概要
大研医器は医療用輸液ポンプ・シリンジポンプや吸引器などを手掛ける医療機器メーカーである。1968年に大阪で創業し、現在は大阪府和泉市に本社を置く。売上高は約100億円、従業員185名。自社で開発・製造・販売を一貫して行い、手術室や集中治療室で使われる製品を中心に、国内の医療現場に強い基盤を持つ。
五つの製品群から成る事業ポートフォリオ
大研医器は単一セグメントだが、製品を五つの群に分類している。吸引器関連では、使い捨ての感染防止容器「フィットフィックス」「キューインポット」を中心に、手術室や病棟で使用される。注入器関連では、大気圧やバルーン収縮力を利用した携帯型注入器「シリンジェクター」「バルーンジェクター」、スマートフォンアプリで管理できるPCA装置「エイミー」を手掛ける。電動ポンプ関連は高精度なシリンジポンプと輸液ポンプからなり、手洗い設備関連では無菌水供給装置「ステリキープⅡ」やディスポーザブルタオルを提供する。その他製品には保温用不織布や気管支ブロッカーチューブなどが含まれる。
医療現場の声を起点とする製品開発体制
同社の研究開発は、麻酔関連や病院内感染防止に携わる医師・看護師・臨床工学技士のニーズを開発担当者が直接聞き、特許を含む独創的な技術で製品化することを基本理念とする。欧米メーカーが支配的な国内医療機器市場において、現場第一主義を掲げ、小さな声も拾い上げる姿勢を貫いている。基礎研究から製品開発、製造まですべて自社で行い、量産における生産技術と品質管理はISO規格(EN ISO 13485:2016)に基づいて運用される。
国内市場に強みを持つ収益構造と海外展開の課題
売上高は2013年3月期の71億円から緩やかに増加し、2026年3月期には103億円を見込む。営業利益率は15%前後と高水準で推移し、2024年3月期の営業利益は15億円に達した。しかし、海外売上高比率は5%未満と低く、国内市場への依存度が高い。経営課題として海外販売の拡充を掲げ、欧州市場への展開を優先し、クーデックエイミーPCAのMDR認証取得を進めている。サプライチェーンの高度化も課題とされ、原材料高騰や円安への対応が求められる。
業界の中での役割は医療機器メーカー(麻酔・感染防止分野)にあたる。
この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。
何をしている会社か
有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より
01医療機関(手術室・ICU・病棟)主力
手術室や集中治療室、病棟などの医療現場向けに、吸引器、注入器、電動ポンプ、手洗い設備などを提供。感染予防や患者QOL向上に貢献する製品を開発・製造している。
- フィットフィックス
- プラスチック製の凝固剤一体型密閉容器で、排液を凝固・焼却処分でき感染を防止する。
- キューインポット
- 本体とディスポーザブルライナーで構成され、排液を凝固・廃棄できる真空吸引器。
- シリンジェクター
- 大気圧を利用した加圧式医薬品注入器。
- バルーンジェクター
- バルーン収縮力を利用した加圧式医薬品注入器。
- PCA装置
- シリンジェクター・バルーンジェクターに付属し、患者自身の操作で注入量を調節する装置。
- エイミー
- スマートフォンアプリで管理できる輸液ポンプ。
- シリンジポンプ
- シリンジの押し子を制御して精密に薬液を投与する医用電気機器。
- 輸液ポンプ
- 輸液セットのチューブをしごいて薬液を投与する機器。
02医療機関(手洗い設備)準主力
手術室や病棟での医療従事者の衛生的な手洗いに必要な設備を提供。無菌水や殺菌水の供給装置、ディスポーザブルタオルなどを扱う。
- ステリキープⅡ
- 水道に接続し、フィルターで濾過して無菌水や殺菌水を供給する装置。
- ワイペル
- 滅菌済みのディスポーザブルタオルで、脱落繊維が少ない。
03医療機関(その他)副次
手術や処置で使用する保温具、気管支チューブ、簡易トイレシステムなどを提供。患者の安全と快適性に配慮した製品群。
- ブレスウォーム
- 吸湿発熱繊維を使った不織布オイフで、患者の保温性を高める。
- 気管支ブロッカーチューブ
- 分離肺換気用のカテーテルで、カフで気管支を閉塞する。
- ダブルルーメン気管支チューブ
- 分離肺換気用のチューブ。
- ディスポーザブル パルプシステム
- ポータブルトイレの汚物容器を使い捨てにするシステム。
製品と技術
吸引器関連:ディスポーザブル化による感染防止
吸引器関連製品は、病院内感染防止に寄与する非電動式真空吸引器である。主力の「フィットフィックス」は蓋とボトルからなるプラスチック製密閉容器で、凝固剤が蓋に内蔵されており、排液を固めてから容器ごと焼却処理できる。手術室や集中治療室で使用され、排液量が多い場面では複数連結して用いる。もう一つの「キューインポット」は本体と使い捨てライナーで構成され、病棟での使用に適する。いずれも排液に直接触れることなく廃棄でき、感染リスクを低減する。販売実績では吸引器関連が2025年3月期に65億円超と全社売上の6割以上を占める最大カテゴリーである。
注入器関連:携帯型・バルーン方式の鎮痛機器
