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日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,061.95+295ドル円158.65-1NASDAQ26,217.83+118S&P 5007,666.6+35SOX 指数11,339.25+519/2終値

スミダコーポレーション

SUMIDA CORPORATION6817 · Prime · 電気機器

コイル・モジュールの専門メーカー。車載・産業・家電向けにパワーインダクタやトランスを供給。

概要

スミダコーポレーションは、1956年に東京都墨田区で創業したコイル専門メーカーである。自動車の電動化・電子化に不可欠なパワーインダクタやトランス、センサなどを主力とし、車載関連が売上の約6割を占める。2025年12月期の連結売上収益は1,472億円、従業員数は約1万5千人。アジア、欧州、北米に生産・販売拠点を有し、地産地消体制を整える。純粋持株会社としてグループを統括し、ニッチトップ戦略を掲げる。

車載中心に多岐にわたる事業セグメント

スミダグループの事業は、車載関連、産業機器(インダストリー)、家電関連、医療機器、その他(磁性材料・EMS等)の5つのセグメントに分類される。最大の柱は車載関連で、売上に占める割合は約6割に達する。具体的には、パワートレイン用パワーインダクタ、ADAS用トランス、モーター回転位置検出用ローターポジションセンサー、ABS用コイル、インバーター用モジュールなどを供給する。産業機器向けにはFA機器や通信基地局用の大電流対応インダクタ、PoEトランス、EMCフィルタ、RFID用アンテナを手掛ける。家電向けにはスイッチング電源用トランスやデジタルアンプ用LPFコイルがある。医療機器分野では通信用アイソレーショントランスを提供する。さらに磁性材料やセラミック部品、電子製品製造サービス(EMS)、フレキシブルフラットケーブルもラインナップする。このように、あらゆる電子機器に搭載されるコイル部品をワンストップで供給する体制を持つ。

労働集約型から地産地消へと進化したグローバル生産体制

スミダグループは1974年に香港に初の海外生産拠点を設立して以来、労働コストの低い地域へ生産を移してきた。しかし、現地経済の成長に伴い、現在はアジア・欧州・北米の各地域で設計・製造・販売を完結する地産地消体制を採用する。主要な生産拠点として、中国(東莞、南寧、長沙、吉安、広州、宿遷)、ベトナム(ハイフォン、クアンガイ)、ルーマニア、ドイツ、米国などを擁する。特に2024年8月にはタイ・アユタヤ県に新工場を設立し、東南アジアの生産能力を拡大した。また、2000年代以降は欧米の同業買収を積極的に進め、2004年にドイツのSTELCO、2006年にVOGT electronicやPanta、2018年に米国Pontiac Coil、2025年にドイツのSchmidbauerを相次いでグループ化した。これらの買収により、大型コイルや特殊用途向け製品のラインアップを拡充している。

8つの要素技術が支えるカスタム対応力

コイルは電子回路設計の最後に仕様が決まるカスタム部品である。スミダグループは、中核の「巻線技術」をはじめ、「表面処理技術」「成型技術」「精密加工技術」「素材・材料技術」「設計技術」「評価技術」「生産技術」の8つの要素技術を「集合技術」として体系化し、顧客の要求にワンストップで応える。例えば、車載用パワーインダクタでは、高周波・大電流に対応するため、磁性材料の選定から巻線パターン、樹脂封止までの全工程を自社で最適化する。また、産業用機器向けEMCフィルタでは、ノイズ特性のシミュレーションと試作評価を繰り返し、小型化と高性能を両立する。こうした技術の蓄積により、取引実績が次の案件を呼ぶ好循環を生み出している。同社は仙台技術センター(M.Laboratory)を中核とする研究開発体制を整え、新製品・新技術の開発を進めている。

ニッチトップ戦略と中期経営計画

スミダグループは2035年にありたい姿として「Top Position in Multiple Niches」を掲げ、複数のニッチ市場で主導的地位を目指す。2024年2月に策定した中期経営計画2024-2026ではグリーンエネルギー関連を成長の柱と位置付けた。しかし、2024年初めからの欧州EV補助金停止や米国環境政策転換により市場環境が急変し、計画の見直しを余儀なくされた。これを受け、欧州と中国で人員削減による損益分岐点の改善を進めるとともに、収益源の多様化を図った。その一環として2025年10月にドイツSchmidbauerを買収し、風力発電や鉄道向け大型コイル分野に進出した。当連結会計年度(2025年12月期)の売上収益は前年比2.2%増の1,472億円、営業利益は64.8%増の74億円となった。構造改革費用の一過性減少や補償収入も寄与したが、依然としてPBRは0.6倍、ROEは6.0%と低く、収益力向上が課題である。

業界の中での役割は電子部品メーカー。車載・産業機器向けコイル部品、磁性材料などを供給。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
1,472億円
営業利益
74億円
営業利益率
5.0%
純利益
36億円
2025/12 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

事業別の売上と利益

2025/12
事業売上構成比利益利益率
アジア・パシフィック事業924億円62.8%47億円5.1%
EU事業548億円37.2%34億円6.2%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01車載関連主力

自動車のパワートレイン、ADAS、インフォテインメントなどに搭載されるコイル部品(パワーインダクタ、トランス、チョークコイル、センサ、モジュール)を供給。電動化・電子化の進展に対応。

主な製品・サービス5
パワーインダクタ
車載電源回路向け面実装/ピンタイプインダクタ。
パワートランスフォーマー
絶縁型DC-DCコンバータ用トランス、ゲート駆動トランス等。
ローターポジションセンサー
モーターの回転位置検出用センサー。
ABSコイル
アンチロックブレーキシステムの車輪速センサー用コイル。
車載用モジュール
インバーター用チョークモジュール、パワーコンバージョンモジュール、フィルターモジュール。

02産業機器(インダストリー)準主力

FA機器、産業用電源、通信基地局など向けにパワーインダクタ、トランス、EMCフィルタ、RFID用アンテナコイルなどを供給。

主な製品・サービス4
パワーインダクタ(産業用)
大電流対応の面実装/ピンタイプインダクタ。
PoEトランス
Power over Ethernet用絶縁トランス。
EMCフィルタ(ノーマルモード/コモンモードコイル)
電磁妨害対策用のフィルタ部品。
RFID用アンテナ/コイル
非接触通信システム用のアンテナコイル。

03家電関連副次

テレビ、エアコン、洗濯機など白物家電・AV機器向けにスイッチング電源用トランス、デジタルアンプ用LPFコイルなどを供給。

主な製品・サービス2
スイッチング・パワーサプライ用トランス
家電電源回路向け小型トランス。
デジタルアンプ用LPFローパスフィルタコイル
D級アンプ出力フィルタ用コイル。

04医療機器副次

医療機器用コンポーネントとして、通信用アイソレーショントランスなどを供給。

主な製品・サービス1
通信用アイソレーショントランス
患者・機器間の絶縁を確保する信号伝達用トランス。

05その他(磁性材料・EMS等)その他

磁性材料(フェライト等)、セラミック部品、電子製品製造サービス(EMS)、フレキシブルフラットケーブル等も手掛ける。

主な製品・サービス3
磁性材料
フェライトコアや磁性粉末などの材料。
セラミック受動部品
セラミックコンデンサ等。
フレキシブルフラットケーブル
薄く曲げられる平型ケーブル。

製品と技術

車載電子化を支えるパワーインダクタとトランス

スミダグループの主力製品群は、自動車の電動化・電子化に不可欠なパワーインダクタである。車載電源回路用の面実装タイプやピンタイプのインダクタは、高効率な電力変換を実現する。パワートランスフォーマーは、絶縁型DC-DCコンバータやゲート駆動回路に用いられ、小型化と高耐圧を両立する。ローターポジションセンサーは、EV/HEVのモーター制御に必須の回転位置検出部品であり、高精度な磁気検出技術が求められる。ABSコイルはアンチロックブレーキシステムの車輪速センサー用で、長年にわたり採用実績を積む。さらに、インバーター用チョークモジュールやパワーコンバージョンモジュールなど、複数の機能を一体化したモジュール製品も提供している。これらの製品は、過酷な車載環境に耐える信頼性が要求され、スミダグループの8つの要素技術が結集されている。

産業・家電向けEMC対策部品と電源用トランス

産業機器分野では、FA機器や通信基地局向けに大電流対応のパワーインダクタ、PoE(Power over Ethernet)トランス、EMCフィルタ(ノーマルモード/コモンモードコイル)を供給する。EMCフィルタは、電子機器から発生する電磁妨害を抑制するための必須部品であり、各国の規制対応に貢献する。また、RFID用アンテナ/コイルは非接触通信システムに用いられ、物流・在庫管理など幅広い用途で使われる。家電向けでは、スイッチング・パワーサプライ用トランスがテレビ、エアコン、洗濯機などの電源回路に搭載される。デジタルアンプ用LPF(ローパスフィルタ)コイルは、D級アンプの出力フィルタとして高音質再生に寄与する。これらの製品は、小型化・薄型化が進む家電機器の要求に応えるべく、設計技術と生産技術を駆使して開発されている。

磁性材料からEMSまで広がる技術プラットフォーム

スミダグループはコイル部品以外にも、磁性材料(フェライトコアや磁性粉末)、セラミック受動部品、フレキシブルフラットケーブル、電子製品製造サービス(EMS)を手掛ける。磁性材料はコイルの性能を左右する基盤技術であり、自社で材料開発から行うことで他社との差別化を図る。セラミックコンデンサなど受動部品もラインアップに加え、顧客へのトータルソリューション提案を可能にしている。フレキシブルフラットケーブルは薄く曲げられる平型ケーブルで、自動車の配線や電子機器内部の接続に使用される。EMS事業では、顧客の設計に基づく電子基板の実装・組立を請け負い、グローバルな生産ネットワークを活用してコスト競争力を提供する。こうした多様な技術・サービスは、単なる部品供給を超えた付加価値創出に貢献している。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

電気機器のなかでの位置

電子部品で世界展開、収益性は低位

電気機器業界に属し、コイル・インダクタ等の電子部品を手がける。売上高は約1,400億円超と規模は大きいが、営業利益率は3%〜5%と低水準。同業にはイビデンや日清紡HDなどがいるが、同社は特定領域で強みを持つ。売上高は横ばいで、成長鈍化が課題。海外生産比率が高く、グローバルに展開。低収益性の改善と事業ポートフォリオの再構築が急務とみられる。

