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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

SECカーボン

SEC CARBON,LIMITED5304 · Standard · ガラス・土石製品

アルミニウム製錬用カソードブロックと人造黒鉛電極の専業メーカー。電気炉製鉄やアルミ精錬の電極を供給する。

概要

SECカーボンは、1934年にアーク炉用電極の製造を目的として創業した炭素製品メーカーである。主にアルミニウム製錬用カソードブロック、人造黒鉛電極、特殊炭素製品、ファインパウダーを手掛け、鉄鋼業やアルミ精錬向け産業用部材を主力とする。2026年3月期の売上高は251億円、営業利益40億円であるが、減損損失計上により親会社株主に帰属する当期純損失は1億円となった。従業員282名、本社は兵庫県尼崎市。

四つの製品群で構成される事業ポートフォリオ

当社グループは炭素製品の単一セグメントだが、製品別に四つの区分を持つ。最大の柱はアルミニウム製錬用カソードブロックで、2026年3月期の売上高169億円(全体の67.5%)を占める。次いで人造黒鉛電極が44億円、特殊炭素製品が28億円、ファインパウダー及びその他炭素製品が7億円と続く。いずれも産業用の部材であり、需要は鉄鋼や非鉄金属の生産動向に左右される。

特定顧客への販売依存が高い収益構造

売上の過半数を一社に依存する特徴がある。2026年3月期の販売実績では、住商CRM株式会社への売上高が145億円と全体の57.8%を占めた。同社は商社であり、当社製品の大口販路となっている。この依存度の高さはリスク要因でもあり、在庫調整や需要変動の影響を直接的に受ける。近年はカソードブロックの在庫調整長期化が業績を圧迫している。

子会社・関連会社から成るグループ体制

当社は子会社3社、関連会社2社、その他の関係会社1社で構成される。主な子会社は東邦カーボン(販売)、SECファーネス(請負)、アイ'エムセップ(研究開発)である。関連会社の日本電極は炭素製品の製造・加工を担う。また、その他の関係会社である大谷製鉄は当社から人造黒鉛電極を購入し鉄鋼製品を製造する。グループ全体で炭素製品の一貫体制を築く。

業界の中での役割は炭素電極・カソードブロックなどの炭素製品を供給する特殊素材メーカーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
251億円
営業利益
40億円
営業利益率
15.9%
純利益
-1億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2026/3
事業売上構成比利益利益率
アルミニウム製錬用 カソードブロック169億円67.3%
人造黒鉛電極45億円17.9%
特殊炭素製品29億円11.6%
ファインパウダー 及びその他炭素製品8億円3.2%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01アルミニウム製錬主力

アルミニウム製錬に使用されるカソードブロックを製造販売する。陰極材として電解精錬の要となる炭素製品で、同社の主要な収益源。

主な製品・サービス1
アルミニウム製錬用カソードブロック
アルミニウムの電解精錬で陰極として使用される炭素ブロック。高温の溶融塩環境下での耐久性が求められる。

02電気炉製鉄・鉄鋼主力

電炉製鉄を行う関連会社(大谷製鉄)や外部顧客に対し、電気炉で鉄鋼を溶融するための人造黒鉛電極を供給する。

主要顧客大谷製鉄株式会社

主な製品・サービス1
人造黒鉛電極
電気炉製鉄で鉄スクラップを溶解するための電極。高温に耐える炭素素材から作られ、通電により熱を発生させる。

03特殊炭素製品・その他準主力

特殊炭素製品、ファインパウダー、その他炭素製品を製造。半導体や産業機械など幅広い分野の顧客向けに、ニーズに応じた高機能炭素材料を提供する。

主な製品・サービス2
特殊炭素製品
耐熱性・耐食性などに優れた炭素素材で、半導体製造装置や真空炉の部品、電気自動車用部材などに使用される。
ファインパウダー
炭素の微粉末で、電池材料や潤滑剤など様々な工業用途に使用される。

04鉄鋼製品副次

関連会社の大谷製鐵が電炉製鉄により鉄鋼製品を製造販売。自社の人造黒鉛電極を利用した垂直統合で、鉄鋼製品事業を展開する。

主な製品・サービス1
鉄鋼製品
電炉を用いて鉄スクラップから製造する鋼材。建築や機械部品などに使用される。

製品と技術

売上の7割を占めるアルミニウム製錬用カソードブロック

アルミニウム製錬に用いる陰極部材であり、当社の最主力製品である。2026年3月期の売上高は169億円と全体の67.5%を占めたが、前年比23%の減収となった。アルミニウム製錬会社の更新需要鈍化と在庫調整の影響による。生産実績では180億円分を生産し、販売を上回った。長期にわたって蓄積された焼成技術が競争力の源泉である。

