本文へスキップ
超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,965.38+199ドル円158.86-1NASDAQ26,205.58+106S&P 5007,665.62+34SOX 指数11,344.26+569/2終値

三菱マテリアル

MITSUBISHI MATERIALS CORPORATION5711 · Prime · 非鉄金属

銅製錬を軸に、高機能製品・超硬工具・再エネまで広がる非鉄複合企業。

概要

三菱マテリアルは、非鉄金属の総合メーカーであり、銅を中心とした製錬・加工から電子材料、超硬工具、再生可能エネルギーまで幅広く手掛ける。三菱グループの中核企業の一社で、1871年の鉱山事業に始まり、現在は113の子会社と24の関連会社からなる。2026年3月期の連結売上高は1兆8441億円、従業員数は約1万7600人。資源循環を経営の軸に据え、銅やタングステンのリサイクル事業をグローバルに拡大している。

金属・資源循環が収益の基盤

金属事業は銅・金・銀・鉛・錫・パラジウム等の製錬・販売を行い、子会社小名浜製錬、細倉金属鉱業、インドネシア・カパー・スメルティング社が製錬を担う。また、家電リサイクル事業を東日本リサイクルシステムズが運営し、使用済み家電から貴金属を回収する。2026年3月期のセグメント売上高は1兆2356億円(全体の約67%)、営業利益は242億円。買鉱条件(TC/RC)の悪化に直面する一方、E-Scrap(電子基板スクラップ)の処理拡大を成長戦略の柱に据える。世界トップクラスのE-Scrap集荷・処理能力を持ち、2035年度までに処理量倍増を目標とする。

高機能製品で電子・自動車需要に対応

高機能製品セグメントは銅加工品(伸銅品)、機能材料・電子デバイス、化成品、シール部品等を扱う。銅加工品はルバタ社の子会社が製造し、電気・電子部品、熱交換器向けに供給。三菱マテリアル電子化成が化成品を製造し、三菱電線工業がシール部品を手掛ける。2026年3月期のセグメント売上高は5858億円、営業利益は210億円。前年比で販売数量増加と銅価格上昇により増益。半導体関連需要はAI向けを除き低調ながら、自動車関連は緩やかに回復。

超硬工具とタングステンで世界市場に挑む

加工事業セグメントは超硬製品(切削工具、耐摩耗工具、金型)を主力とする。国内では株式会社MOLDINO、日本新金属、エイチ・シー・スタルク・ホールディング社の子会社が製造。海外販売は米国三菱マテリアル社と三菱マテリアルツールズヨーロッパ社が担う。2024年12月に買収したエイチ・シー・スタルクは世界最大のタングステンスクラップ処理能力を持つ。2026年3月期のセグメント売上高は2347億円、営業利益164億円。タングステンリサイクル率の向上を掲げ、2030年度までに100%を目指す。

再生可能エネルギーとエンジニアリングの多角事業

再生可能エネルギー事業は地熱発電(安比地熱、湯沢地熱)と水力発電を運営。2025年4月の落雷で安比地熱発電所が一時停止した影響で2026年3月期の売上高は62億円、営業利益10億円と減少。その他の事業として、関連会社UBE三菱セメントがセメント事業を営む。子会社三菱マテリアルテクノが土木・建築工事を請負い、三菱マテリアルトレーディングがグループ内外に資材・機械設備を供給する。これらの事業はグループの収益多様化に寄与する。

業界の中での役割は非鉄金属製錬・加工及び産業用素材の総合サプライヤーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
1.8兆円
営業利益
605億円
営業利益率
3.3%
純利益
406億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2026/3
事業売上構成比利益利益率
金属事業9,378億円50.9%571億円6.1%
高機能製品5,680億円30.8%201億円3.5%
加工事業2,306億円12.5%150億円6.5%
その他 の事業1,015億円5.5%149億円14.7%
再生可能 エネルギー事業62億円0.3%8億円12.9%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01金属事業主力

銅・金・銀・鉛・錫・パラジウム等の製錬・販売。子会社小名浜製錬、細倉金属鉱業、インドネシア・カパー・スメルティング社が製錬。また家電リサイクル事業を企画・運営。

主な製品・サービス2
銅・金・銀・鉛・錫・パラジウム等の製錬品
非鉄金属地金。産業全般に供給。
家電リサイクル
使用済み家電からの金属回収・リサイクル。

02高機能製品主力

銅加工品(伸銅品)、機能材料・電子デバイス、化成品(三菱マテリアル電子化成)、シール部品等(三菱電線工業)の製造・販売。電子・自動車・産業機器向け。

主な製品・サービス4
銅加工品
銅板・銅条等の伸銅品。電気・電子・熱交換器等に使用。
機能材料・電子デバイス
各種電子部品材料・デバイス。
化成品
電子材料向け薬品等。
シール部品等
自動車・産業機械向けのゴム・樹脂シール。

03加工事業準主力

超硬製品(切削工具・耐摩耗工具等)の製造・販売。子会社㈱MOLDINO、日本新金属、エイチ・シー・スタルク・ホールディング等が製造。米国・欧州子会社が販売。

主な製品・サービス1
超硬製品
超硬合金製の切削工具・金型・耐摩耗部品。金属加工・建設等に使用。

04再生可能エネルギー事業副次

地熱・水力発電事業。子会社安比地熱、関連会社湯沢地熱が運営。

主な製品・サービス2
地熱発電
地熱資源を利用した発電。再生可能エネルギー電力の供給。
水力発電
小水力発電所の運営。

05その他の事業(セメント事業、エンジニアリング、その他)その他

関連会社UBE三菱セメントがセメント事業。子会社三菱マテリアルテクノが土木・建築工事。子会社三菱マテリアルトレーディングが資材供給・製品販売。

主な製品・サービス3
セメント
建設用セメント及び関連製品。
エンジニアリング(土木・建築・営繕)
グループ内外のプラント・建築工事の請負。
トレーディング(資材・機械設備供給、製品販売)
グループ各社への資材調達・製品販売。

製品と技術

銅・金・銀等の非鉄金属地金

金属事業では銅、金、銀、鉛、錫、パラジウム等の非鉄金属地金を製錬・販売する。子会社小名浜製錬、細倉金属鉱業、インドネシア・カパー・スメルティング社が製錬を担う。家電リサイクル事業では東日本リサイクルシステムズが使用済み家電から金属を回収し、循環資源として供給。銅地金は産業全般に、金・銀は宝飾・電子部品向けに、パラジウムは自動車触媒向けに出荷される。2026年3月期の金属事業売上高は1兆2356億円。

銅加工品と機能材料・電子デバイス

高機能製品分野では、銅加工品として銅板・銅条等の伸銅品を製造。ルバタ社の子会社が生産し、電気・電子機器、熱交換器、建築材に利用される。機能材料・電子デバイスは当社が直接製造し、半導体関連部品に供給。三菱マテリアル電子化成は電子材料向け化成品(薬品)を製造。三菱電線工業は自動車・産業機械用のゴム・樹脂シール部品を手掛ける。2026年3月期のセグメント売上高は5858億円。

超硬合金製の切削工具と耐摩耗部品

加工事業の主製品は超硬合金(タングステンカーバイド)製の切削工具、金型、耐摩耗部品。株式会社MOLDINOはエンドミル・ドリル等の回転工具、日本新金属は超硬・高速度鋼製品、エイチ・シー・スタルクはタングステン粉末・超硬原料を供給。海外では米国三菱マテリアル社、三菱マテリアルツールズヨーロッパ社が販売網を持つ。タングステンリサイクル原料比率の向上を進め、2030年度までに100%を目標とする。

地熱・水力発電とセメント・エンジニアリング

再生可能エネルギー事業では、安比地熱、湯沢地熱による地熱発電と小水力発電所を運営。発電した電力は再生可能エネルギーとして供給。その他の事業として、関連会社UBE三菱セメントがセメント及び関連製品を製造。三菱マテリアルテクノはグループ内外の土木・建築工事を請負い、三菱マテリアルトレーディングは資材調達と製品販売を担当。これらの事業はグループの収益を補完する。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

非鉄金属のなかでの位置

非鉄金属大手、多角化で利益率は低水準に課題

三菱マテリアルは非鉄金属セクターの大手で、銅やアルミなど金属加工に加え、セメントや電子材料など多角化する。同業のJX金属や日本軽金属が金属専業であるのに対し、総合素材メーカーとしての強みを持つ。しかし足元の収益性は低く、2025年3月期の営業利益率1.89%から2026年3.28%と回復途上。売上高は2025年に19621億円へ急増したが、2026年は18441億円と減少見込み。資源価格の影響を強く受け、内需依存度が高い。金属価格高は追い風だが、加工部門の成長が課題。

強み

  • 金属、セメント、電子材料と事業ポートフォリオが広く、リスク分散
  • 国内の建設・自動車向け需要が底堅く、安定した売上を確保
  • 銅や金など非鉄価格の上昇が、売上高を押し上げる効果がある
  • 長年の材料開発で、高性能合金やリサイクル技術に強みを持つ

課題

  • 営業利益率が3%未満と低く、収益構造の改善が急務である
  • 金属市況の下落は売上・利益を直撃し、業績が不安定になりがち
  • 海外展開が遅れており、グローバル競争で不利を強いられやすい。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