強み

  • 特定電子部品で世界トップクラスのシェア。
  • 低コスト生産で国際競争力を維持。
  • 長年の技術開発で高い信頼性を持つ。
  • 売上高1,400億円超と財務基盤が堅牢。

課題

  • 営業利益率5%未満で、利益率向上が課題。
  • 売上高が横ばいで、新市場開拓が必要。
  • 電子部品は価格競争が激しく、採算悪化リスク。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

受動部品・センサの時価総額近傍。太字がスミダコーポレーション

時価総額で並べると、掲載10社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
16779日本電波工業616億円29.7倍
27915NISSHA596億円58.8倍
36718アイホン503億円18.9倍
46785鈴木431億円11.5倍
56823リオン401億円14.0倍
66817スミダコーポレーション396億円18.1倍
76986双葉電子工業324億円12.9倍
86763帝国通信工業276億円20.3倍
96962大真空250億円58.9倍
106798SMK237億円372.6倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(受動部品・センサ)に従っています。

会社の歴史

沿革 44件

「墨田電機工業」として創業した1956年

スミダグループの起源は1956年1月、東京都墨田区に設立された墨田電機工業株式会社である。コイルの製造・販売を目的とし、1961年に葛飾区に本社を移転。1963年6月には商号をスミダ電機株式会社に変更した。創業から間もない1966年10月には福島県相馬市に相馬工場を新設し、生産能力を高めた。この時期の日本は高度経済成長期にあり、家電製品の普及に伴いコイル需要が拡大。同社はラジオやテレビ向け部品を手掛け、その後カセットテープレコーダー、パソコンなど用途を広げていった。こうした製品開発力が後のグローバル展開の基盤となる。

香港・シンガポール進出で海外生産を開始

1970年代、日本国内の人件費上昇に対応するため、スミダ電機は海外生産を模索する。1974年7月、香港にSumida Electric(H.K.)Company Limitedを設立したのが最初である。続いて1987年5月にはシンガポール支店(後のSUMIDA TRADING PTE LTD)を開設。1992年12月には中国広東省に東莞勝美達(太平)電機有限公司を設立し、本格的な中国生産を開始した。これらの拠点は労働集約的なコイル製造のコスト競争力を大幅に向上させた。同時に、1990年1月には米国に販売子会社SUMIDA ELECTRIC(USA)COMPANY LIMITEDを設立し、北米市場への販路を拡大。1995年10月には仙台技術センター(現M.Laboratory)を開設し、研究開発機能を強化した。

株式公開と純粋持株会社への移行

1988年8月、スミダ電機は株式を日本証券業協会に店頭銘柄として登録。1998年12月には東京証券取引所市場第2部に上場し、資本市場からの資金調達を可能にした。2000年6月には商号をスミダコーポレーション株式会社に変更し、事業持株会社から純粋持株会社へ移行。同日、東証1部に指定替えとなった。この組織再編により、グループ全体の戦略立案と経営管理に集中する体制を整えた。2003年4月には委員会等設置会社に移行し、コーポレートガバナンスを強化。2004年12月にはドイツのSTELCO GmbHを買収し、欧州事業への本格参入を果たす。この時期、スミダグループは急成長を遂げ、売上高は2000年代初頭の数百億円から2010年代には1,000億円規模へ拡大する。

欧州企業の相次ぐ買収でプレゼンスを拡大

2004年のSTELCO買収に続き、スミダグループは欧州での企業買収を加速する。2006年2月にはドイツのVOGT electronic AGを買収(現SUMIDA AG)、同年9月にはPanta GmbH(現SUMIDA flexible connections GmbH)を傘下に収めた。これにより、ドイツを中心とした欧州でのコイル製造・販売基盤を確立。さらに2008年2月にはルーマニアにPANTA ROMANIA S.R.L.を設立し、東欧での生産を開始した。一方、アジアでは2005年に上海にトレーディング会社、2006年に韓国、2007年に台湾に販売拠点を設立。2008年8月には中国広西省南寧市に新工場を設立するなど、中国生産網を拡充した。2010年にはベトナム・ハイフォンに初の工場を設立し、ASEAN地域への生産シフトを進めた。

2010年代の統合と北米・インドへの進出

2010年1月、スミダ電機(現スミダコーポレーションの事業子会社)が株式会社エイワ、有限会社エイワ青森、株式会社モステックを吸収合併。同年4月には株式会社コンコルド電子工業も吸収し、国内事業の再編を図った。海外では、2010年3月に中国湖南省長沙、同年9月に江西省吉安、2011年に広州、2013年に江蘇省宿遷と続々と新工場を設立。ベトナムでは2015年4月に第2工場(クアンガイ)を稼働させた。2015年10月にはミクロネシアに保険子会社SUMIDA INSURANCE CORPORATIONを設立し、グループのリスク管理を強化。2018年6月には米国Pontiac Coil, Inc.を買収し、北米における生産能力を拡大。2019年1月にはインドに現地法人を設立し、新興市場への足がかりを築いた。

2020年代の構造改革とSchmidbauer買収

2021年1月、ドイツのSUMIDA EMS GmbHがSUMIDA Lehesten GmbHを吸収合併。同年12月には米国子会社2社(Pontiac CoilとSUMIDA AMERICA COMPONENTS)を統合し、SUMIDA AMERICA INC.とした。2022年4月、東証市場区分見直しによりプライム市場へ移行。2024年8月にはタイ・アユタヤ県に新工場を設立し、東南アジアの生産能力を強化した。しかし、2024年初頭からのEV市場の減速を受け、欧州と中国で構造改革(人員削減)を実施。損益分岐点の改善に努めた。2025年10月、ドイツのSchmidbauer Transformatoren- und Gerätebau GmbHの株式80%を取得。Schmidbauerは風力発電、太陽光、鉄道、防衛向け大型コイルに特化し、スミダグループの未開拓分野への展開を可能にする。これにより、ニッチトップ戦略の一環として高出力用途向け製品ラインアップを拡充した。

年表44件を開く

1950年代

  • 1956年1月創業コイルの製造・販売を目的として、東京都墨田区に墨田電機工業株式会社を設立

1960年代

  • 1961年12月東京都葛飾区に本社を移転
  • 1963年6月商号変更商号をスミダ電機株式会社に変更
  • 1966年10月福島・相馬工場を新設

1970年代

  • 1974年7月創業香港にSumida Electric(H.K.)Company Limitedを設立

1980年代

  • 1987年5月シンガポール支店を開設(現 SUMIDA TRADING PTE LTD)
  • 1988年8月株式を日本証券業協会に店頭銘柄として登録

1990年代

  • 1990年1月創業米国にSUMIDA ELECTRIC(USA)COMPANY LIMITED(コイルの販売)を設立(後にSUMIDA AMERICA COMPONENTS INC.に社名変更、2021年12月に現 SUMIDA AMERICA INC.に統合)
  • 1992年12月創業中国の広東省に東莞勝美達(太平)電機有限公司を設立
  • 1995年10月仙台技術センターを開設(現スミダ電機株式会社 M.Laboratory)
  • 1998年12月上場株式を東京証券取引所市場第2部へ上場
  • 1999年8月創業米国にSUMIDA AMERICA HOLDINGS INC.を設立
  • 1999年8月創業C.P.Clare Corporationの電磁気事業部門を買収し、REMtech Corporation(NAFTAにおける製造・販売拠点)を設立(後にSUMIDA AMERICA COMPONENTS INC.に吸収合併、2021年12月に現 SUMIDA AMERICA INC.に統合)

2000年代

  • 2000年6月商号変更商号をスミダコーポレーション株式会社に変更し、事業持株会社から純粋持株会社に移行
  • 2000年6月東京証券取引所市場第1部へ指定
  • 2003年4月委員会等設置会社に移行
  • 2004年12月M&Aドイツ・STELCO GmbHを買収(現 SUMIDA Components GmbH)
  • 2004年12月創業ドイツに事業統括会社としてSumida Holding Germany GmbHを設立(現 SUMIDA Europe GmbH)
  • 2005年8月創業中国・上海にSUMIDA TRADING(SHANGHAI)COMPANY LIMITEDを設立
  • 2006年2月M&Aドイツ・VOGT electronic AGを買収(現 SUMIDA AG)
  • 2006年9月M&Aドイツ・Panta GmbHを買収(現 SUMIDA flexible connections GmbH)
  • 2006年9月創業韓国にSUMIDA TRADING(KOREA)COMPANY LIMITEDを設立
  • 2007年8月創業台湾にTAIWAN SUMIDA TRADING COMPANY LIMITEDを設立
  • 2008年2月創業ルーマニアにPANTA ROMANIA S.R.L.を設立(現 SUMIDA FLEXIBLE CONNECTIONS ROMANIA S.R.L.)
  • 2008年8月創業中国・南寧にSUMIDA ELECTRIC(GUANGXI)CO., LTD.を設立
  • 2008年10月株式会社エイワ及び株式会社モステックの株式を取得
  • 2009年1月創業オランダにSumida Finance B.V.を設立
  • 2009年7月株式会社コンコルド電子工業の株式を取得

2010年代

  • 2010年1月M&Aスミダ電機株式会社が株式会社エイワ、有限会社エイワ青森及び株式会社モステックを吸収合併
  • 2010年1月創業ベトナム・ハイフォンにSUMIDA ELECTRONIC VIETNAM CO., LTD.を設立
  • 2010年3月創業中国・湖南省にSumida Electric(Changde)Co., Ltd.を設立
  • 2010年4月M&Aスミダ電機株式会社が株式会社コンコルド電子工業を吸収合併
  • 2010年9月創業中国・江西省にSumida Electric(JI'AN)Co., Ltd.を設立
  • 2011年11月創業中国・広東省にGuangzhou Sumida Electric Co., Ltd.を設立
  • 2013年6月創業中国・江蘇省にSUMIDA Electronic SuQian Co., Ltd.を設立
  • 2015年4月創業ベトナムに第2工場としてSUMIDA ELECTRONIC QUANG NGAI CO., LTD.を設立
  • 2015年10月創業ミクロネシアにSUMIDA INSURANCE CORPORATIONを設立
  • 2018年6月米国・Pontiac Coil, Inc.の株式を取得
  • 2019年1月創業インドにSumida Electric (India) Private Limitedを設立

