本文へスキップ
超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

ベーシック

519A · Growth · 情報・通信業

BtoBマーケティングとフォーム入力のワークフローをDX化するSaaSカンパニー。

概要

ベーシックは2004年設立のワークフローDX企業である。東京都千代田区に本社を置き、従業員110名。主力製品はBtoBマーケティング自動化ツール「ferret One」とフォーム管理ツール「formrun」で、累計50万ユーザー、有料顧客5,500社以上に利用される。2025年12月期の売上高は23億円、営業利益3億円と黒字転換し、2026年3月に東証グロース市場へ上場した。

フロントオフィスに特化したワークフローDX

ベーシックは「事業の成長を人の数で解決しない」を掲げ、企業のフロントオフィス領域(マーケティング・営業・カスタマーサクセス)のデジタル変革を支援する。業務プロセスの「見える化」「標準化」「自動化」を推進し、属人化や部門間分断の解消を目指す。主力プロダクト「ferret One」はWebサイトを起点としたBtoBマーケティングワークフローツール、「formrun」はフォーム入力を起点とした業務管理ツールであり、いずれも情報入力の起点から管理・運用までを一貫して提供する。2025年12月期の売上高は23億円で、サブスクリプション型サービスが約17.5億円、ソリューション型が約5.3億円を占める。

累計50万ユーザーと5,500社超の顧客基盤

同社のサービスは無料ユーザーを含めると累計50万以上、有料顧客は5,500社超に達する。特に「formrun」は2025年8月に累計ユーザー数50万を突破し、問い合わせ対応や採用管理など幅広い用途で利用される。「ferret One」は500社以上の有料顧客を持ち、ベンチャーから大企業事業部まで導入されている。この顧客基盤はアップセルやクロスセルの機会を生み、新規プロダクト(bookrun、workrun、AIBOW)への展開を可能にしている。2025年12月期の顧客単価は改善傾向にあり、一人当たり売上高も前年比約20%向上した。

AIとノーコードで生産性向上を実現

同社のプロダクトはノーコード操作とAI機能を特徴とする。ferret OneではCMSとMAが一体化し、ドラッグ&ドロップでWebページ作成やメール配信が可能。AIエージェントは記事作成時間を約10分の1に短縮し、ペルソナ設計やマーケティング計画立案も支援する。formrunではノーコードフォーム作成に加え、AIメールアシスタントが文面のチェック・改善案を提示する。社内でも従業員の100%がAIを活用し、約70%が自ら自動ワークフローを構築。これにより直近1年で一人当たり売上高を約20%改善しており、自社のツールで生産性向上を実証している。

単一事業セグメントで収益性改善

ベーシックはワークフロー事業の単一セグメントで、売上の大半をサブスクリプション型サービスが占める。2025年12月期の売上高は前期比24.9%増の23億円、営業利益は3億円(前期は1.8億円の損失)と黒字転換を果たした。純利益も3.4億円と改善し、繰越利益剰余金の欠損補填も実施。財政面では長期借入金の返済が進み、負債合計は前期比2.2億円減少の4.4億円。現金同等物は5.9億円を保有する。営業キャッシュフローは2.3億円のプラスに転じ、投資活動は無形資産取得の0.4億円にとどまる。

業界の中での役割は企業のフロントオフィス領域(マーケティング・営業・カスタマーサクセス)の業務プロセスをデジタル化するワークフローDXプロバイダー。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
23億円
営業利益
3億円
営業利益率
13.0%
純利益
3億円
2025/12 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

01BtoBマーケティング主力

企業のマーケティング部門向けに、集客から商談化までの一連の業務を一元管理するマーケティングワークフローツール「ferret One」を提供。CMSとMAを統合し、ノーコードでWebサイト運用からリード育成までを自動化。プロフェッショナルサービス(ferret SOL)を組み合わせ、顧客のマーケティング自走化を支援する。

主な製品・サービス2
ferret One
BtoBマーケティングに特化したオールインワンのマーケティングワークフローツール。CMS、MA、AI機能を搭載し、Webサイト制作・分析、メール配信、リード管理などを一元化。
ferret SOL
マーケティングDXを実現するためのプロフェッショナルサービス。導入支援から運用コンサルティングまでを提供し、ツール活用と成果創出を支援する。

02カスタマーサポート・問い合わせ管理主力

顧客からの問い合わせ、資料請求、応募などフォーム入力を起点とする業務をDX化する「formrun」を提供。入力から対応、完了までを一元管理し、対応漏れや遅延を防止する。5,000社以上の顧客に利用される。

主な製品・サービス1
formrun
ノーコードでフォームを作成し、入力情報を元に業務ワークフローを自動化するツール。問い合わせ管理、担当アサイン、通知、対応状況の可視化などを実現する。

製品と技術

ferret One:BtoBマーケティングワークフローを統合するプラットフォーム

ferret Oneは、Webサイト制作からリード獲得、育成、営業連携までのマーケティング業務を一気通貫でDX化するツールである。ノーコードで編集可能なCMSと、シンプル設計のMA機能を一体化し、HTML知識がなくてもLP作成やメール配信、顧客管理が行える。AI機能は記事作成の自動化(10分の1の時間短縮)、ペルソナ設計、マーケティング計画立案などを支援する。外部連携はGoogle広告、Salesforce、HubSpot、Marketo、kintoneなど主要SFA/CRM/MAツールとAPI連携に対応。2025年12月末時点で500社以上が利用し、顧客単価は改善傾向にある。

formrun:フォーム起点のワークフローで業務効率化を実現

formrunは、問い合わせ・資料請求・応募などの情報入力を起点に、通知・担当アサイン・対応・完了記録までを管理するワークフローツールである。ノーコードでフォームを作成でき、40種類以上のテンプレートを標準装備。条件分岐やEFO機能により入力完了率を高める。業務ワークフロー管理ではカンバン形式でステータスを可視化し、Slack通知や自動返信で漏れを防止。アプリ機能により決済、日程調整(bookrun)、外部連携などを追加可能。2025年6月にリリースしたAIメールアシスタントは、文面の自動チェック・改善を提供。2025年12月末時点で5,000社以上、累計50万ユーザーに利用される。

bookrun/workrun/AIBOW:ワークフロー・AI領域を拡張する新製品群

2023年7月にリリースされた日程調整ツール「bookrun」は、formrunのアプリとして面談・商談のスケジュール管理を提供。2026年1月にはワークフロー構築ツール「workrun」とAIプラットフォーム「AIBOW」が加わった。workrunは業務プロセスをノーコードで自動化するツールで、ferret Oneやformrunとの連携も想定。AIBOWはAIエージェントがデータに基づき施策提案や判断を支援するプラットフォームとされる。これらは既存の顧客基盤に対してクロスセルを促進し、フェーズを「DX」から「AX(AI変革)」へと進化させる狙いがある。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

同業の企業

情報・通信業の時価総額近傍。太字がベーシック

時価総額で並べると、掲載11社のなかで3番目にあたる。

#企業時価総額PER
13686ディー・エル・イー26億円
24445リビン・テクノロジーズ26億円17.0倍
3519Aベーシック25億円8.6倍
45618ナイル25億円
5149Aシンカ25億円
64069BlueMeme25億円20.2倍
7340Aジグザグ25億円11.2倍
84387ZUU25億円
99423フォーバル・リアルストレート25億円14.8倍
103802エコミック24億円20.7倍
11304Aフォルシア24億円49.8倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 19件