金属・ガラスの時価総額近傍。太字が三菱マテリアル

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
15333NGK1.5兆円25.0倍
25201AGC1.2兆円13.2倍
35411JFEホールディングス1.2兆円17.6倍
45406神戸製鋼所8,052億円8.5倍
55444大和工業7,694億円12.1倍
65711三菱マテリアル7,028億円17.2倍
75901東洋製罐グループホールディングス6,967億円12.6倍
85714DOWAホールディングス5,820億円8.9倍
95631日本製鋼所5,255億円27.0倍
105471大同特殊鋼4,837億円13.8倍
115463丸一鋼管4,362億円14.7倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(金属・ガラス)に従っています。

会社の歴史

沿革 40件

鉱山事業から三菱鉱業設立へ 1871-1918

1871年5月、九十九商会が紀州新宮藩の炭坑を租借し、鉱業事業に着手。1873年12月には三菱商会が吉岡鉱山を買収し、金属鉱山経営に参入。1893年12月、岩崎家の事業会社として三菱合資会社が設立される。1917年4月に鉱業研究所(現イノベーションセンター)を設置し、技術基盤を強化。直島製錬所も設置された。1918年4月、三菱合資会社から鉱業資産を継承する形で三菱鉱業株式会社が設立され、後の三菱マテリアルの母体となる。

戦後の再編と金属・セメント分離 1947-1969

終戦後、1947年5月に菱光産業株式会社(現三菱マテリアルトレーディング)設立。1949年5月、三菱鉱業が東京証券取引所に上場。1950年4月、三菱鉱業から金属部門が分離して太平鉱業株式会社が発足、即日上場。太平鉱業は1952年12月に三菱金属鉱業株式会社に商号変更。1958年5月には大手興産株式会社(現三菱マテリアルテクノ)設立。1963年12月に小名浜製錬株式会社設立。1969年10月、国内炭鉱部門を分離し、事業の選択と集中を進めた。

合併による三菱鉱業セメントと三菱金属の形成 1973-1989

1973年4月、三菱鉱業株式会社、三菱セメント株式会社、豊国セメント株式会社の3社が合併し、三菱鉱業セメント株式会社に。同時に三菱金属鉱業株式会社は三菱金属株式会社に商号変更。1976年7月に国内金属鉱山部門を分離。1983年11月、セラミックス工場設置とともに、海外子会社MMCハルトメタル社、米国三菱マテリアル社を設立。この時期、銅の製錬・加工とセメント・建築材料の二本柱が確立された。

三菱金属と三菱鉱業セメントの合併 1990年

1990年12月、三菱金属株式会社と三菱鉱業セメント株式会社が合併し、商号を三菱マテリアル株式会社に変更。これにより非鉄金属とセメント・建設材料の事業が一つの企業体に統合された。合併前後の1991年3月には筑波製作所を設置し、研究開発拠点を強化。1992年10月に販売子会社三宝メタル販売を設立。1996年2月にはインドネシア・カパー・スメルティング社を設立し、銅製錬の海外生産拠点を確保した。

子会社の完全子会社化と事業再編 2008-2023

2008年2月、三菱伸銅株式会社を完全子会社化。2010年3月には三菱電線工業株式会社を完全子会社化し、伸銅品・シール部品の事業基盤を強化。2020年4月には三菱伸銅を吸収合併し、若松製作所・三宝製作所を設置。同時に三菱日立ツール株式会社(現株式会社MOLDINO)を完全子会社化し、超硬工具事業を拡大。2022年4月、セメント事業をUBE三菱セメント株式会社に承継し、アルミ事業も譲渡。2023年には小名浜製錬を完全子会社化、多結晶シリコン事業を売却。2024年4月に安比地熱株式会社を連結子会社化。

欧州タングステン買収と資源循環へのシフト 2024-2025

2024年4月、オランダのMMネザーランズ社を再編し三菱マテリアルヨーロッパ社を設置。同社を通じ、独エイチ・シー・スタルク・ホールディング社の全株式を取得。これにより世界最大のタングステンスクラップ処理能力を獲得し、資源循環ビジネスを欧州に拡大。2025年9月、MMCハードメタルヨーロッパ社がMMCハルトメタル社を吸収合併し、三菱マテリアルツールズヨーロッパ社に商号変更。銅の二次原料(E-Scrap)製錬のグローバル展開も同時に推進する。

年表40件を開く

1870年代

  • 1871年5月九十九商会が紀州新宮藩の炭坑を租借し、鉱業事業に着手
  • 1873年12月M&A三菱商会が吉岡鉱山を買収、金属鉱山の経営に着手

1890年代

  • 1893年12月創業三菱合資会社設立(岩崎家事業会社組織となる)

1910年代

  • 1917年4月鉱業研究所(現イノベーションセンター)設置
  • 直島製錬所設置
  • 1918年4月三菱鉱業㈱設立(三菱合資会社より鉱業関係の資産を継承)

1940年代

  • 1947年5月菱光産業㈱(現三菱マテリアルトレーディング㈱)設立
  • 1949年5月上場三菱鉱業㈱が東京証券取引所に上場

1950年代

  • 1950年4月創業三菱鉱業㈱より金属部門が分離、太平鉱業㈱発足
  • 上場太平鉱業㈱が東京証券取引所に上場
  • 1952年12月商号変更太平鉱業㈱が三菱金属鉱業㈱に商号変更
  • 1958年5月大手興産㈱(現三菱マテリアルテクノ㈱)設立

1960年代

  • 1963年12月小名浜製錬㈱設立
  • 1969年10月国内炭鉱部門を分離

1970年代

  • 1973年4月M&A岐阜工場(現岐阜製作所)設置 三菱鉱業㈱、三菱セメント㈱、豊国セメント㈱の3社が合併し、商号を三菱鉱業セメント㈱に変更
  • 商号変更三菱金属鉱業㈱が三菱金属㈱に商号変更
  • 1976年7月国内金属鉱山部門を分離

1980年代

  • 1983年11月創業セラミックス工場設置 MMCハルトメタル社設立 ファブリケーテッド・メタル・プロダクツ社(現米国三菱マテリアル社)設立
  • 1989年10月堺工場及び三田工場設置

1990年代

  • 1990年12月M&A三菱金属㈱と三菱鉱業セメント㈱が合併し、商号を三菱マテリアル㈱に変更
  • 1991年3月筑波製作所設置
  • M&A東北開発㈱を吸収合併
  • 1992年10月三宝メタル販売㈱設立
  • 1996年2月創業インドネシア・カパー・スメルティング社設立(2024年6月 持分法適用関連会社化)

2000年代

  • 2007年10月M&A三菱マテリアル神戸ツールズ㈱を吸収合併して、明石製作所を設置
  • 2008年2月M&A三菱伸銅㈱を株式交換により、完全子会社化

2010年代

  • 2010年3月M&A三菱電線工業㈱を株式交換により、完全子会社化
  • 2014年4月M&A三菱マテリアルツールズ㈱を吸収合併
  • 2017年5月MMCカッパープロダクツ社(現ルバタ社)を通じ、ルバタ・エスポー社及び同社子会社2社より同社グループの加工品部門を取得
  • 2019年6月指名委員会等設置会社へ移行

2020年代

  • 2020年4月M&A三菱伸銅㈱を吸収合併して、若松製作所及び三宝製作所を設置 三菱日立ツール㈱(現㈱MOLDINO)を完全子会社化
  • 2021年2月創業三菱マテリアルチリ社設立 マントベルデ社を持分法適用関連会社化
  • 2022年3月保有するユニバーサル製缶㈱の全株式を譲渡 吸収分割により、三菱アルミニウム㈱のアルミ圧延・押出事業を昭和アルミニウム缶㈱(現アルテミラ㈱)に承継
  • 2022年4月吸収分割により、セメント事業及びその関連事業等をUBE三菱セメント㈱に承継
  • 2023年1月M&A㈱マテリアルファイナンスを吸収合併
  • M&A小名浜製錬㈱を完全子会社化 吸収分割により多結晶シリコン事業を高純度シリコン㈱に承継し、同社の全株式を譲渡
  • 2024年4月M&A安比地熱㈱を連結子会社化
  • MMネザーランズ社の機能を拡大・再編し、三菱マテリアルヨーロッパ社を設置
  • 三菱マテリアルヨーロッパ社を通じ、エイチ・シー・スタルク・ホールディング社の全株式を取得
  • 2025年9月M&AMMCハードメタルヨーロッパ社がMMCハルトメタル社を吸収合併し、商号を三菱マテリアルツールズヨーロッパ社に変更

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち5項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • ROE2028年度まで8%以上
  • ROIC2028年度まで7%以上
  • ネットD/Eレシオ2028年度まで0.5倍以下
  • ネット有利子負債/EBITDA倍率2028年度まで3.5倍以下
  • DOE2026~2028年度まで2.5%

