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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,053.44+287ドル円158.79-1NASDAQ26,229.57+130S&P 5007,675.19+44SOX 指数11,376.79+889/2終値

山九

SANKYU INC.9065 · Prime · 陸運業

総合物流とプラントエンジニアリングを国内外で展開。港湾・倉庫・工場構内物流と製鉄・化学プラントの建設・メンテナンスをワンストップで提供する。

概要

山九は、物流事業と機工事業を二本柱とする総合物流企業である。1932年に八幡製鐵所の運搬請負共済組合として創業し、以来、港湾運送・倉庫・トラック輸送・国際複合輸送などの物流サービスに加え、プラント建設・据付や大型重量物輸送などの機工事業を展開する。2026年3月期の連結売上高は6316億円、従業員数は2万9324人。東京証券取引所プライム市場に上場し、国内外に74社の子会社を持つ。

物流と機工の二本柱で構成される事業ポートフォリオ

山九の事業は「物流事業」「機工事業」「その他」の三つのセグメントに分かれる。2026年3月期の売上高構成比は、機工事業が48.7%(3074億円)、物流事業が46.7%(2952億円)、その他が4.6%(288億円)である。物流事業は港湾荷役、海上運送、倉庫保管、トラック輸送、国際複合輸送、工場構内物流といったサプライチェーン全体をカバーする。機工事業は製鉄・石油化学・電力関連プラントの建設・据付、設備メンテナンス、大型重量物輸送、一般産業機械の設計・製作などを行う。この二つの事業は、ともに産業インフラを支える点で補完関係にあり、顧客の生産現場から物流まで一貫したサービスを提供する。

国内外に広がる連結グループの体制

山九は子会社74社、関連会社13社で構成される。国内では㈱スリーエス・サンキュウ、山九プラントテクノ㈱、日本工業検査㈱などを傘下に持ち、機工・物流・情報システムの各分野をカバーする。海外ではシンガポール(1971年設立)、ブラジル(1972年)、香港(1973年)、インドネシア(1974年)、マレーシア(1979年)、タイ(1988年)、米国(1984年)、中国(2014年)、台湾(2015年)、メキシコ(2015年)などに現地法人を有し、東南アジア、中東、南米へも事業を拡大している。2008年にはシンガポールに東南アジアホールディングスを設立し、地域統括機能を強化した。

2026年3月期の業績に見る収益構造

2026年3月期の連結業績は、売上高6315億73百万円(前年比4.1%増)、営業利益432億40百万円(同1.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益315億5百万円(同2.5%増)であった。セグメント別では、物流事業の営業利益は98億26百万円(同1.5%増)と微増にとどまったが、機工事業は309億60百万円(同3.3%減)と減益となった。その他事業は24億72百万円(同11.4%増)と増益。総資産は5597億46百万円、自己資本比率は54.2%、D/Eレシオは0.30倍と財務体質は安定している。営業活動によるキャッシュ・フローは519億93百万円のプラスを確保した。

人材育成とサステナビリティへの取り組み

山九は2022年6月にサステナビリティ基本方針を宣言し、環境・社会・ガバナンスへの対応を経営課題に位置づけた。同年10月にはマレーシアに「山九テクニカルアカデミー」を開設し、現地人材の技術・技能育成に着手。2025年4月にはサウジアラビアにメンテナンス&ヒューマンリソース・デベロプメントセンターを開設し、グローバルな人材育成拠点を拡大している。中期経営計画では「人的資本の再生産」を掲げ、リスキリングや人材ポートフォリオ管理を通じて、物流・機工両事業の生産性向上と成長を図る方針である。

業界の中での役割は総合物流サービス及びプラントエンジニアリングサービス提供企業にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
6,316億円
営業利益
432億円
営業利益率
6.8%
純利益
315億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01物流事業主力

港湾荷役、海上運送、倉庫保管、トラック輸送、通関・国際複合輸送、工場構内物流など、サプライチェーン全体をカバーする物流サービスを提供。国内外の顧客の物流ニーズに応える。

主な製品・サービス6
港湾運送サービス
船舶の貨物取卸し、積込み、コンテナターミナルオペレーション、梱包、コンテナドレイ等の港湾関連サービス。
海上運送・船舶貸渡
船舶・艀による海上運送および船舶の貸渡業。
倉庫保管・荷役
寄託貨物の倉庫保管、入出庫、積替等の倉庫荷役サービス。
トラック輸送
長距離トラック輸送、引越・美術品輸送、廃棄物輸送等の特殊輸送および一般貨物の自動車運送。
国際複合輸送・通関
輸出入貨物の通関業務、船主・傭船者の代理業務、国際複合輸送サービス。
工場構内物流
顧客工場内での原材料・資材・製品の輸送、倉庫保管・管理作業等の構内物流サービス。

02機工事業主力

製鉄、石油化学、電力関連プラント等の建設・機器据付・配管工事、設備のメンテナンス、大型重量物輸送、一般産業機械・橋梁等の設計・製作・組立、工場構内の土木建築工事を提供。

主な製品・サービス5
プラント建設・据付
製鉄機械、石油化学・電力関連装置、一般産業機械、環境整備設備等の建設、機器据付、配管工事。
設備メンテナンス
上記プラント・設備の建設・据付後のメンテナンスサービス。
重量物輸送
電力・エネルギー関連の大型プラント機器等の大型重量物輸送。
機械設計・製作
自社工場での一般産業機械、橋梁等の設計、製作、組立。
土木建築工事
工場構内の設備に関わる土木・建築工事。

03その他副次

情報システム、人材派遣、保険代理店、福利厚生アウトソーシング、土木建築工事(道路・橋梁等)、機材賃貸・メンテナンス等のサービスを提供。

主な製品・サービス4
情報システムサービス
情報システムの構築・運用・保守等のITサービス。
人材派遣サービス
各種業種向け人材派遣サービス。
保険代理店業務
損害保険・生命保険の代理店業務。
福利厚生アウトソーシング
企業の福利厚生業務の代行サービス。

製品と技術

プラント建設・据付と大型重量物輸送を核とする機工事業

機工事業の中核は、製鉄機械、石油化学・電力関連装置、一般産業機械、環境整備設備などの建設・機器据付・配管工事である。設備の建設後はメンテナンスサービスも一貫して提供する。大型重量物輸送では、電力・エネルギー関連のプラント機器など、数百トン級の貨物を専用の運搬手段で輸送する高度な技術を持つ。自社工場では一般産業機械や橋梁の設計・製作・組立も手掛ける。1997年には重量機工部門で国内企業初のISO9001認証を取得し、品質管理の高さを証明した。工場構内の土木建築工事も含め、産業施設のライフサイクル全般に対応する。

港湾から工場構内までをカバーする物流サービス

物流事業は港湾荷役、海上運送、倉庫保管、トラック輸送、国際複合輸送、工場構内物流の六つのサービスで構成される。港湾ではコンテナターミナルオペレーションや船舶への貨物取卸し・積込みを実施。海上運送では船舶・艀による輸送と船舶貸渡業を行う。倉庫では寄託貨物の保管と入出庫・積替えを手掛ける。トラック輸送では長距離一般貨物に加え、引越・美術品・廃棄物などの特殊輸送も提供。国際複合輸送では通関業務や船主代理業務を組み合わせ、ドア・ツー・ドアのサービスを実現。工場構内物流では原材料から製品までの輸送・保管・管理を一貫して請け負う。

情報システムから人材派遣まで広がるその他事業

その他事業は、情報システムサービス、人材派遣、保険代理店、福利厚生アウトソーシング、道路・橋梁などの土木建築工事、機材賃貸・メンテナンスなど多岐にわたる。情報システム子会社の㈱インフォセンスはグループ内外に向けてシステム構築・運用・保守を提供する。人材派遣はサンキュウビジネスサービス㈱が担当し、各種業種に人材を供給する。保険代理店業務では損害保険・生命保険を取り扱う。これらの事業は物流・機工のコア事業を補完し、グループ全体の収益を下支えする役割を果たす。2026年3月期のその他セグメント売上高は288億円、営業利益24億円であった。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

陸運業のなかでの位置

総合物流で大手、港湾に強み

陸運業界では東武鉄道や東急など鉄道会社が中心だが、山九は事業用物流サービスで差別化。売上高は2025年3月期6068億円、営業利益率7%前後と安定。港湾運送や国際物流に強みを持ち、鉄道各社とは異なる事業モデル。ライバルのSBSホールディングスと比較すると、売上規模は大きいが成長率では見劣り。国内物流の効率化や人手不足に対応するため、自動化・デジタル化投資が課題。海外展開も限定的で、アジア地域への拡大が求められる。

強み

  • 港湾運送で国内有数の規模を持ち、国際物流にも強い。
  • 陸上・海上・倉庫を一貫提供し、顧客ニーズに幅広く対応。
  • 多様な物流サービスで収益基盤が安定し、営業利益率7%前後を維持。
  • 大手製造業との長期契約が多く、安定的な収入が見込める。

課題

  • 国内物流市場は成熟しており、売上成長率が低い。
  • ドライバー不足が深刻化し、採用・育成コストが増大。
  • 海外物流で後発であり、グローバル企業に対抗できる力が不足。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

