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日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

大同特殊鋼

Daido Steel Co., Ltd.5471 · Prime · 鉄鋼

特殊鋼の総合メーカー。鋼材から機能材料、自動車部品、エンジニアリングまで多角的に展開。

概要

大同特殊鋼は、自動車向け構造用合金鋼、軸受鋼、工具鋼など多種多様な特殊鋼鋼材を手掛ける総合特殊鋼メーカーである。電炉メーカーとしてエネルギー効率の高さが特徴で、環境対応鋼材の開発にも積極的。2026年3月期の連結売上収益は5,781億円、連結従業員12,729人。特殊鋼鋼材、機能材料・磁性材料、自動車部品・産業機械部品、エンジニアリング、流通・サービスの5セグメントで構成される。

5つの事業セグメントで構成されるグループ体制

大同特殊鋼グループは、当社、連結子会社67社、持分法適用関連会社8社で構成される(2026年3月31日現在)。事業は5つのセグメントに分かれる。特殊鋼鋼材セグメントは構造用鋼・工具鋼などの製造販売を担い、同社の根幹事業である。機能材料・磁性材料セグメントは希土類磁石やステンレス、チタン製品を扱う。自動車部品・産業機械部品セグメントはエンジンバルブや型鍛造品、自由鍛造品などを供給。エンジニアリングセグメントは鉄鋼設備や工業炉の設計製作、流通・サービスセグメントは不動産・分析事業などグループ全体を支える。

自動車と半導体など多様な需要先に依存する収益構造

同社の主要需要先は自動車関連が中心だが、半導体製造装置、航空宇宙、医療、クリーンエネルギーなど多岐にわたる。2026年3月期のセグメント別売上収益は、特殊鋼鋼材2,077億円、機能材料・磁性材料1,997億円、自動車部品・産業機械部品1,179億円、エンジニアリング266億円、流通・サービス260億円。営業利益では機能材料・磁性材料が148億円と最大であった。自動車部品・産業機械部品は高合金プロセス改革に伴う一時費用の影響で減益となった。

中国・東南アジア・北米に広がる生産販売拠点

同社は国内の知多工場(愛知県)を主力生産拠点とし、1963年の操業開始以来、製鋼・圧延設備を集約してきた。海外ではアメリカにDaido Steel (America) Inc.やOHIO STAR FORGE CO.、タイにDaido Steel (Thailand) Co., Ltd.やDaido Electronics (Thailand) Co., Ltd.、中国に大同特殊鋼(上海)有限公司や大同磁石(広東)有限公司など、38の国と地域に関連会社を持つ。特にタイと中国には磁石やステンレス製品の製造拠点が多く、現地需要への対応を強化している。

合併と買収で拡大したグループの範囲

同社グループは1950年の設立以来、多数の企業合併・買収により事業領域を拡大してきた。主要な子会社にはフジオーゼックス(エンジンバルブ)、大同DMソリューション(金型・工具鋼流通)、日本精線(ステンレス線材)、大同キャスティングス(鋳造品)、ダイドー電子(磁石)などがある。2026年2月には日本高周波鋼業を完全子会社化し、特殊鋼鋼材の生産能力と製品幅を一段と拡大した。関連会社には東北特殊鋼や理研製鋼なども含まれる。

業界の中での役割は特殊鋼総合メーカー(素材~加工・エンジニアリング)にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
5,781億円
営業利益
421億円
営業利益率
7.3%
純利益
326億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2026/3
事業売上構成比利益利益率
特殊鋼 鋼材2,078億円35.9%134億円6.4%
機能材料・磁性材料1,998億円34.6%149億円7.5%
自動車部品・産業機械 部品1,179億円20.4%82億円7.0%
エンジニア リング266億円4.6%26億円9.8%
流通・サービス260億円4.5%30億円11.5%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01特殊鋼鋼材(自動車・産業機械・工具向け)主力

工具鋼、金型鋼、軸受鋼、バネ鋼、快削鋼など多種多様な特殊鋼鋼材の製造・販売。自動車部品、産業機械、金型、工具などの素材として供給。グループ内外に流通網を持ち、二次加工品も手掛ける。

主な製品・サービス1
特殊鋼鋼材(棒鋼、線材、鍛造品等)
合金元素を添加した高機能鋼材。自動車の駆動系・シャーシ部品、金型、工具、軸受などに使用。

02機能材料・磁性材料(電子・電気・自動車・医療向け)準主力

ステンレス製品、希土類磁石、高合金、チタン、粉末製品、電子部品用帯鋼・電磁材料、ネジ・ボルト等の製造販売。自動車電装、家電、モーター、医療機器など幅広い産業に供給。

主な製品・サービス3
希土類磁石(ネオジム磁石等)
高い磁力を持つ永久磁石。ハイブリッド車のモーターや家電、風力発電などに使用。
ステンレス鋼(薄板、線材、条鋼)
耐食性に優れる鉄鋼材料。自動車排気系、厨房設備、化学プラント、建築外装などに使用。
チタン製品
軽量・高強度・耐食性を持つ金属。航空機、医療インプラント、化学プラントなどに使用。

03自動車部品・産業機械部品(エンジン・駆動系・ターボ等)準主力

型鍛造品(自動車部品粗形材・機械部品粗形材)、エンジンバルブ、圧縮機部品、ターボ部品、カップリング、トラック用鋼機製品、帯鋸材料等を製造販売。自動車OEMや産業機械メーカーに供給。

主な製品・サービス3
型鍛造品(自動車部品粗形材)
熱間鍛造で成形した自動車のシャーシ、駆動系、エンジン部品の粗形。後工程で機械加工される。
エンジンバルブ(フジオーゼックス)
内燃機関の吸排気バルブ。耐熱・耐摩耗性に優れ、自動車エンジンに不可欠。
圧縮機部品・ターボ部品
空調・冷凍機用圧縮機や過給機(ターボチャージャー)向けの精密部品。

04エンジニアリング(鉄鋼設備・環境設備・工業炉)副次

鉄鋼設備、環境設備(排ガス処理・水処理等)、工業炉およびその付帯設備の製造・販売・メンテナンス。土木建設事業も展開。主にグループ内外の鉄鋼・エンジニアリング企業向け。

主な製品・サービス2
鉄鋼設備・環境設備
電気炉、圧延機、連続鋳造設備、排煙脱硫装置等の設計・製作・据付。
工業炉
熱処理炉、溶解炉、加熱炉等の設計・製作・メンテナンス。

05流通・サービス(不動産・情報システム・分析等)その他

不動産事業、保険代理店、ゴルフ場経営、分析事業(鉄鋼・セラミックス等)、情報システム開発、グループ製品の輸出入等、幅広いサービス事業。

製品と技術

多品種の特殊鋼鋼材:構造用鋼・工具鋼・軸受鋼

同社の特殊鋼鋼材は、自動車の駆動系・シャーシ部品に使われる構造用合金鋼、金型や切削工具に用いる工具鋼、ベアリング向けの軸受鋼、ばね鋼、快削鋼など多岐にわたる。形状は棒鋼、線材、鍛造品など。電炉による溶解工程を経て、連続鋳造設備で鋳片を製造。知多工場には1992年稼働のNo.2連続鋳造設備や2013年導入の150トンアーク炉があり、高効率生産を実現している。

希土類磁石:重希土類フリー技術で電動車向け需要を捕捉

ダイドー電子などグループ会社が製造する希土類磁石は、特に重希土類(ジスプロシウム・テルビウム)を使用しない独自技術が特徴。ハイブリッド車や電気自動車の駆動モーター、家電、風力発電機に採用される。中国の輸出規制強化を背景に、重希土類フリー磁石への需要が増加しており、2026年4月には電動車駆動モータ用磁石の新製造ラインを設置した。タイのDaido Electronics (Thailand)でも生産を行う。

ステンレス鋼・チタン・高合金などの機能材料

ステンレス鋼は薄板・線材・条鋼の形態で、自動車排気系、厨房設備、化学プラントなどに供給。日本精線がステンレス線材の二次加工を担う。チタン製品は軽量・高耐食性を活かし、航空機部品や医療用インプラント向け。高合金は耐熱・耐食性が要求される電機電子部品や航空機部品に使用される。グループ内で一貫生産体制を持ち、特殊溶解設備(真空アーク再溶解炉など)により高品質を実現している。

エンジンバルブと鍛造品:自動車・産業機械の根幹部品

子会社フジオーゼックスは自動車エンジンの吸排気バルブを主力製品とし、耐熱・耐摩耗性に優れる。北米やメキシコにも生産拠点を持ち、グローバルに供給。型鍛造品はシャーシや駆動系の粗形材として自動車OEMに納入。自由鍛造品は船舶用バルブや発電機器向けに使用され、航空機エンジン部品にも展開。鍛造技術の高さが求められる大型部品から精密部品まで幅広くカバーする。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