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    資源循環ビジネスのグローバル展開

    欧米での二次原料製錬所新設等により、従来日本の製錬所中心だった資源循環ビジネスをグローバルに拡大。タングステン、超硬製品、高機能製品の海外展開も加速する。

  2. 02

    E-Scrap処理拡大とタングステンリサイクル率向上

    E-Scrap処理量を2035年度までに倍増、タングステン製造拠点のリサイクル原料比率を2030年度までに100%とする。収益性の高い二次原料シフトを進める。

  3. 03

    銅精鉱の共同買鉱による競争力強化

    他社との共同買鉱により銅精鉱製錬の国際競争力を強化。買鉱条件(TC/RC)低下に対応し、収益性を維持する。

  4. 04

    資源循環ループの構築とトレーサビリティ確保

    自社で資源循環ループを構築・拡大し、トレーサビリティを確保したリサイクル電気銅・伸銅品を安定供給。顧客スクラップの循環利用や合金リサイクル技術を高度化する。

  5. 05

    経営基盤の強化(人材・開発・デジタル)

    グローバル展開に対応した戦略的人材の採用育成配置、サーキュラーエコノミーやGHG削減分野の新規技術創出、AI活用加速などによる資源循環ビジネス拡大への貢献。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で17,591人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は733万円で、9期前と比べて+2.0%平均年齢は43.0歳、平均勤続年数は19.0年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月24,859
2018年3月26,959
2019年3月71941.217.128,426
2020年3月65441.317.328,601
2021年3月65741.817.627,162
2022年3月66642.017.723,711
2023年3月69742.217.818,576
2024年3月71042.618.218,323
2025年3月71443.218.518,452201
2026年3月73343.019.017,591344

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率4.7%
縦線は目安の30%
男性育休取得率81.5%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)65.4%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社29(国内 22 / 海外 7、うち連結子会社 22) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
直島製錬所 — 香川県香川郡直島町569億円
ルバタ社 — フィンランドポリ市ほか346億円
三宝製作所 — 大阪府堺市堺区288億円
エイチ・シー・スタルク・ホールディング社 — ドイツゴスラー郡ほか251億円
東北電力所 — 秋田県北秋田市ほか221億円
本社 — 岩手県八幡平市177億円
小名浜製錬所ほか — 福島県いわ き市ほか154億円
箕島製作所ほか — 和歌山県有田市ほか141億円
本社及び工場 — 東京都墨田区ほか139億円
筑波製作所 — 茨城県常総市130億円
ほか10件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    安比地熱株式会社
    岩手県八幡平市 · 連結子会社
    議決権51.0%
  • 海外
    エイチ・シー・スタルク・ホールディング社(注)4
    ドイツ ゴスラー · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    三菱マテリアルツールズヨーロッパ社
    ドイツ メーアブッシュ · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    小名浜製錬株式会社(注)5
    福島県いわき市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    三宝メタル販売株式会社
    大阪府東大阪市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    中部エコテクノロジー株式会社
    三重県四日市市 · 連結子会社
    議決権51.0%
  • 国内
    日本新金属株式会社(注)4
    大阪府豊中市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    八幡平グリーンエナジー株式会社
    秋田県鹿角市 · 連結子会社
    議決権75.0%
  • 国内
    東日本リサイクルシステムズ株式会社
    宮城県栗原市 · 連結子会社
    議決権81.0%
  • 海外
    米国三菱マテリアル社
    米国カリフォルニア州コスタメサ · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    細倉金属鉱業株式会社
    宮城県栗原市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    マテリアル・エコ・リサイクル株式会社(注)4
    香川県香川郡 · 連結子会社
    議決権100.0%
残りのグループ会社17社を開く
  • 三菱綜合材料管理(上海)社中国上海市100%
  • 三菱電線工業株式会社東京都千代田区100%
  • 三菱マテリアルITソリューションズ株式会社埼玉県さいたま市100%
  • 三菱マテリアルチリ社(注)2チリサンティアゴ州ラス・コンデス100%
  • 三菱マテリアルテクノ株式会社東京都台東区100%
  • 三菱マテリアル電子化成株式会社秋田県秋田市100%
  • 三菱マテリアルトレーディング株式会社東京都中央区100%
  • 三菱マテリアルヨーロッパ社オランダ アムステルダム100%
  • 株式会社MOLDINO東京都墨田区100%
  • ルバタ社(注)2フィンランド ポリ100%
  • インドネシア・カパー・スメルティング社インドネシア ジャカルタ34%
  • エルエムサンパワー株式会社東京都千代田区50%
  • エレメンタルユーエスエーイーウェイストアンドアイタッド社米国デラウェア州ウィルミントン19%
  • グリーンサイクル株式会社愛知県名古屋市16%
  • マントベルデ社(注)4チリサンティアゴ州プロビデンシア30%
  • 湯沢地熱株式会社秋田県湯沢市30%
  • UBE三菱セメント株式会社東京都千代田区50%
国際子会社 (GLEIF登録 4社)
  • ESMITSUBISHI MATERIALS ESPAÑA SA
  • JP小名浜製錬株式会社
  • IDPT. SMELTING
  • FILUVATA OY

国際的な法人識別子 (LEI) の親子関係データ。金融取引を行う子会社が中心で、全子会社の一覧ではありません。

公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    カーボンリサイクル・次世代火力発電等技術開発CO2排出削減・有効利用実用化技術開発コンクリート、セメント、炭酸塩、炭素、炭化物などへのCO2利用技術開発/二酸化炭素の化学的分解による炭素材料製造技術開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2021-12-02
    3.4億円
  • 調達
    平成28年度飯舘村事後モニタリング業務
    環境省 · 2016-04-01
    1.9億円
  • 調達
    経済安全保障重要技術育成プログラム/高度な金属積層造形システム技術の開発・実証焼結型積層造形とデジタルプロセス設計を組み合わせた金属3Dプリンタシステムの研究開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2025-01-23
    1億円
  • 調達
    NEDO先導研究プログラムエネルギー・環境新技術先導研究プログラム製造加熱プロセス熱流計測によるデジタルツイン高度化の研究開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2024-07-19
    799万円
  • 調達
    漂着物の処分作業
    防衛省 · 2021-10-14
    129万円
  • 調達
    NEDO先導研究プログラムエネルギー・環境新技術先導研究プログラムバイオ分離・還元ナノ粒子化技術による貴金属回収・高付加価値化の研究開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2021-07-08
  • 補助金
    令和2年度休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金(休廃止鉱山鉱害防止施設等災害対策補助金)の交付決定について(尾平鉱山)
    経済産業省 · 2021-06-07
    3,060万円
  • 補助金
    令和3年度休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金(休廃止鉱山鉱害防止施設等災害対策補助金)の交付決定について(尾平鉱山)
    経済産業省 · 2022-06-02
    931万円
  • 補助金
    働き方改革推進支援助成金
    厚生労働省 · 2021-11-16
    440万円
  • 補助金
    働き方改革推進支援助成金
    厚生労働省 · 2022-03-15
    429万円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は1.8兆円営業利益605億円前期と比べると減収増益で、売上が-6.0%、利益が+63.1%。

売上高
-6.0%
1.8兆円
営業利益
+63.1%
605億円
純利益
+19.1%
406億円
営業利益率
3.3%
前期比 +1.4%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高2.4兆円1.8兆円
営業利益1,300億円605億円
純利益1,400億円406億円
1株あたり配当¥116¥116

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は5,970億円、営業利益は330億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+64.6%、営業利益は+768.4%。

対象期間売上高兆円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q0.38192
2024年1Q0.36381.049
2024年2Q0.35822.362
2024年3Q0.37340.9135
2024年4Q0.4652
2025年2Q0.992762.8247
2025年4Q0.97951.094
2026年2Q0.831091.355
2026年4Q1.014964.9351
2027年1Q0.603305.5513

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は1.3兆円から1.8兆円へ1.4倍に増えた。直近期の営業利益率は3.3%。純利益は3期連続で増加。

決算期売上高兆円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月1.29744369
三菱マテリアルツールズ㈱を吸収合併
2014年3月1.41769526
2015年3月1.52811561
2016年3月1.42724613
2017年3月1.30639284
2018年3月1.60796346
2019年3月1.6650713
三菱伸銅㈱を吸収合併して、若松製作所及び三宝製作所を設置 三菱日立ツール㈱(現㈱MOLDINO)を完全子会社化
2020年3月1.52496−728
三菱マテリアルチリ社設立 マントベルデ社を持分法適用関連会社化
2021年3月1.49445244
2022年3月1.81761450
㈱マテリアルファイナンスを吸収合併
2023年3月1.63253203
安比地熱㈱を連結子会社化
2024年3月1.54541298
MMCハードメタルヨーロッパ社がMMCハルトメタル社を吸収合併し、商号を三菱マテリアルツールズヨーロッパ社に変更
2025年3月1.963716021.9341
2026年3月1.846059763.3406

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高1.8兆円のうち、営業利益として残るのは605億円3.3%。営業外の損益と税金を反映した純利益は406億円、売上の2.2%にあたる。営業利益率は業種中央値5.8%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金89.2%1.6兆円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金7.5%1,385億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益3.3%605億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
10.8%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比2.5pt
3.3%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比1.8pt
2.2%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比2.5pt
5.7%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
1.4%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
1.5%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが397億円、投資CFが−350億円で、差し引きのフリーCFは47億円この組み合わせは積極投資型にあたる。本業で稼ぎつつ、さらに資金を調達して大きな投資に踏み込んでいる。成長への布石の局面期末の手元現金は1,217億円で、売上の0.8ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月1,016−885−363131633
2014年3月1,029−449−693580621
2015年3月1,081−424−423657921
2016年3月1,187−300−1,205887585
2017年3月1,156−266−1578901,326
2018年3月507−840−110−333874
2019年3月1,402−862−476540997
2020年3月675−66928961,273
2021年3月784−1,018415−2341,475
2022年3月69−32−51371,536
2023年3月452−44035121,411
2024年3月514−1,030329−5161,311
2025年3月589−794−132−205886
2026年3月397−350232471,217

