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日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,085.45+319ドル円158.62-2NASDAQ26,241.86+142S&P 5007,680.46+49SOX 指数11,350.08+619/2終値

東海カーボン

TOKAI CARBON CO., LTD.5301 · Prime · ガラス・土石製品

カーボンブラックから黒鉛電極、ファインカーボンまで炭素材料を総合的に手掛ける素材メーカー。自動車、半導体、アルミなど幅広い産業に製品を供給。

概要

東海カーボンは、カーボンブラック、黒鉛電極、特殊炭素製品などを手掛ける総合カーボンメーカーである。自動車タイヤ向けカーボンブラックで国内首位、電気炉製鋼用黒鉛電極でも大手の一角を占める。半導体製造装置向け高純度カーボン部品も展開し、2025年12月期の連結売上高は約3,230億円、従業員数は4,436人。東京証券取引所プライム市場に上場する。

6事業セグメントで構成される収益構造

東海カーボンは、カーボンブラック、ファインカーボン、スメルティング&ライニング、黒鉛電極、工業炉及び関連製品、その他の6つのセグメントで事業を展開する。カーボンブラック事業は売上高の約46%を占める最大セグメントで、タイヤ用補強材やインキ・塗料用顔料を供給する。ファインカーボン事業は半導体製造装置向けの高純度炭素部品が中心で、ソリッドSiCやSiCコート製品も手掛ける。スメルティング&ライニング事業はアルミ電解炉用カソードや高炉用ブロックを、黒鉛電極事業は電気炉製鋼用の消耗品電極を製造する。工業炉及び関連製品事業では工業用電気炉や炭化ケイ素発熱体を提供し、その他事業には摩擦材やリチウムイオン二次電池用負極材が含まれる。

海外売上高比率が7割を超えるグローバル展開

同社は国内に主力工場を持つ一方で、積極的な海外展開により売上高の7割以上を海外が占める。カーボンブラック事業では米国子会社Tokai Carbon CB Ltd.やタイのTHAI TOKAI CARBON PRODUCT COMPANY LIMITEDが主要な生産拠点である。ファインカーボン事業では米国、欧州、韓国、中国に加工販売会社を配置。スメルティング&ライニング事業はドイツのTokai COBEX GmbHグループを中心に欧州で事業を営む。黒鉛電極事業はかつて滋賀工場やドイツ子会社を持っていたが、2025年に国内生産の防府工場への集約とドイツ子会社の売却を完了し、米国子会社TOKAI CARBON GE LLCが北米をカバーする。

連結子会社31社からなるグループ体制

当社グループは、東海カーボン株式会社、連結子会社31社、非連結子会社1社で構成される。カーボンブラック事業の海外子会社としてTokai Carbon CB Ltd.(米国)、Cancarb Limited(カナダ)、THAI TOKAI CARBON PRODUCT COMPANY LIMITED(タイ)などがある。ファインカーボン事業では東海ファインカーボン株式会社(国内)、Tokai Carbon U.S.A., Inc.、Tokai Carbon Deutschland GmbHなど。スメルティング&ライニング事業はTokai COBEX HoldCo GmbHを頂点とする独グループ。工業炉及び関連製品事業は東海高熱工業株式会社とその中国子会社が担う。その他事業には東海マテリアル株式会社(摩擦材)や三友ブレーキ株式会社などが含まれる。

2025年12月期は減収増益、構造改革を推進

2025年12月期の連結業績は、売上高3,229億6千万円(前期比7.8%減)、営業利益258億5千万円(同33.3%増)と減収増益となった。セグメント別では、カーボンブラック事業がタイヤメーカーの生産調整で販売数量減少により減収減益。ファインカーボン事業はメモリ半導体向けの販売増があったが、パワー半導体市況低迷とM&Aに伴う償却費増で減益。スメルティング&ライニング事業はコスト削減と減損処理の効果で黒字転換。黒鉛電極事業は構造改革により赤字から黒字に転じた。親会社株主に帰属する当期純利益は政策保有株式売却益などにより200億7千8百万円(前期は564億8千5百万円の純損失)と大幅増益となった。

業界の中での役割は炭素材料の総合サプライヤーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
3,230億円
営業利益
259億円
営業利益率
8.0%
純利益
201億円
2025/12 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

01ゴム製品・タイヤ、インキ・塗料、樹脂(カーボンブラック)主力

ゴム製品用(主にタイヤ)、黒色顔料用(インキ・塗料)、導電用(樹脂・電池)のカーボンブラックを製造・販売。国内外に生産拠点を有し、自動車業界などへ供給。

主な製品・サービス3
カーボンブラック(ゴム製品用)
タイヤなどゴム製品の補強剤として使用されるカーボンブラック。
カーボンブラック(黒色顔料用)
インキ、塗料、プラスチックなどの着色顔料として使用。
カーボンブラック(導電用)
樹脂や電池材料に導電性を付与するために使用。

02半導体・電子部品(ファインカーボン)主力

半導体製造装置や電子部品向けに、特殊炭素製品、ソリッドSiC(炭化ケイ素)、SiCコート製品を提供。耐熱性・耐食性が要求される工程部品として使用。

主な製品・サービス3
特殊炭素製品
半導体製造装置の電極・ヒーター・治具などに使用される高純度炭素材料。
ソリッドSiC
炭化ケイ素の焼結体。半導体製造装置部品やメカニカルシールなどに使用。
SiCコート
炭素基材表面にSiC被膜を形成した製品。耐酸化性・耐摩耗性を向上。

03アルミ精錬・鉄鋼(スメルティング&ライニング)準主力

アルミ電解用カソードブロック、高炉用ブロック、炭素電極などを海外子会社を通じて製造・販売。アルミニウム精錬業界や鉄鋼業界向け。

主な製品・サービス3
アルミ電解用カソード
アルミニウム電解炉の陰極に使用される炭素ブロック。
高炉用ブロック
高炉炉底・炉壁のライニング材として使用される炭素ブロック。
炭素電極
電気炉などで使用される導電性炭素材料。

04電気製鋼(黒鉛電極)準主力

電気炉で使用される黒鉛電極を製造・販売。スクラップ溶解時の熱源として用いられる。主に電炉メーカー向け。

主な製品・サービス1
黒鉛電極
電気炉で鉄スクラップを溶解するために使用される消耗品の電極。高電流密度に耐える。

05熱処理・加熱産業(工業炉及び関連製品)副次

工業用電気炉と炭化ケイ素発熱体を製造・販売。金属熱処理やセラミックス焼成など各種加熱プロセス向け。

主な製品・サービス2
工業用電気炉
金属の熱処理、焼結、溶解などに使用される工業用加熱炉。
炭化けい素発熱体
高温加熱用の抵抗発熱体。電気炉の加熱源として使用。

06自動車・電池(その他)副次

摩擦材(ブレーキパッドなど)やリチウムイオン二次電池用負極材を製造・販売。自動車業界や電池メーカー向け。

主な製品・サービス2
摩擦材
自動車用ブレーキパッドなどに使用される摩擦材料。
リチウムイオン二次電池用負極材
リチウムイオン電池の負極に使用される炭素材料。

製品と技術

カーボンブラック:タイヤ補強材から導電材まで

カーボンブラックは、東海カーボンの主力製品である。ゴム製品用は主に自動車タイヤの補強剤として使われ、耐摩耗性や強度を向上させる。黒色顔料用はインキ、塗料、プラスチックの着色に用いられる。導電用は樹脂や電池材料に導電性を付与するための添加剤であり、リチウムイオン電池の電極材などにも応用される。同社は国内シェア首位のカーボンブラックメーカーであり、タイ、米国、カナダにも生産拠点を持つ。2025年12月期の同事業売上高は1,470億9千3百万円で、全社売上の約46%を占める。

ファインカーボン:半導体製造装置向け高純度炭素部品

ファインカーボン事業では、半導体製造装置に使用される特殊炭素製品、ソリッドSiC(炭化ケイ素焼結体)、SiCコート製品を提供する。特殊炭素製品はエッチング装置やCVD装置の電極、ヒーター、治具として使われ、高純度・耐熱性が要求される。ソリッドSiCはフォーカスリングなどの消耗部品としてメモリ半導体製造に不可欠である。SiCコートは炭素基材の表面に炭化ケイ素被膜を形成し、耐酸化性や耐食性を向上させる。同社はこれらの技術を1983年の等方性黒鉛材確立以来培ってきた。

黒鉛電極:電気炉製鋼の消耗品

黒鉛電極は、電気炉で鉄スクラップを溶解するための消耗品電極である。高電流密度に耐える導電性炭素材料でできており、電炉メーカー向けに販売される。東海カーボンの黒鉛電極事業は1918年の創業以来の伝統事業であり、国内では防府工場が生産拠点。しかし2025年には滋賀工場を閉鎖し生産を集約した。またドイツ子会社を売却したことで、北米のTOKAI CARBON GE LLCが海外生産の中心となる。2025年12月期の同事業売上高は375億7千3百万円と全社の約12%を占める。

