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日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,965.38+199ドル円158.86-1NASDAQ26,205.58+106S&P 5007,665.62+34SOX 指数11,344.26+569/2終値

東洋炭素

TOYO TANSO CO.,LTD.5310 · Prime · ガラス・土石製品

等方性黒鉛の量産化で先行、世界最大の生産能力を活かし半導体・産業・エネルギー分野にカーボン製品を供給。

概要

東洋炭素は、等方性黒鉛材料を中核とするカーボン専業メーカーである。1947年に大阪で創業し、1974年に世界で初めて等方性黒鉛の量産化に成功した。現在は半導体・太陽電池製造用の特殊黒鉛製品、機械用・電気用の一般カーボン製品、複合材製品を手がけ、日本、米国、欧州、アジアに12の連結子会社を持つ。2025年12月期の連結売上高は462億円、営業利益68億円、従業員数は1,678人。東京証券取引所プライム市場に上場している。

7つの事業分野で構成されるカーボン製品群

東洋炭素の事業は、エレクトロニクス、一般産業、機械用カーボン、電気用カーボン、先端プロセス装置、原子力・宇宙航空・医療、複合材その他の7分野で構成される。エレクトロニクス分野では単結晶シリコン引上げ炉用るつぼやヒーター、化合物半導体製造用サセプターを供給する。一般産業分野では連続鋳造用ダイスや放電加工電極、工業炉用構造材を扱う。機械用カーボン分野ではポンプ・コンプレッサー用軸受やパンタグラフ用すり板、電気用カーボン分野では掃除機や電動工具向けカーボンブラシを製造する。先端プロセス装置分野ではイオン注入装置用電極、原子力分野では高温ガス炉炉心材や核融合炉炉壁材を手がける。複合材その他分野ではSiCコーティング黒鉛やC/Cコンポジット、黒鉛シートを提供している。

日本国内で素材を生産し世界で加工・販売する体制

東洋炭素グループは、等方性黒鉛材料の製造拠点を国内に集約し、効率的に生産する。国内では東炭化工や大和田カーボン工業が加工を担い、当社が販売する。海外では米国のTOYO TANSO USA、欧州のTOYO TANSO EUROPE(イタリア)やTOYO TANSO FRANCE、アジアの上海東洋炭素や精工炭素(台湾)など10社が加工・販売を行う。これらの海外子会社は当社から素材(半製品)を仕入れ、現地の顧客に直接販売する直販体制を構築している。これにより安定的かつ短納期の供給と、顧客ニーズを迅速に取り入れた開発を実現している。

等方性黒鉛の世界最大生産能力と静水圧成形法

東洋炭素の技術的な核は、等方性黒鉛材料にある。等方性黒鉛は三次元方向に同じ性質を持ち、熱膨張の異方性がなく、微粒子構造で高強度・低ばらつきという特徴を持つ。同社は1974年に世界中の企業に先駆けて静水圧成形法(水中で均等に圧力をかける方式)による量産化を確立し、その後大型化にも成功した。現在、同社は世界最大の等方性黒鉛材料の生産能力を有する。この素材をベースに、高純度加工やコーティングを施し、半導体製造工程のような厳しい要求に応える製品を供給している。

売上高531億円から462億円へ、2025年12月期の業績

東洋炭素の連結売上高は2013年の284億円から成長を続け、2024年12月期には531億円に達した。しかし2025年12月期は、半導体市場の調整やSiC半導体向け需要の低迷により、売上高は462億円(前期比13.0%減)、営業利益は68億円(同44.8%減)となった。特に日本セグメントでは半導体用が大幅に減少し営業利益が60.6%減となった。一方、機械用カーボン分野は軸受やパンタグラフ用すり板が堅調で3.3%増となった。同社は2030年に売上高740億円、営業利益180億円、ROE10%以上を目標に掲げている。

業界の中での役割は特殊炭素素材・製品メーカーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
462億円
営業利益
68億円
営業利益率
14.7%
純利益
55億円
2025/12 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

事業別の売上と利益

2025/12
事業売上構成比利益利益率
日本242億円52.4%44億円18.2%
アジア125億円27.1%4億円3.2%
欧州49億円10.6%1億円2.0%
米国46億円10.0%1億円2.2%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01エレクトロニクス主力

半導体や太陽電池の製造工程で使用される高純度黒鉛部品を供給。単結晶シリコン引上げ炉用るつぼ・ヒーター、化合物半導体製造用サセプター、太陽電池用キャリア等。等方性黒鉛の世界最大生産能力を活かし、大口径ウエハー対応や高純度加工に対応している。

主な製品・サービス3
単結晶シリコン製造用黒鉛製品
単結晶シリコン引上げ炉で使用されるるつぼ、ヒーター等の消耗部品。高純度・耐熱性が要求される。
化合物半導体製造用黒鉛製品
MOCVD装置用サセプター、SiC結晶成長装置炉内部材等。高純度・高加工精度が求められる。
太陽電池製造用黒鉛製品
単結晶・多結晶シリコン製造炉用るつぼ・ヒーター、反射防止膜成膜用キャリア。耐熱性・耐久性に優れる。

02一般産業準主力

等方性黒鉛の耐熱性・電気伝導性・耐薬品性を活かし、金属溶解るつぼ、連続鋳造ダイス、放電加工電極、各種工業炉用ヒーター・構造材を供給。中国・東南アジア・南米等へも販売。

主な製品・サービス1
一般産業用黒鉛製品
連続鋳造用ダイス、放電加工電極、工業炉用ヒーター・構造材等。

03機械用カーボン準主力

自己潤滑性・耐摩耗性を活かし、ポンプやコンプレッサーの軸受、メカニカルシール等のしゅう動部品を国内外の機械メーカーに販売。材料均質性とサイズ最適化でコスト競争力を強化。

主な製品・サービス2
一般産業機械用カーボン製品
ポンプ・コンプレッサー用軸受、シール材、ピストンリング等。
輸送機械用カーボン製品
パンタグラフ用すり板。銅含浸により自己潤滑性・摩耗性を向上。架線摩耗低減・低騒音。

04電気用カーボン副次

民生用小型モーター向けカーボンブラシ(掃除機、電動工具等)と、産業用大型モーター向けカーボンブラシ(製鉄、製紙、風力発電等)を供給。中国に現地生産拠点を有し地産地消に対応。

主な製品・サービス2
小型モーター用カーボンブラシ
掃除機や電動工具等の民生用途。高速回転耐久性・整流特性に優れ長寿命。
大型モーター用カーボンブラシ
製鉄・製紙・風力発電等の産業用途。安定した集電と耐摩耗性。

05先端プロセス装置副次

半導体・液晶製造工程のイオン注入装置用電極、ガラス封着用治具等を供給。高純度・高強度・高加工精度が求められ、大手装置メーカーに採用。

主な製品・サービス1
イオン注入装置用電極
半導体の微細加工工程で使用。耐熱性・寸法安定性に優れる。

06原子力・宇宙航空・医療副次

高温ガス炉炉心材、核融合炉炉壁材、ロケット部品、CTスキャン用部品等、高い信頼性と耐放射線性・耐プラズマ性が要求される分野に黒鉛製品を供給。

主な製品・サービス1
原子力・宇宙・医療用黒鉛製品
高温ガス炉炉心材、核融合炉炉壁材、ロケット部品、CT用部品。

07複合材その他副次

SiCコーティング黒鉛、C/Cコンポジット、黒鉛シート、多孔質炭素等を供給。半導体薄膜製造用サセプター、工業炉部材、自動車用ガスケット、エネルギー貯蔵・バイオ用途等。

主な製品・サービス3
SiCコーティング黒鉛製品
半導体製造工程のサセプター材料。耐エッチング性・高純度。
C/Cコンポジット製品
炭素繊維強化黒鉛。軽量で高強度。工業炉部材、核融合炉壁材等。
黒鉛シート製品
シート状黒鉛。ガスケット、自動車部品、熱対策分野に使用。

製品と技術

エレクトロニクス向け特殊黒鉛製品:るつぼ、ヒーター、サセプター

東洋炭素のエレクトロニクス分野向け特殊黒鉛製品は、主に等方性黒鉛材料を使用する。単結晶シリコン製造用では、300mmウエハー対応の引上げ炉用るつぼやヒーターを供給し、高純度・耐熱性が求められる。化合物半導体製造用では、MOCVD装置用サセプターやSiC結晶成長装置炉内部材を手がけ、高純度かつ高い加工精度が要求される。太陽電池製造用では、単結晶・多結晶シリコン製造炉用るつぼ・ヒーターのほか、反射防止膜成膜用キャリアも提供する。これらの製品は半導体や太陽電池の製造工程で消耗部品として使用され、世界最大の等方性黒鉛生産能力を活かして大口径化や高純度加工に対応している。

機械用・電気用カーボン製品:軸受、すり板、ブラシ

一般カーボン製品のうち機械用カーボン分野では、自己潤滑性と耐摩耗性を活かし、ポンプやコンプレッサー用軸受、メカニカルシール、ピストンリングなどを国内外の機械メーカーに販売する。輸送機械用として、銅含浸により特性を向上させたパンタグラフ用すり板を鉄道会社向けに供給し、架線摩耗の低減と低騒音化を実現している。電気用カーボン分野では、掃除機や電動工具向け小型モーター用カーボンブラシ、製鉄・製紙・風力発電向け大型モーター用カーボンブラシを提供する。中国に現地製造子会社を設け、地産地消に対応している。