物流・運輸の時価総額近傍。太字が山九

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
19301三菱倉庫5,479億円9.7倍
29706日本空港ビルデング5,356億円18.3倍
39364上組5,163億円15.6倍
49076セイノーホールディングス5,154億円18.9倍
59006京浜急行電鉄4,285億円15.3倍
69065山九4,266億円13.1倍
77003三井E&S4,241億円10.8倍
81332ニッスイ4,027億円14.3倍
99069センコーグループホールディングス3,915億円19.7倍
109048名古屋鉄道3,709億円18.1倍
114666パーク243,435億円9.2倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(物流・運輸)に従っています。

会社の歴史

沿革 48件

八幡製鐵所の運搬請負組合としての創業(1932年)

山九の起源は1932年1月に設立された「(社)八幡製鐵所運搬請負共済組合」である。当時、八幡製鐵所(現・日本製鉄)の構内運搬を担う下請け業者を統合する組織として発足し、代表役員が組合運営に携わった。戦時体制下で鉄鋼生産が拡大する中、運搬業務の効率化と労務管理の基盤が築かれた。この時期に培われた鉄鋼業界との関係は、その後の機工事業や物流事業の拡大に繋がる基盤となった。

戦後再建とプラント輸出への進出(1949-1959年)

1949年10月に建設業を開始し、翌1950年3月には通運事業、1952年7月には貨物自動車運送事業に進出した。1954年11月、戦後日本初のプラント輸出案件となるユーゴスラビア向け輸出作業を一貫して受注し、プラント物流の先駆けとなった。1959年7月には社名を「山九運輸機工㈱」に変更し、製鉄機械や石油化学装置の据付など機工・建設部門へ本格参入。この時期に物流と機工の両軸が形成された。

上場と海外進出の加速(1962-1979年)

1962年3月に東京証券取引所市場第二部に上場、同年5月に福岡証券取引所に上場し、1966年8月には東証第一部に指定された。海外展開は1964年4月のマレーシア現地事務所開設に始まり、1971年11月にシンガポール、1972年1月にブラジル、1973年8月に香港、1974年6月にインドネシア、1979年5月にマレーシアと、東南アジアと南米に相次いで現地法人を設立。1972年4月には新日本製鐵君津製鐵所内に世界初のH型鋼大形自動整理ヤードを建設するなど、技術面でも革新を遂げた。

多角化と「山九」への社名変更(1980-1999年)

1980年10月、経営の多角化を明確にするため商号を「山九㈱」に変更。1984年7月には米国現地法人を設立し、北米市場に進出。1988年2月にはタイに現地法人を設立し、アジアでのプレゼンスを強化した。1990年10月には岡崎工業㈱と合併し、機工事業の拡大を図った。1995年4月には内航コンテナサービス事業を開始。1997年3月には重量機工部門で国内企業初のISO9001認証を取得し、品質管理体制を国際水準に引き上げた。

組織再編と業務提携の進展(2000-2015年)

2000年1月に西濃運輸㈱と業務提携。2001年10月には山九プラント工業と山九機工サービスが合併し、山九プラント工業㈱が発足。2002年10月には情報システム子会社の統合により㈱インフォセンスを設立した。2007年10月には山九プラント工業とサンキュウエンジニアリングが合併し、山九プラントテクノ㈱となった。2008年7月には航空貨物事業を郵便事業(現・日本郵便)との合弁会社に分割し、サンキュウエアロジスティクス㈱を設立。2015年にはC.H.Robinson Worldwideと業務提携し、国際物流ネットワークを強化した。

創業100周年とサステナビリティ経営への転換(2016-2025年)

2016年4月に中村公一が会長、中村公大が社長に就任。2018年10月に創業100周年を迎えた。2022年4月には東京証券取引所の市場区分見直しに伴い「プライム市場」に移行。同年6月にサステナビリティ基本方針を宣言し、同年10月にはマレーシアに技術者育成拠点「山九テクニカルアカデミー」を開設した。2024年12月には山陽工業㈱を完全子会社化。2025年4月にはサウジアラビアに人材開発センターを開設し、中東での事業基盤を拡充した。

年表48件を開く

1930年代

  • 1932年1月創業(社)八幡製鐵所運搬請負共済組合が設立され、当社は代表役員として下請業者統合に協力

1940年代

  • 1949年10月建設業を開始

1950年代

  • 1950年3月通運事業を開始
  • 1952年7月貨物自動車運送事業、自動車運送取扱事業を開始
  • 1954年11月戦後、日本最初のプラント輸出作業(ユーゴスラビア向け)を一貫作業で受注
  • 1959年7月商号変更山九運輸機工㈱に社名変更し、製鉄機械・石油化学装置の据付等、機工・建設部門へ進出

1960年代

  • 1960年12月倉庫業を開始
  • 1962年3月上場東京証券取引所市場第二部に上場、次いで5月に福岡証券取引所に上場
  • 1964年4月マレーシアに現地事務所を開設し、海外建設工事等に進出
  • 1966年8月上場東京証券取引所市場第一部に上場
  • 1969年9月国際航空輸送協会(I.A.T.A.)より航空貨物代理店の加盟を認可され、航空貨物の運送代理店業を開始

1970年代

  • 1970年5月通関業を開始
  • 1971年11月シンガポールに現地法人Sankyu(Singapore)Pte.Ltd.(山九シンガポール(私人)有限公司)を設立(現・連結子会社)
  • 1972年1月ブラジルに現地法人Sankyu S/A(山九ブラジル㈱)を設立(現・連結子会社)
  • 1972年4月新日本製鐵㈱(現・日本製鉄㈱)君津製鐵所内に、H型鋼生産工程とオンライン化した世界最初の大形自動整理ヤードを建設
  • 1973年8月香港に現地法人Sankyu Eastern International(H.K.)Co.,Ltd.(山九東源国際(香港)有限公司)を設立(現・連結子会社)
  • 1974年6月インドネシアに現地法人P.T.Sankyu Indonesia International(山九インドネシア国際㈱)を設立(現・連結子会社)
  • 1976年6月内航海運業を開始
  • 1979年5月マレーシアに現地法人Sankyu(Malaysia)Sdn.Bhd.(山九マレーシア㈱)を設立(現・連結子会社)
  • 1979年8月中国・宝山製鉄所向け製鉄プラント輸出業務を開始

1980年代

  • 1980年10月経営の多角化を明確にするために山九㈱に社名を変更
  • 1984年7月米国に現地法人Sankyu U.S.A.,Inc.(山九ユー・エス・エー㈱)を設立(現・連結子会社)
  • 1985年5月商号変更スリーエス・ニッポン運輸㈱に資本参加し、6月に同社を㈱スリーエス・サンキュウに社名変更(現・連結子会社)
  • 1988年2月商号変更タイに現地法人Sankyu Logistics & Engineering Services(Thailand)Co.,Ltd.(山九タイ㈱)を設立(現社名 Sankyu-Thai Co.,Ltd.2003年10月1日付で商号変更)(現・連結子会社)

1990年代

  • 1990年10月M&A岡﨑工業㈱と合併
  • 1992年10月国際航空貨物単独混載事業を開始
  • 1995年4月内航コンテナサービス事業を開始
  • 1997年3月重量機工部門で国内企業初のISO9001認証を取得
  • 1998年3月本社事務所を勝どきへ移転
  • 1999年6月業務執行機能の強化と迅速な意思決定を図るため執行役員制度を導入

2000年代

  • 2000年1月西濃運輸㈱と業務提携
  • 2001年10月創業山九プラント工業㈱と㈱山九機工サービスが合併して、山九プラント工業㈱として発足
  • 2002年10月M&A㈱サンキュウ・ダイネットと㈱エス・シー・エスが合併して㈱インフォセンスとして発足(現・連結子会社)
  • 2007年10月M&A山九プラント工業㈱とサンキュウエンジニアリング㈱が合併して、山九プラントテクノ㈱として発足(現・連結子会社)
  • 2008年7月航空貨物事業を会社分割し、郵便事業㈱(現・日本郵便株式会社)と新たにJPサンキュウグローバルロジスティクス㈱を設立(現社名 サンキュウエアロジスティクス㈱(現・連結子会社))シンガポールに現地法人Sankyu Southeast Asia Holdings Pte.Ltd.(山九東南アジアホールディングス㈱)を設立(現・連結子会社)

2010年代

  • 2011年6月東京税関よりAEO通関業者の認定を取得(11月「特定保税承認者」の認定取得)
  • 2013年6月日本工業検査㈱の全株式を取得(現・連結子会社)
  • 2014年12月創業中国・青島に現地法人青島捷順利達物流有限公司(青島JSDロジスティクス)を設立
  • 2015年4月台湾に現地法人山九昭安国際物流股份有限公司を設立(現・連結子会社)
  • 2015年7月C.H.Robinson Worldwide Inc.と業務提携
  • 2015年11月メキシコに現地法人Sankyu Mexico S.A. de C.V. (山九メキシコ㈱)を設立
  • 2016年4月代表取締役会長 中村公一、代表取締役社長 中村公大就任
  • 2018年10月創業創業100周年を迎える

