本文へスキップ
超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,061.95+295ドル円158.66-1NASDAQ26,217.83+118S&P 5007,666.6+35SOX 指数11,339.25+519/2終値

日本空港ビルデング

Japan Airport Terminal Co.,Ltd.9706 · Prime · 不動産業

羽田空港を拠点に旅客ターミナル管理運営、物品販売、飲食、機内食まで手掛ける空港総合サービス企業

概要

日本空港ビルデングは、羽田空港の国内線・国際線旅客ターミナルを運営・管理する企業である。1953年に民間資本で設立され、第1・第2ターミナルの施設賃貸、商業施設運営、広告事業を手掛ける。2026年3月期の営業収益は2898億円、従業員数は3018人。コロナ禍から旅客数が急回復し、訪日需要を背景に業績はコロナ前を上回る水準へ回復した。成田空港や関西空港でも物品販売・飲食事業を展開する。

施設管理運営・物品販売・飲食の三本柱

当社グループは、施設管理運営業、物品販売業、飲食業の3セグメントで構成される。2026年3月期の連結営業収益は2898億円で、内訳は施設管理運営業が1177億円(構成比40.6%)、物品販売業が1540億円(53.1%)、飲食業が180億円(6.2%)である。施設管理運営は航空会社へのターミナル賃貸が中心で、安定的な収益基盤を持つ。物品販売は免税店や土産品販売が主体で、訪日旅客の消費動向に影響を受ける。飲食業は空港内レストランに加え、国際線航空会社向け機内食の製造販売も含む。

羽田空港に集中した事業基盤と他空港への展開

事業の大部分は羽田空港の第1・第2ターミナルを拠点とするが、成田国際空港、関西国際空港、中部国際空港でも物品販売や飲食サービスを提供する。成田営業所は1978年の開港と同時に開設され、関西営業所は1994年、中部営業所は2005年に設置された。羽田空港では、2026年3月期の旅客数が9000万人を超え、コロナ前水準を上回る。発着枠は上限に達しており、量的拡大に代えて旅客一人当たりの収益向上やターミナル滞在時間の価値密度向上が課題である。

24の子会社と16の関連会社から成るグループ体制

当社は連結子会社24社、関連会社16社を有する。主要な子会社として、ターミナル運営の東京国際空港ターミナル株式会社、施設保守の日本空港テクノ株式会社、広告代理の株式会社ビッグウイング、物品販売の株式会社羽田エアポートエンタープライズ、機内食製造のコスモ企業株式会社などがある。また、空港運営コンサルティングを担う株式会社羽田未来総合研究所や、ハワイに現地法人LANI KE AKUA PACIFIC,INC.も傘下に持つ。グループ全体で、空港運営に必要なほぼ全ての機能を内製化している。

コロナ禍からの急回復と中期経営計画

2021年3月期には営業収益526億円、親会社株主に帰属する当期純損失366億円と深刻な打撃を受けたが、2024年3月期には黒字転換し、2026年3月期には営業収益2898億円、営業利益450億円と過去最高益を更新した。2022-2025年度の中期経営計画の目標を全て達成し、2026-2030年度の新中期経営計画では、羽田空港の「需要創造型」への転換を掲げる。具体的には、Total Airport Management(TAM)の構築や、第1ターミナル北側サテライト建設などのハード投資、CRM強化やEC拡充による付加価値向上を推進する。

業界の中での役割は空港旅客ターミナル運営・空港内商業施設の事業者にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
2,898億円
営業利益
450億円
営業利益率
15.5%
純利益
291億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2026/3
事業売上構成比利益利益率
物品販売業1,541億円53.2%275億円17.8%
施設管理 運営業1,178億円40.6%283億円24.0%
飲食業180億円6.2%12億円6.7%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01空港施設管理運営主力

羽田空港における旅客ターミナルの施設管理運営。航空会社への施設賃貸、ターミナル整備運営、保守・警備・清掃、広告代理、旅客輸送、グランドハンドリング等の関連業務も手掛ける。国内外の空港運営コンサルティングも実施。

主要顧客航空会社

主な製品・サービス4
旅客ターミナル管理運営
羽田空港の国内線・国際線旅客ターミナルの施設管理、航空会社等への賃貸、運営。
空港施設保守・警備・清掃
ターミナルビルの設備保守、警備、清掃サービス。子会社が担当。
広告代理業
空港内広告スペースの販売・管理。
空港運営コンサルティング
国内外の空港運営に関するコンサルティング業務。

02空港物品販売準主力

羽田空港国内線・国際線および成田空港、関西空港等での航空旅客向け商品販売。空港会社への卸売も実施。関連物流(運送・倉庫)も含む。

主な製品・サービス2
空港内店舗での物品販売
免税店やコンビニエンスストア等での土産品、日用品、化粧品等の販売。
空港会社等向け卸売
中部空港等の空港会社に対する商品の卸売。

03空港飲食・機内食準主力

羽田空港国内線・国際線および成田空港での飲食サービス提供。国際線航空会社向け機内食の製造販売、冷凍食品製造販売も含む。

主要顧客国際線航空会社

主な製品・サービス2
空港内飲食サービス
旅客ターミナル内のレストラン・カフェ等の運営。
機内食
国際線航空会社向け機内食の製造・販売。

製品と技術

旅客ターミナルの施設管理と航空会社への賃貸

中核事業は羽田空港第1・第2ターミナルの施設管理運営である。当社および子会社の東京国際空港ターミナル株式会社が、航空会社を中心とするテナントにカウンター・ラウンジ・オフィススペースを賃貸する。賃貸収入は安定的で、航空便数や旅客数に連動する変動リスクが少ない。付帯業務として、子会社の日本空港テクノが設備保守・営繕、羽田エアポートセキュリティーが警備、羽田旅客サービスが清掃・旅客案内を担当する。これらは全て航空法に基づく安全・保安基準を満たすための必須サービスである。

空港内店舗での物品販売と免税品事前予約サイト

物品販売事業では、羽田空港国内線・国際線、成田空港、関西空港で免税店、コンビニエンスストア、土産品店を展開する。主力子会社の株式会社羽田エアポートエンタープライズが店舗運営を担い、商品調達・販売を一手に行う。近年は、免税品事前予約サイトを拡充し、シャネルの香水・化粧品など取扱ブランドを増やした。また、全国自治体と連携した催事や「Aloha Market」など期間限定イベントを開催し、旅客の消費喚起を図る。中部国際空港など他空港会社への卸売も行い、販路を広げている。

国際線航空会社向け機内食と空港内飲食サービス

飲食事業は、旅客ターミナル内のレストラン・カフェ運営と、国際線航空会社向け機内食の製造販売に分かれる。機内食は子会社のコスモ企業株式会社が羽田空港・成田空港で製造し、複数の航空会社に供給する。同社は冷凍食品の製造販売も手掛ける。空港内飲食店舗は、当社および東京国際空港ターミナル株式会社が直営またはテナントとして運営し、和食・洋食・軽食など多様なメニューを提供する。2026年3月期の飲食業セグメント売上は180億円で、旅客数増加に伴い堅調に推移している。

研究開発拠点terminal.0 HANEDAと次世代モビリティ実証

当社は、羽田空港内に研究開発拠点「terminal.0 HANEDA」を設置し、参画企業と共同で空港運営の高度化に取り組む。具体的には、保安検査場における旅客ストレス軽減と検査員の環境改善を目指した効果検証実験を実施している。また、東京ベイeSGプロジェクトの代表事業者として、次世代モビリティの走行実証を行い、制限区域内バスのレベル4自動運転を目指す。これらの取り組みは、Total Airport Management(TAM)構想の中核であり、空港全体の運営効率とサービス品質向上に貢献する。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

不動産業のなかでの位置

空港施設運営で国内首位、インバウンド追い風

羽田空港のターミナル運営を中核とし、国内空港ビル業界で圧倒的な存在感。売上高は2024年3月期2176億円から2026年3月期は2898億円と拡大、営業利益率も15%超と高収益。ライバルである不動産デベロッパーとはビジネスモデルが異なり、空港という独占的インフラを背景に安定したキャッシュフローを得る。インバウンド需要の回復で売上が伸びる一方、国際線依存度が高く、テロや景気変動の影響を受けやすい。新規空港案件や非航空系収入の拡大が次の成長課題。

強み

  • 羽田空港のターミナル運営権を保有し、競争参入が困難な事業基盤を持つ。
  • 空港施設の賃貸・商業収入が中心で、営業利益率15%超と非常に高い。
  • 訪日外国人増加で売上が拡大し、今後も成長が見込まれる。
  • 景気変動に強い事業で、安定的なキャッシュフローを誇る。

課題

  • 航空需要は景気や感染症に左右され、一時的な減収リスクが大きい。
  • 既存施設の老朽化に対応するため、大規模な投資が必要となる。
  • 他の空港や鉄道アクセスとの競争が激化し、集客力の維持が課題。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

物流・運輸の時価総額近傍。太字が日本空港ビルデング

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
19007小田急電鉄6,615億円16.6倍
29001東武鉄道5,872億円10.5倍
39142九州旅客鉄道5,583億円12.2倍
42871ニチレイ5,534億円19.7倍
59301三菱倉庫5,479億円9.7倍
69706日本空港ビルデング5,356億円18.3倍
79364上組5,163億円15.6倍
89076セイノーホールディングス5,154億円18.9倍
99006京浜急行電鉄4,285億円15.3倍
109065山九4,266億円13.1倍
117003三井E&S4,241億円10.8倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(物流・運輸)に従っています。

会社の歴史

沿革 22件

運輸省の方針で民間資本により設立された1953年

1953年1月、運輸大臣の方針に基づき、東京国際空港(羽田空港)の新ターミナルビル建設を目的として、民間資本により日本空港ビルデング株式会社が設立された。資本金は1億5000万円で、当時としては大規模なプロジェクトであった。翌1955年5月には東京国際空港ターミナルビルが開館し、営業を開始した。この建設は、戦後復興期の航空需要増加に対応する国家的なインフラ整備の一環であり、民間の資本と経営ノウハウを導入する試みでもあった。

成田開港と関西・中部進出で事業領域を拡大

1978年3月、新東京国際空港(現成田国際空港)の開港に伴い成田営業所を開設し、羽田以外の空港へ初めて進出した。1994年6月には関西国際空港開港に合わせ大阪事業所(現大阪営業所)を、2005年2月には中部国際空港開港に合わせ中部営業所を開設した。この間、1979年10月には本社を千代田区丸の内から羽田空港に近い大田区へ移転し、1990年2月には東京証券取引所市場第二部に上場、翌年第一部に指定された。