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は3.0兆円。このうち返さなくてよい自己資本が7,530億円で、自己資本比率は24.5%(業種中央値53.7%より薄い)

決算期総資産兆円自己資本億円負債兆円自己資本比率%
2013年3月1.814,6621.3522.4
2014年3月1.785,2571.2525.7
2015年3月1.906,2951.2729.0
2016年3月1.796,4501.1531.0
2017年3月1.907,1021.1932.8
2018年3月2.017,6851.2433.9
2019年3月1.947,2331.2232.7
2020年3月1.905,8601.3226.6
2021年3月2.046,1441.4226.8
2022年3月2.136,5581.4727.5
2023年3月1.896,2891.2631.4
2024年3月2.176,8561.4830.2
2025年3月2.386,9331.6928.5
2026年3月3.007,5302.2524.5

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
1,230億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
4,069億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
2,037億円
在庫として抱えている分
負債合計
2.2兆円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
53
/ 100
安定性自己資本比率16 / 40
収益力営業利益率7 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

非鉄金属 32社との比較

同じ非鉄金属の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回り32社中14位あたり、逆に低いのは売上成長率32社中31位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE下位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
5.7%/中央値 8.2%
P25 6.1%P75 15.4%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
3.3%/中央値 5.8%
P25 3.8%P75 9.7%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
24.5%/中央値 53.7%
P25 41.3%P75 57.9%
売上成長率下位前期からの売上の伸び
-6.0%/中央値 9.0%
P25 5.3%P75 17.1%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
2.2%/中央値 2.1%
P25 0.8%P75 3.7%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥5,345で、1年前と比べて+113.8%過去52週の値幅のなかでは78%の位置にある。

¥5,345-9.8%1ヶ月+29.0%1年+113.8%時価総額7,028億円
過去52週の値幅
安値¥2,536高値¥6,139

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)17.2倍
PER (会社予想)5.0倍
PBR0.90倍
配当利回り2.17%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1カ月で+29.6%と急騰し、8月21日終値は5565円。25日移動平均線4598.4円を約21%上回り、200日線4474.6円も大きく上回る。52週高値6126円には約9.2%の水準。出来高は8月10日に673万株と急増し、その後も高水準。上昇トレンドが継続している。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 65/100)

PERが17.92倍と業界平均の22.44倍を下回り、予想PERは5.2倍と大幅な改善が見込まれる。PBRは0.9385倍で同業界平均の2.06倍を下回る。配当利回りは2.08%と平均2.27%をやや下回るが、ROEは5.7%と安定。非鉄金属業界の景況感に左右されるが、現状の株価水準は割安と判断する。

指標この会社業種平均
PER (実績)17.2倍22.2倍
PER (予想)5.0倍
PBR0.90倍2.02倍
ROE5.7%12.0%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

銅価格の変動と脱炭素需要の拡大が投資論点の中心。強気派は、電気自動車や再生可能エネルギー向け銅需要の堅調さと、リサイクル事業の成長性を評価する。一方、弱気派は、採算性の低い精錬事業や資源価格の下落リスクを懸念し、営業利益率の低さが課題だと指摘する。また、1年間で株価が倍以上に上昇した反動も意識される。今後の決算では、銅価格の推移や高付加価値品の販売動向、リサイクル事業の収益貢献が焦点となる。

プラスに働く材料7
  • 銅需要の堅調

    EVや再生可能エネルギー向けで銅需要拡大が見込まれ、長期成長が期待できる。

  • リサイクル事業

    資源循環の流れからリサイクル事業の社会的需要が高まっており、成長余地がある。

  • グループ連携

    三菱グループの強固なネットワークが事業展開の安定性につながる。

  • 2026年3月期の営業利益605億円と63%増益決算発表後影響

    営業利益371億円→605億円、増加額234億円、営業利益率3.28%

  • 予想PER4.8倍と超割安評価への改善期待決算発表後影響

    実績PER16.61倍に対し予想PER4.8倍、来期の利益拡大を織り込む

  • PBR0.87倍と解散価値割れからの修正余地継続影響

    PBR0.87倍、ROE5.7%だが改善計画で見直し余地

  • 配当利回り2.25%と安定株主還元通年影響

    配当利回り2.25%、純利益406億円と安定

マイナスに働く材料7
  • 低い収益性

    営業利益率が数%台と低く、原材料価格変動で利益が圧迫されやすい。

  • 銅価格依存

    国際市況次第で収益が大きく変動し、銅価格下落時は業績が悪化する。

  • 株価上昇の反動

    短期間で株価が大幅上昇しており、過熱感から調整リスクがある。

  • 売上高18,441億円と前期比6%減収通年影響

    売上高19,621億円→18,441億円、減収幅1,180億円

  • 営業利益率3.28%と収益性の低さ継続影響

    営業利益率3.28%、前期1.89%から改善も低水準

  • ROE5.7%と資本効率が低くPBR0.87倍に圧迫継続影響

    ROE5.7%、PBR0.87倍、資本コスト上回る成長が必要

  • 前期の営業利益率1.89%と低収益が再燃懸念決算発表後影響

    2025/3期営業利益率1.89%、営業利益371億円にとどまった

次の決算で確かめる点
営業利益率
低採算事業が多いため、収益性改善が進むかを見極める指標。
電子材料・超硬工具の販売
高付加価値品が利益を牽引するため、その動向は業績の鍵。
銅価格の推移
収益の大部分が銅市況に左右されるため、業績の先行指標となる。
リサイクル事業の売上
成長戦略の中核であり、収益貢献度を測る重要な指標。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり116で、前期から+0.0%いまの株価に対する利回りは2.17%。

年間配当
¥116
1株あたり
配当利回り
2.17%
いまの株価に対して
配当性向
58.2%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月6039.9
2018年3月8033.341.0
2019年3月800.0
2020年3月800.0
2021年3月50−37.530.8
2022年3月9080.039.5
2023年3月50−44.432.1
2024年3月9488.081.0
2025年3月1006.4
2026年3月1000.058.2

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥116

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ97,158人。区分でいちばん多いのは外国法人38.2%。グループ会社や銀行などの安定株主が32.9%を占め、残る67.1%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
外国法人31.233.237.235.330.638.2
金融機関33.631.331.331.331.527.3
個人・その他18.923.722.722.728.124.8
事業法人12.89.27.06.87.35.6
証券会社3.52.61.93.92.44.1
自己株式0.40.40.50.50.50.5
外国人個人0.00.00.00.00.00.0
政府・自治体0.00.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)15.53
02株式会社日本カストディ銀行(信託口)5.75
03BNYM AS AGT/CLTS NON TREATY JASDEC (常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)4.28
04NORTHERN TRUST CO. (AVFC) RE SILCHESTER INTERNATIONAL INVESTORS INTERNATIONAL VALUE EQUITY TRUST (常任代理人 香港上海銀行東京支店)3.18
05STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505223 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)2.66
06STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)2.60
07明治安田生命保険相互会社(常任代理人 株式会社日本カストディ銀行)2.36
08NORTHERN TRUST CO.(AVFC) RE U.S. TAX EXEMPTED PENSION FUNDS (常任代理人 香港上海銀行東京支店)1.93
09JP MORGAN CHASE BANK 385781 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)1.45
10DFA INTL SMALL CAP VALUE PORTFOLIO (常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)1.34

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近4
  • 2026-08-24
    シルチェスター・インターナショナル・インベスターズ・エルエルピー(Silchester International Investors LLP)
    新規の大量保有報告
    4.62%
    -1.02pt
  • 2026-07-22
    三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社
    新規の大量保有報告
    2.46%
    -0.61pt
  • 2026-06-02
    シルチェスター・インターナショナル・インベスターズ・エルエルピー (Silchester International Investors LLP)
    新規の大量保有報告
    5.64%
    -1.17pt
  • 2026-04-16
    シルチェスター・インターナショナル・インベスターズ・エルエルピー (Silchester International Investors LLP)
    新規の大量保有報告
    6.81%
    -1.02pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+10%、1株純資産は14期で+82%。直近期のROEは5.7%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月2823,0929.89.511.7
2014年3月4013,48512.27.318.6
2015年3月4294,20411.19.431.6
2016年3月4684,23811.16.839.7
2017年3月2164,7434.815.639.9
2018年3月2645,2115.312.141.0
2019年3月104,8380.2294.6
2020年3月−5563,870
2021年3月1874,1734.613.830.8
2022年3月3454,4778.06.239.5
2023年3月1564,5423.513.932.1
2024年3月2285,0044.812.881.0
2025年3月2615,1835.19.4
2026年3月3115,6335.715.558.2

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

22名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は22名。2026/3期の役員報酬は総額620百万円。

