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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,020.8+254ドル円158.87-1NASDAQ26,203.91+104S&P 5007,667.95+36SOX 指数11,316.82+289/2終値

小田急電鉄

Odakyu Electric Railway Co., Ltd9007 · Prime · 陸運業

小田急線・箱根エリアを基盤に交通・不動産・生活サービスを融合。箱根の観光交通と沿線の生活インフラを一手に担う。

概要

小田急電鉄は、小田急線を基幹とする鉄道事業を中核に、百貨店・不動産・ホテル・旅行など多角的に展開する純粋持株会社である。東京都心と神奈川県西部・箱根エリアを結び、沿線および観光地で幅広いサービスを提供。2026年3月期の連結営業収益は4187億円、従業員数は1万1656人にのぼる。

鉄道・バス・索道を統括する交通業

交通業セグメントは、当社が運営する小田急線(新宿~小田原間120.5キロ)を中心に、㈱小田急箱根による箱根登山鉄道・箱根ロープウェイ、江ノ島電鉄、神奈川中央交通・小田急バス・立川バスなどのバス事業、さらに航路・タクシー・鉄道メンテナンスを含む21社で構成される。2025年度の鉄道輸送人員は7億1262万人に達し、定期・定期外ともに増加。箱根エリアでの観光輸送と、通勤・通学需要を広域でカバーする。

沿線開発と賃貸を担う不動産業

不動産業セグメントは、当社、小田急不動産㈱、㈱小田急ハウジング等27社から成る。マンション・戸建住宅の分譲、オフィス・商業施設の賃貸、ビル管理・メンテナンスを手掛ける。主な開発物件として、新宿駅西口地区開発計画(東京地下鉄・東急不動産との共同事業)や「小田急マルシェ中央林間」の開業、座間駅前の賃貸レジデンス「goodroom residence 座間ホシノタニ団地」などがある。2025年度の営業収益は962億円。

百貨店・ホテル・旅行の生活サービス業

生活サービス業セグメントは、㈱小田急百貨店(百貨店業)、小田急商事㈱(ストア・小売)、㈱小田急リゾーツ・㈱ホテル小田急サザンタワー(ホテル業)、㈱小田急トラベル(旅行業)など25社で構成。箱根エリアでは「RETONA HAKONE」などドッグフレンドリーホテルを開業し、観光需要の取り込みを強化。百貨店では町田店の開店50周年記念企画を実施。前期に決算期変更の反動で営業収益は1586億円と減少した。

業界の中での役割は沿線開発型総合生活サービス企業。鉄道・バスによる交通ネットワークと不動産・商業・観光事業を連動にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
4,187億円
営業利益
527億円
営業利益率
12.6%
純利益
374億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2026/3
事業売上構成比利益利益率
交通業1,788億円42.7%295億円16.5%
生活 サービス業1,551億円37.0%77億円5.0%
不動産業848億円20.3%155億円18.3%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01交通主力

小田急線(新宿〜小田原・箱根)を基幹に、箱根登山鉄道・江ノ島電鉄等の鉄道、神奈川中央交通等のバス、箱根の航路・索道を運行。通勤・通学・観光輸送を広域でカバー。

主な製品・サービス3
鉄道旅客輸送(小田急線)
新宿〜小田原・箱根湯本等を結ぶ路線で旅客輸送。箱根登山鉄道・江ノ島電鉄も含む。
バス旅客輸送
神奈川中央交通・小田急バス・立川バス等が路線バス・高速バスを運行。
航路・索道
箱根登山バス・箱根ロープウェイ等、箱根エリアの観光交通を運行。

02不動産準主力

小田急沿線を中心にマンション分譲・オフィス賃貸・SC開発・ビル管理を展開。小田急不動産・小田急SCディベロップメント等が事業を担う。

主な製品・サービス2
不動産分譲
当社・小田急不動産・小田急ハウジングが沿線でマンション・戸建住宅を分譲。
不動産賃貸・SC運営
当社・小田急不動産がオフィス賃貸、小田急SCディベロップメントがショッピングセンターを運営。

03生活サービス準主力

小田急百貨店・小田急商事(ストア)、箱根のホテル・ゴルフ場、旅行業(小田急トラベル)等、沿線と箱根エリアの消費・観光需要に対応。

主な製品・サービス4
百貨店業
㈱小田急百貨店が百貨店を運営。
ストア・小売
小田急商事㈱がスーパーマーケット等を運営。
ホテル業
㈱小田急リゾーツと㈱ホテル小田急サザンタワーがホテルを運営。
旅行業
㈱小田急トラベルが旅行業を展開。

製品と技術

小田急線と箱根登山鉄道が織りなす鉄道旅客輸送

小田急線は新宿から小田原・箱根湯本を結ぶ全長120.5キロの路線で、2025年度の旅客運輸収入は1179億円。通勤輸送では3000形のリニューアルや全車両への車いす・ベビーカースペース設置を実施。観光輸送では特急ロマンスカーが主力で、2026年3月のダイヤ改正では増発・長編成化が図られた。箱根登山鉄道や江ノ島電鉄もグループの鉄道ネットワークを支える。

バス・航路・索道による広域交通網

神奈川中央交通・小田急バス・立川バスなどが路線バス・高速バスを運行。箱根エリアでは箱根登山バス、箱根ロープウェイ、芦ノ湖の航路を㈱小田急箱根が運営する。バス事業では運転士不足に対応するため、運賃改定やダイヤ改正を実施。江ノ電バスでは小児IC運賃を一律50円とする子育て支援策を導入した。これらのモードが鉄道と連携し、沿線・観光地の移動をカバーする。

百貨店・スーパー・ホテルが連なる生活サービス

㈱小田急百貨店は新宿・町田などで百貨店を運営。小田急商事㈱はスーパーマーケットを展開し、2026年3月には㈱ヨーク・ホールディングスと業務提携した。ホテル業では、㈱小田急リゾーツが箱根で「RETONA HAKONE」などドッグフレンドリー施設を開業。旅行業の小田急トラベルは国内外の旅行商品を提供し、デジタルチケットの活用で沿線観光の多拠点化を進める。

沿線価値を高める不動産分譲と賃貸開発

不動産分譲では、小田急不動産が「リーフィア新百合ヶ丘グレイスコート」などの戸建住宅や「リーフィアレジデンス練馬中村橋」のマンションを供給。賃貸分野では、新宿駅西口地区開発計画(旧ミロード跡地)の新築工事が進行中で、オフィス部分のリーシングを開始。商業施設「小田急マルシェ中央林間」の開業や、座間の賃貸レジデンス「goodroom residence」など、沿線の住環境・商業施設を充実させている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

陸運業のなかでの位置

首都圏私鉄大手、箱根ブランド強み

新宿を起点に小田原・箱根方面へ路線を有する大手私鉄。売上高約4,200億円で東急に次ぐ規模。東武鉄道や京浜急行電鉄と比べ、沿線に観光地箱根を抱え、レジャー事業が強み。不動産開発では東急に劣るが、沿線の住宅地開発で安定収益。近年は訪日客増加で箱根エリアの需要が回復。

強み

  • 箱根登山鉄道やロープウェイ等、箱根エリアの交通を独占。
  • 新宿駅を起点とし、都心への高い交通利便性。
  • 沿線の住宅地開発と管理事業で安定した収益基盤。
  • 営業利益率12%超と私鉄トップクラスの収益性。

課題

  • 多摩地域や小田原方面で人口減少が進みつつある。
  • 箱根は自然災害や感染症の影響で来訪者数が変動。
  • 東急など他の私鉄との競合で沿線開発に制約。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