2020年代

  • 2021年1月M&ASUMIDA EMS GmbHがSUMIDA Lehesten GmbHを吸収合併(社名をSUMIDA Lehesten GmbHに変更)
  • 2021年12月M&ASUMIDA AMERICA INC.(旧社名Pontiac Coil Inc.)とSUMIDA AMERICA COMPONENTS INC.が合併。社名をSUMIDA AMERICA INC.とする
  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第1部からプライム市場に移行
  • 2024年8月創業タイ・アユタヤ県にSumida Electric (Thailand) Co., Ltd.の新工場を設立
  • 2025年10月ドイツ・Schmidbauer Transformatoren- und Gerätebau GmbHの株式を取得

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/12期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。そのうち5項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上収益2028年度まで1,650億円
  • 営業利益2028年度まで100億円
  • 基本的1株当たり当期利益(EPS)2028年度まで174.0円
  • 投下資本利益率(ROIC)2028年度まで6.7%
  • ネットD/Eレシオ0.6倍

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    ニッチトップ戦略の推進

    2035年にありたい姿「Top Position in Multiple Niches」を掲げ、カスタム性が高く差別化できる市場でシェア50%以上を目指す。高資本効率化、メガトレンド用途での案件獲得、自社技術による新事業創出の3本柱で進める。

  2. 02

    中期経営計画2026-2028の推進

    2028年までを対象とした中期計画を策定。ニッチトップ戦略の具体化として、プロセス高速化、メガトレンド領域での営業強化、Schmidbauer買収によるシナジー創出、地産地消体制の深化、成長投資と財務健全化を並行して進める。

  3. 03

    コーポレート・ガバナンスの強化

    経営と監督の分離を徹底し、社外取締役比率を高める(8名中6名)。多様性を重視し、女性・外国人取締役を登用。取締役会の実効性向上に継続的に取り組む。

  4. 04

    ESG取り組みの推進

    製品・技術による脱炭素化への貢献、資源有効活用と廃棄物削減、代替エネルギー活用を推進。2030年度までに温室効果ガス排出量(Scope1&2)を2022年度比42%削減する目標を掲げる。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で14,964人が働いている。

決算期連結従業員数一人当たり営業利益万円
2016年12月19,821
2017年12月20,606
2018年12月20,693
2019年12月18,115
2020年12月17,768
2021年12月18,521
2022年12月17,985
2023年12月15,455
2024年12月14,66231
2025年12月14,96449

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社35(国内 8 / 海外 27、うち連結子会社 20) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
アジア・パシフィック事業 — Guangzhou Sumida Electric Co., Ltd. (中国)122億円
EU事業 — SUMIDA Components & Modules GmbH(ドイツ)5,841百万円
アジア・パシフィック事業 — SUMIDA ELECTRONIC QUANG NGAI CO.,LTD.(ベトナム)5,828百万円
EU事業 — SUMIDA COMPONENTS DE MEXICO, S.A. DE C.V. (メキシコ)4,943百万円
アジア・パシフィック事業 — Sumida Electric (JI'AN) Co., Ltd.(中国)4,726百万円
アジア・パシフィック事業 — Sumida Electric (Thailand) Co., Ltd.(タイ)3,669百万円
アジア・パシフィック事業 — 東莞勝美達(太平)電機有限公司(中国)2,615百万円
EU事業 — SUMIDA Slovenija, d.o.o.(スロベニア)2,395百万円
EU事業 — SUMIDA eletronic Shanghai Co.,Ltd. (中国)2,139百万円
EU事業 — Schmidbauer Transformatoren- und Ger ä tebau GmbH (ドイツ)2,017百万円
ほか11件の開示あり
主な関係会社
  • 海外
    Sumida Electric (H.K.) Company Limited ※1
    香港 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    東莞勝美達(太平)電機有限公司 ※1
    中国 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    SUMIDA TRADING PTE. LTD.
    シンガポール · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    SUMIDA Components GmbH
    ドイツ · 連結子会社
    議決権98.1%
  • 海外
    SUMIDA Europe GmbH ※1
    ドイツ · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    SUMIDA TRADING (SHANGHAI) COMPANY LIMITED
    中国 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    SUMIDA AG ※1
    ドイツ · 連結子会社
    議決権98.1%
  • 海外
    SUMIDA Components & Modules GmbH
    ドイツ · 連結子会社
    議決権98.1%
  • 海外
    SUMIDA Lehesten GmbH
    ドイツ · 連結子会社
    議決権98.1%
  • 海外
    SUMIDA COMPONENTS DE MEXICO, S.A. DE C.V.
    メキシコ · 連結子会社
    議決権72.3%
  • 国内
    SUMIDA ROMANIA S.R.L.
    ルーマニア · 連結子会社
    議決権98.1%
  • 海外
    SUMIDA electronic Shanghai Co., Ltd.
    中国 · 連結子会社
    議決権98.1%
残りのグループ会社23社を開く
  • SUMIDA Slovenija, d.o.o.スロベニア72%
  • vogtronics GmbHドイツ72%
  • ISMART GLOBAL LIMITED ※1英領ヴァージン諸島100%
  • SUMIDA flexible connections GmbHドイツ98%
  • SUMIDA TRADING (KOREA)COMPANY LIMITED韓国100%
  • TAIWAN SUMIDA TRADING COMPANY LIMITED台湾100%
  • SUMIDA ELECTRIC (GUANGXI) CO., LTD.中国100%
  • SUMIDA FLEXIBLE CONNECTIONS ROMANIA S.R.L.ルーマニア98%
  • Sumida Finance B.V.オランダ100%
  • Sumida Electric (Thailand) Co., Ltd.タイ100%
  • SUMIDA ELECTRONIC VIETNAM CO., LTD.ベトナム100%
  • Sumida Electric (Changde) Co., Ltd.中国100%
  • Sumida Electric (JI'AN) Co., Ltd. ※1中国100%
  • Guangzhou Sumida Electric Co., Ltd. ※1中国100%
  • SUMIDA Electronic SuQian Co., Ltd.中国98%
  • SUMIDA ELECTRONIC QUANG NGAI CO., LTD. ※1ベトナム100%
  • SUMIDA INSURANCE CORPORATIONミクロネシア100%
  • SUMIDA AMERICA HOLDINGS INC.アメリカ100%
  • Sumida America Inc.アメリカ100%
  • Sumida Electric (India) Private Limitedインド100%
  • Schmidbauer Transformatoren- und Gerätebau GmbHドイツ78%
  • VOGT electronic Miesau GmbHドイツ98%
  • スミダ電機株式会社宮城県(名取市)100%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年12月期の売上高は1,472億円営業利益74億円前期と比べると増収増益で、売上が+2.2%、利益が+64.4%。

売上高
+2.2%
1,472億円
営業利益
+64.4%
74億円
純利益
+500.0%
36億円
営業利益率
5.0%
前期比 +1.9%pt

会社が出している今期の予想2026年12月期

項目会社予想前期実績
売上高1,560億円1,472億円
営業利益75億円74億円
純利益37億円36億円
1株あたり配当¥53¥53

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年2Qで、売上は799億円、営業利益は19億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は+12.2%、営業利益は−44.1%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年1Q356236.512
2023年2Q376297.721
2023年3Q377225.811
2023年4Q3687
2024年1Q363123.33
2024年2Q368113.02
2024年4Q709223.11
2025年2Q712344.817
2025年4Q760405.319
2026年2Q799192.42

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2012年12月期からの14期で、売上は513億円から1,472億円へ2.9倍に増えた。直近期の営業利益率は5.0%。

決算期売上高億円営業利益億円税引前利益億円営業利益率%純利益億円
2012年12月513117
中国・江蘇省にSUMIDA Electronic SuQian Co., Ltd.を設立 / この期から会計基準が日本基準からIFRSに変わりました。前後の数値は単純に比較できません
2013年12月63911−20
2014年12月7762813
ベトナムに第2工場としてSUMIDA ELECTRONIC QUANG NGAI CO., LTD.を設立
2015年12月8623320
2016年12月8115537
2017年12月9025745
2018年12月9754124
インドにSumida Electric (India) Private Limitedを設立
2019年12月9432216
2020年12月844158
SUMIDA EMS GmbHがSUMIDA Lehesten GmbHを吸収合併(社名をSUMIDA Lehesten GmbHに変更)
2021年12月1,0493926
2022年12月1,3866551
2023年12月1,4775951
タイ・アユタヤ県にSumida Electric (Thailand) Co., Ltd.の新工場を設立
2024年12月1,44045133.16
2025年12月1,47274485.036

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年12月期

売上高1,472億円のうち、営業利益として残るのは74億円5.0%。営業外の損益と税金を反映した純利益は36億円、売上の2.4%にあたる。営業利益率は業種中央値6.9%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金85.8%1,263億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金8.7%128億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益5.0%74億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
14.2%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比1.8pt
5.0%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比3.5pt
2.4%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比2.0pt
6.0%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
2.2%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
3.3%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2025年12月期は営業CFが165億円、投資CFが−129億円で、差し引きのフリーCFは36億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は61億円で、売上の0.5ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2012年12月30−28−49226
2013年12月43−29−121435
2014年12月15−6347−4837
2015年12月55−44−111135
2016年12月83−50−303335
2017年12月37−9374−5654
2018年12月47−15295−10541
2019年12月87−81−13633
2020年12月91−67−42452
2021年12月6−6748−6142
2022年12月106−82−412429
2023年12月183−107−787631
2024年12月149−88−536143
2025年12月165−129−203661

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2025年12月期の総資産は1,637億円。このうち返さなくてよい自己資本が620億円で、自己資本比率は37.9%(業種中央値61.0%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2012年12月4689936919.7
2013年12月56714542223.9
2014年12月70117752423.6
2015年12月69119050127.5
2016年12月69020648429.9
2017年12月84428655833.9
2018年12月94333860535.9
2019年12月96633063634.2
2020年12月98133065133.6
2021年12月1,17738379432.6
2022年12月1,34846888034.7
2023年12月1,42855187738.6
2024年12月1,47858686939.7
2025年12月1,63762098337.9

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年12月期の内訳
現金及び預金
61億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
222億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
983億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
65
/ 100
安定性自己資本比率25 / 40
収益力営業利益率10 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

