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日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,061.95+295ドル円158.77-1NASDAQ26,217.83+118S&P 5007,666.6+35SOX 指数11,339.25+519/2終値

豊田通商

TOYOTA TSUSHO CORPORATION8015 · Prime · 卸売業

トヨタグループの総合商社。自動車関連を中心に、メタル、サーキュラーエコノミー、モビリティ、グリーンインフラなど8本部体制でグローバルに事業展開。

概要

豊田通商は、トヨタグループの中核商社として1948年に設立された。2026年3月期の連結売上高は11兆5,619億円、従業員約7.5万人。金属、資源循環、サプライチェーン、モビリティ、グリーンインフラ、デジタルソリューション、ライフスタイル、アフリカの8本部体制で世界130か国以上に事業を展開する。M&Aを通じて事業領域を拡大し、自動車関連に留まらない異能の総合商社へと変貌を遂げている。

8本部体制で構成される事業ポートフォリオ

豊田通商の事業は8つの営業本部に整理される。メタル+(Plus)は自動車用鋼板・特殊鋼板・アルミ板等を扱い、トヨタグループ向けが主体。サーキュラーエコノミーは非鉄金属地金、貴金属、レアアース・レアメタル、電池材料、リサイクル原料等の資源循環事業。サプライチェーンはロジスティクス、モビリティパーツ製造・組付、テクノパーク、空港運営等。モビリティは乗用車・商用車の輸入販売、ノックダウン生産、販売金融。グリーンインフラは再生可能エネルギー発電、燃料取引、建設機械販売。デジタルソリューションは半導体・電子部品、組込みソフト、ITインフラ。ライフスタイルは飼料、穀物、食品、保険、繊維、医療等。アフリカはCFAOグループを通じたモビリティ、ヘルスケア、リテール。2026年3月期時点で連結子会社815社、持分法適用会社227社を擁する。

連結売上高10兆円超を生み出すグローバルな収益基盤

豊田通商の連結売上高は2013年3月期の6兆3,044億円から拡大を続け、2024年3月期に10兆1,890億円、2026年3月期には11兆5,619億円を見込む。当期純利益は2026年3月期に3,705億円と過去最高を更新。2016年3月期には資源安等で193億円の赤字を計上したが、その後回復基調にある。地域別では日本国内約4割、アジア約3割、北米約2割、その他約1割。2025年7月に買収したRadius Recyclingは米国・カナダに100か所以上の回収拠点とオレゴン州の電炉を有し、北米での資源循環事業を強化する。

トヨタグループとの関係と非トヨタ取引の拡大

豊田通商はトヨタグループの商社として創業し、現在も自動車用鋼板、部品物流、完成車販売等でトヨタ自動車やグループ企業との取引が収益の基盤をなす。一方で、金属部門では他社自動車メーカーへの販売を拡大し、CFAOを通じてアフリカではトヨタ以外のブランドも扱う。2025年4月に発表した中期経営計画ではPBR重視を掲げ、成長戦略として4つの次元上昇を打ち出した。トヨタ依存度を下げつつ、グループとのシナジーも維持するバランスが特徴である。

M&Aによる事業ポートフォリオの変革

豊田通商は2000年代以降、大型合併・買収を繰り返して事業構造を変えてきた。2000年に加商と合併、2006年にトーメンと合併して規模を拡大。2012年にはユーラスエナジーホールディングス(再エネ)・エレマテック(電子部品)・CFAO(アフリカ)を相次いで買収。2016年にCFAOを完全子会社化、2022年にユーラスエナジーを完全子会社化し、2025年には同社がテラスエナジーと合併、国内最大級の再エネ発電事業者となった。同年、エレマテックとRadius Recyclingも完全子会社化。これらのM&Aは、鉄鋼中心の事業ポートフォリオを資源循環・再エネ・デジタル・アフリカへと多角化させた。

2026年3月期のグループ構成と従業員規模

2026年3月期現在、豊田通商グループは連結子会社815社、持分法適用会社227社の合計1,042社で構成される。従業員数は74,927人。主要な連結子会社として、金属分野の豊田スチールセンター、廣汽豊田鋼鉄加工、サーキュラーエコノミー分野の豊通マテリアル、豊通ケミプラス、Radius Recycling、サプライチェーン分野の豊通物流、共和産業、モビリティ分野のToyota Tsusho South Pacific、グリーンインフラ分野のユーラスエナジーホールディングス、デジタルソリューション分野のネクスティエレクトロニクス、エレマテック、ライフスタイル分野のPT. Toyota Tsusho Real Estate、アフリカ分野のCFAO等がある。さらに北米・欧州・アジア・中国等に現地法人を持つ。

業界の中での役割は総合商社(トヨタグループ)にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
11.6兆円
営業利益
5,452億円
営業利益率
4.7%
純利益
3,705億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01メタル+(Plus)主力

自動車用鋼板・アルミ板、特殊鋼板・ステンレス鋼板、条鋼鋼管、電磁鋼板、建材等の金属製品の販売・加工。自動車産業向けが中心。

主な製品・サービス3
自動車用鋼板
自動車ボディ向け高張力鋼板等の販売・加工。
特殊鋼板・ステンレス鋼板
耐食性・強度が要求される用途向け鋼板。
電磁鋼板
モーター・トランス向け電磁鋼板。

02モビリティ主力

乗用車、商用車、二輪車、トラック、バス、産業車輌等の輸入・販売、車両組み立て(ノックダウン生産)、販売金融、中古車販売等。世界各地で自動車販売事業を展開。

主な製品・サービス3
完成車販売
トヨタ・日野等の新車・中古車の輸入・販売。
ノックダウン生産
現地での車両組み立て事業。
補給部品
アフターサービス向け部品の販売。

03サーキュラーエコノミー準主力

非鉄金属地金、貴金属、レアアース・レアメタル、電子材料・電池材料、鉄くず・非鉄金属くず、化学品(合成樹脂・ゴム・有機化学品等)の取引、リサイクル事業。資源循環ビジネスを展開。

主な製品・サービス4
非鉄金属地金・貴金属
銅・アルミニウム・貴金属等の地金取引。
電池材料
リチウムイオン電池向け材料(リチウム、コバルト等)。
リサイクル原料
鉄くず、非鉄金属くず、廃触媒等のリサイクル事業。
合成樹脂・化学品
プラスチック原料、有機化学品など。

04サプライチェーン準主力

ロジスティクス、モビリティパーツ製造・組付、モビリティアクセサリー開発・販売、テクノパーク、空港運営、環境ソリューション等。自動車生産・物流のサプライチェーン全体を支援。

主な製品・サービス3
ロジスティクス
自動車部品・完成車の物流サービス。
モビリティパーツ製造・組付
自動車部品の製造・組み立て。
テクノパーク
工場団地の開発・運営。

05グリーンインフラ準主力

再生可能エネルギー発電事業(風力・太陽光・水力・地熱・バイオマス)、燃料(バイオ燃料・水素・LNG等)の取引、電力・空港・港湾等のインフラ事業、建設機械・設備の販売。

主な製品・サービス3
再生可能エネルギー発電
風力・太陽光など再エネ発電所の開発・運営。
燃料取引
LNG・水素・バイオ燃料等の調達・販売。
建設機械
建機の販売・レンタル。

06デジタルソリューション準主力

自動車用構成部品、半導体・電子部品、モジュール製品、組込みソフト、ネットワーク構築・保守、ITインフラ輸出、情報通信機器販売、サイバーセキュリティ、ソフト開発等。自動車の電動化・知能化に対応した電子部品・ソリューションを提供。

主な製品・サービス3
半導体・電子部品
車載半導体、センサー、ディスプレイ等の電子部品の販売。
組込みソフトウェア
自動車制御向けソフトウェア開発。
ITインフラ
ネットワーク構築・運用サービス。

07アフリカ準主力

アフリカ地域において、モビリティ(新車・中古車販売、アフターサービス、生産支援)、グリーンインフラ(再エネ・港湾開発)、ヘルスケア(医薬品生産・卸・小売)、コンシューマー(リテール開発)等を展開。CFAOグループを通じた事業が中心。

主な製品・サービス3
自動車販売
アフリカ向け新車・中古車販売。
医薬品
医薬品の生産・卸売・小売。
再生可能エネルギー
アフリカでの再エネ発電・港湾開発。

08ライフスタイル副次

飼料原料、穀物、加工食品、食品原料、農水産物、酒類、保険代理店・仲介、繊維製品、衣料、介護・医療用品、建築・住宅資材、オフィス家具、総合病院事業、ホテルレジデンス事業等。生活関連分野で多様な事業を展開。

主な製品・サービス3
穀物・飼料
トウモロコシ、大豆等の穀物取引、飼料原料の供給。
加工食品
食品の輸入・販売。
保険サービス
保険代理店・仲介事業。

製品と技術

自動車用高張力鋼板とグリーンスチールへの対応

メタル+(Plus)部門の中核製品は自動車ボディ向け高張力鋼板である。加工拠点として、豊田スチールセンター、中国のGuangqi Toyotsu Steel Processing、タイのTT Automotive Steel等を持ち、トヨタグループを中心に供給する。特殊鋼板、ステンレス鋼板、電磁鋼板、アルミ板も扱い、自動車の軽量化・電動化に対応。2025年4月には、電解鉄製造技術でCO2排出を極小化する米国Electra Steelに出資し、グリーンスチールの普及を支援している。

リチウムイオン電池材料とレアアースのグローバル調達

サーキュラーエコノミー部門では、リチウム、コバルト、ニッケル等の電池材料の取引を展開。Toyotsu Lithium Pte. Ltd.がシンガポールを拠点にリチウムトレードを行い、Toyotsu Rare Earths Indiaはインドでレアアースを加工する。また、三洋化学工業(持分法適用会社)を通じて化学品分野にも関与。2025年7月に完全子会社化したRadius Recyclingは、北米の100か所以上の回収拠点とオレゴン州の電炉を活用し、使用済自動車や金属スクラップのクローズドループリサイクルを推進する。

自動車生産を支えるロジスティクスとパーツ製造

サプライチェーン本部は、自動車生産のサプライチェーン全体を支援する。豊通物流が部品・完成車の物流を担い、共和産業や中央精機(持分法)が部品製造・組付を行う。テクノパーク事業では工場団地を開発・運営し、空港運営も手掛ける。2026年2月には、アイシン、Minth Groupとカナダに合弁会社ATM Automotive Partsを設立。アルミ押出成形技術でEV用バッテリーケース部品を生産し、北米市場への供給体制を強化している。