物流・運輸の時価総額近傍。太字が小田急電鉄

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
14732ユー・エス・エス9,395億円22.4倍
29023東京地下鉄8,625億円14.6倍
39009京成電鉄6,918億円13.4倍
49064ヤマトホールディングス6,903億円46.1倍
59072ニッコンホールディングス6,654億円34.5倍
69007小田急電鉄6,615億円16.6倍
79001東武鉄道5,872億円10.5倍
89142九州旅客鉄道5,583億円12.2倍
92871ニチレイ5,534億円19.7倍
109301三菱倉庫5,479億円9.7倍
119706日本空港ビルデング5,356億円18.3倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(物流・運輸)に従っています。

会社の歴史

沿革 0件

2013年から2019年:安定成長と多角化の推進

2013年3月期から2019年3月期にかけて、連結営業収益は5152億円から5267億円と緩やかに増加。純利益は197億円から325億円に拡大し、鉄道・不動産・生活サービスの各セグメントが安定的に収益を貢献した。この期間、沿線開発や箱根エリアの観光施設への投資を継続し、グループの中核事業を強化。新宿駅西口地区開発の計画もこの時期に具体化した。

2020年度:新型コロナで最終赤字に転落

2020年3月期の営業収益は5341億円と過去最高を記録したが、2021年3月期は新型コロナウイルス感染症の影響で3860億円に急減。鉄道の輸送人員が大幅に減少し、百貨店・ホテル・旅行業も打撃を受け、連結純利益は398億円の赤字となった。この危機を受け、グループはコスト削減と事業構造の見直しを迫られた。

2021年から2023年:営業利益の回復と資本効率の改善

2022年3月期には純利益が121億円と黒字に復帰。2023年3月期には営業収益3952億円、純利益407億円とコロナ前の水準に戻りつつあった。2023年度からは新たな経営ビジョン「UPDATE小田急」を策定し、ROE8%目標や株主還元の強化を打ち出す。2024年3月期には純利益815億円と過去最高を達成し、財務体質が改善した。

2024年度以降:インバウンドと沿線開発で成長路線へ

2025年3月期の営業収益は4227億円、営業利益514億円に拡大。インバウンド需要の回復を受け、箱根エリアでの新ホテル開業や特急ロマンスカーの増発、新宿駅西口再開発の本格化など、観光・沿線価値の創出に注力。2026年3月期には営業利益527億円と過去最高を更新し、2030年度に向けて営業利益800億円以上を目標に掲げる。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち5項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • ROE2026年度まで8.0%
  • ROE2030年度まで10%以上
  • 営業利益2026年度まで540億円
  • 営業利益2030年度まで800億円以上
  • 有利子負債/EBITDA倍率7倍台でコントロール

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    観光需要の取り込みと収益拡大

    新宿・箱根・湘南を拠点に国内外観光客を誘引し、観光拠点の収益拡大と移動需要最大化を図るとともに、沿線観光の多拠点化を推進する。新宿駅西口開発や新型特急ロマンスカー導入、デジタルチケット等により顧客増加と単価引き上げを目指す。

  2. 02

    ホテル業の拡大とインバウンド需要獲得

    インフレ対応力の高いホテル業を強化し、新宿や箱根周辺で既存ホテルのリニューアルや新規開発、M&Aによりインバウンド需要を取り込む。

  3. 03

    不動産業の強化と収益性向上

    長期保有型開発・リニューアルと短期回収型投資(回転型投資・住宅分譲等)を組み合わせ、新宿駅西口地区開発や沿線まちづくりを推進。既存物件の賃料見直しや地価上昇を活用し収益最大化を図る。

  4. 04

    交通業の進化と持続可能な運営

    安全・防災対策強化、サービス向上、運賃改定等による利益成長。ワンマン運転やAI活用で要員30%削減(2035年度、2020年度比)を目指す。

  5. 05

    ストア・小売業の規模拡大と生産性向上

    ドミナント戦略に基づく新規出店、店舗改装、業務提携による商品拡充・ノウハウ共有、DX推進により営業利益率3%超を目指す。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で11,656人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は827万円で、9期前と比べて+8.3%平均年齢は43.5歳、平均勤続年数は22.0年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月13,560
2018年3月13,834
2019年3月76440.119.013,938
2020年3月76040.319.214,019
2021年3月72040.319.313,960
2022年3月69741.020.013,272
2023年3月71742.021.112,629
2024年3月75342.921.711,661
2025年3月80043.422.011,517446
2026年3月82743.522.011,656452

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率7.3%
縦線は目安の30%
男性育休取得率98.7%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)67.4%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社30(国内 30 / 海外 0、うち連結子会社 29) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位3)
交通業6,341億円
不動産業3,619億円
生活サービス業616億円
ほか13件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    ㈱小田急箱根
    神奈川県 小田原市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    江ノ島電鉄㈱
    神奈川県 藤沢市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    小田急バス㈱
    東京都 調布市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    立川バス㈱
    東京都 立川市 · 連結子会社
    議決権82.5%
  • 国内
    東海自動車㈱
    静岡県 伊東市 · 連結子会社
    議決権59.6%
  • 国内
    小田急ハイウェイバス㈱
    東京都 世田谷区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    箱根登山バス㈱
    神奈川県 小田原市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱江ノ電バス
    神奈川県 藤沢市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱東海バス
    静岡県 伊東市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    小田急交通㈱
    東京都 港区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱小田急エンジニアリング
    神奈川県 海老名市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    小田急不動産㈱
    東京都 渋谷区 · 連結子会社
    議決権100.0%
残りのグループ会社18社を開く
  • ㈱小田急ハウジング東京都 渋谷区100%
  • ㈱小田急SCディベロップメント東京都 新宿区100%
  • ㈱小田急ビルサービス東京都 渋谷区100%
  • ㈱小田急百貨店東京都 新宿区100%
  • 小田急商事㈱神奈川県 川崎市 麻生区100%
  • ㈱小田急リゾーツ東京都 渋谷区100%
  • ㈱ホテル小田急サザンタワー東京都 渋谷区100%
  • ㈱小田急レストランシステム東京都 渋谷区100%
  • ジローレストランシステム㈱東京都 渋谷区100%
  • ㈱小田急トラベル東京都 渋谷区100%
  • ㈱小田急スポーツサービス東京都 渋谷区100%
  • ㈱小田急エージェンシー東京都 渋谷区100%
  • ㈱ヒューマニック東京都 新宿区100%
  • ㈱小田急フィナンシャルセンター東京都 渋谷区100%
  • ㈱小田急保険サービス神奈川県 相模原市 南区100%
  • 箱根プレザントサービス㈱神奈川県 小田原市100%
  • 小田急食品㈱神奈川県 川崎市 麻生区100%
  • 神奈川中央交通㈱神奈川県 平塚市0%
公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    05-0049-0067自治会等における地域活動のデジタル化実証事業の請負
    総務省 · 2023-04-03
    908万円
  • 調達
    エネルギー消費の効率化等に資する我が国技術の国際実証事業実証要件適合性等調査モーダルシフト実現のためのバスを活用したスマート交通サービス実証研究(タイ国・チョンブリ県)
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2022-12-22
    110万円
  • 補助金
    鉄道施設総合安全対策事業費補助
    国土交通省 · 2020-10-19
    2億円
  • 補助金
    令和2年度鉄道施設総合安全対策事業費補助
    国土交通省 · 2020-06-09
    7,500万円
  • 補助金
    令和4年度鉄道施設総合安全対策事業費補助
    国土交通省 · 2022-06-07
    6,667万円
  • 補助金
    令和5年度鉄道施設総合安全対策事業費補助
    国土交通省 · 2023-06-28
    4,000万円
  • 補助金
    鉄道施設総合安全対策事業費補助
    国土交通省 · 2020-10-22
    3,833万円
  • 補助金
    令和2年度鉄道施設総合安全対策事業費補助
    国土交通省 · 2021-02-18
    2,250万円
  • 補助金
    令和4年度鉄道施設総合安全対策事業費補助
    国土交通省 · 2022-06-07
    1,833万円
  • 補助金
    農山漁村振興交付金
    農林水産省 · 2023-05-26
    700万円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は4,187億円営業利益527億円前期と比べると減収増益で、売上が-0.9%、利益が+2.5%。