複合材製品:SiCコーティング黒鉛、C/Cコンポジット、黒鉛シート

複合材その他製品には、等方性黒鉛を基材に他の材質をコーティングした製品群がある。SiCコーティング黒鉛は耐エッチング性と高純度が特徴で、半導体薄膜製造用サセプターとして使用される。C/Cコンポジット(炭素繊維強化黒鉛)は軽量・高強度で、工業炉部材や核融合炉壁材などに用いられる。黒鉛シートはシート状の軽量製品で、自動車用ガスケットやヒートシンクといった熱対策分野に応用される。また、メソ孔を大量に有する多孔質炭素製品も開発しており、燃料電池の触媒担体やバイオ系用途への展開が期待されている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

ガラス・土石製品のなかでの位置

等方性黒鉛で世界首位、半導体需要依存

等方性黒鉛およびその加工品を主力とし、半導体製造装置や光ファイバー用途に強みを持つ素材メーカー。国内同業の日東紡績や神島化学工業は異なる機能材料が主体で、直接の競合は限定的。AGCや日本板硝子はガラス分野であり、黒鉛分野では独自のポジションを確立。売上高の約6割が半導体関連と推測され、2025/12期は営業利益率22.98%と高水準だが、半導体市況変動の影響を強く受ける。

強み

  • 等方性黒鉛で世界トップクラスのシェアを持ち、半導体向けに不可欠な素材を供給。
  • 競合が少なく、顧客との長期取引により安定した収益基盤を構築。
  • 半導体製造装置向けの高純度黒鉛部品など、収益性の高い製品を展開。
  • 半導体需要の拡大やデータセンター投資増加に伴い、中長期的な需要増が期待。

課題

  • 半導体サイクルの影響を強く受け、2025/12期以降に減収減益が予想される。
  • 海外売上比率が高く、為替変動や地政学リスクの影響を受けやすい。
  • 炭素材料における新技術の登場により、需要が減少する可能性がある。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

半導体材料の時価総額近傍。太字が東洋炭素

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
15393ニチアス2,105億円20.0倍
26966三井ハイテック1,815億円53.2倍
37970信越ポリマー1,814億円18.0倍
43445RS Technologies1,482億円15.4倍
54975JCU1,463億円15.3倍
65310東洋炭素1,417億円31.8倍
74461第一工業製薬1,371億円21.2倍
84189KHネオケム1,263億円13.0倍
94971メック1,251億円18.9倍
106810マクセル1,194億円12.6倍
114044セントラル硝子1,167億円13.3倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(半導体材料)に従っています。

会社の歴史

沿革 51件

近藤カーボン工業として創業し東洋炭素に改称した1947〜1949年

東洋炭素の前身は、1947年7月に大阪市西淀川区で設立された近藤カーボン工業株式会社である。資本金は198千円だった。1948年9月に登記上の本店を大阪市西淀川区に移転し、1949年11月に社名を東洋炭素株式会社に変更した。創業当初からカーボン製品の製造・販売を手がけ、1950年代には米国ナショナルカーボン社や西ドイツのリングスドルフカーボン社と代理店契約を結び、海外技術の導入を進めた。

等方性黒鉛の量産化と国内生産拠点の拡充(1961〜1985年)

1961年2月に香川県に四国工場を設置し、1962年4月には本社工場内に研究所を設けた。1974年3月には大野原工場を設置し、ここで国内外に先駆けて等方性黒鉛材料の量産化に成功した。1975年2月には本社工場を廃止し大野原工場に集約、1981年8月には萩原工場、1985年12月には詫間工場を設置するなど国内生産能力を拡大した。1989年には研究所を大阪研究センターに昇格させ、技術開発を強化した。

米国・欧州・アジアへの海外展開を本格化(1986〜1998年)

1986年3月に米国イリノイ州にTOYO TANSO AMERICAを設立したのを皮切りに、1987年にはオレゴン州にTTAを設立、1988年にはフランスにGRAPHITES TECHNOLOGIE ET INDUSTRIEを設立した。1991年にはイタリア、ドイツ、台湾にも拠点を設け、1994年には中国上海市に上海東洋炭素有限公司を設立した。1997年にはイタリアのTOYO TANSO EUROPEを全株式取得によりグループ化し、欧州での事業基盤を固めた。1998年には米国子会社間の合併を実施し、北米事業を再編した。

東京証券取引所上場とグローバルネットワークのさらなる拡大(2006〜2015年)

2006年3月、東洋炭素は東京証券取引所市場第一部に株式を上場した。上場後も海外展開を加速し、2006年9月に韓国、2008年3月にタイ、2010年8月にシンガポール、2011年3月にインド、2013年4月にトルコ、2014年9月に中国浙江、2015年5月にインドネシア、同年12月にメキシコに子会社を設立した。2007年12月には本社を大阪市北区梅田に移転し、旧本社を総合開発センターに改称した。2013年11月には再び大阪市西淀川区に本社を移転している。

事業の選択と集中、プライム市場移行(2017〜2024年)

2017年6月、東洋炭素は中国の連結子会社であった嘉祥東洋炭素有限公司の全持分を譲渡し、連結除外とした。2018年12月にはトルコ子会社を清算、2020年8月にはインド子会社を清算するなど、不採算事業の整理を進めた。2020年6月にはATNグラファイト・テクノロジーに資本参加し、新技術への投資も行った。2022年4月、東京証券取引所の市場区分見直しに伴いプライム市場に移行した。2024年1月には本社を再び大阪市北区梅田に移転し、中国に上海東洋カーボン貿易有限公司を設立して販売機能を強化した。

年表51件を開く

1940年代

  • 1947年7月創業近藤カーボン工業株式会社を大阪市西淀川区(登記簿上は香川県三豊郡観音寺町(現 香川県観音寺市))において資本金198千円で設立
  • 1948年9月大阪市西淀川区に登記簿上の本店移転
  • 1949年11月商号変更社名を東洋炭素株式会社に変更

1950年代

  • 1956年5月米国 ナショナルカーボン社と代理店契約を締結
  • 1957年8月西ドイツ リングスドルフカーボン社と日本総代理店契約を締結

1960年代

  • 1961年2月香川県三豊郡柞田町(現 香川県観音寺市)に四国工場(1980年5月に東炭化工株式会社として分離)を設置
  • 1962年4月本社工場内に研究所(1989年6月に大阪研究センターへ昇格、1995年2月に大野原技術開発センターへ移設)を設置

1970年代

  • 1974年3月香川県三豊郡大野原町(現 香川県観音寺市)に大野原工場(1994年3月 大野原技術開発センターに改組、2007年12月 東洋炭素生産技術センターに改称)を設置
  • 1975年2月本社工場を廃止し、大野原工場へ集約

1980年代

  • 1981年8月香川県三豊郡大野原町(現 香川県観音寺市)に萩原工場を設置
  • 1985年12月香川県三豊郡詫間町(現 香川県三豊市)に詫間工場(1995年2月 詫間事業所に改組)を設置
  • 1986年3月創業米国 イリノイ州にTOYO TANSO AMERICA,INC.を設立
  • 1987年4月創業米国 オレゴン州にTTA,INC.を設立
  • 1987年7月M&ATTA,INC.がTOYO TANSO AMERICA,INC.を合併
  • 1987年9月商号変更TTA,INC.をTTAMERICA,INC.に社名変更
  • 1988年8月創業フランス トラッピス市にGRAPHITES TECHNOLOGIE ET INDUSTRIE S.A.を設立

1990年代

  • 1991年4月創業イタリア ミラノ市にGRAPHITES TECHNOLOGY APPLICATIONS S.R.L.を設立
  • 1991年5月創業米国 ペンシルベニア州にPENNGRAPH,INC.を設立 ドイツ リンデン市にGTD GRAPHIT TECHNOLOGIE GMBHを設立(2000年3月 ランゲンス市へ本店移転)
  • 1991年11月M&A台湾 台北市に株式取得により精工碳素股份有限公司を設置(2001年9月 桃園縣(現 桃園市)へ本店移転)
  • 1992年8月TTAMERICA,INC.を清算
  • 1994年8月創業中国 上海市に上海東洋炭素有限公司を設立
  • 1997年1月M&Aイタリア ミラノ市に全株式取得によりTOYO TANSO EUROPE S.P.A.を設置
  • 1998年3月M&ATOYO TANSO EUROPE S.P.A.がGRAPHITES TECHNOLOGY APPLICATIONS S.R.L.を合併
  • 1998年5月M&ATOYO TANSO USA, INC.がPENNGRAPH,INC.を合併
  • 1999年4月福島県いわき市にいわき工場を設置
  • 1999年9月M&A大阪府豊中市に全株式取得により大和田カーボン工業株式会社を設置

2000年代

  • 2001年4月詫間事業所に第二工場を設置
  • 2001年6月創業米国 オレゴン州(登記簿上は デラウェア州)にADVANCED GRAPHITE,INC.を、ペンシルベニア州(登記簿上は デラウェア州)にTOYO TANSO PA GRAPHITE,INC.を設立 TOYO TANSO USA, INC.のPENNGRAPH DIVISIONを分割し、TOYO TANSO PA GRAPHITE,INC.に営業譲渡
  • 2003年9月創業中国 上海市に上海東洋炭素工業有限公司を設立
  • 2004年5月ADVANCED GRAPHITE,INC.およびTOYO TANSO PA GRAPHITE,INC.を清算
  • 2005年4月創業中国 済寧市に嘉祥東洋炭素有限公司を設立
  • 2006年3月上場東京証券取引所市場第一部に株式を上場
  • 2006年9月創業韓国 ソウル市にTOYO TANSO KOREA CO.,LTD.を設立
  • 2007年12月大阪市北区梅田に本社を移転 旧本社事業所を近藤照久記念東洋炭素総合開発センターに改称
  • 2008年2月商号変更GRAPHITES TECHNOLOGIE ET INDUSTRIE S.A.をTOYO TANSO FRANCE S.A.に社名変更
  • 2008年3月創業タイ バンコク市にTOYO TANSO(THAILAND)CO.,LTD.を設立(2008年8月 バングプリー市へ本店移転)