鉄鋼のなかでの位置

特殊鋼で国内大手、高付加価値製品で収益安定

大同特殊鋼は特殊鋼専業として国内大手であり、自動車向け部品鋼材やステンレスなどで高いシェアを持つ。業界では日本製鉄やJFEホールディングスが巨手で、同社は中位ながら特殊鋼分野で差別化。営業利益率は7%前後と鉄鋼業界では比較的高く、高付加価値品に注力。売上高は約5800億円で安定。業界構造では高炉メーカーが粗鋼生産を担う一方、電気炉や特殊鋼メーカーは量より質で勝負。同社は自動車の高度化に伴う高機能鋼材需要を取り込む。ライバルとしては神戸製鋼所や合同製鐵が挙げられるが、製品領域で異なる面も。課題は原材料価格変動や自動車需要変動で、収益安定のためには価格転嫁やコスト管理が重要。また環境規制への対応も必要。

強み

  • 国内で特殊鋼の主要サプライヤー、技術力が高い。
  • 鉄鋼業界で比較的高い営業利益率を維持。
  • 自動車向け高機能鋼材で安定的な収益基盤。
  • 新材料開発で差別化、高付加価値製品を提供。

課題

  • 鉄鉱石や合金価格の高騰がコスト圧迫要因。
  • 自動車生産の変動に業績が左右される。
  • CO2排出削減への対応で設備投資負担。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

金属・ガラスの時価総額近傍。太字が大同特殊鋼

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
15444大和工業7,694億円12.1倍
25711三菱マテリアル7,028億円17.2倍
35901東洋製罐グループホールディングス6,967億円12.6倍
45714DOWAホールディングス5,820億円8.9倍
55631日本製鋼所5,255億円27.0倍
65471大同特殊鋼4,837億円13.8倍
75463丸一鋼管4,362億円14.7倍
85741UACJ4,138億円
95214日本電気硝子4,137億円13.5倍
105301東海カーボン4,076億円20.4倍
115857AREホールディングス3,279億円13.1倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(金属・ガラス)に従っています。

会社の歴史

沿革 35件

企業再建から始まった1950年の設立

大同特殊鋼の起源は1950年2月、企業再建整備法に基づき資本金4億2,000万円で新大同製鋼株式会社として設立されたことにある。当時は戦後の混乱期にあり、旧大同製鋼の事業を引き継ぐ形で再出発した。同年9月には名古屋証券取引所に上場、翌1951年6月には東京・大阪両証券取引所にも上場し、資本市場での資金調達基盤を確立した。1953年3月には商号を大同製鋼株式会社に変更し、本格的な事業拡大の準備を整えた。

1950年代の合併で事業基盤を強化

1953年7月、富士バルブ(現フジオーゼックス)に資本参加し、自動車部品分野への進出を開始。1954年8月には大同興業に資本参加し、商社機能の取り込みを図った。1955年10月には新理研工業を合併、1957年8月には東京製鋼所を合併し、特殊鋼の生産能力と技術を拡充した。1963年5月には知多工場が操業を開始し、後の主力生産拠点の基礎が築かれた。1964年7月には関東製鋼を合併し、さらなる規模拡大を遂げた。

1976年の三社合併で「大同特殊鋼」に

1976年9月、大同製鋼は日本特殊鋼および特殊製鋼の2社を吸収合併し、商号を大同特殊鋼株式会社に変更した。この合併により、特殊鋼業界における総合力が飛躍的に向上し、棒鋼・線材・鍛造品など幅広い製品ラインアップを一社でカバーできる体制が整った。同時に、名古屋証券取引所における銘柄名も大同特殊鋼に統一された。この合併は、戦後の再編成の流れの中での集約として位置づけられる。

1980年代~1990年代の海外展開と新事業創出

1980年4月、木曽福島工場を分離し大同特殊鋳造(現大同キャスティングス)を設立。1983年10月にはニューヨーク事務所を発展させDaido Steel (America) Inc.を設立し、北米市場への直接販売を開始。1988年7月にはオハイオ州にOHIO STAR FORGE CO.を設立し、熱間精密鍛造品の現地生産に乗り出した。1990年1月には全額出資でダイドー電子を設立し、エレクトロニクス向け磁性材料事業に参入。1994年6月にはタイにDaido Electronics (Thailand)を設立し、磁石の海外生産拠点を拡大した。

2000年代の再編と事業の選択と集中

2002年4月、大同特殊鋳造とダイドープレシジョンパーツが合併し、大同キャスティングスが発足。鋳鋼品・精密鋳造品部門を一本化した。2007年10月にはステンレス鋼線事業強化のため日本精線が大同ステンレスを吸収合併し、連結子会社とした。2012年7月には工具鋼事業の再編として大同アミスターが大同マテックスと石原鋼鉄を吸収合併し、大同DMソリューションに商号変更。2019年4月には中国や東南アジアの複数企業を一挙に連結子会社化し、グローバルプレゼンスを加速した。

2020年代の大型買収と今後の展望

2020年4月にはタイのDaido Shimomura Steel Manufacturingなどを子会社化。2021年4月にはグループ内のサービス会社を統合し、大同ライフサービスがライフサポートを吸収合併。2024年7月にはピーアンドエムを子会社化し、エンジンバルブ事業を強化。2026年2月には日本高周波鋼業の全株式を取得し、特殊鋼鋼材の生産能力と特殊鋼種の技術をさらに拡充した。同社は2026中期経営計画の下、半導体・航空宇宙・医療といった成長分野への事業ポートフォリオ変革を推進している。

年表35件を開く

1950年代

  • 1950年2月企業再建整備法により、資本金4億2,000万円をもって新大同製鋼㈱を設立。
  • 1950年9月上場名古屋証券取引所に上場。
  • 1951年6月上場東京証券取引所、大阪証券取引所に上場。
  • 1953年3月商号変更商号を大同製鋼㈱に変更。
  • 1953年7月富士バルブ㈱(現・連結子会社フジオーゼックス㈱)に資本参加。
  • 1954年8月大同興業㈱(現・連結子会社)に資本参加。
  • 1955年10月M&A新理研工業㈱を合併。
  • 1957年8月M&A㈱東京製鋼所を合併。

1960年代

  • 1963年5月当社知多工場操業開始。
  • 1964年7月M&A関東製鋼㈱を合併。

1970年代

  • 1976年9月M&A日本特殊鋼㈱および特殊製鋼㈱を合併し、商号を大同特殊鋼㈱に変更。

1980年代

  • 1980年4月当社木曽福島工場を分離し、大同特殊鋳造㈱(現・連結子会社㈱大同キャスティングス)を設立。
  • 1983年10月当社ニューヨーク事務所を分離し、Daido Steel (America) Inc.(現・連結子会社)を設立。
  • 1988年7月熱間精密鍛造品の北米での現地供給を目的に、OHIO STAR FORGE CO.(現・連結子会社)を設立。

1990年代

  • 1990年1月エレクトロニクス業界向け磁性材料の生産拠点として、当社全額出資で㈱ダイドー電子(現・連結子会社)を設立。
  • 1990年9月自動車部品・産業機械部品業界向け精密鋳造品の事業基盤確立のため、当社全額出資で㈱ダイドープレシジョンパーツ(現・連結子会社㈱大同キャスティングス)を設立。
  • 1992年4月当社知多工場製鋼部門のNo.2CC(連続鋳造設備)営業運転開始。
  • 1994年6月磁性材料の製造、加工、販売を目的に、㈱ダイドー電子、伊藤忠商事㈱他との共同出資でDaido Electronics (Thailand) Co.,Ltd.(現・連結子会社)を設立。
  • 1994年12月上場フジオーゼックス㈱(現・連結子会社)が東京証券取引所第二部上場。
  • 1995年4月当社星崎工場製鋼部門を知多工場へ集約。
  • 1996年4月M&A大同テクノメタル㈱が㈱大同ピーディーエムと合併し、金型製品の熱処理、製造販売会社大同アミスター㈱(現・連結子会社大同DMソリューション㈱)に商号変更。

2000年代

  • 2002年4月M&A大同特殊鋳造㈱と㈱ダイドープレシジョンパーツが合併し、さらに合併会社に当社の鋳鋼品・精密鋳造品部門を営業譲渡し、㈱大同キャスティングス(現・連結子会社)に商号変更。
  • 2007年10月M&Aステンレス鋼線事業の強化のため、日本精線㈱が大同ステンレス㈱を吸収合併し、連結子会社化。

2010年代

  • 2011年4月M&A大同電工(蘇州)有限公司を連結子会社化。
  • 2012年7月M&A工具鋼事業の強化のため、大同アミスター㈱が、大同マテックス㈱、石原鋼鉄㈱を吸収合併し、大同DMソリューション㈱に商号変更。
  • 2013年11月当社知多工場で150tアーク炉稼働開始。
  • 2016年4月M&A大同特殊鋼(上海)有限公司を連結子会社化。
  • 2019年4月M&A大同磁石(深圳)有限公司(現・大同磁石(広東)有限公司)、下村特殊精鋼(蘇州)有限公司、フジホローバルブ㈱、Daido Kogyo (Thailand) Co.,Ltd.、ORIENTAL SHIMOMURA DRAWING(M) SDN.BHD.、他23社を連結子会社化。

