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日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,061.95+295ドル円158.65-1NASDAQ26,217.83+118S&P 5007,666.6+35SOX 指数11,339.25+519/2終値

京浜急行電鉄

Keikyu Corporation9006 · Prime · 陸運業

京急線沿線を地盤に鉄道・バス・不動産・百貨店・ホテルを展開。空港アクセス路線と横浜・川崎の地域密着型事業が強み。

概要

京浜急行電鉄は、品川から横浜・三浦半島・羽田空港を結ぶ大手私鉄である。鉄道事業を中核に、バス、不動産開発、ビジネスホテル、百貨店・スーパーなど多角経営を展開。2025年度の連結営業収益は3,042億円、従業員数は8,177人。

87kmの路線網と羽田空港アクセス

京急線は品川〜三崎口間87.0kmを結ぶ。羽田空港第1・第2ターミナル駅と第3ターミナル駅への直通運転が最大の強みであり、2025年度の航空旅客数増加に伴い空港駅輸送人員は前期比5.4%増となった。全線の輸送人員は456,288千人、旅客運輸収入は835億円を計上。また、クレジットカード等のタッチ決済乗車サービスを全線で開始し、利便性向上を図る。

不動産回転型ビジネスへの転換

不動産事業は販売と賃貸の二本柱。販売では分譲マンション「プライム横須賀中央」を完売、「パークタワー大森」などを引き渡した。賃貸では「横浜シンフォステージ」の稼働率が上昇。長期保有から回転型への転換を推進し、私募リート組成に向けて京急SMTBアセットマネジメントを設立。2025年度の不動産事業営業収益は509億円だが、前期の事業用地持分売却の反動で減収。

レジャー・サービス事業の多様な展開

ビジネスホテル業では京急EXホテル・京急EXインが国内宿泊需要増で好調。「京急 EXホテル 高輪」などをリニューアルオープン。レジャー関連では「ボートレース平和島」の運営、ゴルフ場(市原京急カントリークラブ)、マリーナ(葉山マリーナー)などを展開。また、高級温泉旅館「ふふ 城ヶ島」を誘致し、沿線観光需要を取り込む。

百貨店とスーパーが支える流通事業

流通事業は京急百貨店と京急ストアが中心。百貨店は上大岡駅直結の駅ビルで衣料品・雑貨・飲食を展開。京急ストアは沿線に食料品・日用品を扱うスーパーマーケットを複数店舗運営。2025年度の流通事業の営業収益は非開示だが、グループ全体の安定収益源として機能している。

業界の中での役割は沿線開発型総合生活サービス企業。鉄道・バスによる交通基盤と不動産・商業・ホテルを連携にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
3,042億円
営業利益
336億円
営業利益率
11.0%
純利益
275億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2026/3
事業売上構成比利益利益率
交通事業1,206億円39.7%187億円15.5%
流通事業837億円27.5%22億円2.6%
不動産事業451億円14.8%47億円10.4%
レジャー・サービス 事業309億円10.2%56億円18.1%
その他(注)1238億円7.8%38億円16.0%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01交通主力

京急線(首都圏〜三浦半島)の鉄道事業を核に、京浜急行バス等によるバス事業を展開。沿線の通勤・通学・観光・空港アクセスを担う。

主な製品・サービス2
鉄道旅客輸送(京急線)
品川〜三崎口等を結ぶ鉄道路線で旅客輸送。羽田空港アクセス路線としての役割も持つ。
バス旅客輸送
京浜急行バス・川崎鶴見臨港バス・東洋観光が路線バス・高速バスを運行。

02不動産準主力

京急沿線を中心に不動産販売・賃貸・開発を展開。京急不動産・京急開発等のグループ会社が住宅・商業施設等を供給。

主な製品・サービス2
不動産販売
当社および京急不動産が沿線でマンション・戸建住宅等の分譲を実施。
不動産賃貸
当社・京急不動産・京急開発・臨港エステートがオフィスビル・商業施設等を賃貸。

03レジャー・サービス副次

ビジネスホテル(京急イーエックスイン等)、ゴルフ場、マリーナ等のレジャー施設を運営。沿線の観光需要を取り込む。

主な製品・サービス2
ビジネスホテル
㈱京急イーエックスイン等が沿線でビジネスホテルを運営。
ゴルフ場
㈱市原京急カントリークラブがゴルフ場を運営。

04流通副次

京急百貨店・京急ストア等の小売業を展開。沿線住民への日常品販売と駅ビル商業を担う。

主な製品・サービス2
百貨店・ショッピングセンター
㈱京急百貨店が百貨店を運営。
ストア
㈱京急ストアが食料品・日用品を扱うスーパーマーケットを運営。

製品と技術

京急線の鉄道旅客輸送

品川から横浜、三浦半島、羽田空港を結ぶ87.0kmの路線で、2025年度の輸送人員は4億5,628万人。旅客運輸収入は835億円。空港アクセス路線として、羽田空港第1・第2・第3ターミナル駅を有し、国際線・国内線の旅客増加で需要が伸びている。次世代型オペレーションとしてワンマン運転を推進し、ホームドア設置など安全対策も進める。

京浜急行バスが担うバス事業

京浜急行バス、川崎鶴見臨港バス、東洋観光の3社が路線バス・高速バスを運行。2025年度のバス事業営業収益は319億円。前期の運賃改定や空港中距離路線の好調が寄与。タクシー事業は京急タクシーグループ6社を譲渡し、経営資源の集中を図った。

沿線価値を高める不動産開発

京急不動産などグループ会社が沿線でマンション分譲やオフィス・商業施設の賃貸を展開。販売では「プライム」シリーズ、賃貸では「横浜シンフォステージ」や「BASEGATE横浜関内」を開発。品川駅西口ではトヨタ自動車と複合施設建設に着手。私募リート組成により回転型ビジネスを加速する。

沿線生活を支える流通店舗

京急百貨店が上大岡駅直結で百貨店を運営し、衣料品・雑貨・飲食を提供。京急ストアは沿線にスーパーマーケットを展開し、食料品・日用品を販売。地域住民の日常需要を支えるとともに、駅ビル商業の核として機能している。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

陸運業のなかでの位置

首都圏私鉄大手、空港アクセスに強み

京浜急行電鉄は陸運業界において、東急や東武鉄道と並ぶ首都圏私鉄大手である。売上高約2,939億円(2025/3期)は東急(約1兆円)より小さいが、営業利益率12.11%と高い。特に羽田空港へのアクセス路線を有し、航空旅客とのシナジーが強み。相鉄ホールディングスや小田急電鉄と比較して、沿線人口の減少リスクはあるものの、空港需要で底堅い。ただし、新型コロナのような交通需要急減リスクも抱える。

強み

  • 羽田空港への直通アクセスを提供し、安定した需要。
  • 営業利益率12%超と私鉄業界で高水準。
  • 首都圏の人口密集エリアを運行。
  • 駅ビルや沿線開発で安定収益。

課題

  • 首都圏でも中長期的に人口減少リスク。
  • 自然災害による運行停止や需要減。
  • バスやタクシー、他路線との競争。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