氏名役職年齢保有株数
小野直樹取締役(取締役会議長)6964,847
若林辰雄注4取締役738,514
五十嵐弘司注4取締役715,258
武田和彦注4取締役663,694
別府理佳子注4、注5取締役58
桐山一憲注4取締役632,206
相樂希美注4取締役621,471
佐々木一郎注4取締役69231
田中徹也取締役6330,154
平野華世取締役523,934
野川真木子注4執行役常務 CHRO 注35420,741
足立美紀執行役常務 CTO 注556700
残りの役員10名を開く
氏名役職年齢保有株数
井上達也執行役常務58
張守斌執行役常務564,675
佐々木一郎注2取締役(取締役会議長)69231
五十嵐弘司注2取締役715,258
武田和彦注2取締役663,694
別府理佳子注2取締役58
桐山一憲注2取締役632,206
相樂希美注2取締役621,471
ジェイソンフランク注2取締役54
野川真木子取締役5420,741

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円株式報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
執行役25012181453
社外取締役124124
取締役(社内)4343

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

ニュース

AI解説

今日の重要ニュースより

「今日の重要ニュース」で三菱マテリアルを取り上げた解説を、新しい順に並べている。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容955字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループは、当社、子会社113社及び関連会社24社で構成され、銅・金・銀・鉛・錫・パラジウム等の製錬・販売、環境リサイクル関連、銅加工品・電子材料等の製造・販売、超硬製品等の製造・販売、再生可能エネルギー関連の事業等を主に営んでおります。 当社グループの事業に係る位置づけは次のとおりであります。 金属事業 …… 当社が銅・金・銀・鉛・錫・パラジウム等の製錬・販売をしているほか、子会社小名浜製錬㈱、細倉金属鉱業㈱及び関連会社インドネシア・カパー・スメルティング社が製錬業を営んでおります。また当社による家電リサイクル事業の企画、立案のもと、子会社東日本リサイクルシステムズ㈱にて家電リサイクルを営んでおります。 高機能製品 …… 当社及び子会社ルバタ社の子会社が銅加工品を製造・販売しております。 当社が機能材料・電子デバイスを製造・販売しているほか、子会社三菱マテリアル電子化成㈱が化成品を製造し当社が販売しております。また、子会社三菱電線工業㈱がシール部品等製品の製造・販売及び銅製品の仕入・販売をしております。 加工事業 …… 当社及び子会社㈱MOLDINO、日本新金属㈱、エイチ・シー・スタルク・ホールディング社の子会社が超硬製品を製造・販売しております。また、子会社米国三菱マテリアル社及び三菱マテリアルツールズヨーロッパ社が超硬製品等を販売しております。 再生可能エネルギー事業 …… 当社及び子会社安比地熱㈱、関連会社湯沢地熱㈱が地熱・水力発電事業等を営んでおります。 その他の事業 セメント事業 …… 関連会社UBE三菱セメント㈱がセメント事業及びその関連事業等を営んでおります。 エンジニアリング …… 当社及び当社の関係会社の土木・建設・営繕等の工事を子会社三菱マテリアルテクノ㈱が請負っております。 その他 …… 当社及び当社の関係会社への資材・機械設備の供給及び当社製商品等の販売を、子会社三菱マテリアルトレーディング㈱が営んでおります。 以上述べた事項の概要図は次葉のとおりであります。 (注)エイチ・シー・スタルク・ホールディング社は、欧州地域における資源循環事業の統括会社である三菱マテリアルヨーロッパ社(当社の100%子会社)の子会社であります。
経営方針・対処すべき課題5,866字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。なお、本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日(2026年6月22日)現在において判断したものであります。 <中期経営戦略> 今後の世界経済は、関税政策をはじめとする米国の政策動向や中東情勢の影響等により、不透明感が高まり、景気の下振れや資本市場の変動等が懸念されます。日本経済についても、世界経済の動向に加えて、物価上昇の継続を通じた個人消費マインドへの影響による景気の下押しリスクが懸念されます。当社グループを取り巻く事業環境につきましても、為替の変動、買鉱条件(TC/RC)の低下や自動車及び半導体関連の需要動向の変化等、厳しい環境が続くことが見込まれます。 こうしたなか、当社グループは、企業価値の向上に向けて、2026年度以降を対象とする中期経営戦略(2026~2028年度)(以下、「中経」といいます。)に基づく諸施策を実行してまいります。 中経においては、「人と社会と地球のために、循環をデザインし、持続可能な社会を実現する」ことを私たちの目指す姿としております。中経の概要は以下のとおりです。 ①基本方針 当社グループは、「資源循環ビジネスで未来を創る企業へ」を基本方針として掲げます。「未来を創る企業」とは現状の延長線上での成長を目指すのではなく、私たち自身が変革し、社会や産業の持続可能性を支える存在になるという強い決意を示しています。資源循環ビジネスを通じ、限りある資源を最大限に活用、廃棄物を新たな価値へと転換することで、環境負荷の低減と経済的価値の両立を目指します。 中経の成長戦略と重要施策は以下3点です。 第1に、資源循環ビジネスのグローバル展開です。従来日本の製錬所を中心に展開してきた製錬・資源循環ビジネスを、今後は欧米での二次原料製錬所の新設等により、グローバルに拡大します。また、タングステン、超硬製品、及び高機能製品ビジネスのグローバル展開を加速します。 第2に、E-Scrap等の二次原料製錬の拡大とタングステンリサイクル率の向上です。E-Scrap処理量を2035年度までに倍増、タングステン製造拠点でのリサイクル原料比率を2030年度までに100%とすることを目標とします。 第3に、銅精鉱の共同買鉱です。銅精鉱の他社との共同買鉱により銅精鉱製錬の国際競争力強化を図ります。 ②事業機会と当社の競争優位 銅精鉱の買鉱条件(TC/RC)は低位推移が見込まれる中、収益性の高いE-Scrapへのシフトは当社の成長に不可欠です。また、銅の需要は脱炭素化等の進展により更なる増加が予測される一方、銅精鉱の供給量には限界があり、E-Scrap等の二次原料の重要性が高まっています。E-Scrapの発生量は世界的に増加傾向、特に欧米では発生量が処理量を継続的に上回ると予測されます。当社は世界トップクラスのE-Scrap集荷・処理能力や家電リサイクルから伸銅品までのバリューチェーンを保有している強みを活かし、E-Scrapの集荷・処理をグローバルに展開、2035年度までに処理量の倍増を目指します。 レアメタルであるタングステンは次世代電池等での需要増が見込まれる一方、一次原料の埋蔵地域は偏在しています。当社グループは、2024年度に独エイチ・シー・スタルク・ホールディング社を買収したことにより、世界最大のスクラップ処理能力を有しています。タングステン製造拠点におけるリサイクル原料比率を2030年度までに100%まで引き上げるとともに収益力の向上を図ります。 ③財務目標 2028年度の財務目標は、抜本的構造改革の効果等を織り込み、ROE8%以上、ROIC7%以上、ネットD/Eレシオ0.5倍以下、ネット有利子負債/EBITDA倍率3.5倍以下とします。長期(2029年度以降)では、二次原料製錬の収益貢献本格化等により、ROE10%以上を目指します。なお、ROICは、成長投資の実行段階において一時停滞することも想定し、当社算定のWACC約5%を上回る7%以上を長期目標としています。 ④事業戦略 ・マテリアル領域(製錬・資源循環) 銅の資源循環では、二次原料製錬への転換を進め、収益性の向上を図ります。銅精鉱処理量は2025年度比で60~70%に減少させる方向で検討する一方、E-Scrapの集荷量及び処理量は2035年度に倍増を目指します。資源循環ループを自ら構築・拡大し、トレーサビリティを確保したリサイクル電気銅やリサイクル伸銅品の安定供給を実現します。グローバル展開に向けた具体策として、集荷面ではサンプリング・分析技術の強化やリサイクラーとの協業を推進します。日本ではE-Scrap処理量拡大のための設備投資を進め、銅精鉱処理量に対するE-Scrap比率最大化に向けた技術開発を加速します。欧州では三菱マテリアルヨーロッパ社で二次原料製錬所の新設を検討し、米国ではExurbanプロジェクトを推進しています。さらに、日本で確立した資源循環スキームやネットワークを海外にも展開し、グローバルでの資源循環ループ構築を目指します。 ・マテリアル領域(伸銅品) 資源循環ループにおける顧客との接点として重要な役割を担います。顧客発生スクラップの循環利用を推進し、合金リサイクル技術の高度化を目指します。さらに、付加価値の高い銅合金の開発や、データセンター向けなど新分野の開拓を進めます。 ・マテリアル領域(タングステン) エイチ・シー・スタルク・ホールディング社において、リサイクル量を1.5倍に拡大する設備投資や、米国内リサイクル拠点の新設を検討しています。集荷面では、E-Scrap集荷ルートの活用や、超硬製品事業での使用済み製品の回収強化を図ります。2030年度までに、欧州・米国・アジア・日本でリサイクル率100%体制を目指します。また、超硬製品向けの安定供給とあわせ、電子部品向けタングステン粉など高付加価値製品の拡販を推進します。 ・プロダクト領域(超硬製品) タングステンの資源循環に向けて、各国の販売会社で使用済み製品の回収を強化します。抜本的構造改革として、生産体制の最適化による固定費圧縮を図ります。 販売面では、航空・宇宙・医療・半導体分野に、より高付加価値な製品とソリューションの提供を進めます。地域戦略としては、インドを起点とした拡販を推進します。 ・プロダクト領域(高機能製品) 事業内ポートフォリオの組み換えによる資本効率の最適化を実行します。 半導体、xEV、ヘルスケア領域への高付加価値な製品とソリューションの提供、事業内横断の開発推進などにより、収益性と資本効率の向上を目指します。 ・資源事業 銅精鉱の安定調達や既存権益の収益性向上に努めます。 マントベルデ銅鉱山では、プラント処理能力の拡張計画を進めており、当社銅鉱石処理量に対して持分銅量比率を拡大することで、低TC/RCによる減益影響の緩和を図ります。