倍
PER (会社予想)9.3倍
PBR1.62倍
配当利回り2.20%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

8月17日に3230円まで上昇し、前日比+6.78%と急伸。25日移動平均線(2993.72円)を約7.9%上回り、75日線(3075.21円)も突破した。52週高値3880円に対して約16.8%下に位置し、戻り余地がある。出来高は直近で17700株と増加傾向にあり、個人主体の買いが入っている可能性がある。ただ、RSIは70.15と過熱気味で、短期的な調整には注意が必要。週足では上昇基調が続いており、テクニカル面は強気。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 80/100)

PERは7.97倍と同業界平均の30.34倍を大きく下回り、PBRも1.4倍と平均の3.5倍に対して割安です。ROEは22.7%と高水準で、配当利回りは2.56%と平均の3.38%を下回りますが、配当性向は18%と低く、将来の増配余地があります。収益は増加傾向で、予想PERも8倍と低く、総合的に割安と評価します。

指標この会社業種平均
PER (実績)9.3倍47.9倍
PER (予想)9.3倍
PBR1.62倍2.96倍
ROE22.7%12.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

電子書籍市場の成長と自社コンテンツのヒット次第で業績が伸びる一方、出版業界全体の縮小と競争激化が懸念される。強気派は過去の増収傾向と今期の営業利益率改善を評価し、新規コンテンツの投入による成長を期待する。弱気派は利益率の変動や市場競争の激化を指摘し、持続的な成長には不確実性が伴うとみる。

プラスに働く材料6
  • 増収基調が続く

    売上高は65億円から94億円へ3期連続で増加している

  • 利益率が改善

    営業利益率が11.7%から16.95%へ上昇見込み

  • 配当利回りが魅力的

    利回り2.56%で株主還元を実施している

  • 営業利益20億円、前期比約2倍に拡大決算発表後影響

    営業利益20億円(前期11億円)と約2倍

  • 売上高118億円と前期比25%の大幅増収決算発表後影響

    売上高118億円(前期94億円)

  • 営業利益率16.95%へ大きく改善決算発表後影響

    営業利益率16.95%(前期11.7%)

マイナスに働く材料7
  • 利益が伸び悩む

    純利益は10億円から8億円へ減少する見込み

  • 競争が激化

    電子書籍市場では大手プラットフォームの支配力が強い

  • 規模が小さい

    時価総額104億円と流動性が低く機関投資家の参入が限定的

  • 株価1年で11.57%下落の弱い需給継続影響

    1年株価変化率-11.57%

  • 外国株主比率2.96%と低く需給が細い継続影響

    外国株主比率2.96%、時価総額104億円

  • 配当利回り2.56%と株主還元が限定的継続影響

    配当利回り2.56%、時価総額104億円

  • 時価総額104億円の小型株で流動性リスク継続影響

    時価総額104億円

次の決算で確かめる点
売上成長率
電子書籍市場の成長を取り込めているかを確認するため
営業利益率
収益性の改善が続くかどうかを判断するため
ヒット作の発生数
収益が特定コンテンツに依存するため

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり76で、前期から+230.4%いまの株価に対する利回りは2.20%。増配か配当維持が1年続いている。

年間配当
¥76
1株あたり
配当利回り
2.20%
いまの株価に対して
配当性向
18.0%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
1年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2022年4月110,0005.6
2023年4月20−100.06.7
2024年4月2315.06.6
2025年4月230.08.9
2026年4月76230.418.0

配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥76

株主

有価証券報告書より

2026年4月期末の株主数は延べ2,085人。区分でいちばん多いのは事業法人57.9%。グループ会社や銀行などの安定株主が61.1%を占め、残る38.9%が市場で売買されうる浮動株にあたる。比較できる過去の期がまだ揃っていないため、直近期の構成のみを載せています。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2026年4月%
事業法人57.9
個人・その他34.6
金融機関3.2
外国法人2.9
証券会社1.4
外国人個人0.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01株式会社MTS56.88
02本田 武市16.44
03野村信託銀行株式会社(投信口)2.16
04田辺 啓輔1.88
05MSIP CLIENT SECURITIES(常任代理人 モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社)1.14
06日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)0.94
07凪 拓史0.85
08BBH CO FOR ARCUS JAPAN VALUE FUND(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)0.74
09小山 倫良0.43
10松田 昌士0.37

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 5期分

1株利益は5期で−100%、1株純資産は5期で−100%。直近期のROEは22.7%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%配当性向%
2022年4月1,965,1175,688,68747.85.6
2023年4月30085842.16.7
2024年4月3461,18433.96.6
2025年4月2581,42019.98.9
2026年4月4222,06822.718.0

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

11名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は11名。2026/4期の役員報酬は総額243百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約10倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
本田武市代表取締役512,578,200
柴田維専務取締役51
小山倫良取締役 IPソリューション本部長5415,000
鳥海裕喜取締役 コーポレート本部長37
坂田靖志取締役502,100
鈴木晴彦取締役70
田中勇取締役68
長谷川隆一常勤監査役75
結城東輝監査役354,800
鈴木真美監査役444,200
鬼塚卓62