物流・運輸の時価総額近傍。太字が京浜急行電鉄

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
12871ニチレイ5,534億円19.7倍
29301三菱倉庫5,479億円9.7倍
39706日本空港ビルデング5,356億円18.3倍
49364上組5,163億円15.6倍
59076セイノーホールディングス5,154億円18.9倍
69006京浜急行電鉄4,285億円15.3倍
79065山九4,266億円13.1倍
87003三井E&S4,241億円10.8倍
91332ニッスイ4,027億円14.3倍
109069センコーグループホールディングス3,915億円19.7倍
119048名古屋鉄道3,709億円18.1倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(物流・運輸)に従っています。

会社の歴史

沿革 8件

大師電気鉄道の創立から京浜電気鉄道へ

1898年2月、資本金9万8千円で大師電気鉄道株式会社が創立された。翌1899年1月、六郷橋〜大師間で営業を開始。同年4月に商号を京浜電気鉄道株式会社に変更し、東京〜横浜間の鉄道建設を本格化させる。

品川〜神奈川間全通で路線拡大

1905年12月、品川〜神奈川間が全通し、都心と横浜が鉄道で結ばれた。これにより京浜電気鉄道は東京横浜間の主要な交通機関としての地位を確立。沿線人口の増加とともに輸送需要が拡大していく。

バス事業への進出

1927年8月、一般乗合旅客自動車運送事業を開始。鉄道沿線のフィーダー路線としてバス網を整備し、旅客の利便性を高めた。これが後の京浜急行バスにつながる事業の出発点となる。

湘南電気鉄道との相互直通運転

1933年4月、湘南電気鉄道株式会社と相互に電車直通運転を開始。品川〜浦賀間が一本で結ばれ、三浦半島へのアクセスが大幅に改善。沿線の観光地開発が促進された。

湘南電気鉄道と湘南半島自動車の合併

1941年11月、湘南電気鉄道株式会社と湘南半島自動車株式会社を合併。鉄道・バス事業の一体化を進め、京浜地域から三浦半島に至る交通ネットワークを強化した。

戦時統合で東京急行電鉄に合併

1942年5月、小田急電鉄とともに東京横浜電鉄株式会社に合併され、商号を東京急行電鉄株式会社に変更。戦時体制下の交通統合により、京浜電気鉄道は一旦その歴史を閉じる。

戦後の再建と京急グループの形成

戦後、大東急から分離独立し、現在の京浜急行電鉄が再出発。1950年代以降、沿線開発や不動産事業、流通事業へ多角化を進め、鉄道・バス・不動産・レジャー・流通を柱とする企業グループへと成長した。

年表8件を開く

1890年代

  • 1898年2月創業大師電気鉄道株式会社創立(資本金9万8千円)
  • 1899年1月六郷橋~大師間営業開始
  • 1899年4月商号変更商号を京浜電気鉄道株式会社に変更

1900年代

  • 1905年12月品川~神奈川間全通

1920年代

  • 1927年8月一般乗合旅客自動車運送事業開始

1930年代

  • 1933年4月湘南電気鉄道㈱と相互に電車直通運転開始(品川~浦賀間)

1940年代

  • 1941年11月M&A湘南電気鉄道㈱、湘南半島自動車㈱を合併
  • 1942年5月M&A小田急電鉄㈱とともに東京横浜電鉄㈱に合併、東京急行電鉄㈱と商号変更

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち1項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 不動産流動化総額(私募リート・私募ファンドへの売却等)2029年度まで1,500億円以上

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    沿線価値共創戦略の推進

    移動プラットフォーム(鉄道等)とまち創造プラットフォーム(不動産・レジャー等)が相互に価値を共創し、地域とグループの持続的発展を目指す。地域事業者や自治体と連携し、沿線全体で価値を創出する「ローカルプラットフォーマー」として多極型まちづくりを推進する。

  2. 02

    事業構造変革による収益性向上

    不動産事業で長期保有型から回転型事業へ本格転換し、私募リート等を活用して資産流動化を進める。鉄道事業ではワンマン運転などの次世代オペレーション、バス事業では路線最適化により効率化・省人化を図る。

  3. 03

    顧客視点の徹底とデータ活用

    グループ全体のデータを一元化・可視化し横断的に活用することで、顧客ニーズに応じたサービスを提供し顧客体験価値を向上させる。体制整備や人材育成による意識・風土改革も同時に進める。

  4. 04

    人的資本経営の推進

    多様な視点で価値創造ができる人材の育成と、協力を大切にする組織文化の醸成を両輪で進める。エンゲージメントサーベイを継続し、仮説検証を組織の各レベルで実行できる体制を構築する。

  5. 05

    財務マネジメントの強化

    大規模成長投資のための財務健全性確保と資本効率向上を両立し、資本コストや株価を意識した経営を推進する。重要指標として純有利子負債/EBITDA倍率と自己資本比率の目標を設定し、事業別ROIC-WACC管理を拡充する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で8,177人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は723万円で、9期前と比べて+3.9%平均年齢は40.0歳、平均勤続年数は17.0年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月8,692
2018年3月8,891
2019年3月69638.016.09,010
2020年3月69638.016.09,034
2021年3月67938.016.09,055
2022年3月62339.016.08,938
2023年3月67239.016.08,630
2024年3月68540.017.08,587
2025年3月70540.017.08,484420
2026年3月72340.017.08,177411

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率7.0%
縦線は目安の30%
男性育休取得率90.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)78.7%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社13(国内 13 / 海外 0、うち連結子会社 13) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位5)
交通事業4,836億円
不動産事業1,739億円
レジャー・サービス 事業531億円
流通事業154億円
その他4,026百万円
ほか22件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    京浜急行バス㈱
    神奈川県横浜市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    川崎鶴見臨港バス㈱
    神奈川県川崎市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    東洋観光㈱
    神奈川県横須賀市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    京急不動産㈱
    神奈川県横浜市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    京急開発㈱
    東京都大田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱京急アドエンター プライズ
    神奈川県横浜市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    三崎観光㈱
    神奈川県三浦市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱京急百貨店
    神奈川県横浜市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱京急ストア
    神奈川県横浜市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    京急建設㈱
    神奈川県横浜市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    京急電機㈱
    神奈川県川崎市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱京急ファインテック
    神奈川県横浜市 · 連結子会社
    議決権100.0%
残りのグループ会社1社を開く
  • 京急サービス㈱神奈川県横浜市100%
公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 補助金
    鉄道施設総合安全対策事業費補助
    国土交通省 · 2020-11-24
    2.6億円
  • 補助金
    鉄道施設総合安全対策事業費補助
    国土交通省 · 2020-11-13
    2.5億円
  • 補助金
    鉄道施設総合安全対策事業費補助
    国土交通省 · 2020-11-13
    2.2億円
  • 補助金
    平成30年度鉄道施設総合安全対策事業費歩所
    国土交通省 · 2019-03-08
    2.1億円
  • 補助金
    令和2年度鉄道施設総合安全対策事業費補助
    国土交通省 · 2021-02-18
    1.5億円
  • 補助金
    鉄道施設総合安全対策事業費補助
    国土交通省 · 2020-11-24
    1.5億円
  • 補助金
    令和元年度鉄道施設総合安全対策事業費補助
    国土交通省 · 2019-06-20
    1.1億円
  • 補助金
    令和2年度鉄道施設総合安全対策事業費補助
    国土交通省 · 2020-12-02
    7,800万円
  • 補助金
    鉄道施設総合安全対策事業費補助
    国土交通省 · 2020-11-24
    6,007万円
  • 補助金
    令和5年度鉄道施設総合安全対策事業費補助
    国土交通省 · 2023-06-15
    6,000万円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は3,042億円営業利益336億円前期と比べると増収減益で、売上が+3.5%、利益が-5.6%。