2020年代

  • 2020年4月M&ADaido Shimomura Steel Manufacturing (Thailand) Co.,Ltd.、他2社を連結子会社化。
  • 2021年4月M&A㈱大同ライフサービスが㈱ライフサポートを吸収合併。
  • 2021年7月M&Aフジオーゼックス㈱がフジホローバルブ㈱を吸収合併。
  • 2021年8月M&A鉄姆肯鋼材(上海)有限公司(現・大同斯蒂尓材料科技(上海)有限公司)の全持分を取得し、連結子会社化。
  • 2024年3月㈲タカクラ・ファンディング・コーポレーションを営業者とする匿名組合を匿名組合契約終了に伴い連結除外。
  • 2024年7月M&A㈱ピーアンドエムを連結子会社化。
  • 2026年2月M&A日本高周波鋼業㈱の全株式を取得し、連結子会社化。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は3つの方針を掲げている。そのうち5項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 営業利益2026年度まで400億円以上
  • ROE(親会社所有者帰属持分当期利益率)2026年度まで7%以上
  • D/Eレシオ2026年度まで0.5目安
  • 投資額(3年累計決裁額)2024-2026年累計まで1,400億円
  • 株主還元(一過性損益を除く)2026年3月期より適用まで配当性向30%以上、DOE下限指標2.5%

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    事業ポートフォリオの変革

    成長市場(半導体、CASE、クリーンエネルギー、航空宇宙、医療)の需要捕捉に向け、顧客ニーズ把握、新技術開発、設備投資、グローバルサプライチェーン構築を進め、高収益製品を成長市場に提供する。

  2. 02

    経営基盤の強靭化

    生産アロケーション最適化、人的資本への投資(グローバル人材・専門人材育成、エンゲージメント向上)、財務基盤強化(CCC管理、ROIC導入)により、長期的成長を支える基盤を強化する。

  3. 03

    ESG経営の高度化

    気候変動対策(CO2削減)、人的資本戦略(健康経営・ダイバーシティ・DX教育)、政策保有株式縮減など、サステナビリティ活動を推進し、ステークホルダー期待を上回る価値創造を目指す。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で12,729人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は870万円で、9期前と比べて+17.1%平均年齢は40.2歳、平均勤続年数は17.9年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月11,498
2018年3月11,873
2019年3月74439.116.712,421
2020年3月74538.916.513,436
2021年3月70538.816.413,109
2022年3月68239.116.612,605
2023年3月76139.717.312,422
2024年3月79340.017.611,941
2025年3月81140.117.812,054327
2026年3月87040.217.912,729331

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率3.2%
縦線は目安の30%
男性育休取得率52.1%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)75.2%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社75(国内 37 / 海外 38、うち連結子会社 26) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
知多工場 知多型鍛造工場 知多帯鋼工場(愛知県東海市)知多第2工場 — 愛知県知多市913億円
特殊鋼鋼材 機能材料・磁性材料 自動車部品・産業機械部品
渋川工場 — 群馬県渋川市348億円
特殊鋼鋼材 自動車部品・産業機械部品
星崎工場 — 名古屋市南区217億円
特殊鋼鋼材 機能材料・磁性材料
枚方工場 — 大阪府 枚方市110億円
機能材料・磁性材料
本社・静岡工場 — 静岡県 菊川市8,596百万円
自動車部品・産業機械部品
築地テクノセンター 粉末工場 — 名古屋市港区6,253百万円
機能材料・磁性材料 自動車部品・産業機械部品
東大阪工場 — 大阪府 東大阪市4,220百万円
機能材料・磁性材料
本社工場 — 兵庫県 尼崎市4,121百万円
自動車部品・産業機械部品
中津川テクノセンター — 岐阜県中津川市3,795百万円
機能材料・磁性材料 自動車部品・産業機械部品
東京本社 — 東京都 港区3,093百万円
特殊鋼鋼材他
ほか22件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    日本高周波鋼業㈱(注)2
    東京都千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱カムス(注)4
    群馬県太田市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱カムス(注)4
    群馬県太田市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    大同興業㈱(注)2,7
    東京都港区(なお、登記上の 本店所在地は 名古屋市東区) · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    大同DMソリューション㈱
    大阪府大東市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    DAIDO DMS (THAILAND) CO.,LTD. (注)4
    タイ国 チャチェンサオ県 · 連結子会社
    議決権90.0%
  • 海外
    DAIDO DMS (THAILAND) CO.,LTD. (注)4
    タイ国 チャチェンサオ県 · 連結子会社
    議決権17.8%
  • 海外
    天文大同特殊鋼股份有限公司(注)4
    台湾桃園市 · 連結子会社
    議決権73.4%
  • 海外
    天文大同特殊鋼股份有限公司(注)4
    台湾桃園市 · 連結子会社
    議決権13.3%
  • 海外
    DAIDO DMS SINGAPORE PTE.LTD. (注)4
    シンガポール国 · 連結子会社
    議決権85.0%
  • 海外
    DAIDO DMS SINGAPORE PTE.LTD. (注)4
    シンガポール国 · 連結子会社
    議決権70.0%
  • 海外
    DAIDO DMS MALAYSIA SDN.BHD. (注)4
    マレーシア国 セランゴール州 · 連結子会社
    議決権89.6%
残りのグループ会社63社を開く
  • DAIDO DMS MALAYSIA SDN.BHD. (注)4マレーシア国 セランゴール州45%
  • 大同テクニカ㈱愛知県東海市100%
  • 大同エコメット㈱愛知県東海市100%
  • 日本精線㈱(注)2,3,4大阪市中央区51%
  • 日本精線㈱(注)2,3,4大阪市中央区0%
  • THAI SEISEN CO.,LTD. (注)4タイ国 サムットプラカーン県100%
  • THAI SEISEN CO.,LTD. (注)4タイ国 サムットプラカーン県100%
  • ㈱ダイドー電子岐阜県中津川市100%
  • Daido Electronics (Thailand) Co.,Ltd. (注)4タイ国アユタヤ県100%
  • Daido Electronics (Thailand) Co.,Ltd. (注)4タイ国アユタヤ県100%
  • 大同電工(蘇州)有限公司(注)4,5中国江蘇省100%
  • 大同電工(蘇州)有限公司(注)4,5中国江蘇省100%
  • 大同磁石(広東)有限公司(注)4中国広東省100%
  • 大同磁石(広東)有限公司(注)4中国広東省100%
  • 下村特殊精工㈱(注)4千葉県市川市93%
  • 下村特殊精工㈱(注)4千葉県市川市4%
  • ORIENTAL SHIMOMURA DRAWING (M) SDN. BHD. (注)4マレーシア国 ペナン州100%
  • ORIENTAL SHIMOMURA DRAWING (M) SDN. BHD. (注)4マレーシア国 ペナン州100%
  • 下村特殊精鋼(蘇州)有限公司(注)4中国江蘇省66%
  • 下村特殊精鋼(蘇州)有限公司(注)4中国江蘇省66%
  • Daido Shimomura Steel Manufacturing (Thailand) Co.,Ltd. (注)4タイ国 チョンブリー県100%
  • Daido Shimomura Steel Manufacturing (Thailand) Co.,Ltd. (注)4タイ国 チョンブリー県100%
  • 日星精工㈱名古屋市南区100%
  • フジオーゼックス㈱(注)3,4静岡県菊川市54%
  • フジオーゼックス㈱(注)3,4静岡県菊川市6%
  • 富士气門(広東)有限公司(注)4中国広東省100%
  • 富士气門(広東)有限公司(注)4中国広東省100%
  • PT. FUJI OOZX INDONESIA (注)4インドネシア国 西ジャワ州75%
  • PT. FUJI OOZX INDONESIA (注)4インドネシア国 西ジャワ州75%
  • FUJI OOZX MEXICO, S.A. DE C.V. (注)2,4メキシコ国 グアナファト州100%
  • FUJI OOZX MEXICO, S.A. DE C.V. (注)2,4メキシコ国 グアナファト州100%
  • ㈱ピーアンドエム(注)4福島県会津若松市100%
  • ㈱ピーアンドエム(注)4福島県会津若松市100%
  • ㈱大同キャスティングス名古屋市港区100%
  • 大同精密工業㈱(注)4東京都豊島区100%
  • 大同精密工業㈱(注)4東京都豊島区21%
  • 日本鍛工㈱兵庫県尼崎市100%
  • 東洋産業㈱宮城県黒川郡大衡村100%
  • 大同スターテクノ㈱群馬県渋川市100%
  • OHIO STAR FORGE CO.米国オハイオ州100%
  • Daido Steel (Thailand) Co.,Ltd.タイ国 チョンブリー県100%
  • 大同マシナリー㈱名古屋市南区100%
  • 大同プラント工業㈱名古屋市南区65%
  • 大同環境エンジニアリング㈱名古屋市南区100%
  • Daido Steel (America) Inc. (注)4米国イリノイ州100%
  • Daido Steel (America) Inc. (注)4米国イリノイ州22%
  • Daido Kogyo (Thailand) Co., Ltd. (注)4タイ国バンコク都100%
  • Daido Kogyo (Thailand) Co., Ltd. (注)4タイ国バンコク都100%
  • 大同特殊鋼(上海)有限公司(注)4中国上海市100%
  • 大同特殊鋼(上海)有限公司(注)4中国上海市49%
  • 大同斯蒂尓材料科技(上海)有限公司(注)4中国上海市100%
  • 大同斯蒂尓材料科技(上海)有限公司(注)4中国上海市100%
  • ㈱大同ライフサービス名古屋市南区100%
  • ㈱大同ITソリューションズ名古屋市東区100%
  • 木曽駒高原観光開発㈱(注)4長野県木曽郡木曽町57%
  • 木曽駒高原観光開発㈱(注)4長野県木曽郡木曽町8%
  • ㈱大同分析リサーチ名古屋市南区100%
  • 東北特殊鋼㈱(注)3宮城県柴田郡村田町(なお、登記上の 本店所在地は 仙台市太白区)34%
  • 理研製鋼㈱東京都中央区46%
  • 桜井興産㈱名古屋市南区43%
  • 丸太運輸㈱名古屋市瑞穂区41%
  • 川一産業㈱川崎市川崎区35%
  • 泉電気工業㈱東京都墨田区43%
公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    グリーンイノベーション基金事業/次世代蓄電池・次世代モーターの開発モビリティ向けモーターシステムの高効率化・高出力密度化技術開発高効率電動化システム開発(材料)
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2022-06-17
    14.6億円
  • 調達
    経済安全保障重要技術育成プログラム/重希土フリー磁石の高耐熱・高磁力化技術準安定非平衡化合物を基とする新規永久磁石の開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2024-09-09
    2.8億円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は5,781億円営業利益421億円前期と比べると増収増益で、売上が+0.6%、利益が+6.9%。