電気機器 224社との比較

同じ電気機器の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回り224社中19位あたり、逆に低いのは自己資本比率224社中201位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
6.0%/中央値 8.0%
P25 4.2%P75 12.1%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
5.0%/中央値 6.9%
P25 3.5%P75 11.6%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
37.9%/中央値 61.0%
P25 48.2%P75 76.0%
売上成長率前期からの売上の伸び
2.2%/中央値 4.1%
P25 -0.2%P75 9.4%
配当利回り上位株価に対して1年で受け取る配当の割合
4.4%/中央値 2.4%
P25 1.6%P75 3.3%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,196で、1年前と比べて+20.4%過去52週の値幅のなかでは27%の位置にある。

¥1,196-1.4%1ヶ月+5.1%1年+20.4%時価総額396億円
過去52週の値幅
安値¥1,034高値¥1,626

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)18.1倍
PER (会社予想)10.8倍
PBR0.62倍
配当利回り4.43%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は1202円で、25日線(1304.04円)を約7.8%下回り、75日線(1350.55円)からも乖離。52週高値1626円からは26%下落、安値1015円からは18%戻した水準。8月3日には出来高86万株と急増して下落し、その後も30〜40万株の高水準が続く。RSIは40とやや弱気圏で、下値不安が残るが、売られ過ぎではない。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 75/100)

PERは18.13倍で業界平均の29.18倍を約38%下回り、予想PERも10.9倍と低い。PBRは0.63倍と1倍割れで、平均2.07倍と比べ割安感が強い。ROEは6%で平均より低いが、直近で改善傾向。配当利回りは4.41%と平均2.3%を大きく上回り、配当性向39.4%と健全。業績は横ばいだが利益は増加しており、収益性が向上。割安で配当も魅力的だが、業界平均に対しPER・PBRとも低く割安と判断。

指標この会社業種平均
PER (実績)18.1倍30.8倍
PER (予想)10.8倍
PBR0.62倍2.58倍
ROE6.0%5.8%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

自動車の電動化・自動運転化による車載部品の需要増が追い風となる一方、足元の業績は低迷しています。強気派は、EVシフトによる電子部品搭載数の増加と、同社の車載向け依存の高さを成長として評価します。弱気派は、中国市場の競争激化や生産コストの増加で利益率が圧迫されていること、特定顧客への依存を懸念します。直近の売上高は横ばいですが、純利益は激減しており、回復が焦点です。

プラスに働く材料7
  • 車載需要の拡大

    自動車の電動化・自動運転で1台あたりの電子部品使用量が増加している。

  • グローバル生産体制

    世界各地の生産拠点が為替変動や地域リスクを分散する。

  • 株主還元の厚み

    配当利回り4.41%と高水準で、株主への還元姿勢が強い。

  • 2025年12月期営業利益74億円、前期比64%増通年影響

    営業利益は前期比29億円増の74億円、売上高1472億円で増益率64%。

  • 予想PER10.9倍は実績18.1倍から改善決算発表後影響

    実績PER18.1倍に対し予想PER10.9倍、利益成長で株価指標の改善余地。

  • 配当利回り4.41%と高水準の株主還元通年影響

    配当利回り4.41%、インカム需要で株価を下支えする。

  • PBR0.63倍と解散価値割れの低評価継続影響

    PBR0.63倍は純資産比で株価が割安、資本政策次第で見直し余地。

マイナスに働く材料7
  • 収益性の悪化

    2024/12期の純利益は6億円と前期比で大幅減益となり、営業利益率も低迷。

  • 競争激化

    アジアの低価格メーカーとの競争で販売価格の下落圧力が続く。

  • 顧客依存

    特定の自動車メーカーへの売上依存が高く、需要変動の影響を受けやすい。

  • 売上高は3期連続で約1400億円台と停滞通年影響

    売上高は1477→1440→1472億円とほぼ横ばい、成長性が乏しい。

  • 純利益は2024年12月期に6億円まで急減不定影響

    2024年12月期純利益6億円は前期51億円から45億円減益、業績変動が大きい。

  • 営業利益率5%台と低収益構造通年影響

    売上高1472億円に対し営業利益74億円、営業利益率5.03%にとどまる。

  • ROE6%と資本効率の低さ継続影響

    ROE6%では資本コストを上回るか不明、PBR0.63倍の低評価が続く。

次の決算で確かめる点
車載向け売上比率
電動化の進展による需要変化を把握するため。
営業利益率
価格競争やコスト上昇の影響を確認するため。
受注残高
今後の売上の先行指標となるため。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり53で、前期から+0.0%いまの株価に対する利回りは4.43%。

年間配当
¥53
1株あたり
配当利回り
4.43%
いまの株価に対して
配当性向
39.4%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2016年12月3470.4
2017年12月4532.4112.8
2018年12月27−40.0101.3
2019年12月24−11.11739.1
2020年12月2712.510.9
2021年12月283.7487.8
2022年12月4767.967.8
2023年12月518.585.5
2024年12月533.9
2025年12月530.039.4

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥53

株主

有価証券報告書より

2025年12月期末の株主数は延べ19,039人。区分でいちばん多いのは個人・その他46.0%。グループ会社や銀行などの安定株主が28.2%を占め、残る71.8%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2020年12月%2021年12月%2022年12月%2023年12月%2024年12月%2025年12月%
個人・その他18.217.916.831.650.746.0
金融機関45.950.548.440.324.621.8
外国法人29.924.026.917.115.121.6
事業法人5.05.05.14.96.06.4
証券会社1.02.52.96.03.54.2
自己株式1.00.90.90.80.10.1
外国人個人0.00.00.00.00.10.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)14.95
02株式会社日本カストディ銀行(信託口)5.25
03STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505223 (常任代理人 株式会社みずほ銀行)3.96
04ヤワタビル株式会社(注)1.3.36
05Yawata Zaidan Limited(注)1. (常任代理人 麹丸美樹)2.29
06佐藤哲雄2.17
07JP MORGAN CHASE BANK 385781 (常任代理人 株式会社みずほ銀行)1.27
08JPモルガン証券株式会社1.12
09JP JPMSE LUX RE BARCLAYS CAPITAL SEC LTD EQ CO (常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)1.03
10THE BANK OF NEW YORK MELLON 140040 (常任代理人 株式会社みずほ銀行)0.96

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近2
  • 2026-07-06
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    0.72%
    +0.58pt
  • 2026-05-07
    ノムラ インターナショナル ピーエルシー(NOMURA INTERNATIONAL PLC)
    新規の大量保有報告
    0.14%
    -0.08pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+190%、1株純資産は14期で+291%。直近期のROEは6.0%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2012年12月384799.113.2
2013年12月−91584−17.7100.8
2014年12月587129.014.336.5
2015年12月8881812.08.735.5
2016年12月15888918.56.770.4
2017年12月1761,07018.311.0112.8
2018年12月901,2507.814.0101.3
2019年12月581,2164.722.11739.1
2020年12月311,2142.535.310.9
2021年12月971,4107.413.1487.8
2022年12月1881,72212.07.367.8
2023年12月1671,6879.96.985.5
2024年12月181,7751.049.4
2025年12月1091,8766.010.539.4

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

12名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は12名。2025/12期の役員報酬は総額612百万円。

氏名役職年齢
八幡滋行取締役 取締役会議長 指名委員 報酬委員74
梅本龍夫取締役 取締役会副議長 指名委員会議長 報酬委員会議長69
范仁鶴取締役 指名委員 報酬委員76
早川亮取締役 監査委員会議長63
アルバート・キルヒマン取締役 指名委員 報酬委員69
上野佐和子取締役 監査委員62
本多慶行取締役 指名委員 報酬委員 監査委員70
土地順子取締役 監査委員63
堀寬二代表執行役 CEO61
小島勝幸執行役64
竹島広松執行役62
クラウス・ノイマイヤー執行役53

役員報酬の内訳2025/12

役員の区分人数固定報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
その他役員122315430726
執行役41495422456
社外取締役645458
取締役(社内)23603618