売上高
+3.5%
3,042億円
営業利益
-5.6%
336億円
純利益
+13.2%
275億円
営業利益率
11.0%
前期比 -1.1%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高4,015億円3,042億円
営業利益450億円336億円
純利益300億円275億円
1株あたり配当¥46¥46

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は745億円、営業利益は77億円。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2018年4Q3,157−10
2019年4Q3,39314
2020年4Q3,128−14
2021年4Q2,350−74
2022年4Q2,65231
2023年4Q2,5301
2024年4Q2,806684
2025年4Q2,9391665.6106
2026年4Q3,0421504.9122
2027年1Q7457710.347

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は3,070億円から3,042億円へほぼ横ばい。直近期の営業利益率は11.0%。売上は3期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月3,07013685
2014年3月3,14020393
2015年3月3,177220108
2016年3月3,132118−30
2017年3月3,098354225
2018年3月3,157273162
2019年3月3,393378207
2020年3月3,128268157
2021年3月2,350−202−272
2022年3月2,65251125
2023年3月2,530122158
2024年3月2,806284838
2025年3月2,93935635012.1243
2026年3月3,04233628911.0275

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高3,042億円のうち、営業利益として残るのは336億円11.0%。営業外の損益と税金を反映した純利益は275億円、売上の9.0%にあたる。営業利益率は業種中央値7.2%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価など作る・仕入れるのにかかったお金73.7%2,241億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金15.3%465億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益11.0%336億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

営業利益率業種比+3.8pt
11.0%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+2.9pt
9.0%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比1.2pt
7.2%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
2.4%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
2.2%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが479億円、投資CFが−687億円で、差し引きのフリーCFは−208億円この組み合わせは積極投資型にあたる。本業で稼ぎつつ、さらに資金を調達して大きな投資に踏み込んでいる。成長への布石の局面期末の手元現金は670億円で、売上の2.6ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月383−36413119470
2014年3月412−322−12690433
2015年3月587−325−245262450
2016年3月518−344−187174437
2017年3月59458−649652440
2018年3月544−757210−213437
2019年3月559−413−127146456
2020年3月493−699103−206354
2021年3月−72−399692−471575
2022年3月582−260−284322612
2023年3月248−241−507570
2024年3月662297−389591,491
2025年3月148−692−209−544740
2026年3月479−687139−208670

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は1.1兆円。このうち返さなくてよい自己資本が3,904億円で、自己資本比率は34.4%(業種中央値40.1%より薄い)

決算期総資産兆円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月0.991,9587,98619.6
2014年3月1.022,0758,10920.3
2015年3月1.072,5238,17623.5
2016年3月1.022,2178,00821.6
2017年3月0.832,3965,87328.9
2018年3月0.882,5346,23328.8
2019年3月0.892,6986,22030.1
2020年3月0.892,6776,20730.0
2021年3月0.932,4916,80026.6
2022年3月0.912,5696,55527.9
2023年3月0.942,7356,61929.0
2024年3月1.093,5777,29232.7
2025年3月1.043,7266,67135.7
2026年3月1.133,9047,38334.4

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
672億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
2,816億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
22億円
在庫として抱えている分
負債合計
7,383億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
75
/ 100
安定性自己資本比率23 / 40
収益力営業利益率22 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

陸運業 56社との比較

同じ陸運業の企業と並べると、いちばん上に来るのは営業利益率56社中13位あたり、逆に低いのは自己資本比率56社中37位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
7.2%/中央値 8.4%
P25 6.0%P75 10.4%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
11.1%/中央値 7.2%
P25 4.9%P75 10.9%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
34.4%/中央値 40.1%
P25 32.4%P75 54.0%
売上成長率前期からの売上の伸び
3.5%/中央値 4.5%
P25 2.6%P75 7.5%
配当利回り上位株価に対して1年で受け取る配当の割合
3.0%/中央値 2.4%
P25 1.6%P75 3.0%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,554で、1年前と比べて+2.8%過去52週の値幅のなかでは57%の位置にある。

¥1,554-0.7%1ヶ月+2.8%1年+2.8%時価総額4,285億円
過去52週の値幅
安値¥1,400.5高値¥1,668

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)15.3倍
PER (会社予想)13.5倍
PBR1.10倍
配当利回り2.96%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は7月中旬に1590円台まで上昇後、8月6日に1500円まで下落し、その後は緩やかに回復しています。8月21日時点で1565円と、25日移動平均線(1553円)を上回り、週足では下げ止まりから上昇に転じる兆しが見えます。52週高値(1668円)までは約6%の水準で、52週安値(1400円)からは約12%上方に位置。出来高は8月3日に127万株と増加した後、最近は60万株前後に減少しており、売買が一服しています。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をほぼ妥当と判定しています(スコア 55/100)

PERが15.36倍と業界平均15.72倍とほぼ同水準、PBRは1.1倍で業界平均1.08倍と同等。配当利回りは2.94%で業界平均2.31%を上回る。ROEは7.2%とやや低いが、予想PERは13.6倍と改善見込み。妥当な水準にあるが、ROEの低さがやや懸念。

指標この会社業種平均
PER (実績)15.3倍15.7倍
PER (予想)13.5倍
PBR1.10倍1.07倍
ROE7.2%8.4%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

2025年3月期は運輸収入が回復し増収増益(営業利益率12.11%)だったが、2026年3月期は営業利益率が11.05%へ低下予想。強気派は、インバウンド需要のさらなる増加、沿線の再開発、空港アクセス需要の堅調さから成長が続くとみる。一方、弱気派は、少子化による国内輸送需要の長期的な減少、競合他社との競争(特に羽田空港アクセスではリムジンバスやモノレールなど)、さらに不動産市況の不透明感を懸念。通期で最終減益の見通しも弱材料。

プラスに働く材料7
  • インバウンド回復

    羽田空港利用者増が同社の鉄道利用増に直結。

  • 沿線開発で収益拡大

    不動産開発が進み、賃貸収入増が見込める。

  • 安定した配当

    高い配当利回りが投資家を引き付ける。

  • 売上高3042億円で3期連続増収通年影響

    2026年3月期売上高は3042億円と前期2939億円から103億円増加

  • 予想PER13.1倍、実績から1.7ポイント改善不定影響

    予想PER13.1倍は実績14.77倍を1.67ポイント下回る

  • 配当利回り3.06%と高水準継続影響

    配当利回り3.06%は株主への利益還元が手厚い

  • PBR1.04倍と割安な水準不定影響

    PBR1.04倍は解散価値に近く、下値が堅い

マイナスに働く材料7
  • 輸送人員の減少

    人口減少やリモートワークで通勤客数が減少。

  • 競合の存在

    羽田アクセスは並行路線やバスと競合。

  • 設備投資負担

    老朽化対策や安全投資が収益を圧迫。

  • 純利益が838億円から243億円へ大幅減通年影響

    2025年3月期純利益は243億円と前期から595億円減、2026年3月期も275億円と低水準

  • 営業利益は20億円減益、利益率も低下通年影響

    営業利益336億円は前期356億円から20億円減、利益率11.05%

  • ROE7.2%と低く資本効率が課題継続影響

    ROE7.2%は1桁台で、株主資本の効率が悪い

  • 株価は1年で3.16%下落し需給が軟調不定影響

    1年リターンはマイナス3.16%と上値が重い

次の決算で確かめる点
鉄道輸送人員
基幹事業の需要動向を直接示す。
羽田空港関連利用者数
成長ドライバーの動向を把握するため。
不動産賃貸収入
安定収益源の推移を確認。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり46で、前期から+76.9%いまの株価に対する利回りは2.96%。増配か配当維持が5年続いている。