売上高
-0.9%
4,187億円
営業利益
+2.5%
527億円
純利益
-28.1%
374億円
営業利益率
12.6%
前期比 +0.4%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高4,613億円4,187億円
営業利益540億円527億円
純利益383億円374億円
1株あたり配当¥60¥60

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は1,017億円、営業利益は163億円。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2018年4Q5,247−2
2019年4Q5,26745
2020年4Q5,341−17
2021年4Q3,860−208
2022年4Q3,588−39
2023年4Q3,952297
2024年4Q4,098504
2025年4Q4,2272245.3190
2026年4Q4,1872475.9143
2027年1Q1,01716316.0116

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は5,152億円から4,187億円へ81%に減った。直近期の営業利益率は12.6%。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月5,152364197
2014年3月5,232421250
2015年3月5,187441301
2016年3月5,298457275
2017年3月5,230466261
2018年3月5,247479293
2019年3月5,267497325
2020年3月5,341383199
2021年3月3,860−312−398
2022年3月3,58847121
2023年3月3,952251407
2024年3月4,098507815
2025年3月4,22751450512.2520
2026年3月4,18752754012.6374

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高4,187億円のうち、営業利益として残るのは527億円12.6%。営業外の損益と税金を反映した純利益は374億円、売上の8.9%にあたる。営業利益率は業種中央値7.2%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価など作る・仕入れるのにかかったお金70.8%2,963億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金16.6%697億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益12.6%527億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

営業利益率業種比+5.4pt
12.6%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+2.8pt
8.9%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比0.8pt
7.6%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
2.7%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
2.7%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが599億円、投資CFが−843億円で、差し引きのフリーCFは−244億円この組み合わせは積極投資型にあたる。本業で稼ぎつつ、さらに資金を調達して大きな投資に踏み込んでいる。成長への布石の局面期末の手元現金は399億円で、売上の1.1ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月715−347−378368299
2014年3月736−230−501506304
2015年3月711−432−390279194
2016年3月787−493−215294273
2017年3月795−671−205124193
2018年3月854−527−81327439
2019年3月727−801−151−74216
2020年3月749−855172−106285
2021年3月272−436372−164493
2022年3月486−455−30631219
2023年3月629347−511976675
2024年3月716234−1,021950605
2025年3月559−745−70−186350
2026年3月599−843293−244399

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は1.4兆円。このうち返さなくてよい自己資本が5,088億円で、自己資本比率は36.4%(業種中央値40.1%より薄い)

決算期総資産兆円自己資本億円負債兆円自己資本比率%
2013年3月1.262,4551.0219.2
2014年3月1.242,6760.9821.2
2015年3月1.253,0820.9524.3
2016年3月1.263,1700.9424.9
2017年3月1.273,3870.9326.3
2018年3月1.293,6660.9327.8
2019年3月1.313,8920.9229.1
2020年3月1.333,9020.9429.1
2021年3月1.333,5250.9726.4
2022年3月1.293,4930.9427.0
2023年3月1.283,8850.8930.3
2024年3月1.304,6020.8435.3
2025年3月1.304,7930.8236.8
2026年3月1.395,0880.8836.4

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
399億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
3,824億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
26億円
在庫として抱えている分
負債合計
8,847億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
79
/ 100
安定性自己資本比率24 / 40
収益力営業利益率25 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

陸運業 56社との比較

同じ陸運業の企業と並べると、いちばん上に来るのは営業利益率56社中10位あたり、逆に低いのは売上成長率56社中54位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
7.6%/中央値 8.4%
P25 6.0%P75 10.4%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
12.6%/中央値 7.2%
P25 4.9%P75 10.9%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
36.4%/中央値 40.1%
P25 32.4%P75 54.0%
売上成長率下位前期からの売上の伸び
-0.9%/中央値 4.5%
P25 2.6%P75 7.5%
配当利回り上位株価に対して1年で受け取る配当の割合
3.3%/中央値 2.4%
P25 1.6%P75 3.0%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,795で、1年前と比べて+8.5%過去52週の値幅のなかでは77%の位置にある。

¥1,795-0.8%1ヶ月+6.0%1年+8.5%時価総額6,615億円
過去52週の値幅
安値¥1,536.5高値¥1,872.5

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)16.6倍
PER (会社予想)15.9倍
PBR1.21倍
配当利回り3.34%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1ヶ月で+3.74%と上昇。8月21日は1775円で、25日移動平均線1732.78円を約2.4%上回る。52週高値1872.5円に近い水準で推移。出来高は8月に入り減少傾向で、8月20日は93万株と低調。RSIは51.69と中立圏。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をほぼ妥当と判定しています(スコア 55/100)

予想PER15.7倍は業界平均15.7倍とほぼ同水準、PBR1.2倍も平均1.08倍を僅かに上回る程度。配当利回り3.38%は平均2.31%を大きく上回り、ROE7.6%は平均並み。鉄道事業の安定性とインバウンド需要回復による収益改善期待がある。一方、配当性向78.5%と高く、今後の増配余地は限定的で、減配リスクも考慮する必要がある。

指標この会社業種平均
PER (実績)16.6倍15.7倍
PER (予想)15.9倍
PBR1.21倍1.07倍
ROE7.6%8.4%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

強気派は、インバウンド需要の回復と沿線の人口維持により、鉄道・百貨店・ホテルなどの売上が増加し、業績が安定成長するとみる。特に箱根エリアの観光収益の回復に期待する。一方、弱気派は、少子高齢化による沿線人口の減少や、テレワーク定着による通勤需要の減少が鉄道収入を圧迫することを懸念する。また、百貨店の競争激化や設備投資コストの増加も指摘する。さらに、金利上昇による負債コスト増が利益を減らす可能性も挙げる。争点は、観光関連の回復が鉄道・小売の縮小を補えるかにある。

プラスに働く材料7
  • インバウンド回復

    訪日客増で箱根や都心の観光・百貨店売上が伸びる

  • 沿線開発の進展

    不動産事業が安定収益をもたらし、駅周辺価値を向上

  • 鉄道需要の安定

    通勤需要は堅調で、安定した輸送収入が見込める

  • 営業利益527億円と改善、利益率12.59%通年影響

    営業利益は前期514億円から13億円増、利益率は0.43ポイント改善

  • 配当利回り3.51%と高い株主還元継続影響

    配当利回り3.51%は高い水準で、インカム需要を取り込む

  • 予想PER15.1倍と実績から改善不定影響

    予想PER15.1倍は実績15.77倍を下回り、来期の増益期待

  • 外国人保有12.52%と低く売り圧力限定的継続影響

    外国人保有比率12.52%と低く、外部要因での売りに強い

マイナスに働く材料7
  • 沿線人口の減少

    少子高齢化で長期的な利用者減が避けられない

  • テレワークの影響

    通勤客が減り、定期収入が減少する恐れ

  • 競争環境の変化

    百貨店や旅行で競争が激化し、収益力が低下する可能性

  • 純利益が520億円から374億円へ28%減益通年影響

    2026年3月期純利益374億円は前期から146億円減少

  • 売上高が4227億円から4187億円へ減少通年影響

    売上高は前期比40億円減の4187億円と減収

  • ROE7.6%と低く、PBR1.16倍は割高感継続影響

    ROE7.6%に対してPBR1.16倍は割高な評価

  • 株価は1年で1.61%上昇とほぼ横ばい不定影響

    株価上昇率は1.61%にとどまり、勢いがない

次の決算で確かめる点
鉄道輸送人員
沿線の利用状況と需要動向を測る基本指標
百貨店売上高
小売事業の堅調さを確認するため
インバウンド関連売上
観光需要の回復度合いを見るため
不動産賃貸収入
安定収益源の成長性を確認するため

