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日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,085.45+319ドル円158.62-2NASDAQ26,241.86+142S&P 5007,680.46+49SOX 指数11,350.08+619/2終値

サカタインクス

SAKATA INX CORPORATION4633 · Prime · 化学

グラビア・フレキソインキで国内外に強み。印刷用機材や機能性材料も手掛ける印刷インキ専業メーカー。

概要

サカタインクスは1896年に大阪で創業した印刷インキメーカーである。2025年12月期の連結売上高は2,576億円、営業利益152億円、従業員5,323人。フレキソインキやグラビアインキなど包装・商業印刷向けインキを主力とし、日本、アジア、米州、欧州の20以上の国と地域に生産販売拠点を持つ。さらに機能性材料(インクジェットインキ、トナー、カラーフィルター用顔料分散液)や印刷用機材、ブランド保護ソリューションなどを展開する。東京証券取引所プライム市場に上場している。

四つのセグメントで構成する事業ポートフォリオ

サカタインクスの事業は、印刷インキ、印刷用機材、機能性材料、その他(化成品・ディスプレイサービス・ブランド保護ソリューション)の四つに分かれる。印刷インキ事業が売上の大半を占め、フレキソインキ、グラビアインキ、メタルインキ、新聞インキ、オフセットインキを生産・販売する。2025年12月期のセグメント売上高は、印刷インキ・機材(日本)が502億円、印刷インキ(アジア)が561億円、印刷インキ(米州)が1,018億円、印刷インキ(欧州)が215億円、機能性材料が203億円、その他が140億円である。印刷インキ(米州)が売上の4割近くを占める最大セグメントであり、前期比15.9%増と大きく伸びた。一方、日本セグメントは同4.8%減と縮小傾向にある。収益面では、アジアセグメントの営業利益率が12.3%と最も高く、日本は2.9%と低い。

世界20カ国以上に広がる生産販売ネットワーク

同社グループは、日本に大阪工場(伊丹)、東京工場(野田)、羽生工場、滋賀工場を持ち、海外では米国にINX International Ink Co.、欧州にINX International UK LimitedやINX International FRANCE SAS、アジアにインドネシア、マレーシア、ベトナム、中国、インド、バングラデシュ、カンボジアなどの現地法人を擁する。2024年にはアジア統括会社SAKATA INX ASIA HOLDINGS SDN. BHD.を設立し、地域管理を強化した。また、ブラジルにはINX do Brasil Ltda.、チェコにはINX Digital Czech,A.S.など、買収により獲得した拠点も多い。連結子会社は31社、関連会社8社にのぼる。グループ全体の従業員は5,323人で、うち海外子会社が多数を占める。

安定成長を続ける財務基盤

売上高は2012年3月期の1,196億円から2025年12月期の2,576億円へと約2.2倍に成長した。2020年12月期はコロナ禍で1,615億円に落ち込んだが、その後回復し、2025年12月期は過去最高を更新した。営業利益は2025年12月期に152億円(前期比15.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は116億円(同28.9%増)と、増収増益を達成した。為替レートは2025年期中平均149.71円/ドルと円安基調が収益を押し上げた面もある。利益率は営業利益率5.9%とインキ業界としては標準的だが、アジアや米州の収益性が高い。純資産は非公開だが、安定配当と政策保有株式の縮減を進めている。

業界の中での役割は印刷インキ・機能性材料のグローバルサプライヤーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
2,577億円
営業利益
152億円
営業利益率
5.9%
純利益
116億円
2025/12 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

01印刷インキ(日本・アジア・米州・欧州)主力

日本、アジア、米州、欧州市場向けにフレキソインキ、グラビアインキ、メタルインキ、新聞インキ、オフセットインキ等の印刷インキを生産・販売。包装印刷・商業印刷向け。

主な製品・サービス4
フレキソインキ
フレキソ印刷用インキ。軟包装・段ボール用途。
グラビアインキ
グラビア印刷用インキ。包装フィルム・出版用途。
オフセットインキ
オフセット印刷用インキ。商業印刷・出版。
メタルインキ
金属缶・アルミ容器等の印刷用インキ。

02印刷用機材準主力

日本市場向けに印刷製版用材料や印刷製版関連機器の仕入・販売を行い、印刷工程全般のトータルソリューションを提供。

主な製品・サービス2
印刷製版用材料
印刷版の作製に必要な感光材や処理剤等。
印刷製版関連機器
製版工程で使用される機器。

03機能性材料準主力

日本、アジア、米州、欧州市場向けにインクジェットインキ、トナー、カラーフィルター用顔料分散液、機能性コーティング剤を生産・販売。エレクトロニクス・印刷関連。

主な製品・サービス4
インクジェットインキ
インクジェットプリンター用インキ。産業・商業向け。
トナー
電子写真方式のプリンター・複合機用現像剤。
カラーフィルター用顔料分散液
液晶ディスプレイのカラーフィルター製造に用いる顔料分散液。
機能性コーティング剤
防曇・防汚等の機能を付与するコーティング材料。

04その他(化成品・ディスプレイサービス・ブランド保護ソリューション)その他

日本市場向けに化成品の仕入販売、ディスプレイサービスの生産販売、ブランド保護ソリューションの仕入販売を実施。化成品は工業用薬品等、ディスプレイサービスは店頭販促用什器等。

主な製品・サービス3
化成品
工業用薬品等の仕入販売。
ディスプレイサービス
店頭用ディスプレイ什器の企画・生産・販売。
ブランド保護ソリューション
偽造防止技術を用いたセキュリティ印刷・ホログラム等。

製品と技術

包装印刷を支えるフレキソインキとグラビアインキ

主力製品の一つがフレキソインキで、軟包装や段ボール向けに使用される。フレキソ印刷は水溶性インキが主であり、環境負荷が低いことから食品包装で広く採用される。同社はフレキソインキにおいて、溶剤系と水性系の両方をラインナップし、バリア性や印刷適性を高めた製品を提供する。グラビアインキは包装フィルムや出版用途で使われ、高精細な印刷が可能である。同社のグラビアインキは特にアジア市場で強く、食品包装ラベルや軟包装フィルムの印刷に使用される。これらのインキはパッケージ関連の需要に支えられ、売上の大きな部分を占める。

デジタル印刷向けインクジェットインキとトナー

機能性材料事業の中核はインクジェットインキとトナーである。インクジェットインキは産業用・商業用プリンター向けで、水溶性、溶剤系、UV硬化型など多様なタイプを展開する。特に建材や繊維、食品包装など「衣食住」をターゲットとした新市場への拡販を進めている。トナーは電子写真方式のプリンター・複合機用で、高画質化と低温定着を実現した製品を提供する。また、カラーフィルター用顔料分散液は液晶ディスプレイ製造に不可欠で、高精細ディスプレイ向けに微細化技術を競っている。これらの製品はデジタル化の進展とともに需要が拡大している。

機能性コーティング剤とブランド保護ソリューション

機能性材料事業では、防曇・防汚などの機能を付与するコーティング剤も手がける。これは主に包装フィルムや光学フィルムに塗布され、商品価値を高める。また、その他事業にはブランド保護ソリューションがあり、偽造防止技術を用いたセキュリティ印刷やホログラムを提供する。これらは医薬品や高級ブランドの包装に使用され、製品の真贋判定やトレーサビリティに貢献する。同社はこれらの技術を、印刷インキで培った顔料分散や印刷技術を応用して開発している。2024年5月にはサカタブランドソリューションズ株式会社を設立し、同事業を本格化させた。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

化学のなかでの位置

印刷インキ首位、海外比率高く成長

化学セクターに属し、印刷用インキで国内首位のメーカーです。同業には東洋紡やクラレがありますが、当社はインキ事業に特化し、パッケージ分野に強みを持ちます。売上高は約2500億円規模で、2025年12月期は2577億円と堅調に増加しています。営業利益率は5.9%と化学業界の平均水準ですが、海外展開により市場の成長を取り込んでいます。原材料価格の変動が収益に影響するリスクがあります。

強み

  • 印刷インキで国内シェア首位。ブランド力と販売網で優位。
  • 海外需要の取り込みで売上高が成長。グローバル展開を強化。
  • 食品包装などパッケージ向けインキが堅調。需要の安定性が高い。
  • 環境対応インキなど新製品の開発に注力。市場ニーズに応える。

課題

  • 営業利益率は5%台と低水準。付加価値向上で利益改善が必要。
  • 原料価格の変動が利益を圧迫。調達コストの管理が課題。
  • 印刷需要の減少リスク。新事業の育成が急務。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

機能性化学の時価総額近傍。太字がサカタインクス

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
14617中国塗料1,925億円15.8倍
23106倉敷紡績1,879億円14.1倍
34471三洋化成工業1,506億円9.1倍
46486イーグル工業1,500億円13.9倍
53101東洋紡1,490億円13.2倍
64633サカタインクス1,420億円10.7倍
75310東洋炭素1,417億円31.8倍
84958長谷川香料1,412億円18.4倍
94461第一工業製薬1,371億円21.2倍
107821前田工繊1,353億円13.9倍
114914高砂香料工業1,338億円13.6倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(機能性化学)に従っています。

会社の歴史

沿革 40件

大阪で新聞インキの個人商店として創業

1896年11月、大阪市において個人商店「阪田インキ製造所」(後に阪田商会と改称)として創業し、新聞インキの製造販売を開始した。当時の新聞印刷需要に応える形で事業を拡大し、1920年9月に株式会社組織に改組した。1947年6月には工業薬品部門を分離独立させ、阪田産業株式会社(現サカタケムテック株式会社)を設立した。この分離は後に印刷インキ専業への集中を可能にした。1960年12月には兵庫県伊丹市に伊丹工場(現大阪工場)を建設し、生産能力を拡大した。

証券取引所上場と国内生産拠点の拡充

1961年10月、大阪証券取引所市場第二部に上場し、翌1962年8月には市場第一部に指定替えとなった。1969年12月には千葉県野田市に野田工場(現東京工場)を建設し、関東地区の需要に対応した。1982年1月には株式会社サカタ現像所(現サカタラボステーション株式会社)を設立し、印刷関連サービスの多角化を図った。この時期、商号は「阪田インキ」のままであったが、1987年10月に商号をサカタインクス株式会社に変更し、ブランドを一新した。