年間配当
¥46
1株あたり
配当利回り
2.96%
いまの株価に対して
配当性向
62.1%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
5年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月1319.7
2018年3月1515.443.5
2019年3月166.726.9
2020年3月160.039.0
2021年3月5−68.8
2022年3月10100.019.7
2023年3月1110.038.4
2024年3月1536.45.4
2025年3月2673.339.1
2026年3月4676.962.1

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥46

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ50,554人。区分でいちばん多いのは個人・その他36.7%。グループ会社や銀行などの安定株主が51.6%を占め、残る48.4%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
個人・その他27.633.933.332.532.036.7
金融機関43.443.642.141.539.134.3
事業法人14.914.813.612.317.917.3
外国法人13.77.010.112.410.310.7
自己株式0.10.10.10.10.12.4
証券会社0.40.60.81.20.71.0
外国人個人0.00.10.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)10.56
02株式会社ATRA5.94
03株式会社横浜銀行3.39
04株式会社日本カストディ銀行(信託口)3.28
05日本生命保険相互会社3.03
06野村 絢(常任代理人 三田証券株式会社)2.19
07明治安田生命保険相互会社2.07
08STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505103 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)1.64
09西武鉄道株式会社1.59
10株式会社日本カストディ銀行(三井住友信託銀行退職給付信託口)1.24

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近1
  • 2026-07-06
    株式会社シティインデックスイレブンス
    新規の大量保有報告
    0.00%

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+562%、1株純資産は14期で+308%。直近期のROEは7.2%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月153544.463.9156.1
2014年3月173764.651.896.6
2015年3月204574.749.177.9
2016年3月−5402−1.3
2017年3月828689.729.919.7
2018年3月599186.631.543.5
2019年3月759767.925.026.9
2020年3月579685.832.039.0
2021年3月−99897−10.6
2022年3月469255.027.619.7
2023年3月579856.021.938.4
2024年3月3041,29026.74.65.4
2025年3月881,3546.717.139.1
2026年3月1021,4477.215.062.1

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

13名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は13名。2026/3期の役員報酬は総額546百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約6倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
原田一之取締役会長(代表取締役)72515,221
川俣幸宏取締役社長(代表取締役)社長執行役員 グループ業務監査部担当62145,204
金子雄一取締役 専務執行役員 生活事業創造本部長6179,119
竹谷英樹取締役 専務執行役員 鉄道本部長 生活事業創造本部 品川開発推進部担当6252,107
杉山勲取締役 常務執行役員 新しい価値共創室長582,886
櫻井和秀取締役60106,112
寺島剛紀取締役67
柿﨑環取締役65
野原佐和子取締役68
原田修取締役(常勤監査等委員)65
浦辺和夫取締役(常勤監査等委員)64145
末綱隆取締役(監査等委員)77
残りの役員1名を開く
氏名役職年齢
須藤修取締役(監査等委員)74

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円賞与百万円株式報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)668782231825943
執行役89774181419124
社外取締役6717112
取締役(社内)1919
監査役1666