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり60で、前期から+37.5%いまの株価に対する利回りは3.34%。増配か配当維持が4年続いている。

年間配当
¥60
1株あたり
配当利回り
3.34%
いまの株価に対して
配当性向
78.5%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
4年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月1930.6
2018年3月205.328.1
2019年3月215.029.3
2020年3月210.035.8
2021年3月10−52.4
2022年3月100.026.9
2023年3月21110.027.3
2024年3月3042.915.4
2025年3月4033.334.1
2026年3月5537.578.5

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥60

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ68,189人。区分でいちばん多いのは金融機関41.6%。グループ会社や銀行などの安定株主が46.2%を占め、残る53.8%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
金融機関52.549.646.245.343.641.6
個人・その他27.529.331.831.540.439.2
外国法人14.816.016.317.49.412.5
自己株式0.80.80.82.35.75.7
事業法人4.84.54.64.54.84.6
証券会社0.40.71.11.41.82.1
外国人個人0.00.00.00.00.10.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)13.50
02株式会社日本カストディ銀行(信託口)5.83
03日本マスタートラスト信託銀行株式会社(退職給付信託口・三菱電機株式会社口)3.50
04日本生命保険相互会社3.18
05第一生命保険株式会社2.17
06明治安田生命保険相互会社1.87
07住友生命保険相互会社1.49
08JP MORGAN CHASE BANK 385781(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)1.31
09神奈川中央交通株式会社1.22
10STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)1.19

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+297%、1株純資産は14期で+338%。直近期のROEは7.6%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月273368.543.050.6
2014年3月353669.925.628.9
2015年3月4242210.629.327.5
2016年3月768688.932.130.6
2017年3月729278.130.030.6
2018年3月819998.426.528.1
2019年3月901,0618.729.829.3
2020年3月551,0665.243.135.8
2021年3月−110963−10.8
2022年3月339553.561.126.9
2023年3月1121,06611.115.327.3
2024年3月2251,28419.39.215.4
2025年3月1481,38511.110.034.1
2026年3月1081,4707.615.278.5

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

15名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は15名。2026/3期の役員報酬は総額408百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約6倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
星野晃司代表取締役 取締役会長7132,000
鈴木滋代表取締役 取締役社長 社長執行役員6023,000
立山昭憲取締役 専務執行役員 交通サービス事業本部長6329,000
沓澤孝一取締役 常務執行役員 まちづくり事業本部長5714,000
水吉英雄取締役 常務執行役員 経営企画本部長584,000
露木香織取締役 常務執行役員577,000
大原透取締役725,000
糸長丈秀取締役718,000
近藤史朗取締役767,000
端山貴史取締役 監査等委員(常勤)6427,000
林武史取締役 監査等委員673,000
我妻由佳子取締役 監査等委員64
残りの役員3名を開く
氏名役職年齢
滝順子取締役 監査等委員59
貸谷伊知郎取締役67
正木条取締役 監査等委員65

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円株式報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)6181973131052
社外取締役6727212
取締役(社内)1262626

