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日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,085.45+319ドル円158.62-2NASDAQ26,241.86+142S&P 5007,680.46+49SOX 指数11,350.08+619/2終値

松井証券

MATSUI SECURITIES CO.,LTD.8628 · Prime · 証券、商品先物取引業

個人投資家向けオンライン証券取引サービス。株式ブローキングを主軸に、FXや投資信託も提供

概要

松井証券は、1918年に東京株式取引所の一般会員として創業した独立系のオンライン証券会社である。個人投資家向けに株式・先物・オプション・FX・投資信託などの取引サービスを提供し、1998年に国内初の本格的インターネット取引「ネットストック」を開始したネット証券のパイオニア。東京都千代田区に本社を置き、従業員227名。2026年3月期の営業収益は527億円、営業利益は235億円と高い収益性を示す。

個人投資家に特化した単一セグメントの事業構造

松井証券は、個人投資家向けオンライン証券取引サービスのみを事業とする単一セグメント企業である。具体的には株式及び先物・オプションの委託売買、引受け・募集・売出しの取扱、投資信託の販売、FX(外国為替証拠金取引)を提供する。2026年3月期の営業収益527億円のうち、受入手数料が259億円(株式委託手数料が248億円)、トレーディング損益が58億円、金融収支が173億円を占める。収益は株式市場の動向に左右されるが、FX取引や信用取引に伴う金融収益が収益源を多様化している。

競合との差別化:独立系としての戦略とターゲット顧客

国内のオンライン証券業界は大手5社(松井証券、SBI証券、楽天証券、三菱UFJ eスマート証券、マネックス証券)で個人株式等委託売買代金の大半を占める。松井証券はこの5社の中で唯一の独立系であり、コングロマリット傘下の他社とは異なり、グループ顧客基盤を持たない。そのため、投資に能動的で取引を楽しむ個人投資家をコアターゲットに据え、品質と価格で勝負する方針をとる。2023年に競合2社が株式売買手数料を完全無料化した後も、松井証券は手数料を有料に維持し、付加価値で対価を得るモデルを堅持している。

ROE 19.6%を達成した資本効率志向の経営

松井証券は株主資本コスト8%を上回るROEの達成を経営目標に掲げる。2026年3月期のROEは19.6%と前事業年度の13.8%から上昇し、目標を大きく上回った。これは株式等委託売買代金の増加、預託金の収益分配金増加、FX取引拡大による利益増が要因である。また、自己資本比率は約6.4%(純資産823億円/総資産1,354億円)と低めだが、これは信用取引貸付金や顧客分別金預託金の増加による資産膨張のためであり、事業の回転率の高さで資本効率を高めている。財務基盤は強固で、顧客への補償等の特別損失を吸収できる体力を持つ。

業界の中での役割はオンライン証券取引サービス提供者にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
527億円
営業利益
235億円
営業利益率
44.6%
純利益
155億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01個人投資家向け証券取引主力

個人投資家を対象としたオンライン証券取引サービス。株式及び先物・オプションの委託売買業務、引受け並びに募集及び売出しの取扱、投資信託の販売、FX(外国為替証拠金取引)等のサービスを提供。単一セグメントで事業を展開。

主な製品・サービス4
株式売買サービス
個人投資家向けの株式オンライン売買取引サービス。委託売買業務を提供。
先物・オプション取引サービス
個人投資家向けの先物及びオプションのオンライン取引サービス。委託売買業務を提供。
FX(外国為替証拠金取引)サービス
個人投資家向けの外国為替証拠金取引サービス。
投資信託販売サービス
個人投資家向けの投資信託の販売サービス。

製品と技術

ネットストックシリーズ:インターネット取引の中核プラットフォーム

1998年に開始した「ネットストック」は、松井証券のオンライン取引の基盤である。その後、2006年にリアルタイム・トレーディングツール「ネットストック・ハイスピード」を導入し、注文発注から約定までの速度を向上させた。これにより、デイトレーダーなどの高速取引需要に対応。また、2009年にはスマートフォン向けアプリ「株touch」をリリースし、場所を選ばない取引環境を提供している。これらのプラットフォームは個人投資家の多様な取引スタイルを支える。

一日信用取引と一日先物取引:デイトレード専用商品

2013年に導入された「一日信用取引」は、デイトレードに特化した信用取引商品である。通常の信用取引と異なり、当日中に決済する必要があるが、金利負担が軽減される。2014年には「プレミアム空売りサービス」を追加し、空売り銘柄の拡大と貸株料の低減を実現。2015年には「一日先物取引」を開始し、先物取引でも同様のデイトレード専用枠を設けた。これらの商品は、短期売買を好むアクティブ投資家の需要を捉え、委託手数料収入の増加に貢献している。

FX(外国為替証拠金取引)と投資信託:収益源の多様化

2001年4月に開始したFXサービスは、個人投資家向けに提供されており、トレーディング損益の主要な源泉となっている。2026年3月期のトレーディング損益は58億円の利益で、前年比55%増加した。また、2016年11月に投資信託販売を開始し、2019年12月には販売手数料を完全無料化した。ポートフォリオ提案サービス「投信工房」を通じて、長期積立投資のニーズにも対応している。これらは株式委託手数料に依存しない収益源として重要である。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

証券、商品先物取引業のなかでの位置

ネット中堅、手数料競争に晒される

松井証券は、業界内で中堅規模のネット証券会社に位置づけられる。同業他社であるAIフュージョンキャピタルグループやFUNDINNOと比べても、手数料引き下げ競争の影響を直接受ける立場にある。近年は収益力の改善を進め、2025年3月期の営業利益率は39.8%と高い水準を達成したが、2026年3月期には収益拡大とともに一層の効率化が求められる。業界全体では、取引のデジタル化や新規参入による競争激化が進行しており、同社は差別化戦略の強化が必要である。

強み

  • 2025年3月期営業利益率39.8%と高水準で、効率的な運営を実現。
  • 売上高は368億→527億円(2024→2026年予)と増収基調にある。
  • ネット中心の事業で店舗コストが低く、競争力の源泉となっている。
  • 個人投資家向け信用取引に強みを持ち、手数料収入を安定化。

課題

  • 同業他社との値下げ競争が収益性を圧迫するリスクがある。
  • 株式市況や取引量に収益が左右され、市況変動の影響を受けやすい。
  • ネット証券間でのサービス同質化が進み、独自の強みを打ち出しにくい。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

証券・カード・リースの時価総額近傍。太字が松井証券

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(証券・カード・リース)に従っています。

会社の歴史

沿革 22件

東京株式取引所の一般会員として創業した1918年

1918年5月、松井房吉商店が東京株式取引所の一般会員として創業した。当時は対面での株式売買が主流であり、小規模な証券業者として活動を始めた。1931年3月に株式会社松井商店を設立し、1947年12月には松井證券株式会社に商号変更、1948年8月に証券業登録、1949年4月には東京証券取引所の正会員(現総合取引参加者)となった。創業から半世紀以上にわたり、伝統的な証券会社としての地盤を築いた。

1990年代の料金革命:無料化・半額化で個人投資家を獲得

1996年4月、松井證券は業界に先駆けて株式保護預かり料の無料化を導入した。続いて1997年2月には店頭登録株式の委託手数料を半額化。これらの低料金戦略は個人投資家の支持を集め、1999年10月の株式委託手数料完全自由化に合わせて、新しい手数料体系「ボックスレート」を導入した。ボックスレートは約定代金に応じた定額制で、取引コストを明確化し、後のインターネット取引の普及につながる顧客基盤を形成した。