世界36か国に広がる完成車販売とノックダウン生産

モビリティ本部は、トヨタ、日野、レクサス等の新車輸入販売に加え、中古車販売、補給部品、販売金融、架装を提供。アフリカではCFAOを通じて自動車代理店を36か国で直営し、2025年12月にはガーナの代理店事業を取得した。オーストラリアでは2026年2月にMCT Automotive Groupを買収し中古車市場に進出。また、ロシア、中南米等でノックダウン生産を実施し、現地市場に合わせた車両供給を行っている。

風力・太陽光発電とグリーンデータセンター

グリーンインフラ本部は、ユーラスエナジーホールディングスを中核に再生可能エネルギー発電事業を展開。2025年4月にテラスエナジーと合併し、国内風力・太陽光発電容量で首位となった。2026年には北海道稚内市の樺岡ウインドファーム直結の「宗谷グリーンデータセンター」に着工。風力発電の電力を直接供給する「生グリーン電力」を活用し、データセンターの脱炭素化を図る。燃料分野ではLNG、水素、バイオ燃料の取引も行っている。

車載半導体と組込みソフトウェアのデジタルソリューション

デジタルソリューション本部は、自動車の電動化・知能化に必要な電子部品とソフトウェアを提供する。子会社のネクスティエレクトロニクスは車載半導体、センサー、ディスプレイ等を販売し、エレマテックは計測機器や電子部品、トーメンデバイスは半導体デバイスを専門とする。組込みソフトウェア開発、ネットワーク構築・保守、サイバーセキュリティ等のITサービスも手掛け、北海道のグリーンデータセンターではITインフラの供給も担う。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

卸売業のなかでの位置

総合商社で国内首位クラス、海外比率高く内需依存低い

当社は国内総合商社の中でも自動車・金属・機械分野に強みを持ち、収益基盤が多角化している。特にアフリカや中東での自動車販売網は競合他社に先んじており、新興国市場の成長を取り込む体制が整っている。直近の売上高は10兆円規模で、営業利益率は4.8%前後と安定している。一方、ライバルとなるリョーサン菱洋ホールディングスは半導体・電子部品に特化した商社であり、扱う商材の専門性では優位性を持つが、規模では大きく劣る。また、オルバヘルスケアホールディングスはヘルスケア分野に特化しており、当社の総合商社としての分散効果がリスク耐性に寄与している。業界内では規模・領域の両面で上位に位置するが、収益性は専業商社に比べ低い傾向にある。

強み

  • 自動車、金属、機械、化学品など多岐にわたる分野で取引を展開し、リスク分散が図られている。
  • アフリカや中東において独自の販売インフラを構築し、成長市場の需要を直接取り込む。
  • 直近の売上高は10兆円規模で、営業利益率は約4.8%を維持し、安定的な収益を確保。
  • 世界規模のサプライチェーンを有し、多国間の取引を効率的に支援する能力を持つ。

課題

  • 専業商社に比べ営業利益率は低く、収益構造の効率化が課題となっている。
  • 金属・エネルギー分野の比率が高く、市況変動の影響を受けやすい体質がある。
  • 小売・物流分野でのオンライン化が進む中、デジタル投資の加速が求められる。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

商社・卸売の時価総額近傍。太字が豊田通商

時価総額で並べると、掲載10社のなかで5番目にあたる。

#企業時価総額PER
18058三菱商事19.6兆円23.2倍
28001伊藤忠商事17.1兆円16.8倍
38031三井物産14.7兆円17.6倍
48002丸紅8.5兆円15.4倍
58015豊田通商8.0兆円21.5倍
69022東海旅客鉄道3.9兆円6.9倍
78053住友商事2.2兆円14.3倍
89021西日本旅客鉄道1.4兆円10.8倍
94768大塚商会1.4兆円20.3倍
109147NIPPON EXPRESSホールディングス1.4兆円71.6倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(商社・卸売)に従っています。

会社の歴史

沿革 21件

豊田産業の商事部門から独立した1948年

1948年7月、豊田産業の商事部門を継承して日新通商株式会社が設立された。資本金900万円、本店名古屋市、支店大阪市。同年8月には東京支店を設置し、三大都市に拠点を構える。設立後の事業は、トヨタグループ向けの鉄鋼、繊維、機械等の調達・販売が中心で、グループの生産活動を支えた。1956年7月、商号を豊田通商株式会社に変更。この改名により、トヨタグループの総合商社としてのアイデンティティが確立された。

海外拠点と株式上場による1960年代の飛躍

1960年10月、豊田通商は米国にToyota Tsusho Americaを設立。これが初の海外現地法人であり、トヨタ自動車の北米輸出を支援する役割を果たした。1961年10月には名古屋証券取引所に上場。1977年1月には東京証券取引所にも上場し、資金調達力を強化。1970年代には海外ネットワークを拡大し、自動車部品の輸出や現地生産支援を行うようになった。1985年10月、東京支店を東京本社に昇格、名古屋本社と合わせ二本社制を採用し、首都機能を強化した。

商号変更と二本社制の1980年代

1985年10月、豊田通商は東京支店を東京本社に格上げし、名古屋本社と二本社制を導入。これは首都圏での業務拡大と情報収集力強化を目的とした。1987年7月、商号を常用漢字の「豊田通商株式会社」に変更し、英文社名もTOYODA TSUSHO KAISHAからTOYOTA TSUSHO CORPORATIONに統一。これにより、国際的な商社としてのブランドを確立した。1980年代は日本の自動車産業が世界市場で躍進し、豊田通商も同社の海外展開に伴って成長した。

加商・トーメンとの合併で規模を拡大した2000年代

2000年4月、豊田通商は加商株式会社と合併。加商は繊維・食品・機械等の分野で強みを持ち、合併により事業領域が広がった。同年11月にはトーメン及び同社子会社の鉄鋼部門の営業を一部譲受。2006年4月にはトーメンと正式に合併。トーメンは旧三井系列の総合商社であり、金属・機械・エネルギー・化学品等の幅広い事業を有していた。これらの合併により、豊田通商の連結売上高は3兆円規模から6兆円超に倍増し、総合商社としての基盤を固めた。

エネルギーと電子部品への進出(2012年)

2012年は豊田通商が非鉄・非自動車分野へ本格的に進出した年である。1月、関連会社ユーラスエナジーホールディングスの株式を追加取得し、連結子会社化。同社は風力・太陽光発電事業を展開していた。3月、電子部品商社のエレマテック株式を買収(東証上場)。12月、フランスのアフリカ商社CFAOの株式を取得。さらに2014年12月にはトーメンエレクトロニクスを完全子会社化。これらの買収により、再生可能エネルギー、電子部品、アフリカ市場という新たな成長軸を獲得した。

アフリカ事業の拡大とCFAO完全子会社化(2016年)

2016年12月、豊田通商はCFAOの完全子会社化を完了(パリ証券取引所上場廃止)。CFAOはアフリカ36か国で自動車販売、医薬品、コンシューマー事業を展開しており、取得により豊田通商はアフリカ全域に小売・流通網を手に入れた。2017年4月にはトーメンエレクトロニクスと豊通エレクトロニクスを統合し、ネクスティエレクトロニクスを設立。電子部品事業の一体化を図った。2025年時点でアフリカ本部の下に約220社の子会社を擁するまでに成長している。

再生可能エネルギー統合と循環事業の強化(2022-2025年)

2022年8月、ユーラスエナジーホールディングスを完全子会社化。2025年4月、同社はテラスエナジーと吸収合併し、国内風力・太陽光発電容量で首位の発電事業者となった。2025年7月、米国Radius Recyclingの全株式を取得し完全子会社化。Radiusは北米で100か所以上の回収拠点と電炉を持ち、金属スクラップや使用済自動車のリサイクル事業を強化。同時期にエレマテックも完全子会社化し、傘下の上場企業の子会社化が相次いだ。

中期経営計画「次元上昇」と企業価値重視の2025年

2025年4月、豊田通商は2026年3月期から2028年3月期の中期経営計画を発表。PBRを最重要指標とし、ROEとPERの向上を通じて企業価値の上昇を目指す。具体的な打ち手として、成長戦略・財務資本戦略・人材組織戦略・サステナビリティ戦略の4つの次元上昇を掲げた。2026年2月には、アイシン、Minth Groupとカナダに合弁会社ATM Automotive Partsを設立し、EV用アルミ部品の生産を開始。同年、北海道稚内市で風力発電直結のグリーンデータセンター事業を発表。また、廃漁網再生ナイロン「NetPlus」の取り組みで地球環境大賞を受賞するなど、環境分野でも存在感を示している。

年表21件を開く

1940年代

  • 1948年7月創業豐田産業株式会社の商事部門を継承して「日新通商株式会社」を設立(資本金:900万円、本店:名古屋市 支店:大阪市)
  • 1948年8月東京支店を設置

1950年代

  • 1956年7月商号変更商号を「豐田通商株式会社」に変更

1960年代

  • 1960年10月Toyota Tsusho America,Inc.(現・連結子会社)を設立
  • 1961年10月上場名古屋証券取引所に株式を上場

1970年代

  • 1977年1月上場東京証券取引所に株式を上場

1980年代

  • 1985年10月東京支店を東京本社に昇格、名古屋本社と合わせ二本社制を採用
  • 1987年7月商号変更商号を常用漢字に改め「豊田通商株式会社」に変更し、同時に英文社名を「TOYODA TSUSHO KAISHA,LTD.」から「TOYOTA TSUSHO CORPORATION」に変更

2000年代

  • 2000年4月M&A加商㈱と合併
  • 2000年11月㈱トーメン及び同社子会社の鉄鋼部門に関する営業の一部を譲り受け
  • 2006年4月M&A㈱トーメンと合併

2010年代

  • 2012年1月関連会社の㈱ユーラスエナジーホールディングス(現・連結子会社)の株式を追加取得
  • 2012年3月上場エレマテック㈱(現・連結子会社、東京証券取引所上場)の株式を買収
  • 2012年12月上場CFAO SAS(現・連結子会社、Euronext Paris上場)の株式を買収
  • 2014年12月上場㈱トーメンエレクトロニクスの株式を追加取得し完全子会社化(東京証券取引所上場を廃止)
  • 2016年12月上場CFAO SASの株式を追加取得し完全子会社化(Euronext Paris上場を廃止)
  • 2017年4月M&A㈱トーメンエレクトロニクスと㈱豊通エレクトロニクスの事業を統合し、㈱ネクスティ エレクトロニクス(現・連結子会社)として事業を開始

