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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

シンカ

Thinca Co.,Ltd.149A · Growth · 情報・通信業

顧客対応業務に特化したクラウド型コミュニケーションプラットフォームを提供。電話を軸にSMS・ビデオ通話・メールを一元管理し、中小企業の顧客対応DXを支援する。

概要

シンカは、顧客対応業務のデジタル化を支援するクラウド型コミュニケーションプラットフォーム「カイクラ」を提供する企業である。2014年創業、2024年に東京証券取引所グロース市場に上場した。従業員数75名、本社は東京都千代田区。売上高は2019年12月期の3億円から2025年12月期には15億円へ成長し、2023年12月期には黒字化を達成している。

サブスクリプション型の収益モデル

「カイクラ」の収益は、初期導入売上、月額固定のサブスクリプション売上、SMSなどの従量課金売上の三つで構成される。導入拠点数が増えるほど月額売上が逓増するSaaS型のモデルであり、2018年12月期以降、アクティブユーザー数(企業)と拠点数は一貫して増加を続けている。2025年12月期末時点のアクティブユーザー数は3,182社、拠点数は6,202拠点に達した。

固定電話から多チャネルへ拡大した機能群

「カイクラ」は元々、固定電話の着信時に顧客情報をポップアップ表示するCTI機能が中心だった。その後、通話録音・テキスト化、SMS送信、ビデオ通話、携帯電話の通話録音、メール連携など、顧客との多様なコミュニケーションチャネルを一元管理するプラットフォームへと進化した。これにより、電話、SMS、メールなどの履歴を顧客情報に自動紐付けし、組織的な顧客管理を実現する。

NTTグループとの連携と販売網の拡大

シンカは、東日本電信電話(NTT東日本)および西日本電信電話(NTT西日本)と代理店業務委託契約を締結し、NTTグループの販売網を活用している。また、株式会社NTTドコモ(現・エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ)とも取次契約を結び、大企業への導入を強化している。さらに、大塚商会やSB C&Sとの協業、一部機能のOEM提供により、小規模企業から大企業まで幅広い顧客層をカバーする戦略をとっている。

自動車・不動産業界を軸に業界横展開

創業以来、自動車業界と不動産業界といった顧客との継続的な関係性を重視する業界に注力してきた。T字戦略と称する特定業界の深掘りにより、大型拠点の獲得に成功している。直近では、これらの既存業界に加え、同様のニーズを持つ新たなターゲット業界の開拓を進めており、導入企業の業種は多様化している。

業界の中での役割は顧客対応業務向けクラウドサービスプロバイダーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
15億円
営業利益
1億円
営業利益率
6.7%
純利益
0億円
2025/12 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

01顧客対応業務(中小企業・店舗・個人事業主)主力

電話を中心とした顧客とのコミュニケーションを自動記録・一元管理し、顧客情報と紐づけて参照可能にするクラウドサービスを提供。固定電話着信時の顧客情報ポップアップ、SMS送信、通話録音、AIテキスト化・要約、ビデオ通話、携帯通話録音、メール連携、クラウド電話(カイクラフォン)などの機能を通じ、顧客対応の質向上と属人化解消を実現する。収益は初期売上、月額利用料、従量課金からなるSaaSモデル。

主な製品・サービス2
カイクラ
顧客情報をクラウド上に集約し、固定電話着信時に顧客情報や会話履歴をポップアップ表示。SMS送信、通話録音、ビデオ通話、携帯通話録音、メール連携など多様なチャネルを一元管理する。AIによるテキスト化・要約・感情ラベリング機能も備える。
カイクラフォン
CTI標準装備のクラウド電話サービス。専用機器や電話番号変更が不要で、PCやスマートフォンアプリで固定電話の発着信が可能。オフィス外でも電話対応を可能にし、テレワークを支援する。

製品と技術

固定電話と携帯電話の通話記録・テキスト化

「カイクラ」の中核機能は、オフィスの固定電話への着信時に顧客情報をポップアップ表示するCTIである。さらに、固定電話および社用携帯電話の通話を自動録音し、AIでテキスト化する。テキスト化された会話は生成AIで要約され、感情ラベリングも行われる。これにより、過去の会話の検索や分析が可能となり、クレームやカスタマーハラスメントの早期発見に役立つ。

SMS・ビデオ通話・メール連携による統一管理

「カイクラ」はSMS送信機能を持ち、予約送信にも対応する。ビデオ通話機能はブラウザベースでインストール不要、録画も可能。メール連携機能では、顧客とのメール送受信を「カイクラ」に取り込み、他のコミュニケーション履歴とともに一元管理する。これら全てのチャネルの履歴は顧客情報に自動紐付けされ、いつでも参照できる。

クラウド電話「カイクラフォン」とCTI連携

2025年1月に提供開始した「カイクラフォン」は、CTIを標準装備したクラウド電話サービスである。専用機器の設置や電話番号変更が不要で、PCやスマートフォンアプリから固定電話の発着信が可能。テレワークや外出先でもオフィスの固定電話業務を継続できる。着信時には顧客情報とコミュニケーション履歴が自動表示され、迅速な対応を支援する。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

情報・通信業のなかでの位置

AIソリューション特化の小型ベンチャー

シンカは、AI関連ソリューションを提供する情報・通信業の企業。同業他社にはソラコム(IoTプラットフォーム)やVRaiN Solution(AIソリューション)がいる。売上高は2024/12期12億円、営業利益率8.33%と小規模ながら収益性は良好。2025/12期は15億円、営業利益率6.67%と増収ながら利益率低下。AI市場は成長産業だが、競合も多数。シンカは特定業界向けに特化したソリューションを提供し差別化を図るが、規模が小さく、大手との競争は厳しい。

強み

  • AI市場は拡大中で、需要増加の恩恵を受けやすい。売上高増加率は高い。
  • 特定業界向けのAIソリューションに特化し、ノウハウを蓄積。競合との差別化に成功。
  • 売上高営業利益率8%超と、スタートアップとしては高い収益性を維持。
  • 小規模組織ゆえ、意思決定が迅速。市場変化に素早く対応可能。

課題

  • 売上高10億円台と小規模で、大規模案件の獲得や研究開発投資に制約。
  • 資金力・ブランド力で勝る大手IT企業との競合が激化。差別化の持続が課題。
  • 2025/12期は営業利益率低下見込み。成長投資と収益性のバランスが重要。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

情報・通信業の時価総額近傍。太字がシンカ

時価総額で並べると、掲載11社のなかで5番目にあたる。

#企業時価総額PER
15035HOUSEI26億円
23996サインポスト26億円34.6倍
33686ディー・エル・イー26億円
44445リビン・テクノロジーズ26億円17.0倍
5149Aシンカ25億円
65618ナイル25億円
74069BlueMeme25億円20.2倍
8519Aベーシック25億円8.6倍
9340Aジグザグ25億円11.2倍
104387ZUU25億円
119423フォーバル・リアルストレート25億円14.8倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 25件

東京都文京区での創業と初製品リリース

2014年1月、東京都文京区で株式会社シンカを設立。同年8月には、クラウドサービス「おもてなし電話」を正式にリリースした。このサービスは、固定電話への着信時に顧客情報を自動表示する機能で、中小企業の顧客対応業務の効率化を目指すものだった。創業から1年も経たずに製品を市場に投入し、ビジネスをスタートさせた。

本社移転とNTT東日本との代理店契約

2015年5月、本社を東京都千代田区に移転。同年12月には、東日本電信電話(NTT東日本)と代理店業務委託契約を締結し、販売チャネルを拡大した。この提携により、NTTグループの顧客基盤を活用した営業が可能となり、後の成長基盤を築いた。2016年7月には通話録音機能、2017年7月にはSMS送信機能を提供開始し、製品の機能強化を進めた。

NTTグループとの連携強化と西日本への拡大

2019年3月、株式会社NTTドコモ(現エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ)と取次契約を締結。同年4月には西日本電信電話(NTT西日本)とも代理店業務委託契約を結び、全国規模の販売網を整えた。これにより、東日本だけでなく西日本エリアでも販売活動を本格化させた。同年9月には電話音声のテキスト化機能をリリースし、AI活用の第一歩を踏み出した。

「おもてなし電話」から「カイクラ」へのブランド変更

2019年11月、サービス名称を「おもてなし電話」からコミュニケーションプラットフォーム「カイクラ」へ変更した。これは、単なる電話支援ツールから、顧客との多チャネルコミュニケーションを一元管理するプラットフォームへと進化することを明確にするためである。2020年2月にはSMS送信技術に関する特許を取得(特許番号第6667683号)し、技術基盤を固めた。

ビデオ通話と携帯通録で機能を拡充

2020年8月、ビデオ通話機能「FaceTalk」を提供開始。2021年3月には通話録音のテキスト要約機能を追加した。2022年9月には、社用携帯電話の通話を自動録音する「携帯通録サービス」を正式に開始し、固定電話以外のチャネルにも対応を広げた。携帯通録はNTTドコモ、au、SoftBankの社用携帯電話に対応し、録音可否を相手先属性ごとに設定できるプライバシー配慮設計を特徴とする。

地方拠点の開設と東京証券取引所への上場

2022年7月に大阪支店、同年12月に福岡市に九州開発センター、2023年5月に京都市に京都開発センターを開設し、開発体制を強化した。2024年3月、東京証券取引所グロース市場に株式を上場。上場後も2024年4月に本社を現在地(千代田区)に移転し、成長を見据えた体制を整えた。