第1・第2ターミナル開館で国内線拠点を確立

1993年9月、東京国際空港第1ターミナルが開館した。これは現在の国内線メインターミナルであり、従来のターミナルビルに代わる最新設備として建設された。続いて2004年12月には第2ターミナルが開館し、国内線の処理能力が大幅に向上した。第2ターミナルは2007年2月に南ピア増築、2011年11月に南ピア3スポット増設、2014年3月に本館南側増築など、旅客増に対応する拡張が繰り返された。これにより羽田空港は年間9000万人以上の旅客を捌く国内最大の空港へと成長した。

国際線ターミナル開設と第3ターミナルへの発展

1998年3月、東京国際空港国際線旅客ターミナルビルが開館し、国際線事業に本格参入した。2006年6月には東京国際空港ターミナル株式会社を共同出資で設立し、国際線ターミナルの運営を強化。2010年10月、新国際線ターミナル(現第3ターミナル)が供用開始され、国際線発着枠が拡大した。2014年3月には第2ターミナルにも国際線施設ができ、内際一体運営が進んだ。2020年3月には国際線発着枠がさらに拡大され、コロナ禍前のインバウンド需要急増を支えた。

グループ再編と新たな事業領域への進出

2004年には株式会社羽田エアポートエンタープライズと株式会社成田エアポートエンタープライズを設立し、物品販売事業を拡充。2007年には羽田エアポートセキュリティー、羽田旅客サービス、ジャパン・エアポート・グランドハンドリングなど複数の子会社を設立し、警備・旅客サービス・グランドハンドリング分野に進出した。同年、日本空港テクノとエアポートマックスを統合し、保守事業を一本化。2011年にはJapan Duty Free Fa-So-La 三越伊勢丹を設立し、免税店事業を強化した。

コロナ禍で赤字転落も、需要回復で過去最高益へ

2021年3月期、コロナ禍による旅客激減で営業収益は526億円に落ち込み、親会社株主に帰属する当期純利益は366億円の赤字となった。しかし、2022年3月期には赤字幅が縮小し、2024年3月期には黒字転換。2025年3月期には営業利益386億円、2026年3月期には営業利益450億円と過去最高を更新した。この回復は国内外の航空需要回復に加え、中期経営計画に基づく効率化や付加価値向上の施策が奏功した結果である。2022年には東証プライム市場へ移行した。

年表22件を開く

1950年代

  • 1953年7月創業1953年1月運輸大臣の方針に基づき、民間資本による新ターミナルビル建設のため、資本金1億5千万円をもって日本空港ビルデング株式会社を設立
  • 1955年5月東京国際空港ターミナルビル開館、営業開始

1970年代

  • 1972年1月日本かまぶろ観光株式会社(現 株式会社日本空港ロジテム 連結子会社)を設立
  • 1974年5月創業日本空港技術サービス株式会社(株式会社エアポートマックスに改称)を設立
  • 1978年3月新東京国際空港(現 成田国際空港)開港に伴い成田営業所開設
  • 1979年10月本社を東京都千代田区丸の内に移転

1980年代

  • 1988年2月M&A東京エアポートレストラン株式会社、コスモ企業株式会社及び国際協商株式会社の株式を追加取得し、連結子会社化

1990年代

  • 1990年2月上場東京証券取引所市場第二部に上場
  • 1991年9月東京証券取引所市場第一部に指定
  • 1993年1月株式会社ビッグウイング(現 連結子会社)を設立
  • 1993年9月東京国際空港第1ターミナル開館
  • 1994年6月関西国際空港開港に伴い大阪事業所(現 大阪営業所)開設
  • 1998年3月東京国際空港国際線旅客ターミナルビル開館
  • 1999年7月日本空港テクノ株式会社(現 連結子会社)を設立

2000年代

  • 2004年7月本社を東京都大田区羽田空港第1旅客ターミナルビルに移転
  • 2004年7月株式会社羽田エアポートエンタープライズ(現 連結子会社)及び株式会社成田エアポートエンタープライズを設立
  • 2004年12月東京国際空港第2ターミナル開館
  • 2005年2月中部国際空港開港に伴い中部営業所開設
  • 2006年6月東京国際空港ターミナル株式会社(現 連結子会社)を共同出資により設立
  • 2007年2月東京国際空港第2ターミナル増築部分(南ピア)供用開始
  • 2007年4月M&A羽田エアポートセキュリティー株式会社(現 連結子会社)及び羽田旅客サービス株式会社(現 連結子会社)を設立 株式会社エアポートマックス及び日本空港テクノ株式会社を統合(現 日本空港テクノ株式会社 連結子会社)株式会社羽田エアポートエンタープライズ及び株式会社成田エアポートエンタープライズを統合(現 株式会社羽田エアポートエンタープライズ 連結子会社)ジャパン・エアポート・グランドハンドリング株式会社(現 連結子会社)を共同出資により設立 東京国際空港第2ターミナル増築部分(本館南側)供用開始 東京国際空港新国際線ターミナル(現 第3ターミナル)供用開始に伴い受託業務や卸売等を展開 羽双(成都)商貿有限公司(現 連結子会社)を設立

2010年代

  • 2011年11月M&A東京国際空港第1ターミナルリニューアル工事完了(出発エリア及び屋上エリア)東京国際空港第2ターミナル増築部分(南ピア3スポット)供用開始 株式会社Japan Duty Free Fa-So-La 三越伊勢丹(現 連結子会社)を共同出資により設立 Air BIC株式会社(現 連結子会社)を共同出資により設立 LANI KE AKUA PACIFIC,INC.(現 連結子会社)を設立 東京国際空港ターミナル株式会社を第三者割当増資引受により連結子会社化 株式会社羽田未来総合研究所(現 連結子会社)を設立 東京国際空港第1ターミナルリニューアル工事完了(地下1階及び1階)東京国際空港国際線ターミナル(現 第3ターミナル)北側拡張エリア供用開始 東京国際空港第2ターミナル国際線施設供用開始 コスモ企業株式会社及び株式会社シー・ティ・ティを統合(現 コスモ企業株式会社 連結子会社)東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所市場第一部からプライム市場に移行 東京国際空港第2ターミナル北側サテライト-本館接続部分供用開始

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。そのうち2項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高2030年度まで3,400億円
  • 営業利益2030年度まで550億円

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    需要創造型空港への転換

    羽田空港の役割を需要享受型から需要創造型へと再定義。ハード面では人工地盤整備と連動したターミナル増改修、ソフト面ではTotal Airport Management(TAM)の構築により、日本の航空旅客数最大化を目指す。

  2. 02

    中核戦略「効率」の推進

    資本コストを意識した経営を徹底し、投資リターン管理の強化や不採算事業の整理、非事業資産の圧縮等により筋肉質な経営体質を築き、成長分野へ経営資源を集中して資本効率の向上を図る。

  3. 03

    中核戦略「付加価値」の強化

    旅客動線や滞在時間、個々のニーズを柔軟に捉え、内際一体の商業機能配置やCRM強化、EC拡充などでトラベルリテールを高度化。先端技術活用によりターミナル機能強化とサービスレベル向上を図る。

  4. 04

    中核戦略「共創」の展開

    Total Airport Management(TAM)構築により事業者間連携を高度化し空港全体を最適化。生み出された余剰を新たな価値創造に活用する。脱炭素化計画の推進や周辺地域との連携強化により事業領域を拡大する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で3,018人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は920万円で、9期前と比べて+34.5%平均年齢は40.0歳、平均勤続年数は13.0年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月2,665
2018年3月2,784
2019年3月68438.010.02,906
2020年3月69938.09.03,095
2021年3月60739.011.03,110
2022年3月65241.013.02,729
2023年3月71139.012.02,499
2024年3月79937.012.02,660
2025年3月86640.013.02,8711,344
2026年3月92040.013.03,0181,491

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率34.1%
縦線は目安の30%
男性育休取得率100.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)88.0%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社22(国内 22 / 海外 0、うち連結子会社 19) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位5)
羽田空港 — 東京都大田区1,056億円
施設管理 運営業
羽田空港 — 東京都大田区818億円
施設管理 運営業
〃 — 〃560億円
7,552百万円
大栄サテライト — 千葉県成田市1,753百万円
飲食業
ほか1件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    東京エアポートレストラン㈱
    東京都大田区 · 連結子会社
    議決権60.5%
  • 国内
    ㈱Japan Duty Free Fa-So-La 三越伊勢丹(注)5
    東京都中央区 · 連結子会社
    議決権67.5%
  • 国内
    ㈱羽田未来総合研究所(注)5
    東京都大田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    コスモ企業㈱
    千葉県成田市 · 連結子会社
    議決権99.9%
  • 国内
    国際協商㈱
    東京都大田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱日本空港ロジテム
    東京都大田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱ビッグウイング
    東京都大田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    日本空港テクノ㈱
    東京都大田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    東京国際空港ターミナル㈱(注)2,6
    東京都大田区 · 連結子会社
    議決権51.0%
  • 国内
    Air BIC㈱
    東京都大田区 · 連結子会社
    議決権51.0%
  • 国内
    ㈱羽田エアポートエンタープライズ
    東京都大田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    羽田エアポートセキュリティー㈱
    東京都大田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
残りのグループ会社10社を開く
  • 羽田旅客サービス㈱東京都大田区100%
  • 羽双(成都)商貿有限公司中華人民共和国四川省100%
  • LANI KE AKUA PACIFIC,INC.(注)7アメリカ合衆国 ハワイ州100%
  • ㈱櫻商会東京都大田区100%
  • ㈱浜眞東京都大田区100%
  • ジャパン・エアポート・グランドハンドリング㈱東京都大田区100%
  • 会館開発㈱(注)4東京都中央区50%
  • ㈱エージーピー東京都大田区33%
  • 日本エアポートデリカ㈱東京都大田区49%
  • 東京空港交通㈱東京都中央区28%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は2,898億円営業利益450億円前期と比べると増収増益で、売上が+7.4%、利益が+16.6%。

売上高
+7.4%
2,898億円
営業利益
+16.6%
450億円
純利益
+5.8%
291億円
営業利益率
15.5%
前期比 +1.2%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高2,967億円2,898億円
営業利益456億円450億円
純利益242億円291億円
1株あたり配当¥95¥95

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は741億円、営業利益は144億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+61.1%、営業利益は+161.8%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q371−13
2024年1Q4605512.035
2024年2Q5418014.847
2024年3Q5899816.659
2024年4Q58652
2025年2Q1,31821116.0120
2025年4Q1,38117512.7155
2026年2Q1,41521415.1134
2026年4Q1,48323615.9157
2027年1Q74114419.484