電気炉製鉄に不可欠な人造黒鉛電極

鉄スクラップを溶解する電気炉で使用される電極で、高電流に耐える黒鉛素材からなる。2026年3月期の売上高は44億円と前年比1%減にとどまり、相対的に安定している。しかし国内外の粗鋼生産低迷や海外安価品の流入により収益性は低下傾向にある。大谷製鉄などグループ内でも消費され、自社での需要を抱える点が特徴である。

多様な産業向けの特殊炭素製品とファインパウダー

特殊炭素製品は熱処理炉部材や非鉄金属関連向けなど、顧客の要求に応じた形状・特性を持つ。2026年3月期の売上高は28億円で前年比21%減。一方ファインパウダーはモーターブラシ向け等に使われる微粉炭素材で、7億円と小規模だが特殊な用途を担う。両製品とも需要回復の遅れが課題となっている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

ガラス・土石製品のなかでの位置

カーボン製品でトップクラス、需要低迷で減収

人造黒鉛電極や炭素繊維複合材などのカーボン製品メーカー。売上高は2024年3月期373億→2026年3月期251億円と大幅減収。営業利益率は21.8%→15.9%だが、収益性は依然高い。同業のAGC(5201)や日本板硝子(5202)と比較し、カーボン製品に特化。しかし主力の電炉用黒鉛電極は、世界的な鉄鋼需要減速や中国メーカーの台頭で価格下落が続く。航空機向け複合材は成長分野だが量産規模は限定的。

強み

  • 高品質な人造黒鉛電極で世界トップクラスのシェアを保持。
  • 減収下でも利益率15%超を確保する価格競争力の高さ。
  • 炭素繊維複合材で航空機向けなど新市場を開拓中。
  • 電炉メーカーとの長期契約で安定した受注を確保。

課題

  • 黒鉛電極の需要が世界の鉄鋼減産で減少、価格低下が続く。
  • 中国メーカーの低価格攻勢で価格競争が激化。
  • 売上高減少が続き、設備稼働率低下が懸念される。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

ガラス・土石製品の時価総額近傍。太字がSECカーボン

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
15202日本板硝子699億円16.0倍
25290ベルテクスコーポレーション662億円5.6倍
35262日本ヒューム660億円15.5倍
45302日本カーボン596億円14.3倍
55288アジアパイルホールディングス578億円7.6倍
65304SECカーボン547億円
75273三谷セキサン421億円10.2倍
85218オハラ411億円27.3倍
95357ヨータイ347億円13.2倍
105210日本山村硝子324億円9.1倍
115363東京窯業313億円8.2倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 19件

アーク炉用電極の国産化を目指して創業した1934年

昭和電極株式会社として資本金200万円で創業し、同時に鳴尾工場(後の西宮工場)を設置した。当時は電気炉による鉄鋼生産が拡大しつつあり、アーク炉に不可欠な電極の国産化が目的だった。戦時中の1946年には戦災で工場を焼失するが、再建し人造黒鉛電極の製造を再開する。この時期に炭素製品メーカーとしての基盤が築かれた。

事業多角化と合併による製品拡充(1956年~1986年)

1956年に販売子会社の東邦カーボンを設立し、流通網を整備した。1972年には京都工場の建設に着手、1974年に全面移転を完了した。1986年には協和カーボンと合併し、アルミニウム製錬用カソードブロック及び特殊炭素製品の製造を開始する。この合併により岡山工場を取得し、製品ラインアップが大きく広がった。

商号変更と証券取引所への上場(1984年~2006年)

1984年に商号を株式会社エスイーシーに変更し、同年11月に大阪証券取引所市場第二部に上場した。2006年には現在のSECカーボン株式会社に再度商号を変更している。上場後は資本市場からの資金調達が可能となり、設備投資や事業拡大の原資とした。2013年には東京証券取引所市場第二部に上場し、2022年にはスタンダード市場へ移行した。

京都工場増設と近年の経営課題(2011年~2020年代)

2011年に京都工場にアルミニウム製錬用カソードブロックの増設工場を完成させ、生産能力を強化した。しかし2020年代に入ると、主要市場であるアルミニウムや鉄鋼の需要変動、海外安価品の流入などから業績が不安定化する。2026年3月期にはカソードブロックの在庫調整長期化や減損損失の計上により、純損失を記録した。中長期経営方針「2030 Make Real」を掲げROE12%達成を目指すが、厳しい環境が続く。

年表19件を開く

1930年代

  • 1934年10月創業アーク炉用の電極製造を目的として、昭和電極株式会社(資本金200万円)を創立、設立と同時に鳴尾工場(1971年4月西宮工場に呼称変更、1975年2月閉鎖)を設置。
  • 1935年8月東京営業所(1944年6月東京事務所に呼称変更)を設置。