2010年代

  • 2010年2月詫間事業所に第三工場を設置
  • 2010年8月創業シンガポールにTOYO TANSO SINGAPORE PTE. LTD.を設立
  • 2011年3月創業インド ベンガルール市にTOYO TANSO INDIA PRIVATE LIMITEDを設立
  • 2013年4月創業トルコ イスタンブール市にTOYO TANSO GRAPHITE AND CARBON PRODUCTS INDUSTRY AND COMMERCIAL A.Sを設立
  • 2013年11月大阪市西淀川区に本社を移転
  • 2014年9月創業中国 平湖市に東洋炭素(浙江)有限公司を設立
  • 2015年5月創業インドネシア 西ジャワ州にPT. TOYO TANSO INDONESIAを設立
  • 2015年12月創業メキシコ グアナファト州にTOYO TANSO MEXICO S.A. DE C.V.を設立
  • 2017年6月当社が所有する嘉祥東洋炭素有限公司の持分全部を嘉祥県正大炭素製品有限公司に譲渡(嘉祥東洋炭素有限公司は連結子会社から除外)
  • 2018年12月TOYO TANSO GRAPHITE AND CARBON PRODUCTS INDUSTRY AND COMMERCIAL A.Sを清算
  • 2019年6月創業中国 成都市に成都東洋炭素工業有限公司を設立

2020年代

  • 2020年6月ATNグラファイト・テクノロジー株式会社に資本参加
  • 2020年8月TOYO TANSO INDIA PRIVATE LIMITEDを清算
  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所市場第一部からプライム市場に移行
  • 2024年1月創業大阪市北区梅田に本社を移転 中国 上海市に上海東洋カーボン貿易有限公司を設立

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/12期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。そのうち3項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高2030年まで740億円
  • 営業利益2030年まで180億円
  • ROE2030年まで10%以上

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    高成長・高付加価値事業の拡大

    エレクトロニクス、エネルギー、モビリティなど成長分野で新たなニーズに対応した高付加価値な技術・製品をグローバルに提供し、事業機会を拡大する。

  2. 02

    生産技術革新と競争力強化

    省エネ・省人化を含む生産技術革新を推進し、コスト競争力と供給力を高めることで、持続的な成長基盤を構築する。

  3. 03

    海外展開の強化

    グローバルな事業展開を加速し、地域ごとの需要に応える体制を整備することで、海外売上比率の向上を図る。

  4. 04

    グローバル人材の育成強化

    多様な価値観を尊重し、グローバルに活躍できる人材の採用・育成を戦略的に進め、事業成長を支える組織力を高める。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で1,678人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は725万円で、9期前と比べて+18.4%平均年齢は40.9歳、平均勤続年数は15.2年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2016年12月1,903
2017年12月1,710
2018年12月1,678
2019年12月61242.017.11,700
2020年12月57542.717.91,658
2021年12月56543.018.11,640
2022年12月67043.218.01,690
2023年12月72942.917.61,736
2024年12月75741.716.21,785683
2025年12月72540.915.21,678405

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年12月期・提出会社(単体)
女性管理職比率9.8%
縦線は目安の30%
男性育休取得率74.2%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)92.1%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社14(国内 4 / 海外 10、うち連結子会社 12) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
詫間事業所 — 香川県三豊市212億円
日本
東洋炭素 生産技術センター — 香川県観音寺市5,185百万円
日本
アジア — 上海東洋炭素有限公司(中国 上海市)2,874百万円
米国 — TOYO TANSO USA, INC. (米国 オレゴン州トラウトデール市)1,989百万円
日本 — 大和田カーボン工業㈱(大阪府豊中市)1,789百万円
欧州 — GTD GRAPHIT TECHNOLOGIE GMBH (ドイツ ランゲンス市)1,631百万円
欧州 — TOYO TANSO EUROPE S.P.A. (イタリア ミラノ市)1,568百万円
萩原工場 — 香川県観音寺市1,174百万円
日本
アジア — 精工碳素股份有限公司(台湾 桃園市)987百万円
近藤照久記念東洋炭素総合開発センター — 大阪市西淀川区625百万円
日本
ほか7件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    東炭化工㈱(注)4,5
    香川県 三豊市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    大和田カーボン工業㈱
    大阪府 豊中市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    TOYO TANSO USA, INC. (注)4,6,7
    米国 オレゴン州トラウトデール市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    TOYO TANSO EUROPE S.P.A. (注)4
    イタリア ミラノ市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    TOYO TANSO FRANCE S.A. (注)4
    フランス トラッピス市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    GTD GRAPHIT TECHNOLOGIE GMBH (注)4
    ドイツ ランゲンス市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    上海東洋炭素有限公司(注)1,3,7
    中国 上海市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    上海東洋カーボン貿易有限公司(注)3
    中国 上海市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    上海東洋炭素工業有限公司
    中国 上海市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    東洋炭素(浙江)有限公司
    中国 浙江省 平湖市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    成都東洋炭素工業有限公司(注)3
    中国 四川省 成都市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    精工碳素股份有限公司(注)3
    台湾 桃園市 · 連結子会社
    議決権97.2%
残りのグループ会社2社を開く
  • 上海永信東洋炭素有限公司中国 上海市45%
  • ATNグラファイト・テクノロジー㈱(注)4和歌山県 和歌山市35%
公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    NEDO先導研究プログラムエネルギー・環境新技術先導研究プログラム黒鉛材料の非化石原料化に向けた研究開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2024-07-18
    1,814万円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年12月期の売上高は462億円営業利益68億円前期と比べると減収減益で、売上が-13.0%、利益が-44.3%。

売上高
-13.0%
462億円
営業利益
-44.3%
68億円
純利益
-45.0%
55億円
営業利益率
14.7%
前期比 -8.3%pt

会社が出している今期の予想2026年12月期

項目会社予想前期実績
売上高490億円462億円
営業利益62億円68億円
純利益50億円55億円
1株あたり配当¥145¥145

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年2Qで、売上は224億円、営業利益は18億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は−2.6%、営業利益は−52.6%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年1Q1132118.618
2023年2Q1242520.223
2023年3Q1232117.117
2023年4Q13317
2024年1Q1262519.824
2024年2Q1373324.128
2024年4Q2686423.948
2025年2Q2303816.527
2025年4Q2323012.928
2026年2Q224188.017

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年5月期からの14期で、売上は284億円から462億円へ1.6倍に増えた。直近期の営業利益率は14.7%。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
トルコ イスタンブール市にTOYO TANSO GRAPHITE AND CARBON PRODUCTS INDUSTRY AND COMMERCIAL A.Sを設立
2013年5月2847−2
2013年12月20513−1
中国 平湖市に東洋炭素(浙江)有限公司を設立
2014年12月3411513
インドネシア 西ジャワ州にPT. TOYO TANSO INDONESIAを設立
2015年12月35694
2016年12月32583
2017年12月3523730
2018年12月4117149
中国 成都市に成都東洋炭素工業有限公司を設立
2019年12月3645229
2020年12月3123927
2021年12月3776345
2022年12月4387452
2023年12月49310275
大阪市北区梅田に本社を移転 中国 上海市に上海東洋カーボン貿易有限公司を設立
2024年12月53112213523.0100
2025年12月462688114.755

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年12月期

売上高462億円のうち、営業利益として残るのは68億円14.7%。営業外の損益と税金を反映した純利益は55億円、売上の11.9%にあたる。営業利益率は業種中央値8.0%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金66.0%305億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金19.5%90億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益14.7%68億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
34.0%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+6.7pt
14.7%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+5.1pt
11.9%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比1.6pt
5.7%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
4.7%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
4.6%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2025年12月期は営業CFが61億円、投資CFが−113億円で、差し引きのフリーCFは−52億円この組み合わせは積極投資型にあたる。本業で稼ぎつつ、さらに資金を調達して大きな投資に踏み込んでいる。成長への布石の局面期末の手元現金は121億円で、売上の3.1ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年5月18−8447−6658
2013年12月35−14−152169
2014年12月74−23−345191
2015年12月68−52−321671
2016年12月51−41−131064
2017年12月70−60−121064
2018年12月58−43−121564
2019年12月51−40−141161
2020年12月7010−2180121
2021年12月73−63−1310125
2022年12月56−53−143118
2023年12月62−27−2035136
2024年12月95−63−2632147
2025年12月61−11324−52121

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2025年12月期の総資産は1,179億円。このうち返さなくてよい自己資本が976億円で、自己資本比率は82.7%(業種中央値64.4%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年5月73557016575.2
2013年12月74258615676.3
2014年12月75860914978.0
2015年12月73059513579.6
2016年12月69858211681.4
2017年12月74261013281.0
2018年12月75064110984.5
2019年12月76165710485.4
2020年12月7616669587.5
2021年12月83772311486.3
2022年12月89477212286.3
2023年12月96684512187.4
2024年12月1,13294219083.2
2025年12月1,17997620482.7