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は1,361億円から2,898億円へ2.1倍に増えた。直近期の営業利益率は15.5%。売上は5期、純利益は5期の連続増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月1,3613716
2014年3月1,4715730
2015年3月1,73511866
2016年3月2,04113789
2017年3月2,05012869
2018年3月2,260167118
2019年3月2,736204330
2020年3月2,4988750
2021年3月526−573−366
2022年3月571−439−252
2023年3月1,131−121−39
2024年3月2,176272193
2025年3月2,69938635714.3275
2026年3月2,89845043715.5291

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高2,898億円のうち、営業利益として残るのは450億円15.5%。営業外の損益と税金を反映した純利益は291億円、売上の10.0%にあたる。営業利益率は業種中央値9.6%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価など作る・仕入れるのにかかったお金34.9%1,010億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金49.6%1,438億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益15.5%450億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

営業利益率業種比+6.0pt
15.5%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+3.9pt
10.0%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+1.8pt
14.7%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
5.9%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
8.0%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが716億円、投資CFが−394億円で、差し引きのフリーCFは322億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は968億円で、売上の4.0ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月157−154−503162
2014年3月152−97−6655151
2015年3月195−40163155469
2016年3月152−78−10874436
2017年3月156−84−11772391
2018年3月223−28594−62423
2019年3月343−85192258873
2020年3月202−573216−371718
2021年3月−44−253782−2971,204
2022年3月−93−49−90−142971
2023年3月163−106−12657902
2024年3月478−430−19648754
2025年3月538−128−305410859
2026年3月716−394−212322968

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は4,920億円。このうち返さなくてよい自己資本が2,299億円で、自己資本比率は42.8%(業種中央値32.8%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月1,8641,00685853.1
2014年3月1,8541,01983554.1
2015年3月2,1821,1251,05750.2
2016年3月2,2251,1841,04152.1
2017年3月2,1301,25487657.6
2018年3月2,3941,3621,03255.7
2019年3月4,8472,0142,83333.7
2020年3月5,2142,0193,19531.2
2021年3月5,1921,9553,23734.3
2022年3月4,6391,5603,07933.2
2023年3月4,4701,4103,06033.6
2024年3月4,6041,6602,94436.5
2025年3月4,7001,9832,71639.9
2026年3月4,9202,2992,62142.8

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
969億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
1,125億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
105億円
在庫として抱えている分
負債合計
2,621億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
89
/ 100
安定性自己資本比率29 / 40
収益力営業利益率30 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

不動産業 131社との比較

同じ不動産業の企業と並べると、いちばん上に来るのは営業利益率131社中34位あたり、逆に低いのは配当利回り131社中113位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
14.7%/中央値 12.9%
P25 7.7%P75 19.5%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
15.5%/中央値 9.6%
P25 5.6%P75 15.6%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
42.8%/中央値 32.8%
P25 26.6%P75 48.5%
売上成長率前期からの売上の伸び
7.4%/中央値 11.4%
P25 3.3%P75 23.1%
配当利回り下位株価に対して1年で受け取る配当の割合
1.6%/中央値 3.5%
P25 2.5%P75 4.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥5,750で、1年前と比べて+16.9%過去52週の値幅のなかでは86%の位置にある。

¥5,750-2.0%1ヶ月-0.2%1年+16.9%時価総額5,356億円
過去52週の値幅
安値¥4,112高値¥6,009

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)18.3倍
PER (会社予想)22.1倍
PBR2.49倍
配当利回り1.65%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は8月21日に5683円で、直近1ヶ月で+7.53%と上昇しました。25日移動平均線(5597.76円)を約1.5%上回り、75日線(5179.88円)からは約10%上にあります。52週高値5889円に接近しており、52週安値4112円からは約38%上昇しています。出来高は8月に入り減少傾向で、8月21日は19万株と低調ですが、値は堅調に推移しています。RSI50.96と中立圏で、買い一巡後も高値圏を維持しています。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をほぼ妥当と判定しています(スコア 48/100)

実績PERは18.1倍と業界平均14.72倍を上回るが、ROE14.65%と高い収益性を考慮すれば過大ではない。PBRは2.46倍と平均1.84倍を上回り、やや割高感。配当利回り1.67%は平均3.01%を下回り、低め。ただし、業績は増収増益基調で、空港関連需要の回復が期待できる。予想PER21.8倍と高くなるが、成長性を考慮すれば妥当圏内。

指標この会社業種平均
PER (実績)18.3倍14.9倍
PER (予想)22.1倍
PBR2.49倍1.84倍
ROE14.7%11.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

投資論点は、旅客数の回復が一巡した後の成長性と、インバウンド需要の持続性。強気派は、インバウンドのさらなる増加や、商業施設の改装による客単価向上を期待。一方、弱気派は、旅客数が頭打ちになると収益が伸び悩むことや、空港運営コストの上昇を懸念する。

プラスに働く材料7
  • インバウンド回復

    外国人旅行者の増加で、商業施設の売上や賃料収入が増加している。

  • 排他的地位

    羽田空港のターミナル運営は競争がなく、安定した収益が見込める。

  • 収益拡大施策

    商業エリアのリニューアルや新規出店で、旅客単価の向上を図っている。

  • 営業利益450億円、前期比17%増決算発表後影響

    営業利益450億円、前期386億円から64億円増。売上高2898億円、前期比7%増

  • 営業利益率15.5%へ改善通年影響

    営業利益率15.53%と前期14.30%から1.2ポイント改善。収益構造が強化

  • 配当利回り1.66%と安定感継続影響

    配当利回り1.66%。安定配当と増益基調で下支え

  • ROE14.65%と資本効率向上継続影響

    ROE14.65%、PBR2.53倍。資本効率改善で株主還元の余力

マイナスに働く材料7
  • 旅客数依存

    業績は旅客数に大きく左右され、景気や感染症の影響を受けやすい。

  • コスト増懸念

    空港施設の老朽化対策やセキュリティ強化でコストが増加する可能性がある。

  • 国際線リスク

    国際線ターミナルは別会社であり、その収益は直接寄与しない。

  • フォワードPER22倍と減益見通し決算発表後影響

    フォワードPER22倍は現在PER18.25倍を上回り、翌期の減益予想を示唆

  • 売上高成長率が7%に鈍化通年影響

    売上高2898億円の増加率は7%と前年の24%から大幅鈍化

  • 株価1年で16%上昇し過熱感不定影響

    1年間で株価は16.19%上昇。短期的な過熱感から調整

  • 外国人保有28.5%で売り圧力不定影響

    外国人持ち株比率28.53%。金利・為替変動で資金流出しやすい

次の決算で確かめる点
旅客数
収益の変動要因であり、需要の回復度合いを測る最も重要な指標。
商業施設売上
旅客の消費動向や単価向上の取り組みの成果を確認できる。
賃貸料収入
航空会社からの賃貸料は売上の大部分を占めるため、その動向が重要。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり95で、前期から+5.6%いまの株価に対する利回りは1.65%。増配か配当維持が3年続いている。

年間配当
¥95
1株あたり
配当利回り
1.65%
いまの株価に対して
配当性向
57.8%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
3年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月3384.9
2018年3月4433.357.3
2019年3月452.366.9
2020年3月32−28.9342.4
2023年3月16−50.028.1
2024年3月67318.855.8
2025年3月9034.374.7
2026年3月955.657.8

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥95

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ8,664人。区分でいちばん多いのは事業法人32.2%。グループ会社や銀行などの安定株主が64.1%を占め、残る35.9%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
事業法人34.133.533.533.433.432.2
金融機関33.635.635.433.932.531.9
外国法人24.024.225.426.124.528.5
個人・その他7.35.95.35.96.85.6
証券会社1.10.70.40.72.71.8
自己株式0.00.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)9.33
02日本航空株式会社4.72
03ANAホールディングス株式会社4.72
04ISHARES GLOBAL INFRASTRUCTURE ETF (常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)3.87
05株式会社日本カストディ銀行(三井住友信託銀行再信託分・京浜急行電鉄株式会社退職給付信託口)3.74
06株式会社みずほ銀行3.54
07三菱地所株式会社3.34
08株式会社三菱UFJ銀行3.29
09大成建設株式会社2.93
10株式会社日本カストディ銀行(信託口)2.57

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近1
  • 2026-06-18
    ブラックロック・ジャパン株式会社
    新規の大量保有報告
    1.17%
    -0.15pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+1470%、1株純資産は14期で+86%。直近期のROEは14.7%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月201,2191.662.851.8
2014年3月371,2353.073.144.8
2015年3月821,3496.389.039.5
2016年3月1091,4287.936.657.0
2017年3月851,5125.845.684.9
2018年3月1451,6429.228.057.3
2019年3月4062,01222.211.566.9
2020年3月622,0023.167.7342.4
2021年3月−4461,911
2022年3月−2711,655
2023年3月−421,61428.1
2024年3月2071,80612.128.755.8
2025年3月2962,01915.413.974.7
2026年3月3142,26614.716.457.8

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

19名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は19名。2026/3期の役員報酬は総額427百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約3倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
田中一仁代表取締役社長 取締役会議長、経営会議議長、経営管理委員会委員長、グループ経営会議議長、コンプライアンス推進委員会 委員長、サステナビリティ委員会 委員長、リスク管理委員会委員長6116,100
小山陽子代表取締役専務執行役員 総務本部統括、財務本部統括、経営企画本部統括、事業企画本部統括588,900
藤野威取締役専務執行役員 日本空港ビルグループ CS推進会議議長、旅客ターミナル運営本部統括、リテール運営本部統括587,300
神宮寺勇取締役専務執行役員 財務本部長、最高財務責任者703,200
松田圭史取締役上席常務執行役員 経営企画本部長、財務本部副本部長544,500
田口繁敬取締役執行役員 社長特命事項担当706,700
木村惠司社外取締役79
福澤一郎社外取締役65
川俣幸宏社外取締役62
斎藤祐二社外取締役61
須藤修社外取締役74
中條謙太取締役(監査等委員)544,300
残りの役員7名を開く
氏名役職年齢
柿﨑環社外取締役(監査等委員)65
武田涼子社外取締役(監査等委員)56
岩崎賢二社外取締役(監査等委員)71
杉田庸子49
髙橋一郎取締役専務執行役員 事業企画本部長62
髙野圭司社外取締役64
直木敬陽社外取締役62

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円賞与百万円株式報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)10187553930731
社外取締役8949412
取締役(社内)1262626