引越し比較サイトからスタートした2004年

ベーシックは2004年3月、東京都千代田区平河町に設立された。同年5月には最初のサービスとして引越し一括見積もり比較サイト「引越しネット」をオープン。創業時から「問題解決の集団」を標榜し、社会課題に応じて事業を立ち上げる方針をとった。その後2007年にはキーワード検索エンジン「Ferret」、2008年にはマーケティングツール「Ferret PLUS」、2009年にはSEOサービス「Ferret SEO」を相次いでリリースし、Webマーケティング領域での知見を蓄積していく。

ferretブランドの確立とマーケティングオートメーションへの転換

2010年1月、ホームページ無料作成ツール「Ferret Web」をリリースし、CMS分野に参入。2014年9月にはWebマーケティングメディア「ferret」を開設し、ノウハウの発信を開始。同年10月にはマーケティングオートメーションツール「Homeup!」のβ版をリリースし、MA分野に進出。2016年7月には「Homeup!」を「ferret One」に改称し、マーケティングワークフローツールとしてのブランドを確立した。この時期、創業から約10年で50以上の事業を展開してきたが、徐々にマーケティングDXに注力する方針へと絞り込んでいく。

formrunを獲得した2017年のM&A

2017年12月、ベーシックはフォーム管理ツール「formrun」を運営するmixtape合同会社を完全子会社化した。翌2018年6月には同事業をベーシック本体に事業譲渡し、プロダクトラインを拡充。formrunは問い合わせフォームや応募管理など、情報入力起点のワークフローを提供するツールであり、ferret Oneと並ぶ第二の柱へと成長する。2020年12月には比較メディア事業を売却し、ワークフロー事業への集中を明確にした。この決定により、事業ポートフォリオはferret Oneとformrunに集約され、リソースの集中投資が可能となった。

ユーザー数急拡大と黒字化達成の2021〜2025年

2021年6月、formrunの累計ユーザー数が10万を突破。同年9月にはferret Oneの累計顧客数が1,000社に達した。2023年7月には日程調整ツール「bookrun」をリリースし、formrunのアプリ連携機能としても提供。2025年8月にはformrunの累計ユーザー数が50万を超え、急成長を続けた。財務面では2021年から2024年まで4期連続の当期純損失を計上していたが、2025年12月期に売上高23億円、営業利益3億円、当期純利益3.4億円と黒字転換を達成。収益構造の改善が進んだ。

新製品投入と株式上場を果たした2026年

2026年1月、ベーシックはワークフロー構築ツール「workrun」とAIプラットフォーム「AIBOW」をリリース。workrunは業務プロセスをノーコードで自動化するツール、AIBOWはAIエージェントを活用した意思決定支援プラットフォームと位置づけられる。同年3月には東京証券取引所グロース市場に株式を上場し、資金調達と認知度向上を図る。上場時点の従業員数は110名、時価総額は非公表だが、成長市場であるワークフローDX分野での更なる拡大を目指す。

年表19件を開く

2000年代

  • 2004年3月創業東京都千代田区平河町にて株式会社ベーシック設立
  • 2004年5月引越し一括見積もり比較「引越しネット」サイトオープン
  • 2007年7月キーワード検索エンジン「Ferret」サイトオープン
  • 2008年6月マーケティングツール「Ferret PLUS」サイトオープン
  • 2009年3月SEOサービス「Ferret SEO」サイトオープン
  • 2009年11月本社を千代田区一番町に移転

2010年代

  • 2010年1月ホームページ無料作成ツール「Ferret Web」リリース
  • 2014年9月Webマーケティングメディア「ferret」オープン
  • 2014年10月マーケティングオートメーションツール「Homeup!」β版リリース
  • 2016年7月マーケティングオートメーションツール「Homeup!」を「ferret One」へ改称
  • 2017年12月M&A「formrun」を運営するmixtape合同会社を完全子会社化
  • 2018年6月「formrun」事業をmixtape合同会社から当社へ事業譲渡(※1)

2020年代

  • 2020年12月比較メディア事業を売却
  • 2021年6月「formrun」の累計ユーザー数が100,000ユーザーを突破(※2)
  • 2021年9月「ferret One」の累計顧客数が1,000社を突破
  • 2023年7月日程調整ツール「bookrun」リリース
  • 2025年8月「formrun」の累計ユーザー数が500,000ユーザーを突破(※2)
  • 2026年1月ワークフロー構築ツール「workrun」およびAIプラットフォーム「AIBOW」リリース
  • 2026年3月上場東京証券取引所グロース市場に株式を上場

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/12期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    既存事業の成長・収益性向上

    競争上の差別化要因(事業創出力、生産性・組織運営力、顧客基盤、ナレッジマネジメント力、誰でも扱えるプロダクト開発文化)を強化し、オーガニック成長、コンパウンド戦略、既存大手顧客深耕の3つの柱で持続的成長を実現する。

  2. 02

    オーガニック成長による顧客基盤強化

    既存チャネルの最適化や新チャネル開拓により新規顧客を獲得し、AI機能強化や機能拡張でアップセルを創出、MRRの継続的成長を図る。

  3. 03

    コンパウンド戦略による新プロダクト展開

    フロントオフィスDX基盤と連携した新サービス(workrun、AIBOW、askrun)を提供し、AIによる部門横断ワークフロー自動化でクロスセル・アップセル機会を拡大する。

  4. 04

    既存大手顧客深耕による高単価創出

    従業員100名以上の企業向けに専任組織を設置し、AIワークフロー活用の高度な自動化提案で高単価顧客を創出、収益基盤を強化する。

  5. 05

    AIと人の協働による生産性向上

    AIとノーコード技術を活用し、業務プロセスの「見える化」「標準化」「自動化」を高度化、AIが業務を自律駆動するAX化へ事業を発展させる。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年12月期の売上高は23億円営業利益3億円前期と比べると増収で、売上が+27.8%。

売上高
+27.8%
23億円
営業利益
3億円
純利益
3億円
営業利益率
13.0%
前期比 +24.2%pt

会社が出している今期の予想2026年12月期

項目会社予想前期実績
売上高27億円23億円
営業利益5億円3億円
純利益3億円3億円
1株あたり配当¥0¥0

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

業績の推移

有価証券報告書 5期分

2021年12月期からの5期で、売上は10億円から23億円へ2.3倍に増えた。直近期の営業利益率は13.0%。売上は4期、純利益は3期の連続増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2021年12月10−6−6
2022年12月12−8−8
2023年12月16−4−4
2024年12月18−2−2−11.1−2
2025年12月233313.03

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年12月期

売上高23億円のうち、営業利益として残るのは3億円13.0%。営業外の損益と税金を反映した純利益は3億円、売上の13.0%にあたる。営業利益率は業種中央値8.4%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金21.7%5億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金69.6%16億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益13.0%3億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。売上原価と販管費は単体ベースの数値です。

粗利率
78.3%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+4.7pt
13.0%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+6.4pt
13.0%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+49.8pt
62.8%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
25.0%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
35.0%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 3期分

2025年12月期は営業CFが2億円、投資CFが0億円で、差し引きのフリーCFは2億円この組み合わせは資産整理型にあたる。本業の稼ぎに加えて資産売却でも現金を作り、負債返済や還元に充てている。事業の入れ替え局面期末の手元現金は6億円で、売上の3.1ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2023年12月−403−410
2024年12月−3−16
2025年12月20−326

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 5期分

2025年12月期の総資産は12億円。このうち返さなくてよい自己資本が7億円で、自己資本比率は62.0%(業種中央値63.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2021年12月1816284.9
2022年12月1310373.3
2023年12月135842.2
2024年12月104736.3
2025年12月127462.0

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年12月期の内訳単体ベース
現金及び預金
6億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
3億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
4億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
76
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率26 / 30
現金創出営業CFの黒字継続10 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

情報・通信業 605社との比較

同じ情報・通信業の企業と並べると、いちばん上に来るのはROE605社中8位あたり、逆に低いのは自己資本比率605社中314位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE上位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
62.8%/中央値 13.1%
P25 7.0%P75 20.1%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
13.0%/中央値 8.4%
P25 3.9%P75 16.1%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
62.0%/中央値 63.4%
P25 45.3%P75 74.7%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
27.8%/中央値 9.1%
P25 1.9%P75 20.2%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
/中央値 2.5%
P25 1.5%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥505で、1年前と比べて-36.9%過去52週の値幅のなかでは11%の位置にある。