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/12期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容979字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループは、純粋持株会社である当社(スミダコーポレーション株式会社)及び国内外連結子会社で構成されており、生産・販売・研究開発体制を基礎とした地域別に「アジア・パシフィック事業」と「EU事業」の2つの事業に区分しています。当社が、製品・サービスについて地域ごとに包括的な戦略を立案・決定し、当社による事業活動の支配・管理の下、各事業では、車載用・産業機器用・家電用等の電子機器に搭載されるコイル関連の部品及びモジュール製品の研究・開発・設計・製造・販売を行っています。 なお、2つの事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記」に掲げるセグメントの区分と同一です。 なお、当社は特定上場会社等です。特定上場会社等に該当することにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 主な当社グループ会社の事業系統図は次のとおりです。 [事業系統図] [主要な事業内容] 当社グループは、コイル関連の部品及びモジュール製品の設計・製造・販売を行っています。当社グループの製品は、車載関連・インダストリー関連・家電関連といった多岐に亘る電子機器に搭載されています。当社グループの主要製品は次のとおりです。 ▶パワーインダクタ&RFインダクタ 面実装、ピンタイプ、デジタルアンプ用LPFコイル、RFチップインダクタ   ▶パワートランスフォーマー 面実装タイプ、ピンタイプ、PoEトランス、スイッチング・パワーサプライ、リアクタ、非接触給電コイル   ▶シグナル RF/通信、RFID、アンテナコイル、他   ▶EMC ACパワーライン、DCパワーライン、ノーマルモードチョーク、コモンモードコイル       ▶センサ・アクチュエータ ローターポジションセンサー、ABSコイル、ソレノイドコイル   ▶車載用モジュール インバーター用チョーク・モジュール、パワー・コンバージョン、フィルターモジュール   ▶磁性材料、セラミック部品、EMS、フレキシブル・  コネクション セラミック受動部品、電子製品製造サービス(EMS)、フレキシブルフラットケーブル   ▶医療機器用コンポーネント 通信用アイソレーショントランス、アイソレーショントランス
経営方針・対処すべき課題4,105字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年3月16日)現在において当社グループが判断したものです。 (1) 会社の経営の基本方針 技術と人の架け橋 当社グループのビジョンは、時代を超越した企業として、我々の想像力に富んだアイディアを実現し、世の中にパワーと勇気を与えるためのソリューションを提供する業界のリーダーとなることです。当社グループの使命は、お客様に、人々の生活の質を向上する、すなわち生活をより楽に、安全に、健康に、楽しくそして環境にやさしくするための製品や技術の開発を可能とするソリューションを提供することです。そして、私たちは、グローバル、スピード、フォーカスを経営における重要な価値観として定義しています。私たちは世界中の市場に対応し、迅速な意思決定と実行力をもってビジネスを展開しています。 事業における競争優位性と当社グループの強み 当社グループが手掛けるコイルは電子部品の中でも最も基本的な役割を果たすため、電子機器になくてはならない存在です。コイルがなければ世の中の電子機器は動作しません。だからこそ、当社グループの製品はありとあらゆる用途で使われています。 一般にコイルは受動部品と呼ばれ、電子回路設計の一番最後に仕様が決まります。毎回求められるサイズとはたらきが異なりますので、毎回カスタム製品となります。これらのカスタム製品をお客様の要求する品質、納期、コストで実現するためには、技術やノウハウの引き出しの多さがものを言います。当社グループでは、中核となるコイルの「巻線技術」、端子の処理などの「表面処理技術」、ケースに入れて密閉する「成型技術」、ケースそのものを作る金型を作る「精密加工技術」、芯材そのものを作る「素材・材料技術」、シミュレーションを駆使して行う電子回路の「設計技術」、要求された仕様を満足していることを確認する「評価技術」、量産する「生産技術」を有しています。これら8つの要素技術を総称した「集合技術」を磨き込むことで、お客様のあらゆるご要望にワンストップでお応えする体制を整えています。 また、あらゆる電子機器を支える裏方として、製品の用途開発力も当社グループの強みです。当社グループは、創業期にラジオ部品を手掛け、テレビやカセットテープレコーダー、PC等へと製品用途を開発してきました。今では、車載関連でアンテナ、ABS、ヘッドランプ等に、またインダストリー関連で太陽光・風力発電システムや産業ロボット等に当社グループ製品が使われています。 さらに、当社グループは、1970年代に台湾・香港に進出して以来、グローバルに拠点を展開してきました。コイル製造は労働集約的な側面があるため、当初はコスト競争力の高い地域に生産拠点を開設してきました。やがてこれらの地域においても経済が成長し、今では市場としての重要性が高まっています。当社グループは、アジア・欧州・北米に各域内で設計・製造・販売を完結できる地産地消体制を整えています。 当社グループは、これら技術力、用途開発力、グローバル展開力を高め、目の前のお客様のご要望に一つ一つお応えしてきました。そうして取引実績が積み上がるうちに、有難いことにお客様から次の案件の引き合いをいただくようになってきています。当社グループは各地域・市場において主導的な地位にあるお客様との取引実績を有しています。 (2) 経営環境及び対処すべき課題等 当社グループは、2024年2月に計画期間を3年間とする中期経営計画2024-2026を発表しました。本計画では、グリーンエネルギー関連を成長の柱と位置づけ大幅増収・増益を見込んでいました。ところが2024年初より、欧州のEV補助金停止や米国の環境政策転換などにより市場環境が急変し、生産拡大に向けた設備・人員の増強により損益分岐点が高まる中、案件の遅延や需要減退が収益を圧迫しました。こうした中、損益分岐点の改善と収益源の多様化を重点に据えて欧州・中国での人員削減を進め、さらに、2025年10月にインダストリー領域を補完するSchmidbauer Transformatoren- und Gerätebau GmbH(以下、「Schmidbauer」)を買収しました。このように、事業環境も当社グループの取り組みも当初想定から大きく変化しています。そこで、現時点における事業環境の認識に立脚した成長戦略を再提示し、これを着実に実行していくことが責務であると認識しています。 ① 2035年にありたい姿“Top Position in Multiple Niches”に向けたニッチトップ戦略の推進 当社グループは、2035年までに環境、テクノロジー、地政学、人口動態等の潮流が当社グループ事業に影響すると認識しています。これらの潮流は、当社グループ事業に対して機会にもリスクにもなり得ると考えています。 こうした中長期の事業環境の認識および当社グループ事業における機会とリスクを踏まえ、当社グループの強みを改めて確認します。前述のとおり、当社グループは創業以来、あらゆる電子機器に欠かせないコイル製品を提供してきました。技術力とグローバル拠点を活かしながら、お客様のご要望一つ一つに真摯に対応してきました。取引実績が次の案件の引き合いに繋がる好循環となっています。これらが当社グループの強みと考えています。 <2035年にありたい姿 “Top Position in Multiple Niches”> こうした潮流や当社グループの経営理念及び強みを踏まえ、当社グループは2035年にありたい姿として“Top Position in Multiple Niches”を掲げます。そして、その実現に向けニッチトップ戦略を推進します。本戦略では、収益基盤を強化し、メガトレンドによる成長を追求しつつ、複数のニッチ市場で主導的な地位を目指します。 Niche:カスタム性の高い製品が必要で、当社グループの強みを活かすことで差別化できる市場において Top Position:シェア50%以上すなわち当該市場において主導的な地位を確立する Multiple:一番の地位を確立する市場を複数抱える <ニッチトップ戦略> 1. 高資本効率:既存事業領域におけるキャッシュ創出力向上。スピード向上の追求を通じた高効率化。 2. メガトレンド:メガトレンドに即した用途市場での案件獲得。従来のグリーンエネルギー関連(xEV、自然エネルギー)に加え、電力網・移送手段・データセンター・メディカル・ロボット等。 3. 新事業:自社開発の独自技術を製品化。模倣困難な価値を提供する新たな市場創出。VPコイル技術の医療への応用、量子センシング技術の高度計測への応用。 ② 中期経営計画2026-2028の推進 2035年までのニッチトップ戦略において、2028年までに完遂を目指す取り組みと数値目標を新たに中期経営計画2026-2028として掲げ、各種取り組みを遂行します。 中期経営計画2026-2028 <ニッチトップ戦略の推進> 1. 高資本効率:プロセス高速化、損益分岐点改善と「転用」 2. メガトレンド:グリーンエネルギー関連、電力網、移送手段、データセンター、医療、ロボット等 3. 新事業:Schmidbauerとのシナジー創出 <地域戦略> 営業・開発・製造の3機能を各地域で完結し、現地のニーズに即応できる「地産地消」体制 欧州:SchmidbauerのPMI、新領域における案件獲得 アジア:生産能力の最適化、中国ローカル案件獲得、インドにおける案件獲得、ベトナム生産能力拡大 北米:研究開発体制の強化、生産体制の強化 <財務戦略> 最優先は「成長投資」、次いで「株主還元」。ネットD/Eレシオ0.6倍を目標に財務改善 成長投資:既存事業の資本効率を高めて資金を生み出し、メガトレンドや新事業へ投じる 株主還元:2025年に改訂した配当方針に則り、配当による利益の配分を行う 財務改善:ネットD/Eレシオ0.6倍を目標。ただし、M&Aなど成長投資の好機があれば、1.0倍までの一時的な上昇は許容。 <数値目標> ・2028年度の売上収益1,650億円、営業利益100億円、基本的1株当たり当期利益 (EPS) 174.0円 ・2028年度の投下資本利益率 (ROIC) 6.7% ③ コーポレート・ガバナンス体制の強化への継続的な取り組み 当社グループは、2003年に経営と監督の分離を明確にするために日本の上場企業第1号で委員会等設置会社に移行しました。また、当社グループの取締役会は、8名のうち6名が多様な専門知識をもつ社外取締役です。2名が女性取締役、欧州や中国といったビジネスの比重が高いエリアからの外国人取締役が2名となっています。このような取締役会の体制をはじめコーポレート・ガバナンスの一層の強化に努めています。 ④ ESGの取り組み 当社グループの使命は、人々の生活の質を向上し、環境に優しい製品や技術の開発を可能とするソリューションを提供し続けることです。この使命を果たし、スミダグループの製品が省電力、脱炭素化に大きく貢献し続けることが重要課題と認識しています。 <最重要取り組み課題> 1.スミダグループの技術開発と製品を通して二酸化炭素削減に貢献する。 2.資源の有効活用、廃棄物の削減、代替エネルギーの活用を推進して業務を遂行する。 3.スミダグループのあらゆるステークホルダーと共に国連開発計画が策定した17の持続可能な開発目標を達成する努力をし続ける。 当社グループは、2030年度の温室効果ガス排出量(Scope 1&2)を2022年度比42%削減することを目指します。なお、2024年度には、排出量を2022年度比30.2%削減しています。