2020年代

  • 2022年4月東京証券取引所「プライム市場」に移行
  • 2022年6月サステナビリティ基本方針を宣言
  • 2022年10月山九テクニカルアカデミーをマレーシアに開設
  • 2024年12月山陽工業㈱の全株式を取得(現・連結子会社)
  • 2025年4月山九サウジアラビア メンテナンス&ヒューマンリソース・デベロプメントセンターを開設

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち5項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高2026年度まで6,600億円以上
  • 営業利益率2026年度まで7.1%以上
  • 海外売上高成長率 (2021年度比)2026年度まで25.0% UP
  • ROIC2026年度まで9.0%
  • ROE2026年度まで10.0%

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    既存事業の収益力強化

    物流事業では鉄鋼・化学・電気電子業界をターゲットに、オペレーション部門の多重構造見直しや中国事業のスリム化等のコスト構造改革を進め、強固な収益構造を再構築する。機工事業では石油・化学・鉄鋼分野で動員力や技術・技能を活かした事業強化を図る。安全・品質・技術・技能・生産性を徹底的に高め、顧客ニーズを捉えた案件獲得を目指す。

  2. 02

    海外事業拡大

    日本で培ったノウハウを活かし、日系企業に留まらず現地有力企業との取引拡大を見据え、海外ナショナル社員の育成拠点整備や物流施設整備を進める。サービスレベルの高度化とグローバルな人材流動化により、海外売上高比率を高める。

  3. 03

    グリーン機会の獲得と準備

    カーボンニュートラルに向けた主要顧客の取り組みをサポートし、再生可能エネルギー関連等の事業拡大を図る。必要な技術・人材への先行投資を行い、将来の事業機会獲得に備えることで、継続的な成長を目指す。

  4. 04

    新規事業領域への進出

    物流・操業・設備工事・メンテナンス等の既存の強みを活かし、新たな事業領域への拡大に挑戦する。物流事業では個別顧客から業界全体の最適化を提供し、機工事業では中規模EPCやグリーン関連、社会インフラメンテナンスなど成長領域での事業拡大を図る。

  5. 05

    機能強化と経営基盤強化

    人材強化、DX推進、パートナー連携強化を進めるとともに、安全・品質・コンプライアンス・ガバナンスの強化を継続する。DXでは現場力とデジタル技術の融合による生産性向上を目指し、パートナーとは協調・協創で機能を補完・拡充する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で29,324人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は731万円で、9期前と比べて+23.6%平均年齢は41.3歳、平均勤続年数は15.2年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月31,595
2018年3月30,575
2019年3月59240.013.931,137
2020年3月60540.013.931,496
2021年3月60540.114.031,121
2022年3月60240.414.431,054
2023年3月59940.915.031,141
2024年3月61641.014.830,672
2025年3月64141.315.129,614148
2026年3月73141.315.229,324147

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率2.4%
縦線は目安の30%
男性育休取得率58.6%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)67.3%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社27(国内 20 / 海外 7) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
東京支店 — 東京都大田区133億円
物流事業
本社事務所 — 東京都中央区118億円
全社(共通)
E&M第1事業部 — 北九州市戸畑区105億円
機工事業
千葉支店 — 千葉県市原市7,221百万円
物流事業 機工事業
君津支店 — 千葉県木更津市7,186百万円
物流事業 機工事業
首都圏DC支店 — 川崎市川崎区6,584百万円
物流事業
物流事業 — 山九昭安國際物流股份有限公司(台湾桃園)6,310百万円
福岡支店 — 福岡市東区5,790百万円
物流事業 機工事業
北九州支店 — 北九州市戸畑区5,560百万円
物流事業
泉北支店 — 堺市西区5,210百万円
物流事業 機工事業
ほか36件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    日本工業検査㈱
    神奈川県川崎市
    議決権100.0%
  • 国内
    平和扶桑テクノ㈱
    大分県大分市
    議決権94.5%
  • 国内
    山陽工業㈱
    兵庫県神戸市
    議決権100.0%
  • 国内
    丸栄産業㈱
    福岡県北九州市
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱サンキュウ・トランスポート・東日本
    千葉県市原市
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱サンキュウ・トランスポート・東京
    東京都中央区
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱サンキュウ・トランスポート・中部
    愛知県海部郡
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱サンキュウ・トランスポート・中国
    山口県下松市
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱サンキュウ・トランスポート・九州
    福岡県北九州市
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱スリーエス・サンキ ュウ
    東京都中央区
    議決権100.0%
  • 国内
    サンキュウ ビジネスサービス㈱
    東京都中央区
    議決権100.0%
  • 国内
    山九東日本サービス㈱(注)3
    千葉県袖ヶ浦市
    議決権96.9%
残りのグループ会社15社を開く
  • 山九近畿サービス㈱大阪府堺市100%
  • ㈱山九海陸(注)3神奈川県横浜市91%
  • サンキュウエアロジスティクス㈱東京都中央区100%
  • ㈱インフォセンス福岡県福岡市100%
  • Sankyu Southeast Asia Holdings Pte. Ltd. (注)5シンガポール ガル100%
  • P.T. Sankyu Indonesia International (注)3インドネシア 西ジャワ州63%
  • Sankyu (Singapore) Pte.Ltd. (注)3シンガポール クレメンティ100%
  • Sankyu (Malaysia) Sdn.Bhd. (注)3マレーシア ペタリンジャヤ100%
  • Sankyu-Thai Co., Ltd. (注)3タイ バンコク98%
  • Sankyu Saudi Arabia Co. (注)3、5サウジアラビア ジェッダ100%
  • Sankyu Eastern International (H.K.) Co., Ltd.中華人民共和国 香港99%
  • 広州山九物流有限公司(注)3中華人民共和国 広州市100%
  • 上海経貿山九儲運 有限公司中華人民共和国 上海市90%
  • 北京山九物流有限公司中華人民共和国 北京市100%
  • Sankyu S/A (注)5ブラジル ベロホリゾンテ100%
公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    武漢処理場の移動式処理設備等の輸送に関する業務
    内閣府 · 2015-10-21
    4,600万円
  • 調達
    福岡第2法務総合庁舎等移転業務一式
    検察庁 · 2019-05-10
    1,944万円
  • 調達
    「発掘された日本列島展2025」展 展示品運搬等業務 一式
    文部科学省 · 2025-04-25
    1,096万円
  • 調達
    平成30年度石家荘処理場及び敦化市指定倉庫の資機材等の中国国内輸送に関する業務
    内閣府 · 2018-07-27
    735万円
  • 調達
    那覇第2地方合同庁舎3号館への移転調整・搬入管理等業務
    内閣府 · 2024-06-13
    439万円
  • 調達
    令和2年度金沢河川国道事務所低濃度PCB廃棄物運搬(その3)業務
    国土交通省 · 2020-11-26
    343万円
  • 調達
    福岡法務局北九州支局庁舎移転に伴う物品及び書類等の運送業務一式
    法務省 · 2018-06-12
    269万円
  • 調達
    北九州航空基地移転等業務
    海上保安庁 · 2024-07-11
    250万円
  • 調達
    マザーズハローワーク北九州における什器類等の移設作業
    厚生労働省 · 2016-04-12
    93万円
  • 調達
    兵庫国道事務所PCB廃棄物運送作業
    国土交通省 · 2018-08-06
    79万円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は6,316億円営業利益432億円前期と比べると増収減益で、売上が+4.1%、利益が-1.6%。

売上高
+4.1%
6,316億円
営業利益
-1.6%
432億円
純利益
+2.6%
315億円
営業利益率
6.8%
前期比 -0.4%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高6,385億円6,316億円
営業利益470億円432億円
純利益330億円315億円
1株あたり配当¥246

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は1,546億円、営業利益は102億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+12.4%、営業利益は+15.9%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q1,42649
2024年1Q1,375886.458
2024年2Q1,397815.857
2024年3Q1,4471017.070
2024年4Q1,41659
2025年2Q2,9912006.7132
2025年4Q3,0772397.8175
2026年2Q3,1552066.5135
2026年4Q3,1612267.1180
2027年1Q1,5461026.689

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は4,017億円から6,316億円へ1.6倍に増えた。直近期の営業利益率は6.8%。売上は2期、純利益は2期の連続増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月4,01718097
中国・青島に現地法人青島捷順利達物流有限公司(青島JSDロジスティクス)を設立
2014年3月4,34415192
台湾に現地法人山九昭安国際物流股份有限公司を設立(現・連結子会社)
2015年3月4,813215118
2016年3月4,894207129
2017年3月5,100281182
創業100周年を迎える
2018年3月5,320311194
2019年3月5,725392275
2020年3月5,695401256
2021年3月5,339350235
山九テクニカルアカデミーをマレーシアに開設
2022年3月5,538354226
2023年3月5,792396250
2024年3月5,635366244
山九サウジアラビア メンテナンス&ヒューマンリソース・デベロプメントセンターを開設
2025年3月6,0684394477.2307
2026年3月6,3164324346.8315