売上高
+0.6%
5,781億円
営業利益
+6.9%
421億円
純利益
+15.2%
326億円
営業利益率
7.3%
前期比 +0.4%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高6,300億円5,781億円
営業利益400億円421億円
純利益275億円326億円
1株あたり配当¥52¥52

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は1,635億円、営業利益は131億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+15.2%、営業利益は+63.7%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年2Q1,4421309.084
2023年3Q1,5281459.599
2024年1Q1,419805.663
2024年2Q1,4671107.552
2024年3Q1,4981419.492
2025年2Q2,8341836.5122
2025年4Q2,9152117.2161
2026年2Q2,8451856.5129
2026年4Q2,9362368.0197
2027年1Q1,6351318.091

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は4,404億円から5,781億円へ1.3倍に増えた。直近期の営業利益率は7.3%。

決算期売上高億円営業利益億円税引前利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月4,404165110
2014年3月4,577203126
2015年3月4,836217109
大同特殊鋼(上海)有限公司を連結子会社化。
2016年3月4,60625167
2017年3月4,451264164
2018年3月5,052361239
大同磁石(深圳)有限公司(現・大同磁石(広東)有限公司)、下村特殊精鋼(蘇州)有限公司、フジホローバルブ㈱、Daido Kogyo (Thailand) Co.,Ltd.、ORIENTAL SHIMOMURA DRAWING(M) SDN.BHD.、他23社を連結子会社化。
2019年3月5,433343212
Daido Shimomura Steel Manufacturing (Thailand) Co.,Ltd.、他2社を連結子会社化。 / この期から会計基準が日本基準からIFRSに変わりました。前後の数値は単純に比較できません
2020年3月4,904243110
㈱大同ライフサービスが㈱ライフサポートを吸収合併。
2021年3月4,12712645
2022年3月5,297392269
2023年3月5,790526363
㈱ピーアンドエムを連結子会社化。
2024年3月5,786451306
2025年3月5,7493944276.9283
日本高周波鋼業㈱の全株式を取得し、連結子会社化。
2026年3月5,7814214487.3326

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高5,781億円のうち、営業利益として残るのは421億円7.3%。営業外の損益と税金を反映した純利益は326億円、売上の5.6%にあたる。営業利益率は業種中央値5.0%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金82.5%4,768億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金11.2%648億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益7.3%421億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
17.5%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+2.2pt
7.3%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+1.9pt
5.6%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+2.2pt
7.2%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
3.8%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
3.7%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが661億円、投資CFが−482億円で、差し引きのフリーCFは179億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は631億円で、売上の1.3ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月336−285−17451516
2014年3月286−343−76−57399
2015年3月257−322−28−65318
2016年3月457−232−202225338
2017年3月284−264−1820337
2018年3月310−302558403
2019年3月281−33756−56407
2020年3月410−39310517578
2021年3月338−2943044656
2022年3月−167−146194−313556
2023年3月279−239−4140565
2024年3月502136−765638460
2025年3月535−156−227379612
2026年3月661−482−185179631

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は8,564億円。このうち返さなくてよい自己資本が4,726億円で、自己資本比率は55.2%(業種中央値60.7%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月5,1122,4572,65541.5
2014年3月5,5752,6762,89941.6
2015年3月5,8862,9242,96243.5
2016年3月5,3572,6832,67443.5
2017年3月5,7422,9052,83745.3
2018年3月6,4203,1643,25644.3
2019年3月6,5073,1813,32643.9
2020年3月6,2593,0913,16843.7
2021年3月6,6553,3943,26145.6
2022年3月7,2903,2454,04544.5
2023年3月7,7243,5814,14346.4
2024年3月7,8874,1863,70153.1
2025年3月7,8304,2933,13854.8
2026年3月8,5644,7263,42955.2

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
631億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
3,607億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
3,429億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
82
/ 100
安定性自己資本比率37 / 40
収益力営業利益率15 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

鉄鋼 38社との比較

同じ鉄鋼の企業と並べると、いちばん上に来るのは営業利益率38社中7位あたり、逆に低いのは配当利回り38社中29位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
7.2%/中央値 5.0%
P25 2.6%P75 7.3%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
7.3%/中央値 5.0%
P25 2.6%P75 6.7%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
55.2%/中央値 60.7%
P25 52.5%P75 76.0%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
0.6%/中央値 -4.1%
P25 -8.9%P75 -0.1%
配当利回り下位株価に対して1年で受け取る配当の割合
2.3%/中央値 3.3%
P25 2.4%P75 3.9%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥2,226.5で、1年前と比べて+72.8%過去52週の値幅のなかでは56%の位置にある。

¥2,226.5-3.8%1ヶ月-0.4%1年+72.8%時価総額4,837億円
過去52週の値幅
安値¥1,247高値¥3,005

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)13.8倍
PER (会社予想)16.2倍
PBR0.92倍
配当利回り2.34%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1カ月で6.88%下落。8月21日には前日比3.97%安の2227円まで売られ、25日線(2330.72円)を約4.5%下回る水準に押し下げられた。52週高値3005円からは約26%下落した一方、52週安値1231円からは約81%高い位置にある。週足では7月中旬以降に高値圏から調整基調が続き、8月17日の2528.5円をピークに再び下落。出来高は7月28日から30日にかけて200万株超の大量売りがあり、需給悪化が鮮明。直近の戻りも限定的で、25日線・75日線(2311.47円)を下回る弱気なテクニカル形状。RSIは47.06と中立圏だが、株価は一目均衡表の雲との関係も弱含みで、短期的には下値リスクに注意が必要。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をほぼ妥当と判定しています(スコア 55/100)

PER13.77倍は業界平均114.57倍を大幅に下回るが、これは業界平均の特異性による。PBR0.92倍は平均0.74倍を上回り、ROE7.2%と収益性は中程度。配当利回り2.33%は平均3.22%を下回る。予想PER16.2倍、配当性向34.7%と安定。割安だが配当利回りは平均未満で、総合的にほぼ妥当と判断。

指標この会社業種平均
PER (実績)13.8倍114.6倍
PER (予想)16.2倍
PBR0.92倍0.75倍
ROE7.2%5.2%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

投資論点は、自動車産業の構造変化(EVシフトや軽量化需要)が特殊鋼需要に与える影響と、原材料コスト変動が収益を左右する構図にある。強気派は、EV化や軽量化に伴う高級鋼の需要増と、環境対応鋼材の先行開発による差別化を評価する。一方、弱気派は、自動車生産の鈍化や原材料価格の上昇による採算悪化を懸念し、中期計画の達成不確実性を指摘する。業績予想は増収増益だが、市場競争の激化が続く。