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容694字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社および当社の関係会社(子会社39社および関連会社22社)の営んでいる主要な事業内容は、次のとおりであります。なお、交通事業以下の各区分は、セグメント情報における事業区分と同一であります。 (1)交通事業(5社) 事業の内容   主要な会社名 鉄道事業   当社 バス事業   京浜急行バス㈱、川崎鶴見臨港バス㈱、東洋観光㈱ その他1社 (2)不動産事業(29社) 事業の内容   主要な会社名 不動産販売業   当社、京急不動産㈱ 不動産賃貸業   当社、京急不動産㈱、京急開発㈱、臨港エステート㈱ その他25社 (3)レジャー・サービス事業(13社) 事業の内容   主要な会社名 ビジネスホテル業   当社、㈱京急イーエックスイン レジャー関連施設業   当社、京急開発㈱、㈱市原京急カントリークラブ、㈱葉山マリーナー レジャーその他   当社、㈱京急アドエンタープライズ、京急ロイヤルフーズ㈱ その他6社 (4)流通事業(5社) 事業の内容   主要な会社名 百貨店・ショッピングセンター業   ㈱京急百貨店 ストア業   ㈱京急ストア その他3社 (5)その他(13社) 事業の内容   主要な会社名 土木・建築工事業   京急建設㈱ 輸送用機器修理業   ㈱京急ファインテック 電気工事業   京急電機㈱ ビル管理業   京急サービス㈱ 自動車教習所業   ㈱鴨居自動車学校 その他8社 (注)上記事業区分の会社数には、当社および京急開発㈱が重複して含まれております。 以上の企業集団の状況について、事業系統図を示すと次のとおりであります。
経営方針・対処すべき課題3,199字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境および対処すべき課題等】 本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。 (1)経営の基本方針 京急グループは、「都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する」ことなどをグループ理念として掲げております。また、グループ理念の持続的な実現が、社会と京急グループの持続可能性を高めることにつながるという考えのもと、グループ理念と不可分一体の方針として、サステナビリティ基本方針を策定しております。引き続き、社会価値および企業価値の持続的な向上を図ってまいります。 グループ理念(抜粋) <経営理念> ■京急グループは、都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する ■京急グループは、伝統のもとに、創意あふれる清新な気風をもって、総合力を発揮し、社業の躍進をめざす ■京急グループは、グループの繁栄と全員の幸福との一致を追求する サステナビリティ基本方針(抜粋) 京急グループは、グループ理念のもとで、「社会の持続的発展への貢献」と「京急グループの持続的発展」のよりよい循環を目指します。 (2)総合経営計画 イ.第20次総合経営計画の概要 2024年度から、2040年度を長期ビジョンの実現年度、2024年度から2026年度までを中期経営計画期間とした第20次総合経営計画を推進しています。 サステナビリティ基本方針に基づき社会価値・企業価値向上を目指す「サステナビリティ推進方針」を、あらゆる事業・経営活動の基礎として掲げたうえで、移動プラットフォームとまち創造プラットフォームの相互価値共創を軸とする「沿線価値共創戦略」と、その推進を支える「経営基盤重点項目」を設定しています。また、経営計画期間中に、当社グループならではの強みを活かし、特に重点的に取り組む事業として「重点事業展開」を設定しています。 (京急グループ総合経営計画体系図・骨子) (注)京急グループ総合経営計画の詳細は、当社ウェブサイト (https://www.keikyu.co.jp/ir/policy/vision/)に掲載しております。 ロ.沿線価値共創戦略 沿線価値共創戦略は、社会課題や価値観の多様化に、移動とまち創造の両プラットフォームの「相互価値共創」のスパイラルアップによって新しい価値を創出することで対応し、地域と当社グループの持続的な発展を目指す戦略です。「相互価値共創」とは、鉄道事業をはじめとする「移動プラットフォーム」が、あらゆる交通手段を用いた移動環境の最適化を通じて、まちの価値向上と沿線範囲を拡大する一方で、不動産・レジャー事業などの「まち創造プラットフォーム」が、移動のきっかけや人の流れの需要を創出することで、相互の事業による相乗効果を最大化し、新しい価値を生み出すことを意味します。 この沿線価値共創戦略を通じて、鉄道会社やデベロッパーの枠を超えた、地域事業者や自治体等の沿線全体で価値を共創する「ローカルプラットフォーマー」として、沿線の各地域に「移動」と「住・働・楽・学」が揃う多極型まちづくりを推進しています。 (沿線価値共創戦略の概念図) ハ.経営基盤重点項目 (イ)事業構造変革 不動産事業において、不動産価値の顕在化による資本収益性の向上と成長投資の原資確保を目的に、長期保有前提の賃貸事業から回転型事業への本格転換を図ります。具体的には、私募ファンドに加えて私募リートを組成し、2030年度までに総額1,000億円以上の運用資産規模を目指しておりますが、さらなる検討を進め、2029年度までに1,500億円以上の不動産流動化の可能性について精査を行っております。私募リート・私募ファンドへの不動産売却により、沿線地域のプラットフォーマーとして継続的な関与余地を残すことで、まちづくり・沿線価値共創に貢献するとともに、アセットマネジメント、プロパティマネジメント、ビルマネジメント業務等を通じたフィービジネス収益源の確保を目指します。さらに、これらの取り組みを着実に推進するため、事業の推進・モニタリング体制、事業計画の妥当性検証の仕組みおよび外部人材の活用等によりノウハウを強化するなど、不動産事業の推進・モニタリング体制をいっそう強化しています。 このほか、鉄道事業においては、ワンマン運転をはじめとする次世代型オペレーションを推進するほか、バス事業においては、さらなる路線最適化等を実施し、効率化・省人化を図るなど、各事業において資本収益性向上に資する施策に取り組みます。 (ロ)顧客視点の徹底 顧客の多様なニーズに応じたサービス提供による顧客体験価値向上を目指し、当社グループが提供しているサービスを通じて蓄積したデータの一元化・可視化、グループ全体での横断的活用を推進することに加え、体制整備や人財育成による意識・風土改革を進めています。 (ハ)人的資本経営の推進 多様な視点・顧客視点で物事を捉え、価値創造・共創ができる「個」の成長の後押しと、信頼と協力を大切にして、異なる「個」の創発を促す組織・カルチャー醸成の両輪により、長期ビジョンの実現・企業価値の向上を目指します。また、エンゲージメントサーベイを継続的に実施し、人的資本経営に関わる各取り組みの仮説検証を組織・職場の様々なレベルで実行できる体制を確立します。 (ニ)財務マネジメントの強化 当社グループは、大規模成長投資を着実に推進するための財務健全性の確保と資本効率向上の両立、および資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応を長期的な基本方針として、持続的な成長と中長期的な企業価値向上の実現に向けた取り組みを推進しています。 また、当社グループが注力する品川駅周辺開発をはじめとする成長投資を着実に実行するため、重要経営指標として「純有利子負債/EBITDA倍率」に加え、最適資本構成をもとに「自己資本比率」目標を明確化することで、バランスシートマネジメントを推進します。さらに、各事業の資本収益性の向上に向けた事業別ROIC(注1)-WACC(注2)管理を拡充・継続するなど、様々な取り組みを徹底することで財務マネジメントの強化を推進してまいります。 (注1)投下資本利益率(投下した資本に対して生み出した利益の割合) (注2)加重平均資本コスト(資金調達に要する費用の平均値) (不動産回転型ビジネスの推進イメージ図) (目標経営指標の内容) ニ.重点事業展開 第20次総合経営計画において、当社グループならではの強みを活かし、特に重点的に取り組む事業として「重点事業展開」を設定しており、各エリアにおいて取り組みを進めています。具体的には、品川・羽田・横浜を結んだ「成長トライアングルゾーン」と各エリアとの相互連携により、沿線の発展・活性化を図ります。 品川エリアにおいては、トヨタ自動車㈱と共同で高輪3丁目地区事業計画の2029年度竣工・開業を目指すとともに、当社グループが行う開発・品川駅整備のみならず、周辺開発やリニア中央新幹線の開業等の効果を最大限取り込み、沿線全体に波及させます。 羽田エリアにおいては、羽田空港第1・第2ターミナル駅引上線の整備によって抜本的に輸送力を増強するとともに、周辺エリアの活性化を図り、日本の玄関口・羽田空港のポテンシャルを最大限に活用します。 このほか、川崎や横浜エリアにおける開発プロジェクトのほか、都市近郊リゾートみうらの創生、沿線各地に「住・働・楽・学」が揃う中核拠点を整備する多極型まちづくりの推進等により、沿線全体の活性化に取り組んでいます。 (重点事業展開の全体像)