工業炉と発熱体:熱処理プロセス向け

工業炉及び関連製品事業では、金属の熱処理やセラミックス焼成に用いる工業用電気炉と、炭化ケイ素発熱体を製造・販売する。工業炉は自動車部品や電子部品の熱処理工程で使用され、発熱体は1,500℃以上の高温加熱が可能である。この事業は子会社の東海高熱工業株式会社が担い、中国にも上海東海高熱工業有限公司と東海高熱(蘇州)有限公司を持つ。2025年12月期の売上高は107億2千8百万円で、全社売上の約3%だが、ニッチな加熱分野で独自の地位を築いている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

ガラス・土石製品のなかでの位置

カーボンブラックで国内首位級、海外売上比率高め

東海カーボンはカーボンブラックや特殊炭素製品を主力とし、タイヤ・ゴム産業向けに強みを持つ。直近の売上高は減少傾向にあるが、営業利益率は5.5%から8.0%へ改善している。同業他社の日東紡績やAGCと比較し、東海カーボンはカーボンブラック分野で国内首位級のシェアを誇る。海外売上比率が高く、グローバルな自動車・タイヤ市場に依存している。世界的な需要変動や原材料価格の影響を受けやすい一方、高付加価値製品の開発で収益性向上を図っている。

強み

  • カーボンブラックで国内市場の高いシェアを持ち、安定した顧客基盤を有する。
  • 海外売上比率が高く、グローバル市場での販路を多角化している。
  • 営業利益率が5.5%から8.0%に改善し、コスト削減や製品ミックス改善が進む。
  • 特殊炭素製品で高い技術力を活かし、ニッチ分野での競争優位性を確保。

課題

  • タイヤ・自動車産業の需要変動に敏感で、景気後退時は業績が悪化しやすい。
  • 原油由来の原材料価格変動がコストに直結し、収益を圧迫する可能性がある。
  • 直近の売上高が減少傾向にあり、市場の縮小や競争激化への対応が必要。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

半導体材料の時価総額近傍。太字が東海カーボン

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
14403日油6,362億円15.3倍
24203住友ベークライト6,271億円22.3倍
35714DOWAホールディングス5,820億円8.9倍
44205日本ゼオン5,207億円13.3倍
54401ADEKA4,806億円16.7倍
65301東海カーボン4,076億円20.4倍
77966リンテック3,878億円20.2倍
8429Aテクセンドフォトマスク3,526億円14.2倍
9268Aリガク・ホールディングス3,497億円38.0倍
106728アルバック3,493億円20.4倍
114272日本化薬3,320億円12.9倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(半導体材料)に従っています。

会社の歴史

沿革 28件

黒鉛電極の国産化を目的に1918年創立

1918年4月、東海電極製造株式会社として名古屋で創業した。目的は、当時輸入に依存していた黒鉛電極の国内自給である。その後1935年3月には第二東海電極株式会社を設立し、翌年11月に合併。1936年2月には耐火煉瓦研究のため東極興業株式会社(現東海高熱工業)を設立。1941年1月には九州若松工場でカーボンブラックの製造を開始し、現在の事業の礎を築いた。

戦後復興と証券取引所上場(1949年)

1949年5月、東京、大阪、名古屋の各証券取引所に株式を上場した。戦後の復興期にあたり、資金調達基盤を強化。1975年6月には商号を東海カーボン株式会社に変更し、企業ブランドを統一した。1983年8月には田ノ浦工場で等方性黒鉛材の生産技術を確立し、後にファインカーボン事業の中核技術となる。

海外進出の本格化(1987年~1990年代)

1987年9月、米国にファインカーボン販売会社TOKAI CARBON AMERICA, INC.を設立。1990年2月にはタイに合弁でカーボンブラック製造販売会社THAI CARBON PRODUCT CO., Ltd.(現THAI TOKAI CARBON PRODUCT COMPANY LIMITED)を設立した。1992年1月には東洋カーボン株式会社と合併し、滋賀工場や摩擦材事業を獲得。1996年には韓国にもファインカーボン加工販売会社を設立するなど、アジア・北米への展開を加速した。

欧州事業の拡大と2000年代のM&A

1999年3月、英国にファインカーボン販売会社TOKAI CARBON EUROPE LIMITEDを設立。2005年7月にはドイツの黒鉛電極メーカーERFTCARBON GmbHを完全子会社化した。2006年には中国大連にファインカーボン合弁会社を設立し、同年12月にはドイツのファインカーボン加工会社CARBON INDUSTRIE-PRODUKTE GmbHグループの株式80%を取得。2007年には欧州統括会社をドイツに設置し、欧州事業の管理体制を強化した。

大型買収による事業多角化(2014年~2019年)

2014年4月、カナダのカーボンブラックメーカーCancarb Limitedを完全子会社化。2017年11月にはSGLグループの米国黒鉛電極子会社を買収し、アジア・北米・欧州の3極体制を実現。2018年9月には米国のカーボンブラック大手Sid Richardson Carbonを買収し、Tokai Carbon CB Ltd.とした。2019年7月にはドイツの炭素黒鉛製品グループCOBEXを買収し、スメルティング&ライニング事業に参入。これらの大型M&Aにより売上高は急拡大した。

2025年の大規模構造改革

2025年、東海カーボンは「Vision 2030」を掲げ、抜本的な構造改革に着手した。黒鉛電極事業では滋賀工場の生産を中止し防府工場に集約、同時にドイツ子会社TOKAI ERFTCARBON GmbHを売却した。同年9月には株式会社ブリヂストンと旭カーボンからタイのカーボンブラック工場を買収し、Thai Tokai Carbon Product Rojana Co., Ltd.として子会社化。また米国ではMWI, Inc.とKBR, Inc.を買収し、2026年にTokai Carbon GS, Inc.に統合する計画を進めた。

年表28件を開く

1910年代

  • 1918年4月創業黒鉛電極(黒鉛電極事業)をはじめとする炭素製品(ファインカーボン事業)の国内自給を目的として、東海電極製造株式会社の商号をもって創立。

1930年代

  • 1935年3月創業黒鉛電極他の製造を目的として、第二東海電極株式会社を設立。(1936年11月、同社と合併)
  • 1936年2月M&A耐火煉瓦の製造研究を目的として、東極興業株式会社を設立。(1946年7月、東海高熱工業株式会社に改称。2006年7月、完全子会社化)

1940年代

  • 1941年1月九州若松工場でカーボンブラック製造を開始。(カーボンブラック事業)
  • 1949年5月上場東京、大阪、名古屋の各証券取引所に株式を上場。(2003年10月、大阪、名古屋の上場廃止)

1970年代

  • 1975年6月東海カーボン株式会社に商号を変更。

1980年代

  • 1983年8月田ノ浦工場で等方性黒鉛材の生産技術を確立。(ファインカーボン事業)
  • 1987年9月創業米国にファインカーボンの販売会社TOKAI CARBON AMERICA,INC.を設立。(1996年9月、Tokai Carbon U.S.A.,INC.に統合)

1990年代

  • 1990年2月M&Aタイに合弁で、カーボンブラックの製造販売会社THAI CARBON PRODUCT CO.,Ltd.(現 THAI TOKAI CARBON PRODUCT COMPANY LIMITED)を設立。(2000年6月、同社を連結子会社化。2017年8月、株式を追加取得し完全子会社化)
  • 1992年1月M&A東洋カーボン株式会社と合併し、滋賀工場、山梨工場、茅ヶ崎第二工場が増加。(黒鉛電極及びファインカーボン事業の拡大、摩擦材事業の獲得)
  • 1996年8月M&A韓国に合弁で、ファインカーボンの加工販売会社TOKAI CARBON KOREA CO., LTD.を設立。(2018年5月、株式を追加取得し、実質基準により連結子会社化、2024年4月、株式を追加取得し、議決権の過半数を獲得)
  • 1999年3月創業英国にファインカーボンの加工販売会社TOKAI CARBON EUROPE LIMITEDを設立。

2000年代

  • 2003年7月創業千葉県八千代市に摩擦材の製造販売会社東海マテリアル株式会社を設立。
  • 2005年7月M&Aドイツの黒鉛電極の製造販売会社ERFTCARBON GmbH(現 TOKAI ERFTCARBON GmbH)の全持分を取得、完全子会社化。
  • 2006年3月M&A中国大連市にファインカーボン加工販売の合弁会社Tokai Carbon (Dalian) Co., Ltd.を設立。(2013年9月、出資持分を追加取得し連結子会社化)
  • 2006年12月M&Aドイツのファインカーボン加工販売会社CARBON INDUSTRIE-PRODUKTE GmbH(現 Tokai Carbon Deutschland GmbH)グループの出資持分を80%取得。(2013年7月、出資持分を追加取得し、完全子会社化)
  • 2007年9月創業ドイツにファインカーボン事業の欧州統括会社TOKAI CARBON EUROPE GmbHを設立。