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容863字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループは、当社、子会社51社および関連会社19社で構成され、その営んでいる主要な事業内容をセグメントに関連付けて示すと、次のとおりです。 (1) 交通業(21社) 事業の内容   会社名 鉄道業   当社、㈱小田急箱根①、江ノ島電鉄㈱① バス業   神奈川中央交通㈱③、小田急バス㈱①、立川バス㈱①、東海自動車㈱①、小田急ハイウェイバス㈱①、箱根登山バス㈱①、㈱江ノ電バス①、㈱東海バス① タクシー業   小田急交通㈱① 航路業   ㈱小田急箱根① 索道業   ㈱小田急箱根① 鋼索業   ㈱小田急箱根①、大山観光電鉄㈱② 鉄道メンテナンス業   ㈱小田急エンジニアリング① その他 7社 (2) 不動産業(27社) 事業の内容   会社名 不動産分譲業   当社、小田急不動産㈱①、㈱小田急ハウジング① 不動産賃貸業   当社、小田急不動産㈱①、㈱小田急SCディベロップメント① ビル管理・メンテナンス業   ㈱小田急ビルサービス① その他 22社 (3) 生活サービス業(25社) 事業の内容   会社名 百貨店業   ㈱小田急百貨店① ストア・小売業   小田急商事㈱① ホテル業   ㈱小田急リゾーツ①、㈱ホテル小田急サザンタワー① レストラン飲食業   ㈱小田急レストランシステム①、ジローレストランシステム㈱① 旅行業   ㈱小田急トラベル① ゴルフ場業   ㈱小田急スポーツサービス① 広告代理業   ㈱小田急エージェンシー① 人材派遣業   ㈱ヒューマニック① 経理代行業   ㈱小田急フィナンシャルセンター① 保険代理業   ㈱小田急保険サービス① 物販飲食業   箱根プレザントサービス㈱① 食品製造業   小田急食品㈱① その他 11社 (注) 1 ①は連結子会社 2 ②は非連結子会社 3 ③は持分法適用関連会社 4 各事業の会社数には当社が重複しています。 < 企 業 集 団 の 概 要 図 > (注)上図は当社、連結子会社29社、持分法適用会社1社の概要図です。
経営方針・対処すべき課題4,997字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。 なお、文中の将来に関する事項は、当報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。 (1) 経営の基本方針 当社は、グループ経営の方向性を明確にするために、当社グループが事業を通じて果たすべき役割・責任や社会に存在する意義を示した「グループ経営理念」を掲げ、この理念を実現しグループ価値の最大化を図ることを経営の基本方針としています。 「グループ経営理念」の内容は以下のとおりです。 <グループ経営理念> 1  経営理念 小田急グループは、お客さまの「かけがえのない時間(とき)」と「ゆたかなくらし」の実現に貢献します。 2  行動指針 私たちは、経営理念の実現のため、3つの精神を忘れることなく、お客さまに「上質と感動」を提供します。 (真摯) 私たちは、安全・安心を基本にすべての事業を誠実に推進します。 (進取) 私たちは、前例や慣習にとらわれず、よりよいサービスの追求に挑戦します。 (融和) 私たちは、グループ内に留まらない外部との連携、社会・環境との共生に取り組みます。 当社グループでは、「グループ経営理念」を実現するため、経営ビジョン「UPDATE 小田急~地域価値創造型企業に向けて~」を策定し、企業価値・地域価値の向上に努めています。 経営ビジョン「UPDATE 小田急~地域価値創造型企業に向けて~」 ① 全体方針 「地域価値創造型企業に向けて」 私たちは、小田急沿線や事業を展開する地域とともに成長するために、 既成概念に捉われず常に挑戦を続けることで、お客さまの体験や環境負荷の低減など 地域に新しい価値を創造していく企業に進化します。 グループ経営理念のもと、サステナビリティ経営を根幹に、地域経済圏発想での事業展開および事業ポートフォリオの最適化を図ることで、地域価値創造型企業としての持続的成長と企業価値向上を両立し、経営ビジョンの実現を目指してまいります。 (参考)経営計画体系 ② 2030年度に向けた成長ストーリー 連結財務目標を達成するため、成長領域への積極投資、株主還元の強化、人的資本の拡充の3つの柱に特に重点的に取り組むことで、資本コストや株価を意識した経営の実践を加速させてまいります。 ③ 企業価値向上に向けた財務方針 エクイティ・スプレッド拡大の蓋然性向上を課題とし、ROE向上と株主資本コストのコントロールに向けた計画のさらなる具体化とバリューアップを図ってまいります。なかでもROE向上のため、「セグメント別営業利益ROAによる目標管理」「継続的な資産入替え」「財務健全性の確保・金利上昇への対応」「株主還元の強化」に注力してまいります。 ア 連結財務目標 重要指標   2026年度   2030年度 資本コストや株価 を意識した経営   ROE※   8.0%   10%以上 利益の成長   営業利益   540億円   800億円以上 (昨年公表 800億円) 財務健全性の 確保   有利子負債/ EBITDA倍率   7倍台でコントロール ※ 親会社株主に帰属する当期純利益/自己資本(期首期末平均・有価証券評価差額除く) イ 株主還元 長期目標 (~2030年度)   ・2030年度までに自己資本比率を30%に圧縮(2025年度末36.4%) ・2026~2030年度累計1,800億円の株主還元(2025~2030年度累計2,000  億円) ・2030年度(連結財務目標達成年度)にかけて、累進配当を目指す 基本方針 (2023~2026年度)   自己資本比率30%の確保を前提に、2023~2026年度の平均で、連結総還元性向40%以上※を目標とした安定的な配当および機動的な自己株式取得を実施 ※ 4ヵ年合計総還元額/4ヵ年合計親会社株主に帰属する当期純利益額≧40%  ⇒2023~2026年度平均:56%と目標を大幅に上回る見込み 配当   2025年度:1株当たり年間55円を予定(年間50円から配当予想を上方修正) 2026年度:1株当たり年間60円を予定 自己株式取得   ・2026年12月末までに200億円取得(自己資本比率を意識したBSコント  ロール) ・経営環境の変化や業績、株式需給バランス等を総合的に勘案したうえ  で実施時期を検討 (取得実績)2023年度・2024年度合計:327億円 (2) 経営環境及び優先的に対処すべき課題 インバウンド伸長や人口減少等の外部環境および豊かな沿線をはじめとする当社の強みを踏まえ、「沿線まちづくり」と「観光」による事業成長を目指すべく、重点施策として定めた事業や経営基盤の強化を推進してまいります。各施策の概要は、以下のとおりです。 ① 事業強化 ア 観光需要の取り込み 日本一のインバウンド観光ハブ化を目指す新宿と観光地の箱根・湘南を拠点に、沿線全体で国内外の観光客を誘引し、観光拠点での収益拡大や拠点間の移動需要最大化に努めるほか、沿線観光の多拠点化を図ることで、2030年度における観光収益1,200億円、営業利益150億円の達成を目指してまいります。 具体的には、新宿駅西口地区開発計画を契機に、集客施設の拡充や駅施設の改良等を通じた魅力向上を図ることで、新宿の集客・送客機能を強化するほか、湘南等での夕景・夜景の魅力向上施策を通じた集客時期・時間帯の拡大等による観光需要の受け皿拡充に努めてまいります。加えて、新型特急ロマンスカーの導入等による魅力・利便性向上を通じて顧客増加を図るとともに、特急料金の見直しや箱根フリーパスと特急券のセット利用促進等により、顧客単価の引上げを目指してまいります。さらに、デジタルチケットの商品組成等を通じて、丹沢・大山エリアをはじめとした沿線全域への観光客誘引を図ってまいります。 イ ホテル業の拡大 インフレ対応力の高いホテル業を強化し、新宿や箱根周辺地域を中心に、既存ホテルのリニューアルや新規ホテルの開発等によりインバウンド需要を取り込むことで、2030年度における営業利益50億円の達成を目指してまいります。 具体的には、「箱根ハイランドホテル」、「小田急ホテルセンチュリーサザンタワー」のリニューアルをはじめ、高付加価値ホテルの新規開発やホテルの運営受託を推進するとともに、M&Aの活用を図ってまいります。 ウ 不動産業の強化 長期保有型の開発・リニューアルや既存物件の収益性向上施策と、短期回収型の投資(回転型投資・住宅分譲・国内SPC・海外不動産)を組み合わせ、不動産業の2030年度における営業利益320億円およびROA5%の達成を目指してまいります。 具体的には、新宿駅西口地区開発計画および海老名駅間地区等の沿線まちづくりを推進することで、エリアの価値向上・収益最大化を図るとともに、開発・リニューアル等に伴う地価上昇を踏まえた既存物件の賃料見直しを実施してまいります。加えて、短期回収型の手法については、外部環境や取組み実績のほか、リスク分散等を考慮しながら投資を配分し、短期収益の獲得を図ってまいります。 エ 交通業の進化 安全・防災対策の強化とサービスの向上および持続可能な運営体制の構築に取り組むとともに、運賃改定等を通じた継続的な利益成長を図ることで、交通業の持続的な進化を実現してまいります。 具体的には、高架橋の耐震補強工事やホームドア整備等を推進するほか、ワンマン運転の導入やAI等を活用したメンテナンス業務等の効率化・高度化により、当社鉄道事業の2035年度における要員30%削減(2020年度比)を図るなど、労働人口の減少への対策を講じてまいります。加えて、これらの取組みを着実に推進するため、利益創出を図るべく、㈱小田急箱根において新型車両を導入するほか、当社における運賃改定の認可申請に向けた検討を進めてまいります。 オ ストア・小売業の強化 積極的な新規出店による事業規模の拡大を図るとともに、店舗運営力の強化やDXを通じた生産性向上に取り組むことで、2030年度における営業利益30億円および営業利益率3%超の達成を目指してまいります。 