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日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,085.45+319ドル円158.62-2NASDAQ26,241.86+142S&P 5007,680.46+49SOX 指数11,350.08+619/2終値

DOWAホールディングス

DOWA HOLDINGS CO.,LTD.5714 · Prime · 非鉄金属

非鉄金属の総合リサイクル・製錬企業。都市鉱山から金・銀・銅などを回収し、電子材料や熱処理まで手掛ける稀有な資源循環モデル。

概要

非鉄金属総合メーカー。銅・亜鉛・貴金属の製錬・リサイクルを中核とし、電子材料・金属加工・熱処理・環境事業も手掛ける。1884年の鉱山業を起源に、都市鉱山からの資源循環モデルを強みとする。2026年3月期の連結売上高は7454億円、従業員8355人。東京証券取引所に1949年上場。

5つのコア事業で構成される事業ポートフォリオ

DOWAホールディングスは、環境・リサイクル、製錬、電子材料、金属加工、熱処理の5事業を柱とする。環境・リサイクル部門では産業廃棄物処理や土壌浄化、廃家電リサイクルを手掛け、製錬部門へ原料を供給する。製錬部門は金・銀・銅・亜鉛・白金族金属を生産し、自社リサイクル原料と海外鉱石を併用する。電子材料部門では化合物半導体ウェハやLEDエピウェハ、導電材料を製造。金属加工部門は銅合金板条や黄銅棒、回路基板を供給。熱処理部門は自動車部品向けの熱処理加工と工業炉の製造販売を行う。これらの事業は相互に連関し、リサイクル原料の内部循環や高純度素材の自社活用を通じてシナジーを生む。

収益を左右する非鉄金属相場と為替変動

2026年3月期の連結売上高は前年比9.8%増の7454億円、営業利益は6.1%増の342億円だった。好調の要因は金・銀・白金族金属の平均価格上昇にある。一方、亜鉛生産量は減少し、製錬原料の購入条件悪化がコスト増を招いた。為替については、円安ドル高が第3四半期に進行し、ヘッジ取引評価損失を計上したが、期末に向け貴金属価格下落で影響は縮小した。部門別では製錬部門の売上高が37%増の3648億円に拡大したが、営業利益は34%減の70億円にとどまった。電子材料部門は半導体向け近赤外LEDの量産開始があったものの、売上高は36.6%減の1046億円と苦戦した。

国内外84社の子会社と14社の関連会社からなるグループ

グループは持株会社であるDOWAホールディングス傘下に84の連結子会社と14の持分法適用関連会社を擁する。環境・リサイクル部門では、国内にエコシステム花岡、エコシステムリサイクリングなど20社超、海外にタイのEastern Seaboard Environmental ComplexやインドネシアのPT Prasadha Pamunah Limbah Industriなどを配置。製錬部門は秋田製錬、小坂製錬、日本ピージーエムのほか、米国・欧州・アジアに現地法人を持つ。電子材料部門はDOWAエレクトロニクスを中心に岡山・秋田に拠点。金属加工部門は中国・タイ・メキシコに生産会社を設ける。熱処理部門は米国・タイ・インドネシアなどで熱処理加工と炉の製造を展開する。グループ全体で金属資源の調達・加工・リサイクルを一貫する体制を築く。

都市鉱山を活かした循環型ビジネスモデル

同社の競争力の源泉は「循環型ビジネスモデル」にある。使用済み電子基板や自動車触媒、廃家電などから貴金属やレアメタルを回収し、自社製錬所で精製して再び製品化する。これにより資源輸入依存度を低減し、環境負荷を抑える。例えば小坂製錬では自動車シュレッダーダストから金属と蒸気を回収する炉を2002年に設置、秋田製錬では亜鉛製錬と同時に硫酸を副生する。また、土壌浄化事業では自社のリサイクル技術を応用した低コスト浄化を強みとする。2025年度からの中期計画では「循環のクオリティを追求する」を掲げ、複合的かつ長期的な資源循環を目指す。このモデルは創業140年以上の歴史の中で培われ、現在ではグループ全体の基本戦略となっている。

業界の中での役割は非鉄金属製錬・リサイクル事業者、電子材料・熱処理加工サービス提供者にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
7,454億円
営業利益
342億円
営業利益率
4.6%
純利益
625億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01環境・リサイクル主力

産業廃棄物・一般廃棄物の処理、土壌浄化、資源リサイクル(廃家電・廃自動車など)を手掛ける。廃棄物から有用金属を回収し、自社製錬部門へ原料を供給する国内最大級のリサイクルネットワーク。

国内最大級のリサイクルネットワーク

主要顧客製造業、自治体

主な製品・サービス3
廃棄物処理・リサイクルサービス
工場・オフィスなどから排出される廃棄物の収集・運搬・中間処理・リサイクルをワンストップで提供。焼却・破砕・選別などを通じて資源化する。
土壌浄化サービス
汚染土壌の分析・掘削・浄化処理・埋め戻しまでを総合的に実施。自社のリサイクル技術を活用した低コスト浄化が強み。
資源リサイクル(貴金属・レアメタル回収)世界シェア上位
使用済み電子基板や触媒などから金・銀・プラチナ・パラジウム等を高効率で回収。自社製錬所で精製し、製品として販売。

02製錬(非鉄金属)主力

金・銀・銅・鉛・亜鉛・プラチナ族金属など非鉄金属の製錬・精製を実施。自社リサイクル部門から発生する原料(都市鉱山)と海外鉱石を併用し、高純度金属を生産する。世界有数の亜鉛一貫製錬拠点を有する。

主な製品・サービス5
金地金・銀地金
自社製錬所で精製された純度99.99%以上の金・銀インゴット。電子材料や宝飾・投資向けに供給。
電気銅
銅精鉱やリサイクル原料から電解採取した純銅。配線材・電子部品の原料として幅広く利用。
亜鉛・亜鉛合金国内シェア上位
亜鉛地金およびダイカスト用亜鉛合金。自動車部材や建材向け。国内シェア上位。
プラチナ・パラジウム・ロジウム
自動車触媒等からのリサイクル原料を精製した白金族金属。環境・触媒用途に供給。
硫酸
製錬工程で副生する硫酸。化学工業・肥料・金属処理等の広範な産業向けに販売。

03電子材料準主力

高純度金属材料、化合物半導体ウェハ(GaAs・GaN等)、LEDエピウェハ、導電性ペースト・磁性材料・電池材料などを製造。自社の製錬・リサイクル技術を活かした高純度素材が強み。

主な製品・サービス5
化合物半導体ウェハ(GaAs・GaN等)
ガリウムヒ素や窒化ガリウムのエピタキシャルウェハ。高周波デバイス・パワーデバイス・LED向けに供給。
LEDエピウェハ
青色・白色LED向けのエピタキシャル基板。照明・ディスプレイ用途で需要拡大中。
導電材料(銀ペーストなど)
太陽電池電極用銀ペースト、各種導電性接着剤。自社銀原料を活かした高機能品。
電池材料(リチウムイオン二次電池用など)
正極材料や電解質向け高純度金属化合物。車載・蓄電池向け。
磁性材料・還元鉄粉
軟磁性粉・還元鉄粉。インダクタ・トランス・電磁波吸収体等に使用。

04金属加工準主力

銅・黄銅・銅合金の板条、黄銅棒、回路基板の製造販売およびめっき加工サービス。自動車・電子機器・建築用途向けに精密加工品を供給する。

主な製品・サービス4
銅・銅合金板条
リードフレーム・コネクタ・端子など電子部品向け薄板、および建築・工業用厚板。高精度な厚み制御が特徴。
黄銅棒
切削加工に適した黄銅棒(快削黄銅)。バルブ・継手・水道部品等に使用。
回路基板
プリント配線板(PCB)。電子機器の実装基板として多層・高密度品まで対応。
めっき加工サービス
金・銀・銅・ニッケルなど各種めっき処理。電子部品・コネクタ向け表面処理を一貫受託。

05熱処理準主力

自動車部品・産業機械部品向けの金属熱処理(焼入・焼戻・浸炭・窒化等)および表面処理加工。熱処理炉の製造・販売・メンテナンスも手掛ける国内有数の熱処理専業グループ。

国内トップクラスの熱処理ネットワーク

主な製品・サービス3
熱処理加工サービス
金属部品の強度・耐摩耗性向上のための熱処理(浸炭焼入・高周波焼入・真空熱処理等)をワンストップで提供。
表面処理加工
ショットブラスト・窒化・DLCコーティング等の表面改質処理。自動車部品の耐久性向上に寄与。
熱処理設備(工業炉)
バッチ式・連続式の熱処理炉および付帯設備の設計・製造・販売・メンテナンス。自社工場での運用ノウハウを活かす。

06その他事業副次

不動産賃貸、プラント建設、土木建築、技術開発支援、物流等のグループ内サービスおよび外部向け事業を展開。グループ全体のインフラを支える。

製品と技術

金・銀・亜鉛から白金族までの非鉄金属製錬製品

製錬部門は秋田製錬や小坂製錬を中核に、金地金(純度99.99%以上)、銀地金、電気銅、亜鉛地金・亜鉛合金、プラチナ・パラジウム・ロジウムなどの白金族金属を生産する。原料は自社リサイクル部門から供給される都市鉱山由来のスクラップと、海外からの鉱石を併用。亜鉛は国内シェア上位の一貫製錬拠点で製造され、自動車部材や建材向けに販売される。製錬工程で副生する硫酸は化学工業や肥料向けに供給される。貴金属は電子材料や宝飾、投資需要に対応する。

化合物半導体ウェハとLEDエピウェハの電子材料

電子材料部門では、DOWAセミコンダクター秋田がガリウムヒ素(GaAs)や窒化ガリウム(GaN)のエピタキシャルウェハを製造。高周波デバイスやパワーデバイス向けに供給する。DOWAエレクトロニクス岡山では青色・白色LED用のエピウェハを生産し、照明・ディスプレイ用途で需要を獲得。また、DOWAハイテックでは太陽電池電極用銀ペーストやリチウムイオン二次電池向け正極材料などを手掛ける。自社の製錬技術で高純度化した原料を用いることが競争力の源泉となっている。