1940年代

  • 1946年2月戦災により焼失した工場を再建、人造黒鉛電極の製造を開始。

1950年代

  • 1956年5月各種炭素製品の販売加工等を目的として、東邦カーボン株式会社設立(現・連結子会社)。

1960年代

  • 1960年4月名古屋出張所(1983年7月名古屋営業所に呼称変更)を設置。
  • 1963年7月株式を大阪店頭銘柄に登録。

1970年代

  • 1972年5月京都工場(福知山市長田野工業団地内)建設着手。
  • 1974年8月本社を兵庫県尼崎市御園町に移転。
  • 1974年10月京都工場完成(西宮工場操業停止、全面移転完了)。

1980年代

  • 1984年7月商号変更株式会社エスイーシーに商号変更。
  • 1984年11月上場大阪証券取引所市場第二部に上場。
  • 1986年12月M&A協和カーボン株式会社と合併。合併により岡山工場を引き継ぎ、アルミニウム製錬用カソードブロック及び特殊炭素製品の製造を開始。

1990年代

  • 1992年9月岡山工場西大寺(加工工場)稼動。
  • 1998年9月岡山工場牛窓の生産停止。

2000年代

  • 2006年10月商号変更SECカーボン株式会社に商号変更。
  • 2009年1月本社を現在地(兵庫県尼崎市潮江)に移転。

2010年代

  • 2011年11月京都工場に主としてアルミニウム製錬用カソードブロックを製造する工場を増設。
  • 2013年7月上場東京証券取引所と大阪証券取引所の現物市場統合に伴い、東京証券取引所市場第二部に上場。

2020年代

  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより市場第二部からスタンダード市場へ移行。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。そのうち1項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • ROE2030年度まで12%

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    成長戦略の強化

    事業収益力の回復と成長領域の具体化を図るため、成長戦略を再定義し、新たな需要創出や既存事業の拡大に取り組む。

  2. 02

    資本政策の推進

    資本効率を重視し、ROE12%達成に向けた投資の加速や資本効率化を推進する。

  3. 03

    経営体質の強化

    ものづくりの底上げ、人材の質と量の再定義、IT基盤強化により事業基盤を強化する。

  4. 04

    サステナビリティ経営の推進

    カーボンニュートラルへの貢献や環境負荷低減、コーポレートガバナンス充実を通じ、持続的成長と企業価値向上を目指す。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で282人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は777万円で、9期前と比べて+24.0%平均年齢は43.0歳、平均勤続年数は18.0年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月270
2018年3月251
2019年3月62642.618.8255
2020年3月73142.619.0257
2021年3月72242.819.3257
2022年3月66843.219.3256
2023年3月67943.119.0263
2024年3月74543.018.8271
2025年3月78143.018.62732,491
2026年3月77743.018.02821,418

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率1.9%
縦線は目安の30%
男性育休取得率63.6%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)71.1%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社3(国内 3 / 海外 0、うち連結子会社 1) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位4)
京都工場 — 京都府福知山市119億円
岡山工場 — 岡山県岡山市東区1,287百万円
旧岡山工場牛窓 — 岡山県瀬戸内市79百万円
本社 — 兵庫県尼崎市39百万円
主な関係会社
  • 国内
    東邦カーボン 株式会社
    兵庫県 尼崎市 · 連結子会社
    議決権97.4%
  • 国内
    日本電極 株式会社
    静岡県 静岡市 · 持分法適用会社
    議決権20.0%
  • 国内
    大谷製鉄 株式会社
    富山県 射水市 · その他の関係会社
公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    NEDO先導研究プログラムエネルギー・環境新技術先導研究プログラム黒鉛材料の非化石原料化に向けた研究開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2024-07-18
    1,818万円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は251億円営業利益40億円前期と比べると減収減益で、売上が-19.6%、利益が-41.2%。

売上高
-19.6%
251億円
営業利益
-41.2%
40億円
純利益
-101.7%
-1億円
営業利益率
15.9%
前期比 -5.9%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高265億円251億円
営業利益34億円40億円
純利益30億円-1億円
1株あたり配当¥100¥100

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は55億円、営業利益は8億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は−32.9%、営業利益は−68.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q10420
2024年1Q822530.521
2024年2Q862427.918
2024年3Q942930.920
2024年4Q11114
2025年2Q1644628.036
2025年4Q1482214.922
2026年2Q1031615.516
2026年4Q1482416.2−17
2027年1Q55814.512

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は267億円から251億円へ94%に減った。直近期の営業利益率は15.9%。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
東京証券取引所と大阪証券取引所の現物市場統合に伴い、東京証券取引所市場第二部に上場。
2013年3月267127
2014年3月22774
2015年3月23796
2016年3月197−6−5
2017年3月127−26−32
2018年3月1631220
2019年3月379171118
2020年3月35114096
2021年3月2133525
2022年3月2293830
2023年3月3047654
2024年3月37311673
2025年3月312687721.858
2026年3月251405715.9−1