事業等のリスク3,380字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 当社グループの財政状況および業績に影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項については、以下のようなものがあります。当社グループは、これらの事業等のリスクを認識したうえで、事態発生の回避および発生時の対応に努めております。 当該リスクの顕在化する可能性の程度や時期については、現時点において、明確に想定できませんが、事業の遂行にあたっては、取締役会において、想定されるリスクとその対応を含めて、意思決定を行っております。 また、グループ重要リスク調査を実施し、想定しうるリスクの洗い出し、リスクを最小化するための取組計画の策定および取組状況を集約し、取締役会でリスクの確認と対応の方向性について報告した後、グループ会社社長が出席するグループ社長会で共有しております。さらに、リスク管理・コンプライアンス委員会では当社グループのリスク情報を集約し、一元的に管理することでリスク管理体制の強化に努めております。 また、本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。 (1)社会的・経済的な影響 イ.少子高齢化の進行による影響 少子高齢化の進行などの要因により地域人口が減少した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 ロ.リスクが沿線全域に与える影響 当社グループの事業は、都心から品川、羽田空港、川崎、横浜を経て三浦半島に至る当社線沿線を中心とした地域に集中して展開しているため、沿線地域の発展と当社グループの業績は密接な関係にあります。このため、社会的・自然的要因等により沿線地域の発展が阻害された場合、あるいは沿線地域が壊滅的な被害を受けた場合、当社グループは大きな経済的影響を受ける可能性があります。 ハ.生活様式の変化による影響 在宅勤務の増加による移動減をはじめとした生活様式の変化によっては、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 ニ.品川駅周辺開発による影響 国土交通省による品川駅西口基盤整備事業の推進に伴い、当社所有地の段階的な譲渡や施設の一部閉鎖など、一時的に当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。また、新しい生活様式や社会的価値観の変化などにより、不動産の賃貸需要が著しく減少した場合、もしくは建設工事費が高騰した場合、開発計画が変更となる可能性があります。 ホ.羽田空港への新たなアクセス路線による影響 羽田空港への新たなアクセス路線が検討されているため、この推移によっては、将来的に競争の激化により、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 ヘ.訪日外国人の減少による影響 世界的な恐慌とりわけアジア諸国における景気の急速な減退、東ヨーロッパおよびロシア地域における政治的・軍事的緊張の高まりによる安全保障情勢の変化、感染症等による国際的な渡航制限等により訪日外国人が大幅に減少した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)法的規制・規制緩和等による影響 イ.法的規制による影響 当社グループの基幹事業である交通事業は、鉄道、バスなど公共輸送機関としての性格上、厳格な法規制の下に事業を行っているため、鉄道事業法、道路運送法および労働諸法制の定めにより、事業の拡大・縮小、通常の業務運営、運賃および料金の設定・変更や乗務員の労働条件などにおいて規制を受けており、規制の強化や社会情勢等の変化によっては、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 ロ.規制緩和による影響 バス事業においては、規制緩和による他業種などからの新規参入が容易であることから、引き続き厳しい競争にさらされる可能性があり、これらの推移によっては、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 ハ.環境規制による影響 交通事業は、公共交通機関として環境負荷が小さいという長所があるものの、今後、環境に対する規制が強化された場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)財政的な影響 イ.金利変動・格付引下げによる影響 当社グループは、鉄道事業をはじめ各事業において多額の設備投資を行っており、金融機関からの借入金や社債等の有利子負債残高が高水準で推移しております。このため、今後、市場金利の大幅な変動や格付機関による当社発行債券の格付の引下げがあった場合、利息負担の増加や調達金利の変動などにより、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 ロ.金融市場の混乱等による影響 金融市場の混乱等により、資金調達に制約を受けた場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 ハ.地価・株価の変動や税制の改正による影響 当社グループは、事業の性格上必要な土地(事業用および販売用)や株式などの投資有価証券等を多く保有しておりますが、市況の動向等による地価や株価の大幅な下落や保有に対する課税強化などの税制の改正等があった場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 ニ.人件費負担増による影響 当社グループは、主として労働集約型の事業を展開しているため、退職者の増加、採用難による人手不足の影響により、賃金水準が急激に高騰した場合、人件費負担増などにより、業績に影響を及ぼす可能性があります。 ホ.物価・燃料費の高騰による影響 当社グループは、修繕工事等の継続的な実施や事業に必要な電力、軽油等を多大に消費しているため、物価や燃料価格が高騰した場合、あるいはその供給不足が発生した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)事故等による影響 イ.安全を阻害する事態による影響 当社グループは、鉄道、バス、ホテル、百貨店、ストアなどの営業施設を多くのお客さまにご利用いただいており、安全の確保、無事故の継続を最も重要な課題として取り組んでおります。このうえで、不慮の火災や事故・障害の発生など、安全に対する信頼を損なうような事態が発生した場合、当社グループ全体の根幹を揺るがすような重大な影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、食品等を取り扱う各事業において、衛生管理には十分注意しておりますが、当社グループ固有の管理および社会全般にわたる一般的な品質問題等が発生した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 ロ.個人情報流出等の問題による影響 当社グループは、鉄道やカード事業をはじめ、各事業において個人情報を保有しており、適正な管理に努めておりますが、万一、個人情報が流出するなどの問題が発生した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)災害・テロ、疾病等による影響 イ.自然災害または不法行為による影響 地震、台風等の自然災害あるいはテロ等の不法行為等により、当社グループの営業施設やコンピューターシステム等の設備の損壊を受けた場合、当社グループの財政状態や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ロ.疾病の発生・流行による影響 新型ウイルスなどによる疾病の発生・流行等による恐慌等により、お客さまや従業員等が罹患し被害を受けた場合、当社グループの財政状態や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (6)不正・不法行為、不祥事等による影響 当社グループは、「コンプライアンス規程」、「京急グループ・コンプライアンス指針」および「京急グループ・役員および従業員行動基準」に基づいてコンプライアンス順守に関する教育を定期的に実施するなどの啓発活動に努めておりますが、役職員等による重大な不正・不法行為、不祥事等が発生した場合、当社グループへの信頼の低下などにより、財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、上記の記載事項は、当社グループの事業その他について予測される主なリスクを可能な限り具体的に例示したものであり、ここに記載されたものが当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものとは限りません。
経営成績の分析 (MD&A)9,364字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」といいます。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。 また、本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。 (1)経営成績等の状況の概要 イ.経営成績の状況 当期のわが国経済は、中東情勢の影響等を注視する必要があるものの、雇用および所得環境が改善するなど、緩やかな回復基調で推移しました。 このような事業環境のなか、当社グループは、2025年5月に見直しを公表した「京急グループ第20次総合経営計画」で掲げる重要経営指標の達成に向けて、鉄道事業における次世代型オペレーションや不動産事業における不動産回転型ビジネスの推進など、事業構造変革を進めるとともに、財務健全性の確保と資本収益性の向上を目指す財務マネジメントの強化に努めました。 以上の結果、営業収益は3,041億9千2百万円(前期比3.5%増)となりましたが、前期の事業用地の持分売却の反動などにより、営業利益は335億5千3百万円(前期比5.9%減)、経常利益は288億5千4百万円(前期比17.5%減)となりました。これに、特別利益として品川駅西口基盤整備事業に基づく国道用地の譲渡などの固定資産売却益を計上したことなどにより、親会社株主に帰属する当期純利益は274億9千2百万円(前期比13.1%増)となりました。 次に、セグメント別の業績についてご報告いたします。 (イ)交通事業 鉄道事業では、全線の輸送人員は、移動需要が増加したことなどにより、前期比で2.3%増(定期1.7%増、定期外3.0%増)となりました。さらに、羽田空港駅の輸送人員は、羽田空港国内線および国際線の航空旅客数が増加したことなどにより、前期比で5.4%増(第1・第2ターミナル駅6.1%増、第3ターミナル駅3.2%増)となりました。