¥505-2.7%1ヶ月-8.0%1年-36.9%時価総額25億円
過去52週の値幅
安値¥466高値¥835

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)8.6倍
PER (会社予想)8.6倍
PBR1.99倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は500円と前日比8.09%下落し、25日線526円や75日線531円を下回る。52週安値467円に接近。RSI35.9と売られ過ぎ圏。出来高は8月6日に54300株と急増、売り圧力が強い。年初来では37.5%下落、低位株ゆえのボラティリティの高さが目立つ。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 75/100)

PERが9.02倍と同業界平均の29.65倍を大幅に下回っており、割安感があります。PBRは3.65倍と同業界平均の3.44倍とほぼ同水準ですが、ROEは62.81%と極めて高く、収益効率は優秀です。無配で配当利回りは0%と低いが、内部留保で成長を目指すポリシー。

指標この会社業種平均
PER (実績)8.6倍47.9倍
PER (予想)8.6倍
PBR1.99倍2.96倍
ROE62.8%12.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

株主

有価証券報告書より

2025年12月期末の株主数は延べ30人。区分でいちばん多いのは個人・その他53.4%。グループ会社や銀行などの安定株主が46.6%を占め、残る53.4%が市場で売買されうる浮動株にあたる。比較できる過去の期がまだ揃っていないため、直近期の構成のみを載せています。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2025年12月%
個人・その他53.4
事業法人46.6

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01秋山 勝37.61
02One Capital1号投資事業有限責任 組合8.47
03滝日 伴則7.49
04塚田 耕司7.49
05株式会社SMK7.49
06トランス・コスモス株式会社7.03
07i-nest1号投資事業有限責任組合5.30
08株式会社セプテーニ4.59
09One Capital DX1号投資事業有限 責任組合3.64
10HAKUHODO DY FUTURE DESIGN FUND 投資事業有限責任組合1.46

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近1
  • 2026-07-29
    三井住友DSアセットマネジメント株式会社
    新規の大量保有報告
    5.15%

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 5期分

1株利益は5期で+104%、1株純資産は2期で+87%。直近期のROEは62.8%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPS
2021年12月−1,95677
2022年12月−2,489
2023年12月−85
2024年12月−32
2025年12月69144

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安

経営陣

5名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は5名。2025/12期の役員報酬は総額38百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約3倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
秋山勝代表取締役542,257,185
早見泰弘取締役5330,000
畠山清治取締役(常勤監査等委員)733,450
大西秀亜取締役(監査等委員)6220,760
菅沼匠取締役(監査等委員)453,450

役員報酬の内訳2025/12

役員の区分人数固定報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)1222222
社外取締役516163