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年12月期の内訳
現金及び預金
153億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
718億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
157億円
在庫として抱えている分
負債合計
204億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
99
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率29 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

ガラス・土石製品 49社との比較

同じガラス・土石製品の企業と並べると、いちばん上に来るのは自己資本比率49社中4位あたり、逆に低いのは売上成長率49社中47位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
5.7%/中央値 7.3%
P25 5.5%P75 9.9%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
14.7%/中央値 8.0%
P25 6.1%P75 12.2%
自己資本比率上位総資産のうち返済のいらないお金の割合
82.7%/中央値 64.4%
P25 50.0%P75 73.1%
売上成長率下位前期からの売上の伸び
-13.0%/中央値 4.1%
P25 -0.8%P75 8.9%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
2.1%/中央値 3.0%
P25 2.1%P75 3.8%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥6,750で、1年前と比べて+76.5%過去52週の値幅のなかでは56%の位置にある。

¥6,750-1.9%1ヶ月-2.2%1年+76.5%時価総額1,417億円
過去52週の値幅
安値¥3,895高値¥8,990

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)31.8倍
PER (会社予想)28.3倍
PBR1.45倍
配当利回り2.15%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

8月19日に前日比-5.29%の6800円と下落しましたが、1ヶ月では+2.1%と小幅高です。7月末に6030円まで下落しましたが、8月に入ってからは反発し、8月13日には7480円まで上昇しました。25日線(6900.4円)を下回っており、短期的な調整が続いています。ただし、200日線(6004.96円)を大きく上回っており、中期的な上昇トレンドは維持しています。8月5日には出来高が約17.8万株と増加しており、需給の改善が見られますが、8月19日の下落で再び売りが優勢となっています。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をやや割高と判定しています(スコア 40/100)

PERは34.42倍と業界平均の18.18倍を大きく上回り、予想PERも30.7倍と高い。PBRは1.58倍で業界平均1.38倍を上回る。配当利回りは1.98%と業界平均2.83%を下回る。ROEは5.7%と低く、収益性が懸念。直近の業績は減益傾向で、今後の回復が不透明。バリュエーションは割高感があり、やや割高と評価。

指標この会社業種平均
PER (実績)31.8倍15.7倍
PER (予想)28.3倍
PBR1.45倍1.34倍
ROE5.7%4.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

投資論点は、半導体市場の動向と収益性の持続性である。強気派は、半導体需要の拡大や生成AI関連投資により、高性能炭素製品の需要が増加すると見る。過去の高い利益率(営業利益率23%→15%へ低下したが)と、1年間で株価が87%上昇した勢いも評価する。一方、弱気派は、半導体市況の循環変動や、2025年12月期の減収減益予想(売上高531億→462億円、営業利益率22.98%→14.72%)を懸念する。また、ROEが5.7%と低く、資本効率の改善が必要との見方もある。

プラスに働く材料7
  • 半導体成長の追い風

    半導体製造装置向け需要が中長期的に拡大、生成AI関連投資も旺盛。

  • 世界トップシェア

    等方性黒鉛で世界大手。技術力が高く、安定供給が強み。

  • 株価上昇

    1年間で株価が87%上昇。市場の期待が高い。

  • 需要回復時は高収益体質が復元力に継続影響

    2024/12期は営業利益122億円、営業利益率22.98%を記録した

  • 純利益100億円が財務基盤を支える通年影響

    2024/12期の純利益100億円が資本の厚みにつながる

  • 外国人保有21.27%で海外需要の高さ継続影響

    外国人の持ち株比率が21.27%と高く、グローバル投資家の関心が高い

  • 配当利回り1.95%と安定株主還元通年影響

    配当利回り1.95%、株価上昇後も一定の現金還元を維持

マイナスに働く材料7
  • 減収減益予想

    2025年12月期は売上高・利益率とも低下見通し。

  • 半導体の循環変動

    半導体市況の悪化が需要縮小につながる可能性。

  • 資本効率の低さ

    ROEが5.7%と低く、株主資本の活用が非効率。

  • 2025/12期は営業利益が44%減少決算発表後影響

    営業利益は122億円から68億円へ44%減、売上高減が利益を圧迫

  • 売上高531億円から462億円へ減収決算発表後影響

    売上高は前期比13%減の462億円、需要の弱含みが続く

  • 予想PER31.1倍と業績悪化を反映決算発表後影響

    予想PER31.1倍は実績28.47倍より高く、減益継続を市場が警戒

  • ROE5.7%と自己資本の効率が低い継続影響

    ROE5.7%、時価総額1558億円に対し純利益55億円と利益創出力が弱い

次の決算で確かめる点
半導体関連売上比率
半導体需要の変動が業績に直結するため。
営業利益率
高収益性が持続するか確認するため。
受注残高
今後の売上高の先行指標になるため。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり145で、前期から+0.0%いまの株価に対する利回りは2.15%。

年間配当
¥145
1株あたり
配当利回り
2.15%
いまの株価に対して
配当性向
59.0%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2016年12月25284.4
2017年12月3020.033.4
2018年12月5066.726.0
2019年12月500.031.2
2020年12月500.044.0
2021年12月6020.035.7
2022年12月7016.725.2
2023年12月11057.133.2
2024年12月14531.834.0
2025年12月1450.059.0

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥145

株主

有価証券報告書より

2025年12月期末の株主数は延べ13,961人。区分でいちばん多いのは個人・その他38.6%。グループ会社や銀行などの安定株主が38.0%を占め、残る62.0%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2020年12月%2021年12月%2022年12月%2023年12月%2024年12月%2025年12月%
個人・その他45.337.134.034.541.738.6
金融機関26.627.931.032.322.123.4
外国法人12.119.519.416.718.721.2
事業法人14.814.814.614.714.914.7
証券会社1.10.81.01.82.52.0
自己株式0.10.10.10.10.10.1
外国人個人0.10.00.00.00.10.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト信託銀行㈱(信託口)9.57
02近藤朋子7.43
03近藤尚孝5.81
04近藤ホールディングス㈱5.55
05㈱日本カストディ銀行(信託口)4.91
06公益財団法人近藤記念財団3.97
07NTコーポレーション㈱2.98
08近藤孝子2.95
09森田純子2.86
10野村信託銀行㈱(投信口)1.97

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近3
  • 2026-07-21
    株式会社三菱UFJ銀行
    新規の大量保有報告
    1.71%
  • 2026-07-17
    三井住友信託銀行株式会社
    新規の大量保有報告
    0.17%
  • 2026-05-12
    近藤ホールディングス株式会社
    変更報告
    5.55%
    -0.06pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+2662%、1株純資産は14期で+74%。直近期のROEは5.7%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年5月−102,665−0.4431.0
2013年12月−52,733−0.238.0
2014年12月642,8512.330.925.0
2015年12月192,8040.794.286.8
2016年12月142,7410.5136.8284.4
2017年12月1462,8855.224.433.4
2018年12月2353,0198.09.326.0
2019年12月1403,0974.616.231.2
2020年12月1273,1754.015.944.0
2021年12月2133,4436.415.035.7
2022年12月2473,6796.915.225.2
2023年12月3584,0289.313.433.2
2024年12月4754,48911.29.034.0
2025年12月2614,6495.718.559.0

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

10名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は10名。2025/12期の役員報酬は総額194百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約3倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
近藤尚孝取締役会長兼 社長(代表取締役)会長執行役員 社長執行役員 最高経営責任者(CEO)管理本部担当 兼 グローバル営業本部担当69
濱田達郎取締役 専務執行役員 経営企画本部長 技術本部担当 兼 生産本部担当68
松尾修介取締役77
高坂佳郁子取締役49
内藤牧男取締役68
坊木斗志己常勤監査役66
今井和弘監査役74
植村淳子監査役44
舩冨康次65
高橋勝731

役員報酬の内訳2025/12

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)51012512625
監査役3303010
社外取締役325258
社外監査役213137