事業等のリスク4,586字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年3月16日)現在において当社グループが判断したものです。 当社グループでは、リスクマネジメント委員会を設置し、リスクの把握・対策の実施・被害の最小化に向けた取り組みを継続的に行っています。具体的には、個々のリスク要因につき、発生の可能性、損害の大きさ、事業の継続性等の観点から分析評価し、その対応としてリスクの軽減、移転後の残余リスクを把握しています。ここでは、当社グループが上述した要素を考慮した上で、比較的大きいと考えるリスクを記載します。 (1)銅価格、原材料価格等の変動、インフレ等による物流費、エネルギー価格の高騰 当社グループは、多くの原材料を外部調達しており、主要な原材料である銅、鉄、原油等の価格は国際市況に連動しています。その購入価格を決定する際の取引価格は、国際的な需給だけでなく投機的取引の影響も受けながら常に変動していて、市況の変動に伴い業績に影響を与える可能性があります。 また、経済状況により、物流コンテナ不足や世界の港湾における流通の混乱からの物流費高騰や、急激なインフレによる原油・電力等のエネルギー価格の高騰は当社グループの業績に影響をもたらす場合があります。 当社グループは、価格変動の激しい銅価格の変動によるリスクを最小限に抑えるため、顧客との契約に銅価格連動の仕組みを織り込むこと等に努めていますが、製品価格への転嫁が困難な場合や相場が乱高下する局面では、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。また、地産地消を進め、物流費を抑制するとともに、再生可能エネルギー等の活用で急激なインフレによるエネルギー価格高騰の影響を最小限に留めるための取り組みを進めています。 (2)車載事業、大口顧客への高依存度 当社グループの売上収益のうち、約6割が車載関連の顧客群向けです。当該顧客群の動向により売上収益が大きく変動する可能性があります。世界の自動車販売台数は比較的安定しているため、車載関連の売上収益比率が高いことは当社グループの強みでもあります。しかしながら、各国における政策や補助金を巡る動向等、ならびに車載関連産業の事業環境の変化等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 当社グループは、大口顧客グループと長期にわたる緊密な取引関係を通じ、生産及び販売の見通し、事業戦略に関する方向性を共有することで、当社グループの投資・事業戦略の判断に活用し、業績向上に取り組んでいます。 (3)技術革新と価格競争、競合環境の変化 当社グループの製品は、コイルとその応用部品です。現在までのところ車載関連市場、インダストリー関連市場、及び家電関連市場における各種機器の電源周りに多く使用されています。特に車載関連市場は、電動化及び電装化に伴い使用されるコイルの数が多くなることが予想され、とりわけxEVにおいて数多く使用されます。その結果、当社グループの製品に求められる技術要素は、今まで以上に高い耐電圧の要求を満たし、小型化を実現し、高い品質基準を確保することが求められています。当社グループとしては、今まで培った要素技術をさらに強化し、顧客に当社グループの製品を選んで頂けるように対応しています。 xEV化の市場が拡大していることから競合他社も多く参入してきており、価格面でも競争環境が厳しくなってきています。当社グループとしては、製品品質の向上とグローバル体制の強化を図り競合他社との差別化を図っています。また、顧客の初期開発段階から当社グループが参画し、顧客とともに製品開発を行っていくというビジネスモデルの構築も進めています。家電製品市場では、顧客の製品採用基準が、製品品質よりは価格重視へ変容してきていることから、最適価格での提供を目指し、製品設計は当社グループで担当し、製造委託先の活用も行い、厳しい価格競争においても最適な販売価格で対応できる体制の構築も行っています。 (4)地政学上のリスク(米中経済摩擦等) 当社グループは、中国、その他アジア、欧州、北米に多くの生産拠点を持ち、海外営業拠点を通じて製品をグローバルの顧客に供給しています。こうした中、米中貿易摩擦、欧州における政権交代、中東における紛争等の動向により生産、物流、営業活動が制限を受け、顧客への製品供給に支障をきたす場合、当社グループの財政状態及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、各国の関税の引上げや安全保障貿易管理に基づく輸出規制、新興技術等に対する取引制限等の政策に対して分析を行い、必要に応じて取引形態やサプライ・チェーンの見直し等も行うことにより、事業への影響の低減を図っています。また、複数の生産拠点で製品を生産することでリスクの分散を図っています。 中長期的には、開発・製造・販売を同一地域にて対応する、地産地消の方針で製造拠点を見直していきます。上記のようなリスクを回避できるよう、日本・タイ・ベトナムにおいて製造能力を増強しています。 (5)品質管理 当社グループは、常に製品の品質向上に尽力し、製品の品質確保に万全を期していますが、当社グループ製品の要求仕様への不一致や欠陥により供給先である顧客の製造ラインが停止する事態や、欠陥を含んだ当社グループの製品を利用した電子機器に不具合が生じる事態も考えられます。欠陥又はその他の問題が発生した場合は、当社グループの売上収益の減少、市場シェアの低下、当社グループブランドに対する信頼又は評価の低下、市場認知度、開発などへの重大な影響が生じる可能性があり、また顧客からは市場回収処理を行うこと等に伴う賠償請求の可能性もあり、当社グループの財政状態及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (6)製造拠点の賃金上昇 当社グループは、中国、その他アジア、欧州、北米に生産拠点を有し、グローバルに事業展開しています。 当社グループの生産において、人件費、社会保険料の上昇並びに制度変更等による生産コストアップが当社グループの事業展開、財政状態及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、生産においては自動化を進めることで労働生産性の向上に継続的に取り組んでいます。 (7)公的規制とコンプライアンス 当社グループは、国内及び諸外国・地域において、法規制や政府の許認可等、様々な公的規制の適用を受けています。こうした公的規制に違反した場合、監督官庁による処分、訴訟の提起、さらには事業活動の停止に至るリスクや企業ブランド価値の毀損、社会的信用の失墜等のリスクがあります。 当社グループは、公的規制の対象領域ごとに主管する部門を決めて対応しています。また、公的規制に対応した社内ルールを定め、未然に違反を防止するための対応をとっています。これらの取り組みに加え、法令遵守のみならず、役員及び従業員が共有すべき倫理観、遵守すべき倫理規範等を「スミダの経営に関する諸原則・行動規範」として制定し、当社及び関係会社における行動指針の遵守並びに法令違反等の問題発生を全社的に予防するとともに、コンプライアンス上の問題を報告する内部通報制度を設けています。また、法令遵守の周知徹底の機会を設けるとともに、カルテル等の反競争的行為や贈賄をはじめ、企業倫理・コンプライアンスに関して、役員及び従業員への定期的な研修等を行っています。しかし、グローバルに事業を展開する中で、国や地域において、公的規則の新設・強化及び当社グループが想定しない形でこれらが適用されること等により、当社グループが公的規制に抵触することになった場合には、事業活動が制限され、公的規制の遵守に係る費用が増加する等、当社グループの財政状態及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (8)サイバーセキュリティ コンピューターウイルスの高度化や巧妙化が進み、ますます脅威が高まっているサイバー攻撃等により、当社グループの技術上、営業上等の秘密情報が流出や改ざん、生産設備等が被害を受け生産に影響が生じる等のリスクがあります。また、盗難・紛失などを通じて第三者が不正流用する可能性もあります。 当社グループは、Information Security Officeを組織し、セキュリティ方針や計画を策定しています。定期的なデータバックアップ、ウイルス対策ソフトの利用、強固なパスワードの利用、送信ドメイン認証の活用、多要素認証の導入、各システムへのアクセス権限管理に加え、フィッシング対策などの啓発を目的とした継続的なe-ラーニング、入社時研修やBCP対策を行っており、近年増加しているランサムウェアに対しても有効な対策を講じています。 (9)大規模災害 当社グループは、中国、その他アジア、欧州、北米に多くの生産拠点を持ち、海外営業拠点を通じて製品をグローバルの顧客に供給しています。大地震、洪水、津波、竜巻などの自然災害、感染症などの疾病の流行、戦争及びテロ、内乱、現地従業員のストライキ等の労働問題、電力やエネルギーの使用制限に加え、近年の気候変動に伴う災害の激甚化や、これまでに類を見ない、対応策に決め手のない感染症の発生などによる広い範囲での社会機能の停止などの発生も考えられます。これらが発生した場合には、原材料や部品の調達、生産、販売に遅延や停止を生じる可能性があり、そうした混乱などが当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)M&Aにより認識したのれんの減損リスク 当社グループは、技術力の強化や販売網の拡充を目的に、当社グループ以外の会社との事業提携、合併及び買収(以下M&A等)を行うことがあります。M&A等の対象となる会社の選定と検討は積極的に継続し、良い候補先が見つかった場合は、実行していきます。 M&A等の実施にあたっては事前に相乗効果の有無を見極めてから実施を決定し、完了後は相乗効果を最大にするように経営努力をしています。しかしM&A等の完了後に、対象会社との経営方針のすりあわせや業務部門における各種システム及び制度の統合等に当初想定以上の負担がかかることにより、予想されたとおり相乗効果が得られない可能性があります。また、M&A等に係る費用等が、一時的に当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性もあります。 当社グループは、M&A等に伴うのれん及びその他の無形資産等の資産を有しています。のれん及びその他の無形資産については、少なくとも年に一度、あるいは減損の兆候が認められる場合はその都度減損テストを行っています。M&A等により発生したのれんと無形資産は年次で減損テストを実施していますが、拡販施策に伴う将来収益拡大の計画には不確実性を伴い、予想した相乗効果が得られない場合、減損損失の発生により財政状態及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)11,580字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年3月16日)現在において当社グループが判断したものです。 (1)経営成績 ①経営成績の概要 当連結会計年度において、ロシアとウクライナとの間での武力衝突が膠着状態にある中、中東や中米においても地政学的な不安が高まっており、事業環境は引き続き不確実性の高い状態にあると考えています。米国においては、各種経済指標を踏まえると、関税影響により企業収益が圧迫され、雇用情勢の悪化傾向がみられます。また、関税によるコストプッシュ型インフレへの警戒感の高まり等により消費者心理が悪化しつつあると見ています。欧州においては、製造業に回復の兆しが現れたかに見えましたが、対米関税交渉の成り行き等の不確実な要素があり、本格的な景気回復までにはまだ時間を要すると見ています。中国においては、耐久消費財の買い替え支援補助金等により内需の回復が図られる一方で、輸出先をASEAN諸国向けに多角化する等の動きが見られます。金融政策では、米国FRBが雇用情勢の悪化等を受けて計3回の利下げを行った一方で、欧州ECBは昨年から計8回の利下げを実施した後に、7月会合以降は金利を据え置きました。また、日銀は1月に引き続き、12月に利上げを実施しました。 当社グループの製品の用途として車載関連の構成比率が約6割を占めます。世界の自動車販売は、中国が成長を牽引しています。中国ではxEVを中心にメーカー各社による熾烈な価格競争により市場が拡大してきましたが、政府により過度な価格競争の抑制及び支払条件の適正化が図られようとしています。また、中国においては新車販売に占める新エネルギー車の割合が引き続き高いシェアを占めるなか、過剰生産能力の問題が指摘されています。自動車販売は米国においても堅調な一方で、欧州においては消費者心理の低迷により落ち込んでいます。 米政権による関税政策による事業への影響につき、当社グループでは、関税による追加コストを最終的に負担することになる主体を注視しています。