国内初の本格インターネット取引開始とオンライン専業化(1998年)

1998年5月、松井證券は国内初の本格的インターネット取引「ネットストック」を開始した。同時に国内初のインターネットによる信用取引、日経平均株価指数オプション取引(買建)の取扱を開始した。これにより、同社はオンライン証券のパイオニアとしての地位を確立。2000年6月に松井証券株式会社に商号変更し、2001年4月にはFXサービスを開始、同年8月には東京証券取引所市場第一部に上場(証券コード8628)した。2003年7月には無期限信用取引を導入し、取引手段の拡充を進めた。

デイトレード向け商品の投入とモバイル対応の進化(2010年代)

2013年1月、信用取引規制緩和を受け、デイトレード専用の「一日信用取引」を導入。2014年3月には「プレミアム空売りサービス」を開始し、2015年2月には「一日先物取引」を追加した。これらの短期売買商品はアクティブな個人投資家に支持された。一方で、2006年9月にリアルタイムツール「ネットストック・ハイスピード」、2009年3月にはスマートフォン向け投資情報アプリ「株touch」を導入するなど、取引プラットフォームの高度化とモバイル対応を進めた。2016年11月には投資信託の取扱を開始し、ポートフォリオ提案サービス「投信工房」を提供。2019年12月には投資信託販売手数料を完全無料化し、株式取引の少額投資における手数料無料枠を拡大した。

年表22件を開く

1910年代

  • 1918年5月創業松井房吉商店創業、東京株式取引所一般会員となる

1930年代

  • 1931年3月創業株式会社松井商店設立

1940年代

  • 1947年12月商号変更松井證券株式会社に商号変更
  • 1948年8月証券業登録
  • 1949年4月東京証券取引所(再開)の正会員(現、総合取引参加者)加入

1990年代

  • 1996年4月株式保護預かり料の無料化を導入
  • 1997年2月店頭登録株式の委託手数料の半額化を導入
  • 1998年5月国内初の本格的インターネット取引「ネットストック」を開始 国内初のインターネットによる信用取引を開始 インターネットによる日経平均株価指数オプション取引「買建」の取扱開始
  • 1999年10月株式委託手数料完全自由化により、新しい委託手数料体系「ボックスレート」を導入

2000年代

  • 2000年6月商号変更松井証券株式会社に商号変更
  • 2001年4月FX(外国為替証拠金取引)サービスを開始
  • 2001年8月上場当社株式を東京証券取引所市場第一部に上場(証券コード:8628)
  • 2001年12月一橋大学大学院国際企業戦略研究科が主催する「第1回ポーター賞」を受賞
  • 2003年7月無期限信用取引を開始
  • 2004年6月本社を東京都千代田区麹町一丁目4番地に移転登記
  • 2006年9月リアルタイム・トレーディングツール「ネットストック・ハイスピード」を導入
  • 2009年3月スマートフォン向けリアルタイム投資情報アプリ「株touch」を導入

2010年代

  • 2013年1月信用取引の規制緩和にあわせて、デイトレード限定の信用取引「一日信用取引」を導入
  • 2014年3月一日信用取引の「プレミアム空売りサービス」を導入
  • 2015年2月デイトレード限定の先物取引「一日先物取引」を導入
  • 2016年11月投資信託の取扱開始及びポートフォリオ提案サービス「投信工房」の提供開始
  • 2019年12月投資信託の販売手数料を完全無料化 株式取引の少額投資における手数料無料枠の拡大

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち1項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • ROE株主資本コスト(現状8%)を上回る

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    強いブランドの構築

    金融機関としての信頼性向上と知的エンターテインメント性の追求を両立。強固な財務基盤、安定した取引システム、コンプライアンス強化、CMやYouTubeチャンネルによる認知度向上、投資情報メディアの充実などに取り組む。

  2. 02

    ラインアップ充実と特色あるサービス

    個人投資家の多様なニーズに応えるため、クレジットカード積立投資信託、高金利普通預金プログラム、FX通貨ペア拡充など、標準的な商品・サービスを拡充し、投資初心者から経験者まで対応する。

  3. 03

    サービスクオリティの向上

    優位性のある顧客体験価値を提供するため、取引ツールの機能改善、スプレッド縮小、プレマーケット取引対応、コールセンターの応答率向上など利便性を高め、顧客サポート品質を維持・向上する。

  4. 04

    新規事業領域の探索・多角化

    オンラインビジネスを核としつつ、保険分野など新たな金融サービスに進出。資本業務提携を通じてライフプランに応じた保険提案など、お客様起点の最適なサービスを提供する。

  5. 05

    セキュリティの強化

    不正アクセスやサイバー攻撃への対策として、多要素認証の必須化、パスキー導入、サイバーセキュリティ演習への参加、社内体制の改善など、お客様が安心して取引できる環境を整備する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で227人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は1,155万円で、9期前と比べて+31.6%平均年齢は37.3歳、平均勤続年数は9.7年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月123
2018年3月130
2019年3月87839.812.3142
2020年3月73839.912.9142
2021年3月91840.112.4154
2022年3月91539.612.0168
2023年3月91438.811.4180
2024年3月91637.910.7203
2025年3月94237.410.32177,189
2026年3月1,15537.39.722710,352

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率19.6%
縦線は目安の30%
男性育休取得率100.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)81.3%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

主要な設備 (帳簿価額 上位2)
本店 — 東京都千代田区111億円
札幌センター — 北海道札幌市中央区135百万円

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は527億円営業利益235億円前期と比べると増収増益で、売上が+34.4%、利益が+50.6%。

売上高
+34.4%
527億円
営業利益
+50.6%
235億円
純利益
+47.6%
155億円
営業利益率
44.6%
前期比 +4.8%pt

四半期の推移

10期分

直近は2026年4Qで、営業収益は304億円、営業利益は132億円。前年の2025年4Qと比べると、営業収益は+53.5%、営業利益は+97.0%。

対象期間営業収益億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年3Q733041.120
2023年4Q8419
2024年1Q823643.924
2024年2Q853743.524
2024年3Q863540.722
2024年4Q11528
2025年2Q1948945.961
2025年4Q1986733.844
2026年2Q22310346.265
2026年4Q30413243.490

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、営業収益は208億円から527億円へ2.5倍に増えた。直近期の営業利益率は44.6%。営業収益は3期、純利益は3期の連続増加。

決算期営業収益億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月20810264
2014年3月399272163
2015年3月343222156
2016年3月344218148
2017年3月277150107
2018年3月322186129
2019年3月27313696
2020年3月2429061
2021年3月301129103
2022年3月304128114
2023年3月29611378
2024年3月36815198
2025年3月39215615339.8105
2026年3月52723523844.6155

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

営業収益527億円のうち、営業利益として残るのは235億円44.6%。営業外の損益と税金を反映した純利益は155億円、売上の29.4%にあたる。営業利益率は業種中央値19.6%を上回る水準。

営業収益を100としたときの内訳
  • 売上原価など作る・仕入れるのにかかったお金6.8%36億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金48.6%256億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益44.6%235億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。売上原価と販管費は単体ベースの数値です。

