概要
コージンバイオは1981年に東京都杉並区で創業したバイオテクノロジー企業である。細胞培養用培地、細菌検査用培地、体外診断用医薬品の製造・販売、および細胞加工受託の3事業を展開する。2024年4月に東京証券取引所グロース市場に上場し、埼玉県坂戸市に本社を置く。連結従業員数は176名。
細胞培養・細菌検査・細胞加工の三つの事業
コージンバイオは組織培養事業、微生物事業、細胞加工事業の3本柱で構成される。組織培養事業では細胞培養用培地の開発・製造を手掛け、特に無血清培地に注力する。微生物事業では年間300品目を超える細菌検査用培地と、金コロイド法を用いた抗原検査キットを提供する。細胞加工事業は医療機関からの細胞加工受託を中心とし、自社製培地を活用することで収益性を高めている。2015年のピルム買収により本格化し、現在は再生医療等製品のCDMO事業にも参入している。
組織培養事業が収益をけん引する構造
2026年3月期の連結売上高は49億39百万円で、セグメント別では組織培養事業が25億39百万円(構成比51.4%)と過半を占める。同事業のセグメント利益は9億46百万円で、グループ全体の利益を支える安定した収益基盤となっている。一方、微生物事業は前年度の新型コロナ関連製品の反動減により14億24百万円と減少し、在庫廃棄も重なりセグメント損失を計上した。細胞加工事業はインバウンド患者の低迷を受け9億74百万円に留まった。
香港と上海に拠点を置くアジア展開
海外展開として、2014年1月に香港に孝仁生物控股(香港)有限公司、同年5月に上海に高金生物科技(上海)有限公司を設立した。上海子会社は国際規格ISO13485(2019年)およびISO9001(2020年)を取得し、中国市場向けに細胞培養用培地の製造・販売を行う。かつて北京に子会社を保有していたが、2015年に株式譲渡している。海外連結子会社はいずれも組織培養事業の販売拡大に寄与している。
連結子会社と合弁会社によるグループ運営
当社グループは、コージンバイオ(単体)に加え、国内連結子会社のエンバイオ株式会社、海外連結子会社2社、および持分法適用関連会社の味の素コージンバイオ株式会社で構成される。エンバイオは2013年に完全子会社化され、主に微生物事業を担当する。味の素コージンバイオは2018年に味の素株式会社との合弁で設立され、細胞培養用培地の共同開発・製造を行う。グループ間で培地の供給や品質フィードバックのシナジーを活用している。
業界の中での役割は再生医療・創薬研究向け細胞培養培地、感染症診断向け検査試薬・培地のサプライヤーにあたる。
この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。
何をしている会社か
有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より
事業別の売上と利益
2026/3期| 事業 | 売上 | 構成比 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|---|
| 組織培養事業 | 25億円 | 51.0% | 9億円 | 36.0% |
| 微生物事業 | 14億円 | 28.6% | -1億円 | -7.1% |
| 細胞加工事業 | 10億円 | 20.4% | 1億円 | 10.0% |
有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。
01再生医療・創薬研究(細胞培養)主力
ヒト、動物、昆虫などの細胞を増殖させるための細胞培養用培地を開発・製造・販売。再生医療分野や抗体医薬品製造などで需要が拡大しており、無血清培地に注力している。免疫細胞培養用培地や神経幹細胞培養用培地など幅広い製品を提供する。
免疫細胞培養用培地の開発を最も得意とする
- KBM ADSCシリーズ
- 間葉系幹細胞(ADSC)培養用の無血清培地。再生医療研究に使用される主力製品。
- KBM500シリーズ
- 免疫細胞(T細胞、NK細胞)培養用の無血清培地。遺伝子改変細胞研究で高い増殖性能を評価されている。
- KBM Neural Stem Cell
- 神経幹細胞培養用培地。難病治療への応用が期待される。
- KBM VEC-1
- 血管内皮細胞培養用培地。組織作製に必須の血管網構築を促す。
- KBM NHEK-XF2
- 表皮角化細胞培養用培地。皮膚再生に使用される。
02感染症診断・食品検査主力
感染症や食品汚染の原因となる微生物を特定するための製品を開発・製造・販売。細菌検査用培地は年間300品目以上を提供し、体外診断用医薬品として抗原検査キットも展開。新型コロナウイルス抗原検査キットやインフルエンザ・RSウイルス検査キットなどがある。
- KBMラインチェックnCoV(スティックタイプ)
- 新型コロナウイルス抗原検査キット。体外診断用医薬品として承認され、月産最大約20万検体分の製造実績がある。
- KBMラインチェックnCoV/Flu
- 新型コロナウイルスとインフルエンザを同時に検出する抗原検査キット。