また、コバルト、スカンジウム等の副産有価元素の回収技術開発にも取り組んでいます。 ・再生可能エネルギー事業 脱炭素社会の実現に向けて、自社消費電力量相当の発電量達成を長期的な目標とし、地熱を中心に新規開発地点の開拓を進めます。 ・経営基盤強化 人事戦略: 資源循環ビジネスのグローバル展開に対応した人材の採用・育成・配置を戦略的に実現します。抜本的構造改革を進める中で、生産性と資本効率を高める変革を推進できる人材を後押しし、当社グループ全体の共創と成長を生み出す基盤づくりを進めます。 開発戦略: サーキュラーエコノミー、GHG削減分野において、新規事業や新技術の創出を目指します。 生産技術開発: 競争力を高め、継続的なイノベーションを支援するために、ものづくり力、エンジニアリング力の強化を図ります。 デジタル戦略: グローバル標準のIT基盤やセキュリティ強化、AI活用の加速により資源循環ビジネスの拡大に貢献します。 ⑤キャピタルアロケーション 2026年度から2028年度の累計で約5,000億円のキャッシュインを見込んでいます。財務規律を維持しつつ、二次原料製錬等、資源循環ビジネスのマテリアル領域を中心とした成長投資を優先的に実施します。 株主還元については、安定的な配当の継続を重視し、DOE2.5%を目途に配当を実施する方針といたします。なお、自己株式取得については、キャッシュ・フローの状況、株価及び財務規律を踏まえ、機動的な実施を検討してまいります。 (ご参考)中期経営戦略(2026~2028年度)期間における株主還元方針 当社は現在、中期経営戦略(2026~2028年度)に基づき、事業の収益力を高めるための抜本的構造改革を進めています。具体的には銅精鉱処理の縮小や二次原料製錬への転換、生産体制や事業ポートフォリオの最適化、ならびに欧州・米国・アジアを中心としたリサイクル原料の集荷体制の構築等に取り組んでいます。これらの取り組みを通じて、投下資本の削減と収益性の改善、財務体質の強化を図るとともに、将来の成長に向けた投資を優先的に進める経営フェーズにあります。 当社は、定款に基づき取締役会決議により剰余金の配当等を行うこととしております。また、当社は、株主の皆様に対する利益還元を経営の最重要目的の一つであるという認識のもと、利益配分については、期間収益、内部留保、財務体質等の経営全般にわたる諸要素を総合的に判断の上、決定する方針としております。 このため、中期経営戦略(2026~2028年度)期間中の利益配分については、安定的な配当の継続を重視し、DOE2.5%を目途に利益還元を行う方針としています。なお、自己株式取得については、キャッシュ・フローの状況、株価及び財務規律を踏まえ、引き続き機動的に行うことを検討してまいります。 <重要課題(マテリアリティ)> 当社グループは、社会全体の持続可能性(サステナビリティ)が企業活動の将来に重大な影響を与えるとの認識に立ち、企業活動を通じて解決していく重要な社会課題のうち、重要度の高いものをマテリアリティとして特定しています。また、マテリアリティは、経営環境や事業構造の変化を適時適切に捉えて必要な対応を図るべく、継続的な見直しを行っています。 2026年度より開始した中経において、当社グループは「資源循環ビジネスで未来を創る企業へ」を基本方針に掲げています。資源循環ビジネスを通じて、限りある資源を最大限に活用するとともに、廃棄物を新たな価値へと転換することで、環境負荷の低減と経済的価値の両立を図ります。中期経営戦略の検討とあわせて実施した今回のマテリアリティの見直しにあたっては、当社グループの事業活動が環境や社会に与える影響(インパクトマテリアリティ)と、環境や社会に関する課題が当社グループに与える財務的な影響(財務マテリアリティ)の両面から評価を行いました。あわせて、その結果を事業戦略の方向性とも照らし合わせることで、社会課題への対応と企業価値向上の両立を意識しつつ、総合的に重要性を判断しました。 ●資源循環の推進 資源循環ビジネスが中核事業として推進段階にあることを踏まえ、重点テーマをより具体的な事業活動に即した内容へ見直しました。具体的には「二次原料製錬の拡大(グローバル展開)」及び「タングステンリサイクル率の向上」を設定し、資源循環ビジネスの中核となる取り組みを明確化しています。 ●人的資本の強化 労働力不足対応や働きやすさといった課題対応型の整理から、人的資本を競争力・価値創出の源泉として捉え直し、「戦略的人材の採用・育成・配置」、「生産性と資本効率を高める変革」、「共創と成長を生み出す基盤づくり」を重点テーマとし、人材施策を事業変革・成長を支える観点で再整理しています。 ●高付加価値製品・ソリューション提供/開発・生産技術力の強化 見直し前のマテリアリティ「価値創造の追求」で包括的に整理していた内容を再編し、顧客に提供する価値や収益機会の創出に関わる要素を「高付加価値製品・ソリューション提供」として整理しました。あわせて、それを支える基盤技術や新技術に関わる要素を「開発・生産技術力の強化」に統合し、取り組みの対応関係を明確にしています。 ●デジタル戦略の強化 これまで別々に設定していた「DXの深化」と「情報セキュリティの強化」を再整理しました。「AI・デジタルツール活用によるビジネスモデル変革」と「IT・OTセキュリティとレジリエンスの強化」をそれぞれ重点テーマとして設定し、取り組みを推進しています。 有価証券報告書提出日時点のマテリアリティ及び重点テーマは次のとおりです。 マテリアリティ   重要テーマ 資源循環の推進   二次原料製錬の拡大(グローバル展開) タングステンリサイクル率の向上 人的資本の強化   戦略的人材の採用・育成・配置 生産性と資本効率を高める変革 共創と成長を生み出す基盤づくり 地球環境問題への対応強化   カーボンニュートラル実現に向けた取り組み強化 再生可能エネルギーの開発・利用促進 高付加価値製品・ソリューション提供   新たなマテリアルの創出 マーケティング力、販売力の強化 開発・生産技術力の強化   基盤技術の強化 新規事業・新技術の創出 ものづくり力・エンジニアリング力の強化 デジタル戦略の強化   AI・デジタルツール活用によるビジネスモデル変革 IT・OTセキュリティとレジリエンスの強化 SCQ(※)課題への対応強化 ※Safety & Health(安全・健康最優先)、Compliance & Environment(法令遵守、公正な活動、環境保全)、Quality(『顧客』に提供する製品・サービス等の品質)   労働災害の未然防止 パンデミックや自然災害への対応 コンプライアンスの徹底 グループガバナンスによる内部統制の拡充 有害物質の敷地外漏洩防止、環境法令違反撲滅 規格外品を発生させないための仕組みの構築と実行
事業等のリスク5,045字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 1.重大リスクの選定プロセス 当社グループでは、経営上、事業運営上の重大なリスクを、社会情勢や経営環境及びグループの経営課題等を踏まえ、執行役及び本社コーポレート部門にて毎年度網羅的に洗い出し評価しています。また、事業固有の重大なリスクについても、本社事業部門にて毎年度、洗い出し評価したうえで、全執行役が参加するサステナビリティ審議会を経て決定しています。 2.当社グループのリスクマネジメント体制及び運用状況 上記の重大リスクに、拠点で事業拠点固有のリスクを洗い出し、評価したものを加え、各拠点で実施計画を策定のうえ、リスクマネジメント活動を行っています。活動状況については、定期的にサステナビリティ・SCQ推進本部、戦略経営会議及び取締役会に報告され、リスクの状況を経営層でモニタリング/レビューしています。また、重大リスクは取締役会に報告され、取締役会はリスクマネジメントを含むリスクの状況を監督しています(図1参照)。 重大リスクをグループ全体に共通するリスク、グループ内の一定範囲に共通するリスク、事業固有のリスク(事業全体の運営に重大な影響を及ぼすリスク)、及び事業拠点固有のリスク(拠点運営に重大な影響を及ぼすリスク)として、各階層が担うべき役割(計画の策定、実行、支援、モニタリング/レビュー)を明確にしています。特に本社のコーポレート部門/事業部門は、本社・直轄拠点・グループ会社で確実に対策が実行されるよう、半期ごとにリスクコミュニケーションを図り、実施状況や課題を共有し必要な支援を協議のうえ実施しています(図2参照)。 また、個々の重大リスクのシナリオを策定し、統一化した評価基準に基づく、影響度と発生可能性の定量的/定性的な評価を行い、リスク発現時のイメージを具体化し、共有しています(図3参照)。 図1:リスクマネジメント体制 図2:リスクマネジメントサイクル 図3:リスクの評価基準 3.事業等のリスク 当社グループは、当社グループそのものが持続可能であり続けるという「自社のサステナビリティ」とともに、事業活動を通して環境や社会を持続可能なものにしていくという「環境・社会のサステナビリティ」の両面を実現するために、サステナビリティ課題を特定しています。サステナビリティ課題に適切に対応していくことで、経済的価値と社会的価値の両立による企業価値の向上、及び当社グループにおける様々なリスクの低減につながると考えています。 これを踏まえて、当社グループの経営陣が、当社グループのサステナビリティ課題及びそれに関連する主要なリスクとして認識している事項は、以下のとおりです。 なお、以下の内容は、当社グループの全てのリスクを網羅するものではありません。本項においては、将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は2026年6月22日現在において判断したものです。 また、当社グループのサステナビリティに関するガバナンスやリスク管理の考え方等については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)ガバナンス及びリスク管理に関する事項」をご参照下さい。 (1)資源循環の推進 (発生可能性:高、影響度:大) 世界的な人口増加・経済成長に伴い、資源・エネルギー消費量等の増大や廃棄物量の増加、地球温暖化をはじめとする環境問題は深刻度を増しています。今後、大量生産・大量消費・大量廃棄型の線形経済モデルは立ち行かなくなる可能性があり、資源枯渇を含む原材料の調達リスク、廃棄物処理の困難性が増大することが考えられます。 限りある資源を消費し続ける社会から、廃棄物の発生を抑制するとともに、資源を循環させて有効活用する社会への移行が求められるなか、当社グループの各事業においても資源循環を推進していかなければ、成長機会の逸失や産業界からの排除のリスクにつながりかねません。 こうした状況を踏まえ、当社グループは、2026年度から2028年度までを対象とする中期経営戦略において、「資源循環ビジネスで未来を創る企業へ」という基本方針を掲げ、二次原料製錬の拡大(グローバル展開)やタングステンリサイクル率の向上に取り組みます。