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/12期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容6,917字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社は「事業の成長を人の数で解決しない」を掲げるワークフローカンパニーとして、企業に存在する一連の業務プロセス(以下「ワークフロー」)を対象とし、その「見える化」「標準化」「自動化」(以下、「DX」(注1))を推進することで、人の作業を仕組みに置き換え、業務効率と生産性の向上を支援しております。 当社は創業以来、「問題解決の集団」として、情熱を妨げるあらゆる社会問題に挑み、多種多様な企業がその強みに集中できる世界を創造することを目的に、これまで50を超える事業を展開してまいりました。その中でも特に注力してきたのがマーケティングに代表されるフロントオフィス(注2)領域(マーケティング・営業・カスタマーサクセス(注3)等)のDXです。これらの領域は、部門間連携や情報共有が難しく、属人化しやすいという構造的問題を抱えております。当社は業務の非効率の解消こそが、日本企業の生産性を高める重要なテーマであると捉えております。 こうした課題認識のもと、当社は以下の2つのプロダクトを中心にフロントオフィス領域のDXサービスを展開してまいりました。 ・「ferret One」:Webサイトを起点にマーケティング業務に必要な機能群を有したBtoBマーケティングワークフローツール ・「formrun」:フォームを起点に、問い合わせや営業対応などの業務を管理運営するワークフローツール 両プロダクトはいずれも、企業活動における「情報入力の起点」を担い、「取得した情報を管理・運用」する仕組みを提供しております。 なお、当社はワークフロー事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。具体的なサービスの内容は以下のとおりです。 注1:Digital Transformationの略。デジタル技術を活用して、ビジネスモデルや業務プロセス、組織文化を根本から変革すること。単なるIT化(デジタライゼーション)ではなく、「デジタルによって競争優位や価値創出を実現する」こと。 注2:顧客と直接接点(顧客接点)を持ち、売上や顧客価値の創出に直結する業務領域を指し、営業・マーケティング・カスタマーサクセス・サポートなどの対顧客部門を含む。一方で、企業運営を支える管理・間接部門の総称で、経理、人事、総務、法務、情報システムなど、顧客と直接接点を持たないが組織の基盤を支える業務領域をバックオフィスという。 注3:顧客が自社の製品やサービスを通じて望む成果を実現できるように支援し、継続利用・満足度向上・解約防止を図る取り組み。 (1)主要なサービスの概要 ① ferret Oneの概要 「ferret」は、集客から商談化に至るまでのBtoBマーケティング領域に関わるワークフロー全体をDX化するサービスであり、マーケティングワークフローツール「ferret One」とプロフェッショナルサービス「ferret SOL」からなります。 主要プロダクト「ferret One」は、企業のBtoBマーケティング活動における集客・リード獲得・顧客育成・営業連携といった一連の業務をDX化するマーケティングワークフローツールです。従来、複数ツールや外注に分断されていた施策をひとつの流れとして管理し、業務が回る仕組みとしてのマーケティングを実現いたします。本ツールは、BtoBマーケティングに必要な機能をオールインワンで備え、ノーコードで編集可能なCMS(注4)と、使いやすさを重視したMA(注5)機能を中心に構成されております。 Webサイト制作・分析、メール配信、フォーム作成、顧客管理、AIによるコンテンツ生成等、マーケティング施策の実行に必要な要素を一つのプラットフォーム上で統合的に運用できます。 さらに、BtoBマーケティングに関するプロフェッショナルサービス(ferret SOL)を組み合わせることで、ツール活用から成果創出までを一気通貫で支援し、知識や人手が不足する企業においても、マーケティングを自走化できる環境を実現しております。サブスクリプション型の料金体系を採用し、ベンチャー企業から大企業の事業部単位まで幅広く利用されております。2025年12月末時点で、500社以上の顧客に利用されており、リード獲得効率の向上や営業受注率の改善等、マーケティングプロセス全体の生産性向上に貢献しております。 注4:Content Management Systemの略。Webサイトの文章や画像などのコンテンツを簡単に管理・更新できるシステム。 注5:Marketing Automationの略。顧客データを活用し、見込み顧客の獲得から育成までのマーケティング活動を自動化する仕組み。 (主要な機能) ■CMS(ノーコードで運用できるBtoB特化型CMS) パワーポイント感覚でWebページを作成・編集できる国産ノーコードCMSを採用しております。見出し・画像・フォーム等をドラッグ&ドロップで直感的に配置でき、HTML知識がなくてもサイト運用・LP(注6)作成・SEO(注7)・セミナー運営等を自社内で完結できます。BtoBマーケティングに特化したページ構成・CTA(注8)・フォーム・ポップアップ等を標準搭載し、業務が見える化、標準化されることで属人化しがちなサイト運用をチームで再現可能な仕組みとして提供しております。また、SEO順位チェック・アクセス解析・キャンペーン分析等運用に必要な分析機能も統合しております。 ■MA(誰でも使いこなせる国産MA) 「MAを使いこなせない」という企業の課題に対し、複雑な設定を排したシンプル設計で、メール施策やナーチャリング(注9)施策を標準化することで自走化できる機能を提供しております。フォーム送信内容に応じたメール自動振り分け、行動検知による通知、AIによる文面提案機能を搭載しており、専門人材がいなくても成果につながるマーケティング施策を継続実行できます。さらに、ferret Oneは特定の行動や条件をトリガーとして自動でアクションを起こすことに重きを置いた仕組み(例えば、フォーム送信や資料ダウンロードなどの行動をきっかけに、メールの配信や通知、データ連携を自動実施)を採用し、BtoB企業に適したシンプルなMA運用を実現できます。CMSとMAが一体化しているため、リード情報・行動履歴・サイトデータをツールをまたがず一元管理でき、施策の効果測定や改善サイクルを素早く回すことが可能です。 ■外部ツールとの連携(API連携による情報統合) Google広告・SNS・Salesforce・HubSpot・Marketo・Account Engagement・kintone等、主要なSFA(注10)/CRM(注11)/MAツールとのAPI(注12)連携が可能です。ferret Oneのフォームから取得したリード情報を外部ツールに自動連携し、マーケティング・営業・カスタマーサクセスの各部門でデータを円滑に活用できます。これにより、既存システムを維持したままワークフロー全体の効率化と情報共有の最適化を実現できます。また、トラッキングコード(注13)設置による行動データの共有・解析にも対応しており、マーケティングから営業、カスタマーサクセスまで一気通貫のデータ連携を支援いたします。 ■AI機能 ferret Oneに搭載されているAI機能は、マーケターが複雑なツールの操作や大量のルーティン業務に時間を取られないために、目的を伝えるだけで施策の示唆や実行を代わりに行う世界を目指して開発されております。 搭載されているAIエージェントはマーケティングワークフロー全体を支援しております。ブログ機能では、テーマ設計から構成案・本文作成・添削までをAIがサポートし、記事作成時間を約10分の1(注14)に短縮することができ、メール機能では、AIが過去の配信履歴や顧客属性をもとにナーチャリングシナリオを自動提案し、最適な配信設計を行うことができます。さらに、AIがペルソナ設計(注15)・マーケティング計画立案・サイト分析・改善案提示までを支援することができ、ツール内に蓄積されたデータを学習し続けることで、施策提案の精度を継続的に向上させることができると考えております。このような業務の自動化により、担当者は作業負荷を減らし、戦略立案や顧客理解等の業務に集中できる環境を実現しております。 注6:Landing Pageの略。広告や検索結果などからユーザーが最初に訪問するページで、特定の目的達成(資料請求・購入など)に誘導する。 注7:Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)の略。検索エンジン上で自社サイトを上位表示させ、自然流入を増やすための施策。 注8:Call To Actionの略。ユーザーに行動を促す要素で、「資料請求」や「問い合わせ」などのボタンやリンクを指す。 注9:見込み顧客や既存顧客との関係を継続的に育成し、適切な情報提供やコミュニケーションを通じて購買意欲やロイヤルティを高め、商談・契約・継続利用へと導く取り組み。 注10:Sales Force Automationの略。営業活動をデジタルで管理・自動化し、生産性と組織営業力を高める仕組み。 注11:Customer Relationship Managementの略。顧客情報を一元管理し、関係構築とLTV(顧客生涯価値)の最大化を図る考え方・仕組み。 注12:Application Programming Interfaceの略。異なるシステム間で機能やデータを連携させるための仕組み。 注13:Webサイト上のユーザー行動(閲覧・クリック・滞在時間など)を計測・分析するために埋め込まれる識別用コードで、アクセス解析や広告効果測定に利用される。 注14:当社試算では、記事1本あたり合計10.5時間(企画立案1時間・骨子作成4時間・原稿作成4時間・校閲/校正1時間・入稿0.5時間)を要していた工程が、AIが骨子作成までを自動化することで、原稿の肉付け作業のみの約1時間に短縮される。 注15:自社の理想的な顧客像を具体的な人物像として設定し、年齢・職業・課題・価値観・行動特性などを明確化することで、マーケティングや商品開発の方向性を顧客視点で最適化する手法。 ② formrunの概要 「formrun」は、顧客や候補者等からの情報入力を起点とするワークフロー全体をDX化するプロダクトです。問い合わせ、資料請求、応募等の入力を起点として、通知・担当アサイン・対応・完了記録までを一気通貫で管理できる仕組みを提供しております。これにより、人手を介さずに迅速かつ正確な対応が可能となり、従来分断されていたフォーム入力後の処理を統合的なワークフローとして再構築いたします。