銅合金板条や黄銅棒、回路基板の金属加工品

金属加工部門のDOWAメタルテックは、リードフレームやコネクタ向けの銅・銅合金薄板を高精度な厚み制御で製造。黄銅棒は快削性に優れ、バルブや継手に使われる。DOWAメタルは伸銅品の老舗で、建築用厚板も手掛ける。回路基板はDOWAパワーデバイスが多層高密度品まで対応。また、金・銀・銅・ニッケルめっきなどの表面処理サービスも提供し、電子部品メーカー向けに一貫加工を実現する。中国やタイ、メキシコに生産拠点を持ち、グローバルに供給する。

熱処理加工と工業炉の一貫サービス

熱処理部門はDOWAサーモテックを中心に、自動車部品や産業機械向けの浸炭焼入・高周波焼入・真空熱処理などを提供する。表面処理としてショットブラストやDLCコーティングも行う。さらに、子会社のDOWAサーモエンジニアリングは熱処理炉の設計・製造・販売・メンテナンスを手掛け、自社工場で培ったノウハウを設備に反映する。米国、タイ、インドネシア、メキシコなど海外でも熱処理加工と炉の製造を展開し、顧客の現地調達ニーズに応える。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

非鉄金属のなかでの位置

会社が挙げる強い分野

  • 世界シェア上位資源リサイクル(貴金属・レアメタル回収)貴金属リサイクル分野で国内トップクラス環境・リサイクル
  • 国内シェア上位亜鉛・亜鉛合金亜鉛製錬で国内トップクラスの生産量製錬(非鉄金属)
  • 環境・リサイクル国内最大級のリサイクルネットワーク
  • 熱処理国内トップクラスの熱処理ネットワーク

有価証券報告書(2026/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。

非鉄大手、リサイクル強みで内需依存

非鉄金属業界において、主要プレーヤーであるJX金属や中外鉱業と並ぶ存在。売上高は7,000億円規模で、銅や亜鉛などの精錬に加え、リサイクル事業を強みとする。直近の営業利益率は4%台と、JX金属の高収益体質と比較するとやや低いが、安定した内需向け供給基盤を持つ。公開情報からは海外展開の詳細は不明だが、国内需要に支えられた事業構造で、市況変動の影響を受けにくい面がある。一方で、非鉄市況の下落やエネルギーコスト上昇に伴う収益変動リスクは否めない。中外鉱業と比べると規模は大きく、リサイクル技術で差別化を図る。

強み

  • 非鉄金属のリサイクルで高い技術を持ち、資源循環に貢献。安定した原料調達が可能。
  • 国内の需要家に安定供給。内需依存で海外市況の影響を緩和し、収益の安定化に寄与。
  • 銅、亜鉛、貴金属など多岐にわたる金属を扱い、需要変動に柔軟に対応。
  • 売上高7,000億円規模で、バランスシートが強固。研究開発投資を継続可能。

課題

  • 営業利益率が4%台と低く、同業他社と比較して収益力の改善が課題。
  • 海外展開が限定的で、成長余地を掴み切れていない可能性。
  • 原材料やエネルギー価格の高騰が収益を圧迫するリスクがある。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

金属・ガラスの時価総額近傍。太字がDOWAホールディングス

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
15411JFEホールディングス1.2兆円17.6倍
25406神戸製鋼所8,052億円8.5倍
35444大和工業7,694億円12.1倍
45711三菱マテリアル7,028億円17.2倍
55901東洋製罐グループホールディングス6,967億円12.6倍
65714DOWAホールディングス5,820億円8.9倍
75631日本製鋼所5,255億円27.0倍
85471大同特殊鋼4,837億円13.8倍
95463丸一鋼管4,362億円14.7倍
105741UACJ4,138億円
115214日本電気硝子4,137億円13.5倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(金属・ガラス)に従っています。

会社の歴史

沿革 40件

藤田組による鉱山創業から株式会社設立まで(1884年~1937年)

1884年、藤田組が明治政府から秋田県小坂鉱山の払い下げを受けたことが事業の始まりである。1898年には黒鉱乾式製錬を、1902年には自溶製錬を開始し、銅や鉛の生産を本格化。1919年には豊崎圧延工場を設置し金属加工に進出、1928年に同工場を子会社化し伸銅事業を独立させた。1937年には合名会社藤田組と藤田鉱業の合併により株式会社藤田組を設立。この間、水力発電所の建設や岡山の児島湾干拓など多角化も進めた。創業期から鉱山開発と製錬技術の蓄積が、後のリサイクル事業の基盤となった。

戦後再編と上場、非鉄金属専業への転換(1944年~1949年)

1944年、本店を大阪から東京へ移転。終戦直後の1945年12月、商号を同和鉱業株式会社に変更した。1949年7月には東京証券取引所に株式を上場し、資本市場から資金調達が可能となる。戦後の混乱期にあって、企業形態を鉱業中心から非鉄金属の総合メーカーへと方向転換する第一歩となった。この時期に経営基盤を固め、後の事業拡大の準備が整えられた。

製錬・加工の拡大と新事業への着手(1953年~1977年)

1953年に岡山製錬所を設置し、銅・亜鉛製錬の生産能力を増強。1958年には東京熱処理工業を子会社化し熱処理事業に参入した。1965年には同和鉄粉工業を設立し、還元鉄粉の製造を通じて電子材料分野へ進出。1971年には臨海型亜鉛製錬所として秋田製錬を設立、翌年秋田工場を稼働させた。1973年には貴金属化成品メーカーの横沢化学工業を子会社化し、貴金属精製技術を獲得。1977年には岡山砿油を設立し環境・リサイクル事業を開始した。この間、製錬・加工の垂直統合と、リサイクルへの布石が打たれた。

電子材料と環境リサイクルの本格化(1982年~2000年)

1982年、半導体材料研究所を設置し化合物半導体ウェハの研究開発を開始。1983年には岡山製錬所で磁気記録材料の生産を始めた。1987年に同和クリーンテックス(現エコシステム秋田)を設立、廃棄物処理ネットワークを構築。1989年には銅製錬部門を小坂製錬として分社化し、同時に同ケミ興産を設立。1991年には日本ピージーエムを設立し白金族金属リサイクルに特化。1994年にはメキシコでティサパ亜鉛鉱山の操業を開始し海外資源開発にも進出した。1999年にはエコリサイクルを設立し家電リサイクル事業を開始。2000年には日本パールを子会社化し関東地区の廃棄物処理基盤を強化した。

持株会社体制への移行とグローバル展開(2006年)

2006年3月、本社を東京都千代田区外神田(秋葉原)に移転。同年10月、持株会社制を導入し商号を同和鉱業からDOWAホールディングス株式会社に変更。同時に5つのコア事業を会社分割により各事業会社に承継した(DOWAエコシステム、DOWAメタルマイン、DOWAエレクトロニクス、DOWAメタルテック、DOWAサーモテック)。同年11月には熱処理会社のセムを子会社化。これによりグループ経営の効率化と事業の独立性が高まり、海外展開も加速した。以降、中国・東南アジア・北米での生産拠点拡充やリサイクル事業の国際展開が進められている。

年表40件を開く

1880年代

  • 1884年9月創業藤田組が明治政府から小坂鉱山の払い下げを受ける ――― (創業)

1890年代

  • 1897年6月小坂の銚子第一発電所で水力発電を開始
  • 1898年1月小坂で黒鉱乾式製錬の操業を開始
  • 1899年5月岡山の児島湾干拓事業に着手

1900年代

  • 1902年6月小坂で黒鉱自溶製錬の操業を開始

1910年代

  • 1919年3月豊崎圧延工場を設置し、金属加工事業を開始

1920年代

  • 1928年4月豊崎圧延工場を子会社として独立させ、㈱豊崎伸銅所(現・DOWAメタル㈱)を設立

1930年代

  • 1937年3月創業合名会社藤田組と藤田鉱業株式会社の合併により株式会社藤田組を設立 ――― (設立)

1940年代

  • 1944年2月本店を大阪から東京へ移転
  • 1945年12月商号変更商号を同和鉱業株式会社に変更
  • 1949年7月上場東京証券取引所に株式を上場

1950年代

  • 1953年8月岡山製錬所(現・DOWAエレクトロニクス岡山㈱)を設置
  • 1958年1月M&A東京熱処理工業㈱を子会社化し、熱処理事業を開始

1960年代

  • 1965年11月同和鉄粉工業㈱(現・DOWA IPクリエイション㈱)を設立し、電子材料事業を開始

1970年代

  • 1971年2月臨海型亜鉛製錬所の秋田製錬㈱を設立
  • 1972年11月秋田工場(現・秋田製錬㈱)を設置
  • 1973年10月M&A貴金属化成品メーカーの横沢化学工業㈱(現・DOWAハイテック㈱)を子会社化
  • 1977年10月岡山砿油㈱を設立し、環境・リサイクル事業を開始

1980年代

  • 1982年8月半導体材料研究所(現・DOWAセミコンダクター秋田㈱)を設置
  • 1983年6月M&A日本弁柄工業㈱(現・DOWAエフテック㈱)を子会社化
  • 1983年9月岡山製錬所(現・DOWAエレクトロニクス岡山㈱)で磁気記録材料の生産を開始
  • 1987年2月同和クリーンテックス㈱(現・エコシステム秋田㈱)を設立
  • 1989年3月創業米国事務所としてDOWA INTERNATIONAL CORPORATIONを設立
  • 1989年4月同ケミ興産㈱(現・エコシステムリサイクリング㈱)を設立
  • 1989年5月銅製錬部門の小坂製錬所を分社化し、小坂製錬㈱を設立