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/12期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容8,207字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当企業グループは、当社、連結子会社12社(国内2社、海外10社)、非連結子会社5社(海外5社)および持分法適用の関連会社2社(国内1社、海外1社)で構成されております。当企業グループは、主に等方性黒鉛材料(注)を素材として、高機能分野におけるカーボン製品の製造、加工および販売を主たる事業としております。当企業グループのカーボン製品は様々な分野で使用されており、顧客が必要とする仕様も多岐にわたるため、多品種少量生産への対応が必要であります。 当企業グループでは、1974年に国内外の企業に先駆けて等方性黒鉛材料を量産化し、続いて大型化も実現させたことで、使用用途も拡大してまいりました。この等方性黒鉛材料を中心としたカーボン素材の製造拠点を国内に集約することで効率的に生産し、国内および米国、欧州、アジアの海外各国に展開する加工および販売拠点に供給、現地の顧客に直接販売する体制を構築しております。当企業グループでは、このような素材から製品まで一貫した生産、販売体制により、安定的かつ短納期の製品供給を確立するとともに、直販体制による顧客との協調関係の中で、顧客の多様なニーズを迅速に取り入れた開発を行っております。 また、当企業グループは、カーボン専業メーカーとして長年蓄積してきたカーボン素材の分析データと顧客ニーズを基にして、基礎研究および応用研究に取り組んでおります。その結果、当企業グループ製品の用途は、産業機械、自動車、家電等の産業用途や民生用途から、原子力、宇宙航空、医療、エネルギー等の最先端分野まで幅広い分野に拡大しております。 (注)等方性黒鉛材料 炭素材料には、高温熱処理により製造される黒鉛材料とその他の炭素材料があります。黒鉛材料の中で等方性黒鉛材料は、三次元の方向に対して同じ性質を持つという特性があります。 等方性黒鉛材料を製造するには、成形工程においてすべての方向から均等な圧力をかけることが必要でありますが、当社では静水圧成形法(水中で圧力をかける成形法)による製造法を国内外の企業に先駆けて確立いたしました。 黒鉛材料の主な特徴は次のとおりであります。 ① 熱伝導(*)性および電気伝導性に優れている。 ② 高温や薬品への耐性が高い。 ③ 軽量で加工が容易である。 ④ 摩擦、摩耗が起こりにくい。 等方性黒鉛材料には、上記に加えて次の特徴があります。 ① 熱膨張(*)等の特性がどの方向にも同じである。 ② 微粒子構造で高強度、材料のばらつきも非常に小さい。 それぞれの素材、分野、品目、製品例および特徴は以下のとおりであります。 素材/分野/品目   製品例 特殊黒鉛製品   エレクトロニクス分野   単結晶シリコン製造用   単結晶シリコン引上げ炉用るつぼ、ヒーター 化合物半導体製造用   MOCVD装置用サセプター、LPE装置用ボート、SiC結晶成長装置炉内部材 太陽電池製造用   単結晶・多結晶シリコン製造炉用るつぼ、ヒーター、 反射防止膜成膜用キャリア 一般産業分野       連続鋳造用ダイス、放電加工電極、 各種工業炉用ヒーター・構造材 その他   先端プロセス装置用   イオン注入装置用電極、ガラス封着用治具 原子力・宇宙航空 医療用   高温ガス炉用炉心材、核融合炉用炉壁材、ロケット用部品、CTスキャン用部品 一般カーボン製品   機械用カーボン分野   一般産業機械用   ポンプ・コンプレッサー用軸受、シール材 輸送機械用   パンタグラフ用すり板、自動車用部品 電気用カーボン分野   小型モーター用   掃除機用カーボンブラシ、電動工具用カーボンブラシ 大型モーター用   大型モーターブラシ、風力発電機用カーボンブラシ 複合材その他製品       Si-Epi装置用サセプター、SiC-Epi装置用サセプター、MOCVD装置用サセプター、工業炉用構造材、単結晶シリコン引上げ炉用るつぼ、太陽電池製造用部材、核融合炉用炉壁材、自動車用ガスケット (1) 特殊黒鉛製品 特殊黒鉛製品につきましては、主に等方性黒鉛材料を使用しております。 ① エレクトロニクス分野 (a) 単結晶シリコン製造用 単結晶シリコンをスライス加工したシリコンウエハーは、高集積メモリー等の半導体基板としてエレクトロニクス産業の発展を支える基幹材料であります。この単結晶シリコン引上げ炉で使用されるヒーター、るつぼ(*)等の炉内主要消耗部品には、高純度で優れた耐熱性が求められることから、等方性黒鉛製品が用いられております。 単結晶シリコンは大径化が進み、300mmウエハーを用いた製造工程が主流となっています。当社は、世界最大の等方性黒鉛材料の生産能力を有しており、加工、高純度の設備能力を利用して、国内外からの需要に対応しております。 (b) 化合物半導体製造用 発光素子や通信素子、パワーデバイス等で使用される化合物半導体(*)は、長寿命、省電力という特性を活かして、携帯電話やDVD、液晶等のデジタル家電、その他自動車用ヘッドランプや蛍光灯の高効率発光源素子として使用されております。 これらの化合物半導体の製造工程において使用される発熱体やMOCVD装置用サセプター(*)等の主要消耗部品、SiC結晶成長装置炉内部材等には、高純度で加工精度の高さが求められることから、当社の等方性黒鉛製品が、国内外で用いられております。 (c) 太陽電池製造用 クリーンエネルギーの代表格である太陽電池は、各国で家庭用発電の買上げや設備設置に対する補助金の法制化等の国策により普及が図られており、世界的に使用の拡大が進んでおります。 太陽電池素子の主力材料である単結晶シリコンおよび多結晶シリコンの製造工程で使用されるヒーター、るつぼ、反射防止膜成膜工程で使用されるPE-CVD装置用キャリア等の主要消耗部品には、優れた耐熱性と耐久性が求められることから、当社の等方性黒鉛製品が用いられております。 ② 一般産業分野 等方性黒鉛材料は、黒鉛材料の中でもより耐熱性、電気伝導性、耐薬品性に優れた材料であります。これらの特性を活かし、金属溶解るつぼや連続鋳造ダイス(*)、金型製造時の放電加工電極(*)、セラミック、粉末冶金材料の焼結や自動車部品の焼鈍等の各種工業炉向け高温発熱体や炉内構造材等の分野に使用されております。 当企業グループは、さらなる成長が見込まれる中国・東南アジア・南米等国内外のこれら幅広い産業分野へ製品供給を行っております。 ③ その他 (a) 先端プロセス装置用 半導体や液晶の製造工程における微細加工に用いられるイオン注入装置用電極や、ダイオード、水晶振動子等の封着治具等、先端プロセス装置部品の製造用として様々な等方性黒鉛製品が使用されております。優れた耐熱性と熱伝導性、高純度、高強度という特性や高い加工精度が求められることから、当社製品は大手装置メーカー等に広く採用されております。 (b) 原子力・宇宙航空・医療用 高温ガス炉の炉心材や核融合炉の炉壁材等の原子力用途には、高い信頼性と品質が要求されます。優れた耐熱性や黒鉛の持つ多様な特性に加え、耐放射線性や耐プラズマ性が求められることから、当社の製品が、これらの原子力分野で使用されております。また、ロケット用部品等の宇宙航空分野、CTスキャン等の医療分野でも使用されております。 (2) 一般カーボン製品 一般カーボン製品につきましては、主に従来の成形法で製造された炭素材料を使用し、等方性黒鉛材料も一部で使用しております。 ① 機械用カーボン分野 (a) 一般産業機械用 耐摩耗性、耐熱性、耐薬品性、自己潤滑性(*)という特性を活かし、ポンプやコンプレッサーの軸受け等のしゅう動部品、ピストンリング(*)、メカニカルシール(*)等の気体や液体のシール材として、国内外の機械メーカーに幅広く製品を販売しております。当社では、材料の均質性の向上と素材サイズの最適化を図ることで、コスト競争力に強みを有した海外展開を行っております。 (b) 輸送機械用 カーボンに銅を高圧含浸することにより自己潤滑性、電気伝導性および耐摩耗性を向上させたパンタグラフ用すり板(*)を、鉄道会社向けに販売しております。当社のパンタグラフ用すり板は、従来の金属製すり板に比べて架線の摩耗の低減、低騒音化を実現しております。 ② 電気用カーボン分野 (a) 小型モーター用 掃除機や電動工具等、民生用途の小型モーター用カーボンブラシを、家電メーカーおよび工具機メーカー等に販売しております。当社の製品は、高速回転に対する耐久性や整流特性が良く、長寿命という特性があります。また、中国に製造販売子会社をいち早く設立する等、地産地消に早くから取り組み、現地での密な顧客対応を実現しております。 (b) 大型モーター用 自己潤滑性、優れた電気伝導性、易加工性等の特性を活用し、産業用途の大型モーター用カーボンブラシとして、製鉄メーカーおよび製紙メーカー等で使用されております。カーボンブラシは回転体にしゅう動しながら安定的かつ継続的に電気を供給する部品であり、風力発電の集電設備等の環境・エネルギー分野においても使用されるようになっております。 (3) 複合材その他製品 複合材その他製品につきましては、主に等方性黒鉛材料を基材に他の材質をコーティングした複合材料(SiC(炭化ケイ素)コーティング黒鉛(*)等)、カーボンとカーボンファイバーとの複合材料(C/Cコンポジット製品(*))、天然黒鉛材料(黒鉛シート(*))等を製造販売しております。 ① SiCコーティング黒鉛製品 SiCコーティング黒鉛製品は、耐熱性、耐エッチング性(*)が高く、アウトガスの発生を抑えた高純度な特性を活かし、シリコンおよび化合物半導体製造工程の薄膜製造プロセスにおけるサセプター材料として、国内外の半導体業界向けに販売を行っております。 ② C/Cコンポジット製品 C/Cコンポジット製品は、軽量、高強度およびカーボンの持つ良好な熱特性を兼ね備えた先端材料であり、工業炉部材、単結晶シリコン製造工程、太陽電池製造工程、国内外の核融合炉壁材等の特殊分野等の幅広い分野で使用されております。 ③ 黒鉛シート製品 黒鉛シート製品はシート状の軽量な製品であり、高温下においても他物質と反応しにくいという特性によって、ガスケットやマフラー等の自動車部品に使用されております。合成石英の製造工程や、単結晶シリコン製造工程におけるカーボン部材の保護用としても安定した需要が見込まれます。面方向の熱伝導の良さを利用した、ヒートシンク等の熱対策分野での応用も期待されております。 ④ 多孔質炭素製品 多孔質炭素製品は、メソ孔(2~50nmの細孔)を大量に有する粉末状の製品であり、従来の多孔質材料にはない機能を有しております。様々な物質の吸着材料への適用の他、燃料電池の触媒担体、蓄電デバイスの電極材、添加剤などのエネルギー貯蔵関連用途、タンパク質吸着や分離、生体センサー部材などのバイオ系用途への使用が期待されています。 当企業グループの当該事業に係る主な位置付けは、2025年12月31日現在次のとおりであります。 なお、次の4地域は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 セグメントの名称    主要な会社   主要な事業の内容 日本   当社   特殊黒鉛製品、一般カーボン製品(機械用カーボン分野)および複合材その他製品の製造および販売、一般カーボン製品(電気用カーボン分野)の販売をしております。 東炭化工株式会社   一般カーボン製品(電気用カーボン分野)の製造をしており、当社がその販売をしております。 素材(半製品)の仕入は主に当社より行っております。 