2020年代

  • 2022年8月M&A㈱ユーラスエナジーホールディングスの株式を追加取得し完全子会社化
  • 2025年1月上場エレマテック㈱の株式を追加取得し完全子会社化(東京証券取引所上場を廃止)
  • 2025年4月M&A㈱ユーラスエナジーホールディングスがテラスエナジー㈱を吸収合併
  • 2025年7月上場Radius Recycling,Inc.(現・連結子会社、NASDAQ上場)の全株式を取得し完全子会社化(NASDAQ上場を廃止)

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    PBR重視の経営

    ROEとPERの両面から改善を図り、PBRの向上を目指す。

  2. 02

    成長戦略の推進

    モビリティ中心の基盤ビジネスに加え、サーキュラーエコノミーやアフリカビジネスへ積極投資する。

  3. 03

    財務・資本戦略の強化

    資本効率を高め、持続的な企業価値向上を実現する。

  4. 04

    人財・組織戦略の次元上昇

    多様な人財が挑戦し進化し続ける組織を目指し、集合知を活かす。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で74,927人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は1,421万円で、9期前と比べて+29.6%平均年齢は43.0歳、平均勤続年数は16.7年。

単体の従業員がグループ全体の1割に満たないため、平均年収は持株会社の本社勤務者の数値です。グループ全体の水準とは異なります。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月57,988
2018年3月56,827
2019年3月1,09741.916.358,565
2020年3月1,10042.116.566,067
2021年3月1,10042.416.764,402
2022年3月1,11442.817.165,218
2023年3月1,18043.117.266,944
2024年3月1,26343.217.169,517
2025年3月1,32043.117.069,111719
2026年3月1,42143.016.774,927728

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率9.5%
縦線は目安の30%
男性育休取得率91.9%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)61.9%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社39(国内 16 / 海外 23、うち連結子会社 14) を有報から抽出しています。

主な関係会社
  • 国内
    豊田スチールセンター㈱
    愛知県 東海市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    豊通マテリアル㈱
    名古屋市 中村区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    豊通ケミプラス㈱
    東京都 港区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱ユーラスエナジーホールディングス
    東京都 千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱豊通マシナリー
    名古屋市 中村区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    豊田通商マリンフューエル㈱
    東京都 港区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱ネクスティ エレクトロニクス
    東京都 港区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    エレマテック㈱
    東京都 港区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱トーメンデバイス
    東京都 港区 · 連結子会社
    議決権50.1%
  • 海外
    Guangqi Toyotsu Steel Processing Co., Ltd.
    Guangzhou, China · 連結子会社
    議決権70.0%
  • 海外
    TT Automotive Steel (Thailand) Co., Ltd.
    Chachoengsao, Thailand · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Toyotsu Lithium Pte. Ltd.
    Singapore, Singapore · 連結子会社
    議決権100.0%
残りのグループ会社27社を開く
  • Toyotsu Rare Earths India Private LimitedAnakapalle, India100%
  • Radius Recycling, Inc.Portland, U.S.A.100%
  • Toyota Tsusho South Pacific Holdings Pty LtdBrisbane, Australia100%
  • Toyota Caucasus LLC.Tbilisi, Georgia100%
  • PT. Toyota Tsusho Real Estate CikarangBekasi, Indonesia89%
  • CFAO SASBoulogne-Billancourt, France100%
  • Aeolus SASBoulogne-Billancourt, France100%
  • Toyota Tsusho Manufacturing Ghana Co. LimitedTema, Ghana100%
  • Toyota Tsusho America, Inc.New York, U.S.A.100%
  • Toyota Tsusho Europe S.A.Zaventem, Belgium100%
  • Toyota Tsusho (Thailand) Co., Ltd.Bangkok, Thailand100%
  • Toyota Tsusho Thai Holdings Co., Ltd.Bangkok, Thailand49%
  • Toyota Tsusho Asia Pacific Pte. Ltd.Singapore, Singapore100%
  • Toyota Tsusho India Private LimitedBangalore, India100%
  • Toyota Tsusho (Australasia) Pty. Ltd.Melbourne, Australia100%
  • Toyota Tsusho (Shanghai) Co., Ltd.Shanghai, China100%
  • Toyota Tsusho (China) Co., Ltd.Beijing, China100%
  • 三洋化成工業㈱京都市 東山区19%
  • 中央精機㈱愛知県 安城市20%
  • 日野セールスサポート㈱東京都 日野市20%
  • 第一屋製パン㈱東京都 小平市33%
  • KPX Holdings Co., Ltd.Seoul, Korea27%
  • Purdy Motor, S.A.San Jose, Costa Rica25%
  • PT. Bungasari Flour Mills IndonesiaJakarta, Indonesia30%
  • トヨタ自動車㈱愛知県 豊田市
  • トヨタ自動車㈱愛知県 豊田市22%
  • トヨタ自動車㈱愛知県 豊田市0%
国際子会社 (GLEIF登録 21社)
  • AUToyota Tsusho South Pacific Holdings Pty Ltd
  • JP豊田通商マリンフューエル株式会社
  • BRNovaagri Infra-estrutura de Armazenagem e Escoamento Agricola S.A.
  • JP株式会社ユーラスエナジーホールディングス
  • JP株式会社ネクスティエレクトロニクス
  • JPエレマテック株式会社
  • INTOYOTA TSUSHO NEXTY ELECTRONICS INDIA PRIVATE LIMITED
  • INTOYOTSU RARE EARTHS INDIA PRIVATE LIMITED
  • SGToyota Tsusho Asia Pacific Pte. Ltd.
  • INTOYOTA TSUSHO INDIA PRIVATE LIMITED
  • GBTOYOTA TSUSHO AUTOMOBILE LONDON HOLDINGS LIMITED
  • USEE WAIANAE SOLAR HOLDINGS LLC

国際的な法人識別子 (LEI) の親子関係データ。金融取引を行う子会社が中心で、全子会社の一覧ではありません。

公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    エネルギー消費の効率化等に資する我が国技術の国際実証事業圧縮天然ガス(CNG)車普及に向けたインフラ構築を含む持続可能な環境整備・実証事業(インドネシア)
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2018-01-26
    5.8億円
  • 調達
    07-0049-0270 コートジボワール共和国におけるデータセンター導入を前提とした医療データのデジタル化と社会実装に向けた基礎調査の請負
    総務省 · 2025-12-09
    1.3億円
  • 調達
    高効率・高速処理を可能とするAIチップ・次世代コンピューティングの技術開発次世代コンピューティング技術の開発イジングマシン共通ソフトウェア基盤の研究開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2018-10-30
    1.2億円
  • 調達
    戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)自動走行システム/大規模実証実験社会の受容性に関する総合調査
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2017-09-12
    1億円
  • 調達
    アジア省エネルギー型資源循環制度導入実証事業海外実証タイ王国で発生する仕様済自動車の効率的かつ適正な資源循環システム構築
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2019-06-14
    9,291万円
  • 調達
    2700490107次世代ITSの確立に向けた通信技術に関する調査請負
    総務省 · 2015-09-03
    8,330万円
  • 調達
    量子・古典ハイブリッド技術のサイバー・フィジカル開発事業量子・古典アプリケーション開発・実証量子・AIハイブリッド技術を活用した物流運用の最適化
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2024-09-05
    7,445万円
  • 調達
    2800490142700MHz帯車車間通信・路車間通信のセキュリティ機能を確保・考慮した相互接続試験等に関する調査検討請負
    総務省 · 2016-10-04
    6,150万円
  • 調達
    次世代浮体式洋上風力発電システム実証研究洋上風力発電等技術研究開発次世代浮体式洋上風力発電システム実証研究(要素技術実証)
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2019-03-04
    5,778万円
  • 調達
    07-0049-0308 ウズベキスタン共和国におけるオールフォトニクス・ネットワーク(APN)の展開可能性に係る調査の請負
    総務省 · 2026-01-30
    3,425万円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は11.6兆円営業利益5,452億円前期と比べると増収増益で、売上が+12.1%、利益が+9.7%。

売上高
+12.1%
11.6兆円
営業利益
+9.7%
5,452億円
純利益
+2.2%
3,705億円
営業利益率
4.7%
前期比 -0.1%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高11.6兆円
営業利益5,452億円
純利益4,300億円3,705億円
1株あたり配当¥125¥125

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は3.6兆円、営業利益は1,844億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+40.5%、営業利益は+62.2%。

対象期間売上高兆円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q2.48488
2024年1Q2.541,1374.5927
2024年2Q2.591,1944.6851
2024年3Q2.581,2104.7931
2024年4Q2.48605
2025年2Q5.072,4794.91,815
2025年4Q5.242,4934.81,810
2026年2Q5.412,6114.81,869
2026年4Q6.152,8414.61,836
2027年1Q3.571,8445.21,353

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は6.3兆円から11.6兆円へ1.8倍に増えた。直近期の営業利益率は4.7%。売上は5期、純利益は5期の連続増加。

決算期売上高兆円営業利益億円税引前利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月6.301,248674
㈱トーメンエレクトロニクスの株式を追加取得し完全子会社化(東京証券取引所上場を廃止)
2014年3月7.741,634730
2015年3月8.661,563676
CFAO SASの株式を追加取得し完全子会社化(Euronext Paris上場を廃止)
2016年3月6.25768−193
㈱トーメンエレクトロニクスと㈱豊通エレクトロニクスの事業を統合し、㈱ネクスティ エレクトロニクス(現・連結子会社)として事業を開始
2017年3月5.801,4091,079
2018年3月6.492,0971,302
2019年3月6.762,2921,326
2020年3月6.692,2481,356
2021年3月6.312,2141,346
㈱ユーラスエナジーホールディングスの株式を追加取得し完全子会社化
2022年3月8.033,3012,222
2023年3月9.854,2712,842
2024年3月10.194,6963,314
エレマテック㈱の株式を追加取得し完全子会社化(東京証券取引所上場を廃止)
2025年3月10.314,9725,3694.83,625
2026年3月11.565,4525,6494.73,705

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高11.6兆円のうち、営業利益として残るのは5,452億円4.7%。営業外の損益と税金を反映した純利益は3,705億円、売上の3.2%にあたる。営業利益率は業種中央値3.2%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金89.1%10.3兆円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金6.2%7,122億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益4.7%5,452億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
10.9%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+1.5pt
4.7%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+0.8pt
3.2%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+4.7pt
12.8%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
4.3%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
5.4%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが4,612億円、投資CFが−281億円で、差し引きのフリーCFは4,331億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は1.4兆円で、売上の1.5ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高兆円
2013年3月1,242−3,2342,234−1,9920.39
2014年3月1,339−1,35654−170.41
2015年3月1,691−1,9951,082−3040.50
2016年3月3,203−1,628−2,4561,5750.39
2017年3月1,598−1,275573230.43
2018年3月2,151−925−1,2871,2260.42
2019年3月2,108−1,375−2497330.47
2020年3月2,678−1,739−5379390.50
2021年3月2,451−1,0222411,4290.68
2022年3月501−1,573449−1,0720.65
2023年3月4,443−1,399−2,0673,0440.77
2024年3月5,421−2,196−2,6333,2250.88
2025年3月5,119−1,238−3,0903,8810.95
2026年3月4,612−281−3334,3311.40