当社グループにおいては、納品にあたり当社グループが関税を直接負担する取引は僅かです。したがって、関税による当社グループへの直接影響は軽微と考えています。他方で、間接影響として、関税による追加コストを消費者が負担することになれば最終需要が低下する可能性があり、企業が負担することになればサプライ・チェーン各段階での値下げ圧力となる可能性があると見ています。これらに加えて、為替の変動も注視しています。なお、当連結会計年度における当社グループの売上全体に占める米国の割合は約2割です。 当社グループは、以前より地政学リスクを事業等のリスクと認識し、各国の関税の引上げや安全保障貿易管理に基づく輸出規制、新興技術等に対する取引制限等の政策に対して分析を行い、必要に応じて取引形態やサプライ・チェーンの見直し等も行うことにより、事業への影響の低減を図っています。また、複数の生産拠点で製品を生産することでリスクの分散を図っています。こうした取り組みの一環として、アジア・欧州・北米の各域内で設計・製造・販売を完結できる地産地消体制を整えています。状況が時々刻々と変化する中で、この地産地消体制を活かしながら顧客の要望に柔軟に対応していく方針です。 当連結会計年度においては、欧州における事業構造改革が計画どおり完了しました。また、中国における製造間接費の適正化も計画どおり進捗しています。足元では、事業環境の不確実性の高まりを受けて、より一層の経費節減を通じ損益分岐点の更なる改善に努めています。 損益分岐点の改善に加え、当社グループは、収益源の多様化にも取り組んでいます。この一環として、2025年10月1日にドイツに本社を置くSchmidbauerの発行済株式80%を取得し、子会社化しました。Schmidbauerは、風力発電、太陽光、エネルギー貯蔵、鉄道、試験装置、船舶、防衛等の産業分野向けに、大型コイルに特化した製品を専門に開発・製造・販売する企業です。家族経営企業であるSchmidbauerは、製造拠点の拡大に課題を抱えており、グローバルな製造体制を持つパートナーを求めていました。Schmidbauerは、動力源、再生可能エネルギー、鉄道、防衛をはじめとする“高出力用途向け”に、大型コイルに特化した製品を専門に開発・製造・販売しています。従前、当社グループも同様にこれらの分野において製品を供給してきましたが、製品の大きさの違いにより両者の顧客基盤はほぼ重複しません。Schmidbauerの製品を当社グループの東欧、アジア、北米地域の製造拠点で生産し、同地域で販売することで、Schmidbauerにとって未開拓であった国・地域への展開を図ります。同時に、Schmidbauerと当社の製品開発及び製造に関する専門技術を相互に活用することで、品質、信頼性、効率性を強化し、両者にとり未開拓であった用途市場への展開を図ります。 当連結会計年度における当社グループの業績は以下のとおりです。売上収益は、前連結会計年度比2.2%増の147,194百万円、営業利益は、同64.8%増の7,439百万円でした。当連結会計年度において、一部の顧客との間で受注数量減少に対し当社グループが補償を受けることに合意したことで、一過性要因として1,007百万円の増益となりました。また、前連結会計年度との比較においては、前連結会計年度に計上した構造改革費用1,086百万円が一過性の増益要因となりました。これらに加えて、営業利益の増減要因は、減収による影響(3,793百万円の減益)、操業度上昇による固定費負担減(2,281百万円の増益)、製造間接費の減少(1,008百万円の増益)、賃金の影響(562百万円の増益)等です。欧州における事業構造改革によるコスト削減は、主に賃金の影響に含まれています。また、当連結会計年度は支払金利等の影響で金融収益/金融費用が2,608百万円のマイナスであったこと等から、税引前当期利益は同272.9%増の4,830百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は同512.4%増の3,618百万円でした。 対前年 利益増減(単位:百万円) ◎参考:期中平均為替レート 2024年12月期   2025年12月期 米ドル/円   150.95   149.85 ユーロ/円   163.78   168.03 人民元/円   20.97   20.81 香港ドル/円   19.34   19.23 ◎参考:グリーンエネルギー関連売上 (単位:百万円) 連結会計期間   第1四半期   第2四半期   第3四半期   第4四半期   通期 2024年   9,507   9,365   9,784   10,293   38,951 2025年   10,345   9,189   9,782   10,082   39,401 ■PBRの向上に向けた取り組み 当連結会計年度末における当社グループのPBRは約0.6倍であり、ROEが6.0%であることから、PERは約10倍と算定されます。これらROE及びPERについて東証全上場企業の平均値との比較を通じて、双方に改善の余地があると分析しています。とりわけ、自社の稼ぐ力を表すROEの持続的な向上を目指す必要があると認識しています。ROEをさらに総資産利益率と財務レバレッジとに分解すると、同業他社との比較において総資産利益率に改善の余地が大きいと見ています。総資産利益率は付加価値の高さと資本効率性から成りますが、このいずれにおいても改善の余地があると見ています。なお、PERの逆数は資本コストから期待成長率を差し引いた値と一致することから、当連結会計年度における当社グループの安定性を表す株主資本コストが8.4%であるとき、期待成長率はマイナス1.6%となり、成長性にも課題があると認識しています。 当社グループでは、予て中期経営計画2024-2026においてグリーン関連市場における売上収益の拡大を通じた利益成長を掲げてきました。しかしながら、前連結会計年度においてxEV市場の急変等に直面し大幅な減益局面となってしまったことから、損益分岐点の引き下げによる収益性の向上に着手しています。当連結会計年度においては、欧州における事業構造改革を断行し、中国における間接人員の適正化や経費抑制等に努めました。また、製品用途の多様化や顧客の分散等による収益源の多様化を推進することにより、安定性の向上に努めています。当連結会計年度においては、インダストリー市場を強化する目的でSchmidbauerを買収しました。このように、市場環境も当社グループの取り組みも当初の想定とは大きく異なっています。足元の事業環境認識に立脚し、当社の経営理念や強みを踏まえて2035年にありたい姿をVision to 2035 “Top Position in Multiple Niches”と定義しました。そして、そこへ至る筋道を3つの柱(高資本効率、メガトレンド、新事業)から成るニッチトップ戦略として構築しました。ニッチトップ戦略の推進において、次の3年間における取り組み項目と数値目標を定め、中期経営計画2026-2028(以下「MTBP 2026-2028」)として掲げることとしました。 中期経営計画2026-2028では、ニッチトップ戦略における3つの柱ならびに地域戦略に係る各種取り組みを完遂することを通じて、間接人員を増やさず、固定資産を増やさず、また同時に、重点市場における売上収益の拡大、Schmidbauerとのシナジー案件による利益成長を図ります。これらの成果は、成長性(EPS 174円)、収益性(営業利益率6.1%以上、固定資産回転率3.2倍、CCC 89日によるROIC 6.7%以上)、安定性(ネットD/Eレシオ0.60倍におけるWACC 5.0%以下)の各種数値目標の達成に貢献します。そして、これらの取り組み項目につき、進捗状況を高い透明性をもって適時適切に開示してまいります。 ②報告セグメントの概況 当連結会計年度における報告セグメントの概況は次のとおりです。 1)アジア・パシフィック事業 アジア・パシフィック事業では、中国における車載関連の需要が低迷した一方で、その他アジア及び北米におけるインダストリー関連の需要が伸長しました。売上収益は前連結会計年度比4.6%増の99,035百万円でした。中国における製造間接費の適正化は計画どおり進捗しています。これらに加え、一部の顧客との間で受注数量減少に対し当社グループが補償を受けることに合意したことによる一過性要因の増収も寄与しました。セグメント利益は同50.9%増の4,748百万円でした。 2)EU事業 EU事業では、xEV向け急速充電インフラ関連及び太陽光発電関連等の需要が減少しました。売上収益は前連結会計年度比0.9%増の56,756百万円でした。こうした中、前連結会計年度に決断した事業構造改革が、計画どおり完了し利益創出に寄与しました。セグメント利益は同27.0%増の3,403百万円でした。 ③市場別の概況 当連結会計年度における市場別の概況は次のとおりです。 1)車載関連 中国における現地メーカーの著しい伸長及び欧州系メーカーの停滞等を背景として、当社グループにおいては中国における欧州系メーカー向け製品の需要が低迷しました。また、北米においても需要が低迷しました。車載関連の売上収益は前連結会計年度比2.8%減の85,415百万円でした。 2)インダストリー関連 欧州におけるxEV向け急速充電インフラ関連及び太陽光発電関連等の需要が減少しました。他方で、北米及び中国以外のアジアにおいて太陽光発電及び蓄電池関連の需要が伸長しました。インダストリー関連の売上収益は前連結会計年度比8.3%増の39,312百万円でした。 3)家電関連 一部の顧客との間で受注数量減少に対し当社グループが補償を受けることに合意したことによる一過性要因としての増収が寄与しました。生成AI搭載モデルの販売開始等もあり、ノートパソコン、タブレット端末、スマートフォン関連の需要が堅調に推移しました。家電関連の売上収益は前連結会計年度比13.6%増の22,466百万円でした。 (単位:百万円) 2024年12月期   2025年12月期   増加率(%) 車載関連   87,893   85,415   △2.8 インダストリー関連   36,314   39,312   8.3 家電関連   19,770   22,466   13.6 ④販売地域別の概況 当連結会計年度における販売地域別の概況は次のとおりです。なお、経営管理においては、各営業所の活動に実質的な責任を有する販売地域別に売上を再集計しています。このため、本項に記載する販売地域別の売上と、「第5 経理の状況」の連結財務諸表注記に記載する数値との間には不一致が生じます。 1)アジア(中国/台湾除く) 蓄電池関連製品への需要が伸びたことで、インダストリー関連が伸長しました。車載関連は堅調に推移しました。一方で、スマートフォン関連・PC等の家電製品関連向け需要が落ち込みました。アジア(中国/台湾除く)の売上収益は前連結会計年度比5.1%増の23,851百万円でした。 2)中国/台湾 EV市場において現地企業が販売台数を伸ばす中、多数の企業が参入したことにより価格競争が激化しました。当社グループは過度な価格競争から距離を置いていることから、車載関連が減少しました。他方で、インダストリー関連及び家電製品関連の需要は底堅く推移しました。中国/台湾の売上収益は前連結会計年度比4.1%減の35,231百万円でした。 3)欧州 前連結会計年度にEVへの補助金が打ち切られたことで車載関連需要が伸び悩みましたが、当連結会計年度においても回復が見られませんでした。また、急速充電器及び太陽光発電設備関連の需要も停滞しました。欧州の売上収益は前連結会計年度比0.4%減の57,705百万円でした。 4)北米/その他 一部の顧客との間で受注数量減少に対し当社グループが補償を受けることに合意したことにより、家電関連に一過性の増収要因がありました。また、太陽光発電並びに蓄電池関連の需要が伸長しました。北米/その他の売上収益は前連結会計年度比14.3%増の30,405百万円でした。 (単位:百万円) 2024年12月期   2025年12月期   増加率(%) アジア(中国/台湾除く)   22,685   23,851   5.1 中国/台湾   36,744   35,231   △4.1 欧州   57,944   57,705   △0.4 北米/その他   26,603   30,405   14.3 なお、当社グループは、需要の動向や顧客の要求、市場の変化等に柔軟に対応して生産活動を行っており、生産実績及び受注実績は販売実績に類似しています。このため、生産実績は以下「⑤生産地域別の概況」として記載し、受注実績は記載を省略しています。 ⑤生産地域別の概況 当連結会計年度における生産地域別の概況は次のとおりです。 1)アジア(中国除く) 医療器関連の新製品導入に伴い、タイに新工場を開設し稼働開始しました。ベトナム・クアンガイ工場においては、次世代自動車用部品の需要増と、新エネルギー産業向けビジネスの拡大が見込まれます。また、欧米市場への輸出拠点としてニーズが増えていることから、ベトナム・ハイズオン省に新工場を建設し、操業を開始しました。製品に使用する加工部品等を現地で内製する計画です。日本国内においては、前連結会計年度に増床した青森工場でインダストリー関連の新規案件の生産を開始しています。アジア(中国除く)で生産した製品による売上収益は、前連結会計年度比10.7%増の12,251百万円でした。 2)中国 当社グループの主力生産拠点である中国においては、国内需要の取り込みに向けた営業活動を強化しています。従来製品に加え、巻き線技術を活用した新規案件の獲得や、EMS/OEM事業の開拓を進めるなど、事業領域の拡大に取り組んでいます。足元では、次世代自動車市場および関連するエナジーストレージ分野をはじめとした産業インフラビジネスに対応するとともに、中国政府の景気刺激策による内需回復の動きを捉えるため、ドローンやロボットなど将来成長が見込まれる分野における主要顧客向け販売を強化しています。製造においては、経費削減および生産効率の向上に向けた施策を継続的に実施しています。サプライチェーンマネジメント領域においては、WMS(倉庫管理システム)の導入により、拠点間でのシステム共通化を推進し、中間経費の削減、重複業務の集約、間接経費の削減を実現しました。生産面においても、設備の内製化や材料調達の最適化を図り、引き続き間接経費の削減に努めています。さらに、筋肉質な組織体制の構築を目的にITインフラ投資を進め、省人化の推進を図っています。中国で生産した製品による売上収益は、前連結会計年度比2.5%増の77,516百万円でした。 3)欧州 当社グループでは、欧州域内の需要に対して、ルーマニアやスロベニアを中心に生産を行い、また中国はじめアジアにおける生産を増やしています。エネルギー価格等の高騰や賃金インフレが続く欧州では、特にドイツにおいて自動車関連産業を中心に景況感が悪化しています。こうした中、当社グループでは大胆な構造改革を速やかに実施する必要があると判断し、生産拠点における人員削減による合理化を断行しました。また、Schmidbauer買収により鉄道や船舶とITインフラといった大型コイルを扱う案件へもアプローチすることが可能となったことにより、今後、欧州からグローバル市場への展開を計画しています。欧州で生産した製品による売上収益は、前連結会計年度比0.3%減の44,646百万円でした。 4)北米/その他 当社グループでは、北米の需要に対して、主に米国内の2工場とメキシコ工場にて生産しています。今後、アジアや欧州域内の需要に対しても、本地域での生産要求が予測されるため、レイアウトの変更等により生産能力を拡充しています。北米以外で設計・開発する案件の生産が増えてきている中、遠隔からのコミュニケーションを効率的に行う目的で3D・スマートグラス等を活用しています。省人化とともにミスの低減を行い、プロセスの標準化をさらに推進していきます。北米/その他で生産した製品による売上収益は、前連結会計年度比2.5%増の12,779百万円でした。 (単位:百万円) 2024年12月期   2025年12月期   増加率(%) アジア(中国/台湾除く)   11,070   12,251   10.7 中国/台湾   75,648   77,516   2.5 欧州   44,785   44,646   △0.3 北米/その他   12,473   12,779   2.5 (2)財政状態 (資産) 当連結会計年度末における資産合計は163,656百万円で、前連結会計年度末比で15,890百万円増加しました。これは主に、Schmidbauerの子会社化によりSchmidbauerに関連する資産額が増加したことのほか、当期に進行したユーロ高円安の影響でユーロ建て資産の評価額が大きくなったことによるものです。 当連結会計年度末の現金及び現金同等物は6,129百万円で、前連結会計年度末から1,843百万円増加しました。手元資金については、国内外連結子会社各社に資金が滞留することにより資金効率が低下するリスクに鑑み、主要子会社の最低手持資金額を設定し毎月その設定額と実際手持資金とを比較することで、グループ全体での余剰資金を削減し借入金の圧縮に努めています。また、3か月先までのローリング・フォーキャストを毎月実施することで資金管理を行っています。 (負債) 当連結会計年度末における負債合計は、Schmidbauerの子会社化によりSchmidbauerに関連する負債額が増加したことのほか、当期に進行したユーロ高円安の影響でユーロ建て負債の評価額が大きくなったこと、有利子負債の借入及び返済による残高の変動、また引当金の目的使用による減少等により、前連結会計年度末比11,450百万円増加し、98,302百万円でした。 当連結会計年度末におけるネット有利子負債残高は、前連結会計年度末から2,110百万円増加し、50,252百万円となりました。当連結会計年度末のネットDEレシオは0.81倍で、前連結会計年度末から0.01ポイント低下しました。当連結会計年度末現在、短期有利子負債(1年内返済予定又は償還予定の長期有利子負債を含む)の残高は40,960百万円で、長期有利子負債の残高は15,421百万円です。なお、当社グループの借入金のうち約85%が変動金利、約15%が固定金利によるものです。 当社グループの保有する資産のうち大部分が外貨建てであることに対応し、為替の影響を少なくするため、現地通貨建てでの調達を原則としつつ、金利コストも考慮した最適な資金調達を行っています。外貨建て借入金の割合が借入金全体の約78%を占めており、借入金の平均金利は3.5%です。 当社グループでは、主要な銀行と定期的にミーティングを行い、良好な関係を築いています。銀行団のオープン・コミットメントラインは110億円を維持しており、これら全てが未使用です。なお、中期的には収益性の向上と財務体質の強化に取り組み、信用格付けを取得し、資金調達の方法についての選択肢を増やす目標を持っています。 (資本) 当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末比4,439百万円増加し、65,354百万円でした。当期利益の計上、配当金の支払、Schmidbauerの非支配株主が引き続き保有する株式に対して付与された売建プット・オプションの計上による資本剰余金の減少、また在外営業活動体の換算差額の変動を主要因としたその他の包括利益の計上等により、当連結会計年度末の親会社の所有者に帰属する持分合計は62,008百万円となり、親会社所有者帰属持分比率は前連結会計年度末の39.7%から、当連結会計年度末に37.9%となりました。また、1株当たり親会社所有者帰属持分は前連結会計年度末の1,774.64円から、当連結会計年度末は1,875.53円となりました。 ◎参考:期末為替レート 2024年12月期   2025年12月期 米ドル/円   156.15   156.59 ユーロ/円   162.70   183.58 人民元/円   21.34   22.38 香港ドル/円   20.11   20.12 (3)キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末比1,843百万円増加し、6,129百万円でした。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果得られた資金は16,457百万円(前連結会計年度は14,928百万円の収入)でした。税引前当期利益4,830百万円、減価償却費及び償却費11,881百万円の計上等があったことによります。 当社グループでは運転資本をモニターするKPIとしてCash Conversion Cycle(CCC)を採用しています。当連結会計年度末のCCCは96日でした。Schmidbauerの子会社化に伴う影響を除外した当連結会計年度のCCC(以下、「プロフォーマCCC」)は92日でした。なお、前連結会計年度末のCCCは95日でした。 当社グループはB-to-Bビジネスを営んでいるため、DSO(売上債権回転日数)の短縮、つまり営業債権の回収期日の短縮は顧客からの値下げ圧力になりかねません。同様に、DPO(仕入債務回転日数)についての取り組みも仕入先からの値上げ圧力になりかねません。したがって、DIO(在庫回転日数)の管理が現実的な取り組みとなっています。地域別、会社別に、特に長期滞留在庫に留意しながら毎月モニタリングを実施しています。 ◎参考:Cash Conversion Cycle 実績   増減   (参考)プロフォーマCCC 2024年度   2025年度   2025年度 DSO(売上債権回転日数)   73   79   6   78 DIO(在庫回転日数)   85   87   2   85 DPO(仕入債務回転日数)   63   70   7   71 Cash Conversion Cycle   95   96   1   92 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果支出した資金は12,886百万円(前連結会計年度は8,834百万円の支出)でした。当社グループでは、顧客からの受注に基づき設備投資をしています。設備投資については、新製品、増産、生産効率改善、更新と目的別に計画を立て、規模の大きい設備投資については、NPV分析等の手法を採用し、その採算性について検討後、設備投資を決定しています。当連結会計年度は、車載関連及びインダストリー関連の受注済み案件に係る設備等に投資を行いました。有形固定資産の取得による支出は6,233百万円でした。また、当連結会計年度においては子会社の取得により5,605百万円を支出しました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果支出した資金は1,958百万円(前連結会計年度は5,268百万円の支出)でした。借入に伴い資金が1,202百万円純増したことによる収入、一方で、配当金の支払額1,749百万円、リース負債の返済による支出1,412百万円等の支出がありました。 当社グループは、事業活動のための適切な資金確保、流動性の維持及び健全な財政状態を常に目指し、安定的な営業キャッシュ・フローの創出、幅広い資金調達手段の確保を進めています。成長を維持するために将来必要な運転資金及び設備投資資金は、主に手元の現金と営業活動からのキャッシュ・フローに加え、借入等により調達しています。 (単位:百万円) 2024年12月期   2025年12月期   増減 営業活動によるキャッシュ・フロー   14,928   16,457   1,528 投資活動によるキャッシュ・フロー   △8,834   △12,886   △4,052 財務活動によるキャッシュ・フロー   △5,268   △1,958   3,310 現金及び現金同等物に係る換算差額   352   232   △120 現金及び現金同等物の増減額   1,178   1,843   665 現金及び現金同等物の期首残高   3,107   4,286   1,178 現金及び現金同等物の期末残高   4,286   6,129   1,843 (4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条の規定によりIFRS会計基準に準拠して作成しています。この連結財務諸表を作成するに当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しています。 なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 2.重要性がある会計方針 3.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しています。

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開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は IFRS

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