2010年代

  • 2013年4月創業神奈川県茅ヶ崎市にファインカーボンの製造販売会社東海ファインカーボン株式会社を設立。
  • 2014年4月M&Aカナダのカーボンブラック製造販売会社Cancarb Limitedの全持分を取得、完全子会社化。
  • 2017年11月M&A黒鉛電極製造販売会社SGL GE米国子会社株式を取得、完全子会社化。社名を「TOKAI CARBON GE LLC」とし、アジア・北米・欧州の3極体制を実現。
  • 2018年9月M&A米国のカーボンブラックの製造販売会社Sid Richardson Carbon, Ltd.(現Tokai Carbon CB Ltd.)及びそのグループ会社であるSRCG, Ltd.(TCCB US Ltd.)、New SRCG Genpar, LLC(TCCB Genpar LLC)の全持分を取得、完全子会社化。
  • 2019年7月M&Aドイツの炭素黒鉛製品グループであるCOBEX HoldCo GmbH(現Tokai COBEX HoldCo GmbH)及びそのグループ会社であるCOBEX GmbH(現Tokai COBEX GmbH)、COBEX Polska sp. z o.o.(現Tokai COBEX Polska sp. z o.o.)、COBEX (Shanghai) Ltd.(2020年12月清算結了済、2020年9月にTokai COBEX (Beijing)Ltd.を新たに設立)の全株式を取得し、完全子会社化。スメルティング&ライニング事業を獲得。

2020年代

  • 2020年7月商号変更フランスの炭素黒鉛製品メーカーであるCarbone Savoie SAS(現Tokai COBEX Savoie SAS)の持株会社であるCarbone Savoie International SAS(Tokai Carbon Savoie International SASに商号変更)の全株式をTokai COBEX GmbHと共同で取得。
  • 2021年7月M&ATokai COBEX Savoie SASをその持株会社であるTokai Carbon Savoie International SASを通じて、Tokai COBEX GmbHの全額出資子会社化。
  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場区分第一部からプライム市場に移行。
  • 2024年12月M&ATokai Carbon U.S.A., Inc.(以下TCU)を通じて、当社持分法適用会社である MWI, Inc.(以下MWI)株式の 59.8%を保有するKBR, Inc.(以下KBR)の全株式を取得し、KBR, Inc.とMWI, Inc.を連結子会社化。(2026年1月1日Tokai Carbon GS.,Inc.の商号としTCU・KBR・MWIを統合しTokai Carbon US Holdings Inc.の子会社となる。)
  • 2025年6月黒鉛電極生産体制の再構築により、滋賀工場は生産中止。 TOKAI ERFTCARBON GmbHの全出資持分をドイツのLenbach Equity Opportunities III. GmbH & Co. KG に譲渡。
  • 2025年9月M&A株式会社ブリヂストン及び旭カーボン株式会社が所有する BRIDGESTONE CARBON BLACK(THAILAND) CO.,LTD.の全株式を連結子会社の THAI TOKAI CARBON PRODUCT COMPANY LIMITEDと共同で取得し、子会社化。商号を Thai Tokai Carbon Product Rojana Co., Ltd.へ変更。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/12期の経営方針より

会社は3つの方針を掲げている。そのうち3項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高2030年まで5,000億円
  • EBITDA2030年まで20%
  • ROIC2030年まで12%

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    抜本的な構造改革

    黒鉛電極事業の国内生産体制集約とドイツ子会社売却を完了。スメルティング&ライニング事業は経営企画部直轄化と欧州拠点への役員派遣でガバナンス強化し、収益改善に向けた改革案を策定中。

  2. 02

    成長市場へのコミット

    ファインカーボン事業では米国加工子会社を再編・統合し効率性と競争力を強化。国内での増産投資完了により半導体市場拡大に対応可能な生産体制を構築。カーボンブラック事業ではタイ拠点へ投資。

  3. 03

    サステナブルな価値創出

    産官学連携でカーボンブラックのリサイクルプロジェクトやカーボンニュートラルな導電性カーボン材を開発・実証。カーボンニュートラル対応を推進し、人的資本投資を拡充して多様な人材が活躍できる組織風土を醸成。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で4,436人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は770万円で、9期前と比べて2.0%平均年齢は43.1歳、平均勤続年数は16.3年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2016年12月1,980
2017年12月2,142
2018年12月2,944
2019年12月78640.814.23,714
2020年12月67041.014.64,178
2021年12月66041.815.34,289
2022年12月73742.415.74,378
2023年12月79442.515.64,427
2024年12月74742.815.84,625419
2025年12月77043.116.34,436584

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年12月期・提出会社(単体)
女性管理職比率3.5%
縦線は目安の30%
男性育休取得率84.2%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)63.8%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社31(国内 7 / 海外 24、うち連結子会社 20) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
カーボンブラック事業 — Tokai Carbon CB Ltd. (Fort Worth, U.S.A. 他)734億円
カーボンブラック事業 — THAI TOKAI CARBON PRODUCT COMPANY LIMITED (Bangkok, Thailand 他)526億円
スメルティング&ライニング事業 — Tokai COBEX Polska sp. z o.o. (Racibórz, Poland 他)325億円
黒鉛電極事業 — TOKAI CARBON GE LLC (Charlotte, U.S.A. 他)252億円
スメルティング&ライニング事業 — Tokai COBEX Savoie SAS (La Lechere, France 他)167億円
ファインカーボン事業 — TOKAI CARBON KOREA CO., LTD. (Anseong, Republic of Korea)162億円
カーボンブラック事業 — Cancarb Limited (Medicine Hat, Canada)105億円
田ノ浦工場 — 熊本県葦北郡芦北町104億円
ファインカーボン事業
カーボンブラック事業 — Thai Tokai Carbon Product Rojana Co., Ltd. (Rayong, Thailand)6,889百万円
知多工場 — 愛知県知多郡武豊町5,971百万円
カーボンブラック事業
ほか9件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    東海運輸㈱
    東京都港区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    東海ファインカーボン㈱
    神奈川県 茅ヶ崎市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    オリエンタル産業㈱
    山梨県甲府市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    東海高熱工業㈱
    東京都港区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    東海マテリアル㈱
    千葉県 八千代市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    三友ブレーキ㈱(注)2
    埼玉県比企郡 小川町 · 連結子会社
    議決権67.1%
  • 国内
    東海能代精工㈱
    秋田県能代市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Tokai Carbon CB Ltd. (注)2,3,5,6
    U.S.A. · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    TCCB US Ltd. (注)2,3,5
    U.S.A. · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    TCCB Genpar LLC (注)2,5
    U.S.A. · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Cancarb Limited (注)3
    Canada · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    THAI TOKAI CARBON PRODUCT COMPANY LIMITED(注)3
    Thailand · 連結子会社
    議決権100.0%
残りのグループ会社19社を開く
  • Thai Tokai Carbon Product Rojana Co., Ltd.(注)2,3Thailand100%
  • Tokai Carbon U.S.A., Inc. (注)3U.S.A.100%
  • MWI,Inc.(注)2U.S.A.100%
  • KBR,Inc.(注)2U.S.A.100%
  • TOKAI CARBON EUROPE LIMITEDU.K.100%
  • Tokai Carbon Deutschland GmbHGermany100%
  • Tokai Carbon (Dalian) Co., Ltd.China51%
  • TOKAI CARBON KOREA CO., LTD. (注)3Korea53%
  • Tokai COBEX HoldCo GmbH (注)3Germany100%
  • Tokai COBEX GmbH (注)2,3,6Germany100%
  • Tokai COBEX Polska sp. z o.o.(注)2,3Poland100%
  • Tokai COBEX (Beijing) Ltd. (注)2China100%
  • Tokai COBEX Savoie SAS (注)2France100%
  • TOKAI CARBON GE HOLDING LLC (注)2U.S.A.100%
  • TOKAI CARBON GE LLC (注)2,3,5U.S.A.100%
  • Shanghai TOKAI KONETSU Co., Ltd. (注)2China100%
  • TOKAI KONETSU (SUZHOU) CO., LTD.(注)2,4China50%
  • Tokai Carbon (Suzhou) Co., Ltd.China100%
  • Tokai Carbon US Holdings Inc.(注)3U.S.A.100%
公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    グリーンイノベーション基金事業/CO2等を用いたプラスチック原料製造技術開発廃プラ・廃ゴムからの化学品製造技術の開発廃タイヤからのカーボンブラック再利用技術開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2025-03-28
    5.5億円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年12月期の売上高は3,230億円営業利益259億円前期と比べると減収増益で、売上が-7.7%、利益が+33.5%。

売上高
-7.7%
3,230億円
営業利益
+33.5%
259億円
純利益
201億円
営業利益率
8.0%
前期比 +2.5%pt

会社が出している今期の予想2026年12月期

項目会社予想前期実績
売上高3,860億円3,230億円
営業利益350億円259億円
純利益220億円201億円
1株あたり配当¥40¥40

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年2Qで、売上は1,737億円、営業利益は151億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は+9.9%、営業利益は+7.9%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年1Q86511513.380
2023年2Q91910211.179
2023年3Q893809.055
2023年4Q96241
2024年1Q822354.316
2024年2Q887495.521
2024年4Q1,7921106.1−602
2025年2Q1,5811408.985
2025年4Q1,6491197.2116
2026年2Q1,7371518.772