プラスに働く材料7
  • EV・軽量化で高級鋼需要増

    EV用モーターや駆動部品向け特殊鋼の需要拡大が見込まれ、同社の技術力が活きる

  • 環境対応鋼材の先行開発

    電炉プロセスでCO2排出が少なく、環境規制強化で採用が進む可能性がある

  • 業績回復基調

    2026年3月期は増収増益予想で、営業利益率も改善傾向にある

  • 2026年3月期は営業利益421億円と増益計画決算発表後影響

    営業利益394億円→421億円、増加額27億円、営業利益率7.28%

  • PBR0.95倍の解散価値割れで資本政策の見直し期待次回株主総会影響

    PBR0.95倍、ROE7.2%と資本効率改善余地、配当利回り2.26%

  • 最終利益326億円へ増益しEPS改善通年影響

    純利益283億円→326億円、43億円の増益

  • 株価1年で93.95%上昇、需給改善が続く継続影響

    過去1年上昇率93.95%、外国人保有比率15.94%

マイナスに働く材料7
  • 自動車生産の不確実性

    自動車需要の減速やEVシフトの遅れで高級鋼の需要が伸び悩むリスク

  • コスト上昇と競争激化

    原材料高やエネルギーコスト上昇が利益を圧迫し、新興国勢との価格競争も激しい

  • ROEの低水準

    ROEが7%台と資本効率が低く、成長投資の成果が見えにくい

  • 予想PER16.7倍と実績14.25倍で収益鈍化懸念決算発表後影響

    実績PER14.25倍に対し予想PER16.7倍、市場が増益鈍化を織り込む

  • 売上高5,781億円とほぼ横ばいで増収効果乏しい通年影響

    売上高5,749億円→5,781億円、増収率は0.6%

  • 前期は減収減益、需要回復の遅れが再燃リスク不定影響

    2025/3期は売上高5,749億円、純利益283億円と前期比減少

  • ROE7.2%と資本効率の低さが株価の重荷継続影響

    ROE7.2%、PBR0.95倍、資本コストを意識した改善が必要

次の決算で確かめる点
自動車向け出荷量
自動車関連需要が収益の柱で、業績の先行指標となる
営業利益率
原材料コスト変動が利益に与える影響を把握するため
環境対応鋼材の売上比率
差別化戦略の進捗と将来の競争力を測るため

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり52で、前期から+4.3%いまの株価に対する利回りは2.34%。増配か配当維持が2年続いている。

年間配当
¥52
1株あたり
配当利回り
2.34%
いまの株価に対して
配当性向
34.7%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
2年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月2027.3
2018年3月13−34.034.2
2019年3月2697.034.8
2020年3月14−46.226.0
2021年3月7−50.023.6
2022年3月36414.335.6
2023年3月4627.834.9
2024年3月460.019.3
2025年3月472.228.3
2026年3月494.334.7

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥52

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ41,104人。区分でいちばん多いのは金融機関38.7%。グループ会社や銀行などの安定株主が58.7%を占め、残る41.3%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
金融機関43.943.740.342.440.538.7
個人・その他12.314.014.713.918.222.4
事業法人32.129.327.826.021.920.0
外国法人11.211.816.416.616.115.9
自己株式1.91.91.91.65.07.8
証券会社0.41.10.91.13.33.0
外国人個人0.00.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト信託銀行㈱(信託口)9.54
02㈱日本カストディ銀行(信託口)5.09
03日本製鉄㈱5.00
04明治安田生命保険(相)4.78
05日本発條㈱3.34
06㈱みずほ銀行3.04
07㈱三菱UFJ銀行2.79
08トヨタ自動車㈱2.00
09STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505223 (常任代理人 ㈱みずほ銀行決済営業部)1.86
10日鉄興和不動産㈱1.72

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+539%、1株純資産は14期で+384%。直近期のROEは7.2%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月254895.420.230.5
2014年3月2915,3535.717.727.9
2015年3月2515,9034.521.464.8
2016年3月1565,4532.825.057.8
2017年3月3866,0956.713.827.3
2018年3月5616,6728.89.734.2
2019年3月4976,6977.48.834.8
2020年3月521,2833.913.526.0
2021年3月211,4221.648.223.6
2022年3月1261,5228.55.835.6
2023年3月1701,68010.66.134.9
2024年3月1431,9647.912.719.3
2025年3月1352,0866.78.828.3
2026年3月1622,3657.211.234.7

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

26名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は26名。2026/3期の役員報酬は総額485百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約7倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
石黒武代表取締役 会長69713
清水哲也代表取締役 社長執行役員63456
山下敏明代表取締役 副社長執行役員 東京本社長62333
岩田龍司取締役 常務執行役員61296
鹿嶋忠幸取締役 常務執行役員 生産本部長62284
平光範之取締役59
神保睦子取締役73
川上紀子取締役6740
丹羽哲也取締役 常勤監査等委員60136
小野竜一郎取締役 常勤監査等委員61
松尾憲治取締役 監査等委員77
河邊伸泰6150
残りの役員14名を開く
氏名役職年齢
松尾宗義常務執行役員
永谷哲洋常務執行役員
狩野隆常務執行役員
松尾国雄常務執行役員
松村康志執行役員
羽田浩二執行役員
木村健一郎執行役員
守田浩貴執行役員
大西義通執行役員
渡邊光平執行役員
遠藤宏執行役員
山口智則執行役員
齊藤幹郎執行役員
斎藤賢一郎執行役員

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円株式報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)62001214739065
社外取締役5696914
取締役(社内)2262613