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容954字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(日本空港ビルデング株式会社)及び子会社24社、関連会社16 社から構成されており、羽田空港における旅客ターミナルの管理運営及び国内線、国際線利用者に対するサービスの提供を主たる事業とする施設管理運営業をはじめ、物品販売業及び飲食業等を営んでおります。また、成田空港、関西空港、中部空港等において物品販売業等を営んでおります。 当社グループ各社の位置づけと事業内容との関連は次のとおりであります。 施設管理運営業 … 当社及び子会社である東京国際空港ターミナル株式会社は、旅客ターミナルの施設管理運営業を行っており、主に航空会社を中心とする航空関連企業への施設の賃貸や、整備運営事業を行っております。 これに付随して、子会社である日本空港テクノ株式会社ほか3社及び関連会社7社は、旅客ターミナル施設等の保守・営繕、運営、警備、清掃、旅客輸送及びグランドハンドリング事業を行っております。子会社である株式会社ビッグウイングほか2社は、旅客ターミナルにおける広告代理業及び旅客サービス等の役務の提供を行っております。 また、子会社である株式会社羽田未来総合研究所及び関連会社5社は主として国内外の空港運営コンサルティング事業等を行っております。 物 品 販 売 業 … 当社及び子会社である東京国際空港ターミナル株式会社ほか9社及び関連会社3社は、物品販売業を行っており、主として羽田空港国内線、国際線及び成田空港並びに関西空港を中心に航空旅客等への商品販売及び中部空港をはじめ空港会社等に対する商品卸売等を行っております。 これに付随して、子会社である株式会社日本空港ロジテムは、商品の運送、倉庫管理等を行っております。 飲 食 業 … 当社及び子会社である東京国際空港ターミナル株式会社ほか3社は、主に羽田空港国内線、国際線及び成田空港の利用者等に対する飲食サービスの提供を行っております。 また、子会社であるコスモ企業株式会社及び関連会社1社は、羽田空港及び成田空港において主として国際線航空会社に対する機内食の製造・販売及び冷凍食品製造・販売を行っております。 以上に述べた事項を事業系統図によって示しますと、次のとおりであります。
経営方針・対処すべき課題5,902字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針・経営戦略等 当社グループは、国内航空輸送網の拠点である羽田空港における旅客ターミナル等を建設、管理・運営する企業として、「公共性と企業性の調和」を経営の基本理念としております。この基本理念の下、今後とも、旅客ターミナルにおける絶対安全の確立、お客様本位の、安定的かつ効率的な旅客ターミナル運営に努めることにより確実に社会的責任を果たしてまいります。 また、グループ全体の継続的な企業価値の向上を図るため、戦略的かつ適切な投資の実行及び投資管理によるさらなる旅客ターミナルの利便性、快適性及び機能性の向上や顧客ニーズの高度化・多様化に的確に対応するとともに、航空会社、空港利用者、取引先、株主等関係者への適切な還元を心がけることを経営の基本方針としております。 (2) 経営環境認識 国内外の航空需要はコロナ禍から着実に回復し、羽田空港における当連結会計年度の旅客数は9,000万人を超え、2020年3月の国際線発着枠の拡大を背景に、コロナ前を上回る水準となりました。当社グループでは、2022-2025年度の中期経営計画に基づく取組を推進し、インバウンド等の急激な需要回復や想定を上回る物価高騰にも着実に対応することで、コロナ前以上に収益力を高め、利益成長を実現しました。 中長期的には、日本全体における訪日需要は今後も増加し、羽田空港の航空需要も堅調に推移することが見込まれます。一方で、航空業界においては、地方における労働人口の減少や人流の偏在、航空会社における国内線事業の収益性悪化などの課題が顕在化しております。羽田空港では、航空便数は発着枠の上限水準に達しており、需要回復期から需要安定期へと移行しつつあります。旅客数の量的拡大による成長余地が限定される中、羽田空港単独で安定需要を享受する限りでは、航空業界・日本経済全体にとってマイナスとなり、将来的に当社の成長も頭打ちとなることが懸念されます。 これらの観点を踏まえ、羽田空港での共創・全体最適を通じて、日本全体の航空成長を支えることが、当社グループの役割であると認識しております。 (3) 経営戦略 ①長期ビジョン 当社グループは経営環境認識に基づき、羽田空港の目指すべき姿を、日本の玄関口・乗継の結節点として日本全体の移動・人流を活性化し、日本の航空旅客数最大化に貢献する空港であると定めました。この目指すべき姿を実現するための方向性として、「首都圏空港の最大活用」「アジアの経済成長の取込」「国内移動需要の創造」の3点を掲げ、当社グループの新たな長期ビジョンを、従来の「需要享受型」の空港ターミナル会社から、需要を自ら生み出し、共創と全体最適を牽引する「需要創造型」の空港の要(Anchor Role)と再定義いたしました。 当社が要の役割(Anchor Role)を果たし、共創・全体最適に取り組むことで、旅客には安心で快適な空港体験を、地域社会や事業パートナーには持続的な成長を、従業員には挑戦を通じた成長を、環境には着実な配慮を提供しながら、すべてのステークホルダーへの価値向上に繋げてまいります。 日本の航空旅客数最大化に向けた長期戦略において、ハード面では従来の基幹事業の進化として、国が進める人工地盤整備等と連動したターミナル施設の増改修を検討しています。国内線と国際線の機能融合を進め、スムーズな乗継環境の実現により地域送客力を強化するとともに、運営効率の向上を通じて発着処理能力の向上に寄与してまいります。ソフト面では新たな成長の軸として、関係事業者との全体最適を支える空港運営基盤「Total Airport Management(TAM)」を構築し、ナレッジを全国へ共有・活用することで、日本全体の人流創出へと繋げることを目指します。ハードとソフトとの両輪を推進することで取組みの効果を最大化し、収益ポテンシャルを拡大してまいります。 ②中期経営計画(2026-2030年度) 2026-2030年度の新中期経営計画においては、長期的な将来像を実現するための企業変革期と位置付け、航空需要の享受にとどまらず、羽田空港全体を最適化し需要創造を牽引する「羽田空港の要」となることを目指します。 羽田空港の要としてすべてのステークホルダーへの貢献を果たすために、当社が2030年に実現すべき項目を整理し、マテリアリティ(重要課題)を再編いたしました。再編したマテリアリティへの対応を前提に、戦略の方向性として、将来の大規模投資の遂行へ向けたキャッシュ・フロー創出力の強化と関係者牽引力の強化を掲げ、「効率」「付加価値」「共創」の3つを中核戦略に据えて取り組んでまいります。 「効率」では、資本コストを意識した経営を徹底し、成長性・収益性の観点から経営資源を配分します。投資リターン管理の強化や、不採算事業の整理、非事業資産の圧縮等を通じて筋肉質な経営体質を築くとともに、グループ事業を再編し成長分野に経営資源を集中することで、資本効率の向上を図ります。 「付加価値」では、旅客動線や滞在時間、個々の多様なニーズを柔軟に捉えて、「稼ぐ力」を多角的に強化してまいります。内際一体での商業機能配置や乗継需要の取込、CRM強化、EC拡充などを通じてトラベルリテールを高度化し、施設サービスでは、先端技術を活用してターミナル機能の強化やサービスレベルの向上を図ります。これらの取組みによってターミナル滞在時間の価値密度を高め、旅客一人当たり及び施設面積当たりの収益向上を目指します。 「共創」では、空港全体の運営基盤となるTotal Airport Management(TAM)の構築を進めます。事業者間の連携高度化・空港全体の最適化を推進することで生み出だされる、時間・スペース・人員の余剰を、新たな価値創造に活かし、さらなる空港評価と収益機会に繋げます。また、世界のエアラインから選ばれ続けるべく、旅客ターミナルにとどまらず、羽田空港全体の脱炭素化計画を着実に推進します。さらに、周辺地域や全国各所との連携を深めることを通じて事業領域を拡張し、羽田空港ターミナル外での収益規模を拡大します。 これら中核戦略の推進と合わせて、戦略推進の土台となる人的資本経営を強化することで、持続的な企業価値向上を目指します。 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 2025年度を最終年度とする中期経営計画におけるガイドライン及び達成状況につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 ②経営成績の分析」に記載しております。 2026-2030年度の中期経営計画においては、業績成長目標として、2030年度に売上高3,400億円・営業利益550億円を目標としております。質的成長の成果として、売上高以上の伸び幅で営業利益を拡大することを目指します。また、業績目標に加えて、すべてのステークホルダーへの貢献を可視化すべく、ガイドラインを以下のとおり設定しております。 (5) 対処すべき課題 日本国内のインバウンド需要は引き続き堅調に推移する一方で、羽田空港においては発着枠の制約が顕在化しており、旅客数の大幅な増加による量的成長は見込みにくい状況となっています。また、物価上昇や人件費の増加、地政学リスク等を背景とした為替・エネルギー価格の変動などにより、航空需要及びコスト構造の両面において不確実性が高まっています。 2026年度は、当社グループにおいては、中期経営計画の初年度として、需要享受から需要創造へ転換する、企業変革の起点となる一年です。地政学的リスクや国際情勢の変動による影響を注視しつつ、不採算事業の整理や収益力の強化に努め、利益創出を図ります。また、当社子会社の取引先事業者の選定等に関して、当社が定める日本空港ビルグループコンプライアンス基本指針に照らして不適切な対応が行われていた事実が判明した事案(以下、「不適切事案」という。)を踏まえ、コーポレート・ガバナンス強化を引き続き経営上の重要な課題として認識しています。継続的なモニタリングのもと、2025年6月12日付「再発防止策の策定及び取締役の処分に関するお知らせ」で策定した再発防止策(以下、「再発防止策」という。)を着実に遂行し、信頼回復に努めてまいります。 ターミナル運営では、資材や人件費単価の増加に加えて、第1ターミナル北側サテライト施設の供用開始に伴い、減価償却費やターミナル運営コスト等の不可避な費用増加が見込まれます。また、国際線における旅客数の増加に伴う混雑の解消や、際内乗り継ぎ利便性のさらなる強化に対応するためのターミナル整備が課題となります。このような中で、将来を見据えた施設整備を着実に進めるとともに、PSFC単価改定のほか、継続的な賃料の見直しや、前年度に実施した各サービス料金の改定効果の通年寄与により、増加するコストの吸収を図ります。 リテール運営においては、旅客数の増加が限られる中で、展開ブランドの入れ替えや店舗改装、CRMの強化等により旅客一人当たりの収益の向上を図ります。また、銀座市中免税店を撤退する一方で、ECサイトでの免税品事前予約サービスを強化するなど、拠点・店舗単位で採算性を重視した資源配分を行い、高効率リテールを推進します。 さらに、グループ全体で投資規律を徹底し、業務委託費や諸経費等のコストを精査することで、利益率及び資本効率の向上を図ります。 当社グループは、中期経営計画で掲げる“羽田空港の要=Anchor Role”となることを目指して、「効率」「付加価値」「共創」をキーワードに各施策を着実に実行し、企業価値の持続的な向上へと繋げてまいります。 (6) 不適切事案に関する再発防止策における信頼回復への取り組み 当社は、不適切事案については再発防止策に基づき、各施策の推進を図ってまいりました。