米国・欧州への進出と買収による国際化

1987年4月、スペインにSAKATA INX ESPANA,S.A.を設立し、欧州初の現地法人を設立した。1988年2月には米国に持株会社INX INTERNATIONAL INCORPORATED(現THE INX GROUP LIMITED)を設立し、同年4月にAcme Printing Ink Companyを買収、続いて1989年10月にMidland Color Companyを買収した。これらは1992年1月に統合されINX International Ink Co.が設立され、北米事業の基盤となった。同じ1992年7月には英国にもTHE INX GROUP (UK) LIMITEDを設立し、欧州ネットワークを拡大した。また、同年のサカタインクスインターナショナル株式会社設立により、電子部品輸出入事業を分離した。

アジア新興国への生産拠点展開

1989年5月にインドネシアにP.T. SAKATA INX INDONESIA、1993年3月にマレーシアにMEGA FIRST SAKATA INX SDN.BHD.、1995年8月にインドにMONTARI SAKATA INX LIMITEDを設立し、アジアの成長市場に直接進出した。2002年12月には中国にSAKATA INX SHANGHAI CO.,LTD.を設立し、2003年11月にはベトナムにSAKATA INX VIETNAM CO.,LTD.を設立した。2017年11月にはバングラデシュ、2022年8月にはカンボジアに子会社を設立し、アジアでのプレゼンスを拡大し続けている。これらの拠点は主に包装印刷用インキの現地生産を担い、人口増加に伴う需要を取り込んでいる。

デジタル印刷と環境対応へのシフト

2000年代以降、同社はデジタル印刷関連の事業を強化した。2005年12月には米国にTriangle Digital INX Co.(現INX Digital International Co.)を設立し、デジタルインキ事業に参入。2008年4月にはチェコのMegaink Digital A.S.(現INX Digital Czech,A.S.)を買収した。2016年11月にはブラジルのCreative Industria e Comercio Ltda.を買収し、南米市場に進出。2020年6月にはドイツのA.M.Ramp & Co.GmbHを買収し、欧州の包装インキ事業を強化した。また、環境配慮型製品としてボタニカルインキシリーズを展開し、サステナビリティを経営の柱に据えた。2022年4月には東京証券取引所の市場区分見直しによりプライム市場に移行した。

年表40件を開く

1890年代

  • 1896年11月創業個人商店阪田インキ製造所(のちに阪田商会と改称)として大阪市で創業し、新聞インキの製造販売を開始

1920年代

  • 1920年9月株式会社組織に改組

1940年代

  • 1947年6月工業薬品部門を分離独立し、阪田産業株式会社(現 サカタケムテック株式会社・連結子会社)を設立

1960年代

  • 1960年12月伊丹工場(現 大阪工場)を兵庫県伊丹市に建設
  • 1961年10月上場大阪証券取引所市場第二部上場
  • 1962年8月大阪証券取引所市場第一部に指定替
  • 1969年12月野田工場(現 東京工場)を千葉県野田市に建設

1980年代

  • 1982年1月株式会社サカタ現像所(現 サカタラボステーション株式会社・連結子会社)を設立
  • 1987年4月SAKATA INX ESPANA,S.A.(現 連結子会社)をスペインに設立
  • 1987年10月商号変更商号をサカタインクス株式会社に変更
  • 1988年2月INX INTERNATIONAL INCORPORATED(現 THE INX GROUP LIMITED・連結子会社)を持株会社として米国に設立
  • 1988年4月M&AINX INTERNATIONAL INCORPORATEDがAcme Printing Ink Companyを買収
  • 1988年12月上場東京証券取引所市場第一部上場
  • 1989年5月P.T. SAKATA INX INDONESIA(現 連結子会社)をインドネシアに設立
  • 1989年10月M&AINX INTERNATIONAL INCORPORATEDがMidland Color Companyを買収

1990年代

  • 1992年1月M&AAcme Printing Ink CompanyとMidland Color Companyを統合し、INX International Ink Co.(現 連結子会社)をTHE INX GROUP LIMITEDの子会社として米国に設立
  • 1992年7月創業サカタインクスインターナショナル株式会社(現 シークス株式会社・関連会社)を設立し、同年10月、電子部品等の輸出入に係わる事業を譲渡
  • 1992年7月THE INX GROUP LIMITEDの子会社として、THE INX GROUP (UK) LIMITED(現 INX International UK Limited・連結子会社)を英国に設立
  • 1993年3月MEGA FIRST SAKATA INX SDN.BHD.(現 SAKATA INX (MALAYSIA) SDN.BHD.・連結子会社)をマレーシアに設立
  • 1994年2月羽生工場を埼玉県羽生市に建設
  • 1995年8月MONTARI SAKATA INX LIMITED(現 SAKATA INX (INDIA) PRIVATE LIMITED・連結子会社)をインドに設 立
  • 1995年10月M&A大栄化工不動産株式会社を吸収合併
  • 1999年11月東洋インキ製造株式会社(現 artience株式会社)との業務提携に合意

2000年代

  • 2001年4月サカタラボステーション株式会社に写真関連事業を譲渡
  • 2002年12月SAKATA INX SHANGHAI CO.,LTD.(現 連結子会社)を中国に設立
  • 2003年11月SAKATA INX (MALAYSIA) SDN.BHD.の子会社として、SAKATA INX VIETNAM CO.,LTD.(現 連結子会社)をベトナムに設立
  • 2004年5月INX International Ink Co.の子会社として、持株会社INX EUROPE LIMITED(現 連結子会社)を英国に設立
  • 2004年5月M&AINX EUROPE LIMITEDの子会社として、INX International FRANCE SAS(現 連結子会社)をフランスに設立し、その後同社がHolliday Encres,S.A.を買収
  • 2005年12月M&ATHE INX GROUP LIMITEDの子会社として、Triangle Digital INX Co.(INX Digital International Co.に社名変更)を米国に設立し、その後同社がTRIANGLE DIGITAL LLCを買収
  • 2008年4月M&ATHE INX GROUP LIMITEDがMegaink Digital A.S.(現 INX Digital Czech,A.S.・連結子会社)を買収

2010年代

  • 2013年1月M&ATHE INX GROUP LIMITEDがINX Digital International Co.をINX International Ink Co.に統合
  • 2014年3月滋賀工場を滋賀県米原市に建設
  • 2015年6月商号変更第138期(2015年12月期)より決算期を3月31日から12月31日に変更
  • 2016年11月M&ATHE INX GROUP LIMITEDが子会社を通じてCreative Industria e Comercio Ltda.(現 INX do Brasil Ltda.・連結子会社)を買収
  • 2017年11月SAKATA INX (INDIA) PRIVATE LIMITEDの子会社として、SAKATA INX (BANGLADESH) PRIVATE LIMITED(現 連結子会社)をバングラデシュに設立

2020年代

  • 2020年6月M&ATHE INX GROUP LIMITEDが子会社を通じてA.M.Ramp & Co.GmbH(現 連結子会社)を買収
  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所市場第一部からプライム市場に移行
  • 2022年8月SAKATA INX VIETNAM CO.,LTD.の子会社として、SAKATA INX (CAMBODIA) CO.,LTD.(現 連結子会社)をカンボジアに設立
  • 2024年2月SAKATA INX ASIA HOLDINGS SDN. BHD.(現 連結子会社)を設立
  • 2024年5月サカタブランドソリューションズ株式会社(現 連結子会社)を設立

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/12期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。そのうち5項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高2026年まで2,700億円
  • 営業利益2026年まで180億円
  • 経常利益2026年まで190億円
  • 親会社株主に帰属する当期純利益2026年まで127億円
  • ROE10%以上

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    印刷インキ事業と機能性材料事業の拡大

    パッケージ印刷向け環境配慮型製品(ボタニカルインキなど)のグローバル展開、インクジェットインキの新市場開拓、画像表示材料の拡販と新分野展開を推進する。

  2. 02

    新規事業領域への挑戦

    「事業発展領域」「エレクトロニクス&エネルギー」「バイオベース・脱石化材料」「ヘルスケア」をターゲットに、研究開発とオープンイノベーションを加速し、事業化を目指す。

  3. 03

    ESG・サステナビリティの取り組み強化

    気候変動対応、環境配慮型製品の展開、人的資本政策の推進、ガバナンス体制の構築を通じて持続可能な社会に貢献する。

  4. 04

    グローバル連結経営の強化と変革

    グループ全体の経営基盤を強化し、ステークホルダー関係の強化、人財育成・組織風土改革を推進する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で5,323人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は826万円で、9期前と比べて+14.1%平均年齢は44.6歳、平均勤続年数は18.9年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2016年12月3,979
2017年12月4,068
2018年12月4,203
2019年12月72441.918.24,547
2020年12月71042.218.34,598
2021年12月72042.618.54,766
2022年12月72444.018.14,862
2023年12月70544.618.55,035
2024年12月78744.618.85,143257
2025年12月82644.618.95,323286