具体的には、ドミナント戦略に則り、沿線を中心に新規出店を推進するほか、計画的な店舗改装により利便性・快適性を高めることで、競争力を確保してまいります。加えて、㈱ヨーク・ホールディングスと締結した業務提携基本契約を通じた商品ラインナップの拡充・運営ノウハウの相互共有、およびMD戦略やオペレーション改革を実行するほか、デジタルマーケティングの強化や少人数運営体制の構築を図ってまいります。 カ デジタルによる事業創造/その他の生活サービス業 デジタル事業では、事業の選択と集中を進め、「WOOMS」等へ経営資源を集中投下することで、収益および利益を獲得してまいります。また、生活サービス業(ホテル業およびストア・小売業を除く)では、2030年度における営業利益70億円の達成を目指してまいります。 具体的には、「WOOMS」において、顧客となる自治体や廃棄物収集運搬事業者への営業強化等により、早期黒字化を目指してまいります。また、国内最大級のリゾートバイト求人サイト「リゾバ.com」を運営する㈱ヒューマニックにおいて、人材派遣業の市場規模拡大を図るほか、レストラン飲食業において、「あるでん亭」や「いまがわ食堂」等の出店を強化してまいります。 ② 経営基盤強化 概要と取り組みの例 人的資本の拡充   構造改革の推進や人財確保をはじめとした重点課題を踏まえた人的資本の投下により、従業員エンゲージメントと労働生産性の向上を図ることで、事業成長を目指してまいります。 ●私鉄業界トップを目指した労働生産性の向上および人財投資の推進 ●職場環境の改善および福利厚生の拡充 ●不動産業等の成長領域における有資格者の育成や専門人財・即戦力の採用 ●経営管理能力や専門スキルの獲得を可能とするモデルキャリアパスの策定・運用 <外部評価:当社における受賞履歴>  ・キャリアオーナーシップ経営AWARD2025 企業文化の変革部門  「最優秀賞(大企業の部)」  ・人的資本経営品質2025 「シルバー(29社)」 AI活用・ DXの推進   デジタル化やAI活用等を通じた業務改革を実現するとともに、これらの取組みの実施に向けた基盤を構築すべく、デジタル人財の育成や風土改革等を実行してまいります。 ●グループ共通データ分析基盤の拡充とデータ利活用の推進 ●DX施策が企画・実行可能な高度スキルを有する人財の育成  (2026年度までに約520名育成) ガバナンス   取締役会の監督機能強化を図るほか、人権尊重の取組み等を推進してまいります。 ●全社戦略に関する議論の充実化等、実行性評価の結果を踏まえた取組みの推進 ●取引先へのサステナビリティアンケートのグループ展開 環境   「小田急グループ カーボンニュートラル2050」に基づき、2050年度における小田急グループのCO2排出量実質「0」を目指してまいります。 ●EVバス(電動バス)の仕様統一・共同調達によるコスト抑制や不動産環境性能の強化に  よる脱炭素社会の実現 ●商業施設の食品廃棄物のリサイクル等による資源循環社会の実現 ●清掃活動やTNFD情報開示等の推進による自然保全と活用 <外部評価:当社におけるCDP※スコア>  気候変動 A (最高評価)  水セキュリティ A-(鉄道業界最高位)  ※ 環境への取組みを調査・評価・開示する国際的な非営利団体 資本市場との 対話強化   資本市場との対話を強化し、株主資本コストの抑制および企業価値の最大化を図ってまいります。 ●投資家へのアプローチ施策の拡充や情報発信の強化 ●経営層による対話強化や対話を起点とした経営改善 <外部評価:当社における受賞履歴>  2025年度全上場企業ホームページ充実度ランキング「総合部門 優良サイト」
事業等のリスク4,185字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 当社グループでは、「小田急グループリスクマネジメント方針」に基づきグループ全体のリスクマネジメント体制を構築し、企業経営に重大な影響を与えるリスクの対策を検討・推進する取り組みを行っています。これらを通じて把握したリスクのうち、投資判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクについては、次のようなものがあります。 なお、文中における将来に関する事項は、当報告書提出日現在において入手可能な情報に基づき当社グループが判断したものです。また、以下のリスクは当社グループのすべてのリスクを網羅したものではありませんのでご留意ください。 その他、気候変動がもたらすリスクについては、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2) 気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」にも記載しています。 (1)災害等 ① 大規模な地震・津波の発生 大規模な地震等が発生した場合、当社グループの各事業において、人的被害、建物・設備が損傷するなどの直接的被害のほか、電力不足等による営業への制約、消費マインドの冷え込みによる収益の減少といった間接的被害により、業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループの事業エリアの一部は南海トラフ地震防災対策推進地域、南海トラフ地震津波避難対策特別強化地域に含まれています。 当社グループでは、当該リスクへの対応策として、事業継続計画(BCP)の制定、建物・設備の耐震補強工事を推進するとともに、一部の駅において災害発生時の避難場所を示した案内や外国語案内の掲出、行政機関と連携した異常時対応訓練を行い、さらに、全ての駅・関係施設において災害備蓄品を整備するなどの諸施策を実施しています。 ② 自然災害の発生 当社グループでは、集中豪雨および暴風等、大規模な自然災害が発生した場合、当社グループの各事業において、人的被害、建物・設備の損傷、被害箇所の復旧等に伴う費用の増大等のほか、列車運休等の営業上の制約、消費マインドの冷え込み等による収益の減少により、業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、当該リスクへの対応策として、防災計画に基づいた警戒体制、運行規制の徹底、各種構造物に対する防護工事や雨量計、風速計の設置、危険箇所への定点観測カメラによる監視等を実施しています。 ③ 感染症の流行 当社グループは、鉄道・バス・商業施設等多数のお客さまが利用されるサービスを展開しています。当社グループの事業エリアにおいて、新型インフルエンザ等の感染症が大規模に流行した場合、施設を利用されるお客さまの減少や、従業員の感染が多発することで、鉄道の列車運行等の事業運営に支障をきたし、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、当該リスクへの対応策として、事業継続計画(BCP)を制定し、マスクやアルコール消毒液等の備蓄、情報収集体制の構築等の諸施策を実施しています。 (2)事故等 ① 事故等の発生 当社グループの各事業において、人為的なミスや機器の誤作動、テロ等の不法行為等によって大きな事故や火災等が発生した場合、人的被害や事業の中断等が生じるとともに、被害者に対する損害賠償責任や施設の復旧等に伴う費用が発生する可能性があります。また、顧客の信頼および社会的評価の低下により、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、当該リスクへの対応策として、事業継続計画(BCP)の制定、リスク事案の共有、計画的な設備更新・点検、各種訓練・教育の充実等により類似事案の発生防止・対応力強化を図っています。 ② 保有資産および商品の瑕疵・欠陥 当社グループが保有する資産に、瑕疵や欠陥が見つかった場合または健康や周辺環境に影響を与える可能性等が指摘された場合、改善・原状復帰、補償等にかかる費用が発生する可能性があります。また、当社グループにおいて販売した商品等について瑕疵や欠陥が見つかった場合についても、改善および補償等に伴う費用の発生や信用低下等に伴い当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、当該リスクへの対応策として、構造物への法令に基づく各種検査、商品への衛生検査・表示検査・細菌検査、外部機関による監査等の諸施策を実施しています。 ③ システム障害の発生 当社グループの事業は、コンピューターシステムや通信ネットワークといった情報システムに大きく依存しています。そのため、事業活動に不可欠なシステムやネットワークの安定稼働に必要な対策を実施していますが、コンピューターウイルス等の第三者による妨害行為、自然災害および人為的ミス等により重大な障害が発生した場合、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、当該リスクへの対応策として、「小田急グループの情報システムにおける情報セキュリティ基本方針」を制定し、グループ全体で情報セキュリティに取り組んでいます。また、ネットワーク障害への耐性向上施策のほか、増加するサイバー攻撃に対して、情報セキュリティ体制の構築や、ファイアウォール等の設置、最新の脅威情報等を共有する取り組みを実施しています。 (3)コンプライアンス等 ① コンプライアンス 当社グループでは、コンプライアンスを「法令、社内規則、社会通念等のルールを守るとともに、誠実に事業活動を実践していくための考え方およびその取り組み」と定め、推進していますが、これらに反する行為が発生し、社会的信頼を損なった場合には、法令等に基づく制裁や社会的制裁等により、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、当該リスクへの対応策として、コンプライアンスアンケートの実施とその結果に基づく活動計画の策定・運用の推進、問題の早期発見・対応のためのコンプライアンス・ホットライン整備、各種研修やセミナーの充実等の諸施策を実施しています。