本文へスキップ
超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

日本ヒューム

Nippon Hume Corporation5262 · Prime · ガラス・土石製品

コンクリートパイル・ヒューム管など基礎・下水道向け製品で社会インフラを支える。

概要

日本ヒュームは1925年創業のコンクリート二次製品メーカーである。ヒューム管やコンクリートパイル、セグメントなどを軸に、上下水道・道路・河川などの社会インフラ整備に携わる。東証プライム上場、従業員701名。2026年3月期の売上高は402億円、営業利益25億円と過去最高を更新した。基礎事業、下水道関連事業、太陽光発電・不動産事業の3セグメントで構成される。

基礎・下水道・不動産の三事業体制

当社グループは3つのセグメントで事業を展開する。基礎事業は建築・土木向けコンクリートパイルの製造販売と杭打工事を手掛け、2026年3月期の売上高は242億円、営業利益13億円。下水道関連事業はヒューム管やシールド工法用セグメントの製造販売、老朽管渠の更生工事を提供し、売上高143億円、営業利益26億円とグループの成長を牽引する。太陽光発電・不動産事業は不動産賃貸・開発、太陽光発電所の運営、環境関連機器販売を行い、売上高14億円である。

12の連結子会社が機能を分担

グループは連結子会社12社と持分法適用関連会社6社で構成される。基礎事業では東邦ヒューム管、技工曙、エヌエィチ・フタバ、鋼商、マナックが製造・施工を担う。下水道関連事業では東邦ヒューム管、技工曙、日本ヒュームエンジニアリング、NJS、大和コンクリート工業などが製品供給と更生工事を担当。太陽光発電・不動産事業はヒュームズと環境改善計画が中心。2024年に鋼商、2026年にマナックを子会社化し、中部地区の基盤を強化した。

全国7工場と海外拠点の配置

生産拠点は7工場を擁する。横浜市鶴見区に本社工場(創業地)、尼崎工場(1959年現在地移転)、苫小牧工場(1957年設置)、九州工場(旧若松工場、1958年設置)、熊谷工場(1960年設置)、三重工場(1962年設置)、熊谷セグメント工場(2016年設置)。海外では香港に子会社ニッポンヒュームインターナショナルリミテッドを置く。本社は東京都港区新橋に所在する。

収益基盤の強化と過去最高益

売上高は2013年3月期の306億円から増加傾向にあり、2026年3月期には402億円(前期比8.6%増)と過去最高を記録した。営業利益も25億円(同24.8%増)と過去最高。下水道関連事業の伸びがけん引し、同セグメントの営業利益率は18.1%に達した。自己資本利益率(ROE)は7.1%、株価純資産倍率(PBR)は1倍を超え、中期経営計画「23-27計画R」の目標を2年前倒しで達成した。

業界の中での役割は建設資材メーカー(コンクリート二次製品)にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
402億円
営業利益
25億円
営業利益率
6.2%
純利益
34億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01基礎事業主力

建築・土木向けコンクリートパイル(杭)の製造販売および杭打工事を提供。地盤補強等に用いられる。

主な製品・サービス1
コンクリートパイル
建築物や構造物の基礎に使用されるコンクリート製の杭。高い支持力が特徴。

02下水道関連事業主力

下水道用ヒューム管、セグメント等の製造販売、老朽管渠の更生工事等を提供。

主な製品・サービス2
ヒューム管
下水道等に用いられるコンクリート製の管。耐久性と耐食性に優れる。
セグメント
シールド工法で使用されるコンクリート製の覆工部材。

03太陽光発電・不動産事業副次

不動産の賃貸・管理・開発、太陽光発電事業、環境関連機器の販売・メンテナンスを行う。

04その他その他

下水道関連工事用機材レンタル、脱炭素マテリアル事業等。

製品と技術

コンクリートパイルと独自基礎工法

基礎事業の主力製品は建築物の基礎に用いるコンクリートパイルである。同社はNEW-STJⅡ工法やCP-X工法などの独自工法を開発し、狭隘地や都市部の難条件現場に対応する。施工品質の向上と省人化のため、ICT施工管理システム「Pile-ViMSys」を導入。2026年3月期の基礎事業売上高は242億円で、グループ全体の6割を占める。

ヒューム管と下水道関連製品群

下水道関連事業の基幹製品はヒューム管である。長寿命化とライフサイクルコスト低減を訴求する「ビックリート」、環境配慮型の「e-CON」を展開する。シールド工法用のセグメントも製造。老朽管渠の更生工事や耐震化工事も手掛け、製品販売から施工・維持管理まで一貫して提供する。同事業の営業利益率は18.1%と高い。

プレキャスト製品と省力化技術の開発

プレキャスト事業ではPCウェルなどの多様な製品をラインアップし、設計・製造・施工を材工一体で提案する。建設現場の技能労働者不足に対応し、3Dプリンターや埋設型枠の活用、AI設計による業務効率化を進める。工場自動化システム「NH-ROBOCON」を導入し、生産性向上とコスト削減を図っている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

ガラス・土石製品のなかでの位置

ヒューム管国内首位、インフラ需要で安定

ヒューム管(コンクリート管)で国内トップシェア。売上高370億円超、営業利益率5%超と堅調。同業のAGCや日本板硝子はガラスで国際展開・規模が大きく、素材の性格が異なる。石塚硝子や神島化学はガラス・化学でニッチ。当社は公共インフラ(下水道・農業用など)に特化し、安定需要を享受。ただし売上成長は公共投資依存で、人口減少・財政制約の影響を受けやすい。

強み

  • ヒューム管で国内シェア首位、ブランド力と安定した受注基盤を確保。
  • 下水道・農業水利等の公共事業は景気に左右されにくく、安定収益。
  • 長期使用に耐える高品質製品と、施工ノウハウで顧客信頼を獲得。
  • FY24→26で売上高337→402億円、堅調な伸びを示す。

課題

  • 国内インフラ投資は長期的に減少傾向、新規市場開拓が必要。
  • 予算削減など政策変更の影響を直接受けやすく、収益変動リスク。
  • 地方部の人口減で下水道投資縮小、長期的な需要減が懸念。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

総合建設 (ゼネコン)の時価総額近傍。太字が日本ヒューム

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
11870矢作建設工業967億円11.0倍
24212積水樹脂929億円22.4倍
39743丹青社734億円11.9倍
41852淺沼組734億円14.1倍
51815鉄建建設669億円12.4倍
65262日本ヒューム660億円15.5倍
77949小松ウオール工業551億円16.1倍
81888若築建設481億円10.8倍
95959岡部451億円12.4倍
10256A飛島ホールディングス411億円8.5倍
111899福田組407億円10.2倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(総合建設 (ゼネコン))に従っています。

会社の歴史

沿革 24件

日本ヒュームコンクリート創業とヒューム管製造の開始(1925年)

1925年10月、横浜市鶴見区に日本ヒュームコンクリート株式会社を創立し、本社および工場を設置してヒューム管の製造を開始した。ヒューム管は遠心成形による鉄筋コンクリート管で、下水道普及期の基幹製品となる。1928年12月には商号を日本ヒューム管株式会社に変更し、社名を製品名に統一した。

株式上場と本社移転(1949年〜1955年)