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は8.5兆円。このうち返さなくてよい自己資本が3.2兆円で、自己資本比率は37.0%(業種中央値50.6%より薄い)

決算期総資産兆円自己資本兆円負債兆円自己資本比率%
2013年3月3.590.922.6721.2
2014年3月4.071.162.9223.9
2015年3月4.591.153.4425.1
2016年3月4.050.953.1123.4
2017年3月4.211.053.1624.9
2018年3月4.311.173.1427.3
2019年3月4.441.203.2526.9
2020年3月4.551.203.3526.3
2021年3月5.231.473.7628.1
2022年3月6.141.744.4128.2
2023年3月6.381.914.4630.0
2024年3月7.062.474.5935.0
2025年3月7.062.624.3137.2
2026年3月8.523.165.2237.0

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
1.4兆円
すぐ使えるお金
利益剰余金
2.5兆円
過去の利益の積み上がり
負債合計
5.2兆円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
64
/ 100
安定性自己資本比率25 / 40
収益力営業利益率9 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

卸売業 284社との比較

同じ卸売業の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率284社中56位あたり、逆に低いのは配当利回り284社中249位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE上位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
12.8%/中央値 8.1%
P25 5.5%P75 11.4%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
4.7%/中央値 3.2%
P25 1.8%P75 5.4%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
37.0%/中央値 50.6%
P25 39.1%P75 62.9%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
12.2%/中央値 4.4%
P25 0.0%P75 9.6%
配当利回り下位株価に対して1年で受け取る配当の割合
1.7%/中央値 3.1%
P25 2.2%P75 4.0%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥7,538で、1年前と比べて+94.6%過去52週の値幅のなかでは94%の位置にある。

¥7,538-2.2%1ヶ月+10.8%1年+94.6%時価総額8.0兆円
過去52週の値幅
安値¥3,880高値¥7,774

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)21.5倍
PER (会社予想)16.4倍
PBR2.73倍
配当利回り1.66%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

8月21日終値7226円は前日比+0.43%で、25日移動平均線(6882円)を約5%上回る。52週高値7620円からは約5%下の水準で、52週安値3822円からは約89%上昇した。直近1ヶ月で+9.58%上昇し、8月5日に7243円まで上昇する場面もあった。75日線(6608円)も大きく上回り、上昇トレンドが持続中。出来高は7月30日に1029万株と急増後、200万株前後に減少しており、買い一服感が出ている。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をやや割高と判定しています(スコア 45/100)

PERは20.58倍で業界平均17.93倍を上回り、PBRも2.62倍と平均1.23倍を大きく超過。一方、ROEは12.82%と高く、利益成長が期待されるが、予想PER15.8倍を考慮しても現在の評価はやや高め。配当利回り1.73%は平均2.93%を下回り、配当の魅力は限定的。割高感があるが、収益性の高さが一部を補う。「割安だが配当は伸び悩み」の状況には該当せず、総合的にやや割高と判断。

指標この会社業種平均
PER (実績)21.5倍17.9倍
PER (予想)16.4倍
PBR2.73倍1.24倍
ROE12.8%8.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

投資論点は、トヨタグループの好調さと非トヨタ事業の成長が、逆風にどう影響するか。強気派は、トヨタの生産拡大や新興国市場の需要増で収益が伸び、株価上昇の余地があるとみる。一方、弱気派は、自動車業界の構造変化(EVシフト)や資源価格の変動が業績の重荷になると指摘。トヨタ依存度の高さも懸念されるが、近年は非トヨタ取引や新規分野への投資で分散が進んでいるとの評価もある。PERは21倍と商社の中では高めで、成長性が価格に織り込み済みかが焦点。

プラスに働く材料7
  • トヨタの好業績連動

    トヨタの販売増と高収益が同社の取引拡大につながり、利益を押し上げる。

  • 非トヨタ事業の拡大

    自動車以外の分野でのM&Aや投資が実を結び、収益源が多様化している。

  • 資源価格の上昇恩恵

    エネルギーや金属関連の市況が高まれば、トレーディング利益が増加する可能性。

  • 営業利益5,452億円の最高益更新通年影響

    売上高11兆5,619億円、営業利益5,452億円は前期比10%増。営業利益率4.72%

  • トヨタグループの生産回復で増収基調2026年下期影響

    売上高が前期比1兆2,523億円増と大幅増。自動車関連需要の高まりを反映

  • 予想PER16.2倍と成長期待の織り込み余地継続影響

    実績PER21.14倍に対し予想PER16.2倍。増益率10%超を考慮すればまだ割高ではない

  • ROE12.82%とPBR2.69倍の資本効率継続影響

    ROE12.82%は高く、PBR2.69倍でも資本効率に見合う水準

マイナスに働く材料7
  • EVシフトで中核事業にリスク

    トヨタの内燃機関需要が縮小すれば、部品調達などの関連事業に打撃を与える。

  • 市況変動の影響

    金属・エネルギー価格の下落は在庫評価損や取引利益の減少につながり得る。

  • 高いバリュエーション

    PER約21倍は同業他社の商社と比較して割高で、業績が予想を下回れば株価調整のリスク。

  • 営業利益率が4.72%と低水準通年影響

    売上高11兆5,619億円に対し営業利益5,452億円。売上高利益率が0.5ポイント悪化すると約580億円減益

  • トヨタ減産時の依存リスク不定影響

    トヨタ関連依存度が高く、生産台数が1割減れば関連売上高が数千億円減

  • 自動車の電動化投資による費用増2027年〜2028年影響

    EV関連投資の負担で収益性が低下し、営業利益5,452億円の達成が下振れる

  • 1年で94.88%上昇した反動継続影響

    高騰後の株価は短期的な調整を伴いやすく、利食い売りが優勢

次の決算で確かめる点
トヨタ向け取引高
中核需要の動向を示し、収益の約半分を占めるとされるため
非トヨタ売上比率
事業の多様化度を測り、トヨタ依存リスクの低減を確認するため
営業利益率
商社事業の収益性向上を評価する基本指標

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり125で、前期から+14.3%いまの株価に対する利回りは1.66%。増配か配当維持が9年続いている。

年間配当
¥125
1株あたり
配当利回り
1.66%
いまの株価に対して
配当性向
27.3%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
9年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月2336.1
2018年3月3134.346.6
2019年3月336.460.0
2020年3月3710.035.3
2021年3月371.861.6
2022年3月5033.928.6
2023年3月6734.765.4
2024年3月9338.644.1
2025年3月10512.540.6
2026年3月12014.327.3

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥125

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ57,850人。区分でいちばん多いのは事業法人37.3%。グループ会社や銀行などの安定株主が69.0%を占め、残る31.0%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
事業法人39.138.838.837.637.437.3
金融機関31.133.832.531.032.231.8
外国法人20.618.018.521.819.622.4
個人・その他6.86.86.86.87.87.1
証券会社2.42.63.42.73.01.4
自己株式0.60.60.60.60.60.5
外国人個人0.00.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01トヨタ自動車㈱21.57
02日本マスタートラスト信託銀行㈱(信託口)14.08
03㈱豊田自動織機11.12
04㈱日本カストディ銀行(信託口)6.36
05㈱三菱UFJ銀行2.29
06STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 (常任代理人 ㈱みずほ銀行決済営業部)1.29
07㈱三井住友銀行1.20
08JP MORGAN CHASE BANK 385781 (常任代理人 ㈱みずほ銀行決済営業部)1.11
09高知信用金庫1.05
10日本生命保険相互会社(常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行㈱)0.99

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近6
  • 2026-07-07
    ノムラ インターナショナル ピーエルシー(NOMURA INTERNATIONAL PLC)
    新規の大量保有報告
    0.12%
    -5.17pt
  • 2026-07-06
    三井住友信託銀行株式会社
    新規の大量保有報告
    0.39%
  • 2026-07-06
    ブラックロック・ジャパン株式会社
    新規の大量保有報告
    1.49%
  • 2026-06-25
    株式会社豊田自動織機
    新規の大量保有報告
    0.00%
    -11.12pt
  • 2026-06-08
    株式会社豊田自動織機
    新規の大量保有報告
    11.12%
  • 2026-06-08
    トヨタ不動産株式会社
    新規の大量保有報告
    0.91%

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+82%、1株純資産は14期で+38%。直近期のROEは12.8%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月1932,1679.612.7105.2
2014年3月2082,7698.412.648.7
2015年3月1923,2706.416.695.3
2016年3月−552,691−1.8
2017年3月3072,98610.811.036.1
2018年3月3703,33811.79.746.6
2019年3月3773,39811.29.660.0
2020年3月3853,40111.36.635.3
2021年3月1281,39210.112.161.6
2022年3月2111,64413.98.028.6
2023年3月2691,81415.67.065.4
2024年3月3142,33715.110.944.1
2025年3月3432,48614.27.340.6
2026年3月3512,99112.816.927.3

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

15名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は15名。2026/3期の役員報酬は総額1,168百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約11倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
村上晃彦取締役会長6759,000
貸谷伊知郎取締役副会長67130,000
今井斗志光取締役社長(代表取締役) CEO(Chief Executive Officer)6044,000
岩本秀之取締役(代表取締役)副社長 CFO(Chief Financial Officer)6363,000
綿貫辰哉取締役(代表取締役)副社長 本部CEO(Chief Executive Officer)5941,000
Didier Leroy取締役68
井上ゆかり取締役6412,000
松田千恵子取締役611,000
山口悟郎取締役702,000
林健太郎常勤監査役6410,000
河嶋一也常勤監査役592,000
高橋勉監査役69
残りの役員3名を開く
氏名役職年齢
田上静之監査役72
別府理佳子監査役58
磯貝友紀取締役51

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円賞与百万円株式報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)6269350350970162
社外取締役711411416
監査役3848428