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容1,790字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループ(当社および当社の関係会社)は、当社、子会社67社(うち連結子会社67社)および関連会社8社(うち持分法適用会社8社)(2026年3月31日現在)で構成され、特殊鋼鋼材、機能材料・磁性材料、自動車部品・産業機械部品、エンジニアリング、流通・サービスの5つのセグメントに分かれ幅広い事業活動を行っております。各セグメントの事業内容と、当社および主要な関係会社の位置付けは以下のとおりであります。(※は持分法適用会社) (特殊鋼鋼材) ① 特殊鋼鋼材の製造、販売:当社、日本高周波鋼業㈱ ② 特殊鋼鋼材の流通および二次加工品の製造、販売:大同DMソリューション㈱、㈱カムス DAIDO DMS (THAILAND) CO.,LTD.、天文大同特殊鋼股份有限公司、 DAIDO DMS SINGAPORE PTE.LTD.、DAIDO DMS MALAYSIA SDN.BHD.、 ※東北特殊鋼㈱、※理研製鋼㈱、※桜井興産㈱ ③ 特殊鋼鋼材の流通機能:大同興業㈱ ④ 特殊鋼鋼材他の原料、資材調達:大同興業㈱、大同エコメット㈱ ⑤ 特殊鋼鋼材の物流管理:※丸太運輸㈱、※川一産業㈱ ⑥ 特殊鋼鋼材の整備、検査、設備メンテナンス等作業請負:大同テクニカ㈱、※泉電気工業㈱ (機能材料・磁性材料) ① ステンレス製品の製造、販売:当社、日本高周波鋼業㈱ ② ステンレス製品の二次加工品の製造、販売:日本精線㈱、THAI SEISEN CO.,LTD.、下村特殊精工㈱、 ORIENTAL SHIMOMURA DRAWING(M) SDN.BHD.、下村特殊精鋼(蘇州)有限公司、 Daido Shimomura Steel Manufacturing (Thailand) Co.,Ltd. ③ 希土類磁石の製造、販売:㈱ダイドー電子、Daido Electronics (Thailand) Co.,Ltd.、 大同電工(蘇州)有限公司、大同磁石(広東)有限公司 ④ 高合金製品の製造、販売:当社 ⑤ 電気、電子部品用材料(帯鋼製品、電磁材料)の製造、販売:当社 ⑥ ネジ、ボルトおよび自動車用冷鍛部品の製造、販売:日星精工㈱ ⑦ 粉末製品の製造、販売:当社 ⑧ チタン製品の製造、販売:当社 ⑨ 機能材料・磁性材料製品の流通機能:大同興業㈱ (自動車部品・産業機械部品) ① 型鍛造品の製造、販売:当社、日本鍛工㈱、東洋産業㈱、OHIO STAR FORGE CO.、 Daido Steel (Thailand) Co.,Ltd. ② トラック用鋼機製品、帯鋸材料の製造、販売:当社 ③ 鋳鋼品、精密鋳造品の製造、販売:㈱大同キャスティングス ④ 自由鍛造品の製造、販売:当社 ⑤ 自由鍛造品の整備、検査作業請負:大同スターテクノ㈱ ⑥ エンジンバルブ等の製造、販売:フジオーゼックス㈱、富士气門(広東)有限公司、 PT. FUJI OOZX INDONESIA、FUJI OOZX MEXICO, S.A. DE C.V.、㈱ピーアンドエム ⑦ 圧縮機部品、ターボ部品およびカップリング等の製造、販売:大同精密工業㈱ ⑧ 自動車部品・産業機械部品製品の流通機能:大同興業㈱ (エンジニアリング) ① 鉄鋼設備、環境設備の製造、販売:当社 ② 各種機械の製造、販売、設備メンテナンス、土木建設事業:大同マシナリー㈱ ③ 環境設備の保守管理業務:大同環境エンジニアリング㈱ ④ 工業炉およびその付帯設備の製造、販売:大同プラント工業㈱ ⑤ エンジニアリング製品の流通機能:大同興業㈱、大同特殊鋼(上海)有限公司 (流通・サービス) ① 不動産事業、保険業務、グループの福利厚生関連事業:㈱大同ライフサービス ② ゴルフ場経営:木曽駒高原観光開発㈱ ③ 鉄鋼、セラミックス等の分析事業:㈱大同分析リサーチ ④ 情報システムの開発および保守運用:㈱大同ITソリューションズ ⑤ 当社グループ製品の輸出入業務:Daido Steel (America) Inc.、Daido Kogyo (Thailand) Co.,Ltd.、 大同特殊鋼(上海)有限公司、大同斯蒂尓材料科技(上海)有限公司 ⑥ ビル賃貸業:大同興業㈱ 事業の系統図は以下のとおりであります。
経営方針・対処すべき課題4,823字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中における将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針 「素材の可能性を追求し、人と社会の未来を支え続けます」が大同特殊鋼グループの経営理念です。高機能素材を追求するMissionを達成し、人と社会の未来に貢献していくことが当社グループの存在意義(Purpose)であると認識しております。高機能素材の価値を極め、顧客ベネフィットを創造し、サステナブル社会の実現に貢献することで持続的な企業価値の向上を目指してまいります。 (2) 経営環境及び対処すべき課題 今後、中東情勢や米国における関税政策を含む通商政策、中国における輸出規制にともなう様々な影響が想定されます。これらの影響が、国際的なサプライチェーンの分断リスクを高める可能性があります。各国の物価変動による個人消費の変化や企業活動における生産、販売戦略への影響も懸念されます。さらに、金利政策や為替変動による世界経済への多様な影響によって不確実性が高まる状況となっています。これに加え、ウクライナ情勢や台湾を巡る米中対立など地政学リスクを内包した経営環境となっています。 当社の主要需要先である自動車関連の需要は、中国、ASEANを中心とした日系自動車メーカーのシェアの低迷などを受けて需要が減少しております。産業機械関連は、2025年度後半にかけて緩やかに回復してまいりました。半導体製造装置関連では、在庫調整が継続しておりましたが、2026年1月以降、AI用途の需要拡大を受けて、一部ユーザーでは在庫積み増しの動きが顕著になっており、今後、受注が増加していくことが期待されます。自由鍛造品については、航空機関連、船舶用エンジンバルブ、重電関連の受注は引き続き堅調であると考えられます。掘削関連においては、調整局面が継続してきましたものの、原油市況の変動に伴い需要動向に変化が生じる可能性があり、その動向を注視してまいります。磁石製品に関しては、中国における重希土類の輸出規制の強化に伴い、Dy(ジスプロシウム)、Tb(テルビウム)などの重希土類フリーが特徴である当社磁石への需要が上向いており、引き続き堅調に推移するものと考えております。 コスト面においては、引き続き徹底したコスト削減努力を継続するとともに、労務コストや物価などのコストプッシュに対し適正な価格転嫁を進めることにより適正マージンの確保に努めてまいります。また、ベースとなる鋼材売上数量が低迷するなかで、数量変化に応じた生産体制の検討、設備投資案件の厳選など、生産数量変化に柔軟に対応するとともに、当社にとって競争力の高い成長市場製品拡大に取り組んでまいります。 中長期的な視点では、国際情勢が一段と不安定化し不確実性が高まる中、世界経済は低い成長率に留まるものと想定されます。また日本国内における人口減少・少子高齢化の進展、脱炭素社会や循環型社会への転換など、暮らしの中の社会基盤にも大きな変化が起こるものと想定されます。 一方、当社の事業環境においては、自動車における電動化の進展、情報・通信分野におけるAI用途拡大・高度化などを背景とした半導体市場の成長、宇宙など通信衛星開発市場の拡大、世界的な人口増加を背景とした航空需要の増加、再生可能なクリーンエネルギー需要の拡大、高齢化社会の到来にともなう高度医療市場の拡大など産業構造の変化が予想されます。 このように当社を取り巻く外部環境が大きく変化していく中、2024年6月に2026年度までの3ヵ年を計画期間とする2026中期経営計画を策定し、また2025年10月には経営目標の見直しと「再設計」を行っており、その内容を公表しております。当社は、この2026中期経営計画を、2030年の“ありたい姿”「高機能素材の価値を極め、顧客ベネフィットを創造し、サステナブル社会の実現に貢献する」を達成するための変革の時期“トランジション・マネジメント”であると位置づけ、以下の経営方針に沿った行動を全力で推進してまいりたいと考えております。 [2026中期計画 経営方針]-トランジション・マネジメント- 社会経済・産業構造の変化を事業好機とし、事業ポートフォリオの変革を遂行し、 新たなビジネス・ドメイン(顧客×提供価値×手段)で持続的な利益成長を実現する <行動方針> ① 事業ポートフォリオの変革 今後の成長市場である半導体関連分野、CASE*(自動車)、クリーンエネルギー分野、航空宇宙分野、医療分野の需要を捕捉するための取り組みを進めてまいります。お客様との密接なコミュニケーションを通じた顧客ニーズの把握、新たな生産技術の開発、市場拡大にともなう需要増加を捕捉するための適時適切な設備投資、海外を含めたサプライチェーンの構築を進めることで、高収益製品を生み出し成長市場に提供していきます。情報・通信分野で成長が期待される半導体関連については高耐食材料開発を進めるとともに、グローバルにサプライチェーンを強化していきます。2024年度には、知多第2工場に特殊溶解設備の真空アーク再溶解炉の2基導入を行っており、今後期待される需要拡大に向けて対応を進めてまいります。e-Axle用特殊鋼製品に関しましては、これまでの製造技術に関する知見を活かし、さらに信頼性の高いソリューションを提供してまいります。また、主機、補機、センサー用磁石については、重希土類フリー磁石など特長ある製品の需要増加に対応するため、2026年4月に電動車駆動モータ用磁石製造ラインを新たに設置しました。クリーンエネルギー分野においては、高温・高圧水素環境下で耐え得る耐水素脆化用鋼の開発、工業炉用水素バーナーの実用化を進めることなどでお客様のニーズに応えてまいります。より一層の拡大が期待される航空宇宙分野における自由鍛造品に関しては、高合金プロセス改革プロジェクトとして360億円規模の戦略投資を進めております。また、医療分野のチタン製品に関しては将来的な需要増加を見据え、2025年10月にチタン用真空アーク再溶解炉を導入しました。なお、足元の状況も踏まえ、投資効果については十分に精査を行い、中長期的に企業価値向上が見込める案件への投資を実行し、事業ポートフォリオ変革を進めてまいります。 *CASE:Connected (コネクテッド) Autonomous (自動運転) Shared & Services (シェアリングとサービス) Electric (電動化) ② 経営基盤の強靭化 長期的な成長を支える経営基盤の強靭化を進めてまいります。事業基盤においては、製品の高付加価値化、成長市場に向けた新規製品の開発、既存事業の品質向上およびコスト競争力の強化を目的に、ヒト・モノ・カネの経営資源の最適配分を行うことで、生産アロケーションの最適化を進めてまいります。2026年2月には日本高周波鋼業株式会社の株式を取得し、完全子会社化をしております。新たに当社グループに加わった日本高周波鋼業株式会社との生産効率向上などのシナジーを最大限に発揮するため、同社の主力工場である富山製造所も含めた最適生産アロケーションを志向してまいります。 人的資本に関しましては、事業成長に必要なグローバル人材および高度専門人材の確保、グループを含めた次世代経営人材の育成、さらに高度技術人材およびDX推進人材の育成などにより従業員のスキル向上を図り、労働生産性を高めてまいります。