1949年5月、東京証券取引所に株式を上場。戦後の復興需要を背景に経営基盤を固めた。1955年12月には東京都港区へ本社を移転し、首都圏での事業拡大を図った。同年以降、各地に生産拠点を順次設置する。

全国工場網の整備(1956年〜1962年)

1956年に関連会社東邦ヒューム管の株式を取得しグループ化。1957年苫小牧工場、1958年若松工場(現九州工場)、1960年熊谷工場、1962年三重工場を設置し、北海道から九州までの生産体制を構築した。公共投資の増加に対応し、コンクリート二次製品の供給力を高めた。

子会社拡充と不動産事業への進出(1985年〜1992年)

1985年に香港にニッポンヒュームインターナショナルリミテッドを設立。1986年には不動産会社ヒュームズの株式を取得し、不動産賃貸事業へ進出(上丸子NHビル賃貸開始)。1992年にはエヌエィチ・フタバと日本ヒューム建材(現日本ヒュームエンジニアリング)を設立し、グループの施工・建材機能を強化した。

商号変更と新事業への展開(2000年〜2015年)

2000年10月、商号を日本ヒューム株式会社に変更。2003年には環境改善計画を子会社化し環境関連事業を開始。2015年1月に太陽光発電事業を始め、NH東北・NH岡山の2か所に発電所を設置。同年9月にはシールド工法用セグメント事業に参入し、2016年に熊谷セグメント工場を設置した。

プライム市場移行とM&Aによる事業基盤強化(2022年〜2026年)

2022年4月、東京証券取引所の市場区分見直しに伴いプライム市場へ移行。2024年1月に鋼商、2026年2月にマナックの株式を取得し、中部地区における基礎事業の製造・施工一体化を推進した。2025年10月に創立100周年を迎え、新中期経営計画「26-30計画NEXT100」を策定した。

年表24件を開く

1920年代

  • 1925年10月創業日本ヒュームコンクリート株式会社創立。横浜市鶴見区において、本社及び工場を設置し、ヒューム管製造開始。
  • 1928年12月商号変更商号を日本ヒューム管株式会社に変更。

1930年代

  • 1934年6月尼崎工場設置。(1959年8月現在地に移転)

1940年代

  • 1949年5月上場当社株式を東京証券取引所へ上場。

1950年代

  • 1955年12月東京都港区へ本社移転。
  • 1956年9月M&A東邦ヒューム管株式会社(現・連結子会社)の株式取得。
  • 1957年4月苫小牧工場設置。
  • 1958年11月若松工場(現・九州工場)設置。

1960年代

  • 1960年10月熊谷工場設置。
  • 1962年6月三重工場設置。

1980年代

  • 1985年9月ニッポンヒュームインターナショナルリミテッド(現・連結子会社)を設立。
  • 1986年1月M&A株式会社ヒュームズ(現・連結子会社)の株式取得。
  • 1986年2月不動産賃貸事業へ進出。上丸子NHビル賃貸開始。

1990年代

  • 1992年11月商号変更株式会社エヌエィチ・フタバ(現・連結子会社)を設立。日本ヒューム建材株式会社(1996年1月17日に日本ヒュームエンジニアリング株式会社に商号変更。現・連結子会社)を設立。
  • 1993年7月M&A株式会社安斉鉄工所(2014年10月1日に技工曙株式会社に商号変更。現・連結子会社)の株式取得。

2000年代

  • 2000年10月商号変更商号を日本ヒューム株式会社に変更。
  • 2003年4月M&A株式会社環境改善計画(現・連結子会社)の株式取得。

2010年代

  • 2015年1月太陽光発電事業開始。 NH東北太陽光発電所、NH岡山太陽光発電所設置。
  • 2015年9月セグメント事業開始。
  • 2016年6月熊谷セグメント工場設置。

2020年代

  • 2022年4月東京証券取引所(プライム市場)へ移行。
  • 2024年1月M&A株式会社鋼商(現・連結子会社)の株式取得。
  • 2025年10月創業創立100周年を迎える。
  • 2026年2月M&Aマナック株式会社(現・連結子会社)の株式取得。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。そのうち5項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高2031年3月期まで600億円
  • 営業利益2031年3月期まで48億円
  • 営業利益率2031年3月期まで8.0%以上
  • ROE2031年3月期まで8.0%以上
  • 総還元性向50%以上

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    基礎事業の競争力強化と拡大

    人手不足や工期短縮ニーズに応える独自工法(NEW-STJⅡ工法、CP-X工法)やICT施工管理システムを活用し、高付加価値案件を拡大。マナック社グループ化により中部地区での製造・施工一体体制を強化。

  2. 02

    下水道関連事業を成長の中核に

    老朽化・耐震化・維持管理需要の拡大を捉え、管路診断から更新・更生・維持管理まで一貫提案。長寿命・低コストを訴求するビックリート、e-CONの販売を拡大し、ストック型収益モデルへ転換。

  3. 03

    プレキャスト事業の拡大と高度化

    PCウェルなど多様な製品と設計・製造・施工の一貫提案で顧客の省力化・工期短縮に対応。AI設計、工場自動化、3Dプリンター等で生産性向上とコスト削減を推進し、主力事業へ育成。

  4. 04

    製造・施工の生産性向上とグループ収益力強化

    工場自動化(NH-ROBOCON)、AI設計、3Dプリンター、省人化技術を全事業に横展開し、生産能力拡大と収益性向上を両立、グループ全体の収益力向上を図る。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で701人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は690万円で、9期前と比べて+1.4%平均年齢は44.1歳、平均勤続年数は16.1年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月679
2018年3月679
2019年3月68045.016.1683
2020年3月66345.117.1550
2021年3月65846.018.1520
2022年3月65746.018.1499
2023年3月65745.117.1508
2024年3月65145.017.0552
2025年3月66244.117.0549364
2026年3月69044.116.1701357

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率3.3%
縦線は目安の30%
男性育休取得率60.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)72.4%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

主要な設備 (帳簿価額 上位4)
本社工場 — 群馬県藤岡市21,045億円
太陽光発電・不動産事業
府中NHビル — 東京都府中市2,397百万円
太陽光発電・不動産事業
熊谷工場 — 埼玉県熊谷市559百万円
基礎/下水道関連事業
本社 — 東京都港区285百万円

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は402億円営業利益25億円前期と比べると増収増益で、売上が+8.4%、利益が+25.0%。

売上高
+8.4%
402億円
営業利益
+25.0%
25億円
純利益
+13.3%
34億円
営業利益率
6.2%
前期比 +0.8%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高455億円402億円
営業利益29億円25億円
純利益34億円34億円
1株あたり配当¥26¥26

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は117億円、営業利益は9億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+60.3%、営業利益は+800.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q892
2024年1Q7311.46
2024年2Q7022.96
2024年3Q10055.01
2024年4Q946
2025年2Q189157.921
2025年4Q18252.79
2026年2Q168116.519
2026年4Q234146.015
2027年1Q11797.717