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容2,421字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループは、当社及び連結子会社815社・持分法適用会社227社で構成され、国内及び海外における各種商品の売買等を主要事業とし、これらの商品の製造・加工・販売、事業投資、サービスの提供などの事業に携わっております。 当社グループでは、メタル+(Plus)、サーキュラーエコノミー、サプライチェーン、モビリティ、グリーンインフラ、デジタルソリューション、ライフスタイル、アフリカの8営業本部に関係する事業として区分しており、それぞれの事業は、当社の営業本部及び営業本部直轄の関係会社により推進しております。 各本部の事業内容は次のとおりであり、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 本部   事業内容   主な関係会社 メタル+(Plus)   自動車用鋼板・アルミ板、特殊鋼板・ステンレス鋼板、条鋼鋼管、電磁鋼板、建材 他   豊田スチールセンター㈱、 Guangqi Toyotsu Steel Processing Co., Ltd.、 TT Automotive Steel (Thailand) Co., Ltd. 他 43社 サーキュラー エコノミー   非鉄金属地金、貴金属地金、レアアース・レアメタル、精密無機化学品、軽圧品、伸銅品、電子材料・電池材料、鉄くず、非鉄金属くず、合金鉄、使用済み自動車・部品、廃触媒、自動車構成用部品、再生樹脂、合成樹脂、ゴム、有機化学品、油脂化学品、添加剤、医薬原料 他   豊通マテリアル㈱、 豊通ケミプラス㈱、 Toyotsu Lithium Pte. Ltd. Toyotsu Rare Earths India Private Limited、 Radius Recycling, Inc.、 三洋化成工業㈱ (持)、 KPX Holdings Co., Ltd. (持) 他 136社 サプライチェーン   ロジスティクス、モビリティパーツ製造・組付、モビリティアクセサリー開発・設計・販売、テクノパーク、空港運営、環境ソリューション、サプライチェーン・モビリティ関連事業開発 他   豊通物流㈱、 共和産業㈱、 中央精機㈱ (持)   他 73社 モビリティ   乗用車、商用車、二輪車、トラック、バス、産業車輌、補給部品の輸入・販売事業、販売周辺事業(架装、中古車、販売金融等)、車両組み立て(ノックダウン生産)事業 他   Toyota Tsusho South Pacific Holdings Pty Ltd、 Toyota Caucasus LLC.、 日野セールスサポート㈱ (持)、 Purdy Motor, S.A. (持) 他 102社 グリーンインフラ   自動車産業を中心とした製造・物流設備、部品・工具類、建設機械等、風力・太陽光、水力、地熱、バイオマス等の再生可能エネルギー発電事業、バイオ燃料、水素、LNG等各種燃料、カーボンクレジット、石油製品等の事業、電力・空港・港湾等のインフラ事業 他   ㈱ユーラスエナジーホールディングス、 ㈱豊通マシナリー、 豊田通商マリンフューエル㈱     他 271社 デジタル ソリューション   自動車用構成部品、半導体・電子部品、モジュール製品、自動車用組込みソフト、ネットワーク構築・保守・運用・ヘルプデスク、情報通信機器、海外ITインフラ輸出、パソコン・周辺機器及び各種ソフトウェア、サイバーセキュリティ、ソフト開発 他   ㈱ネクスティ エレクトロニクス、 エレマテック㈱、 ㈱トーメンデバイス     他 60社 ライフスタイル   飼料原料、穀物、加工食品、食品原料、農水畜産物、酒類、保険代理店事業・保険仲介事業、繊維製品、衣料、介護・医療関連用品、建築・住宅資材、オフィス家具、総合病院事業、ホテルレジデンス事業 他   PT. Toyota Tsusho Real Estate Cikarang、 NovaAgri Infra-Estrutura de Armazenagem e Escoamento Agrícola S.A.、 第一屋製パン㈱ (持)、 PT. Bungasari Flour Mills Indonesia (持) 他 71社 アフリカ   モビリティ(新車及び中古車販売・アフターサービス・生産支援、他)、グリーンインフラ(再生可能エネルギー・港湾開発、他)、ヘルスケア(医薬品の生産・卸売・小売)、コンシューマー(リテール事業の開発、他)   CFAO SAS Aeolus SAS Toyota Tsusho Manufacturing Ghana Co. Limited   他 220社 その他   経理、財務、人事、総務、コンピューター運営・管理等の職能業務 他   豊通ヒューマンリソース㈱ 他 7社 現地法人   主要な海外拠点において当社と同様に複数の商品を取り扱う商社として多種多様な活動を行っております。   Toyota Tsusho America, Inc.、 Toyota Tsusho Europe S.A.、 Toyota Tsusho (Thailand) Co.,Ltd.、 Toyota Tsusho Thai Holdings Co., Ltd.、 Toyota Tsusho Asia Pacific Pte. Ltd.、 Toyota Tsusho India Private Limited、 Toyota Tsusho (Australasia) Pty. Ltd.、 Toyota Tsusho (Shanghai) Co., Ltd.、 Toyota Tsusho (China) Co., Ltd. 他 19社
経営方針・対処すべき課題1,443字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 (1)経営方針 当社グループは、持続的な企業価値向上に向け、Mission・Vision・Values(MVV)を経営の根幹として位置付けております。Missionである「未来の子供たちにより良い地球を届ける」の実現を目指し、地球課題の解決と事業成長の両立を図っております。またVisionとして掲げる「Be the Right ONE(唯一無二の存在)」の基、当社ならではの価値創出を追求し、ステークホルダーから選ばれ続ける企業を目指してまいります。さらに、Valuesとしての「豊田通商DNA(Humanity、Gembality、Beyond)」を全ての事業活動の基盤とし、一人ひとりの行動につなげることで、グループ一体となった競争力の発揮と中長期的な成長の実現を図ってまいります。 (2)経営環境 地政学面では、ロシア・ウクライナ情勢の長期化、米中関係に加え、中東情勢等を背景とする海上輸送の混乱は、物流コストやリードタイムの変動要因となるなど国際情勢の変化や安全保障を巡る動きは先行きが見通しづらくなっております。地球温暖化に伴う気候変動、自然災害の増加などは、かつてない速度と規模で変化しております。また、生成AI登場以来、AIは破壊的なスピードで進化しており、事業環境の転換を迫られるなど、不確実性の高い状況が続いております。 (3)経営戦略等 当社グループは、2025年4月に発表した中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)において、次元上昇による企業価値向上を目指すことを掲げました。具体的な指標としては、PBRを重視しております。収益性・資本効率性を示すROEと、成長期待値を示すPERの両面から改善を図ることで、PBRの向上を目指しております。その具体的な打ち手として、4つの次元上昇(成長戦略、財務・資本戦略、人財・組織戦略、サステナビリティ戦略)を通じて、異能の総合商社として持続的な成長を実現してまいります。 (4)事業上及び財務上の対処すべき課題 当社グループは成長戦略の実現を目指し、事業を通じた地球課題の解決に取り組んでおります。サプライチェーンにおいては、半導体やその原材料となるレアアース等の安定した調達が課題として顕在化しており、複数拠点によるサプライチェーンの構築が、企業の競争力と社会的責任の両面で不可欠となっております。このような状況の中でも、当社グループは、原材料の調達にとどまらず、リサイクルを含むサプライチェーン全体を守り、事業をつなぎ続ける存在として、その責任を果たしてまいります。 また、市場やお客様が必要とする多様な選択肢を提供し、選ばれ続ける存在であるために、モビリティを中心とした基盤ビジネスだけでなく、サーキュラーエコノミーやアフリカのビジネスに対しても積極的に投資を行ってまいります。 社会の変化に対して素早く、かつ柔軟に対応するためには、「人財・組織」の次元上昇も非常に重要なテーマであります。世界130ヵ国以上の多様性に富む7万人の社員一人ひとりが、それぞれの異能を持ち寄り、挑戦しながら前に進むことが必要であり、当社グループは、その集合体として生命体のように進化し続ける組織でありたいと考えております。「未来の子供たちにより良い地球を届ける」というミッションの基、他に類を見ない異能を発揮する「7万人の大旅団」として持続的な成長を実現してまいります。
事業等のリスク10,033字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 (1)当社グループのリスク管理 ①リスク管理基本方針 当社グループは、「リスク管理基本方針」において「リスク」を「業務に不測の損失を生じさせ、当社グループの財産、信用等を毀損する可能性を有するもの」と定義し、業務から生じる様々な「リスク」について認識・検討を行い、経営の安全性を確保し、企業価値を高めるため、適切かつ統制された範囲内でリスクを取ることを基本的な考え方としております。 また、同方針に基づき、連結ベースのリスクエクスポージャー(RA元本)に与信格付やカントリーリスク等に基づく最大予想損失率であるリスクウェイト(RW)を乗じてリスクアセット(RA)を算出し、当社の財務的な企業体力であるリスクバッファー(RB) との均衡を図る「リスクアセットマネジメント」に取り組んでおります。 財務基本方針である「RA÷RB<1.0」を堅持するため、投資パイプライン等を踏まえたRA÷RBのシミュレーションを行い、投資と財務健全性の両立を図っております。相対的にカントリーリスクが高い新興国へのエクスポージャーについては、NEXI(㈱日本貿易保険)の保険等によるリスクヘッジの他、リスクバッファーに応じて国別の上限値を設定し、特定国への過度な集中を防ぐカントリーリスク管理を行っております。 また、取引審査や投資案件の協議ではRVA(Risk adjusted Value Added)による評価を実施し、リスクに対する十分なリターン確保の意識付けを図っております。 これらの取り組みによるRAの管理とRBの継続的な積み上げの結果、2026年3月期は引き続きRAがRBの範囲内(RA÷RB=0.6<1.0)となっており、健全かつ安定した財務体質を維持しております。 [地域別RAの分散状況(2026年3月末)] ②リスク管理体制 リスク管理基本方針を具体的に遂行する体制として、COSO-ERMフレームワークなどの考え方を参考に、従来各リスクに対してリスク主管部が個別に行ってきたリスク管理に加えて、よりグローバルなリスク管理を推進するため、2020年4月に「統合リスク管理委員会」を発足いたしました。同委員会は、CFOを委員長とし、海外各地域のリスク担当ヘッドである地域CFOを中心に、営業本部企画部長や各リスク主管担当役員・部長により構成されております。 当社グループの経営に重大な影響を及ぼすリスクを明確化し、経営目標に関する全社的な重要リスクの特定及び対応方針の協議・決定と、リスク管理プロセスの有効性検証を行い、社長への報告及び取締役会へリスクマネジメントに関する議題の提言を行っております。取締役会はその提言に基づいてリスク管理プロセスの有効性を継続的に監督し、変更が必要な場合は適切な措置を講じております。 [当社グループのリスクマネジメント体制] (注)2026年3月現在 同委員会では、「Check10」「安全とコンプライアンス総点検」「戦略/BCP」「サステナビリティ」の4つの活動を通じてリスク管理を推進しております。 