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2012年12月期からの14期で、売上は987億円から3,230億円へ3.3倍に増えた。直近期の営業利益率は8.0%。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2012年12月9876520
神奈川県茅ヶ崎市にファインカーボンの製造販売会社東海ファインカーボン株式会社を設立。
2013年12月1,0093112
カナダのカーボンブラック製造販売会社Cancarb Limitedの全持分を取得、完全子会社化。
2014年12月1,1464226
2015年12月1,0494325
2016年12月88617−79
黒鉛電極製造販売会社SGL GE米国子会社株式を取得、完全子会社化。社名を「TOKAI CARBON GE LLC」とし、アジア・北米・欧州の3極体制を実現。
2017年12月1,063129123
米国のカーボンブラックの製造販売会社Sid Richardson Carbon, Ltd.(現Tokai Carbon CB Ltd.)及びそのグループ会社であるSRCG, Ltd.(TCCB US Ltd.)、New SRCG Genpar, LLC(TCCB Genpar LLC)の全持分を取得、完全子会社化。
2018年12月2,313730734
ドイツの炭素黒鉛製品グループであるCOBEX HoldCo GmbH(現Tokai COBEX HoldCo GmbH)及びそのグループ会社であるCOBEX GmbH(現Tokai COBEX GmbH)、COBEX Polska sp. z o.o.(現Tokai COBEX Polska sp. z o.o.)、COBEX (Shanghai) Ltd.(2020年12月清算結了済、2020年9月にTokai COBEX (Beijing)Ltd.を新たに設立)の全株式を取得し、完全子会社化。スメルティング&ライニング事業を獲得。
2019年12月2,620530320
フランスの炭素黒鉛製品メーカーであるCarbone Savoie SAS(現Tokai COBEX Savoie SAS)の持株会社であるCarbone Savoie International SAS(Tokai Carbon Savoie International SASに商号変更)の全株式をTokai COBEX GmbHと共同で取得。
2020年12月2,0156310
Tokai COBEX Savoie SASをその持株会社であるTokai Carbon Savoie International SASを通じて、Tokai COBEX GmbHの全額出資子会社化。
2021年12月2,589248161
2022年12月3,404425224
2023年12月3,639416255
Tokai Carbon U.S.A., Inc.(以下TCU)を通じて、当社持分法適用会社である MWI, Inc.(以下MWI)株式の 59.8%を保有するKBR, Inc.(以下KBR)の全株式を取得し、KBR, Inc.とMWI, Inc.を連結子会社化。(2026年1月1日Tokai Carbon GS.,Inc.の商号としTCU・KBR・MWIを統合しTokai Carbon US Holdings Inc.の子会社となる。)
2024年12月3,5011942265.5−565
株式会社ブリヂストン及び旭カーボン株式会社が所有する BRIDGESTONE CARBON BLACK(THAILAND) CO.,LTD.の全株式を連結子会社の THAI TOKAI CARBON PRODUCT COMPANY LIMITEDと共同で取得し、子会社化。商号を Thai Tokai Carbon Product Rojana Co., Ltd.へ変更。
2025年12月3,2302592638.0201

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年12月期

売上高3,230億円のうち、営業利益として残るのは259億円8.0%。営業外の損益と税金を反映した純利益は201億円、売上の6.2%にあたる。営業利益率は業種中央値8.0%をちょうど並ぶ水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金75.3%2,433億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金16.7%539億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益8.0%259億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
24.7%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比0.0pt
8.0%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比0.6pt
6.2%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比0.7pt
6.6%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
3.0%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
3.2%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2025年12月期は営業CFが559億円、投資CFが−511億円で、差し引きのフリーCFは48億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は643億円で、売上の2.4ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2012年12月88−128−36−40119
2013年12月116−108148160
2014年12月120−24097−120147
2015年12月20632−149238229
2016年12月175−36−76139285
2017年12月105−140−45−35221
2018年12月441−538297−97411
2019年12月417−992646−575464
2020年12月550−4439107577
2021年12月381−3531228644
2022年12月412−499−106−87494
2023年12月621−476−145145565
2024年12月645−70894−63651
2025年12月559−511−7748643

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2025年12月期の総資産は6,640億円。このうち返さなくてよい自己資本が3,528億円で、自己資本比率は47.9%(業種中央値64.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2012年12月1,6671,13353466.1
2013年12月1,8341,23260266.0
2014年12月2,1041,32378161.8
2015年12月1,8411,25059166.8
2016年12月1,5881,13045869.9
2017年12月1,8471,27157668.4
2018年12月3,2992,0781,22156.7
2019年12月4,6292,3302,29945.8
2020年12月4,5972,2482,34943.8
2021年12月5,1252,5662,55944.7
2022年12月5,7653,0092,75646.6
2023年12月6,4003,6012,79950.7
2024年12月6,4353,2473,18844.9
2025年12月6,6403,5283,11247.9

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年12月期の内訳
現金及び預金
902億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
1,603億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
287億円
在庫として抱えている分
負債合計
3,112億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
78
/ 100
安定性自己資本比率32 / 40
収益力営業利益率16 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

ガラス・土石製品 49社との比較

同じガラス・土石製品の企業と並べると、いちばん上に来るのは営業利益率49社中25位あたり、逆に低いのは売上成長率49社中46位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
6.6%/中央値 7.3%
P25 5.5%P75 9.9%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
8.0%/中央値 8.0%
P25 6.1%P75 12.2%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
47.9%/中央値 64.4%
P25 50.0%P75 73.1%
売上成長率下位前期からの売上の伸び
-7.7%/中央値 4.1%
P25 -0.8%P75 8.9%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
2.2%/中央値 3.0%
P25 2.1%P75 3.8%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,812で、1年前と比べて+84.5%過去52週の値幅のなかでは88%の位置にある。

¥1,812-5.0%1ヶ月+16.9%1年+84.5%時価総額4,076億円
過去52週の値幅
安値¥878高値¥1,943

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)20.4倍
PER (会社予想)16.7倍
PBR1.14倍
配当利回り2.21%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1ヶ月で約2.5%上昇し、25日移動平均線(1673.62円)を0.7%上回って推移しています。52週高値1943円からは約13.3%下落、52週安値878円からは約91.9%高と大幅に上昇しており、上昇トレンドは継続中です。8月6日に出来高823万株と急増し、その後も高水準が続いており、活発な売買が交錯しています。RSIは63とやや過熱気味で、高値圏での値動きに注意が必要です。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をほぼ妥当と判定しています(スコア 52/100)

PERは18.96倍と業界平均の15.86倍を上回り、PBRは1.06倍で平均の1.35倍より低い。配当利回りは2.37%と平均の2.83%を下回る。ROEは6.6%と低めで、直近年度は赤字転落もあった。業績回復途上にあり、バリュエーションは割高感はないが、収益性の改善が鍵。配当は安定しているが、増配期待は限定的。

指標この会社業種平均
PER (実績)20.4倍15.7倍
PER (予想)16.7倍
PBR1.14倍1.34倍
ROE6.6%4.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

主力のカーボンブラックの需要はタイヤ生産に連動し、黒鉛電極は電気炉鋼の生産動向に左右される。強気派は半導体向け高純度カーボンの成長と黒鉛電極の需給改善を期待するが、弱気派は2024年12月期の特別損失やタイヤ需要の停滞を警戒する。

プラスに働く材料7
  • 半導体需要

    半導体製造装置向け高純度カーボン部品が成長

  • 黒鉛電極改善

    需給バランスが改善し、価格が持ち直す見込み

  • 株価上昇

    過去1年で株価が約76%上昇、市場の期待が高い

  • 予想PER15.9倍、EPS約109円へ増益見通し通年影響

    現PER19.49倍(EPS約89円)に対し予想PER15.9倍、EPS約109円と2割増益

  • 営業利益259億円、利益率8.02%に改善通年影響

    2025年12月期の営業利益は259億円、前期194億円から65億円増

  • 純利益201億円、前期の赤字から黒字転換決算発表後影響

    2024年純利益▲565億円から2025年201億円へ766億円改善

  • 株価1年で76.28%上昇、需給改善の持続継続影響

    上昇率は対象5社中最大、外国人の買い意欲が続く

マイナスに働く材料7
  • 需要停滞

    タイヤ向けカーボンブラックは自動車生産に依存

  • 特別損失

    2024年12月期に大規模な特別損失を計上

  • 収益変動

    売上高が減少傾向で、利益率は低水準

  • 売上高3,230億円と2年連続減収、需要減2026年下期影響

    売上高は2024年3,501億円、2025年3,230億円と減少

  • 2024年純損失565億円、減損リスク再発不定影響

    2024年12月期は特別損失で純利益▲565億円、資産減損の恐れ

  • 営業利益の増益額65億円と回復は緩慢通年影響

    2025年営業利益259億円は前期比65億円増にとどまり、収益力は低水準

  • 現PER19.49倍は割高、予想との乖離が重し継続影響

    減収の中でのPER19.49倍は割高、予想PER15.9倍との差が株価の下押し要因

次の決算で確かめる点
カーボンブラック販売量
世界的なタイヤ需要の動向を反映するため
半導体関連売上高
成長分野の拡大度を確認するため
営業利益率
収益性の改善状況を見るため