大和田カーボン工業株式会社   特殊黒鉛製品、一般カーボン製品(機械用カーボン分野)および複合材その他製品の製造をしており、当社がその販売をしております。 素材(半製品)の仕入は主に当社より行っております。 米国   TOYO TANSO USA, INC.   特殊黒鉛製品、一般カーボン製品(機械用カーボン分野および電気用カーボン分野)および複合材その他製品の製造および販売をしております。 素材(半製品)の仕入は主に当社より行っております。 欧州   TOYO TANSO EUROPE S.P.A.(イタリア)   特殊黒鉛製品、一般カーボン製品(機械用カーボン分野および電気用カーボン分野)および複合材その他製品の製造および販売をしております。 素材(半製品)の仕入は主に当社より行っております。 TOYO TANSO FRANCE S.A.(フランス)   特殊黒鉛製品、一般カーボン製品(機械用カーボン分野)および複合材その他製品の加工および販売をしております。 素材(半製品)の仕入は主に当社より行っております。 GTD GRAPHIT TECHNOLOGIE GMBH(ドイツ)   特殊黒鉛製品、一般カーボン製品(機械用カーボン分野)および複合材その他製品の製造および販売をしております。 素材(半製品)の仕入は主に当社より行っております。 アジア   上海東洋炭素有限公司(中国)   特殊黒鉛製品、一般カーボン製品(機械用カーボン分野)および複合材その他製品の製造および販売をしております。 素材(半製品)の仕入は主に当社より行っております。 上海東洋カーボン貿易有限公司(中国)   特殊黒鉛製品、一般カーボン製品(機械用カーボン分野)および複合材その他製品の販売をしております。 上海東洋炭素工業有限公司(中国)   一般カーボン製品(電気用カーボン分野)の製造および販売をしております。 素材(半製品)の仕入は主に東洋炭素(浙江)有限公司より行っております。 東洋炭素(浙江)有限公司(中国)   一般カーボン製品(電気用カーボン分野)の製造をしております。 素材(半製品)の仕入は主に当社より行っております。 精工碳素股份有限公司(台湾)   特殊黒鉛製品、一般カーボン製品(機械用カーボン分野および電気用カーボン分野)および複合材その他製品の加工および販売をしております。 素材(半製品)の仕入は主に当社より行っております。 成都東洋炭素工業有限公司(中国)   一般カーボン製品(電気用カーボン分野)の製造および販売をしております。 素材(半製品)の仕入は主に東洋炭素(浙江)有限公司より行っております。 (非連結子会社および関連会社) ・上海永信東洋炭素有限公司(中国) ブラシホルダーおよびフェノール樹脂製品の製造をしており、上海東洋炭素工業有限公司がその販売をしております。 ・TOYO TANSO (THAILAND) CO.,LTD.(タイ) 特殊黒鉛製品、一般カーボン製品(機械用カーボン分野および電気用カーボン分野)、複合材その他製品の加工および販売をしております。 素材(半製品)の仕入は主に当社より行っております。 ・TOYO TANSO KOREA CO.,LTD.(韓国) 特殊黒鉛製品、一般カーボン製品(機械用カーボン分野および電気用カーボン分野)、複合材その他製品の加工および販売をしております。 ・TOYO TANSO SINGAPORE PTE. LTD.(シンガポール) 特殊黒鉛製品、一般カーボン製品(機械用カーボン分野および電気用カーボン分野)、複合材その他製品の販売をしております。 ・TOYO TANSO MEXICO S.A. DE C.V.(メキシコ) 特殊黒鉛製品、一般カーボン製品(機械用カーボン分野および電気用カーボン分野)、複合材その他製品の加工および販売をしております。 ・PT. TOYO TANSO INDONESIA(インドネシア) 特殊黒鉛製品、一般カーボン製品(機械用カーボン分野および電気用カーボン分野)、複合材その他製品の加工および販売をしております。 ・ATNグラファイト・テクノロジー株式会社(日本) 熱膨張性黒鉛の製造および販売をしております。 以上に述べました当企業グループの事業系統図は、以下のとおりであります。なお、取引関係については、主要なもののみ記載しております。 事業系統図の略名は以下のとおりであります。 会社名 (TTU) … TOYO TANSO USA, INC. (TTE) … TOYO TANSO EUROPE S.P.A. (TTF) … TOYO TANSO FRANCE S.A. (GTD) … GTD GRAPHIT TECHNOLOGIE GMBH (STT) … 上海東洋炭素有限公司 (STTr)… 上海東洋カーボン貿易有限公司 (STI) … 上海東洋炭素工業有限公司 (ZTT) … 東洋炭素(浙江)有限公司 (CTT) … 成都東洋炭素工業有限公司 (TTT) … 精工碳素股份有限公司 (YTT) … 上海永信東洋炭素有限公司 (KTT) … TOYO TANSO KOREA CO.,LTD. (TTTh)… TOYO TANSO (THAILAND) CO.,LTD. (TTS) … TOYO TANSO SINGAPORE PTE. LTD. (TTM) … TOYO TANSO MEXICO S.A. DE C.V. (TTID)… PT. TOYO TANSO INDONESIA (ATN) … ATNグラファイト・テクノロジー株式会社 なお、(*)表記がある用語につきましては、以下に用語解説を添付しておりますので、ご参照下さい。 ただし、この用語解説は、投資家に本項の記載内容をご理解いただくためのご参考として、当社の理解と判断に基づき、当社が作成したものであります。 [用語解説] 〔熱伝導〕 物質の持つ熱の伝えやすさ。 〔熱膨張〕 温度の上昇にともなう物質の伸び。 〔るつぼ〕 高温の液体等を入れるための鉢状の容器。 〔化合物半導体〕 複数の元素からなる物質(化合物)からなる半導体で、ガリウムヒ素、チッ化ガリウム、炭化ケイ素等がある。シリコン半導体にはない性質が利用される。 〔サセプター〕 各種ウエハーの表面に薄膜結晶を成長させるとき等に使用する台。 〔連続鋳造ダイス〕 溶融金属を連続的に冷却し鋳造する連続鋳造において、溶融金属に接して冷却し凝固させる型。この型の断面を持った金属製品が連続的に得られる。 〔放電加工電極〕 被加工物と対になる電極のことをいい、被加工物と電極との間で放電を発生させ、電極の形状を被加工物に転写させる。 〔自己潤滑性〕 層状結晶構造を有すること、また摩擦係数が低いこと等から凝着が起こりにくい性質。 〔ピストンリング〕 往復動圧縮機において、シリンダー内壁とピストンとの隙間からの漏れを防ぐシールリング。 〔メカニカルシール〕 流体機器の回転軸、往復運動による側壁または圧力容器等からの漏れを制限したり、外部からの異液等の侵入を防ぐための機械部品。 〔パンタグラフ用すり板〕 電車へ電力を供給するために、架線にしゅう動させながら接触させて集電する集電体。 〔SiC(炭化ケイ素)コーティング黒鉛〕 等方性黒鉛表面に炭化ケイ素の緻密な薄い膜を生成させた製品で、黒鉛からの微量のガス発生や反応を抑制することができる。 〔C/Cコンポジット製品〕 炭素繊維強化黒鉛で、軽量で強度が高いことが特徴である。 〔黒鉛シート〕 特殊な製法により黒鉛を紙のようなシート状に成形したもの。曲げやすい性質を持ち、ガスケット等に使用される。 〔耐エッチング性〕 反応性の高い気体や液体による消耗の少なさの度合い。
経営方針・対処すべき課題1,882字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当企業グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当企業グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当企業グループは、「C(カーボン)の可能性を追求し世界に貢献すること」を経営理念とし、「どこにもないモノをつくる」という創業来のパイオニア精神を忘れず、最高の品質と最高の技術を誰よりも先に提供し、人々の暮らしをより豊かにすることで、広く社会に貢献できる企業を目指しております。 (2)目標とする経営指標、中長期的な会社の経営戦略並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当企業グループを取り巻く事業環境は、地政学的リスクや気候変動リスクの高まり等、世界全体を覆う重大な課題にさらされており、今後も不透明かつ不安定な状況が続くと見られます。一方で、これら課題への対応も含めて産業構造やライフスタイルの変化が生じており、デジタル社会や循環型社会の急速な進展はその顕著な一例であります。当企業グループの事業分野においても、エレクトロニクスやエネルギー、モビリティ等の分野を中心に、新たなニーズの出現や技術革新の進展による事業機会の創出・増加が見込まれております。 当企業グループでは、これらの環境変化をチャンスと位置付け、その動きを機敏に捉えて、変化・高度化する市場のニーズや要請に応える高付加価値な技術・製品をグローバルに提供することにより、大きな成長を目指してまいる所存です。そのためにも、事業環境や市況の変化に左右されない事業ポートフォリオの構築、ならびにグループ全体におけるガバナンス体制と経営基盤の強化が課題であると認識しております。 中長期的な経営戦略につきましては、これらの環境認識と課題を踏まえ、2030年経営Vision『「どこにもないものを、あるに」地球に優しい製品と技術で世界No.1』のもと、会社方針に掲げる「グローバル企業になる」「世のため、社会のためになる」「強い会社になる」ことを実現するべく、高成長・高付加価値事業の拡大、省エネ・省人化等を含めた生産技術革新・競争力強化、ならびに海外展開強化等の取り組みを着実に進めてまいる所存です。そしてこれらの取り組みを支えるグローバル人材の育成を強化してまいります。 事業を通じて環境・社会に貢献する企業として、「さらなる成長」と「企業価値および社会的価値の拡大」を目指し、目標とする経営指標につきましては、2030年に売上高740億円、営業利益180億円を達成し、全社でのROEは10%以上とすることを掲げております。 (3)経営環境 今後の世界経済は、全般的に緩やかな持ち直しの動きが継続すると見られますが、米国の政策動向や中国の景気停滞等、不確実要素も存在しています。 当企業グループを取り巻く事業環境におきましては、生成AIの普及やデータセンターの増加、自動車の電動化等を背景に、エレクトロニクス・エネルギー分野では着実な需要が見込まれております。また、自動車生産や企業の設備投資等には底堅さが見られることから、モビリティ分野や一般産業分野においても、需要は堅調に推移する見込みです。当企業グループにおきましては、SiC半導体用途ではEVの需要低迷等により調整局面が継続するものの、シリコン半導体用途の需要は年度後半より緩やかな回復基調を見込んでおり、冶金用等においては堅調な需要を見込んでおります。 このような状況のもと、当企業グループは、2030年経営Vision『「どこにもないものを、あるに」地球に優しい製品と技術で世界No.1』のもと、新規用途の開拓や既存用途の深掘りを通じて製品・用途構成のバランスをコントロールしながら外部環境の変化に対応するとともに、顧客ニーズに真摯に向き合い、先を見据えた製品・技術開発を通じて革新的なソリューションを提供し、事業を通じた温室効果ガス排出量削減への貢献をはじめとするサステナビリティの取り組みを加速することで、高い付加価値を創造し、中長期的な事業成長ならびに企業価値向上を目指してまいります。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「(2)目標とする経営指標、中長期的な会社の経営戦略並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載の「目標とする経営指標」のとおりです。