注入器関連は、主に術後疼痛管理に用いる麻酔関連製品である。「シリンジェクター」は大気圧を利用して一定速度で薬液を注入し、「バルーンジェクター」はバルーンの収縮力を利用する。これらにPCA装置を付属させると患者自身が一定範囲内で用量を調節できる。2021年発売の「クーデックエイミーPCA」はスマートフォンアプリで管理可能な輸液ポンプであり、急性期の疼痛緩和から無痛分娩、在宅領域まで用途が広がっている。2025年3月期の注入器関連販売高は約23億円で、成長が続く分野である。
電動ポンプ関連:精密な薬液投与を実現するME機器
電動ポンプ関連は、極微量の薬液を精密に制御して持続投与する医用電気機器である。シリンジポンプはシリンジの押し子を制御して高精度な投与を可能にし、主に手術室や集中治療室で使用される。輸液ポンプは輸液バッグからチューブをしごく機構で投与し、病棟などで広く使われる。2025年3月期の販売高は約1.9億円と他の製品群に比べて小規模だが、高付加価値品として位置づけられる。製造原価ベースの生産高は前期比58%増と急拡大しており、今後需要の増加が見込まれる。
有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。
業界での位置づけ
精密機器のなかでの位置
医療用検査機器のニッチトップ、営業利益率15%
大研医器は、医療用検査機器(特に採血関連製品)に特化し、売上高約100億円、営業利益率15%と高収益を誇る。同業のLiberaware(非開示)やリガク・ホールディングス(非開示)と比較して、特定市場で強いシェアを持つ。安定した医療需要に支えられるが、後発品や海外企業との競争が激化している。
強み
- 営業利益率15%超え、医療需要の特性から収益が安定。
- 特定の検査機器で高いシェアを持ち、代替品が少ない。
- 新製品開発により競争力を維持し、顧客満足度を高める。
- 病院や検査機関とのネットワークが厚く、リピート受注を得やすい。
課題
- ニッチ市場ゆえに成長余地が限定的。新規市場開拓が必要。
- 低コストの海外製品が増加し、価格競争に晒される可能性。
- 医療機器承認制度や保険償還価格の改定が収益に影響。
強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。
同業の企業
精密機器の時価総額近傍。太字が大研医器
時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。
| # | 企業 | 時価総額 | PER |
|---|---|---|---|
| 1 | 7746岡本硝子 | 220億円 | — |
| 2 | 7725インターアクション | 194億円 | 32.7倍 |
| 3 | 7713シグマ光機 | 177億円 | 20.0倍 |
| 4 | 7600日本エム・ディ・エム | 174億円 | 66.1倍 |
| 5 | 7727オーバル | 174億円 | 12.8倍 |
| 6 | 7775大研医器 | 136億円 | 13.3倍 |
| 7 | 7702JMS | 113億円 | — |
| 8 | 5187クリエートメディック | 111億円 | 18.8倍 |
| 9 | 7722国際計測器 | 110億円 | 7.0倍 |
| 10 | 7776セルシード | 78億円 | — |
| 11 | 7781平山ホールディングス | 73億円 | 10.9倍 |
時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。
会社の歴史
沿革 19件
医療器具製造販売会社としての創業(1968年)
1968年11月、大研医器株式会社は大阪市北区木幡町(現西天満)に医療器具の製造販売を目的として設立された。1971年7月に医療機器の製造業許可を取得し、事業の基盤を固める。当初はどのような製品に特化していたか詳細は不明だが、後に主力となる吸引器や注入器の開発へとつながる第一歩となる。
営業拠点の拡大と子会社設立(1980年代)
1980年2月、整形外科用材料の仕入販売を目的として大研メディカル株式会社(後の大研産業、大研医工)を設立。同年5月に東京営業所、翌年4月に大阪営業所を開設し、販売網を広げた。1984年2月には子会社を大研産業株式会社に商号変更。1990年9月には医療用吸引器「フィットフィックス」の開発・販売を開始し、以後の主力製品の礎を築いた。
本社移転と新製品の開発(1990年代後半〜2000年代)
1997年4月、携帯型ディスポーザブル注入器「シリンジェクター」を発売。1999年10月には大阪府和泉市に本社機能を移転し、研究棟とアセンブリーセンターを新設した。2001年2月、子会社を大研医工株式会社に商号変更し、同年4月に開発・製造部門を分離。しかし2003年4月に大研医工を吸収合併し、再び一体型の経営体制に戻った。2007年5月には本社機能を大阪市中央区に移転している。
東証第二部上場と第一部指定(2009〜2010年)
2009年3月、東京証券取引所市場第二部に上場を果たす。わずか1年後の2010年10月には市場第一部に指定され、資本市場での評価を高めた。上場後の業績は堅調に推移し、売上高は70億円台から徐々に拡大。2017年7月には大阪府和泉市に和泉アセンブリーセンターを増設し、生産能力を強化した。2019年6月には再び本店を和泉市に移転し、現在に至る。
市場区分の変更:プライムからスタンダードへ(2022〜2023年)