営業利益率業種比+25.0pt
44.6%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+10.0pt
29.4%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+9.7pt
19.6%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
1.1%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
1.3%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが35億円、投資CFが−63億円で、差し引きのフリーCFは−28億円期末の手元現金は817億円

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円現金残高億円
2013年3月−748−8771266
2014年3月−181−11259333
2015年3月21921−219354
2016年3月434−8−481299
2017年3月115−20−103291
2018年3月−397−21519393
2019年3月1,035−20−1,016391
2020年3月602−27−412553
2021年3月−1,119−161,180598
2022年3月5081−504603
2023年3月−155−43419824
2024年3月−59−8986762
2025年3月−434−44532817
2026年3月35−6329817

金融業では預金・貸出・有価証券運用の増減が営業CFと投資CFに含まれます。一般事業会社向けのフリーCFの解釈は当てはまらないため掲載していません。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は1.4兆円。このうち返さなくてよい自己資本が823億円で、自己資本比率は6.1%(業種中央値34.9%より薄い)

決算期総資産兆円自己資本億円負債兆円自己資本比率%
2013年3月0.618080.5313.2
2014年3月0.698540.6012.4
2015年3月0.829000.7311.0
2016年3月0.669270.5714.0
2017年3月0.779480.6812.3
2018年3月0.849880.7411.8
2019年3月0.709660.6013.9
2020年3月0.718030.6311.3
2021年3月0.967920.888.2
2022年3月0.887870.808.9
2023年3月0.987640.907.8
2024年3月1.177631.106.5
2025年3月1.127661.056.8
2026年3月1.358231.276.1

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳単体ベース
現金及び預金
761億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
595億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
1.3兆円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
44
/ 100
安定性自己資本比率4 / 40
収益力営業利益率30 / 30
現金創出営業CFの黒字継続10 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

証券、商品先物取引業 37社との比較

同じ証券、商品先物取引業の企業と並べると、いちばん上に来るのは営業収益成長率37社中6位あたり、逆に低いのは自己資本比率37社中32位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE上位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
19.6%/中央値 9.9%
P25 7.7%P75 15.8%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
44.6%/中央値 19.6%
P25 8.3%P75 34.1%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
6.1%/中央値 34.9%
P25 12.8%P75 58.5%
営業収益成長率上位前期からの売上の伸び
34.4%/中央値 15.4%
P25 2.9%P75 25.2%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
4.2%/中央値 4.3%
P25 3.3%P75 5.0%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,183で、1年前と比べて+55.7%過去52週の値幅のなかでは92%の位置にある。

¥1,183-2.4%1ヶ月+14.4%1年+55.7%時価総額3,067億円
過去52週の値幅
安値¥747高値¥1,222

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)19.7倍
PBR3.37倍
配当利回り4.23%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

7月29日に1105円と小反落も、25日線1034円を約6.9%上回る。週足では7月第2週から上昇基調が続き、52週高値1133円に接近。出来高は7月26日に197.56万株と膨らみ、高値圏での売買が活発。上昇トレンドは継続している。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をほぼ妥当と判定しています(スコア 40/100)

PERが18.4倍と業界平均12.3倍を上回り、PBRも3.15倍で同平均1.40倍を大きく上回る。ROEは19.6%と高く、配当利回り4.52%は業界平均並み。市況で業績が変動しやすい証券業であり、足元の好業績がバリュエーションに反映されている。割高感はあるが、高ROEと成長性を考慮すれば妥当な範囲。

指標この会社業種平均
PER (実績)19.7倍14.3倍
PBR3.37倍1.43倍
ROE19.6%7.7%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

追い風となるNISA拡大と、リスクの高い信用取引依存が争点。強気派はNISA口座増加と市場活性化による手数料収入増、高収益体質を評価。弱気派は信用取引のボラティリティリスク、競争激化による手数料低下、個人投資家の投資意欲低下リスクを懸念。業績が市況に大きく左右されるため、相場環境の変化が鍵。

プラスに働く材料7
  • NISA拡大で口座増

    NISA制度拡充により個人投資家の証券口座開設が増加傾向

  • 高収益体質

    営業利益率39.8%と業界トップクラスの効率性

  • 信用取引の収益力

    信用取引金利収入は市況好調時に大きく貢献

  • 個人投資家のネット取引増加継続影響

    FY26売上高527億円(前年比+34%)、営業利益235億円(+51%)

  • 高いROE19.6%による株主価値向上継続影響

    自己資本利益率19.6%と高水準、内部留保で更なる成長

  • 高配当利回り4.52%継続影響

    予想配当利回り4.52%は優良、インカムゲイン期待

  • 新規顧客獲得によるシェア拡大不定影響

    ネット証券として若年層の取り込み進む、収益拡大余地

マイナスに働く材料7
  • 信用取引依存リスク

    信用取引残高の変動で収益が不安定化

  • 競争激化で手数料低下

    ネット証券間の手数料引き下げ競争が継続

  • 相場急変時の損失リスク

    個人投資家の投機行動が急減すると業績減少

  • 競争激化による手数料無料化の波継続影響

    大手ネット証券の手数料ゼロ化で収益源が圧迫されるリスク

  • 市場参加者の減少による取引低迷2026年下期影響

    市場調整で個人投資家の取引減少、手数料収入低下

  • 株価急上昇後の利益確定売り短期影響

    1年で株価60%上昇、調整リスク

  • 外国人保有比率低く需給面での支援不足継続影響

    外国人保有6.96%と低く、海外資金流入期待薄

次の決算で確かめる点
預り資産残高
顧客基盤の拡大と収益機会を示す
信用取引残高
信用取引関連収益の変動要因
NISA口座数
規制追い風の取り込み度合い

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり50で、前期から+25.0%いまの株価に対する利回りは4.23%。増配か配当維持が1年続いている。

年間配当
¥50
1株あたり
配当利回り
4.23%
いまの株価に対して
配当性向
83.2%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
1年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月3379.2
2018年3月4433.387.5
2019年3月8490.9225.6
2020年3月45−46.4188.4
2021年3月40−11.1100.0
2022年3月400.089.9
2023年3月400.0131.5
2024年3月400.0105.1
2025年3月400.098.0
2026年3月5025.083.2

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥50

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ62,874人。区分でいちばん多いのは事業法人58.4%。グループ会社や銀行などの安定株主が68.1%を占め、残る31.9%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
事業法人48.348.348.348.558.458.4
個人・その他26.327.027.532.423.722.0
金融機関18.218.218.78.810.29.8
外国法人5.14.54.58.76.26.9
証券会社2.11.91.01.61.42.9
自己株式0.90.80.80.80.70.6
外国人個人0.00.00.00.00.10.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01有限会社丸六37.30
02有限会社松興社13.78
03日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)7.50
04株式会社MamFive2.26
05株式会社MamOne2.26
06株式会社MamThree2.26
07株式会社日本カストディ銀行(信託口)1.85
08JPモルガン証券株式会社1.13
09STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人 株式会社みずほ銀行 決済営業部)0.69
10JP MORGAN CHASE BANK 385781(常任代理人 株式会社みずほ銀行 決済営業部)0.57

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+140%、1株純資産は14期で+1%。直近期のROEは19.6%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月253158.239.579.9
2014年3月6333319.616.578.8
2015年3月6135117.818.066.0
2016年3月5836116.216.778.3
2017年3月4236911.420.979.2
2018年3月5038413.419.287.5
2019年3月373759.828.0225.6
2020年3月243127.033.2188.4
2021年3月4030712.922.5100.0
2022年3月4530514.518.189.9
2023年3月3029610.125.7131.5
2024年3月3829612.921.7105.1
2025年3月4129613.818.798.0
2026年3月6031819.615.783.2