対応の抜け漏れや遅延を防ぎ、顧客対応・採用管理等、業務の効率化を支援いたします。2025年12月末時点で5,000社以上の顧客と累計では50万超のユーザーに利用されており、問い合わせ対応時間の削減や採用管理の効率化等、幅広い分野でのDX化を支援しております。 (主要な機能) ■ノーコードフォーム作成機能(誰でも簡単にフォームを構築できるノーコードツール) プログラミングの知識を必要とせず、誰でも簡単にフォームを作成・編集できるノーコードツールを備えております。ドラッグ&ドロップによる直感的な操作でフォームを構築することができ、問い合わせ、資料請求、応募、イベント登録等多様な用途に対応しております。40種類以上のテンプレートを標準装備しており、条件分岐・ファイルアップロード・EFO(注16)機能等、入力完了率を高めるための機能を包括的に提供しております。このように標準化されることで、非エンジニアの担当者でも迅速に高品質なフォームを設計でき、企業全体での業務スピード向上に寄与すると考えております。 ■業務ワークフロー管理(チーム対応の見える化・標準化・自動化を実現) フォームに入力された情報をもとに、問い合わせや応募、営業案件等の一連の業務プロセスを見える化し、チームで効率的に対応できる仕組みを提供しております。カンバン形式の管理画面上では、入力データが「未対応」「対応中」「完了」等のステータスに自動分類され、担当者のアサイン、コメント記入、ファイル添付等を容易に行うことができます。また、メール自動返信やSlack等への通知機能を組み合わせることで、対応漏れや遅延を防止し、顧客体験の品質向上を実現いたします。このように、formrunは属人化しがちな対応業務をDX化し、組織全体で一貫性のある業務運営を可能にしております。 ■アプリ拡張機能(用途に応じて機能を追加できる拡張モジュール) formrunは、業務に応じて機能を拡張できる「アプリ機能」を提供しております。通知設定、決済、日程調整、データ出力、分析等を必要に応じて追加でき、フォーム入力後の業務プロセスを柔軟にカスタマイズできます。 主なアプリとして、決済機能、日程調整機能(当社の日程調整ツール「bookrun」による面談・商談スケジュール管理)、自動返信メール機能、通知機能、外部出力・CRM連携、分析・タグ管理機能等が挙げられます。これらを組み合わせることで、企業固有のワークフローをノーコードで柔軟に構築できます。 ■AIメールアシスタント機能(問い合わせ対応の品質とスピードを飛躍的に向上) 生成AIを搭載したメールアシスタント機能を2025年6月から提供開始いたしました。ユーザーが入力した文章を基に、敬語表現やトーン・明確さなどをAIが自動チェック・改善案を提示し、そのままメール文面として反映できる設計としております。これにより、問い合わせ対応時間の大幅な短縮が可能となり、担当者の作業負荷も削減できます。さらに、担当者による文面格差を抑制し、応答品質の均一化・顧客体験の向上にも寄与いたします。 注16:Entry Form Optimizationの略。Webサイトの入力フォームを最適化し、離脱率を下げてコンバージョン率を高める施策。 ③ プロフェッショナルサービスの概要 当社は、プロダクトの提供にとどまらず、企業がフロントオフィス領域(マーケティング・営業・カスタマーサクセス等)のDXを確実に実現できるよう、「ferret SOL」等のプロフェッショナルサービスを展開しております。 ノーコードのプロダクトは誰でも扱うことができますが、業務プロセスを抜本的に変革するためには、課題定義から設計・運用定着に至るまでの体系的な支援が不可欠であると考えております。 当社の専門チームは、導入初期には業務課題や組織体制を分析し、最適な運用設計を支援することで、最短距離での立ち上げを実現いたします。導入後は、専任担当が伴走しながらツール活用を定着させ、マーケティング・営業・カスタマーサクセス等部門横断での活用を支援いたします。さらに、戦略設計・コンテンツ企画・運用改善等を一気通貫で支援し、課題発見から施策実行までを自社で再現・運用できるよう導く、成果直結型のコンサルティングサービスを提供しております。 これらの取り組みを通じて、当社はプロダクトの導入から運用・成果定着までを一気通貫で支援し、単なるツール提供にとどまらず、お客様自身が「業務を簡単に回せる環境」を構築できるよう支援することを目指しております。 (2)収益モデル 当社は、主要プロダクトである「ferret One」及び「formrun」の提供を通じて、継続的かつ多様な収益を獲得しております。収益形態は大きく、①月額課金によるサブスクリプション型と、②導入支援や運用コンサルティング等プロフェッショナルサービスを中心としたソリューション型に分類されます。 このうち、サブスクリプション型収益は当社全体売上高の約8割(2023年12月期:75.67%、2024年12月期:77.68%、2025/12期:76.76%)を占めており、契約期間中は継続的な利用料が発生する仕組みであることから、安定的なストック収益として当社事業の基盤を構成しております。一方、ソリューション型収益は、導入・運用フェーズにおける支援ニーズに対応し、顧客企業の成果創出を支援すると同時に、当社プロダクトの利用定着とLTV(注17)の向上に寄与する成長ドライバーの役割を担っております。 注17:Life Time Valueの略。顧客生涯価値。顧客が取引を開始してから離脱するまでの期間に企業にもたらす総利益を指し、顧客価値を長期的に評価する指標。 (3)事業系統図
経営方針・対処すべき課題5,346字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針 当社は、労働力人口が減少する時代において、ワークフローのDX化により社会・組織の変革を牽引するワークフローカンパニーです。人に依存した従来型の成長モデルから脱却し、仕組みとAIによる持続的な成長モデルへの転換を推進しております。 日本社会では、労働人口の減少により人材不足が常態化する一方で、企業内部には属人化したオペレーション、手作業、部門間の分断が依然として残存しております。これらは企業成長における品質低下やコスト増加の要因であり、単なる人員増強や個別アプリケーションの導入だけでは根本的な解決に至らないと考えております。当社は、こうした構造的な非効率を是正するために、業務プロセスそのものの「見える化」「標準化」「自動化」が不可欠であると考えております。 近年では、AIやノーコード技術の進化により、これまで人手に頼らざるを得なかった業務の自動化・最適化が現実的な選択肢となりつつあります。当社は、こうした技術革新を取り込み、ワークフローの「見える化」「標準化」「自動化」をさらに高度化することで、AIが業務を自律的に駆動する次のフェーズ(AX(注1)化)へと事業を発展させていく方針です。 私たちは、「事業の成長を人の数で解決しない」という理念のもと、AIと人が協働する新しい働き方を創造し、生産性向上と人間らしい働き方の両立を実現してまいります。 注1:AI Transformationの略。AI(人工知能)技術を活用して、業務プロセス・意思決定・ビジネスモデルを抜本的に変革し、生産性や価値創出のあり方を再定義すること。 (2)経営環境 当社が属する国内のSaaS市場は、DXへの取り組みの拡大を主要因として、年平均成長率(CAGR)10%以上で拡大し続けており(富士キメラ総研『ソフトウェアビジネス新市場 2024年版(2024年7月19日発刊)』)、主力プロダクトである「ferret One」と「formrun」も市場シェアを維持できれば、今後も堅調な成長が見込めると考えております。 また、我が国においては、少子高齢化に伴う労働力人口の減少が不可避の構造的な問題となっております。生産年齢人口は2032年、2043年にはそれぞれ7,000万人、6,000万人を割り、2060年前後には5,000万人を下回る等、今後数十年にわたり縮小が見込まれており、企業における労働生産性の向上は一層重要性を増しております(国立社会保障・人口問題研究所『日本の将来推計人口(令和5年』)。 こうした環境下において、単一機能の効率化を目的としたサービスではなく、業務プロセスを見える化・標準化した上で自動化を進め、限られた人材リソースを効率的に活用する仕組みが強く求められてくると当社では考えます。実際に、AIを活用したワークフロー自動化・統合管理の分野の世界的な需要が急速に拡大しており、TechNavio社の2025年7月の調査レポート「AI Workflow Orchestration Market Analysis, Size, and Forecast 2025-2029」によれば、同市場は2024年から2029年にかけて年平均約32%で成長し、約140億米ドルの拡大余地があるとされております。 当社のワークフロー事業は、こうした構造的な社会問題と世界的潮流の双方を背景に、持続的な成長が期待される領域であると考えております。 (3)経営戦略等 当社はこれまで、「ferret One」と「formrun」という2つのプロダクトを中心に事業を拡大してまいりました。今後も、既存事業の成長性・収益性をさらに高めるため、当社の競争上の差別化要因である①事業創出力、②生産性・組織運営力、③顧客基盤、④ナレッジマネジメント力、⑤誰でも扱えるプロダクト開発文化の5つを強化し、継続的な成長を実現してまいります。さらに、成長戦略として、オーガニック成長、コンパウンド戦略、既存大手顧客深耕という3つの柱を掲げ、持続的かつ複合的な成長を推進してまいります。 ≪差別化要因≫ 1 事業創出力 当社は創業以来、社会課題の変遷に応じて50を超える事業を展開してまいりました。この過程で培った課題起点の事業開発力、ならびに小さく生まれた事業を大きく成長させる組織運営力を強みとしております。これらの知見を活かし、既存事業の高度化だけでなく、AI時代における業務自動化需要の高まりに対応した新規事業開発を継続し、将来の収益基盤を創出してまいります。 2 生産性・組織運営力 当社は自社ワークフローツールおよびAIを活用することにより、社内の業務効率化を継続的に実現してまいりました。社内アンケートでは従業員の100%がAIを活用しており、約70%が自ら業務効率化のための自動ワークフローを構築しております。その結果、直近1年間(2024年12月31日時点から2025年12月31日時点)で一人当たり売上高(注2)は約20%改善しており、高い生産性を維持しております。今後もこの高効率な組織運営を強みに、収益性の向上と安定的な成長を目指します。 3 顧客基盤 当社は「ferret One」「formrun」を中心に、無料を含む累計50万ユーザー超、有料顧客では5,500社超の顧客基盤を保持しております。