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高6,316億円のうち、営業利益として残るのは432億円6.8%。営業外の損益と税金を反映した純利益は315億円、売上の5.0%にあたる。営業利益率は業種中央値7.2%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金87.9%5,552億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金5.2%331億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益6.8%432億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
12.1%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比0.4pt
6.8%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比1.1pt
5.0%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+2.2pt
10.6%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
5.6%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
5.9%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが520億円、投資CFが−192億円で、差し引きのフリーCFは328億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は425億円で、売上の0.8ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月207−135−6672239
2014年3月196−191115271
2015年3月436−181−156255385
2016年3月71−228−8−157217
2017年3月380−107−225273259
2018年3月228−107−102121283
2019年3月496−98−318398357
2020年3月223−128−10795346
2021年3月250−153−7197363
2022年3月437−149−245288425
2023年3月333−165−111168508
2024年3月217−184−9133468
2025年3月435−265−253170414
2026年3月520−192−324328425

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は5,597億円。このうち返さなくてよい自己資本が3,070億円で、自己資本比率は54.2%(業種中央値40.1%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月3,1201,2191,90138.1
2014年3月3,4341,3312,10337.9
2015年3月3,7521,4542,29837.9
2016年3月3,7121,4782,23438.9
2017年3月3,8341,6292,20541.7
2018年3月4,0201,8222,19844.5
2019年3月4,0951,9842,11147.9
2020年3月4,3412,1422,19948.7
2021年3月4,5682,3702,19851.4
2022年3月4,6252,4872,13853.2
2023年3月4,8172,7252,09255.9
2024年3月5,0502,8542,19655.8
2025年3月5,4522,9712,48153.8
2026年3月5,5973,0702,52854.2

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
461億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
2,330億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
2,528億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
80
/ 100
安定性自己資本比率36 / 40
収益力営業利益率14 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

陸運業 56社との比較

同じ陸運業の企業と並べると、いちばん上に来るのはROE56社中13位あたり、逆に低いのは配当利回り56社中36位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE上位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
10.6%/中央値 8.4%
P25 6.0%P75 10.4%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
6.8%/中央値 7.2%
P25 4.9%P75 10.9%
自己資本比率上位総資産のうち返済のいらないお金の割合
54.2%/中央値 40.1%
P25 32.4%P75 54.0%
売上成長率前期からの売上の伸び
4.1%/中央値 4.5%
P25 2.6%P75 7.5%
配当利回り上位株価に対して1年で受け取る配当の割合
3.0%/中央値 2.4%
P25 1.6%P75 3.0%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥8,064で、1年前と比べて+0.5%過去52週の値幅のなかでは15%の位置にある。

¥8,064-3.9%1ヶ月-8.3%1年+0.5%時価総額4,266億円
過去52週の値幅
安値¥7,710高値¥10,065

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)13.1倍
PER (会社予想)61.2倍
PBR1.32倍
配当利回り3.05%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1ヵ月で9.38%下落し、8月21日には8337円と75日線(8775円)を約5%下回る。52週高値10065円からは約17.2%下落しており、調整局面が続く。8月3日に651万株と急増した出来高は、その後も20万〜30万株台と比較的高水準で、売り圧力が根強い。RSIは18.45と売られすぎ圏に入っており、テクニカルな反発はあり得るが、25日線(8843円)からは乖離が大きく、下値リスクも注意。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をほぼ妥当と判定しています(スコア 55/100)

PERは13.58倍で業界平均15.72倍を下回り、PBRは1.37倍と業界平均1.08倍を上回る。ROEは10.6%と健全で、配当利回り2.95%は業界平均2.31%を上回る。予想PERは63.3倍と異常に高いが、これは一時的な減益要因によるもので、実態は割安感がある。配当性向42.9%は安定しており、総合的に妥当な水準。

指標この会社業種平均
PER (実績)13.1倍15.7倍
PER (予想)61.2倍
PBR1.32倍1.07倍
ROE10.6%8.4%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

国内経済の回復や設備投資の増加に伴い物流需要が拡大する中、重量物輸送などの専門分野での需要が高まっている。強気派は、製造業の設備投資やインフラ整備関連の需要が継続し、国際物流の拡大も収益を押し上げると見る。特に、半導体や自動車関連の輸送需要が底堅い。一方、弱気派は、物流業界の競争激化による運賃低下や、人件費・燃料費の上昇が収益を圧迫するリスクを指摘する。また、国内市場の成熟により成長が限定的で、海外展開の遅れが懸念される。

プラスに働く材料7
  • 専門分野の需要堅調

    産業機器やプラント輸送の需要が設備投資に連動して増加

  • 安定した収益基盤

    2025年3月期は増収増益で、売上高6000億円規模の安定感

  • 株主還元の魅力

    配当利回り2.88%と高く、安定配当を期待できる

  • 2026/3期純利益315億円、前期比8億円増益決算発表後影響

    純利益は307億円→315億円。ROE10.6%を維持し、株主還元余力がある

  • ROE10.6%と資本効率の高さがPBR1.4倍を下支え継続影響

    ROE10.6%、PBR1.40倍。収益性の高さがバリュエーションを支える

  • 配当利回り2.88%と株主還元策通年影響

    配当利回り2.88%。増配余地があり、インカム需要に合致する

  • 売上高6,316億円、前期比4.1%増と順調通年影響

    2026/3期売上高6316億円は6068億円から増加。増収基調を維持している

マイナスに働く材料7
  • 競争激化による収益圧迫

    物流業界の価格競争で運賃が下落し、利益率が低下する可能性

  • コスト上昇リスク

    人件費や燃料費の高騰が営業コストを押し上げる

  • 国内市場の成熟

    国内物流需要が頭打ちで、成長鈍化が懸念される

  • 予想PER64.9倍、来期利益の大幅減益予想通年影響

    実績PER13.93倍に対し予想PER64.9倍。来期は純利益が約7割減る予想が織り込まれている

  • 2026/3期営業利益432億円、前期比7億円減益決算発表後影響

    営業利益は439億円→432億円。売上は増収も原価率上昇で営業減益

  • 営業利益率6.84%、前期7.23%から低下2026年Q2影響

    営業利益率は7.23%→6.84%。コスト増や物流需要の変化が利益率を圧迫

  • 1年株価上昇率2.08%と相対的に低迷継続影響

    1年リターン+2.08%は日経平均に劣後。需給として買い材料が乏しい

次の決算で確かめる点
取り扱い貨物量
物流需要の変動を直接反映し、業績の先行指標となる
営業利益率
運賃変動とコスト管理のバランスを評価するため
設備投資額
将来の受注拡大に向けた投資の状況を確認するため
海外売上比率
国際物流事業の拡大状況と成長可能性を測るため

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり246で、前期から+6.0%いまの株価に対する利回りは3.05%。増配か配当維持が5年続いている。

年間配当
¥246
1株あたり
配当利回り
3.05%
いまの株価に対して
配当性向
42.9%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
5年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月6027.8
2018年3月7525.034.8
2019年3月11046.734.1
2020年3月105−4.533.4
2021年3月1050.034.1
2022年3月1104.837.5
2023年3月15036.442.2
2024年3月17416.043.4
2025年3月23233.350.3
2026年3月2466.042.9

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥246

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ7,792人。区分でいちばん多いのは金融機関38.5%。グループ会社や銀行などの安定株主が50.2%を占め、残る49.8%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
金融機関39.837.937.035.438.838.5
外国法人30.631.534.131.030.129.0
個人・その他19.217.817.522.018.218.5
事業法人9.610.110.210.111.211.7
自己株式7.25.35.310.25.35.2
証券会社0.82.71.21.51.72.3

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト信託銀行株式会社信託口14.36
02株式会社日本カストディ銀行信託口9.17
03STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)5.02
04日本製鉄株式会社3.90
05公益財団法人ニビキ育英会3.71
06山九従業員持株会2.91
07株式会社みずほ銀行(常任代理人 株式会社日本カストディ銀行)2.29
08明治安田生命保険相互会社(常任代理人 株式会社日本カストディ銀行)2.27
09山九取引先持株会1.46
10東京海上日動火災保険株式会社1.39

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近2
  • 2026-08-20
    三井住友信託銀行株式会社
    新規の大量保有報告
    5.12%
    -1.25pt
  • 2026-07-06
    三井住友信託銀行株式会社
    新規の大量保有報告
    0.39%
    +0.01pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+1841%、1株純資産は14期で+1433%。直近期のROEは10.6%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月323948.413.235.8
2014年3月1522,1617.412.735.6
2015年3月1952,3638.613.427.5
2016年3月2142,3889.012.033.0
2017年3月3012,64012.011.227.8
2018年3月3212,95611.516.434.8
2019年3月4543,24314.611.934.1
2020年3月4233,49412.69.533.4
2021年3月3893,88310.512.534.1
2022年3月3834,2059.410.437.5
2023年3月4274,6049.711.542.2
2024年3月4295,0838.812.243.4
2025年3月5715,58110.710.750.3
2026年3月6146,04810.614.242.9

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

35名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は35名。2026/3期の役員報酬は総額833百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約13倍にあたる。