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

9名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は9名。2026/3期の役員報酬は総額314百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約2倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
和里田聰代表取締役 社長執行役員5573,000
鵜澤慎一取締役専務執行役員 コーポレート部門 担当53124,000
松井道太郎取締役3928,000
小貫聡取締役71
堀俊明取締役70
高橋武文取締役(常勤監査等委員)512,000
川西拓人取締役(監査等委員)50
小駒望取締役(監査等委員)46
塩見めぐみ取締役(監査等委員)53

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円ストックオプション百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)9156787823426
社外取締役6575710
取締役(社内)1232323

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容229字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社は、個人投資家を対象とした株式ブローキング事業を主たる事業とし、オンライン証券取引サービスを提供しております。具体的には、株式及び先物・オプションの委託売買業務、引受け並びに募集及び売出しの取扱、投資信託の販売、FX(外国為替証拠金取引)等のサービスを提供しております。なお、当社はオンライン証券取引サービスの単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。また、関係会社は重要性が乏しいため記載を省略しております。
経営方針・対処すべき課題5,963字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、特に断りがない限り、当事業年度末(2026年3月31日)現在において、当社が判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針 当社は、「お客様の豊かな人生をサポートする。」ことを企業理念(MISSION)とし、「個人投資家にとって価値のある金融商品・サービスを提供する。」ことを企業目標(VISION)としています。企業理念、企業目標を実現するうえでは、優位性のある顧客体験価値を提供することが何より重要だと考えています。 そこで、強固な財務基盤や安定した取引システムの提供、お客様に寄り添ったサポート体制など、金融機関としてお客様からの信頼に応えること、堅実な企業活動を維持し、発展させていくことが、「投資そのもの、及び証券会社選びの安心感」につながると考え、当社の1つ目の提供価値であると定めています。加えて、投資自体が楽しくより身近で魅力的なものに、そしてお客様の人生における発見と成長につながる知的好奇心がわくような体験にしたいという思いから、投資についての多様な「アイデアの提供」を2つ目の提供価値としています。このような考えをコーポレートスローガン「投資をまじめに、おもしろく。」において示しています。 そして、コーポレートスローガンを体現するため、お客様からの信頼に応える「安定した取引環境」の提供、投資を始めるハードルを下げ、より多くのお客様へ発見と成長の機会を届ける「様々な顧客ニーズを満たす豊富な商品」、「トライアルバリアの低い商品・サービス」、「シンプルでわかりやすいサービス」の提供、さらに一歩先を行くオンライン証券を目指して、お客様それぞれのニーズに沿ったきめ細やかな対応を実現する「パーソナライズされたサービス」の提供に努めて参ります。 なお、当社は、経営資源をオンラインベースの事業に集中することで、効率的なオペレーション体制を維持して参りました。オンライン中心のコミュニケーションの広がりを背景に、オンラインベースの事業の優位性は一層高まるものと考え、オンラインベースのビジネスモデルに集中する方針を堅持して参ります。 (2) 経営環境 日本国内における株式のオンライン取引サービスは、1998年に始まりました。それ以降、個人の株式等委託売買代金に占めるオンライン証券会社顧客の比率は年々上昇を続け、現在では9割を超えています。一方、個人の株式保有額に占めるオンライン証券会社顧客の割合は、未だ3割程度に留まっていますが、その比率は年々拡大しています。対面型の証券会社からオンライン証券会社への株式資産の流入は継続しており、今後も、オンライン証券会社を通じた個人株式等委託売買代金の拡大余地があるものと考えます。加えて、日本国内のインフレ定着を背景とした資産防衛を目的として、個人による株式、投資信託、不動産、金、外貨建て資産に対する投資への関心が高まっております。2024年に開始した新NISA制度を契機に、株式や投資信託への投資を新たに始める動きも広がっており、証券市場における個人投資家のすそ野はさらに拡大するものと見込まれます。この動きは、オンライン証券業界にとって追い風であると捉えております。 オンライン証券業界においては、個人の株式等委託売買代金は当社を含む大手オンライン証券会社5社(当社、SBI証券、楽天証券、三菱UFJ eスマート証券、マネックス証券)によって占められているほか、各社シェアの順位にも大きな変動はなく、一定の均衡状態が続いていました。ところが、2023年にSBI証券、楽天証券の2社が株式売買委託手数料の無料化に踏みきったことにより、各社は、信用取引、FX(外国為替証拠金取引)、投資信託、ホールセール事業、資産運用業、暗号資産関連事業等への事業拡大に注力するなど、収益源の多様化を進めています。そのような中で、当社以外のオンライン証券会社は、いずれも1,000万人以上の顧客基盤を持つコングロマリットの傘下企業であり、グループ各社の顧客基盤と経営資源を相互に活用して事業の拡大、規模の拡大を目指していると推測されます。これは、顧客一人ひとりの資産規模や取引規模は小さいながらも、数多くの顧客にアプローチすることで収益をあげるという、ロングテールのビジネスモデルを目指すものと考えられます。一方で、当社は大手オンライン証券5社では唯一の独立系企業であり、投資を楽しみ、投資に能動的に取り組んでいるお客様をコアのターゲット顧客として事業を推進しております。コアのターゲット顧客を効率的に獲得すること、そしてそのようなお客様のニーズを充足する商品やサービスに注力することが、競合他社との差別化を図り、業界における独自のポジショニングを確立し、プレゼンスを高めていくための唯一の方法だと考えています。このように、一部競合他社の手数料無料化を契機に、収益構造の見直し、収益源の多様化が業界共通のテーマとして顕在化し、その結果として、オンライン証券会社各社のビジネスモデル、及び重点的に取り組む分野の違いも鮮明化してきたものと考えます。 (3) 経営目標 当社は、企業目標を達成するために以下の経営目標を定めております。 ① 付加価値の高いサービスを提供し、価値に見合う適正な対価を得る。 ② 経営資源を有効活用し、利益及び株主価値の向上を目指す。 ③ 株主資本コスト(現状8%)を上回るROEを達成する。 当事業年度のROEは19.6%となり、株式等委託売買代金の増加、預託金の収益分配金の増加、FX取引の拡大等を背景に、前事業年度の13.8%から上昇しました。引き続き、上記の目標値を達成しており、今後も中長期的な資本効率の向上に努めます。 (4) 中長期的な会社の経営戦略 当社は、経営目標を達成するための経営戦略として以下5点を定め、その実現に向けて取り組んでおります。 ① 大手オンライン証券会社として認知される「強いブランドの構築」 ② オンライン証券会社として備えるべき金融商品・サービスの「ラインアップの充実」、独自性を意識した「特色のあるサービスの提供」 ③ 優位性のある顧客体験価値を提供し続ける「サービスクオリティの向上」 ④ 中長期的な成長機会の創出に向けた「新規事業の探索・事業の多角化」 ⑤ これらの事業・サービスの提供を支えるための基盤となる「多様性のある自律的な組織の実現」 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 以上に記載の経営の基本方針及び経営目標を踏まえて中長期的経営戦略を実行していく上で、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下の通りであります。 (a)強いブランドの構築 当社は、「金融機関としての信頼性」と「知的エンターテインメント性」を両立した事業展開を推進することが、強いブランドの構築に資するものと考えています。「金融機関としての信頼性」を向上する点については、お客様から安心して取引できる金融機関として認知されるため、強固な財務基盤や安定した取引システムの提供、金融機関としての信頼性の維持・向上に資するコンプライアンス体制の強化、お客様に寄り添ったサポート体制など、堅実な企業活動の維持・発展に努めております。なお、「金融機関としての信頼性」は、認知度によって確立される面があり、長期的な顧客基盤の維持・拡大のために、継続的に認知度の強化に取り組んで参ります。 当事業年度においては、俳優の広瀬アリスさんを起用した新CMを全国で放映したほか、プロeスポーツチーム「FENNEL」とスポンサー契約を締結するなど、認知度向上に向けた取組を強化しました。また、当社のYouTube公式チャンネルの登録者数は79万人を突破し、総再生回数は1.8億回を超え、金融機関が運営するメディアでNo.1のブランドを確立し、認知度向上にも大いに貢献しております。 一方の「知的エンターテインメント性」を推進する点については、商品・サービスの開発、マーケティング活動、投資情報の提供、コールセンターにおけるサポートなどを通じて取り組んで参ります。 当事業年度においては、引き続き投資の「おもしろさ」を伝える動画コンテンツを多数公開しております。人気の「資産運用!学べるラブリー」においてはシリーズ初のLIVE配信を実施したほか、様々な分野の有識者同士の対話を通じて投資のヒントを提供する「MATSUI DIALOG」など、継続して新たなコンテンツを提供しました。また、投資情報メディア「マネーサテライト」をリニューアルし、従来の動画によるマーケット情報の解説に加え、テキスト形式による解説記事の配信を開始するなど、投資家のニーズに合わせた情報発信の拡充を行い、顧客にとって発見や成長につながる多様なアイデアの提供に努めました。これらの動画をきっかけに、松井証券を知り、投資に興味を持つ方が増えており、強いブランドの構築に寄与しています。 その他、個人投資家に人気のあるIPO銘柄においては、ベンチャーキャピタルとの連携を強化して引受件数の向上に努めた結果、引受参入率は69%となり、IPO銘柄の取扱数において、業界2位となりました。 (b)ラインアップの充実、特色のあるサービスの提供 お客様に選ばれるオンライン証券会社になるためには、年齢・志向・資産状況などが異なる個人投資家の多様なニーズに応える金融商品・サービスを提供していくことが欠かせません。当社の新規口座開設者の4割以上が30代以下の投資初心者層であることを考えると、金融商品・サービスの多様化によって投資への入り口をより広げるとともに、標準的な金融商品・サービスを取り揃え、お客様が証券会社を検討する際の「非選択理由」をなくす必要があります。 当事業年度においては、株式会社ジェーシービーとの協業による「クレジットカードによる投資信託積立サービス」を開始しました。また、証券取引を快適にする銀行サービス「MATSUI Bank」について、近年の金利上昇を背景に、お客様の待機資金により高い収益機会を提供すべく、「証券残高連動 円普通預金ランク別金利プログラム」を導入し、最高で年0.65%という業界最高水準の金利を実現しました。FXビジネスでは、自動売買に適した「ノルウェー/スウェーデン」を含む10通貨ペアの取扱を開始することで合計32通貨ペアの取引が可能となり、取引の選択肢を拡充しました。 (c)サービスクオリティの向上 オンライン証券各社が提供する金融商品には大きな差がないため、サービス水準を充実させることや利便性の高い取引・情報ツールを継続的に提供していくことなど、優位性のある顧客体験価値を提供することによって、お客様にとって価値の高い証券会社と認識していただけるものと考えております。また、オンライン証券という業態ではあるものの、お客様からの問い合わせや相談事について、ヒューマンタッチなコミュニケーションの機会を提供することも、顧客体験価値の向上につながると考えています。 当事業年度においては、株式ビジネスにおいて、投資をアクティブに行うお客様から好評をいただいている「東証売買内訳データ」をもとにした分析機能をアプリだけでなくPCでも利用可能とし、利便性の向上を図りました。FXビジネスでは、コアタイム制導入による米ドル円のスプレッド縮小や人気通貨のスプレッド縮小など、取引条件の改善に加え、アプリの継続的な機能改善に取り組みました。米国株ビジネスでは、プレマーケット取引への対応と投資情報ツール「マーケットラボ米国株」の提供を開始し、より快適な取引環境を実現しました。 顧客サポートにおいては、コールセンターのキャパシティ拡大を通じて、いつでも電話が繋がる受電体制の構築に努めました。セキュリティ強化を目的とした多要素認証の必須化により、一時的に応答率が低下した際には、速やかなオペレータの増員や、休日受付・受付時間拡大により、高水準の顧客対応品質を確保しました。また、「株の取引相談窓口」では、お客様一人ひとりのご希望や投資スタイルに寄り添い、銘柄探しや取引タイミング等の意思決定をサポートし、快適にお取引いただけるサービスを提供しました。その結果、第三者評価機関であるHDI-Japan(ヘルプデスク協会)が主催する「2025年度問合せ窓口格付け(証券業界)」において、最高評価の「三つ星」を15年連続で獲得しているほか、J.D. パワー ジャパンが実施する「J.D. パワー 2025年カスタマーセンターサポート満足度調査SM<金融業界編>」において、ネット証券部門にて2年連続1位を受賞しています。 (d)新規事業領域の探索・事業の多角化 中長期的な企業価値向上には、新たな成長領域の探索が不可欠であると認識しています。オンラインベースのビジネスを中核としつつも、お客様起点でのニーズや課題に対応できる最適な金融サービスの提供を目指し、新規事業領域の探索・事業の多角化に取り組んでいます。 当事業年度においては、株式会社エージェントIGホールディングスとの資本業務提携契約を締結しました。保険領域において、同社グループが有する専門性の高いファイナンシャル・プランニング・サービスと連携し、お客様のライフプランに基づいた最適な保険商品を提案することで、様々な金融ニーズへの対応を可能としました。 (e)セキュリティの強化 セキュリティの確保は、オンライン証券会社の生命線です。お客様が安心して取引することができるよう、口座への不正アクセスやサイバー攻撃といった想定されるリスクへの対策に努めます。 当事業年度においては、金融庁のサイバーセキュリティセルフアセスメントへの対応や、サイバーセキュリティガイドラインに準拠するための対応を進めることで、さらなる社内体制の強化を図る上での課題を認識し、改善に取り組みました。また、様々なサイバーセキュリティ演習に参加し、結果を踏まえた社内管理体制やコンティンジェンシープランなどの見直しに取り組みました。 お客様向けのサービスでは、不正アクセスの拡大を防ぐことを目的に、ログイン時の多要素認証をすべてのお客様に必須化いたしました。加えて、すべての取引チャネルにおいて、ログイン時の「パスキー」(FIDO2[ファイド2]準拠)を導入し、さらなるセキュリティの強化を図りました。
事業等のリスク7,205字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、特に断りがない限り、当事業年度末(2026年3月31日)現在において当社が判断したものであります。 (1) 日本株ブローキング事業への依存度が高いことについて 当社は、経営資源をオンラインベースの証券取引サービスに集中する戦略をとっており、個人投資家向けの日本株ブローキング事業が当事業年度の純営業収益全体の約7割を占めています。日本株ブローキング事業における主要な収益源は、株式等委託手数料収入及び信用取引顧客への資金や有価証券の貸付け等から得られる金利及び貸株料収入等です。今後、株式市況の低迷等により個人投資家の株式等委託売買代金や信用取引残高が減少する場合や、競争環境の変化によって、当社の株式等委託売買代金及び信用取引残高が減少する場合、あるいは、競争上、手数料や金利・貸株料水準を引き下げることになった場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、当社は、日本株ブローキング事業を強化すると共に、FX事業・米国株事業・投資信託事業をはじめとするオンラインベースでの商品・サービスの強化に加え、新規事業の探索や事業の多角化を通じた収益源の多様化を積極的に進める方針ですが、対象分野における市場動向や他社との競争環境の変化により、必ずしも見込み通りに業容の拡大が進む保証はありません。 (2) 他の金融機関との競争について 当社は、個人投資家向けの日本株ブローキング事業を主たる事業としておりますが、同事業を行う競合他社には、当社に比べ、資金力、技術力、マーケティング力、サービス面、知名度、顧客基盤等において強みを持つ者が存在し、厳しい競争に晒されています。中でも、顧客獲得のため、無料もしくは、より低価格の委託手数料を提示するオンライン証券会社が多数存在しております。その他、近年は、大規模な顧客基盤を有するプラットフォーマーが金融事業に参入、または強化する動きも見られ、競争環境はこれまで以上に厳しくなることも想定されます。今後、他の金融機関との競争がさらに激化した場合には、当社の既存顧客の他社への流出、新規顧客獲得数の減少、顧客獲得に要する広告宣伝費の増加により、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (3) 信用取引等に関するリスクについて ①信用取引が自己資本規制比率に及ぼす影響について 金融商品取引業者には、金融商品取引法、金融商品取引業等に関する内閣府令及び金融商品取引業者の市場リスク相当額、取引先リスク相当額及び基礎的リスク相当額の算出の基準等を定める金融庁告示(以下「金融庁告示」といいます。)に基づき、一定の自己資本規制比率の維持が求められています。自己資本規制比率とは、固定化されていない自己資本額の、保有する有価証券の価格の変動その他の理由により発生し得るリスク相当額に対する比率をいいます(金融商品取引法第46条の6)。 金融商品取引業者は自己資本規制比率が120%を下回ることのないようにしなければなりませんが(同法同条第2項)、当社の自己資本規制比率は、2026年3月末現在、十分な水準を維持しております。 金融庁告示により信用取引資産の2%が取引先リスク相当額とされており、信用取引残高の増大は、当社の取引先リスクを増大させることから、自己資本規制比率を引き下げる要因となります。今後、当社の信用取引残高が増加し続けた場合、自己資本規制比率を維持するためには、自己資本等の調達が必要となります。その際、当社が十分な自己資本等の調達が行えなかった場合、当社は顧客への信用供与を制限せざるを得なくなります。その場合には、当社の株式等委託手数料収入・金利収入において機会損失が発生する可能性があります。また、規制内容が改正され、取引先リスク等の算定方法が変更された場合、自己資本規制比率を引き下げる要因となり得ます。 ②顧客の信用リスクについて 当社が収益の柱としている信用取引においては、顧客への信用供与が発生するため、市況の変動によっては顧客の信用リスクが顕在化する可能性があります。すなわち、顧客が信用取引等で損失を被った場合、または担保となっている代用有価証券の価値が下落した場合、顧客が預託する担保価値が十分なものでなくなり、顧客の損失を十分に回収できない可能性があります。その場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 なお、株価指数先物取引、日経平均株価指数オプション取引(売建)及びFX(外国為替証拠金取引)においても、類似のリスクがあります。 ③資金調達に係るリスクについて 当社は、信用取引貸付金の原資として、制度信用取引については、自己調達資金に加え証券金融会社からの借入を利用しておりますが、市況の変動により、証券金融会社に差入れた有価証券等の担保価値が低下した場合、追加の担保の差入れを求められることがあり、そのための借入等は当社が独自に行う必要があります。また、一般信用取引については、通常制度信用取引に比して証券金融会社からの資金の借入に制約があるため、現在は主に金融機関からの借入等により賄っておりますが、金融市場の動向、当社の経営状況あるいは当社の格付けの低下等によっては、適切な資金調達が行えない可能性があります。今後、調達費用の水準によっては当社の金融収支が悪化する可能性、あるいは必要資金の手当てができない場合、一般信用取引の利用を制限する可能性があります。その場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があるとともに、手数料収入・金利収入において機会損失が発生する可能性があります。 また、金融機関からの借入金の返済等に際して、金融市場の動向、当社の経営状況あるいは当社の格付けの低下等によっては、借り換えあるいは新規の借入や社債の発行等による資金調達が適切な条件で行えない可能性があります。その場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (4) システムリスク及び事務リスクについて 顧客の取引に関する情報を、瞬時かつ大量に処理するオンライン証券取引業務にあっては、システムの安定稼動は重要な要素であり、システムに何らかの障害またはサイバー攻撃による被害が発生し、機能不全に陥った場合には、当社の事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。 システム障害は、ハードウエア、ソフトウエアの不具合及び誤操作・誤処理等の人為的ミスによるもののほか、アクセス数の突発的な増加、通信回線の障害、コンピュータウイルス、コンピュータ犯罪、災害等によっても生じ得るものであります。当社が利用しているシステムは、アクセス数の増加を見込んだ上で設計されているほか、システムの二重化等想定される様々なリスクへの対策を講じておりますが、想定を大幅に上回る注文が集中した場合や、その他の要因によりシステムに被害または停止等の影響が生じる場合には、顧客からの注文を適切に処理することができなくなる可能性があります。その場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社は、サイバー攻撃に対するシステムの防御に努めておりますが、それが十分または適切でなく、サイバー攻撃による被害が発生する場合には、システムの機能不全や顧客情報の漏洩等が発生する可能性があります。その場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、当社は、外部委託先を含む関係者のシステムへの接続について、それぞれの業務に応じて権限を付与するとともに、利用状況をモニタリングしておりますが、それが十分または適切でなく、システムの不正利用等を防げなかった場合には、顧客情報の漏洩等が発生する可能性があります。 なお、各種業務において事務処理が適切に行われないことにより、サービスの品質低下やその他の問題が発生する可能性がありますが、その場合においても、システムの機能不全が直接または間接的に影響する場合があります。 システム障害やサイバー攻撃、あるいはシステムの不正利用等が発生した場合や、不適切な事務処理が行われた場合には、当社が、監督官庁による処分を受ける可能性または損害賠償請求を含む何らかの責任を問われる可能性があるほか、当社のシステム及びサポート体制に対する信頼が低下し、顧客離れが生じる可能性があります。その場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (5) 顧客口座に対する不正アクセス及び不正取引のリスクについて 当社は、顧客口座に対する不正アクセスや不正取引の予防及び検知のためのセキュリティ対策の実施に努めておりますが、顧客口座へのログインや取引の実行に必要な認証情報の顧客からの不正取得等(いわゆるフィッシング詐欺やマルウェア被害を含みますが、必ずしもそれに限られません。)により、悪意がある第三者が顧客口座に対する不正アクセス及び不正取引を行う場合、当社システムのセキュリティに対する信用が低下し、顧客離れが生じる可能性があるほか、不正取引等に伴う顧客の損害に対する一定の補償を行う必要が生じる可能性があります。その場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (6) 引受業務について 当社は、新規公開株式等の引受業務を行っておりますが、有価証券の引受けを行う際、当社に引受責任が生じるため、引受リスクが発生します。当社は、公募・売出残株が生じないよう慎重に引受金額等の決定を行っておりますが、当社が引き受けた有価証券を販売することができない場合、公募・売出残株の株価動向によっては、当社は損失を被る可能性があります。また、引受業務を行った企業に何らかの不祥事が発生した場合、当社に対する信頼が低下し、顧客離れが生じる可能性があるほか、顧客より損害賠償請求等の責任を問われる可能性があります。その場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (7) 個人情報等の取扱いについて 顧客の個人情報及び個人番号の不正取得や改変等の被害を防止することは、当社が事業を行う上で重要であります。