また、従業員エンゲージメント向上の観点で、「安心して働ける職場」「働きやすい職場」「働きがいのある職場」を目指し、様々な取り組みを行ってまいります。2025年度においては、タウンホールミーティングとして社長との「対話の場」を新たに開始し、全25回のミーティングで約200名の従業員が参加し、社長との意見交換を行いました。 財務基盤としましては、マイナス金利政策の解除など今後の緩やかな金利上昇を背景に借入金利の上昇が想定される中、事業ポートフォリオ変革にともなう設備投資資金、運転資金の増加が見込まれます。一方で、安定的にPBR1倍以上を確保するための資本効率向上も求められ「財務健全性の維持」「資本効率の向上」を両立させる必要があります。これらに対応するため、運転資金、CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)管理強化やROICによる投資判断を導入するなど、財務基盤の強靭化にも取り組んでまいります。また、2025年10月には新たな株主還元方針を立案し、下限指標としてDOE(株主資本配当率)2.5%とする方針を導入しております。 <株主還元方針(2026年3月期より適用)> ・財務の健全性を維持することを基本とし、連結配当性向 30%以上を目安とする。 ただし、下限指標を DOE(株主資本配当率)2.5%(※)とする。 ・キャッシュ・アロケーションの進捗を踏まえながら、自己株式取得についても検討する。 ※株主資本:その他の資本の構成要素を除外した親会社所有者帰属持分 DOE:支払配当÷(前期末の)株主資本 ③ ESG経営の高度化 持続的な企業価値向上を目指し、ESG経営を推進するため、「ESG推進統括部」主導のもと、地球環境の保護、社会への責任と貢献、ガバナンスの各種取り組みを強化してまいりました。 今後におきましても、長期的な視点でステークホルダーの期待を上回る「特殊を超える価値」=“Beyond the Special”を創造する企業であり続けるため、自律的なサステナビリティ活動を推進するとともに、サプライチェーンへの展開を進めてまいります。気候変動に関しましては、「2030年でのCO2排出量を2013年対比で50%削減、2050年でのカーボンニュートラル実現」に向け、CO2排出量の削減を着実に実行しており、2025年度(第三者検証前)は32%削減を達成いたしました。社会への責任と貢献に関して、健康経営の推進、ダイバーシティの推進、労働生産性向上に向けたDX教育、ウェルビーイングの追求とエンゲージメント向上などの人的資本戦略は、社長をトップとした体制の下で推進しています。その成果の一つとして、2026年3月に「健康経営銘柄2026」に選定されています。ガバナンス面としては、政策保有株式に関して、2024年度に6銘柄241億円、2025年度に2銘柄165億円の売却を行っております。その結果、みなし保有株式を含めた純資産に対する比率は18.0%となりました。今後については2026年度までに15%、長期的には10%以下の水準を目指し継続的に縮減を進めてまいります。 <政策保有株式(みなし保有株式を含む)純資産比率> 2023年度末   2024年度末   2025年度末   2026年度 計画   2030年 目標 政策保有株式 純資産比率   23.9%   17.7%   18.0%   15%以下   10%目安 (内訳) 特定投資株式 みなし保有株式     (14.8%) (9.1%)     (8.5%) (9.2%)     (6.3%) (11.7%)     - -     - - <2026年度経営目標値(2025年10月30日公表値)> 営業利益   ROE (親会社所有者帰属持分当期利益率)   D/Eレシオ   投資額 (3年累計決裁額)   株主還元 (一過性損益を除く) 400億円以上   7%以上   0.5目安   2024-2026年累計 1,400億円   配当性向30%以上 DOE下限指標2.5%
事業等のリスク2,828字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクを、以下の表にて発生の可能性や時期、影響の大きさの観点から重要性が高いと判断している項目順に記載しております。ただし、すべてのリスクを網羅したものではなく、現時点では予見できない、または重要とは見なされていないリスクの影響を将来的に受ける可能性があります。 なお、文中における将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 項目   リスクの内容   主要な取り組み (1) 事業環境の動向   発生可能性:高   影響度:大 ・国内外の景気悪化、公共投資・民間設備投資の抑制、個人消費の低迷、特に当社グループの主要需要業界である自動車メーカーの減産、電動化の進展加速、当社グループの価格交渉力低下による経営成績および財政状態への影響 ・需要環境の構造的変化による事業用資産の減損および戦略的投資を行った事業の計画未達に伴う固定資産の減損 ・戦争、紛争を含む政情不安、金融政策の転換等に伴う金融不安、為替の急速な変動、貿易相手国の過度な通商政策、感染症の蔓延、自然災害等による上記リスクの顕在化、および当社グループに与える影響の拡大   ・経営企画部門による経済環境のモニタリング、事業計画の審査 ・競合に対する差別化、技術の向上 ・経営会議・技術投資検討会を通じた経営戦略、投資の妥当性の審議および収益獲得に向けたフォローアップ ・外部環境変化を見据えた新規製品事業の強化 (2) 原料、資機材、エネルギーの価格変動および安定調達   発生可能性:高   影響度:大 ・価格の変動(鉄スクラップ、合金鉄、レアアース、資機材、電力、LNG等) ・需給バランスの崩れによる調達の不安定化、電力使用制限の発生に伴う生産活動への支障 ・地政学リスク発生による各種品目の価格高騰、供給懸念   ・製品価格転嫁の推進 ・製品価格の原材料サーチャージ制の実施 ・調達ソースの複数化、数量に柔軟性を持たせた契約の締結 ・調達先との密な情報交換 ・調達に関する契約の交渉・更改 (3) 自然災害   発生可能性:中   影響度:大 ・南海トラフ巨大地震等に起因する大規模自然災害による生産設備・インフラへの甚大な影響   ・生産復旧を迅速に行う為の設備投資の検討および実行  (“人命保護”に向けた対策の検討/実行に関し、概ね計画を策定している) ・工場建屋の耐震補強の検討および実行 ・天井クレーン落下防止対策の実行 (4) 設備事故・労働災害   発生可能性:中   影響度:大 ・特殊鋼関連を主とする大規模主要設備の、過酷な環境下での操業による重大な設備事故や労働災害の発生     ・製造現場を中心とした自主的なリスク抽出と設備本質改善の継続 ・作業区分毎に、作業内容、危険予知、安全ポイントをミーティングで確認・徹底 ・転倒災害対策の推進(体力維持活動、環境改善、安全用品) ・安全研修会等により他社改善事例を社内へ展開 項目   リスクの内容   主要な取り組み (5) 環境規制・カーボンニュートラル   発生可能性:中   影響度:大 ・環境保全に対する法規制の強化・厳格化に伴う対応のための事業活動の制約、費用の発生 ・当社渋川工場の鉄鋼スラグ製品および直下の土壌からの環境基準を超えるふっ素等の検出によって、追加的な対策が必要となった場合の、応分の費用負担発生 ・CO2削減対策費用の増大、再生可能エネルギー調達コストの上昇   ・社会貢献も含む環境配慮を重視した経営の推進 ・当社グループの事業活動に関連する各種法規制の洗い出し、および遵守状況のモニタリング ・国や群馬県をはじめとした各自治体および民間との協議の上、調査および措置を継続 ・継続的な省エネ、コスト改善の実行 (6) 人材   発生可能性:高   影響度:中 ・少子高齢化等による必要な人材の確保、育成の未達 ・各種ハラスメント防止やダイバーシティへの対応が不十分だった場合の人権侵害およびエンゲージメント低下による人材定着率の低下   ・通年採用、キャリア採用の拡充 ・階層別・専門教育の拡充 ・エンゲージメント向上に資する働きがいのある職場づくり ・人権デューデリジェンス体制の整備および実施 (7) 法令・規範の変更   発生可能性:中   影響度:中 ・労働、安全衛生、カルテル、輸出管理、個人情報保護、その他事業活動に関連する法令・規範の変更や社会の諸要求の厳格化による課徴金や行政処分の発生   ・法令その他の社会的規範の遵守、変更や厳格化への速やかな対応、公正で健全な企業活動の展開 ・法的要求事項等で違反認定された事例の水平展開 ・e-ラーニングシステムのさらなる有効活用 (8) IT環境・情報セキュリティ   発生可能性:中   影響度:中 ・ランサムウエア等による事業停止 ・不正アクセスによる情報漏洩 ・デジタル技術革新への対応遅延による競争力の低下 ・基幹システムの肥大化およびブラックボックス化によるシステムトラブルの発生   ・主要システムのバックアップリカバリ確認 ・サイバーセキュリティ対策体制の強化  (CSIRT) ・IT技術とデータの利活用推進 ・レガシーシステム整備に向けた課題抽出と中長期方針策定 (9) 海外事業展開   発生可能性:中   影響度:中 ・海外における政治経済状況の混乱、法令、規制等の予期せぬ変更 ・その他の社会的混乱等に起因する事業活動への弊害   ・現地情報のタイムリーな収集、関連グループを含めた迅速な情報共有 ・駐在員管理強化 ・社内各部門との連携による海外会社対応サポート ・e-ラーニングシステムの海外展開 (10)関係会社のガバナンス   発生可能性:中   影響度:中 ・関係会社における各種の不正行為や不適切な会計処理等の発生   ・内部統制、重要法規の教育および本社監査部門による監査の実施 ・関係会社各社監査役の会合、教育を通じた監査役監査の充実 ・内部統制、リスクマネジメント等のグループ内啓蒙活動 ・e-ラーニングシステムのさらなる有効活用 (11)製品品質保証・製造物責任のリスク   発生可能性:中   影響度:中 ・大規模な製造物責任賠償やリコールによる多額の費用発生や社会的な信用低下 ・検査データの不正による顧客への補償および売上減少による業績、財政状態への悪影響   ・品質安定化の追求、厳格な検査・保証管理体制構築、損害保険加入等 ・当社グループの品質保証に特化した部の設立 (12)金融商品の価値変動   発生可能性:低   影響度:中 ・投資先の業績不振、証券市場における市況の悪化による投資有価証券の価格下落   ・資産圧縮によるリスク低減