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年12月期・提出会社(単体)
女性管理職比率4.3%
縦線は目安の30%
男性育休取得率80.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)59.4%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社31(国内 6 / 海外 25、うち連結子会社 28) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
滋賀工場 — 滋賀県米原市5,642百万円
印刷インキ・機材(日本)、機能性材料及び 全社(共通)
大阪工場 — 兵庫県伊丹市4,787百万円
印刷インキ・機材(日本)及び 機能性材料
レバノン工場 — OHIO,U.S.A.3,144百万円
印刷 インキ(米州)
東京工場 — 千葉県野田市2,924百万円
印刷インキ・機材(日本)及び 機能性材料
ウエストシカゴ工場 — ILLINOIS,U.S.A.2,249百万円
印刷 インキ(米州)
ホームウッド工場 — ILLINOIS,U.S.A.1,401百万円
印刷 インキ(米州)
羽生工場 — 埼玉県羽生市1,397百万円
印刷インキ・機材(日本)及び 機能性材料
大阪本社 — 大阪市中央区1,207百万円
印刷インキ・機材(日本)、機能性材料及び 全社(共通)
シャーロット工場 — NORTH CAROLINA, U.S.A.1,020百万円
印刷 インキ(米州)
東京本社 — 東京都文京区26百万円
印刷インキ・機材(日本)、機能性材料及び 全社(共通)
主な関係会社
  • 国内
    サカタケムテック㈱
    大阪市中央区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    サカタラボステーション㈱
    東京都板橋区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    サカタブランドソリューションズ㈱
    東京都文京区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    THE INX GROUP LIMITED (注)2
    DELAWARE, U.S.A. · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    INX International Ink Co. (注)2、4
    DELAWARE, U.S.A. · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    INX International Coatings and Adhesives Co.
    DELAWARE, U.S.A. · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    INX International Ink Corp.
    QUEBEC, CANADA · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    INX INTERNATIONAL DE MEXICO, S. DE R.L. DE C.V.
    QUERÉTARO, MÉXICO · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    INX do Brasil Ltda.(注)2
    SAO PAULO, BRAZIL · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    INX EUROPE LIMITED
    LANCASHIRE, ENGLAND · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    INX International UK Limited
    LANCASHIRE, ENGLAND · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    SAKATA INX ESPANA,S.A. (注)2
    BARCELONA, SPAIN · 連結子会社
    議決権100.0%
残りのグループ会社19社を開く
  • A.M.Ramp & Co.GmbHEPPSTEIN, GERMANY100%
  • INX Digital Czech,A.S.PRAGUE, CZECH100%
  • Galaxy Inks & Coatings Australia Pty LtdVICTORIA, AUSTRALIA100%
  • Servicom New Zealand LimitedAUCKLAND, NEW ZEALAND100%
  • SAKATA INX ASIA HOLDINGS SDN. BHD.KUALA LUMPUR, MALAYSIA100%
  • P.T. SAKATA INX INDONESIAJAKARTA, INDONESIA51%
  • SAKATA INX (MALAYSIA) SDN.BHD.SHAH ALAM, MALAYSIA100%
  • SAKATA INX VIETNAM CO.,LTD. (注)2BINH DUONG, VIETNAM100%
  • SAKATA INX (CAMBODIA) CO.,LTD.PHNOM PENH, CAMBODIA100%
  • CDI SAKATA INX CORP.MANILA, PHILIPPINES80%
  • SAKATA INX (INDIA) PRIVATE LIMITED (注)2HARYANA, INDIA100%
  • SAKATA INX (BANGLADESH) PRIVATE LIMITED (注)2NARAYANGANJ, BANGLADESH100%
  • ETERNAL SAKATA INX CO.,LTD. (注)5BANGKOK, THAILAND49%
  • SAKATA INX SHANGHAI CO.,LTD. (注)2中国 上海市100%
  • SAKATA INX (ZHONGSHAN) CORP.中国広東省 中山市100%
  • その他3社
  • シークス㈱(注)6大阪市中央区23%
  • ロジコネット㈱埼玉県川口市50%
  • TAIWAN SAKATA INX CORP.TAIPEI, TAIWAN50%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年12月期の売上高は2,577億円営業利益152億円前期と比べると増収増益で、売上が+4.9%、利益が+15.2%。

売上高
+4.9%
2,577億円
営業利益
+15.2%
152億円
純利益
+28.9%
116億円
営業利益率
5.9%
前期比 +0.5%pt

会社が出している今期の予想2026年12月期

項目会社予想前期実績
売上高2,865億円2,577億円
営業利益170億円152億円
純利益118億円116億円
1株あたり配当¥100¥100

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年2Qで、売上は1,420億円、営業利益は90億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は+12.3%、営業利益は+18.4%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年1Q542244.420
2023年2Q560264.618
2023年3Q584356.028
2023年4Q5989
2024年1Q592396.627
2024年2Q619345.526
2024年4Q1,245594.737
2025年2Q1,264766.062
2025年4Q1,313765.854
2026年2Q1,420906.367

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 15期分

2012年3月期からの15期で、売上は1,196億円から2,577億円へ2.2倍に増えた。直近期の営業利益率は5.9%。売上は5期、純利益は3期の連続増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2012年3月1,1965030
THE INX GROUP LIMITEDがINX Digital International Co.をINX International Ink Co.に統合
2013年3月1,2316856
滋賀工場を滋賀県米原市に建設
2014年3月1,3999460
第138期(2015年12月期)より決算期を3月31日から12月31日に変更
2015年3月1,4669443
2015年12月1,36610177
THE INX GROUP LIMITEDが子会社を通じてCreative Industria e Comercio Ltda.(現 INX do Brasil Ltda.・連結子会社)を買収
2016年12月1,51211978
SAKATA INX (INDIA) PRIVATE LIMITEDの子会社として、SAKATA INX (BANGLADESH) PRIVATE LIMITED(現 連結子会社)をバングラデシュに設立
2017年12月1,57311284
2018年12月1,6216947
2019年12月1,6727341
THE INX GROUP LIMITEDが子会社を通じてA.M.Ramp & Co.GmbH(現 連結子会社)を買収
2020年12月1,6157853
2021年12月1,8158549
SAKATA INX VIETNAM CO.,LTD.の子会社として、SAKATA INX (CAMBODIA) CO.,LTD.(現 連結子会社)をカンボジアに設立
2022年12月2,1555046
2023年12月2,28413675
SAKATA INX ASIA HOLDINGS SDN. BHD.(現 連結子会社)を設立
2024年12月2,4561321295.490
2025年12月2,5771521545.9116

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年12月期

売上高2,577億円のうち、営業利益として残るのは152億円5.9%。営業外の損益と税金を反映した純利益は116億円、売上の4.5%にあたる。営業利益率は業種中央値7.3%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金75.0%1,933億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金19.1%492億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益5.9%152億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
25.0%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比1.4pt
5.9%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比0.9pt
4.5%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+3.1pt
10.0%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
5.1%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
5.2%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 15期分

2025年12月期は営業CFが170億円、投資CFが−45億円で、差し引きのフリーCFは125億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は188億円で、売上の0.9ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2012年3月52−18−223452
2013年3月66−31−323559
2014年3月72−39−393355
2015年3月65−9227−2759
2015年12月113−32−608179
2016年12月117−67−365093
2017年12月92−27−636594
2018年12月52−73−1−2168
2019年12月98−51−384794
2020年12月106−70−1036117
2021年12月76−54−2922121
2022年12月49−17−3932117
2023年12月154−76−4378162
2024年12月89−14842−59146
2025年12月170−45−100125188

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 15期分

2025年12月期の総資産は2,259億円。このうち返さなくてよい自己資本が1,265億円で、自己資本比率は52.8%(業種中央値63.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2012年3月91037453640.3
2013年3月99645554144.7
2014年3月1,15454760746.0
2015年3月1,29964865148.2
2015年12月1,36669667049.1
2016年12月1,38074363751.7
2017年12月1,45578866752.0
2018年12月1,45577468151.1
2019年12月1,48381466951.7
2020年12月1,45381463952.6
2021年12月1,66992574451.8
2022年12月1,77493084448.6
2023年12月1,9411,05788450.9
2024年12月2,2151,1921,02250.7
2025年12月2,2591,26599352.8

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年12月期の内訳
現金及び預金
206億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
916億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
199億円
在庫として抱えている分
負債合計
993億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
77
/ 100
安定性自己資本比率35 / 40
収益力営業利益率12 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

化学 203社との比較

同じ化学の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回り203社中39位あたり、逆に低いのは自己資本比率203社中143位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE上位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
10.0%/中央値 6.9%
P25 4.5%P75 9.9%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
5.9%/中央値 7.3%
P25 4.3%P75 10.7%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
52.8%/中央値 63.4%
P25 50.5%P75 73.9%
売上成長率前期からの売上の伸び
4.9%/中央値 2.2%
P25 -1.8%P75 5.4%
配当利回り上位株価に対して1年で受け取る配当の割合
3.8%/中央値 2.7%
P25 1.8%P75 3.6%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥2,622で、1年前と比べて+21.3%過去52週の値幅のなかでは81%の位置にある。

¥2,622-2.8%1ヶ月+5.9%1年+21.3%時価総額1,420億円
過去52週の値幅
安値¥2,130高値¥2,740

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)10.7倍
PER (会社予想)10.8倍
PBR1.01倍
配当利回り3.81%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は6月末の2370円から直近2694円まで上昇し、直近1ヶ月で12.7%高。25日移動平均線(2487円)を明確に上抜け、75日線・200日線も上回る強いトレンド。7月30日の出来高43万株を伴う上昇や、8月に入ってからの上げ加速が目立つ。52週高値2740円に接近し、上値抵抗が意識される。RSIは65と中立圏だが、株価は年初来高値圏に位置する。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 78/100)

PERは10.95倍で業界平均の18.7倍を大幅に下回り、割安感が強い。PBRも1.09倍と1倍近辺で、業界平均の1.43倍を下回る。配当利回りは3.71%と高く、業界平均の2.68%を上回るのは魅力。ROEは10%と安定した収益性を示す。ただし、配当性向が80.4%と高く、今後の増配余地は限定的かもしれない。利益は増加傾向にあり、2025年12月期は営業利益152億円と過去最高の見込み。両面性として、割安な水準だが配当の伸びは抑制的。

指標この会社業種平均
PER (実績)10.7倍17.8倍
PER (予想)10.8倍
PBR1.01倍1.41倍
ROE10.0%7.4%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

印刷インキ市場はデジタル化による新聞・商業印刷の需要減少が構造的な課題であり、売上高は増加しているが(2022年2,155億円→2025年2,577億円)、これは価格転嫁や周辺事業の拡大による部分が大きい。強気派は、営業利益が132億円から152億円へ改善し、利益率5%台を維持していること、パッケージ用途など非印刷分野の成長、資源高による原材料コスト上昇を価格転嫁できている点を評価する。一方弱気派は、印刷需要の長期的な減少傾向、インキ価格競争の激化、海外展開の遅れによる成長鈍化を懸念する。さらに、化学業界として環境規制対応コストも重しとなる。