1990年代

  • 1991年3月㈱日本ピージーエムを設立し、白金族金属リサイクル事業を開始
  • 1992年12月塩尻工場(現・DOWAパワーデバイス㈱)で金属-セラミックス基板の製造を開始
  • 1993年7月岡山砿油㈱を直轄化し、岡山クリーンワークス(現・エコシステム山陽㈱)を設置
  • 1994年10月メキシコで亜鉛鉱山(ティサパ鉱山)の操業を開始
  • 1997年7月創業DOWA THT AMERICA, INC.を設立し、米国で熱処理事業を開始
  • 1999年7月㈱エコリサイクルを設立し、家電リサイクル事業を開始

2000年代

  • 2000年6月M&A日本パール㈱(現・エコシステム千葉㈱)を子会社化し、廃棄物処理事業が関東地区に本格進出
  • 2002年4月小坂製錬㈱に金属・蒸気回収炉(現・エコシステム小坂㈱)を設置し、自動車シュレッダーダスト処理事業を開始
  • 2002年11月創業同和金属材料(上海)有限公司を設立し、中国で金属加工事業を開始
  • 2003年7月花岡鉱業㈱(現・エコシステム花岡㈱)において、国内第1号の汚染土壌浄化施設の認定を取得
  • 2003年12月創業蘇州同和資源綜合利用有限公司を設立し、中国で環境・リサイクル事業を開始
  • 2004年12月小坂製錬㈱において、管理型最終処分場(現・グリーンフィル小坂㈱)を竣工
  • 2006年3月本社を東京都千代田区外神田(秋葉原)に移転
  • 2006年10月持株会社制を導入し、商号を「同和鉱業株式会社」から「DOWAホールディングス株式会社」へ変更 5つのコア事業部門(環境・リサイクル、製錬、電子材料、金属加工、熱処理)は会社分割により、各事業会社(DOWAエコシステム㈱、DOWAメタルマイン㈱、DOWAエレクトロニクス㈱、DOWAメタルテック㈱、DOWAサーモテック㈱)へ承継
  • 2006年11月M&A熱処理加工事業を営む㈱セムを子会社化

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は3つの方針を掲げている。そのうち4項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 営業利益2027年度まで470億円
  • 経常利益2027年度まで600億円
  • ROA(総資産経常利益率)2027年度まで9%
  • ROE(自己資本当期純利益率)2027年度まで10%

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    循環のクオリティの追求

    複合的な循環(未利用廃棄物の資源化)と長期的な循環(高機能製品による製品寿命延伸)の2要素で構成される「循環のクオリティ」を高め、資源循環ビジネスを進化させる。

  2. 02

    コア事業の強化・成長

    5つのコア事業(製錬、環境・リサイクル、電子材料、金属加工、熱処理)それぞれの競争優位性を活かし、技術や知見を複合的に活用して成長を目指す。

  3. 03

    価値の創出と変動抑制

    成長事業の強化、新規事業・製品の開発、資本効率の向上、リスク低減などの施策を推進し、企業価値を持続的に高める。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で8,355人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は831万円で、9期前と比べて+0.5%平均年齢は43.3歳、平均勤続年数は15.7年。

単体の従業員がグループ全体の1割に満たないため、平均年収は持株会社の本社勤務者の数値です。グループ全体の水準とは異なります。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月6,225
2018年3月6,468
2019年3月82844.117.66,680
2020年3月78644.017.36,986
2021年3月79443.817.17,258
2022年3月80843.316.37,394
2023年3月86644.016.97,569
2024年3月83943.216.57,801
2025年3月80742.915.88,076399
2026年3月83143.315.78,355409

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率3.7%
縦線は目安の30%
男性育休取得率82.9%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)66.1%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社43(国内 30 / 海外 13、うち連結子会社 18) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位9)
小坂製錬所 — 秋田県鹿角郡小坂町222億円
製錬
飯島製錬所 — 秋田県秋田市163億円
製錬
本社工場 — West Java, Indonesia116億円
環境・リサイクル
本社工場 — 千葉県 袖ヶ浦市8,465百万円
環境・リサイクル
本社工場 — 静岡県 磐田市8,272百万円
金属加工
本社工場 — 岡山県 久米郡 美咲町7,114百万円
環境・リサイクル
本社工場 — 秋田県 大館市5,090百万円
環境・リサイクル
本社 — 東京都千代田区4,807百万円
全社・その他
本社工場 — East Java, Indonesia4,354百万円
環境・リサイクル
主な関係会社
  • 国内
    DOWAエコシステム㈱
    東京都千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    エコシステムリサイクリング㈱
    埼玉県本庄市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    エコシステム山陽㈱
    岡山県久米郡 美咲町 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    エコシステム千葉㈱
    千葉県袖ヶ浦市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    エコシステムジャパン㈱
    東京都千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    WASTE MANAGEMENT SIAM LTD.1
    Bangkok, Thailand · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    MODERN ASIA ENVIRONMENTAL HOLDINGS PTE. LTD.1
    Tuas, Singapore · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    PT DOWA ECOSYSTEM INDONESIA 1
    East Java, Indonesia · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    PT Prasadha Pamunah Limbah Industri
    West Java, Indonesia · 連結子会社
    議決権95.0%
  • 海外
    GOLDEN DOWA ECO-SYSTEM MYANMAR CO., LTD.1
    Yangon, Myanmar · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    DOWAメタルマイン㈱1
    東京都千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    秋田製錬㈱1
    秋田県秋田市 · 連結子会社
    議決権100.0%
残りのグループ会社31社を開く
  • 小坂製錬㈱1秋田県鹿角郡 小坂町100%
  • ㈱日本ピージーエム2秋田県鹿角郡 小坂町60%
  • DOWA METALS & MINING ALASKA LTD.1British Columbia, Canada100%
  • DOWAエレクトロニクス㈱東京都千代田区100%
  • DOWAハイテック㈱埼玉県本庄市100%
  • DOWAセミコンダクター秋田㈱秋田県秋田市100%
  • DOWAメタルテック㈱東京都千代田区100%
  • DOWAメタル㈱静岡県磐田市100%
  • DOWAメタニクス㈱静岡県磐田市100%
  • 豊栄商事㈱2千葉県千葉市100%
  • 新日本ブラス㈱2千葉県旭市100%
  • 同和金属材料(上海)有限公司中国上海市100%
  • DOWA METALTECH (THAILAND) CO., LTD.Chachoengsao, Thailand100%
  • DOWAサーモテック㈱2愛知県名古屋市100%
  • DOWAサーモエンジニアリング㈱ 2愛知県名古屋市100%
  • HIGHTEMP FURNACES LTD.2Karnataka, India97%
  • DOWA興産㈱1岡山県岡山市100%
  • DOWAマネジメントサービス㈱1東京都千代田区100%
  • 秋田工営㈱1秋田県大館市100%
  • DOWAテクノロジー㈱東京都千代田区100%
  • その他51社
  • 光和精鉱㈱福岡県北九州市50%
  • ㈱アシッズ東京都港区50%
  • MINERA TIZAPA,S.A.DE C.V.Coahuila, Mexico39%
  • ARRENDADORA MINERA ZACAZONAPAN, S.A. DE C.V.Coahuila, Mexico39%
  • MINERA PLATA REAL, S. DE R.L. DE C.V.Mexico City, Mexico30%
  • OPERACIONES SAN JOSÉ DE PLATA, S. DE R.L. DE C.V.Mexico City, Mexico30%
  • 京都エレックス㈱京都府京都市50%
  • TDパワーマテリアル㈱山口県周南市35%
  • 日本鋳銅㈱東京都港区30%
  • 日本アンホ火薬製造㈱東京都港区29%
国際子会社 (GLEIF登録 2社)
  • JPDOWAサーモテック株式会社
  • JPDOWAメタルマイン株式会社

国際的な法人識別子 (LEI) の親子関係データ。金融取引を行う子会社が中心で、全子会社の一覧ではありません。

公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    NEDO先導研究プログラムエネルギー・環境新技術先導研究プログラムワイル磁性体を用いた熱発電デバイスの研究開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2019-09-20
    165万円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は7,454億円営業利益342億円前期と比べると増収増益で、売上が+9.8%、利益が+6.2%。

売上高
+9.8%
7,454億円
営業利益
+6.2%
342億円
純利益
+130.6%
625億円
営業利益率
4.6%
前期比 -0.2%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高9,410億円7,454億円
営業利益530億円342億円
純利益570億円625億円
1株あたり配当¥338¥338

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は2,534億円、営業利益は247億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+32.7%、営業利益は+238.4%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q1,872−23
2024年1Q1,910733.879
2024年2Q1,798703.953
2024年3Q1,809844.6108
2024年4Q1,65539
2025年2Q3,5262156.1205
2025年4Q3,2611073.366
2026年2Q3,1721183.7136
2026年4Q4,2822245.2489
2027年1Q2,5342479.7235

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は4,194億円から7,454億円へ1.8倍に増えた。直近期の営業利益率は4.6%。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月4,194273152
2014年3月4,440351233
2015年3月4,642420265
2016年3月4,066351218
2017年3月4,105365262
2018年3月4,548364247
2019年3月4,529243150
2020年3月4,851290174
2021年3月5,880372218
2022年3月8,318761510
2023年3月7,801555250
2024年3月7,172447279
2025年3月6,7873224364.7271
2026年3月7,4543425434.6625

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高7,454億円のうち、営業利益として残るのは342億円4.6%。営業外の損益と税金を反映した純利益は625億円、売上の8.4%にあたる。営業利益率は業種中央値5.8%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金87.9%6,551億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金7.5%561億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益4.6%342億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
12.1%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比1.2pt
4.6%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+4.4pt
8.4%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+6.4pt
14.6%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
7.9%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
3.2%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが52億円、投資CFが121億円で、差し引きのフリーCFは173億円この組み合わせは資産整理型にあたる。本業の稼ぎに加えて資産売却でも現金を作り、負債返済や還元に充てている。事業の入れ替え局面期末の手元現金は493億円で、売上の0.8ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月350−194−15015661
2014年3月302−187−12311558
2015年3月383−203−16918080
2016年3月458−235−112223189
2017年3月294−260−7234151
2018年3月111−340241−229165
2019年3月376−510159−134190
2020年3月551−378−66173302
2021年3月−31−229116−260173
2022年3月599−113−312486357
2023年3月507−303−198204378
2024年3月1,186−263−592923730
2025年3月128−414−41−286412
2026年3月52121−100173493