まず、「Check10」は当社として特に注力すべき10のリスク項目を抽出し、毎年各リスクに対してグループ会社各社が当該項目の達成度を自己点検し、グループ会社の所在する地域の中心となる地域統括部門が点検結果をレビュー、その結果を踏まえてグループ会社各社が改善活動を行う仕組みであります。Check10では、リスク項目ごとにリスクの大きさと管理体制の2軸評価による評点を付けてヒートマップを作成、グループ会社各社のリスク項目ごとのリスク管理状況を視える化することで、脆弱な部分をあぶり出し、適切に改善策を打つことを狙いとしております。改善には必要に応じてリスク主管部が支援を行っております。 「安全とコンプライアンス総点検」は、当社グループ全体で共有している「安全とコンプライアンスはすべての仕事の入口」との価値観に基づき、当社単体の全部署・国内外拠点及びグループ会社各社において、自部署・自社の事業運営に必要な許認可・登録等の取得状況、並びに法令等に基づく品質・認証基準の遵守状況の点検を自ら実施するとともに、そのプロセスと結果を所管本部の役員等が現地現物でチェックする活動であります。「Check10」と「安全とコンプライアンス総点検」の活動を拡充することにより、本社のリスク主管部とグループ会社各社の連携強化のみならず、当該地域内での関係強化も図り、連結ベースでの統合的なリスク管理体制の構築を図っております。 「戦略/BCP」の取り組みについては、外部環境の変化に伴う不確実性の高まりにより、当社への事業影響が増加する中、外部環境(PEST)分析を基にして事業戦略及びBCPに与えるリスクと機会を考察の上、シナリオごとの対策を講じてまいります。 「サステナビリティ」の取り組みについては、サステナビリティに関連するリスク・機会について当社の成長戦略と連動させることを目的とした分析と対策を講じてまいります。 以上のとおり、当社グループ事業遂行上に存在する重要性・緊急性の高いリスクを要素ごとに分類し、それぞれの性質に応じた社内管理体制を構築し、統合リスク管理委員会へ報告するプロセスを適切に遂行してまいります。 [Check10のリスク項目] [Check10 リスク影響度と管理体制による2軸評価] [リスク評価結果(ヒートマップ)のイメージ] (2)個別のリスクについて 当有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日現在において入手可能な情報に基づき、当社グループが合理的であると判断したものであります。 <全社管理が必要なリスク> ①カントリーリスク 当社グループは、海外の多岐の地域にわたり、商取引及び事業活動を行っており、各国の政府による規制・政治的不安・資金移動の規制等による製品の製造・購買に伴うリスクに加え、投資の損失またはその他の資産が毀損するリスクが存在しております。当社グループは、カントリーリスクが高い国における商取引及び投資については、貿易保険等によりリスクを低減することに努めております。また、最大想定損失額であるリスクアセットの上限値を各国ごとに設定し、定めた上限値の範囲内に抑えることで、特定の地域または国に対するリスクの過度な集中を防ぐことに努めております。しかしながらこうした管理やヘッジ策を講じていてもなお、取引先所在国や当社グループが事業活動を行う国の環境の悪化によるリスクを完全に回避することは難しく、状況によっては債権回収や事業遂行の遅延・不能等により当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ②世界マクロ経済環境の変化によるリスク 当社グループは、国内及び海外における自動車関連商品、その他各種商品の販売を主要事業として、これらの商品の製造・加工・販売、事業投資、サービスの提供等多岐にわたる事業を行っております。このため、日本及び関係諸国の政治経済状況の影響を受けております。ロシア・ウクライナや中東情勢、米国や中国等の影響による世界的な景気後退に伴う個人消費や設備投資の低迷が、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③自然災害等による影響について 2011年3月の東日本大震災と同年10月のタイ大洪水でサプライチェーンが深刻な影響を受けたため、2012年4月に専門組織として総務部内にBCP推進室を設置いたしました。現在はコンプライアンス・危機管理部の危機管理・BCM推進室が、「豊田通商グループ事業継続基本方針」に従い、地震、台風等の自然災害、テロ、パンデミック等、あらゆるシナリオにおいても社員が出社不可、本社が入館不可、IT使用不可、長期停電のように重要な経営資源が使用不可になった場合のリスクへの対応として、国内外210事業でオールハザードの事業継続計画(BCP)により平時の対策と有事の対策を文書化し、事業継続マネジメント(BCM)の運用を実施しております。また、毎年3月と9月には、大規模地震によって名古屋本社または東京本社が重度に被災するシナリオで状況付与訓練(参加者にシナリオを開示せず臨機応変に対応させる訓練)を実施し、災害対策初動マニュアル並びに対策の継続的改善を実施しております。しかしながら、地震・洪水等の自然災害により、当社グループの事業活動に支障が生じ、追加の対策コストが必要となった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ④特定の販売先への依存 当社グループの収益のうち、トヨタ自動車㈱グループへの収益が占める比率は20.0%であります。従いまして、トヨタ自動車㈱グループとの取引の動向が、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤金利変動リスク 当社グループは、営業債権等による信用供与・有価証券取得・固定資産取得等のために金融機関からの借入及びコマーシャル・ペーパー、社債の発行等により事業資金を手当てしておりますが、一部が変動金利条件となっており、金利上昇局面では利息負担が増加するリスクがあります。ただし、その相当部分は、変動による影響を転嫁できる営業資産に見合っております。また当社グループでは、アセット・ライアビリティ・マネジメント(ALM)を通じて金利変動リスクをミニマイズすべく取り組んでおりますが、完全に金利変動リスクを回避できるものではなく、今後の金利動向によっては当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ⑥上場有価証券の価格変動リスク 当社グループは、取引先との関係維持・強化、事業収益拡大及び企業価値向上を目的に、活発な市場で取引されている有価証券を保有しております。活発な市場で取引されている有価証券は価格変動の影響を受けることがあり、価格下落の場合には当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 <Check10にて注視しているリスク> ①商品リスク 当社グループが取り扱う非鉄金属・レアアース・食料・繊維等の相場商品には価格変動のリスクが存在いたします。そのため、商品ごとにポジション限度枠を設定し、限度枠内での運用状況を定期的にモニタリングしております。こうした価格変動のリスクを低減する施策を講じておりますが、必ずしも価格変動リスクを完全に回避できるものではなく、商品市況や相場の動向によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ②信用リスク 当社グループは多様な営業活動により生じた国内外の取引先に対する金銭債権回収に関するリスクが存在いたします。こうした信用リスクに対応するため、当社グループでは取引先に対し、売掛金・前払金等の取引種別ごとに債権限度、約定限度枠を設定、全社システムによりグループの信用リスクを把握しております。また、財務内容を基にした当社独自基準の格付(8段階)を定め定期的に取引先の状況を確認し、低格付の取引先に対しては、取引条件の見直し、債権保全、撤退等の取引方針を定め、個別に重点管理を行い、損失発生の防止に努めております。このような与信管理を行っておりますが、取引先の財務内容が悪化した場合や予期せぬ事態発生によるリスクを完全に回避することは難しく、取引先の倒産等による債権回収が困難となった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③事業投資リスク 当連結会計年度末現在、当社は815社の連結子会社及び227社の持分法適用会社を有しており、既存提携関係の強化や新規提携を行うことにより既存事業の拡大や機能強化または新規事業への参入を目指しております。 当社グループの投資スタンスは、短期的な利益を狙うのではなく中長期的に事業を育て、当社グループのバリューチェーンの拡大・強化につながるような戦略的投資を基本としております。「当社ならでは」の強みを発揮できる事業に経営資源を集中するため、全社方針を踏まえて営業本部の方針や投資パイプラインを方針会議で協議し、一定額を超える投資は投資戦略会議で戦略性・優先順位付けを協議し、推進可否の見極めを行っております。 投資案件の検討過程では、コーポレート部門が専門的観点で事業計画を検証しております。投資案件ごとにリスク評価と低減策の協議・意見出しを行い、投融資協議会・委員会の議論を経て最終的な機関決定に至っております。また、投資意思決定の迅速化を目的に、一定の条件や金額的重要性に応じた決裁権者の設定や、国内外の一部の関係会社への決裁権限の委譲を進めております。投資実行後は、課題のある案件について、コーポレート部門と営業本部共働で課題の進捗管理・支援を継続的に実施しております(チェック&サポート活動)。また、業績悪化兆候、事業計画進捗、撤退条件等の投資モニタリングを実施し、計画どおりに進行していない案件に対する再建・撤退ルールを厳格に運用しております。 当社はかねてより、投下資本(使用資金)に求める期待収益率(使用資金コスト率)を超えた付加価値を測る TVA(※1)とリスクを測るRVA(※2)を投資の定量評価指標に活用しておりました。 企業価値への貢献度を評価できるTVAを活用しつつ、投下資本から生まれるリターンの効率性をより強く意識するため、投資案件審議のKPIとしてROIC(※3)を採用しております。ROICと対比関係にある「使用資金コスト率」は、株主資本と有利子負債のコストの加重平均としております。株主資本を当社のROE目標を意識したコストとして設定することで、資金効率の改善や利益率の改善、売上拡大を通じたROIC向上が、ROE目標達成に結びつくよう設計しております。また、カントリーリスクに応じた調整を加えることで、グローバルな当社の事業に応じた目線設定を行っております。 しかしながら、事業環境の変化や技術革新、その他不測の事態により投資先企業の価値または株式の市場価値が低迷した場合には、当社グループが投資金額の全部もしくは相当部分を失う、またはこれらの投資先企業に対する追加の資金提供を余儀なくされることがあります。このような場合、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 [投資サイクル] ※1 TVA:Toyotsu Value Achievementの略称=(基礎収益-利息収支)×(1-各国税率)-使用資金× 国別使用資金コスト率 -基礎収益とは、営業活動以外から発生した、非経常的で臨時的、かつ多額の損益を調整した税引前 当期利益であり、営業本部・事業体の「稼ぐ力」を示す -国別使用資金コスト率とは、営業活動・事業活動に要する使用資金から生じる、国別資本コストと 国債利回りの加重平均によるコスト率を示す ※2 RVA:Risk adjusted Value Addedの略称=税引後基礎収益-リスクアセット×リスクコスト率 -リスクアセットとは、不測の事態が起こった場合に発生し得る最大予想損失額 -リスクコスト率とは、当社の株主資本利益率(ROE)目標値13%以上を目線とした株主期待収益率 ※3 ROIC:Return on Invested Capitalの略称=(基礎収益-利息収支)×(1-各国税率)÷使用資金 ④外国為替リスク 当社グループが行っている商品の売買及び投資活動等のうち、外国通貨建ての取引については、外国為替の変動による影響を受けることがあります。当社グループはこうした外国為替のリスクを一定程度まで低減するよう為替予約等によるヘッジ策を講じておりますが、必ずしも完全に回避できるものではありません。 