2022年4月、東京証券取引所の市場区分見直しにより、第一部からプライム市場へ移行した。しかし2023年10月には、上場市場の変更を自ら選択し、プライム市場からスタンダード市場へ移行した。この背景には、プライム市場の上場維持基準を満たすコストと便益のバランス判断があると推測される。売上高は2024年3月期に98億円、2025年3月期に100億円と拡大を続けているが、市場区分はあくまで企業の選択である。
年表19件を開く
1960年代
- 1968年11月創業医療器具製造販売を目的として、大研医器株式会社を大阪市北区木幡町(現大阪市北区西天満)に設立
1970年代
- 1971年7月医療機器の製造業許可を取得
1980年代
- 1980年2月創業主に整形外科用材料の仕入販売を行うため大研メディカル株式会社(後に大研産業株式会社)を大阪市北区に設立
- 1980年5月東京都中央区に東京営業所(現東京支店)開設
- 1981年4月大阪市東区(現大阪市中央区)に大阪営業所(現大阪支店)開設
- 1984年2月商号変更大研メディカル株式会社が大研産業株式会社に商号変更
1990年代
- 1990年9月医療用吸引器「フィットフィックス」の開発・販売
- 1997年4月携帯型ディスポーザブル注入器「シリンジェクター」の開発・販売
- 1999年10月大阪府和泉市に本社機能を移転、研究棟・アセンブリーセンターを新設
2000年代
- 2001年2月商号変更大研産業株式会社が大研医工株式会社に商号変更
- 2001年4月開発・製造部門を大研医工株式会社に分離
- 2003年4月M&A経営効率の向上を図るため大研医工株式会社を吸収合併
- 2007年5月大阪市中央区に本社機能を移転
- 2009年3月上場東京証券取引所市場第二部に上場
2010年代
- 2010年10月東京証券取引所市場第一部に指定
- 2017年7月大阪府和泉市に和泉アセンブリーセンターを増設
- 2019年6月大阪府和泉市に本店移転
2020年代
- 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行
- 2023年10月上場東京証券取引所での上場市場の変更を選択し、プライム市場からスタンダード市場へ移行
有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。
これからの方針
有価証券報告書 2026/3期の経営方針より
会社は5つの方針を掲げている。そのうち1項目には、達成する数字が明記されている。
- 売上高経常利益率20%
有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。
- 01
現場ニーズ起点の独創的製品開発
麻酔・手術室の医療現場の潜在ニーズを捉え、特許を活用した独創的な技術で製品化する。研究開発から製造販売まで一貫体制を維持し、革新性・安全性を担保した新製品を確実に上市する。
- 02
既存製品のシェア拡大と新領域進出
主力の吸引器・注入器分野で市場リーダーとしての地位を強化しつつ、「マイクロポンプ関連製品」を成長の柱に育成する。クーデックエイミーPCAの後続製品を早期開発・上市し、新たな事業基盤を構築する。
- 03
海外販売の拡充
海外売上高比率5%未満の現状を打破し、グローバル市場での競争力を高める。欧州MDR認証取得を優先し、クーデックエイミーPCAの欧州展開を推進する。同時に他地域での販売体制も構築する。
- 04
サプライチェーンの高度化
原材料高騰や為替変動に対応するため、生産・在庫・物流データを活用し、リードタイム短縮や在庫適正化、複数社購買による安定調達、加工歩留り向上などに取り組む。
- 05
優秀な人材の確保と育成強化
新卒・中途採用を積極的に行い、教育プログラムを刷新して成長機会を拡充する。給与水準の向上や効率的な働き方により人的投資を強化し、持続的成長につなげる。
有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。
社員と組織
有価証券報告書 10期分
グループ全体で185人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は647万円で、9期前と比べて+10.5%。平均年齢は42.0歳、平均勤続年数は12.0年。
| 決算期 | 平均年収万円 | 平均年齢歳 | 平均勤続年 | 連結従業員数人 | 一人当たり営業利益万円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2017年3月 | — | — | — | 196 | — |
| 2018年3月 | — | — | — | 188 | — |
| 2019年3月 | 585 | 40.0 | 10.0 | 186 | — |
| 2020年3月 | 570 | 40.0 | 10.0 | 191 | — |
| 2021年3月 | 574 | 41.0 | 11.0 | 186 | — |
| 2022年3月 | 566 | 41.0 | 11.0 | 183 | — |
| 2023年3月 | 566 | 41.0 | 11.0 | 188 | — |
| 2024年3月 | 601 | 42.0 | 12.0 | 175 | — |
| 2025年3月 | 653 | 43.0 | 13.0 | 180 | 833 |
| 2026年3月 | 647 | 42.0 | 12.0 | 185 | 703 |