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は7,945億円。このうち返さなくてよい自己資本が4,746億円で、自己資本比率は57.3%(業種中央値53.7%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月3,4981,4242,07438.2
2014年3月3,5871,6701,91744.1
2015年3月3,7921,9561,83649.4
2016年3月3,6442,0341,61053.5
2017年3月4,0462,2781,76854.2
2018年3月4,5652,4782,08752.3
2019年3月4,9472,4622,48548.0
2020年3月5,1252,5822,54348.4
2021年3月5,9852,7673,21844.4
2022年3月6,5733,2863,28747.7
2023年3月6,5533,6062,94752.6
2024年3月6,3283,8882,44059.0
2025年3月6,7354,1602,57559.1
2026年3月7,9454,7463,19857.3

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
512億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
3,526億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
717億円
在庫として抱えている分
負債合計
3,198億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
77
/ 100
安定性自己資本比率38 / 40
収益力営業利益率9 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

非鉄金属 32社との比較

同じ非鉄金属の企業と並べると、いちばん上に来るのはROE32社中11位あたり、逆に低いのは営業利益率32社中21位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
14.6%/中央値 8.2%
P25 6.1%P75 15.4%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
4.6%/中央値 5.8%
P25 3.8%P75 9.7%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
57.3%/中央値 53.7%
P25 41.3%P75 57.9%
売上成長率前期からの売上の伸び
9.8%/中央値 9.0%
P25 5.3%P75 17.1%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
3.6%/中央値 2.1%
P25 0.8%P75 3.7%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥9,389で、1年前と比べて+84.9%過去52週の値幅のなかでは58%の位置にある。

¥9,389-8.0%1ヶ月+14.5%1年+84.9%時価総額5,820億円
過去52週の値幅
安値¥5,216高値¥12,380

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)8.9倍
PER (会社予想)9.7倍
PBR1.21倍
配当利回り3.60%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は直近1ヶ月で+18.5%と急伸し、年初来でも+102.5%と大幅高です。25日移動平均線(8795円)を約15%上回る強い上昇トレンドにあり、RSIは80.9と買われ過ぎを示しています。52週高値12380円には約18%の距離ですが、8月7日に出来高172万株超と急増して以降、高水準の商いが継続しており、資金流入が続いています。ただし、RSIの過熱感から短期的な調整リスクも意識される局面です。中期的には75日線(9338円)を上回る動きが続き、上昇基調は崩れていません。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 76/100)

PER9.64倍は業界平均22.44倍を大きく下回り、予想PER10.5倍と割安感。PBR1.3倍も平均2.06倍を下回る。ROE14.63%は高く、配当利回り3.34%は平均2.27%を上回り、配当性向53.39%は適正。非鉄金属市況の変動リスクがあるが、総合的に割安で配当も魅力的。

指標この会社業種平均
PER (実績)8.9倍22.2倍
PER (予想)9.7倍
PBR1.21倍2.02倍
ROE14.6%12.0%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

非鉄金属市況とリサイクル需要の両面に依存する収益構造が投資論点の中心。強気派は、脱炭素やEV普及に伴う銅や貴金属など非鉄金属の需要増加と、資源循環型社会への移行によるリサイクル事業の成長性を評価。一方、弱気派は、金属価格変動への業績感応度の高さや、世界的な景気減速による需要下振れリスクを懸念。また、同業他社との競争や環境規制の強化が収益を圧迫する可能性も指摘される。

プラスに働く材料7
  • 非鉄金属需要の拡大

    脱炭素やEV化で銅やレアメタル需要が構造的に増加

  • リサイクル事業の成長

    資源循環ニーズの高まりで都市鉱山ビジネスが拡大

  • 業績回復の期待

    2026/3期の純利益が前期比2.3倍の見込み

  • 純利益予想625億円で前期比2.3倍の増益決算発表後影響

    2026年3月期純利益予想625億円は前期271億円から約354億円増

  • 売上高7454億円と前期比9.8%増収決算発表後影響

    売上高は前期6787億円から667億円増の7454億円

  • 実績PER8.7倍・PBR1.19倍の割安修正継続影響

    ROE14.63%に対しPBR1.19倍。予想PER9.5倍も割安圏

  • 配当利回り3.7%の高い株主還元継続影響

    時価総額5664億円×3.7%で総配当約210億円に相当

マイナスに働く材料7
  • 金属市況変動リスク

    非鉄金属価格下落が収益を直撃する脆弱性

  • 景気減速の影響

    世界経済の減速で金属需要が下振れする懸念

  • 競争激化

    同業他社のリサイクル事業参入で競争が激化

  • 営業利益率4.59%と低収益構造決算発表後影響

    売上高7454億円に対し営業利益342億円、利益率4.59%

  • 原燃料高で営業利益が約22%減継続影響

    売上高の1%コスト増で約75億円減益、営業利益342億円の22%

  • 外国人保有41.1%と高く売り圧力継続影響

    外国人持分比率41.12%。リスクオフ局面で売りが出やすい

  • 過去1年で88.5%上昇の反動不定影響

    1年間で88.46%上昇、高値警戒感と利益確定売り

次の決算で確かめる点
金属価格(銅・亜鉛など)
業績が金属市況に敏感で、価格動向が利益に直結するため
リサイクル事業の処理量
リサイクル需要の実勢と事業拡大の度合いを測る
為替レート
海外取引が多く、円安が利益を押し上げる可能性

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり338で、前期から+145.3%いまの株価に対する利回りは3.60%。増配か配当維持が2年続いている。

年間配当
¥338
1株あたり
配当利回り
3.60%
いまの株価に対して
配当性向
53.4%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
2年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月9056.1
2018年3月900.047.6
2019年3月900.046.1
2020年3月900.079.5
2021年3月955.6833.6
2022年3月13036.864.4
2023年3月1300.036.3
2024年3月1300.057.8
2025年3月15015.457.4
2026年3月368145.353.4

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥338

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ10,788人。区分でいちばん多いのは外国法人41.1%。グループ会社や銀行などの安定株主が42.8%を占め、残る57.2%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
外国法人35.033.339.241.342.841.1
金融機関47.348.443.342.139.839.0
個人・その他10.09.89.99.39.611.9
自己株式3.03.03.03.03.04.6
証券会社1.82.62.12.02.34.2
事業法人5.95.85.45.35.03.8
外国人個人0.00.00.00.00.50.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)18.07
02株式会社日本カストディ銀行(信託口)9.20
03STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(株式会社みずほ銀行決済営業部)6.81
04NORTHERN TRUST CO. (AVFC) RE SILCHESTER INTERNATIONAL INVESTORS INTERNATIONAL VALUE EQUITY TRUST(香港上海銀行東京支店)3.49
05NORTHERN TRUST CO. (AVFC) RE U.S. TAX EXEMPTED PENSION FUNDS(香港上海銀行東京支店)2.71
06STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505103(株式会社みずほ銀行決済営業部)1.74
07STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505223(株式会社みずほ銀行決済営業部)1.72
08藤田観光株式会社1.61
09日本生命保険相互会社1.49
10NORTHERN TRUST CO. (AVFC) RE NON TREATY CLIENTS ACCOUNT (香港上海銀行東京支店)1.43

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近2
  • 2026-06-02
    シルチェスター・インターナショナル・インベスターズ・エルエルピー (Silchester International Investors LLP)
    新規の大量保有報告
    5.80%
    -1.18pt
  • 2026-05-18
    シルチェスター・インターナショナル・インベスターズ・エルエルピー (Silchester International Investors LLP)
    新規の大量保有報告
    6.98%
    -1.05pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+1942%、1株純資産は14期で+1606%。直近期のROEは14.6%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月5145112.314.3139.6
2014年3月3942,67416.010.9116.9
2015年3月4483,16215.411.566.4
2016年3月3693,29311.48.538.0
2017年3月4423,70512.69.156.1
2018年3月4174,03510.89.147.6
2019年3月2534,0086.314.446.1
2020年3月2944,1917.29.679.5
2021年3月3684,4658.512.6833.6
2022年3月8575,26817.66.564.4
2023年3月4215,7957.610.136.3
2024年3月4686,2657.811.457.8
2025年3月4566,6907.010.257.4
2026年3月1,0507,70214.68.353.4

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

14名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は14名。2026/3期の役員報酬は総額515百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約8倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
関口明代表取締役 社長執行役員 CEO6510,400
飛田実取締役 副社長執行役員 CIRO666,100
菅原章取締役 常務執行役員 CTO657,300
片桐敦取締役 常務執行役員 CHRO636,700
細野浩之取締役 常務執行役員 CFO635,400
小泉淑子取締役82
佐藤公生取締役67
柴山敦取締役55
山口純子取締役70
木村鋭監査役(常勤)63
堤あづさ監査役(常勤)53100
大庭浩一郎監査役(非常勤)63
残りの役員2名を開く
氏名役職年齢
小室真吾監査役(非常勤)65
成瀬健太郎50

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円株式報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)62161343238264
社外取締役811311314
監査役1202020