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり40で、前期から+0.0%いまの株価に対する利回りは2.21%。

年間配当
¥40
1株あたり
配当利回り
2.21%
いまの株価に対して
配当性向
34.1%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2016年12月6
2017年12月12100.031.1
2018年12月24100.023.8
2019年12月48100.038.6
2020年12月30−37.5147.0
2021年12月300.089.7
2022年12月300.034.4
2023年12月3620.061.6
2024年12月30−16.7
2025年12月300.034.1

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥40

株主

有価証券報告書より

2025年12月期末の株主数は延べ125,350人。区分でいちばん多いのは金融機関38.3%。グループ会社や銀行などの安定株主が43.2%を占め、残る56.8%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2020年12月%2021年12月%2022年12月%2023年12月%2024年12月%2025年12月%
金融機関41.749.641.838.837.238.3
個人・その他31.828.131.735.437.835.9
外国法人9.912.816.315.316.217.7
自己株式5.25.25.25.25.15.1
事業法人9.65.15.65.65.34.9
証券会社7.04.54.74.83.43.3
外国人個人0.00.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)19.01
02株式会社日本カストディ銀行(信託口)7.62
03STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505223(常任代理人株式会社みずほ銀行決済営業部)2.67
04株式会社三菱UFJ銀行2.59
05三菱UFJ信託銀行株式会社2.05
06STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人株式会社みずほ銀行決済営業部)1.65
07JP MORGAN CHASE BANK 385781(常任代理人株式会社みずほ銀行決済営業部)1.24
08東京海上日動火災保険株式会社1.08
09野村信託銀行株式会社(投信口)0.96
10明治安田生命保険相互会社0.90

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近14
  • 2026-09-01
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    10.11%
    -0.64pt
  • 2026-08-18
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    10.75%
    +0.31pt
  • 2026-08-12
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    10.44%
    -0.07pt
  • 2026-08-06
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    10.51%
    +0.43pt
  • 2026-08-06
    三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社
    新規の大量保有報告
    5.99%
    -0.01pt
  • 2026-07-22
    三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社
    新規の大量保有報告
    2.29%
    -0.14pt
  • 2026-07-10
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
  • 2026-06-23
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    0.12%
    -1.09pt
  • 2026-06-18
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    0.00%
    -0.15pt
  • 2026-06-16
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    0.15%
    -1.42pt
  • 2026-06-05
    ノムラ インターナショナル ピーエルシー(NOMURA INTERNATIONAL PLC)
    新規の大量保有報告
    1.57%
    +0.79pt
  • 2026-05-21
    三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社
    新規の大量保有報告
    2.43%
    -0.19pt
  • 2026-05-21
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
  • 2026-05-08
    株式会社三菱UFJ銀行
    新規の大量保有報告
    2.59%

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+907%、1株純資産は14期で+189%。直近期のROEは6.6%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2012年12月95161.938.5102.4
2013年12月65671.064.642.7
2014年12月126102.029.640.8
2015年12月125772.029.338.1
2016年12月−37521−6.8
2017年12月5859310.424.131.1
2018年12月34487846.83.623.8
2019年12月15099416.07.338.6
2020年12月59440.5269.6147.0
2021年12月761,0757.516.089.7
2022年12月1051,2619.010.234.4
2023年12月1191,5228.68.661.6
2024年12月−2651,354−18.4
2025年12月941,4916.610.334.1

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

17名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は17名。2025/12期の役員報酬は総額304百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約5倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
長坂一代表取締役社長76209,072
辻雅史取締役6382,181
山口勝之取締役6252,945
山本俊二取締役6448,182
山崎辰彦取締役6128,958
真先隆史取締役6544,526
神林伸光取締役7833,700
浅田眞弓取締役5819,806
芹澤雄二常勤監査役6667,958
杉原幹治常勤監査役6737,937
小柏薫監査役591,564
松島義則監査役58958
残りの役員5名を開く
氏名役職年齢保有株数
小沼俊哉55
佐藤昭彦取締役619,030
佐藤維之取締役624,805
佐野公哉取締役71
髙田明取締役68

役員報酬の内訳2025/12

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)6104912722337
監査役2373719
社外取締役3303010
社外監査役214147