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は306億円から402億円へ1.3倍に増えた。直近期の営業利益率は6.2%。売上は4期、純利益は3期の連続増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月3062819
2014年3月3572919
2015年3月3604236
2016年3月3382318
2017年3月3212014
2018年3月3742217
2019年3月3802621
2020年3月3512621
2021年3月3042721
2022年3月2952521
2023年3月3192116
株式会社鋼商(現・連結子会社)の株式取得。
2024年3月3372419
創立100周年を迎える。
2025年3月37120305.430
マナック株式会社(現・連結子会社)の株式取得。
2026年3月40225386.234

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高402億円のうち、営業利益として残るのは25億円6.2%。営業外の損益と税金を反映した純利益は34億円、売上の8.5%にあたる。営業利益率は業種中央値8.0%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金79.9%321億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金13.7%55億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益6.2%25億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
20.1%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比1.8pt
6.2%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+1.7pt
8.5%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比0.2pt
7.1%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
4.9%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
3.0%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが−35億円、投資CFが−32億円で、差し引きのフリーCFは−67億円この組み合わせは先行投資型にあたる。本業がまだ現金を生まない中、調達した資金で投資を続けている。スタートアップ・再建初期の型期末の手元現金は101億円で、売上の3.0ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月180−31864
2014年3月33−1−33292
2015年3月23−36−4−1375
2016年3月26−6−112083
2017年3月19−7−61288
2018年3月9−4−6588
2019年3月38−10−628110
2020年3月18−15−93103
2021年3月36−12−524123
2022年3月106−816130
2023年3月6−8−5−2124
2024年3月28−1−827143
2025年3月90−259127
2026年3月−35−3241−67101

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は690億円。このうち返さなくてよい自己資本が527億円で、自己資本比率は75.7%(業種中央値64.4%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月40224016259.4
2014年3月42625417259.3
2015年3月46028018060.6
2016年3月43928115863.6
2017年3月47529617961.8
2018年3月49030818262.5
2019年3月49332117264.5
2020年3月49033215867.0
2021年3月50436014470.8
2022年3月52136915270.3
2023年3月55038216868.9
2024年3月62141620566.3
2025年3月57243114274.4
2026年3月69052716375.7

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
103億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
347億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
42億円
在庫として抱えている分
負債合計
163億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
72
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率12 / 30
現金創出営業CFの黒字継続20 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

ガラス・土石製品 49社との比較

同じガラス・土石製品の企業と並べると、いちばん上に来るのは自己資本比率49社中11位あたり、逆に低いのは営業利益率49社中35位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
7.1%/中央値 7.3%
P25 5.5%P75 9.9%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
6.2%/中央値 8.0%
P25 6.1%P75 12.2%
自己資本比率上位総資産のうち返済のいらないお金の割合
75.7%/中央値 64.4%
P25 50.0%P75 73.1%
売上成長率前期からの売上の伸び
8.4%/中央値 4.1%
P25 -0.8%P75 8.9%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
2.3%/中央値 3.0%
P25 2.1%P75 3.8%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,125で、1年前と比べて-38.3%過去52週の値幅のなかでは8%の位置にある。

¥1,125-3.0%1ヶ月+8.1%1年-38.3%時価総額660億円
過去52週の値幅
安値¥987高値¥2,690

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)15.5倍
PER (会社予想)16.9倍
PBR1.06倍
配当利回り2.31%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価1025円、52週安値987円に接近。25日線(1032.5円)を-0.7%下回り、200日線(1334.7円)とは-23.2%の乖離。RSI26.4と売られ過ぎ圏。7/17に400,800株の出来高を記録。週足では下降トレンド継続。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をやや割高と判定しています(スコア 45/100)

PER 14.14倍は業界平均17.90倍を下回り割安感があるが、PBR 1.00倍は業界平均1.47倍を下回るものの、ROE 7.13%は業界水準並み。配当利回り2.34%は業界平均2.93%を下回る。業績は増収増益と良好だが、バリュエーションは割安と割高の混在で、全体としてはほぼ妥当圏内。

指標この会社業種平均
PER (実績)15.5倍15.7倍
PER (予想)16.9倍
PBR1.06倍1.34倍
ROE7.1%4.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

インフラ老朽化対策という成長テーマと公共投資依存リスクが対立。強気派は2024年以降も防災・老朽化対策需要が堅調で、増収増益が続くと見る。弱気派は公共事業は財政状況に左右されやすく、人口減少による長期的な需要減少リスクを指摘。

プラスに働く材料7
  • インフラ老朽化対策

    上下水道・河川の更新需要は中長期で堅調

  • 収益性改善傾向

    営業利益率5.4%→6.2%へ上昇見込み

  • 安定配当

    配当利回り2.34%、増配基調

  • 2026年3月期営業利益25億円と成長基調2026年3月期影響

    直近3期で営業利益20→25億円へ拡大、PER14倍と割安感

  • PBR1倍割れからの回復期待継続影響

    PBR0.99倍と解散価値近辺、株主還元強化への期待高まる

  • 配当利回り2.34%の下支え継続影響

    安定的な配当に支えられ、調整局面での下値は限定的

  • 業績上方修正の可能性次回決算発表(2026年7月頃)影響

    2026年3月期売上402億円計画に対し、増額余地

マイナスに働く材料7
  • 公共投資への依存

    財政悪化や政策変更時のリスク

  • 人口減少による需要減

    長期的に上下水道需要の減少が懸念

  • 競争激化

    低価格競争や新素材製品との競合

  • 公共投資減少による受注減2026年度影響

    財政健全化で公共工事削減なら売上10%減、利益5億円以上減少

  • 原材料価格高騰で利益圧迫継続影響

    セメント等価格上昇で営業利益率5%割れのリスク

  • ROE7.13%の低さがバリュエーション抑制継続影響

    ROEが東証求める8%未達でPBR改善の評価得られず

  • 外国人保有比率6.9%と低位継続影響

    外人買い不在で需給改善に時間、株価上昇の勢い弱い

次の決算で確かめる点
受注高と受注残高
将来の売上高を予測する先行指標
公共工事投資額
需要全体の動向を左右するマクロ指標
営業利益率
収益性の改善トレンドを確認

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり26で、前期から+26.3%いまの株価に対する利回りは2.31%。増配か配当維持が4年続いている。

年間配当
¥26
1株あたり
配当利回り
2.31%
いまの株価に対して
配当性向
39.0%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
4年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月825.5
2018年3月96.333.3
2019年3月95.930.2
2020年3月105.629.9
2021年3月1226.332.8
2022年3月10−16.727.9
2023年3月115.043.6
2024年3月1319.047.7
2025年3月1952.049.2
2026年3月2426.339.0

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥26

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ20,797人。区分でいちばん多いのは個人・その他38.6%。グループ会社や銀行などの安定株主が50.2%を占め、残る49.8%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
個人・その他28.428.626.631.435.438.6
事業法人26.927.127.027.126.226.9
金融機関32.130.531.527.126.723.4
自己株式13.614.512.413.215.27.7
外国法人10.912.613.812.98.16.8
証券会社1.61.21.21.43.64.2
外国人個人0.00.00.00.00.00.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01みずほ信託銀行株式会社退職給付信託太平洋セメント口8.18
02旭コンクリート工業株式会社5.00
03THE HONGKONG AND SHANGHAI BANKINGCORPORATION LTD-SINGAPORE BRANCH PRIVATE BANKING DIVISION CLIENTS A/C 8221-623793(常任代理人 香港上海銀行)4.82
04日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)4.72
05株式会社みずほ銀行3.50
06太平洋セメント株式会社3.48
07株式会社NJS3.44
08株式会社日本カストディ銀行(信託E口)2.77
09SMBC日興証券株式会社2.72
10丸全昭和運輸株式会社2.54