- KBMラインチェックFlu AB
- インフルエンザA型・B型を区別する抗原検査キット。
- KBMラインチェックRSV
- RSウイルスを判別する抗原検査キット。
- KBMラインチェック APAP
- 自己免疫性肺胞蛋白症の診断補助に使用される抗GM-CSF抗体検出キット。
- 細菌検査用培地
- 微生物の培養に用いる培地。液体、固体、半流動の状態で提供され、感染症・食品検査などに使用される。
03再生医療等(細胞加工受託)準主力
再生医療等安全性確保法に基づき、医療機関から依頼を受けて特定細胞加工物の製造を受託。細胞培養加工施設を保有し、免疫細胞や幹細胞の加工を行う。自社製培地を活用することでコスト競争力を持つ。
- 特定細胞加工物製造受託
- 医療機関が採取した組織を預かり、目的の細胞を増殖させて納品する受託サービス。
04医薬品・医療機器メーカー向け(OEM)副次
微生物製品の共同研究やOEM受託を行い、微生物検査市場のニーズに対応した製品を提供している。
製品と技術
無血清培地と化学合成培地の開発力
細胞培養用培地は基礎培地と無血清培地に大別される。コージンバイオは血清の安全性問題を背景に無血清培地の開発に注力し、間葉系幹細胞用のKBM ADSCシリーズ(2014年発売)、免疫細胞用のKBM500シリーズを主力製品とする。さらに、CHO細胞用の化学合成培地(CD培地)を上市し、HEK293細胞用培地の開発も進める。粉末での大量供給技術も確立し、抗体医薬品やウイルスベクター生産の需要に対応する。
15分で結果が得られる抗原検査キット
微生物事業では、金コロイド粒子の発色技術を応用した抗原検査キット「KBMラインチェック」シリーズを展開する。新型コロナウイルス用「KBMラインチェックnCoV」は国からの増産要請を受け月産最大20万検体を供給。同シリーズにはインフルエンザ同時検出用、RSウイルス用、抗GM-CSF抗体用など品揃えがあり、簡便性から医療施設や薬局で使用される。研究用試薬として薬剤耐性菌検査キットも開発した。
自社培地を活用した細胞加工受託サービス
細胞加工事業は、医療機関からの細胞加工受託を中核とする。2015年のピルム買収により開始し、2019年に吸収合併して単体事業化した。自社製細胞培養用培地を工程で使用するため、原価率の低減と培地性能への迅速なフィードバックが可能。再生医療等製品のCDMO事業にも参入し、臨床試験用細胞の製造受託を目指す。2026年3月期の細胞加工事業売上は9億74百万円で、インバウンド患者減少の影響を受けたが、国内需要の獲得を進めている。
有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。
業界での位置づけ
化学のなかでの位置
会社が挙げる強い分野
- 再生医療・創薬研究(細胞培養)免疫細胞培養用培地の開発を最も得意とする
有価証券報告書(2026/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。
化学業界のニッチプレーヤー
コージンバイオは化学業界に属し、売上高が48億円(2024/3)から52億円(2025/3)に増加したが、2026/3期には49億円とやや減少見込み。営業利益率は2025/3期19.23%と高水準だったが、2026/3期には6.12%に急落予想。同業の東洋紡や旭化成のような大企業と比較すると規模は小さく、収益の変動が大きい。
強み
- 2025/3期の営業利益率19%超は業界平均を大きく上回る。
- 特定の化学製品に特化している可能性があり、独自性がある。
- 売上高が増加傾向にあり、市場拡大の恩恵を受けている。
- 財務データからは負債が少なく、財務体質が健全と推測される。
課題
- 営業利益率が翌年に大幅低下する見込みで、予測が難しい。
- 大企業との競争において、研究開発や販売網で劣る。
- 取引先が限られる場合、需要変動の影響を大きく受ける。
強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。
同業の企業
化学の時価総額近傍。太字がコージンバイオ
時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。
| # | 企業 | 時価総額 | PER |
|---|---|---|---|
| 1 | 4926シーボン | 53億円 | 24.8倍 |
| 2 | 4934プレミアアンチエイジング | 52億円 | 18.0倍 |
| 3 | 4242タカギセイコー | 50億円 | 3.1倍 |
| 4 | 6776天昇電気工業 | 49億円 | 9.7倍 |
| 5 | 4615神東塗料 | 45億円 | — |
| 6 | 177Aコージンバイオ | 43億円 | 17.2倍 |
| 7 | 4274細谷火工 | 43億円 | 20.0倍 |
| 8 | 4120スガイ化学工業 | 40億円 | 8.3倍 |
| 9 | 373Aリップス | 37億円 | 7.3倍 |