役員報酬の内訳2026/4

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)41942321754
社外取締役626264

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/4期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容4,555字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 (1) ビジネスモデル概要 当社は、小説・コミックスの編集・制作を通じて物語を「紡ぐ」機能と、アニメ・舞台・映画・音声コンテンツ、グッズ、各種イベント等を通じて物語を「届ける」機能をあわせ持ち、クリエイターとファンを一体的につなぐIP創出・展開事業を営んでおります。物語の企画・編集から、書籍化、コミカライズへとつなぎ、さらにアニメ化、舞台化、映画化、ドラマCD化、オーディオブック化、グッズ展開やイベント展開へと広げることで、同一の世界観やキャラクターを多様な形でファンに届けることができる点に特徴があります。 この一連の展開は、作品(以下「IP(注)」)の魅力を高めながら、ファンとの関係性を長期的に育てていくことを重視しております。これらが一体として機能していることから、報告セグメントは「IP創出・展開事業」の単一セグメントとしております。 (注)IP:Intellectual Property(知的財産)。小説、コミックス、キャラクター、世界観等を含む創作物全般を指す。 (2) 競争優位性 当社のメディアミックスは、いわゆる「人気作品を外部へライセンスして映像化する」という従来の出版社のビジネスモデルとは異なり、IPの発掘・編集・コミカライズから、音声化・舞台化・アニメ化・グッズ展開などの企画までを一体で設計する「IPプロデュース型」の構造を特徴としております。作品ごとに適した展開を企画し、実行できる点に当社の独自性があり、主な特徴は以下のとおりです。 ① 魅力的なIP群 当社は、トレンド性だけに依存せず、世界観・ストーリー・キャラクター設定まで丁寧に作り込まれたIPを多数保有している点に強みがあると考えております。「本好きの下剋上」をはじめ、ランキング実績やメディア展開実績を持つIPが継続的に生まれており、単発ヒットに依存するのではなく、ポートフォリオとしてIP価値を積み上げております。この結果、長期にわたって運用可能なIP群を安定的に保有する体制を構築しております。 ② WEB小説を起点とした再現性のある作品創出モデル 当社は、主に無料の小説投稿サイトに掲載されたWEB小説から作品を発掘し、書籍化・コミカライズへと展開するモデルを構築しております。WEB上での閲覧数や評価等の指標に加え、編集者による内容評価、コミカライズによる読者のSNSでの反応、紙書籍及び電子書籍の販売動向、自社オンラインストアや公式Web漫画サイト「コロナEX」における読者の購買傾向など、複数の段階で得られる情報を総合的に勘案することで、作品の成長可能性を見極めながら出版・コミカライズ・メディア展開を判断しております。これにより、個々の編集者の勘や単発のヒットに頼らず、有望なIPを継続的に創出できる仕組みを整えております。 ③ 主体的なメディアミックス戦略による作品価値の向上 当社は、TVアニメ化や映画化といった大型のメディア展開に限らず、ドラマCD、オーディオブック、舞台等、作品の特性やファン層に応じて展開手段を柔軟に組み合わせることで、IP価値の向上を図っております。大型ヒット作品のみならず、一定の支持を得ている中堅クラスの作品についても、コミカライズや音声化、舞台化等のメディアミックスを主体的に企画することでIPの認知拡大と長期的な収益機会の創出につなげている点が特徴です。これにより、様々なメディアコンテンツを継続的に市場の熱量をとらえた適切なタイミングで展開することで、ファンを絶え間なく刺激し、LTV(注)を長期化・最大化することが可能となります。 (注)LTV:Life Time Value(顧客生涯価値)。ファンが特定のIPに継続的に接触・消費することで、長期的に生み出される累計収益価値を指します。 ④ 創出・制作・展開の一体的なプロデュース体制 当社では、小説・コミックスの編集機能に加え、音声コンテンツの制作や舞台・アニメの企画製作等に携わる専門スタッフが社内に在籍しており、外部の制作会社や配給会社等と連携しながら、作品ごとに最適なメディア展開を企画・推進できる体制を構築しております。 編集部門と音響制作、映画・舞台・アニメのプロデュースを担うメンバーが日常的に情報を共有することで、原作の企画段階から将来の展開を見据えた構成やキャラクター設計を検討しやすくなっており、作品の世界観を損なわずに複数メディアへ展開することが可能となっております。 また、当社には音響制作チームが在籍しており、ドラマCDやオーディオブックの制作を通じて人気声優のキャスティングが可能であることから、音声化・朗読イベント・アニメ化へとファンの支持がつながる動線を形成しやすい点も特徴です。このように、編集・制作・展開を一体でプロデュースできる体制により、作品ごとの特性を踏まえた機動的な意思決定が可能である点は、従来型の出版社との差別化要因となっております。 ⑤ ファンとの直接的な接点を活かした作品育成 当社は、公式オンラインストアや公式Web漫画サイト「コロナEX」を通じて、読者・視聴者と直接接点を持つ販路を有しており、特典付き商品や限定グッズの販売、コラボイベント・POP UP SHOPの開催等を通じて、作品ごとのファンコミュニティとの関係性を深めております。これにより、書店やプラットフォーム経由の販売だけでは把握しづらいファンの反応や購買行動を把握でき、次巻の制作、グッズ企画、イベント展開等に反映させることが可能となっております。オンラインとリアル双方で形成される接点を活用しながら、作品の魅力を長期的に高めていく点も、当社の特徴となっております。 ⑥ IP価値最大化が生む 収益サイクル 当社は、IPを「創る・届ける・育てる」という循環を通じて、IP価値を継続的に高める収益モデルを構築しております。創出したIPは、小説、コミック、アニメ、舞台、グッズ等へと展開することで接点を広げ、認知の拡大を図っております。 認知の拡大によりファン層が拡がることで、IPは短期的な消費にとどまらず、長期的な運用が可能となります。こうした継続的な展開は作品当たりの収益性を高め、結果として既存作家へのロイヤリティ向上及び創作意欲の維持・向上につながっております。 また、既存作家の実績や評価の積み重ねは、当社の編集力及びIPプロデュース力に対する信頼を高め、新規作家の参画を後押ししております。これにより新たなIPが生まれ、再びIPの拡張へとつながる好循環サイクルが形成されております。当社は、このサイクルを通じて、ヒット作に依存しない持続的な成長を実現しております。 (3) 価値創造プロセス 当社のIP創出からメディアミックス展開に至るプロセスは、作品の発掘からファンとの接点形成までが、途切れなく一体として機能しております。主な流れは、以下のとおりです。 ① WEB小説を起点とした発掘 当社は、主に小説投稿サイトに掲載されたWEB小説を起点として作品を発掘しております。