生成AI活用の機能追加とクラウド電話の提供開始

2024年9月、生成AIを活用した「AIタスク抽出機能」を提供開始。通話内容からタスクを自動整理する。2025年1月には、CTI標準装備のクラウド電話「カイクラフォン」を提供開始し、オフィス外でも固定電話業務を可能にした。2025年9月には「クレーム・カスタマーハラスメント判定機能」を追加し、通話内容のAI判定によるリスク管理機能を充実させた。

年表25件を開く

2010年代

  • 2014年1月創業東京都文京区にて株式会社シンカ設立
  • 2014年8月クラウドサービス「おもてなし電話」の正式リリース
  • 2015年5月本社を東京都千代田区に移転
  • 2015年12月東日本電信電話株式会社と代理店業務委託契約を締結
  • 2016年7月「おもてなし電話」通話録音機能の提供開始
  • 2017年7月「おもてなし電話」SMS送信機能の提供開始
  • 2017年9月本社を東京都新宿区に移転
  • 2019年3月株式会社NTTドコモ(現エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社)と取次契約を締結
  • 2019年4月西日本電信電話株式会社と代理店業務委託契約を締結
  • 2019年9月「おもてなし電話」電話音声テキスト化機能の提供開始
  • 2019年11月「おもてなし電話」をコミュニケーションプラットフォーム「カイクラ」へ名称変更

2020年代

  • 2020年2月「カイクラ」上でのSMS送信技術に関する特許を取得(特許番号:第6667683号)
  • 2020年8月「カイクラ」FaceTalk(ビデオ通話機能)の提供開始
  • 2021年3月「カイクラ」通話録音テキスト要約機能の提供開始
  • 2021年5月本社を東京都千代田区に移転
  • 2022年7月大阪府吹田市に大阪支店を開設
  • 2022年9月「カイクラ」携帯通録サービスの正式提供開始
  • 2022年12月福岡県福岡市博多区に九州開発センターを開設
  • 2023年5月京都府京都市下京区に京都開発センターを開設
  • 2023年6月「カイクラ」メール連携機能の提供開始
  • 2024年3月上場東京証券取引所グロース市場に株式を上場
  • 2024年4月本社を現在地(東京都千代田区)に移転
  • 2024年9月「カイクラ」生成AIを活用したAIタスク抽出機能の提供開始
  • 2025年1月クラウド電話「カイクラフォン」の提供開始
  • 2025年9月「カイクラ」通話内容のAI判定機能「クレーム・カスハラ判定」の提供開始

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/12期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    販売力強化と新市場開拓

    自動車・不動産業界に加え、新たな注力業界を開拓し、NTTグループや大塚商会との協業を強化。中規模以上の企業への販売に焦点を当て、従量課金サービスの利用促進により収益力を向上させる。

  2. 02

    認知度向上のためのプロモーション強化

    「カイクラ」の認知度が低いため、雑誌、講演、オウンドメディアに加え、インターネットやリアルでの施策を費用対効果を勘案しながら実施し、問い合わせと受注可能性を高める。

  3. 03

    カスタマーサクセスとアップセル強化

    ユーザーの利活用促進と長期的な関係構築のため、カスタマーサクセスグループを強化。効率的な対応方法を模索しつつ、アップセルに注力し、解約防止とオプション販売を推進する。

  4. 04

    AI活用による商品力強化

    通話録音、SMS、ビデオ通話などの既存機能に加え、AI自動要約や感情ラベリングなどAI機能を拡充。コミュニケーションデータとAI技術の融合で付加価値の高い新機能を開発する。

  5. 05

    組織体制の強化と人材投資

    事業拡大に伴う人員不足に対応するため、ハイレイヤー人材の確保やリモートワーク制度の整備を推進。ミッション浸透、教育制度拡充、人事評価高度化などを通じて人的資本への投資を強化する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 3期分

グループ全体で75人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は661万円で、2期前と比べて+13.6%平均年齢は38.3歳、平均勤続年数は2.9年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2023年12月58237.92.855
2024年12月65138.33.264156
2025年12月66138.32.975133

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

拠点とグループ

設備と関係会社

主要な設備 (帳簿価額 上位1)
本社 — 東京都千代田区119百万円

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年12月期の売上高は15億円営業利益1億円前期と比べると増収増益で、売上が+25.0%、利益が+0.0%。

売上高
+25.0%
15億円
営業利益
+0.0%
1億円
純利益
0億円
営業利益率
6.7%
前期比 -1.7%pt

会社が出している今期の予想2026年12月期

項目会社予想前期実績
売上高19億円15億円
営業利益-6億円1億円
純利益-5億円0億円
1株あたり配当¥0¥0

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

6期分

直近は2026年2Qで、売上は9億円、営業利益は−2億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は+28.6%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2024年1Q300.00
2024年2Q300.00
2024年4Q6116.70
2025年2Q700.00
2025年4Q8112.50
2026年2Q9−2−22.2−2

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 7期分

2019年12月期からの7期で、売上は3億円から15億円へ5.0倍に増えた。直近期の営業利益率は6.7%。売上は6期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2019年12月3−4−4
2020年12月4−2−3
2021年12月6−1−1
大阪府吹田市に大阪支店を開設
2022年12月8−2−1
京都府京都市下京区に京都開発センターを開設
2023年12月1011
東京証券取引所グロース市場に株式を上場
2024年12月12108.30
2025年12月15116.70

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年12月期

売上高15億円のうち、営業利益として残るのは1億円6.7%。営業外の損益と税金を反映した純利益は0億円、売上の0.0%にあたる。営業利益率は業種中央値8.4%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金20.0%3億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金73.3%11億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益6.7%1億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。売上原価と販管費は単体ベースの数値です。

粗利率
80.0%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比1.7pt
6.7%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比6.6pt
0.0%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比8.9pt
4.2%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
0.0%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
23.3%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 5期分

2025年12月期は営業CFが1億円、投資CFが−1億円で、差し引きのフリーCFは0億円この組み合わせは積極投資型にあたる。本業で稼ぎつつ、さらに資金を調達して大きな投資に踏み込んでいる。成長への布石の局面期末の手元現金は10億円で、売上の8.0ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2021年12月−100−14
2022年12月−200−22
2023年12月10013
2024年12月1−16010
2025年12月1−10010

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 7期分

2025年12月期の総資産は13億円。このうち返さなくてよい自己資本が10億円で、自己資本比率は81.9%(業種中央値63.4%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2019年12月54181.1
2020年12月65181.6
2021年12月54179.2
2022年12月43170.8
2023年12月54173.0
2024年12月1210379.6
2025年12月1310281.9

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年12月期の内訳単体ベース
現金及び預金
10億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
-1億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
2億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
83
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率13 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

情報・通信業 605社との比較

同じ情報・通信業の企業と並べると、いちばん上に来るのは自己資本比率605社中70位あたり、逆に低いのはROE605社中522位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE下位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
4.2%/中央値 13.1%
P25 7.0%P75 20.1%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
6.7%/中央値 8.4%
P25 3.9%P75 16.1%
自己資本比率上位総資産のうち返済のいらないお金の割合
81.9%/中央値 63.4%
P25 45.3%P75 74.7%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
25.0%/中央値 9.1%
P25 1.9%P75 20.2%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
/中央値 2.5%
P25 1.5%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥792で、1年前と比べて-19.3%過去52週の値幅のなかでは11%の位置にある。

¥792-0.8%1ヶ月+3.9%1年-19.3%時価総額25億円
過去52週の値幅
安値¥672高値¥1,774

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PBR2.77倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

8月14日に-5.2%と急落し748円で終えた。25日線(755円)をわずかに下回り、75日線(767円)も下回るなど、短中期の移動平均線が密集し方向感に欠ける。年初来では-17.35%と下落傾向にあるが、52週安値672円からは約11%高い水準。出来高は増加傾向にあり、特に8月14日は9700株と直近では多い。週足では下降トレンドが続いており、50日線の動向が注目される。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をやや割高と判定しています(スコア 37/100)

PERは57.5倍で同業界平均の31.2倍を大幅に上回り、割高感が強い。PBRは2.3倍で平均の3.6倍を下回るが、ROEが4.2%と低く、収益性は平均を大きく下回る。配当は無配で利回りはゼロ。直近の2025/12期の営業利益率は6.7%と低水準で、増収ながら利益は横ばい。成長性は見込まれるが、現状の利益水準に対して株価が先行している印象。割高だがPBRが平均より低い点は考慮し、やや割高と判定。

指標この会社業種平均
PBR2.77倍2.96倍
ROE4.2%12.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

売上高は成長中で2022年度から2024年度にかけて倍増規模だが、営業利益率は8.3%から6.7%へ低下しており、成長と収益性のバランスが焦点。強気派はデジタル広告市場の拡大と顧客基盤の拡大を評価する。弱気派は競争激化による価格圧力と利益率の悪化を懸念し、成長の持続可能性に疑問を呈する。