当社は個人情報等が不正に使用されないよう十分なセキュリティ対策や、社内の管理及び業務委託先に対する監督を行っておりますが、今後、個人情報等の漏洩等があった場合、損害賠償の請求や、監督官庁による処分を受ける可能性があるほか、当社の信用が著しく低下する可能性があります。その場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、他の証券会社や電子商取引を行う企業のセキュリティや情報管理に対する信頼の低下が、インターネット、さらには、当社のシステムの信頼性の低下につながる可能性もあります。その場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (8) 外部事業者との契約について 当社は、様々な業務に関して、多くの外部事業者と契約を結んだ上で業務を委託しております。特に、当社の株式取引システムの開発・運用を委託しているSCSK株式会社は、当社の重要な業務委託先であります。また、顧客に提供している自動更新型のトレーディングツール、顧客取引用ウェブサイト、FX(外国為替証拠金取引)・投資信託・米国株の取引システムについて、それぞれの開発・運用を複数の外部事業者に委託しております。当社が顧客へ提供する企業情報・市況情報は、外部事業者から提供を受けております。また、札幌センターにおける顧客問合せ対応業務についても、外部事業者から労働者派遣を受けて運営しております。なお、外部事業者への業務委託等は以上に限らず多岐にわたっております。 これらの外部事業者が、何らかの理由で当社へのサービスの提供を中断または停止する事態が生じ、当社が速やかに代替策を講じることができない場合、当社の業務に悪影響を及ぼす可能性があります。特に、SCSK株式会社との契約関係が維持できなくなった場合、または、同社のソフトウエア開発能力の低下等により、当社のシステムに問題が生じまたはそれが陳腐化し、顧客の信用を維持することができなくなった場合、当社あるいは第三者が新たに代替システムを構築する必要性が生じます。その際、速やかに適切な代替手段を講じることができない場合、当社は顧客へのサービスの提供を停止する可能性があり、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、外部事業者との契約の改定等により、外部事業者に支払う費用の増額を求められる可能性があり、その場合には同様に、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、外部事業者において法令・規則等に対する違反等があった場合、委託元である当社が監督官庁による処分を受ける可能性があるほか、当社の信用が著しく低下する可能性があります。その場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (9) FX(外国為替証拠金取引)及び米国株取引について 当社は、顧客に対するFX(外国為替証拠金取引)サービスの提供とそれに伴う利益獲得を目的として、顧客との間で外国為替証拠金取引を行う一方、その為替変動リスクを制御するために、カウンターパーティーと外国為替証拠金取引を行っております。顧客との取引で発生したポジションにつき、カバー取引を行わない範囲については、ポジションを保有するリスクが発生するため、為替変動リスクに晒されておりますが、原則として、各営業日の取引終了時点における顧客のポジションについては、すべてカバーすることとしています。 当社は、外国為替証拠金取引に係るトレーディングに関して、リスク限度額を社内規程で定めるほか、社内規程等に基づき、原則として事前に設定されたアルゴリズムに基づくカバー取引・マリー取引を行うことで為替変動リスクの制御に努めております。 しかしながら、こうした当社の方針にも関わらず、予期せぬ為替相場の変動により、アルゴリズムにおける想定を超える為替損失が発生した場合、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 なお、カバー先に差し入れている保証金は当社の自己資金で充当しているため、当社はカバー先の信用リスクを負っております(顧客の証拠金は、自己の資金とは完全に区分して、信託銀行に預託しています)。今後の経済情勢等の変化により、カバー先の信用リスクが顕在化した場合には当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、米国株取引においても取次先に保証金を差し入れており、その保証金は当社の自己資金で充当しているため、当社は取次先の信用リスクを負っております(顧客からの預り金等は、自己の資金と完全に区分して、信託銀行に預託しています)。このため、上記の外国為替証拠金取引に関してカバー先へ差し入れている保証金と同様のリスクがあります。 なお、米国株取引においても信用取引を提供しております。信用取引のリスクは、「(3) 信用取引等に関するリスクについて」における信用取引及び一般信用取引のリスクの記載をご参照ください。 (10) 法令・規則等の改定による新たな規制の導入について 金融商品取引法、金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律、犯罪による収益の移転防止に関する法律、不当景品類及び不当表示防止法、個人情報の保護に関する法律、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律、銀行法、その他の法令・規則等の改定等により、当社が行っている業務に対し、新たな規制が導入された場合には、関係業務の収益性が低下する可能性があります。その場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (11) 法令・規則等の遵守について 当社は、金融商品取引法、金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律、銀行法、その他の法令・規則等に服しており、コンプライアンス体制の強化に努めておりますが、今後、法令・規則等に対する違反等があった場合、監督官庁による処分を受ける可能性があるほか、当社の信用が著しく低下する可能性があります。その場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、当社は、法令・規則等を遵守するよう、役職員等に対するコンプライアンスの徹底を図っておりますが、その対策が有効に機能せず、役職員等による不正や内部者取引等の金融商品取引法その他の法令・規則等に対する違反等があった場合、当社の信用の低下につながる可能性があります。その場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (12) 自然災害等について 当社は、自然災害、火災、感染症の流行等によって通常の事業運営が困難となった場合に備え、事業継続計画を策定し、関連マニュアルの整備、定期的な訓練等を実施しておりますが、地震等の自然災害、火災、長期間の停電、感染症の流行、国際紛争、テロ攻撃等が発生した場合、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。特に、当社は本社オフィス等の主要な事業所や設備を首都圏に置いていることから、首都圏において自然災害等が発生した場合には、サービスの提供を停止する等の影響が生じる可能性があります。その場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (13) その他 当事業年度末現在において、重要な訴訟等は発生しておりません。