これらの顧客基盤は、フロントオフィスのデジタル化(DX)から業務自動化(AX)まで幅広く展開するうえで重要な資産であり、既存プロダクトのアップセル(注3)や新規プロダクトとのクロスセル(注4)による成長機会をもたらしております。 4 ナレッジマネジメント力 当社では、現場で得られる知識やノウハウを形式知化し、全社で共有する文化が確立されています。この文化が、生成AIやワークフロー自動化ツールを活用するうえで重要な基盤となり、顧客への価値提供力を高めるだけでなく、当社自身の業務効率化にも寄与しております。今後もナレッジベースの強化を進め、AI活用の高度化を図ってまいります。 5 誰でも扱えるプロダクト開発文化 当社は、日本企業の商習慣や業務特性に適合した「誰でも扱える」プロダクト開発文化を強みとしております。複雑さを排した直感的なUI、国内コンプライアンス要件に対応したセキュリティ設計、稟議・申請・権限管理といった日本特有のワークフローへの適合性を重視し、専門人材を必要とせず現場主導で運用できる点が特徴です。現場の声を迅速に反映する改善プロセスを通じて、使いやすさを実現しており、幅広い企業への普及を支える競争優位となっております。 ≪成長戦略≫ 当社は、上記要因を基盤として、以下の3つの成長戦略を推進してまいります。 1 オーガニック成長(顧客基盤の強化) 既存チャネルの最適化、新チャネルの開拓、DX文脈の業務効率化ニーズへの対応などにより、安定的な新規顧客獲得を継続してまいります。また、既存プロダクトにおけるAI機能強化や機能拡張を通じてアップセル機会を創出し、MRRの継続的な成長を図ってまいります。 2 コンパウンド戦略(既存顧客への新プロダクト連携提供) 当社は、創業以来50を超える事業を立ち上げてきた新規事業開発力を背景に、AIを活用した自律的なワークフロー自動化(AX化)を推進しております。その第一歩として、新規事業開発力を活かし、導入者自身が業務プロセスを設計できるワークフロー構築ツール「workrun」及び、高度なワークフロー構築が可能なAIプラットフォーム「AIBOW」の正式版の提供を2026年1月に開始しております。さらに、RAG(注5)技術を活用したAIチャットボットツール「askrun」の提供に向けて開発を進めております。これらの新サービス群により、複数ツールや部門をまたぐ業務の統合・自動化を実現し、あらゆる企業がAIと共に自律的に業務を進化させる環境を提供してまいります。 また、当社の強みは、こうした新規プロダクトを「ferret One」「formrun」が形成するフロントオフィスDX基盤と連携させ、複数プロダクトを共通基盤上で統合的に活用できる点にあります。AIが各ツール間のデータを接続し、自律的な判断を加えることで、部門横断のワークフローを一貫して最適化することが可能となります。これにより、顧客企業は業務効率化と成果創出の双方を同時に実現でき、当社としてもクロスセル・アップセルを通じた複合的な成長機会の拡大につながります。 3 既存大手顧客深耕による成長(高単価顧客の創出) 従業員数100名以上の企業の取引数が1,000社規模に到達しており、大企業向けの業務自動化ニーズの高まりを背景に、専任組織を設置し深耕を進めてまいります。2027年以降は、大手企業の業務横断的な課題に対し、AIワークフローを活用した高度な自動化提案を行うことで、高単価顧客の創出を進め、収益基盤をさらに強固なものにしてまいります。 注2:当社では、直近3カ月平均の売上高を、正社員および契約社員の直近3カ月平均の人数で割って算出。従業員一人あたりが創出する売上効率を示す。 注3:顧客に対して、現在利用している商品・サービスよりも上位グレードや高価格帯のプランを提案し、より高い価値提供と売上向上を図る取り組み。 注4:顧客が利用中の商品・サービスと相性の良い関連商材や追加サービスを提案し、顧客価値の拡大と取引額の増加を目指す取り組み。 注5:Retrieval-Augmented Generation(検索拡張生成)の略。生成AIが回答を生成する際に、外部データベースやドキュメントから関連情報を検索(Retrieval)し、その情報を参照しながら生成(Generation)する手法で、精度向上・ハルシネーション(もっともらしい嘘)抑制・最新情報の反映を実現する。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は主に「ferret One」、「formrun」をサブスクリプションモデルで提供しているため、毎月経常的に得られる月額利用料の積み上がり状況の指標であるMRR(注1)の拡大を重要な経営指標としております。その達成状況を判断する上で、有料顧客(ユーザー)数、顧客(ユーザー)単価、解約率もモニタリングをしております。 注1:Monthly Recurring Revenueの略で、「月次経常収益」や「月間定期収益」のように、毎月繰り返し得ることのできる月額利用料を指します。formrun及びbookrunの月額利用料については、財務会計上は日次ベースで計上しておりますが、本資料では当該日次計上に関する決算調整前の管理会計上の数値である月額利用料を用いております。 重要な経営指標であるMRRの推移は以下のとおりであります。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 ① 提供するサービス、プロダクトの強化 当社が持続的に事業成長を実現するためには、既存サービス・プロダクトの付加価値向上が不可欠であると認識しております。そのため、研究開発や機能改善を継続的に行い、ユーザー体験を高めるとともに、業務効率化や成果最大化に直結するサービス品質の向上に取り組んでまいります。 ② 優秀な人材の確保と育成 優秀な人材の確保・育成は、当社の競争力を維持・強化する上で最も重要な経営資源であります。採用にあたっては能力に加え、当社のコンピテンシーやミッション・ビジョンとの親和性を重視し、長期的に活躍できる人材を獲得してまいります。また、教育研修やキャリア開発の機会を拡充し、人材と組織が共に成長できる環境づくりを進めてまいります。 ③ 企業認知度・サービスの知名度の向上 当社が提供するサービスの競争力を高めるためには、利便性や品質の向上に加え、サービス及び当社自体の認知度を拡大し、利用者基盤を広げていくことが重要であります。そのため、広告宣伝や広報活動を含むブランディング施策を強化し、顧客の獲得及び人材採用における魅力度向上を図ってまいります。 ④ 経営体制及びコーポレート・ガバナンスの強化 当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現するため、経営の公正性・透明性を確保しつつ、意思決定プロセスの高度化、内部管理体制の整備、事業運営の効率化を推進してまいります。 ⑤ 財務上の課題 当社は、2025年12月期において、営業利益・経常利益ともに黒字を計上しており、本書提出日現在において対 処すべき財務上の重要課題はございません。ただし、今後の事業拡大に備えて、更なる内部留保資金の確保等に より、引き続き財務基盤の強化に努めてまいります。
事業等のリスク5,925字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生する可能性のあるすべてのリスクを網羅するものではなく、また、不確実性を内在していることから、実際の結果とは異なる可能性があります。記載された事項以外の予見できないリスクも存在いたします。このようなリスクが現実化した場合には、当社の事業、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 なお、リスクの発生時期につきましては、合理的に予見することが困難であるため具体的には記載しておりません。 (1)市場環境について(発生可能性:低、影響度:大) 当社が属する国内のSaaS市場は、DXへの取り組みの拡大を主要因として、年平均成長率(CAGR)10%以上で拡大し続けており(富士キメラ総研『ソフトウェアビジネス新市場2024年版(2024年7月19日発刊)』)、主力プロダクトである「ferret One」と「formrun」も市場シェアを維持できれば、今後も堅調な成長が見込めると考えております。 我が国においては、労働力人口の減少が進行する中で、企業における労働生産性の向上が喫緊の課題となっております。これに伴い、業務プロセスのDXの需要は引き続き拡大しております。当社が主に展開する領域においても、部門ごとに分断されがちな業務プロセスを全体として統合・最適化する「業務プロセス全体のDX」への関心が高まっていると考えます。 このように、市場全体の需要は中長期的な成長が見込まれますが、国内外の経済情勢、企業のIT投資方針の変化、または景気動向の悪化等により、企業のデジタル関連投資やマーケティング支出が抑制される場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 このようなリスクに対して、当社では市場動向を日々注視しながら、適宜当社の経営戦略に織り込み柔軟に対 応できる体制構築に努めてまいります。 (2)競合他社の動向について(発生可能性:低、影響度:大) 当社の主力サービスである「ferret One」及び「formrun」については、それぞれの領域において独自の価値提供を行っており、一定の優位性を有していると認識しております。一方で、同様のサービスを提供する企業は既に存在しており、今後は新規参入の増加を含め、競争環境が一層激化する可能性があります。当社は、サービスの機能強化や利便性の向上、ブランド認知の拡大などを通じて他社との差別化を図る方針ですが、競合企業の営業方針、価格設定、提供する製品・サービス等の変化・強化により、当社が効果的な差別化を行えない場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 このようなリスクに対して、当社では競争環境の変化を継続的に把握するとともに、顧客ニーズを踏まえたサービスの機能改善及び付加価値の向上に取り組み、競争力の維持・強化に努めてまいります。 (3)技術革新について(発生可能性:中、影響度:大) 当社の事業領域は、AIの進化に代表されるように技術革新が極めて早く、顧客ニーズも急速に変化しております。当社の競争優位を維持するためには、これらの変化に即応し、新技術を活用したサービス開発・提供を継続する必要があります。当社では、外部研修を含む人的投資を積極的に行い、技術動向の把握及び実務適用に努めております。