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+2%、1株純資産は14期で+14%。直近期のROEは7.1%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月719028.28.328.0
2014年3月729527.811.628.8
2015年3月1371,07013.56.223.1
2016年3月701,0966.58.323.6
2017年3月551,1664.812.625.5
2018年3月661,2285.511.933.3
2019年3月831,2916.69.230.2
2020年3月861,3436.57.329.9
2021年3月871,4616.28.832.8
2022年3月447575.97.927.9
2023年3月347884.411.043.6
2024年3月408634.810.747.7
2025年3月659177.315.449.2
2026年3月721,0257.114.939.0

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

2026/3期の役員報酬は総額207百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約4倍にあたる。

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)5127181814529
社外取締役643437
監査役1191919

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容654字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループは、当社、連結子会社12社、非連結子会社(持分法非適用会社)1社、及び関連会社(持分法適用会社)6社で構成され、基礎、下水道関連、太陽光発電・不動産に関連する事業を主として行っております。 当社グループの事業に係る位置づけ及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。 以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。 (区分)   (主要製品・サービス)   (主な関係会社) (基礎事業) コンクリートパイルの製造・販売、杭打工事などを行っております。   東邦ヒューム管㈱技工曙㈱㈱エヌエィチ・フタバ㈱鋼商マナック㈱ (下水道関連事業) ヒューム管、セグメントなどの製造・販売、管渠更生工事などを行っております。   東邦ヒューム管㈱技工曙㈱㈱エヌエィチ・フタバ日本ヒュームエンジニアリング㈱㈱NJS大和コンクリート工業㈱東京コンクリート工業㈱旭コンクリート工業㈱㈱鋼商 (太陽光発電・不動産事業) 不動産の賃貸、管理及び開発、太陽光発電事業、環境関連機器の販売及びメンテナンスを行っております。   ㈱ヒュームズ㈱環境改善計画 (そ の 他)   下水道関連工事用機材レンタル及び脱炭素マテリアル事業などを行っております。   ㈱エヌエクスコンフロンティア㈱〇 (注)〇印を付した会社は非連結子会社であります。 事業系統図は次のとおりであります。 (注)  無印は連結子会社、※1は持分法を適用した関連会社、※2は非連結子会社で持分法非適用会社であります。
経営方針・対処すべき課題4,346字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 〔経営方針〕 ① 企業理念 当社は以下の企業理念を掲げております。 わが社は、社会基盤の整備に参加し、豊かな人間環境づくりに貢献します。 わが社は、人の和をはかり、常に従業員の幸福と生き甲斐を求めていきます。 わが社は、未来を見つめ、たゆまぬ技術開発により、強い会社を目指します。 ② 中期経営計画『26-30計画NEXT100』 1)基本方針 構造改革で“稼ぐ力を作り、次の成長へ” 当社は現在、中期経営計画「23–27計画R」の取り組み期間中でありますが、2026年3月期は、売上高・営業利益ともに「23-27計画R」最終年度の目標を2年前倒しで達成いたしました。こうした成果を踏まえ、2026年度から新たにスタートする新中期経営計画「26–30計画NEXT100」を策定しました。本計画においては、下水道関連事業を成長の中核と位置づけるとともに、基礎事業の競争力強化およびプレキャスト事業の拡大を通じて、事業ポートフォリオのさらなる高度化を進めてまいります。 2)新中期経営計画の位置づけ 当社は、2023年度より開始した「23-27計画R」において、単なる売上拡大ではなく”利益を生む構造づくり”を目的に構造改革を進め、再成長に向けた経営基盤を築くことが出来ました。 数値面でも、売上高、利益ともに計画を大幅に上回る過去最高益を計上し、ROEについては7.1%、PBRも1倍を越え、「23-27計画R」開始前に比べて大幅に改善いたしました。 今般「26-30計画NEXT100」を策定するにあたり、将来的な長期ビジョンとしてありたい姿を定義し、本計画はそのバックキャストとして、構造改革を更に進化し、「23-27計画R」の成果を本格的な利益成長へ繋げるフェーズと位置づけました。当社は、構造改革を単なる業務改革ではなく、企業文化そのものを進化させる取り組みと位置づけております。 「社会インフラを支える」にワクワクを重ねる 構造改革の本質は、仕組みを変えるだけではなく、絶え間のない対話を通じて、社員一人ひとりが「自走」し、挑戦を恐れない文化を創ることにあります。個人の成長が企業の成長と連動し、社会から「なくてはならない」と信頼されるエクセレント企業へ。 当社は、本計画を通じて、社会インフラを支える企業としての価値向上と企業価値の持続的成長を実現してまいります。 3)基本戦略 「26-30計画NEXT100」では、社会インフラの老朽化、防災・減災需要の拡大、人手不足による施工省力化ニーズの高まりを、当社グループの成長機会と捉えております。 当社グループの強みは、長年培ってきたコンクリート製品の技術力に加え、営業・設計・製造・施工・維持管理までを一体で提供できる事業基盤にあります。単に製品を販売するだけでなく、顧客課題の把握から最適工法の提案、安定供給、施工品質の確保、更新・維持管理までをグループとして担うことで、価格競争に偏らない付加価値の高い受注を拡大してまいります。 《事業戦略》 基礎事業は、建設業界における深刻な人手不足と工期短縮ニーズの高まりを背景に、施工の効率化・省力化に対応できる施工会社への需要が高まっております。 都市部や狭隘地など難条件現場で培った施工ノウハウと、NEW-STJⅡ工法やCP-X工法などの独自工法は、顧客の多様化する施工ニーズへの対応を可能とし、高付加価値案件の受注拡大を支える重要な経営資源となっております。加えて、独自開発のICT施工管理システム「Pile-ViMSys」を活用した施工品質の高度化と省人化対応は、生産性向上と施工品質の向上を支える重要な基盤と位置づけております。 また、2026年2月に実施したマナック社のグループ化により、製造から施工までを一体で担う体制を中部地区において整備いたしました。この体制を構築したことで、大型案件や難条件案件への対応力を高め、受注競争力の強化に寄与するものと考えております。 これらの強みを活かし、大型案件・高付加価値案件への集中と中部地区における受注基盤の拡大を通じて、売上高369億円・営業利益率6.7%の達成を目指してまいります。 下水道関連事業は、国内の下水道管路は高度成長期に集中整備されたものが多く、今後20〜30年にわたり大規模な更新・耐震化・維持管理需要が継続的に発生すると見込まれております。この構造的な市場拡大は、当社にとって中長期的な事業成長の基盤となるものと認識しております。 管路診断から更新・更生・維持管理までを一貫して提供できる体制は、事業領域の拡大と顧客接点の強化を支える基盤となっております。 また、長寿命化とライフサイクルコスト低減を訴求するビックリートおよびe-CONは、価格のみによる競合との差別化が図れる製品として、引き続き販売拡大を推進してまいります。 「製品の販売」にとどまらず将来的な維持管理分野への展開を見据えた事業基盤を構築し、ストック型収益モデルへの転換を推進し、売上高121億円・営業利益率19.8%の達成を目指してまいります。 プレキャスト事業は、建設現場における技能労働者不足の深刻化に伴い、現場打ちコンクリートに代わるプレキャスト製品の採用ニーズは中長期的に拡大するものと見込まれております。 当社は、PCウェルをはじめとする多様な製品ラインナップと、設計・製造・施工を材工一体で提案できる技術体制を有しております。 