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高251億円のうち、営業利益として残るのは40億円15.9%。営業外の損益と税金を反映した純利益は-1億円、売上の-0.4%にあたる。営業利益率は業種中央値8.0%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金68.9%173億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金15.1%38億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益15.9%40億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
31.1%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+7.9pt
15.9%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比7.2pt
-0.4%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比7.4pt
-0.1%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
-0.1%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
4.0%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが78億円、投資CFが−71億円で、差し引きのフリーCFは7億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は36億円で、売上の1.7ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月41−14−372711
2014年3月47−7−404012
2015年3月48−7−204133
2016年3月34−5−202942
2017年3月19−6−51349
2018年3月10−2−4853
2019年3月123−11−11112153
2020年3月44−25−1019160
2021年3月34−19−1015164
2022年3月76−10−866222
2023年3月23−43−10−20191
2024年3月78−160−14−8294
2025年3月45−54−30−951
2026年3月78−71−20736

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は870億円。このうち返さなくてよい自己資本が776億円で、自己資本比率は89.2%(業種中央値64.4%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月46333712672.8
2014年3月4363429478.6
2015年3月4273487981.5
2016年3月3813315086.8
2017年3月3553025385.0
2018年3月3703234787.3
2019年3月57142814375.0
2020年3月5985029684.0
2021年3月5875355291.1
2022年3月6265616589.5
2023年3月72662410286.0
2024年3月87872914983.0
2025年3月8147387690.7
2026年3月8707769489.2

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
175億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
526億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
32億円
在庫として抱えている分
負債合計
94億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
100
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率30 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

ガラス・土石製品 49社との比較

同じガラス・土石製品の企業と並べると、いちばん上に来るのは自己資本比率49社中2位あたり、逆に低いのはROE49社中46位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE下位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
-0.1%/中央値 7.3%
P25 5.5%P75 9.9%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
15.9%/中央値 8.0%
P25 6.1%P75 12.2%
自己資本比率上位総資産のうち返済のいらないお金の割合
89.2%/中央値 64.4%
P25 50.0%P75 73.1%
売上成長率下位前期からの売上の伸び
-19.6%/中央値 4.1%
P25 -0.8%P75 8.9%
配当利回り上位株価に対して1年で受け取る配当の割合
3.8%/中央値 3.0%
P25 2.1%P75 3.8%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥2,645で、1年前と比べて+23.3%過去52週の値幅のなかでは55%の位置にある。

¥2,645-2.5%1ヶ月+6.3%1年+23.3%時価総額547億円
過去52週の値幅
安値¥2,100高値¥3,085

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (会社予想)17.7倍
PBR0.68倍
配当利回り3.78%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1ヶ月で+13.69%と急上昇。8月7日終値2765円は25日線2504.8円を約10%上回り、200日線2490.31円も突破。52週高値3085円に接近し、高値圏で推移。出来高も8月6日に6.7万株と増加し、買いが継続。RSIは73.99と過熱感があるが、上昇トレンドは明確。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 75/100)

予想PER18.5倍、PBR0.71倍、配当利回り3.62%。同業界平均のPER17.74倍、PBR1.4倍、配当利回り2.8%と比較すると、PBRは大きく下回り、配当利回りは上回っており割安と評価。但しROEがマイナスで収益性が低く、今期も赤字予想であり、割安だが業績改善が課題。PBRを中心に評価すると割安感が強い。

指標この会社業種平均
PER (予想)17.7倍
PBR0.68倍1.34倍
ROE-0.1%4.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

投資論点は、電炉用電極需要の市況変動と収益性回復の可能性である。強気派は、世界的な脱炭素の流れで電炉鋼の需要が高まり、電極需要の拡大が期待できること、また株価が1年で40%上昇し市場の期待が高いことを挙げる。さらに、PBR0.7倍と割安であり、配当利回りも3.62%と魅力的とみる。弱気派は、2026年3月期に純利益が赤字転落するなど業績が急悪化していること、売上高が大幅に減少していること、鉄鋼市況の低迷が続けば回復は難しいと懸念する。市況回復とコスト削減が焦点。