氏名役職年齢
中村公一取締役会長 取締役会議長76
中村公大代表取締役 社長 CEO50
久木原剛取締役 専務執行役員 事業管掌 CSO 兼技術・開発本部長 CTO62
大中健児代表取締役 専務執行役員 エリア管掌 兼エリア統 括 兼安全統括 COO64
井口知己代表取締役 専務執行役員 管理・ESG管掌 CHRO59
齋木尚子取締役67
髙田明取締役68
石田徹取締役73
川上紀子取締役67
結城俊雄監査役 常勤67
辻義輝監査役 常勤64
重田和宏監査役 常勤62
残りの役員23名を開く
氏名役職年齢
白羽龍三監査役64
吉野彰監査役49
北見聡CFO
武田政文営業担当
米田和敬経営管理・サステナビリティ系列担当
河野昌浩海外事業本部長
笠井達二物流事業本部長
後藤正浩財務系列担当
日野千博機工事業本部長
森賢次人事・労政系列担当
中丸辰也事業管掌付(特命事項担当)兼 インド事業戦略班長
深澤典宏機工事業本部インフラ事業推進担当
岩丸克之物流事業本部副本部長 兼 3PL事業部長
山本康路機工事業本部長付(特命事項担当)
西野和博海外事業本部副本部長 兼 東南アジアエリア長 兼 山九東南アジアホールディングス株式会社社長
江藤俊治機工事業本部副本部長 兼 E&M第1事業部長
野口奉昭海外事業本部副本部長 兼 中国・東アジアエリア長
村山茂安全衛生担当
大西智毅物流事業本部副本部長 兼 国際・港運事業部長
北川裕之物流事業本部副本部長 兼 オペレーションサポート事業部長
青山勝巳総務・法務・コンプライアンス系列担当
小川昌裕社長付(特命事項担当)
本村光太機工事業本部副本部長 兼 E&M第2事業部長

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円賞与百万円株式報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)73192915066094
社外取締役799410415
監査役2696935