今後は整備した制度・体制を監査等委員会と取締役会がモニタリングし、継続的な運用等を通じることで実効的なコーポレート・ガバナンスの構築、内部統制及びコンプライアンスの強化に努めてまいります。 主な取り組み内容は、次のとおりであります。 ①経営体制の刷新 経営トップへの権限集中及び牽制機能の欠如を是正し、経営の透明性及び監督機能を確保しました。今後の運用及び定着への取り組みとしては、取締役会の実効性評価等を通じて、経営監督機能の継続的な検証及び改善を行ってまいります。 ②最高経営責任者の後継者育成計画の策定及び指名プロセスの透明化及び指名諮問委員会の在り方の見直し 指名・報酬諮問委員会の委員長を独立社外取締役とし、委員会の独立性・客観性を高めました。また、後継者育成計画(サクセッションプラン)の策定に向けた検討を行い、役員指名プロセスの公平性・客観性・透明性を確保する運用体制を構築しました。今後の運用及び定着への取り組みとしては、後継者育成計画では、社長に求める人材要件、候補者の考え方、評価の枠組みを整理し、その運用を着実に進めることで、経営環境の変化に対応した実効性ある人材育成・選任を継続してまいります。 ③経営トップへの牽制機能の強化 常勤の監査等委員の選任と監査等委員会室の新設により監査の実効性を確保し、内部統制・内部監査部門の担当役員を明確化し、さらには、主要グループ会社に常勤監査役を配置し、グループ監査体制を強化しました。今後の運用及び定着への取り組みとしては、監査等委員会による定期的なレビューを継続し、内部統制システムに係るグループ監査機能の実効性強化を図ってまいります。 ④組織風土の改革 社内通報窓口、社外弁護士事務所による外部通報窓口、監査等委員(社外取締役)への直接通報制度を整備しました。また、内部通報制度の周知・教育を実施するとともに、法令・規程違反等が本社及び監査等委員会に迅速かつ適切に報告される体制を構築しました。今後の運用及び定着への取り組みとしては、通報制度の実効性を検証し、継続的な教育を通じてコンプライアンス意識の定着を図り、さらにはコンプライアンス推進委員会を中心に事案の背景・真因を分析し、その結果を教育・研修に反映することで、職場・組織風土の改善と透明性・信頼性の高い企業運営に繋げてまいります。 ⑤経営改善委員会の設置 再発防止策を単なる形式的・一過性な対応にとどまらず、実効性をもって機能させるために横断的に検証・議論する場として経営改善委員会を設置し、組織風土、ガバナンス、調達、後継者育成等に関する課題について継続的な審議を行っております。今後も引き続き経営課題の早期把握及び改善に繋げてまいります。 ⑥コーポレート・ガバナンス委員会の設置 取締役会の実効性及びガバナンス体制の継続的な改善を図るために、コーポレート・ガバナンス委員会を設置し、取締役会実効性評価の実施及び社外取締役による意見交換の場を整備しました。今後の運用及び定着への取り組みとしては、取締役会の更なる機能強化を図るため、取締役会実効性評価の結果を踏まえ、指名・報酬諮問委員会と連携した対応策を議論し、取締役会への提言を行うことを通じてガバナンス体制の継続的な改善を図ってまいります。 ⑦継続的なモニタリング 監査等委員会及び取締役会において、再発防止策の実施状況及び運用状況について定期的な報告及びレビューを実施しました。今後も定期的なモニタリングを継続し、必要な改善を機動的に実施してまいります。 今後は、各施策の実効性を監査等委員会と取締役会が継続的に検証し、必要な改善を行うことで、コンプライアンス最優先の企業文化の定着に努めてまいります。当社は、公共性の高い空港施設を運営する企業としての社会的責任を改めて認識し、法令遵守と健全な事業運営を徹底するとともに、空港利用者をはじめとする全てのステークホルダーの皆様の信頼回復に向け、継続的に取り組んでまいります。
事業等のリスク8,504字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状況、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。ただし、これらは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載されていない他の事項が影響を及ぼす可能性もあります。また、本文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努めるとともに、これらのリスクが当社グループの事業戦略の遂行能力及び中長期的な企業価値に与える影響を考慮し、リスク管理体制の強化と適切な情報開示にも努めてまいります。 なお、当社は、不適切事案については再発防止策に基づき、各施策の推進を図ってまいりました。今後は整備した制度・体制を監査等委員会と取締役会がモニタリングし、継続的な運用等を通じて実効的なコーポレート・ガバナンスの構築、内部統制の強化及びコンプライアンスの強化に努めてまいります。 (注)主な取り組み内容については、「第2.事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。 (1) 当社グループの営業基盤について 当社グループは、羽田空港において空港法に基づく空港機能施設事業者としての指定を受けており、旅客ターミナ ル3棟及び立体駐車場2棟を建設・所有し、管理・運営する企業として、事務室等の賃貸のほか、空港内店舗におけ る物品販売(食料品を含む)、飲食店舗の運営、機内食の製造・販売や旅行サービスの提供等を行っております。 また、成田空港等の拠点空港においても、物品販売や機内食の製造・販売等の飲食サービスの提供を行うほか、 空港外に保有する社有地を有効活用した不動産賃貸等を行っており、長年培ってきた経験を生かして空港内外にお ける新たな事業展開についても取り組んでおります。 (2) 当社グループのリスク管理体制について 公共性の高い旅客ターミナルの建設、管理・運営を担う当社グループにとって、事業の継続性を確保することは社会的使命であり、新たなリスクが顕在化する不確実な社会において、事業を取り巻くリスクを把握し、対策を講じることは組織のレジリエンス確保において重要な課題であると認識しております。 代表取締役社長を委員長とする「リスク管理委員会」を設置し、全社的なリスク情報を集約・評価し、優先的に対応すべきリスク(以下「優先リスク」)を特定しております。リスク管理委員会は、定期的に(年2回以上)開催され、優先リスクへの対応状況の確認、効果検証、及び新たなリスクの評価を行っております。審議内容は経営会議での承認を経て、取締役会へ半期ごとに報告され、取締役会はこれらのリスク管理状況を監督する体制となっております。また、リスク管理委員会は、サステナビリティ委員会やコンプライアンス推進委員会等の関連委員会と連携し、気候変動や人権、サプライチェーンといったサステナビリティ関連リスクを含む全社的リスクマネジメントを推進しております。 (3) リスクマネジメントの全体プロセス 当社グループは、リスク管理委員会を中心に、以下のPDCAサイクルに基づいたリスク管理プロセスを実施し、優先リスクへの対応策の進捗状況は半期に一度確認しております。 計画 (Plan):リスクの調査・識別、評価、対応計画の策定 国内外の社会経済情勢や事業環境の変化、中期経営計画及びマテリアリティ等を踏まえ、リスク管理委員会事務局が網羅的なリスク調査を実施します。特に人権・環境リスクは必須調査項目としております。 リスク管理委員会は、識別されたリスクを「影響の大きさ」と「発生頻度」で評価し優先順位付けを行い、「純粋リスク」と「戦略リスク」等に分類します。 特定された優先リスクに対し、リスク所管部門が対応策を策定し、リスク管理委員会が年度計画として承認します。この計画は経営会議での整合性確認後、取締役会に報告・審議され監督を受けます。 実行 (Do):対応計画の実行 リスク所管部門は、承認された年度計画に基づきリスク対応策を実行します。 評価 (Check):モニタリングと評価 リスク管理委員会は、各対応策の進捗及び有効性を半期ごとにモニタリング・評価し、必要に応じて計画や評価基準等を見直します。結果は経営会議及び取締役会に報告され監督を受けます。 改善 (Action):対応計画の改善と実行 評価結果に基づき、対応計画の改善策を策定・実行し、リスク管理態勢の継続的な改善を図ります。 情報開示 本リスク管理プロセス及び主要リスクへの対応状況は、本有価証券報告書、統合報告書、当社ウェブサイト等を通じて適時適切に開示・発信します。 (4) 当社グループの事業等のリスクについて リスク管理プロセスにて記述のとおり、当社グループではリスクを性質により「純粋リスク」(危機管理、業務プロセス、経営基盤)と「戦略リスク」(事業環境変化)に大別しております。この分類の考え方及び概要を下表に示します。 表の分類に従い、2025年度に特定・更新した優先リスク18項目及び主な対応状況は以下のとおりです。これらは、当社グループの経営戦略及び事業継続に重要な影響を与える可能性があると認識しており、影響を最小限に留めるべく取り組んでおります。 1.純粋リスク 純粋リスクは、事業運営上、顕在化を抑止する必要のあるリスクであり、ハード(施設設備)・ソフト(仕組み・計画)・ヒューマン(訓練)の対応策により影響の極小化を図るものです。また、経営基盤に関するリスクは、構築が不十分な場合にそれ自体がリスクとなる項目です。 ①危機管理(外的要因) ・テロ・破壊活動 リスク概要:空港又は旅客ターミナルにおけるテロ・破壊活動の発生は、人的・物的損害に加え、空港機能の停止や社会的信用の失墜等、事業継続に深刻な影響を及ぼす可能性があります。 主な対応策:関係機関との連携による警備体制の強化や、ハード・ソフト両面からの継続的な対策として、最新技術を活用した防犯システムの強化、従業員への教育・訓練を継続実施しております。 ・空港機能の著しい低下(自然災害・事故) リスク概要:大規模地震、異常気象等の自然災害や、航空機事故、大規模停電等の事故発生により、空港施設やライフラインに甚大な被害が生じ、空港機能が長期間停止した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 主な対応策:施設の耐震化・防災対策の推進や重要施設の二重化・分散化を含む長期修繕計画の着実な実行に加え、実効性のある事業継続計画(BCP)を策定し、災害対策マニュアルの整備・周知や航空機事故対応訓練を含む各種訓練の実施、非常時備蓄品の確保などを通じて、その検証・更新を行っております。 ・重大な感染症のまん延 リスク概要:国内外での新たな感染症の発生・まん延は、渡航制限や航空需要の著しい減少、従業員の感染による事業運営体制の縮小等を通じて、当社グループの事業活動全般に広範かつ長期的な影響を及ぼす可能性があります。 主な対応策:旅客及び従業員の安全確保を最優先とした感染拡大防止対策を継続的に実施しており、非接触技術の活用や施設内の衛生管理の徹底、従業員の感染予防策の強化を図っております。感染症対応版BCPに基づく行動計画の周知徹底や、航空需要の変動に対応した柔軟な事業運営体制の構築にも努めております。 ・サイバーセキュリティ対策不備 リスク概要:当社グループが保有する顧客情報・技術情報・経営情報等の機密情報漏洩、基幹システムの停止、ランサムウェア攻撃等、サイバー攻撃の脅威はますます高度化・巧妙化しております。これらの攻撃により、事業運営の混乱、社会的信用の失墜、経済的損失、法的責任等が発生する可能性があります。 主な対応策:24時間365日の監視体制、クラウド化の基盤整備に加え、サイバーセキュリティに関する訓練・教育の継続実施、規程整備等の人的対策にも取り組み、セキュリティ強化対策を進めております。 ②業務プロセス(内部要因) ・商品管理不備(食の安全・過剰在庫) リスク概要:空港内店舗における食料品販売や飲食店舗運営、機内食製造において、食中毒や異物混入等の品質保証問題が発生した場合、顧客の健康被害、行政処分、ブランドイメージの毀損、売上減少等に繋がる可能性があります。また、不適切な在庫管理は、キャッシュ・フローの悪化や廃棄ロス増加による環境負荷増大を招く恐れがあります。 