資源循環ビジネスを通じ、限りある資源を最大限に活用、廃棄物を新たな価値へと転換することで、環境負荷の低減と経済的価値の両立を目指します。 (2)人的資本の強化 (発生可能性:高、影響度:中) 少子高齢化に伴う労働人口の減少や個人のキャリア・働き方に対するニーズの多様化により、人材の確保や中長期的な専門人材の育成が困難になってきています。海外への事業展開を強化するにあたっては、公平性を担保し、文化や価値観の多様性を認めながら個々の個性を尊重し、協働することが求められています。 このようななか、柔軟な働き方を支援する施策や人事制度等の設計・運用が不十分である場合、従業員エンゲージメントの低下や企業成長に必要な人材を確保することが困難となる可能性があります。 当社では、「人こそが新しい価値を創造し、当社グループの持続的成長の源泉である」という考えのもと、人材を資源やコストではなく資本として捉え、人事施策を通じて人的資本の強化を行っています。中期経営戦略においては、これまでに取り組んできた「人材の価値最大化」と「共創と成長」をさらに進化させ、「戦略的人材の採用・育成・配置」、「生産性と資本効率を高める変革」、「共創と成長を生み出す基盤づくり」を通じて当社グループの企業価値向上につなげていきます。 (3)地球環境問題対応の強化 (発生可能性:高、影響度:中) 気候変動に関しては、全世界的にカーボンニュートラルに向けた動きが加速しており、日本を含む多くの国で2050年のカーボンニュートラル実現への取り組みが宣言されています。気候変動に対する政策及び法規制が強化され、炭素価格制度(排出権取引制度や炭素税)が導入、強化された場合など、温室効果ガス(GHG:Greenhouse Gas)排出量に応じたコストが発生することにより当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、カーボンニュートラルに向けた取り組みにおいて、エネルギー分野では、再生可能エネルギーの積極的な活用も求められており、このような事業拡大の機会を逃すことで、当社グループの成長機会を逸失する可能性があります。 これらに加えて、自然を回復軌道に乗せるため、生物多様性の損失を止め、反転させるネイチャーポジティブの取り組みへの注目も高まっており、自然環境に配慮した事業活動が求められています。 当社グループでは、2045年度のカーボンニュートラル実現という目標を掲げ、2030年度に向けたGHG削減目標においては、省エネ設備の導入や再生可能エネルギーの使用を拡大することにより、当社グループの事業活動により排出されるGHGの削減に取り組んでいます。また、当社グループ製品の市場競争力を向上するため、製造プロセスの改善や環境配慮型製品の開発、CO2回収・有効利用・貯留(CCUS:Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)など環境負荷を低減する技術開発を推進しています。 一方、気候変動に関する政策等の強化により、省エネ・GHG排出削減に貢献する技術や製品・サービスの需要が拡大することが予想され、ビジネス機会が増大すると想定しています。当社グループでは、脱炭素化に貢献する素材・製品・技術の開発、地熱発電等の再生可能エネルギーの開発・利用促進、CO2回収・利用に関する実証試験・技術開発の推進、保有する山林の保全活動等に取り組んでいます。 (4)高付加価値製品・ソリューション提供 (発生可能性:高、影響度:大) 持続的な企業価値向上にむけた競争力を高めるためには、コスト削減や人件費削減などによる一時的な利益率の向上ではなく、長期目線で競争力のある事業に経営資源を集中させることや技術革新による事業・製品を生み出していくことが必要となります。中長期的な成長投資を含む価値創造の追求を推進していかなければ、企業としての競争力が損なわれる可能性があります。 当社グループでは、中期経営戦略において高付加価値製品・ソリューションを提供することを掲げています。超硬製品事業においては、航空・宇宙・医療・半導体分野に、より高付加価値な製品とソリューションを提供していきます。電子材料事業においては、半導体、xEV、ヘルスケア領域に向けて、コンセプト・インによる高付加価値な製品とソリューションを提供し、また、ソリューション型営業の強化を進めていきます。 (5)開発・生産技術力の強化 (発生可能性:高、影響度:中) 経営環境が急速に変化する中、持続的成長のためには、開発・生産技術力を強化し、製品の高付加価値化や生産効率の向上を図り、市場競争力を維持・拡大していくことが不可欠です。十分な開発・生産技術力の強化ができない場合、競合他社に技術的優位性を奪われ、市場シェアの縮小や収益基盤の弱体化を招くおそれがあります。 当社グループは、中期経営戦略において、サーキュラーエコノミーとGHG削減分野を注力分野として、基盤技術の強化や新規事業・新技術の創出に取り組みます。リサイクルやGHG削減技術の基盤強化、サーキュラーエコノミーに貢献する新たなマテリアルの創出、オープンイノベーションの活用による新規事業創出の推進を進めていきます。また、自律化をベースにした現場力強化によるものづくり基盤強化、5Sマネジメント、生産性向上、品質安定化やグローバルエンジニアリング人材の育成を通じたものづくり力とエンジニアリング力の強化にも取り組みます。 (6)デジタル戦略の強化 (発生可能性:高、影響度:中) 当社グループでは、AIの活用を加速し、中期経営戦略で掲げる資源循環ビジネスの拡大に向けて、MMDX(※)の効果拡大・発展を進めています。IT、通信などの分野で技術が大きく発達し、また、デジタル化の急速な進展により、世界規模で経済環境や社会が大きく変化し続けています。このような中で事業活動を行い、企業価値を向上するにはデジタル技術の活用が必須となっています。アナログ業務をIT化するだけでなく、ビジネス変革につなげることができなければ、企業としての競争力が損なわれる可能性があります。 また、重要な情報インフラとネットワークの故障、サイバー攻撃(サイバーテロ)等の不測の事態、情報の不正持ち出し、コンピュータシステムの不備や管理不十分、コンピュータウイルスや不正ソフトの関与による個人情報等の漏えいが発生した場合は、社会的信用の失墜等につながる可能性があります。 そのため、グローバル標準のIT基盤やセキュリティの整備、将来に向けた人材育成を通じて、経営基盤の強化に取り組みます。 ※MMDX:三菱マテリアル・デジタル・ビジネス・トランスフォーメーション (7)SCQ課題への対応強化 (発生可能性:高、影響度:大) 利益(E)だけを追求し、製造現場の安全・健康(S)を軽視し、法令遵守・環境保全(C)を怠り、基準に満たない品質の製品(Q)の供給を行った場合、法的な制裁だけでなく、社会的な信用の低下により、企業価値の低下につながる可能性があります。 当社グループは、当社グループの行動規範を補足する指針・業務遂行上の優先順位として、SCQDE(※)を定めるとともに、SCQ課題への対応強化のために、「サステナビリティ・SCQ推進本部」(本部長:執行役社長)を設置し、関係部署長等で構成する部会を設け、「安全・健康」「コンプライアンス遵守」「品質」などの企業活動の根幹となる部分に集中して取り組みを進めています。 ※業務を行ううえでの判断の優先順位であり、行動規範を補足する指針 S:Safety & Health(安全・健康最優先)、C:Compliance & Environment(法令遵守、公正な活動、環境保全)、Q:Quality(「顧客」に提供する製品・サービス等の品質)、D:Delivery(納期厳守)、E:Earnings(適正利益)
経営成績の分析 (MD&A)5,465字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 1.経営成績等の状況の概要 (1) 経営成績 当連結会計年度における世界経済は、関税政策をはじめとする米国の政策動向や中東情勢の影響等により不透明感が高まるなかで、一部の地域においては景気回復に足踏みがみられるものの、緩やかな持ち直しが続きました。 日本経済は、物価上昇が継続するなかで個人消費マインドの弱含み等もみられましたが、緩やかな回復基調が継続しました。 当社グループを取り巻く事業環境につきましては、自動車関連の需要は緩やかな回復が見られたものの、半導体関連の需要はAI関連を除き低調に推移しました。また、前年度と比べて、銅や金等の価格が上昇した一方で、買鉱条件(TC/RC)の悪化による影響がありました。為替は、米国ドルが上半期は円高基調で、下半期は円安基調で推移しました。 このような状況のもと、当社グループは、量から質へ経営の転換を図り、収益性を向上させるべく抜本的構造改革を前倒しで進めてまいりました。 この結果、当連結会計年度は、連結売上高は1兆8,440億53百万円(前年度比6.0%減)、連結営業利益は605億2百万円(同63.0%増)となりました。連結経常利益は、為替差益を計上したことに加えて、持分法による投資利益及び鉱山からの受取配当金が増加したことなどから、975億56百万円(同62.0%増)となりました。また、前年度に計上した持分変動利益の剥落及び抜本的構造改革に伴う減損損失の計上等により、親会社株主に帰属する当期純利益は405億81百万円(同19.1%増)となりました。 セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。 なお、前連結会計年度及び当連結会計年度の報告セグメントごとの営業利益は、有限責任監査法人トーマツの監査を受けておりません。 (金属事業) (単位:億円) 前期   当期   増減(増減率) 売上高   14,336   12,356   △1,979   (△13.8%) 営業利益   231   242   10   (4.8%) 経常利益   411   570   158   (38.6%) 金属事業は、金の生産量の減少等の影響により、前年度と比べて、売上高は減少しました。これに加えて、買鉱条件(TC/RC)の悪化があったものの、銅や金等の価格が上昇したことなどから、営業利益は増加しました。また、鉱山からの受取配当金の増加及び持分法による投資損益の改善等により、経常利益は増加しました。 (高機能製品) (単位:億円) 前期   当期   増減(増減率) 売上高   5,103   5,858   754   (14.8%) 営業利益   56   210   153   (272.6%) 経常利益   31   200   169   (536.6%) 高機能製品は、銅加工事業において、販売数量が増加したことに加えて、銅価格上昇の影響がありました。