しかしながら、開発リソースの制約や新技術の成熟度、法的・制度的な不確実性等により、AI技術の進展への対応が遅れた場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。特に生成AI分野では、著作権や学習データの適法性・透明性、生成物の権利関係などに関する法的整理が進行中であり、将来的な規制強化等により、当社サービスの見直しを迫られる可能性があります。また、AIの出力結果の正確性や信頼性の確保、生成物の不適切利用に伴う信用リスクも存在します。当社では、AIの利用範囲と運用ガイドラインを整備し、顧問弁護士と連携したリスクモニタリング体制を構築することで、これらのリスクの低減を図っております。 (4)システム障害について(発生可能性:中、影響度:大) 当社事業は通信ネットワークやサーバー等のネットワーク機器の作動環境に依存しております。当社が構築しているコンピュータ・システムは、適切なセキュリティや保護手段を講じております。しかしながら、自然災害や不正アクセス、電力供給の制約又は停止等によって通信ネットワークの切断やネットワーク機器の障害が発生した場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (5)特定サービスへの依存について(発生可能性:中、影響度:大) 当社の売上高は現在、「ferret One」及び「formrun」という二つの主力プロダクトに大きく依存しております。当社はこれらのプロダクトにおいて、単体機能の強化やUI/UXの改善にとどまらず、フロント領域からバックオフィス領域に至るまでを対象としたワークフロー全体の最適化を実現するプロダクト開発を進めております。顧客の業務プロセス全体を支援する体制を整えることで、対象顧客層の拡大と競争力の向上を図っております。しかしながら、今後、競合サービスとの競争激化等により当該主力サービスの売上高が大幅に減少した場合には、特定サービスへの依存度が高いことから、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6)新規プロダクトの開発・市場展開について(発生可能性:中、影響度:中) 当社は2026年1月に新規プロダクトとして導入者自身が業務プロセスを設計できるワークフロー構築ツール「workrun」、高度なワークフロー構築が可能なAIプラットフォーム「AIBOW」をリリースしております。また、AIチャットボットツール「askrun」もリリースに向けて開発を進めております。これらは既存プロダクトと親和性を有しておりますが、必ずしも同じ市場領域に限定されないため、顧客ニーズや需要動向について調査を継続している状況です。開発スケジュールの遅延、機能品質の不足等により、予定どおりのリリースや顧客獲得が進まず、採算性が確保できないなど、新規プロダクト特有の不確実性が存在します。当社は、開発マイルストーンの管理、先行導入や初期導入企業との共創等を通じてリスク低減に努めておりますが、新規プロダクト特有の不確実性を解消できない場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (7)法令について(発生可能性:低、影響度:中) 当社は、企業活動に関わる各種法令の規制を受けております。現在のところ、当社事業に対する各種法規制の強化等が行われるという認識はありませんが、顧問弁護士との連携により最新の法改正動向を把握し、外部研修の受講や社内研修の実施を通じて、法令順守体制の強化に努めてまいります。今後国内において新たにプライバシー関連法規の制定やインターネット関連事業者を規制する新たな法律等による法的規制の整備・強化がなされた場合、当社の業務が一部制約を受け、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (8)情報セキュリティ及び個人情報等の漏洩について(発生可能性:低、影響度:大) 当社が取得した個人情報については、外部漏洩や不正利用等の防止のため、情報セキュリティ基本方針を定め、この方針に従って情報資産を適切に管理・保護しております。また、当社のセキュリティ体制として、プライバシーマーク及びISMS(ISO27001)を取得しており、定期的な脆弱性診断を行う等、セキュリティ改善活動を行っております。しかしながら、悪意あるハッキングやコンピューターウィルス等により、当社が保有する個人情報が漏洩、盗用等される可能性を完全に排除することは困難であります。当社が保有する個人情報が漏洩、盗用等されることとなった場合、当社の社会的信用が失われるとともに、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (9)知的財産権について(発生可能性:低、影響度:中) 当社は、当社の提供するサービスが第三者の技術・商標等の知的財産権を侵害しないように留意しており、開発段階において採用したビジネスモデルや技術等については、必要に応じて適切な調査を実施しております。当社は現在まで第三者の知的財産権を侵害したとして損害賠償や使用差止めの請求を受けたことはありませんが、第三者の知的財産権の完全な把握は困難であり、当社が認識せずに他社の知的財産権を侵害してしまう可能性は否定できません。このような場合、当社に対する訴訟等が発生し、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (10)特定人物への依存について(発生可能性:中、影響度:大) 当社の代表取締役である秋山勝は当社の創業者であり、創業以来代表取締役を務めており、当社の経営方針や事業戦略の決定及びその遂行において重要な役割を果たしております。当社では同氏に過度に依存しないよう、内部管理体制の整備、権限の移譲、人材の育成等体制の整備に努めております。しかしながら、何らかの理由により同人が当社の業務を継続することが困難になった場合には、当社の事業運営、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (11)人材の獲得及び育成について(発生可能性:中、影響度:中) 優秀な人材を確保することは当社の継続的な成長に必要不可欠なものと考えております。優れた能力であることはもちろん、当社で掲げているコンピテンシーとの親和性を重視した人材の選考を心がけており、企業文化やミッション・ビジョンを共有し、長期的に勤務できるような組織づくりを目指しております。また、社内の教育制度を強化することで、人材と企業とが共に成長していくことを目指してまいります。しかしながら、人材の育成・獲得が円滑に進まない場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 このようなリスクに対して、当社では採用活動の強化及び教育・育成制度の充実を図るとともに、働きやすい職場環境の整備を通じて、人材の定着と能力向上に努めてまいります。 (12)内部管理体制の強化について(発生可能性:低、影響度:低) 当社は、現在の事業規模に応じた内部管理体制を整備・運用しており、今後は事業規模の拡大に合わせ、内部管理体制も強化させていく方針であります。しかしながら、事業規模の拡大及び人員の増加に合わせ、適時に内部管理体制の強化ができなかった場合、適切な事業運営が行えず、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 このようなリスクに対して、当社では事業規模や組織体制の変化に応じて、内部管理体制の継続的な見直し及び強化に努めてまいります。 (13)コンプライアンス体制について(発生可能性:低、影響度:中) 当社はコンプライアンス体制の強化に取り組んでいるものの、コンプライアンス上のリスクを完全に解消することは困難であり、事業運営に関して法令等に抵触する事態が発生した場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 このようなリスクに対して、当社ではコンプライアンス意識の浸透を図るための教育及び体制整備を継続的に実施し、リスクの未然防止に努めてまいります。 (14)税務上の繰越欠損金について(発生可能性:中、影響度:中) 当社は、2025年12月期末時点で、税務上の繰越欠損金が存在しております。そのため、現在は通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が課せられておりません。今後当社の業績が順調に推移することにより、繰越欠損金が解消した場合は、課税所得に対して通常の法人税率に基づく法人税、住民税及び事業税が課されることとなり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 このようなリスクに対して、当社では将来の課税負担を見据えつつ、安定的な収益基盤の構築及び財務状況の健全性維持に努めてまいります。 (15)配当政策について(発生可能性:低、影響度:低) 当社は、株主に対する利益還元を経営上の重要な経営課題と位置づけておりますが、当面の間は内部留保の充実を図り、将来の事業展開及び経営体質の強化のための投資等に充当することが、株主に対する利益還元につながるものと考えております。将来的には、各事業年度の財政状態及び経営成績を勘案しながら株主に対して配当による利益還元を検討していく方針ではありますが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。 (16)ベンチャーキャピタル等の当社株式保有割合について(発生可能性:高、影響度:中) 本書提出日現在における当社の発行済株式総数は5,903,895株であり、このうちベンチャーキャピタルが組成した投資事業有限責任組合(以下、「VC等」という。)が保有する株式数は548,146株と、当社株式の公募増資前の発行済株式総数に対する割合は9.3%となっております。一般に、VC等が未上場会社の株式を取得する場合、上場後に保有株式を売却しキャピタルゲインを得ることがその目的のひとつであり、当社の株式上場後において、VC等が保有する当社株式の一部または全部を市場にて売却した場合には、当社株式の需給バランスが短期的に損なわれ、株価の形成に影響を及ぼす可能性があります。 (17)調達資金の使途について(発生可能性:中、影響度:中) 公募増資による調達資金については、優秀な人材確保のための採用に加えて、積極的な教育・育成等の人員への投資、プロダクト開発への投資、及び広告宣伝費用に充当する予定であります。しかしながら、当初の計画に沿って調達資金を使用した場合でも、想定した投資効果が得られない可能性があります。なお、市場環境の変化等により、調達資金を上記以外の目的で使用する可能性が発生した場合には、速やかに変更について開示を行う予定であります。