| 10 | 4247ポバール興業 | 37億円 | 9.8倍 |
| 11 | 4102丸尾カルシウム | 34億円 | 10.8倍 |
時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。
会社の歴史
沿革 24件
動物血液販売から始まった1981年の創業
1981年4月、東京都杉並区にコージン株式会社を設立。創業当初は動物血液の販売と細菌検査用培地の製造・販売を事業の柱とした。1986年4月には細胞培養用培地の製造・販売を開始し、バイオ分野への本格進出を果たす。同年6月には埼玉県坂戸市に坂戸工場を新設移転し、生産体制を強化した。1989年6月には商号をコージンバイオ株式会社に変更し、バイオテクノロジー専門企業としてのアイデンティティを確立した。
体外診断薬参入とISO認証取得で品質基盤を整備
1993年11月、体外診断用医薬品製造業の許可を取得し、診断薬分野に参入。1997年4月には本社を埼玉県坂戸市に移転し、中小企業創造活動促進法の認定を受けた。2002年1月には坂戸本社工場を設立し本社を再移転。2003年12月にISO9001、2006年5月にISO13485を取得し、品質管理体制を国際規格に準拠させた。2005年2月には化粧品製造業許可も取得し、事業領域を拡大した。
中国市場への進出と国内子会社の買収
2009年11月、中国北京に孝仁日医生物技術有限公司を設立(2015年株式譲渡)。2013年3月にはエンバイオ株式会社の発行済み株式をすべて取得し、完全子会社化した。2014年1月に香港に孝仁生物控股有限公司、同年5月に上海に高金生物科技有限公司を設立し、中国大陸と香港に製造販売拠点を構築した。これらの子会社は組織培養事業のアジア展開を担う。2018年には上海子会社でISO13485を、2020年にはISO9001を取得している。
細胞加工事業参入と味の素との合弁
2015年7月、株式会社ピルムの全株式を取得し、細胞加工事業の製造受託を開始。2018年6月には味の素株式会社との合弁会社「味の素コージンバイオ株式会社」を設立し、細胞培養用培地の開発力を強化した。2019年8月には連結子会社であったピルムを吸収合併し、細胞加工事業を単体に統合。同年、上海子会社もISO13485を取得し、国際品質基準への対応を進めた。
東京証券取引所グロース市場への上場
2024年4月、東京証券取引所グロース市場に株式を上場。上場時の売上高(2024年3月期)は48億円、当期純利益は4億円。上場により資金調達力と企業認知度を高め、再生医療市場の成長に対応する投資を加速する。2026年3月期の売上高は49億39百万円、純利益は2億51百万円と、上場後も安定的な収益を維持している。
年表24件を開く
1980年代
- 1981年4月創業東京都杉並区に、動物血液の販売、細菌検査用培地の製造・販売を目的に、コージン株式会社を設立
- 1986年4月細胞培養用培地の製造・販売を開始
- 1986年6月埼玉県坂戸市浅羽野に坂戸工場を新設移転
- 1989年6月商号変更コージンバイオ株式会社に商号変更
1990年代
- 1993年11月「体外診断用医薬品製造業・製造販売業」許可を取得し、体外診断用医薬品の製造を開始
- 1997年4月埼玉県坂戸市浅羽野に本社移転
- 1997年4月埼玉県より中小企業創造活動促進法の認定を受ける
2000年代
- 2000年2月埼玉県より中小企業経営革新計画の承認を受ける
- 2002年1月創業埼玉県坂戸市千代田に坂戸本社工場を設立し、本社を移転
- 2003年12月当社にて国際規格「ISO9001」取得
- 2005年2月「化粧品製造業・製造販売業」許可を取得、化粧品の製造を開始
- 2006年5月当社にて国際規格「ISO13485」取得
- 2009年1月「医療機器製造業・製造販売業」許可を取得
- 2009年7月「医療機器修理業」第三種医療機器製造販売業許可を取得
- 2009年11月創業中国北京に孝仁日医生物技術(北京)有限公司(2015年3月株式譲渡)を設立
2010年代
- 2013年3月M&Aエンバイオ株式会社(現 連結子会社)の発行済み株式をすべて取得し、完全子会社化
- 2014年1月香港新界に孝仁生物控股(香港)有限公司(現 連結子会社)を設立
- 2014年5月中国上海に孝仁生物控股(香港)有限公司の100%出資により高金生物科技(上海)有限公司(現 連結子会社)を設立
- 2015年7月M&A株式会社ピルムの株式をすべて取得し、完全子会社化し、細胞加工事業の製造受託を開始
- 2018年6月埼玉県坂戸市千代田に味の素株式会社との合弁会社味の素コージンバイオ株式会社(現 持分法適用関連会社)を設立
- 2019年6月高金生物科技(上海)有限公司にて国際規格「ISO13485」を取得
- 2019年8月M&A連結子会社であった株式会社ピルムを当社に吸収合併
2020年代
- 2020年3月高金生物科技(上海)有限公司にて国際規格「ISO9001」を取得
- 2024年4月上場東京証券取引所グロース市場へ株式上場