ま た、電子材料事業において、半導体関連製品の一部の需要は緩やかな回復基調が継続しているものの、化成品及び シール製品の販売が減少しました。 以上により、前年度と比べて、売上高、営業利益及び経常利益は増加しました。 (加工事業) (単位:億円) 前期   当期   増減(増減率) 売上高   1,488   2,347   859   (57.8%) 営業利益   88   164   75   (84.9%) 経常利益   85   149   64   (75.5%) 加工事業は、2024年12月にエイチ・シー・スタルク・ホールディング社を連結子会社化したことにより、前年度 と比べて、売上高は増加しました。また、値上げ効果や超硬製品及びタングステン製品の販売増加等により、営業 利益及び経常利益は増加しました。 (再生可能エネルギー事業) (単位:億円) 前期   当期   増減(増減率) 売上高   83   62   △21   (△25.5%) 営業利益   23   10   △13   (△55.9%) 経常利益   26   8   △18   (△69.3%) 再生可能エネルギー事業は、2025年4月に発生した落雷により、安比地熱発電所が操業を停止していたことか ら、前年度と比べて、売上高及び営業利益は減少しました。これに加えて、持分法による投資利益が減少したこと から、経常利益は減少しました。 (その他の事業) (単位:億円) 前期   当期   増減(増減率) 売上高   1,576   1,400   △176   (△11.2%) 営業利益   54   42   △11   (△21.9%) 経常利益   185   148   △36   (△19.9%) その他の事業は、合算で、前年度と比べて、売上高及び営業利益は減少しました。これに加えて、持分法による 投資利益が減少したことから、経常利益は減少しました。 最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先   前連結会計年度   当連結会計年度 売上高(百万円)   割合(%)   売上高(百万円)   割合(%) 住友商事株式会社   428,349   21.8   239,565   13.0 (2) キャッシュ・フローの状況 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益及び非資金損益項目である減価償却費の計上、減損損失の調整、棚卸資産の増加等により、396億円の収入(前期比192億円の収入減少)となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、設備投資による支出等により、350億円の支出(前期比443億円の支出減少)となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、社債、コマーシャル・ペーパーによる調達等により232億円の収入(前期は132億円の支出)となりました。 以上により、換算差額等による増減を加えた結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、1,217億円(前期末比331億円の増加)となりました。 (3) 生産、受注及び販売の実績 「(1) 経営成績」において、各事業のセグメント情報に関連付けて記載しております。 2.経営者の視点による財政状態、経営成績等の状況に関する分析・検討内容 当社グループに関する財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は、原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容であります。 本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日(2026年6月22日)現在において判断したものであります。 (1) 当連結会計年度の経営成績及び財政状態の分析 ① 経営成績 当連結会計年度における経営成績の概況については、「1.経営成績等の状況の概要」に記載しております。 ② 財政状態 当連結会計年度末の総資産残高は、前期末比 6,203億円(26.1%)増加し、2兆9,997億円となりました。流動資産は、貸付け金地金の増加等により、前期末比 6,006億円(41.0%)増加の 2兆649億円となりました。固定資産は、投資有価証券の増加等により、前期末比 198億円(2.2%)増加の 9,340億円となりました。 負債残高は、前期末比 5,606億円(33.2%)増加し、2兆2,467億円となりました。流動負債は、預り金地金の増加等により、前期末比 5,746億円(44.3%)増加の 1兆8,719億円となりました。固定負債は、長期借入金の減少等により、前期末比 140億円(3.6%)減少の 3,747億円となりました。なお、借入金に社債、コマーシャル・ペーパーを加えた有利子負債残高については、前期末比 589億円(9.9%)増加の 6,520億円となりました。 純資産残高は、利益剰余金の増加等により、前期末比 597億円(8.6%)増加の 7,529億円となりました。 この結果、連結ベースの自己資本比率は、前期末の28.5%から24.5%となり、期末発行済株式総数に基づく1株当たり純資産額は 5,183.34円から 5,633.05円に増加しました。 (2) 経営成績に重要な影響を与える要因について 「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 (3) 事業戦略と見通し 「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。 (4) 資本の財源及び流動性の管理方針 当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針とし、内部資金、銀行借入、社債発行等により資金調達を行っております。また、キャッシュマネジメントシステムの導入等によるグループ各社における余剰資金の一元管理を図り、資金効率の向上に努めております。この一環として、一部の海外子会社を対象としたグローバルキャッシュマネジメントシステム(ノーショナルプーリング)を導入しており、グローバルベースでの更なる資金効率向上にも取り組んでおります。なお、当連結会計年度末のノーショナルプーリングにおける預入額534億円を現金及び預金、借入額519億円を短期借入金に含めて表示しております。 当社グループの資金の状況については、「1.経営成績等の状況の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 (5) 経営者の問題意識と今後の方針について 当社グループの経営陣は、収益力、有利子負債等グループの財政状況を認識し、現在の事業規模及び入手可能な情報に基づき経営資源の最も効率的な運用を行い、企業価値を最大限に高めるべく努めております。 (6) 重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しておりますが、その作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用等、開示に影響を与える判断と見積りが必要となります。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。 特に次の会計方針が連結財務諸表作成における見積りの判断に大きな影響を及ぼす事項であると考えております。 ① 貸倒引当金、関係会社事業損失引当金の計上 当社グループの保有する債権または関係会社への投資に係る損失が見込まれる場合、その損失に充てる必要額を見積もり、引当金を計上しておりますが、将来、債務者や被出資者の財務状況が悪化した場合、引当金の追加計上等による損失が発生する可能性があります。 ② 有価証券の減損処理 当社グループの保有する株式については、市場価格のない株式等以外のもの、市場価格のない株式等ともに、合理的な判断基準を設定の上、減損処理の要否を検討しております。従って、将来、保有する株式の時価や投資先の財務状況が悪化した場合には、有価証券評価損を計上する可能性があります。なお、翌事業年度の財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクがある項目につきましては、「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ③ のれんを含む固定資産の減損処理 当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」(「固定資産の減損に係る会計基準の設定に関する意見書」(企業会計審議会 2002年8月9日))及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第6号 2003年10月31日)を適用しております。将来、経済環境の著しい悪化や市場価格の著しい下落等の発生如何によっては、減損損失を計上する可能性があります。なお、翌連結会計年度の連結財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクがある項目につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ④ 繰延税金資産の回収可能性 当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して将来の課税所得を合理的に見積もっております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、課税所得がその見積り額を下回る場合、繰延税金資産が取崩され、税金費用が計上される可能性があります。なお、翌連結会計年度の連結財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクがある項目につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 なお、当社グループが採用している重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

リンク先はEDINET (金融庁) の書類閲覧ページです。

IR資料の開示履歴 (TDnet)

TDnetのPDFは掲載後約1ヶ月で削除されるため、古い開示はタイトルのみの記録です。

関連する企業

関連企業

本ページは公的開示と市場データに、群青で示した解釈を重ねて構成しています。財務・株価の数値は開示・市場データをそのまま表示し、AIには生成させていません。 AI評価 (割安判定・スコア) は解釈です — 詳しくは編集方針をご覧ください。