経営成績の分析 (MD&A)4,568字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。 ① 財政状態の状況 (資産) 当事業年度末における資産合計は、前事業年度末比125,276千円増加の1,163,530千円となりました。これは主に、事業活動の進捗に伴い前払費用が36,686千円増加、将来の課税所得の見込みを踏まえ繰延税金資産の回収可能性が高まったと判断したことにより繰延税金資産が82,599千円増加したことによるものです。 (負債) 当事業年度末における負債合計は、前事業年度末比219,684千円減少の441,824千円となりました。これは主に、返済により長期借入金(1年内返済予定を含む)が255,752千円減少したことによるものです。 (純資産) 当事業年度末における純資産合計は、前事業年度末比344,961千円増加の721,705千円となりました。これは主に、繰越利益剰余金が当期純利益により344,961千円増加したことによるものです。なお、2025年11月25日開催の臨時株主総会の決議に基づき、その他資本剰余金1,145,286千円を繰越剰余金に振り替え欠損補填を行いましたが、これによる純資産合計に変動はありません。 ② 経営成績の状況 当事業年度におけるわが国経済は、個人消費は緩やかな回復基調を維持し、インバウンド需要も引き続き高水準で推移するなど、景気持ち直しの動きがみられました。一方で、米国を中心とした関税政策の継続や国際情勢の不確実性、資源価格の変動等を背景に、インフレ動向や世界的な景気減速リスクが依然として存在し、マクロ経済の先行きには不透明感が残る状況となっております。 また、日本の生産年齢人口(15~64歳)の減少が長期的に続いており、少子高齢化に伴う人手不足の深刻化が社会課題として一層顕在化しております。こうした環境下において、企業は競争力の確保に向けてデジタル化を加速させており、IT技術やAI技術を活用した業務効率化・生産性向上への投資は引き続き拡大しております。その結果、当社が属するソフトウエア業界の社会的役割と重要性はますます高まっております。 当社は創業以来、「問題解決の集団」として、企業がその強みに集中できる環境の実現を目指し、これまで50を超える事業を展開してまいりました。その中でも、マーケティング・営業・カスタマーサクセス等に代表されるフロントオフィス領域は、業務の属人化や情報分断が生じやすい分野であり、業務効率化に対するニーズが継続的に存在しております。 こうした課題認識のもと、当社は「事業の成長を人の数で解決しない」という考えのもと、フロントオフィス領域のDXを支援するプロダクトとして、「ferret One」および「formrun」を主軸に事業を展開しております。「ferret One」はWebサイトを起点としたBtoBマーケティングワークフローツール、「formrun」はフォームを起点に問い合わせ対応や営業活動等の業務を管理・運用するワークフローツールであり、いずれも企業活動における情報入力の起点を担い、取得した情報の管理・活用を支援しております。 ferret Oneにつきましては、営業およびサポート体制の整備や機能拡充を進める中で、既存顧客を中心とした利用範囲の拡大が進み、顧客単価の改善が見られました。formrunにつきましては、主要KPIである有料顧客(ユーザー)数が堅調に推移しており、高い成長を継続しております。 以上の結果、当事業年度の経営成績は、売上高は2,275,636千円(前期比24.93%増)、営業利益270,468千円(前事業年度は営業損失184,361千円)、経常利益264,652千円(同経常損失196,095千円)、当期純利益344,961千円(同当期純損失162,536千円)となりました。 なお、当社はワークフロー事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。 ③ キャッシュ・フローの状況 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は586,515千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動により得られた資金は232,690千円(前年同期は257,654千円の使用)となりました。これは主に、税引前当期純利益による増加264,652千円によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動により使用した資金は36,974千円(前年同期は使用なし)となりました。これは、無形固定資産の取得による支出36,974千円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動により使用した資金は255,752千円(前年同期は72,777千円の使用)となりました。これは、長期借入金の返済による支出255,752千円によるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当社が提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。 b.受注実績 当社が提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。 c.販売実績 当事業年度の販売実績は、次のとおりです。なお、当社はワークフロー事業の単一セグメントですが、販売実績を売上のサービス区分別に示すと、次のとおりであります。なお、総販売実績に対する販売実績の割合が100分の10以上の相手先が存在しないため、主な相手先別の販売実績等の記載は省略しております。 事業の名称   前事業年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)   当事業年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) 販売高 (千円)   販売高 (千円)   前年同期比 (%) サブスクリプション型サービス (注)1   1,415,067   1,746,746   123.44 ソリューション型サービス (注)2   406,454   528,890   130.12 合計   1,821,522   2,275,636   124.93 (注)1.クラウドで一定の期間にわたり、継続的に提供するサービス 2.初期導入に係る収益や一時的なスポットのサービス提供 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は、特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。この財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 なお、財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは繰延税金資産の回収可能性であります。将来の課税所得の見積りには将来売上高の成長率等が主要な仮定に含まれております。 ② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.経営成績 (売上高) 当社の主要サービスは、継続的な収益を獲得することができるものであるため、有料顧客(ユーザー)数及び顧客単価を指標として重視しております。主力プロダクトであるferret One及びformrunは共に新規ユーザーの増加が解約による減少を上回っていることからユーザー数が積み上がっております。この結果、当事業年度の売上高は2,275,636千円(前期比24.93%増)となりました。 (売上原価及び売上総利益) 当事業年度の売上原価は451,110千円(前期比9.97%増)となりました。これは、顧客数の増加に伴い、外注費が増加したことによるものであります。この結果、売上総利益は1,824,526千円(前期比29.28%増)となりました。 (販売費及び一般管理費、営業利益) 当事業年度の販売費及び一般管理費は1,554,057千円(前期比2.61%減)となりました。これは主に、広告宣伝費及び外注費を中心に費用の削減を行った結果によるものであります。この結果、営業利益は270,468千円(前年同期は営業損失184,361千円)となりました。 (営業外収益、営業外費用及び経常利益) 当事業年度の営業外収益は8,855千円(前期比120.52%増)、営業外費用は14,671千円(前期比6.84%減)となりました。主な内訳は助成金収入5,000千円(前期比303.23%増)、支払利息10,053千円(前期比34.48%減)となります。この結果、経常利益は264,652千円(前年同期は経常損失196,095千円)となりました。 (特別損益、法人税等、当期純利益) 当事業年度の法人税等合計額は、繰延税金資産の計上等により△80,309千円となったため、当期純利益は344,961千円(前年同期は当期純損失162,536千円)となりました。 b.財政状態の分析 前述の(1)経営成績等の状況の概要①財政状態の状況をご参照ください ③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 当社は、事業運営上、必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。当社の運転資金需要の主なものは、サーバー利用料、広告宣伝費、人件費等であります。運転資金は自己資金、金融機関からの長期借入を基本としておりますが、必要に応じて株式市場から資金調達する方針であります。当事業年度の借入金の残高は177,600千円となっております。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は586,515千円となっております。 ④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」をご参照ください。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

リンク先はEDINET (金融庁) の書類閲覧ページです。

IR資料の開示履歴 (TDnet)

TDnetのPDFは掲載後約1ヶ月で削除されるため、古い開示はタイトルのみの記録です。

関連する企業

関連企業

本ページは公的開示と市場データに、群青で示した解釈を重ねて構成しています。財務・株価の数値は開示・市場データをそのまま表示し、AIには生成させていません。 AI評価 (割安判定・スコア) は解釈です — 詳しくは編集方針をご覧ください。