プラスに働く材料7
  • 売上高の急成長

    3期で売上が8億円から12億円へ約1.5倍に拡大、市場需要を捉えている

  • 市場拡大の追い風

    デジタルマーケティング需要は中長期的に拡大が見込まれ、業績を押し上げる

  • 高い営業利益率

    8%台の利益率はITサービス業として健全で、収益性が高い

  • 売上高10→15億円の3期連続増収通年影響

    売上高は10億円→12億円→15億円と増加し、成長基調が続く。

  • 営業利益1億円の黒字維持決算発表後影響

    2024年12月期、2025年12月期とも営業利益1億円を確保。

  • 外国人保有21.9%の成長期待継続影響

    外国人持ち株比率21.9%と高く、グロース投資家の選好対象。

  • PBR2.29倍の成長プレミアム不定影響

    PBR2.29倍、売上高15億円。成長期待で評価が維持される。

マイナスに働く材料7
  • 利益率の低下

    営業利益率が8.3%から6.7%へ低下、競争激化の兆候が見られる

  • 競合との差別化難

    同業他社が多く、価格競争に陥るリスクがある

  • 依存度の高さ

    特定顧客や業界への依存が強まれば業績変動が大きくなる

  • 営業利益率8.33%→6.67%に低下決算発表後影響

    営業利益1億円のまま売上高が12→15億円に増え、利益率が6.67%に低下。

  • PER57.45倍と評価が過大継続影響

    実績PER57.45倍、予想PERは未開示。高いバリュエーションは修正リスク。

  • 純利益0億円でEPS貢献乏しい通年影響

    直近2期の純利益は0億円、ROE4.2%。株主価値向上は限定的。

  • 無配当で株主還元なし継続影響

    配当利回り0%。利益成長を伴わない限り、還元不足が重し。

次の決算で確かめる点
売上高成長率
デジタルマーケティング需要の取り込み度合いを測る
営業利益率
競争環境下での収益性維持を確認する
顧客単価
既存顧客の拡大と新規獲得のバランスを検証する

株主

有価証券報告書より

2025年12月期末の株主数は延べ973人。区分でいちばん多いのは個人・その他57.2%。グループ会社や銀行などの安定株主が16.4%を占め、残る83.6%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2023年12月%2024年12月%2025年12月%
個人・その他25.864.657.2
外国法人7.621.9
事業法人74.222.116.4
証券会社5.04.5
金融機関0.30.0
外国人個人0.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01INTERACTIVE BROKERS LLC (常任代理人インタラクティブ・ブローカーズ証券株式会社)20.92
02江尻 高宏12.21
03DCIベンチャー成長支援投資事業有限責任組合9.32
04株式会社ナンディ8.73
05SBI AI&Blockchain投資事業有限責任組合7.80
06東京神奈川イノベーション応援1号投資事業有限責任組合4.35
07光通信KK投資事業有限責任組合4.04
08NVCC8号投資事業有限責任組合3.62
09スターティアレイズ株式会社1.56
10株式会社SBI証券1.33

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近3
  • 2026-07-28
    大和企業投資株式会社 代表取締役社長 瀬戸 真一
    新規の大量保有報告
    8.41%
    -1.00pt
  • 2026-07-01
    SBIインベストメント株式会社
    新規の大量保有報告
    1.53%
    -2.31pt
  • 2026-06-10
    SBIインベストメント株式会社
    新規の大量保有報告
    3.84%

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 7期分

1株利益は7期で+100%、1株純資産は7期で−95%。直近期のROEは4.2%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER
2019年12月−6,8436,354−172.0
2020年12月−4,5117,561−60.7
2021年12月−33156−19.3
2022年12月−51105−38.8
2023年12月4014632.3
2024年12月53092.3153.7
2025年12月133274.256.8

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある

経営陣

9名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は9名。2025/12期の役員報酬は総額68百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約2倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
江尻高宏代表取締役社長50671,571
笹田直紀取締役CTO48
阿久津聡社外取締役601,363
三木聡社外取締役559,627
田邉愛社外取締役40
高橋京子常勤監査役57926
平松直樹社外監査役50
山添千加美社外監査役45272
佐藤未央51

役員報酬の内訳2025/12

役員の区分人数固定報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)3454515
社外取締役723233