平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。
拠点とグループ
設備と関係会社
業績のいま
有価証券報告書・決算短信より
2026年3月期の売上高は103億円、営業利益は13億円。前期と比べると増収減益で、売上が+3.0%、利益が-13.3%。
会社が出している今期の予想2027年3月期
| 項目 | 会社予想 | 前期実績 |
|---|---|---|
| 売上高 | 105億円 | 103億円 |
| 営業利益 | 8億円 | 13億円 |
| 純利益 | 6億円 | 9億円 |
| 1株あたり配当 | ¥20 | ¥20 |
会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本
四半期の推移
10期分
直近は2027年1Qで、売上は24億円、営業利益は2億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+0.0%、営業利益は−33.3%。
| 対象期間 | 売上高億円 | 営業利益億円 | 営業利益率% | 純利益億円 |
|---|---|---|---|---|
| 2023年4Q | 22 | — | — | 0 |
| 2024年1Q | 24 | 3 | 12.5 | 2 |
| 2024年2Q | 24 | 4 | 16.7 | 3 |
| 2024年3Q | 26 | 5 | 19.2 | 4 |
| 2024年4Q | 24 | — | — | 1 |
| 2025年2Q | 49 | 8 | 16.3 | 6 |
| 2025年4Q | 51 | 7 | 13.7 | 5 |
| 2026年2Q | 51 | 7 | 13.7 | 5 |
| 2026年4Q | 52 | 6 | 11.5 | 4 |
| 2027年1Q | 24 | 2 | 8.3 | 2 |
期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。
業績の推移
有価証券報告書 14期分
2013年3月期からの14期で、売上は71億円から103億円へ1.5倍に増えた。直近期の営業利益率は12.6%。売上は5期連続で増加。
| 決算期 | 売上高億円 | 営業利益億円 | 経常利益億円 | 営業利益率% | 純利益億円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2013年3月 | 71 | — | 13 | — | 8 |
| 2014年3月 | 76 | — | 14 | — | 9 |
| 2015年3月 | 80 | — | 16 | — | 11 |
| 2016年3月 | 83 | — | 17 | — | 12 |
| 2017年3月 | 84 | — | 17 | — | 12 |
| 2018年3月 | 86 | — | 15 | — | 10 |
| 2019年3月 | 84 | — | 12 | — | 9 |
| 2020年3月 | 85 | — | 12 | — | 9 |
| 2021年3月 | 79 | — | 10 | — | 7 |
| 2022年3月 | 85 | — | 12 | — | 8 |
| 東京証券取引所での上場市場の変更を選択し、プライム市場からスタンダード市場へ移行 | |||||
| 2023年3月 | 91 | — | 11 | — | 7 |
| 2024年3月 | 98 | — | 15 | — | 10 |
| 2025年3月 | 100 | 15 | 15 | 15.0 | 11 |
| 2026年3月 | 103 | 13 | 13 | 12.6 | 9 |
金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。
利益の構造
2026年3月期
売上高103億円のうち、営業利益として残るのは13億円で12.6%。営業外の損益と税金を反映した純利益は9億円、売上の8.7%にあたる。営業利益率は業種中央値9.0%を上回る水準。
- 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金61.2%63億円
- 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金26.2%27億円
- 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益12.6%13億円
有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。売上原価と販管費は単体ベースの数値です。
ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。
お金の流れ
キャッシュフロー計算書 14期分
2026年3月期は営業CFが6億円、投資CFが−3億円で、差し引きのフリーCFは3億円。この組み合わせは「成熟・還元型」にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型。期末の手元現金は28億円で、売上の3.3ヶ月分にあたる。