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/12期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容1,676字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループは、当社(東海カーボン株式会社)、連結子会社31社及び非連結子会社1社から構成されております。 主な事業内容と当社グループ各社の位置付けは次のとおりであります。なお、次の6事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 事業区分   主要な製品       会社名 カーボンブラック事業   カーボンブラック (ゴム製品用・黒色顔料用・導電用)   国内   当社東海運輸㈱ 海外   Tokai Carbon CB Ltd.TCCB US Ltd.TCCB Genpar LLCCancarb Limited THAI TOKAI CARBON PRODUCT COMPANY LIMITEDThai Tokai Carbon Product Rojana Co., Ltd. ファインカーボン事業   特殊炭素製品、ソリッドSiC、SiCコート   国内   当社東海ファインカーボン㈱オリエンタル産業㈱ 海外   Tokai Carbon U.S.A., Inc.MWI,Inc.KBR,Inc.TOKAI CARBON EUROPE LIMITEDTokai Carbon Deutschland GmbHTokai Carbon (Dalian) Co., Ltd.TOKAI CARBON KOREA CO., LTD. スメルティング&ライニング事業   アルミ電解用カソード、高炉用ブロック、炭素電極等   海外   Tokai COBEX HoldCo GmbHTokai COBEX GmbHTokai COBEX Polska sp. z o.o.Tokai COBEX (Beijing) Ltd.Tokai COBEX Savoie SAS 黒鉛電極事業   電気製鋼炉用黒鉛電極   国内   当社 海外   TOKAI CARBON GE HOLDING LLC TOKAI CARBON GE LLC 工業炉及び関連製品事業   工業用電気炉、炭化けい素発熱体   国内   東海高熱工業㈱ 海外   Shanghai TOKAI KONETSU Co., Ltd.TOKAI KONETSU (SUZHOU) CO., LTD. その他事業   摩擦材、リチウムイオン二次電池用負極材   国内   当社東海マテリアル㈱三友ブレーキ㈱東海能代精工㈱KC工業㈱ 海外   Tokai Carbon (Suzhou) Co., Ltd. その他   ―   海外   Tokai Carbon US Holdings Inc. 以上に述べた事項の概要図は、次頁のとおりであります。 (注) 1.※印は非連結子会社、それ以外は連結子会社であります。 2.従来連結子会社であったTOKAI ERFTCARBON GmbHについては、2025年6月30日付で全出資持分を譲渡したことにより、連結の範囲から除外しております。 3.Thai Tokai Carbon Product Rojana Co., Ltd.については、2025年9月30日付で全株式を当社の連結子会社であるTHAI TOKAI CARBON PRODUCT COMPANY LIMITEDと共同して取得したことにより、連結の範囲に含めております。 4.オリエンタル産業株式会社については、2026年1月1日付で、当社の連結子会社である東海ファインカーボン株式会社を存続会社とする吸収合併により消滅しております。 5.MWI, Inc.及びKBR, Inc.については、2026年1月1日付で、当社の連結子会社であるTokai Carbon U.S.A., Inc.を存続会社とする吸収合併により消滅しております。なお、同日付でTokai Carbon U.S.A., Inc.はTokai Carbon GS, Inc.に商号変更しております。
経営方針・対処すべき課題1,712字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) Vision 2030 進捗状況 (総括) 当社は、2025年2月、従来のローリング方式による中期経営計画に替えて、2030年のありたい姿(長期ビジョン)「Vision 2030:先端素材とソリューションで持続可能な社会の実現に貢献する」を公表し、「抜本的な構造改革」、「成長市場へのコミット」、「サステナブルな価値創出」の3つの取り組みを進めております。 当連結会計年度における当社グループを取り巻く環境は、米国の関税政策や中国経済の先行きなどの不確実性や地政学リスク、為替の変動などにより、不安定な状況が続きました。カーボンブラック事業は米国子会社がアジアからの安価な輸入タイヤの影響を受け、ファインカーボン事業においてはEVの成長鈍化に伴うSiCパワー半導体市況の低迷が続きました。また、スメルティング&ライニング事業において競合との競争が激化し、黒鉛電極事業においても鉄鋼市況の低迷と価格競争の激化に見舞われました。 このような環境下、当社は、既存事業の収益性の改善やコスト削減を着実に進め、未来に向けた成長基盤を強化すべく、カーボンブラック事業のタイ拠点への投資やファインカーボン事業の米国加工子会社の再編・統合等を行いました。 当期の業績は、当初想定しておりました売上高3,410億円、営業利益233億円に対して、売上高3,229億6千万円、営業利益258億5千万円の減収増益になりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、政策保有株式売却による特別利益の計上等もあり、200億7千8百万円の大幅な増益となりました。 (Vision 2030の取り組み) ①抜本的な構造改革 当社は黒鉛電極事業の構造改革を推し進め、国内生産体制集約とドイツ子会社売却を2025年半ばまでに完遂しました。さらに、スメルティング&ライニング事業については、同事業を経営企画部直轄とし欧州事業拠点に役員を派遣するなど、ガバナンス体制を強化した上で、抜本的な構造改革案の策定に取り組みました。 ②成長市場へのコミット 中長期的な成長が期待できるファインカーボン事業では、米国加工子会社を再編・統合し事業効率性と競争力を強化するとともに、国内での増産投資を完了させ、将来の半導体市場の拡大に対応可能な生産体制を構築しています。 ③サステナブルな価値創出 長期的取り組みであるサステナブルな価値創出に向けては、産官学連携によるカーボンブラックのリサイクルプロジェクトやカーボンナノチューブの代替となるカーボンニュートラルな導電性カーボン材の開発・実証を進め、持続可能な社会に貢献する素材や製品の開発を推し進めています。 (対処すべき課題) 当社は、「抜本的な構造改革」、「成長市場へのコミット」、「サステナブルな価値創出」の3つの取り組みにより、長期ビジョンである「先端素材ソリューションで持続可能な社会に貢献する」の達成を目指します。 「抜本的な構造改革」に関しては、黒鉛電極の構造改革効果を最大化するための取り組みを進め、スメルティング&ライニング事業においては収益改善に向けた抜本的な構造改革策を可及的速やかに固めた上で、ただちにこれに取り組みます。「成長市場へのコミット」に関しては、カーボンブラック事業の中長期的な成長に不可欠な設備投資を行い、半導体市場とともに成長が見込まれるファインカーボン事業と工業炉事業は生産能力の拡大と新規用途の開発など市場の開拓に努めます。「サステナブルな価値創出」に関しては、持続可能な社会の実現のためのソリューションの提供を当社のコアバリューと位置づけ、喫緊のカーボンニュートラル対応を推進する一方、価値創出の源泉である人的資本への投資を拡充し、多様な人材が活躍できる組織風土の醸成に取り組みます。 これらの取り組みを通じ、2030年のありたい姿として、売上高5,000億円、EBITDA20%、ROIC12%を目指してまいります。
事業等のリスク6,238字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 1.リスク管理体制 業務運営上の損失の危険を回避するため、経理・財務管理、取引先管理、輸出管理、環境・防災管理、品質管理、情報管理及び投資管理等に関連する規程・規則に則り、日常的なリスク管理を各担当部署が実施するとともに、原則四半期毎に開催されるリスク・コンプライアンス委員会にてリスク及びコンプライアンスに関する重要事項について討議し、その結果を踏まえ、関係室部等に対する助言、取締役会他経営に対する報告・提言を行うことにより、リスクの把握と改善に努めております。また、子会社管理規程に基づき、当社及び当社グループ会社に著しい損害を及ぼす可能性のある事項が当社関係部署及び当社監査役に報告される体制を構築しております。 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、主として次のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年3月26日)現在において当社グループが判断したものであります。 2.個別リスク項目 (1) 金融・経済・社会環境に関するリスク ① 自然災害、感染症、戦争・テロ 大地震、津波、台風、洪水等の自然災害や感染症の流行、戦争・テロ行為等は、当社事業の継続に影響を及ぼしかねない重大なリスクです。当社グループでは、これらの影響を低減するため、事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)策定をはじめとする事業継続マネジメントに取り組み、適切な保険を付保するとともに、各国の情勢や安全に関する情報収集等を進めておりますが、こうした取り組みが奏功しない、もしくは不十分である場合には、当社グループ業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 気候変動リスク(カーボンニュートラル対応) 2016年開催の国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)において「パリ協定」が採択、各国で批准されたことを機に、気候変動や地球温暖化の原因とされる温室効果ガスの排出削減を目的とした取り組みが世界的に進められ、既に、一部の国・地域では、炭素税等の温室効果ガス排出量削減策が導入されております。当社グループは、2022年1月にカーボンニュートラル推進委員会を設立し、当社グループカーボンニュートラル対応の司令塔として、全社方針・戦略を起案するとともに、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、課題や取り組みを可視化し一元的に管理していますが、当社グループの温室効果ガス排出量削減の取り組みが奏功しない、もしくは不十分である場合には、当社グループ業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ 内外経済環境 当社グループは、日本のみならず、アジア、欧米において事業活動を展開しておりますので、世界経済の動向は当社グループ業績に影響を及ぼします。ウクライナ危機の長期化や中東情勢の不安定化、中国経済の減速、保護主義的通商政策の拡がりとサプライチェーンの分断、気候変動対応を巡る混乱等、トランプ大統領再選も相俟って、世界経済を巡る不確実性が顕在化していますが、これらが一層悪化する場合には、当社グループ業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ④ 為替レートの変動 当社グループは、原材料の輸入、製品輸出等、国際的な事業活動を行っており、その取引において外国通貨を用いていることから、為替レートの変動が当社グループ業績に影響を与えます。また、当社の海外における連結子会社・持分法適用関連会社の収益や費用については期中平均相場により円換算されており、為替相場の変動が、当社グループ業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループにおいて、特に影響の大きい、米ドル・ユーロに対する円高は、グループ業績に悪影響を及ぼし、円安は好影響を及ぼす傾向にあります。 なお、為替レートの変動リスクについては、VaR(Value at Risk)を用いて、統計的な手法による最大損失額を定期的に計量し、モニタリングしております。 ⑤ 資金調達・金利変動 当社グループは、当社グループとして必要な資金を金融機関からの借入の他、社債、コマーシャル・ペーパーの発行により調達しております。資金調達に際しては金融市場の動向を睨みながら資金繰り管理や安定的な資金確保に努めております。しかしながら、金融環境の急激な悪化により、資金調達の安定性が損なわれたり、著しく不利な資金調達を余儀なくされたりする局面においては、当社グループ業績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、市場金利の変動リスクについては、VaR(Value at Risk)を用いて、統計的な手法による最大損失額を定期的に計量し、モニタリングしております。 ⑥ 保有有価証券 当社グループは、事業機会の創出・維持や取引・協業関係の構築・維持・強化等を通じ、中長期的な企業価値向上が図れると判断した場合に、取引先等の株式を取得・保有することがあり、定期的にその効果検証を行うことにより、保有方針を見直すこととしております。しかしながら、かかる有価証券には、市場性のある株式も含まれるため、内外経済及び株式市場の環境悪化や投資先の経営状況悪化により株価が下落した場合には、保有株式に評価損が発生する可能性があります(「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (5) 株式の保有状況」参照)。 なお、投資有価証券の価格変動リスクについては、VaR(Value at Risk)を用いて、統計的な手法による最大損失額を定期的に計量し、モニタリングしております。 (2) 業界・事業に関連するリスク ① 競合他社との競争(品質・技術・価格競争力低下) 当社グループは、各事業分野において、様々な企業との厳しい競争環境下にあり、この結果、多くの製品は価格低下圧力に晒されております。当社グループとしては、市場ニーズの把握、技術力の追求、品質管理の徹底、原価低減や効率性の向上等の努力を重ねていきますが、十分な成果が上がらない場合には、マーケットシェアの低下、販売価格の引き下げ等による売上高と利益率の低下を通じ、当社グループ業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 国際的な事業展開 当社グループは、海外市場での事業拡大を戦略の一つとしておりますが、国際的な事業展開においては、経済・為替の不確実性や政情不安、法制・規制の想定外の変更、宗教・文化の相違、現地での労使問題等、国内事業と異なる様々なリスクが伴います。当社グループがこのようなリスクに適切に対処できない場合には、当社グループ業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ 原材料調達 当社グループにとって、良質な原材料をタイムリーかつ安定的に入手することが不可欠であることから、当社グループは、信頼のおけるサプライヤーを複数選定するとともに、新規サプライヤーの開拓を継続して行っています。しかし、災害、事故、戦争・テロ、感染症の流行等の不測の事態等により、供給が不足または中断した場合には、当社グループの生産に悪影響が生じ、当社グループ業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、需給の逼迫や投機目的の売買等により、当社グループが調達している原材料の価格が高騰し、生産性向上等の内部努力や売価への転嫁等により吸収できない場合には、当社グループ業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ④ 研究開発 当社グループは、持続的な企業価値向上のためには研究開発活動は不可欠との認識の下、富士研究所を中心に、次世代に向けた新製品や新規技術の開発を進めております。また、既存事業の製品については、顧客ニーズに適合する新品種の開発や、さらなる品質の向上、画期的なコストダウン等を各事業部の研究所を中心に推進しております。しかしながら、市場トレンドの変化によるニーズの衰退や脱炭素対応の失敗、同業他社の技術革新に対抗できる技術を速やかに開発できなかった場合には、当社グループの成長性や収益性を低下させ、当社グループ業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 経営戦略(買収・業務提携、戦略的投資) 当社グループは、成長戦略の一環として、企業買収、業務提携、戦略的投資につき、積極的に取り組む方針としております。過去に実施した大型M&Aのシナジー現出に向け、生産技術の共有、人材の交流、現地経営陣の監督徹底等に取り組み、経営統合を進めております。しかしながら、経営環境・前提条件の変化等の理由により、当初想定した結果が得られない可能性もあり、予測される将来キャッシュ・フローの低下により、のれんの減損が必要になる等、当社グループ業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 特定業界への依存(特定製品の市況変動) 当社グループの売上の多くは、自動車業界、半導体業界、鉄鋼業界に集中しております。こうした特定業界に依存する体質を改善するため、主にアルミニウム市場を対面業界とする炭素黒鉛製品メーカー2社を買収し、ポートフォリオの分散化を図っております。しかしながら、当社グループの対面業界の景況が大幅に悪化し、ポートフォリオの分散化が十分に機能しないような場合には、売上高と利益率の低下等を通じ、当社グループ業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 有能・多様な人材の確保 当社グループの競争力と将来性は、マネジメントはもちろん、研究開発、技術、製造、販売、企画、管理等、各部門における専門的知識や技能を持った有能・多様な人材の確保・育成、定着が重要な課題となります。しかしながら、近年は人材の流動化、少子高齢化による労働人口の減少等により人材の確保に係る競争も厳しくなっております。当社グループは多様な人材の積極的な採用、働き方の柔軟性・多様性を前提とした職場環境の整備、人事制度の見直し、新たな研修制度の導入、実施等を通じて有能・多様な人材の確保・育成、定着に取り組んでおりますが、想定どおりに進まない場合や人材の社外流出を防げないような場合には、業務遂行に制約を受けることにより、当社グループ業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (3) その他のリスク ① 法令・規制への抵触 当社グループは国内外において、各種の法令・規制に則り、事業活動を行っております。グループ全体として法令遵守の徹底を図っておりますが、法規制には、商取引法、独占禁止法、労働法、証券関連法、知的財産権法、環境法、税法、輸出入関連法、刑法等に加えて、事業活動や投資を行うために必要とされる様々な政府の許認可規制等があります。今後、新たな法規制の導入や法規制の想定外の変更により、事業活動に対する制約、コストの増加等を通じ、当社グループ業績に悪影響を与える可能性があります。 また、当社グループは、法令遵守が事業活動の基盤であることを認識し、国内外の役員・従業員に対し、様々な形で法務・コンプライアンス教育を実施しておりますが、当社グループがこれらの法規制に抵触したと当局が判断した場合には、課徴金等の行政処分、刑事処分、訴訟等の対象となり、当社グループの社会的評価が低下し、当社グループ業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 会計・税制変更 当社グループが事業活動を行う国において、会計制度や税制が大きく変更され、または当社グループに不利な解釈や適用がなされたりした場合には、当社グループの業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ 知的財産権 当社グループは、知的財産を重要な経営資源と位置付け、知的財産管理に関する専門部署を設け、第三者からの知的財産権侵害の発見と保有する知的財産権の管理保護に努めております。しかしながら、見解の相違等の理由により、第三者が特許等への抵触を理由とした差止訴訟や損害賠償請求訴訟等を提起した場合や、第三者による知的財産権侵害により当社グループの競争優位性が脅かされた場合には、係争に多額の費用等が必要となる可能性や当社グループの評判、優位性を損ねる可能性があり、当社グループ業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ④ 労働災害・設備事故 当社グループは、製造業の基本である労働安全と設備事故防止に注力し、全拠点で安全最優先での事業活動に努めております。労働災害は、労働者の健康や人命に関わる重大なリスクであり、当社グループは、安全活動をグローバルで推進し、拠点毎に具体的、継続的かつ自主的な活動を安全衛生計画として組み込み、労働災害の防止と労働者の健康増進、快適な職場環境の形成等、安全衛生水準の向上に努めております。製造設備の停止や製造設備に起因する事故等の発生は、事業活動に支障をきたす重大なリスクであり、潜在的なマイナス要因を最小化するため、すべての製造設備において定期的な点検・メンテナンスを行っております。しかしながら、不測の事態や不慮の事故等により、操業の中断・縮小、施設等の損害、多額の復旧費用等により、当社グループ業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 品質・PL 当社グループは、主要な生産拠点において、品質マネジメントシステム(ISO9001)を取得し、品質管理に関する規定、規格及び作業標準等を定め、品質チェック体制を構築し、品質監査を行う等グループをあげて品質向上を継続的に取り組み、製品の品質に万全を期すよう努めております。製造物責任賠償及び一部製品の製品瑕疵に起因して被る損害については保険に加入しておりますが、予測し難い原因により重大な製品欠陥や製造物責任訴訟の提起等が発生した場合には、多額のコスト増大や、当社グループの社会的評価の低下とそれによる売上収益の減少が予想されることから、当社グループ業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ DX・情報セキュリティ 当社グループは、デジタル技術活用による製品やサービス、ビジネスプロセスの変革と、新たな価値の創出に取り組んでおります。しかし、取り組みの遅延やIoT、AI等の急速なデジタル技術の進歩に適切に対応できない場合には、当社グループの競争力が低下し、当社グループ業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループは、事業遂行に当たり様々なシステムを構築、運用するとともに、生産技術・研究開発・調達・販売等の機密情報を保有し、その重要性は非常に高まっております。当社グループでは、IT、情報システム及び情報通信ネットワークを厳格に管理し、漏洩や紛失を未然防止する対策及びセキュリティインシデント発生時に影響を最小限に抑える対策を講じております。特に、2025年に発生した個人情報漏えい事案を受け、不正ログイン防止機能導入等の情報セキュリティ強化を図り、再発防止の徹底を図っております。しかしながら、災害、ランサムウェアなどの巧妙化するサイバー攻撃等、外的要因や人為的要因等により、障害等が生じると、重要な業務やサービスの停止、機密情報・データや個人情報の盗取や漏洩等のインシデントを引き起こし、事業活動の継続に支障をきたす等、当社グループ業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)6,622字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」をいう。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行ったため、前連結会計年度との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績 当連結会計年度(2025年1月1日から2025年12月31日まで)の世界経済は、米国を中心にAI(人工知能)関連投資の拡大が継続し、景気の下支え要因となりましたが、年初の米政権交代に伴う大幅な関税引き上げや通商政策の転換により、保護主義と分断化が加速しました。主要国では、インフレ圧力が再燃する中で金融引き締めの長期化や景気減速感が強まり、地政学リスクの常態化も相まって、依然として先行き不透明な状況が続いております。 このような情勢下、当社グループにおいては2025年2月に、2030年のありたい姿とそこに到達するための取り組みを示した長期ビジョン「Vision 2030」を公表いたしました。2030年のありたい姿として、売上高5,000億円、EBITDAマージン20%、ROIC12%の実現を目指し、「抜本的な構造改革」「成長市場へのコミット」「サステナブルな価値創出」の3つの取組みに注力する方針を掲げ、黒鉛電極事業では国内生産拠点の統合や欧州子会社の売却といった構造改革を完遂し、収益基盤の強靭化に向けたコスト改善等を推進いたしました。また、スメルティング&ライニング事業については、同事業を経営企画部直轄組織とした上で、欧州事業拠点に複数名の執行役員を派遣するなど、ガバナンス体制を強化し、抜本的な構造改革案の策定を加速させております。中長期的な成長やサステナビリティの観点からは、主力のカーボンブラック事業において、タイの生産拠点移転プロジェクトを推進する一方、株式会社ブリヂストンより、タイのカーボンブラック生産拠点の買収を行ったほか、使用済タイヤ等からカーボンブラックを再生させるプロジェクトを着実に進めております。また、新規事業分野においても、環境省の助成を得て、炭素循環型社会の構築に向けた機能性固体炭素製造技術の開発・実証に取り組んでおります。 この結果、当連結会計年度の売上高は前期比7.8%減の3,229億6千万円となりました。営業利益は前期比33.3%増の258億5千万円と減収増益となりました。