単なる製品供給にとどまらず、設計・製造・施工を組み合わせた提案を行うことで、顧客の施工効率化や工期短縮ニーズに対応してまいります。 加えて、製品標準化に加え、AI設計による設計業務の効率化、NH-ROBOCONによる工場自動化、3Dプリンターや埋設型枠の活用を進めることで、生産性の向上、納期短縮及びコスト削減を図ってまいります。さらに、プレキャスト製品の適用領域の拡大と高機能・高付加価値製品の展開を進め、収益性の高い事業構造への転換を図ってまいります。これらの取り組みを通じて、売上高94億円・営業利益率16.0%を目標とし、当事業を主力事業へと育成してまいります。 不動産関連事業は、引き続き安定的な収益基盤として位置づけ、自社不動産の賃貸や太陽光発電による長期安定収益の維持と持続的な収益確保を図ります。 製造・施工面では、人手不足や資材価格の高止まりが続く中、製造・施工の両面における生産性向上は、全事業の収益基盤を支える共通課題と位置づけております。 NH-ROBOCONをはじめとする工場自動化やAI設計、3Dプリンター、施工現場における省人化技術の横展開を進めることで、生産能力の拡大と収益性向上を両立し、各事業の成長を支える生産基盤の高度化を進め、グループ全体の収益力向上につなげてまいります。 これらの取組みにより、社会課題の解決と企業価値向上を両立する持続的な成長基盤を構築し、2030年度に売上高600億円、営業利益48億円の達成を目指してまいります。 《財務戦略》 「26-30計画NEXT100」において、キャッシュ創出力のさらなる強化を軸に、成長投資と株主還元の両立を図り、ROE向上を実現いたします。「23-27計画R」ではサプライチェーン強化対応や将来の収益源となる成長投資やM&A投資を実施し、将来営業キャッシュフロー創出力の強化のための基盤を整備いたしました。「26-30計画NEXT100」では5か年営業キャッシュフロー180億円と資産売却益に加えて外部負債も活用することにより、総投資額150億円と株主還元96億円の実施を計画しております。 株主還元につきましては、総還元性向50%以上を目標とし、利益成長に応じた配当の継続的な増加と安定的な利益還元を実施いたします。 中期経営計画『26-30計画NEXT100』目標値 『23-27計画R』2026年3月期実績   『26-30計画NEXT100』2031年3月期目標 連結売上高   402億円   600億円 連結営業利益   25億円   48億円 連結営業利益率   6.3%   8.0%以上 ROE   7.1%   8.0%以上 (注)業績目標は、開示時に当社が入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいて策定したものであり、実際の業績等は今後さまざまな要因によって記載内容と異なる可能性があります。 〔経営環境及び対処すべき課題〕 (1) 今後の見通し 今後の見通しにつきましては、雇用・所得環境の改善や設備投資の回復を背景に、景気は緩やかな回復基調が継続することが期待される一方、資材価格の高止まりや人手不足の継続に加え、地政学的リスクの動向など、依然として先行き不透明な状況が続くものと見込んでおります。 このような経営環境のもと、当社グループは2026年度から2030年度までの5か年を対象とする新中期経営計画「26-30計画NEXT100」を策定いたしました。本計画においては、下水道関連事業を成長の中核と位置づけるとともに、基礎事業の競争力強化およびプレキャスト事業の拡大を通じて、事業ポートフォリオのさらなる高度化を進めてまいります。 今後においては、インフラ老朽化対策や防災・減災需要の拡大を確実に取り込み、製品・施工・維持管理を一体とした付加価値の高い提案を推進することで、収益力の一層の向上を目指してまいります。 (2)「26-30計画NEXT100」の取り組み 社会インフラを取り巻く環境は大きく変化しております。老朽化対策・防災・減災・脱炭素・人手不足などへの対応が求められる中、単なる規模拡大ではなく、持続的に利益を生み出せる企業体質への進化が重要であると認識しております。 このような認識のもと、「26-30計画NEXT100」では、「23-27計画R」で進めてきた構造改革をさらに深化させ、収益創出力を高めることで、次の成長ステージへの飛躍を実現してまいります。数値目標は2030年度に売上高600億円、営業利益率8%、ROE8%以上を目指します。なお、本計画における売上高600億円は通過点と位置づけており、再現性のある収益創出モデルの確立を推進し、「社会インフラを支える」にワクワクを重ねる持続可能な価値創造企業への土台構築を目指してまいります。
事業等のリスク5,517字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 当社グループの経営成績、財政状態およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主なリスクは、以下のとおりであります。 当社グループは、事業を取り巻く環境の変化および不確実性を的確に把握し、リスクの発生可能性および影響度を踏まえた対応を図るとともに、リスクを単なる脅威として捉えるだけでなく、社会インフラの整備・維持更新に係る事業機会の創出にもつなげるべく、グループ一体となったリスクマネジメント活動に取り組んでおります。 なお、文中における将来に関する事項につきましては、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 建設市場及び公共投資動向に関するリスク 当社グループの収益は、国内の公共投資および民間建設投資の動向に影響を受けます。社会インフラの老朽化対応、防災・減災、国土強靭化等に係る中長期的な需要が見込まれる一方、国および地方自治体の財政状況、政策動向、民間設備投資の減速等により建設投資が縮小した場合には、受注量の減少や価格競争の激化により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、基礎工事、下水道関連工事およびコンクリート製品事業において、製品・工法による差別化が十分に図れない分野で想定以上の価格競争が生じた場合には、利益率の低下等により業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、基礎事業、下水道関連事業、太陽光・不動産事業等の事業ポートフォリオを活用し、地域・顧客・工法を軸とした営業展開、維持更新需要への対応、付加価値の高い製品・工法の提案を通じて、需要変動への対応力強化および採算性の維持・向上に取り組んでおります。 加えて、全国的なインフラ老朽化対策、下水道更新、防災・減災、国土強靭化等を背景とした維持更新需要の拡大を重要な事業機会と認識しております。 高付加価値製品・サービスの提供により需要変動への耐性強化を図ります。 (2) インフラ維持更新需要への対応に関するリスク 当社グループの主要市場である下水道分野では、老朽化した社会インフラの更新需要が今後拡大すると見込まれております。一方で、自治体の財政制約、人材不足、発注方式の変化等により、更新投資が想定どおり進まない可能性があります。また、当社グループが市場ニーズに対応した製品・工法・サービスを適時提供できない場合には、成長機会を十分に取り込めない可能性があります。 当社グループは、ヒューム管2.0、下水道ワンストップサービス、点検・診断技術、補修・更生技術およびデジタル技術との連携を通じて、維持更新市場への対応力強化に取り組んでおります。 (3) 原材料価格・エネルギーコスト及び物流コストの変動に関するリスク 当社グループの主要事業である基礎工事、下水道関連工事およびコンクリート製品事業には、セメント、鋼材、生コンクリート、燃料、電力等を多く使用しております。これらの価格は、資源価格、為替相場、国際情勢、エネルギー需給、物流業界の人手不足等の影響を受けて変動する可能性があります。また、原材料価格、エネルギーコスト又は物流コストが上昇し、価格改定や受注条件への反映が遅れた場合、収益性に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは全国に製造・物流拠点を展開しており、各拠点の需給バランスや調達条件の差異がコスト構造に影響します。また、3Dプリンタ等の新技術導入や設備投資に伴う製造原価の変動も、事業収益に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、販売価格の適正化、3Dプリンタ・自動化設備の導入による生産工程の効率化、調達先の分散、納入地に近接した生産・出荷体制の構築による物流コストの低減等により、コスト上昇の影響緩和に努めております。 (4) 人材確保、技能労働者不足及び労務費上昇に関するリスク 建設業界全体で、少子高齢化を背景とした技能労働者の不足、施工管理人材の確保難および労務費の上昇が進行しております。当社グループにおいても、製造・施工体制の維持、工事進捗、品質確保等に必要な人材の確保・育成が想定どおり進まない場合、受注機会の逸失、工期遅延、外注費の上昇等により業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、工場・現場におけるデジタル技術の導入、工程の自動化や省人化、省力化につながる独自製品製造技術の開発・施工技術の開発、働きやすい職場環境の整備等を通じて、人材の確保・育成に取り組んでおります。 また、建設業界全体で進行する人手不足は、当社グループが推進するプレキャスト化、省力化工法、ICT施工管理システム(Pile-ViMSys)等の需要拡大につながる側面も有しており、人手不足を背景とした市場ニーズの変化に対応するため、省力化技術の開発を進めております。 (5) 品質、施工物件の瑕疵及び製造物責任に関するリスク 当社グループは、基礎工事、下水道関連工事およびコンクリート製品事業を行っており、製品品質および施工品質の確保は事業継続上の重要課題であります。製品の品質不良、施工物件の瑕疵、地中障害その他予見困難な施工条件への対応等により、補修費用、損害賠償、工期遅延、顧客からの信用低下等が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 特に、Pile-ViMSys等のデジタル施工管理ツールの活用拡大に伴い、これらシステムの不具合・データ誤記録が施工品質の判定に影響するリスクが新たに生じております。また、3Dプリンタ製品等の新工法・新製品については、長期的な品質・耐久性の実績形成が課題であり、市場普及にあたって品質基準の確立と継続的な検証が必要です。 当社グループは、Pile-ViMSysによる杭施工データの可視化・記録の高度化、設計・施工管理の徹底、製造工程における検査体制の強化、新製品・新工法に係る品質基準の策定と社内技術者育成、ならびに安全・品質パトロールを通じて、品質確保および瑕疵発生防止に努めております。 (6) 労働災害及び重大事故に関するリスク 当社グループの工場および施工現場では、重量物の取扱い、重機の使用、屋外作業等を伴うため、重大な事故や労働災害が発生するリスクがあります。重大な労働災害又は事故が発生した場合には、人的・物的被害、補償費用、生産・施工の停止、行政処分、社会的信用の低下等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 基礎工事における地中障害や予見困難な地盤条件への対応、下水道工事における管内作業など、当社グループ固有の施工環境は、労働災害リスクの管理をより複雑にする要因を含んでいます。また、グループ全体での安全管理水準の統一が、重要な経営課題となっております。 当社グループは、製造・施工の全プロセスにおいて安全第一の意識を徹底し、Pile-ViMSys・HSモニター等のデジタルツールを活用した施工状況の可視化と異常検知の高度化、生産設備の定期的な保守・点検、安全衛生委員会の活性化、グループ各社を横断した安全パトロール・安全教育の体系化、ならびにヒヤリハット活動の共有を通じて、事故および労働災害の未然防止に取り組んでおります。 (7) M&A及び事業投資に関するリスク 当社グループは、事業領域の拡大、競争力の強化および企業価値の向上を目的として、M&Aや資本提携等の事業投資を推進しております。対象企業の事業内容、財務状況、法務・コンプライアンス等について十分な調査・検討を行うとともに、既存事業との補完関係が高く、供給能力強化や顧客基盤拡充などの具体的なシナジーが見込まれる案件を中心に投資判断を行っております。 しかしながら、市場環境や事業環境の変化、買収後の統合プロセス(PMI)の遅延、人材流出、システム・業務プロセスの統合遅延等により、当初想定したシナジーや収益効果が十分に実現しない可能性があります。また、投資先の業績悪化等により、のれん等の減損損失を計上する必要が生じた場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、これらのリスクを低減するため、地域補完、供給能力強化、顧客基盤拡充等の戦略適合性を含めたデューデリジェンスを実施しております。投資後は、グループガバナンスの強化、経営管理体制の整備および組織・業務・人材面での早期統合に取り組むとともに、事業計画の進捗状況および投資効果を継続的にモニタリングすることで、投資価値の維持・向上に努めております。 (8) 資本コスト及び資本市場環境に関するリスク 金融市場の変動、金利水準の上昇、株式市場における投資家の期待収益率の変化、当社グループの成長性・収益性に対する評価の変化等により、資本コストが上昇した場合、設備投資、M&Aその他成長投資の投資採算や当社グループの企業価値評価に影響を及ぼす可能性があります。また、事業環境の悪化、収益性改善の遅れ、成長投資の進捗遅延等により、中期経営計画で掲げるROE目標その他の経営指標の達成に影響を及ぼす可能性があります。また、当社株式の市場価格は、当社グループの業績および財政状態のほか、国内外の経済情勢、金融市場の動向、投資家の需給、建設関連業界に対する評価等、当社グループの努力では制御し得ない要因によって変動する可能性があります。株価の著しい下落又は資本市場からの評価低下が継続した場合、資金調達、M&Aを含む成長投資、株主還元政策等に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、資本効率を意識した経営の浸透、投資判断の高度化、事業収益力の向上、財務健全性の維持、適切な情報開示および株主・投資家との建設的な対話を通じて、持続的な企業価値向上に努めております。 また、中期経営計画「26-30計画NEXT100」において、ROE向上、資本効率改善、成長投資および株主還元の最適化を重要経営課題として位置付け、企業価値向上に取り組んでおります。 (9) 財務報告及び内部統制の信頼性に関するリスク 当社グループは、金融商品取引法、会社法その他関係法令に基づき、適正な財務報告を行うための体制を整備しております。しかしながら、会計処理の誤謬、内部統制の不備、役職員による不正行為、子会社管理の不足等により、財務報告の訂正、過年度決算の修正、内部統制報告書における開示すべき重要な不備の発生等が生じた場合には、当社グループの社会的信用、業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、経理・財務報告プロセスの整備、内部統制の運用、内部監査、会計監査人との連携、子会社管理体制の強化等を通じて、財務報告の信頼性確保に努めております。 (10) サイバーセキュリティ・ITインフラに関するリスク 近年、企業やそのサプライチェーンを標的としたサイバー攻撃は巧妙化・複雑化しており、その脅威は年々高まっております。サイバー攻撃等によって基幹システムや生産・出荷管理システムが停止した場合、工場の操業停止や物流の混乱を招き、事業活動に支障をきたす可能性があります。また、情報の漏洩や滅失が発生した場合、損害賠償費用の発生、社会的信用の低下および競争優位性の喪失により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、IT基盤の安全な運用を重要な経営課題として認識しております。また、生産管理、施工管理、物流管理等のデジタル化およびDX推進を進めていることから、情報セキュリティ対策を経営基盤強化の重要施策として位置付けております。 (11) 災害及び地政学リスク 当社グループは全国に工場・拠点を展開しております。大規模地震、風水害等の自然災害が発生し、これらの拠点が被災した場合には、従業員や設備への被害に加え、生産・物流網の寸断等により事業活動の継続に影響が及ぶ可能性があります。また、感染症の流行や国際紛争等の地政学的な事象により、サプライチェーンが寸断された場合も同様の影響が想定されます。 当社グループは、従業員の安全確保を最優先としつつ、事業継続計画(BCP)の策定や災害対策本部の設置、拠点間での代替生産体制の整備等を進め、被害の最小化と早期復旧に努めております。 また、大規模災害発生時には生産・物流への影響が生じる一方で、インフラ復旧需要が急速に高まる可能性があります。当社グループは、事業継続計画(BCP)に基づく早期復旧体制を整備し、供給責任を果たせる体制の維持に努めております。 (12) 法令・制度等の変更に関するリスク 当社グループは、事業の運営にあたり、建設業法をはじめとする事業関連法令の規制を受けており、建設業許可その他事業上必要な許認可・認定を取得しております。現時点において、当社の事業運営に重大な支障をきたすような法令違反や許認可等の取消事由は存在しませんが、関係法令・規制の改正、規制強化、行政運用の変更等が行われた場合、又は法令違反等が発生した場合には、行政処分、事業活動の制限、追加費用の発生、社会的信用の低下等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、関係法令の動向を注視するとともに、社内規程の整備、コンプライアンス教育、内部監査等を通じて、法令遵守体制の強化に努めております。