プラスに働く材料7
  • 脱炭素による需要増

    電炉鋼はCO2排出が少なく、電極需要の長期的な追い風となる。

  • 割安感

    PBR0.7倍と純資産比で割安。配当利回り3.62%もサポート。

  • 株価の上昇

    1年間で40%上昇、投資家の期待が示されている。

  • PBR0.7142倍、純資産対比の上昇余地継続影響

    PBR0.71倍は1倍換算で約40%の上昇余地。資産価値が株価の下値を支える。

  • 予想PER18.5倍の利益回復期待決算発表後影響

    直近純利益▲1億円も、予想PER18.5倍は早期黒字化を前提とした水準。

  • 配当利回り3.62%が下支え通年影響

    配当利回り3.62%。減配がなければ株価の下値は限定的。

  • 外国持株比率5.64%の上昇余地継続影響

    外資比率は5.64%と低位。業績安定局面では買い増し余地がある。

マイナスに働く材料7
  • 業績の悪化

    直近期は純損益が赤字転落し、営業利益も減少。

  • 売上高の大幅減

    売上高が2024/3期の373億から2026/3期に251億へと激減。

  • 市況依存

    鉄鋼業の需要低迷が続けば、業績回復は見込みにくい。

  • 売上高251億円、前期比19.6%減2026年Q4決算影響

    売上高312→251億円。主要需要の減少で減収基調が鮮明。

  • 営業利益40億円、前期比28億円減通年影響

    営業利益は68→40億円。利益率も21.79%→15.94%に低下。

  • 純損益▲1億円への転落2026年Q4決算影響

    純利益58億→▲1億円。特別損失や減損で最終赤字に。

  • ROE▲0.1%と資本効率悪化継続影響

    ROEがマイナス0.1%に転落。自己資本を減らす状態が続く。

次の決算で確かめる点
電極販売数量
需要動向と市況を直接示す。
営業利益率
固定費負担と採算性の改善を確認するため。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり100で、前期から+0.0%いまの株価に対する利回りは3.78%。

年間配当
¥100
1株あたり
配当利回り
3.78%
いまの株価に対して
配当性向
35.5%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月18
2018年3月11−38.920.6
2019年3月40263.66.9
2020年3月6050.012.7
2021年3月40−33.332.9
2022年3月400.026.9
2023年3月6460.024.2
2024年3月10056.328.0
2025年3月1000.035.5
2026年3月1000.0

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥100

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ4,056人。区分でいちばん多いのは事業法人56.1%。グループ会社や銀行などの安定株主が66.9%を占め、残る33.1%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
事業法人54.153.857.758.557.356.1
個人・その他28.327.424.925.728.126.2
金融機関8.89.38.47.67.010.8
外国法人6.97.16.75.16.65.6
自己株式1.81.81.81.83.13.1
証券会社1.92.42.33.21.01.3
外国人個人0.00.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01大谷製鉄株式会社19.23
02三菱商事株式会社9.48
03住友商事株式会社4.86
04日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)4.74
05日本カーボン株式会社3.93
06公益財団法人大谷教育文化振興財団3.28
07大谷民明2.90
08株式会社三菱UFJ銀行2.58
09大和工業株式会社2.31
10日鉄エンジニアリング株式会社2.02

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で−121%、1株純資産は14期で+372%。直近期のROEは-0.1%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月178202.123.358.4
2014年3月98341.135.3112.8
2015年3月148471.625.174.9
2016年3月−12806−1.5
2017年3月−7887,349−10.2
2018年3月4887,8646.415.120.6
2019年3月2,90110,52931.53.36.9
2020年3月4742,46820.72.612.7
2021年3月1232,6304.812.132.9
2022年3月1502,7585.67.926.9
2023年3月2663,0709.16.624.2
2024年3月3593,58610.87.328.0
2025年3月2863,6817.87.335.5
2026年3月−43,871−0.1

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

15名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は15名。2026/3期の役員報酬は総額232百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約4倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
大谷民明代表取締役会長78600,000
中島耕代表取締役社長6222,500
長谷川和重取締役592,500
田畑洋取締役562,500
岩井清一取締役602,500
大谷壽一取締役7010,000
森千春取締役561,000
井上雅文常勤監査役666,500
森下宏也常勤監査役655,000
岡和彦監査役79
片岡万枝監査役571,000
目方研次65
残りの役員3名を開く
氏名役職年齢保有株数
合田光広取締役45
大谷昌義取締役41500
瀧洋二郎監査役64

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)51204916934
社外取締役4303338
監査役2303015