経常利益は前期比16.5%増の263億1千2百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は200億7千8百万円(前期純損失は564億8千5百万円)となりました。 なお、2025年12月期において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、2024年12月期に係る各数値については、暫定的な会計処理の確定の内容を反映させております。 セグメント別の経営成績は下記のとおりです。 [カーボンブラック事業] 当社の主要顧客であるタイヤメーカーにおいて生産調整等が実施されたことにより販売数量減となり、売上高・営業利益ともに前期比で減少しました。 この結果、当事業の売上高は前期比6.2%減の1,470億9千3百万円となり、営業利益は前期比39.5%減の131億3千5百万円となりました。 [ファインカーボン事業] メモリ半導体市場向け主要製品ソリッド SiC フォーカスリングの販売数量が前期比で増加したことに加え、米国・黒鉛加工会社の KBR, Inc.と MWI, Inc.の全株を取得し連結子会社化(孫会社化)した影響もあり、売上高は前期比で増加しました。一方で、パワー半導体市場の成長減速、中国市場での競争激化、および連結子会社化に伴うのれん等の償却費の増加が影響し、営業利益は前期比で減益となりました。 この結果、当事業の売上高は前期比3.9%増の559億6千9百万円となり、営業利益は前期比38.1%減の77億4百万円となりました。 [スメルティング&ライニング事業] アルミニウム製錬炉の改修需要の回復遅れと取引先の在庫調整が継続しており、アルミ電解炉用カソードの販売数量は減少しましたが、コスト削減の推進や昨年度に実施した減損処理に伴う償却費負担軽減により、営業損益は前期比大幅に改善し、黒字転換致しました。 この結果、当事業の売上高は前期比4.3%減の617億5千1百万円となり、営業利益は15億3百万円(前期営業損失は137億1百万円)となりました。 [黒鉛電極事業] インド・米国を除く主要地域での生産減速により、世界の鉄鋼生産は総じて低迷しました。また、中国からの過剰な製鋼材輸出が周辺市場の重石となっており、これに伴い電極市況も低調に推移しました。 当事業は、構造改革の一環として、日本では滋賀工場での生産を終了し、防府工場への生産集約を行いました。また、当社完全子会社であるTOKAI ERFTCARBON GmbH社の株式譲渡を行い、2025年4月より同社は当社連結から除外されております。 この結果、当事業の売上高は前期比23.0%減の375億7千3百万円となり、営業利益は23億8千9百万円(前期営業損失は35億2千9百万円)となりました。 [工業炉及び関連製品事業] 工業炉及び発熱体の主要市場であるエネルギー関連業界、電子部品業界における設備投資は引き続き停滞しました。 この結果、当事業の売上高は前期比34.1%減の107億2千8百万円となり、営業利益は前期比31.4%減の22億6千8百万円となりました。 [その他事業] 摩擦材 鉱山向けは期末にかけて国内および東南アジアにおける需要減少の影響を受けたものの、建機向けはスポット受注が増加し、二輪車向けも堅調に推移しました。 この結果、摩擦材の売上高は前期比0.1%増の79億8千4百万円となりました。 負極材 ESS(Energy Storage System)向けの需要は低迷しているものの、スポット需要が発生しました。 この結果、負極材の売上高は前期比1.6%増の17億3千1百万円となりました。 その他 不動産賃貸等その他の売上高は、前期比1.5%減の1億2千7百万円となりました。 以上により、当事業の売上高は前期比0.4%増の98億4千3百万円となり、営業利益は前期比52.9%増の6億1千7百万円となりました。 ② 財政状態 (資産の部) 当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末比205億1千5百万円増の6,640億3千3百万円となりました。 流動資産は、棚卸資産や売掛金等の減少により、前連結会計年度末比117億3千7百万円減の2,588億2千8百万円となりました。固定資産は、有形固定資産等の増加により、前連結会計年度末比322億5千3百万円増の4,052億4百万円となりました。 (負債の部) 当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末比75億9千万円減の3,111億8千7百万円となりました。流動負債は、コマーシャル・ペーパーや事業再編引当金等の減少により、前連結会計年度末比214億1千1百万円減の1,267億2千6百万円となりました。固定負債は、長期借入金や繰延税金負債等が増加したことにより、前連結会計年度末比138億2千1百万円増の1,844億6千万円となりました。 (純資産の部) 当連結会計年度末における純資産合計は、利益剰余金や為替換算調整勘定等の増加により、前連結会計年度末比281億6百万円増の3,528億4千6百万円となりました。 この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末比3.0ポイント増の47.9%となりました。 ③ キャッシュ・フロー 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末比8億8百万円減の643億2千7百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、558億7千2百万円の収入(前期比85億9千8百万円の収入の減少)となりました。 これは主として、税金等調整前当期純利益や、減価償却費等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、510億5千2百万円の支出(前期比197億2千5百万円の支出の減少)となりました。 これは主として、有形固定資産の取得による支出によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、76億8千9百万円の支出(前期は94億1千万円の収入)となりました。 これは主として、コマーシャル・ペーパーの償還や、配当金の支払等によるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の状況 a. 生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   金額(百万円)   前期比(%) カーボンブラック事業   144,457   △6.6 ファインカーボン事業   30,899   △45.1 スメルティング&ライニング事業   61,751   △4.3 黒鉛電極事業   32,384   △38.2 工業炉及び関連製品事業   9,971   △28.6 その他事業   6,876   △29.5 合計   286,340   △18.6 (注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。 2.金額は、販売価格によっております。 b. 受注実績 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 なお、工業炉及び関連製品については、受注生産を行っております。 セグメントの名称   受注高(百万円)   前期比(%)   受注残高(百万円)   前期比(%) 工業炉及び関連製品事業   13,180   +11.9   12,251   +24.6 合計   13,180   +11.9   12,251   +24.6 (注) セグメント間取引については、相殺消去しております。 c. 販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   金額(百万円)   前期比(%) カーボンブラック事業   147,093   △6.2 ファインカーボン事業   55,969   +3.9 スメルティング&ライニング事業   61,751   △4.3 黒鉛電極事業   37,573   △23.0 工業炉及び関連製品事業   10,728   △34.1 その他事業   9,843   +0.4 合計   322,960   △7.8 (注) セグメント間取引については、相殺消去しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況による分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ①  当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当連結会計年度の売上高は、黒鉛電極事業のドイツ拠点売却、カーボンブラック事業における販売価格の低下や販売数量の減少等により、前期比7.8%減の3,229億6千万円となりました。売上原価率は、スメルティング&ライニング事業におけるコスト削減の推進、並びに黒鉛電極事業における生産拠点の集約といった構造改革による操業効率の向上等により、1.7%ポイントダウンの75.3%となりました。 販売費及び一般管理費はスメルティング&ライニング事業における前連結会計年度の減損処理に伴う減価償却費やのれん償却額の減少等により、前期比12.0%減の538億9千万円となりました。この結果、営業利益は前期比33.3%増の258億5千万円となりました。 営業外収益については、為替差益の減少や持分法適用会社の連結子会社化に伴い持分法による投資利益が消失したこと等により、前期比31.9%減の44億9千4百万円となりました。営業外費用については、支払利息の増加等により、前期比18.3%増の40億3千2百万円となりました。 特別利益については、資本効率及び資産効率の向上を目的とした政策保有株式の売却等に伴う投資有価証券売却益41億9千9百万円や事業再編引当金戻入額9億3千8百万円を計上しております。特別損失については、連結子会社において減損損失3億4千8百万円を計上しております。この結果、税金等調整前当期純利益は309億1千8百万円(前期は税金等調整前当期純損失473億9千5百万円)となりました。 法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計は、前期比44.1%増の76億4千4百万円となり、また、非支配株主に帰属する当期純利益に31億9千5百万円を計上しました。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は200億7千8百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失564億8千5百万円)となりました。 また、当連結会計年度末の総資産については、流動資産は棚卸資産や売掛金等の減少により、前連結会計年度末比117億3千7百万円減の2,588億2千8百万円となり、固定資産は有形固定資産等の増加により、前連結会計年度末比322億5千3百万円増の4,052億4百万円となりました。 ② 資本の財源及び資金の流動性についての分析 a. キャッシュ・フロー キャッシュ・フローの状況については、 (1) ③ キャッシュ・フローに記載のとおりであります。 b. 財務政策 当社グループは、持続的な成長と株主価値の向上を目指し、資本効率の向上、財務健全性の維持、流動性の確保、及び金融費用の抑制を基本方針としております。 資本効率を高めつつ、事業成長を支える強固な財務基盤を確保する最適な資本構成の下でハードル・レートを考慮した資本配分を行い、収益拡大を図ります。 グループ全体の資金調達は本社が一括して行い、GCMS(グローバル・キャッシュ・マネジメント・システム)を活用することで、手元資金の効率化を追求しております。資金調達は、事業により生み出される営業キャッシュ・フローと手元資金を基本とし、これを超える投資などの外部資金需要が生じた場合には、金融機関からの借入や社債発行など負債調達を基本に、市場環境に応じた最適な調達手段を選択することとしております。 また、金利変動リスクや流動性リスクについては、リスク量のモニタリングと分析に基づき適切にコントロールし、金融費用の抑制を図っております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。重要な会計方針については、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  (1) 連結財務諸表  注記事項  (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。 連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性により、これらの見積りと異なる場合があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等  (1) 連結財務諸表 注記事項  (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

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出典

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