また、当社は海外に多くのグループ会社が存在しており、各社の財務諸表を円貨に換算する際に、為替変動により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ⑤資金調達リスク 当社グループは、事業資金を国内外の金融機関からの借入及びコマーシャル・ペーパー、社債の発行等により調達しているため、金融市場の混乱や格付機関による当社信用格付けの大幅な引き下げ、取引金融機関の融資方針変更等の事態が生じた場合、当社グループの資金調達に制約が課される可能性や、調達コストが増加する可能性があります。そのため、資産構成に合わせた最適資金調達を行うと同時に、長期資金の返済・償還時期の分散を図ることで借り換えリスクの低減を図っております。また、現預金、コミットメントライン等の活用により、安定的な流動性を確保すると同時に、金融機関との良好な取引関係の維持に努めておりますが、リスクを完全に回避できるものではありません。このようなリスクが顕在化した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑥人事労務リスク・人権リスク (a)人事労務リスク 当社グループは、各国・各地域で事業を行うにあたり、本社及び海外拠点にて研修実施やツールの提供などによる労務管理知識向上や事業継続計画(BCP)整備による体制強化を働きかけておりますが、ストライキなどの労働争議を原因として操業が停止・制限される事態が発生した場合には、サプライチェーンや当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (b)人権リスク 当社グループは、各国・各地域で事業を行うにあたり、全連結子会社への人権デューデリジェンスを通じた人権尊重に取り組んでいる他、国連「世界人権宣言」を含む国際人権章典、「ビジネスと人権に関する指導原則」などの国際基準に則った「豊田通商グループ人権方針」を定め、サプライヤーを含む全てのビジネスパートナーの皆様に対し、当該方針を遵守いただくことを働きかけております。しかしながら、不測の事態が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑦情報セキュリティリスク 当社グループは、トヨタグループ及び豊田通商グループ標準の情報セキュリティ規程・ガイドラインを制定し、グループ全体の対応状況の可視化と継続的な改善を実施しております。また、本ガイドラインに合わせ、ネットワークやメールセキュリティ等のITインフラ領域については、システム共通化によって、グループ全体で効率的に有効性を高める施策を実施しております。サイバー攻撃対応体制も構築し、定常的に製品脆弱性情報やセキュリティ事故等の脅威情報の収集と、迅速な対策・予防措置を実施しております。また、昨今のサイバー攻撃トレンドに鑑み、攻撃を受けた際に被害を最小化する施策として、常時通信監視及び端末のふるまい監視・自動隔離を導入しております。しかしながら、外部からの予期せぬ不正アクセスやコンピューターウイルス侵入等による機密情報・個人情報の漏洩、設備・通信障害等による情報システム停止等の可能性は排除できず、この場合、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑧コンプライアンスリスク 当社グループは、国内外において多岐にわたる事業を行っており、日本における会社法、税法、独占禁止法、金融商品取引法、贈収賄関連諸法、安全保障貿易管理等貿易関連及び制裁関連諸法等の各種法令、事業活動を行う各国・地域の各種法令・規制といった様々な分野における広範な法律及び規制に服しております。当社では、役職員の職務の執行がこれら法令、規制及び企業倫理に適合することをコンプライアンスの基本方針としております。コンプライアンス専任部署であるコンプライアンス・危機管理部は、同部をハブとしたグローバルネットワークを通じてグループ全体のコンプライアンス体制を強化し、法務部等、関連するコーポレート部署の協力を得て、各種コンプライアンス施策(コンプライアンストップメッセージ、階層別コンプライアンス教育、グローバル内部通報制度整備等)を策定・実施することで、法令遵守の徹底等コンプライアンス意識の向上を図っております。 なお、物流関連のコンプライアンスリスクについては、国内の外国為替及び外国貿易法・関税法等、海外では当該国の法令、それに加えて国内・海外ともに米国制裁法・米国再輸出規制等を遵守する貿易管理体制を整えることや、国内外において輸入通関時のHSコード誤りによる事後追徴を回避するための適切なHSコード判定規程の制定に努めております。また、物流業者の起用においては当社の管理規則に則った物流業者選定ルールの浸透を図り、物流業者の関与する不正・異常損等の発生を阻止する対策を行っております。 しかしながら、このような施策を講じても、事業活動におけるコンプライアンスリスクは完全に排除できるものではなく、役職員が不正・不法行為を行った場合、社会的な信用を毀損する可能性があります。このような場合、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑨安全関連リスク 従業員並びに委託者の労働災害、及び火災・爆発により、当社グループの事業活動に支障が生じる可能性があります。災害未然防止に関する設備、作業標準の整備、教育、日常管理を行っておりますが、大規模な労働災害、及び火災・爆発の発生等により追加の対策コストが必要となった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑩環境関連リスク 気候変動、水資源及び生物多様性保全を含む環境関連リスクについては、当社グループの経営に重大な影響を及ぼす可能性があると認識しております。これらのリスクについては、安全・環境会議及びサステナビリティ推進委員会において審議のうえ、その内容が取締役会へ適宜報告されており、担当部門等を通じて事業戦略や各種活動に反映しております。 気候変動に関しては、影響が相対的に大きいと想定される事業を対象として、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言に沿ったシナリオ分析を実施しております。当該分析においては、「リスク」として移行リスク及び物理リスクを、「機会」として資源効率、エネルギー源、製品及びサービス、市場等を対象に整理・評価を行っております。また、当社単体及び国内外の連結子会社を含む当社グループの事業活動に伴うGHG排出量(Scope1、Scope2)について、2030年までに2019年比50%削減を目指すとともに、2050年にネット・ゼロとする目標を設定しております。さらに、2018年に策定したサステナビリティに関する重要課題(マテリアリティ)においては、「クリーンエネルギーや革新的技術を活用し、自動車/工場・プラントCO₂を削減することで脱炭素社会移行に貢献」することを掲げております。 気候変動や森林破壊、人口増加等を背景として、世界的に水不足、水質の悪化、洪水及び生物多様性の毀損が進行しており、水資源の持続可能な利用や生物多様性の維持は、当社グループの事業活動に影響を及ぼすリスク要因の一つであると認識しております。水関連リスクについては、連結子会社を主な対象として、世界資源研究所(WRI)が提供する水リスク評価ツールであるAqueductを用いた調査を実施し、その結果を踏まえ、利用効率の改善や使用量削減等、リスクの状況に応じた対応を行っております。 生物多様性に関しては、新規の投資案件等において、生態系サービスへの影響について可能な範囲で事前の調査・評価を行い、森林保全や環境負荷の低減に努めております。既存事業については、ISO14001に基づく環境マネジメントシステムの内部監査等を通じ、水資源を含む環境リスクの把握及び評価を実施しております。しかしながら、これらの取り組みを講じている場合であっても、気候変動の進行や自然環境の変化、関連法規制の強化等により予期せぬ事態が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)6,971字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)業績等の概要 ①経営環境 当連結会計年度の世界経済を概観いたしますと、米国の関税措置に端を発する通商政策の不透明感が年間を通じて影を落としましたが、景気は概ね堅調を維持いたしました。一方で、中東やウクライナでの紛争による緊張が不確実性と結び付き、原油や天然ガス等、エネルギーの供給懸念が高まる等、世界経済の見通しへ重石となりました。 米国経済は、良好な所得環境と株高による資産効果を背景に、年度前半では堅調な個人消費に支えられ高い成長を記録したものの、年度後半には関税引き上げに伴う物価上昇や雇用情勢の悪化等が個人消費を下押しし、景気拡大ペースは鈍化いたしました。欧州経済は、米国の関税措置が輸出の重石となったものの、好調な観光業や底堅い民間消費が下支えし、持ち直しの動きが見られました。中国経済は、2025年通年での経済成長率は政府目標を達成したものの、不動産市場や耐久消費財の買い替え等の内需を中心に停滞感が強く、実勢では景気は弱含みました。新興国経済は、内需が堅調なインドやAIブーム等を背景に対米輸出が拡大したベトナムを中心に堅調に推移するも、米国の関税措置により先行き不透明感が残りました。 こうした中、わが国経済は、米国の通商政策等による影響が残るものの、1月の実質賃金ではプラスに転じる等、緩やかに回復いたしました。一方、中東情勢の緊迫化による原油価格の高騰、円安加速による物価高の継続、日中関係の緊張等、今後に懸念も残りました。 ②セグメント別の事業活動 (Ⅰ)メタル+(Plus) 2025年4月に、CO₂排出量が従来よりも極めて少ない方法で製造される「グリーンスチール」の原料となる電解鉄を製造する、米国のElectra Steel Inc.に出資いたしました。鉄鋼業界において製造工程での脱炭素化が重要な課題となる中、本出資を通じて鉄鋼業界及び自動車業界におけるグリーンスチールの普及を支援しております。2025年8月に開催された第9回アフリカ開発会議(TICAD9)においてもナミビア政府と覚書を締結する等、持続可能で一貫したサプライチェーンの構築を加速してまいります。 (Ⅱ)サーキュラーエコノミー 2025年7月に、米国Radius Recycling, Inc.(以下「Radius社」という。)の全株式の取得を完了し、完全子会社化いたしました。Radius社は米国、カナダ等に100か所を超える再生資源回収拠点に加え、米国オレゴン州に電炉を保有しております。これらのRadius社の強みと当社が長年培ってきた「再資源化機能」「再資源化技術」「品質管理・クローズドループの構築」を融合し、「金属スクラップ」「ELV(使用済み自動車)」「車載用電池」の3領域を中心にシナジーを創出することで、循環型静脈事業の更なる拡大を図るとともに、カーボンニュートラル実現に向けた取り組みを加速してまいります。 (Ⅲ)サプライチェーン 2026年2月に、㈱アイシン、Minth Group Limited、当社の3社は、米国市場における車載用アルミボデー骨格部品の供給体制強化を目的として、カナダ・オンタリオ州にアルミボデー骨格部品の生産を行う合弁会社ATM Automotive Parts Inc.を設立いたしました。アルミ押出成形技術によって製造される、バッテリーEVやプラグインハイブリッド車に搭載される電池を安全かつ効率的に保持・固定するための構造部品の需要は着実に増加しております。両社の技術・ノウハウを融合し、更に合弁会社の運営に当社が加わることで、米国において高品質かつ高効率なものづくりを実現し、競争力のある生産体制の確立を図ってまいります。 (Ⅳ)モビリティ 当社は、2026年2月に、オーストラリアにおいて中古車の買取・販売事業を展開するMCT Automotive Group Pty Ltdを、現地法人であるToyota Tsusho (Australasia) Pty. Ltd.を通じて買収いたしました。同国の中古車市場は、継続的な人口増加を背景に、今後も堅調な需要拡大が見込まれております。