有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。
これからの方針
有価証券報告書 2026/3期の経営方針より
会社は4つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。
- 01
培地・細胞加工のワンストップ強みを深化
組織培養事業と細胞加工事業のシナジーを活かし、自社培地を細胞加工に使用することで原価率低減と品質向上を図り、競合と差別化する。
- 02
再生医療等CDMO事業への参入拡大
再生医療等製品の臨床試験用細胞の製造受託(CDMO)に新規参入し、「培地×細胞加工」のアプローチで案件獲得を進め、細胞加工受託業者の地位確立を目指す。
- 03
アジア市場向け感染症簡易検査キット開発
微生物事業で、アジア圏需要の大きい感染症をターゲットとした簡易迅速診断キットを開発・製品化し、新たな売上を獲得する。
- 04
粉末培地の開発と製造設備新設
バイオ医薬品製造向けに粉末培地の開発を強化し、専用製造設備を新設して国内外へ供給体制を整える。
有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。
社員と組織
有価証券報告書 3期分
グループ全体で176人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は554万円で、2期前と比べて−0.7%。平均年齢は38.6歳、平均勤続年数は6.1年。
| 決算期 | 平均年収万円 | 平均年齢歳 | 平均勤続年 | 連結従業員数人 | 一人当たり営業利益万円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2024年3月 | 558 | 37.8 | 6.0 | 159 | — |
| 2025年3月 | 562 | 38.0 | 6.0 | 167 | 599 |
| 2026年3月 | 554 | 38.6 | 6.1 | 176 | 170 |
平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。
拠点とグループ
設備と関係会社
関係会社4社(国内 2 / 海外 2、うち連結子会社 3) を有報から抽出しています。
- 国内エンバイオ株式会社(注)3、5東京都 品川区 · 連結子会社議決権100.0%
- 海外孝仁生物控股(香港)有限公司(注)3、4、5香港新界 · 連結子会社議決権100.0%
- 海外高金生物科技(上海)有限公司(注)3、4、5、6中国 上海市 · 連結子会社議決権100.0%
- 国内味の素コージンバイオ株式会社(注)3、5埼玉県 坂戸市 · 持分法適用会社議決権49.0%
業績のいま
有価証券報告書・決算短信より
2026年3月期の売上高は49億円、営業利益は3億円。前期と比べると減収減益で、売上が-5.8%、利益が-70.0%。
会社が出している今期の予想2027年3月期
| 項目 | 会社予想 | 前期実績 |
|---|---|---|
| 売上高 | 47億円 | 49億円 |
| 営業利益 | 1億円 | 3億円 |
| 純利益 | 1億円 | 3億円 |
| 1株あたり配当 | ¥10 | ¥10 |
会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本
四半期の推移
5期分
直近は2027年1Qで、売上は10億円、営業利益は−1億円。
| 対象期間 | 売上高億円 | 営業利益億円 | 営業利益率% | 純利益億円 |
|---|---|---|---|---|
| 2025年2Q | 25 | 4 | 16.0 | 3 |
| 2025年4Q | 27 | 6 | 22.2 | 5 |
| 2026年2Q | 25 | 3 | 12.0 | 2 |
| 2026年4Q | 24 | 0 | 0.0 | 1 |
| 2027年1Q | 10 | −1 | −10.0 | 0 |
期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。
業績の推移
有価証券報告書 7期分
2020年3月期からの7期で、売上は28億円から49億円へ1.8倍に増えた。直近期の営業利益率は6.1%。
| 決算期 | 売上高億円 | 営業利益億円 | 経常利益億円 | 営業利益率% | 純利益億円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2020年3月 | 28 | — | 5 | — | 3 |
| 2021年3月 | 33 | — | 7 | — | 7 |
| 2022年3月 | 39 | — | 9 | — | 6 |
| 2023年3月 | 47 | — | 12 | — | 8 |
| 東京証券取引所グロース市場へ株式上場 | |||||
| 2024年3月 | 48 | — | 6 | — | 4 |