このほか、ダイヤ改正を実施し、三浦エリアの多様な移動需要に対応すべく、イブニング・ウィング号の行先の延長やウィング・シートの運行時間の繰り上げを一部列車で実施したほか、朝時間帯の一部の急行列車の待ち合わせ駅を変更し、速達性および利便性の向上を図りました。また、インバウンドのお客様の利便性向上およびキャッシュレス需要拡大に伴うサービス向上に繋げるための施策として、クレジットカード等のタッチ決済による乗車サービスを全線全駅で開始しました。さらに、引き続き安全対策を最重要課題とし、大森町駅、六郷土手駅、大師橋駅および小島新田駅にホームドアを設置しました。 バス事業では、前期に実施した運賃改定などにより、京浜急行バス㈱では空港中距離路線が、川崎鶴見臨港バス㈱では一般路線等が好調に推移しました。 以上の結果、交通事業の営業収益は1,215億9千1百万円(前期比2.6%増)となったものの、人件費の増加などにより、営業利益は186億8千3百万円(前期比1.0%減)となりました。 なお、当社は、経営資源の集中を図るため、京急タクシーグループ6社の全株式を他社に譲渡しました。 (業種別営業成績) 業種別   当連結会計年度 (自  2025年4月1日 至  2026年3月31日) 営業収益(百万円)   前期比(%) 鉄道事業   85,926   2.4 バス事業   31,978   3.7 タクシー事業   3,686   △1.5 営業収益計   121,591   2.6 (提出会社の鉄道事業運輸成績) 区分   単位   当連結会計年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日) 前期比(%) 営業日数   日   365   - 営業キロ   キロ   87.0   - 客車走行キロ   千キロ   108,571   0.2 輸送人員   定期   千人   231,605   1.7 定期外   〃   224,683   3.0 計   〃   456,288   2.3 旅客運輸収入   定期   百万円   29,405   1.7 定期外   〃   54,107   2.9 計   〃   83,513   2.5 運輸雑収   〃   2,488   △3.0 収入合計   〃   86,002   2.3 乗車効率   %   42.3   - (注)乗車効率の算出方法 旅客人員×平均乗車キロ   ×100 客車走行キロ×平均定員 (ロ)不動産事業 不動産販売業では、当社および京急不動産㈱は、分譲マンション「プライム横須賀中央」を完売しました。また、「パークタワー大森」、「プライム東神奈川」および「プライムパークス横浜並木 ザ・レジデンス」などの販売および引渡しを行いました。 不動産賃貸業では、前期に開業した複合施設「横浜シンフォステージ」の稼働率が上昇したことなどにより、増収となりました。また、「都市近郊リゾートみうらの創生」の実現に向けて、当社が所有する土地にヒューリック㈱の高級温泉旅館「ふふ 城ヶ島 海風のしらべ」を誘致したほか、横浜市旧市庁舎街区において、他7社と共同で開発した複合施設「BASEGATE横浜関内」を開業しました。 このほか、当社および京急不動産㈱は、事業用地の取得および賃貸物件等の売却を行い、不動産回転型ビジネスの推進による資本収益性の向上を図りました。また、京急グループとして、沿線の事業用地のさらなる有効活用や不動産回転型ビジネスおよびフィービジネスを強化するため、京急不動産㈱は、㈱グリップの株式を取得しました。 しかしながら、前期の事業用地の持分売却の反動などにより、不動産事業の営業収益は509億9千6百万円(前期比5.5%減)、営業利益は46億8千万円(前期比32.4%減)となりました。 なお、京急グループとして、不動産回転型ビジネスの推進体制を強化するため、京急アセットマネジメント㈱は、三井住友信託銀行㈱および三井住友トラスト不動産投資顧問㈱と資本提携を行い、商号を京急SMTBアセットマネジメント㈱に変更するなど、私募リートの組成に向けた準備を進めました。 また、品川駅西口地区において、トヨタ自動車㈱と共同で、複合施設の建設に着手しました。 (業種別営業成績) 業種別   当連結会計年度 (自  2025年4月1日   至  2026年3月31日) 営業収益(百万円)   前期比(%) 不動産販売業   30,151   △12.9 不動産賃貸業   20,844   7.6 営業収益計   50,996   △5.5 (ハ)レジャー・サービス事業 ビジネスホテル業では、京急EXホテル・京急EXインは、国内宿泊需要の増加により、客室単価および稼働率が上昇し、好調に推移しました。また、「京急 EXホテル 高輪」および「京急 EXイン 横浜駅東口」をリニューアルオープンしました。 レジャー関連施設業では、京急開発㈱は、「ボートレース平和島」において、ボートレース事業の施行者への施設賃貸に係る料率を見直したことなどにより増収となりました。また、改修中のボートレース場は、新スタンド棟I期をオープンしました。 以上の結果、レジャー・サービス事業の営業収益は345億9千4百万円(前期比9.1%増)、営業利益は55億6千1百万円(前期比12.4%増)となりました。 なお、当社は、「都市近郊リゾートみうらの創生」の実現に向けて、三井不動産㈱と三浦半島油壺における新たなリゾートエリアの創出に向けた事業計画を共同で検討するための協定を締結しました。 (業種別営業成績) 業種別   当連結会計年度 (自  2025年4月1日   至  2026年3月31日) 営業収益(百万円)   前期比(%) ビジネスホテル業   10,846   6.5 レジャー関連施設業   12,570   7.5 レジャーその他   11,177   13.8 営業収益計   34,594   9.1 (ニ)流通事業 ストア業では、㈱京急ストアの既存店舗が好調に推移したほか、2024年4月に株式を取得した㈱エフ・クライミングの売上計上などにより増収となりました。また、㈱京急ストアは、「もとまちユニオン本店」をリニューアルオープン、「もとまちユニオンそごう横浜店」を開業したほか、新たに㈱シャトレーゼとフランチャイズ契約を締結し、「シャトレーゼブランチ横浜南部市場店」の運営を開始しました。 百貨店業では、京急百貨店は、大型専門店が好調に推移したほか、新たにオープンした専門店の集客効果などにより、来店客数が増加しました。 ショッピングセンター業では、新規店舗を開業したことなどにより「ウィング久里浜」等が好調に推移しました。 以上の結果、流通事業の営業収益は848億7千4百万円(前期比4.5%増)、営業利益は21億5千6百万円(前期比3.5%増)となりました。 (業種別営業成績) 業種別   当連結会計年度 (自  2025年4月1日   至  2026年3月31日) 営業収益(百万円)   前期比(%) 百貨店・ショッピングセンター業   16,596   △0.2 百貨店業   12,043   △4.5 ショッピングセンター業   4,553   13.3 ストア業   68,278   5.7 スーパーマーケット業   53,446   6.8 コンビニエンスストア・物品販売業ほか   14,831   1.7 営業収益計   84,874   4.5 (ホ)その他 京急建設㈱および京急電機㈱は、ホームドアをはじめとした鉄道の安全対策工事等を行いました。 以上の結果、その他の事業の営業収益は577億9千7百万円(前期比19.6%増)、営業利益は38億1千5百万円(前期比4.7%増)となりました。 ロ.財政状態の状況 当連結会計年度末の総資産は、分譲土地建物および建設仮勘定の増加などにより、前連結会計年度末と比べ890億1千2百万円増加しました。 セグメントごとの資産の状況は、次のとおりであります。 セグメント別   当連結会計年度(2026年3月31日) 帳簿価額(百万円)   前期比(%) 交通事業   633,151   30.4 不動産事業   325,167   3.2 レジャー・サービス事業   64,481   2.8 流通事業   11,715   △60.2 その他   37,294   15.5 調整額   56,910   △50.3 資産合計   1,128,720   8.6 負債は、社債および長期前受工事負担金の増加などにより、前連結会計年度末と比べ711億6千9百万円増加しました。 また、純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などにより、前連結会計年度末と比べ178億4千3百万円増加しました。 ハ.キャッシュ・フローの状況 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の計上などにより、479億1千7百万円の資金収入(前期は148億4千7百万円の資金収入)となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出などにより、687億1千万円の資金支出(前期は692億2千8百万円の資金支出)となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入などにより、138億7千2百万円の資金収入(前期は209億3千3百万円の資金支出)となりました。 以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末と比べ69億7千3百万円減少し、670億3千3百万円となりました。 ニ.生産、受注および販売の状況 当社グループの事業内容は広範囲かつ多種多様であり、そのほとんどが生産、受注および販売の形態をとっていないため、「生産、受注および販売の状況」については、「(1)経営成績等の状況の概要」の「イ.経営成績の状況」において業種別営業成績等として記載しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。また、本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。 イ.重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、経営者は、決算日における資産・負債および報告期間における収益・費用の金額ならびに開示に影響を与える見積りを行わなければなりません。