経営成績の分析 (MD&A)4,424字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。また、当社はオンライン証券取引サービスの単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末(2026年3月31日)現在において、当社が判断したものであります。 (1) 経営成績の状況及び分析 当事業年度の国内株式市場は、期首に35,900円台で取引を開始した日経平均株価が、米関税政策による世界的な景気後退リスクから、4月7日に31,100円台まで急落しました。その後は、貿易摩擦による世界景気悪化懸念の後退、イスラエル・イランの軍事衝突終結による中東情勢の鎮静化や米連邦準備理事会(FRB)の利下げ期待などを受け、株価は堅調に推移しました。9月以降は、石破首相辞任に伴う次期政権への期待感や高市首相就任を受けたより積極的な財政・金融政策への期待の高まりから株価は上昇し、10月末には史上初の50,000円を突破しました。その後は急騰の反動や日中関係の緊張化などから50,000円を割り込む場面もありましたが、1月以降は衆院解散観測を受けた積極財政への期待感、衆院選での自民党の歴史的な圧勝や、日銀の早期の利上げ観測が後退したことなどから、2月末に株価は史上最高値となる58,583円を付けました。3月は、米国・イスラエルのイラン攻撃による中東情勢の緊迫化、原油価格の高騰、停戦に向けた思惑から値動きの激しい相場となりました。月間の下げ幅としては過去最大を記録し、3月末の日経平均株価は51,063円で取引を終えました。 このような市場環境の中で、二市場(東京、名古屋の各証券取引所)合計の株式等売買代金は、前事業年度と比較して32%増加しました。当社の主たる顧客層である個人投資家については、堅調な株価推移を背景に日本株に対する期待感が盛り上がった局面と、大きく株価が動いた局面で取引が拡大し、二市場全体における個人の株式等委託売買代金は同37%増加となりました。なお、二市場における個人の株式等委託売買代金の割合は25%となりました。当社の株式等委託売買代金については同35%の増加となりました。 以上を背景に、営業収益は52,660百万円(同34.3%増)、純営業収益は49,087百万円(同32.2%増)と大幅な増加となりました。また、営業利益は23,462百万円(同50.1%増)、経常利益は23,813百万円(同55.7%増)、当期純利益は15,480百万円(同47.4%増)と大幅な増加となりました。 収益・費用の主な項目については以下の通りです。 (受入手数料) 受入手数料は25,963百万円(同30.0%増)となりました。そのうち、委託手数料は24,805百万円(同31.3%増)となりました。これは主として、株式等委託売買代金の増加によるものです。 (トレーディング損益) トレーディング損益は、主としてFX取引のトレーディング益により、5,819百万円(同55.1%増)の利益となりました。 (金融収支) 金融収益から金融費用を差し引いた金融収支は17,306百万円(同29.0%増)となりました。これは主として、金利水準の上昇等を背景に預託金の収益分配金が増加したことによるものです。 (販売費・一般管理費) 販売費・一般管理費は、同19.2%増の25,625百万円となりました。これは主として、広告宣伝費の増加等により取引関係費が同25.1%の増加となったこと、事務委託費の増加により事務費が同19.0%の増加となったこと、人件費が同24.6%の増加となったことによるものです。 (特別利益) フィッシング詐欺やマルウェア被害によるものとみられる顧客口座に対する不正アクセスに伴う不正取引について、対応に要した経費に対するサイバーセキュリティ保険金を、受取保険金として計上しております。 (特別損失) 不正取引による被害を受けた顧客への補償費用を、支払補償金として計上しております。 以上を背景に、当事業年度のROE(自己資本当期純利益率)は19.6%となりました。当社は、株主資本コスト(8%)を上回るROEを中長期的に達成することを経営目標としております。当事業年度のROEは、株式等委託売買代金の増加、預託金の収益分配金の増加、FX取引の拡大等を背景に、前事業年度の13.8%から上昇しました。今後も中長期的な資本効率の向上に努めてまいります。 (2) 経営成績に重要な影響を与える要因について 当社の主たる事業は、個人投資家向けの株式等委託売買業務であり、収入項目としては受入手数料、とりわけ株式等売買に関する委託手数料が当社の業績に重要な影響を及ぼします。また、主として信用取引に起因する金融収益についても当社の業績に重要な影響を及ぼす要因となります。しかしながら、その水準はともに株式市場の相場環境に大きく左右されます。 (3) 財政状態の状況及び分析 当社の主な資産は、顧客からの預り金や受入保証金等を信託銀行に預託した顧客分別金信託(預託金に含まれます)と、信用取引貸付金を中心とする信用取引資産です。一方、信用取引貸付金に充当することを目的として、短期借入金等による調達を行っております。当社の主な負債は、預り金、受入保証金及び短期借入金です。 当事業年度末の資産合計は、対前事業年度末比20.7%増の1,354,059百万円となりました。これは主として、預り金及び受入保証金等の増加に伴い預託金が同20.6%増の749,012百万円となったことや、信用取引貸付金が同27.1%増の423,617百万円となったことによるものです。 負債合計は、同21.7%増の1,271,712百万円となりました。これは主として、受入保証金が同31.9%増の369,701百万円となったこと、預り金が同17.3%増の426,780百万円となったことや、信用取引貸付金の増加に伴い信用取引借入金及び短期借入金の合計が同18.1%増の370,801百万円となったことによるものです。 純資産合計は、同7.5%増の82,347百万円となりました。当事業年度においては、2025年3月期期末配当金及び2026年3月期中間配当金計11,073百万円を計上する一方、当期純利益15,480百万円を計上しております。 (4) キャッシュ・フローの状況及び分析 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、3,468百万円のプラス(前事業年度は43,362百万円のマイナス)となりました。預り金及び受入保証金が増加したことに伴いキャッシュ・フローのプラスが生じた一方、預託金が増加したことに伴いキャッシュ・フローのマイナスが生じております。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、6,317百万円のマイナス(前事業年度は4,373百万円のマイナス)となりました。これは、無形固定資産の取得による支出や投資有価証券の取得による支出が主な要因です。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、2,880百万円のプラス(前事業年度は53,202百万円のプラス)となりました。これは、配当金の支払があった一方、短期借入金が純増加となったことが主な要因です。 以上の結果、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、81,748百万円(前事業年度末は81,716百万円)となりました。 (5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析 当社は、「ラインアップの充実」、「特色のあるサービスの提供」、「サービスクオリティの向上」を経営戦略として位置付けております。このため、各事業年度において、オンライン証券取引サービスを継続的に提供するとともに、各種新サービスの追加や取引システムの能力強化あるいは改良等に必要なシステム投資を中心とする設備投資を継続的に行っております。一方で、日々の業務運営に手元資金を必要とするほか、主たる業務である信用取引貸付金の原資を必要としております。手元資金は、株式等委託売買や株券貸借取引等に伴う決済のほか、顧客への出金等に対応するために十分な水準を確保しておりますが、日々の決済等の状況により、必ずしもその水準は一定しません。 当社が行う資金調達は、主として信用取引貸付金の原資に対応するものです。経常的な信用取引貸付金の増減については、銀行等金融機関からの短期借入金の増減を中心に対応しております。信用取引貸付金の水準が大きく増加する場合に備えて、社債による資金調達を機動的に行えるよう発行登録も行っておりますが、当事業年度末現在においては、信用取引貸付金と内部留保の水準を踏まえ、資金調達の大部分はコールマネーを含む短期借入金によっております。 なお、複数の金融機関と当座貸越契約やコミットメントライン契約を締結することで、資金調達の安全性を確保しております。 当社は、中長期的に株主資本コストを上回るROEを達成することを経営目標としており、株主還元は、株主資本コスト相当額以上を配当として実施する方針です。当事業年度末現在の株主資本コストは、資本資産評価モデルを参考に8%と想定していることから、経営目標として中長期的に8%を上回るROEを達成するとともに、配当政策として各期8%以上の純資産配当率(DOE)を実現することとしております。併せて、各期の配当性向については60%以上とすることとしております。株主還元の結果内部留保が増加する場合においては、信用取引貸付金の原資や設備投資資金等として有効に活用いたします。 なお、次期より株主利益還元策を変更しております。詳細は「第4 提出会社の状況 3 配当政策」をご参照ください。 (6) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。 財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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