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容2,257字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループは、当社、子会社84社及び関連会社14社で構成されており、環境・リサイクル事業、製錬事業、電子材料事業、金属加工事業、熱処理事業及びこれらに付帯する事業を営んでいます。 当社グループの事業における位置付け及びセグメントとの関連は次のとおりであり、以下に示す区分はセグメントと同一の区分です。 なお、当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準につきましては連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。 環境・リサイクル部門……   当部門においては、廃棄物処理業、土壌浄化業、資源リサイクル業、物流業等を営んでいます。 (主な関係会社) DOWAエコシステム㈱、エコシステム花岡㈱、エコシステムリサイクリング㈱、アクトビーリサイクリング㈱、㈱エコリサイクル、グリーンフィル小坂㈱、エコシステム岡山㈱、エコシステム山陽㈱、イー・アンド・イーソリューションズ㈱、ジオテクノス㈱、エコシステム千葉㈱、メルテック㈱、メルテックいわき㈱、エコシステム秋田㈱、エコシステム小坂㈱、㈱相双スマートエコカンパニー、エコシステムジャパン㈱、DOWA通運㈱、岡山砿油㈱、バイオディーゼル岡山㈱、㈱北秋環境サービス、Eastern Seaboard Environmental Complex Co.,Ltd.、Bangpoo Environmental Complex Co.,Ltd.、WASTE MANAGEMENT SIAM LTD.、MODERN ASIA ENVIRONMENTAL HOLDINGS PTE. LTD.、PT Prasadha Pamunah Limbah Industri、蘇州同和資源綜合利用有限公司、GOLDEN DOWA ECO-SYSTEM MYANMAR CO., LTD.、PT DOWA ECO SYSTEM INDONESIA 製錬部門……………………   当部門においては、金、銀、銅、鉛、亜鉛、亜鉛合金、インジウム、プラチナ、パラジウム、ロジウム、すず、アンチモン、硫酸等の製造・販売を行っています。 (主な関係会社) DOWAメタルマイン㈱、秋田製錬㈱、小坂製錬㈱、㈱日本ピージーエム、㈱飯島興産、NIPPON PGM EUROPE S.R.O.、DOWA METALS & MINING ALASKA LTD.、DOWA METALS & MINING (THAILAND) CO., LTD.、DOWA METALS & MINING AMERICA, INC.、NPGM KOREA Co., Ltd.、NPGM USA INC. 電子材料部門………………   当部門においては、高純度金属材料、化合物半導体ウェハ、LED、導電材料、電池材料、磁性材料、還元鉄粉等の製造・販売を行っています。 (主な関係会社) DOWAエレクトロニクス㈱、DOWAハイテック㈱(導電・電池材料)、DOWAセミコンダクター秋田㈱、DOWA IPクリエイション㈱、DOWAエフテック㈱、DOWAエレクトロニクス岡山㈱ 金属加工部門………………   当部門においては、銅・黄銅及び銅合金の板条、黄銅棒、回路基板等の製造・販売及びめっき加工等のサービスを行っています。 (主な関係会社) DOWAメタルテック㈱、DOWAハイテック㈱(めっき)、DOWAメタル㈱、DOWAメタニクス㈱、豊栄商事㈱、DOWAパワーデバイス㈱、新日本ブラス㈱、同和金属材料(上海)有限公司、DOWA METALTECH (THAILAND) CO., LTD.、同和新材料(上海)有限公司、同和利精密部品股份有限公司、DOWA METALTECH MEXICO, S.A.de C.V.、同和金属技術(南通)有限公司、DOWA METALTECH CHONBURI CO.,LTD. 熱処理部門…………………   当部門においては、自動車部品等の金属材料の熱処理・表面処理加工、熱処理加工設備及びその付帯設備の製造・販売・メンテナンス等を営んでいます。 (主な関係会社) DOWAサーモテック㈱、DOWAサーモエンジニアリング㈱、㈱セム、東熱興産㈱、DOWA THT AMERICA, INC.、Dowa Thermotech (Thailand) Co., Ltd.、HIGHTEMP FURNACES LTD.、昆山同和熱処理工業炉有限公司、PT. DOWA THERMOTECH INDONESIA、PT. DOWA THERMOTECH FURNACES、DOWA THERMOTECH MEXICO S.A. de C.V. その他………………………   その他においては、不動産の賃貸業、プラント建設業、土木工事業、建築工事業、事務管理業務、技術開発支援業務等を営んでいます。 (主な関係会社) DOWAテクノエンジ㈱、DOWA興産㈱、DOWAマネジメントサービス㈱、秋田工営㈱、陽和工営㈱、DOWAテクノロジー㈱、DOWAテクノリサーチ㈱、卯根倉鉱業㈱、DOWA INTERNATIONAL CORPORATION、DOWA HD Europe GmbH 、同和企業管理(上海)有限公司 以上の当社グループの概要は次のとおりです。 (注) ※の印のついている会社は持分法適用関連会社です。
経営方針・対処すべき課題2,250字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりです。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1) 経営方針 当社グループは、企業価値の向上と社会課題の解決に向けて、企業理念、ビジョン、価値観、行動規範に基づき、企業活動を進めています。 企業理念 地球を舞台とした事業活動を通じて、豊かな社会の創造と資源循環型社会の構築に貢献する ビジョン(2030年のありたい姿)本業とする資源循環と優れた素材・技術の提供を進化させ、安心な未来づくりに貢献し続ける (2)経営環境及び対処すべき課題等 当社グループは、1884年(明治17年)に秋田・小坂で鉱山業として創業して以来、140年以上にわたり資源の回収・再生・供給に関する技術を事業基盤とし、循環型社会の形成に資する「循環型ビジネスモデル」を構築してきました。 近年は、持続可能な循環経済(サーキュラーエコノミー)への移行が、日本の国家戦略上の重要課題として位置付けられ、今後は従来の3Rに加えて資源循環の“質”を高める取り組みが求められています。それらを受けて、当社事業の価値は必然的に高まっており、本業を通じた貢献を果たすことが、当社の使命と考えています。 <循環型ビジネスモデル> <中期経営計画「中期計画2027」> その使命を果たすための道筋として、2025年5月に「循環のクオリティを追求する。」をメインテーマとする「中期計画2027」(対象期間:2025年度~2027年度)を公表しました。長きにわたり循環型社会に貢献してきたという自負のもと、これまでに培ってきた技術と知見を結集することで、循環のクオリティのさらなる向上を追い求めていきます。他方、このような社会要請に応じて多くの企業が循環ビジネスへと参入し、競争が激化することも予想されます。そのため、「中期計画2027」では、これまでに積み上げてきた技術や「循環型ビジネスモデル」を成長ドライバーとして、クオリティの高い循環の実現を目指すことを打ち出しました。 中期計画2027:https://hd.dowa.co.jp/ja/ir/news/auto_20250519558059/pdfFile.pdf 「循環のクオリティ」は、「複合的な循環」と「長期的な循環」という2つの要素で構成されます。 「複合的な循環」では、これまで資源として活用されていない廃棄物を資源循環の一環として再生・活用していく取り組みを推進していきます。また、当社は資源循環の推進に不可欠な製錬部門での資源回収だけでなく、環境・リサイクル部門において産業廃棄物の中間処理業も手掛けています。これらの分野の知見と技術も複合的に活用し、リサイクルと安全処理の両輪を強化します。技術、ノウハウ、営業基盤等にさらなる磨きをかけ、より高次元のビジネスへと進化させていきます。 当社グループの電子材料部門、金属加工部門、熱処理部門では、高機能・高耐久・省エネルギー・省資源等の付加価値を有する製品や技術サービスを提供しています。これらは、自動車や電子デバイス等最終製品の機能を多様化し、製品のライフサイクル自体を延長するうえで非常に重要な役割を果たし、「長期的な循環」の実現に寄与するものです。 この2側面からのアプローチを前提として当社のコア事業をそれぞれに強化・成長させていくことが「循環のクオリティを追求する。」ことであり、「中期計画2027」の基本戦略です。常に未来の社会課題に対応しながら、5つのコア事業が持つ競争優位性を的確に把握したうえで、各事業を強化し、企業価値を持続的に高めていく考えです。 <中期計画2027の概要> ① 基本戦略 企業価値の向上に向けて、「価値の創出」・「変動の抑制・期待の醸成」を基本戦略とし、成長事業の強化、新規事業・製品の開発、資本効率の向上、リスクの低減等の施策を推進します。 ② 数値目標 「中期計画2027」の数値目標及び前提条件は、次のとおりです。 2025年度実績   2026年度予想   中期計画2027(2027年度目標) 営業利益(億円)   341   530   470 経常利益(億円)   543   800   600 ROA(%)   7.4   -   9 ROE(%)   14.6   -   10 ※ROA:総資産経常利益率(経常利益/期首・期末平均総資産) ROE:自己資本当期純利益率(親会社株主に帰属する当期純利益/期首・期末平均自己資本) 参考:前提条件・感応度(営業利益/年) 前提条件(中期計画2027)   変動幅   感応度(2026年度) 為替(米ドル)   142.0円/$   ±1円/$   6.3億円 銅   9,000$/t   ±100$/t   0.3億円 亜鉛   2,600$/t   ±100$/t   4.6億円 ③ 資本政策・資本配分方針 「中期計画2027」では、事業から生み出す資金で資金需要を賄うことを資本政策の基本とし、健全な財務基盤を前提に、事業投資による利益向上や段階的な株主還元の拡充を行うこととしています。 ④ 株主還元方針 「中期計画2027」の期間(2025年度~2027年度)における株主還元方針は、次のとおりです。
事業等のリスク5,571字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 1 基本的な考え方及びリスクマネジメント体制 「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1) 全般 ③ リスク管理」をご参照ください。 2 具体的なリスクの内容 当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには次のようなものがあります。また、当該リスクが顕在化する時期につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載していません。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 戦略リスク ①市場変動に関わるリスク   影響度:小~大 (リスクの内容)当社グループの製品・サービスに関連する主要な用途市場及び需要地における景気の悪化、産業構造の変化及びそれに伴う需要の減少は、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。事業セグメントにおける主な市場及び代表的なリスクは次のとおりです。〇環境・リサイクル部門・国内外における企業の生産活動の停滞等に伴う廃棄物の発生量の減少・リサイクル原料(有価金属を含む使用済み電子基板等)のグローバル市場での発生量の減少・リサイクルの進展による廃棄物処理ニーズの多様化〇製錬部門・海外鉱山の稼働状況等による製錬原料の調達条件の悪化・原料組成の変化に伴う、製錬原料(鉱石やリサイクル原料)中の有価金属や不純物の含有量及び含有率の変化〇電子材料部門・情報通信機器や新エネルギー分野の産業構造の変化やそれに伴う需要の減少・主要な用途市場における代替技術の開発やそれに伴うニーズの変化〇金属加工部門・自動車や情報通信機器の産業構造の変化やそれに伴う需要の減少・主要な用途市場における代替技術の開発やそれに伴うニーズの変化〇熱処理部門・主要な用途市場である自動車の産業構造の変化やそれに伴う需要の減少〇全社共通・カントリーリスクに伴うサプライチェーンの分断や再編、原油価格の高騰、関税政策等 (リスクへの対応)当社グループは、市場リスクや事業構造変化に関わるリスクが異なる複数の事業で構成される独自の事業ポートフォリオを構築しています。