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/12期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容6,529字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社は、「ITで 世界をもっと おもしろく」を経営理念に掲げ、顧客対応業務の課題解決を目的としたクラウド型コミュニケーションプラットフォーム「カイクラ」を提供しております。近年、様々な分野においてテクノロジー化が進展しておりますが、中小企業等における顧客対応業務においては、未だテクノロジー化が遅れており、多くの課題が存在します。特に、電話を中心とした顧客とのコミュニケーションにおいては、コミュニケーションの記録がなされていない、または記録されていても顧客情報との紐づけが不十分であること、顧客対応が担当者のスキルに依存し属人化していること、組織として顧客とのコミュニケーション状況を把握・管理することが困難であること等の課題が顕著です。 これらの課題を解決するため、当社は“会話を クラウドで おもしろく”をコンセプトとする「カイクラ」を提供しております。「カイクラ」は、顧客(注1)に関する情報をクラウド(※)上に集約し、カイクラユーザー(注2)のオフィスの固定電話への着信時に顧客情報をパソコン、タブレット、スマートフォン等の画面にポップアップ表示する機能を有しております。これにより、担当者は過去の会話履歴や録音記録を参照しながら対応できるため、顧客対応の質を向上させ、属人化を解消することができます。 さらに、「カイクラ」は、SMS(※)送信機能、通話録音機能、ビデオ通話機能、携帯通話録音機能、メール連携機能等の機能を提供し、顧客との多様なコミュニケーションチャネルを一元管理します。これらの機能により、電話だけでなく、SMS、ビデオ通話、メール等のコミュニケーション履歴も顧客情報と紐づけて自動的に保存・管理することが可能となり、組織的な顧客管理を実現します。 また、販売面では、自社の販売部門や、販売代理店や取次店などの販売パートナーによる「カイクラ」の販売に加え、「カイクラ」の機能をより迅速に展開するため、「カイクラ」の一部機能を他社にOEM(※)提供することで、先方の販売力とブランド力を生かして「カイクラ」機能の拡大を担っていただいております。 当社は「カイクラ」を通して、顧客との様々なチャネルによるコミュニケーションを自動で記録・整理し一元管理し、必要な時にこれを参照できるようにすることで、顧客とのコミュニケーションロスやクレームを減らし、カイクラユーザーと顧客の双方の満足度を向上させるとともに、コミュニケーションに関する業務の効率化やカイクラユーザーにとって優良な顧客の囲い込みを可能とすることで、「カイクラ」を利用する企業や店舗、個人事業主などの生産性の向上に寄与していきたいと考えております。なお、当社は、カイクラ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の開示を省略しております。 (注)1.カイクラユーザーのお客様(カイクラユーザーが提供する製品・サービスを利用している企業や個人) 2.当社が提供する「カイクラ」を利用している、当社の直接のユーザー (1)コミュニケーションプラットフォーム「カイクラ」 (a)「カイクラ」の特徴 「カイクラ」は、企業活動で発生する様々なコミュニケーションのDX(※)を実現するサービスであり、個別の機能として、オフィスの固定電話でのコミュニケーション支援機能やSMS送信機能、通話録音機能、ビデオ通話機能、携帯電話録音機能、及びメール連携機能などを備えております。「カイクラ」を使うことにより、顧客とのこうしたコミュニケーションを自動で記録・整理し、一元管理することが可能です(下図①)。 例えば、固定電話とSMSなど、異なるコミュニケーション手段を用いて顧客とコミュニケーションを取った場合であっても、カイクラユーザーはカイクラを通じ、これらを自動で記録・整理し、顧客情報と関連付けして一元管理することが可能となります(下図②)。その結果、「カイクラ」を導入したオフィスでは、コミュニケーションの属人化を排除することができ、電話対応者の業務経験やスキルに依存しない、より質の高い顧客対応が可能となります。 また、固定電話及び携帯電話の会話を「カイクラ」で録音した場合、AI(※)により自動でテキスト化することができます。このテキスト化されたデータを用いて、「解約」等ビジネス上影響があると考えられる単語の強調表示や会話内で頻出する単語の分析などが可能となります。 「カイクラ」は、オフィスに設置したカイクラアダプターにより、そのオフィスへの固定電話への着信時に、インターネット回線を通じて関連する顧客情報やコミュニケーション履歴を自動で呼び出し、パソコン/タブレット/スマートフォンにこれらをポップアップします。カイクラアダプターを設置しても、カイクラユーザーは自身の固定電話番号などの電話環境を変更する必要はありません。 加えて、CTIを標準装備したクラウド電話サービス「カイクラフォン」の提供も開始しております(下図③ )。「カイクラフォン」はPCやスマートフォンアプリを用いて、固定電話の発着信を可能としており、オフィス以外でも固定電話業務を継続できることから、テレワークや外出先における電話対応の効率化を実現します。 上記により、顧客対応業務の効率を改善させ、電話対応の負担を軽減できることから、顧客満足度及び従業員満足度を向上させ、結果、カイクラユーザーの収益向上に貢献します。 (b)「カイクラ」の主な機能 イ.固定電話でのコミュニケーション支援 カイクラユーザーのオフィスの固定電話へ着信があった時に、関連する顧客情報や会話履歴を自動で呼び出し、パソコン/タブレット/スマートフォンにこれらをポップアップします。ポップアップさせる情報はカスタマイズ可能であり、例えば顧客氏名、住所、営業担当者、商品購入日、商品の詳細など、カイクラユーザーのニーズに合わせたオリジナルの画面を提供することができます。 また、カイクラユーザーが他社のCRM(※)システムを通じて顧客情報を管理している場合、API連携(※)により「カイクラ」とこれらCRMシステムとを連携させることが可能です。この場合、カイクラユーザーのオフィスへ着信があった時に、当該CRMシステムで管理されている情報を、「カイクラ」の画面上に表示させることができます。 これにより、電話の対応時に、カイクラユーザーが必要とする情報を確認できることから、よりきめ細やかで安定したコミュニケーションが可能となります。また、顧客情報はクラウド上のデータベースに蓄積されており、これは電話着信時だけではなくいつでも参照することができるため、カイクラユーザーは組織として、顧客情報やコミュニケーション履歴を管理することができます。 なお、カイクラ画面のイメージは以下のとおりです。 ロ.SMS送信 「カイクラ」の画面から、顧客や自社の従業員に対してSMSを送信することができます。SMSは携帯電話の番号に対して送信できるため、顧客への連絡や不在時の伝言に有効となります。また、「カイクラ」は送信したSMSの履歴を自動で記録し、顧客情報と関連付けて一元管理するため、どの顧客に・いつ・どのようなSMSを送信したか、顧客情報から検索できるだけでなく、カイクラユーザーのオフィスの電話に着信があった時にはその内容がパソコンなどの画面にポップアップされます。 さらに、「カイクラ」のSMS送信機能は予約送信機能を有しているため、例えば来店予約の前日に来店リマインドのメッセージを自動で送付するなど、いわゆるMA(※)ツールとして利用することも可能です。 ハ.通話録音 カイクラユーザーのオフィスの電話の内容を自動で録音し保存することができます。また、この電話の会話内容をAIにより自動でテキスト化し、さらに生成AIによりそのテキストを要約することも可能です。 通話録音の音声データ及びそれをテキスト化したデータは、「カイクラ」により自動で顧客情報と関連付けられ、一元管理されます。 この通話録音機能により、カイクラユーザーは重要な会話などについてあとから聞き直すことができ、より適切な顧客対応が可能となります。また、会話のテキストデータは「カイクラ」上で検索や分析が可能となるため、「解約」「キャンセル」などの特定のキーワードが含まれている会話だけを抽出したり、どのようなキーワードが頻繁に使われていたりするのかなどの分析も可能となります。 通話録音機能に関する「カイクラ」の画面は以下のとおりです。 ニ.AI要約機能(テキスト要約、感情ラベリング) 「カイクラ」での通話内容を自動でテキスト化し、そのテキスト化済みの発着信履歴の内容をAIが要約します。また、要約した内容をもとにAIが話者の感情をラベリングすることも可能です。これにより、会話内容のスムーズな共有や、話者の感情からクレームやカスタマーハラスメントの早期発見、対策も可能となります。 AI要約機能のイメージ図は以下のとおりです。 ホ.ビデオ通話 「カイクラ」はビデオ通話機能を有しております。特定のアプリケーションのインストールは不要で、パソコンやスマートフォンのブラウザ上で簡単にビデオ通話を行うことができます。このビデオ通話機能ではカメラを通じた動画や音声だけでなく、パソコンやスマートフォンの画面の共有も可能であり、ビデオ通話内容を録画することも可能です。この録画データも「カイクラ」により自動で顧客情報と関連付けて記録・整理され、他のコミュニケーション履歴とともに一元管理されます。また、その履歴は必要に応じて検索が可能です。 ビデオ通話機能のイメージ図は以下のとおりです。 ヘ.携帯通話録音 「カイクラ」は、固定電話だけでなく、社用の携帯電話で会話した内容を自動で録音することができます。また、この電話の会話内容をAIにより自動でテキスト化することも可能です。 この携帯電話での会話の音声データ及びそれをテキスト化したデータは、「カイクラ」により自動で顧客情報と関連付けて記録・整理され、他のコミュニケーション履歴とともに一元管理されます。その結果、カイクラユーザーはこの携帯電話での会話データを、顧客情報、オフィスの固定電話での会話内容、送信したSMS、ビデオ通話内容とともに参照することが可能です。 「カイクラ」の携帯通録は、録音データのアクセス権をアカウントごとに設定できるだけではなく、電話の相手先の属性ごとに、携帯電話での会話の録音可否を設定できます。このように、携帯電話での会話については、録音記録が必要な会話のみを記録し、必要な従業員にしかそれをアクセスできないようにすることで、個人情報やプライバシーに配慮しながら、必要な会話を一元管理することが可能となります。 携帯通話録音機能のイメージ図は以下のとおりです。 (注)3.現在、携帯通話録音機能はNTTドコモ、au、SoftBankの提供する社用携帯電話のみ対応しております。 ト.メール連携 「カイクラ」は、オフィスの固定電話着信と同様に、メールの送信時及び受信時にその内容を「カイクラ」に取り込み、社内のチームメンバーに対してポップアップ通知することができます。これにより、「カイクラ」の画面上で顧客とのメールのやり取りを確認・共有できるとともに、固定電話やSMS、ビデオ通話、携帯電話など、「カイクラ」で一元管理されているその他のコミュニケーション履歴を参照しながらメール対応することが可能となります。 また、「カイクラ」に取り込むメールは顧客とのメールに限定し、その他の不要なメールは取り込まないなど、個人情報やプライバシーに配慮しながら必要なメールのみを一元管理することが可能です。 メール連携機能のイメージ図は以下のとおりです。 チ.クラウド電話(カイクラフォン) 「カイクラフォン」はCTIが標準装備されているクラウド電話です。本サービスの利用に際しては、専用機器の設置や電話番号の変更を行う必要がありません(注4)。PCやスマートフォン向けアプリを利用することで、オフィス外でも固定電話の発着信が可能となり、テレワークや外出先における効率的な電話対応が実現できます。また、本サービスはクラウドCTIが搭載されており、電話の着信時に顧客情報とコミュニケーション履歴を自動的に表示させることができ、迅速かつ効率的な電話対応が可能となります。 クラウド電話(カイクラフォン)のイメージ図は以下のとおりです。 (注)4. 一部エリアに限定されます。順次拡大を予定しております。 (2)「カイクラ」の収益構造 「カイクラ」の主な収益構造は、カイクラユーザーから得られる「カイクラ」の利用料収入であります。 