| 2025年3月 | 52 | 10 | 11 | 19.2 | 8 |
| 2026年3月 | 49 | 3 | 3 | 6.1 | 3 |
金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。
利益の構造
2026年3月期
売上高49億円のうち、営業利益として残るのは3億円で6.1%。営業外の損益と税金を反映した純利益は3億円、売上の6.1%にあたる。営業利益率は業種中央値7.3%を下回る水準。
- 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金61.2%30億円
- 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金30.6%15億円
- その他の費用持分法損益などの調整2.0%1億円
- 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益6.1%3億円
有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。
ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。
お金の流れ
キャッシュフロー計算書 5期分
2026年3月期は営業CFが7億円、投資CFが−9億円で、差し引きのフリーCFは−2億円。この組み合わせは「成熟・還元型」にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型。期末の手元現金は25億円で、売上の6.1ヶ月分にあたる。
| 決算期 | 営業CF億円 | 投資CF億円 | 財務CF億円 | フリーCF億円 | 現金残高億円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2022年3月 | 8 | 1 | −4 | 9 | 17 |
| 2023年3月 | 5 | −6 | −2 | −1 | 15 |
| 2024年3月 | 8 | −6 | 0 | 2 | 17 |
| 2025年3月 | 9 | −11 | 14 | −2 | 29 |
| 2026年3月 | 7 | −9 | −3 | −2 | 25 |
本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。
資産と負債
貸借対照表 7期分
2026年3月期の総資産は89億円。このうち返さなくてよい自己資本が59億円で、自己資本比率は66.8%(業種中央値63.4%より厚い)。
| 決算期 | 総資産億円 | 自己資本億円 | 負債億円 | 自己資本比率% |
|---|---|---|---|---|
| 2020年3月 | 42 | 7 | 35 | 17.3 |
| 2021年3月 | 48 | 14 | 34 | 28.9 |
| 2022年3月 | 56 | 22 | 34 | 39.6 |
| 2023年3月 | 61 | 30 | 31 | 49.2 |
| 2024年3月 | 66 | 33 | 33 | 50.7 |
| 2025年3月 | 91 | 58 | 33 | 63.8 |
| 2026年3月 | 89 | 59 | 30 | 66.8 |
自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。
有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。
業界内での比較
化学 203社との比較
同じ化学の企業と並べると、いちばん上に来るのは自己資本比率で203社中82位あたり、逆に低いのは配当利回りで203社中190位あたり。帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。
有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。
株価
9月2日の終値
直近の終値は¥846で、1年前と比べて-44.8%。過去52週の値幅のなかでは1%の位置にある。
チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。
| 指標 | 値 |
|---|---|
| PER (実績) | 17.2倍 |
| PER (会社予想) | 39.1倍 |
| PBR | 0.74倍 |
| 配当利回り | 1.18% |
実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。
値動きの背景
株価は1年前の高値2020円から大幅な下落基調にあり、現在は875円と半値以下。25日移動平均線を0.4%下回り、75日線を16.9%下回る。52週安値841円に接近しており、下値不安は残る。8月に入ってからは870〜900円のレンジで推移し、方向感は乏しいものの、RSIは44.9と売られ過ぎ圏にはない。