主な対応策:衛生管理手法に基づく品質管理体制の強化、従業員への衛生教育の徹底、サプライヤー管理の強化を実施しております。需給予測精度向上による適正在庫の管理、食品ロス削減にも取り組んでおります。 ・サプライチェーンマネジメントの不備 リスク概要:当社グループの事業活動は、多数の国内外の取引先に依存しており、自然災害、感染症、地政学的リスク、人権侵害(強制労働・児童労働等)、環境規制強化等によるサプライチェーンの途絶や混乱は、商品・原材料の調達難、コスト上昇、レピュテーション低下等を引き起こす可能性があります。 主な対応策:サステナブル調達ガイドラインの遵守要請や、主要取引先へのアンケート調査、対話を通じた適合状況の確認等のサプライヤーに対するESGプログラムを継続実施しております。加えて、調達業務のガバナンス強化を目的とした方針を策定し、実行に向けた取り組みを推進し、サプライチェーン全体の強靭化と持続可能性向上に努めております。 ③経営基盤(人財・財務) ・人財不足・育成不足、エンゲージメント低下 リスク概要:少子高齢化に伴う労働力人口の減少や働き方の多様化が進む中、事業拡大やサービス品質維持に必要な人財の獲得競争が激化しております。人財の不足や育成の遅れ、従業員エンゲージメントの低下は、店舗運営の制約、新規事業推進の遅延、イノベーション創出の阻害、企業文化の劣化等を通じて、中長期的な競争力低下に繋がる可能性があります。 主な対応策:多様なスキル・経験を持つ人財の採用・人事制度の再整備及び多様な人財が互いを高め合う企業風土醸成に取り組んでおります。複線型人事制度の導入や各種セミナーの実施、メンター制度の運用など、働きがいのある職場環境整備も推進しております。従業員エンゲージメントサーベイの結果を活用し、課題把握と改善施策へ繋げ、PDCAサイクルで人財施策の効果を管理することとしております。 ・グループガバナンスの機能不全・コンプライアンス意識の欠如 リスク概要:当社グループは多岐にわたる事業を複数のグループ会社を通じて展開しており、グループ全体としての一体的な経営戦略の推進や内部統制システムの実効性確保が不可欠です。グループ会社間での情報連携不足や当社方針の浸透不足、各社における不正行為やコンプライアンス違反等が発生した場合、グループ全体の信用失墜や経営効率の低下を招く可能性があります。 主な対応策:内部統制システムに関する基本方針を改定し、当社グループの内部統制を適切に整備・運用するとともに、健全で透明性の高いガバナンス体制の構築に努めております。また、当社内にグループ各社の「事業計画」と「事業運営」を一体的に管理する「主管部」を指定して、グループ管理体制の強化、グループ経営の高度化に向けた会議体の新設や見直しを検討し、グループガバナンスの強化・充実に継続的に取り組んでおります。 不適切事案の再発防止策については、「第2.事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、取り組みを進めております。 ・DEI推進・人権尊重の不足 リスク概要:ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DEI)への取り組みの遅れや、サプライチェーンを含む事業活動全体における人権侵害(強制労働、児童労働、ハラスメント等)の発生は、従業員のモチベーション低下、採用競争力の低下、企業イメージの失墜、顧客や投資家からの評価低下、不買運動や訴訟等に繋がる可能性があります。 主な対応策:「多様な人財が互いを高め合う企業風土の醸成」を掲げ、DEI推進体制の強化、各種研修の実施、相談窓口の設置、働きやすい環境整備等を進めております。「人権方針」に基づき、人権デューデリジェンスの仕組みを構築・運用し、サプライヤーに対しても人権尊重を働きかけるとともに、外部専門機関(JaCER)を通じた苦情処理メカニズムを構築し、サプライチェーン全体での救済アクセスを確保しております。また、カスタマーハラスメントに対する方針に基づく従業員教育を行い、従業員の安心と業務の質向上に努めております。 ・財務制限条項抵触 リスク概要:大規模な設備投資等に伴う有利子負債の増加や、著しい収益性の悪化により、金融機関との借入契約に付されている財務制限条項に抵触した場合、当該借入金の一括返済を求められる等、当社グループの資金繰り及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 主な対応策:中期経営計画に基づく着実な事業運営と収益力強化、資本コストを意識した投資判断、安定的なキャッシュ・フローの創出に努めております。財務状況を定期的にモニタリングし、月次での収支・資金推移の確認や、グループ各社・金融機関・監査法人等との情報共有を強化しております。 ・同意なき買収 リスク概要:当社株式の大量買付行為等により、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を害する者が経営支配権を取得しようとする場合、当社グループの経営方針に重大な影響が生じる可能性があります。 主な対応策:企業価値及び株主共同の利益の継続的な向上に努めるとともに、平時から株主との建設的な対話を促進し、経営方針への理解を深めていただく活動を推進しております。買収の対応方針については株主総会での決議に基づき継続するとともに機関投資家とのエンゲージメント強化や政策保有株に関する方針決定、大株主の動向分析など、ステークホルダーとのコミュニケーションを重視した対応を行っております。大量買付行為等への対応方針については、その是非や具体的な対応策を適宜検討しております。 2.戦略リスク 戦略リスクは、外部環境の変化による顕在化が想定され、経営戦略において損失の防止もしくは機会の伸長及び転換が求められるリスクです。 ④事業環境変化(外部環境変化への経営戦略対応) ・環境課題への対応 リスク概要:気候変動に伴う物理的リスク(異常気象による施設被害等)及び移行リスク(炭素税導入等の規制強化、省エネ・再エネ導入コスト増、顧客や社会からの脱炭素要請の高まり等)は、当社グループの事業運営コストの増加、設備投資負担の増大、企業評価の低下、資金調達への悪影響等をもたらす可能性があります。また、廃棄物処理や水資源利用等、環境負荷低減への取り組みが不十分な場合も同様のリスクが想定されます。 主な対応策:当社グループ及び羽田空港の脱炭素目標達成に向け、脱炭素ロードマップ(移行計画)の策定、再生可能エネルギー導入拡大、省エネルギー設備の導入、空港内車両のEV化等を推進しております。加えて、循環型社会の実現に向け、廃棄物は発生抑制・再利用・再生利用(3R)を基本に適正処理と削減に努め、分別徹底とリサイクル率向上を推進します。水資源は節水設備導入や雨水・中水活用等により使用量削減と効率的な利用を図っております。 ・行動様式変化・技術革新への対応 リスク概要:オンライン会議の普及やワーケーション等の新しい働き方の定着によるビジネス航空需要の構造的変化、ECサイト利用拡大やキャッシュレス化の進展による空港内店舗での購買行動の変化、自動化・省人化技術の急速な発展等、旅客の行動様式や関連技術は常に変化しております。これらの変化への対応が遅れた場合、既存ビジネスモデルの陳腐化や競争力の低下を招く可能性があります。 主な対応策:顧客ニーズや市場トレンドの変化を的確に捉え、DX(デジタルトランスフォーメーション)戦略に基づき、非接触技術の導入、オンラインサービスの拡充、データ分析に基づくパーソナライズされたサービスの提供、スマートエアポート化の推進等に取り組んでおります。新たな技術の活用による業務効率化や新サービス開発にも積極的に挑戦し、変化を機会と捉えた事業変革を進めております。 ・政策(公的規制)の変更 リスク概要:空港の管理・運営、保安、環境、労働等に関する法令・制度・政策の変更、新たな規制の導入は、当社グループの事業活動や投資計画に影響を与える可能性があります。特に、国土交通省が進める空港経営改革の動向は、事業環境に大きな変化をもたらす可能性があります。 主な対応策:関連省庁や業界団体との連携を通じて、政策動向に関する情報収集を常に行っております。航空保安体制の強化や効率的な空港運用への貢献など、社会的要請に応じた対応にも積極的に取り組んでおります。 ・新規事業・買収・設備投資の実施 リスク概要:成長戦略の一環として行う新規事業への進出、M&A、大規模な設備投資は、期待した成果が得られない、投資回収が長期化する、あるいは市場環境の変化等により事業計画が未達に終わる等のリスクを伴います。海外事業においては、政局不安や法制度の変更等のカントリーリスクも存在します。 主な対応策:投資案件については、資本コストを意識した事業評価の重要性を認識しており、十分な市場調査、事業性評価、リスク分析を行った上での投融資判断基準及び撤退基準の明確化を図るべく、新たに投融資委員会を設置いたします。 ・市況の急激・大幅変動 リスク概要:原材料価格やエネルギー価格の高騰、為替レートの急変動、金利の上昇等は、当社グループの調達コスト、運営費用、設備投資額の増加や、顧客の購買意欲低下を通じて、収益性や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。ロシア・ウクライナ情勢、中東情勢の長期化等に起因する資源価格高騰やサプライチェーンの混乱も注視が必要です。 主な対応策:調達先の多様化等による価格変動リスクのヘッジ、効率的な在庫管理によるコスト負担軽減策を継続的に実施しております。経済動向や市場環境を注視し、事業計画、投資計画や価格戦略に柔軟に反映させる体制を構築しております。 ・売上構成多様化(航空依存緩和) リスク概要:当社グループの収益は、航空旅客数や航空会社の事業活動に大きく依存しております。感染症の再流行、国際紛争、景気後退等による航空需要の急減が発生した場合に、非航空系事業(空港外事業等)による収益基盤が十分に確立されていない場合、経営成績が大きく変動するリスクがあります。 主な対応策:これまでの事業で培ったノウハウを活かした新たな収益機会の創出(空港周辺開発、デジタルプラットフォーム事業、海外空港運営事業への参画等)を推進しております。 ・国際情勢の変化と国際社会の分断 リスク概要:地政学的リスクの高まり、国家間の対立、テロリズムの頻発、保護主義的政策の台頭等は、国際的な人の往来や物流を停滞させ、国際線の航空需要減少やサプライチェーンの混乱を通じて、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。 主な対応策:主要な国際情勢や各地域の動向を継続的に注視し、情報収集・分析体制を強化しております。 ※2026年4月に開催したリスク管理委員会において、新たに「羽田空港の発着枠制限と競合空港の台頭」を優先リスク(戦略リスク)として特定いたしました。本リスクに対し、当社グループはこれまでの需要享受型から需要創造型への企業変革を図るべく、発着枠拡大に依存しない収益基盤の強化及び高付加価値化を推進するとともに、ステークホルダーとの連携による共創を通じて、新たな需要創出と事業領域の拡大を図ります。 (5) 将来を見据えたリスク対応 当社グループは、上記のリスクに加え、今後顕在化しうる新たなリスク(エマージングリスク)についても継続的に注視し、その早期認識と迅速な対応に努めます。リスク管理体制及びプロセスは、事業環境の変化や当社グループの成長に合わせて継続的に見直しを行い、実効性の向上を図る方針です。これらの取り組みを通じて、不確実性の高い事業環境においても、持続的な成長と企業価値の向上を目指します。