また、ステークホルダーとの健全な関係性構築に向けて、人権尊重およびそれに配慮したサプライチェーン構築へのコミットメントである「小田急グループ 人権方針」「小田急グループ サステナブル サプライチェーン方針」を策定しており、リスク対応、教育・浸透、取引先コミュニケーション等、方針に基づく具体的な運用を推進しています。 ② 機密情報管理 当社グループはクレジットカード事業を行っているほか、各種事業において顧客情報等の個人情報を含む機密情報を保有しています。機密情報については厳正に管理していますが、何らかの理由で情報の漏洩等の事態が生じた場合、損害賠償や信用の低下等により、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、当該リスクへの対応策として、事業継続計画(BCP)を制定し、情報にかかる規程類やマニュアルの整備、セキュリティ対策、定期的な研修・資格取得支援等の諸施策を実施しています。 ③ 情報開示 人為的ミス等により不適切な情報開示等があった場合、顧客の信頼および社会的評価の低下等により、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、それぞれの事業特性に応じた内部統制の整備、運用に努めることで、適時適切な情報開示に取り組んでいます。 (4)経営環境等 ① 人財の確保 当社グループの事業は労働集約型の事業が多く、労働力として質の高い人財の確保が重要となります。そのため、優秀な人財を確保、育成し、働きやすい職場環境の確保と健全な労働環境の維持に努めていますが、これを達成できない場合、当社グループの事業展開が制約され、業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、当該リスクへの対応策として、採用WEBサイトの整備、中途採用や多様な採用手法の推進、36協定の順守や処遇改善、福利厚生の充実、業務のシステム化や見直しによる業務効率化等の諸施策を実施しています。 ② 法的規制 当社グループは、鉄道事業法、道路運送法、大規模小売店舗立地法、建築基準法等の各種法令や排ガス規制をはじめとした公的規制のもとさまざまな事業を展開していますが、これらの法令・規制、特に東京都・神奈川県における諸制度の変更は当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 なお、鉄道事業における運賃制度については以下のとおりです。 鉄道運送事業者は、旅客の運賃の上限を定め、または変更しようとする場合、国土交通大臣の認可を受けなければならないことが法定されています(鉄道事業法第16条)。 また、その上限の範囲内での運賃等の設定・変更ならびに特急料金等その他の料金の設定・変更については、事前の届出で実施できることとなっています(鉄道事業法第16条)。 当社グループでは、法改正等に適切かつ迅速に対応するため、定期的な法令改正情報の共有や法令改正に対応した各種研修・セミナーの充実等の諸施策を実施しています。 ③ 金利の変動 当社グループは鉄道事業を中心に継続的な設備投資を行っており、借入金や社債等により資金を調達しています。よって、金利の変動および当社の格付の変更が、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、有利子負債に占める長期・固定金利の割合を高く保つことで、金利が大きく変動した場合でも支払利息が急激に増えることのないよう努めています。 ④ 重要な訴訟 当社が当事者となる重要な訴訟はありませんが、通常の業務の過程において第三者から訴訟その他の法的手段を提起されたり、行政等から調査を受けたりする可能性があります。これらの対応の負担に加え、仮に当社に不利な判決、決定等が下された場合、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、当該リスクを回避するために、訴訟リスクの低減や法務対応力強化に向けて、契約書様式の制定・活用や顧問弁護士との連携強化、法務教育の充実等の諸施策を実施しています。
経営成績の分析 (MD&A)6,529字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績 当期のわが国経済は、米国の通商政策による影響がみられたものの、企業収益や雇用・所得環境が改善する中、個人消費も持ち直すなど、全体として緩やかな景気の回復が続きました。 このような状況のもと、前期にグループ通算制度の適用に伴い、百貨店業およびストア・小売業において決算期を変更し13ヵ月間を連結した反動等により、営業収益は418,732百万円(前期比0.9%減)となりました。一方、交通業における輸送人員の増加等により、営業利益は52,659百万円(同2.4%増)となりました。また、経常利益は54,028百万円(同7.0%増)となったほか、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期にUDS㈱の外部譲渡に伴う関係会社株式売却益を計上した反動等により、37,368百万円(同28.1%減)となりました。 セグメントごとの業績は、次のとおりです。 ア 交通業 鉄道業では、輸送面において、本年3月、特急ロマンスカーの増発と長編成化および接続改善等による、通勤・通学や観光シーンでの利便性の向上を目的としたダイヤ改正を実施しました。また、通勤車両3000形2編成のリニューアルを実施のうえ、「車いす・ベビーカースペース」を全車両に設けるなど、輸送サービスの向上を図りました。 営業面では、㈱小田急箱根において、昨年4月、大涌谷駅1階と駅前広場をリニューアルし、大涌谷の絶景を一望できる新展望エリア「ちきゅうの谷」をオープンするなど、積極的な旅客誘致による収益の向上に努めました。また、当社において、昨年10月、物価高や人手不足等の影響を踏まえ、「箱根フリーパス」等の料金を改定し、箱根周遊の安全性・魅力向上を目的とした設備投資を持続的に行うための体制を整備しました。 施設面では、列車運行の安全性を一層高めるため、高架橋の耐震補強工事や喜多見駅をはじめとした5駅のホームドア整備等を実施したほか、車内防犯カメラについて、計画された全車両への設置を完了しました。このほか、本年1月、藤沢市と協力のうえ実施している藤沢駅改良工事の進捗により、同駅の橋上駅舎の一部が完成したことから、2階改札口の使用を開始するなど、駅施設の充実を図りました。 バス業では、㈱江ノ電バスにおいて、本年3月、小児IC運賃を全路線一律で50円とするなど、「子育て応援ポリシー」に基づく取組みを実施しました。また、各社において、運転士不足が生じている状況を踏まえ、安定した輸送サービスを持続的に提供していくため、適正な労働環境の確保を目的としたダイヤ改正や待遇改善等に向けた運賃改定を実施しました。 以上の結果、鉄道業において定期・定期外ともに輸送人員が増加したことに加え、バス業や箱根エリアにおいて運賃改定を実施したことなどにより、営業収益は181,261百万円(前期比3.6%増)、営業利益は29,517百万円(同11.4%増)となりました。 (提出会社の鉄道事業運輸成績表) 種別   単位   当連結会計年度 (2025.4.1~2026.3.31) 対前期増減率(%) 営業日数       日   365   0.0 営業キロ       キロ   120.5   0.0 客車走行キロ       千キロ   174,985   1.5 定期   千人   410,778   1.5 輸送人員   定期外   〃   301,850   2.6 計   〃   712,628   2.0 定期   百万円   43,034   1.4 旅客運輸収入   定期外   〃   74,883   2.8 計   〃   117,917   2.3 運輸雑収       〃   3,121   △2.4 運輸収入合計       〃   121,039   2.1 乗車効率       %   43.5   - (注) 乗車効率の算出方法 乗車効率=延人キロ(駅間通過人員×駅間キロ程)/(客車走行キロ×平均定員)×100 イ 不動産業 不動産分譲業では、小田急不動産㈱において、「リーフィア新百合ヶ丘グレイスコート」等の戸建住宅や、「リーフィアレジデンス練馬中村橋」をはじめとしたマンションを分譲するなど、収益の確保に努めました。 不動産賃貸業では、当社、東京地下鉄㈱および東急不動産㈱を事業主体とする新宿駅西口地区開発計画において、杭工事をはじめとした新築工事や、旧「新宿ミロード」等の解体工事を実施したほか、オフィス部分のリーシングに着手しました。また、当社および㈱小田急SCディベロップメントにおいて、昨年4月、商業施設「小田急マルシェ中央林間」を開業するなど、施設の充実および活性化を図りました。このほか、当社は、本年2月、座間駅前の「ホシノタニ団地」において、コワーキングスペースやサウナを完備した賃貸レジデンス「goodroom residence 座間ホシノタニ団地」を開業するなど、各エリアの開発計画を鋭意推進しました。 以上の結果、不動産賃貸業において新宿駅西口地区開発計画の進捗に伴い「新宿ミロード」を閉館した影響があったものの、その他の商業施設やオフィスの賃料収入が増加したことなどにより、営業収益は96,226百万円(前期比0.3%増)となりました。一方、営業利益は15,473百万円(同2.4%減)となりました。 ウ 生活サービス業 百貨店業では、㈱小田急百貨店町田店において、本年9月に控える開店50周年を記念し、特別企画やプロモーションを実施したほか、全店において、催事をはじめとする各種営業施策を積極的に展開するなど、収益の確保に努めました。 ストア・小売業では、小田急商事㈱において、本年3月、商品供給・人材交流等の分野で協力体制を構築し、事業拡大およびサービス品質向上を図るべく、㈱ヨーク・ホールディングスと業務提携基本契約を締結しました。 ホテル業では、当社および㈱小田急リゾーツにおいて、昨年12月、旧「箱根レイクホテル」を全面リノベーションし、多彩なドッグランやグルーミングルーム等の設備を充実させたドッグフレンドリーホテル「RETONA HAKONE(リトナ ハコネ)」としてオープンするなど、事業基盤の強化に努めました。 