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容1,148字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループは、当社、子会社74社、関連会社13社で構成され、当社が営む物流・機工の二事業に加えて、情報システム・人材派遣等のサービス事業を国内外において幅広く展開しております。 グループ各社の事業に関わる位置付けおよび事業の種類別セグメントとの関連は、次のとおりであります。 (1) 物流事業   :a. 港湾における船舶の貨物取卸し、積込み、本船内の荷繰り業務ならびにコンテナターミナルオペレーション、梱包、コンテナドレイを実施しております。 b. 船舶・艀による海上運送ならびに船舶貸渡業を実施しております。 c. 寄託を受けた貨物を倉庫に保管するとともに、保管貨物の入出庫および積替等の倉庫荷役を実施しております。 d. 長距離トラック輸送、引越・美術品輸送、環境を維持する廃棄物輸送等の特殊輸送ならびに一般貨物の自動車運送を実施しております。 e. 輸出入貨物の通関業務および船主・傭船者の代理業務ならびに国際複合輸送を実施しております。 f. お客様の工場構内において、原材料・資材および製品の輸送をはじめ、倉庫保管・管理作業等を実施しております。<主な関係会社>㈱スリーエス・サンキュウ、㈱サンキュウ・トランスポート・東京、㈱山九海陸、サンキュウエアロジスティクス㈱、Sankyu(Singapore)Pte.Ltd.、Sankyu-Thai Co.,Ltd.、Sankyu Saudi Arabia Co.、上海経貿山九儲運有限公司 (2) 機工事業   :a. 製鉄機械、石油化学および電力関連装置をはじめ、一般産業機械、環境整備設備等の建設、機器据付、配管工事を実施しております。 b. 上記設備装置の建設、据付に引き続き、これら装置類のメンテナンスを実施しております。 c. 電力・エネルギー関連における各種プラント機器等の大型重量物輸送を実施しております。 d. 工作工場を有し、一般産業機械、橋梁等の設計、製作、組立を実施しております。 e. 工場構内の設備に関わる土木・建築工事を実施しております。<主な関係会社>山九プラントテクノ㈱、日本工業検査㈱、山九重機工㈱、Sankyu (Malaysia) Sdn. Bhd.、Sankyu Saudi Arabia Co. (3) その他   :a. 情報システム、人材派遣、保険代理店、福利厚生等のアウトソーシング等の関連サービスを実施しております。 b. 道路や橋梁等に関わる土木・建築工事を実施しております。 c. 機材の賃貸ならびに附帯作業としてのメンテナンス、管理等を実施しております。<主な関係会社>㈱インフォセンス、サンキュウビジネスサービス㈱ 事業の系統図は、次のとおりであります。
経営方針・対処すべき課題4,979字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 (1) 会社の経営の基本方針 当社グループは、「人を大切にすることを基本理念とし、お客様にとってなくてはならない存在としての山九を築きます。そして、社業の発展を通じて社員の福祉向上並びに社会の発展に貢献します。」とする経営理念のもと、各事業分野における豊富な実績と、技術・技能に裏付けられた質の高いサービスを提供することにより、お客様・株主・従業員・社会(地域)から信頼を獲得し、世の中から選ばれる企業であり続ける事を目指してまいります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (2) 中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題 世界の人口構造変化、地政学的リスクの高まり、気候変動対応やデジタル技術の進展に伴う競争激化など、当社グループを取り巻く環境は、先を見通すことが難しい混沌とした状況が続いています。そのような環境下、我々の最も重要な経営資源である「人」の確保に関わる労働力不足の問題をはじめ、サプライチェーンの変化、カーボンニュートラル、DXなど、様々な事業環境変化による課題への対応が迫られています。 このような状況を踏まえ、2023年度を初年度とする「Vision2030」、「中期経営計画2026」を2023年1月に公表いたしましたが、加速する外部環境の変化を踏まえ2025年5月に「中期経営計画2026」の見直しを行いました。更に今年は、2030年度の過去最高水準のROE実現に向けた「Vision2030更改」を発表いたしました。今後、「中期経営計画2030」として事業戦略の具体的な内容や効果について、より詳細に開示する予定としております。当計画に基づき、急速に変化する事業環境においても、世界の産業を支え続けるという使命を果たしていけるよう、取り組んでまいります。 <Vision2030更改>1.パーパス「心に「Thank you」を、世界の産業に山九を。」私たち山九は自分たちを取り巻く様々な人たちへ常に感謝の念を忘れません。その想いを分かち合うパートナーとともに、 新たな価値を創造し、世界の産業とその先にある暮らしを支え続けます。 2.あるべき姿「人・社会・環境への感謝」を事業で実現する人間力企業 3.「Vision2030更改」の目的と方針 事業環境の変化を踏まえながら、課題と方針の対応関係をより明確にする観点から、当社が再成長企業になる為の新たな方針を事業・財務・非財務の3つの視点で整理しております。  (1) 事業      成長産業への展開、ポートフォリオマネジメントの推進、デジタルによる生産性向上  (2) 財務      エクイティガバナンスへの移行  (3) 非財務      人的資本の再生産 4.M&A方針 M&Aについては、従来の既存サービス維持から、業域の拡大と新規サービスの獲得を重視してまいります。 5.生産性向上への方策-人的資本人材の確保から循環型へ転換し、人材ポートフォリオ管理を強化してまいります。育成とエンゲージメント向上を通じて人的資本を再生産する仕組みをグローバルに展開し、企業価値の向上を実現してまいります。 <中期経営計画2026> 直近の急速な事業環境の変化に伴い、中期経営計画の見直しを行いました。中期経営計画における4つの基本戦略の取り組みは変えずに、物流事業におけるコスト構造を意識した収益力の改善、機工事業への人的投資、資本収益性のバランスの最適化を目指してまいります。また、物流事業のコスト構造の変革によって創出された人材をリスキリングすることで、機工事業やコーポレートスタッフとして活躍させてまいります。1.4つの基本戦略  (1) 既存事業の収益力強化世の中の変化が加速する中においても、中期4年間においては、既存領域における需要は旺盛であると見込んでいます。安全・品質・技術・技能・生産性を徹底的に高めて差別化を図り、顧客ニーズを捉え、確実な案件獲得に繋げてまいります。   (2) 海外事業拡大日本で培った事業のノウハウ・強みを活かして海外展開を拡大してまいります。日系企業に留まらず、現地の有力企業との取引拡大を見据え、海外ナショナル社員の育成拠点整備、物流施設の整備を進め、サービスレベルの高度化、グローバルな人材の流動化を図ることで、海外売上高比率を高めてまいります。   (3) グリーン機会の獲得・準備主要顧客においても、既にカーボンニュートラルに向けた取り組みが進んでおり、将来の機会獲得に向けた積極的な顧客へのサポートや、必要な技術・人材等への先行投資を行ってまいります。再生可能エネルギー関連等の事業拡大も図り、既存事業の需要を獲得しながら、将来の事業機会獲得に備えることで、継続的な事業拡大・成長を図ってまいります。   (4) 新規事業領域進出我々がこれまで培ってきた物流・操業・設備工事・メンテナンスなどの既存の強みを活かし、新たな事業領域への拡大に挑戦することで、事業の可能性を広げてまいります。 2.基本戦略を支える機能強化と経営基盤強化  (1) 機能強化 ①人材強化 事業拡大に必要な人材を確保・育成し、個人の能力と組織のパフォーマンスを最大化 ②DX推進 現場力(人)とデジタル/先進技術を融合し、生産性向上とビジネスモデル変革を推進 ③パートナー連携強化 パートナーとの協調・協創による機能の補完・拡充   (2) 経営基盤強化、リスクマネジメント 安全・品質・コンプライアンス・ガバナンス強化の継続、及び多様化する事業環境変化に対して、中期計 画を確実に進めるためのリスクマネジメントの強化を行ってまいります。 3.各事業戦略基本戦略に基づき、物流・機工各事業の戦略を策定し、持続的成長に向けた取り組みを推進してまいります。 (1) 物流事業物流事業においては、2026年のあるべき姿を「顧客ロジスティクスの最適化・高度化を担うソリューション企業」と定めておりますが、昨年の中期経営計画見直しにおいて、当社グループの強みが活かせる鉄鋼・化学・電気電子業界にターゲット業界の絞り込みを行いました。2030年の長期に向けては、個別の顧客から業界全体の最適化を提供することを目指してまいります。あるべき姿の実現に向け、以下の戦略を推進してまいります。 ①既存事業の収益力改善当社の強みである、鉄鋼・化学・電気電子業界をターゲット業界として、オペレーション部門における多重構造の見直しや、中国の市場環境に順応させた事業運営体制のスリム化等のコスト構造改革を行い、強固な収益構造の再構築に取り組んでまいります。 ②デジタル化・自動化とデータ連携強化事業拡大の最も重要な要素として、デジタル化・自動化等による顧客とのデータ連携強化を図ってまいります。基幹システムの再構築によるビッグデータの蓄積、自動化・省力化設備の積極的な導入により、顧客の最適なサプライチェーンの構築、CO2削減、生産性向上などに寄与する、ソリューション物流企業を目指してまいります。 ③パートナーとの協調・協創、不足機能の補完・拡充国内外において効率的に事業を推進するために補完・拡充が必要な機能については、外部パートナーとの協調・協創を推進することで、目標達成を目指してまいります。   (2) 機工事業機工事業においては、2026年のあるべき姿を「基盤事業の盤石化と成長事業への挑戦」と定義し、2030年の長期に向けては、保全・工事ノウハウを進化させ、世界の成長領域で戦えるポジションの確立を目指してまいります。あるべき姿の実現に向け、以下の戦略を推進してまいります。 ①収益基盤となる事業の深化と強化既存の主要業界である、石油・化学・鉄鋼の分野においては、国内外において引き続き旺盛な需要があると見込んでおり、強みである動員力や技術・技能を活かし、既存領域における事業強化を図ってまいります。今後、人手不足が深刻化する中でサービスの高度化を実現するために、人材リソースや技術・技能のデータベース化、プロジェクト管理のシステム化、最新技術を用いた予防保全サービスの提供など、効率化・生産性向上に向けたDX推進を実施してまいります。 ②成長事業と新規事業への挑戦既存事業で培ってきたノウハウと強みを活かし、国内外の中規模EPCや、再生可能エネルギーなどのグリーン関連事業、老朽化する社会インフラのメンテナンスなど、成長領域・新規領域における事業の拡大を図ってまいります。電気・計装などの補強が必要な機能は、外部のパートナーを選定し、資本提携等の手段も含めて連携することで機能強化を図ってまいります。 ③プロジェクトマネージャー・エンジニアの育成と流動化機工事業の拡大に最も重要な要素となる、プロジェクトマネージャー・エンジニアの育成に関しては、日本・東南アジア・中東の3つの人材育成拠点、エンジニアリング拠点を整備し、グローバルに人材育成と流動化を図ってまいります。また、物流事業から創出した人材への積極的なリスキリングを行い、品質を保ちながら事業機会の拡大に努めてまいります。 (3) 投資計画 2026年度までの中期4年間、2030年度までの長期8年間における累計の成長投資額および人材投資額は、 次のとおりであります。 中期経営計画20264年間累計   長期目標20308年間累計 成長投資額(注)   900億円規模   1,600億円規模 人材投資額   150億円規模   300億円規模 (注)非財務指標のデジタル投資300億円含む (4) 目標とする経営指標 ①事業・財務指標 事業・財務指標   中期目標2026年度   長期目標2030年度(更改前)   長期目標2030年度(更改後) 売上高   6,600億円 以上   7,000億円 以上   7,500億円+α 営業利益率   7.1% 以上   8.0% 以上   8.0% 以上 海外売上高成長率(2021年度比)   25.0% UP   65.0% UP   65.0% UP 管理コスト(売上対比)   -   -   11.0%⇒10.0% 水準 ROIC   9.0%   10.0% 水準   10.0% 水準 自己資本   -   2,700億円 水準   3,000億円 水準 ROE   10.0%   -   14.6% 以上 ②非財務指標 非財務指標   中期目標2026年度   長期目標2030年度(更改前)   長期目標2030年度(更改後) CO2排出量削減(2020年度比)(Scope1,2、単体及び国内連結子会社)   18.0% 削減   42.0% 削減   42.0% 削減 女性管理職比率   9.5%   11.0%   11.0% 従業員エンゲージメント   -   -   50.0% 以上 デジタル投資額   -   -   300億円 (5) 資本政策 中期経営計画2026においては、事業活動における安定した営業キャッシュ・フローの創出を見込んでいる一方、中期4年間において将来の持続的成長に向けた多くの戦略投資を計画しています。財務の健全性・安定性を確保しながら、負債も積極的に活用し成長投資に充てることで資本コストの抑制を図る方針に変更はありませんが、昨年の中期経営計画見直しにより「配当性向40.0%水準」に加え、この期間において下限配当として「前年度1株当たり年間配当額」を設定し、自己株式の取得については4年間で700億円を実施することといたします。 上記の資本政策を実施することで、より充実した株主還元を図り、資本効率性を重視しながら企業価値の最大化を目指してまいります。 指標   中期目標2026年度 ROE   10.0% ROIC   9.0% 配当性向   40.0% 水準 4年間の総還元性向   100.0% 水準 4年間の自己株式取得額   700億円