経営成績の分析 (MD&A)10,474字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 本文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)業績等の概要 ①経営成績等の業績の概要 当連結会計年度における我が国経済は、緩やかに回復しています。先行きについては、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待されるものの、中東情勢の影響を注視する必要があります。また、金融資本市場の変動の影響や米国の通商政策をめぐる動向などに引き続き注意する必要があります。 航空業界においては、訪日外国人数は2025年暦年で4,200万人を超え、年間最高を更新しました。当連結会計年度の羽田空港の旅客数は、前年比で国内線は約3%、国際線は約7%増加し、堅調に推移しました。国際線では、昨年11月以降の中国の渡航自粛や中東情勢の緊迫化に伴い一部減便や欠航が生じておりますが、他の路線の搭乗率向上等によりカバーし、当連結会計年度における羽田国際線旅客数への影響は軽微でありました。 このような中、当社グループは長期ビジョン“To Be a World Best Airport”に向けて、中期経営計画の最終年度にあたって、計画の総仕上げに注力してまいりました。 施設面では、安心・快適で先進的な空港づくりを目指し、引き続き、施設・搬送設備の耐震化や、老朽化した設備の更新、空調機器や照明設備の省エネ対応などに取り組むとともに、本年5月頃の竣工に向けて第1ターミナル北側サテライト建設工事を順調に進めております。第2ターミナルでは、定時運航性向上の取り組みとして、固定2スポットを増設する北側サテライト延伸工事に着手しました。さらに、空港全体の最適化を目指す「Total Airport Management (TAM)」の実現に向けて、引き続き、国や航空会社等と連携して取り組んでおります。研究開発拠点「terminal.0 HANEDA」では参画企業とともに、保安検査場における旅客ストレスの軽減・検査員の環境向上に向けた研究を進め、空港での効果検証実験を開始しました。また、当社は、東京ベイeSGプロジェクト「Tokyo Bay Innovation Field」プロジェクトサポート型に代表事業者として採択されており、今後、次世代モビリティプロジェクトの分野で、羽田空港を含む様々な環境下での走行実証を行い、将来的に制限区域内バスのレベル4自動運転の実現を目指します。 営業面では、増加する旅客需要の着実な取り込みや、EC等の空港外収益の拡大に取り組んでまいりました。国内線では、第1ターミナルゲートエリアに無人決済店舗をオープンしたほか、全国の自治体と連携した催事や、ハワイの人気商品を集めた「Aloha Market」を期間限定で開催するなど、多様な需要の獲得に努めております。また、羽田空港で展開している商品の海外輸出など、新規販路の拡大を図っております。国際線では、新規ブランド導入やブランドブティック店舗の営業時間適正化等による、売上増進及び効率的な店舗運営を図りました。中国人旅客の需要が減少傾向にあるものの、各種販売促進キャンペーン等の施策効果や、インバウンドにも人気の高い商材の導入、上期に改装・増床したエルメス及びシャネルブティックが好調に推移したこと等により、第4四半期(1-3月)の売上は第3四半期に続き、前年同期を上回りました。また、免税品事前予約サイトでは、これまで取り扱いのなかったシャネルの香水・化粧品など商品の拡充を図り、お客さまの利便性向上に努め、さらなる収益向上を目指してまいります。 経営基盤の面では、引き続きコーポレート・ガバナンスの強化に取り組んでおり、後継者育成計画の策定を進めるほか、グループ経営を高度化するための体制構築や、役職員に向けたリスク管理教育などを実施し、健全で透明性の高いガバナンス体制の構築に努めております。また、羽田空港は国際空港評議会(ACI: Airport Council International)が運営するカーボンマネジメント認証プログラム「空港カーボン認証」のレベル4を取得しました。これは、空港全体のCO2排出量削減に向けたマネジメントや取り組みを段階的に評価するものであり、当社は羽田空港におけるACI加盟事業者として、空港関係者等による官民連携のもと、主体的に認証取得に取り組んでまいりました。財務戦略では、当連結会計年度において中期経営計画の目標収支・ROA(EBITDA)・自己資本比率のガイドラインを全て達成し、引き続き、設備投資計画や株主還元方針のバランスを踏まえ最適資本構成を追求し、資本コスト経営の一層の強化を図ってまいります。 以上の結果、当連結会計年度の業績については、営業収益は2,898億2千3百万円(前期比 7.4%増)、営業利益は 450億4千3百万円(前期比 16.8%増)、経常利益は 437億4百万円(前期比 22.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は 291億3千9百万円(前期比 6.1%増)となりました。 (単位:百万円) 区 分   前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   前年比 増減率 (%) 営 業 収 益   269,923   289,823   7.4 施設管理運営業   105,540   117,765   11.6 物品販売業   147,666   154,053   4.3 飲食業   16,716   18,004   7.7 営 業 利 益   38,557   45,043   16.8 経 常 損 益   35,723   43,704   22.3 親会社株主に帰属する 当期純利益   27,470   29,139   6.1 羽田空港旅客ターミナルは、英国SKYTRAX社の“World Airport Star Rating”において、世界最高水準である「5スターエアポート」を12年連続で獲得しました。また、“World Airport Awards 2026”において、国内線空港総合評価部門(14年連続)、空港の清潔さなどを評価する部門(11年連続)、PRM※対応を評価する部門(8年連続)で世界第1位の評価をいただき、空港の総合評価「World's Best Airports」部門で世界第3位を受賞しました。 (※ PRMは、Persons with Reduced Mobilityの略で、高齢者、障がいのある方や怪我をされた方の意味。) 今後とも引き続き、当社グループは、社会インフラである旅客ターミナルにおける絶対安全の確立に努めるとともに、利便性・快適性及び機能性の向上を目指し、絶え間ない羽田空港の価値創造と航空輸送の発展に貢献することにより、企業価値の向上を図ってまいります。 セグメント別の概況 セグメント別の業績は次のとおりです。なお、各事業における売上高はセグメント間の内部売上高を含み、営業利益はセグメント利益に該当します。 (施設管理運営業) (単位:百万円) 区 分   前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   前年比 増減率 (%) 外部顧客への売上高   105,540   117,765   11.6 家賃収入   20,693   21,958   6.1 施設利用料収入   60,258   68,374   13.5 その他の収入   24,587   27,432   11.6 セグメント間の内部売上高   3,397   3,439   1.2 売上高 合計   108,937   121,205   11.3 セグメント利益   19,495   28,312   45.2 家賃収入については、テナント店舗の売上増加に伴う歩合賃料の増加や国内線における賃料(管理費)改定等により、前年を上回りました。 施設利用料収入については、旅客数の増加や昨年4月に国内線旅客取扱施設利用料を改定したこと等により、前年を上回りました。 その他の収入については、旅客数の増加に加え、ラウンジや駐車場における価格改定効果や、外貨両替所、広告料収入等が増加したこと等により、前年を上回りました。 費用面では、第2ターミナル北側サテライトと本館の接続に伴う減価償却費や、物価上昇に伴うターミナル維持管理コストが増加しました。その結果、施設管理運営業の営業収益は 1,212億5百万円(前期比 11.3%増)となり、営業利益は 283億1千2百万円(前期比 45.2%増)となりました。 (物 品 販 売 業) (単位:百万円) 区 分   前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   前年比 増減率 (%) 外部顧客への売上高   147,666   154,053   4.3 国内線売店売上   14,445   15,572   7.8 国際線売店売上   95,282   97,174   2.0 その他の売上   37,938   41,306   8.9 セグメント間の内部売上高   1,711   1,529   △10.6 売上高 合計   149,377   155,583   4.2 セグメント利益   29,387   27,489   △6.5 国内線売店売上については、国内線旅客数の増加及び催事展開・MD変更等の施策効果により購買単価が上昇し、前期を上回りました。国内線売店売上については、国内線旅客数の増加や、積極的な催事・イベント展開による需要の取り込みに努めたことなどで、前年を上回りました。 国際線売店売上については、免税店売上は上期に前年好調の反動で減少となりましたが、下期は売上が回復し、通期で前年を上回りました。 その他の売上については、訪日外国人数の増加に伴い、他空港への卸売上が増加したこと等により、前年を上回りました。 費用面において、売上増に伴う商品売上原価や他空港店舗の支払家賃等の変動費のほか、人件費や業務委託費、広告宣伝費等が増加したことにより、営業利益は前年を下回りました。 その結果、物品販売業の営業収益は 1,555億8千3百万円(前期比 4.2%増)となり、営業利益は 274億8千9百万円(前期比 6.5%減)となりました。 (飲 食 業) (単位:百万円) 区 分   前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   前年比 増減率 (%) 外部顧客への売上高   16,716   18,004   7.7 飲食店舗売上   8,515   8,551   0.4 機内食売上   6,899   7,888   14.3 その他の売上   1,302   1,564   20.2 セグメント間の内部売上高   963   1,004   4.2 売上高 合計   17,680   19,008   7.5 セグメント利益   579   1,150   98.6 飲食店舗売上については、第1ターミナルフードコート店舗のテナント化に伴い、前年から直営店舗数が減少したものの、旅客数の増加等により、前年をわずかに上回りました。 機内食売上については、羽田、成田における外国航空会社の旅客数の増加及び単価の改定等により、前年を上回りました。 その結果、飲食業の営業収益は 190億8百万円(前期比 7.5%増)となり、人件費の増加や食材価格高騰の影響を受けながらも、営業利益は 11億5千万円(前期比 98.6%増)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ 109億5千8百万円増加し、968億3千7百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ 177億5千6百万円収入が増加(前年比 33.0%増)し、715億6千9百万円の収入となりました。 これは主に、税金等調整前当期純利益が増加したことによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ 265億9千8百万円支出が増加(前年比 207.1%増)し、394億4千2百万円の支出となりました。 これは主に、有価証券の売却による収入が減少し、有形固定資産の取得による支出が増加したことによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ 93億6千万円支出が減少(前年比 30.7%減)し、211億6千8百万円の支出となりました。 