これらの見積りについては、過去の実績、現在の状況および今後の見通しに応じて合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、異なる場合があります。重要な会計上の見積りには、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当報告書提出日現在において判断したものであります。 (イ)棚卸資産の評価 当社グループは、分譲土地建物については、原価法(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)を採用しており、これらの価値は、個別物件の販売計画によって見積りを行っております。なお、当該見積りには、営業収益に影響する市況や周辺相場の変動の見込みなどの仮定を用いております。そのため、市況の変化による販売計画の見直し等により、当該見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、損失が発生する可能性があります。 (ロ)固定資産の減損 当社グループは、資産または資産グループに減損が生じている可能性を示す事象がある場合には、減損損失を認識するか否かの判定を行っております。この判定は、資産または資産グループから得られる将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価額を比較することによって行い、資産または資産グループから得られる将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失を認識しております。なお、回収可能価額は使用価値及び正味売却価額により測定しており、いずれか高い方の金額としております。 減損損失を認識するか否かの判定や使用価値の算定において用いられる将来キャッシュ・フローの見積りは、各事業の外部環境に関する情報を総合的に勘案して策定している「京急グループ総合経営計画」に基づいており、当該見積りには、各事業に影響を及ぼす市況の見込みなどの仮定を用いております。 そのため、市況の悪化や各事業の収益力の低下等により、当該見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、翌連結会計年度以降において、減損損失が計上され、連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。なお、将来キャッシュ・フローの見積り算出における主要な仮定は、不動産事業での稼働率、賃料単価及び修繕コスト等であります。 (ハ)繰延税金資産 当社グループは、繰延税金資産について、将来の収益力に基づく課税所得の発生時期及びその金額に基づき回収可能性を判断したうえで計上しております。 課税所得の見積りは、各事業の外部環境に関する情報を総合的に勘案して策定している「京急グループ総合経営計画」に基づいており、当該見積りには、各事業に影響を及ぼす市況の見込みなどの仮定を用いております。 そのため、市況の悪化や各事業の収益力の低下等により、当該見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、翌連結会計年度以降において、繰延税金資産の追加計上または取り崩しが必要となるなど、連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。なお、将来の課税所得の見積り算出における主要な仮定は、鉄道事業での輸送人員、ビジネスホテル事業における稼働率や宿泊単価であります。 (ニ)退職給付債務および費用の計算 当社グループは、退職給付債務および費用について、数理計算上で設定される諸前提条件に基づいて算出しております。これらの前提条件には、割引率、退職率、死亡率および長期期待運用収益率等の仮定が含まれます。そのため、将来の不確実な経済条件の変動等により、実際の結果が前提条件と異なることとなった場合、または前提条件に変更が生じた場合、退職給付に係る負債および退職給付費用の金額に重要な影響を与える可能性があります。 ロ.当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討 (イ)営業収益および営業利益 当連結会計年度の決算については、国内移動需要および宿泊需要の拡大により交通事業やレジャー・サービス事業が好調に推移したものの、前期の不動産事業用地の持分売却の反動や人件費増加などにより、営業収益は3,041億9千2百万円(前期比3.5%増)、営業利益は335億5千3百万円(前期比5.9%減)となりました。 交通事業は、鉄道事業における移動需要の拡大およびバス事業における運賃改定などにより、30億6千万円の増収となったものの、バス事業における人件費の増加などにより、1億9千4百万円の減益となりました。 不動産事業は、不動産賃貸業において、前期に開業した複合施設「横浜シンフォステージ」の稼働率が上昇したことなどにより、増収となったものの、不動産販売業における、前期の事業用地の持分売却の反動などにより、不動産事業全体で29億6千8百万円の減収、22億4千7百万円の減益となりました。 レジャー・サービス事業は、ビジネスホテル業において、国内宿泊需要の増加により、客室単価および稼働率が上昇したことや、レジャー関連施設業において、ボートレース事業の施行者への施設賃貸に係る料率を見直したことなどにより、28億9千万円の増収、6億1千5百万円の増益となりました。 流通事業は、ストア業において、㈱京急ストアの既存店舗が好調に推移したほか、2024年4月に株式を取得した㈱エフ・クライミングの売上計上などにより、流通事業全体で、36億2千2百万円の増収、7千2百万円の増益となりました。 その他の事業は、工事請負関係において、完成工事が増加したことなどにより、94億6千2百万円の増収、1億6千9百万円の増益となりました。 (ロ)営業外損益および経常利益 当連結会計年度の営業外収益は、投資有価証券売却益が減少したことなどにより、前連結会計年度の41億7千6百万円から13億2千4百万円減少し、28億5千1百万円となりました。 営業外費用は、支払利息の増加などにより、前連結会計年度の48億4千7百万円から27億3百万円増加し、75億5千万円となりました。 この結果、経常利益は288億5千4百万円(前期比17.5%減)となりました。 (ハ)特別損益および親会社株主に帰属する当期純利益 当連結会計年度の特別利益は、品川駅西口基盤整備事業に基づく国道用地の譲渡などの固定資産売却益の増加はありましたが、前期に計上した工事負担金等受入額の反動減などにより、前連結会計年度の444億8千3百万円から205億5千3百万円減少し、239億3千万円となりました。 特別損失は、上大岡京急ビルおよび久里浜線複線化などの減損損失を計上しましたが、前期に計上した固定資産圧縮損の反動減などにより、前連結会計年度の478億9千4百万円から317億8千8百万円減少し、161億6百万円となりました。 この結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は366億7千8百万円となり、ここから法人税等および非支配株主に帰属する当期純利益を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は、274億9千2百万円(前期比13.1%増)となりました。 (ニ)指標水準 当社グループでは、「1 経営方針、経営環境および対処すべき課題等」の「(2)総合経営計画」に記載のとおり、2024年度から2026年度までを中期経営計画期間と定め、移動とまち創造の両プラットフォームによる相互価値共創の具現化に向けた取り組みを進めるとともに、品川駅周辺開発事業の着実な推進、財務健全性の確保と資本収益性の中長期的な向上を両立させる財務マネジメントを強化する方針としております。 2025年5月12日に公表した目標経営指標等の見直しにおいては、ROE目標の引き上げと達成時期を明確化し、中期経営計画期間の最終年度である2026年度の指標水準を以下のとおり設定しております。 (2026年度指標水準) ・営業利益 :450億円 ・純有利子負債/EBITDA倍率:7倍台以下 ・ROE    :8% (ホ)財政状態 当連結会計年度末の財政状態の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要」の「ロ.財政状態の状況」に記載しております。 (ヘ)資本の財源および資金の流動性についての分析 a.財務戦略 当社グループでは、大規模成長投資を着実に推進するための財務健全性の確保と資本効率向上の両立、および資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応を、長期的な財務戦略の基本方針としております。 なお、2024年度から2026年度までの中期経営計画期間においては、資本収益性の向上に向けた事業別ROIC(注1)-WACC(注2)管理の導入等により、グループ全体で財務マネジメントを強化してまいります。 (注1)投下資本利益率(投下した資金に対して生み出した利益の割合) (注2)加重平均資本コスト(資金調達に要する費用の平均値) b.資金調達 当社グループでは、鉄道事業をはじめ各事業において多額の設備投資を継続して行っており、事業の特性に鑑み、その資金は金融機関からの借入や社債の発行など長期の負債を中心に、市場環境や金利動向等を総合的に勘案しながら調達しております。 c.資金の流動性 当社グループでは、鉄道事業を中心に日々の収入金があり、また、キャッシュマネジメントシステム(CMS)を導入し、グループ内余剰資金の有効活用に努めているほか、災害等緊急時においても機動的な資金確保ができるよう震災対応型コミットメントラインを設定していることから、緊急時の一時的な対応も含め、必要な流動性資金は十分に確保しております。

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  • 決算説明資料2027年3月期第1四半期 決算補足説明資料2026-08-05

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