経営成績の分析 (MD&A)7,264字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。 ①財政状態及び経営成績の状況 a. 財政状態 当連結会計年度末の資産の残高は、前連結会計年度末と比べ117億55百万円増加し、689億96百万円となりました。 当連結会計年度末の負債の残高は、前連結会計年度末と比べ21億10百万円増加し、162億68百万円となりました。 当連結会計年度末の純資産の残高は、前連結会計年度末と比べ96億44百万円増加し、527億27百万円となりました。 b. 経営成績 当連結会計年度における我が国経済は、資材価格の高止まりや人手不足の影響が継続する一方、各種政策効果や設備投資の回復等により、緩やかな回復基調で推移しました。一方で、第4四半期に入り中東情勢の緊迫化を背景に、エネルギー価格や物流への影響懸念が高まり、先行き不透明感が増す状況となりました。 建設市場においては、老朽化対策や国土強靱化を背景とした公共投資が底堅く推移しました。特に下水道分野においては、施設および管路の老朽化の進行に加え、点検・調査業務における人手不足が顕在化しており、従来の目視点検に加え、ドローンやデジタル技術の活用による効率化・高度化の必要性が明確に示されました。これにより、更新・耐震化にとどまらず、調査・診断を含めたインフラマネジメント全体の高度化需要が拡大しております。 このような環境のもと、当社グループは、総合コンクリート会社として、基礎事業、下水道関連事業、プレキャスト事業を軸に、材料技術・デジタル技術・省力化技術を組み合わせた高付加価値提案を推進し、社会インフラの長寿命化、防災・減災、環境対応といった社会課題の解決に取り組んでまいりました。特に下水道分野においては、調査・診断から更新までを一体で提供する体制の強化を進めるとともに、ドローン等のデジタル技術を活用した点検・診断の高度化に取り組んでおります。 こうした需要構造の変化を踏まえ、当社はドローン技術を活用したインフラ点検ソリューションを展開する株式会社Liberawareとの資本業務提携を実施しました。本資本業務提携により、調査・診断領域における技術力の高度化とサービス提供体制の強化を図り、インフラマネジメント型への転換と付加価値創出の拡大を目指しております。 さらに、基礎事業においては、中部地区における事業基盤強化を目的としてマナック株式会社を子会社化し、同地域における製造から施工までの一体対応体制を構築しました。これにより、従来の成長制約要因の解消を図り、受注対応力および事業運営体制の強化を進めております。 当期の業績は、基礎事業において前年の大型案件の反動減が期初より影響し、四半期ベースの前年対比では減収減益で推移しました。一方で、下水道関連事業における出荷増および価格改善、高付加価値製品の展開により収益基盤が着実に機能し、四半期を追うごとに業績は回復し、通期計画に収束する形で推移しました。 特に第4四半期においては、下水道関連事業におけるヒューム管の出荷増加および更生・耐震化案件の進捗が業績を牽引し、基礎事業の反動減を吸収、通期での増収増益を確保しました。加えて、中東情勢の影響によるエネルギーコストや物流面での不確実性の高まりに対しては、価格対応および生産・調達の柔軟な運用により影響の抑制に努めました。 これらの結果、当連結会計年度の売上高は402億39百万円(前期比8.6%増)、営業利益は25億23百万円(同24.8%増)、経常利益は37億99百万円(同24.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は33億82百万円(同11.1%増)となり、売上高および営業利益は過去最高を更新しました。 事業セグメント別では、基礎事業において大型案件への対応および技術力を活かした受注の積み上げにより安定的な収益基盤の強化を図りました。下水道関連事業においては、更新需要の取り込みおよび提案力の強化により大幅な増収増益となりました。プレキャスト事業についても、省力化・施工合理化ニーズの高まりを背景に、安定的な受注と収益の確保を実現しました。 事業セグメント別の概況は次のとおりであります。 ⅰ)基礎事業 大型案件の着実な推進に加え、技術力を活かした案件の積み上げにより、通期ベースでは計画どおりの水準を確保いたしました。売上高は242億97百万円(前期比6.9%増)、営業利益は13億29百万円(同1.9%増)となりました。 ⅱ)下水道関連事業 ヒューム管の出荷増加および更生・耐震化工事の進捗により増収増益となりました。政策需要を確実に取り込み、当社グループの成長ドライバーとして収益拡大に大きく寄与しました。売上高は143億56百万円(前期比11.9%増)、営業利益は26億8百万円(同34.8%増)と大幅な増収増益となりました。 ⅲ)太陽光発電・不動産事業 売上高は14億82百万円(前期比4.0%増)、営業利益は8億70百万円(同8.2%増)となりました。 ⅳ)その他 売上高は1億3百万円(前期比10.2%増)、営業利益は85百万円(同10.8%増)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」といい、現金及び預金から預入期間が3ヶ月を超える定期預金を控除したものをいう。)は、前連結会計年度末と比べ26億37百万円減少の100億66百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における営業活動により使用された資金は、34億76百万円(前期は8億97百万円の獲得)となりました。その主な内訳は、税金等調整前当期純利益45億46百万円、売上債権及び契約資産の増加45億97百万円、持分法による投資損益8億89百万円、仕入債務の減少6億32百万円などによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における投資活動により使用された資金は、32億37百万円(前期は36百万円の獲得)となりました。その主な内訳は、固定資産の取得による支出22億2百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出16億89百万円などによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における財務活動により得られた資金は、40億75百万円(前期は25億34百万円の使用)となりました。その主な内訳は、自己株式の売却による収入57億94百万円などによるものであります。 ③生産、受注及び販売の状況 a. 生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   生産高(千円)   前年同期比(%) 基   礎   事   業   20,174,156   +22.2 下 水 道 関 連 事 業   8,033,472   +5.3 太陽光発電・不動産事業   23,523   △26.6 そ       の       他   ―   ― 合 計   28,231,152   +16.8 (注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。 2.金額は、基礎事業及び下水道関連事業については製造原価、工事原価、太陽光発電・不動産事業については太陽光発電原価等によっております。 3.基礎事業における生産高の増加は、大型案件への対応及び基礎需要の拡大に伴う生産体制の強化によるものであります。 下水道関連事業についても、維持更新需要、防災・減災需要及び浸水対策需要を背景として堅調に推移いたしました。 b. 