これは主に、長期借入金の返済による支出が増加したものの、長期借入れによる収入及び社債の発行による収入が増加し、社債の償還による支出が減少したことによるものです。 ③生産、受注及び販売の状況 当社グループの事業は、「第1 企業の概況 3.事業の内容」において記載したとおりの業種、業態により、生産実績等について、セグメントごとの生産規模及び受注規模を記載することは困難であります。 このため、生産、受注及び販売の状況については、「業績等の概要」における各セグメント業績に関連付けて記載しております。 なお、当連結会計年度の営業収益実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   前年同期比(%) 施設管理運営業(百万円)   105,540   117,765   11.6 家賃収入(百万円)   20,693   21,958   6.1 施設利用料収入(百万円)   60,258   68,374   13.5 その他の収入(百万円)   24,587   27,432   11.6 物品販売業(百万円)   147,666   154,053   4.3 国内線売店売上(百万円)   14,445   15,572   7.8 国際線売店売上(百万円)   95,282   97,174   2.0 その他の売上(百万円)   37,938   41,306   8.9 飲食業(百万円)   16,716   18,004   7.7 飲食店舗売上(百万円)   8,515   8,551   0.4 機内食売上(百万円)   6,899   7,888   14.3 その他の売上(百万円)   1,302   1,564   20.2 合計(百万円)   269,923   289,823   7.4 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。 2.施設管理運営業の家賃収入における貸付状況は、次のとおりであります。 区 分   前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 比率(%)       比率(%) 所有総面積 (㎡)   1,010,556       1,010,556 貸付可能面積(㎡)   334,673   100.0   340,088   100.0 貸付面積 (㎡)   328,148   98.1   334,862   98.5 航空会社 (㎡)   159,546   47.7   160,217   47.1 一般テナント (㎡)   63,446   19.0   63,802   18.8 当社グループ使用(㎡)   105,155   31.4   110,842   32.6 (2)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 ①財政状態の分析 (資産) 流動資産は、前連結会計年度末に比べ 124億9千5百万円増加し、1,434億2千9百万円となりました。 これは主に、営業収益の増加に伴い現金及び預金が増加したことによるものです。固定資産は、前連結会計年度末に比べ 95億2千1百万円増加し、3,485億4千2百万円となりました。これは主に、建物及び構築物の改修及び更新によるものです。 この結果、総資産は前連結会計年度末に比べ 220億1千6百万円増加し、4,919億7千2百万円となりました。 (負債) 負債合計は、前連結会計年度末に比べ 95億2千1百万円減少し、2,620億8千6百万円となりました。 これは主に、社債が増加したものの約定返済及び期限前弁済に伴い長期借入金が減少したことによるものです。 (純資産) 純資産合計は、前連結会計年度末に比べ 315億3千8百万円増加し、2,298億8千5百万円となりました。 これは主に、利益剰余金及び非支配株主持分が増加したことによるものです。 この結果、自己資本比率は、42.7%(前連結会計年度末は 39.9%)となりました。 ②経営成績の分析 当社グループの当連結会計年度の経営成績及びセグメント別の売上につきましては、「(1)業績等の概要 ①経営成績等の業績の概要」に記載しております。 当社グループは、2022年度から2025年度の中期経営計画において、指標及び2025年度(最終年度)の目標値を以下のとおり定めております。 分類   指標   2025年度目標値 収益性(総合)   連結当期純利益   200億円以上 収益性   コスト削減策   25億円 (前中計の営業利益目標250億円の10%相当) 効率性   ROA(EBITDA)   12%以上 安定性   自己資本比率   40%台への回復を目指す 株主還元   配当性向   30%以上 空港評価   SKYTRAX評価順位   World's Best Airports TOP3 当連結会計年度における各指標の進捗状況は次のとおりです。 [連結当期純利益][コスト削減策] 当連結会計年度の連結当期純利益は 291億3千9百万円となりました。 コロナ禍での学びを活かしたオペレーションの見直し、ロボット等の技術活用、省エネのための設備更新などのコスト削減を実行するとともに、計画策定時の想定を上回る物価高騰に対応すべくサービス価格等の改定を実施し、目標を上回る利益成長を達成しました。 [ROA(EBITDA)] 当連結会計年度のROA(EBITDA)は15.5%となりました。 [自己資本比率] 当連結会計年度末時点の自己資本比率は42.7%となりました。 [配当性向] 当連結会計年度の配当性向は30.4%となっております。コロナ禍から業績回復し黒字転換した2023年度以降は、いずれも配当性向30%を上回っております。 [SKYTRAX評価順位] 本年3月の“WORLD AIRPORT AWARDS 2026”において、羽田空港旅客ターミナルは「World's Best Airports」部門で世界第3位となりました。 当連結会計年度においては、コロナ禍において回収できなかった設備投資や物価高騰を適切に転嫁した価格改定効果等により、営業利益と経常利益は3期連続で過去最高益を更新し、前年度に中期経営計画目標を1年前倒しで達成した連結当期純利益を、さらに上積みすることができました。 2026-2030年度の中期経営計画においては、最終年度にあたる2030年度の業績目標を設定するとともに、すべてのステークホルダーへの貢献を可視化すべく、ガイドラインを拡充いたしました。詳細は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載しております。 ③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 キャッシュ・フローの分析については、「(1)業績等の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 当社グループの資本政策につきましては、財務の健全性や資本効率など当社にとって最適な資本構成を追求しながら、平素より旅客ターミナルビル等への大規模設備投資に備えて内部留保の充実と株主への利益還元との最適なバランスを考え実施していくことを基本としております。 運転資金は自己資金を基本としておりますが、不測の事態に対応したコミット期間付タームローン及びコミットメントライン契約を合計90億円の極度額で設定しております。 旅客ターミナルビル等の大規模設備投資資金については、自己資金、金融機関からの長期借入及び社債等による調達を基本としております。さらに、シングルAプラス以上の格付(日本の格付機関)を維持することで資金調達の多様化、安定化及び資金調達コストの低減を図るとともに、設備投資に対応する借入の一部については、過度に金利変動リスクにさらされないよう金利スワップなどの手段を活用しております。連結子会社のうち、PFI事業である東京国際空港ターミナル株式会社につきましては、事業の安定性及び継続性が第一に求められており、旅客ターミナルビル等の大規模設備投資はプロジェクトファイナンスの手法を用いて長期借入金等による調達を実施しております。 また、当社グループは資金の効率的な活用と金融費用の削減を目的として、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入し、グループ内の資金調達・管理の一元化を行っております。 当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は968億3千7百万円、借入金等を含む有利子負債残高は1,954億4千9百万円となりました。 ④重要な会計方針及び見積り 当社の連結財務諸表及び財務諸表は、我が国における一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。これらの財務諸表の作成の基礎となる取引は会計記録に適切に記録しており、繰延税金資産については回収可能性を十分に検討した回収可能額を計上しております。 なお、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5.経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ⑤今後の見通し 当社グループは2026年度を初年度とする中期経営計画を策定し、2030年度までの5年間を企業変革の推進期間と位置付け、キャッシュ・フロー創出力の強化と、ステークホルダーとの共創による需要の創造に取り組んでまいります。 次期においては、中国の渡航自粛や中東情勢の悪化に伴う燃料価格の高騰等により、航空需要が低迷するリスクがあります。一方で、足元の羽田空港の旅客数は、国内線・国際線ともに堅調に推移しており、現段階においては、引き続き緩やかに増加すると見込んでおります。 施設管理運営業では、本年7月頃に第1ターミナル北側サテライト施設の完成を予定しております。施設の供用開始に伴い減価償却費等が増加するほか、インフレによる運営経費の上昇に対応するため、国内線旅客取扱施設利用料の改定を申請するとともに、引き続きオフィス賃料等の適正価格への見直しを行います。物品販売業では、羽田国際線旅客数の増加や為替の円安基調は免税店売上に追い風となりますが、市中免税事業の見直しや一部店舗の改装に伴う一時休業による売上の減少を見込んでおります。飲食業では、原材料価格の高騰を適切な価格転嫁とコスト削減施策により吸収し、売上・利益率の向上を目指します。 以上により、次期の連結業績見通しについては、営業収益は2,967億円(当期比 2.4%増)、営業利益は 456億円(当期比 1.2%増)、経常利益 458億円(当期比 4.8%増)、一部の子会社において繰越欠損金に係る繰延税金資産の計上が減少し、税負担が増加することから、親会社株主に帰属する当期純利益 242億円(当期比 17.0%減)を予想しております。 2025年度 (実績)※   2026年度 (予想)   増減率 (%) 羽田国内線   6,709万人   6,716万人   0.1 羽田国際線   2,457万人   2,493万人   1.5 羽田空港全体   9,166万人   9,210万人   0.5 営業収益   2,898億円   2,967億円   2.4 営業利益   450億円   456億円   1.2 経常利益   437億円   458億円   4.8 親会社株主に帰属する当期純利益   291億円   242億円   △ 17.0 ※2025年度旅客数は東京航空局発表の速報値より当社集計

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

リンク先はEDINET (金融庁) の書類閲覧ページです。

関連する企業

関連企業

本ページは公的開示と市場データに、群青で示した解釈を重ねて構成しています。財務・株価の数値は開示・市場データをそのまま表示し、AIには生成させていません。 AI評価 (割安判定・スコア) は解釈です — 詳しくは編集方針をご覧ください。