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容571字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社及び当社の関係会社は、当社、当社の子会社3社、関連会社2社及びその他の関係会社1社で構成され、炭素製品及び鉄鋼製品の製造販売を主な内容とし、子会社及び関連会社は、当社製品の販売等、その他の関係会社は、鉄鋼製品の製造販売を行っております。 当社及び関係会社が営んでいる主な事業内容と、各事業に係る位置付けは、次のとおりであります。 (1) 主な事業内容 〔炭素製品〕 アルミニウム製錬用カソードブロック、人造黒鉛電極、特殊炭素製品、ファインパウダー及びその他炭素製品 ○ 当社   ……   上記炭素製品を製造販売。 ○ 東邦カーボン㈱   ……   当社より人造黒鉛電極、特殊炭素製品及びその他炭素製品を仕入れて販売。 ○ SECファーネス㈱   ……   当社工場構内における請負業務。 ○ アイ’エムセップ㈱   ……   溶融塩電気化学に関わる研究開発。 ○ ㈱ハイテンプ・マテリアルズ・システム …… 当社の特殊炭素製品を仕入れて販売。 ○ 日本電極㈱   ……   炭素製品の製造販売および当社炭素製品の加工請負。 〔鉄鋼製品〕 電炉製鉄による鉄鋼製品 ○ 大谷製鉄㈱   ……   当社より人造黒鉛電極を購入し、鉄鋼製品を製造販売。 (2) 事業系統図 以上を事業系統図で示すと次のとおりであります。
経営方針・対処すべき課題1,139字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針 (経営理念) わが社は流動する変化に挑み、無限の可能性を探求し、業界の最高峰をめざす ・わが社は需要家の要望に応える製品を創造する ・わが社は社員及び株主の幸福を増進する ・わが社は社会の福祉発展に寄与する (経営の基本方針) 当社の経営理念のもと、世界から信頼され成長し続けるカーボンメーカーとして地球環境を大切にし社会の発展に貢献することを当社グループのミッションに掲げ、企業活動を展開してまいります。 (2) 目標とする経営指標及び中長期的な会社の経営戦略 当社グループは、激変する外部環境に鑑み、三か年の中期経営計画に代えて、2026年4月に公表した中長期経営方針「2030 Make Real」の着実な実践に軸足を置いております。当該方針においては、最重要KPIとしてROEを掲げ、2030年度までにROE12%の達成を目指すとともに、その実現に向けて、①成長戦略の強化、②資本政策の推進、③経営体質の強化を経営の基本方針に設定し、資本効率を重視した経営を推進してまいります。また、普遍的かつ恒常的な経営方針として、サステナビリティ経営の推進を継続し、企業価値の拡大を目指してまいります。 (3) 会社の対処すべき課題 世界経済は、金融引き締めの影響、地政学的リスクの高まり等により、先行き不透明な状況が続いております。加えて、為替動向や各国の通商政策の変化も、当社グループを取り巻く事業環境に影響を及ぼしております。 当社グループの主要事業においては、アルミニウム製錬用カソードブロックでは競争環境の変化や在庫調整解消の遅れ、人造黒鉛電極では粗鋼生産の低迷や海外安価品の流入、特殊炭素製品及びファインパウダーでは需要回復の遅れなど、引き続き厳しい環境が見込まれます。 このような経営環境の中、当社グループにおいては、事業収益力の回復、成長領域の具体化、事業基盤の強化及び資本効率の向上が重要な経営課題であると認識しております。これらの課題に対応するため、成長戦略の再定義、ものづくりの底上げ、人材の質と量の再定義、IT基盤強化、カーボンニュートラルへの貢献、投資の加速、資本効率化の加速を次期の経営重点目標として、その達成を目指し全社一丸となって取り組んでまいります。 また、当社グループは企業の社会的責任を認識し、法令遵守を徹底するとともに、コーポレートガバナンスの充実や環境負荷の低減等、サステナビリティ経営の推進を通じて、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。
事業等のリスク2,849字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中における将来に関する記載は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 「市場に関するリスク」 (1) 製品需要による売上変動 当社グループの主力製品であるアルミニウム製錬用カソードブロック、人造黒鉛電極及び特殊炭素製品は、アルミニウム業界、電炉鋼業界、半導体・電子材料業界等の設備投資動向や景気変動の影響を受けます。特に、中国・インドメーカーとの競争激化、顧客ニーズの多様化、新規設備投資の延期等により需要が変動した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは高付加価値製品の開発、品質改善、顧客との長期契約及び技術サポート強化等によりリスク低減に努めておりますが、予期せぬ需要変動を完全に回避できるものではありません。 (2) 為替の変動 当社グループの主力製品であるアルミニウム製錬用カソードブロックがアルミニウム業界の特性から100%輸出製品ということもあり、人造黒鉛電極、一部特殊炭素製品と合わせ近年の当社グループの輸出比率は総売上の5割を超える結果となっており、為替変動の影響を強く受ける体質となっております。為替変動リスクにつきましては、米ドル/日本円の為替エクスポージャーを小さくすべく、円建での輸出や米ドル以外の通貨での輸出を増やす努力をするとともに、為替予約等によるリスクヘッジを行っておりますが、当該リスクを完全にヘッジできるものではありません。 (3) 原材料価格の上昇及び調達リスク 当社グループの使用する原材料は、石油石炭価格や需給バランスの影響を大きく受けます。また、特定サプライヤーへの依存や供給元設備トラブル、地政学リスク等により原材料の安定調達に支障が生じる可能性があります。原材料の価格高騰や調達難等、市況に予期せぬ変動が生じた場合等には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 特定大口販売先 当社グループの契約先別売上上位1社でシェアは60%程度となっておりますが、この契約先は商社であり、取引の大部分は輸出取引で最終需要家は海外を中心に分散しております。当社グループは輸出取引の円滑化と最終需要家に対する信用リスクの軽減のためもあり商社を活用しております。 