プラスに働く材料7
  • 安定した収益基盤

    売上高・営業利益とも増加傾向で、利益率5%台を確保。堅実な経営継続。

  • 価格転嫁の成功

    原材料高を販売価格に反映でき、増収増益を達成。

  • 周辺事業の拡大

    パッケージ用インキなど需要成長分野でシェア拡大の余地。

  • 営業利益が3期連続増益、2025年は152億円通年影響

    営業利益は前期比20億円増の152億円、増収とコスト改善で増益

  • 純利益が2年連続増益、ROE10%の資本効率を維持通年影響

    純利益は116億円と前期比28.9%増、ROEは10%に到達

  • 配当利回り3.85%と高水準、株主還元が厚い継続影響

    時価総額1407億円に対し配当総額が約54億円、高い利回りが下支え

  • 売上高が2577億円と過去最高を更新、増収基調続く通年影響

    売上高は前期比4.9%増の2577億円、直近3期で最高水準

マイナスに働く材料7
  • 市場の縮小

    新聞・商業印刷の需要はデジタル化で減少、中長期にインキ需要減。

  • 競争激化

    国内市場が縮小する中、同業他社との価格競争が激化。

  • 海外展開の遅れ

    グローバル展開で海外大手に対しシェア・成長性で劣後。

  • 売上高増加率が7.5%から4.9%に鈍化、成長減速通年影響

    2025年増収率は4.9%と前期の7.5%から低下、勢いに陰り

  • 営業利益率5.9%と低く、コスト増で更に低下のリスク継続影響

    営業利益は売上高の5.9%に過ぎず、原材料高などで圧迫されやすい

  • 株価が1年で22.4%上昇、高値警戒感から調整も不定影響

    過去1年で22.43%上昇し、短期的な利益確定売りが懸念される

  • 純利益率が4.5%と低く、景気後退で下振れ余地不定影響

    2025年純利益116億円は売上高2577億円の4.5%、需要減で敏感に悪化

次の決算で確かめる点
売上高成長率
価格転嫁と数量変化の影響を見るため。増収が継続するかが焦点。
営業利益率
原材料高や競争の中で収益性が維持できるかを確認するため。
海外売上比率
国内市場縮小を補う海外展開の進捗を示すため。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり100で、前期から+35.7%いまの株価に対する利回りは3.81%。増配か配当維持が3年続いている。

年間配当
¥100
1株あたり
配当利回り
3.81%
いまの株価に対して
配当性向
80.4%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
3年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2016年12月2846.0
2017年12月307.137.2
2018年12月300.056.7
2019年12月300.065.0
2020年12月300.063.7
2021年12月300.051.8
2022年12月300.041.5
2023年12月3516.777.3
2024年12月70100.079.2
2025年12月9535.780.4

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥100

株主

有価証券報告書より

2025年12月期末の株主数は延べ36,734人。区分でいちばん多いのは個人・その他32.4%。グループ会社や銀行などの安定株主が34.8%を占め、残る65.2%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2020年12月%2021年12月%2022年12月%2023年12月%2024年12月%2025年12月%
個人・その他19.921.325.325.525.932.4
外国法人21.223.927.327.530.928.1
金融機関33.430.633.132.329.023.3
事業法人23.823.412.411.310.711.4
自己株式6.76.77.77.68.29.1
証券会社1.60.91.93.33.54.6
外国人個人0.00.00.00.00.00.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト信託銀行 株式会社(信託口)11.13
02住友生命保険相互会社6.48
03株式会社日本カストディ銀行(信託口)3.74
04THE CHASE MANHATTAN BANK,N.A. LONDONSECS LENDING OMNIBUS ACCOUNT (常任代理人 株式会社みずほ銀行)3.43
05サカタインクス社員持株会2.96
06BBH BOSTON FOR NOMURA JAPAN SMALLER CAPITALIZATION FUND 620065 (常任代理人 株式会社みずほ銀行)2.64
07有限会社神戸物産2.61
08株式会社朝日新聞社2.18
09THE NOMURA TRUST AND BANKING CO., LTD.AS THE TRUSTEE OF REPURCHASE AGREEMENT MOTHER FUND (常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)1.90
10神戸道雄1.85

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近3
  • 2026-07-23
    ティー・ロウ・プライス・ジャパン株式会社
    新規の大量保有報告
    6.79%
  • 2026-06-22
    ティー・ロウ・プライス・ジャパン株式会社
    新規の大量保有報告
    6.79%
    -0.32pt
  • 2026-06-05
    住友生命保険相互会社
    新規の大量保有報告
    7.02%
    +1.40pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 15期分

1株利益は15期で+377%、1株純資産は15期で+300%。直近期のROEは10.0%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2012年3月496068.28.437.7
2013年3月9273613.86.419.8
2014年3月9987812.29.935.8
2015年3月721,0357.515.736.4
2015年12月1281,10811.910.034.6
2016年12月1301,17911.311.246.0
2017年12月1431,29511.412.637.2
2018年12月801,2726.315.156.7
2019年12月701,3135.516.965.0
2020年12月901,3076.912.863.7
2021年12月841,4786.111.851.8
2022年12月861,7245.312.341.5
2023年12月1491,9748.19.177.3
2024年12月1812,2648.59.779.2
2025年12月2352,42510.010.180.4

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

30名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は30名。2025/12期の役員報酬は総額319百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約5倍にあたる。

氏名役職年齢
上野吉昭代表取締役 社長執行役員64
福永俊彦取締役65
森田博取締役 専務執行役員 情報メディア事業・パッケージ事業・機能性材 料事業・営業管理部・ CRM部担当、サカタケムテック㈱・サカタラボステーション㈱・サカタブランドソリューションズ㈱管掌65
建入実取締役 上席執行役員 生産統括本部長59
白藤貴幸取締役 執行役員 情報システム部・経理部・BPR推進室担当、海外事業管掌、グループ経営企画本部長55
佐藤義雄取締役77
辻本由起子取締役62
大槻和子取締役54
渕野昌弘常勤監査役65
松尾晴彦常勤監査役65
岩﨑雅己監査役67
中田英里監査役53
残りの役員18名を開く
氏名役職年齢
久保田興治42
木村隆司常務執行役員
芳澤廣之取締役 常務執行役員 機能性材料事業部担当、Inkjet Global Sales Committee Chairman61
潟浦雄一上席執行役員
Bryce Kristo上席執行役員
田中勝也上席執行役員
Cleo Nomikos上席執行役員
安達靖幸執行役員
金沢成美執行役員
赤尾裕史執行役員
岡本祐司執行役員
木下英紀執行役員
松浦敦史執行役員
粕谷理執行役員
岡本勝利執行役員
平嶋明人執行役員
濱田洋一取締役 常勤監査等委員64
香月由嘉取締役 監査等委員60

役員報酬の内訳2025/12

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円株式報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)614581171724441
社外取締役539398
監査役2363618