経営成績の分析 (MD&A)5,395字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 文中における将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営成績 当期のわが国経済における景気は、緩やかに回復基調を続けてまいりました。個人消費は、物価上昇の影響を受けながらも、雇用・所得環境の改善を背景に底堅く推移しました。製造業では、関税による下押し圧力が見られるものの、業況感は良好な水準を維持しています。こうした状況を受け、設備投資は緩やかな増加傾向となりました。ただし、足元では、中東情勢などの影響により不透明感が広がっています。これにともない、物価変動、為替水準、各国の金融政策、さらにはサプライチェーンの混乱や景気下振れリスクに及ぼす影響を注視していく必要があります。 当社グループの当連結会計年度の経営成績は、次のとおりであります。 (単位:百万円、%) 売上収益   営業利益   調整後営業利益   税引前利益   親会社の所有者に 帰属する当期利益 当期   578,129   42,081   39,920   44,756   32,605 前期   574,945   39,408   43,953   42,653   28,314 前期差 (増減率)   3,184 (0.6%)   2,673 (6.8%)   -4,033 (-9.2%)   2,103 (4.9%)   4,291 (15.2%) (注)調整後営業利益は、営業利益から、特別損益に該当する項目、為替差損益、在庫評価損益、環境費用引当、固定資産税(平準化)、有給休暇引当を調整し算出しております。 当連結会計年度の売上収益は、主要需要先である自動車関連の受注は前年並みとなり、前期比31億84百万円増収の5,781億29百万円となりました。なお、売上収益の詳細はセグメントごとの経営成績をご覧ください。 主要原材料である鉄屑価格は、年間を通じて高い水準で推移し、年度末にかけて上昇基調となりました。また、ニッケル価格は、おおむね安定して推移しましたが、2026年1月以降においては上昇する場面も見られました。原油・LNG市況は、中東情勢の緊迫化に伴う供給懸念などの地政学リスクの影響を受けながら推移しました。全般的に原燃料価格は高位であり、徹底したコスト削減および販売価格への反映に継続して取り組み、適正マージン確保に努めております。 この結果、当期における営業利益は、前期比26億73百万円増益の420億81百万円、税引前利益は前期比21億3百万円増益の447億56百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は前期比42億91百万円増益の326億5百万円となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 (単位:百万円、%) 売上収益   営業利益 前期   当期   前期差 (増減率)   前期   当期   前期差 特殊鋼鋼材   210,162   207,781   -2,380 (-1.1%)   12,088   13,380   1,291 機能材料・ 磁性材料   200,863   199,753   -1,109 (-0.6%)   11,028   14,884   3,855 自動車部品・ 産業機械部品   113,031   117,937   4,905 (4.3%)   11,337   8,160   -3,177 エンジニアリング   24,067   26,625   2,557 (10.6%)   2,201   2,622   421 流通・サービス   26,820   26,031   -789 (-2.9%)   2,770   3,022   251 特殊鋼鋼材 構造用鋼においては、自動車関連の需要は前年並みの水準であったものの、産業機械関連では緩やかに回復してきたことから、数量は増加しました。また、工具鋼に関しては自動車関連の需要低迷を受けて数量は減少しました。この結果、当セグメントは、前期比で減収増益となりました。 機能材料・磁性材料 ステンレス鋼は、データセンター用のHDD(ハードディスクドライブ)向け需要が上向いてきたことや、産業機械関連の需要が緩やかに回復してきたことなどにより、受注数量に関しては前年対比増加しました。高合金に関しては、電機電子向けで需要が減少しました。磁石製品は、中国重希土類の輸出規制の強化に伴い、Dy(ジスプロシウム)、Tb(テルビウム)などの重希土類フリーが特徴である当社磁石への需要が上向いており、売上収益は増加しました。チタン製品は、医療関連において一部在庫調整が継続していることなどにより、売上収益は減少しました。この結果、当セグメントの営業利益は、前期に中国磁石子会社の清算費用が発生したこともあり、前期比で増益となりました。 自動車部品・産業機械部品 エンジンバルブ部品は北米などにおける需要増加を受け、売上収益は増加しました。精密鋳造品はターボ関連の需要が増加しました。型鍛造品は自動車およびトラック関連の需要減少などにより、数量は減少しました。自由鍛造品は、舶用バルブや重電関連の受注水準は高位を継続し、航空機関連の受注は年度後半にかけて拡大しました。ただし、掘削関連においては需要が低迷していることもあり、在庫調整が継続した影響を受けて、受注は減少しました。この結果、当セグメントの売上収益は前期比で増収、営業利益は高合金プロセス改革プロジェクトの生産アロケーション変更に伴う一時費用を計上したこともあり、減益となりました。 エンジニアリング 鉄鋼用溶解設備およびメンテナンス部品の売上が増加したことなどにより、当セグメントは前期比で増収増益となりました。 当社グループが目標とする経営指標につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。2026年度の当該指標の達成を目指し、行動方針として掲げた①事業ポートフォリオの変革、②経営基盤の強靭化、③ESG経営の高度化を推進してまいります。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。 ① 生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   金額(百万円)   前期比(%) 特殊鋼鋼材   207,551   △1.1 機能材料・磁性材料   198,608   △1.5 自動車部品・産業機械部品   117,783   +3.3 エンジニアリング   26,625   +10.6 合計   550,568   +0.2 (注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。 ② 受注状況 当社グループ(当社および当社の連結子会社)の受注・販売形態は、素材供給等のグループ間取引が多岐にわたり、また受注生産形態をとらない製品もあるため、セグメントごとに受注規模を金額あるいは重量で示すことは行っておりません。 ③ 販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   金額(百万円)   前期比(%) 特殊鋼鋼材   207,781   △1.1 機能材料・磁性材料   199,753   △0.6 自動車部品・産業機械部品   117,937   +4.3 エンジニアリング   26,625   +10.6 流通・サービス   26,031   △2.9 合計   578,129   +0.6 (注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。 2 主な相手別の販売実績は、総販売実績に対する販売割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略しております。 (2) 財政状態 当社グループの当連結会計年度末の資産合計は、前期末に比べ734億5百万円増加し8,563億80百万円となりました。資産合計の増加の主な内訳は、退職給付に係る資産の増加222億56百万円、有形固定資産の増加208億32百万円、棚卸資産の増加160億18百万円であります。 資産合計の増加の主な要因は、下記のとおりであります。 ・退職給付に係る資産の増加は、株式の時価の上昇等による年金資産の増加によるものです。 ・有形固定資産は、自動車部品・産業機械部品事業および機能材料・磁性材料事業を中心とした成長分野への戦略設備投資等を推進したことにより増加しております。 ・棚卸資産は、日本高周波鋼業㈱を新規連結した影響により増加しております。 また、当社グループの当連結会計年度末の非支配持分を含めた資本は、前期末に比べ443億13百万円増加し5,134億57百万円となりました。資本の増減の主な内訳は、増加要因として利益剰余金の増加278億27百万円、その他の資本の構成要素の増加215億47百万円、減少要因として自己株式の増加65億32百万円であります。 資本の増減の主な要因は、下記のとおりであります。 ・親会社の所有者に帰属する当期利益326億5百万円の計上等により利益剰余金は増加しております。 ・株式の時価の上昇等による年金資産の増加によりその他の資本の構成要素が増加しております。 ・資本効率の向上と経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を可能とすること、および株主還元の拡充を図ることを目的とし、自己株式を取得したことにより、自己株式が増加しております。 この結果、当連結会計年度末の親会社所有者帰属持分比率は55.2%となりました。 (3) キャッシュ・フロー 当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前期末に比べ18億53百万円増加し、630億72百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果得られた資金は、660億96百万円(前期は535億16百万円の資金の増加)となりました。増加の主な内訳は、税引前利益447億56百万円、非資金項目である減価償却費及び償却費311億29百万円であり、減少の主な内訳は、法人所得税の支払額167億37百万円であります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は、482億48百万円(前期は155億86百万円の資金の減少)となりました。支出の主な内訳は、有形固定資産、無形資産及び投資不動産の取得による支出525億55百万円、子会社の取得による支出101億90百万円であります。収入の主な内訳は、資本性金融商品の売却による収入142億92百万円であります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は、184億59百万円(前期は227億15百万円の資金の減少)となりました。支出の主な内訳は、借入金の返済による支出459億43百万円、配当金の支払額97億65百万円、自己株式の取得による支出66億4百万円であります。収入の主な内訳は、借入れによる収入406億58百万円であります。 当社グループでは、原燃料価格の高位継続、労務コストの上昇、高付加価値品の拡大等により運転資金が高止まりしていることから、コスト上昇に応じた販売価格の改定を進めるとともに、生産リードタイム短縮による棚卸資産の削減や原価低減活動、固定費等の圧縮を推し進め、安定的なキャッシュ・フローを創出するよう事業活動を続けてまいります。設備投資資金は長期借入金や社債により、運転資金は短期借入金により安定的に調達することを基本方針としております。また、手元流動性の適正レベルは時々の環境を考慮し、弾力的に運営してまいります。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(以下「連結財務諸表規則」という。)第312条の規定によりIFRS会計基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。 当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 4.重要な会計上の判断、見積りおよび仮定」に記載しております。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

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開示資料

出典

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