閲覧数・評価等の読者データに加え、編集者による内容評価、当社ブランドとの親和性、コミカライズの適性などを総合的に踏まえ、書籍化の判断を行います。 ② 書籍化・コミカライズによる基盤形成 出版化が決定した作品は、編集者と作家が連携して書籍化を進めるとともに、コミカライズを並行することで、小説と漫画双方から読者層を広げてまいります。複数の媒体で読者との接点を持つこと、世界観やキャラクターに触れる層を拡大し、その反応を次の展開判断に活用しております。 ③ メディアミックスによる価値拡張 書籍・コミックスの販売動向や読者反応が良好な作品については、音声化、ドラマCD、オーディオブック、舞台、アニメなど、作品の特性に応じたメディア展開を企画いたします。社内の音響制作チームによる音声制作や人気声優のキャスティングは、ファンの支持を高めながら後続のアニメ・舞台展開へつなげていくうえで重要な役割を果たしております。 ④ ファン接点とデータのフィードバック 当社は、公式オンラインストアや公式Web漫画サイト「コロナEX」を通じて読者と直接つながる販路を有しております。購買行動や読者反応を把握しやすい環境にあり、特典企画・グッズ化・イベント展開・次巻制作などに反映することで、作品の魅力を長期的に高めていく好循環を形成しております。 (4) 主要商品・サービスの内容 当社が取り扱う商品・サービスは、書籍関連、メディア関連、グッズ・イベント等の三つに大別されます。各領域は、IPの特性やファン層に応じて相互に関連しながら展開されております。 ① 書籍(ライトノベル、コミックス、文庫、ジュニア文庫、絵本等) 当社の書籍は、主にWEB小説を原作としたライトノベルを中心に、コミカライズ作品、文庫、ジュニア文庫、絵本など複数のラインアップで構成されています。ライトノベルは、書き下ろし特典や追加エピソードなどの付加価値を付けて紙・電子双方で展開しており、コミックスは原作ファン層に加えて新規読者層への入口として機能しております。また、原作を持たないオリジナル作品や書き下ろし作品も扱っております。 紙書籍は取次を通じて全国書店へ、電子書籍は取次を通じて又は各電子書店へ直接配信しており、自社オンラインストアでは特典付き商品や限定版の販売も行っております。 ② メディア関連(TVアニメ、映画、舞台、朗読イベント、ドラマCD、オーディオブック等) 当社のメディア展開は、作品の特性に応じて映像化・音声化・舞台化など多様な形態で構成されます。TVアニメや映画については、一般的なライセンスアウト方式に加え、当社が製作委員会の幹事としてプロデュースを行う方式も採用しております。舞台や朗読イベント公演についても、ライセンスアウトと自社主催の双方の形式で展開しております。 社内の音響制作チームによる、ドラマCDやオーディオブックの制作、人気声優のキャスティングを行える点は当社の特徴であり、これらは映像・舞台等の後続展開にもつながる役割を果たしております。また、アニメの音響制作業務は外部作品の受託も行っております。 ③ グッズ・イベント・デジタル配信(物販、POP UP SHOP、コロナEX等) 当社は、アクリルグッズ、ポストカード、文具等のキャラクターグッズの企画・販売を行っており、公式オンラインストア限定商品や特典企画を通じてファンとの関係性を深めております。 POP UP SHOP等の書店フェアに加え、図書館等の公共機関との連携企画や、作品の世界観を体験できるコラボカフェ、展示イベント等も継続的に実施しており、オンラインとリアルの双方で多様なファン接点を形成しております。 また、公式Web漫画サイト「コロナEX」では、当社作品のコミック配信を行い、読者行動データを得ることで、書籍・メディア展開との連動性を高めております。 [事業系統図]
経営方針・対処すべき課題5,427字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1) 経営方針 当社は、“もっと物語を届ける――。”という経営理念のもと、作家・漫画家をはじめとする多くのクリエイターと共に物語を紡ぎ、それを多様な形で世の中へ届けてまいりました。 作品はまず、小説やコミックスとして「物語(ストーリー)」の形で誕生しますが、アニメ、映画・舞台、音声コンテンツ、グッズ、イベントなど、様々な体験を通して、読者や視聴者の記憶に残る「物語(ナラティブ)(注)」へと深化していきます。当社は、この“ストーリーからナラティブへ”と広がるプロセスそのものに、IP企業としての存在意義があると考えております。 この広がりをより確かなものとするために、当社は原作発掘・企画・編集を担う「紡ぐ」機能と、コミカライズ、アニメ企画、映画・舞台化、商品化、イベント運営などIPを世の中へ「届ける」機能を自社内に備え、創出から展開までを一体的に運用できる体制を築いてまいりました。両機能を用い、IPポートフォリオの質と量を拡大し、長く愛されるIPへと育てていくことを目指しております。 今後は、自社IPのメディアミックス展開をさらに強化するとともに、海外市場への展開、他社IPのメディア展開など、事業のフィールドを広げてまいります。これらを通じて、クリエイターとともに生み出したIPの価値を最大化し、国内外の読者・視聴者により多くの物語を届けることで、持続的な成長と企業価値の向上を実現してまいります。 (注)物語(ナラティブ):原作作品がアニメ・舞台・音声・イベント等の多様な体験を通じて、読者・視聴者の記憶や共感に残る物語として広がっていくことを指します。 (2) 経営環境 日本のコンテンツ産業全体は、出版物を起点としたアニメ化、キャラクター商品化、イベント展開など、IPを多面的に展開するビジネスモデルが定着しつつあり、近年も高い水準で推移しております。一般財団法人デジタルコンテンツ協会「デジタルコンテンツ白書2025」によれば、2024年の国内コンテンツ産業市場は約14.0兆円と過去最高を更新しており、特に動画配信・電子出版オンライン領域の成長が顕著で、市場全体の78.9%をデジタルが占める構造へと変化しております(出典:一般財団法人デジタルコンテンツ協会「デジタルコンテンツ白書2025」)。 また、人気IPの多角展開により、グッズ・イベントなど周辺収益の規模も拡大しており、キャラクタービジネス市場は2025年現在約2.8兆円規模と大きな存在感を示しています(出典:株式会社矢野経済研究所「キャラクタービジネスに関する調査(2025年)」)。国内アニメ市場では、映像配信や映画、ライブイベント、音楽、商品化などの二次利用分野の市場規模が、映像ソフト・放送等の一次収益の約2.8倍に達しており、IPを軸とした横断的な収益構造が確立しつつあります(出典:経済産業省「コンテンツ産業及び生活文化分野の海外展開規模に関する調査(2024年3月)」)。このような市場環境のもと、書籍発のIPが映像・商品・イベントなどへ展開する事例が増加しており、メディア横断での価値向上がより生まれやすい状況にあります。 一方、出版市場におきましては、紙出版物の縮小傾向が続くなか、電子出版の拡大が引き続き市場全体を下支えする構図となっております。出版科学研究所によると、2025年の電子出版市場は5,815億円(前年比2.7%増)となり、出版市場全体の3分の1以上(37.6%)を占めております。