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/12期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容737字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループは、当社(サカタインクス株式会社)、子会社31社及び関連会社8社により構成されております。 当社グループの事業内容及びセグメント情報との関連は次の通りであります。 (印刷インキ事業) 当事業では、主として日本、アジア、米州及び欧州の各市場向けにフレキソインキ、グラビアインキ、メタルインキ、新聞インキ、及びオフセットインキ等の生産・販売を行っております。 当事業については、生産・販売体制を基礎とした地域別のセグメントから構成されており、「印刷インキ・機材(日本)」、「印刷インキ(アジア)」、「印刷インキ(米州)」及び「印刷インキ(欧州)」の4つを報告セグメントとしております。 (印刷用機材事業) 当事業では、主として日本市場向けに印刷製版用材料及び印刷製版関連機器の仕入・販売を行っております。 当事業については、当社が印刷工程全般を対象としたトータルソリューションの提供を行っており、印刷インキ事業と一体的に管理しているため、報告セグメント「印刷インキ・機材(日本)」に含めております。 (機能性材料事業) 当事業では、主として日本、アジア、米州及び欧州の各市場向けにインクジェットインキ、トナー、カラーフィルター用顔料分散液及び機能性コーティング剤の生産・販売を行っております。 当事業については、報告セグメント「機能性材料」としております。 (その他の事業) 主として日本市場向けに化成品の仕入・販売、ディスプレイサービスの生産・販売及びブランド保護ソリューションの仕入・販売を行っております。 これらはセグメント情報において「その他」としております。 以上の企業集団の状況について、事業系統図を示すと次の通りであります。
経営方針・対処すべき課題4,808字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、「ビジュアル・コミュニケーション・テクノロジーの創造」をビジネステーマに、「人々の暮らしを快適にする情報文化の創造」を存在意義と定めており、技術力、情報力を駆使し、競争力と独自性を有したグローバルインキメーカーとして20を超える国と地域に展開しています。また、新規市場の開拓や既存の事業分野を越えた新規事業の創出など“新たな挑戦”と社内改革の実現を積極的に推進してまいります。さらに、当社グループは世界全体の共通アジェンダとなった“SDGs”にうたわれている、地球環境をはじめとした様々な社会課題にも取り組み、サステナブルな社会の実現に貢献していきながら、ESG経営を実践してまいります。 (2)事業環境認識 近年の当社グループを取り巻く事業環境の主な変化について、次の通り認識しております。当期については2024年に引き続き、原油をはじめとした資源価格の低下によってインフレ圧力が緩和される一方で、ウクライナとロシアの問題や中東情勢の不安定化などの地政学リスクや長引く中国経済の停滞、そしてアメリカのトランプ大統領による通商関税政策などが世界経済に影響を与えました。さらに欧州を中心とした気候変動対策としての環境規制が強化されたことなどもあり、世界経済がますます不安定になる要素が多い年となりました。日本においては、円安による原材料高やインフレによる人件費、物流費の上昇が続くなか、人口減少による労働力不足や国内市場の縮小、さらに経済成長の停滞による消費活動の減退が懸念されており、国内構造の転換とグローバルリスク対応の両面で、新たな戦略と変化に対応した柔軟性が求められる局面が続いています。 このようななか、印刷インキ関連事業については、デジタル化の加速により、紙媒体の情報メディア向け製商品の需要が先進国を中心に、さらに減少していくことが見込まれるものの、主力のパッケージ関連の印刷インキは、食品、飲料及び衛生用品などの生活必需品の供給を支える事業であることから、世界の経済成長や人口の増加とともに、需要は中長期的に増加していくものと予想されます。機能性材料事業については、競合他社との競争が年々厳しくなりつつあるものの、インクジェットを中心としたデジタル印刷の用途拡大や、デジタルデバイスの高度化に伴う画像表示材料の高品質化などにより、市場は今後も拡大すると見込んでいます。 *国内の少子高齢化の進行による人口動態の変化 ・労働力人口の減少 ・国内市場の縮小 ・経済成長の停滞 *国内・海外での市場・競争環境変化 ・情報メディアのデジタル化によるインキ需要の低迷 ・新興国市場における競争の激化 ・脱プラスチックやリサイクルなど環境対応ニーズの変化と高まり *デジタル化によるバリューチェーンの変化 ・デジタル媒体の大幅な増加 ・印刷の多様化・カスタマイズ化・小ロット化 *環境問題・社会課題への対応 ・長期的なサステナビリティへの配慮、SDGsに向けた取り組みの重要性の高まり ・資源制約・原料価格高騰リスクの高まり ・ESG投資の影響力増大 (3)中長期的な会社の経営戦略と優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループは、2030年の達成を目標とする長期ビジョンを2021年に策定し、それに基づいて事業活動を推進しています。 1896年の創業から130年目を迎え、これまで着実に成長してまいりました。一方で、近年はデジタルメディアの急激な普及や気候変動をはじめとした環境対策の必要性がより一層高まるなど、当社グループを取り巻く事業環境は大きく変化しており、今後さらに非連続的な変化が起こりうる状況にあります。 このような事業環境の変化の中で、当社グループが社会から求められる企業として持続的に成長していくためには、柔軟性を持ち、長期的な視点に立って、将来のあるべき姿と、そこに至る道筋や施策を策定し、常にグループ全体でそれらを共有・推進していくことが重要です。サステナブルな社会の実現に貢献するため、様々な社会課題の解決に向けた社会の一翼を担いつつ、当社グループのさらなる発展を果たしてまいります。 長期ビジョン『SAKATA INX VISION 2030』の概要 1.企業理念 ビジネステーマ 『ビジュアル・コミュニケーション・テクノロジーの創造』 存在意義 『人々の暮らしを快適にする情報文化の創造』 2.ビジョン “Create and Innovate, Care for the Earth, Color for Life” ~あなたと、つくる、価値ある、あした~ 新たな領域への挑戦によって“イノベーション”を生み出し、“地球”にやさしい技術で、“人生”を快適かつ豊かに彩り、世界中に笑顔があふれる未来を創る企業 3.戦略の方向性 *地球環境と地域社会を重視したESG・サステナビリティの取り組み強化 ・地球環境と人々の豊かで健康的な生活の向上に貢献し、世界が目指すサステナブルな社会の一翼を担う ・当社マテリアリティに対する各取組方針の実施を通じて、持続可能な社会の実現に貢献 *印刷インキ事業・機能性材料事業の拡大 ・主力のパッケージ印刷分野を中心に、より一層の環境経営を推進(印刷インキ) ・社会トレンドを捉えた高付加価値製品をグローバルに展開(機能性材料) *新しい事業領域への挑戦 ・ターゲット領域 『事業発展領域』、『エレクトロニクス&エネルギー』 『バイオベース・脱石化材料』、『ヘルスケア』 4.変革プロジェクト *グローバル連結経営のさらなる強化 *ステークホルダーとの関係強化 *人財育成の強化・組織風土の改革 5.ESG・サステナビリティへの取り組み 重要課題(マテリアリティ)と目指す社会 *   持続可能な地球環境を 維持するための活動   >>>   地球環境を保護し、人々に安全と健康を *   安心・安全な製品の供給   >>>   快適さ、利便性とともに、循環型社会の実現を *   研究開発・技術力の強化   >>>   豊かな生活、新しいライフスタイルの創造を *   コーポレートガバナンス、 コンプライアンスの強化   >>>   ステークホルダーとの良好な信頼関係を *   人権の尊重、 DEIBの推進   >>>   人権、人格、多様性を尊重し、働きやすい労働環境を 『中期経営計画2026(CCC-Ⅱ※)』の概要 1.基本方針 基盤構築の期間として取り組んだ前中期経営計画(CCC-Ⅰ)に続き、当社グループの長期ビジョン『SAKATA INX VISION 2030』をバックキャスティングし、事業拡大・収益力強化に取り組む3年間として『中期経営計画2026(CCC-Ⅱ)』(以下、中計)を2024年2月に策定しました。 長期ビジョンにおける戦略の方向性として、「印刷インキ・機能性材料事業の拡大」「新しい事業領域への挑戦」「地球環境と地域社会を重視したESG・サステナビリティの取り組み強化」としており、それに基づいた事業活動を進めてまいります。 「印刷インキ・機能性材料事業の拡大」においては、パッケージ分野を中心にボタニカルインキシリーズなど環境配慮型製品を軸としたサステナブルな製品の積極展開をグループ全体で推進するとともに、デジタル化にともなう事業環境の変化に対応した事業構造改革を進めてまいります。また、インクジェットインキにおいては衣食住をターゲットとした新市場への拡大や、画像表示材料における拡販と新分野への展開などを行ってまいります。 「新しい事業領域への挑戦」では、基盤構築の期間で実施したさまざまなアプローチの成果に基づいて、事業化の可能性が高い製品・サービスを具現化し、収益につなげていく期間としています。その具現化の手段として、研究開発をさらに進めるとともに、当社の技術やサービスとの親和性が高い有望な技術を持つ企業や団体とのオープンイノベーションを進め、新しい製品やビジネスモデルの提案を加速させていきます。 また、「地球環境と地域社会を重視したESG・サステナビリティの取り組み強化」については、環境に配慮したサステナビリティ製品の展開や気候変動に対応した事業活動でのさまざまな取り組み、持続的な発展を実現するための基盤となる人的資本政策、適正かつ透明性の高いガバナンス体制の構築を推進してまいります。 そしてこれらの取り組みは、資本コストや株価を意識した経営を基本とし、収益力強化や成長戦略への投資と株主還元に対する資本の最適配分に加え、資本コストの低減を進めるとともに、IR活動を通じて当社グループの成長ストーリーの実効性の実現性をステークホルダーの皆様に理解していただくことで、中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。 これらのさまざまな取り組み施策を当社グループ全体で着実に実行することにより、持続可能な社会の実現に貢献するとともに、事業拡大と収益力の強化を実現し、ステークホルダーの皆様からより一層の信頼を得られるように、長期ビジョン実現と中期経営計画の目標達成に向け、邁進してまいります。 (※)CCC-Ⅱ :   今中計を長期ビジョン『SAKATA INX VISION 2030』の「第二期・フェーズ2」とし、長期ビジョンのキャッチフレーズ「Create and Innovate, Care for the Earth, Color for Life」の頭文字からCCC-Ⅱと表記いたしました。 2.連結目標数値 2023年 実績     2026年 計画   伸長率 売上高   2,283億円   2,700億円   18.3% 営業利益   113億円   180億円   59.3% 経常利益   136億円   190億円   39.7% 親会社株主に帰属する当期純利益   74億円   127億円   71.6% (注)表中の数値は、2024年3月4日に公表した内容を記載しております。 3.連結経営指標 ROE 10%以上 4.セグメント別計画 (単位:億円) 売上高   営業利益 2023年 実績   2026年 計画   伸長率   2023年 実績   2026年 計画   伸長率 印刷インキ・機材(日本)   521   530   1.7%   5   29   5.8倍 印刷インキ(アジア)   524   667   27.3%   43   43   0.0% 印刷インキ(米州)   785   928   18.2%   43   49   14.0% 印刷インキ(欧州)   195   212   8.7%   △7   5   - 機能性材料   168   244   45.2%   18   44   2.4倍 その他   153   200   30.7%   4   18   4.5倍 調整額   △64   △81   -   6   △8   - 合計   2,283   2,700   18.3%   113   180   59.3% (注)表中の数値は、2024年3月4日に公表した内容を記載しております。 5.財務・資本政策 総投資額 400億円 うち、将来成長に向けた戦略的投資150億円 株主還元 積極的かつ安定的な配当と機動的な自己株式の取得 目標:総還元性向50%以上