これにより、当社グループ全体としてリスクを分散し業績安定性の確保に努めています。 ②気候変動に関わるリスク   影響度:中~大 (リスクの内容)気候変動はグローバルな視点で取り組まなければならない重大な社会課題であり、事業環境の変化、気象災害による工場の操業停止や設備管理コストの増加、また事業活動を行う地域におけるカーボンプライシング(炭素税等)の導入や気候変動に関する情報開示の制度化による投資環境の変化等により、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応)当社グループは、2050年までにカーボンニュートラルを目指すとともに、気候変動対応の取り組みをグループの持続的な成長に結びつけるため、2030年度の中間目標として、「GHG排出削減目標」と「製品・サービスによる貢献目標」を設定しています。また、2023年5月には、2050年のカーボンニュートラルの実現に向けたロードマップを策定しました。GHGの削減に向け既存技術を最大限に活用し、新たな技術の導入に計画的に取り組みます。省エネルギーや再生可能エネルギー、燃料転換、電化等に加え、バイオマス燃料やアンモニアバーナー等の自社開発も積極的に進めていきます。将来的にはCO2を回収・貯留するネガティブエミッション技術の活用も検討する等、複数のオプションで気候変動対策を推進していきます。また、気候変動問題をはじめとするサステナビリティ課題につきましては、サステナビリティ推進会議において、重要な方針や施策及びその進捗等について審議し、特に重要な事項につきましては取締役会へ報告し、監督を受ける体制としています。 経済リスク ③相場変動に関わるリスク   影響度:中~大 (リスクの内容)当社グループが取り扱う製品や原料には、非鉄金属や為替等グローバル市場において価格が決定されるものがあるため、金属価格や為替の相場変動によるリスクを負っており、金属価格の下落や円高の進展等が発生し、更にそれらが長期間継続した場合において、当社グループの経営成績及び財務状況等が悪化する可能性があります。特に製錬部門は、金、銀及びPGM(白金族金属)等の貴金属や、銅及び亜鉛等のベースメタルを外貨建で取り扱っていることから、相場変動の影響を大きく受けます。 (リスクへの対応)当社グループは、非鉄金属先渡取引や為替予約取引等のデリバティブ取引をヘッジ手段として活用することにより、金属価格変動リスク、為替変動リスクの回避・軽減に取り組んでいます。相場変動の影響を大きく受ける製錬部門においては、主に原料・製品に含まれる金属価格や外貨建による原料・製品の購入・販売等に係る為替をヘッジ対象とし、相場変動リスクの縮小に努めています。ただし、これらの対応を踏まえても、主要な金属の価格及び為替の変動により、営業利益に以下の影響があるものと想定しています。 2026年度業績予想における感応度(営業利益/年) 前提条件   変動幅   感応度 為替(米ドル)   155.0円/$   ±1円/$   6.3億円 銅   12,000$/t   ±100$/t   0.3億円 亜鉛   3,100$/t   ±100$/t   4.6億円 なお、感応度につきましては、現時点で合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の影響額は様々な要因により大きく異なる可能性があります。 ④株価下落に関わるリスク   影響度:小~中 (リスクの内容)当社グループは、当連結会計年度末時点で取引先を中心に53,239百万円の市場性のある株式を保有しており、これらの株価変動リスクを負っています。 (リスクへの対応)市場性のある株式の保有の適否につきまして、個別の銘柄毎に当初の保有目的に合致しているか、保有に伴う便益やリスクは資本コストに見合っているか等を踏まえて継続保有の可否を総合的に判断し、その内容を取締役会において定期的に検証しています。保有を続けても企業価値の向上に資さないと判断した場合は、市場への影響を考慮しつつ順次売却していきます。 ⑤資金調達に関わるリスク   影響度:小~中 (リスクの内容)当社グループの当連結会計年度末の有利子負債残高は90,691百万円で、総資産の11%を外部調達しており、急激な金利変動は当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応)当社グループでは、変動金利条件の有利子負債を一定範囲内とすることで金利上昇リスクの低減を図っています。また、調達手法、調達先のバランスを最適化することで、資金調達リスク及び調達コストの低減を図っています。 ⑥資産減損等に関わるリスク   影響度:小~中 (リスクの内容)当社グループの資産は投融資金額に見合う将来キャッシュ・フローが得られないと見積られた場合、減損損失を認識するリスクがあります。減損損失を認識した場合、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応)当社グループでは、主要な投資案件についてレビューを年1回行い、最新の将来キャッシュ・フローを確認しています。計画に対する乖離が認められた場合には、各課題への対応策を次年度の実行計画に反映しています。 オペレーションリスク ⑦労働安全衛生に関わるリスク   影響度:中~大 (リスクの内容)当社グループでは、「安全はすべてに優先する」との基本理念に基づき諸活動を推進していますが、生産活動や輸送・運搬活動に伴う事故・災害等の発生により、従業員の安全・健康が脅かされたり、計画通りの操業が困難になる可能性があります。 (リスクへの対応)当社グループでは、環境・安全部を中心に、グループ各社の安全環境責任者・担当者が連携し、安全衛生活動の推進・情報共有・相互支援を行っています。特に、リスクアセスメントの強化、新規事業における安全監査、建設工事における標準ルール「DOWA生産技術標準(DTMS)」の運用、熱中症への対策等、未然防止策を重点的に実施しています。また「健康経営宣言」を策定し、従業員及びその家族の健康維持・増進に取り組んでいます。 ⑧環境保全に関わるリスク   影響度:中~大 (リスクの内容)当社グループは、環境関連法令や鉱山保安法に基づき、大気、水質、土壌等の汚染防止に万全を期していますが、環境汚染が発生した場合や関連法令の改正等が発生した場合、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応)当社グループは、国内外の主要な事業所において、国際規格であるISO14001や環境省が策定したエコアクション21を活用した環境管理システムを構築しています。管理にあたっては、環境関連法令の規制値より更に厳しい社内基準値を設けモニタリングを行うことで大気、水質、土壌等の汚染防止に努めています。また、当社グループが保有する国内の全ての鉱山は既に事業活動を停止していますが、鉱山保安法に基づき、休廃止鉱山及び関連施設等を巡回点検することにより安定的な状態を維持し、坑廃水等による環境汚染や陥没、山崩れ等の鉱害の防止に努めています。 ⑨品質管理に関わるリスク   影響度:中 (リスクの内容)当社グループは、モノづくりをするうえで「品質」の重要性を認識しており、製品の品質管理には万全を期していますが、重大な品質不良や品質異常が発生した場合、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応)当社グループでは、品質保証部を中心に、グループ全体での品質リスクマネジメント体制の強化を図り、日本鉱業協会等が制定する品質保証に係るガイドラインの周知運用や事業横断的な品質教育等を実施しています。また、主要製造工場は、品質マネジメントシステムの国際規格ISO9001の認証を取得しています。更に、調達面では、適切な頻度でサプライヤー調査や監査を実施して調達品の品質確保を図り、品質不良や品質異常の発生の防止に努めています。 ⑩人材確保に関わるリスク   影響度:中 (リスクの内容)当社グループは、事業の継続及び拡大に必要な人材の確保を適宜行っていますが、今後少子高齢化による国内労働人口の減少、採用競争の激化を背景に、一部の製造拠点において事業継続に必要な人材の確保が困難になる可能性があります。その結果、操業体制の維持に支障が生じる、新たな事業への参入機会を逸する等、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があり、更には成長機会を失う可能性があります。 (リスクへの対応)当社グループは定年延長や働き方改革の実施、多様で柔軟な働き方を可能にする制度の整備・充実化等を通じて、社員が意欲をもって仕事に取り組める環境の整備を進め、多彩な人材、優秀な人材の確保に努めています。また、デジタル技術を積極的に活用し、全社的に事業の効率化・省力化を進めるほか、人材育成制度を更に充実させることで社員一人ひとりの能力を高め、人材の確保に伴うリスクの低減に努めています。 ⑪法的規制に関わるリスク   影響度:小~中 (リスクの内容)当社グループは、国内においては環境・リサイクル関連法、独占禁止法、関税・輸出入規制、外国為替管理法をはじめ広範な法的規制の適用を受けています。また、海外においても各国の法的規制の適用を同様に受けており、投資そのものに制限を受ける可能性もあります。また、将来において、現在予測し得ない法的規制が設けられた場合、当社グループの事業活動が制限される可能性があり、経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応)当社グループは、国内外における法的手続きによる権利の保全に万全を期すことにより、法的規制の変化へ対応しています。 ハザードリスク ⑫情報セキュリティに関わるリスク   影響度:中 (リスクの内容)当社グループは、事業活動の中で、顧客、取引先及び当社グループ内の機密情報や個人情報を有しており、サイバーテロ等によるこれらの漏洩、改ざん、破壊等が発生した場合、信用の失墜、損害賠償の請求等により、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応)当社グループは、秘密保持契約の締結や情報関連規則の遵守、マルウェア対策及び多要素認証等の情報セキュリティ対策システムの導入、運用、訓練、従業員教育等により、データの安全で円滑な活用とともに、情報セキュリティに関するリスクの低減に努めています。 ⑬自然災害に関わるリスク   影響度:小~大 (リスクの内容)大規模な地震、台風、豪雨、豪雪や流行性の感染症蔓延等により、当社グループの事業拠点が被害を受け、またサプライチェーンが混乱することで事業活動が制限され、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応)当社グループでは、各拠点の立地リスクを踏まえながら、設備の耐震性強化や排水能力の増強等、防災・減災のための各種対策を行っています。また、可能な限り早期の復旧を図るため、BCP(事業継続計画)の整備や訓練活動を各拠点において進めています。