当社グループの国内取引につきましては、1社で10%を超える販売シェアを有する取引先はなく、特定大口販売先のリスクは限定的であります。 (5) 米国の関税政策 米国の関税政策については、現時点では当社グループの売上高に占める米国向けの輸出は多くなく、直接的な影響は軽微なものと考えており、また間接的な影響については不明であります。しかし先行きは不透明な状況となっており、今後の米国の政策動向によっては当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 中東情勢の影響 当社グループの製品は、商社等を通じて海外顧客にも販売されており、その輸送には海上輸送が利用されております。中東情勢の悪化に伴い、一部航路において迂回輸送や港湾混雑等が発生した場合、輸送リードタイムの長期化、物流費の増加又は納期への影響が生じる可能性があります。 また、原油価格やエネルギー価格が上昇した場合、A重油等の燃料に加え、原材料価格や電力料金等にも影響が及び、当社グループの製造コストが増加する可能性があります。 当社グループでは、商社等の取引先と連携し、輸送状況の把握、必要に応じた輸送ルートの見直し、価格改定等により影響の低減に努めております。しかしながら、海上輸送の遅延や運賃の上昇が長期化した場合、また原燃料・エネルギー価格の上昇を販売価格に十分に転嫁できない場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 「事業活動に関するリスク」 (1) 環境規制の変更 当社グループは、法令遵守を基本として事業を遂行しておりますが、今後国内外でより一層厳しい規制が実施された場合、事業活動への制約拡大やコスト増加で当社グループの業績に影響が出る可能性があります。 (2) 大規模災害の発生 当社グループは、組織の簡素化、生産の効率化、人的資源の有効活用のため主要生産設備を京都工場に集約しております。同工場の所在する福知山地区で大地震や大規模風水害等の災害が発生した場合、生産活動に大きな影響の出る可能性があります。 (3) 感染症の感染拡大 新型コロナウイルス、インフルエンザ等の感染症が拡大した場合、従業員の欠勤増加や操業制限等により生産活動や営業活動に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは感染防止対策や事業継続体制の整備に努めております。 (4) 情報管理及びサイバーセキュリティ 企業秘密や顧客情報等の漏洩、サイバー攻撃によるシステム障害等が発生した場合、社会的信用の低下や損害賠償等により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは情報管理体制の強化及び社員教育を推進しております。 (5) 人材確保及び技術伝承 当社グループでは、技術者の高齢化や専門人材不足により、技術伝承や人材育成が十分に進まない場合、品質・技術力・サービス力の低下につながる可能性があります。当社グループは教育体制の整備、ジョブローテーション及び採用強化等に取り組んでおります。 (6) 重要な訴訟について 現在、当社グループは、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす訴訟は抱えておりませんが、今後そのような訴訟等が発生した場合、業績に影響を与える可能性があります。 「中長期の視点から事業に影響を及ぼす可能性のあるリスク」 (1) 技術革新及び新製品開発 当社グループの製品群は製造期間が長く、短期間に新製品が誕生し、市場が一挙に変化するというような状況にはありません。当社グループは取引先と永年にわたる信頼関係を構築しており、その信頼に応えるべく取引先の要望に沿った製品の改良、開発に努めておりますが、取引先の環境の変化や技術革新に対応できない場合は当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 上記以外にも事業活動を進めていく上で、様々な外的・内的要因リスクが当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、こうしたリスクを回避、またはその影響を最小限に抑えるため、取締役会で毎年重要リスクを選定し、当該リスクの管理状況を定期的にモニタリングしています。また、大規模な事故、災害、感染症拡大等が発生した場合に、人的な安全と事業の継続を確保するための施策を種々講じています。
経営成績の分析 (MD&A)3,576字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 経営成績 当連結会計年度の世界経済は、一部地域に弱さが見られ、景気持ち直しの動きが鈍化しています。また、中東地域の急速な情勢悪化による原油高騰、物流危機など地政学的リスクの顕在化、世界的な金融政策引締めに伴う経済の減速懸念、米国の通商政策による影響等があり、先行きの経済見通しについては、依然として不透明な状況が継続しました。 我が国の経済においては、景気は、雇用・所得環境の改善等により緩やかに回復している一方、消費者物価の上昇による個人消費の足踏み等により下振れる懸念が高まっています。 このような状況下、当社グループでは、持続的成長に向けて成長投資、品質向上、製品の拡販等の経営体質強化に取り組んでまいりました。 当連結会計年度では、炭素製品全般において販売が低調に推移しました。特にアルミニウム製錬用カソードブロックや特殊炭素製品、ファインパウダー及びその他炭素製品において販売が減少しました。その結果、売上高は251億1百万円となり、前年同期に比べて19.5%の減収となりました。 損益面に関しましても、販売数量減少の影響が大きく減益となりました。 その結果、営業利益は40億8百万円(前年同期比41.3%減)、経常利益は56億8千3百万円(前年同期比26.3%減)となりました。また、特別損失に減損損失60億6千3百万円を計上したことに伴い、親会社株主に帰属する当期純損失は7千4百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益57億5千万円)となりました。 なお、当社グループは炭素製品の製造・販売を主な事業とする単一セグメントでありますが、当連結会計年度における製品別の売上高については、次のとおりであります。 ・アルミニウム製錬用カソードブロック アルミニウム製錬会社における更新需要の鈍化およびカソードブロックの在庫調整の影響により、販売数量が減少しました。その結果、売上高は169億4千9百万円となり、前年同期に比べて23.0%の減収となりました。 