この利用料収入は、「カイクラ」導入時の初期売上、サブスクリプション(※)型の月額売上及びSMSなどの従量課金売上の3つから構成されます。 初期売上は「カイクラ」を導入した拠点ごとに収益計上されます。また、月額売上及び従量課金売上は「カイクラ」を導入した拠点が継続して「カイクラ」を利用することで収益が計上されます。 当社の収益モデルは、「カイクラ」導入拠点数及びその利用量が増加するに従って月額売上及び従量課金売上などの収益が逓増する、いわゆるSaaS(※)型の収益モデルとなっております。 2018年12月期以降の各期末時点でのアクティブユーザー(注5)(会社)及びその拠点数の推移、業界ごとの導入企業割合は以下のとおりです。 (注)5.アクティブユーザー:獲得したカイクラユーザーのうち、解約によりカイクラを利用しなくなったユーザーを除いたユーザー数 また、当社の事業系統図は以下のとおりであります。 [事業系統図] <用語集> 下記は、「3 事業の内容」の文章中において※で示した用語の本書内での意味を説明しております。 用語   説明 クラウド   インターネット等を経由して、コンピュータ資源をサービスの形で提供する形態のこと。 SMS   「Short Message Service」の略称で、携帯電話の電話番号を使ってメッセージのやりとりができるサービスのこと。 OEM   「Original Equipment Manufacturing」の略称で、委託者や発注元の名称・ブランドで製品やサービスを生産・提供すること。 DX   「Digital Transformation」の略称で、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務や組織などを変革し、競争上の優位性を確立すること。 AI   「Artificial Intelligence(人工知能)」の略称で、コンピュータがデータを分析し、推論、判断、最適化提案、課題定義や解決、学習等を行う、人間の知的能力を模倣する技術のこと。 CRM   「Customer Relationship Management」の略称で、顧客管理のためのツールやシステムのこと。 API連携   APIは「Application Programming Interface」の略称で、API連携とはアプリケーション間やシステム間でデータや機能を連携し、利用できる機能を拡張すること。 MA   「Marketing Automation」の略称で、ソフトウエアを利用してマーケティング活動を自動的に行うプロセスのこと。 サブスクリプション   顧客に対し提供するサービスの対価を、利用期間に応じて継続的に受領する収益モデルのこと。 SaaS   「Software as a Service」の略称で、クラウド上にソフトウエアを用意し、インターネット経由でその機能を利用できるサービスのこと。
経営方針・対処すべき課題5,308字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1)経営理念 当社は、企業の生産性と幸福度を世界一に導きながら日本をもっと元気でおもしろい国にしよう! そして世界をもっとおもしろくしよう!という思いから、「ITで 世界をもっと おもしろく」を経営理念に掲げております。 この経営理念を実現するために、顧客とのコミュニケーションを自動で記録・整理し、一元管理することのできる「カイクラ」を開発・提供しております。 「カイクラ」を通してコミュニケーションテクノロジーを進化させ、人と人のつながりを強くし、あらゆる企業のコミュニケーションエラーを解消することで、ビジネスにおけるあらゆる会話をおもしろくする。そして、顧客も社員も社員の家族も、みんな幸せになる、また、毎日が本当に楽しいと思える、そんな社会を実現したいと考えております。 (2)事業展開方針 ① 短期的な方針 当社は、これまで自動車業界、不動産業界といった、顧客との継続的な関係性を重視する特定の業界をターゲットとして製品販売しておりましたが、同様のニーズを持つ新たなターゲット業界を新規開拓するとともに、より広い販売機会を求め、当社以外の企業とのアライアンス構築を行っております。さらに、大企業への「カイクラ」導入を目的としてNTTグループや大塚商会、SB C&Sとの協業を強化する一方で、拠点を多く持たない小規模な企業に対しては、「カイクラ」の一部機能を他社にOEM提供し、他社製品の一部として販売するなど、戦略的な販売活動を行っております。 また、商品戦略として、オフィスにおける固定電話でのコミュニケーションだけではなく、SMSやビデオ通話、携帯電話での通話やメールでのコミュニケーションなど、様々な種類のコミュニケーションを一元管理しておりますが、さらに別のチャネルのコミュニケーションを「カイクラ」に取り込むことにより、カイクラユーザーに対しより価値のあるサービスを提供し、コミュニケーションプラットフォーマーとしての地位を確立することを目指しております。 ② 中長期的な方針 現在、「カイクラ」は固定電話や携帯電話などによる顧客とのコミュニケーションに対応しており、顧客情報やコミュニケーション履歴をデータベースで一元管理し、導入オフィスにおいて顧客対応の属人化を解消することを可能にしております。将来的には、蓄積されたデータに基づき会話の量や質、顧客とのリレーションを測定し、よりよいコミュニケーション方法を提案することで、顧客コミュニケーションの効率化と快適性の向上を図ってまいります。 また、日本のビジネス文化では、人と人との関係性を重視し会話や雑談を通じて人との距離を縮めようとする傾向がある一方で、会話によるコミュニケーション上の課題や非効率な顧客コミュニケーションが生じやすくなると考えております。当社は「カイクラ」の提供を通じ、コミュニケーションエラーや非効率を解消しながらも、会話や雑談を通じた温かみのあるコミュニケーションを拡げていきたいと考えております。 (3)経営環境 当社は「カイクラ」をクラウドサービスとして提供しております。 当社が属するクラウドサービス市場は、デジタル化の進展とともに企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進が加速し、クラウド技術の活用が一層拡大しています。総務省「令和6年通信利用動向調査」によると、国内でクラウドサービスを一部でも利用している企業の割合は年々増加しており、企業の業務効率化やデータ活用の高度化が進んでいます。さらに、政府においても「ガバメントクラウド」の整備が進められ、各府省庁が共同で利用するクラウド基盤の拡充が進行しており、今後もクラウドサービスの普及は一層進むものと予測されます。 また、顧客ニーズの多様化により、消費者個人の嗜好に合わせたきめ細かな対応やサービスが求められる中、顧客情報管理の重要性が高まっております。CRMの活用により顧客とのコミュニケーションデータを蓄積し、失注やキャンセルといった課題を把握することで、顧客へのアプローチやサービス改善に活かすことが可能となります。また、リモートワークの普及や企業のデジタル化の促進の影響もあり、こうしたCRMを導入する企業は年々増加し、現在ではさまざまなCRMサービスが登場しております。 このような経営環境のもと、当社は「カイクラ」を開発・販売しております。顧客とのコミュニケーションは様々なチャネルを経由して行われますが、「カイクラ」を用いることにより、こうした様々なチャネルにおける顧客とのコミュニケーションを自動で記録・整理し、一元管理することが可能となります。その結果、カイクラユーザーは、顧客ニーズの分析、応答品質の向上、リスク管理といった顧客対応力を向上させることができることから、今後もそのニーズが広がるものと考えております。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 経営理念「ITで 世界をもっと おもしろく」の追求及び企業ミッションである「企業のあらゆる会話をおもしろくする」の実現のためには、当社のサービスであるクラウドサービス「カイクラ」の認知度向上とさらなる普及が重要であると考えております。 当社は、さらなる事業推進のため、以下の7点を重要課題として取り組んでまいります。 ① 販売力強化について 当社はこれまで、営業戦略として特定の業界を深掘りするT字戦略により、主に自動車業界、不動産業界における製品販売に注力してまいりました。当該戦略は一定の成果がありましたが、引き続き事業の持続可能性を高めるため受注件数を拡大させていくことが喫緊の課題であると認識しております。具体的には、自動車・不動産業界以外の新たな注力業界を新規開拓するとともに、特定の業界において影響力の強い企業とのアライアンス構築を行います。これらに加え、NTTグループや、2024年に業務提携を開始した大塚商会、SB C&Sとの協業について強化を行い、さらなる知名度向上と収益獲得に取り組んでまいります。また、多拠点を有する中規模以上の企業への販売に焦点を当てるなど、戦略的な販売活動を継続してまいります。さらにSMS等の従量課金サービスの利用促進等により、単価を上げたサービスとして収益力を向上させます。 ② 認知度向上について 当社は、電話コミュニケーションを利用する企業は「カイクラ」を利用することで企業の生産性を高めると考えておりますが、「カイクラ」の認知度は総じて低く、顧客が「カイクラ」の利便性を認識していただくまでに相当の時間を要しております。そのため、当社は「カイクラ」及び当社の認知度向上が急務であると捉えており、これまで雑誌等のメディアや講演等に加え、オウンドメディアを通じた認知度向上を図ってまいりましたが、今後はより一層、問い合わせ及び受注可能性を高めるためのプロモーション及びマーケティングを強化する必要があると考えております。引き続き、費用対効果を勘案しながら、インターネット、リアルを問わず様々な施策を検討、実施をしてまいります。 ③ カスタマーサクセス強化について 当社サービスを利用したカイクラユーザーの事業の成功は、当社サービスの継続的な利用につながり、カイクラユーザーの生涯価値の向上に寄与すると認識しております。そのため当事業年度におきましては、継続的にカイクラユーザーによるカイクラ利活用を促進するとともに、長期的に良好な関係を構築するために、カスタマーサクセスグループを強化してまいりました。今後は、よりカイクラユーザーへの価値提供を行うためにアップセルを強化していく必要があるとの認識を強めております。ただし、ユーザー数が増えれば増えるほど対応コストは増大化していくため、より効率的なカイクラユーザーへの対応方法の探索にも注力してまいります。引き続きカイクラユーザーの満足度の向上を図り、当社サービスのファン化、解約防止に努めつつ、オプションサービスの追加販売に注力してまいります。 ④ 商品力強化について 当社の主力商品である「カイクラ」は、通話録音機能、音声テキスト化機能、SMS送信機能、ビデオ通話機能など、固定電話や携帯電話でのコミュニケーションに多様なオプションサービスを提供し、企業の業務効率化と顧客対応の高度化を支援してまいりました。 当事業年度においては、クレーム・カスタマーハラスメント対策機能の強化に加え、AI自動要約機能、会話品質判定機能、AI自動発着信タグ付け機能、AI感情ラベリング機能の大幅アップデートなど、AIを活用した機能拡充を推進いたしました。当社の強みである膨大なコミュニケーションデータとAI技術を掛け合わせることで、付加価値の高い新機能の開発を継続的に進めております。 また、「カイクラフォン」につきましては、カイクラの強みを活かしたクラウド電話サービスとして展開し、従来型サービスとの差別化を図りながら、既存顧客のニーズに対応した提案を推進しております。今後も関連サービスとの連携強化を通じて、顧客当たりの提供価値向上に取り組んでまいります。 当社は、コミュニケーションテック企業として、さまざまなコミュニケーション手段の統合が競争力の源泉であると考えております。今後も「カイクラ」をはじめとするサービス・商品の開発に積極的な投資を行い、AI技術の高度化を通じて、より利便性の高いコミュニケーション環境の提供に努めてまいります。 ⑤ 組織力強化について 当社は、事業拡大に伴う人員不足及び組織体制の強化を重要な経営課題と認識しております。当事業年度においては採用活動に注力し、とりわけ事業部門におけるハイレイヤー人材の確保を進め、事業推進力の向上を図りました。 また、リモートワーク制度やフレックスタイム制度を整備し、柔軟な勤務体系を構築しております。