とりわけ電子コミックは電子出版市場の約9割を占め、過去5年間でも5割を超える伸び率で推移しており、拡大を続けております。また、電子書籍はアニメ化した作品の原作ライトノベル等が牽引する例も多く、電子書籍市場とアニメ化などのメディアミックス展開の親和性の高さが改めて確認されております。(出典:出版科学研究所「出版指標年報2026」)。 電子コミック市場及びキャラクタービジネス市場の推移は以下のとおりであります。 出版物を原点としつつアニメ・舞台・グッズ・イベント等へ横断展開するメディアミックス型のIP価値創出モデルが国内外で定着し、その重要性が高まっていると認識しております。当社は、原作発掘から出版、コミカライズ、アニメ、映像・舞台化、商品化、イベント運営に至るまで、IP展開に必要な機能を自社内に保有しており、こうした構造変化を追い風と捉え、IP価値の最大化に取り組んでまいります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、事業の中核を成す知的財産(IP)の創出及び育成が、企業価値の基盤を構成する重要な要素であると考えております。当社が経営判断上特に重要視している指標は、主要IP数(12ヶ月電子書籍売上高が1,000万円を超えるIP数)であります。 当該水準を超えるIPは、継続的な読者基盤を有することが多く、紙書籍、コミカライズ又はメディア展開等への展開について、一定の潜在的な可能性を有していると捉えております。そのため、主要IP数は、当社の収益構造に実質的な寄与をもたらし得るIPの数を把握する指標として位置付けております。 主要IP数の推移は以下のとおりであります。 2024年4月期   2025年4月期   2026年4月期 主要IP数   67   81   91 (4) 対処すべき事業上及び財務上の課題 当社は、IPを基盤とした事業を展開しておりますが、その持続的な成長に向け、以下の課題に優先的に取り組んでおります。なお、優先的に対処すべき財務上の課題はございません。 ① IPの創出と展開を支える人材基盤の強化 当社の競争力は、作家と伴走する編集者・プロデューサーなどのクリエイティブ人材と、アニメ・舞台・商品化など多様な形でIPを展開する専門人材に支えられております。 より多くのファンに支持されるIPを生み出すには、編集者を中長期で育てる仕組みが欠かせず、作家と編集者が共に作品を磨き上げていくプロセスが当社における人材育成の中核であると考えております。加えて、メディアミックス展開の拡大に伴い、商品開発、アニメ・舞台・映画の企画プロデュース、海外出版社・配給会社と折衝できるグローバル人材など、多様な専門性のある人材の育成も不可欠となっております。 当社では、即戦力の中途採用の強化に加え、新卒・若手採用を継続的に実施し、OJTと専門研修を通じて育成体系の強化を図っております。優秀な人材の定着には、職場環境や教育体制の整備が不可欠であり、継続して投資してまいります。 ② 自社IPによるメディアミックス戦略の深化 当社は、主要IPの価値最大化に向け、メディアミックス戦略を推進しております。コミカライズ、アニメ化、舞台化等を個別に進めるのではなく、書籍、音声、映像、舞台、グッズ、イベントといった複数の媒体を横断的に組み合わせ、ファンがIPに接する機会を継続的に設けている点に特徴があります。 作品が複数の媒体で繰り返しファンの目に触れることで、IPのヒットは一過性の消費にとどまらず、長期にわたって継続して収益を生み出せるよう運用することが可能となります。当社は、こうした運用を通じてファンとの接点を積み重ね、IPを中長期にわたり育成・成長させていく「エバーグリーン型(注1)」モデルの確立を進めてまいります。 このエバーグリーン型の運用において、アニメは認知拡大とファン層形成において影響の大きいメディアの一つであると位置付けております。アニメ領域では、単なる原作提供にとどまらず、製作委員会への主体的な出資や主幹事としての関与を強め、リスクを適切に負いながら当社自身がIP価値向上の中心的役割を担える体制を強化していく方針であります。今後も、主幹事比率(注2)の向上などを通じて当社自らが関与度合いを高めた形でのアニメ展開を継続し、主体的に市場の熱量をとらえたIP展開と収益機会の拡大の両立を図ってまいります。 (注1)エバーグリーン型:単発のブームに依存せず、継続的なメディア展開を通じてIPの寿命と収益機会を長期的に維持・拡張するモデルを指します。 (注2)主幹事比率  :主幹事比率とは、当社が製作委員会において主幹事として参画しているTVアニメ作品数を、自社IPに係るTVアニメ作品数で除した割合をいいます。主幹事とは、製作委員会の組成及び運営において中心的な役割を担い、収支計画の策定、制作体制の構築、進行管理等を主導する立場を指します。 ③ 安定的なIP創出 当社は、編集体制の拡充と育成の強化を通じて、IP創出の基盤を継続的に積み上げております。主要IP数の増加は編集人員数の増加に支えられており、人材投資がIP創出に結び付く構造となっております。 育成プロセスの標準化及びチーム運用により、編集者の立ち上がりを早め、編集者一人当たりの担当可能作品数の拡大を図っております。また、電子書店等とのアライアンスを通じた共同展開により、作品立ち上がり段階における露出や展開スピードを高め、市場動向に即した企画や独占・先行施策を組み合わせることで、IPの認知拡大を進めております。 これらの取り組みを通じて、人材育成による創出力の底上げと、アライアンスを活用した初期展開の加速を両立させ、IPを安定的に創出していく体制の強化を進めてまいります。 ④ 他社IPの活用 当社では、自社IPを中心に制作・流通に関する各種機能(アニメ製作委員会の組成、映画の劇場配給・宣伝、オーディオブックやTVアニメ音響制作、舞台、グッズ・イベント関連など)を蓄積してまいりました。こうした機能は既に他社IPでも活用が進んでおり、稼働率の向上や収益機会の拡大につながっております。 今後は、これらの機能を基盤とし、他社IPを対象としたメディア展開にも取り組みを広げてまいります。具体的には、以下の領域での展開を視野に入れております。 ・他社IPのアニメ化企画、アニメ化作品への製作出資・ライセンス運用 ・他社IPの映画化・劇場配給、舞台化・ミュージカル化等 ・他社IPや人気タレント・キャラクターのメディア展開・グッズ企画・イベント運営 自社IPと他社IPの双方を取り扱うことで、当社の制作・流通・メディア展開機能の稼働を最大化させ、自社IPのみでは得られない新たな収益機会の創出につなげてまいります。 ⑤ 取り扱いジャンルの拡大 当社の主要領域は、異世界・ファンタジー分野が中心ですが、電子書籍市場は読者の嗜好変化が速く、ジャンルの多様化が不可欠です。今後は、現代を舞台にした作品やホラー・サスペンスジャンルなど、より幅広い物語にも取り組み、当社が紡ぐフィールドを広げてまいります。 また、当社では、WEB小説の読者評価を活用することで、市場の動きや読者ニーズを早期に把握できる体制を整えております。さらに、市場の声を踏まえた取り組みとして、電子書店と連携した賞の創設、電子書店との協働によるオリジナル作品の開発、裾野拡大に向けた女性向けレーベルの立ち上げなど、自社の発想だけに偏らない取り組みも進めております。今後も、市場のトレンドを迅速に捉えつつ、幅広いジャンルに対応できる体制を強化してまいります。 ⑥ 海外展開の加速 当社は、IPを起点とした事業の成長機会として、海外市場への展開を重要なテーマの一つと位置付けております。これまで、北米を中心とした電子書籍配信や海外出版社との取引等を通じて、海外におけるIP展開の基盤を構築してまいりました。 出版分野においては、北米の海外版元を中心とした直接取引に加え、海外出版エージェントと連携した出版展開を行うことで、地域特性や商慣行を踏まえた形でのIP展開を進めております。また、海外の主要展示会への出展等を通じて、当社自らが海外出版社や関係事業者とのネットワーク構築に取り組んでおります。 アニメ分野においては、海外のアニメ配信事業者を製作委員会に迎え共同製作を実施するなど、海外市場を意識した企画・製作体制の構築にも取り組んでおります。 今後は、海外市場における出版・配信・映像展開の経験を積み重ねるとともに、地域ごとの特性に応じた展開手法を整理・高度化することで、自社IPの海外展開を段階的に拡大していく方針であります。 ⑦ 内部管理体制の整備・強化 当社を取り巻く事業環境は、著作権管理の複雑化、AI技術の急速な進展、海賊版の増加、海外取引の増加、そしてメディアミックス展開による取引の多様化など、これまで以上に複雑化しています。 これらに対応し、クリエイターの権利とIP価値を守るため、契約・権利管理の精度向上、業務プロセスの標準化、AIや海外基準を踏まえた内部統制の強化を進めております。 リスクを適切に管理しつつ、迅速かつ透明性の高い経営判断を可能とする体制の構築に取り組んでまいります。
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会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1) 市場環境に関するリスク ① 他社との競合について (発生の可能性:中、影響度:中、発生の時期:特になし) 当社の属する業界においてはメディアの多様化により展開されるコンテンツが増加する一方で、厳しい市場環境により企業間での競争が激化しており、当社と類似したビジネスモデルでの新規参入が発生する可能性があります。 (リスクへの対応) 当社の培ったメディアミックス展開の知見及びノウハウを生かし、当社の保有するIP価値を向上させることが当社の強みであり、当社及び当社IPの認知度を向上させ、著者及びユーザーの満足度を向上させることが、競合他社との差別化及び優位性の確保につながると考えております。 ② 法的規制について (発生の可能性:中、影響度:低、発生の時期:特になし) 当社の事業に関連して、特定商取引に関する法律、不当景品類及び不当表示防止法、消費者契約法、電子契約法、個人情報の保護に関する法律、商標法、著作権法、児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(独占禁止法)、労働基準法、労働安全衛生法、食品衛生法等の規制を受ける場合があります。当社はこれまで法的規制によって事業展開に規制を受けたことはありませんが、各種法令の変化に適切に対応できなかった場合には、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) 当社の属する業界団体及び弁護士等の外部専門家と緊密な連携を図りつつ、これらの法令の改正等がある場合には直ちに対応しております。また、引き続き法令遵守体制の強化、社内教育の実施等を行ってまいります。 ③ 海外取引について (発生の可能性:中、影響度:低、発生の時期:特になし) 当社の海外事業に関連して、TVアニメにおける海外放映、海外向け紙・電子書籍の展開等に関し、文化・ユーザーの嗜好、商慣行の違い、法制度を含む各種規制、経済的及び政治的不安等の様々な潜在的リスクがあります。 (リスクへの対応) 当社の会議体において、文化・ユーザーの嗜好、商慣行の違い、法制度を含む各種規制等について共有し、議論するとともに、現地文化や法規制等に精通した外部専門家と連携し、また展開する地域の多角化を行うこと等によってリスクの低減を図っております。 (2) 製品・サービスに関するリスク ① 主要IPに係る展開の不確実性について (発生の可能性:中、影響度:中、発生の時期:特になし) 当社は、主要なタイトルについて、作品の世界観を大切にし、著者等のクリエイターと良好な関係を構築することで予定どおり順調に作品をリリースしておりますが、何らかの理由によりリリースできなくなった場合には、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、主要なタイトルのアニメ化、舞台化等の施策については、作品の人気、ユーザーの嗜好、市場環境の変化等に左右されることから、当初想定したどおり収益が伸びない場合があります。一方で、ユーザーから高い評価を得た場合には、原作書籍の販売拡大や関連コンテンツへの波及等を通じて収益機会が拡大する場合があります。これらの状況により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) 従来のIPのみならず新規IPの創出にも力を入れ、ポートフォリオを拡充させることで安定的な収益基盤の構築を図る方針としております。 ② 新規事業への取り組みについて (発生の可能性:低、影響度:低、発生の時期:1~3年後) 当社は、紙書籍及び電子書籍の出版にとどまらず、メディア展開、グッズ販売、ドラマCD、オーディオブック等多角的な展開を進めてまいりました。新たな取り組みの一環として、2022年4月に公式Web漫画サイト「コロナEX」をリリースしております。これらの新規事業が想定通り進捗しない場合には、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) 新規事業の立ち上げ及びその拡大に際しては、既存の事業以上にリスクが高いことを認識しておりますので、外部専門家との連携を図り、リスク等について十分な検討を行い対応する方針としております。 ③ 取引依存度の高い取引先について (発生の可能性:低、影響度:中、発生の時期:特になし) 電子書籍の取次会社である株式会社メディアドゥ並びに紙書籍の取次会社である日本出版販売株式会社及び株式会社トーハンに対する債権に関して、2026年4月末現在では全体の約4割を占めております。仮にこれら主要な取引先との取引関係に問題が生じた場合には、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) これら主要な取引先と良好な取引関係を構築、維持するとともに、想定し得ない事態に対応するため、販路の多角化を進める方針としております。 ④ 特定プラットフォームの利用について (発生の可能性:低、影響度:中、発生の時期:特になし) 当社のIP創出に関して、その大部分を無料投稿サイト「小説家になろう」のサービスを利用しておりますが、当社が同プラットフォームの規約違反があった場合又は規約変更等で同サービスが利用できなくなった場合には、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) 当社としては、同プラットフォームの規約違反があった場合又は規約変更等で同サービスが利用できなくなった場合に備え、複数の投稿サイトを利用するとともに、著者のオリジナル作品を拡充する方針としております。 ⑤ 委託販売制度について (発生の可能性:低、影響度:低、発生の時期:特になし) 法的規制等には該当いたしませんが、出版業界における特殊な慣行として委託販売制度があります。委託販売制度とは、当社が取次及び書店に配本した出版物について、配本後も返品を受け入れることを条件とする販売制度です。当社は発生し得ると考えられる予想返金額を、返品率等を計算基礎として算出し、収益より控除するとともに、返金負債として計上しておりますが、今後の返品実績の動向によっては、当社の財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) 当社では予想返金額及び返品率等を継続的にモニタリングし、取次及び書店に対して返品率を低減させるための施策を講じることにより、返金額及び返品率の低減を図る方針としております。 (3) コンプライアンスに関するリスク ① 権利侵害によりIP価値が毀損するリスクについて (発生の可能性:中、影響度:中、発生の時期:特になし) 当社が保有する一部のIPに関して、海賊版の制作、違法配信等の権利侵害が確認されております。これらについては、個別のケースごとに適切な対応を取るよう努めておりますが、十分に知的財産権が保護されない場合には、正規品又は正規サービスの販売を阻害される可能性があります。また、知的財産権の保護のために多額の費用が発生する可能性があります。 (リスクへの対応) 海賊版の制作及び違法配信等の権利侵害については、当社の属する業界団体と連携し厳正に対処するとともに、当社が運営する事業に関する知的財産の取得に努め、当社が使用する商標・コンテンツ等についての保護を図る方針としております。 ② 著者等クリエイターとの関係悪化について (発生の可能性:低、影響度:高、発生の時期:特になし) 当社のビジネス特性上、コンテンツの制作にあたっては、著者、漫画家等、複数のクリエイターがその制作に関わることとなり、一つのコンテンツに複数の権利関係が存在することとなります。 現時点では事業展開及び業績に重要な影響を及ぼす訴訟は提起されている事実はないものの、今後、当社とクリエイターとの間でトラブルが発生した場合には、訴訟等が発生する可能性があります。また、訴訟に至らないまでも紛争につながることで、当社又は当社IPのレピュテーションリスクの増大等、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) TVアニメ化、映画・舞台化をはじめとするIP価値を最大化するための施策を通し、著者等のクリエイターの活動を支援することで、著者等のクリエイターとの良好な関係を構築してまいります。 ③ サービスの健全性及び風評被害について (発生の可能性:低、影響度:中、発生の時期:特になし) 当社では、知的財産権、第三者のプライバシー権・肖像権・その他権利を侵害する内容、特定の第三者に対する誹謗中傷、政治活動・宗教活動等及び公序良俗に反するコンテンツ及びサービスの排除に努めておりますが、第三者からの指摘等により、不適切な表現があることを認識した場合には、速やかに対処するよう努めております。しかしながら、当社の対応が不十分であった場合や、当社に過失が無いにもかかわらず、根拠のないデマ・風評等が流布した場合には、当社及び当社IPのブランド価値が毀損する可能性があり、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) 健全なコンテンツを発信していくことが、中長期的にはファンや顧客企業の獲得に資すると考えており、コンテンツの管理に注力するとともに、風評が発生した場合には事実関係を迅速に確認し、適切に対処するよう努めております。 ④ 個人情報等について (発生の可能性:低、影響度:中、発生の時期:特になし) 当社では、多数の作家及びユーザーの個人情報をお預かりしております。個人情報保護につきましては全社的な対策を継続的に実施しておりますが、万一個人情報の漏洩等が発生した場合には、当社の信頼を大きく毀損することとなり、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) 社内規程の厳格な運用や、役職員に対する定期的な社内教育の実施、情報セキュリティシステムの整備等に取り組み、一層の情報管理体制の強化、徹底を図ってまいります。 (4) 災害に関するリスク ① 自然災害・感染症等について (発生の可能性:低、影響度:中、発生の時期:特になし) 大規模地震や大型台風の上陸等による被害が発生した場合、ユーザー又は全国の書店への配送に影響を及ぼす可能性があります。また、新型コロナウイルス・新型インフルエンザをはじめとする感染症の蔓延は、在宅時間の増加に伴う需要増大等プラスの側面もある一方で、舞台等オフラインイベントの開催中止、著者等クリエイターの体調不良による刊行スケジュールの遅延等のリスクがあります。 (リスクへの対応) 自然災害については、その発生を予測し対処することは困難であるものの、大規模地震・大型台風等に対しては、販売・物流経路の多角化、システムの定期的バックアップ等のトラブル防止策を講じております。また、感染症対策としては、社内関係者等による感染症への対策強化を徹底しリスクの低減を図っております。 (5) 事業体制に関するリスク ① 人材採用と育成について (発生の可能性:低、影響度:中、発生の時期:特になし) 当社の事業運営に当たっては、人材の確保・育成が重要課題であると認識しておりますが、人材を適時確保できない場合や人材が大量に社外へ流出してしまった場合、あるいは人材の育成が当社の計画どおりに進捗しない場合には、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) 人材の確保・育成が重要課題であるという認識のもと、採用活動に注力し人材の確保に努めるとともに、社内教育・研修制度の充実を図ることで、実務スキルに加えて、当社の経営理念や行動規範を理解した責任のある社員の育成を行っていく方針です。 ② 代表取締役、専務取締役への依存について (発生の可能性:低、影響度:高、発生の時期:特になし) 当社の代表取締役である本田武市は、当社の創業者であり設立時より最高経営責任者であります。また、当社の専務取締役である柴田維は、設立時より当社の事業推進において非常に重要な役割を果たしてきております。両名ともに、経営方針や事業戦略等の立案及び決定を始め、取引先やその他各分野に渡る人脈等、当社の事業推進の中心的役割を担っており、当社における両名への依存度は高いものとなっております。何らかの理由により両名が当社の経営者として業務遂行が継続できなくなった場合には、当社の財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。 (リスクへの対応) 当社では、両名に過度に依存しないよう、経営幹部ならびに業務推進役の拡充、育成、及び権限委譲による分業体制の構築等を進めております。 ③ システムの安定的な稼働について (発生の可能性:低、影響度:中、発生の時期:特になし) 当社オンラインストア及び公式web漫画サイト「コロナEX」は、ウェブ上で運営されており、快適な状態でユーザーにサービスを提供するためにはシステムを安定的に稼働させ、問題が発生した場合には適時に解決する必要があると認識しておりますが、当社が提供する各サービスへの急激なアクセス数の増加や災害等に起因したサーバーの停止に伴うシステムダウンが生じた場合、又はコンピュータ・ウイルス感染や第三者による不正アクセス等によりシステム障害が生じた場合には、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) システムを安定的に稼働させ、問題が発生した場合には適時に解決する必要があるという認識のもと、新システム又は機能導入時における十分な検証、及びシステム運用後においてはシステムを安定的に稼働させるための人員確保等に努めていく方針であります。 ④ 事業体制及び内部管理体制について (発生の可能性:低、影響度:中、発生の時期:特になし) 事業上のリスクを適切に把握・分析したうえで、社内規程や各種マニュアルの整備、社内教育の充実等を通じて、適正な内部管理体制の整備に取り組んでまいります。また、当社は法令に基づき財務報告の適正性確保のために内部統制システムを構築し、運用しております。しかしながら、今後の急速な事業規模の拡大等により、十分な内部管理体制の構築に支障が生じた場合には、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社の財務報告にかかる内部統制システムが有効に機能しなかった場合や財務報告に係る内部統制システムに重大な不備が発生した場合には、当社の財務報告の信頼性に影響が及ぶ可能性があります。 (リスクへの対応) 事業上のリスクを適切に把握・分析したうえで、社内規程や各種マニュアルの整備、社内教育の充実等を通じて、適正な内部管理体制の整備に取り組んでまいります。また、当社は法令に基づき財務報告の適正性確保のために内部統制システムを構築し、運用しております。 (6) その他に関するリスク ① 資金使途について (発生の可能性:低、影響度:低、発生の時期:特になし) 株式上場時における公募増資による調達資金の使途については、当社のIP創出及び展開体制の強化を目的とした人件費、並びに当社IPの認知度向上及びブランド価値の最大化を目的とした広告宣伝費及び販売促進費に充当する予定であります。 しかしながら、当社が属する市場は急速に事業環境が変化することも考えられるため、当初の計画に沿って資金を使用した場合においても、想定通りの投資効果を得られない可能性があります。また、市場環境の変化により、計画の変更を迫られ調達資金を上記以外の目的で使用する可能性があります。 (リスクへの対応) 急速な事業環境の変化により計画の変更を迫られた場合においては、速やかに資金使途の変更について開示を行う予定であります。 ② 株式の流動性について (発生の可能性:低、影響度:低、発生の時期:特になし) 当社は、東京証券取引所スタンダード市場に上場しており、上場に際しては、公募増資及び売出しによって当社株式の流動性の確保に努めてまいりました。現在、東京証券取引所の定める流通株式基準等を満たしておりますが、今後、何らかの事情により上場時よりも流動性が低下する場合には、当社株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それにより当社株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) 今後は、既存株主への一部売出の要請、公募増資による当社の事業計画に沿った成長資金の調達、ストック・オプションの行使による流通株式数の増加分を勘案し、これらの組み合わせにより、流動性の向上を図っていく方針です。 ③ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について (発生の可能性:低、影響度:低、発生の時期:特になし) 当社は、取締役や従業員をはじめとした会社の成長に貢献する方々に対する長期的な企業価値向上に対するインセンティブ付与、優秀な人材のリテンションを目的として、時価発行新株予約権信託Ⓡを導入しております。今後も優秀な人材確保やその維持のために新株予約権その他のエクイティ・インセンティブプランを発行する可能性があります。これらの新株予約権が権利行使された場合等には、当社株式が新たに発行又は交付されることにより、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があるとともに、かかる株式が一度に市場へ流入することとなった場合には、適切な株価形成に影響を及ぼす可能性があります。 本書提出日現在でこれらの新株予約権の目的である潜在株式数は420,300株であり、発行済株式総数及び潜在株式数の合計3,936,700株の10.68%に相当します。 (リスクへの対応) 新たな新株予約権発行、その他のエクイティ・インセンティブプランを利用する場合は、会社法に基づく適正な手続きを経て実行するとともに、当該内容についての開示を行う予定であります。
経営成績の分析 (MD&A)4,394字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当社は、“もっと物語を届ける――。”という経営理念のもと、小説・コミックスを起点としたIPの創出と、アニメ・舞台・グッズ等へのメディアミックス展開を一貫して行う体制を強みに事業を展開してまいりました。 出版市場におきましては、紙の出版が縮小する一方で電子出版が拡大しており、公益社団法人全国出版協会・出版科学研究所によると、2025年(1月~12月)の電子出版市場は前年比2.7%増の5,815億円となりました。こうした市場構造の変化は、当社の主力であるライトノベル・コミックス分野にもプラスに作用しております。 このような事業環境のもと、当社ではIPの「紡ぐ」機能(企画・編集・書籍化)と「届ける」機能(アニメ化・舞台化・商品化等)を連動させ、アニメ化タイトルを中心に書籍・コミックスの販売が堅調に推移しました。2025年夏クールに放映したTVアニメ『水属性の魔法使い』は、主要動画配信プラットフォーム12サイトでランキング1位(注)を獲得するなど、大きな反響がありました。2026年は年初よりTVアニメ『穏やか貴族の休暇のすすめ。』の放映を皮切りに、4月からTVアニメ『本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ 領主の養女』の放映が開始されております。過去のアニメ化作品と同様に、原作書籍やコミックスの販売増加に寄与しております。 結果として、当事業年度の売上高は、11,795,979千円(前事業年度25.1%増)、営業利益は1,984,672千円(前事業年度72.7%増)、経常利益は1,954,068千円(前事業年度70.6%増)、当期純利益は1,310,417千円(前事業年度69.0%増)となりました。また、当事業年度末における資産合計は、10,441,993千円(前事業年度末比69.5%増)、負債合計は3,168,401千円(前事業年度末比66.9%増)、純資産合計は7,273,591千円(前事業年度末比70.7%増)となりました。 (注):当社調べ。