今回の完全子会社化を通じて、当社がこれまで培ってきたモビリティ・バリューチェーンの知見・ノウハウとMCT Automotive Group Pty Ltdのオンラインを活用した買取・販売の強みを最大限活用し、お客様の安心・安全なカーライフの実現に貢献してまいります。 (Ⅴ)グリーンインフラ 当社グループで再生可能エネルギー事業を手掛ける㈱ユーラスエナジーホールディングスは、2025年4月にテラスエナジー㈱と経営統合し、国内でNo.1の風力・太陽光の発電容量を有する発電事業者となりました。また、「再エネや蓄電池を統合制御するサービスプラットフォーム」や「お客様に安定的に再エネを届ける仕組み」を構築し、再エネを「つくる」だけでなく、「集める・整える」「届ける」までバリューチェーンを拡大し、カーボンニュートラルの実現に貢献してまいります。 (Ⅵ)デジタルソリューション 当社と当社グループの㈱ユーラスエナジーホールディングスは、送電網の負荷軽減、再生可能エネルギーの導入拡大と地産地消の促進、更にデータセンターの地方分散に貢献し、地域におけるエネルギーとデジタルインフラの新たな価値創出を実現するため、北海道稚内市において、風力発電由来の再生可能エネルギーを活用したグリーンデータセンター事業「宗谷グリーンデータセンターI」を開始いたします。本事業では、ユーラスエナジーグループが運営する樺岡ウインドファームに隣接するデータセンターを建設し、樺岡ウインドファーム直結で「生グリーン電力」を供給いたします。2026年4月に着工し、2027年中の本格稼働を目指してまいります。 (Ⅶ)ライフスタイル 2026年3月に、当社は第34回地球環境大賞において、「日本経済団体連合会会長賞」を受賞いたしました。廃漁網を100%再生したナイロン素材ブランド「NetPlus®」を活用した資源循環事業において、米国のBureo Inc.及び千葉県のEllange㈱と協働し、日本における廃漁網リサイクルスキームを推進する取り組みが、本表彰制度での受賞につながりました。当社は、2023年にBureo Inc.へ出資し、「NetPlus®」の販路構築や製品開発等、商用パートナーとして協働しております。今後は、日本国内で生産されるリサイクルナイロン素材を幅広い産業へ展開し、商品化を進めることで、海洋汚染改善、資源循環の推進及び温室効果ガス排出量削減への貢献を目指してまいります。 (Ⅷ)アフリカ 2025年12月に、CFAO SAS傘下のTOYOTA TSUSHO MANUFACTURING GHANA CO. LIMITEDは、ガーナにおけるトヨタ自動車㈱及び日野自動車㈱の代理店事業を譲り受けました。これにより、アフリカにおける当社グループによる直営のトヨタ自動車㈱の代理店は36カ国目となります。TOYOTA TSUSHO MANUFACTURING GHANA CO. LIMITEDは、車両組立に加え、販売機能を新たに有することで、製造から販売までを担っております。今後、アフターサービスや保険事業を含むモビリティバリューチェーンの強化を通じ、ガーナ及びアフリカにおける持続的な事業成長を目指してまいります。 ③業績 (単位:億円) 前連結会計年度 (2025年3月期)   当連結会計年度 (2026年3月期)   増減 収益   103,095   115,619   12,524 売上総利益   11,211   12,644   1,433 営業活動に係る利益   4,971   5,452   481 当期利益(親会社所有者帰属)   3,625   3,705   80 総資産   70,574   85,236   14,662 (2)仕入、成約及び販売の実績 ①仕入の実績 仕入と販売との差額は僅少であるため、記載は省略しております。 ②成約の実績 成約と販売との差額は僅少であるため、記載は省略しております。 ③販売の実績 「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)業績等の概要 ③業績」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記4.セグメント情報」を参照してください。 (3)経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成されております。この連結財務諸表を作成するに当たり、重要となる会計方針については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針」に記載しております。また、重要な見積り及び判断については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 2.作成の基礎 (4)重要な会計上の判断、見積り及び仮定」に記載しております。 ②当連結会計年度の経営成績の分析 当社グループの当連結会計年度の収益は、自動車販売の増加及び自動車生産関連の取り扱い増加等により、前連結会計年度を1兆2,524億円(12.1%)上回る11兆5,619億円となりました。 利益につきましては、営業活動に係る利益は、販売費及び一般管理費の増加の一方で、売上総利益の増加等により、前連結会計年度を481億円(9.7%)上回る5,452億円となりました。当期利益(親会社の所有者に帰属)は、営業活動に係る利益の増加等により、前連結会計年度を80億円(2.2%)上回る3,705億円となりました。 セグメントごとの業績は、次のとおりであります。 (Ⅰ)メタル+(Plus) 当期利益(親会社の所有者に帰属)については、北米を中心とした自動車生産関連の取り扱い増加の一方で、鋼材価格の下落等により、前連結会計年度を3億円(0.7%)下回る431億円となりました。 (Ⅱ)サーキュラーエコノミー 当期利益(親会社の所有者に帰属)については、資源市況の上昇の一方で、一過性要因等により、前連結会計年度を21億円(4.5%)下回る448億円となりました。 (Ⅲ)サプライチェーン 当期利益(親会社の所有者に帰属)については、豪亜を中心とした自動車部品の取り扱い増加等により、前連結会計年度を36億円(7.2%)上回る528億円となりました。 (Ⅳ)モビリティ 当期利益(親会社の所有者に帰属)については、豪亜を中心とした海外自動車販売台数増加等により、前連結会計年度を66億円(11.5%)上回る639億円となりました。 (Ⅴ)グリーンインフラ 当期利益(親会社の所有者に帰属)については、国内発電事業における一過性損失等により、前連結会計年度を186億円(51.0%)下回る179億円となりました。 (Ⅵ)デジタルソリューション 当期利益(親会社の所有者に帰属)については、デバイス関連の取り扱い増加及びICT事業における案件増加等により、前連結会計年度を32億円(10.5%)上回る339億円となりました。 (Ⅶ)ライフスタイル 当期利益(親会社の所有者に帰属)については、国内不動産事業における一過性利益等により、前連結会計年度を54億円(34.6%)上回る207億円となりました。 (Ⅷ)アフリカ 当期利益(親会社の所有者に帰属)については、西アフリカ地域を中心とした自動車販売台数増加等により、前連結会計年度を145億円(18.2%)上回る940億円となりました。 次期の業績の見通しにつきましては、当期利益(親会社の所有者に帰属)は4,000億円となる見込みであります。 ③財政状態 資産につきましては、現金及び現金同等物で4,519億円、棚卸資産で4,444億円、有形固定資産で2,769億円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ1兆4,662億円増加の8兆5,236億円となりました。また、資本につきましては、FVTOCIの金融資産が752億円減少した一方で、当期利益(親会社の所有者に帰属)等により利益剰余金が4,460億円、在外営業活動体の換算差額が1,490億円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ5,553億円増加の3兆3,011億円となりました。 その結果、親会社所有者帰属持分比率(自己資本比率)は37.0%、ネットDERは0.3倍となりました。 ④資本の財源及び資金の流動性についての分析 (a)キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動による増加、投資活動及び財務活動による減少等により1兆4,037億円となり、前連結会計年度末より4,519億円の増加となりました。資金の増減額は前連結会計年度と比べて3,207億円の増加となっており、この主な増加または減少要因は以下のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において、営業活動による資金の増加は4,611億円となりました。これは税引前利益等によるものであります。前連結会計年度比では507億円の収入減少となりましたが、これは主に運転資本が1,714億円増加したこと等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において、投資活動による資金の減少は281億円となりました。これは有形固定資産及び子会社の取得による支出等によるものであります。前連結会計年度比では957億円の支出減少となりましたが、これは主に投資の売却等による収入が2,502億円増加したこと等によるものであります。 以上の結果、当連結会計年度におけるフリー・キャッシュ・フローは4,330億円の資金の増加となりました。前連結会計年度比では450億円の増加となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において、財務活動による資金の減少は332億円となりました。これは主に配当金の支払いによる支出等によるものであります。前連結会計年度比では2,758億円の支出減少となりました。 (b)財務戦略 当社グループでは、財務健全性を維持した安定的成長を目指して、「資産の効率化」と「資産の内容に見 合った調達」を柱とする財務戦略を推進しております。 「資産の効率化」については、“最小限の資金で最大限の利益確保”を目指し、売掛債権回収の早期化、在庫の削減等による運転資本の効率化や不稼動・非効率固定資産の削減など、資金の効率化を進めております。これらの活動により得られる資金を、より将来性の高い事業への投資や、有利子負債の圧縮に充当することにしており、“企業価値の向上”と“財務の健全性向上”の両立を目指しております。 一方、「資産の内容に見合った調達」については、固定資産は長期借入金と株主資本でカバーし、運転資本は短期借入金でカバーすることを原則としておりますが、同時に運転資本の底溜り部分も長期資金でまかなうことを方針としております。また、連結ベースでの資金管理体制については、親会社からの国内グループファイナンスに一元化するとともに、海外子会社の資金調達についても、アジア及び欧米の海外現地法人などにおいて集中して資金調達を行い、子会社への資金供給をするというキャッシュマネジメントシステムを活用したグループファイナンスを行うことで、連結ベースでの資金の効率化に努め、資金管理体制の更なる充実を図っております。更には、当社グループの資金調達の安全のため、マルチカレンシー・リボルビング・ファシリティー(複数通貨協調融資枠)等を設定するなど、不測の事態にも対応できるように備えております。 今後の資金調達について、当社グループの営業活動が生み出すキャッシュ・フロー、資産の内容、経済情勢、金融環境などを考慮し、資産の一層の効率化と安定的な資金調達に対応していきたいと考えております。 当連結会計年度末の流動比率は連結ベースで160%となっており、流動性の点で当社の財務健全性を維持しております。また、当社及び連結子会社では、主として現預金及び上述コミットメントラインの設定により、十分な流動性を確保しております。 当連結会計年度末時点での当社の長期及び短期の信用格付けは次のとおりであります。 長期   短期 格付投資情報センター(R&I)   AA-(安定的)   a-1+ スタンダード&プアーズ(S&P)   A(安定的)   A-1 ムーディーズ(Moody's)   A3(安定的)   -

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開示資料

出典

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