事業等のリスク7,959字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 当社グループは、社会に広く使用される製品・商品を安定的かつ安全に供給することを企業の社会的使命と捉え、責任ある行動を常に心がけています。当社グループを取り巻く事業環境には、さまざまな潜在的リスクが存在しており、これらのリスクの発生および顕在化の可能性を常に認識しています。平常時からリスクの抑制や回避に取り組むとともに、万が一リスクが顕在化した場合には、社会・地域・株主・顧客・仕入先・社員など、あらゆるステークホルダーへの損害と、業績や財務状況に与える影響を最小限にとどめるべく、阻害要因の除去および軽減に、迅速かつ的確な対応を行います。こうしたリスク管理の実践を通じて、当社グループは事業の継続性と安定的な成長を確保し、社会的責任を果たす企業としての信頼性向上に努めています。 また、財務や経営戦略に重大な影響を及ぼす可能性のあるリスクを特定・評価し、適切に対応するための体制を整えています。このプロセスは、代表取締役社長執行役員を委員長、全取締役をメンバーとする「サステナビリティ委員会」が統括しています。その下部組織である各種専門委員会では、グループ全体のリスクを把握し、対応策を審議・統合することで、全社的なリスク管理を実現しています。具体的には「リスク管理規程」に基づき、サステナビリティ委員会の下部組織の一つである「リスク・コンプライアンス委員会」がリスクの把握、対応策の検討、モニタリング、定期的な評価を行い、その結果をサステナビリティ委員会で審議する体制を構築しています。緊急事態が発生した際には、「緊急事態対応規定」に則り、安全確保を最優先とし、役員・社員が一丸となって損失の最小化、損害の復旧、再発防止に取り組みます。 (1)気候変動について 当社グループは、気候変動に伴うリスクや機会を経営上の最重要課題であると捉え、事業に大きな影響を及ぼすものと認識しております。当社グループはTCFD提言に賛同するとともに、TCFD提言のフレームワークに基づき、気候変動が事業に及ぼす影響の分析、対応策の検討を進めております。 気候変動についての事業等のリスクは、参照書類としての有価証券報告書の「第一部 企業情報 第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)気候変動への対応 ②戦略」に記載しております。 (2)自然災害・事故等について 大規模な地震やその他の自然災害、事故、感染症の蔓延等により、当社グループの各事業所、製造拠点が被害にあった場合、事業活動の中断や著しい縮小を余儀なくされた場合、または一部の製商品の需要が著しく減少した場合には、業績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。さらには、上記に起因して電力や原材料の供給不足などが発生し、サプライチェーンに大きな障害が生じた場合には生産活動の制限により、業績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、安全・防災に関する専任部署を設置し、これらリスクを低減すべくグローバルBCP体制の構築に取り組んでおります。事業環境に与える影響への対応につきましては、「(4)事業環境の変化について」及び参照書類としての有価証券報告書の「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。また、原材料の供給不足に伴う影響及び製造拠点の被害に伴う影響への対応につきましては、「(3)原材料市況等の影響と調達活動について」及び「(5)海外への事業展開について」をご参照ください。 (3)原材料市況等の影響と調達活動について 当社グループの主要販売製品である印刷インキなどの原材料は、石油化学製品への依存度が高いため、原油価格及び為替相場に異常な変動が生じた場合などには、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、原材料を製造している国において、自然災害・事故あるいは法律又は規制の予期しない変更などが生じ、安定調達が困難になるリスクや、需給関係の悪化に伴う相場の異常な変動が生じた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。 ロシアのウクライナ侵攻に起因する原燃料の価格高騰、中国における環境規制の強化などに伴い、原材料価格が上昇するリスクを事業環境に照らして認識しております。国内では物流の2024年問題対応、海外では紅海危機によるスエズ運河からアフリカ喜望峰経由迂回による輸送コストの値上がりは調達コストに影響します。当社グループでは原材料の価格動向に注意を払うとともに調達先の拡大や長期契約の締結等により、原材料の価格変動リスクの影響を緩和する工夫を行い、安定して原材料が調達できるように努めております。また、現地法人相互での互換化を進めており、複数購買やグローバル調達等も進めることで当社グループ全体における原材料費の低減や安定調達を図っております。 さらには、当社グループの「調達基本方針」を定め、公正・公平で誠実な調達活動を通じ、サプライチェーン全体に関わる地球環境の保護・保全、資源保護や、労働安全性、人権など社会へ配慮し、企業としての社会的責任を果たします。全ての調達取引先は、より良い製品・商品・サービスを提供するための大切なパートナーと認識し、相互信頼を築きつつ共存共栄と持続可能な社会の実現を目指してまいります。 (4)事業環境の変化について 近年の当社グループを取り巻く事業環境の主な変化について、「国内における少子高齢化の進行など人口動態の変化」、「国内・海外での市場・競争環境変化」、「デジタル化によるバリューチェーンの変化」、「環境問題・社会課題への対応」を認識しております。その変化による影響に対して、「地球環境と地域社会を重視したESG・サステナビリティの取り組み強化」、「印刷インキ、機能性材料事業の拡大」、「新しい事業領域への挑戦」を戦略の方向性とし、対応してまいります。詳細は、参照書類としての有価証券報告書の「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。 (5)海外への事業展開について 当社グループは、米州をはじめアジア、欧州などの世界各国にグローバル展開しており、連結売上高における海外売上比率は70%を超えております。とくに、今後の成長地域として人口の増加と経済成長が見込める、アジアや中南米、中東、アフリカ地域と、消費が旺盛で市場が大きい北米地域での販売拡大に注力しています。当社の海外ビジネスは、パッケージ用インキの販売が売上のほとんどを占めています。パッケージは加工食品を中心に、衛生用品や生活雑貨などの、生活に密着したエッセンシャルビジネスであり、耐久消費財に比べると景気の影響を受けにくい産業です。また、当社のビジネスは基本的に現地で原材料を調達、生産、販売する地産地消型ビジネスであるため、輸出入における為替影響は比較的軽微であり、決算期における海外現地法人の業績を日本円に換算する際の影響がほとんどです。 当社ビジネスにおける海外での不測のリスクについては、政情不安(戦争・内乱・紛争・暴動・テロを含む)、経済情勢の悪化、自然災害の発生、感染症の拡大、商習慣、労使関係や文化の相違、その他さまざまな政府規制等の可能性があり、事業環境が大きく変化する場合は、当社グループの事業活動、業績、財政状態や将来の成長に悪影響が生じる可能性があります。 通常起こりうるリスクとしては、インフレなどに伴う原材料費・人件費・物流費の高騰、価格競争の激化などがあります。 対策としては、政情が不安定な国・地域に対しては拠点進出ではなく、輸出での対応とすることにより、現地従業員及び駐在員の安全並びに生産設備など現地資産の保全が危うくなるリスクを回避しております。 また、当社はBCP体制を整えており、アジア、米州、欧州を中心に世界20を超える国と地域に拠点を展開し、何らかの要因で特定の国・地域において生産に支障をきたした場合は、拠点間での生産・販売協力をすることにより収益の機会を逃すことなく、またグローバルに展開する顧客に対しても安定して供給できることで競合社に対する優位性を保持しています。 そのほか、印刷インキは化学品であるため各国の化学品や環境に対する規制を受けることで、従来の材料が使えなくなることもありますが、当社は環境・品質に関わる専門部署を設け、とくに環境規制で先行する欧州地域の動向を注視するとともに、将来予測される規制に先回りした環境配慮型製品の開発を強みとすることで、化学製品に対する環境規制をチャンスととらえ、ビジネスと環境対策の両立の実現に取り組んでいます。 (6)サイバーセキュリティについて 当社グループでは、情報資産の保護と安全なIT環境の維持を重要な経営課題と位置づけ、サイバーセキュリティ対策の強化を継続的に進めております。近年は、生成AIを含む先進技術の活用が広がる一方で、新たな情報セキュリティリスクも顕在化しており、従来型のサイバー攻撃に加えて、AIの誤用や情報漏洩など多面的なリスクへの対応が必要となっています。 当社グループが保有・管理する技術情報、営業秘密、個人情報等について、不正アクセス、マルウェア感染、ランサムウェア等の攻撃が発生した場合、業績や財政状態への影響に加え、社会的信用の毀損や事業継続への支障など、重大な影響が生じる可能性があります。これらのリスクに対し、マルウェア対策、ゼロトラスト・セキュリティの導入、アクセス制御の強化などの技術的・組織的な対策を講じております。また、標的型攻撃メール訓練や情報セキュリティ教育を全社員に継続的に実施し、人的リスクの低減に努めています。 生成AIの活用に伴うリスクとしては、機密情報の誤入力による情報漏洩、生成物の不正確性による業務判断への影響、第三者の知的財産権侵害の可能性、不適切な内容生成による企業イメージの毀損などが挙げられます。当社グループでは、社内ガイドラインの整備、利用範囲の明確化、教育・啓発活動等を通じて、適切な管理とリスク抑制に努めております。 また、近年はサプライチェーン全体を対象としたサイバー攻撃が増加し、サプライヤーや委託先の情報管理体制が当社グループの事業運営に影響を及ぼす可能性が高まっています。サプライヤーが保有する当社関連情報の漏洩、委託先システムの脆弱性悪用、クラウドサービス提供者のインシデント等が発生した場合、情報資産の毀損や業務停止、社会的信用の低下などが生じるおそれがあります。これらに対し、契約における情報セキュリティ要件の明確化、取引開始時および継続的なセキュリティ評価、外部サービス利用時のリスクアセスメントを実施しています。重要情報を取り扱うサプライヤーに対しては、必要に応じて対策状況の確認や改善要請を行い、サプライチェーン全体のセキュリティ水準向上に取り組んでおります。 さらに、情報資産管理の継続的な改善を目的として ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の構築を進め、ISO/IEC 27001 認証の取得に向けて取り組みを推進しております。これらの施策を通じ、サイバーセキュリティに関するリスクの低減と、万一インシデントが発生した際の迅速な対応体制の整備に努めております。 (7)知的財産について 当社グループでは、第三者の知的財産権を尊重し、侵害回避のための調査・対策を講じておりますが、権利の解釈や見解の相違等により、他社から使用差止請求や損害賠償請求を受ける可能性があります。その場合、製品開発や販売、技術供与の中断、損害賠償の発生等により、当社グループの業績に重大な影響を及ぼすおそれがあります。また、不測の事態により技術情報やノウハウが漏洩した場合、競合他社による模倣品・類似品の流通を招き、当社グループの競争力や収益性に悪影響を及ぼす可能性があります。 これらのリスクに対応するため、当社グループでは、事業活動において創出される技術やノウハウの保護を目的に、知的財産権の取得・活用に努めております。また、グローバルビジネスの拡大に伴い、主要国における特許・商標の出願及び権利化を推進し、これにより海外市場における戦略製品の拡販に大きく寄与しています。さらに、研究管理部が知的財産戦略の一環として社員教育・訓練を担い、知的財産リテラシーの向上を図ることで、リスクの低減に取り組んでおります。 (8)品質・製造物責任について 当社グループの製品における品質不適合や製造過程における欠陥、不正、偽装は、顧客満足度の低下のみならず、製品回収・賠償請求・行政処分等の法的責任を招来し、事業の適正な運営、業績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは専門部署を設置し、製品の品質保証を総合的に推進しています。需要先からの信頼及び販売数量の維持向上を目的として、サステナビリティ委員会のもとに品質委員会を設置し、設計、開発、製造、貯蔵、輸送、販売等の事業活動において体系的な品質保証の活動を行っています。また、社内外での品質監査、分析、フィードバックによる情報共有の実施や合否自動判定の導入による品質保証度の向上等製品の品質維持向上に取り組んでおります。グローバル品質体制の拡充にも努めており、品質や環境に対する海外の規制に対して現地法人をサポートし、海外拠点も含めた製品の品質向上や不良品発生率の低減、コストの抑制を推進し、顧客満足度や信頼性の向上に努めています。 (9)法規制について 当社グループは、米州をはじめアジア、欧州などの20を超える国と地域に事業拠点を展開し、世界60以上の国と地域に製品を販売しており、世界各国の多様な法規制の適用を受けております。国ごとに異なる法令体系や行政規制は、コンプライアンス確保における大きな課題になり得ると認識しております。法規制に対する適切な対応が遅延した場合、罰金や制裁措置、業務停止命令など業績、財政状態への影響のみならず将来における事業の円滑な運営にも影響を及ぼす可能性があります。 また、役職員による法令違反行為は、当社グループの社会的信用及びブランドイメージの著しい毀損に繋がりかねないものと認識しております。 当社グループでは、リスク・コンプライアンス委員会を設置し、競争法にとどまらず、腐敗防止の観点から方針を明らかにするなど、各種法令の遵守の推進に関する取り組みを進めるとともに、有事も想定し、グループグローバルベースでの内部通報制度も導入を開始しました。さらに、スピークアップポリシーを制定し、早期段階でのコンプライアンス事案の報告・相談を奨励しております。また、アジア統括会社の設置や東南アジア現地法人等における外部専門家が提供する法規制情報の活用開始等、海外現地法人との密接な連携を深めることで各種法規制への対応を図っております。今後とも内外環境変化に適切に対応し、法規制への対応も含むコンプライアンス対応を深化させることとしております。 (10)人財確保について 先進国を中心とした少子化による採用市場の競争激化や労働環境の多様化に伴い、必要な人財を確保し続けることが困難となる可能性があります。また、多様化する労働環境への対応の遅れや従業員満足度の低下により優秀人財の流出が頻発した場合、組織のノウハウ蓄積や生産性の低下を招き、経営基盤の弱体化を引き起こす可能性があります。 当社グループでは、持続的な成長と中長期的な企業価値を創出する源泉を「人財」と位置付け、社員一人ひとりの人格・個性・多様性を尊重し、やりがいと誇りを持って挑戦できる組織風土の醸成と社内環境の整備を推進しております。 具体的には、社員が自らの意思で他部署の業務に挑戦できる機会を提供する「キャリア公募制度」、「キャリアチャレンジ制度」、「インターン公募制度」、「インターンチャレンジ制度」の4つの制度を導入しており、社員が自身のキャリアを主体的に考え、選択肢を広げられる環境づくりを進めています。 また、部門を越えた社員同士の交流の促進や、ワークとライフ双方を充実し社員の多様な生き方・働き方を実現するため、たとえば2025年には大阪本社を移転して1フロアに統合し、ABWを採用する等、様々な施策を実施しております。 優秀な人財の獲得に向けては、キャリア採用を強化するとともに、国内での強化のみならず、グローバル人財獲得のため海外からインターン実習に来た学生の採用を行う等、あらゆるバックボーンを持つ人財が活躍できるように取り組んでおります。 (11)人権について 当社グループの事業活動に伴い、当社グループが意図しない形で人権課題に対して負の影響を生じさせる可能性があります。具体的には、当社グループのサプライチェーン上における労働環境や管理体制の不備により、労働者の尊厳侵害や社会的信用の低下、訴訟提起を招来し、事業の適正な運営、業績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、「世界人権宣言」や「国連グローバル・コンパクトの10原則」など、人権にかかわる国際規範を支持、尊重し、国連人権理事会で承認された「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づき「サカタインクスグループ人権方針」を定め、人権尊重の取り組みを推進しています。また、人権デュー・デリジェンスのプロセスを通じて潜在的な人権リスクを特定・評価するとともに、当社の事業活動によって影響を受けるさまざまなステークホルダーの人権を尊重するため、それらのリスク低減に向けた取り組みを行っております。さらには、「(3)原材料市況等の影響と調達活動について」に記載の通り、当社グループは「調達基本方針」を定め、公正・公平で誠実な調達活動を通じ、サプライチェーン全体における人権にも配慮し、企業としての社会的責任を果たします。 (12)買収戦略について 当社グループは、新たな成長機会の創出およびポートフォリオマネジメントの強化を図ることを目的として、国内外を問わずM&Aやスタートアップとの共創に向けた投資等を積極的に推進しております。これらの施策は、当社グループの競争力および持続的成長に資するものと考えております。しかし、事業環境の変化や投資判断時に想定した前提との乖離により、一部または全部の投資額を回収できない、または撤退に伴う追加の評価損・費用が発生する場合があり、当社グループの業績及び財務状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。 これらリスクを低減すべく、M&A・投資の実行は、経営ルールに定める責任権限に基づき経営審議会・取締役会等の経営会議体にて適切な議論・決定を経て実行しています。具体的には、長期ビジョン目標に基づいたM&A・投資候補の探索・評価、対象企業の財務内容や契約内容の確認等の事前審査・デュー・デリジェンスを行い、リスクを事前に洗い出し、対策を講じています。投資実施後は、買収会社については他のグループ企業と同様に経営成績を定期的に測定し、当初計画に対する進捗状況をモニターのうえ、必要に応じて適切な対策を講じています。 上記は、当社グループの事業に関し、予想される主なリスクを具体的に例示したものであり、ここに記載されたものが当社グループのすべてのリスクではありません。
経営成績の分析 (MD&A)8,155字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1)経営成績 当連結会計年度の世界経済は、中東情勢の緊迫化などによる地政学リスクの高止まりに加え、米国の通商政策とその不確実性が世界へ波及し、先行きの景気減速懸念が続いた一年となりました。一方で、各国でインフレ圧力の低下が進んだことや個人消費の持ち直しが下支えとなり、全体としては底堅い成長を維持しました。 米国では、通商政策の影響による企業活動の抑制や先行き不透明感から、個人消費や設備投資は慎重な動きが続きました。また、関税の影響が企業収益や物価に徐々に表れるなど、景気回復のペースは鈍化しました。欧州では、所得環境の改善やインフレ圧力の低下を背景に個人消費が回復し、製造業の一部に弱さは残るものの、緩やかな持ち直しが続きました。アジアでは、中国では不動産市場の停滞により景気は伸び悩んでいるものの、全体としては堅調に推移しました。ただし域内においてもインド、ベトナムなどは好調な一方、タイでは内需の低迷が続くなど国によって景気の強弱が分かれる結果となりました。日本では、所得環境の改善が続くなか、食料品価格を中心とした物価の高止まりが消費の重荷となったものの、物価上昇率の鈍化もあり、景気は緩やかな回復基調を維持しました。 このような状況の中で、本年度は2030年を見据えた長期ビジョン『SAKATA INX VISION 2030』を実現させるための事業拡大・収益力強化フェーズである『中期経営計画2026 (CCC-Ⅱ)』の2年目であり、グループの事業拡大・収益力強化に向けて、ボタニカルインキシリーズなど環境配慮型製品を軸にサステナブルな製品の積極展開を推進しました。特にパッケージ分野では、人口増加と経済発展により中間層が拡大する成長地域での拡販を続けるとともに、グローバルアカウント向け戦略製品の拡充・拡販や地域連携による購買・生産・物流の効率化などグローバル連結経営を推進しました。機能性材料事業では、従来製品の拡販に加え、インクジェットインキにおいては衣食住をターゲットとした新市場への拡大や、画像表示材料においてもより高品質製品の拡販などに取り組みました。 売上高は、米州で販売が好調であったことや機能性材料の販売が比較的好調であったことに加え、前第4四半期に買収した米国子会社が業績に寄与したことなどもあり、2,576億6千8百万円(前期比4.9%増加)となりました。 利益面では、人件費や諸経費が増加したものの、販売数量の増加による増収効果に加え、海外では原材料価格が安定的に推移し収益性の改善が続いたことなどから営業利益は152億2千6百万円(前期比15.7%増加)となりました。経常利益は153億6千4百万円(前期比19.2%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は政策保有株式の縮減により投資有価証券売却益を計上したことなどから116億9百万円(前期比28.9%増加)となりました。 (参考)USドルの期中平均為替レート 第1四半期 連結会計期間   第2四半期 連結会計期間   第3四半期 連結会計期間   第4四半期 連結会計期間   連結会計年度 2025年12月期   152.60円   144.59円   147.48円   154.15円   149.71円 2024年12月期   148.61円   155.88円   149.38円   152.44円   151.58円 (注)連結会計年度の期中平均為替レートは、1月~12月の単純平均レートを記載しております。 セグメントの業績を示すと、次の通りであります。 なお、当連結会計年度より、報告セグメントごとの業績をより適切に反映させるため、全社費用の配分基準の見直しを行っております。これに伴い、前連結会計年度のセグメント情報については、変更後の費用配分方法に基づき作成したものを記載しております。 (単位:百万円) 売上高   営業利益 前期   当期   増減額   増減率   (※)実質   前期   当期   増減額   増減率 印刷インキ・ 機材(日本)   52,806   50,248   △2,558   △4.8%   △4.8%   927   1,436   508   54.9% 印刷インキ (アジア)   58,281   56,173   △2,108   △3.6%   △1.7%   5,747   6,913   1,166   20.3% 印刷インキ (米州)   87,863   101,860   13,997   15.9%   17.5%   4,474   5,285   810   18.1% 印刷インキ (欧州)   21,447   21,578   131   0.6%   △2.5%   66   64   △2   △3.0% 機能性材料   19,405   20,375   969   5.0%   4.8%   2,666   2,429   △236   △8.9% 報告セグメント計   239,805   250,236   10,431   4.3%   5.1%   13,881   16,129   2,247   16.2% その他   12,731   14,031   1,299   10.2%   10.2%   180   270   90   50.0% 調整額   △6,965   △6,599   366   -   -   △900   △1,172   △272   - 合計   245,570   257,668   12,097   4.9%   5.7%   13,161   15,226   2,064   15.7% (※)実質増減率:海外連結子会社の為替換算の影響を除いた増減率 印刷インキ・機材(日本) 日用品、食品、飲料など多くのアイテムでの値上げが常態化し、家計の節約志向による消費マインドの低迷が続きました。パッケージ関連ではグラビアインキ、フレキソインキともにやや低調に推移したものの前期を上回りました。