事業等のリスク4,052字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している重要なリスクは、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、リスクマネジメント委員会で審議の上、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1) 自然災害 当社グループは、国内外の多数の拠点で事業活動を展開しています。地震、津波、噴火、台風、洪水等の大規模な自然災害が発生した場合、従業員や設備への被害はもとより、物流機能の停止、工事・操業の中断等、事業活動に制約が生じる可能性があります。また、復旧に多額の費用を要する等、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、事業継続計画(BCP)を策定し、緊急連絡体制の整備、防災備蓄の確保および防災訓練等を通じ、災害発生時における事業継続体制の強化に努めています。 (2) パンデミック 当社グループは、国内外の多数の拠点で事業活動を展開しています。そのため、新型感染症等のパンデミックが発生した場合、従業員間での感染拡大による人員不足、取引先における操業制限等、事業活動に制約が生じる可能性があります。また、感染拡大が長期化することでの工期遅延等により、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは事業継続計画(BCP)のほか、感染症発生時の対応方針を策定し、緊急連絡体制の整備、感染防止対策の周知展開等、事業継続体制の構築に努めています。 (3) 地政学 当社グループは、東南アジア、東アジア、中東および米州の各地域で事業活動を展開しています。そのため、政治・社会情勢の変化、テロ・戦争等による治安悪化等の地政学リスクにより、事業活動に制約が生じる可能性があります。また、従業員の安全確保に要する追加コストや事業活動の停滞により、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、グローバルガバナンス方針および海外危機管理マニュアルに基づき、有事の際の海外赴任者、出張者、現地社員およびその家族の安全確保に備えるとともに、各現地法人においても事業継続計画(BCP)を策定し、事業継続体制の構築に努めています。 (4) 経済・マーケット 当社グループは、国内外で物流および機工を主軸に事業活動を展開しています。そのため、事業運営においては、景気変動、原材料・資材価格の高騰、市場競争の激化等、環境変化に備える必要があります。また、海外事業での外貨建取引には為替相場の変動リスクがあります。価格競争の激化や調達コストの増加、為替相場の変動等により収益性が悪化した場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、市場動向の把握に努めるとともに、既存事業の収益力強化および新規事業領域への展開等を含め、持続的な収益力の確保に努めています。 (5) 取引先管理 当社グループは、多数の取引先企業と契約関係にあります。取引先企業の倒産や債務不履行等が生じた場合、不良債権の回収に多くの時間を要すことでの機会損失、また、結果として貸倒損失を計上することになった場合には、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、取引先企業に関する事前の与信調査と継続的モニタリングを徹底することとし、取引先企業に滞留債権が生じた場合に備えて、報告体制や対応方法の見直しを図る等、取引先管理体制の強化に努めています。 (6) 人材 当社グループは、必要な技術・技能を有する人材を適時に配置できる動員力を重要な競争力の1つと位置付けています。一方で、昨今の労働市場環境の変化等により、人材の確保が困難な状況が続いています。人材の確保・育成が遅滞した場合、採用・育成コストの増加のみならず、必要な作業体制の維持が困難となり、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、処遇改善や福利厚生制度の充実、キャリア採用の拡大等により採用活動を強化するとともに、リスキリング体制の整備、従業員エンゲージメント向上施策やDE&I推進等により、働きがいのある職場環境作りを推進し、人材定着率の向上に努めています。 (7) 安全衛生 当社グループは、主要取引先である鉄鋼や石油化学工場構内をはじめ、多くの危険を伴う作業を請け負っており、安全確保を事業運営上の最重要事項の1つと位置付けています。重大な労働災害が生じた場合、被災者への補償はもとより、取引先企業への損害賠償、契約の解除や新規案件の失注等により、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、独自に、作業遂行の上で遵守徹底すべき事項として「安全基本行動5原則(+1)」を設定するほか、安全パトロールや災害事例の水平展開を通じ、安全意識の醸成に取り組んでいます。また、危険体感教育やAI技術等を活用した安全対策を推進し、安全衛生管理体制の強化に努めています。 (8) 企業倫理・法令違反 当社グループは、多数の取引先企業と契約関係にあります。また、当社グループの事業には各種関係法令の適用を受けるものがあり、必要に応じて関係官庁の許認可を取得しています。そのため、不適切な取引や法令違反が発生した場合、契約の解除や新規案件の失注等のほか、法令に基づく処分、罰則、許認可の取り消しにより、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、許認可に関する管理体制を整備するとともに、法令改正動向の把握と周知展開に努めています。また、役員・従業員に対するコンプライアンス教育や事例共有等を通じ、企業倫理・コンプライアンス意識の向上を図っています。 (9) 契約違反・権利侵害 当社グループは、取引先企業と各種契約を締結しています。また、取引先企業の機密情報、知的財産等を知得することがあります。契約条件への理解不足や契約締結上の瑕疵により、当社グループの契約不履行となった場合、または情報漏洩、知的財産権侵害が発生した場合は、取引先企業への損害賠償等により、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、契約締結においては法務部門の事前確認、契約の重要性に応じて「契約リスク審査会」での審査を実施し、契約リスク低減に努めています。また、情報管理および知的財産権等に関する社内規程の整備、役員・従業員への研修を通じて、権利侵害の防止に努めています。 (10) 情報システム 当社グループは、取引先企業の機密情報、営業上・技術上の重要情報を保有しており、事業運営において情報システムおよびネットワークを活用しています。そのため、サイバー攻撃、自然災害等によるシステム障害が発生した場合、事業活動の停滞、復旧対応費用の発生等により、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、アクセス制御、バックアップ保護等の情報セキュリティ対策を実施するとともに、役員・従業員への研修を継続的に実施し、情報セキュリティ意識の向上に取り組んでいます。 (11) 資金調達 当社グループは、運転資金および設備投資資金の一部を借入金等により調達しています。そのため、金利上昇や金融市場の不安定化の影響を受け、または当社グループの信用力が低下する事案が生じた場合、資金調達環境が悪化することでの資金調達コストの増加等、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、原則、長期借入金については固定金利で調達する等、金利変動リスクの低減に努めています。また、適切な資金管理を徹底することで、安定的な財務基盤の維持に努めています。 (12) 会計・税務 当社グループは、従前の不正等事案を踏まえ、協力会社およびサプライヤーに関する管理強化、購買プロセスおよび統制手続きの見直し等を実施しています。ただし、不適切な会計処理、粉飾決算、税務申告漏れ等が生じた場合、法令等に基づく処分のほか当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、不正会計および粉飾決算を防止すべく、財務報告に係る内部統制の整備と運用の強化、内部監査によるモニタリングを継続的に実施し、財務報告の信頼性向上に努めています。 (13) 品質 当社グループは、作業品質および施工品質の維持・向上を重要な経営課題の1つと位置付けています。作業上の瑕疵、取引先設備の破損、成果物の品質不良等が発生した場合、取引先企業への損害賠償、追加対応費用の発生、契約の解除や新規作業の失注等により、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、品質管理体制の整備、作業標準化、教育・訓練、品質パトロールおよび不具合事例の水平展開等を継続的に実施し、品質維持・向上および再発防止に努めています。 (14) 環境 当社グループは、化学物質を取り扱う作業や廃棄物の運搬等を受注しており、各種環境関連法令や規制のなかで、当該作業を実施しています。そのため、環境事故で汚染等を生じさせ、それが法令違反に該当するとされた場合、許認可や事業免許の取り消し、除染等の原状回復、近隣住民等への損害賠償等により、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、環境関連法令の遵守を徹底するとともに、事故防止対策等を講じて環境負荷および環境リスクの低減に努めています。
経営成績の分析 (MD&A)7,302字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (業績等の概要) (1) 業績 当連結会計年度における世界経済は、生産・投資・消費で持ち直しの動きをみせていますが、中国での過剰供給の調整や中東情勢の悪化が世界景気の重しとなっています。こうした中、国内経済は、堅調な設備増強・更新・環境関連投資が続く一方、関税問題・中国景気の減速影響の継続に加え、人手不足・賃上げ、足元では中東情勢の悪化等が消費・物流関連に影響しております。中国では、輸出増加の動きもありましたが、内需である住宅販売・個人消費・設備投資の減速が続き、日系企業の生産・販売においても引き続き厳しい状況となりました。東南アジアでは、中国景気の減速影響やインフレ影響を受けるも、半導体・電子部品の需要増加や内需の持ち直しが下支えとなっております。 なお、当連結会計年度における中東情勢悪化による影響は軽微であります。 このような経済情勢の下、当連結会計年度における売上高は6,315億73百万円と前連結会計年度に比べ4.1%の増収、利益面においては営業利益が432億40百万円と1.6%の減益、経常利益が433億85百万円と2.9%の減益、一方で政策保有株式の縮減を進めた結果、親会社株主に帰属する当期純利益が315億5百万円と2.5%の増益となりました。 セグメントごとの業績は次のとおりであります。 ① 物流事業 港湾国際では、国内での新規作業開始、国内外において単価引き上げを実施しておりますが、国内でのプロジェクト輸送案件・海上コンテナ取扱量・倉庫作業が減少しております。 3PL一般では、主要客先での単価引き上げを進めております。特に一般物流では、主に中国域内での自動車部品・消費財等が内需不振の影響を受けて輸送・保管作業等が低調ですが、コスト削減施策により現法の採算改善を進めております。また、国内では単価引き上げに加え、スポット作業等の取扱いが増加となりました。 構内では、国内外客先での新規作業開始、海外での赤字作業撤退等の影響で収支改善を進めております。 以上の結果、物流事業全体の売上高は2,952億56百万円と前期比0.1%の減収、セグメント利益(営業利益)は98億26百万円と前期比1.5%の増益となりました。 なお、当連結会計年度の売上高に占める割合は46.7%であります。 ② 機工事業 設備工事では、国内産業の設備更新・脱炭素需要等を背景に、国内での鉄鋼・化学関連等設備建設・解体工事、環境関連工事が増加しました。一方、海外において一部の工事代金で貸倒引当金を計上しております。 メンテナンスでは、2024年12月に新たに連結対象の子会社が1社加わった影響等で前年比売上が増加しておりますが、利益面では、国内での日常メンテナンス作業の減少や海外での定修工事量減等で減少しております。 以上の結果、機工事業全体の売上高は3,074億58百万円と前期比8.5%の増収、セグメント利益(営業利益)は309億60百万円と前期比3.3%の減益となりました。 なお、当連結会計年度の売上高に占める割合は48.7%であります。 ③ その他 道路・付帯設備における補修工事量の増加に加え、機材・資材の新規購入コスト等が減少しております。 以上の結果、その他全体の売上高は288億58百万円と前期比3.3%の増収、セグメント利益(営業利益)は24億72百万円と前期比11.4%の増益となりました。 