受注状況 当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   受 注 高(千円)   前年同期比(%)   受注残高(千円)   前年同期比(%) 基   礎   事   業   34,233,404   +60.8   12,482,189   +390.3 下 水 道 関 連 事 業   13,140,465   △6.0   5,541,359   △18.0 太陽光発電・不動産事業   154,318   △7.1   ―   ― そ       の       他   ―   ―   ―   ― 合 計   47,528,188   +34.1   18,023,549   +93.7 (注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。 2.当連結会計年度において、受注実績及び受注残高に著しい変動がありました。 これは、基礎事業において大型案件を受注したことに加え、都市再開発、物流施設、データセンター、国土強靭化関連案件等を背景とした基礎需要の拡大によるものであります。 また、当社グループが保有するプレボーリング工法(外掘り)及びNEW-STJⅡ工法、CP-X工法等の中掘工法による幅広い提案力が受注拡大に寄与しております。 受注残高の増加は、今後の売上高及び利益の安定的な確保につながるものと考えております。 c. 販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   販売高(千円)   前年同期比(%) 基   礎   事   業   24,297,271   +6.9 下 水 道 関 連 事 業   14,356,289   +11.9 太陽光発電・不動産事業   1,482,945   +4.0 そ       の       他   103,450   +10.2 合 計   40,239,958   +8.6 (注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。 2.基礎事業においては、大型案件の進捗に加え、物流施設、再開発案件等の需要を取り込み、販売は堅調に推移いたしました。 下水道関連事業においては、老朽化した社会インフラの維持更新需要や浸水対策需要を背景として販売が増加いたしました。 また、ヒューム管、道路製品、ボックスカルバート等の製品供給に加え、維持管理分野への対応強化を進めております。 3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。なお、当連結会計年度におきましては、総販売実績に対する割合が100分の10以上となる主要な販売先がないため、記載を省略しております。また、当連結会計年度における大成建設株式会社に対する販売実績は、総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。 相手先   前連結会計年度   当連結会計年度 金額(千円)   割合(%)   金額(千円)   割合(%) 大成建設株式会社   5,530,102   14.9   ―   ― (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 a. 財政状態の分析 (流動資産) 当連結会計年度末の流動資産の残高は、前連結会計年度末と比べ43億25百万円増加し、314億24百万円となりました。これは、現金及び預金が24億50百万円減少した一方、受取手形、売掛金及び契約資産が43億81百万円、電子記録債権が14億57百万円それぞれ増加したことなどによります。 (固定資産) 当連結会計年度末の固定資産の残高は、前連結会計年度末と比べ74億29百万円増加し、375億71百万円となりました。これは、投資有価証券が36億48百万円、有形固定資産が29億78百万円、それぞれ増加したことなどによります。 (流動負債) 当連結会計年度末の流動負債の残高は、前連結会計年度末と比べ4億88百万円増加し、101億50百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が7億82百万円減少した一方で、電子記録債務が11億37百万円増加したことなどによります。 (固定負債) 当連結会計年度末の固定負債の残高は、前連結会計年度末と比べ16億21百万円増加し、61億18百万円となりました。これは、繰延税金負債が8億93百万円増加したことなどによります。 (純 資 産) 当連結会計年度末の純資産の残高は、前連結会計年度末と比べ96億44百万円増加し、527億27百万円となりました。これは、利益剰余金において親会社株主に帰属する当期純利益により33億82百万円、資本剰余金が41億3百万円、その他有価証券評価差額金が21億8百万円増加したことなどによります。 b. 経営成績の分析 (売 上 高) 基礎事業におきましては、大型案件の着実な推進に加え、技術力を活かした案件の積み上げにより、通期ベースでは計画どおりの水準を確保した結果、売上高は242億97百万円(前期比6.9%増)となりました。 下水道関連事業におきましては、ヒューム管の出荷増加および更生・耐震化工事の進捗や政策需要を確実に取り込んだ結果、売上高は143億56百万円(前期比11.9%増)となりました。 太陽光発電・不動産事業におきましては、14億82百万円(前期比4.0%増)となりました。 その他につきましては、1億3百万円(前期比10.2%増)となりました。 (営業利益) 営業利益は、25億23百万円(前期比24.8%増)となりました。 (経常利益) 経常利益は、37億99百万円(前期比24.6%増)となりました。 (親会社株主に帰属する当期純利益) 親会社株主に帰属する当期純利益は、33億82百万円(前期比11.1%増)となりました。 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況  3 事業等のリスク」に示したとおりであります。 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」に示したとおりであります。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは「第2  事業の状況  4  経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に示したとおりであります。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、原則として運転資金及び設備投資資金について自己資金及び借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金については、運転資金を期限1年以内の短期借入金により調達しております。2026年3月31日現在の短期借入金残高は8億30百万円であり、通貨は日本円建てであります。生産設備等に係る長期資金は、主として自己資金によって賄っております。 当社グループは、運転資金の効率的な調達を行うため取引銀行14行と当座貸越契約(極度額55億50百万円)及び株式会社みずほ銀行と特定融資枠契約(特定融資枠5億円、契約期間:2026年3月30日~2027年3月29日)を締結しており、これにより当社グループの成長を維持するのに将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達することが可能と考えております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「第2  事業の状況  4  経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要  ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」に示したとおりであります。 (3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析 ① キャッシュ・フローの状況 「第2  事業の状況  4  経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要  ②キャッシュ・フローの状況」に示したとおりであります。 ② 財務政策 「第2  事業の状況  4  経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報」に示したとおりであります。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

リンク先はEDINET (金融庁) の書類閲覧ページです。

関連する企業

関連企業

本ページは公的開示と市場データに、群青で示した解釈を重ねて構成しています。財務・株価の数値は開示・市場データをそのまま表示し、AIには生成させていません。 AI評価 (割安判定・スコア) は解釈です — 詳しくは編集方針をご覧ください。