経営成績の分析 (MD&A)10,812字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当社グループは、当期からスタートした「中期計画2027」において、「循環のクオリティを追求する。」をテーマとして掲げています。企業価値の向上に向けて「価値の創出」と「変動の抑制・期待の醸成」を基本戦略とし、循環型ビジネスモデルのさらなる強化と経営基盤の充実化のための諸施策を着実に実行しています。 当連結会計年度における当社グループの事業の状況は、次のとおりです。 需要動向 当社グループの製品・サービスの需要動向につきまして、前期と比較して、環境・リサイクル関連サービスは廃棄物処理の受注が堅調でした。自動車関連製品及びサービスは、自動車の生産が回復基調にあったことから受注・販売が増加しました。情報通信関連製品の販売はAIサーバー向けを中心に堅調に推移しました。他方、新エネルギー関連製品の販売は低調に推移しました。 相場環境 前期と比較して平均為替レートは円高ドル安となったものの、金、銀及びPGM(白金族金属)等の貴金属の平均価格が上昇したことが業績に寄与しました。また、第3四半期に為替が円安で推移したことや貴金属価格が上昇したことに伴うヘッジ取引評価損失(デリバティブ評価損失)を計上しましたが、第4四半期末にかけて貴金属価格が下落したことから影響額が縮小しました。 コスト 電力代等のエネルギーコストは前期と比較して減少したものの、製錬原料の購入条件等の悪化が収益に影響を与えました。また、人件費や減価償却費等が増加しました。 これらの結果、当期の連結売上高は前期比9.8%増の745,410百万円、連結営業利益は同6.1%増の34,192百万円、連結経常利益は海外亜鉛鉱山の運営会社等の持分法利益が増加したこと等により、同24.6%増の54,325百万円となりました。また、第4四半期に投資有価証券売却益を計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は同130.2%増の62,458百万円となりました。 主要セグメントごとの経営成績は次のとおりです。 環境・リサイクル部門 売上高、営業利益、経常利益の状況 (単位:百万円) 2025年3月期   2026年3月期   増減   増減率 売上高   180,142   227,173   47,031   26.1% 営業利益   13,909   16,021   2,112   15.2% 経常利益   14,967   16,512   1,544   10.3% 廃棄物処理事業では焼却の処理量は前期並みとなり、処理単価は堅調に推移しました。溶融・再資源化の処理量は増加しました。土壌浄化事業では受注済みの案件の処理が順調に進捗しました。また、不燃性廃棄物の再資源化の処理量は増加しました。リサイクル事業では家電リサイクルの処理量は増加しました。一方で、当社グループ製錬所向けのリサイクル原料の集荷量は減少しました。東南アジア事業では、インドネシアにおける廃棄物処理の受注が増加しました。一方で、タイの最終処分場において、将来の覆土費用を主な内容とする維持管理費用の見積りを見直した結果、コストが増加しました。営業外損益では、廃棄物処理事業の持分法投資損益が悪化しました。 これらの結果、当部門の売上高は前期比26.1%増の227,173百万円、営業利益は同15.2%増の16,021百万円、経常利益は同10.3%増の16,512百万円となりました。 主要製品・主要サービスの状況 (2025年3月期第1四半期連結期間を100として指数化) 2025年3月期   2026年3月期 第1四半期   第2四半期   第3四半期   第4四半期   第1四半期   第2四半期   第3四半期   第4四半期 国内の廃棄物中間処理量   100   90   90   86   95   89   94   87 家電リサイクル処理台数   100   100   97   94   103   103   105   95 東南アジアの廃棄物処理額   100   91   112   122   98   105   123   116 製錬部門 売上高、営業利益、経常利益の状況 (単位:百万円) 2025年3月期   2026年3月期   増減   増減率 売上高   266,355   364,783   98,427   37.0% 営業利益   10,561   6,958   △3,602   △34.1% 経常利益   17,142   19,682   2,540   14.8% 貴金属銅事業では金、銀等の平均価格が上昇したことにより、売上高は増加しました。また、第3四半期末に為替が円安で推移したことや貴金属相場が上昇したことに伴うヘッジ取引評価損失(デリバティブ評価損失)を計上しましたが、第4四半期末にかけて貴金属価格が下落したことから影響額が縮小しました。PGM事業では使用済み自動車排ガス浄化触媒の集荷量が増加しました。一方で、第3四半期以降に為替の円安が進行したことに伴うヘッジ取引評価損失(デリバティブ評価損失)を計上しました。また、PGM価格の上昇に伴って地金リース費用が増加しました。亜鉛事業では亜鉛の生産量は減少しました。電力代等のエネルギーコストは減少したものの、原料代は製錬原料の購入条件が悪化しました。営業外損益では海外亜鉛鉱山の持分法投資利益が金属価格の上昇により増加しました。 これらの結果、当部門の売上高は前期比37.0%増の364,783百万円、営業利益は同34.1%減の6,958百万円、経常利益は同14.8%増の19,682百万円となりました。 主要製品・主要サービスの状況 (2025年3月期第1四半期連結期間を100として指数化) 2025年3月期   2026年3月期 第1四半期   第2四半期   第3四半期   第4四半期   第1四半期   第2四半期   第3四半期   第4四半期 リサイクル原料取扱量(小坂製錬㈱)   100   97   103   98   97   85   94   89 亜鉛生産量(秋田製錬㈱)   100   61   99   62   81   71   77   91 電子材料部門 売上高、営業損益、経常利益の状況 (単位:百万円) 2025年3月期   2026年3月期   増減   増減率 売上高   164,861   104,584   △60,277   △36.6% 営業損益   △592   △2,663   △2,071   - 経常利益   310   1,135   825   265.9% 半導体事業では第2四半期におけるウェアラブル機器向け近赤外LED及びPD(受光素子)の新規製品の量産販売開始により、売上及び利益が増加しました。電子材料事業では競合他社との競争激化により、銀粉の販売は減少しました。また、第3四半期に銀粉の原料調達に係る費用が銀価格の高騰及びリースレートの上昇に伴い増加しました。機能材料事業では磁性粉の販売が改善に向かいました。営業外損益では次世代二次電池や燃料電池向け新規製品の有償サンプル代収入が増加しました。 これらの結果、当部門の売上高は前期比36.6%減の104,584百万円、営業損益は同2,071百万円減の2,663百万円の損失、経常利益は同265.9%増の1,135百万円となりました。 主要製品・主要サービスの状況 (2025年3月期第1四半期連結期間を100として指数化) 2025年3月期   2026年3月期 第1四半期   第2四半期   第3四半期   第4四半期   第1四半期   第2四半期   第3四半期   第4四半期 LED販売量   100   112   114   95   101   123   95   86 銀粉販売量   100   64   47   30   21   14   13   17 金属加工部門 売上高、営業利益、経常利益の状況 (単位:百万円) 2025年3月期   2026年3月期   増減   増減率 売上高   128,798   147,336   18,537   14.4% 営業利益   5,291   9,307   4,015   75.9% 経常利益   5,939   9,789   3,850   64.8% 伸銅品事業では自動車の生産が回復基調であったことから、自動車関連製品の販売は増加しました。また、AIサーバー向け等の需要が堅調であったことから、情報通信関連製品の販売は増加しました。また、銅の価格が第4四半期に上昇したことが業績に寄与しました。めっき事業では自動車向けの需要が堅調に推移しました。回路基板事業では販売が堅調に推移しました。 これらの結果、当部門の売上高は前期比14.4%増の147,336百万円、営業利益は同75.9%増の9,307百万円、経常利益は同64.8%増の9,789百万円となりました。 主要製品・主要サービスの状況 (2025年3月期第1四半期連結期間を100として指数化) 2025年3月期   2026年3月期 第1四半期   第2四半期   第3四半期   第4四半期   第1四半期   第2四半期   第3四半期   第4四半期 伸銅品販売量   100   102   109   99   104   108   112   109 熱処理部門 売上高、営業利益、経常利益の状況 (単位:百万円) 2025年3月期   2026年3月期   増減   増減率 売上高   33,780   33,999   219   0.7% 営業利益   2,110   1,985   △125   △5.9% 経常利益   2,194   2,714   520   23.7% 熱処理事業では国内の自動車生産が回復基調であったことから、熱処理受託加工の受注は増加しました。工業炉事業では国内のメンテナンス受注は堅調でしたが、新炉販売及び海外のメンテナンス受注が減少しました。 これらの結果、当部門の売上高は前期比0.7%増の33,999百万円、営業利益は同5.9%減の1,985百万円、経常利益は同23.7%増の2,714百万円となりました。 主要製品・主要サービスの状況 (2025年3月期第1四半期連結期間を100として指数化) 2025年3月期   2026年3月期 第1四半期   第2四半期   第3四半期   第4四半期   第1四半期   第2四半期   第3四半期   第4四半期 熱処理加工売上高   100   103   103   108   101   108   109   111 工業炉売上高   100   143   137   291   115   166   124   231 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 a キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容 前連結会計年度       当連結会計年度       比較増減 百万円       百万円       百万円 営業活動によるキャッシュ・フロー   12,827       5,241       △7,585 投資活動によるキャッシュ・フロー   △41,418       12,127       53,545 財務活動によるキャッシュ・フロー   △4,120       △10,019       △5,899 換算差額   910       795       △114 増減   △31,800       8,145       39,945 現金及び現金同等物の期首残高   73,049       41,249       △31,800 連結子会社の決算期変更に伴う現金及び現金同等物の増減額(△は減少)   -       △117       △117 現金及び現金同等物の期末残高   41,249       49,276       8,027 当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末より8,027百万円増加し、49,276百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動による資金は5,241百万円の収入(前期比7,585百万円支出増)となりました。主に、税金等調整前当期純利益78,104百万円、棚卸資産の増加81,440百万円、及び減価償却費30,965百万円等によるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動による資金は12,127百万円の収入(前期比53,545百万円収入増)となりました。主に、投資有価証券の売却による収入40,229百万円、有形固定資産の取得による支出34,604百万円、及び関係会社の有償減資による収入6,207百万円等によるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動による資金は10,019百万円の支出(前期比5,899百万円支出増)となりました。主に、自己株式の取得による支出9,991百万円、有利子負債の増加9,678百万円、及び配当金の支払い9,178百万円等によるものです。 b 資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社の資金需要は運転資金及び成長分野を中心とした設備投資、研究開発投資、株主への利益配分等によるものです。