なお、当連結会計年度の売上高に占める割合は4.6%であります。 (2) 財政状態の状況 ① 資産 当連結会計年度末における総資産は5,597億46百万円であり、前連結会計年度末に比べ145億57百万円増加しました。この増加の主な要因は、時価の上昇に伴う投資有価証券の増加、退職給付に係る資産の増加等によるものです。 ② 負債 当連結会計年度末における負債の部は2,527億58百万円であり、前連結会計年度末に比べ46億31百万円増加しました。この増加の主な要因は、季節資金等の支払を目的としたコマーシャル・ペーパーの発行等によるものです。 ③ 純資産 当連結会計年度末における純資産の部は、3,069億88百万円であり、前連結会計年度末に比べ99億25百万円増加しました。この増加の主な要因は、配当金の支払いおよび自己株式の取得による減少と当期純利益の差等によるものです。 その結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、前連結会計年度末を0.4ポイント上回る54.2%、D/Eレシオについては前連結会計年度末より0.02ポイント増加し、0.30倍となっております。 (3) キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ11億44百万円増加し、当連結会計年度末残高は425億29百万円となりました。 ① 営業活動によるキャッシュ・フロー 当連結会計年度における営業活動による資金の増加額は、519億93百万円となりました。 前連結会計年度との比較では、売上債権及び契約資産が減少したこと等により、資金の収入は84億61百万円増加しました。 ② 投資活動によるキャッシュ・フロー 当連結会計年度における投資活動による資金の減少額は、191億88百万円となりました。 前連結会計年度との比較では、有形固定資産の取得による支出が減少したこと等により、資金の支出は72億84百万円減少しました。 ③ 財務活動によるキャッシュ・フロー 当連結会計年度における財務活動による資金の減少額は、323億83百万円となりました。 前連結会計年度との比較では、長期借入れによる収入がなかったこと等により、資金の支出は70億69百万円増加しました。 (生産、受注及び販売の状況) 当社連結グループが営んでおります事業では生産実績を定義することは困難であるため、「生産の状況」は記載しておりません。 (1) 受注実績 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメント名称   受注高 (百万円)   前年同期比(%)   受注残高 (百万円)   前年同期比(%) 物流事業   295,028   △0.1   359   △38.8 機工事業   295,035   △0.4   81,520   △13.2 その他   29,395   5.3   1,369   64.6 合計   619,459   0.0   83,249   △12.7 (2) 売上実績 当連結会計年度における売上実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメント名称   売上高(百万円)   前年同期比(%) 物流事業   295,256   △0.1 機工事業   307,458   8.5 その他   28,858   3.3 合計   631,573   4.1 (注)1.当社連結グループの事業では、「販売実績」という定義は実態にそぐわないため、各事業の売上実績を 記載しております。 2.主な相手先別の売上実績および当該売上実績の総売上実績に対する割合 相手先   前連結会計年度   当連結会計年度 売上高(百万円)   割合(%)   売上高(百万円)   割合(%) 日本製鉄㈱   86,856   14.3   96,452   15.3 (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容) 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 経営成績 ① 既存事業の維持・領域拡大 物流事業においては、海外経済低迷の影響を始めとした外部環境変化による国際貨物取扱量低下、構造改革の一部で遅れ等はありますが、国内における不採算事業の改善、適正な単価収受への交渉により、収益性の改善成果は着実に出ているものと考えております。中期目標実現に向け、化成品を基軸とした優位性のある貨種をターゲットに既存収益基盤の強化、DX活用による業務の効率化や人材の最適配置および組織構造改革によるコストの適正化をより一層加速し、国内外における競争力を強化してまいります。 機工事業においては、社会インフラ事業の体制構築で一部の遅れ等はありますが、当社のビジネスモデルを武器にお客様のアウトソーシングニーズを着実に取り込み、特にメンテナンス事業が大きく伸長いたしました。これはお客様を取り巻く経営環境が大きく変化する中で、当社の強みである動員力と技術力が選ばれてきた結果だと考えております。中期目標実現に向けて、主要業界である鉄鋼や石油化学の需要を確実に取り込むとともに、カーボンニュートラル関連、社会インフラ関連や海外事業などの成長領域への取り組みを強化していきます。また、機工人材の確保の面では、海外教育センターとの連携により人材育成と流動化の加速・外国人材の活用を図り、併せて積極的なM&Aを進めてまいります。 ② 現在から未来への持続的な収益力の確保(成長市場への挑戦) 長期経営戦略の1st Stage「変革期」として、「経営基盤強化」、「リスクマネジメント強化」を経営戦略に掲げ、持続的な収益力の確保を取り組んでまいりました。 物流事業においては、コスト構造の見直しや適正単価収受の交渉を進め、採算性の低い拠点の集約や作業撤退等を実行することで事業体質の改善を進めております。また、化成品物流の拡大、アセットライトな事業運営・事業構造改革の推進で生産性向上を進めてまいります。 機工事業においては、事業本部が主導し、大型プロジェクトの進捗管理を徹底することで、事業全体の収益性が向上いたしました。工事工程の見直しや新技術の活用による省力化を進めるとともに、協力会社も含めた要員・機材をグループ全体で管理し、その効率的な配置にも継続的に取り組んでおります。また、グローバルな要員の流動化、社会インフラ・環境ビジネスの体制構築、新技術獲得などを通じて事業基盤・成長基盤の強化を図ってまいります。 これらの取組結果として、中東情勢をはじめ世界経済の不確実性が増す中において収益性を損なうことなく、安定した利益を生み出す収益体質を構築することができました。中期目標実現に向けて、更なる収益性の向上に取り組んでまいります。 (2) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社連結グループの主な資金需要は、事業運営に必要な労務費、外注費、材料費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用、さらには当社連結グループの設備新設、改修等に係る投資であります。 2027年3月期を最終年度とする中期経営計画2026では「資本効率性を重視しながら、持続的成長と企業価値の最大化を実現」と掲げており、2027年3月期までに創出が見込まれる営業キャッシュ・フロー1,070億円に、政策保有株式の売却や負債活用等による380億円を加えた1,450億円を財源にして、システム投資、人材投資、M&Aなどの成長投資に800億円、株主還元に650億円を配分する計画としております。 株主還元については、中期経営計画2026の資本政策である「連結配当性向40%水準」に加え、同期間計画における下限配当額を「前年度1株当たり年間配当額」を設定することで、より安定的な利益還元を目指すとともに、自己株式の取得計画も、同期間の累計400億円から、累計700億円に増額し、株主還元を強化しております。また、自己株式の保有については、発行済株式総数の5%程度を目安とし、それを超える株式は原則として消却すること、保有した自己株式は、役員報酬制度に使用する等、企業価値向上に向けて有効に活用することを方針としております。 これらの必要資金は、まずは営業活動によるキャッシュ・フローと自己資金にて賄い、必要に応じて金融機関からの借入または社債発行等にて対応することとしております。 手許資金の流動性につきましては、グループ内資金を有効活用するため、キャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を活用し、資金効率の向上に努めるとともに、資金調達手段の多様化により、事業運営に必要な流動性を確保しております。また、急激な金融環境の変化や突発的な資金需要への備えとして、迅速かつ機動的に資金調達ができるコミットメントライン契約を金融機関と締結しております。 なお、キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3) キャッシュ・フローの状況」の項目をご参照ください。 (3) 財政状態 当社連結グループでは、事業の選択と集中を実施し、政策保有株式の見直し、不稼動・低稼働資産の集約・売却等による資産圧縮を行います。その上で、フリーキャッシュフローの有効活用を進める過程で、機工事業における案件管理の高度化、中東・インドを中心とした海外事業拡大、事業領域の拡大・新規領域への進出への投資の集中を図っております。 また、資金調達に関しては、営業キャッシュ・フローと負債の活用、設備投資の支出の状況、現預金残高の水準等を総合的に勘案し、適正な範囲内でかつ機動的に実施することを基本方針としており、その方針のもと、資金調達手段の多様化やグループ内余剰資金の有効活用等の各種施策を継続的に推進しています。 ① 流動資産 当連結会計年度末における流動資産は2,692億55百万円であり、前連結会計年度末に比べ110億円、3.9%減少しました。主な要因は、受取手形、売掛金及び契約資産の減少等によるものです。 ② 固定資産 当連結会計年度末における固定資産は2,904億90百万円であり、前連結会計年度末に比べ255億57百万円、9.6%増加しました。主な要因は、時価の上昇に伴う投資有価証券の増加、退職給付に係る資産の増加等によるものです。 ③ 流動負債 当連結会計年度末における流動負債は1,507億64百万円であり、前連結会計年度末に比べ116億94百万円、8.4%増加しました。主な要因は、季節資金等の支払を目的としたコマーシャル・ペーパーの発行と1年内償還予定の社債の減少の差等によるものです。 ④ 固定負債 当連結会計年度末における固定負債は1,019億93百万円であり、前連結会計年度末に比べ70億62百万円、6.5%減少しました。主な要因は、長期借入金の流動負債への振替による減少等によるものです。 ⑤ 純資産 当連結会計年度末における純資産は3,069億88百万円であり、前連結会計年度末に比べ99億25百万円、3.3%増加しました。主な要因は、配当金の支払いおよび自己株式の取得による減少と当期純利益の差等によるものです。 当連結会計年度末の自己資本比率は、前連結会計年度末を0.4ポイント上回る54.2%となっております。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社連結グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益および費用の報告額に影響を及ぼす見積りおよび仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられる項目・事象は以下のとおりです。 ① 繰延税金資産 当社連結グループは、繰延税金資産について定期的に回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しております。回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しております。 ② 退職給付債務および退職給付費用 退職給付債務および退職給付費用は、主に数理計算で設定される退職給付債務の割引率、年金資産の長期期待運用収益率等に基づいて計算しております。割引率は、従業員の平均残存勤務期間に対応する期間の安全性の高い長期債利回りを参考に決定し、また、年金資産の長期期待運用収益率は、過去の運用実績および将来の経済・市場環境の見通し等を基礎として設定しております。割引率および長期期待運用収益率の変動は、将来の退職給付費用に影響を与える可能性があります。 ③ 工事損失引当金 受注工事・作業の将来の損失に備えるため、未成工事・作業のうち損失の発生が見込まれ、かつ、その金額を合理的に見積ることができる工事・作業について、工事損失引当金を計上することとしております。 技術的難易度の高い長期請負工事や海外でのカントリー・リスク等のある工事・作業において、工事・作業の進行に伴い見積りを超えた原価が発生する場合等は、当社連結グループの業績を悪化させる可能性があります。 ④ 完成工事高および完成工事原価の計上 成果の確実性が認められる工事契約については、履行義務の充足に係る進捗度(工事の進捗度の見積りはインプット法)に基づき完成工事高を計上しております。想定していなかった原価の発生等により工事進捗度が変動した場合は、完成工事高および完成工事原価が影響を受け、当社連結グループの業績を変動させる可能性があります。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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