各配信サービスにおいて、デイリー又はウィークリーベースで1位を記録した“話”単位の実績を集計 ② キャッシュ・フローの状況 当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、前事業年度末より3,099,691千円増加し、4,363,794千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは1,766,767千円の収入となりました。主な要因は、税引前当期純利益の計上により1,938,734千円、契約負債の増加により405,617千円の収入があった一方、売上債権の増加により920,102千円、前渡金の増加により256,347千円の支出があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは277,287千円の支出となりました。主な要因は、定期預金の払戻により1,150,000千円、敷金及び保証金の回収により113,785千円の収入があった一方、定期預金の預入により1,340,000千円、有形固定資産の取得により183,651千円の支出があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは1,610,211千円の収入となりました。主な要因は、株式の発行により1,770,181千円の収入があった一方、社債の償還により90,000千円、配当金の支払により69,000千円の支出があったことによるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績 a 生産実績 当事業年度における生産実績は、次のとおりであります。なお、当社はIP創出・展開事業の単一セグメントのため、セグメントごとの記載はしておりません。 セグメントの名称   生産高(千円)   前期比(%) IP創出・展開事業    3,220,425    108.8 合計    3,220,425    108.8 b 受注実績 受注生産は行っておりませんので、受注状況に関する記載はしておりません。 c 販売実績 当事業年度における販売実績は、次のとおりであります。なお、当社はIP創出・展開事業の単一セグメントのため、セグメントごとの記載はしておりません。 セグメントの名称   販売高(千円)   前期比(%) IP創出・展開事業    11,795,979   125.1 合計    11,795,979    125.1 (注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先   前事業年度   当事業年度 販売高(千円)   割合(%)   販売高(千円)   割合(%) ㈱メディアドゥ   2,150,389   22.8    2,519,414   21.4 ㈱カカオピッコマ   1,162,451   12.3    1,616,451    13.7 LINE Digital Frontier㈱ (旧:㈱イーブックイニシアティブジャパン)   1,187,884   12.6   1,489,563   12.6 NTTソルマーレ㈱   1,063,348   11.3    1,481,453    12.6 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりまして、採用した会計方針及びその運用方法並びに見積りの評価については、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の結果は様々な要因により大きく異なる可能性があります。 財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a 財政状態 (資産) 当事業年度末の総資産は、前事業年度末と比べて4,281,352千円増加し、10,441,993千円となりました。 流動資産は、現金及び預金が3,289,691千円、売掛金が922,712千円増加したこと等により、前事業年度末に比べて4,422,706千円増加し、9,434,836千円となりました。主な内訳は、現金及び預金が5,663,794千円、売掛金が2,455,493千円であります。 固定資産は、有形固定資産が59,282千円、敷金及び保証金が131,714千円減少したこと等により、前事業年度末から141,353千円減少し、1,007,156千円となりました。主な内訳は、有形固定資産が378,286千円、投資その他の資産が594,064千円であります。 (負債) 当事業年度末の負債は、前事業年度末と比べて1,269,753千円増加し、3,168,401千円となりました。 流動負債は、未払法人税等が604,730千円、契約負債が405,617千円増加したこと等により、前事業年度末と比べて1,329,753千円増加し、3,168,401千円となりました。主な内訳は、買掛金が841,251千円、未払法人税等が613,952千円、契約負債が578,208千円であります。 (純資産) 当事業年度末の純資産は、前事業年度末と比べて3,011,598千円増加し、7,273,591千円となりました。これは主に当期純利益1,310,417千円、新株の発行による資本金の増加885,178千円及び資本剰余金の増加885,178千円によるものです。主な内訳は、利益剰余金が5,485,755千円であります。 b 経営成績 (売上高) 当事業年度の売上高は11,795,979千円となりました。これは主に、主力シリーズを中心としてライトノベル及びコミックスの販売が堅調に推移したことに加え、継続的な新刊の刊行、既刊作品の販売の積み上げ、TVアニメ化を含むメディアミックス展開等を通じたIPの認知拡大を背景として、電子書籍売上が9,096,393千円(前事業年度比27.0%増)と大幅に伸長したことによるものであります。 (営業利益) 当事業年度の営業利益は1,984,672千円となりました。これは主に、売上高が増加したこと、刊行点数・印刷部数の適正化及び販促費の最適化を進めたことによるものであります。 (当期純利益) 当事業年度の当期純利益は1,310,417千円となりました。 c キャッシュ・フロー 当該事項につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 ③ 資本の財源及び資金の流動性について 当社では、運転資金については、内部留保により調達することを基本としております。設備資金については、案件の都度、手持ち資金でまかなえるか、又は長期借入金にて調達するかを検討しており、必要に応じて外部からの資金調達を行っております。 ④ 経営成績に重要な影響を与える要因 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ⑤ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。 ⑥ 経営者の問題意識と今後の方針 経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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