値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。
AIの評価
AI評価株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません
現在の株価水準をやや割高と判定しています(スコア 40/100)。
PER17.82倍は業界平均18.77倍を下回るが、PBR0.7525倍は平均1.44倍の半分以下で資産価値からは割安。しかしROE4.3%と低く、予想PER40.4倍と将来の成長期待が織り込まれている。配当利回り1.14%は平均2.63%を大きく下回り、配当性向81.5%と高いが利回りは低い。直近の利益減少を考慮すると、現状のバリュエーションはやや割高と判断。
| 指標 | この会社 | 業種平均 |
|---|---|---|
| PER (実績) | 17.2倍 | 17.8倍 |
| PER (予想) | 39.1倍 | — |
| PBR | 0.74倍 | 1.41倍 |
| ROE | 4.3% | 7.4% |
業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。
AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。
評価が分かれる点
AI分析投資家の見方
売上は横ばいだが、2025/3期に営業利益率19%と好調だった後、2026/3期には6%まで低下。強気派はバイオ分野の成長可能性と技術力を評価する。弱気派は利益率の悪化と競争激化を懸念する。
- 技術力
バイオ関連製品の開発に強みがある。
- ROE改善
ROE4.3%と改善の兆し。
- PBR低め
PBR0.75倍と資産価値に比べて割安。
- PBR0.75倍の割安感継続影響中
PBR0.75倍で解散価値割れ。株価875円でも純資産に対して割安
- ROE4.3%と黒字を維持通年影響弱
ROEは4.3%と低位ながらプラス。PBR0.75倍と合わせ、割安修正のきっかけになり得る
- 外国人保有13.5%の高さが下支え継続影響弱
外国人保有比率13.54%と高く、海外投資家の見直し買いが入る余地
- 配当利回り1.14%の株主還元通年影響弱
減益下でも配当利回り1.14%を確保し、下値支え要因
- 利益率の低下
営業利益率が19%から6%へ急減。
- 売上減
2026/3期は売上高が減少予想。
- 株価下落
1年間で-47%と急落、市場の信頼を失っている。
- 売上高が52億円から49億円へ減収通年影響中
2026年3月期の売上高は49億円と前期比3億円減。業績縮小トレンド
- 営業利益が10億円から3億円へ激減通年影響強
営業利益は10億円→3億円で7億円減。営業利益率は19.23%→6.12%へ悪化
- 予想PER40.4倍へ割高化決算発表後影響中
実績PER17.8倍に対し予想PER40.4倍。今期減益でPERは2倍以上に膨らむ
- 株価1年で47%下落の弱トレンド継続影響弱
株価875円は1年前から47.2%下落。下げトレンド中の戻り売り圧力
- 売上高成長率
- 事業拡大の持続性を確認。
- 営業利益率
- 採算性の改善状況を確認。
- 研究開発費
- 将来の競争力の源泉を測る。
配当
株主還元
直近の年間配当は1株あたり10円。いまの株価に対する利回りは1.18%。
- 権利付き最終日—
- 権利確定日—
- 支払開始日—
- 今期の会社予想年間予想¥10
株主
有価証券報告書より
2026年3月期末の株主数は延べ1,515人。区分でいちばん多いのは個人・その他で64.7%。グループ会社や銀行などの安定株主が20.0%を占め、残る80.0%が市場で売買されうる浮動株にあたる。
所有者の区分ごとの比率
| 所有者の区分 | 2024年3月% | 2025年3月% | 2026年3月% |
|---|---|---|---|
| 個人・その他 | 64.5 | 66.6 | 64.7 |
| 事業法人 | 30.7 | 19.9 | 19.8 |
| 外国法人 | — | 11.1 | 12.7 |
| 証券会社 | — | 1.5 | 1.8 |
| 外国人個人 | 4.8 | 0.8 | 0.8 |
| 金融機関 | — | 0.2 | 0.2 |
発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。
大株主上位10者
| 順位 | 株主 | 持ち株比率 % |
|---|---|---|
| 01 | 中村 孝人 | 43.23 |
| 02 | TAKAコーポレーション株式会社 | 8.15 |
| 03 | GOLDMAN SACHS INTERNATIONAL(常任代理人 ゴールドマン・サックス証券株式会社) | 7.62 |
| 04 | オリエンタル酵母工業株式会社 | 5.28 |
| 05 | BNY GCM CLIENT ACCOUNT JPRD AC ISG (FE-AC)(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行) | 4.47 |