なお、在庫調整は想定より時間を要しているものの解消に向かっております。 ・人造黒鉛電極 国内外において粗鋼生産が低調に推移しており、販売数量は減少しました。その結果、売上高は44億8千2百万円となり、前年同期に比べて0.9%の減収となりました。 ・特殊炭素製品 熱処理炉向けおよび非鉄金属関連向け等の需要減により販売数量が減少しました。その結果、売上高は28億9千6百万円となり、前年同期に比べて20.7%の減収となりました。 ・ファインパウダー及びその他炭素製品 モーターブラシ向け等の需要減によりファインパウダーの販売数量が減少しました。その結果、売上高は7億7千2百万円となり、前年同期に比べて22.6%の減収となりました。 生産、受注及び販売の実績は次のとおりであります。 ① 生産実績 当社グループは、単一セグメントの下で以下の製品を生産しております。 当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。 区分   金額(百万円)   前年同期比(%) アルミニウム製錬用カソードブロック   18,045   △14.7 人造黒鉛電極   4,751   1.7 特殊炭素製品   2,463   △8.9 ファインパウダー及びその他炭素製品   812   △6.9 合計   26,072   △11.3 (注) 金額は、販売価格によっております。 ② 受注実績 当社製品は国内、輸出とも一部受注生産をする場合がありますが、製造期間が長いため、基本的にはユーザーの生産動向をベースにした見込生産であります。 ③ 販売実績 当社グループは、単一セグメントの下で以下の製品を販売しております。 当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。 区分   金額(百万円)   前年同期比(%) アルミニウム製錬用カソードブロック   16,949   △23.0 人造黒鉛電極   4,482   △0.9 特殊炭素製品   2,896   △20.7 ファインパウダー及びその他炭素製品   772   △22.6 合計   25,101   △19.5 (注) 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。 相手先   前連結会計年度   当連結会計年度 金額(百万円)   割合(%)   金額(百万円)   割合(%) 住商CRM株式会社   20,768   66.6   14,514   57.8 (2) 財政状態 総資産は、前連結会計年度末と比較して56億2千1百万円増加し、870億1千6百万円となりました。主な増加は、商品及び製品の増加12億9千5百万円、機械装置及び運搬具の増加19億5千7百万円および投資有価証券の増加100億8千9百万円です。主な減少は、仕掛品の減少12億7千2百万円および建設仮勘定の減少69億5千2百万円です。 負債は、前連結会計年度末と比較して17億9千4百万円増加し、93億8千8百万円となりました。主な増加は、買掛金の増加3億4千8百万円、未払法人税等の増加4億9千2百万円、未払金の増加等による流動負債その他の増加5億2千5百万円および繰延税金負債の増加8億5千万円です。主な減少は、退職給付に係る負債4億2百万円です。 非支配株主持分を含めた純資産は、前連結会計年度末と比較して38億2千6百万円増加し、776億2千8百万円となりました。主な増加は、その他有価証券評価差額金の増加56億7千3百万円です。主な減少は、利益剰余金の減少20億7千9百万円です。 以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の90.7%から89.2%となりました。 (3) キャッシュ・フロー 営業活動によるキャッシュ・フローは77億6千6百万円の収入超過、投資活動によるキャッシュ・フローは71億3千9百万円の支出超過、財務活動によるキャッシュ・フローは20億1千1百万円の支出超過となりました。以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前年同期に比べ14億5千7百万円減少し、36億1千3百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 税金等調整前当期純損失4億2千3百万円に、減損損失60億6千3百万円、減価償却費20億4千8百万円、未収消費税等の減少額7億9千9百万円を加算し、法人税等の支払額10億7千3百万円を減算した結果、77億6千6百万円の資金の増加(前年同期は45億4千8百万円の資金の増加)となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 定期預金の払戻184億5千万円の収入があった一方、定期預金の預入200億2千万円、有形固定資産の取得35億6千7百万円、投資有価証券の取得19億5千9百万円を支出したこと等により、71億3千9百万円の資金の減少(前年同期は54億4百万円の資金の減少)となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 配当金の支払に20億4百万円を支出したこと等により、20億1千1百万円の資金の減少(前年同期は29億8千9百万円の資金の減少)となりました。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、当社グループの資金需要のうち主なものは、原材料費等の製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに設備投資等によるものであります。当社グループの運転資金および設備投資資金は、内部資金または借入により資金調達することとしております。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社グループにおける過去の実績等を踏まえ合理的に見積りを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果と異なる場合があります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

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開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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