| 決算期 | 営業CF億円 | 投資CF億円 | 財務CF億円 | フリーCF億円 | 現金残高億円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2013年3月 | 12 | −1 | −8 | 11 | 19 |
| 2014年3月 | 10 | −2 | −8 | 8 | 20 |
| 2015年3月 | 11 | −4 | −6 | 7 | 21 |
| 2016年3月 | 13 | −13 | 2 | 0 | 23 |
| 2017年3月 | 14 | −6 | −7 | 8 | 23 |
| 2018年3月 | 13 | −6 | −6 | 7 | 24 |
| 2019年3月 | 9 | −2 | −8 | 7 | 22 |
| 2020年3月 | 14 | −2 | −11 | 12 | 24 |
| 2021年3月 | 6 | −3 | −5 | 3 | 22 |
| 2022年3月 | 11 | −2 | −6 | 9 | 25 |
| 2023年3月 | 10 | −2 | −8 | 8 | 25 |
| 2024年3月 | 16 | −2 | −12 | 14 | 27 |
| 2025年3月 | 11 | −2 | −7 | 9 | 30 |
| 2026年3月 | 6 | −3 | −5 | 3 | 28 |
本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。
資産と負債
貸借対照表 14期分
2026年3月期の総資産は114億円。このうち返さなくてよい自己資本が78億円で、自己資本比率は68.2%(業種中央値66.2%より厚い)。
| 決算期 | 総資産億円 | 自己資本億円 | 負債億円 | 自己資本比率% |
|---|---|---|---|---|
| 2013年3月 | 80 | 51 | 29 | 63.6 |
| 2014年3月 | 82 | 55 | 27 | 66.8 |
| 2015年3月 | 88 | 58 | 30 | 66.5 |
| 2016年3月 | 101 | 65 | 36 | 64.2 |
| 2017年3月 | 110 | 73 | 37 | 66.1 |
| 2018年3月 | 111 | 67 | 44 | 60.1 |
| 2019年3月 | 110 | 58 | 52 | 52.6 |
| 2020年3月 | 110 | 61 | 49 | 55.3 |
| 2021年3月 | 108 | 62 | 46 | 57.5 |
| 2022年3月 | 109 | 64 | 45 | 59.0 |
| 2023年3月 | 110 | 66 | 44 | 59.7 |
| 2024年3月 | 110 | 70 | 40 | 63.5 |
| 2025年3月 | 112 | 75 | 37 | 66.9 |
| 2026年3月 | 114 | 78 | 36 | 68.2 |
自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。
有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。
業界内での比較
精密機器 52社との比較
同じ精密機器の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回りで52社中5位あたり、逆に低いのは売上成長率で52社中37位あたり。帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。
有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。
株価
9月2日の終値
直近の終値は¥426で、1年前と比べて-4.3%。過去52週の値幅のなかでは21%の位置にある。
チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。
| 指標 | 値 |
|---|---|
| PER (実績) | 13.3倍 |
| PER (会社予想) | 20.7倍 |
| PBR | 1.60倍 |
| 配当利回り | 4.69% |
実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。
値動きの背景
本日+0.24%と小幅上昇。月間では+2.9%と堅調に推移。25日線(422.4円)を上回って推移し、週足では52週安値409円からの戻り歩調。出来高は7月16日に69,700株と急増した後、徐々に減少しているが、高水準を維持している。75日線(429円)との攻防が焦点。
値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。
AIの評価
AI評価株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません
現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 80/100)。
PERが13.3倍と業界平均28.2倍を大幅に下回り、PBRも1.57倍と業界平均3.33倍より低く割安感が強い。配当利回り4.69%は業界平均2.11%を大きく上回る。ROE12.1%は良好だが、利益が横ばい傾向にあり今後の成長が限定的な点には注意が必要。
| 指標 | この会社 | 業種平均 |