当社は、これらの資金需要に対しては内部資金からの充当を主としており、グループファイナンスを通じて内部資金の効率向上に努めています。また、必要に応じて外部からの資金調達を実施しており、実施にあたっては、金融機関からの借入又は社債等の多様な手段の中から、その時々の市場環境も考慮したうえで当社にとって有利な手段を選択しています。 また、金融情勢を勘案して保有現預金残高を決定するとともに、短期流動性確保の手段として、複数の金融機関とコミットメントライン契約を締結しているほか、短期社債(電子コマーシャル・ペーパー)の発行枠450億円を設けています。長期性資金につきましては、機動的な調達手段として、社債300億円の募集に関する発行登録(発行予定期間:2025年5月3日~2027年5月2日)を行っています。 ③ 生産、受注及び販売の実績 a 生産実績 当連結会計年度におけるセグメントごとの生産実績は、次のとおりです。 セグメントの名称   生産高(百万円)   前期比(%) 製錬部門   373,226   39.1 電子材料部門   104,234   △37.0 金属加工部門   147,625   13.1 合計   625,086   10.8 (注) 1 金額は、販売価格によっています。 2 環境・リサイクル部門は、廃棄物処理、金属リサイクル、土壌浄化処理受託及び運輸事業を行っており、生産実績がないため、記載を省略しています。 3 熱処理部門は、金属熱処理加工、表面処理加工及び熱処理加工設備・その付属設備の受託生産事業を行っており、売上高が生産高であるため記載を省略しています。 4 その他は、工事の請負及び不動産の賃貸を行っており、生産実績がないため、記載を省略しています。 b 受注実績 当連結会計年度におけるセグメントごとの受注実績は、次のとおりです。 セグメントの名称   受注高(百万円)   前期比(%)   受注残高(百万円)   前期比(%) 熱処理部門(工業炉)   3,850   38.3   3,769   6.6 その他(工事の請負)   5,696   344.6   4,426   525.6 合計   9,546   134.8   8,195   93.1 (注) 1 上記以外のその他主要な製品に関しては、概ね受注から役務提供までの期間が短いため、受注状況にする記載を省略しています。 2 その他(工事の請負)の受注残高の増加は、連結子会社であるDOWAテクノエンジ㈱において受注高が増加したこと等によるものです。 c 販売実績 当連結会計年度におけるセグメントごとの販売実績は、次のとおりです。 セグメントの名称   販売高(百万円)   前期比(%) 環境・リサイクル部門   111,105   11.0 製錬部門   352,169   38.6 電子材料部門   96,137   △39.3 金属加工部門   147,258   14.4 熱処理部門   33,997   0.7 その他   4,742   31.2 合計   745,410   9.8 (注) 1 金額は販売価格によっています。 2 セグメント間の取引につきましては相殺消去しています。 3 最近2連結会計年度の主な相手先の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりです。 相手先   前連結会計年度   当連結会計年度 販売高(百万円)   割合(%)   販売高(百万円)   割合(%) 田中貴金属工業㈱   89,765   13.2   159,888   21.4 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 ① 当連結会計年度の財政状態の分析 a 資産の部 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して120,939百万円増加し794,476百万円となりました。流動資産で109,745百万円の増加、固定資産で11,193百万円の増加となります。 流動資産の増加は、棚卸資産の増加82,228百万円、受取手形、売掛金及び契約資産の増加12,845百万円、及び現金及び預金の増加7,647百万円等によるものです。 固定資産の増加は、投資有価証券の増加11,292百万円、有形固定資産の増加2,103百万円、無形固定資産の減少1,348百万円、及び繰延税金資産の減少702百万円等によるものです。 b 負債の部 負債につきましては、前連結会計年度末と比較して62,345百万円増加しました。これは、支払手形及び買掛金の増加21,203百万円、その他の増加15,380百万円、長期借入金の増加12,104百万円、及び1年内償還予定の社債の増加10,000百万円等によるものです。 c 純資産の部 純資産につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益が62,458百万円となり、配当金の支払い9,022百万円等を行った結果、株主資本が43,020百万円増加しました。また、その他有価証券評価差額金の増加15,354百万円等により、その他の包括利益累計額が14,142百万円増加し、純資産合計では前連結会計年度末に比較し58,593百万円増加しました。この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末と比較して1.8ポイント低い57.3%となりました。 ② 当連結会計年度の経営成績の分析 a 売上高 当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比較し、金、銀等の平均価格が上昇したこと等から、製錬部門等で増収となりました。この結果、前連結会計年度の678,672百万円に対し、9.8%増の745,410百万円となりました。 b 売上原価、販売費及び一般管理費 当連結会計年度の売上原価は、原材料費が増加したこと等により、前連結会計年度の592,043百万円に対し、10.7%増の655,111百万円となりました。 これらの結果、売上高に対する売上原価率は前連結会計年度の87.2%に対し、87.9%となりました。 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、給料及び手当の増加等により、前連結会計年度の54,403百万円に対し、3.1%増の56,106百万円となりました。 c 営業利益 当連結会計年度の営業利益は前述の要因により、前連結会計年度の32,226百万円に対し、6.1%増の34,192百万円となりました。 d 営業外収益(費用) 当連結会計年度は、持分法による投資利益等により、前連結会計年度の11,372百万円の収益(純額)に対し、20,133百万円の収益(純額)となりました。 e 特別利益(損失) 当連結会計年度は、特別利益で投資有価証券売却益等29,514百万円を計上しましたが、特別損失では、減損損失等5,735百万円を計上しました。 これにより、当連結会計年度の特別利益から特別損失を差引いた純額は、前連結会計年度の4,993百万円の損失に対し、23,779百万円の利益となりました。 f 税金等調整前当期純利益 当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度の38,604百万円に対し、102.3%増の78,104百万円となりました。 g 法人税等 当連結会計年度の法人税等は13,609百万円となりました。税効果を適用した当連結会計年度の税金等調整前当期純利益に対する法人税等の比率は、法定実効税率の31.3%より13.9ポイント低い17.4%となりました。 h 非支配株主に帰属する当期純利益 非支配株主に帰属する当期純利益は、主に㈱日本ピージーエム、㈱相双スマートエコカンパニー等の非支配株主に帰属する利益からなり、当連結会計年度は、前連結会計年度の911百万円に対し、123.5%増の2,037百万円となりました。 i 親会社株主に帰属する当期純利益 親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度の27,128百万円に対し、130.2%増の62,458百万円となりました。 ③ 重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されており、この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における財政状態、経営成績に影響を与えるような見積り・予測を必要としています。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り・予測を実施しています。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しています。 a 貸倒引当金 当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権につきましては過去の一定期間における貸倒実績から算出した貸倒実績率により計上し、貸倒懸念債権につきましては個別に債権の回収可能性を検討し回収不能見込額を計上しています。 b 繰延税金資産 当社グループは、繰延税金資産につきまして、将来の課税所得及び継続的な税務計画をもって検討し、全部又は一部を将来実現できないと判断した場合、当該判断を行った期間に繰延税金資産を取り崩しています。 c 退職給付に係る負債 従業員の退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されています。これらの前提条件には、割引率、将来の報酬水準及び退職率等が含まれます。当社グループは、割引率を主に日本国債の金利により決定しているほか、報酬水準の増加率及び従業員の平均勤務期間につきましては当社グループの過去の実績値に基づいて決定しています。 d 環境対策引当金 「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」(平成13年6月22日 法律第65号)及び「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法施行令の一部を改正する政令」(平成24年 政令第298号)の規定により、ポリ塩化ビフェニル廃棄物を保有している事業者は適切な保管と届出が要求され、2027年3月31日までに処分することが義務付けられました。 当社グループは、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の処理に係るコストが、当連結会計年度以前の事象により起因して将来発生するものであること、及び金額を合理的に見積ることが可能であること等により、当連結会計年度末において、処分費用を見積計上しています。 e 固定資産の減損 当社グループは、主として事業グループ単位を資産グループとし、遊休資産は個々の資産グループとしています。 減損の兆候がある資産グループにつきましては、当該資産グループから得られる回収可能価額がこれらの帳簿価額を下回る場合には、その差額を減損損失として認識しています。 f その他有価証券等の減損 当社グループは、長期的な取引関係の維持のために、特定の顧客及び金融機関に対する持分を所有しています。これらの株式には価格変動性が高い市場価格のある株式と、株価の決定が困難である市場価格のない株式が含まれます。 当社グループにおいて、市場価格のある株式は期末月平均の株価が取得原価の50%を下回った場合、また市場価格のない株式は当該会社の実質価額が取得原価の50%を下回り、かつ回復する見込みがあると認められない場合に、減損処理を行うこととしています。 ④ 経営成績に重要な影響を与える要因について 当社グループは、コアビジネスである環境・リサイクル部門、製錬部門、電子材料部門、金属加工部門、熱処理部門を中心に事業を行っており、このうち、当連結会計年度の売上高の48.9%を占める製錬部門は、非鉄金属相場及び為替相場の変動の影響を受けやすいため、状況に応じて非鉄金属先渡取引及び為替予約取引等によりリスク軽減に努めています。 当社グループでは、今後も収益性の向上及び財務体質の改善に努めていきますが、非鉄金属相場及び為替相場の急激な変動、景気動向等の外的要因により業績に影響を受ける可能性があります。

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開示資料

出典

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