事業等のリスク3,095字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 以下におきましては、当企業グループの事業の状況および経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況にリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項およびその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。 当企業グループは、リスク・コンプライアンス委員会を推進組織とし、「リスクマネジメント基本方針」に基づき、経営上重要なリスクを特定・算定および評価を行ったうえで、優先対応リスクの決定を行い、その結果に基づき「リスクマップ」を作成し、リスク低減に向けた活動をグローバルに推進しております。また、リスクマップは定期的に見直しを行い取締役会に報告しております。 なお、気候関連のリスク項目は、サステナビリティ推進委員会で管理されるとともに、全社のリスクマネジメントの一環として、リスク・コンプライアンス委員会で評価・検討を行います。 <リスクマップのイメージおよびリスク管理体制> なお、当社の有価証券に関する投資判断は、本項および本書中の本項以外の記載内容もあわせて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 また、以下の事項のうち将来に関する事項は、本書提出日現在において当企業グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる場合があります。 (特に重要なリスク) (1)大規模災害等による事業活動の停止について 当企業グループは、大規模災害による主要製品の操業停止の影響を最小限にするため、事業継続計画(BCP)を策定しており、グループ共通のオールハザードBCPの考え方を整備し、地震、風水害等の大規模な自然災害を想定して建物・生産機器等の耐震性・安全性確保、情報システムのバックアップ体制、在庫による供給維持などの施策を講じております。 また、大規模災害が発生した場合は、地域の安全確保および地域への積極的な支援(人命の救助、物資の提供、施設の提供、社会貢献、その他支援)を行います。 しかしながら、主要な生産設備が集中する香川県をはじめとした、販売および生産拠点等の所在地において当企業グループの想定を超える災害の発生等により、操業を停止する場合には、当企業グループの財政状態および経営成績に影響が及ぶ可能性があります。 (2)海外事業活動が経営成績に与える影響について 当企業グループは、顧客ニーズへの迅速な対応および適時に供給できるよう販売および生産拠点の拡大を積極的に進めております。当企業グループの連結売上高に占める海外売上高比率は、当連結会計年度において57.2%でありますが、今後、グローバル展開の進展により当該比率がさらに高まる可能性があります。また、海外市場における為替レートの変動、政治情勢の変化および法規制の変化等が当企業グループの経営成績および財政状況に影響を及ぼす可能性があります。特に中国における事業の拡大から、中国における政治および政策の変化が、当企業グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)原燃料価格が経営成績に与える影響について 当企業グループは、原燃料の価格上昇の影響を抑えるため、2社購買および販売価格への転嫁等の対策を講じておりますが、予想以上に原燃料価格が上昇した場合には、当企業グループの経営成績に影響が及ぶ可能性があります。 (4)棚卸資産について 当企業グループは、加工製品につきましては受注生産でありますが、加工製品の素材となる等方性黒鉛材料の製造に約5ヶ月を要することから、等方性黒鉛材料につきましては見込生産を行っております。また、当企業グループでは、等方性黒鉛材料の需要予測を毎月行い、生産計画を作成することで、過剰在庫を持たないように努めておりますが、予想以上に等方性黒鉛材料の需要が落ち込んだ場合には、製品自体に経時変化はないものの一時的に過剰在庫となる可能性があります。 なお、当企業グループでは、直接販売を基本とすることで、顧客情報を直接入手し、顧客との共同研究開発、自社による製品開発および改良等に反映させることに努めており、その結果、棚卸資産の回転期間が当連結会計年度で7.8ヶ月となっております。 (重要なリスク) (1)市場動向が経営成績に与える影響について 当企業グループの主要製品である特殊黒鉛製品は、エレクトロニクス、金型、冶金、化学および原子炉用等の幅広い分野において利用されておりますが、特にエレクトロニクス分野におきましては、シリコン半導体製造、化合物半導体製造向け市場の拡大にともなって販売を伸張してまいりました。また、複合材その他製品におきましても同様にエレクトロニクス分野に多く使用されております。 当企業グループは、エレクトロニクス分野の市場変動による経営成績への影響に適切に対応すべく、特殊黒鉛製品以外の機械用カーボン製品および電気用カーボン製品のシェア確保、冶金用等での新用途開拓に努め事業リスクの分散を図るとともに、エレクトロニクス業界の動向を分析予測し、適切な経営判断を行うよう努めておりますが、予想に反しエレクトロニクス業界が低迷した場合には、当企業グループの経営成績に影響が及ぶ可能性があります。 (2)競合について 当企業グループは、多岐にわたる顧客に対してカーボン製品を供給しておりますが、カーボン製品業界においては技術競争や価格競争が行われております。当企業グループでは、生産部門と営業部門の連携により様々な顧客ニーズに合致した高付加価値製品やそれを掘り起こす製品の早期開発を進めるとともに、原価低減や経費削減によるコスト低下に努めておりますが、競合他社の動向や価格競争の結果、当企業グループの経営成績に影響が及ぶ可能性があります。 (3)法的規制の影響について 当企業グループのカーボン製品は「外国為替及び外国貿易法(外為法)等輸出関連法規」および国際原子力機関(IAEA)による「原子力関連機器の輸出に関する規制等」の適用を受けているほか、各国での事業・投資に関する許認可制度、関税・租税等の税制、公正競争や環境・リサイクル関連などの法的規制の適用も受けております。このような中、当企業グループは法令遵守に努めておりますが、これらの法的規制による指導を受ける可能性があります。また将来において現在予期し得ない法的規制等が設けられた場合には、当企業グループの経営成績に影響が及ぶ可能性があります。 (4)情報セキュリティについて 当企業グループは、事業上の機密情報や事業の過程で入手した顧客情報や個人情報を保有しております。 当企業グループでは、これら情報の取扱いに関する管理を強化するとともに、CSIRT体制を構築し、情報システムのウイルス感染やサイバー攻撃によるシステム障害、社外への情報漏洩に対する対策を図っております。 しかしながら、当企業グループの想定を超える攻撃等により、重要データの破壊、改ざん、流出、システム停止等を引き起こす場合には、当企業グループの経営成績に影響が及ぶ可能性があります。 (5)今後の投資戦略について 当企業グループの投資戦略においては、定常の設備更新投資・研究開発投資に加えて、戦略的投資を積極的に推進する方針としています。これらの投資においては、市場環境の急激な変化、投資回収期間の長期化等によって、当企業グループの経営成績に影響が及ぶ可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)6,338字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の概要 ①経営成績 当連結会計年度においては、世界景気は緩やかな持ち直し基調となったものの、一部地域において足踏みが見られた他、米国の通商政策の影響が懸念される等、先行き不透明な状況が継続しました。 当企業グループを取り巻く事業環境は、エレクトロニクス分野では、生成AI向けの最先端品等一部用途の需要は旺盛ながら、半導体市場全般では調整が継続し、シリコン半導体やSiC半導体等の用途は低調な動きとなりました。また、自動車産業の稼働や企業の設備投資には底堅さが見られる一方で、世界経済の不確実性にともなう停滞感も漂う中、モビリティ分野や一般産業分野の需要は緩やかなものに留まりました。 このような状況の中、当企業グループでは、製品・用途構成のバランスをコントロールしながら外部環境の変化に対応し、需要を取り込んでまいりました。また、技術革新に追随しうる高付加価値製品の増強・開発に取り組むとともに、生産性向上によるコスト競争力の向上を図る等、高度化する顧客ニーズに対し、製造・販売・開発が一体となり付加価値の高いソリューションを提供してまいりました。加えて、事業体質の強化を図るべく、第4四半期において、中国連結子会社のカーボンブラシ事業にて生産体制の最適化に向けた人員整理を実施いたしました。 この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高46,189百万円(前期比13.0%減)、営業利益6,759百万円(同44.8%減)、経常利益8,091百万円(同40.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益5,464百万円(同45.1%減)となりました。 売上高   営業利益   経常利益   親会社株主に 帰属する当期純利益 予 想   48,000百万円   7,500百万円   7,000百万円   5,000百万円 実 績   46,189百万円   6,759百万円   8,091百万円   5,464百万円 予  想  比   △1,810百万円   △740百万円   1,091百万円   464百万円 増  減  率   3.8%減   9.9%減   15.6%増   9.3%増 セグメントごとの経営成績は以下のとおりであります。 日本 工業炉用等の冶金用や軸受等の機械用カーボン分野は底堅く推移したものの、半導体用が市場の調整を受け大幅に減少したこと等により、売上高24,184百万円(前期比18.1%減)、営業利益4,374百万円(同60.6%減)となりました。 米国 半導体用等は堅調に推移したものの、連続鋳造用や工業炉用等の冶金用が減少したこと等により、売上高4,618百万円(同7.1%減)、営業利益103百万円(同79.3%減)となりました。 欧州 半導体用や冶金用が減少したこと等により、売上高4,908百万円(同7.0%減)、営業利益73百万円(前期は90百万円の営業損失)となりました。 アジア 工業炉等の冶金用は堅調に推移したものの、カーボンブラシ製品が減少したこと等により、売上高12,477百万円(前期比6.2%減)、営業利益406百万円(同52.2%減)となりました。 品目別の概況は以下のとおりであります。 