|---|---|---|
| PER (実績) | 13.3倍 | 30.1倍 |
| PER (予想) | 20.7倍 | — |
| PBR | 1.60倍 | 2.49倍 |
| ROE | 12.1% | 7.9% |
業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。
AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。
評価が分かれる点
AI分析投資家の見方
高収益の持続性と海外成長の可能性が焦点。強気派は、国内シェアと高い営業利益率、医療需要の安定性を評価。弱気派は、国内市場の成熟と競合(テルモなど)の存在、海外展開の遅れを懸念。2026年3月期は営業利益率12.62%とやや低下見込み。
- 高収益ビジネスモデル
営業利益率15%超、ROE12.1%と資本効率良好。
- 医療需要の安定性
高齢化で医療機器需要は安定的に増加。
- 国内シェアの高さ
輸液ポンプで国内トップクラス、参入障壁が高い。
- 安定した医療機器需要継続影響中
売上高103億円で安定、営業利益率12.62%と高水準維持
- 新製品投入による成長2027年〜影響中
研究開発費を活用し新製品成功で売上10%増、利益約2億円増
- 高配当利回りによる下支え継続影響弱
配当利回り4.69%と高く、株価の下限を支える
- 海外市場開拓2026年下期影響中
海外売上比率拡大で成長加速、10%増で約10億円増収
- 国内市場の成熟化
国内医療費抑制策で市場成長は限定的。
- 海外展開の遅れ
売上高の海外比率は低く、グローバル競争で劣位。
- 競合との競争激化
テルモやフィリップスなど大手との競合が収益率を圧迫。
- 営業利益減益予想2026年Q2影響強
15億→13億円と13.3%減益、コスト増で下振れ懸念
- 医療機器規制強化継続影響中
新規制で承認遅延やコスト増、営業利益数億円の影響
- 原材料高騰通年影響中
営業利益率12.62%から1%低下で約1億円の減益
- 大口顧客の受注変動不定影響弱
特定顧客依存、受注減5%で売上約5億円減
- 営業利益率
- 高収益性が維持されるか確認。
- 海外売上高比率
- 海外展開の進捗を測る。
- 受注高
- 病院の設備投資動向を先行指標として把握。
配当
株主還元
直近の年間配当は1株あたり20円で、前期から−13.0%。いまの株価に対する利回りは4.69%。
| 決算期 | 1株あたり配当円 | 前期比% | 配当性向% |
|---|---|---|---|
| 2017年3月 | 25 | — | 60.2 |
| 2018年3月 | 25 | 0.0 | 74.0 |
| 2019年3月 | 20 | −20.0 | 68.8 |
| 2020年3月 | 20 | 0.0 | 66.8 |
| 2021年3月 | 20 | 0.0 | 85.1 |
| 2022年3月 | 20 | 0.0 | 69.1 |
| 2023年3月 | 20 | 0.0 | 80.7 |
| 2024年3月 | 21 | 5.0 | 61.0 |
| 2025年3月 | 23 | 9.5 | 60.2 |
| 2026年3月 | 20 | −13.0 | 62.3 |
過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。
- 権利付き最終日—
- 権利確定日—
- 支払開始日—
- 今期の会社予想年間予想¥20
株主
有価証券報告書より
2026年3月期末の株主数は延べ14,966人。区分でいちばん多いのは個人・その他で92.3%。グループ会社や銀行などの安定株主が4.3%を占め、残る95.7%が市場で売買されうる浮動株にあたる。
所有者の区分ごとの比率
| 所有者の区分 | 2021年3月% | 2022年3月% | 2023年3月% | 2024年3月% | 2025年3月% | 2026年3月% |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 個人・その他 | 83.1 | 81.7 | 86.5 | 86.1 | 89.0 | 92.3 |
| 自己株式 | 9.8 | 9.8 | 9.8 | 9.8 | 9.8 | 9.8 |
| 事業法人 | 3.7 | 3.8 | 3.8 | 3.8 | 3.8 | 3.8 |
| 外国法人 | 2.9 | 2.5 | 2.5 | 3.5 | 4.0 | 2.3 |
| 証券会社 | 1.5 | 0.8 | 1.1 | 2.5 | 1.9 | 0.9 |
| 金融機関 | 8.7 | 11.2 | 6.2 | 4.2 | 1.2 | 0.5 |
| 外国人個人 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.1 | 0.1 |
発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。
大株主上位10者
| 順位 | 株主 | 持ち株比率 % |
|---|---|---|
| 01 | 山田 圭一 | 17.15 |
| 02 | 山田 満 | 12.56 |
| 03 | 山田 雅之 | 9.83 |
| 04 | 公益財団法人山田満育英会 | 3.14 |