| 06 | 富士フイルム和光純薬株式会社 | 2.74 |
| 07 | コージンバイオ従業員持株会 | 2.32 |
| 08 | コスモ・バイオ株式会社 | 1.96 |
| 09 | 渡辺 恒美 | 1.54 |
| 10 | 家田化学薬品株式会社 | 1.41 |
有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。
株価指標の推移
有価証券報告書 7期分
1株利益は7期で−95%、1株純資産は7期で−45%。直近期のROEは4.3%で、日本株の目安とされる8%を下回る。
| 決算期 | EPS円 | BPS円 | ROE% | PER倍 | 配当性向% |
|---|---|---|---|---|---|
| 2020年3月 | 897 | 2,106 | 54.7 | — | 5.0 |
| 2021年3月 | 2,024 | 4,122 | 64.7 | — | 4.9 |
| 2022年3月 | 174 | 532 | 31.2 | — | 6.0 |
| 2023年3月 | 199 | 725 | 31.7 | — | 10.5 |
| 2024年3月 | 92 | 803 | 12.1 | — | 27.5 |
| 2025年3月 | 158 | 1,131 | 17.4 | 11.1 | 23.8 |
| 2026年3月 | 49 | 1,163 | 4.3 | 24.6 | 81.5 |
有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。
- EPS1株利益
- 1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
- BPS1株純資産
- 1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
- ROE自己資本利益率
- 株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
- PER期末実績
- 株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
- 配当性向利益からの還元率
- 利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある
経営陣
9名 有価証券報告書の提出日現在
有価証券報告書に載っている役員は9名。2026/3期の役員報酬は総額124百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約6倍にあたる。
| 氏名 | 役職 | 年齢 | 保有株数 |
|---|---|---|---|
| 中村孝人 | 代表取締役 社長 | 77 | 2,626,000 |
| 中村雄一 | 専務取締役 営業統括 | 48 | 53,000 |
| 對比地久義 | 取締役 研究統括 | 51 | 23,070 |
| 原稔 | 取締役 | 68 | 10,000 |
| 山本龍太朗 | 取締役 | 45 | — |
| 山野智也子 | 取締役 | 43 | 200 |
| 森兼康博 | 常勤監査役 | 70 | 3,000 |
| 廣澤一弘 | 監査役 | 58 | 3,000 |
| 梅津英明 | 監査役 | 53 | — |
役員報酬の内訳2026/3期
| 役員の区分 | 人数名 | 固定報酬百万円 | 合計百万円 | 1人あたり百万円 |
|---|---|---|---|---|
| 取締役(社内) | 3 | 98 | 98 | 33 |
| 社外取締役 | 4 | 14 | 14 | 4 |
| 社外監査役 | 3 | 12 | 12 | 4 |
有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。
有価証券報告書
有価証券報告書 2026/3期
会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。
事業の内容7,276字を開く
何をしている会社か、会社自身の説明
経営方針・対処すべき課題5,459字を開く
経営陣が考える方向性と課題
事業等のリスク8,560字を開く
会社が自認するリスクの一覧
経営成績の分析 (MD&A)6,182字を開く
業績がなぜこうなったかの経営陣の説明
EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。
開示資料
出典
このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP。
リンク先はEDINET (金融庁) の書類閲覧ページです。
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