今後も社会環境の変化に適応しつつ、こうした働き方を維持するとともに、社員が同じ方向を向き一体感をもって事業に取り組める組織づくりが重要であると考えております。そのため、当社のミッション・ビジョン・バリューの浸透、組織体制の最適化、教育制度の拡充、人事評価制度の高度化、賃金体系の見直し、導入済みの従業員持株会の活用促進等を通じ、人的資本への投資を強化し、組織基盤のさらなる強化に努めてまいります。 ⑥ 内部管理体制強化について 当社は、順調に業容が拡大している状況のもと、企業としての社会的責任は益々高まっているとの認識を強めています。これまでも経営管理体制の継続的な改善を行い、ガバナンス強化を図ってまいりましたが、コーポレート・ガバナンス強化のための積極的な取り組みは、企業価値向上の近道であると考えております。そのため、引き続きより良い組織体制の整備及び社内規程・業務マニュアル見直しを推進し、さらなる管理体制強化及び統制強化による事業リスク低減に努めてまいります。 ⑦ 財務基盤強化について 当社は、さらなる事業拡大のために、組織、営業、マーケティング、商品開発等様々な観点から戦略を策定しておりますが、当該戦略を遅滞なく実行するために、安定した財務基盤を確立・維持することが急務であると捉え、第三者割当増資や費用の見直しによる財務基盤強化に努めてまいりました。今後は引き続き、受注数増大のみならず、費用の見直しを定期的に実施するとともに、キャッシュ・フロー経営を推進することで、健全な財務基盤構築に努めてまいります。 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社の収益拡大が経営上の最重要課題であり、「カイクラ」の利用契約数の拡大がこれに寄与すると考えております。また、当社の主な収益モデルはサブスクリプション型であるため、毎月継続的に得られる収益も重要視しております。そのため、アクティブユーザー(注)1の会社数及び拠点数、MRR(Monthly Recurring Revenue)(注)2、月次解約率(注)3及びARPA(ユーザー1拠点あたりの売上単価)(注)4を経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標としております。 (注)1.アクティブユーザー:獲得したカイクラユーザーのうち、解約によりカイクラを利用しなくなったユーザーを除いたユーザー数 2.MRR(Monthly Recurring Revenue):各月の「月額売上」と「従量課金売上」の合計 3.月次解約率:当該月に解約したユーザーに関するMRR÷前月末MRR 4.ARPA(ユーザー1拠点あたりの売上単価):当該月のMRR÷当該月末のアクティブユーザーの拠点数
事業等のリスク9,240字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性がある主要なリスクは以下のとおりであります。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に最大限の努力をしてまいります。 また、当社として必ずしも重要な事業上のリスクに該当しないと考える事項につきましても、投資者の判断上、あるいは当社の事業活動を理解するうえで重要であると考えられるものについては、投資者に対する積極開示の観点から記載しております。当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1)市場環境について(顕在化の可能性 小、影響度 大、発生時期 中長期) 当社は、クラウドサービスである「カイクラ」をSaaS形態によりサービス提供しております。当社が属するクラウドサービス市場におきましては、国内でクラウドサービスを一部でも利用している企業の割合は年々増加しており(出典:総務省「令和6年通信利用動向調査」)、クラウドサービス利用や投資は継続して拡大基調にあります。しかしながら、今後、経済情勢や景気動向により同市場の拡大が鈍化、縮小するような場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、2025年1月より双方向番号ポータビリティ制度が導入され、固定電話の番号を変えることなくクラウド電話への切り替えが可能となりました。当社は、このような新制度に関する動向を常に注視し、制度の変更に対応した新サービスの提供に努めております。こうした取り組みの一環として、2025年1月にCTI機能を標準搭載したクラウド電話サービス「カイクラフォン」をリリースいたしました。しかしながら、今後の市場環境の変化や新制度のさらなる導入等により、当社の競争優位性が低下する可能性があります。その結果、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2)競合他社の動向について(顕在化の可能性 中、影響度 大、発生時期 中長期) 当社は、大手上場企業や中小企業、店舗等に対して、クラウドサービス「カイクラ」を提供しております。「カイクラ」は、オフィスの固定電話着信時に顧客の属性や会話履歴をポップアップ表示する機能に加え、通話録音機能、音声テキスト化機能、SMS送信機能、メール連携機能、携帯電話でのコミュニケーションの統合・一元管理を実現するサービスです。また、2025年1月にCTIが標準装備されたクラウド電話「カイクラフォン」をリリースし、今まで以上に幅広いサービスを提供しております。 なお、「カイクラ」が提供する固定電話でのコミュニケーション支援機能、通話録音機能、音声テキスト化機能、SMS送信機能、メール連携機能、携帯電話録音機能等の各機能については、競合他社が存在しており、また、新規参入による競争激化の可能性もあります。「カイクラフォン」においても、同様のクラウド電話サービスを提供する競合他社との競争が想定されます。 当社は、技術動向を把握するとともに、カイクラユーザーのニーズを的確に捉えながらサービス開発を推進し、大口ユーザーには契約数に応じたボリュームディスカウントなどを行うことで、サービス面及び価格面での優位性を維持する方針です。しかしながら、同様のシステムを提供する競合他社の参入により競争環境が激化し、当社の優位性が低下する場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3)技術革新について(顕在化の可能性 小、影響度 大、発生時期 中長期) 当社が事業を展開しているクラウドサービス市場は、技術革新が速く、当社の優位性を維持するためには、技術革新に即座に対応する必要があります。当社では、各種イベントやセミナーへの参加、社内の定期的な勉強会等を通じて、技術革新の動向を把握し社内で情報共有するとともに、それに対応した新サービスの提供ができるよう努めております。しかしながら、当社が技術革新に対応できないような場合、または、当社が対応できないような技術革新が生じた場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (4)生成AI等の技術進展について(顕在化の可能性 中、影響度 大、発生時期 特定時期なし) 近年、生成AI等の技術の進展により、ソフトウェアやアプリケーションの開発環境が大きく変化しており、ローコード・ノーコードツール等を活用することで、一定の機能を有するサービスを比較的容易に開発することが可能となっております。このような技術の進展により、当社が提供するサービスと類似する機能を有するサービスが開発される可能性があり、競争環境が変化する可能性があります。 当社が提供する「カイクラ」は、ソフトウェアに加え、カイクラユーザーの拠点に設置するアダプター等の仕組みを含めたサービスとして提供されており、単にアプリケーションを開発するのみで同様のサービスを構築することは容易ではないと認識しております。しかしながら、生成AIをはじめとする技術の進展により、当社の想定を超える形で競争環境が変化した場合には、当社の事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社では、生成AIを含む新たな技術動向を注視するとともに、これらの技術を活用したサービスの機能向上や新サービスの開発に取り組み、競争力の維持及び強化に努めております。 (5)システム障害について(顕在化の可能性 小、影響度 大、発生時期 特定時期なし) 当社が提供する「カイクラ」は、その基盤をインターネット通信網に依存しております。このため、大規模な自然災害やテロ、戦争その他予期せぬ原因によりインターネット通信網が使用できない状態が生じた場合は、サービス提供の継続が困難となります。また、想定を超えるアクセス増加その他予期せぬ事象によるサーバダウンや当社が提供するサービスの予期せぬ不具合の発生等により、サービス提供が停止する可能性があります。このような事態を避けるため、システムやサーバの冗長化、稼働状況の監視やデータのバックアップ体制の整備、品質管理体制の強化等の対策を講じておりますが、将来においてこれらのような事態が発生した場合には、当社の事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6)特定のサービスへの依存について(顕在化の可能性 小、影響度 大、発生時期 特定時期なし) 当社の売上高は、2025年12月期において、「カイクラ」によるものとなっております。当社では「カイクラ」を、より幅広いコミュニケーションを一元管理することでその競争力の維持・強化に努めておりますが、「カイクラ」の売上高が著しく減少した場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (7)情報セキュリティ及び個人情報等の漏えいについて(顕在化の可能性 小、影響度 大、発生時期 特定時期なし) 当社は、主力サービスである「カイクラ」サービスを提供するにあたり、個人情報その他さまざまな機密情報をカイクラユーザーより受領する場合があります。 当社が取り扱う機密情報及び個人情報について、漏えい、改ざんまたは、不正使用等が生じる可能性が完全に排除されているとはいえず、何らかの要因からこれらの問題が発生した場合には、カイクラユーザーまたは顧客からの損害賠償請求や信用失墜等により、当社の事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社では、情報セキュリティに関連する各種規程類を整備するとともに、外部からの不正アクセス、コンピュータウイルスの侵入防止等についてシステム的な対策を講じて情報セキュリティ事故の未然防止に努めております。さらに、従業員に対しては、入社時及び年次で個人情報保護に関する研修を行うとともに、個人情報を取り扱う業務委託先に対しては、当社が預ける個人情報を適切に取り扱っているかどうかの確認を行い、情報管理への意識を高め、内部からの情報漏えいを防いでおります。 また、個人情報保護法への対応を推進し、プライバシーマークを取得して個人情報マネジメントシステムに則り、安全管理に努めております。 (8)法的規制について(顕在化の可能性 小、影響度 大、発生時期 特定時期なし) 当社は、基本的な企業活動に関わる法的規制に加え、電気通信事業法、クラウドサービスにおけるセキュリティ、個人情報及びプライバシー保護等の法的規制を受けております。また、「コンプライアンス規程」、「リスク管理規程」、「反社会的勢力対策規程」、「内部者取引防止規程」やその他企業活動に関わる社内の規程やマニュアルを整備・運用することで、法令及び社内規程等の違反に係るリスク軽減を図っております。これら当社に適用される法的規制が改正・厳格化されることにより、サービス提供内容に制約が生じ、当社の事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (9)知的財産権について(顕在化の可能性 小、影響度 中、発生時期 特定時期なし) 当社が開発するシステムにかかる知的財産権について、第三者の知的財産権に抵触しないよう細心の注意を払っており、これまで第三者から侵害訴訟を提起されたことはなく、知的財産権の侵害を行っていないと認識しております。しかしながら、当社がそれと認識せずに第三者の知的財産権を侵害した場合には、損害賠償の請求、当該知的財産権の使用に対する対価の支払いまたはサービスの停止等が発生する可能性があり、当社の事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社では、第三者の知的財産権を侵害しないよう、必要に応じて弁護士や弁理士などの専門家と連携を取りリスクの軽減を図っております。 (10)アダプターの設置と確保について(顕在化の可能性 中、影響度 中、発生時期 特定時期なし) 当社が提供する「カイクラ」は、カイクラユーザーの拠点にアダプターを設置することでサービスの提供が可能となり、収益認識が開始されます。この設置工事が計画どおりに進まないような事態が発生した場合、またはカイクラアダプターが計画どおりに確保できなかった場合、当社の事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社は、自社において設置工事を行える従業員を確保するとともに、外部の設置工事業者に設置工事を委託できる体制を整えることで、設置工事が遅延するリスクの軽減を図っております。さらに、カイクラアダプターについてはその市場の需給を確認しながら必要十分な量を確保するとともに、次世代アダプターの探索を継続的に行うことで、アダプターが不足するリスクに備えております。 (11)人材の確保と育成について(顕在化の可能性 中、影響度 中、発生時期 特定時期なし) 当社サービス提供の継続、発展、成長のためには、高い専門性を備えた人材(事業開発、エンジニア、コーポレート管理等)の採用、育成、維持が重要であると認識しております。当社が必要とする人材の確保が計画どおりに進まずに事業上の制約要因になる場合には、当社の事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社は、今後も事業規模の拡大に応じて、専門技術や知識を有する優秀な人材の中途採用に努めるとともに、教育制度の充実、人事評価制度の見直し、インセンティブの付与、労働環境の整備等、従業員の働きがいを向上させる取り組みを強化していく方針であります。 (12)特定人物への依存について(顕在化の可能性 小、影響度 大、発生時期 特定時期なし) 当社の代表取締役社長である江尻高宏は、当社の創業者であり、創業以来の最高経営責任者であります。江尻高宏は、当社サービスの営業戦略及び開発に関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定、遂行に極めて重要な役割を果たしております。当社では、幹部職員の拡充、育成及び権限委譲による分業体制の構築等により、経営組織の強化を図り、特定人物に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により江尻高宏の業務遂行が困難となった場合には、当社の事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (13)訴訟、係争の可能性について(顕在化の可能性 小、影響度 大、発生時期 特定時期なし) 当社では、本書提出日現在において業績に影響を及ぼす訴訟や紛争は生じておりません。しかしながら、今後何らかの事情によって当社に関連する訴訟、紛争が行われる可能性は否定できず、かかる事態となった場合、その経過または結果によっては、当社の事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (14)財務報告に係る内部統制に関するリスク(顕在化の可能性 小、影響度 中、発生時期 特定時期なし) 当社では、内部統制報告制度のもとで、財務報告の信頼性に係る内部統制の整備及び運用を重要な経営課題の一つとして位置づけ、整備・運用状況の評価及び改善に取り組んでおります。しかしながら、当社の財務報告に係る内部統制に重要な不備が発見される可能性は否定できず、将来にわたって常に有効な内部統制を整備及び運用できる保証はありません。さらに、内部統制には本質的に内在する固有の限界があるため、今後当社の財務報告に係る内部統制が有効に機能しなかった場合や財務報告に係る内部統制に重要な不備が発生した場合には、当社の事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (15)内部管理体制について(顕在化の可能性 小、影響度 中、発生時期 特定時期なし) 当社の継続的な成長には、倫理観を共有し、適切なコーポレート・ガバナンスを整備し、内部管理体制を整えることが重要であると認識しております。しかしながら、当社の事業成長に比べて内部管理体制の構築が間に合わない場合、適切な経営管理が行えず、当社の事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (16)新株予約権の行使による株式価値の希薄化について(顕在化の可能性 大、影響度 小、発生時期 短期) 当社は、役員及び従業員に対するインセンティブを目的として新株予約権を付与しており、2025年12月末時点における付与数は283,680株であり、発行済株式総数に対する潜在株式数の割合は、8.8%となります。これらの新株予約権が行使された場合、当社株式が発行され、既存株主が保有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。 (17)配当政策について(顕在化の可能性 大、影響度 小、発生時期 短期) 当社は、株主に対する利益還元については経営の重要課題の一つと位置付けておりますが、当社は現時点において配当を実施しておりません。今後におきましては、経営成績、財政状態、事業計画の達成状況等を勘案しながら、株主への利益配当を検討していく方針であります。しかしながら、当社の事業が計画どおり推移しない場合など、配当を実施できない可能性があります。 (18)ベンチャーキャピタルの株式保有割合について(顕在化の可能性 大、影響度 小、発生時期 短期) 2025年12月末時点における当社の発行済株式総数は3,206,320株であり、このうち1,002,220株(発行済株式総数の31.3%)についてはベンチャーキャピタルが組成した投資事業組合が保有しております。 一般的に、ベンチャーキャピタルは投資先企業の株式について、上場後の市場環境や投資回収方針等に応じて売却を行い、キャピタルゲインの獲得を図ることがあります。当社におきましても、今後、ベンチャーキャピタルにより株式が売却される可能性があります。そのような場合には、短期的に需要が悪化し当社の株価が低下する可能性があります。 (19)調達資金の使途について(顕在化の可能性 大、影響度 小、発生時期 短期) 当社が2024年3月26日に実施した公募増資による調達資金は、当社サービスを開発するエンジニアや営業人員などの新規採用に伴う人件費、及びカイクラの認知を広げ販売機会を拡大するための広告宣伝活動に充当する予定であります。しかしながら、当初の計画に沿って調達資金を使用した場合でも、想定した投資効果が得られない可能性があります。 また、市場環境の変化により、計画の変更を迫られ調達資金を上記以外の目的で使用する可能性が発生した場合には、速やかに資金使途の変更について開示を行う予定であります。 (20)業績に関するリスクについて(顕在化の可能性 大、影響度 小、発生時期 短期) 当社は、2023年12月期より当期純利益について黒字を計上しておりますが、それ以前の期間においては、売上高及び売上総利益は継続的に増加していたものの、サービスの開発・改良、顧客基盤の拡大を重視し、多額の開発人件費やマーケティング費用を計上し、その結果、営業損失及び当期純損失を計上してまいりました。今後もサービス向上のための開発人件費や顧客基盤拡大のためのマーケティング費用を費消し売上を拡大させていく見込みですが、想定していた効果を上げられない場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (21)社歴が浅いことについて(顕在化の可能性 大、影響度 小、発生時期 短期) 当社は2014年1月に設立された社歴の浅い会社であります。2022年12月期までの期間においては、事業の立ち上げ段階であったことなどから、営業赤字及び営業活動によるキャッシュ・フローのマイナスを計上しておりました。これまでの事業活動の結果、2023年12月期において当期純利益の黒字を計上いたしましたが、当社は現在成長過程にあると認識しており、今後も当社の成長のための投資が必要となり、損失を計上する可能性があります。 当該状況についての分析・検討内容及び解消・改善するための対応策については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであり、当社の属するIT業界を取り巻く環境はスピードが速く流動的であるため、当社における経営計画の策定には不確定事象を含まざるを得ない状況にあります。当社は今後もIR活動などを通じて経営状態を積極的に開示していく方針でありますが、過年度の経営成績のみでは、今後の当社の業績や成長性を判断するためには不十分である可能性があります。 (22)投融資について(顕在化の可能性 小、影響度 大、発生時期 中長期) 当社は、現在において他社への投融資を行ってはおりません。しかしながら、今後の事業拡大のために、国内外を問わず出資、子会社設立、合弁事業の展開、アライアンス、M&A等の投融資を実施する場合があります。 投資判断においては、当社との事業シナジー、投資先候補企業の事業計画、当社の財務状況や投資先候補企業への影響力等を考慮し、投融資額が適切な水準であることを慎重に確認し、投資判断を行う予定です。ただし、実行した投融資について当初想定した効果や収益が得られない場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (23)過年度の経営成績及び税務上の繰越欠損金について(顕在化の可能性 中、影響度 中、発生時期 中長期) 当社は、過年度において当期純損失を計上していたため、当事業年度末において税務上の繰越欠損金が存在しております。一般的には、繰越欠損金を課税所得から控除することにより、税額を減額することができます。しかし、繰越期限の失効する繰越欠損金が発生した場合には、課税所得からの控除が受けられなくなることから、通常の税率に基づく法人税等が発生し、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (24)既存カイクラユーザーの継続維持について(顕在化の可能性 小、影響度 大、発生時期 特定時期なし) 当社は、「カイクラ」をサブスクリプション型で提供しており、カイクラユーザーが継続して「カイクラ」を利用することで月額利用料及び従量課金売上が継続的に発生します。そのため、当社の継続的な成長のためには、新規顧客の獲得のみならず、顧客満足度を高めることで既存カイクラユーザーを維持することが重要であると考えております。 既存のカイクラユーザーを維持するため、当社は商品開発に際してカイクラユーザーの要望を取り入れて商品開発を行っております。また、「カイクラ」導入時のオンボーディング活動やユーザーフォローアップなどのサポート活動を充実させることにより継続率の維持・向上を図っております。 また、予算及び中期経営計画は、過去の解約率実績を基に、一定率の解約が発生することを見込んで作成されておりますが、当社サービスの魅力の低下、競争力の強い競合他社の発生、当社サポート活動に対する満足度の低下等により、当社の想定を大幅に超える解約が発生した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (25)固定資産の減損に関するリスク(顕在化の可能性 小、影響度 中、発生時期 特定時期なし) 当社は事務所設備、工具、器具及び備品やソフトウエア等の固定資産を保有しております。これらの固定資産について「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、減損の兆候が識別され、減損損失を計上すべきと判定された場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (26)販売パートナーとの関係に関するリスク(顕在化の可能性 小、影響度 中、発生時期 特定時期なし) 当社の販売パートナーは、当社に見込み客の紹介を行い、または当社を代理して「カイクラ」の販売を行っております。