| 05 | 関家 圭三 | 2.98 |
| 06 | 大研医器従業員持株会 | 0.84 |
| 07 | 寺田 恭子 | 0.81 |
| 08 | 羽根 一徳 | 0.63 |
| 09 | 山田 すみれ | 0.63 |
| 10 | 磐下 裕司 | 0.56 |
有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。
株価指標の推移
有価証券報告書 14期分
1株利益は14期で+21%、1株純資産は14期で+60%。直近期のROEは12.1%で、日本株の目安とされる8%を上回る。
| 決算期 | EPS円 | BPS円 | ROE% | PER倍 | 配当性向% |
|---|---|---|---|---|---|
| 2013年3月 | 27 | 169 | 16.6 | 25.7 | 40.5 |
| 2014年3月 | 29 | 182 | 16.7 | 29.3 | 41.1 |
| 2015年3月 | 36 | 195 | 19.4 | 35.1 | 41.3 |
| 2016年3月 | 38 | 217 | 18.7 | 23.3 | 41.6 |
| 2017年3月 | 42 | 243 | 18.1 | 19.3 | 60.2 |
| 2018年3月 | 34 | 223 | 14.5 | 22.7 | 74.0 |
| 2019年3月 | 29 | 201 | 13.7 | 19.1 | 68.8 |
| 2020年3月 | 30 | 212 | 14.5 | 22.0 | 66.8 |
| 2021年3月 | 24 | 215 | 11.0 | 25.9 | 85.1 |
| 2022年3月 | 29 | 224 | 13.2 | 17.6 | 69.1 |
| 2023年3月 | 25 | 229 | 10.9 | 19.4 | 80.7 |
| 2024年3月 | 34 | 243 | 14.6 | 16.1 | 61.0 |
| 2025年3月 | 38 | 261 | 15.2 | 12.8 | 60.2 |
| 2026年3月 | 32 | 270 | 12.1 | 13.9 | 62.3 |
有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。
- EPS1株利益
- 1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
- BPS1株純資産
- 1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
- ROE自己資本利益率
- 株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
- PER期末実績
- 株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
- 配当性向利益からの還元率
- 利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある
経営陣
7名 有価証券報告書の提出日現在
有価証券報告書に載っている役員は7名。2026/3期の役員報酬は総額111百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約6倍にあたる。
| 氏名 | 役職 | 年齢 | 保有株数 |
|---|---|---|---|
| 山田圭一 | 取締役会長 | 68 | 5,462,000 |
| 山田雅之 | 代表取締役社長 | 66 | 3,129,000 |
| 大工舎宏 | 取締役 | 58 | 5,000 |
| 稲垣喜三 | 取締役 | 69 | — |
| 玉牧健二 | 常勤監査役 | 65 | 9,000 |
| 村上創 | 監査役 | 56 | — |
| 大西由紀 | 監査役 | 63 | — |
役員報酬の内訳2026/3期
| 役員の区分 | 人数名 | 固定報酬百万円 | 合計百万円 | 1人あたり百万円 |
|---|---|---|---|---|
| 取締役(社内) | 2 | 75 | 75 | 38 |
| 社外取締役 | 4 | 21 | 21 | 5 |
| 監査役 | 1 | 15 | 15 | 15 |
有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。
有価証券報告書
有価証券報告書 2026/3期
会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。
事業の内容2,577字を開く
何をしている会社か、会社自身の説明
経営方針・対処すべき課題3,080字を開く
経営陣が考える方向性と課題
事業等のリスク4,512字を開く
会社が自認するリスクの一覧
経営成績の分析 (MD&A)7,250字を開く
業績がなぜこうなったかの経営陣の説明
EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。
開示資料
出典
このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP。
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