レストラン飲食業では、㈱小田急レストランシステムにおいて、同社が運営する「箱根そば」の開業60周年を記念し、限定メニューの販売をはじめとした企画を実施しました。加えて、各社において、新規業態の開発や新規出店を実施するなど、集客力の強化を図りました。 しかしながら、前期にグループ通算制度の適用に伴い、百貨店業およびストア・小売業において決算期を変更し13ヵ月間を連結した反動等により、営業収益は158,606百万円(前期比6.0%減)、営業利益は7,658百万円(同15.5%減)となりました。 ② キャッシュ・フロー (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益51,165百万円に減価償却費や法人税等の支払額等を加減した結果、59,915百万円の資金収入となり、前連結会計年度に比べ、4,037百万円の資金収入の増加となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、84,274百万円の資金支出と、前連結会計年度に比べ、9,778百万円の資金支出の増加となりました。これは、前期の連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入(UDS㈱外部譲渡)の反動等によるものです。 この結果、これらを差し引いたフリー・キャッシュ・フローは24,358百万円の資金支出となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、借入れによる収入が増加したことなどにより、29,270百万円の資金収入となりました。 なお、現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末と比べ4,911百万円増加し、39,863百万円となりました。 ③ 生産、受注および販売の実績 当社グループは、役務の提供を主体とする事業の性格上、生産および受注の実績を金額あるいは数量で示すことはしていません。 そのため生産、受注および販売の実績については、「① 経営成績」におけるセグメントの業績に関連付けて示しています。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ① 重要な会計方針および見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。この連結財務諸表の作成に際し、経営者は、決算日における資産・負債および報告期間における収入・費用の金額ならびに開示に影響を与える見積りを行わなければなりません。これらの見積りについては、過去の実績や状況等に応じ合理的に判断を行っていますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。重要な会計方針および見積りには、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当報告書提出日現在において判断したものです。 また、連結財務諸表の作成における会計上の見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況」の「1 連結財務諸表等〔注記事項〕(重要な会計上の見積り)」に記載しています。 ア 棚卸資産の評価 当社グループは、多くの棚卸資産を保有しており、「棚卸資産の評価に関する会計基準」(企業会計基準第9号 2008年9月26日)を適用しています。これらのうち、分譲土地建物については原価法(貸借対照表価額は収益性の低下による簿価切り下げの方法により算定)を採用しており、市場価格が下落した場合には、簿価の切り下げにより費用が発生する可能性があります。 イ 有価証券の減損 当社グループは、金融機関や取引先の有価証券を保有しています。これらのうち、市場価格のない株式等以外の有価証券については、時価が取得原価に比べて50%以上下落した場合には減損処理を行い、30~50%程度下落した場合には回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っています。 これらの有価証券は価格変動リスクを負っているため、損失が発生する可能性があります。 ウ 固定資産の減損 当社グループは、多くの固定資産を保有しています。これらの固定資産の回収可能価額については、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等多くの前提条件に基づき算出しているため、前提条件が変更された場合には、損失が発生する可能性があります。 エ 繰延税金資産 当社グループは、繰延税金資産について実現可能性が高いと考えられる金額へ減額するために評価性引当額を計上しています。評価性引当額は将来年度の課税所得の見込額等を考慮して計上しますが、将来の業績変動により課税所得の見込額が減少または増加した場合には、評価性引当額の追加計上または取崩しが必要となる場合があります。 オ 退職給付債務および費用 従業員の退職給付債務および費用は、数理計算上で設定される諸前提条件に基づいて算出しています。これらの前提条件には、割引率、長期期待運用収益率、予想昇給率等が含まれます。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、退職給付債務および費用に影響する可能性があります。 ② 財政状態および経営成績 (財政状態) 総資産は、分譲土地建物やSPC出資により投資有価証券が増加したことなどから、1,393,521百万円(前連結会計年度末比93,530百万円増)となりました。 負債は、有利子負債が増加したことなどから、884,738百万円(同64,010百万円増)となりました。 純資産は、利益剰余金が増加したことなどから、508,783百万円(同29,519百万円増)となりました。 (経営成績) ア 営業収益および営業利益 当連結会計年度における営業収益は418,732百万円(前期比0.9%減)、営業利益は52,659百万円(同2.4%増)となりました。なお、各セグメントの営業収益および営業利益の分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載しています。 イ 営業外損益および経常利益 経常利益は54,028百万円(同7.0%増)となりました。 ウ 特別損益および親会社株主に帰属する当期純利益 前期にUDS㈱の外部譲渡に伴う関係会社株式売却益を計上した反動等により、税金等調整前当期純利益は51,165百万円(同29.0%減)となり、ここから法人税等および非支配株主に帰属する当期純利益を控除した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は37,368百万円(同28.1%減)となりました。 ③ 資本の財源および資金の流動性についての分析 ア 設備投資による資本の投下 当社グループは、鉄道事業において、安全・防災対策の強化やサービスの向上、持続可能な運営体制の構築に努めているほか、他の事業においても、沿線価値の向上を目指して継続的な設備投資を行っています。当連結会計年度は総額81,385百万円の設備投資を実施しました。 なお、各セグメントの設備投資等の概要については、「第3 設備の状況」の「1 設備投資等の概要」に記載しています。 イ 資金需要の主な内容と動向 当社グループの主要な資金需要は、鉄道事業における安全・防災対策の強化やサービスの向上、持続可能な運営体制の構築に不可欠な設備投資や、沿線価値の向上に資する開発投資等ですが、そのほかに人件費等の事業運営のための運転資金の支出があります。また、今後の動向としては、設備投資が資金需要の中で最も高い割合を占める状況が続くと考えています。 ウ 資金調達 当社グループの資金調達は、鉄道事業における設備投資に対する㈱日本政策投資銀行からの借入金のほか、社債および民間金融機関からの借入金等、市場環境や金利動向等を総合的に勘案しながら決定しています。 なお、当社グループでは資金効率向上のため、キャッシュマネジメントシステム(CMS)を導入し、資金繰りの波動により、短期的な資金需要が発生する場合には、極力グループ内資金を活用するほか、適宜、コマーシャル・ペーパー(CP)の発行等により緊急時の流動性を確保しています。 エ 資金の流動性 当社グループは、鉄道事業を中心に日々の収入金があることから、必要な流動性資金は十分に確保しており、これらの資金をCMSにより集中管理することでグループ内において有効に活用しています。 ④ 経営指標 当社グループでは、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1) 経営の基本方針 ③ 企業価値向上に向けた財務方針」に記載のとおり、ROE、営業利益、有利子負債/EBITDA倍率を重要指標としています。 なお、当連結会計年度については、以下のとおりです。 前連結会計年度 (百万円)   当連結会計年度 (百万円) ROE(注)   11.7%   8.0% 営業利益   51,431   52,659 有利子負債/EBITDA倍率   6.8倍   7.2倍 (注) 親会社株主に帰属する当期純利益/自己資本(期首期末平均・有価証券評価差額除く) (参考) 前連結会計年度 (百万円)   当連結会計年度 (百万円) 借入金・社債等   609,051   662,276 鉄道・運輸機構長期未払金   43,737   37,478 有利子負債計(注)   652,789   699,754 EBITDA   95,386   97,012 (注) リース債務および社内預金は除いています。

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開示資料

出典

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