印刷情報関連では、デジタル化の影響による市場の構造的な縮小に加え、収益性改善のためオフセットインキでは不採算品目の削減を進めた影響などにより前期を下回りました。このような状況のなか、販売数量は減少したものの、販売価格の改定効果が寄与したことにより、印刷インキ全体では前期を上回りました。機材につきましては、印刷製版用材料では不採算品目の取り扱いを縮小している影響などにより前期を大きく下回りました。これらの結果、売上高は502億4千8百万円(前期比4.8%減少)となりました。 利益面では、人件費が増加した影響はあったものの、販売価格の改定効果などにより収益性が改善したことから、営業利益は14億3千6百万円(前期比54.9%増加)となりました。 印刷インキ(アジア) 米国の通商政策の影響が域内の経済成長を押し下げるなか、主力であるパッケージ関連のグラビアインキはベトナムで販売が比較的堅調に推移したものの、全体的にはやや伸び悩みました。印刷情報関連では、インドで販売が堅調に推移しました。売上高は、上半期の販売がやや低調であったことや前第2四半期に中国の子会社を持分譲渡により連結除外した影響に加え、為替換算の影響もあったことから、561億7千3百万円(前期比3.6%減少)となりました。 利益面では、連結除外の影響はあったものの、原材料価格が安定的に推移しているなかで経費の増加も抑制されたことなどから、営業利益は69億1千3百万円(前期比20.3%増加)となりました。 印刷インキ(米州) 米国での通商政策による影響は限定的であるなか、主力のパッケージ関連では、北米では需要の緩やかな回復が続いていることに加え、ブラジルなど南米でも拡販が進んだこともあり、フレキソインキ及びグラビアインキの販売は好調に推移しました。メタルインキは環境負荷の観点からアルミ缶に対する需要拡大が続いているという背景に加え、南米でも順調に拡販が進んでおり、販売は堅調に推移しました。印刷情報関連であるオフセットインキは、市場の構造的な縮小はあるもののUVインキなどの販売が堅調であったこともあり前期を上回りました。売上高は、為替換算の影響があったものの、販売数量が増加したことや前第4四半期に買収した米国子会社が業績に寄与したことに加え、関税コスト分の調整を含む販売価格の改定効果などから、1,018億6千万円(前期比15.9%増加)となりました。 利益面では、人件費や諸経費の増加の影響などがあったものの、販売数量が増加したことや販売価格の改定効果に加え、新規連結の影響があったことなどから、営業利益は52億8千5百万円(前期比18.1%増加)となりました。 印刷インキ(欧州) パッケージ関連では第2四半期で販売がやや落ち込んだものの比較的堅調に推移し、メタルインキも主要顧客向けで販売が堅調に推移しました。売上高は、全体としては第2四半期で販売がやや落ち込んだ影響があったものの、アジア、米州セグメントとは異なり現地通貨高による為替換算の影響があったことなどから、215億7千8百万円(前期比0.6%増加)となりました。 利益面では、原材料価格は安定的に推移したものの、販売がやや伸び悩んだことや前第1四半期は一部製品で特需があったことの反動などから、営業利益は6千4百万円(前期比3.0%減少)となりました。 機能性材料 インクジェットインキは販売が堅調だったこともあり前期を上回りました。カラーフィルター用顔料分散液はパネルメーカーにおける稼働率の持ち直しの動きにより販売が回復したことなどから前期を上回りました。トナーは海外で順調に拡販が進んだことなどにより前期を上回りました。これらの結果、売上高は203億7千5百万円(前期比5.0%増加)となりました。 利益面では、販売は増加したものの、諸経費が増加したことなどから、営業利益は24億2千9百万円(前期比8.9%減少)となりました。 生産、受注及び販売の実績は、次の通りであります。 ① 生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。 セグメントの名称   金額(百万円)   前期比(%) 印刷インキ・機材(日本)   34,587   2.1 印刷インキ(アジア)   54,113   △5.2 印刷インキ(米州)   95,100   10.2 印刷インキ(欧州)   23,014   3.9 機能性材料   16,606   0.5 その他   883   6.1 合計   224,306   3.5 (注)生産金額については期中平均販売価格により表示しており、セグメント間の取引については相殺消去しております。 ② 受注実績 印刷用インキの生産は主として見込生産によっております。 小口ロットのものについて受注生産を行っているものもありますが、特に受注高及び受注残高として示すほどのものはありません。 ③ 販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。 セグメントの名称   金額(百万円)   前期比(%) 印刷インキ・機材(日本)   49,318   △4.7 印刷インキ(アジア)   56,008   △3.6 印刷インキ(米州)   101,117   16.3 印刷インキ(欧州)   20,861   2.3 機能性材料   20,331   5.0 その他   10,029   10.9 合計   257,668   4.9 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。 2.総販売実績に対し10%以上に該当する販売先はありません。 (2)財政状態 当連結会計年度末の総資産は、売上債権が減少したことや政策保有株式縮減の方針に基づき投資有価証券の売却を進めたことなどに加え、前期末に比べて為替が円高となった影響を受けたものの、現金及び預金や有形固定資産などが増加したことにより、前連結会計年度末比43億9千4百万円(2.0%)増加の2,258億6千4百万円となりました。 負債は、借入金や仕入債務が減少したことに加え、為替換算の影響を受けたことなどから前連結会計年度末比29億4百万円(2.8%)減少の993億4千4百万円となりました。 純資産は、利益剰余金や為替換算調整勘定が増加したことなどから、前連結会計年度末比72億9千8百万円(6.1%)増加の1,265億1千9百万円となりました。 (3)キャッシュ・フロー 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は次の通りであります。 営業活動によるキャッシュ・フローは、運転資本の増加や法人税等の支払などがあったものの、税金等調整前当期純利益、減価償却費などにより、170億5百万円の資金の増加となりました。前連結会計年度に比べ81億1百万円の増加となりましたが、主な要因は、税金等調整前当期純利益や運転資本の増減額の影響によるものであります。 投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入はあったものの、有形固定資産の取得による支出などがあったことにより、44億8千5百万円の資金の減少となりました。前連結会計年度は148億4千6百万円の資金の減少でしたが、資金の減少の金額が縮小した主な要因は、投資有価証券の売却による収入が増加したことに加え、前連結会計年度は事業譲受による支出が存在したことであります。 財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の減少や配当金の支払に加え、自己株式の取得などがあったことにより、99億7千5百万円の資金の減少となりました。前連結会計年度は42億1千4百万円の資金の増加でしたが、資金の増加から資金の減少へ転じた主な要因は、借入金の残高が減少したことや配当金の支払額が増加したことであります。 以上に加え、連結の範囲の変更に伴う現金及び現金同等物の増減額として1億2千8百万円を計上した結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は187億8千2百万円となり、前連結会計年度末に比べ41億9千8百万円の増加となりました。 キャッシュ・フロー関連指標の推移は、次の通りであります。 2021年 12月期   2022年 12月期   2023年 12月期   2024年 12月期   2025年 12月期 自己資本比率(%)   51.8   48.6   50.9   50.7   52.8 時価ベースの 自己資本比率(%)   34.8   29.6   35.0   39.1   51.5 キャッシュ・フロー対 有利子負債比率(年)   2.4   5.6   1.7   4.1   2.0 インタレスト・カバレッジ・ レシオ(倍)   32.4   9.0   20.3   10.9   16.0 (注)自己資本比率:自己資本/総資産 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産 キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い 1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値より算出しております。 2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。 3.営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。 資本の財源及び資金の流動性は、次の通りであります。 当社グループでは運転資金や事業投資、株主還元等のための資金の調達として、内部資金及び外部借入による資金調達を基本方針としております。外部借入のうち、短期借入は主に営業取引に係る資金調達であり、長期借入は主に事業投資に係る資金調達であります。 内部資金に関しては営業活動によるキャッシュ・フローにより継続的に資金を獲得しております。また外部借入に関しては短期・長期借入の他に、当社においては運転資金の効率的な調達を行うため、取引銀行2行と30億円の特定融資枠契約を締結しております。 重要な資本的支出の予定につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除去等の計画(1)重要な設備の新設等」をご参照ください。 (4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成には、資産・負債及び収益・費用の額に影響を与える見積り及び仮定を必要とします。これらの見積り及び仮定は、過去の実績や当連結会計年度末時点で入手可能な情報を総合的に勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果は異なることがあります。 当社グループが連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載の通りであります。 (5)経営成績に重要な影響を与える要因 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。 (6)目標とする経営指標との比較 当連結会計年度と「中期経営計画2026 CCC-Ⅱ」の最終期との比較は、次の通りであります。 中期経営計画CCC-Ⅱ 2024年実績   当連結会計年度   中期経営計画CCC-Ⅱ 2026年計画   比較 売上高(億円)   2,455   2,576   2,700   △123 営業利益(億円)   131   152   180   △27 経常利益(億円)   128   153   190   △36 親会社株主に帰属する 当期純利益(億円)   90   116   127   △10 ROE   8.5%   10.0%   10.0%以上   - 「中期経営計画2026 CCC-Ⅱ(以下「計画」という。)」の2年目である当連結会計年度につきましては、売上高は米州で販売が好調であったことや機能性材料の販売が比較的好調であったことに加え、前第4四半期に買収した米国子会社が業績に寄与したことや計画算定時に比べ円安で推移したことによる為替換算の影響などもあり、計画の達成に向けて順調に推移いたしました。各段階利益につきましては、人件費や諸経費が増加したものの、販売数量の増加による増収効果に加え、海外では原材料価格が安定的に推移し収益性の改善が続いたことなどから計画の達成に向けて順調に推移いたしました。ROEにつきましては、政策保有株式の縮減により投資有価証券売却益を特別利益として計上したこともあり目標となる10.0%以上を達成いたしました。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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