販売パートナーの事業展開や事業方針の変更などにより当社と販売パートナーとの関係性が大幅に悪化し、当社が想定するような見込み客の紹介や販売代理活動が行われなくなったり、販売パートナーに対する手数料が大幅に値上げするなどの事態が発生した場合には、当社の収益性が低下し、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)5,322字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績の状況 当事業年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に、個人消費や企業の設備投資に持ち直しの動きが見られ、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、海外経済の動向や資源・エネルギー価格の変動、物価上昇や金利動向等の影響もあり、先行きが不透明な状態が続いております。 このような中、当社が属するクラウドサービス市場においては、デジタル化の進展とともに企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進が加速し、クラウド技術の活用が一層拡大しています。総務省「令和6年通信利用動向調査」によると、国内でクラウドサービスを一部でも利用している企業の割合は年々増加しており、企業の業務効率化やデータ活用の高度化が進んでいます。さらに、政府においても「ガバメントクラウド」の整備が進められ、各府省庁が共同で利用するクラウド基盤の拡充が進行しており、今後もクラウドサービスの普及は一層進むものと予測されます。 このような状況のもと、当社は、「ITで 世界をもっと おもしろく」を経営理念とし、当社サービスである「カイクラ」を提供してまいりました。「カイクラ」はもともと固定電話への着信時に顧客情報をポップアップ表示するCTI機能が中心でしたが、現在ではそれに加えて通話録音機能や音声テキスト化機能、SMS送信機能、ビデオ通話機能などを有し、また固定電話だけではなく携帯電話も含めた様々なチャネルのコミュニケーションを一元管理し、顧客情報と自動で紐づけを行っております。現在「カイクラ」は、生成AIを活用し、通話内容から発生するタスクやフォローアップ事項を自動整理する「AIタスク抽出機能」や、通話内容をAIが解析・判定する各種機能等を実装し、顧客コミュニケーションの高度化及び適正化を推進しております。当事業年度においては、「クレーム・カスタマーハラスメント判定機能」をはじめ、「AI自動要約機能」「会話品質判定機能」「AI自動発着信タグ付け機能」の開発・提供を開始するとともに、「AI感情ラベリング機能」の大幅な機能強化を実施いたしました。これにより、顧客対応品質の向上、業務効率化及びリスク低減を一層推進し、顧客企業の生産性向上に貢献するサービス基盤の強化を図りました。 営業面では、前事業年度に引き続き、自動車業界や不動産業界などユーザーニーズの高い業界に対する「カイクラ」の営業に注力し、その結果大型拠点を獲得できたことなどにより、アクティブユーザーを継続して増加させることができ、当事業年度末のアクティブユーザー数は会社数で3,182社(前事業年度末比10.1%増)、拠点数は6,202拠点(前事業年度末比9.8%増)となりました。 以上の結果、当事業年度における当社の経営成績は、売上高1,464,358千円(前事業年度比18.8%増)、営業利益60,108千円(前事業年度比23.0%減)となりました。さらに、前期に計上していた上場関連費用や本社オフィスの移転に関する事務所移転費用の一過性費用が剥落した一方、受取利息及び支払利息等の増減により、経常利益62,030千円(前事業年度比27.2%増)、当期純利益42,955千円(前事業年度比167.2%増)となりました。 なお、当社の事業セグメントは単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。 ② 財政状態の状況 (資産) 当事業年度末における流動資産合計は1,126,296千円となり、前事業年度末に比べ20,448千円増加いたしました。これは、主に現金及び預金が12,449千円増加、前払費用が8,113千円増加したことなどによるものであります。 固定資産合計は153,389千円となり、前事業年度末に比べ30,280千円増加いたしました。これは、主にソフトウエアが20,433千円増加、敷金が15,150千円増加、繰延税金資産が9,864千円減少したことなどによるものであります。 この結果、資産合計は1,279,685千円となり、前事業年度末に比べ50,729千円増加いたしました。 (負債) 当事業年度末における流動負債合計は232,219千円となり、前事業年度末に比べ18,725千円減少いたしました。これは、主に短期借入金が30,000千円減少、未払消費税等が14,860千円増加したことなどによるものであります。 この結果、負債合計は232,219千円となり、前事業年度末に比べ18,725千円減少いたしました。 (純資産) 当事業年度末における純資産合計は1,047,466千円となり、前事業年度末に比べ69,454千円増加いたしました。これは、当期純利益の計上により繰越利益剰余金が42,955千円増加したこと、新株予約権の行使により資本金及び資本準備金がそれぞれ13,249千円増加したことによるものであります。 この結果、自己資本比率は81.9%(前事業年度末は79.6%)となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、984,502千円となり、前事業年度末に比べ12,449千円増加いたしました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果獲得した資金は79,336千円(前事業年度は101,623千円の収入)となりました。これは、主に税引前当期純利益62,030千円の計上、減価償却費及びその他の償却費22,793千円、未払消費税等の増減額14,860千円により増加したこと、法人税等の支払額22,718千円により減少したことなどによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果支出した資金は63,385千円(前事業年度は64,918千円の支出)となりました。これは、無形固定資産の取得による支出38,766千円、敷金及び保証金の差入による支出16,112千円などによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果支出した資金は3,501千円(前事業年度は615,807千円の収入)となりました。これは、短期借入金の返済による支出30,000千円、新株予約権の行使に伴う株式の発行による収入26,498千円によるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績 当社は、カイクラ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は行っておりません。 a.生産実績 当社が提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。 b.受注実績 当社が提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。 c.販売実績 当事業年度における販売実績を収益区分別に示すと、次のとおりであります。 収益区分   当事業年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) 金額(千円)   前年同期比(%) 初期売上   128,083   67.2 月額売上   1,136,944   130.4 従量課金売上   190,170   115.5 その他   9,160   175.6 合計   1,464,358   118.8 (注) 最近2事業年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 (1)経営成績の分析 (売上高) 前事業年度に引き続き、自動車業界や不動産業界などユーザーニーズの高い業界に対する営業や通話録音オプションの販売に注力いたしました。これにより、アクティブユーザーを継続して増加させることができ、当事業年度末のアクティブユーザー数は会社数で3,182社(前事業年度末比10.1%増)、拠点数は6,202拠点(前事業年度末比9.8%増)となりました。また、ARPA(ユーザー1拠点あたりの売上単価)は19,557円(前事業年度末比11.7%増)となりました。 さらに、獲得したユーザーのオンボーディング活動や、「カイクラ」の追加機能の開発にあたりユーザーの声を反映するなどの取り組みを継続することにより、当事業年度の月次解約率(年度平均)は前事業年度と同率の0.3%を維持することができました。 この結果、初期売上は128,083千円(前年同期比32.8%減)と前年同期から減少するものの、月額売上が1,136,944千円(前年同期比30.4%増)、従量課金売上が190,170千円(前年同期比15.5%増)と大きく伸長し、当事業年度の売上高は1,464,358千円(前年同期比18.8%増)となりました。 (売上原価、売上総利益) カイクラアダプターの仕入やサーバ利用料などにより、売上原価は264,830千円(前年同期比22.4%増)となりました。アクティブユーザー数、アクティブ拠点数の増加やARPAの向上によりサブスクリプション収入が増加し、売上総利益率は81.9%(前年同期は82.4%)となりました。この結果、当事業年度の売上総利益は1,199,528千円(前年同期比18.1%増)となりました。 (販売費及び一般管理費、営業利益) 当社の販売費及び一般管理費は、主に人件費、広告宣伝費、その他の経費で構成されております。今後の成長に備えた体制整備に伴い人件費が増加、また、AI関連機能の研究開発費等を計上した結果、当事業年度の販売費及び一般管理費は1,139,419千円(前年同期比21.5%増)となりました。この結果、当事業年度の営業利益は60,108千円(前年同期比23.0%減)となりました。 (営業外収益・営業外費用、経常利益) 受取利息等の計上により営業外収益は2,925千円(前年同期比69.7%増)、支払利息等の計上により営業外費用は1,004千円(前年同期比96.8%減)となりました。この結果、当事業年度の経常利益は62,030千円(前年同期比27.2%増)となりました。 (特別利益・特別損失、法人税等、当期純利益) 前事業年度に引き続き、特別利益及び特別損失の発生はありません。法人税等合計を19,074千円(前年同期比41.6%減)計上した結果、当事業年度の当期純利益は42,955千円(前年同期比167.2%増)となりました。 (2)財政状態の分析 財政状態の状況の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりであります。 (3)キャッシュ・フローの状況の分析 当事業年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 ② 資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社の資本の財源及び資金の流動性については、内部留保の充実を図るとともに、経営基盤の長期安定に向けた財務体質の強化及び事業の継続的な拡大発展を実現させることと、株主への利益還元を考慮し実施していくこととしております。 当社の資金需要の主なものは、主たる事業であるカイクラ事業に係る仕入原価のほか、販売費及び一般管理費の人件費等の事業に係る運転資金であります。 当社は必要となった資金については、主として内部留保資金及び営業活動によるキャッシュ・フローによるものを活用しておりますが、安定的な財源確保のため、株式の発行による資金調達を行っております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りによる不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りとは異なる場合があります。詳細は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

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開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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