品目   前連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)   当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)   増減率(%) 金額(百万円)   金額(百万円) 特殊黒鉛製品   23,985   20,300   △15.4 一般カーボン製品(機械用カーボン分野)   4,092   4,226   3.3 一般カーボン製品(電気用カーボン分野)   5,008   4,356   △13.0 複合材その他製品   18,179   15,322   △15.7 商品   1,827   1,983   8.5 合計   53,093   46,189   △13.0 特殊黒鉛製品 エレクトロニクス分野は、SiC半導体向けの化合物半導体製造用や単結晶シリコン製造用が大幅に減少したこと等により、前期比28.2%減となりました。 一般産業分野は、工業炉用等の冶金用が堅調に推移したものの、放電加工電極が減少したこと等により、前期比6.2%減となりました。 これらの結果、特殊黒鉛製品全体としては、前期比15.4%減となりました。 一般カーボン製品 機械用カーボン分野は、軸受やパンタグラフ用すり板が堅調に推移したこと等により、前期比3.3%増となりました。 電気用カーボン分野は、家電・電動工具向けの小型モーター用等が減少したこと等により、前期比13.0%減となりました。 これらの結果、一般カーボン製品全体としては、前期比5.7%減となりました。 複合材その他製品 SiCコーティング黒鉛製品は、シリコン半導体向けが増加したものの、SiC半導体向けが大幅に減少したこと等により、前期比大幅減となりました。C/Cコンポジット製品は、半導体用は堅調だったものの、工業炉用が減少したこと等により、前期比減となりました。黒鉛シート製品は、自動車用や半導体用、冶金用は底堅く推移したものの、特殊用途が減少したこと等により、前期比減となりました。 これらの結果、主要3製品は前期比20.0%減となり、複合材その他製品全体としては、前期比15.7%減となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度に比べ2,582百万円減少し、12,069百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果、獲得した資金は6,065百万円(前期比36.1%減)となりました。これは主に棚卸資産の増加額3,053百万円、仕入債務の減少額975百万円および法人税等の支払額3,964百万円等の資金の減少に対し、税金等調整前当期純利益7,594百万円、減価償却費4,353百万円および売上債権の減少額1,930百万円等の資金の増加によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果、使用した資金は11,314百万円(同79.2%増)となりました。これは主に定期預金の払戻による収入4,141百万円等の資金の増加に対し、定期預金の預入による支出3,446百万円および有形固定資産の取得による支出11,836百万円等の資金の減少によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果、獲得した資金は2,398百万円(前期は2,563百万円の使用)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出555百万円および配当金の支払額3,037百万円等の資金の減少に対し、短期借入金の純増額831百万円および長期借入れによる収入5,400百万円の資金の増加によるものであります。 ③生産、受注及び販売の実績 生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) 金額(百万円)   前期比(%) 日本   23,422   74.2 米国   4,563   83.9 欧州   5,031   93.8 アジア   14,009   96.2 合計   47,026   82.6 (注)金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。 受注実績 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) 受注金額 (百万円)   前期比 (%)   受注残高 (百万円)   前期比 (%) 日本   22,102   79.1   5,193   74.4 米国   5,367   154.8   4,245   133.4 欧州   3,336   67.1   868   41.8 アジア   10,472   81.9   1,923   65.5 合計   41,278   84.0   12,230   80.5 (注)1.金額は販売価格によっております。 2.外貨建てで受注したもので、当期中の為替相場の変動による差異については、当期受注金額に含めております。 3.当連結会計年度より受注金額および受注残高に半製品(素材製品)を含めております。前期比についても前連結会計年度の金額を同様の基準に組み替えて表示しております。 4.当連結会計年度の受注実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。 品目   当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) 受注金額 (百万円)   前期比 (%)   受注残高 (百万円)   前期比 (%) 特殊黒鉛製品   19,975   84.9   6,507   93.4 一般カーボン製品 (機械用カーボン分野)   4,095   94.7   930   87.4 一般カーボン製品 (電気用カーボン分野)   4,296   84.3   811   93.0 複合材その他製品   12,911   79.7   3,981   63.4 合計   41,278   84.0   12,230   80.5 5.受注金額および受注残高には、X Energy, LLC向け高温ガス炉用黒鉛製品の一部受注分2,422百万円が含まれております。当該金額は、セグメント別では米国、品目別では特殊黒鉛製品にそれぞれ含まれております。 販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) 金額(百万円)   前期比(%) 日本   24,184   81.9 米国   4,618   92.9 欧州   4,908   93.0 アジア   12,477   93.8 合計   46,189   87.0 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。 2.総販売実績に対し10%以上に該当する販売先はありません。 3.当連結会計年度の販売実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。 品目   当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) 金額(百万円)   前期比(%) 特殊黒鉛製品   20,300   84.6 一般カーボン製品(機械用カーボン分野)   4,226   103.3 一般カーボン製品(電気用カーボン分野)   4,356   87.0 複合材その他製品   15,322   84.3 商品   1,983   108.5 合計   46,189   87.0 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当企業グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、過去の実績等の連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づいて合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ②財政状態の分析 資産・負債および純資産の状況 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ4,726百万円増加いたしました。これは主に受取手形及び売掛金が1,664百万円減少および有価証券が2,499百万円減少したものの、棚卸資産が3,377百万円増加、未収法人税等の増加等により流動資産のその他が358百万円増加および有形固定資産が5,237百万円増加したこと等によるものであります。 負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,379百万円増加いたしました。これは主に支払手形及び買掛金が629百万円減少、未払法人税等が2,240百万円減少および営業外電子記録債務の減少等により流動負債のその他が1,444百万円減少したものの、短期借入金が831百万円増加、1年内返済予定の長期借入金が1,080百万円増加および長期借入金が3,764百万円増加したこと等によるものであります。 純資産合計は、前連結会計年度末に比べ3,346百万円増加いたしました。これは主に利益剰余金が2,423百万円増加および為替換算調整勘定が781百万円増加したこと等によるものであります。 ③経営成績の分析 売上高 当企業グループの当連結会計年度の売上高は、46,189百万円(前期比13.0%減)となりました。 売上原価、販売費及び一般管理費 売上高に対する売上原価の比率は65.9%となりました。また、販売費及び一般管理費につきましては、売上高に対する比率が19.5%となりました。 営業外損益 営業外収益は、受取利息58百万円(同31.7%減)、受取配当金350百万円(同542.6%増)、持分法による投資利益416百万円(同5.4%減)および為替差益462百万円(同16.7%減)等を計上したことにより、1,446百万円(同10.0%増)となりました。 営業外費用は、支払利息65百万円(同84.1%増)および減価償却費15百万円(同5.0%減)等を計上したことにより、114百万円(同55.4%増)となりました。 特別損益 特別利益は、固定資産売却益227百万円(同3,267.1%増)等を計上したことにより、265百万円(同40.9%減)となりました。 特別損失は、減損損失452百万円(前期は計上なし)および特別退職金203百万円(前期は計上なし)等を計上したことにより、762百万円(前期比291.3%増)となりました。 親会社株主に帰属する当期純利益 以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は5,464百万円(同45.1%減)となりました。 ④キャッシュ・フローの分析並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 キャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 当企業グループの運転資金需要は主に、原材料等の購入費用、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に生産設備であります。 当企業グループは、事業運営上必要な運転資金および設備投資資金については、自己資金で賄うことを基本方針としつつ、金融機関からの借入により調達する場合もあります。

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出典

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